JP6939672B2 - 導電性粒子の製造方法 - Google Patents

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本発明は、ポリマー粒子表面がグラフェンで被覆されてなる導電性粒子およびその製造方法、ならびに当該導電性粒子を含む導電性樹脂に関する。
グラフェンは炭素原子からなる二次元結晶であり、2004年に発見されて以来非常に注目されている素材である。グラフェンは高導電性・高伝熱性を持つことに加え、高強度/高弾性率、高い移動度、高ガスバリア性、高いフレキシブル性など多くの優れた物理特性を持つ材料であり、また化学的にも安定であることから、電池材料、エネルギー貯蔵材料、電子デバイス、複合材料などの領域で幅広い応用が期待されている。
グラフェンの製造法としては、機械剥離法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、CEG(Crystal Epitaxial Growth)法、酸化還元法などが挙げられる。このうち、酸化還元法(天然黒鉛の酸化処理で酸化黒鉛または酸化グラファイトを得た後、還元反応によりグラフェンを作製する方法)はグラフェンの大量合成が可能であり、グラフェンを産業用途に応用する上で期待されている手法である。
グラフェンの高い導電性能を利用した技術として、グラフェンをフィルム等の樹脂成形物に含有させることで導電性を付与することが試みられている。特許文献1では、ポリマー粒子をグラフェンで被覆してなる導電性粒子を作製し、これをフィルム中に分散させることで導電性フィルムを得ている。
特開2010−245022号公報
特許文献1に記載の方法では、ポリマー粒子を還元されたグラフェンで被覆しており、ポリマー粒子表面がグラフェンで完全に被覆されている。しかし、一般に、樹脂とグラフェンは親和性が低いため、特許文献1に記載の導電性粒子は樹脂中における分散性が低く、得られた導電性フィルムの機械強度や導電性は十分ではなかった。
本発明は、樹脂中への高い分散性を有するグラフェンを用いた導電性粒子を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための本発明は、ポリマー粒子の表面がグラフェンで被覆されてなる導電性粒子であって、グラフェンによる前記のポリマー粒子の平均被覆率が0.40以上0.90以下である導電性粒子である。
本発明の導電性粒子は、ポリマー粒子の表面が一部露出しているために、樹脂中における分散性が向上し、結果として導電性樹脂に用いた場合に樹脂材料全体の抵抗を下げることが可能である。また、樹脂との親和性が高くなるため、導電性樹脂の機械強度も向上させることが出来る。
実施例1で作製した導電性粒子の走査型電子顕微鏡画像である。
<ポリマー粒子>
本発明に用いられるポリマー粒子を構成するポリマーは、特に限定されないが、ポリエステル系ポリマー、ポリアミド系ポリマー、ポリイミド系ポリマー、ポリオレフィン系ポリマーやその他ビニル基の付加重合により合成されるビニル系ポリマー、フッ素系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー、ポリエーテル系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリエーテルケトンケトン系ポリマー、セルロース系ポリマー、芳香族あるいは脂肪族ケトン系ポリマー、天然ゴムや合成ゴムなどのエラストマー、エポキシ樹脂、その他多種多様なエンジニアリングプラスチックなどを挙げることができる。
上述のポリマーの中でも、窒素原子はグラフェンと親和性が高いため、構造中に窒素原子を含むポリマーが好ましい。このようなポリマーを用いることで、特にポリマー粒子に表面処理をしなくてもポリマー粒子表面に窒素原子が存在する状態となるため、グラフェンとの親和性が向上する。また、カルボニル基も比較的グラフェンとの親和性がよいため、ポリマーとしては、窒素とカルボニル基が直接結合したポリアミドが好ましい。ポリアミドとしてはナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610などが例示されるが、中でもナイロン12が特に好ましい。
