JP6935889B1 - 温調システムおよびそのコントローラーならびに温調方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】人の感情を誘起・促進する温調システムを提供する。【解決手段】温調システム100は、対象者200の上半身および下半身の体表温度を検知するサーモカメラ14およびウェアラブル温度センサー15と、対象者200の上半身または下半身を集中的に温めるまたは冷ます空調装置12および床暖房装置13と、サーモカメラ14およびウェアラブル温度センサー15により検知された対象者200の上半身および下半身の体表温度の変化履歴から対象者200の頭寒足熱度(ただし、頭寒足熱度は人の上半身および下半身の体表温度の相対関係で定義される。)を計算し、頭寒足熱度と感情価との相関に基づいて目標感情価に対応する目標頭寒足熱度を特定し、対象者200の頭寒足熱度が目標頭寒足熱度となるように空調装置12および床暖房装置13を制御するコントローラー17とを備えている。【選択図】図10

Description

本発明は、温調システムおよびそのコントローラーならびに温調方法に関し、特に人の感情を誘起・促進する温調技術に関する。
足を温めると血管が拡張してリラックス効果が得られることが知られている。足裏や足部に直接温冷刺激を与える装置として床面の温度を調整して足裏に温冷刺激を与える足裏温冷刺激装置が知られている(特許文献1参照)。また、足部を湯に浸けてさらに湯水を噴出してマッサージ効果を得ることができる足浴装置が知られている(特許文献2参照)。また、睡眠中の人の快眠度と室温、特に床の温度との関係から快眠度が高くなるように床の温度を調整する床暖房装置が知られている(特許文献3参照)。
特開2019−27617号公報 特開2013−42944号公報 特開2015−215121号公報
感情と身体状態は密接に関係することが知られている。したがって、身体状態をうまくコントロールすることにより、心地よいと思う感情を増強したり、不快感を緩和したりすることができると考えられる。上記従来技術では足裏あるいは足部を温めてリラックス効果を得たり、室温を調整して快眠度を制御したりしているが、人の感情を誘起・促進することまではできていない。本発明は、人の感情を誘起・促進する温調システムおよびそのコントローラーならびに人の感情を誘起・促進する温調方法を提供することを目的とする。
本発明の一局面に従った温調システムは、対象者の上半身および下半身の体表温度を検知する体表温度検知部と、対象者の上半身または下半身を集中的に温めるまたは冷ます局所温調部と、体表温度検知部により検知された対象者の上半身および下半身の体表温度の変化履歴から対象者の頭寒足熱度(ただし、頭寒足熱度は人の上半身および下半身の体表温度の相対関係で定義される。)を計算し、頭寒足熱度と感情価との相関に基づいて目標感情価に対応する目標頭寒足熱度を特定し、対象者の頭寒足熱度が目標頭寒足熱度となるように局所温調部を制御するコントローラーとを備えたものである。
また、本発明の一局面に従った温調システムのコントローラーは、対象者の上半身および下半身の体表温度を検知する体表温度検知部により検知された対象者の上半身および下半身の体表温度の変化履歴から対象者の頭寒足熱度(ただし、頭寒足熱度は人の上半身および下半身の体表温度の相対関係で定義される。)を計算する頭寒足熱度計算部と、頭寒足熱度と感情価との相関に基づいて目標感情価に対応する目標頭寒足熱度を特定し、対象者の頭寒足熱度が目標頭寒足熱度となるように、対象者の上半身または下半身を集中的に温めるまたは冷ます局所温調部を制御する制御部とを備えたものである。
また、本発明の一局面に従った温調方法は、対象者の上半身および下半身の体表温度を取得するステップと、取得された対象者の上半身および下半身の体表温度の変化履歴から対象者の頭寒足熱度(ただし、頭寒足熱度は人の上半身および下半身の体表温度の相対関係で定義される。)を計算するステップと、頭寒足熱度と感情価との相関に基づいて目標感情価に対応する目標頭寒足熱度を特定するステップと、対象者の頭寒足熱度が目標頭寒足熱度となるように対象者の上半身または下半身を集中的に温めるまたは冷ますステップとを備えたものである。
