JP6939842B2 - 焼結鉱の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高炉用原料である焼結鉱の製造方法、特に造粒に供する焼結配合原料の粒子特性に着目して製造した焼結用配合原料を用いて焼結鉱を製造した点に特徴を有する焼結鉱の製造方法に関する。
焼結鉱は、通常、以下の工程により製造される。まず、複数種類の銘柄からなる粉鉄鉱石(一般に、−10mm程度のシンターフィードと呼ばれているもの)に、石灰石や珪石、蛇紋岩等の副原料粉と、ダスト、スケール、返鉱等の雑原料粉と、粉コークス等の固体燃料とを適量ずつ配合して焼結配合原料を得る。次に、得られた焼結配合原料に水分を添加する。そして、水分を添加した焼結配合原料を混合−造粒して焼結用造粒原料を得る。次に、得られた焼結用造粒原料を焼結機に装入して焼成することによって、焼結鉱を得ている。その焼結配合原料は、一般に、水分を含むことで造粒時に互いに凝集して擬似粒子となる。そして、この擬似粒子化した焼結用造粒原料は、焼結機のパレット上に装入されたとき、焼結原料装入層の良好な通気を確保するのに役立ち、焼結反応を円滑に進める。
上述した焼結鉱の製造方法において、従来、造粒が困難な焼結原料に微粉化または超微粉化した原料を添加することで造粒性を向上させる種々の方法が提案されてきた。例えば、特許文献1では、焼結原料のうちの多孔質鉄鉱石を粒径45μm以下の微粉が15%以上含有する粒度になるよう粉砕する焼結鉱の製造方法が開示されている。また、特許文献2では、一部を10μm以下に粉砕して粒度調整した鉄鉱石とペレットフィードとを含む微粉原料を用いた焼結鉱の製造方法が開示されている。さらに、特許文献3では、焼結原料を混練する際、粒径10μm以下の微粒子を添加して混練する焼結原料の事前処理方法が開示されている。さらにまた、特許文献4では、所定構成の竪型粉砕機によりペレットフィードを造粒した、その一部として粒径が10μm以下である極微粒子を含む焼結原料の製造方法が開示されている。
なお、本実施形態における粒径とは、JIS(日本工業規格) Z 8801−1に準拠した公称目開きの篩を用いて篩分けされた粒径であり、例えば、粒径4mm以下とは、JIS Z 8801−1に準拠した公称目開き4mmの篩を全量が通過する粒径をいい、−4mmとも記す。また、JIS(日本工業規格) Z 8801−1で規定される公称目開の最小値は20μmであり、それよりも小さい、たとえば10μm以下の場合は、JIS Z 8825に準拠したレーザ回折・散乱法や、JIS Z 8820−2に準拠した液相重力沈降法で求めた粒径10μm以下の積算分率が略100%である粒径をいう。
特開2007−138244号公報 特開2013−32568号公報 特開2012−162796号公報 国際公開第2013−54471号
しかしながら、これらの方法では、いずれも特定鉱石の処理のみで、特定鉱石以外の他の微粉化していない鉱石と造粒性改善のために添加した微粉化または超微粉化した原料との関係を考慮できていなかった。そのため、そのような焼結配合原料を造粒した場合、粉コークスの燃焼性が阻害され、焼結後の焼結鉱の生産性が低下する問題があった。
本発明の目的は、焼結配合原料の造粒に際し、この焼結配合原料中に超微粉原料を添加して造粒性を改善した場合でも、焼結後における焼結鉱の生産性の低下を防止することができる焼結鉱の製造方法を提案することにある。
前述した従来技術が抱えている課題について鋭意検討を重ねた結果、発明者らは、焼結配合原料に添加する超微粉原料の添加量を最適化するとともに、粉コークスにより外装した疑似粒子を焼結用造粒原料として用いることで、焼結後における焼結鉱の生産性の低下を防止できることを突き止めて、本発明を開発した。
