JP6958844B1 - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本発明の実施形態に係るスロットマシン1の斜視図である。
スロットマシン1は、前面が開放された箱型の本体2と、本体2の前面を開閉可能に設けられた前扉3とを備えている。
本体2内には、上下方向の中央部より少し上方の位置に、リールユニットRUを搭載している。リールユニットRUの詳細については、後述する。
上部パネル5は、左リールR1、中リールR2、および右リールR3と対向する位置に設けられている。上部パネル5の中央部には、左リールR1、中リールR2、および右リールR3の周面の一部を視認可能にするためのリール窓8が設けられている。左リールR1、中リールR2、および右リールR3の回転中は、リール窓8内に、左リールR1、中リールR2、および右リールR3の図柄が次々に現れる(図柄の変動表示)。左リールR1、中リールR2、および右リールR3が停止すると、リール窓8内に、左リールR1、中リールR2、および右リールR3のそれぞれ3個の図柄、合計9個の図柄が表示される(図柄の停止表示)。
兼用表示器23aは、ドット付きの2桁の7セグメント表示器で構成しており、兼用表示器23aの2桁の7セグメント部分は、クレジット数表示器CRと指示モニタNMとで兼用している。また、兼用表示器23aのドット部分は、有利区間ランプYLとして利用している。
有利区間ランプYLは、指示モニタNMに初回の識別情報を表示するまでは消灯状態、初回の識別情報の表示以降は後述する有利状態が終了するまで点灯状態とされる。
各リールR1、R2、R3の内部には、前扉3の方向に向けて光を照射するリールバックライト33を搭載している。リールバックライト33から照射された光により、左リールR1、中リールR2、および右リールR3のそれぞれのリール帯に配された図柄が照らされる。
例えば、リール帯上で図柄が印刷されていない背景の領域が遮光性インキで印刷されている場合、リールバックライト33から照射された光は、リール帯上の図柄部分のみ光が透過し、背景部分は光が透過しない。
図4は、スロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。
図示は省略するが、入出力ポート104には、本体2内に設けられ、設定値の選択(変更)時に操作する設定変更スイッチ及び設定変更ボタンが接続されている。設定変更スイッチは、設定キーを差し込んで時計回りに回転させることでオンとなるキースイッチ、設定変更ボタンはプッシュボタンにより構成している。
一方、電源オン状態で、前扉3を開放し、設定変更スイッチに設定キーを差し込んで時計回りに回転させると、設定確認モードへ移行する。設定確認モードでは、兼用表示器23aに、現在の設定値が表示されるだけで、設定値の変更は行えない。確認後、設定変更スイッチに差し込んだ設定キーを反時計回りに回転させると、通常(遊技)モードに復帰する。
演出サブ制御装置100bには、CPU200、ROM201、RAM202、信号入力回路203、駆動回路204および乱数生成回路205が備えられている。
図5は、左リールR1、中リールR2、および右リールR3の図柄の配列を示す図である。
中リールR2が停止すると、リール窓8内で上下に並ぶ図柄停止位置PC1,PC2,PC3にそれぞれ1個の図柄が停止する。
右リールR3が停止すると、リール窓8内で上下に並ぶ図柄停止位置PR1,PR2,PR3にそれぞれ1個の図柄が停止する。
スロットマシン1は、下段ラインL3を入賞ラインNLとするいわゆる1ライン機である。
図7は、光透過部を有する図柄について説明するための図である。
リールR1、R2、R3の回転中に、図柄を視認することは困難であるが、光って見える箇所の視認はこれに比べて容易であり、さらにその水平方向の位置が異なるから、各光透過部LT1〜4を目安に、「赤7」、「青バー」、「緑バー」、及び「黄バー」図柄の目押しが可能である。
メダル投入口10へメダルの投入、MAXベットボタン11操作、または1枚ベットボタン12操作によって、ベットされたメダルの数が規定数に至ると、ゲーム開始操作、具体的にはスタートレバー14の操作を有効な操作として受け付けるゲーム開始操作受付可能状態へ移行する。例外的に、前のゲームでリプレイ役が入賞した場合は自動ベットが実行され、ベット操作不要でゲーム開始操作受付可能状態へ移行する。
3本のリールR1、R2、R3の回転始動後、予め定めた条件を満たすと、リール停止操作、具体的には各ストップボタン15L、15C、15R操作を有効な操作として受け付けるリール停止操作受付可能状態へ移行する。
すべてのリールR1、R2、R3の停止後、内部抽選での当選役に対応する入賞図柄組み合わせが入賞ラインNL上に並んでいれば、当選役の入賞となり、入賞に応じた特典を付与し、内部抽選の結果または入賞ラインNL上に停止した図柄の組合せに応じて、スロットマシン1の遊技状態を遷移させる等の制御を行い、1ゲームが終了する。
スロットマシン1における内部抽選処理の詳細について説明する。上述の通り、内部抽選処理は、ゲーム開始操作受付可能状態でのスタートレバー14の操作に応じて実行され、予め定められた複数の役から、入賞を許容する当選役を抽選により決定するための処理である。
ボーナス役は、当選した遊技で入賞を取り零したとしても、次遊技以降、入賞するまで当選状態が持ち越されるとともに、入賞した場合には、次遊技からボーナスゲーム状態が開始される役である。
これに対し、リプレイ役及び小役は、当選した遊技で入賞を取り零したとしても、当選状態が持ち越されることはない役である。リプレイ役は、入賞に応じて、ベット操作不要で次遊技の実行が可能となる役、小役は、入賞に応じてメダルが払い出される役である。
このため、内部抽選処理については、この1のRT状態(以下、通常RT状態という)については詳細に説明するが、他のRT状態については説明を簡略化する。
図8は、スロットマシン1のRT状態遷移図である。
図8に示すように、スロットマシン1には、ボーナス役が当選していないRT状態であるRT0状態、ボーナス役が当選し、且つ、ボーナス役が入賞していないRT状態であるRT1状態、ボーナス役が入賞することにより開始されるボーナスゲーム中を示すRT状態であるRT2状態の3つのRT状態を備えており、このうちの、RT1状態を通常RT状態として設計している。
