(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部31AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部31AKについて説明する。図8は、本実施の形態のパチンコ遊技機1における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。図8(A)に示すように、本実施の形態では、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果が「ハズレ」となる非リーチハズレの変動パターンPA1−1、PA1−2、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となって表示結果が「ハズレ」となるリーチハズレの変動パターンPA2−1〜PA2−6、PA3−1〜PA3−4等、表示結果が「大当り」となる変動パターンPB2−1〜PB2−6、PB3−1〜PB3−4等が用意されている。
また、図8(B)に示すように、本実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA〜Eといったリーチ演出が実行されるようになっている。この実施の形態では、リーチ演出は、大当り状態に制御されることを示唆する示唆演出とも称される。各リーチが実行されたときの信頼度(大当り信頼度)は、図8(B)の黒色の星の数で表すように、ノーマルリーチ<スーパーリーチE<スーパーリーチD<スーパーリーチC<スーパーリーチB<スーパーリーチAの順番に高くなっている。なお、大当りとなることが確定するリーチを設けてもよい。
この実施の形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経由して実行されるようになっている。また、スーパーリーチのリーチ演出中に、より信頼度の高いリーチに発展(昇格)する発展演出が実行される場合がある。図8(A)に示す変動パターンPA3−1〜PA3−4等、変動パターンPB3−1〜PB3−4等が、発展演出が実行されることに対応した変動パターンとなっている。なお、図8(A)では、信頼度が一段階上のスーパーリーチに発展する変動パターンが示されているが、信頼度が二段階以上発展する変動パターンも設けられる。また、発展演出が複数回実行される変動パターンを設けてもよい。
この実施の形態では、信頼度が最も低いノーマルリーチ以外では、リーチ成立後の所定タイミングにおいて、そのリーチのタイトルが報知されるようになっている。図8(B)に示すように、リーチの種類によってタイトルの報知態様が異なっている。具体的には、スーパーリーチの中で最も信頼度の低いスーパーリーチEは、表示のみでリーチのタイトルが報知され、それ以外のスーパーリーチは、表示及び音声によりタイトルが報知される。このように、信頼度の高いリーチの方が信頼度の低いリーチより多くの演出装置によりタイトルの報知が実行されるようになっている。これにより、遊技者の期待感を効果的に煽ることができ演出効果が向上する。なお、タイトルの報知態様は、信頼度によってまたは信頼度によらず任意に変更してもよい。また、同じリーチ演出においても、実際の表示結果等に応じて報知態様を異ならせてもよい。また、リーチの種類によってタイトル文字のフォント(ゴシック体、明朝体等)や書体(行書、楷書等)を異ならせてもよい。
リーチのタイトルの報知(タイトル報知)とは、リーチの名称といったタイトルそのものを示すものに限定されず、リーチ演出で登場するキャラクタの名称、リーチ演出の演出内容等を示すものであってもよい。
(特徴部31AKの演出動作例)
続いて、本実施の形態における演出動作例について説明する。以下の演出動作は、主基板11から送信される演出制御コマンドに基づいて、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行することで実行される。図9、図10は、本実施の形態におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図9(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されていることを示している。その後、例えば、図9(B)に示すように、「左」及び「右」に7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となる。その後はリーチの種類に応じて演出が分岐する。
(スーパーリーチA)
スーパーリーチAとなる場合には、図9(C)に示すように、画像表示装置5に味方キャラであるキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチのリーチ演出(スーパーリーチ演出ともいう)の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図9(D)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチAのタイトル31AK002(ここでは「SPリーチA」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチA」)が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチAのタイトル31AK002が消去され、図9(E)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK003が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK003とが対決するスーパーリーチAのリーチ演出の後続部分が実行される。キャラクタ同士が対決する演出をバトル演出ともいい、バトル演出において味方キャラが勝利すると大当りとなり、味方キャラが敗北するとハズレとなる。
なお、スーパーリーチ演出中に画像表示装置5にセリフを表示するときに、スピーカ8からセリフに対応する音声が出力されるようにしてもよい。また、セリフは図9(E)に示すように吹き出しに表示することに限定されず、画像表示装置5の下部等に字幕で表示するようにしてもよい。
(スーパーリーチB)
スーパーリーチBとなる場合には、図9(C)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチ演出の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図9(F)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチBのタイトル31AK005(ここでは「SPリーチB」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチB」)が出力されることで、スーパーリーチBのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチBのタイトル31AK005が消去され、図9(G)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK006が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK006とが対決するスーパーリーチBのリーチ演出の後続部分が実行される。
このように、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでは、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過したときにリーチのタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、スーパーリーチ演出の導入部分等を遊技者に見せた後にタイトルを報知できるので、タイトル報知の演出効果を高めることができる。
また、スーパーリーチA(図9(C)→(D)→(E)・・・)とスーパーリーチB(図9(C)→(F)→(G)・・・)とでは、タイトルが報知されるまでの導入部分においては、共通の演出態様でスーパーリーチ演出が実行されるようになっている(図9(C))。このようにすることで、スーパーリーチ演出が開始されてからいずれのスーパーリーチとなるか、いずれのタイトルが報知されるかに遊技者を注目させることができる。スーパーリーチAとスーパーリーチBとにおいて、タイトルが報知されるまでの演出態様を完全に共通にすることに限定されず、演出を注視すればいずれのスーパーリーチとなるかを判別できる等、少なくとも一部を共通の演出態様にするようにしてもよい。例えば、スーパーリーチAとスーパーリーチBとの導入部分において、その後に報知されるタイトルに関連する態様でスーパーリーチ演出(例えば敵キャラを表示したり敵キャラを示唆するような演出)を実行するようにしてもよい。このようにすることで、演出効果が向上し、遊技者が演出に注目するようになる。このように、いずれのスーパーリーチとなるかを特定可能にしてからタイトル報知を実行するようにしてもよい。
(スーパーリーチD)
スーパーリーチDとなる場合には、図9(H)に示すように、画像表示装置5の中央の一部にスーパーリーチDのタイトル31AK007(ここでは「SPリーチD」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「敵を倒せ」)が出力されることで、スーパーリーチDのタイトルが報知される。このように、スーパーリーチDでは、スーパーリーチ演出の開始時にタイトルが報知されるようになっている。また、タイトル31AK007の下には、当該リーチの期待度を示唆する期待度示唆表示31AK008が表示される。期待度は、図9(H)に示すように、黒い星の数で表される。ここで、期待度とは大当りとなる期待度であるが、リーチの大当り信頼度と完全に一致していなくてもよい。
なお、スーパーリーチDの音声による報知は、タイトル名をそのまま報知するのではなく、リーチの内容を報知するようになっている。このように、この実施の形態では、リーチの種類によって音声によるタイトル報知の報知態様を異ならせている。これにより、タイトル報知の報知態様が多彩になり、興趣が向上する。
スーパーリーチDにおいてタイトルが報知された後には、図9(I)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示される。このとき、タイトル31AK007及び期待度示唆表示31AK008は、画像表示装置5の右上部分等に縮小して表示され続ける。このようにすることで、リーチ演出中にも遊技者がリーチの期待度を把握することができる。なお、図9(I)では、図9(C)(スーパーリーチA、スーパーリーチB)と共通の演出内容が示されているが、スーパーリーチD専用のスーパーリーチ演出が実行されてもよい。
その後、図9(J)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK009が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK009とが対決するスーパーリーチDのリーチ演出が実行される。
(スーパーリーチE)
スーパーリーチEとなる場合には、図10(A)に示すように、画像表示装置5の左上の一部にスーパーリーチEのタイトル31AK010(ここでは「SPリーチE」の文字)が表示されることで、スーパーリーチEのタイトルが報知される。なお、スーパーリーチEでは、音声によるタイトルの報知が行われない。また、タイトル31AK010の表示と合わせて、キャラクタ31AK001と敵キャラであるキャラクタ31AK011とが表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK011とが対決するスーパーリーチEのリーチ演出が実行される。このように、スーパーリーチEでは、リーチ演出の進行と合わせてタイトルが報知されるようになっている。スーパーリーチEでは、リーチ演出中にタイトル31AK010が表示され続ける。
大当り信頼度の低いスーパーリーチEのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うことで、遊技者に過度な期待感を与えることを防止できる。これに対して、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようになっている(図9(D)、(F)、(H))。このようにすることで、スーパーリーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDといったスーパーリーチ演出においてもリーチの進行を停止せずにタイトル報知を行うようにしてもよい。また、この実施の形態とは逆に、大当り信頼度の高いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うようにしてもよい。大当り信頼度の低いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようにしてもよい。
(タイトルの報知タイミング)
以上のように、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、大当り信頼度の低いスーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっていたが、大当り信頼度の高いリーチの場合にスーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知され、大当り信頼度の低いリーチの場合にスーパーリーチ演出後所定期間経過してからタイトルが報知されるようにしてもよい。
(タイトルの表示領域)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、画像表示装置5の画面全体(第1領域)においてタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、画像表示装置5の画面の一部(第2領域)においてタイトルが報知される。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。特に、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも広い表示領域でタイトル報知が実行されるので効果的なタイトル報知が可能になる。なお、画像表示装置5の画面全体におけるタイトル報知とは、画面いっぱいに収まるサイズでタイトルが表示されるものであってもよいし、背景全体をタイトル報知用の背景としてそこにタイトルが表示されるもの(画面全体を使用したタイトル報知)等であってもよい。また、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよいし、スーパーリーチDとスーパーリーチEとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよい。
リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる方法は、この実施の形態の例に限定されず、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を任意に異ならせてもよい。例えば、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも狭い表示領域でタイトル報知が実行されてもよい。また、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる場合において、この実施の形態のように表示面積を異ならせてもよいし、表示させる場所を異ならせてもよい。
(期待度示唆表示)
この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示せずに、スーパーリーチA及びスーパーリーチBよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチDにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示するようにしていた。このようにすることで、演出がくどくなることを防止できる。また、スーパーリーチDよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチEにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示しないようになっていた。このようにすることで、信頼度の低いリーチにおいて信頼度が低いことを示す期待度示唆表示が表示されることで遊技者が期待感を失うことを防止できる。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチEの少なくとも一部において期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。
なお期待度示唆表示は、図9(H)等に示すように、黒い星の数によって示すものに限定されず、メーターやゲージにより期待度を示唆するようにしてもよいし、期待度に対応した数値を表示するようにしてもよい。また、図9(H)等に示すように、黒い星の数によって示す場合において、半個相当(半分)の黒い星を表示可能ようにして、期待度の段階数を増やしてもよい。
(タイトルの表示終了タイミング)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、タイトルが表示された後、タイトルが消去されてスーパーリーチ演出が実行される。これにより、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、リーチ演出に注目させることができる。また、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、タイトルが表示された後、後述の決め演出が実行されるまでタイトルが表示され続ける。これにより、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出中もリーチの種類を把握することができる。また、以上のようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、タイトルの表示終了タイミングは、いずれであっても演出効果の向上を図れるため、任意に変更してもよい。
なお、ここではスーパーリーチCのリーチ演出の演出動作については省略するが、例えば大当り信頼度に応じたタイトル報知や期待度示唆表示が実行されればよい。
(決め演出)
各リーチ演出が実行されてから、表示結果を導出するタイミング(可変表示の終盤)になると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行される。決め演出には、表示結果が「大当り」となることを示す決め演出と、表示結果が「ハズレ」となることを示す決め演出と、が含まれる。この実施の形態では、図10(B)に示すように、画像表示装置5に画像31AK012が表示される決め演出が実行される。その後、表示結果が「大当り」であれば、図10(C)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK013が表示され、図10(D)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、表示結果が「ハズレ」であれば、味方キャラが敗北したことを示す画像が表示され、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出される。
この実施の形態では、リーチ演出中も継続してタイトルを報知する場合でも、決め演出が実行される前にタイトルの報知を終了するようになっている。これにより、決め演出に注目させることができ、また、メリハリのあるタイトル報知を実行できる。
図9、図10に示した演出動作例では、スーパーリーチのリーチ演出中は画像表示装置5の右下部分で飾り図柄を縮小して可変表示を実行するようになっていたが、リーチ演出中の飾り図柄の表示のさせ方は任意でよい。例えば、リーチ演出中は飾り図柄が表示されなくてもよいし、リーチ演出の種類によって表示態様(大きさ、位置、濃淡、数等)を異ならせてもよい。
なお、画像表示装置5に保留表示、アクティブ表示、可変表示中に常駐表示されるキャラクタ、携帯連動関連の表示を表示する場合、スーパーリーチのリーチ演出中はリーチ演出に注目させるために適宜非表示としてもよい。その際に、スーパーリーチEといった低信頼度のリーチ演出中には、これらの表示を表示したままにするようにしてもよい。このようにすることで、低信頼度のリーチ演出により遊技者を過度に期待させてしまうことを防止できるとともに、高信頼度のリーチ演出ではリーチ演出に注目させることができる。
(発展演出)
続いて、発展演出が実行される場合の演出動作例について説明する。図11(A)に示すように、スーパーリーチDのリーチ演出が実行されている(スーパーリーチDのタイトル報知が実行されている)ときに発展演出が実行される場合、図11(B)に示すように、リーチ演出が中断して画面が裂けるような演出が実行される。その後、スーパーリーチAに発展する場合には、図11(C)に示すように、スーパーリーチAのタイトルが報知され、スーパーリーチAのリーチ演出が実行される。スーパーリーチBに発展する場合には、図11(D)に示すように、スーパーリーチBのタイトルが報知され、スーパーリーチのリーチ演出が実行される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。図11に示すように、発展先のリーチが表示及び音声によりタイトル報知を行うリーチである場合には、表示及び音声によるタイトル報知が改めて実行される。
なお、発展演出は図11(B)に示すような例に限定されず、画面に徐々にヒビが入って割れるような演出であってもよいし、砂嵐(故障したような表示)を表示するようにしてもよい。このような演出とすることで、意外性のある演出を実行できる。なお、画面に徐々にヒビが入るがリーチが発展しない演出といった、ガセの発展演出があってもよい。
(期待度示唆演出)
図9(H)に示す演出動作例では、期待度示唆表示31AK008が期待度を示す黒い星が最初から表示されるようになっていたが、最初に5つの白い星を表示し、段階的に黒い星となることで期待度示唆する期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。
例えば、図12(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルを報知する際に、最初に5つの白い星の期待度示唆表示31AK021が表示される。そして、図12(B)に示すように、期待度示唆表示31AK021の星より大きな黒い星31AK022が表示され、図12(C)に示すように、黒い星31AK022が移動して期待度示唆表示31AK021の白い星の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い星が増加したことを示す「ピン」という音声が出力される。図12(D)、(E)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。このときに、繰り返される毎(星の数毎)にスピーカ8から出力される音声(音量、音階、音質等)を段階的に変化させるようにしてもよい。期待度示唆表示31AK021に期待度に対応した数の黒い星が収まった段階で、図12(F)に示すように、その黒い星が光るといったように強調表示される。このようにすることで、期待度示唆演出が終了したことがわかりやすくなる。
図12(A)〜(F)に示す例では、黒い星が1つずつ表示されて期待度示唆表示により示される期待度が1段階ずつ上がるようになっていたが、黒い星が2つ以上表示されて期待度が2段階以上上がるようにしてもよい。また、半分の黒い星が表示されて期待度が半段階上がるようにしてもよい。この場合において、表示される星の数(上昇する期待度の段階数)に応じて、異なる音声を出力するようにしてもよいし、同じ音声を出力するようにしてもよい。例えば、半分の黒い星が表示されるときと1つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。2つ半の黒い星が表示されるときと3つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。また、音声を出力しない場合があってもよい。このようにすることで、期待度示唆演出が多彩になり、演出効果が向上する。なお、一度に増加する期待度の段階数によらず、同じ黒い星の画像が表示されて、期待度示唆表示の白い星に収まって、増加する期待度の段階数に応じた黒い星が増加するような演出を実行するようにしてもよい。
(演出モード)
画像表示装置5、スピーカ8、遊技効果ランプ9といった演出装置における演出モードが複数あってもよい。異なる演出モードでは、主基板11から同じコマンド(例えば変動パターンを指定するコマンド)が送信された場合でも、当該コマンドに基づく演出が異なる演出態様で実行される。各演出モードでは、画像表示装置5に表示される背景、キャラクタ、モチーフ、スピーカ8から出力される音声等が異なっていればよい。演出モードは、可変表示の回数や遊技状態に応じて自動的に変更されるようにしてもよいし、遊技者の操作により変更可能にしてもよい。
図12(G)〜(L)は、演出モードとして通常モード及び特別モードが設けられる場合において、特別モードとなっている場合のタイトル報知及び期待度示唆演出の演出動作例である。通常モードでは、図12(A)〜(F)に示すようタイトル報知及び期待度示唆演出が実行される。特別モードでは、スーパーリーチDの変動パターンに基づくリーチ演出は、スーパーリーチDのリーチ演出とは演出態様の異なるスーパーリーチD2のリーチ演出となる。従って、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合、図12(G)に示すように、スーパーリーチD2のタイトル31AK023が表示される。このとき、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されるが、通常モードとは異なる音声(例えば声色が異なる音声)が出力される。また、スーパーリーチD2における期待度示唆表示31AK024は、星型ではなく菱形となっている。
