JP6929673B2 - 算出装置、送液装置、及びインスリン投与システム - Google Patents

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Description

本発明は、算出装置、送液装置、及びインスリン投与システムに関する。
血糖値を測定する測定装置と、インスリン等の薬液を送液する送液装置とを含み、これらを患者等の被検者の皮膚に取り付けて使用する送液システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、患者の将来の血糖値を予測し、将来の血糖値が閾値未満のときはインスリンの送液を停止し、将来の血糖値が閾値以上となるとインスリンの送液を再開する送液システムが開示されている。
米国特許第7547281号明細書
しかしながら、特許文献1には、未来の血糖値を予測し、その予測された血糖値のレベルと目標レベルとに基づいて、インスリンの送液の開始や停止を制御することが記載されているが、未来の血糖値の予測精度については更なる改善の余地がある。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、被検者に即した、より正確なインスリン投与量を決定することができる算出装置、送液装置、及びインスリン投与システムを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の算出装置は、所定時間以内に完了するインスリン投与のインスリン投与量及び前記インスリン投与に起因する血糖値変化量を取得し、前記インスリン投与量及び前記血糖値変化量からインスリン効果値を算出し、前記インスリン効果値に基づいて、次回のインスリン投与量を決定することを特徴とする。
ここで、本発明の算出装置は、前記インスリン投与から前記インスリン投与に起因する血糖値変化までの応答時間を取得し、前記インスリン効果値及び前記応答時間に基づいて、前記次回のインスリン投与量を決定することが好ましい。
また、本発明の算出装置は、前記インスリン投与の単位時間当たりの投与量が、所定パターンに従い、前記血糖値変化量及び前記応答時間を、前記所定パターンに対応するパターンを認識することで、前記インスリン投与に起因するものと決定することが好ましい。
また、本発明の算出装置は、現時点から前記応答時間後の予測血糖値を算出し、前記予測血糖値と目標血糖値との差異に基づいて、次回のインスリン投与量を決定することが好ましい。
また、上記目的を達成するために、本発明の送液装置は、送液部と、前記送液部に所定時間以内に完了するインスリン投与を行わせる制御部と、を備え、前記制御部が、前記インスリン投与のインスリン投与量及び前記インスリン投与に起因する血糖値変化量を取得し、前記インスリン投与量及び前記血糖値変化量からインスリン効果値を算出し、前記インスリン効果値に基づいて、次回のインスリン投与量を決定することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明のインスリン投与システムは、測定装置と、送液装置と、を備えるインスリン投与システムであって、前記測定装置が、血糖値と時刻との対応情報を取得し、当該対応情報を前記送液装置に送信し、前記送液装置が、所定時間以内に完了するインスリン投与を行い、前記血糖値と時刻との対応情報に基づき、前記インスリン投与に起因する血糖値変化量を決定し、前記インスリン投与のインスリン投与量及び前記血糖値変化量からインスリン効果値を算出し、前記インスリン効果値に基づいて、次回のインスリン投与量を決定することを特徴とする。
本発明の算出装置、送液装置、及びインスリン投与システムによると、被検者に即した、より正確なインスリン投与量を決定することができる。
本発明の一実施形態としてのインスリン投与システムの概略図である。 図1に示すインスリン投与システムの機能ブロック図である。 図1に示す送液装置のインスリン投与処理を示すフローチャートである。 インスリン投与パターンと血糖値のパターンの関係を模式的に示す図である。 図1に示す送液装置の補正インスリン量決定処理を示すフローチャートである。 予測血糖値の算出手法の一例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。各図において共通の構成部には、同一の符号を付している。
[インスリン投与システム1]
