以下、添付図面を用いて、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100を示すブロック図である。図1に示すように、磁気共鳴イメージング装置100は、静磁場磁石101と、静磁場電源102と、傾斜磁場コイル103と、傾斜磁場電源104と、寝台105と、寝台制御回路106と、送信コイル107と、送信回路108と、受信コイル109と、受信回路110と、シーケンス制御回路120(撮像部)と、画像処理装置130とを備える。なお、磁気共鳴イメージング装置100に、被検体P(例えば、人体)は含まれない。また、図1に示す構成は一例に過ぎない。例えば、シーケンス制御回路120及び画像処理装置130内の各部は、適宜統合若しくは分離して構成されてもよい。
静磁場磁石101は、中空の略円筒形状に形成された磁石であり、内部の空間に静磁場を発生する。静磁場磁石101は、例えば、超伝導磁石等であり、静磁場電源102から電流の供給を受けて励磁する。静磁場電源102は、静磁場磁石101に電流を供給する。なお、静磁場磁石101は、永久磁石でもよく、この場合、磁気共鳴イメージング装置100は、静磁場電源102を備えなくてもよい。また、静磁場電源102は、磁気共鳴イメージング装置100とは別に備えられてもよい。
傾斜磁場コイル103は、中空の略円筒形状に形成されたコイルであり、静磁場磁石101の内側に配置される。傾斜磁場コイル103は、互いに直交するX、Y、及びZの各軸に対応する3つのコイルが組み合わされて形成されており、これら3つのコイルは、傾斜磁場電源104から個別に電流の供給を受けて、X、Y、及びZの各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜磁場を発生する。傾斜磁場コイル103によって発生するX、Y、及びZの各軸の傾斜磁場は、例えば、スライス用傾斜磁場Gs、位相エンコード用傾斜磁場Ge、及びリードアウト用傾斜磁場Grである。傾斜磁場電源104は、傾斜磁場コイル103に電流を供給する。
寝台105は、被検体Pが載置される天板105aを備え、寝台制御回路106による制御の下、天板105aを、被検体Pが載置された状態で、傾斜磁場コイル103の空洞(撮像口)内へ挿入する。通常、寝台105は、長手方向が静磁場磁石101の中心軸と平行になるように設置される。寝台制御回路106は、画像処理装置130による制御の下、寝台105を駆動して天板105aを長手方向及び上下方向へ移動する。
送信コイル107は、傾斜磁場コイル103の内側に配置され、送信回路108からRF(Radio Frequency)パルスの供給を受けて、高周波磁場を発生する。送信回路108は、対象とする原子の種類及び磁場強度で定まるラーモア(Larmor)周波数に対応するRFパルスを送信コイル107に供給する。
受信コイル109は、傾斜磁場コイル103の内側に配置され、高周波磁場の影響によって被検体Pから発せられる磁気共鳴信号を受信する。受信コイル109は、磁気共鳴信号を受信すると、受信した磁気共鳴信号を受信回路110へ出力する。
なお、上述した送信コイル107及び受信コイル109は一例に過ぎない。送信機能のみを備えたコイル、受信機能のみを備えたコイル、若しくは送受信機能を備えたコイルのうち、1つ若しくは複数を組み合わせることによって構成されればよい。
受信回路110は、受信コイル109から出力される磁気共鳴信号を検出し、検出した磁気共鳴信号に基づいて磁気共鳴データを生成する。具体的には、受信回路110は、受信コイル109から出力される磁気共鳴信号をデジタル変換することによって磁気共鳴データを生成する。また、受信回路110は、生成した磁気共鳴データをシーケンス制御回路120へ送信する。なお、受信回路110は、静磁場磁石101や傾斜磁場コイル103等を備える架台装置側に備えられてもよい。
シーケンス制御回路120は、画像処理装置130から送信されるシーケンス情報に基づいて、傾斜磁場電源104、送信回路108及び受信回路110を駆動することによって、被検体Pの撮像を行う。ここで、シーケンス情報は、撮像を行うための手順を定義した情報である。シーケンス情報には、傾斜磁場電源104が傾斜磁場コイル103に供給する電流の強さや電流を供給するタイミング、送信回路108が送信コイル107に供給するRFパルスの強さやRFパルスを印加するタイミング、受信回路110が磁気共鳴信号を検出するタイミング等が定義される。例えば、シーケンス制御回路120は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路である。
なお、シーケンス制御回路120は、傾斜磁場電源104、送信回路108及び受信回路110を駆動して被検体Pを撮像した結果、受信回路110から磁気共鳴データを受信すると、受信した磁気共鳴データを画像処理装置130へ転送する。
画像処理装置130は、磁気共鳴イメージング装置100の全体制御や、画像の生成等を行う。画像処理装置130は、メモリ132、入力インタフェース134、ディスプレイ135、処理回路150を備える。処理回路150は、インタフェース131、制御機能133、生成機能136、判定機能137及び推定機能138を備える。なお、生成機能136及び判定機能137は、検出部の一例である。
第1の実施形態では、インタフェース131、制御機能133、生成機能136、判定機能137及び推定機能138にて行われる各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ132へ記憶されている。処理回路150はプログラムをメモリ132から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読みだした状態の処理回路150は、図1の処理回路150内に示された各機能を有することになる。なお、図1においては単一の処理回路150にて、インタフェース131、制御機能133、生成機能136、判定機能137及び推定機能138にて行われる処理機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路150を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。
換言すると、上述のそれぞれの機能がプログラムとして構成され、1つの処理回路が各プログラムを実行する場合であってもよいし、特定の機能が専用の独立したプログラム実行回路に実装される場合であってもよい。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical Processing Unit)或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサはメモリ132に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
なお、生成機能136、制御機能133、ディスプレイ135、判定機能137、推定機能138は、それぞれ生成部、制御部、表示部、判定部、推定部の一例である。
なお、メモリ132にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、寝台制御回路106、送信回路108、受信回路110等も同様に、上記のプロセッサ等の電子回路により構成される。
処理回路150は、インタフェース131により、シーケンス情報をシーケンス制御回路120へ送信し、シーケンス制御回路120から磁気共鳴データを受信する。また、インタフェース131を有する処理回路150は、磁気共鳴データを受信すると、受信した磁気共鳴データをメモリ132に格納する。メモリ132に格納された磁気共鳴データは、制御機能133によってk空間に配置される。この結果、メモリ132は、k空間データを記憶する。
メモリ132は、インタフェース131を有する処理回路150によって受信された磁気共鳴データや、制御機能133を有する処理回路150によってk空間に配置されたk空間データ、生成機能136を有する処理回路150によって生成された画像データ等を記憶する。例えば、メモリ132は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等である。なお、図1においては単一のメモリ132が各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明したが、複数のメモリを分散して配置して、処理回路は個別の記憶回路から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。
入力インタフェース134は、操作者からの各種指示や情報入力を受け付ける。入力インタフェース134は、例えば、マウスやトラックボール等のポインティングデバイス、モード切替スイッチ等の選択デバイス、あるいはキーボード等の入力デバイス、操作面へ触れることで入力操作を粉うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。入力インタフェース134は制御回路に接続されており、操作者から受け取った入力操作を電気信号へ変換し制御回路へと出力する。なお、本明細書において入力インタフェース134は、マウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース134の例に含まれる。ディスプレイ135は、制御機能133を有する処理回路150による制御の下、撮像条件の入力を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)や、生成機能136を有する処理回路150によって生成された画像等を表示する。ディスプレイ135は、例えば、液晶表示器等の表示デバイスである。
処理回路150は、制御機能133により、磁気共鳴イメージング装置100の全体制御を行い、撮像や画像の生成、画像の表示等を制御する。例えば、制御機能133を有する処理回路150は、撮像条件(撮像パラメータ等)の入力をGUI上で受け付け、受け付けた撮像条件に従ってシーケンス情報を生成する。また、制御機能133を有する処理回路150は、生成したシーケンス情報をシーケンス制御回路120へ送信する。
処理回路150は、生成機能136により、k空間データをメモリ132から読み出し、読み出したk空間データにフーリエ変換等の再構成処理を施すことで、画像を生成する。また、処理回路150は、生成機能136により、後述する所定の支援情報を生成する。これらの機能については後述する。
続いて、実施形態に係る背景について、簡単に説明する。
磁気共鳴イメージングにおいて、シーケンス制御回路120は、はじめに、診断用の画像を生成するための撮像の際の位置決めをするための画像であるロケータ画像を生成するための撮像を行う。ここで、ロケータ画像は、被検体Pの大まかな形態情報を示す画像であり、典型的には低分解能の画像である。また、シーケンス制御回路120は、必要に応じて、受信コイル109の受信感度分布である感度マップを生成するための撮像を行う。また、シーケンス制御回路120は、必要に応じて、被検体P周囲の静磁場(B0)、高周波磁場(B1)の強度分布を示すシミングマップを生成するための撮像を行う。シーケンス制御回路120は、これらの撮像を第1の撮像として実行したのち、T1強調画像、T2強調画像など、診断用の画像を生成するための第2の撮像を実行する。
第2の撮像において、患者のセッティングに関する条件は、毎回同じ条件であることが望ましい。例えば、フォローアップの検査において、姿勢など、患者のセッティングに関する条件を、毎回同じ条件にして第2の撮像を行わないと、観察対象の画像上の現れ方が変わってしまうことがあり望ましくない。このため、例えば、マットやクッションの詰め方を工夫することで、姿勢など、第2の撮像における患者のセッティングに関する条件をできるだけ統一する方法がある。
例えば、関節を撮像対象の部位として第2の撮像を行って、靭帯や筋の状態を確認する場合、関節の屈曲によっては、筋の伸縮や太さが変わってしまう。また、例えば、コイルの配置が合っていないと、画像のコントラストが変わってしまう。
また、例えば、頭頸部を撮像対象の部位として第2の撮像を行う場合、首の曲がり方が異なると、CSF(Cerebrospinel Fluid)の動きの強弱が変わってしまう。
しかしながら、第2の撮像を完了してはじめて、患者のセッティングに関する条件が、統一されていなかったことに気がつく場合もある。また、第2の撮像を行う人が、経験が浅い人であったり、また、撮像ノウハウが蓄積されていない医療機関であったりする場合には、第2の撮像における患者のセッティングに関する条件を十分に統一できない場合がある。また、そもそも、第2の撮像における患者のセッティングに関する条件を統一する重要性を、十分認識していない場合もある。
かかる背景のもと、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100の処理回路150は、被検体に対して行った第1の撮像に基づいて生成されたロケータ画像に基づいて、第2の撮像における患者の最適なセッティングに関する情報である支援情報を生成し、ディスプレイ135に表示させる。
かかる処理について、図2〜図4を用いて説明する。図2は、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の行う処理の手順を示したフローチャートである。図2のフローチャートは、第1の実施形態から第10の実施形態を通じて共通である。図3は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の表示する画面の一例を表した図である。図4は、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の表示する画面の一例を表した図である。第1の実施形態では、膝の部位を含んで被検体Pに対して撮像が行われる場合について説明する。
