JP6923424B2 - 食器整理装置および食器の整理方法 - Google Patents

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本発明は、食器洗浄システムに用いられる食器整理装置および食器の整理方法に関するものである。
従来から、食器洗浄システムに連接し、洗浄され搬送されてきた食器を積み重ねて整理し、所定枚数積み重ねられた食器を取出し可能とする食器整理装置として下記のものが知られている。
特開2007−246267号公報 実用新案登録第3074587号公報
特許文献1に示される食器整理装置(食器積重ね装置)は、待機位置に停止した食器を持ち上げ搬送する持ち上げ搬送手段と、この持ち上げ搬送手段から食器を受け取り、複数の食器を積み重ね状態に支持する支持部と、を備える。持ち上げ搬送手段は回動中心軸線(X)を中心として第1駆動手段および第2駆動手段により往復回動し、順次待機位置を通過して食器を持ち上げ搬送して、食器は支持部と第1爪部に支持されて積重ねられていく。
支持部に設定数の食器が積重ねられると、持ち上げ搬送手段は回動中心軸線(X)を中心として第3駆動手段により上方に回動して設定数の積重ね状態の食器を押し上げ、支持部と第2爪部で支持するものである。
特許文献2に示される食器整理装置は、前進および後退する食器押出板を有するスタッカーを備え、スタッカーの前進後退を繰り返すことにより、待機位置に移送された起立姿勢の食器を所定枚数になるまで重ね合わせて(積み重ねて)第1整理爪に保持させ、その後、スタッカーの前進動作により所定枚数の重ね合わされた食器を押出して第2整理爪に保持させるものである。
しかしながら、特許文献1に示される食器整理装置においては、持ち上げ搬送手段が、回動中心軸線(X)を中心として第1駆動手段により上方に回動して設定数に達した積重ね状態の食器を押し上げ、支持部と第2爪部で支持させる動作中においては、待機位置に停止した食器を持ち上げ搬送して支持部に順次積み重ねる動作を同時並行的に行うことができない。すなわち積重ね状態の食器を押し上げ、支持部と第2爪部で支持させる動作に要する時間は、支持部に順次積み重ねる動作を実行できずロスタイムとなる。
つまり、食器洗浄装置側において、例えば設定数に達した積重ね状態の食器を押し上げる動作中において洗浄装置のコンベアを一時停止等の制御を行い、食器整理装置側に搬送される後続の食器を一時的に制限すること、又は食器洗浄装置のコンベアに載置して搬送する際、設定数ごとの食器間に間隔を空け、この食器の無い間隔に相当する搬送時間内に、積み重ね状態の食器を押し上げる動作を行うことが必要となる。
したがって、食器洗浄装置側においては食器整理装置とのマッチングをとるための制御、煩雑な作業が必要であり、かつ単位時間当たりの食器の洗浄処理数が下がり洗浄効率が低下する課題がある。
また、食器整理装置としても単位時間当たりに積み重ねる食器の処理数が少なくなり、整理動作の効率が低下する課題がある。
また、特許文献2に示される食器整理装置においては、スタッカーが、待機位置に移送された起立姿勢の食器を所定枚数になるまで重ね合わせて第1整理爪に保持させる機能と、所定枚数の重ね合わされた食器を押出して第2整理爪に保持させる機能との2つの機能を合わせ持つことになる。
この2つの機能を同時並行的ではなく、時系列的に実行せざるを得ず、前記特許文献1に記載の食器整理装置と同様な課題を有している。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、効率良く食器を積み重ねて整理し取り出すことができる食器整理装置および食器の整理方法を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の食器整理装置は、搬送手段により搬送されてきた個々の食器を積み重ねて整理し、所定枚数積み重ねられた食器を取出し可能とする食器整理装置であって、搬送手段により搬送されてきた食器を受入れる下段の受入れ位置と、前記受入れ位置よりも食器の移送方向下流側にあって食器を積み重ねて整理する中段の整理位置と、前記整理位置よりも食器の移送方向下流側にあって積み重ねた食器を取り出す上段の取出し位置の各々の位置に亘って食器を保持、移送をガイドするホルダーと、前記受入れ位置に受入れた食器を前記整理位置に押出す押し板を有したスタッカーと、前記整理位置に整理された食器が所定枚数になったとき、前記所定枚数の食器ごと前記整理位置より前記取出し位置に押出す押出爪と、前記整理位置に食器を保持する第1保持爪と、前記取出し位置に食器を保持する第2保持爪と、前記押し板および押出爪を往復動させる各々の駆動手段と、を備え、前記押し板は、前記受入れ位置よりも移送方向上流側の退避位置と、前記整理位置まで食器を押出した進出位置との間で往復動し、前記押出爪は、前記整理位置と前記取出し位置との間で往復動し、前記押し板と前記押出爪の各々は同時並行的に往復動を可能とし、前記押出爪が往復動中であっても、前記受け入れ位置に食器を受け入れて前記押し板により前記整理位置に押し出して連続的に積み重ねて整理することができるようにしたことを特徴とする。
また、本発明の食器の整理方法は、搬送手段により搬送されてきた個々の食器を積み重ねて整理し、所定枚数積み重ねられた食器を取出し可能とする食器の整理方法であって、搬送手段により搬送されてきた食器を受入れる下段の受入れ位置と、前記受入れ位置よりも食器の移送方向下流側にあって食器を積み重ねて整理する中段の整理位置と、前記整理位置よりも食器の移送方向下流側にあって積み重ねた食器を取り出す上段の取出し位置の各々の位置に亘って食器を保持、移送をガイドするホルダーと、前記受入れ位置に受入れた食器を前記整理位置に押し出して順次積重ねる整理機構と、前記整理機構によって前記整理位置に積重ねられた食器が所定枚数になったとき、前記所定枚数の食器ごと前記整理位置より前記取出し位置に押出す押上げ機構と、前記整理位置に食器を保持する第1の保持手段と、前記取出し位置に食器を保持する第2の保持手段と、を備え、前記整理機構と押上げ機構を各々独立して、かつ同時並行的に駆動可能とし、前記押上げ機構が駆動中であっても整理機構を連続的に駆動して、前記受け入れ位置に食器を受け入れつつ、前記受け入れ位置に受け入れた食器を前記整理位置に押し出すことを特徴とする。
