JP6917897B2 - 多成分モデルパラメータ化 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、多成分テイラー分散のパラメータを決定するための方法及び装置に関する。
テイラー分散は、試料の効果的な拡散性を高めるためにせん断流が使用されるプロセスである。毛細管内の層流は、半径方向位置に伴って流速の変動をもたらす。壁の近くでは、流れは実質的に静止しており、流速は、中心において最大である。これは、隣接する層流のせん断をもたらし、それは、試料の分散を高めるように働く。
テイラー分散解析(TDA)は、試料内の種の特性を解析するために使用され得る。試料プラグは、マイクロボア毛細管に注入され、その後、層流レジーム内で毛細管に沿って横断するときに実質的に分散する場合がある。注入される試料プラグは狭い(短い継続時間を有する)場合があり、これは試料パルスと呼ばれる、または、注入される試料プラグは長い(長い継続時間を有する)場合があり、これは試料スラグと呼ばれる。プラグによって示される分散の程度は、プラグ内の分子の拡散性に依存し、また、注入部位の下流の1つまたは複数のポイントで測定され得る。濃度検出器は、試料の種に応じて、注入場所の下流の1つまたは複数の場所に位置決めされてもよい。それにより、濃度検出器(例えば、UV−可視分光計)は、検出器を通過する流れの各断面内の分子の濃度に比例する信号を生成する場合がある。検出器からの、結果として得られる信号は、通常、テイラーグラムと呼ばれ、その幅(σ)が試料種の流体力学的半径(R)に関連する、分子濃度の時間分解分布に対応する。2つの周知のテイラーグラムプロファイルが、狭い試料プラグ(パルス)の注入及び長い試料プラグ(スラグ)の注入から生じる。単一成分を含むパルスから生じるテイラーグラムプロファイルは、以下のガウス類似式によって与えられる。
Figure 0006917897
ここで、tは、(パルステイラーグラムの場合)検出器における試料の平均観測時間として規定されてもよい滞留時間であり、σはテイラーグラムの幅であり、Aは振幅である。
テイラー分散の長時間限界において、この分布は、ガウスモデル:
Figure 0006917897
に近づく。
試料スラグ(比較的長い継続時間の試料プラグ)が注入されるとき、フロントは、検出窓で観測され、テイラーグラムプロファイルについての式は、
Figure 0006917897
である。両方の注入タイプにおいて、幅σは、方程式4
Figure 0006917897
によって、試料種の流体力学的半径に関連する。
ここで、kはボルツマン定数であり、Tは温度であり、ηは緩衝液粘度であり、rは毛細管半径であり、tは毛細管における試料の滞留時間である。更に、テイラーグラムの内側の面積は、注入試料の濃度に比例する。
分布の幅は、実験データに対して適切な数学モデルを当てはめることによって最も確実に決定され得る。滞留時間が十分に長く、テイラー分散条件を満たすものと仮定すると、単一成分を含む試料の分布は、ガウスモデル(g):
Figure 0006917897
によって近似され得る。
ここで、モデルパラメータは、最大振幅(A)、滞留時間(t)、及び分布の幅(σ)に対応する。2つ以上の成分を含むパルス(狭い試料プラグ)の場合、結果として得られるテイラーグラムは、重なり合うガウス分布の和によって正確にモデル化され得る。例えば、2つの成分を含む試料混合液についてのモデルは、
Figure 0006917897
になる。
ここで、適合パラメータは、最大振幅(A)、滞留時間(t)、及び分布の幅(σ)に対応し、添え字1及び2は、2つの成分のそれぞれに対応する。
適合アルゴリズムは、実験データに密接に一致する関数を提供するために使用されてもよい。機能するため、従来技術の適合アルゴリズムは、通常、シードパラメータを必要とする。これらのシードパラメータは、初期推定値として働き、適合アルゴリズムは、初期推定値から最適解を求めようと試みる。一般に、初期パラメータ推定値がよければよいほど、すなわち、初期推定値が最適解に近ければ近いほど、最適解を見出す確率が高くなる。初期推定値がより拘束を受けないまたはランダムであればあるほど、不正確なまたは無意味な解をもたらす偽りの極小値を見出すリスクが高くなる。1成分モデル(方程式2)の場合、モデルパラメータσ、A、及びtについての初期推定値は、テイラーグラム自体から、例えば、半分の高さにおける幅、最大ピーク高さ、及び最大ピーク高さにおける時間から容易に取得され得る。しかし、2成分モデル(方程式3)の場合、初期推定値は、今や4つの未知パラメータ:A、A、σ、及びσが存在するため、導出するのが簡単ではない。
テイラー分散解析は、バイオ医薬品生成物及びそれらの凝集体を含むいろいろな材料についての拡散係数または流体力学的半径の絶対測定のための可能性のある技法として現れた(W. Hulse, R. Forbes, A Taylor dispersion analysis method for the sizing of therapeutic proteins and their aggregates using nanolitre sample quantities, Int. J Pharmacetics, 2011, 416:394-397)。
溶液中の蛋白分子の可逆的自己会合は、一時的凝集プロセスであり、このプロセスの間、単一蛋白分子(モノマー)が会合して、弱く、非共有結合的な、分子間結合を通して多価構造(オリゴマー)を形成する。こうした相互作用において、個々のモノマーは、その天然立体配座を保持し(R. Esfandiary et al., A systematic multitechnique approach for detection and characterisation of reversible self-association during formulation development of therapeutic antibodies, J. Pharm. Sci., 2013, 102(1): 62-72)、複数のモノマーの会合は、例えばダイマーまたはトライマー等の、適切に規定されたサイズのオリゴマー集合体を生じる。しかし、蛋白質濃度が高い事例において、蛋白質・蛋白質相互作用の影響は、より顕著になり、こうした可逆的で低原子価の凝集体は、適切な環境条件が生じる場合、より大きく非可逆的な凝集体の生成のための前駆体として働く場合がある(A. Saluja and D.S. Kalonia, Nature and Consequences of protein-protein interactions in high protein concentration solutions, 2008, 358:1-15)。バイオ治療薬的製剤における凝集体は、生命に関わる免疫原性反応を誘発し(M. van Beers, M. Brdor, Minimizing immunogenicity of biopharmaceuticals by controlling critical quality attributes of proteins, Biotechnol J., 2012, 7:1-12);薬物のバイオアベイラビリティ、次に、効能を変化させ(K.D. Ratanji et al, Immunogenicity of therapeutic proteins: Influence of aggregation, J Immunotoxicol, 2014, 11(2):99-109)、製剤の溶液粘度及び他の物理的特性に影響を及ぼす(J. Liu et al., Reversible self association increases the viscosity of a concentration monoclonal antibody in aqueous solution, J. Pharm. Sci., 2005, 94(9):1928-1940)ことが示されており、それらの全ては、製造問題、規制問題、及び臨床問題につながる。したがって、バイオ医薬品業界において、蛋白質溶液内の可逆的及び/または非可逆的凝集体の存在は、おそらく、費用のかかる結果をもたらす。
