以下、本開示の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素および部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
<第1の実施形態>
(システム構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る赤外線通信システムの概略構成を示す図である。図1に示した赤外線通信システム1は、赤外線通信制御サーバ10と、赤外線通信装置40と、を有する。赤外線通信制御サーバ10と、赤外線通信装置40とは、インターネットその他のネットワーク60、及びネットワーク60に接続されている情報処理装置30を介して接続されている。また、赤外線通信システム1には、コンテンツ配信サーバ20が接続されうる。コンテンツ配信サーバ20は、ネットワーク60を通じて動画像等のコンテンツデータを情報処理装置30に配信するサーバである。本実施形態では、コンテンツ配信サーバ20は、コンテンツデータを情報処理装置30に配信するとして説明するが、コンテンツデータは、情報処理装置30とは異なる装置に配信されてもよい。
赤外線通信制御サーバ10は、赤外線通信装置40と赤外線で通信する携帯機器50の動作を制御するための、赤外線制御信号を生成する。赤外線制御信号は、例えばバイナリデータである。赤外線通信制御サーバ10は、ネットワーク60を通じて、赤外線通信装置40と接続されている情報処理装置30へ、赤外線制御信号を送信する。赤外線通信制御サーバ10は、コンサートホール等のイベント会場に設営された照明機器、音響機器その他の機器を制御するための機器制御信号に基づいて、制御信号を生成してもよい。
赤外線通信制御サーバ10は、赤外線制御信号を生成した後に、所定のフォーマットを有する出力信号に変換してもよい。出力信号は、例えばUnicodeで生成されてもよい。出力信号がUnicodeで生成されることで、情報処理装置30は出力信号の処理が容易となる。本実施形態は、赤外線通信制御サーバ10は、バイナリの赤外線制御信号を、Unicodeの出力信号に変換するものとして説明する。
赤外線通信装置40は、情報処理装置30と接続される。赤外線通信装置40と情報処理装置30との接続形態は問わないが、赤外線通信装置40と情報処理装置30とは、例えばWi−Fi(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)によって接続される。赤外線通信装置40は、例えば、USB(Universal Serial Bus)給電等により外部から電源の供給を受けて動作してもよく、内蔵のバッテリが蓄える電力により動作してもよい。赤外線通信装置40は、例えば家庭内に設置される装置であり、赤外線通信制御サーバ10からの赤外線制御信号を、情報処理装置30を介して受信する。赤外線通信装置40は、赤外線制御信号を受信すると、受信した赤外線制御信号を赤外線で発光する。
携帯機器50は、エンドユーザが携帯し、赤外線通信装置との間で赤外線通信を行う機器である。携帯機器50は、例えば、内蔵のバッテリが蓄える電力により動作する。携帯機器50は、例えばLED(Light Emitting Diode)ライト、スピーカ等を有し得る。赤外線通信装置40が発光した赤外線制御信号を携帯機器50が受信すると、携帯機器50は、受信した赤外線制御信号に対応した処理を実行する。赤外線制御信号が、携帯機器50のLEDライトを赤色で発光させるものであれば、携帯機器50は、LEDライトを赤色で発光させる。また、赤外線制御信号が、携帯機器50から所定の音声を出力させるものであれば、携帯機器50は、スピーカからその音声を出力させる。
情報処理装置30は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン等の機器であり、赤外線通信制御サーバ10からネットワークを通じて赤外線制御信号を受信する。そして、情報処理装置30は、赤外線制御信号を、接続している赤外線通信装置40へ送信する。赤外線通信制御サーバ10が赤外線制御信号から出力信号に変換した場合、情報処理装置30は、出力信号を赤外線制御信号に変換する。
