JP6958421B2 - 鉄心製造装置および鉄心製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄心製造装置および鉄心製造方法に関する。
種々の機器の省エネルギーや高効率化の要求を背景に、変圧器などの電磁機器においても低損失化が求められている。変圧器のエネルギー損失原因としては、鉄心に使用される電磁鋼板などの磁性材料が交流励磁されることで発生する鉄損がある。鉄損の低減するため、電磁鋼板など板状の素材の板厚を薄くする方法が用いられている。これは、電磁誘導の法則によって素材の内部に誘導される円環状の電流、すなわち渦電流によって発生するジュール損が、板厚の二乗に比例することに基づく。方向性電磁鋼板での例を示すと、磁束密度が1.7T、周波数が50Hzの励磁の場合、板厚が0.35mmだと鉄損は1.12W/kgであるが,0.23mmでは0.87W/kgとなる。このように、電磁鋼板の板厚を薄くすることによって、鉄損の低減を図ることができる。
一方、電磁鋼板の板厚を薄くすると、次のような問題が生じる。鉄心のサイズ、すなわち電磁鋼板の積み高さは、変圧器の電気容量に応じて決まる。このため、電磁鋼板を薄手化した場合には、同じ積み高さを得るために、剪断、積層、挿入工程で作業量が増加する。その結果、製造コストと製造時間が増加する。
特許文献1と特許文献2には、このような問題を解決するため、複数の巻き取られた電磁鋼板を一度ほどいて接着し、再度巻き取る方法が開示されている。例えば2枚の電磁鋼板が重ねて接着されたものであれば、鉄心の製造工程において、剪断、積層、挿入の各工程が、接着なしに対して半分の作業量で済み、かつ、新たな工程を追加する必要がない。
ところで、特許文献3には、変圧器の鉄心において、各層の鋼板の接合ギャップが鋼板の長手方向に順次所定の等間隔で階段状にずれた複数群の階段状接合部を積層することによって構成し、かつ、各群の階段状接合部における各接合ギャップ位置を鋼板の長手方向に互いに異ならせる構成が開示されている。そして、特許文献3に開示されている構成によれば、接合ギャップ部分での鉄損が少なく、かつ鉄心接合部での機械的強度が向上する。
しかしながら、特許文献1と特許文献2に開示されている構成を、そのまま特許文献3に開示されている構成に適用しても、鉄損の低減の効果が低い。その理由は次のとおりである。特許文献1と特許文献2に開示されている構成では電磁鋼板の接着後にせん断されるため、接着された電磁鋼板の位置は一致している。このため、このような電磁鋼板を積層すると、接着された複数の電磁鋼板が、階段状接合部の1段を形成することになる。このため、電磁鋼板の薄肉化の効果が減殺される。また、複数の電磁鋼板は流体などによって互いに接合されているため、相対的に移動させる際に要する力が大きく、ずれ量やずれ方向の精度よく互いにずらすことは困難である。
特開昭63−281841号公報 特開平4−148927号公報 特開昭60−158609号公報
上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、重ね合わされて接合されている電磁鋼板を用いて積層鉄心を製造する積層鉄心の製造方法において、重ね合わされている電磁鋼板を相対的に移動させる際に要する力を小さくすることである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、以下に示す本発明の諸態様に想到した。
(1)
互いに分離可能に貼り合わされている2枚の電磁鋼板のピースから積層鉄心を製造する鉄心製造装置であって、
前記2枚の電磁鋼板のピースを交流励磁して磁歪を発生させる交流励磁部と、
前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方に荷重を掛けて前記交流励磁部による励磁方向に直角な方向に延伸する帯状の磁区構造に変化させる与負荷部と、
前記交流励磁部により交流励磁されている前記2枚の電磁鋼板のピースを、前記交流励磁部による励磁方向に滑らせることによって、前記2枚の電磁鋼板のピースの前記積層鉄心の辺に適用された状態における前記辺の延伸方向の端部の位置を互いに異ならせる電磁鋼板移動部と、
を有することを特徴とする鉄心製造装置。
(2)
前記与負荷部は、前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方に、前記交流励磁部による励磁方向に平行な方向の圧縮荷重を掛けることにより、圧縮応力を発生させることを特徴とする前記(1)に記載の鉄心製造装置。
(3)
前記与負荷部は、
前記2枚の電磁鋼板のピースのうちの一方の前記延伸方向の両端部のそれぞれに吸着する2つの与負荷用吸着部と、
前記2つの与負荷用吸着部どうしを互いに接近する方向に荷重を掛けることができる与負荷部と、
を有することを特徴とする前記(2)に記載の鉄心製造装置。
(4)
前記与負荷部は、前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方に、前記交流励磁部による励磁方向に平行な方向の圧縮荷重と引張荷重を周期的に掛けることができ、
前記電磁鋼板移動部と与負荷部とを同期して制御する制御部をさらに有し、
前記制御部は、前記交流励磁部が発生させる磁束密度が極値となるタイミングで、前記与負荷部の引張荷重による引張応力が最大となり、前記交流励磁部が発生させる磁束密度が0となるタイミングで、前記与負荷部の圧縮荷重による圧縮応力が最大となるように制御することを特徴とする前記(1)に記載の鉄心製造装置。
(5)
前記与負荷部は、
前記2枚の電磁鋼板のピースのうちの一方の前記延伸方向の両端部のそれぞれに吸着する2つの与負荷用吸着部と、
前記2つの与負荷用吸着部どうしを互いに接近する方向と離れる方向に周期的に荷重を掛けることができる与負荷部と、
を有することを特徴とする前記(4)に記載の鉄心製造装置。
(6)
前記与負荷部は、前記交流励磁部による励磁方向に直角な方向の引張荷重を掛けることにより、前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方に引張荷重を発生させることを特徴とする前記(1)に記載の鉄心製造装置。
(7)
前記与負荷部は、
前記2枚の電磁鋼板のピースのうちの一方の前記延伸方向に直角な方向の両端部のそれぞれに吸着する2つの与負荷用吸着部と、
前記2つの与負荷用吸着部どうしを互いに離れる方向に荷重を掛けることができる与負荷部と、
を有することを特徴とする前記(6)に記載の鉄心製造装置。
(8)
前記与負荷部は、前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方に、前記交流励磁部による励磁方向に直角な方向の圧縮荷重と引張荷重を周期的に掛けることができ、
前記電磁鋼板移動部と与負荷部とを同期して制御する制御部をさらに有し、
前記制御部は、前記交流励磁部が発生させる磁束密度が極値となるタイミングで、前記与負荷部による圧縮荷重が最大となり、前記交流励磁部が発生させる磁束密度が0となるタイミングで、前記与負荷部による引張荷重が最大となるように制御することを特徴とする前記(1)に記載の鉄心製造装置。
(9)
前記与負荷部は、
前記2枚の電磁鋼板のピースのうちの一方の前記延伸方向に直角な方向の両端部のそれぞれに吸着する2つの与負荷用吸着部と、
前記2つの与負荷用吸着部どうしを互いに接近する方向と離れる方向に周期的に荷重を掛けることができる与負荷部と、
を有することを特徴とする前記(8)に記載の鉄心製造装置。
(10)
互いに分離可能に貼り合わされている2枚の電磁鋼板のピースから積層鉄心を製造する鉄心製造装置であって、
前記2枚の電磁鋼板のピースを交流励磁して磁歪を発生させる交流励磁部と、
前記2枚の電磁鋼板のピースの一方を前記交流励磁部による励磁方向に平行な方向に押すことによって、前記2枚の電磁鋼板のピースの前記一方の磁区構造を前記交流励磁部による励磁方向に直角な方向に延伸する帯状の磁区構造に変化させるとともに、前記交流励磁部により交流励磁されている前記2枚の電磁鋼板のピースの前記積層鉄心の辺に適用された状態における前記辺の延伸方向の端部の位置を互いに異ならせる電磁鋼板移動部と、
前記2枚の電磁鋼板のピースの他方を移動しないように保持する保持部と、
を有することを特徴とする鉄心製造装置。
(11)
前記交流励磁部は、前記2枚の電磁鋼板のピースを挿入可能な励磁コイルを有し、
前記電磁鋼板移動部は、前記励磁コイルに挿入された前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方を前記2枚の電磁鋼板のピースの面方向に移動させることにより、前記2枚の電磁鋼板のピースの前記延伸方向の端部の位置を互いに異ならせることを特徴とする前記(1)から(10)のいずれかに記載の鉄心製造装置。
