JP6954242B2 - 定置式ガス検知装置の設置箇所の調査方法 - Google Patents

定置式ガス検知装置の設置箇所の調査方法 Download PDF

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本発明は、例えば、ガスプラントにおいて、定置式ガス検知装置の設置箇所を調査する方法に関する。
本明細書では、ガス漏洩の監視領域が写された画像に対して画像処理をして、ガス検知する方式を画像式ガス検知と記載し、画像式ガス検知以外を非画像式ガス検知と記載する。非画像式ガス検知には、様々な方式がある(例えば、接触燃焼式、半導体式、電気化学式)。画像式ガス検知は、例えば、特許文献1に開示されており、非画像式ガス検知は、例えば、特許文献2に開示されている。
日本国の法律によれば、ガスを扱う施設に対して、定置式ガス検知装置を設置することが義務づけられている。定置式ガス検知装置は、例えば、ガス配管に所定間隔で設置される。
画像式ガス検知装置は、ガスの漏洩箇所及び漏洩範囲を可視化することができる特長を有するが、現状、非画像式ガス検知装置と比べてコストが高い。このため、ガスを扱う施設(例えば、ガスプラント)では、定置式ガス検知装置として、非画像式ガス検知装置が設置されることが多い。
特開2012−58093号公報 特開平7−181097号公報
定置式ガス検知装置として、非画像式ガス検知装置が所定間隔で設置されても、これらのガス検知装置では、カバーできていないガス漏洩の危険箇所が存在する可能性がある。
本発明は、非画像式ガス検知装置が定置式ガス検知装置として用いられる場合に、定置式ガス検知装置がカバーできていないガス漏洩の危険箇所が存在することを防止できる、定置式ガス検知装置の設置箇所の調査方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る定置式ガス検知装置の設置箇所の調査方法は、監視領域に設置される定置式ガス検知装置として非画像式ガス検知装置を用いる場合に、前記定置式ガス検知装置を設置する箇所を調査する方法であって、前記監視領域において、ガスが漏洩する予測がされた予め定めれられた領域の赤外画像を第1所定期間撮影し、前記第1所定期間撮影された赤外画像を用いて画像式ガス検知を実行する第1ステップと、前記第1ステップを実行することにより赤外画像の中から抽出された、ガス像と異常温度箇所の像の少なくともいずれかである異常像に関して、前記異常像を教師データとして、機械学習の学習フェーズを実行することにより、前記異常像を認識するための学習モデルを構築する第2ステップと、前記監視領域において、赤外画像を第2所定期間撮影する第3ステップと、前記学習モデルを用いて、前記第3ステップで撮影された赤外画像に対して、前記機械学習の認識フェーズを実行する第4ステップと、を備える。
赤外画像を用いた画像式ガス検知装置は、ガス検知できる範囲が比較的広いので、非画像式ガス検知装置ではカバーできていないガス漏洩の危険箇所についても、ガス漏洩を検知することができる。また、この画像式ガス検知装置は、監視領域の温度を測定できるので、異常温度箇所を検知することができる。本発明に係る定置式ガス検知装置の設置箇所の調査方法は、この画像式ガス検知装置を用いて、ガス漏洩危険箇所を調査する。ガス漏洩危険箇所は、過去にガス漏洩があった箇所であったり、配管等において、異常温度を示す箇所であったりする。ガス漏洩箇所は、ガス漏洩を止める処置がされても、再度、ガス漏洩する可能性がある。
異常像は、ガス像と異常温度箇所の像の少なくともいずれかである。従って、異常像には、第1態様、第2態様、第3態様がある。第1態様は、ガス像を異常像とする態様である。この態様では、ガス像の教師データが用意される。第2態様は、異常温度箇所の像を異常像とする態様である。この態様では、異常温度箇所の像の教師データが用意される。第3態様は、ガス像、異常温度箇所の像をそれぞれ異常像とする態様である。この態様では、ガス像の教師データ、異常温度箇所の像の教師データがそれぞれ用意される。以下では、第1態様を例にして説明する。
定置式ガス検知装置の設置箇所を調査する者は、第1ステップの前提として、監視領域において、ガス漏洩の予測がされた予め定めれられた領域を決定する。過去の記録により、監視領域においてガス漏洩箇所が特定されている場合、ガス漏洩箇所を含む領域が、ガス漏洩の予測がされた予め定められた領域となる。監視領域において、ガス漏洩が発生しているが、ガス漏洩箇所が特定されていない場合、前記調査をする者が予測したガス漏洩箇所を含む領域が、ガス漏洩の予測がされた予め定められた領域となる。
