JP6941544B2 - 広告媒体アプリにより表示するコンテンツ上のクリックされたリンク先記述を所定の広告主要件に照らして要件適合であればaspシステムに通知すること - Google Patents
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周知のとおり、スマートフォンやタブレット端末などの情報端末(利用者端末と記すことがある)を利用する人は、アプリストア(AppStoreやGooglePlayなど)からさまざまな機能のアプリをダウンロードしてインストールし、それらアプリを随時に選択起動して活用している。たとえば、さまざまな事業者が提供しているニュースアプリやキュレーションアプリの類は、多くの人々が日常的に活用する超人気アプリとなっている。
つぎのようなアフィリエイト広告サービスが実施されている。たとえば、情報端末のニュースアプリにより利用者に提示されるコンテンツ(ニュース記事)に広告を掲載し、その広告を通じて利用者端末を広告主リソース(広告主が運営する広告主ウエブサイトであったり、広告主が端末利用者に提供する広告主アプリであったりする)に誘導し、その広告主リソースの発信情報に従って利用者が特定の行動をとるとASPシステムにより広告成果があったと判定され、広告主から広告媒体主(この例ではニュースメディア事業者)に成果報酬(広告料)を支払うための処理がASPシステムにより行われる。
ニュースメディア事業者が広告媒体主となるアフリエイト広告の前述した既存技術においては、ニュースアプリにより表示されるニュース記事が広告媒体であり、広告媒体主は広告を掲載しようとするニュース記事について、ASPシステムと事前に通信して広告配信用および広告追跡用の情報を登録する人手による設定操作を行う必要がある。この設定操作はかなり煩雑で面倒である。広告媒体主が「このニュース記事にはこの広告をこのようなレイアウトで組み合わせたい」と考えるのであれば、面倒であっても広告掲載記事についての事前の設定操作を省くわけにはいかない。
この出願の発明者は、ニュースメディアの例で述べると、ニュースアプリにより表示するニュース記事に広告を組み合わせるという考え方をやめ、さまざまな内容の大量のニュース記事を利用者に提示するのに使われるニュースアプリそれ自体を広告媒体と捉え、不特定のニュース記事中のリンク要素のいずれかを利用者がクリックしたときに、当該リンク要素のリンク先記述を所定の広告主要件に照らすことで広告主ビジネスに関連したリンク先かどうかを判定し、所定の広告主要件を満たす場合には、そのことをASPシステムに通知した上で、当該リンク先記述の広告主リソースに誘導するというアフィリエイト広告の新概念を着想した。
上記のようなアプリ提供事業者に対してASPは、「貴社アプリが利用者に提示するコンテンツにアフィリエイト広告用の面倒な事前設定をしなくても、コンテンツ中に意図せずに含まれていた広告主ビジネスに関連したリンク要素を利用者がクリックして広告主リソースに誘導され、その後に広告成果行動が認められると広告主から広告料が支払われる仕組みのアフィリエイトサービス」を説明し、参加を希望するアプリ提供事業者を広告媒体主として登録し、そのアプリを広告媒体主アプリとして登録する。
以上詳しく説明した背景と観点において創作されたこの発明の核心とするところは、つぎの事項(1)〜(8)により特定される方法であると捉えることができる。
(1)アフィリエイトサービスプロバイダ(ASP)が運用するASPシステムと、利用者に提供された広告媒体主に係るアプリ(広告媒体アプリ)が稼働する利用者端末とによって実施されるコンピューティングの方法であること
(2)ASPシステムは、広告媒体アプリ識別子に対応付けした媒体別の広告情報リストを記憶しており、当該広告情報リストは広告識別子と広告主リソース照合記述の対応付け情報を含んだリストであること
(3)利用者端末において広告媒体アプリは、広告媒体主に係る情報提供サーバーと通信し、文書や画像中の種々の視覚要素に種々のリンク先記述が紐付けされた種々のリンク要素が含まれたコンテンツを取得して利用者に提示すること
(4)広告媒体アプリのASP連携モジュールは、利用者端末とASPシステムとを適時に通信させ、当該広告媒体アプリの識別子(a)に対応付けされた広告情報リスト(b)をASPシステムから取得して記憶すること