(12)
前記交流励磁部は、前記励磁コイルに挿入されている前記2枚の電磁鋼板のピースの前記励磁コイルの軸線方向の両端部のそれぞれに接触させることができるヨークをさらに有し、
前記ヨークと前記2枚の電磁鋼板のピースとで閉磁路を形成することを特徴とする前記(11)に記載の鉄心製造装置。
(13)
前記電磁鋼板移動部は、
前記励磁コイルに挿入されている前記2枚の電磁鋼板のピースのうちの一方に吸着する移動用吸着部と、
前記移動用吸着部を前記2枚の電磁鋼板のピースの前記延伸方向に直線移動させる動力部と、
を有することを特徴とする前記(11)または(12)に記載の鉄心製造装置。
(14)
分離可能に貼り合わされている2枚の電磁鋼板のピースを用いて積層鉄心を製造する鉄心製造方法であって、
前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方に圧縮応力または引張応力を発生させた状態で、前記2枚の電磁鋼板のピースを交流励磁して磁歪を発生させながら、前記2枚の電磁鋼板のピースを、前記積層鉄心の辺に適用された状態における前記辺の延伸方向に滑らせることによって、前記2枚の電磁鋼板のピースの前記延伸方向の端部の位置を互いに異ならせる工程を有し、
前記圧縮応力は前記交流励磁の励磁方向に平行な方向であり、前記引張応力は前記交流励磁の励磁方向に直角な方向であることを特徴とする鉄心製造方法。
(15)
分離可能に貼り合わされている2枚の電磁鋼板のピースを用いて積層鉄心を製造する鉄心製造方法であって、
前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方に圧縮応力と引張応力を周期的に発生させた状態で、前記2枚の電磁鋼板のピースを交流励磁して磁歪を発生させながら、前記2枚の電磁鋼板のピースを、前記積層鉄心の辺に適用された状態における前記辺の延伸方向に滑らせることによって、前記2枚の電磁鋼板のピースの前記延伸方向の端部の位置を互いに異ならせる工程を有し、
前記圧縮応力および前記引張応力と前記交流励磁とを同期させることを特徴とする鉄心製造方法。
(16)
前記圧縮応力および前記引張応力は前記交流励磁の励磁方向に平行な方向であり、
前記交流励磁による磁束密度が極値となるタイミングで前記引張応力が最大となり、前記交流励磁による磁束密度が0となるタイミングで前記圧縮応力が最大となるように、前記圧縮応力および前記引張応力と前記交流励磁とを同期させることを特徴とする前記(15)に記載の鉄心製造方法。
(17)
前記圧縮応力および前記引張応力は前記交流励磁の励磁方向に直角な方向であり、
前記交流励磁による磁束密度が極値となるタイミングで前記圧縮応力が最大となり、前記交流励磁による磁束密度が0となるタイミングで前記引張応力が最大となるように、前記圧縮応力および前記引張応力と前記交流励磁とを同期させることを特徴とする前記(15)に記載の鉄心製造方法。
本発明によれば、液体や流動体で接合された電磁鋼板どうしを互いに相対的に移動させる際に要する力を小さくできる。
図1は、積層鉄心を有する変圧器の構成例と、この積層鉄心の製造方法を模式的に示す図である。 図2は、本発明の実施形態に係る製造方法により製造される積層鉄心の隣り合う辺どうしの接合部の構成例を模式的に示す断面図である。 図3は、比較例に係る積層鉄心の隣り合う辺どうしの接合部の構成例を模式的に示す断面図である。 図4は、2枚の電磁鋼板のピースをずらす態様を模式的に示す図である。 図5は、磁区構造の変化を模式的に示す図である。 図6は、第1の実施形態に係る鉄心製造装置の構成例を模式的に示す図である。 図7は、与負荷部と交流励磁部の動作の例を模式的に示すグラフである。 図8は、電磁鋼板のピースの磁束密度と磁歪との関係の例を示すグラフである。 図9は、第2の実施形態に係る鉄心製造装置の構成例を模式的に示す図である。 図10は、第3の実施形態に係る鉄心製造装置の構成例を模式的に示す図である。 図11は、第4の実施形態に係る鉄心製造装置の構成例を模式的に示す図である。 図12は、与負荷部と交流励磁部の動作の例を模式的に示すグラフである。 図13は、与負荷部と交流励磁部の動作の例を模式的に示すグラフである。 図14は、磁束密度と移動に要した力の関係の測定結果を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。本発明の実施形態に係る製造方法により製造される積層鉄心1は、例えば変圧器2に用いられる。なお、各図においては、便宜上、説明に用いる部分のみを簡略化して示す。
本発明の実施形態では、分離可能に貼り合わされている2枚の電磁鋼板を用いて積層鉄心1を製造する。説明の便宜上、「分離可能に貼り合わされている2枚の電磁鋼板」を、「貼り合せ電磁鋼板」と称する。また、所定の寸法および形状にせん断された電磁鋼板を、「電磁鋼板のピース」と称する。貼り合せ電磁鋼板に含まれる2枚の電磁鋼板(2枚の電磁鋼板のピース11)は、互いに固定されているのではなく、油やワックスなどの流動性を有する材料(以下、単に「流動性材料」と称する)によって貼り合わされている。このため、2枚の電磁鋼板(2枚の電磁鋼板のピース11)は、流動性材料13の粘性によって貼り合わされた状態に維持されているが、外力を加えることによって相対的な移動や分離が可能である。
図1は、積層鉄心1を有する変圧器2の構成例と、この変圧器2の製造方法(積層鉄心1の製造方法)を模式的に示す図である。ここでは、変圧器2に適用される積層鉄心1が、略四辺形の額縁状の形状を有する例を示す。積層鉄心1の4辺のそれぞれは、複数の電磁鋼板のピース11を積層することによって形成される。
変圧器2(積層鉄心1)の製造方法は、次の(1)〜(4)の工程を含む。(1)ロール状に巻かれている貼り合せ電磁鋼板を所定の寸法および形状にせん断して電磁鋼板のピース11を製造する工程。(2)電磁鋼板のピース11を積層することにより、積層鉄心1の4辺のうちの3辺を形成する工程。(3)積層鉄心1の4辺のうちの形成されていない1辺の側から、互いに平行な2辺のそれぞれにコイル21を挿入する工程。(4)複数の電磁鋼板のピース11を積層することにより、残りの1辺を形成する工程。
図2は、本発明の実施形態に係る製造方法により製造される積層鉄心1の隣り合う辺どうしの接合部12の構成例を模式的に示す断面図である。本発明の実施形態では、積層鉄心1の隣り合う辺どうしの接合部12(すなわち、四辺形の四隅部)に、ステップラップ方式を用いる。具体的には、図2に示すように、各辺を形成する所定の数の電磁鋼板のピース11は、積層鉄心1の各辺に組込まれた状態における当該各辺の延伸方向の端部の位置が階段状に互いにずれている。そして、各層のギャップ部122(同じ層における電磁鋼板のピース11どうしの継ぎ目)の位置も、階段状に互いにずれている。説明の便宜上、電磁鋼板のピース11の「積層鉄心1の各辺に組込まれた状態における当該各辺の延伸方向」を、「延伸方向」と称する。このような構成によれば、各辺の接合部12における鉄損を低減することができ、かつ、各辺どうしの接合部12の機械的な結合強度が向上する。ステップラップ方式の積層鉄心1を製造するためには、電磁鋼板のピース11を重ねる工程において、電磁鋼板のピース11の端部の位置を1枚ずつ異ならせなければならない。
前述のとおり、本発明の実施形態では、貼り合せ電磁鋼板を用いて積層鉄心1を製造する。この場合、貼り合せ電磁鋼板をせん断すると、流動性材料13によって貼り合わされている状態の2枚の電磁鋼板のピース11が得られる。そして、このようにして得られた2枚の電磁鋼板のピース11は、互いにずれることなく重なっている。このため、このような2枚の電磁鋼板のピース11をそのまま積層すると、製造される積層鉄心1の各辺どうしの接合部12は、図3に示す構成となる。図3は、積層鉄心1の接合部12の構成の比較例を模式的に示す図である。図3に示すように、各辺の端部は階段状の構成となるが、図2に示す接合部12においては、1枚の電磁鋼板のピース11で1段の段差が形成される(1段/1枚)のに対し、図3に示す接合部12においては、貼り合せられている2枚の電磁鋼板のピース11で1段の段差が形成される(1段/2枚)。このため、2層ずつ、ギャップ部122の位置が一致している。
図3に示す接合部12の構成では、図2に示す接合部12の構成に比較して、鉄損が大きくなる。例えば、板厚が0.23mmの方向性電磁鋼板を用いて3相積層鉄心を製造し、1.5T、50Hzで励磁して鉄損を測定したところ、図2に示すような1段/1枚の接合部12の構成では44.7Wとなったのに対し、図3に示すような1段/2枚の接合部12の構成では46.8Wとなり、鉄損が4.6%高いという結果が得られた。