ポリマー粒子の平均粒径は1μm以上30μm以下であることが好ましい。ポリマー粒子の粒径は大きいほどグラフェンで被覆した際の導電パスが大きくなり、樹脂などに混合した際の導電性が向上するが、大きすぎると分散性と加工性が低くなる。また、小さすぎると、グラフェン被覆率のコントロールが難しくなる上に、凝集しやすく樹脂や溶液に分散させることが困難になる。ポリマー粒子の平均粒径は、より好ましくは5μm以上25μm以下、さらに好ましくは10μm以上20μm以下である。ポリマー粒子の平均粒径は走査型電子顕微鏡により測定することが可能であり、具体的には、後述する測定例1に従って測定するものとする。
ポリマー粒子は、水分散液のゼータ電位が大きいほど被覆されているグラフェンとの固着力が大きくなり界面抵抗が低下する。本発明においては、ポリマー粒子として、水分散液のゼータ電位が3mV以上の粒子を用いることが好ましく、10mV以上の粒子を用いることがより好ましい。ポリマー粒子のゼータ電位は電気泳動散乱光度計により測定され、具体的には後述する測定例2に従って測定するものとする。
<グラフェン>
グラフェンとは、一般には1原子の厚みのsp結合炭素原子のシート(単層グラフェン)のみを指すこともあるが、本明細書においては、単層グラフェンが積層した薄片上の形態を持つ物質を含めてグラフェンと呼称するものとする。
本発明において、グラフェンの面方向の大きさ(グラフェン層に平行な方向の大きさ)に特に制限は無いが、小さすぎるとグラフェン一個あたりの導電パスが短くなるため、グラフェン間の接触抵抗の影響で導電性が悪くなる傾向がある。また、大きすぎるとグラフェンがポリマー粒子を完全に被覆してしまいやすくなる。そのため、本発明におけるグラフェンの面方向の大きさは、好ましくは0.1μm以上10μm以下、より好ましくは0.5μm以上5μm以下、さらに好ましくは0.7μm以上3μm以下である。グラフェンの面方向の大きさは、電子顕微鏡より測定することが可能であり、具体的には後述する測定例3に従って測定するものとする。
本発明に用いるグラフェンの厚みには特に制限は無いが、重量あたりの導電パスを最大化する観点から、薄いほうが好ましく、好ましくは100nm以下、より好ましくは50nm以下、さらに好ましくは20nm以下である。
本発明に用いられるグラフェンは、X線光電子分光法により測定される炭素に対する酸素の元素の比(O/C比)が、0.08以上0.30以下であることが好ましい。グラフェン表面の酸素原子は、グラフェン自体に結合した酸性基や、グラフェン表面に付着した表面処理剤中が有する酸性基に含まれる酸素原子である。このような酸素原子はグラフェンの分散状態を向上させる効果を持ち、グラフェン表面の酸素原子が少なすぎると分散性が悪くなる。グラフェンのO/C比は、より好ましくは0.10以上である。一方、グラフェン表面の酸素原子が多すぎると導電性が低下する。グラフェンのO/C比は、より好ましくは0.20以下であり、さらに好ましくは0.15以下である。
X線光電子分光法では、分離されたグラフェンを真空乾燥機や凍結乾燥機などにより予備乾燥した後、乾燥試料を高真空チャンバー付の測定室に導入し、超高真空中に置いた試料表面に軟X線を照射し、表面から放出される光電子をアナライザーで検出する。この光電子をワイドスキャンおよびナロースキャンで測定し、物質中の束縛電子の結合エネルギー値を求めることで、物質表面の元素情報が得られる。前述のO/C比は、具体的には後述する測定例4に記載する方法で測定することができる。
グラフェンのO/Cは、以下のように測定できる。導電性粒子のポリマー粒子を溶剤で溶解、洗浄した後得られたグラフェンをX線電子分光法によりO/C比を測定する。