以上が、スロットマシン1におけるRT状態の遷移である。
抽選区分「押し順ベル役1」には、左ストップボタン15Lを第1停止操作とし、且つ、左リールR1の赤7図柄狙い、具体的には、入賞ラインNL上に、図柄番号13〜17の図柄が位置するタイミングで停止操作された場合を正解操作方法として設定されている。
左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法であった場合には、ラインL2、又はL4に「ベル」の図柄が揃って停止し、配当数が15枚である小役に入賞する。
一方、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法以外であった場合には、入賞を取り零すか、または、配当数が1枚である小役に係る図柄の組合せが入賞ラインNLに停止し、その小役に入賞する。
抽選区分「押し順ベル役2」には、左ストップボタン15Lを第1停止操作とし、且つ、左リールR1の青バー図柄狙い、具体的には、入賞ラインNL上に、図柄番号8〜12の図柄が位置するタイミングで停止操作された場合を正解操作方法として設定されている。
左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法であった場合には、ラインL2、又はL4に「ベル」の図柄が揃って停止し、配当数が15枚である小役に入賞する。
一方、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法以外であった場合には、入賞を取り零すか、または、配当数が1枚である小役に係る図柄の組合せが入賞ラインNLに停止し、その小役に入賞する。
抽選区分「押し順ベル役3」には、左ストップボタン15Lを第1停止操作とし、且つ、左リールR1の緑バー図柄狙い、具体的には、入賞ラインNL上に、図柄番号3〜7の図柄が位置するタイミングで停止操作された場合を正解操作方法として設定されている。
左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法であった場合には、ラインL2、又はL4に「ベル」の図柄が揃って停止し、配当数が15枚である小役に入賞する。
一方、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法以外であった場合には、入賞を取り零すか、または、配当数が1枚である小役に係る図柄の組合せが入賞ラインNLに停止し、その小役に入賞する。
抽選区分「押し順ベル役4」には、左ストップボタン15Lを第1停止操作とし、且つ、左リールR1の黄バー図柄狙い、具体的には、入賞ラインNL上に、図柄番号1〜2、18〜20の図柄が位置するタイミングで停止操作された場合を正解操作方法として設定されている。
左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法であった場合には、ラインL2、又はL4に「ベル」の図柄が揃って停止し、配当数が15枚である小役に入賞する。
一方、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法以外であった場合には、入賞を取り零すか、または、配当数が1枚である小役に係る図柄の組合せが入賞ラインNLに停止し、その小役に入賞する。
抽選区分「押し順ベル役5」には、中ストップボタン15Cを第1停止操作とし、且つ、中リールR2の赤7図柄狙い、具体的には、入賞ラインNL上に、図柄番号13〜17の図柄が位置するタイミングで停止操作された場合を正解操作方法として設定されている。
左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法であった場合には、ラインL4、又はL5に「ベル」の図柄が揃って停止し、配当数が15枚である小役に入賞する。
一方、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法以外であった場合には、入賞を取り零すか、または、配当数が1枚である小役に係る図柄の組合せが入賞ラインNLに停止し、その小役に入賞する。
抽選区分「押し順ベル役6」には、中ストップボタン15Cを第1停止操作とし、且つ、中リールR2の青バー図柄狙い、具体的には、入賞ラインNL上に、図柄番号8〜12の図柄が位置するタイミングで停止操作された場合を正解操作方法として設定されている。
左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法であった場合には、ラインL4、又はL5に「ベル」の図柄が揃って停止し、配当数が15枚である小役に入賞する。
一方、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法以外であった場合には、入賞を取り零すか、または、配当数が1枚である小役に係る図柄の組合せが入賞ラインNLに停止し、その小役に入賞する。
抽選区分「押し順ベル役7」には、中ストップボタン15Cを第1停止操作とし、且つ、中リールR2の緑バー図柄狙い、具体的には、入賞ラインNL上に、図柄番号3〜7の図柄が位置するタイミングで停止操作された場合を正解操作方法として設定されている。
左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法であった場合には、ラインL4、又はL5に「ベル」の図柄が揃って停止し、配当数が15枚である小役に入賞する。
一方、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法以外であった場合には、入賞を取り零すか、または、配当数が1枚である小役に係る図柄の組合せが入賞ラインNLに停止し、その小役に入賞する。
抽選区分「押し順ベル役8」には、中ストップボタン15Cを第1停止操作とし、且つ、中リールR2の黄バー図柄狙い、具体的には、入賞ラインNL上に、図柄番号1〜2、18〜20の図柄が位置するタイミングで停止操作された場合を正解操作方法として設定されている。
