本明細書に記載される例示的な実施形態または特徴は、他の実施形態または特徴よりも好ましいまたは有利であると必ずしも解釈されるべきではない。本明細書に記載される例示的な実施形態は、限定することを意図するものではない。開示された実装形態の特定の態様を、多種多様な異なる構成で配置および組み合わせることができることが容易に理解されるであろう。さらに、図面に示される特定の配置は、限定するものと見なされるべきではない。他の実装形態は、所与の図面に示される各要素の数が増減されたものが含まれ得ることを理解されたい。加えて、例示される要素のいくつかが、組み合わされるか、または省略され得る。同様に、例示的な実装形態は、図面に示されない要素を含み得る。
I.概要
例示的な実装形態は、1つ以上の光検出器を使用して光を検出することを伴うデバイス、システム、および方法に関連し得る。いくつかの例では、光検出器は、光検出および測距(LIDAR)デバイスの検知構成要素であり得る。
一例のシステムはレンズを含む。レンズは、シーンからの光を集束するために使用され得る。ただし、レンズは、システムによって観測されることを意図されていないバックグラウンド光(例えば、太陽光)を集束させてもよい。光を選択的にフィルタリングする(すなわち、シーン内の情報に対応する光からバックグラウンド光を分離する)ために、不透明材料(例えば、選択的にエッチングされた金属、マスクで部分的に覆われたガラス基板など)がレンズの背後に設置され得る。不透明材料は、様々な実施形態において、スラブ、シート、または様々な他の形状として成形されることが可能である。不透明材料内に、アパーチャが画定され得る。この配置により、レンズによって集束された光の一部分または全体が、アパーチャを通した伝送のために選択されることが可能である。
アパーチャを通して伝送された光の伝播方向において、システムは、第1の側面(例えば、アパーチャに隣接するなど)と第1の側面と反対側の第2の側面とを有する導波路を含み得る。システムはまた、導波路の第3の側面上に配設されるか、さもなくば第3の側面に隣接し、第3の側面を通して導波路から伝播する光を検出する光検出器(例えば、SPADなど)のアレイを含み得る。例えば、第3の側面は、導波路が導波路内の光の伝播を導く誘導方向に沿って第1の側面から第2の側面まで延在し得る。
導波路の第3の側面からの誘導光の伝播を促進するために、いくつかの例では、システムは、導波路の内部で伝播する誘導光の伝播経路に沿って配設されたミラーを含み得る。ミラーは、導波路の第3の側に向かって傾けられ得る。したがって、ミラーは、誘導光(または誘導光の一部分)を光検出器のアレイに隣接する第3の側面の特定の領域に向けて反射することができ、反射光は特定の領域を通って光検出器のアレイに向かって伝播することができる。
システムはまた、導波路の第2の側面(例えば、導波路のアパーチャに面する端部と反対側の側面)に隣接して配設された光源(例えば、レーザバーなど)を含み得る。光源は、導波路の第2の側面に向けて光ビームを放出し得る。次いで、導波路は、放出された光ビーム(第2の側面で受け取られる)を第1の側面(すなわち、アパーチャに隣接する側面)に向けて導き得る。次いで、導かれた光ビームは、(第1の側面で)導波路からアパーチャを通してシーンに向けて伝送され得る。
それゆえ、システムは、導波路、アパーチャ、およびレンズを(この順に)通って延在する送信経路に従って、放出された光ビームを指向させることにより、シーンを照明し得る。システムはまた、同じレンズ、アパーチャ、および導波路を(この順に)通って延在する受信経路に従って、照明されたシーンから、放出された光ビームの反射を受け取り得る。それゆえ、この配置では、システムは、共有導波路を使用して、空間的に一致した光の送信経路および受信経路(例えば、シーンの同じまたは同様のそれぞれの視野に関連付けられる送信/受信経路)を提供することが可能である。
送信経路は受信経路と空間的に一致しているため、この例示的なシステムは、視差に関連付けられた光学走査歪みを低減(または防止)し得る。例えば、代わりに送信経路および受信経路が互いに対して空間的にずれていたとすると(例えば、それぞれの視方向またはポインティング方向が異なる、など)、シーンの走査された表現は、視差などの光学歪みの影響を受ける可能性がある。
本開示の範囲から逸脱することなく、他の態様、特徴、実装形態、構成、および利点が可能である。
II.例示的なシステムおよびデバイス
図1Aは、例示的な実施形態による、アパーチャを含むシステム100の説明図である。図示されるように、システム100は、光検出器のアレイ110(検出器112および114によって例示される)、不透明材料120内に画定されたアパーチャ122、およびレンズ130を含む。システム100は、シーン内のオブジェクト198によって反射または散乱された光102を測定し得る。いくつかの場合には、光102はまた、バックグラウンド光源(図示せず)からレンズ130に向かって直接伝播する光を含み得る。いくつかの例では、システム100は、光検出および測距(LIDAR)デバイスに含まれ得る。例えば、LIDARデバイスは、自律車両のナビゲーションに使用されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、システム100またはシステム100の部分は、レンズ130を通す以外に外光にさらされない領域内に包含され得る。これにより、アレイ110の検出器に到達する周囲光の量(測定に影響を与える可能性がある)を低減し得る。
アレイ110は、検出器112および114によって例示される光検出器の配置を含む。様々な実施形態において、アレイ110は異なる形状を有し得る。図示されるように、アレイ110は矩形形状を有する。しかしながら、他の実施形態では、アレイ110は円形であってもよく、または異なる形状を有してもよい。アレイ110のサイズは、アパーチャ122から発散する想定される光110の断面積に応じて選択され得る。例えば、アレイ110のサイズは、要因の中でもとりわけ、アレイ110とアパーチャ122との間の距離、アパーチャ122とレンズ130との間の距離、アパーチャ122の寸法、レンズ130の光学特性に基づき得る。いくつかの実施形態では、アレイ110は可動であってもよい。例えば、アレイ110の指定位置は、アパーチャ122により近く、またはアパーチャ122からより遠くなるように調整可能であってもよい。そのために、例えば、アレイ110は、1次元、2次元、または3次元で並進することが可能な電動ステージに搭載されることが可能である。
さらに、いくつかの実装形態では、アレイ110は、コンピューティングデバイスまたは論理回路に1つ以上の出力を提供し得る。例えば、マイクロプロセッサを備えたコンピューティングデバイスは、アレイ110に入射する光102の強度を示す電気信号をアレイ110から受信してもよい。次いで、コンピューティングデバイスは、電気信号を使用して、オブジェクト198に関する情報(例えば、オブジェクト198とシステム100との間の距離など)を決定し得る。いくつかの実施形態では、アレイ110内の光検出器のうちのいくつかまたはすべては、互いに並列に相互接続され得る。そのために、例えば、アレイ110は、アレイ110内の光検出器の特定の配置およびタイプに応じて、SiPMまたはMPPCであってもよい。例えば、光検出器を並列回路構成で接続することにより、光検出器からの出力を組み合わせて、光102内の光子を検出することができる検出領域(例えば、図1Aに示されるアレイ110の陰影領域)を効果的に増大させることができる。
光検出器112、114などは、様々なタイプの光検出器を含み得る。一例では、検出器112、114などは、SPADを含む。SPADは、逆バイアスされたpn接合(すなわち、ダイオード)内でアバランシェ降伏を利用して、SPADへの所与の入射照明に対する出力電流を増加させ得る。さらに、SPADは、単一の入射光子に対して複数の電子正孔対を生成することが可能であり得る。別の例では、光検出器112、114などは、線形モードのアバランシェフォトダイオード(APD)を含み得る。いくつかの場合に、APDまたはSPADがアバランシェ降伏電圧を超えてバイアスされ得る。このようなバイアス条件は、1より大きいループ利得を有する正のフィードバックループを生成し得る。さらに、しきい値のアバランシェ降伏電圧を超えてバイアスされたSPADは、単一光子に感度を有し得る。他の例では、光検出器112、114などは、フォトレジスタ、電荷結合素子(CCD)、光電池、および/または任意の他のタイプの光検出器を含み得る。
いくつかの実装形態では、アレイ110は、アレイ全体に複数のタイプの光検出器を含み得る。例えば、アレイ110を、光102の複数の所定の波長を検出するように構成することができる。そのために、例えば、アレイ110は、1つの波長域に感度を有するいくつかのSPADと、異なる波長域に感度を有する他のSPADとを含んでもよい。いくつかの実施形態では、光検出器110は、400nmと1.6μmとの間の波長(可視および/または赤外波長)に感度を有し得る。さらに、光検出器110は、所与の実施形態内で、または様々な実施形態にわたって、様々なサイズおよび形状を有し得る。いくつかの実施形態では、光検出器112、114などは、アレイ110の面積の1%、0.1%、または0.01%であるパッケージサイズを有するSPADを含み得る。
不透明材料120(例えば、マスクなど)は、レンズ130によって集束されるシーン(例えば、バックグラウンド光)からの光102の一部分がアレイ110に伝送されることを阻止し得る。例えば、不透明材料120は、アレイ110によって実行される測定の精度に悪影響を及ぼす可能性がある特定のバックグラウンド光を阻止するように構成されてもよい。代替的または追加的に、不透明材料120は、検出器112、114などによって検出可能な波長域の光を阻止してもよい。一例では、不透明材料120は、入射光の一部分を吸収することにより伝送を阻止してもよい。別の例では、不透明材料120は、入射光の一部分を反射することにより伝送を阻止してもよい。不透明材料120の例示的な実装形態の非網羅的なリストは、考えられるものの中でもとりわけ、エッチングされた金属、ポリマー基板、2軸配向ポリエチレンテレフタレート(BoPET)シート、または不透明マスクで覆われたガラスを含む。いくつかの例では、不透明材料120、したがってアパーチャ122は、レンズ130の焦点面に、または焦点面の近くに配置され得る。
アパーチャ122は、光102(または光102の一部分)を通して伝送し得る、不透明材料120内のポートを提供する。アパーチャ122は、様々な方法で不透明材料120内に画定され得る。一例では、不透明材料120(例えば、金属など)をエッチングして、アパーチャ122を画定してもよい。別の例では、不透明材料120を、マスクで覆われたガラス基板として構成してもよく、マスクは、アパーチャ122を画定するギャップを含んでもよい(例えば、フォトリソグラフィなどを介して)。様々な実施形態において、アパーチャ122は、少なくとも光検出器112、114などによって検出可能である光の波長に対して、部分的または完全に透明であり得る。例えば、不透明材料120がマスクで覆われたガラス基板である場合、アパーチャ122は、アパーチャ122が完全に中空ではなく、ガラスでできているように、マスクで覆われていないガラス基板の一部分として画定されてもよい。それゆえ、いくつかの場合に、アパーチャ122は、光102の1つ以上の波長に対してほぼ透明であるが完全には透明ではなくてもよい(例えば、ガラス基板は通常100%透明ではない)。代替的に、いくつかの場合に、アパーチャ122は、不透明材料120の中空領域として形成されてもよい。
いくつかの例では、アパーチャ122は(不透明材料120と併せて)、焦点面で、シーンからの光102を空間的にフィルタリングするように構成され得る。そのために、例えば、光102を、不透明材料120の表面に沿った焦点面上に集束してもよく、アパーチャ122は、集束光の一部分のみをアレイ110に伝送させてもよい。したがって、アパーチャ122は、光学ピンホールとして振る舞い得る。一実施形態では、アパーチャ122は、.02mm2〜.06mm2(例えば、.04mm2)の断面積を有し得る。他の実施形態では、アパーチャ122は、レンズ130の光学特性、アレイ110までの距離、アレイ110の光検出器のノイズ除去特性などの様々な要因に応じて異なる断面積を有し得る。
