JP6914075B2 - 凍結乾燥物の内部状態判定方法、内部状態判定装置及び凍結乾燥装置 - Google Patents

凍結乾燥物の内部状態判定方法、内部状態判定装置及び凍結乾燥装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6914075B2
JP6914075B2 JP2017066335A JP2017066335A JP6914075B2 JP 6914075 B2 JP6914075 B2 JP 6914075B2 JP 2017066335 A JP2017066335 A JP 2017066335A JP 2017066335 A JP2017066335 A JP 2017066335A JP 6914075 B2 JP6914075 B2 JP 6914075B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
article
freeze
drying
dried
electromagnetic field
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017066335A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018169082A (ja
Inventor
晋治 河野
晋治 河野
光 今村
光 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mayekawa Manufacturing Co
Original Assignee
Mayekawa Manufacturing Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mayekawa Manufacturing Co filed Critical Mayekawa Manufacturing Co
Priority to JP2017066335A priority Critical patent/JP6914075B2/ja
Publication of JP2018169082A publication Critical patent/JP2018169082A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6914075B2 publication Critical patent/JP6914075B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Drying Of Solid Materials (AREA)

Description

本開示は、凍結乾燥された物品の内部状態判定方法、凍結乾燥された物品の内部状態判定装置及び該内部状態判定装置を備える凍結乾燥装置に関する。
凍結乾燥方法は、対象物品の品質を損ねない乾燥法として、カップ麺やみそ汁などのインスタント食品や、熱変性を嫌う医薬品など、広い分野で用いられている。
しかし、現状、凍結乾燥中の物品の内部を非破壊でモニタリングしたり、凍結乾燥後の物品の内部で乾燥が完了しているかどうかを判別する方法はない。また、凍結乾燥の進捗状況は対象物品の内部でバラツキがある。そのため、現状、凍結乾燥の完了時点は、経験的に余裕をみて判断されている。
凍結乾燥が失敗した場合とは、対象物品の内部に昇華しきれなかった氷成分(氷晶)が存在していることであり、氷成分はその後水として析出し、対象物品の品質を損ねる。そのため、一旦水が析出した物品は不良品となり、再度凍結乾燥工程に戻すことができない。
ところで、特許文献1には、物品の内部温度を外部から検出するための方法として、マイクロ波共振器を用い、対象物品から透過したマイクロ波の共振周波数及び共振ピーク電圧を検出し、これらの検出値から対象物品の内部温度を推定する方法が開示されている。
国際公開第2015/146600号
前述のように、凍結乾燥後の物品内部の乾燥の程度を非破壊で判別する方法はなく、完了時点を安全サイドで判定しているため、余分な時間がかかっている。
特許文献1に開示された方法は、物品の内部温度を外部から検出するための方法であり、この技術をそのまま凍結乾燥された物品の乾燥状態を判定する場合に適用できない。
少なくとも一実施形態は、上記課題に鑑み、凍結乾燥された物品内部の乾燥完了有無を非破壊で判定可能にすることを目的とする。
(1)一実施形態に係る凍結乾燥物品の内部状態判定方法は、
凍結乾燥された物品の内部乾燥状態を判定する方法であって、
マイクロ波共振器を用いて生成されるマイクロ波の共振電磁場に凍結乾燥された前記物品を配置する配置ステップと、
前記物品を配置した後の前記共振電磁場の共振周波数又は共振ピーク電圧の少なくとも一方を検出する検出ステップと、
前記検出ステップで得た検出値と予め設定された閾値とを比較して前記物品の内部の乾燥状態を判定する判定ステップと、
を備える。
物品に水分が含まれるか、あるいは含まれる水分が液相の水であるかあるいは固相の氷であるかによって、物品に吸収又は透過されるマイクロ波の吸収度又は透過度が大きく変化する特性がある。そのため、マイクロ波共振器が形成する共振電磁場に物品が存在するか否かで共振電磁場の共振周波数及び共振ピーク電圧が大きく変化する。
上記(1)の方法では、上記特性を利用し、マイクロ波の共振電磁場に配置された凍結乾燥後の物品を透過した共振周波数又は共振ピーク電圧の少なくとも一方を検出する。他方、上記物品を共振電磁場に配置した時の共振周波数又は共振ピーク電圧の少なくとも一方について、実験データなどから乾燥が完了したと認められる共振周波数又は共振ピーク電圧の下限値を閾値を予め設定しておく。該検出値と該閾値とを比較することで、物品内部の乾燥状態を判定できる。