第1ステップは、ガス漏洩の予測がされた予め定めれられた領域の赤外画像を第1の所定期間撮影し、この撮影された赤外画像を用いて画像式ガス検知を実行する。画像式ガス検知によって、第1ステップで撮影された赤外画像から、ガス像が多数抽出される可能性が高い。第2ステップは、これらの多数のガス像を教師データとして、学習モデルを構築する。第3ステップは、監視領域の赤外画像を第2の所定期間撮影する。第4ステップは、第2ステップで構築された学習モデルを用いて、第3ステップで撮影された監視領域の赤外画像に対して、認識フェーズを実行する。第4ステップで認識されたガス像の箇所は、ガス漏洩箇所であり、ガス漏洩を止める処置がされても、再度、ガス漏洩する可能性がある箇所である(ガス漏洩の危険箇所)。従って、第4ステップで認識されたガス像の箇所の付近に、定置式ガス検知装置が設置されていなければ、その付近が定置式ガス検知装置を設置すべき箇所となる。以上説明したように、本発明に係る定置式ガス検知装置の設置箇所の調査方法によれば、非画像式ガス検知装置が定置式ガス検知装置として用いられる場合に、定置式ガス検知装置がカバーできていないガス漏洩の危険箇所が存在することを防止できる。
上記構成において、前記予め定められた領域は、前記定置式ガス検知装置を設置する箇所の調査対象となる前記監視領域において、過去に記録されたガス漏洩箇所を含む領域である。
過去に記録されたガス漏洩箇所は、ガス漏洩が発生する可能性が高いので、教師データとなるガス像を得ることが期待できる。
上記構成において、前記異常像が前記ガス像の場合、前記第1ステップは、前記予め定められた領域において、赤外画像と同時に可視画像を前記第1の所定期間撮影し、前記第2ステップは、前記第1ステップで撮影された可視画像に現れていないが、前記第1ステップで撮影された赤外画像に現れた、エッジが変化する動体を前記ガス像の教師データとして、前記学習フェーズを実行することにより、前記学習モデルを構築する。
この構成は、教師データとなるガス像を得る方法の一例である。
本発明によれば、非画像式ガス検知装置が定置式ガス検知装置として用いられる場合に、定置式ガス検知装置がカバーできていないガス漏洩の危険箇所が存在することを防止できる。
実施形態に係るコンピュータ装置の機能ブロック図である。 実施形態に係る定置式ガス検知装置の設置箇所の調査方法を説明するフローチャートである。 定置式ガス検知装置の設置箇所の調査がされる監視領域の模式図である。 プラント内に配置された配管と、カメラ部と、定置式ガス検知装置との位置関係の例を示す模式図である。 アイデア1に係るコンピュータ装置の機能ブロック図である。 アイデア3に係るコンピュータ装置の機能ブロック図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。各図において、同一符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その構成について、既に説明している内容については、その説明を省略する。実施形態において、定置式ガス検知装置は、非画像式ガス検知装置を意味する。
図1は、実施形態に係るコンピュータ装置10の機能ブロック図である。コンピュータ装置10は、本体部11と、入力部12と、出力部13と、を備える。
本体部11は、定置式ガス検知装置の設置箇所を調査するための処理をする。本体部11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及び、HDD(Hard Disk Drive)等のハードウェアプロセッサ、並びに、本体部11の機能を実行するためのプログラムおよびデータ等によって実現される。
入力部12は、前記調査に必要な情報、データ等を入力する。入力部12は、インターフェイス回路、キーボード、タッチパネル、マウス等によって実現される。出力部13は、前記調査の結果等を出力する。出力部13は、ディスプレイ、プリンタ等によって実現される。
本体部11は、画像処理部14と、機械学習部15と、を備える。
画像処理部14は、画像式ガス検知装置の機能を有する。画像処理部14は、赤外線カメラが第1所定期間撮影した赤外画像に対して、ガス像を抽出する画像処理をする。詳しく説明する。画像処理部14は、赤外線カメラが第1所定期間撮影した赤外画像に対して、例えば、フレーム間差分を用いて、動体を抽出する処理をする。画像処理部14は、抽出した動体に対して、エッジを抽出する処理をする。画像処理部14は、エッジが変化しているか否かを判定する。エッジが変化している動体がガス像と見なされる。
画像処理部14によって抽出された、エッジが変化している動体が、ガス像の教師データとなる。機械学習部15は、ガス像の教師データを用いて、学習フェーズを実行することにより、ガス像を認識するための学習モデル16を構築する。機械学習部15は、学習モデル16を用いて、赤外線カメラが第2所定期間撮影した赤外画像に対して認識フェーズを実行する。
第1所定期間撮影された赤外画像、および、第2所定期間撮影された赤外画像は、動画でもよいし、一定の時間間隔で撮影されたスライド画像でもよい。
画像処理部14および機械学習部15について、ガス像を異常像とする第1態様で説明した。異常温度箇所の像を異常像とする第2態様の場合、画像処理部14および機械学習部15は、以下の通りである。
