JP6955629B2 - ヒータ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、ヒータ及びその製造方法に関する。
半導体製造装置などに用いられるヒータが知られている(例えば特許文献1)。このようなヒータは、例えば、ヒータプレートを含んでおり、当該ヒータプレートの上面に載置されたウェハを加熱する。ヒータプレートは、セラミックからなる板状の基体と、基体内にて基体の上面に沿って延びる抵抗発熱体とを有している。
特許文献2は、上記のようなウェハを加熱するためのヒータではなく、排気ガスの酸素濃度を検出する酸素センサを加熱するためのヒータを開示している。このヒータは、セラミックからなる基体と、当該基体に埋設された抵抗発熱体とを有している。特許文献2は、陽イオンの抵抗発熱体への侵入を遅延させるために、また、抵抗発熱体が膨張する容積を収容するために、基体と抵抗発熱体との間に間隙を形成することを提案している。
国際公開第01/63972号 特開平6−317550号公報
本開示の一態様に係るヒータは、絶縁性の基体と、抵抗発熱体とを有している。前記基体は、ウェハが載置される所定面を有している。前記抵抗発熱体は、前記基体内で前記所定面に沿って延びている。前記抵抗発熱体の上面と前記基体とは接している。前記抵抗発熱体の側面と前記基体との間には、真空の、又はガスが満たされている空隙が介在している。
本開示の一態様に係るヒータは、絶縁性の基体と、抵抗発熱体とを有している。前記基体は、ウェハが載置される所定面を有している。前記抵抗発熱体は、前記基体内で前記所定面に沿って延びている。前記抵抗発熱体の上面と前記基体とは接している。前記抵抗発熱体の下面と前記基体との間には、真空の、又はガスが満たされている空隙が介在している。
本開示の一態様に係るヒータの製造方法は、凹溝形成ステップと、材料配置ステップと、積層ステップと、焼成ステップとを有している。前記凹部形成ステップでは、第1セラミックグリーンシートの第1主面又は第2セラミックグリーンシートの第2主面に、所定のパターンで延びる凹溝を形成する。前記材料配置ステップでは、前記第1主面及び前記第2主面の一方に、前記所定のパターンかつ前記凹溝よりも狭い幅で、抵抗発熱体の材料を配置する。前記積層ステップでは、前記凹溝形成ステップ及び前記材料配置ステップの後に、前記第1主面及び前記第2主面を互いに向かい合わせて前記第1セラミックグリーンシートと前記第2セラミックグリーンシートとを重ねる。前記焼成ステップでは、互いに重ねられた前記第1セラミックグリーンシート及び前記第2セラミックグリーンシートを焼成する。
図1(a)は第1実施形態に係るヒータの構成を示す平面図、図1(b)は図1(a)のIb−Ib線における断面図、図1(c)は図1(b)の領域Icの拡大図。 図2(a)は図1(b)のIIa−IIa線における断面図、図2(b)は図2(a)の領域IIbの拡大図。 図3(a)は図1(c)の領域IIIaの拡大図、図3(b)は図2(b)の領域IIIbの拡大図。 図4(a)、図4(b)、図4(c)及び図4(d)は実施形態に係るヒータにおける空隙の横断面形状に係る第1〜第4具体例を示す図。 図5(a)、図5(b)及び図5(c)は実施形態に係るヒータにおける空隙の横断面形状に係る第5〜第7具体例を示す図。 図2(a)の領域VIの拡大図。 図7(a)は第2実施形態に係るヒータの要部を示す断面図、図7(b)は第3実施形態に係るヒータの要部を示す断面図。 実施形態に係るヒータの製造方法の手順の概要の一例を示すフローチャート。 図9(a)、図9(b)、図9(c)及び図9(d)は図8のフローチャートを補足する模式的な断面図。 図10(a)は図9(c)の領域Xaの拡大図、図10(b)及び図10(c)は図9(d)の領域Xbの拡大図。 図11(a)、図11(b)及び図11(c)はヒータの製造方法の変形例を説明する図。 実施形態に係るヒータにおける空隙の第8具体例を示す図。
以下、本開示の実施形態に係るヒータについて、図面を参照しながら説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上の模式的なものである。従って、細部は省略されていることがあり、また、寸法比率は必ずしも現実のものとは一致していない。また、ヒータは、各図に示されていない周知の構成要素をさらに備えていても構わない。
<第1実施形態>
(ヒータの概略構成)
図1(a)は、実施形態に係るヒータ10の構成を示す平面図である。図1(b)は、図1(a)のIb−Ib線における断面図である。図1(c)は、図1(b)の領域Icの拡大図である。図2(a)は、図1(b)のIIa−IIa線における断面図である。図2(b)は、図2(a)の領域IIbの拡大図である。
これらの図には、直交座標系xyzを付している。ヒータ10の使用時においては、例えば、z軸方向正側が上方とされる。ヒータ10は、概略平板状のプレート10aを有している。そして、ヒータ10は、プレート10a上に載置されるウェハ101の加熱に利用される。なお、特に図示しないが、ヒータ10は、例えば、プレート10aに加えて、プレート10aから垂下されたパイプ、プレート10aに接続されたケーブル、及び/又はプレート10aへの電力供給の制御を行う制御部を有していてもよい。
プレート10aの上面1a及び下面1bは、例えば、概ね平面である。プレート10aの平面形状及び各種の寸法は、加熱対象物の形状及び寸法等を考慮して適宜に設定されてよい。例えば、平面形状は、円形(図示の例)または矩形である。寸法の一例を示すと、直径は20cm以上35cm以下、厚さは5mm以上30mm以下である。
プレート10aは、例えば、絶縁性の基体1と、基体1に埋設されている抵抗発熱体2と、抵抗発熱体2に電力を供給するための端子4とを備えている。抵抗発熱体2に電流が流れることによって、ジュールの法則に従って熱が発生し、ひいては、基体1の上面1aに載置されているウェハ101が加熱される。
基体1の外形は、プレート10aの外形を構成している。従って、上述のプレート10aの形状及び寸法に係る説明は、そのまま基体1の外形及び寸法の説明と捉えられてよい。基体1の材料は、例えば、セラミックスである。セラミックスは、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al)、炭化珪素(SiC)及び窒化珪素(Si)等を主成分とする焼結体である。基体1は、全体が同一の材料から構成されている必要は無く、例えば、上面側と下面側とで互いに異なる材料が用いられていてもよい。
抵抗発熱体2は、基体1の上面1a及び下面1bに沿って(例えば平行に)延びている。また、抵抗発熱体2は、平面視において、例えば、基体1の概ね全面に亘って延びている。
平面視における抵抗発熱体2の具体的なパターンは適宜なものとされてよい。例えば、抵抗発熱体2は、プレート10aにおいて1本のみ設けられており、その一端から他端まで自己に対して交差することなく延びている。また、図示の例では、抵抗発熱体2は、プレート10aを4分割した各領域において、円周方向に往復するように(ミアンダ状に)延びている。