即ち、本発明は、複数種類の銘柄からなる鉄鉱石を含む焼結配合原料を造粒機にて造粒し、得られた焼結用造粒原料を焼結機にて焼成することにより焼結鉱を得る焼結鉱の製造方法において、粒径10μm以下が過半量である超微粉原料を配合して配合後の総量の内の粒径10μm以下を1〜10mass%増加せしめ、その焼結配合原料を造粒するに際しては、粉コークス以外の焼結配合原料を造粒機にて造粒する途中で粉コークスの添加を行うことを特徴とする焼結鉱の製造方法である。
なお、上述したように構成される本発明に係る焼結鉱の製造方法においては、
(1)前記粉コークスを添加してから造粒終了までの時間が、30〜120秒であること、
(2)前記焼結配合原料の造粒に当たっては、粉コークスおよび石灰石または返鉱以外の焼結配合原料の造粒の開始よりも後で、前記粉コークスの添加よりも前に、前記石灰石または返鉱を添加すること、
(3)前記粉コークスとして、10〜120μmの気孔量が0.40cc/g以上である粉コークスを使用すること、
(4)前記造粒は、ドラムミキサーのみを使用して行われること、
がより好ましい解決手段となるものと考えられる。
本発明に係る焼結鉱の製造方法によれば、粒径10μm以下が過半量である超微粉原料を配合して配合後の総量の内の粒径10μm以下を1〜10mass%増加せしめとともに、その焼結配合原料を造粒するに際しては、粉コークス以外の焼結配合原料を造粒機にて造粒する途中で粉コークスの添加を行うことで、超微粉原料により造粒性を改善できると共に、粉コークスの燃焼を促進させることができ、焼結鉱の生産性を改善することが可能となる。
本発明の焼結鉱の製造方法における各工程の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の焼結鉱の製造方法における各工程の他の例を説明するためのフローチャートである。 図1の工程に従って製造した焼結鉱の一例の構成を説明するための図である。 図2の工程に従って製造した焼結鉱の一例の構成を説明するための図である。 表1−1および表1−2のデータから、生産率と外装時間との関係を示すグラフである。 表1−1および表1−2のデータから、超微粉原料0%との比較生産率と外装時間との関係を示すグラフである。 通気性指数JPUの求め方を説明するための図である。
<本発明を開発した経緯について>
本発明では、超微粉粒子を過半量含む超微粉原料を焼結配合原料に添加した際、焼結配合原料の焼結での燃焼が阻害される原因は、焼結での熱源となる粉コークスへの超微粉粒子の被覆であると想到した。ここで、超微粉粒子とは、粒度が−10μm以下(ここでは粒径が10μm以下)の微粒子のことを示しており、成分などで規定されるものではない。これらの粒子は粒径が小さいため、比表面積が高くなり、粒子同士の接触点数を増加させる効果がある。そのため、超微粉粒子は付着性が高く、造粒時に添加することで造粒性を改善する効果がある。
一方、超微粉粒子は、他粒子の開気孔に侵入することが可能である。たとえば、本発明で用いた粉コークスには、一例として、−100μmの開気孔が0.54cc/g含まれているとともに、−10μmの開気孔が0.11cc/g含まれている。そのため、超微粉粒子は、−10μm以下の微粒子であるため、造粒中にこれらの気孔に入りこみやすい。そのため、超微粉粒子が粉コークスの気孔に侵入すると考えられる。粉コークスは気孔が多いほど燃焼が進みやすく、これらの気孔が超微粉粒子で詰まることで燃焼が阻害されることがわかった。
また、超微粉原料を用いなくても、通常の焼結配合原料には10%以下の超微粉粒子が含まれる場合が有るが、超微粉粒子を過半量含む超微粉原料を添加して焼結配合原料の総量に対する超微粉粒子の割合を増加せしめることにより、造粒性がより改善すると同時に燃焼がより阻害されることがわかった。
そこで、本発明では、造粒プロセスの中で超微粉原料と粉コークスとの接触をなるべく減らすことで、粉コークスの燃焼を促進させる技術を開発した。具体的には、下記プロセスを開発して、本発明を達成した。