非可逆的凝集体の発生を軽減しようと試みる方策は、(i)凝集耐性蛋白質のエンジニアリング、(ii)溶媒または医薬品添加剤媒介物による、より物理的に安定した製剤の開発、及び、(iii)最終製剤における可逆的凝集体の絶対量の制御を含む。これらのアプローチの全てにおいて、蛋白質集合体の組成は、重要な品質属性であり、成功または品質は、候補または最終製剤内の可逆的凝集体の割合の実証可能な減少によって評価される。付随して、蛋白質溶液の組成に関する定性的データ及び定量的データを共に提供する技法が、特に求められる;しかし、開発パイプライン全体を通る全ステージにおいて、バイオ治療薬的製剤についてこうした情報を提供することが可能な技法が比較的少ない。
有利には、TDAは、WO2004/017061に記載され、商業的に入手可能な器具(Viscosizer(登録商標)200、Malvern Instruments(登録商標))で最近具現化されたような、毛管電気泳動機器及びUV検出器を使用してもよいため、高スループットのバイオ医薬品スクリーニングのために容易に適合され得る。マイクロボア毛細管の使用によって、試料材料のナノリットルの量だけの消費が可能となり、短い経路長は、UV検出機と結合されると、器具のダイナミックレンジを拡張する。測定のメカニクスと共に、これは、サイズ排除クロマトグラフィ(SEC)と違って、解析の前に、試料に対する修正が全く必要とされないことを意味する。TDAは、
(i)高い多分散性を有するポリマーの混合液(R. Callendar and D.G. Leaist, Diffusion Coefficients for Binary, Ternary, and Polydisperse Solutions from Peak-Width Analysis of Taylor dispersion profiles, J Sol Chem, 2006, 35(3):353-379)、
(ii)1つの単分散集合体及び1つの多分散集合体を含む混合液(H. Cottet et al, Determinination of individual diffusion coefficients in evolving binary mixtures by Taylor dispersion analysis: application to the monitoring of polymer reaction, Anal. Chem., 2010, 82:1793-1802)、及び、
(iii)2つの単分散成分を含む混合液(R. Callendar et al、上記)について、組成情報を提供することが示された。
後者の例は、バイオ医薬品製剤において生じ得る状況と類似し、それにより、試料は、サイズに関して単分散性である成分、通常、モノマー及びダイマーの混合液を含む。TDAは、完全なままのバイオ医薬品製剤について組成データを取出す可能性を有し、既存の技法に勝る幾つかの方法的利点を有する。
多成分テイラーグラムの解析のための現在の方法は:
a)モーメント法を使用して成分の平均の(また個々のではない)拡散係数を取得すること(H. Cottet et al, Taylor dispersion analysis of mixtures. Anal Chem 2007, 79(23): 9066-9073, B. Kelly and D. G. Leaist, Using Taylor dispersion profiles to characterize polymer molecular weight distributions. Phys. Chem. Chem. Phys., 2004, 6, 5523-5530)、
b)テイラーグラムの部分高さにおける拡散係数の平均(及び線形結合)を計算すること(R. Callendar et al、上記)、
c)テイラーグラムの面積、高さ、及び分散を使用して混合液における重合の程度を計算すること、
d)(例えば、上記のCottet et alにおいて二元混合液について述べられているように)疑似ランダム初期パラメータ推定値を用いてテイラーグラムに対してガウス関数の和を適合すること、
e)テイラーグラムのデコンボリューションから取得される減少信号を解析すること。これは、(上記のCottet et alに記載されるように)混合液のグローバルテイラーグラムから既知の成分の寄与を減算することを含む、
である。
(例えば、蛋白質凝集中に生じる)成分の混合液を特徴付ける方法としてのTDAの有望性にもかかわらず、問題の分布に対して固有のデータを使用して、多成分モデルについての初期推定値を提供する方法論が、現在のところ全く存在しない。より具体的には、以下で与えられる全ての条件において多成分モデルのパラメータ化のための従来技術の方法論は全く存在しない:
1)2成分混合液であって:
a)2つの成分は関連しない;または、
b)1つの成分のサイズがわかっている;または、
c)関連しない成分の2成分混合液であるが、より小さな成分の吸収シグネチャは、より大きな成分のシグネチャに対して小さく、符号が異なる。(これは、試料緩衝液及び泳動緩衝液の濃度が異なるときに、通常起こる)。
2)成分(例えば、モノマー、ダイマー、及びトライマー)は関連するが、成分のサイズ及び割合はわかっていない2成分または3成分混合液。
3)2成分、3成分、または4成分混合液内の全ての成分の個々のサイズはわかっているが、混合液内のそれらの割合はわかっていない、または、その逆。
こうした方法論は、試料混合液によって生成されるテイラーグラムの流体力学的半径及び組成についてのより正確で再現性があり堅固なデコンボリューションのための道を開き、TDAを、バイオ医薬品製剤における凝集(例えば、可逆的凝集)を特徴付けるためのより実行可能な選択肢にする可能性がある。
本発明の一態様によれば、
t=tにおいて、多成分テイラーグラムピークまたはフロントを含むテイラーグラムデータg(t)に対して多成分テイラーグラムモデルを適合させることであって、
データの積分または微分の値を評価することと、
データの積分または微分の値を含む解析表現に基づいて、多成分テイラーグラムモデルの成分のパラメータを決定することを含む、