従って、物品内部の乾燥完了有無を非破壊で判定できるため、乾燥時間を余分に設定する必要がなくなり、従って、凍結乾燥に要する時間を短縮できる。
また、1秒未満の微小時間で判定可能であるため、物品内部の乾燥状態をリアルタイムで判定できると共に、検査対象物品が多数存在しても全数検査が可能になる。
さらに、マイクロ波は、ガラス、紙、ポリエチレン、ポリスチレン等の樹脂に対して透過性が高いため、物品をこれら材料でできた容器に入れたまま検査できる。従って、物品に対して非接触な検査が可能になる。
(2)一実施形態では、前記(1)の方法において、
前記検出値が前記閾値以上であるとき、前記物品の内部の乾燥が完了していると判定し、
前記検出値が前記閾値未満であるとき、前記物品の内部の乾燥が完了してないと判定する。
上記(2)の方法により、検出値と閾値とを比較する簡単な方法で、対象物品内部の乾燥完了の有無を容易に判定できる。
(3)一実施形態では、前記(1)又は(2)の方法において、
前記閾値は、前記物品の乾燥が完了した時点で得られた前記検出値から設定値αを差し引いた値とする。
このように、閾値を乾燥完了時点より幾分前工程側の検出値に設定することで、凍結乾燥が完了している物品を未完了と誤判定することを抑制できる。
なお、設定値αは上記誤判定を抑制できる範囲で適宜に設定される。
(4)一実施形態では、前記(1)又は(2)の方法において、
前記閾値は、前記物品を前記共振電磁場に配置しないときに得られた前記検出値から設定値βを差し引いた値とする。
物品を共振電磁場に配置しないときに得られる検出値は、乾燥完了時点で得られる検出値とほぼ同一であり、むしろ物品を共振電磁場に配置しないときに得られる検出値のほうが高い。
上記(4)の方法によれば、物品を共振電磁場に配置しないときの検出値より幾分前工程側の検出値に閾値を設定することで、凍結乾燥が完了している物品を未完了と誤判定するのを抑制できる。
なお、設定値βは上記誤判定を抑制できる範囲で適宜に設定される。
(5)一実施形態では、前記(1)又は(2)の方法において、
前記物品が凍結前のときに得られた前記検出値をAとし、
前記物品の凍結が完了したときに得られた前記検出値をBとし、
前記物品の乾燥が完了したときに得られた前記検出値をCとしたとき、
前記閾値Thは次の(1)式を満たす値とする。
A+2・(B−A)/3≦ Th ≦B+(C−B)/2 (1)
後述するように、乾燥後の物品に氷成分が含まれる場合、氷成分は短時間で水になり、検出値は凍結乾燥前の検出値に戻る。上記(1)式を満たす閾値Thは凍結乾燥前の検出値より大きい。凍結乾燥後から検出ステップ実施までの間に氷成分が水になっていると仮定すれば、閾値を上記(1)式を満たす領域に設定することで、乾燥が完了していない物品を乾燥が完了していると誤判定するのを抑制できると共に、乾燥が完了している物品を乾燥未完了と誤判定するのを抑制できる。
また、A+2・(B−A)/3≦Thとすることで、実際の装置において誤判定を最小に抑制できる。
(6)一実施形態では、前記(1)又は(2)の方法において、
前記閾値は、前記物品の凍結前の時点で得られた前記検出値に設定値γを加えた値とする。
前述のように、凍結後の物品に氷成分が含まれる場合、氷成分は短時間で水になるため、検出値は凍結乾燥前の検出値に戻る。凍結乾燥後から検出ステップ実施までの間に氷成分が水になっていると仮定すれば、物品の凍結前の時点で得られた検出値に設定値γを加えた値を閾値とすることで、乾燥が完了していない物品を乾燥が完了していると誤判定するのを抑制できると共に、乾燥が完了している物品を乾燥未完了と誤判定することを抑制できる。
なお、設定値γは上記誤判定を抑制できる範囲で適宜に設定される。
(7)一実施形態では、前記(1)〜(6)の何れかの方法において、
前記物品を凍結乾燥するステップと前記検出ステップとの間に、前記物品に含まれる氷成分が融解する時間間隔を置く待機ステップを含む。
前述のように、乾燥後の物品に氷成分が含まれる場合、氷成分は短時間で水になり、上記待機ステップ後に検出した検出値は凍結前の検出値に戻る。
上記(7)の方法によれば、凍結乾燥後から検出ステップを行うまでの間に時間間隔をおくことで、凍結乾燥直後に氷成分を含み、その後、該氷成分が水に変わった物品を乾燥完了と誤判定するのを防止できる。
なお、上記時間間隔は凍結乾燥後に氷成分が水に変わる時間以上の時間間隔に設定する。
(8)一実施形態では、前記(1)〜(7)の何れかの方法において、
前記物品が食品又は製薬用溶液である。
上記(8)の方法によれば、物品が食品又は製薬用溶液である場合に、物品内部の乾燥完了有無を非破壊で判定できるため、乾燥時間を余分に設定する必要がなくなり、従って、凍結乾燥に要する時間を短縮できる。
(9)一実施形態に係る凍結乾燥物品の内部状態判定装置は、
凍結乾燥された物品の内部乾燥状態を判定する装置であって、
マイクロ波を発振するマイクロ波発振器と、
前記マイクロ波共振器で発振された前記マイクロ波の共振電磁場を形成するマイクロ波共振器と、
前記物品が前記共振電磁場に配置された後で前記共振電磁場に形成された共振周波数又は共振ピーク電圧の少なくとも一方を検出する検出器と、
予め設定され、前記物品が前記共振電磁場に配置されたときの前記共振周波数又は前記共振ピーク電圧の少なくとも一方の閾値を記憶する記憶部、及び前記物品が前記共振電磁場に配置されたときの前記検出器で検出された検出値と前記記憶部に記憶された前記閾値とを比較して前記物品の内部の乾燥状態を判定する演算部を含む判定部と、
を備える。
