JP6950272B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関する。
プリンタや複写機などの画像形成装置では、印刷用紙などのシートが給紙トレイから排紙トレイに至る搬送路を搬送され、搬送路の途中に設けられた画像形成部により、その搬送中のシートに画像が形成される。画像形成部では、たとえば、感光体ドラムの表面に形成されたトナー像がシートに転写された後、定着器での加熱および加圧により、そのトナー像がシートに定着される。
画像形成装置の筐体内には、各部を駆動するためのモータや定着器などの熱源が収容されている。そのため、筐体の側面には、排気口が設けられており、筐体内には、筐体内の熱気を排出するファンが排気口と対向する位置に配置されている。排気口には、複数の羽板で構成されるルーバが設けられている。
小型の画像形成装置は、たとえば、机脇に設置して使用される場合がある。この場合、ファンによる排気口からの排気が排気口が設けられている筐体の側面と垂直な方向に吹き出すと、机に向かって作業しているユーザの顔付近に風が当たり、ユーザが不快に感じる懸念がある。この対策として、従来、複数の羽板を互いに平行かつ後側の端部に近づくほど鉛直方向の下方に下がるように傾斜させることにより、排気口からの排気が斜め後上方に吹き出すようにする技術が知られている。
特開2016−90597号公報
しかしながら、羽板が単純に斜めに設けられた構成では、排気口からの排気を斜め後上方に吹き出させる効果が不十分であった。また、水などの液体が排気口の近傍にかかったときに、液体が排気口から筐体内に浸入しやすい。排気口から筐体内に液体が浸入しにくいように羽板の形状を設計すると、羽板の間を通る排気(風)の圧力損失が大きくなり、排気効率が低下する。
本発明の目的は、排気口から筐体内への液体の浸入を抑制でき、かつ、排気口からの排気を効果的に斜め後上方に吹き出させることができる、画像形成装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成部と、画像形成部を収納する筐体であって、前後方向に延びる側板を有し、側板に当該筐体の内外を連通させる排気口が設けられた筐体と、筐体内に設けられ、筐体内の空気を排気口を通して筐体外に排出するファンと、排気口に設けられた排気グリルとを含み、排気グリルは、排気口を通して排出される空気を前後方向の後向きに偏向する縦フィンと、排気口を通して排出される空気を鉛直方向の上向きに偏向する横フィンと、縦フィンおよび横フィンの上側に設けられ、筐体外に向けて縦フィンおよび横フィンよりも大きく突出して前後方向に延びる庇とを備える。
この構成によれば、筐体の前後方向に延びる側板には、筐体の内外を連通させる排気口が設けられている。また、筐体内には、ファンが設けられており、ファンにより、筐体内の空気が排気口を通して筐体外に排出される。これにより、筐体内に熱気が籠もるのを抑制でき、筐体内の高温化を抑制することができる。
排気口には、縦フィンおよび横フィンを備える排気グリルが嵌められている。縦フィンは、排気口から排出される空気を前後方向の後向きに偏向するよう構成されている。横フィンは、排気口から排出される空気を鉛直方向の上向きに偏向するよう構成されている。そのため、排気口からその斜め後上方に向けて排気を効果的に吹き出させることができる。
また、排気グリルの上端部には、縦フィンおよび横フィンよりも筐体外に向けて突出して前後方向に延びる庇が設けられている。そのため、排気口の上方から排気口に向けて水などの液体が飛散しても、その液体が排気口に降りかかることを庇で阻止でき、排気口から筐体内に液体が浸入することを抑制できる。
本発明によれば、排気口から筐体内への液体の浸入を抑制でき、かつ、排気口からの排気を効果的に斜め後上方に吹き出させることができる。
本発明の一実施形態に係るプリンタの斜視図である。 プリンタの断面図である。 プリンタの右側面図であり、トップカバーが外された状態を示す。 第2側板の左側面図である。 第2フレームの右側面図である。 図3に示される切断面線A−Aにおける断面図である。 第2側板の右側面図であり、排気口および排気グリルの近傍を示す。 第2側板の左側面図であり、排気口および排気グリルの近傍を示す。 図7に示される切断面線B−Bにおける断面図である。 図7に示される切断面線C−Cにおける断面図である。 縦フィンの第1変形例について説明するための断面図である。 縦フィンの第2変形例について説明するための断面図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<プリンタの外観構成>
