JP6919877B2 - 風況観測塔およびその設置方法 - Google Patents

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Description

本発明は、地上から所定の高さにある場所での長期間に亙る風況を取得するための観測塔およびその設置方法に関する。
風力発電装置は、近年、再生可能エネルギーとして注目され、その普及が急速に拡大しつつあるが、地上の特定な場所での風の吹き方、すなわち風速や風向の変化や最大瞬間風速などによって、風力タービン、すなわち風力発電機の稼働効率は大きく変化する。このため、風力発電装置を設置する際には、風力発電機の性能を最大限に引き出すため、風力発電機が設置される場所での風の吹き方、つまり風況を1年以上の長期間に亙ってあらかじめ調査しておく必要がある。特に、山間部に風力発電機を設置する場合、樹木などの周囲の植生による悪影響を受けないように、風力発電機を設置しなければならず、また、この風力発電機の設置予定個所において、あらかじめ地上から40〜60m程度の高さの風況を観測する必要も生ずる。
従来、この種の風況観測塔を設置する場合、一年後の解体および撤去が容易となるように、支線式のモノポール型やトラス型の鉄塔が採用される。平地に鉄塔を設置する場合、鉄塔を横倒しの状態で組み立てた後、ジンポールとウインチとを用いて鉄塔を地上から引き起こし、水平面に対して垂直となるように支線の張力を調整している。これに対し、鉄塔を横倒し状態で組み立てることが困難な山間部に鉄塔を設置する場合、下から順に組み立てる方法が採用される。
風況観測塔を山間部に建設する場合は、周囲の樹木による悪影響を受けない60m程度の観測塔の設置を考慮しなければならない。しかも、周囲の植生、すなわち樹木の茂り具合や高さに加え、平坦な場所が少ないなどの設置場所の制約が加わり、用地の確保に加えて機材の搬入などの難しさがつきまとい、計画から完成までに多くの時間を必要としている。
モノポール構造の観測塔は、横倒し状態にあるモノポール構造の観測塔を引き起こすためにクレーンなどの重機が必要となり、一般的には40m程度までの高さのものが最大とされている。また、観測塔を横倒し状態で組み立てるための広大な用地が必要であり、現場に重機を搬入するための手間などを考慮すると、モノポール構造の観測塔を山間部に設置することは極めて困難な場合が多い。
これに対し、山形鋼を組み合わせたトラス型のものは、山間部での現場組み立てが可能であり、モノポール構造よりも高い観測塔を設置することが可能である。しかしながら、従来のトラス型の塔は、組み立てのために少なくとも2名の高所作業者を必要とする。しかも、支線ケーブルを3組しか張ることができないので、塔から支線アンカーまでの距離を長く設定する必要があり、そのために広い用地を確保しなければならない。
本発明の目的は、山間部であっても1名の高所作業者だけで迅速かつ容易に設置し得る風況観測塔およびその設置方法を提供することにある。
本発明の第1の形態は、相隔てて相互に平行に対向し、かつ複数の連結穴が縁辺部にそれぞれ形成された正方形状をなす一対の端板と、これら一対の端板の隅部に両端がそれぞれ結合され、かつ相互に平行に延在する4本の連結管とをそれぞれ有し、垂直に重ねて連結される複数の四角支柱と、
前記四角支柱を中心として回転対称となるように、前記四角支柱から離れて地中に埋設される4組の支線アンカーと、
前記四角支柱が垂直となるように、前記四角支柱の連結管と前記複数組の支線アンカーとを連結する4組の支線ケーブルと
を具えたことを特徴とするものである。
本発明においては、垂直に重ねて連結される複数の四角支柱を中心として、それぞれ一直線状に配列する4組の連結管から支線ケーブルが放射状に配された状態となる。
本発明の第1の形態による風況観測塔において、個々の四角支柱は、端板の縁辺部と平行に隣り合う任意の2本の連結管に接合され、これら連結管の長手方向に沿って所定間隔で配される複数の補強板をさらに有するものであってよい。
四角支柱を中心として回転対称となるように、四角支柱から離れて地中に埋設される4組の支線アンカーと、四角支柱が垂直となるように、四角支柱の連結管と複数組の支線アンカーとを連結する4組の支線ケーブルとをさらに具えることができる。
四角支柱の連結管よりも長尺であって、最も上に位置する四角支柱の何れか1本の連結管に下端部が連結される台棒と、この台棒の上端部に装着される避雷突針とをさらに具えることができる。