<導電性粒子>
本発明の導電性粒子は、ポリマー粒子の表面がグラフェンで被覆されてなる。なお、本明細書において「導電性」とは、体積抵抗率が500Ω・cm以下であることを示し、「導電性粒子」とは、導電性粒子の粉体を30MPaで加圧した状態で、粉体抵抗率測定装置の粉体用プローブ(4探針、リング電極)により測定した体積抵抗率が500Ω・cm以下である粒子を意味する。当該手法により測定される導電性粒子の体積抵抗率は100Ω・cm以下であることが好ましい。
ポリマー粒子の表面は、グラフェンで完全に被覆されていないことが好ましい。本発明の導電性粒子における平均グラフェン被覆率は0.40以上0.90以下である。被覆率0.90より大きいと、樹脂中における分散性が低下するため、導電パスが偏り、導電性が低下する。被覆率0.40より小さいと、導電パスが少ないため、導電性が低下する。平均グラフェン被覆率は0.60以上0.85以下であることがより好ましく、0.70以上0.80以下であることがさらに好ましい。
なお、本明細書においては、導電性粒子表面の面積中における、グラフェンによって被覆されている面積の比率を「グラフェン被覆率」と呼ぶ。グラフェン被覆率は、走査型電子顕微鏡により測定することが可能である。グラフェンにより被覆されている箇所と被覆されていない箇所は、走査電子顕微鏡画像のコントラストから用意に判断することができるため、画像中の粒子表面の全面積のうち、グラフェンが被覆している部分の面積の割合から、グラフェン被覆率を算出することができる。
また、グラフェンは、ポリマー粒子表面に均一に分布していることが好ましい。具体的には、グラフェン被覆率の標準偏差が0.16以下であることが好ましい。グラフェン被覆率の標準偏差は、走査型電子顕微鏡画像で、5μm×5μmの正方形の範囲のグラフェン被覆率をランダムに10箇所測定し、その標準偏差を求めた値である。
平均グラフェン被覆率およびグラフェン被覆率の標準偏差は、具体的には、後述する測定例5に記載する方法で測定するものとする。
導電性粒子のグラフェンによる被覆の厚み(以下、「グラフェン被覆厚」という)は、厚すぎるとグラフェン層間剥離が生じて、樹脂中における分散性が低下する。好ましくは30nm以下、より好ましくは20nm以下、さらに好ましくは10nm以下である。また、グラフェン被覆厚が薄すぎると、導電性粒子の導電性が取れないため、被覆厚3nm以上であることが好ましい。グラフェン被覆厚は透過型電子顕微鏡により測定することが可能であり、具体的には後述する測定例6に従って測定するものとする。
また、ポリマー粒子に対してグラフェンが大きすぎると、一つのグラフェンに複数のポリマー粒子が付着するため、凝集の原因となる。そのため、グラフェンの面方向の大きさはポリマー粒子の平均粒径よりも小さいことが好ましい。一方でポリマー粒子に対してグラフェンが小さすぎると、導電性が得られにくい。より具体的には、導電性粒子を観察した場合に、グラフェンの面方向の大きさの、導電性粒子の平均粒径に対する比(グラフェン/導電性粒子 サイズ比)が0.01以上0.90以下であることが好ましく0.05以上0.70以下であることがより好ましく、0.10以上0.30以下であることがさらに好ましい。グラフェンの面方向の大きさおよび導電性粒子の平均粒径は、後述する測定例1および3に従って測定するものとする。
<導電性樹脂>
本発明の導電性樹脂は、前述の導電性粒子を樹脂中に分散させてなるものである。導電性粒子を樹脂中に分散させる手法に制限は無いが、熱可塑性樹脂と導電性粒子を二軸混練器などで加熱しながら混練し冷却する方法、溶剤中に樹脂と導電性粒子を混合させた後に溶剤を除去する方法、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を硬化前に導電性粒子と混合してから硬化する方法、などが挙げられる。
