JP6957046B2 - 微細気泡水生成装置 - Google Patents
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第1流路を微細気泡水が循環することで、微細気泡水に含まれる微細気泡の気泡サイズをより細かなものとすることができる。
中空糸が他方の電位に帯電しているため、一方の電位に帯電した微細気泡は中空糸に引き寄せられ、補足される。従って、中空ナノカプセル吸着貯蔵容器の中空糸に大量の微細気泡水に含まれる微細気泡を大量に貯蔵することができる。
三方弁の流路が他方の流出ポートに切り替えられた第2流路を、微細気泡混合器が停止した状態で微細気泡水が循環することで、微細気泡混合器による新たな気泡サイズの大きい微細気泡を混合させることなく、微細気泡水に含まれる中空ナノカプセルとなった一方の電位に帯電した微細気泡を、中空ナノカプセル吸着貯蔵容器に順次溜め込むことができる。従って、中空ナノカプセル吸着貯蔵容器内の微細気泡水に、大量の中空ナノカプセルを含ませることができるので、高い濃度の中空ナノカプセルを含む微細気泡水を生成することができる。
そうすることで、微細気泡混合器による新たに気泡サイズの大きい微細気泡を混合させることなく、貯蔵タンク内の微細気泡を縮小させ、中空ナノカプセルとすることができる。
原水に気体を一度に混合すると、原水が気体を溶解し難くなるため、複数の混合器が直列に接続されて順番に気体の量を分けて混合することで、多くの量の気体を液体に溶解させたり、液体中に微細気泡として浮遊させたりすることができるため、気体の溶解量や微細気泡の数量を増加させることができる。このとき、複数の混合器に、異なる複数の気体を送気する配管が接続されているため、気体と他の気体とを微細気泡として混合した微細気泡水を生成させることができる。
図1に示すように、微細気泡水生成装置10は、第1の気体と第2の気体とを微細化した微細気泡を原水とした水に混合し、薬液や有用成分の溶液による殻を形成した中空ナノカプセルを生成するものである。
第1の気体と第2の気体との組み合わせは、第1の気体を水素ガスとしたときには第2の気体を酸素ガスとすることができる。また、第2の気体を炭酸ガスとして、第1の気体の水素ガスと組み合わせることができる。更に、第1の気体のみとしたり、第1の気体の水素ガスまたは空気に、第2のガスの酸素ガス、炭酸ガスまたは空気のいずれかを組み合わせたりすることもできる。
第1ボンベB1は、配管P11により調整弁V1に接続されている。調整弁V1は、配管P12により微細気泡混合器20に接続されている。また、第2ボンベB2は、配管P21により調整弁V2に接続されている。調整弁V2は、配管P22により微細気泡混合器20に接続されている。調整弁V1,V2は、三方向自動弁である。
トルマリン44は、電気石とも称される鉱物である。トルマリン44は、球体状に形成され、高圧スリーブ43と、高圧スリーブ43の上流側に位置する導水管41の流量調整金具411および後述するダンパー50の流量調整金具52(図2(A)参照)とに囲まれた空間に、互いが接触した状態で収納されている。
高圧スリーブ43の下流側の端部43aとダンパー50の上流側の端部51との間の流路には、流量調整金具52がダンパー50の上流側の端部51に被さるように配置されている。
流量調整金具52は、流量調整金具411と同様に、円筒部52aと、管路の軸線を中心にして放射状に小径の貫通孔52cが形成された蓋部52bとを備えている。
電位付与器61は、微細気泡混合器20からの微細気泡水の微細気泡に一方の電位を帯電させるものである。本実施の形態では、電位付与器61は、微細気泡を静電気により帯電させ、帯電した微細気泡の中から、一方の電位の微細気泡を排出することで、一方の電位の微細気泡を得るものとしている。電位付与器61は、例えば、株式会社TAMURA社製の「ディレカ」が使用できる。