本発明によると、対象者の上半身および下半身の体表温度を操作して所望の感情を誘起・促進することができる。
実験環境を示す模式図 実験手続きを示す模式図 感情評定課題の手順を示す模式図 ポジティブ画像、ニュートラル画像、およびネガティブ画像をそれぞれ提示した場合における感情価と上半身(鼻)の体表温度変化との相関を示すグラフ ポジティブ画像、ニュートラル画像、およびネガティブ画像をそれぞれ提示した場合における感情価と下半身(ふくらはぎ)の体表温度変化との相関を示すグラフ Warm条件においてポジティブ画像に対する感情価を説明する線形重回帰モデルを表す図 Warm条件においてネガティブ画像に対する感情価を説明する線形重回帰モデルを表す図 ポジティブ画像、ニュートラル画像、およびネガティブ画像をそれぞれ提示した場合における感情価と頭寒足熱度との相関を示すグラフ ポジティブ画像、ニュートラル画像、およびネガティブ画像をそれぞれ提示した場合における覚醒度と頭寒足熱度との相関を示すグラフ 本発明の一実施形態に係る温調システムの概略構成図 本発明の一実施形態に係る温調システムの制御フロー図
≪感情と体表温度の分布との相関に関する知見≫
発明者は、身体表面の温度変化は感情に影響を与えるという仮説のもと、室温を統制可能な環境下で温度差によって生じる身体表面の温度変化などの生理的変化が画像から喚起される感情に与える影響について検討した。本発明は、その検討結果から得られた、感情と体表温度の分布との相関に関する知見に基づいてなされたものである。以下、発明者が当該知見を得るに至った実験の概要とその結果について説明する。
〔参加者〕
実験には成人男性37名が参加した。参加者の平均年齢は22.6歳、標準偏差は2.60である。参加者には検査着として綿製の半袖Tシャツと紙製の長ズボンを着用してもらい、素足で実験を行った。
〔実験環境〕
図1は、実験環境を示す模式図である。温熱条件をコントロール可能な環境試験室内に外気を想定した気温16℃、湿度63%の環境を作り、そこに室温の異なる2つの部屋を用意して実験を行った。一つは窓を開放して試験室内と同じ温熱環境のCold条件であり、もう一つは窓を閉鎖してガス温水式床暖房で室温25℃(±1.0℃)、PMV(Predicted Mean Vote)=0(±0.5)になるように調整されたWarm条件である。
〔手続き〕
図2は、実験手続きを示す模式図である。実験はCold条件およびWarm条件の2セッション実施した。参加者を2グループに分け、一方のグループ(19名)はセッション1としてCold条件で実験を行なってその後部屋を移動してセッション2としてWarm条件で実験を行うC−W群とし、他方のグループ(18名)はその逆のW−C群とした。各セッションにおいて最初の10分間は準備期間として、ウェアラブル心拍センサーを用いた心拍および胸部表面温度の測定、熱電対接触計による左足ふくらはぎ表面(足裏面から30cm)の温度測定、サーモカメラによる顔表面温度の測定を開始した。参加者は準備期間中に後述の感情評定課題の練習を20試行行なった。その後30分の順応期間を設け、最初の20分は参加者に自由に過ごしてもらい、最後の10分間は何もせずに安静状態にさせた。順応期間の後、参加者に感情評定課題を行わせた。
実験前および各セッション直後に、VAS(Visual Analogue Scale)によって、幸福感、ストレス、温冷感、覚醒度、および快/不快の5項目について主観評定を行なった。また、実験前に体温およびBMI(Body Mass Index)を測定するとともに冷え性に関する質問を行なった。
〔感情評定課題〕
感情喚起画像セット(Open Affective Standardized Image Set: OASIS)からポジティブ(快)、ニュートラル(中立)、ネガティブ(不快)の各感情価をもつ画像を120枚ずつ計360枚選び、それを2セットに分けた。刺激セットは2つのセッションで感情価・覚醒度の差がないように作成し、提示する際には参加者間でカウンターバランスした。
