JP6917211B2 - コンクリート部材の養生装置 - Google Patents

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Description

この発明は、温度応力ひび割れを防止するためのコンクリート部材の養生装置に関するものである。
従来、コンクリートの打設後の養生中の、コンクリート内外の温度差によるコンクリートの温度応力ひび割れを防止するために、パイプクーリング工法を採用することがあった。このパイプクーリング工法は、水和熱によるコンクリート内部の温度上昇を抑えるために、コンクリート内に配置したパイプに冷却水を流すものであった。
そして、このパイプクーリング工法を発展させたものとして、特許文献1に記載されるパイプクーリング方法があった。このパイプクーリング方法は、パイプの配管経路を、マスコンクリートの中心部から周縁部へ向けて冷却水が流れるように配置することで、マスコンクリートの中心部を冷却するとともに、その中心部で暖められて温水となった冷却水により周縁部を暖めるというものであった。
特開2004−360333号公報
ところで、前記従来のパイプクーリング方法においては、マスコンクリートの中心部を通った冷却水が、周縁部(表層部)を流れることから、中心部を流れる水の温度を管理することはできても、周縁部(表層部)を流れる水の温度を管理することはできなかった。
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、コンクリート部材の中心部を流れる水の温度と表層部を流れる水の温度を個別に管理することができ、コンクリート部材の温度応力ひび割れを適切に防止することができる、コンクリート部材の養生装置を提供することにある。
この発明に係るコンクリート部材の養生装置は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
また、請求項に記載の発明に係るコンクリート部材の養生装置は、型枠内にコンクリートを打設して得られるコンクリート部材を養生する、コンクリート部材の養生装置である。この養生装置は、前記コンクリート部材内の温度勾配を低減するよう、前記コンクリート部材内であるその中心部に配設された第1系統のパイプに、所定の温度履歴を有する第1系統の水を供給する第1の供給装置と、前記コンクリート部材内であるその表層部に配設された第2系統のパイプに、前記第1系統の水の温度履歴とは異なった所定の温度履歴を有する第2系統の水を供給する第2の供給装置とを、備える。ここで、前記第1の供給装置は、第1温水槽および第1冷水槽と、第1混合機とを備えて、前記第1温水槽の水と前記第1冷水槽の水が、前記第1混合機で混合されることで、前記第1系統のパイプに供給する前記第1系統の水の温度が調整される。そして、前記第2の供給装置は、第2温水槽および第2冷水槽と、第2混合機とを備えて、前記第2温水槽の水と前記第2冷水槽の水が、前記第2混合機で混合されることで、前記第2系統のパイプに供給する前記第2系統の水の温度が調整される。
このコンクリート部材の養生装置によると、コンクリート部材内であるその中心部に配設された第1系統のパイプに第1系統の水を供給し、コンクリート部材内であるその表層部に配設された第2系統のパイプに第2系統の水を供給することで、コンクリート部材の中心部を流れる水の温度と表層部を流れる水の温度を個別に管理することができる。そして、このように、コンクリート部材の中心部を流れる水の温度と表層部を流れる水の温度を個別に管理することで、コンクリート部材の温度分布を的確にコントロールすることができる。なお、コンクリート部材内には、第1系統のパイプと第2系統のパイプとが配設されるが、それ以外に、第3系統とか第3系統以降のパイプが配設される場合を除外するものではない。
また、請求項に記載の発明に係るコンクリート部材の養生装置は、請求項に記載のコンクリート部材の養生装置において、前記第1温水槽と前記第2温水槽とは、同一の温水槽からなり、前記第1冷水槽と前記第2冷水槽とは、同一の冷水槽からなる。
