JP6926918B2 - 無線受信機 - Google Patents

無線受信機 Download PDF

Info

Publication number
JP6926918B2
JP6926918B2 JP2017196293A JP2017196293A JP6926918B2 JP 6926918 B2 JP6926918 B2 JP 6926918B2 JP 2017196293 A JP2017196293 A JP 2017196293A JP 2017196293 A JP2017196293 A JP 2017196293A JP 6926918 B2 JP6926918 B2 JP 6926918B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
wave
bandpass filter
unit
level
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017196293A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019071533A (ja
Inventor
智規 梅田
智規 梅田
光成 阿部
光成 阿部
佳志 伊藤
佳志 伊藤
山崎 徹
徹 山崎
慶人 有馬
慶人 有馬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2017196293A priority Critical patent/JP6926918B2/ja
Publication of JP2019071533A publication Critical patent/JP2019071533A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6926918B2 publication Critical patent/JP6926918B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、無線受信機に関し、特に、妨害波を検出する技術に関する。
特許文献1に開示されている無線通信装置は、受信した信号の電界強度と、受信データ中に所定のプリアンブルが検出されたか否かに基づいて、本来通信を行いたい無線信号と同一周波数の妨害波を検出する。
特許文献2では、受信信号のレベルを表すRSSI信号を分周信号と比較することで、妨害波の周期性を検出する。そして、妨害波が放射されていない期間に通信パケットの授受を行う。もしくは、あらかじめ設定した妨害波の存在しない周波数帯に移動して通信接続を継続する。
特開2015−12472号公報 特開2002−111603号公報
ETC(登録商標)などのDSRC(Dedicated Short Range Communication)と無線LANで、同じ周波数帯または隣接した周波数帯を共用することが検討されている。DSRC無線受信機(以下、無線受信機)にとって、無線LANの電波は妨害波となる。そのため、無線受信機は、無線LANの電波の存在を知る(検出できる)ことが望まれる。
無線受信機では、妨害波の受信電力が無線受信機の最低受信感度に相当する受信電力以下であっても、受信性能が低下する恐れがある。たとえば、最低受信感度が−70dBm、妨害波の受信電力が−80dBmであったとき、−60dBmの希望波を妨害し得る。そのため、最低受信感度以下であっても、妨害波を検出する必要がある。なお、最低受信感度は、復調可能な受信レベルの下限を意味する。また、復調可能とは、ビットエラーレートで表し、DSRCの場合、1×10−5以下である。
無線LANの親機は、子機が親機を探索するのに使うビーコンフレームを周期的に送信する(図3)。一般的な無線LANでは、初期値として100TU(1TU=1024μs)が設定されている。このビーコンフレームの振幅包絡線を検出することで、無線LAN親機の存在を検出できれば、無線LANの変調信号を復調、復号することなしに、無線LAN親機が存在することを検知できる。なお、振幅包絡線は無線受信機のRSSIから出力される(図3)。
特許文献2に、信号の周期性を検出する技術が開示されている。しかし、DSRCでは、通信チャネル全7チャネルを選択するために、数msで周波数スキャンを繰り返しており、かつ、各チャネルの帯域が狭い(公称5MHz)ので、スキャンする周波数と妨害波の周波数(ビーコンフレームであれば帯域幅は公称20MHz)が一致しない場合もある。たとえば、無線LANが161チャネルを使用してビーコンフレームを送信している場合を考える。161チャネルは中心周波数5805MHz、帯域幅20MHzすなわち5795〜5815MHzであるため、無線受信機がD4〜D7チャネル(5790±2.5MHz〜5775±2.5MHz)をスキャン中は、ビーコンフレームを受信できない。
特に、受信電力が小さいほど、無線LANの帯域外近傍の漏れエネルギーが拾えなくなることから、スキャンする周波数と無線LANの周波数が一致しないと、無線受信機のRSSIからビーコンフレームが全く出力されない場合が多くなる。
スキャンする周波数と妨害波の周波数が一致しない場合が生じると、RSSIから出力される妨害波の振幅の包絡線の周期に歯抜けが生じる(図11のRSSI)。歯抜けがある周期性信号の抽出には、古くから高Qなバンドパスフィルタが使われる。いわゆるフライホイール効果によって歯抜けがなくなるからである。なお、バンドパスフィルタの中心周波数はビーコンフレーム(すなわち妨害波)の周期(102.4ms)の逆数の周波数(9.765625Hz)を設定する。
バンドパスフィルタを通過した信号の振幅がある値以上であるか否かで、妨害波を受信したか否かを判定する。この場合、復調は不要であることから、無線LANの復調装置を備えることなく、無線LANを同定できる。
つまり、バンドパスフィルタを用いてビーコンフレームを検出できれば、無線受信機が受信するビーコンフレームの周期に歯抜けが生じても、無線受信機は、無線LANの復調装置を備えることなく、無線LANを同定できる。