赤外線通信制御サーバ10は、所定のタイミングで携帯機器50を動作させるための赤外線制御信号を、コンテンツ配信サーバ20からのコンテンツデータの配信に合わせて送信する。コンテンツ配信サーバ20が配信するコンテンツデータがコンサートの映像であるとする。コンサートの映像において盛り上がる場面になれば、赤外線通信制御サーバ10は、その場面に合わせて携帯機器50のLEDライトが発光したり、スピーカから音声を出力したりするような赤外線制御信号を送信する。そのような赤外線制御信号は、コンサートの映像に合わせて携帯機器50を動作させるよう、予めコンテンツデータの制作者などによって作成されうる。本実施形態では、予め制作されたコンサート等のイベントの映像の配信に応じて携帯機器50を動作させるため、赤外線通信制御サーバ10からの出力信号は、複数の情報処理装置30に対してユニキャストで配信される。
赤外線通信制御サーバ10は、赤外線制御信号を送信する際に、コンテンツ配信サーバ20からコンテンツデータの配信を受けるためにユーザが課金したかどうかを判断してもよい。
図1に示したシステム構成では、赤外線通信制御サーバ10とコンテンツ配信サーバ20とから、それぞれ出力信号とコンテンツデータとが送信される構成となっているが、本発明は係る例に限定されるものではない。例えば、出力信号が組み込まれたコンテンツデータをコンテンツ配信サーバ20から配信するような構成であってもよい。
続いて、各装置の構成について詳細に説明する。
(赤外線通信制御サーバ)
図2は、赤外線通信制御サーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2に示すように、赤外線通信制御サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16及び通信インタフェース(I/F)17を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12またはストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12またはストレージ14に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御および各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12またはストレージ14には、ネットワーク60へ赤外線制御信号から生成された出力信号を送信する赤外線制御プログラムが格納されている。
ROM12は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラムまたはデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)またはフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、およびキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
表示部16は、たとえば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能しても良い。
通信インタフェース17は、情報処理装置30等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi−Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
上記の赤外線制御プログラムを実行する際に、赤外線通信制御サーバ10は、上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。赤外線通信制御サーバ10が実現する機能構成について説明する。
図3は、赤外線通信制御サーバ10の機能構成の例を示すブロック図である。
図3に示すように、赤外線通信制御サーバ10は、機能構成として、通信部101、変換部102及び記憶部103を有する。各機能構成は、CPU11がROM12またはストレージ14に記憶された赤外線制御プログラムを読み出し、実行することにより実現される。
通信部101は、赤外線制御信号から変換された出力信号をネットワーク60へ送信する。出力信号は、変換部102によって赤外線制御信号から変換される。
変換部102は、赤外線制御信号を通信部101からシリアル通信するために、赤外線制御信号を所定のフォーマットに変換し、出力信号を生成する。変換部102は、出力信号をUnicodeで生成してもよい。出力信号がUnicodeの形式で生成されることで、情報処理装置30での信号処理が容易となる。また変換部102は、出力信号を所定の文字列の形式で生成してもよい。出力信号が文字列の形式で生成されることで、情報処理装置30での信号処理が容易となる。
記憶部103は、変換部102が生成した出力信号を記憶する。記憶部103が記憶した出力信号は、所定のタイミングで通信部101から送信される。所定のタイミングは、例えば、コンテンツ配信サーバ20からのコンテンツの配信と同期したタイミングでもよい。