その後、図12(H)に示すように、期待度示唆表示31AK024の星より大きな黒い菱形31AK025が表示され、図12(I)に示すように、黒い菱形31AK025が移動して期待度示唆表示31AK024の白い菱形の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い菱形が増加したことを示す「ポン」という音声が出力される。図12(J)、(K)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。期待度示唆表示31AK024に期待度に対応した数の黒菱形が収まった段階で、図12(L)に示すように、その黒い菱形が光るといったように強調表示される。このように、遊技者の選択や遊技状態等に応じて決定される演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、タイトルの報知態様を異ならせることで演出が多彩になり演出効果が向上する。
図12では、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合の演出動作例を示したが、演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって他のリーチ演出(タイトル報知、期待度示唆演出を含む)の演出態様を異ならせるようにしてもよい。演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、リーチのタイトルを報知するか否かやタイトル報知の実行割合を異ならせてもよい。例えば、所定の演出モードが選択された場合には、リーチのタイトルが報知されないようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の好みに応じた演出を実行でき演出効果が向上する。
なお、この実施の形態では、期待度示唆表示における黒い星の数によって期待度を示唆し、黒い星の数を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行するようになっていたが、期待度を示唆する表示の数を段階的に減少させる期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。そのような期待度示唆演出をこの実施の形態の期待度示唆演出に加えて実行するようにしてもよいし、代えて実行するようにしてもよい。
(発展演出の他の例)
期待度示唆表示の期待度を示す表示を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行する場合において、期待度を示す表示を増加させた後に発展演出を実行するようにしてもよい。この場合において、発展演出後に期待度を示す表示を増加させる場合、増加させる表示については段階的ではなく一度に表示するようにしてもよい。例えば図13(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルが報知され、黒い星を段階的に増加させる演出が完了した後に、図13(B)に示すように、画像表示装置5にボタン画像31AK031が表示される発展演出が実行される。ここで、プッシュボタン31Bへの操作が検出されると、図13(C)に示すように、スーパーリーチCのタイトル31AK032(ここでは「SPリーチC」の文字)が表示されることで、スーパーリーチCのタイトルが報知される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。また、タイトル31AK032の下には、黒い星の数が3個である期待度示唆表示31AK033が強調表示される。なお、黒い星の数が2個以上増加する場合でも一度に表示される。なお、可動体32が動作した後に、タイトルや期待度示唆表示が変化する発展演出を実行するようにしてもよい。
(予告演出)
この実施の形態では、予告演出として、タイトルの報知態様(例えばタイトルの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するタイトル予告を実行するようになっている。例えば図14(A)に示すように、スーパーリーチAのタイトル31AK036が黒色で表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知された後、図14(B)に示すようにタイトル31AK036の表示色が赤色に変化するタイトル予告を実行するようになっている。このように、タイトル予告が実行されない場合はタイトルが黒色で表示され、タイトル予告が実行される場合はタイトルが黒色以外の色で表示される。図14に示すタイトル予告では、音声によりリーチのタイトルが報知された後に、タイトルの表示態様(表示色)が変化する場合がある。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。なお、タイトルが黒色以外で表示されるタイミングはこれに限定されず、タイトルの表示開始時から黒色以外で表示されるようにしてもよい。
また、タイトルの表示態様(表示色)が変化するタイトル予告が実行された場合には、タイトルの表示態様が変化した後に、変化後の表示態様に応じた音声を出力するようにしてもよい。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。また、音声によるタイトル報知は、タイトルの表示態様(表示色)が変化した後に実行されるようにしてもよい。この場合、変化後のタイトルの表示態様(表示色)に応じた音声が出力するようにしてもよい。
(タイトル報知の実行タイミング)
リーチ中のタイトルの報知は、予告演出や発展演出といった、大当り有利状態に制御される期待度が向上する演出(特定演出)の実行タイミング以外で実行することが好ましい。このようにすることで、一旦タイトルが報知された場合、期待度が向上する演出が実行され得るので、遊技者の期待感を維持することができる。
図15は、予告演出の実行の有無や演出態様を決定するための予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。予告演出決定処理は、演出制御用CPU120が図7のステップS171の可変表示開始設定処理内で実行する。予告演出決定処理では、演出制御用CPU120は、先ず、主基板11から送信されるコマンドから特定される変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ31AKS001)。
スーパーリーチの変動パターンである場合には(ステップ31AKS001;Yes)、スーパーリーチのタイトルの表示色(タイトル予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS002)。
ステップ31AKS002では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図16(A)に示す決定割合で、スーパーリーチのタイトルの表示色を決定する。スーパーリーチのタイトルの表示色は、図16(A)に示すように、「黒」、「赤」、「黒」から「赤」に変化するもの、「黒」から「フルーツ柄」に変化するもの、「赤」から「フルーツ柄」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、タイトルの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がタイトルの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。
なお、「フルーツ柄」は、タイトルの文字が太字で表示され文字そのものが「フルーツ柄」であってもよいし、タイトルの表示領域の背景部分が「フルーツ柄」となるものであってもよい。最初から「フルーツ柄」で表示されるパターンがあってもよい。表示色が変化するものについては、図14に示したように、タイトル報知が実行された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。また、スーパーリーチの種類によって、タイトルの表示期間が異なるため、スーパーリーチの種類によって表示色が変化するタイミングが異なるようにしてもよい。タイトルの表示期間が長いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチDやスーパーリーチE)の場合には、変化するタイミングを複数設けて、変化タイミングをいずれかに決定するようにしてもよい。そして、タイトルの表示期間が短いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチAやスーパーリーチB)の場合には、変化するタイミングの数を1つ又はタイトルの表示期間が長いスーパーリーチよりも少数にしてもよい。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、通常モードでは図16(A)に示す決定割合でタイトルの表示色を決定し、特別モードでは図16(B)に示すような通常モードと異なる割合でタイトルの表示色を決定する。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。このように、演出モードによってタイトル予告の実行態様(表示色や表示色の変化タイミング)を異ならせることで、演出が多彩になり演出効果が向上する。
この実施の形態では、予告演出として、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示態様(例えばセリフの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するセリフ予告を実行するようになっている。
スーパーリーチのタイトルの表示色を決定した後には、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示色(セリフ予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS003)。
ステップ31AKS003では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図16(C)に示す決定割合で、リーチ演出におけるセリフの表示色を決定する。リーチ演出におけるセリフの表示色は、図16(C)に示すように、「白」、「赤」、「白」から「赤」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、セリフの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がセリフの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。なお、表示色が変化するものについては、セリフが表示された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。
また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、タイトル予告とセリフ予告とで同じ演出態様(表示色)が含まれる場合、同じ演出態様となった場合には大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の変化タイミングの組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、変化タイミングが同じ場合に変化タイミングが異なる場合より大当り信頼度が高くなるようにしたり、いずれの変化が先かで大当り信頼度を異ならせてもよい。このようにすることで、タイトル予告とセリフ予告とのそれぞれの変化タイミングに注目させることができる。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、特別モードでは通常モードと異なる割合でセリフの表示色を決定するようにしてもよい。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。
なお、セリフ予告に代えてリーチ演出の演出態様の変化によって大当り信頼度を予告する予告演出を実行するようにしてもよい。その場合、その予告演出において、演出態様の変化タイミングを複数設けて、変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なるようにすればよい。
リーチ演出におけるセリフの表示色を決定した後や、スーパーリーチの変動パターンでないと判定された場合(ステップAK31S001;No)、その他の予告演出に実行有無や演出態様を決定する(ステップAK31S004)。その後、31AKS002〜31AKS004における決定結果をRAM122の所定領域に保存し(ステップAK31S005)、予告演出決定処理を終了する。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチである場合に、タイトル予告及びセリフ予告を実行可能となっているが、特定のスーパーリーチ(例えば信頼度の低いスーパーリーチ以外)である場合に、タイトル予告及びセリフ予告のうち少なくとも一方を実行可能にしてもよい。また、タイトル予告及びセリフ予告については、図16に示す決定割合で決定されるものとして説明したが、決定割合は任意であり、例えばスーパーリーチの種類に応じて決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、リーチの種類に応じた予告演出を実行でき、演出効果が向上する。
この実施の形態では、タイトル予告とセリフ予告とでは、実行可能な演出態様の数(表示可能な表示色の数)が異なっている。このようにすることで、演出が多彩になり演出効果が高まる。タイトル予告とセリフ予告とにおいて、実行可能な演出態様の数は任意に変更してもよく、実行可能な演出態様の数や種類が同じであってもよい。このようにすることで、統一感ある予告演出が実行でき、遊技者は大当り信頼度を把握しやすくなる。
(作用演出)
このタイトル予告とセリフ予告との演出態様が変化するときに、演出態様が変化することを示す演出を実行するようにしてもよい。例えば、画像表示装置5に作用演出画像を表示し、その画像がタイトル及びセリフのうち少なくとも1つに作用する作用演出を実行するようにしてもよい。そして、作用演出が実行された後に、タイトルやセリフの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。作用演出の演出態様(作用演出画像等)はタイトル及びセリフにいずれに作用する場合でも共通としてもよい。なお、作用演出が実行されたにも関わらず、タイトルやセリフの演出態様が変化しない場合があってもよい。作用演出を実行する場合には、タイトル予告とセリフ予告に係る決定結果に基づいて、作用演出の実行の有無や実行タイミング、演出態様を決定するようにすればよい。そのような決定はステップAK31S004の処理で実行されればよい。例えば、作用演出の演出態様に応じて、タイトル予告とセリフ予告との少なくとも一方の演出態様が変化する割合(作用演出により演出態様が変化する割合)が異なるようにしてもよいし、タイトル予告とセリフ予告といずれの演出態様が変化するかの割合(いずれに作用するかの割合)が異なるようにしてもよいし、何色に(何段階)変化するかの割合が異なるようにしてもよい。このような作用演出を実行することで、遊技者はいずれ作用演出画像が表示されたときに、タイトルとセリフのいずれに作用するかに注目するようになり演出効果が向上する。なお、複数の演出モードがある場合、演出モードに応じて異なる割合で作用演出の実行有無や演出態様を決定するようにしてもよい。このようにすることで、演出モードに応じた作用演出を実行でき、演出効果が向上する。
このような作用演出の他の例として、リーチ演出の演出内容(例えばキャラクタの動作やバトル演出における演出内容等)に応じて、タイトル及びセリフのいずれかのうち少なくとも1つの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。このようにすることで、遊技者はリーチ演出の演出内容に注目するようになる。
この発明は、上記特徴部31AKで説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態で説明した特徴部分は、全てが必須構成ではなく、適宜省略可能である。
(サブ液晶)
画像表示装置5とは異なるサブ表示装置として、遊技盤2または遊技機用枠3にサブ液晶が設けられていてもよい。ここではサブ液晶と表現するが、サブ表示装置は、有機ELやドットマトリクスのLEDにより構成されてもよい。サブ液晶装置は、例えば画像表示装置5の近傍等に固定されるものであってもよいし、可動式または収納式であってもよい。サブ液晶においては、予告演出や保留表示の表示といった各種演出を実行する。例えば、サブ液晶においてタイトル報知を実行するようにしてもよい。上記実施の形態のスーパーリーチD及びスーパーリーチEのように、タイトル報知後にも継続してタイトルを表示する場合に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。この場合、画像表示装置5においてタイトルを報知した後に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。このようにすることで、画像表示装置5におけるスーパーリーチ演出を阻害することなくタイトルや期待度示唆表示を表示することができる、タイトルや期待度示唆表示もわかりやすくなる。
上記実施の形態では、示唆演出としてのリーチ演出のタイトルの報知について、本発明を適用した例を説明したが、他の演出に関するタイトル報知(主に文字を表示する報知)に本発明を適用してもよい。例えば、予告演出(例えば先読み予告演出)として、画像表示装置5における背景画像や演出態様がそれぞれ異なる複数のゾーン(ステージ、演出モード等)に移行させる先読みゾーン演出を実行する場合において、移行したゾーンのタイトル報知に本発明を適用してもよい。ミッション(「7でリーチをかけろ」、「スティックコントローラを使って敵を全滅させろ」等)を提示し、当該ミッションを達成したときに遊技者に有利な状態となるミッション演出を実行する場合に、ミッションのタイトル報知に本発明を適用してもよい。
(特徴部31AKの変形例1)
上記実施の形態では、表示結果を導出するタイミングになると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行され、その後、表示結果が示されるようになっていた(図10(B)〜(D))。このような決め演出に代えて、表示結果を導出する前の所定タイミングになると、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作を促す操作演出が実行され、操作有効期間に所定の操作が検出されるとバトル演出の勝敗が表示されたり、表示結果が仮停止される等により、表示結果が示されるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の操作に応じて表示結果が示されるため、遊技者の遊技参加意欲を高めることができ、興趣が向上する。
図17、図18は、操作演出が実行され、その操作に応じて表示結果が示される変形例におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図17(A)に示すように、画像表示装置5においてリーチ態様となった後、例えば図17(B)に示すように、味方キャラであるのキャラクタ31AK041と敵キャラであるキャラクタ31AK042とが表示され、図17(C)〜(F)、図18(G)〜(I)に示すように、キャラクタ31AK041とキャラクタ31AK042とが対決するリーチ演出が実行される。
リーチ演出に伴い、図17(C)に示すように、画像表示装置5の右下に小ボタン画像31AK043と小ボタン画像31AK043に重畳する規制線31AK044とが表示される。これにより、プッシュボタン31Bを使用する操作演出が実行されるが、現状は操作の受付が規制されていることが示唆される。
この変形例では、操作演出が実行されることを示す操作演出画像が複数種類用意されている。そして、いずれの操作演出画像が表示されて操作演出が実行されるかによって大当り信頼度が異なるようになっている。また、リーチ演出中に操作演出が実行されることを示す画像がより信頼度の高い態様に変化する場合があるようになっている。
例えば、図17(D)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が表示され、図17(E)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が喜ぶキャラクタ31AK046に変化するとともに、小ボタン画像31AK043が大ボタン画像31AK047に変化する。
その後、図18(H)に示すように、大砲31AK048が表示され、図18(I)に示すように、大砲31AK048から弾が発射されるエフェクト31AK049が表示され、大ボタン画像31AK047に弾が命中するエフェクト31AK050が表示される。そして、大ボタン画像31AK047がスティック画像31AK051に変化する。
このように、この変形例では、操作演出画像が変化する場合には操作演出画像が変化することを示す作用演出が実行される。なお、作用演出を伴わずに操作演出画像が変化する場合があってもよい。また、作用演出が実行されたにも関わらず操作演出画像が変化しない場合があってもよい。作用演出の種類によって、操作演出画像が変化する割合が異なっていてもよい。
その後、表示結果が導出される所定時間前に、図18(J)に示すように、規制線31AK044が消去され、図18(K)に示すように、スティック画像31AK051が中央部に拡大表示され、スティックコントローラ31Aを引く操作を促す表示がされる。また、このときスティックコントローラ31Aへの操作が有効な操作有効期間となる。
ここで、スティックコントローラ31Aを引く操作が検出されると、図18(L)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK052が表示される。その後、変動時間の終了するタイミングで、図18(M)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、予め定められた操作有効期間内に操作が検出されなかった場合には、自動的に図18(L)に示す画像が表示される。
この変形例では、操作演出画像として、小ボタン画像、大ボタン画像、スティック画像とがあり、小ボタン画像<大ボタン画像<スティック画像の順でこれらの画像を用いた操作演出が実行された場合の大当り信頼度が高くなっている。信頼度の低い操作演出画像が表示された場合であっても、リーチ演出中に信頼度の高い操作演出画像に変化する場合があるので、演出効果が向上し、また、遊技者の期待感を維持することができる。
なお、図17、図18に示した演出動作例では、リーチのタイトル報知や、期待度示唆表示は省略しているが、図17、図18に示したリーチ演出や操作演出と並行して適宜実行されるようにしてもよい。操作演出や操作演出画像に係る決定(操作演出の有無、表示する操作演出画像、作用演出の有無等)は、図15のステップ31AKS004にて実行されればよい。
(特徴部31AKの変形例2)
大当り遊技状態等の有利状態への制御の期待度を示唆する示唆表示を行なうようにしてもよい。例えば、第1示唆表示を行うシャッター演出と、第2示唆表示を行うリーチタイトル演出と、実行するようにしてもよい。シャッター演出では、可変表示開始後に画面上をシャッター表示で覆う演出が実行される。また、リーチタイトル演出では、リーチ後にリーチ演出の発展先を示すリーチタイトル表示をする演出が実行される。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれを表示するときにも特定画像が含まれて表示される場合がある。リーチタイトル演出は、上記実施の形態のタイトル予告と同じであってもよいし、別の処理で決定される別の演出であってもよい。
特定画像とは、画像内に複数種類の要素を含んで表示される大当り信頼度の高い画像のことである。複数種類の要素としては、要素E1のバナナ画像、要素E2のメロン画像、要素E3のリンゴ画像、要素E4のスイカ画像、要素E5のイチゴ画像が含まれる。これら要素E1〜E5を含んで構成されたフルーツ柄画像が特定画像である。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれにおいても、要素E1〜E5の全てが視認可能となるように表示される。また、特定画像を構成する要素E1〜E5の表示サイズは、シャッター表示とリーチタイトル表示との表示サイズの違いに応じて変更して表示される。また、要素E1〜E5のすべてがシャッター表示およびリーチタイトル表示のそれぞれに収まるように表示される。
可変表示開始後にシャッター演出が実行された場合に、フルーツ柄画像が表示されるときには、フルーツ柄画像が表示されないときよりも大当り信頼度が高い。また、リーチ演出実行中に、リーチタイトル表示をする際に、フルーツ柄画像で表示がされるときには、フルーツ柄画像で表示がされないときよりも大当り信頼度が高い。フルーツ柄が表示されないときには、たとえば、各要素E1〜E5を含まない無地の画像が表示される。なお、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されたときの大当り信頼度を示す画像として、フルーツ柄画像以外の画像のパターンが用意されていてもよい。たとえば、大当り信頼度の順に白画像<青画像<赤画像<フルーツ柄画像が用意されていてもよい(たとえば、赤色のシャッターや赤文字のリーチタイトル等)。そして、可変表示の表示結果が大当りとなるか否かにより、所定の乱数抽選でいずれか1つの画像パターンが選択されるようにしてもよい。
シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際に、フルーツ柄が表示される際においても、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知を行なうとともに遊技効果ランプ9の発光による報知を行なう。共通音および遊技効果ランプ9の発光制御により、フルーツ柄が特別な画像であることが遊技者に示される。このような、シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際には、フルーツ柄に対する共通報知が実行される。また、リーチタイトル表示では、共通報知の後に、特定音(ボイス)がさらに出力される。なお、共通音と特定音とは、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
図19は、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されるときの表示画面図である。図19(a)に示すように、シャッター演出が実行される場合、画像表示装置5において可変表示の開始時にシャッター画像31AK061が表示される。シャッター画像31AK061には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、シャッター演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。閉じていたシャッターが開くと、図19(b)に示すように、飾り図柄の可変表示が開始される。下向きの矢印が左、中、右図柄の可変表示を示している。左図柄および右図柄の可変表示が仮停止すると、図19(c)に示すように、リーチ状態となる。
次いで、図19(d)に示すように、スーパーリーチ演出が開始される。可変表示は例えば画面右上に小さく表示され、画面左側にキャラクタが表示される。画面右下には、リーチタイトル画像31AK062が表示され、これから実行されるスーパーリーチの内容がリーチタイトル表示として示される。リーチタイトル画像31AK062には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、リーチタイトル画像31AK062には、バトル演出を伴うリーチ演出が実行されることを示す「バトルリーチ」の文字が表示される。
また、リーチタイトル演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。さらに、共通音を出力後に、キャラクタが「アツイアツイ」のような大当り信頼度が高いことを示す特定音(ボイス)を発する演出が実行される。ここで、リーチタイトル演出ではシャッター演出に比べ表示する示唆表示のサイズが小さい。しかし、このように、リーチタイトル演出においては、特定音を出力することで、フルーツ柄画像が表示されたことを遊技者により認識させやすくすることができる。なお、共通音と特定音とは、出力期間が完全に分かれている場合を説明したが、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
その後、図19(e)に示すような、バトルリーチ演出が実行される。画面左には敵キャラクタが表示され、画面右には味方キャラクタが表示される。味方キャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利すると、画面左上には「バトル勝利!」の文字が表示される。バトルに勝利したことで大当りが確定したことが報知される。バトル演出が終了すると元の数字図柄による可変表示画面に戻る。図19(f)に示すように、全ての図柄が停止し、「777」の大当り図柄が表示される。
図19(a)、(d)に示すように、シャッター画像31AK061およびリーチタイトル画像31AK062のいずれにもフルーツ柄画像を構成する全ての要素E1〜E5を含んで表示される。このようにすれば、表示サイズの異なるシャッター画像31AK061とリーチタイトル画像31AK062とのいずれにおいても、フルーツ柄画像を好適に表示することができる。これにより、大当り信頼度の高いフルーツ柄画像が表示されたことを正確に伝えることができる。
また、図19(a)に示すシャッター画像31AK061の表示サイズは、図19(d)に示すリーチタイトル画像31AK062の表示サイズよりも大きく表示される。よって、シャッター画像31AK061の表示サイズとリーチタイトル画像31AK062の表示サイズとの違いに注目させることができる。
また、図19(a)に示すシャッター画像31AK061と図19(d)に示すリーチタイトル画像31AK062とは異なるタイミングで表示される。このようにすれば、実行タイミングが重なることにより特定画像であるフルーツ柄画像が見えづらくなってしまうことを防止することができる。
シャッター演出に係る決定(シャッター演出の有無や演出態様)は、図15のステップ31AKS004にて実行されればよい。その際には、図15のステップ31AKS002におけるタイトルの表示色の決定結果に基づいてシャッター演出に係る決定を行うようにしてもよい。例えば、タイトルの表示色がフルーツ柄になるものが決定されている場合は、フルーツ柄のシャッター演出が実行されやすくしてもよい。また、リーチタイトル演出の係る決定もシャッター演出に係る決定と合わせて図15のステップ31AKS004にて実行されるようにしてもよい。
(特徴部121IWに関する説明)
次に、特徴部121IWについて説明する。先ず、図20−1及び図20−2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠121IW001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2(図1参照)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)121IW003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠121IW003には、ガラス窓を有するガラス扉枠121IW003aが左側辺を中心として遊技機用枠121IW003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠121IW003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠121IW003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠121IW003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠121IW003及びガラス扉枠121IW003aを開放することはできないようになっている。
主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース121IW201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、後述する設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー121IW051と、設定変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ121IW052が設けられている。
これら設定キー121IW051及び設定切替スイッチ121IW052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース121IW201内に収容されており、設定キー121IW051及び設定切替スイッチ121IW052は、基板ケース121IW201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース121IW201の背面右部に形成された開口を介して背面側に露出している。
設定キー121IW051及び設定切替スイッチ52を有する基板ケース121IW201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠3を開放することで操作が可能となる。また、設定キー121IW051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、設定キー121IW051は、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、この特徴部121IWでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース121IW201には、表示モニタ121IW029と、該表示モニタ121IW029の表示を切り替えるための表示切替スイッチ121IW030が配置されている。これら表示モニタ121IW029及び表示切替スイッチ121IW030は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース121IW201の左上部に配置されている。つまり、表示モニタ121IW029及び表示切替スイッチ121IW030は、基板ケース121IW201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠121IW003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠121IW003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
前述したように、本特徴部121IWにおける設定キー121IW051や設定切替スイッチ121IW052は、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からは操作が不可能となっているが、該パチンコ遊技機1が設置される遊技島の内側等から設定キー121IW051や設定切替スイッチ121IW052が操作される虞がある。そこで本特徴部121IWでは、図20−2及び図20−3に示すように、外枠121IW001aの右端部には、遊技機用枠121IW003の閉鎖時に、設定キー121IW051と設定切替スイッチ52とを含む基板ケース121IW201の右側部を背面側から被覆するセキュリティカバー121IW500Aが取り付けられている。このキュリティーカバー121IW500Aは、前後方向を向く短片121IW500Aaと、該短片121IW500Aaの後端部からパチンコ遊技機1の左側方に向けて伸びる長片121IW500Abと、を備える略L字状の部材であって、透過性を有する板状の合成樹脂材によって構成されている。短片121IW500Aaの上下寸法は、基板ケース121IW201の背板の上下寸法とほぼ同寸とされている。また、セキュリティカバー121IW500Aは、短片121IW500Aaの前端部を介して外枠121IW001aの右端部に固定されている。
尚、図20−2に示すように、長片121IW500Abは、遊技機用枠121IW003が閉鎖されている状態において、基板ケース121IW201の右部にパチンコ遊技機1の後方から当接(または近接)することによって設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052とを含む基板ケース121IW201の右側部をパチンコ遊技機1の背面側から被覆する。このため、設定キー121IW051及び設定切替スイッチ121IW052は、長片121IW500Abによって操作不能な状態となる。一方で、図20−3に示すように、遊技機用枠121IW003が開放されている状態においては、設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052とは、遊技機用枠121IW003とともに移動して長片121IW500Abから離間することによって長片121IW500Abによる被覆状態が解除されることで操作可能な状態となる。
つまり、本特徴部121IWにおけるパチンコ遊技機1は、遊技機用枠121IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー121IW500Aによって設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠121IW003が開放されている状態においては、前述したセキュリティカバー121IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052との操作が許容される許容状態となる。
基板ケース121IW201は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられているため、遊技機用枠121IW003が閉鎖されている状態において、設定キー121IW051や設定切替スイッチ121IW052にアクセスすることは極めて困難であるため、遊技場の店員等が扉キーにより遊技機用枠121IW003を開放しない限り設定キー121IW051や設定切替スイッチ121IW052を操作して設定値を変更することはできない。
しかし、パチンコ遊技機1が遊技場の遊技島(図示略)に設置された状態において、遊技機用枠121IW003が閉鎖されていても、例えば、パチンコ遊技機1に隣接する他のパチンコ遊技機との間に設置されるカードユニット等の遊技用装置やスペーサ部材とパチンコ遊技機1との間から針金やセル板等の不正部材を進入させて、パチンコ遊技機1の背面側にある設定キー121IW051や設定切替スイッチ121IW052を操作することで設定値が変更されるといった不正行為が行われる可能性があるため、遊技機用枠121IW003が閉鎖されている状態においてセキュリティカバー121IW500Aによって設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持されることで、上記不正行為を好適に抑制することができる。
また、遊技機用枠121IW003が閉鎖され、セキュリティカバー121IW500Aによって設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052を含む基板ケース121IW201の背面右側が被覆されている規制状態でも、透過性を有するセキュリティカバー121IW500Aを通して、基板ケース121IW201に収容されている主基板11等を透視することができるため、主基板11におけるCPU103などの電子部品が実装される実装面や封印シール等の状況を容易に確認することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
本特徴部121IWでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図20−4及び図20−5などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図20−4(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図20−4(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図20−4(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図20−5(A)に示す大当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、小当り変動パターン判定テーブル(図示略)、図20−6に示すハズレ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン判定テーブル(図示略)などが含まれている。
本特徴部121IWにおけるパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。具体的には、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が低く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。なお、本特徴部121IWでは、小当りの当選確率については、設定値に関係なく同じである。
(表示結果判定テーブル)
図20−4(A)〜(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図20−4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも低い確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「2」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図20−4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「3」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図20−4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図20−4(A)〜(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当り種別A〜大当り種別C)とすることを決定する。また、MR1が図20−4(A)〜(C)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図20−4(A)〜(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、本例では、図20−4に示すように、設定値に関係なく、小当りの当選確率が同じである場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当りの当選確率と同様に、1、2、3の順に設定値の値が大きくなるほど小当りの当選確率が高くなるように構成してもよい。また、この場合、小当りの当選確率の設定差が大当りの当選確率の設定差と同じ比率となるようにしてもよい。具体的には、設定値「1」における小当りの当選確率を1/100とするのであれば、設定値「2」における小当りの当選確率が1/93.75となるように設計し、設定値「3」における小当りの当選確率が1/87.5となるように設定してもよい。
また、小当りを設けない遊技機において、本特徴部121IWで示した構成を適用するように構成してもよい。
また、本特徴部121IWでは、CPU103は、図20−4(A)〜(C)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
また、本特徴部121IWでは、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に有利度が高くなる場合を示しているが、例えば、遊技状態に応じて有利度の順位が変化するように構成してもよい。例えば、高確率/高ベース状態に制御され、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持され、且つ小当り遊技である程度の賞球が得られるように構成された遊技機に適用した場合に、本例では、図20−4に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には1/2の高い確率で小当りが発生し賞球が得られやすい期間となりうるので、特定の遊技状態(この例では、高確率/高ベース状態)では、他の遊技状態とは異なり、逆に大当りが発生しにくい(高確率/高ベース状態が継続しやすい)設定値「1」が最も有利度が高い設定となるようにしてもよい。
また、例えば、確変状態(高確率状態)に制御された後、所定回数(確変終了回数)の変動表示が実行されたことにもとづいて確変状態が終了する遊技機に適用した場合に、同じ確変終了回数であれば、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に確変継続率(連荘率)が高くなるように構成してもよい。
尚、本特徴部121IWでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図20−5(A)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。なお、本特徴部121IWでは、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合と、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合とで、共通の大当り種別判定テーブルを用いるように構成されているが、異なるテーブルを設けて、いずれの大当り種別に決定されるかの割合が異なるようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当り種別A〜大当り種別Cのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図20−5(A)に示す大当り種別判定テーブルにおいては、設定値ごとに大当り種別判定用の乱数(MR2)に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、設定値ごとに大当り種別A〜大当り種別Cのいずれに判定されるかの割合が示されている。なお、後述する図20−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルや、図20−7に示す非リーチハズレ変動パターン判定テーブル等についても、実際には乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。
図20−5(A)に示すように、大当り種別判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、大当り種別Cに決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、大当り種別Bに決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、大当り種別Aに決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
ここで、本特徴部121IWにおける大当り種別について、図20−5(B)を用いて説明すると、本特徴部121IWでは、大当り種別毎に、大当り遊技におけるファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間がそれぞれ定められている。
ファンファーレ期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS114の大当り開放前処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。
インターバル期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS116の大当り開放後処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大入賞口を開放状態とするラウンドが終了した後に、次のラウンドの開始を報知する演出動作としてのインターバル演出が実行される期間である。
エンディング期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS117の大当り終了処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。
図20−5(B)に示すように、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間は、大当り種別Aの場合に最も長くなり、次に大当り種別Bの場合に長くなり、大当り種別Cの場合に最も短くなるように設定されている。
上述のように、本特徴部121IWでは、設定値が「1」である場合には、大当り種別Cと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、大当り種別Aと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなる。
本特徴部121IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部121IWでは、大当り遊技中に、設定値を示唆する大当り中示唆演出(詳細については後述する)を実行可能に構成されているが、この大当り中示唆演出をファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間において実行可能である。そのような構成により、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の興趣を高めることができる。また、遊技者の関心を大当り中示唆演出に向けることにより、各期間の長短に気付かれにくくすることができる。
なお、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間においては、設定される期間の長さに関わらず、共通の演出を実行するようにしてもよい。この場合には、遊技者が期間の長短に気付きにくい演出(例えば、静止画像の表示等)が共通して実行されることが望ましい。
また、本特徴部121IWでは、大当り種別ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が設定され、設定値ごとにいずれの大当り種別と判定されるかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が固定的に設定されているようにしてもよい。また、例えば、予め定められた期間が異なる複数種類のファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間からいずれかを抽選によって決定するようにしてもよい。この場合には、大当り種別A<B<Cの順に、比較的長い期間が設定されたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が選択される割合が高くなるように判定値が設定されたテーブルを用いることで、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにすることができる。