図3において、画像1aは、膝の部位を含んで撮像された第1の撮像に基づいて生成されたロケータ画像である。直線10aは、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した大腿骨の走行方向を表す直線である。直線10aは、例えば被検体Pに対して過去に行われた撮像に基づいて推定された直線である。同様に、直線10dは、第2の撮像に適した脛骨の走行方向を表す直線である。直線10bは、第1の撮像における大腿骨の走行方向を表す直線である。直線10cは、第1の撮像における脛骨の走行方向を表す直線である。表示領域11は、現在の膝の角度、すなわち第1の撮像における、大腿骨と脛骨とのなす角度を表示する表示領域である。表示領域12aは、被検体Pに対する前回撮像時の膝の角度を表示する表示領域である。表示領域2は、ユーザに対してメッセージを表示する領域である。
図2に戻り、はじめに、シーケンス制御回路120は、被検体Pに対して第1の撮像を実行する(ステップS100)。ここで、第1の撮像は、例えば、被検体Pの大まかな形態情報を示す画像であるロケータ画像を得るための撮像である。シーケンス制御回路120は、例えば、3D FFE(Fast Field Echo)シーケンスや、3D SSFP(Steady−state Free Precession)シーケンスを用いて、第1の撮像を実行する。また、シーケンス制御回路120は、これらのパルスシーケンスに先立ち、T2プリパレーションパルスを印加して、画像の組織コントラストを強調してもよい。第1の実施形態では、シーケンス制御回路120は、被検体Pに対して膝の部位を含んで、第1の撮像を実行する。
続いて、処理回路150は、第1の撮像における被検体Pの位置である第1の位置を取得する(ステップS110)。第1の実施形態では、処理回路150は、例えば、画像1aにおける被検体Pの膝の走行を表す直線10b及び直線10cを、第1の位置として、取得する。より具体的には、処理回路150は、大腿骨の走行方向を表す直線10b及び、脛骨の走行方向を表す直線10cを取得する。続いて、処理回路150は、生成機能136により、取得した大腿骨の走行方向を表す直線10b及び脛骨の走行方向を表す直線10cに基づいて、画像1aにおける被検体Pの膝の屈曲の角度を算出する。例えば、処理回路150は、生成機能136により、画像1aにおける被検体Pの膝の屈曲の角度を、145度であると算出する。
このようにして、処理回路150は、検出部としての生成機能136により、第1の撮像により得られた磁気共鳴画像を用いて、被検体Pのセッティングの状況を検出する。
続いて、処理回路150は、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置を取得する(ステップS120)。第1の実施形態では、処理回路150は、例えば、図3に示されているように、第2の撮像に適した大腿骨の走行方向を表す直線である直線10a及び、第2の撮像に適した脛骨の走行方向を表す直線である直線10dを、第2の位置として取得する。なお、第1の実施形態では、シーケンス制御回路120は、被検体Pに対して膝の部位を含んで、第2の撮像を実行する。
処理回路150は、例えば、推定機能138により、第2の位置を、被検体Pに対して過去に行われた撮像に基づいて推定する。例えば、図3において、処理回路150は、推定機能138により、直線10a及び直線10dを、第2の位置として、被検体Pに対して過去に行われた撮像に基づいて推定する。続いて、処理回路150は、生成機能136により、第2の撮像に適した大腿骨の走行方向を表す直線10a及び第2の撮像に適した大脛骨の走行方向を表す直線10dに基づいて、第2の撮像において被検体Pが保つべき膝の屈曲の角度を算出する。例えば、処理回路150は、生成機能136により、第2の撮像において被検体Pが保つべき膝の屈曲の角度を、135度であると算出する。なお、図3の例では、第2の撮像において被検体Pが保つべき膝の屈曲の角度は、前回撮像時の膝の角度に等しい。
処理回路150は、判定機能137により、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS130)。換言すると、処理回路150は、判定機能137により、第1の撮像に基づいて生成された画像1aに基づいて、第1の位置が、第2の撮像に適した位置であるかを判定する。処理回路150は、制御機能133により、判定した結果をディスプレイ135に表示させる。
処理回路150が判定機能137により、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内であると判定した場合(ステップS130 Yes)、被検体Pの位置の修正は不要であるので、処理はステップS180に進み、処理回路150は現在の位置を設定情報として保存したのち、シーケンス制御回路120は、ステップS190において、被検体Pに対して第2の撮像を実行する。
一方で、処理回路150が判定機能137により、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内でないと判定した場合(ステップS130 No)、処理はステップS140に進む。
処理回路150は、生成機能136により、被検体Pに対して行った第1の撮像に基づいて生成された画像1a及び推定機能138により前述のように推定した第2の位置に基づいて、第1の撮像における被検体Pの位置である第1の位置と、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置との差を表す情報(修正情報とも呼ぶ)を生成する(ステップS140)。
なお、第1の撮像における被検体Pの位置である第1の位置と、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置との差を表す情報である修正情報は、被検体のセッティングを支援する支援情報の一例であるが、被検体のセッティングを支援する支援情報の例としては、これに限られない。例えば、支援情報の例として、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置を表す情報であってもよい。また、支援情報の別の例として、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内であるか否かに関する情報であってもよい。
ステップS140において処理回路150が生成する情報は、第1の位置と第2の位置との差を表す情報である。ここで、第1の位置は、例えば、図3の直線10bと直線10cとで特徴づけられる。また、第2の位置は、例えば、図3の直線10aと直線10dとで特徴づけられる。従って、例えば直線10bと直線10cとのなす角と、直線10aと直線10dとのなす角との差が、第1の位置と第2の位置との差を表す支援情報の一例となる。換言すると、処理回路150は、生成機能136により、画像1aにおける被検体Pの膝の屈曲の角度と、第2の撮像において被検体Pが保つべき膝の屈曲の角度との差に基づいて、修正情報(支援情報)を生成する。ここで、図3においては、例えば、画像1aにおける被検体Pの膝の屈曲の角度、すなわち直線10bと直線10cとのなす角度は、145度である。また、例えば、第2の撮像において被検体Pが保つべき膝の屈曲の角度は、135度となる。従って、処理回路150は、「前回の撮像時と比較して、膝の屈曲の角度が、145度―135度=+10度大きくなっている」旨の修正情報(支援情報)を生成する。
また、修正情報(支援情報)の別の例として、ステップS140において、処理回路150は、生成機能136により、被検体Pの位置を修正するための情報を生成してもよい。この場合、例えば、処理回路150は、生成機能136により、「膝の角度をあと10度だけ右にあげるのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)を生成する。
このようにして、処理回路150は、生成機能136により、ステップS110及びステップS120で検出された情報に基づいて、被検体のセッティングを支援する支援情報を生成する。
続いて、処理回路150は、制御機能133により、ステップS140において生成機能136を用いて処理回路150により生成された情報を、ディスプレイ135に表示させる(ステップS150)。換言すると、処理回路150は、表示制御部としての制御機能133により、支援情報をディスプレイ135に表示させる。例えば、図3に示されているように、処理回路150は、制御機能133により、「膝の角度をあと10度だけ右にあげるのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)に基づいて、ディスプレイ135の表示領域2に、「膝の角度をあと10度だけ右にあげてください。」というメッセージを表示させる。また、例えば、処理回路150は、制御機能133により、「前回の撮像時と比較して、膝の屈曲の角度が+10度大きくなっている」旨の修正情報(支援情報)に基づいて、ディスプレイ135の表示領域2に、「前回の撮像時と比較して、膝の屈曲の角度が+10度大きくなっています。」というメッセージを表示させてもよい。また、図3に示されているように、これに加えて、例えば、処理回路150は、制御機能133により、ディスプレイ135の表示領域11に、現在の膝の角度を表示させ、ディスプレイ135の表示領域12aに、前回撮像時の膝の角度を表示させてもよい。
続いて、シーケンス制御回路120は、被検体Pの位置の修正が完了するまで待機する(ステップS160)。すなわち、シーケンス制御回路120は、ステップS140で生成機能136により生成された修正情報(支援情報)に基づいて行われるユーザ又は被検体P自身のうち少なくとも一方による被検体Pの位置の修正の完了まで待機する。
処理回路150は、入力インタフェース131により、入力インタフェース134を通じて、ユーザから、再び第1の撮像を実行するか否かの入力を受け付ける(ステップS170)。ユーザから、再び第1の撮像を実行する旨の入力を受け付けた場合(ステップS170 Yes)、処理はステップS100に戻る。一方、ユーザから、再び第1の撮像を実行しない旨の入力を受け付けた場合(ステップS170 No)、処理はステップS180へと進む。
続いて、処理回路150は、被検体Pの現在の位置等、現在設定されているパラメータの値を、設定情報として、メモリ132に保存させることにより保存する(ステップS180)。ステップS180でメモリ132に保存されたデータは、必要に応じて、例えば同じ被検体Pに対する撮像が行われた場合に処理回路150により呼び出されて利用される。
ステップS190において、被検体Pの位置の修正の完了の後、シーケンス制御回路120は、第2の撮像を実行する。換言すると、シーケンス制御回路120は、支援情報がディスプレイ135に表示された後、被検体Pを対象に、第2の撮像を実行する。
図3では、ステップS120において、第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置を、処理回路150が、推定機能138により、例えば、被検体Pに対して過去に行われた撮像に基づいて推定する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限られない。図4を用いて、かかる場合について説明する。
図4において、図3と同様に、画像1aは、膝の部位を含んで撮像された第1の撮像に基づいて生成されたロケータ画像である。直線10aは、第2の撮像に適した大腿骨の走行方向を表す直線である。例えば、直線10aは、ノウハウや統計データに基づいて推定された直線である。同様に、直線10dは、第2の撮像に適した脛骨の走行方向を表す直線である。直線10bは、第1の撮像における大腿骨の走行方向を表す直線である。直線10cは、第1の撮像における脛骨の走行方向を表す直線である。表示領域11は、現在の膝の角度を表示する表示領域である。表示領域12bは、ノウハウや統計データに基づいて得られた、膝の角度の推奨値を表示する表示領域である。表示領域2は、ユーザに対してメッセージを表示する領域である。
例えば、ステップS120において、処理回路150は、推定機能138により、第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置を、ノウハウ等の統計データに基づいて推定する。例えば、図4において、処理回路150は、推定機能138により、直線10a及び直線10dを、第2の位置として、ノウハウ等の統計データに基づいて推定する。図3と同様に、処理回路150は、生成機能136により、第2の撮像に適した大腿骨の走行方向を表す直線10a及び第2の撮像に適した大脛骨の走行方向を表す直線10dに基づいて、第2の撮像において被検体Pが保つべき膝の屈曲の角度を算出する。ノウハウ等を用いることにより、例えばマジックアングルの影響で、重要部位が描出されない等の場合を防ぐことができる。
ステップS140において、処理回路150は、生成機能136により、被検体Pに対して行った第1の撮像に基づいて生成された画像1a及び推定機能138により前述のように推定した第2の位置に基づいて、第1の撮像における被検体Pの位置である第1の位置と、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置との差を表す情報である支援情報(修正情報)を生成する。
例えば、処理回路150は、「ノウハウなどの統計データに基づいて得られた膝の角度の推奨値と比較して、膝の屈曲の角度が、+10度大きくなっている」旨の修正情報(支援情報)を生成する。また、図3の場合と同様に、例えば、処理回路150は、生成機能136により、「膝の角度をあと10度だけ右にあげるのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)を生成してもよい。