それゆえ、アパーチャ122に関して上記で使用される「アパーチャ」という用語は、光を通して伝送し得る不透明材料の凹部または穴を表記し得るが、「アパーチャ」という用語は多岐にわたる光学的特徴を含み得ることに留意されたい。一例では、明細書および特許請求の範囲を通して使用される「アパーチャ」という用語は、光が少なくとも部分的に通して伝送され得る不透明材料内に画定される透明または半透明の構造を追加的に包含し得る。別の例では、「アパーチャ」という用語は、不透明な材料で囲まれたミラーなどの、光路を他の方法で選択的に制限する構造体(例えば、反射または屈折による)を表記し得る。例示的な一実施形態では、光を特定の方向に反射するように、不透明材料に囲まれたミラーアレイを配置することができ、それによって「アパーチャ」と呼ばれ得る反射部分を画定する。
アパーチャ122は矩形形状を有するように図示されているが、アパーチャ122は、とりわけ、丸い形状、円形形状、楕円形状などの異なる形状を有することができることに留意されたい。いくつかの例では、アパーチャ122は、代替的に、システム100内の光学収差を打ち消すように特別に設計された不規則な形状を有することができる。例えば、鍵穴形状のアパーチャは、エミッタ(例えば、光102を放出する光源)と受光器(例えば、レンズ130およびアレイ110)との間で生じる視差を打ち消すことに役立ち得る。例えば、エミッタおよび受光器が同じ位置に位置決めされていない場合、視差が発生し得る。特定のシーン内にあると想定される特定のオブジェクトに対応する特定の形状のアパーチャ、または光102の特定の偏光(例えば、水平または垂直偏光)を選択する不規則なアパーチャなどの、他の不規則なアパーチャ形状も可能である。
レンズ130は、シーンからの光102を、アパーチャ122が配置された焦点面上に集束させ得る。この配置により、レンズ130でのシーンから収集された光強度は、光102が投影される断面積が低減されるように集束され得る(すなわち、光102の空間パワー密度を増加させる)。例えば、レンズ130は、例の中でもとりわけ、収束レンズ、両凸レンズ、および/または球面レンズを含み得る。代替的に、レンズ130を、前後に配置されるレンズの連続セットとして実装することができる(例えば、光を第1の方向に集束する両凸レンズ、および光を第2の方向に集束する追加の両凸レンズ)。他のタイプのレンズおよび/またはレンズ配置も可能である。加えて、システム100は、レンズ130に入射する光102を不透明材料120上に集束させるのを支援するために、レンズ130の近くに配置された他の光学素子(例えば、ミラーなど)を含み得る。
オブジェクト198は、システム100を取り巻くシーン内に配置された任意のオブジェクトであり得る。システム100がLIDARデバイスに含まれる実装形態では、オブジェクト198は、光(光の一部分は光102として戻り得る)を放出するLIDAR送光器によって照明され得る。LIDARデバイスが自律車両でナビゲーションに使用される例示的な実施形態では、オブジェクト198は、とりわけ、歩行者、他の車両、障害物(例えば、樹木、がれきなど)、または道路標識であり得るか、またはこれらを含み得る。
上述のように、光102は、オブジェクト198によって反射または散乱され、レンズ130によって集束され、不透明材料120のアパーチャ122を通して伝送され、アレイ110の光検出器によって測定され得る。このシーケンスは、オブジェクト198についての情報を決定するために(例えば、LIDARデバイスで)行われ得る。いくつかの実施形態では、アレイ110によって測定される光102は、考えられるものの中でもとりわけ、別のLIDARデバイスの送光器によって伝送される複数のオブジェクトで反射または散乱される光、周囲光、太陽光を、追加的または代替的に含み得る。
いくつかの例では、オブジェクト198を分析するために使用される光102の波長(複数可)は、シーン内にあると想定されるオブジェクトのタイプと、レンズ130からのオブジェクトの想定距離と、に基づいて選択され得る。例えば、シーン内にあると想定されるオブジェクトが波長500nmのすべての入射光を吸収する場合、500nm以外の波長を選択してオブジェクト198を照明し、システム100によって分析してもよい。光102の波長(例えば、LIDARデバイスの送光器によって伝送される場合)は、光102(または光102の一部分)を生成する光源に関連付けられ得る。例えば、光がレーザーダイオードによって生成される場合、光102は、900nm(または他の赤外線および/または可視波長)を含む波長域内の光を含んでもよい。それゆえ、光102を生成するための様々なタイプの光源が可能である(例えば、光ファイバ増幅器、様々なタイプのレーザ、フィルタを備えた広帯域光源など)。
図1Bは、システム100の別の説明図である。図示されるように、システム100は、フィルタ132および光エミッタ140を含む。フィルタ132は、所定の波長域内の光を選択的に透過するように構成された任意の光学フィルタを含み得る。例えば、フィルタ132を、エミッタ140によって放出される光信号の可視波長域、赤外波長域、または他の波長域内の光を選択的に透過するように構成することができる。例えば、光学フィルタ132は、特定の波長の光を減衰させるか、またはアレイ110からの特定の波長の光を転向させるように構成されてもよい。例えば、光学フィルタ132は、エミッタ140によって放出される波長域外にある光102の波長を減衰または転向させてもよい。したがって、光学フィルタ132は、少なくとも部分的に、周囲光またはバックグラウンド光がアレイ110による測定に悪影響を与えることを低減し得る。
様々な実施形態において、光学フィルタ132は、アレイ110に対して様々な位置に位置決めされ得る。図示されるように、光学フィルタ132は、レンズ130と不透明材料120との間に位置決めされる。しかしながら、光学フィルタ132は、代替的に、考えられることの中でもとりわけ、レンズ130とオブジェクト198との間、不透明材料120とアレイ110との間に位置決めされ、アレイ110と組み合わされ(例えば、アレイ110が、光学フィルタ132またはアレイ110内の光検出器の各々が個別の光学フィルタで個々に覆われ得る表面スクリーンを有し得る、など)、アパーチャ122と組み合わされ(例えば、アパーチャ122が、特定の波長域などに対してのみ透明であり得る、など)、またはレンズ130と組み合わされ(例えば、レンズ130上に配設された表面スクリーン、特定の波長域に対してのみ透明なレンズ130の材料など)てもよい。
図1Bに示されるように、光エミッタ140は、アレイ110によって測定される光信号を放出する。エミッタ140は、レーザダイオード、ファイバレーザ、発光ダイオード、レーザバー、ナノスタックダイオードバー、フィラメント、LIDAR送光器、または任意の他の光源を含み得る。図示されるように、エミッタ140は、シーン内のオブジェクト198によって反射または散乱されてアレイ110により最終的に測定される光(少なくとも光の一部分)を放出し得る。いくつかの実施形態では、エミッタ140は(連続波レーザとは対照的に)パルスレーザとして実装され、等価な連続パワー出力を維持しながらピークパワーを増加させ得る。
以下は、レンズ130が受け取るバックグラウンド光の量を、アレイ110が検出する信号光の量と比較する数学的な例証である。図示されるように、オブジェクト198とレンズ130との間の距離は「d」であり、レンズ130と不透明材料120との間の距離は「f」であり、不透明材料120とアレイ110との間の距離は「x」である。上述のように、材料120およびアパーチャ122は、レンズ130の焦点面に配置され得る(すなわち、「f」は焦点距離と等価であり得る)。さらに、図示されるように、エミッタ140は、オブジェクト198から距離「d」に位置決めされる。
例のために、オブジェクト198は、太陽光がバックグラウンド光源を表す場合に、法線入射で太陽光によって完全に照明されるものとする。さらに、オブジェクト198を照明するすべての光は、ランバートの余弦則に従って散乱されるものとする。加えて、アレイ110に到達する光のすべて(バックグラウンドと信号との両方)がアレイ110によって完全に検出されるものとする。
アパーチャ122、それゆえアレイ110に到達する、エミッタ140によって放出される信号のパワーを、以下を使用して計算することができる。
ここで、P
signalは、アレイ110に到達する、エミッタ140によって放出される光信号の放射束(例えば、W単位)を表し、P
txは、エミッタ140によって伝送されるパワー(例えば、W単位)を表し、Γは、オブジェクト198の反射率を表し(例えば、ランバートの余弦則を考慮する)、A
lensはレンズ130の断面積を表す。
レンズ130に到達するバックグラウンド光を、以下のように計算することができる。
ここで、
backgroundは、フィルタ132が選択的に通過することとなる波長帯域内にあるレンズ130に到達するバックグラウンド光(オブジェクト198から散乱された太陽光によって生じる)の放射輝度(例えば、
単位)を表し、
sunは、太陽(すなわち、バックグラウンド光源)に起因する放射輝度(例えば、
単位)密度であり、T
filterは、フィルタ132(例えば、バンドパス光学フィルタ)の透過係数を表す。
の因子は、法線入射からのオブジェクト198のランバート散乱の仮定に関連する。
アパーチャ122は、アレイ110への伝送が許容されるバックグラウンド光の量を低減する。アパーチャ122を通して伝送された後、アレイ110に到達するバックグラウンド光のパワーを計算するために、アパーチャ122の面積が考慮される。アパーチャ122の断面積(A
aperture)を、以下のように計算することができる。
A
aperture=w×h
ここで、A
apertureは、オブジェクト198に対するアパーチャ122の表面積を表し、wおよびhは、それぞれアパーチャ122の幅および高さ(または長さ)を表す。加えて、レンズ130が円形レンズである場合、レンズ130の断面積(A
lens)は以下のように計算され得る。
ここで、d
lensは、レンズの直径を表す。
それゆえ、アパーチャ122を通してアレイ110に伝送されるバックグラウンドパワーを、以下のように計算することができる。
ここで、P
backgroundは、アレイ110へのバックグラウンドパワー入射を表し、
は、ステラジアン単位での受け入れ立体角を表す。上記の式は、P
backgroundがレンズ130およびアパーチャ122によって低減された後のバックグラウンド信号の放射輝度の量であることを示す。
上記の決定された値を
background、A
aperture、およびA
lensに代入すると、以下を導出することができる。
追加的に、量
は、レンズ130の「Fナンバー」と呼ばれることがある。それゆえ、もう1度代入すると、以下をバックグラウンドパワーとして推定することができる。
同様の代入を行うことにより、アレイ110に到達する、エミッタ140から伝送される信号パワーについて以下を推定することができる。
さらに、システム100の信号対雑音比(SNR)は、PsignalをPbackgroundと比較することにより決定され得る。実証されているように、特に、小さいwおよび/または小さいh(上記のPbackground式の分子)を有するアパーチャについては、アパーチャ122を含むことに起因して、バックグラウンドパワー(Pbackground)は、信号パワーに対して著しく低減され得る。アパーチャ面積の低減に加えて、エミッタ140による送信パワー(Ptx)の増加、透過係数(Tfilter)の減少(すなわち、フィルタを通して伝送されるバックグラウンド光の量の低減)、およびオブジェクト198の反射率(Γ)の増加は、SNRを増加させる方法であり得る。さらに、エミッタ140がパルス信号を放出する実装形態では、バックグラウンドのパワーとは対照的に、バックグラウンドのショットノイズが、SNRの計算時に主に関連し得ることに留意されたい。それゆえ、いくつかの実装形態では、ショットノイズを信号パワーと比較することにより、SNRを代替的に計算することができる。
図1Aに示されるように、光102は、アパーチャ122から伝播して遠ざかるにつれて発散する。発散に起因して、アレイ110での検出面積(例えば、光102によって照明される陰影領域として図示されている)は、アパーチャ122の断面積よりも大きくなり得る。所与の光パワー(例えば、W単位で測定される)に対する検出面積(例えば、m
2単位で測定される)が増加すると、アレイ110に入射する光強度(例えば、