しかし、受信信号を、単に、ビーコンフレームの周期性に対応した通過周波数帯域を持つバンドパスフィルタに通すだけでは、ビーコンフレームではない電波、たとえば、目的波であるDSRCの電波などを妨害波であると誤判定してしまう恐れがある。この理由は、次の通りである。
バンドパスフィルタは、通過周波数帯域外の周波数の信号を完全に遮断できるわけではなく、通過周波数帯域の外側に、信号を減衰はさせるものの、完全には除去できない周波数帯域がある。この周波数帯域を、以下、減衰域とする。
検出対象の妨害波(つまり、ビーコンフレーム)の受信レベルが最低受信感度以下のような低いレベルである一方で、減衰域に含まれる信号の受信レベルが高い場合、バンドパスフィルタを通過した後の信号レベルは、減衰域に含まれる信号の方が高くなる可能性もある。このことから、単に、バンドパスフィルタを用いるだけでは、妨害波ではない電波を妨害波であると誤判定してしまう恐れがあるのである。
例えば、ビーコンのRSSI電圧が1mV、DSRCのRSSI電圧が1Vだった場合、仮にバンドパスフィルタの帯域外減衰量が60dBであっても、バンドパスフィルタ通過後のDSRCの電圧は1mVであるため、仮に0.5mV以上を妨害があると判定するしきい値とした場合、ビーコンが受信されないときもDSRCを妨害波と誤判定してしまう。誤判定を防ぐために、しきい値を2mVにすると、今度はビーコンが検出できなくなる。フィルタの帯域外減衰量をさらに増やして解決する方法もあるが、素子感度の上昇による製造ばらつきの増大や部品コストの上昇により、製品として成立しなくなる。また、フィルタの帯域外減衰量を増やすには通過帯域幅を狭くする必要がある。通過帯域幅を狭くすると応答時間が長くなる。たとえば、無線LANの電波を検出するのに30分を要するなら、価値がほとんど無い。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、誤判定を抑制しつつ、受信レベルが最低受信感度以下の歯抜けの周期性のある妨害波を受信したと判定できる無線受信機を提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、発明の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための本発明は、RSSIを備えた無線受信機であって、
RSSIから出力される周期性のある妨害波の周期に対応した通過周波数帯域の成分を通過させるバンドパスフィルタ(62)と、
バンドパスフィルタを通過した信号の振幅と基準振幅との比較に基づいて、妨害波を受信したか否かを判定する妨害波判定部(63)と、
バンドパスフィルタよりも上流側の信号経路に配置され、信号の時間幅(デューティ比)を増加させてバンドパスフィルタに入力する信号幅増加部(61)とを備え、
信号幅増加部は、入力された信号が妨害波判定部の判定対象となっている妨害波である場合に、入力された信号を、周期は維持しつつ、時間幅を増加させる特性である。
本発明が信号幅増加部を備える理由は、判定対象の妨害波は信号幅が極端に短いからである。102.4msの周期に対して電波が出ている時間は実測で400μs程度であるから、デューティ比は0.4%程度である。信号の時間幅が短いので、その妨害波をそのままバンドパスフィルタに入力すると、バンドパスフィルタから出力される信号の振幅は小さい。仮に理想的なバンドパスフィルタを使った場合はデューティ比50%の場合と比べて約38dBも振幅が小さくなる。そのため、バンドパスフィルタを通過した後では、DSRCの信号など、他の信号の方が振幅が大きくなってしまう恐れがある。
そこで、本発明では、信号幅増加部で信号の時間幅を増加させた後の信号をバンドパスフィルタに入力する。この信号幅増加部を備えることで、妨害波は、周期は維持された状態で、信号の時間幅が増加してバンドパスフィルタに入力される。周期は維持された状態で時間幅が増加すると、信号の時間幅が増加させられない場合に比較して、バンドパスフィルタから出力される振幅は大きくなる。
一方、DSRCの電波のバースト周期は、判定対象となっている妨害波のバースト周期(102.4ms)よりもずっと短く、長いものでも7ms程度である。そのため、受信した電波がDSRCの電波であれば、信号幅増加部で信号の時間幅が増加させられることにより、信号同士が繋がってしまい、直流信号のようになる。このことは、図6を用いて後述する。DSRCの電波は、信号幅増加部で直流信号のようになるので、バンドパスフィルタで除去される。
以上のことから、仮に、受信したときの信号強度が、DSRCの電波の方が妨害波の信号強度よりも強いとしても、バンドパスフィルタから出力された時点では、妨害波の信号強度を、DSRCの信号強度よりも大きくすることができる。したがって、誤判定を抑制しつつ、受信レベルが最低受信感度以下の周期性のある妨害波を受信したと判定できる。すなわち、信号幅増加部は、妨害波の振幅増大とDSRCの直流化による振幅減衰の2つの効果を同時に得ることができる。
第1実施形態の車載器1の構成を示すブロック図である。 図1の妨害波検出部60の詳細構成を示す図である。 102.4ms周期でピークホールド回路61に入力されるパルス状の波形を概念的に示す図である。 図3の波形が入力された場合にピークホールド回路61が出力する波形を説明する図である。 ETCのバースト信号を説明する図である。 図5の信号が入力された場合にピークホールド回路61が出力する波形を説明する図である。 図2のバンドパスフィルタ62が出力する信号を概念的に示す図である。 図2の妨害波判定部63の構成をより具体的に示すブロック図である。 図7の波形が入力された場合にローパスフィルタ65が出力する信号を概念的に示す図である。 図9に示す波形と基準電圧Vrefとを比較した図である。 チャネルスキャンにより妨害波の歯抜けが生じた場合のバンドパスフィルタ62の出力変化を説明する図である。 第2実施形態における妨害波検出部260の構成を示す図である。 ETC(DSRC)の信号と無線LANのビーコンフレームの受信電力の大きさの違いを説明する図である。 図13に示す信号が入力された場合にリミッタ増幅回路261が出力する信号を示す図である。 第3実施形態における妨害波検出部360の構成を示す図である。 ゲイン切替回路361、電波強度判定回路362に入力されるRSSI50を示す図である。 ゲイン切替回路361、電波強度判定回路362がない場合のリミッタ増幅回路261の出力を説明する図である。 図16に示す強い無線LAN信号が入力され、ゲイン切替回路361のゲインを下げたときに、ゲイン切替回路361が出力するRSSIを説明する図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、車載器1の構成を示すブロック図である。この車載器1は図示しない車両に搭載される。車載器1は無線受信機に相当する。