図3は、感情評定課題の流れを示す模式図である。課題では画面に1枚の画像が3秒間提示された後、感情価・覚醒度の2軸からなる9×9マスの格子であるAffect Gridが提示される。画像から喚起された参加者自身の感情について4秒以内にマウスで該当する場所をクリックすることで、感情価と覚醒度の評定を同時に行なった。
〔結果と考察〕
1.感情価と上半身の体表温度変化との相関について
感情価と上半身の体表温度変化との相関について考察する。なお、ここでは上半身の体表温度変化として、準備期間から感情評定課題実施期間を通じた鼻の体表温度変化を採用した。図4は、ポジティブ画像、ニュートラル画像、およびネガティブ画像をそれぞれ提示した場合における感情価と上半身(鼻)の体表温度変化との相関を示すグラフである。グラフの横軸は鼻の体表温度変化、縦軸は感情価評定値であり、Cold条件およびWarm条件での結果を混在してプロットし、各条件のプロットの回帰直線を描き込んでいる。グラフの左側にCold条件のプロットが集中しているのは環境温度が低いCold条件では鼻の体表温度が下がって鼻の体表温度変化がマイナス値となりやすいからである。一方、環境温度が高いWarm条件では鼻の体表温度が上がって鼻の体表温度変化がプラス値となりやすくなるためグラフの右側にプロットが集中している。
感情価と上半身(鼻)の体表温度変化に関してWarm条件においてポジティブ画像に有意な負の相関(r=−0.55)が見られた。また、Warm条件においてネガティブ画像に有意な正の相関(r=0.62)が見られた。このことから人はWarm条件、すなわち快適と感じる温度の環境において上半身の体表温度が上がるとポジティブ画像に対しては心地よさが薄れ、ネガティブ画像に対しては不快感が和らぎ、逆に上半身の体表温度が下がるとポジティブ画像に対しては心地よさが増し、ネガティブ画像に対してはより不快感が増す傾向があると言える。
2.感情価と下半身の体表温度変化との相関について
感情価と下半身の体表温度変化との相関について考察する。なお、ここでは下半身の体表温度変化として、準備期間から感情評定課題実施期間を通じた左足のふくらはぎの体表温度変化を採用した。図5は、ポジティブ画像、ニュートラル画像、およびネガティブ画像をそれぞれ提示した場合における感情価と下半身(ふくらはぎ)の体表温度変化との相関を示すグラフである。グラフの横軸はふくらはぎの体表温度変化、縦軸は感情価評定値であり、Cold条件およびWarm条件での結果を混在してプロットし、各条件のプロットの回帰直線を描き込んでいる。グラフの左側にCold条件のプロットが集中しているのは環境温度が低いCold条件ではふくらはぎの体表温度が下がってふくらはぎの体表温度変化がマイナス値となりやすいからである。一方、環境温度が高いWarm条件ではふくらはぎの体表温度が上がってふくらはぎの体表温度変化がプラス値となりやすくなるためグラフの右側にプロットが集中している。
感情価と下半身(ふくらはぎ)の温度変化に関してWarm条件においてネガティブ画像に有意な正の相関(r=0.36)が見られた。このことから人はWarm条件、すなわち快適と感じる温度の環境において下半身の体表温度が上がるとネガティブ画像に対する不快感が和らぎ、逆に下半身の体表温度が下がるとネガティブ画像をより不快に感じるようになる傾向があると言える。
3.上記1、2の検証
上記1、2で得られた知見を検証するためにWarm条件においてポジティブ画像およびネガティブ画像のそれぞれに対する感情価を目的変数、実験中に測定した各種データを説明変数として線形重回帰分析を行なった。図6は、Warm条件においてポジティブ画像に対する感情価を説明する線形重回帰モデルを表す図である。図7は、Warm条件においてネガティブ画像に対する感情価を説明する線形重回帰モデルを表す図である。図6の線形重回帰モデルによると、Warm条件において鼻の温度(Nose_Thermo_transformed)がポジティブ画像に対する感情価に負の相関があることが示されるとともに、心拍変動の高周波成分(normalizedHF_transformed)もまたポジティブ画像に対する感情価に負の相関があることが示されている。