本発明の実施形態では、図2に示すような構成の接合部12を有する積層鉄心1を製造するため、貼り合せ電磁鋼板をせん断して得られた2枚の電磁鋼板のピース11(流動性材料13によって分離可能に貼り合わされた状態の2枚の電磁鋼板のピース11)の延伸方向の端部の位置を互いに異ならせる。図4は、2枚の電磁鋼板のピース11の延伸方向の端部の位置を互いに異ならせる工程を模式的に示す図である。図4に示すように、2枚の電磁鋼板のピース11の少なくとも一方を、電磁鋼板のピース11の面方向であって延伸方向に滑らせるように移動させる。これにより、2枚の電磁鋼板のピース11を分離することなく、端部の位置を互いに異ならせる。そして、積層鉄心1の各辺の接合部12を、図2に示すような1段/1枚の階段状の構成にする。
本発明の実施形態では、2枚の電磁鋼板のピース11の端部の位置を互いに異ならせる工程において、2枚の電磁鋼板のピース11を分離しない。すなわち、2枚の電磁鋼板のピース11を、それらの面方向でかつ延伸方向に相対的に滑らせるように移動させることによって、2枚の電磁鋼板のピース11が互いに貼り合わされている状態を維持しながら、延伸方向の端部の位置を異ならせる。このような構成によれば、積層鉄心1の製造方法の工数の増加や工程の内容の煩雑化による製造に要する時間の延長を防止できる。すなわち、2枚の電磁鋼板のピース11を分離してから端部の位置を互いに異ならせる方法では、分離した2枚の電磁鋼板のピース11を再貼り合せする(積層する)工程が必要になる。さらに、再貼り合せする工程の後に2枚の電磁鋼板のピース11の間から空気を排出する工程などが必要となる。このため、積層鉄心1の製造工程の数が増加する。また、再貼り合わせされた2枚の電磁鋼板のピース11の貼り合せ強度を均一にするためには、2枚の電磁鋼板のピース11の間に流動性材料13を均一に介在させなければならないため、工程が煩雑になるおそれがあるのみならず、作業に長時間を要する。
端部の位置を互いに異ならせるために、2枚の電磁鋼板のピース11を分離させることなく移動させる方法を用いると、上述のような問題は生じない。ただし、2枚の電磁鋼板のピース11を分離せずに移動させる方法では、次のような理由により、電磁鋼板のピース11のずれ量やずれ方向の高精度な制御が困難である。これは、次のような理由によるものと考えられる。前述のとおり、2枚の電磁鋼板のピース11は、流動性材料13により貼り合わされている。このため、2枚の電磁鋼板のピース11を分離することなく移動させるために外力を加えると、流動性材料13が変形して2枚の電磁鋼板のピース11が相対的に移動する。流動性材料13は、分子が結合しているため、流動性材料13が変形する際には、分子間の結合の一部を切らなければならないと考えられる。そして、流動性材料13の変形に要する力は、流動性材料13を構成する分子どうしの「結合の程度」に依存するものと考えられ、さらに、この「結合の程度」は変形の速度が大きくなるにしたがって小さくなるものと考えられる。このため、流動性材料13を構成する分子どうしの「結合の程度」が高いと、2枚の電磁鋼板のピース11を相対的に移動させるために要する力が大きくなり、ずれ量やずれ方向の高精度な制御が困難となる。
そこで、本発明の実施形態では、2枚の電磁鋼板のピース11を交流励磁しながら、延伸方向に互いに反対向きに滑らせて移動させる。電磁鋼板のような磁性材料の多くは磁歪現象を有する。磁歪とは、材料に印加する磁界を変化させた場合に、磁界の変化に応じて寸法が変化する現象である。また、磁歪は結晶方位依存性を有する。電磁鋼板は多結晶体であり、磁歪の大きさや向きは結晶粒ごとに異なる。このため、貼り合わされている2枚の電磁鋼板のピース11において、流動性材料13を介して接触している結晶粒の磁歪(すなわち変位)が相違することになり、2枚の電磁鋼板のピース11どうしが相対的に移動する状態となり、その相対的な移動に応じて流動性材料13が変形する。したがって、電磁鋼板のピース11を相対的に移動させるために要する力を小さくでき、電磁鋼板のピース11が勢いよく移動することを防止できる。このため、ずれ量やずれ方向の制御の精度の向上を図ることができる。なお、流動性材料13の分子どうしの「結合の程度」は、変形速度が速くなるにしたがって小さくなり、変形が容易となる。したがって、2枚の鋼板のピース11に発生させる磁歪を大きくすることにより、2枚の電磁鋼板のピース11を相対的に移動させるために要する力をより小さくできる。
そこでこの際、2枚の電磁鋼板のピース11の少なくとも一方に所定の方向の応力を発生させることにより、磁歪の振動の振幅を大きくする。これにより、流動性材料13を変形しやすくすることができ、2枚の電磁鋼板のピース11のずれ量やずれ方向の制御の精度をさらに向上させることができる、制御性の向上を図ることができる。
ここで、応力により磁歪の振動の振幅を大きくするメカニズムについて説明する。図5は、応力により磁歪の振動の振幅を大きくできるメカニズムを説明するための模式図である。図5(a)は、電磁鋼板に負荷が掛けられておらず(応力が発生しておらず)、かつ、励磁されていない状態における磁区構造の例を示す模式図である。この状態では、隣り合った磁区のモーメント方向が直交している状態にある。図5(b)は電磁鋼板に荷重をかけて応力が発生している状態の磁区構造の例を示す模式図である。図5(b)に示すように、電磁鋼板に引張応力または圧縮応力を発生させると、逆磁歪効果によって、引張応力の場合には応力に平行な方向に延伸する帯状の磁区構造となり、圧縮応力の場合に応力に直角な方向に延伸する帯状の磁区構造となる。図5(c)は、電磁鋼板を励磁した場合の磁区構造の例を示す模式図である。電磁鋼板に励磁すると、磁区構造は、励磁方向(磁力線に平行な方向)に延伸する帯状の磁区構造となる。
図5(a)に示す磁区構造から図5(c)に示す磁区構造に変化する場合に比較すると、図5(b)に示す磁区構造から図5(c)に示す磁区構造に変化する場合は、磁化方向が変化する磁区量が多く、磁歪が大きくなる。なお、積層鉄心1に適用される電磁鋼板は、製造時における圧延方向(以下、「電磁鋼板の製造時における圧延方向」を、単に「圧延方向」と略して記すことがある)に良好な磁気特性を有しており、積層鉄心1の磁界の方向である延伸方向と圧延方向とが平行になるように製造される。このため、圧延方向(延伸方向)に励磁した場合の磁歪は、圧延方向に直角な方向に励磁した場合の磁歪よりも小さい。そこで、本発明の各実施形態では、励磁と応力とを併用することにより、磁歪の振幅を大きくする。具体的には、2枚の電磁鋼板のピース11の少なくとも一方に荷重をかけて応力を発生させ、圧延方向に直角な方向に延伸する帯状の磁区構造(図5(b)に示す磁区構造)にする。2枚の電磁鋼板のピース11の少なくとも一方の磁区構造を図5(b)に示す磁区構造に変化させるには、圧延方向に平行な方向に圧縮応力を発生させるか、圧延方向に直角な方向に引張応力を発生させればよい。そして、その状態で交流励磁すると、2枚の電磁鋼板のピース11の少なくとも一方(図5(b)に示す磁区構造となったピース11)の磁区構造は、磁界の変動に応じて図5(b)に示す磁区構造(90°磁区構造)と図5(c)に示す磁区構造(180°磁区構造)に周期的に変化し、磁歪による振動が発生する。このような構成によれば、応力を発生させない構成と比較して、磁歪による振動の振幅を大きくできる。
(第1の実施形態)
次に、図6を参照して、本発明の第1の実施形態に係る積層鉄心1の製造装置の構成例について説明する。説明の便宜上、「積層鉄心の製造装置」を「鉄心製造装置」と略して記すことがある。図6は、第1の実施形態に係る鉄心製造装置5aの構成例を模式的に示す図である。図6に示すように、鉄心製造装置5aは、交流励磁部51と、与負荷部52aと、電磁鋼板移動部53と、電磁鋼板保持部54と、制御部55とを有する。なお、図中の矢印Aは、交流励磁部51による励磁方向(磁力線の方向)を示す(他の図についても同様)。励磁方向は励磁対象物である2枚の電磁鋼板のピース11の延伸方向(圧延方向)、および、2枚の電磁鋼板のピース11を相対的に移動させる方向に平行である。
交流励磁部51は、電磁鋼板のピース11を交流励磁して磁化させる。交流励磁部51は、貼り合わされている2枚の電磁鋼板のピース11の少なくとも一部分を挿入可能な励磁コイル511を有する。第1の実施形態に係る鉄心製造装置5aにおいては、貼り合わされている2枚の電磁鋼板のピース11を、それらの延伸方向(圧延方向)が励磁コイル511の軸線に平行となる向きで挿入可能な構成を有する。この場合、励磁コイル511による磁界(磁力線の方向)は、電磁鋼板のピース11の延伸方向(圧延方向)に平行となる。なお、励磁コイル511の巻数や励磁コイル511に用いられる導線の断面積などは特に限定されるものではない。これらは、交流電源の仕様や励磁コイル511の放熱性などに応じて適宜設定される。
