本発明の実施形態は、ネットワークデバイスが正確なCSIを取得し得るようにチャネル状態情報フィードバック方法、端末デバイス、およびネットワークデバイスを提供する。
第1の態様によれば、チャネル状態情報フィードバック方法が提供される。本方法は、端末デバイスによって、次元削減行列の行列情報をネットワークデバイスに送信するステップであって、次元削減行列の第1の次元が、ネットワークデバイスの送信アンテナポートの数と同じであり、次元削減行列の第2の次元が、次元削減行列の第1の次元よりも少ない、ステップと、端末デバイスによって、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルのベクトル情報をネットワークデバイスに送信するステップであって、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルが、次元削減行列に基づいて取得される、ステップとを含み、行列情報は、次元削減行列の行列インデックスを含むか、または行列情報は、次元削減行列の要素を量子化することにより端末デバイスによって取得される情報を含み、ベクトル情報は、固有ベクトルのインデックスを含むか、またはベクトル情報は、固有ベクトルの要素を量子化することにより端末デバイスによって取得される情報を含む。
従来技術では、コードブックの中から決定されたプリコーディング行列が、CSIを表すために使用される。これに対して、本発明のこの実施形態における方法は、コードブック技術に限定されない。次元削減行列および固有ベクトルは、CSIを共同で表すために使用され、これにより、CSIは正確に表され、ネットワークデバイスは、正確なCSIを取得し得る。
任意選択で、第1の態様の可能な実施態様では、第1の次元は行次元であり、第2の次元は列次元である。
任意選択で、第1の態様の可能な実施態様では、次元削減行列は、ネットワークデバイスのチャネル行列においてネットワークデバイスの送信アンテナポートに対して次元削減を実行するために使用される。
任意選択で、第1の態様の可能な実施態様では、次元削減行列は、ダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行するために使用される。
任意選択で、第1の態様の可能な実施態様では、次元削減行列は、第2の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行するために使用される。
任意選択で、第1の態様の可能な実施態様では、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルは、ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を表すために使用され、ダウンリンク等価チャネルの次元削減行列および固有ベクトルは、ダウンリンクチャネルのチャネル状態を表すために使用される。
第1の態様の可能な実施態様では、次元削減行列の行列情報および固有ベクトルのベクトル情報の少なくとも一方が、アップリンクデータチャネルを介して送信される。
次元削減行列が、ダウンリンクチャネルの実際の状態に基づく計算により端末デバイスによって取得される場合、次元削減情報は、比較的大きなビット数を占有し、アップリンクデータチャネルを介してよりよく送信され得る。同様に、固有ベクトルが、ダウンリンクチャネルの実際の状態に基づく計算により端末デバイスによって取得される場合、ベクトル情報は、アップリンクデータチャネルを介してよりよく送信され得る。一致する送信チャネルが、行列情報およびベクトル情報の実際の状態に基づいて選択され、これにより、端末デバイスは、行列情報およびベクトル情報をネットワークデバイスに送信し得る。
第1の態様の可能な実施態様では、次元削減行列は、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて端末デバイスによって決定され、第1の期間の次元削減行列に対応する部分空間のエネルギーは、同じ次元のダウンリンクチャネルに対応する複数の部分空間の中で最も高く、次元削減行列の列ベクトル間で直交性が満たされる。
第1の期間において、ダウンリンクチャネルのエネルギーは、次元削減行列に対応する部分空間に主に集中する。次元削減行列を使用して実行される次元削減は、ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態が、CSIフィードバックの精度を向上させるためにダウンリンクチャネルのチャネル状態をより正確に表すことを可能にする。
第1の態様の可能な実施態様では、本方法は、端末デバイスによって、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて次元削減行列を決定するステップをさらに含む。
端末デバイスは、第1の期間内のダウンリンクチャネルの統計的特徴に基づいて次元削減行列を決定し得、これにより、次元削減行列は、チャネル行列に対して次元削減を低損失で実行するために使用され得る。
第1の態様の可能な実施態様では、端末デバイスによって、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて次元削減行列を決定するステップは、端末デバイスによって、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて第1の共分散行列を計算するステップであって、第1の共分散行列が、第1の期間に対応する、ダウンリンクチャネルの統計的特徴を表すために使用される、ステップと、端末デバイスによって、第1の共分散行列に基づいて次元削減行列を計算するステップとを含む。
第1の共分散行列は、ある期間に対応する、ダウンリンクチャネルの統計的特徴を表し得、これにより、端末デバイスによって決定される次元削減行列は、ある期間に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行するために使用され得、言い換えれば、端末デバイスは、次元削減行列を頻繁に決定する必要がなく、したがって、端末デバイスは、次元削減行列を頻繁に送信する必要がなく、この結果、CSIフィードバックオーバーヘッドが低減される。
第1の態様の可能な実施態様では、端末デバイスによって、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて第1の共分散行列を計算するステップは、端末デバイスによって、第1の期間に端末デバイスによって受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列のそれぞれの共分散行列を計算するステップと、複数の第2の共分散行列を取得するために、端末デバイスによって、同じ時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応する共分散行列を平均するステップであって、複数の第2の共分散行列が、第1の期間に含まれる複数の時点と1対1に対応する、ステップと、第1の共分散行列を取得するために、端末デバイスによって、複数の第2の共分散行列に対して平均化または時間領域フィルタリングを実行するステップとを含む。
本方法を使用して取得される第1の共分散行列は、第1の期間に対応する、ダウンリンクチャネルの統計的特徴をより正確に表し得、その結果、端末デバイスが次元削減行列を決定するのに役立つ。
任意選択で、第2の共分散行列は、対応する時点のダウンリンクチャネルの統計的特徴を表すために使用される。
第1の態様の可能な実施態様では、端末デバイスによって、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいてダウンリンクチャネルの次元削減行列を決定するステップは、端末デバイスによって、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて、予め設定された次元削減行列セットの中から次元削減行列を決定するステップであって、次元削減行列の行列情報が、予め設定された次元削減行列セット内の次元削減行列のインデックスを含む、ステップを含む。
次元削減行列は、予め設定された次元削減行列セットから端末デバイスによって選択され、行列情報は、インデックスを含み、この解決策は、フィードバックオーバーヘッドを低減するのに役立つ。さらに、この解決策では、端末デバイスによって次元削減行列を決定する複雑さが低減され得る。これは、端末デバイスが行列情報をフィードバックするのに役立つ。
第1の態様の可能な実施態様では、次元削減行列のすべての列は、同じビーム指向性パターンに対応する。
次元削減行列のすべての列は、同じビーム指向性パターンに対応し、あるビームのチャネルを受信するためのエネルギーは、別のビームのチャネルを受信するためのエネルギーと同様であり、これにより、低次元ダウンリンク等価チャネルのベクトル情報が後で送信されるときにCSIフィードバックオーバーヘッドが低減される。
第1の態様の可能な実施態様では、本方法は、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応するダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定するために、端末デバイスによって次元削減行列に基づいて、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行するステップをさらに含む。