上記(9)の構成によれば、上記判定部で、検出器で検出された検出値と上記記憶部に記憶された閾値とを比較することで、物品内部の乾燥状態を判定できる。
従って、物品内部の乾燥完了有無を非破壊で判定できるため、乾燥時間を余分に設定する必要がなくなり、そのため、凍結乾燥に要する時間を短縮できる。
また、1秒未満の微小時間で判定可能であるため、物品内部の乾燥状態をリアルタイムで判定できると共に、検査対象物品が多数存在しても全数検査が可能になる。
さらに、マイクロ波は、ガラス、紙、ポリエチレン、ポリスチレン等の樹脂に対して透過性が高いため、物品をこれら材料でできた容器に入れたまま検査できる。従って、物品に対して非接触な検査が可能になる。
(10)一実施形態では、前記(9)の構成において、
前記判定部は、
前記検出器で検出された前記検出値が前記閾値以上であるとき、前記物品の内部の乾燥が完了していると判定し、
前記検出値が前記閾値未満であるとき、前記物品の内部の乾燥が完了してないと判定する。
上記(10)の構成によれば、検出値と閾値とを比較する簡単な方法で、対象物品内部の乾燥完了の有無を容易に判定できる。
(11)一実施形態に係る凍結乾燥装置は、
物品を凍結する凍結部と、
前記凍結部で凍結された前記物品が収容される乾燥容器と、
前記乾燥容器に収容された前記物品に昇華用熱を付加する加熱部と、
前記乾燥容器の内部を減圧する減圧部と、
上記(9)又は(10)の構成を有する凍結乾燥物品の内部状態判定装置と、
を備える。
上記(11)の構成を有する凍結乾燥装置では、乾燥工程は減圧された上記乾燥容器の内部で行われる。上記乾燥容器の内部で物品に昇華用熱が付加されるため、物品に含まれる氷成分は解けることなく昇華する。これによって、物品の品質を損なうことなく乾燥できる。
上記(11)の構成を有する内部状態判定装置を備えるため、物品内部の乾燥完了有無を非破壊で判定できるため、乾燥時間を余分に設定する必要がなくなり、そのため、凍結乾燥に要する時間を短縮できる。
また、1秒未満の微小時間で判定可能であるため、物品内部の乾燥状態をリアルタイムで判定できると共に、検査対象物品が多数存在しても全数検査が可能になる。
さらに、マイクロ波は、ガラス、紙、ポリエチレン、ポリスチレン等の樹脂に対して透過性が高いため、物品をこれら材料でできた容器に入れたまま検査できる。従って、物品に対して非接触な検査が可能になる。
(12)一実施形態では、上記(11)の構成において、
前記乾燥容器に収容された前記物品を前記乾燥容器の外部へ搬送するコンベアを備え、
前記内部状態判定装置を構成する前記マイクロ波共振器は、前記コンベアの搬送面の裏側に配置されている。
上記(12)の構成によれば、凍結乾燥後の物品を乾燥容器から搬出するコンベアの搬送面の裏側にマイクロ波共振器を配置することで、他の機器類のじゃまにならずにマイクロ波共振器を配置できる。また、複数の物品をコンベアで搬送中に連続的に乾燥完了の有無を判定できるため、凍結乾燥装置の処理能力を低下させることなく全数検査が可能になる。
一実施形態によれば、凍結乾燥後の物品内部の乾燥完了有無を非破壊で判定できるため、乾燥時間を余分に設定する必要がなくなり、凍結乾燥に要する時間を短縮できる。また、微小時間で判定可能であるため、検査対象物品が多数存在しても全数検査が可能になる。さらに、物品を容器に入れたまま非接触な検査が可能になる。
一実施形態に係る凍結乾燥物品の内部状態判定装置の系統図である。 一実施形態に係る共振ピーク電圧を示すグラフである。 一実施形態に係るマイクロ波共振器の概略図である。 一実施形態に係る凍結乾燥物品の内部状態判定方法の工程図である。 一実施形態に凍結乾燥装置を概略的に示す全体構成図である。 一実施形態に係る共振ピーク電圧波形を示すグラフである。 一実施形態に係る共振ピーク電圧をプロットしたグラフである。 一実施形態に係る共振ピーク電圧をプロットしたグラフである。 一実施形態に係る共振ピーク電圧をプロットしたグラフである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載され又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、一実施形態に係る凍結乾燥工程を終えた物品の内部乾燥状態を判定する判定装置10を示す。
判定装置10は、マイクロ波を発振するマイクロ波発振器12を備える。マイクロ波発振器12で発振されたマイクロ波はケーブル26を介してマイクロ波共振器14に供給され、マイクロ波共振器14でマイクロ波の共振電磁場を形成する。マイクロ波検出器16にはケーブル26を介して該共振電磁場に形成された共振周波数又は共振ピーク電圧の少なくとも一方が送られる。
凍結乾燥工程を終えた物品が共振電磁場に配置された後で、マイクロ波検出器16は、共振電磁場に形成された共振周波数又は共振ピーク電圧の少なくとも一方を検出し、その検出値を判定部18に送る。
図2は、共振電磁場から検出される共振周波数及び共振ピーク電圧を概略的に示す図である。図2おいて、検出値D(f0、v0)は、共振電磁場に判定対象の物品を配置していないときの共振周波数及び共振ピーク電圧を示す。検出値A(f1、v1)は凍結前の物品を共振電磁場に配置したときの共振周波数及び共振ピーク電圧を示す。検出値B(f2、v2)は凍結後の物品を共振電磁場に配置したときの共振周波数及び共振ピーク電圧を示す。検出値C(f3、v3)は凍結乾燥後の物品を共振電磁場に配置したときの共振周波数及び共振ピーク電圧を示す。
前述のように、物品のマイクロ波の吸収度又は透過度は、物品内部の相変化によって大きく変化する特性がある。従って、図2に示すように、共振電磁場に物品が存在するかしないか、あるいは物品内部の相状態によって共振電磁場の共振周波数及び共振ピーク電圧が変化する。