また、図7の線形重回帰モデルによると、Warm条件において鼻の温度(Nose_Thermo_transformed)および足(ふくらはぎ)の温度(Foot_Thermo_transformed)がネガティブ画像に対する感情価に正の相関があることが示されるとともに、心拍変動の高周波成分(normalizedHF_transformed)もまたネガティブ画像に対する感情価に正の相関があることが示されている。心拍変動の高周波成分は副交感神経活動を反映していることが知られている。したがって、上記1、2で得られた知見は副交感神経活動の観点からも支持され得るものである。
4.感情価と頭寒足熱度との相関について
上記1、2では上半身および下半身の体表温度をそれぞれ独立に評価したが、上半身および下半身の体表温度を総合的に評価することを試みる。そのために体表温度の分布を表す指標として頭寒足熱度を導入する。頭寒足熱度は、人の下半身と上半身の体表温度の相対関係で定義される。一例として、所定期間における人の下半身の体表温度変化と上半身の体表温度変化との差を頭寒足熱度とすることができる。ここでは上述のふくらはぎの体表温度変化から鼻の体表温度変化を引いたものを頭寒足熱度として感情価と体表温度の分布との相関を特定するものとする。下半身の体表温度と上半身の体表温度の差が広がるように上半身および下半身の各体表温度が変化すれば頭寒足熱度は上がり、下半身の体表温度と上半身の体表温度の差が縮まるように上半身および下半身の各体表温度が変化すれば頭寒足熱度は下がることとなる。
図8は、ポジティブ画像、ニュートラル画像、およびネガティブ画像をそれぞれ提示した場合における感情価と頭寒足熱度との相関を示すグラフであり、上段のグラフはポジティブ画像を提示したときのグラフ、中段のグラフはニュートラル画像を提示したときのグラフ、下段のグラフはネガティブ画像を提示したときのグラフである。いずれのグラフも横軸は頭寒足熱度、縦軸は感情価評定値であり、Cold条件およびWarm条件での結果を混在してプロットし、各条件のプロットの回帰直線を描き込んでいる。
感情価と頭寒足熱度との相関に関して、Warm条件においてポジティブ画像を提示したとき(図8上段のグラフ)に有意水準1%以下の正の相関(r=0.43、p=0.01)が見られた。また、Warm条件でネガティブ画像を提示したとき(図8下段のグラフ)に有意水準1%以下の負の相関(r=−0.47、p=0.007)が見られた。ニュートラル画像については感情価と頭寒足熱度との相関は見られなかった。このことから人はWarm条件、すなわち快適と感じる温度の環境において頭寒足熱度が上がるとポジティブ画像に対しては心地よさが増し、ネガティブ画像に対してはより不快感が増し、逆に頭寒足熱度が下がるとポジティブ画像に対しては心地よさが薄れ、ネガティブ画像に対しては不快感が和らぐ傾向があると言える。すなわち、Warm条件において頭寒足熱度は外からの情報から受ける感情を増強あるいは緩和する、すなわち感受性をコントロールするような効果があると考えられる。
一方、Cold条件ではWarm条件のときのような傾向は見られなかった。このことから頭寒足熱度の変化によって人がポジティブ画像をより心地よく感じるあるいは感じなくなるか、または、ネガティブ画像をより不快に感じるあるいは感じなくなるかということは環境温度にも左右されることがわかる。すなわち、人が快適と感じる温度の環境下では頭寒足熱度が感情に及ぼす影響がより強くなると言える。
覚醒度についても同様の解析を行なった。図9は、ポジティブ画像、ニュートラル画像、およびネガティブ画像をそれぞれ提示した場合における覚醒度と頭寒足熱度との相関を示すグラフであり、上段のグラフはポジティブ画像を提示したときのグラフ、中段のグラフはニュートラル画像を提示したときのグラフ、下段のグラフはネガティブ画像を提示したときのグラフである。いずれのグラフも横軸は頭寒足熱度、縦軸は覚醒度評定値であり、Cold条件およびWarm条件での結果を混在してプロットし、各条件のプロットの回帰直線を描き込んでいる。