導電性樹脂に用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン・ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリルエーテルケトン、ウレタン樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリフッ化ビニリデンなどが挙げられる。
また、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、天然ゴムや合成ゴムなどのエラストマーなどが挙げられる。
これらの中でも、エポキシ樹脂を用いることが好適である。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。
また、導電性粒子/樹脂の重量比が高いと、分散性が低くなり、導電性のバラツキが生じる。一方、導電性粒子/樹脂の重量比が低いと、導電性が低下する。導電性粒子/樹脂の重量比は0.25以上2.3以下であることが好ましく、0.67以上1.5以下であることがより好ましい。
また、ポリアミドはエポキシ樹脂との親和性に優れたため、導電性粒子のポリマー粒子としてポリアミド粒子を用い、樹脂としてエポキシ樹脂を用いた導電性樹脂は特に好ましい態様である。
導電性粒子のエポキシ樹脂への分散性を評価するには、導電性粒子/エポキシ樹脂の重量比を1.0とした混合物の粘度評価が指標となる、具体的には、導電性粒子をエポキシ樹脂(硬化前)と混合させてなる混合物の粘度を測定し、その粘度が低すぎると分散性が悪いことが示唆される。当該粘度は6000mPa・s以上であることが好ましい。粘度は、後述する測定例7に従って測定するものとする。
また、導電性粒子/エポキシ樹脂の重量比が1.0の混合物を硬化して得られた導電性樹脂の曲げ強度が低すぎると、衝撃を受けるとき裂など生じやすくなり、実用性がなくなる。その曲げ強度が50MPa以上であることが好ましい。曲げ強度は、後述する測定例8に従って測定するものとする。
樹脂と導電性粒子の混合のために使用する溶剤としては、樹脂を溶解可能であり、真空乾燥などで容易に除去できれば特に制限されないが、グラフェンと親和性が良く、揮発しやすいN−メチルピロリドンが好適に用いられる。
<導電性粒子の製造方法>
本発明における導電性粒子は、一例として、ポリマー粒子を酸化グラフェンで被覆した後、酸化グラフェンを還元する方法により製造することができる。
ポリマー粒子を酸化グラフェンで被覆するためには、まずポリマー粒子と酸化グラフェンを溶剤中で混合するが、酸化グラフェンは、当該混合前に微細化処理を行うことが好ましい。微細化処理の方法は特に限定はないが、複数のビーズやボールなどの粉砕メディアを酸化グラフェン分散液と混合し、粉砕メディア同士を衝突させることにより酸化グラフェンを破砕し分散させる手法の場合、酸化グラフェン同士の凝集を誘発するため、粉砕メディアを用いずに分散液に強いせん断力を与えるメディアレス分散法が好ましく用いられる。メディアレス分散法の好ましい一例として、酸化グラフェン分散液に超音波を印加して微細化する手法が例示される。
酸化グラフェンを微細化処理する際、あるいはポリマー粒子と酸化グラフェンを溶剤中で混合する際に使用する溶剤としては、酸化グラフェンと非常に親和性の良い水が適している。
ポリマー粒子と、酸化グラフェンを溶剤中で混合する混合手法としては、マグネチックスターラー、メカニカルスターラー、遊星式ボールミル、ビーズミル、高速攪拌機、プラネタリーミキサー、フィルミックス(登録商標:プライミクス社)などが挙げられる。グラフェンを効率よく剥離させてポリマー粒子の表面に付着させるという点では高いせん断力が掛けられる攪拌機が適しており、特に周速5m/s以上で攪拌できる攪拌機がより適しているため、2000rpmで攪拌が可能な高速攪拌機が適している。