単位で測定される)の低減につながり得る。
光強度の低減は、アレイ110がSPADまたは高感度を有する他の光検出器を含む実施形態において特に有益であり得る。例えば、SPADは、半導体内でアバランシェ降伏を引き起こす大きな逆バイアス電圧からSPADの感度を得る。このアバランシェ降伏を、例えば、単一の光子の吸収によってトリガすることができる。SPADが単一の光子を吸収してアバランシェ降伏が始まると、SPADは、SPADがクエンチされるまで(例えば、逆バイアス電圧を回復することによって)、追加の光子を検出することができない。SPADがクエンチされるまでの時間は、回復時間と呼ばれることがある。回復時間に迫る時間間隔で追加の光子が到着し続ける(例えば、10倍以内で)場合に、SPADが飽和し始める可能性があり、それゆえSPADによる測定の信頼性が低下する可能性がある。アレイ110内の個々の光検出器(例えば、SPAD)に入射する光パワーを低減することにより、アレイ110内の光検出器(例えば、SPAD)は不飽和のままであり得る。その結果、個々の各SPADによる光測定の精度が向上し得る。
図2Aは、例示的な実施形態による、LIDARデバイス200の簡略化されたブロック図である。いくつかの例示的な実施形態では、LIDARデバイス200を、車両に搭載し、車両の周囲環境(例えば、オブジェクト298を含むシーンなど)をマッピングするために利用することができる。図示されるように、LIDARデバイス200は、コントローラ238、エミッタ140と同様であり得るレーザエミッタ240、システム100と同様であり得るノイズ制限システム290、回転プラットフォーム294、および1つ以上のアクチュエータ296を含む。この例では、システム290は、光検出器のアレイ210、内部にアパーチャが画定された不透明材料220(図示せず)、およびレンズ230を含み、これらをそれぞれアレイ110、不透明材料120、およびレンズ130と同様とすることができる。代替的に、LIDARデバイス200は、図示される構成要素よりも多いまたは少ない構成要素を含んでもよいことに留意されたい。例えば、LIDARデバイス200は、光学フィルタ(例えば、フィルタ132)を含んでもよい。それゆえ、システム290を、システム100および/または本明細書に記載される任意の他のノイズ制限システムと同様に実装することができる。
デバイス200は、エミッタ240を動作させて、オブジェクト298を含むシーンに向けて光202を放出することができ、これらは、それぞれ、エミッタ140、光102、およびオブジェクト198と同様であってもよい。そのために、いくつかの実装形態では、エミッタ240(および/またはデバイス200の1つ以上の他の構成要素)を、LIDARデバイス200のLIDAR送光器として構成することができる。次いで、デバイス200は、シーンからの光202の反射を検出して、オブジェクト298に関する情報をマッピングするか、または他の方法で決定し得る。そのために、いくつかの実装形態では、アレイ210(および/またはシステム290の1つ以上の他の構成要素)を、LIDARデバイス200のLIDAR受光器として構成することができる。
コントローラ238は、LIDARデバイス200の構成要素を制御するように、かつLIDARデバイス200の構成要素(例えば、光検出器のアレイ210)から受信された信号を分析するように構成され得る。そのために、コントローラ238は、デバイス200を動作させるためにデバイス200のメモリ(図示せず)に記憶された命令を実行する1つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサなど)を含み得る。追加的または代替的に、コントローラ238は、本明細書に記載される様々な機能のうちの1つ以上を実行するように配線されたデジタルまたはアナログ回路を含んでもよい。
回転プラットフォーム294は、軸の周りに回転して、LIDAR200のポインティング方向(例えば、環境に対する放出光202の方向など)を調整するように構成され得る。そのために、回転プラットフォーム294を、LIDAR 200の1つ以上の構成要素を支持するのに好適な任意の固体材料から形成することができる。例えば、システム290(および/またはエミッタ240)は、回転プラットフォーム294の回転に応答して特定の相対配置を維持しながら、これらの構成要素の各々が環境に対して移動するように、回転プラットフォーム294によって(直接的または間接的に)支持され得る。特に、LIDAR 200が周囲環境を走査しながらLIDAR 200のポインティング方向を調整し得るように、搭載された構成要素を軸の周りに(同時に)回転させることが可能である。このようにして、回転プラットフォーム294を回転軸の周りの異なる方向に作動させることにより、LIDAR200のポインティング方向を水平に調整することができる。一例では、LIDAR200を車両に搭載することができ、回転プラットフォーム294を、車両からの様々な方向で周囲環境の領域を走査するために回転させることができる。
このようにしてプラットフォーム294を回転させるために、1つ以上のアクチュエータ296が回転プラットフォーム294を作動させ得る。そのために、アクチュエータ296は、考えられるものの中でもとりわけ、モータ、空気圧アクチュエータ、油圧ピストン、および/または圧電アクチュエータを含み得る。
この配置により、コントローラ238は、環境に関する情報を取得するために、アクチュエータ(複数可)296を動作させて回転プラットフォーム294を多様に回転させることが可能である。一例では、回転プラットフォーム294を、軸の周りのいずれかの方向に回転させることが可能である。別の例では、回転プラットフォーム294は、LIDAR200が環境の360°視野(FOV)を走査するように、軸の周りの周回転を実行し得る。また別の例では、回転プラットフォーム294を特定の範囲内で回転させて(例えば、繰り返し、軸の周りの第1の角度位置から第2の角度位置まで回転させて第1の角度位置に戻すことによって、など)、環境のより狭いFOVを走査することができる。他の例も可能である。
また、回転プラットフォーム294を、LIDAR200に様々なリフレッシュレートで環境を走査させるために、様々な周波数で回転させることが可能である。一実施形態では、LIDAR200は、10Hzのリフレッシュレートを有するように構成され得る。例えば、LIDAR200が360°FOVを走査するように構成されている場合、アクチュエータ(複数可)296は、プラットフォーム294を毎秒10周分だけ回転させ得る。
図2Bは、LIDARデバイス200の斜視図を示す。図示されるように、デバイス200はまた、エミッタ240からの放出光をデバイス200の環境に向けて指向させる送光器レンズ231を含む。
そのために、図2Bは、エミッタ240およびシステム290が各々別個のそれぞれの光学レンズ231および230を有する場合の、デバイス200の例示的な実装形態を示す。しかしながら、他の実施形態では、デバイス200を、エミッタ240とシステム290との両方に対して単一の共有レンズを有するように代替的に構成することができる。共有レンズを使用して、放出光を指向させることと入射光(例えば、光202)を受け取ることとの両方を行うことにより、サイズ、コスト、および/または複雑さに関する利点を提供することができる。例えば、共有レンズ配置により、デバイス200は、(システム290により)光202を受け取る視点とは異なる視点からの(エミッタ240による)光の伝送に関連付けられた視差を軽減することができる。
図2Bに示されるように、エミッタ240によって放出された光ビームは、レンズ231からLIDAR200のポインティング方向に沿ってLIDAR200の環境に向かって伝播し、次いで環境内の1つ以上のオブジェクトで光202として反射し得る。次いで、LIDAR200は、反射光202を(例えば、レンズ230を通して)受け取り、1つ以上のオブジェクトに関するデータ(例えば、1つ以上のオブジェクトとLIDAR200との間の距離など)を提供し得る。
さらに、図2Bに示されるように、回転プラットフォーム294は、図示される特定の相対配置でシステム290およびエミッタ240を搭載する。例として、回転プラットフォーム294が軸201の周りに回転する場合、システム290およびエミッタ240のポインティング方向は、図示される特定の相対配置に応じて同時に変化し得る。この処理を通じて、LIDAR200は、軸201を中心としたLIDAR 200の様々なポインティング方向に応じて、周囲環境の様々な領域を走査することができる。それゆえ、例えば、デバイス200(および/または別のコンピューティングシステム)は、軸201を中心としたLIDAR200の様々なポインティング方向に関連付けられたデータを処理することにより、デバイス200の環境の360°(またはそれより小さい)ビューの3次元マップを決定することができる。
いくつかの例では、軸201は実質的に垂直であり得る。これらの例では、システム290(およびエミッタ240)を軸201の周りに回転させることにより、デバイス200のポインティング方向を水平に調整することができる。
いくつかの例では、システム290(およびエミッタ240)を、(軸201に対して)傾けて、LIDAR200のFOVの垂直範囲を調整することができる。例として、LIDARデバイス200を、車両の上に搭載することができる。この例では、システム290(およびエミッタ240)を、(例えば、車両に向かって)傾けて、車両が位置決めされた運転面に近い環境の領域から、車両の上方にある環境の領域からのデータ点よりも多くのデータ点を収集することができる。LIDARデバイス200の、他の搭載位置、傾斜構成、および/または用途も可能である(例えば、車両の異なる側面上、ロボットデバイス上、または任意の他の搭載面上)。
デバイス200の様々な構成要素の形状、位置、およびサイズは様々であることが可能であり、例のためのみに図2Bに図示されるものとして示されていることに留意されたい。
ここで図2Aに戻ると、いくつかの実装形態では、コントローラ238は、アレイ210によって測定された信号に関連付けられたタイミング情報を使用して、オブジェクト298の指定位置(例えば、LIDARデバイス200からの距離)を決定し得る。例えば、レーザエミッタ240がパルスレーザである実施形態では、コントローラ238は、出力光パルスのタイミングを監視し、それらのタイミングをアレイ210により測定された信号パルスのタイミングと比較することができる。例えば、コントローラ238は、光の速度と光パルスの移動時間(タイミングを比較することにより計算することができる)とに基づいて、デバイス200とオブジェクト298との間の距離を推定することができる。一実施形態では、プラットフォーム294の回転中に、エミッタ240は光パルス(例えば、光202)を放出することができ、システム290は、放出された光パルスの反射を検出することができる。デバイス200(またはデバイス200からのデータを処理する別のコンピュータシステム)は、走査環境の放出された光パルスとその検出された反射との1つ以上の特性(例えば、タイミング、パルス長、光強度など)の比較に基づいて、走査環境の3次元(3D)表現を生成することができる。
いくつかの実装形態では、コントローラ238は、視差(例えば、レーザエミッタ240およびレンズ230が空間内の同じ指定位置に位置決めされていないことに起因する)を打ち消すように構成され得る。視差を打ち消すことにより、コントローラ238は、出力光パルスのタイミングとアレイ210によって測定された信号パルスのタイミングとの比較の精度を向上させることができる。
いくつかの実装形態では、コントローラ238は、エミッタ240によって放出される光202を変調することが可能である。例えば、コントローラ238は、エミッタ240の投影(例えば、ポインティング)方向を変化させることが可能である(例えば、エミッタ240を搭載するプラットフォーム294などの機械的ステージを作動させることにより)。別の例として、コントローラ238は、エミッタ240によって放出される光202のタイミング、パワー、または波長を変調することが可能である。いくつかの実装形態では、コントローラ238はまた、考えられるものの中でもとりわけ、光202の伝播経路に沿ったフィルタ(例えば、フィルタ132)の追加または除去、デバイス200の様々な構成要素(例えば、アレイ210、不透明材料220(および不透明材料220内のアパーチャ)、レンズ230など)の相対位置の調整などの、他の動作の態様を制御し得る。