判定部18は、例えば、パーソナルコンピュータなどの電子計算機であり、少なくともメモリ20及び演算部22を有する。メモリ20は、実験データなどから予め設定された共振周波数又は共振ピーク電圧の少なくとも一方の乾燥完了時点を示す閾値を記憶する。演算部22は、マイクロ波検出器16で検出された検出値とメモリ20に記憶された閾値とを比較し、物品内部の乾燥状態(乾燥完了有無)を判定する。
一実施形態では、さらに、共振周波数又は共振ピーク電圧の検出値及び判定結果等をディスプレイなどに表示する表示部24を備える。
上記構成によれば、判定部18で、マイクロ波検出器16で検出された検出値とメモリ20に記憶された閾値とを比較することで、物品内部の乾燥状態(乾燥完了有無)を非破壊で判定できるため、乾燥時間を余分に設定する必要がなくなり、そのため、凍結乾燥に要する時間を短縮できる。
また、1秒未満の微小時間で判定可能であるため、物品内部の乾燥状態をリアルタイムで判定できると共に、検査対象物品が多数存在しても全数検査が可能になる。
さらに、マイクロ波は、ガラス、紙及びポリエチレン、ポリスチレン等の樹脂に対して透過性が高いため、物品をこれら材料でできた容器に入れたまま検査できる。従って、物品に対して非接触で検査が可能になる。
一実施形態では、判定部18は、マイクロ波検出器16で検出された検出値が閾値以上であるとき、物品の内部の乾燥が完了していると判定し、検出値が上記閾値未満であるとき、物品内部の乾燥が完了してないと判定する。
このように、検出値と閾値とを比較する簡単な方法で、物品内部の乾燥完了の有無を容易に判定できる。
一実施形態では、図1に示すように、マイクロ波発振器12から発信されたマイクロ波は、ケーブル26を介してサーキュレータ28に供給される。サーキュレータ28は、マイクロ波発振器12から発信されたマイクロ波が反射してマイクロ波発振器12を損傷させないために、反射するマイクロ波がマイクロ波発振器12に伝播するのを規制する。
サーキュレータ28から出力されたマイクロ波は、ケーブル26を介して減衰器30に供給され、減衰器30でノイズが除去された後、マイクロ波共振器14に供給される。マイクロ波共振器14から出力されるマイクロ波は、ケーブル26を介して減衰器32に供給され、減衰器32でノイズが除去された後、マイクロ波検出器16で検出される。マイクロ波検出器16で検出されたマイクロ波の検出信号は判定部18に送られる。
一実施形態では、図3に示すように、マイクロ波共振器14上に凍結乾燥工程を終えた物品Mfdが収納された容器34が載置される。容器34は、例えば、上方が開放された皿状の容器であるが、この形状に限定されず、物品Mfdを内部に収納可能な袋状であってもよい。容器34は、マイクロ波に対して透過性が高いガラス、紙及び樹脂で構成される。
この実施形態によれば、物品Mfdを容器34に入れたまま検査できるため、物品Mfdに対して非接触で検査が可能になる。
一実施形態では、物品Mfdは、例えば、食品であり、あるいはワクチンなどの製薬用溶液である。物品Mfdが食品又は製薬用溶液である場合に、物品内部の乾燥完了有無を非破壊で判定できるため、乾燥時間を余分に設定する必要がなくなり、そのため、凍結乾燥に要する時間を短縮できる外、上述の作用効果を得ることができる。
一実施形態に係る凍結乾燥された物品の内部乾燥状態判定方法は、図4に示すように、マイクロ波共振器14を用いて生成されるマイクロ波の共振電磁場に凍結乾燥された物品Mfdを配置する(配置ステップS10)。
物品Mfdを共振電磁場に配置した後で、共振電磁場の共振周波数又は共振ピーク電圧の少なくとも一方を検出する(検出ステップS14)。
なお、必要に応じて、配置ステップS10と検出ステップS14との間に、物品Mfdに氷成分が含まれる場合、含まれる氷成分が融解する時間間隔を置く(待機ステップS12)。
検出ステップS14の後、検出ステップS14で得た検出値と予め設定された閾値とを比較して物品Mfdの内部の乾燥状態(乾燥完了有無)を判定する(判定ステップS16)。
上記方法によれば、水の相変化に対するマイクロ波の吸収特性及び透過特性を利用し、マイクロ波の共振電磁場に配置された凍結乾燥後の物品Mfdを透過した共振周波数又は共振ピーク電圧の少なくとも一方を検出し、この検出値と予め設定された閾値とを比較することで、物品内部の乾燥状態を判定できる。
これによって、物品内部の乾燥完了有無を非破壊で判定できるため、乾燥時間を余分に設定する必要がなくなり、そのため、凍結乾燥に要する時間を短縮できる。
また、1秒未満の微小時間で判定可能であるため、物品内部の乾燥状態をリアルタイムで判定できると共に、物品Mfdが多数存在しても全数検査が可能になる。
さらに、マイクロ波は、ガラス、紙及び樹脂に対して透過性が高いため、物品Mfdをこれら材料でできた容器に入れたまま検査できる。従って、非接触な検査が可能になる。
凍結乾燥後の物品Mfdの内部に氷成分が残っているとき、この氷成分が水に溶解する時間は短時間である。従って、待機ステップS12で待機する時間は短時間でよい。
一実施形態では、待機ステップS12を有することで、凍結乾燥後から検出ステップS14を行うまでの間に時間間隔をおくことで、凍結乾燥直後に氷成分を含み、該氷成分が水に変わった物品を乾燥完了と誤判定するのを防止できる。
なお、上記時間間隔は凍結乾燥後に氷成分が水に変わる時間以上の時間間隔に設定する。
一実施形態では、判定ステップS16において、検出値が閾値以上であるとき、物品内部の乾燥が完了していると判定し、検出値が閾値未満であるとき、物品内部の乾燥が完了してないと判定する。
これによって、検出値と閾値とを比較する簡単な方法で、物品内部の乾燥完了の有無を容易に判定できる。
