以下の詳細な説明の趣旨上、本開示によって提供される実施形態は、明示的に反対に指定されている場合を除いて、様々な代替の変形および工程順序を想定し得ることが理解されるべきである。さらに、任意の操作例および他の指示がある場合を除き、例えば明細書および特許請求の範囲で使用される成分の量を表すすべての数字は、すべての場合において「約」という用語によって修飾されるものとして理解されるべきである。従って、反対のことが示されていない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本発明によって得られるべき所望の特性に応じて変化し得る近似値である。少なくとも、特許請求の範囲に対する均等論の適用を制限する試みとしてではなく、各数値パラメータは、報告された有効数字の数に照らしておよび通常の丸め技術(ordinary rounding technique)を適用することによって少なくとも解釈されるべきである。
本発明の広い範囲を示す数値範囲およびパラメータが近似値であるにもかかわらず、特定の例に示される数値は可能な限り正確に報告される。しかし、いずれの数値も、それぞれの試験測定に見られる標準偏差から必然的に生じる一定の誤差を本質的に含む。
また、本明細書に列挙された任意の数値範囲は、そこに包含されるすべての下位範囲を含むことが意図されることが理解されるべきである。例えば、「1〜10」の範囲は、1の記載された最小値と、10の記載された最大値との間の(およびそれらを含む)すべての部分範囲を含むように意図されており、すなわち、1以上の最小値および10以下の最大値を有する。
2つの文字または記号の間にないダッシュ(「−」)は、置換基または2つの原子間の結合点を示すために使用される。例えば、−CONH2は炭素原子を介して結合する。
「アルカンジイル」は、例えば1〜18個の炭素原子(C1−18)、1〜14個の炭素原子(C1−14)、1〜6個の炭素原子(C1−6)、1〜4個の炭素原子(C1−4)または1〜3個の炭化水素原子(C1−3)を有する飽和、分枝状または直鎖の非環式炭化水素基のジラジカルを指す。分枝状アルカンジイルは、最小で3個の炭素原子を有することが理解される。アルカンジイルは、C2−14アルカンジイル、C2−10アルカンジイル、C2−8アルカンジイル、C2−6アルカンジイル、C2−4アルカンジイルまたはC2−3アルカンジイルであることができる。アルカンジイル基の例としては、メタン−ジイル(−CH2−)、エタン−1,2−ジイル(−CH2CH2−)、プロパン−1,3−ジイルおよびイソ−プロパン−1,2−ジイル(例えば、−CH2CH2CH2−および−CH(CH3)CH2−)、ブタン−1,4−ジイル(−CH2CH2CH2CH2−)、ペンタン−1,5−ジイル(−CH2CH2CH2CH2CH2−)、ヘキサン−1,6−ジイル(−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−)、ヘプタン−1,7−ジイル、オクタン−1,8−ジイル、ノナン−1,9−ジイル、デカン−1,10−ジイル、およびドデカン−1,12−ジイルが挙げられる。
「アルカンシクロアルカン」とは、1つ以上のシクロアルキルおよび/またはシクロアルカンジイル基および1つ以上のアルキルおよび/またはアルカンジイル基を有する飽和炭化水素基を指し、ここでシクロアルキル、シクロアルカンジイル、アルキルおよびアルカンジイルが本明細書に定義される。各シクロアルキルおよび/またはシクロアルカンジイル基は、C3−6、C5−6、シクロヘキシルまたはシクロヘキサンジイルであることができる。各アルキルおよび/またはアルカンジイル基は、C1−6、C1−4、C1−3、メチル、メタンジイル、エチルまたはエタン−1,2−ジイルであることができる。アルカンシクロアルカン基は、C4−18アルカンシクロアルカン、C4−16アルカンシクロアルカン、C4−12アルカンシクロアルカン、C4−8アルカンシクロアルカン、C6−12アルカンシクロアルカン、C6−10アルカンシクロアルカンまたはC6−9アルカンシクロアルカンであることができる。アルカンシクロアルカン基の例としては、1,1,3,3−テトラメチルシクロヘキサンおよびシクロヘキシルメタンが挙げられる。
「アルカンシクロアルカンジイル」は、アルカンシクロアルカン基のジラジカルを指す。アルカンシクロアルカンジイル基は、C4−18アルカンシクロアルカンジイル、C4−16アルカンシクロアルカンジイル、C4−12アルカンシクロアルカンジイル、C4−8アルカンシクロアルカンジイル、C6−12アルカンシクロアルカンジイル、C6−10アルカンシクロアルカンジイル、またはC6−9アルカンシクロアルカンジイルであることができる。アルカンシクロアルカンジイル基の例としては、1,1,3,3−テトラメチルシクロヘキサン−1,5−ジイルおよびシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイルが挙げられる。
「アルキル」は、例えば、1〜20個の炭素原子、1〜10個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、1〜4個の炭素原子または1〜3個の炭素原子を有する飽和、分枝状または直鎖の非環式炭化水素基のモノラジカルを指す。分枝状アルキルは、最小で3個の炭素原子を有することが理解される。アルキル基は、C1−6アルキル、C1−4アルキルまたはC1−3アルキルであることができる。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ヘキシル、n−デシルおよびテトラデシルが挙げられる。アルキル基は、C1−6アルキル、C1−4アルキルおよびC1−3アルキルである。
「シクロアルカンジイル」は、ジラジカル飽和単環式または多環式炭化水素基を指す。シクロアルカンジイル基は、C3−12シクロアルカンジイル、C3−8シクロアルカンジイル、C3−6シクロアルカンジイルまたはC5−6シクロアルカンジイルであることができる。シクロアルカンジイル基の例としては、シクロヘキサン−1,4−ジイル、シクロヘキサン−1,3−ジイル、およびシクロヘキサン−1,2−ジイルが挙げられる。
「硬化性組成物」は、反応して硬化組成物を形成することができる少なくとも2つの反応物を含む組成物を指す。例えば、硬化性組成物は、反応して硬化したポリマーを形成できるチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーおよびポリエポキシドを含むことができる。硬化性組成物は、硬化反応のための触媒および他の成分、例えば充填剤、顔料、溶媒、可塑剤および接着促進剤を含んでいてもよい。硬化性組成物は、室温および湿度のような周囲条件で硬化可能であってもよく、または硬化反応を開始および/または促進するために高温、水分または他の条件に曝される必要があり得る。硬化性組成物は、最初に、別個のベース成分と別個の促進剤成分とを含む2パート組成物として提供されてもよい。ベース組成物は、チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーのような硬化反応に関与する反応物の1つを含有でき、促進剤組成物はポリエポキシドのような他の反応物を含有できる。他の添加剤をベースおよび/または促進剤組成物に含めることができる。2つの組成物を、使用直前に混合して、硬化性組成物を提供することができる。硬化性組成物は、特定の適用方法に適した粘度を示すことができる。例えば、ブラシオン用途に適したクラスAシーラント組成物は、1ポイズ〜500ポイズの粘度を特徴とすることができる。フィレットシール用途に適したクラスBシーラント組成物は、4,500ポイズ〜20,000ポイズの粘度を特徴とすることができる。フェイシール用途に適したクラスCシーラント組成物は、500ポイズ〜4,500ポイズの粘度を特徴とすることができる。シーラント系の2つの成分を合わせて混合した後、硬化反応が進行し、硬化性組成物の粘度が上昇し得、ある時点ではもはや作用しなくなる。2つの成分が混合されて硬化性組成物を形成するときから、硬化性組成物が意図された目的および適用方法のために表面にもはや合理的にまたは実際に適用できなくなるときまでの期間を、作用時間と呼ぶことができる。理解されるように、作用時間は、例えば、硬化化学、適用方法、および温度を含む多くの要因に依存し得る。一旦硬化性組成物が表面に適用されると(および適用中に)、硬化反応は硬化組成物が提供されるように進行し得る。硬化した組成物は、不粘着性表面を生じ、ある期間にわたって完全に硬化する。硬化性組成物は表面が不粘着性である場合に硬化したとみなすことができ、または、例えば表面のショアA硬度がクラスCシーラントについては25Aであり、クラスBシーラントについては30Aである場合に、硬化したとみなすことができる。
本明細書で使用される場合、「ポリマー」は、硬化されてもよくまたは硬化されていなくてもよいオリゴマー、ホモポリマーおよびコポリマーを指す。特に断らない限り、分子量は、例えば当該技術分野で認識されている様式でポリスチレン標準を用いたゲル浸透クロマトグラフィによって決定される場合に「Mn」として示されるポリマー材料の数平均分子量である。特に断らない限り、分子量は、例えばヨウ素滴定を用いる末端基分析によって決定され得る場合に「Mn」として示されるポリマー材料の数平均分子量である。
「プレポリマー」は、硬化前のポリマーを指す。一般に、本開示によって提供されるプレポリマーは室温で液体である。「付加物」は、反応性末端基で官能化されているプレポリマーを指す;しかしながら、プレポリマーは末端官能基も含有し得る。従って、プレポリマーおよび付加物という用語は互換的に使用される。付加物という用語は、プレポリマーを調製するために使用される反応順序における中間体であるプレポリマーを指すために使用されることが多い。
比重は、室温および圧力下での物質の密度と水の密度との比を指す。比重は、ASTM D1475に従って測定することができる。マイクロカプセルなどの低密度充填剤の比重は、ASTM D1475に従って測定した。組成物およびシーラントの比重は、シーラントをヘキサン中で計量するように修正したASTM D1473に従って決定した。
ここで、組成物および方法の特定の実施形態について言及する。開示された実施形態は、特許請求の範囲を限定するものではない。反対に、特許請求の範囲は、すべての代替、変更および等価物を包含することが意図されている。
本開示によって提供される組成物は、チオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、ポリエポキシド、および低密度マイクロカプセルを含むことができる。組成物は、航空宇宙用シーラントなどのシーラントとして配合することができる。
本開示によって提供される組成物およびシーラント配合物は、1種類のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーまたは複数種類のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーの組み合わせを含むことができる。
適切なチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーの例は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第6,172,179号明細書に開示されている。
チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、式(1)の化学構造を含むチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーを含むことができる
式中、
各R
1は、独立して、C
2−10n−アルカンジイル基、C
3−6分枝状アルカンジイル基、C
6−8シクロアルカンジイル基、C
6−10アルカンシクロアルカンジイル基、複素環式基、または−[(−CHR
3−)
p−X−]
q−(CHR
3)
r−基を含むことができ、式中、各R
3は、水素またはメチルを含むことができ;
各R
2は、独立して、C
2−10n−アルカンジイル基、C
3−6分枝状アルカンジイル基、C
6−8シクロアルカンジイル基、C
6−14アルカンシクロアルカンジイル基、複素環基、または−[(−CH
2−)
p−X−]
q−(CH
2)
r−基を含むことができ;
各Xは、独立して、−O−、−S−、および−NR−を含むことができ、ここでRは水素またはメチルを含むことができ;
mは0〜50の範囲であり;
nは1〜60の範囲の整数であり;
pは2〜6の範囲の整数であり;
qは1〜5の範囲の整数であり;および
rは2〜10の範囲の整数である。
式(1)のプレポリマーにおいて、R1は−[−(CHR3)p−X−]q−(CHR3)r−であることができ、式中各Xは独立して−O−および−S−を含むことができる。式(1)のプレポリマーにおいて、R1は−[−(CHR3)p−X−]q−(CHR3)r−であることができ、各Xは−O−であることができまたは各Xは−S−であることができる。
式(1)のプレポリマーにおいて、R1は−[−(CH2)p−X−]q−(CH2)r−であることができ、式中各Xは独立して−O−および−S−を含むことができる。式(1)のプレポリマーにおいて、R1は−[−(CH2)p−X−]q−(CH2)r−であることができ、各Xは−O−であることができまたは各Xは−S−であることができる。
式(1)のプレポリマーにおいて、R1は、−[(−CH2−)p−X−]q−(CH2)r−であることができ、式中、pは2であり、XはOであることができ、qは2であることができ、rは2であることができ、R2はエタンジイルであることができ、mは2であることができ、nは9であることができる。
式(1)のプレポリマーにおいて、各R1はジメルカプトジオキサオクタン(DMDO)から誘導でき、または各R1はジメルカプトジエチルスルフィド(DMDS)から誘導できる。
式(1)のプレポリマーにおいて、各mは独立して1〜3の整数であることができる。各mは同じであることができ、1、2、または3であることができる。
式(1)のプレポリマーにおいて、nは、1〜30の整数、1〜20の整数、1〜10の整数、または1〜5の整数であることができる。さらに、nは1〜60の任意の整数であってもよい。
式(1)のプレポリマーにおいて、各pは独立して2、3、4、5、または6を含むことができる。各pは同じであることができ、2、3、4、5、または6である。
チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、PRC−DeSoto International Inc.から入手可能なPermapol(いずれかの国における登録商標)P3.1eを含むことができる。
チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、式(2a)のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、式(2b)のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、またはそれらの組み合わせを含むことができる
式中、
各R
1は、独立して、C
2−10アルカンジイル、C
6−8シクロアルカンジイル、C
6−14アルカンシクロアルカンジイル、C
5−8ヘテロシクロアルカンジイル、または−[(−CHR
3−)
p−X−]
q−(−CHR
3−)
r−を含むことができ、式中、
pは2〜6の整数であり;
qは1〜5の整数であり;
rは2〜10の整数であり;
各R
3は独立して水素またはメチルを含むことができ;および
各Xは、独立して、−O−、−S−、または−NR−を含むことができ、ここでRは水素またはメチルを含むことができ;
各R
2は独立して、C
1−10アルカンジイル、C
6−8シクロアルカンジイル、C
6−14アルカンシクロアルカンジイル、または−[(−CHR
3−)
p−X−]
q−(−CHR
3−)
r−を含むことができ、式中p、q、r、R
3およびXは、R
1について定義された通りであり;
mは0〜50の整数であり;
nは1〜60の整数であり;
Bは、z価の多官能化剤B(−V)
zのコアを表し、ここで
zは3〜6の整数であり;および
各Vはチオールと反応性の末端基を含む部分であり;および
各−V’−は、−Vとチオールとの反応から誘導される。
式(2a)および式(2b)のプレポリマーにおいて、R1は、−[(−CH2−)p−X−]q−(CH2)r−であることができ、式中、pは2であることができ、Xは−O−であることができ、qは2であることができ、rは2であることができ、R2はエタンジイルであることができ、mは2であることができ、nは9であることができる。
式(2a)および式(2b)のプレポリマーにおいて、R1はC2−6アルカンジイルまたは−[−(CHR3)p−X−]q−(CHR3)r−を含むことができる。
式(2a)および式(2b)のプレポリマーにおいて、R1は−[−(CHR3)p−X−]q−(CHR3)r−を含むことができ、Xは−O−であることができまたはXは−S−であることができる。
式(2a)および式(2b)のプレポリマーにおいて、R1は−[−(CHR3)p−X−]q−(CHR3)r−を含むことができ、pは2であることができ、rは2であることができ、qは1であることができ、Xは−S−であることができ;またはpは2であることができ、qは2であることができ、rは2であることができ、Xは−O−であることができ;またはpは2であることができ、rは2であることができ、qは1であることができ、Xは−O−であることができる。
式(2a)および式(2b)のプレポリマーにおいて、R1は−[−(CHR3)p−X−]q−(CHR3)r−を含むことができ、各R3は水素を含むことができ、または少なくとも1つのR3はメチルを含むことができる。
式(2a)および式(2b)のプレポリマーにおいて、各R1は同じであることができ、または少なくとも1つのR1は異なることができる。
式(2a)および式(2b)のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーを調製するために様々な方法を使用することができる。そのようなチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、二官能性、すなわち2つの末端チオール基を有する直鎖プレポリマー、または多官能性、すなわち3つ以上の末端チオール基を有する分枝状プレポリマーであってもよい。好適なチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、例えばPRC−DeSoto International Inc.からPermapol(いずれかの国における登録商標)P3.1eとして市販されている。
チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、異なるチオール官能価を有するPermapol(いずれかの国における登録商標)P3.1eプレポリマーの組み合わせであることができる。
チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、異なるチオール末端ポリチオエーテルの混合物を含んでいてもよく、チオール末端ポリチオエーテルは同一または異なる官能価を有し得る。チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、2〜6、2〜4、2〜3、2.05〜2.8または2.05〜2.5の平均官能価を有することができる。例えば、チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、二官能性チオール末端ポリチオエーテル、三官能性チオール末端ポリチオエーテル、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、ポリチオールとジエン、例えばジビニルエーテルとを反応させることによって調製することができ、ポリチオエーテルを調製するために使用される反応物のそれぞれの量は、末端チオール基を生じるように選択される。従って、ある場合には、(nまたは>n、例えばn+1)モルのポリチオール、例えばジチオールまたは少なくとも2つの異なるジチオールの混合物および約0.05モル〜1モル、例えば0.1モル〜0.8モルのチオール末端多官能化剤は、(n)モルのジエン、例えばジビニルエーテルまたは少なくとも2つの異なるジエンの混合物、例えばジビニルエーテルと反応させてもよい。チオール末端多官能化剤は、2.05〜3、例えば2.1〜2.8、または2.1〜2.6の平均官能価を有するチオール末端ポリチオエーテルを提供するのに十分な量で反応混合物中に存在する。
チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーを製造するために使用される反応は、フリーラジカル触媒によって触媒化されてもよい。適切なフリーラジカル触媒には、アゾ化合物、例えばアゾビスニトリル化合物、例えばアゾ(ビス)イソブチロニトリル(AIBN);有機過酸化物、例えば過酸化ベンゾイルおよび過酸化t−ブチル;および無機過酸化物、例えば過酸化水素が含まれる。反応はラジカル開始剤/光増感剤を用いてまたは用いずに紫外線を照射することによっても行うことができる。無機塩基または有機塩基のいずれか、例えばトリエチルアミンを使用するイオン触媒法もまた使用され得る。
適切なチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、1種類のジビニルエーテルまたは複数種類のジビニルエーテルの混合物を過剰のジチオールまたはジチオールの混合物と反応させることによって製造されてもよい。
従って、チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、以下を含む反応物の反応生成物を含むことができる:
(a)式(3)のジチオール:
式中、
R
1は、C
2−6アルカンジイル、C
6−8シクロアルカンジイル、C
6−10アルカンシクロアルカンジイル、C
5−8ヘテロシクロアルカンジイル、または−[−(CHR
3)
p−X−]
q−(CHR
3)
r−を含むことができ;ここで、
各R
