JP6953187B2 - 医用画像診断装置及び医用画像処理装置 - Google Patents

医用画像診断装置及び医用画像処理装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、医用画像診断装置及び医用画像処理装置に関する。
インターベンション手術は、X線透視装置などの医用画像診断装置で被検体内の画像をリアルタイムで撮像すると共に時系列的に順次表示される画像を参照しながら、例えば、カテーテルなどの治療デバイスを被検体内に挿入することで行われる。インターベンション手術は、心臓や脳の血管などを低侵襲に治療することができることから、様々な手術に利用されるようになってきた。
例えば、不整脈の治療に利用されるペースメーカーのリード線先端を心臓に埋め込む場合にもインターベンション手術が利用されている。ペースメーカーによる治療効果は、リード線先端の埋め込み位置によって大きく左右される。従来技術では、インターベンション手術中に被検体の生体情報をモニタリングしながらリード線先端の埋め込み位置を特定しており、リード線先端の埋め込み位置を特定することは容易ではなかった。
特表2007-500550号公報
本発明が解決しようとする課題は、治療対象位置を従来技術よりも容易に特定できる医用画像診断装置及び医用画像処置装置を提供することである。
一実施形態に係る医用画像診断装置は、被検体の医用画像を複数の時相において収集する撮像部と、各々の前記医用画像内における治療デバイスの位置をそれぞれ検出する治療デバイス特定部と、前記医用画像に基づいて生体情報を収集し、前記生体情報に基づいて治療効果の程度を示す生体指標を前記複数の時相それぞれについて算出する解析部と、算出された前記生体指標と、前記生体指標に対応する生体情報が収集された医用画像における前記治療デバイスの位置とを、前記複数の時相それぞれについて関連付けて前記記憶回路に記憶する記憶部と、前記治療デバイスの位置と、当該位置に関連付けられた前記生体指標とを表示する表示部と、を備える。
CRTにおけるリード線の配置を説明する模式図。 第1の実施形態に係る医用画像診断装置の一例を示す概念的な構成図。 図2の医用画像処理装置における詳細構成の一例を示す機能ブロック図。 インターベンション手術中に実行される動作の一例を示すフローチャート。 4次元画像データである事前取得画像の説明図。 事前取得画像とリアルタイム画像との重畳表示の一例を示す模式図。 心電図に基づく生体指標の算出方法の説明図。 リード線先端の位置におけるカラーマップによる生体指標の表示例を示す模式図。 リード線先端の位置における数値による生体指標の表示例を示す模式図。 リード線先端の位置におけるグラフによる生体指標の表示例を示す模式図。 リード線先端の留置候補位置の表示例を示す模式図。 事前取得画像にカラーマップを表示した場合の表示例を示す模式図。 CPR画像にカラーマップを表示した場合の表示例を示す模式図。 生体情報の収集期間及び留置候補位置の解析期間の説明図。 解析期間が異なる留置候補位置を事前取得画像とリアルタイム画像とに夫々表示する表示例を示す模式図。 第2の実施形態における、壁運動パラメータに基づく生体指標の算出方法の説明図。 第3の実施形態における、カテーテルアブレーションでの生体指標の表示例を示す模式図。 第4の実施形態における、人工弁置換手術での生体指標の表示例を示す模式図。
以下、本発明者の着眼点を先に説明後、本発明の実施形態について説明する。
不整脈は、心臓の拍動に異常が発生し、心室及び心房の収縮及び拡張が非同期となることにより、心臓から全身へと血液を十分に駆出できなくなる病気である。このような病気に対して、心臓再同期療法(Cardiac Resynchronization Therapy:CRT)と呼ばれる治療方法が実施されている。
CRTは、例えばペースメーカーのような治療デバイスを被検体内に植え込み、心房及び心室の収縮及び拡張の同期を回復させる治療である。ペースメーカーはリード線の先端から電流を発生させることで、非同期となった心臓の収縮を正常化する。ペースメーカーにより心臓の収縮を正常化するためには、リード線の先端を心臓の最適な位置に埋め込むことが望ましい。
従来技術では、インターベンション手術中にカテーテル先端に取り付けられたリード線を移動させつつ、リード線から出力される電流により変化する心電図を観察しながら、リード線先端の最適な埋め込み位置が被検体毎に模索されていた。そのため、従来技術では心臓へのリード線先端の埋め込み位置の特定は、術者の知識、技術及び経験に依存するところが大きく、手術時間が長引く要因の1つとなっていた。
以下、図1を用いて、本発明者が着眼した上記従来技術の問題について、より具体的に説明する。
図1は、CRTにおけるリード線の配置を説明する模式図である。図1では3本のリード線を心臓に留置する両室ペーシング機能付き植え込み型除細動器(CRT−Defibrillator:CRT−D)のリード線の留置を例として説明する。
図1の左上はCRT−D装置本体、すなわち、CRT−Dにおけるリード線以外の部分を示している。
図1では、CRT−D装置本体から3本のリード線が心臓に向かって伸びている様子が示されている。リード線の先端は、鎖骨下静脈から心臓までカテーテルにより留置される。被検体Pの体内にリード線の先端が留置されると、CRT−D本体は被検体Pの胸部の筋肉組織などに植え込まれる。
図1に示すように、3本のリード線の先端は大静脈を経由し、1つは右心房内に留置され、1つは右心室内に留置され、1つは左心室の外部を走行する冠状静脈と呼ばれる静脈内に留置される。
従来技術における冠状静脈へのリード線先端の留置は、例えば、心電図などの生体情報をモニタリングしつつ、CRT−D装置本体の設定により不整脈や心室細動を適切に治療することができるか否かを診断しながら行われる。従来技術では、生体情報を解析した結果から、適切な治療効果が得られないと術者が判断した場合、術者は、リード線先端の留置位置の変更や、CRT−D本体の設定変更などの試行錯誤により、最適な留置位置を決定していた。
すなわち、従来技術では、術者はカテーテルを操作しつつ、インターベンション手術中に収集される心電図や超音波診断画像などの生体情報を観察し、リード線先端の留置位置の変更や、CRT−D本体の設定によって得られる治療効果を検討しながら最適な治療対象位置を特定していた。そのため、このようなリード線先端等の治療デバイスの留置は、術者の経験や技術に依存するところが大きかった。また、治療デバイスの位置によって変化する生体情報から治療効果を瞬時に把握することは難しく、リード線の先端位置などの治療デバイスの留置位置の特定には時間がかかり、手術時間が長引く要因となっていた。
そこで本発明者は、生体情報に基づいて算出された治療効果を示す生体指標と医療デバイスの位置情報とを対応付けて表示することで、治療デバイスの留置位置の特定を支援できる構成を捻出した。
以下、上記画期的な構成を備えた医用画像診断装置及び医用画像処理装置について図面を参照しつつ説明する。なお、各図において同一の要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1の実施形態]
上記構成をCRTにおけるリード線先端の留置位置を特定する手術に適用した場合を例とし、図2乃至図15を参照して説明する。
(1)構成
図2は、第1の実施形態に係る医用画像診断装置の一例を示す概念的な構成図である。図2の医用画像診断装置100は、撮像装置10及び医用画像処理装置30を備える。
図2では、医用画像診断装置100の撮像装置10はX線透視装置である場合を例として説明する。
なお、インターベンション手術において使用される撮像装置10はX線透視装置には限定されない。インターベンション手術では、例えば、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、X線CT(Computed Tomography)装置、超音波診断装置などを被検体を観察する手段として用いる場合がある。したがって、医用画像診断装置100の撮像装置10は、医用画像診断装置の種類に応じて適切な構成を備える。例えば、MRI装置の場合、静磁場磁石や傾斜磁場コイルなど、磁気共鳴信号を収集するための構成を備える。
図2の撮像装置10は、コントローラ11、高圧電源12、X線検出装置13、Cアーム14、天板15、寝台16及びX線発生装置17を備える。
コントローラ11は、図示しないCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ及びメモリなどを備える。コントローラ11は、高圧電源12、X線検出装置13、Cアーム14、天板15、寝台16及びX線発生装置17を制御し、撮像動作を全体的に制御する。
高圧電源12は、コントローラ11の制御の下、X線の照射に必要な電力をX線発生装置17に供給する。
X線検出装置13は、寝台16の天板15上に載置された被検体Pを間に挟んで、Cアーム14の一端に設けられたX線発生装置17に対向するように、Cアーム14の他端に設けられる。
X線検出装置13は、例えば不図示のマトリクス状に配列された多数のX線検出素子によって、被検体Pを透過したX線を検出する。X線検出素子で検出されたX線信号は電気信号に変換され、医用画像データとしてコントローラ11を介して医用画像処理装置30に送信される。