いくつかの実装形態では、コントローラ238はまた、材料220内のアパーチャ(図示せず)を調整することが可能である。いくつかの実施形態では、アパーチャは、不透明材料内に画定されたいくつかのアパーチャから選択可能であり得る。このような実施形態では、レンズ230と不透明材料220との間にMEMSミラーを位置決めすることが可能であり、MEMSミラーは、レンズ230からの集束光を複数のアパーチャのうちの1つに指向させるように、コントローラ238によって調整可能であり得る。いくつかの実施形態では、様々なアパーチャは、異なる形状およびサイズを有し得る。さらに他の実施形態では、アパーチャは、アイリス(または他のタイプの絞り)によって画定され得る。アイリスは、例えば、アパーチャのサイズまたは形状を制御するために、コントローラー238によって拡大または縮小され得る。
それゆえ、いくつかの例では、LIDARデバイス200は、オブジェクト298および/またはシーンに関する追加のまたは異なる情報を取得するために、システム290の構成を変更することができる。一例では、コントローラ238は、シーンからシステムによって受け取ったバックグラウンドノイズが現在比較的低い(例えば、夜間)という判定に応答して、より大きいアパーチャを選択してもよい。より大きいアパーチャにより、例えば、システム290は、そうでない場合にレンズ230によってアパーチャの外側に集束される光202の一部分を検出することが可能になり得る。別の例では、コントローラ238は、光202のこの部分を遮断するために異なるアパーチャ位置を選択してもよい。また別の例では、コントローラ238は、アパーチャと光検出器アレイ210との間の距離(例えば、図1Bに示される距離「x」)を調整することが可能である。そうすることにより、例えば、アレイ210の検出領域の断面積(すなわち、アレイ210での光202の断面積)を同様に調整することができる。例えば、図1Aでは、アレイ110の検出領域は、アレイ110上の陰影によって示されている。
しかしながら、いくつかのシナリオでは、システム290の構成が変更することができる範囲は、要因の中でもとりわけ、LIDARデバイス200またはシステム290のサイズなどの様々な要因に依存し得る。例えば、図1Aを再度参照すると、アレイ110のサイズは、アパーチャ122の指定位置からアレイ110の指定位置までの光102の発散の程度(例えば、図1Bに示される距離「x」)に依存し得る。それゆえ、例えば、アレイ110の最大の垂直および水平範囲は、LIDARデバイス内にシステム100を収容するために利用可能な物理的空間に依存し得る。同様に、例えば、アレイ110とアパーチャ122との間の距離「x」(図1Bに示される)の値の利用可能な範囲も、システム100が利用されるLIDARデバイスの物理的制限によって制限され得る。
したがって、本明細書では、光検出器がシーンからの光を遮断してバックグラウンドノイズを低減することができる検出面積を増加させる空間効率の良いノイズ制限システムの例示的な実装形態が記載される。
上述のように、エミッタ240およびレンズ230が異なる物理的位置を有するいくつかの実装形態では、オブジェクト298の走査された表現は、エミッタ240によって放出される光202の送信経路と、レンズ230に入射する反射光202の受信経路と、の間の空間的なずれに関連付けられた視差を受けやすい可能性がある。
したがって、本明細書では、このような視差の影響を低減および/または軽減するための例示的な実装形態を記載する。例えば、エミッタ240は、システム290から物理的に分離されているように図示されているが、デバイス200は、このような視差の影響を低減または防止するためにLIDAR200のLIDAR送信経路と受信経路とが互いに位置整合(すなわち、両経路がレンズ230を通して伝播する)するように、システム290内にエミッタ240を代替的に含んでもよい。それゆえ、デバイス200の構成要素について示される様々な機能ブロックを、図示される配置とは異なる様々な方法で再分布させる、再配置する、組み合わせる、および/または分離することができることに留意されたい。
図3Aは、例示的な実施形態による、導波路360を含むシステム300の説明図である。図3Bは、システム300の断面図を示す。いくつかの実装形態では、システム300を、システム290に代えてまたは加えて、デバイス200とともに使用することができる。図示されるように、システム300は、それぞれシステム100、光102、およびオブジェクト198と同様に、シーン内のオブジェクト398によって反射または散乱された光302を測定し得る。さらに、図示されるように、システム300は、光検出器アレイ310、不透明材料320、アパーチャ322、レンズ330、および光源340を含み、これらはそれぞれアレイ110、材料120、アパーチャ122、レンズ130、および光エミッタ140と同様であってもよい。例のために、アパーチャ322は、アパーチャ122の形状(矩形)とは異なる形状(楕円形)を有するように図示されている。ただし、上述のように、他のアパーチャ形状も可能である。
図3Aおよび図3Bに示されるように、システム300は、導波路360(例えば、光導波路など)を含み、導波路360は、レンズ330によって集束され、アパーチャ322を通して伝送され、導波路360の側面360a上に投影され(例えば、陰影領域)た光302(または光302の一部分)を受け取るように配置されている。導波路360はまた、光源340によって放出されて導波路360の側面360b(側面360aの反対側)上に投影された1つ以上の光ビーム304を受け取るように配置されている。
導波路360を、ガラス基板(例えば、ガラス板など)、フォトレジスト材料(例えば、SU−8など)、または光302および/または光ビーム(複数可)304の1つ以上の波長に対して少なくとも部分的に透明な任意の他の材料から形成することができる。さらに、いくつかの例では、導波路360は、導波路360を囲む材料とは異なる屈折率を有する材料から形成され得る。それゆえ、導波路360は、導波路360の1つ以上の端面、側面、壁などでの内部反射(例えば、全反射、漏れ全反射など)を介して、導波路360内で伝播する光を導き得る。
図3Cは、導波路360の斜視図を示す。図3Bおよび図3Cに最もよく示されるように、導波路360は、側面360bから端面360gの指定位置まで延在する第1の長手方向部分と、第1の長手方向部分から側面360aまで延在する第2の長手方向部分とを含み得る。第1の長手方向部分の第1の断面積は、第2の長手方向部分の第2の断面積よりも小さいことが可能である。それゆえ、導波路360の端面360gは、第1の断面積と第2の断面積との差に起因して、第1の長手方向部分と第2の長手方向部分との間の指定位置に画定され得る。
さらに、図3Bに最もよく示されるように、システム300はまた、導波路360のエッジ360g上に配設されたミラー350を含む。ミラー350は、導波路360内で導かれる光302の波長を(少なくとも部分的に)反射するのに好適な反射特性を有する任意の反射材料を含み得る。そのために、例示的な反射材料の非網羅的なリストは、例の中でもとりわけ、金、アルミニウム、他の金属または金属酸化物、合成ポリマー、ハイブリッド顔料(例えば、繊維状粘土および染料など)を含む。
ミラー350は、導波路360の側面360cに向かってオフセット角度390で(例えば、側面360aの向きと比較して)傾き得る。一般に、ミラー350は、導波路360の内部で伝搬する(側面360aで受信され、側面360bに向かって導かれる)誘導光302の少なくとも一部分の経路に沿って配置される。図示される実施形態では、ミラー350は、導波路360の端面360g上に配設され得る。例えば、図3Cに最もよく示されるように、端面360gを、側面360cと側面360a(または360b)との間の角度(例えば90°)とは異なる、側面360cと端面360gとの間のオフセット角度または傾斜角度390を有するように形成することができる。次いで、ミラー350を、端面360g上に配設することができる(例えば、化学気相成長、スパッタリング、機械的結合、または任意の他の堆積処理を介して)。しかしながら、他の実施形態では、ミラー350を、代替的に導波路360の内部に(例えば、側面360aと側面360bの間に)配設することができる。一実施形態では、ミラー350のオフセット角度または傾斜角度390は45°である。ただし、他のオフセット角度も可能である。
さらに、図3Aおよび図3Bに示されるように、導波路360は、アパーチャ322を通して伝送された光302が導波路360の受け取り側面360a(例えば、入力端)によって受け取られるように、不透明材料320に対して近位に配置および/または接触させ得る。次いで、導波路360は、例えば、導波路360の内部での全反射または漏れ全反射(FTIR)を介して、側面360aの反対側の側面360bに向けて、受け取った光302の少なくとも一部分を導き得る。
さらに、図3Bに最もよく示されるように、導波路360は、側面360cと側面360dとの間で垂直に延在し得る。側面360cおよび側面360dは各々、側面360aから側面360bまで(例えば、導波路360の誘導方向に沿って)延在し得る。いくつかの例では、側面360cは、導波路360の比較的高い屈折率の媒質(例えば、フォトレジスト、エポキシなど)と、側面360c(および/または導波路360の1つ以上の他の側面)に隣接する比較的低い屈折率の媒質(例えば、空気、真空、光学接着剤、ガラスなど)との間の界面に対応し得る。それゆえ、例えば、誘導光302が臨界角未満で側面360cに伝播する場合(例えば、側面360cでの隣接する材料の屈折率の比などに基づき得る)、側面360c(または側面360cの一部分)に入射する誘導光は、反射されて導波路360内に戻り得る。同様に、臨界角未満で側面360dに入射する誘導光も、反射して導波路360内に戻り得る。それゆえ、導波路360は、例えば、側面360cおよび360dでの内部反射を介して、導波路360内の誘導光の発散を垂直に制御し得る。同様に、導波路360は、例えば、側面360e(図3Aに示される)と側面360f(図3Cに示される)との間で水平に延在して、誘導光の発散を水平に制御し得る。
追加的に、図示される実施形態では、光302の少なくとも一部分(側面360aで受け取られ、側面360bに向けて導かれる)は、傾斜した端面360gに到達し得る。ミラー350(例えば、端面360g上に配設される)は、(側面360aから端面360gに導かれる)誘導光302の少なくとも一部分を、側面360cに向けて反射光302a(図3Bに示される)として導波路360から外へ反射し得る。例えば、オフセット角度または傾斜角度390を、ミラー350からの反射光302aが臨界角よりも大きく側面360cの特定の領域に向かって伝播するように選択することができる。その結果、反射光302aは、(例えば、全反射などを介して)反射して導波路360内に戻るのではなく、側面360cを通して(少なくとも部分的に)伝送され得る。さらに、光検出器アレイ310は、(反射光302aが導波路360から外へ伝送される)側面360cの特定の領域に隣接して配置されて、反射光302aを受け取ることができる。
それゆえ、光検出器アレイ310は、(図3Aおよび図3Bに示されるように)導波路360の誘導方向(例えば、側面360cに隣接する)と位置整合されて、側面360cから外へ伝播する反射光302aを遮断および検出することができる。この構成により、例えば、システム300は、アパーチャ322を通して伝送される集束光302の部分を遮断するための(アパーチャ322のサイズと比較して)大きな検出面積を含むシステムの空間効率の良い実装形態を提供することができる。
追加的に、図3Bに最もよく示されるように、導波路360はまた、導波路360の側面360bで送光器340からの放出された光ビーム304を受け取ってもよい。次いで、導波路360は、導波路360の内部で光ビーム304を側面360a(側面360bの反対側)に向けて導き得る。例えば、導波路360は、側面360bを含む導波路360の(水平方向により狭い)第1の長手方向部分を通して、次いで側面360aを含む導波路360の(水平方向により広い)第2の長手方向部分を通して、光ビーム304を導いてもよい。次いで、導かれた光ビームは、側面360aを通って、そしてアパーチャ322を通ってレンズ330に向かって導波路360を出ることができる。次いで、レンズ330は、導波路360から外へ伝播する放出された光ビームを、例えば、オブジェクト398を含むシーンに向けて指向させ得る。
