JP6911964B2 - ボトルの殺菌方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ボトルの殺菌方法及び装置に関する。
従来、プリフォームを連続走行させながら、プリフォームに殺菌剤を塗布し、そのままプリフォームを加熱炉内に導入し、加熱炉内でプリフォームを容器に成形するための温度まで加熱し、この加熱によってプリフォームに塗布した殺菌剤の乾燥、活性化を同時に行ない、しかる後にボトルを成形する方法が提案されている。このようにして得られたボトルは殺菌された状態にある(特許文献1,2,3)。
また、プリフォームを予熱し、予熱したプリフォームに過酸化水素ミスト又はガスを吹き付け、さらにプリフォームを成形温度まで加熱し、成形温度に達したプリフォームを同じく連続走行するブロー成形型内でボトルに成形し、ブロー成形型からボトルを取り出し、その後、ボトルに飲料を充填して蓋で密封する飲料充填方法が提案されている(例えば、特許文献4、5参照。)。
さらに、プリフォームを殺菌液に浸して殺菌し、プリフォームに付着した殺菌液をプリフォームから除去した後に、プリフォームを加熱炉に入れて成形温度まで加熱し、しかる後容器にブロー成形する方法も提案されている(特許文献6)。
特表2001−510104号公報 特開2008−183899号公報 特表2008−546605号公報 特開2013−35561号公報 特開2013−35562号公報 特開平4−44902号公報
上記従来技術は、ボトル成形前のプリフォームの段階で殺菌処理しようというものであるが、殺菌のためプリフォームに付着させた過酸化水素がプリフォームとともにブロー成形機内に入り込まれる。このブロー成形機内に入り込まれた過酸化水素は、ブロー成形機内のシール部材等各種の部材、機器に損傷を与えるおそれがある。また、殺菌不良を防止するため、プリフォームの段階で多量の過酸化水素水の凝結ミストを吹き付けると、プリフォームへの過酸化水素水の付着量が均一でなくなることから、プリフォームを加熱し、ブロー成形するまでの間においてプリフォームに加熱むらを生じ、ボトルに白化、歪、成形ムラ等の成形不良が発生しやすくなる。
本発明は、上記問題点を解消することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は次のような構成を採用する。
なお、本発明の理解を容易にするため参照符号をカッコ書きで付するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本願発明に係るボトルの殺菌方法は、ボトルの首部をグリッパにより把持して前記ボトルを搬送し、前記ボトルの首部を把持する前記グリッパが旋回する開放部以外の前記ボトルの走行路を囲む前記ボトルの口部の上方から覆う、成形された前記ボトルが受け渡されるホイールからフィラーが設けられるホイールの手前のホイールまで設けられるトンネル状の覆い内を走行する前記ボトルに過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付けることを特徴とする。また、本願の他の実施の形態に係る発明は、樹脂からなるプリフォーム(1)に殺菌剤を吸着させる工程と、殺菌剤を吸着したプリフォーム(1)をブロー成形温度まで加熱し、プリフォーム(1)が吸着した殺菌剤を活性化させてプリフォーム(1)を殺菌する工程と、ブロー成形型(4)内でプリフォーム(1)にエアを吹き込んでボトル(2)に成形する工程とを順次行うボトルの殺菌方法を採用する。
また、本願発明に係るボトルの殺菌方法において、前記覆い内を走行する前記ボトルに前記過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付ける前に前記ボトルに無菌のホットエアを吹き付け、前記覆い内を走行する前記ボトルに前記過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付けた後に前記ボトルに無菌のホットエアを吹き付けると好適である。また、本発明の他の実施の形態に係るボトルの殺菌方法において、殺菌剤をガス化させ、このガス(G)をノズル(6)からプリフォーム(1)に向かって吐出させることによりプリフォーム(1)に殺菌剤を吸着させることも可能である。
また、本願発明に係るボトルの殺菌方法において、前記覆い内を走行する前記ボトルに前記過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付ける部分の圧力をp1、前記覆い内を走行する前記ボトルに前記過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付ける前に前記ボトルに無菌のホットエアを吹き付ける部分の圧力をp0、前記覆い内を走行する前記ボトルに前記過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付けた後に前記ボトルに無菌のホットエアを吹き付ける部分の圧力をp2とするとき、p2>p0>p1の関係となるように圧力を調整すると好適である。また、本発明の他の実施の形態に係るボトルの殺菌方法において、殺菌剤を気化部(9)内に噴霧してガス化させ、このガスを気化部(9)のノズル(6)からプリフォーム(1)に向かって吐出させることによりプリフォーム(1)に殺菌剤を吸着させることも可能である。
本願発明に係るボトルの殺菌装置は、ボトルの首部をグリッパにより把持して前記ボトルを搬送する搬送装置、ボトルの首部を把持するグリッパが旋回する開放部以外の前記ボトルの走行路を囲む前記ボトルの口部の上方から覆う、成形された前記ボトルが受け渡されるホイールからフィラーが設けられるホイールの手前のホイールまで設けられるトンネル状の覆い、及び前記覆い内に過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付けるノズルを設けることを特徴とする。また、本発明の他の実施の形態に係るボトルの殺菌方法において、殺菌剤が付着したプリフォーム(1)にエア(P)を吹き付け、余剰の殺菌剤をプリフォーム(1)から除去しつつ、殺菌剤をプリフォーム(1)に吸着させることも可能である。
また、本願発明に係るボトルの殺菌装置において、前記覆い内に設けられる前記過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付ける前記ノズルの上流及び下流の覆い内に無菌のホットエアを吹き付けるノズルを設けると好適である。また、本発明の他の実施の形態に係るボトルの殺菌方法において、プリフォーム(1)に殺菌剤を滴下した後、プリフォーム(1)を密閉室内でエイジングすることにより、プリフォーム(1)に殺菌剤を吸着させることも可能である。
また、本発明の他の実施の形態に係るボトルの殺菌方法において、殺菌剤を過酸化水素成分を少なくとも1質量%以上含む溶液とすることができる。
また、本発明の他の実施の形態に係るボトルの殺菌方法において、プリフォームをブロー成形温度まで加熱する際に、プリフォームの口部の上方を傘状部材によって覆うようにしてもよい。
また、本発明の他の実施の形態に係るボトルの殺菌方法において、プリフォームをブロー成形温度まで加熱した後、ブロー成形型へと搬送する際に、プリフォームの口部に向かって無菌エアを吹き付けるようにしてもよい。
また、本願の他の実施の形態に係る発明は、殺菌剤を吸着したプリフォーム(1)の供給からボトル(2)の成形に至るまでプリフォーム(1)およびボトル(2)を走行させる走行手段が設けられ、この走行手段における上流側から下流側に向かって、プリフォーム(1)をブロー成形温度まで加熱し、プリフォーム(1)が吸着した殺菌剤を活性化させることによりプリフォーム(1)を殺菌する加熱炉(33)と、プリフォーム(1)をエアによってボトル(2)にブロー成形するブロー成形型(4)とが順に設けられたボトルの殺菌装置を採用する。
また、本発明の他の実施の形態に係るボトルの殺菌装置において、余剰の殺菌剤をプリフォーム(1)から除去しつつ、殺菌剤をプリフォームスプレーノズル(8)によって噴霧される殺菌剤をガス化する気化部(9)と、気化部(9)で作られたガス(G)をプリフォーム(1)に向かって吐出する殺菌剤供給ノズル(6)と、ノズル(6)から吐出された殺菌剤が付着したプリフォーム(1)にエア(P)を吹き付け、(1)に吸着させるエアノズル(80)とが走行手段内に配置されたものとすることができる。
また、本発明の他の実施の形態に係るボトルの殺菌装置において、殺菌剤が過酸化水素成分を少なくとも1質量%以上含む溶液とすることができる。
また、本発明の他の実施の形態に係るボトルの殺菌装置において、加熱炉内にプリフォームの口部の上方を覆う傘状部材が設けられたものとすることができる。
また、本発明の他の実施の形態に係るボトルの殺菌装置において、プリフォームが加熱炉から出てブロー成形型へと向かう走行路上に覆いが設けられ、この覆い側からプリフォームの口部に向かって無菌エアが吹き付けられるようにしたものとすることができる。
本発明によれば、樹脂からなるプリフォーム(1)に殺菌剤を吸着させる工程と、殺菌剤を吸着したプリフォーム(1)をブロー成形温度まで加熱し、プリフォーム(1)が吸着した殺菌剤を活性化させてプリフォーム(1)を殺菌する工程と、ブロー成形型(4)内でプリフォーム(1)に無菌エアを吹き込んでボトル(2)に成形する工程とを順次行うボトルの殺菌方法であるから、プリフォーム(1)に吸着された過酸化水素等の殺菌剤のみがプリフォーム(1)とともにブロー成形機(12)内へ持ち込まれる。従って、ブロー成形機(12)内に殺菌剤が単独で入らないようにすることができ、殺菌剤によるブロー成形機(12)内の各種機器の損傷を防止することができる。
また、ブロー成形機(12)内へ搬入されるプリフォーム(1)の表面には、殺菌剤の凝縮したものが付着していないため、ボトル(2)の成形時に白化、歪、成形ムラ等の成形不良が発生しないようにすることができる。
また、プリフォーム(1)に吸着された殺菌剤がプリフォーム(1)とともにブロー成型温度まで加熱されることで活性化され、従って、プリフォーム(1)に付着した微生物が適正に殺菌され、プリフォーム(1)の殺菌効果が向上し、ボトル(2)の殺菌効果が向上する。
本発明の実施の形態1に係るボトルの殺菌方法を表し、(A)(B)は、本発明に係るボトルの殺菌方法を実施する工程を各々表し、(C)はプリフォームの殺菌後に行う加熱工程を表す。 (D)(E)(F)(G)は、それぞれプリフォームの殺菌後に行う成形工程、ボトル取り出し工程、内容物充填工程、密封工程を示す。 本発明に係るボトルの殺菌装置を組み込んだ無菌充填装置の一例の概略を示す平面図である。 過酸化水素のガスを生成するための殺菌剤ガス生成器の一例を示す垂直断面図である。 本発明に係るボトルの殺菌装置に組み込まれるエアノズルを示し、(A)はその平面図、(B)は垂直断面図である。 本発明に係るボトルの殺菌装置に組み込まれる過酸化水素の供給ノズルを示す垂直断面図である。 プリフォームにホットエアを吹き付ける工程の変形例を示す説明図である。 プリフォームにホットエアを吹き付ける工程の他の変形例を示す説明図である。 プリフォームにホットエアを吹き付ける工程の更に他の変形例を示す説明図である。 本発明に係るボトルの殺菌方法の実施形態2を示し、(A)は過酸化水素水溶液をプリフォーム内に滴下する工程、(B)は過酸化水素水溶液が滴下されたプリフォームをエイジングする工程を表す。 本発明の実施の形態3に係るボトルの殺菌方法を表し、(A)、(B)、(C)は各々プリフォームに対する過酸化水素供給工程、ホットエア供給工程、加熱工程を示す。 (D)、(E)、(F)は、各々プリフォームに対する無菌エア供給工程、成形工程、ボトルに対する無菌エア供給工程を示す。 (G)はボトルに対する過酸化水素供給工程を示し、(H1)又は(H2)は各々過酸化水素供給工程後のエアリンス工程を示す。 (I)、(J)、(k)は、各々過酸化水素供給工程後の温水リンス工程、内容物充填工程、密封工程を示す。 ボトルの殺菌装置を組み込んだ無菌充填装置の他の例を示す平面図である。 図11(C)においてプリフォーム内にホットエアを吹き込むノズルを示す縦断面図である。 図6に示す殺菌剤供給ノズルに代えて用いられるノズルを示す縦断面図である。 無菌エア供給工程の変形例を示す図である。 図18の工程を組み込んだ無菌充填装置を示す平面図である。 無菌エア供給工程の変形例を示す図である。 図20の工程を組み込んだ無菌充填装置を示す平面図である。 ボトルの殺菌装置を組み込んだ無菌充填装置の他の例を示す平面図である。
以下に本発明を実施するための形態について説明する。
<実施の形態1>
この実施の形態1によれば、プリフォームを殺菌することでボトルを無菌のものとして成形し、無菌の飲料を充填し、無菌の蓋で密封し、最終製品として図2(G)に示す包装体を製造することができる。
この包装体は、無菌のボトル2と、蓋としてのキャップ3とを備える。
ボトル2はこの実施の形態ではPET製であるが、PETに限らずポリプロピレン、ポリエチレン等他の樹脂を用いて作ることも可能である。リサイクルPETを配分した樹脂も使用可能である。ボトル2の口部2aには雄ネジが形成される。
キャップ3はポリエチレン等の樹脂を材料にして射出成形等により形成され、キャップ3の成形と同時にその内周面に雌ネジも形成される。