t=tにおいて、多成分テイラーグラムピークまたはフロントを含むテイラーグラムデータg(t)に対して多成分テイラーグラムモデルを適合させることによって、試料から取得されるテイラーグラムデータから試料の成分の物理的特性を推定するためにコンピュータを使用する方法が提供される。
物理的特性は流体力学的半径であってよい。
上記方法は、テイラーグラムデータを取得するためテイラー分散を実施することを更に含んでもよい。
本発明の一態様によれば、t=tにおいて、多成分テイラーグラムピークまたはフロントを含むテイラーグラムデータg(t)に対して多成分テイラーグラムモデルを当てはめるためのパラメータを推定する方法が提供され、この方法は、
データの積分または微分の値を評価することと、
データの積分または微分の値を含む解析表現に基づいて、多成分テイラーグラムモデルの成分のパラメータを決定することと、
を含み、パラメータは、試料の成分の物理的特性に対応し、この物理的特性からテイラーグラムデータが取得された。
テイラーグラムピークは、t=tに実質的に中心があってもよい。
テイラーグラムモデルは、ガウス分布を含んでもよい、または、エラー関数を含んでもよい。
多成分テイラーグラムピークまたはフロントを含むテイラーグラムデータを積分することまたは微分することが、モデル成分のパラメータであって、試料成分の物理的特性を示すパラメータを、正確に推定するために使用され得る情報を提供することを、本出願人は認識した。過去の技法範囲では、テイラーグラムデータに基づいて微分または積分を決定し、これを使用して、モデルパラメータを推定していたが、こうしたパラメータは、試料の成分の特性ではなく、試料の平均的な物理的特性に対応した。
テイラーグラムデータの積分または微分の値を評価することは、データの1次微分、2次微分(例えば、
Figure 0006917897
)、3次微分(例えば、
Figure 0006917897
)、または任意次数(n)の微分(例えば、
Figure 0006917897
)を評価することを含んでもよい。データの積分または微分の値を評価することは、データの1次積分(
Figure 0006917897
)、2次(2重)積分(
Figure 0006917897
)、3次(3重)積分(
Figure 0006917897
)、または任意次数(n)の積分を評価することを含んでもよい。
上記方法は、データに基づいて、
t=tにおけるデータの値であるx;
t=tにおけるデータの2次微分の値、
Figure 0006917897
であるy;
t=tにおいて開始するまたは終了する、データの積分から導出される値、
Figure 0006917897
であるz;及び、
t=tにおいて開始するまたは終了する、データの積分の積分の値、
Figure 0006917897
であるu
から選択される少なくとも2つの値を評価すること、及び、その後、
パラメータについての推定値を決定することを含んでもよく、推定値を決定することは、少なくとも2つの同時方程式を解くことを含み、この同時方程式の各々はそれぞれ、評価済み値のうちの1つの値を含む。
パラメータを決定するために必要とされる同時方程式の数は、どれだけの数のモデルパラメータが演繹的知識に基づいてわかり得る(または推定され得る)かに依存する。2つの未知数だけが存在する場合、2つの方程式が使用され得る。
多成分テイラーグラムモデルは、一般形:
Figure 0006917897
であってもよく、または、一般形:
Figure 0006917897
であってもよく、また、パラメータは、A及びσから選択されてもよい。
同時方程式は、以下のうちの少なくとも2つを含んでもよい。
Figure 0006917897
ここで、Iは、t=tにおいて開始するまたは終了する、データの積分の値、
Figure 0006917897
である。
モデルは、2成分テイラーグラムモデルを含んでもよく、以下の条件:
、A、σ、σのいずれも、パラメータが推定される前にわかっていない;
σ及びσの一方はわかっており、残りのパラメータA、A、σ、σのいずれも、パラメータが推定される前にわかっていない;
第2の成分は負の振幅Aを有し、第2の成分の振幅Aは第1の成分の振幅Aより小さい、
のうちの少なくとも一つが満たされてもよい。
モデルは、2成分または3成分テイラーグラムモデルを含んでもよく、試料についてのσの値間の関係はわかっており、試料についてのA及びσの絶対値はわかっておらず、試料についてのAの値間の比はわかっていない。
モデルは、2成分、3成分、または4成分テイラーグラムモデルを含んでもよく、試料についてのσの値はそれぞれわかっているが、試料についてのAの値はわかっていない。
z及び/またはuを評価するための積分は、t=0にて開始し、t=tにて 終了してもよい。同様に、zを評価するための積分は、t=tにて開始し、t=tendにて終了してもよく、tendはテイラーグラムデータの終了時間である。積分は、t=tの第1の終了ポイント、及び、テイラーグラム値が実質的にベースラインに戻る任意の時間の第2の終了ポイントを有してもよい。
上記方法は、
データの微分
Figure 0006917897
の最大値w、及び、最大値wに対応するt値t’を決定すること、及び、
値w、値t’、及び値tからパラメータを決定することを含んでもよい。
このアプローチは、テイラーグラムが2つの成分を含む場合で、かつ、第2の成分が、第1の成分と比較して振幅が比較的小さい場合、例えば、第2の成分が、試料緩衝液と泳動用緩衝液との間の不整合から生じる場合に、特に適切である場合がある。
テイラーグラムモデルは、一般形:
Figure 0006917897
であってもよい。
パラメータは、A及びσから選択されてもよい。
第2の成分は負の振幅Aを有してもよく、第2の成分の振幅Aの大きさは第1の成分の振幅Aの大きさより小さくてもよい。
これは、試料緩衝液と泳動用緩衝液との間の緩衝液不整合に対応してもよく、緩衝液不整合により、試料緩衝液の減少した吸収は、テイラーグラムにおいて負の成分をもたらす。こうした寄与は、試料の1つの成分(または複数の成分)について信頼性のある推定値を生成するためにテイラーグラムデータからデコンボルブすることがこれまで難しかった。
パラメータは、
Figure 0006917897
の式の少なくとも一方に基づいて決定されてもよい。
モデルの更なるパラメータは、
Figure 0006917897
の式の少なくとも一方に基づいて決定されてもよい。
本発明の第2の態様によれば、データg(t)に対して2成分テイラーグラムモデルを適合させるためのパラメータを推定する方法が提供され、データは、t=tにおいて多成分テイラーグラムピークまたはフロントを含むテイラーグラムであり、この方法は、
データg(t)に対して単一成分テイラーグラムモデルの最小二乗適合を実施することと、
3次方程式の根を見出すことによってパラメータを決定することと、
を含み、
3次方程式は、2成分テイラーグラムに対する1成分テイラーグラムモデルの適合から得られる、積分残留二乗誤差Rについての解析的表現、及び、データg(t)の支配的テイラーグラム成分の標準偏差σの演繹的知識から導出され、