地上から所定高さにある四角支柱から水平方向に突出するように、基端部が四角支柱の連結管に連結されると共に風向風速計が先端部に取り付けられる支持アームと、地表付近にある四角支柱に装着されて風向風速計からの情報を取得するデーターロガーと、支持アームよりも下方に位置する前記四角支柱の連結管に取り付けられてデーターロガーと風向風速計とに電力を供給する太陽電池とをさらに具えることができる。
本発明の第2の形態は、本発明の第1の形態による風況観測塔の設置方法であって、地中に埋設される四角支柱の下側の端板にアンカープレートを接合するステップと、前記アンカープレートが接合された前記四角支柱の上側の端板が地表付近に位置するように、この四角支柱を地中に垂直に埋設するステップと、地中に埋設された前記四角支柱の上側の端板の上に新たな四角支柱の下側の端板を重ね合わせてこれら2つの端板の連結穴にボルトをそれぞれ通し、これらを一体的に連結する支柱第1連結ステップと、地上に設置されたウインチに一端を連結したロープが巻き掛けられる滑車ユニットを台棒の上端に装着する滑車ユニット装着ステップと、前記台棒の下端部を最上段に位置する四角支柱の任意の一本の連結管に自在クランプを用いて連結する台棒連結ステップと、前記ロープの他端に取り付けられた吊具を次に重ねられる四角支柱の上側の端板に地上にて接続する支柱吊り上げ準備ステップと、前記ウインチを操作して前記次に重ねられる四角支柱の下側の端板を前記最上段に位置する四角支柱の上側の端板の上に重ね、これら2台の四角支柱の相互に重なり合う2つの端板の連結穴にボルトを通し、これらを一体的に連結する支柱吊り上げ連結ステップと、新たに最上段となった四角支柱の上側の端板に対する前記ロープの他端の接続を解除し、前記ロープの他端を吊具と共に地上へと降下させる吊具吊り下ろしステップと、前記自在クランプを緩めて前記台棒の下端部とこれが固定されていた前記四角支柱との連結を解除する台棒連結解除ステップと、前記四角支柱から離れて4組の支線アンカーを地中に埋設するステップと、積み重ねられる前記四角支柱が垂直となるように、4組の支線ケーブルを用いて前記四角支柱の四隅の連結管と前記4組の支線アンカーとをそれぞれ連結するステップとを具え、前記台棒連結ステップ,前記支柱吊り上げ準備ステップ,前記支柱吊り上げ連結ステップ,前記吊具吊り下ろしステップ,前記台棒連結解除ステップを順に複数回繰り返し、複数の前記四角支柱を所定の高さまで組み上げることを特徴とするものである。
本発明の第2の形態による風況観測塔の設置方法において、最後の台棒連結解除ステップに続き、台棒の上端から滑車ユニットを取り外し、代わりに避雷突針を装着するステップと、台棒連結ステップとをさらに具えることができる。
台棒連結ステップは、台棒の下端部から径方向外側に突出するストッパーの先端部が四角支柱の補強板の上端に載るように台棒を回転し、台棒の落下を阻止するステップを含むことができる。
作業者の足場となる踏み部材を四角支柱の補強板に取り外し可能に装着するステップをさらに具えることができる。
支柱吊り上げ準備ステップは、次に重ねられる四角支柱の任意の一本の連結管に自在クランプを取り付けるステップを含むことができる。
滑車ユニット装着ステップは、支柱第1連結ステップにて連結された上側に位置する四角支柱の下部に滑車を取り付け、この滑車を介してロープの一端をウインチに連結するステップを含むことができる。
本発明の風況観測塔によると、市販の安価な四角支柱を用いて接地面積の少ない風況観測塔を山間部などにも低コストにて迅速に設置することができる。
端板の縁辺部と平行に隣り合う任意の2本の連結管に接合され、これら連結管の長手方向に沿って所定間隔で配される複数の補強板を個々の四角支柱がさらに有する場合、風況観測塔の剛性を高めることができる。
四角支柱の連結管よりも長尺であって、最も上に位置する四角支柱の何れか1本の連結管に下端部が連結される台棒と、この台棒の上端部に装着される避雷突針とをさらに具えている場合、台棒を避雷突針の支持部材として利用することができる。
四角支柱に連結された支持アームの先端部に取り付けられる風向風速計と、風向風速計からの情報を取得するデーターロガーと、データーロガーと風向風速計とに電力を供給する太陽電池とをさらに具えている場合、長期間に亙る風況を無人で観測することができる。
本発明の風況観測塔の設置方法によると、複数の四角支柱を所定の高さまで効率よく迅速に組み上げることができる。
