本発明は、1つ以上の検出された飛行制限高度に応じて航空機を制御するシステム、装置、方法を提供する。航空機は、無人航空機(UAV)、または、任意の他のタイプの可動物体でよい。
UAV等の航空機に対する高度制限等、1つ以上の飛行制限を提供することが望ましい場合があり得る。ある高度を超えると、UAVの飛行と安全性/安定性が、影響を受けたり、低下したりすることがある。 別の例において、UAVのリモートコントローラが故障した場合、UAVは、上昇し続けることがあり、これは危険となり得る。従って、飛行上昇限度を設けることは、UAVにとって有利な特徴となり得る。
航空機は、空域の様々な規制の対象となり得る。例えば、米国においては、無認可の航空機は飛行してはいけない制限高度がある。これは、無認可のUAVまたは全てのUAVを含み得る。飛行制限高度は、管区によって異なり得る。管区の例は、大陸、連邦、国家、州、郡、市、町、私有の財産もしくは土地、または、他のタイプの管区を含み得るが、これらに限定されない。従って、UAVに高度制限を課すことは、UAVが異なる管区の規制を守ることを確実にし得る。
UAVの高度を制限すると、安全性の向上、迷惑行為の可能性の低減等、追加の利点を獲得し得る。例えば、UAVを操縦できる最高高度を制限することによって、UAVが他の航空機と衝突する可能性は減少し得る。さらに、UAVに課された最低高度制限は、障害物、建物、地形、人、の少なくとも1つとUAVが衝突する可能性、また、UAVによる迷惑行為(例えば、UAVが原因のノイズや妨害)の可能性を低減し得る。
高度制限の選択肢を提供することは、UAVのオペレータに利益を与え得る。例えば、高度制限を設けることによって、他の航空機もしくは物体との衝突の可能性が低減される場合、UAVのオペレータにとって、高度制限を有するUAVの操作がより快適になり得る。高度制限を設けることによって、UAVを見失う、UAVを損傷、他の財産を損傷、の少なくとも1つの可能性が減少する場合、UAVのオペレータにとって、高度制限を有するUAVの操作がより快適になり得る。高度制限を設けることによって、UAVが異なる管区の規制に従う可能性が増加する場合、UAVのオペレータにとって、UAVの操作はより快適になり得る。高度制限が、(例えば、UAVが常に制御可能な範囲にいる確率を増加させることによって)制御プロセスを簡単にする場合、UAVのオペレータは、高度制限を有するUAVの操作をより楽しみ、またはより有用性を獲得し得る。
UAVに高度制限を課すことは、UAV製造業者にとって望ましいと思われる。例えば、法令順守を保証することによって、訴訟の可能性は低減され得る。UAVのオペレータに追加の保護手段を提供することによって、顧客の苦情を低減し得る。従って、高度制限機能をUAVに与える必要性が存在する。
しかしながら、一部の制限は、過大包摂、過小包摂の場合がある。例えば、地形に関わらず、固定した水準(例えば、MSL)からある一定の高度に制限を設定する場合がある。これは、全地球測位システム(GPS)を用いて高度を測定する場合、当てはまり得る。この場合、UAVは、高度の高い都市(例えば、デンバー)では、地上からごく近い距離を飛行でき、高度の低い都市(例えば、ワシントンDC)では、地上から遠い距離を飛行できる。
UAVの適切な高度測定は、地面からの測定でよい。ある管区(例えば、米国)においては、UAVの飛行が許可され得る非管制空域は、地上から測定されてよい。地面を無視する高度制限は、飛行場所の複雑な地形や大きな高度勾配も考慮しない可能性がある。高い高度の地面、複雑な地形、及び、大きな高度勾配を考慮に入れない結果、UAVは、管制空域を侵害することがあり得る。また、監視、偵察、探査、航空写真等の活動に必要な許容された高さに届かないこともあり得る。従って、飛行制限高度の改良された動的な高さ制御が必要である。
さらに、物体との衝突等、安全に関する事故を避けるためにUAVが十分に高い高度を飛行できるように、地形に存在する物体(例えば、建物等の人工構造物、樹木や他の植物等の自然構造物)の高さに基づいて、動的高度制限を実施すると有利であり得る。これは、高い構造物が存在する領域(例えば、超高層ビルのある都市地域、特に高い木の生えた森林地域等)で操作する時、有益であり得る。さらに、本明細書に記載の高度制限の調整は、航空写真等、他の種類のUAVの操作にも有益であり得る。
本明細書に記載のシステム及び方法は、下にある地面及び地形のいずれか、または両方を考慮し得る。従って、本明細書に記載のシステム及び方法は、高度制限が地面に依存する時、高度上限を変更可能にし得る。本明細書に記載のシステム及び方法は、異なる飛行高度制限も考慮してよく、当該飛行高度制限は、MSLまたは地面に基づいてよい。また、本明細書に記載のシステム及び方法は、UAVの飛行を制御し、許可された高度範囲内にUAVを維持し得る。
本明細書では高度を伴う制限について主に記載したが、理解されるように、UAVの操作に対する制限は、位置(例えば、緯度、経度、高度)、向き(例えば、ロール、ピッチ、ヨー)、速度(例えば、並進速度、角速度のいずれか、または両方)、加速度(例えば、並進加速度、角加速度のいずれか、または両方)、の少なくとも1つの制限を含み得る。異なる制限は、UAVの操作に異なる利点を提供し得る。例えば、位置に対する制限は、UAVの制限空域への侵入を防ぎ、UAVがスタート地点から遠くに飛行し過ぎるのを防ぎ、または、UAVが閉ざされた空間内のみを飛行するのを可能にし得る。向きに対する制限は、UAVが不安定な向きをとるのを防ぎ得る。不安定な向きは、制御能力と飛行能力のいずれか、または両方を失う結果になり得る。また、加速度または速度に対する制限は、UAVが不安定な移動を行うことを防ぎ得る。不安定な移動は、制御能力と飛行能力のいずれか、または両方を失う結果になり得る。
図1は、実施形態に係る、高度制限106の対象となる地面104の上方を飛行するUAV102を示す。本明細書の様々な実施形態は、地面上方でのUAVの操作に関して記載するが、理解されるように、本開示は、あらゆるタイプの地形及び表面(例えば、水域、山、砂漠、平野、台地、ジャングル、及び、人工物)の上方でのUAVの操作にも適用できる。UAVは、様々な高度内を飛行するように制御できる。高度は、本明細書では、UAVと、基準点または基準面との間の垂直距離を指して用いられてよい。基準面の例は、地面、海面(すなわち、平均海面)、平均地形面、ジオイド面等を含む。地面は、下にある地球の表面を示し得る。地上に置かれた物体の表面は、地面でよい。ある実施例においては、アスファルト道路の表面は、地面でよく、建物の最上部は、地面でよい。山脈の上の大きい巨岩の表面は、地面でよい。また、地面は、UAVの下に横たわる表面を指してもよい。あるいは、地面は、地形からの小さなずれを含まない大きな地形の輪郭を指してもよい。例えば、地面は、人口の建物や構造物を含まない下にある大地、山、丘、谷を指してよく、または、より小さい自然に存在する特徴(例えば、樹木、巨岩、低木の茂み)を指してもよい。例えば、都市では、通りは、地面にあると考えてよく、建物はそうでない。地面は、UAVがいる地域の局所的な地面を指してよい。局所的な地面は、UAVがその真上にある箇所の地表であってよい。図1は、局所的な地面107の周囲の均一な地面104を示す。「絶対高度」108は、本明細書では、UAVと局所的な地面との間の垂直距離を指して用いられてよい。「真高度」110は、本明細書では、UAVと平均海面(MSL)112との間の垂直距離を指して用いられてよい。
UAVは、1つ以上の高度制限の対象であってよい。高度制限は、UAVの飛行前に予め設定され得る。高度制限は、UAVを止めると、更新されてよい。高度制限は、UAVが離陸する前に更新されてよい。高度制限は、UAVの飛行中に更新されてよい。高度制限は、UAVに搭載または非搭載のプロセッサに動作可能に接続されたメモリに記憶されてよい。高度制限は、ルータ、クラウドサーバ、外部装置、または、他のサーバから、ダウンロードされてよい。UAVは、最高高度限界値、または、「上限」の対象であってよく、UAVは、それより上は飛行できない。上限は、約10,000m、5,000m、2,000m、1,000m、500m、200m、140m、120m、100m、80m、60m、50m、40m、30m、20m、10m、5m、または、それ未満であってよい。UAVは、最低高度、または、「下限」の対象であってよく、UAVは、それより下を飛行できない。下限は、約1m、2m、3m、4m、5m、7m、10m、20m、40m、100m、200m、または、それより上であってよい。UAVは、許容高度範囲の対象であってよく、UAVは、その範囲内で操作しなければならない。許容高度範囲は、本明細書に記載した最低高度制限と最高高度制限の組み合わせでよい。例えば、許容高度範囲は、2mより上から140m未満でよい。高度制限は、本明細書に記載の「絶対高度」と「真高度」等、基準面に対して表されてよい。図1は、高度上限106と高度下限114を対象とし、高度範囲116内で操縦を許可されたUAV102を示す。高度上限106及び高度下限114は、地面104、MSL112、または、本明細書に記載の任意の他の基準面に対してであってよい。
UAVは、1つ以上の高度上限と、1つ以上の高度下限のいずれか、または両方の対象としてよい。例えば、UAVは、UAVが操作している管区の法律に関係する高度制限、UAV製造業者によって規定された(例えば、事前に設定またはダウンロードされた)高度制限、UAVのオペレータ(ユーザ)によって規定された高度制限、の少なくとも1つを有してよい。ユーザは、自分の好みに基づいて、ユーザ独自の制限を入力してよい。ユーザは、ユーザインタフェース(例えば、リモートコントローラ、ハンドヘルドデバイス、及び、コンピュータ)で制限を入力してよい。ユーザの好みは、飛行コントローラに送られて、UAVの操作を限定できる。(例えば、法的に必要な)一定状況において、ユーザが、高度制限を無効にしたり、無視したりすることは妨げられてよい。
各高度制限は、高度上限と高度下限のいずれか、または両方を有してよい。UAVが複数の高度上限と複数の高度下限のいずれか、または両方を有する時、UAVが従う高度制限の優先順位があってよい。UAVは、UAVが操作している管区の法律に関係する高度制限を優先してよい。UAVは、製造業者が規定した高度制限を優先してよい。UAVは、UAVのオペレータが規定した高度制限を優先してよい。高度制限の優先順位は、UAVの位置に応じて変化してよい。例えば、空港の近くでは、製造業者によって規定された高度制限は、UAVのオペレータによって規定された高度制限に優先してよい。空港から遠く離れると、UAVのオペレータによって規定された高度制限が、UAVの製造業者によって規定された高度制限に優先してよい。優先順位は、UAVが競合する高度制限の中で1つの高度制限に従って操作するように設定されてよい(例えば、ユーザが高度制限を設定)。優先順位は、UAVが高度制限の階層に従うように設定されてよい(例えば、UAVが管区の高度制限内を操作している限り、ユーザが設定した高度制限が、製造業者の高度制限に優先する)。優先順位は、UAVが最も安全な条件の下で操作するように設定されてよい(例えば、制限のうち最高の高度下限と、制限のうち最低の高度上限を守る)。優先順位は、UAVが最も自由に操作するように設定されてよい(例えば、最高の高度上限と最低の高度下限を守る)。
高度制限は、UAVの位置に依存しても、しなくてもよい。例えば、高度制限の優先順位は、本明細書に記載のように、変化してよい。さらに、管区の高度制限は、(例えば、空港の近くで)変化してよい。さらに、製造業者が設定した高度制限は、変化してよい(例えば、田舎ではより高い高度制限、都市近郊ではより低い高度制限)。高度制限と高度制限が具体的に実施される位置に関する情報は、UAVの機内に記憶されてよい。あるいは、高度制限と高度制限が具体的に実施される位置に関する情報は、UAVの機外のデータソースからアクセスされてよい。高度制限と高度制限が具体的に実施される位置に関する情報は、地図、地理座標、及び、データベースを含むが、これらに限定されない様々な形態で受信されてよい。
UAVの位置(例えば、緯度及び経度)を決定してよい。UAVの位置は、任意の程度の具体性で決定されてよい。例えば、UAVの位置は、約2000m、1500m、1200m、1000m、750m、500m、300m、100m、75m、50m、20m、10m、7m、5m、3m、2m、1m、0.5m、0.1m、0.05m、0.01m、または、それ以内と決定されてよい。位置の決定は、UAVの離陸前、UAVの飛行中のいずれか、または、両方で行われてよい。場合によっては、UAVは、UAVの位置決定に使用し得るGPS受信機を有してよい。他の実施例においては、UAVは、携帯制御端末等の外部装置と通信してよい。外部装置の位置を決定、使用して、UAVの位置を概算してよい。
UAVの高度を処理して、UAVが高度制限に従っているか否かを決定してよい。1つ以上のセンサ(例えば、高度計)をUAVに搭載して、高度を検出してよい。UAVに搭載または非搭載のプロセッサは、現在のUAVの高度値を高度制限と比較し得る。比較はリアルタイムで行ってよい。比較は、1時間毎、半時間毎、15分毎、10分毎、5分毎、3分毎、2分毎、1分毎、45秒毎、30秒毎、15秒毎、12秒毎、10秒毎、7秒毎、5秒毎、3秒毎、1秒毎、0.5秒毎、0.1秒毎、または、それらの時間以内毎に、行ってよい。