固有ベクトルは、ダウンリンクチャネルの実際の状態に基づく計算により端末デバイスによって取得され、これにより、固有ベクトルは、ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態をより正確に表し得、ネットワークデバイスは、正確なダウンリンクチャネル状態を取得し得る。
任意選択で、第1の態様の可能な実施態様では、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定するために、端末デバイスによって、次元削減行列に基づいて、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行するステップは、第2の期間の第1の時点におけるダウンリンクチャネルの固有ベクトルを決定するために、端末デバイスによって、次元削減行列に基づいて、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行するステップを含み、第2の期間は、第1の期間よりも後である。
端末デバイスによって決定される次元削減行列は、第2の期間のチャネル行列に対して次元削減を実行するために使用され得、すなわち、端末デバイスによって決定される次元削減行列は、ある期間内に端末デバイスによって複数回受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行するために使用され得、言い換えれば、端末デバイスは、次元削減行列を頻繁に決定する必要がない。これは、CSIフィードバックオーバーヘッドを低減するのに役立つ。
第1の態様の可能な実施態様では、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応するダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定するために、端末デバイスによって、次元削減行列に基づいて、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行するステップは、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応する等価行列を取得するために、端末デバイスによって、次元削減行列に基づいて、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行するステップと、端末デバイスによって、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応する等価行列のそれぞれの共分散行列を計算するステップと、第1のリソース領域に対応する第3の共分散行列を取得するために、端末デバイスによって、第1の周波数領域リソース領域に対応する共分散行列を平均するステップであって、第1の周波数領域リソース領域に対応する共分散行列が、第1の周波数領域リソース領域において第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応する等価行列の共分散行列を含む、ステップと、端末デバイスによって、第3の共分散行列に基づいて第1の周波数領域リソース領域におけるダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定するステップであって、第1の周波数領域リソース領域が、全帯域幅または帯域幅部分を含む、ステップとを含む。
第1の態様の可能な実施態様では、ベクトル情報は、全帯域幅ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を表すために使用され得、または帯域幅部分ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を表すために使用され得る。高い柔軟性のおかげで、この解決策は、ネットワークデバイスが、ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を完全に獲得し、ダウンリンクチャネルのチャネル状態をさらに完全に獲得するのに役立ち、これにより、ネットワークデバイスは、空間多重化のより高いゲインを得うる。
任意選択で、第1の態様の可能な実施態様では、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定するために、端末デバイスによって、次元削減行列に基づいて、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行するステップは、予め設定された固有ベクトルセットの中からダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定するために、端末デバイスによって、次元削減行列に基づいて、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行するステップであって、ベクトル情報が、予め設定された固有ベクトルセット内の固有ベクトルのインデックスを含む、ステップを含む。
ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルは、予め設定された固有ベクトルセットから端末デバイスによって選択される。ベクトル情報は、インデックスを含む。この解決策は、フィードバックオーバーヘッドを低減するのに役立つ。さらに、この解決策では、端末デバイスによってダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定する複雑さが低減され得る。これは、端末デバイスがベクトル情報をフィードバックするのに役立つ。
第1の態様の可能な実施態様では、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルは、r個の固有ベクトルを含み、rは、ネットワークデバイスによって設定されるか、またはrは、端末デバイスによってサポートされるデータフローの数と同じであり、r個の固有ベクトルのいずれか1つに対応する固有値は、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトル内の、r個の固有ベクトル以外の固有ベクトルに対応する固有値以上であり、r≧1である。
端末デバイスは、ダウンリンク等価チャネルのすべての固有ベクトルをネットワークデバイスにフィードバックする必要がない。これは、フィードバックオーバーヘッドを低減し得、ネットワークデバイスが正確なCSIを取得することを可能にする。さらに、r個の固有ベクトルに対応する固有値は、比較的大きいため、r個の固有ベクトルは、ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を正確に表し得る。
第1の態様の可能な実施態様では、端末デバイスが行列情報を送信する期間は、端末デバイスがベクトル情報を送信する期間よりも長い。
行列情報およびベクトル情報の異なる特徴に基づいて、2つの情報は、それぞれ長期間および短期間にフィードバックされる。これは、フィードバックオーバーヘッドを低減し得、ネットワークデバイスが正確なCSIを取得することを可能にする。
任意選択で、端末デバイスが行列情報を送信する期間は0.1〜1秒であり、および/または端末デバイスがベクトル情報を送信する期間は5〜10ミリ秒である。
第2の態様によれば、チャネル状態情報フィードバック方法が提供される。本方法は、端末デバイスによって送信される、次元削減行列の行列情報を、ネットワークデバイスによって受信するステップであって、次元削減行列の第1の次元が、ネットワークデバイスの送信アンテナポートの数と同じであり、次元削減行列の第2の次元が、次元削減行列の第1の次元よりも少ない、ステップと、端末デバイスによって送信される、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルのベクトル情報を、ネットワークデバイスによって受信するステップと、端末デバイスによって、行列情報およびベクトル情報に基づいてプリコーディング行列を決定するステップとを含み、行列情報は、次元削減行列の行列インデックスを含むか、または行列情報は、次元削減行列の要素を量子化することにより端末デバイスによって取得される情報を含み、ベクトル情報は、固有ベクトルのインデックスを含むか、またはベクトル情報は、固有ベクトルの要素を量子化することにより端末デバイスによって取得される情報を含む。
従来技術では、CSIは、コードブックの中から決定されるプリコーディング行列を使用して表される。これに対して、本発明のこの実施形態における方法では、CSIは、次元削減行列(行列情報)および固有ベクトル(ベクトル情報)を使用して共同で表され、これにより、ネットワークデバイスは、正確なCSIを取得し得る。行列情報およびベクトル情報の少なくとも一方は、特定の規則に従ってコードブックから選択されない(情報がコードブックから選択される場合、要素を量子化する必要がない)。これは、端末デバイスがダウンリンクチャネルの実際のチャネル状態に基づいて一致する次元削減行列および/または固有ベクトルを取得するのに役立ち、これにより、行列情報およびベクトル情報は、CSIを正確に表すために使用され得る。
第2の態様の可能な実施態様では、次元削減行列の行列情報および固有ベクトルのベクトル情報の少なくとも一方が、アップリンクデータチャネルを介して送信される。
