JP6950890B2 - 検出素子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、検出素子およびその製造方法に関する。
従来、特許文献1に記載された振動検出素子が知られている。特許文献1に記載された振動検出素子は、カバー部材A,B,Cと、振動子と、振動空間と、微小空間と、アンテナAT1,AT2とを備える。カバー部材A,B,Cは、カバー部材Bがカバー部材A,Cに接してカバー部材Aとカバー部材Cとの間に配置されるように積層されている。
振動空間および微小空間は、積層されたカバー部材A,B,C中に形成される。微小空間は、振動空間に対して開口している。振動子は、縁部が微小空間内に挿入されるように振動空間に配置され、縁部がカバーBに接している。
アンテナAT1,AT2は、振動子が配置された振動空間を挟んで相互に対向するように配置される。その結果、アンテナAT1,AT2は、振動子から離れた位置に配置される。
特許第6001342号公報
しかし、特許文献1に開示された振動検出素子においては、アンテナAT1,AT2は、振動子から離れた位置に配置されるため、振動子の振動を妨げる要素(周囲媒体の粘弾性など)の多い溶液中などでは、振動が微弱となり、振動のピーク位置をリアルタイムに計測することが困難になる。
そこで、この発明の実施の形態によれば、振動による発生電場が微弱であっても振動を検出可能な検出素子を提供する。
また、この発明の実施の形態によれば、振動による発生電場が微弱であっても振動を検出可能な検出素子の製造方法を提供する。
(構成1)
この発明の実施の形態によれば、検出素子は、基材と、第1の支持部材と、第2の支持部材と、第1および第2のアンテナ部材と、振動子とを備える。基材は、第1の面と第1の面に対向する第2の面とを有する空間部を含む。第1の支持部材は、空間部の第1の面から第2の面の方向へ突出する。第2の支持部材は、空間部の第2の面から第1の面の方向へ突出する。第1および/または第2のアンテナ部材は、空間部内において第1および第2の面の少なくとも1つの面側に配置される。振動子は、空間部内において振動可能に第1のアンテナ部材および/または第2のアンテナ部材の極近傍にまたは接して配置される。そして、第1および第2のアンテナ部材の一方は、振動子に電磁場を印加し、第1および第2のアンテナ部材の一方または他方は、振動子の振動信号からなる受信信号を受信する。
構成1によれば、第1および第2のアンテナ部材は、空間部内において振動子に接してまたは振動子の極近傍に配置される。
従って、振動子の振動による発生電場が微弱であっても振動を検出できる。
(構成2)
構成1において、第1のアンテナ部材は、第1の支持部材または第2の支持部材を覆うように配置された第1の導電性薄膜からなり、第2のアンテナ部材は、第1の支持部材または第2の支持部材を覆うように配置された第2の導電性薄膜からなる。
構成2によれば、第1および第2のアンテナ部材の各々は、導電性薄膜からなるので、第1の支持部材または第2の支持部材を覆うように第1および第2のアンテナ部材を容易に配置できる。その結果、第1のアンテナ部材および/または第2のアンテナ部材と、振動子とを容易に接触または極近傍に設置させることができ、振動子の振動信号からなる受信信号を正確に受信できる。
(構成3)
構成2において、第1および第2のアンテナ部材は、第1および第2の導電性薄膜が前第1の支持部材を覆うように配置された第1の構成と、第1および第2の導電性薄膜の一方が第1の支持部材を覆うように配置され、かつ、第1および第2の導電性薄膜の他方が第2の支持部材を覆うように配置された第2の構成と、第1および第2の導電性薄膜が第2の支持部材を覆うように配置された第3の構成とのうちのいずれかの構成からなる。
構成3によれば、第1および第2のアンテナ部材は、空間部内において、厚み方向における振動子の少なくとも一方側に配置される。その結果、検出素子の配置状態を変えることによって、第1および第2のアンテナ部材の少なくとも1つのアンテナ部材を必ず振動子に接触または極近傍に設置させることができ、振動子の振動信号からなる受信信号を正確に受信できる。
(構成4)
構成1から構成3のいずれかにおいて、検出素子は、第3のアンテナ部材と、第4のアンテナ部材とを更に備える。第3のアンテナ部材は、空間部外に配置され、第1のアンテナ部材と電気的に接続される。第4のアンテナ部材は、空間部外に配置され、第2のアンテナ部材と電気的に接続される。
構成4によれば、第3および第4のアンテナ部材の一方を介して空間部の外部から振動子に電磁場を効率良く印加でき、第3および第4のアンテナ部材の他方を介して振動子の振動信号からなる受信信号を外部から効率良く受信できる。
(構成5)
構成4において、第1の支持部材は、第1の面を有する第1の絶縁体を貫通する第1の導体部材を含み、第2の支持部材は、第2の面を有する第2の絶縁体を貫通する第2の導体部材を含み、第3のアンテナ部材は、第1の導体部材または第2の導体部材によって第1のアンテナ部材に電気的に接続され、第4のアンテナ部材は、第1の導体部材または第2の導体部材によって第2のアンテナ部材に電気的に接続される。
構成5によれば、第1の導体部材または第2の導体部材は、第3のアンテナ部材を第1のアンテナ部材に接続し、第4のアンテナ部材を第2のアンテナ部材に接続する。
従って、第1および第2の絶縁体を用いることによって、第3および第4のアンテナ部材をそれぞれ第1および第2のアンテナ部材に電気的に容易に接続できる。
(構成6)
構成1において、第1の支持部材は、第1の面を有する第1の絶縁体を貫通するとともに第1の面から第2の面の方向へ突出した複数の第1の導体部材を含み、第2の支持部材は、第2の面を有する第2の絶縁体を貫通するとともに第2の面から第1の面の方向へ突出した複数の第2の導体部材を含み、第1および第2のアンテナ部材の各々は、複数の第1の導体部材の少なくとも一部、または複数の第2の導体部材の少なくとも一部からなる。
構成6によれば、複数の第1の導体部材の少なくとも一部は、第1の支持部材と、第1のアンテナ部材または第2のアンテナ部材を構成し、複数の第2の導体部材の少なくとも一部は、第2の支持部材と、第1のアンテナ部材または第2のアンテナ部材を構成する。
従って、厚み方向に貫通する導体部材を含む絶縁体を用いて容易に検出素子を作製できる。また、検出素子を作製するときの材料を節約できる。
(構成7)
構成6において、検出素子は、第1のリード線と、第2のリード線とを更に備える。第1のリード線は、複数の第1の導体部材の少なくとも一部に電気的に接続される。第2のリード線は、複数の第2の導体部材の少なくとも一部に電気的に接続される。
構成7によれば、第1および第2のリード線の一方を介して振動子に電磁場を印加し、第1および第2のリード線の他方を介して振動子の振動信号からなる受信信号を受信する。
従って、第1および第2のアンテナ部材を構成する複数の第1の導体部材の少なくとも一部または複数の第2の導体部材の少なくとも一部にリード線を接続すれば、振動子への電磁場の印加および振動子からの受信信号の受信を容易に行うことができる。
(構成8)
構成1から構成7のいずれかにおいて、第1および第2の支持部材の各々は、振動子が第1の面または第2の面に接触するのを防止する複数の支持部を含む。
構成8によれば、振動子の振動を確実に確保できる。
(構成9)
また、この発明の実施の形態によれば、検出素子の製造方法は、第1の凹部と第1の凹部の底面から突出した第1の支持部材とを第1の基板に形成する第1の工程と、第2の凹部と第2の凹部の底面から突出した第2の支持部材とを第2の基板に形成する第2の工程と、第1および第2の凹部の少なくとも1つの凹部内に第1および/または第2のアンテナ部材を形成する第3の工程と、第3の基板に接着された振動子を接着剤によって第1のアンテナ部材および/または第2のアンテナ部材に接着させた後、第3の基板を除去し、振動子の接着剤が塗布された表面と反対側の表面を露出させる第4の工程と、第1および第2の基板のうちの振動子が接着されていない基板の凹部以外の部分に第4の基板を接合する第5の工程と、第1の凹部と第2の凹部とが対向し、かつ、振動子が接着されている基板の凹部以外の部分と第4の基板とが接するように、第4の基板が接合された基板と、第1および第2の基板のうちの振動子が接着されている基板とを接合する第6の工程と、第6の工程の後、接着剤を除去する第7の工程とを備える。
構成9によれば、振動子と、第1および第2のアンテナ部材とを第1および第2の凹部によって形成される空間部内に配置して検出素子が作製される。その結果、振動子は、第1および第2のアンテナ部材の少なくとも一方と接触し、または第1および第2のアンテナ部材の少なくとも一方の極近傍に配置される。
従って、振動子の振動が微弱であっても、振動子の振動信号からなる受信信号を受信できる検出素子を製造できる。
(構成10)
構成9において、第1のアンテナ部材は、第3の工程において、第1の支持部材または第2の支持部材を覆うように第1の導電性薄膜を形成することによって形成され、第3の工程において、第2のアンテナ部材は、第1の支持部材または第2の支持部材を覆うように第2の導電性薄膜を形成することによって形成される。
構成10によれば、第1および第2のアンテナ部材は、導電性薄膜からなるので、第1の支持部材または第2の支持部材を覆うように第1および第2のアンテナ部材を容易に作製できる。その結果、第1のアンテナ部材または第2のアンテナ部材と、振動子とを容易に接触させることができ、振動子の振動信号からなる受信信号を正確に受信できる検出素子を製造できる。
(構成11)