三方弁V3の一方の流出ポート側であるが、配管P41により撹拌器63に接続されている。また、撹拌器63は、配管P42により貯蔵タンクTに接続されている。配管P41と配管P42との間には、被覆膜剤供給部90が接続されている。
被覆膜剤は、ビタミン等の栄養剤、抗ガン剤、酵素剤等の液状の溶液であれば使用することが可能である。
図3に示す中空ナノカプセル吸着貯蔵容器80は、本体ケースである中空の筒状部81と、筒状部81の内部に長さ方向に沿って配置された中空糸82とを備えている。
筒状部81は、図1に示す三方弁V3から紫外線殺菌装置17と小型フィルタ72とを介して繋がる配管P51が接続された注入口81aが一端側に形成され、貯蔵タンクTへの配管P52が接続された排出口81bが他端側に形成されている。筒状部81の一端側の周面および他端側の周面から突出し、微細気泡水(中空ナノカプセル)を流入させ、排出させるために内部に連通した突出管81c,81dには、開口をキャップ83が閉鎖している。
筒状部81には、中空糸82にプラス電位を付与するために、静電気発生器62(図1参照)が接続されている。
中空糸82は、例えば、ポリスルホン、ポリビニルピロリドン(PVP)などから形成されている。
中空糸82の微細孔82aが最大でも約15nmであるため、150μm程度の微細気泡が微細孔82aから漏れ出ることがない。
筒状部81には、生理食塩水が満たされ、中空糸82の周囲を覆っている。なお、本実施の形態では、生理食塩水が筒状部81に充填されているが、静電気を中空糸82に透過、伝達させるものであれば他のものでもよい。
制御装置Sは、駆動系装置である、第1混合器21、第2混合器22、ターボミキサー23、高圧ポンプ30、撹拌器53,63の始動および停止を、駆動系制御信号により制御する機能を備えている。
第1流路R1は、貯蔵タンクTから、第1混合器21、第2混合器22、ターボミキサー23、高圧ポンプ30,磁気高圧処理器40、ダンパー50,撹拌器53、電位付与器61、三方弁V3に至り、アスピレータ92,撹拌器63から貯蔵タンクTに戻る経路である。
(第1流路の周回)
まず、制御装置Sが、三方弁V3の流路を第1流路R1の方向に向けて、中空マイクロカプセルルートを形成する。
第1ボンベB1に貯留された第1の気体は、第1ボンベB1が開栓され、制御装置Sにより調整弁V1の開放が指示されることで、配管P11を通じて送気される。
また、第2ボンベB2に貯留された第2の気体は、第2ボンベB2が開栓され、制御装置Sにより調整弁V2が開放指示されることで、配管P21を通じて送気される。
微細気泡混合器20内の複数の混合器(第1混合器21、第2混合器22およびターボミキサー23)には、調整弁V1,V2により調整された流量の第1,2の気体が流入する。
第1混合器21には、貯蔵タンクTに接続された配管P13により、貯蔵タンクTに貯留された原水が吸い上げられて流入する。例えば、原水は純水としたり、水道水としたり、様々な水溶液が使用できる。
第2混合器22では、第1混合器21からの気泡水に、第1の気体が更に混合される。第2混合器22により、第2の気体が更に細かな気泡となると共に、第1の気体が気泡となって気泡水に混合され、混合気泡水となってターボミキサー23に流入する。
第1の気体と第2気体とは、いずれか一方または両方の選択について、制御装置Sからの弁制御信号により調整弁V1,V2を選択することにより可能性である。
高圧スリーブ43では、異極同士が対向した磁石42a,42bによる磁場により、微細気泡水の水分子に結合の変化を生じさせることができ、表面張力を減少させることができる。従って、微細気泡水の溶解度を向上させることができるため第1の気体や第2の気体を、微細気泡水の液体に溶解させることができ、高濃度化を図ることができる。
従って、微細気泡水生成装置10は、微細気泡水を水中に数多く存在させつつ、より効率的に微細気泡水の液体の溶解度を高めることができる。よって、微細気泡水の効果を発揮させることができる。