高度制限は、様々な点でUAVの操作に影響し得る。UAVが制限高度に近づくと、警告がユーザに送られて、その事実をユーザに知らせてよい。UAVは、UAVが飛行制限高度に極めて接近していることに関して、(例えば、モバイルアプリケーション、飛行状況インジケータ、音声インジケータ、または、他のインジケータを介して)ユーザに警報を出してよい。警報は、外部装置を介した視覚警報、音声警報、または、触覚警報を含み得る。外部装置は、モバイル機器(例えば、タブレット、スマートフォン、リモートコントローラ)または固定式装置(例えば、コンピュータ)でよい。例えば、外部装置は、警報(例えば、テキスト、画像、音声、振動等)を提供するソフトウェアアプリケーションを実装するスマートフォンまたはリモートコントローラでよい。他の実施例においては、警報は、UAV自体を介して、例えば、UAVの照明またはサウンドシステムを介して提供されてよい。警報は、以下の少なくとも1つを含む。閃光、テキスト、画像とビデオの情報いずれかあるいは両方、ビープもしくはトーン、可聴音声もしくは情報、振動、他のタイプの警報。例えば、モバイル機器は、振動して警報を示してよい。別の実施例においては、UAVは、光の点滅、ノイズの発生、のいずれか、または両方を行って、警報を示してよい。このような警報は、他の飛行応答手段と組み合わせて、または、単独で提供されてよい。
高度上限については、UAVが高度上限を超える場合、または、高度上限未満ではあるが、高度上限から0.5m、1m、2m、3m、4m、5m、7m、10m、20m、50m、100m、200mの範囲内にある場合、警告が与えられてよい。高度下限については、UAVが高度下限未満にある場合、または、高度下限より上ではあるが、高度下限から0.5m、1m、2m、3m、4m、5m、7m、10m、20m、50m、100m、または、200mの範囲内にある場合、警告が与えられてよい。
また、高度制限は、UAVが制限高度で飛行するのを防止し得る。例えば、制限高度でUAVが飛行するように命令するユーザ入力は、無視されてよい、または、UAVの飛行が制限範囲内になる程度に命令に従うように修正されてよい。
UAVが、故意にまたは不注意で、高度上限を超えた場合、または、高度下限より下を飛行した場合(例えば、ユーザコマンド、または、熱気泡等上昇気流が原因で)、UAV制御システムは、UAVが許可された高度内に戻るように、UAVの推進ユニットに自動的に働きかけてよい。高度制限に自動で従うことは、すぐに、または、UAVがある時間、制限空域内での飛行を続けた場合に、行われてよい。当該時間は、約10分、5分、2分、1分、30秒、10秒、5秒、2秒、1秒、または、それらの時間未満であってよい。
ある実施形態においては、UAVは、着陸時、高度下限より下への下降を許可されてよい。場合によっては、自動着陸シーケンスを作動させてよい。自動着陸シーケンスの作動によって、UAVの高度下限より下への下降を可能にし得る。他の実施形態においては、UAVを手動で着陸して、UAVが着陸途中であることを示してもよく、または、UAVの着陸を1つ以上の飛行特性から推測してもよい。
高度センサは固定の水平面と比較した物体の高度測定値の報告を返してよい。高度センサの例は、気圧高度計、音響高度計、レーダ高度計、GPS、及び、衛星を含むが、これらに限定されない。レーダ高度計等の一部の高度センサは、絶対高度に対応する高度を測定し得る。GPS等の一部の高度センサは、絶対高度ではなく真高度に対応する高度を測定し得る。地面に対してではない高度を測定する高度計では、UAVの飛行は、過大包摂、過小包摂となり得る。これは、UAVの飛行が許可される空域は、地面から垂直に測定された高度に基づき得るからである。米国では、例えば、ATCが航空交通を制御する権利も責任も有さないクラスG空域は、地表から、上にあるクラスE空域の底面にまで広がる。
図16は、実施形態に係る、UAVの高度測定値を1つ以上の高度制限と比較する方法1600のステップを示すフローチャートである。ステップ1602において、UAVに対する1つ以上の高度制限を、UAVの1つ以上のプロセッサで受信できる。高度制限は、(例えば、メモリ、ユーザ入力等から)本明細書で前述したように受信されてよい。高度制限は、最高高度、最低高度、または、組み合わせ(例えば、範囲)でよい。複数の最高高度(例えば、事前にプログラムされた最高高度、及び、ユーザが入力した最高高度)があってよい。複数の最低高度があってよい。ユーザが入力した高度制限は、他の高度制限を無視することも、しないこともある。高度制限は、UAVの横方向(例えば、地理的)位置に依存することも、しないこともある。高度制限は、UAVの絶対高度もしくは真高度、または、それらの任意の組み合わせに基づくことも、基づかないこともある。
ステップ1604において、UAVの高度測定値を、1つ以上のプロセッサで受信できる。高度情報は、本明細書に記載の高度センサ(例えば、UAVに搭載されたGPS)によって生成された測定値でよい。高度情報は、本明細書に記載の基準点に対して測定された高度測定値(例えば、MSLに対して測定された真高度測定値、地面に対して測定された絶対高度測定値)でよい。高度測定は、約1時間毎、半時間毎、15分毎、10分毎、5分毎、3分毎、2分毎、1分毎、45秒毎、30秒毎、15秒毎、12秒毎、10秒毎、7秒毎、5秒毎、3秒毎、1秒毎、0.5秒毎、または、0.1秒毎、または、それらの時間以内毎に行われてよい。
ステップ1606において、UAVの高度測定値を、1つ以上のプロセッサを用いて、1つ以上の高度制限と比較できる。比較は、約1時間毎、半時間毎、15分毎、10分毎、5分毎、3分毎、2分毎、1分毎、45秒毎、30秒毎、15秒毎、12秒毎、10秒毎、7秒毎、5秒毎、3秒毎、1秒毎、0.5秒毎、0.1秒毎、または、それらの時間以内毎に行われてよい。高度測定値と高度制限が異なる尺度の場合(例えば、一方がMSLに対して、他方が地面に対して)、下にある地形の情報(例えば、MSLに対する地面の標高)を用いて、高度測定値の尺度を高度制限の尺度に適切に合わせてよく、逆もまた同様である。例えば、飛行制限が地上400mで、UAVの高度がMSLから500mと測定された場合、地面の標高に関する情報を組み込んでよい。地面の標高に関する情報は、本明細書の他の箇所でさらに記載するように、多くのソース(例えば、センサ、地図、標高情報、座標情報、地形情報)からでよい。この実施例において、地面がMSLから200mにある場合、UAVは、地上300mに存在することが分かり、まだ、許可された飛行高度内にある。
ステップ1608において、UAVが地域の上方を移動しながら1つ以上の高度制限に従うように、1つ以上のプロセッサから1つ以上の推進ユニットに制御信号が出力されてよい。UAVが1つ以上の高度制限に従っている場合、制御信号を出力する理由はないので、ステップ1608は任意でよい。UAVが、1つ以上の高度制限に従っているが、高度制限に極めて接近している(例えば、高度制限から0.5m、1m、2m、3m、4m、5m、7m、10m、20m、50m、100m、または、200mの範囲内)場合、UAVが制限高度からもっと離れるように、または、UAVが制限高度に、それ以上接近できないように、制御信号が出力されてよい。ステップ1608の代わりにまたは、それに加えて、本明細書に記載の警報または警告が、発せられてよい。制御信号は、比較後すぐに、または、UAVがある時間、制限高度を飛行し続けた場合、UAVの操作に作用してよい。時間は、約10分、5分、2分、1分、30秒、10秒、5秒、2秒、1秒、または、それ未満でよい。
UAVの高度制限が、地面に対して与えられており、高度測定値が、異なる基準面(例えば、MSL)に対して与えられている場合、UAVの操作が、不必要に制限されることがある。例えば、高度の高い都市(例えば、デンバー)においては、UAVは、完全に飛行を禁じられる場合がある、または、飛行が許可されても、法的許可より低い地上から限られた高さだけ許可される場合がある。これによって、UAVは、飛行地域を適切に操縦できない可能性や、監視、偵察、探査、及び、航空写真等のUAVの活動に必要な高さに達しない可能性がある。
さらに、UAVの高度制限が地面に対して与えられ、高度測定値が異なる基準面(例えば、MSL)に対して与えられる場合、UAVの操作が、故意ではなく制限空域内となる場合があり、違法となり得る。例えば、高度の低い都市(例えば、ワシントンDC)においては、UAVは、高度制限に関わらず、制限空域での飛行を許可され得る。これは、良くない法律上の問題と、安全上の問題のいずれか、または両方につながり得る(例えば、ATCの管理及び権限の下で操作している航空機との衝突)。
さらに、地面に依存しない高度測定値は、飛行場所の複雑な地形も大きい高度勾配も考慮しないことがある。例えば、高度の低い都市でさえ、UAVは、前述の活動を適切に行うために、高い山脈を探査するのに必要な法的に許可された高さに達しないような制限を受ける場合がある。局所的な地面の高度、複雑な地形、及び、大きい高度勾配を考慮しない結果、UAVは、管制空域を侵害したり、監視、偵察、探査、または、航空写真等の活動に必要な許可された高さに達しなかったりする場合がある。
図2は、実施形態に係る、時点T1 202と、T2 204で動的に高度測定値を処理する1機のUAVを示す。高度測定値を、最高高度制限206と比較する。高度制限206は、地面207に対して一定であり、UAVの高度は、MSL208に対して一定である。2つの値は、基準高度が、それぞれ異なるので、適切に比較できないことがある。UAVの高度測定値は、UAVの操作中に局所的な地形の標高を考慮して動的に処理されてよい。UAVの飛行地域の標高情報と地図情報のいずれか、または両方は、UAVの機内に記憶されてもよく、UAVの機外のデータソースからアクセスされてもよい。地図情報は、UAVの飛行地域の標高情報を含み得る。例えば、地図上の各点の標高または地図上の選択された特徴が提供されてよい。地図上の標高情報は、地面の標高情報を含み得る。場合によっては、標高情報は、地図とは別個に提供されてよい。例えば、地理座標は、各座標における標高情報を備えてよい。地図情報または標高情報は、1つ以上のプロセッサに動作可能に接続されたメモリに記憶されてよい。地図情報または標高情報は、前もって(飛行前に)ロードされてもよく、飛行中にリアルタイムでロードされてもよい。地図情報または標高情報は、地域の人工構造物と自然構造物のいずれか、または両方の高さを示すことも、示さないこともある。地図情報または標高情報は、UAVの飛行地域の地図の形態でよい。地図は、地形図でよい。地図は、地域の地形の標高(例えば、MSLと比較した地面の高度)を含み得る。地図情報は、UAVの飛行地域の高度制限に影響し得る情報(例えば、制限空域の位置、高い建物や、高い木の生えた森等、高い人工構造物と自然構造物のいずれか、または両方がある領域の位置)を含んでよい。
UAVは、(例えば、GPSを用いて)本明細書に記載のように位置を特定されてよく、UAVの位置に対応する地図上の位置を識別してよい。さらに、T2でUAVが操作している真下、または、UAVが操作している近くの地形のその時の標高または真高度210は、プロセッサを活用して決定されてよい(例えば、地図情報または標高情報から読み出されて)。高度センサは、局所的な地形の標高とは異なる基準面に基づいた高度測定値212(例えば、GPSを用いて測定された真高度)を生成してよく、一方、プロセッサは、UAVの真高度212から地形のその時の標高210を引くことによって、UAVの絶対高度測定値214を動的に(例えば、飛行中)、処理可能であってよい。
高度制限は、UAVの操作中、動的に処理されてよい。図3は、最高高度制限を動的に処理する、時点T1 302とT2 304の1機のUAVを示す。最高高度制限を、UAVの高度測定値と比較する。高度制限の修正は、UAVが標高情報に基づいて操縦を許可される最高高度または最低高度を増減することを伴い得る。図2と同様、UAVの高度測定値306、308を調整する代わりに、局所的な地形の標高に従って、高度制限を調整する。従って、UAVは、T1及びT2で一定の高度測定値の対象であるが、調整後は、T1では最高高度制限310の対象となるが、T2では、異なる最高高度制限312の対象となる。この実施形態においては、UAVの高度制限は、地面に対してではなく、UAVの高度測定値が基づいている同じ基準面314(例えば、MSL)に対して与えられるので、2つの値の間で適切な比較が行われる。
高度制限は、ある基準面(例えば、MSL)からの地形の標高のみが高度制限の調整に考慮されるように、UAVの動作中、動的に処理されてよい。例えば、図17は、実施形態に係る、MSLからの地形の標高のみを考慮する修正高度制限を示す。図17はMSL1702と、水平軸にわたって標高が変化する地形1704とを示す。当該地形の地域1706、1708、1710は、海面より下なので、UAVの高度制限の調整の際には、考慮されなくてよい。調整された高度制限1712は、水平軸にわたって、調整された高度制限と調整されていない高度制限の組み合わせを反映している。UAVは、異なる高度制限に対する異なる高度制限調整の下、操作してよい。例えば、高度上限については、UAVは、ある一定の基準面(例えば、MSL)より上の地形の標高のみを考慮し得る一方、高度下限については、UAVは、地形が当該基準面の上であるか下であるかに関係なく、地形の標高を考慮し得る。理解されるように、UAVの高度測定値は、ある一定の基準面より上の地形の標高のみがUAVの高度測定値の調整に考慮されるように、UAVの操作中、動的に処理されてもよい。