換言すれば、図示の例では、抵抗発熱体2は、円周方向に沿って湾曲しつつ互いに並列(例えば平行)に延びている複数の延在部2vと、互いに隣り合う延在部2vの一方から他方への折り返し部分を構成している屈曲部2wとを有している。なお、屈曲部2wの形状は、例えば、図示のように全体として湾曲する形状であってもよいし、図示の例とは異なり、延在部2vの端部間を直線的に延びる形状であってもよい。互いに隣り合う延在部2vの中心線同士の距離の1/2を屈曲部2wの半径と仮定すると、屈曲部2wの曲率は、延在部2vの曲率よりも大きい。
抵抗発熱体2の横断面(長さ方向に直交する断面)における形状及び寸法は、例えば、抵抗発熱体2の長さ方向において概ね一定である。ただし、一定でなくてもよい。例えば、内周側の延在部2vと外周側の延在部2vとで幅が異なったり、延在部2vと屈曲部2wとで幅が異なったりしていてもよい。
抵抗発熱体2の厚さ(z方向)及び幅並びに両者の比率の具体的な値は適宜に設定されてよい。本実施形態では、幅が厚さよりも大きい場合を例に取るものとする。すなわち、本実施形態では、抵抗発熱体2が上面1aに概ね平行な帯状に形成されている場合を例に取る。この場合の寸法の一例を挙げると、幅は、3mm以上15mm以下、厚さは、30μm以上150μm以下である。また、例えば、幅は、厚さの20倍以上である。抵抗発熱体2の基体1に対する上下の位置も適宜に設定されてよい。
抵抗発熱体2の材料は、電流が流れることによって熱を生じる導体(例えば金属)である。導体は、適宜に選択されてよく、例えば、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、プラチナ(Pt)若しくはインジウム(In)又はこれらを主成分とする合金である。また、抵抗発熱体2の材料は、前記のような金属を含む導電ペーストを焼成して得られるものであってもよい。すなわち、抵抗発熱体2の材料は、ガラス粉末及び/又はセラミック粉末等の添加剤(別の観点では無機絶縁物)を含むものであってもよい。
端子4は、例えば、抵抗発熱体2の長さ方向両端に接続されているとともに、当該両端の位置にて、基体1のうちの下面1b側の部分を貫通して下面1bから露出している。これにより、プレート10aの外部から抵抗発熱体2へ電力を供給可能になっている。1対の端子4(抵抗発熱体2の両端)は、例えば、プレート10aの中央側に位置している。
(ヒータ内の空隙)
図3(a)は、図1(c)の領域IIIaの拡大図である。図3(b)は、図2(b)の領域IIIbの拡大図である。なお、これらの図では、便宜上、x軸は抵抗発熱体2の幅方向に平行に付され、y軸は抵抗発熱体2の長さ方向に平行に付されている。これらの図は、抵抗発熱体2のうち延在部2vにおける断面拡大図となっている。ただし、屈曲部2wの断面も、基本的には延在部2vの断面と同様とされてよい。
抵抗発熱体2は、基体1の上面1a側に面する上面2aと、基体1の下面1b側に面する下面2bと、抵抗発熱体2の幅方向両側にて上面2aと下面2bとをつなぐ1対の側面2cとを有している。図示の例では、抵抗発熱体2の横断面の形状は、概ね矩形である。従って、上面2a、下面2b及び側面2cは、概ね平面状である。なお、図示の例とは異なり、上面2a(又は下面2b)と側面2cとの境界は、必ずしも明瞭でなくてもよい。
抵抗発熱体2の上面2a及び下面2bは、基体1に接している。一方、側面2cは、少なくとも一部(図示の例では全部)が基体1に接しておらず、側面2cと基体1との間に空隙3が位置している。なお、抵抗発熱体2の上面2aは、その全体が完全に基体に接している必要は無く、一部に空隙が存在してもよい。この空隙は、例えば、側面2cの空隙に比較して小さい。
空隙3は、真空とされ、又はガスが満たされている。ガスは、例えば、空気又は窒素である。なお、理論上、真空の空隙3は、熱を伝えない。また、通常、空気又は窒素等の気体の熱伝導率は、基体1を構成している絶縁材料よりも熱伝導率が低い。
空隙3は、基本的に抵抗発熱体2の長さの全体に亘って連続的に延びている。ただし、誤差により、又は意図的に、途中に途切れる部分が形成されていても構わない。換言すれば、空隙3は、抵抗発熱体2に沿って連続的に延びる部分を含んでいる。当該部分の長さは、例えば、空隙3の幅Wよりも長く、抵抗発熱体2の幅よりも長く、これらの10倍よりも長く、又は抵抗発熱体2の長さの8割よりも長い。
空隙3の横断面(抵抗発熱体2の長さ方向に直交する断面)の形状及び大きさは、抵抗発熱体2の長さ方向に対して、一定であってもよいし、変化していてもよい。変化は、意図的なものであってもよいし、製造誤差によるものであってもよい。なお、空隙3が連続的に延びている部分の長さを空隙3の幅Wと比較するとき、幅Wは、空隙3の長さ全体内の、又は当該部分の長さ内の、平均値であってもよいし、最大値であってもよい。抵抗発熱体2の幅と比較する場合も同様である。
なお、一横断面において、空隙3の幅は、上下方向の位置によって異なることがある(後述する図5(b)参照)。本開示において、単に空隙3の幅という場合、例えば、図5(b)の幅Wで示されるように、平面透視したときの各横断面における最大幅を指すものとする。特に図示しないが、抵抗発熱体2の幅についても同様である。
実施形態の説明では、特に断りがない限り、空隙3(及び抵抗発熱体2)の横断面の形状及び大きさは、基本的に、抵抗発熱体2の長手方向に概ね一定であるものとする。すなわち、特に断りが無い限り、以下に述べる一横断面における抵抗発熱体2及び空隙3の形状及び寸法に関する説明は、他の横断面においても概ね同様に成り立つものとする(後述する種々の具体例及び第2実施形態以降も同様。)。なお、横断面の形状及び大きさが長手方向に一定でない場合は、以下に述べる説明は、長手方向の所定範囲においてのみ成り立つだけでも構わない。
空隙3の横断面の形状は、後述する横断面の形状に係る種々の具体例からも理解されるように、適宜に設定されてよい。図3(a)では、矩形が例示されている。当該矩形は、基体1の上面1a及び下面1bに概ね平行な2辺と、当該2辺に直交する2辺とを有している。基体1の上面1a及び下面1bに概ね平行な2辺は、例えば、抵抗発熱体2の上面2a及び下面2bに概ね面一である。すなわち、図3(a)では、空隙3の高さH(z軸方向の大きさ)は、抵抗発熱体2の厚さと同等とされている。
空隙3の高さH及び幅W等の各種の寸法も適宜に設定されてよい。例えば、空隙3の高さH(高さが幅方向に一定でない場合は例えば最大値、平均値又は最小値)は、抵抗発熱体2の厚さ(例えば側面2c付近を除く平均値。特に断りがない限り、本開示において同様。)に対して、小さくてもよいし、同等(例えば両者の差は抵抗発熱体2の厚さの10%未満)でもよいし、大きくてもよい。また、空隙3の幅Wは、空隙3の高さH(高さが一定でない場合は例えば最大高さ)よりも小さくてもよいし、同等でもよいし、大きくてもよい。幅Wの一例を挙げると、例えば、10μm以上500μm以下、空隙3の最大高さ若しくは抵抗発熱体2の厚さの1/10以上20倍以下、及び/又は抵抗発熱体2の幅の1/3以下である。なお、以下に説明する空隙3の横断面形状に係る種々の具体例においても、高さ及び幅の寸法並びに両者の大小関係は適宜に設定されてよい。
(空隙の横断面形状に係る種々の具体例)
図4(a)〜図5(c)は、空隙3の横断面における形状の種々の具体例を示す図であり、図3(a)の領域IVに対応している。なお、図3(a)は、空隙3の横断面の形状が矩形である具体例と捉えられてもよいし、以下に説明する種々の具体例を抽象的に示したものと捉えられてもよい。
(横断面形状の第1具体例)