本発明の食器整理装置および食器の整理方法によれば、効率良く食器を積み重ねて整理し取り出すことができる。
本発明の一実施形態に係る食器洗浄システムの全体構成図。 同食器洗浄システムにおける各構成要素のブロック図。 同食器洗浄システムに適用した本発明の一実施形態に係る食器整理装置の側面図。 同食器整理装置を移送方向前方から見た斜視図であり、(a)は食器整理装置のスタッカーの押し板が退避位置にある状態を示す図、(b)は押し板が進出位置にある状態を示す図。 (a)(b)は同食器整理装置のホルダーおよびスタッカー部分の側断面図であり、それぞれ図4(a)(b)に対応した図。 同食器整理装置における押出爪を移動させるための構成を斜め上方から見た斜視図。 同食器整理装置における押出爪を駆動する駆動手段を斜め移送方向前方から見た斜視図。 同食器整理装置の動作のフローチャート。 同食器整理装置における押し板を駆動する駆動手段の側面図であり、(a)は押し板が退避位置にある状態を示す図、(b)は押し板が進出位置にある状態を示す図。 (a)(b)は、押出爪を駆動する駆動手段により押出爪が定位置から取出し位置に向けて移動する途上の状態を示す側断面図。 同食器整理装置における食器の整理動作および押上げ動作を時系列に示す側面図。 同上の食器の整理動作および押上げ動作における押し板と押出爪の動作を時系列に示す側面図。
本発明の請求項1に記載の発明は、搬送手段により搬送されてきた個々の食器を積み重ねて整理し、所定枚数積み重ねられた食器を取出し可能とする食器整理装置であって、搬送手段により搬送されてきた食器を受入れる下段の受入れ位置と、前記受入れ位置よりも食器の移送方向下流側にあって食器を積み重ねて整理する中段の整理位置と、前記整理位置よりも食器の移送方向下流側にあって積み重ねた食器を取り出す上段の取出し位置の各々の位置に亘って食器を保持、移送をガイドするホルダーと、前記受入れ位置に受入れた食器を前記整理位置に押出す押し板を有したスタッカーと、前記整理位置に整理された食器が所定枚数になったとき、前記所定枚数の食器ごと前記整理位置より前記取出し位置に押出す押出爪と、前記整理位置に食器を保持する第1保持爪と、前記取出し位置に食器を保持する第2保持爪と、前記押し板および押出爪を往復動させる各々の駆動手段と、を備え、前記押し板は、前記受入れ位置よりも移送方向上流側の退避位置と、前記整理位置まで食器を押出した進出位置との間で往復動し、前記押出爪は、前記整理位置と前記取出し位置との間で往復動し、前記押し板と前記押出爪の各々は同時並行的に往復動を可能とし、前記押出爪が往復動中であっても、前記受け入れ位置に食器を受け入れて前記押し板により前記整理位置に押し出して連続的に積み重ねて整理することができるようにしたことを特徴とする食器整理装置としたものである。
これにより、食器を積み重ねて整理する動作と、所定枚数になった食器を押出す動作とを同時並行的に行い、食器の押出し動作中でも食器の整理動作を継続して行うことができるので、搬送手段により連続して搬送されてくる食器を受け入れ、連続して食器を積み重ねて整理し、所定枚数の食器を取出すことができる。したがって、効率良く食器を積み重ねて整理し取り出すことができる。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、押出爪は、積み重ねた食器を取出し位置に押出した後の復路において、整理位置に食器があってその食器と干渉したとき退避できるように構成されていることを特徴とする食器整理装置としたものである。
これにより、押出爪が戻るときに、搬送されてくる後続の食器がすでに整理位置で積み重ねられていても、押出爪は整理位置側へと戻ることができる。
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、ホルダーは、食器の移送方向に直交する断面視で底面と、両側面と、底面と両側面との間にあって食器を主として保持する傾斜面とを有し、第1保持爪および第2保持爪の各々は、前記ホルダーの底面と両側面に設けられ、押出爪は、前記ホルダーの傾斜面および両側面の各開口にスライド移動自在に設けられていることを特徴とする食器整理装置としたものである。
これにより、整理位置および取出し位置において食器を確実に保持するとともに、押出爪により所定枚数となった食器を押出す際にも安定した姿勢で確実に取出し位置へと押出すことができる。
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、搬送手段により搬送されてきた食器を検出するセンサーを備え、前記センサーにより検知された信号を、前記押出爪による押出し動作のタイミングの基準とすることを特徴とする食器整理装置としたものである。
これにより、食器の枚数をカウントするとともに、押出しのタイミングの基準とすることができ、押出爪による押出し動作のタイミングが的確なものとなる。
本発明の請求項5に記載の発明は、搬送手段により搬送されてきた個々の食器を積み重ねて整理し、所定枚数積み重ねられた食器を取出し可能とする食器の整理方法であって、搬送手段により搬送されてきた食器を受入れる下段の受入れ位置と、前記受入れ位置よりも食器の移送方向下流側にあって食器を積み重ねて整理する中段の整理位置と、前記整理位置よりも食器の移送方向下流側にあって積み重ねた食器を取り出す上段の取出し位置の各々の位置に亘って食器を保持、移送をガイドするホルダーと、前記受入れ位置に受入れた食器を前記整理位置に押し出して順次積重ねる整理機構と、前記整理機構によって前記整理位置に積重ねられた食器が所定枚数になったとき、前記所定枚数の食器ごと前記整理位置より前記取出し位置に押出す押上げ機構と、前記整理位置に食器を保持する第1の保持手段と、前記取出し位置に食器を保持する第2の保持手段と、を備え、前記整理機構と押上げ機構を各々独立して、かつ同時並行的に駆動可能とし、前記押上げ機構が駆動中であっても整理機構を連続的に駆動して、前記受け入れ位置に食器を受け入れつつ、前記受け入れ位置に受け入れた食器を前記整理位置に押し出すことを特徴とする食器の整理方法としたものである。