次元削減行列が、ダウンリンクチャネルの実際の状態に基づく計算により端末デバイスによって取得される場合、次元削減情報は、比較的大きなビット数を占有し、アップリンクデータチャネルを介してよりよく送信され得る。同様に、固有ベクトルが、ダウンリンクチャネルの実際の状態に基づく計算により端末デバイスによって取得される場合、ベクトル情報は、比較的大きなビット数を占有し、アップリンクデータチャネルを介してよりよく送信され得る。適切な送信チャネルが、行列情報およびベクトル情報の実際の状態に基づいて選択され、これにより、ネットワークデバイスは、行列情報およびベクトル情報を取得し得る。
第2の態様の可能な実施態様では、ネットワークデバイスが行列情報を受信する期間は、ネットワークデバイスがベクトル情報を受信する期間よりも長い。
行列情報およびベクトル情報の異なる特徴に基づいて、ネットワークデバイスは、次元削減情報およびベクトル情報をそれぞれ長期間および短期間に受信する。これは、送信リソースを節約し得、ネットワークデバイスが正確なCSIを取得することを可能にする。
第3の態様によれば、チャネル状態情報フィードバック方法が提供される。本方法は、次元削減行列に基づいてネットワークデバイスによって送信されるダウンリンク参照信号を、端末デバイスによって受信するステップであって、次元削減行列の第1の次元が、ネットワークデバイスの送信アンテナポートの数と同じであり、次元削減行列の第2の次元が、次元削減行列の第1の次元よりも少ない、ステップと、端末デバイスによって、ダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいてダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルのベクトル情報をネットワークデバイスに送信するステップとを含む。
次元削減行列は、ネットワークデバイスによって決定され、次元削減行列は、端末デバイスによって定期的に報告される必要がない。これは、CSIフィードバックオーバーヘッドを低減するのに役立つ。
第3の態様の可能な実施態様では、本方法は、端末デバイスによって、ダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいてダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを計算するステップと、ベクトル情報を取得するために端末デバイスによって固有ベクトルを量子化するステップとをさらに含む。
端末デバイスは、実際のチャネル状態による計算によって固有ベクトルを取得し得、固有ベクトルは、ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を正確に表し得る。これは、CSIフィードバック精度を向上させるのに役立つ。さらに、この解決策では、CSIフィードバック精度とCSIフィードバックオーバーヘッドとの間で良好な妥協がなされ得る。
第3の態様の可能な実施態様では、端末デバイスによって固有ベクトルのベクトル情報をネットワークデバイスに送信するステップは、端末デバイスによって、アップリンクデータチャネルを介してベクトル情報をネットワークデバイスに送信するステップを含む。
固有ベクトルが、ダウンリンクチャネルの実際の状態に基づく計算により端末デバイスによって取得される場合、ベクトル情報は、比較的大きなビット数を占有し、アップリンクデータチャネルを介してよりよく送信され得る。一致する送信チャネルは、ベクトル情報の実際の状態に基づいて選択される。これは、端末デバイスがベクトル情報をネットワークデバイスに送信するのに役立つ。
第3の態様の可能な実施態様では、本方法は、端末デバイスによって、ダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列のそれぞれの共分散行列を計算するステップと、端末デバイスによって、第3の共分散行列を取得するために第1の周波数領域リソース領域に対応する共分散行列を平均するステップであって、第1の周波数領域リソース領域に対応する共分散行列が、第1の周波数領域リソース領域におけるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列の共分散行列を含み、第1の周波数領域リソース領域が、全帯域幅または部分帯域幅を含む、ステップと、端末デバイスによって、第3の共分散行列に基づいて第1の周波数領域リソース領域におけるダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定するステップとをさらに含む。
ベクトル情報は、全帯域幅ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を表すために使用され得、または帯域幅部分ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を表すために使用され得る。高い柔軟性のおかげで、この解決策は、ネットワークデバイスが、ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を完全に獲得し、ダウンリンクチャネルのチャネル状態をさらに完全に獲得するのに役立ち、これにより、ネットワークデバイスは、空間多重化のより高いゲインを得うる。
第3の態様の可能な実施態様では、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルは、r個の固有ベクトルを含み、rは、ネットワークデバイスによって設定されるか、またはrは、端末デバイスによってサポートされるデータフローの数と同じであり、r個の固有ベクトルのいずれか1つに対応する固有値は、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトル内の、r個の固有ベクトル以外の固有ベクトルに対応する固有値以上であり、r≧1である。
第4の態様によれば、チャネル状態情報フィードバック方法が提供される。本方法は、ネットワークデバイスによって、次元削減行列に基づいてダウンリンク参照信号を送信するステップであって、次元削減行列の第1の次元が、ネットワークデバイスの送信アンテナポートの数と同じであり、次元削減行列の第2の次元が、次元削減行列の第1の次元よりも少ない、ステップと、ダウンリンク参照信号に基づいて端末デバイスによって送信される、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルのベクトル情報を、ネットワークデバイスによって受信するステップと、ネットワークデバイスによって、次元削減行列およびベクトル情報に基づいてプリコーディング行列を決定するステップとを含む。
第4の態様の可能な実施態様では、ダウンリンク参照信号に基づいて端末デバイスによって送信される、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルのベクトル情報を、ネットワークデバイスによって受信するステップは、ネットワークによって、アップリンクデータチャネルを介してベクトル情報を受信するステップを含む。
第4の態様の可能な実施態様では、本方法は、ネットワークデバイスによって、第1の期間に受信されるアップリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて次元削減行列を決定するステップをさらに含む。
第4の態様の可能な実施態様では、ネットワークデバイスによって、第1の期間に受信されるアップリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて次元削減行列を決定するステップは、ネットワークデバイスによって、第1の期間に受信されるアップリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて第1の共分散行列を計算するステップであって、第1の共分散行列が、第1の期間に対応する、アップリンクチャネルの統計的特徴を表すために使用される、ステップと、ネットワークデバイスによって、第1の共分散行列に基づいて次元削減行列を計算するステップとを含む。
第4の態様の可能な実施態様では、ネットワークデバイスによって、第1の期間に受信されるアップリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて第1の共分散行列を計算するステップは、ネットワークデバイスによって、第1の期間にネットワークデバイスによって受信されるアップリンク参照信号に対応するチャネル行列のそれぞれの共分散行列を計算するステップと、複数の第2の共分散行列を取得するために、ネットワークデバイスによって、同じ時点に受信されるアップリンク参照信号に対応する共分散行列を平均するステップであって、複数の第2の共分散行列が、第1の期間に含まれる複数の時点と1対1に対応する、ステップと、第1の共分散行列を取得するために、ネットワークデバイスによって、複数の第2の共分散行列に対して平均化または時間領域フィルタリングを実行するステップとを含む。
第4の態様の可能な実施態様では、ネットワークデバイスが次元削減行列を決定する期間は、ネットワークデバイスがベクトル情報を受信する期間よりも長い。
第5の態様によれば、第1の態様および第1の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行するように構成された端末デバイスが提供される。具体的には、端末デバイスは、第1の態様および第1の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行するように構成されたユニットを含み得る。