画像処理部14は、赤外線カメラが第1所定期間撮影した赤外画像に対して、異常温度箇所を示す像を抽出する画像処理をする。詳しく説明する。画像処理部14は、周囲と比べて温度が異常に高い箇所(例えば、温度について、周囲の平均値と比べて2倍以上の箇所)を示す像を、異常温度箇所の像として抽出する。また、画像処理部14は、周囲と比べて温度変化が大きい箇所(例えば、1時間当たりの温度変化について、周囲の平均値と比べて2倍以上の箇所)を示す像を、異常温度箇所の像として抽出する。
機械学習部15は、異常温度箇所の像の教師データを用いて、学習フェーズを実行することにより、異常温度箇所の像を認識するための学習モデル16を構築する。機械学習部15は、この学習モデル16を用いて、赤外線カメラが第2所定期間撮影した赤外画像に対して認識フェーズを実行する。
ガス像、異常温度箇所の像をそれぞれ異常像とする第3態様の場合、画像処理部14および機械学習部15は、以下の通りである。
画像処理部14は、第1態様と同様にして、ガス像を抽出し、機械学習部15は、第1態様と同様にして、ガス像の学習モデル16を構築する。機械学習部15は、第1態様と同様にして、この学習モデル16を用いて認識フェーズを実行する。
画像処理部14は、第2態様と同様にして、異常温度箇所の像を抽出し、機械学習部15は、第2態様と同様にして、異常温度箇所の像の学習モデル16を構築する。機械学習部15は、第2態様と同様にして、この学習モデル16を用いて認識フェーズを実行する。
第1態様を例にして、実施形態に係る定置式ガス検知装置の設置箇所の調査方法について説明する。図2は、これを説明するフローチャートである。図3は、この調査がされる監視領域30の模式図である。監視領域30は、例えば、ガスプラント内において、ガス漏洩の監視が必要な領域である。例えば、ガスタンクや配管が設置された領域が監視領域30となる。
定置式ガス検知装置の設置箇所を調査する者(以下、調査者)は、監視領域30において、ガス漏洩の予測がされた予め定めれられた領域(以下、予測領域31)を決定する(ステップS1)。監視領域30に関する過去の記録により、ガス漏洩箇所が特定されている場合、ガス漏洩箇所を含む領域が、予測領域31となる。現在、ガス漏洩が発生しているが、ガス漏洩箇所が特定されていない場合がある。この場合、調査者が予測したガス漏洩箇所を含む領域が、予測領域31となる。
調査者は、赤外線カメラを用いて、予測領域31のそれぞれについて、赤外画像を第1所定期間撮影する(ステップS2)。撮影期間が第1所定期間の赤外画像から教師データとなるガス像が抽出される。ガス像を認識するための学習モデル16を構築するためには、教師データとなるガス像が多数必要となる。第1所定期間の長さは、これを考慮して定められる(例えば、3日間)。
画像処理部14は、撮影期間が第1所定期間の赤外画像(ステップS2で撮影された赤外画像)を用いて画像式ガス検知を実行する。この際に、画像処理部14は、ガス像を抽出する処理をする(ステップS3)。ガス像の位置がガス漏洩箇所となる。調査者は、抽出されたガス像を用いて、ガス像の教師データを作成する。画像処理部14が、例えば、第1所定期間内において、ガスを検知した回数が10回であり、各検知時間が1分であり、赤外線カメラのフレームレートが60fpsとする。数フレームにおける像の動きが画像処理されることにより、ガス像が抽出される。例えば、10フレームの単位で、画像処理がされることにより、ガス像が抽出されるとする。
よって、1回のガス検知で作成できる教師データの数は、以下に示すように、360個である。
360個=(60秒×60fps)÷10フレーム
ガスが10回検知されているので、生成できる教師データの数は、以下に示すように、3600個である。
3600個=360個×10回
撮影期間が第1所定期間の赤外画像から、教師データとなるガス像の数を十分に得られないとき、調査者は、赤外線カメラを用いて、各予測領域31の赤外画像をさらに所定期間撮影する。このとき、各予測領域31にガス漏洩を故意に発生させてもよいし、この所定期間撮影されて得られた赤外画像に対して、コンピュータによってガス像を合成してもよい。
なお、赤外画像と可視画像とを基にして、ガス像を得てもよい。詳しく説明する。ステップS2において、調査者は、可視カメラを用いて、予測領域31のそれぞれについて、可視画像を第1所定期間撮影する。可視画像の撮影範囲は、赤外画像の撮影範囲と同じである。ステップS3において、画像処理部14は、可視カメラを用いて第1所定期間撮影された可視画像に対して、赤外線カメラを用いて第1所定期間撮影された赤外画像と同様の方法を用いて、エッジが変化する動体を抽出する。画像処理部14は、エッジが変化する動体の中で、可視画像に現れていないが、赤外画像に現れているものをガス像と判定する。このガス像が教師データとなる。
機械学習部15は、ガス像の教師データを用いて、ガス像を認識する学習モデル16を構築する(ステップS4)。
調査者は、赤外線カメラを用いて、監視領域30の赤外画像を第2所定期間撮影する(ステップS5)。一台の赤外線カメラで監視領域30をカバーできないとき、複数台の赤外線カメラが用いられる。撮影期間が第1所定期間の赤外画像では、抽出できなかったガス像(言い換えれば、ガス漏洩箇所)を探すために、第2所定期間は比較的長くされる(例えば、1ヶ月)。従って、第2所定期間は第1所定期間より長い。なお、第2所定期間内に第1所定期間が含まれていてもよい。この場合、撮影が1回となり、1回の撮影の期間(第2所定期間)の一部が、第1所定期間となる。