(1)超微粉原料により造粒が促進された焼結配合原料の造粒後半に、粉コークスを添加することにより、超微粉原料を含む焼結配合原料を粉コークスで外装する。
(2)造粒の後半に、超微粉原料が含まれていない原料(石灰石または返鉱)を添加(外装)し、その後、粉コークスを外装添加する。
<本発明の焼結鉱の製造方法について>
まず、本発明の焼結鉱の製造方法の概略は以下の通りである。すなわち、本発明の特徴は、粒径10μm以下が過半量である超微粉原料を配合して配合後の総量の内の粒径10μm以下を1〜10mass%増加せしめた焼結配合原料の造粒時、造粒途中で粉コークスを添加し、粉コークスを外装する点にある。
上記において、粉コークスを添加してから焼結配合原料の造粒が終了するまでの時間を、30〜120秒とすることが好ましい。また、粉コークスの添加前に石灰石または返鉱を外装すると、焼結での生産性を改善することが可能となるため好ましい。ここで、粉コークスの外装時間とは、粉コークスを添加してから造粒が終了するまでの時間である。ドラムミキサーのように焼結配合原料が造粒機に連続的に装入され、造粒が連続的になされる場合は、トレーサー粒子を用いて造粒機内での滞留時間を求めてもよく、造粒機の内部での焼結配合原料の移動状態を観察して造粒機出口からの距離を時間に換算してもよい。
図1は、本発明の焼結鉱の製造方法における各工程の一例を説明するためのフローチャートである。図1に従って本発明の焼結鉱の製造方法の各工程を説明すると、まず、複数種類の銘柄からなる粉鉄鉱石、超微粉原料、石灰石や珪石、蛇紋岩等の副原料粉、および、スケール、返鉱等の雑原料粉を準備する。この際、超微粉原料の内の超微粉粒子が配合後の総量の内の1〜10mass%となるよう配合する(ステップS1)。同時に、固体燃料としての粉コークスも準備する(ステップS2)。次に、ステップS1で準備した微粉鉄鉱石、超微粉原料、副原料粉および雑原料粉を、適量ずつ配合して焼結配合原料を得る(ステップS3)。ここで、ステップS3で配合された原料は、次のステップS4よりも前に撹拌機を用いて混合撹拌して均一化させるとより好ましい。次に、得られた焼結配合原料に、必要に応じて水分を添加してなる焼結配合原料を混合し、造粒する(ステップS4)。
本発明では、ステップS4での粉コークス以外の焼結配合原料を造粒機にて造粒する途中で、ステップS2で準備した粉コークスを添加する。この際、粉コークスを添加してから焼結配合原料の造粒が終了するまでの時間を、30〜120秒とすることが好ましい。その後、焼結用造粒原料を得(ステップS5)、次に、得られた焼結用造粒原料を焼結機に装入して焼成することによって(ステップS6)、焼結鉱を得ている(ステップS7)。得られた焼結鉱の粒子は、図4に示すように、粉コークスを外装した焼結鉱粒子となっている。
図2は、本発明の焼結鉱の製造方法における各工程の他の例を説明するためのフローチャートである。図2に従って本発明の焼結鉱の製造方法の各工程を説明すると、まず、複数種類の銘柄からなる粉鉄鉱石、超微粉原料、石灰石や珪石、蛇紋岩等の副原料粉、および、スケール、返鉱等の雑原料粉を準備する。この際、超微粉原料の内の超微粉粒子が配合後の総量の内の1〜10mass%となるよう配合する(ステップS1)。このとき、外装に用いる石灰石または変更は別途準備する(ステップS2)。同時に、固体燃料としての粉コークスも準備する(ステップS3)。次に、ステップS1で準備した微粉鉄鉱石、超微粉原料、副原料粉および雑原料粉を、適量ずつ配合して焼結配合原料を得る(ステップS4)。ここで、ステップS4で配合された原料は、次のステップS5よりも前に撹拌機を用いて混合撹拌して均一化させるとより好ましい。次に、得られた焼結配合原料に、必要に応じて水分を添加してなる焼結配合原料を混合し、造粒する(ステップS5)。