覚醒度と頭寒足熱度との相関に関して、Warm条件においてニュートラル画像を提示したとき(図9中段のグラフ)に有意水準1%以下の正の相関(r=0.45、p=0.009)が見られた。このことから人はWarm条件、すなわち快適と感じる温度の環境において頭寒足熱度が上がるとニュートラル画像をはっきりと見るようになり、頭寒足熱度が下がるとニュートラル画像をぼんやりと見るようになる傾向があると言える。ポジティブ画像およびネガティブ画像については覚醒度と頭寒足熱度との相関は見られなかった。
一方、Cold条件ではWarm条件のときのような傾向は見られなかった。このことから頭寒足熱度の変化によって人がニュートラル画像をはっきりと見るかぼんやりと見るかということは環境温度にも左右されることがわかる。すなわち、人が快適と感じる温度の環境下では頭寒足熱度が覚醒度に及ぼす影響が強くなると言える。
≪対象者の感情を誘起・促進する温調システムの実施形態≫
発明者は、上記実験により得られた知見に基づいて、人の感情を誘起・促進する温調システムを発明した。以下、適宜図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、発明者は、当業者が本発明を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
図10は、本発明の一実施形態に係る温調システムの概略構成図である。本実施形態に係る温調システム100は、室内などの閉鎖された環境10にいる対象者200の上半身および下半身を集中的に温めるまたは冷ますことで対象者200の頭寒足熱度を操作して目的の感情を誘起させまた促進させるものである。具体的に、温調システム100は、第1空調装置11、第2空調装置12、床暖房装置13、サーモカメラ14、ウェアラブル温度センサー15、環境温度センサー16、およびコントローラー17を備えている。
第1空調装置11は、環境10の天井に埋め込みあるいは吊り下げられて設置される。第1空調装置11は、環境10を全体的に温めるまたは冷ますのに十分な冷暖房能力を持ち、図略のファンおよびルーバーで緩やかな気流110を起こして環境10全体の温度を調整する。
第2空調装置12は、環境10の壁面に設置あるいは床置きされて設置される。第2空調装置12は、図略のファンおよびルーバーで対象者200の上半身、特に頭部に向けて気流120を起こして対象者200の上半身を集中的に冷ます。
床暖房装置13は、環境10の床下に敷設した熱媒体により床面を温める熱電線ヒーター式または温水式の装置である。床暖房装置13は、環境10の床面を温めることで対象者200の下半身、特に足裏から膝下までを集中的に温める。
サーモカメラ14は、環境10の天井の適当なところに設置され、対象者200を撮像する。サーモカメラ14は、対象者200の体表温度、特に対象者200の頭部(その中でも特に鼻)の体表温度を検知してそれを画像データ化し、コントローラー17にデータを送信する。
ウェアラブル温度センサー15は、対象者200の右または左の膝から下の部位、例えばふくらはぎに装着される。ウェアラブル温度センサー15は、それが装着された部位の体表温度を検知してコントローラー17にデータを送信する。
環境温度センサー16は、環境10の天井または壁面の適当なところに設置される。環境温度センサー16は、環境10の温度を検知してコントローラー17にデータを送信する。なお、環境温度センサー16が第1空調装置11に組み込まれている場合もある。
コントローラー17は、上記の各構成要素と接続され、温調システム100の全体を制御する装置である。具体的に、コントローラー17は、頭寒足熱計算部171および制御部172を備えている。これら要素はハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで実現して図略のCPUで実行させるようにしてもよい。図11は、本発明の一実施形態に係る温調システム100の制御フロー図である。以下、この制御フロー図も参照してコントローラー17の動作について詳細に説明する。