図1に示されるプリンタ1(画像形成装置の一例)は、モノクロのレーザプリンタである。
プリンタ1の外殻をなす筐体11は、略直方体形状をなし、第1側板12および第2側板13(側板の一例)を備えている。プリンタ1が水平面に設置された状態で、第1側板12および第2側板13は、それぞれ水平面に対してほぼ垂直に立ち上がり、筐体11の幅方向に互いに間隔を空けて対向して配置される。
なお、以下の説明で使用するため、第1側板12および第2側板13がそれぞれ左側および右側となるようにプリンタ1を見て、プリンタ1に対する手前側をプリンタ1の前側と規定し、プリンタ1に対する奥側をプリンタ1の後側と規定する。筐体11の幅方向は、プリンタ1の左右方向と一致する。また、プリンタ1の上下方向は、鉛直方向と一致する。
筐体11は、第1側板12および第2側板13に対する左右方向の内側に、それぞれ樹脂製の第1フレーム14および第2フレーム15を備えている。第1フレーム14と第2フレーム15とは、左右方向に間隔を空けて対向している。第1側板12は、第1フレーム14に左側から当接している。第2側板13は、第2フレーム15に右側から当接している。
筐体11の底部には、給紙トレイ16が抜き差し可能に設けられている。言い換えれば、第1フレーム14と第2フレーム15とに挟まれる空間の下部には、給紙トレイ16の装着位置が設定されており、給紙トレイ16は、その装着位置から前方に引出可能に装着位置に装着されている。給紙トレイ16は、複数枚のプリント用紙などのシートを積み重なった状態で支持可能に構成されている。
装着位置に装着された給紙トレイ16の前端部の上側には、フロントカバー17が設けられている。フロントカバー17は、前側に倒伏して、第1フレーム14と第2フレーム15との間の空間を前方に開放する開位置と、第1側板12と第2側板13とに跨がり、第1フレーム14および第2フレーム15の各前端面の上部および各上端面の前部を覆う閉位置との間を回動して開閉できる。
筐体11は、樹脂製のトップカバー18をさらに備えている。トップカバー18は、第1側板12と第2側板13とに跨がり、第1フレーム14および第2フレーム15の各上端面を覆っている。トップカバー18の左右方向の中央部かつ後寄りの位置には、下側に凹む凹部21が形成されている。凹部21は、平面視矩形状をなし、その底面22は、後方に向かうにつれて下方に傾斜する傾斜面に形成されている。底面22は、トップカバー18の上面における凹部21より前側の部分および閉位置に位置するフロントカバー17の上面とともに、排紙トレイ23を構成している。
<プリンタの内部構成>
第1フレーム14と第2フレーム15との間であって、給紙トレイ16の前端部の上側には、図2に示されるように、給紙機構31が設けられている。給紙機構31には、給紙ローラ32、分離ローラ33および分離パッド34が含まれる。
給紙ローラ32は、左右方向に延びる軸線を中心に回転可能に設けられている。給紙トレイ16が筐体11内の装着位置に装着された状態で、給紙ローラ32の周面は、給紙トレイ16に収容された最上位のシートの前端部の上面に接触する。
分離ローラ33は、給紙ローラ32の前側に配置されて、左右方向に延びる軸線を中心に回転可能に設けられている。
分離パッド34は、給紙トレイ16が筐体11内の装着位置に装着された状態で、分離ローラ33の周面に対して前下側から当接する。
装着位置に装着された給紙トレイ16とトップカバー18との間には、カートリッジ装着位置Pが設定されている。カートリッジ装着位置Pには、プロセスカートリッジ41(画像形成部の一例)が着脱可能に装着される。
プロセスカートリッジ41は、カートリッジフレーム42を備えている。カートリッジフレーム42には、感光体ドラム43、帯電器44、現像器45および転写ローラ46が保持される。以下の説明において、感光体ドラム43、帯電器44、現像器45および転写ローラ46の各位置については、プロセスカートリッジ41がカートリッジ装着位置Pに装着された状態を基準とする。
感光体ドラム43は、カートリッジフレーム42の前端部に、左右方向に延びる軸線を中心に回転可能に設けられている。
帯電器44は、感光体ドラム43の後側に配置されている。帯電器44は、たとえば、ワイヤおよびグリッドを備えるスコロトロン型帯電器である。
現像器45は、感光体ドラム43の前側に配置されている。
転写ローラ46は、感光体ドラム43に対して下側に対向配置されて、左右方向に延びる軸線を中心に回転可能に設けられている。