最後の台棒連結解除ステップに続き、台棒の上端から滑車ユニットに代えて避雷突針を装着するステップと、台棒連結ステップとをさらに具えている場合、台棒を避雷突針の支持部材としてそのまま流用することができる。
台棒連結ステップは、台棒の下端部から径方向外側に突出するストッパーの先端部を四角支柱の補強板の上端に載るように台棒を回転させるステップを含む場合、台棒を支えるための労力を緩和させることができる。
作業者の足場となる踏み部材を四角支柱の補強板に取り外し可能に装着するステップをさらに具えている場合、高所作業となる作業者の足場を容易に確保することができる。
支柱吊り上げ準備ステップは、次に重ねられる四角支柱の任意の一本の連結管に自在クランプを取り付けるステップを含む場合、台棒連結ステップにて台棒を四角支柱の連結管に連結する作業を容易かつ迅速に行うことができる。
支柱第1連結ステップにて連結された上側に位置する四角支柱の下部に滑車を取り付け、この滑車を介してロープの一端をウインチに連結するステップを含む場合、組立中の風況観測塔を倒すような力が加わるのを回避することができる。
本発明による風況観測塔の一実施形態の外観を破断状態で表す立体投影図である。 図1に示した実施形態の正面図である。 図1に示した実施形態における風向風速計の取り付け状態を模式的に表す平面図である。 図1に示した実施形態の組み立て時における状態を分解して表す立体投影図である。 図1に示した実施形態における風況観測塔の上端部を拡大した立体投影図である。 図1に示した実施形態において、図7および図8と共に四角支柱の組み立て状態を模式的に表す立体投影図であり、四角支柱の吊り上げ直前の状態を表す。 図1に示した実施形態において、図6および図8と共に四角支柱の組み立て状態を模式的に表す立体投影図であり、四角支柱を吊り上げている途中の状態を表す。 図1に示した実施形態において、図6および図7と共に四角支柱の組み立て状態を模式的に表す立体投影図であり、四角支柱を積み重ねた状態を表す。
本発明による風況観測塔の一実施形態について、図1〜図8を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態における風況観測塔の外観を破断状態で図1に示し、その正面形状を図2に示し、風向風速計の取り付け状態の平面構造を模式的に図3に示す。また、組み立て時における風況観測塔の主要部を分解状態で図4に示し、風況観測塔の上端部の正面形状を抽出拡大して図5に示す。
本実施形態における風況観測塔10は、垂直に重ねて連結される複数の四角支柱11を具えている。本実施形態における四角支柱11は、通常、大型の屋根トラスなどを一時的に支持する支柱や、一般の支保工において作業空間や通路を確保するための大型支保梁などを支持するサポートとして利用されるものである。本実施形態では、寸法形状が規格化され、安価に入手可能な軽量四角支柱(SSL−200,SSL−125)を採用しているが、これに限定されない。個々の四角支柱11は、正方形状をなす一対の端板12,13と、相互に平行に延在する4本の連結管14と、端板12,13の縁辺部と平行に隣り合う2本の連結管14にそれぞれ接合される複数組の補強板15とをそれぞれ有する。一対の端板12,13は、相隔てて相互に平行に対向し、かつ複数のボルト穴、すなわち連結穴16が縁辺部にそれぞれ形成されている。連結管14は、これら一対の端板12,13の隅部、すなわち四隅に両端がそれぞれ結合されている。各補強板15は、これらの中央部に作業者の足場となる踏み棒17を挿通するための丸穴18がそれぞれ形成され、それぞれ平行に対向するように、連結管14の長手方向に沿って所定間隔で配されている。2mの長さ四角支柱11には5組の補強板15が設けられ、1.25mの長さの四角支柱11には3組の補強板15が設けられている。
より詳細には、8mmの厚さを有する端板12,13は、中央に丸穴19が形成された一辺が250mmの正方形状であり、各縁辺にM16のボルト20を挿通するための連結穴16が3個ずつ、合計12個形成されている。端板12,13が相互に重ね合わされる四角支柱11は、連結穴16に挿通される12本のボルト20とこれらにねじ込まれるナット21およびはね座金22などを用いて強固に連結される。最上段の四角支柱11(SSL−125)は1.25mの長さを有し、重量が約22kgある。それ以外の四角支柱11(SSL−200)は2mの長さを有し、重量が約31kgある。各連結管14の直径は約43mmであり、2.4mの肉厚を有するが、これに限定されない。