本特徴部121IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御および確変制御は、所定回数(本特徴部121IWでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了するが、例えば、大当り種別ごとに時短制御および確変制御の回数が異なるようにしてもよいし、特定の大当り種別の場合には、大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御および時短制御が、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行されるようにしてもよい。このような特定の大当り種別となる場合には、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。本特徴部121IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値毎に大当りとなる割合が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、設定値毎に確変継続率(連荘率)が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部121IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cに有利度(例えば、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数など)の違いはなく、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が異なるように構成されているが、例えば、大当り種別ごとに、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数を異ならせ、有利度が異なるようにしてもよい。この場合には、ラウンド中の演出は、大当り種別ごとに異なるようにしてもよいし、大当り種別に関わらず同じようにしてもよい。
尚、本特徴部121IWでは、設定されている設定値に応じて、変動表示結果が大当りとなる場合の大当り種別を大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cから異なる割合で決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cのうち、決定され得ない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
また、本特徴部121IWでは、大当り種別に応じてファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大当り種別によらずにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を一律に決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じた選択確率による抽選処理を行い、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を決定するように構成してもよい。
このように、本特徴部121IWでは、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本特徴部121IWでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本特徴部121IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率や小当り確率が高まることや、大当り種別としての大当り種別Cが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本特徴部121IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中の特定のラウンドにおいて遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、大当り種別に応じて大当り遊技中に遊技球が該カウントスイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを演出用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを遊技用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
(小当り種別判定テーブル)
図20−5(C)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。図20−5(C)に示すように、本特徴部121IWでは、小当り種別として小当り種別A〜Cが設けられている。図20−5(C)に示すように、本特徴部121IWでは、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに関係なく、小当り種別A〜Cの決定割合は同じである。
また、本特徴部121IWでは、小当り種別A〜Cのいずれであるかに関係なく、小当り遊技中の大入賞口の開放期間や開放回数は同じであり、遊技における有利度合いは同じである。
(変動パターン判定テーブル)
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される小当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
(ハズレ変動パターン判定テーブル)
図20−6は、ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部121IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間(以下、特別期間ともいう)と、それ以外の期間(以下、非特別期間ともいう)とで、異なるハズレ変動パターン判定テーブルを用いるように構成されている。
具体的には、特別期間においては、図20−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定し、非特別期間においては、図20−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定する。なお、本特徴部121IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としてもよい。また、リアルタイムクロック等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)であれば特別期間としてもよい。また、初回の大当りが発生するまでの期間を特別期間としてもよい。
図20−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレとなる割合が高く、非リーチハズレとなる割合が低くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なるため、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。
また、図20−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、図20−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルよりも、ノーマルリーチハズレとなる割合が高く、さらに設定値間のノーマルリーチハズレとなる割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別期間においては、非特別期間よりもノーマルリーチが実行される頻度の違いが認識しやすくなる(すなわち設定値の示唆を認識しやすくなる)ため、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
なお、例えば、スーパーリーチを伴う変動パターン(またはそのうちの特定の変動パターン)については、設定値の違いに関わらず(または特別期間と非特別期間との違いに関わらず)、同じ割合で決定されるようにしてもよい。このようにすることにより、設定値に応じて、特定の変動パターン(本例ではノーマルリーチハズレ)のみ実行割合が異なることになり、特定の変動パターンが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。なお、逆に、設定値に応じてスーパーリーチハズレとなる変動パターンの選択割合も異ならせてもよい。
また、図20−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値に応じて、非リーチハズレ以外のときに、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとのいずれとなるかの割合(すなわち、ノーマルリーチハズレ:スーパーリーチハズレのバランス)が異なるように判定値が割り当てられている。具体的には、図20−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が著しく高くなり(本例では、5%ずつ高くなる)、具体的には、図20−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が僅かに高くなる(本例では、0.2%ずつ高くなる)ように構成されている。このような構成により、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとの選択傾向によって設定値が示唆されることになる。また、特別期間と非特別期間とで選択傾向の違いを大きくすることができる。
本特徴部121IWでは、設定値に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレ全体の実行割合が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレの実行比率が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレのみ実行割合が異なることを含む概念である。
本特徴部121IWでは、図20−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルのいずれが用いられたときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、飾り図柄の変動表示を行う。また、設定値が1〜3のいずれに設定されているときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、飾り図柄の変動表示を行う。なお、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間のみ、専用の背景画像が表示されるようにしてもよい。このような構成により、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間の遊技興趣を高めることができる。
なお、本特徴部121IWの例に限らず、例えば、設定値を示唆する特殊変動パターン(例えば、飾り図柄の変動表示の態様が通常とは異なる変動パターンであって、設定値1または2の場合にのみ選択される)を設け、特別期間においてのみ特殊変動パターンが選択され得るようにしてもよい。このような構成によっても、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
(非リーチハズレ変動パターン判定テーブル)
図20−7は、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部121IWでは、変動時間が異なる複数種類の非リーチハズレ変動パターンが設けられており、変動パターンが非リーチハズレに決定されたときに、さらに非リーチハズレA〜Cのいずれにするかに決定するように構成されている。なお、このような構成に限らず、例えば、図20−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルに、非リーチハズレA〜Cが含まれるようにして、非リーチハズレA〜C、ノーマルリーチハズレ、スーパーリーチハズレのいずれかに決定するように構成してもよい。
図20−7に示すように、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、非リーチハズレC(変動時間7秒)に決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、非リーチハズレB(変動時間8秒)に決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、非リーチハズレA(変動時間9秒)に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
本特徴部121IWでは、設定値が「1」である場合には、非リーチハズレCと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、非リーチハズレAと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなる。
本特徴部121IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部121IWでは、設定値に応じて、変動時間が異なる非リーチハズレA〜Cのいずれとなるかの割合を異ならせることにより、平均変動時間が異なるように構成されているが、例えば、非リーチハズレ以外の変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)も、変動時間が異なるように複数種類設け、設定値に応じて、選択される割合が異なるようにしてもよい。なお、変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)を変動時間が異なるように複数種類設ける場合には、飾り図柄の揺れ表示や高速変動表示の時間等を異ならせるようにして、演出等の見え方には違いがないようにすることが望ましい。
また、本特徴部121IWでは、設定値に応じて、平均変動時間が異なるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、設定値に応じて、確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間が異なるようにしてもよい。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
また、本特徴部121IWでは、非リーチハズレA〜Cにそれぞれ変動時間が設定され、設定値ごとに非リーチハズレA〜Cのいずれに決定するかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとに各変動パターンの変動時間が固定的に設定され、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定の方が、変動時間が長くなるようにしてもよい。
なお、本特徴部121IWでは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い短縮用の変動パターンが設けられている。例えば、非リーチハズレA(変動時間9秒)よりも変動時間が短い短縮非リーチハズレ(変動時間1.5秒)の変動パターンが設けられている。そして、この短縮用の変動パターンは、例えば、保留記憶数が所定数(例えば3)以上であるときに、用いられるように構成されている。このような構成は、保留記憶数が上限に達している状態、または上限に近い状態であるときに、この状態を解消して、効率的に変動表示を行う(すなわち効率的に遊技を進行する)ことを目的とするものである。ゆえに、保留記憶数が所定数以上であるときに、遊技の進行を遅らせることは不適当であるともいえる。そのため、本特徴部121IWでは、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについては、設定値に関わらず、共通の変動時間となっている。なお、本特徴部121IWの構成に関わらず、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについても、設定値に応じて変動時間を異ならせるようにしてもよい。
(設定変更処理)
次に、本特徴部121IWにおけるパチンコ遊技機1の設定値の変更について説明する。図20−8および図20−9は、特徴部121IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。なお、本特徴部121IWにおいて、ステップIWS001〜S002の処理は、図3で示したステップS1〜S2の処理と同様である。
初期設定を行うと、CPU103は、遊技機への電源供給を開始したときに演出制御手段(具体的には、演出制御用CPU120)が起動するまでの時間を計測するための演出制御手段起動待ちタイマをセットする(ステップ121IWS003)。この場合、演出制御手段起動待ちタイマには、遊技機への電源供給を開始してから演出制御用CPU120が起動するまでに十分な時間がセットされる。次いで、CPU103は、演出制御手段起動待ちタイマの値を1減算し(ステップ121IWS004)、減算後の演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ121IWS005)。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていなければ、ステップ121IWS004に戻り、ステップ121IWS004〜S005の処理を繰り返し実行する。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていれば、ステップ121IWS006に移行する。
ステップ121IWS003〜S005の処理が実行されることによって、演出制御用CPU120が起動するまで待ってからステップ121IWS006以降の処理が実行され、設定値の変更や確認、RAMの初期化や復旧処理などが実行される。そのため、後述する設定値コマンドや初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど各種のコマンド類が演出制御用CPU120が起動する前に送信されてしまうような事態を防止することができ、コマンドの取りこぼしが発生することを防止することができる。
次いで、CPU103は、例えば、RAM102に工場出荷時の設定のままであることを示す工場出荷時設定フラグ(例えば、このフラグは、後述するRAMクリア処理1,2や復旧処理が実行されてもクリアされないようにし、後述する設定変更処理が実行されたときにクリアされる)がセットされるようにしておき、ステップ121IWS006では、この工場出荷時設定フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、設定値として工場出荷時のままであることを示す値(例えば、「0」や「−」)をセットするようにし、ステップ121IWS006で設定値の値が工場出荷時の値のままであるか否かを確認するようにしてもよい。工場出荷時の設定のままであれば(ステップ121IWS006;No)、ステップIWS010に移行する。
工場出荷時の設定でなければ(ステップ121IWS006;Yes)、すなわち少なくとも既に1回は設定値の変更が行われていれば、CPU103は、ステップS4と同様の処理により、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップ121IWS007)。具体的には、ステップ121IWS007では、CPU103は、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップ121IWS007;No)、ステップIWS010に移行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップ121IWS007;Yes)、CPU103は、ステップS5と同様の処理により、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップ121IWS008)。ステップ121IWS008では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップ121IWS008;No)、ステップIWS010に移行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップ121IWS008;Yes)、CPU103は、現在設定値の変更中であることを示す設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ121IWS009)。設定変更中フラグがセットされていれば(ステップ121IWS009;No)、すなわち設定値の変更中に電断などが発生して遊技機への電源供給が再開された場合、ステップIWS010に移行する。
ステップ121IWS010では、CPU103は、RAM異常エラー報知コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ121IWS010)。なお、CPU103は、表示モニタ121IW029においてRAM異常エラーであることを示す表示(例えば、「E」の表示)を表示する制御を行うようにしてもよい。
次いで、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS011)。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー121IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS012)。設定キー121IW051がオンであれば、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS013)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア1処理を実行する(ステップ121IWS014)。RAMクリア1処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア1処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報はクリアされず保持される。また、RAMクリア1処理では、RAM102に記憶される設定値の値もクリアされる。そして、ステップ121IWS027に移行する。
一方、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオフである場合や(ステップ121IWS011のN)、設定キー121IW051がオフである場合(ステップ121IWS012のN)、クリアスイッチからの出力信号がオフである場合(ステップ121IWS013のN)には、ステップ121IWS014には移行せず、ループ処理に移行する。
ステップ121IWS006〜S014の処理が実行されることによって、本特徴部121IWでは、バックアップRAMが正常でない場合や(ステップ121IWS007,S008のN)、工場出荷時用の設定のままとなっている場合(ステップ121IWS006のY)、設定変更中に電断などが発生した場合(ステップ121IWS009のY)には、遊技機用枠121IW003が開放された状態で設定キー121IW051がオン操作され且つクリアスイッチがオン操作されたことを条件にRAMクリアされてステップ121IWS027以降の設定値の変更が可能となる。一方で、遊技機用枠121IW003が開放され、設定キー121IW051およびクリアスイッチがオン操作されないかぎり、ループ処理が実行され、設定値の変更を行えず、遊技制御も進行しない。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップ121IWS009;No)、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS015)。
クリアスイッチからの出力信号がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS016)。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー121IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS017)。設定キー121IW051がオンであれば、CPU103は、設定確認処理を開始することを示す設定確認処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS018)。
演出制御基板12側では、設定確認処理開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。なお、この場合、演出制御基板12側において、プッシュボタン31Bなど演出用の操作ボタンが押下されることによって、「メンテナンスモード」などと表示してメンテナンスモードに移行するように構成してもよい。「メンテナンスモード」とは、例えば、リアルタイムクロックの日時設定や、各種エラーの発生履歴(いつどのようなエラーが発生したかの記録)、設定変更履歴(いつ設定値を変更したかや変更後の設定値の記録)を確認できるモードである。なお、設定キー121IW051がオフとなり設定確認処理や設定変更処理が終了すると、メンテナンスモードも終了する。
次いで、CPU103は、設定確認処理(ステップ121IWS019)を実行する。