次いで、レンズ330によってシーンに向けて指向させた放出された光ビームは、シーン内の1つ以上のオブジェクト(例えば、オブジェクト398)で反射し、レンズ330に(例えば、シーンからの光302の一部として)戻り得る。次いで、レンズ330は、入射光302(放出された光ビームの反射を含む)を、アパーチャ322を通して導波路360内へと(側面360aで)集束させ得る。上記の説明に沿って、次いで導波路360は、受け取った光の少なくとも一部分(放出された光ビームの反射を含む)をミラー350に向けて導くことができ、次いでミラー350は、ミラー350に入射する集束光を、検出のためにアレイ310に向けて反射することができる(例えば、放出された光ビームの反射を含む)。
上述のように、システム300を、送光器240およびシステム290に加えてまたは代えて、LIDARデバイス200とともに使用することができる。しかしながら、図2に示されるデバイス200の構成とは異なり、システム300は、システム300が集束光302を受け取る指定位置(例えば、アパーチャ322)と同じ指定位置(例えば、アパーチャ322)から光ビーム304を放出する。その結果、システム300を利用するLIDARデバイスは、例えば、視差に関連する誤差の影響を受けにくい走査されたシーン(例えば、データポイントクラウドなど)の表現を生成することが可能である。
図2を再度参照すると、例えば、送光器240は、システム290(例えば、レンズ230、アレイ210など)が放出光202の反射を受け取る位置および/または方向とは異なる位置および/または方向(例えば、視点など)から光202を放出し得る。それゆえ、コントローラ238は、システム290からのデータを調整して、送光器240とアレイ210との間の位置決め不整合に関連付けられた視差および/または他の光学誤差を打ち消すように構成され得る。いくつかのシナリオでは、この調整処理は計算コストが高く、調整されたデータは視差に関連付けられたいくつかの誤差を依然として含み得る。
他方で、システム300では、放出光304の送信経路と集束光302の受信経路とを互いに位置整合させ得る(例えば、両経路はアパーチャ322の視点からのものである)。それゆえ、システム300は、LIDARデバイス200について上述した視差の影響を受けにくいことが可能である。その結果、いくつかのシナリオでは、システム290からのLIDARデータの処理に関連付けられた計算と比較してより正確かつ/または効率的(例えば、視差を打ち消す、より少ないおよび/またはより簡単な調整)にシステム300からのLIDARデータを使用して、走査されたシーンに関する情報を(例えば、コントローラ238を介して)計算することができる。
図示されるシステム300の構成要素および特徴のサイズ、位置、向き、および形状は必ずしも縮尺通りではなく、説明の便宜のためにのみ図示されるものとして示されていることに留意されたい。さらに、いくつかの実施形態では、システム300は、図示される構成要素よりも少ないまたは多い構成要素を含むことができ、図示される構成要素の1つ以上を物理的に組み合わせるか、または別個の構成要素に分割することが可能である。
第1の実施形態では、光検出器アレイ310を、側面360c上に代替的に配設する(例えば、成形するなど)ことができる。
第2の実施形態では、アレイ310を、複数の光検出器ではなく単一の光検出器で置き換えることができる。
第3の実施形態では、導波路360とアパーチャ322との間の距離は様々であり得る。一例では、図3Aおよび図3Bに示されるように、導波路360を、不透明材料320に沿って(例えば、接触させて、など)配設することができる。例えば、図示されるように、側面360aは、アパーチャ322と実質的に同一平面上または近位にあり得る。この配置により、例えば、導波路360は、アパーチャ302を通して伝送された光302の発散に先立って、光302を受け取って導くことができる。ただし、他の例では、導波路360を、不透明材料320(およびアパーチャ322)からある距離(例えば、ギャップなど)に代替的に配置することができる。例えば、光学接着剤を使用して、不透明材料320を導波路360に結合することができる。
第4の実施形態では、レンズ330に対するアパーチャ322(および/または側面360a)の配置が様々であり得る。追加的に、図示されないが、システム300は、シーンを走査しながら、特定の光学構成を達成するためにレンズ330、不透明材料320、および/または導波路360を移動させるアクチュエータを、任意選択により含むことが可能である。より一般的には、システム300の光学特性(例えば、集束構成など)は、図示される構成とは異なることが可能であり、および/またはシステム300の様々な用途に応じて調整することができる。一例では、アパーチャ322(および/または側面360a)を、レンズ330の焦点面に沿って配設することができる。別の例では、アパーチャ322(および/または側面360a)を、レンズ330の焦点面に平行に、ただし焦点面とレンズ330との間の距離とは異なるレンズ330までの距離に、配設することができる。それゆえ、いくつかの場合に、集束光302は、(アパーチャ322を通した伝送の後に)側面360bに向かって発散し始める前に導波路360の内部で収束し続けることができ、またはアパーチャ322(および/または側面360a)に到達する前に発散し始めることができる。また別の例では、アパーチャ322(および/または側面360a)を、レンズ330の焦点面に対してオフセット配向で配置することができる。例えば、システム300は、(例えば、アクチュエータを介して)不透明材料320(および/または導波路360)を回転させて、導波路360内への光302の入射角を調整することができる。そうすることにより、例えば、コントローラ(例えば、コントローラ238)は、要因の中でもとりわけ、(例えば、走査されたシーンの特定の領域から到達するノイズ/干渉を低減するように、など)レンズ330のレンズ特性、システム300の環境などの様々な要因に応じて、システム300の光学特性をさらに制御することができる。
第5の実施形態では、不透明材料320を省くことができ、側面360aをレンズ330の焦点面に沿ってまたは平行に、代替的に配置することができる。この実施形態では、側面360aはアパーチャとして機能し得る。
第6の実施形態では、アレイ310の光検出器を、導波路360に結合された(例えば、導波路360上に配設されるか、または導波路360に成形される、など)別個の物理的構造体として代替的に実装することができる。
第7の実施形態では、光検出器アレイ310を、導波路360の1つ以上の他の側面(例えば、側面360d、360e、360fなど)に隣接して、代替的または追加的に配置することができる。この配置により、例えば、導波路360から外へ伝播する光を、図示される(アレイ310の)検出面積よりも大きな検出面積にわたって検出することができる。
第8の実施形態では、導波路360は、代替的に、円筒形状または任意の他の形状を有することができる。例えば、円筒状光ファイバは、光ファイバの第2の長手方向部分よりも小さい断面積を有する第1の長手方向部分を有するように形成することができる(側面360aと側面360bとの間の導波路360の異なる断面積と同様に)。この実施形態では、アレイ310の光検出器を、光ファイバの円筒外面から外へ伝播する反射光302aを受け取るために、光ファイバの外面を(少なくとも部分的に)囲むように、代替的に配置することができる。それゆえ、様々な例において、導波路360を、剛性構造体(例えば、スラブ導波路)または可撓性構造体(例えば、光ファイバ)として実装することができる。例えば、導波路360を、アパーチャ322を通して伝送された光302(または光302の一部分)を、発散光102の伝播方向に直交する平坦な表面(例えば、図1Aに示される陰影領域)とは対照的に、様々な形状または位置を有し得る検出領域に向けて拡散する導波路ディフューザとして、代替的に構成することができる。
第9の実施形態では、導波路360を、長手方向に実質的に均一な断面積を有する導波路として代替的に実装することができる。例えば、導波路360の(水平方向により狭い)第1の長手方向部分と導波路360の(水平方向により広い)第2の長手方向部分との間の界面に画定される端面360g上にミラー350を配設することに代えて、ミラー350を(少なくとも部分的に)導波路360内に埋め込むことが可能である(例えば、矩形のスラブ導波路など)。例えば、ミラー350は、部分的または選択的に反射する表面(例えば、ハーフミラー、ダイクロイックミラーなど)を含んでもよい。部分的または選択的に反射する表面を、例えば、誘導光304(側面360bで受け取られ、導波路360の内部で導かれる)の少なくとも一部分をミラー350を通して側面360aに向けて伝送するように、かつ誘導光302(側面360aで受け取られ、導波路360の内部で導かれる)の少なくとも一部分をアレイ310に向けて反射するように、構成することが可能である。
図4Aは、例示的な実施形態による、複数の導波路460、462、464、466を含むシステム400の断面図を示す。例示の目的で、図4Aはxyz軸を示しており、z軸はページの外側を指している。システム400は、システム100、290、および/または300と同様であってもよく、システム290および送光器240に代えてまたは加えて、デバイス200とともに使用することができる。例えば、ページの表面に沿った導波路460の側面は、導波路360の側面360dと同様であってもよい。
図示されるように、システム400は、それぞれ不透明材料320およびレンズ330と同様であり得る不透明材料420およびレンズ430と、光源340と同様の1つ以上の光源を含む送光器440と、各々がアパーチャ322と同様であり得る複数のアパーチャ422、424、426、428と、光学素子434と、各々がミラー350と同様であり得る複数のミラー450、452、454、456、466と、各々が導波路360と同様であり得る複数の導波路460、462、464、466と、を含む。
例えば、送光器440は、放出された光ビーム(複数可)304と同様であり得る光ビーム404を放出するように構成されてもよい。そのために、送光器440は、1つ以上の光源(例えば、レーザバー、LED、ダイオードレーザなど)を含んでもよい。
第1の実施形態では、送光器440の単一の光源によって放出された光の部分は、それぞれ導波路460、462、464、466に向かって伝播し得る。例えば、光部分404a、404b、404c、404dの各々を、導波路460、462、464、466のそれぞれの導波路に向けて伝送することが可能である。この配置により、例えば、単一の光源を使用して、システム400の4つの異なる送信チャネルを駆動することができる。
第2の実施形態では、送光器440内の所与の光源を使用して、4つよりも少ないまたは多い送信チャネルを駆動することができる。例えば、送光器440は、光部分404a、404bを提供する第1の光源と、光部分404c、404dを提供する第2の光源と、を含み得る。
第3の実施形態では、送光器440は、特定の送信チャネルを駆動するための特定の光源を含み得る。例えば、第1の光源が光部分404aを放出してもよく、第2の光源が光部分404bを放出してもよく、第3の光源が光部分404cを提供してもよく、第4の光源が光部分404dを放出してもよい。
第4の実施形態では、図示されないが、送光器440は光404を単一の所与の導波路(例えば、広い入力端を有する)内に伝送してもよく、所与の導波路は光404を、所与の導波路から導波路460、462、464、466のそれぞれの導波路内に指向させた光部分404a、404b、404c、404d(例えば、所与の導波路は、複数のより狭い出力端を有し得る)に分割することができる。代替的に、例えば、所与の導波路は、導波路460、462、464、466を所与の導波路の出力分岐として含んでもよい。