一実施形態では、図2に示すように、閾値は、物品Mfdの凍結乾燥が完了した時点で得られた検出値から設定値αを差し引いた値とする。
この実施形態によれば、閾値を凍結乾燥完了時点より幾分前工程側の検出値に設定することで、凍結乾燥が完了している物品Mfdを未完了と誤判定することを抑制できる。
なお、設定値αは上記誤判定を抑制できる範囲で適宜に設定される。
ここで、図2に示すように、好ましくは、設定値αが最大であるときの共振周波数及び共振ピーク電圧(下限値)は、(f2+2・(f3−f2)/3、v2+2・(v2−v3)/3)とするとよい。これによって、実際の装置において誤判定を最小限に抑制できる。
一実施形態では、図2に示すように、閾値は、物品Mfdを共振電磁場に配置しないときに得られた検出値Dから設定値βを差し引いた値とする。
物品Mfdを共振電磁場に配置しないときに得られる検出値は、凍結乾燥完了時点で得られる検出値Cとほぼ同一である。従って、この実施形態によれば、物品Mfdを検出値Dより幾分前工程側の検出値に閾値を設定することで、乾燥が完了している物品Mfdを未完了と誤判定することを抑制できる。
なお、設定値βは上記誤判定を抑制できる範囲で適宜に設定される。また、この実施形態において、「物品Mfdを共振電磁場に配置しない」とは、物品Mfd及び物品Mfdを収納する容器を共振電磁場に配置する場合及び容器のみ共振電磁場に配置する場合の両方を含むものとする。
物品Mfdを共振電磁場に配置しないときに得られる検出値は、凍結乾燥完了時点で得られる検出値より高いことが多いため、一実施形態では、設定値α<設定値βとし、検出値Dからの設定値βの下げ幅を大きくするのがよい。
好ましくは、設定値βが最大であるときの共振周波数及び共振ピーク電圧(下限値)は、(f3+(f0−f3)/2、v3+(v0−v3)/2)とするとよい。これによって、実際の装置において誤判定を最小限に抑制できる。
一実施形態では、図2に示すように、閾値は上記(1)式を満たす閾値Thとする。
即ち、閾値Thは、図2に示す検出値Bを含む領域R内に設定された閾値である。
前述のように、乾燥後の物品Mfdに氷成分が含まれる場合、氷成分は短時間で水になり、検出値は凍結乾燥前の検出値A付近に戻る。(1)式を満たす閾値Thは凍結乾燥前の検出値Aより大きい。凍結乾燥後から検出ステップ実施までの間に氷成分が水になっていると仮定すれば、閾値を上記(1)式を満たす領域に設定することで、未乾燥であって共振周波数及び共振ピーク電圧が検出値A付近に戻る物品を乾燥完了と誤判定するのを抑制でき、かつ乾燥が完了している物品を乾燥未完了と誤判定することを抑制できる。
また、A+2・(B−A)/3≦Thとすることで、実際の装置において誤判定を最小に抑制できる。
一実施形態では、図2に示すように、閾値は、物品Mfdの凍結乾燥前の時点で得られた検出値Aに設定値γを加えた値とする。
凍結乾燥後の物品Mfdに氷成分が含まれる場合、氷成分は短時間で水になるため、検出値は凍結乾燥前の検出値Aに戻る。
この実施形態によれば、物品Mfdの凍結乾燥前の時点で得られた検出値に設定値γを加えた値を閾値とすることで、氷成分を含むことで凍結乾燥直後に検出値がA付近に戻る物品Mfdを乾燥完了と誤判定するのを防止できる。
なお、設定値γは上記誤判定を抑制できる範囲で適宜に設定される。
図5は一実施形態に係る凍結乾燥装置40を示す。
図5において、凍結乾燥装置40は、凍結乾燥の対象となる物品Mを凍結する凍結部42と、凍結部42で凍結された物品Mが収容される乾燥容器44と、を備える。乾燥容器44は、内部空間を密閉可能に構成され、乾燥容器44に収容された物品Mに昇華用熱を付加する加熱部46と、乾燥容器44の内部を減圧する減圧部48と、を有する。
さらに、凍結乾燥を終えた物品Mfdの内部乾燥状態を判定する上記各実施形態に係る判定装置10を備える。
凍結乾燥装置40において、物品Mは凍結部42で凍結され、次に、乾燥容器44で乾燥される。減圧部48によって減圧された乾燥容器44の内部で、物品Mに加熱部46から昇華用熱が付加されることで、物品Mに含まれる氷成分は解けることなく昇華する。これによって、物品Mは品質を損なうことなく乾燥される。
一実施形態では、加熱部46は電気ヒータであるか、又は加熱媒体が流れる加熱プレートや配管等で構成される。
上記構成によれば、判定装置10を備えるため、凍結乾燥された物品Mfdの内部の乾燥完了有無を非破壊で判定できるため、乾燥時間を余分に設定する必要がなくなり、そのため、凍結乾燥に要する時間を短縮できる。
また、1秒未満の微小時間で判定可能であるため、物品内部の乾燥状態をリアルタイムで判定できると共に、検査対象物品が多数存在しても全数検査が可能になる。
さらに、マイクロ波は、ガラス、紙、ポリエチレン、ポリスチレン等の樹脂に対して透過性が高いため、物品をこれら材料でできた容器に入れたまま検査できる。従って、物品に対して非接触な検査が可能になる。
一実施形態では、乾燥容器44に収容された物品Mを乾燥容器44の外部へ搬送するコンベア50を備え、判定装置10の一部を構成するマイクロ波共振器14はコンベア50の搬送面の裏側に配置される。
この実施形態によれば、コンベア50の搬送面の裏側にマイクロ波共振器14を配置することで、他の機器類のじゃまにならずにマイクロ波共振器14を配置できる。また、複数の物品Mfdをコンベア50で搬送中に短時間で連続的に検査できるため、速やかに乾燥未了の不良品を選別でき、判定処理能力を向上できる。
一実施形態では、図5に示すように、物品Mfdがコンベア50で乾燥容器44から排出されてマイクロ波共振器14が形成する共振電磁場に到達するまでの時間としてΔtを設定する。Δtは、物品Mfdが乾燥容器44から排出されてから氷成分が水に変わる時間以上の時間に設定される。