左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法であった場合には、ラインL4、又はL5に「ベル」の図柄が揃って停止し、配当数が15枚である小役に入賞する。
一方、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法以外であった場合には、入賞を取り零すか、または、配当数が1枚である小役に係る図柄の組合せが入賞ラインNLに停止し、その小役に入賞する。
抽選区分「押し順ベル役9」には、右ストップボタン15Rを第1停止操作とし、且つ、右リールR3の赤7図柄狙い、具体的には、入賞ラインNL上に、図柄番号13〜17の図柄が位置するタイミングで停止操作された場合を正解操作方法として設定されている。
左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rの停止操作順および操作タイミングが正解操作方法であった場合には、ラインL1に「ベル」の図柄が揃って停止し、配当数が15枚である小役に入賞する。
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抽選区分「押し順ベル役10」には、右ストップボタン15Rを第1停止操作とし、且つ、右リールR3の青バー図柄狙い、具体的には、入賞ラインNL上に、図柄番号8〜12の図柄が位置するタイミングで停止操作された場合を正解操作方法として設定されている。
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抽選区分「押し順ベル役12」には、右ストップボタン15Rを第1停止操作とし、且つ、右リールR3の黄バー図柄狙い、具体的には、入賞ラインNL上に、図柄番号1〜2、18〜20の図柄が位置するタイミングで停止操作された場合を正解操作方法として設定されている。
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図10は、通常RT状態での内部抽選における複数種類の抽選区分の当選確率を設定値ごとに示した表である。
抽選区分押し順ベル役1〜12は、それぞれ設定値にかかわらず抽選値を4042、即ち、当選確率を1/16.2に設定している。
抽選区分共通ベル役は、設定値が1の場合は抽選値を1992、当選確率を1/32.9、設定値が2の場合は、抽選値を1988、当選確率を1/33.0、設定値が3の場合は、抽選値を1980、当選確率を1/33.1、設定値が4の場合は、抽選値を1968、当選確率を1/33.3、設定値が5の場合は、抽選値を1952、当選確率を1/33.6、設定値が6の場合は、抽選値を1932、当選確率を1/33.9に設定している。
抽選区分チェリー役は、設定値にかかわらず抽選値を388、即ち、当選確率を1/168.9に設定している。
なお、何れの抽選区分にも当選しない所謂ハズレは、設定値にかかわらず、抽選値を5264、即ち、1/12.4の確率に設定している。
スロットマシン1では、内部抽選の結果、ハズレとなった遊技において、ボーナス役が入賞した場合には、RT2状態へと移行する。このため、内部抽選の結果、ハズレとなった遊技において演出サブ制御装置100bは、ボーナス役を入賞させないように、ボーナス役を構成する図柄組合せを避けた停止操作を促す演出表示を液晶表示器30に表示させる制御を行う。
次に、スロットマシン1での遊技の詳細について説明する。
図11は、スロットマシン1における、指示機能に係る遊技状態遷移を示す図である。
非有利状態中においては、有利区間ランプYLは消灯状態とされ、内部抽選処理の結果に応じて有利状態移行抽選を実行し、該有利状態移行抽選に当選すると有利状態に移行する。
第1有利状態に移行時に、当該第1有利状態の内部モードをモードA〜Cの何れかから決定するとともに、決定した内部モードに応じて規定ポイント数を決定する。
そして、第1有利状態では、AT状態移行抽選に当選するか、当該AT状態移行抽選に当選することなく、ゲームの進行に応じて累計する累計ポイント数が規定ポイント数に達すると、AT状態へ移行する。有利区間ランプYLは、AT状態への移行とともに、消灯状態から点灯状態とされる。
そして、AT状態が終了すると、累計ポイント数、規定ポイント数、及び内部モードを含む出玉性能に関する情報を初期化するとともに、非有利状態へ転落し、これとともに有利区間ランプYLも、点灯状態から消灯状態とされる。
従い、AT状態は、AT状態を継続可能な権利、具体的には、残りゲーム数や残りセットストック数を消費し尽くしたこと、又は、AT状態の継続可否抽選によりAT状態を継続しないと決定した場合、並びにリミッタ機能の作動の何れかによって、終了する。
先ず、スロットマシン1の非有利状態中の1ゲームにおける処理の流れについて、図12を参照して説明する。
このように、抽選区分リプレイ又はハズレの場合には、有利状態移行抽選に当選しないように設定されているものの、それ以外の場合には、有利状態移行抽選に当選するため、非有利状態に滞在する期間が長くても数ゲーム程度であり、最短は1ゲームとなる。
モードA〜モードCそれぞれのモードについては、後述する。
図13に示す如く、内部モード抽選処理では、設定値に基づき、モードA〜モードCの複数の内部モードの中から、1の内部モードを抽選する。具体的には、設定値が1の場合の内部モード抽選処理は、モードAの抽選値を140、モードBの抽選値を64、モードCの抽選値を52に設定している。設定値が2の場合の内部モード抽選処理は、モードAの抽選値を128、モードBの抽選値を77、モードCの抽選値を51に設定している。
図13に示す如く、設定値が高くなるに従い、モードA、及びモードCの抽選値が減少し、代わりにモードBの抽選値が高くなるように設定している。
つまり、設定値が高いほど、モードBが当選しやすく、設定値が低いほど、モードA、又はモードCが当選しやすく設定している。
規定ポイント数抽選処理では、内部モード抽選処理により決定した内部モードに基づいて、規定ポイント数を抽選する。
第1有利状態において、ゲームの進行に基づいて累計する累計ポイント数が、抽選された規定ポイント数に到達すると、AT状態へと移行する。