設定確認処理を終了すると、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ121IWS020)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。次いで、CPU103は、設定確認処理が終了したことを示す設定確認処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS021)。そして、ステップ121IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ121IWS016のN)や設定キー121IW051がオンでなかった場合(ステップ121IWS017のN)には、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ121IWS022)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。また、CPU103は、ステップS7と同様の処理により、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS023)。そして、ステップ121IWS034に移行する。
クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア2処理を実行する(ステップ121IWS024)。RAMクリア2処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア2処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域、および設定値を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報、および設定値の情報はクリアされず保持される。
次いで、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS025)。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー121IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS026)。設定キー121IW051がオンであれば、CPU103は、設定変更中フラグをセットする(ステップ121IWS027)。
次いで、CPU103は、設定変更処理を開始することを示す設定変更処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS028)。演出制御基板12側では、設定変更処理開始コマンドを受信すると、設定変更中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。
次いで、CPU103は、設定変更処理(ステップ121IWS029)を実行する。
設定変更処理を終了すると、CPU103は、設定変更中フラグをリセットする(ステップ121IWS030)。また、CPU103は、設定された設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS031)。また、設定変更処理が終了したことを示す設定変更処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS032)。そして、ステップ121IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ121IWS025のN)や設定キー121IW051がオンでなかった場合(ステップ121IWS026のN)には、CPU103は、ステップS9と同様の処理により、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。そして、ステップ121IWS034に移行する。
なお、本特徴部121IWにおいて、ステップIWS034〜S036の処理は、図3で示したステップS10〜S12の処理と同様である。
次に、設定確認処理(ステップ121IWS019)について説明する。図20−10(A)は、設定確認処理(ステップ121IWS019)を示すフローチャートである。
設定確認処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ121IW029に表示する(ステップ121IWSA01)。
次いで、CPU103は、設定キー121IW051からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWSA02)。設定キー121IW051がオンであれば、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWSA03)。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ121IWSA02に移行し、ステップ121IWSA02〜SA03の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠121IW003が開放状態であり且つ設定キー121IW051がオンの間は設定値を表示モニタ121IW029に表示する。
扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設定確認エラー処理を実行する(ステップ121IWSA04)。そして、その後、ループ処理に移行する。なお、ステップ121IWSA04では、例えば、CPU103は、設定確認エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンドを受信したことにもとづいて設定確認エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることによってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定確認エラー処理を実行すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態を継続し、処理を進行させないようにしている。
設定キー121IW051がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWSA05)。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ121IWSA05の処理を繰り返し実行する。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンでなければ(すなわち、遊技機用枠121IW003が閉鎖状態であれば)、設定確認処理を終了する。
次に、設定変更処理(ステップ121IWS029)について説明する。図20−10(B)は、設定変更処理(ステップ121IWS029)を示すフローチャートである。
設定変更処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ121IW029に表示する(ステップ121IWSB01)。
次いで、CPU103は、設定切替スイッチ121IW052からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWSB02)。設定切替スイッチ121IW052からの出力信号がオンでなければ、ステップ121IWSB05に移行する。設定切替スイッチ121IW052からの出力信号がオンとであれば(ステップ121IWSB02のY)、CPU103は、表示モニタ121IW029に表示されている設定値を更新表示する(ステップ121IWSB03)。例えば、表示モニタ121IW029に設定値として「1」が表示されている場合は、表示モニタ121IW029の表示を「2」に更新表示し、表示モニタ121IW029に設定値として「2」が表示されている場合は、表示モニタ121IW029の表示を「3」に更新表示し、表示モニタ121IW029に設定値として「3」が表示されている場合は、表示モニタ121IW029の表示を「1」に更新表示すればよい。また、CPU103は、表示モニタ121IW0029に表示されている設定値(更新後の設定値)をRAM102のバックアップ領域に記憶(既に記憶されている設定値に対して更新記憶)させる(ステップ121IWSB04)。
次いで、CPU103は、設定キー121IW051からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWSB05)。設定キー121IW051がオンであれば、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWSB06)。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ121IWSB02に移行し、ステップ121IWSB02〜SB06の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠121IW003が開放状態であり且つ設定キー121IW051がオンの間はステップ121IWSB02〜SB06の処理が繰り返し実行される。
扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設定変更エラー処理を実行する(ステップ121IWSB07)。そして、その後、ループ処理に移行する。なお、ステップ121IWSB07では、例えば、CPU103は、設定変更エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンドを受信したことにもとづいて設定変更エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることによってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定変更エラー処理を実行すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態を継続し、処理を進行させないようにしている。なお、この場合、ステップ121IWS027で設定変更中フラグがセットされたままとなっていることから、電源が再投入された後、RAMクリア1処理が実行されて(ステップ121IWS009のY、121IWS014参照)、エラー状態が解除されることになる。設定キー121IW051がオンでなければ、設定変更処理を終了する。
図20−11は、電源投入時に実行される処理を示す説明図である。本特徴部121IWでは、図20−11に示すように、電源投入時に設定キー121IW051がオンである場合(さらに、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンである場合)には、クリアスイッチがオンであれば、設定変更処理(ステップ121IWS029)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、設定確認処理(ステップ121IWS015〜S017)が実行される。また、電源投入時に設定キー121IW051がオフである場合には、クリアスイッチがオンであれば、初期化処理(ステップS8)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、復旧処理(ステップS6)が実行される。
次に、設定変更処理における表示モニタ121IW029の表示態様について説明する。先ず、図20−12(A)及び図20−12(B)に示すように、遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ121IW029での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中や小当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図20−12(C)に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチを操作しつつ電源を投入すると(遊技制御メイン処理のステップS3でYesの場合)、設定キー121IW051がONとなっていることを条件にCPU103によって設定変更処理が実行され、表示モニタ121IW029においてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。
このように表示モニタ121IW029にて設定値が表示されている状態において、図20−12(D)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等による設定切替スイッチ121IW052の操作を検出する毎に表示モニタ121IW029に表示している数値を順次更新(例えば、設定切替スイッチ121IW052が操作される毎に1→2→3→1→・・・のように更新)表示していく。また、表示モニタ121IW029に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。
次いで、図20−12(E)に示すように、CPU103は、設定キー121IW051が遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて、表示モニタ121IW029を点滅表示させることによって、遊技場の店員等に新たな設定値がRAM102のバックアップ領域に格納されたことを報知する。なお、図示する例では、表示モニタ121IW029を点滅表示させる例を示しているが、消灯させてもよい。
また、RAM102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。また、図20−12(A)のタイミング(パチンコ遊技機1の電源がOFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合には、設定変更が行われるとRAMクリア処理が実行されて大当りに関する記憶が消去されるため、大入賞口は閉鎖されたままとなる。以降、CPU103は、設定変更処理を終了し、遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
尚、本特徴部121IWにおける設定変更処理では、表示モニタ121IW029に表示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理において表示モニタ121IW029に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も不利な設定値(本特徴部121IWであれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も有利な設定値(本特徴部121IWであれば「3」)を表示するようにしてもよい。
また、図20−12に示す例では、設定値の確認時や変更時に表示モニタ121IW029の4桁の表示のうち1つ目の表示を用いて設定値を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、表示モニタ121IW029の2つ目以降の表示を用いて設定値を表示するように構成してもよい。また、例えば、表示モニタ121IW029において専用の4桁表示を行うことによって設定値を表示するように構成してもよい。この場合、例えば、設定値「1」であれば表示モニタ121IW029において「−S−1」の4桁の表示を行ったり、設定値「2」であれば表示モニタ121IW029において「−S−2」の4桁の表示を行ったり、設定値「3」であれば表示モニタ121IW029において「−S−3」の4桁の表示を行ったりしてもよい。また、例えば、例えば、表示モニタ121IW029の4桁の全ての表示に設定値を表示するように構成してもよい。例えば、設定値「1」であれば表示モニタ121IW029において「1111」の4桁の表示を行ったり、設定値「2」であれば表示モニタ121IW029において「2222」の4桁の表示を行ったりしてもよい。
(特別図柄通常処理)
次に、本特徴部121IWにおける特別図柄通常処理(ステップS110)の処理について説明する。図20−13および図20−14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)の値を確認する(ステップ121IWS101)。例えば、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ121IWS102)。例えば、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタのカウント値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ121IWS103)。第2保留記憶数が0であれば、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ121IWS104)。
ステップ121IWS102〜S104の処理が実行されることによって、本特徴部121IWでは、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ121IWS105)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ121IWS106)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ121IWS107)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU103は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS108)。本特徴部では、既に説明したように、ステップ121IWS031の処理が実行されることによって電源投入時に設定変更処理を実行したときに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入後も、ステップ121IWS108の処理が実行されることによって変動表示を開始するごとに設定値コマンドが送信される。
なお、同じ変動パターンを用いる場合であっても設定値ごとに異なる変動パターンコマンドを送信するように構成すると、変動パターンの総数×設定値の数(本例では3)分の変動パターンコマンドが必要となり、データ容量が増大してしまうおそれがある。そこで、例えば、特定の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、特定の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるように構成してもよい。この場合、例えば、出力頻度が最も高い通常変動の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、通常変動の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるようにしてもよい。
また、本例では、電源投入時に送信する設定値コマンド(ステップ121IWS031参照)と変動開始時に送信する設定値コマンド(ステップ121IWS108参照)とで同じ設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、電源投入時用の設定値コマンドと変動開始時用の設定値コマンドとを別々のコマンドとして構成し、電源投入時と変動開始時とで異なる設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、本例では、変動開始時に変動パターンコマンドとは別に設定値コマンドを送信する場合を示しているが、変動パターンコマンドと設定値コマンドとを兼用する演出制御コマンドを送信するように構成してもよい。この場合、例えば、同じ変動パターンAを指定する変動パターンコマンドであっても、設定値「1」である場合には変動パターンコマンドA−1を送信し、設定値「2」である場合には変動パターンコマンドA−2を送信し、設定値「3」である場合には変動パターンコマンドA−3を送信するように構成してもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100側では設定値に関係なく同じ変動パターンコマンド(例えば、変動パターンコマンドA)を出力可能に構成し、演出制御用CPU120側でいずれの設定値であるかに応じていずれの変動パターンを選択するかやその選択割合を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値1であれば変動パターンA−1を選択または変動パターンA−1を高い割合で選択したり、設定値2であれば変動パターンA−2を選択または変動パターンA−2を高い割合で選択したり、設定値3であれば変動パターンA−3を選択または変動パターンA−3を高い割合で選択したりしてもよい。この場合、例えば、変動パターンA−1〜A−3は、変動時間は同じであるが、擬似連の有無や擬似連回数、リーチの有無や種類が異なるように構成されていればよい。また、この場合、例えば、設定値コマンドを正常に受信できていない場合には、一律に変動パターンA−1を選択するようにしたり、設定値コマンドを正常に受信できていない場合専用の選択割合で変動パターンを選択したりするように構成すればよい。
また、本例では、変動開始時に設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、変動終了時に設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、CPU103は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ121IWS109)。この場合、CPU103は、例えば、確変状態である場合には確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、時短状態である場合には時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、通常状態である場合には通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から特図表示結果判定用の乱数値MR1を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図20−4参照)と乱数値MR1とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
乱数値MR1の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップ121IWS110のN)、CPU103は、小当りの判定の処理を行う(ステップ121IWS111)。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップ121IWS111のY)、CPU103は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップ121IWS112)、ステップ121IWS116に移行する。
なお、乱数値MR1の値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップ121IWS111のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップ121IWS116に移行する。
乱数値MR1の値がいずれかの大当り判定値に一致した場合には(ステップ121IWS110のY)、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップIWS113)。次いで、CPU103は、大当り種別判定テーブル(図20−5参照)を用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数値MR2の値と一致する値に対応した種別(「大当り種別A」、「大当り種別B」または「大当り種別C」)を大当りの種別に決定する(ステップ121IWS114)。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップ121IWS115)。例えば、大当り種別が「大当り種別A」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「大当り種別B」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「大当り種別C」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU103は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ121IWS116)。例えば、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、例えば、大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄となる「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。なお、さらに大当り種別に応じて異なる特別図柄の停止図柄に決定してもよい。また、例えば、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ121IWS117)。
(演出モード変更処理)
次に、本特徴部121IWにおける演出制御手段の動作について説明する。図20−15は、特徴部121IWにおける演出制御メイン処理の一部を示すフローチャートである。本特徴部121IWでは、演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、ステップS77の演出制御用乱数更新処理を実行すると、演出モードを変更する演出モード変更処理を実行し(ステップ121IWS201)、その後、ステップS73の処理に戻る。
本特徴部121IWでは、演出モードA〜演出モードCの3種類の演出モードに制御可能であり、いずれの演出モードに制御されているかに応じて、例えば、画像表示装置5の背景画面が異なり、予告演出やリーチ演出に登場するキャラクタの種類が異なる。ステップ121IWS201の演出モード変更処理では、演出制御用CPU120は、所定の演出モード変更条件が成立すると、現在の演出モードから異なる演出モードに変更する制御を行う。例えば、演出制御基板12にリアルタイムクロックが搭載されている場合には、リアルタイムクロックからの日時情報にもとづいて所定の日や時刻となったことにもとづいて演出モードを変更するようにしてもよい。また、例えば、乱数にもとづく抽選処理を実行し、演出モードを変更すると決定したことにもとづいて演出モードを変更するようにしてもよい。