また、請求項に記載の発明に係るコンクリート部材の養生装置は、請求項1または2に記載のコンクリート部材の養生装置において、情報処理装置を備える。この前記情報処理装置には、前記コンクリート部材内の温度勾配を低減してそのコンクリート部材の温度応力を所定の範囲に抑えるべく、温度応力解析により算定された、前記第1系統のパイプ中の水の温度履歴および前記第2系統のパイプ中の水の温度履歴と、前記コンクリート部材の温度履歴とが入力される。そして、前記情報処理装置は、算定された水の温度履歴に基づいて、前記第1系統のパイプに供給する第1系統の水の温度履歴と前記第2系統のパイプに供給する第2系統の水の温度履歴を設定するとともに、設定した前記第1系統の水の温度履歴に従って前記第1供給装置を制御し、設定した前記第2系統の水の温度履歴に従って前記第2供給装置を制御する。さらに、前記情報処理装置は、前記温度応力解析により算定されたコンクリート部材の温度履歴による温度と、実際のコンクリート部材の温度とを比較することで、前記第1系統のパイプに供給する第1系統の水の温度および/または前記第2系統のパイプに供給する第2系統の水の温度を補正する。
この発明に係るコンクリート部材の養生装置によれば、コンクリート部材の中心部を流れる水の温度と表層部を流れる水の温度を個別に管理することで、コンクリート部材の温度分布を的確にコントロールすることができ、これによって、コンクリート部材の温度応力ひび割れを適切に防止することができる。
この発明の一実施の形態の、コンクリート部材と、そのコンクリート部材内に配設される第1系統および第2系統のパイプを示す模式図である。 同じく、コンクリート部材と、そのコンクリート部材内に配設されるパイプを示す模式図であって、(a)は、コンクリート部材と第1系統のパイプを示し、(b)は、コンクリート部材と第2系統のパイプを示す。 同じく、温度応力解析からコンクリート部材1への水の供給までを表した流れ図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は、本発明の一実施の形態を示す。コンクリート部材1は、橋桁とか橋脚とかスラブとかの構造物、あるいはその構造物の部分からなる。このコンクリート部材1の養生方法は、型枠内にコンクリートを打設して得られるコンクリート部材1を養生する養生方法であって、事前に(つまり、コンクリートを打設する前に)、型枠内におけるコンクリート部材1内であるその中心部に相当する部分に、第1系統のパイプ2を配置するとともに、型枠内におけるコンクリート部材1内であるその表層部に相当する部分に、第2系統のパイプ3を配置する。そして、コンクリートを打設した後のコンクリート部材1の養生にあたり、コンクリート部材1内の温度勾配を低減するよう、そのコンクリート部材1内に配設された第1系統のパイプ2に、所定の温度履歴を有する第1系統の水を供給するとともに、同じくコンクリート部材1内に配設された第2系統のパイプ3に、第1系統の水の温度履歴とは異なった所定の温度履歴を有する第2系統の水を供給する。
詳細には、コンクリート部材1内の温度勾配を低減してそのコンクリート部材1の温度応力を所定の範囲に抑えるべく、温度応力解析により、第1系統のパイプ2中の水の温度履歴および第2系統のパイプ3中の水の温度履歴と、コンクリート部材1の温度履歴とを算定し、その算定した水の温度履歴に基づいて、第1系統のパイプ2に供給する第1系統の水の温度履歴と第2系統のパイプ3に供給する第2系統の水の温度履歴を設定する。そして、コンクリートを打設した後のコンクリート部材1の養生にあたり、前記温度応力解析により算定したコンクリート部材1の温度履歴による温度と、実際のコンクリート部材1の温度とを比較することで、第1系統のパイプ2に供給する第1系統の水の温度および/または第2系統のパイプ3に供給する第2系統の水の温度を補正する。
より詳細には、供給する水の温度の補正にあたって、温度応力解析により算定したコンクリート部材1の中心部の温度履歴による温度よりも、実際のコンクリート部材1の中心部の温度が高くなる場合(例えば、1℃以上高くなる場合)には、第1系統のパイプ2に供給する第1系統の水の温度を下げる補正をし、また、温度応力解析により算定したコンクリート部材1の表層部の温度履歴による温度よりも、実際のコンクリート部材1の表層部の温度が高くなる場合(例えば、1℃以上高くなる場合)には、第2系統のパイプ3に供給する第2系統の水の温度を下げる補正をする。そして、温度応力解析により算定したコンクリート部材1の温度履歴による温度よりも、実際のコンクリート部材1の温度が低い場合には、補正することなく、そのままの温度で水を供給する。もっとも、この場合にあっても、供給する水の温度を補正するようにしても構わない。
図1は、断面一定であってその断面に直交する方向に長手となるコンクリート部材1と、第1系統のパイプ2および第2系統のパイプ3との関係を、コンクリート部材1の長手方向の一部を用いて模式的に表した図である。また、図2(a)は、図1のうちの、コンクリート部材1と、そのコンクリート部材1内であるその中心部に配設された第1系統のパイプ2を示す。そして、図2(b)は、図1のうちの、コンクリート部材1と、そのコンクリート部材1内であるその表層部に配設された第2系統のパイプ3を示す。
