JP6939607B2 - 組成物およびその用途 - Google Patents
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[1]架橋性基として、ヒドロキシアリール基または不飽和二重結合含有基を有する変性多糖(A)と、前記変性多糖(A)の架橋促進剤(B)と、カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の基を有する多糖(C)とを含有することを特徴とする組成物。
[2]変性多糖(A)が、ヒドロキシアリール基を有する変性多糖(A1)であり、架橋促進剤(B)が、酵素(B1)と過酸化物(B2)との組み合わせである前記[1]に記載の組成物。
[3]前記ヒドロキシアリール基を有する変性多糖(A1)が、フェノール性水酸基変性ヒアルロン酸、フェノール性水酸基変性デキストラン、およびフェノール性水酸基変性プルランから選ばれる少なくとも1種である前記[2]に記載の組成物。
[4]前記多糖(C)が、アルギン酸、ペクチンおよびそれらの誘導体から選ばれる少なくとも1種である前記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の組成物。
[5]水(E)をさらに含有する前記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の組成物。
[6]金属塩(D)をさらに含有する前記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の組成物。
[7]金属塩(D)が、周期表第2族金属塩である前記[6]に記載の組成物。
[8]第1の網目状構造と第2の網目状構造とが、相互に絡み合った状態で存在する構造を有するゲルであり、前記第1の網目状構造は、架橋性基として、ヒドロキシアリール基または不飽和二重結合含有基を有する変性多糖(A)が架橋して形成された網目状構造であり、前記第2の網目状構造は、カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の基を有する多糖(C)と、金属カチオン(D')とにより形成された網目状構造であることを特徴とするゲル。
[9]水分を50〜99.9質量%含有するハイドロゲルである前記[8]に記載のゲル。
[10]前記[8]または[9]に記載のゲルを50質量%以上含有することを特徴とする成形体。
[11]前記[10]に記載の成形体を有することを特徴とする医療用器具。
[12]前記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の組成物を生体組織の損傷部に適用し、前記組成物をゲル化させる工程と、得られたゲルと金属カチオン(D')を含む水溶液とを接触させて、前記ゲルを硬化させる工程とを有することを特徴とする、相互侵入網目構造型ゲルの製造方法。
[13]前記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の組成物をゲル化させ、得られたゲルと金属カチオン(D’)を含む水溶液とを接触させて、前記ゲルを硬化させることによって形成された相互侵入網目構造型ゲル。
[14]カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の基を有する多糖(C)を含み、ヒドロキシアリール基または不飽和二重結合含有基を有する変性多糖(A)および前記変性多糖(A)の架橋促進剤(B)のいずれかを含むが両方は含まない第1の溶液と、前記変性多糖(A)および架橋促進剤(B)のうち第1の溶液中で含まれない方を含む第2の溶液と、金属塩(D)を含む第3の溶液と、を有することを特徴とする溶液キット。
[15]ヒドロキシアリール基または不飽和二重結合含有基を有する変性多糖(A)と、カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の基を有する多糖(C)とを含み、酵素(B1)および過酸化物(B2)のいずれかを含むが両方は含まない第11の溶液と、前記酵素(B1)および前記過酸化物(B2)のうち第11の溶液中で含まれない方を含む第21の溶液と、金属塩(D)を含む第31の溶液と、を有することを特徴とする溶液キット。
本明細書で例示する各化学物質、例えば、組成物中に含まれるまたは各工程で用いられる化学物質は、特に言及しない限り、それぞれ1種単独で用いることができ、または2種以上を併用して用いることができる。