磁気高圧処理器40から流出した微細気泡水は、ダンパー50により流速が緩やかになり、電位付与器61に流入する。
例えば、マイナス電位に帯電した微細気泡とプラス電位に帯電した微細気泡とが混合していると、マイナス電位に帯電した微細気泡に引き寄せられ接触することで結合してしまい、気泡サイズが大きくなる。
電位付与器61からの微細気泡水に含まれる微細気泡をマイナス電位に帯電させることで、プラス電位の微細気泡に引き寄せられ接触することが防止でき、気泡サイズを維持することができる。
そして、被覆膜剤が混合された微細気泡水は、撹拌器63を経由して、貯蔵タンクTに戻る。そして、再び、微細気泡水は、貯蔵タンクTから汲み上げられ、第1流路R1を流れる。
次に、制御装置Sが、微細気泡水の養生期間として、駆動系装置である、微細気泡混合器20のほか、各撹拌器、ポンプ等を停止する。例えば、制御装置Sは5分間ほど停止する。
貯水タンクTでは、第1流路R1内の被覆膜剤が混合された微細気泡水が、図4(B)に示すように、帯電した微細気泡に被覆膜剤が吸着されて膜状態となり、図4(C)に示すように、中空マイクロカプセルと呼べるものとなる。
しかし、液状の被覆膜剤が周囲(気液界面)に付着することで殻となった微細気泡は、微細気泡が縮小することで、被覆膜の密着度が高まるため、微細気泡の内部における気体の漏れが防止できる。
また、微細気泡が更に縮小することで、内部の気体の量を減少させることなく、微細気泡の内圧を高めることができるので、激しい圧壊を発生させる微細気泡とすることができる。
このように、微細気泡混合器20による新たに気泡サイズの大きい微細気泡を混合させることなく、貯蔵タンクT内の微細気泡が縮小することで、中空マイクロカプセルは、図4(D)に示すように、中空マイクロカプセルより粒径が小さい、被覆膜剤を殻とした中空ナノカプセルと呼べるものとなる。
従って、微細気泡水生成装置10は、高い性能を有する中空ナノカプセルを発生することができる。
次に、制御装置Sが、三方弁V3を第2流路R2の方向へ切り替え、微細気泡混合器20を停止させた状態で、ポンプ等を始動させる。
貯蔵タンクTからの中空ナノカプセルを含む微細気泡水は、第1流路R1のときと同様に、微細気泡混合器20、磁気高圧処理器40、撹拌器53、電位付与器61を流れる。
紫外線殺菌装置71では、紫外線が照射されるため、微細気泡水に含まれる微生物を死滅させることができる。また、微細気泡水は、紫外線殺菌装置71を通過した後に、小型フィルタ72を通過することで、微細気泡水に含まれる不純物を除去することができる。
静電気発生器62が静電気を発生することで、プラス電位またはマイナス電位に帯電させるが、本実施の形態では、図3に示す中空糸82がプラス電位となるように帯電させる。
そのため、図3に示すようにプラス電位を帯びた中空糸82に、マイナス電位を帯びた中空ナノカプセルCが吸着する。
本実施の形態では、制御装置Sが第2流路R2に微細気泡水を5分間周回させている。
また、第2の気体を炭酸ガスとするときには、血液中に溶解した老廃物を吸着して排出することができ、血行を促進するため、血行状態を良好なものとすることができる。更に、炭酸ガスを含有する微細気泡水は、消化機能を活性化させることができる。
また、第1の気体または第2の気体を酸素ガスとし、栄養液を添加すれば、血液中の酵素に対する栄養素が添加されるため酵素を活性化させることができる。
第2の気体を炭酸ガスとするときには、汚れを浮かせる効果を更に増加させることができる。
また、高圧スリーブ43内に誘電体の一例としてトルマリンを収納していたが、磁場により水の溶解度を向上させ、圧力により静電気を発生するものであれば他の誘電体でもトルマリンの代わりに使用できる。例えば、セラミック,水晶などとしてもよい。
更に、被覆膜剤供給部90は、一種類の輸液バッグ91から被覆膜剤を供給するものであったが、複数種類の被覆膜剤を供給して、配管P41に混合するものであってもよい。