プロセスカートリッジ41は、フロントカバー17が開位置に位置する状態で、筐体11の外部からカートリッジ装着位置Pに装着することができ、また、カートリッジ装着位置Pから筐体11の外部に離脱させることができる。
筐体11内には、カートリッジ装着位置Pの上側に、露光器51が配置されている。露光器51は、レーザおよびポリゴンミラーなどの光学系を備え、画像データに基づくレーザビームを出射する。この露光器51から出射されるレーザビームは、プロセスカートリッジ41がカートリッジ装着位置Pに装着された状態で、帯電器44と現像器45との間を通して感光体ドラム43の周面に照射される。
また、筐体11内には、カートリッジ装着位置Pの後側に、定着器52(画像形成部の一例)が配置されている。定着器52は、加熱ローラ53および加圧ローラ54を備えている。加熱ローラ53は、左右方向に延びる軸線を中心に回転可能に設けられている。加圧ローラ54は、加熱ローラ53の後下側に配置され、左右方向に延びる軸線を中心に回転可能に設けられている。加圧ローラ54の周面は、加熱ローラ53の周面に接触している。
筐体11内にはさらに、レジストレーションローラ55、排紙ローラ56、第1搬送ローラ57および第2搬送ローラ58が設けられている。
レジストレーションローラ55は、感光体ドラム43および転写ローラ46の前側に配置されている。感光体ドラム43および転写ローラ46とレジストレーションローラ55との間には、所定の距離が空けられている。レジストレーションローラ55は、駆動ローラ61および従動ローラ62の対からなる。駆動ローラ61は、左右方向に延びる軸線を中心に回転可能に、筐体11に保持されている。従動ローラ62は、左右方向に延びる軸線を中心に回転可能に、プロセスカートリッジ41のカートリッジフレーム42に保持されている。プロセスカートリッジ41がカートリッジ装着位置Pに装着された状態で、従動ローラ62の周面は、後上側から駆動ローラ61の周面に接触する。
筐体11には、排紙トレイ23の後端(凹部21の底面22の後端)から上側に延びる壁面63が形成されている。壁面63には、排紙トレイ23の後端に対して上側に間隔を開けた位置に、シートを排紙トレイ23に排出する排紙口64が形成されている。排紙ローラ56は、排紙口64の後側に配置されている。排紙ローラ56は、駆動ローラ65および2個の従動ローラ66,67からなる。駆動ローラ65および従動ローラ66,67は、各周面が互いに接触した状態で、左右方向に延びる軸線を中心に回転可能に設けられている。
第1搬送ローラ57は、給紙機構31の前上側に配置されている。第1搬送ローラ57は、1対の駆動ローラ68および従動ローラ69からなる。駆動ローラ68および従動ローラ69は、各周面が互いに接触した状態で、幅方向に延びる軸線を中心に回転可能に設けられている。
第2搬送ローラ58は、定着器52の後上側かつ排紙ローラ56の後下側の位置に配置されている。第2搬送ローラ58は、1対の駆動ローラ71および従動ローラ72からなる。駆動ローラ71および従動ローラ72は、各周面が互いに接触した状態で、幅方向に延びる軸線を中心に回転可能に設けられている。
そして、筐体11内には、第1搬送パス81、第2搬送パス82、第3搬送パス83および第4搬送パス84が設けられている。
第1搬送パス81は、分離ローラ33と分離パッド34との間から第1搬送ローラ57の間を経由して後上側にU字状に湾曲している。
第2搬送パス82は、第1搬送パス81から後側に延び、レジストレーションローラ55の間、感光体ドラム43と転写ローラ46との間、定着器52の加熱ローラ53と加圧ローラ54との間をこの順に経由している。
第3搬送パス83は、第2搬送パス82から後上側に延び、第2搬送ローラ58の間を経由して前上側にU字状に湾曲し、排紙ローラ56の間を経由して排紙口64に達している。
<プリンタの動作>
シートへの印刷(画像形成)時には、たとえば、給紙トレイ16からシートが送り出される。
給紙トレイ16上からシートが送り出される際には、給紙機構31の給紙ローラ32が左側から見て反時計回りに回転される。給紙ローラ32の回転により、給紙ローラ32の周面と接触しているシートが前側に送り出される。給紙トレイ16上から送り出されたシートは、分離ローラ33と分離パッド34との間を通過することにより1枚ずつに分離されて、第1搬送パス81に進入する。第1搬送パス81に進入したシートは、第1搬送ローラ57から搬送力を受けて、第1搬送パス81を進行する。第1搬送パス81がU字状に湾曲していることにより、第1搬送パス81を進行するシートは、前側にUターンして、第2搬送パス82に進入する。