このように混合することにより、表面に酸化グラフェンが十分付着したポリマー粒子が得られ、さらに分散液から溶剤を除去することにより、導電性粒子前駆体粒子(以下、単に「前駆体粒子」という)を得ることができる。溶剤を除去する手法は限定されないが、ガラス基板などの平滑な基盤に塗布しホットプレートで加熱する手法、ロータリーエバポレータにより留去する手法、スプレードライ、凍結乾燥などが挙げられる。中でも、偏析が少ない状態で溶剤を除去できる点で、スプレードライ、凍結乾燥が好ましい。
また、当該導電性粒子前駆体の酸化グラフェンを還元することで、導電性粒子を得ることができる。酸化グラフェンの還元手法は特に限定されないが、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)やヒドラジン(N)などの還元剤による化学還元、レーザー光・フラッシュ光・紫外線・マイクロ波などの光源や電磁波を酸化グラフェンに吸収させた際に発生する熱により還元する光誘起熱還元、オーブンなどによる加熱還元などが挙げられる。熱による還元の場合、還元反応の際に酸化グラフェンから二酸化炭素が脱離するため、グラフェン構造から炭素が抜けて導電性が低くなる傾向がある。一方、化学還元による還元では熱による還元よりもグラフェン構造が壊れにくいため、還元手法としては化学還元の方が好ましい。
化学還元の還元剤としては、有機還元剤、無機還元剤が挙げられる。有機還元剤としてはアルデヒド系還元剤、ヒドラジン誘導体還元剤、アルコール系還元剤が挙げられ、中でもアルコール系還元剤は比較的穏やかに還元することができるため、特に好適である。アルコール系還元剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ベンジルアルコール、フェノール、エタノールアミン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、などが挙げられる。無機還元剤としては亜ジチオン酸ナトリウム、亜ジチオン酸カリウム、亜リン酸、水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジンなどが挙げられる。還元後の洗浄の容易さからは無機還元剤を用いる方が好ましく、中でも亜ジチオン酸ナトリウム、亜ジチオン酸カリウムは、官能基を比較的保持しながら還元できるので、好適である。
化学還元をする際には、被覆した酸化グラフェンがポリマー粒子から遊離する前に還元できることが好ましいため、予め溶剤中に還元剤を溶解し、還元反応に適した温度にした状態で、酸化グラフェンとポリマー粒子の複合体を投入することが好ましい。
還元が終わった後は、濾過・遠心分離を繰り返すことで洗浄し、乾燥することで、導電性粒子を得ることが出来る。
〔測定例1:ポリマー粒子・導電性粒子の平均粒径〕
ポリマー粒子・導電性粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社、S−5500)を用いて測定した。粒子をカーボンテープに付着させて、粒子が観察しやすいように300倍〜3000倍の範囲で適宜調節して観察した。そして、各粒子の最も長い部分の長さ(長径)と最も短い部分の長さ(短径)を測定し、(長径+短径)/2で求められる数値を粒子径とした。このようにして、視野を変えながらランダムに50個の粒子の粒子径を測定し、その平均値を求めた。
〔測定例2:ポリマー粒子のゼータ電位〕
ポリマー粒子に水を添加し、0.1質量%の濃度に調整し、水分散液中におけるゼータ電位測定を行った。装置は大塚電子(株)製 電気泳動光散乱光度計ELS−Z2を使用した。レーザー・ドプラー電気泳動法により、測定は2回行い、2回の平均値をポリマー粒子のゼータ電位とした。
〔測定例3:グラフェン面方向の大きさ〕
溶剤としてN−メチルピロリドンを用いて、0.002wt%にまで希釈し、ガラス基板上に滴下・乾燥した。キーエンス社製レーザー顕微鏡VK−X250で基板上に付着したグラフェンを観察して、グラフェン小片の最も長い部分の長さ(長径)と最も短い部分の長さ(短径)をランダムに50個測定し、(長径+短径)/2で求められる数値の平均値をグラフェン面方向の大きさとした。