本発明の組成物は、架橋性基として、ヒドロキシアリール基または不飽和二重結合含有基(以下これらをまとめて「架橋性基(a1)」ともいう)を有する変性多糖(A)と、前記変性多糖(A)の架橋促進剤(B)と、カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の基を有する多糖(C)とを含有し、好ましくは、金属塩(D)をさらに含有する。
ゲル構造の詳細については後述する。
変性多糖(A)は、通常、多糖(a)に、架橋性基(a1)、すなわちヒドロキシアリール基または不飽和二重結合含有基が導入された化合物である。
変性多糖(A)を構成する多糖(a)としては、例えば、ヒアルロン酸、アルギン酸、キサンタンガム、セルロース、グアーガム、プルラン、デキストラン、フルクタン、マンナン、カラギーナン、キチン、キトサン、ペクチン、デンプン、グリコーゲン、デキストリン、ゲランガム、およびこれらの誘導体が挙げられる。これらの中でも、ヒアルロン酸、デキストランおよびプルランから選ばれる少なくとも1種が好ましい。
例えば、多糖(a)が多く有するアルコール性水酸基を、カルボニル化試薬を用いて、炭酸エステル誘導体基に変換した後、得られた多糖(a)の炭酸エステル誘導体と、ヒドロキシアリール基を有するアミン化合物とを反応させる。
変性多糖(A)は、多糖(a)に(メタ)アクリロイル基が導入された変性多糖((メタ)アクリロイル変性多糖)が好ましく、(メタ)アクリロイル変性ヒアルロン酸、(メタ)アクリロイル変性デキストラン、および(メタ)アクリロイル変性プルランから選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
本発明の組成物中の変性多糖(A)の含有割合は、通常、0.05〜49質量%、好ましくは0.5〜30質量%、より好ましくは3〜15質量%である。このような態様であると、ゲルの機械的強度および取扱い性の観点から好ましい。
架橋促進剤(B)は、変性多糖(A)の架橋性基(a1)の架橋を促進するために用いられる。
変性多糖(A)が架橋性基(a1)としてヒドロキシアリール基を有する場合の架橋促進剤(B)としては、例えば、ヒドロキシアリール基の架橋を直接的または間接的に促進する、酵素(B1)が挙げられる。
酵素(B1)は1種または2種以上用いることができる。
本発明の組成物において、過酸化物(B2)の量は、変性多糖(A)中のヒドロキシアリール基1モルに対して、通常、0.01〜1000モル、好ましくは0.1〜500モル、より好ましくは0.5〜200モルである。また、一実施態様において、本発明の組成物中の過酸化物(B2)の量は、反応性の点から、好ましくは0.1〜10mM、より好ましくは0.5〜5mMである。
本発明の組成物において、ラジカル重合開始剤(B3)の量は、変性多糖(A)100質量部に対して、通常、1〜100質量部である。
多糖(C)は、カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の基を有する多糖であり、例えば、アルギン酸、ペクチンおよびそれらの誘導体から選ばれる少なくとも1種が好ましい。ただし、前記(C)からは、前述した変性多糖(A)を除く。カルボキシル基の塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩が挙げられる。
多糖(C)の多角度光散乱検出器を用いた絶対分子量測定による数平均分子量は、通常、10,000〜10,000,000、好ましくは20,000〜5,000,000、より好ましくは50,000〜2,000,000である。また、多糖(C)の分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量;いずれも前記絶対分子量測定による)は、通常、1〜20、好ましくは1.5〜10、より好ましくは2〜8である。
多糖(C)は1種または2種以上用いることができる。
本発明の組成物は、金属塩(D)をさらに含有することが好ましい。ただし、金属塩(D)からは、前述した変性多糖(A)および多糖(C)を除く。金属塩(D)は、多糖(C)の架橋剤として作用する。
金属塩(D)は1種または2種以上用いることができる。
本発明の組成物は、水(E)を含有することが好ましい。
本発明の組成物中の水(E)の含有量は、通常、50〜99.9質量%、好ましくは65〜99質量%、より好ましくは80〜96質量%である。このような態様であると、ゲルの機械的強度および取扱い性に優れる傾向にある。
本発明の組成物は、ゲルの用途に応じた機能発現物質を含有してもよい。これにより、得られるゲル中に機能発現物質を含ませることができる。機能発現物質としては、例えば、薬剤、細胞、および細胞増殖因子が挙げられる。機能発現物質を含有するゲルは、医学用器具等の幅広い分野で用いることができる。