なお、X線透視撮像では、連続撮像における被曝量を抑制するため、X線が1秒に数回から数10回パルス状に照射するパルス透視と呼ばれる方法により、複数の時相で医用画像が収集される。したがって、X線透視撮像では、所定の時間間隔で時系列的に順次医用画像が収集される。
X線検出装置13及びX線発生装置17は、コントローラ11の制御の下でCアーム14により駆動させられることで、被検体Pの周りを一体として回転運動する。
なお、図1では、Cアーム14がX線発生装置17を天板15の下方、すなわち、床面側に位置するように支持するアンダーチューブタイプの場合を例示したが、これは一例に過ぎない。Cアーム14がX線発生装置17を天板15の上方、すなわち、天上側に位置するよう支持するオーバーチューブタイプであってもよい。
寝台16は、床面に設置され、天板15を支持する。天板15は、コントローラ11の制御の下、図2において鉛直方向であるY軸に垂直なXZ面内方向を水平移動し、Y軸方向に上下移動する。
X線発生装置17は、高圧電源12から供給される高電圧によりX線を発生させる。X線発生装置17が発生させたX線は、被検体Pの所定部位に向かって照射される。X線発生装置17のX線の出射側には、例えば複数枚の鉛羽で構成されるX線照射野絞りや、シリコンゴム等で形成された補償フィルタ等の照射調整機構が設けられる。
生体情報収集装置18は、被検体Pに装着される。生体情報収集装置18は、例えば、心電計や超音波診断装置などで構成される。生体情報収集装置18が心電計の場合、収集される生体情報は心電図である。なお、心電図には、体表心電図と心内心電図とがある。体表心電図は、心臓の包括的な収縮活動を捉えたものであるのに対して、心内心電図は、電極を備えたカテーテルを心臓内に挿入して局所電位を測定することにより、局所的な心筋の収縮活動を捉えたものである。
また、生体情報収集装置18が超音波診断装置の場合、収集される生体情報は超音波診断画像である。ここで超音波診断装置は、経食道プローブを備えていてもよく、被検体Pの体内に挿入された経食道プローブにより、いわゆる心エコーと呼ばれる心臓の超音波診断画像が生体情報として収集されてもよい。
術者Qは、治療デバイス19を被検体Pの体内に挿入して必要な処置を行う。CRTにおける治療デバイス19はペースメーカーのリード線である。術者Qは、カテーテルを使って被検体Pの血管からリード線の先端を体内に挿入し、心臓の適切な位置にリード線の先端を留置する処置を行う。
図2の医用画像診断装置100における医用画像処理装置30は、通信制御装置31、処理回路32、記憶回路33、入力回路34及びディスプレイ35を備える。
処理回路32は、共通信号伝送路としてのバスを介して、医用画像処理装置30を構成する各ハードウェア構成要素に相互接続されている。なお、医用画像処理装置30は、記憶媒体ドライブを具備する場合もある。
通信制御装置31は、ネットワーク形態に応じた種々の通信プロトコルを実装する。ここで、電子ネットワークとは、電気通信技術を利用した情報通信網全体を意味し、病院基幹LAN、無線/有線LANやインターネット網の他、電話通信回線網、光ファイバー通信ネットワーク、ケーブル通信ネットワーク及び衛星通信ネットワークなどを含む。
医用画像診断装置100は、画像サーバ200から電子ネットワーク経由で、事前取得された医用画像データを取得する。事前取得された医用画像データとは、例えば、MRI装置で取得されたMR画像データやX線CT装置で取得されたCT画像データなどである。なお、画像サーバ200は、クラウド上のシステムとして構成されていてもよい。
記憶回路33は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスクなどによって構成される。記憶回路33は、USB(Universal Serial Bus)メモリ及びDVD(Digital Video Disk)などの可搬型メディアを脱着自在な回路して構成されてもよい。記憶回路33は、処理回路32において実行される各種プログラムの他、OS(Operating System)等のプログラムの実行に必要なデータ及び画像データを記憶する。また、記憶回路33には、OSを制御するための各種コマンドや、入力回路34からの入力を支援するGUI(Graphical User Interface)のプログラムを記憶してもよい。
入力回路34は、ポインティングデバイスなどの入力デバイスを含む。入力回路34は、入力デバイスを介して操作者により入力された入力情報を処理回路32に出力する。なお、医用画像診断装置100の入力デバイスは、術者Qの視線の動きなどを入力情報として収集可能な視線入力システムを備えて構成されてもよい。
ディスプレイ35は、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル及び有機EL(Electro Luminescence)パネル等の表示デバイスである。ディスプレイ35は、処理回路32の制御にしたがって医用画像や生体情報などを表示する。
処理回路32は、専用のハードウェアで構成してもよいし、内蔵のプロセッサによるソフトウェア処理で後述する各種機能を実現するように構成してもよい。ここでは一例として、処理回路32がプロセッサによるソフトウェア処理によって各種機能を実現する場合について説明する。
なお、上記説明におけるプロセッサとは、専用又は汎用のCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)などの回路を意味する。上記プログラマブル論理デバイスとしては、例えば、単純プログラマブル論理デバイス(SPLD:Simple Programmable Logic Device)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD:Complex Programmable Logic Device)などが挙げられる。処理回路32は、記憶回路33に記憶されたプログラム、又は処理回路32のプロセッサ内に直接組み込まれたプログラムを読み出し実行することで、各機能を実現する。
また、処理回路32は、単一のプロセッサによって構成されてもよいし、複数の独立したプロセッサの組合せによって構成されてもよい。後者の場合、複数のプロセッサにそれぞれ対応する複数の記憶回路33が設けられると共に、各プロセッサにより実行されるプログラムが当該プロセッサに対応する記憶回路に記憶される構成でもよい。別の例としては、1個の記憶回路33が複数のプロセッサの各機能に対応するプログラムを一括的に記憶する構成でもよい。
図3は、図2の医用画像処理装置30における詳細構成の一例を示す機能ブロック図である。医用画像処理装置30の処理回路32は、位置合わせ処理機能321、治療デバイス特定機能322、画像処理機能323及び解析機能324を有する。
ここでは一例として、ある被検体Pの同一の撮像領域に対して撮像装置10によりリアルタイムで順次収集される時系列的な複数の医用画像の各々を第1の医用画像と定義し、第1の医用画像と同一の被検体Pの同一の撮像領域に対して予め取得された医用画像を第2の医用画像と定義する。ここで、「予め」とは、第1の医用画像を取得する以前のことである。
以下、第1の医用画像をリアルタイム画像と称し、第2の医用画像を事前取得画像と称する。
位置合わせ処理機能231は、リアルタイム画像と、事前取得画像との位置合わせを実行する。
位置合わせ処理機能321は、リアルタイム画像及び事前取得画像から解剖学的な特徴を抽出し、抽出した解剖学的な特徴に基づいて位置合わせを行う。解剖学的な特徴は、例えば、パターンマッチングにより抽出される。パターンマッチングとは、臓器の形状、臓器間の相対的な位置関係、又は血管の配置及び相対的位置関係などの標準的な人体モデルのテンプレート画像データに基づいて、リアルタイム画像及び事前取得画像から解剖学的な特徴点を夫々抽出する方法のことである。パターンマッチングにより抽出された特徴点に基づいて位置合わせが行われる。
また、位置合わせ処理機能321は、リアルタイム画像と事前取得画像との位置合わせにおいて、心内腔や背骨などの周辺組織の陰影情報を活用してもよい。なお、位置合わせ処理に関しては従来技術と同様でよいため、詳細な説明を省略する。
治療デバイス特定機能322は、リアルタイム画像から治療デバイス先端の位置を検出する。また、治療デバイス特定機能322は、治療デバイス先端を自動的に追尾し、治療デバイス先端の移動軌跡を抽出する。治療デバイス先端の位置は、例えば、治療デバイスに設けられた位置センサにより検出されてもよいし、解剖学的な特徴の抽出方法と同様に、治療デバイス先端の特徴的な形状に基づくパターンマッチングにより抽出されてもよい。
また、治療デバイス19は、X線透視撮像で観察可能なようにX線不透過のマーカを先端に備える場合がある。マーカはX線不透過であるため、X線透視画像におけるマーカを示す部分は周囲よりもX線透過量が少ない画素領域として描出される。したがって、例えば、肺の空気領域のようにX線透過量が多い領域ほど明るく描出されるX線透視画像では、マーカは、画素値が小さい画素領域として暗く描出される。
したがって、そのようなマーカを示す部分を画像処理により特定することで、治療デバイス位置や、治療デバイス19の移動軌跡を抽出することができる。なお、治療デバイス位置の取得方法は従来技術と同様でよいため、詳細な説明を省略する。