ポリマー粒子の表面に被覆されたグラフェンの面方向の大きさは、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社、S−5500)を用いて測定した。導電性粒子の粉末を、カーボンテープに付着させて、粒子が観察しやすいように300倍〜10000倍の範囲で適宜調節してポリマー粒子を被覆しているグラフェンを観察し、グラフェンの最も長い部分の長さ(長径)と最も短い長さ(短径)をランダムに50個測定し、(長径+短径)/2で求められる数値の平均値をグラフェンの面方向の大きさとした。
〔測定例4:グラフェンのO/C比〕
ポリマー粒子としてナイロン12粒子を用いた場合はぎ酸(98質量%)で溶解し、ポリスチレン粒子を用いた場合はアセトンで溶解し、洗浄した後得られたグラフェンを、真空乾燥により乾燥して、グラフェン粉末を得た。このグラフェンのO/C比を、X線光電子測定Quantera SXM(PHI社製)を使用して測定した。励起X線は、monochromatic Al Kα1,2 線(1486.6eV)であり、X線径は200μm、光電子脱出角度は45°である。炭素原子に基づくC1sメインピークを284.3eVとし、酸素原子に基づくO1sピークを533eV付近のピークに帰属し、各ピークの面積比からO/C比を求めた。
〔測定例5:グラフェン被覆率〕
導電性粒子を、走査電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社、S−5500)により3千倍〜40万倍にて観察し、観察像を二次元平面画像とみなした上でポリマー粒子の面積に占めるグラフェン被覆部分の面積から平均被覆率を算出した。この操作をランダムに選択した導電性粒子50個について行い、その平均値をグラフェン被覆率とした。
また、走査型電子顕微鏡画像で、5μm×5μmの正方形の範囲のグラフェン被覆率をランダムに10箇所測定し、その標準偏差をグラフェン被覆率の標準偏差として算出した。
〔測定例6:グラフェン被覆厚〕
導電性粒子をエポキシ樹脂と混練し、PETフィルムに塗布した後、硬化させて樹脂包埋した。このフィルムごと、イオンミリング装置(日立製作所、IM4000)によりミリングして、樹脂及びポリマー粒子の断面を出して測定サンプルを作製した。このサンプルを、透過型電子顕微鏡(日本電子製 ARM200F)を用いて観察し、ポリマー粒子表面上に存在するグラフェンのうち最も厚い部分と最も薄い部分の厚みの平均値をランダムに10個のポリマー粒子について測定し、その平均値をグラフェン被覆厚とした。
〔測定例7:粘度〕
エポキシ樹脂Quetol−812(日新EM社)と、導電性粒子を10g:10gで混合して、Brookfield DV−E(Brookfield AMETEK製)を使用し、粘度測定を行った。せん断速度0.84(1/s)における粘度値を読み取った。
〔測定例8:曲げ強度〕
エポキシ樹脂Quetol−812(日新EM社)100mlと、硬化剤MNA(日新EM社)89mlと、促進剤DMP−30(日新EM社)3mlとを混合した液を調製した。上記混合液と、本発明の複合導電性粒子を1g:1gで混合した導電性樹脂を、40℃で48時間硬化させ、80×10×4(mm)寸法の試験片を加工し、JIS K 7171(2008)に従って曲げ強度を測定した。
〔測定例9:導電性樹脂の体積抵抗率〕
エポキシ樹脂Quetol−812(日新EM社)100mlと、硬化剤MNA(日新EM社)89mlと、促進剤DMP−30(日新EM社)3mlとを混合した液を調製した。上記混合液と、本発明の導電性粒子を1g:1gで混合した導電性樹脂を、40℃で48時間硬化させて、直径13mm、高さ0.5mmのペレットに成型し、ペレットの抵抗率を4端針型抵抗率計で体積抵抗率を測定した。
〔合成例1:酸化グラフェンの合成〕