図1は、本発明の一実施形態としてのインスリン投与システム1の概略図である。図1に示すように、インスリン投与システム1は、算出装置としての送液装置10と、情報処理装置20と、測定装置30と、を備える。送液装置10は、先端が患者等の被検者の生体内に部分的に挿入される注入部16を備え、注入部16を通じてインスリンの投与が可能である。測定装置30は、被検者の生体内に挿入されるセンサ35を備え、CGM(Continuous Glucose Monitoring:連続グルコース測定)により、センサ35を通じて検出される間質液のグルコース濃度を測定可能である。情報処理装置20は、送液装置10及び測定装置30と通信可能に接続されている。また、情報処理装置20は、表示部24及び入力部25を備え、送液装置10及び測定装置30から受信した情報を表示部24を用いて表示可能であり、入力部25を介して入力された情報を送液装置10及び測定装置30に送信可能である。
インスリン投与システム1の、使用状態においては、送液装置10及び測定装置30は、被検者の腹部等に注入部16及びセンサ35を穿刺した状態で留置される。そして、情報処理装置20は、被検者自身や医師等の他のユーザにより使用され、送液装置10及び測定装置30からの情報を表示し、また送液装置10及び測定装置30への命令を送信する。
図2は、インスリン投与システム1の機能ブロック図である。図2に示すように、送液装置10は、通信部11と、制御部12と、記憶部13と、送液部14と、を備える。また、送液部14は、ポンプ15と、注入部16と、を備える。
通信部11は、無線通信又は有線通信により、後述する情報処理装置20の通信部21との間で情報の送受信を行うインターフェースを含む。
制御部12は、例えば記憶部13に記憶された特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現するプロセッサを含み、送液装置10全体の動作を制御する。例えば、制御部12は、ポンプ15の動作を制御して、注入部16から送液されるインスリンの投与を制御する。
記憶部13は、例えば記憶装置を含んで構成され、送液装置10がインスリンを投与するために必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。例えば、記憶部13は、後述するインスリン投与量を算出するための式(1)〜(3)の情報、式(1)〜(3)の各値を決定するためのパラメータ、及びインスリン投与パターン等を記憶する。
送液部14は、内部にインスリンを収容し、注入部16を通じてインスリンを排出することで、被検者にインスリンを投与する。送液部14が備えるポンプ15は、制御部12からの命令に応じて、インスリンを注入部16に向けて送液する。送液部14が備える注入部16は、開口を区画し、ポンプ15から送液されるインスリンを開口を通じて排出する。
図2に示すように、情報処理装置20は、通信部21と、制御部22と、記憶部23と、表示部24と、入力部25と、を備える。
通信部21は、無線通信又は有線通信により、送液装置10の通信部11及び後述する測定装置30の通信部31との間で情報の送受信を行うインターフェースを含む。
制御部22は、例えば記憶部23に記憶された特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現するプロセッサを含み、情報処理装置20全体の動作を制御する。例えば、制御部22は、入力部25を介して入力された情報を、通信部21を介して送液装置10及び測定装置30に送信する。また、制御部22は、通信部21を介して送液装置10及び測定装置30から受信した情報を、表示部24に表示させる。
記憶部23は、例えば記憶装置を含んで構成され、種々の情報及びプログラムを記憶する。例えば、記憶部23は、通信部21を介して送液装置10及び測定装置30から受信する情報を表示部24に表示させるためのプログラムや、入力部25を介して入力された情報を通信部21を介して送液装置10及び測定装置30に送信するためのプログラム等を記憶する。
表示部24は、例えば液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどの表示デバイスを含み、送液装置10により送液されるインスリン投与に関する情報、測定装置30により取得される血糖値に関する情報等を表示する。
入力部25は、例えば、図1に示したように表示部24に一体的に設けられるタッチパネル、キーボード、又はマウスなどの入力インターフェースを含み、ユーザ入力を受け付ける。
図2に示すように、測定装置30は、通信部31と、制御部32と、記憶部33と、測定部34と、を備える。また、測定部34は、センサ35を備える。
通信部31は、無線通信又は有線通信により、情報処理装置20の通信部21との間で情報の送受信を行うインターフェースを含む。