また、図3は、温度応力解析からコンクリート部材1への水の供給までを表した流れ図である。ここで、温度応力解析は、事前に(つまり、コンクリートを打設する前に)行われるものであり、前述したように、この温度応力解析により、第1系統のパイプ2中の水の温度(温度履歴)および第2系統のパイプ3中の水の温度(温度履歴)と、コンクリート部材1の温度(詳しくは、コンクリート部材1の中心部の温度(温度履歴)と表層部の温度(温度履歴))を算定する。そして、その温度応力解析により算定したデータ(温度履歴)が、パーソナルコンピューター等の情報処理装置4に入力される。図示実施の形態においては、温度応力解析は、第1系統のパイプ2中の水の温度と第2系統のパイプ3中の水の温度とは、それぞれがコンクリート部材1内のパイプ経路中で一定であるとして行っていることから、第1系統のパイプ2に供給する第1系統の水の温度(温度履歴)と第2系統のパイプ3に供給する第2系統の水の温度(温度履歴)は、コンクリート部材1内のパイプ経路での温度上昇あるいは温度降下を考慮して、温度応力解析による水の温度よりも低い値あるいは高い値に設定(例えば、パイプ経路の入口と出口とを平均した温度が、温度応力解析による水の温度となるように、供給する水の温度(温度履歴)を設定)する。そして、情報処理装置4には、温度応力解析により算定した温度履歴に加えて、供給する水の温度履歴を設定する情報を入力する。
また、コンクリート部材1には、その中心部に内部温度計測センサー5が配置され、表層部に表層部温度計測センサー6が配置され、これら内部温度計測センサー5および表層部温度計測センサー6により、コンクリート部材1の中心部の温度および表層部の温度が計測され、その温度情報が情報処理装置4に入力される。そして、コンクリート部材1の外部には、外気温温度計測センサー7が配置され、その外気温温度計測センサー7により、外気温が計測され、その温度情報が情報処理装置4に入力される。
コンクリート部材1への水の供給(詳しくは、第1系統のパイプ2および第2系統のパイプ3への水の供給)には、養生装置8が用いられる。この養生装置8は、型枠内にコンクリートを打設して得られるコンクリート部材1を養生する、コンクリート部材1の養生装置であって、コンクリート部材1内の温度勾配を低減するよう、コンクリート部材1内であるその中心部に配設された第1系統のパイプ2に、所定の温度履歴を有する第1系統の水を供給する第1の供給装置S1と、コンクリート部材1内であるその表層部に配設された第2系統のパイプ3に、第1系統の水の温度履歴とは異なった所定の温度履歴を有する第2系統の水を供給する第2の供給装置S2とを、備える。
詳細には、第1の供給装置S1は、第1温水槽9aおよび第1冷水槽10aと、第1混合機11とを備えている。そこで、第1温水槽9aの水と第1冷水槽10aの水が、第1混合機11で混合されることで、第1系統のパイプ2に供給する第1系統の水の温度が調整される。同様に、第2の供給装置S2は、第2温水槽9bおよび第2冷水槽10bと、第2混合機12とを備えている。そこで、第2温水槽9bの水と第2冷水槽10bの水が、第2混合機12で混合されることで、第2系統のパイプ3に供給する第2系統の水の温度が調整される。なお、図示実施の形態においては、第1温水槽9aと第2温水槽9bとは、同一の温水槽9からなり、第1冷水槽10aと第2冷水槽10bとは、同一の冷水槽10からなっている。
より詳細には、養生装置8は、第1および第2の供給装置S1、S2の他に、情報処理装置4を備えている。この情報処理装置4には、前述したように、コンクリート部材1内の温度勾配を低減してそのコンクリート部材1の温度応力を所定の範囲に抑えるべく、温度応力解析により算定された、第1系統のパイプ2中の水の温度履歴および第2系統のパイプ3中の水の温度履歴と、コンクリート部材1の温度履歴とが入力される。そして、情報処理装置4は、算定された水の温度履歴に基づいて、第1系統のパイプ2に供給する第1系統の水の温度履歴と第2系統のパイプ3に供給する第2系統の水の温度履歴を設定するとともに、設定した第1系統の水の温度履歴に従って第1供給装置S1(詳しくは、第1混合機11)を制御し、設定した第2系統の水の温度履歴に従って第2供給装置S2(詳しくは、第2混合機12)を制御する。さらに、情報処理装置4は、温度応力解析により算定されたコンクリート部材1の温度履歴による温度と、実際のコンクリート部材の温度とを比較することで、第1系統のパイプ2に供給する第1系統の水の温度および/または第2系統のパイプ3に供給する第2系統の水の温度を補正する。