車載器1は、DSRC、ETCあるいはETC2.0のシステム(ARIB STD−T75)において用いられる。これらは5.8GHz帯の周波数を使用する。
車載器1は、図1に示すように、アンテナ10、送受切替スイッチ20、送信部30、受信部40、制御部70、妨害波検出部60を備える。
送受切替スイッチ20、送信部30、受信部40、制御部70、妨害波検出部60は、本体ケース2に収容されている。
アンテナ10は、本体ケース2の外の電波を受信しやすい位置に配置される。ただし、この実施形態とは異なり、アンテナ10を本体ケース2内に配置するようにしてもよい。アンテナ10は、5.8GHz帯で動作する。アンテナ10は送受切替スイッチ20と電気的に接続されている。
送受切替スイッチ20は、制御部70により切り替え制御されて、アンテナ10と送信部30が接続されている状態と、アンテナ10と受信部40が接続されている状態とを切り替える。
送信部30は、制御部70から送られたデジタルデータである送信データで変調した5.8GHz帯の変調波を増幅して出力する。送信部30が出力した信号は、アンテナ10から電波として送信される。
受信部40は、アンテナ10が受信した電波を増幅した後、復調して受信データを制御部70に出力するとともに、受信信号の信号強度を表すRSSI50も制御部70に出力する。RSSI50は、受信信号を対数増幅し、包絡線検波した後、ピークホールド回路で変調信号の包絡線変動を平坦化したものである。ピークホールドの時定数は、バースト信号内の振幅変動には応答せず、バーストのオンオフの振幅変動には応答するように設定されている。
受信部40は、信号線52により妨害波検出部60と接続されており、RSSI50は、信号線52を経由して受信部40から妨害波検出部60にも出力される。
受信部40は、制御部70に制御されて、7つの受信チャネル(5775、5780、5785、5790、5795、5800、5805MHz)から選択した1つの受信チャネルで受信を行う。受信チャネルを選択するための周波数スキャン、すなわち受信する電波の周波数チャネルを選定する周波数選定の作動は、路側機との通信を行っていないときには周期的に実行している。なお、路側機と車載器1の通信にはASK(Amplitude Shift Keying)、あるいはπ/4シフトQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)が用いられる。
各受信チャネルの帯域幅は公称5MHzとなっているが、4MHz程度が通過域で、帯域の外側は緩やかに減衰していくため、強い電波に対しては5MHzの外側であってもある程度の感度を有する。また、送信チャネルも、受信チャネルに対応して7つのチャネル(5815、5820、5825、5830、5835、5840、5845MHz)が用意され、且つ、各送信チャネルの99%占有帯域幅は4.4MHz以下(実際は3MHz程度)となっている。
制御部70は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータであり、CPUが、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMなどの非遷移的実体的記録媒体(non-transitory tangible storage medium)に記憶されているプログラムを実行することで、制御部70は、送受切替スイッチ20、送信部30、受信部40を制御する。
送信部30に対する制御部70の制御は、送信チャネルの設定および送信データの出力である。受信部40に対する制御は、受信チャネルの設定制御であり、この制御には、上述した周波数選定作動の際のチャネル切り替え制御も含まれる。制御部70がこれらの制御を実行すると、プログラムに対応する方法が実行されることになる。
妨害波検出部60は、受信部40から供給されるRSSI50に基づいて妨害波を検出する。妨害波は、具体的には、無線LAN装置が送信する電波である。無線LAN装置が送信する5GHz帯電波の周波数は、日本ではW52、W53、W56のETC(5.8GHz帯)とは異なる周波数帯の電波が用いられている。しかし、W58(5.8GHz帯)が用いられている国もあり、海外から持ち込まれたり、輸入された無線LAN装置を日本国内で違法に使用される可能性がある。また、国内で市販されている無線LAN装置であっても、ハードウェアは海外で市販されているものと同じであり、誤動作で5.8GHz帯の電波を送信する可能性がある。さらに、日本でもW58(5.8GHz帯)が無線LANの周波数として許可される可能性もある。また、現在、日本で使用可能なW52、W53、W56の無線LAN装置が車載器1に影響を与える可能性がある。本実施形態での無線LAN装置は、車載器1が使用する通信周波数帯と重複する周波数を送信するものに加えて、車載器1に影響を与える他の周波数帯を送信するものも含む。
無線LAN親機(アクセスポイントなど)は、子機が親機を探索するために周期的にビーコンフレームを送信する。ビーコンフレームの一般的な初期値は信号伝送時間が約400μs程度(ものにより多少変動)、送信周期が102.4ms(100TU)である。また、ビーコンフレームの帯域幅は公称20MHzである。
「5.8GHz帯におけるRLANとDSRCの周波数共用に関する検討報告書」(ITS情報通信システム推進会議5GHz帯路車間通信検討WG、2016年10月公開、〈URL:http://www.itsforum.gr.jp/Public/J7Database/p54/r_dsrc_16004.pdf〉)の15頁には、次のように記載されている。