ある実施形態においては、MSLまたは地面より高い基準面から特定の高度に、高度制限を規定することによって、類似の効果を提供し得る。例えば、高度制限は、MSLが地面より高い時、MSLより高い特定の高度として、また、地面がMSLより高い時、地面より高い特定の高度として、規定されてよい。
代わりに、または、それと併用して、本質的に地面を考慮に入れる高度センサを用いて、UAVの高度(例えば、UAVの絶対高度)を決定してよい。さらなる処理を行わずに、UAVの絶対高度を、高度制限と比較できる。このような高度センサは、音響センサ、レーダセンサ、超音波センサ、合成開口レーダ(SAR)センサ、飛行時間型(TOF)センサ、または、視覚センサを含むが、これらに限定されない。このような高度センサは、ある時間窓におけるUAVからUAVの真下にある地面または障害物までの距離の重み平均を推定し得る。本質的に地面を考慮に入れる高度センサは、単独で有用であり、または、UAVの位置が決定できない場合(例えば、GPSが利用できない場合)、地形図情報にアクセスできない場合、のいずれか、または両方に、有用であり得る。
ある実施形態においては、UAVは、UAVの高度決定に使用し得る複数のセンサまたは複数のタイプのセンサを有してよい。任意で、UAVは、UAVの絶対高度を検出する1つ以上のセンサと、UAVの真高度を検出する1つ以上のセンサとを有してよい。様々な要因に応じて、UAVの高度決定に使用する特定のセンサを選択してよい。例えば、両方のタイプのセンサが稼働して高度データを収集してよいが、UAVの高度決定においては、選択したセンサのサブセットからのデータのみを考慮してよい。あるいは、所与のシナリオに関して、センサのサブセットが稼働してよい。ある実施形態においては、UAVの位置に応じて、センサのサブセットを用いて、UAVの高度決定に考慮されるデータを提供してよい。別の実施例においては、UAVに対して実施されている高度制限のタイプに応じて、センサのサブセットを用いて、UAVの高度決定に考慮されるデータを提供してよい。例えば、UAVが、高度制限が真高度に基づいている領域に存在する場合、UAVの真高度を検出するセンサからのデータを用いて、UAVの高度を決定してよい。UAVが、高度制限が絶対高度に基づいている領域に存在する場合、UAVの絶対高度を検出するセンサからのデータを用いて、UAVの高度を決定してよい。
ある実施形態においては、センサからのデータを用いて、MSLに対する地面の標高を決定してよい。例えば、UAVの絶対高度を測定するタイプのセンサからのデータを、UAVの真高度を測定するタイプのセンサからのデータと比較できる。データの比較を用いて、UAVの真下の地面の推定標高を計算してよい。これは、他の地面情報のソース(例えば、地図、記憶された標高)が入手不可能または使用不可能な場合、有用であろう。一実施例においては、第1のセンサは、UAVが地上200mを飛行していることを測定してよく、第2のセンサは、UAVがMSL上300mを飛行していることを測定してよい。このデータの比較に基づいて、局所的な地面は、約100mであると決定し得る。局所的な地面は、高度制限の調整、または、UAV高度と高度制限との間の垂直関係の決定に役立ち得る。
図4は、実施形態に係る、1つ以上の推進ユニットを有する無人航空機(UAV)の移動を制御する方法400のステップを示すフローチャートである。方法400は、標高情報を用いて調整された1つ以上の高度制限に対して、UAVの高度測定値を比較することを伴い得る。
ステップ402において、UAVに対する1つ以上の高度制限を、UAVの1つ以上のプロセッサで受信できる。高度制限は、(例えば、メモリ、ユーザ入力等から)本明細書で前述したように受信されてよい。当該制限は、最高高度、最低高度、または、それらの組み合わせであってよい(例えば、UAVの飛行が許可された範囲)。複数の最高高度(例えば、事前にプログラムされた最高高度と、ユーザが入力した最高高度)があってよい。複数の最低高度があってよい。ユーザが入力した高度制限は、他の高度制限を無視することも、しないこともある。高度制限は、UAVの横方向(例えば、地理的)位置に依存することも、しないこともある。例えば、空港近くの高度上限は、地面を基準としてゼロでよい。
ステップ404において、地域の標高情報を、1つ以上のプロセッサで受信できる。標高情報は、標高情報を含む地域の地図でよい。標高情報は、地域の人工構造物(例えば、建物)と、地域の自然構造物(例えば、樹木)のいずれか、または両方の高さを示してよい。標高情報は、地域の地形の標高を示してよい。
高度制限に加えて、人工構造物に適用可能な他の制限があってよい。例えば、UAVは、人工構造物からの特定の水平距離と垂直距離のいずれか、もしくは両方を維持する必要があってよい。または、人工構造物からのある距離内では特定の速度と加速度のいずれか、もしくは両方を維持する必要があってよい。当該他の制限は、自然の地形及び構造物にも適用可能でよい。例えば、UAVは、山頂から特定の水平距離と垂直距離のいずれか、または両方を維持する必要があってよい。または、山頂からある距離内では特定の速度と加速度のいずれか、または両方を維持する必要があってよい。
UAVの高度測定値は、1つ以上のプロセッサで受信されてよい。高度測定値は、本明細書に記載の高度センサ(例えば、UAVに搭載されたGPS)によって生成された測定値でよい。高度測定は、本明細書に記載の基準点に対して行われた高度測定でよい(例えば、MSLに対して測定された真高度測定値)。高度測定は、約1時間毎、半時間毎、15分毎、10分毎、5分毎、3分毎、2分毎、1分毎、45秒毎、30秒毎、15秒毎、12秒毎、10秒毎、7秒毎、5秒毎、3秒毎、1秒毎、0.5秒毎、0.1秒毎、または、それ以内の時間毎に行われてよい。
UAVは、(例えば、GPSを用いて)本明細書に記載のように、位置を特定されてよい。UAVは、地図上で位置を特定されてよい。UAVの位置の地形の標高は、本明細書に記載のように決定されて(例えば、標高情報から読み出されて)よい。UAVは、約1時間毎、半時間毎、15分毎、10分毎、5分毎、3分毎、2分毎、1分毎、45秒毎、30秒毎、15秒毎、12秒毎、10秒毎、7秒毎、5秒毎、3秒毎、1秒毎、0.5秒毎、0.1秒毎、または、それ以内の時間毎に位置を特定されてよい。
ステップ408においては、UAVの高度制限は、修正高度制限を生成するように、標高情報に基づいて修正できる。例えば、標高情報に基づいて、(ステップ404で受信された)UAVの位置の地形の標高は、1つ以上の高度制限から減じてよい。計算は、約1時間毎、半時間毎、15分毎、10分毎、5分毎、3分毎、2分毎、1分毎、45秒毎、30秒毎、15秒毎、12秒毎、10秒毎、7秒毎、5秒毎、3秒毎、1秒毎、0.5秒毎、0.1秒毎、または、それ以内の時間毎に行われてよい。UAVの高度情報が受信された位置と、UAVの位置の地形の標高が決定された位置は、同一でよい。UAVの高度情報が受信された横方向位置と、UAVの位置の地形の標高が受信された横方向位置は、一致してもしなくてもよい。横方向位置は、1000m、500m、200m、100m、50m、20m、10m、5m、2m、1m、または、0.5m以内でよい。ステップ408のUAVの1つ以上の修正高度制限を、UAVの高度測定値と比較できる。
方法400は、UAVの操作中、所定の時間間隔で繰り返されてよい。時間間隔は、約1時間毎、半時間毎、15分毎、10分毎、5分毎、3分毎、2分毎、1分毎、45秒毎、30秒毎、15秒毎、12秒毎、10秒毎、7秒毎、5秒毎、3秒毎、1秒毎、0.5秒毎、0.1秒毎、または、それ以内であってよい。
ステップ412において、比較に基づいた高度制限にUAVが従うように、1つ以上のプロセッサからの制御信号が、1つ以上の推進ユニットに出力される。UAVが1つ以上の調整された高度制限に従っている場合、制御信号を出力する理由がないので、ステップ412は任意でよい。UAVが1つ以上の調整された高度制限に従っているが、高度制限に極めて接近している場合(例えば、高度制限から0.5m、1m、2m、3m、4m、5m、7m、10m、20m、50m、100m、または、200m以内)、UAVが制限された高度からもっと離れるように、または、UAVが制限された高度にさらに接近できないように、制御信号が出力されてよい。ステップ412の代わりに、または、それに加えて、本明細書に記載の警報または警告が代わりに発せられてよい。制御信号は、比較後すぐに、または、UAVがある時間、制限高度を飛行し続けた場合、UAVの操作に作用してよい。当該時間は、約10分、5分、2分、1分、30秒、10秒、5秒、2秒、1秒、または、それ未満であってよい。本明細書では高度制限の調整を主に記載するが、理解されるように、UAVの高度測定値は、図10(高度制限の調整)及び図11(UAVの高度測定値の調整)に示すように類似の結果を達成するように別の方法で調整されてよい。
図10は、1つ以上の動的に修正された高度制限を、UAVの高度測定値と比較する方法1000のステップを示すフローチャートである。方法は、本明細書に記載のステップの少なくとも1つを含み得る、または、異なる順番で提供されたステップを含み得る。例えば、方法は、1つ以上のプロセッサで、UAVに対する1つ以上の高度制限を受信するステップ(1002)を含み得る。方法は、1つ以上のプロセッサで、地域の標高情報を受信するステップ(1004)も含み得る。方法は、1つ以上のプロセッサが、UAVの高度測定を受信するステップ(1006)を含み得る。この情報は、本明細書の他の箇所に記載の任意の技術を用いて、収集されてよい。
方法は、1つ以上のプロセッサを活用して、標高情報に基づいて1つ以上の高度制限を修正して、1つ以上の修正高度制限を生成するステップ(1008)も含み得る。
方法は、高度測定値を、1つ以上の修正高度制限と比較するステップ(1010)を含み得る。このような比較は、1つ以上のプロセッサを活用して、個々にまたは一括して行い得る。方法は、1つ以上のプロセッサが、UAVが地域の上方を移動しながら1つ以上の修正高度制限に従うように、1つ以上の推進ユニットに制御信号を出力するステップ(1012)を含み得る。
図11は、1つ以上の動的に修正された高度測定値をUAVの高度制限と比較する方法1100のステップを示すフローチャートである。方法は、本明細書に記載のステップの少なくとも1つを含み得る。または、異なる順番で提供されたステップを含み得る。例えば、方法は、1つ以上のプロセッサで、UAVに対する1つ以上の高度制限を受信するステップ(1102)を含み得る。方法は、1つ以上のプロセッサで、地域の標高情報を受信するステップ(1104)も含み得る。方法は、1つ以上のプロセッサが、UAVの高度測定値を受信するステップ(1106)を含み得る。この情報は、本明細書の他の箇所に記載の任意の技術を用いて、収集されてよい。
方法は、1つ以上のプロセッサを活用して、標高情報に基づいて高度測定値を修正して、1つ以上の修正高度測定値を生成するステップ(1108)も含み得る。
方法は、修正された高度測定値を、1つ以上の高度制限と比較するステップ(1110)を含み得る。このような比較は、1つ以上のプロセッサを活用して、個々にまたは一括して行い得る。方法は、1つ以上のプロセッサが、UAVが地域の上方を移動しながら1つ以上の高度制限に従うように、1つ以上の推進ユニットに制御信号を出力するステップ(1112)を含み得る。
図5は、実施形態に係る、1つ以上の推進ユニットを有する無人航空機(UAV)の移動を制御する方法500のステップを示すフローチャートである。方法500は、地図情報を用いて調整された1つ以上の高度制限と、UAVの高度測定値を比較するステップを伴い得る。
ステップ502において、UAVに対する1つ以上の高度制限を、UAVの1つ以上のプロセッサで受信できる。高度制限は、本明細書に前述したように(例えば、メモリ、ユーザ入力等から)受信されてよい。当該制限は、最高高度、最低高度、または、組み合わせ(例えば、範囲)でよい。複数の最高高度(例えば、事前にプログラムされた最高高度、及び、ユーザが入力した最高高度)があってよい。複数の最低高度があってよい。ユーザが入力した高度制限は、他の高度制限を無視することも、しないこともある。高度制限は、UAVの横方向(例えば、地理的)位置に依存することも、しないこともある。例えば、空港近くの高度上限は、地面を基準としてゼロでよい。
ステップ504において、地域の地図情報を、1つ以上のプロセッサで受信できる。地図情報は、地域の標高情報を含んでもよく、含まなくてもよい。標高情報は、地域の地形の標高を示してよい。標高情報は、地域の人工構造物と自然構造物のいずれか、または両方の高さを示してよい。地図情報は、飛行制限領域(例えば、空港)の位置、高い自然構造物と人工構造物のいずれか、または両方を有する領域の位置等、高度制限に影響し得る他の情報を含み得る。地図情報の受信は、地域の地図を受信することを含み得る。地図は、地形図でよい。地図情報は、操作前に、UAVにプレロードできる。代わりに、または、追加で、地図情報は、操作中、UAVにアップロードできる。
