JP6942906B2 - ストレッチ用スライダー - Google Patents
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Description
球状体101は、内部に、1個の大型のローラーボール101aと、上部カバー101bと、下部カバー101cと、ベヤリングシステム101dと、固定部材101eとを、備えている。
上部カバー101bと、ローラーボール101aとの間には、ベヤリングシステム101dが収納されている。ベヤリングシステム101dは、固定部材101eによって、上部カバー101bと、ローラーボール101aとの間に、収納されている。
図8に示すように、手足スライダで、身体を支持することにより、地面をスライドさせる形での運動を容易とし、様々なエクササイズを可能とするものである。
また、安定性を欠き、一定のストレッチ効果を得られるかどうかが、使用者の膂力等の身体能力に強く依存するという問題があった。
従って、例えば、使用者が十分な膂力を有していない老人や、子供などであった場合、安定してストレッチ効果を得るのは困難であり、場合によっては、怪我をする等の懸念があった。
すなわち、本発明の目的は、コンパクト性、軽量性に優れ、高い安定性、及び滑り性を発揮するストレッチ用スライダーを提供することにある。
より具体的には、表面としての第1の面及び、裏面としての第2の面を有する板状部材と、第2の面に設けられ、水平方向に沿って全方位に板状部材を移動させる複数個のボールローラーと、を備え、かつ、下記1)〜8)の構成を有することを特徴とする。
1)板状部材の平面形状を、円状とする。
2)板状部材の第1の面に、複数層からなる緩衝部材が積層してある。
3)緩衝部材の、板状部材側の面とは反対側の面に、凹凸を設けてあり、当該凹凸の高低差を、5〜30mmの範囲内の値とする。
4)複数層からなる緩衝部材の厚みを10〜40mmの範囲内の値とする。
5)複数のボールローラーの数を5個以上とする。
6)複数個のボールローラーの中心点と、板状部材の縁部との最短距離を15〜30mmの範囲内の値とする。
7)複数個のボールローラーを、少なくとも第2の面の縁に沿って設けてある。
8)複数個のボールローラーを、板状部材の中心点を想定した場合に、その中心点からみて放射状に設けてある。
このような構成によれば、板状部材と実施形態で説明するような工業的に量産されている小型のボールローラーにより、構成するため、コンパクト性、軽量性を向上させることができる。
また、本発明のストレッチ用スライダーによれば、板状部材を用いるとともに、板状部材自体も複数個のボールローラーを介して、床等に安定して置くことができるため、使用時に高い安定性を発揮することができる。
しかも、ストレッチ用スライダーの移動は、ボールローラーを介して行われるため、滑り性に優れ、摩擦係数の高い床面上であっても容易に使用することができる。
また、本発明のストレッチ用スライダーは、上記の通り、簡易な構造であるため、経済性にも優れる。
ストレッチ用スライダーを使用する場合、板状部材の縁部に外力が集中して加わる場合がある。
このように局所的に外力が加わった場合、何の配慮も無いと、ストレッチ用スライダーは、外力が集中した辺りを支点として傾いてしまって、ストレッチ用スライダーの移動に支障が出る場合がある。
これに対し、この好適例のように、複数個のボールローラーを第2の面の縁に沿って設けておけば、板状部材の縁部に外力が集中した場合でも、ボールローラーがこの外力を受け易くなるので、ストレッチ用スライダーが傾く程度を軽減できる。
従って、ストレッチ用スライダーの安定性がより向上し、使用者の膂力等の身体能力への依存性を低減できる。
このように構成することで、板状部材に加わる外力をより分散して受けることができるため、ストレッチ用スライダーの安定性がより向上する。
なお、ボールローラーを、板状部材の縁付近に設けると共に、板状部材の平面的な中心付近に設けてももちろん良い。こうした場合、板状部材の中央付近の強度向上を図ることができる。
このように構成することにより、複数個のボールローラーを板状部材の縁部に所定の設計基準で配置できるので、ストレッチ用スライダーが傾く程度を軽減でき、より安定性を向上させることができる。
なお、上述した構成は、ボールローラーを板状部材に取り付ける際の取り付け強度等を確保するため、板状部材の縁からの逃げ寸法a(図2(c)参照)が必要な場合を考慮したものである。
また、複数個のボールローラーにおける、板状部材の縁部との距離は、全てのボールローラーで同じでも良く、場合によっては、一部で異なっていても良い。
このように構成することで、板状部材が床等から必要以上に離れることを防止できるので、ストレッチ用スライダーが傾く程度を軽減でき、より安定性を向上させることができる。