3は独立して水素またはメチルを含むことができ;
各Xは、独立して、−O−、−S−、−NH−、または−N(−CH
3)−を含むことができ;
pは2〜6の整数であり;
qは1〜5の整数であり;および
rは2〜10の整数であり;ならびに
(b)式(4)のジビニルエーテル:
式中、
各R
2は独立して、C
1−10アルカンジイル、C
6−8シクロアルカンジイル、C
6−14アルカンシクロアルカンジイル、または−[(−CHR
3−)
p−X−]
q−(−CHR
3−)
r−を含むことができ、ここでp、q、r、R
3およびXは上記で定義される通りであり;および
mは0〜50の整数である。
反応物は、(c)多官能性化合物、例えば多官能性化合物B(−V)zをさらに含んでいてもよく、ここでB、−Vおよびzは本明細書で定義された通りである。
チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーを調製する際に使用するのに適したジチオールとしては、式(3)の構造を有するものが挙げられる:
式中、
R
1は、C
2−6アルカンジイル、C
6−8シクロアルカンジイル、C
6−10アルカンシクロアルカンジイル、C
5−8ヘテロシクロアルカンジイル、または−[−(CHR
3)
p−X−]
q−(CHR
3)
r−を含むことができ;ここで、
各R
3は独立して水素またはメチルを含むことができ;
各Xは、独立して、−O−、−S−、または−NR−を含むことができ、ここでRは、水素またはメチルを含むことができ;
pは2〜6の整数であり;
qは1〜5の整数であり;および
rは2〜10の整数である。
式(3)のジチオールにおいて、R1は、−[−(CHR3)p−X−]q−(CHR3)r−である。
式(3)のジチオールにおいて、Xは、−O−または−S−を含むことができ、従って、式(3)中の−[−(CHR3)p−X−]q−(CHR3)r−は、−[(−CHR3−)p−O−]q−(CHR3)r−または−[(−CHR3 2−)p−S−]q−(CHR3)r−であることができる。pおよびrは両方とも2であることができる場合などのように、pおよびrは等しくてもよい。
式(3)のジチオールにおいて、R1は、C2−6アルカンジイルおよび−[−(CHR3)p−X−]q−(CHR3)r−を含むことができる。
式(3)のジチオールにおいて、R1は、−[−(CHR3)p−X−]q−(CHR3)r−を含むことができ、またはXは、−O−であることができ、Xは−S−であることができる。
式(3)のジチオールにおいて、R1は−[−(CHR3)p−X−]q−(CHR3)r−を含むことができ、pは2であることができ、rは2であることができ、qは1であることができ、Xは−S−であることができ;またはpは2であることができ、qは2であることができ、rは2であることができ、Xは−O−であることができ;またはpは2であることができ、rは2であることができ、qは1であることができ、Xは−O−であることができる。
式(3)のジチオールにおいて、R1は−[−(CHR3)p−X−]q−(CHR3)r−を含むことができ、各R3は水素であることができ、または少なくとも1つのR3はメチルであることができる。
式(3)のジチオールにおいて、各R1はジメルカプトジオキサオクタン(DMDO)から誘導でき、または各R1はジメルカプトジエチルスルフィド(DMDS)から誘導できる。
式(3)のジチオールにおいて、各mは独立して1〜3の整数であることができる。各mは同じであることができ、1、2、または3である。
式(3)のジチオールにおいて、nは、1〜30の整数、1〜20の整数、1〜10の整数、または1〜5の整数であることができる。Nは1〜60の任意の整数であってもよい。
式(3)のジチオールにおいて、各pは独立して2、3、4、5、および6を含むことができる。各pは同じであることができ、2、3、4、5、または6であることができる。
適切なジチオールの例としては、1,2−エタンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,3−ブタンジチオール、1,4−ブタンジチオール、2,3−ブタンジチオール、1,3−ペンタンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,3−ジメルカプト−3−メチルブタン、ジペンテンジメルカプタン、エチルシクロヘキシルジチオール(ECHDT)、ジメルカプトジエチルスルフィド、メチル置換ジメルカプトジエチルスルフィド、ジメチル置換ジメルカプトジエチルスルフィド、ジメルカプトジオキサオクタン、1,5−ジメルカプト−3−オキサペンタン、および前述のいずれかの組み合わせが挙げられる。
ジチオールは、低級(例えば、C1−6)アルキル基、低級アルコキシ基、またはヒドロキシ基を含む1つ以上のペンダント基を有していてもよい。適切なアルキルペンダント基には、例えばC1−6直鎖アルキル、C3−6分枝状アルキル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが含まれる。
適切なジチオールの他の例としては、ジメルカプトジエチルスルフィド(DMDS)(式(3)中、R1は−[(−CH2−)p−X−]q−(CH2)r−(式中、pは2であり、rは2であり、qは1であり、Xは−S−である));ジメルカプトジオキサオクタン(DMDO)(式(3)中、R1は−[(−CH2−)p−X−]q−(CH2)r−(式中、pは2であり、qは2であり、rは2であり、Xは−O−である));および1,5−ジメルカプト−3−オキサペンタン(式(3)中、R1は−[(−CH2−)p−X−]q−(CH2)r−(式中、pは2であり、rは2であり、qは1であり、Xは−O−である))が挙げられる。また、炭素骨格にヘテロ原子とメチル基などのペンダントアルキル基との両方を含むジチオールを使用することも可能である。このような化合物には、例えばメチル置換DMDS、例えばHS−CH2CH(CH3)−S−CH2CH2−SH、HS−CH(CH3)CH2−S−CH2CH2−SHおよびジメチル置換DMDS、例えばHS−CH2CH(CH3)−S−CHCH3CH2−SHおよびHS−CH(CH3)CH2−S−CH2CH(CH3)−SHが含まれる。
チオール末端ポリチオエーテルを調製するのに適したジビニルエーテルには、例えば式(4)のジビニルエーテルが含まれる:
式中、式(4)中のR
2は、C
2−6n−アルカンジイル基、C
3−6分枝状アルカンジイル基、C
6−8シクロアルカンジイル基、C
6−10アルカンシクロアルカンジイル基および−[(−CH
2−)
p−O−]
q−(−CH
2−)
r−を含むことができ、式中、pは2〜6の範囲の整数であることができ、qは1〜5の整数であることができ、rは2〜10の整数であることができる。式(4)のジビニルエーテルにおいて、R
2は、C
2−6n−アルカンジイル基、C
3−6分枝状アルカンジイル基、C
6−8シクロアルカンジイル基、C
6−10アルカンシクロアルカンジイル基、または−[(−CH
2−)
p−O−]
q−(−CH
2−)
r−であることができる。
適切なジビニルエーテルには、例えば、1〜4個のオキシアルカンジイル基などの少なくとも1つのオキシアルカンジイル基を有する化合物、すなわち式(4)のmが1〜4の範囲の整数である化合物が含まれる。式(4)のジビニルエーテルにおいて、mは、2〜4の範囲の整数であることができる。1分子当たりのオキシアルカンジイル単位数の非整数平均値を特徴とする市販のジビニルエーテル混合物を使用することも可能である。従って、式(4)のmは、0〜10.0、例えば1.0〜10.0、1.0〜4.0、または2.0〜4.0の範囲の有理数値をとることもできる。
適切なビニルエーテルの例としては、ジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル(EG−DVE)(式(4)中のR2がエタンジイルであることができ、mが1である)、ブタンジオールジビニルエーテル(BD−DVE)(式(4)中のR2はブタンジイルであることができ、mは1である)、ヘキサンジオールジビニルエーテル(HD−DVE)(式(4)中のR2はヘキサンジイルであることができ、mは1である)、ジエチレングリコールジビニルエーテル(DEG−DVE)(式(4)中のR2はエタンジイルであることができ、mは2である)、トリエチレングリコールジビニルエーテル(式(4)のR2はエタンジイルであることができ、mは3である)、テトラエチレングリコールジビニルエーテル(式(4)中のR2はエタンジイルであることができ、mは4である)、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ポリテトラヒドロフリルジビニルエーテル;トリビニルエーテルモノマー、例えばトリメチロールプロパントリビニルエーテル;四官能性エーテルモノマー、例えばペンタエリスリトールテトラビニルエーテル;およびこのようなポリビニルエーテルモノマーの2つ以上の組み合わせが挙げられる。ポリビニルエーテルは、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、またはアミン基を含む1つ以上のペンダント基を有していてもよい。
式(4)のR2がC3−6分枝状アルカンジイルであるジビニルエーテルは、ポリヒドロキシ化合物をアセチレンと反応させることによって調製されてもよい。このタイプのジビニルエーテルの例としては、式(4)中のR2がアルキル置換メタンジイル基、例えば−CH(−CH3)−(ここで式(4)中のR2はエタンジイルであり、mは3である)またはアルキル置換エタンジイルである化合物が挙げられる。
他の有用なジビニルエーテルには、式(4)中のR2がポリテトラヒドロフリル(ポリ−THF)またはポリオキシアルカンジイルである化合物、例えば平均約3個のモノマー単位を有するものが含まれる。
式(4)の2つ以上のタイプのポリビニルエーテルモノマーが使用されてもよい。従って、式(3)の2つのジチオールおよび式(4)の1つのポリビニルエーテルモノマー、式(3)の1つのジチオールおよび式(4)の2つのポリビニルエーテルモノマー、式(3)の2つのジチオールおよび式(4)の2つのジビニルエーテルモノマー、ならびに式(3)および式(4)の一方または両方の2つを超える化合物を使用して、種々のチオール末端ポリチオエーテルを製造してもよい。
ポリビニルエーテルモノマーは、チオール末端ポリチオエーテルを調製するために使用される反応物の20モル%〜50モル%未満、または30モル%〜50モル%未満を含むことができる。
ジチオールおよびジビニルエーテルの相対量は、末端チオール基を有するポリチオエーテルを生じるように選択できる。従って、式(3)のジチオールまたは式(3)の少なくとも2つの異なるジチオールの混合物を、式(4)のジビニルエーテルまたは式(4)の少なくとも2つの異なるジビニルエーテルの混合物と、チオール基とアルケニル基とのモル比が1:1より大きく、例えば1.1〜2.0:1.0になるような相対量で反応させることができる。
ジチオールとジビニルエーテルおよび/またはポリチオールとポリビニルエーテルとの間の反応は、フリーラジカル触媒によって触媒されてもよい。適切なフリーラジカル触媒には、例えば、アゾ化合物、例えば、アゾビスニトリル、例えばアゾ(ビス)イソブチロニトリル(AIBN);有機過酸化物、例えば過酸化ベンゾイルおよび過酸化t−ブチル;および無機過酸化物、例えば過酸化水素が含まれる。触媒は、フリーラジカル触媒、イオン触媒、または紫外線であってもよい。特定の反応において、触媒は、酸性または塩基性化合物を含まず、分解時に酸性または塩基性化合物を生成しない。適切なフリーラジカル触媒の例としては、アゾタイプの触媒、例えばVAZO(いずれかの国における登録商標)−57(Du Pont)、VAZO(いずれかの国における登録商標)−64(Du Pont)、VAZO(いずれかの国における登録商標)−67(Du Pont)、V−70(いずれかの国における登録商標)(Wako Specialty Chemicals)、およびV−65B(いずれかの国における登録商標)(Wako Specialty Chemicals)が挙げられる。他のフリーラジカル触媒の例としては、アルキルペルオキシド、例えばt−ブチルペルオキシドが挙げられる。この反応はまた、カチオン性光開始部分の有無にかかわらず、紫外線の照射によって行われてもよい。
本開示によって提供されるチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、式(3)の少なくとも1つのジチオールおよび式(4)の少なくとも1つのジビニルエーテルを組み合わせた後、適切な触媒を添加し、30℃〜120℃、例えば70℃〜90℃の温度で2時間〜24時間、例えば2時間〜6時間の間反応を行うことによって調製されてもよい。
チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは多官能性ポリチオエーテルプレポリマーを含んでいてもよく、2.0を超える平均官能価を有していてもよい。適切な多官能性チオール末端ポリチオエーテルとしては、例えば、式(2b)の構造を有するものが挙げられる:
式中、zは2.0よりも大きい平均値、および2〜3の値、2〜4の値、3〜6の値を有し、または3〜6の整数であることができる。
こうした多官能性チオール末端ポリマーの調製に使用するのに適した多官能化剤は、三官能化剤、すなわちzが3である化合物を含む。例えば適切な三官能化剤には、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2010/0010133号明細書に開示されているような、トリアリルシアヌラート(TAC)、1,2,3−プロパントリチオール、イソシアヌラート含有トリチオールおよびそれらの組み合わせ、ならびに例えば、参照によりその全体が組み込まれる米国特許出願公開第2011/0319559号明細書に開示されているようなイソシアヌラートが含まれる。他の有用な多官能化剤には、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、および米国特許第4,366,307号明細書、米国特許第4,609,762号明細書および米国特許第5,225,472号明細書に記載されているポリチオールが含まれ、これらの各々は参照によりその全体が組み込まれる。多官能化剤の混合物も使用されてもよい。結果として、本開示によって提供されるポリチオエーテルは、広範囲の平均官能価を有していてもよい。例えば三官能化剤は、2.05〜3.0、例えば2.1〜2.6の平均官能価を与えてもよい。より広範囲の平均官能価は、四官能性剤またはより高い官能価の多官能化剤を使用することによって達成されてもよい。官能価はまた、当業者によって理解されるように、化学量論などの因子によって決定され得る。
式(2a)および式(2b)のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーにおいて、プレポリマーは、DMDO、ジエチレングリコールジビニルエーテル、およびトリアリルシアヌラート(TAC)の反応生成物であることができ、式中、R
1は−[(−CH
2−)
p−X−]
q−(CH
2)
r−であり、式中、pは2であり、qは2であり、rは2であり、Xは−O−であり;R
2は−(CH
2)
2−であり、mは2であり;B(−V)
zは式(5)の構造を有する:
チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーは、異なるチオール官能価を有するチオール末端ポリチオエーテルの組み合わせであることができる。例えば、チオール末端ポリチオエーテルは、官能価2.2および官能価2.8を有するチオール末端ポリチオエーテルの組み合わせであることができる。チオール末端ポリチオエーテルは、95重量%〜99.5重量%の2.2のチオール官能価を有するチオール末端ポリチオエーテルおよび0.5重量%〜5重量%の2.8の官能価を有するチオール末端ポリチオエーテルを含むことができ、ここで重量%はチオール末端ポリチオエーテルの総重量に基づく。
本開示によって提供される組成物およびシーラントは、チオール基と反応性の化合物を含む硬化剤、すなわち架橋剤を含むことができる。適切な硬化剤の例には、ポリエポキシド、マイケルアクセプター、およびポリアルケニルが含まれる。適切な硬化剤は、チオール基と反応する2つ以上の基を含むことができる。
本開示によって提供される組成物およびシーラントは、1種類のポリエポキシド硬化剤または複数種類のポリエポキシド硬化剤の組み合わせを含むことができる。ポリエポキシドは、2以上の反応性エポキシ基を有する化合物を指す。ポリエポキシドは、二官能性であることができ、または異なるエポキシ官能価を有するポリエポキシドの組み合わせを含むことができる。ポリエポキシドは、ポリエポキシドの組み合わせを含んでいてもよい。ポリエポキシド樹脂は室温で液体であることができる。
適切なポリエポキシド硬化剤の例としては、ヒダントインジエポキシド、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、ノボラック型ポリエポキシド、エポキシ化不飽和フェノール樹脂、ダイマー酸系エポキシ樹脂、および前述のいずれかの組み合わせが挙げられる。
本開示によって提供されるシーラント組成物は、チオール末端ポリチオエーテルと比較して化学量論的に過剰の硬化剤を含むことができる。例えば、シーラント組成物は、1チオール当量に対して1.1〜1.3エポキシ当量、または1チオール当量に対して1.15〜1.25エポキシ当量を含み得る。
適切なポリエポキシドの他の例には、ビスフェノールA型ポリエポキシド、臭素化ビスフェノールA型ポリエポキシド、ビスフェノールF型ポリエポキシド、ビフェニル型ポリエポキシド、ノボラック型ポリエポキシド、脂環式ポリエポキシド、ナフタレン型ポリエポキシド、エーテルまたはポリエーテルポリエポキシド、オキシラン環含有ポリブタジエン、およびシリコーンポリエポキシコポリマーが含まれる。
適切なポリエポキシドのさらなる例としては、例えば400ダルトン以下、600ダルトン以下、1,000ダルトン以下、1,200ダルトン以下、または1,400ダルトン以下の平均分子量を有するビスフェノールA型ポリエポキシド;分枝状多官能性ビスフェノールA型ポリエポキシド、例えばp−グリシジルオキシフェニルジメチルトリルビスフェノールAジグリシジルエーテル;ビスフェノールF型エポキシ樹脂;例えば500ダルトン以下、700ダルトン以下、1,000ダルトン以下、または1,500ダルトン以下の平均分子量を有するフェノールノボラック型ポリエポキシド;脂環式ポリエポキシド、例えばビニル(3,4−シクロヘキセン)ジオキシド、メチル3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシラート(3,4−エポキシシクロヘキシル)、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジパートおよび2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−5,1−スピロ(3,4−エポキシシクロヘキシル)−m−ジオキサン;ビフェニル型ポリエポキシド、例えば3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジグリシジルオキシビフェニル;グリシジルエステル型ポリエポキシド、例えばジグリシジルヘキサヒドロフタラート、ジグリシジル3−メチルヘキサヒドロフタラートおよびジグリシジルヘキサヒドロテレフタラート;グリシジルアミン型ポリエポキシド、例えばジグリシジルアニリン、ジグリシジルトルイジン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、テトラグリシジルビス(アミノメチル)シクロヘキサン;ヒダントイン型ポリエポキシド、例えば1,3−ジグリシジル−5−メチル−5−エチルヒダントイン;およびナフタレン環含有ポリエポキシドが挙げられる。また、1,3−ビス(3−グリシドキシ−プロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンのようなシリコーンを有するポリエポキシドを使用してもよい。
本開示によって提供される組成物およびシーラントにおける使用に適した市販のポリエポキシドの例としては、フェノール化合物のポリグリシジル誘導体、例えば、EPON(商標)824、EPON(商標)825、EPON(商標)826、EPON(商標)827、EPON(商標)828、EPON(商標)829、EPON(商標)830、EPON(商標)834、EPON(商標)862、EPON(商標)863、EPON(商標)8280、EPON(商標)8281、EPON(商標)872、EPON(商標)樹脂ブレンド、EPON(商標)1001−A−80、EPON(商標)1001−B−80、EPON(商標)1001−CX−75、EPON(商標)1001−DNT−75、EPON(商標)1001−FT−75、EPON(商標)1001−G−70、EPON(商標)1001−H−75、EPON(商標)1001−K−65、EPON(商標)1001−O−75、EPON(商標)1001−T−75、EPON(商標)1001−UV−70、EPON(商標)1001−X−75、EPON(商標)1004−O−65、EPON(商標)1007−CT−55、EPON(商標)1007−FMU−50、EPON(商標)1007−HT−55、EPON(商標)1009−DU−40、EPON(商標)1009−MX−40、および他のEPON(商標)エポキシ樹脂(例えばMomentive Specialty Chemicals Inc.および/またはResolution Performance Products LLCから入手可能);ならびにDER(商標)331、DER(商標)332、DER(商標)334、DER(商標)354、DER(商標)383およびDER 542(Dow Chemical Co.から)の商品名で入手可能な化合物が挙げられる。他の好適なポリエポキシドとしては、フェノール−ホルムアルデヒドノボラックのポリオールおよびポリグリシジル誘導体から調製されたポリエポキシドが挙げられ、これらの後者は、Dow Chemical CompanyからDEN(商標)431、DEN(商標)438、およびDEN(商標)439の商品名で市販されている。クレゾール類似体はまた、Ciba Specialty Chemicals,Inc.からの市販のECN(商標)1235、ECN(商標)1273、およびECN(商標)1299である。SU−8は、Resolution Performance Products LLCから入手可能なビスフェノールA型エポキシノボラックである。アミン、アミノアルコールおよびポリカルボン酸のポリグリシジル付加物も本発明において有用であり、その市販の樹脂には、GLYAMINE(商標)135、GLYAMINE(商標)125、およびGLYAMINE(商標)115;Ciba Specialty Chemicals,Inc.からのARALDITE(商標)MY−720、ARALDITE(商標)MY−721、ARALDITE(商標)0500、およびARALDITE(商標)0510ならびにPGA−XおよびPGA−Cが含まれる。