飛行制限領域は、飛行禁止空域を含み得る。飛行禁止領域は、通常、安全保障上の懸念により航空機の飛行が許可されない空域の面積(または、容量)を指してよい。禁止空域は、航空機の飛行が禁止されている地表の面積によって識別される既定の寸法の空域を含み得る。このような空域は、安全または国の福利に関する他の理由のために確立できる。これらの空域は、連邦公報で公開されてよく、米国の航空図、または、様々な管区の他の出版物に描かれる。飛行制限領域は、1つ以上の特定用途空域(例えば、指定の行動に参加していない航空機に制限が課され得る空域)を含み得る。例えば、制限空域(すなわち、典型的には、全ての航空機の侵入が常に禁じられており、空域の管理機関からの許可手続きの対象でない空域)、軍事行動空域、警戒空域、監視空域、一時的飛行制限(TFR)空域、国家安全保障空域、及び、射撃制限空域等。
飛行制限領域の例は、以下を含み得るが、これらに限定されない。空港、飛行コリドー、軍または他の政府施設、要人の近くの場所(例えば、大統領や他の指導者がその場所を訪れている時)、原子力施設、研究施設、私的空域、非武装地帯、一部の管区(例えば、タウンシップ、都市、郡、州、国、水域または他の自然のランドマーク)、または、他のタイプの飛行禁止区域。飛行制限領域は、常設の飛行禁止区域でもよく、一時的に飛行が禁止されている区域でもよい。場合によっては、飛行制限領域のリストは更新されてよい。
高い構造物のある領域の例は、都市域(例えば、多くの超高層ビルと他の高い建物のある都市)、森林地帯(例えば、セコイア等の特に高い樹木のある森林)、遺跡(例えば、ピラミッド)等を含み得るが、これらに限定されない。地図情報は、このような領域の位置を示すGPSデータを含み得る。
高度制限に加えて、人工構造物に適用可能な他の制限があってよい。例えば、UAVは、人工構造物から特定の水平距離と垂直距離のいずれか、または両方を維持する必要があってよい。または、人工構造物からある一定の距離内では特定の速度と加速度のいずれか、または両方を維持する必要があってよい。これら他の制限は、自然の地形及び構造物にも適用可能でよい。例えば、UAVは、山頂から特定の水平距離と垂直距離のいずれか、または両方を維持する必要があってよい。または、山頂からある一定の距離内では特定の速度と加速度のいずれか、または両方を維持する必要があってよい。
UAVの高度測定値を、1つ以上のプロセッサで受信できる。高度情報は、本明細書に記載の高度センサ(例えば、UAVに搭載されたGPS)で生成される測定値でよい。高度情報は、本明細書に記載の基準点に関して測定された高度測定値(例えば、MSLに関して測定された真高度測定値)でよい。高度測定は、約1時間毎、半時間毎、15分毎、10分毎、5分毎、3分毎、2分毎、1分毎、45秒毎、30秒毎、15秒毎、12秒毎、10秒毎、7秒毎、5秒毎、3秒毎、1秒毎、0.5秒毎、0.1秒毎、または、それらの時間以内毎に行われてよい。
UAVは、(例えば、GPSを用いて)本明細書に記載のように、位置を特定されてよい。UAVは、地図上で位置を特定されてよい。UAVの位置の地形の標高は、本明細書に記載のように決定されて(例えば、プロセッサを用いて標高情報から読み出されて)よい。UAVは、約1時間毎、半時間毎、15分毎、10分毎、5分毎、3分毎、2分毎、1分毎、45秒毎、30秒毎、15秒毎、12秒毎、10秒毎、7秒毎、5秒毎、3秒毎、1秒毎、0.5秒毎、0.1秒毎、または、それらの時間以内毎に、位置を特定されてよい。
ステップ508においては、UAVの高度制限は、修正高度制限を生成するように、地図情報に基づいて修正できる。例えば、地図情報に基づいて、UAVは、近くの空港の位置を特定して、飛行制限領域に侵入する場合に、空港近くでの最高高度制限を飛行制限により良く従うように減じてよい。代わりに、または、それと併用して、地図情報が標高情報を含む場合、決定されたUAVの位置の地形の標高を、1つ以上の高度制限から減じてよい。計算は、約1時間毎、半時間毎、15分毎、10分毎、5分毎、3分毎、2分毎、1分毎、45秒毎、30秒毎、15秒毎、12秒毎、10秒毎、7秒毎、5秒毎、3秒毎、1秒毎、0.5秒毎、0.1秒毎、または、それらの時間以内毎に、行われてよい。UAVの高度情報が受信された位置と、UAVの位置の地形の標高が決定された位置は、同じであってよい。UAVの高度情報が受信された横方向位置と、UAVの位置の地形の標高が受信された横方向位置は、一致してもしなくてもよい。横方向位置は、1000m、500m、200m、100m、50m、20m、10m、5m、2m、1m、または、0.5m以内でよい。ステップ508のUAVの1つ以上の修正高度制限を、UAVの高度測定値と比較できる。
方法500は、UAVの操作中、所定の時間間隔で繰り返されてよい。時間間隔は、約1時間毎、半時間毎、15分毎、10分毎、5分毎、3分毎、2分毎、1分毎、45秒毎、30秒毎、15秒毎、12秒毎、10秒毎、7秒毎、5秒毎、3秒毎、1秒毎、0.5秒毎、0.1秒毎、または、それらの時間以内毎であってよい。
ステップ512において、1つ以上のプロセッサからの制御信号が、1つ以上の推進ユニットに出力されて、比較に基づいてUAVを高度制限に従わせる。UAVが1つ以上の調整された高度制限に従っている場合、制御信号を出力する理由がないので、ステップ512は任意でよい。UAVが1つ以上の調整された高度制限に従っているが、高度制限に極めて接近している場合(例えば、高度制限から0.5m、1m、2m、3m、4m、5m、7m、10m、20m、50m、100m、または、200m以内)、UAVが制限された高度からもっと離れるように、または、UAVが制限された高度にそれ以上接近できないように、制御信号が出力されてよい。ステップ512の代わりに、または、それに加えて、本明細書に記載の警報または警告が代わりに発せられてよい。制御信号は、比較後すぐに、または、UAVがある時間、制限された高度を飛行し続けた場合、UAVの操作に作用してよい。時間は、約10分、5分、2分、1分、30秒、10秒、5秒、2秒、1秒、または、それ未満であってよい。本明細書では高度制限の調整を主に記載するが、理解されるように、UAVの高度測定値は、図10(高度制限の調整)及び図11(UAVの高度測定値の調整)に示すように類似の結果を達成するように別の方法で調整されてよい。
図6は、実施形態に係る、1つ以上の推進ユニットを有する無人航空機(UAV)の移動を制御する方法600のステップを示すフローチャートである。方法600は、局所的な地面と、当該地面上の局所的な構造物(例えば、建物、樹木)のいずれか、または両方を自動的に考慮するセンサによって測定されたUAVの高度測定値と、1つ以上の高度制限を比較することを伴い得る。このようなセンサは、音響センサ、レーダセンサ、超音波センサ、合成開口レーダ(SAR)センサ、飛行時間型(TOF)センサ、視覚センサの少なくとも1つを含むが、これらに限定されない。このようなセンサは、ある時間窓におけるUAVからUAVの下にある地面または障害物までの距離の重み平均を推定し得る。ある実施形態においては、センサは、UAVと、局所的な地面と局所的な構造物のいずれか、または両方との距離の測定を容易にするために、UAVに対して真下に向けられる。この距離情報は、高度制限を動的に修正する根拠として用いてよい。
ステップ602において、UAVに対する1つ以上の高度制限を、1つ以上のプロセッサで受信できる。ステップ606において、UAVの絶対高度測定値を、1つ以上のプロセッサで受信できる。ステップ608において、ステップ606の高度測定値を、1つ以上の高度制限と比較できる。ステップ610において、1つ以上のプロセッサは、UAVを1つ以上の高度制限に従わせるように、1つ以上の推進ユニットに制御信号を出力できる。方法600は、方法400または方法500の特別バージョンであってよく、高度センサが、UAVの真高度ではなく、絶対高度を測定する。方法600は、地域の地図情報を任意で受信することを伴い得る。地図情報は、本明細書に前述したように利用し得る。方法600の高度センサは、本質的に、地形の標高を考慮するので、地形の標高に基づいた高度情報の修正は不要であろう。
高度制限は、UAVの操作中、常にアクティブであるように設定されてよい。高度制限は、UAVの操作中、決してアクティブにならないように設定されてもよい。高度制限は、ある時はアクティブで、その他の時は非アクティブなように設定されてよい。例えば、高度制限は、所定のパラメータ(例えば、UAVの状態、飛行時間、現在高度、位置等)に応じた際、ユーザ入力に基づいた際のいずれか、または、両方で自動的にスイッチを入れたり、切ったりされてよい。
図7は、実施形態に係る、1つ以上の推進ユニットを有するUAVの移動を制御する方法700のステップを示すフローチャートである。方法700は、UAVが複数の高度制限を有するステップと、状況に応じて当該制限を選択的に適用するステップと、を伴い得る。
ステップ702において、1つ以上のプロセッサからの制御信号が、第1の高度制限のセットに従ってUAVを操作させるように、1つ以上の推進ユニットに出力され得る。第1の高度制限のセットは、第1の基準高度に基づいてよい。基準高度の例は、地面、海面(MSL)、平均地形面、ジオイド面等を含む。第1の高度制限のセット及び第2の高度制限のセットは、最高高度限界値を含み得る。第1の高度制限のセット及び第2の高度制限のセットは、最低高度限界値を含み得る。最高高度限界値は、約10,000m、5,000m、2,000m、1,000m、500m、200m、140m、120m、100m、80m、60m、50m、40m、30m、20m、10m、5m、または、それ未満であってよい。最低高度限界値は、約1m、2m、3m、4m、5m、7m、10m、20m、40m、100m、200m、またはそれより高くてよい。
ステップ704において、UAVが第2の高度制限のセットに従って操作すべきか否かは、1つ以上のプロセッサを活用して、1つ以上の基準に基づいて判断できる。基準は、所定のパラメータ(例えば、UAVの状態、飛行時間、現在高度、位置)と、ユーザ入力、のいずれか、または、両方に基づいてよい。基準は、UAVの飛行前に設定されてもよく、飛行中に入力されてもよい。例えば、基準は、UAVが所定の飛行時間を超えたか否かでよい。所定の飛行時間は、約6000秒、3000秒、1200秒、600秒、300秒、120秒、60秒、30秒、10秒、5秒、または、それらの時間未満であってよい。飛行時間は、UAVが記録した総飛行時間を測定してよい。飛行時間は、特定の飛行セッションに関して記録された飛行時間を測定してよい。基準は、UAVのバッテリが残り少なくなっているか否かでよい。基準は、UAVが、ある一定の速度または加速度を超えて移動しているか否かでよい。基準は、UAVが所定の高度閾値を超えたか否かでよい。所定の高度閾値は、約10m、20m、40m、100m、200m、もしくは、400m、または、それらを超えるか否かでよい。基準は、UAVが所定の高度下限未満であるか否かでよい。基準は、UAVの現在高度が前の時点の高度を超えるか否かでよい。基準は、UAVの現在高度がUAVの最初の位置の高度を超えるか否かでよい。基準は、UAVが制限空域内にいるか否かでよい。基準は、UAVが制限空域の近くにいるか否かでよい。基準は、第2の高度制限のセットがUAVのコントローラによって現在、禁じられていないかどうかでよい。コントローラは、UAVの機内に配置されてよい。コントローラは、UAVと通信する遠隔制御装置でよい。
1つ以上の基準がステップ704に従って満たされる場合、第2の高度制限のセットに従ってUAVを操作させるように、ステップ706において、1つ以上のプロセッサから制御信号を、1つ以上の推進ユニットに出力してよい。例えば、総飛行時間が、ある一定の閾値を超えると、UAVは、第1の高度制限のセットより高い高度上限または低い高度下限を有する第2の高度制限のセットの下で操作してよい。それによって、総飛行時間が長くなるに従って、UAVのオペレータに与えられるUAVの制御の自由が多くなり得る。例えば、UAVは、バッテリが残り少なくなると、第1の高度制限のセットより低い高度下限を有する第2の高度制限のセットの下で操作してよい。例えば、UAVは、ある一定の速度を超えて移動している場合、第1の高度制限のセットより高い高度下限を有する第2の高度制限のセットの下で操作してよい。それによって、人々の安全を確実にし、地上の障害物との衝突を低減し得る。例えば、制限空域の近くにいるとき、UAVは、第1の高度制限のセットと比較して低い高度下限を有する第2の高度制限のセットの下で操作してよく、それによって、UAVは、制限空域に入る前に、安全に着陸できる。第2の高度制限のセットは、第2の基準高度に基づいてよい。基準高度の例は、地面、海面(平均海面)、平均地形面、ジオイド面、等を含む。第2の基準高度及び第1の基準高度は、同じであっても同じでなくてもよい。