図4(a)の例では、空隙3の側面3c(抵抗発熱体2とは反対側の面)と、空隙3の上面3a又は下面3bとの角部は面取りされている。面取り面は、図示のように曲面状であってもよいし、図示とは異なり、平面状であってもよい。なお、特に図示しないが、側面3cの全体が抵抗発熱体2側を凹とする曲面状となっていてもよい。
また、図4(a)の例では、抵抗発熱体2の側面2cは、外側に膨らむ凸面となっている。この凸面は、例えば、概略、曲面である。すなわち、凸面の接線の向きの変化は基本的に連続的である。ただし、側面2cには、空隙3の高さH及び幅Wに比較して微小な凹凸が存在しても構わない。
(横断面形状の第2具体例)
図4(b)の例では、空隙3の形状(及び抵抗発熱体2の側面2cの形状)は、図4(a)の例と同様である。ただし、図4(a)の例では、空隙3の高さHが抵抗発熱体2の厚さと同等であったのに対して、図4(b)の例では、空隙3の高さHは、抵抗発熱体2の厚さよりも小さくなっている。換言すれば、空隙3は、抵抗発熱体2の厚さよりも高さが小さい部分(本例では空隙3の全部)を含んでいる。別の観点では、抵抗発熱体2の側面2cは、一部のみが空隙3に接している。側面2cの他の部分は、基体1に接している。
このような空隙3のうち抵抗発熱体2の厚さよりも小さい部分の高さ、及び/又は抵抗発熱体2の側面2cのうち空隙3に接する部分の上下方向に平行な長さ(側面2cの湾曲等を無視した長さ)の具体的な値は、適宜に設定されてよい。例えば、これらの値は、抵抗発熱体2の厚さの9/10未満であってもよいし、1/2未満であってもよいし、2/5未満であってもよい。また、これらの値は、例えば、1μm以上、及び/又は抵抗発熱体2の厚さの1%以上である。
なお、後述する種々の例においても、空隙3は、抵抗発熱体2の厚さよりも高さが小さい部分を有し、及び/又は抵抗発熱体2の側面2cは、上下方向の一部のみが空隙3に接することがある。そのような例における上下方向の大きさの具体的な値も、上記と同様に適宜に設定されてよい。ただし、後述する種々の例の説明では、基本的に、実際に図示されている例の値の大きさについてのみ言及する。図4(b)では、空隙3の高さ(側面2cのうち空隙3に接する部分の上下方向の長さ)は、抵抗発熱体2の厚さの1/2以上9/10未満とされている。
抵抗発熱体2の側面2cのうち空隙3に接する部分の位置も適宜に設定されてよい。例えば、当該部分は、図示のように、上面2a及び下面2bのいずれにもつながらない部分であってもよいし、図示とは異なり、上面2aにつながる部分であってもよいし、下面2bにつながる部分であってもよい。また、当該部分は、上面2a及び下面2bのいずれにもつながらない場合において、抵抗発熱体2の厚さの概ね中央に位置していてもよいし、図示とは異なり、上面2a側又は下面2b側に寄っていてもよい。
なお、後述する種々の例においても、抵抗発熱体2の側面2cのうち一部が空隙3に接することがある。そのような例における側面2cが空隙3に接する位置も上記と同様に種々の位置とされてよい。ただし、後述する種々の例の説明では、基本的に、実際に図示されている例の位置についてのみ言及する。図4(b)では、側面2cのうち空隙3に接する部分は、抵抗発熱体2の厚さの中央に位置している。空隙3に接する部分が抵抗発熱体2の厚さの中央に位置しているとは、例えば、当該部分の上下方向の中央位置が抵抗発熱体2の厚さの中央側の1/3に収まっている状態である。
(横断面形状の第3具体例)
図4(c)の例では、抵抗発熱体2は、側面2cに突部2dを有している。突部2dは、上方側の面が基体1に接しており、下方側の面が基体1から離れている。すなわち、真空の、又はガスが満たされている空隙3は、突部2dの下方側の面と基体1との間に広がっている。
突部2dの具体的な形状、厚さ(上下方向)、突出量(抵抗発熱体2の幅方向)、空隙3に対する相対的な大きさ等は、適宜に設定されてよい。図示の例では、突部2dは、先端側ほど薄くなるテーパ形状とされている。突部2dと空隙3とが接している面の、抵抗発熱体2の幅方向に平行な長さは、例えば、空隙3の幅Wの1/3以上である。
また、図4(c)の例では、空隙3は、高さH1の第1高さ部3eと、高さH1よりも低い高さH2の第2高さ部3fとを有している。第2高さ部3fは、第1高さ部3eに対して、抵抗発熱体2の側面2cに対して反対側に位置している。
第1高さ部3e及び第2高さ部3fの形状及び大きさ等は適宜に設定されてよい。図示の例では、高さH1は、図4(b)の例の空隙3の高さHよりも更に小さくなっており、抵抗発熱体2の厚さの2/5以上1/2未満となっている。第1高さ部3eは、突部2dが設けられていないと仮定すると、抵抗発熱体2側から概ね一定の高さで抵抗発熱体2の幅方向外側へ延びている。図示の例では、空隙3を構成する空間の上方へ突部2dが入り込むことによって、空隙3は、第1高さ部3eよりも抵抗発熱体2側に第1高さ部3eよりも高さが低い部分を含んでいる。第2高さ部3fは、先端側(抵抗発熱体2とは反対側)ほど薄くなるテーパ状とされている。
(横断面形状の第4具体例)
図4(d)の例では、抵抗発熱体2が無いものとして考えると、基体1内の空所(空隙3を含む)の形状及び大きさは、概ね、図4(c)の形状及び大きさと同様である。ただし、図4(c)の例では、抵抗発熱体2は、側面2cに突部2dを有していたのに対して、図4(d)の例では、抵抗発熱体2は、側面2cに凹部2eを有している。別の観点では、空隙3は、抵抗発熱体2の側面2cへ入り込む部分を有している。当該部分は、第1高さ部3eよりも高さが低い部分を含む。
凹部2eの形状及び大きさ等は適宜に設定されてよい。図示の例では、凹部2eは、底面側(抵抗発熱体2の幅方向中央側)ほど上下方向(抵抗発熱体2の厚さ方向)の径が小さくなるテーパ状とされている。凹部2eの上下方向の最大径(開口面における径)は、例えば、抵抗発熱体2の厚さよりも小さく、空隙3の高さの1/3以上1倍以下となっている。
(横断面形状の第5具体例)
図5(a)の例では、空隙3は、その全体が抵抗発熱体2とは反対側ほど上下方向の径が小さくなるテーパ状とされている。別の観点では、空隙3は、図4(c)及び図4(d)の例と同様に、第1高さ部3eと、第1高さ部3eよりも抵抗発熱体2とは反対側に位置し、第1高さ部3eの高さH1よりも低い高さH2の第2高さ部3fとを有している。
ただし、図4(c)及び図4(d)の例では、空隙3は、第1高さ部3eよりも抵抗発熱体2側に、第1高さ部3eよりも低い高さの部分(符号省略)を有していたが、本例では、第1高さ部3eが抵抗発熱体2の側面2cに接している。換言すれば、空隙3のうち側面2cに接している部分は、空隙3内で高さが最も大きい部分である。当該部分の高さは、例えば、抵抗発熱体2の厚さよりも小さくされている。
(横断面形状の第6具体例)
図5(b)の例では、空隙3は、図4(c)〜図5(a)と同様に、高さH1の第1高さ部3eと、第1高さ部3eに対して抵抗発熱体2とは反対側に位置しており、高さH1よりも低い高さH2の第2高さ部3fとを有している。また、空隙3は、図5(a)と同様に、第1高さ部3eが抵抗発熱体2の側面2cに接している。
ただし、本例では、既述の他の例のように徐々に空隙3の高さが低くなるのではなく、段階的に空隙3の高さが低くなっている。すなわち、第1高さ部3eと第2高さ部3fとの間の高さの変化は比較的急激であり、第2高さ部3fは、第1高さ部3eから抵抗発熱体2とは反対側へ突出するような形状となっている。