組成物は、例えば、10重量%〜30重量%、12重量%〜28重量%、14重量%〜26重量%、16重量%〜24重量%、または18重量%〜22重量%のポリエポキシドを含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づいている。
ポリエポキシドは、ポリエポキシドの組み合わせを含むことができる。
ポリエポキシドは、例えば、少なくとも85重量%、例えば少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテルを含むことができ、ここで重量%は、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく。
ポリエポキシドは、例えば85重量%〜99重量%、87重量%〜97重量%、89重量%〜95重量%、または91重量%〜93重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテルを含むことができ、ここで重量%は、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく。
ポリエポキシドは、例えば1重量%〜11重量%のノボラックポリエポキシド、2重量%〜9重量%、または4重量%〜7重量%のノボラックポリエポキシドを含むことができ、ここで重量%が、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく。
ポリエポキシドは、例えば、86重量%〜99重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよび1重量%〜11重量%のノボラックポリエポキシド;88重量%〜97重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよび3重量%〜9重量%のノボラックポリエポキシド;または90重量%〜95重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよび5重量%〜7重量%のノボラックポリエポキシドを含むことができ、ここで重量%は、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく。
ポリエポキシドは、1種類のヒドロキシル官能性ポリエポキシドまたは複数種類のヒドロキシル官能性ポリエポキシドの組み合わせを含むことができる。例えば、ポリエポキシドはビスフェノールAのヒドロキシル官能性ジグリシジルエーテルを含むことができる。
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルは、ペンダントヒドロキシル基、例えば1〜10個のペンダントヒドロキシル基、1〜8個のヒドロキシル基、1〜6個のヒドロキシル基、1〜4個のペンダントヒドロキシル基、または1〜2個のペンダントヒドロキシル基、例えば1、2、3、4、5、または6個のペンダントヒドロキシル基を含むことができる。ペンダントヒドロキシル基を有するビスフェノールAのジグリシジルエーテルは、ビスフェノールAのヒドロキシル官能性ジグリシジルエーテルと呼ぶことができる。
ビスフェノールAのヒドロキシル官能性ジグリシジルエーテルは、400ダルトン〜1,500ダルトン、400ダルトン〜1,000ダルトンまたは400ダルトン〜600ダルトンのエポキシ当量を有することができる。
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルは、ヒドロキシル官能性成分を含まないビスフェノールAのジグリシジルエーテル、部分的にヒドロキシル官能性であるビスフェノールAのジグリシジルエーテルを含むことができ、またはビスフェノールAのすべてのジグリシジルエーテルがヒドロキシル官能性であることができる。
ヒドロキシルペンダント基を有するビスフェノールAのジグリシジルエーテルは、以下の構造を有することができる:
式中、nは1〜6の整数であり、またはnは1〜6の範囲内である。
ビスフェノールAの適切なジグリシジルエーテルの例としては、nが1〜6の整数であるビスフェノールAポリエポキシド、またはnが非整数値、例えば0.1〜2.9、0.1〜2.5、0.1〜2.1、0.1〜1.7、0.1〜1.5、0.1〜1.3、0.1〜1.1、0.1〜0.9、0.3〜0.8、または0.5〜0.8であることができるビスフェノールAポリエポキシドの組み合わせが挙げられる。
ヒドロキシルペンダント基を含むビスフェノールAのジグリシジルエーテルは、例えば、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび類似の異性体との2,2−ビス(p−グリシジルオキシフェニル)プロパン縮合生成物を含むことができる。ヒドロキシルペンダント基を含むビスフェノールAの適切なジグリシジルエーテルは、例えば、Momentiveから入手可能であり、EPON(いずれかの国における登録商標)固体エポキシ樹脂、例えばEPON(いずれかの国における登録商標)1001F、EPON(いずれかの国における登録商標)1002F、EPON(いずれかの国における登録商標)1004F、EPON(いずれかの国における登録商標)1007F、EPON(いずれかの国における登録商標)1009Fおよび前述のいずれかの組み合わせが含まれる。そのようなビスフェノールAのジグリシジルエーテルは、例えば、適切な溶媒、例えばメチルエチルケトン中の70重量%〜95重量%の固形分溶液として提供され得る。そのような高固形分含有量樹脂としては、例えばEPON(商標)1001−A−80、EPON(商標)1001−B−80、EPON(商標)1001−CX−75、EPON(商標)1001−DNT−75、EPON(商標)1001−FT−75、EPON(商標)1001−G−70、EPON(商標)1001−H−75、EPON(商標)1001−K−65、EPON(商標)1001−O−75、EPON(商標)1001−T−75、EPON(商標)1001−UY−70、EPON(商標)1001−X−75、EPON(商標)1004−O−65、EPON(商標)1007−CT−55、EPON(商標)1007−FMU−50、EPON(商標)1007−HT−55、EPON(商標)1001−DU−40、EPON(商標)1009−MX−840、または前述のいずれかの組み合わせが挙げられる。
適切なエポキシノボラック樹脂の例には、nが1〜6、1〜4、または1〜2の整数である;または、nは非整数値、例えば、0.1〜2.9、0.1〜2.5、0.1〜2.1、0.1〜1.7、0.1〜1.5、0.1〜1.3、0.1〜1.1、0.1〜0.9、0.3〜0.8、または0.5〜0.8であるノボラックポリエポキシドが挙げられる。
ポリエポキシドは、例えば、二官能性ポリエポキシド、2を超える、例えば3〜6などのエポキシ官能価を有するポリエポキシド、またはそれらの組み合わせを含むことができる。ポリエポキシドは、例えば、2.1〜3.5、2.2〜3.4、2.6〜3.2、または2.7〜3.1の平均エポキシ官能価を有することができる。
ポリエポキシドは、例えば、二官能性ポリエポキシドの組み合わせまたは二官能性ポリエポキシド、三官能性ポリエポキシドの組み合わせまたは三官能性ポリエポキシドの組み合わせ、または前述のいずれかの組み合わせを含むことができる。
本開示によって提供される組成物は、例えば86重量%〜99重量%の二官能性ポリエポキシドおよび1重量%〜11重量%の三官能性ポリエポキシド;88重量%〜97重量%の二官能性ポリエポキシドおよび3重量%〜9重量%の三官能性ポリエポキシド;または90重量%〜95重量%の二官能性ポリエポキシドおよび5重量%〜7重量%の三官能性ポリエポキシドを含むことができ、ここで重量%は、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく。
二官能性ポリエポキシドは、例えば400ダルトン〜1,500ダルトン、400ダルトン〜1,000ダルトン、または400ダルトン〜600ダルトンのエポキシ当量を有することができる。
三官能性ポリエポキシドは、例えば、140ダルトン〜500ダルトン、150ダルトン〜300ダルトン、または160ダルトン〜200ダルトンのエポキシ当量を有することができる。
二官能性ポリエポキシドは、例えば、ヒドロキシル官能性ポリエポキシドを含むことができ、三官能性ポリエポキシドは、ヒドロキシル官能性ポリエポキシドを含むことができる。
組成物は、例えばヒドロキシル官能性ポリエポキシドおよびペンダントヒドロキシル基を含有しない三官能性ポリエポキシドを含むことができる;または組成物は、ペンダントヒドロキシル基を含有しない二官能性ポリエポキシド、およびヒドロキシル官能性三官能性ポリエポキシドを含むことができる。
本開示によって提供される組成物は、例えば86重量%〜99重量%のヒドロキシル官能性二官能性ポリエポキシドおよび1重量%〜11重量%の三官能性ポリエポキシド;88重量%〜97重量%のヒドロキシル官能性二官能性ポリエポキシドおよび3重量%〜9重量%の三官能性ポリエポキシドまたは90重量%〜95重量%のヒドロキシル官能性二官能性ポリエポキシドおよび5重量%〜7重量%の三官能性ポリエポキシドを含むことができ、ここで重量%は、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば86重量%〜99重量%のヒドロキシル官能性ポリエポキシドおよび1重量%〜11重量%の非ヒドロキシル官能性ポリエポキシド;88重量%〜97重量%のヒドロキシル官能性ポリエポキシドおよび3重量%〜9重量%の非ヒドロキシル官能性ポリエポキシド;または90重量%〜95重量%のヒドロキシル官能性ポリエポキシドおよび5重量%〜7重量%の非ヒドロキシル官能性ポリエポキシドを含むことができ;ここで重量%は、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく。
本開示によって提供される組成物での使用に適したポリエポキシドは、例えば2重量%〜10重量%の2.6〜3.2の平均エポキシ官能価を有するポリエポキシド、3重量%〜9重量%、4重量%〜8重量%、5重量%〜7重量%または6重量%の2.6〜3.0の平均エポキシ官能価を有するポリエポキシド;および90重量%〜98重量%の二官能性ポリエポキシド、91重量%〜97重量%、92重量%〜96重量%、93重量%〜95重量%、または94重量%の二官能性ポリエポキシドを含むことができ、ここで重量%は、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく。
二官能性ポリエポキシドは、ヒドロキシル官能性ポリエポキシドを含むことができる。
本開示によって提供される組成物は、ポリエポキシドの組み合わせを含むことができる。ポリエポキシドの組み合わせは、異なる官能価または異なる平均官能価を有する異なるポリエポキシドを有するポリエポキシドを含むことができる。例えば、ポリエポキシドの組み合わせは、2.7〜2.9、例えば2.8の平均エポキシ官能価を有するポリエポキシド、および2のエポキシ官能価を有するポリエポキシドを含むことができる。より高い平均官能価を有するポリエポキシドは、硬化ポリマーネットワークの架橋密度を増加させることができ、これは引張強度を増加させることができ、硬化シーラントの%伸びを減少させることもできる。約2などの低いエポキシ官能価を有するポリエポキシドは、より可撓性の硬化組成物をもたらすことができる。低密度組成物は高含有量の充填剤マイクロカプセルを有し、これは硬化シーラントの引張強度を増加させる傾向があるので、2〜3、例えば2〜2.5または2〜2.3のエポキシ官能価を有するポリエポキシドまたはポリエポキシドの組み合わせを使用することが望ましい場合がある。
本開示の組成物は、低密度マイクロカプセルに加えて少なくとも1つの無機充填剤を含むことができる。機械的強化を提供し、シーラント組成物のレオロジー特性を制御するために、無機充填剤を含めることができる。
無機充填剤は、所望の物理的特性を付与するため、例えば衝撃強度を増大させるため、粘度を制御するため、または硬化組成物の電気的特性を変更するために組成物に添加されてもよい。本開示により提供される組成物に有用であり、航空および航空宇宙用途に有用な無機充填剤は、カーボンブラック、炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、水和アルミナ(水酸化アルミニウム)、ヒュームドシリカ、シリカ、および前述のいずれかの組み合わせを含む。
無機充填剤は、沈降炭酸カルシウム、水和アルミナ、ヒュームドシリカ、水酸化カルシウム、およびカーボンブラックの組み合わせを含むことができる。無機充填剤は硬化組成物の引張強度を改善できる。
本開示により提供される組成物は、例えば、3重量%〜23重量%、5重量%〜21重量%、8重量%〜18重量%、10重量%〜16重量%、または11重量%〜15重量%の無機充填剤または無機充填剤の組み合わせを含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
本開示によって提供される組成物およびシーラントは、1種類の接着促進剤または複数種類の接着促進剤の組み合わせを含むことができる。
本開示によって提供される低密度組成物は、1種類の接着促進剤または複数種類の接着促進剤の組み合わせを含むことができる。接着促進剤は、1種類のフェノール系接着促進剤、複数種類のフェノール系接着促進剤の組み合わせ、1種類の有機官能性シラン、複数種類の有機官能性シランの組み合わせ、または前述のいずれかの組み合わせを含むことができる。オルガノシランはアミン官能性シランであることができる。
本開示によって提供される組成物およびシーラントは、フェノール系接着促進剤、オルガノシラン、またはそれらの組み合わせを含むことができる。フェノール系接着促進剤は、加熱フェノール樹脂、未加熱フェノール樹脂、またはそれらの組み合わせを含むことができる。好適な接着促進剤の例としては、フェノール樹脂、例えばMethylon(いずれかの国における登録商標)フェノール樹脂、およびオルガノシラン、例えばエポキシ−、メルカプト−またはアミン−官能性シラン、例えばSilquest(いずれかの国における登録商標)オルガノシランが挙げられる。
フェノール系接着促進剤は、フェノール樹脂と1つ以上のチオール末端ポリスルフィドとの縮合反応の反応生成物を含むことができる。フェノール系接着促進剤はチオール末端されることができる。
フェノール樹脂の例には、2−(ヒドロキシメチル)フェノール、(4−ヒドロキシ−1,3−フェニレン)ジメタノール、(2−ヒドロキシベンゼン−1,3,4−トリル)トリメタノール、2−ベンジル−6−(ヒドロキシメチル)フェノール、(4−ヒドロキシ−5−((2−ヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ−2,4−ジエン−1−イル)メチル)−1,3−フェニレン)ジメタノール、(4−ヒドロキシ−5−((2−ヒドロキシ−3,5−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ−2,4−ジエン−1−イル)メチル)−1,3−フェニレン)ジメタノール、および前述のいずれかの組み合わせが挙げられる。
適切なフェノール樹脂は、フェノールとホルムアルデヒドとの塩基触媒反応によって合成することができる。
適切なポリスルフィドの例には、Thioplast(いずれかの国における登録商標)樹脂(AkzoNobel)、例えばThioplast(いずれかの国における登録商標)G10、Thioplast(いずれかの国における登録商標)G112、Thioplast(いずれかの国における登録商標)G131、Thioplast(いずれかの国における登録商標)G1、Thioplast(いずれかの国における登録商標)G12、Thioplast(いずれかの国における登録商標)G21、Thioplast(いずれかの国における登録商標)G22、Thioplast(いずれかの国における登録商標)G44およびThioplast(いずれかの国における登録商標)G4が含まれる。
チオール末端ポリスルフィドはまた、ジチオールとThioplast(いずれかの国における登録商標)樹脂との反応生成物を含むことができる。適切なジチオールの例には、ジメルカプトジエチルスルフィド、ジメルカプトジオキサオクタン、1,5−ジメルカプト−3−オキサペンタン、HS−CH2CH(CH3)−S−CH2CH2−SH、HS−CH(CH3)CH2−S−CH2CH2−SH、HS−CH2CH(CH3)−S−CHCH3CH2−SHおよびHS−CH(CH3)CH2−S−CH2CH(CH3)−SHが含まれる。
フェノール系接着促進剤は、Durez Corporationから入手可能なMethylon(いずれかの国における登録商標)樹脂、Varcum(いずれかの国における登録商標)樹脂、またはDurez(いずれかの国における登録商標)樹脂と、チオール末端ポリスルフィド、例えばThioplast(いずれかの国における登録商標)樹脂との縮合反応の反応生成物を含むことができる。
Methylon(いずれかの国における登録商標)樹脂の例には、Methylon(いずれかの国における登録商標)75108(メチロールフェノールのアリルエーテル、米国特許第3,517,082号明細書を参照)およびMethylon(いずれかの国における登録商標)75202が含まれる。
Varcum(いずれかの国における登録商標)樹脂の例には、Varcum(いずれかの国における登録商標)29101、Varcum(いずれかの国における登録商標)29108、Varcum(いずれかの国における登録商標)29112、Varcum(いずれかの国における登録商標)29116、Varcum(いずれかの国における登録商標)29008、Varcum(いずれかの国における登録商標)29202、Varcum(いずれかの国における登録商標)29401、Varcum(いずれかの国における登録商標)29159、Varcum(いずれかの国における登録商標)29181、Varcum(いずれかの国における登録商標)92600、Varcum(いずれかの国における登録商標)94635、Varcum(いずれかの国における登録商標)94879およびVarcum(いずれかの国における登録商標)94917が挙げられる。
Durez(いずれかの国における登録商標)樹脂の例はDurez(いずれかの国における登録商標)34071である。
本開示によって提供される組成物は、有機官能性シランなどの有機官能性接着促進剤を含むことができる。有機官能性シランは、ケイ素原子に結合した加水分解性基および少なくとも1つの有機官能基を含むことができる。有機官能性シランは、構造R’’−(CH2)n−Si(−OR)3−nR’nを有することができ、式中R’’は有機官能基であり、nは0、1、または2であり、Rはアルキル、例えばメチルまたはエチルである。有機官能基の例には、エポキシ、アミノ、メタクリルオキシ、またはスルフィド基が含まれる。有機官能性シランは、2つ以上のシラン基を有する二脚状シラン、官能性二脚状シラン、非官能性二脚状シラン、または前述のいずれかの組み合わせであることができる。有機官能性シランは、モノシランと二脚状シランとの組み合わせであることができる。
本開示によって提供される組成物は、例えば、1.5重量%〜4重量%の接着促進剤、1.7重量%〜3.8重量%、1.9重量%〜3.6重量%〜2.1重量%〜3.4重量%、2.3重量%〜3.2重量%、2.5重量%〜3.0重量%、2.0重量%〜4重量%、または2.5重量%〜4重量%の接着促進剤を含むことができ、ここでは重量%は組成物の総重量に基づく。
低密度組成物は、例えば1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤、2.0重量%〜3.6重量%、2.2重量%〜3.4重量%、2.4重量%〜3.2重量%、2.6重量%〜3.0重量%の接着促進剤または接着促進剤の組み合わせを含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
本開示によって提供される組成物は、1種類のフェノール系接着促進剤または複数種類のフェノール系接着促進剤の組み合わせを含む接着促進剤、および1種類のアミン官能性シランまたは複数種類のアミン官能性シランの組み合わせを含むことができる。
接着促進剤は、例えば45重量%〜65重量%のフェノール系接着促進剤;および35重量%〜55重量%のアミン官能性シランを含むことができ、重量%は、組成物中の接着促進剤の総重量に基づく。
接着促進剤は、例えば、44重量%〜64重量%のフェノール系接着促進剤、および36重量%〜56重量%の有機シラン、例えば50重量%〜58重量%のフェノール系接着促進剤、および41重量%〜51重量%のオルガノシランを含むことができ、ここで重量%は組成物中の接着促進剤の総重量に基づく。
対照的に、典型的なシーラント組成物は、0.5重量%未満、例えば0.2重量%未満の接着促進剤を含むことができ、ここで、重量%は組成物の総重量に基づく。