第6の態様によれば、第2の態様および第2の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行するように構成されたネットワークデバイスが提供される。具体的には、ネットワークデバイスは、第2の態様および第2の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行するように構成されたユニットを含み得る。
第7の態様によれば、第3の態様および第3の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行するように構成された端末デバイスが提供される。具体的には、端末デバイスは、第3の態様および第3の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行するように構成されたユニットを含み得る。
第8の態様によれば、第4の態様および第4の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行するように構成されたネットワークデバイスが提供される。具体的には、ネットワークデバイスは、第4の態様および第4の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行するように構成されたユニットを含み得る。
第9の態様によれば、メモリおよびプロセッサを含む端末デバイスが提供される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、プロセッサは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出してコンピュータプログラムを実行するように構成され、これにより、端末デバイスは、第1の態様および第1の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行する。
第10の態様によれば、メモリおよびプロセッサを含むネットワークデバイスが提供される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、プロセッサは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出してコンピュータプログラムを実行するように構成され、これにより、ネットワークデバイスは、第2の態様および第2の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行する。
第11の態様によれば、メモリおよびプロセッサを含む端末デバイスが提供される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、プロセッサは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出してコンピュータプログラムを実行するように構成され、これにより、端末デバイスは、第3の態様および第3の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行する。
第12の態様によれば、メモリおよびプロセッサを含むネットワークデバイスが提供される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、プロセッサは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出してコンピュータプログラムを実行するように構成され、これにより、ネットワークデバイスは、第4の態様および第4の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行する。
第13の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムコードを含む。コンピュータプログラムコードが、第5の態様における端末デバイスの処理ユニットおよびトランシーバユニットまたはプロセッサおよびトランシーバによって実行されると、端末デバイスは、第1の態様および第1の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行する。
第14の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムコードを含む。コンピュータプログラムコードが、第6の態様におけるネットワークデバイスの処理ユニットおよびトランシーバユニットまたはプロセッサおよびトランシーバによって実行されると、ネットワークデバイスは、第2の態様および第2の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行する。
第15の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムコードを含む。コンピュータプログラムコードが、第7の態様における端末デバイスの処理ユニットおよびトランシーバユニットまたはプロセッサおよびトランシーバによって実行されると、端末デバイスは、第3の態様および第3の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行する。
第16の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムコードを含む。コンピュータプログラムコードが、第8の態様におけるネットワークデバイスの処理ユニットおよびトランシーバユニットまたはプロセッサおよびトランシーバによって実行されると、ネットワークデバイスは、第4の態様および第4の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行する。
第17の態様によれば、コンピュータプログラムを記憶するように構成されたコンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータプログラムは、第1の態様および第1の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行するために使用される命令を含む。
第18の態様によれば、コンピュータプログラムを記憶するように構成されたコンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータプログラムは、第2の態様および第2の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行するために使用される命令を含む。
第19の態様によれば、コンピュータプログラムを記憶するように構成されたコンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータプログラムは、第3の態様および第3の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行するために使用される命令を含む。
第20の態様によれば、コンピュータプログラムを記憶するように構成されたコンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータプログラムは、第4の態様および第4の態様の任意の可能な実施態様による方法を実行するために使用される命令を含む。
本発明の実施形態における方法、端末デバイス、およびネットワークデバイスによれば、CSIは、次元削減行列および固有ベクトルを使用して共同で表され、これにより、ネットワークデバイスは、正確なCSIを取得し得る。
以下、本発明の実施形態の添付図面を参照して、本発明の実施形態の技術的解決策を明確に説明する。
MIMOは、シングルユーザ多入力多出力(Single−User MIMO、略して「SU−MIMO」)と、マルチユーザ多入力多出力(Multi−User MIMO、略して「MU−MIMO」)とに分類され得る。Massive MIMOでは、マルチユーザビームフォーミングの原理に基づいて、数百のアンテナが、空間信号を分離することによって同じ周波数リソースで数十の信号を同時に送信するために数十のターゲット受信機のそれぞれのビームを変調するために送信端デバイスに配置される。したがって、Massive MIMO技術では、大規模アンテナを構成することによってもたらされる空間的自由度が、スペクトル効率を向上させるために十分に使用され得る。
図1は、本発明の一実施形態に適用可能な通信システムの概略図である。図1に示されているように、通信システム100は、ネットワークデバイス102を含む。ネットワークデバイス102は、複数のアンテナ、例えばアンテナ104、106、108、110、112、および114を含み得る。さらに、ネットワークデバイス102は、送信機チェーンおよび受信機チェーンを追加的に含み得る。当業者は、送信機チェーンおよび受信機チェーンがそれぞれ、信号の送信および受信に関連する複数のコンポーネント(例えば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、またはアンテナ)を含み得ることを理解し得る。