(情報処理装置)
図4は、情報処理装置30のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4に示すように、情報処理装置30は、CPU31、ROM32、RAM33、ストレージ34、入力部35、表示部36及び通信インタフェース(I/F)37を有する。各構成は、バス39を介して相互に通信可能に接続されている。
CPU31は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU31は、ROM32またはストレージ34からプログラムを読み出し、RAM33を作業領域としてプログラムを実行する。CPU31は、ROM32またはストレージ34に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御および各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM32またはストレージ34には、ネットワーク60から出力信号を受信し、出力信号から赤外線制御信号を生成する赤外線制御プログラムが格納されている。
ROM32は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM33は、作業領域として一時的にプログラムまたはデータを記憶する。ストレージ34は、HDD、SSDまたはフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。
入力部35は、マウス等のポインティングデバイス、およびキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
表示部36は、たとえば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部36は、タッチパネル方式を採用して、入力部35として機能しても良い。
通信インタフェース37は、赤外線通信制御サーバ10、コンテンツ配信サーバ20、及び赤外線通信装置40等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth等の規格が用いられる。
上記の赤外線制御プログラムを実行する際に、情報処理装置30は、上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。情報処理装置30が実現する機能構成について説明する。
図5は、情報処理装置30の機能構成の例を示すブロック図である。
図5に示すように、情報処理装置30は、機能構成として、第1通信部301、制御部302、第2通信部303、表示部304及び記憶部305を有する。各機能構成は、CPU31がROM32またはストレージ34に記憶された赤外線制御プログラムを読み出し、実行することにより実現される。
第1通信部301は、赤外線通信制御サーバ10から送信された出力信号をネットワーク60から受信する。出力信号は、制御部302によって赤外線制御信号へ変換される。
また、第1通信部301は、コンテンツ配信サーバ20から配信されたコンテンツデータをネットワーク60から受信する。
制御部302は、第1通信部301が受信した出力信号を、赤外線制御信号に変換する。制御部302は、出力信号から変換した赤外線制御信号を、第2通信部303から赤外線通信装置40に送信する。
また、制御部302は、コンテンツ配信サーバ20から配信されたコンテンツデータに対する信号処理を行って、コンテンツデータに対応するコンテンツを表示部304に表示させる。
制御部302は、赤外線通信制御サーバ10から出力信号を受信し、コンテンツ配信サーバ20からコンテンツデータを受信すると、赤外線制御信号とコンテンツデータとを同期させる。制御部302が赤外線制御信号とコンテンツデータとを同期させることで、赤外線制御信号を受信した赤外線通信装置40は、コンテンツデータの再生に合わせて赤外線信号を送信することができる。
制御部302は、出力信号から赤外線制御信号に変換し、赤外線通信装置40に赤外線制御信号を送信する際に、赤外線通信装置40から送信する赤外線信号の周波数の情報が赤外線制御信号に含まれているか判断する。赤外線通信装置40から送信する赤外線信号の周波数の情報が赤外線制御信号に含まれていれば、制御部302は、赤外線制御信号を赤外線通信装置40に送信する。一方、赤外線通信装置40から送信する赤外線信号の周波数の情報が赤外線制御信号に含まれていなければ、制御部302は、赤外線制御信号を赤外線通信装置40に送信しない。