アミン官能性シランは、第一級アミン官能性シラン、第二級アミン官能性シラン、またはそれらの組み合わせを含むことができる。第一級アミン官能性シランは、第一級アミノ基を有するシランを指す。第二級アミン官能性シランは、第二級アミン基を有するシランを指す。アミン官能性シランは、例えば、40重量%〜60重量%の第一級アミン官能性シラン;および40重量%〜60重量%の第二級アミン官能性シラン;45重量%〜55重量%の第一級アミン官能性シランおよび45重量%〜55重量%の第二級アミン官能性シラン;または47重量%〜53重量%の第一級アミン官能性シランおよび47重量%〜53重量%の第二級アミン官能性シランを含むことができ;ここで重量%は、組成物中のアミン官能性シランの総重量に基づく。
第一級アミン官能性シランと第二級アミン官能性シランとから誘導されるアミン当量の比は、例えば1.2:1〜1:1.2、1.1:1〜1:1.1、または1.05:1〜1:1.05であることができる。
第二級アミン官能性シランは立体障害アミン官能性シランであることができる。立体障害アミン官能性シランにおいて、第二級アミンは、非立体障害第二級アミンの自由度と比較して第二級アミンの自由度を限定または制限する大きな基または部分に近接できる。例えば、立体障害第二級アミンにおいて、第二級アミンは、フェニル基、シクロヘキシル基、または分枝状アルキル基に近接できる。
アミン官能性シランは、例えば100ダルトン〜1000ダルトン、100ダルトン〜800ダルトン、100ダルトン〜600ダルトン、または200ダルトン〜500ダルトンの分子量を有するモノマーアミン官能性シランであることができる。
適切な第一級アミン官能性シランの例には、4−アミノブチルトリエトキシシラン、4−アミノ−3,3−ジメチルブチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3(m−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン、m−アミノフェニルトリメトキシシラン、p−アミノフェニルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリス(メトキシエトキシエトキシ)シラン、11−アミノウンデシルトリエトキシシラン、2−(4−ピリジルエチル)トリエトキシシラン、2−(2−ピリジルエチルトリメトキシシラン、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)ピロール、3−アミノプロピルシラントリオール、4−アミノ−3,3−ジメチルブチルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、1−アミノ−2−(ジメチルエトキシシリル)プロパン、3−アミノプロピルジイソプロピレンエトキシシラン、および3−アミノプロピルジメチルエトキシシランが含まれる。
適切なジアミン官能性シランの例には、アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシランおよびN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランが含まれる。
適切な第二級アミン官能性シランの例には、3−(N−アリルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、n−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、tert−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、(N,N−シクロヘキシルアミノメチル)メチルジエトキシシラン、(N−シクロヘキシルアミノメチル)トリエトキシシラン、(N−シクロヘキシルアミノプリピル)トリメトキシシラン、3−(n−エチルアミノ)イソブチル)メチルジエトキシシラン、(3−(N−エチルアミノ)イソブチル)トリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、(フェニルアミノメチル)メチルジメトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリエトキシシラン、およびN−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランが含まれる。
適切なアミン官能性シランは、例えばGelest Inc.およびDow Corning Corporationから市販されている。
本開示によって提供される組成物は、1種類の反応性希釈剤または複数種類の反応性希釈剤の組み合わせを含むことができる。反応性希釈剤を使用して組成物の粘度を下げることができる。反応性希釈剤は、低分子量モノエポキシド、低分子量ポリエポキシド、例えばジエポキシドまたはそれらの組み合わせであることができる。
本開示によって提供される組成物は、例えば0.1重量%〜4重量%、0.2重量%〜3.5重量%、0.3重量%〜2重量%、0.4重量%〜1.5重量%または0.5重量%〜1.5重量%の反応性希釈剤を含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づく。
反応性希釈剤は、例えば脂肪族、芳香族、または脂環式であることができる。
反応性希釈剤は、ポリエポキシドなどのエポキシ官能性反応性希釈剤であることができる。エポキシ官能性反応性希釈剤は、チオール末端ポリチオエーテルと反応して架橋硬化組成物の一部になることができる低粘度グリシジルエーテルを含むことができる。
例えばポリエポキシド反応性希釈剤は、1種類のジエポキシドまたは複数種類のジエポキシドの組み合わせであることができる。
適切なジエポキシド反応性希釈剤には脂肪族ジエポキシドが含まれる。
適切なエポキシ官能性反応性希釈剤の例としては、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ネオデカン酸グリシジルエステル、二量体酸のグリシジルエステル、C12−14脂肪族グリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ヒマシ油トリグリシジルエーテル、プロポキシル化グリセリントリグリシジルエーテル、プロポキシル化グリセリントリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、O−クレジルグリシジルエーテル、p−第三ブチルフェニルグリシジルエーテル、ノリルフェニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトール系ポリグリシジルエーテル、1,3−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)2,2−ジメチルプロパン、オキシラン−モノ[(C8−10 アルコキシ]−メチル]誘導体、アルキル(C12−14)グリシジルエーテル、1,2−エポキシ−3−(2−メチルフェノキシ)プロパン、1,4−ビス(2,3−エポキシ(プロピルオキシ)ブタン)、トリメチル(trimethylo)プロパン−エピクロロヒドリンコポリマー、エチルヘキシルグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオール−ジグリシジルエーテル、ポリグリセロール−3−グリシジルエーテル、グリセロール−トリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコール−ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール−ジグリシジルエーテル、およびトリメチロールプロパン−トリグリシジルエーテルが挙げられる。
反応性希釈剤として有用な適切なジエポキシドの例として、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、およびネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルが挙げられ;適切なトリエポキシド化合物の例としては、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルおよびグリセリントリグリシジルエーテルが挙げられる。
他の適切なジエポキシドとしては、トリスヒドロキシフェニルエタン、レゾルシノールジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエーテル、m−キシレンジアミンのグリシジルアミン、変性ビスフェノールAジグリシジルエーテル、n−1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキシサンジメタノールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール(400)ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、ヒマシ油グリシジルエーテル、プロポキシル化グリコールトリグリシジルエーテル、ポリグリセロール−3−ポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、または前述のいずれかの組み合わせが挙げられる。
反応性希釈剤は、例えば100ダルトン〜1000ダルトン、100ダルトン〜800ダルトン、100ダルトン〜600ダルトン、または200ダルトン〜500ダルトンの分子量を有することができる。ジグリシジルエーテルのような反応性希釈剤は、100g/eq〜200g/eq、100g/eq〜160g/eq、110g/eq〜150g/eq、または120g/eq〜140g/eqのエポキシ当量を有することができる。ジグリシジルエーテルなどの反応性希釈剤は、5cps〜50cps、10cps〜40cps、10cps〜30cps、または10cps〜20cpsの粘度を有することができる。ジグリシジルエーテルのような反応性希釈剤は、25℃で5cps〜30cps、6cps〜25cps、7cps〜10cps、または10cps〜18cpsの粘度を特徴とすることができる。
本開示によって提供される低密度シーラント組成物は、低密度マイクロカプセルを含む。低密度マイクロカプセルは、熱膨張性マイクロカプセルを含むことができる。
熱膨張性マイクロカプセルは、所定の温度で膨張する揮発性材料を含む中空シェルを指す。熱膨張性熱可塑性マイクロカプセルは、5μm〜70μm、場合によっては10μm〜24μm、または10μm〜17μmの平均初期粒径を有することができる。用語「平均初期粒径」は、膨張前のマイクロカプセルの平均粒径(粒径分布の数値加重平均)を指す。粒径分布は、Fischer Sub−Sieve Sizerまたは光学検査を用いて決定することができる。
熱膨張性熱可塑性マイクロカプセルは、熱可塑性樹脂の壁内に揮発性炭化水素を含むことができる。このようなマイクロカプセルでの使用に適した炭化水素の例には、塩化メチル、臭化メチル、トリクロロエタン、ジクロロエタン、n−ブタン、n−ヘプタン、n−プロパン、n−ヘキサン、n−ペンタン、イソブタン、イソペンタン、イソオクタン、ネオペンタン、石油エーテル、およびFreon(商標)などのフッ素を含有する脂肪族炭化水素、および前述のいずれかの組み合わせが含まれる。
熱膨張性マイクロカプセルの壁を形成するのに適した材料の例としては、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、スチレン、ポリカルボナート、メチルメタクリラート、エチルアクリラート、およびビニルアセタートのポリマー、これらのモノマーのコポリマー、ならびにポリマーとコポリマーとの組み合わせが挙げられる。架橋剤は、熱膨張性マイクロカプセルの壁を形成する材料と共に含まれてもよい。
適切な熱可塑性マイクロカプセルの例には、Akzo Nobelから入手可能なExpancel(商標)マイクロカプセル、例えばExpancel(商標)DEマイクロスフィアが含まれる。適切なExpancel(商標)DEマイクロスフィアの例としては、Expancel(商標)920 DE40およびExpancel(商標)920 DE80が挙げられる。適切な低密度マイクロカプセルはまた、Kureha Corporationからも入手可能である。
低密度マイクロカプセルのような適切な低密度充填剤は、ASTM D1475に従って測定される場合、例えば1μm〜100μm、10μm〜80μm、または10μm〜50μmの平均直径(d0.5)を有することができる。
低密度充填剤、例えば低密度マイクロカプセルは、0.01〜0.09の範囲内、0.04〜0.09の範囲内、0.04〜0.08の範囲内、0.01〜0.07の範囲内、0.02〜0.06の範囲内、0.03〜0.05の範囲内、0.05〜0.09の範囲内、0.06〜0.09の範囲内、または0.07〜0.09の範囲内である比重を特徴とすることができ、ここで比重はASTM D1475に従って決定される。低密度充填剤、例えば低密度マイクロカプセルは、0.1未満、0.09未満、0.08未満、0.07未満、0.06未満、0.05未満、0.04未満、0.03未満、または0.02未満の比重を特徴とすることができ、ここで比重はASTM D1475に従って決定される。
低密度充填剤、例えば低マイクロカプセルは、1μm〜100μmの平均粒子直径を特徴とすることができ、実質的に球形を有することができる。低密度充填剤、例えば低密度マイクロカプセルは、ASTM D1475に従って決定した場合、例えば10μm〜100μm、10μm〜60μm、10μm〜40μm、または10μm〜30μmの平均粒子直径によって特徴付けることができる。
低密度充填剤は、コーティングされていないマイクロカプセル、コーティングされたマイクロカプセル、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
低密度充填剤、例えば低密度マイクロカプセルは、メラミン樹脂のようなアミノプラスト樹脂のコーティングを有する膨張マイクロカプセルまたはマイクロバルーンを含むことができる。アミノプラスト樹脂コーティング粒子は、例えば米国特許第8993,691号明細書に記載されており、これはその全体が参照により組み込まれる。そのようなマイクロカプセルは、熱可塑性シェルによって囲まれた発泡剤を含むマイクロカプセルを加熱することによって形成することができる。コーティングされていない低密度マイクロカプセルを、尿素/ホルムアルデヒド樹脂などのアミノプラスト樹脂と反応させて、粒子の外側表面に熱硬化性樹脂のコーティングを提供することができる。
低密度充填剤、例えば低密度マイクロカプセルは、メラミン樹脂などのアミノプラスト樹脂の外部コーティングを有する熱膨張性熱可塑性マイクロカプセルを含むことができる。コーティングされた低密度マイクロカプセルは、メラミン樹脂の外部コーティングを有することができ、コーティングは、例えば2μm未満、1μm未満、または0.5μm未満の厚さを有することができる。軽量マイクロカプセル上のメラミンコーティングは、マイクロカプセルをチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーおよび/またはポリエポキシド硬化剤と反応性にし、耐燃料性が向上させ、マイクロカプセルを耐圧性にすると考えられている。
アミノプラスト樹脂の薄いコーティングは、25μm未満、20μm未満、15μm未満、または5μm未満のフィルム厚さを有することができる。アミノプラスト樹脂の薄いコーティングは、少なくとも0.1ナノメートル、例えば少なくとも10ナノメートル、または少なくとも100ナノメートル、または場合によっては少なくとも500ナノメートルの膜厚さを有することができる。
アミノプラスト樹脂は、ホルムアルデヒドとアミノ基またはアミド基を有する物質との縮合生成物に基づくことができる。縮合生成物はアルコールおよびホルムアルデヒドとメラミン、尿素またはベンゾグアナミンとの反応から得ることができる。他のアミンおよびアミドの縮合生成物、例えばトリアジン、ジアジン、トリアゾール、グアニジン、グアナミンならびにこうした化合物のアルキル−およびアリール−置換誘導体(アルキル−およびアリール−置換尿素ならびにアルキル−およびアリール−置換メラミンを含む)も使用することができる。そのような化合物の例には、N,N’−ジメチル尿素、ベンゾ尿素、ジシアンジアミド、ホルマグアナミン、アセトグアナミン、グリコールウリル、アンメリン、2−クロロ−4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、6−メチル−2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、3,5−ジアミノトリアゾール、トリアミノピリミジン、2−メルカプト−4,6−ジアミノピリミジンおよび3,4,6−トリス(エチルアミノ)−1,3,5−トリアジンが含まれる。適切なアミノプラスト樹脂はまた、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、ベンズアルデヒド、フルフラール、およびグリオキサールなどの他のアルデヒドの縮合生成物にも基づくことができる。
アミノプラスト樹脂は、3.75未満、例えば3.0未満、または2.0未満の重合度を有する、高度にアルキル化された低イミノアミノプラスト樹脂を含むことができる。数平均重合度は、ポリマー鎖当たりの構造単位の平均数として定義することができる。例えば、1.0の重合度は、完全にモノマー性のトリアジン構造を示す一方で、2.0の重合度は、メチレンまたはメチレン−オキシ架橋によって結合された2つのトリアジン環を示す。重合度は、ポリスチレン標準を用いたゲル浸透クロマトグラフィにより決定される場合に平均重合度の値を表す。
アミノプラスト樹脂はメチロールまたは他のアルキロール基を含むことができ、アルキロール基の少なくとも一部はアルコールとの反応によりエーテル化することができる。適切な一価アルコールの例には、アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、ベンジルアルコール、他の芳香族アルコール、環状アルコール、例えばシクロヘキサノール、グリコールのモノエーテル、およびハロゲン置換または他の置換アルコール、例えば3−クロロプロパノールおよびブトキシエタノールが含まれる。アミノプラスト樹脂は、メタノールまたはブタノールで実質的にアルキル化することができる。
アミノプラスト樹脂はメラミン樹脂を含むことができる。適切なメラミン樹脂の例としては、メチル化メラミン樹脂(ヘキサメトキシメチルメラミン)、混合エーテルメラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂、尿素樹脂、ブチル化尿素樹脂、ベンゾグアナミンおよびグリコールウリル樹脂、ならびにホルムアルデヒドフリー樹脂が挙げられる。そのような樹脂は、例えばAllnex Group and Hexionから入手可能である。適切なメラミン樹脂の例としては、メチル化メラミン樹脂、例えばCYMEL(商標)300、CYMEL(商標)301、CYMEL(商標)303LF、CYMEL(商標)303ULF、CYMEL(商標)304、CYMEL(商標)350、CYMEL 3745、CYMEL(商標)XW−3106、CYMEL(商標)MM−100、CYMEL(商標)370、CYMEL(商標)373、CYMEL(商標)380、ASTRO MEL(いずれかの国における登録商標)601、ASTRO MEL(いずれかの国における登録商標)601ULF、ASTRO MEL(いずれかの国における登録商標)400、ASTRO MEL(いずれかの国における登録商標)NVV−3A、Aricel PC−6A、ASTRO MEL(いずれかの国における登録商標)CR−1、およびASTRO SET(いずれかの国における登録商標)90が挙げられる。
適切なアミノプラスト樹脂は、尿素−ホルムアルデヒド樹脂を含むことができる。
アミノプラスト樹脂コーティングされた粒子は、コーティングされていない低密度粒子がフィルム形成結合剤中に分散されている場合のように、ポリマーネットワークに単に組み込まれているコーティングされていない粒子とは異なる。アミノプラスト樹脂コーティングされた粒子については、熱膨張マイクロカプセルのような個々の離散粒子の外側表面に薄いフィルムが堆積される。次いで、これらのアミノプラスト樹脂コーティングされた粒子をフィルム形成結合剤中に分散させてもよく、それによってポリマーネットワーク全体にコーティングされた粒子が分散する。アミノプラスト樹脂の薄いコーティングは、例えば、熱膨張マイクロカプセルなどの低密度粒子の外側表面の70%〜100%、80%〜100%、または90%〜100%を覆うことができる。アミノプラスト樹脂のコーティングは、低密度粒子の外側表面上に実質的に連続的な被覆を形成することができる。
低密度マイクロカプセルは、例えば米国特許第8,816,023号明細書および第8,993,691号明細書に記載されているものを含む任意の適切な技術によって調製することができ、これらの各々はその全体が参照により組み込まれる。コーティングされた低密度マイクロカプセルは、例えば、撹拌下で、メラミン樹脂を用いて水中でマイクロカプセルの水性分散液を調製することによって得ることができる。次いで触媒を添加し、分散液を例えば50℃〜80℃の温度に加熱してもよい。低密度マイクロカプセル、例えばポリアクリロニトリルシェルを有する熱膨張マイクロカプセル、脱イオン水、およびメラミン樹脂などのアミノプラスト樹脂を組み合わせて混合することができる。次いで、蒸留水中のパラトルエン硫酸の10%w/w溶液を添加し、混合物を60℃で約2時間反応させることができる。次いで飽和重炭酸ナトリウムを添加し、混合物を10分間撹拌することができる。固形分を濾過し、蒸留水ですすぎ、室温で一晩乾燥することができる。得られたアミノプラスト樹脂コーティングされたマイクロカプセルの粉末は、次いで、アグロメレートを除去し、分離するために250μmのシーブを通してふるいにかけることができる。
アミノプラスト樹脂コーティングを適用する前に、熱膨張熱可塑性マイクロカプセルは、例えば0.01〜0.05の範囲内、0.015〜0.045の範囲内、0.02〜0.04の範囲内または0.025〜0.035の範囲内の比重を特徴とすることができ、ここで比重はASTM D1475に従って決定される。例えば、Expancel(商標)920 DE40およびExpancel(商標)920 DE80は、約0.03の比重を特徴とすることができ、ここで比重はASTM D1475に従って決定される。