続いて、処理回路150は、制御機能133により、ステップS140において生成機能136を用いて処理回路150により生成された情報を、ディスプレイ135に表示させる(ステップS150)。例えば、図4に示されているように、ディスプレイ135の表示領域2に、「膝の角度をあと10度だけ右にあげてください。」というメッセージを表示させる。また、図4に示されているように、これに加えて、例えば、処理回路150は、制御機能133により、ディスプレイ135の表示領域11に、現在の膝の角度を表示させ、ディスプレイ135の表示領域12bに、膝の角度の推奨値を表示させてもよい。
なお、第1の実施形態に限られず、以降の実施形態においても、同様に、処理回路150が、推定機能138により、第2の位置を、ノウハウなどの統計データに基づいて推定してもよい。
ステップS120において、処理回路150が、前回の検査データの画像から、第2の撮像において被検体Pが保つべき膝の屈曲の角度を再計測して算出する場合について説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、処理回路150は、検査ごとに、膝の屈曲の角度を計測し、計測した膝の屈曲の角度を、メモリ132に保存してもよい。この場合、処理回路150は、ステップS120において、既に計測され、メモリ132に保存されている膝の屈曲の角度をメモリ132を通じて取得することにより、第2の撮像において被検体Pが保つべき膝の屈曲の角度を算出する。
また、処理回路150は、膝の屈曲の角度ではなく、大腿骨の走行方向及び脛骨の走行方向を、メモリ132に保存してもよい。この場合、処理回路150は、ステップS120において、既に計測され、メモリ132に保存されている大腿骨の走行方向及び脛骨の走行方向をメモリ132を通じて取得し、取得した走行方向に基づいて、第2の撮像において被検体Pが保つべき膝の屈曲の角度を算出する。
また、ステップS110及びステップS120の順番は任意である。例えば、処理回路150は、ステップS120の処理を実行したのち、ステップS110の処理を実行してもよい。また、これは、第1の実施形態に限られず、以降の実施形態についても同様である。
また、処理回路150が、例えば、ステップS110で、直線10bと直線10cとを取得し、取得した直線10bと直線10cとに基づいて、画像1aにおける被検体Pの膝の屈曲の角度を算出し、続いてステップS120で直線10aと直線10dとを取得し、取得した直線10aと直線10dとに基づいて、第2の撮像において被検体Pが保つべき膝の屈曲の角度を算出する場合について説明した。実施形態はこれに限られない。処理回路150は、例えば、ステップS110で、直線10bと直線10cとを取得し、続いてステップS120で直線10aと直線10dとを取得し、続いて、直線10bと直線10cとに基づいて画像1aにおける被検体Pの膝の屈曲の角度を算出し、続いて、直線10aと直線10dとに基づいて第2の撮像において被検体Pが保つべき膝の屈曲の角度を算出しても良い。
第1の実施形態では、被検体Pに対して膝の部位を含んで磁気共鳴イメージングを行う場合について説明したが、実施形態はこれに限られない。後述の実施形態で説明するように、第1の撮像及び第2の撮像は、乳房、脳、頸椎、肩、脊椎、腹部等に関する撮像であってもよい。また、第1の撮像は、いわゆる本撮像(診断のための撮像)以外の撮像である場合について説明したが、第1の撮像として、例えば過去に撮像された本撮像(診断のための撮像)が利用されてもよい。
以上のように、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100において、処理回路150は、第1の撮像における被検体の位置である第1の位置と、第2の撮像における被検体の位置である第2の位置との差を表す情報を生成し、表示させる。このことにより、例えば、ユーザの患者セッティングの技術のレベルに影響されず、ロケータ画像を基に、熟練者も非熟練者も、一定の精度で患者セッティングを行うことができる。
一例として、第1の実施形態においては、膝の屈曲の角度について、セッティングを行う。ここで、膝の屈曲によっては、筋の伸縮や太さが変わってしまう。一方で、膝の屈曲の角度は、外部からはわかりづらい。しかしながら、第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100を用いることで、適切な患者セッティングができ、画質が安定する。
(第2の実施形態)
第1の実施形態においては、膝の屈曲の角度についてセッティングを行う場合について説明した。第2の実施形態では、図2のフローチャートを再び参照しながら、図5を用いて、ロケータ画像を基に、コイルを巻いた位置についてセッティングを行う場合について説明する。なお、図2のフローチャートにおいて、ステップS160〜ステップS190の処理は、第1の実施形態と同様の処理であるので、これらのステップについては説明を省略する。
図5は、第2の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の表示する画面の一例を表した図である。
図5において、画像1a及び画像1bは、膝の部位を含んで撮像された第1の撮像に基づいて生成されたロケータ画像である。画像1aは、サジタル画像であり、画像1bは、コロナル画像である。特徴点20は、所定の技術を使用して抽出することができる膝の特徴点である。感度領域端21aは、第1の撮像におけるコイルの感度領域の上端を表す。感度領域端21bは、第1の撮像におけるコイルの感度領域の下端を表す。感度領域端22aは、例えば前回撮像時におけるコイルの感度領域の上端を表す。感度領域端22bは、例えば前回撮像時におけるコイルの感度領域の下端を表す。表示領域2は、ユーザに対してメッセージを表示する領域である。表示領域23は、現在のコイル位置が、特徴点20を基準として、どのような位置にあるかを表示する表示領域である。表示領域24は、前回撮像時のコイル位置が、特徴点20を基準として、どのような位置にあるかを表示する表示領域である。
図2のフローチャートを再び参照して、はじめに、シーケンス制御回路120は、被検体Pに対して、第1の実施形態と同様に、第1の撮像を実行する(ステップS100)。
以下、撮像部位として、膝の部位を含んで撮像が行われる場合で説明しているが、実施形態はこれに限られず、他の撮像部位であっても実施形態は同様に適用可能である。
続いて、処理回路150は、第1の撮像における被検体Pの位置である第1の位置を取得する(ステップS110)。すなわち、処理回路150は、検出部としての生成機能136により、第1の撮像により得られた磁気共鳴画像を用いて、被検体のセッティングの状況を検出する。第2の実施形態においては、被検体Pの位置とは、被検体Pの、コイルに対する相対位置のことを指す。被検体Pのコイルに対する相対位置を取得することは、コイルの被検体Pに対する相対位置を取得することと同等であるから、ステップS110の操作は、処理回路150が、第1の撮像における、コイルの被検体Pに対する位置を取得することと等しい。
第2の実施形態では、処理回路150は、生成機能136により、画像1a及び画像1bにおける信号プロファイルに基づいて、感度領域端21a及び感度領域端21bを算出する。具体的には、処理回路150は、生成機能136により、画像1a及び画像1bを、信号プロファイルが所定の閾値を超える領域と、所定の閾値未満になる領域とに分割し、それらの領域の境界として、感度領域端21a及び感度領域端21bを算出する。
続いて、処理回路150は、生成機能136により、膝の断面検出技術など所定の技術を用いて、位置の基準となる特徴点20を特定する。続いて、処理回路150は、生成機能136により、特定した特徴点20から、算出した感度領域端21aまでの距離を算出する。すなわち、処理回路150は、検出部としての生成機能136により、第1の撮像により得られた磁気共鳴画像から被検体Pの部位の特徴点20を検出し、検出した特徴点20を用いて、被検体Pのセッティングの状況を検出する。
ここで、例えば膝が斜めに置かれている可能性を考慮すると、一例として、処理回路150は、生成機能136により、特定した特徴点20から、算出した感度領域端21aまでの距離を、骨の走行方向に沿った距離に基づいて算出する。ここで、骨の走行方向は、断面検出技術等、所定の技術を用いて算出することができる。また、別の例として、処理回路150は、生成機能136により、特定した特徴点20から、算出した感度領域端21aまでの距離を、膝のアキシャル断面の法線方向の距離に基づいて算出する。また、より簡便には、別の例として、処理回路150は、生成機能136により、特定した特徴点20から、算出した感度領域端21aまでの距離を、画像1a上で算出する。例えば、処理回路150は、生成機能136により、特定した特徴点20から、算出した感度領域端21aまでの距離を、7cmと、算出する。
続いて、処理回路150は、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置を推定し、取得する(ステップS120)。具体的には、処理回路150は、例えば、生成機能136により、ステップS110と同様に、被検体Pに対して過去に行われた撮像に基づいて、感度領域端22a及び感度領域端22bを算出する。
続いて、処理回路150は、生成機能136により、膝の断面検出技術など所定の技術を用いて、過去に行われた撮像における特徴点であって、第1の撮像における特徴点20に対応する特徴点を特定する。続いて、処理回路150は、生成機能136により、特定した特徴点から、算出した感度領域端22aまでの距離を算出する。例えば、処理回路150は、生成機能136により、特定した特徴点から、算出した感度領域端22aまでの距離を、12cmと、算出する。
処理回路150は、判定機能137により、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS130)。すなわち、処理回路150は、判定機能137により、例えば、第1の撮像における特徴点20から感度領域端21aまでの距離と、過去に行われた撮像における特徴点から感度領域端22aまでの距離との差が許容範囲内であるか否かを判定する。
処理回路150が判定機能137により、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内であると判定した場合(ステップS130 Yes)、コイルの位置の修正は不要であるので、処理はステップS180に進み、処理回路150は現在の位置を設定情報として保存したのち、シーケンス制御回路120は、ステップS190において、被検体Pに対して第2の撮像を実行する。
一方で、処理回路150が判定機能137により、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内でないと判定した場合(ステップS130 No)、処理はステップS140に進む。
ステップS140において、処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像における特徴点20から感度領域端21aまでの距離を基に推定された第1の撮像におけるアレイコイルの配置位置と、過去に行われた撮像における特徴点から感度領域端22aまでの距離を基に推定された第2の撮像に適したアレイコイルの配置位置との差に基づいて、修正情報(支援情報)を生成する。換言すると、処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像を基に生成された画像1aの信号プロファイルを基に推定された配置位置である第1の撮像におけるアレイコイルの配置位置と、第2の撮像に適したアレイコイルの配置位置との差に基づいて、修正情報(支援情報)を生成する(ステップS140)。例えば、処理回路150は、生成機能136により、「前回の撮像時と比較して、アレイコイルの配置位置が、5cmほど下にずれている」旨の修正情報(支援情報)を生成する。また、例えば、処理回路150は、生成機能136により、「あと5cmほど頭側に、アレイコイルを巻くのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)を生成する。
続いて、処理回路150は、制御機能133により、ステップS140において生成機能136を用いて処理回路150により生成された情報を、ディスプレイ135に表示させる(ステップS150)。例えば、図5に示されているように、処理回路150は、制御機能133により、「あと5cmほど頭側に、アレイコイルを巻くのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)に基づいて、ディスプレイ135の表示領域2に、「5cmほど頭側に、コイルを巻いてください。」というメッセージを表示させる。また、例えば、処理回路150は、制御機能133により、「前回の撮像時と比較して、アレイコイルの配置位置が、5cmほど下にずれている」旨の修正情報(支援情報)に基づいて、ディスプレイ135の表示領域2に、「前回の撮像時と比較して、アレイコイルの配置位置が、5cmほど下にずれています。」というメッセージを表示させてもよい。また、図5に示されているように、これに加えて、例えば、処理回路150は、制御機能133により、ディスプレイ135の表示領域23に、特徴点20を基準とした現在のコイル位置を表示させ、ディスプレイ135の表示領域24に、前回撮像時の特徴点を基準とした前回撮像時のコイル位置を表示させてもよい。
なお、第2の位置は、過去に行われた撮像に基づいて取得される場合に限られず、例えばノウハウなどの統計データに基づいて推定されてもよい。