本発明では、ステップS5での石灰石または返鉱および粉コークス以外の焼結配合原料を造粒機にて造粒する途中で、ステップS2で準備した石灰石または返鉱を添加し、次いで、ステップS3で準備した粉コークスを添加する(ステップS5)。この際、粉コークスを添加してから焼結配合原料の造粒が終了するまでの時間を、30〜120秒とすることが好ましい。また、粉コークスおよび石灰石または返鉱以外の焼結配合原料の造粒の開始よりも後で、粉コークスの添加よりも前に、前記石灰石または返鉱を添加する。その後、焼結用造粒原料を得(ステップS6)、次に、得られた焼結用造粒原料を焼結機に装入して焼成することによって(ステップS7)、焼結鉱を得ている(ステップS8)。得られた焼結鉱の粒子は、図5に示すように、石灰石または返鉱を外装し、その上に粉コークスを外装した焼結鉱粒子となっている。
実際に以下の試験1および試験2を行い、本発明の焼結鉱の製造方法に必須の構成、および、好適な構成を検討した。
<試験1>(粉コークス外装の効果について)
本試験1では、超微粉原料を添加した際の粉コークスの外装効果を評価した。本例では、超微粉原料はその99.9%以上が粒径10μm以下であり、超微粉原料以外の原料はその4%が粒径10μm以下である。また、以下の表1−1および表1−2に示す比較例および実施例のサンプル(塩基度、SiO:5%一定)を、表1−1および表1−2に示す配合組成を有する焼結配合原料と水(造粒物が7.5%となる水分)をドラムミキサーに入れ、合計5分造粒を行い、焼結用造粒原料を作製した。その後、焼結用造粒原料を、鍋試験機を用いて焼成した。
粉コークスを外装する例では、まず、粉コークス以外の焼結配合原料をドラムミキサーに入れて、粉コークスの外装時間を差し引いた時間、造粒を行った。次に、造粒後の原料に粉コークスを添加し、ドラムミキサーで各外装時間混合して、焼結用造粒原料を作製した。その後、焼結用造粒原料を、鍋試験機を用いて焼成した。なお、本発明の実施例では、超微粉原料として、−10μmである製鉄所で発生する、ダスト・スラジを用いた。
焼結生産性の点では、焼結後のシンターケーキを2mの高さから1回落とした際、粒径が+10mmであるものを成品とし、その重量を(シンターケーキ重量−床敷鉱重量)で除した値を歩留とした。焼結生産率(t/h/m)は、成品重量を焼成時間および試験鍋の断面積で除した値とした。
以下の表1−1および表1−1に試験1の結果を示す。また、図5に、表1−1および表1−2のデータから、生産率と外装時間との関係を示すグラフを示すとともに、図6に、表1−1および表1−2のデータから、超微粉原料0mass%との比較生産率と外装時間との関係を示すグラフを示す。
Figure 0006939842
Figure 0006939842
表1−1および表1−2に示す結果、超微粉原料を1〜10mass%含む焼結配合原料の造粒中に、粉コークスを外装時間30〜120秒で添加して得た焼結造粒原料を焼結して焼結鉱を得た場合、焼結鉱の生産性が向上することが分かった。ここで、外装時間15秒の場合は、粉コークスを分散させる時間が足りず焼成が不均一となり、内容の場合よりは高いが焼結生産率が低下した。また、1〜10mass%の超微粉原料を加えた際の生産率から同外装時間での超微粉原料0mass%の生産率を引いた値を、比較生産率として評価した。この結果、外装時間30秒以上で生産率が改善されることが分かった。なお、超微粉原料の上限を10mass%としたのは、超微粉原料を10mass%を超える量配合すると、超微粉原料の局所偏在が認められ、不良品が増加傾向となるためである。
この結果は以下のように解釈される。焼結試験の通気性は図7に示す通気性指数:JPUを用いて評価可能であり、指数が高いほど通気性が高い。本試験の結果から、超微粉原料を添加することで通気性が改善されることがわかった。さらに、焼結時間に着目すると、粉コークスを造粒開始から入れた際(内装)の場合は通気が改善されても、焼成時間が短くならないが、粉コークスを30〜120秒外装することで、通気性の改善に伴い、焼結時間が短くなる。これは、超微粉原料の添加により、粉コークスの燃焼が阻害されるが、粉コークスを外装することにより燃焼性が改善されたためである。