風況観測塔10が約60メートルの高さを有する場合、地中に埋設される1本の四角支柱11を含め、30本の2mの長さの四角支柱11と、最上段に配される1本の1.25mの長さの四角支柱11とを本実施形態では用いているが、これに限定されない。周囲の樹木などの植生の状況や地形などに応じてその高さを適宜変更することが可能であり、長さの異なる四角支柱を採用することも可能である。本実施形態では、地中に埋設される四角支柱11の下側の端板12に一辺が1mの正方形状をなす22mmの厚さのアンカープレート23をボルト止めしている。
また、本実施形態における風況観測塔10は、四角支柱11から離れて地中に埋設される4組の支線アンカー24と、四角支柱11の連結管14と複数組の支線アンカー24とを連結する4組の支線ケーブル25とを具えている。本実施形態における支線アンカー24は、日本地工株式会社製のチコーアンカー(登録商標)を用いており、支線ロッド26をその一部が地表に突出するように連結しているが、これに限定されない。各組の支線アンカー24は、四角支柱11を中心として回転対称となるように、支線ケーブル25が図3に示すように、90度ずつずれた放射状をなすように配される。上端部が巻き付けグリップ27を介して四角支柱11の連結管14に連結される支線アンカー24の基端部は、四角支柱11が垂直となるように、図示しないシンブルおよび巻き付けグリップを介して支線ロッド26に連結されている。風況観測塔10の中心から各組の支線アンカー24までの距離は16m,19m,22m,25mであり、従って50mの円内に風況観測塔10を設置することができる。
さらに、本実施形態における風況観測塔10は、台棒28と、避雷突針29と、風向風速計30と、その支持アーム31と、データーロガー32と、太陽電池33とを具えている。台棒28はその下端部が最上段の四角支柱11の連結管14に周知の自在クランプ34を介して連結される。台棒28の直径は約45mmであり、約3.85mの長さを有するけれども、その重量は作業者が片手で持ち上げることができる約10kg程度である。避雷突針29は、この台棒28の上端部に絶縁部材35および自在クランプ36を介して装着される。避雷突針29から引き出される導線ケーブル37は、図示しないタイベルトを用いて風況観測塔10の連結管14に沿って地上まで導かれ、地中に埋設される図示しないアース棒に接続している。風向風速計30が先端部に取り付けられる支持アーム31は、地上から所定の高さ(本実施形態では約40m,50m,60m)にある四角支柱11から水平方向に突出するように、基端部が四角支柱11の連結管14に自在クランプ38を介して連結されている。データーロガー32は、地表に最も近い初段の四角支柱11に装着されて風向風速計30からの情報を取得する。太陽電池33は、樹木などの影に入らないように南向きで風向風速計30の支持アーム31よりも下方に位置する四角支柱11の連結管14に取り付けられ、データーロガー32と風向風速計30とに電力を供給する。
なお、本実施形態では、最上段に位置する四角支柱11の上側の端板13の連結穴16に捨て滑車39が連結具40を介して取り付けられている。この捨て滑車39は、風況観測塔10の施工時での風向風速計30などの吊り上げや不要となった各種器具や工具類および高所作業者自身を図示しないウインチで吊り下ろすために用いられる。
このような本実施形態による風況観測塔10の施工手順について以下に説明すると、まず、風況観測塔10を設置する個所の適否を確認し、次いで4組の支線ケーブル25を張るための4組の支線アンカー24の方位および場所の適否を確認する。このようにして、最も好ましい風況観測塔10を設置する個所と、支線アンカー24の埋設個所とを決定し、これら支線アンカー24の埋設個所から離れた適当な地表に図示しないウインチを固定する。このウインチは、一般的な小型発電機にて作動させることができる。
次に、4組の支線アンカー24をそれぞれの設定位置に埋設すると共に各支線アンカー24の上端に支線ロッド26を連結し、支線ロッド26の一部を地表から露出させた状態にする。また、風況観測塔10の設置個所の地面をアンカープレート23よりも多少大きめに2メートルの深さまで掘り、基礎となる四角支柱11を埋設するための穴41を形成する。そして、地中に埋設される基礎用の四角支柱11の一方の端板12にアンカープレート23をボルト止めし、このアンカープレート23が下となるように、基礎となる四角支柱11を地面に掘った穴41に設置する。そして、この四角支柱11の上側の端板13が水平な状態で地表付近に位置するように、穴41を掘削したときに生じた残土の一部をこの穴41に埋め戻す。