第2搬送パス82に進入したシートは、第2搬送パス82を後側に進行する。この時点では、レジストレーションローラ55が停止(非回転)しており、シートの先端がレジストレーションローラ55に到達すると、シートの進行が一旦停止する。
一方、感光体ドラム43は、左側から見て時計回りに回転される。感光体ドラム43の回転に伴って、感光体ドラム43の周面(表面)は、帯電器44からの放電により一様に帯電された後、露光器51からのレーザビームにより選択的に露光される。この露光によって、感光体ドラム43の周面から電荷が選択的に除去され、感光体ドラム43の周面に静電潜像が形成される。静電潜像は、現像器45からのトナーの供給により、トナー像に現像される。
トナー像の形成とシートの給送とは、同期をとって行われ、トナー像が転写ローラ46と対向するときにシートが感光体ドラム43と転写ローラ46との間に介在されるタイミングで、レジストレーションローラ55の回転が開始される。転写ローラ46には、転写バイアスが供給されている。シートが感光体ドラム43と転写ローラ46との間を通過する際に、転写バイアスの作用により、感光体ドラム43の表面からシートの上面にトナー像が転写される。
トナー像が転写されたシートは、第2搬送パス82を後側にさらに進行して、定着器52に進入する。定着器52では、シートが加熱ローラ53と加圧ローラ54との間を通過する。その際、加熱および加圧により、トナー像がシートに定着される。これにより、シートへの画像の形成が達成される。画像が形成されたシートは、第2搬送パス82から第3搬送パス83に進入する。
第3搬送パス83に進入したシートは、第2搬送ローラ58から搬送力を受けて、第3搬送パス83を排紙ローラ56に向かって進行する。そして、シートは、排紙ローラ56から排紙トレイ23側に向かう搬送力を受けて、排紙口64から排紙トレイ23上に排出される。
このように、シートへの印刷時には、シートが給紙トレイ16から第1搬送パス81、第2搬送パス82および第3搬送パス83からなるS字状に湾曲した搬送路を搬送される。その搬送の途中でシートに画像が形成されて、画像形成済みのシートが排紙トレイ23上に排出される。
<排気口>
第2側板13には、図3および図4に示されるように、排気口91が設けられている。排気口91は、第2側板13の前後方向の中央よりも後ろ寄りの位置であって、第2側板13の上下方向の上端と中央とに跨がる部分に、筐体11の内外を連通する矩形状(略正方形状)の開口として第2側板13を貫通して形成されている。
排気口91には、排気グリル92が設けられている。排気グリル92については、後に詳述する。
<ファン>
第2側板13の左側に配置される第2フレーム15には、図5および図6に示されるように、ファン(送風機)93が設けられている。ファン93は、図6に示されるように、羽根車94と、羽根車94を回転させるためのファンモータ95とを備えている。
羽根車94は、中心部96の円筒状の周面に複数の羽根97が放射状に設けられた構成のプロペラファンからなる。羽根車94は、ファンモータ95の出力軸に相対回転不能に取り付けられている。そして、ファン93は、羽根車94がファンモータ95の左側に位置して、羽根車94の回転中心となる回転軸線Xが排気口91の前後方向および上下方向の中央と一致する位置またはその近傍の位置で左右方向に延びるように配置されている。
ファンモータ95が駆動されると、羽根車94は、回転軸線Xよりも上側の部分が前後方向の前側から後側に移動するように右側面視で時計回りに回転する。つまり、羽根車94は、筐体11の右側面(図3の視点)から見た場合に右回りに回転する。羽根車94の回転により、羽根車94から左方に流れる気流が発生し、筐体11内の空気が排気口91を通して筐体11外に排出される。
<排気グリル>
排気グリル92は、図7および図8に示されるように、排気口91の周縁に沿った略四角枠状の枠部101と、枠部101内に前後方向に間隔を空けて配置された5枚の縦フィン102と、枠部101内に上下方向に間隔を空けて配置された5枚の横フィン103と、枠部101の上端部から右方に突出する庇104とを一体に備えている。
なお、この実施形態では、縦フィン102および横フィン103の各枚数が5枚である構成を取り上げる。しかしながら、縦フィン102および横フィン103の各枚数は、5枚に限らず、4枚以下であってもよいし、6枚以上であってもよい。また、縦フィン102の枚数と横フィン103の枚数とが一致している必要はなく、縦フィン102の枚数が横フィン103の枚数よりも少なくてもよいし、多くてもよい。