ネットワークデバイス102は、複数の端末デバイス(例えば、端末デバイス116および端末デバイス122)と通信し得る。しかしながら、ネットワークデバイス102が、端末デバイス116または122と同様の任意の数の端末デバイスと通信し得ることが理解され得る。端末デバイス116および122のそれぞれは、例えば、携帯電話、スマートフォン、ポータブルコンピュータ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、衛星無線装置、グローバルポジショニングシステム、PDA、および/またはワイヤレス通信システム100において通信を実行するように構成された任意の他の適切なデバイスであってもよい。
図1に示されているように、端末デバイス116は、アンテナ112および114と通信する。アンテナ112および114は、順方向リンク118によって端末デバイス116に情報を送信し、逆方向リンク120によって端末デバイス116から情報を受信する。さらに、端末デバイス122は、アンテナ104および106と通信する。アンテナ104および106は、順方向リンク124によって端末デバイス122に情報を送信し、逆方向リンク126によって端末デバイス122から情報を受信する。
例えば、周波数分割複信(FDD、Frequency Division Duplex)システムでは、順方向リンク118および逆方向リンク120は、異なる周波数帯域を使用し得、順方向リンク124および逆方向リンク126は、異なる周波数帯域を使用し得る。
別の例では、時分割複信(TDD、Time Division Duplex)システムおよび全二重(Full Duplex)システムにおいて、順方向リンク118および逆方向リンク120は、同じ周波数帯域を使用し得、順方向リンク124および逆方向リンク126は、同じ周波数帯域を使用し得る。
ネットワークデバイス102は、プリコーディング技術を使用してダウンリンク信号を送信する。プリコーディング技術の基本的な考え方は、ネットワークデバイスがCSIを分析することによってダウンリンク信号送信方法を設計することであり、これにより、ネットワークデバイスは、ダウンリンク信号を送信するためにチャネル行列の固有構造を使用し得、これにより、独立したデータフロー間の干渉が最小限に抑えられる。ネットワークデバイスが正確なCSIを獲得すると、ネットワークデバイスは、ダウンリンク信号を送信するときに最大ゲインを得うる。
チャネルキャリブレーションを伴うTDDシステムでは、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルとの間に相互関係があるため、ネットワークデバイスは、サウンディング参照信号(Sounding Reference Signal、SRS)を使用して比較的正確なCSIを推定し得、これにより、ネットワークデバイスは、比較的正確なCSIを取得し得る。しかしながら、FDDシステムおよびキャリブレーションされないTDDシステムでは、CSIは、アップリンクチャネルを介してのみ端末デバイスによってネットワークデバイスにフィードバックされ得る。端末デバイスは、ダウンリンクチャネルのチャネル行列を直接フィードバックする。ネットワークデバイスは最も正確なCSIを取得し得るが、この方法ではオーバーヘッドが非常に高く、このため、この方法は、実際の通信システムに適用され得ない。
CSIフィードバックオーバーヘッドを低減するために、端末デバイスは、コードブック内のコードブック行列を使用してCSIを量子化し、その場合、コードブックは、端末デバイスおよびネットワークデバイスに知られている。端末デバイスは、CSIに最も一致するコードブック行列がプリコーディング行列であると決定し、プリコーディング行列のインデックスをネットワークデバイスにフィードバックする。コードブックは予め設定されており、端末デバイスは、チャネル推定結果に基づいてコードブックから最も一致するプリコーディング行列を選択し得る。しかしながら、最も一致するプリコーディング行列は、それでも、実際のチャネル状態とは比較的大きく異なり、すなわち、プリコーディング行列は、CSIを正確に表し得ない。フィードバックオーバーヘッドはこの方法で低減され得るが、端末デバイスによってフィードバックされるCSIの精度はこの方法では限定されている。
これを考慮して、本発明の実施形態は、チャネル状態情報フィードバック方法を提供する。Massive MIMOに基づくチャネルは、空間スパース性を有し、圧縮次元削減方法を使用してCSIのフィードバックオーバーヘッドとCSIのフィードバック精度との間で良好な妥協がなされる。以下、本発明の実施形態によるチャネル状態情報フィードバック方法を詳細に説明する。
本発明の実施形態における技術的解決策は、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(Global System of Mobile Communication、略して「GSM」(登録商標))、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、略して「CDMA」)システム、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、略して「WCDMA」(登録商標))システム、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、略して「GPRS」)、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、略して「LTE」)システム、ロング・ターム・エボリューション・アドバンスト(Long Term Evolution Advanced、略して「LTE−A」)システム、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunication System、略して「UMTS」)、または次世代通信システム(例えば5G)などの様々な通信システムに適用され得ることを理解されたい。
本発明の実施形態では、ネットワークデバイスは、移動デバイスと通信するように構成されたデバイスであり得る。ネットワークデバイスは、WLANのアクセスポイント(ACCESS POINT、略して「AP」)またはGSM(登録商標)もしくはCDMAの基地トランシーバ局(Base Transceiver Station、略して「BTS」)であってもよく、またはWCDMA(登録商標)のノードB(NodeB、略して「NB」)であってもよく、またはLTEの発展型ノードB(Evolutional NodeB、略して「eNB」もしくは「eNodeB」)、中継ノード、アクセスポイント、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の5Gネットワークのネットワークデバイス、または将来の発展型地上波公共移動通信ネットワーク(Public Land Mobile Network、略して「PLMN」)のネットワークデバイスであってもよい。
本発明の実施形態における端末デバイスは、ユーザ機器、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、移動コンソール、遠隔局、遠隔端末、移動デバイス、ユーザ端末、端末、ワイヤレス通信デバイス、ユーザエージェント、またはユーザ装置とも呼ばれ得る。端末デバイスは、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network、略して「WLAN」)の局(STATION、略して「ST」)、携帯電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、略して「SIP」)電話、ワイヤレスローカルループ(Wireless Local Loop、略して「WLL」)局、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、略して「PDA」)デバイス、ワイヤレス通信機能を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、ワイヤレスモデムに接続された別の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、次世代通信システムの端末デバイス、例えば5Gネットワークの端末デバイス、または将来の発展型PLMNの端末デバイスであってもよい。
本発明の実施形態におけるケースまたは方法などの分割は、単に説明の便宜上のものであり、特別な限定を構成するものではないことに留意されたい。様々なケースおよび方法における特徴が互いに矛盾しない場合、様々なケースおよび方法における特報は組み合わされ得る。
本発明の実施形態において、「第1」および「第2」などは単に区別することを意図したものであり、本発明の実施形態に対する限定を構成するものではないことにさらに留意されたい。
以下、図2から図4を参照して、本発明の実施形態によるチャネル状態情報フィードバック方法を詳細に説明する。
図2および図4は、本発明の実施形態によるフィードバックチャネル状態情報方法の概略フローチャートであることを理解されたい。図2および図4は、方法の詳細な通信ステップまたは動作を示しているが、これらのステップまたは動作が単なる例であることを理解されたい。本発明の実施形態では、図2および図4の別の動作または各動作の変種が代替的に実行されてもよい。さらに、図2および図4のすべてのステップは、図2および図4に提示されているものとは異なる順序で別々に実行されてもよく、図2および図4の一部の動作のみが実行されることが可能である。