機械学習部15は、撮影期間が第2所定期間の赤外画像(ステップS5で撮影された赤外画像)に対して、学習モデル16を用いて、認識フェーズを実行する(ステップS6)。認識フェーズにおいて、機械学習部15は、撮影期間が第2所定期間の赤外画像おいて、ガス像と認識した像に目印(例えば、矩形の枠で囲む)を付ける処理をする。
出力部13は、認識フェーズの実行の結果を出力する(ステップS7)。すなわち、出力部13は、目印を付ける処理がされた、撮影期間が第2所定期間の赤外画像を出力する。ガス像の箇所の付近に定置式ガス検知装置が設置されていない場合、この箇所が定置式ガス検知装置を設置すべき箇所(ガス漏洩の危険箇所)となる。
次に、実施形態の基礎になったアイデアについて説明する。アイデアは、3つある。アイデア1から説明する。図4は、プラント内に配置された配管41と、カメラ部42と、定置式ガス検知装置43との位置関係の例を示す模式図である。複数の配管41が並列に配置されている。これらの配管41が監視領域となる。カメラ部42は、複数の配管41を撮影可能な場所に設置される。カメラ部42は、赤外線カメラと可視カメラとを備える。定置式ガス検知装置43は、複数の配管41のうち中央の配管41の付近に、配管41が延びる方向に沿って、一定間隔で設置されている。
図5は、アイデア1に係るコンピュータ装置50の機能ブロック図である。コンピュータ装置50は、本体部51と、入力部12と、出力部13と、を備える。
本体部51と図1に示す本体部11とは、機能ブロックの構成が異なる。本体部51は、画像処理部103と、機械学習部102と、過去データ記憶部101Aと、現在データ記憶部101Bと、を備える。
過去データ記憶部101Aは、配管・設備の情報1、過去の気象情報2A、過去の操業状態の情報3A、過去の定置式ガス検知装置の情報4A、および、過去の定期点検の情報5Aを記憶する。ここで、定置式ガス検知装置を設置する箇所について、調査の対象とされるプラントを、対象プラントと記載する。
配管・設備の情報1は、対象プラント内の各配管について、配置された年を示す情報、対象プラント内の各設備について、設置された年を示す情報、および、各配管について、継ぎ手や屈曲部の位置を示す情報である。
過去の気象情報2Aは、対象プラントが設置されている場所の過去の気温、風向き、天気などを示す情報である。
過去の操業状態の情報3Aは、対象プラントが過去に試運転していた日時、対象プラントが過去に部分運転していた日時、対象プラントが過去にフル運転していた日時を示す情報である。
過去の定置式ガス検知装置の情報4Aは、対象プラントに過去に設置された定置式ガス検知装置の設置位置および作動した時を示す情報である。
過去の定期点検の情報5Aは、対象プラントで過去に実施された定期点検の結果を示す情報である。定期点検の結果とは、例えば、配管を接続する部品が破損している場合、破損した部品とその配管を特定する情報である。
現在データ記憶部101Bは、現在の気象情報2B、現在の操業状態の情報3B、現在の定置式ガス検知装置の情報4B、現在の定期点検の情報5B、現在の赤外画像6、および、現在の可視画像7を記憶する。赤外線カメラと可視カメラを用いて、対象プラント内の監視領域の動画が所定期間撮影される。赤外線カメラの撮影範囲と可視カメラの撮影範囲とは同じである。所定期間は、例えば1ヶ月である。
現在の気象情報2Bは、前記所定期間において、対象プラントが設置されている場所の気温、風向き、天気などを示す情報である。
現在の操業状態の情報3Bは、前記所定期間において、対象プラントが試運転していた日時、対象プラントが部分運転していた日時、対象プラントがフル運転していた日時を示す情報である。
現在の定置式ガス検知装置の情報4Bは、前記所定期間において、対象プラントに設置された定置式ガス検知装置の設置位置および作動した時を示す情報である。
現在の定期点検の情報5Bは、前記所定期間において、対象プラントで実施された定期点検の結果を示す情報である。
現在の赤外画像6は、前記所定期間において、赤外線カメラを用いて撮影された監視領域の動画である。従って、現在の赤外画像6は、複数のフレームにより構成される。
現在の可視画像7は、前記所定期間において、可視カメラを用いて撮影された監視領域の動画である。従って、現在の可視画像7は、複数のフレームにより構成される。
画像処理部103および機械学習部102については後で説明する。アイデア1に係るコンピュータ装置50は、以下のステップ1〜ステップ4によって、定置式ガス検知装置の設置箇所を調査する。
[ステップ1]
機械学習部102は、配管・設備の情報1、過去の気象情報2A、過去の操業状態の情報3A、および、過去の定期点検の情報5Aを基にして、異常状態と正常状態とを識別する学習モデルを構築する。詳しく説明する。機械学習部102は、過去の定期点検で異常があったとき(例えば、配管を接続する部品の破損)、その配管の継ぎ手および屈曲部の位置と、異常があった日の数日前の気象情報と、異常があった日の数日前の操業情報との関連性を探し出し、この関連性が成立する場合を「異常状態」と分類し、これ以外の場合を「正常状態」と分類する学習をする。