なお、上述の例では、処理回路150が、第1の撮像に基づいて生成されたロケータ画像に基づいて、コイルの感度領域端21a及び21bを検出し、検出した感度領域端21a及び21bに基づいて被検体のセッティングを支援する場合について説明したが、実施形態はこれに限られない。処理回路150は、例えば、コイル中心を検出し、検出したコイル中心に基づいて、被検体のセッティングを支援してもよい。かかる場合について、説明する。
はじめに、シーケンス制御回路120は、被検体Pを対象に第1の撮像を実行する。ここで、第1の撮像は、例えば、被検体Pの膝の部位を含む撮像である。
続いて、シーケンス制御回路120は、検出部としての生成機能136により、第1の撮像により得られた磁気共鳴画像を用いて、被検体のセッティングの状況を検出する。
具体的には、処理回路150は、検出部としての生成機能136により、第1の撮像により得られた磁気共鳴画像から、被検体の部位の特徴点を検出する。一例として、処理回路150は、検出部としての生成機能136により、第1の撮像により得られた磁気共鳴画像から、膝の部位の特徴点20を検出する。
続いて、処理回路150は、検出部としての生成機能136により、コイル中心を検出する。ここで、処理回路150は、生成機能136により、例えば、投光器がコイル中心として表示する位置を、コイル中心として検出する。別の例として、処理回路150は、生成機能136により、磁場の測定等により求められる磁場中心を、コイル中心として検出してもよい。
続いて、処理回路150は、検出部としての生成機能136により、検出された特徴点とコイル中心との距離に基づき、被検体のセッティングの状況を検出する。一例として、処理回路150は、検出部としての生成機能136により、第1の撮像により得られた磁気共鳴画像から検出された膝の特徴点20とコイル中心との距離に基づき、被検体のセッティングの状況を検出する。
例えば、膝の特徴点20が、コイル中心から、+12cmの場所にあるのが通常であり、第1の撮像により得られた磁気共鳴画像から検出された膝の特徴点20の位置が、コイル中心から、+7cmの場所にある場合、処理回路150は、検出部としての生成機能136により、被検体のセッティングの状況を、「5cmほど頭側に、コイルを巻くのが望ましい」と検出する。また、例えば、膝の特徴点20が、前回撮影時、コイル中心から、+12cmの場所にあり、第1の撮像により得られた磁気共鳴画像から検出された膝の特徴点20の位置が、コイル中心から、+7cmの場所にある場合、処理回路150は、検出部としての生成機能136により、被検体のセッティングの状況を、「5cmほど頭側に、コイルを巻くのが望ましい」と検出する。
続いて、処理回路150は、検出部としての生成機能136により、検出された被検体のセッティングの状況に基づいて、被検体のセッティングを支援する支援情報を生成する。ここで、支援情報とは、例えば、「5cmほど頭側に、コイルを巻くのが望ましい」という情報である。
続いて、処理回路150は、表示制御部としての制御機能133により、生成された支援情報を、ディスプレイ135に表示させる。例えば、処理回路150は、表示制御部としての制御機能133により、特徴点20とコイル中心との距離と、閾値との比較に基づく内容の支援情報をディスプレイ135に表示させる。例えば、処理回路150は、表示制御部としての制御機能133により、ディスプレイ135に、「5cmほど頭側に、コイルを巻くのが望ましい」旨の支援情報を、表示させる。別の例として、処理回路150は、表示制御部としての制御機能133により、ディスプレイ135に、「特徴点20とコイル中心との距離が、閾値である10cmを超えているので、コイルの位置を変更するのが望ましい」旨の支援情報を表示させる。
続いて、シーケンス制御回路120は、当該支援情報が表示された後、被検体Pを対象に、第2の撮像を実行する。ここで、第2の撮像は、例えば被検体の膝の部位を含む撮像である。
このように、コイルの感度領域端を用いる方法のみならず、コイル中心を用いる方法でも、適切なアレイコイルの巻き位置のセッティングを行うことができる。
以上のように、第2の実施形態にかかる磁気共鳴イメージング装置100は、例えばロケータ画像を用いて、アレイコイルの巻き位置について、セッティングを行う。このことにより、適切なアレイコイルの巻き位置のセッティングができ、画質が安定する。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、図2のフローチャートを再び参照しながら、図6及び図7を用いて、ロケータ画像を基に、膝のねじれに関するセッティングを行う場合について説明する。なお、図2のフローチャートにおいて、第3の実施形態においても、ステップS160〜ステップS190の処理は、第1の実施形態と同様の処理であるので、これらのステップについては説明を省略する。
図6は、第3の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の表示する画面の一例を表した図である。
図6において、画像1a及び画像1bは、膝の部位を含んで撮像された第1の撮像に基づいて生成されたロケータ画像である。画像1aは、サジタル画像であり、画像1bは、コロナル画像である。特徴点30a、特徴点30b、特徴点30c、特徴点30d、特徴点31a、特徴点31b、特徴点31c、特徴点31dは、膝のねじれ具合を算出するための特徴点である。図3と同様に、直線10bは、第1の撮像における大腿骨の走行方向を表す直線である。直線10cは、第1の撮像における脛骨の走行方向を表す直線である。直線10aは、第2の撮像に適した大腿骨の走行方向を表す直線である。直線10dは、第2の撮像に適した大脛骨の走行方向を表す直線である。直線10a及び直線10dは、例えば被検体Pに対して過去に行われた撮像に基づいて推定された直線である。表示領域2は、ユーザに対してメッセージを表示する領域である。
図7は、第3の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の行う処理について説明した図である。図7は、膝のねじれについて説明するための模式図である。脛40cは、脛を表し、腿40dは、腿を表す。膝関節40aは、脛40cと腿40dをつなぐ膝関節を表す。また、股関節40bは、胴体側の関節である股関節を表す。図7に示されているように、腿40dが回転し以前と異なる位置に配置されると、腿40dと連動して、膝関節40aの位置がわずかにずれる。膝関節40aの位置がわずかにずれると、これに伴い、例えば脛40cの位置がわずかにずれる。このように、腿40dの回転によって、膝関節40a及び脛40cに自由度が発生してしまう。第3の実施形態では、この自由度の発生による画像の再現性低下を防止する。
図2のフローチャートを再び参照して、はじめに、シーケンス制御回路120は、被検体Pに対して、これまでの実施形態と同様に、第1の撮像を実行する(ステップS100)。以下、撮像部位として、膝の部位を含んで撮像が行われる場合で説明しているが、実施形態はこれに限られず、例えば他の関節部位であっても実施形態は同様に適用可能である。
続いて、処理回路150は、第1の撮像における被検体Pの位置である第1の位置を取得する(ステップS110)。第3の実施形態においては、被検体Pの位置とは、被検体Pの、膝のねじれの角度、すなわち腿40dと脛40cとのねじれの角度のことを指す。なお、第1の撮像は、被検体Pに対して第1の骨を含む腿40d及び第2の骨を含む脛40cを含んで行われたものである。
第3の実施形態では、処理回路150は、生成機能136により、画像1aに基づいて、大腿骨の走行方向を表す直線10b及び脛骨の走行方向を表す直線10cを算出する。
また、処理回路150は、生成機能136により、例えばサジタル画像である画像1a及びコロナル画像である画像1bから、膝の断面検出技術など所定の技術を用いて、例えば特徴点30a、30b、30c、30d、31a、31b、31c、31dなどの複数の特徴点を抽出する。続いて、処理回路150は、生成機能136により、算出した直線10b、直線10c及び、抽出した特徴点30a等に基づいて、各特徴点の骨周りの位置ずれを算出し、算出した位置ずれの大きさから、膝のねじれ(腿40dと脛40cのねじれ)の角度を算出する。
続いて、処理回路150は、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置を推定し、取得する(ステップS120)。具体的には、処理回路150は、例えば、生成機能136により、ステップS110と同様に、被検体Pに対して過去に行われた撮像に基づいて、過去に行われた撮像における、膝のねじれの角度を算出する。なお、第2の撮像は、被検体Pに対して第1の骨を含む腿40d及び第2の骨を含む脛40cを含んで行われたものである。
例えば、処理回路150は、生成機能136により、過去に行われた撮像に基づいて、大腿骨の走行方向を表す直線10a及び脛骨の走行方向を表す直線10dを算出する。
また、処理回路150は、生成機能136により、過去に行われた撮像から、複数の特徴点を抽出する。続いて、処理回路150は、生成機能136により、算出した直線10a、直線10d及び、抽出した特徴点等に基づいて、各特徴点の骨周りの位置ずれを算出し、算出した位置ずれの大きさから、膝のねじれ(腿40dと脛40cのねじれ)の角度を算出する。
処理回路150は、判定機能137により、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS130)。すなわち、処理回路150は、判定機能137により、例えば、第1の撮像における腿40dと脛40cとのねじれの角度と、過去に行われた撮像における腿40dと脛40cとのねじれの角度との差が許容範囲内であるか否かを判定する。
処理回路150が判定機能137により、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内であると判定した場合(ステップS130 Yes)、膝のねじれの修正は不要であるので、処理はステップS180に進み、処理回路150は現在の位置を設定情報として保存したのち、シーケンス制御回路120は、ステップS190において、被検体Pに対して第2の撮像を実行する。
一方で、処理回路150が判定機能137により、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内でないと判定した場合(ステップS130 No)、処理はステップS140に進む。
ステップS140において、処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像における腿40dと脛40cとのねじれの角度と、過去に行われた撮像における腿40dと脛40cとのねじれの角度との差に基づいて、修正情報(支援情報)を生成する。換言すると、処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像に基づいて生成された画像1aにおける第1の骨(腿40d)の第2の骨(脛40c)に対するねじれの角度と、第2の撮像において被検体Pが保つべき第1の骨の第2の骨に対するねじれの角度との差に基づいて、修正情報(支援情報)を生成する(ステップS140)。ここで、第1の骨の第2の骨に対するねじれの角度は、第1の撮像に基づいて生成された画像1a及び画像1bから抽出された所定の特徴点を基に算出されたねじれの角度である。
例えば、処理回路150は、生成機能136により、「あと10度ほど、腿40dを内股にするのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)を生成する。また、例えば、処理回路150は、生成機能136により、「あと10度ほど、脛40cをがに股にするのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)を生成する。
続いて、処理回路150は、制御機能133により、ステップS140において生成機能136を用いて処理回路150により生成された情報を、ディスプレイ135に表示させる(ステップS150)。例えば、図6に示されているように、処理回路150は、制御機能133により、「あと10度ほど、腿40dを内股にするのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)、及び「あと10度ほど、脛40cをがに股にするのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)に基づいて、ディスプレイ135の表示領域2に、「前回撮像時と比較して、膝のねじれを検出しました。あと10度ほど、腿を内股にしてください。あと10度ほど、脛をがに股にしてください。」というメッセージを表示させる。
なお、第2の位置は、過去に行われた撮像に基づいて取得される場合に限られず、例えばノウハウなどの統計データに基づいて推定されてもよい。
以上のように、第3の実施形態にかかる磁気共鳴イメージング装置100は、例えば膝のねじれについて、セッティングを行う。例えば膝のねじれは、一見するとわかりにくいが、例えばフォローアップ時の画像の再現性に影響を与える。実施形態の磁気共鳴イメージング装置100を用いることにより、適切な膝のねじれについてのセッティングができ、画質が安定する。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、図2のフローチャートを再び参照しながら、図8を用いて、ロケータ画像を基に、被検体の静磁場に対する向きに関するセッティングを行う場合について説明する。なお、図2のフローチャートにおいて、第4の実施形態においても、ステップS160〜ステップS190の処理は、第1の実施形態と同様の処理であるので、これらのステップについては説明を省略する。