構成10において、第1および第2のアンテナ部材は、第3の工程において、第1の支持部材を覆うように第1および第2の導電性薄膜を形成する第1のプロセスと、第1の支持部材を覆うように第1および第2の導電性薄膜の一方を形成し、かつ、第2の支持部材を覆うように前記第1および第2の導電性薄膜の他方を形成する第2のプロセスと、第2の支持部材を覆うように第1および第2の導電性薄膜を形成する第3のプロセスとのうちのいずれかのプロセスによって形成される。
構成11によれば、第1および第2のアンテナ部材は、空間部内において、厚み方向において振動子の少なくとも一方側に作製される。その結果、検出素子の配置状態を変えることによって、第1および第2のアンテナ部材の少なくとも1つのアンテナ部材を必ず振動子に接触させることができ、振動子の振動信号からなる受信信号を正確に受信できる検出素子を製造できる。
(構成12)
構成9から構成11のいずれかにおいて、検出素子の製造方法は、空間部外に配置され、第1のアンテナ部材と電気的に接続された第3のアンテナ部材を形成する第8の工程と、空間部外に配置され、第2のアンテナ部材と電気的に接続された第4のアンテナ部材を形成する第9の工程とを更に備える。
構成12によれば、第3および第4のアンテナ部材が空間部の外部に作製される。
従って、第3および第4のアンテナ部材の一方を介して空間部の外部から振動子に電磁場を容易に印加でき、第3および第4のアンテナ部材の他方を介して振動子の振動信号からなる受信信号を外部から容易に受信できる検出素子を製造できる。
(構成13)
構成12において、第1の支持部材は、第1の基板を貫通する第1の金属部材を含み、第2の支持部材は、第2の基板を貫通する第2の金属部材を含み、第8の工程において、第3のアンテナ部材は、第1の金属部材または第2の金属部材によって第1のアンテナ部材に電気的に接続され、第9の工程において、第4のアンテナ部材は、第1の金属部材または第2の金属部材によって第2のアンテナ部材に電気的に接続される。
構成13によれば、第1の金属部材または第2の金属部材は、第3のアンテナ部材を第1のアンテナ部材に接続し、第4のアンテナ部材を第2のアンテナ部材に接続する。
従って、第1および第2の絶縁体を用いることによって、第3および第4のアンテナ部材をそれぞれ第1および第2のアンテナ部材に電気的に容易に接続できる。
(構成14)
構成9において、第1および第2のアンテナ部材の各々は、第3の工程において、厚み方向に貫通する複数の第1の金属部材を含む第1の基板、または厚み方向に貫通する複数の第2の金属部材を含む第2の基板の一方の面側の一部を除去し、複数の第1の金属部材の少なくとも一部を第1の基板から露出させ、または複数の第2の金属部材の少なくとも一部を第2の基板から露出させることによって形成される。
構成14によれば、複数の第1の金属部材の少なくとも一部は、第1の支持部材と、第1のアンテナ部材または第2のアンテナ部材を構成し、複数の第2の金属部材の少なくとも一部は、第2の支持部材と、第1のアンテナ部材または第2のアンテナ部材を構成する。
従って、厚み方向に貫通する金属部材を含む絶縁体を用いて容易に検出素子を作製できる。また、検出素子を作製するときの材料を節約できる。
振動子の振動による発生電場が微弱であっても振動を検出できる。
この発明の実施の形態1による検出素子の斜視図である。 図1に示す線II−II間における検出素子の断面図である。 図1に示すA方向から見た検出素子の平面図である。 図1から図3に示す検出素子の製造方法を示す第1の工程図である。 図1から図3に示す検出素子の製造方法を示す第2の工程図である。 図1から図3に示す検出素子の製造方法を示す第3の工程図である。 図1から図3に示す検出素子の製造方法を示す第4の工程図である。 図1から図3に示す検出素子の製造方法を示す第5の工程図である。 図1から図3に示す検出素子の製造方法を示す第6の工程図である。 入力電圧および受信信号のタイミングチャートである。 共振周波数のタイミングチャートである。 実施の形態2による検出素子の概略図である。 実施の形態2におけるガラスプロセスを示す第1の工程図である。 実施の形態2におけるガラスプロセスを示す第2の工程図である。 実施の形態3による検出素子の斜視図である。 図15に示す線XVI−XVI間における検出素子の断面図である。 実施の形態3におけるガラスプロセスを示す工程図である。 実施の形態4による検出素子の斜視図である。 図18に示す線XIX−XIX間における検出素子の断面図である。 図18に示すB方向から見た検出素子の平面図である。 この発明の実施の形態における検出素子の他の平面形状を示す図である。 空間部の一般的な平面形状を説明するための図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による検出素子の斜視図である。図2は、図1に示す線II−II間における検出素子の断面図である。図3は、図1に示すA方向から見た検出素子の平面図である。なお、図1および図3においては、アンテナが省略されている。また、図1においては、見易くするために振動子4の外形だけが示されている。
図1から図3を参照して、この発明の実施の形態による検出素子10は、基板1〜3と、振動子4と、アンテナ5〜8とを備える。
基板1は、凹部11と、支持部材12とを有する。基板3は、凹部31と、支持部材32と、送廃液口33とを有する。支持部材12は、基板1を厚み方向に貫通し、凹部11の底面11Aから凹部31の底面31Aへ向かって突出している。そして、支持部材12は、金属からなり、例えば、タングステン(W)からなる。なお、支持部材12は、W以外の金属からなっていてもよい。
支持部材32は、凹部31の底面31Aから凹部11の底面11Aへ向かって突出している。なお、支持部材32(32c)は、基板3を厚み方向に貫通する。そして、支持部材32(32a),32(32b)は、基板3と同じ材料からなり、支持部材32(32c)は、金属からなり、例えば、Wからなる。なお、支持部材32(32c)は、W以外の金属からなっていてもよい。
基板3の凹部31は、基板1の凹部11に対向している。支持部材12,32の各々は、例えば、円柱形状からなる。送廃液口33は、基板3の外表面から凹部31の底面31Aに至るまで基板3を厚み方向に貫通する。
アンテナ5は、底面11Aおよび支持部材12を覆うように凹部11内に配置される。そして、アンテナ5は、導電性薄膜からなる。より具体的には、アンテナ5は、密着層/電極層の積層構造からなる。そして、密着層は、例えば、チタン(Ti)またはクロム(Cr)からなり、電極層は、例えば、金(Au)または白金(Pt)からなる。
アンテナ6は、基板1において、凹部11の底面11Aと反対側の表面に配置され、支持部材12に接する。その結果、支持部材12は、金属からなるので、アンテナ6は、アンテナ5に電気的に接続される。そして、アンテナ6は、アンテナ5と同じ導電性薄膜からなる。
アンテナ7は、底面31Aおよび支持部材32を覆うように凹部31内に配置される。そして、アンテナ7は、アンテナ5と同じ導電性薄膜からなる。
アンテナ8は、基板3において、凹部31の底面31Aと反対側の表面に配置され、支持部材32(32c)に接する。その結果、支持部材32(32c)は、金属からなるので、アンテナ8は、アンテナ7に電気的に接続される。
基板1は、陽極接合によって基板2の一方の面に接合される。基板3は、凹部31が凹部11に対向するように陽極接合によって基板2の他方の面に接合される。その結果、基板2および凹部21,31によって空間部SPが形成される。
振動子4は、例えば、流線形の平面形状を有し、例えば、水晶からなる。そして、振動子4は、例えば、7.50mmの面積を有する。振動子4は、軸X1に対して対称になるように空間部SP内に配置される。振動子4は、空間部SP内において、支持部材32を覆うアンテナ7に接して配置されるとともに支持部材12を覆うアンテナ5の極近傍に配置される。図2においては、3個の支持部材12が図示されているが、実際には、図1,3に示すように、3個よりも多くの支持部材12が凹部11内に形成されている。支持部材32についても同様である。そして、N1個の支持部材12およびN2個の支持部材32が設けられる。N1個およびN2個の各々は、振動子4が撓みによって凹部11の底面11Aまたは凹部31の底面31Aに接触するのを防止することができる個数である。N1個の具体的な数値は、振動子4が撓みによって凹部11の底面11Aに接触するのを防止することができるように支持部材12間の距離を考慮して決定され、N2個の具体的な数値は、振動子4が撓みによって凹部31の底面31Aに接触するのを防止することができるように支持部材32間の距離を考慮して決定される。なお、N1およびN2は、相互に同じであってもよく、異なっていてもよい。
空間部SPは、流線形の平面形状を有する。即ち、空間部SPは、振動子4の平面形状と相似な平面形状を有する。そして、空間部SPは、軸X1に対して対称になるように配置される。空間部SPには、例えば、4個の突出部PRJ1〜PRJ4が配置されている。そして、突出部PRJ1〜PRJ4は、空間部SPの内側に向かって突出している。振動子4は、4個の突出部PRJ1〜PRJ4に接するように空間部SP内に配置される。振動子4が4個の突出部PRJ1〜PRJ4に接することによって、検査対象の液体が空間部SP内に導入されても、振動子4が底面11A,31Aと平行な方向に移動するのを抑制できる(図3参照)。
空間部SPが流線形の平面形状を有するので、検出対象を含む液体は、導入口15および流路13を経て空間部SPへ入ると、空間部SPの全体に広がって空間部SP内を流れ、流路14を経て排出口16へ到達する。従って、空間部SPの平面形状を流線形にすることによって、検出対象を含む液体が空間部SP内で滞留するのを抑制できる。その結果、振動子4の平面部分の全体によって検出対象を検出できる。