図2は、本発明の一実施形態によるチャネル状態情報フィードバック方法の一例の概略フローチャートである。具体的には、図2は、本発明の一実施形態による、デバイス相互作用の観点から説明されている、チャネル状態情報フィードバック方法200の概略フローチャートである。図2に示されているように、方法200は、以下のステップを含み得る。
S210.端末デバイスは、次元削減行列の行列情報をネットワークデバイスに送信し、これに対応して、ネットワークデバイスは、端末デバイスによって送信された次元削減行列の行列情報を受信する。
次元削減行列の第1の次元は、ネットワークデバイスの送信アンテナポートの数と同じであり、次元削減行列の第2の次元は、次元削減行列の第1の次元よりも少ない。
具体的には、次元削減行列は、チャネル行列に対して次元削減を実行するために使用される。例えば、端末デバイスは、次元削減行列に基づいて、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行し得る。
以下、第1の次元が行次元であり、第2の次元が列次元である例を使用して次元削減行列を説明する。
端末デバイスは、チャネル推定結果を取得するために、受信されたダウンリンク参照信号に対してチャネル推定を実行し得、その場合、チャネル推定結果は、チャネル行列を含むことを理解されたい。
方法200は、以下のステップをさらに含み得る。
S201.ネットワークデバイスは、ダウンリンク参照信号を端末デバイスに送信し、これに対応して、端末デバイスは、ネットワークデバイスによって送信されたダウンリンク参照信号を受信する。
具体的には、端末デバイスは、第1の期間に(端末デバイスによって)受信されたダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいてダウンリンクチャネルの次元削減行列を決定し得る。さらに、次元削減行列は、第2の期間の第1の時点に受信されたダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行するために使用され得る。第2の期間は、第1の期間よりも後であり、第1の時点は、第1の期間の終了時点を含み得る。
ネットワークデバイスは、ダウンリンク参照信号を定期的に送信し得、これに対応して、端末デバイスは、ネットワークデバイスによって送信されたダウンリンク参照信号を定期的に受信し得ることを理解されたい。端末デバイスは、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に基づいて、第1の期間に受信されたダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列を取得し得る。
例えば、第1の期間が0.1秒であり、端末デバイスがダウンリンク参照信号を受信する期間は10ミリ秒である、言い換えれば、端末デバイスは10ミリ秒ごとにダウンリンク参照信号を受信すると仮定される。端末デバイスは、0.1秒以内に10回受信されるダウンリンク参照信号に基づいて、第1の期間に受信されたダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列を取得し得る。
第1の期間に端末デバイスによって毎回受信されるダウンリンク参照信号は、少なくとも1つのリソースブロック(RB)を占有し、少なくとも1つのRBは、少なくとも1つのチャネル行列と1対1に対応する。端末デバイスは、第1の期間にダウンリンク参照信号を複数回受信し得るため、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列は、複数のチャネル行列を含む。説明を簡単にするために、「第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列」は、「チャネル行列セット」と表され得る。
第1の期間が0.1秒であり、ダウンリンク参照信号の受信期間が10ミリ秒であることが、引き続き例として使用される。端末デバイスがダウンリンク参照信号を受信するたびに、M個のチャネル行列が取得され得、チャネル行列セットが10×M個のチャネル行列を含むと仮定される。
同じ時点に(すなわち、1つの期間に)端末デバイスによって受信される少なくとも1つのダウンリンク参照信号のそれぞれは、1つのアンテナポートに対応し、各アンテナポートは、1つの物理アンテナに対応し得、または1つの仮想アンテナに対応し得、その場合、仮想アンテナは、複数の物理アンテナの重み付けされた組み合わせであり得ることに留意されたい。端末デバイスは、アンテナポートに対応するダウンリンク参照信号に基づいて、端末デバイスとアンテナポートとの間のチャネルの推定結果、すなわちチャネル行列を取得し得る。
任意選択で、ネットワークデバイスがダウンリンク参照信号を送信するアンテナポートの数は、ネットワークデバイスの送信アンテナポートの数と同じである。言い換えれば、ネットワークデバイスのすべての送信アンテナポートが、ダウンリンク参照信号を送信するために使用される。そのとき、端末デバイスが完全なチャネル状態情報を推定し得るように、プリコーディングされていない(non−precoded)CSI−RSが使用されてもよい。
CSI−RSは、チャネル状態情報を測定するために端末によって使用され、特にマルチアンテナ送信の場合に使用されることに留意されたい。参照信号の例として、CSI−RSは、単に例示のための例であり、本発明のこの実施形態に対する限定を構成するものではない。本発明のこの実施形態では、別の参照信号が、チャネル状態を測定するために代替的に使用されてもよい。
方法200は、以下のステップをさらに含み得る。
S202.端末デバイスは、第1の期間に受信されたダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて次元削減行列を決定する。
具体的には、端末デバイスは、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に基づいてチャネル行列セットを取得し得る。チャネル行列セット内の各チャネル行列Hの次元は、NR×NTであり、ただし、NRは、端末デバイスの送信アンテナポートの数を表し、NTは、ネットワークデバイスの受信アンテナポートの数を表す。端末デバイスは、チャネル行列セットに基づいて、チャネル行列に対して次元削減を実行するために使用される次元削減行列Pを決定し得、その場合、次元削減行列Pの次元は、NT×NPであり、NP<NTである。
次元削減行列は、チャネル行列に対して次元削減を実行するために使用される。低次元等価行列
は、次元削減行列を使用して高次元チャネル行列Hに対して次元削減が実行された後に取得され得る。具体的には、等価行列
は、次元削減行列
を使用してチャネル行列
に対して次元削減が実行された後に取得され得る。
さらに、高次元チャネル行列に対して次元削減が実行された後に低次元等価行列が取得されるときに生じる損失は、次元削減行列に関連する。高次元チャネル行列に対して次元削減が低損失で実行された後に低次元等価行列が取得されるように、任意選択で、第1の期間の次元削減行列に対応する部分空間のエネルギーは、同じ次元のダウンリンクチャネルに対応する複数の部分空間のエネルギーの中で最も高く、次元削減行列の列ベクトル間で直交性が満たされる。説明を簡単にするために、「次元削減行列に対応する部分空間」は、「第1の部分空間」と表される。
第1の部分空間のエネルギーは、同じ次元のダウンリンクチャネルに対応する複数の部分空間のエネルギーの中で最も高い。ダウンリンクチャネルのエネルギーは、第1の期間の第1の部分空間に主に集中することが理解され得る。具体的には、チャネル行列セットは空間と見なされ得、ダウンリンクチャネルのエネルギーは空間に均一に分布せず、第1の期間のダウンリンクチャネルのエネルギーは、第1の部分空間に主に集中し、第1の部分空間は、空間の固有部分空間であり得る。
低次元等価行列は、高次元チャネル行列を第1の部分空間に射影する(すなわち、第1の部分空間に対応する次元削減行列で乗算する)ことによって取得され得る。低次元チャネル行列は、高次元チャネル行列の集約表現であると考えられ得る。
任意選択で、本発明のこの実施形態では、端末デバイスは、少なくとも以下の方法で次元削減行列を決定し得る。
方法1
端末デバイスは、次元削減行列を計算する。
任意選択の例では、端末デバイスは、第1の共分散行列
を計算することによって次元削減行列を計算し得る。
第1の共分散行列は、第1の期間に対応する、ダウンリンクチャネルの統計的特徴を表す(または示す)ために使用される。端末デバイスは、複数の方法で第1の共分散行列を計算し得る。
例えば、端末デバイスは、共分散行列セットを取得するためにチャネル行列セット内の各チャネル行列の共分散行列を計算し得る。共分散行列セットに含まれる共分散行列は、チャネル行列セットに含まれるチャネル行列と1対1に対応する。端末デバイスは、共分散行列セット内の共分散行列を、時点に基づいて複数のグループに分割し得る。共分散行列の複数のグループは、複数の時点と1対1に対応する。端末デバイスは、対応する時点の第2の共分散行列を取得するために共分散行列の各グループを平均し得、端末デバイスは、第1の共分散行列を取得するために複数の時点の第2の共分散行列に対して平均化または時間領域フィルタリングを実行する。第2の共分散行列は、対応する時点のダウンリンクチャネルの統計的特徴を表すために使用される。