UAVは、飛行制限高度外にいる時、所定時間(例えば、1分)内に着陸するように、または、制限高度に従った高度に操縦するように、(例えば、モバイルアプリケーション、飛行状況インジケータ、音声インジケータ、または、他のインジケータを介して)ユーザに促してよい。当該時間内に、UAVのオペレータは、UAVを所望の高度に操縦する命令と、手動の着陸命令のいずれか、または両方を与えてよい。所定時間を超えた後、UAVは、UAVのオペレータから何も入力がなくても自動で高度制限に従うように自動で操縦してよい。または、UAVのオペレータからの入力を組み込んでよい。UAVは、所定時間後、高度の下降を自動で開始してよい。UAVは、所定時間後、高度の上昇を自動で開始してよい。UAVは、所定の速度で高度を増減してよい。または、高度の増減もしくは着陸の速度の決定に位置データを組み込んでよい。場合によっては、飛行制限領域により近い時の飛行応答手段は、UAVのより迅速な下降または着陸応答を提供してよい。これは、UAVの飛行制御におけるユーザの自律性を低減し得るが、より規制を遵守し、また、より安全な手段を提供し得る。飛行制限領域からより離れた場合の飛行応答手段では、ユーザは、UAVをより制御できる。これは、UAVの制御におけるユーザの自律性を高め、ユーザは、UAVが制限空域に入らないようにアクションを取ることができる。距離を用いて、UAVが制限空域内に入るリスクまたは可能性を測り、そのリスク尺度に基づいて、適切なレベルのアクションを取ることができる。
ある実施形態においては、高度制限の動的調整に関する本明細書に記載の方法は、UAVの許容可能な高度に関する法律及び規制を考慮している。例えば、本明細書に記載の方法に従って高度制限を修正する前に、UAV(例えば、UAVに関連する1つ以上のプロセッサ)は、修正高度制限を法的な高度制限と比較して、修正高度制限が法に従っているか否かを判断し得る。修正された制限が法に従っている場合、UAVは修正制限の実施に進んでよい。修正制限が法に従っていな場合、UAVは元の制限を維持、または、修正制限を法に従うように調整できる。例えば、修正制限が500mの高度上限を設定するが、法的制限が400mの高度上限を設定する場合、UAVは法に従うために500mではなく400mの高度上限を実施してよい。ある実施形態においては、高度制限を修正すべきであると判断されたが、当該修正が法に従っていない場合、本明細書で前述したように、(例えば、モバイル機器もしくはリモートコントローラ上のアプリケーションを介して、または、UAV自体を介して)警報をユーザに与えることができる。適用可能な法律及び規制は、例えば、操作前にUAVにプレロード、操作中にUAVにアップロード等、様々な方法で、UAVに提供できる。ある実施形態においては、関連する法律及び規制は、UAVの位置情報(例えば、現在のGPS座標)に基づいて決定できる。
ある実施形態においては、UAVが修正高度制限を必要とする周囲より高い地形と構造物の少なくとも1つの上方への接近、上方の飛行、のいずれかまたは両方の前に、本明細書に記載の高度制限は、動的に修正できる。例えば、UAVが、周囲より高い地形と構造物の少なくとも1つから所定の距離にある時に、動的に修正できる。例えば、UAVが高い建物のある地域に向かって飛行している場合、当該地域の上方を飛行している時に上限を高くするのではなく、当該地域まで所定の距離になると、高度上限を高くし始めてよい。UAVが周囲より高い地形と構造物の少なくとも1つに接近し過ぎた場合、特に、UAVが比較的速い速度で移動している場合、UAVの進路を変える十分な時間がないことがある。よって、このアプローチによって、周囲より高い地形と構造物のいずれかまたは両方との衝突を回避するために、ユーザが、UAV高度を先制的に高くできるようにしてよい。
本明細書に記載のUAVは、自律的に(例えば、搭載コントローラまたは非搭載のコントローラ等の適切なコンピューティングシステムによって)、半自律的に(例えば、ある側面は手動で制御、他の側面は自動で制御)、または、手動で(例えば、遠隔制御装置または端末を用いる人間ユーザによって)、操作できる。UAVは、適切な実体(例えば、人間ユーザまたは自律制御システム)からコマンドを受信でき、1つ以上のアクションを行うことによって、このようなコマンドに応答できる。例えば、UAVは、地面から離陸、空中を移動(例えば、3以下の並進自由度と、3以下の回転自由度で)、目標位置または一連の目標位置への移動、空中でのホバリング、地面への着地等を行うように制御されてよい。別の実施例として、UAVは、特定の速度と加速度の少なくとも1つ(例えば、3以下の並進自由度と、3以下の回転自由度)で、または、特定の移動経路に沿って、移動するように制御されてよい。さらに、コマンドを用いて、本明細書に記載の部品等(例えば、センサ、アクチュエータ、推進ユニット、搭載物等)の少なくとも1つのUAV部品を制御できる。例えば、あるコマンドを用いて、カメラ等のUAV搭載物の位置、向き、操作の少なくとも1つを制御できる。また、UAVは、1つ以上の所定の操作規則に従って操作できる。操作規則を用いて、UAVの位置(例えば、緯度、経度、高度)、向き(例えば、ロール、ピッチ、ヨー)、速度(例えば、並進速度と角速度のいずれか、または両方)、加速度(例えば、並進加速度と角加速度のいずれか、または両方)の少なくとも1つ等、UAVの任意の適切な側面を制御してよい。例えば、操作規則は、UAVの閾値高度を超えた飛行を許可しないように設計できる。例えば、UAVは、地上400m以下の高さで飛行できる。ある実施形態においては、操作規則は、UAVの安全性を向上し、安全に関する事故を防止する自動機構を提供するように適合できる。例えば、UAVは、制限飛行領域(例えば、地上1,200ft)を検出し、当該制限飛行領域から所定の距離内を飛行しないようにできる。それによって、航空機や他の障害物との衝突の可能性を回避し、法の順守を確実にし、UAVのオペレータに最適なユーザ体験を提供する。
図8は、発明の実施形態に係る、外部装置810と通信する無人航空機800の概略図を示す。
UAV800は、UAVの位置を制御し得る1つ以上の推進ユニットを備えてよい。推進ユニットは、(例えば、緯度、経度、高度等、3以下の方向に関する)UAVの位置と、(例えば、ピッチ、ヨー、ロール等、3以下の回転軸に関する)UAVの向き、のいずれか、または両方を制御し得る。推進ユニットによって、UAVは、位置を維持または変更可能であってよい。推進ユニットは、1つ以上の回転羽根を含み得る。回転羽根は、回転してUAVの揚力を生成し得る。推進ユニットは、1つ以上のモータ等の1つ以上のアクチュエータ850によって駆動されてよい。場合によっては、1つのモータは、1つの推進ユニットを駆動し得る。他の実施例においては、1つのモータは、複数の推進ユニットを駆動し得る、または、1つの推進ユニットは、複数のモータによって駆動されてよい。
UAV800の1つ以上のアクチュエータ850の動作は、飛行コントローラ820によって制御されてよい。飛行コントローラは、1つ以上のプロセッサとメモリユニット、のいずれか、または両方を含み得る。メモリユニットは、非一時的コンピュータ可読媒体を含み得る。非一時的コンピュータ可読媒体は、1つ以上のステップを行うコード、ロジック、または、命令を含み得る。プロセッサは、本明細書に記載の1つ以上のステップを実行可能であってよい。プロセッサは、非一時的コンピュータ可読媒体に従ってステップを提供し得る。プロセッサは、位置ベースの計算とアルゴリズムの利用のいずれか、または、両方を行って、UAVに対する飛行コマンドを生成し得る。
飛行コントローラ820は、受信部830と位置特定部840のいずれか、または両方から情報を受信し得る。受信部830は、外部装置810と通信し得る。外部装置は、遠隔端末でよい。外部装置は、UAVの飛行を制御する1つ以上の命令セットを提供し得る制御装置でよい。ユーザは、外部装置とやりとりして、UAVの飛行を制御する命令を発してよい。外部装置は、ユーザインタフェースを有してよく、ユーザインタフェースは、結果的にUAVの飛行を制御するユーザ入力を受けてよい。外部装置の例は、本明細書の他の箇所でより詳細に記載する。
外部装置810は、無線接続を介して受信部830と通信し得る。無線通信は、外部装置と受信部との間での直接の実行、ネットワークもしくは他の中継通信の形態を通した実行、のいずれか、または両方であってよい。ある実施形態においては、無線通信は、近接度に基づいた通信でよい。例えば、外部装置は、UAVの操作を制御するために、UAVから所定の距離内にあってよい。あるいは、外部装置は、UAVから所定の近さにある必要はない。通信は、インターネット、クラウド環境、電気通信ネットワーク(例えば、3G、4G)、WiFi(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)、ラジオ周波数(RF)、赤外線(IR)、または、任意の他の通信技術等、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)を介して、直接行われてよい。代替実施形態においては、外部装置と受信部との間の通信は、有線接続を介して行われ得る。
外部装置とUAVとの間の通信は、双方向通信と一方向通信のいずれか、または両方でよい。例えば、外部装置は、UAVの飛行を制御し得る命令をUAVに提供してよい。外部装置は、UAVの1つ以上の設定、1つ以上のセンサ、1つ以上の搭載物の操作、搭載物の支持機構の操作、または、UAVの任意の他の操作等、UAVの他の機能を操作してよい。UAVは、外部装置にデータを提供し得る。データは、UAVの位置に関する情報、UAVの1つ以上のセンサによって検出されたデータ、UAVの搭載物によって撮影された画像、または、UAVからの他のデータを含み得る。外部装置からの命令と、UAVからのデータのいずれか、または両方は、同時または順次に送信されてよい。それらは、同じ通信チャネルまたは異なる通信チャネルを介して伝えられてよい。場合によっては、外部装置からの命令は、飛行コントローラに伝えられてよい。飛行コントローラは、UAVの1つ以上のアクチュエータへのコマンド信号の生成の際に、外部装置からの飛行制御命令を利用してよい。
UAVは、位置特定部840も含み得る。位置特定部を用いて、UAVの位置を決定してよい。位置は、航空機の緯度、経度、高度の少なくとも1つを含み得る。UAVの位置は、固定の基準フレーム(例えば、地理座標)に対して決定されてよい。UAVの位置は、地図情報と標高情報のいずれか、または両方を含むプロセッサによって受信された地図に関して決定されてよい。UAVの位置は、飛行制限領域に関して決定されてよい。位置特定部は、当分野の任意の技術または今後開発される技術を用いて、UAVの位置を決定してよい。例えば、位置特定部は、外部位置特定ユニット845から信号を受信してよい。一実施例においては、位置特定部は、全地球測位システム(GPS)の受信部でよく、外部位置特定ユニットは、GPS衛星でよい。別の実施例においては、位置特定部は、慣性計測装置(IMU)、超音波センサ、視覚センサ(例えば、カメラ)、または、外部位置特定ユニットと通信する通信ユニットでよい。外部位置特定ユニットは、位置情報を提供可能な衛星、タワー、または、他の構造物を含み得る。1つ以上の外部位置特定ユニットは、UAVの位置を提供するために、1つ以上の三角測量技術を用いてよい。場合によっては、外部位置特定ユニットは、外部装置810または他の遠隔制御装置でよい。外部装置の位置は、UAVの位置として、または、UAVの位置を決定するために、用いてよい。外部装置の位置は、外部装置内の位置特定ユニットと、外部装置の位置を決定可能な1つ以上の基地局、のいずれか、または両方を用いて、決定してよい。外部装置の位置特定ユニットは、GPS、レーザ、超音波、視覚、慣性、赤外線、もしくは、他の位置検出技術を含むが、それらに限定されない本明細書に記載の技術のいずれかを用いてよい。外部装置の位置特定は、GPS、レーザ、超音波、視覚、慣性、赤外線、三角測量、基地局、タワー、リレー、または、任意の他の技術等の、任意の技術を用いて決定してよい。
代替実施形態においては、UAVの位置決定に外部装置も外部位置特定ユニットも必要としない。例えば、IMUを用いてUAVの位置を決定してよい。IMUは、1つ以上の加速度計、1つ以上のジャイロスコープ、1つ以上の磁力計、または、それらの適切な組み合わせを含み得る。例えば、IMUは、3以下の並進軸に沿った可動物体の直線加速度を測定する3つ以下の加速度計と、3以下の回転軸を中心とした角加速度を測定する3つ以下の直交するジャイロスコープとを含み得る。IMUは、航空機の動作がIMUの動作に一致するように、航空機に強固に接続されてよい。あるいは、IMUは、6以下の自由度に関して航空機に対して移動可能でよい。IMUは、航空機に直接、取り付けることができる、または、航空機に取り付けられた支持構造に接続できる。IMUは、可動物体の筐体の外側または筐体内に備えられてよい。IMUは、可動物体に永続的にまたは取り外し可能に取り付けられてよい。ある実施形態においては、IMUは、航空機の搭載物の要素でよい。IMUは、(例えば、1つ、2つ、もしくは、3つの並進軸と、1つ、2つ、もしくは、3つの回転軸とのいずれか、または両方に関して)航空機の位置、向き、速度、加速度の少なくとも1つ等の航空機の動作を示す信号を提供できる。例えば、IMUは、航空機の加速度を表す信号を検出でき、当該信号は、一度、統合されて速度情報を提供でき、2度、統合されて位置と向きのいずれか、または両方の情報を提供できる。IMUは、いずれの外部環境要因とも相互作用することなく、また、航空機の外部からのいずれの信号も受信することなく、航空機の加速度、速度、位置/向きを決定できてよい。あるいは、IMUは、GPS、視覚センサ、超音波センサ、または、通信ユニット等、他の位置決定装置と組み合わせて用いてよい。