第2通信部303は、例えばWi−Fi、又はBluetooth等の無線通信によって接続が確立されている赤外線通信装置40との間で通信を行う。第2通信部303は、制御部302によって変換された赤外線制御信号を赤外線通信装置40へ送信する。制御部302は、第2通信部303によって赤外線通信装置40と接続が確立しているかどうかを確認するための処理を実行してもよい。
表示部304は、コンテンツ配信サーバ20から配信されたコンテンツデータに対応するコンテンツを、制御部302の制御に基づき表示する。
記憶部305は、種々の情報を記憶する。例えば、記憶部305は、出力信号から赤外線制御信号に変換するための情報を記憶する。
(赤外線通信装置)
図6は、赤外線通信装置40の構成例を示すブロック図である。図6に示したように、赤外線通信装置40は、通信部401、制御部402、光源403a〜403d、記憶部404及び受光部405を含む。
通信部401は、例えばWi−Fi、又はBluetooth等の無線通信によって情報処理装置30との間で通信を行う。通信部401は、情報処理装置30から送信される赤外線制御信号を受信する。通信部401は、赤外線制御信号取得部の一例である。
制御部402は、CPU、ROM、RAM等からなり、赤外線通信装置40の動作を制御する。例えば、制御部402は、通信部401が受信した赤外線制御信号に基づき、発光対象の光源403a〜403dを発光させる。赤外線制御信号はバイナリデータであり、制御部402は、例えば赤外線制御信号が1であれば、発光対象の光源403a〜403dを発光させる発光制御を行う。また例えば、制御部402は、携帯機器50から発信され、受光部405が受信した赤外線信号に基づく処理を実行する。
光源403a〜403dは、例えばLEDであり、制御部402による発光制御により赤外線を発光する。本実施形態では光源403a〜403dの4つの光源を示しているが、赤外線通信装置40が有する光源の数は係る例に限定されるものではない。また、光源403a〜403dが発光する赤外線信号の周波数も、特定のものに限定されるものではないが、テレビ又はエアーコンディショナのリモートコントローラのような既存の赤外線通信に影響を与えない周波数であることが望ましい。
光源403a、403bは、携帯機器50に向けて赤外線信号を送信するための光源である。光源403a、403bは、赤外線出力部の一例である。光源403cは、光源403a、403bから赤外線信号が送信されたことを示すための光源である。光源403dは、情報処理装置30との間で通信が確立しているかどうかを示すための光源である。光源403dは、例えば、少なくとも2色で発光可能な光源である。情報処理装置30と赤外線通信装置40とが無線通信を行う場合、光源403dは、情報処理装置30との接続を待機している状態であれば所定の色(例えば赤色)で、情報処理装置30との接続が確立している状態であれば別の所定の色(例えば緑色)で発光してもよい。
記憶部404は、赤外線通信装置40の動作に関する種々の情報を記憶する。記憶部404は、例えば、光源403a、403bから送信する赤外線信号の発光パターンの情報を記憶する。発光パターンの情報は、情報処理装置30から書き換えることが可能であってもよい。
受光部405は、例えばフォトダイオードからなり、携帯機器50から送信された赤外線信号を受光する。受光部405が受光した赤外線信号は、制御部402に送られる。制御部402は、受光部405が受光した赤外線信号に基づく処理を実行する。
(携帯端末)
図7は、携帯機器50の構成例を示すブロック図である。図7に示したように、携帯機器50は、赤外線通信部501、制御部502、出力部503、操作部504、及び記憶部505を含む。
赤外線通信部501は、赤外線通信装置40との間で赤外線通信を行う。赤外線通信部501は、赤外線信号の受光部501aと、赤外線信号の発光部501bとからなる。受光部501aは、例えばフォトダイオードからなる。赤外線通信装置40の光源403a、403bから赤外線信号が送信され、受光部501aが赤外線信号を受信すると、受信した赤外線信号は制御部502に送られる。発光部501bは、赤外線を発光するLEDからなる。
制御部502は、CPU、ROM、RAM等からなり、携帯機器50の動作を制御する。例えば、制御部502は、受光部501aが受信した赤外線信号に応じた処理を実行する。受光部501aが受信した赤外線信号が、指定された色で出力部503を発光させるものであれば、制御部502は、その指定色で出力部503を発光させる。また、受光部501aが受信した赤外線信号が、指定された音声ファイルを再生し、出力部503から当該音声ファイルの音声を出力させるものであれば、制御部502は、当該音声ファイルを再生し、出力部503から当該音声ファイルの音声を出力させる。