制御部32は、例えば記憶部33に記憶された特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現するプロセッサを含み、測定装置30全体の動作を制御する。例えば、制御部32は、センサ35により測定された間質液のグルコース濃度に対して、記憶部33に記憶された較正値を用いて較正を行い、血糖値を算出する。
ここで、センサ35により測定される間質液のグルコース濃度は、血糖値に対する絶対値が相違するのみならず、血糖値に対して時間遅延も発生する。換言すると、血糖値が間質液のグルコース濃度に反映されるのに、測定遅延時間ΔtCGM分だけ遅れる。測定遅延時間ΔtCGMは、血液中のグルコースが間質液に移行するまでの時間差、センサ35のグルコースへの応答遅延、及び測定アルゴリズムによる遅延等により発生する。従って、制御部32は、算出した血糖値を、間質液のグルコース濃度を測定した時刻に対して測定遅延時間ΔtCGM分だけ以前の時刻のデータであるとして取得する。較正は、一定時間毎に行ってもよいし、所定の時刻毎に行ってもよいし、情報処理装置20の入力部25を介してユーザ入力されるタイミングで行ってもよい。制御部32は、算出した血糖値と時刻との対応情報を、通信部31を介して情報処理装置20に送信する。
記憶部33は、例えば記憶装置を含んで構成され、種々の情報及びプログラムを記憶する。例えば、記憶部33は、グルコース濃度に基づいて血糖値を算出するための較正値の情報を記憶する。較正値の情報は、グルコース濃度に対する血糖値の割合の情報、及び、測定遅延時間ΔtCGMの情報を含む。なお、例えば血糖値の実測値を所定の頻度で測定装置30に入力し、この血糖値の実測値を用いて較正値の情報を更新することで、較正の精度を維持することができる。
測定部34が備えるセンサ35は、被検者の生体内に配置され、被検者の間質液のグルコース濃度を各時刻について測定する。
[インスリン投与処理]
図3に示すフローチャートを参照して、送液装置10のインスリン投与処理について説明する。本インスリン投与処理では、送液装置10は、ボーラス投与などの所定時間以内に完了するインスリン投与を行う。なお、送液装置10は、測定装置30が算出した被検者の血糖値と時刻との対応情報を、情報処理装置20を介して測定装置30から所定周期で随時受信している。
まず、制御部12は、インスリン投与量ΔIを算出するための初期パラメータを設定する(ステップS101)。ここで、インスリン投与量ΔIは、下記の式(1)で算出される。
Figure 0006929673
式(1)中、単位Uは、投与するインスリンの量を表す単位である。対食事インスリン量は、例えばこれから食事を摂取する場合に、食事により上昇すると予想される血糖値を下げるために投与すべきインスリン量である。補正インスリン量は、目標血糖値に近づけるために投与すべきインスリン量である。残存インスリン量は、被検者の体内に残存したインスリン量である。対食事インスリン量及び補正インスリン量は、それぞれ下記の式(2)及び(3)で表される。
Figure 0006929673
Figure 0006929673
式(2)中、炭水化物量は、これから摂取する食事に含まれる炭水化物量である。これから食事を摂取するタイミングではない場合には、炭水化物量はゼロでよい。インスリン炭水化物比は、1Uのインスリンで血糖値の上昇を抑えることのできる炭水化物の量であり、被検者により個人差のある値である。また、式(3)中、測定血糖値は、現時点で測定され得る血糖値である。目標血糖値は、目標とする血糖値であり、被検者により個人差のある値である。インスリン効果値は、1Uのインスリンで低下する血糖値であり、被検者により個人差のある値である。
ステップS101の処理において、制御部12は、上記した式(1)〜(3)のインスリン投与量ΔIを決定するのに必要な各種の初期パラメータを設定する。初期パラメータとして、式(1)〜(3)の各値を直接設定してもよいし、各値を算出するための情報を設定してもよい。例えば、インスリン炭水化物比、目標血糖値、インスリン効果値等の被検者により個人差のある値を算出するための情報としては、被検者の属性情報、例えば被検者の体重、身長、年齢等の情報を用いることができる。また、残存インスリン量を算出するために、インスリン作用時間の情報を用いることができる。初期パラメータは、予め記憶部13に記憶していてもよいし、情報処理装置20の入力部25を介してユーザに入力されてもよい。
次に、制御部12は、式(1)〜(3)及びステップS101の処理で設定したパラメータに基づいて、インスリン投与量ΔIを算出する(ステップS102)。また、制御部12は、インスリン投与パターンを決定する(ステップS103)。インスリン投与パターンは、例えば図4に示すように、単位時間当たりのインスリン投与量であるインスリン投与速度Iを様々に時間変化させたパターンとすることができる。具体的に、図4(a)に示すインスリン投与パターンは、インスリン投与速度Iが一定の投与を1回行うパターンである。図4(b)に示すインスリン投与パターンは、インスリン投与速度Iが一定の投与を複数回(3回)行い、各回の投与を時間方向に変調したパターンである。図4(c)に示すインスリン投与パターンは、投与を複数回(3回)行い、各回の投与を時間方向に加えてインスリン投与速度I方向にも変調したパターンである。