これにより、次々と搬送されてくる食器を整理位置へと押出しながら、食器を取出し位置へと押出すことができるので、搬送手段により連続して搬送されてくる食器を受け入れ、連続して食器を積み重ねて整理し、所定枚数の食器を取出すことができる。したがって、効率良く食器を積み重ねて整理し取り出すことができる。
以下、本発明の一実施形態である食器整理装置が搭載された食器洗浄システムについて図1〜図12を参照しながら説明する。
(食器洗浄システムの概略)
先ず、本発明の一実施形態に係る食器整理装置が適用された食器洗浄システムおよびその運転方法の概略について図1、図2を参照しながら説明する。図1は、食器洗浄システム100の全体構成を示す。食器洗浄システム100は、主として学校給食、レストラン等において使用され回収された多数の食器が搬入され、搬入された食器を洗浄し、洗浄後の食器を積み重ねて整理して取出し可能とするものである。
食器洗浄システム100は、主な構成要素として、食器Wに付着した汚れ成分に水分を与えて湿潤させる浸漬装置200と、浸漬工程を終えた食器Wの積み重ねられた状態の食器列WRから一つずつ食器Wを分離し、反転する分離反転装置600と、食器Wの表裏面に洗浄水を噴射して洗浄を行う洗浄装置800と、洗浄され搬送されてきた食器Wを積み重ねて整理し、取出し可能とする食器整理装置900を備える。
(浸漬装置)
浸漬装置200は、洗浄水を噴出する浸漬水供給手段220と、搬入された食器列WRを搬送するチェーンコンベアを有した搬送手段201とを備える。浸漬装置200には、食器Wがその開口面側となる表面側を上向きにして積み重ねられた状態の食器列WRが作業者によって搬送手段201に載置され、搬送手段201により浸漬装置200内に搬送され、食器列WRの上方から浸漬水供給手段220により噴出される洗浄水が、食器列WRの上方に位置する食器Wに貯水され、また、貯水された洗浄水が下方に位置する食器Wの外周縁に順次流下し、各々の食器W間に貯水する。これによって、食器Wに付着した汚れ成分に水分を与えて湿潤させる。また、食器列は搬送手段201により、次工程の分離反転装置600に間欠搬送される。
(分離反転装置)
分離反転装置600は、搬送手段201により搬送されてきた食器列WRを受取り上昇させる昇降手段400と、食器列WRの最上端に位置する食器Wを一つずつ掴んで分離する分離手段500と、分離手段500から受け取った食器Wを回転させ食器Wの表裏面を反転させる反転手段700と、を備える。
昇降手段400は、モータ(駆動源)402を備え、食器列WRの最上端にある食器Wを分離手段500により掴み可能な高さ位置まで食器列を上昇させる。分離手段500は、1枚の食器Wを掴んで食器列WRから分離させる掴みチャックを有するアームユニット501を備える。このアームユニット501は、反転手段700の回転ドラムユニット701と同一軸廻りに所定角度範囲で往復回転動し、食器Wを保持した状態で所定角度だけ回転したところで食器Wを回転ドラムユニット701内に重力落下させて収納する。
反転手段700は、分離手段500から食器Wを受け取り回転させる回転ドラムユニット701で表面側が上向きの食器Wの表裏面を反転させ、反転後の食器Wを次の洗浄装置800側に放出する。
分離手段500および反転手段700は、共通の駆動源で互いに同期して運転される。また、昇降手段400は、食器列の最上端にある食器Wを分離手段500により掴み可能な高さ位置まで食器列WRが上昇されたことを検知する食器センサー410(図2参照)を備える。
前記分離、反転、洗浄装置800側へと放出する一連の食器Wの移送動作は、作業者の手を煩わせることなく、自動で行われる。
(洗浄装置)
洗浄装置800は、洗浄水を噴出する洗浄水供給手段810と、搬入された食器Wを搬送する搬送手段801とを備えている。反転手段700から放出され搬送手段801に搬入された表面側が下向きの食器Wに対して、個々に洗浄水を噴出して洗浄する。
(食器整理装置)
食器整理装置900は、洗浄装置800の搬送手段801により搬送されてきた食器Wを受入れ、保持し、かつ食器Wの移送をガイドするホルダー911と、食器Wを1枚ずつ整理位置に押出す押し板922を有したスタッカー921と、整理位置に所定枚数積み重ねられた食器Wを取出し可能な取出し位置に押出す押出爪941とを備える。さらに、食器整理装置900は、食器Wを整理位置に保持する第1保持爪(第1の保持手段)916と、食器Wを取出し位置に保持する第2保持爪(第2の保持手段)917とを備える。また、洗浄装置800の搬送手段801により搬送されてきた食器Wを検出する食器センサー901を備える。
押し板922は押し板の駆動手段930により駆動され、押出爪941は押出爪の駆動手段950により駆動される。取出し位置に保持された所定枚数の積み重ねられた食器Wは、作業者によって任意に取り出される。食器整理装置900の構成、動作等の詳細については後述する。
(制御装置)
さらに、食器洗浄システム100の各構成要素、および全体を制御する制御装置1000を備える。ここに、分離手段500は、チャック用のアームユニット501を駆動するアーム回動機構520を備え、反転手段700は、回転ドラムユニット701を駆動するドラム駆動部705を備える。
制御装置1000は、食器センサー410および食器センサー901により検知した信号入力に基づいて所定のタイミングで昇降手段400、食器整理装置900その他を制御する。アーム回動機構520およびドラム駆動部705は、共通の駆動源とし互いに同期して運転されればよい。
なお、制御装置1000は、食器Wの受渡しが円滑かつ能率的に行われるように、食器洗浄システム100の浸漬装置200−昇降手段400−分離手段500−反転手段700−洗浄装置800−食器整理装置900から成る一連のプロセスを所定のシーケンスで連携して自動制御することが望ましい。
(食器整理装置の構成)
次に、本発明の一実施形態である食器整理装置900の構成について、図1、図3〜図7を参照しながら説明する。
先ず、食器整理装置900の基本的な構成について、図1および図3を参照しながら説明する。食器整理装置900に備えられたホルダー911は、洗浄装置800の搬送手段801により搬送されてきた食器Wを受入れるものであり、所定の食器受入れ位置に食器Wを受入れる。食器Wは、その開口面が下向きの状態で搬送手段801により1枚ずつ搬送される。