出力部503は、LEDライト、スピーカ、バイブレータ等からなり、制御部502の制御に基づき、発光又は音声の出力、振動の発生等を行う。
また、出力部503は、近接非接触通信を行うアンテナを備えてもよい。制御部502の制御に基づき、アンテナからの近接非接触通信のための電波の送信が行われてもよい。出力部503から近接非接触通信のための電波が送信されることで、携帯機器50に近接した装置との間の近接非接触通信を赤外線通信装置40から制御できる。
操作部504は、携帯機器50に対する所定の操作を受け付ける。携帯機器50に対する所定の操作は、例えば、携帯機器50の電源のオン又はオフ、スピーカの音量の変更等である。
記憶部505は、携帯機器50の動作に関する種々の情報を記憶する。記憶部505は、例えば、赤外線信号に対応する動作の定義を記憶する。また記憶部505は、例えば、出力部503から出力する音声の基となる音声ファイルを記憶する。
(赤外線通信システムの作用)
次に、赤外線通信システム1の作用について説明する。
図8は、赤外線通信システム1による認証処理の流れを示すシーケンス図である。図8に示した認証処理は、ユーザがコンテンツ配信サーバ20からコンテンツデータの配信を受けるための処理である。
コンテンツ配信サーバ20からコンテンツデータの配信を受けようとする情報処理装置30は、コンテンツ配信サーバ20に対して認証を要求する(ステップS101)。ステップS101では、例えば、コンテンツ配信サーバ20に登録しているユーザのID及びパスワードの情報が情報処理装置30から送信される。
情報処理装置30から認証要求を受信したコンテンツ配信サーバ20は、受信した情報を用いた認証処理を実行する(ステップS102)。
認証処理が完了すると、コンテンツ配信サーバ20は、情報処理装置30へコンテンツデータを配信するために必要な課金を情報処理装置30へ要求する(ステップS103)。
情報処理装置30は、課金要求をコンテンツ配信サーバ20から受信すると、コンテンツデータの配信を受けるための課金処理を実行する(ステップS104)。
情報処理装置30で課金処理が完了すると、コンテンツ配信サーバ20は、当該ユーザは課金処理が完了した旨を赤外線通信制御サーバ10に通知する(ステップS105)。
赤外線通信制御サーバ10は、コンテンツ配信サーバ20から課金処理の完了の通知を受信すると、当該ユーザの情報を登録する(ステップS106)。赤外線通信制御サーバ10は、ユーザの情報として、例えば、当該ユーザのID、ユーザが課金処理を行ったコンテンツの情報を登録する。赤外線通信制御サーバ10は、課金処理を完了したユーザの情報を登録することで、当該ユーザの情報処理装置30に対する赤外線制御信号の送信を可能にする。
なお、コンテンツデータの配信が無料で行われる場合には、コンテンツ配信サーバ20及び情報処理装置30は、課金に関する一連の処理を省略してもよい。
図9は、赤外線通信システム1による赤外線通信処理の流れを示すシーケンス図である。図9に示した赤外線通信処理は、コンテンツ配信サーバ20からのコンテンツデータの配信に合わせて赤外線通信制御サーバ10から送信される出力信号に基づき、赤外線通信装置40から送信される赤外線信号により、携帯機器50を動作させる処理である。図9に示したシーケンス図においては、コンテンツ配信サーバ20からのコンテンツデータの配信に関する処理を省略している。
赤外線通信制御サーバ10のCPU11は、赤外線通信装置40に送信するための赤外線制御信号を取得する(ステップS111)。CPU11は、コンテンツ配信サーバ20から配信されるコンテンツデータから赤外線制御信号を抽出することで赤外線制御信号を取得してもよく、赤外線通信制御サーバ10又はコンテンツ配信サーバ20に予め保存されている赤外線制御信号を取得してもよい。
ステップS111に続いて、赤外線通信制御サーバ10のCPU11は、変換部102として、取得した赤外線制御信号を、所定のフォーマットを有する出力信号に変換する信号変換を行う(ステップS112)。赤外線通信制御サーバ10のCPU11は、変換した出力信号を、課金処理の完了に伴って情報が登録されたユーザの情報処理装置30へ送信する。
赤外線通信制御サーバ10から出力信号を受信した情報処理装置30のCPU31は、制御部302として、受信した出力信号を、バイナリの赤外線制御信号に変換する信号変換を行う(ステップS113)。情報処理装置30のCPU31は、変換して得られた赤外線制御信号を赤外線通信装置40に送信する。