ステップ121IW201では、演出制御用CPU120は、演出モードを変更すると、例えば、変更後の演出モードに対応したフラグをセットし、変更前の演出モードに対応したフラグをリセットするようにすればよい。例えば、演出モードAに変更した場合には、演出モードAフラグをセットし、変更前の演出モードBフラグまたは演出モードCフラグをリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードBに変更した場合には、演出モードBフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードCフラグをリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードCに変更した場合には、演出モードCフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードBフラグをリセットするようにすればよい。
なお、演出モードの変更の仕方は、演出モードA→演出モードB→演出モードC→演出モードA→・・・のように予め決められた順番で変更していくようにしてもよいし、演出モードA〜Cの中からランダムに変更するようにしてもよい。
(コマンド解析処理)
図20−16〜図20−18は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ121IWS301)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ121IWS302)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ121IWS303)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが設定値コマンドであれば(ステップ121IWS304)、演出制御用CPU120は、受信した設定値コマンドで示される設定値を、RAM122に形成されている設定値格納領域に格納する(ステップ121IWS305)。また、演出制御用CPU120は、遊技機への電源投入がされてから設定値コマンドを少なくとも1回正常に受信したことを示す設定値コマンド受信フラグをセットする(ステップ121IWS306)。
なお、本特徴部121IWでは、演出制御基板12に搭載されているRAM122は電源バックアップされていないので、設定値格納領域に格納された設定値および設定値コマンド受信フラグは、遊技機への電源供給が停止されたときにクリアされる。従って、遊技機への電源供給が開始されたときには、RAM122の設定値格納領域には何も設定値が格納されていない状態であり、設定値コマンド受信フラグもクリアされた状態で処理が開始される。なお、演出制御基板12側では設定値が格納されていない状態で起動されるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定確認処理や復旧処理を実行した場合であっても設定値コマンドを送信するように構成し、電源投入時に必ず設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、本特徴部121IWでは、遊技機への電源投入がされて設定変更処理が行われたときに設定値コマンドが送信されるのであるが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどにより設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には、ステップ121IWS305の処理は実行されず、設定値格納領域に設定値は格納されない。しかしながら、本特徴部121IWでは、電源投入時に設定値コマンドを正常に受信できなくても、変動表示ごとに設定値コマンドが送信されるので、その後受信した設定値コマンドにもとづいてステップ121IWS305の処理が実行され、設定値格納領域に設定値が格納されるようにすることができる。
また、設定値コマンドを受信しても、設定値コマンドに含まれる設定値が異常な値である場合も考えられることから、演出制御用CPU120側で設定値コマンドを読み出すときに、設定値コマンドに含まれる設定値が正常な値であるか否かを判定するように構成してもよい。例えば、本例では、設定値は「1」〜「3」のいずれかの値に設定されるように構成されているところ、「5」や「10」など設定されず筈のない値が含まれる場合には、設定値コマンドに含まれる設定値が異常であると判定するように構成してもよい。また、例えば、演出制御用CPU120側で、受信した設定値コマンドで示される設定値を記憶しておくようにし、その後、新たな設定値コマンドを受信したときに、新たに受信した設定値コマンドで示される設定値と前回記憶した設定値とが一致しない場合に不整合が発生したと判定し、異常であると判定するように構成してもよい。そして、設定値コマンドに含まれる設定値が異常な値であると判定した場合にも、やはり設定値コマンドを正常に受信できていないものとして、本特徴部121IWで示した処理方法に従って演出を制限するように構成してもよい。
(初期出目設定)
本特徴部121IWでは、演出制御基板12側において、コマンド解析処理にて、主基板11から初期化指定コマンド、復旧時のコマンド、設定変更処理終了コマンドおよび設定確認処理終了コマンドのいずれかを受信すると、画像表示装置5において、所定の初期出目(具体的には、飾り図柄の組み合わせであって、最初の変動表示が開始されるまで画像表示装置5において表示されるもの)を表示する制御を行う(以下、初期出目演出ともいう)。
受信した演出制御コマンドが設定変更処理終了コマンドであれば(ステップ121IWS307)、演出制御用CPU120は、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ121IWS308)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定変更処理が実行され、且つ設定値コマンドを正常に受信した場合には)、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、初期出目決定テーブルを用いて、偶数の飾り図柄の組み合わせである偶数初期出目(例えば、「246」や「224」など)と、奇数の飾り図柄の組み合わせである奇数初期出目(例えば、「135」や「113」など)と、特殊図柄(例えば、星図柄)を含む飾り図柄の組み合わせである特殊初期出目とのいずれかに決定する(ステップ121IWS309)。そして、ステップ121IWS314に移行する。
図20−19は、初期出目決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ121IWS309では、図20−19(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、設定値格納領域に格納されている設定値に応じた判定値の割り振りに従って乱数にもとづく抽選処理を行い、初期出目を決定する。図20−19(A)に示す初期出目決定テーブルでは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、奇数初期出目に決定される割合が高くなっている。そのため、遊技開始前の画像表示装置5において、奇数初期出目が表示されていれば、設定変更が行われたこと、および偶数初期出目が表示されている場合と比較して有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。また、図20−19(A)に示すように、設定値「3」である場合にのみ特殊初期出目に決定される場合がある。そのため、遊技開始前の画像表示装置5において、特殊初期出目が表示されていれば、設定変更が行われたこと、および設定値「3」であることが確定することになる。このような構成により、遊技開始前のパチンコ遊技機1の状態に関心を持たせ、遊技店の営業時間のうち早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ121IWS310)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、演出制御用CPU120は、設定値「1」であるものとして、図20−19(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定する(ステップ121IWS311)。そして、ステップ121IWS314に移行する。
ステップ121IWS310〜S311の処理が実行されることによって、本特徴部121IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして初期出目が決定される。図20−19(A)に示すように、設定値「1」に対しては、奇数初期出目と決定される割合が最も低く、特殊初期出目と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ121IWS312)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、演出制御用CPU120は、演出モードC用の初期出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定する(ステップ121IWS313)。そして、ステップ121IWS314に移行する。
図20−19(B)は、演出モードC用の初期出目決定テーブルの一例を示す説明図である。図20−19(B)に示すように、演出モードC用の初期出目決定テーブルでは、遊技者にとって最も有利な設定値「3」の場合と比較して、奇数初期出目と決定される割合が低く、特殊初期出目と決定される場合もない。
ステップ121IWS312〜S313の処理が実行されることによって、本特徴部121IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
そして、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、ステップ121IWS309,S311,S313で決定した初期出目を表示する制御を行う(ステップ121IWS314)。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、演出制御用CPU120は、初期出目を偶数初期出目に決定し、画像表示装置5において、偶数初期出目を表示する制御を行う(ステップ121IWS315)。
ステップ121IWS315の処理が実行されることによって、本特徴部121IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、一律に偶数初期出目を表示することにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で奇数初期出目図柄を決定可能に構成してもよい。この場合、例えば、図20−19(A)に示す初期出目決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に奇数初期出目図柄の決定割合を低く設定したテーブルを用いて、初期出目図柄を決定するように構成してもよい。
なお、本例では、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合に一律に偶数初期出目を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合に、初期出目として「???」の図柄の組み合わせなど、設定値コマンドを正常に受信できなかったとき専用の初期出目を表示するように構成してもよい。そのように何らかの形式で設定値を全く示唆しない図柄の組み合わせを初期出目として表示するものであればよい。
また、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合(または設定値を正常に格納できていない場合)の処理は、本例で示したものにかぎられない。例えば、ステップ121IWS308でNと判定したときに、デフォルトとして設定値「1」を設定値格納領域に格納して初期出目を決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値コマンドを正常に受信できなかったことを示す専用の設定値(例えば、設定値「4」)を設定値格納領域に格納して初期出目を決定するように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドが初期化指定コマンド、復旧時のコマンドおよび設定確認処理終了コマンドのいずれかであれば(ステップ121IWS316)、すなわち設定変更処理が実行されていない場合には、演出制御用CPU120は、初期出目を偶数初期出目に決定し、画像表示装置5において、偶数初期出目を表示する制御を行う(ステップ121IWS317)。なお、本特徴部121IWでは、設定変更処理が実行されていない場合には、初期出目は偶数初期出目に決定され、奇数初期出目に決定されることがないが、抽選により偶数初期出目と奇数初期出目とのいずれかに決定されるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて決定される割合が異なるようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドがRAM異常エラー報知コマンドであれば(ステップ121IWS318)、演出制御用CPU120は、RAMエラー報知を実行する(ステップ121IWS319)。例えば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において「RAMエラー異常が発生しています」などの文字表示を表示したり、スピーカ8L,8RからRAMエラー異常を示す音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ9やLEDを所定のエラーパターンで発光させたりする制御を行う。なお、この場合、RAMエラー異常報知を行う際に、スピーカ8L,8Rから最大音量の音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ9やLEDを最大輝度で発光(例えば、フルカラーLEDの場合は白色で発光)させたりすることが望ましい。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンド(変動パターンを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS320)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ121IWS321)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ121IWS322)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンド(大当りとするか否かや小当りとするか否か、大当り種別、小当り種別を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS323)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ121IWS324)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンド(飾り図柄の停止図柄を確定表示することを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS325)、演出制御用CPU120は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ121IWS326)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS327)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ121IWS328)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS329)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ121IWS330)。
受信した演出制御コマンドが図柄指定コマンド(始動入賞判定処理(ステップS101参照)で先読み判定された大当りとなるか否かや小当りとなるか否か、大当り種別、小当り種別の判定結果を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS331)、演出制御用CPU120は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップ121IWS332)。
受信した演出制御コマンドが変動カテゴリコマンド(始動入賞判定処理(ステップS101参照)で先読み判定された変動カテゴリ(変動パターン種別や変動パターン)の判定結果を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS333)、演出制御用CPU120は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ121IWS334)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップ121IWS335)、演出制御用CPU120は、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ121IWS336)。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の第1保留記憶表示領域において保留表示を1つ増加させ、第1保留記憶数表示を更新する(ステップ121IWS337)。また、演出制御用CPU120は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップ121IWS338)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップ121IWS339)、演出制御用CPU120は、受信した第2保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ121IWS340)。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の第2保留記憶表示領域において保留表示を1つ増加させ、第2保留記憶数表示を更新する(ステップ121IWS341)。また、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップ121IWS342)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップ121IWS343)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の第1保留記憶表示領域における保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、第1保留記憶数表示を更新する(ステップ121IWS344)。また、演出制御用CPU120は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップ121IWS345)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップ121IWS346)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の第2保留記憶表示領域における保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、第2保留記憶数表示を更新する(ステップ121IWS347)。また、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップ121IWS348)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを格納したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする(ステップ121IWS349)。そして、ステップ121IWS301に移行する。
なお、本特徴部121IWでは、電源投入時に設定変更処理が実行されていない場合には、奇数初期出目が表示されないように構成されているが、奇数初期出目が表示され得るようにしてもよい。また、この場合にも、設定値に応じて奇数初期出目に決定される割合が異なるようにしてもよい(すなわち設定値の示唆が行われるようにしてもよい)。
また、例えば、奇数初期出目や偶数初期出目に代えて、または加えて、特定の設定値である可能性を否定する初期出目(例えば、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定する)や、特定の設定値であることが確定する初期出目などを設け、設定値に応じて表示されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の初期出目に決定されないようにすることにより、特定の初期出目が表示されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、例えば、設定値3の場合にのみ、特定の初期出目に決定されるようにすることにより、特定の初期出目が表示されると、設定値3であることが確定することになる。また、初期出目決定時には、抽選によりこれらの初期出目のいずれかに決定されるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて決定される割合が異なるようにしてもよい。
(設定示唆演出)
本特徴部121IWでは、設定値を変更可能に構成されるとともに、設定値を示唆する設定示唆演出(設定示唆)として、上述した初期出目演出や上述した変動パターンの決定傾向による設定示唆を実行可能に構成されている。なお、遊技開始前に実行される遊技前示唆演出や遊技中(例えば、飾り図柄の変動表示中)に実行される遊技中示唆演出、大当り中(例えば、大当り遊技中)に実行される大当り中示唆演出を実行可能に構成されてもよい。この場合、本特徴部121IWでは、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出および大当り中示唆演出を、それぞれ示唆の信頼度が異なる複数種類の演出態様により実行可能とすればよく、例えば、設定示唆演出の種別ごとに示唆の信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、遊技前示唆演出>大当り中示唆演出>遊技中示唆演出の順や、遊技前示唆演出>遊技中示唆演出>大当り中示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出>大当り中示唆演出>遊技前示唆演出の順や、大当り中示唆演出>遊技中示唆演出>遊技前示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよい。また、各設定示唆演出の実行割合を設定可能に構成してもよい。例えば、遊技機の管理者が、設定示唆演出のうちの一部(例えば、設定変更が行われたことが示唆される遊技前示唆演出や初期出目演出)もしくは全てを実行しない、または実行割合を低くする(もしくは高くする)ように設定変更できるようにしてもよい。例えば、電源投入後に設定画面が表示され、プッシュボタン31B等の操作手段や、遊技機内部に設けられたスイッチ等の操作手段(管理者のみ操作可能)を操作することにより、設定示唆演出に関する設定を変更できるようにしてもよい。
(特徴部011AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部011AKについて説明する。特徴部011AKでは、特徴部121IWに加え、主基板11側において、特別図柄の初期出目(具体的には、特別図柄の組み合わせであって、最初の変動表示が開始されるまで第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示されるもの)を表示する制御を行う(以下、特図初期出目演出ともいう)。そして、特徴部011AKでは、当該特図初期出目演出において、設定変更が行われたか否かを報知する。以下、このような特徴を有する特徴部011AKについて、具体的に説明する。
図20−20および図20−21は、特徴部011AKにて実行される遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。特徴部011AKにて実行される遊技制御メイン処理では、特徴部121IWにて実行される遊技制御メイン処理におけるステップ121IWS002の処理を実行した後に、特別図柄の初期出目としてハズレ種別1を設定する処理が行われる(ステップ011AKS001)。また、特徴部011AKにて実行される遊技制御メイン処理では、特徴部121IWにて実行される遊技制御メイン処理におけるステップ121IWS024の処理を実行した後に、特別図柄の初期出目としてハズレ種別3を設定する処理が行われる(ステップ011AKS001)。その他の処理については、図20−8および図20−9に示す遊技制御メイン処理と同様である。