規定ポイント数抽選処理では、まず図14(A)に示す如く、内部モード抽選処理により決定した内部モードに基づいて、規定ポイント数「1」、「32」、「64」、「128」、「224」、「256」、「320」、「480」、「640」、「768」、「896」、「1024」、及び「1152」の14の数値から1の数値を抽選する。
次に、図14(B)が示す規定ポイント数端数抽選テーブルにより、「0」、「3」、「6」、「9」、「12」、「15」、「18」、「21」、「24」、「27」、及び「30」の11の数値から1の数値を抽選する。
図14(A)にて抽選された数値と、図14(B)にて抽選された数値とを合計した数値が規定ポイント数として決定される。
例えば、図14(A)にて抽選された数値が「224」、図14(B)にて抽選された数値が「18」の場合は、規定ポイント数は「242」と決定される。
つまり、図14(A)にて、規定ポイント数の最低値を抽選し、図14(B)にて0〜30の範囲で端数(振り幅)を決定している。
このように2段階で抽選することにより、規定ポイント数が一定値(例えば常に偶数)にならないように調整している。
同様に、モードBでは、最小となる規定ポイント数は、96+0=96、最大となる規定ポイント数は896+30=926であり、モードCでは、最小となる規定ポイント数は、1+0=1、最大となる規定ポイント数は、224+30=254である。
つまり、内部モードにおけるモードAは、少なくとも累計ポイント数が224以上にならないとAT状態へと移行することが出来ず、且つ、最大で1182に達するまでAT状態へと移行しない場合があるモードである。モードBは、累計ポイント数が少なくとも96以上にならないとAT状態へと移行することが出来ず、且つ、最大で926に達するまでAT状態へと移行しない場合があるモードである。モードCは、最小で累計ポイント数が1以上でAT状態へと移行することが出来、且つ、最大で254に達するまでにはAT状態へと移行するモードである。
従って、累計ポイント数が96〜926の範囲内で規定ポイント数に到達する頻度が高ければ、内部モード抽選によりモードBが選択された可能性が高いということであり、モードBが選択されやすいのは設定値が大きい、即ち高設定の可能性が高いと遊技者は推測することが出来る。
逆に、累計ポイント数が1〜254、又は927〜1182の範囲内で規定ポイント数に到達する頻度が高ければ、内部モード抽選によりモードA、又はモードCが選択された可能性が高くなり、モードA、又はモードCが選択されやすいのは設定値が小さい、即ち低設定の可能性が高いと遊技者は推測することが出来る。
高設定になればなる程、払出率は高くなるよう設定されているが、低設定の方が、モードCの選択率は高くなるよう設計されているため、遊技者は低設定と推測したとしても、モードCの可能性を信じ、累計ポイント数が254に到達するまでは遊技を継続してしまうように設計している。
なお、S1503の有利状態移行抽選処理によりノーと判断した場合、即ち有利状態移行抽選に当選しなかった場合には、ステップS1207により、累計ポイント数を0のままとし、内部モードも何れのモードも示さない初期値0に設定したままとする。
次に、スロットマシン1の有利状態中の処理の流れについて説明する。上述の如く、スロットマシン1では、有利状態を、第1有利状態、及びAT状態の2つの状態で構成しているが、まず、非有利状態から有利状態に移行した際に開始する第1有利状態について説明する。
スロットマシン1の第1有利状態中の1ゲームにおける処理の流れについて、図15を参照して説明する。
図16に示す如く、AT抽選処理では、内部抽選処理により抽選された抽選区分に応じて、AT状態に当選するか否かの抽選を行う。
具体的には、内部抽選処理により抽選された抽選区分が抽選区分リプレイの場合には、6/256の確率でAT状態に当選し、250/256の確率でAT状態に非当選となるよう設定している。
内部抽選処理により抽選された抽選区分が抽選区分押し順ベル役1〜12の何れか、又は抽選区分共通ベル役の場合には、1/256の確率でAT状態に当選し、255/256の確率でAT状態に非当選となるよう設定している。
内部抽選処理により抽選された抽選区分が抽選区分スイカ役の場合には、32/256の確率でAT状態に当選し、224/256の確率でAT状態に非当選となるよう設定している。
内部抽選処理により抽選された抽選区分が抽選区分チェリー役の場合には、64/256の確率でAT状態に当選し、192/256の確率でAT状態に非当選となるよう設定している。
また、内部抽選処理により何れの抽選区分も当選しないハズレの場合には、256/256の確率、即ち100%の確率でAT状態に非当選となるよう設定している。
図15に示す如く、ポイント数加算抽選処理では、内部抽選処理により抽選された抽選区分に応じて、累計ポイント数に加算する加算ポイント数の抽選を行う。
具体的には、内部抽選処理により抽選された抽選区分が抽選区分リプレイの場合には、128/256の確率で0ポイントが当選し、64/256の確率で1ポイント、64/256の確率で2ポイントが抽選されるよう設定している。
内部抽選処理により抽選された抽選区分が抽選区分押し順ベル役1〜12の何れかの場合には、224/256の確率で1ポイントが当選し、25/256の確率で2ポイント、4/256の確率で5ポイント、2/256の確率で10ポイント、1/256の確率で30ポイントが抽選されるよう設定している。
内部抽選処理により抽選された抽選区分が抽選区分スイカ役の場合には、224/256の確率で30ポイントが当選し、32/256の確率で100ポイントが抽選されるよう設定している。
内部抽選処理により抽選された抽選区分が抽選区分チェリー役の場合には、64/256の確率で10ポイントが当選し、64/256の確率で30ポイント、64/256の確率で50ポイント、64/256の確率で100ポイントが抽選されるよう設定している。
内部抽選処理により何れの抽選区分も当選しなかった場合には、128/256の確率で0ポイントが当選し、128/256の確率で1ポイントが抽選されるよう設定している。
図17に示す如く、抽選区分リプレイが当選、又は何れの抽選区分も当選しなかった場合には、ポイント数加算抽選処理により0ポイントの加算、即ち当該ゲームにおいての加算は行わない。換言すると、抽選区分リプレイが当選、又は何れの抽選区分も当選しなかった場合以外では、必ず1ポイントから最大100ポイントまでの何れかのポイントが累計ポイント数に加算される。