情報処理装置30から赤外線制御信号を受信した赤外線通信装置40の制御部402は、受信した赤外線制御信号に対応する赤外線信号を光源403a、403bから送信する(ステップS114)。例えば、受信した赤外線制御信号が携帯機器50を赤色で発光させるよう指示された信号であれば、赤外線通信装置40の制御部402は、携帯機器50を赤色で発光させるための赤外線信号を光源403a、403bから送信する。
赤外線信号を受信した携帯機器50の制御部502は、受信した赤外線信号に対応する処理を実行する(ステップS115)。携帯機器50を赤色で発光させるよう指示された赤外線信号を受光部501aが受信すると、制御部502は、赤色で発光させるよう出力部503を動作させる。
図9に示した一連の動作を実行することで、本実施形態に係る赤外線通信システム1は、赤外線通信制御サーバ10から送信された出力信号に基づき、赤外線通信装置40から赤外線信号を送信させ、赤外線信号に基づいて携帯機器50を動作させることができる。赤外線通信システム1は、コンテンツデータの配信に合わせて携帯機器50を動作させることで、コンテンツを視聴する際の、携帯機器50を所有するユーザの気分を高揚させることができる。
赤外線通信装置40と携帯機器50とは、赤外線通信を行う。そのため、1台の赤外線通信装置40から、赤外線信号の到達範囲に存在する複数の携帯機器50を動作させることが可能となる。従って、1人のユーザが複数の携帯機器50を所有する場合、又は、複数のユーザがそれぞれ携帯機器50を所有する場合であっても、1台の赤外線通信装置40から、それぞれの携帯機器50を動作させることができる。
<第2の実施形態>
(システム構成)
図10は、本発明の第2の実施形態に係る赤外線通信システムの概略構成を示す図である。図10に示した赤外線通信システム2は、図1に示した赤外線通信システム1に、機器制御装置70が追加されている。機器制御装置70は、コンサート会場等に設置されている照明機器又は音響機器の動作を制御する装置である。
機器制御装置70からは、照明機器又は音響機器を動作させるための、DMX512−A等の所定の規格に基づいた機器制御信号が出力される。赤外線通信制御サーバ10は、機器制御装置70から出力される機器制御信号を受信する。そして、赤外線通信制御サーバ10は、機器制御信号に基づいて赤外線制御信号を生成する。例えば、機器制御信号が、照明機器を赤色で発光させるものであれば、赤外線通信制御サーバ10は、対応して、携帯機器50を赤色で発光させるための赤外線制御信号を生成する。
赤外線通信システム2では、コンサート等のイベントの映像の配信形態は問わない。イベントの映像は、テレビジョン放送によって各ユーザの家庭に設置されたテレビ受像機に表示されてもよく、インターネットその他のネットワークを通じて各ユーザが所有する機器に配信されてもよい。
赤外線通信システム2は、コンサート会場等で照明機器又は音響機器を動作させる機器制御信号の発生に応じて赤外線制御信号が生成され、生成された赤外線制御信号が赤外線通信装置40に到達する。従って、赤外線通信システム2は、コンサート会場で実際に行われている演出に合わせて、携帯機器50を動作させることが可能となる。よって、赤外線通信システム2は、携帯機器50を所有するユーザに、コンサート会場に実際に居る気分を体感させることができる。本実施形態では、コンサート等のイベントの映像のリアルタイム配信に応じて携帯機器50を動作させるため、赤外線通信制御サーバ10からの出力信号は、複数の情報処理装置30に対してマルチキャストで配信される。
感染症の拡大を防止等の安全性の確保のために、コンサート会場に入場できる観客の数を制限したり、コンサート会場への観客の入場を禁止したり場合がある。コンサート会場に入場できない人に、携帯機器50を持ちながら自宅でコンサートの映像を視聴してもらうことで、コンサート会場に実際に居る気分を体感させることができる。
(赤外線通信システムの作用)
図11は、赤外線通信システム2による赤外線通信処理の流れを示すシーケンス図である。図11に示した赤外線通信処理は、機器制御装置70から送られる機器制御信号に基づいて赤外線通信制御サーバ10において赤外線制御信号を生成し、赤外線通信装置40から送信される赤外線信号により、携帯機器50を動作させる処理である。図11に示したシーケンス図においては、情報処理装置30から予め赤外線通信システム2によるサービスを受けるための処理が完了しているものとする。