1500メッシュの天然黒鉛粉末(上海一帆石墨有限会社)を原料として、氷浴中の黒鉛(石墨粉)15gと硝酸ナトリウム7.5gを98%濃硫酸330ml中に入れて攪拌しながら、過マンガン酸カリウム45gを温度が10℃以下になるように徐々に添加し、添加終了後1.5時間攪拌した後、35℃で2.5時間攪拌する。その後イオン交換水を690ml加えて希釈して懸濁液とし、90℃で15分間反応する。最後に過酸化水素水50mlと脱イオン水1020mlを加え30分間反応して、酸化グラフェン分散液を得る。得られた酸化グラフェン分散液を、pH5になるまで濾過洗浄した。この酸化グラフェンの面方向の大きさは7.5μmであり、厚みは9.6nmであった。
〔合成例2:酸化グラフェンの合成〕
合成例1で調製した酸化グラフェン分散液から0.5質量%酸化グラフェン分散液1000mlを調製し、超音波ホモジナイザーにより出力200Wで1時間処理した。この酸化グラフェンの面方向の大きさは1.0μmであり、厚みは7.2nmであった。
〔合成例3:酸化グラフェンの合成〕
合成例1で調製した酸化グラフェン分散液から0.5質量%酸化グラフェン分散液1000mlを調製し、超音波ホモジナイザーにより出力200Wで10時間処理した。この酸化グラフェンの面方向の大きさは0.2μmであり、厚みは7.0nmであった。
〔実施例1〕
市販のポリアミド粒子(ナイロン12粒子、東レ製)をポリマー粒子として使用した。測定例1に従って測定した当該ナイロン12粒子の平均粒径は10μm、ゼータ電位は10mVであった。
合成例2で作製した酸化グラフェン水分散液200gとナイロン12粒子200gを用意して、高速攪拌機(プライミクス社、ホモディスパー2.5型)で撹拌した。高速攪拌機の撹拌羽の周長は12.5cmで、3000rpmで処理した。このときの撹拌羽の周速は6.25m/sであった。得られた分散液を凍結乾燥により乾燥して、酸化グラフェンで被覆されたポリマー粒子(前駆体粒子)を得た。亜ジチオン酸ナトリウムを40℃の水に溶解させた(50質量%の水溶液に調製)直後に該前駆体粒子を投入し、30分間撹拌して酸化グラフェンを還元した。その後、ろ過した後に、水中に再分散・ろ過を3回繰り返して洗浄した後に真空乾燥し、導電性粒子を得た。上記導電性粒子の走査型電子顕微鏡画像を図1に示す。
〔実施例2〕
酸化グラフェン水分散液とナイロン12粒子の重量比を1:0.8とした以外は実施例1と同様に導電性粒子を作製し、各種評価を行った。
〔実施例3〕
酸化グラフェン水分散液とナイロン12粒子の重量比を1:1.2とした以外は実施例1と同様に導電性粒子を作製し、各種評価を行った。
〔実施例4〕
前駆体粒子を200℃で熱還元した以外は実施例1と同様に導電性粒子を作製し、各種評価を行った。
〔実施例5〕
合成例1で作製した酸化グラフェン水分散液作製時を使用した以外は実施例1と同様に導電性粒子を作製し、各種評価を行った。
〔実施例6〕
合成例3で作製した酸化グラフェン水分散液を使用した以外は実施例1と同様に導電性粒子を作製し、各種評価を行った。
〔実施例7〕
合成例3で作製した酸化グラフェン水分散液を使用し、酸化グラフェン水分散液とナイロン12粒子の重量比を1:1.2とした以外は実施例1と同様に導電性粒子を作製し、各種評価を行った。

〔比較例1〕
酸化グラフェン水分散液とナイロン12粒子の重量比を1:1.6とした以外は実施例1と同様に導電性粒子を作製し、各種評価を行った。
〔比較例2〕
酸化グラフェン水分散液とナイロン12粒子の重量比を1:1.4とした以外は実施例1と同様に複合導電性粒子を作製し、各種評価を行った。
〔比較例3〕
酸化グラフェン水分散液とナイロン12粒子の重量比を1:0.1とした以外は実施例1と同様に導電性粒子を作製し、各種評価を行った。体積抵抗率については、測定例9の手法では10Ω・cm以上は測定できないところ、測定値が10Ω・cm以上であることが示唆されたため、測定不能とした。
〔比較例4〕