<試験2>(石灰石または返鉱の外装効果について)
本試験2では、超微粉原料を添加し粉コークスの外装した際の、石灰石または返鉱の外装効果を評価した。本例では、超微粉原料はその99.9%以上が粒径10μm以下であり、超微粉原料以外の原料はその4%が粒径10μm以下である。また、以下の表2に示す実施例のサンプル(塩基度、SiO:5%一定)を、表2に示す配合組成を有する焼結配合原料と水(造粒物が7.5%となる水分)をドラムミキサーに入れ、合計5分造粒を行い、焼結用造粒原料を作製した。その後、焼結用造粒原料を、鍋試験機を用いて焼成をした。なお、実施例23は、表1−2に示すデータと同じである。
粉コークスおよび石灰石または返鉱を外装する際は、粉コークスおよび石灰石または返鉱以外の焼結配合原料をドラムミキサーに入れて、まず、石灰石または返鉱の外装時間を差し引いた時間、造粒を行い、次に、粉コークスの外装時間造粒を行って、焼結造粒原料を作製した。具体的には、実施例41では、石灰石と粉コークス以外の焼結配合原料を4.25分造粒し、その後、石灰石を添加した。次に、0.25分造粒し、粉コークスを添加した。その後1分の造粒を行った。実施例42では、実施例42の石灰石を返鉱で振替えた試験を行った。ドラムミキサーで混合した。焼結生産性の点では、焼結後のシンターケーキを2mの高さから1回落とした際、粒径が+10mmであるものを成品とし、その重量を(シンターケーキ重量−床敷鉱重量)で除した値を歩留とした。焼結生産率(t/h/m)は、成品重量を焼成時間および試験鍋の断面積で除した値とした。結果を以下の表2に示す。
Figure 0006939842
この結果、粉コークスの外装の内部に石灰石または返鉱をさらに外装することで、超微粉原料と粉コークスとの接触を抑制でき、焼結での生産性が改善されることがわかった。
次に、本発明の好適例として、粉コークスの気孔および造粒方法について検討した。
従来、−10μmの超微粉を用いた際にドラムミキサーでの後半の時間に粉コークスを添加する技術が以下のように提案されている。
WO2018/194014では、細粒の粉コークスを用いる際に造粒性が低下する対策として超微粉の添加が検討されている。その際、超微粉を分散するため高速撹拌機による事前処理を用いている。しかしながら、この発明では粉コークスの外装による造粒性改善効果を狙ったものであり、微粉添加時の粉コークスの燃焼性の改善を目的とした開発ではなかった。
WO2011/004907では、平均粒径が10μmである超微粉を加えてドラムミキサーで混合後、ペレタイザー造粒し、最後に粉コークスでコーティングする際に、造粒粒子強度に合わせて外装時間を調整するという発明がされている。この発明では、外装時間が長いと造粒粒子が崩壊し、造粒粒子表層で粉コークスと焼結原料が混在し、燃焼性を悪化または造粒性を悪化することが提案されている。
本発明の効果では、これらの発明とは異なり、粉コークス外装を粉コークスの気孔に超微粉が入り込み、燃焼性を阻害することを抑制する効果を考慮している。
ここで燃焼に大きく寄与する気孔径として、ガスの入りやすさと気孔の比表面積のバランスが重要となる。この関係は物質に依らないと考えられる。特開平10-265857号公報では、焼結鉱と還元ガスの関係が10〜100μmで整理されることが開示されており、粉コークスの燃焼にもその気孔径が有効であると考察した。粉コークスの気孔径10〜100μmの量は、ある一定以上の場合は、その気孔を介した燃焼を活用することが重要となる。本発明では気孔径10〜100μmの粒径が0.40cc/gで効果が発現しており、この気孔量以上で粉コークス外装効果の効果が大きくなることが推定される。