しかる後、次に重ねられる四角支柱11の任意の一本の連結管14の上部に自在クランプ34をあらかじめ取り付けておき、この初段となる四角支柱11の下側の端板12を地中に埋設された四角支柱11の上側の端板13の上に重ね合わせる。そして、これら2つの端板12,13の連結穴16にボルト20をそれぞれ通し、これらを一体的に連結する。この後、四角支柱が垂直となるように必要に応じて残土の一部をさらに穴41に埋め戻し、四角支柱11の姿勢を調整する。
初段の四角支柱11の4本の連結管14のうち、ウインチに最も近い連結管14の下部に滑車42を取り付け、先のウインチに一端を連結したロープ43がこの滑車42を介して巻き掛けられる滑車ユニット44を台棒28の上端に装着する。そして、この台棒28の下端部を初段の四角支柱11の上部に固定された自在クランプ34を介して連結する。この際に、あらかじめ台棒28を回転し、台棒28の下端部から径方向外側に突出するストッパー45の先端部を四角支柱11の上限の端板12,13の中間位置にある補強板15の上端に載せる。これにより、作業者が台棒28を支えなくても、台棒28の落下を阻止することができる。
なお、作業者が組み立て中の四角支柱11を単に昇降する場合には、補強板15を踏み板として利用することができる。締結金具、すなわちボルト20,ナット21,はね座金22を用いて上下の四角支柱11を連結するような作業は、踏み棒17を適当な高さにある対向する一対の補強板15の丸穴18に通し、補強板15から突出する踏み棒17の両端部に足を載せて作業を行えばよい。この場合、作業者は落下防止用のハーネスを四角支柱11に連結し、四角支柱11からの落下による事故を防止する。
次に、図6に示すように、滑車ユニット44から吊り下げられたロープ43の他端に取り付けられた吊具46を次に重ねられる四角支柱11の上側の端板13に地上にて接続する。さらに、四角支柱11の吊り上げ時に四角支柱11の姿勢を安定させるため、この四角支柱11の下端部に支えロープ47の先端部に取り付けられた連結具48を用いて連結する。
しかる後、ウインチを操作して図7に示すように次に重ねられる四角支柱11を吊り上げ、地上作業者が支えロープ47を引っ張って上昇中の四角支柱11の姿勢を安定させる。そして、最上段の四角支柱11で待機している高所作業者が最上段に位置する四角支柱11の上側の端板13の上に吊り上げられた四角支柱11の下側の端板12が重なるように位置決めする。しかる後、図8に示すようにこれら2台の四角支柱11の相互に重なり合う2つの端板12,13の連結穴16にボルト20を通し、これらを一体的に連結する。
高所作業者は、最上段の四角支柱11の直下に連結されている四角支柱11から自在クランプ34を緩め、台棒28の下端部を最上段の四角支柱11の上部に持ち上げる。そして、ストッパー45の先端部が最上段となった四角支柱11の中間位置にある補強板15の上端に載るように台棒28を回転させた後、この四角支柱11に取り付けられている自在クランプ34を介して台棒28の下端部を最上段となった四角支柱11に固定する。
しかる後、台棒28を連結していた下側の四角支柱11の連結管14に固定されている自在クランプ34をこの四角支柱11から取り外す。また、支えロープ47の連結具48を四角支柱11から取り外すと共に新たに最上段となった四角支柱11の上側の端板13から吊具46を外す。そして、これら不要となった自在クランプ34および連結具48を吊具46に連結した状態でウインチを逆転し、ロープ43の他端を吊具46および支えロープ47ならびに自在クランプ34と共に地上へと降下させる。この後、これらを次に重ねられる四角支柱11に地上にて再び連結する。
このような作業を繰り返し、地上から58mの高さまで2mの四角支柱11を29段積み重ねる。本実施形態では、最後の1段、つまり最上段の短尺の四角支柱11の上側の端板13の何れか1つの連結穴23に連結具40を介して捨て滑車39を地上にて連結しておく。自在クランプ34を介して最上段の四角支柱11に台棒28の下部を固定する際、これに先立って台棒28の上端に装着されていた滑車ユニット44を取り外す。そして、一端側がウインチに連結されているロープ43の他端側を捨て滑車39に巻き掛け、ロープ43の他端を吊具46および支えロープ47ならびに滑車ユニット44と共に地上へと降下させる。