位置特定部840によって決定された位置は、アクチュエータに提供する1つ以上のコマンド信号を生成するために飛行コントローラ820によって用いられてよい。例えば、UAVの位置は、位置特定部の情報に基づいて決定されてよく、競合する高度制限がある場合、UAVの位置を用いて、高度制限の優先順位を決定してよい。飛行コントローラは、もしあれば、どの飛行応答手段をUAVが取る必要があるかをさらに決定してよい。飛行コントローラは、アクチュエータ(単数または複数)へのコマンド信号を決定してよく、それによって、UAVの飛行を制御し得る。
図9は、発明の実施形態に係る、全地球測位システム(GPS)を用いて無人航空機の位置を決定する当該無人航空機の実施例を示す。UAVは、GPSモジュールを有してよい。GPSモジュールは、GPS受信機940とGPSアンテナ942のいずれか、または両方を備えてよい。GPSアンテナは、GPS衛星または他の構造物から1つ以上の信号を拾い上げ、捕捉した情報をGPS受信機に伝えてよい。GPSモジュールは、マイクロプロセッサ925も備えてよい。マイクロプロセッサは、GPS受信機から情報を受信してよい。マイクロプロセッサは、GPS受信機からのデータを未加工で伝えてよい、または、当該データを処理もしくは分析してよい。マイクロプロセッサは、GPS受信機のデータを用いた計算、計算に基づいた位置情報の提供、のいずれか、または両方を行ってよい。
GPSモジュールは、飛行コントローラ920に動作可能に接続されてよい。UAVの飛行コントローラは、UAVの1つ以上のアクチュエータに提供するコマンド信号を生成してよく、それによって、UAVの飛行を制御してよい。GPSモジュールと飛行コントローラとの間に任意の接続が提供されてよい。例えば、コントローラエリアネットワーク(CAN)バス等の通信バスを用いて、GPSモジュールと飛行コントローラを接続してよい。GPS受信機は、GPSアンテナを介してデータを受信してよく、データをマイクロプロセッサに伝えてよい。マイクロプロセッサは、通信バスを介して、データを飛行コントローラに伝えてよい。
場合によっては、UAVを作動させると、UAVは、GPS信号を探してよい。GPS信号が見つかる場合、UAVは、その位置と高度を決定可能であってよい。
ある実施形態は、航空機のGPSモジュールに依存して、UAVの高度を含む位置を決定してよい。GPSモジュールが成功裏に位置を決定するのに長くかかり過ぎる場合、飛行能力に影響を及ぼすことになる。GPSモジュールが作動不能の場合、または、GPS信号が検出できない場合、UAVの飛行の機能性は限定され得る。場合によっては、他のシステム及び方法を用いて、本明細書に記載のUAVの高度等の位置を決定してよい。
図12は、発明の態様に係る、搭載メモリユニット1250を備える無人航空機1200の実施例を示す。UAVは、飛行コントローラ1220を有してよく、飛行コントローラ1220は、UAVを飛行させる1つ以上のコマンド信号を生成し得る。位置特定ユニット1240が備えられてよい。位置特定ユニットは、UAVの高度及び位置を示すデータを提供し得る。位置特定ユニットは、GPS受信機、外部装置から位置データを受信する通信モジュール、超音波センサ、視覚センサ、IRセンサ、慣性センサ、または、UAVの位置の決定に役立ち得る任意の他のタイプの装置でよい。飛行コントローラは、UAVの位置を用いて飛行コマンド信号を生成してよい。
メモリユニット1250は、UAVが操作してよい領域の標高情報または地図情報に関するデータを含み得る。例えば、地図(例えば、地形図)を記憶する1つ以上の搭載データベースまたはメモリ1255Aを備えてよい。地図(例えば、地形図)は、地形の高度情報と、飛行制限領域と当該領域の位置のいずれかまたは両方のリスト、の少なくとも1つを含む。一実施例においては、様々な領域の地図は、UAVの搭載メモリに記憶されてよい。一実施例においては、メモリ記憶装置は、地図に含まれる地域の標高情報を記憶してよい。全世界、世界の大陸、国、または、地域の全ての地図(例えば、地形図)が、メモリユニットに記憶されてよい。代わりに、または、それと併用して、飛行制限領域に関する情報、または、UAVの高度制限に影響し得る任意の他の情報を記憶してよい。座標は、緯度と経度の座標のみ、さらに高度座標、または、飛行制限領域の境界を含み得る。従って、位置と、関連する規則のいずれかまたは両方を含む、地形の標高に関する情報は、UAVに予めプログラムされてよい。
UAVは、UAVが操作している領域の標高と地図情報のいずれかまたは両方を決定するために搭載メモリにアクセス可能であってよい。これは、UAVの通信が作動不能、または、外部ソースへのアクセスに問題がある状況において、役立ち得る。例えば、一部の通信システムは、信頼できない場合がある。場合によっては、搭載、記憶された情報にアクセスする方が、信頼できること、消費電力が少ないこと、のいずれか、または両方であり得る。搭載、記憶された情報へのアクセスは、また、情報をリアルタイムでダウンロードするよりも速いことがある。
場合によっては、他のデータがUAV内に記憶されてよい。例えば、データベースとメモリ1255Bのいずれかまたは両方が、特定の飛行制限高度または異なる管区に関する規則に関して備えられてよい。例えば、メモリは、異なる管区の飛行規則に関して機内に情報を記憶してよい。例えば、A国は、地上700ftを超えたUAVの飛行を許可しておらず、一方、B国は、地上1200ftを超えたUAVの飛行を許可してない場合がある。場合によっては、規則は、管区に固有でよい。場合によっては、規則は、管区に関わらず、飛行制限領域に固有でよい。例えば、A国内で、A空港は、常に、空港から5マイル以内ではUAVの飛行を許可しておらず、B空港は、午前1:00〜5:00の間、空港の近くでのUAVの飛行を許可している場合がある。規則は、UAV内に記憶されてよく、任意で、関連する管区と飛行制限領域のいずれかまたは両方に関連付けられてよい。
データベースに記憶された規則は、異なる管区または異なる領域の高度制限に関連してよい。規則は、製造業者、ユーザ、または、第三者によって提供されてよい。規則は、データベースに記憶されること、または、更新されること、のいずれかまたは両方であってよい。
飛行コントローラ1220は、搭載メモリにアクセスして、高度制限に対するUAVの高度を計算してよい。ある実施形態においては、センサデータを用いて、UAVの高度を高度制限と比較して、UAVの高度を決定してよい。任意で、搭載メモリは、地面に関する標高データを含んでよく、搭載メモリを用いて、比較を支援してよい。場合によっては、飛行コントローラは、搭載メモリにアクセスして、UAVと飛行制限領域との間の距離を計算してもよい。飛行コントローラは、UAVの位置として、位置特定ユニット1240からの情報を用いてよく、飛行制限領域の位置に関して、搭載メモリ1250からの情報を用いてよい。UAVと飛行制限領域との間の距離の計算は、プロセッサを活用して、飛行コントローラによって行われてよい。
飛行コントローラ1220は、搭載メモリにアクセスして、取るべき飛行応答手段を決定してよい。例えば、UAVは、異なる規則に関して搭載メモリにアクセスしてよい。UAVの位置を用いて、関連する規則に従ってUAVが取るべき飛行応答手段を決定してよい。例えば、UAVの位置をA国内で決定する場合、飛行コントローラは、取るべき飛行応答手段を決定する際に、A国の規則を検討してよい。例えば、これは、UAVが高度上限に接近または超えるとき、高度上限より下に下降するようにUAVに命令することを含み得る。これは、生成されてUAVの1つ以上のアクチュエータに送信されるコマンド信号に影響を与え得る。
UAVの搭載メモリ1250は更新されてよい。例えば、UAVと通信するモバイル機器は、更新に用いられてよい。モバイル機器とUAVを接続する時、搭載メモリを更新してよい。モバイル機器とUAVは、直接または間接の無線接続等、無線接続を介して更新されてよい。一実施例においては、接続は、WiFiまたはブルートゥース(登録商標)を介して提供されてよい。モバイル機器を用いて、UAVの飛行制御と、UAVからのデータ受信のいずれかまたは両方を行ってよい。領域の標高情報または地図情報等の情報は更新されてよい。このような更新は、モバイル機器がUAVとやり取りしている間に行われてよい。このような更新は、モバイル機器が最初にUAVに接続した時、周期的な時間間隔で、イベント検出時、または、リアルタイムで継続的に、行われてよい。
別の実施例においては、搭載メモリを更新するために、UAVと外部装置との間に、有線接続が備えられてよい。例えば、UAV上のUSBポートまたは類似のポートを用いて、パーソナルコンピュータ(PC)に接続してよく、PCソフトウェアを用いて更新を行ってよい。別の実施例においては、外部装置は、モバイル機器、または、他のタイプの外部装置でよい。更新は、UAVが最初に外部装置に接続された時、有線接続を維持したまま周期的な時間間隔で、イベント検出時、または、有線接続を維持したままリアルタイムで継続的に、行われてよい。
追加の実施例においては、UAVは、インターネットまたは他のネットワークにアクセスするための通信装置を有してよい。UAVは、動き始めるたびに、搭載メモリを更新する必要があるか否かを自動的にチェックできる。例えば、UAVは、動き始めるたびに、標高または地図情報を更新する必要があるか否かを自動的にチェックできる。ある実施形態においては、UAVは、作動された時のみ、行うべき更新があるか否かをチェックする。他の実施形態においては、UAVは、周期的に、イベントもしくはコマンド検出時、または、継続的に、チェックしてよい。
場合によっては、異なる管区は異なる高度制限を有し得る。例えば、以下のいずれか、または両方でよい。異なる国は異なる規則を有する。管区によっては、規則はより複雑で段階的に達成する必要がある。管区の例は、大陸、連邦、国、州、郡、市、町、私有の財産もしくは土地、または、他のタイプの管区を含み得るが、これらに限定されない。
UAVの位置を用いて、UAVが現在いる管区と、適用し得る全ての規則を決定してよい。例えば、GPS座標を用いて、UAVがいる管区と、どの法律を適用するかを決定できる。例えば、A管区は、地上700ftのUAVの飛行を禁止し、B管区は、地上1200ftの飛行を禁止する場合がある。そして、航空機は、GPS座標を取得した後、現在、A管区にいるかB管区内にいるかを決定できる。この決定に基づいて、航空機は、飛行制限が地上700ftで有効か1200ftで有効かを判断し得、それに従って、飛行応答手段を取ってよい。
例えば、管区間に境界を備えてよい。UAVの位置に基づいて、UAVが、境界の右にあるA管区内にいると決定し得る。B管区は、境界の左側でよく、A管区とは異なる規則を有してよい。一実施例においては、UAVの位置は、本明細書の他の箇所に記載の任意の位置特定技術を用いて決定し得る。UAVの座標は計算し得る。場合によっては、UAVの搭載メモリは、異なる管区の境界を含み得る。例えば、UAVの位置に基づいてUAVがどの管区内にいるかを決定するために、UAVは、搭載メモリにアクセス可能であってよい。他の実施例においては、異なる管区に関する情報は、機外に記憶されてよい。例えば、UAVは、外部と通信して、どの管区にUAVがいるかを決定し得る。
従って、UAVは、UAVがいる管区と、UAVに適用可能な飛行規則のいずれか、または両方に関する情報にアクセス可能であってよい。適用可能な高度制限を、位置情報と共に用いて、飛行応答手段が必要か否か、どの飛行応答手段を取るべきか、のいずれかまたは両方を決定し得る。
本明細書に記載のシステム、装置、及び、方法は、多種多様な可動物体に適用できる。前述のように、UAVに関する本明細書の記載はいずれも任意の可動物体に適用及び使用してよい。UAVに関する本明細書の記載はいずれも任意の航空機に適用し得る。本発明の可動物体は、以下のような任意の適切な環境内を移動する。空中(例えば、固定翼航空機、回転翼航空機、または、固定翼も回転翼を持たない航空機)、水中(例えば、船または潜水艦)、地上(例えば、車、トラック、バス、バン、オートバイ、及び、自転車等の自動車、杖及び釣り竿等の可動の構造もしくはフレーム、または、電車)、地下(例えば、地下鉄)、宇宙(例えば、宇宙飛行機、衛星、または、宇宙探査機)、または、これらの環境の任意の組み合わせ内等。可動物体は、本明細書の他の箇所に記載の輸送機等の輸送手段でよい。ある実施形態においては、可動物体は、人間もしくは動物等の生体によって支持できる、または、生体から離陸してよい。適切な動物は、鳥類、犬類、猫科、馬科、牛亜科、羊、豚、イルカ科、齧歯動物、または、昆虫類を含み得る。
可動物体は、6自由度(例えば、並進の3自由度と回転の3自由度)に関して環境内で自由に移動可能でよい。あるいは、可動物体の移動は、所定の経路、軌道、または、向きによって等、1以上の自由度に関して制約できる。移動は、エンジンやモータ等の任意の適切な作動機構によって作動できる。可動物体の作動機構は、任意の適切なエネルギー源によって動力を供給されてよい。例えば、電気エネルギー、磁気エネルギー、太陽エネルギー、風力エネルギー、重力エネルギー、化学エネルギー、核エネルギー、または、これらの任意の適切な組み合わせ等。可動物体は、本明細書の他の箇所に記載のように、推進システムを介して自走し得る。推進システムは、任意で、電気エネルギー、磁気エネルギー、太陽エネルギー、風力エネルギー、重力エネルギー、化学エネルギー、核エネルギー等のエネルギー源、または、それらの任意の適切な組み合わせで動作し得る。あるいは、可動物体は、生物によって支持されてよい。