また、本技術では、ドラムミキサーのみによる造粒の場合より効果を得やすい。ドラムミキサーはペレタイザーとは異なり、造粒機内で落下衝撃が加わるため、造粒粒子の破壊効果が大きく、造粒が進行しがたい。そのため、造粒粒子に付着する超微粉がペレタイザーなど強力な造粒をする場合に比べ、剥離しやすいと考えられる。そのため、ドラムミキサーのみによる造粒では、コークスと超微粉を接触させない時間が短い効果を得やすいと考えられる。
ディスクペレタイザーとドラムミキサーの能力の比較については過去鈴木らによって行われている(鈴木ら、鉄と鋼 15(1987)1932)。鈴木らは造粒に影響を及ぼす転動距離で各造粒機の能力を比較しており、同一転動距離でもペレタイザーの造粒能力(粒子径を大きくする能力)が高いことを明らかにしている。
本発明では、上記造粒能力は転動距離による造粒粒子を大きくする効果と造粒機内での擬似粒子を破壊する能力の組合せの能力であり、ドラムミキサーの能力がペレタイザーよりも低い原因はその破壊現象を反映しているものであると想到した。
また、原料の粒度分布から幾何学的に充填しがたい微粉はより造粒粒子に取り込まれ難く、コークスの気孔を埋めることに寄与することが考えられる。粒度分布の指数としてはAndreasen (Gaudin-Schuhmann)分布が知られている(鈴木ら、化学工学論文集、11(1985)4,438)。
Figure 0006939842
D:積算重量割合、Dp:代表径、Dpmax:代表径の最大値、q:Fuller指数
この指数qが0.7に近いほど空隙は幾何学的に充填しやすいことが知られている。表1−1に示す比較例1で用いた原料の配合の場合、q=0.2になることがわかった。細粒を添加することでqは低下する。そのため超微粉を添加することで、充填しがたい超微粉が加わることとなる。粒子間に入らない超微粉は、超微粉のみで凝集するか他粒子の気孔に入り込む。そのため、粉コークスの気孔を埋めてしまう超微粉は存在しやすくなると考えられる。そのため、本発明のように通常配合よりも超微粉を増加させる際には粉コークス外装も効果が大きくなる。
本発明に係る焼結鉱の製造方法によれば、焼結配合原料の造粒に際し、焼結配合原料に超微粉原料を添加して造粒性を改善した場合でも、焼結後における焼結鉱の生産性の低下を防止することができ、この製造方法は例示のものの他、種々の焼結配合原料に対しても適用することが可能である。

Claims (4)

  1. 複数種類の銘柄からなる鉄鉱石を含む焼結配合原料を造粒機にて造粒し、得られた焼結用造粒原料を焼結機にて焼成することにより焼結鉱を得る焼結鉱の製造方法において、
    前記焼結配合原料は、粒径10μm以下が過半量である超微粉原料を配合して配合後の総量の内の粒径10μm以下を1〜10mass%増加せしめ、その焼結配合原料を造粒するに際しては、粉コークス以外の焼結配合原料を造粒機にて造粒する途中で粉コークスの添加を行い、前記粉コークスとして、10〜120μmの気孔量が0.40cc/g以上である粉コークスを使用することを特徴とする焼結鉱の製造方法。
  2. 前記粉コークスを添加してから造粒終了までの時間が、30〜120秒であることを特徴とする請求項1に記載の焼結鉱の製造方法。
  3. 前記焼結配合原料の造粒に当たっては、粉コークスおよび石灰石または返鉱以外の焼結配合原料の造粒の開始よりも後で、前記粉コークスの添加よりも前に、前記石灰石または返鉱を添加することを特徴とする請求項1または2項に記載の焼結鉱の製造方法。
  4. 前記造粒は、ドラムミキサーのみを使用して行われることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の焼結鉱の製造方法。
JP2019094489A 2018-12-26 2019-05-20 焼結鉱の製造方法 Active JP6939842B2 (ja)

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