以後、避雷突針29や風向風速計30,太陽電池33などは、この捨て滑車39を利用して地上から吊り上げられる。まず、避雷突針29を吊り上げ、この避雷突針29を絶縁部材35および自在クランプ36を介して台棒28の上端に連結する。次いで、風向風速計30を吊り上げ、所定の位置に自在クランプ38を介して固定する。高所作業者が組上がった四角支柱11を大きく下降する必要が生じた場合、捨て滑車39に巻き掛けられたロープ43の他端を高所作業者自身に連結し、ウインチを逆転して容易かつ安全に降下することができる。太陽電池33は、地上から最も低い位置に配される風向風速計30よりも下方に位置するように、図示しない取り付け具を用い、風況観測塔10が設置される個所の緯度に適合した傾斜角で南向きに四角支柱11へと固定される。高所作業者は、風況観測塔10を降下しつつ避雷突針29に接続する導線ケーブル37や風向風速計30から引き出された図示しないケーブルを図示しないタイベルトにて四角支柱11にゆわえ、地上まで引き下ろす。
一方、地上から4,7,11,14,17,21,24,27段目および最上段、すなわち30段目の四角支柱11の4本の連結管14の下部には、これらの積み重ね時にそれぞれ4本の支線ケーブル25の上端部が巻き付けグリップ27を介して連結される。これら支線ケーブル25は、地上に配されたそれぞれの組の支線ロッド26に図示しないシンブルおよび巻き付けグリップを介してそれぞれ連結される。これらの作業は、四角支柱20の組み立てと同時に並行して行われ、積み重ねられて行く四角支柱11が垂直となるように、各支線ケーブル25の長さおよび張力が適切に調整される。
このように、風況観測塔10が約60mの高さの場合であっても、その設置面積を50mの円で囲まれた比較的狭い領域に制限することができ、クレーンなどの重機が不要であることと相俟って、山間部であっても容易かつ低コストにて設置することができる。結果として、風力発電の計画から風力発電装置の稼働までの期間が大幅に短縮され、風力発電装置を設置するためのコストを大幅に抑制することが可能となる。
10 風況観測塔
11 四角支柱
12,13 端板
14 連結管
15 補強板
16 連結穴
17 踏み棒
18,19 丸穴
20 ボルト
21 ナット
22 はね座金
23 アンカープレート
24 支線アンカー
25 支線ケーブル
26 支線ロッド
27 巻き付けグリップ
28 台棒
29 避雷突針
30 風向風速計
31 支持アーム
32 データーロガー
33 太陽電池
34 自在クランプ
35 絶縁部材
36 自在クランプ
37 導線ケーブル
38 自在クランプ
39 捨て滑車
40 連結具
41 穴
42 滑車
43 ロープ
44 滑車ユニット
45 ストッパー
46 吊具
47 支えロープ
48 連結具

Claims (9)

  1. 相隔てて相互に平行に対向し、かつ複数の連結穴が縁辺部にそれぞれ形成された正方形状をなす一対の端板と、これら一対の端板の隅部に両端がそれぞれ結合され、かつ相互に平行に延在する4本の連結管とをそれぞれ有し、垂直に重ねて連結される複数の四角支柱と、
    前記四角支柱を中心として回転対称となるように、前記四角支柱から離れて地中に埋設される4組の支線アンカーと、
    前記四角支柱が垂直となるように、前記四角支柱の連結管と前記4組の支線アンカーとを連結する4組の支線ケーブルと、
    前記四角支柱の前記連結管よりも長尺であって、最も上に位置する四角支柱の何れか1本の連結管に下端部が連結される台棒と、
    この台棒の上端部に装着される避雷突針と
    を具えたことを特徴とする風況観測塔。
  2. 前記個々の四角支柱は、前記端板の縁辺部と平行に隣り合う任意の2本の連結管に接合され、これら連結管の長手方向に沿って所定間隔で配される複数の補強板をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の風況観測塔。
  3. 地上から所定高さにある前記四角支柱から水平方向に突出するように、基端部が前記四角支柱の連結管に連結されると共に風向風速計が先端部に取り付けられる支持アームと、
    地表付近にある前記四角支柱に装着されて前記風向風速計からの情報を取得するデーターロガーと、