制御部12は、送液部14を制御して、ステップS102の処理で算出したインスリン投与量ΔIのインスリンを、ステップS103の処理で決定したインスリン投与パターンに従って投与させる(ステップS104)。
制御部12は、情報処理装置20を介して測定装置30から所定周期で随時受信する血糖値と時刻との対応関係に基づいて、血糖値の時間変化を監視する(ステップS105)。そして、制御部12は、ステップS104で投与したインスリンのインスリン投与パターンに対応する血糖値のパターンを認識したか否かを判定する(ステップS106)。
ここで、血糖値のパターンがインスリン投与パターンに対応するパターンであるか否かは、パターン認識により判定することができる。具体的に、例えば、血糖値のパターンのピークが、インスリン投与パターンに対応するか否かで判定することができる。例えば、図4(a)に示すように、一定のインスリン投与速度Iの投与を1回行うインスリン投与パターンに対応する血糖値のパターンは、血糖値低下のピークが1回現れるパターンとすることができる。また、例えば、図4(b)に示すように、一定のインスリン投与速度Iの投与を3回行い、各回の投与を時間方向に変調したパターンに対応する血糖値のパターンは、時間変調に対応する時間差で血糖値低下のピークが3回現れるパターンとすることができる。さらに、例えば、図4(c)に示すように、投与を3回行い、各回の投与を時間方向に加えてインスリン投与速度I方向にも変調したパターンに対応する血糖値のパターンは、時間変調に対応する時間差で、かつ、インスリン投与速度Iの変調に対応する高さの血糖値低下のピークが3回現れるパターンとすることができる。
制御部12は、インスリン投与パターンに対応する血糖値のパターンを認識しない場合(ステップS106のNo)、ステップS105の処理に戻り、認識した場合(ステップS106のYes)、ステップS107の処理に進む。
制御部12は、認識したパターンに基づいて、インスリン投与に起因する血糖値変化量ΔG、及びインスリン投与からインスリン投与に起因する血糖値変化までの応答時間Δtを決定する(ステップS107)。ここで、図4に示すように、血糖値変化量ΔGは、血糖値のパターンによる血糖値変化の時間積分として表すことができる。また、図4に示すように、応答時間Δtは、例えば、インスリン投与を開始した時点から、血糖値のパターンの最初のピークまでの時間で表すことができる。あるいは、一定の時間窓の中でインスリン投与パターンに対する血糖値のパターンの自己相関関数を求め、最大となる時点を応答時間Δtとして求めることができる。なお、図4では、説明を簡素化するために、血糖値のパターンによる変化を除いて、血糖値が一定であるとして示しているが、血糖値のパターンを検出し得る限り、血糖値が時間変化していてもよい。このように、インスリン投与に起因する血糖値の変化に関する情報を取得することができる。
制御部12は、インスリン投与量ΔI及び血糖値変化量ΔGに基づいて、今回のインスリン投与によるインスリン効果値を算出する(ステップS108)。ここで、インスリン効果値は、上述の通り1Uのインスリンで低下する血糖値であるため、血糖値変化量ΔGをインスリン投与量ΔIで除することで得られる。
制御部12は、更新補正インスリン量算出処理を行う(ステップS109)。図5は、更新補正インスリン量算出処理を示すフローチャートである。図5に示すように、まず、制御部12は、現時点における血糖値の時間変化の傾向を取得する(ステップS201)。そして、制御部12は、現時点から応答時間Δt後の予測血糖値Gfを算出する(ステップS202)。予測血糖値Gfは、例えば、図6に示すように、現時点Pにおける血糖値Gの時間変化が一定(図6の傾きが一定を意味する。)としたときの応答時間Δt後の血糖値Gとしてもよいし、近似曲線等を用いて算出してもよい。
制御部12は、予測血糖値Gf>目標血糖値Gtであるか否か、すなわち、予測血糖値Gfが目標血糖値Gtよりも高いか否かを判定する(ステップS203)。制御部12は、予測血糖値Gf>目標血糖値Gtであると判定した場合(ステップS203のYes)、更新補正インスリン量を算出し(ステップS204)、更新補正インスリン量決定処理を終了する。また、制御部12は、予測血糖値Gf≦目標血糖値Gtであると判定した場合(ステップS205のNo)、更新補正インスリン量をゼロに設定し(ステップS205)、更新補正インスリン量算出処理を終了する。例えば、図6(a)に示す例では、予測血糖値Gf>目標血糖値Gtであるので、更新補正インスリン量を算出する。一方、例えば図6(b)に示す例では、予測血糖値Gf<目標血糖値Gtであるので、更新補正インスリン量をゼロに設定する。