搬送手段801の終端付近には、ホルダー911に食器Wを受渡すための食器シュート902と、食器シュート902の上方に設けられた食器押さえ903とが備えられている。食器シュート902は、食器Wを伏せた状態で開口面の縁部を滑らせる。
食器押さえ903は、一端を固定側に支持され他端が揺動自在に設けられ、食器Wの裏面側つまり糸尻側と摺動させることにより、食器の跳ねを防止し、食器の滑りスピードを抑制する。食器シュート902の側面には食器Wをホルダー911に向けて滑り落ちるようにガイド(図示なし)が設けられている。食器センサー901は、食器シュート902上を滑り落ちる食器Wを検知するもので、例えば非接触式の光電センサーまたは接触式のリミットスイッチが用いられる。
食器整理装置900に備えられたスタッカー921の押し板922は、押し板の駆動手段930により駆動されて、ホルダー911の食器受入れ位置に受入れた食器Wを1枚ずつ所定の整理位置に押出す。スタッカー921と押し板の駆動手段930は、受け入れた食器を1枚ずつ整理位置に押出し、複数の食器Wを積み重ねて整理するための整理機構920を構成している。
第1の保持手段である第1保持爪916は、食器Wを整理位置に保持するものであり、食器Wが整理位置に保持されることで、ホルダー911の食器受入れ位置に食器Wを連続的に受入れ可能とすることができる。
食器整理装置900に備えられた押出爪941は、押出爪の駆動手段950により駆動され、整理位置に所定枚数積み重ねられた食器Wを取出し可能な所定の取出し位置に押出すものである。押出爪の駆動手段950は、食器センサー901の検知信号入力による食器Wが所定枚数積み重ねられたことの確認に基づいて動作する。押出爪941と押出爪の駆動手段950とは、整理機構920により所定枚数積み重ねて整理された食器Wを食器取出し位置に押出す押上げ機構940を構成している。
第2の保持手段である第2保持爪917は、食器Wを取出し位置に保持するものである。
(ホルダーの構成)
先ず、図3、図4および図5を参照しながらホルダー911の構成を説明する。ホルダー911は、食器Wの移送方向下流側が斜め上方に向かう姿勢で配置され、食器Wを起立姿勢の状態で保持する。
ホルダー911は、搬送され滑り落ちてくる食器Wを受入れる下段の受入れ位置P1と、下段の受入れ位置P1に受け入れた食器Wがその位置よりも移送方向下流側で食器Wを複数枚積み重ねて整理される中段の整理位置P2と、中段の整理位置P2に複数枚積み重ねられた食器Wがその位置よりも移送方向下流側となる斜め上方に押出される上段の食器の取出し位置P3の各々の位置に亘って食器Wの保持、移送をガイドする。
ホルダー911は、食器Wの移送方向に直交する方向の断面視で略U字状に形成した金属又は樹脂板で成り、底面911aと、対向する左右の両側面911bと、底面911aと両側面911bとの間にあって食器Wを主として保持する傾斜面911cとを有している。これらの各面は、食器Wが押出し移送される移送面となり、傾斜面911cには、食器Wの摺動抵抗を減らすための滑り部材としての樹脂プレートが接合されている。
ホルダー911の両側面911bには、それを上方に延長するようにカバー913が設けられており、このカバー913の対向面をも含めて両側面911bと言う。また、ホルダー911の各面により囲まれた領域をホルダー空間と言う。
第1保持爪916および第2保持爪917は、ホルダー911のカバー913を含めた両側面911bおよび底面911aからホルダー空間に臨んでバネ機構により移送面に対して出没自在に設けられている。第1保持爪916および第2保持爪917は、それぞれホルダー911の底面911aに直交する面上の下位置と左右位置とに設けられている。これにより、積み重ねられる食器Wは、食器Wの表面(開口面)をホルダー911の底面911aに直角となる姿勢で保持され、食器Wを整然と整理できる。
第1保持爪916は、押し板922により繰り返して整理位置P2に押出された複数枚の食器Wを積み重ね保持する。第2保持爪917は、第1保持爪916よりも移送方向に所定距離だけ下流側位置に第1保持爪916と同等の構成で設けられている。この所定距離は、押出爪941の押出しストロークよりも短いものとされている。
第2保持爪917は、第1保持爪916に積み重ね保持された複数枚の食器Wが押出爪941により取出し位置P3に押出された後、それらの食器Wを保持する。第1保持爪916および第2保持爪917は、いずれも積み重ねられた食器の最後尾にある食器Wの表面(開口面)の縁部の下部および左右側部の3個所で保持する。このため、食器Wの保持は安定したものとなる。
なお、カバー913には、ホルダー911に滑り落ちる食器Wの飛び跳ねを防ぐ食器押さえ914、およびホルダー911上に積み重ねて整理される食器Wの浮き上がりを防ぐバネ機構を有した食器押さえ915が、ホルダー空間の上方の左右側に配置されるように設けられている(図3参照)。
(スタッカーの構成)
次に、同じく図4および図5を参照しながらスタッカー921の構成を説明する。スタッカー921の押し板922は、ホルダー911の下段の受入れ位置P1付近にホルダー911の底面911aと平行に移動可能に設けられ、押し板の駆動手段930により駆動されるレバー923の先端に設けられる。このレバー923を駆動する押し板の駆動手段930については後述する。
押し板922は、食器Wの受入れ位置P1よりも移送方向上流側の退避位置と、食器Wを整理位置P2まで押出した進出位置との間で往復動する。押し板922は、その往復動によりホルダー911の下段の受け入れ位置P1に受入れた食器Wを1枚ずつ中段の整理位置P2に押出す。ここに、食器Wは、食器の裏面つまり糸尻側が押出し方向の前方に向いた状態であり、押し板922は、食器Wの表面側の縁部を押す。
スタッカー921の押し板922を駆動する押し板の駆動手段930について、図9を参照しながら説明する。押し板の駆動手段930は、駆動モータ931を駆動源とし、それにより回転駆動されるカム板932、カム板932に倣うカムレバー933、およびカムレバー933の先端に回転自在に連結されたロッド934から成るカム機構を備える。