場合によっては、可動物体は輸送機でよい。適切な輸送機は、船舶、航空機、宇宙船、または、地上車を含み得る。例えば、航空機は固定翼航空機(例えば、飛行機、グライダ)、回転翼航空機(例えば、ヘリコプタ、回転翼機)、固定翼及び回転翼の両方を有する航空機、または、固定翼も回転翼も備えていない航空機(例えば、小型軟式飛行船、熱気球)でよい。輸送機は空中、水上、水中、宇宙、地上、または、地下を自走する等、自走式でよい。自走式輸送機は、推進システムを利用できる。例えば、1つ以上のエンジン、モータ、車輪、車軸、磁石、回転翼、プロペラ、羽根、ノズル、または、それらの任意の適切な組み合わせを含む推進システム等。場合によっては、推進システムを用いて、可動物体は以下の少なくとも1つが可能である。表面から離陸、表面に着陸、可動物体の現在の位置と向きのいずれかあるいは両方の維持(例えば、ホバリング)、向きの変更、位置の変更。
可動物体は、ユーザが遠隔で制御できる。または、可動物体内または可動物体上の人がローカルで制御できる。ある実施形態においては、可動物体は、UAV等の無人の可動物体である。UAV等の無人の可動物体は、可動物体に誰も乗車していなくてよい。可動物体は、人間または自律制御システム(例えば、コンピュータ制御システム)または、それらの任意の適切な組み合わせによって制御できる。可動物体は、人工知能を備えて構成されたロボット等、自律型または半自律型ロボットでよい。
可動物体は、任意の適切なサイズと寸法の少なくとも1つを有してよい。ある実施形態においては、可動物体は、輸送機内または輸送機上に人間を乗せるためのサイズと寸法の少なくとも1つでよい。あるいは、可動物体は、輸送機内または輸送機上に人間を乗せることが可能なサイズと寸法の少なくとも1つより小さくてよい。可動物体は、人間が持ち上げるまたは支持するのに適したサイズと寸法の少なくとも1つでよい。あるいは、当該サイズと寸法より大きくてもよい。場合によっては、可動物体は、約2cm、5cm、10cm、50cm、1m、2m、5m、または、10m以下の最大寸法(例えば、長さ、幅、高さ、直径、対角線)を有してよい。最大寸法は、約2cm、5cm、10cm、50cm、1m、2m、5m、または、10m以上でもよい。例えば、可動物体の対向する回転翼の軸間距離は、約2cm、5cm、10cm、50cm、1m、2m、5m、または、10m以下でよい。あるいは、対向する回転翼の軸間距離は、約2cm、5cm、10cm、50cm、1m、2m、5m、または、10m以上でよい。
ある実施形態においては、可動物体は、100cm×100cm×100cm未満、50cm×50cm×30cm未満、または、5cm×5cm×3cm未満の体積を有してよい。可動物体の総体積は約1cm3以下、2cm3以下、5cm3以下、10cm3以下、20cm3以下、30cm3以下、40cm3以下、50cm3以下、60cm3以下、70cm3以下、80cm3以下、90cm3以下、100cm3以下、150cm3以下、200cm3以下、300cm3以下、500cm3以下、750cm3以下、1000cm3以下、5000cm3以下、10,000cm3以下、100,000cm3以下、1m3以下、または10m3以下でよい。逆に、可動物体の総体積は、約1cm3以上、2cm3以上、5cm3以上、10cm3以上、20cm3以上、30cm3以上、40cm3以上、50cm3以上、60cm3以上、70cm3以上、80cm3以上、90cm3以上、100cm3以上、150cm3以上、200cm3以上、300cm3以上、500cm3以上、750cm3以上、1000cm3以上、5000cm3以上、10,000cm3以上、100,000cm3以上、1m3以上、または10m3以上でよい。
ある実施形態においては、可動物体は、約32,000cm2以下、20,000cm2以下、10,000cm2以下、1,000cm2以下、500cm2以下、100cm2以下、50cm2以下、10cm2以下、または5cm2以下の専有面積(可動物体によって囲まれた横方向断面積を指してよい)を有してよい。逆に、フットプリントは、約32,000cm2以上、20,000cm2以上、10,000cm2以上、1,000cm2以上、500cm2以上、100cm2以上、50cm2以上、10cm2以上、または5cm2以上でよい。
場合によっては、可動物体は、1000kg以下の重量でよい。可動物体の重量は、約1000kg以下、750kg以下、500kg以下、200kg以下、150kg以下、100kg以下、80kg以下、70kg以下、60kg以下、50kg以下、45kg以下、40kg以下、35kg以下、30kg以下、25kg以下、20kg以下、15kg以下、12kg以下、10kg以下、9kg以下、8kg以下、7kg以下、6kg以下、5kg以下、4kg以下、3kg以下、2kg以下、1kg以下、0.5kg以下、0.1kg以下、0.05kg以下、または0.01kg以下でもよい。逆に、重量は、約1000kg以上、750kg以上、500kg以上、200kg以上、150kg以上、100kg以上、80kg以上、70kg以上、60kg以上、50kg以上、45kg以上、40kg以上、35kg以上、30kg以上、25kg以上、20kg以上、15kg以上、12kg以上、10kg以上、9kg以上、8kg以上、7kg以上、6kg以上、5kg以上、4kg以上、3kg以上、2kg以上、1kg以上、0.5kg以上、0.1kg以上、0.05kg以上、または0.01kg以上でよい。
ある実施形態においては、可動物体は、可動物体が支持する積載物に比較して小さくてよい。積載物は、本明細書の他の箇所にさらに詳しく記載する搭載物と支持機構の少なくとも1つを含み得る。ある実施例においては、可動物体の重量と積載物の重量の比は、約1:1より大きくても、小さくても、等しくてもよい。場合によっては、可動物体の重量と積載物の重量の比は、約1:1より大きくても、小さくても、等しくてもよい。任意で、支持機構重量と積載物の重量の比は、約1:1より大きくても、小さくても、等しくてもよい。必要に応じて、可動物体の重量と積載物の重量の比は、1:2、1:3、1:4、1:5、1:10以下、または、それより小さくてもよい。逆に、可動物体の重量と積載物の重量の比は、2:1、3:1、4:1、5:1、10:1以上、または、それより大きくてもよい。
ある実施形態においては、可動物体は、消費エネルギーが少なくてよい。例えば、可動物体は、約5W/h、4W/h、3W/h、2W/h、1W/h未満、または、それより少ないエネルギーを使用し得る。場合によっては、可動物体の支持機構は、消費エネルギーが少なくてよい。例えば、支持機構は、約5W/h、4W/h、3W/h、2W/h、1W/h未満、または、それより少ないエネルギーを使用し得る。任意で、可動物体の搭載物は、5W/h、4W/h、3W/h、2W/h、1W/h未満、または、それより小さい等、消費エネルギーが少なくてよい。
図13は、本発明の実施形態に係る、無人航空機(UAV)1300を示す。UAVは、本明細書に記載の可動物体の実施例でよい。UAV1300は、4つの回転翼1302、1304、1306、1308を有する推進システムを備えてよい。任意の数の回転翼を(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、または、7つ以上)を備えてよい。無人航空機の回転翼、回転翼アッセンブリ、または、他の推進システムは、無人航空機のホバリング/位置の維持、向きの変更、位置の変更、の少なくとも1つを可能にし得る。対向する回転翼の軸間距離は、任意の適切な長さ1310でよい。例えば、長さ1310は、2m以下でもよく、11m以下でもよい。ある実施形態においては、長さ1310は、40cm〜7m、70cm〜2m、または、11cm〜11mの範囲内でよい。UAVに関する本明細書の記載はいずれも、異なるタイプの可動物体等の可動物体に適用してよく、逆もまた同様である。UAVは、本明細書に記載の補助装置を使った離陸システムまたは方法を用いてよい。
ある実施形態においては、可動物体は、積載物を支持できる。積載物は、乗客、貨物、設備、機器等、のうちの1つ以上を含み得る。積載物は、筐体内に備えられてよい。筐体は、可動物体の筐体とは別個でもよく、可動物体の筐体の一部でもよい。あるいは、積載物は筐体を備えてもよいが、可動物体は筐体を有さない。あるいは、積載物の一部または積載物全体が、筐体を備えない場合もある。積載物は、可動物体に固着できる。任意で、積載物は、可動物体に対して可動でよい(例えば、可動物体に対して並進可能または回転可能)。積載物は、本明細書の他の箇所に記載のように、搭載物と支持機構のいずれか、または両方を含み得る。
ある実施形態においては、可動物体、支持機構、及び、搭載物の固定基準フレーム(例えば、周囲環境)に対する移動と互いに対する移動のいずれかまたは両方は、端末によって制御できる。端末は、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つから離れた場所にある遠隔制御装置でよい。端末は、支持台に置いてもよく、取り付けてもよい。あるいは、端末は、ハンドヘルドまたはウェアラブルな装置でよい。例えば、端末は、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、コンピュータ、眼鏡、手袋、ヘルメット、マイクロフォン、または、それらの適切な組み合わせを含み得る。端末は、キーボード、マウス、ジョイスティック、タッチスクリーン、または、ディスプレイ等のユーザインタフェースを備えてよい。任意の適切なユーザ入力を用いて、端末とやりとりできる。例えば、手動入力コマンド、音声制御、ジェスチャ制御、または、(例えば、端末の移動、位置、または、傾きを介した)位置制御等。
端末を用いて、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つ任意の適切な状態を制御できる。例えば、端末を用いて、固定基準フレームと互いの少なくとも1つに対して、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つの、位置と向きのいずれかまたは両方を方を制御できる。ある実施形態においては、端末を用いて、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つの個々の要素を制御できる。例えば、支持機構の作動アセンブリ、搭載物のセンサ、または、搭載物のエミッタ等。端末は、可動物体、支持機構、または、搭載物の少なくとも1つと通信するように適合された無線通信装置を含み得る。
端末は、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つの情報を見るための適切なディスプレイユニットを備えてよい。例えば、端末は、位置、並進速度、並進加速度、向き、角速度、角加速度、または、それらの任意の適切な組み合わせに関して、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つの情報を表示できる。ある実施形態においては、端末は、機能的搭載物によって提供されたデータ等(例えば、カメラまたは他の撮像装置によって記録された画像)、搭載物によって提供された情報を表示できる。
任意で、同じ端末で、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つ、または、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つの状態の制御の両方を行ってよい。同様に可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つからの情報の受信と表示のいずれかあるいは両方を行ってよい。例えば、端末は、搭載物によって捕捉された画像データ、または、搭載物の位置に関する情報を表示しながら、環境に対する搭載物の位置決めを制御し得る。あるいは、異なる端末を異なる機能に用いてよい。例えば、第1端末が、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つの移動または状態を制御してよく、第2端末が、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つからの情報の受信と表示のいずれかあるいは両方を行ってよい。例えば、第1端末を用いて、環境に対する搭載物の位置決めを制御してよく、第2端末は、搭載物によって捕捉された画像データを表示する。可動物体と、可動物体の制御とデータ受信の両方を行う統合端末との間、または、可動物体と、可動物体の制御とデータ受信の両方を行う複数の端末との間で、様々な通信モードが利用されてよい。例えば、可動物体と、可動物体の制御と可動物体からのデータ受信の両方を行う端末との間に、少なくとも2つの異なる通信モードが形成されてよい。