(5)広告媒体アプリのASP連携モジュールは、利用者端末において提示したコンテンツ中のリンク要素が利用者により指定された場合、当該リンク要素に該当するリンク先記述(c)を取得して誘導前処理を行うこと
(6)誘導前処理においては、取得したリンク先記述(c)が記憶した広告情報リスト(b)中の広告主リソース照合記述のいずれかと所定関係にあるか否かを調べ、リンク先記述(c)が広告識別子(d)に対応付けされた広告主リソース照合記述と所定関係にあると判断した場合、広告媒体アプリ識別子(a)とリンク先記述(c)と広告識別子(d)に基づいてASP連携誘導処理を行うこと
(7)ASP連携誘導処理においては、利用者端末とASPシステムとを通信させ、識別子(a)の広告媒体アプリ上のコンテンツで広告識別子(d)に係るリンク要素が指定されたことを知らせるクリック通知をASPシステムに送信するとともに、利用者端末をリンク先記述(c)に該当する広告主リソースに誘導すること
(8)ASPシステムは、利用者端末から受信したクリック通知に対応したクリック記録を保存しておき、後にネットワークを介して受信する成果報告電文と保存されたクリック記録とに基づいて広告成果を判定すること
実施例として説明する広告媒体アプリは、たとえばニュースアプリやキュレーションアプリの類のアプリであり、App StoreやGoogle Playなどを通じて利用者に当該広告媒体アプリ(文脈により本アプリとも記す)を配布する事業者(広告媒体主)が本アプリ向けの情報提供サーバー(文脈により広告媒体主サーバーあるいは本サーバーとも記す)をインターネット上で運用している。もちろん、この広告媒体主はASPに登録されているとともに、広告媒体主が利用者に提供する広告媒体アプリも登録されている。
(2)リンク要素「大阪城模型」に紐付けられたリンク先記述は、あるショッピングサイトXXX(ウエブサイト)における大阪城模型の商品を掲示しているウエブページのURLである。
(3)リンク要素「大阪城周辺のホテル」に紐付けられたリンク先記述は、ホテルYYYの事業者が一般利用者向けに配布しているホテル予約アプリで大阪城周辺のホテル情報を提示するためのURLスキームである。
(4)リンク要素「難波宮跡公園」に紐付けされたリンク先記述は該当の公式ウエブサイトのURLである。
(5)リンク要素「大阪博物館」に紐付けされたリンク先記述は該当の公式ウエブサイトのURLである。
(6)リンク要素「豊國神社」に紐付けされたリンク先記述は該当の公式ウエブサイトのURLである。
この発明に係るASPシステムは、この発明に係る新規なアフィリエイトサービスに関連して、広告媒体アプリ識別子に対応付けした広告媒体別の広告情報リストを作成して保存している。ASPは、複数の広告媒体主および複数の広告主との契約に基づいて、たとえば、ある広告媒体アプリPについては、広告主Qと広告主Rと広告主Sが広告主として登録され、広告主Qの広告情報qと、広告主Rの広告情報rと、広告主Sの広告情報sとが当該アプリPの広告媒体アプリ識別子に対応付けされて集約されている。それが媒体別の広告情報リストである。
背景技術で説明した既存のアフィリエイトサービスと同様に、広告媒体アプリにはASPからソフトウエア開発キットSDKとして提供されたASP連携モジュールがあらかじめ組み込まれている。ただし、この発明に係るASP連携モジュールの機能は既存アフィリエイトサービスのものとは明確に相違しており、以下のように動作する。
図2に示すのは、広告媒体アプリ識別子が2107535である広告媒体アプリがインストールされた利用者端末においてASPシステムから取得して記憶している広告情報リストの具体例である。識別子2107535の広告媒体アプリに対しては、「XXXショッピング」「YYYホテル」「ZZZブック」「AAA自動車」の4社が広告主として登録されていることが図2に示されている。また図2の例においては、広告主である4社がそれぞれ広告主リソースとして広告主ウエブページと広告主アプリの両方を登録している。
《広告識別子》882172681
《リソースタイプ》ウエブページ
《広告主リソース照合記述》https://www.XXXshopping.co.jp
《ASP連携誘導記述》
https://cks.jp.ap.valuecommerce.com/servlet/referral?sid=2107535&pid=882172681