「ETCの場合、1スロットが0.8ms、1フレームが3スロットの2.4msだから、RLANのパッシブスキャン信号がETCの1〜2フレームに衝突することになる。しかし、周期が長いのでETCのリトライで切り抜けられる」
そのため、ビーコンフレーム(RLANのパッシブスキャン信号)の妨害により、車載器1と路側機との通信が不能となる恐れは低い。しかし、その後、無線LAN子機が親機を探索でき、大量のデータ通信を開始すると、無線LAN装置が送信する電波により車載器1と路側機との通信が不能となる恐れがある。
そこで、大量のデータ通信が開始され、車載器1と路側機との通信が不能となる前に、車載器1がビーコンフレームを検知して、無線LAN装置が存在することを車載器1が気づくことが望まれる。無線LAN装置が存在することを検知できれば、たとえば、車両の乗員にETCゲート付近では無線LAN装置の通信を行わないように注意喚起する等、種々の処置が可能になる。
そのため、妨害波検出部60は、このビーコンフレームが検出可能な構成になっている。妨害波検出部60は、無線LAN装置が送信する電波の強度が車載器1の最低受信感度以下であっても、ビーコンフレームを検出できるようになっている。妨害波の強度自体は最低受信感度の受信電力以下でも、ETCの信号に妨害波が重畳すると、受信性能が低下する恐れがあるからである。
図2に示すように、第1実施形態の妨害波検出部60は、ピークホールド回路61、バンドパスフィルタ62、妨害波判定部63を備える。
ピークホールド回路61は、バンドパスフィルタ62の前段、すなわち、アンテナ10とバンドパスフィルタ62の間の信号経路に設けられている。ピークホールド回路61は、信号幅増加部の一例であり、入力された信号の時間幅を増加させてバンドパスフィルタ62に入力する。このピークホールド回路61は、充電用のコンデンサと放電用抵抗を備えた構成である。
ピークホールド回路61の放電時定数は、入力された信号が判定対象の妨害波であるビーコンフレームである場合に、信号の周期は維持しつつ、信号の時間幅を増加させる値になっている。入力された信号がビーコンフレームである場合に周期を維持する最良の特性とは、ビーコンフレームの周期が102.4msであることから、放電が完了する時間を102.4ms程度にすることを意味する。
放電時定数をこれ以上長くすると、時間的に連続する2つのビーコンフレームは、ピークホールド回路61を通過した後では、重なって振幅が小さくなってしまう。
図3は、102.4ms周期の無線LANビーコンがアンテナ10に入力されているとき、ピークホールド回路61に入力されるRSSI50のパルス状の波形を概念的に示している。ピークホールド回路61は、図3に示す波形が入力された場合に、図4に概念的に示すように、周期を維持した逆のこぎり波状の信号を出力する。妨害波の信号の時間幅は広くなっている。つまり、妨害波は、ピークホールド回路61により、周期を維持したまま、時間平均したエネルギーが増加する。
以上のことから分かるように、ピークホールド回路61は、ビーコンフレームを、周期は維持したまま、信号のエネルギーを増加させて、バンドパスフィルタ62を通過した後の信号を小さくしない目的で設けている。
バンドパスフィルタ62は、102.4ms周期の信号、つまり9.765625Hzの信号であるビーコンフレームを抽出するために、中心周波数を9.765625Hzとしている。このバンドパスフィルタ62の出力が最も大きくなる信号波形は、9.765625Hzの正弦波信号である。したがって、ビーコンフレームを、9.765625Hzの正弦波に変換してバンドパスフィルタ62に入力できることが理想的である。しかし、ビーコンフレームを正弦波に変換しようとすると回路規模が大きくなってしまう。そこで、正弦波に変換するのではなく、パルスの幅を長くすることで、正弦波にある程度近似させることを考える。この場合、デューティ比50%のパルス幅に変換することが最もよいのであるが、回路の簡単さから、逆のこぎり波での近似とした。
ピークホールド回路61は、コンデンサに充電された電荷が徐々に放電される回路であるので、図4(A)に示すように、波形は逆のこぎり波となる。逆のこぎり波においてバンドパスフィルタ62の出力を大きくするには、図4(A)に破線で示すように、次のビーコン信号が発生するときに信号レベルが0になる放電時定数が理想的である。
ただし、実際の環境では、種々のノイズが存在する。ビーコンフレームと次のビーコンフレームとの間にノイズが入る。図4(A)の破線の放電時定数の場合、図4(B)に示すように、そのノイズにより、ビーコンフレームによるピークとピークの間にノイズによる逆のこぎり波が生じてしまい、ピークホールド回路61が出力する信号の周波数がずれ、検出感度の低下につながる。
ビーコンフレームによるピークとピークの間にノイズによる逆のこぎり波が生じないようにするためには、次のビーコンフレームが入力される時点における信号レベルが高い方がよい。図4(B)の破線のように、ビーコンフレーム間に生じたノイズが、ビーコンフレームがピークホールドされて生じる信号に埋もれさせることができる可能性が高くなるからである。
そこで、本実施形態では、図4(A)に概念的に示すように、ピークホールド回路61の特性を、次のビーコンフレームによるピークが生じた時点で、0までは信号レベルが低下しない特性となるように、放電時定数を大きくしている。次のビーコンフレームによるピークが生じた時点で、どの程度の信号レベルになるようにピークホールド回路61の特性を設定するかは、実際のノイズの振幅と出現頻度を考慮して検出感度が良好になるように実機にて設定する。
図5は、ピークホールド回路61に、ETCのバースト信号が入力された例である。図3、図4を用いて説明したように、ピークホールド回路61は、102.4msの周期の短パルスの入力信号を、逆のこぎり波に変換する。これに対して、ETCの通信フレームは最長で7ms程度の周期である。図5に示す最初の周期は、最長の周期を示している。このように、最長の周期でETCの通信フレームがピークホールド回路61に入力されても、ピークホールド回路61は、図6に示すように、バースト同士がつながったDC信号に近い信号を出力し、信号が入力されなくなった後は、出力値が漸減していく。