ボトル2には、その内部があらかじめ殺菌処理された状態で、殺菌処理済の飲料aが充填される。飲料aの充填後にキャップ3がボトル2の口部2aに被せられ、雌雄ネジの螺合によってボトル2の口部2aが密封され、包装体が完成する。キャップ3も予め殺菌処理されている。
上記ボトル2は、次に述べるような手順で殺菌、成形、飲料の充填、密封を経て包装体とされる。
まず、図1(A)に示すプリフォーム1が所望の速度で連続的に搬送される。
プリフォーム1は、PETの射出成形等によって試験管状の有底筒状体として形成される。プリフォーム1は、図2(G)に示したボトル2におけると同様な口部2aをその成形当初に付与される。この口部2aにはプリフォーム1の成形と同時に雄ネジが形成される。
最初に、図1(A)に示すように、走行中のプリフォーム1に、殺菌剤のガスG若しくはミスト又はこれらの混合物が供給される。
殺菌剤としては、この実施の形態では過酸化水素が用いられるが、他の殺菌剤を用いることも可能である。
図1(A)に示すように、このプリフォーム1には、殺菌剤供給ノズル6から殺菌剤である過酸化水素のガスGが吹き付けられる。
この過酸化水素のガスGは、殺菌剤供給ノズル6内で二手に分かれて流れ、その一方がプリフォーム1の内部に向かって噴出し、他方がプリフォーム1の外面に向かって噴出する。過酸化水素のガスGは、殺菌剤供給ノズル6から出た後、ガス状態のままで若しくはミストとなって又はそれらの混合物となって、プリフォーム1にの内部に流入し、あるいはプリフォーム1の外面に接触する。
また、プリフォーム1の内部に向かって噴出するガスGの流れの回りは、傘状部材30で覆われる。プリフォーム1内に流入したガスGやミストはプリフォーム1の口部2aから溢れ出るが、この溢れ出たガスG等の流れは傘状部材30に衝突し、傘状部材30の内面に案内されて、プリフォーム1の外面へと向かって流れを変え、プリフォーム1の外面に接触する。
プリフォーム1に吹き付けられる過酸化水素ガスGは、後に図4を用いて説明する殺菌剤殺菌剤ガス生成器7によって生成される。この過酸化水素のガスGが、殺菌剤供給ノズル6から流出し、プリフォーム1の内表面及び外表面に接触する。
過酸化水素のガスGは、35質量%換算の過酸化水素の凝結皮膜となって望ましくは0.001μL/cm2〜0.5μL/cm2の範囲でプリフォーム1の表面に付着する。この付着量は、より望ましくは、0.002μL/cm2〜0.4μL/cm2である。
プリフォーム1の表面に付着した過酸化水素はその一部がプリフォーム1に吸着され、残りの部分は余剰分となってプリフォーム1の表面に残留する。
なお、図示しないが、殺菌剤供給ノズル6はトンネル内に設置し、プリフォーム1を搬送するグリッパ32(図6参照)はダクトで覆ってもよい。これにより、トンネル内の殺菌剤である過酸化水素ガスの濃度は高濃度化され、導入された常温のプリフォーム1の隅々まで過酸化水素ガスを凝結させることが可能である。
過酸化水素が供給されたプリフォーム1は、続いて図1(B)に示すように、エアノズル80によってホットエアPが供給される。
このホットエアPの吹き付けにより、プリフォーム1の表面に残留した余剰の過酸化水素はプリフォーム1の表面から速やかに除去される。
図1(B)に示すように、ホットエアPはエアノズル80の主体をなす箱状のマニホルド80bに形成したスリット状の吹出口80aから吹き出すようになっているが、図7に示すように、筒状の吹出ノズル81からホットエアPをプリフォーム1に向かって吹き付けるようにしてもよい。また、吹出ノズル81の近傍に吸引管82を配置し、吹出ノズル81からホットエアPをプリフォーム1内に吹き込んだ際にプリフォーム1外に排出される塵埃等の異物を吸引管82で吸引するようにしてもよい。このように吸引管82で異物を回収することで、他のプリフォームや後に成形されるボトル内に異物が混入するのを防止することができる。
また、図8に示すように、ホットエアPを吐出する吹出ノズル81を上向きに配置し、プリフォーム1を倒立状態とし、吹出ノズル81から下向きになったプリフォーム1の口部2a内にホットエアPを吹き込むようにしてもよい。これにより、プリフォーム1内の異物は吹出ノズル81から吹き込まれるエアの風圧によるほか、異物の自重によりプリフォーム1外に落下することになる。
図1(C)に示すように、殺菌されたプリフォーム1は、赤外線ヒータ18aその他の加熱手段によって、後のブロー成形に適した温度まで加熱される。この温度は90℃から130℃程度である。
なお、プリフォーム1の口部2aは、変形等を防止するため70℃以下の温度に抑えられる。
この加熱の際、プリフォーム1は、望ましくは、図1(C)に示すように、その口部2aにスピンドル(又はマンドレル)43が挿入されることによって正立状態(又は倒立状態)で吊下げられた状態でスピンドル(又はマンドレル)43と共に回転しつつ搬送される。これにより、プリフォーム1は赤外線ヒータ18aにより均一に加熱される。
スピンドル43に代えてマンドレルをプリフォーム1に挿入することによって、プリフォーム1を倒立状態で回転させつつ搬送することも可能である。
この赤外線ヒータ18aによるプリフォームの加熱により、プリフォーム1に吸着された過酸化水素が活性化され、プリフォーム1に付着した微生物が殺菌される。
加熱されたプリフォーム1は、図2(D)に示すように、金型4内でボトル2にブロー成形される。
ブロー成形型である金型4は、プリフォーム1の走行速度と同じ速度で連続的に走行しつつ、型締め状態とされ、金型4内でプリフォーム1に対するブロー成形が行われた後に型開き状態とされる。
上述の如くプリフォーム1は、図1(C)に示した加熱工程でその口部2aを除く全体が成形に適した温度域まで均一に加熱されており、この加熱されたプリフォーム1が、図2(D)に示すように、金型4内に装着され、ブローノズル5の中心孔から延伸ロッド(図示せず)がプリフォーム1内に挿入される。
金型4が走行する間に、例えば一次ブロー用無菌エアや二次ブロー用無菌エアがブローノズル5からプリフォーム1内に順次吹き込まれることによって、金型4のキャビティC内でプリフォーム1が最終成形品のボトル2まで膨張する。
このように金型4内でボトル2が成形されると、金型4が引き続き走行しながら型開きし、図2(E)に示すように、ボトル2の完成品が金型4外へ取り出される。
金型4から取り出されたボトル2には、図2(F)に示すように、充填ノズル10から飲料aが充填され、続いて図2(G)に示すように蓋であるキャップ3が被せられる。
なお、内容物である飲料aは、飲料a自体を殺菌処理した後に無菌環境の下で、常温で充填することができる。
あるいは、下記の表1に示すように、飲料aを60℃〜75℃の中温の状態で充填することも可能である。
パストライザー又はパストクーラーを使用しない場合は、外気温3℃を想定すると、70℃以上の温度で充填すれば、十分な殺菌効果は得ることができる。
パストライザー又はパストクーラーを使用する場合は、パストライザーの温度を60℃〜65℃で5分〜10分処理することにより、充填温度を60℃まで下げてもカビ胞子に対して一定の殺菌効果を得ることができる。
なお、飲料の充填時の温度が75℃よりも高い場合は、殺菌効果は十分であるが、ボトルがPET製であると、耐熱仕様のPETボトルである場合を除き、ボトルに変形を来すという問題があるので、75℃以下の温度でテストを行った。
Figure 0006911964
ただし、表1中、「○」は殺菌効果6.0Log以上を示し、「△」は殺菌効果5.5Log〜6.0Logを示し、「×」は殺菌効果5.5Log未満を示す。
表1のテストは、ボトル内面及びキャップ内面について、A.niger NBRC6341に対する殺菌効果6.0Log以上を得ることができる飲料等の充填温度条件を求めることを目的として行ったものである。この菌よりも耐熱性を有するカビは存在するが、プリフォームに対する薬剤殺菌の殺菌効果とチャンバーに対するSOPの殺菌効果に鑑みると、このカビに対する殺菌効果6Logを確保することで商業的無菌充填が可能と考えられる。
テストは、菌付けしたボトルに熱水を充填し、充填直後に30sec間、転倒殺菌を実施し
、続いて表中の条件の処理をし、充填した水をフィルタでろ過し、培養し、残水に液体培地を混釈し、別途培養することにより行った。
中温で充填する場合は、飲料aやボトル2内での芽胞菌の生残は許容されるが、カビ、酵母等は飲料aの有する熱によって殺菌され、また、PET製のボトル2に変形等を来さない。従って、中温充填の場合は、飲料aが芽胞菌の発芽を抑止する性質のある酸性飲料、炭酸飲料、ミネラルウォータをはじめホットパックで実績のある中性飲料である場合に適する。
上記プリフォームの殺菌方法を実施するための無菌充填装置は、例えば図3のごとく構成される。
図3に示すように、飲料充填装置は、口部2aを有する有底筒状のプリフォーム1(図1(A)参照)を所定の間隔で順次供給するプリフォーム供給機11と、ブロー成形機12と、成形されたボトル2(図2(E)参照)に飲料aを充填し、キャップ3(図2(G)参照)で密封する充填機13とを備える。
この飲料充填装置は、ブロー成形機12から充填機13に至る個所においてチャンバー41a,41b,41c,41dで囲まれている。チャンバー41bはチャンバーのような密閉構造ではなく、シュラウド程度の骨組みのみの構造体であってもよい。
なお、チャンバー41bを包装体の製造前に殺菌し、HEPAフィルターに通した陽圧エアをチャンバー41b内に供給し、チャンバー41b内を無菌状態に維持することにより、無菌性レベルの高いボトルが製造可能である。殺菌方法の一つとして、10mg/L以下の過酸化水素ガスでチャンバー41b内をガス殺菌しても良い。また、プリフォーム1やボトル2が接触する部位をUVランプで照射(紫外線殺菌)しても良い。或いは、金型や延伸ロッド、グリッパーなど資材が接触する箇所をエタノールや過酸化水素を1質量%含有している薬剤で拭きあげても良い。
プリフォーム供給機11から充填機13に至る間には、プリフォーム1を第一の搬送路上で搬送するプリフォーム用搬送手段と、ボトル2の完成品形状のキャビティCを有する金型4(図2(D)参照)を、上記第一の搬送路に接続される第二の搬送路上で搬送する金型用搬送手段と、金型4で成形されたボトル2を、上記第二の搬送路に接続される第三の搬送路上で搬送するボトル用搬送手段とが設けられる。
プリフォーム用搬送手段の第一の搬送路と、金型用搬送手段の第二の搬送路と、ボトル用搬送手段の第三の搬送路は互いに連通し、これらの搬送路上にはプリフォーム1やボトル2を保持しつつ搬送する図示しないグリッパ等が設けられている。
プリフォーム用搬送手段は、その第一の搬送路上に、プリフォーム1を所定の間隔で順次供給するプリフォームコンベア14を備える。また、プリフォームコンベア14の終端からプリフォーム1を受け取って搬送するホイール15,16,17の列と、プリフォーム1を受け取って走行させる無端チェーン18とを具備する。
ホイール15におけるプリフォーム1の走行路上の定位置には、過酸化水素ガスGを生成する殺菌剤殺菌剤ガス生成器7と、過酸化水素ガスGをプリフォーム1に向かって吐出する殺菌剤供給ノズル6が配置される。
図4に示すように、殺菌剤殺菌剤ガス生成器7は、殺菌剤である過酸化水素の水溶液を滴状にして供給する二流体スプレーノズルである過酸化水素供給部8と、この過酸化水素供給部8から供給された過酸化水素の噴霧をその沸点以上の非分解温度以下に加熱して気化させる気化部9とを備える。過酸化水素供給部8は、過酸化水素供給路8a及び圧縮空気供給路8bからそれぞれ過酸化水素の水溶液と圧縮空気を導入して過酸化水素の水溶液を気化部9内に噴霧するようになっている。気化部9は内外壁間にヒータ9aを挟み込んだパイプであり、このパイプ内に吹き込まれた過酸化水素の噴霧を加熱し気化させる。気化した過酸化水素のガスは過酸化水素供給ノズル6から気化部9外に噴出する。
図6に示すように、殺菌剤供給ノズル6は、過酸化水素のガスGを送るための複数の管路6a,6bに分岐する。
複数の管路6a,6bのうち、一つの管路6aの吐出口がプリフォーム1の口部2aの開口に対峙させられる。殺菌剤殺菌剤ガス生成器7で生成された過酸化水素のガスGは殺菌剤供給ノズル6の管路6aの吐出口からプリフォーム1に向かって吹き出し、ガスG若しくはミスト又はこれらの混合物となってプリフォーム1内に流入する。これにより、プリフォーム1の内面に過酸化水素が付着する。
なお、殺菌剤供給ノズル6、管路6a,6b等には、これらの途中から、無菌エアであるホットエアを供給することにより、これらの管内での過酸化水素水の結露を防止するようにしてもよい。また、電気リボンヒータを管路6a,6b等に巻きつけて結露を防止してもよい。
望ましくは、この管路6aの吐出口の回りは、傘状部材30で覆われる。傘状部材30の下面には、略半円形断面の環状溝30aが形成される。管路6aの吐出口からプリフォーム1内に入った過酸化水素のガスG若しくはミスト又はこれらの混合物は、プリフォーム1内に充満した後、プリフォーム1の口部2aから溢れ出るが、この溢れ出た過酸化水素のガスG若しくはミスト又はこれらの混合物は、傘状部材30の下面と環状溝30aとによってプリフォーム1の外面へと案内され、プリフォーム1の外面に沿って流れ落ちる。これにより、管路6aから出た過酸化水素はプリフォーム1の外面にも付着する。