パラメータは、試料の成分の物理的特性に対応し、この物理的特性からテイラーグラムデータが取得された。
2成分テイラーグラムモデルは、一般形:
Figure 0006917897
であってもよく、
3次方程式は、
Figure 0006917897
であってもよい。
方法は、試料の成分の流体力学的半径、試料成分の濃度、または第1及び第2の試料成分の濃度の比を決定することを更に含んでもよい。
別の態様によれば、コンピュータ可読媒体が提供され、コンピュータ可読媒体は命令のセットを含み、この命令のセットは、本発明の一態様に係る方法をコンピュータに実行させるように動作可能である。
別の態様によれば、本発明の一態様に係る方法を実行するように構成されるコンピュータまたはプロセッサを備える装置が提供される。
コンピュータは、パラメータ推定値をユーザに提供するための出力手段(例えば、ディスプレイまたはプリンタ)を備えてもよい。コンピュータは、コンピュータを制御する(例えば、決定されるパラメータを選択する、成分に関連する任意の演繹的知識を入力する)ための入力手段(例えば、キーボードまたはマウス)を備えてもよい。
装置は、データを取得するため、テイラー拡散解析を実施するための機器を更に備えてもよい。機器は、毛細管、ポンプ、試料注入手段、及び検出器を備えてもよい。試料注入手段は、毛細管内で泳動用液体に試料を注入するように構成されてもよい。ポンプは、泳動用液体及び試料を、毛細管を通して所定の速度でまたは所定の圧力で駆動するように構成されてもよい。検出器は、検出器を通過する流れの中の分子(または粒子)の濃度に比例する信号を生成するように構成されてもよい。検出器は、UV−可視分光計、フォトダイオード、及び/またはフォーカルプレーンアレイを備えてもよい。
別の態様によれば、本発明の一態様に係る方法を使用することを含む、蛋白質凝集を解析する方法が提供される。
別の態様によれば、生成物の成分の凝集のレベルを調査するため、本発明の一態様に係る方法または本発明の一態様に係る装置を使用することを含む、生成物を調製する方法が提供される。
別の態様によれば、本発明の一態様による方法に従って生成される生成物が提供される。
別の態様によれば、生成物調製手段(例えば、反応器)及び機器を備える、生成物を調製するための装置が提供される。機器は、生成物調製手段から出力される生成物をサンプリングし、テイラー分散解析を実施して、生成物の成分の物理的パラメータを推定する(例えば、成分の凝集の程度を決定する)ように構成される。機器からの出力を使用して、生成物調製手段の動作パラメータを調整することで、物理的パラメータ(例えば、凝集の程度)を所定の範囲内に維持する。
各態様の選択的な特徴は、任意の他の態様の選択的な特徴と組み合わされてもよい。
実施形態は、添付図面を参照して、純粋に例としてより詳細に述べられる。
=200、σ=10s、σ=30s、A=1、A=0.2を有する2成分ガウステイラーグラムモデルの構成成分のグラフである。 図1の2成分ガウスモデルのグラフであって、その1次微分を有するグラフである。 図1の2成分ガウスモデルのグラフであって、その2次微分を有するグラフである。 図1の2成分ガウスモデルのグラフであって、その積分を有するグラフである。 図4の積分の積分(すなわち、モデルの2重積分)を有する図4の積分のグラフである。 一実施形態に係る方法のフロー図である。 別の実施形態に係る方法のフロー図である。 試料緩衝液と泳動用緩衝液との間に緩衝液濃度の不整合が存在する、ウシ血清アルブミン(BSA)及び酢酸を含む試料についてのテイラーグラムデータ、及び、テイラーグラムデータの2次微分のグラフである。 更なる実施形態に係る方法のフロー図である。 一実施形態に係る装置の概略ブロック図である。 一実施形態に係る、試料からテイラーグラムデータを取得するための装置の概略ブロック図である。 生成物の成分の凝集のレベルをモニターしている間に生成物を調製するための装置の概略ブロック図である。 カフェイン及びBSAの混合液を含む試料についてのテイラーグラムデータ、及び、一実施形態に従って生成されるパラメータ推定値に基づいてデータに対して適合されたモデルのグラフである。 図13のテイラーグラムデータ、及び、従来技術に従ってデータに対して適合されたモデルのグラフである。 BSA及びミオグロビンの混合液を含む試料についてのテイラーグラムデータ、及び、一実施形態に従って生成されるパラメータ推定値に基づいてデータに対して適合されたモデルのグラフである。 図15のテイラーグラムデータ、及び、従来技術に従ってデータに対して適合されたモデルのグラフである。 ミオグロビン及び免疫グロブリンG(IgG)の混合液を含む試料についてのテイラーグラムデータ、及び、一実施形態に従って生成されるパラメータ推定値に基づいてデータに対して適合されたモデルのグラフである。 図17のテイラーグラムデータ、及び、従来技術に従ってデータに対して適合されたモデルのグラフである。 試料緩衝液と泳動用緩衝液との間に緩衝液濃度の不整合が存在する、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)緩衝液内のIgG試料についてのテイラーグラムデータ、及び、一実施形態に従って生成されるパラメータ推定値に基づいてデータに対して適合されたモデルのグラフである。 IgGモノマー及びダイマーの混合液を含む試料についてのテイラーグラムデータ、及び、一実施形態に従って生成されるパラメータ推定値に基づいてデータに対して適合されたモデルのグラフである。 図20のテイラーグラムデータ、及び、従来技術に従ってデータに対して適合されたモデルのグラフである。
テイラー分散の長期限界において、n個の非相互作用成分の混合液を含むパルステイラーグラムから取得される、合成テイラーグラムは、
Figure 0006917897
によって近似され得る。
ここで、A及びσは、i成分〜n成分についてのそれぞれの振幅及びテイラーグラム幅であり、tは、観測ポイントにおける混合液の滞留時間であり、tは時間である。
したがって、t=t(図1のピークの時間)におけるテイラーグラムの値xは、
Figure 0006917897
によって近似される。
図1を参照すると、第1のガウス分布101及び第2のガウス分布102が示され、両者は、異なる流体力学的半径を有する2つの成分の混合液から得られるテイラーグラムに対応し、異なるガウス幅(または標準偏差)σをもたらす。この例において、(添え字「1」で示される)第1のガウシアンのパラメータは、滞留時間t=200、第1の幅σ=10s、第2の幅σ=30s、第1の振幅A=1、及び第2の振幅A=0.2である。
図2は、2つのガウシアン101、102の和である組合せ式モデル103とともに、組合せ式モデル103の(時間tに関する)微分104を示す。図3は、モデル103の2次微分105を示す。
方程式7で与えられる形の多成分ガウシアンの2次微分105の値がt=tにて評価されて、yを、
Figure 0006917897
として与え得る。
図4は、モデル103の積分106を示す。方程式7で与えられる形のモデルの積分106の値Iが評価されて、zを、
Figure 0006917897