この実施形態によれば、凍結乾燥直後に氷成分を含み、該氷成分が水に変わった物品を乾燥完了と誤判定するのを防止できる。
一実施形態では、乾燥容器44の内部に複数の棚49が上下方向に互いに間隔を有して配置され、各棚49は水平方向に沿って配置される。各棚49の下方に加熱部46が設けられる。物品Mは各棚49に載置され、乾燥容器44の内部が密閉された状態で物品Mは加熱部46で加熱され、物品Mに含まれる氷成分は解けることなく昇華する。
一実施形態では、凍結部42は、内部に冷却空間を形成可能なハウジング52と、ハウジング52の内部で物品Mを搬送するコンベア54とを備えたフリーザで構成される。該フリーザはハウジング52の内部に室内空気を冷却可能なクーラユニット56を備える。クーラユニット56には、冷凍機(不図示)から冷媒又はブラインが循環される。ファン58でハウジング内の空気が循環され、クーラユニット56で冷却される。
一実施形態では、減圧部48は減圧ポンプを含む。該減圧ポンプの稼働で乾燥容器44の内部空気を排出し、乾燥容器内を減圧する。
一実施形態では、凍結部42は乾燥容器44を兼用した減圧部48による自己凍結を採用してもよい。この実施形態では、凍結部42をなくすことができ、乾燥容器44のみで凍結及び乾燥が可能になり、凍結乾燥装置40を低コスト化できる。
図6〜図9は、凍結乾燥後の種々の物品Mfdに対して上記実施形態に係る判定方法を実施するに際し、判定装置10で各物品Mfdの共振周波数及び共振ピーク電圧を実測したデータを示す。
図6及び図7は、対象物品として味噌汁をマイクロ波が透過する容器に入れて共振電磁場に配置した場合の共振周波数及び共振ピーク電圧の検出値を示す。図6中、ラインEは凍結前の検出値を示し、ラインFは凍結後の検出値を示し、ラインGは乾燥後の検出値を示し、ラインHは容器のみを共振電磁場に置いた場合の検出値を示し、ラインIは共振電磁場に何も置かなかった場合の検出値を示す。
図7は図6のラインE〜Iの夫々の共振ピーク電圧の検出値A〜Dをプロットしたグラフである。即ち、Aは凍結前、Bは凍結後、Cは乾燥後、Dは共振電磁場に凍結乾燥された物品Mfdを置かなかった場合又は容器のみを置いた場合の共振ピーク電圧の検出値を示す。これは図8及び図9でも同様である。
図8は、物品Mとしてスープパスタをマイクロ波が透過する容器に入れて共振電磁場に配置した場合の共振周波数及び共振ピーク電圧の検出値を示す。
図8において、凍結後に検出値がBであったもののうち乾燥させなかったものは、その後氷成分が融解したことで、凍結前の検出値Aに戻ったことを示している。
図9は、物品Mとして製薬用溶液である5%マンニトール溶液をマイクロ波が透過する容器に入れて共振電磁場に配置した場合の共振周波数及び共振ピーク電圧の検出値を示す。
図9において、凍結後に検出値がBであったもののうち乾燥しなかったものは、その後氷成分が融解したことで、凍結前の検出値Aに戻ったことを示している。
少なくとも一実施形態によれば、凍結乾燥された物品の内部乾燥状態を非破壊で判定できる。これによって、乾燥時間を余分に設定する必要がなくなり、そのため、凍結乾燥に要する時間を短縮できる。また、微小時間で判定可能であるため、検査対象物品が多数存在しても全数検査が可能になり、さらに、物品を容器に入れたまま非接触な検査が可能になる利点を有する。
10 判定装置
12 マイクロ波発振器
14 マイクロ波共振器
16 マイクロ波検出器
18 判定部
20 メモリ
22 演算部
24 表示部
26 ケーブル
28 サーキュレータ
30、32 減衰器
34 容器
40 凍結乾燥装置
42 凍結部
44 乾燥容器
46 加熱部
48 減圧部
49 棚
50、54 コンベア
52 ハウジング
56 クーラユニット
58 ファン
M、Mfd 物品
Th 閾値

Claims (11)

  1. 凍結乾燥された物品の内部乾燥状態を判定する方法であって、
    前記物品を凍結乾燥するステップと、
    前記凍結乾燥するステップの完了時点から前記物品に含まれる氷成分が融解するのに必要な規定時間を経過した後、マイクロ波共振器を用いて生成されるマイクロ波の共振電磁場に凍結乾燥された前記物品を配置した状態で、前記共振電磁場の共振周波数又は共振ピーク電圧の少なくとも一方を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップで得た検出値と予め設定された閾値とを比較して前記物品の内部の乾燥状態を判定する判定ステップと、
    を備えることを特徴とする凍結乾燥物品の内部状態判定方法。
  2. 前記検出値が前記閾値以上であるとき、前記物品の内部の乾燥が完了していると判定し、
    前記検出値が前記閾値未満であるとき、前記物品の内部の乾燥が完了してないと判定することを特徴とする請求項1に記載の凍結乾燥物品の内部状態判定方法。
  3. 前記閾値は、前記物品の乾燥が完了した時点で得られた前記検出値から設定値αを差し引いた値とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の凍結乾燥物品の内部状態判定方法。
  4. 前記閾値は、前記物品を前記共振電磁場に配置しないときに得られた前記検出値から設定値βを差し引いた値とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の凍結乾燥物品の内部状態判定方法。
  5. 凍結乾燥された物品の内部乾燥状態を判定する方法であって、
    マイクロ波共振器を用いて生成されるマイクロ波の共振電磁場に凍結乾燥された前記物品を配置する配置ステップと、