機械学習部102は、配管・設備の情報1、過去の気象情報2A、過去の操業状態の情報3A、および、過去の定置式ガス検知装置の情報4Aを基にして、異常状態と正常状態とを識別する学習モデルを構築する。詳しく説明する。機械学習部102は、定置式のガス検知装置が過去に作動したとき、このガス検知装置の付近に配置された配管の継ぎ手および屈曲部の位置と、作動日の数日前の気象情報と、作動日の数日前の操業情報との関連性を探し出し、この関連性が成立する場合を「異常状態」と分類し、これ以外の場合を「正常状態」と分類する学習をする。
[ステップ2]
赤外線カメラおよび可視カメラを用いて、対象プラント内の監視領域の動画が所定期間撮影される。赤外線カメラの撮影範囲と可視カメラの撮影範囲とは同じである。所定期間は、例えば、1ヶ月である。赤外線カメラにより撮影された監視領域の動画が現在の赤外画像6となる。可視カメラにより撮影された監視領域の動画が現在の可視画像7となる。
機械学習部102は、配管・設備の情報1、現在の気象情報2B、および、現在の操業状態の情報3Bで特定される各状態の中に、配管・設備の情報1、過去の気象情報2A、および、過去の操業状態の情報3Aで特定される「異常状態」と類似度が高い「異常類似状態」が存在するとき、その状態が発生している箇所のフレームを、現在の赤外画像6および現在の可視画像7から抽出する。
なお、機械学習部102は、その状態中に定置式ガス検知装置が作動していれば、その状態が発生する数日前の配管・設備の情報1、現在の気象情報2B、現在の操業状態の情報3B、現在の定置式ガス検知装置の情報4B、現在の赤外画像6、現在の可視画像7の関係を「異常状態」と分類する学習をする。
画像処理部103は、所定の画像処理をすることにより、「異常類似状態」として抽出された動画を分析する。所定の画像処理は、以下の通りである。画像処理部103は、現在の赤外画像6のうち、「異常類似状態」として抽出されたフレームに対して、フレーム間差分を求めることにより、動いている物を抽出し、動いている物の中で、エッジ形状が変化している物を「気体」と判断する処理をする。この処理により、「異常類似状態」として抽出されたフレームの中から、僅かなガス漏れを示す像が抽出される。
さらに、画像処理部103は、現在の赤外画像6のうち、「異常類似状態」として抽出されたフレームに対してエッジ抽出をし、現在の可視画像7のうち、「異常類似状態」として抽出されたフレームに対してエッジ抽出をし、同じ時刻のフレームどうしにおいてエッジを比較し、赤外画像のフレームにのみ現れているエッジで囲まれた部分を「異常な温度変化」と判断する処理をする。この処理により、現在の赤外画像6のうち、「異常類似状態」として抽出されたフレームの中から、「異常な温度変化」を示す像のフレームを抽出する。さらに、現在の赤外画像6のうち、「異常類似状態」として抽出されたフレームの中から、人の判断により、「気体」を示す像のフレーム、および、「異常な温度変化」を示す像のフレームを抽出する。ここまでが、所定の画像処理の説明である。
画像処理部103は、「異常類似状態」と判断される数日前から「異常類似状態」と判断される日までに関する、現在の赤外画像6および現在の可視画像7についても所定の画像処理をする。さらに、画像処理部103は、他の監視領域に関する現在の赤外画像6および現在の可視画像7についても、所定の画像処理をする。
画像処理部103は、「異常類似状態」として抽出されたフレームの中に、「正常状態」と同じフレームがあれば、現在データ記憶部101Bに記憶されている現在の赤外画像6において、そのフレームと対応する箇所に「正常状態」を示すマークを付ける。また、画像処理部103は、過去データ記憶部101Aに記憶されている配管・設備の情報1において、そのフレームと対応する情報に「正常状態」を示すマークが付ける。
画像処理部103は、「異常類似状態」として抽出されたフレームの中に、「正常状態」と異なるフレームがあれば、現在データ記憶部101Bに記憶されている現在の赤外画像6において、そのフレームと対応する箇所に「注意するべき状態」を示すマークを付ける。また、画像処理部103は、過去データ記憶部101Aに記憶されている配管・設備の情報1において、そのフレームと対応する情報に「注意するべき状態」を示すマークが付ける。
なお、現在の定期点検で異常が発見されたとき、画像処理部103は、現在データ記憶部101Bに記憶されている現在の定期点検の情報5Bにおいて、この異常と対応する情報にマークを付け、機械学習部102は、この情報を「異常状態」として分類する学習をする。
[ステップ3]