図2においては、例えば、振動子4がアンテナ7に接するように配置されている。この場合、振動子4とアンテナ5との間隔は、例えば、5μmである。なお、振動子4がアンテナ5に接して配置されることもあり、この場合、振動子4とアンテナ7との間隔は、5μmである。このように、検出素子10においては、振動子4は、アンテナ5(またはアンテナ7)に接して配置されるか、アンテナ7(またはアンテナ5)の極近傍に配置される。
基板1〜3が相互に接合されることによって、流路13,14、導入口15および排出口16が形成される。
流路13は、一方端が導入口15に連通し、他方端が空間部SPに連通する。流路14は、一方端が排出口16に連通し、他方端が空間部SPに連通する。導入口15は、流路13の一方端に連通する。排出口16は、流路14の一方端に連通する。
基板1,3の各々は、例えば、ガラスからなる。基板2は、例えば、シリコン(Si)からなる。振動子4の厚みは、一般的には、10μmよりも薄く、例えば、3μmである。
振動子4は、アンテナ5,6(またはアンテナ7,8)によって電磁場が印加されると、振動する。アンテナ5,6が電磁場を振動子4に印加した場合、アンテナ7,8は、振動子4が電磁場によって振動したときの振動信号からなる受信信号を受信する。また、アンテナ7,8が電磁場を振動子4に印加した場合、アンテナ5,6は、振動子4が電磁場によって振動したときの振動信号からなる受信信号を受信する。従って、検出素子10においては、アンテナ5,6によって電磁場を振動子4に印加し、アンテナ7,8によって振動子4の振動信号からなる受信信号を受信してもよく、アンテナ7,8によって電磁場を振動子4に印加し、アンテナ5,6によって振動子4の振動信号からなる受信信号を受信してもよい。
アンテナ5,6(またはアンテナ7,8)によって電磁場を振動子4に印加し、アンテナ7,8(またはアンテナ5,6)によって振動子4の振動信号からなる受信信号を受信する場合、検出対象を含む液体が空間部SP内に導入され、振動子4の振動が微弱であっても、振動子4は、アンテナ5(またはアンテナ7)に接して配置されるか、アンテナ7(またはアンテナ5)の極近傍に配置されるので、振動子4の振動信号からなる受信信号を確実に検出できる。
基板1の厚みD1は、例えば、250μmであり、基板2の厚みD2は、例えば、数十μmであり、基板3の厚みD3は、例えば、250μmである。
空間部SPの幅(図2の紙面の左右方向の寸法)は、例えば、2mmであり、空間部SPの高さ(図2の紙面の上下方向の寸法)は、例えば、70μmである。図2の紙面に垂直な方向における空間部SPの長さは、例えば、2.9mmである。支持部材12の底面11Aからの高さ(図2の紙面の上下方向の寸法)および支持部材32の底面31Aからの高さ(図2の紙面の上下方向の寸法)は、例えば、30μmである。
図4から図9は、それぞれ、図1から図3に示す検出素子10の製造方法を示す第1から第6の工程図である。
なお、図4および図5は、ガラスプロセスの工程図を示し、図6は、SOI(Silicon On Insulator)基板プロセスを示し、図7および図8は、水晶プロセスを示し、図9は、パッケージプロセスを示す。
図4を参照して、ガラスプロセスが開始されると、NEC SCHOTTコンポーネンツ社製の型番がGW4−009−Aであるガラス基板100を準備する(工程A−1)。ガラス基板100は、円柱形状を有する複数の金属部材101を所定の間隔で含む。複数の金属部材101の各々は、ガラス基板100を厚み方向に貫通する。そして、複数の金属部材101の各々は、タングステン(W)からなり、例えば、80μm〜100μmの直径を有する。ガラス基板100においては、金属部材101とガラスとが密着しており、金属部材101とガラスとの間から液体が漏れることはない。
ガラス基板100を準備すると、ガラス基板100の両面にレジストを塗布し、その塗布した一方の面のレジストをフォトリソグラフィによってパターニングしてレジストパターン110を作製する(工程A−2)。または、両面に金属薄膜を成膜した後、両面にレジストを塗布し、その塗布した一方の面のレジストをフォトリソグラフィによってパターンニングして、金属薄膜をエッチングすることによって、金属マスクパターン110を作製する。
そして、レジストパターン(または金属マスクパターン)110をマスクとして、バッファードフッ酸を用いてガラス基板100を、例えば、5μmの深さまでウェットエッチングし、凹部31および支持部材32を有する基板3を作製する(工程A−3)。この場合、ウェットエッチングによって、金属部材101の一部が露出し、支持部材32となる。
なお、工程A−2,A−3によって、図1に示す流路13,14を構成する部分、導入口15を構成する部分、および排出口16を構成する部分も作製される。
その後、基板3の凹部31と反対側の表面に、スパッタリングによってクロム(Cr)および金(Au)を順次堆積し、導電性薄膜102を形成する(工程A−4)。この場合、Crの厚みは、例えば、30〜40nmであり、Auの厚みは、例えば、200nmである。
引き続いて、導電性薄膜102の表面にレジストを塗布し、その塗布したレジストをフォトリソグラフィによってパターンニングしてレジストパターン111を作製する(工程A−5)。
そして、レジストパターン111をマスクとして導電性薄膜102をエッチングし、アンテナ8を作製する(工程A−6)。この場合、アンテナ8は、金属部材(W)からなる支持部材32に接して作製される。なお、導電性薄膜102のエッチングは、例えば、導電性薄膜102が金(Au)である場合、ヨウ素系エッチング液(例えば、ヨウ化カリウムとヨウ素の混合溶液)を用いて行われ、また、導電性薄膜102がクロム(Cr)である場合、硝酸系エッチング液(例えば、硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸等の混合溶液)を用いて行われる。
工程A−6の後、基板3の凹部31側の表面にレジストを塗布し、その塗布したレジストをフォトリソグラフィによってパターニングしてレジストパターン112を作製する(工程A−7)。この場合、基板3の凹部31の端部に形成された傾斜部上に配置されたレジストパターン112の幅wは、例えば、10〜50μmであり、レジストパターン112の厚みは、例えば、4μmである。
図5を参照して、工程A−7の後、レジストパターン112をマスクとして、基板3の凹部31側の表面の全体に、スパッタリングによってCrおよび白金(Pt)を順次堆積し、導電性薄膜103を形成する(工程A−8)。この場合、Crの厚みは、例えば、30〜40nmであり、Ptの厚みは、例えば、100nm〜200nmである。
そして、レジストパターン112を除去し、アンテナ7を凹部31内に形成する(工程A−9)。この場合、レジストパターン112上に形成された導電性薄膜103は、リフトオフによって除去される。なお、レジストパターン112は、例えば、ポジレジストのOFPR−800(東京応化工業(株))であり、フォトリソグラフィ後の現像には、NMD−3(東京応化工業(株))を用い、また、レジストは、アセトンまたはOFPR−800専用の除去液を用いて除去される。
その後、機械加工によって、基板3に送廃液口33を形成する(工程A−10)。なお、送廃液口33は、円柱形状を有し、直径は、例えば、1mmである。これによって、ガラスプロセスが終了する。
なお、ガラスプロセスの工程A−1〜工程A−10を順次実行することによって、基板3と、基板3に形成されたアンテナ7,8とを含む構造物COMP1が作製される。また、ガラスプロセスの工程A−1〜工程A−9を順次実行することによって、基板1と、基板1に形成されたアンテナ5,6とを含む構造物COMP2が作製される。
次に、SOI基板プロセスについて説明する。図6を参照して、SOI基板プロセスが開始されると、SOI基板120を準備する(工程B−1)。SOI基板120は、支持層121と、酸化膜層(BOX層)122と、活性層123とを含む。支持層121および活性層123は、結晶シリコンからなり、酸化膜層122は、シリコン酸化膜(SiO)からなる。支持層121は、例えば、300μmの厚みを有し、酸化膜層122は、例えば、1μmの厚みを有し、活性層123は、例えば、10μmの厚みを有する。
SOI基板120を準備すると、SOI基板120の活性層123の表面にレジストを塗布し、その塗布したレジストをフォトリソグラフィによってパターニングしてレジストパターン113を作製する(工程B−2)。
そして、レジストパターン113をマスクとして、ドライエッチングによって活性層123の一部を除去する(工程B−3)。この場合、ボッシュプロセスと呼ばれるSFによるエッチングと、Cによる側壁保護とを交互に繰り返すエッチング手法が用いられる。なお、活性層123の一部をドライエッチングすることによって、流路13,14を構成する部分、導入口15を構成する部分および排出口16を構成する部分も形成される。
工程B−3の後、上述した構造物COMP2の基板1と、SOI基板120の活性層123とが接するように陽極接合する(工程B−4)。この場合、陽極接合は、例えば、350℃の温度で600Vの電圧を印加して行われる。
その後、SFガスとOガスとの混合ガスを用いたプラズマエッチングによって支持層121(シリコン)をエッチングする(工程B−5)。この場合、エッチング時の圧力は、10Paであり、パワーは、1kWであり、ステージ温度は、20℃である。そして、SFガスとOガスの混合ガスを用いたプラズマエッチング装置としては、RIE−10NR(サムコ株式会社製)を用いることができる。なお、CFガスを用いて支持層121(シリコン)をエッチングしてもよい。