アミノプラスト樹脂でコーティングした後、アミノプラストコーティングされたマイクロカプセルは、例えば0.02〜0.08の範囲内、0.02〜0.07の範囲内、0.02〜0.06の範囲内、0.03〜0.07の範囲内、0.03〜0.065の範囲内、0.04〜0.065の範囲内、0.045〜0.06の範囲内、または0.05〜0.06の範囲内である比重を特徴とすることができ、ここで比重は、ASTM D1475に従って決定される。
本開示によって提供される組成物は、航空宇宙用シーラントとして使用するために配合することができる。
低密度組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、53重量%〜69重量%、55重量%〜67重量%、57重量%〜65重量%、または59重量%〜63重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマーを含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
低密度組成物は、例えば13重量%〜23重量%のポリエポキシド、14重量%〜22重量%、15重量%〜21重量%、16重量%〜20重量%、17重量%〜19重量%のポリエポキシドを含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
低密度組成物は、例えば6重量%〜18重量%の無機充填剤、7重量%〜17重量%、8重量%〜16重量%、9重量%〜15重量%、10重量%〜14重量%、または11重量%〜13重量%の無機充填剤を含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
低密度組成物は、例えば2.6重量%〜4.0重量%の低密度マイクロカプセル、2.6重量%〜3.8重量%、2.7重量%〜3.6重量%、2.8重量%〜3.5重量%、2.9重量%〜3.4重量%、または3.0重量%〜3.3重量%の低密度マイクロカプセルを含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
低密度組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、13重量%〜23重量%のポリエポキシド;および2.7重量%〜4.0重量%の低密度マイクロカプセルを含むことができ、ここで、重量%は組成物の総重量に基づく。
低密度組成物は、例えば53重量%〜67重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、14重量%〜22重量%のポリエポキシド;2.8重量%〜3.8重量%の低密度マイクロカプセルを含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
低密度組成物は、例えば、55重量%〜65重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、15重量%〜21重量%のポリエポキシド;2.9重量%〜3.8重量%の低密度マイクロカプセルを含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づく。
低密度組成物は、例えば57重量%〜63重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、16重量%〜20重量%のポリエポキシド;および2.9重量%〜3.3重量%の低密度マイクロカプセルを含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づく。
低密度組成物は、例えば59重量%〜61重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、17重量%〜19重量%のポリエポキシド;および2.9重量%〜3.2重量%の低密度マイクロカプセルを含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
低密度組成物は、例えば、51重量%〜69重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、13重量%〜23重量%のポリエポキシド;6重量%〜18重量%の無機充填剤;および2.7重量%〜4.0重量%の低密度マイクロカプセルを含むことができ、ここで、重量%は組成物の総重量に基づく。
低密度組成物は、例えば53重量%〜67重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、14重量%〜22重量%のポリエポキシド;7重量%〜17重量%の無機充填剤;および2.8重量%〜3.8重量%の低密度マイクロカプセルを含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
低密度組成物は、例えば55重量%〜65重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、15重量%〜21重量%のポリエポキシド;8重量%〜16重量%の無機充填剤;および2.9重量%〜3.8重量%の低密度マイクロカプセルを含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づく。
低密度組成物は、例えば57重量%〜63重量%のチオール末端ポリチオエーテル、16重量%〜20重量%のポリエポキシド;9重量%〜15重量%の無機充填剤;および2.9重量%〜3.3重量%の低密度マイクロカプセルを含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づく。
低密度組成物は、例えば、59重量%〜61重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、17重量%〜19重量%のポリエポキシド;10重量%〜13重量%の無機充填剤;および2.9重量%〜3.2重量%の低密度マイクロカプセルを含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づく。
本開示によって提供される組成物中の低密度マイクロカプセルの量はまた、体積%で特徴付けることもでき、ここで、体積%は、組成物の総体積に対する低密度マイクロカプセルの量を指す。組成物の各成分の体積%は、当技術分野で周知のように、各成分の重量%および密度から導き出すことができる。低密度充填剤などの成分の体積%は、組成物の比重および低密度充填剤などの成分の比重、ならびに組成物中の成分の重量%から推定することができる。例えば、0.056の比重を有する低密度充填剤を含み、0.77の比重を有する組成物では、組成物は3.15重量%の充填剤を含有し、組成物は約43体積%の低密度充填剤を有する(3.15×(0.77/0.056))。
例えば、本開示の低密度組成物は、30体積%〜60体積%の低密度マイクロカプセル、35体積%〜55体積%、40体積%〜50体積%、または42体積%〜48体積%の低密度マイクロカプセルを含むことができ、ここで体積%は組成物の総体積に基づく。
低比重シーラントを達成するために、シーラント組成物中の軽量充填剤の重量%および体積%は、1以上の比重を有する軽量シーラントと比べて実質的に増加されなければならない。例えば、約0.75の比重を有する本開示によって提供される低比重シーラント組成物は、約45体積%〜約50体積%の軽量粒子含有量を有する。結果として、組成物中のポリマー結合剤の体積%は実質的に減少し、充填剤と結合剤との間の界面表面積は実質的に増加する。
本開示によって提供される未硬化の低密度シーラント組成物は、チオール当量に対して1.1当量のエポキシ〜1.3当量のエポキシ、例えばチオールに対して1.1〜1.25当量のエポキシ、1.1〜1.2、または1.1〜1.15当量のエポキシを有することができる。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテル、1重量%〜5重量%の接着促進剤、8重量%〜18重量%の無機充填剤、2.6重量%〜4.0重量%の低密度充填剤、13重量%〜23重量%のポリエポキシド、および0.1重量%〜2重量%の反応性希釈剤を含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。前述の組成物において、組成物は、例えば0.5重量%〜2.5重量%のフェノール系接着促進剤、および0.5重量%〜2.5重量%の有機官能性シラン;および0.5重量%〜2重量%の2.5〜3のエポキシ官能価を有するポリエポキシド、および13重量%〜21重量%のヒドロキシル官能性二官能性ポリエポキシドなどの二官能性ポリエポキシドを含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば56重量%〜66重量%のチオール末端ポリチオエーテル、2重量%〜4重量%の接着促進剤、10重量%〜14重量%の無機充填剤、2重量%〜4重量%の低密度充填剤、16重量%〜20重量%のポリエポキシド、および0.5重量%〜1.5重量%の反応性希釈剤を含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。先の組成物において、組成物は、例えば1.0重量%〜2.0重量%のフェノール系接着促進剤、および1.0重量%〜2.0重量%の有機官能性シラン;および1.0重量%〜1.5重量%の2.5〜3.2のエポキシ官能価を有するポリエポキシド、および15重量%〜19重量%のヒドロキシル官能性二官能性ポリエポキシドなどの二官能性ポリエポキシドを含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
本開示によって提供されるシーラントなどの組成物は、硬化触媒、可塑剤、反応性希釈剤、溶媒、または前述のいずれかの組み合わせなどの1つ以上の添加剤をさらに含んでいてもよい。
本開示によって提供される組成物は、1つ以上の触媒を含むことができる。
適切な触媒は、チオール基とエポキシ基との間の反応を促進することができ、例えばアミン触媒を含むことができる。
本開示の組成物に使用するのに適したアミン触媒は、チオール基とエポキシ基との間の反応を触媒することができる。
適切なアミン触媒の例には、第三級アミン触媒、例えばN,N−ジメチルエタノールアミン、トリエチレンジアミン(TEDA)、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル(BDMAE)、N−エチルモルホリン、N’,N’−ジメチルピペラジン、N,N,N’,N’,N’−ペンタメチル−ジエチレントリアミン(PMDETA)、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン(DMCHA)、N,N−ジメチルベンジルアミン(DMBA)、N,N−ジメチルセチルアミン、N,N,N’N’’,N’’−ペンタメチル−ジプロピレン−トリアミン(PMDPTA)、トリエチルアミン、1−(2−ヒドロキシプロピル)イミダゾール、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO(いずれかの国における登録商標))、およびDMP−30(いずれかの国における登録商標)(2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールを含む促進剤組成物)、ジメチルエタノールアミン(DMEA)、ビス−(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N−エチルモルホリン、トリエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)、ベンジルジメチルアミン(BDMA)、N,N,N’−トリメチル−N’−ヒドロキシエチル−ビス(アミノエチル)エーテル、およびN’−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミンが挙げられる。
触媒はイミダゾール触媒を含むことができる。適切なイミダゾール触媒の例には、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ドデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチル−イミダゾール、2−ベンジルイミダゾール、2,4,5−トリメチルイミダゾール、および前述のいずれかの組み合わせが含まれる。
置換イミダゾール、例えばアルキル置換イミダゾールを含む適切なイミダゾールの他の例としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、ブチルイミダゾール、2−ヘプタデセニル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデセニルイミダゾール、1−ビニル−2−メチルイミダゾール、2−n−ヘプタデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−プロピル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−グアナミノエチル−2−メチルイミダゾールおよびイミダゾールとトリメリット酸との付加生成物、2−n−ヘプタデシル−4−メチルイミダゾール;およびフェニルイミダゾール、ベンジルイミダゾール、2−メチル−4,5−ジフェニルイミダゾール、2,3,5−トリフェニルイミダゾール、2−スチリルイミダゾール、1−(ドデシルベンジル)−2−メチルイミダゾール、2−(2−ヒドロキシル−4−t−ブチルフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール、2−(2−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール、2−(3−ヒドロキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール、ジ(4,5−ジフェニル−2−イミダゾール)−ベンゼン−1,4,2−ナフチル−4,5−ジフェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、および2−p−メトキシスチリルイミダゾールを含むアリール置換イミダゾールが挙げられる。
イミダゾール触媒は、イミダゾール−エポキシ付加物を含むことができる。イミダゾール−エポキシ付加物は、イミダゾール化合物とエポキシ化合物とを反応させることによって得ることができる。イミダゾール化合物は、例えば、本明細書に開示されているもののいずれかであることができる。イミダゾール−エポキシ付加物を形成するのに適したエポキシ化合物の例には、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシオクタン、スチレンオキシド、n−ブチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルアセタート、グリシジルブチラート、グリシジルヘキソアート、およびグリシジルベンゾアートが含まれる。イミダゾール化合物をエポキシ化合物に添加することによって形成される適切なイミダゾール−エポキシ付加物の例としては、例えば、NOVACURE(商標)HX−3722(ビスフェノールAエポキシ中に分散されたカプセル化イミダゾール/ビスフェノールAエポキシ付加物)およびNOVACURE(商標)HX−3921HPが挙げられる。
触媒はアミン触媒およびイミダゾール触媒の組み合わせを含むことができる。
組成物は、例えば0.2重量%〜2重量%の1種類の触媒または複数種類の触媒の組み合わせ、0.4重量%〜1.8重量%、0.6重量%〜1.6重量%、0.8重量%〜1.4重量%または0.8重量%〜1.2重量%の1種類の触媒または複数種類の触媒の組み合わせ、例えばアミン触媒およびイミダゾール触媒の組み合わせを含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づく。
本開示によって提供される組成物およびシーラントは可塑剤を含むことができる。可塑剤は、例えばフタル酸エステル、塩素化パラフィン、または水素化ターフェニルを含むことができる。適切な可塑剤の例にはまた、HB−40(商標)変性ポリフェニルおよび桐油も含まれる。
本開示によって提供される組成物およびシーラントは、例えば、2重量%未満の可塑剤、1重量%未満、または0.5重量%未満の可塑剤を含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;15重量%〜21重量%のポリエポキシド;および35体積%〜55体積%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、アミノプラスト樹脂のコーティングを含むマイクロカプセルを含む)を含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づき、体積%は、組成物の総体積に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;15重量%〜21重量%のポリエポキシド(ここでポリエポキシドはビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびノボラックエポキシ樹脂を含む);および35体積%〜55体積%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、アミノプラスト樹脂のコーティングを含むマイクロカプセルを含む)を含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づき、体積%は、組成物の総体積に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;15重量%〜21重量%のポリエポキシド(ここでポリエポキシドは、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびノボラックエポキシ樹脂を含み;およびポリエポキシドは、少なくとも85重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテルを含み、重量%はポリエポキシドの総重量に基づく);および35体積%〜55体積%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、アミノプラスト樹脂のコーティングを含むマイクロカプセルを含む)を含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づき、体積%は組成物の総体積に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;15重量%〜21重量%のポリエポキシド(ここでポリエポキシドは、86重量%〜99重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテル;および1重量%〜11重量%のノボラックエポキシ樹脂を含み、ここで重量%はポリエポキシドの総重量に基づく);および35体積%〜55体積%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、アミノプラスト樹脂のコーティングを含むマイクロカプセルを含む)を含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づき、体積%は組成物の総体積に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;15重量%〜21重量%のポリエポキシド(ここでポリエポキシドはビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびノボラックエポキシ樹脂を含み;ここでビスフェノールAのジグリシジルエーテルはペンダントヒドロキシル基を含む);および35体積%〜55体積%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、アミノプラスト樹脂のコーティングを含むマイクロカプセルを含む)を含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づき、体積%は、組成物の総体積に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;13重量%〜23重量%のポリエポキシド;および35体積%〜55体積%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、アミノプラスト樹脂のコーティングを含むマイクロカプセルを含む);6重量%〜18重量%の無機充填剤;1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤;および0.2重量%〜3.0重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤を含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づき、体積%は、組成物の総体積に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;13重量%〜23重量%のポリエポキシド;および35体積%〜55体積%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、アミノプラスト樹脂のコーティングを含むマイクロカプセルを含む);1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤(ここで接着促進剤は、フェノール系接着促進剤およびアミノ官能性シランを含む)を含むことができ;ここで重量%は、組成物の総重量に基づき、体積%は、組成物の総体積に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;13重量%〜23重量%のポリエポキシド;および35体積%〜55体積%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、アミノプラスト樹脂のコーティングを含むマイクロカプセルを含む);1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤(ここで接着促進剤は、45重量%〜65重量%のフェノール系接着促進剤および35重量%〜55重量%のアミノ官能性シランを含み;ここで重量%は、接着促進剤の総重量に基づく)を含むことができ;ここで重量%は、組成物の総重量に基づき、体積%は、組成物の総体積に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;13重量%〜23重量%のポリエポキシド;および35体積%〜55体積%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、アミノプラスト樹脂のコーティングを含むマイクロカプセルを含む);1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤(ここで接着促進剤は、フェノール系接着促進剤およびアミン官能性シランを含み、ここでアミン官能性シランは:40重量%〜60重量%の第一級アミン官能性シラン;および40重量%〜60重量%の第二級アミン官能性シランを含み、ここで重量%はアミノ官能性シランの総重量に基づく)を含むことができ;ここで重量%は、組成物の総重量に基づき、体積%は、組成物の総体積に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;13重量%〜23重量%のポリエポキシド;および35体積%〜55体積%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、アミノプラスト樹脂のコーティングを含むマイクロカプセルを含む);6重量%〜18重量%の無機充填剤;1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤;および0.2重量%〜3重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤(ここでエポキシ官能性反応性希釈剤は脂肪族ジグリシジルエーテルを含む)を含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づき、体積%は、組成物の総体積に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;13重量%〜23重量%のポリエポキシド;および35体積%〜55体積%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、アミノプラスト樹脂のコーティングを含む低密度マイクロカプセルを含む)を含むことができ;ここで重量%は組成物の総重量に基づき;体積%は組成物の総体積に基づき、ここで組成物は0.65〜0.85の範囲内の比重を特徴とし、ここで比重はASTM D1475(修正版)に従って決定される。