カムレバー933は、そのカムレバーの基端935が回転自在に支持され、スプリング936によりカム板932に倣い、かつ押し板922を退避位置に戻す方向に付勢されている。ロッド934の先端にはレバー923が回転自在に連結され、レバー923には押し板922が固定されている。駆動モータ931は、制御装置1000により所定の速度で連続運転制御される。
(押出爪の構成)
次に、図4、図6および図7を参照しながら押出爪941の構成を説明する。押出爪941は、ホルダー911の両側面911bおよび傾斜面911cのスリット状の開口912からホルダー空間に臨んでバネ機構により移送面に対して出没自在に設けられている。押出爪941は、本実施形態においては、ホルダー911のカバー913を含めた両側面911bにある押出爪942a,942bと、ホルダー911の傾斜面911cにある押出爪942c,942dとを備え、これらを総称して押出爪941と言う。押出爪941は、ホルダー911の底面911aに直交する面上の左右位置の上下に位置するように構成される(本実施形態では計4個)。
押出爪941は、整理位置P2に整理された食器Wが所定枚数になったとき、所定枚数の食器Wごと整理位置P2よりも上段の食器Wの取出し位置P3に押出す。このとき、押出爪941は、積み重ねられた食器Wの移送方向の上流側となる最後尾にある食器Wの表面側の縁部の左右位置のそれぞれで上下の位置、つまり4個所を押す。このため、食器Wの押出し動作は安定したものとなる。
押出爪941は、押出爪の駆動手段950により往復動されるスライダー944に設けられている。押出爪941と駆動手段950とは、押上げ機構940を構成している。スライダー944を駆動する駆動手段950については後述する。
押出爪941は、第1保持爪916および第2保持爪917と同等の三角形状とされ、所定枚数の食器Wごと取出し位置P3に押出すために、第1保持爪916と同等位置の待機位置と、第2保持爪917による食器Wの保持位置よりも移動方向下流側となる前進位置と、の間で往復動される。押出爪941は、押し板922の往復動と干渉を起こすことなく往復動可能に構成されている。
本実施形態では、押し板922は、その往復動時に押出爪941および第1保持爪916と干渉しない形状とされている。また、押出爪941は、取出し位置に食器Wを押出した後の復路において、押出し動作中に整理位置P2に受入れた搬送されてくる後続の食器Wがあって、その食器Wと干渉したとき、押出爪941の三角形状およびバネ機構により退避できるように構成されている。
なお、押し板922により食器Wを整理位置P2に押出すときに、食器Wが待機位置にある押出爪941に当るが、押出爪941は、その三角形状およびバネ機構により退避する。
押出爪941すなわち、押出爪942a,942b,942c,942dは、カバー913内にホルダー911の底面911aに平行に配置されるレール943に案内され移動可能なスライダー944のアーム945a,945bにバネ機構を介して取付けられている。この構成により、押出爪941は一体となってホルダー911の底面911aと平行にスライド移動自在となる。
押出爪941を駆動する押出爪の駆動手段950について説明する。押出爪の駆動手段950は、駆動モータ951を駆動源とし、それにより回転駆動されるリンク板952、リンク板952と一体のセンサー用板953、およびリンク板952の先端に回転自在に連結されたリンクバー954から成るリンク機構を備える。
リンクバー954は、その先端にスライダー944が回転自在に連結され、スライダー944にアーム945a,945bを介して押出爪941、すなわち押出爪942a,942b,942c,942dが取付けられている。
センサー用板953は、リンク板952の回転位置を、光学式又は接触式の位置検出センサー955により検出するためのものである。位置検出センサー955の検出信号は、押出爪941が待機位置に戻ったことの基準信号となり、その信号に基づいて駆動モータ951は動作する。駆動モータ951は、制御装置1000への食器センサー901および位置検出センサー955からの信号入力に基づいて間欠的に運転制御される。
(食器整理装置の運転動作)
次に、本発明の一実施形態である食器整理装置900の運転動作について、図8〜図12を参照しながら説明する。
(運転動作の概略)
本実施形態の制御装置1000による、浸漬装置200、分離反転装置600における昇降手段400、分離手段500および反転手段700、洗浄装置800の動作の詳細はここでは省き、食器整理装置900の動作について説明する。
図8は、食器整理装置900の運転方法に係る手順を示す。食器整理装置900のホルダー911には、洗浄装置800により本洗浄された下向きの食器Wが1枚ずつ搬入される。スタッカー921の押し板922は、ホルダー911に受入れた食器Wを1枚ずつ整理位置P2へ押出す(S31)。押し板922は押し板の駆動手段930により所定周期で連続して往復動されており、整理位置P2への押出し動作は繰り返される。
この所定周期は、食器Wが洗浄装置800から搬送されてくる周期と同じ、もしくは少し短くしておけば、効率良く食器Wを1枚ずつ整理のために押出すことができる。押し板922の往復動の所定周期は、例えば略1秒としており、食器Wが洗浄装置800から搬送されてくる周期は例えば略1.5秒としている。食器Wは、この周期分の間隔をおいて連続して次々と搬送されてくる。
食器センサー901による食器のカウントが所定枚数になったとき(S32でYes)、押出爪941が押出爪の駆動手段950により1往復だけ往復動され、所定枚数積み重ねられた食器Wをホルダー911の取出し位置に押出す(S33)。押出爪941の往復動にかかる動作時間は、例えば略3秒としている。
次いで、取出し位置の所定枚数の食器Wは作業者により取り出される(S34)。
このようにして、次々と洗浄装置800から搬送されてくる食器Wの受入れ位置P1への受入れ、および押し板922による整理位置P2への食器Wを押出す整理動作は、食器Wが所定枚数になったときに間欠的に行われる押出爪941による食器の取出し位置P3へ押出す押上げ動作中にも連続的に行われる。