図20−20に示すステップ011AKS001では、特別図柄の初期出目として、まず、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにおいて図20−26(A)に示すハズレ種別1の表示態様の表示を行う設定を行う。これにより、特別図柄の初期出目として、電源投入後から最初の変動表示が開始されるまで、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにおいて、図20−26(A)に示すハズレ種別1の表示態様の表示が行われることとなる。また、図20−21に示すステップ011AKS002は、ステップ121IWS024におけるRAMクリア2処理が実行された場合に行われる。ステップ011AKS002では、特別図柄の初期出目として、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにおいて図20−26(C)に示すハズレ種別3の表示態様の表示を行う設定を行う。これにより、特別図柄の初期出目として、電源投入後から最初の変動表示が開始されるまで、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにおいて、図20−26(C)に示すハズレ種別3の表示態様の表示が行われることとなる。なお、ステップ011AKS002の処理は、RAMクリア2処理が実行された場合に行われることから、当該図20−26(C)に示すハズレ種別3の表示態様は、RAMクリア2処理が実行されたこと、すなわち、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理が行われたことを報知する表示態様であるといえる。なお、ステップ011AKS002では、第1特別図柄表示装置4Aの表示態様のみを、図20−26(C)に示すハズレ種別3の表示態様とするようにしてもよい。この場合、第2特別図柄表示装置4Bの表示態様については、011AKS001にて設定したハズレ種別1の表示態様のままであればよい。
図20−22(A)は、図20−21のステップ121IWS019にて行われる設定確認処理の一例を示すフローチャートである。図20−22(A)に示す設定確認処理は、図20−10(A)に示す設定確認処理と同様であるため、説明を省略する。図20−22(B)は、図20−21のステップ121IWS029にて行われる設定変更処理の一例を示すフローチャートである。特徴部011AKにおける設定変更処理では、特徴部121IWにて実行される設定変更処理におけるステップ121IWSB05にて設定キー121IW051がオンでないと判定した後に、特別図柄の初期出目としてハズレ種別2を設定する処理が行われる(ステップ011AKS003)。その他の処理については、図20−10(B)に示す設定変更処理と同様である。
図20−22(B)に示すステップ011AKS003は、設定変更処理にて行われる。ステップ011AKS003では、特別図柄の初期出目として、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにおいて図20−26(C)に示すハズレ種別3の表示態様の表示を行う設定を行う。これにより、特別図柄の初期出目として、電源投入後から最初の変動表示が開始されるまで、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにおいて、図20−26(B)に示すハズレ種別2の表示態様の表示が行われることとなる。なお、ステップ011AKS003の処理は、設定変更が行われた場合に行われることから、当該図20−26(B)に示すハズレ種別2の表示態様は、設定変更が行われたことを報知する表示態様であるといえる。よって、設定値が変更されたことを好適に示唆することができる。
なお、ステップ011AKS003では、第1特別図柄表示装置4Aの表示態様のみを、図20−26(B)に示すハズレ種別2の表示態様とするようにしてもよい。この場合、第2特別図柄表示装置4Bの表示態様については、ステップ011AKS001にて設定したハズレ種別1の表示態様のままであればよい。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bの両方の表示態様をハズレ種別2の表示態様とすると、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が開始されるまでの期間、ハズレ種別2の表示態様がそれぞれで表示されることとなる。そして、電源投入後の遊技状態は、通常状態であることから、第2始動入賞口への入賞の可能性は低い。そのため、第2特図を用いた特図ゲームが行われることはほぼないことから、第2特別図柄表示装置4Bについては、ハズレ種別2の表示態様の表示が継続されてしまう。よって、第1特別図柄表示装置4Aのみをハズレ種別2の表示態様とすることで、ハズレ種別2の表示態様の表示が継続されてしまうことを防止し、遊技場の営業開始時における注目度を高めることができる。
次に、特徴部011AKにおける特別図柄通常処理(ステップS110)の処理について説明する。図20−23および図20−24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS110)の一例を示すフローチャートである。特徴部011AKにおける特別図柄通常処理では、特徴部121IWにおける特別図柄通常処理(図20−13および図20−14)におけるステップ121IWS111にてはずれであると判定した場合、CPU103が、図20−25に示すハズレ種別決定テーブル011AK001を参照して、ハズレ種別判定用の乱数(MR6)に基づいて、ハズレ種別をハズレ種別1〜ハズレ種別3のうちのいずれかに決定する(ステップ011AKS004)。
図20−25は、ROM101に記憶されているハズレ種別決定テーブル011AK001を示す説明図である。なお、特徴部011AKでは、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)ハズレ種別を決定する場合と、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)ハズレ種別を決定する場合とで、共通のハズレ種別決定テーブル011AK001を用いるように構成されているが、異なるテーブルを設けて、いずれのハズレ種別に決定されるかの割合が異なるようにしてもよい。また、図示するように、特徴部011AKでは、ハズレ種別2に決定される割合がハズレ種別1や3よりも低くなっている。上述したように、ハズレ種別2の表示態様は、設定変更が行われたことを報知する表示態様であることから、このようにハズレ種別2に決定される割合を低くすることによって、特別図柄の初期出目としての表示態様に特別感を与えることができる。なお、図示する例では、設定値に関わらず共通の判定値が割り当てられているが、ハズレ種別判定用の乱数(MR6)に対応する判定値が設定値ごとに異なる割り当てとなっていてもよい。つまり、設定値ごとにハズレ種別1〜ハズレ種別3のいずれに決定されるかの割合が異なるようになっていてもよい。また、ステップ011AKS004にて決定され得るハズレ種別1〜ハズレ種別3は、図20−26(A)〜(C)に示す表示態様であり、特図初期出目演出にて表示される表示態様となっている。そして、特図初期出目演出では、電源投入前に表示されていた態様に関わらず、新たな表示態様としてハズレ種別1〜ハズレ種別3のいずれかの表示態様を表示する。そのため、特図初期出目演出ではハズレ時に表示される態様が新たに表示されることから、有利状態に制御されるという誤認を遊技者に与えることを防止することができる。なお、図20−26(A)〜(C)に示す例では、いずれも7セグメントのLEDのうち3つのLEDを点灯させ、それぞれの表示態様とする例を示しているが、点灯させるLEDの数は、表示態様によって異なっていてもよい。
図20−24に戻り、ステップ011AKS004の処理を実行した後、CPU103は、決定したハズレ種別を示すデータをRAM102におけるハズレ種別バッファに設定する(ステップ011AKS005)。例えば、ハズレ種別が「ハズレ種別1」の場合にはハズレ種別を示すデータとして「01」が設定され、ハズレ種別が「ハズレ種別2」の場合にはハズレ種別を示すデータとして「02」が設定され、ハズレ種別が「ハズレ種別3」の場合にはハズレ種別を示すデータとして「03」が設定される。
以上説明したように、特徴部011AKにおけるパチンコ遊技機1によれば、以下の効果を奏することができる。
設定値が変更された場合、CPU103は、ステップ011AKS003の処理を実行し、電源投入後から最初の変動表示が開始されるまで、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにおいて、特別図柄の初期出目として、図20−26(B)に示すハズレ種別2の表示態様の表示を行う。すなわち、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bでは、特別図柄の初期出目として、設定値が変更されたか否かに応じて異なる表示態様の表示が行われる。したがって、設定値が変更されたことを好適に示唆することができる。
また、CPU103は、電源投入前に表示されていた態様に関わらず、新たな表示態様としてハズレ種別1〜ハズレ種別3のいずれかの表示態様を表示する。ハズレ種別1〜ハズレ種別3の表示態様はハズレ時に表示される態様であり、特図初期出目演出では、当該いずれかの表示態様が新たに表示されることから、有利状態に制御されるという誤認を遊技者に与えることを防止することができる。
具体的に、CPU103は、設定値が変更された場合には、特別図柄の初期出目として、図20−26(B)に示すハズレ種別2の表示態様の表示を行う。また、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理が行われた場合には、特別図柄の初期出目として、図20−26(C)に示すハズレ種別3の表示態様の表示を行う。そして、それ以外の場合(例えばホットスタートや設定確認を行った場合など)には、図20−26(A)に示すハズレ種別1の表示態様の表示を行う。そのため、バリエーションが豊富になり遊技興趣を向上させることができる。また、バリエーションが豊富になることにより、それぞれのバリエーションに対する知識を有する遊技者が違いを明確に判別可能となり、遊技者の専門性を高めることができる。
また、設定値が変更された場合、ステップ011AKS003において第1特別図柄表示装置4Aの表示態様のみを、図20−26(B)に示すハズレ種別2の表示態様とするようにしてもよく、これによれば、ハズレ種別2の表示態様の表示が継続されてしまうことを防止し、遊技場の営業開始時における注目度を高めることができる。
(特徴部011AKの変形例)
上記実施の形態では、電源投入後は、第2特図を用いた特図ゲームが行われることはほぼないことから、ステップ011AKS003では、第1特別図柄表示装置4Aの表示態様のみを、図20−26(B)に示すハズレ種別2の表示態様としてもよいことを示したが、これは一例である。例えば、図20−30に示すように、振分部材011AK010を備えた普通入賞球装置80を設け、第1始動入賞口99Aと第2始動入賞口99Bに遊技球が交互に入賞可能なパチンコ遊技機1については、第1特図を用いた特図ゲームも第2特図を用いた特図ゲームも行われ、ハズレ種別2の表示態様の表示が継続されてしまうといったことがないため、ステップ011AKS003において、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bの両方の表示態様を、図20−26(B)に示すハズレ種別2の表示態様とすればよい。なお、振分部材011AK010は、進入通路を流下した遊技球を、例えば左右へ交互に振り分けるように構成されていればよい。図示するように、振分部材011AK010の左下方には、第1始動入賞口99Aが設けられ、振分部材011AK010の右下方には、第2始動入賞口99Bが設けられていればよい。そして、第1始動入賞口99Aに遊技球が進入することで第1特図ゲームが開始され、第2始動入賞口99Bに遊技球が進入することで第2特図ゲームが開始されればよい。これによれば、一方の特別識別情報が可変表示中であっても他方の特別識別情報の表示態様を視認でき、設定値が変更されたことを好適に示唆することができる。
また、上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bが7セグメントのLEDなどからなる例を示したが、これは一例である。例えば、図20−30に示す表示装置011AK011を設け、当該表示装置011AK011に含まれる複数のLEDのうち、それぞれ異なる所定領域内LEDの点灯態様(所定のLEDの点灯組合せ)にて第1特別図柄と第2特別図柄を表示してもよい。具体的には、図20−31(A)に示すように、表示装置011AK011に含まれる40個のLEDのうち、右上方の8個のLEDの点灯態様により第2特別図柄である特図2の表示結果を表し、その隣の8個のLEDの点灯態様により第1特別図柄である特図1の表示結果を表してもよい。また、その他のLEDの点灯態様により、例えば、普通図柄の表示結果や保留数、特別図柄の保留数、大当り種別や時短制御中であるか否かなどを表せばよい。この場合、図20−31(B−1)〜(B−3)に示すLEDの点灯組合せによりハズレ種別1〜3の表示態様を示せばよい。
また、上記実施の形態では、第4図柄を画像表示装置5において画像表示して可変表示させる例を示したが、例えば、第4図柄005AK001と第4図柄005AK002を、図20−30に示すように、それぞれLEDにて構成し、第1特図の変動開始と第2特図の変動開始に対応して点灯制御行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、ハズレ種別1〜3それぞれでLEDの点灯組合せが異なる例を示したが、表示組合せに限られず、例えば、ハズレ種別1〜3に関わらずLEDの点灯組合せは同一であるものの、ハズレ種別1は点灯したままであるのに対し、ハズレ種別2は点滅し、ハズレ種別3はハズレ種別2よりも点灯と消灯の周期が早いなど、点灯したLEDの周期(点灯周期)が、ハズレ種別1〜3それぞれで異なるようにしてもよい。また、ハズレ種別1〜3それぞれで点灯するLEDの輝度が異なっていてもよい。すなわち、特別図柄の初期出目として表示される異なる表示態様には、ハズレ種別1〜3それぞれでLEDの点灯組合せが異なるものの他、点灯組合せは同一であるものの点灯周期が異なるもの、および点灯するLEDの輝度が異なるものが含まれていてよい。これによれば設定値が変更されたことを好適に示唆することができる。
なお、例えば、ハズレ種別1〜3のいずれであるかに応じて変動パターンが異なるようにしてもよい。具体的に、ハズレ種別1の場合には、非リーチはずれとなる変動パターンに決定されやすく、ハズレ種別2の場合には、スーパーリーチはずれとなる変動パターンに決定されやすく、ハズレ種別3の場合には、ノーマルリーチはずれとなる変動パターンに決定されやすい、といったようにしてもよい。また、例えば、ハズレ種別がいずれであるかを示すコマンドを演出制御基板12の側に送信し、演出制御基板12の側において変動時間が同一のリーチ演出を実行する場合に、当該ハズレ種別がいずれであるかに応じて種類の異なるリーチ演出を実行してもよい。さらに、変動時間が同一であるか否かに関わらず、演出制御基板12の側において、例えばミニゲームの種類(キャラクタを登場させる演出におけるキャラクタの種類など)を、ハズレ種別に応じて異なる種類とするようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、特別図柄の初期出目として、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に表示される図柄を表示する例を示したが、例えば、「小当り」や「大当り」となる場合に表示される図柄としてもよい。また、可変表示結果が「大当り」、「小当り」、およじ「ハズレ」のいずれの場合にも表示されない、電源投入時にのみ表示される図柄としてもよい。また、主基板11における制御情報をバックアップするものにおいて、電断の前の特別図柄の表示態様をバックアップしておき、RAMクリア処理が行われた場合や設定変更が行われた場合以外の場合、すなわちホットスタートや設定確認を行った場合に、当該バックアップした表示態様の図柄を、図20−20における011AKS001の初期出目として表示してもよい。この場合、バックアップした表示態様の図柄が大当り図柄である場合には、大当り図柄が表示されればよい。また、例えば、バックアップした表示態様の図柄がハズレ種別2やハズレ種別3の表示態様の図柄であれば、当該表示態様の図柄が表示されることとなる。これによれば、ホットスタートや設定確認を行った場合であってもハズレ種別2やハズレ種別3の表示態様の初期出目が表示されることとなり、所謂ガセの設定変更示唆演出を実行可能となり、遊技興趣を向上させることができる。
なお、例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bの表示態様の組合せにより設定値が変更されたことを示唆するようにしてもよい。これによれば、複雑性を持たせることができ、より有識な遊技者のみに対し設定値の変更を認識させることができ、遊技者の専門性を高めることができる。さらに、特別図柄表示装置のみではなく、例えば図20−31に示す表示装置011AK011に含まれる40個のLEDの点灯組合せにより設定値が変更されたことを示唆するようにしてもよい。また、特別図柄表示装置ではなく、7セグメントのLEDなどからなる普通図柄表示器20において設定値が変更されたことを示唆するようにしてもよい。
(特徴部011AKに係る手段の説明)
従来、遊技に関する設定を変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。特開2010−200902号公報には、設定値にもとづく演出の表示制御を行い、キリン、ゾウ、ライオンの各キャラクタ画像を表示させる処理を所定のタイミングで実行することが記載されている。また、所定のタイミングとは、例えば特別図柄の変動時などが考えられるが、さらに定期的(全変動時、所定変動回数ごとなど)でもよいし、不定期(乱数抽選で当選した場合など)であってもよいことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値を変更した場合にはデータが全て消去されるため、例えば、設定変更されたか否かに注目して遊技を開始する遊技者に対し好適に設定値が変更されたことを示唆することができない。そのため設定値が変更されたことを好適に示唆するという観点からすると未だ十分ではない。そこで、設定値が変更されたことを好適に示唆することが可能な遊技機を提供するための特徴部011AKに係る手段1の遊技機として、
特別識別情報の可変表示を行い、特別識別情報の可変表示結果に応じて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとって有利度が異なる複数種類の設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)のうちから、いずれかの設定値を設定可能な設定手段と、
特別識別情報の可変表示に対応して演出用識別情報の可変表示を実行する演出用可変表示手段(第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
特別識別情報の可変表示が行われる領域に複数種類の表示態様(例えばハズレ種別1〜3の表示態様など)のうちいずれかの表示を行うことが可能であり、設定されている設定値が変更されたか否かに応じて異なる表示態様の表示を行う(例えば設定値が変更された場合、特別図柄の初期出目としてハズレ種別2の表示態様の表示を行うなど)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定値が変更されたことを好適に示唆することができる。
特徴部011AKに係る手段2の遊技機として、
電力供給の開始時に、特別識別情報の可変表示における前記有利状態に制御されないことを示す複数種類の可変表示結果のうち、設定されている設定値が変更されたか否かに応じて異なる種類の可変表示結果を、該電力供給前の表示態様に関わらず新たに表示する(例えば電源投入前に表示されていた態様に関わらず、新たな表示態様としてハズレ種別1〜ハズレ種別3のいずれかの表示態様を表示するなど)、
ことを特徴とする特徴部011AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、有利状態に制御されるという誤認を遊技者に与えることを防止することができる。
特徴部011AKに係る手段3の遊技機として、
設定値が変更されていない場合、電力供給前の記憶内容が消去されたか否かに応じてさらに異なる表示態様の表示を行う(例えばRAMクリア処理が行われた場合にはハズレ種別3の表示態様の表示を行い、それ以外の場合にはハズレ種別1の表示態様の表示を行うなど)、
ことを特徴とする特徴部011AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、バリエーションが豊富になり遊技興趣を向上させることができる。
特徴部011AKに係る手段4の遊技機として、
特別識別情報には第1特別識別情報(例えば第1特別図柄など)と第2特別識別情報(例えば第2特別図柄など)とが含まれ、
設定されている設定値が変更されたか否かに応じて異なる表示態様の表示を、第1特別識別情報の可変表示が行われる領域に行う(例えば設定値が変更された場合、第1特別図柄表示装置4Aの表示態様のみをハズレ種別2の表示態様とする)、
ことを特徴とする特徴部011AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、遊技場の営業開始時における注目度を高めることができる。
特徴部011AKに係る手段5の遊技機として、
特別識別情報の可変表示を開始するための始動領域として第1始動領域(例えば第1始動入賞口99Aなど)および第2始動領域(例えば第2始動入賞口99Bなど)が設けられ、
遊技媒体を前記第1始動領域と前記第2始動領域とに振り分けるための振分装置(例えば振分部材011AK010など)が遊技領域に設けられ、
特別識別情報には第1特別識別情報(例えば第1特別図柄など)と第2特別識別情報(例えば第2特別図柄など)とが含まれ、
前記第1始動領域に遊技媒体が進入した場合に第1特別識別情報の可変表示を行い、前記第2始動領域に遊技媒体が進入した場合に第2特別識別情報の可変表示を行い(第1始動入賞口99Aに遊技球が進入することで第1特図ゲームが開始され、第2始動入賞口99Bに遊技球が進入することで第2特図ゲームが開始されるなど)、
設定されている設定値が変更されたか否かに応じて異なる表示態様の表示を、第1特別識別情報の可変表示が行われる領域および第2特別識別情報の可変表示が行われる領域にて行う(例えば第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bの両方の表示態様をハズレ種別2の表示態様とするなど)、
ことを特徴とする特徴部011AKに係る手段1〜4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、一方の特別識別情報が可変表示中であっても他方の特別識別情報の表示態様を視認でき、設定値が変更されたことを好適に示唆することができる。
特徴部011AKに係る手段6の遊技機として、
前記異なる表示態様には、発光手段を複数設け点灯させる発光手段の組合せを異なるものとすることで前記異なる表示態様とするものと、同一の発光手段を発光させるものの該発光手段の発光時間または輝度を異なるものとすることで前記異なる表示態様とするものと、が含まれる(例えばハズレ種別1〜3それぞれでLEDの点灯組合せが異なるものの他、点灯組合せは同一であるものの点灯周期が異なるもの、および点灯するLEDの輝度が異なるものが含まれるなど)、
ことを特徴とする特徴部011AKに係る手段1〜手段5のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定値が変更されたことを好適に示唆することができる。
(特徴部005AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部005AKについて説明する。特徴部005AKでは、 画像表示装置5の表示画面の右上方に、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期して、当該第4図柄を可変表示することにより可変表示中であるか否かを遊技者に報知する第4図柄表示領域がある。特徴部005AKにおける第4図柄表示領域は、スーパーリーチ演出等が実行される場合であっても、それらの演出の邪魔にならない位置に設けられており、スーパーリーチ演出等の実行中であっても継続して第4図柄の可変表示が実行される。なお、当該第4図柄は、設定変更中などの遊技停止状態中においては視認不可能な状態となる。また、第4図柄は、遊技停止を行うような重要度の高いエラーが発生し、優先度の高いエラー表示を行う場合には、視認不可能または視認困難となってもよい。また、本実施の形態では、飾り図柄(以下、演出図柄ともいう)の方が、第4図柄表示領域に表示される第4図柄よりも大きく、視認しやすい。特徴部005AKでは、当該第4図柄の停止態様によって、設定値を示唆可能である。すなわち、特徴部005AKでは、第4図柄の停止態様がいずれの停止態様であるかによって設定値を示唆する第4図柄示唆演出を実行可能である。以下、このような特徴を有する特徴部005AKについて、具体的に説明する。
図20−27は、第4図柄示唆演出設定処理の一例を示すフローチャートである。第4図柄示唆演出設定処理は、可変表示開始設定処理(ステップS171)内において実行される。第4図柄示唆演出設定処理において、演出制御用CPU120は、時短制御中であるか否かを判定する(ステップ005AKS001)。時短制御中である場合(ステップ005AKS001;Yes)には、そのまま処理を終了する。時短制御中でない場合(ステップ005AKS001;No)、演出制御用CPU120は、変動パターンがスーパーリーチを含む変動パターンであるか否かを判定する(ステップ005AKS002)。スーパーリーチを含む変動パターンではない場合(ステップ005AKS002;No)、そのまま処理を終了する。なお、図20−27に示す例では、時短制御中である場合にはそのまま処理を終了する例を示したが、時短制御中であるか否かに関わらず第4図柄示唆演出を実行してもよい。