バンドパスフィルタ62には、ピークホールド回路61が出力した信号が入力される。
バンドパスフィルタ62の通過周波数帯域幅は、抽出したい妨害波を選択的に抽出するためには、狭いほうがよい。また、ノイズレベルを下げて検出感度を上げるためにも帯域幅は狭いほうがよい。しかし、帯域を狭くすると時定数が長くなり、妨害波を検出するまでの時間は長くなる。そのため、帯域幅は、DSRCを妨害波として誤判定する可能性と妨害波を判定するまでの時間として許容される時間とを考慮して決定する。
バンドパスフィルタ62が出力する信号は妨害波判定部63に入力される。図7にバンドパスフィルタ62が出力する信号を概念的に示す。バンドパスフィルタ62は9.765625Hzの周波数成分を選択的に通過させるので、バンドパスフィルタ62が出力する信号は、周波数が9.765625Hzの正弦波状の信号となる。
バンドパスフィルタ62が出力した信号が妨害波判定部63に入力される。妨害波判定部63の具体的構成を図8に示す。図8に示すように、妨害波判定部63は、整流回路64、ローパスフィルタ65、基準電圧生成部66、コンパレータ67を備える。
整流回路64は、全波整流回路および半波整流回路、倍電圧整流回路など整流回路または同じ機能を有する回路であればよい。バンドパスフィルタ62が出力した信号は整流回路64により整流される。整流された信号はローパスフィルタ65に入力される。
ローパスフィルタ65は、バンドパスフィルタ62により抽出された無線LANのビーコン周波数に由来する成分を減衰させる必要があるので、9.765625Hzの信号を減衰させる遮断周波数となっている。図9に、妨害波成分の信号が入力された場合に、ローパスフィルタ65が出力する信号を概念的に示す。無線LANのビーコン周波数に由来する成分が除去しきれずに階段状に残っている。無線LANのビーコン周波数に由来する成分をさらに除去するためには、ローパスフィルタ65の時定数は長いほうがよい。ただし、時定数を長くするほど、妨害波を検出するまでの時間は長くなる。ローパスフィルタ65の時定数は、これらを考慮して設定する。そのため、ビーコン周波数に由来する成分はある程度残ることになるが、コンパレータ67にヒステリシスを持たせることで、ばたつきを防いでいる。
基準電圧生成部66は、ローパスフィルタ65が出力した信号と比較する基準電圧を生成する。コンパレータ67は、ローパスフィルタ65が出力した信号の電圧値と基準電圧Vrefとを比較して比較結果を出力する。図10は、図9に示した信号波形と基準電圧Vrefとを比較した図である。妨害波成分が入力されたときのローパスフィルタ65の出力は階段状に上昇するので、基準電圧Vrefを超える。なお、階段状波形だと出力がばたつく可能性があるため、ヒステリシスを付ける。こうすることで、ローパスフィルタ65の時定数をそれほど大きくしないでも、ばたつきがなく、安定した出力ができる。
一方、判定対象の妨害波でない場合には、ローパスフィルタ65を通過する信号の電圧値は高くならない。よって、判定対象の妨害波でない場合には、ローパスフィルタ65を通過する電圧値は基準電圧Vrefを超えない。よって、コンパレータ67が出力する2値信号は、妨害波を受信したか否かの判定結果を表している。
コンパレータ67が出力する2値信号は制御部70に入力される。制御部70は、コンパレータ67から入力された2値信号に基づいて、妨害波を受信したか否かを判定する。そして、妨害波を受信したと判定した場合には、車両の乗員にETCゲート付近では無線LAN装置の通信を行わないように注意喚起する等、予め設定した処置を行う。
なお、コンパレータ67の処理をソフトウェアで実施してもよい。この場合、コンパレータ67の機能を制御部70が備える。よって、ローパスフィルタ65の出力をAD変換して制御部70に入力することになる。制御部70は、このAD変換された値と、予め設定した基準電圧Vref相当のパラメータとを比較する。また、妨害波判定部63は、制御部70に形成してもよい。
[実施形態のまとめ]
以上、説明した本実施形態では、バンドパスフィルタ62が出力した信号の振幅と基準振幅との比較に基づいて、妨害波を受信したか否かを判定するので、復調は不要である。
また、周波数スキャン中に、受信チャネルの周波数と妨害波の周波数が一致しない場合が生じたことにより歯抜けが生じ、妨害波の受信周期に変化が生じたとしても、バンドパスフィルタ62が出力する信号は、大きさがその分小さくなるだけである。図11の下段は、アンテナ10がビーコンフレームを受信しているときのRSSI50を表している。図11の上段はそのRSSI50に対応するバンドパスフィルタ62の出力信号である。図11に示す例では、時刻t1〜t9の各時刻において周波数スキャンを行っており、時刻t1、t5、t6が、受信チャネルの周波数が妨害波の周波数と一致しなかった時刻である。
図11の上段に示すように、これら時刻t1、t5、t6付近でのバンドパスフィルタ62が出力する信号の振幅は、妨害波を受信しなかったことに起因して小さくなっている。しかし、これは、周波数スキャン中にある受信チャネルで妨害波を受信しなかったとしても、バンドパスフィルタ62が出力する信号の振幅が小さくなるだけであることを意味する。これは、バンドパスフィルタ62のフライホイール効果と呼ばれる。
よって、本実施形態では、周波数スキャン中にある受信チャネルで妨害波を受信しなかったとしても、バンドパスフィルタ62の出力の振幅が多少小さくなるだけであり、大きな障害とはならない。その結果、従来と同様の周波数スキャンを実行しながら、周期性のある妨害波を受信したと判定できる。
また、本実施形態では、バンドパスフィルタ62の前段にピークホールド回路61を備えている。このピークホールド回路61がない場合には、バンドパスフィルタ62が出力する電圧値が低くなってしまう。換言すれば、本実施形態では、ピークホールド回路61を備えることで、バンドパスフィルタ62が出力する信号のエネルギー(すなわち振幅)を大きくすることができる。