図8は、第4の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の表示する画面の一例を表した図である。
図8において、サジタル画像5a、コロナル画像5b及びアキシャル画像5cは、膝の部位を含んで撮像された第1の撮像に基づいて生成されたロケータ画像である。サジタル画像5aは、サジタル画像である。コロナル画像5bは、コロナル画像である。アキシャル画像5cは、アキシャル画像である。また、サジタル画像5dは、アノテーション情報を除けば、サジタル画像5aと同じ医用画像であり、コロナル画像5eは、アノテーション情報を除けば、コロナル画像5bと同じ医用画像である。
直線10bは、第1の撮像における大腿骨の走行方向を表す直線を、サジタル画像5a上に表示したものである。直線10cは、第1の撮像における脛骨の走行方向を表す直線を、サジタル画像5a上に表示したものである。直線10eは、第1の撮像における大腿骨の走行方向を表す直線を、コロナル画像5b上に表示したものである。直線10hは、第1の撮像における脛骨の走行方向を表す直線を、コロナル画像5b上に表示したものである。
直線10aは、第2の撮像に適した大腿骨の走行方向を表す直線を、サジタル画像5a上に表示したものである。直線10dは、第2の撮像に適した脛骨の走行方向を表す直線を、サジタル画像5a上に表示したものである。直線10fは、第2の撮像に適した大腿骨の走行方向を表す直線を、コロナル画像5b上に表示したものである。直線10gは、第2の撮像における脛骨の走行方向を表す直線を、コロナル画像5b上に表示したものである。
長方形50aは、第1の撮像における膝の静磁場に対する向きを、サジタル画像5a上で示した長方形である。長方形50aの長辺の方向が、膝の全体としての向きを、サジタル画像5d上で示したものとなる。同様に、長方形51a、長方形52aは、第1の撮像における膝の静磁場に対する向きを、それぞれコロナル画像5b、アキシャル画像5c上で示した長方形である。長方形51a、長方形52aの長辺の方向が、膝の全体としての向き、すなわち骨の平均走行方向を、それぞれコロナル画像5e、アキシャル画像5c上で示したものとなる。
表示領域2は、ユーザに対してメッセージを表示する領域である。
図2のフローチャートを再び参照して、はじめに、シーケンス制御回路120は、被検体Pに対して、これまでの実施形態と同様に、第1の撮像を実行する(ステップS100)。以下、撮像部位として、膝の部位を含んで撮像が行われる場合で説明しているが、実施形態はこれに限られず、例えば他の部位であっても実施形態は同様に適用可能である。
続いて、処理回路150は、第1の撮像における被検体Pの位置である第1の位置を取得する(ステップS110)。第4の実施形態においては、被検体Pの位置とは、被検体Pの、静磁場の方向に対する膝の全体的な向き、すなわち骨の平均走行方向を意味する。これは例えば、図8において、長方形50aの長辺方向の向き、長方形51aの長辺方向の向き、長方形52aの長辺方向の向きである。
処理回路150は、生成機能136により、例えば、サジタル画像5a上で、大腿骨の走行方向を表す直線10b及び、脛骨の走行方向を表す直線10cを取得する。処理回路150は、生成機能136により、例えば、コロナル画像5b上で、大腿骨の走行方向を表す直線10e及び、脛骨の走行方向を表す直線10hを取得する。
続いて、処理回路150は、生成機能136により、直線10b及び直線10cに基づいて、サジタル画像5a上での、骨の平均走行方向を算出する。かかる状況は、例えばサジタル画像5d中に示されている。サジタル画像5d中において、長方形50aの長辺の方向が、膝の全体としての向き、すなわち骨の平均走行方向に対応する。処理回路150は、生成機能136により、直線10e及び直線10hに基づいて、コロナル画像5b上での、骨の平均走行方向を算出する。かかる状況は、例えばコロナル画像5e中に示されている。コロナル画像5e中において、長方形51aの長辺の方向が、膝の全体としての向き、すなわち骨の平均走行方向に対応する。加えて、処理回路150は、生成機能136により、アキシャル画像5c上での、骨の平均走行方向を算出する。アキシャル画像5c中において、長方形52aの長辺の方向が、膝の全体としての向き、すなわち骨の平均走行方向に対応する。
続いて、処理回路150は、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置を取得する(ステップS120)。
具体的には、処理回路150は、生成機能136により、例えば、過去に行われた撮像に係るサジタル画像上で、大腿骨の走行方向を表す直線10a及び、脛骨の走行方向を表す直線10dを取得する。処理回路150は、生成機能136により、例えば、過去に行われた撮像に係るコロナル画像上で、大腿骨の走行方向を表す直線10f及び、脛骨の走行方向を表す直線10gを取得する。
続いて、処理回路150は、生成機能136により、直線10a及び直線10dに基づいて、過去に行われた撮像に係るサジタル画像上での、骨の平均走行方向を算出する。かかる状況は、例えばサジタル画像5d中に示されている。サジタル画像5d中において、長方形50bの長辺の方向が、第2の撮像に適した膝の全体としての向き、すなわち骨の平均走行方向を、サジタル面で示したものとなる。処理回路150は、生成機能136により、直線10f及び直線10gに基づいて、過去に行われた撮像に係るコロナル画像上での、骨の平均走行方向を算出する。かかる状況は、例えばコロナル画像5e中に示されている。コロナル画像5e中において、長方形51bの長辺の方向が、第2の撮像に適した膝の全体としての向き、すなわち骨の平均走行方向を、コロナル面で示したものとなる。加えて、処理回路150は、生成機能136により、過去に行われた撮像に係るアキシャル画像上での、骨の平均走行方向を算出する。アキシャル画像5c中において、長方形52bの長辺の方向が、第2の撮像に適した膝の全体としての向き、すなわち骨の平均走行方向を、アキシャル面で示したものとなる。
処理回路150は、図示しない判定機能137により、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS130)。
処理回路150が判定機能137により、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内であると判定した場合(ステップS130 Yes)、被検体Pの静磁場に対する位置の修正は不要であるので、処理はステップS180に進み、処理回路150は現在の位置を設定情報として保存したのち、シーケンス制御回路120は、ステップS190において、被検体Pに対して第2の撮像を実行する。
一方で、処理回路150が判定機能137により、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内でないと判定した場合(ステップS130 No)、処理はステップS140に進む。
ステップS140において、処理回路150は、生成機能136により、サジタル画像5dにおいて、長方形50aの長辺方向の向きと、長方形50bの長辺方向の向きとの差に基づいて、膝の静磁場に対する向きを合わせるための情報である修正情報(支援情報)を生成する。また、処理回路150は、生成機能136により、コロナル画像5eにおいて、長方形51aの長辺方向の向きと、長方形51bの長辺方向の向きとの差に基づいて、膝の静磁場に対する向きを合わせるための情報である修正情報(支援情報)を生成する。また、処理回路150は、生成機能136により、アキシャル画像5cにおいて、長方形52aの長辺方向の向きと、長方形52bの長辺方向の向きとの差に基づいて、膝の静磁場に対する向きを合わせるための情報である修正情報(支援情報)を生成する。例えば、処理回路150は、生成機能136により、「膝を曲げて、大腿骨と脛骨の角度をあと10度ほど小さくするのが望ましい」、「あと10度ほど、足を持ち上げるのが望ましい」、「あと10度ほど、足を開くのが望ましい」等の旨の修正情報(支援情報)を生成する。すなわち、処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像に基づいて得られた画像であるサジタル画像5a、コロナル画像5b、アキシャル画像5cに含まれる骨の走行方向を検出し、検出した骨の走行方向に基づいて、被検体Pの静磁場に対する向きを合わせるための情報である修正情報(支援情報)を生成する。
続いて、処理回路150は、制御機能133により、ステップS140において生成機能136を用いて処理回路150により生成された情報を、ディスプレイ135に表示させる(ステップS150)。例えば、処理回路150は、制御機能133により、前述の修正情報(支援情報)に基づいて、ディスプレイ135の表示領域2に、「前回撮像時に比較して、約10度、大腿骨と脛骨との角度が大きくなっています。膝を曲げて、大腿骨と脛骨の角度をあと10度ほど小さくしてください。前回撮像時に比較して、膝の走行方向と静磁場方向との角度が、約10度ほどずれています。あと10度ほぼ、足を持ち上げてください。前回撮像時に比較して、約10度、足が閉じています。あと10度ほど、足を開いてください。」等のメッセージを表示させる。
なお、第2の位置は、過去に行われた撮像に基づいて取得される場合に限られず、例えばノウハウなどの統計データに基づいて推定されてもよい。
以上のように、第4の実施形態にかかる磁気共鳴イメージング装置100は、例えばロケータ画像を用いて、被検体の静磁場に対する向きのセッティングを行う。このことにより、画質が安定する。
(第5の実施形態)
これまでの実施形態においては、膝の検査を行う場合について説明した。第5の実施形態では、図2のフローチャートを再び参照しながら、図9を用いて、乳房検査を行う場合について説明する。なお、図2のフローチャートにおいて、ステップS160〜ステップS190の処理は、第1の実施形態と同様の処理であるので、これらのステップについては説明を省略する。
図9は、第5の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の表示する画面の一例を表した図である。
図9において、画像6a及び画像6bは、乳房の部位を含んで撮像された第1の撮像に基づいて生成されたロケータ画像である。画像6aは、第1の撮像方向から撮像された画像である。これに対して、画像6bは、第2の撮像方向から撮像された画像である。表示領域2は、ユーザに対してメッセージを表示する領域である。表示領域60aは、被検体Pにループが生じているか否かを表す情報を表示する表示領域である。ここで、ループが生じているとは、例えば、被検体Pの乳房が短絡して、閉ループが生じていることを言う。閉ループが強磁場下で存在すると、例えば渦電流が生じてやけどの原因となるので、ループが生じていないことを確認するのが望ましい。また、表示領域60bは、被検体Pの乳房がコイルに接触しているか否かを表す情報を表示する表示領域である。表示領域60cは、被検体Pの乳房が左右対称に配置されているか否かを表す情報を表示する表示領域である。表示領域60dは、腹帯の締め付け位置が通常の位置であるか否かを表す情報を表示する表示領域である。表示領域60eは、腹帯の締め付け強度が正常値の範囲内であるか否かを表す情報を表示する表示領域である。表示領域60fは、腕の高さが正常値の範囲内であるか否かを表す情報を表示する領域である。
図2のフローチャートを再び参照して、はじめに、シーケンス制御回路120は、被検体Pに対して、第1の実施形態と同様に、第1の撮像を実行する(ステップS100)。
続いて、処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像における被検体Pの位置である第1の位置を取得する(ステップS110)。第5の実施形態においては、被検体Pの位置とは、典型的には、被検体Pの乳房の位置のことを指す。例えば、処理回路150は、生成機能136により、腹帯の締め付け位置を取得する。また、処理回路150は、生成機能136により、腕の高さを取得する。
また、処理回路150は、生成機能136により、これに加えて、その他のパラメータを取得しても良い。この場合、処理回路150は、生成機能136により、例えば、腹帯の締め付け強度を取得する。また、処理回路150は、生成機能136により、例えば、被検体Pの乳房が左右対称に配置されているか否かを表す情報を取得する。また、処理回路150は、生成機能136により、例えば、被検体Pにループが生じているか否かを表す情報を取得する。また、処理回路150は、生成機能136により、例えば、被検体Pの乳房がコイルに接触しているか否かをあらわす情報を表示する。
続いて、処理回路150は、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置等を、例えばノウハウや統計データ、被検体Pの過去の撮像等に基づいて推定し、取得する(ステップS120)。
例えば、処理回路150は、生成機能136により、第2の撮像に適した腹帯の締め付け位置を取得する。また、処理回路150は、生成機能136により、第2の撮像に適した腕の高さを取得する。
また、処理回路150は、生成機能136により、これに加えて、その他のパラメータを取得しても良い。この場合、例えば、処理回路150は、生成機能136により、第2の撮像に適した腹帯の締め付け強度を取得する。
ステップS130に相当する処理において、処理回路150は、判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS130)。