変動パターンがスーパーリーチを含む変動パターンである場合(ステップ005AKS002;Yes)、演出制御用CPU120は、設定値に応じて、第4図柄示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定し(ステップ005AKS003)、処理を終了する。このように、特徴部005AKでは、スーパーリーチのリーチ演出が実行される場合に第4図柄示唆演出を実行可能である。換言すると、第4図柄示唆演出が実行される場合(より具体的に第4図柄示唆演出の実行前)には、スーパーリーチのリーチ演出が実行される。そのため、第4図柄示唆演出の実行結果、すなわち第4図柄の停止態様を見逃すことを防止し、遊技興趣の低下を防止することができる。なお、例えば、擬似連の可変表示演出については、飾り図柄が一旦仮停止表示するが、それを停止と誤認して第4図柄に注目してしまうことを防止するため、飾り図柄の停止時に第4図柄に注目させる演出(例えば矢印の表示やメッセージ表示など)を行ってもよい。また、スーパーリーチの種類によって第4図柄示唆演出の実行割合が異なるようにしてもよく、例えば、期待度の低いスーパーリーチの場合に、高い割合で第4図柄示唆演出を実行するようにすれば、遊技者の期待感を持続させることができる。さらに、第4図柄示唆演出の実行前に行われる演出はスーパーリーチのリーチ演出に限られず、例えば、成功した場合には第4図柄示唆演出が実行され、失敗した場合には第4図柄示唆演出が実行されない、といった第4図柄示唆演出が実行されるか否かを煽る煽り演出であってもよいし、第4図柄の停止態様が「金」なら設定値「3」確定、といった内容を表示する説明演出であってもよい。
この実施の形態における第4図柄は、第1特図の変動開始に対応して、第4図柄005AK001が可変表示を開始する。また、第2特図の変動開始に対応して、第4図柄005AK002が可変表示を開始する。なお、特徴部005AKでは、第4図柄の可変表示開始前は、丸型の表示態様であるが、可変表示の開始に伴って、星型に表示態様が変化する。そして、第4図柄の可変表示として、特図の変動に伴って、当該星型の表示の点灯と消灯を繰り返し、特図の変動終了に合わせて、当該星型の表示の停止態様を、図20−28に示す第4図柄示唆演出決定テーブルに基づいて決定した態様として表示する(図20−29参照)。特徴部005AKにおける第4図柄示唆演出は、停止態様がいずれの態様であるかにより設定値を示唆する演出である。ステップ005AKS003の処理では、当該第4図柄示唆演出の実行有無と、実行する場合における実行態様(実行しない場合における停止態様も含む)を決定する。なお、第4図柄005AK001および第4図柄005AK002は、スーパーリーチ演出等が実行される場合であっても、それらの演出の邪魔にならない位置に表示されており、スーパーリーチ演出等の実行中であっても継続して第4図柄の可変表示が実行される(図20−29(B)参照)。また、飾り図柄(以下、演出図柄ともいう)の方が、第4図柄よりも大きく表示され、視認しやすくなっている。さらに、第4図柄の可変表示については、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる場合であっても該4図柄の可変表示態様がリーチ態様となることはなく、飾り図柄の可変表示で擬似連となる場合であっても第4図柄で擬似連を伴う可変表示が実行されることはないものとなっている。
具体的に、ステップ005AKS003では、設定されている設定値に応じて、図20−28(A)〜(C)に示す第4図柄示唆演出決定テーブルA〜Cのいずれかを参照し、図示する決定割合に従って、可変表示結果に応じて第4図柄示唆演出の実行有無と、その実行態様を決定する。演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドに含まれる図柄判定結果指定コマンドを参照して、可変表示結果を取得すればよい。
特徴部005AKでは、図20−28に示すように、設定値がいずれに設定されているかに応じて第4図柄示唆演出の実行割合、および実行態様がいずれの態様となるかの割合が異なっている。具体的に、設定値「3」>「2」>「1」の順に第4図柄示唆演出が実行される割合が高くなるようになっている。また、特徴部005AKでは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合よりも、第4図柄示唆演出が実行される割合が低くなっているものの、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる確率よりも「ハズレ」となる確率の方が断然高いことから、結果として可変表示結果が「ハズレ」となるときに第4図柄示唆演出が実行される頻度、すなわち、遊技者が「ハズレ」時の第4図柄示唆演出を視認する頻度は高くなる。
また、図示する例では、可変表示結果が「ハズレ」の場合の態様が2種類(黒と灰)、「大当り」の場合の態様が4種類(青、緑、赤、金)、「小当り」の場合の態様が2種類(黄と橙)用意されており、可変表示結果に応じて異なる数の表示態様となっているが、可変表示結果に関わらず共通の数であってもよい。また、この実施の形態では、第4図柄示唆演出を実行しない場合、可変表示結果が「ハズレ」のときには「黒」、「大当り」のときには「青」、「小当り」のときには「黄」の停止態様となる。一方、第4図柄示唆演出を実行する場合、可変表示結果が「ハズレ」のときには「灰」、「大当り」のときには「緑」、「赤」、「金」のいずれか、「小当り」のときには「橙」の停止態様となる。なお、この実施の形態では、停止態様として色が異なる例を示したが、例えば、形状が異なるようにしてもよい。また、図20−28に示すように「金」の停止態様については、設定値「3」である場合にのみ決定される。そのため、第4図柄の停止態様として「金」の停止態様が表示されれば、設定値「3」であることが確定することになる。
この実施の形態において「灰」、「緑」の停止態様は、例えば、設定値が「1」ではないことを示唆する停止態様であり、設定値が「1」であるときにも表示され得る態様である。また、「赤」、「橙」の停止態様は、例えば、高設定であることを示唆する停止態様であり、設定値が「1」といった低設定時にも表示され得る態様である。そのため、この実施の形態では、所謂ガセの第4図柄示唆演出を実行可能である。
なお、図20−27におけるステップ005AKS003の処理では、図20−28に示す第4図柄示唆演出決定テーブルに従い、可変表示結果がいずれであるとなるかに関わらず第4図柄示唆演出を実行可能である例を示したが、例えば、可変表示結果が「大当たり」となる場合にのみ第4図柄示唆演出を実行可能であってもよい。この場合、可変表示結果が「ハズレ」の場合には必ず「黒」、「小当り」の場合には必ず「黄」の停止態様となればよい。さらに、例えば、16Rの確変大当り、8Rの確変大当り、16Rの非確変大当り、8Rの非確変大当りなど、遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の大当りがある場合には、当該大当りの種類に応じて停止態様の決定割合がさらに異なっていてもよい。また、大当りの種類に関わらず停止態様は共通(例えば大当りの種類に関わらず「金」の停止態様)ではあるものの、例えば、16Rの確変大当りの場合には8Rの非確変大当りよりも表示サイズが大きい、輝度が高い、エフェクト表示されるなど、有利度に応じて視認性が異なっていてもよい。
また、可変表示結果が「小当たり」となる場合にのみ第4図柄示唆演出を実行可能であってもよい。この場合、可変表示結果が「ハズレ」の場合には必ず「黒」、「大当り」の場合には必ず「青」の停止態様となればよい。そして、「小当たり」となる場合に実行される第4図柄示唆演出の停止態様を、「橙」のみではなく、図20−28における「大当り」の場合と同様に4種類(例えば、「緑」に対応する「黄緑」、「金」に対応する「虹」など)としてもよい。これによれば、小当りに対する遊技者の注目を集めることができる。また、例えば、入賞容易な開放パターンの小当り、入賞困難な開放パターンの小当り、開放回数が多い小当り、開放回数が少ない小当りなど、遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の小当りがある場合には、当該小当りの種類に応じて停止態様の決定割合がさらに異なっていてもよい。また、小当りの種類に関わらず停止態様は共通(例えば小当りの種類に関わらず「虹」の停止態様)ではあるものの、例えば、入賞容易な開放パターンの小当りの場合には入賞困難な開放パターンの小当りよりも表示サイズが大きい、輝度が高い、エフェクト表示されるなど、有利度に応じて視認性が異なっていてもよい。なお、可変表示結果が「大当り」と「小当り」の場合、すなわち「ハズレ」でない場合に、第4図柄示唆演出を実行可能であってもよい。この場合、大当り遊技中や小当り遊技中においても第4図柄の停止態様が継続して表示されてもよい。これによれば認識性が高まり、より好適な設定示唆を行うことができる。
さらに、可変表示結果が「ハズレ」となる場合にのみ第4図柄示唆演出を実行可能であってもよい。この場合、可変表示結果が「小当り」の場合には必ず「黄」、「大当り」の場合には必ず「青」の停止態様となればよい。そして、「ハズレ」となる場合に実行される第4図柄示唆演出の停止態様を、「灰」のみではなく、図20−28における「大当り」の場合と同様に4種類(例えば、「赤」に対応する「桃」、「金」に対応する「虎柄」など)としてもよい。なお、上述したように、可変表示結果は「ハズレ」となることがほとんどであることから、遊技者が「ハズレ」時の第4図柄示唆演出を視認する頻度は高くなる。そのため、遊技者は、複数回の可変表示において実行される「ハズレ」時の第4図柄示唆演出の停止態様を統計的にとらえることにより(例えば「桃」の累積回数が多いなど)、設定値を推測可能となる。したがって、ハズレに対する遊技者の注目を集めることができるとともに、有利状態に制御されない場合における遊技興趣の低下を防止することができる。なお、可変表示結果が「大当り」と「ハズレ」の場合にのみ、「小当り」と「ハズレ」の場合にのみ、第4図柄示唆演出を実行可能としてもよい。さらに、いずれの可変表示結果となる場合に第4図柄示唆演出が実行可能となるのかを、遊技者の操作により設定可能としてもよい。
図20−29は、特徴部005AKにおける演出動作例を示す図であり、具体的には、第4図柄示唆演出が実行された場合における演出動作例を示している。図示する例では、第1特図が変動し、第2特図は変動しない例を示している。また、図示するように、特徴部005AKでは、画像表示装置5の表示画面の左上方に、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期して、「左」、「中」、「右」の小図柄(本例では、「1」〜「8」の図柄)を可変表示する小図柄表示領域005AK003がある。
小図柄表示領域005AK003は、スーパーリーチ演出等が実行される場合であっても、それらの演出の邪魔にならない位置に設けられており、スーパーリーチ演出等の実行中であっても継続して小図柄の可変表示が実行されればよい(図20−29(B)参照)。また、飾り図柄の方が、小図柄表示領域005AK003に表示される小図柄よりも大きく、視認しやすければよい。そして、小図柄の可変表示についても、第4図柄と同様に、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる場合であっても小図柄の可変表示態様がリーチ態様となることはなく、飾り図柄の可変表示で擬似連となる場合であっても小図柄で擬似連を伴う可変表示が実行されることはないものとしてもよいし、第4図柄とは異なり、飾り図柄の可変表示態様と同態様の可変表示が実行されるものとしてもよい。特徴部005AKにおける小図柄は、飾り図柄の可変表示と同態様の可変表示を実行するものとする。そのため、当該小図柄の可変表示を視認することで、可変表示の内容を遊技者が認識可能となっている。一方、第4図柄は、小図柄とは異なり、変動中の飾り図柄の種類を遊技者が認識できるものではなく、可変表示中であるか否かを遊技者が認識できるのみであればよい。すなわち、可変表示の内容についての遊技者の認識度(実行中の可変表示に対する期待度の認識度合い)は、飾り図柄>小図柄>第4図柄の順に高くなればよい。そのため、遊技者の注目度は、通常、飾り図柄>小図柄>第4図柄の順に高くなる。
上述したように、特徴部005AKでは、第4図柄の停止態様により設定値を示唆する第4図柄示唆演出を実行するが、これに加えて、例えば、小図柄の停止図柄により設定値が示唆される小図柄示唆演出を実行するようにしてもよく、この場合には、第4図柄示唆演出>小図柄示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよい。これによれば、注目度の低い第4図柄の停止態様に注目を集めることができ、遊技興趣を向上させることができる。例えば、小図柄示唆演出が実行された場合には、飾り図柄の停止図柄に関わらず、「112」や「223」といった態様の停止図柄となればよい。そして、小図柄の停止図柄「112」(第2演出態様)については、設定値「1」>「2」>「3」の順に実行される割合が高く、小図柄の停止図柄「223」(第1演出態様)については、設定値「2」>「1」>「3」の順に実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられていればよい。すなわち、第2演出態様であるときには、第1演出態様であるときよりも有利な設定値に設定されていることが示唆されるとともに、第1演出態様であるときには、設定値「2」である可能性が高いことが示唆され、第2演出態様であるときには、設定値「1」である可能性が高いことが示唆されることになればよい。
図20−29(A)に示すように飾り図柄の可変表示(第1特図が変動を開始することに対応して開始された可変表示)が開始されると、小図柄表示領域005AK003における小図柄が可変表示を開始し、さらに、第4図柄005AK001が可変表示を開始する。図示するように第4図柄は、可変表示開始前は丸型の表示態様であるが、可変表示の開始に伴い星型に表示態様が変化する(可変表示を行わない第4図柄005AK002については丸型のままである)。
続いて図20−29(B)に示すように、可変表示中は、第4図柄005AK001が一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続する。なお、特徴部005AKでは、例えば紫や黄緑など、図20−28で示される停止態様の色とは異なる色にて点灯と消滅を繰り返す。そして、可変表示の終了タイミングとなると、図20−29(C)に示すように、小図柄の停止図柄は飾り図柄の停止図柄と同態様となる。それに対し、第4図柄005AK001は、停止図柄の態様として、図20−28に示す複数態様のいずれかの停止態様が表示される。図示する例では、第4図柄示唆演出が実行された場合の例を示しており、可変表示結果が「ハズレ」であることから、当該第4図柄005AK001の停止態様が「灰」であることを示している。なお、可変表示結果が「大当り」であった場合については、第4図柄の停止態様がそのまま大当り遊技状態中にも継続して表示されてもよい。上述したように、可変表示結果が「大当り」の場合の停止態様は、4種類(青、緑、赤、金)であるが、第4図柄示唆演出を実行する場合、すなわち、「緑」、「赤」、「金」のいずれかの停止態様となった場合にのみ、大当り遊技中にも当該停止態様を表示してもよい。また、設定値「3」であることが確定する「金」の停止態様についてのみ大当り遊技中にも継続して表示してもよい。これによれば、最も高い設定値であることが確定的に示唆されたにも関わらず見逃してしまうといったことを防止することができる。
以上説明したように、特徴部005AKにおけるパチンコ遊技機1によれば、以下の効果を奏することができる。
演出制御用CPU120は、飾り図柄と、当該飾り図柄よりも視認し難い第4図柄を、特図ゲームに対応して可変表示させ、当該第4図柄の停止態様がいずれの態様であるかにより設定値を示唆する第4図柄示唆演出を実行可能である。すなわち、設定値により異なる停止態様とすることにより設定値を示唆可能である。したがって、好適な設定示唆を行うことができる。
また、可変表示結果が「大当り」と「小当り」の場合、すなわち「ハズレ」でない場合に、第4図柄示唆演出を実行可能であってもよく、大当り遊技中や小当り遊技中においても第4図柄の停止態様が継続して表示されてもよい。これによれば認識性が高まり、より好適な設定示唆を行うことができる。
また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合にのみ第4図柄示唆演出を実行可能であってもよく、「ハズレ」となる場合に実行される第4図柄示唆演出の停止態様を、図20−28における「大当り」の場合と同様に4種類(例えば、「赤」に対応する「桃」、「金」に対応する「虎柄」など)としてもよい。可変表示結果は「ハズレ」となることがほとんどであり、遊技者が「ハズレ」時の第4図柄示唆演出を視認する頻度は高くなるため、遊技者は、複数回の可変表示において実行される「ハズレ」時の第4図柄示唆演出の停止態様を統計的にとらえることにより(例えば「桃」の累積回数が多いなど)、設定値を推測可能となり、ハズレに対する遊技者の注目を集めることができるとともに、有利状態に制御されない場合における遊技興趣の低下を防止することができる。
また、演出制御用CPU120は、第4図柄示唆演出の実行前には、スーパーリーチのリーチ演出を実行する。したがって設定示唆の実行前に特定の演出が実行されるため設定示唆を見逃すことを防止し、遊技興趣の低下を防止することができる。
(特徴部005AKの変形例)
上記実施の形態では、第4図柄の停止態様にて設定値を示唆する例を示したが、この他にも、例えば、可変表示中(変動中)において設定値を示唆してもよい。例えば、全回転の大当りやプレミア演出が行われた場合には、変動中から「大当り」が確定する。そのような変動中において第4図柄にて設定値を示唆可能とすれば、第4図柄に対する遊技者の注目を集めることができるとともに、大当り確定後の時間を有効活用することができる。また、例えば時短制御中などの短縮変動が行われている場合には、停止態様のみでは設定示唆を見逃しやすいため、変動中から停止までの期間に亘る一連の流れで設定値を示唆してもよい。変動中に設定示唆を行う場合には、第4図柄を点滅表示している期間中に、当該点滅色を変更すればよい。このように、可変表示中においても設定値を示唆可能であれば、第4図柄に対する遊技者の注目を可変表示中にも集めることができ遊技興趣を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、第4図柄の停止態様により設定値を示唆する例を示したが、これに加え、例えば遊技者の操作に基づいて、過去に表示された第4図柄の停止態様の履歴を表示可能であってもよい。具体的に、メニュー画面に対する遊技者の操作に基づいて、履歴表示を可能としてもよいし、QRコード(登録商標)を読み取ることで当該履歴を確認できるようにしてもよいし、ファンファーレ中にプッシュボタン31Bを7回押下するなどの隠しコマンドが実行された場合に履歴を表示可能としてもよい。当該履歴は、例えば、可変表示結果が「大当り」となった場合に表示されたもののみ表示されてもよい。また、「灰」の停止態様については、多く表示されやすいことから、例えば20変動以内に表示された回数などを履歴として表示してもよい。さらに、3回の大当りのうち1回示唆されたなど、大当り時に示唆された回数などを表示可能としてもよい。なお、当該履歴は、遊技場の営業日1日分の履歴であればよく、電源断や、設定変更、RAMクリアなどで消去されればよい。
また、上記実施の形態では、第4図柄の表示態様が可変表示開始前と後とで変化する例を示した(開始前は丸型で開始後は星型)が、これは一例である。第1特図に対応する第4図柄と第2特図に対応する第4図柄とで形状を異なるようにし、可変表示前と後とで形状は変化しないようにしてもよい。
(特徴部005AKに係る手段の説明)
従来、遊技に関する設定を変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。特開2010−200902号公報には、設定値にもとづく演出の表示制御を行い、キリン、ゾウ、ライオンの各キャラクタ画像を表示させる処理を所定のタイミングで実行することが記載されている。また、所定のタイミングとは、例えば特別図柄の変動時などが考えられるが、さらに定期的(全変動時、所定変動回数ごとなど)でもよいし、不定期(乱数抽選で当選した場合など)であってもよいことが記載されている。また、特開2015−47276号公報には、第4図柄の可変表示を行う遊技機が記載されている。そこで、特開2015−47276号公報に記載されているような第4図柄の可変表示を行う遊技機において、特開2010−200902号に記載されているように、設定値に基づいてキリン、ゾウ、ライオンの各キャラクタ画像を表示させることで設定値の示唆(設定示唆)を行うことが考えられるが、キャラクタ画像を表示することによる設定示唆は他の遊技者から認識されやすく、好適な設定示唆を行うという観点からすると未だ十分ではない。そこで、好適な設定示唆を行うことが可能な遊技機を提供するための特徴部005AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとって有利度が異なる複数種類の設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)のうちから、いずれかの設定値を設定可能な設定手段と、
装飾識別情報(例えば飾り図柄など)と、前記装飾識別情報よりも遊技者による視認度の低い特殊識別情報(例えば第4図柄など)と、を可変表示可能な可変表示手段(例えば飾り図柄、第4図柄の可変表示を行う演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記可変表示手段は、前記特殊識別情報の可変表示における停止態様を、設定されている設定値に応じて異なる態様とすることにより設定値を示唆可能である(第4図柄の停止態様がいずれの停止態様であるかによって設定値を示唆する第4図柄示唆演出を実行可能であるなど)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、好適な設定示唆を行うことができる。
特徴部005AKに係る手段2の遊技機として、
前記可変表示手段は、遊技者にとって有利な有利状態に制御されることを示す可変表示結果となる場合に設定値を示唆可能であり(例えば可変表示結果が「大当り」と「小当り」の場合に第4図柄示唆演出を実行可能であるなど)、
前記有利状態に制御中も前記停止態様を視認可能である(例えば大当り遊技中や小当り遊技中においても第4図柄の停止態様が継続して表示可能であるなど)、
ことを特徴とする特徴部005AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、有利状態に制御中も停止態様を視認可能なため認識性が高まり、より好適な設定示唆を行うことができる。
特徴部005AKに係る手段3の遊技機として、
前記可変表示手段は、遊技者にとって有利な有利状態に制御されないことを示す可変表示結果となる場合に設定値を示唆可能である(例えば可変表示結果が「ハズレ」となる場合にのみ第4図柄示唆演出を実行可能であるなど)、
ことを特徴とする特徴部005AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、有利状態に制御されない場合における遊技興趣の低下を防止することができる。
特徴部005AKに係る手段4の遊技機として、
設定値の示唆前において特定の演出を実行可能な特定演出実行手段(例えばスーパーリーチのリーチ演出を実行する演出制御用CPU120など)を、
さらに備えることを特徴とする特徴部005AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定示唆の実行前に特定の演出が実行されるため設定示唆を見逃すことを防止し、遊技興趣の低下を防止することができる。
特徴部005AKに係る手段5の遊技機として、
前記可変表示手段は、前記特殊識別情報の可変表示中に設定値を示唆可能である(例えば可変表示中において設定値を示唆可能であるなど)、
ことを特徴とする特徴部005AKに係る手段1〜4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、特殊識別情報に対する遊技者の注目を可変表示中にも集めることができ遊技興趣を向上させることができる。
特徴部005AKに係る手段6の遊技機として、
示唆された設定値の履歴を表示可能な履歴表示手段(例えば過去に表示された第4図柄の停止態様の履歴を表示可能であるなど)を、
さらに備えることを特徴とする特徴部005AKに係る手段1〜手段5のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定示唆を見逃した場合も確認することができ遊技興趣の低下を防止することができる。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部31AK、特徴部121IW、特徴部011AK、および特徴部005AKに関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば、特徴部121IWでは、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合に不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。この特徴部を当該特徴部005AKにおける第4図柄示唆演出に適用し、設定値コマンドに限られず、設定示唆の演出時に必要となるコマンドの取りこぼしやデータ化けなどが生じた場合、不利な設定値が設定されているにも関わらず遊技者にとって有利な設定値を示唆する設定示唆の実行を防止するよう、低い設定値であることを示唆する設定示唆を実行すればよい。
また、例えば特徴部011AKにおけるハズレ種別がハズレ種別1〜3のいずれであるかに応じて、特徴部005AKにおける第4図柄の停止態様を異なる態様としてもよい。具体的に、ハズレ種別がいずれであるかを示すコマンドを演出制御基板12の側へ送信し、演出制御用CPU120は、当該コマンドに基づいてハズレ種別を特定する。そして、当該ハズレ種別にしたがって、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における第4図柄の停止態様を異なる割合で決定すればよい。また、例えば、ハズレ種別1であれば20%の割合で第4図柄示唆演出を実行すると決定し、ハズレ種別2であれば85%の割合で第4図柄示唆演出を実行すると決定するなど、第4図柄示唆演出の実行有無についても、ハズレ種別により異なる決定割合としてもよい。