一方、すでに説明したように、ピークホールド回路61を備えることで、ETCおよびDSRCの信号はDC信号となるので、妨害波検出部60における検出対象ではないETCおよびDSRCの信号を、バンドパスフィルタ62で除去できる。つまり、ピークホールド回路61を備えることで、ピークホールド回路61に入力される前は、ETCの信号の方が無線LANのビーコンフレームよりも信号強度が強いとしても、バンドパスフィルタ62を通過した後では、それらの信号レベルが逆転する。よって、妨害波の誤判定を抑制できる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
第1実施形態では弱い無線LANビーコンを検出可能であるが、誤検出は避けられない。第2実施形態では、第1実施形態の妨害波検出部60に代えて、図12に示す妨害波検出部260を備える。この妨害波検出部260は、ピークホールド回路61の前段にリミッタ増幅回路261を備える。リミッタ増幅回路261は、入力されるRSSI50の上限を一定レベルに制限する回路である。
図13は、ETCの信号と無線LANのビーコンフレームの受信電力の大きさの違いを説明する図(一例)である。図13では、ETCの信号は例えば−30dBmになっているのに対して、無線LANのビーコンフレームの受信電力は例えば−85dBmになっている。なお、−85dBmは最低受信感度よりも低い受信電力である。最低受信感度は、たとえば、−75dBmである。
ETCおよびDSRCの信号は、路側アンテナの直近などでは、図13に示すように−30dBmなどの高い受信電力になることもある。これら、−85dBmおよび−30dBmは一例に過ぎないが、ETCの信号の受信強度と無線LANのビーコンフレームの信号の受信強度に大きな差がある場合も想定される。
ETCの信号と無線LANのビーコンフレームの受信強度の差が大きい場合、ピークホールド回路61にて信号の時間幅を増加させるだけでは、それら2つの信号強度の大小関係を、バンドパスフィルタ62の出力において逆転させることができない恐れがある。
そこで、この第2実施形態のように、リミッタ増幅回路261を備えることが好ましい。リミッタ増幅回路261はリミッタ部の一例である。リミッタ増幅回路261は、入力された信号を、予め設定された上限レベル、すなわちリミット値に制限する。上限レベルは、弱い無線LANのビーコンと強いDSRCのレベル差を揃える観点からは、できるだけ低いことが望ましい。しかし、上限レベルを低くし過ぎると、ノイズ量のばらつきや経年変化、環境雑音により、ノイズフロアレベルのノイズまでクリップしてしまう可能性がある。その場合、リミッタ出力は上限に張り付いたままとなり、すべての信号成分が消失してしまうため、上限レベルは、その少し手前に設定する。
図14は、リミッタ増幅回路261が出力する信号を概念的に示す。図14に示すように、リミッタ増幅回路261を通すことにより、信号強度が大きい信号でも、信号強度が小さい信号と同じ信号強度にすることができる。このように、信号強度が大きい信号を、強度を制限してから、ピークホールド回路61に入力することで、バンドパスフィルタ62から出力する時点では、無線LANのビーコンフレームの強度を、ETCの信号強度よりも大きくできる可能性を高めることができる。その結果、ETCの信号を妨害波であるとして誤判定してしまう可能性をより低減しながらも、妨害波を検出することができる。
また、RSSI50の振幅の時間変動幅が走行中のフェージング等の電界変動により、たまたま102.4msに近い場合、そのRSSI50をそのままバンドパスフィルタ62に入力すると、誤判定につながる恐れがある。しかし、本実施形態のように、リミッタ増幅回路261を備えると、信号強度が揃うので、RSSI50の包絡線波形の周波数がバンドパスフィルタ62の通過周波数帯域に含まれてしまうことを抑制できる。この作用によっても、妨害波の誤検出を抑制できる。
このように、リミッタ増幅回路261は誤判定を防止しつつ、弱い無線LANビーコンを検出可能にできる。
<第3実施形態>
第1、第2実施形態では弱い無線LANビーコンを想定した場合であったが、無線LANビーコンの強度が強すぎると機能を喪失する。第3実施形態では、第2実施形態の妨害波検出部260に代えて、図15に示す妨害波検出部360を備える。この妨害波検出部360は、リミッタ増幅回路261の前段にゲイン切替回路361を備える。また、電波強度判定回路362も備える。
ゲイン切替回路361、電波強度判定回路362には、ともに、受信部40が出力するRSSI50が入力される。電波強度判定回路362は、アンテナ10が受信した受信電波の強度、すなわちRSSI50の大きさを判定する。そして、判定結果に応じて、ゲイン切替回路361が出力するRSSI50のノイズフロアレベルが、リミッタ増幅回路261で制限されないように、ゲイン切替回路361のゲインを切り替える。
具体的には、RSSI50の大きさと予め設定したゲイン切替閾値との比較に基づいて定まるゲインに、ゲイン切替回路361のゲインを切り替える。ゲイン切替閾値は1つ以上である。
たとえば、ゲイン切替閾値が1つであるとすると、ゲイン切替閾値よりも電波強度判定回路362が判定したRSSI50の大きさが小さい場合には、ゲイン切替回路361のゲインを、予め設定した2種類のゲインのうちの大きい側のゲインに切り替える。一方、RSSI50の大きさがゲイン切替閾値以上であれば、ゲイン切替回路361のゲインを、予め設定した2種類のゲインのうちの小さい側のゲインに切り替える。
ゲイン切替回路361は切り替えられたゲインでRSSI50の大きさを変換してリミッタ増幅回路261へ出力する。図16は、ゲイン切替回路361および電波強度判定回路362に入力される妨害波が極めて強い場合のRSSI50を概念的に示す図である。送信機の形態によっては、バーストオフ時にも、たとえば、PAの電源が入っている場合があり、そのような場合は、バーストオフ時にも、極めて弱いノイズが送信されている。例えば、ノイズが1/1万であっても受信電力が例えば−20dBmであれば、−60dBmのノイズが受信されており、リミッタレベルを例えば−70dBmに設定していれば、リミッタがかかりっぱなしであり、これを表している。