赤外線通信制御サーバ10のCPU11は、機器制御装置70から機器制御信号を取得する(ステップS211)。
ステップS211に続いて、赤外線通信制御サーバ10のCPU11は、機器制御信号に基づいて、赤外線通信装置40に送信するための赤外線制御信号を生成する(ステップS212)。CPU11は、機器制御信号が予め指定されたパターンと一致していれば、当該パターンに基づいて赤外線制御信号を取得してもよい。
ステップS212に続いて、赤外線通信制御サーバ10のCPU11は、変換部102として、取得した赤外線制御信号を、所定のフォーマットを有する出力信号に変換する信号変換を行う(ステップS213)。赤外線通信制御サーバ10のCPU11は、変換した出力信号を、情報が登録されたユーザの情報処理装置30へ送信する。
赤外線通信制御サーバ10から出力信号を受信した情報処理装置30のCPU31は、制御部302として、受信した出力信号を、バイナリの赤外線制御信号に変換する信号変換を行う(ステップS214)。情報処理装置30のCPU31は、変換して得られた赤外線制御信号を赤外線通信装置40に送信する。
情報処理装置30から赤外線制御信号を受信した赤外線通信装置40の制御部402は、受信した赤外線制御信号に対応する赤外線信号を光源403a、403bから送信する(ステップS215)。例えば、受信した赤外線制御信号が携帯機器50を赤色で発光させるよう指示された信号であれば、赤外線通信装置40の制御部402は、携帯機器50を赤色で発光させるための赤外線信号を光源403a、403bから送信する。
赤外線信号を受信した携帯機器50の制御部502は、受信した赤外線信号に対応する処理を実行する(ステップS216)。携帯機器50を赤色で発光させるよう指示された赤外線信号を受光部501aが受信すると、制御部502は、赤色で発光させるよう出力部503を動作させる。
図11に示した一連の動作を実行することで、本実施形態に係る赤外線通信システム2は、機器制御装置70から送られた機器制御信号に基づいて生成された赤外線制御信号を赤外線通信装置40に送信することができる。そして、本実施形態に係る赤外線通信システム2は、赤外線通信装置40から赤外線信号を送信させ、赤外線信号に基づいて携帯機器50を動作させることができる。赤外線通信システム2は、コンサート会場での演出に合わせて携帯機器50を動作させることで、携帯機器50を所有するユーザに、コンサート会場に実際に居る気分を体感させることができる。
<第3の実施形態>
(システム構成)
図12は、本発明の第3の実施形態に係る赤外線通信システムの概略構成を示す図である。図12に示した赤外線通信システム3は、図1に示した赤外線通信システム1に、入力装置80が追加されている。入力装置80は、コンサート等のイベントでの演出に合わせて、携帯機器50の動作を制御するための指示を入力するための装置である。入力装置80の操作は、第2の実施形態で示した機器制御装置70の操作と独立してもよく、機器制御装置70の操作と連動してもよい。
入力装置80からは、携帯機器50の動作を制御するための指示を入力するための入力信号が送信される。入力信号は、照明機器又は音響機器を動作させるための、DMX512−A等の所定の規格に基づいた信号であってもよく、パルスコードの形式の信号であってもよい。
赤外線通信システム3では、コンサート等のイベントの映像の配信形態は問わない。イベントの映像は、テレビジョン放送によって各ユーザの家庭に設置されたテレビ受像機に表示されてもよく、インターネットその他のネットワークを通じて各ユーザが所有する機器に配信されてもよい。本実施形態では、コンサート等のイベントの映像のリアルタイム配信に応じて携帯機器50を動作させるため、赤外線通信制御サーバ10からの出力信号は、複数の情報処理装置30に対してマルチキャストで配信される。
赤外線通信システム3は、コンサート等のイベントでの演出に合わせて発生する、携帯機器50の動作を制御するため入力信号に応じて赤外線制御信号が生成され、生成された赤外線制御信号が赤外線通信装置40に到達する。従って、赤外線通信システム3は、コンサート会場で実際に行われている演出に合わせて、携帯機器50を動作させることが可能となる。よって、赤外線通信システム3は、携帯機器50を所有するユーザに、コンサート会場に実際に居る気分を体感させることができる。
(赤外線通信システムの作用)
図13は、赤外線通信システム3による赤外線通信処理の流れを示すシーケンス図である。図13に示した赤外線通信処理は、入力装置80から送られる入力信号に基づいて赤外線通信制御サーバ10において赤外線制御信号を生成し、赤外線通信装置40から送信される赤外線信号により、携帯機器50を動作させる処理である。図13に示したシーケンス図においては、情報処理装置30から予め赤外線通信システム2によるサービスを受けるための処理が完了しているものとする。