第1高さ部3e及び第2高さ部3fの形状及び大きさ等は、適宜に設定されてよい。図示の例では、第1高さ部3eは、抵抗発熱体2の厚さと概ね同等の高さH1を有し、また、抵抗発熱体2の側面2cとは反対側へ膨らむ側面を有している。高さH1は、例えば、抵抗発熱体2の厚さの4/5以上である。第2高さ部3fは、高さH1よりも低い高さH2を有しているとともに、高さH2よりも大きい幅を有している。
なお、図5(b)の高さH1から理解されるように、空隙3が抵抗発熱体2の側面2cの凸面又は突部によって上下に分断されている場合、空隙3の高さHは、分断されたそれぞれではなく、抵抗発熱体2の凸面等による分断がないものとして定義されてよい。
(横断面形状の第7具体例)
図5(c)の例では、空隙3は、抵抗発熱体2の側面2cから離れるほど下方に位置するように傾斜している。換言すれば、空隙3は、第1位置部3mと、第1位置部3mに対して側面2cとは反対側かつ第1位置部3mよりも下方に位置している第2位置部3nと、を含んでいる。なお、ここでいう第2位置部3nが第1位置部3mよりも下方に位置しているとは、第2位置部3nの全体が第1位置部3mの全体よりも下方に位置しているという意味ではなく、第2位置部3nの基準位置(例えば上下方向の中央位置)が、第1位置部3mの基準位置(例えば上下方向の中央位置)よりも下方に位置しているという意味である。
第1位置部3m及び第2位置部3nの形状及び大きさ等は適宜に設定されてよい。図示の例では、空隙3は、概ね一定の高さHで直線状に延びており、第1位置部3m及び第2位置部3nは互いに同等の形状及び高さである。空隙3は、例えば、抵抗発熱体2の側面2cに対して概ね中央に接しており、空隙3の先端(側面2cとは反対側)は、抵抗発熱体2の下面2bよりもやや上方に位置している。
なお、上記のように、第2位置部3nは、その高さHの中央位置が第1位置部3mの高さHの中央位置よりも下方に位置すればよい。従って、例えば、空隙3が、水平な下面と、抵抗発熱体2の側面2cから離れるほど下方に位置するように傾斜した上面とからなる三角形の場合も、第1位置部3m及び第2位置部3nが設けられているといえる。また、例えば、図5(b)の例において、第2高さ部3fの高さH2の中央位置が第1高さ部3eの高さH1の中央位置よりも下方に位置している場合も、空隙3は、第1位置部3m及び第2位置部3nを有しているといえる。
(横断面形状の第8具体例)
図12は、空隙3の横断面における形状の第8具体例を示す図であり、図1(c)の拡大図に相当している。
この例では、空隙3の高さHは、抵抗発熱体2の厚さよりも大きくなっている。より詳細には、空隙3は、抵抗発熱体2よりも上方に広がっているとともに、抵抗発熱体2よりも下方に広がっている。換言すれば、空隙3の上面3aは、抵抗発熱体2の上面2aよりも上方に位置し、空隙3の下面3bは、抵抗発熱体2の下面2bよりも下方に位置している。
ただし、高さHが抵抗発熱体2の厚さよりも大きい場合において、上面3aが上面2aよりも上方に位置している一方で、下面3bが下面2bと面一となっていたり、下面3bが下面2bと上面2aとの間に位置していたりしてもよい。同様に、高さHが抵抗発熱体2の厚さよりも大きい場合において、下面3bが下面2bよりも下方に位置している一方で、上面3aが上面2aと面一となっていたり、上面3aが上面2aと下面2bとの間に位置していたりしてもよい。
高さHが抵抗発熱体2の厚さよりも大きい空隙3において、高さHは、空隙3の幅Wよりも大きくてもよいし(図示の例)、同等でもよいし、小さくてもよい。また、この具体例における高さH及び幅Wの具体的な値も、図3(a)を参照して説明した大きさの範囲内とされてよい。例えば、高さHは、抵抗発熱体2の厚さの1.1倍以上20倍以下とされてよい。また、高さHは、抵抗発熱体2の厚さの20倍よりも大きくされてもよい。
図3(a)の説明において、誤差により、又は意図的に、抵抗発熱体2の長さ方向において、空隙3が途切れる部分が存在していてもよいことを述べた。これは、換言すれば、抵抗発熱体2の側面2cが基体1に接する部分が存在してもよいということである。図12では、側面2cと空隙3との、抵抗発熱体2の幅方向における位置関係について、誤差による、又は意図的なばらつきも示している。
具体的には、図12の左側においては、抵抗発熱体2の側面2cと空隙3の抵抗発熱体2側の側面3dとが概ね面一である構成が示されている。図12の中央においては、側面2cが空隙3内に位置している(側面3cと側面3dとの間に位置している)構成が示されている。図12の右側においては、側面2cが空隙3の抵抗発熱体2とは反対側の側面3cに当接している構成が示されている。特に図示しないが、抵抗発熱体2は、空隙3内で屈曲するなどして、側面2c以外の部分が側面3c等に接していてもよい。抵抗発熱体2の一方の側面2cと、他方の側面2cとで、上記のような空隙3に対する位置関係が互いに異なっていてもよい。
上記のようなばらつきがある場合において、いずれの構成が抵抗発熱体2の長手方向に占める割合が大きくてもよい。また、図12では、上記の複数の構成が1本の抵抗発熱体2の長手方向の互いに異なる部位に位置しているものとして説明したが、いずれか1つの構成が1本の抵抗発熱体2の長さ方向の概ね全体に亘っていてもよい。
上記の種々の具体例は、適宜に組み合わされてよい。例えば、図4(a)、図4(b)及び図5(a)〜図5(c)の例では、抵抗発熱体2の側面2cは、全面が凸面とされたが、図4(c)又は図4(d)のように、突部2d又は凹部2eを有する形状とされてもよい。逆に、図4(c)及び図4(d)において、側面2cの全面が凸面とされてもよい。
また、例えば、図4(c)、図4(d)、図5(a)及び図5(c)において、空隙3の抵抗発熱体2の側面2cに接する部分の高さ(別の観点では、高さH1及び/又は最大高さ)は、抵抗発熱体2の厚さよりも小さくされたが、当該部分の厚さは、図4(a)又は図5(b)の例と同様に、抵抗発熱体2の厚さと同等であってもよい。
また、例えば、図5(a)の空隙3のテーパ形状と、図5(b)の空隙3の高さの段階的な変化とが組み合わされてもよいし、図4(c)〜図5(b)の空隙3の形状と、図5(c)の空隙3の傾きとが組み合わされてもよい。
また、例えば、図12の例では、図3(a)と同様に、抵抗発熱体2の側面2cとして平面状のものが示されたが、側面2cの形状として、図4(a)〜図5(c)の形状又はその組み合わせが適用されてよい。例えば、図12において、側面2cは、凸面又は凹面を含んでいてよい。また、例えば、図12の例では、空隙3の横断面の形状として、図3(a)と同様に、矩形状のものが示されたが、図4(a)〜図5(c)の形状又はその組み合わせが適用されてよい。例えば、図12において、空隙3は、角部が面取りされていたり、側面が凸面又は凹面を有していたり、高さ及び/又は位置が連続的若しくは段階的に変化していたりしてよい。
(屈曲部の空隙の幅の例)
図6は、図2(a)の領域VIの拡大図である。
上述のように、抵抗発熱体2及び空隙3の横断面における形状及び寸法は、基本的に抵抗発熱体2の長手方向に沿って一定とされてよい。ただし、図6に示すように、延在部2vと屈曲部2wとの間で、空隙3の形状及び/又は寸法に差異があってもよい。