送光器440内の光源の数にかかわらず、放出された光ビーム404a、404b、404c、404dは、次いで、システム400の環境に向けて別個の送信経路に沿って伝播し得る。例として、光部分404aを、導波路460の第1の側面(例えば、導波路360の側面360bと同様)を通して伝送することが可能である。導波路360と同様に、導波路460は、導波路460の反対側の第2の側(例えば、側面360aと同様)で、光ビーム(複数可)404aを導波路460の長手方向に、導波路460から外へ導き得る。次いで、導波路460から外へ伝送された光ビームは、アパーチャ422およびレンズ430を通ってシーンに向かって伝播し得る。次に、光部分404aは、上述の送信経路に関連付けられたシステム400の第1の送信チャネル(例えば、LIDAR送信チャネルなど)を画定し得る。
同様に、光ビーム(複数可)404bは、導波路462、アパーチャ424、およびレンズ430をこの順に通って延在する光ビーム(複数可)404bの送信経路に関連付けられた第2の送信チャネルを画定することが可能であり、光ビーム(複数可)404cは、導波路464、アパーチャ426、およびレンズ430をこの順に通って延在する光ビーム(複数可)404cの送信経路に関連付けられた第3の送信チャネルを画定することが可能であり、光ビーム(複数可)404dは、導波路466、アパーチャ428、およびレンズ430をこの順に通って延在する光ビーム(複数可)404dの送信経路に関連付けられた第4の送信チャネルを画定することが可能である。この配置により、送光器440は、シーンに向けて複数の送信チャネルに関連付けられた光ビームのパターン(例えば、複数の隣接する光ビーム、光ビームのグリッドパターンなど)を放出するように動作させることができる。
レンズ430はまた、例えば、システム300のレンズ330、光302、および不透明材料320とそれぞれ同様に、光402(環境からレンズ430に向かって伝播する)を不透明材料420上に集束させてもよい。しかしながら、システム300とは異なり、不透明材料420は、導波路460、462、464、466とそれぞれ位置整合された(例えば、隣接する)複数のアパーチャ422、424、426、428を画定してもよい。それゆえ、システム400は、アパーチャ422、424、426、428のそれぞれの位置に(例えば、レンズ430の焦点面に沿って、など)投影される集束光402のそれぞれの部分を捕捉することにより、複数の受信チャネルを含み得る。
例えば、それぞれシステム300の光302、アパーチャ322、導波路360、およびミラー350と同様に、アパーチャ422を通して伝送された集束光402の第1の部分は、導波路460によってミラー450に向けて導かれ得る。次いで、導かれた第1の部分は、ミラー450によって、第1の受信チャネルに関連付けられた第1の光検出器に向けて反射され得る。同様に、アパーチャ424、導波路462、およびミラー452を(この順に)通して伝送される光402の第2の部分は、第2の受信チャネルに関連付けられた第2の光検出器によって検出されることが可能であり、アパーチャ426、導波路464、およびミラー454を(この順に)通して伝送される光402の第3の部分は、第3の受信チャネルに関連付けられた第3の光検出器によって検出されることが可能であり、アパーチャ428、導波路466、およびミラー456を(この順に)通して伝送される光402の第4の部分は、第4の受信チャネルに関連付けられた第4の光検出器によって検出されることが可能である。
この処理を通じて、例えば、システム400は、シーンの一次元(1D)画像(例えば、画素またはLIDARデータポイントの水平配置など)を取得することができる。例えば、1D画像の第1の画素またはデータポイントは、アパーチャ422に関連付けられた第1の受信チャネルからのデータに基づくことが可能であり、1D画像の第1の画素に(水平方向に)隣接する第2の画素は、アパーチャ424に関連付けられた第2の受信チャネルからのデータに基づくことが可能である。追加的に、この配置では、各送信チャネルは、対応する受信チャネルに関連付けられた受信経路と(それぞれのアパーチャを通して)互いに位置整合された送信経路に関連付けられてもよい。それゆえ、システム300と同様に、システム400は、アパーチャ422、424、426、428の指定位置によって画定される、互いに位置整合された送信/受信チャネルの対を提供することにより、視差の影響を軽減することができる。
導波路460、462、464、466は、水平(例えば、xy平面に沿った)配置をなすように図示されているが、いくつかの例では、システム400は異なる配置をなす導波路を含み得る。第1の例において、導波路を、シーンの垂直な1D画像(またはLIDARデータポイントのライン)表現を取得するために、代替的または追加的に垂直に(例えば、yz平面に沿って)配置することができる。第2の例では、導波路を、シーンの2次元(2D)画像(またはLIDARデータポイントの2Dグリッド)を取得するために、水平および垂直の両方に(例えば、2次元グリッドとして)代替的に配置することができる。
光学素子434は、送光器440と導波路460、462、464、466との間に介在させることができ、光ビーム404の光学特性を、再指向、集束、コリメート、および/または他の方法で調整するように構成することができる。そのために、光学素子434は、レンズ、ミラー、ビームコリメータ、光フィルタなどの光学素子の任意の組み合わせを備えてもよい。
いくつかの例では、光学素子434は、シリンドリカルレンズ、および/または(少なくとも部分的に)光ビーム404を(光部分404a、404b、404c、404dとして)コリメートおよび/または導波路460、462、464、466に向けて指向させるように構成された他の光学素子を含むことができる。この配置により、例えば、送光器440と導波路460との間に光学素子434が介在しなかった場合よりも、放出された光部分404aからの比較的大量のエネルギーを導波路460内に指向させることができる。さらに、この配置により、例えば、放出された光部分404aは、導波路460の内部で導かれる(例えば、全反射を介して、など)ように、光ビーム(複数可)404aに好適な特定の入射角(例えば、導波路460の臨界角未満など)に応じて導波路460内に指向させてもよい。同様に、光学素子434は、光ビーム404b、404c、404dを、それぞれ導波路462、464、466内への伝送のためにコリメートおよび/または指向させるように構成することができる。
図示される実施形態では、光学素子434を、送光器440と導波路460、462、464、466との間に介在させた単一の光学素子として実装することができる。例えば、光学素子434は、光ビーム404a、404b、404c、404dを少なくとも部分的にコリメートするためのシリンドリカルレンズとして配置された光ファイバを含んでもよい。ただし、他の実施形態では、光学素子434を、複数の物理的に分離した光学素子(例えば、複数のシリンドリカルレンズ)として代替的に実装することができる。
図示されるように、導波路460、462、464、466の各導波路は、不透明材料420に隣接するそれぞれの入力端、および傾斜ミラー(例えば、ミラー450、452、454、456のうちの1つ)が位置決めされたそれぞれの出力端からの長さが異なり得る。この配置により、いくつかの実装形態では、各受信チャネルの光検出器を、空間効率の良い方法で導波路460、462、464、466のそれぞれの出力端に隣接させて設置することができる。
図4Bは、システム400の別の断面図を示し、z軸はまた、ページから外を指している。例えば、図4Bに示されるシステム400の構成要素のうちの1つ以上は、図4Aに示される構成要素のうちの1つ以上の上方または下方に(例えば、z軸に沿って)配置され得る。
図示されるように、システム400はまた、複数の受光器410、412、414、418を搭載する支持構造470を含む。そのために、受光器410、412、414、および416の各々は、アレイ110、210、および/または310のうちのいずれかの光検出器と同様の1つ以上の光検出器を含むことができる。一実施形態では、受光器410、412、414、416の各々は、互いに並列に接続された光検出器(例えば、SiPM、MPCCなど)のそれぞれのアレイを含むことができる。別の実施形態では、各受光器は代替的に単一の光検出器を含んでもよい。
追加的に、受光器410、412、414、416は、それぞれミラー450、452、454、456で反射される反射光(例えば、システム300の反射光302aと同様)を遮断および検出するように配置されてもよい。例えば、受光器410は、ミラー450により反射された光の伝播経路に沿って位置決めされてもよく、受光器412は、ミラー452により反射された光の伝播経路に沿って位置決めされてもよく、受光器414は、ミラー454により反射された光の伝播経路に沿って位置決めされてもよく、受光器416は、ミラー456によって反射された光の伝播経路に沿って位置決めされてもよい。特定の一実装形態では、受光器410、412、414、416は、それぞれ、z軸の方向にミラー450、452、454、456と重なるように配置され得る。
支持構造470は、1つ以上の光検出器のグループを搭載するプリント回路基板(PCB)を含むことができ、各グループは、遮光体(複数可)472によって囲まれ得る。例えば、光検出器(複数可)の第1のグループは、受光器410に関連付けられた第1の受信チャンネルを画定してもよく、隣接する第2のグループは、受光器412に関連付けられた第2の受信チャネルを画定してもよく、隣接する第3のグループは、受光器414に関連付けられた第3の受信チャネルを画定してもよく、第4のグループは、受光器416に関連付けられた第4の受信チャネルを画定してもよい。代替的または追加的に、構造体470は、レシーバ410、412、414、416を支持するのに好適な材料特性を有する異なるタイプの固体材料を含んでもよい。
遮光体(複数可)472は、受光器410、412、414、416の周りに配置された1つ以上の光吸収材料(例えば、ブラックカーボン、ブラッククロム、ブラックプラスチックなど)を含むことができる。そのために、例えば、遮光体(複数可)472は、外部光源(例えば、周囲光など)からの光が受光器410、412、414、416に到達するのを防止する(または低減する)ことが可能である。代替的または追加的に、いくつかの例では、遮光体(複数可)472は、システム400の受光器に関連付けられた受信チャネル間のクロストークを防止または低減することができる。そのために、遮光体(複数可)472は、受光器410、412、414、416などを互いに光学的に分離するように構成されてもよい。図示されるように、例えば、遮光体(複数可)472は、ハニカム構造の形状に成形されてもよく、ハニカム構造の各セルは、第2の隣接する受光器(例えば、受光器412)の光検出器に向かって伝播する光から第1の受光器(例えば、受光器410)の光検出器を遮蔽する。この配置により、例えば、システム400は、システム400内のそれぞれの導波路と各々位置整合された光検出器の複数のアレイの(例えば、構造体470の表面に沿った)空間効率の良い配置を可能にし得る。遮光体(複数可)472の他の形状および/または配置(例えば、矩形形状のセル、他の形状のセルなど)も可能であることに留意されたい。
図4Cは、システム400のまた別の断面図を示す。図4Cに示される断面図では、y軸はページから外を指している。図示されるように、導波路460は、導波路360の側面360aおよび360bとそれぞれ同様であり得る側面460aおよび460bを含む。図4Cに示されるように、システム400はまた、光フィルタ432、複数の基板474、476、478、480、複数の光学接着剤482、484、486、および光学素子488を含む。
光フィルタ432は、光フィルタ132と同様であってもよい。例えば、光フィルタ432は、光402の特定の波長を減衰させるように構成された1つ以上のデバイスを含むことができる。例えば、フィルタ432は、送光器440によって放出される光の波長域外の波長を減衰させるように構成され得る。そうすることにより、例えば、フィルタ432は、光フィルタ132の説明に沿って、受光器410に到達する周囲/バックグラウンド光の量を防止または低減する(それにより、受光器410を使用して得られる測定値の精度を改善する)ことができる。いくつかの例では、基板474(およびフィルタ434)は、水平に(ページを貫いて、y軸に沿って)延在して、導波路462、464、および466(図4Aに示す)に向かって伝播する光を同様に減衰させ得る。図示される実施形態では、フィルタ432は、基板474の所与の面(不透明材料420に隣接する面の反対側)に配設されている。