そうすることで、薬液だけでなく、栄養剤などを混合させた中空ナノカプセルを生成することができる。
20 微細気泡混合器
21 第1混合器
22 第2混合器
23 ターボミキサー
24a,24b,24c 流量計
30 高圧ポンプ
40 磁気高圧処理器
41 導水管
411 流量調整金具
411a 円筒部
411b 蓋部
411c 貫通孔
42a,42b 磁石
43 高圧スリーブ
43a 下流側の端部
44 トルマリン
50 ダンパー
51 上流側の端部
52 流量調整金具
52a 円筒部
52b 蓋部
52c 貫通孔
53 撹拌器
61 電位付与器
62 静電気発生器
63 撹拌器
71 紫外線殺菌装置
72 小型フィルタ
80 中空ナノカプセル吸着貯蔵容器
81 筒状部
81a 注入口
81b 排出口
81c,81d 突出管
82 中空糸
82a 微細孔
83 キャップ
90 被覆膜剤供給部
91 輸液バッグ
92 アスピレータ
B1,B2 ボンベ
C 中空ナノカプセル
S 制御装置
T 貯蔵タンク
V1,V2,V5 調整弁
V3 三方弁
V4 二方向自動弁
P11,P12,P13,P21,P22,P31,P32,P33,P41,P42,P43,P51,P52 配管
R1 第1流路
R2 第2流路
Claims (6)
- 原水に気体を微細化した微細気泡を混合して微細気泡水として送水する微細気泡混合器と、
前記微細気泡混合器からの微細気泡水の微細気泡に一方の電位を帯電させる電位付与器と、
前記電位付与器からの微細気泡水における微細気泡の気液界面への付着により被覆した微細気泡を表面張力により縮小させる液状の被覆膜剤であり、縮小した微細気泡を中空ナノカプセルとして機能させるための前記被覆膜剤を供給する被覆膜剤供給部と、
前記電位付与器からの中空ナノカプセルを含む微細気泡水が流れる中空糸および前記中空糸を収容する本体ケースを有する中空ナノカプセル吸着貯蔵容器と、
前記中空糸を他方の電位に帯電させ、前記中空ナノカプセルを前記中空糸に吸着させ、貯蔵するための静電気発生器とを備えた微細気泡水生成装置。 - 前記微細気泡混合器から前記電位付与器および前記被覆膜剤供給部を介して送水された微細気泡水を貯留する貯蔵タンクを備え、
前記貯蔵タンクが前記微細気泡混合器に配管に接続されることで、微細気泡水を周回させる第1流路が形成された請求項1記載の微細気泡水生成装置。 - 前記電位付与器および前記被覆膜剤供給部を介して送水された微細気泡水を、前記貯蔵タンクへ流す配管が接続された一方の流出ポートと、前記中空ナノカプセル吸着貯蔵容器に通じる配管が接続された他方の流出ポートとへの流路を切り替える三方弁を備え、
前記中空ナノカプセル吸着貯蔵容器が前記貯蔵タンクに配管により接続され、前記三方弁の流路が前記他方の流出ポートに切り替えられ、前記微細気泡混合器を停止させた状態で、中空ナノカプセルを含む微細気泡水を周回させる第2流路が形成された請求項2記載の微細気泡水生成装置。 - 前記第1流路に微細気泡水を所定時間周回させた後に、前記三方弁を前記第1流路から前記第2流路に切り替える制御装置を備え、
前記制御装置は、前記三方弁を前記第1流路から前記第2流路に切り替える前に、前記貯蔵タンク内の微細気泡水の微細気泡が縮小することにより被覆膜剤を吸着させた中空ナノカプセルを生成させるために、微細気泡水の周回を停止させる請求項3記載の微細気泡水生成装置。 - 前記微細気泡混合器は、気体を微細化しながら原水に混合する複数の混合器が直列に接続され、
前記複数の混合器には、異なる複数の気体を送気する配管が接続された請求項1から4のいずれかの項に記載の微細気泡水生成装置。 - 前記被覆膜剤供給部は、複数種類の被覆膜剤を供給する請求項1から5のいずれかの項に記載の微細気泡水生成装置。
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