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;13重量%〜23重量%のポリエポキシド;および35体積%〜55体積%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、アミノプラスト樹脂のコーティングを含むマイクロカプセルを含む)を含むことができ、ここで重量%は、組成物の総重量に基づき、体積%は組成物の総体積に基づき、ここで組成物は、0.65〜0.85の範囲内の比重を特徴とし、ここで比重はASTM D1475(修正版)に従って決定され、ここで組成物は2.8重量%〜4.0重量%の低密度充填剤を含み、ここで低密度充填剤は、0.01〜0.09、例えば0.02〜0.08、または0.03〜0.06の範囲内の比重を特徴とし、ここで低密度充填剤の比重は、ASTM D1475に従って決定される。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;13重量%〜23重量%のポリエポキシド(このポリエポキシドはビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびノボラックエポキシ樹脂を含み、ここで組成物は、10重量%〜25重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテル;および0.2重量%〜2重量%のノボラックエポキシ樹脂を含む);2.8重量%〜4.0重量%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、0.01〜0.09の範囲内の比重によって特徴付けられ、ここで、比重はASTM D1475に従って決定される);6重量%〜18重量%の無機充填剤;1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤(ここで接着促進剤はフェノール系接着促進剤およびアミン官能性シランを含み、ここで組成物は1重量%〜3重量%のフェノール系接着促進剤;および0.5重量%〜2重量%のアミン官能性シランを含む);ならびに0.2重量%〜3重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤を含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;13重量%〜23重量%のポリエポキシド(このポリエポキシドはビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびノボラックエポキシ樹脂を含み、ここで組成物は、10重量%〜25重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテル;および0.2重量%〜2重量%のノボラックエポキシ樹脂を含む);2.8重量%〜4.0重量%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、0.01〜0.09の範囲内の比重を特徴とし、ここで、比重はASTM D1475に従って決定される);6重量%〜18重量%の無機充填剤;1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤(ここで接着促進剤はフェノール系接着促進剤およびアミン官能性シランを含み、ここで組成物は1重量%〜3重量%のフェノール系接着促進剤;および0.5重量%〜2重量%のアミン官能性シランを含み、ここでアミン官能性シランは、第一級アミン官能性シランおよび第二級アミン官能性を含み、この組成物は0.4重量%〜0.9重量%の第一級アミン官能性シラン;および0.4重量%〜0.9重量%の第二級アミン官能性シランを含む);ならびに0.2重量%〜3重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤を含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;13重量%〜23重量%のポリエポキシド(このポリエポキシドはビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびノボラックエポキシ樹脂を含み、ここで組成物は、10重量%〜25重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテル;および0.2重量%〜2重量%のノボラックエポキシ樹脂を含む);2.8重量%〜4.0重量%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、0.01〜0.09の範囲内の比重を特徴とし、ここで、比重はASTM D1475に従って決定される)、6重量%〜18重量%の無機充填剤;1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤(ここで接着促進剤はフェノール系接着促進剤およびアミン官能性シランを含み、ここで組成物は1重量%〜3重量%のフェノール系接着促進剤;および0.5重量%〜2重量%のアミン官能性シランを含む);ならびに0.2重量%〜3重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤を含むことができ、ここでエポキシ官能性反応性希釈剤は脂肪族ジグリシジルエーテルを含み、重量%は組成物の総重量に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;135重量%〜23重量%のポリエポキシド(このポリエポキシドはビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびノボラックエポキシ樹脂を含み、ここで組成物は、10重量%〜25重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテル(ここでビスフェノールAのジグリシジルエーテルはペンダントヒドロキシル基を含む);および0.2重量%〜2重量%のノボラックエポキシ樹脂を含む);2.8重量%〜4.0重量%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、0.01〜0.09の範囲内の比重を特徴とし、ここで、比重はASTM D1475に従って決定される)、6重量%〜18重量%の無機充填剤;1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤(ここで接着促進剤はフェノール系接着促進剤およびアミン官能性シランを含み、ここで組成物は1重量%〜3重量%のフェノール系接着促進剤;および0.5重量%〜2重量%のアミン官能性シランを含む);ならびに0.2重量%〜3重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤を含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
本開示によって提供される組成物は、例えば50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;13重量%〜23重量%のポリエポキシド(このポリエポキシドはビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびノボラックエポキシ樹脂を含み、ここで組成物は、10重量%〜25重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテル(ここでビスフェノールAのジグリシジルエーテルはペンダントヒドロキシル基を含む);および0.2重量%〜2重量%のノボラックエポキシ樹脂を含む);2.5重量%〜4.0重量%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、0.01〜0.09の範囲内の比重を特徴とし、ここで、比重はASTM D1475に従って決定される)、6重量%〜18重量%の無機充填剤;1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤(ここで接着促進剤はフェノール系接着促進剤およびアミン官能性シランを含み、ここで組成物は1重量%〜3重量%のフェノール系接着促進剤;および0.5重量%〜2重量%のアミン官能性シランを含む);ならびに0.2重量%〜3重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤(ここでエポキシ官能性反応性希釈剤は脂肪族ジグリシジルエーテルを含む)を含むことができ、ここで重量%は組成物の総重量に基づく。
本開示の硬化性シーラント系は、2パートシーラント組成物として提供することができる。2つのパートは別々に維持することができ、使用前に組み合わせることができる。第一のパートは、チオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、無機充填剤、低密度マイクロカプセル、接着促進剤、触媒、および他の添加剤を含むことができる。第二のパートは、ポリエポキシド硬化剤、無機充填剤および他の添加剤を含むことができる。他の添加剤としては、フェノール系接着促進剤、シラン接着促進剤、アミン触媒、可塑剤、顔料、溶媒、反応性希釈剤、および前述のいずれかの組み合わせを含むことができる。
本開示によって提供される低密度シーラントは、2パートシーラント組成物として提供できる。2つのパートは別々に保存し、使用直前に組み合わせて混合することができる。
シーラント系の第一のパートは、チオール末端ポリチオエーテル、接着促進剤、無機充填剤、硬化触媒、低密度マイクロカプセル、ならびに可塑剤および溶媒などの他の添加剤を含むことができる。
シーラント系の第二のパートは、ポリエポキシド樹脂、無機充填剤、および他の添加剤、例えば顔料、反応性希釈剤、および接着促進剤を含むことができる。
シーラント系の第一のパートおよびシーラント系の第二のパートの成分は、反応性成分を分離し、例えば貯蔵安定性のための望ましいレオロジー特性を達成し、成分の混合および均一分散液を促進するように選択できる。
例えば、シーラント系の第一のパートは、例えば66重量%〜86重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、69重量%〜83重量%、または71重量%〜80重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;10重量%〜20重量%の無機充填剤、12重量%〜18重量%、または14重量%〜16重量%の無機充填剤;および2重量%〜6重量%の低密度マイクロカプセル、3重量%〜5重量%または3.5重量%〜4.5重量%の低密度マイクロカプセルを含むことができ、ここで重量%はシーラント系の第一のパートの総重量に基づく。
シーラント系の第一のパートは、例えば66重量%〜86重量%のチオール末端ポリチオエーテル、1重量%〜7重量%の接着促進剤、10重量%〜20重量%の無機充填剤、2重量%〜6重量%の軽量充填剤を含むことができ、ここで重量%はシーラント系の第一のパートの総重量に基づく。
シーラント系の第一のパートは、例えば71重量%〜81重量%のチオール末端ポリチオエーテル、3重量%〜5重量%の接着促進剤、13重量%〜17重量%の無機充填剤、3重量%〜5重量%の軽量充填剤を含むことができ、ここで重量%は、シーラント系の第一のパートの総重量に基づく。
例えば、シーラント系の第二のパートは、例えば、77重量%〜97重量%のポリエポキシド、80重量%〜94重量%のポリエポキシド、または83重量%〜91重量%のポリエポキシド;および2.5重量%〜6.5重量%の無機充填剤、3重量%〜6重量%、または3.5重量%〜5.5重量%の無機充填剤を含むことができ、ここで、重量%はシーラント系の第二のパートの総重量に基づく。
シーラント系の第二のパートは、例えば、76重量%〜96重量%のポリエポキシド、2重量%〜8重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤、1重量%〜5重量%の接着促進剤、および2重量%〜8重量%の無機充填剤を含むことができ、ここで重量%は、シーラント系の第二のパートの総重量に基づく。
シーラント系の第二のパートは、例えば、81重量%〜91重量%のポリエポキシド、4重量%〜6重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤、2重量%〜4重量%の接着促進剤、および4重量%〜6重量%の無機充填剤を含むことができ、ここで重量%は、シーラント系の第二のパートの総重量に基づく。
シーラント系の第一のパートは、例えば66重量%〜86重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、1.7重量%〜3.7重量%の接着促進剤、5重量%〜25重量%の無機充填剤、および2重量%〜5重量%の低密度マイクロカプセルを含むことができ、ここで重量%はシーラント系の第一のパートの総重量に基づく。
シーラント系の第一のパートは、例えば71重量%〜81重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、2.2重量%〜3.2重量%の接着促進剤、10重量%〜22重量%の無機充填剤、および3重量%〜4重量%の低密度マイクロカプセルを含むことができ、ここで重量%はシーラント系の第一のパートの総重量に基づく。
第二のパートは、例えば、77重量%〜97重量%のポリエポキシド、2重量%〜4重量%の接着促進剤、および3重量%〜6重量%の無機充填剤を含むことができ、ここで重量%は、第二のパートの総重量に基づく。
シーラント系の第二のパートは、例えば、82重量%〜92重量%のポリエポキシド、2.5重量%〜3.5重量%の接着促進剤、および4重量%〜5重量%の無機充填剤を含むことができ、ここで重量%は、シーラント系の第二のパートの総重量に基づく。
本開示によって提供されるシーラントを含む組成物は、様々な基材のいずれかに適用されてもよい。組成物が適用され得る基材の例としては、金属、例えばチタン、ステンレス鋼、およびアルミニウム(そのいずれもが陽極酸化され、下塗りされ、有機コーティングまたはクロマートコーティングされてもよい)、エポキシ、ウレタン、グラファイト、ガラス繊維複合体、Kevlar(いずれかの国における登録商標)、アクリル、ポリカルボナートが挙げられる。本開示によって提供される組成物は、プライマーコーティングなどの基材上のコーティングに適用されてもよい。
本開示によって提供される組成物およびシーラントは、任意の適切なコーティングプロセスによって、基材の表面上または下地層上に直接適用されてもよい。
本開示によって提供される組成物を用いて開口部および/または表面をシールするための方法が提供される。これらの方法は、例えば本開示によって提供される組成物を開口部および/または表面に適用し、組成物を硬化させることを含む。開口部および/または表面をシールする方法は、本開示によって提供されるシーラント組成物を開口部を画定する表面に適用し、シーラントを硬化させて、シールされた開口部および/または表面を提供することを含むことができる。適用される組成物の厚さは、例えば、20ミル(0.02インチ)〜0.75インチ、0.05インチ〜0.6インチ、0.1インチ〜0.5インチ、0.15インチ〜0.4インチ、または0.2インチ〜0.3インチの範囲であることができる。適用される組成物の厚さは、例えば0.05cm〜2cm、0.1cm〜1.5cm、0.2cm〜1.25cm、0.3cm〜1.0cm、0.4cm〜0.9cm、または0.5cm〜0.8cmの範囲であることができる。
組成物およびシーラントは、20℃〜25℃の温度および大気湿度で硬化され得る。組成物は、0℃〜100℃の温度および0%の相対湿度から100%の相対湿度の湿度を包含する条件下で硬化させてもよい。組成物は、少なくとも30℃、少なくとも40℃、または少なくとも50℃などのより高い温度で硬化させてもよい。組成物は室温、例えば25℃で硬化させてもよい。
室温で硬化させる場合、本開示によって提供されるシーラントは、混合の時間から、例えば24時間以内、20時間以内、16時間以内、12時間以内、6時間以内、または3時間以内に、不粘着性の表面に硬化することができる。
本開示によって提供される組成物およびシーラントは、作用時間の終わりに急速に硬化する。例えば、シーラントは、室温にて、シーラントがもはや作用できなくなった(作用時間の終わり)後36時間以内、24時間以内、12時間以内、6時間以内、または3時間以内に、不粘着性の表面に硬化することができる。シーラントは、室温で、例えば、シーラントがもはや作用できなくなった(作用時間の終わり)後24時間以内、12時間以内、または6時間以内に、30AのショアA硬度に硬化することができる。
本開示によって提供されるシーラントは、例えば少なくとも30分、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも4時間、または少なくとも8時間の適用時間を示すことができる。適用時間は、シーラント系の2成分が混合された2時間後にシーラントがAMS 3281およびAMS 3277に従って測定されて少なくとも15g/分の押出速度を示すように押出速度によって反映される。
本開示の硬化性組成物を使用して存続可能なシールを形成する時間は、当業者によって理解でき、適用可能な規格および仕様書の要件によって定義されるように、いくつかの要因に依存し得る。一般に、本開示の硬化性組成物は、24時間〜30時間以内に接着強度を生じ、完全な接着強度の90%が、混合および表面への適用後2日〜3日で生じる。一般に、本開示の硬化組成物の完全な接着強度ならびに他の特性は、硬化性組成物の混合および表面への適用後7日以内に完全に生じる。
本開示によって提供されるシーラントは、航空機および航空宇宙車両の開口部および/または表面をシールするために使用することができる。シーラントは、開口部および/または表面、例えば燃料タンクに関連する開口部および/または表面をシールするために使用できる。開口部および/または表面をシールするために、シーラントは、表面または開口部を画定する1つ以上の表面にシーラントを適用し、シーラントを硬化させて開口部および/または表面をシールしてもよい。
本開示によって提供される組成物およびシーラントは、耐燃料性である。本明細書で使用される場合、「耐燃料性」という用語は、組成物が基材に適用され、硬化される場合、ASTM D1475(修正版)(米国材料試験協会(American Society for Testing and Materials))またはAMS 3269(航空宇宙材料仕様書(Aerospace Material Specification))に記載されている方法と同様の方法に従って、140°F(60℃)および周囲圧力で1週間、ジェット基準流体(JRF)タイプIに浸漬した後に、40%以下、場合によっては25%以下、場合によっては20%以下、さらに他の場合では10%以下のパーセント体積膨潤を示すシーラントなどの硬化生成物を提供することができることを意味する。JRFタイプIは、耐燃料性の測定に使用されるように、以下の組成を有する:トルエン:28±1体積%;シクロヘキサン(テクニカル):34±1体積%;イソオクタン:38±1体積%;および三級ジブチルジスルフィド:1±0.005体積%(AMS 2629、1989年7月1日発行、§3.1.1など、(自動車技術協会(Society of Automotive Engineers)(SAE))から入手可能)を参照のこと)。