つまり、整理位置P2へと押出す整理動作と、取出し位置P3へと押出す押上げ動作とは並行して行われる。また、食器センサー901により検知された信号を、押出爪941による押上げ動作のタイミングの基準とするので、押出爪941による押上げ動作タイミングが的確なものとなる。
(スタッカーの動作)
先ず、図9を参照しながら整理機構920の動作を説明する。駆動モータ931が駆動され、カム板932が回転すると、カムレバー933はカムレバーの基端935を支点に所定範囲で往復回動する。カムレバー933の往復回動動作は、ロッド934を介在することでレバー923の直線的な往復動に変換される。その結果、レバー923に連結された押し板922は、前記した退避位置と進出位置との間で往復動する。押し板922は、制御装置1000により連続して往復動するよう制御される。
ここに、カム作用点がカムレバー933の中間にあるカム機構でもって押し板922は駆動されるので、押し板922の退避位置から進出位置に移動するとき、移動直後の速度は遅く、漸次早くなり、再び遅くなる。このため、押し板922が食器Wを押出すために接触するときに、食器Wに衝撃を与えることが少なくなり、好適である。なお、押し板の駆動手段930は、上記カム機構を用いたものに限られず、往復動させる任意の構成を採用し得る。
(押出し爪の動作)
次に、図10を参照しながら押上げ機構940の動作を説明する。駆動モータ951が駆動され、リンク板952およびセンサー用板953が回転されると、リンクバー954のリンク板952側の一端は、リンク板952の軸廻りに回転され、それに伴いリンクバー954の他端側は、レール943に案内されるスライダー944に回転軸で連結されているので、レール943に沿った直線的な往復動に変換される。その結果、スライダー944は往復動し、スライダー944に取付けられている押出爪941は、待機位置と、第2保持爪917による食器Wの保持位置よりも移動方向下流側となる前進位置と、の間で往復動する。押出爪941は、制御装置1000により整理位置P2の食器Wが所定枚数となったときに、間欠的に、1往復だけ往復動するよう制御される。
ここに、前記したリンク機構の動作は、リンクバー954のリンク板952側の軸廻り回転面と、スライダー944の往復動方向とが平行な面内にあり、円運動に基づく往復動となる。
このため、押出爪941が待機位置から押出し位置に移動するとき、移動直後の速度は遅く、漸次早くなり、再び遅くなる。このため、押出爪941が食器Wを押出しするために接触するときに、食器Wに衝撃を与えることが少なくなり、好適である。なお、押出爪の駆動手段950は、上記リンク機構を用いたものに限られず、往復動させる任意の構成を採用し得る。
(一連の運転動作)
次に、図11および図12を参照しながら、洗浄装置800から搬送されてきた食器を整理機構920により積み重ねて整理し、所定枚数積み重ねられた食器を押上げ機構940により押上げて取出し可能とする食器整理装置900の一連の運転動作を説明する。
食器Wは、ホルダー911の底面911a(図4参照、以下同じ)と両側面911bと傾斜面911cによりガイドされて移送される。なお、前記したように滑り部材としての樹脂プレートが接合されている傾斜面911cで食器Wを主として保持すればよく、食器Wは底面911aおよび両側面911bと接触せずにガイドされることとなる。
なお、押し板922とレバー923の各上面は面一とされ、押し板922が進出位置に移動している状態では、レバー923がホルダー911上に突出していて、そのときに食器シュート902から滑り落ちてくる食器Wは、レバー923上に一時的に乗り、押し板922が退避位置に戻るときに、ホルダー911上に落ちる。
第1保持爪916および第2保持爪917は、食器Wの移送方向に対面する側に三角形の緩やかな斜面となる緩斜面部916a、917a(図4および図5参照)が対峙し、緩斜面部916a、917aの背面側には急な斜面となる急斜面部916b、917bが対峙した三角形状とされ、バネ機構によりホルダー空間に突出付勢されている。
このため、第1保持爪916および第2保持爪917は、食器Wが押出されるときは、移送面から引っ込んで食器Wの通過を許容し、食器Wを整理位置P2、取出し位置P3に保持した後は、食器Wの重力が掛かっても引っ込むことがない。
図11(a)〜図11(c)は、食器整理装置900による食器の整理動作および押上げ動作を時系列に示す。これは、上述の図8に示した食器整理装置900の運転方法を実行したときの動作に相当する。
洗浄装置800から搬送されてきた食器Wは、食器シュート902からホルダー911の下段の受入れ位置P1に起立姿勢で滑り落ちる。押し板922は、連続して往復動しており、ホルダー911の中段の食器Wの整理位置P2まで食器Wを1枚ずつ押出して下方から積み重ねて整理する。このとき、食器Wは、第1保持爪916、押出爪941(押出爪942a、942b、942c、942d)のバネ機構による突出付勢力に抗して押出される。
押し板922は、食器Wを1枚ずつ押出して第1保持爪916に確実に保持させるため、第1保持爪916に保持される食器Wの移送方向の上流側となる食器Wの表面(開口面)が、第1保持爪916による保持位置より、所定の距離だけ移送方向の下流側(例えば略10mm)まで押出している。押し板922は、その後、退避位置に戻る。押し板922が退避位置に戻る際に、押出された食器Wは、移送方向の上流側へ所定の距離だけ戻り、第1保持爪916により保持されることとなる(図11(a)参照)。このとき食器Wは第1保持爪916の急斜面部916bにより保持されている。
この整理動作は、整理位置P2に押出され整理された食器Wが所定枚数(図示は略しているが、例えば20枚)に達するまで繰返される(図11(a)および図11(b)参照)。このとき、押出爪941は待機位置にある。なお、第1保持爪916に加えて、待機位置にある押出爪941により、整理位置P2に押出され整理された食器Wを保持してもよい。
整理位置P2の食器Wが所定枚数に達したとき、押出爪941を1往復だけ往復動させ、所定枚数の食器全体を整理位置P2より上段の取出し位置P3に押出して押上げる。