緩衝部材を積層することで、ストレッチの際の人への衝撃の緩和が図れ、また、手のひら等の人の部位と、ストレッチ用スライダーと密着性が高まる。
従って、ストレッチ用スライダーの安定性がより向上し、使用者の膂力等の身体能力への依存性を低減できる。
なお、上記の緩衝部材は、一層の構成でも良いし、複数層の構成でも良い。こうすることで、緩衝部材の設計自由度が高まるので、好ましい。
このように構成することで、ストレッチの際、手、膝、つま先、足裏等の人の部位を、ストレッチ用スライダーに、より安定した状態で置くことできる。
なお、本発明における最大径とは、板状部材の平面形状に外接する円を描いた場合における、当該外接円の直径を意味する。
このように構成することで、ストレッチの際、手、膝、つま先、足裏等の人の部位を、ストレッチ用スライダーに、より安定した状態で置くことできるとともに、ストレッチ用スライダーに対し、好適な意匠性を付与することができる。
図2(a)、(b)、(c)は、それぞれ本発明のストレッチ用スライダーにおけるボールローラーを説明するために供する図である。
図3(a)、(b)は、本発明のストレッチ用スライダーに設ける凹部を説明するために供する図である。
図4(a)、(b)は、本発明のストレッチ用スライダーに設ける複数個のボールローラーの配置の変形例を説明するために供する図である。
図5(a)は、凹部の他の例を説明するために供する図、図5(b)は、凹凸形状を設ける例を説明するために供する図、図5(c)は、ボールローラーの他の好ましい構造例説明するために供する図である。
図6は、ストレッチ用スライダーの平面形状の他の例を説明するために供する図である。
図7(a)は、従来のストレッチ用スライダーを使用状態と併せて説明するために供する図であり、図7(b)は、従来のストレッチ用スライダーの構造概要を説明するために供する図である。
図8は、従来の手足スライダの使用例を説明するために供する図である。
[第1の実施形態]
第1の実施形態のストレッチ用スライダー10は、板状部材11と、複数個のボールローラー13と、を備えている。板状部材11は、表面としての第1の面11bと、裏面としての第2の面11aと、を有するものである。
板状部材11の構成材料は、特に制限されるものではないが、ストレッチ用スライダー10に要求される寿命、コスト等を考慮し、木材、金属、樹脂、及びセラミックから選ばれた少なくとも1種以上を含むことが好ましい。
例えば、強度を考慮すれば金属が良く、軽量かつ強度を考慮すれば樹脂等が良く、加工性を考慮すれば木材が良い。
なお、板状部材11の厚さは、ストレッチ用スライダー10としての強度が得られる任意の厚みで良く、これに限られないが、例えば10〜50mmの範囲内の値であることが好ましい。
本発明における板状部材11の平面形状は、用途に応じて適宜変更できるが、例えば円状、四角形状、多角形状又は異形状から選択される少なくとも一種とすることが好ましい。
この理由は、上述した形状とすることで、ストレッチの際、手、膝、つま先、足裏等の人の部位を、ストレッチ用スライダー10に、より安定した状態で置くことでき、使用時の姿勢安定性をより高めることができるためである。
また、後の実施形態に示すように、略花びら形状や、略星形状とすることで、ストレッチ用スライダー10に対し、好適な意匠性を付与できるためである。
なお、四角形状や、略星形状等とする場合、角部を曲面に加工をするのが好ましい。
板状部材11の平面形状における最大径を、15〜35cmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる最大径が15cm未満の値となると、ストレッチの際、手、膝、つま先、足裏等の人の部位を、ストレッチ用スライダー10に、安定した状態で置くことが困難となり、安定性が低下するためである。
一方、かかる最大径が35cmを越えた値となると、コンパクト性や、軽量性が低下し、取り回しや持ち運びの容易さを保てない場合があるためである。
従って、板状部材11の平面形状における最大径を18〜32cmの範囲内の値とすることがより好ましく、20〜30cmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、本発明における最大径とは、板状部材11の平面形状に外接する円を想定した場合における、当該外接円の直径を意味する。
また、本発明のストレッチ用スライダー10を構成するに当たり、板状部材11が、第1の面11bに、緩衝部材15を積層することが好ましい。
この理由は、緩衝部材15を積層することで、ストレッチ時の人への衝撃の緩和が図れ、また、手のひら、膝、つま先、足裏等の人の部位のストレッチ用スライダー10への密着性が高まる等の効果が得られるためである。