図示実施の形態においては、温水槽9の水は、温水路13から、第1温水路14と第2温水路15に分岐されて、第1混合機11と第2混合機12に運ばれる。同様に、冷水槽10の水は、冷水路16から、第1冷水路17と第2冷水路18に分岐されて、第1混合機11と第2混合機12に運ばれる。そして、第1混合機11で混合された水は、第1供給路19を通って、第1系統のパイプ2へと送られる。同様に、第2混合機12で混合された水は、第2供給路20を通って、第2系統のパイプ3へと送られる。ここで、温水槽9と冷水槽10には、槽内の水の温度を測る温度計測センサー21、22が設置され、その温度情報が情報処理装置4に入力される。そして、温水路12と冷水路16には、ポンプ13a、16aが設置される。また、第1供給路19と第2供給路20には、温度計19a、20aおよび流量計19b、20bが設置され、それらの温度情報および流量情報が情報処理装置4に入力される。
そして、情報処理装置4からは、適宜温度補正された温度指示が、第1混合機11と第2混合機12に伝達される。こうして、第1混合機11においては、第1系統の水の温度が制御され、その温度制御された水が、第1供給路19を通って、コンクリート部材1内の第1系統のパイプ2へと供給される。同様に、第2混合機12においては、第2系統の水の温度が制御され、その温度制御された水が、第2供給路20を通って、コンクリート部材1内の第2系統のパイプ3へと供給される。
次に、以上の構成からなるコンクリート部材1の養生方法とか養生装置8の作用効果について説明する。このコンクリート部材1の養生方法とか養生装置8によると、コンクリート部材1内であるその中心部に配設された第1系統のパイプ2に第1系統の水を供給し、コンクリート部材1内であるその表層部に配設された第2系統のパイプ3に第2系統の水を供給することで、コンクリート部材1の中心部を流れる水の温度と表層部を流れる水の温度を個別に管理することができる。そして、このように、コンクリート部材1の中心部を流れる水の温度と表層部を流れる水の温度を個別に管理することで、コンクリート部材1の温度分布(温度勾配)を的確にコントロールすることができ、これによって、コンクリート部材1の温度応力ひび割れを適切に防止することができる。したがって、このコンクリート部材1の養生方法は、特に養生中に部材中心部の温度上昇が激しく、中心部と表層部との温度差が大きくなるマスコンクリートに好適に適用される。
また、第1系統のパイプ2に供給する第1系統の水の温度(温度履歴)と、第2系統のパイプ3に供給する第2系統の水の温度(温度履歴)を、温度応力解析を介して設定しておくことで、養生段階でのそれら水の温度の補正の幅を小さくすることができ、実際のコンクリート部材1の温度を、予定したコンクリート部材1の温度に容易に近づけることができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、コンクリート部材1へ供給する水の温度の補正にあたって、第1系統の水と第2系統の水の両方を補正するのではなく、第1系統の水のみを補正するようにしてもよい。すなわち、前記水の温度の補正にあたって、温度応力解析により算定したコンクリート部材1の中心部の温度履歴による温度よりも、実際のコンクリート部材1の中心部の温度が高くなる場合(例えば、1℃以上高くなる場合)には、第1系統のパイプ2に供給する第1系統の水の温度を下げる補正をするようにしてもよい。
また、前記水の温度の補正にあたって、温度応力解析により算定したコンクリート部材1の中心部の温度履歴による温度と表層部の温度履歴による温度との差よりも、実際のコンクリート部材1の中心部の温度と表層部の温度との差が大きくなる場合(例えば、1℃以上大きくなる場合)には、第1系統のパイプ2に供給する第1系統の水の温度を下げる補正をしてもよい。
また、温度応力解析により算定したコンクリート部材1の中心部の温度履歴による温度よりも、実際のコンクリート部材1の中心部の温度が高くなる場合(例えば、1℃以上高くなる場合)には、第1系統のパイプ2に供給する第1系統の水の温度を下げる補正をし、かつ、温度応力解析により算定したコンクリート部材1の中心部の温度履歴による温度と表層部の温度履歴による温度との差よりも、実際のコンクリート部材1の中心部の温度と表層部の温度との差が大きくなる場合(例えば、1℃以上大きくなる場合)にも、第1系統のパイプ2に供給する第1系統の水の温度を下げる補正をしてもよい。