工程B−5の後、CHFガスを用いてプラズマエッチングによって酸化膜層122をエッチングする(工程B−6)。この場合、エッチング時の圧力は、20Paであり、パワーは、100Wであり、ステージ温度は、20℃である。そして、プラズマエッチング装置としては、RIE-800iPC(サムコ株式会社製)を用いることができる。また、プラズマエッチングによる酸化膜層122除去の際、プラズマ中のイオンが、アンテナ5の金属薄膜に衝突し、金属が飛散することを防止する目的で、バッファードフッ酸を用いたウェットエッチングにより酸化膜層122を除去してもよい。
酸化膜層122をエッチングすることによって、基板1に基板2が接合された構造物COMP3が作製される。これによって、SOI基板プロセスが終了する。
引き続いて、水晶プロセスについて説明する。図7を参照して、水晶プロセスが開始されると、接着剤131によってATカット水晶基板132をシリコン基板130に張り合わせる(工程C−1)。その後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)により、水晶基板を研磨し、所望の板厚に調整する。
そして、ATカット水晶基板132の表面にレジストを塗布し、その塗布したレジストをフォトリソグラフィによってパターニングしてレジストパターン114を作製する(工程C−2)。
その後、レジストパターン114をマスクとして、CHFガスを用いたプラズマエッチングによってATカット水晶基板132をエッチングし、振動子4を作製する(工程C−3)。この場合、エッチング時の圧力は、20Paであり、パワーは、100Wであり、ステージ温度は、20℃である。そして、プラズマエッチング装置としては、RIE-800iPC(サムコ株式会社製)を用いることができる。
引き続いて、Oガスを用いたプラズマによって、接着剤131の表面に高エネルギー状態の酸素(酸素ラジカル)を照射し、接着剤131を構成する炭素と結合させ、COとして気化、分解させ、アッシングによって振動子4に接していない接着剤131を除去する(工程C−4)。この場合、アッシングの圧力は、10Paであり、パワーは、1kWであり、ステージ温度は、20℃である。
工程C−4の後、真空または窒素(N)ガス雰囲気で、振動子4の表面にポリイミド133を塗布する(工程C−5)。
そして、上述したガラスプロセスによって作製した構造物COMP1のアンテナ7に、ポリイミド133(=接着剤)によって振動子4を接着する(工程C−6)。
図8を参照して、工程C−6の後、図6の工程B−5と同じ方法によって、シリコン基板130を除去する(工程C−7)。
そして、工程C−4と同じアッシングによって、接着剤131を除去する(工程C−8)。これによって、水晶プロセスが終了する。なお、水晶プロセスによって作製された構造物をCOMP4とする。
最後に、パッケージプロセスについて説明する。図9を参照して、パッケージプロセスが開始されると、図6に示す構造物COMP3の基板2を、図8に示す構造物COMP4の基板3に陽極接合によって接合する(工程D−1)。この接合によって、振動子4は、構造物COMP3のアンテナ5に微弱な力で接し、またはアンテナ5との間で微小隙間(数μm〜数十μm)を有する状態で配置される。なお、陽極接合の条件は、上述した条件と同じである。
そして、東レ株式会社の製品名TOS−02の除去剤を用いて、振動子4とアンテナ7との間のポリイミド133(=接着剤)を除去する(工程D−2)。この場合、ポリイミド133(=接着剤)は、製品名TOS−02の除去剤の溶液を用いて除去される。製品名TOS−02の除去剤は、塩基性の除去剤であり、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)と、モノエタノールアミン(MEA)と、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)と、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)と、水とを含む。
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)の含有量は、例えば、10〜50重量%であり、モノエタノールアミン(MEA)の含有量は、例えば、10〜50重量%であり、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)の含有量は、例えば、10〜50重量%であり、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)の含有量は、例えば、0.1〜10重量%であり、水の含有量は、例えば、0.5〜30重量%である。
なお、ポリイミド133(=接着剤)は、塩基性の溶液に限らず、酸性の溶液または有機系の溶液によって除去されてもよい。
ポリイミド133(=接着剤)を除去することによって、振動子4は、空間部SP内において、アンテナ7に接触するとともに、アンテナ5の極近傍(例えば、振動子4とアンテナ5との距離が5μm)に配置される。これによって、パッケージプロセスが終了し、検出素子10が完成する。
上述した検出素子10の製造方法によれば、ガラスプロセスにおいて、厚み方向に貫通する金属部材101を含むガラス基板100の一方の表面側を部分的にエッチングして、凹部11および支持部材12を有する基板1と、凹部31および支持部材32を有する基板3とを作成する。そして、基板1の凹部11内にアンテナ5を形成し、基板1の凹部11と反対側の表面にアンテナ6を形成する。また、基板3の凹部31内にアンテナ7を形成し、基板3の凹部31と反対側の表面にアンテナ8を形成する。
凹部31内に形成されたアンテナ7に振動子4を接着させた構造物COMP4の基板3と、構造物COMP3の基板2とを陽極接合によって接合してパッケージする。
その結果、振動子4は、アンテナ5,7のいずれかに一方に接触し、アンテナ5,7のいずれか他方の極近傍に配置される。
従って、振動子4の振動が微弱であっても、振動子4の振動信号からなる受信信号を確実に受信できる検出素子10を製造できる。
また、上述した検出素子10の製造方法によれば、基本共振周波数が1GHz以上(振動子4の厚みが1.7μm以下)の検出素子10を実現できる。従って、バイオセンサーとして使用した場合、理論的な感度として、既存品であるBiolin Scientific社の水晶振動子バイオセンサーの8万倍程度の感度を実現できる。
更に、上述した検出素子10の製造方法によれば、振動子4は、シリコン基板130に固定された状態でアンテナ7に接着され(図7の工程C−6参照)、その後、アンテナ7に接着された状態で、アンテナ7との接着面と反対側の表面が露出される(図8の工程C−7,C−8参照)。そして、振動子4は、アンテナ7に接着された状態でパッケージされる(図9の工程D−1,D−2参照)。
従って、検出素子10の製造工程においては、振動子4のみをピンセット等で操作することはないので、振動子4の厚みが10μmよりも薄くなっても、振動子4の破損を防止して検出素子10を製造できる。
図10は、入力電圧Vinおよび受信信号Rのタイミングチャートである。図11は、共振周波数のタイミングチャートである。
図10および図11を参照して、検出素子10における検出対象物の検出方法について説明する。検出対象物を検出する場合、印加回路(図示せず)は、タイミングt1からタイミングt2までの間、振動波形からなる入力電圧Vinをアンテナ5,6に印加する。そして、印加回路は、タイミングt2以降、入力電圧Vinのアンテナ5,6への印加を停止する。
そうすると、アンテナ5,6は、タイミングt1からタイミングt2までの間、入力電圧Vinに基づいて生成される振動電場Eを振動子4に印加する。
振動子4は、振動電場Eが印加されると、逆圧電効果によって共振し、表面に電位分布が発生する。
そうすると、アンテナ7は、振動子4の表面に発生した電位分布を振動波形からなる受信信号Rとして受信する。この場合、アンテナ7は、検出対象物が振動子4に付着していなければ、振動波形からなる受信信号R0を受信し、検出対象物が振動子4に付着していれば、振動波形からなる受信信号R1を受信する。そして、アンテナ7は、その受信した受信信号R0,R1を支持部材32(導体部材からなる支持部材32)およびアンテナ8を介して検出回路(図示せず)へ出力する。
検出回路は、アンテナ7,8から受信信号R0を受信すると、その受信した受信信号R0の共振周波数f0を検出する。また、検出回路は、アンテナ7,8から受信信号R1を受信すると、その受信した受信信号R1の共振周波数f1(<f0)を検出する。そして、検出回路は、共振周波数の変化量Δf=f0−f1を検出し、検出対象物が振動子4に付着したことを検知する。
なお、図10に示した発振・検出方法は一例にすぎない。例えば、ネットワークアナライザーを用いて、その透過応答(S12やS21)、反射応答(S11やS22)を計測することによっても、同様に、共振周波数を測定することができる。
検出対象物が振動子4に付着すると、振動子4の質量が大きくなるので、振動子4の共振周波数f1は、検出対象物が振動子4に付着しない場合に比べ、低下する。
従って、検出回路は、入力電圧Vinがアンテナ5,6へ印加された後、受信信号Rをアンテナ7,8から受信し、検出対象物が振動子4に付着していないとき、受信信号Rから共振周波数f0を検出し、検出対象物が振動子4に付着すると、共振周波数f1まで徐々に変化する共振周波数fを検出する(図11参照)。そして、検出回路は、共振周波数fの変化量Δf=f0−f1を検出し、検出対象物が振動子4に付着したことを検知する。