また、他の管路6bがプリフォーム1の外面に倣うように略U字状に伸ばされ、その吐出口31がプリフォーム1の外面に対峙させられる。殺菌剤殺菌剤ガス生成器7で生成された過酸化水素のガスGは、殺菌剤供給ノズル6の他の管路6bの吐出口31からもプリフォーム1の外面に向かって吹き出し、ガスG若しくはミスト又はこれらの混合物となってプリフォーム1の外面に吹き付けられる。これにより、管路6aからの過酸化水素とプリフォーム1の口部2aから溢れ出た過酸化水素とが合わさってプリフォーム1の外面に付着し、プリフォーム1の外面に付いた微生物を殺菌する。
プリフォーム1の内面にガスGを供給する管路6aの吐出口の内径、プリフォーム1の外面にガスGを供給する管路6bの吐出口31の内径、吐出口31の個数等を調整することにより、プリフォーム1の内面と外面への過酸化水素の付着量を各々調整することが可能である。
なお、図6中符号32は、プリフォーム1を搬送するためホイール15の回りに配置されたグリッパを示す。
ホイール16におけるプリフォーム1の走行路上には、プリフォーム1に向かってホットエアPを吐出することにより、プリフォーム1の内外面に付着した過酸化水素を活性化させるとともにプリフォーム1の外に排出するエアノズル80(図1(B)参照)が配置される。
図5(A)に示すように、エアノズル80は、ホイール16の円弧に倣って湾曲する箱状のマニホルド80bを有し、このマニホルド80bの底面にスリット状の吹出口80aを有する。エアノズル80は、吹出口80aがホイール18におけるプリフォーム1の走行路に沿って伸びるようにホイール18の上方に配置される。また、図5(B)に示すように、マニホルド80bには、ブロア76と、HEPAフィルタ77と、電熱器78とが連結される。ブロア76から取り込まれた外気がHEPAフィルタ77により除菌され、電熱器78により加熱され、ホットエアPとなってエアノズル80内に送られる。
エアノズル80に供給するエアは、ブロア76からのエアではなく、より推進力の高い圧縮空気を、無菌フィルタで除菌したものであっても良い。また、ブロー成形機12内でブロー成形に使用する高圧エアを回収し、リユースしても良い。
エアノズル80のマニホルド80b内に供給されたホットエアPは、吹出口80aから噴き出し、吹出口80a下を口部2aを上に向けて走行するプリフォーム1に向かって流れ、その一部がプリフォーム1の空洞内に流入し、他部がプリフォーム1の外面に沿って流れる。
このホットエアPの吹き付けによって、プリフォーム1の内外面に付着した余剰の過酸化水素がプリフォーム1から除去され、次の加熱炉50内への過酸化水素の導入が防止される。
なお、図7に示したように吸引管82を配置したり、又は図8に示したようにノズル81やプリフォーム1を倒立させたりすると、プリフォーム1内の異物除去率が高まる。
また、ホットエアPの供給は、図9に示すエアノズル83により行ってもよい。このエアノズル83は図6に示した殺菌剤供給ノズルと同様な構成を有する。図9中、符号83a、83bは、ホットエアPを送るための分岐した複数の管路を示す。複数の管路83a,83bのうち、一つの管路83aの吐出口がプリフォーム1の口部2aの開口に対峙させられる。ホットエアPは管路83aの吐出口からプリフォーム1に向かって吹き出し、プリフォーム1内に流入する。これにより、プリフォーム1の内面に付着した過酸化水素が活性化され、余剰の過酸化水素が除去される。
符号84は、管路83aの吐出口の回りを覆う傘状部材84を示す。傘状部材84の下面には、略半円形断面の環状溝84aが形成される。管路83aの吐出口からプリフォーム1内に入ったホットエアPは、プリフォーム1内に充満した後、プリフォーム1の口部2aから溢れ出るが、この溢れ出たホットエアPは、傘状部材84の下面と環状溝84aとによってプリフォーム1の外面へと案内され、プリフォーム1の外面に沿って流れる。これにより、管路83aから出たホットエアPはプリフォーム1の外面にも接触する。
また、他の管路83bがプリフォーム1の外面に倣うように略U字状に伸ばされ、その吐出口85がプリフォーム1の外面に対峙させられる。ホットエアPは、エアノズル83の他の管路83bの吐出口85からもプリフォーム1の外面に向かって吹き出し、プリフォーム1の外面に接触する。これにより、管路83aからのホットエアPとプリフォーム1の口部2aから溢れ出たホットエアPとが合わさってプリフォーム1の外面に付着し、プリフォーム1の外面に付いた余剰の過酸化水素を除去する。
図3に示すように、ホイール15,16の回りは、チャンバー41aで囲まれている。このチャンバー41aには、チャンバー41a内のエアを濾過するフィルタ36と、ブロア37とからなる排気手段が連結される。これにより、殺菌剤供給ノズル6から吐出された過酸化水素の余剰分は、この排気手段のフィルタ36により除去された後にチャンバー41a外に排出される。したがって、過酸化水素が隣接するブロー成形機12内へ流入しないようにすることができる。チャンバー41a内の圧力は大気圧よりも低い陰圧になるように、チャンバー41a内に対する給排気の量を調整することが望ましい。
なお、チャンバー41a、加熱炉33、チャンバー41b等を図示しないクリーンルーム内に置くことにより、陰圧化されたチャンバー41a内への微生物等の侵入を阻止するようにしてもよい。
無端チェーン18は、上述の赤外線ヒータ18aを備えた加熱炉33内にプリフォーム1の搬送路として配置される。無端チェーン18には、図1(C)に示したスピンドル43が一定ピッチで多数取り付けられる。各スピンドル43は無端チェーン18の走行と共に走行しながら自転可能である。ホイール17側から無端チェーン18側に送られたプリフォーム1の口部2a内には、図1(C)に示すようにスピンドル43が挿入され、これによりプリフォーム1はスピンドル43に正立状態で保持される。スピンドルに代えマンドレルを用いることにより、図8に示した如くプリフォーム1を倒立状態で支持しつつ搬送することも可能である。
加熱炉33は一方向に長く伸びる炉室を有する。炉室内には、水平面上で対向配置された一対のプーリ34a,34b間に無端チェーン18が架け渡される。無端チェーン18等は多数のプリフォーム1を垂下状態で搬送する無端コンベアを構成する。炉室の内壁面には、無端チェーン18の往路と復路に沿うように赤外線ヒータ18aが取り付けられる。
プリフォーム1は、プリフォームコンベア14、ホイール15,16,17の列を経てスピンドル43に受け取られると、加熱炉33の内壁面に沿って自転しつつ走行する。加熱炉33の内壁面には、赤外線ヒータ18aが張り巡らされており、スピンドル43によって搬送されるプリフォーム1がこの赤外線ヒータ18aによって加熱される。プリフォーム1は加熱炉33内を走行中スピンドル43の回転と共に自転し、赤外線ヒータ18aによって均一に加熱され、口部2a以外がブロー成形に適した温度である90℃〜130℃まで昇温する。口部2aは、キャップ3が被せられたときの密封性が損なわれないように、変形等を生じることのない70℃以下の温度に抑えられる。
ブロー成形機12は、上記プリフォーム供給機11の赤外線ヒータ18aで加熱されたプリフォーム1を受け取ってボトル2に成形する金型4及びブローノズル5(図2(D)参照)を複数セット備える。
図3に示すように、ブロー成形機12内には、上記金型用搬送手段の第二の搬送路が通っている。この第二の搬送路は、ホイール19,20,21,22の列によって構成される。
金型4及びブローノズル5は、ホイール20の回りに複数個配置され、ホイール20の回転とともにホイール20の周りを一定速度で旋回する。
ホイール19の図示しないグリッパがプリフォーム供給機11の加熱炉33内で加熱されたプリフォーム1を受け取ってホイール20の回りの金型4に受け渡すと、二つ割りの金型4が閉じてプリフォーム1を図2(D)のごとく把持する。金型4内のプリフォーム1はホイール20の回りを金型4及びブローノズル5と共に旋回しながら、ブローノズル5からブロー成形用の無菌フィルターを介した高圧エアでブローされることによりボトル2の完成品に成形される。プリフォーム1は、図1(C)に示したように、加熱炉33内で所定の温度まで均一に加熱されていることから、円滑にブロー成形される。
また、上述したように、各プリフォーム1に付着した過酸化水素は、加熱炉33内に入る以前にホットエアPの吹き付けによりプリフォーム1から除去されている。従って、過酸化水素によるブロー成形機12内のシール部材等各種機器の損傷は防止される。また、過酸化水素の付着に起因するボトルの白化、歪、成形ムラ等成形不良の発生が防止される。
金型4のキャビティC内にプリフォーム1が密着しボトル2が形成されると、この金型4はホイール21に接したところで型開きし、ホイール21の図示しないグリッパによって受け取られる。
ブロー成形機12から出てホイール21に至ったボトル2は、ホイール21の外周に配置された検査装置35によって成形不良等について検査される。検査装置35は、図示しないが、例えば成形されたボトル2の口部2aの天面が平滑か否かを検査する光源及びカメラとを具備したものとすることができる。
検査されたボトル2は、不合格の場合は図示しない排斥装置によって搬送路から排除され、合格品のみがホイール22へと搬送される。
充填機13は、上記ボトル用搬送手段の第三の搬送路をその内部に有する。この第三の搬送路は、ホイール23,24,25,26,27の列を有する。
ホイール24の外周には、無菌状態のボトル2に飲料aを充填するための充填ノズル10が多数設けられることにより、フィラー39が構成され、ホイール26の回りには、飲料aが充填されたボトル2にキャップ3(図2(G)参照)を取り付けて密封するためのキャッパー40が構成される。
フィラー39及びキャッパー40は公知の装置と同様で良いため、説明を省略する。
上記ホイール22の周辺は、チャンバー41cによって囲まれる。チャンバー41cはチャンバー41bとチャンバー41dとの間の雰囲気を遮断する雰囲気遮断チャンバーとして機能する。このチャンバー41cにも、図3に示すチャンバー41aに連結したフィルタ36及びブロア37とからなる排気手段と同様な排気手段が連結され、チャンバー41cの内気が外部に排気される。これにより、充填機13のチャンバー41d内を例えばCOP(cleaning out of place)を行うことによりチャンバー41d内で発生する殺菌
剤、洗浄剤のガスやミストをチャンバー41c外に排出し、これらミスト等がブロー成形機12のチャンバー41b内へと流入しないようにすることができる。
次に、図1〜図8を参照して飲料充填装置の動作を説明する。
まず、プリフォームコンベア14、ホイール15,16,17の列によってプリフォーム1が加熱炉33に向かって搬送される。
プリフォーム1が加熱炉33に入る以前にホイール15の回りを走行する際、殺菌剤供給ノズル6からプリフォーム1に向かって過酸化水素のガスG若しくはミスト又はこれらの混合物が供給される。
この殺菌剤供給ノズル6から供給された過酸化水素の一部がプリフォーム1に吸着され、残部がプリフォーム1の表面に余剰分として残留する。
続いて、この過酸化水素が付着したプリフォーム1がホイール16の回りを走行する際、エアノズル80からホットエアPがプリフォーム1に吹き付けられる。このホットエアPの吹き付けにより、プリフォーム1の表面に残留過酸化水素の余剰分がプリフォーム1の表面から除去される。
ホットエアPの吹き付けは、図7に示すように、エアノズル81によって行うことにより、プリフォーム1内の異物をプリフォーム1外に吹き飛ばし、この吹き飛ばした異物を吸引管82によって回収することも可能である。また、図8に示すように、エアノズル81やプリフォーム1を図7に示したものとは逆向きにすることで、プリフォーム1内の異物を簡易にプリフォーム1外に除去することも可能である。
その後、プリフォーム1は、無端チェーン18上のスピンドル43に受け取られ、加熱炉33内へと搬送される。
加熱炉33内においてプリフォーム1は赤外線ヒータ18aによって加熱され、口部2aを除く全体の温度がブロー成形に適した温度域まで均一に加熱される。
この加熱により、プリフォーム1に吸着された過酸化水素が活性化され、プリフォーム1に付着した微生物が殺菌される。
加熱炉33内で成形温度まで加熱され、同時に殺菌されたプリフォーム1は、ホイール20の外周を通過する際に図2(D)のごとく金型4により抱持され、ブローノズル5から無菌高圧エアが吹き込まれることによってキャビティC内でボトル2の完成品まで膨張する。
成形されたボトル2は、金型4の型開き後にホイール21のグリッパによって金型4外に取り出され、検査装置35によって成形不良等の有無について検査される。
その後、不良品のボトルは図示しない排出装置によって列外に除かれ、良品のボトル2のみがホイール22,23,24,25,26,27の列へと受け渡されつつ充填機13内を走行する。
充填機13においてボトル2には、滅菌処理された飲料aが図2(F)のごとくフィラー39の充填ノズル10により充填される。飲料aが充填されたボトル2は、キャッパー40によりキャップ3が施されて密封され(図2(G)参照)、チャンバー41dの出口から排出される。
上述したようにフィラー39及びキャッパー40は公知の装置であるため、ボトル2への飲料の充填方法及びボトル2の密封方法の説明は省略する。