《広告識別子》871630512
《リソースタイプ》アプリ
《広告主リソース照合記述》YYYhotel://
《ASP連携誘導記述》
http://urls.jp.ap.valuecommerce.com/servlet/referral?sid=2107535&pid=871630512
広告媒体アプリが稼働している利用者端末おいて図1に例示した文書を見ている利用者が6個のリンク要素のいずれかを指定する入力操作(便宜的にクリックとする)を行った場合、広告媒体アプリのASP連携モジュールは、クリックされたリンク要素のリンク先記述を取得し、当該リンク先記述を図2に例示した広告情報に照らして、リンク先が登録された広告主の広告主リソースであるのか否かをまず判断する。つまり、クリックされたリンク先記述が設定された広告主要件に適合するか否かを検証する。
広告主要件の検証は、クリックされたリンク先記述中に、図2に例示した8個の広告主リソース照合記述のいずれかと一致する文字列を含んでいるか否かを調べることにより行う。クリックされたリンク先記述中に図2に示す8個の広告主リソース照合記述のいずれとも一致する文字列が含まれていない場合、当該リンク先記述は広告主リソースとは無関係であると判断し、当該リンク先記述に従って利用者端末をリンク先に誘導する。そのようにASP連携モジュールがプログラム記述されている。
誘導前処理において、クリックされたリンク先記述(ア)が図2の例示した8個の広告主リソース照合記述中の1つの記述(イ)と一致する文字列を含んでいた場合、そのリンク先記述(ア)は広告主リソース照合記述(イ)との関係において広告主要件に適合すると判断される。
図1のコンテンツ例において「大阪城模型」がクリックされると、このリンク要素のリンク先記述はhttps://www.XXXshopping.co.jp/?itemid=22345xxxであり、図2の広告情報リスト中の広告主リソース照合記述https://www.XXXshopping.co.jpと一致する文字列を含んでいるので、広告識別子882172681のレコードとの関係において広告主要件に適合すると判断される。
https://cks.jp.ap.valuecommerce.com/servlet/referral?sid=2107535&pid=8821726XX&vc#url=https%3a%2f%2fwww%2eXXXshopping%2eco%2ejp%2f%3fitemid%3d22345xxx
この後のプロセスは周知慣用のアフィリエイトサービスの既存技術とまったく同じでよい。つまり、上記URLのリクエストをASPシステムがまず受信し、利用者端末において広告媒体アプリ識別子2107535の広告媒体アプリによって表示したコンテンツ中の広告識別子882172681に該当するリンク要素がクリックされたという事象をASPシステムが認知し、これに基づいて生成したユニークなトラッキングキーを含むクリック記録を作成して保存するとともに、このトラッキングキーを利用者端末に送信する。
《参考文献2》特許第3961213号公報 ユーザのアクティビティをトラッキングする電子商取引システム
《参考文献3》特許第4165937号公報 コマーシャルトラッキングシステム及び方法
《参考文献4》特許第4647439号公報 電子商取引においてユーザのアクティビティをトラッキングする方法、トラッキングサーバーサイト
《参考文献5》特許第4960835号公報 アフィリエイト広告管理装置及びアフィリエイト広告管理方法
《参考文献6》特許第5210707号公報 携帯アフィリエイト・トラッキングシステム
《参考文献7》特許第5240903号公報 アフィリエイト広告監視システム及び方法
《参考文献8》特許第5355198号公報 実店舗アフィリエイトシステムのコンピューティングの方法
図1のコンテンツ例において「大阪城周辺のホテル」がクリックされると、このリンク要素のリンク先記述はYYYhotel://area=osakajouであり、図2の広告情報リスト中の広告主リソース照合記述YYYhotel:// と一致する文字列を含んでいるので、広告識別子871630512のレコードとの関係において広告主要件に適合すると判断される。