振動子4の共振周波数をfとし、振動子4の質量をmとし、振動子4の質量の変化量(=検出対象物の質量)をΔmとした場合、振動子4の共振周波数の変化量Δfは、次式によって表される。
Δf=f・Δm/m・・・(1)
このように、共振周波数の変化量Δfは、振動子4の質量の変化量Δm、すなわち、検出対象物の質量に比例し、振動子4の質量mに反比例する。したがって、検出対象物の質量が大きくなる程、または振動子4の質量(=厚み)が小さくなる程、共振周波数fの変化量Δfが大きくなり、検出対象物の振動子4への付着を検知し易くなる。
検出素子10においては、導入口15および流路13を介して検査対象の液体を空間部SPに導入し、流路14および排出口16を介して空間部SPから検査対象の液体を排出しながら、即ち、検査対象の液体を循環させながら、上述した方法によって検出対象物の検出が行なわれる。
この場合、振動子4は、上述したように、支持部材12上のアンテナ5または支持部材32上のアンテナ7に接触するのみであるので、アンテナ5,6によって電磁場が印加されると、自由に振動する。従って、振動子4の安定な振動を確保して検出対象物を検出できる。
また、無電極振動子等を用いた場合、振動子表面における検体(検査溶液または検査ガス)の電気的・磁気的性質に応じて、振動子の共振周波数が変化する。これは、振動の電気的・磁気的境界条件が変化するためである。この原理を用いて、標的の蛋白質または有機ガス等の検出も可能となる。
上述したように、検出素子10においては、アンテナ5,6およびアンテナ7,8のいずれか一方によって電磁場を振動子4に印加し、アンテナ5,6およびアンテナ7,8のいずれか他方によって振動子4の振動信号からなる受信信号を受信するので、振動子4の厚さによる制限を受けないため、高効率な無線駆動を行うことができる。より具体的には、アンテナ5,7と振動子4との距離を飛躍的に縮めることができるため、振動子4の励振および信号受信を効果的に行うことができる。また、励振のために印加する電磁波出力を低減でき、また、振動子4からの発生電場が微弱であっても、検出対象物を容易に検出できる。
また、空間部SPおよび振動子4の平面形状を流線形にすることによって、標的ガスまたは標的溶液が均一に振動子4の表面に流れ込み、振動子4の全面を検査領域として使用することができ、検出素子10の感度を向上できる。
更に、既存の水晶振動子センサーは、発振回路を使用して水晶振動子を励振しているため、水晶振動子の表面の各電極に、同時に、高い電位と低い電位とが印加される。電解質などの溶液中では電極間におけるリーク電流を生じるため、励振させることができない。その結果、振動子の片面しか検出面として使用できない(片面のみが溶液と接触した状態で使用する)。
一方、実施の形態1による検出素子10は、アンテナ5,6およびアンテナ7,8のいずれか一方によって電磁波を振動子4に印加して振動子を励振させるため、アンテナ5,6およびアンテナ7,8のいずれか他方へのリーク電流を考慮する必要がない。その理由は、次のとおりである。検出素子10においては、(1)アンテナ5,6およびアンテナ7,8のいずれか一方のアンテナから電磁波を振動子4に印加し、(2)逆圧電効果を介して振動子を振動し、(3)振動する振動子4の表面に圧電効果による電場が発生し、(4)アンテナ5,6およびアンテナ7,8のいずれか他方のアンテナで発生電場を検出するというように、駆動の工程が時系列的に分かれており、アンテナ5,6およびアンテナ7,8の両方に同時に通電させる必要がないからである。その結果、振動子4の全体を溶液中に浸漬することができ、振動子4の両面を検出面として使用できる。
検出素子10は、主に、癌やアルツハイマー病、糖尿病等の重大な疾患の早期発見や抗体薬剤の創薬のためのバイオセンサーとして用いられる。そのため、血液など夾雑物が含まれる検体からの検出目的物質の高感度な検出や呼気中に含まれる僅かな疾患に起因する特定分子の高感度な検出が可能となる。
また、検出素子10は、バイオセンサーの分野以外に、トライボロジー(摩擦額)分野、エネルギー分野、バイオマテリアル分野、界面活性剤使用分野(洗剤、化粧品、インク等)、ガス成分分析分野、および味覚分析分野等への応用が可能である。
検出素子10においては、基板1は、複数の支持部材12を有し、基板3は、複数の支持部材32を有するが、複数の支持部材12は、少なくとも1個が金属からなっていればよく、複数の支持部材32は、少なくとも1個が金属からなっていればよい。複数の支持部材12の少なくとも1個が金属からなっていれば、アンテナ6を電気的にアンテナ5に接続でき、複数の支持部材32の少なくとも1個が金属からなっていれば、アンテナ8を電気的にアンテナ7に接続できるからである。
また、支持部材12および支持部材32の各々は、円柱形状に限らず、三角柱、四角柱、および五角柱等の形状を有していてもよく、長さ方向に垂直な方向における断面形状は、任意の形状からなっていてもよい。
更に、空間部SPおよび振動子4の平面形状は、流線形に限らず、楕円形状であってもよい。
更に、検出素子10においては、アンテナ5,6が振動子4に電磁場を印加するとともに振動子4の振動信号からなる受信信号を受信するようにしてもよく、アンテナ7,8が振動子4に電磁場を印加するとともに振動子4の振動信号からなる受信信号を受信するようにしてもよい。この場合、振動子4に電磁場を印加するとともに振動子4の振動信号からなる受信信号を受信するアンテナ(=アンテナ5,6およびアンテナ7,8の一方)だけを残し、アンテナ5,6およびアンテナ7,8の他方を削除してもよい。
[実施の形態2]
図12は、実施の形態2による検出素子の概略図である。図12を参照して、実施の形態2による検出素子10Aは、図1から図3に示す検出素子10のアンテナ5,6,7,8をそれぞれアンテナ5A,6A,7A,8Aに代えたものであり、その他は、検出素子10と同じである。
アンテナ5A,7Aは、基板1の凹部11内において支持部材12を覆うように配置される。そして、アンテナ5A,7Aは、相互に分離されている。また、アンテナ5A,7Aの各々は、上述したアンテナ5の導電性薄膜と同じ材料および同じ構造を有する導電性薄膜からなる。
アンテナ6A,8Aは、基板1の凹部11と反対側の表面に配置される。そして、アンテナ6A,8Aは、相互に分離されている。アンテナ6Aは、支持部材12を介してアンテナ5Aに電気的に接続され、アンテナ8Aは、支持部材12を介して電気的に接続される。アンテナ6A,8Aの各々は、上述したアンテナ5の導電性薄膜と同じ材料および同じ構造を有する導電性薄膜からなる。
図13および図14は、それぞれ、実施の形態2におけるガラスプロセスを示す第1および第2の工程図である。なお、図13および図14は、図12に示す基板1と、アンテナ5A,6A,7A,8Aとを含む構造物COMP5を作製する工程図を示す。
図12に示す基板3は、図4および図5に示す工程A−1,A−2,A−3,A−10を順次実行することによって作製される。
図13および図14を参照して、実施の形態2におけるガラスプロセスは、図4および図5に示すガラスプロセスの工程A−5,A−6,A−7,A−8,A−9,A−10を工程A’−5,A’−6,A’−7,A’−8,A’−9に代えたものであり、その他は、図4および図5に示すガラスプロセスと同じである。なお、図13および図14は、図12に示す基板1と、アンテナ5A,6A,7A,8Aとを含む構造物COMP5を作製する工程図を示すので、図4および図5における基板3に代えて基板1を示す。その結果、図4および図5に示す支持部材32は、支持部材12に変えられている。
構造物COMP5の作製が開始されると、上述した工程A−1〜工程A−4が順次実行される。そして、工程A−4の後、導電性薄膜102の表面にレジストを塗布し、その塗布したレジストをフォトリソグラフィによってパターンニングしてレジストパターン115を作製する(工程A’−5)。
そして、レジストパターン115をマスクとして導電性薄膜102をエッチングし、アンテナ6A,8Aを作製する(工程A’−6)。この場合、アンテナ6A,8Aは、金属部材(W)からなる支持部材12(即ち、基板1を厚み方向に貫通した支持部材12)に接して作製される。なお、導電性薄膜102のエッチングは、例えば、上述した工程A−6と同じ方法および条件によって行われる。
工程A’−6の後、基板1の凹部11側の表面にレジストを塗布し、その塗布したレジストをフォトリソグラフィによってパターニングしてレジストパターン116を作製する(工程A’−7)。この場合、基板1の凹部11の端部に形成された傾斜部上に配置されたレジストパターン116の幅wは、およびレジストパターン116の厚みは、それぞれ、上述した工程A−7におけるレジストパターン112の幅wおよびレジストパターン112の厚みと同じである。
図14を参照して、工程A’−7の後、レジストパターン116をマスクとして、基板1の凹部11側の表面の全体に、スパッタリングによってCrおよびPtを順次堆積し、導電性薄膜104を形成する(工程A’−8)。この場合、Crの厚みは、例えば、30〜40nmであり、Ptの厚みは、例えば、100nm〜200nmである。
そして、レジストパターン116を除去し、アンテナ5A,7Aを凹部31内に形成し、構造物COMP5が作製される(工程A’−9)。この場合、レジストパターン116上に形成された導電性薄膜104は、リフトオフによって除去される。なお、レジストパターン116は、上述したレジストパターン112と同じ方法および条件によって除去される。