縦フィン102は、図9に示されるように、排気口91を通して排出される空気を後向きに偏向するよう構成されている。具体的には、縦フィン102は、上下方向に延び、かつ、右側の端部に近づくにつれて後方に位置するように左右方向に対して傾斜している。より具体的には、ファン93の回転軸線Xよりも前側に位置する第1フィン群105に含まれる3枚の縦フィン102A,102B,102C(第1フィンの一例)は、上下方向に延び、かつ、右側の端部に近づくにつれて前後方向の後方に位置するように左右方向に対して第1角度αで傾斜している。一方、ファン93の回転軸線Xよりも後側に位置する第2フィン群106に含まれる2枚の縦フィン102D,102E(第2フィンの一例)は、上下方向に延び、かつ、右側の端部に近づくにつれて前後方向の後方に位置するように左右方向に対して第1角度αよりも小さい第2角度βで傾斜している。
縦フィン102の左側の端部は、第2側板13よりも左側に位置し、右側の端部は、第2側板13よりも右側に位置している。これにより、縦フィン102は、第2側板13に対して左側および右側の両側に突出している。
また、縦フィン102の右側の端部には、後方に膨出する膨出部107が上下方向の全長にわたって形成されている。
横フィン103は、図10に示されるように、排気口91を通して排出される空気を上向きに偏向するよう構成されている。具体的には、横フィン103は、前後方向に延び、かつ、右側の端部に近づくにつれて上方に位置するように左右方向に対して傾斜している。
横フィン103の左側の端部は、第2側板13よりも左側に位置し、右側の端部は、第2側板13よりも右側に位置している。これにより、横フィン103は、第2側板13に対して左側および右側の両側に突出している。また、横フィン103の右側の端部は、縦フィン102よりも右方に突出している。そして、横フィン103における縦フィン102よりも右方に突出した部分は、その上面に、右側に向かって下方に傾斜する先端面108を有している。
また、横フィン103は、図7に示されるように、最前位置の縦フィン102よりも前方に延び、最後位置の縦フィン102よりも後方に延びている。そして、排気グリル92の前側の端部で横フィン103の各間が前方に開放され、排気グリル92の後側の端部で横フィン103の各間が後方に開放されている。
庇104は、図10に示されるように、枠部101の上端部から右方に縦フィン102および横フィン103よりも大きく突出している。そして、庇104は、前後方向に枠部101の上端部とほぼ同じ長さで延びている。
また、排気グリル92は、図8と図10に示されるように、縦フィン102および横フィン103の左側に、液体受け部111、第1案内壁112および第2案内壁113を一体に備えている。
図8に示されるように、液体受け部111は、排気グリル92の下端部の前後方向の中央に設けられている。液体受け部111は、上方に開放された容器状をなしている。枠部101の下端部における前後方向の中央部には、図7に示されるように、液体排出口114が左右方向に貫通して形成されている。液体受け部111内と筐体11の外部とは、液体排出口114を介して連通している。
第1案内壁112は、枠部101の前端部の上下方向の中央部と液体受け部111の上方との間で後下がりに傾斜している。
第2案内壁113は、枠部101の後端部の上下方向の中央部と液体受け部111の上方との間で下がりに傾斜している。
<作用効果>
以上のように、筐体11の前後方向に延びる第2側板13には、筐体11の内外を連通させる排気口91が設けられている。また、筐体11内には、ファン93が設けられており、ファン93により、筐体11内の空気が排気口91を通して筐体11外に排出される。これにより、筐体11内に熱気が籠もるのを抑制でき、筐体11内の高温化を抑制することができる。
排気口91には、縦フィン102および横フィン103を備える排気グリル92が設けられている。縦フィン102は、排気口91から排出される空気を前後方向の後向きに偏向するよう構成されている。横フィン103は、排気口91から排出される空気を鉛直方向の上向きに偏向するよう構成されている。そのため、排気口91からその斜め後上方に向けて排気を効果的に吹き出させることができる。