本発明の組成物の一実施態様は、多液型溶液キットである。
本発明の溶液キットの一態様は、多糖(C)を含み、変性多糖(A)および架橋促進剤(B)のいずれかを含むが両方は含まない第1の溶液と、前述の変性多糖(A)および架橋促進剤(B)のうち第1の溶液中で含まれない方を含む第2の溶液と、金属塩(D)を含む第3の溶液とを有する。第1〜第3の溶液は、それぞれ水溶液であることが好ましい。
本発明のゲルは、第1の網目状構造と第2の網目状構造とが、相互に絡み合った状態で存在する構造を有するゲルであり、いわゆる相互侵入高分子網目構造型ゲル(IPNゲル)である。
第1の網目状構造は、架橋性基として、ヒドロキシアリール基または不飽和二重結合含有基を有する変性多糖(A)が架橋して形成された網目状構造である。一実施態様では、変性多糖(A)のヒドロキシアリール基を酵素(B1)の存在下で過酸化物(B2)と反応させると、フェノール性水酸基において水素原子が引き抜かれてフリーラジカル種となり、これが異性化してオルト位置の炭素上に不対電子が存在するフリーラジカル種となり、次に2つのフリーラジカル種が結合して、続いてエノール化することにより、網目状構造(架橋構造)が形成されると考えられる。
一実施態様において、前記ゲルは、水分を通常、50〜99.9質量%、好ましくは70〜96質量%含有するハイドロゲルである。ハイドロゲルは、相互侵入高分子網目構造中に水を保持する。前記ハイドロゲルは、第1の網目状構造(高分子)と第2の網目状構造(高分子)とを合計で、通常、50〜0.1質量%、好ましくは30〜4質量%含有する。前記ハイドロゲルは、機械的強度および柔軟性に優れる。
本発明のハイドロゲルは、人工軟骨に用いる場合、その硬化収縮率は10%以下が好ましい。硬化収縮率は、実施例に記載する測定方法により算出した値である。
本発明のゲルおよびハイドロゲルは、例えば、軟骨および骨等の生体組織の一部が損なわれた場合の、人工軟骨および人口骨等として好適に用いることができる。
本発明の相互侵入網目構造型ゲルは、例えば、架橋性基として、ヒドロキシアリール基または不飽和二重結合含有基を有する変性多糖(A)と、変性多糖(A)の架橋促進剤(B)と、カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の基を有する多糖(C)とを含有する組成物をゲル化させる工程(以下、「ゲル化工程」ともいう)と、得られたゲルと金属カチオン(D')を含む水溶液とを接触させて、前記ゲルを硬化させる工程(以下、「硬化工程」ともいう)とを有する製造方法により得ることができる。
ゲル化工程は、第1の網目状構造を形成する工程である。多糖(C)存在下に、架橋性基(a1)を有する変性多糖(A)を架橋促進剤(B)により架橋させることで、第1の網目状構造に対して、多糖(C)が絡み合って存在する、セミ相互侵入高分子網目構造型ゲルが形成される。
硬化工程は、第2の網目状構造を形成する工程である。多糖(C)は、第1の網目状構造に対して、絡み合って存在すると考えられ、この状態で多糖(C)を金属カチオン(D')により架橋することで、いわゆる相互侵入高分子網目構造型ゲル(IPNゲル)を形成することができる。
本発明の成形体は、上述したゲルを含有する。例えば、本発明のゲルが、所望の形状に成形された成形体である。前記成形体において、ゲルの量は、通常、50質量%以上、好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。
<組成物およびハイドロゲルの製造>
[合成例]ヒドロキシフェニル基で変性したデキストラン(A1−1)
フラスコにデキストラン(商品名「デキストラン40」、名糖工業株式会社製)を40g、ジメチルホルムアミド1600ml、および塩化リチウム30.9gを加え、窒素雰囲気下、90℃で90分間撹拌した。攪拌後の溶液を氷冷し、ピリジン9.2mlとクロロギ酸ニトロフェニル23.8gとを加え、0℃で60分間撹拌した。攪拌後の溶液に冷エタノールを2000ml加え、再沈殿を行い、沈殿物を濾過および洗浄し、粗精製物を得た。
1H NMR(400MHz、D2O):δ 2.75 and 3.05 (m,-CH2-CH2-), 3.3-4.1 (m, dextran glucosidic protons), 4.2-5.6 (s, dextran anomeric protons), and 6.86 and 7.17 (d, tyramine aromatic protons).