また、交流励磁部51は、励磁コイル511に加えてヨーク512を有していてもよい。この場合、励磁コイル511の軸線方向寸法は、挿入されている電磁鋼板のピース11の延伸方向の両端部(2つの長辺)が外部にはみ出すように、電磁鋼板のピース11の延伸方向寸法よりも小さい寸法に設定される。なお、ヨーク512には、軟磁性材料により形成される。例えば、ヨーク512は、方向性電磁鋼板を積層することにより形成される。そして、ヨーク512は、電磁鋼板のピース11の延伸方向の両端のそれぞれの励磁コイル511からはみ出している部分に接触できる寸法および形状を有する。電磁鋼板のピース11の延伸方向の両端部のそれぞれに、ヨーク512の両端部のそれぞれを接触させることにより、ヨーク512と電磁鋼板のピース11とで閉磁路が形成される。なお、ヨーク512の幅方向寸法(励磁コイル511の軸線に直角な方向の寸法)は、電磁鋼板のピース11の延伸方向に直角な方向(以下、「幅方向」と記すことがある)の寸法と同じかそれ以上の寸法であることが好ましい。これにより、ヨーク512が電磁鋼板のピース11の幅方向の全体にわたって接触することになり、電磁鋼板のピース11の内部の磁界を均一にできる。なお、ヨーク512の具体的な寸法および形状は特に限定されるものではなく、励磁コイル511や電磁鋼板のピース11の寸法および形状などに応じて設定されるものである。
交流励磁部51のこのほかの構成として、交流励磁部51が励磁コイル511とヨーク512とを有し、励磁コイル511がヨーク512に設けられる構成であってもよい。このような構成であれば、励磁コイル511とヨーク512とが交流電磁石を形成することになる。このため、ヨーク512の両端部のそれぞれを電磁鋼板のピース11の延伸方向の両端部のそれぞれに接触させることにより、電磁鋼板のピース11を交流励磁できる。
与負荷部52aは、2枚の電磁鋼板のピース11に負荷(圧縮荷重)をかけて、交流励磁部51による励磁方向に平行な圧縮応力を発生させる。交流励磁部51に挿入されている2枚の電磁鋼板のピース11の延伸方向が励磁方向に平行であれば、与負荷部52aは、2枚の電磁鋼板のピース11に延伸方向(圧延方向)に平行な方向の圧縮応力を発生させる。
与負荷部52aは、2つの与負荷用吸着部521aと、負荷発生源522aとを有する。2つの与負荷用吸着部521aは、励磁コイル511の軸線方向に所定の距離をおいて離れて配置され、それぞれ、2枚の電磁鋼板のピース11の一方の延伸方向の両端部のそれぞれに吸着可能である。与負荷用吸着部521aには、例えば、与負圧吸着機構や真空吸着機構が適用できる。なお、与負荷用吸着部521aは、電磁鋼板のピース11に歪を発生させることなく吸着できる構成であることが好ましい。負荷発生源522aは、2つの与負荷用吸着部521aどうしを励磁コイル511の軸線方向に互いに近付ける向きの力を発生させる(互いに近付ける方向に移動させる)。なお、負荷発生源522aは、2つの与負荷用吸着部521aどうしを互いに接近させる向きの力を発生させることができればよく、具体的な構成は限定されない。例えば、負荷発生源522aには、公知の各種の流体シリンダ(エアシリンダや油圧シリンダ)や公知の各種機械的な駆動機構(例えば、各種のリニアアクチュエータ)などが適用できる。また、ばねなどの弾性体であってもよい。
このような構成によれば、2つの与負荷用吸着部521aのそれぞれを2枚の電磁鋼板のピース11の一方の延伸方向に互いに離れた位置に吸着させ、負荷発生源522aにより2つの与負荷用吸着部521aどうしを互いに近付ける向きの力を発生させる。これにより、2枚の電磁鋼板のピース11の一方に延伸方向の圧縮荷重をかけて圧縮応力を発生させることができる。
なお、与負荷部52aは、2枚の電磁鋼板のピース11の一方のうち、交流励磁部51より交流励磁される部分に荷重をかけて応力を発生させることができるように構成される。例えば、図6に示すように、2つの与負荷用吸着部521aは、2枚の電磁鋼板のピース11の一方のうち、励磁コイル511からはみ出している部分を吸着するように配置される。このような構成であれば、2枚の電磁鋼板のピース11の一方のうち、交流励磁部51により例示される部分(励磁コイル511の内部に挿入されている部分)に圧縮応力を発生させることができる。また、与負荷部52aが励磁コイル511の外部に配置される構成のほか、励磁コイル511の内部に配置される構成であってもよい。
電磁鋼板移動部53は、貼り合わされている2枚の電磁鋼板のピース11のうちの一方を、他方に対して延伸方向に相対的に滑らせて移動させる。第1の実施形態に係る鉄心製造装置5aにおいて、電磁鋼板移動部53による電磁鋼板のピース11の移動方向は、それらの延伸方向に平行な方向である。なお、図6においては、2枚の電磁鋼板のピース11のうち、与負荷部52aにより負荷が掛けられる方のピース11を吸着して移動させる構成を例に示すが、このような構成に限定されない。電磁鋼板移動部53は、与負荷部52aにより負荷が掛けられる一方ではない他方のピース11を吸着して移動させる構成であってもよい。要は、電磁鋼板移動部53は、貼り合わされている2枚の電磁鋼板のピース11のうちのいずれか一方を、他方に対して延伸方向に相対的に滑らせて移動させる構成であればよい。
電磁鋼板移動部53は、2枚の電磁鋼板のピース11のうちの一方に吸着する移動用吸着部531と、移動用吸着部531を前記方向に移動させる動力部532とを有する。移動用吸着部531は、与負荷用吸着部521aと同様に、電磁鋼板のピース11に歪を発生させることなく吸着できる構成であることが好ましく、与負荷用吸着部521aと同様の構成が適用できる。動力部532は、移動用吸着部531を電磁鋼板のピース11の延伸方向に直線移動させることができる構成であればよい。例えば、動力部532には、公知の各種リニアアクチュエータが適用できる。
電磁鋼板保持部54は、2枚の電磁鋼板のピース11のうち、電磁鋼板移動部53の移動用吸着部531により吸着される一方ではない他方の電磁鋼板のピース11を、移動しないように保持する。電磁鋼板保持部54は、例えば交流励磁部51に対して移動しないように配置されている。電磁鋼板保持部54には、与負荷用吸着部521aや移動用吸着部531と同様に、負圧吸着機構や真空吸着機構が適用できる。要は、電磁鋼板保持部54は、2枚の電磁鋼板のピース11のうち、電磁鋼板移動部53により移動させる一方ではない他方のピース11を、移動しないように保持できる構成であればよく、具体的な構成は限定されるものではない。ただし、電磁鋼板移動部53と同様に、電磁鋼板のピース11に歪を発生させることなく保持できる構成であることが好ましい。
このような構成により、電磁鋼板移動部53の移動用吸着部531により一方の電磁鋼板のピース11を吸着し、電磁鋼板保持部54により他方の電磁鋼板のピース11を保持し、電磁鋼板移動部53の移動用吸着部531を動力部532によって移動させる。これにより、2枚の電磁鋼板のピース11のうちの一方を延伸方向に平行な方向に直線移動させることができる。すなわち、2枚の電磁鋼板のピース11を、それらの延伸方向に相対的に移動させることができる。このため、2枚の電磁鋼板のピース11を分離することなく、2枚の電磁鋼板のピース11の延伸方向の端部の位置を互いに異ならせる(階段状にずらす)ことができる。
制御部55は、交流励磁部51と与負荷部52aと電磁鋼板移動部53と電磁鋼板保持部54を制御する。制御部55には、CPUとROMとRAMとを有するコンピュータが適用できる。この場合、コンピュータのROMには、鉄心製造装置5aの各部を制御するためのコンピュータプログラムがあらかじめ格納されている。そして、コンピュータのCPUはROMに格納されているコンピュータプログラムを読み出し、RAMをワークエリアとして用いて実行する。これにより、鉄心製造装置5aの各部が制御され、後述する動作が実現する。
次に、第1の実施形態に係る鉄心製造装置5aの動作について説明する。なお、動作開始前に、貼り合わされている2枚の電磁鋼板のピース11を、あらかじめ交流励磁部51の励磁コイル511の内部に挿入しておく。また、交流励磁部51がヨーク512を有する場合には、電磁鋼板のピース11の延伸方向の両端部のそれぞれをヨーク512の両端部のそれぞれに接触させておく。
まず、制御部55は、与負荷部52aを制御して、2枚の電磁鋼板のピース11の一方にその延伸方向(励磁方向、圧延方向)に平行な圧縮荷重をかけて圧縮応力を発生させる。これにより、2枚の電磁鋼板のピース11の一方の磁区構造は、延伸方向に平行な方向の圧縮応力によって、延伸方向(励磁方向、圧延方向)に直角な方向に延伸する帯状の磁区構造に変化する。そして、制御部55は、与負荷部52aが2枚の電磁鋼板のピース11の一方にその延伸方向に平行な圧縮荷重をかけている状態(圧縮応力を発生させている状態)を保持する。