押出爪941は、所定枚数の食器Wを押出して第2保持爪917に確実に保持させるため、第2保持爪917に所定枚数積み重ねた食器Wの移送方向の上流側となる最後尾の食器Wの表面(開口面)が、第2保持爪917による保持位置より、所定の距離だけ移送方向の下流側(例えば略10mm)まで押出されている。押出爪941は、その後、待機位置に戻る。押出爪941が待機位置に戻る際に、押出された所定枚数の食器Wは、移送方向の上流側へ所定の距離だけ戻り、第2保持爪917により保持されることとなる(図11(c)参照)。このとき食器Wは第2保持爪917の急斜面部917bにより保持されている。
押出爪941は、押し板922の往復動と干渉を起こすことなく円滑に往復動できるように構成されており、押出爪941が往復動する間にも、押し板922は連続的に往復動できる。
本実施形態では、食器Wの移送方向が斜め上方に向かうホルダー911上に食器Wの表面側を斜め下向きに積み重ねて整理するので、洗浄されて水滴が付着した食器Wであっても、食器W内に水滴が溜まることがなく、好都合である。
また、押出爪の駆動手段950の駆動を開始するタイミングは、所定枚数の最後となる食器Wが食器シュート902上を滑り落ち、ホルダー911に受入れられ、押し板922により整理位置P2へと押出されたタイミングとなる。このタイミングは、所定枚数の最後となる食器Wを食器センサー901で検知した信号を基準として、制御装置1000に有するタイマー等で最適に制御するものである。
また、通常は食器シュート902を滑り落ちる食器Wを検知しているが、万が一食器整理装置900内での食器Wの滞留等が発生し、食器シュート902にも食器Wが滞留した場合、食器センサー901が食器Wを通常より長時間に亘って検知し続けることとなる。このようなときには、制御手段1000により警報を出し、食器Wが滞留していることを作業者に知らせることができる。
図12(a)〜図12(c)は、食器Wの整理動作および押上げ動作における押し板922と押出爪941の動作を時系列に示している。これは、上述の図11(a)〜図11(c)に対応し、説明は重複するので省く。
このような食器の整理装置の運転動作により、所定枚数になった食器Wの押出爪941による押上げ動作中にも、洗浄装置800から連続して搬送されてくる後続の食器Wの押し板922による整理動作を中断することなく同時並行的に行うことができる。整理動作を連続して実施しながら、押上げ動作を実施することができるものである。
これにより、所定枚数になった食器Wの押出爪941による押上げ中でも、洗浄装置800から連続して搬送されてくる後続の食器Wを、ホルダー911の下段の食器の受入れ位置P1に中断することなく連続して受入れて整理位置P2に押出すことができる。
したがって、効率良く食器を積み重ねて整理し取り出すことができる。
本実施形態の食器洗浄システム100に適用した食器整理装置900は、洗浄装置800から食器Wを連続して搬送しても、次々と連続して送られてくる食器Wの整理動作を中断することなく、整理動作と押上げ動作を同時並行的に行える。これにより、食器Wを停滞させることなく整理することができ、食器洗浄システム100としての単位時間当たりの食器Wの洗浄処理能力を向上させることができる。
さらに、洗浄装置800の搬送手段801への食器Wの供給(分離反転装置600による食器Wの供給を含む)や洗浄装置800の搬送手段801と、食器整理装置と、のマッチングをとるための制御、煩雑な作業をする必要がなく、制御装置1000の簡素化、洗浄作業の省力化を図ることができる。
また、本実施形態の食器整理装置900の食器の整理方法は、搬送されてきた食器Wをホルダーの整理位置P2に押出し積み重ねる整理ステップと、ホルダーの整理位置P2に所定枚数の食器が積み重ねられたとき、所定枚数の食器をホルダーの取出し位置P3へと押出す押上げステップと、ホルダーの取出し位置P3へと押出された所定枚数の食器Wを取り出す取り出しステップと、を少なくとも含んでおり、整理ステップを連続して実施しながら、押上げステップを実施することが可能であり、整理ステップと押上げステップを同時並行的に実施可能である。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能である。例えば、食器洗浄システム100における食器整理装置900は、浸漬装置200、分離反転装置600および洗浄装置800を経た食器Wについて整理するものを示したが、食器Wを1枚ずつ搬送して洗浄する他の食器洗浄装置にも適用できる。
また、押出爪941、第1保持爪916、および第2保持爪917の配置位置や個数は任意である。さらに、本実施形態において(請求項においても)、押し板922、押出爪941、第1保持爪916、第2保持爪917の用語を用いて、それらの構成を説明したが、「板」、「爪」の用語に捕われることなく、食器Wを保持し、押出せる機能を有するものであれば、任意の形状の部材を使用することができる。
また、食器整理装置900は、積み重ねて整理される食器が、押し板922および押出爪941により押出し得て、かつ第1保持爪916および第2保持爪917により保持され得る形状であれば、任意の形状、材質の食器に適用できる。
なお、本実施形態の押出爪942a、942b、942c、942dは、ホルダー911の両側面911bおよび傾斜面911cのスリット状の開口912からホルダー空間に臨んでバネ機構により突出付勢されて移送面に対して出没自在に設けられているが、待機位置において押出爪942a、942b、942c、942dを食器Wに接触しない位置まで付勢力に抗して引っ込めて退避させておいてもよい。
その場合、開口912の押出爪942の待機位置側(移送方向の上流側)の開口を、移送方向の下流側にずらして開口912を少し狭くし、このずらした開口912の移送方向の上流側の開口端と、待機位置にある押出爪942a、942b、942c、942dと、を接触させることにより、押上げ機構940の待機位置において押出爪を引っ込めて退避させればよい。
これにより、整理機構920により整理位置P2へと食器Wを押出す際に、押出される食器Wは、押出爪942a、942b、942c、942dと接触せず、食器Wを第1保持爪916の付勢力のみに抗して押出すこととなり、押出す際の食器Wに掛かる付勢力による負荷が少なくなり、よりスムーズに食器Wを整理位置P2へと押出すことができる。