ノーと判断した場合には、当該ゲームにおける第1有利状態の処理を終了する。
なお、スロットマシン1では、AT残りゲーム数を30ゲームに設定しているが、複数のゲーム数から何れかのゲーム数を抽選し、抽選結果をAT残りゲーム数としてもよい。
スロットマシン1のAT状態中の1ゲームにおける処理の流れについて、図18を参照して説明する。
スロットマシン1では、AT状態を延長させるために、AT残りゲーム数に加算する加算値を内部抽選の結果に応じて抽選するようにしているが、この方法に限らない。例えば、AT残りゲーム数が0となったゲームにおいて、AT状態を再継続させるか否かを所定の抽選値、即ち継続率に応じて抽選してもよい。
AT状態では、抽選区分押し順ベル役1〜12の何れかに当選した場合、指示機能が作動し、当選した抽選区分に対応する正解操作方法を遊技者に報知する。
具体的には、演出サブ制御装置100bは、主制御装置100aから送信された正解操作方法を指示するコマンドを受信した場合に、当該コマンドに従って、液晶表示器30への表示や、スピーカ31、31からの音声出力により、正解操作方法を遊技者に報知する。
図19は、液晶表示器30への表示方法の一例である。
図19(A)は、抽選区分押し順ベル役1が当選した場合の、表示方法の一例である。
指示方法の表示として、第1停止操作として最初に操作するストップボタンを指示する操作順の指示と、狙うべき図柄の指示である目標図柄の指示とを表示する。
具体的には、操作順の指示として、左リールR1の上方の位置に数字の「1」を表示し、中リールR2、及び右リールR3の上方の位置に、停止操作を禁止する旨の画像である「禁止マーク」を表示するとともに、目標図柄の指示として、赤7図柄を示唆する画像を表示する。
図19(A)に示す指示案内は、目標図柄である赤7図柄に該当するリール窓8内の左リールR1に配された赤7図柄の光透過部LT1の位置から上方向に延長した延長線上の位置に矢印画像(指示案内SA1)を表示する。さらに液晶表示器30に表示している目標図柄の光透過部に相当する位置、即ち、液晶表示器30に表示している赤7図柄の光透過部LT1の位置を囲い、囲った領域を発光させるなど強調表示した発光画像(指示案内SB1)を表示する。これら矢印画像や発光画像は、目標図柄の光透過部の位置を案内する指示案内である。
抽選区分押し順ベル役2〜4が当選した場合も、抽選区分押し順ベル役1が当選した場合と同様に、指示方法の表示、及び指示案内を表示する。
抽選区分押し順ベル役3が当選した場合の指示案内は、目標図柄である緑バー図柄の光透過部LT3の位置から上方向に延長した延長線上の位置に矢印画像(指示案内SA3)を表示し、緑バー図柄の光透過部LT3の位置を強調表示した発光画像(指示案内SB3)を表示する。
抽選区分押し順ベル役4が当選した場合の指示案内は、目標図柄である黄バー図柄の光透過部LT4の位置から上方向に延長した延長線上の位置に矢印画像(指示案内SA4)を表示し、黄バー図柄の光透過部LT4の位置を強調表示した発光画像(指示案内SB4)を表示する。
図20(A)は、抽選区分押し順ベル役1当選した場合の一例である。
指示方法の表示として、第1停止操作として最初に操作するストップボタンを指示する操作順の指示と、狙うべき図柄の指示である目標図柄の指示とを表示するものの、停止操作を禁止する旨の画像である「禁止マーク」を表示していない。
さらに、目標図柄の表示において、左リールR1の上部ではなく、液晶表示器30の中央上部に大きく表示している。
このように、液晶表示器30の表示領域を使って大きく表示することにより、目標図柄をより認識しやすくしてもよい。
このように、指示案内は、液晶表示器30にて、目標図柄の光透過部の位置を案内する内容であれば、矢印画像や、発光画像に限らず、テキスト等の文字画像であってもよい。
図20(B)は、リールユニットRUの前面に透過機能を有する液晶表示器を備えたスロットマシンにおいての、抽選区分押し順ベル役1当選した場合の一例である。
抽選区分押し順ベル役1の正解操作方法は、左ストップボタン15Lを第1停止操作とし、且つ、左リールR1の入賞ラインNL上、即ち、図柄停止位置PL2に、図柄番号13〜17の図柄が位置するタイミングで停止操作することである。
指示方法の表示として、第1停止操作として最初に操作するストップボタンを指示する操作順の指示と、狙うべき図柄の指示である目標図柄の指示とを表示し、
指示案内として、目標図柄である赤7図柄の光透過部LT1に相当する位置の上下方向、且つ、図柄停止位置PL2に被らない位置に矢印画像(指示案内SA1)、及び矢印画像(指示案内SD)を表示する。
このように、リールユニットRUの前面に透過機能を有する液晶表示器を備えたスロットマシンでは、入賞ラインNL、即ち中段ラインL1に被らなければ、上段ラインL2、及び下段ラインL3の位置に指示方法、及び指示案内を表示してもよい。
さらに、指示案内として表示する矢印画像や、発光画像は、当該光透過部に印刷された光透過性有色インキの色と同色、又は類似する色で表示してもよく、指示案内の色、及び示唆位置により、該当する光透過部をより視認しやすくなる。
例えば、図19(A)において、の表示として、第1停止操作として最初に操作するストップボタンを指示する操作順の指示と、狙うべき図柄の指示である目標図柄の指示が無く、矢印画像(指示案内SA1)のみが表示されていたとしても、矢印画像が表示されたリールが最初に停止操作させるリールであると認識でき、且つ、矢印画像が示す光透過部をリール窓8内に停止させるように停止操作することで、正解操作方法を示唆することが出来る。
例えば、遊技者により当該リールの停止操作が行われるまで、常時表示していてもよく、また、ゲーム開始時に所定時間のみ表示し、所定時間経過した後は非表示としてもよい。さらに、遊技者により当該リールの停止操作が行われるまで、表示、非表示を定期的に繰り替えしてもよく、当該リールの停止操作が実行された際に、指示案内の表示を終了してもよい。
ノーと判断した場合には、当該ゲームにおけるAT状態の処理を終了する。