従って、ストレッチ用スライダーの安定性がより向上し、使用者の膂力等の身体能力への依存性を低減できる。
複数層で構成した場合、一層では所望の厚みを得にくい場合に、別の層で所望の厚みを達成でき、また、各材料の物性を生かした多機能型の緩衝部材15を構成できる等の利点がある。
なお、緩衝部材15の厚さは、ストレッチ用スライダー10の軽量性を保ちつつ、好適な緩衝性が得られる任意の厚みで良く、これに限られないが、例えば10〜40mmの範囲内の値であることが好ましい。
この理由は、適度な緩衝性、及び密着性を得られるとともに、加工性、軽量性及び経済性に優れるためである。
なお、第1の実施形態のストレッチ用スライダー10の場合、緩衝部材15は、板状部材11側から順に設けた第1の緩衝部材15aと、第2の緩衝部材15bとの2層構造としてある。
これに限られないが、第1の緩衝部材15aを例えばウレタンゴムによって構成してあり、第2の緩衝部材15bをエチレンビニルアセテート(EVA)によって構成してある。これに限られないが、第1の緩衝部材15a、第2の緩衝部材15b各々の厚みは、約10mmとしてある。
また、本発明のストレッチ用スライダー10を構成するに当たり、板状部材11の第1の面11bに、手、膝、つまさき、足裏等の人の部位を受ける凹部17又は凹凸19を備えることが好ましい。
図3は凹部17を説明する図である。具体的には、図3(a)は、ストレッチ用スライダー10を、第1の面11b側から見た斜視図である。図3(b)は、図3(a)のP−P線に沿ったストレッチ用スライダー10の断面図である。
なお、第1の面11bに緩衝部材15を積層する場合は、凹部17は緩衝部材15に設けるのが良く、図3の例はその例である。また、図5(b)に凹凸19の例を示してある。
凹部17の深さは、ストレッチ用スライダー10の耐久性を維持でき、かつ、凹部17としての役割が果たせる深さとすることが好ましく、これに限られないが、5〜20mmの範囲内の値とすることが好ましい。
また、凹凸19の高低差は、これに限られないが、5〜30mmの範囲内の値とすることが好ましい。
本発明のストレッチ用スライダー10は、複数個のボールローラー13を、板状部材11の第2の面11aに備えるものである。
このように構成することで、ストレッチ用スライダーの安定性が向上するとともに、使用環境を問わずストレッチ運動を行うことができる。
本発明のストレッチ用スライダー10としては、使用時の安定性を保つため、ボールローラー13の個数、及び配置が重要となる。
また、本発明のストレッチ用スライダー10の使用時は、手のひら、膝、つま先、足裏等の人の部位をおいて使用することから、十分な耐荷重性を有することも重要である。
板状部材11の第2の面11aに配置されるボールローラー13の個数としては、少なくとも3個以上であることが好ましい。
この理由は、配置されるボールローラー13の個数が多いほど、ストレッチ用スライダー10の使用時の姿勢安定性が向上し、使用者の膂力等の身体能力への依存性をより低減させることができるためである。
また、荷重を複数個のボールローラー13に分散することで、ストレッチ用スライダー10全体としての耐荷重性が向上するためである。
従って、ボールローラー13の個数としては、4個以上であることがより好ましく、5個以上とすることがさらに好ましい。
なお、個数が多すぎると、ボールローラー13の材料費が嵩む場合があるが、小型で安価なボールローラー13を多数個用いるという設計方法をとることもできる。
また、ボールローラー13は、少なくとも第2の面11aの縁に沿って設けてあり、然も、均等な位置に設けるのが良い。
この理由は、ボールローラー13の配置が、板状部材11の縁の近くであるほど、板状部材11の縁部の1か所に外力が集中しても、板状部材11は傾きにくくなり、ストレッチ用スライダー10の安定性を維持できるためである。
また、ボールローラー13の配置が均等であるほど、荷重を複数個のボールローラー13に対し、均一に分散することができ、ストレッチ用スライダー10全体としての耐荷重性が向上するためである。
なお、第1の実施形態のストレッチ用スライダー10の場合、4個のボールローラー13は、板状部材11の第2の面11a上であって、平面的な中心点Qを通る直交する2本の線の各々先端で、かつ、板状部材11の縁に沿って設けてある。
また、ストレッチ用スライダー10の安定性を向上させるためには、第2の面11aから、ボールローラー13が突出する高さ、つまりは、第2の面11aと、ボールローラー13の下端が接する面(図2(c)中のR)との距離を、ボールローラー13の動きに支障が無い限り、小さくする方が好ましい。