画像処理機能323は、治療デバイス位置の移動に応じて医用画像に生体指標が表示された画像を生成する。画像処理機能323で生成される生体指標が付加された画像については後述する。
解析機能324は、被検体Pから収集される生体情報を解析して生体指標を算出する。生体情報は医用画像の収集に併せて収集され、解析機能324は、収集された生体情報に基づいて治療の程度を示す生体指標を複数の時相のそれぞれについて算出する。CRTの場合に収集される生体情報は心電図、又は心臓の超音波画像である。解析機能324による生体情報の解析方法については後述する。
記憶回路33は、解析機能324で算出された生体指標と、生体指標に対応する生体情報が収集された医用画像について、治療デバイス特定機能322で特定された治療デバイスの位置とを、関連付けして保存する。
(2)動作
図4は、インターベンション手術中に実行される動作の一例を示すフローチャートである。以下、図5乃至図7を適宜参照しつつ、図4のフローチャートのステップ番号にしたがって、第1の実施形態に係る医用画像診断装置100の動作を説明する。
ステップST101において、医用画像診断装置100の医用画像処理装置30に画像サーバ200から事前取得画像が入力される。
ステップST103において、医用画像診断装置100の撮像装置10は、リアルタイム画像の収集を開始する。
ステップST105において、位置合わせ処理機能321は、リアルタイム画像と事前取得画像とを位置合わせ処理する。更に、位置合わせ処理機能321は、心電図に基づいてリアルタイム画像と事前取得画像とを同期させてディスプレイ35に表示する。
位置合わせ処理機能321で行われるリアルタイム画像と事前取得画像との位置合わせは、解剖学的な特徴に基づいて行われる。解剖学的な特徴は、上述した通り、例えば人体の標準的なテンプレート画像データに基づくパターンマッチングにより抽出される。これらのテンプレート画像データは、医用画像診断装置100の記憶回路33に予め保存されていてもよいし、画像サーバ200から随時取得してもよい。ここでの「予め」とは、撮像開始前からの意味であり、例えば、医用画像診断装置100の据え付け調整時からでもよい。
リアルタイム画像及び事前取得画像からパターンマッチングにより解剖学的な特徴点が夫々抽出されることで、心房、心室、冠静脈、大動脈、大動脈弁及び僧帽弁といった解剖学的特徴部位が特定される。これらの解剖学的特徴部位に基づいてリアルタイム画像と事前取得画像との間で位置合わせ処理が実行される。
ここでは一例として、X線透視装置である撮像装置10によって収集されるリアルタイム画像は2次元画像である。一方、MRI装置やX線CT装置によって取得される事前取得画像は3次元画像である。
2次元画像であるリアルタイム画像と3次元画像ある事前取得画像との位置合わせでは、まず、3次元画像から平均値投影法と呼ばれる画像処理方法により2次元画像が生成される。平均値投影法は、リアルタイム画像の撮像時のX線照射方向と同一の方向に3次元画像データを投影した場合の投影面上の画素値を、X線照射方向に沿って並ぶ3次元画像データの画素値の平均値により求める方法である。
平均値投影法により3次元画像から生成された2次元画像は、リアルタイム画像と同一の投影面を有する。したがって、3次元画像から生成された2次元画像と、2次元画像であるリアルタイム画像とからそれぞれ解剖学的特徴点を抽出することで、両者を位置合わせすることができる。
なお、上述の説明では、撮像装置10はCアーム14を1つ備えたシングルプレーンのX線透視装置により2次元のリアルタイム画像を収集する場合を説明したが、これは一例に過ぎない。撮像装置10は、2つのアームを備えたバイプレーンのX線透視装置であってもよい。バイプレーンのX線透視装置では2方向からX線透視撮像を行うことにより3次元画像を生成することができる。このようにX線透視装置で3次元画像を生成し、3次元画像のリアルタイム画像と、3次元画像の事前取得画像と位置合わせすることもできる。
更に、事前取得画像を収集する際に心電図が同時に収集されてもよい。すなわち、事前取得画像データは、心電図を3次元画像データの付帯情報として備えた4次元画像データであってもよい。
位置合わせ処理機能321は、心電図を収集しながら取得されるリアルタイム画像と、心電図を同時に収集した事前取得画像とを、心電図に基づいて心時相を同期させる。
以下、図5及び図6を用いて、図4のステップST105の処理をより具体的に説明する。
図5は、4次元画像データである事前取得画像の説明図である。事前取得画像データは、心電図と3次元画像データとから構成される4次元画像データである。図5において、上段は時間軸を示し、中段は事前取得心電図を示し、下段は事前取得画像である3次元CT画像を示す。
図5の事前取得心電図には、P波、Q波、R波、S波及びT波を示す特徴的な波形がそれぞれ示されている。また、図5の事前取得画像である3次元CT画像には、第1の心時相、第2の心時相・・・第nの心時相の複数心時相の画像を含むことが示されている。
心時相は、例えば、心電図を構成する特徴的な波形であるP波、Q波、R波、S波及びT波により基づき特定される。図5では、第1の心時相の3次元CT画像はP波の心時相に、第2の心時相の3次元CT画像はQ波の心時相に属し、第nの心時相の3次元CT画像はT波の心時相に属す場合を示している。
このように、3次元CT画像データは、事前取得心電図に基づいて心時相が特定された画像データである。リアルタイム画像の収集時も心電図が測定されている。X線透視撮像では、パルス透視法により所定の時間間隔で連続的に医用画像が収集される。位置合わせ処理機能321は、所定の時間間隔で連続的に収集された医用画像毎に心時相を特定することができる。位置合わせ処理機能321は、リアルタイムで測定が繰り返される心電図から特定される心時相と同一の心時相の事前取得画像を、リアルタイム画像に重畳してディスプレイ35に表示する。
図6は、事前取得画像とリアルタイム画像との重畳表示の一例を示す模式図である。図6では、リアルタイム画像を実線で示し、事前取得画像である3次元CT画像を破線で示している。図6は、2次元のリアルタイム画像に対して、前述の平均値投影法により3次元CT画像を重畳した表示の例を示している。なお、リアルタイム画像と3次元CT画像とは上述の方法により位置合わせされている。
X線透視撮像により得られたリアルタイム画像では、X線透過度の低い、例えば、骨、造影された血管及び治療デバイス19などは撮像可能である。図6は、造影された心臓の血管及び治療デバイス19であるリード線が撮像された例を示している。
リアルタイム画像では、心筋や血管壁などの解剖学的構造を明確に抽出することができない。それに対して、X線CT装置で取得された事前取得画像は、解剖学的構造が明確に撮像された画像である。図6に示すように、事前取得画像である3次元CT画像の輪郭をリアルタイム画像に重ね合わせることで、リアルタイム画像において解剖学的構造の情報を補うことができる。
図6では、リアルタイム画像に3次元CT画像の輪郭を表示する例を示したが、本実施形態は、図6の態様には限定されない。例えば、ボリュームレンダリング処理により立体的に生成された3次元CT画像に透明度を設定し、リアルタイム画像上に3次元CT画像を透過させて表示してもよい。また、3次元CT画像を解析することによって得られる情報、例えば血管の石灰化や肥厚化といった情報を、3次元CT画像上に色や図形などを用いて識別的に表示してもよい。
図4に戻ってフローチャートの説明を続ける。
ステップST107において、術者Qは、血管内に挿入されたカテーテルを操作し、治療デバイス先端の位置を移動させる。図6では、CRTにおける治療デバイス19であるリード線の先端が、破線矢印で示した方向に移動する例を示している。
ステップST109において、治療デバイス特定機能322は、リアルタイム画像から治療デバイス19であるリード線先端の位置を特定する。リード線先端の位置は、例えば、リード線の先端の特徴的な形状からテンプレートマッチングにより特定されてもよいし、リアルタイム画像における画素値の変化からなどから特定されてもよい。
ステップST111において、解析機能324は、生体情報を解析して生体指標を算出する。例えば、生体情報収集装置18が心電計の場合、心電図が生体情報として収集される。解析機能324は、心電図を解析して治療効果の度合いを示す生体指標を算出する。
図7は、心電図に基づく生体指標の算出方法の説明図である。図7の上段は、正常な心電図を模式的に示し、図7の下段は、異常な心電図を模式的に示す。それぞれの心電図には、破線で示したQ波の始めからS波の終わりまでの幅を示すQRS幅が示されている。正常な心電図に比べて異常な心電図ではQRS幅が広い。
正常な心臓では、心室と心房とが順次に収縮して血液を駆出する。例えば、心室及び心房の収縮動作が非同期となった場合、血液を正しく駆出できなくなる。このような心臓の収縮動作の異常は、心電図においてQRS幅の延長(拡大)として現れる。したがって、このQRS幅は、CRTにおいて治療効果を判定するための指標となる。