例えば、第1の期間が0.1秒であり、ダウンリンク参照信号の受信期間が10ミリ秒である(すなわち、端末デバイスは、第1の期間にダウンリンク参照信号を10回受信するか、または第1の期間の10の時点でダウンリンク参照信号を受信する)と仮定される。端末デバイスは、端末デバイスがダウンリンク参照信号を受信するたびにM個のチャネル行列Hを取得し得、その場合、チャネル行列セットは、10×M個のチャネル行列Hを含み、また、端末デバイスは、10×M個の共分散行列HHHを取得するために10×M個のチャネル行列Hのそれぞれの共分散行列HHHを計算する。端末デバイスは、各時点の第2の共分散行列を取得するために各時点のM個の共分散行列を平均し得、端末デバイスは、第1の共分散行列を取得するために10個の第2の共分散行列に対して平均化または時間領域フィルタリングを実行する。
端末デバイスは、固有値分解法、特異値分解(Singular value decomposition、SVD)法、べき乗法、または別のアルゴリズムを使用して第1の共分散行列に基づいて次元削減行列を取得し得る。任意選択で、次元削減行列に対応する第1の部分空間は、第1の共分散行列の固有部分空間であってもよい。
別の任意選択の例では、端末デバイスは、PASTアルゴリズム、Lanczosアルゴリズム、および別のアルゴリズムを使用してチャネル行列セットに基づいて次元削減行列を決定し得る。
方法1の次元削減行列は、ダウンリンクチャネルの推定結果に基づく適応計算により端末デバイスによって取得され、計算により取得された次元削減行列に基づいてダウンリンクチャネルのチャネル行列に対して次元削減が実行され、これにより、ダウンリンクチャネルのチャネル行列の次元削減損失が低減され得る。
任意選択で、端末デバイスが次元削減行列を計算する場合、方法200は、端末デバイスによって、次元削減行列の要素を量子化することにより行列情報を取得することをさらに含んでもよい。任意選択で、端末デバイスは、アップリンクデータチャネルで行列情報を送信する。
端末デバイスは、複数の方法で次元削減行列の要素を量子化し得る。例えば、端末デバイスは、次元削減行列の各列の振幅および位相を別々に量子化し得る。振幅および位相の両方は、符号なしの数値と見なされ得、このため、符号ビットを量子化するオーバーヘッドがなくなり、フィードバックオーバーヘッドが低減される。別の例として、端末デバイスは、次元削減行列の各列の実部および虚部を別々に量子化し得る。量子化手順は後で説明される。
方法2
端末デバイスは、予め設定された次元削減行列セットから次元削減行列を決定する。
具体的には、次元削減行列セットは予め設定され得る。端末デバイスおよびネットワークデバイスの両方は、次元削減行列セットを知っており、次元削減行列セットは、複数の次元削減行列を含む。端末デバイスは、チャネル行列セットに基づいて次元削減行列セットからダウンリンクチャネルの次元削減行列を選択し得る。
端末デバイスは、複数の基準に基づいて次元削減行列を選択し得る。例えば、端末デバイスは、チャネル行列セットに基づいて、次元削減行列セット内の各次元削減行列に対応するダウンリンクチャネルのエネルギーを計算し、ダウンリンクチャネルの次元削減行列として最も高いエネルギーを有するダウンリンクチャネルを有する次元削減行列を選択し得る。言い換えれば、第1の期間のダウンリンクチャネルのエネルギーは、次元削減行列に対応する第1の部分空間に主に集中すると考えられ得る。
次元削減行列は、予め設定された次元削減行列セットから端末デバイスによって選択され、これにより、端末デバイスによって次元削減行列をフィードバックするフィードバックオーバーヘッドが低減され得る。さらに、端末デバイスによって次元削減行列を計算する複雑さがさらに低減され得る。
次元削減行列が、予め設定された次元削減行列から端末デバイスによって選択される場合、行列情報は、予め設定された次元削減行列セット内の次元削減行列のインデックスを含む。
任意選択で、次元削減行列は、同じビーム指向性パターンを有する複数の直交ビームに対応する。言い換えれば、次元削減行列のすべての列は、同じビーム指向性パターンに対応する。
次元削減行列のすべての列は、同じビーム指向性パターンに対応し、あるビームのチャネルを受信するためのエネルギーは、別のビームのチャネルを受信するためのエネルギーと同様であり、これにより、ダウンリンク等価チャネルに関する情報が後で送信されるときにフィードバックオーバーヘッドが低減される。
任意選択で、本発明のこの実施形態における次元削減行列セットは、Kronecker積の構造を使用することによって、および/または大規模アンテナアレイをサブアレイに分割することによって生成され得る。ただし、生成方法は限定されない。
S220.端末デバイスは、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルのベクトル情報をネットワークデバイスに送信し、これに対応して、ネットワークデバイスは、端末デバイスによって送信されたベクトル情報を受信する。
ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルは、次元削減行列に基づいて取得される。ダウンリンク等価チャネルは、ダウンリンクチャネルを第1の部分空間に射影することによって取得されるチャネル(または、次元削減行列を使用してダウンリンクチャネルに対して次元削減が実行された後に取得されるチャネル)として理解され得る。ダウンリンク等価チャネルは、ダウンリンクチャネルの集約表現と見なされ得、ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態および次元削減行列は、ダウンリンクチャネルのチャネル状態を表すために使用され得る。ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルは、ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を表すために使用され得る(例えば、第1の時点のダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルは、第1の時点のダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を表すために使用される)。ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルは、r個の固有ベクトルを含み得、そのとき、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルは、
と表され得、ただし、rは、ネットワークデバイスによって設定されるか、またはrは、端末デバイスによってサポートされるデータフローの数(すなわち、ランク)と同じであり、r≧1である。
任意選択で、r個の固有ベクトルのいずれか1つに対応する固有値は、ダウンリンク等価チャネルの複数の固有ベクトル内の、r個の固有ベクトル以外の任意の固有ベクトルに対応する固有値以上である。
任意選択で、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルは、以下の2つのタイプの少なくとも一方を含み得る。
1.ダウンリンク等価チャネルの全帯域幅固有ベクトル、全帯域幅固有ベクトルは、全帯域幅ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を表すために使用される。
2.ダウンリンク等価チャネルの帯域幅部分固有ベクトル、帯域幅部分固有ベクトルは、帯域幅部分ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を表すために使用される。
すなわち、端末デバイスは、フィードバック粒度に基づいて、現在のダウンリンク等価チャネルの全帯域幅固有ベクトルまたは帯域幅部分固有ベクトルをネットワークデバイスにフィードバックし得、その場合、フィードバック粒度は、全帯域幅または帯域幅部分(例えば、サブバンドの帯域幅)を含み得る。
例えば、フィードバック粒度は、帯域幅部分である。全帯域幅が20Mであり、フィードバック粒度が10Mであると仮定される。端末デバイスは、0M〜10Mに対応する第1の帯域幅部分固有ベクトルおよび/または10M〜20Mに対応する第2の帯域幅部分固有ベクトルを決定し、対応するベクトル情報をフィードバックし得る。
方法200は、以下のステップをさらに含み得る。
S203.端末デバイスは、第1の時点に受信されたダウンリンク参照信号に対応するダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定するために、次元削減行列に基づいて、第1の時点に受信されたダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行する。
第1の時点は、第1の期間よりも後であり、第1の時点は、第1の期間の終了時点を含み得る。第1の時点に受信されたダウンリンク参照信号に対応するダウンリンク等価チャネルのチャネル状態は、第1の時点に受信されたダウンリンク参照信号に対応するダウンリンクチャネルのチャネル状態を表すために使用され、第1の時点に受信されたダウンリンク参照信号に対応するダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルは、第1の時点に受信されたダウンリンク参照信号に対応するダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を表すために使用されることを理解されたい。任意選択で、端末デバイスは、少なくとも以下のいくつかの方法でダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定してもよい。