なお、無菌充填機13のチャンバー41d内は、包装体の生産前に、過酸化水素ガスや過酢酸溶液を散布することにより殺菌される(SOP)。そして、殺菌後に無菌フィルターを介したエアを供給することによりチャンバー41d内が陽圧に維持される。これにより、チャンバー41d内のエア等がブロー成形機12側へと流れようとするが、両チャンバー41b,41d間には雰囲気遮断チャンバー41cが介在し、ここから排気されることから、チャンバー41dの充填エリア内の高湿度エアがチャンバー41b内の成形エリアに流れ込むのが適正に阻止される。
その他、ホイール22,23の箇所に、ボトル2の殺菌を行うために、上記プリフォーム1を殺菌するための殺菌剤供給ノズル6や、エアノズル80と同様な機器を各々設けることも可能である。この場合は、雰囲気遮断チャンバー41cにおける排気手段により、殺菌剤が雰囲気遮断チャンバー41cから排気されるので、ブロー成形機12側への殺菌剤の流れが遮断される。
<実施の形態2>
この実施の形態2では、図1(A)(B)に示した工程に代えて、図10(A)(B)に示す工程が採用される。
図10(A)に示すように、最初に殺菌剤である過酸化水素水溶液の滴Qがプリフォーム1内にその口部2aから滴下される。滴Qの量は一本のプリフォーム1内に吸着される過酸化水素の飽和量の範囲内である。
次に、図10(B)に示すように、過酸化水素水溶液が滴下された多数のプリフォーム1が容器86内に入れられて密封される。具体的には、腰のある容器86内に密封袋87が入れられ、この密封袋87内に多数のプリフォーム1が入れられた後に密封袋87が密封され、容器86に蓋86aがされる。この容器内で所定期間内エイジングが行われ、プリフォーム内に供給された過酸化水素がプリフォーム1に吸着される。
エイジングを行う場所は、密閉室内であればよく、上記密封袋87内に限らない。
エイジング後、密封袋87が開封され、プリフォーム1が密封袋87から取り出され、図1(C)に示したようにブロー成形温度まで加熱される。以後、図1(D)〜図2(G)の工程を経て包装体とされる。
<実施の形態3>
この実施の形態3によっても、実施の形態1の場合と同様に、図14(K)に示すようなボトル2とキャップ3とを備えた無菌包装体を製造することができる。
上記ボトル2は、図11(A)〜図14(K)に示すように、殺菌、成形、飲料充填、密封を経て無菌包装体とされる。
最初に、図11(A)に示すプリフォーム1が所望の速度で連続的に搬送され、走行中のプリフォーム1に、殺菌剤のガスG若しくはミスト又はこれらの混合物が供給される。
プリフォーム1は、実施の形態1の場合と同様な構造である。
また、殺菌剤も実施の形態1の場合と同様にして供給され、殺菌剤である過酸化水素のガスG、ミスト又はこれらの混合物がプリフォーム1の内外面に接触し付着する。
プリフォーム1の表面に付着した過酸化水素はその一部がプリフォーム1に吸着され、残りの部分は余剰分となってプリフォーム1の表面に残留する。
なお、図11(A)に示したプリフォーム1へのガスGの吹き付けの直前に、プリフォーム1に熱風を吹き付ける等してプリフォームを予備加熱してもよい。
過酸化水素が供給されたプリフォーム1は、図11(B)に示すように、エアノズル80によってホットエアPが供給される。ホットエアPの供給は、実施の形態1の場合と同様にして行うことができる。
ホットエアPの吹き付けにより、プリフォーム1の表面に残留した余剰の過酸化水素がプリフォーム1の表面から速やかに除去される。
図11(C)に示すように、殺菌されたプリフォーム1は、赤外線ヒータ18aその他の加熱手段によって、後のブロー成形に適した温度まで加熱される。この温度は90℃から130℃程度である。プリフォーム1の口部2aは、変形等を防止するため、赤外線ヒータ18aからの熱が伝わらないようにされる。
図11(C)に示すように、プリフォーム1の加熱の際、プリフォーム1はスピンドル43によって支持される。
図16に示すように、スピンドル43の外部には、傘状部材43aが必要に応じて取り付けられる。また、スピンドル43の下部には複数個のボール状の弾性体43bが埋設される。
プリフォーム1は、その口部2a内にスピンドル43の下部が挿入された際に、弾性体43bの弾性変形によってスピンドル43に支持される。そして、傘状部材43aが設けられた場合は、同時にプリフォーム1の口部2aが傘状部材43aにより覆われる。
図16に示すように、傘状部材43aが設けられた場合は、プリフォーム1の口部2a内面とスピンドル43の下部との間からプリフォーム1の口部2a外面と傘状部材43aとの間にかけて、隙間が形成されていることから、赤外線ヒータ18aからの熱によって加熱されたプリフォーム1内のエアはホットエアとなって上記隙間をプリフォーム1内からプリフォーム1外へと流れ、その間にプリフォーム1の口部2aを加熱する。
プリフォーム1の口部2aは、後にボトル2の状態でキャップ3により密封された時にボトル2の密封性が損なわれないよう、プリフォーム1の段階で加えられる熱で変形しないよう配慮されなければならない。
上記隙間を流れるホットエアは、口部2aを加熱するが、口部2aに変形を来さない70℃程度以下の温度までしか加熱しない。このような口部2aの加熱により、プリフォーム1内に残留した微量の過酸化水素が活性化され、口部2aが適度に殺菌される。
上記加熱の際、プリフォーム1は、その口部2aにスピンドル43が挿入されることによって正立状態で吊下げられた状態で、望ましくは、スピンドル43と共に軸回りで回転しつつ搬送される。これにより、プリフォーム1は口部2aを除き赤外線ヒータ18aにより90℃から130℃程度に均一に加熱される。
なお、プリフォーム1は、倒立状態で搬送することも可能である。
この赤外線ヒータ18aによるプリフォーム1の加熱により、プリフォーム1に吸着された過酸化水素が活性化され、プリフォーム1に付着した微生物が殺菌される。
加熱されたプリフォーム1は、図12(D)に示すように、スピンドル43から解放され、口部2a側から無菌エアQを吹き付けられつつ、図12(E)に示すブロー成形型である金型4へと搬送される。この無菌エアQの吹き付けにより、プリフォーム1は無菌性を維持しつつ金型4に供給される。
上記無菌エアQはホットエアであってもよい。ホットエアの吹き付けにより、プリフォーム1の温度低下が防止される。
また、図12(D)に示すように、プリフォーム1の加熱が終わってプリフォーム1が金型4へと向かう箇所には、プリフォーム1の走行路を囲むように覆い96がトンネル状に設けられる。このトンネル状の覆い96におけるプリフォーム1の口部2aをその上方から覆う天井部分は、傾斜面を有する屋根状に形成される。また、天井部分には、無菌エアQをプリフォーム1の口部2aの方に向かって吹き出すノズル96aが、パイプの列状に又はスリット状に設けられる。これにより、無菌エアQがプリフォーム1へと効率的に供給され、プリフォーム1はチャンバー41b内にあって無菌性を保持しつつ走行する。
無菌エアQの吹き付けにより無菌性を保ったまま搬送されるプリフォーム1は、図12(E)に示すように、金型4内に収納される。
金型4は、プリフォーム1の走行速度と同じ速度で連続的に走行しつつ、型締め状態とされ、金型4内でプリフォーム1に対するブロー成形が行われた後に型開き状態とされる。
上述の如くプリフォーム1は、図11(C)に示した加熱工程でその口部2aを除く全体が成形に適した温度域まで均一に加熱されていることから、図12(E)に示すように、この加熱されたプリフォーム1が金型4内に装着された後、延伸ロッド5がプリフォーム1内に挿入されると、プリフォーム1はその長さ方向に金型4内で引き伸ばされる。
続いて、例えば一次ブロー用無菌エアや二次ブロー用無菌エアが図示しないブローノズルからプリフォーム1内に順次吹き込まれることによって、金型4のキャビティC内でプリフォーム1が成形品のボトル2まで膨張する。
このように金型4内でボトル2が成形されると、金型4が引き続き走行しながら型開きし、ボトル2の完成品が金型4外へ取り出される。
ボトル2は、金型4外へ取り出された後、図13(G)に示す過酸化水素供給工程に至るまでの間、図12(F)に示すように、ノズル97aを介し無菌エアQを口部2a側から吹き付けられつつ搬送される。この無菌エアQの吹き付けにより、ボトル2はできるだけ微生物に汚染されないようにして過酸化水素供給ノズル93の直下へと送られる。
図12(F)に示す無菌エアQはホットエアであるのが望ましい。ホットエアの吹き付けにより、ボトル2の温度低下が防止されるので、次の過酸化水素による殺菌効果が向上する。
また、図12(F)に示すように、ボトル2が次の過酸化水素供給ノズル93(図13(G)参照)へと移動しつつある箇所には、ボトル2の走行路を囲むように覆い97がトンネル状に設けられる。このトンネル状の覆い97におけるボトル2の口部2aをその上方から覆う天井部分は傾斜面を有する屋根状に形成される。また、天井部分には、無菌エアQをボトル2の口部2aの方に、又は走行路の方に向かって吹き出すノズル97aが、パイプの列状に又はスリット状に設けられる。これにより、無菌エアQがボトル2へと効率的に供給され、ボトル2はチャンバー41b、41c1内にあって無菌性を保持しつつ走行する。
無菌エアQを吹き付けられたボトル2は、図13(G)に示すように、殺菌剤である過酸化水素が供給されることにより殺菌される。
具体的には、過酸化水素のミストM若しくはガスG又はこれらの混合物が殺菌用ノズル93から搬送中のボトル2に吹き付けられる。殺菌用ノズル93はボトル2の口部2aに対峙するように配置される。過酸化水素のミストM若しくはガスG又はこれらの混合物は殺菌用ノズル93の先端から流下し、ボトルの口部2aからボトル2内に侵入してボトル2の内面に接触する。
また、このボトル2の走行箇所にはトンネル44が形成され、殺菌用ノズル93から吐出された過酸化水素のミストM若しくはガスG又はこれらの混合物がボトル2の外面に沿って流れ落ち、さらにトンネル44内に滞留することから、ボトル2の外面にも効果的に付着する。
過酸化水素のミストM又はガスGは、例えば図4に示したミスト生成器7によって生成可能である。
殺菌用ノズル93はボトル2の搬送路上の定位置に設置してもよいし、ボトル2と同期的に移動させてもよい。
図13(G)に示すように、殺菌用ノズル93から吹き出た過酸化水素のミストM若しくはガスG又はこれらの混合物はボトル2の内外面に接触するが、その際ボトル2は上記プリフォーム1の段階で加えられた熱及び図12(F)の段階でボトル2に加えられた熱が残留することによって所定温度に保持されていることから、効率良く殺菌される。
この所定温度は、プリフォーム1がPET製の場合、望ましくは40℃〜80℃であり、より望ましくは、50℃〜75℃である。40℃よりも低い場合は殺菌性が著しく低下する。80℃よりも高い場合は成型後にボトルが収縮するという不具合が生じる。
この過酸化水素のミストM若しくはガスG又はこれらの混合物の吹き付け後、ボトル2は、図13(H1)に示すように、エアリンスに付される。エアリンスは無菌エアNがノズル45からボトル2内に吹き込まれることによって行われ、この無菌エアNの流れによってボトル2内から異物、過酸化水素等が除去される。その際、ボトル2は正立状態とされる。
望ましくは、ノズル45には図9に示したと同様な傘状部材84が取り付けられる。この傘状部材30による案内作用によって、無菌エアNはボトル2内からあふれ出た後、ボトル2の外面へと向かい、ボトル2の外面をエアリンスする。
なお、図13(H1)のエアリンス工程に代えて図13(H2)のごときエアリンス工程を採用してもよい。図13(H2)の工程を採用し、ボトル2を倒立状態にして下向きになった口部2aから無菌エアNをボトル2内に吹き込むようにすることで、ボトル2内の異物等を口部2aからボトル2外に落下させることができる。あるいは、図13(H1)のエアリンス工程に続いて図13(H2)の工程を、無菌エアNを吹き込むことなく行うようにしてもよい。また、図13(H2)に示すノズル45にも傘状部材84を取り付けてもよい。
エアリンス後に、必要に応じて、図14(I)に示すように、ボトル2に付着した過酸化水素を洗い流し、且つ異物を除去するために無菌の常温水又は15℃〜85℃の熱水による無菌水リンスが行われる。ノズル1本あたりの流量は5L/min〜15L/minとし、
洗浄リンス時間は0.2〜10秒にするのが望ましい。
上述したように、プリフォーム1の段階で殺菌した後に過酸化水素でボトル2をさらに殺菌するので、過酸化水素の使用量が少なくて済む。したがって、エアリンス後に熱水等の水によってボトル2に付着した過酸化水素を洗い流す図14(I)に示す温水リンス工程は不要となる。しかし、必要に応じて無菌水リンスを行っても問題はない。
図13(G)の工程で使用する過酸化水素のミストM又はガスGは次の通りである。
過酸化水素の使用量をミストMの量に換算した場合、図13(G)の工程のみを行ってボトル2を滅菌するためには、ボトル2に50μL/500mLボトル〜100μL/500mLボトルの量の過酸化水素を付着させる必要があったが、本発明のようにプリフォーム1の殺菌を行った場合は、10μL/500mLボトル〜50μL/500mLボトルの量の過酸化水素ミストMを付着させることで商業的無菌充填が可能となった。
また、過酸化水素の使用量をガスGの量に換算した場合、図13(G)の工程のみを行ってボトル2を滅菌するためには、ガス濃度が5mg/L〜10mg/Lの過酸化水素ガスGをボトル2に吹き付ける必要があったが、本発明のようにプリフォーム1の予備加熱を伴う予備殺菌を行った場合は、ガス濃度が1mg/L〜5mg/Lの過酸化水素ガスGを吹き付けることで商業的無菌充填が可能となった。