従って、第2の面11aから、ボールローラー13が突出する高さを5〜30mmの範囲内の値とすることが好ましく、8〜25mmの範囲内の値とすることがより好ましく、10〜20mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、ストレッチ用スライダー10の安定性や、耐荷重性を向上させるために、板状部材11の第2の面11aの中心点Q付近に、ボールローラー13を設けても良い(図示省略)。
このようなボールローラー13は、機械部品メーカから市場に、種々のものが提供されているので、これらの中から選択する。これに限られないが、例えば、(株)ミスミグループ、鍋屋バイテック株式会社等のメーカから提供されているボールローラーの商品群から選ぶことができる。
なお、ボールローラー13は、その形状にもよるが、典型的には、板状部材11に、ビス13a等の固定部材によって取り付ける。又は、後に図5(c)を参照して説明するボールローラーのように、それ自体を板状部材11にねじ込んで固定する。
このように構成することにより、ボールローラー13の軽微な故障や、損傷を、音の変化により発見しやすくなり、不具合が重なったことによる過度な破損等を防ぐことができる。
第2の実施形態のストレッチ用スライダー20(以下、ストレッチ用スライダー(その2)と称する場合がある。)は、板状部材11の第2の面11aに5個のボールローラー13を設けるものである。
5個のボールローラー13は、正五角形の5つの頂点に相当する位置に配置するのが好ましい。
図4(a)に示すように、ボールローラー13を5個用いる場合、4個用いる場合より、板状部材11の座りが良くなるので、ストレッチ用スライダー20の安定性が向上する。
第3の実施形態のストレッチ用スライダー30(以下、ストレッチ用スライダー(その3)と称する場合がある。)は、図4(b)に示すように、板状部材11の第2の面11aに設けるボールローラー13xを、第1の実施形態のものより小型なものとし、かつ、第1の実施形態、第2の実施形態より多くした例である。図示例では、ボールローラーを10個設けている。
この第3の実施形態のストレッチ用スライダー30の場合、複数個のボールローラー13x各々の中心点と、板状部材11の縁部との距離、及び、第2の面11aから、ボールローラー13xが突出する高さを第1の実施形態に比べてさらに小さくできる。
さらには、ボールローラー13xを高密度に設けることができるため、ストレッチ用スライダー30の安定性が向上し、外力が板状部材11の縁の局所に集中して加わっても、ストレッチ用スライダー30の傾きが生じにくい。
なお、第3の実施形態で用いた小型のボールローラーは、単体での耐荷重性が、第1の実施形態、第2の実施形態で用いたボールローラーよりも低下しているが、配置数を増やすことで、ストレッチ用スライダー30全体としての耐荷重性を好適なものとしている。
第4の実施形態のストレッチ用スライダー40(以下、ストレッチ用スライダー(その4)と称する場合がある。)は、図5(c)に示すように、ボールローラーとして、いわゆるボルトタイプと称するボールローラー13sを用いている。
このボルトタイプのボールローラー13sの場合、図2に示したフランジ付きボールローラー13に比べ、平面的寸法が小さくなるという利点が得られる。
具体的には、耐荷重性が同等なもの同士で比較した場合、ボルトタイプのものは、フランジ付きのものと比べ、平面的寸法は約3分の2程度になる。
従って、ボルトタイプのボールローラー13sを用いた第4の実施形態のストレッチ用スライダー40は、第1の実施形態に比べ、ボールローラーを高密度に設けることができると共に、ボールローラーを板状部材の縁に一層近接させて設けることができる。
そのため、複数個のボールローラー13s各々の中心点と、板状部材11の縁部との距離を第1の実施形態に比べてさらに小さくでき、外力が板状部材の縁の局所に集中して加わっても、ストレッチ用スライダー40の傾きが生じにくい。
なお、板状部材11にボールローラー13,13sを設ける際に、図5(c)に示したように、ボールローラー13,13sの一部分を板状部材11に埋め込むための座繰り部11zを板状部材11に設け、この座繰り部を利用してボールローラーを板状部材11に設けても良い。
繰り部11zを用いた分、第2の面11aと、ボールローラー13sの下端が接する面との距離を小さくできるという利点が得られる。
第5の実施形態のストレッチ用スライダー50(以下、ストレッチ用スライダー(その5)と称する場合がある。)の平面図を図6(a)に示す。
第5の実施形態のストレッチ用スライダー50は、6個の丸状の凸部を持ち、花びら状の平面形状を持つものとしてある。
このような平面形状は、板状部材を成型若しくは加工する際に形成すれば良い。ボールローラー13は、6個の丸状の凸部の領域に各々設けてある。