構造物COMP5が作製されると、その後、図6に示すSOI基板プロセスによって、構造物COMP5の基板1に基板2が接合された構造物COMP6が作製され、図7および図8に示す水晶プロセスによって、図12に示す基板3の支持部材32に振動子4がポリイミド133によって接着された構造物COMP7が作製され、構造物COMP6,COMP7を用いて図9に示すパッケージプロセスを実行することによって、検出素子10Aが作製される。
検出素子10Aにおいては、アンテナ5A,6Aおよびアンテナ7A,8Aのいずれか一方が電磁場を振動子4に印加し、アンテナ5A,6Aおよびアンテナ7A,8Aのいずれか他方が振動子4の振動信号からなる受信信号を受信する。
そして、検出素子10Aにおいては、アンテナ5A,7Aが凹部11内において振動子4の極近傍に配置されているので、振動子4の振動が微弱であっても、振動子4の振動信号からなる受信信号を受信できる。
なお、実施の形態2による検出素子は、検出素子10Aのアンテナ5A,7Aを基板3の凹部31内において支持部材32を覆うように配置し、アンテナ6A,8Aを基板3の凹部31と反対側の表面に配置し、アンテナ6A,8Aを支持部材32(金属部材からなる支持部材32)によってそれぞれアンテナ5A,7Aに電気的に接続したものであってもよい。このような検出素子は、上述した検出素子10Aの製造方法と同じ製造方法によって製造される。そして、このような検出素子においては、アンテナ5A,7Aが凹部31内において振動子4に接触して配置されているので、振動子4の振動が微弱であっても、振動子4の振動信号からなる受信信号を受信できる。
上述したように、実施の形態2による検出素子は、アンテナ5A,6A,7A,8Aが検出素子の厚み方向において振動子4のいずれか一方側に配置された構造からなる。その結果、実施の形態2による検出素子においては、アンテナ5A,7Aが振動子4に接触し、または振動子4の極近傍に配置されるので、振動子4の振動が微弱であっても、振動子4の振動信号からなる受信信号を受信できる。
実施の形態2におけるその他の説明は、上述した実施の形態1における説明と同じである。
[実施の形態3]
図15は、実施の形態3による検出素子の斜視図である。図16は、図15に示す線XVI−XVI間における検出素子の断面図である。
図15および図16を参照して、実施の形態3による検出素子10Bは、図1から図3に示す検出素子10のアンテナ5〜8を削除し、基板3を基板3Aに代え、リード線41〜46を追加したものであり、その他は、検出素子10と同じである。
基板3Aは、複数の支持部材32に代えて複数の支持部材32Aを有する。複数の支持部材32Aの各々は、金属部材からなり、支持部材32と同じ形状を有する。金属部材は、例えば、W等の金属からなる。このように、基板3Aは、全てが金属部材である複数の支持部材32Aを有する。
複数の支持部材32Aの各々は、基板3Aを厚み方向に貫通し、その一部分が凹部31の底面31Aから凹部11側へ突出している。そして、複数の支持部材32Aは、振動子4に接触し、振動子4と支持部材12との距離は、例えば、5μmに設定される。
リード線41〜43の各々は、支持部材12に接続され、リード線44〜46の各々は、支持部材32Aに接続される。
検出素子10Bにおいては、支持部材12および支持部材32Aのいずれか一方は、振動子4に電磁場を印加するアンテナを構成し、支持部材12および支持部材32Aのいずれか他方は、振動子4の振動信号からなる受信信号を受信するアンテナを構成する。従って、検出素子10Bにおいては、支持部材12および支持部材32Aは、アンテナを兼ねる。なお、図15に示すA方向から見た検出素子10Bの平面図は、図3に示す平面図と同じである。
図17は、実施の形態3におけるガラスプロセスを示す工程図である。図17を参照して、ガラスプロセスが開始されると、NEC SCHOTTコンポーネンツ社製の型番がGW4−009−Aであるガラス基板100Aを準備する(工程A’−1)。ガラス基板100Aは、円柱形状を有する複数の金属部材101を所定の間隔で含む。実施の形態3においては、金属部材101によって支持部材32Aを作製するために、ガラス基板100Aは、図4に示すガラス基板100よりも多くの金属部材101を含む。複数の金属部材101の各々については、図4において説明したとおりである。
ガラス基板100Aを準備すると、ガラス基板100Aの両面にレジストを塗布し、その塗布した一方の面のレジストをフォトリソグラフィによってパターニングしてレジストパターン117を作製する(工程A’−2)。または、両面に金属薄膜を成膜した後、両面にレジストを塗布し、その塗布した一方の面のレジストをフォトリソグラフィによってパターニングして、金属薄膜をエッチングすることで、金属マスクパターン117を作製する。
そして、レジストパターン(または金属マスクパターン)117をマスクとして、バッファードフッ酸を用いてガラス基板110Aを、例えば、5μmの深さまでウェットエッチングし、凹部31および支持部材32Aを有する基板3Aを作製する(工程A’−3)。この場合、ウェットエッチングによって、金属部材101の一部分が露出し、支持部材32Aとなる。
なお、工程A’−2,A’−3によって、図15に示す流路13,14を構成する部分、導入口15を構成する部分、および排出口16を構成する部分も作製される。
工程A’−3の後、機械加工によって、基板3Aに送廃液口33を形成する(工程A’−4)。これによって、支持部材32Aを有する基板3A(=構造物COMP8)が作製される。なお、支持部材12を有する基板1(=構造物COMP9)は、工程A’−1、工程A’−2および工程A’−3を順次実行することによって作製される。
構造物COMP8,COMP9が作製されると、その後、図6に示すSOI基板プロセスによって、構造物COMP9の基板1に基板2が接合された構造物COMP10が作製され、図7および図8に示す水晶プロセスによって、構造物COMP8の基板3Aの支持部材32Aに振動子4がポリイミド133によって接着された構造物COMP11が作製され、構造物COMP10,COMP11を用いて図9に示すパッケージプロセスを実行することによって、検出素子10Bが作製される。この場合、図9に示すパッケージプロセスは、基板2と基板3Aとを陽極接合した後に、リード線41〜43を支持部材12に接続し、リード線44〜46を支持部材32Aに接続する工程を含む。
検出素子10Bにおいては、支持部材12および支持部材32Aのいずれか一方が電磁場を振動子4に印加し、支持部材12および支持部材32Aのいずれか他方が振動子4の振動信号からなる受信信号を受信する。
そして、検出素子10Bにおいては、支持部材12および支持部材32Aのいずれか一方が振動子4の極近傍に配置され、支持部材12および支持部材32Aのいずれか他方が振動子4に接触しているので、振動子4の振動が微弱であっても、振動子4の振動信号からなる受信信号を受信できる。
また、検出素子10Bにおいては、アンテナ5〜8およびアンテナ5A,6A,7A,8Aを構成する導電性薄膜を形成する必要がないので、検出素子10,10Aよりも簡単なプロセスによって検出素子10Bを製造できる。
なお、検出素子10Bにおいては、基板3Aは、支持部材32A以外にアンテナを構成しない支持部材を更に有していてもよい。
また、検出素子10Bにおいては、支持部材12および支持部材32Aのいずれか一方が、振動子4に電磁場を印加するとともに振動子4の振動信号からなる受信信号を受信するようにしてもよい。この場合、支持部材12および支持部材32Aのいずれか一方は、導電部材からなり、支持部材12および支持部材32Aのいずれか他方は、導電部材からなっていなくてもよい。
実施の形態3におけるその他の説明は、実施の形態1における説明と同じである。
[実施の形態4]
図18は、実施の形態4による検出素子の斜視図である。図19は、図18に示す線XIX−XIX間における検出素子の断面図である。
図18および図19を参照して、実施の形態4による検出素子10Cは、図15および図16に示す検出素子10Bの基板1を基板1Aに代え、リード線41〜43を削除したものであり、その他は、検出素子10Bと同じである。
基板1Aは、図16に示す基板1の支持部材12を支持部材12Aに代えたものである。支持部材12Aは、凹部11の底面11Aから凹部31の底面31Aの方向へ突出しており、基板1Aと同じガラスからなる。
検出素子10Cにおいては、複数の支持部材32Aの一部が振動子4に電磁場を印加するアンテナを構成し、複数の支持部材32Aの残りが振動子4の振動信号からなる受信信号を受信するアンテナを構成する。例えば、リード線44,45に接続された2つの支持部材32Aが振動子4に電磁場を印加するアンテナを構成し、リード線46に接続された1つの支持部材32Aが振動子4の振動信号からなる受信信号を受信するアンテナを構成する。
図20は、図18に示すB方向から見た検出素子10Cの平面図である。なお、図20においては、支持部材32Aに接続されたリード線(=リード線44〜46)を省略している。また、振動子4は、外形だけを示す。
図20を参照して、複数の支持部材32Aのうち、黒丸で示された支持部材32Aおよび白丸で示された支持部材32Aのいずれか一方が振動子4に電磁場を印加するアンテナを構成し、黒丸で示された支持部材32Aおよび白丸で示された支持部材32Aのいずれか他方が振動子4の振動信号からなる受信信号を受信するアンテナを構成する。黒丸で示された支持部材32Aの個数は、白丸で示された支持部材32Aの個数と同じであっても異なっていてもよい。