上記エアリンス後、図14(J)に示すように、飲料aが充填ノズル10からボトル2内に充填され、図14(K)に示すように、蓋であるキャップ3で密封されることにより、ボトル2は無菌包装体とされる。
なお、この実施の形態2において、図13(G)(H1)(H2)に対応するボトルの殺菌工程を省略し、内容物である飲料a自体を殺菌処理した後に無菌環境の下で、常温で充填することも可能である。
また、ボトルの上記殺菌工程を省略し、飲料aを70℃程度の中温の状態で充填することも可能である。中温で充填する場合は、飲料aやボトル2内での芽胞菌の生残は許容されるが、カビ、酵母等は飲料aの有する熱によって殺菌され、また、PET製のボトル2に変形等を来さない。従って、中温充填の場合は、飲料aが芽胞菌の発芽を抑止する性質のある酸性飲料、ミネラルウォータである場合に適する。
上記ボトル2の殺菌方法を実施するための無菌充填装置は、例えば図14のごとく構成される。
図15に示すように、無菌充填装置は、口部2aを有する有底筒状のプリフォーム1(図11(A)参照)を所定の間隔で順次供給するプリフォーム供給機11と、ブロー成形機12と、成形されたボトル2を殺菌する殺菌機88と、ボトル2(図12(F)参照)に飲料aを充填し、キャップ3(図14(K)参照)で密封する充填機13とを備える。
この無菌充填装置は、ブロー成形機12から充填機13に至る個所においてチャンバー41a,41b,41c1,41c2,41d,41e,41fで囲まれている。
チャンバー41aはプリフォームに殺菌剤を供給する箇所に対応し、チャンバー41bはボトル2を成形する箇所に対応し、チャンバー41c1はボトルを殺菌機88へと搬送する箇所に対応し、チャンバー41c2はボトル2に殺菌剤を供給し、リンスする箇所に対応し、チャンバー41dはボトル2に内容物である飲料aを充填し、密封する箇所に対応する。
チャンバー41bからチャンバー41c1に至る箇所は、クリーンルームとして維持される。クリーンルームとするため、無菌包装体の製造前からチャンバー41b〜41c1内に、HEPAフィルタに通した無菌の陽圧エアが供給される。これにより、チャンバー41b〜41c1内がクリーン状態に維持され、無菌性レベルの高いボトルの製造が可能になる。
チャンバー41b〜41c1内に無菌の陽圧エアを吹き込む前に、チャンバー41b〜41c1内を10mg/L以下の過酸化水素ガスでガス殺菌しても良い。また、プリフォーム1やボトル2が接触する部位をUVランプで照射(紫外線殺菌)しても良い。或いは、金型4や延伸ロッド5、グリッパ32など資材が接触する箇所をエタノールや過酸化水素を1質量%含有している薬剤で拭きあげても良い。
プリフォーム供給機11から充填機13に至る間には、プリフォーム1を第一の搬送路上で搬送するプリフォーム用搬送手段と、ボトル2の完成品形状のキャビティCを有する金型4(図2(D)参照)を、上記第一の搬送路に接続される第二の搬送路上で搬送する金型用搬送手段と、金型4で成形されたボトル2を、上記第二の搬送路に接続される第三の搬送路上で搬送しつつ、ボトル2に対し殺菌、充填等を行うボトル用搬送手段とが設けられる。
プリフォーム用搬送手段の第一の搬送路と、金型用搬送手段の第二の搬送路と、ボトル用搬送手段の第三の搬送路は互いに連通し、これらの搬送路上にはプリフォーム1やボトル2を保持しつつ搬送する図示しないグリッパ等が設けられている。
プリフォーム用搬送手段は、その第一の搬送路上に、プリフォーム1を所定の間隔で順次供給するプリフォームコンベア14を備える。また、プリフォームコンベア14の終端からプリフォーム1を受け取って搬送するホイール15,16,17の列と、プリフォーム1を受け取って走行させる無端チェーン18とを具備する。
ホイール15におけるプリフォーム1の走行路上の定位置には、過酸化水素ガスGを生成する図4に示したような殺菌剤ガス生成器7と、過酸化水素ガスGをプリフォーム1に向かって吐出する図11(A)に示したような殺菌剤供給ノズル6が配置される。
ホイール16におけるプリフォーム1の走行路上には、プリフォーム1に向かってホットエアPを吐出することにより、プリフォーム1の内外面に付着した過酸化水素を活性化させるとともにプリフォーム1の外に排出するエアノズル80(図11(B)参照)が配置される。
エアノズル80としては、実施の形態1における図5(A)(B)又は図9に示したものと同様なものを使用することができる。
図15に示すように、ホイール15,16の回りは、チャンバー41aで囲まれている。このチャンバー41aには、実施の形態1において図3に示したと同様に、チャンバー41a内のエア中の過酸化水素等の殺菌剤を分解するフィルタ36と、ブロア37とからなる排気手段が連結される。これにより、隣接するブロー成形機12内へ過酸化水素が流入しないようにすることができる。第一の搬送路中、ホイール16に接するホイール17から第二の搬送路に接するホイール19に至る箇所には、プリフォーム1を成形温度まで加熱する加熱炉33が設けられる。加熱炉33は実施の形態1におけるものと同様に構成される。
プリフォーム1は加熱炉33内を走行しながら均一に加熱され、口部2a以外がブロー成形に適した温度である90℃〜130℃まで昇温する。口部2aは、キャップ3が被せられたときの密封性が損なわれないように、変形等を生じることのない70℃以下の温度に抑えられる。
第二の搬送路の回りには、ブロー成形機12が配置される。ブロー成形機12は、実施の形態1の場合と同様な構造を備え、上記加熱炉33内で加熱されたプリフォーム1を受け取ってボトル2に成形する。
プリフォーム用搬送手段の第一の搬送路と、金型用搬送手段の第二の搬送路との間に位置するホイール19の上方には、このホイール19の回りを走行するプリフォーム1に対しその口部2aの上方から覆う覆い96(図12(D)参照)がトンネルに設けられる。この覆い96内には無菌エアQがプリフォーム1の口部2aに向かうように吹き込まれる。この無菌エアQは、実施の形態1における図5(B)に示した無菌エア供給装置から供給する無菌エアPから一部分け取ったものであってもよい。
これにより、プリフォーム1はクリーンルームをなすチャンバー41bに囲まれたうえ、さらに無菌エアQを孕む覆い96により覆われることとなり、無菌性を高度に維持した状態でブロー成型機12に向かうことになる。
ブロー成型機12における金型4は、第三の搬送路の始端となるホイール21に接したところで型開きし、ホイール21の図示しないグリッパによって受け取られる。
ブロー成形機12から出てホイール21に至ったボトル2は、ホイール21の外周に必要に応じて配置される検査装置35によって成形不良等の有無について検査される。検査装置35は、実施の形態1において用いられたものと同様なものを使用可能である。
検査されたボトル2は、不合格の場合は図示しない排斥装置によって搬送路から排除され、合格品のみがホイール22へと搬送される。
第三の搬送路中、ホイール21,22,89におけるボトル2の走行路の上方には、ボトル2に対しその口部2aの上方から覆う覆い97(図12(F)参照)がトンネル状に設けられる。この覆い97内に吹き込まれる無菌エアQは、実施の形態1における図5(B)に示した無菌エア供給装置から供給する無菌エアPから一部分け取ったものであってもよい。
第三の搬送路中、上記ホイール89に続くホイール90,91,92,23の列には、殺菌剤供給ノズル93(図13(G)参照)及び無菌エア供給ノズル45(図13(H1)又は(H2)参照)が設けられる。
具体的には、殺菌剤供給ノズル93がホイール90の回りにおけるボトル2の走行路上の定位置に複数基(図15では、四基)設置される。また、殺菌剤供給ノズル93に対応してボトル2が通過するトンネル44(図13(G)参照)も設置される。殺菌剤供給ノズル93から吹き出る過酸化水素水のミストM若しくはガスG又はこれらの混合物はボトル2の内部に入ってボトル2の内面に薄い被膜となって付着し、また、ボトル2の外面に沿って流れるとともにトンネル44内に充満してボトル2の外面に薄い被膜となって付着する。
ホイール92の回りにおけるボトル2の走行路上の定位置には、無菌エア供給ノズル45が一基又は複数基設置される。無菌エア供給ノズル45から吹き出た無菌エアNはボトル2の内外面に接触してボトル2の表面に付着した余剰の過酸化水素水の被膜を除去する。無菌エアNがホットエアである場合は、ボトル2の内外面に付着した過酸化水素を活性化させ、殺菌効果を高める。
なお、殺菌剤供給ノズル93と無菌エア供給ノズル45は、各ホイール90,92の回りにボトル2のピッチと同じピッチで多数配置し、各ホイール90,92と同期的に旋回運動をさせつつボトル2内に過酸化水素のガスGや無菌エアNを吹き込むようにしてもよい。
第三の搬送路中、上記ホイール23に接するホイール24からホイール27に至る箇所には、フィラー39及びキャッパー40が設けられる。
具体的には、ホイール24の回りにボトル2内に飲料aを充填するための充填ノズル10(図14(J)参照)が多数設けられることによりフィラー39が構成され、ホイール26の回りには、飲料aが充填されたボトル2にキャップ3(図14(K)参照)を取り付けて密封するためのキャッパー40が構成される。
フィラー39及びキャッパー40は実施の形態1におけるものと同様に構成される。
上記第一乃至第三の搬送路において、ホイール15の回りはチャンバー41aによって囲まれる。ホイール16からホイール21に至る箇所の周辺は、チャンバー41bによって囲まれる。ホイール22及びホイール89の周辺は、チャンバー41c1によって囲まれる。ホイール90からホイール23に至る箇所の周辺は、チャンバー41c2によって囲まれる。ホイール24からホイール27に至る箇所の周辺は、チャンバー41dによって囲まれる。
上記チャンバー41bの内部へは、図示しないHEPAフィルタ等によって浄化された無菌エアが常時供給される。これにより、チャンバー41bはクリーンルームとされ、その内部への微生物の侵入が阻止される。
上記チャンバー41a、41b、41c2、41d、41e、41fの各内部は、例え
ばCOP(cleaning outside of place)、SOP(sterilizing outside of place)の
実施により殺菌処理され、その後、これらのチャンバー41a、41b、41c2、41d、41e、41fの各々に又は一体的に設置された図3に示したと同様な排気手段によ
って各チャンバー41a、41b、41c2、41d、41e、41f内から殺菌剤、洗
浄剤のガスやミストがチャンバー外に排出される。そして、図示しないスクラバー、フィルタ等によって浄化された無菌エアがこれらの各チャンバー41a、41b、41c2、41d、41e内に供給されることによって、各チャンバー41a、41b、41c2、41d、41f内の無菌性が維持される。チャンバー41d、41e、41fについてはC
OP、SOPが必ず実施されるが、チャンバー41a、41b、41c2については必ずしも実施する必要はない。
また、チャンバー41c1は、チャンバー41bとチャンバー41c2との間の雰囲気を遮断する雰囲気遮断チャンバーとして機能する。このチャンバー41c1にも、上記排気手段と同様な排気手段が連結され、チャンバー41c1の内気が外部に排気される。これにより、チャンバー41d内のCOP、SOPにより発生する洗浄剤のガス等や、チャンバー41c2内で発生する殺菌剤のミスト等がチャンバー41c1を経てブロー成形機12のチャンバー41b内へと流入するのを阻止することができる。
次に、図11〜図16を参照して飲料充填装置の動作を説明する。
まず、プリフォームコンベア14、ホイール15,16,17の列によってプリフォーム1が加熱炉33に向かって搬送される。
プリフォーム1が加熱炉33に入る以前にホイール15の回りを走行する際、殺菌剤供給ノズル6からプリフォーム1に向かって過酸化水素のガスG若しくはミスト又はこれらの混合物が供給される。
続いて、この過酸化水素が付着したプリフォーム1がホイール16の回りを走行する際、エアノズル80からホットエアPがプリフォーム1に吹き付けられる。このホットエアPの熱により、プリフォーム1に付着した過酸化水素が活性化され、プリフォーム1に付着した微生物が殺菌される。また、ホットエアPにより余剰の過酸化水素がプリフォーム1の表面から除去される。
ホットエアPの吹き付けは、図7に示したエアノズル81によって行うことにより、プリフォーム1内の異物をプリフォーム1外に吹き飛ばし、この吹き飛ばした異物を吸引管82によって回収することも可能である。また、図8に示したようにエアノズル81やプリフォーム1を図7に示したものとは逆向きにすることで、プリフォーム1内の異物をプリフォーム1外に除去することも可能である。
その後、プリフォーム1は、無端チェーン18上のスピンドル43(図11(C)参照)に受け取られ、加熱炉33内へと搬送される。
加熱炉33内においてプリフォーム1は赤外線ヒータ18aによって加熱され、口部2aを除く全体の温度がブロー成形に適した温度域まで均一に加熱される。
加熱炉33内で成形温度まで加熱されたプリフォーム1は、ホイール19の回りを走行する際、覆い96下を通りながら、無菌エアQを吹き付けられる。これにより、プリフォーム1は無菌性を維持しつつブロー成形機12へと搬送される。無菌エアQがホットエア
である場合は、プリフォーム1は成形に適した温度を好適に維持しつつブロー成形機12に到達する。