例えば、処理回路150は、判定項目「ループ」に対して、判定機能137により、被検体Pにループが生じている場合、「要修正」と判定し、被検体Pにループが生じていない場合、「問題なし」と判定する。処理回路150は、判定項目「コイル接触」に対して、判定機能137により、被検体Pの乳房がコイルに接触している場合、「要修正」と判定し、被検体Pの乳房がコイルに接触していない場合、「問題なし」と判定する。処理回路150は、判定項目「左右対称」に対して、判定機能137により、被検体Pの乳房が左右対称に配置されている場合、「問題なし」と判定し、被検体Pの乳房が左右対称に配置されていない場合、「要修正」と判定する。処理回路150は、判定項目「腹帯の締め付け位置」に対して、判定機能137により、ステップS110で取得された腹帯の締め付け位置と、ステップS120で取得された第2の撮像に適した被検体Pの腹帯の締め付け位置との差が、所定の閾値未満である場合、「問題なし」と判定し、所定の閾値以上である場合、「要修正」と判定する。処理回路150は、判定項目「腹帯の締め付け強度」に対して、判定機能137により、ステップS110で取得された腹帯の締め付け強度と、ステップS120で取得された第2の撮像に適した被検体Pの腹帯の締め付け強度との差が、所定の閾値未満である場合、「問題なし」と判定し、所定の閾値以上である場合、「要修正」と判定する。処理回路150は、判定項目「腕の高さ」に対して、判定機能137により、ステップS110で取得された腕の高さと、ステップS120で取得された第2の撮像に適した被検体Pの腕の高さとの差が、所定の閾値未満である場合、「問題なし」と判定し、所定の閾値以上である場合、「要修正」と判定する。
処理回路150は、制御機能133により、判定結果をディスプレイ135に表示させる。例えば、処理回路150は、表示領域60aに、判定項目「ループ」に関する判定結果を表示させる。また、処理回路150は、表示領域60bに、判定項目「コイル接触」に関する判定結果を表示させる。また、処理回路150は、表示領域60c、表示領域60d、表示領域60e、表示領域60fに、それぞれ、判定項目「左右対称」「腹帯の締め付け位置」「腹帯の締め付け強度」「腕の高さ」に関する判定結果を表示する。
続いて、処理回路150は、判定機能137により、すべての判定項目に対して「問題なし」と判断した場合、現在のセッティングが許容範囲内であると判定する。また、処理回路150は、「要修正」の判定項目があった場合、判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内でないと判定する。
処理回路150が判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内であると判断した場合(ステップS130 Yes)、乳房の位置の修正は不要であるので、処理はステップS180に進み、処理回路150は現在の位置を設定情報として保存したのち、シーケンス制御回路120は、ステップS190において、被検体Pに対して第2の撮像を実行する。
一方で、処理回路150が判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内でないと判定した場合(ステップS130 No)、処理はステップS140に進む。
処理回路150は、生成機能136により、被検体Pの対して行った第1の撮像に基づいて生成された画像6a、画像6b及び推定機能138により前述のように推定した第2の位置に基づいて、第1の撮像における被検体Pの位置である第1の位置と、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置との差を表す情報(修正情報)を生成する。例えば、処理回路150は、生成機能136により、「引きつれがあるので、乳房を自然に下垂させるのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)を生成する。また、例えば、処理回路150は、生成機能136により、「クッション等を用いて、コイルの下に乳房が触れないようにするのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)を生成する。
続いて、処理回路150は、制御機能133により、ステップS140において生成機能136を用いて処理回路150により生成された情報を、ディスプレイ135に表示させる(ステップS150)。例えば、図9に示されているように、処理回路150は、制御機能133により、「引きつれがあるので、乳房を自然に下垂させるのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)に基づいて、ディスプレイ135の表示領域2に、「引きつれがありますので、乳房を自然に下垂させてください。」というメッセージを表示させる。また、例えば、処理回路150は、制御機能133により、「クッション等を用いて、コイルの下に乳房が触れないようにするのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)に基づいて、ディスプレイ135の表示領域2に、「クッション等を用いて、コイルの下に乳房が触れないようにしてください。」というメッセージを表示させる。
なお、第2の位置は、過去に行われた撮像に基づいて取得される場合に限られず、例えばノウハウなどの統計データに基づいて推定されてもよい。
以上のように、第5の実施形態にかかる磁気共鳴イメージング装置100は、例えばロケータ画像を用いて、乳房検査における乳房の位置のセッティングを行う。第5の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100を用いることにより、画質を安定させることが可能になる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態では、図2のフローチャートを再び参照しながら、図10を用いて頭頸部の検査を行う場合について説明する。頭頸部の磁気共鳴イメージングにおいて、例えばCSFの描出が重要であるが、CSFの流れやすさは、首の角度によって異なる。換言すると、被検体Pの首の屈曲具合によって、CSFの流れやすさが異なり、従って画像の見え方も異なってくる。従って、被検体Pの首の屈曲具合を、撮影ごとに統一するのが望ましい。第6の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100は、被検体Pの首の屈曲具合に関するセッティングを行うことにより、頭頸部の磁気共鳴イメージングにおける画質を安定させる。
なお、図2のフローチャートにおいて、ステップS160〜ステップS190の処理は、第1の実施形態と同様の処理であるので、これらのステップについては説明を省略する。
図10は、第6の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の表示する画面の一例を表した図である。
図10において、画像7bは、頭頸部の部位を含んで撮像された第1の撮像に基づいて生成されたロケータ画像である。これに対して、画像7aは、頭頸部の部位を含んで過去に撮像された撮像に基づいて生成された画像である。表示領域2は、ユーザに対してメッセージを表示する領域である。
図2のフローチャートを再び参照して、はじめに、シーケンス制御回路120は、被検体Pに対して、第1の実施形態と同様に、第1の撮像を実行する(ステップS100)。
続いて、処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像における被検体Pの位置である第1の位置を取得する(ステップS110)。第6の実施形態においては、被検体Pの位置とは、例えば被検体Pの首の屈曲具合のことを指す。この場合、処理回路150は、生成機能136により、頸椎付近の脊柱管の湾曲、あるいは頸椎の湾曲の曲率を、所定の画像処理を実行することにより算出し、算出した曲率を基に、第1の撮像に基づいて所得した画像7bにおける被検体Pの首の屈曲具合を取得する。
ここで、CSF(Cerebrospinel Fluid)は、例えばT2強調画像で高信号、あるいはT1強調画像で低信号として表されるので、処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像に基づいて得られた画像に対して、2値化処理を行う画像処理を行い、2値化された画像に基づいて、例えば被検体Pの首の屈曲具合を算出する。
続いて、処理回路150は、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置等を、例えば過去の撮像等に基づいて推定し、取得する(ステップS120)。
例えば、処理回路150は、生成機能136により、第2の撮像において被検体Pが保つべき首の屈曲具合を、第2の位置として取得する。
続いて、処理回路150は、判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS130)。
処理回路150が判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内であると判断した場合(ステップS130 Yes)、首の屈曲具合の修正は不要であるので、処理はステップS180に進み、処理回路150は現在の位置を設定情報として保存したのち、シーケンス制御回路120は、ステップS190において、被検体Pに対して第2の撮像を実行する。
一方で、処理回路150が判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内でないと判定した場合(ステップS130 No)、処理はステップS140に進む。
続いて、処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像に基づいて得られた画像7bにおける被検体Pの首の屈曲具合と、第2の撮像において被検体Pが保つべき首の屈曲具合との差に基づいて、修正情報(支援情報)を生成する(ステップS140)。例えば、処理回路150は、生成機能136により、「あと10度ほど俯いて撮像を行うのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)を生成する。
続いて、処理回路150は、制御機能133により、ステップS140において生成機能136を用いて処理回路150により生成された情報を、ディスプレイ135に表示させる(ステップS150)。例えば、図10に示されているように、処理回路150は、制御機能133により、「あと10度ほど俯いて撮像を行うのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)に基づいて、ディスプレイ135の表示領域2に、「首の屈曲具合が、前回撮像時と今回とで異なっています。あと10度ほど俯いて撮像を行ってください。」というメッセージを表示させる。
なお、第2の位置は、過去に行われた撮像に基づいて取得される場合に限られず、例えばノウハウなどの統計データに基づいて推定されてもよい。
以上のように、第6の実施形態にかかる磁気共鳴イメージング装置100は、例えばロケータ画像を用いて、頭頸部における首の屈曲具合のセッティングを行う。首の屈曲具合が一定になるように撮像が行われることで、CSFの流れやすさが毎回同程度になり、このことにより、画質を安定させることが可能になる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態では、図2のフローチャートを再び参照しながら、図11を用いて腕の位置のセッティングを行う場合について説明する。脊椎や腹部の磁気共鳴イメージングにおいて、例えば腕の位置を、背中側から所定の距離だけ、例えば8cmだけ、腹側にあげることで、例えば脊椎付近のB1(高周波磁場)均一性が上昇する可能性が示唆されている。従って、脊椎や腹部の磁気共鳴イメージングにおいて、腕の位置が、例えば所定の高さ以上の位置になることが、撮像対象のB1均一性を上昇させるのに望ましい。第7の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置100は、脊椎や腹部の磁気共鳴イメージングにおいて、腕の高さのセッティングを行うことにより、B1均一性を安定させる。
なお、図2のフローチャートにおいて、ステップS160〜ステップS190の処理は、第1の実施形態と同様の処理であるので、これらのステップについては説明を省略する。
図11は、第7の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の表示する画面の一例を表した図である。
図11において、画像8は、被検体の腹部等を含んで撮像された第1の撮像に基づいて生成されたロケータ画像である。腕65a、腕65bは、第1の撮像における被検体の腕を表している。腕66a、腕66bは、第2の撮像に適した被検体の腕の位置を表している。表示領域2は、ユーザに対してメッセージを表示する領域である。表示領域67aは、寝台位置を基準として現在(第1の撮像時)の腕の高さを表示する表示領域である。表示領域67bは、寝台位置を基準として、前回撮像時の腕の高さあるいは第2の撮像に適した被検体の腕の高さを表示する表示領域である。
図2のフローチャートを再び参照して、はじめに、シーケンス制御回路120は、被検体Pに対して、第1の実施形態と同様に、第1の撮像を実行する(ステップS100)。ここで、第1の撮像は、被検体Pに対して腕の部位を含んで行われたものである。
続いて、処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像における被検体Pの位置である第1の位置を取得する(ステップS110)。第7の実施形態においては、被検体Pの位置とは、例えば被検体Pの腕65a、65bの高さのことを表す。処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像に基づいて得られた画像8における被検体の腕の位置を、第1の位置として取得する。