別の実施形態では、フィルタ432は、不透明材料420に隣接する基板474の面上、または光402の伝播経路に沿ったシステム400の任意の他の位置に(すなわち、受光器410での光の検出前に)代替的に配置されてもよい。また別の実施形態では、基板474を、フィルタ432の光フィルタリング特性を有する材料から形成することができる。それゆえ、この実施形態では、フィルタ432をシステム400から省くことができる(すなわち、フィルタ432の機能を基板474により実行することができる)。さらに別の実施形態では、フィルタ432を、各々、基板474と受光器のうちのそれぞれの1つとの間に配設される複数の(例えば、より小さい)フィルタとして実装することができる。例えば、第1のフィルタを使用して、受光器410に向かって伝播する光を減衰させることができ、第2の別個のフィルタを使用して、受光器412に向かって伝播する光を減衰させることができる、などである。例として図4Bを再度参照すると、遮光体472のハニカム構造のセル410、412、414、416などの各々に(またはこれに隣接して)、各フィルタを配置することができる。
基板474、476、478、480を、それぞれの基板に少なくともいくつかの波長の光(例えば、放出光404の波長など)を透過させるように構成された任意の透明材料から形成することができる。一実施形態では、基板474、476、478、480はガラスウエハを含むことができる。
光学接着剤482、484、486は、システム400の少なくとも1つの構成要素をシステム400の少なくとも1つの他の構成要素に機械的に取り付ける任意の接着材料から形成されてもよい。一例において、光学接着剤482、484、および/または486を、固体形態に硬化して2つの特定の構成要素を互いに付着させる液体形態の2つの特定の構成要素間に配置することができる。光学接着剤の例は、透明な無色の液体形態から固体形態に転換し得るフォトポリマーまたは他のポリマーを含み得る(例えば、紫外線または他のエネルギー源への曝露に応答して)。
図示されるように、接着剤482は、基板476および478間に配設されて、基板476を基板478に結合することができる。追加的に、図示されるように、接着剤482は、導波路460の1つ以上の側面を囲む。そのために、いくつかの例では、接着剤482は、導波路460の材料よりも低い屈折率を有し得る。これらの例では、接着剤460に隣接する導波路460の壁、側面などでの屈折率の差により、導波路の内部の誘導光が導波路460と接着剤482との界面(複数可)で内部反射して導波路内に戻る。追加的に、接着剤482は、システム400の他の導波路(例えば、462、464、466)の1つ以上の側面を囲むように構成されてもよい。例えば、図示されないが、導波路462、464、466は、導波路460と同様に、基板476上に配設されてもよい。この例では、接着剤482はまた、特定の相対配置で(例えば、xy平面で水平に)導波路を支持してもよい。
さらに、図示されるように、接着剤484は、不透明材料420と、基板476および478間に挟まれた導波路と、の間に配設され、接着剤486は基板480と基板476、478との間に配設される。
一実装形態では、システム400の導波路を基板476上に配設し、次いで接着剤482を基板476上と導波路の1つ以上の側面の周りとに配設して、導波路を特定の相対配置で支持および/または維持することができ、次いで基板478を接着剤482上に配設することができる。基板476および478(を含むこれらの)間の構成要素のアセンブリは、導波路の「チップ」アセンブリを合わせて提供することができる。さらに、この実装形態では、チップを、(例えば、導波路の損傷および/または光学特性の変更の可能性を低減するために)基板470、472間の「サンドイッチ型」導波路のいずれを通して切断することもなく、基板476、478の第1の側面(不透明材料420に隣接する面)と、基板476、478の反対側の第2の側面(基板480に隣接する側面)と、の近くでダイシングすることができる。
例えば、チップをダイシングした後、接着剤482の一部分が、導波路460の側面460aおよび460bを依然として囲んでもよい。次いで、接着剤484を使用して、不透明材料420をダイシングされたチップに取り付けることができる(例えば、不透明材料420を基板476、478、および光学接着剤482と機械的に結合することにより)。追加的に、接着剤484を、接着剤482と同様の材料(例えば、同じ屈折率など)から形成することができる。それゆえ、アパーチャを通って伝播する光は、実質的に均一な光学媒体(例えば、接着剤482、484)内の導波路460に向かって伝播し続け、それにより、導波路460に入る前の光の反射または屈折に関連付けられた光学歪みを低減または防止することができる。さらに、図示されるように、接着剤484はまた、アパーチャを通って延在し、それゆえ、基板474を基板476、478に結合する(例えば、取り付ける)ことができる。それゆえ、接着剤482、484によって画定された均一な光学媒体は、同様に、不透明材料424によって画定されたアパーチャを通って延在してもよい。
接着剤484と同様に、接着剤486を使用して、基板480を、基板476、478および接着剤482に、側面460bに隣接するチップアセンブリの反対側の端部で取り付けることができる。それゆえ、送光器440によって放出された光部分404aは、接着剤482および486(例えば、同様の材料特性を有する)によって画定された実質的に均一の光学媒体(例えば、均一な屈折率)における基板480と導波路460との間のギャップを通って、同様に側面360b内に伝播し得る。
代替的に、いくつかの実施形態では、システム400は、基板476、478の端面と導波路との間にギャップのないサンドイッチ型導波路配置を含むことができる。例えば、導波路サンドイッチ配置を、基板476、478および導波路をダイシングすることにより形成することができる。この例では、導波路を、ダイシングに起因する損傷を軽減するのに十分な硬度を有する材料から形成することができる。さらに、この例では、ダイシング後に導波路のダイシング面を、任意選択により、研磨して、ダイシング面の平滑度を改善することができる。
光学素子488は、ミラー450によって受光器410に向けて反射された光402aの光学特性を変更するように構成されたデバイスの任意の組み合わせ(ミラー450と受光器410との間に配設される)を含み得る。一例では、光学素子488は、受光器410に到達する前に光402aのエネルギー密度を分配するように構成された混合ロッドまたはホモジナイザを含み得る。これは、ミラー450により反射された光402aが不均一なエネルギー分布を有する場合に有用となり得る。例えば、受光器410の光検出器は、光子の検出後の「クエンチング」回復期間に関連付けられる単一光子検出器(例えば、アバランシェフォトダイオードなど)を含み得る。光学素子486を使用して光402aのエネルギーを分配することにより、第2の光子が受光器410の異なる光検出器に向けて指向され得るため、「クエンチング」回復期間中に第2の光子が同じ光検出器に到達する可能性を低減することができる。いくつかの例では、光学素子488は、代替的または追加的に、レンズ、フィルタなどの他のタイプの光学素子を含んでもよい。
図4Aを再度参照すると、いくつかの例では、導波路462、464、466を、導波路460と同様に基板476上に配設することができる(例えば、xy平面に水平に配置される)。さらに、いくつかの例では、システム400は、同じ水平面内に追加の(またはより少ない)導波路を含むことができる(例えば、基板476上などに配設される)。さらに、図4Bを再度参照すると、これらの追加の導波路は、図4Bに示されるハニカム形状の遮光構造体472のそれぞれのセルを同様に位置整合させることができる。
代替的または追加的に、いくつかの例では、システム400は、導波路460、462、464、466が位置決めされた平面とは異なる水平面に沿って取り付けられた(例えば、基板478上などに配設された)導波路を含み得る。異なる水平面内の導波路は、システム400の追加の受光器と位置整合され得る。例えば、追加の受光器は、図4Bに示されるハニカム形状の遮光体(複数可)472のそれぞれのセル内に配設されてもよい。さらに、不透明材料420は、これらの追加の導波路と位置整合された追加のアパーチャを含み得る。この配置により、システム400は、レンズ430の焦点面の追加領域を撮像して、(個別の受信チャネルを使用して)不透明材料420上に投影された集束光402のそれぞれの部分の検出に基づいて、2次元(2D)走査画像(またはLIDARデータポイントの2Dグリッド)を提供することができる。代替的または追加的に、システム400のアセンブリ全体を回転または移動させて、シーンの2D走査画像を生成することができる。
一例では、不透明材料420は、レンズ430の焦点面に沿ってアパーチャのグリッドを画定してもよく、グリッドの各アパーチャは、レンズ430のFOVの特定の部分からの光を検出してもよい。一実施形態では、不透明材料420は、64個のアパーチャを4列含むことができ、水平方向に隣接するアパーチャ(例えば、y軸に沿って配置される)の各列は、アパーチャの別の列から垂直オフセット(例えば、z軸に沿って)によって分離される。それゆえ、この実施形態では、システム400は、4×64=256個の受信チャネル、および256個の互いに位置整合された送信チャネルを提供し得る。他の実施形態では、システム400は、異なる数の送信/受信チャネル、および/または不透明材料420によって画定されるアパーチャの異なる配置を含み得る。
いくつかの実装形態では、システム400は、複数の送信および受信チャネルを使用して周囲環境を走査しながら、軸の周りに回転させることができる。図2を再び参照すると、例えば、システム400を、システム400が光パルスを伝送して光パルスの反射を検出している間に(例えばアクチュエータ296などを使用して)軸の周りに回転するプラットフォーム294と同様の回転プラットフォームに搭載することができる(アパーチャ422、424、426、428などを介して)。この例では、コントローラ(例えば、コントローラ238)または他のコンピュータシステムは、システム400の互いに位置整合された送信/受信チャネルを使用して収集されたLIDARデータを受信し、次いでLIDARデータを処理してシステム400の環境の3D表現を生成することができる。一実装形態では、システム400を車両で利用することができ、3D表現を使用して車両の様々な動作を促進することができる(例えば、車両の周囲のオブジェクトを検出および/または識別し、環境内の車両の自律ナビゲーションを促進し、ディスプレイなどを介して車両のユーザに3D表現を表示する)。
システム400の様々な構成要素について図4A〜図4Cに示される様々なサイズ、形状、および位置(例えば、隣接する導波路間の距離など)は必ずしも縮尺通りではなく、説明の便宜のためにのみに図示されるものとして示されていることに留意されたい。
図5は、例示的な実施形態による別のシステム500の断面図を示す。システム500は、例えば、システム100、290、300、および/またはシステム400と同様であってもよい。説明の便宜上、図5はxyz軸を示し、ここで、y軸はページから外を指している。そのために、図5に示されるシステム500の断面図は、図4Cに示されるシステム400の断面図と同様であってもよい。
図5に示されるように、システム500は、受光器510、不透明材料520、光フィルタ532、光学素子534、送光器540、ミラー550、側面560aおよび560bを有する導波路560、支持構造570、1つ以上の遮光体572、基板574、576、578、および光学接着剤582、584、ならびに、システム400のそれぞれ、受光器410、不透明材料420、光フィルタ432、光学素子434、送光器440、ミラー450、導波路460、側面460aおよび460b、支持構造470、遮光体(複数可)472、基板474、476、478、光学接着剤482、484、および光学素子588、と同様であり得る光学素子588を含む。そのために、受光光502、反射光502a、放出光504、および放出された光部分504aは、それぞれ、受光光402、反射光502a、放出光504、および放出光部分504aと同様であり得る。
一実施形態では、光学素子534は、ページを貫いて(y軸に沿って)延在して光ビーム504のそれぞれの部分を、システム500の1つ以上の他の導波路(図示せず)内に、少なくとも部分的にコリメートおよび/または指向させる円柱レンズ(例えば光ファイバ)を含むことができる。