この第5の実施形態のストレッチ用スライダー50は、商品価値を意匠の面で高めることができる。また、ボールローラー13を、6個の丸状の凸部の領域に各々設けてあるため、ストレッチ用スライダー50の床に対する座りや、ストレッチ用スライダー50の縁部の局所に外力が集中的に加わった場合の傾きにくさも高まるという効果も得られる。
第6の実施形態のストレッチ用スライダー60(以下、ストレッチ用スライダー(その6)と称する場合がある。)の平面図を図6(b)に示す。
第6の実施形態のストレッチ用スライダー60は、平面形状を略星形状としたものである。このような平面形状は、板状部材を成型若しくは加工する際に形成すれば良い。ボールローラー13は、星形の5つの凸部の領域に各々設けてある。
この第6の実施形態のストレッチ用スライダー60は、商品価値を意匠の面で高めることができる。また、ボールローラー13を、星形の凸部の領域に各々設けてあるため、ストレッチ用スライダー60の床に対する座りや、ストレッチ用スライダー60の縁部の局所に外力が集中的に加わった場合の傾きにくさも高まるという効果も得られる。
但し、本発明は、特に理由なく、下記の実施例の記載に限定されるものではない。
1.ストレッチ用スライダーの準備
(1)板状部材の準備
板状部材の構成材料として、木製の板(厚さ10mm)、及び4個のフランジつきボールローラー((株)ミスミグループ製、BCHC40)を用意した。
次いで、木製の板を直径20cmの円状へ加工し、電動トリマーを使用して、縁部を、丸みを帯びた、滑らかなものとした。
さらに、第2の面に、ボールローラーの大きさ、及び形状に応じた4つのくぼみを成形した。
図1(c)に示すように、4個のフランジつきボールローラーを、板状部材の第2の面の、4つのくぼみにそれぞれ配置し、ビスを以て固定して、ストレッチ用スライダーとした。
ボールローラーの中心点と、板状部材の縁部との距離は全て25mm、第2の面から、ボールローラーが突出する高さは15mmであった。
(1)軽量性
得られたストレッチ用スライダーの軽量性を、下記基準に沿って評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:重量が400g以下である。
〇:重量が800g以下である。
△:重量が1kg以下である。
×:重量が1kgを超えている。
得られたストレッチ用スライダーを中型のハンドバッグ(高さ:24cm、幅:30cm、マチ幅:8cm)に収容し、ストレッチ用スライダーのコンパクト性を、下記基準に沿って評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:ストレッチ用スライダーを少なくとも4つ以上好適に収容できる。
〇:ストレッチ用スライダーを少なくとも2つ以上好適に収容できる。
△:ストレッチ用スライダーを少なくとも1つ以上好適に収容できる。
×:ストレッチ用スライダーを好適に収容できない。
得られたストレッチ用スライダーの滑り角を、カーペット(ウレタン樹脂との静止摩擦係数0.73)上で計測し、下記基準に沿って評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:計測された滑り角が10°以下である。
〇:計測された滑り角が20°以下である。
△:計測された滑り角が30°以下である。
×:計測された滑り角が30°を超えている。
10代〜50代の男女10人が、得られたストレッチ用スライダーを使用し、手のひら、膝、足裏をスライダーに置く体勢で、30分にわたって、ストレッチ運動を行った。
終了後、下記基準に沿って、使用したストレッチ用スライダーのストレッチ性を評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:10人全員が、好適にストレッチ運動を行うことができた。
〇:1〜2人が、体勢を保つのを困難とし、好適にストレッチ運動を行うことができなかった。
△:3〜5人が、体勢を保つのを困難とし、好適にストレッチ運動を行うことができなかった。
×:5人以上が、体勢を保つのを困難とし、好適にストレッチ運動を行うことができなかった。
参考例2においては、板状部材の第1の面に、板状部材と同一の平面形状を有する緩衝部材を積層したほかは、参考例1と同様に、ストレッチ用スライダーを作製し、評価した。
なお、緩衝部材はEVA樹脂を含む2層構造であり、緩衝部材の厚さは20mmであった。
参考例3においては、板状部材の第1の面に、板状部材と同一の平面形状を有する緩衝部材を積層し、緩衝部材に円状の凹部を設けたほかは、参考例1と同様に、ストレッチ用スライダーを作製し、評価した。
なお、緩衝部材はEVA樹脂を含む2層構造であり、緩衝部材の厚さは20mm、凹部の深さは5mmであった。