図6に示す例では、折り返しの内側(2本の延在部2v及びその両端を接続している屈曲部2wに囲まれる側)の空隙3は、延在部2vに沿っている第1側方部3pと、屈曲部2wに沿っている第2側方部3qとを有している。そして、第2側方部3qの幅W2は、第1側方部3pの幅W1よりも広くなっている。また、第2側方部3qの幅W2は、屈曲部2wの外側の空隙3の幅W3よりも広くなっている。幅W3は、外側の空隙3の延在部2vに沿っている部分の幅W4よりも広くてもよいし、同等でもよいし、狭くてもよい。
なお、空隙3の横断面の形状は、先に述べた種々の具体例のいずれであってもよいし、第1側方部3pと第2側方部3qとで同一であってもよいし、異なっていてもよいし、屈曲部2wの内側の空隙3と外側の空隙3とで同一であってもよいし、異なっていてもよい。幅W1〜W4の具体的な値等は適宜に設定されてよい。例えば、幅W2は、幅W1又はW3の1.1倍以上又は1.5倍以上である。
以上のとおり、本実施形態では、ヒータ10は、基体1及び抵抗発熱体2を有している。基体1は、絶縁性材料からなり、また、ウェハ101が載置される所定面(上面1a)を有している。抵抗発熱体2は、基体1内で上面1aに沿って延びている。抵抗発熱体2の上面2aと基体1とは接しており、かつ抵抗発熱体2の側面2cと基体1との間には、真空の、又はガスが満たされている空隙3が介在している。
従って、例えば、抵抗発熱体2の上面2aと基体1とが接していることから、抵抗発熱体2の熱は、基体1の上面1aへ伝わりやすい。一方、側面2cに接している空隙3は、例えば、断熱効果を発揮する。これにより、例えば、抵抗発熱体2から側方への熱の伝達が低減される。また、例えば、空隙3は、上面1aと下面1bとの間に位置しているから、上面1a側の熱が下面1b側へ逃げるおそれが低減される。その結果、例えば、上面1a上のウェハを効率的に加熱することができる。また、別の観点では、例えば、上面1aと下面1bとの間に断熱効果を発揮する空隙3が位置していることから、下面1bの温度が上面1aに影響を及ぼすおそれが低減される。ひいては、上面1aを均等に加熱することが容易化される。これにより、例えば、ウェハの加工精度を向上させることができる。また、均等な加熱によって、過大な熱応力が基体1の一部に局在するおそれが低減される。
また、本実施形態では、空隙3は、抵抗発熱体2の幅方向における空隙3の大きさよりも大きい長さで抵抗発熱体2が延びる方向に連続している。
従って、空隙3は、抵抗発熱体2に沿って延びる形状であるといえ、その体積に対して抵抗発熱体2の側面2cに沿う長さを大きくできる。その結果、例えば、空隙3による基体1の強度の低下を低減しつつ、効率的に空隙3による断熱効果を得ることができる。
また、本実施形態では、空隙3は、抵抗発熱体2の幅方向の両側に形成されている。
従って、例えば、上述した断熱効果等の種々の効果が向上する。また、ウェハ用のヒータ10の抵抗発熱体2は、そのパターンが本実施形態のようにミアンダ状である場合も、渦巻状である場合も、通常、互いに平行に延びる部分(本実施形態では延在部2v)を有している。そして、抵抗発熱体2の両側に空隙3が形成されている場合、基体1のうち、互いに並列な延在部2v間に挟まれる部分は、互いに並列な空隙3に挟まれて、抵抗発熱体2から分離される。従って、空隙3による断熱効果が相乗的に向上する。
また、本実施形態では、空隙3は、上下方向の大きさ(高さH)が抵抗発熱体2の上下方向の大きさ(厚さ)よりも小さい部分を含んでいてよい(例えば図4(b)〜図5(c))。
この場合、例えば、基体1の上面1a側と下面1b側とを断熱する効果を得つつ、基体1の体積の減少を抑制して、基体1の熱容量を大きくすることができる。また、例えば、空隙3の上面が抵抗発熱体2の上面2aよりも下方に位置している場合には、基体1の熱容量を上面1a側において大きくすることができる。抵抗発熱体2の側面2cの上方側が基体1に接している場合は、例えば、側面2cから基体1の上面1a側へ熱を伝えることができる。これらのことから、基体1の上面1a側を効率的に加熱することができる。
また、本実施形態では、空隙3は、上下方向の大きさが抵抗発熱体2の上下方向の大きさよりも大きい部分を含んでいてよい(図12)。
この場合、例えば、基体1の上面1a側と下面1b側とを断熱する効果を大きくすることができる。また、例えば、抵抗発熱体2の幅方向の端部において抵抗発熱体2の膨張が許容されやすくなる。例えば、抵抗発熱体2が幅方向に膨張したときに、抵抗発熱体2の幅方向の端部は、空隙3内で上方又は下方に屈曲して、空隙3の幅W以上に変位することが可能である。その結果、例えば、基体1に加えられる応力が低減される。
また、本実施形態では、空隙3は、第1高さ部3eと、第1高さ部3eに対して抵抗発熱体2の側面2cとは反対側に位置しており、上下方向の大きさ(高さH)が第1高さ部3eよりも小さい第2高さ部3fと、を含んでいてもよい(図4(c)〜図5(b))。
この場合、例えば、抵抗発熱体2の熱膨張による側面2cの変位を第1高さ部3eによって吸収して熱応力を緩和することが容易である。その一方で、例えば、第2高さ部3fにより、空隙3の体積の増大を抑えつつ、空隙3を抵抗発熱体2の側面2cから離れた位置まで広げて、基体1の上面1a側と下面1b側とを断熱する効果を大きくすることができる。
また、本実施形態では、空隙3は、第1位置部3mと、第1位置部3mに対して抵抗発熱体2の側面2cとは反対側かつ第1位置部3mよりも下方に位置している第2位置部3nと、を含んでいてもよい(図5(c))。
この場合、例えば、上述した断熱効果を得つつも、抵抗発熱体2から基体1の上面1aへの熱の伝達を促進したり、基体1の上面1a側の熱容量を確保したりすることができる。ひいては、加熱の効率化及び均一化の効果が向上する。
また、本実施形態では、抵抗発熱体2は、基体1の上面1aの平面視において、互いに並列に延びている2つの延在部2vと、2つの延在部2vの一方から他方への折り返し部分を構成している屈曲部2wと、を有している。空隙3は、延在部2vに沿っている第1側方部3pと、屈曲部2wに沿っており、第1側方部3pよりも幅が広い第2側方部3qと、を有していてよい(図6)。
例えば、屈曲部2w周辺では、延在部2vに加えて屈曲部2wが存在していることから、抵抗発熱体2の密度が高くなりやすい。その結果、相対的に温度が上昇しやすい。このような屈曲部2wにおいて空隙3の幅が広くされ、断熱効果が相対的に高くされることによって、基体1の均一な温度上昇を実現しやすい。
また、本実施形態では、屈曲部2wの内側の空隙3は、屈曲部2wの外側の空隙3よりも幅が広い部分を有していてもよい(図6)。
例えば、2つの延在部2vと屈曲部2wに囲まれた領域は、その外側に比較して、熱の逃げ場が少なくなりやすい。その結果、相対的に温度が上昇しやすい。このような内側において空隙3の幅が広くされ、断熱効果が相対的に高くされることによって、基体1の均一な温度上昇を実現しやすい。
また、本実施形態では、抵抗発熱体2の側面2cは、凸面を有していてもよい(例えば図4(a)〜図5(c))。
この場合、例えば、空隙3の幅W(最大幅)は、抵抗発熱体2の側面2cのうち最も空隙3側に突出している部分に規定される幅よりも内側へ広がる。これにより、断熱効果を向上させることができる。また、例えば、図4(b)等に示すように、抵抗発熱体2の側面2cが基体1に接している場合は、凸面であることによって、その接触面積を大きくすることができる。その結果、例えば、上面2aへの熱の伝達を促進しやすい。