機械学習部102は、「注意するべき状態」を示すマークが付けられた配管・設備の情報1、「注意するべき状態」を示すマークが付けられた赤外画像、および、「注意するべき状態」を示すマークが付けられた可視画像を用いて機械学習をする。画像処理部103は、現在データ記憶部101Bに記憶されている現在の赤外画像6の中から、「注意するべき状態」を示すマークが付けられた赤外画像と類似するものを抽出し、これに、「注意するべき状態と類似状態」を示すマークを付ける。同様に、画像処理部103は、現在データ記憶部101Bに記憶されている、現在の可視画像7の中から、「注意するべき状態」を示すマークが付けられた可視画像と類似するものを抽出し、これに、「注意するべき状態と類似状態」を示すマークを付ける。
[ステップ4]
コンピュータ装置50は、「注意するべき状態」を示すマークが付けられた配管・設備の情報1、および、「注意するべき状態と類似状態」を示すマークが付けられた配管・設備の情報1を、現在データ記憶部101Bから取り出し、現在の定置式ガス検知装置の情報4Bで示される定置式ガス検知装置の設置箇所と比較する。
コンピュータ装置50は、現在設置されている定置式ガス検知装置が、「異常状態」、「注意するべき状態」を検知できる箇所に設置されていない場合、それらの箇所を、定置式ガス検知装置を設置すべき箇所として、配管・設備の情報1にマークを付ける。
調査者は、現在データ記憶部101Bに記憶されている各種の情報のうち、マークが付けられていない情報を、「正常状態」と分類し、機械学習部102に学習させる。機械学習部102は、学習の結果を過去データ記憶部101Aに記憶させる。なお、監視領域の撮影に用いられた赤外線カメラおよび可視カメラは、調査者によって回収される。
調査者は、配管・設備の情報1において、マークが付けられた箇所を、調査結果として、定置式ガス検知装置の設置箇所の調査を依頼した者に提示する。
ここで、配管・設備の情報1について、補足説明する。建築年代は、配管設備の単純な経年劣化とリンクしている。配管は、設計図を基にして、「継ぎ手部分の分岐の数」、「管の屈曲の数」、「管の径の段差の数」、「管の長さ」が、要素として抽出される。管の内部を気体が通過する際に、前記要素は管の内壁が受ける圧力と関連が高いため、設備の劣化の進行度合いと関連が高い。つまり、前記要素が同じであれば実際の形状の多少の違いや配管の向きにかかわらず管の劣化する速度が似ていると考えられる。さらにプラントの所在地の情報も必要である。所在地の情報は、「海までの距離と方向」、「周辺に存在する工場の業種」、「火山や温泉までの距離と方向」などである。空気中に含まれる塩分、硫化水素、設備に影響を与える化学物質は、配管や設備の劣化速度に影響を与える。
過去の気象情報2Aについて、補足説明する。気象情報の詳細な記録がプラントのオーナーによって保存されていない場合でも、気象庁のデータベースから施設の所在地付近のデータを得ることが可能である。気象データは、「最低気温」、「最高気温」、「風向」、「風力」、「降雨の情報」を使用する。また「風向」の情報と地図データから「海風」か「山風」かの情報に変換する。プラントの配管が金属でできている場合、海風による塩害が起こり、配管の劣化速度に影響する。「最低気温」、「最高気温」を知ることにより、昼夜の温度差によるヒートショックの大きさや、配管内部の気体との温度差による、管へのダメージの違いを知ることが可能である。つまり、昼夜の温度差が大きいほどヒートショックによる管の膨張と収縮の度合いが大きく、管の内部の気体と気温の差が大きいほど、管の内壁と外壁の膨張率の差による圧力が大きくなり、劣化の速度が高くなる。「降雨の情報」は、空気よりも水のほうが熱伝導率が高く、配管に影響を与える気温がより伝導されるので、その影響度合いを知るために必要である。また酸性雨による金属腐食は降雨の時間が多いほど影響が大きくなる。
アイデア2を説明する。季節に応じてガス漏洩が発生する事情が異なる。このため、定置式ガス検知装置の設置箇所の調査期間は、1年が望ましい。しかし、調査の依頼者は、コストの観点からこのような調査期間を望まない。調査期間は、比較的短い(例えば、1ヶ月)。
調査者は、多数のプラントでアイデア1を実行することにより、全ての季節に対応する学習モデルを得ることができる。調査者は、調査期間が、例えば、7月(夏)の場合、春、秋、冬について、他のプラントの学習モデルを基にして、定置式ガス検知装置の設置箇所を調査する。調査者は、これらの調査の結果を考慮して全ての季節に対応することができる、定置式ガス検知装置の設置箇所を提案することができる。
アイデア3を説明する。アイデア1は、配管・設備の情報1、過去の気象情報2A、過去の操業状態の情報3A、および、過去の定期点検の情報5Aを基にして、学習モデルを構築する。これに対して、アイデア3は、赤外線カメラで撮影された赤外画像と可視カメラで撮影された可視画像とを基にして、学習モデルを構築する。アイデア3は、ガス漏洩が発生しているが、ガス漏洩箇所が特定されていないことを前提とする。
図6は、アイデア3に係るコンピュータ装置60の機能ブロック図である。コンピュータ装置60は、本体部61と、入力部12と、出力部13と、を備える。
本体部61と図1に示す本体部11とは、機能ブロックの構成が異なる。本体部61は、画像処理部103と、パターンマッチング部104と、機械学習部102と、データ記憶部101と、を備える。画像処理部103、パターンマッチングおよび機械学習部102については後で説明する。