CRTではリード線先端から出力された電流が心筋の収縮動作に影響を与えることで治療効果が期待される。したがって、インターベンション手術中に被検体Pから収集される心電図におけるQRS幅の変化を捉えることで、リード線先端から出力される電流による心筋の収縮動作の非同期への治療効果の度合いを、リード線先端の位置毎に算出することができる。
解析機能324は、心電計から収集された心電図を解析して、リード線先端の位置毎に治療効果の度合いを示す生体指標としてQRS幅を算出する。解析機能324で算出されたQRS幅は、画像処理機能323に送信され、ディスプレイ上にリード線先端の位置と対応付けされた態様で表示される。また、解析機能324で算出されたQRS幅は、リード線先端の位置と対応付けされて記憶回路33に格納されてもよい。
図4に戻って、フローチャートの説明を続ける。
ステップST113において、画像処理機能323は、解析機能324で算出された生体指標であるQRS幅とリード線先端の位置とを対応付けて表示する。リード線先端の位置及びリード線先端の位置が対応付けされた生体指標は、リード線先端の位置を抽出したリアルタイム画像に表示されてもよいし、任意のリアルタイム画像に表示されてもよい。例えば、複数の時相に亘って算出されたリード線先端の位置と対応付けされた生体指標を、任意の1つのリアルタイム画像に表示してもよい。
なお、医用画像処理装置30は、ステップST101において画像サーバ200から事前取得画像を取得後、ステップS103〜ST113の処理をリアルタイム画像の数だけ、順次繰り返す。すなわち、時系列的に順次撮像されるリアルタイム画像が医用画像処理装置30にリアルタイムで入力される都度、当該最新のリアルタイム画像と、事前取得画像との位置合わせ処理が実行されて両者が同期表示され(ステップST105)、デバイス先端位置や生体指標が算出されて識別表示される(ステップST107〜ST113)。
なお、治療デバイス特定機能322は治療デバイス19の移動を検出することもでき、治療デバイス19が移動するたびに、図4のステップS107〜ST113の処理が繰り返されてもよい。
このようにして、ディスプレイ35上に重畳表示されるリアルタイム画像及び事前取得画像や、併せて表示される治療デバイス19の先端位置や生体指標などの支援情報は、リアルタイムで順次更新される。これにより、術者Qは、それを参照しながらインターベンション手術を適切に継続することができる。
以上が図4におけるフローチャートの説明である。
以下、画像処理機能323がリード線先端の位置と解析機能324で算出された生体指標とを対応付けた態様で表示する場合の表示例を、図8乃至図11の模式図を用いて説明する。
図8は、リード線先端の位置におけるカラーマップによる生体指標の表示例を示す模式図である。図8は、図6で説明したリアルタイム画像上に生体指標に基づいて作成されたカラーマップを表示した例を示している。図8はその下側に表記したカラーマップの凡例にしたがって表示されるリアルタイム画像を示す。ここでカラーマップとは、例えば、リード線の先端の位置毎に算出されたQRS幅の大小に応じた色を当該リード線先端の位置に対応する画素に割り当てる表示形式のことである。
なお、図8のカラーマップでは便宜上、QRS幅が小さい領域ほど黒色が濃くなるように、QRS幅をグレースケールで識別化している。但し、QRS幅の識別表示は、グレースケールに限定されるものではなく、QRS幅の大小に応じて赤、青、緑などの有彩色を割り当てて表示してもよい。
カラーマップの各領域は、リード線先端の位置を中心として所定の広がりを持っていてもよい。
QRS幅は、リード線先端の位置毎に算出される。図8では、リード線先端の位置が移動するにしたがって、その位置におけるQRS幅が算出され、リード線の先端の軌跡に沿ってカラーマップが追加されていく例を示している。
しかしながら、カラーマップの表示は図8の態様に限定されない。例えば、リード線の先端の位置を一定距離移動させると、リード線の先端が移動した一定距離について所定の間隔でQRS幅が算出され、リード線の先端が移動した軌跡上にカラーマップが表示されてもよい。
また、現在リード線の先端が存在する位置にのみ、QRS幅に対応する色が表示されてもよい。例えば、リード線の先端を移動させていくにつれてQRS幅が小さくなっていく場合、リード線先端に表示された色はQRS幅が小さくなるにしたがって次第に濃くなっていくように表示してもよい。
図8に示すように、リード線先端の位置の移動に応じてQRS幅の変化がカラーマップにより表示されることで、術者Qは、リード線の先端の位置毎のQRS幅の変化を直感的に捉えることができ、リード線先端の留置位置を容易に特定することができる。
図9は、リード線先端の位置における数値による生体指標の表示例を示す模式図である。図9において図8とは異なる点は、QRS幅をリード線先端の位置に数値で示す点である。図9は、リード線先端の位置に吹き出し型の図形を示し、その中にQRS幅を数値で表示する例を示している。図9では、リード線の先端位置において算出されたQRS幅が「100msec」であることを示している。なお、「msec」はミリ秒のことである。
図9で示したリード線先端の位置におけるQRS幅の数値は、リード線先端の位置が移動するのに追従して表示されてもよい。リード線の先端の位置が変化すると、QRS幅も変化し、それに応じて表示される数値がリアルタイムで変化する。
数値によるQRS幅の表示は図9の態様には限定されず、例えば、入力回路34を介して選択した位置のQRS幅を表示するようにしてもよい。QRS幅はリード線先端の位置と対応付けされた状態で記憶回路33に格納されている。例えば、術者Qの視線の移動により選択されたリアルタイム画像上の位置におけるQRS幅を、選択されたリアルタイム画像上の位置に表示するように医用画像診断装置100の各部を構成してもよい。
このように、QRS幅をリード線先端の位置と対応付けされた状態で記憶回路33に格納させておくことで、既にリード線の先端が通った位置について、再びリード線先端を移動させなくてもQRS幅を確認することが可能となる。
また、図9において数値が表示されている吹き出し型の図形に、図8で説明したQRS幅に応じて段階的に変化する有彩色又は無彩色を表示してもよい。このような色と数値を同時に表示することで、術者Qは、直感的、かつ、具体的な数値に基づいてリード線先端の留置位置を特定することができる。
図10は、リード線先端の位置におけるグラフによる生体指標の表示例を示す模式図である。図10の下部に示したグラフは、リード線先端の位置を横軸とし、リード線先端の位置毎のQRS幅を縦軸としたグラフである。図10において図8及び図9とは異なる点は、リード線先端の位置毎のQRS幅の変化を曲線により示した点である。
図10の上部にはリアルタイム画像が表示され、図10の下部にはリード線先端が破線LAから破線LBまでの領域を移動した際のQRS幅の変化を示すグラフが示されている。図10の下部に示したグラフには、良好なQRS幅を示す境界線が横軸と平行な破線で示されている。この境界線よりQRS幅が小さい位置にリード線の先端を留置すれば、良好な治療効果が期待できる。
また、図10の下部に示したグラフの曲線上に現在のリード線先端の位置を示す記号として黒い丸印が示されている。この丸印がリード線先端の位置を移動させるにしたがってグラフの曲線上を移動するように医用画像診断装置100の各部を構成してもよい。
なお、現在のリード線先端の位置を示す記号は丸印には限定されず、三角などの他の記号でもよい。また、現在のリード線先端の位置を示す記号は、グラフの曲線上に表示されなくてもよい。例えば、リード線先端位置に対応するグラフの背景部分の領域が、他の領域と異なる色で表示されることにより、グラフ上でリード線先端位置とQRS幅との対応関係を示してもよい。
また、入力回路34を介して選択した曲線に対応するリード線先端の位置を、リアルタイム画像上に記号などで表示してもよい。
また、図10の下部に示したグラフは、リード線先端の位置を移動させてQRS幅が算出される毎に更新されてもよい。すなわち、リード線の先端の移動によりその位置におけるQRS幅が算出されるたびに曲線が延長するように医用画像診断装置100各部を構成してもよい。
図10で説明したグラフによる生体指標の表示により、術者Qは、リード線先端の留置位置を直感的に特定することができる。また、術者Qは、グラフによりQRS幅の大小を数値的に比較しつつリード線先端の留置位置を特定することができるため、リード線先端の留置位置を厳密に判断することができる。
図8乃至図10を用いて治療効果を示す生体指標であるQRS幅の大小をカラーマップやグラフ等により直観的に識別しやすい態様で表示する例を説明した。術者Qは、カラーマップやグラフなどの表示に基づいてリード線先端の留置位置を容易に特定できる。
なお、医用画像診断装置100において、治療効果を示す生体指標であるQRS幅の大小を表示する態様は、図8乃至図10で説明した態様には限定されない。
解析機能324が治療効果を示す生体指標であるQRS幅の大小に基づいて留置位置の候補となる位置を算出し、画像処理機能323がリアルタイム画像に留置候補位置を表示するように医用画像診断装置100の各部を構成してもよい。
図11は、リード線先端の留置候補位置の表示例を示す模式図である。図11において図6とは異なる点は、リアルタイム画像上にリード線先端の留置候補位置を示す記号が示されている点である。図11に示すように、リード線先端の留置候補位置には白抜きの長方形が示されている。