また、本実施形態では、抵抗発熱体2の側面2cは、突部2dを有していてもよい。突部2dの基体1の上面1a側の面は、基体1に接していてよい。空隙3は、突部2dの基体1の下面1b側の面と基体1との間に介在する部分を含んでいてよい(図4(c))。
この場合、例えば、空隙3による断熱効果を維持しつつ、抵抗発熱体2の基体1に対する上面1a側への接触面積を拡大することができる。その結果、例えば、上面1a側の加熱効率が向上する。
また、本実施形態では、抵抗発熱体2の側面2cは、凹部2eを有していてもよい(図4(d))。
この場合、例えば、抵抗発熱体2の基体1に対する上面1a側への接触面積を確保しつつ、空隙3の幅Wを広くして基体1の下面1bの熱が上面1aの温度に及ぼす影響を低減することができる。
<第2実施形態>
図7(a)は、第2実施形態に係るヒータの要部を示す断面図であり、図3(a)に対応している。
第2実施形態に係るヒータは、抵抗発熱体2の下面2bと基体1との間に空隙5が形成されている点のみが第1実施形態と相違する。空隙5は、抵抗発熱体2の側面2cと基体1との間の空隙3と同様に、真空とされ、又はガスが満たされている空間である。
なお、図7(a)では、空隙3の横断面の形状として、図5(a)に例示したものが図示されている。ただし、空隙3の横断面の形状はこれに限定されず、例えば、第1実施形態で例示した他の具体例が本実施形態に組み合わされてよい。また、図7(a)では、抵抗発熱体2の横断面の形状として、矩形の角部を面取りした形状が図示されている。ただし、抵抗発熱体2の横断面の形状はこれに限定されず、例えば、第1実施形態で例示した種々の具体例が本実施形態に組み合わされてもよい。
既に述べたように、抵抗発熱体2及び空隙の横断面の形状及び大きさは、例えば、基本的に、抵抗発熱体2の長さの全体に亘って概ね一定である。従って、例えば、空隙5も、基本的に抵抗発熱体2の長さの全体に亘って連続的に延びている。ただし、途中に途切れる部分が存在しても構わない。空隙5の、抵抗発熱体2に沿って連続的に延びる部分の長さは、例えば、空隙5の幅Wよりも長く、抵抗発熱体2の幅よりも長く、これらの10倍よりも長く、又は抵抗発熱体2の長さの8割よりも長い。
空隙5の横断面の形状及び大きさ等は適宜に設定されてよい。図示の例では、空隙5は、概略一定の高さ(z軸方向)で抵抗発熱体2の幅方向に広がっている。空隙5の高さは、例えば、抵抗発熱体2の厚さの1/2以下、及び/又は30μm以下若しくは10μm以下であり、また、1μm以上、及び/又は抵抗発熱体2の厚さの1%以上である。空隙5の幅は、例えば、抵抗発熱体2の幅の1/2以上1倍未満である。なお、図示の例では、空隙5は、幅方向の全体に亘って途切れずに広がっているが、製造誤差により、又は意図的に、空隙5が途切れる部分が存在していてもよい。また、空隙5は、例えば、抵抗発熱体2の幅に対して、その中央側に位置している。ただし、抵抗発熱体2に対してその幅方向の一方に寄っていてもよい。
空隙3と空隙5とは、例えば、基本的に互いに遮断されている。ただし、抵抗発熱体2の長手方向の一部において、空隙3と空隙5とが通じている横断面が存在していてもよい。例えば、空隙3と空隙5とは、空隙5が形成されている長さの8割以上に亘って互いに遮断されている。空隙3の下面3bが図12の例のように抵抗発熱体2の下面2bよりも下方に位置している場合において、下面3bは、空隙5の下面に対して、上方に位置していてもよいし、面一であってもよいし、下方に位置していてもよい。このことは、後述する第3実施形態においても同様である。
以上のとおり、第2実施形態では、ヒータは、基体1及び抵抗発熱体2を有している。基体1は、絶縁性材料からなり、また、ウェハ101が載置される上面1a(第1実施形態参照)を有している。抵抗発熱体2は、基体1内で上面1aに沿って延びている。抵抗発熱体2の上面2aと基体1とは接しており、かつ抵抗発熱体2の下面2bと基体1との間には、真空の、又はガスが満たされている空隙5が介在している。
従って、例えば、抵抗発熱体2の上面2aと基体1とが接していることから、抵抗発熱体2の熱は、基体1の上面1aへ伝わりやすい。一方、下面2bに接している空隙5は、例えば、断熱効果を発揮する。これにより、例えば、抵抗発熱体2から下面1bへの熱の伝達が低減される。その結果、上面1a上のウェハを効率的に加熱することができる。
また、本実施形態では、空隙3と空隙5とが組み合わされている。この場合、例えば、空隙5が設けられていることによって、基体1においては、抵抗発熱体2の上方側の温度が空隙5の下方の温度よりも上昇する。このとき、基体1内の熱は、抵抗発熱体2の上方から抵抗発熱体2の側方を回り込んで抵抗発熱体2の下方へ逃げようとする。その経路上に、断熱効果を発揮する空隙3が位置する。その結果、例えば、基体1の上面1aの加熱を促進する効果が相乗的に向上する。
<第3実施形態>
図7(b)は、第3実施形態に係るヒータの要部を示す断面図であり、図3(a)に対応している。
第3実施形態は、抵抗発熱体2の側面2cと基体1との間の空隙3と、抵抗発熱体2の下面2bと基体1との間の空隙5とが通じている点のみが第2実施形態と相違する。
なお、図7(b)では、空隙3の横断面の形状として、概略半円状のものを例示している。すなわち、空隙3の内面は、抵抗発熱体2側を凹とする曲面状に形成されている。また、抵抗発熱体2の横断面の形状として、矩形状のものが例示されている。ただし、第2実施形態と同様に、空隙3及び抵抗発熱体2の横断面の形状は、これに限定されず、例えば、第1実施形態で例示した種々の具体例が本実施形態に組み合わされてよい。
空隙3及び空隙5の横断面の大きさ等が適宜に設定されてよいことは、第1及び第2実施形態と同様である。ただし、これらは、空隙3と空隙5とが連通されるように設定されている。例えば、空隙3は、抵抗発熱体2の側面2c側の高さ(z軸方向)が抵抗発熱体2の厚さ以上となっている(空隙3は図12の例に類するものである。)、及び/又は抵抗発熱体2側の部分が下方に寄っている。また、空隙5は、抵抗発熱体2の下面2b側の幅が抵抗発熱体2の幅以上となっている。
なお、空隙3と空隙5との境界は明確でなくてもよい。また、図示の例では、空隙5は、両側の空隙3の双方に通じているが、一方のみに通じていてもよい。この場合、空隙5は、抵抗発熱体2に対して、その通じている空隙3側に寄っていてもよい。
以上の第3実施形態においても、第2実施形態と同様の効果が奏される。例えば、基体1の上面1aの加熱を促進することができる。また、空隙5と空隙3とが通じることにより、抵抗発熱体2の側面2c及び下面2bに亘って断熱効果が得られるから、前記の効果が向上する。なお、第2実施形態は、第3実施形態に比較して、例えば、空隙3と空隙5とを遮断している部分が基体1に対して抵抗発熱体2を支持するスペーサとして機能するから、ヒータの強度を確保することが容易である。
<ヒータの製造方法>
図8は、ヒータ10の製造方法の手順の概要の一例を示すフローチャートである。図9(a)〜図9(d)は、当該フローチャートを補足する模式的な断面図であり、図1(b)に対応している。図10(a)は図9(c)の領域Xaの拡大図である。図10(b)及び図10(c)は、図9(d)の領域Xbの拡大図である。なお、以下の説明では、製造工程の進行に伴って、部材の特性及び形状が変化しても、その変化の前後で同一の符号を用いることがある。