本開示によって提供される組成物を含む硬化シーラントは、AMS 3277に示されるような航空宇宙用シーラントの要件を満たすまたは超えることができる。
本開示によって提供される組成物を含む硬化シーラントは、AMS 3281に示されるような航空宇宙用シーラントの要件を満たすまたは超えることができる。
本開示によって提供される組成物でシールされた航空宇宙車両の開口部および表面を含む開口部および表面も開示される。
本発明の態様
1.50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;15重量%〜21重量%のポリエポキシド;および35体積%〜55体積%の低密度充填剤を含む組成物であって、ここで低密度充填剤は0.1未満の比重を特徴とし、ここで、重量%は組成物の総重量に基づき;体積%は組成物の総体積に基づき、ここで組成物は0.9未満の比重を特徴とし、ここで比重はASTM D1475(修正版)に従って決定される組成物。
2.硬化した場合に、硬化した組成物が、AMS 3277および/またはAMS 3281に記載されている航空宇宙用シーラントの要件を満たすまたは超える、態様1の組成物。
3.組成物が、0.65〜0.85の範囲内の比重を特徴とし、比重はASTM D1475(修正版)に従って決定される、態様1〜2のいずれか一つの組成物。
4.チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーが、式(1)の化学構造を含む、態様1〜3のいずれか一つの組成物:
式中、
各R
1は、独立して、C
2−10n−アルカンジイル基、C
3−6分枝状アルカンジイル基、C
6−8シクロアルカンジイル基、C
6−10アルカンシクロアルカンジイル基、複素環式基、または−[(−CHR
3−)
p−X−]
q−(CHR
3)
r−基を含むことができ、ここで各R
3は、水素またはメチルを含むことができ;
各R
2は、独立して、C
2−10n−アルカンジイル基、C
3−6分枝状アルカンジイル基、C
6−8シクロアルカンジイル基、C
6−14アルカンシクロアルカンジイル基、複素環基、または−[(−CH
2−)
p−X−]
q−(CH
2)
r−基を含むことができ;
各Xは、独立して、O、S、および−NR−を含むことができ、ここでRは水素またはメチルを含むことができ;
mは0〜50の範囲であり;
nは1〜60の範囲の整数であり;
pは2〜6の範囲の整数であり;
qは1〜5の範囲の整数であり;および
rは2〜10の範囲の整数である。
5.チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーが、式(2a)のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、式(2b)のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー、またはそれらの組み合わせを含むことができる態様1〜4のいずれか一つの組成物:
式中、
各R
1は、独立して、C
2−10アルカンジイル、C
6−8シクロアルカンジイル、C
6−14アルカンシクロアルカンジイル、C
5−8ヘテロシクロアルカンジイル、または−[(−CHR
3−)
p−X−]
q−(−CHR
3−)
r−を含み、式中、
pは2〜6の整数であり;
qは1〜5の整数であり;
rは2〜10の整数であり;
各R
3は独立して水素またはメチルを含むことができ;および
各Xは、独立して、−O−、−S−、または−NR−を含むことができ、ここでRは水素またはメチルを含むことができ;
各R
2は独立して、C
1−10アルカンジイル、C
6−8シクロアルカンジイル、C
6−14アルカンシクロアルカンジイル、または−[(−CHR
3−)
p−X−]
q−(−CHR
3−)
r−を含むことができ、式中p、q、r、R
3およびXは、R
1について定義された通りであり;
mは0〜50の整数であり;
nは1〜60の整数であり;
Bは、z価の多官能化剤B(−V)
zのコアを表し、
zは3〜6の整数であり;および
各Vはチオールと反応性の末端基を含む部分であり;および
各−V’−は、−Vとチオールとの反応から誘導される。
6.ポリエポキシドが、ヒダントインジエポキシド、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、ノボラック型ポリエポキシド、エポキシ化不飽和フェノール樹脂、ダイマー酸系エポキシ樹脂、および前述のいずれかの組み合わせを含む、態様1〜5のいずれか一つの組成物。
7.ポリエポキシドが、85重量%〜99重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテルを含み、重量%が組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく、態様1〜6のいずれか一つの組成物。
8.ポリエポキシドが1重量%〜11重量%のノボラックポリエポキシドを含み、重量%が組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく、態様1〜7のいずれか一つに記載の組成物。
9.ポリエポキシドが、86重量%〜99重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテル;および1重量%〜11重量%のノボラックポリエポキシドを含み;ここで重量%は、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく、態様1〜8のいずれか一つの組成物。
10.ポリエポキシドが、1種類のヒドロキシル官能性ポリエポキシドまたは複数種類のヒドロキシル官能性ポリエポキシドの組み合わせを含む、態様1〜9のいずれか一つの組成物。
11.ヒドロキシル官能性ポリエポキシドがビスフェノールAのヒドロキシル官能性ジグリシジルエーテルを含む、態様10の組成物。
12.ビスフェノールAのヒドロキシル官能性ジグリシジルエーテルが以下の構造を有する、態様1〜11のいずれか一つの組成物:
式中、nは1〜6の範囲内である。
13.ポリエポキシドが、二官能性ポリエポキシド、三官能性ポリエポキシド、または前述のいずれかの組み合わせを含む、態様1〜12のいずれか一つの組成物。
14.組成物が:86重量%〜99重量%の二官能性ポリエポキシド;1重量%〜11重量%の三官能性ポリエポキシドを含み、ここで重量%は組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく、態様1〜13のいずれか一つの組成物。
15.組成物が、ヒドロキシル官能性ポリエポキシド;ペンダントヒドロキシル基を含まない三官能性ポリエポキシド;ペンダントヒドロキシル基を含まない二官能性ポリエポキシド;ヒドロキシル官能性三官能性ポリエポキシド、または前述のいずれかの組み合わせを含む、態様1〜14のいずれか一つの組成物。
16.組成物が、86重量%〜99重量%のヒドロキシル官能性二官能性ポリエポキシド;および1重量%〜11重量%の三官能性ポリエポキシドを含み、ここで重量%は、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく、態様1〜15のいずれか一つの組成物。
17.組成物が、86重量%〜99重量%のヒドロキシル官能性二官能性ポリエポキシド;および1重量%〜11重量%の非ヒドロキシル官能性ポリエポキシドを含み、ここで重量%は、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく、態様1〜16のいずれか一つの組成物。
18.ポリエポキシドが、2重量%〜10重量%の2.6〜3.2の平均エポキシ官能価を有するポリエポキシド、および90重量%〜98重量%の二官能性ポリエポキシドを含み、ここで重量%は、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく、態様1〜17のいずれか一つの組成物。
19.ポリエポキシドがビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびノボラックエポキシ樹脂を含む、態様1〜18のいずれか一つの組成物。
20.ポリエポキシドがビスフェノールAのジグリシジルエーテルを少なくとも85重量%含み、重量%が組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく、態様1〜19のいずれか一つの組成物。
21.ポリエポキシドが、86重量%〜99重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテル;および1重量%〜11重量%のノボラックエポキシ樹脂を含み、ここで重量%は、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく、態様1〜20のいずれか一つの組成物。
22.ビスフェノールAのジグリシジルエーテルがペンダントヒドロキシル基を含む、態様21の組成物。
23.低密度充填剤が、1μm〜100μmの範囲内の平均粒子直径を特徴とし、平均粒子直径が、ASTM D1475に従って決定される、態様1〜22のいずれか一つの組成物。
24.低密度充填剤が、0.01〜0.09の範囲内の比重を特徴とし、ここで比重がASTM D1475に従って決定される、態様1〜23のいずれか一つの組成物。
25.低密度充填剤が、0.03〜0.06の範囲内の比重を特徴とし、ここで比重がASTM D1475に従って決定される、態様1〜24のいずれか一つの組成物。
26.低密度充填剤が、コーティングされていない低密度マイクロカプセル、コーティングされた低密度マイクロカプセル、またはそれらの組み合わせを含む、態様1〜25のいずれか一つの組成物。
27.低密度充填剤が、コーティングされていない低密度マイクロカプセルを含む、態様1〜26のいずれか一つの組成物。
28.コーティングされていない低密度マイクロカプセルが、0.01〜0.05の範囲内の比重を特徴とし、比重がASTM D1475に従って決定される、態様27の組成物。
29.低密度充填剤がコーティングされた低密度マイクロカプセルを含む、態様1〜28のいずれか一つの組成物。
30.コーティングされた低密度マイクロカプセルがアミノプラスト樹脂のコーティングを含む、態様29の組成物。
31.コーティングされた低密度マイクロカプセルが、尿素−ホルムアルデヒド樹脂のコーティングを含む、態様29〜30のいずれか一つの組成物。
32.コーティングされた低密度マイクロカプセルが、0.03〜0.08の範囲内の比重を特徴とし、ここで比重がASTM D1475に従って決定される、態様29〜31のいずれか一つの組成物。
33.組成物が2.8重量%〜4.0重量%の低密度充填剤を含み、ここで低密度充填剤が0.01〜0.09の範囲内の比重を特徴とし、ここで比重がASTM D1475に従って決定される、態様1〜32のいずれか一つの組成物。
34.組成物が2.8重量%〜4.0重量%の低密度充填剤を含み、ここで低密度充填剤が0.03〜0.06の範囲内の比重を特徴とし、ここで比重はASTM D1475に従って決定される、態様1〜33のいずれか一つの組成物。
35.10重量%〜16重量%の無機充填剤;1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤;および0.2重量%〜3重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤をさらに含み、ここで重量%は、組成物の総重量に基づく、態様1〜34のいずれか一つの組成物。
36.無機充填剤が沈降炭酸カルシウム、水和アルミナ、ヒュームドシリカ、水酸化カルシウム、カーボンブラック、または前述のいずれかの組み合わせを含む、態様35の組成物。
37.接着促進剤がフェノール系接着促進剤およびアミン官能性シランを含む、態様35〜36のいずれか一つの組成物。
38.接着促進剤が、45重量%〜65重量%のフェノール系接着促進剤;および35重量%〜55重量%のアミン官能性シランを含み、ここで重量%は、組成物中の接着促進剤の総重量に基づく、態様35〜37のいずれか一つの組成物。
39.フェノール系接着促進剤が、フェノール樹脂と1つ以上のチオール末端ポリスルフィドとの縮合反応の反応生成物を含む、態様37〜38のいずれか一つの組成物。
40.フェノール系接着促進剤がチオール末端フェノール系接着促進剤を含む、態様37〜39のいずれか一つの組成物。
41.アミン官能性シランが;第一級アミン官能性シラン;第二級アミン官能性シラン;またはそれらの組み合わせを含む、態様37〜40のいずれか一つの組成物。
42.アミン官能性シランが、40重量%〜60重量%の第一級アミン官能性シラン;および40重量%〜60重量%の第二級アミン官能性シランを含み;ここで、重量%は、組成物中のアミン官能性シランの総重量に基づく、態様37〜41のいずれか一つの組成物。
43.エポキシ官能性反応性希釈剤がエポキシ官能性反応性希釈剤を含む、態様35〜42のいずれか一つの組成物。
44.エポキシ官能性反応性希釈剤がモノエポキシド、ポリエポキシド、または前述のいずれかの組み合わせを含む、態様35〜43のいずれか一つの組成物。
45.エポキシ官能性反応性希釈剤が、100ダルトン〜1000ダルトンの重量平均分子量を特徴とするエポキシ官能性反応性希釈剤を含み、この重量平均分子量は、ポリスチレン標準を用いてゲル透過クロマトグラフィによって決定される、態様35〜44のいずれか一つの組成物。
46.エポキシ官能性反応性希釈剤がグリシジルエーテルを含む、態様35〜45のいずれか一つの組成物。
47.エポキシ官能性反応性希釈剤が脂肪族ジグリシジルエーテルを含む、態様35〜46のいずれか一つの組成物。
48.50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;および15重量%〜21重量%のポリエポキシド;2.5重量%〜4.0重量%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、0.01〜0.09の範囲内の比重を特徴とし、その比重は、ASTM D1475に従って決定される);10重量%〜16重量%の無機充填剤;1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤;および0.2重量%〜3重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤を含み、ここで、重量%は組成物の総重量に基づく、態様1〜47のいずれか一つの組成物。
49.ポリエポキシドがビスフェノールAのジグリシジルエーテルとノボラックエポキシ樹脂とを含み、ここで組成物が:10重量%〜25重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテル;および0.2重量%〜2重量%のノボラックエポキシ樹脂を含み;接着促進剤はフェノール系接着促進剤およびアミン官能性シランを含み、組成物は:1重量%〜3重量%のフェノール系接着剤;および0.5重量%〜2重量%のアミン官能性シランを含み;ここで、重量%は組成物の総重量に基づく、態様48の組成物。
50.アミン官能性シランが、第一級アミン官能性シランおよび第二級アミン官能性を含み、ここで組成物が:0.4重量%〜0.9重量%の第一級アミン官能性シラン;および0.4重量%〜0.9重量%の第二級アミン官能性シランを含み、ここで重量%が組成物の総重量に基づく、態様48および49のいずれか一つの組成物。
51.50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;15重量%〜21重量%のポリエポキシド(ここでポリエポキシドはビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびノボラックエポキシ樹脂を含み、ここで組成物は10重量%〜25重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテル(ここでビスフェノールAのジグリシジルエーテルはペンダントヒドロキシル基を含む);および0.2重量%〜2重量%のノボラックエポキシ樹脂を含む);2.5重量%〜4.0重量%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、0.01〜0.09の範囲内の比重を特徴とし、ここで比重は、ASTM D1475に従って決定される);10重量%〜16重量%の無機充填剤;1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤(ここで接着促進剤は、フェノール系接着促進剤およびアミン官能性シランを含み、ここで組成物は1重量%〜3重量%のフェノール系接着促進剤;および 0.5重量%〜2重量%のアミン官能性シランを含む);ならびに0.2重量%〜3重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤(ここでエポキシ官能性反応性希釈剤は脂肪族ジグリシジルエーテルを含む)を含み、ここで、重量%は組成物の総重量に基づく、態様1〜47のいずれか一つの組成物。
52.態様1〜51のいずれか一つの組成物を使用して調製された硬化シーラント。
53.硬化シーラントが、AMS 3281に従って決定される場合、Mil C−27725およびチタンC基材上で、140°F(60℃)で120日間のジェット基準流体タイプIへの浸漬後に少なくとも25pli/100%CF(4.38N/mm/100%CF)の剥離強度を示す、態様52の硬化シーラント。
54.硬化シーラントが、AMS 3277および/またはAMS 3281に記載の航空宇宙用シーラントの要件を満たすまたは超える、態様52〜53のいずれか一つの硬化シーラント。
55.態様52〜54のいずれか一つの硬化シーラントを含む部品。
56.部品をシールする方法であって:態様1〜52のいずれか一つの組成物を部品の少なくとも1つの表面に適用する工程;および適用された組成物を硬化させて部品をシールする工程を含む方法。
57.第一成分および第二成分を含むシーラント系であって、ここで第一成分は、50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテル;2.5重量%〜4.0重量%の低密度充填剤を含み、ここで低密度充填剤は、0.01〜0.09の範囲内の比重を特徴とし、ここで比重はASTM D1475に従って決定され、ここで重量%は第一成分の総重量に基づき;第二成分は、75重量%〜95重量%のポリエポキシドを含み、ここで重量%は第二成分の総重量に基づき、ここで第一成分および第二成分を合わせて態様1〜52のいずれか一つの組成物を提供するシーラント系。
58.請求項57の系を用いて調製された硬化シーラント。
59.硬化シーラントが、AMS 3281に従って決定される場合、Mil C−27725およびチタンC基材上で、140°F(60℃)で120日間のジェット基準流体タイプIへの浸漬後に少なくとも25pli/100%CF(4.38N/mm/100%CF)の剥離強度を示す、態様58の硬化シーラント。
60.硬化シーラントが、AMS 3277および/またはAMS 3281に記載の航空宇宙用シーラントの要件を満たすまたは超える、態様58〜59のいずれか一つの硬化シーラント。
61.態様58〜60のいずれか一つの硬化シーラントを含む部品。
62.部品をシールする方法であって、請求項57のシーラント系の第一成分と第二成分とを組み合わせて、硬化性シーラント組成物を提供する工程;硬化性シーラント組成物を部品の少なくとも1つの表面に適用する工程;および適用された硬化性シーラント組成物を硬化させて部品をシールする工程を含む、方法。
1A.50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;15重量%〜21重量%のポリエポキシド;および35体積%〜55体積%の低密度充填剤を含む組成物であって、ここで低密度充填剤は、0.1未満の比重を特徴とし、低密度充填剤はアミノプラスト樹脂のコーティングを含む低密度マイクロカプセルを含み;ここで、重量%は組成物の総重量に基づき;体積%は組成物の総体積に基づき、ここで組成物は0.9未満の比重を特徴とし、ここで比重はASTM D1475(修正版)に従って決定される、組成物。
2A.硬化した場合に、硬化した組成物が、AMS 3277および/またはAMS 3281に記載されている航空宇宙用シーラントの要件を満たすまたは超える、態様1Aの組成物。
3A.組成物が、0.65〜0.85の範囲内の比重を特徴とし、比重がASTM D1475(修正版)に従って決定される、態様1A〜2Aのいずれか1つの組成物。
4A.チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーが、式(1)の化学構造を含む、態様1A〜3Aのいずれか一つの組成物:
式中、
各R
1は、独立して、C
2−10n−アルカンジイル基、C
3−6分枝状アルカンジイル基、C
6−8シクロアルカンジイル基、C
6−10アルカンシクロアルカンジイル基、複素環式基、または−[(−CHR
3−)
p−X−]
q−(CHR
3)
r−基を含むことができ、ここで各R
3は、水素またはメチルを含むことができ;
各R
2は、独立して、C
2−10n−アルカンジイル基、C
3−6分枝状アルカンジイル基、C
6−8シクロアルカンジイル基、C
6−14アルカンシクロアルカンジイル基、複素環基、または−[(−CH
2−)
p−X−]
q−(CH
2)
r−基を含むことができ;
各Xは、独立して、O、S、および−NR−を含むことができ、ここでRは水素またはメチルを含むことができ;
mは0〜50の範囲であり;
nは1〜60の範囲の整数であり;