続いて、処理回路150は、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置等を、例えば過去の撮像等に基づいて推定し、取得する(ステップS120)。第7の実施形態においては、処理回路150は、生成機能136により、第2の撮像において被検体Pが保つべき腕の位置を、第2の位置として取得する。
続いて、処理回路150は、判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS130)。
処理回路150が判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内であると判断した場合(ステップS130 Yes)、腕の位置の修正は不要であるので、処理はステップS180に進み、処理回路150は現在の位置を設定情報として保存したのち、シーケンス制御回路120は、ステップS190において、被検体Pに対して第2の撮像を実行する。
一方で、処理回路150が判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内でないと判定した場合(ステップS130 No)、処理はステップS140に進む。
続いて、処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像に基づいて得られた画像8における被検体Pの腕65a、65bの位置と、第2の撮像において被検体Pが保つべき腕66a、66bの位置との差に基づいて、修正情報(支援情報)を生成する(ステップS140)。例えば、処理回路150は、生成機能136により、「両腕をあと10cmほど、お腹側に持ち上げるのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)を生成する。また、別の例として、処理回路150は、生成機能136により、「両腕の下に、例えば座布団3枚を上げるのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)を生成する。
続いて、処理回路150は、制御機能133により、ステップS140において生成機能136を用いて処理回路150により生成された情報を、ディスプレイ135に表示させる(ステップS150)。例えば、図11に示されているように、処理回路150は、制御機能133により、「両腕をあと10cmほど、お腹側に持ち上げるのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)に基づいて、ディスプレイ135の表示領域2に、「両腕をあと10cmほど、お腹側に持ち上げてください。」というメッセージを表示させる。また、処理回路150は、制御機能133により、「両腕の下に、例えば座布団3枚を上げるのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)に基づいて、ディスプレイ135の表示領域2に、「両腕の下に、例えば座布団3枚を上げてください。」というメッセージを表示させる。
なお、第2の位置は、過去に行われた撮像に基づいて取得される場合に限られず、例えばノウハウなどの統計データに基づいて推定されてもよい。
以上のように、第7の実施形態にかかる磁気共鳴イメージング装置100は、例えばロケータ画像を用いて、脊椎、腹部磁気共鳴イメージングにおける腕の位置のセッティングを行う。このことにより、撮像対象のB1均一性を安定させることが可能になる。
(第8の実施形態)
第4の実施形態では、被検体の静磁場に対する向きに関するセッティングを行う場合を、膝の部位の場合について説明した。第8の実施形態では、第4の実施形態と同様に、被検体の静磁場に対する向きに関するセッティングを行う場合であるが、撮像部位が肩である点が異なる。
第8の実施形態では、図2のフローチャートを再び参照しながら、図12を用いて、ロケータ画像を基に、肩の静磁場に対する向きに関するセッティングを行う場合について説明する。なお、図2のフローチャートにおいて、第8の実施形態においても、ステップS160〜ステップS190の処理は、第1の実施形態と同様の処理であるので、これらのステップについては説明を省略する。
図12は、第8の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の表示する画面の一例を表した図である。
図12において、画像9は、肩の部位を含んで撮像された第1の撮像に基づいて生成されたロケータ画像である。直線70aは、第1の撮像における骨の走行方向を表す直線を、画像9上に表示したものである。直線70bは、第2の撮像に適した骨の走行方向を表す直線を、画像9上に表示したものである。
表示領域2は、ユーザに対してメッセージを表示する領域である。表示領域71aは、第1の撮像における肩の角度を表示するための表示領域である。表示領域71bは、第2の撮像に適した肩の角度を表示するための表示領域である。
図2のフローチャートを再び参照して、はじめに、シーケンス制御回路120は、被検体Pに対して、これまでの実施形態と同様に、第1の撮像を実行する(ステップS100)。
続いて、処理回路150は、第1の撮像における被検体Pの位置である第1の位置を取得する(ステップS110)。第8の実施形態においては、被検体Pの位置とは、被検体Pの、静磁場の方向に対する肩の全体的な向き、すなわち骨の平均走行方向を意味する。これは例えば、図12において、直線70aの向きである。処理回路150は、生成機能136により、例えば、画像9上で、骨の走行方向を表す直線70aを取得する。
続いて、処理回路150は、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置を取得する(ステップS120)。具体的には、処理回路150は、生成機能136により、例えば、過去に行われた撮像に係るサジタル画像上で、骨の走行方向を表す直線70bを取得する。
処理回路150は、判定機能137により、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS130)。
処理回路150が判定機能137により、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内であると判定した場合(ステップS130 Yes)、被検体Pの静磁場に対する位置の修正は不要であるので、処理はステップS180に進み、処理回路150は現在の位置を設定情報として保存したのち、シーケンス制御回路120は、ステップS190において、被検体Pに対して第2の撮像を実行する。
一方で、処理回路150が判定機能137により、第1の位置と第2の位置との差が許容範囲内でないと判定した場合(ステップS130 No)、処理はステップS140に進む。
続いて、ステップS140において、処理回路150は、生成機能136により、直線70a及び直線70bに基づいて、被検体Pの静磁場に対する向きを合わせるための情報である修正情報(支援情報)を生成する。例えば、処理回路150は、生成機能136により、「あと10度、背中を持ち上げるのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)を生成する。また、別の例として、処理回路150は、生成機能136により、「座布団を一枚追加するのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)を生成する。
続いて、処理回路150は、制御機能133により、ステップS140において生成機能136を用いて処理回路150により生成された情報を、ディスプレイ135に表示させる(ステップS150)。例えば、処理回路150は、制御機能133により、前述の修正情報(支援情報)に基づいて、ディスプレイ135の表示領域2に、「あと10度、背中を持ち上げてください。座布団を一枚追加してください。」等のメッセージを表示させる。加えて、処理回路150は、制御機能133により、表示領域71aに、現在(第1の撮像時)の肩の角度を表示させてもよい。また、処理回路150は、制御機能133により、表示領域71bに、前回撮像時の肩の角度を表示させてもよい。
なお、第2の位置は、過去に行われた撮像に基づいて取得される場合に限られず、例えばノウハウなどの統計データに基づいて推定されてもよい。
以上のように、第8の実施形態にかかる磁気共鳴イメージング装置100は、例えばロケータ画像を用いて、肩の静磁場に対する向きのセッティングを行う。このことにより、画質が安定する。
(第9の実施形態)
第9の実施形態では、図2のフローチャートを再び参照しながら、図13を用いて、アレイコイルの各エレメントをセッティングする場合について説明する。
なお、図2のフローチャートにおいて、ステップS160〜ステップS190の処理は、第1の実施形態と同様の処理であるので、これらのステップについては説明を省略する。
図13は、第9の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の表示する画面の一例を表した図である。
図13において、画像15bは、第1の撮像に基づいて生成されたロケータ画像である。被検体80bは、被検体を表す。コイルエレメント82a、82b、82cは、アレイコイル(bodyコイル)の各コイルエレメントを示す。これに対して、画像15aは、前回撮像された撮像に基づいて生成された画像である。被検体80aは被検体を表す。コイルエレメント81a、81bは、前回撮像時におけるアレイコイルの各コイルエレメントを示す。表示領域2は、ユーザに対してメッセージを表示する領域である。表示領域83cは、第1の撮像におけるbodyコイルの位置を表示する表示領域である。表示領域83dは、第1の撮像に使用されているコイルエレメントの総数を表示する表示領域である。これに対して、表示領域83aは、前回撮像時におけるbodyコイルの位置を表示する表示領域である。表示領域83bは、前回撮像時におけるコイルエレメントの総数を表示する表示領域である。
図2のフローチャートを再び参照して、はじめに、シーケンス制御回路120は、被検体Pに対して、第1の実施形態と同様に、第1の撮像を実行する(ステップS100)。
以下、撮像部位として、心臓の撮像が行われる場合で説明しているが、実施形態はこれに限られず、他の撮像部位であっても実施形態は同様に適用可能である。
続いて、処理回路150は、第1の撮像における被検体Pの位置である第1の位置を取得する(ステップS110)。第9の実施形態においては、被検体Pの位置とは、被検体Pの、コイルに対する相対位置のことを指す。被検体Pのコイルに対する相対位置を取得することは、コイルの被検体Pに対する相対位置を取得することと同等であるから、ステップS110の操作は、処理回路150が、第1の撮像における、コイルの被検体Pに対する位置を取得することと等しい。
まず、処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像に基づいて生成されたロケータ画像である画像15bから、心臓の位置を特定する。続いて、処理回路150は、生成機能136により、特定した心臓の位置を基準として、bodyコイルのコイルエレメント82a、82b、82c等の位置を取得する。加えて、処理回路150は、第1の撮像に使用されているコイルエレメントの総数を取得する。
続いて、処理回路150は、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した被検体Pの位置である第2の位置を推定し、取得する(ステップS120)。具体的には、処理回路150は、例えば、生成機能136により、ステップS110と同様に、被検体Pに対して前回行われた撮像に基づいて生成された画像15aから、心臓の位置を特定する。続いて、処理回路150は、生成機能136により、特定した心臓の位置を基準として、前回撮像時におけるbodyコイルのコイルエレメント81a、81b等の位置を取得する。加えて、処理回路150は、前回行われた撮像時に使用されたコイルエレメントの総数を取得する。
処理回路150は、判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS130)。具体的には、処理回路150は、判定機能137により、判定項目「bodyコイルの位置」として、第1の撮像におけるbodyコイルの位置と、前回行われた撮像におけるbodyコイルの位置との差が、所定の閾値未満である場合に「問題なし」と判定し、所定の閾値以上である場合に「要修正」と判定する。
また、処理回路150は、判定機能137により、判定項目「コイルエレメントの数」として、第1の撮像に使用されているbodyコイルのコイルエレメントの総数と、前回撮像時におけるbodyコイルのコイルエレメントの総数が同数である場合に「問題なし」と判定し、異なる数である場合に「要修正」と判定する。
続いて、処理回路150は、判定機能137により、判定項目「bodyコイルの位置」及び判定項目「コイルエレメントの数」の両方において、「問題なし」と判定した場合には、現在のセッティングが許容範囲内であると判定し、それ以外の場合では、現在のセッティングが許容範囲内でないと判定する。
処理回路150が判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内であると判定した場合(ステップS130 Yes)、コイルの位置の修正は不要であるので、処理はステップS180に進み、処理回路150は現在の位置を設定情報として保存したのち、シーケンス制御回路120は、ステップS190において、被検体Pに対して第2の撮像を実行する。
一方で、処理回路150が判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内でないと判定した場合(ステップS130 No)、処理はステップS140に進む。