として与え得る。
図5は、積分106の積分107(すなわち、モデル103の2重積分)を示す。方程式7で与えられる形のモデルの積分の積分の値が評価されて、uを、
Figure 0006917897
として与え得る。
4つの方程式(方程式9〜11)は、振幅A及び幅σにおける同時方程式を提供し、それらは、異なる多数の成分を有する混合液について解かれ得る。
個々の分布の幅から、流体力学的半径が個々の成分について決定され得る。更に、(問題の成分の濃度に対する濃度センサにおける読みに関連する)各成分の吸光係数の知識によって、混合液内の各成分の割合が、それぞれの個々のテイラーグラム成分の内側の面積を計算することによって推定され得る。
この例は、試料プラグが(短い継続時間を有する)パルスとして注入される事例を扱ったが、同時方程式の同様のセットが、試料プラグが(長い継続時間を有する)スラグとして注入される事例について書かれ得ることを当業者は認識するであろう。方程式9〜11に類似する方程式は、パルステイラーグラムを記述する方程式2に基づくのではなく、スラグテイラーグラムを記述する方程式3に基づいて書かれ得る。
図6を参照すると、方法を図示するフロー図150が示され、このフロー図150は、
任意選択で、テイラーグラムデータを(例えば、移動平均フィルタによって)前処理するステップ151と、
処理済み(または、未処理)テイラーグラムデータからx、y、z、及びuのうちの少なくとも2つを評価するステップ152と、
パラメータA及びσを推定するため、方程式8〜11を解くステップ153と、
任意選択で、最小二乗回帰によってパラメータ推定値を改善するステップ154と、
任意選択で、パラメータ推定値に基づいて、試料成分の物理的特性を決定するステップ155と
を含む。
テイラーグラムデータに対して多成分モデルを適合させるためのパラメータを推定する例示的な方法が開示されることになり、その方法は、本発明の背景で述べた事例のそれぞれに対処する。
これらの方法のそれぞれが使用されて、テイラーグラムデータに当てはまるモデルパラメータについての推定値を解析的に計算し得る。パラメータ推定値は、モデル及びデータを参照して決定される誤差関数を最小にするためにパラメータを微調整することを意図した、更なる回帰分析のための開始ポイントとして使用されてもよい。例えば、初期パラメータ推定値は、誤差の二乗の和を最小にするためにパラメータを調整する最小二乗回帰への入力として提供されてもよい。幾つかの状況において、パラメータ推定値は、十分に正確で、データが取得された試料の特性(例えば、流体力学的半径または濃度)を決定する更なる回帰分析なしで使用されてもよい。
幾つかの実施形態において、パラメータ推定値が生成される前のテイラーグラムデータの前処理が望ましい場合がある。例えば、解析を実施するために使用される機器の検出器は、ベースラインドリフトを受ける場合がある。これは、例えば、ベースラインデータに対して線形関数を適合させ、線形関数に基づいて未処理テイラーグラムを補正することによって補正されてもよい。それに加え、または、それに代えて、未処理テイラーグラムは、高周波成分を除去または減衰させるためにフィルタリングまたは平滑化演算を受ける場合がある。例えば、移動平均フィルタ(例えば、Savitzky−Golayフィルタ)が適用されてもよいし、または、スプラインフィットがデータに対して行われてもよいし、または、何らかの他の平滑化/フィルタリング技法が適用されてもよい。
<無関係成分の2成分混合液>
この場合、A、A、σ、σのいずれも、演繹的にわかっていない。4つの方程式(方程式8〜11)は、
Figure 0006917897
に帰する。
4つの方程式(12〜15)を同時に解くことによって、
Figure 0006917897
を与えられる。ここで、
Figure 0006917897
である。
これらの方程式を使用すると、4つの未知パラメータが推定され得る。2つの幅σ、σが、大きさにおいて類似する場合、これらの方程式に対する非物理的解を取得する可能性がある。これを軽減するため、w及びkの値が、物理的解が取得されるまで(例えば、疑似ランダム量だけ)変化され得る。
<成分のうちの1つのサイズが演繹的にわかっている2成分混合液>
一実施形態において、既知の成分の幅σは、方程式1を再配置することによってサイズから決定され得る。そうするとき、4つの未知パラメータの1つは、演繹的に決定されており、先に提示された4つの方程式(方程式12〜15)のうちの任意の3つは、残りのパラメータについての初期推定値を取得するために使用され得る。使用され得る3つの方程式の4つのこうした組合せが存在する。
代替の実施形態において、最小二乗法適合法は、適合からのデータポイントのオフセット(残差)の二乗の和を最小にするデータポイントの所与のセットに対する最良適合を見出す。例えば、データyのセットについて、時間t及びパラメータa…aと共に変化する最良適合関数f(t,a…a)は、
Figure 0006917897
によって与えられる残差Rの和を最小にする最良適合関数である。
したがって、2成分パルステイラーグラム(方程式6)に対する単一ガウス分布の最小二乗適合は、
Figure 0006917897
によって与えられる残差Rを最小にする解を見出す。
ここで、A及びσは、それぞれ、適合されたガウシアンの振幅及び幅である。
この和は、所定時間にわたる積分として推定されて、
Figure 0006917897
を与え得る。
最小値を見出すため、方程式24は、A及びσに関して微分され、ゼロに等しくされて、以下の同時方程式:
Figure 0006917897
を与えてもよい。
成分1の流体力学的半径(したがって、σ)の演繹的知識を考慮すると、また、テイラーグラムのピーク高さApeakがAとAとの和に等しいため、方程25及び26は、同時に解かれて、3次方程式
Figure 0006917897
の解としてσ(したがって、第2の流体力学的半径)を与え得る。
ここで、
Figure 0006917897
であり、A及びA(したがって、テイラーグラムが取得された試料内の2つの成分の相対的割合)は、その後、方程式25及び27への代入によって決定され得る。
先の例は、パルステイラーグラムに関してやはり示されたが、同様なアプローチが、テイラーグラムモードが(方程式3によって記述される)スラグテイラーグラムに対応する場合に適用され得ることを当業者は認識するであろう。
図7を参照すると、方法を図示するフロー図160が示され、このフロー図160は、
任意選択で、(例えば、移動平均フィルタによって)テイラーグラムデータを前処理するステップ161と、
最小二乗回帰によって、データに対して単一成分ガウスモデルを適合させることによって単一成分モデルパラメータを決定するステップ162と、
単一成分テイラーグラムモデルのパラメータ及び試料成分のパラメータの演繹的知識に基づいて方程式27を解くことによって、多成分モデルパラメータを推定するステップ163と、
任意選択で、最小二乗回帰によってパラメータ推定値を改善するステップ164と、
任意選択で、パラメータ推定値に基づいて、試料成分の物理的特性を決定するステップ165と
を含む。