    前記物品を配置した後の前記共振電磁場の共振周波数又は共振ピーク電圧の少なくとも一方を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップで得た検出値と予め設定された閾値とを比較して前記物品の内部の乾燥状態を判定する判定ステップと、
    を備え、
    前記物品が凍結前のときに得られた前記検出値をAとし、
    前記物品の凍結が完了したときに得られた前記検出値をBとし、
    前記物品の乾燥が完了したときに得られた前記検出値をCとしたとき、
    前記閾値Thは次の式を満たす値とすることを特徴とする凍結乾燥物品の内部状態判定方法。
    A+2・(B−A)/3≦ Th ≦B+(C−B)/2
  6. 前記閾値は、前記物品の凍結前の時点で得られた前記検出値に設定値γを加えた値とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の凍結乾燥物品の内部状態判定方法。
  7. 前記物品が食品又は製薬用溶液であることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の凍結乾燥物品の内部状態判定方法。
  8. 凍結乾燥された物品の内部乾燥状態を判定する装置であって、
    マイクロ波を発振するマイクロ波発振器と、
    前記マイクロ波発振器で発振された前記マイクロ波の共振電磁場を形成するマイクロ波共振器と、
    前記共振電磁場に形成された共振周波数又は共振ピーク電圧の少なくとも一方を検出する検出器と、
    予め設定され、前記物品が前記共振電磁場に配置されたときの前記共振周波数又は前記共振ピーク電圧の少なくとも一方の閾値を記憶する記憶部、及び前記物品が前記共振電磁場に配置されたときの前記検出器で検出された検出値と前記記憶部に記憶された前記閾値とを比較して前記物品の内部の乾燥状態を判定する演算部を含む判定部と、
    を備え
    前記判定部における判定に使用される前記検出値は、前記物品に対する凍結乾燥処理の完了時点から前記物品に含まれる氷成分が融解するのに必要な規定時間を経過後に前記検出器にて検出されたものである
    ことを特徴とする凍結乾燥物品の内部状態判定装置。
  9. 前記判定部は、
    前記検出器で検出された前記検出値が前記閾値以上であるとき、前記物品の内部の乾燥が完了していると判定し、
    前記検出値が前記閾値未満であるとき、前記物品の内部の乾燥が完了してないと判定することを特徴とする請求項に記載の凍結乾燥物品の内部状態判定装置。
  10. 物品を凍結する凍結部と、
    前記凍結部で凍結された前記物品が収容される乾燥容器と、
    前記乾燥容器に収容された前記物品に昇華用熱を付加する加熱部と、
    前記乾燥容器の内部を減圧する減圧部と、
    請求項8又は9に記載の凍結乾燥物品の内部状態判定装置と、
    を備えることを特徴とする凍結乾燥装置。
  11. 物品を凍結する凍結部と、
    前記凍結部で凍結された前記物品が収容される乾燥容器と、
    前記乾燥容器に収容された前記物品に昇華用熱を付加する加熱部と、
    前記乾燥容器の内部を減圧する減圧部と、
    凍結乾燥後の前記物品の内部乾燥状態を判定する内部状態判定装置と、
    を備え、
    前記内部状態判定装置は、
    マイクロ波を発振するマイクロ波発振器と、
    前記マイクロ波発振器で発振された前記マイクロ波の共振電磁場を形成するマイクロ波共振器と、
    前記共振電磁場に形成された共振周波数又は共振ピーク電圧の少なくとも一方を検出する検出器と、
    予め設定され、前記物品が前記共振電磁場に配置されたときの前記共振周波数又は前記共振ピーク電圧の少なくとも一方の閾値を記憶する記憶部、及び前記物品が前記共振電磁場に配置されたときの前記検出器で検出された検出値と前記記憶部に記憶された前記閾値とを比較して前記物品の内部の乾燥状態を判定する演算部を含む判定部と、
    を含み、
    前記乾燥容器に収容された前記物品を前記乾燥容器の外部へ搬送するコンベアを備え、
    前記内部状態判定装置を構成する前記マイクロ波共振器は、前記コンベアの搬送面の裏側に配置されていることを特徴とする凍結乾燥装置。
JP2017066335A 2017-03-29 2017-03-29 凍結乾燥物の内部状態判定方法、内部状態判定装置及び凍結乾燥装置 Active JP6914075B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017066335A JP6914075B2 (ja) 2017-03-29 2017-03-29 凍結乾燥物の内部状態判定方法、内部状態判定装置及び凍結乾燥装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017066335A JP6914075B2 (ja) 2017-03-29 2017-03-29 凍結乾燥物の内部状態判定方法、内部状態判定装置及び凍結乾燥装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018169082A JP2018169082A (ja) 2018-11-01
JP6914075B2 true JP6914075B2 (ja) 2021-08-04

Family

ID=64018690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017066335A Active JP6914075B2 (ja) 2017-03-29 2017-03-29 凍結乾燥物の内部状態判定方法、内部状態判定装置及び凍結乾燥装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6914075B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111981781B (zh) * 2019-05-22 2022-06-07 中冶长天国际工程有限责任公司 一种烧结混合料的微波干燥装置及其控制方法、系统