また、本実施形態のホルダー911は、食器Wの移送方向が斜め上方に向かう姿勢で配置されたものを示し、便宜上、下段、中段および上段を有するものとして説明したが、これに限られることなく、移送方向が水平に近い姿勢で配置されたものであっても構わない。
また、食器洗浄システム100が食器列WRおよび食器Wを単列で搬送する構成である場合、食器整理装置900は単列で構成すればよい。食器洗浄システム100が、食器列WRが平行して搬送される複数列の場合は、それに対応して食器整理装置900は複数列設けられればよい。また、例えば隣り合う2列のスタッカー921に対して1つの駆動手段930を共用してもよい。
100 食器洗浄システム
200 浸漬装置
201 搬送手段
220 浸漬水供給手段
300 分離放出装置
400 昇降手段
402 モータ(駆動源)
410 食器センサー
500 分離手段
501 アームユニット
520 アーム回転機構
600 分離反転装置
700 反転手段
701 回転ドラムユニット
705 ドラム駆動部
800 洗浄装置
801 搬送手段
810 洗浄水供給手段
900 食器整理装置
901 食器センサー
902 食器シュート
903 食器押さえ
911 ホルダー
911a 底面
911b 両側面
911c 傾斜面
912 開口
913 カバー
914 食器押さえ
915 食器押さえ
916 第1保持爪(第1の保持手段)
916a 緩斜面部
916b 急斜面部
917 第2保持爪(第2の保持手段)
917a 緩斜面部
917b 急斜面部
920 整理機構
921 スタッカー
922 押し板
923 レバー
930 押し板の駆動手段
931 駆動モータ
932 カム板
933 カムレバー
934 ロッド
935 カムレバーの基端
936 スプリング
940 押上げ機構
941 押出爪
942a 押出爪
942b 押出爪
942c 押出爪
942d 押出爪
943 レール
944 スライダー
945a アーム
945b アーム
950 押出爪の駆動手段
951 駆動モータ
952 リンク板
953 センサー用板
954 リンクバー
955 位置検出センサー
1000 制御装置
W 食器
WR 食器列
P1 受入れ位置
P2 整理位置
P3 取出し位置

Claims (5)

  1. 搬送手段により搬送されてきた個々の食器を積み重ねて整理し、所定枚数積み重ねられた食器を取出し可能とする食器整理装置であって、
    搬送手段により搬送されてきた食器を受入れる下段の受入れ位置と、
    前記受入れ位置よりも食器の移送方向下流側にあって食器を積み重ねて整理する中段の整理位置と、
    前記整理位置よりも食器の移送方向下流側にあって積み重ねた食器を取り出す上段の取出し位置の各々の位置に亘って食器を保持、移送をガイドするホルダーと、
    前記受入れ位置に受入れた食器を前記整理位置に押出す押し板を有したスタッカーと、
    前記整理位置に整理された食器が所定枚数になったとき、前記所定枚数の食器ごと前記整理位置より前記取出し位置に押出す押出爪と、
    前記整理位置に食器を保持する第1保持爪と、
    前記取出し位置に食器を保持する第2保持爪と、
    前記押し板および押出爪を往復動させる各々の駆動手段と、を備え、
    前記押し板は、前記受入れ位置よりも移送方向上流側の退避位置と、前記整理位置まで食器を押出した進出位置との間で往復動し、
    前記押出爪は、前記整理位置と前記取出し位置との間で往復動し、
    前記押し板と前記押出爪の各々は同時並行的に往復動を可能とし、
    前記押出爪が往復動中であっても、前記受け入れ位置に食器を受け入れて前記押し板により前記整理位置に押し出して連続的に積み重ねて整理することができるようにしたことを特徴とする食器整理装置。
  2. 押出爪は、積み重ねた食器を取出し位置に押出した後の復路において、整理位置に食器があってその食器と干渉したとき退避できるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の食器整理装置。
  3. ホルダーは、食器の移送方向に直交する断面視で底面と、両側面と、底面と両側面との間にあって食器を主として保持する傾斜面とを有し、第1保持爪および第2保持爪の各々は、前記ホルダーの底面と両側面に設けられ、押出爪は、前記ホルダーの傾斜面および両側面の各開口にスライド移動自在に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の食器整理装置。
  4. 搬送手段により搬送されてきた食器を検出するセンサーを備え、前記センサーにより検知された信号を、前記押出爪による押出し動作のタイミングの基準とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の食器整理装置。
  5. 搬送手段により搬送されてきた個々の食器を積み重ねて整理し、所定枚数積み重ねられた食器を取出し可能とする食器の整理方法であって、
    搬送手段により搬送されてきた食器を受入れる下段の受入れ位置と、
    前記受入れ位置よりも食器の移送方向下流側にあって食器を積み重ねて整理する中段の整理位置と、
    前記整理位置よりも食器の移送方向下流側にあって積み重ねた食器を取り出す上段の取出し位置の各々の位置に亘って食器を保持、移送をガイドするホルダーと、
    前記受入れ位置に受入れた食器を前記整理位置に押し出して順次積重ねる整理機構と、
    前記整理機構によって前記整理位置に積重ねられた食器が所定枚数になったとき、前記所定枚数の食器ごと前記整理位置より前記取出し位置に押出す押上げ機構と、
    前記整理位置に食器を保持する第1の保持手段と、
    前記取出し位置に食器を保持する第2の保持手段と、を備え、
    前記整理機構と押上げ機構を各々独立して、かつ同時並行的に駆動可能とし、
    前記押上げ機構が駆動中であっても整理機構を連続的に駆動して、前記受け入れ位置に食器を受け入れつつ、前記受け入れ位置に受け入れた食器を前記整理位置に押し出すことを特徴とする食器の整理方法。
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