さらに、図示されるように、システム500はまた、支持構造590、接着剤592、および接着剤594を含む。
支持構造体590は、支持構造体570と同様の材料(例えば、PCB、固体プラットフォームなど)から形成されてもよい。さらに、図示されるように、構造体590を、送光器540を搭載するプラットフォームとして構成することができる。例えば、構造体590を、送光器540の1つ以上の光源(例えば、レーザバーなど)が搭載されたPCBとして実装することができる。この例では、構造体590は、光ビーム504を放出するために送光器540を動作させるパワーおよび信号を伝送するための配線または他の回路を、任意選択により含み得る。いくつかの例では、構造570は、同様に、受光器510に向けてミラー550によって反射される(および導波路560から伝播する)光502aを検出するために受光器510を動作させるように、パワーおよび/または受光器510との通信信号を伝送するための配線および/または回路を含み得る。
接着剤592、594を、システム500の少なくとも2つの構成要素を互いに取り付けるか、または他の方法で結合するのに好適な、任意の接着材料から形成することができる。そのために、例示的な接着材料(接着剤574、576、578、582、592、および/または594で使用することができる)の非網羅的なリストは、とりわけ、非反応性接着剤、反応性接着剤、溶剤ベースの接着剤(例えば、溶解ポリマーなど)、ポリマー分散接着剤(例えば、ポリ酢酸ビニルなど)、感圧性接着剤、接触接着剤(例えば、ゴム、ポリクロロプレン、エラストマなど)、高温接着剤(例えば、熱可塑性プラスチック、エチレン酢酸ビニルなど)、多成分接着剤(例えば、熱硬化性ポリマー、ポリエステル樹脂−ポリウレタン樹脂、ポリポール−ポリウレタン樹脂、アクリルポリマーーポリウレタン樹脂など)、一液型接着剤、紫外線(UV)光硬化型接着剤、光硬化材料(LCM)、熱硬化接着剤(例えば、熱硬化性エポキシ、ウレタン、ポリイミドなど)、および湿気硬化接着剤(例えば、シアノアクリレート、ウレタンなど)を含む。
いくつかの例では、接着剤592、594は、光学接着剤482、484、486について記載された材料と同様に、光学接着材料(例えば、少なくともいくつかの波長の光504に対して透明な材料)を含んでもよい。他の例では、接着剤592、594は、接着材料であって、不透明である、および/または接着材料に入射する光の少なくともいくつかの波長をそれ以外に減衰または阻止する、接着材料を含み得る。これらの例では、接着剤592、594(例えば、不透明接着剤など)を利用して、周囲光が受光器510に到達するのを低減および/または阻止し、それにより受光器510を使用して得られる測定値の精度を改善することができる。
いくつかの実装形態では、システム500は、システム400内の構成要素のうちの1つ以上(例えば、送光器440、光学素子434など)の代替配置を提示し得る。
図4Cを再度参照すると、例えば、システム400の「サンドイッチ型」導波路チップアセンブリは、基板476、478間に配設された1つ以上の導波路を含む。それゆえ、基板476および478は、例えば、チップの垂直端部を画定し得る。さらに、システム400の導波路は、基板474、480間に配設されてもよい。それゆえ、基板474(またはフィルタ532)および基板480は、チップの水平端部を画定し得る。それゆえ、システム400では、光学素子434および送光器440は、チップの外側(すなわち、基板474、476、478、480間の領域の外側)に配設される。
ここで図5に戻ると、システム500の送光器540(および/または光学素子534)は、異なる方法で導波路560に光学的に結合され得る。例えば、光学素子534および/または送光器540は、システム500のチップアセンブリの内部に代替的に配設され得る。図示される例では、光学素子534は、導波路560も支持する(例えば、導波路560の側面560bに隣接する)基板576の同じ表面上に配設されてもよい。ただし、他の例では、光学素子534は、チップアセンブリの内部の異なる表面に配設され得る。第1の例では、光学素子534は、送光器540が搭載された構造体590の同じ表面に搭載され得る。第2の例では、光学素子534は、側面560b上に搭載され、および/または側面560bに取り付けられ得る。第3の例では、図示されないが、基板578は、さらに水平に(例えば、x軸に沿って)代替的に延在して素子534の指定位置に重なり得る(例えば、構造体590は、水平により狭いことが可能である。この例では、光学素子578は、基板578の表面上に代替的に配設され得る。第4の例では、光学素子534は、チップアセンブリの内部の別の支持構造体(図示せず)上に代替的に配設され得る。他の例も可能である。
追加的に、システム400の送光器440とは異なり、システム500の送光器540もチップアセンブリの内部に含めることが可能である。例えば、図示されるように、接着剤594は、光学素子534および/または導波路560に隣接する指定位置で送光器540および/または構造590を基板576に結合(例えば、取り付け、貼り付けなど)することができる。さらに、例えば、接着剤592は、構造体590(および/または送光器540)を基板578に結合または取り付けることができる。この配置により、例えば、基板576はシステム500のチップアセンブリの底面を画定してもよく、基板578、接着剤592、および構造体590は合わせてチップアセンブリの上面を画定し得る。それゆえ、システム400のチップアセンブリとは異なり、送光器540、光学素子534、および導波路560は、システム500のチップアセンブリの内部に配設され得る(例えば、基板576、578、構造体590などによって画定される上面と底面との間)。
送光器540および光学素子534をチップアセンブリの内部に配設することにより、例えば、システム500は、システム500の環境に起因するこれらの光学部品への損傷を防御および/または防止し得る。追加的に、例えば、システム500のチップアセンブリは、送光器540、光学素子534、および導波路560を互いに対して特定の相対配置で支持および/または維持することが可能である。そうすることにより、例えば、システム500は、これらの構成要素の特定の相対配置が不注意に変更される場合(例えば、これらの構成要素のうちの1つが他の構成要素とは異なるように移動する場合)に、そうしない場合に発生し得る較正誤差および/または位置不整合誤差の影響を受けにくくなり得る。
システム500の構成要素のいくつか(例えば、レンズなど)は、説明の便宜上図5の例示から省かれていることに留意されたい。それゆえ、図示されないが、システム500は、システム100、290、300、400、および/またはデバイス200の構成要素のうちのいずれかと同様のレンズ、複数の導波路、および/または1つ以上の他の構成要素を含んでもよい。例えば、図示されないが、システム500は、システム400の導波路460、462、464、466と同様に、水平配置で(xy平面に沿って)基板576上に配設された複数の導波路を含んでもよい。また、システム500は、図示されるものよりも多い、少ない、または異なる構成要素を含んでもよいことに留意されたい。例えば、システム500は、接着剤592、594(例えば、ボルト、ネジ、コネクタなど)に代えてまたは加えて、1つ以上の他の構成要素を使用して、基板578、576、および構造590を互いに接続し得る。他の例も可能である。
III.例示的な方法およびコンピュータ可読媒体
図6は、例示的な実施形態による方法600のフローチャートである。方法600は、例えば、システム100、300、400、500、および/またはデバイス200のうちのいずれかとともに使用され得る方法の実施形態を提示する。方法600は、ブロック602〜612のうちの1つ以上によって示されるように、1つ以上の動作、機能、またはアクションを含み得る。ブロックは順次的な順序で示されているが、これらのブロックは、場合によっては、並列に、および/または本明細書に記載されるものとは異なる順序で実行されてもよい。また、様々なブロックは、所望の実装形態に基づいて、より少ないブロックに結合され、追加のブロックに分割され、および/または削除されてもよい。
加えて、本明細書に開示される方法600ならびに他の処理および方法について、フローチャートは、本実施形態の1つの可能な実装形態の機能および動作を示す。この点で、各ブロックは、モジュール、セグメント、製造または動作処理の一部分、または処理の特定の論理機能またはステップを実装するためにプロセッサによって実行可能な1つ以上の命令を含むプログラムコードの一部分を表し得る。プログラムコードは、例えば、ディスクまたはハードドライブを含む記憶デバイスなど、任意のタイプのコンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。コンピュータ可読媒体は、例えば、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、およびランダムアクセスメモリ(RAM)のような短期間データを記憶するコンピュータ可読媒体などの非一過性コンピュータ可読媒体を含み得る。コンピュータ可読媒体はまた、例えば、読み取り専用メモリ(ROM)、光ディスクまたは磁気ディスク、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)などのセカンダリまたは永続的長期ストレージなどの非一過性媒体を含み得る。コンピュータ可読媒体はまた、任意の他の揮発性または不揮発性記憶システムであってもよい。コンピュータ可読媒体は、例えば、コンピュータ可読記憶媒体、または有形の記憶デバイスとみなされ得る。加えて、方法600および本明細書で開示される他の処理および方法について、図6の各ブロックは、処理内の特定の論理機能を実行するために配線される回路を表し得る。
ブロック602で、方法600は、光源を介して、導波路に向けて光ビームを放出することを伴う。ブロック604で、方法600は、導波路の内部で、アパーチャを通した伝送のために、放出された光ビームを導くことを伴う。例えば、光源340は、導波路360の側面360bに向けて光ビーム304を放出してもよい。次いで、導波路360は、導波路360の内部の光ビーム304を、アパーチャ322に隣接する側面360aに向けて導き得る。次いで、導かれた光ビーム304は、側面360aで導波路360を出て、アパーチャ322を通ってレンズ330に向かって伝播し得る。
ブロック606で、方法600は、レンズを介して、アパーチャを通して伝送された光ビームをシーンに向けて指向させることを伴う。ブロック608で、方法600は、レンズを介して、シーンからアパーチャに向かって導波路内へと伝播する光を集束させることを伴う。いくつかの例では、シーンから伝播する光は、シーン内のオブジェクトによって反射された光を含み得る。例えば、(ブロック606で)レンズ330は、放出光304を、オブジェクト398を含むシーンに向けて指向させてもよい。次いで、オブジェクト398は、オブジェクト398に入射する放出光の少なくとも一部分を反射してレンズ330に向けて戻し得る。次いで、(ブロック608で)レンズ330は、放出光の反射された部分を、(図3Bに示される)集束光302の一部として集束させることが可能である。
ブロック610で、方法600は、集束光を導波路の内部で導くことを伴う。ブロック612で、方法600は、導波路からの集束光の少なくとも一部分を光検出器のアレイに向けて伝送することを伴う。例えば、導波路360は、アパーチャ322を通して伝送されて側面360aで受け取られた集束光302を、側面360bに向けて導き得る。導かれた集束光(または集束光の一部分)は、傾斜ミラー350に到達することができ、次いでミラー350によって(例えば、反射光302aとして)アレイ310に向けて反射され得る。
IV.結論
上記の詳細な説明は、添付の図面を参照して、開示されたシステム、デバイス、および方法の様々な特徴および機能について記載している。本明細書では様々な態様および実施形態が開示されているが、他の態様および実施形態も明らかであろう。本明細書で開示された様々な態様および実施形態は、例示のみを目的とするものであり、限定することを意図するものではなく、真の範囲は以下の特許請求の範囲によって示される。