具体的に、ファン93は、排気グリル92に対して左右方向(第2側板13と直交する幅方向)に対向している。そして、縦フィン102は、ファン93の回転軸線Xよりも前側に位置する第1フィン群105と、回転軸線Xよりも後側に位置する第2フィン群106とに分けられる。第1フィン群105に含まれる縦フィン102A,102B,102Cは、右側の端部に近づくにつれて前後方向の後方に位置するように左右方向に対して第1角度αで傾斜している。これにより、縦フィン102A,102B,102Cは、ファン93による送風を前後方向の後向きに偏向することができる。一方、第2フィン群106に含まれる縦フィン102D,102Eは、左右方向に対して第1角度αよりも小さい第2角度βで傾斜している。これにより、縦フィン102D,102Eは、ファン93による送風を前後方向の後向きに第1フィン群105に含まれる縦フィン102A,102B,102Cよりも小さい角度で偏向することができる。
また、縦フィン102の右側の端部には、後方に膨出する膨出部107が形成されている。そのため、縦フィン102の後向きの面に沿って流れる空気は、縦フィン102の間から抜ける直前に膨出部107に沿うことにより前後方向の後向きにさらに偏向される。よって、排気口91から排出される空気が前方に流れることを効果的に抑制でき、排気口91からその斜め後上方に向けて排気を吹き出させることができる。
ファン93は、中心となる回転軸線Xよりも上側の部分が前後方向の前側から後側に移動し、回転軸線Xよりも下側の部分が前後方向の後側から前側に移動するように右側面視で時計回りに回転する。これにより、ファン93による送風は、時計回りに拡散しつつ左右方向の右側に流れる。そのため、ファン93の回転軸線Xよりも上側では、ファン93から右側に流れる空気が後方に拡散し、回転軸線Xよりも下側では、ファン93から右側に流れる空気が前方に拡散する。この前方に拡散する空気を横フィン103の機能により上方に偏向させて、その空気を回転軸線Xよりも上側で後向きに偏向される気流に乗せることができる。よって、排気口91からその斜め後上方に向けて排気をより一層効果的に吹き出させることができる。
排気グリル92の上端部には、縦フィン102および横フィン103よりも筐体11外に向けて突出して前後方向に延びる庇104が設けられている。そのため、排気口91の上方から排気口91に向けて水などの液体が飛散しても、その液体が排気口91に降りかかることを庇104で阻止でき、排気口91から筐体11内に液体が浸入することを抑制できる。
さらに、横フィン103の右側の端部は、縦フィン102よりも右方に突出し、その突出した部分の上面には、右側に向かって下方に傾斜する先端面108が形成されている。そのため、たとえ庇104から縦フィン102を伝って液体が流れても、その液体を先端面108の傾斜で筐体11の外側に導くことができ、液体が横フィン103を伝って筐体11内に浸入することを抑制できる。
また、排気グリル92が液体受け部111、第1案内壁112および第2案内壁113を備えているので、たとえ液体が横フィン103を伝って筐体11内側へ流れても、その液体は、第1案内壁112または第2案内壁113を伝って液体受け部111に集められる。そして、液体受け部111から液体排出口114を介して筐体11の外部に排出される。よって、筐体11内に収容された部材に液体がかかることを抑制できる。
また、縦フィン102、横フィン103および庇104が第2側板13よりも外側に突出しているので、第2側板13が壁面に沿うようにプリンタ1が設置される場合に、その壁面と第2側板13との間に間隔を設けることができる。これにより、排気口91が壁面で閉塞されることを抑制でき、排気口91からの排気経路を確保することができる。その結果、筐体11内の高温化を良好に抑制することができる。
しかも、排気グリル92の前側の端部で横フィン103の各間が前方に開放され、排気グリル92の後側の端部で横フィン103の各間が後方に開放されている。そのため、横フィン103と壁面との隙間が狭くても、排気グリル92の前方および後方への排気経路を確保することできる。よって、筐体11内の高温化を一層良好に抑制することができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、第1フィン群105に含まれる縦フィン102A,102B,102Cは、左右方向に対して同じ第1角度αで傾斜しているとしたが、左右方向に対する傾斜角度を異ならせてもよい。図11に示されるように、縦フィン102A,102B,102Cの各傾斜に沿った延長線が1点で交差するように、縦フィン102A,102B,102Cの左右方向に対する傾斜角度が設定されてもよい。
第2フィン群106に含まれる縦フィン102D,102Eは、左右方向に対して第1角度αよりも小さい第2角度βで傾斜しているとしたが、第2角度βは、0であってもよい。すなわち、図12に示されるように、縦フィン102D,102Eは、左右方向に沿って延びていてもよい。