データ記憶部101は、配管・設備の情報1、気象情報2、定置式ガス検知装置の情報4、赤外線カメラの動画1011、可視カメラの動画1012、対応画素情報1013および空領域情報1014を記憶する。配管・設備の情報1は、アイデア1で説明した配管・設備の情報1と同じである。
赤外線カメラと可視カメラを用いて、対象プラント内の監視領域の動画がそれぞれ所定期間撮影される。赤外線カメラの撮影範囲と可視カメラの撮影範囲とは同じである。所定期間は、例えば1ヶ月である。気象情報2は、前記所定期間において、対象プラントが設置されている場所の気温、風向き、天気などを示す情報である。
定置式ガス検知装置の情報4は、前記所定期間において、対象プラントに設置された定置式ガス検知装置の設置位置および作動した時を示す情報である。
赤外線カメラの動画1011は、赤外線カメラによって前記所定期間撮影された監視領域の動画である。可視カメラの動画1012は、可視カメラによって前記所定期間撮影された監視領域の動画である。
対応画素情報1013および空領域情報1014は、後で説明する。
アイデア3に係るコンピュータ装置61は、以下のステップ1〜ステップ4によって、定置式ガス検知装置の設置箇所を調査する。
[ステップ1]
調査者は、赤外線カメラと可視カメラを用いて、監視領域の赤外画像と監視領域の可視画像を同時に撮影する。可視カメラは、対象プラントに配置されている可視カメラでもよいし、調査者が用意した可視カメラでもよい。赤外線カメラは、調査者が用意する。赤外線カメラの撮影範囲と可視カメラの撮影範囲とは同じである。同じか否かは、赤外線カメラの方向と画角、および、可視カメラの方向と画角を基にして、調査者が判断する。
赤外線カメラによって撮影された監視領域の赤外画像と可視カメラによって撮影された監視領域の可視画像について、画素を対応付ける処理をする。詳しく説明する。画像処理装置は、赤外画像、可視画像のそれぞれについて、エッジを抽出する。パターンマッチング装置は、赤外画像から抽出されたエッジと可視画像から抽出されたエッジとを基にして、赤外画像の画素と可視画像の画素とを対応付ける。具体的に説明する。パターンマッチング装置は、エッジが長い順から3〜5個のエッジを選択し、赤外画像のこれらのエッジと可視画像のこれらのエッジとを重ね合わせ、赤外画像の画素ナンバーと可視画像の画素ナンバーとを対応付ける。赤外画像と可視画像とは画素数が異なるので、画素数が多い方の画像では、画素数が圧縮される。赤外画像の画素ナンバーと可視画像の画素ナンバーとの対応付けを示す対応画素情報1013は、データ記憶部101に記憶される。対応画素情報1013は、時間の経過により変化しない固定情報である。
画像処理部103は、赤外画像および可視画像から空の領域に対応する画素ナンバーを特定し、空領域情報1014として、データ記憶部101に記憶させる。詳しく説明する。画像処理部103は、可視画像の色情報を基にして、可視画像の水色の領域および灰色の領域を抽出し、赤外画像の温度情報を基にして、極端に温度が低い領域を抽出する。画像処理部103は、水色の領域かつ極端に温度が低い領域と、灰色の領域かつ極端に温度が低い領域とを、それぞれ、空の領域に対応する画素ナンバーとする。赤外画像のうち、極端に温度が低い領域としたのは、雲がない空、高度が高い雲のいずれもマイナス100度以下だからである。
[ステップ2]
調査者は、赤外線カメラと可視カメラを用いて、赤外線カメラの動画1011と可視カメラ1012の動画を撮影する。これらの動画は、データ記憶部101に記憶される。
画像処理部103は、データ記憶部101に記憶されている赤外線カメラの動画1011および可視カメラの動画1012を読み出し、「速く動いている物」、「温度変化画像」、「赤外画像のみに現れる物」をそれぞれ抽出する。詳しく説明する。
画像処理部103は、赤外線カメラの動画1011および可視カメラの動画1012のそれぞれに対して、フレーム間差分を求めることにより、これらの動画から「速く動いている物」を抽出する。例えば、エッジの位置が1秒間に30cm以上変化する物が、「速く動いている物」となる。画像処理部103は、赤外線カメラの動画1011から抽出された「速く動いている物」と可視カメラの動画1012から抽出された「速く動いている物」とをパターンマッチングし、赤外線カメラの動画1011にのみ現れる「速く動いている物」を抽出する。
画像処理部103は、赤外線カメラの動画1011から「温度変化画像」を抽出する。「温度変化画像」は、日照による建物や施設の温度変化とこれ以外の温度変化とを識別するために使用される。「温度変化画像」は、監視領域の所定期間の温度変化を示す画像である。前記所定期間は、前記識別をすることができる期間であり、例えば、二時間でもよし、半日間でもよいし、三日間でもよい。「温度変化画像」は、フレーム間差分によって抽出することができる。