頭寒足熱計算部171は、サーモカメラ14から取得した対象者200の上半身の体表温度およびウェアラブル温度センサー15から取得した対象者200の下半身の体表温度に基づいて対象者200の頭寒足熱度を計算する。より詳細には、頭寒足熱計算部171は、サーモカメラ14およびウェアラブル温度センサー15から上半身および下半身の体表温度を取得してそれを記録する(S1)。そして、頭寒足熱度計算部171は、所定期間、例えば直近1時間における上半身および下半身の体表温度の変化を求め、所定期間における下半身の体表温度変化から上半身の体表温度変化を引いたものを頭寒足熱度として算出する(S2)。所定期間中に体表温度が下がれば体表温度変化はマイナス値となり、体表温度が上がれば体表温度変化はプラス値となる。下半身の体表温度と上半身の体表温度の差が広がるように上半身および下半身の各体表温度が変化すれば頭寒足熱度は上がり、下半身の体表温度と上半身の体表温度の差が縮まるように上半身および下半身の各体表温度が変化すれば頭寒足熱度は下がる。
制御部172は、頭寒足熱度と感情価との相関に基づいて対象者200の頭寒足熱度が目標感情価に対応する目標頭寒足熱度となるように第2空調装置12および床暖房装置13を制御する。目標感情価とは対象者200に誘起・促進させようとする感情あるいは感受性の強さを指し、目標頭寒足熱度とは対象者200にそのような感情あるいは感受性の誘起・促進するのに適した頭寒足熱度を指す。より詳細には、制御部172は、事前に実施した実験(例えば上述したような実験)を通じて得られた頭寒足熱度と感情価との相関を表す回帰直線のパラメーターを記憶しており、当該回帰直線から目標感情価に対応する目標頭寒足熱度を特定する(S3)。あるいは、頭寒足熱度と感情価との相関をルックアップテーブルで記憶しておいて、当該ルックアップテーブルを参照して目標感情価に対応する目標頭寒足熱度を特定してもよい。制御部172は、対象者200の頭寒足熱度が特定した目標頭寒足熱度になるように第2空調装置12および床暖房装置13を制御する(S4)。
具体的には、制御部172は、第2空調装置12に対してオン/オフ、設定温度変更、風量調整、および風向調整などを制御し、床暖房装置13に対してオン/オフ、設定温度変更、およびゾーン切り替えなどを制御する。例えば、目標頭寒足熱度が現在の頭寒足熱度よりも大きい場合には、制御部172は、対象者200の上半身の体表温度を下げるべく第2空調装置12に対して設定温度を下げる、あるいは風量を強めるなどの制御をし、対象者200の下半身の体表温度を上げるべく床暖房装置13に対して設定温度を上げるなどの制御をする。逆に、目標頭寒足熱度が現在の頭寒足熱度よりも小さい場合には、制御部172は、対象者200の上半身の体表温度を上げるべく第2空調装置12に対して設定温度を上げる、風量を弱める、動作を停止させるなどの制御をし、対象者200の下半身の体表温度を下げるべく床暖房装置13に対して設定温度を下げる、動作を停止させるなどの制御をする。
上述したように頭寒足熱度と感情価との相関は環境10の温度によって異なり得るため、上述の回帰直線あるいはルックアップテーブルを複数パターン用意しておいてもよい。この場合、制御部172は、環境10の温度に応じて異なる複数の回帰直線あるいはルックアップテーブルから環境温度センサー16から取得した環境10の温度に対応する一つを選択し、当該選択した回帰直線あるいはルックアップテーブルから目標感情価に対応する目標頭寒足熱度を特定することができる。
さらに、制御部172は、環境10の温度が頭寒足熱度と感情価との相関の前提となる環境温度と異なる場合には、環境10の温度が頭寒足熱度と感情価との相関に対応する環境の温度と一致するように第1空調装置11を制御してもよい。例えば、環境10の温度が20℃以下である場合において、Warm条件(室温25℃)で得られた頭寒足熱度と感情価との相関に基づいて目標頭寒足熱度を特定して第2空調装置12および床暖房装置13を制御しても対象者200を目標とする感情価に近づけることは困難であると考えられる。そのような場合、制御部172は、第1空調装置11の設定温度を上げるなどして環境10の温度がWarm条件に近づくように制御する。