プリフォーム1は、ホイール20の外周を通過する際に図12(E)のごとく金型4により抱持され、無菌の高圧エアが吹き込まれることによってキャビティC内でボトル2の完成品へと膨張する。
成形されたボトル2は、金型4の型開き後にホイール21のグリッパによって金型4外に取り出され、検査装置35によって成形不良等の有無について検査される。
不良品のボトル2は図示しない排出装置によって列外に除かれ、良品のボトル2のみがホイール22へと受け渡されつつ殺菌機88へと搬送される。
また、ボトル2は、ホイール21からホイール89へと走行する際、覆い97下を通りながら、無菌エアQを吹き付けられる。これにより、ボトル2は無菌性を維持しつつ殺菌機88へと搬送される。無菌エアQがホットエアである場合は、ボトル2は殺菌に適した温度を好適に維持しつつ殺菌機88に到達する。
ボトル2は、殺菌機88内におけるホイール90の回りを走行しつつ、図13(G)のように、過酸化水素水のミストM若しくはガスG又はこれらの混合物を吹き付けられて殺菌され、続いて、ホイール92の回りを走行しつつ、図13(H1)又は(H2)のように、無菌エアNを吹き付けられてエアリンスされる。
その後、ボトル2は充填機13内に至る。
充填機13においてボトル2には、あらかじめ滅菌処理された飲料aが図14(J)のごとくフィラー39の充填ノズル10により充填される。飲料aが充填されたボトル2は、キャッパー40によりキャップ3が施されて密封され(図14(K)参照)、チャンバー41dの出口から無菌充填装置外へ排出される。
<実施の形態4>
この実施の形態4においては、実施の形態3における図11(A)に示したプリフォーム1に殺菌剤を供給する工程において、殺菌剤供給ノズル6に代えて、図17に示す殺菌剤供給ノズル94が用いられる。
図17に示すように、殺菌剤供給ノズル94には、プリフォーム1の外面に倣うように略U字状に伸びる管路94aが設けられ、この管路94aには、プリフォーム1の外面に対峙する吐出口95が設けられる。吐出口95は、プリフォーム1内に殺菌剤である過酸化水素が入らないように、プリフォーム1における口部2aよりも下方の箇所に対峙するように複数個所にわたって設けられる。
実施の形態2において使用した殺菌剤ガス生成器7と同様な生成器で生成された過酸化水素のガスGが、殺菌剤供給ノズル94の吐出口95からプリフォーム1の外面に向かって吹き出し、ガスG若しくはミスト又はこれらの混合物となってプリフォーム1の口部2aを除く外面に吹き付けられる。この過酸化水素のガスG等はプリフォーム1内に入ることなく、プリフォーム1の外面に付着する。これにより、プリフォーム1の外面に存在する微生物が殺菌される。
なお、殺菌剤供給ノズル94の管路94aに無菌エアであるホットエアを供給することにより、これらの管内での過酸化水素水の結露を防止するようにしてもよい。
また、管路94aにリボンヒーターを巻きつけることにより、管路94a内での過酸化水素水の結露を防止するようにしてもよい。
この実施の形態4において、図11(A)に示したプリフォーム1に殺菌剤を供給する工程を経たプリフォーム1は、図11(B)(C)の各工程を経た後、図14(I)に示す温水リンス工程に付される。図11(B)の工程により余剰の過酸化水素がプリフォーム1の外面から除去されるが、場合によってはこの工程は省略してもよい。図13(G)(H1)(H2)に示す工程は省略される。
図14(I)に示すように、温水リンス工程では、ボトル2は、口部2aを下向きにした倒立状態とされ、口部2aからボトル2内に挿入された温水リンス用ノズル46によって無菌の温水Hがボトル2内に供給される。温水Hはボトル2の内面にまんべんなく接触した後、口部2aからボトル2外に排出される。温水Hの温度は、ボトル2が変形等しない程度の範囲に維持され、70℃〜85℃程度である。ノズル1本あたりの流量は5L/min〜15L/minとし、洗浄リンス時間は0.2〜10秒にするのが望ましい。
この温水リンスの加熱によって、ボトル2内の微生物が殺菌処理される。殺菌される微生物は、カビ、酵母等であり、芽胞形成細菌は生残しうる。
従って、この実施の形態3の方法は、低酸性飲料以外の酸性飲料、炭酸飲料、ミネラルウォーターなど芽胞形成細菌を滅菌する必要がない飲料の製造に好適である。
温水リンス後、ボトル2には、図14(J)に示すように飲料aが充填され、図14(K)に示すようにキャップ3が被せられてボトル2が密封される。
なお、この実施の形態4において、ボトル2の温水リンス工程(図14(I))を省略し、これに代えて飲料aを70℃程度の中温の状態で充填することによってボトル2内を殺菌処理することも可能である。中温で充填する場合は、飲料aやボトル2内での芽胞菌の生残は許容されるが、カビ、酵母等は飲料aの有する熱によって殺菌され、また、PET製のボトル2に変形等を来さない。従って、中温充填の場合は、飲料aが芽胞菌の発芽を抑止する性質のある酸性飲料、ミネラルウォータである場合に適する。
<実施の形態5>
この実施の形態5によっても、図14(K)に示すようなボトル2とキャップ3とを備えた無菌包装体を製造することができる。
上記ボトル2は、図11(A)(B)(C)、図12(D)(E)、図18、図14(J)(K)に示す殺菌、成形、飲料充填、密封の各工程を経て無菌包装体とされる。
最初に、図11(A)に示すプリフォーム1が所望の速度で連続的に搬送され、走行中のプリフォーム1に、殺菌剤である過酸化水素水のガスG若しくはミスト又はこれらの混合物が供給される。
なお、図11(A)に示したプリフォーム1へのガスGの吹き付けの直前に、プリフォーム1に熱風を吹き付ける等してプリフォームを予備加熱してもよい。
過酸化水素が供給されたプリフォーム1は、図11(B)に示すように、エアノズル80によってホットエアPが供給される。
ホットエアPの吹き付けにより、プリフォーム1の表面に付着した過酸化水素がホットエアPの熱で活性化され、これによりプリフォーム1内の微生物が殺菌される。また、ホットエアPの吹き付けによってプリフォーム1に付着した過酸化水素はプリフォーム1の表面から速やかに除去される。
図11(C)に示すように、殺菌されたプリフォーム1は、赤外線ヒータ18aその他の加熱手段によって、後のブロー成形に適した温度まで加熱される。
加熱されたプリフォーム1は、図12(D)に示すように、スピンドル43から解放され、口部2a側から無菌エアQを吹き付けられつつ、図12(E)に示すブロー成形型である金型4へと搬送される。この無菌エアQの吹き付けにより、プリフォーム1は無菌性を維持しつつ金型4に供給される。
無菌エアQの吹き付けにより無菌性を保ったまま搬送されるプリフォーム1は、図12(E)に示すように、金型4内に収納され、ボトル2に成形される。
ボトル2は、金型4外へ取り出された後、図14(J)に示す飲料aの充填工程に至るまでの間、図18に示すように、過酸化水素のミストMを口部2a側から吹き付けられつつ搬送される。
なお、図18において、図4、図5(B)に示す装置と同様な構成部分については同一の符号でもって表す。
過酸化水素のミストMは、図18に示すような装置によって作られる。すなわち、ブロア76による空気流がHEPAフィルタ77を通ることにより除菌され、ヒータ78により加熱され、熱風となって殺菌剤ガス生成器7の出口へと送られる。殺菌剤ガス生成器7で生成された過酸化水素のガスGは熱風内に取り込まれてノズル97aから覆い97内へと運ばれ、ミストMとなる。
過酸化水素のミストMは覆い97内を走行するボトル2へと口部2aの上方から流れ落ち、ボトル2の内外面に付着する。
また、ミストMは、トンネル状の覆い97内に充満することから、ボトル2の内外面にきわめて薄い被膜となって均一に付着する。このミストMにおける過酸化水素の濃度は希薄であり、過酸化水素成分と、空気流の熱とにより、ボトル2の内外面は軽く殺菌処理される。
また、ミストMを運ぶ空気流が覆い97内で陽圧となって、微生物等の覆い97内への侵入を阻止し、ボトル2の汚染を防止する。仮に微生物が覆い97の中に混入した場合であっても、微生物は過酸化水素により殺菌される。
ボトル2が上記覆い97を通過後、図14(J)に示すように、飲料aが充填ノズル10からボトル2内に充填され、図14(K)に示すように、蓋であるキャップ3で密封されることにより、ボトル2は無菌包装体とされる。
上記ボトル2の殺菌方法を実施するための無菌充填装置は、例えば図19のごとく構成される。
図19に示すように、無菌充填装置は、口部2aを有する有底筒状のプリフォーム1(図11(A)参照)を所定の間隔で順次供給するプリフォーム供給機11と、ブロー成形機12と、成形されたボトル2(図18参照)に飲料aを充填し(図14(J)参照)、キャップ3で密封する(図14(K)参照)充填機13とを備える。
この無菌充填装置は、ブロー成形機12から充填機13に至る個所においてチャンバー41a,41b,41c,41d,41e、41fで囲まれている。
チャンバー41aはプリフォームに殺菌剤を供給する箇所に対応し、チャンバー41bはボトル2を成形する箇所に対応し、チャンバー41cはボトルを内容物の充填位置へと送る箇所に対応し、チャンバー41dはボトル2に内容物である飲料aを充填し、チャンバー41eはキャップ3でボトル2を密封する箇所に対応する。
なお、チャンバー41eにおけるボトル2の出口には図示しない出口コンベアがもうけられるが、この出口コンベアはチャンバー41fによって囲まれる。
チャンバー41bからチャンバー41cに至る箇所は、クリーンルームとして維持される。クリーンルームとするため、無菌包装体の製造前からチャンバー41b〜41c内に、HEPAフィルタに通した無菌の陽圧エアが供給される。これにより、チャンバー41b〜41c内がクリーン状態に維持され、無菌性レベルの高いボトルの製造が可能になる。
チャンバー41b〜41c内に無菌の陽圧エアを吹き込む前に、チャンバー41b〜41c内を10mg/L以下の過酸化水素ガスでガス殺菌しても良い。また、プリフォーム1やボトル2が接触する部位をUVランプで照射(紫外線殺菌)しても良い。或いは、金型4や延伸ロッド5、グリッパ32など資材が接触する箇所をエタノールや過酸化水素が1%含有している薬剤で拭きあげても良い。
プリフォーム供給機11から充填機13に至る間には、プリフォーム1を第一の搬送路上で搬送するプリフォーム用搬送手段と、ボトル2の完成品形状のキャビティCを有する金型4(図2(D)参照)を、上記第一の搬送路に接続される第二の搬送路上で搬送する金型用搬送手段と、金型4で成形されたボトル2を、上記第二の搬送路に接続される第三の搬送路上で搬送しつつ、ボトル2に対し殺菌、充填等を行うボトル用搬送手段とが設けられる。
プリフォーム用搬送手段の第一の搬送路と、金型用搬送手段の第二の搬送路と、ボトル用搬送手段の第三の搬送路は互いに連通し、これらの搬送路上にはプリフォーム1やボトル2を保持しつつ搬送する図示しないグリッパ等が設けられている。
第一の搬送路から第二の搬送路に至るまでの装置構造は、実施の形態2の場合と同様であるから、その詳細な説明は省略する。
第三の搬送路中、ホイール21,22,89におけるボトル2の走行路の上方には、ボトル2に対しその口部2aの上方から覆う覆い97(図18参照)がトンネル状に設けられる。
この覆い97の略中央であるホイール22に対応した箇所には、図18にも示したような、無菌エア供給装置が接続される。
無菌エア供給装置は、ブロア76から覆い97へと至る導管を有し、この導管上に下流側に向かってHEPAフィルタ77、ヒータ78を順に有している。また、導管におけるヒータ78と覆い97との間には、図4に示した殺菌剤ガス生成器7と同様な殺菌剤ガス生成器が設けられる。
これにより、ブロア76からの空気流はHEPAフィルタ77により除菌され、ヒータ78で加熱され、無菌のホットエアとなって導管内を流れ、殺菌剤ガス生成器7から過酸化水素水のガスGが少量添加されつつ、ノズル97aから覆い97内に流入する。過酸化水素水のガスGはノズル97aから覆い97内へと入り、過酸化水素ガスGで満たされた覆い97内をボトル2が走行する。
過酸化水素ガスGの濃度は5mg/L以下とし、好ましくは3mg/L以下である。ガス濃度が5mg/Lよりも高い場合、過酸化水素がボトル2内に残留し、FDAの基準である0.5ppmを超える恐れがある。しかし、ボトル2の容積が大きい場合は、過酸化水素の残留値が低くなる傾向があるため、過酸化水素のガス濃度を5mg/Lよりも高く設定することが出来る場合もある。
なお、図19に示すように、上記無菌エア供給装置からの無菌のホットエアは、さらに他のヒータ96によって加熱された後、エアノズル80へと供給される。また、プリフォーム1の覆い86内へも供給される。
第三の搬送路中、上記ホイール89に続くホイール24からホイール27に至る箇所には、フィラー39及びキャッパー40が設けられる。
具体的には、ホイール24の回りにボトル2内に飲料aを充填するための充填ノズル10(図14(J)参照)が多数設けられることによりフィラー39が構成され、ホイール26の回りには、飲料aが充填されたボトル2にキャップ3(図14(K)参照)を取り付けて密封するためのキャッパー40が構成される。
次に、図18及び図19を参照して無菌充填装置の動作を説明する。
まず、プリフォームコンベア14、ホイール15,16,17の列によってプリフォーム1が加熱炉33に向かって搬送される。