ここで、ステップS204の処理で算出する更新補正インスリン量は、補正インスリン量を算出する式(3)中、測定血糖値を予測血糖値Gfに置換した下記の式(4)で算出する。
Figure 0006929673
式(4)中、インスリン効果値は、ステップS108の処理で算出された値を用いる。式(4)により、現時点における血糖値ではなく、これからインスリンを投与した場合にインスリンの効果が現れると予測される時点での予測血糖値Gfと、目標血糖値Gtとの差異を埋めるためのインスリン量を、更新補正インスリン量として算出する。これにより、式(4)に示した更新補正インスリン量を用いることで、式(3)に示した補正インスリン量を用いるよりも、未来の所定の時点(ここではΔt後)の予測血糖値の精度をより高めることができる。なお、算出したインスリン効果値のみを用いて、式(3)に示した補正インスリン量を用いることも可能である。
図3に示すように、制御部12は、更新補正インスリン量決定処理(ステップS109)を終了すると、パラメータを更新する(ステップS110)。すなわち、式(1)の補正インスリン量を更新補正インスリン量に置換し、対食事インスリン量及び残存インスリン量のパラメータも最新のパラメータに更新する。
制御部12は、終了条件を満たしたか否かを判定する(ステップS111)。制御部12は、終了条件を満たしていない場合(ステップS111のNo)、ステップS102の処理に戻り、ステップS110の処理で更新したパラメータに基づいて、インスリン投与量ΔIを算出し、以降、前述の処理を繰り返す。
制御部12は、終了条件を満たした場合(ステップS111のYes)、インスリン投与処理を終了する。終了条件としては、例えば、送液装置10が情報処理装置20から終了指示を受信することや、送液装置10が異常を検知すること等とすることができる。なお、制御部12は、インスリン投与処理の任意のタイミングで終了条件を満たした場合、インスリン投与処理を終了してもよい。
以上のように、算出装置としての送液装置10は、所定時間以内に完了するインスリン投与のインスリン投与量ΔI、インスリン投与に起因する血糖値変化量ΔG、及び応答時間Δtを取得し、インスリン投与量ΔI及び血糖値変化量ΔGからインスリン効果値を算出し、この被検者に即したインスリン効果値及び応答時間Δtに基づいて、次回のインスリン投与量を決定する。従って、送液装置10は、過去のインスリン投与についてのインスリン投与量と、このインスリン投与に起因する血糖値変化の量及び応答時間とに基づいて、次回のインスリン投与量を決定するため、直前のインスリン投与の効果に基づいて未来の血糖値の予測精度を高め、被検者に即した、より正確なインスリン投与量を決定することができる。
本発明は、上述した各実施形態で特定された構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、各構成部、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、本発明についてインスリン投与システム1、送液装置10、情報処理装置20、及び測定装置30を中心に説明してきたが、本発明はインスリン投与システム1、送液装置10、情報処理装置20、及び測定装置30として機能するコンピュータにより実行される方法、プログラム、又はプログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものであり、本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
また、インスリン投与システム1が備える送液装置10、情報処理装置20、及び測定装置30は、送液装置10の送液部14及び測定装置30の測定部34以外に関する制御であれば、いずれの装置の制御部が制御を行ってもよい。また、送液装置10及び測定装置30は、情報処理装置20を介して通信可能に接続されているとしたが、情報処理装置20を介さず直接通信可能に無線又は有線により接続されていてもよい。また、インスリン投与システム1は、情報処理装置20が実行する処理を送液装置又は測定装置で行う構成とすることで、情報処理装置20を備えなくてもよい。さらに、送液装置10及び測定装置30を一体の装置として構成してもよい。