合成例2により作製した酸化グラフェン水分散液を希釈して0.5質量%酸化グラフェン水分散液を調製した。その分散液200mlに3.0gの亜ジチオン酸ナトリウムを入れて、40℃に保温して1時間還元反応を行った。その後、減圧吸引ろ過器でろ過し、さらにイオン交換水で0.5質量%まで希釈して吸引ろ過する洗浄工程を3回繰り返して洗浄して、グラフェン水分散液を得た。グラフェン水分散液とナイロン12粒子の重量比を1:1となるように、高速攪拌機(プライミクス社、ホモディスパー2.5型)で撹拌した。高速攪拌機の撹拌羽の周長は12.5cmで、3000rpmで処理した。このときの撹拌羽の周速は6.25m/sである。得られた分散液を凍結乾燥により乾燥して酸化グラフェンで被覆されたポリマー粒子を得た。
〔比較例5〕
ポリマー粒子として平均粒径が10μmの市販のポリスチレン粒子(ナノ・ミール(株)製、PS10V)を使用した以外は実施例1と同様に導電性粒子を作製し、各種評価を行った。体積抵抗率は、測定値が10Ω・cm以上であることが示唆されたため、測定不能とした。
〔比較例5〕
亜ジチオン酸ナトリウム10gを、10gの40℃の水に溶解させて50質量%の水溶液に調製した後、合成例2で作製した酸化グラフェン水分散液200gに、添加し混合することで、酸化グラフェンを還元し、グラフェン水分散液を得た。
該グラフェン水分散液にナイロン12粒子200gを添加後、高速攪拌機(プライミクス社、ホモディスパー2.5型)で撹拌した。高速攪拌機の撹拌羽の周長は12.5cmで、3000rpmで処理した。このときの撹拌羽の周速は6.25m/sであった。
得られた分散液をろ過した後に、水中に再分散・ろ過を3回繰り返して洗浄した後に真空乾燥し、ポリマー粒子を含む粉体を得た。目視により、ポリマー粒子と分離したグラフェン凝集体が観察された。SEM観察時も、グラフェンによるポリマー被覆はほとんどされておらず、導電性樹脂としての評価は実施しなかった。
各実施例、比較例で作製した導電性粒子の構成と、上記測定例に従って測定した各種評価結果を表1に示す。
Figure 0006939672

Claims (9)

  1. ポリマー粒子の表面がグラフェンで被覆されてなり、グラフェンによる前記ポリマー粒子の平均被覆率が0.40以上0.90以下である導電性粒子の製造方法であって、ポリマー粒子を酸化グラフェンで被覆した後、酸化グラフェンを還元する、導電性粒子の製造方法
  2. 前記酸化グラフェンの還元を化学還元により行う、請求項1に記載の導電性粒子の製造方法。
  3. グラフェンの面方向の大きさの、導電性粒子の平均粒径に対する比が0.01以上0.90以下である、請求項1または2に記載の導電性粒子の製造方法。
  4. グラフェンによる被覆の厚みが30nm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の導電性粒子の製造方法。
  5. 前記ポリマー粒子の平均被覆率が0.60以上0.85以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の導電性粒子の製造方法
  6. 前記ポリマー粒子がポリアミドからなる粒子である、請求項1〜5のいずれかに記載の導電性粒子の製造方法。
  7. 前記ポリマー粒子の平均粒径が1μm以上30μm以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の導電性粒子の製造方法。
  8. 前記ポリマー粒子の水分散液のゼータ電位が3mV以上である、請求項1〜7のいずれかに記載の導電性粒子の製造方法。
  9. グラフェンの、X線電子分光法により測定される炭素に対する酸素の元素比(O/C比)が0.08以上0.30以下である、請求項1〜8のいずれかに記載の導電性粒子の製造方法。
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