この後のプロセスは周知慣用のアフィリエイトサービスの既存技術とまったく同じでよい。つまり、利用者端末から上記クリック通知を受信したASPシステムは、利用者端末において広告媒体アプリ識別子871630512の広告媒体アプリによって表示したコンテンツ中の広告識別子882172682に該当するリンク要素がクリックされたという事象を認知し、受信した利用者端末識別情報を含むクリック記録を作成して保存する。
個々の広告識別子に対応付けしてASP連携誘導記述をあらかじめ作成してテーブル化しておくのではなく、ASP連携誘導記述の作成規則をASP連携モジュールおよび広告情報リストにプログラム記述しておく実施形態でも同様な機能を実現することができる。また、広告主リソース照合記述から広告主リソースがウエブページなのかアプリなのかを区別できるので、実施例で示したようなリソースタイプの識別フラグを広告情報リストに含めなくてもよい。
Claims (5)
- つぎの事項(1)〜(8)により特定される方法。
(1)アフィリエイトサービスプロバイダ(ASP)が運用するASPシステムと、利用者に提供された広告媒体主に係るアプリ(広告媒体アプリ)が稼働する利用者端末とによって実施されるコンピューティングの方法であること
(2)ASPシステムは、広告媒体アプリ識別子に対応付けした媒体別の広告情報リストを記憶しており、当該広告情報リストは広告識別子と広告主リソース照合記述の対応付け情報を含んだリストであること
(3)利用者端末において広告媒体アプリは、広告媒体主に係る情報提供サーバーと通信し、文書や画像中の種々の視覚要素に種々のリンク先記述が紐付けされた種々のリンク要素が含まれたコンテンツを取得して利用者に提示すること
(4)広告媒体アプリのASP連携モジュールは、利用者端末とASPシステムとを適時に通信させ、当該広告媒体アプリの識別子(a)に対応付けされた広告情報リスト(b)をASPシステムから取得して記憶すること
(5)広告媒体アプリのASP連携モジュールは、利用者端末において提示したコンテンツ中のリンク要素が利用者により指定された場合、当該リンク要素に該当するリンク先記述(c)を取得して誘導前処理を行うこと
(6)誘導前処理においては、取得したリンク先記述(c)が記憶した広告情報リスト(b)中の広告主リソース照合記述のいずれかと所定関係にあるか否かを調べ、リンク先記述(c)が広告識別子(d)に対応付けされた広告主リソース照合記述と所定関係にあると判断した場合、広告媒体アプリ識別子(a)とリンク先記述(c)と広告識別子(d)に基づいてASP連携誘導処理を行うこと
(7)ASP連携誘導処理においては、利用者端末とASPシステムとを通信させ、識別子(a)の広告媒体アプリ上のコンテンツで広告識別子(d)に係るリンク要素が指定されたことを知らせるクリック通知をASPシステムに送信するとともに、利用者端末をリンク先記述(c)に該当する広告主リソースに誘導すること
(8)ASPシステムは、利用者端末から受信したクリック通知に対応したクリック記録を保存しておき、後にネットワークを介して受信する成果報告電文と保存されたクリック記録とに基づいて広告成果を判定すること - つぎの事項(9)により特定される請求項1に記載の方法。
(9)特定事項(7)のASP連携誘導処理において、利用者端末を誘導すべき広告主リソースを示すリンク先記述(c)が広告主ウエブページのURLである場合、ASP連携モジュールは、利用者端末をASPシステムにリダイレクトしてクリック通知をした後に利用者端末を当該URLの広告主ウエブページにリダイレクトすること - つぎの事項(10)により特定される請求項2に記載の方法。
(10)特定事項(7)のASP連携誘導処理において、利用者端末を誘導すべき広告主リソースを示すリンク先記述(c)が広告主アプリのURLスキームである場合、ASP連携モジュールは、利用者端末において当該URLスキームの広告主アプリを起動するとともにASPシステムにクリック通知を送信すること - 請求項1〜3のいずれかに記載のコンピューティングの方法を実施するようにプログラムされたASPシステム。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のコンピューティングの方法を実施するように利用者端末にインストールされる広告媒体アプリに組み込まれたASP連携モジュール。
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