ステップST1では、図9(a)(及び図9(c))に示すように、基体1となるセラミックグリーンシート6及び7を準備する。上面1a及び下面1bの符号から理解されるように、セラミックグリーンシート6は、基体1のうち下面1b側部分を構成するものであり、セラミックグリーンシート7は、基体1のうち上面1a側部分を構成するものである。ただし、セラミックグリーンシート6及び7と上面1a及び下面1bとの関係は、上記とは逆であってもよい。セラミックグリーンシートの製造方法は、公知の種々の方法と同様でよい。
ステップST2では、図9(b)に示すように、セラミックグリーンシート6に凹溝6aを形成する。凹溝6aは、基体1において抵抗発熱体2を収容するとともに一部が空隙3(及び空隙5)となる部分であり、平面視において、抵抗発熱体2のパターンと概ね同一のパターンで延びている。凹溝6aの形成方法は適宜なものとされてよい。例えば、砥粒をセラミックグリーンシート6に吹き付けてセラミックグリーンシート6を削るブラスト法が用いられてよい。
ステップST3では、図9(c)及び図10(a)に示すように、セラミックグリーンシート7に抵抗発熱体2となる導電材料8(例えば導電ペースト)を配置する。導電材料8は、平面視において、抵抗発熱体2のパターンと同様のパターンで配置される。導電材料8の配置方法は、公知の種々のものとされてよい。例えば、スクリーン印刷が用いられてよい。なお、特に図示しないが、セラミックグリーンシート7ではなく、セラミックグリーンシート6の凹溝6a内に導電材料8を配置することも可能である。
ステップST4では、図9(d)及び図10(b)に示すように、セラミックグリーンシート6及び7を互いに貼り合わせる。この際、導電材料8は凹溝6aに収容される。凹溝6aの幅は、導電材料8の幅よりも広く、導電材料8の両側には、空隙3となる空間が構成される。貼り合わせにおいては、図10(c)に示すように、厚さ方向に圧縮力Fが加えられてもよい。これにより、凹溝6a及び導電材料8が潰れて変形してもよい。
ステップST5では、セラミックグリーンシート6及び7を焼成する。これにより、抵抗発熱体2が埋設された基体1が作成される。すなわち、ヒータ10が作製される。
上記の製造方法において、凹溝6a及び導電材料8の形状及び寸法、セラミックグリーンシートの周囲の雰囲気、セラミックグリーンシートに付与する圧力等の種々の条件を適宜に調整することによって、空隙3の横断面の形状に係る種々の具体例等が実現される。
例えば、セラミックグリーンシートの貼り合わせに際して、凹溝6aのうち空隙3となる部分を潰し、及び/又はセラミックグリーンシートのうち導電材料8と重なる部分を凹ませて、図4(b)〜図5(c)に示すような、抵抗発熱体2の厚さよりも薄い空隙3が形成されてよい。このような変形が生じるように、例えば、導電材料8の厚さに対して凹溝6aを浅くしたり、圧縮力Fを比較的大きくしたり、セラミックグリーンシートを比較的柔らかくしたり、導電材料8の粘度を比較的高くしたり、及び/又は減圧雰囲気下でセラミックグリーンシートを貼り合わせたり(空隙3を減圧したり)してよい。
また、例えば、凹溝6aにおいて、幅方向両側に幅方向中央側よりも深い部分を形成し、及び/又は、セラミックグリーンシート7の凹溝6aの幅方向両側部分に対向する位置に凹溝を形成したりして、図12に示すような、抵抗発熱体2の厚さよりも厚い空隙3が形成されてよい。
また、例えば、凹溝6aの横断面の形状を矩形に近づけて、図3(a)、図4(a)及び図4(b)に示す形状が実現されてよい。
また、例えば、図10(a)〜図10(c)から理解されるように、開口側ほど拡径するように凹溝6aを形成して、図4(c)〜図5(a)に示すような、空隙3の全部又は一部において、抵抗発熱体2から離れるほど高さが小さくなる形状が実現されてよい。なお、このような開口側ほど拡径する凹溝6aは、ブラスト法によって形成することができる。
また、例えば、焼成後の抵抗発熱体2の収縮量が基体1の収縮量に比較して相対的に大きく、抵抗発熱体2の側面2cが基体1から幅方向中央側へ離れることによって、図5(b)に示す第1高さ部3eが形成されてよい。
また、例えば、セラミックグリーンシートの貼り合わせに際して、セラミックグリーンシート7が導電材料8に押されて凹部が形成されることによって、空隙3が抵抗発熱体2の厚さの中央側に位置するようにされてよい。また、セラミックグリーンシート6及び7の一方を相対的に柔らかくして、空隙3を前記一方側へ寄せてもよい。
また、例えば、凹溝6aの幅を屈曲部2wに対応する部分にて屈曲部2wの内側へ広くすることによって、図6に示す、相対的に広い第2側方部3qが実現されてよい。なお、特に図示しないが、凹溝6aの位置を導電材料8の幅方向の一方側へ寄せることによって、抵抗発熱体2の幅方向の一方側にのみ空隙3が形成されたり、一方側の空隙3の幅が他方側の空隙3の幅よりも広くされたりしてもよい。
また、例えば、凹溝6aの深さを導電材料8の厚さよりも大きくすることによって、空隙5が形成されてよい。又は、焼成後の抵抗発熱体2の収縮量が基体1の収縮量に比較して相対的に大きく、抵抗発熱体2の下面2bが基体1から離れることによって、空隙5が形成されてよい。下面2bが上面2aに優先して離れるように、セラミックグリーンシート6及び/又は7の表面に薬剤を塗布してもよい。また、例えば、凹溝6aの底面に凹凸を形成し、凸部が導電材料8に当接し、凹部が導電材料から離れるようにすれば、図7(a)の空隙3から遮断された空隙5を形成することができる。
また、例えば、セラミックグリーンシートの貼り合わせに際して、導電材料8の配置方法を適宜に選択することによって、又は導電材料8を押し潰すことによって、図4(a)、図4(b)、図5(a)〜図5(c)に示すような、抵抗発熱体2において、曲面(凸面)状の側面2cが実現されてよい。また、押し潰された導電材料8が空隙3へはみ出すことによって、図4(c)に示すような、突部2dを有する抵抗発熱体2が実現されてよい。また、例えば、焼成後の抵抗発熱体2の収縮量が基体1の収縮量に比較して相対的に大きく、これに起因して基体1に接していない部分が凹んで、図4(d)に示すような凹部2eを有する抵抗発熱体2が実現されてよい。セラミックグリーンシートの貼合わせ時の雰囲気の減圧を行わず、又は減圧を抑制して、空隙3の気圧によって、図4(d)に示すような凹部2eを有する抵抗発熱体2が実現されてもよい。
図11(a)は、ヒータの製造方法の変形例を示す図であり、図10(a)に対応している。また、図11(b)は、図11(a)の続きを示す図であり、図10(b)に対応している。
この図に示すように、セラミックグリーンシート6だけでなく、セラミックグリーンシート7にも凹溝7aが形成されてもよい。及び/又は凹溝6a(凹溝7aでもよい)は、側面に凹凸を有していてもよい。そして、図11(b)から理解されるように、この凹凸があることによって、図5(b)等の第1高さ部3e及び第2高さ部3fを有している空隙3が実現されてもよい。なお、凹凸は、例えば、ブラスト法を用いることによって実現できる。
図11(c)は、ヒータの製造方法の他の変形例を示す図であり、図10(a)に対応している。
既述のように、凹溝6aの底面には凹凸が形成されてよい。図11(c)は、底面の凹凸の一例を示している。この例では、凹溝6aの底面は、当該底面の幅方向中央側に比較して、凹溝6aの側面となす角部において深くなっており、その内側において高くなっている。このような凹溝6aは、例えば、図7(a)に示す空隙5を形成しやすい。このような形状は、ブラスト法によって形成可能である。