図4の説明で述べたように、ディスプレイ35上に重畳表示されるリアルタイム画像及び事前取得画像や、併せて表示されるリード線先端位置や生体指標などの支援情報は、リアルタイムで順次更新される。そこで、リード線先端の留置候補位置は、リード線先端の位置が移動するにしたがって、リアルタイムで更新されてもよい。
具体的には例えば、術者Qによる1本のリード線の先端位置の移動の都度、医用画像診断装置100は、リード線の先端位置におけるQRS幅を測定及び保存する処理を繰り返す。そして、リード線の移動の都度、医用画像診断装置100は、現時点の先端位置も含む1本のリード線の先端の移動軌跡上においてQRS幅が測定された全位置の中から、QRS幅が最小の位置を選択する処理を繰り返す。医用画像診断装置100は、選択したQRS幅が最小の位置を留置候補位置として、リアルタイムで更新表示する。
なお、図11では、1つのリード線の先端に対する留置候補位置として1つの図形が表示される例を示したが、1つのリード線の先端に対する留置候補位置は複数あってもよい。例えば解析機能324は、QRS幅が所定の閾値以下となる位置をリード線先端位置の留置候補位置として算出してもよい。ここで、所定の閾値とは、良好なQRS幅を示す境界値である。そのような判定条件に基づいて複数のリード線先端位置の留置候補位置が算出される場合は、すべての留置候補位置を表示してもよいし、現在のリード線先端位置に最も近い留置候補位置を表示してもよい。
また、図8乃至図10の表示例と、図11の表示例とを組み合わせて表示してもよい。例えば、留置候補位置を表示しつつ、現在のリード線先端位置にはQRS幅の大小に基づいて対応する色を表示するように医用画像診断装置100の各部を構成してもよい。
なお、留置候補位置は、事前取得画像や電気生理学的検査により事前に収集された心内心電図に基づいて算出されてもよい。解析機能324は、事前取得画像や事前に取得された心内心電図のような生体情報に基づいて生体指標を算出することができる。このように、事前に算出された留置候補位置により、リード線先端の留置位置として適正な位置を絞り込んだうえで、現在のリード線先端位置に表示されたリアルタイムに算出された生体指標に基づいてリード線の先端を留置する位置を特定してもよい。
図8乃至図11では、事前取得画像をリアルタイム画像に重畳する例を説明したが、リアルタイム画像と事前取得画像とを別々に表示してもよい。例えば、リアルタイム画像と、事前取得画像とを並べて表示してもよい。
更に、図8乃至図11では、リアルタイム画像にカラーマップや留置候補位置などの支援情報を重畳する例を説明したが、カラーマップや留置候補位置が重畳される画像は、リアルタイム画像には限定されない。例えば、カラーマップや留置候補位置は、事前取得画像に表示されてもよい。また、カラーマップや留置候補位置は、リアルタイム画像及び事前取得画像のいずれかに表示されてもよいし、リアルタイム画像及び事前取得画像の両方に表示されてもよい。以下、図12乃至図15を用いて事前取得画像に生体指標を表示する場合について説明する。
図12は、事前取得画像にカラーマップを表示した場合の表示例を示す模式図である。図12の左側は、事前取得画像であり、図12の右側は、リアルタイム画像である。図12において、事前取得画像は、3次元画像データをボリュームレンダリング処理して生成された3次元画像である。なお、3次元画像データが心電図を備える4次元画像データである場合、被検体の心時相に同期した動画が表示されてもよい。
事前取得画像とリアルタイム画像とは、位置合わせ処理機能321によって、位置合わせされている。カラーマップは、図8と同様にリード線の先端の軌跡に沿って表示される。即ち、事前取得画像に表示されるカラーマップは、リアルタイム画像上のリード線の先端位置に一致する事前取得画像上の位置に表示される。
なお、図12においても図8と同様に、カラーマップは、便宜上、QRS幅が小さい領域ほど黒色が濃くなるように、QRS幅をグレースケールで識別化している。但し、QRS幅の識別表示は、グレースケールに限定されるものではなく、QRS幅の大小に応じて赤、青、緑などの有彩色を割り当てて表示してもよい。また、カラーマップの各領域は、リード線先端の位置を中心として所定の広がりを持っていてもよい。カラーマップのQRS幅の識別表示については図13においても同様である。
図12では、事前取得画像のみにカラーマップを表示した例を示したが、事前取得画像及びリアルタイム画像の両方にカラーマップを表示してもよい。また、図12では、事前取得画像として3次元画像を表示する例を示したが、事前取得画像の表示態様は3次元画像には限定されない。例えば、事前取得画像は、曲面多断面再構成(Curved Multi Planer Reconstruction:CPR又はカーブドMPR)画像であってもよい。
図13は、CPR画像にカラーマップを表示した場合の表示例を示す模式図である。図13の左側は、リアルタイム画像であり、図13の中央は、CPR画像である。図13の右側は、CPR画像におけるリード線先端の位置を横軸とし、リード線先端の位置毎のQRS幅を縦軸としたグラフである。図13は、CPR画像及びリアルタイム画像の両方にカラーマップが重畳された表示例を示している。CPR画像は、3次元画像データをCPR処理して生成される。
CPR処理は、3次元的に湾曲する血管などの管状構造物を2次元平面上に展開する画像処理である。血管のCPR画像は、血管の芯線に沿って血管を切断した場合の血管の断面図を2次元平面上に表した画像である。したがって、血管の走行に沿った体積的な変化をCPR画像から観察することができる。
CPR処理では処理の対象となる血管を特定するため、3次元画像上でCPR開始位置とCPR終了位置とが定められる。図13では、現在リード線が挿入されている血管を対象としてCPR処理を実行する例を示している。リード線が挿入されている血管の分岐部にCPR開始位置が設定され、当該血管の下流にCPR終了位置が設定されている。図13では、CPR開始位及びCPR終了位置に対応する位置をリアルタイム画像上に丸印で示している。
図13のCPR画像は、リアルタイム画像におけるCPR開始位からCPR終了位置までに存在する血管に対応する3次元画像データ中の血管データを2次元平面に展開した画像である。したがって、図13のCPR画像の上端は、リアルタイム画像におけるCPR開始位置に一致し、下端は、リアルタイム画像におけるCPR終了位置に一致する。
図13に示したCPR画像には、リアルタイム画像に表示されたカラーマップと同じカラーマップが表示される。即ち、CPR画像に表示されたカラーマップは、リアルタイム画像上のカラーマップとリード線先端の移動軌跡が同一である。CPR画像におけるリード線先端の位置毎のQRS幅の変化は、図13のグラフにも示されている。
また、図13では、リアルタイム画像に表示されるカラーマップと同じカラーマップをCPR画像上に表示する例を示したが、CPR画像上に表示するカラーマップとリアルタイム画像に表示するカラーマップとが異なっていてもよい。例えば、リアルタイム画像には、リード線先端の移動軌跡の一部にカラーマップを表示するが、CPR画像上にはリード線先端の移動軌跡の全部にカラーマップを表示するようにしてもよい。
図8及び図13では、QRS幅に基づく生体指標をカラーマップで表示する例を示したが、生体指標は、QRS幅には限定されない。生体指標は、特定の心時相における心電図の電位や振幅に基づいて算出されてもよい。
具体的には、Q波やP波といった特定の波形における電位や振幅を正常な波形における電位や振幅と比較し、その差を生体指標としてもよい。このように、心時相毎に生体指標を算出し、当該心時相毎のカラーマップをCPR画像に表示するように医用画像診断装置100の各部を構成してもよい。また、特定の心時相毎にCPR画像を切り替えて表示できてもよいし、被検体の心時相に同期して心時相毎のCPR画像を連続的に表示することで、心時相毎のCPR画像を動画として表示できてもよい。
また、同一のリード線先端の位置に対して、複数の生体指標が算出された場合、生体指標を積分処理、平均処理、中央値算出処理、最大値、又は最小値算出処理等の統計処理したうえで、カラーマップを生成してもよい。また、所定の期間内に収集された心電図から算出された生体指標を統計処理してもよいし、リード線先端の全移動軌跡のうち所定の範囲について算出された生体指標を統計処理してもよい。また、統計処理を適用する範囲をユーザが設定できるように医用画像診断装置100の各部を構成してもよい。
図12及び図13では、事前取得画像とリアルタイム画像とを並べて表示する例を示した。事前取得画像とリアルタイム画像とを並べて表示する場合、夫々の医用画像は、互いに異なる時相の画像であってもよい。また、夫々の医用画像には夫々異なる生体指標が重畳されてもよい。
このように、ディスプレイ35に表示される情報は、医用画像及び支援情報の組合せで構成される。事前取得画像やリアルタイム画像等の医用画像と共に表示される支援情報には、形態情報を補うための医用画像や生体指標が含まれる。生体指標は、カラーマップや数値などの表示形式で表示される。また、生体指標は、所定の期間や所定の範囲内で様々に統計処理される。更に、生体指標は、時系的に算出されるため、カラーマップや数値などの表示は、動画又は静止画で表示される。医用画像の表示態様には、静止画、動画及びCPR像やレンダリング像等の画像の表示形式や種類が含まれる。即ち、ディスプレイ35に表示される情報は、支援情報の表示態様に関する各要素の組合せ及び医用画像の表示態様に関する各要素の組合せによって構成される。