この際、発生させる圧縮応力が過少であると、磁歪による流動性材料13の変形のしやすさの低下が発生しない(低下が少ない)ため、2枚の電磁鋼板のピース11をずらすために要する力の低減の効果がないかまたは低い。また、発生させる圧縮応力の上限は、例えば、与負荷用吸着部521aの吸着力に規定される。この観点から、例えば、発生させる圧縮応力は、7〜20MPaの範囲であることが好ましい。ただし、発生させる圧縮応力は前述の範囲に限定されるものではない。
次いで、制御部55は、2枚の電磁鋼板のピース11の一方に延伸方向に平行な圧縮応力を発生させている状態で、交流励磁部51の励磁コイル511に交流電気を流し、励磁コイル511の内部に交流磁界を発生させる。この交流磁界によって、2枚の電磁鋼板のピース11の磁区構造は、図5(b)と図5(c)に示す磁区構造に周期的に変化し、周期的な磁歪が生じる。そして、2枚の電磁鋼板のピース11に周期的な磁歪が発生している間は、2枚の電磁鋼板のピース11の間の流動性材料13を構成する分子どうしの「結合の程度」は小さくなる。
図7は、与負荷部52aと交流励磁部51の動作と発生する磁歪の例を模式的に示すグラフである。各グラフの横軸は時間であり、磁束密度と発生させる応力と磁歪の大きさである。制御部55は、図7に示すように、交流励磁部51により交流磁界を発生させるとともに、与負荷部52aによって延伸方向(励磁方向、圧延方向)に平行な圧縮応力を発生させる。本実施形態では、発生させる圧縮応力は、時間の経過に関わらず一定とする。このような構成によれば、図7に示すように、電磁鋼板のピース11には、励磁周波数に応じた磁歪の振動が発生する。そして、延伸方向に平行な圧縮応力を発生させた場合の磁歪は、発生させない場合の磁歪に比較して大きくなる。
図8は、電磁鋼板のピース11の磁束密度と磁歪との関係の例を示すグラフである。図8に示すように、励磁の強さ、すなわち、電磁鋼板のピース11の磁束密度が高くなるにしたがって磁歪も大きくなる。このため、この関係を考慮して電磁鋼板のピース11の磁束密度を決定すればよい。また、励磁周波数が高くなるにしたがって、2枚の電磁鋼板のピース11を相対的に移動させやすくなる。ただし、励磁周波数と電磁鋼板のピース11の相対的な移動のし易さとは非線形の関係を有しており、励磁周波数を過大に高くしても電磁鋼板のピース11の移動のしやすさは向上しない。このため、励磁周波数は2枚の電磁鋼板のピース11の相対的な移動のしやすさに応じて適宜設定すればよい。具体的には、励磁周波数が200Hz未満であると交流励磁による効果が低く、10kHzを超えると、効果が向上しない上に、交流励磁の電圧が高電圧となり過ぎたり、電流が高電流となり過ぎたりする。したがって、本発明の実施形態では、励磁周波数は、200Hz〜10kHzの範囲であることが好ましい。
そして、制御部55は、電磁鋼板移動部53の移動用吸着部531を制御して2枚の電磁鋼板のピース11のうちの一方を吸着し、電磁鋼板保持部54を制御して2枚の電磁鋼板のピース11のうちの他方を保持する。その状態で、制御部55は電磁鋼板移動部53の動力部532を制御し、電磁鋼板のピース11の一方を他方に対して滑らせて延伸方向に直線移動させる。これにより、2枚の電磁鋼板のピース11の延伸方向の端部の位置を互いに異ならせる(階段状にずらす)ことができる。
このように、第1の実施形態に係る鉄心製造装置5aは、与負荷部52aによって2枚の電磁鋼板のピース11の一方に延伸方向に平行な圧縮応力を発生させ、2枚の電磁鋼板のピース11の一方の磁区構造を延伸方向に直角に延伸する帯状の磁区構造に変化させる。その状態で交流励磁部51によって2枚の電磁鋼板のピース11を延伸方向に平行な方向に周期的に励磁する。これにより、2枚の電磁鋼板のピース11のうちの一方の磁区構造は、延伸方向に直角な方向の帯状の磁区構造(図5(b))と平行な方向の帯状の磁区構造(図5(c))に周期的に変化し、周期的な磁歪が発生する。このため、2枚の電磁鋼板のピース11の間の流動性材料13が変形し、分子どうしの「結合の程度」は小さくなる。
そしてこの状態で2枚の電磁鋼板のピース11を分離することなく相対的に移動させる。この状態では、流動性材料13が変形を繰り返しており、分子どうしの「結合の程度」は小さくなる。このため2枚の鋼板のピース11の移動に要する力を、交流励磁しない場合に比較して小さくできる。また、移動開始前と移動中とで移動に要する力の大きさをほぼ一定とすることができる。したがって、電磁鋼板のピース11が勢いよく移動開始することを防止できるから、ずれ量やずれ方向の制御の精度の向上を図ることができる。さらに、延伸方向に平行な圧縮応力を発生させておくことにより、励磁によって磁化方向が変化する磁区量を多くすることができ、磁歪の振動の振幅を大きくできる。したがって、2枚の電磁鋼板のピース11どうしの間の流動性材料13を構成する分子どうしの「結合の程度」をさらに低くできるから、ずれ量やずれ方向の制御の精度のさらなる向上を図ることができ、応力を発生させない場合に比較して制御性の向上を図ることができる。
また、第1の実施形態に係る鉄心製造装置5aは、2枚の電磁鋼板のピース11の一方をそれらの延伸方向に直線的に移動させることにより、2枚の電磁鋼板のピース11を分離することなく端部の位置を互いに異ならせる。このため、2枚の電磁鋼板のピース11の分離や再貼付けの工程が不要であるから、製造に要する工程数が増加しない。また、再貼り合わせの工程が不要であるから、2枚の電磁鋼板のピース11の間に流動性材料13を均一に塗布する工程も不要であり、工程が煩雑にならない。このため、製造に要する時間も長くならない。
なお、本発明の実施形態では、交流励磁部51によって励磁するため、2枚の鋼板のピース11に発生する磁歪も周期的に変化する。このため、2枚の鋼板のピース11に発生する圧縮応力は、磁歪の変化に応じて変動する。発生させる応力に変動が生じてもよいが、与負荷部52aが応力の変動を吸収する構成であってもよい。例えば、制御部55が、与負荷部52aにより2枚の鋼板のピース11の少なくとも一方に掛ける荷重を、交流励磁部51が発生させる交流磁界に同期して変動させてもよい。前述のとおり、与負荷部52aには、流体シリンダや機械的な駆動機構などが適用できるが、応力の変動を抑制するという観点からは、空気圧を利用した駆動機構(例えばエアシリンダ)が好適である。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る鉄心製造装置5bの構成例について、図9を参照して説明する。図9は、第2の実施形態に係る鉄心製造装置5bの構成例を模式的に示す図である。なお、第1の実施形態と共通の構成が適用できる部分には同じ符号を付し、説明を省略することがある。図9に示すように、第2の実施形態に係る鉄心製造装置5bは、2つの与負荷部52aを有する。そして、2つの与負荷部52aのそれぞれが、2枚の電磁鋼板のピース11のそれぞれに、延伸方向(励磁方向、圧延方向)の圧縮荷重を掛けて圧縮応力を発生させることができる。なお、2つの与負荷部52aのそれぞれは、第1の実施形態の与負荷部52aと同じ構成が適用できる。また、制御部55による制御も、第1の実施形態と同じでよい。そして、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、第2の実施形態に係る鉄心製造装置5bは、電磁鋼板保持部54を有さない構成であってもよい。この場合、一方の与負荷部52aの一方の与負荷用吸着部521aが移動しないように配置される構成が適用できる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る鉄心製造装置5cの構成例について、図10を参照して説明する。図10は、第3の実施形態に係る鉄心製造装置5cの構成例を模式的に示す図である。なお、第1の実施形態と共通の構成が適用できる部分には同じ符号を付し、説明を省略することがある。図10に示すように、第3の実施形態に係る鉄心製造装置5cは、電磁鋼板移動部53cが与負荷部の機能を包含する形態である。図10に示すように、電磁鋼板移動部53は、移動用吸着部531と動力部532を有する。移動用吸着部531は、2枚の電磁鋼板のピース11の一方について、その延伸方向の一方の端部に吸着できるように配置されている。また、動力部532は、移動用吸着部531を、2枚の電磁鋼板のピース11の延伸方向の反対側(移動用吸着部531が吸着する端部とは反対側であって、後述する電磁鋼板保持部54が設けられる側)に向かって移動させることができる。電磁鋼板保持部54は、2枚の電磁鋼板のピース11の他方(2枚の電磁鋼板のピース11のうち、移動用吸着部531が吸着しないピース11)を吸着して保持する。また、電磁鋼板保持部54は、2枚の電磁鋼板のピース11の延伸方向の端部であって、移動用吸着部531が吸着する側とは反対側の端部に設けられる。そして、電磁鋼板保持部54は、2枚の電磁鋼板のピース11の他方について、移動用吸着部531から遠い側の端部に吸着する。