図20の(a)においては、黒丸で示された支持部材32Aは、空間部SP内において、流路14および排出口16側に配置された支持部材32Aからなり、白丸で示された支持部材32Aは、空間部SP内において、流路13および導入口15側に配置された支持部材32Aからなる。
図20の(b)においては、黒丸で示された支持部材32Aは、空間部SP内において、白丸で示された支持部材32Aと交互に配置される。
黒丸で示された支持部材32Aが白丸で示された支持部材32Aと交互に配置されることに限らず、黒丸で示された支持部材32Aおよび白丸で示された支持部材32Aは、空間部SP内において、白丸で示された連続する2つの支持部材32Aごとに黒丸で示された1つの支持部材32Aが配置される等の一定の規則性を持って配置されていてもよい。また、黒丸で示された支持部材32Aおよび白丸で示された支持部材32Aは、空間部SP内において、相互にランダムに混在して配置されていてもよい。
このように、検出素子10Cにおいては、複数の支持部材32Aを2つのひと塊の支持部材32Aに分割し、一方のひと塊の支持部材32Aが振動子4に電磁場を印加するアンテナを構成し、他方のひと塊の支持部材32Aが振動子4の振動信号からなる受信信号を受信するアンテナを構成してもよく(図20の(a)参照)、複数の支持部材32Aのうち、分散して配置された複数の第1の支持部材32Aと、分散して配置された複数の第2の支持部材32Aとのうち、一方が振動子4に電磁場を印加するアンテナを構成し、他方が振動子4の振動信号からなる受信信号を受信するアンテナを構成してもよい(図20の(b)参照)。
更に、複数の支持部材32Aのうち、1本の支持部材32Aが振動子4に電磁場を印加するアンテナを構成し、他の1本の支持部材32Aが振動子4の振動信号からなる受信信号を受信するアンテナを構成してもよい。
検出素子10Cは、金属部材101を含まないガラス基板を用いて図4に示す工程A−1,A−2,A−3に従って基板1Aを作製するとともに、図17に示すガラスプロセスに従って基板3Aを作製し、その後、図6に示すSOI基板プロセス、図7および図8に示す水晶プロセスおよび図9に示すパッケージプロセスに従って作製される。この場合、図9に示すパッケージプロセスは、基板2と基板3Aとを陽極接合した後に、リード線44〜46を支持部材32Aに接続する工程を含む。
検出素子10Cにおいては、振動子4に接触している複数の支持部材32Aのうち、一部の支持部材32Aが振動子4に電磁場を印加するアンテナを構成し、他の一部の支持部材32Aが振動子4の振動信号からなる受信信号を受信するアンテナを構成するので、振動子4の振動が微弱であっても、振動子4の振動信号からなる受信信号を受信できる。
なお、実施の形態4による検出素子は、検出素子10Cにおいて、複数の支持部材12Aを金属部材からなる複数の支持部材12(図2参照)に代え、複数の支持部材32Aをガラスからなる複数の支持部材に代え、複数の支持部材12の一部が振動子4に電磁場を印加するアンテナを構成し、複数の支持部材12の他の一部が振動子4の振動信号からなる受信信号を受信するアンテナを構成するようにしてもよい。
この場合、アンテナは、振動子4の極近傍に配置されるので、振動子4の振動が微弱であっても、振動子4の振動信号からなる受信信号を受信できる。
このように、実施の形態4による検出素子は、基板1A,3Aのいずれかを厚み方向に貫通する複数の金属部材によって、支持部材12および支持部材32Aのいずれかを構成するとともに振動子4に電磁場を印加するアンテナと振動子4の振動信号からなる受信信号を受信するアンテナとを構成する。その結果、支持部材12および支持部材32Aのいずれかは、振動子4に接触し、または振動子4の極近傍に配置されるので、振動子4の振動が微弱であっても、振動子4の振動信号からなる受信信号を受信できる。
実施の形態4におけるその他の説明は、実施の形態1,3における説明と同じである。
図21は、この発明の実施の形態における検出素子の他の平面形状を示す図である。なお、図21においては、検出素子10における他の平面形状について説明する。また、図21においては、支持部材12が見えるように振動子4A,4Bの内側を透明なものとして示す。振動子4A,4Bは、上述した振動子4と同じ材料および同じ厚みを有する。
図21の(a)を参照して、導入口15および排出口16は、空間部SP_1の両端部に配置される。空間部SP_1は、流線形の平面形状を有し、軸X1に垂直な方向における寸法が図3に示す空間部SPよりも大きく、軸X1に沿った方向における寸法が空間部SPよりも小さい。
振動子4Aの外形は、円弧部分CIRと、略L字部分LSPとを有する。そして、振動子4Aは、軸X1に対して対称な平面形状を有する。
振動子4Aが空間部SP_1内に配置される結果、振動子4Aは、例えば、7.38mmの面積を有する。即ち、振動子4Aは、振動子4よりも小さい面積を有する。
図21の(b)を参照して、導入口15および排出口16は、空間部SP_2の両端部に配置される。空間部SP_2は、流線形の平面形状を有し、軸X1に垂直な方向における寸法が空間部SP_1よりも大きく、軸X1に沿った方向における寸法が空間部SP_1よりも小さい。
振動子4Bは、円形の平面形状を有する。従って、振動子4Bは、軸X1に対して対称な平面形状を有する。
振動子4Bが空間部SP_2内に配置される結果、振動子4Bは、例えば、7.07mmの面積を有する。即ち、振動子4Bは、振動子4Aよりも小さい面積を有する。
空間部SP_1,SP_2は、空間部SPと同じように流線形の平面形状を有するが、X1軸に垂直な方向の寸法およびX1軸に沿った方向の寸法を変えることによって、振動子4A,4Bの面積を振動子4よりも小さくできる。
従って、空間部SP,SP_1,SP_2の平面形状を流線形の平面形状に設定することによって、検出素子10の寸法を小さくできる。
この発明の実施の形態においては、図21の(a),(b)に示す空間部SP_1,SP_2および振動子4A,4Bを検出素子10A,10B,10Cに適用してもよい。
図22は、空間部の一般的な平面形状を説明するための図である。図22を参照して、この発明の実施の形態における空間部は、一般的に、壁WL1〜WL6を有する平面形状を有する。そして、空間部への入口INと空間部からの出口OUTとを結ぶ線分を軸X2とした場合、壁WL1,WL2,WL5,WL6の各々と軸X2との成す角が鋭角であり、壁WL1と壁WL3との成す角、壁WL2と壁WL4との成す角、壁WL3と壁WL5との成す角および壁WL4と壁WL6との成す角の各々が鈍角である。つまり、この発明の実施の形態における空間部は、入口INと、出口OUTと、入口INの両側に配置された2つの壁WL1,WL2と、出口OUTの両側に配置された2つの壁WL5,WL6と、壁WL1と壁WL5とを結ぶ壁WL3と、壁WL2と壁WL6とを結ぶ壁WL4とを有し、入口INと出口OUTとを結ぶ方向の軸X2と壁WL1,WL2,WL5,WL6の各々との成す角が鋭角であり、隣接する2つの壁の成す角が鈍角である平面形状を有する。
このような平面形状を有する空間部であれば、検出対象物を含む液体が空間部に導入された場合、矩形の平面形状を有する空間部に比べ、液体が空間部内で滞留するのを抑制でき、振動子の平面部分を効率的に使用して検出対象物を検出できるからである。
そして、空間部の平面形状は、軸X2に対して対称であってもよく、軸X2に対して対称でなくてもよい。
また、壁WL1〜WL6の各々は、直線であってもよく、円弧形状であってもよい。壁WL1〜WL6の各々が円弧形状である場合、壁WL1〜WL6の各々は、空間部の内部から外部へ向かって突出した円弧形状からなる。更に、壁WL1〜WL6は、直線の壁と、円弧形状の壁とからなっていてもよい。
上記においては、検出素子10,10A,10B,10Cは、ガラスからなる基板1,3とシリコンからなる基板2とを備えると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、検出素子10,10A,10B,10Cは、同じ種類の基板を備えていてもよい。
また、上記においては、水晶板を研磨およびパターンニングして振動子4を作製すると説明したが、この発明の実施の形態によれば、これに限らず、一般的には、圧電体板を所望の厚みおよび所望の形状に研磨およびパターンニングして振動子4を作製してもよい。
上述した実施の形態によれば、この発明の実施の形態による検出素子は、第1の面と第1の面に対向する第2の面とを有する空間部を含む基材と、空間部の第1の面から第2の面の方向へ突出した第1の支持部材と、空間部の第2の面から第1の面の方向へ突出した第2の支持部材と、空間部内において第1および第2の面の少なくとも1つの面側に配置された第1および第2のアンテナ部材と、空間部内において振動可能に第1のアンテナ部材および/または第2のアンテナ部材の極近傍にまたは接して配置された振動子とを備え、第1および第2のアンテナ部材の一方は、振動子に電磁場を印加し、第1および第2のアンテナ部材の他方は、振動子の振動信号からなる受信信号を受信するものであればよい。
振動子に電磁場を印加するアンテナ部材と、振動子の振動信号からなる受信信号を受信するアンテナ部材とが空間部内に配置されていれば、振動子の振動が微弱であっても、振動子の振動信号からなる受信信号を受信できるからである。なお、この発明の実施の形態においては、「振動子が第1のアンテナ部材および/または第2のアンテナ部材の極近傍に配置される」とは、例えば、振動子と、第1のアンテナ部材および/または第2のアンテナ部材との距離が数十μm以下であることである。