なお、図5(c)に示すような第1位置部3m及び第2位置部3nを有する抵抗発熱体2は、図11(c)における凹溝6aの側面付近の深くなっている部分が潰れて空隙3となることによって実現されてよい。
本開示に係るヒータは、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
例えば、ヒータは、抵抗発熱体を1層のみ有するものに限定されず、2層以上の抵抗発熱体を有していてもよい。また、1層の抵抗発熱体は、複数に分割されて、又は1本の抵抗発熱体の複数個所に給電点が設けられて、個別に発熱量を制御可能とされていてよい。
ヒータは、抵抗発熱体及び端子に加えて、端子と抵抗発熱体とを接続する配線パターンを抵抗発熱体の層とは別個の層に有していてもよい。また、ヒータは、ヒータとしての機能だけでなく、他の機能を発揮可能に構成されていてもよい。例えば、静電チャックとして機能するための電極が基体内に配置されていてもよい。
上記の説明からも理解されるように、ヒータは、2層のセラミックグリーンシートによって作製されるものに限定されず、適宜な枚数のセラミックグリーンシートによって構成されてよい。また、ヒータの製造方法は、積層されたセラミックグリーンシートを焼成するものに限定されず、絶縁層を順次成膜していくものであってもよい。別の観点では、基体を構成する絶縁材料はセラミックに限定されない。
第2及び第3実施形態では、抵抗発熱体の側面と基体との間の空隙3と、抵抗発熱体の下面と基体との間の空隙5との組み合わせを示した。ただし、空隙3が形成されずに、空隙5のみが形成されていてもよい。
図12の紙面右側に示した、抵抗発熱体2の側方に位置する空隙3に抵抗発熱体2の側方端部が入り込み、抵抗発熱体2の側面2cが基体1に当接する構成は、抵抗発熱体2の長さ方向の全体に亘っていてもよい。この場合、空隙3のうち抵抗発熱体2よりも下方に位置する部分は、第2及び第3実施形態の空隙5と捉えられても構わない。
また、図12の例からは、抵抗発熱体2の側面2cと基体1との間に空隙3が介在することを要件としない技術思想を抽出可能である。例えば、ヒータは、抵抗発熱体の上面のうち幅方向の中央側の領域と基体とが接しており、抵抗発熱体の上面のうち幅方向の少なくとも一方側の領域と基体との間に空隙が介在している構成であってよい。
1…基体、1a…上面(所定面)、2…抵抗発熱体、3…空隙、101…ウェハ。

Claims (14)

  1. ウェハが載置される所定面を有している絶縁性の基体と、
    前記基体内で前記所定面に沿って延びている抵抗発熱体と、
    を有しており、
    前記抵抗発熱体の上面と前記基体とは接しており、かつ前記抵抗発熱体の側面と前記基体との間には、真空の、又はガスが満たされている空隙が介在しており、
    前記抵抗発熱体は、前記所定面の平面視において、
    互いに並列に延びている2つの延在部と、
    前記2つの延在部の一方から他方への折り返し部分を構成している屈曲部と、を有しており、
    前記空隙は、
    前記延在部に沿っている第1側方部と、
    前記屈曲部に沿っており、前記第1側方部よりも幅が広い第2側方部と、を有している
    ヒータ。
  2. ウェハが載置される所定面を有している絶縁性の基体と、
    前記基体内で前記所定面に沿って延びている抵抗発熱体と、
    を有しており、
    前記抵抗発熱体の上面と前記基体とは接しており、かつ前記抵抗発熱体の側面と前記基体との間には、真空の、又はガスが満たされている空隙が介在しており、
    前記空隙は、前記抵抗発熱体の幅方向の両側に形成されており、
    前記抵抗発熱体は、前記所定面の平面視において、
    互いに並列に延びている2つの延在部と、
    前記2つの延在部の一方から他方への折り返し部分を構成している屈曲部と、を有しており、
    前記屈曲部の内側の前記空隙は、前記屈曲部の外側の前記空隙よりも幅が広い部分を有している
    ータ。
  3. 前記空隙は、前記抵抗発熱体の幅方向における前記空隙の大きさよりも大きい長さで前記抵抗発熱体が延びる方向に連続している
    請求項1又は2に記載のヒータ。
  4. 前記空隙は、前記抵抗発熱体の幅方向の両側に形成されている
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒータ。
  5. 前記空隙は、上下方向の大きさが前記抵抗発熱体の上下方向の大きさよりも小さい部分を含んでいる
    請求項1〜のいずれか1項に記載のヒータ。
  6. 前記空隙は、上下方向の大きさが前記抵抗発熱体の上下方向の大きさよりも大きい部分を含んでいる
    請求項1〜のいずれか1項に記載のヒータ。
  7. 前記空隙は、
    第1高さ部と、
    前記第1高さ部に対して前記抵抗発熱体の前記側面とは反対側に位置しており、上下方向の大きさが前記第1高さ部よりも小さい第2高さ部と、を含んでいる
    請求項1〜のいずれか1項に記載のヒータ。
  8. 前記空隙は、
    第1位置部と、
    前記第1位置部に対して前記抵抗発熱体の前記側面とは反対側かつ前記第1位置部よりも下方に位置している第2位置部と、を含んでいる
    請求項1〜のいずれか1項に記載のヒータ。
  9. 前記抵抗発熱体の側面は、凸面を有している
    請求項1〜のいずれか1項に記載のヒータ。
  10. 前記抵抗発熱体の側面は、突部を有しており、
    前記突部の前記所定面側の面は、前記基体に接しており、
    前記空隙は、前記突部の前記所定面とは反対側の面と前記基体との間に介在する部分を含んでいる
    請求項1〜のいずれか1項に記載のヒータ。
  11. 前記抵抗発熱体の側面は、凹部を有している
    請求項1〜10のいずれか1項に記載のヒータ。
  12. 前記抵抗発熱体の下面と前記基体との間には、真空の、又はガスが満たされている他の空隙が介在している
    請求項1〜11のいずれか1項に記載のヒータ。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のヒータを製造する方法であって、
    第1セラミックグリーンシートの第1主面又は第2セラミックグリーンシートの第2主面に、所定のパターンで延びる凹溝を形成する凹溝形成ステップと、
    前記第1主面及び前記第2主面の一方に、前記所定のパターンかつ前記凹溝よりも狭い幅で、前記抵抗発熱体の材料を配置する材料配置ステップと、
    前記凹溝形成ステップ及び前記材料配置ステップの後に、前記第1主面及び前記第2主面を互いに向かい合わせて前記第1セラミックグリーンシートと前記第2セラミックグリーンシートとを重ねる積層ステップと、
    互いに重ねられた前記第1セラミックグリーンシート及び前記第2セラミックグリーンシートを焼成して前記基体を得る焼成ステップと、
    を有しているヒータの製造方法。
  14. 前記凹溝形成ステップでは、開口側ほど拡幅するように前記凹溝を形成する
    請求項13に記載のヒータの製造方法。
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