また、温度応力解析において、第1系統のパイプ2中の水の温度と第2系統のパイプ3中の水の温度とは、それぞれ、パイプ経路中一定の温度であるとして(つまり、水の流量が無限大として)解析を行ったが、コンクリート部材1との熱のやりとりによるパイプ経路中での水の温度変化を考慮に入れて(つまり、水の流量を加味して)解析してもよい。
また、コンクリート部材1の養生にあたり、温度応力解析により算定したコンクリート部材1の温度履歴による温度と、実際のコンクリート部材1の温度とを比較することで、第1系統のパイプ2に供給する第1系統の水の温度とか第2系統のパイプ3に供給する第2の系統の水の温度を補正しているが、この補正をすることなく水の供給を行ってもよい。
また、第1系統のパイプ2に供給する第1系統の水の温度履歴と、第2系統のパイプ3に供給する第2系統の水の温度履歴とは、温度応力解析により算定した温度履歴に基づいて設定したが、温度応力解析によるのではなく、過去のデータとか経験に基づくものであってもよい。
また、コンクリート部材1内に配設される第1系統のパイプ2は、一本でなくても、複数本からなっていてもよく、それら複数本のパイプに、第1系統の水が供給されてもよい。同様に、コンクリート部材1内に配設される第2系統のパイプ3は、一本でなくても、複数本からなっていてもよく、それら複数本のパイプに、第2系統の水が供給されてもよい。
また、コンクリート部材1内には、第1系統のパイプ2と第2系統のパイプ3を配設し、それらパイプ2、3に水を供給したが、第1系統のパイプ2および第2系統のパイプ3に加えて、第3系統とか第3系統以降のパイプを、コンクリート部材1内の所定の位置に配設し、各パイプに異なった温度履歴を有する水を供給してもよい。
1 コンクリート部材
2 第1系統のパイプ
3 第2系統のパイプ
8 養生装置
9 温水槽
9a 第1温水槽
9b 第2温水槽
10 冷水槽
10a 第1冷水槽
10b 第2冷水槽
11 第1混合機
12 第2混合機
S1 第1の供給装置
S2 第2の供給装置

Claims (3)

  1. 型枠内にコンクリートを打設して得られるコンクリート部材を養生する、コンクリート部材の養生装置であって、
    記コンクリート部材内の温度勾配を低減するよう、前記コンクリート部材内であるその中心部に配設された第1系統のパイプに、所定の温度履歴を有する第1系統の水を供給する第1の供給装置と、前記コンクリート部材内であるその表層部に配設された第2系統のパイプに、前記第1系統の水の温度履歴とは異なった所定の温度履歴を有する第2系統の水を供給する第2の供給装置とを備え、
    前記第1の供給装置は、第1温水槽および第1冷水槽と、第1混合機とを備えて、前記第1温水槽の水と前記第1冷水槽の水が、前記第1混合機で混合されることで、前記第1系統のパイプに供給する前記第1系統の水の温度が調整され、
    前記第2の供給装置は、第2温水槽および第2冷水槽と、第2混合機とを備えて、前記第2温水槽の水と前記第2冷水槽の水が、前記第2混合機で混合されることで、前記第2系統のパイプに供給する前記第2系統の水の温度が調整される、コンクリート部材の養生装置
  2. 前記第1温水槽と前記第2温水槽とは、同一の温水槽からなり、前記第1冷水槽と前記第2冷水槽とは、同一の冷水槽からなる、請求項1に記載のコンクリート部材の養生装置
  3. 情報処理装置を備え、
    前記情報処理装置には、前記コンクリート部材内の温度勾配を低減してそのコンクリート部材の温度応力を所定の範囲に抑えるべく、温度応力解析により算定された、前記第1系統のパイプ中の水の温度履歴および前記第2系統のパイプ中の水の温度履歴と、前記コンクリート部材の温度履歴とが入力され、
    前記情報処理装置は、算定された水の温度履歴に基づいて、前記第1系統のパイプに供給する第1系統の水の温度履歴と前記第2系統のパイプに供給する第2系統の水の温度履歴を設定するとともに、設定した前記第1系統の水の温度履歴に従って前記第1の供給装置を制御し、設定した前記第2系統の水の温度履歴に従って前記第2の供給装置を制御し、また、
    前記情報処理装置は、前記温度応力解析により算定されたコンクリート部材の温度履歴による温度と、実際のコンクリート部材の温度とを比較することで、前記第1系統のパイプに供給する第1系統の水の温度および/または前記第2系統のパイプに供給する第2系統の水の温度を補正する、請求項1または2に記載のコンクリート部材の養生装置
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