前記ヒドロキシフェニル基で変性したデキストラン(A1−1)の水溶液と、下記表1に示すアルギン酸類水溶液とを、デキストラン(A1−1)とアルギン酸類とが下記表1に示す割合になるよう混合し、純水にて下記表1に示す濃度の多糖水溶液となるよう調製した。
アルギン酸類水溶液の詳細は以下の通りである。
IL−2:株式会社キミカ製アルギン酸ナトリウム、商品名「IL−2」
IL−6:株式会社キミカ製アルギン酸ナトリウム、商品名「IL−6」
IL−6G:株式会社キミカ製アルギン酸ナトリウム、商品名「IL−6G」
IL−6M:株式会社キミカ製アルギン酸ナトリウム、商品名「IL−6M」
ULV−20:株式会社キミカ製アルギン酸ナトリウム、商品名「ULV−20」
下記表2に示す含有量で、調製例1〜8で調製した多糖水溶液、西洋ワサビペルオキシダーゼ水溶液(濃度:150U/ml)、および純水をマイクロチューブ(直径17mmの円柱状の穴を有するチューブ)に入れ均一に混合し、次いで、ボルテックスミキサーで攪拌しながら、混合液に過酸化水素水(濃度:88.2mM)を一度に入れ、常温で30分間攪拌し、セミ相互侵入高分子網目構造型ゲル(セミIPNゲル)を形成した。
図1(1)は実施例1のハイドロゲルの写真である。
調製例9で調製した多糖水溶液600μl、西洋ワサビペルオキシダーゼ水溶液(濃度:150U/ml)6.66μl、および純水359μlをマイクロチューブ(直径17mmの円柱状の穴を有するチューブ)に入れ均一に混合し、次いで、ボルテックスミキサーで攪拌しながら、混合液に過酸化水素水(濃度:88.2mM)34μlを一度に入れ、常温で30分間攪拌し、ハイドロゲル(水分を92.5質量%含有)を製造した。前記ハイドロゲルは、円柱状で透明であった。
図1(2)は比較例1のハイドロゲルの写真である。
調製例10で調製した多糖水溶液600μlをマイクロチューブ(直径17mmの円柱状の穴を有するチューブ)に入れ、次いで、塩化カルシウム水溶液(濃度:100mM)を注ぎ、ハイドロゲルを製造した。前記ハイドロゲルは、円柱状で表面にシワがあり且つ白色であった。
図1(3)は比較例2のハイドロゲルの写真である。
[硬化収縮率]
実施例1〜8、比較例1〜2のハイドロゲルの製造において、ゲル化における硬化収縮率は以下の式にて算出した。評価結果を下記表3に示す。
[(マイクロチューブの穴の直径−ハイドロゲルの直径)/マイクロチューブの穴の直径]×100(%)
実施例1〜8、および比較例1〜2のハイドロゲルを、エッグスライサーにて、直径8mm、厚さ6mmの円柱状に切断し、評価用ゲルを準備した。評価用ゲルをインストロン(商品名「33R4204」、インストロン社製)と、ロードセルを用いて、圧縮弾性率、破断応力、破断歪を測定した。圧縮弾性率を10〜15%の応力−歪曲線から算出した。なお、前記圧縮は0.6mm/min(変位一定)で、加重は50Nで行った。評価結果を下記表3に示す。
Claims (11)
- 架橋性基として、ヒドロキシアリール基を有する変性多糖(A1)と、
前記変性多糖(A1)の架橋促進剤(B)と、
カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の基を有する多糖(C)と、
金属塩(D)と、を含有し、
前記ヒドロキシアリール基が、ヒドロキシフェニル基であり、
前記架橋促進剤(B)が、酵素(B1)と過酸化物(B2)との組み合わせであり、
前記酵素(B1)が西洋わさびペルオキシダーゼであり、
前記過酸化物(B2)が過酸化水素であり、
前記多糖(C)が、アルギン酸であり、
前記金属塩(D)が、塩化カルシウムである、