なお、AT状態におけるリミッタ機能の作動の可否判断、及びリミッタ機能の作動処理については、説明を省略する。
次に、スロットマシン1における電断処理及び電断後からの起動時に関する電断復帰処理について説明する。
スロットマシン1を電断する(電源オン状態から電源オフ状態にする)と、主制御装置100aは、電源オフ信号を検知し(図示せず)、完全に電源がオフ状態となるまでに、遊技に関する必要な情報をRAM103のワークエリアに記憶する電断処理を実行する。
指示機能に係る遊技状態に係る各種カウンタ等は、例えば、当該ゲーム時の指示機能に係る遊技状態が、第1有利状態の場合には、規定ポイント数、累計ポイント数、内部モードが含まれ、当該ゲーム時の指示機能に係る遊技状態が、AT状態の場合には、AT残りゲーム数が含まれる。
図21は、起動時(電源オン時)における主制御装置100aの処理のフロー(挙動)である。
イエスと判断、つまり、前扉3を開放した状態で、設定変更スイッチに設定キーを差し込んで時計回りに回転させた状態で、スロットマシン1を起動した場合には、ステップS2102の設定変更処理を実行する。設定変更処理については、上述しており、説明については省略する
各種初期化処理では、RAM103に記憶しているワークエリアとして使用された情報の初期化処理を実行する。
従って、電源オン状態となる直前の電源オフ状態時に電断処理によりバックアップされた当該ゲームに関する情報も初期化処理により初期化される。
具体的には、ゲーム中か否かに係わらず、非ゲーム中状態、即ちゲーム開始前の状態に初期化し、内部抽選処理により抽選された抽選区分も初期化(ゲーム開始前の状態に)する。
さらに、電源オフ状態時の指示機能に係る遊技状態も、非有利状態に初期化し、指示機能に係る遊技状態に係る各種カウンタ、つまり第1有利状態の場合には、規定ポイント数、累計ポイント数、内部モードを含む各種カウンタ、AT状態の場合には、AT残りゲーム数が含まれる各種カウンタが初期化される。
各種復帰処理では、RAM103のワークエリアに記憶されたデータ(情報)に基づいて電断前の状態に戻す処理を実行する。
具体的には、電源オフ時に、内部抽選処理により抽選された抽選区分、当該ゲーム時の指示機能に係る遊技状態(非有利状態、第1有利状態、AT状態の何れかの遊技状態)、指示機能に係る遊技状態に係る各種カウンタ等がRAM103のワークエリアにバックアップされており、各種復帰処理により、バックアップされていた内部抽選処理により抽選された抽選区分、当該ゲーム時の指示機能に係る遊技状態、指示機能に係る遊技状態に係る各種カウンタ等がワークエリアから取得される。
電源オン時の遊技状態が非有利状態か否かの判断は、ステップS2103の各種初期化処理、又は、ステップS2104の各種復帰処理を実行した後の指示機能に係る遊技状態により判断する。
具体的には、ステップS2103の各種初期化処理が実行されていた場合、指示機能に係る遊技状態は、各種初期化処理により非有利状態に設定されているため、電源オン時の遊技状態が非有利状態か否かの判断は肯定と判断し、電源オン時遊技状態を非有利状態と判断する。
次に、演出サブ制御装置100bの制御について説明する。
演出サブ制御装置100bは、起動時に初期化処理を行い、その後、主制御装置100aから送信される各種情報を受信し、受信した各種情報に基づいて液晶表示器30に画像を表示する。
主制御装置100aから送信される各種情報において、指示機能に係る遊技状態に関する情報が、AT状態を示す情報の場合には、主制御装置100aから送信されるAT残りゲーム数が含まれる各種カウンタの情報に基づいて、直前の電源オフ時の画像を表示するように制御する。
一方、主制御装置100aから送信される各種情報において、指示機能に係る遊技状態に関する情報が、非有利状態、又は第1有利状態を示す情報の場合には、直前の電源オフ時の状態に係らず、演出サブ制御装置100bの起動時(電源オン時)の処理に基づいて表示する画像を制御し、その後は、主制御装置100aから送信されるゲームの進行に関する情報に応じて、表示する画像を制御する。
非有利状態及び第1有利状態を共通の通常演出状態としたのは、上述の通り、液晶表示器30に表示された画像から、遊技者が、現在の遊技状態が、非有利状態か第1有利状態かを判断できないようにするためである。
演出サブ制御装置100bは、起動時に先ずステップS2201のゲーム数カウンタ、及びポイント数カウンタを含む各種初期化処理を実行する。
ゲーム数カウンタは、起動後のゲーム数をカウントするカウンタであり、起動時に0に初期化される。
ポイント数カウンタは、起動後にゲームの進行に応じて獲得した加算ポイント数をカウントするカウンタであり、起動時に0に初期化されるとともに、ポイント数カウンタの値を液晶表示器30に表示する。
換言すると、演出サブ制御装置100bは、起動すると液晶表示器30に必ずポイント数カウンタの値が0である旨を表示する。
以上が、演出サブ制御装置100bの起動時の処理である。次のステップS2202からは、1ゲームの開始に合わせて、実行される処理である。
以下に、スロットマシン1の演出サブ制御装置100bにおける遊技に付随する演出の制御について説明する。
なお、規定ポイント数から累計ポイント数を減算した差分値である残りポイント数は、主制御装置100aで算出し、算出した結果を演出サブ制御装置100bに送信してもよい。
残りポイント数の算出後、ステップ2503の処理により、主制御装置100aが1ゲームを開始する度に、演出サブ制御装置100bはゲーム数カウンタを1加算する。
そのため、先ずステップS2204の処理により、ゲーム数カウンタが100以上か否かを判断し、イエスと判断した場合には、ステップS2205の処理により、主制御装置100aより受信した電源オン時非有利状態フラグがオンか否かを判断する。一方、ノーと判断した場合、即ち、起動後100ゲーム経過していない場合には、非有利状態示唆演出を実行しないため、ステップS2209の処理に移行する。
ステップS2207の処理により、非有利状態示唆演出抽選に当選、即ち、液晶表示器30に非有利状態示唆演出を表示すると決定した場合(ステップS2207のイエス)には、ステップS2208の処理により、液晶表示器30に非有利状態示唆演出を表示する制御を実行する。一方、非有利状態示唆演出抽選に当選しなかった場合(ステップS2207のノー)には、非有利状態示唆演出を実行せず、ステップS2209の処理に移行する。