pは2〜6の範囲の整数であり;
qは1〜5の範囲の整数であり;および
rは2〜10の範囲の整数である。
5A.ポリエポキシドが、86重量%〜99重量%のビスフェノールAのヒドロキシル官能性ジグリシジルエーテル;および1重量%〜11重量%のノボラックポリエポキシドを含み、ここで重量%は、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく、態様1A〜4Aのいずれか一つの組成物。
6A.組成物が、86重量%〜99重量%のヒドロキシル官能性二官能性ポリエポキシド;1重量%〜11重量%の三官能性ポリエポキシドを含み、ここで重量%は、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく、態様1A〜5Aのいずれか一つの組成物。
7A.ポリエポキシドが、86重量%〜99重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテル;および1重量%〜11重量%のノボラックエポキシ樹脂を含み、ここで重量%は、組成物中のポリエポキシドの総重量に基づく、態様1A〜6Aのいずれか一つの組成物。
8A.組成物が、2.8重量%〜4.0重量%の低密度充填剤を含み;アミノプラスト樹脂は、尿素−ホルムアルデヒド樹脂を含み;コーティングされた低密度マイクロカプセルは、0.03〜0.06の範囲内の比重を特徴とし、ここで比重はASTM D1475に従って決定される、態様1A〜7Aのいずれか一つの組成物。
9A.10重量%〜16重量%の無機充填剤;1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤;および0.2重量%〜3重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤をさらに含み、ここで重量%は、組成物の総重量に基づく、態様1A〜8Aのいずれか一つの組成物。
10A.無機充填剤が沈降炭酸カルシウム、水和アルミナ、ヒュームドシリカ、水酸化カルシウム、カーボンブラック、または前述のいずれかの組み合わせを含む、態様9Aの組成物。
11A.接着促進剤が、45重量%〜65重量%のフェノール系接着促進剤;および35重量%〜55重量%のアミン官能性シランを含み、ここで重量%は、組成物中の接着促進剤の総重量に基づく、態様9Aの組成物。
12A.アミン官能性シランが、40重量%〜60重量%の第一級アミン官能性シラン;および40重量%〜60重量%の第二級アミン官能性シランを含み;ここで、重量%は、組成物中のアミン官能性シランの総重量に基づく、態様11Aの組成物。
13A.エポキシ官能性反応性希釈剤が、100ダルトン〜1000ダルトンの重量平均分子量を特徴とするエポキシ官能性反応性希釈剤を含み、この重量平均分子量は、ポリスチレン標準を用いてゲル透過クロマトグラフィによって決定される、態様9Aの組成物。
14A.50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;および15重量%〜21重量%のポリエポキシド;2.5重量%〜4.0重量%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、0.01〜0.09の範囲内の比重を特徴とし、その比重は、ASTM D1475に従って決定される);10重量%〜16重量%の無機充填剤;1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤;および0.2重量%〜3重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤を含み、ここで、重量%は組成物の総重量に基づく、態様1A〜13Aのいずれか一つの組成物。
15A.ポリエポキシドがビスフェノールAのジグリシジルエーテルとノボラックエポキシ樹脂とを含み、ここで組成物が:10重量%〜25重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテル;および0.2重量%〜2重量%のノボラックエポキシ樹脂を含み;接着促進剤はフェノール系接着促進剤およびアミン官能性シランを含み、組成物は:1重量%〜3重量%のフェノール系接着剤;および0.5重量%〜2重量%のアミン官能性シランを含み;ここで、重量%は組成物の総重量に基づく、態様14Aの組成物。
16A.アミン官能性シランが、第一級アミン官能性シランおよび第二級アミン官能性を含み、ここで組成物が:0.4重量%〜0.9重量%の第一級アミン官能性シラン;および0.4重量%〜0.9重量%の第二級アミン官能性シランを含み、ここで重量%が組成物の総重量に基づく、態様15Aの組成物。
17A.50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;15重量%〜21重量%のポリエポキシド(ここでポリエポキシドはビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびノボラックエポキシ樹脂を含み、ここで組成物は10重量%〜25重量%のビスフェノールAのジグリシジルエーテル(ここでビスフェノールAのジグリシジルエーテルはペンダントヒドロキシル基を含む);および0.2重量%〜2重量%のノボラックエポキシ樹脂を含む);2.5重量%〜4.0重量%の低密度充填剤(ここで低密度充填剤は、0.01〜0.09の範囲内の比重を特徴とし、ここで比重は、ASTM D1475に従って決定される);10重量%〜16重量%の無機充填剤;1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤(ここで接着促進剤は、フェノール系接着促進剤およびアミン官能性シランを含み、ここで組成物は1重量%〜3重量%のフェノール系接着促進剤;および 0.5重量%〜2重量%のアミン官能性シランを含む);ならびに0.2重量%〜3重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤(ここでエポキシ官能性反応性希釈剤は脂肪族ジグリシジルエーテルを含む)を含み、ここで重量%は組成物の総重量に基づく、態様1A〜16Aのいずれか一つの組成物。
18A.態様1A〜17Aのいずれか一つの組成物を使用して調製された硬化シーラント。
19A.硬化シーラントが、AMS 3277および/またはAMS 3281に記載の航空宇宙用シーラントの要件を満たすまたは超える、態様18Aの硬化シーラント。
20A.態様18Aの硬化シーラントを含む部品。
21A.部品をシールする方法であって:態様1A〜17Aのいずれか一つの組成物を部品の少なくとも1つの表面に適用する工程;および適用された組成物を硬化させて部品をシールする工程を含む方法。
22A.第一成分および第二成分を含むシーラント系であって、ここで、第一成分は、50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテル;2.5重量%〜4.0重量%の低密度充填剤を含み、ここで低密度充填剤は、0.01〜0.09の範囲内の比重を特徴とし、ここで比重はASTM D1475に従って決定され;低密度充填剤は、アミノプラスト樹脂のコーティングを含む低密度マイクロカプセルを含み、ここで重量%は第一成分の総重量に基づき;第二成分は、75重量%〜95重量%のポリエポキシドを含み、ここで重量%は第二成分の総重量に基づき、ここで第一成分および第二成分を合わせて請求項1の組成物を提供するシーラント系。
例
本開示によって提供される実施形態は、本開示によって提供される組成物およびシーラントを記載する以下の例を参照することによってさらに例示される。本開示の範囲から逸脱することなく、材料および方法の両方に対する多くの変更が実施され得ることは、当業者には明らかである。
パートAとパートBとを組み合わせて混合することによってシーラント(シーラント1)を調製した。
パートAは、チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーおよびフェノール系接着促進剤から始めて、次いで炭酸カルシウムおよびシリカ、続いてシラン、触媒および最後に低密度マイクロカプセルを添加することによって表1に記載される成分を添加することによって適切な容器中で調製した。
低密度アミノプラストコート粒子は、米国特許第8,993,691号明細書に記載されているように、Expancel(いずれかの国における登録商標)091DE80d30(6g;AkzoNobel)などの熱膨張マイクロカプセル、脱イオン水(551.8g)、およびメラミン−ホルムアルデヒド樹脂(22.4g; Cymel(いずれかの国における登録商標)303;Cytec Industries Inc.)を組み合わせることによって調製した。撹拌しながら、10%パラ−トルエンスルホン酸溶液(22.4g;Sigma Aldrich)を添加し、混合物を60℃に加熱し、2時間保持した。熱を除去した後、飽和重炭酸ナトリウム溶液(13g)を添加し、混合物を10分間撹拌した。固形分をブフナー漏斗を用いて濾過し、蒸留水ですすぎ、大気温度(ambient temperature)で乾燥させ、続いて49℃で24時間乾燥させた。粉末を250ミクロンシーブに通してふるいにかけた。アミノプラスト樹脂コーティングされた微粒子は、0.05〜0.06の比重を有していた。
パートBは、表2に列挙された成分を組み合わせて混合することによって調製した。
低密度メラミンコートマイクロカプセルを組み込んだシーラント組成物(シーラント1)については、100gのパートAと26gのパートBを手でまたはSpeedMixer−DAC 600FVZ中で混合し、均一に混合した材料を基材に適用し、AMS 3281に従って硬化させた。
低密度メラミンコート充填剤を組み込んだシーラント組成物中の各成分の重量%を表3に列挙する。
2つの比較シーラント配合物を調製した。
パートAの3.96重量%の低密度アミノプラスト樹脂コートマイクロカプセル(0.05〜0.06までの比重)を2.04重量%の未コーティングExpancel(いずれかの国における登録商標)920 DE40 D30マイクロカプセル(比重約0.03)(AkzoNobel)で置き換えた以外はシーラント2はシーラント1と同様であった。
パートAの5.25重量%の低密度アミノプラスト樹脂コートマイクロカプセル(0.05〜0.06までの比重)を1.70重量%の未コーティングExpancel(いずれかの国における登録商標)920 DE80 D30マイクロカプセル(比重約0.03)(AkzoNobel)で置き換えた以外はシーラント3はシーラント1と同様であった。
軽量Expancel(いずれかの国における登録商標)920 DE40 D30およびExpancel(いずれかの国における登録商標)920 DE80 D30マイクロカプセルを組み込んだシーラント配合物については、それぞれ1.62重量%および1.35重量%の軽量マイクロカプセルを使用した。評価した3つのシーラント配合物が約0.75(0.73〜0.77)の同様の比重を有するように軽量マイクロカプセルの重量%への調整を行った(表4参照)。Expancel(いずれかの国における登録商標)920 DE40 D30を組み込んだシーラント配合物については、100gのパートAを26.77gのパートBと組み合わせた。Expancel(いずれかの国における登録商標)920 DE80 D30を組み込んだシーラント配合物については、100gのパートAあたり26.87gのパートBと組み合わせた。
配合物をMil C−27725、陽極酸化アルミニウム、Alodine(いずれかの国における登録商標)1200、ステンレス鋼、およびチタンC試験基材に適用した。
大気温度で14日間硬化させた後の乾燥接着力をAMS 3181に従って決定した。仕様AMS−3281に従って他の測定を行った。
表4の各組成物は、30体積%〜45体積%の低密度マイクロカプセルの体積%装填量を有し、ここで体積%は組成物の総体積に基づき、0.73〜0.77の同様の比重を有した。シーラント1は43体積%の低密度充填剤を含むと推定され;シーラント2は39体積%の低密度充填剤;およびシーラント3は34体積%の低密度充填剤。
表4に示すように、シーラント組成物を実質的に再配合しても、約30体積%〜40体積%(Expancel(いずれかの国における登録商標)920 DE40 D30およびExpancel(いずれかの国における登録商標)920 DE80 ED30を含む組成物では、それぞれ、1.62重量%および1.35重量%)の装填量で、コーティングされていない膨張熱可塑性マイクロカプセルを含むシーラント組成物は、高温でJRFタイプIおよび3%NaClに曝した後の接着強度において有意な減少を示した。
最後に、本明細書に開示された実施形態を実施する代替の方法があることに留意すべきである。従って、本実施形態は例示的なものであり、限定的なものではないと考えられるべきである。さらに、特許請求の範囲は、本明細書に与えられた詳細に限定されるものではなく、その完全な範囲およびその等価物が認められる。
なお、下記[1]から[22]は、いずれも本発明の一形態又は一態様である。
[1]
50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;
15重量%〜21重量%のポリエポキシド;および
35体積%〜55体積%の低密度充填剤
を含む組成物であって、
前記低密度充填剤は0.1未満の比重を特徴とし;かつ
前記低密度充填剤は、アミノプラスト樹脂のコーティングを含む低密度マイクロカプセルを含み;
前記重量%は前記組成物の総重量に基づき、前記体積%は前記組成物の総体積に基づき、かつ
前記組成物は0.9未満の比重を特徴とし、ここで前記比重はASTM D1475(修正版)に従って決定される、上記組成物。
[2]
硬化した場合に、前記硬化した組成物が、AMS 3277および/またはAMS 3281に記載の航空宇宙用シーラントの要件を満たすまたは超える、[1]に記載の組成物。
[3]
前記組成物が0.65〜0.85の範囲内の比重を特徴とし、前記比重がASTM D1475(修正版)に従って決定される、[1]に記載の組成物。
[4]
前記チオール末端ポリチオエーテルプレポリマーが、式(1)の化学構造を含み:
式中、
各R 1 は、独立して、C 2−10 n−アルカンジイル基、C 3−6 分枝状アルカンジイル基、C 6−8 シクロアルカンジイル基、C 6−10 アルカンシクロアルカンジイル基、複素環式基、または−[(−CHR 3 −) p −X−] q −(CHR 3 ) r −基を含むことができ、ここで各R 3 は、水素またはメチルを含むことができ;
各R 2 は、独立して、C 2−10 n−アルカンジイル基、C 3−6 分枝状アルカンジイル基、C 6−8 シクロアルカンジイル基、C 6−14 アルカンシクロアルカンジイル基、複素環基、または−[(−CH 2 −) p −X−] q −(CH 2 ) r −基を含むことができ;
各Xは、独立して、O、S、および−NR−を含むことができ、ここでRは水素またはメチルを含むことができ;
mは0〜50の範囲であり;
nは1〜60の範囲の整数であり;
pは2〜6の範囲の整数であり;
qは1〜5の範囲の整数であり;かつ
rは2〜10の範囲の整数である、
[1]に記載の組成物。
[5]
前記ポリエポキシドが:
86重量%〜99重量%のビスフェノールAのヒドロキシル官能性ジグリシジルエーテル;および
1重量%〜11重量%のノボラックポリエポキシド
を含み、ここで重量%は、前記組成物中の前記ポリエポキシドの総重量に基づく、[1]に記載の組成物。
[6]
前記組成物が:
86重量%〜99重量%のヒドロキシル官能性二官能性ポリエポキシド;
1重量%〜11重量%の三官能性ポリエポキシド
を含み、ここで重量%は、前記組成物中の前記ポリエポキシドの総重量に基づく、[1]に記載の組成物。
[7]
前記ポリエポキシドが:
86重量%〜99重量%の前記ビスフェノールAのジグリシジルエーテル;および
1重量%〜11重量%の前記ノボラックエポキシ樹脂
を含み、ここで重量%は、前記組成物中の前記ポリエポキシドの総重量に基づく、[1]に記載の組成物。
[8]
前記組成物が、2.8重量%〜4.0重量%の前記低密度充填剤を含み;かつ
前記アミノプラスト樹脂が、尿素−ホルムアルデヒド樹脂を含み;かつ
前記コーティングされた低密度マイクロカプセルが、0.03〜0.06の範囲内の比重を特徴とし、ここで前記比重はASTM D1475に従って決定される、[1]に記載の組成物。
[9]
10重量%〜16重量%の無機充填剤;
1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤;および
0.2重量%〜3重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤
をさらに含み、ここで重量%は、前記組成物の総重量に基づく、[1]に記載の組成物。
[10]
前記無機充填剤が沈降炭酸カルシウム、水和アルミナ、ヒュームドシリカ、水酸化カルシウム、カーボンブラック、または前述のいずれかの組み合わせを含む、[9]に記載の組成物。
[11]
前記接着促進剤が:
45重量%〜65重量%のフェノール系接着促進剤;および
35重量%〜55重量%のアミン官能性シラン
を含み、ここで重量%は、前記組成物中の前記接着促進剤の総重量に基づく、[9]に記載の組成物。
[12]
前記アミン官能性シランが;
40重量%〜60重量%の第一級アミン官能性シラン;および
40重量%〜60重量%の第二級アミン官能性シラン
を含み;ここで、重量%は、前記組成物中の前記アミン官能性シランの総重量に基づく、[11]に記載の組成物。
[13]
前記エポキシ官能性反応性希釈剤が、100ダルトン〜1000ダルトンの重量平均分子量を特徴とするエポキシ官能性反応性希釈剤を含み、ここで前記重量平均分子量は、ポリスチレン標準を用いてゲル透過クロマトグラフィによって決定される、[9]に記載の組成物。
[14]
50重量%〜70重量%の前記チオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;
15重量%〜21重量%の前記ポリエポキシド;
2.5重量%〜4.0重量%の前記低密度充填剤であって、0.01〜0.09の範囲内の比重を特徴とし、ここで前記比重は、ASTM D1475に従って決定される、前記低密度充填剤;
10重量%〜16重量%の無機充填剤;
1.8重量%〜3.8重量%の接着促進剤;および
0.2重量%〜3重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤
を含み、ここで、重量%は組成物の総重量に基づく、[1]に記載の組成物。
[15]
前記ポリエポキシドがビスフェノールAのジグリシジルエーテルとノボラックエポキシ樹脂とを含み、ここで前記組成物が:
10重量%〜25重量%の前記ビスフェノールAのジグリシジルエーテル;および
0.2重量%〜2重量%の前記ノボラックエポキシ樹脂を含み;かつ
前記接着促進剤はフェノール系接着促進剤およびアミン官能性シランを含み、ここで前記組成物は:
1重量%〜3重量%のフェノール系接着剤;および
0.5重量%〜2重量%のアミン官能性シラン
を含み;ここで、重量%は組成物の総重量に基づく、[14]に記載の組成物。
[16]
前記アミン官能性シランが、第一級アミン官能性シランおよび第二級アミン官能性を含み、ここで前記組成物が:
0.4重量%〜0.9重量%の前記第一級アミン官能性シラン;および
0.4重量%〜0.9重量%の前記第二級アミン官能性シラン
を含み、ここで重量%が前記組成物の総重量に基づく、[15]に記載の組成物。
[17]
以下を含み、ここで、重量%は前記組成物の総重量に基づく、[1]に記載の組成物:
50重量%〜70重量%の前記チオール末端ポリチオエーテルプレポリマー;
15重量%〜21重量%の前記ポリエポキシド,ここで前記ポリエポキシドはビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびノボラックエポキシ樹脂を含み、ここで前記組成物は:
10重量%〜25重量%の前記ビスフェノールAのジグリシジルエーテルであって、ペンダントヒドロキシル基を含む前記ビスフェノールAのジグリシジルエーテル;および
0.2重量%〜2重量%の前記ノボラックエポキシ樹脂;を含む;
2.5重量%〜4.0重量%の前記低密度充填剤であって、0.01〜0.09の範囲内の比重を特徴とし、ここで前記比重は、ASTM D1475に従って決定される前記低密度充填剤;
10重量%〜16重量%の前記無機充填剤;
1.8重量%〜3.8重量%の前記接着促進剤であって、フェノール系接着促進剤およびアミン官能性シランを含み、ここで前記組成物は:
1重量%〜3重量%の前記フェノール系接着促進剤;および
0.5重量%〜2重量%の前記アミン官能性シラン;
を含む;ならびに
0.2重量%〜3重量%のエポキシ官能性反応性希釈剤であって、脂肪族ジグリシジルエーテルを含む、前記エポキシ官能性反応性希釈剤。
[18]
[1]に記載の組成物を用いて調製された硬化シーラント。
[19]
前記硬化シーラントが、AMS 3277および/またはAMS 3281に記載の航空宇宙用シーラントの要件を満たすまたは超える、[18]に記載の硬化シーラント。
[20]
[18]に記載の硬化シーラントを含む部品。
[21]
部品をシールする方法であって:
[1]に記載の組成物を部品の少なくとも1の表面に適用する工程;および
前記適用された組成物を硬化させて前記部品をシールする工程を含む方法。
[22]
第一成分および第二成分を含むシーラント系であって、ここで、
前記第一成分は:
50重量%〜70重量%のチオール末端ポリチオエーテル;
2.5重量%〜4.0重量%の低密度充填剤
を含み、ここで
前記低密度充填剤は、0.01〜0.09の範囲内の比重を特徴とし、ここで前記比重はASTM D1475に従って決定され;
前記低密度充填剤は、アミノプラスト樹脂のコーティングを含む低密度マイクロカプセルを含み、
ここで重量%は前記第一成分の総重量に基づく;かつ
前記第二成分は:
75重量%〜95重量%のポリエポキシドを含み、
ここで重量%は前記第二成分の総重量に基づき、
ここで前記第一成分および前記第二成分は合わせて[1]に記載の組成物を提供する、上記シーラント系。