ことを特徴とする組成物。 - 前記ヒドロキシアリール基を有する変性多糖(A1)が、フェノール性水酸基変性ヒアルロン酸、フェノール性水酸基変性デキストラン、およびフェノール性水酸基変性プルランから選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の組成物。
- 水(E)をさらに含有する請求項1または2に記載の組成物。
- 第1の網目状構造と第2の網目状構造とが、相互に絡み合った状態で存在する構造を有するゲルであり、
前記第1の網目状構造は、架橋性基として、ヒドロキシアリール基を有する変性多糖(A1)が架橋して形成された網目状構造であり、
前記第2の網目状構造は、カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の基を有する多糖(C)と、金属カチオン(D')とにより形成された網目状構造であり、
前記ヒドロキシアリール基が、ヒドロキシフェニル基であり、
前記多糖(C)が、アルギン酸であり、
前記金属カチオン(D')が、カルシウムイオンである、
ことを特徴とするゲル。 - 水分を50〜99.9質量%含有するハイドロゲルである請求項4に記載のゲル。
- 請求項4または5に記載のゲルを50質量%以上含有することを特徴とする成形体。
- 請求項6に記載の成形体を有することを特徴とする医療用器具。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物を生体組織の損傷部に適用し、前記組成物
をゲル化させる工程と、得られたゲルと金属カチオン(D')を含む水溶液とを接触させて、前記ゲルを硬化させる工程とを有し、
前記金属カチオン(D')がカルシウムイオンであることを特徴とする、相互侵入網目構造型ゲルの製造方法。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物をゲル化させ、得られたゲルと金属カチオン(D')を含む水溶液とを接触させて、前記ゲルを硬化させることによって形成され、前記金属カチオン(D')がカルシウムイオンである、相互侵入網目構造型ゲル。
- カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の基を有する多糖(C)を含み、ヒドロキシアリール基を有する変性多糖(A1)および前記変性多糖(A1)の架橋促進剤(B)のいずれかを含むが両方は含まない第1の溶液と、
前記変性多糖(A1)および架橋促進剤(B)のうち第1の溶液中で含まれない方を含む第2の溶液と、
金属塩(D)を含む第3の溶液と、
を有し、
前記ヒドロキシアリール基が、ヒドロキシフェニル基であり、
前記架橋促進剤(B)が、酵素(B1)と過酸化物(B2)との組み合わせであり、
前記酵素(B1)が西洋わさびペルオキシダーゼであり、
前記過酸化物(B2)が過酸化水素であり、
前記多糖(C)が、アルギン酸であり、
前記金属塩(D)が、塩化カルシウムである、
ことを特徴とする溶液キット。 - ヒドロキシアリール基を有する変性多糖(A1)と、カルボキシル基およびその塩から選ばれる少なくとも1種の基を有する多糖(C)とを含み、酵素(B1)および過酸化物(B2)のいずれかを含むが両方は含まない第11の溶液と、
前記酵素(B1)および前記過酸化物(B2)のうち第11の溶液中で含まれない方を含む第21の溶液と、
金属塩(D)を含む第31の溶液と、
を有し、
前記前記ヒドロキシアリール基が、ヒドロキシフェニル基であり、
前記酵素(B1)が、西洋わさびペルオキシダーゼであり、
前記過酸化物(B2)が、過酸化水素であり、
前記多糖(C)が、アルギン酸であり、
前記金属塩(D)が、塩化カルシウムである、
ことを特徴とする溶液キット。
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