第2実施形態では、ETCの信号の受信レベルが高い一方、無線LANのビーコンフレームの受信レベルが最低受信感度付近である場合でも、無線LANのビーコンフレームを検出できるようにするために、リミッタ増幅回路261を設けることを説明した。
リミッタ増幅回路261は、第2実施形態で説明したように、信号強度の上限レベルを制限する目的で用いる。リミッタ増幅回路261で制限する上限レベルは、第2実施形態で説明したように、ビーコンフレームは制限せず、ETCの電波の信号レベルを制限可能なレベルに設定することになる。
ところで、無線LANやDSRCは、送信していない時間においても微弱な電波が漏れていることがある。この漏れ電波の量は、回路方式や品質によって様々である。通常、漏れ電波は微弱であるので問題とはならないが、電波が強い場合はそれに比例して漏れ電波も強くなるため、漏れ電波でリミッタ増幅回路が上側に張り付いてしまい、機能しなくなる。このことから、リミッタ増幅回路261に入力する信号レベルを調整することが好ましい。そこで、第3実施形態では、電波強度判定回路362とゲイン切替回路361を設けているのである。
単に、ETCの信号レベルをより制限するだけであれば、リミッタ増幅回路261で制限する上限レベルは低い方が好ましい。しかし、上限レベルを低くしすぎると、図16に示すような、ノイズフロアレベルがリミット値よりも高いビーコンフレームをそのままリミッタ増幅回路261に入力すると、ノイズフロアレベルがリミッタ増幅回路261で制限されてしまい、図17に示すように、リミッタ増幅回路261の出力は一定値になってしまう恐れがある。
そこで電波強度判定回路362は、図16に示すように、強い電波の信号が入力された場合には、RSSI50とゲイン切替閾値との比較結果に基づいて、ゲイン切替回路361のゲインを低くする。これにより、図16に示すように、強い電波のRSSI50がゲイン切替回路361に入力された場合には、ゲイン切替回路361は、低いゲインをRSSI50に乗じることになる。これにより、ゲイン切替回路361は、強い電波のRSSI50が入力されても、図18に示すように、一定値とはならないRSSI50を出力する。
この第3実施形態では、電波強度判定回路362とゲイン切替回路361とを備えることで、電波が強く、かつ、バーストオフ時のノイズレベルが高い信号を受信しても、リミッタ増幅回路261に、一定値とはならないRSSI50を入力することができる。よって、リミッタ増幅回路261における上限レベルを固定しつつも、リミッタ増幅回路261の出力を、図14に示したように、ETCの信号を制限しつつ、パルスが存在する出力とすることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
<変形例1>
たとえば、第3実施形態では、電波強度判定回路362が判定した電波強度に応じたゲインに切り替えられたゲイン切替回路361で大きさを変換したRSSI50をリミッタ増幅回路261に入力していた。しかし、リミッタ増幅回路261の上限レベルを切替可能にし、その上限レベルを、電波強度判定回路362が判定した電波強度に応じて、ノイズフロアレベルを制限しないレベルに切り替えてもよい。
<変形例2>
前述の実施形態では、信号幅増加部としてピークホールド回路61を備えていたが、信号幅増加部の例は、ピークホールド回路61に限られない。たとえば、ワンショットマルチバイブレータをピークホールド回路61の代わりに用いてもよい。ワンショットマルチバイブレータを用いる場合、ワンショットマルチバイブレータは、予め設定した期間、信号を出力する。このようにしても、ビーコンフレームの時間幅を増加させて出力することができる。
また、ピークホールド回路61に代えて、ADコンバータとデジタル処理部を備え、ADコンバータの出力値に基づいて、デジタル処理部は、一定値以上の信号が入力されたと判断した場合に、予め設定した期間、所定の大きさの信号を出力するようにしてもよい。
1:車載機 2:本体ケース 10:アンテナ 20:送受切替スイッチ 30:送信部 40:受信部 50:RSSI 52:信号線 60:妨害波検出部 61:ピークホールド回路 62:バンドパスフィルタ 63:妨害波判定部 64:整流回路 65:ローパスフィルタ 66:基準電圧生成部 67:コンパレータ 70:制御部 260:妨害波検出部 261:リミッタ増幅回路 360:妨害波検出部 361:ゲイン切替回路 362:電波強度判定回路

Claims (4)

  1. RSSIを備えた無線受信機であって、
    前記RSSIから出力される周期性のある妨害波の周期に対応した通過周波数帯域の成分を通過させるバンドパスフィルタ(62)と、
    前記バンドパスフィルタを通過した信号の振幅と基準振幅との比較に基づいて、前記妨害波を受信したか否かを判定する妨害波判定部(63)と、
    前記バンドパスフィルタよりも上流側の信号経路に配置され、信号の時間幅を増加させて前記バンドパスフィルタに入力する信号幅増加部(61)とを備え、
    前記信号幅増加部は、入力された信号が前記妨害波判定部の判定対象となっている前記妨害波である場合に、入力された信号を、周期は維持しつつ、時間幅を増加させる特性である無線受信機。
  2. 請求項1において、
    前記信号幅増加部の前段に、前記信号幅増加部に出力する信号の上限レベルを、DSRCの電波の信号レベルを制限可能なレベルであり、前記妨害波は制限しない、予め設定されたレベルに制限するリミッタ部(261)を備える無線受信機。
  3. 請求項2において、
    受信電波の強度を判定する電波強度判定回路(362)と、
    前記電波強度判定回路が判定した電波強度の強度に基づいて、ノイズフロアレベルが前記リミッタ部で制限されないように、前記リミッタ部へ入力する信号のゲインを切り替えるゲイン切替回路(361)とを備える無線受信機。
  4. 請求項2において、
    受信電波の強度を判定する電波強度判定回路(362)を備え、