制御部55は、電磁鋼板移動部53の移動用吸着部531を制御して2枚の電磁鋼板のピース11のうちの一方を吸着し、電磁鋼板保持部54を制御して2枚の電磁鋼板のピース11のうちの他方を保持する。その状態で、制御部55は電磁鋼板移動部53cの動力部532を制御し、電磁鋼板のピース11の一方を他方に対して滑らせて延伸方向に直線移動させる。この際、移動用吸着部531cを、励磁方向(励磁方向、圧延方向)について電磁鋼板保持部54に接近する方向に移動させる。すなわち、押して移動させる。
移動用吸着部531が2枚の電磁鋼板のピース11の一方を前述の方向に押すと、このピース11には延伸方向(励磁方向、圧延方向)に平行な方向の圧縮応力が生じる。このため、2枚の電磁鋼板のピース11の当該一方の磁区構造は、延伸方向(励磁方向、圧延方向)に直角な方向に延伸する帯状の磁区構造に変化する(図5(b)参照)。そして、この状態で交流励磁部51が交流磁界を発生させると、2枚の電磁鋼板のピース11の当該一方の磁区構造は、図5(b)と図5(c)のそれぞれに示す磁区構造に周期的に変化する。したがって、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る鉄心製造装置5dの構成例について、図11を参照して説明する。図11は、第4の実施形態に係る鉄心製造装置5dの構成例を模式的に示す図である。なお、第1の実施形態と共通の構成が適用できる部分には同じ符号を付し、説明を省略することがある。第4の実施形態は、2枚の電磁鋼板のピース11の少なくとも一方に、延伸方向(励磁方向、圧延方向)に直角な方向の引張応力を発生させる形態である。
与負荷部52dは、2枚の電磁鋼板のピース11の一方に延伸方向に直角方向の引張荷重をかけて、延伸方向に直角な引張応力を発生させる。例えば、与負荷部52dは、2つの与負荷用吸着部521dと、負荷発生源522dとを有する。2つの与負荷用吸着部521dは、いずれも2枚の電磁鋼板のピース11の一方に吸着可能である。そして、2つの与負荷用吸着部521dは、励磁コイル511の軸線に直角な方向に所定の距離をおいて離れて配置され、それぞれ、2枚の電磁鋼板のピース11の一方の延伸方向に直角な方向の両端部のそれぞれに吸着可能である。負荷発生源522dは、2つの与負荷用吸着部521dどうしを、励磁コイル511の軸線に直角な方向に互いに遠ざける向きの力を発生させる(互いに遠ざける方向に移動させる)。与負荷用吸着部521dには、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。
負荷発生源522dは、2つの与負荷用吸着部521dどうしを互いに遠ざける向きの力を発生させる(互いに遠ざかる方向に移動させる)ことができればよく、具体的な構成は限定されない。例えば、負荷発生源522dには、公知の各種の流体シリンダや公知の各種リニアアクチュエータなどが適用できる。また、ばねなどの弾性体であってもよい。なお、2つの与負荷用吸着部521dが電磁鋼板のピース11をその延伸方向に沿って吸着する構成であると(換言すると、電磁鋼板のピース11の長辺に吸着する構成であると)、吸着している与負荷用吸着部521dが磁歪による電磁鋼板のピース11の延伸方向の寸法変化を妨げるおそれや、磁歪による周期的な寸法変化によって与負荷用吸着部521dの吸着が妨げられるおそれがある。そこで、2つの与負荷用吸着部521dは、それらの長手方向(電磁鋼板のピース11の延伸方向)に変形可能であることが好ましい。例えば、2つの与負荷用吸着部521dは、ゴムなどの弾性変形可能な材料により形成される構成が適用できる。このような構成であれば、与負荷用吸着部521dが電磁鋼板のピース11の磁歪による延伸方向の寸法変化を妨げず、また、磁歪による寸法変化が与負荷用吸着部521dの吸着を妨げない。
そして、制御部55は、与負荷部52dによって2枚の電磁鋼板のピース11の一方に延伸方向に直角な引張応力を発生させ、2枚の電磁鋼板のピース11の一方の磁区構造を延伸方向に直角に延伸する帯状の磁区構造に変化させる。その状態で交流励磁部51によって2枚の電磁鋼板のピース11を延伸方向に周期的に励磁する。このような構成によれば、第1の実施形態に係る鉄心製造装置5aと同様の効果を奏することができる。なお、第2の実施形態と同様に、鉄心製造装置5cが2つの与負荷部52dを有し、2枚の電磁鋼板のピース11のそれぞれに延伸方向に直角な引張応力を発生させる構成であってもよい。要は、与負荷部52dは、2枚の電磁鋼板のピース11の少なくとも一方に、延伸方向に直角な引張応力を発生させることができればよい。発生させる引張応力の範囲は特に限定されるものではないが、電磁鋼板の結晶構造を考慮すると、電磁鋼板のピース11の一方の延伸方向に圧縮荷重をかける場合の好ましい圧縮応力の1/2乗が適用できる。具体的には、例えば、発生させる引張応力は、10〜20MPaが適用できる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態に係る鉄心製造装置について説明する。なお、第5の実施形態に係る鉄心製造装置は、与負荷部が延伸方向(励磁方向、圧延方向)に平行な方向に圧縮荷重と引張荷重を周期的に変化するように掛ける構成であるほかは、第1の実施形態と同じ構成が適用できる(ただし、第1の実施形態において、与負荷部52aが周期的に変化する圧縮荷重と引張荷重を掛けることができない構成に限定されるものではない)。また、第5の実施形態に係る鉄心製造装置の構成例を示す模式図は、第1の実施形態に係る鉄心製造装置の構成例を示す模式図(図6)と同じでよいため省略する。以下の説明では、第1の実施形態に係る鉄心製造装置5aの符号を用いる。
第5の実施形態は、与負荷部52aが延伸方向に平行な方向に圧縮荷重と引張荷重を周期的に掛けることができる(荷重を周期的に変動させることができる)構成を有し、与負荷部52aと交流励磁部51とを同期して動作させる形態である。前述のとおり、第1〜4の実施形態では、与負荷部によって2枚の電磁鋼板のピース11の少なくとも一方に延伸方向に平行な圧縮応力を発生させるか、または、直角な引張応力を発生させる。これにより、延伸方向に直角な方向に延伸する帯状の磁区構造に変化させる。このような構成によれば、励磁によって磁化方向が変化する磁区量を多くできるから、磁歪の振動の振幅を大きくできる。
ただし、周期的な励磁(交流励磁)の際に、与負荷部によって負荷が掛かっている状態であると、発生している圧縮応力または引張応力の影響により、交流励磁による磁区構造の変化が抑制されるおそれがある。そこで、第5の実施形態では、交流励磁部51と与負荷部52aとを同期して動作させる。これにより、交流励磁による磁区構造の変化が与負荷部52aによる負荷の影響を受けないようにでき、さらに、交流励磁部51による交流励磁と与負荷部52aによる応力との相乗効果によって、磁歪の振動の振幅を大きくできる。
図12は、与負荷部52aと交流励磁部51の動作と発生する磁歪の例を模式的に示すグラフである。各グラフの横軸は時間であり、磁束密度と発生させる応力と磁歪の大きさである。制御部55は、図12に示すように、交流励磁部51による磁束密度が極値のタイミングで、与負荷部52aが発生させる圧延方向に平行な引張応力が最大となり、磁束密度が0のタイミングで、圧延方向に平行な圧縮応力が最大となるように、交流励磁部51と与負荷部52aとを同期して制御する。この場合、図12に示すように、応力の変動の周波数は、励磁の変動の周波数の2倍となる。
このような構成によれば、交流励磁部51による磁束密度が0のタイミングでは、2枚の電磁鋼板のピース11の少なくとも一方の磁区構造は、与負荷部52aによる圧縮応力によって延伸方向(励磁方向、圧延方向)に直角な方向に延伸する帯状の磁区構造となる。
一方、交流励磁部51による磁束密度が極値(最大と最小)となるタイミングでは、2枚の電磁鋼板のピース11の少なくとも一方の磁区構造は、交流励磁部51が発生させる磁界によって、延伸方向に平行な方向に延伸する帯状の磁区構造となる。このタイミングでは、圧延方向に平行な引張応力が最大であるから、2枚の電磁鋼板のピース11の少なくとも一方には、与負荷部52aによる逆磁歪効果によって、延伸方向に平行な方向に延伸する帯状の磁区構造に変化する。したがって、このタイミングでは、交流励磁部51が発生する磁界による磁歪効果と、与負荷部52aが発生させる引張応力による逆磁歪効果によって、圧延方向に平行な方向に延伸する磁区構造への変化が促進されるから、応力を発生させない構成に比較して、磁歪の振幅を大きくできる。