続いて、処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像を基に生成された画像15bを基に推定されたbodyコイルの位置と、第2の撮像に適したbodyコイルの位置との差に基づいて、修正情報(支援情報)を生成する(ステップS140)。加えて、処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像におけるbodyコイルのコイルエレメントの総数と、第2の撮像に適したbodyコイルの総数(例えば、前回の撮像におけるbodyコイルの総数)との差に基づいて、修正情報(支援情報)を生成する。例えば、処理回路150は、生成機能136により、「bodyコイルの位置を、あと5cmほど、足の方向にずらすのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)を生成する。また、例えば、処理回路150は、生成機能136により、「前回撮像時と同じ数のコイルエレメント数を用いて撮像することが望ましい」旨の修正情報(支援情報)を生成する。
続いて、処理回路150は、制御機能133により、ステップS140において生成機能136を用いて処理回路150により生成された情報を、ディスプレイ135に表示させる(ステップS150)。例えば、図13に示されているように、処理回路150は、制御機能133により、「bodyコイルの位置を、あと5cmほど、足の方向にずらすのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)に基づいて、ディスプレイ135の表示領域2に、「現在のbodyコイルの位置が、前回撮像時と異なっています。bodyコイルの位置を、あと5cmほど、足の方向にずらしてください。」というメッセージを表示させる。また、例えば、処理回路150は、制御機能133により、「前回撮像時と同じ数のコイルエレメント数を用いて撮像することが望ましい」旨の修正情報(支援情報)に基づいて、ディスプレイ135の表示領域2に、「撮像に用いるコイルエレメント数が、前回撮像時と異なっています。前回撮像時と同じ数のコイルエレメント数を用いて撮像することを推奨します。」というメッセージを表示させる。
また、図13に示されているように、これに加えて、例えば、処理回路150は、制御機能133により、第1の撮像におけるアレイコイル(bodyコイル)のエレメントの数と、第2の撮像に適したアレイコイル(bodyコイル)のエレメントの数とを、ディスプレイ135に更に表示させる。例えば、処理回路150は、制御機能133により、表示領域83dに、第1の撮像におけるアレイコイルのコイルエレメントの数を表示させる。また、例えば、処理回路150は、制御機能133により、表示領域83bに、第2の撮像に適したアレイコイルのエレメントの数(例えば、前回撮像時のアレイコイルのエレメントの数)を表示させる。加えて、処理回路150は、表示領域83cに、第1の撮像におけるbodyコイルの位置を表示させてもよい。また、処理回路150は、表示領域83aに、第2の撮像に適したbodyコイルの位置を表示させてもよい。
以上のように、第9の実施形態にかかる磁気共鳴イメージング装置100は、例えばロケータ画像を用いて、アレイコイルの巻き位置及び、コイルエレメントの数について、セッティングを行う。このことにより、画質が安定する。
(第10の実施形態)
第10の実施形態では、第9の実施形態と同様に、アレイコイルの設定を行う。第10の実施形態では、被検体Pの腹側に配置されたbodyコイルと、被検体Pの背側に配置されたspineコイルとの位置関係をセッティングする。第10の実施形態では、図2のフローチャートを再び参照しながら、図14を用いてアレイコイルのエレメントと撮像対象との位置関係をセッティングする場合について説明する。
なお、図2のフローチャートにおいて、ステップS160〜ステップS190の処理は、第1の実施形態と同様の処理であるので、これらのステップについては説明を省略する。
図14は、第10の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の表示する画面の一例を表した図である。
図14において、画像15bは、第1の撮像に基づいて生成されたロケータ画像である。被検体80bは、被検体を表す。コイルエレメント93a、93b、93cは、被検体Pの腹側に配置されたbodyコイルの各コイルエレメントを示す。コイルエレメント94a、94b、94cは、被検体Pの背側に配置されたspineコイルの各コイルエレメントを示す。これに対して、画像15aは、前回撮像された撮像に基づいて生成された画像である。被検体80aは被検体を表す。コイルエレメント91a、91b、91cは、被検体Pの腹側に配置されたbodyコイルの各コイルエレメントを示す。コイルエレメント92a、92b、92cは、被検体Pの背側に配置されたspineコイルの各コイルエレメントを示す。表示領域2は、ユーザに対してメッセージを表示する領域である。表示領域95bは、第1の撮像におけるbodyコイルの、spineコイルを基準とした相対位置を表示する表示領域である。表示領域95aは、第2の撮像に適した、bodyコイルの、spineコイルを基準とした相対位置(例えば、前回のbodyコイルの、spineコイルを基準とした相対位置)を表示する表示領域である。
図2のフローチャートを再び参照して、はじめに、シーケンス制御回路120は、被検体Pに対して、第1の実施形態と同様に、第1の撮像を実行する(ステップS100)。
以下、撮像部位として、心臓の撮像が行われる場合で説明しているが、実施形態はこれに限られず、他の撮像部位であっても実施形態は同様に適用可能である。
続いて、処理回路150は、第1の撮像における第1の位置を取得する(ステップS110)。第10の実施形態においては、第1の位置とは、例えば、第1の撮像において腹部側に配置された第1のアレイコイル(コイルエレメント93a〜93c)の配置位置と、第1の撮像において背部側に配置された第2のアレイコイル(コイルエレメント94a〜94c)の配置位置との位置関係のことを指す。処理回路150は、生成機能136により、コイルエレメント93a〜93cの配置位置と、コイルエレメント94a〜94cの配置位置との位置関係を取得する。
続いて、処理回路150は、第1の撮像の後に行われる第2の撮像に適した第2の位置を推定し、取得する(ステップS120)。ここで、第2の位置とは、例えば、第1のアレイコイル(コイルエレメント93a〜93c)の、第2の撮像に適した配置位置、すなわちコイルエレメント91a〜91cの配置位置と、第2のアレイコイル(コイルエレメント94a〜94c)の、第2の撮像に適した配置位置、すなわちコイルエレメント92a〜92cの配置位置との位置関係のことを指す。換言すると、処理回路150は、生成機能136により、例えばコイルエレメント91a〜91cの配置位置と、コイルエレメント92a〜92cの配置位置との位置関係を取得する。
処理回路150は、判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内であるか否かを判定する(ステップS130)。
処理回路150が判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内であると判定した場合(ステップS130 Yes)、コイルの位置の修正は不要であるので、処理はステップS180に進み、処理回路150は現在の位置を設定情報として保存したのち、シーケンス制御回路120は、ステップS190において、被検体Pに対して第2の撮像を実行する。
一方で、処理回路150が判定機能137により、現在のセッティングが許容範囲内でないと判定した場合(ステップS130 No)、処理はステップS140に進む。
続いて、処理回路150は、生成機能136により、第1の撮像において腹部側に配置された第1のアレイコイル(コイルエレメント93a〜93c)の配置位置と、第1の撮像において背部側に配置された第2のアレイコイル(コイルエレメント94a〜94c)の配置位置との位置関係と、第1のアレイコイルの第2の撮像に適した配置位置(コイルエレメント91a〜91cの配置位置)と、第2のアレイコイルの第2の撮像に適した配置位置(コイルエレメント92a〜92cの配置位置)との位置関係との差に基づいて、修正情報(支援情報)を生成する。例えば、処理回路150は、生成機能136により、「bodyコイルの位置を、あと5cmほど、足の方向にずらすのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)を生成する。
続いて、処理回路150は、制御機能133により、ステップS140において生成機能136を用いて処理回路150により生成された情報を、ディスプレイ135に表示させる(ステップS150)。例えば、図14に示されているように、処理回路150は、制御機能133により、「bodyコイルの位置を、あと5cmほど、足の方向にずらすのが望ましい」旨の修正情報(支援情報)に基づいて、ディスプレイ135の表示領域2に、「現在のbodyコイルとspineコイルとの位置関係が、前回撮像時のbodyコイルとspineコイルとの位置関係と異なっています。bodyコイルの位置を、あと5cmほど、足の方向にずらしてください。」というメッセージを表示させる。
また、図14に示されているように、これに加えて、処理回路150は、制御機能133により、表示領域95bに、第1の撮像におけるbodyコイルの、spineコイルの位置を基準とした位置を表示させる。また、例えば、処理回路150は、制御機能133により、表示領域95aに、第2の撮像に適した、bodyコイルの、spineコイルの位置を基準とした位置を表示させる。
以上のように、第10の実施形態にかかる磁気共鳴イメージング装置100は、例えばロケータ画像を用いて、bodyコイルとspineコイルとの相対位置について、セッティングを行う。このことにより、画質が安定する。
(プログラム)
また、上述した実施形態の中で示した処理手順に示された指示は、ソフトウェアであるプログラムに基づいて実行されることが可能である。汎用コンピュータが、このプログラムを予め記憶しておき、このプログラムを読み込むことにより、上述した実施形態の磁気共鳴イメージング装置100による効果と同様の効果を得ることも可能である。上述した実施形態で記述された指示は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD±R、DVD±RWなど)、半導体メモリ、又はこれに類する記録媒体に記録される。コンピュータ又は組み込みシステムが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。コンピュータは、この記録媒体からプログラムを読み込み、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させれば、上述した実施形態の磁気共鳴イメージング装置100と同様の動作を実現することができる。また、コンピュータがプログラムを取得する場合又は読み込む場合は、ネットワークを通じて取得又は読み込んでもよい。
また、記憶媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(Operating System)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(Middleware)等が、上述した実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。更に、記憶媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LAN(Local Area Network)やインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。また、記憶媒体は1つに限られず、複数の媒体から、上述した実施形態における処理が実行される場合も、実施形態における記憶媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
なお、実施形態におけるコンピュータ又は組み込みシステムは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上述した実施形態における各処理を実行するためのものであって、パソコン、マイコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。また、実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
(ハードウェア構成)
図15は、実施形態に係る画像処理装置130のハードウェア構成を示す図である。上述した実施形態に係る画像処理装置130は、CPU(Central Processing Unit)310等の制御装置と、ROM(Read Only Memory)320やRAM(Random Access Memory)330等の記憶装置と、ネットワークに接続して通信を行う通信I/F340と、各部を接続するバス301とを備えている。
上述した実施形態に係る画像処理装置130で実行されるプログラムは、ROM320等に予め組み込まれて提供される。また、上述した実施形態に係る画像処理装置130で実行されるプログラムは、コンピュータを上述した画像処理装置130の各部として機能させ得る。このコンピュータは、CPU310がコンピュータ読取可能な記憶媒体からプログラムを主記憶装置上に読み出して実行することができる。
以上のように、少なくとも一つの実施形態によれば、患者のセッティングに関する条件を表示することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。