例えば、ディスプレイ35に表示される観察対象の画像を動画として観察するか、静止画として観察するかはユーザが任意に選択して切り替えてもよい。具体的には、心臓の医用画像を心拍に同期した動画で表示する場合には、QRS幅などの生体指標の変化を心拍に同期させて組み合わせて表示することで、静止画で表示されるよりも治療位置を特定しやすくなる。一方、脳の医用画像を静止画で表示する場合には、異なる時相の生体指標を動画的に表示する組合せを選択すれば、治療効果を視覚的に把握しやすくなる。このように、表示態様を適切に組み合わせることで、ユーザが視覚的に支援情報を認識しやすいよう情報を表示できる。
図12及び図13では、生体指標に基づくカラーマップを事前取得画像に表示する例を示したが、事前取得画像には留置候補位置が表示されてもよい。また、図11では、生体指標の解析期間を限定せずに留置候補位置を特定する例を示したが、解析機能324は、所定の解析期間における留置候補位置を特定してもよい。
図14は、生体情報の収集期間及び留置候補位置の解析期間の説明図である。図14の下部の矢印は、生体情報である心電図の収集開始からの時間経過を示し、図14の上部は、リード線先端の位置を横軸とし、リード線先端の位置毎のQRS幅を縦軸としたグラフである。図14のグラフにおいて黒丸印で示す位置は、リード線先端の現在位置である。
図14は、心電図の収集開始から現在時刻までの全収集期間のうち一部を所定の解析期間とする例を示している。図14は、所定の解析期間として、現在時刻を含まない解析期間P1と、現在時刻を含む解析期間P2とを例示している。解析期間P1は、t1からt2の期間であり、解析期間P2は、t3から現在時刻までの期間である。例えば、解析期間内におけるQRS幅が最小値となるリード線先端の位置を留置候補位置とする場合、解析期間P1における留置候補位置は、留置候補位置PA1である。留意候補位置PA1は、t1からt2の期間内におけるQRS幅が最小値を示すリード線先端の位置である。同様に、解析期間P2における留置候補位置は、留置候補位置PA2であり、留置候補位置PA2は、t3から現在までの期間内におけるQRS幅が最小値を示すリード線先端の位置である。
なお、留置候補位置の判定条件は、解析期間内のQRS幅の最小値には限定されない。例えば、解析期間内において、QRS幅が所定の閾値以下となるリード線の先端位置を留置候補位置として特定してもよい。なお、ここで所定の閾値とは、前述同様である。
図15は、異なる解析期間で特定された留置候補位置を事前取得画像とリアルタイム画像とに夫々表示する表示例を示す模式図である。図15の左側は、リアルタイム画像であり、図15の右側は、CPR画像である。リアルタイム画像には、現在のリード線先端の位置を含む解析期間P2における留置候補位置PA2のみが示されている。一方、CPR画像には、解析期間P1及び解析期間P2の両方の解析期間における留置候補位置PA1及び留置候補位置PA2が表示される。
なお、CPR画像には、解析期間を限定しない留置候補位置、即ち、生体情報の収集開始から現在時刻までの全期間を解析期間とした留置候補位置を表示してもよい。このように、生体指標を異なる期間で解析し、異なる解析期間において特定された留置候補位置をリアルタイム画像と事前取得画像とに夫々表示してもよい。
このように第1の実施形態の医用画像診断装置100によれば、リード線の先端位置毎にリアルタイムで収集される心電図からQRS幅が算出され、算出されたQRS幅がカラーマップなどの識別的態様で表示される。これにより、術者Qは、最適な留置位置を瞬時に判断可能となる。また、カラーマップやグラフなどによりリード線の先端位置毎のQRS幅の変化を直感的に把握できることから、最適な留置位置を容易に特定できる。更に、留置候補位置を表示することによって、最適な留置位置の特定を支援することが可能である。したがって、リード線先端の位置と生体情報とを対応付けた表示は、留置位置の特定を容易にし、手術時間の短縮に寄与する。
[第2の実施形態]
第1の実施形態の説明では、生体情報として心電図を収集し、心電図を解析することで治療効果を示す生体指標であるQRS幅を算出する場合を説明した。しかしながら、リード線先端位置を特定する際に利用可能な生体情報は心電図には限定されない。生体情報として例えば、超音波診断画像から得られる壁運動パラメータを利用することもできる。
壁運動パラメータとは、パターンマッチングにより心筋の動きを追跡することにより得られる生体情報である。具体的には、複数時相で収集された超音波診断画像のうち、ある時相における超音波診断画像に基づいて心筋の動きを解析する局所領域を設定する。設定された局所領域に対応する領域を他の時相の超音波診断画像からパターンマッチングにより特定し、時相間の局所領域に存在する心筋の動きを追跡する。各局所領域における心筋の位置の変化を時相毎に追跡することで、壁運動パラメータを算出できる。すなわち、壁運動パラメータは、心筋の位置の移動量を示している。
CRTは、心房や心室の収縮の非同期性を治療するものである。壁運動パラメータは心筋の位置の移動量を示す。したがって、壁運動パラメータは心房や心室の収縮の非同期性を示す生体情報として利用可能である。医用画像診断装置100の解析機能324は、超音波診断画像から壁運動パラメータを生体情報として抽出し、壁運動パラメータに基づいてリード線先端の位置毎の治療効果を示す生体指標を算出してもよい。
図16は、第2の実施形態における、壁運動パラメータに基づく生体指標の算出方法の説明図である。図16は、横軸を時間、縦軸を壁運動パラメータとするグラフを示している。図16の上段は正常な心筋における壁運動パラメータの時間変化の例を示し、図16の下段は、異常な心筋における壁運動パラメータの時間変化の例をそれぞれ示している。図16のグラフの曲線は、心筋の異なる局所領域の壁運動をそれぞれ示しており、実線で示された曲線は第1の部位の壁運動を示し、破線で示された曲線は第2の部位の壁運動を示している。
図16の上段のグラフでは、第1の部位及び第2の部位の壁運動を示す曲線のピークはほぼ同じ時間である。一方、図16の下段のグラフでは、第1の部位及び第2の部位の壁運動を示す曲線のピークにずれが生じている。壁運動のピークにずれは、複数の局所領域間で、心筋運動が非同期であることを示している。
したがってCRTにおける治療効果を示す生体指標として、局所領域の心筋の壁運動を示す曲線のピークにおけるずれの大小を、上述した心電図におけるQRS幅の大きさと同様に利用することが可能である。
なお、心筋の壁運動解析には、超音波診断画像だけではなく、MR画像やCT画像でも可能である。特にMR画像では被曝のおそれがなく多時相の画像を収集でき、CT画像よりも正確に壁運動を解析できる。また、インターベンショナルMRI装置を利用すれば、リアルタイムに壁運動を解析することも可能となり、撮像装置で被検体内の観察と生体情報の収集とが可能となる。
このように、第2の実施形態に係る医用画像診断装置100においても、インターベンション手術中にリード線先端の留置位置を、リード線先端位置と関連付けされた態様で表示される生体指標により容易に特定することができる。
治療効果を示す生体指標は、例えばカラーマップやグラフなどにより直観的に分かり易い形式で表示されるため、術者Qは、リード線先端などの治療デバイス19を操作しながらでも留置位置を容易かつ適切に特定することができる。また、留置位置を容易かつ最適に特定できるため、手術時間を短縮でき、被曝量を低減することができる。
[第3の実施形態]
手術中にリアルタイムで治療位置を特定する技術思想は、CRTにおけるリード線先端の留置のインターベンション手術に対する適用に限定されるものではない。別の態様として、カテーテルアブレーションに上記技術思想を適用する場合について、第3の実施形態として説明する。
カテーテルアブレーションと呼ばれる手術は、心筋の一部を焼灼することによって、心臓の各部位で起こる異常な電気的興奮を遮断する手術である。カテーテルアブレーションでは、アブレーション電極の先端から出力される高周波電流により複数の部位の心筋が順に焼灼される。異常な電気的興奮の発生位置や伝播の仕方は被検体毎に異なっており、焼灼する部位によってカテーテルアブレーションの治療効果が変わってくる。従来技術では、心電図を観察しながら焼灼による効果を確認しつつ手術が進められていたため、CRTの場合と同様に、術者の知識、技術及び経験に依存するところが多く、手術時間が延長する要因の1つであった。
医用画像診断装置100をカテーテルアブレーションに適用する場合、図1における治療デバイス19はアブレーション電極となり、生体情報収集装置18は心電計である。
なお、心電図には、体表心電図と心内心電図とがある。カテーテルアブレーションは、局所的な心筋の収縮活動を測定することで、心臓の各部位で起こる異常な電気的興奮の伝播を測定する。したがって、生体情報収集装置18は、心内心電図を測定できる心電計であることが好ましい。
また、第3の実施形態では、図2の解析機能324は、生体情報収集装置18が収集した生体情報である心内心電図に基づいて、治療効果を示す生体指標を算出する。