したがって、第5の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、第5の実施形態によれば、第1の実施形態に比較して、磁歪の振幅を大きくできる。このため、ずれ量やずれ方向の制御の精度のさらなる向上を図ることができ、制御性の向上を図ることができる。
なお、与負荷部52aが延伸方向に平行な圧縮荷重をかけて圧縮応力のみを発生させ、引張応力をかけずに引張応力を発生させない構成であってもよい。この場合、交流励磁部51による磁束密度が0のタイミングでは、与負荷部52aが発生させる延伸方向の圧縮応力が最大値となるようにする。そして、交流励磁部51による磁束密度が極値(最大と最小)となるタイミングで、与負荷部52aによる圧縮応力が0(または最小)となるようにする。このような構成によれば、交流励磁部51aによる磁束密度が0のタイミングでは、2枚の電磁鋼板のピース11の少なくとも一方の磁区構造は、与負荷部52aにより発生する圧縮応力によって、延伸方向(励磁方向、圧延方向)に直角な方向に延伸する帯状の磁区構造となる。一方、交流励磁部51による磁束密度が極値(最大と最小)となるタイミングでは、与負荷部52aにより発生する圧縮応力が0(または最小)であるから、交流励磁部51の磁歪効果は、与負荷部52aによる逆磁歪効果の影響を受けない。したがって、磁歪の振幅を大きくできる。
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態に係る鉄心製造装置の構成例について説明する。なお、第6の実施形態に係る鉄心製造装置の構成は、与負荷部が引張応力と圧縮応力を周期的に発生させることができる構成であるほかは、第4の実施形態と共通の構成が適用できる(ただし、第4の実施形態において、与負荷部52dは圧縮応力を発生させることができない構成に限定されるものではない)。また、第6の実施形態に係る鉄心製造装置の構成を示す模式図は、第4の実施形態に係る鉄心製造装置と同じ図(図11)でよいため省略し、第4の実施形態と同じ符号を用いて説明する。第6の実施形態は、鉄心製造装置5dが励磁方向に直角な方向に引張応力と圧縮応力を周期的に発生させる与負荷部52dを有し、制御部55が交流励磁部51とこの与負荷部52dとを同期して制御する形態である。
図13は、与負荷部52dと交流励磁部51の動作と発生する磁歪の例を模式的に示すグラフである。各グラフの横軸は時間であり、磁束密度と発生させる応力と磁歪の大きさである。制御部55は、図13に示すように、交流励磁部51による磁束密度が極値のタイミングで、与負荷部52aが発生させる圧延方向に直角な圧縮応力が最大となり、磁束密度が0のタイミングで、圧延方向に直角な引張応力が最大となるように、交流励磁部51と与負荷部52aとを同期して制御する。この場合も、図13に示すように、応力の変動の周波数は、励磁の変動の周波数の2倍となる。このような構成によれば、第5の実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、与負荷部52dが延伸方向(励磁方向、圧延方向)に直角な方向の引張荷重をかけて引張応力のみを発生させ、圧縮荷重をかけずに圧縮応力を発生させない構成であってもよい。この場合、交流励磁部51による磁束密度が0となるタイミングでは、与負荷部52dによる引張応力が最大となるようにし、磁束密度が極値(最大と最小)となるタイミングでは、引張応力が0(または最小)となるようにする。このような構成によれば、交流励磁部51による磁束密度が0のタイミングでは、2枚の電磁鋼板のピース11の少なくとも一方の磁区構造は、与負荷部52dによる引張応力によって、延伸方向に直角な方向に延伸する帯状の磁区構造となる。一方、交流励磁部51による磁束密度が0(または最小)となるタイミングでは、交流励磁部51による磁歪効果は、与負荷部52dによる逆磁歪効果の影響を受けない。したがって、磁歪の振幅を大きくできる。
(実施例)
次に、本発明の実施例について説明する。本発明者らは、貼り合わされた2枚の電磁鋼板のピース11を製造して、相対的に移動させるために要する力を測定した。測定条件は次のとおりである。2枚の電磁鋼板のピース11には、方向性電磁鋼板を用いた。2枚の電磁鋼板のピース11の寸法は、厚さが0.27mm、幅が100mm、長が500mmとした。また、貼り合せ面積は、0.03m2とした。
(第1の実施例)
第1の実施例では、励磁周波数を50Hzとし、2枚の電磁鋼板のピース11の平均磁束密度を変化させて、2枚の電磁鋼板のピース11を分離することなく相対的に移動させるために要する最小の力を測定した。磁束密度が0である例が、2枚の電磁鋼板のピース11を励磁しない例である。また、2枚の電磁鋼板のピース11の一方に、励磁方向に平行な方向に216Nの圧縮荷重をかけた。この場合、2枚の電磁鋼板のピース11の一方に生じる圧縮応力は、磁歪による変動を考慮しなければ8MPaである。2枚の電磁鋼板のピース11を交流励磁し、圧縮応力を発生させた場合における相対的な移動に要する力は、27Nとなった。これに対し、交流励磁をせず、かつ、圧縮応力を発生させない場合には、57Nとなった。このように、交流励磁をせず(磁束密度が0であり)、かつ、圧延方向に平行な圧縮応力を発生させない場合と比較して、相対的な移動に要する力が小さくなることが確認された。すなわち、2枚の電磁鋼板のピース11を交流励磁することによって、本発明の効果が得られることが確認された。また、2枚の電磁鋼板のピース11の磁束密度を高くすることによって、2枚の電磁鋼板のピース11を相対的に移動させるために要する力が小さくなることも確認された。したがって、励磁強度を調整することにより、ずれ量の制御の精度の向上に適した力を設定できることが確認された。
(第2の実施例)
第2の実施例は、交流励磁部51と与負荷部を同期させた実施例である。交流励磁部51による励磁周波数を50Hzとし、与負荷部による圧縮荷重の変動の周波数をその2倍の100Hzとした。そして、交流励磁部51による磁束密度が極値となるタイミングで与負荷部による圧縮荷重が0となり、交流励磁部51による磁束密度が0となるタイミングで与負荷部による圧縮荷重が最大となるようにした。2枚の電磁鋼板のピース11を交流励磁し、かつ応力と励磁(磁束密度)とを同期させた場合には、相対的な移動に要する力は、20Nとなった。これに対して、交流励磁をせず、かつ応力を発生させない場合には、57Nとなった。このように、交流励磁をし、かつ、励磁(磁束密度)と応力を同期させた場合には、相対的な移動に要する力が小さくなることが確認された。また、交流励磁するが応力を一定にした場合(実施例1)と比較しても、相対的な移動に要する力が小さくなることが確認された。このように、2枚の電磁鋼板のピース11を交流励磁し、かつ、励磁(磁束密度)と応力とを同期させることによって、本発明の効果が得られることが確認された。
(第3の実施例)
第3の実施例は、磁束密度と移動に要した力との関係を検証した例である。図14は、磁束密度と移動に要した力との関係の測定結果を示すグラフである。第3の実施例では、0MPa(圧縮応力を発生させない例)、4MPa、6.1MPa、7.15MPa、9.15MPaの各圧縮応力(なお、これらは磁歪による変動を考慮しない値である)を発生させた場合について、平均磁束密度を変化させ、2枚の電磁鋼板のピース11を分離することなく相対的に移動させるために要する最小の力を測定した。なお、励磁周波数を50Hzとした。図14に示すように、圧縮応力が高くなるにしたがって、移動に要した力が小さくなっていくことが確認された。同様に、磁束密度が高くなるにしたがって、移動に要した力が小さくなっていくことも確認された。また、磁束密度を1.8Tとした場合には、発生させる圧縮応力を7MPa以上とすると、応力を発生させない場合に比較して、移動に要した力が約半分以下になるという結果が得られた。
本発明は、積層鉄心の製造装置および製造方法に好適な技術である。そして、本発明によれば、液体や流動体で接合された電磁鋼板どうしを互いに相対的に移動させる際に要する力を小さくできる。
1:積層鉄心
11:電磁鋼板のピース
12:接合部
122:ギャップ部
13:流動性材料
2:変圧器
21:コイル
5a,5b,5c,5d:鉄心製造装置
51:交流励磁部
511:励磁コイル
512:ヨーク
52a,52d:与負荷部
521a,521d:与荷重用吸着部
522a,522d:負荷発生源
53:電磁鋼板移動部
521:移動用吸着部
522:動力部
54:電磁鋼板保持部

Claims (17)