WO2022114206A1 (ja) * 2020-11-30 2022-06-02 マイクロ波化学株式会社 状態検出装置、状態検出方法及びプログラム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE0001453D0 (sv) * 2000-04-19 2000-04-19 Astrazeneca Ab Method of monitoring a freeze drying process
JP6551052B2 (ja) * 2015-08-25 2019-07-31 王子ホールディングス株式会社 粉体中の水分率測定装置および方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018169082A (ja) 2018-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6914075B2 (ja) 凍結乾燥物の内部状態判定方法、内部状態判定装置及び凍結乾燥装置
US3536129A (en) Method for thawing frozen water-bearing substances utilizing microwave energy
US20160331004A1 (en) Measurement of dielectric properties during thawing or freezing of a food product
Bedane et al. Experimental study of radio frequency (RF) thawing of foods with movement on conveyor belt
Tang et al. Microwave heating in food processing
Duan et al. Trends in microwave-assisted freeze drying of foods
CN104583694B (zh) 用于冷藏集装箱的货物温度监测和控制
EP3324705A1 (en) Establishing rf excitation signal parameters in a solid-state heating apparatus
Llave et al. Dielectric properties of frozen tuna and analysis of defrosting using a radio-frequency system at low frequencies
JP6914076B2 (ja) 凍結乾燥物の内部状態判定方法、内部状態判定装置及び凍結乾燥装置
KR100942034B1 (ko) 식품류의 급속동결을 위한 다층구조의 터널식 동결방법 및그에 사용되는 냉매
WO2020084866A1 (ja) 冷蔵庫
Llave et al. Power absorption analysis of two-component materials during microwave thawing and heating: Experimental and computer simulation
Bourlès et al. Scale-up of freeze-drying cycles, the use of process analytical technology (PAT), and statistical analysis
Köprüalan Aydın et al. Recent advances for rapid freezing and thawing methods of foods
JPS5836252B2 (ja) 凍結或は解凍状態検知装置
JP6276384B2 (ja) 凍結対象物の内部温度測定方法及び凍結対象物の内部温度測定装置
US20200323246A1 (en) Ice processing system
JPH0372840A (ja) 解凍度検出装置
WO2020084864A1 (ja) 冷蔵庫
JP5956578B2 (ja) 解凍装置及び解凍方法
CN113453998B (zh) 存储库
Barresi Overcoming common lyophilization scale-up issues
WO2020226533A1 (en) Method of hight entropy freezing and device for implementation thereof
Siew Freeze-drying process optimization

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210312

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210629

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210713

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6914075

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150