前述の実施形態では、画像形成装置の一例としてプリンタ1を取り上げたが、本発明が適用される画像形成装置は、単機能のプリンタ1に限らず、画像形成機能および画像読取機能を有するファクシミリ装置や複合機であってもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1:プリンタ
11:筐体
13:第2側板
41:プロセスカートリッジ
52:定着器
91:排気口
92:排気グリル
93:ファン
102(102A〜102E):縦フィン
103:横フィン
104:庇
105:第1フィン群
106:第2フィン群
107:膨出部
108:先端面
X:回転軸線
α:第1角度
β:第2角度

Claims (7)

  1. シートに画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部を収納する筐体であって、前後方向に延びる側板を有し、前記側板に当該筐体の内外を連通させる排気口が設けられた筐体と、
    前記筐体内に設けられ、前記筐体内の空気を前記排気口を通して前記筐体外に排出するファンと、
    前記排気口に設けられた排気グリルとを含み、
    前記排気グリルは、
    前記排気口を通して排出される空気を前記前後方向の後向きに偏向する縦フィンと、
    前記縦フィンと交差して設けられ、前記排気口を通して排出される空気を鉛直方向の上向きに偏向する横フィンと、
    前記縦フィンおよび前記横フィンの上側に設けられ、前記筐体外に向けて前記縦フィンおよび前記横フィンよりも大きく突出して前記前後方向に延びる庇とを備え、
    前記前後方向の前側の端部で前記横フィンの各間が前記前後方向の前方に開放され、前記前後方向の後側の端部で前記横フィンの各間が前記前後方向の後方に開放されるように形成されており、
    前記縦フィンおよび前記横フィンは、前記側板に対して前記外側に突出し、
    前記ファンは、前記排気グリルに対して前記側板と直交する幅方向に対向しており、
    前記縦フィンは、
    前記ファンの回転中心よりも前方に設けられ、前記ファンによる送風を前記前後方向の後向きに偏向する第1フィンと、
    前記ファンの前記回転中心よりも後方に設けられ、前記ファンによる送風を前記前後方向の後向きに偏向しないか、または、前記ファンによる送風を前記前後方向の後向きに前記第1フィンよりも小さい角度で偏向する第2フィンとを含む、
    画像形成装置。
  2. 請求項に記載の画像形成装置であって、
    前記第1フィンは、前記鉛直方向に延び、かつ、前記外側の端部に近づくにつれて前記前後方向の後方に位置するように前記幅方向に対して第1角度で傾斜し、
    前記第2フィンは、前記鉛直方向に延び、かつ、前記外側の端部に近づくにつれて前記前後方向の後方に位置するように前記幅方向に対して前記第1角度よりも小さい第2角度で傾斜する、
    画像形成装置。
  3. 請求項またはに記載の画像形成装置であって、
    前記第1フィンおよび前記第2フィンは、前記外側の端部に前記前後方向の後向きに膨出する膨出部を有している、
    画像形成装置。
  4. 請求項のいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記ファンは、前記回転中心よりも鉛直方向の上側の部分が前記前後方向の前側から後側に移動する方向に回転する、
    画像形成装置。
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記横フィンは、前記外側の端部に近づくにつれて前記鉛直方向の上方に位置するように延び、前記外側の端部の上面に、前記外側に向かって前記鉛直方向の下方に傾斜する先端面を有している、
    画像形成装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記排気グリルは、
    前記排気グリルの下端部の前後方向の中央に設けられた液体受け部と、
    前記排気グリルの前端部の上下方向の中央部から前記液体受け部に向けて下り傾斜した第1案内壁と、
    前記排気グリルの後端部の上下方向の中央部から前記液体受け部に向けて下り傾斜した第2案内壁とを備える、画像形成装置。
  7. 請求項6に記載の画像形成装置であって、
    前記液体受け部内は、前記筐体の外部と連通している、画像形成装置。
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