また、送液装置10の制御部12は、更新補正インスリン量算出処理(ステップS109)において、予測血糖値Gfと目標血糖値Gtとの差異が所定の閾値以上である場合、その旨の通知を情報処理装置20に送信し、情報処理装置20の表示部24に表示させてもよい。これにより、将来の血糖値が異常値となると予測されることを事前に知ることができる。さらに、制御部12は、ステップS204の処理において、所定の閾値を超える更新補正インスリン量が算出された場合、一度に多量のインスリン投与が行われることを防ぐために、更新補正インスリン量を所定の閾値以下としてもよい。
本発明は、算出装置、送液装置、及びインスリン投与システムに関する。
1:インスリン投与システム
10:送液装置
11:通信部
12:制御部
13:記憶部
14:送液部
15:ポンプ
16:注入部
20:情報処理装置
21:通信部
22:制御部
23:記憶部
24:表示部
25:入力部
30:測定装置
31:通信部
32:制御部
33:記憶部
34:測定部
35:センサ
G:血糖値
Gf:予測血糖値
Gt:目標血糖値
I:インスリン投与速度
P:現時点
ΔG:血糖値変化量
ΔI:インスリン投与量
Δt:応答時間
ΔtCGM:測定遅延時間

Claims (4)

  1. 所定時間以内に完了し、単位時間当たりの投与量が所定パターンに従うインスリン投与のインスリン投与量及び前記インスリン投与後の血糖値を取得し、
    前記インスリン投与後の前記血糖値の変化のパターンと前記インスリン投与の前記所定パターンとの対応関係を認識し、
    前記インスリン投与量及び当該インスリン投与量と対応する前記血糖値の変化のパターンにおける前記血糖値の変化量からインスリン効果値を算出し、
    前記インスリン効果値に基づいて、次回のインスリン投与量を決定
    前記認識が、前記インスリン投与後の血糖値低下のピークの回数、ピーク間の時間、ピークの高さの少なくとも一つに基づいて行われ、
    前記インスリン投与から前記血糖値低下のピークまでの応答時間、を取得し、
    前記インスリン効果値及び前記応答時間に基づいて、前記次回のインスリン投与量を決定する、算出装置。
  2. 前記血糖値を取得した時点から前記応答時間後の予測血糖値を算出し、
    前記予測血糖値と目標血糖値との差異に基づいて、次回のインスリン投与量を決定する、請求項に記載の算出装置。
  3. 送液部と、前記送液部に所定時間以内に完了し、単位時間当たりの投与量が所定パターンに従うインスリン投与を行わせる制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記インスリン投与のインスリン投与量及び前記インスリン投与後の血糖値を取得し、
    前記インスリン投与後の前記血糖値の変化のパターンと前記インスリン投与の前記所定パターンとの対応関係を認識し、
    前記インスリン投与量及び当該インスリン投与量と対応する前記血糖値の変化のパターンにおける前記血糖値の変化量からインスリン効果値を算出し、
    前記インスリン効果値に基づいて、次回のインスリン投与量を決定
    前記認識が、前記インスリン投与後の血糖値低下のピークの回数、ピーク間の時間、ピークの高さの少なくとも一つに基づいて行われ、
    前記インスリン投与から前記血糖値低下のピークまでの応答時間、を取得し、
    前記インスリン効果値及び前記応答時間に基づいて、前記次回のインスリン投与量を決定する、送液装置。
  4. 測定装置と、送液装置と、を備えるインスリン投与システムであって、
    前記測定装置は、血糖値と時刻との対応情報を取得し、当該対応情報を前記送液装置に送信し、
    前記送液装置は、
    所定時間以内に完了し、単位時間当たりの投与量が所定パターンに従うインスリン投与を行い、
    前記血糖値と時刻との対応情報に基づき、前記インスリン投与後の血糖値を決定し、
    前記インスリン投与後の前記血糖値の変化のパターンと前記インスリン投与の前記所定パターンとの対応関係を認識し、
    前記インスリン投与のインスリン投与量及び当該インスリン投与量と対応する前記血糖値の変化のパターンにおける前記血糖値の変化量からインスリン効果値を算出し、
    前記インスリン効果値に基づいて、次回のインスリン投与量を決定
    前記認識が、前記インスリン投与後の血糖値低下のピークの回数、ピーク間の時間、ピークの高さの少なくとも一つに基づいて行われ、
    前記インスリン投与から前記血糖値低下のピークまでの応答時間、を取得し、
    前記インスリン効果値及び前記応答時間に基づいて、前記次回のインスリン投与量を決定する、インスリン投与システム。
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