<第2の成分が第1の成分の振幅と符号が異なるより小さな振幅を有する2成分混合液>
こうしたシナリオは、試料緩衝液と泳動用緩衝液との間の不整合が存在する状況で生じる可能性があり、また、気化、試料誤操作の結果として、または、試料/緩衝液成分が貯蔵中に変化するときに生じる場合がある。結果として得られるテイラーグラムデータに対する、試料緩衝液と泳動用緩衝液との間の不整合の影響は、図8に図示される。この例において、試料緩衝液の濃度は、泳動用緩衝液の濃度より低く、それは、濃度プロファイルに対する負の寄与として現れる。
この場合、無関係である2つの成分、すなわち、試料及び試料緩衝液の混合液が考慮されている。試料の真の幅を抽出できるように、2成分モデルの適用が必要とされる。
図8は、試料緩衝液及び泳動用緩衝液における不整合が負の振幅を有する第2のテイラーグラム成分をもたらした状況下で取得されるパルステイラーグラムデータ110の例を示す。この場合、試料は、BSA/酢酸を含む。BSAは、テイラーグラムデータ110内で第1のテイラーグラム成分を生成し、緩衝液不整合は、負の振幅を有する第2のテイラーグラム成分をデータ110内にもたらす。
2つの成分の任意の混合液について、4つの未知パラメータA、A、σ、及びσが存在する。したがって、4つの方程式が、適合アルゴリズムについて初期推測値を推定するために必要とされる。第1の方程式は、トレース内のくぼみにおける、すなわち、t≒tにおける吸収の値xから取得され得る。
x=A+A (方程式12)
第2及び第3の方程式は、プロファイルの微分の最大絶対値wから取得される。単一成分適合の場合、これは、
Figure 0006917897
の絶対値を有する。
緩衝液不整合を示すプロファイルの場合、wは、試料成分によって支配され、したがって、
Figure 0006917897
によって近似され得る。
単一成分適合の最大絶対値の位置は、
t’=t±σ (方程式33)
によって与えられる。
第1の成分が支配的であるため、方程式33からのt’の値は、2成分テイラーグラムデータについてのwの最大値の時間に近づく。
トレース内の(t=tに対応する)くぼみにおいて、2次微分105は、図8に示すように非ゼロでありかつ正である(単一成分トレースの場合、2次微分105は、t=tにおいて負になると思われる)。その値yは、
Figure 0006917897
によって与えられる。
及びσは共に、方程式30及び方程式31だけを使用して決定可能である。これらのパラメータについての推定値が取得されると、直接の代入によって、方程式12及び方程式13からA及びσについての推定値を取得することは簡単である。
図9を参照すると、方法のフロー図170が示され、フロー図170は、
任意選択で、データを前処理する、171と、
テイラーグラムデータを微分する、172と、
微分されたデータからw及びt’を決定する、173と、
w及びt’から多成分モデルのパラメータを推定する、174と、
任意選択で、最小二乗回帰を実施することによって、推定済みパラメータを洗練する、175と、
任意選択で、推定済みパラメータに対応する試料成分の物理的特性を決定する、177と
を含む。
<既知のサイズ比を有する2つまたは3つの成分>
この場合、1つの未知の幅だけが存在する。その理由は、残りの1つの幅(または、3つの成分の場合、2つの他の幅)が、演繹的に知られている比によって関連付けられるからである。3つの成分の場合、3つの未知の振幅及び1つの未知のサイズまたは幅が存在する。したがって、対応する4つの方程式(方程式8〜11参照)によって、4つの未知数(A、A、A、及びσ)は、
Figure 0006917897
について解かれ得る。
ここで、a及びbは、それぞれ、第1の成分に対する第2及び第3の成分の既知のサイズ比である。
これらの同時方程式は、周知の方法を使用して解かれ得るσについての単一4次方程式に帰着され得る。この解から、その後、代入によってA、A、及びAについて推定が行われ得る。同様な解は、4つの対応する方程式のうちの任意の3つを解くことによって、2つの成分の混合液について取得され得る。
<既知のサイズを有する4つの成分のうちの2つの成分、3つの成分>
この場合、サイズ(したがって、幅)が既知であるため、唯一の未知数は振幅である。したがって、一般的な場合、4つの方程式(8〜11)は、それらを行列方程式に帰着させることによってn個の未知数(A)について解かれ得る。以下は、n=4の成分に適用可能な方程式である:
Figure 0006917897
ここで、σ、σ、σ、及びσは、演繹的にわかっている(方程式4から決定される)。これは、その後、周知の行列法によって解かれて、A、A、A、及びAについて初期推定値を取得し得る。2成分(及び3成分)混合液の場合、4つの方程式の任意の2つ(及び3つ)の方程式から構築される2×2(及び3×3)行列が、初期推定値を取得するために使用され得ることに留意されたい。
<装置>
図10を参照すると、一実施形態に係る装置40が示される。装置40は、機器50、プロセッサ51、出力手段52、及び入力手段53を備える。機器50は、テイラーグラムデータ71を生成するため、試料に対してテイラー分散解析を実施するように動作可能である。プロセッサ51は、一実施形態に従って(例えば、上述したように)テイラーグラムデータ71に対して多成分ガウスモデルを適合させるためのパラメータを推定するように構成される。プロセッサ51は、ディスプレイまたはプリンタを備えてもよい出力手段52に出力72を提供してもよい。出力72は、プロセッサ51によってデータ71に適合されるモデルに基づいて、モデルパラメータ推定値及び/または機器50によって解析される試料の特性の推定値を含んでもよい。プロセッサ51は、(例えば、最小二乗に基づく回帰分析による)テイラーグラムデータ71に対する最良適合のために数値探索するための開始ポイントとして(一実施形態に従って決定された)推定済みモデルパラメータを使用するように構成されてもよい。入力手段53は、プロセッサ51及び/または機器を制御するために設けられてもよい。入力手段53は、キーボード、マウス、または他の適したユーザインタフェースデバイスを備えてもよい。
図11を参照すると、一実施形態に係る機器50の3つの図が示される。機器50は、2つの容器V1及びV2を連結する毛細管2を備える。液体は、V1からV2に(例えば、一定圧で)駆動される。容器V1は、泳動用(またはキャリア)溶液Sを含むため、毛細管2は、泳動用溶液で最初に充填される。容器V1は、その後、毛細管2から外され、試料溶液Aを含む第3の容器V3が接続される。試料Aは、泳動用/キャリア溶液S内でまたは異なる媒体SI内で溶解する医薬品またはバイオ医薬品種であってよい。SIは、S内の場合と比べて異なる濃度で溶解する添加剤、例えば塩または砂糖を有する点でSと異なってもよい。これは、活性薬物種を安定化させるように設計される製剤において適切であってよい。
窓W1及びW2は、容器V1とV2との間で毛細管2の長さに沿って離間する。毛細管2は、ループ状に形成されてもよい。このため、両方の窓W1、W2は、例えば、エリア撮像検出器6のピクセルアレイによって撮像されるエリア内において両方の窓が互いに隣り合うように配置することによって、単一光学アセンブリを使用して撮像されてもよい。他の実施形態において、単一窓が使用されてもよいし、または、検出器6は、ピクセルアレイではなく、単一要素を備えてもよい。