赤外線通信制御サーバ10のCPU11は、入力装置80から入力信号を取得する(ステップS311)。
ステップS311に続いて、赤外線通信制御サーバ10のCPU11は、入力信号に基づいて、赤外線通信装置40に送信するための赤外線制御信号を生成する(ステップS312)。CPU11は、入力信号が予め指定されたパターンと一致していれば、当該パターンに基づいて赤外線制御信号を取得してもよい。
ステップS312に続いて、赤外線通信制御サーバ10のCPU11は、変換部102として、取得した赤外線制御信号を、所定のフォーマットを有する出力信号に変換する信号変換を行う(ステップS313)。赤外線通信制御サーバ10のCPU11は、変換した出力信号を、情報が登録されたユーザの情報処理装置30へ送信する。
赤外線通信制御サーバ10から出力信号を受信した情報処理装置30のCPU31は、制御部302として、受信した出力信号を、バイナリの赤外線制御信号に変換する信号変換を行う(ステップS314)。情報処理装置30のCPU31は、変換して得られた赤外線制御信号を赤外線通信装置40に送信する。
情報処理装置30から赤外線制御信号を受信した赤外線通信装置40の制御部402は、受信した赤外線制御信号に対応する赤外線信号を光源403a、403bから送信する(ステップS315)。例えば、受信した赤外線制御信号が携帯機器50を赤色で発光させるよう指示された信号であれば、赤外線通信装置40の制御部402は、携帯機器50を赤色で発光させるための赤外線信号を光源403a、403bから送信する。
赤外線信号を受信した携帯機器50の制御部502は、受信した赤外線信号に対応する処理を実行する(ステップS316)。携帯機器50を赤色で発光させるよう指示された赤外線信号を受光部501aが受信すると、制御部502は、赤色で発光させるよう出力部503を動作させる。
図13に示した一連の動作を実行することで、本実施形態に係る赤外線通信システム3は、入力装置80から送られた入力信号に基づいて生成された赤外線制御信号を赤外線通信装置40に送信することができる。そして、本実施形態に係る赤外線通信システム3は、赤外線通信装置40から赤外線信号を送信させ、赤外線信号に基づいて携帯機器50を動作させることができる。赤外線通信システム3は、コンサート会場での演出に合わせて携帯機器50を動作させることで、携帯機器50を所有するユーザに、コンサート会場に実際に居る気分を体感させることができる。
各実施形態において、情報処理装置30にGPSセンサ等の位置情報センサが備えられている場合、位置情報センサが取得した位置情報に応じ、赤外線制御信号を赤外線通信装置40に送信してもよい。位置情報に応じた赤外線制御信号が赤外線通信装置40に送信されることで、情報処理装置30の場所によって異なる動作を携帯機器50に行わせることができる。
なお、上記各実施形態でCPUがソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した赤外線通信処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field−Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、赤外線通信処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
また、上記各実施形態では、赤外線通信処理のプログラムがROMまたはストレージに予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。プログラムは、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の非一時的(non−transitory)記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
また、上記各実施形態における赤外線通信制御サーバ10の機能の一部又は全部は、クラウドコンピューティングにより構成されたサーバ、ASP(Application Service Provider)が提供するサーバ、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)又はIaaS(Infrastructure as a Service)用のサーバに組み込まれていてもよい。