    前記支持アームよりも下方に位置する前記四角支柱の連結管に取り付けられて前記データーロガーと前記風向風速計とに電力を供給する太陽電池と
    をさらに具えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の風況観測塔。
  4. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の風況観測塔の設置方法であって、
    地中に埋設される四角支柱の下側の端板にアンカープレートを接合するステップと、
    前記アンカープレートが接合された前記四角支柱の上側の端板が地表付近に位置するように、この四角支柱を地中に垂直に埋設するステップと、
    地中に埋設された前記四角支柱の上側の端板の上に新たな四角支柱の下側の端板を重ね合わせてこれら2つの端板の連結穴にボルトをそれぞれ通し、これらを一体的に連結する支柱第1連結ステップと、
    地上に設置されたウインチに一端を連結したロープが巻き掛けられる滑車ユニットを台棒の上端に装着する滑車ユニット装着ステップと、
    前記台棒の下端部を最上段に位置する四角支柱の任意の一本の連結管に自在クランプを用いて連結する台棒連結ステップと、
    前記ロープの他端に取り付けられた吊具を次に重ねられる四角支柱の上側の端板に地上にて接続する支柱吊り上げ準備ステップと、
    前記ウインチを操作して前記次に重ねられる四角支柱の下側の端板を前記最上段に位置する四角支柱の上側の端板の上に重ね、これら2台の四角支柱の相互に重なり合う2つの端板の連結穴にボルトを通し、これらを一体的に連結する支柱吊り上げ連結ステップと、
    新たに最上段となった四角支柱の上側の端板に対する前記ロープの他端の接続を解除し、前記ロープの他端を吊具と共に地上へと降下させる吊具吊り下ろしステップと、
    前記自在クランプを緩めて前記台棒の下端部とこれが固定されていた前記四角支柱との連結を解除する台棒連結解除ステップと、
    前記四角支柱から離れて4組の支線アンカーを地中に埋設するステップと、
    積み重ねられる前記四角支柱が垂直となるように、4組の支線ケーブルを用いて前記四角支柱の四隅の連結管と前記4組の支線アンカーとをそれぞれ連結するステップと
    を具え、前記台棒連結ステップ,前記支柱吊り上げ準備ステップ,前記支柱吊り上げ連結ステップ,前記吊具吊り下ろしステップ,前記台棒連結解除ステップを順に複数回繰り返し、複数の前記四角支柱を所定の高さまで組み上げることを特徴とする風況観測塔の設置方法。
  5. 最後の前記台棒連結解除ステップに続き、前記台棒の上端から前記滑車ユニットを取り外し、代わりに避雷突針を装着するステップと、前記台棒連結ステップとをさらに具えたことを特徴とする請求項4に記載の風況観測塔の設置方法。
  6. 前記個々の四角支柱は、前記端板の縁辺部と平行に隣り合う任意の2本の連結管に接合され、これら連結管の長手方向に沿って所定間隔で配される複数の補強板を有しており、
    前記台棒連結ステップは、前記台棒の下端部から径方向外側に突出するストッパーの先端部が前記四角支柱の前記補強板の上端に載るように前記台棒を回転し、前記台棒の落下を阻止するステップを含むことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の風況観測塔の設置方法。
  7. 前記個々の四角支柱は、前記端板の縁辺部と平行に隣り合う任意の2本の連結管に接合され、これら連結管の長手方向に沿って所定間隔で配される複数の補強板を有しており、
    作業者の足場となる踏み部材を前記四角支柱の前記補強板に取り外し可能に装着するステップをさらに具えたことを特徴とする請求項4から請求項6の何れか一項に記載の風況観測塔の設置方法。
  8. 前記支柱吊り上げ準備ステップは、次に重ねられる四角支柱の任意の一本の連結管に前記自在クランプを取り付けるステップを含むことを特徴とする請求項4から請求項7の何れか一項に記載の風況観測塔の設置方法。
  9. 前記滑車ユニット装着ステップは、前記支柱第1連結ステップにて連結された上側に位置する四角支柱の下部に滑車を取り付け、この滑車を介して前記ロープの一端を前記ウインチに連結するステップを含むことを特徴とする請求項4から請求項8の何れか一項に記載の風況観測塔の設置方法。
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