従って、仕様を理解している遊技者は、液晶表示器30に非有利状態示唆演出が表示されると、当該スロットマシンは設定変更処理をされた可能性が高いと判断する。
逆に当該スロットマシンの前日の稼働情報を参照し、稼働ゲーム数が多く、当該スロットマシンから払い出されたメダルの総数も多い場合は、遊技者は、当該スロットマシンの前日の設定値は高いと推測する。遊技者は、当日のスロットマシンにおいて、設定変更処理を行わず、高い設定値のまま据え置きか、設定変更処理を行い、前日の設定値よりも低い数値に変更したかをゲームしながら見極めようとする。この場合にも、液晶表示器30に非有利状態示唆演出が表示されると、遊技者は設定変更処理が行われた可能性が高いと判断し、ゲームを中止し他の台へ移動する。
このように、設定変更処理が行われたか否かの情報は、遊技者が設定を推測する上で、有益な情報である。
しかしながら、起動後100ゲームに限定する必要はなく、非有利状態示唆演出抽選での当選確率を考慮し、適宜変更可能である。要は、非有利状態示唆演出が、起動後短期間で実行されることはない構成、または起動後短期間で実行される頻度が極めて低い構成であればよい。
設定変更処理を伴う電源オン時には、主制御装置100aが初期化処理により、規定ポイント数が初期化されているものの、非有利状態から第1有利状態への移行時に、内部モード及びこれに応じた規定ポイント数も決定されるため、決定された規定ポイント数に応じて、第1演出の実行可否を判断でき、設定変更処理を伴わない電源オン時には、主制御装置100aが復帰処理により規定ポイント数が復帰するため、復帰した規定ポイント数に応じて、第1演出の実行可否を判断できる。
上述の如く、起動時の累計ポイント数は、設定変更の有無に応じて、有の場合はゼロ、無の場合は電源オフ時の値となる。後述するが、液晶表示器30に表示する表示上の累計ポイント数(以下、表示ポイント数という)は、設定変更の有無にかかわらず、起動時にゼロとすることとしている。累計ポイント数をそのまま表示ポイント数とした場合、起動時の表示ポイント数がゼロなら設定変更有、ゼロでないなら設定据置と、容易に設定変更の有無を判別可能となってしまうためである。
また、起動時の表示ポイント数をゼロとしたため、起動後30ゲーム未満での表示ポイント数は、設定変更の有無にかかわらず、概ね小さな値となり、遊技者もこれを視認している。しかしながら、実際の累計ポイント数が、表示ポイント数から大きく乖離し、大きな値の場合もあることから、仮に、累計ポイント数に基づいて、AT移行が近い旨の示唆等を行った場合は、表示ポイント数が小さいにもかかわらず、この示唆が行われたことに対して、遊技者が不信感を抱く虞がある。
一方で、規定ポイント数の大きさは、設定変更後の起動時であっても、非有利状態から第1有利状態への移行時に決定され、この移行には1、2ゲームしか要しないため、起動後すぐに、規定ポイント数の大きさに係る示唆を行うことが出来る。
第1演出は、その実行によって規定ポイント数が256未満であることが確定する演出で、設定変更の有無にかかわらず、規定ポイント数に基づいて実行される演出であるため、遊技者は第1演出の実行から、規定ポイント数が相対的に小さい値であることは認識できるが、設定変更処理が実行されたか否かは判断できない。
図13及び14に示したように、モードA、B、Cにおける平均的な規定ポイント数はそれぞれ758、311、179に設定している。また、設定変更後の起動時であっても、30ゲーム以上経過すれば、累計ポイント数もそれ相応の値になっている。また、液晶表示器30への表示等による、規定ポイント数の明確な報知は行っていないため、表示ポイント数がそれほど大きい値ではないにもかかわらず、第2演出が実行されたとしても、遊技者は、不信感を抱くことなく、規定ポイント数が相対的に小さい値だったのだろうと推測すると思われる。
即ち、設定変更の有無にかかわらず、第2演出を実行しても遊技者は不信感を抱くことがない程度の累計ポイント数を稼げる期間を考慮して、起動後30ゲーム以上という条件を設定している。
第2演出は、その実行によって残りポイント数が256未満であることが確定する演出で、設定変更有無にかかわらず、起動後に相応の累計ポイント数を稼げる期間の終了後にしか実行されないように設定している。この期間の終了後には、表示ポイント数も相応の値となっており、且つ、規定ポイント数の明確な報知は行っていないため、遊技者は、第2演出の実行から、残りポイント数が相対的に小さい値であることは認識できるが、設定変更処理が実行されたか否かは判断できない。
従って、スロットマシン1は、設定変更処理を伴う電源オンか否かを遊技者に悟られにくく、且つ、電源オン後、起動時か否かに係わらず、どのタイミング(どのゲーム)からゲームを開始しても、遊技者が不利益を感じにくい設計としている。
換言すると、演出サブ制御装置100bは、起動後30ゲーム未満、又はAT終了後30ゲーム未満の場合には、累計ポイント数の値に係わらず、主制御装置100aが抽選した内部モードに応じて決定された規定ポイント数のみで第1演出の表示を実行するか否かを判断し、起動後30ゲーム以上、又はAT終了後30ゲーム以上の場合には、規定ポイント数から累計ポイント数を減算した差分値である残りポイント数により、第2演出の表示を実行するか否かを判断する。
次に、液晶表示器30に表示される演出について具体的に説明する。
一方、起動時に主制御装置100aから演出サブ制御装置100bに送信される指示機能に係る遊技状態に関する情報が、非有利状態、又は第1有利状態を示す情報の場合には、演出サブ制御装置100bの起動時(電源オン時)の処理に基づいて、液晶表示器30に表示する画像が制御される。
「カードステージ」は、複数のキャラクターカードが液晶表示器30に表示する演出ステージである。
「カードステージ」では、画面中央上部に、「レアリティ」を表示する領域と、画面右下に、上述の表示ポイント数を表示する領域が設けられている。