試料Aのプラグを毛細管2に注入するため、第3の容器V3は、毛細管2に接続され、その後、適した量の試料Aが所定の圧力下で注入された後に外されてもよい。第2の容器V2は、第3の容器V3が毛細管2から外されるときに毛細管に接続される。検出器6は、試料溶液のパルス4または流れフロントが各窓W1、W2を通過するときに、検出器6において受信光強度の尺度を含むフレームシーケンスを取込む。それにより、検出器出力は、吸光度対時間に関するデータ、つまり、テイラーグラムを提供する。
図12は、生成物74を作るための装置45を概略的に図示する。装置45は、生成物74を生産するためのデバイス60を備える。デバイス60は反応器であってもよく、生成物74は薬品及び/またはバイオ医薬品生成物であってもよい。デバイス60からの生成物74出力は、装置40によってサンプリングされ、装置40は、テイラー分散解析を実施して、生成物74内の成分を調査する。デバイス60の動作パラメータ75は、装置40からの出力信号に基づいて調整されてもよい。例えば、装置40は、生成物74における凝集の程度をモニターし、凝集の所望の(例えば、閾値より小さい/大きい、または、或る範囲内の)レベルを維持するようにデバイス60を調整してもよい。
(実施例)
<2成分混合液>
2成分の異なる3つの組み合わせの混合液が、調製され、Malvern Instruments(登録商標)Viscosizer(登録商標)によって解析された。それらは、PBS緩衝溶液内に溶解されたカフェイン(Rh〜0.332nm)、BSA(Rh〜3.8nm)、ミオグロビン(Rh〜2.1nm)、及びIgG(Rh〜5.8nm)から調製された。多成分モデルは、i)疑似ランダム初期パラメータに基づく最小二乗回帰分析を使用する従来技術、また、ii)一実施形態に従って生成されるパラメータ推定値から開始する最小二乗回帰分析を使用すること、によって、解析から取得されるテイラーグラムデータに対して適合された。それぞれの場合に、モデルは、試料内の2つの成分の相対的濃度及び試料内の2つの成分の流体力学的半径についての演繹的知識なしで生成された。
混合液は、
1.カフェイン及びBSA(図13及び14に示す)、
2.BSA及びミオグロビン(図15及び16に示す)、
3.ミオグロビン及びIgG(図17及び18に示す)
であった。
機器は、2つの測定場所を含み、2つの測定場所は、2つの異なる対応する滞留時間を有し、したがって、1解析についてテイラーグラムデータの2つのセットが生成される。モデルは、各センサ場所からの出力に独立に、または、共通のモデルパラメータに基づいた両方のデータのセットからの誤差を最小にすることに基づいて適合され得る。
図13は、第1及び第2の場所のそれぞれにおいて、カフェイン及びBSAを含む試料について取得されたテイラーグラムデータ601、602を示す。一実施形態に従って決定されたパラメータ推定値に基づいて取得された第1のモデル成分604、606及び第2のモデル成分603、605は、データ601、602上に重ね合わされている。データ601、602を曖昧にすることを回避するために、組合せたモデルは示されないが、適合は優れている。第2のモデル成分603、605の寄与が大きい。図14を参照すると、パラメータについての疑似ランダム開始値に基づく最小二乗解析に同じデータを適用することで、低品質モデルをもたらしている。多成分ガウス分布の最小二乗回帰は、不良条件問題であり、回帰だけによって解くことが難しい。
図15は、第1及び第2の場所のそれぞれにおいてBSA及びミオグロビンを含む試料について取得されたテイラーグラムデータ601、602を示す。一実施形態に従って決定されたパラメータ推定値に基づいて取得された第1のモデル成分604、606及び第2のモデル成分603、605は、データ601、602上に重ね合わされている。やはり、適合は優れており、第2の成分603、605の寄与が大きい。図16を参照すると、パラメータについての疑似ランダム開始値に基づく最小二乗解析に同じデータを適用すると、テイラーグラムに対する一見良好な適合をもたらしているが、実際には不正確である。このモデルから推定される第1の成分についての流体力学的半径は、大幅に間違っていると思われ、第2の成分の振幅は、大きく過小評価されている。
図17は、第1及び第2の場所のそれぞれにおいてミオグロビン及びIgGを含む試料について取得されたテイラーグラムデータ601、602を示す。一実施形態に従って決定されたパラメータ推定値に基づいて取得された第1のモデル成分604、606及び第2のモデル成分603、605は、データ601、602上に重ね合わされている。やはり、適合は優れており、第2の成分603、605の寄与が大きい。図18を参照すると、パラメータについての疑似ランダム開始値に基づく最小二乗解析に同じデータを適用すると、やはり、テイラーグラムに対するかなり良好な適合をもたらしているが、不正確である。このモデルから推定される第1の成分についての流体力学的半径は、不正確であると思われ、第2の成分の振幅は、大きく過小評価されている。
以下の表1は、一実施形態に従ってパラメータ推定値を使用することによって取得される精度を例示する。
Figure 0006917897
パラメータ推定値に基づいて決定された流体力学的半径は、混合液の既知の流体力学的半径と良く一致している。
<未知試料に関する緩衝液不整合>
図19は、PBS緩衝液内に溶解されたIgGを含む試料に対してテイラー分散解析を実施することによって取得されたテイラーグラムデータ601、602を示す。緩衝液不整合は、緩衝液の濃度の変化がテイラーグラムデータに影響を及ぼすように試料緩衝液と泳動用緩衝液との間に意図的に導入された。
モデルパラメータは、一実施形態に従って推定され、データに対してモデルパラメータを適合させるために最小二乗回帰分析についての開始ポイントとして使用された。(試料のIgG成分に対応する)各適合済みモデルの第1の成分603、605、(緩衝液不整合に対応する)各適合モデルの第2の成分604、606、及び組み合わされたモデル607、608が図19に示される。データとの驚くべき整合が存在し、緩衝液不整合の影響が効果的に除去されている。これは、難しい測定条件においても、試料特性についての信頼性があり、かつ正確な推定値が提供されることを可能にする実施形態の能力を立証する。表2は、4つのテイラー分散解析を解析することから取得される平均流体力学的半径を示す。
Figure 0006917897
解析は、IgG成分または緩衝液不整合の演繹的知識なしで実施された。
<既知のサイズを有する2つの成分の混合液>
PBS緩衝溶液内に溶解されると、免疫グロブリン(IgG)モノマー及びダイマーの流体力学的半径は、それぞれ5.2nm及び7nmである。IgGの試料内のオリゴマーの相対的割合を決定するために、3つのタイラーグラムが取得され、3つのタイラーグラムが、一実施形態に従って、成分サイズを固定することによって、ひいては、その疑似ガウス幅を固定することによって、生成される初期パラメータ推定値を用いて適合された。各適合成分の内側の面積は、その後、試料内のモノマー及びダイマーの相対的割合を取得するために計算された。