図14は、実施形態に係る、支持機構1402及び搭載物1404を備える可動物体1400を示す。可動物体1400は、航空機として示されているが、この図は制限を意図するものではなく、本明細書に前述した任意の適切なタイプの可動物体を用い得る。航空機システムの文脈で本明細書に記載した実施形態はいずれも、任意の適切な可動物体(例えば、UAV)に適用可能なことを当業者は理解されよう。場合によっては、搭載物1404は、支持機構1402を必要とせずに、可動物体1400上に備えられてよい。可動物体1400は、推進機構1406、検出システム1408、及び、通信システム1410を備えてよい。
推進機構1406は、前述したように、回転翼、プロペラ、羽根、エンジン、モータ、車輪、車軸、磁石、または、ノズルの少なくとも1つを備え得る。可動物体は、1つ以上、2つ以上、3つ以上、または、4つ以上の推進機構を有してよい。推進機構は、全て、同じタイプでよい。あるいは、1つ以上の推進機構は、異なるタイプの推進機構でもよい。推進機構1406は、本明細書の他の箇所に記載の支持要素(例えば、駆動軸)等の任意の適切な手段を用いて可動物体1400に取り付け可能である。推進機構1406は、可動物体1400の、上部、底部、前部、後部、側部、または、それらの適切な組み合わせ等、任意の適切な部分に取り付け可能である。
ある実施形態においては、推進機構1406は、可動物体1400が、その水平方向の動作を必要とせずに(例えば、滑走路を進むことなく)、表面から垂直に離陸、または、表面に垂直に着陸することを可能にし得る。任意で、推進機構1406は、可動物体1400が空中の特定の位置と向きのいずれか、または両方でホバリングできるように、動作可能でよい。推進機構1400の少なくとも1つは、他の推進機構とは独立して制御されてよい。あるいは、推進機構1400は、同時に制御できる。例えば、可動物体1400は、揚力と推力のいずれか、または両方を可動物体に提供できる複数の水平方向に向いた回転翼を有してよい。複数の水平方向に向いた回転翼を作動させて、垂直方向の離着陸能力、及び、ホバリング能力を可動物体1400に提供できる。ある実施形態においては、水平方向に向いた回転翼の少なくとも1つは、時計回りに回転してよく、水平方向に向いた回転翼の少なくとも1つは、反時計回りに回転してよい。例えば、時計回りの回転翼の数は、反時計回りの回転翼の数と等しくてよい。水平方向に向いた各回転翼の回転速度は、各回転翼が提供する揚力と推力のいずれかまたは両方を制御するために独立して変更できる。それによって、(例えば、3以下の並進度と3以下の回転度に関して)可動物体1400の空間的配置、速度、加速度、の少なくとも1つを調整する。
検出システム1408は、(例えば、3以下の並進度と3以下の回転度に関して)可動物体1400の空間的配置、速度、加速度、の少なくとも1つを検出し得る少なくとも1つのセンサを備え得る。1つ以上のセンサは、全地球測位システム(GPS)センサ、運動センサ、慣性センサ、近接センサ、または、画像センサを含み得る。検出システム1408が提供した検出データを用いて、(例えば、以下に記載のように、適切な処理ユニットと制御モジュールのいずれかまたは両方を用いて)可動物体1400の空間的配置、速度、向き、の少なくとも1つを制御できる。あるいは、検出システム1408を用いて、天候条件、潜在的障害物への近接性、地理的特徴のある位置、人工的構造物の位置等、可動物体の周囲の環境に関するデータを提供できる。
通信システム1410によって、無線信号1416を介して通信システム1414を有する端末1412と通信が可能になる。通信システム1410、1414は、無線通信に適した任意の数の送信機、受信機、送受信機、の少なくとも1つを備えてよい。通信は、データを一方向にのみ送信可能な一方向通信でよい。例えば、一方向通信は、可動物体1400がデータを端末1412に送信することのみを伴ってよい。逆もまた同様である。データは、通信システム1410の少なくとも1つの送信機から通信システム1412の少なくとも1つの受信機に送信されてよい。逆もまた同様である。あるいは、通信は、データが可動物体1400と端末1412との間で両方向に送信できる双方向通信でよい。双方向通信は、通信システム1410の少なくとも1つの送信機から通信システム1414の少なくとも1つの受信機にデータを送信することを伴ってよい。逆もまた同様である。
ある実施形態においては、端末1412は、可動物体1400、支持機構1402、及び、搭載物1404の少なくとも1つに制御データを提供し、可動物体1400、支持機構1402、及び、搭載物1404の少なくとも1つから情報を受信できる(例えば、可動物体、支持機構、または、搭載物の位置と動作のいずれかまたは両方の情報、搭載物カメラによって撮影された画像データ等、搭載物によって検出されたデータ)。場合によっては、端末からの制御データは、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つの相対的な位置、移動、作動、または、制御に関する命令を含み得る。例えば、制御データによって、(例えば、推進機構1406の制御を介して)可動物体の位置と向きのいずれかまたは両方の修正を行ってよい。または、(例えば、支持機構1402の制御を介して)可動物体に対して搭載物を移動させてよい。端末からの制御データによって、カメラまたは他の撮像装置の操作の制御等、搭載物を制御してよい(例えば、静止画または動画の撮影、ズームインまたはズームアウト、電源のオンまたはオフ、撮像モードの切り替え、画像解像度の変更、フォーカスの変更、被写界深度の変更、露光時間の変更、視野角または視野の変更)。場合によっては、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つからの通信は、(例えば、検出システム1408または搭載物1404の)少なくとも1つのセンサからの情報を含み得る。通信は、少なくとも1つの異なるタイプのセンサ(例えば、GPSセンサ、運動センサ、慣性センサ、近接センサ、または、画像センサ)からの検出した情報を含み得る。このような情報は、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つの位置(例えば、位置、向き)、移動、または、加速度に関してよい。搭載物からのこのような情報は、搭載物によって捕捉されたデータまたは搭載物の検出された状態を含み得る。端末1412によって送信、提供された制御データは、可動物体1400、支持機構1402、または、搭載物1404の少なくとも1つの状態を制御できる。代わりに、または、それと併用して、支持機構1402及び搭載物1404は、端末1412と通信する通信モジュールも備えてよい。よって、端末は、可動物体1400、支持機構1402、及び、搭載物1404のそれぞれと独立して通信し、制御できる。
ある実施形態においては、可動物体1400は、端末1412に加えて、または、端末1412の代わりに、別のリモート装置と通信できる。端末1412は、別のリモート装置、及び、可動物体1400と通信してもよい。例えば、可動物体1400と端末1412のいずれかまたは両方は、別の可動物体、または、別の可動物体の支持機構もしくは搭載物と通信してよい。必要に応じて、リモート装置は、第2の端末または他のコンピュータ装置(例えば、コンピュータ、ラップトップ、タブレット、スマートフォン、もしくは、他のモバイル機器)でよい。リモート装置は、可動物体1400にデータを送信、可動物体1400からデータを受信、端末1412にデータを送信、及び、端末1412からデータを受信、の少なくとも1つを行い得る。任意で、リモート装置は、インターネットまたは他の電気通信ネットワークに接続できる。よって、可動物体1400と端末1412のいずれかまたは両方から受信したデータをウェブサイトまたはサーバにアップロードできる。
図15は、実施形態に係る、可動物体を制御するシステム1500の概略をブロック図で示す。システム1500は、本明細書に開示のシステム、装置、及び、方法の任意の適切な実施形態と組み合わせて使用できる。システム1500は、検出モジュール1502、処理ユニット1504、非一時的コンピュータ可読媒体1506、制御モジュール1508、及び、通信モジュール1510を備え得る。
検出モジュール1502は、異なる方法で可動物体に関する情報を収集する異なるタイプのセンサを利用できる。異なるタイプのセンサは、異なるタイプの信号、または、異なるソースからの信号を検出し得る。例えば、センサは、慣性センサ、GPSセンサ、近接センサ(例えば、ライダ)、または、視覚及び画像センサ(例えば、カメラ)を含み得る。検出モジュール1502は、複数のプロセッサを有する処理ユニット1504に動作可能に接続できる。ある実施形態においては、検出モジュールは、適切な外部装置またはシステムに検出データを直接送信する送信モジュール1512(例えば、Wi‐Fi画像送信モジュール)に動作可能に接続できる。例えば、送信モジュール1512を用いて、検出モジュール1502のカメラによって撮影された画像を遠隔端末に送信できる。
処理ユニット1504は、プログラム可能プロセッサ(例えば、中央処理ユニット(CPU))等、1つ以上のプロセッサを有し得る。処理ユニット1504は、非一時的コンピュータ可読媒体1506に動作可能に接続できる。非一時的コンピュータ可読媒体1506は、1つ以上のステップを行うために処理ユニット1504によって実行可能なロジック、コード、及び、プログラム命令、の少なくとも1つを記憶できる。非一時的コンピュータ可読媒体は、1つ以上のメモリユニットを含み得る(例えば、SDカードもしくはランダムアクセスメモリ(RAM)等の取り外し可能媒体または外部記憶装置)。ある実施形態においては、検出モジュール1502からのデータは、非一時的コンピュータ可読媒体1506のメモリユニットに、直接、伝達し、記憶できる。非一時的コンピュータ可読媒体1506のメモリユニットは、本明細書に記載の方法の任意の適切な実施形態を行うために処理ユニット1504によって実行可能なロジック、コード、プログラム命令、の少なくとも1つを記憶できる。例えば、処理ユニット1504は、検出モジュールが生成した検出データを処理ユニット1504の1つ以上のプロセッサに分析させる命令を実行できる。メモリユニットは、処理ユニット1504が処理すべき検出モジュールからの検出データを記憶できる。ある実施形態においては、非一時的コンピュータ可読媒体1506のメモリユニットを用いて、処理ユニット1504が生成する処理結果を記憶できる。
ある実施形態においては、処理ユニット1504は、可動物体の状態を制御する制御モジュール1508に動作可能に接続できる。例えば、制御モジュール1508は、6自由度に関して、可動物体の空間的配置、速度、加速度、の少なくとも1つを調整するように可動物体の推進機構を制御できる。代わりに、または、それと併用して、制御モジュール1508は、支持機構、搭載物、または、検出モジュールの状態の少なくとも1つを制御できる。
処理ユニット1504は、1つ以上の外部装置(例えば、端末、ディスプレイ装置、または、他のリモートコントローラ)にデータを送信、当該外部装置からデータを受信のいずれかまたは両方を行い得る通信モジュール1510に動作可能に接続できる。有線通信または無線通信等、任意の適切な通信手段を使用できる。例えば、通信モジュール1510は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、赤外線、無線、WiFi、ポイントツーポイント(P2P)ネットワーク、電気通信ネットワーク、クラウド通信等の1つ以上を利用できる。任意で、タワー、衛星、または、移動局等の中継局を使用できる。無線通信は、近接性に依存してもよく、近接性には無関係でもよい。ある実施形態においては、通信のために見通し線が必要なことも、必要でないこともある。通信モジュール1510は、検出モジュール1502からの検出データ、処理ユニット1504が生成した処理結果、所定の制御データ、端末もしくはリモートコントローラからのユーザコマンド等、の1つ以上の送信及び受信のいずれかまたは両方を行うことができる。
システム1500の部品は、任意の適切な構成で配置できる。例えば、システム1500の部品の1つ以上は、可動物体、支持機構、搭載物、端末、検出システム、または、これらの1つ以上と通信する追加の外部装置に配置できる。さらに、図15は、1つの処理ユニット1504と1つの非一時的コンピュータ可読媒体1506を示すが、これは制限を意図しているのではなく、システム1500は、複数の処理ユニットと、非一時的コンピュータ可読媒体のいずれか、または両方を備えてよいことを当業者は理解されよう。ある実施形態においては、1つ以上の複数の処理ユニットと、非一時的コンピュータ可読媒体と、のいずれか、または両方は、異なる場所に配置できる。例えば、可動物体、支持機構、搭載物、端末、検出モジュール、これらの少なくとも1つと通信する追加の外部装置、または、それらの適切な組み合わせ等。よって、システム1500によって行われる処理とメモリ機能のいずれかあるいは両方の任意の適切な態様は、上記場所の少なくとも1つで行い得る。
本発明の好ましい実施形態を、本明細書に図示し記載したが、このような実施形態は、例示のみを目的としていることは当業者には明らかであろう。本発明を逸脱することなく、多くの変形形態、変更、代替形態を当業者は着想するであろう。理解されるように、本明細書に記載の本発明の実施形態の様々な代替形態も、本発明の実践にあたって採用し得る。請求項は本発明の範囲を規定し、請求項の範囲内の方法及び構造、並びに、それと等価なものは本発明の範囲に含まれるものとする。