≪対象者の感情価コントロールの実施例≫
対象者200の1日の生活シーンに合わせてあらかじめ感情価変動スケジュールを決めておけば、コントローラー17はそのスケジュールに従って第2空調装置12および床暖房装置13を制御して対象者200の感情価をコントロールすることができる。以下、シチュエーションごとに対象者200の感情価コントロールの実施例を示す。なお、頭寒足熱度と覚醒度との間にも相関が見られることから、以下の実施例では目標感情価と同様に目標覚醒度も考慮して目標頭寒足熱度を特定している。
A.一般家庭の場合
起床時:目標感情価=+5、目標覚醒度=+5 →目標頭寒足熱度=+5(爽快、すっきり)
朝食時:目標感情価=+5、目標覚醒度=0 →目標頭寒足熱度=+2(リラックス)
勉強時:目標感情価=+5、目標覚醒度=+5 →目標頭寒足熱度=+5(爽快、すっきり)
夕食時:目標感情価=+5、目標覚醒度=0 →目標頭寒足熱度=+2(リラックス、スローフード)
夕食後の家族団欒:目標感情価=+3、目標覚醒度=+3 →目標頭寒足熱度=+2(おしゃべりタイム)
テレビ鑑賞(ラブストーリー):目標感情価=+5、目標覚醒度=+0 →目標頭寒足熱度=+2(リラックス)
テレビ鑑賞(コメディー):目標感情価=+5、目標覚醒度=+3 →目標頭寒足熱度=+4(爽快、すっきり)
テレビ鑑賞(ホラー):目標感情価=−5、目標覚醒度=+3 →目標頭寒足熱度=+4(恐怖)
就寝時:目標感情価=+1、目標覚醒度=0 →目標頭寒足熱度=+1(リラックス)
B.オフィスの場合
仕事時:目標感情価=+3、目標覚醒度=+5 →目標頭寒足熱度=+4(爽快、生産性向上)
昼食時:目標感情価=+5、目標覚醒度=0 →目標頭寒足熱度=+2(リラックス、スローフード)
C.娯楽施設(例:映画館、遊園地の室内アトラクション)の場合
映画鑑賞(ラブストーリー):目標感情価=+5、目標覚醒度=+0 →目標頭寒足熱度=+2(リラックス)
映画鑑賞(ホラー):目標感情価=−5、目標覚醒度=+5 →目標頭寒足熱度=+5(恐怖)
映画鑑賞(コメディー):目標感情価=+5、目標覚醒度=+5 →目標頭寒足熱度=+5(爽快、すっきり)
D.教育施設(学校)
授業中:目標感情価=+3、目標覚醒度=+5 →目標頭寒足熱度=+4(爽快、活発な議論)
昼食時:目標感情価=+5、目標覚醒度=0 →目標頭寒足熱度=+2(リラックス、スローフード)
E.老人ホーム
日中活動中:目標感情価=+5、目標覚醒度=+5 →目標頭寒足熱度=+5(爽快、活動量増)
≪効果≫
本実施形態に係る温熱システム100によると、対象者200の上半身および下半身の体表温度を操作して対象者200に所望の感情を誘起・促進することができる。
≪変形例・応用例≫
(1)下半身の体表温度変化と上半身の体表温度変化との比率を頭寒足熱度としてもよい。
(2)1台の空調装置で第1空調装置11と第2空調装置12の機能を実現するようにしてもよい。
(3)サーモカメラ14で対象者200の全身の体表温度が検知できるようであれば、ウェアラブル温度センサー15を省略してサーモカメラ14で対象者200の上半身および下半身の体表温度を検知するようにしてもよい。
(4)上記説明において環境10は室内を想定しているが、環境10は自動車などの乗り物の車内などであってもよい。その場合、ダッシュボードに埋め込まれたエアコンが第2空調装置12に、足元ヒーターが床暖房装置13にそれぞれ相当することになろう。
(5)コントローラー17が、対象者200の1日の生活パターンを学習して感情価変動スケジュールを修正するようにしてもよい。
以上のように、本発明における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。また、上述の実施の形態は、本発明における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