画像処理部103は、赤外線カメラの動画1011と可視カメラの動画1012とを用いて、「赤外画像のみに現れる物」を抽出する。詳しく説明する。画像処理部103は、対応画素情報1013を用いて、可視カメラの動画1012の画素を赤外線カメラの動画1011の画素に対応させる変換をする。可視カメラの動画1012の画素数が赤外線カメラの動画1011の画素数より多いとき、可視カメラの動画1012の画素数を圧縮し、赤外線カメラの動画1011の画素数と一致させる。パターンマッチング部104は、赤外線カメラの動画1011と前記変換後の可視カメラの動画1012とをパターンマッチングし、「赤外画像のみに現れる物」を抽出する。
画像処理部103は、さらに、赤外線カメラの動画1011および前記変換後の可視カメラの動画1012に対してエッジ抽出をする。パターンマッチング部104は、抽出されたエッジを比較することにより、「赤外画像のみに現れるエッジ」を抽出する。
[ステップ3]
「速く動いている物」かつ「赤外画像のみに現れる物」は、微小なガス漏れの可能性が高い。そこで、画像処理部103は、「速く動いている物」かつ「赤外画像のみに現れる物」を抽出する。人間の目でこの抽出をしてもよいし、機械学習部102がこの抽出をしてもよい。
画像処理部103は、空領域情報1014を基にして、「温度変化画像」において、空以外の領域を特定し、特定された領域のうち、数カ所の領域の輝度変化の平均値を算出し、この平均値より、輝度値が±10%の範囲内に入らない領域を「温度異常」として抽出する。人間の目でこの抽出をしてもよいし、機械学習部102がこの抽出をしてもよい。「温度異常」は、次の方法によって抽出してもよい。画像処理部103は、赤外線カメラの動画1011とこの動画の撮影期間の気象情報に含まれる気温変化との相関係数を求め、この動画の中で、気温変化に対して温度変化の傾向が異なっている領域を「温度異常」として抽出する。前記相関係数を求めるために、赤外線カメラの動画1011の画素値が温度に変換される。相関係数が、例えば、−1〜0.3の範囲を「温度異常」として抽出される。なお、相関係数を求める計算式は、相関係数が−1〜+1の範囲となり、−1に近いほど負の相関が強く、+1に近いほど正の相関が強い計算式である。
「速く動いている物」かつ「赤外画像のみに現れる物」や、「温度異常」を示す領域は、ガス漏洩の危険箇所である。
[ステップ4]
機械学習部102は、赤外線カメラの動画1011および可視カメラの動画1012のうち、ガス漏洩の危険箇所となった日の三日前からガス漏洩の危険箇所となった日までの動画部分を用いて、ガス漏洩の危険箇所を判断する学習モデルを構築する。機械学習部102は、前記学習モデルを用いて、赤外線カメラの動画1011および可視カメラの動画1012に対して認識フェーズを実行する。赤外線カメラの動画1011および可視カメラの動画1012は、上述したように、監視領域を1ヶ月間撮影された動画である。
調査者は、前記認識フェーズ実行の結果、新たに発見されたガス漏洩の危険箇所と、配管・設備の情報1と、定置式ガス検知装置の情報4と、プラント内の構造物の位置情報と、プラントの地形情報と、を基にして、定置式ガス検知装置の適切な設置箇所を提案する。
10,50,60 コンピュータ装置
30 監視領域
31 予測領域

Claims (3)

  1. 監視領域に設置される定置式ガス検知装置として非画像式ガス検知装置を用いる場合に、前記定置式ガス検知装置を設置する箇所を調査する方法であって、
    前記監視領域において、ガスが漏洩する予測がされた予め定めれられた領域の赤外画像を第1所定期間撮影し、前記第1所定期間撮影された赤外画像を用いて画像式ガス検知を実行する第1ステップと、
    前記第1ステップを実行することにより赤外画像の中から抽出された、ガス像と異常温度箇所の像の少なくともいずれかである異常像に関して、前記異常像を教師データとして、機械学習の学習フェーズを実行することにより、前記異常像を認識するための学習モデルを構築する第2ステップと、
    前記監視領域において、赤外画像を第2所定期間撮影する第3ステップと、
    前記学習モデルを用いて、前記第3ステップで撮影された赤外画像に対して、前記機械学習の認識フェーズを実行する第4ステップと、を備える、定置式ガス検知装置の設置箇所の調査方法。
  2. 前記予め定められた領域は、前記定置式ガス検知装置を設置する箇所の調査対象となる前記監視領域において、過去に記録されたガス漏洩箇所を含む領域である、請求項1に記載の定置式ガス検知装置の設置箇所の調査方法。
  3. 前記異常像が前記ガス像の場合、前記第1ステップは、前記予め定められた領域において、赤外画像と同時に可視画像を前記第1の所定期間撮影し、
    前記第2ステップは、前記第1ステップで撮影された可視画像に現れていないが、前記第1ステップで撮影された赤外画像に現れた、エッジが変化する動体を前記ガス像の教師データとして、前記学習フェーズを実行することにより、前記学習モデルを構築する、請求項1に記載の定置式ガス検知装置の設置箇所の調査方法。
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