また、この発明の実施の形態による検出素子の製造方法は、第1の凹部と第1の凹部の底面から突出した第1の支持部材とを第1の基板に形成する第1の工程と、第2の凹部と第2の凹部の底面から突出した第2の支持部材とを第2の基板に形成する第2の工程と、第1および第2の凹部の少なくとも1つの凹部内に第1および第2のアンテナ部材を形成する第3の工程と、第3の基板に接着された振動子を接着剤によって第1のアンテナ部材および/または第2のアンテナ部材に接着させた後、第3の基板を除去し、振動子の接着剤が塗布された表面と反対側の表面を露出させる第4の工程と、第1および第2の基板のうちの振動子が接着されていない基板の凹部以外の部分に第4の基板を接合する第5の工程と、第1の凹部と第2の凹部とが対向し、かつ、振動子が接着されている基板の凹部以外の部分と第4の基板とが接するように、第4の基板が接合された基板と、第1および第2の基板のうちの振動子が接着されている基板とを接合する第6の工程と、第6の工程の後、接着剤を除去する第7の工程とを備えていればよい。
この発明の実施の形態による検出素子の製造方法が第1の工程から第7の工程を備えていれば、振動子と、第1および第2のアンテナ部材とを第1および第2の凹部によって形成される空間部内に配置でき、振動子の振動が微弱であっても、振動子の振動信号からなる受信信号を受信できる検出素子を製造できるからである。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、検出素子およびその製造方法に適用される。
1〜3,1A,3A 基板、4,4A,4B 振動子、5〜8,5A,6A,7A,8A アンテナ、10,10A,10B,10C 検出素子、11,31 凹部、11A,31A 底面、12,12A,32,32a,32b,32c,32A 支持部材、13,14 流路、15 導入口、16 排出口、33 送廃液口、41〜46 リード線。

Claims (14)

  1. 第1の面と前記第1の面に対向する第2の面とを有する空間部を含む基材と、
    前記空間部の前記第1の面から前記第2の面の方向へ突出した第1の支持部材と、
    前記空間部の前記第2の面から前記第1の面の方向へ突出した第2の支持部材と、
    前記空間部内において前記第1および第2の面の少なくとも1つの面側に配置された第1および/または第2のアンテナ部材と、
    前記空間部内において振動可能に前記第1のアンテナ部材および/または前記第2のアンテナ部材の極近傍にまたは接して配置された振動子とを備え、
    前記第1の支持部材または前記第2の支持部材は、前記振動子が前記第1の面または前記第2の面に接触するのを防止するように前記振動子を支持し、
    前記第1および第2のアンテナ部材の一方は、前記振動子に電磁場を印加し、
    前記第1および第2のアンテナ部材の一方または他方は、前記振動子の振動信号からなる受信信号を受信する、検出素子。
  2. 前記第1のアンテナ部材は、前記第1の支持部材または前記第2の支持部材を覆うように配置された第1の導電性薄膜からなり、
    前記第2のアンテナ部材は、前記第1の支持部材または前記第2の支持部材を覆うように配置された第2の導電性薄膜からなる、請求項1に記載の検出素子。
  3. 前記第1および第2のアンテナ部材は、前記第1および第2の導電性薄膜が前記第1の支持部材を覆うように配置された第1の構成と、前記第1および第2の導電性薄膜の一方が前記第1の支持部材を覆うように配置され、かつ、前記第1および第2の導電性薄膜の他方が前記第2の支持部材を覆うように配置された第2の構成と、前記第1および第2の導電性薄膜が前記第2の支持部材を覆うように配置された第3の構成とのうちのいずれかの構成からなる、請求項2に記載の検出素子。
  4. 前記空間部外に配置され、前記第1のアンテナ部材と電気的に接続された第3のアンテナ部材と、
    前記空間部外に配置され、前記第2のアンテナ部材と電気的に接続された第4のアンテナ部材とを更に備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の検出素子。
  5. 前記第1の支持部材は、前記第1の面を有する第1の絶縁体を貫通する第1の導体部材を含み、
    前記第2の支持部材は、前記第2の面を有する第2の絶縁体を貫通する第2の導体部材を含み、
    前記第3のアンテナ部材は、前記第1の導体部材または前記第2の導体部材によって前記第1のアンテナ部材に電気的に接続され、
    前記第4のアンテナ部材は、前記第1の導体部材または前記第2の導体部材によって前記第2のアンテナ部材に電気的に接続される、請求項4に記載の検出素子。
  6. 前記第1の支持部材は、前記第1の面を有する第1の絶縁体を貫通するとともに前記第1の面から前記第2の面の方向へ突出した複数の第1の導体部材を含み、
    前記第2の支持部材は、前記第2の面を有する第2の絶縁体を貫通するとともに前記第2の面から前記第1の面の方向へ突出した複数の第2の導体部材を含み、
    前記第1および第2のアンテナ部材の各々は、前記複数の第1の導体部材の少なくとも一部、または前記複数の第2の導体部材の少なくとも一部からなる、請求項1に記載の検出素子。
  7. 前記複数の第1の導体部材の少なくとも一部に電気的に接続された第1のリード線と、
    前記複数の第2の導体部材の少なくとも一部に電気的に接続された第2のリード線とを更に備える、請求項6に記載の検出素子。
  8. 前記第1および第2の支持部材の各々は、前記振動子が前記第1の面または前記第2の面に接触するのを防止する複数の支持部を含む、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の検出素子。
  9. 第1の凹部と前記第1の凹部の底面から突出した第1の支持部材とを第1の基板に形成する第1の工程と、
    第2の凹部と前記第2の凹部の底面から突出した第2の支持部材とを第2の基板に形成する第2の工程と、
    前記第1および第2の凹部の少なくとも1つの凹部内に第1および/または第2のアンテナ部材を形成する第3の工程と、
    第3の基板に接着された振動子を接着剤によって前記第1のアンテナ部材および/または前記第2のアンテナ部材に接着させた後、前記第3の基板を除去し、前記振動子の前記接着剤が塗布された表面と反対側の表面を露出させる第4の工程と、
    前記第1および第2の基板のうちの前記振動子が接着されていない基板の凹部以外の部分に第4の基板を接合する第5の工程と、
    前記第1の凹部と前記第2の凹部とが対向し、かつ、前記振動子が接着されている基板の凹部以外の部分と前記第4の基板とが接するように、前記第4の基板が接合された基板と、前記第1および第2の基板のうちの前記振動子が接着されている基板とを接合する第6の工程と、
    前記第6の工程の後、前記接着剤を除去する第7の工程とを備え
    前記第1の工程において形成された前記第1の支持部材または前記第2の工程において形成された前記第2の支持部材は、前記第7の工程において前記接着剤が除去されることによって、前記振動子が前記第1の凹部の底面または前記第2の凹部の底面に接触するのを防止するように前記振動子を支持する、検出素子の製造方法。
  10. 前記第3の工程において、前記第1のアンテナ部材は、前記第1の支持部材または前記第2の支持部材を覆うように第1の導電性薄膜を形成することによって形成され、
    前記第3の工程において、前記第2のアンテナ部材は、前記第1の支持部材または前記第2の支持部材を覆うように第2の導電性薄膜を形成することによって形成される、請求項9に記載の検出素子の製造方法。
  11. 前記第3の工程において、前記第1および第2のアンテナ部材は、前記第1の支持部材を覆うように前記第1および第2の導電性薄膜を形成する第1のプロセスと、前記第1の支持部材を覆うように前記第1および第2の導電性薄膜の一方を形成し、かつ、前記第2の支持部材を覆うように前記第1および第2の導電性薄膜の他方を形成する第2のプロセスと、前記第2の支持部材を覆うように前記第1および第2の導電性薄膜を形成する第3のプロセスとのうちのいずれかのプロセスによって形成される、請求項10に記載の検出素子の製造方法。
  12. 前記空間部外に配置され、前記第1のアンテナ部材と電気的に接続された第3のアンテナ部材を形成する第8の工程と、
    前記空間部外に配置され、前記第2のアンテナ部材と電気的に接続された第4のアンテナ部材を形成する第9の工程とを更に備える、請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の検出素子の製造方法。
  13. 前記第1の支持部材は、前記第1の基板を貫通する第1の金属部材を含み、
    前記第2の支持部材は、前記第2の基板を貫通する第2の金属部材を含み、
    前記第8の工程において、前記第3のアンテナ部材は、前記第1の金属部材または前記第2の金属部材によって前記第1のアンテナ部材に電気的に接続され、
    前記第9の工程において、前記第4のアンテナ部材は、前記第1の金属部材または前記第2の金属部材によって前記第2のアンテナ部材に電気的に接続される、請求項12に記載の検出素子の製造方法。
  14. 前記第3の工程において、前記第1および第2のアンテナ部材の各々は、厚み方向に貫通する複数の第1の金属部材を含む前記第1の基板、または厚み方向に貫通する複数の第2の金属部材を含む前記第2の基板の一方の面側の一部を除去し、前記複数の第1の金属部材の少なくとも一部を前記第1の基板から露出させ、または前記複数の第2の金属部材の少なくとも一部を前記第2の基板から露出させることによって形成される、請求項9に記載の検出素子の製造方法。
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