100…温調システム、200…対象者、10…環境、11…第1空調装置(全体温調部)、12…第2空調装置(局所温調部)、13…床暖房装置(局所温調部)、14…サーモカメラ(体表温度検知部)、15…ウェアラブル温度センサー(体表温度検知部)、16…環境温度センサー(環境温度検知部)、17…コントローラー、171…頭寒足熱度計算部、172…制御部

Claims (9)

  1. 対象者の上半身および下半身の体表温度を検知する体表温度検知部と、
    前記対象者の上半身または下半身を集中的に温めるまたは冷ます局所温調部と、
    前記体表温度検知部により検知された前記対象者の上半身および下半身の体表温度の変化履歴から前記対象者の頭寒足熱度(ただし、頭寒足熱度は人の上半身および下半身の体表温度の相対関係で定義される。)を計算し、頭寒足熱度と感情価との相関に基づいて目標感情価に対応する目標頭寒足熱度を特定し、前記対象者の頭寒足熱度が前記目標頭寒足熱度となるように前記局所温調部を制御するコントローラーとを備えた温調システム。
  2. 前記対象者がいる環境の温度を検知する環境温度検知部を備え、
    前記コントローラーが、環境温度に応じて異なる複数の頭寒足熱度と感情価との相関から前記環境温度検知部により検知された前記環境の温度に対応する一つを選択し、当該選択した頭寒足熱度と感情価との相関に基づいて目標感情価に対応する目標頭寒足熱度を特定し、前記対象者の頭寒足熱度が前記目標頭寒足熱度となるように前記局所温調部を制御する、請求項1に記載の温調システム。
  3. 前記対象者がいる環境の温度を検知する環境温度検知部と、
    前記対象者がいる環境を全体的に温めるまたは冷ます全体温調部と、を備え、
    前記コントローラーが、前記環境の温度が頭寒足熱度と感情価との相関の前提となる環境温度と異なる場合には、前記環境の温度が頭寒足熱度と感情価との相関に対応する環境の温度と一致するように前記全体温調部を制御する、請求項に記載の温調システム。
  4. 前記局所温調部が前記対象者の下半身を集中的に温める床暖房装置を含む、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の温調システム。
  5. 前記局所温調部が前記対象者の上半身を集中的に冷ます空調装置を含む、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の温調システム。
  6. 前記コントローラーが、前記対象者の1日の感情価変動スケジュールに合わせて前記局所温調部を制御する、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の温調システム。
  7. 前記コントローラーが、前記対象者の1日の生活パターンを学習して前記感情価変動スケジュールを修正する、請求項6に記載の温調システム。
  8. 温調システムのコントローラーであって、
    対象者の上半身および下半身の体表温度を検知する体表温度検知部により検知された前記対象者の上半身および下半身の体表温度の変化履歴から前記対象者の頭寒足熱度(ただし、頭寒足熱度は人の上半身および下半身の体表温度の相対関係で定義される。)を計算する頭寒足熱度計算部と、
    頭寒足熱度と感情価との相関に基づいて目標感情価に対応する目標頭寒足熱度を特定し、前記対象者の頭寒足熱度が前記目標頭寒足熱度となるように、前記対象者の上半身または下半身を集中的に温めるまたは冷ます局所温調部を制御する制御部とを備えたコントローラー。
  9. 対象者の上半身および下半身の体表温度を取得するステップと、
    前記取得された前記対象者の上半身および下半身の体表温度の変化履歴から前記対象者の頭寒足熱度(ただし、頭寒足熱度は人の上半身および下半身の体表温度の相対関係で定義される。)を計算するステップと、
    頭寒足熱度と感情価との相関に基づいて目標感情価に対応する目標頭寒足熱度を特定するステップと、
    前記対象者の頭寒足熱度が前記目標頭寒足熱度となるように前記対象者の上半身または下半身を集中的に温めるまたは冷ますステップとを備えた温調方法。
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