図20は、一実施形態に従って生成されたパラメータ推定値に基づいて取得されたモデル適合の例を示す。第1のモデル成分603及び第2のモデル成分604とともにタイラーグラムデータ601が示される。3つのこうした解析から取得された平均的割合は表3に提示される。
Figure 0006917897
比較のため、所定の推定値なしで(つまり、疑似ランダムで)取得された適合が図21に示され、図21において、最良適合は、第2の成分について負の振幅を有するモデルであった。
試料特徴付けにおける幾つかの重要な問題を解決する本発明の実施形態が述べられた。本発明の実施形態は、テイラー分散解析を、製剤(例えば、バイオ医薬品製剤)における凝集を特徴付けるためのより実行可能な選択肢にする。
概してパルステイラーグラムに関する例を示したが、同様なアプローチが、テイラーグラムモードが(式3によって記述されるような)スラグテイラーグラムに対応する場合に適用され得ることを当業者は認識するであろう。スラグテイラーグラムについての適用可能な方程式は、より長いが、例えば、Wolfram Mathematica等のソフトウェアを使用して生成することが簡単である。
添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲内で幾つかの変形が可能である。

Claims (14)

  1. コンピュータを使用して、多成分テイラーグラムモデルを試料から取得されるテイラーグラムデータg(t)に適合させることによって、前記試料の流体力学的半径をコンピュータを使用することによって推定する方法であって、前記テイラーグラムデータが、t=tにおいて、多成分テイラーグラムピークまたはフロントを含む、方法であって、
    前記データの積分または微分の値を評価することと、
    前記データの前記積分または微分の値を含む解析表現に基づいて、前記多成分テイラーグラムモデルの成分の流体力学的半径を決定することと、
    を含む、方法。
  2. 前記テイラーグラムデータを取得するため、前記試料に関して測定を実施することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記データの積分または微分の値を評価することは、前記データの1次微分、前記データの2次微分、前記データの3次微分、前記データの1次積分、前記データの2次積分、及び前記データの3次積分のうちの少なくとも1つを評価することを含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記データに基づいて、
    t=tにおける前記データの値であるx;
    t=tにおける前記データの2次微分の値
    Figure 0006917897
    に基づく値であるy;
    t=tにおいて開始するか、または終了する、前記データの積分から導出される値
    Figure 0006917897
    に基づく値であるz;及び、
    t=tにおいて開始するか、または終了する、前記データの前記積分の積分の値
    Figure 0006917897
    であるu
    から選択される少なくとも2つの値を評価すること、及び、その後、
    前記流体力学的半径についての推定値を決定することを含み、
    前記推定値を決定することは、少なくとも2つの同時方程式を解くことを含み、
    前記同時方程式の各々はそれぞれ、前記評価済み値のうちの1つの値を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記同時方程式は、
    Figure 0006917897
    ここで、Iは、t=tにおいて開始するか、または終了する、前記データの前記積分の値、
    Figure 0006917897
    である;及び、
    Figure 0006917897
    のうちの少なくとも2つを含み、
    前記Aは、第iの成分の振幅であり、前記σは、第iの成分の標準偏差である、
    請求項4に記載の方法。
  6. 前記多成分テイラーグラムモデルは、2成分テイラーグラムモデルを含み、以下の条件:
    、A、σ、σのいずれも、前記流体力学的半径が推定される前にわかっていないこと;
    σ及びσの一方はわかっており、残りのパラメータA、A、σ、σのいずれも、前記流体力学的半径が推定される前にわかっていないこと;
    第2の成分は負の振幅Aを有し、前記第2の成分の前記振幅Aは第1の成分の振幅Aより小さいこと、
    のうちの少なくとも一つが満たされる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記多成分テイラーグラムモデルは、2成分または3成分テイラーグラムモデルを含み、前記試料についてのσの値間の関係はわかっており、前記試料についてのA及びσの絶対値はわかっておらず、前記試料についてのAの値間の比はわかっていない、請求項5に記載の方法
  8. 前記多成分テイラーグラムモデルは、2成分、3成分、または4成分テイラーグラムモデルを含み、前記試料についてのσの値はそれぞれわかっているが、前記試料についてのAの値はわかっていない、請求項5に記載の方法。
  9. 前記データの微分
    Figure 0006917897
    の絶対値の最大値w、及び、前記最大値wに対応する値t’を決定すること、及び、
    前記値w、値t’、及び値tから前記流体力学的半径を決定すること
    を含む、請求項1または2に記載の方法。
  10. 前記テイラーグラムモデルは、一般形:
    Figure 0006917897
    であり、
    前記Aは、第iの成分の振幅であり、前記σは、第iの成分の標準偏差であり、
    前記方法は、A及びσから選択されるパラメータを決定することを含み、
    第2の成分は負の振幅Aを有し、前記第2の成分の前記振幅Aの大きさは第1の成分の振幅Aの大きさより小さい、請求項9に記載の方法。
  11. 前記流体力学的半径を決定することは、
    Figure 0006917897
    の式のうちの少なくとも一方に基づいてパラメータを決定することを含む、請求項10に記載の方法。
  12. コンピュータで読み取り可能な媒体であって、命令のセットが記憶され、前記命令のセットは、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させる、コンピュータで読み取り可能な媒体。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載の方法を実行するように構成されるプロセッサを備える装置。
  14. データを取得するため、テイラー分散解析を実施するための機器を更に備える、請求項13に記載の装置。
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