  1. 互いに分離可能に貼り合わされている2枚の電磁鋼板のピースから積層鉄心を製造する鉄心製造装置であって、
    前記2枚の電磁鋼板のピースを交流励磁して磁歪を発生させる交流励磁部と、
    前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方に荷重を掛けて前記交流励磁部による励磁方向に直角な方向に延伸する帯状の磁区構造に変化させる与負荷部と、
    前記交流励磁部により交流励磁されている前記2枚の電磁鋼板のピースを、前記交流励磁部による励磁方向に滑らせることによって、前記2枚の電磁鋼板のピースの前記積層鉄心の辺に適用された状態における前記辺の延伸方向の端部の位置を互いに異ならせる電磁鋼板移動部と、
    を有することを特徴とする鉄心製造装置。
  2. 前記与負荷部は、前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方に、前記交流励磁部による励磁方向に平行な方向の圧縮荷重を掛けることにより、圧縮応力を発生させることを特徴とする請求項1に記載の鉄心製造装置。
  3. 前記与負荷部は、
    前記2枚の電磁鋼板のピースのうちの一方の前記延伸方向の両端部のそれぞれに吸着する2つの与負荷用吸着部と、
    前記2つの与負荷用吸着部どうしを互いに接近する方向に荷重を掛けることができる与負荷部と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載の鉄心製造装置。
  4. 前記与負荷部は、前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方に、前記交流励磁部による励磁方向に平行な方向の圧縮荷重と引張荷重を周期的に掛けることができ、
    前記電磁鋼板移動部と与負荷部とを同期して制御する制御部をさらに有し、
    前記制御部は、前記交流励磁部が発生させる磁束密度が極値となるタイミングで、前記与負荷部の引張荷重による引張応力が最大となり、前記交流励磁部が発生させる磁束密度が0となるタイミングで、前記与負荷部の圧縮荷重による圧縮応力が最大となるように制御することを特徴とする請求項1に記載の鉄心製造装置。
  5. 前記与負荷部は、
    前記2枚の電磁鋼板のピースのうちの一方の前記延伸方向の両端部のそれぞれに吸着する2つの与負荷用吸着部と、
    前記2つの与負荷用吸着部どうしを互いに接近する方向と離れる方向に周期的に荷重を掛けることができる与負荷部と、
    を有することを特徴とする請求項4に記載の鉄心製造装置。
  6. 前記与負荷部は、前記交流励磁部による励磁方向に直角な方向の引張荷重を掛けることにより、前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方に引張荷重を発生させることを特徴とする請求項1に記載の鉄心製造装置。
  7. 前記与負荷部は、
    前記2枚の電磁鋼板のピースのうちの一方の前記延伸方向に直角な方向の両端部のそれぞれに吸着する2つの与負荷用吸着部と、
    前記2つの与負荷用吸着部どうしを互いに離れる方向に荷重を掛けることができる与負荷部と、
    を有することを特徴とする請求項6に記載の鉄心製造装置。
  8. 前記与負荷部は、前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方に、前記交流励磁部による励磁方向に直角な方向の圧縮荷重と引張荷重を周期的に掛けることができ、
    前記電磁鋼板移動部と与負荷部とを同期して制御する制御部をさらに有し、
    前記制御部は、前記交流励磁部が発生させる磁束密度が極値となるタイミングで、前記与負荷部による圧縮荷重が最大となり、前記交流励磁部が発生させる磁束密度が0となるタイミングで、前記与負荷部による引張荷重が最大となるように制御することを特徴とする請求項1に記載の鉄心製造装置。
  9. 前記与負荷部は、
    前記2枚の電磁鋼板のピースのうちの一方の前記延伸方向に直角な方向の両端部のそれぞれに吸着する2つの与負荷用吸着部と、
    前記2つの与負荷用吸着部どうしを互いに接近する方向と離れる方向に周期的に荷重を掛けることができる与負荷部と、
    を有することを特徴とする請求項8に記載の鉄心製造装置。
  10. 互いに分離可能に貼り合わされている2枚の電磁鋼板のピースから積層鉄心を製造する鉄心製造装置であって、
    前記2枚の電磁鋼板のピースを交流励磁して磁歪を発生させる交流励磁部と、
    前記2枚の電磁鋼板のピースの一方を前記交流励磁部による励磁方向に平行な方向に押すことによって、前記2枚の電磁鋼板のピースの前記一方の磁区構造を前記交流励磁部による励磁方向に直角な方向に延伸する帯状の磁区構造に変化させるとともに、前記交流励磁部により交流励磁されている前記2枚の電磁鋼板のピースの前記積層鉄心の辺に適用された状態における前記辺の延伸方向の端部の位置を互いに異ならせる電磁鋼板移動部と、
    前記2枚の電磁鋼板のピースの他方を移動しないように保持する保持部と、
    を有することを特徴とする鉄心製造装置。
  11. 前記交流励磁部は、前記2枚の電磁鋼板のピースを挿入可能な励磁コイルを有し、
    前記電磁鋼板移動部は、前記励磁コイルに挿入された前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方を前記2枚の電磁鋼板のピースの面方向に移動させることにより、前記2枚の電磁鋼板のピースの前記延伸方向の端部の位置を互いに異ならせることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の鉄心製造装置。
  12. 前記交流励磁部は、前記励磁コイルに挿入されている前記2枚の電磁鋼板のピースの前記励磁コイルの軸線方向の両端部のそれぞれに接触させることができるヨークをさらに有し、
    前記ヨークと前記2枚の電磁鋼板のピースとで閉磁路を形成することを特徴とする請求項11に記載の鉄心製造装置。
  13. 前記電磁鋼板移動部は、
    前記励磁コイルに挿入されている前記2枚の電磁鋼板のピースのうちの一方に吸着する移動用吸着部と、
    前記移動用吸着部を前記2枚の電磁鋼板のピースの前記延伸方向に直線移動させる動力部と、
    を有することを特徴とする請求項11または12に記載の鉄心製造装置。
  14. 分離可能に貼り合わされている2枚の電磁鋼板のピースを用いて積層鉄心を製造する鉄心製造方法であって、
    前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方に圧縮応力または引張応力を発生させた状態で、前記2枚の電磁鋼板のピースを交流励磁して磁歪を発生させながら、前記2枚の電磁鋼板のピースを、前記積層鉄心の辺に適用された状態における前記辺の延伸方向に滑らせることによって、前記2枚の電磁鋼板のピースの前記延伸方向の端部の位置を互いに異ならせる工程を有し、
    前記圧縮応力は前記交流励磁の励磁方向に平行な方向であり、前記引張応力は前記交流励磁の励磁方向に直角な方向であることを特徴とする鉄心製造方法。
  15. 分離可能に貼り合わされている2枚の電磁鋼板のピースを用いて積層鉄心を製造する鉄心製造方法であって、
    前記2枚の電磁鋼板のピースの少なくとも一方に圧縮応力と引張応力を周期的に発生させた状態で、前記2枚の電磁鋼板のピースを交流励磁して磁歪を発生させながら、前記2枚の電磁鋼板のピースを、前記積層鉄心の辺に適用された状態における前記辺の延伸方向に滑らせることによって、前記2枚の電磁鋼板のピースの前記延伸方向の端部の位置を互いに異ならせる工程を有し、
    前記圧縮応力および前記引張応力と前記交流励磁とを同期させることを特徴とする鉄心製造方法。
  16. 前記圧縮応力および前記引張応力は前記交流励磁の励磁方向に平行な方向であり、
    前記交流励磁による磁束密度が極値となるタイミングで前記引張応力が最大となり、前記交流励磁による磁束密度が0となるタイミングで前記圧縮応力が最大となるように、前記圧縮応力および前記引張応力と前記交流励磁とを同期させることを特徴とする請求項15に記載の鉄心製造方法。
  17. 前記圧縮応力および前記引張応力は前記交流励磁の励磁方向に直角な方向であり、
    前記交流励磁による磁束密度が極値となるタイミングで前記圧縮応力が最大となり、前記交流励磁による磁束密度が0となるタイミングで前記引張応力が最大となるように、前記圧縮応力および前記引張応力と前記交流励磁とを同期させることを特徴とする請求項15に記載の鉄心製造方法。
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