心筋の収縮活動が不規則である場合、心筋に生じる電気的興奮は不規則な経路で伝播していく。例えば、収縮活動が正常な心臓の心内心電図と、不規則な収縮活動が生じている心臓の心内心電図とを比較すると、不規則な収縮活動が生じている場合の心内心電図では、心時相の1周期内に複数のピークを有する波形が検出される。
第3の実施形態において、解析機能324は、不規則な収縮活動を示す複数のピークを有する波形に基づいて生体指標を算出する。正常な心筋では心内心電図において1つのピークが観察される。しかし、心時相の1周期内に2以上のピークが観察される場合、解析機能324は、収縮活動に異常ありと判断してもよい。また、例えば、解析機能324は、ピークの数に応じて不規則な収縮活動の度合いを算出してもよい。
図17は、第3の実施形態における、カテーテルアブレーションでの生体指標の表示例を示す模式図である。図17の例では、下側に表記したカラーマップの凡例にしたがって、リアルタイム画像上のアブレーション電極により焼灼された心筋の位置に、生体指標がカラーマップで表示されている。
なお、図17のカラーマップでは便宜上、アブレーション効果が高いほど黒色が濃くなるように、アブレーション効果をグレースケールで識別化している。但し、アブレーション効果の識別表示は、グレースケールに限定されるものではなく、アブレーション効果に応じて赤、青、緑などの有彩色を割り当てて識別表示してもよい。
図17の例では、アブレーション電極により焼灼された心筋の位置が丸い図形で表示され、それぞれの丸い図形にはアブレーション効果に応じた色が割り当てられている。例えば、図17においてアブレーション電極の位置に表示された丸い図形は、濃いハッチングで示され、アブレーション効果が高かったことを示している。このように、解析機能324は、アブレーション電極により焼灼された後の心内心電図において観察される収縮の異常を示すピーク数に基づいて、焼灼位置におけるアブレーション効果を算出する。
なお、カテーテルアブレーションにおける生体指標は心内心電図から収集される収縮のピーク数には限定されない。例えば、体表心電図で得られるRR間隔やP波幅、心内心電図から計測可能な各部位の電位や、AH時間と呼ばれるヒス束領域の心房興奮(A波)からヒス束電位(H波)までの伝導時間などに基づいて生体指標が算出されてもよい。
また、解析機能324は、心内心電図や体表心電図から得られる生体情報を総合的に判定することにより、ある部位の心筋がアブレーション電極で焼灼されることで、心臓全体の収縮に与える影響をアブレーション効果として算出してもよい。例えば、解析機能324は、RR間隔、QRS幅及びAH時間のすべての数値が所定の範囲内の場合、アブレーション効果が高いと判定してもよい。一方、解析機能324は、RR間隔、QRS幅及びAH時間のうち、所定の範囲内にない生体情報がある場合、アブレーション効果が低いと判定してもよい。ここで、所定の範囲内とは、例えば、RR間隔、QRS幅及びAH時間の正常な数値範囲内のことである。
あるいは、解析機能324は、ある基準となる位置で生体指標を算出しておき、その位置との差をアブレーション効果として算出してもよい。
更に、医用画像診断装置100は、電気生理学的検査により予め収集された生体情報に基づいて焼灼位置毎の効果をシミュレーションし、保存しておいてもよい。これにより、実際にインターベンション手術下で心筋が焼灼された場合、医用画像診断装置100は、そのシミュレーション結果との差異を生体指標として表示することができる。
なお、図17ではカラーマップにより生体指標を表示する例を示したが、図9乃至図15のような表示も適用可能である。図11で説明したリード線先端の留置候補位置は、カテーテルアブレーションでは焼灼候補位置となる。
心筋における焼灼位置毎に焼灼による治療効果を示す生体指標をリアルタイム画像上に表示することで、術者Qは焼灼による効果を瞬時に把握することができる。また、治療効果を直感的に把握しやすい態様で表示することにより、次の焼灼位置の検討や治療終了の判断が容易になり、手術時間の短縮に寄与し、X線透視装置による被曝量も軽減することができる。
[第4の実施形態]
大動脈弁の人工弁置換手術もインターベンション手術により行われる。人工弁は、生体弁の劣化により発生している血液の逆流を治療する治療デバイスである。カテーテルの先端に取り付けられた人工弁を大動脈血管の内側に留置することで血液の逆流を改善する。留置した人工弁から血液の逆流が発生してしまうと、人工弁の効果が十分に発揮されない。従来技術では、経食道プローブを用いた超音波診断画像などにより人工弁の位置を確認しながら、術者の解剖学的な知識や経験などに基づいて留置位置が決定されていた。
以下、第4の実施形態として、医用画像診断装置100を人工弁置換手術に適用する場合について説明する。第4の実施形態では、図1における治療デバイス19は人工弁となり、生体情報収集装置18は超音波診断装置である。
第4の実施形態では、図2の解析機能324は、生体情報収集装置18が収集した生体情報である超音波診断画像に基づいて、治療効果を示す生体指標を算出する。人工弁置換手術における生体指標は、血液の逆流量である。超音波診断装置における撮像方法としてカラードプラ法を用いることで血液の流れる方向や血流速度などを解析することができる。解析機能324は、カラードプラ法により得られる血液の流れる方向から逆流ベクトルを抽出し、逆流ベクトルの分布に基づいて生体指標を算出する。
解析機能324で算出された生体指標は、リアルタイム画像上の人工弁の位置に対応付けられて表示される。
図18は、第4の実施形態における、人工弁置換手術での生体指標の表示例を示す模式図である。図18では、下側に表記したカラーマップの凡例にしたがって、リアルタイム画像上の人工弁が挿入された位置に、生体指標がカラーマップで表示されている。
なお、図18のカラーマップでは便宜上、逆流量が多いほど黒色が濃くなるように、逆流量をグレースケールで識別化している。但し、逆流量の識別表示は、グレースケールに限定されるものではなく、逆流量に応じて赤、青、緑などの有彩色を割り当てて識別表示してもよい。
図18では、人工弁の現在位置における血管の断面にカラーマップを表示する例を示している。逆流量の表示面は、大動脈の走行方向と垂直な面であってもよいし、人工弁葉の取付け面と水平な面であってもよい。
図18の例では、逆流量の表示面の領域REaの部分に濃いハッチングが表示され、血液の逆流量が多いことが示されている。一方、人工弁の中心付近は薄いハッチングで示され、逆流が少ないことを示している。例えば、人工弁の方向を傾けたり、位置を移動させたりする毎に逆流量が算出され、カラーマップが更新されるようにしてもよい。
また、血液の逆流量はリアルタイム画像から算出されてもよい。具体的には、造影剤を被検体Pに投与し、所定の時間間隔で収集されたリアルタイム画像から造影剤の移動速度を測定することで、血流方向や血流速度などの生体情報を収集することができる。
更に、血液の逆流量は事前取得画像にリアルタイム画像から収集される人工弁の位置情報を入力して実行される流体構造連成解析によっても算出することができる。
流体構造連成解析は、血管に流入する流入量と、ターゲットとなる血管から流出する流出量とから血流によって血管に生じる圧力を算出する手法である。事前取得画像から人工弁置換の対象となる血管モデルを生成することができ、その血管モデルにリアルタイム画像から収集した人工弁の位置情報を入力することで、人工弁の設置により血管に生じる圧力の変化を算出することができる。流体構造連成解析により算出された血管に生じている圧力の変化から、人工弁の設置位置における逆流量を解析することができる。
なお、人工弁置換における治療効果を示す生体指標は逆流量には限定されない。例えば、人工弁前後の血流速度を生体情報として、血流速度から算出される圧較差を生体指標としてもよい。大動脈弁狭窄症では収縮期に左心室の駆出血流量が増加するため、左心室と大動脈との間の圧較差が高くなる。このように、圧較差は、弁狭窄における重症度を示す指標として用いられる。圧較差に加えて、肺血管の血圧や弁口面積などの生体情報を組み合わせて人工弁置換における治療効果を判断してもよい。
図18では、カラーマップにより生体指標を表示する例を示したが、図9乃至図15のような表示も適用可能である。図11におけるリード線先端の留置候補位置は、人工弁置換手術では人工弁留置候補位置となる。
このように、第4の実施形態では、人工弁の位置や方向の変化にしたがって生体指標をリアルタイム画像上に表示することで、解剖学的知識以外の情報に基づいて人工弁の留置位置を特定することができる。また、生体指標を直感的に分かり易い態様で表示することで、人工弁の留置位置の特定を支援することができる。これにより、手術時間の短縮に寄与し、X線透視装置による被曝量も軽減することができる。
なお、上述の説明では大動脈弁の人工弁置換術を例として説明したが、僧帽弁の手術の場合はクリップ状の僧帽弁クリップと呼ばれる治療デバイス19が使用される。僧帽弁の治療では、クリップ状の治療デバイス19で生体弁をひき合わせることにより血液の逆流が起こらないようにする。僧帽弁の治療では、治療デバイス19や治療方法は大動脈弁の場合とは異なるが、治療効果を示す生体指標は同じ指標を使用することができる。