プリフォーム1が加熱炉33に入る以前にホイール15の回りを走行する際、殺菌剤供給ノズル6からプリフォーム1に向かって過酸化水素のガスG若しくはミスト又はこれらの混合物が供給される。
続いて、この過酸化水素が付着したプリフォーム1がホイール16の回りを走行する際、エアノズル80からホットエアPがプリフォーム1に吹き付けられる。このホットエアPの熱により、プリフォーム1に付着した過酸化水素が活性化され、プリフォーム1に付着した微生物が殺菌される。また、ホットエアPにより余剰の過酸化水素がプリフォーム1の表面から除去される。
ホットエアPの吹き付けは、図7に示したエアノズル81によって行うことにより、プリフォーム1内の異物をプリフォーム1外に吹き飛ばし、この吹き飛ばした異物を吸引管82によって回収することも可能である。また、図8に示したようにエアノズル81やプリフォーム1を図7に示したものとは逆向きにすることで、プリフォーム1内の異物をプリフォーム1外に除去することも可能である。
その後、プリフォーム1は、無端チェーン18上のスピンドル43(図11(C)参照)に受け取られ、加熱炉33内へと搬送される。
加熱炉33内においてプリフォーム1は赤外線ヒータ18aによって加熱され、口部2aを除く全体の温度がブロー成形に適した温度域まで均一に加熱される。
加熱炉33内で成形温度まで加熱されたプリフォーム1は、ホイール19の回りを走行する際、覆い86の中を通りながら、無菌エアQを吹き付けられる(図12(D)参照)。これにより、プリフォーム1は無菌性を維持しつつブロー成形機12へと搬送される。無菌エアQがホットエアである場合は、プリフォーム1は成形に適した温度を好適に維持しつつブロー成形機12に到達する。
プリフォーム1は、ホイール20の外周を通過する際に図12(E)のごとく金型4により抱持され、無菌の高圧エアが吹き込まれることによってキャビティC内でボトル2の完成品へと膨張する。
成形されたボトル2は、金型4の型開き後にホイール21のグリッパによって金型4外に取り出され、検査装置35によって成形不良等の有無について検査される。
不良品のボトル2は図示しない排出装置によって列外に除かれ、良品のボトル2のみがホイール22,89へと受け渡されつつ下流側へ搬送される。
ボトル2は、ホイール21からホイール89へと走行する際、覆い97の中を通りながら、微量の過酸化水素が添加された無菌のホットエアQを吹き付けられる。このホットエアQに含まれる熱と過酸化水素により、チャンバー41b内に侵入しうる微生物が殺菌処理されることから、ボトル2は無菌状態を維持しつつ下流側へ搬送される。また、過酸化水素は覆い97を出る頃に又は出た後に分解され、ボトル2は過酸化水素が残留しない状態で充填機13へと搬送される。
覆い97から出たボトル2は、充填機13に至り、充填機13内においてボトル2に、あらかじめ滅菌処理された飲料aが図14(J)のごとくフィラー39の充填ノズル10により充填される。飲料aが充填されたボトル2は、キャッパー40によりキャップ3が施されて密封され(図14(K)参照)、チャンバー41dの出口から無菌充填装置外へ排出される。
なお、この実施の形態4において、他の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して示し、重複した説明を省略する。
<実施の形態6>
この実施の形態6によっても、図14(K)に示すようなボトル2とキャップ3とを備えた無菌包装体を製造することができる。
上記ボトル2は、図11(A)(B)(C)、図12(D)(E)、図20(F1)(F2)(F3)、図14(J)(K)に示す殺菌、成形、殺菌、飲料充填、密封の各工程を経て無菌包装体とされる。
最初に、図11(A)に示すプリフォーム1が所望の速度で連続的に搬送され、走行中のプリフォーム1に、殺菌剤のガスG若しくはミスト又はこれらの混合物が供給される。
なお、図11(A)に示したプリフォーム1へのガスGの吹き付けの直前に、プリフォーム1に熱風を吹き付ける等してプリフォームを予備加熱してもよい。
過酸化水素が供給されたプリフォーム1は、図11(B)に示すように、エアノズル80によってホットエアPが供給される。
ホットエアPの吹き付けにより、プリフォーム1の表面に付着した過酸化水素がホットエアPの熱で活性化され、これによりプリフォーム1内の微生物が殺菌される。また、ホットエアPの吹き付けによってプリフォーム1に付着した過酸化水素はプリフォーム1の表面から速やかに除去される。
図11(C)に示すように、殺菌されたプリフォーム1は、赤外線ヒータ18aその他の加熱手段によって、後のブロー成形に適した温度まで加熱される。
加熱されたプリフォーム1は、図12(D)に示すように、スピンドル43から解放され、口部2a側から無菌エアQを吹き付けられつつ、図12(E)に示すブロー成形型である金型4へと搬送される。この無菌エアQの吹き付けにより、プリフォーム1は無菌性を維持しつつ金型4に供給される。
無菌エアQの吹き付けにより無菌性を保ったまま搬送されるプリフォーム1は、図12(E)に示すように、金型4内に収納され、ボトル2に成形される。
ボトル2は、金型4外へ取り出された後、図14(J)に示す飲料aの充填工程に至るまでの間、覆い97の中を搬送され、覆い97の前段では、図20(F1)に示すように、無菌のホットエアQを吹き付けられつつ搬送され、続いて覆い97の中段では、同図(F2)に示すように、過酸化水素のガスG若しくはミストM又はそれらの混合物を口部2a側から吹き付けられつつ搬送され、続いて覆い97の後段では、同図(F3)に示すように、無菌のホットエアQを吹き付けられつつ搬送される。ボトル2内の残留過酸化水素濃度がFDAの基準である0.5ppm未満の場合は、ホットエアQは常温であってもよい。
ボトル2は、覆い97の前段で無菌のホットエアQを吹き付けられることにより、無菌性を維持しながら、加熱される。これにより、ボトル2は、覆い97の中段へは所定の温度を保ったまま走行し、覆い97の中段に流入する過酸化水素が活性化され、成形機12側から侵入するかもしれない微生物が殺菌処理される。そして、ボトル2が、覆い97の後段に入ると、ボトル2の内外面に付着した余剰の過酸化水素が無菌のホットエアQによりリンスされ、ボトル2の表面から除去される。かくて、ボトル2は、無菌性を維持しつつ次の充填機13へと向かう。
ボトル2が上記覆い97を通過した後充填機13内に入ると、まず、図14(J)に示すように、飲料aが充填ノズル10からボトル2内に充填され、次いで図14(K)に示すように、蓋であるキャップ3で密封されることにより、ボトル2は無菌包装体とされる。
上記ボトル2の殺菌方法を実施するための無菌充填装置は、例えば図21のごとく構成される。
図21に示すように、無菌充填装置は、口部2aを有する有底筒状のプリフォーム1(図11(A)参照)を所定の間隔で順次供給するプリフォーム供給機11と、ブロー成形機12と、成形されたボトル2(図20参照)に飲料aを充填し(図14(J)参照)、キャップ3で密封する(図14(K)参照)充填機13とを備える。
この無菌充填装置は、ブロー成形機12から充填機13に至る個所においてチャンバー41a,41b,41c,41d,41e,41fで囲まれている。
チャンバー41aはプリフォームに殺菌剤を供給する箇所に対応し、チャンバー41bはボトル2を成形する箇所に対応し、チャンバー41cはボトルを内容物の充填位置へと送る箇所に対応し、チャンバー41dはボトル2に内容物である飲料aを充填し、密封する箇所に対応する。
チャンバー41bからチャンバー41cに至る箇所は、クリーンルームとして維持される。クリーンルームとするため、無菌包装体の製造前からチャンバー41b〜41c内に、HEPAフィルタ(図示せず)に通した無菌の陽圧エアが供給される。これにより、チャンバー41b〜41c内がクリーン状態に維持され、無菌性レベルの高いボトル2の製造が可能になる。
チャンバー41b〜41c内に無菌の陽圧エアを吹き込む前に、チャンバー41b〜41c内を10mg/L以下の過酸化水素ガスでガス殺菌しても良い。また、プリフォーム1やボトル2が接触する部位をUVランプで照射(紫外線殺菌)しても良い。或いは、金型4や延伸ロッド5、グリッパ32など資材が接触する箇所をエタノールや過酸化水素を1質量%含有している薬剤で拭きあげても良い。
プリフォーム供給機11から充填機13に至る間には、プリフォーム1を第一の搬送路上で搬送するプリフォーム用搬送手段と、ボトル2の完成品形状のキャビティCを有する金型4(図12(E)参照)を、上記第一の搬送路に接続される第二の搬送路上で搬送する金型用搬送手段と、金型4で成形されたボトル2を、上記第二の搬送路に接続される第三の搬送路上で搬送しつつ、ボトル2に対し殺菌、充填等を行うボトル用搬送手段とが設けられる。
プリフォーム用搬送手段の第一の搬送路と、金型用搬送手段の第二の搬送路と、ボトル用搬送手段の第三の搬送路は互いに連通し、これらの搬送路上にはプリフォーム1やボトル2を保持しつつ搬送する図示しないグリッパ等が設けられている。
第一の搬送路から第二の搬送路に至るまでの装置構造は、実施の形態2の場合と同様であるから、その詳細な説明は省略する。
第三の搬送路中、ホイール21,22,89におけるボトル2の走行路の上方には、ボトル2に対しその口部2aの上方から覆う覆い97(図20参照)がトンネル状に設けられる。
この覆い97の略中央であるホイール22に対応した箇所には、図18にも示したような、無菌エア供給装置が接続される。
無菌エア供給装置は、ブロア76から覆い87へと至る導管を有し、この導管上に下流側に向かってHEPAフィルタ77、ヒータ78を順に有している。また、導管におけるヒータ78と覆い97との間には、図4に示した殺菌剤ガス生成器7と同様な殺菌剤ガス生成器が設けられる。
これにより、ブロア76からの空気流はHEPAフィルタ77により除菌され、ヒータ78で加熱され、無菌のホットエアとなって導管内を流れ、殺菌剤ガス生成器7から過酸化水素水のガスGが少量添加されつつ、ノズル97aから覆い97内に流入する。過酸化水素水のガスGはノズル97aから覆い97内へと入り、過酸化水素ガスGで満たされた覆い97内をボトル2が走行する。
過酸化水素ガスGの濃度は5mg/L以下とし、好ましくは3mg/L以下である。ガス濃度が5mg/Lよりも高い場合、過酸化水素がボトル2内に残留し、FDAの基準である0.5ppmを超える恐れがある。しかし、ボトル2の容積が大きい場合は、過酸化水素の残留値が低くなる傾向があるため、過酸化水素のガス濃度を5mg/Lよりも高く設定することが出来る場合もある。
なお、図21に示すように、上記無菌エア供給装置からの無菌のホットエアは、さらに他のヒータ96によって加熱された後、エアノズル80へと供給される。また、プリフォーム1の覆い86内へも供給される。
第三の搬送路中、上記ホイール89に続くホイール24からホイール27に至る箇所には、フィラー39及びキャッパー40が設けられる。
具体的には、ホイール24の回りにボトル2内に飲料aを充填するための充填ノズル10(図14(J)参照)が多数設けられることによりフィラー39が構成され、ホイール26の回りには、飲料aが充填されたボトル2にキャップ3(図14(K)参照)を取り付けて密封するためのキャッパー40が構成される。
上記第一乃至第三の搬送路において、ホイール15の回りはチャンバー41aによって囲まれる。ホイール16からホイール21に至る箇所の周辺は、チャンバー41bによって囲まれる。ホイール22及びホイール89の周辺は、チャンバー41cによって囲まれる。ホイール24からホイール27に至る箇所の周辺は、チャンバー41dによって囲まれる。
上記チャンバー41bの内部へは、図示しないHEPAフィルタ等によって浄化された無菌エアが常時供給される。これにより、チャンバー41bはクリーンルームとされ、その内部への微生物の侵入が阻止される。
上記チャンバー41a〜41fの各内部は、例えばCOP、SOPの実施により殺菌処理され、その後、これらのチャンバー41a、41c、41fの各々に又は一体的に設置された図3に示したと同様な排気手段によって各チャンバー41a、41c、41f内から殺菌剤、洗浄剤のガスやミストがチャンバー外に排出される。そして、図示しないフィルタ等によって浄化された無菌エアがこれらの各チャンバー41a、41c、41f内に供給されることによって、各チャンバー41a、41d内の無菌性が維持される。
一方、チャンバー41a、41b、41cは飲料等の製品液が飛散する場所ではない。チャンバー41a、41cは製造中にチャンバー内が薬剤に暴露されるため、これらのチャンバーは、COP、SOPを行わなくても微生物的な汚染リスクは少ない。
ここで、上記無菌エアの吹き込みによるチャンバー41d内の圧力をp3とし、覆い97内の中央部、上流側部、下流側部の各々における圧力をp1、p0、p2とすると、p3>p2>p0>p1の関係となるように圧力が調整される。具体的には、大気圧を基準にして、例えば、p3は30〜100Pa、p2は10〜30Pa、p0は0〜10Pa、p1は−30〜0Paに設定される。このような圧力関係にあることから、覆い97の中央部に供給される過酸化水素は上流側部及び下流側部への流入を阻止され、また、充填機39の存在するチャンバー41d内へはチャンバー41c側からの空気の流入や過酸化水素を含んだ空気の流入が完全に阻止される。
次に、図20及び図21を参照して無菌充填装置の動作を説明する。
まず、プリフォームコンベア14、ホイール15,16,17の列によってプリフォーム1が加熱炉33に向かって搬送される。