実施例4においては、板状部材の第1の面に、板状部材と同一の平面形状を有する緩衝部材を積層し、ボルトタイプのボールローラー((株)ミスミグループ製、BCHL8)を8個用いたほかは、参考例2と同様に、ストレッチ用スライダーを作製し、評価した。
なお、ボールローラーの中心点と、板状部材の縁部との距離は全て15mm、第2の面から、ボールローラーが突出する高さは8mmであった。
比較例1においては、図7に示す、1個の大型のローラーボールを含む構成の、従来のストレッチ用スライダーを使用し、参考例1と同様の基準に沿って軽量性等を評価した。得られた結果を表1に示す。
比較例2においては、図8に示す、第1の手足スライダ、及び第2の手足スライダからなる、従来の手足支持エクササイズシステムを使用し、参考例1と同様の基準に沿って軽量性等を評価した。得られた結果を表1に示す。
すなわち、板状部材と実施形態で説明するような工業的に量産されている小型のボールローラーにより、構成するため、コンパクト性、軽量性に優れ、運搬が容易である。
また、高い安定性を発揮するため、スポーツ選手など、日々の鍛錬を日課とする者が使用する場合はもちろんのこと、十分な膂力を有さない老人や、子供等であった場合でも、容易にストレッチ効果を得られ、幅広い年齢層での使用性が期待される。
しかも、ストレッチ用スライダーの移動は、ボールローラーを介して行われるため、高い滑り性を有し、摩擦係数の高い床面上であっても容易に使用することができる。
さらに、本発明のストレッチ用スライダーは、上記の通り、簡易な構造であるため、経済的にも有利である。
これらのことから、本発明のストレッチ用スライダーは、今後ますます進む高齢化社会の健康対策の有力な器具の一種として、産業上の利用可能性は極めて高いものである。
Claims (8)
- 表面としての第1の面及び、裏面としての第2の面を有する板状部材と、
前記第2の面に設けられ、水平方向に沿って全方位に前記板状部材を移動させる複数個のボールローラーと、を備え、
かつ、下記(1)〜(8)の構成を有することを特徴とするストレッチ用スライダー。
(1)前記板状部材の平面形状を、円状とする。
(2)前記板状部材の前記第1の面に、複数層からなる緩衝部材が積層してある。
(3)前記緩衝部材の、前記板状部材側の面とは反対側の面に、凹凸を設けてあり、当該凹凸の高低差を、5〜30mmの範囲内の値とする。
(4)前記複数層からなる緩衝部材の厚みを10〜40mmの範囲内の値とする。
(5)前記複数のボールローラーの数を5個以上とする。
(6)前記複数個のボールローラーの中心点と、前記板状部材の縁部との最短距離を15〜30mmの範囲内の値とする。
(7)前記複数個のボールローラーを、少なくとも前記第2の面の縁に沿って設けてある。
(8)記複数個のボールローラーを、前記板状部材の中心点を想定した場合に、その中心点からみて放射状に設けてある。 - 前記第2の面から、前記ボールローラーが突出する高さを5〜30mmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1に記載のストレッチ用スライダー。
- 前記板状部材の平面形状における最大径を15〜35cmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のストレッチ用スライダー。
- 前記複数層からなる緩衝部材を、前記板状部材側から順に設けた第1の緩衝部材と、第2の緩衝部材の2層構造とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のストレッチ用スライダー。
- 前記複数層からなる緩衝部材を、それぞれ、ウレタン樹脂、EVA樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、及びアクリル樹脂の少なくとも一種とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のストレッチ用スライダー。
- 前記ボールローラーを、正五角形の頂点に相当する位置に設けてあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のストレッチ用スライダー。
- 前記ボールローラーを、回転に応じて、所定の音を発するものとすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のストレッチ用スライダー。
- 前記ボールローラーの数を、10個以下とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のストレッチ用スライダー。
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