    前記リミッタ部は、前記電波強度判定回路が判定した受信電波の強度に基づいて、前記上限レベルを、ノイズフロアレベルを制限しないレベルとする無線受信機。
JP2017196293A 2017-10-06 2017-10-06 無線受信機 Active JP6926918B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017196293A JP6926918B2 (ja) 2017-10-06 2017-10-06 無線受信機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017196293A JP6926918B2 (ja) 2017-10-06 2017-10-06 無線受信機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019071533A JP2019071533A (ja) 2019-05-09
JP6926918B2 true JP6926918B2 (ja) 2021-08-25

Family

ID=66441940

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017196293A Active JP6926918B2 (ja) 2017-10-06 2017-10-06 無線受信機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6926918B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114978376B (zh) * 2022-05-05 2024-10-08 中国电信股份有限公司 一种信道干扰检测方法、装置及电子设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019071533A (ja) 2019-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7616554B2 (en) Controller and transmission and reception method for radio communications in a transceiver for radio communications
US9198062B2 (en) Method of detecting a loss of service availability, in particular a jamming transmitter and/or an out of service situation, affecting a communication user equipment, user equipment and evaluation unit with interfaces to the user equipment
US8238497B2 (en) Device and method for reducing interference in received communication signals
JP2005512373A (ja) 安全性の高い接近トークンを所有するユーザに安全にアクセスする方法
CN101151808B (zh) 衰减装置及方法、信号接收装置
WO2006026029A9 (en) Radar protection device for wireless networks
EP1959575A2 (en) FM receiver
US20230032217A1 (en) Preamble Signal for Wakeup Communication in a Wireless Communication System
JP2885267B2 (ja) デジタル変調信号受信機
JP6926918B2 (ja) 無線受信機
CN110764077A (zh) 自适应微波频率控制的动作侦测方法及相关装置
JP6365496B2 (ja) 無線通信システム
JP2010171881A (ja) 通信装置
US10873353B2 (en) Signal processing device for a communication system usable in particular in a battery system
JP7164377B2 (ja) 無線機
JP2005171720A (ja) パッシブキーレスエントリー装置
JP4628992B2 (ja) 無線送受信機
JP2011097389A (ja) 通信装置、および通信制御方法
US5894593A (en) Method and apparatus for enhancing the detection of the presence of an FM signal using a coded pattern
JP4711640B2 (ja) 受信装置及び受信方法
CN108882351B (zh) 无线通信的增益调整方法
Leferink et al. Vulnerability of wireless systems to (Intentional) EMI Tutorial: Tutorial ‘Wireless’, WE-PM-1
KR20050033908A (ko) 초광대역 전송 시스템의 수신신호 전력 제어 방법
JP4328611B2 (ja) スペクトラム拡散通信装置
US20090124228A1 (en) Intermodulation disturbance detecting unit

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200909

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210719

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6926918

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250