[第5の実施形態]
第5の実施形態として、カテーテルを用いたステント留置術に対して医用画像診断装置100を適用する場合について説明する。
ステントは、脳、頸動脈又は心臓血管などの血管の狭窄を治療する治療デバイス19である。医用画像診断装置100をステントによる血管狭窄治療に適用すると、治療デバイス19はステントであり、治療効果を示す生体指標は、超音波診断装置で収集される血流量や血流速度、又は流体構造連成解析により算出される血流予備量比(FFR:Fractional Flow Reserve)となる。
FFRは、血管の狭窄により、その狭窄の下流にある血管における血流の阻害の程度を推測する指標である。FFRは、流体構造連成解析により狭窄部前後の血管にかかる圧力を推定することにより算出される。
算出された生体指標であるFFRの大きさに基づいて、例えば図8や図9に示すようなカラーマップや数値をリアルタイム画像上のステントが存在する位置に表示してもよい。また、図10のように、ステントが存在する位置毎のFFRの変化をグラフとして表示してもよいし、図11のように、ステント留置候補位置を表示してもよい。
血管内に留置されるステントの長さや径などに関するステントの種類は、手術の計画段階で事前取得画像などに基づいて決められている。したがって、カテーテル経由で血管に挿入する前に、カテーテルの先端位置に手術計画で使用する予定のステントを留置した場合に予測される生体指標を表示するように医用画像診断装置100を構成してもよい。また、ステントの長さや径を変更し、変更された情報に基づいて予測される生体指標などの支援情報を表示するように医用画像診断装置100の各部を構成してもよい。
ステントは血管の狭窄を解消し狭窄していた血管の下流の血管における血流を回復させる治療である。したがって、ステントの下流の血管に、その下流の血管におけるFFR、血流速、又は血流量に基づく生体指標を表示してもよい。
上述の各実施形態では、撮像装置10が含まれる医用画像診断装置100に基づいて説明したが、これは一態様に過ぎない。撮像装置10を持たない医用画像処理装置30のみの構成でも、撮像装置10や画像サーバ200からリアルタイム画像や事前取得画像を取得することで、医用画像診断装置100と同様の効果を得ることができる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態に係る医用画像診断装置100及び医用画像処理装置30によれば、治療対象位置を従来技術よりも容易に特定できる。
請求項の用語と実施形態との対応関係は、例えば以下の通りである。
撮像装置10は、請求項記載の撮像部の一例である。
処理回路32の治療デバイス特定機能322は、請求項記載の治療デバイス特定部及び位置取得部の一例である。また、処理回路32の解析機能324は、請求項記載の解析部の一例である。処理回路32の位置合わせ処理機能321は、請求項記載の位置合わせ処理部の一例である。
記憶回路33は、請求項記載の記憶部の一例である。
ディスプレイ35は、請求項記載の表示部の一例である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100…医用画像診断装置
10…撮像装置
18…生体情報収集装置
19…治療デバイス
30…医用画像処理装置
31…通信制御装置
32…処理回路
33…記憶回路
34…入力回路
35…ディスプレイ
321…位置合わせ処理機能
322…治療デバイス特定機能
323…画像処理機能
324…解析機能

Claims (14)

  1. 被検体の医用画像を複数の時相において収集する撮像部と、
    各々の前記医用画像内における治療デバイスの位置をそれぞれ検出する治療デバイス特定部と、
    前記医用画像に併せて生体情報を収集し、前記生体情報に基づいて前記治療デバイスによる治療効果の程度を示す生体指標を前記複数の時相それぞれについて算出する解析部と、
    算出された前記生体指標と、前記生体指標に対応する生体情報が収集された医用画像における前記治療デバイスの位置とを、前記複数の時相それぞれについて関連付けて記憶する記憶部と、
    前記治療デバイスの位置と、当該位置に関連付けられた前記生体指標とを表示する表示部と、
    を備え
    前記解析部は、前記生体指標に基づいて、前記治療デバイスの適正位置を算出し、
    前記表示部は、前記治療デバイスの適正位置を表示する、
    医用画像診断装置。
  2. 前記解析部は、前記治療デバイスの複数の位置のそれぞれに対して収集された複数の生体情報を解析することで、前記治療デバイスの移動の軌跡上における複数の位置にそれぞれ対応する複数の生体指標を算出し、
    前記表示部は、前記特定された複数の治療デバイスの移動の軌跡上の複数の位置に対して、前記複数の生体指標をそれぞれ重畳表示する、
    請求項1に記載の医用画像診断装置。
  3. 前記表示部は、前記治療デバイスの移動の軌跡上における複数の位置に異なる態様となるように、前記複数の生体指標を重畳表示する、
    請求項1又は請求項2に記載の医用画像診断装置。
  4. 前記表示部は、前記治療デバイスの移動の軌跡上における複数の位置毎に、前記生体指標の違いに応じて互いに異なる有彩色を表示する、
    請求項2又は請求項3に記載の医用画像診断装置。
  5. 複数の前記医用画像の各々を第1の医用画像とし、前記第1の医用画像を収集前から同一の前記被検体に対して取得された医用画像を第2の医用画像として、前記第1の医用画像と前記第の医用画像とを位置合わせする位置合わせ処理部を更に備え、
    前記表示部は、前記第1の医用画像及び前記第2の医用画像の少なくともいずれか一方に、前記生体指標を重畳して表示する
    請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の医用画像診断装置。
  6. 前記第2の医用画像は、3次元画像と前記3次元画像の時相データとから成る4次元画像データであり、
    前記位置合わせ処理部は、前記第1の医用画像と前記第2の医用画像とを、前記時相データに基づいて同期させる
    請求項に記載の医用画像診断装置。
  7. 前記表示部は、前記第1の医用画像と前記第2の医用画像とを並べて表示する、
    請求項に記載の医用画像診断装置。
  8. 前記第2の医用画像は、4次元画像データをボリュームレンダリング処理した画像であり、
    前記表示部は、ボリュームレンダリング処理された画像上における前記治療デバイスの移動の軌跡上の複数の位置に、前記複数の生体指標をそれぞれ重畳表示する、
    請求項に記載の医用画像診断装置。
  9. 前記第2の医用画像は、4次元画像データを局面任意断面再構成処理した画像であり、
    前記表示部は、前記局面任意断面再構成処理された画像上における前記治療デバイスの移動の軌跡上の複数の位置に、前記複数の生体指標をそれぞれ重畳表示する、
    請求項に記載の医用画像診断装置。
  10. 前記表示部は、異なる収集期間で収集された前記生体情報に基づいて算出された前記生体指標を夫々表示する、
    請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の医用画像診断装置。
  11. 前記位置合わせ処理部は、心房、心室、冠静脈、大動脈、大動脈弁、僧帽弁の少なくとも1つの解剖学的特徴部位を抽出し、前記解剖学的特徴部位に基づいて位置合わせを行う
    請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の医用画像診断装置。
  12. 前記治療デバイス特定部は、体内植え込み型の除細動器のリード線の先端、アブレーションカテーテルの先端、ステント、人工弁、僧帽弁クリップの少なくとも1つを前記治療デバイスとして抽出する
    請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の医用画像診断装置。
  13. 前記解析部は、心電図、超音波画像、前記第2の医用画像の少なくとも1つから収集された前記生体情報に基づいて、前記生体指標を算出する
    請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の医用画像診断装置。
  14. 複数の時相における被検体の医用画像を取得する取得部と、
    各々の前記医用画像内における治療デバイスの位置をそれぞれ検出する位置取得部と、
    前記医用画像に併せて生体情報を収集し、前記生体情報に基づいて治療効果の程度を示す生体指標を前記複数の時相それぞれについて算出する解析部と、
    算出された前記生体指標と、前記生体指標に対応する生体情報が収集された医用画像における前記治療デバイスの位置とを、前記複数の時相それぞれについて関連付けて記憶する記憶部と、
    前記治療デバイスの位置と、当該位置に関連付けられた前記生体指標とを表示させる表示部と、
    を備え
    前記解析部は、前記生体指標に基づいて、前記治療デバイスの適正位置を算出し、
    前記表示部は、前記治療デバイスの適正位置を表示する、
    医用画像処理装置。
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