レアリティは、規定ポイント数の値に応じて設定されるように設計されており、規定ポイント数の値が小さいほど、価値が高いレアリティが設定され、最も価値が高いレアリティGLは、規定ポイント数が256未満の場合にのみ設定される。
演出サブ制御装置100bは、主制御装置100aから受信した規定ポイント数の値が256未満の場合には、液晶表示器30に最も価値が高いレアリティGLの表示を可能とする一方、規定ポイント数の値が256以上の場合には、液晶表示器30にレアリティGLの表示を不可能とし、レアリティGLを除くレアリティLからレアリティRまでの表示を可能とする。
つまり、レアリティGLの表示は、規定ポイント数が256未満の場合にしか表示されない演出であり、図22のステップS2211の第1演出の表示処理により表示される第1演出である。
「春夏秋冬ステージ」は、日本の四季を色鮮やかに表示する演出ステージである。
「春夏秋冬ステージ」では、ゲーム数カウンタが所定ゲーム数経過(例えば30ゲーム)毎に、次の季節を示唆するステージへと移行する。具体的には、起動時からのゲーム数カウンタが30ゲーム以上となった場合に、「カードステージ」から「春ステージ」に演出ステージが切り替わる。「春ステージ」での滞在ゲーム数が30ゲーム経過、即ち、起動時からのゲーム数カウンタが60ゲーム以上となった場合に、「春ステージ」から次の季節である「夏ステージ」へと切り替わる。以降、30ゲーム毎に、「夏ステージ」から「秋ステージ」、「秋ステージ」から「冬ステージ」、「冬ステージ」から「春ステージ」へと切り替わる。
「春夏秋冬ステージ」では、演出サブ制御装置100bは、「カードステージ」とは異なり、規定ポイント数ではなく残りポイント数の値に応じて、残りポイント数を示唆する演出を液晶表示器30に表示する。具体的には、残りポイント数が500ゲーム以上の場合には、30ゲーム毎に、次の季節ステージへと変化させる制御を実行するが、残りポイント数が400ゲーム以上、500ゲーム未満の場合には、20ゲーム、30ゲーム、40ゲームの何れかから1のゲーム数を決定し、決定したゲーム数が経過した場合に、次の季節ステージへと変化させる制御を実行する。
つまり、残りポイント数が多い場合には、30ゲーム毎に、季節ステージが順次表示される一方、残りポイント数が少なくなると、30ゲーム以外のゲーム数で季節ステージが変化し、春夏秋冬の順番とは異なる順序で季節ステージが変化するように制御される。
つまり、「宇宙ステージ」の表示は、残りポイント数が256未満の場合にしか表示されない演出であり、図22のステップS2213の第2演出の表示処理により表示される第2演出である。
「セピア調ステージ」は、日本の四季を表示する「春夏秋冬ステージ」とは異なり、表示する画面全体をセピア調の色味で幻想的な空間を表現した演出ステージである。
つまり、「セピア調ステージ」の表示は、起動時の主制御装置100aの遊技状態が非有利状態だったことを示す非有利状態示唆演出である。
換言すると、通常状態中には、発生しない演出が実行されることで、遊技者が違和感を覚える演出であればよい。
上述の実施例では、光透過部を有する図柄の光透過部の位置を案内する指示案内の表示において、抽選区分押し順ベル役1〜12が内部抽選処理により抽選した場合の正解操作方法の際に表示することとしたが、押し順小役の正解操作方法の表示でなくてもよい。
例えば、遊技規則上における第1種特別役物、又は第2種特別役物の作動に係わる役、所謂ボーナス役の入賞を補助する際に表示してもよい。具体的には、ボーナス役を構成する図柄の組合せが「赤7−赤7−赤7」である場合に、入賞ラインNL上に赤7図柄を停止させるよう遊技者に報知する際に、液晶表示器30に赤7図柄を停止させるためのボーナス報知演出を実行する。当該ボーナス報知演出において、赤7図柄の光透過部の位置を示す指示案内を表示してもよい。
R1 左リール
R2 中リール
R3 右リール
14 スタートレバー
15L 左ストップボタン
15C 中ストップボタン
15R 右ストップボタン
30 液晶表示器
33 リールバックライト
RU リールユニット
100a 主制御装置
100b 演出サブ制御装置
Claims (1)
- それぞれの外周面に複数種類の図柄が配された複数のリールと、
前記複数のリールの外周面の一部を視認可能にするためのリール窓と、
各リールの内側から、前記複数のリールを交差する有効ライン上に、光を照射するリールバックライトと、
ゲーム開始操作に応じて、複数種類の役から入賞を許容する当選役を抽選する役抽選手段と、
前記ゲーム開始操作に応じて、前記複数のリールを回転始動させるリール始動手段と、
前記複数のリールの回転始動の後、前記役抽選手段による抽選の結果および前記複数のリールに対する停止指示操作に基づいて、当該停止指示操作に対応するリールを停止させる制御を行うリール制御手段と、
前記リール窓の上方位置に遊技関連情報を表示する表示装置と、を備えたスロットマシンにおいて、
少なくとも1の特定リールには、前記リールバックライトからの光が透過する光透過部を有する第1特定図柄及び第2特定図柄が配されており、
前記第1特定図柄の光透過部と、前記第2特定図柄の光透過部とは、前記リールの回転方向とは直交する直交方向において、互いに異なる位置に形成され、
前記複数種類の役には、前記有効ラインから所定範囲内に前記第1特定図柄があるタイミングにて、前記特定リールに対する停止指示操作を行った場合に、前記有効ライン上に入賞図柄が停止する第1特定役と、
前記有効ラインから所定範囲内に前記第2特定図柄があるタイミングにて、前記特定リールに対する停止指示操作を行った場合に、前記有効ライン上に入賞図柄が停止する第2特定役と、を含み、
前記役抽選手段による抽選の結果が、前記当選役に前記第1特定役を含む第1結果、または前記当選役に前記第2特定役を含む第2結果となったゲームにおいて、前記表示装置にて、前記第1結果となったゲームにおいては前記直交方向における前記第1特定図柄の光透過部の位置、前記第2結果となったゲームにおいては前記直交方向における前記第2特定図柄の光透過部の位置をそれぞれ案内する表示を、前記特定リールに対する停止指示操作に先立って実行する光透過位置案内手段を備えたことを特徴とする、スロットマシン。
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