プリフォーム1が加熱炉33に入る以前にホイール15の回りを走行する際、殺菌剤供給ノズル6からプリフォーム1に向かって過酸化水素のガスG若しくはミスト又はこれらの混合物が供給される。
続いて、この過酸化水素が付着したプリフォーム1がホイール16の回りを走行する際、エアノズル80からホットエアPがプリフォーム1に吹き付けられる。このホットエアPの熱により、プリフォーム1に付着した過酸化水素が活性化され、プリフォーム1に付着した微生物が殺菌される。また、ホットエアPにより余剰の過酸化水素がプリフォーム1の表面から除去される。
ホットエアPの吹き付けは、図7に示したエアノズル81によって行うことにより、プリフォーム1内の異物をプリフォーム1外に吹き飛ばし、この吹き飛ばした異物を吸引管82によって回収することも可能である。また、図8に示したようにエアノズル81やプリフォーム1を図7に示したものとは逆向きにすることで、プリフォーム1内の異物をプリフォーム1外に除去することも可能である。
その後、プリフォーム1は、無端チェーン18上のスピンドル43(図11(C)参照)に受け取られ、加熱炉33内へと搬送される。
加熱炉33内においてプリフォーム1は赤外線ヒータ18aによって加熱され、口部2aを除く全体の温度がブロー成形に適した温度域まで均一に加熱される。
加熱炉33内で成形温度まで加熱されたプリフォーム1は、ホイール19の回りを走行する際、覆い86の中を通りながら、無菌エアQを吹き付けられる。これにより、プリフォーム1は無菌性を維持しつつブロー成形機12へと搬送される。無菌エアQがホットエアである場合は、プリフォーム1は成形に適した温度を好適に維持しつつブロー成形機12に到達する。
プリフォーム1は、ホイール20の外周を通過する際に図12(E)のごとく金型4により抱持され、無菌の高圧エアが吹き込まれることによってキャビティC内でボトル2の完成品へと膨張する。
成形されたボトル2は、金型4の型開き後にホイール21のグリッパによって金型4外に取り出され、検査装置35によって成形不良等の有無について検査される。
不良品のボトル2は図示しない排出装置によって列外に除かれ、良品のボトル2のみがホイール22へと受け渡されつつ殺菌機88へと搬送される。
また、ボトル2は、ホイール21からホイール89へと走行する際、覆い97の中を通りながら、図20(F1)に示す如く、上流側部内で無菌エアQを吹き付けられる。これにより、ボトル2は無菌性を維持しつつ中央部へと向かう。中央部では、ボトル2は過酸化水素水のミストMを吹き付けられる。これにより、ボトル2の内外面に過酸化水素水の被膜が形成される。さらに、下流側部では無菌エアQが吹き付けられ、これにより、ボトル2の内外面に付着した過酸化水素が活性化され、また、余剰の過酸化水素が分解除去される。
その後、ボトル2は充填機13に至り、あらかじめ滅菌処理された飲料aが図14(J)のごとくフィラー39の充填ノズル10により充填される。飲料aが充填されたボトル2は、キャッパー40によりキャップ3が施されて密封され(図14(K)参照)、チャンバー41dの出口から無菌充填装置外へ排出される。
なお、この実施の形態5において、他の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して示し、重複した説明を省略する。
<実施の形態7>
この実施の形態7によっても、実施の形態6の場合と同様に、図14(K)に示すようなボトル2とキャップ3とを備えた無菌包装体を製造することができる。
また、実施の形態6の場合と同様に、上記ボトル2は、図11(A)(B)(C)、図12(D)(E)、図20(F1)(F2)(F3)、図14(J)(K)に示す殺菌、成形、殺菌、飲料充填、密封の各工程を経て無菌包装体とされる。
この実施の形態7における無菌充填装置は、図22に示すように構成されるが、覆い97内の中央部に対する過酸化水素の供給方法が実施の形態6の場合と異なる。
すなわち、覆い97における中央部に対応した箇所には、図4に示した殺菌剤ガス生成器7と同様な生成器が複数基取り付けられる。これらの殺菌剤ガス生成器7から生成された過酸化水素水のガスGが中央部に供給されることで、過酸化水素水のミストMが直上噴霧され、覆い97内を走行するボトル2の内外面に過酸化水素が付着することになる。図22中、符号93で示すものは殺菌剤ガス生成器7の過酸化水素供給ノズルである。
なお、この実施の形態7において、他の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して示し、重複した説明を省略する。
プリフォームに対する過酸化水素の吸着量とプリフォームの内面の殺菌効果を調べたところ、表2の結果を得た。
Figure 0006911964
実験例No.1:35質量%の過酸化水素ガスを流量6g/minでプリフォームの中に吹き込んだ。これによるプリフォーム内面における過酸化水素の付着量は0.028μL/cm2であった。
実験例No.2:実験例No.1と同量の過酸化水素ガスをプリフォームの中に吹き込んだ。続いて、ホットエアを1.2秒間プリフォームの中に吹き込んだ。ホットエアの吹き込みにより、プリフォーム内の過酸化水素は気化、乾燥されたが、一部分はプリフォーム内(PET層)に吸着された。この過酸化水素の吸着量は0.013μL/cm2であっ
た。過酸化水素の吸着量は、プリフォーム内に水を入れて24時間放置した後、水に溶け込んだ過酸化水素の量を過酸化水素濃度測定器で測定することによって得た。
実験例No.3:実験例No.2と同様にして、プリフォームに対し過酸化水素ガスの吹き込みと、ホットエアの吹き込みとを行った。ホットエアの吹き込みに続いてプリフォームを120℃に到達するまで20秒間加熱した。この条件におけるB.atrophaeus胞子に対する殺菌効果を確認したところ、6.0LRV以上であった。また、実験例2と同様にして、プリフォームに水を入れ、水に溶け込んだ過酸化水素の量を測定したところ、過酸化水素の残留量は0.006μL/cm2であった。
実験例No.2とNo.3との対比から明らかなように、プリフォームによる過酸化水素の吸着量0.007μL/cm2(=0.013−0.006)を加熱して活性化させる
ことにより、プリフォームの内面について6.0LRV以上の殺菌効果を得ることができる。
実験例No.4:実験例No.2と同様な手順でプリフォームを殺菌した。ただし、実験例No.2と異なり、ホットエアの供給を5.0秒間行った。これによるプリフォームの
過酸化水素吸着量は0.003μL/cm2であった。
実験例No.5:実験例No.3と同様な手順でプリフォームを殺菌した。ただし、実験例No.3と異なり、ホットエアの供給を5.0秒間行った。これによるプリフォームの
過酸化水素残留量は0.001μL/cm2であった。また、殺菌効果は6.0LRV以
上であった。
実験例No.4とNo.5との対比から明らかなように、プリフォームによる過酸化水素の吸着量0.002μL/cm2(=0.003−0.001)を加熱して活性化させる
ことにより、プリフォームの内面について6.0LRV以上の殺菌効果を得ることができる。
また、実験例No.3とNo.5との対比から明らかなように、ホットエアの供給時間を1.2秒から5.0秒にすると、残留過酸化水素の量が0.006μL/cm2から0.
001μL/cm2に低減することがわかる。
実験例No.6:実験例No.4と同様な手順でプリフォームを殺菌した。ただし、実験例No.4と異なり、ホットエアの供給を10.0秒間行った。これによるプリフォーム
の過酸化水素吸着量は0.001μL/cm2であった。
実験例No.7:実験例No.5と同様な手順でプリフォームを殺菌した。ただし、実験例No.5と異なり、ホットエアの供給を10.0秒間行った。これによるプリフォーム
の過酸化水素残留量は0.000μL/cm2であった。また、殺菌効果は6.0LRV
以上であった。
実験例No.6とNo.7との対比から明らかなように、プリフォームによる過酸化水素の吸着量0.001μL/cm2(=0.001−0.000)を加熱して活性化させる
ことにより、プリフォームの内面について6.0LRV以上の殺菌効果を得ることができる。
また、実験例No.6とNo.7との対比から明らかなように、ホットエアの供給時間を5.0秒から10.0秒にすると、残留過酸化水素の量が0.001μL/cm2から測
定不能な量まで低減することがわかる。
例えば、特許第4012653号公報に記載されるように、従来、ボトルを滅菌するために必要とされた過酸化水素の付着量は5μL〜100μLである。500mlボトル用プリフォームの内表面積はおおよそ500cm2であることから、本発明における上記実施例の過酸化水素吸着量0.001〜0.006μL/cm2は0.5μL〜3μLに相当
する。すなわち、本発明によれば、1/33〜1/10の極めて少ない過酸化水素量でボトルを滅菌することが可能であり、過酸化水素吸着量が0.001〜0.006μL/cm2と極めて少ないにも関わらず、芽胞細菌に対して殺菌効果が6LRV以上得られるこ
とが確認された。これはボトル殺菌性能として無菌充填が可能なレベルである。
なお、実験例No.3、No.5、No.7においてプリフォームの加熱はブロー成形機
の加熱炉内で行ったが、ブロー成形機内におけるパッキング等各種機器に腐食等の発生を見ることができなかった。
1…プリフォーム
2…ボトル
4…ブロー成形型
6…ノズル
9…気化部
80…エアノズル
80a…吹出口
G…ガス
P…ホットエア

Claims (6)

  1. ボトルの首部をグリッパにより把持して前記ボトルを搬送し、
    前記ボトルの首部を把持する前記グリッパが旋回する開放部以外の前記ボトルの走行路を囲む前記ボトルの口部の上方から覆う、成形された前記ボトルが受け渡されるホイールからフィラーが設けられるホイールの手前のホイールまで設けられるトンネル状の覆い内を走行する前記ボトルに過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付けることを特徴とするボトルの殺菌方法。
  2. 請求項1に記載のボトルの殺菌方法において、前記覆い内を走行する前記ボトルに前記過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付ける前に前記ボトルに無菌のホットエアを吹き付け、前記覆い内を走行する前記ボトルに前記過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付けた後に前記ボトルに無菌のホットエアを吹き付けることを特徴とするボトルの殺菌方法。
  3. 請求項2に記載のボトルの殺菌方法において、前記覆い内を走行する前記ボトルに前記過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付ける部分の圧力をp1、前記覆い内を走行する前記ボトルに前記過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付ける前に前記ボトルに無菌のホットエアを吹き付ける部分の圧力をp0、前記覆い内を走行する前記ボトルに前記過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付けた後に前記ボトルに無菌のホットエアを吹き付ける部分の圧力をp2とするとき、p2>p0>p1の関係となるように圧力を調整することを特徴とするボトルの殺菌方法。
  4. ボトルの首部をグリッパにより把持して前記ボトルを搬送する搬送装置、
    ボトルの首部を把持するグリッパが旋回する開放部以外の前記ボトルの走行路を囲む前記ボトルの口部の上方から覆う、成形された前記ボトルが受け渡されるホイールからフィラーが設けられるホイールの手前のホイールまで設けられるトンネル状の覆い、及び
    前記覆い内に過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付けるノズルを設けることを特徴とするボトルの殺菌装置。
  5. 請求項4に記載のボトルの殺菌装置において、前記覆い内に設けられる前記過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付ける前記ノズルの上流及び下流の前記覆い内に無菌のホットエアを吹き付けるノズルを設けることを特徴とするボトルの殺菌装置。
  6. 請求項5に記載のボトルの殺菌装置において、前記覆い内を走行する前記ボトルに前記過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付ける前記ノズルの設置部分の圧力をp1、前記覆い内を走行する前記ボトルに前記過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付けるノズルの上流に設けられる無菌のホットエアを吹き付けるノズルの設置部分の圧力をp0、前記覆い内を走行する前記ボトルに前記過酸化水素のミスト若しくはガス又はこれらの混合物を吹き付けるノズルの下流に設けられる無菌のホットエアを吹き付けるノズルの設置委部分の圧力をp2とするとき、p2>p0>p1の関係となるように圧力を調整する圧力調整装置を備えることを特徴とするボトルの殺菌装置。
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