方法1
端末デバイスは、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを計算する。
具体的には、端末デバイスは、現在のダウンリンク参照信号に対応する等価行列を取得するために、現在のダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に次元削減行列を乗算し得る、すなわち、
である。
前述の説明から、端末デバイスによって毎回受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列は、少なくとも1つのチャネル行列を含むことが分かる。端末デバイスは、少なくとも1つのチャネル行列と1対1に対応する少なくとも1つの等価行列を取得するために、少なくとも1つのチャネル行列に対して次元削減を実行し得る。例えば、端末デバイスは、M個のチャネル行列を取得するために、現時点で受信されるダウンリンク参照信号に対してチャネル推定を実行し、端末デバイスは、M個の等価行列を取得するためにM個のチャネル行列に対して次元削減を実行し得ると仮定される。説明を簡単にするために、「現在のダウンリンク参照信号に対応する等価行列」は、「等価行列グループ」と表され得る。
端末デバイスは、等価行列グループに基づいて第1の周波数領域リソース領域に対応する第3の共分散行列を計算することによって第1の周波数領域リソース領域におけるダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを取得し得る。第3の共分散行列は、第1の周波数領域リソース領域におけるダウンリンク等価チャネルの統計的特徴を表すために使用される。第1の周波数領域リソース領域は、全帯域幅または部分帯域幅を含む。
さらに、端末デバイスは、第1の周波数領域リソース領域の第3の共分散行列を取得するために、第1の周波数領域リソース領域に対応する共分散行列を平均し得る。
第1の周波数領域リソース領域に対応する共分散行列は、第1の周波数領域リソース領域で第1の時点に受信されたダウンリンク参照信号に対応する等価行列の共分散行列を含むことを理解されたい。
具体的には、フィードバック粒度が全帯域幅である(すなわち、第1の周波数領域リソースが全帯域幅である)場合、端末デバイスは、等価行列グループ内の各等価行列の共分散行列を計算し、全帯域幅ダウンリンク等価チャネルの第3の共分散行列を取得するためにすべての共分散行列を平均し得、その場合、第3の共分散行列は、全帯域幅ダウンリンク等価チャネルの統計的特徴を表すために使用される。端末デバイスは、複数のアルゴリズムを使用して第3の共分散行列の固有ベクトルを取得し得る。詳細については、前述の関連する説明を参照されたい。簡潔にするために、詳細はここでは再度説明されない。
例えば、全帯域幅が20M(100個のRBを含む)であり、端末デバイスが、100個の等価行列を取得し、100個の等価行列と1対1に対応する100個の共分散行列をさらに取得すると仮定される。端末デバイスは、第3の共分散行列を取得するために100個の共分散行列を平均し得、端末デバイスは、第3の共分散行列の固有ベクトル(すなわち、全帯域幅固有ベクトル)を計算し得る。固有ベクトルに関する情報は、全帯域幅ダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を表すために使用され得る。
具体的には、フィードバック粒度が帯域幅部分である場合、端末デバイスは、等価行列グループ内の各等価行列の共分散行列を計算し、各帯域幅部分に対応する第3の共分散行列を取得するために、帯域幅部分の単位で、帯域幅部分に対応する共分散行列を平均し得、その場合、各第3の共分散行列は、対応する帯域幅部分のダウンリンク等価チャネルのチャネル状態を表すために使用される。
例えば、全帯域幅が20M(100個のRBを含む)であり、フィードバック粒度が10M(50個のRBを含む)であると仮定される。端末デバイスは、100個の共分散行列を取得し、その場合、100個の共分散行列のうちの50個は、0M〜10Mの帯域幅に対応し、他の50個の共分散行列は、10〜20Mの帯域幅に対応する。端末デバイスは、0〜10Mの帯域幅に対応する第3の共分散行列を取得するために0〜10Mの帯域幅に対応する50個の共分散行列を平均し、第3の共分散行列の固有ベクトル(すなわち、第1の帯域幅部分固有ベクトル)を計算し得る。同様に、端末デバイスは、10〜20Mの帯域幅に対応する第3の共分散行列を取得するために10〜20Mの帯域幅に対応する50個の共分散行列を平均し、第3の共分散行列の固有ベクトル(すなわち、第2の帯域幅部分固有ベクトル)を計算し得る。この場合、ベクトルに関する情報は、第1の帯域幅部分固有ベクトルおよび/または第2の帯域幅部分固有ベクトルを含み得る。
別の任意選択の例では、端末デバイスは、PASTアルゴリズム、Lanczosアルゴリズム、および別のアルゴリズムを使用してチャネル行列セットに基づいてダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定し得る。
方法1では、固有ベクトルは、等価行列に基づいて端末デバイスによって計算され、これにより、固有ベクトルは、第1の時点のダウンリンク等価チャネルのチャネル状態をよりよく表し得る。
任意選択で、端末デバイスが固有ベクトルを計算する場合、方法200は、端末デバイスによって、固有ベクトルの要素を量子化することによりベクトル情報を取得することをさらに含み得る。任意選択で、端末デバイスは、データチャネルでベクトル情報を送信する。
方法2
端末デバイスは、予め設定された固有ベクトルセットからダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定する。
具体的には、固有ベクトルセットは予め設定され得る。端末デバイスおよびネットワークデバイスの両方は、固有ベクトルセットを知っている。端末デバイスは、次元削減行列に基づいて、現時点で受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行し、特定の基準に従って固有ベクトルセットからダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定し得る。
固有ベクトルは、予め設定された固有ベクトルセットから端末デバイスによって選択され、ベクトルに関する情報は、ベクトルセット内の固有ベクトルのインデックスを含む。このようにして、端末デバイスによってベクトルをフィードバックするフィードバックオーバーヘッドが低減され得る。
複数の固有ベクトルがダウンリンクチャネルに対応する場合、例えばr=2の場合、固有ベクトルセットの少なくとも以下の2つのケースがあり得ることに留意されたい。
(1)固有ベクトルセットは、複数の固有ベクトルを含み、端末デバイスは、複数の固有ベクトルから2つの固有ベクトルを選択し、2つの固有ベクトルに対応する2つのインデックスをフィードバックし得る。
(2)固有ベクトルセットは、複数の固有行列を含み、複数の固有行列のそれぞれは、2つの列を含み(固有行列の各列は、1つの固有ベクトルと見なされ得る)、端末デバイスは、複数の固有行列から1つの固有行列を選択し、その固有行列のインデックスをフィードバックし得る。
上で説明されているように、端末デバイスは、行列情報およびベクトル情報を決定しフィードバックし得る。以下、端末デバイスが行列情報およびベクトル情報をフィードバックする方法を詳細に説明する。
任意選択で、本発明のこの実施形態では、端末デバイスは、次元削減行列および固有ベクトルを定期的に決定し得る。端末デバイスが次元削減行列および固有ベクトルを定期的に決定することは、端末デバイスが行列情報およびベクトル情報を定期的にフィードバックすることとして理解され得る。これに対応して、ネットワークデバイスは、行列情報を定期的に受信および更新し、更新された行列情報を使用して、対応する時点でチャネル状態情報を取得する。
例えば、第1の期間に対応する継続時間は、端末デバイスが行列情報をフィードバックする期間であり得る。端末デバイスは、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号を使用して決定される次元削減行列に基づいて第2の期間のチャネル行列に対して次元削減を実行し得る。第2の期間の継続時間は、第1の期間の継続時間に等しく、第2の期間は、第1の期間の次の期間である。言い換えれば、端末デバイスは、i番目の期間に受信されるダウンリンク参照信号を使用して決定される次元削減行列に基づいて、(i+1)番目の期間に受信されるチャネル行列に対して次元削減を実行し得る。これに対応して、ネットワークデバイスは、高次元行列を取得するために、i番目の期間の終了時点に受信される次元削減情報に基づいて、(i+1)番目の期間に受信されるベクトル情報を復元し、iは、0よりも大きい正の整数である。
任意選択で、端末デバイスが行列情報をフィードバックする期間は、端末デバイスがベクトル情報をフィードバックする期間よりも長い。すなわち、端末デバイスは、行列情報およびベクトル情報をそれぞれ長期間および短期間にフィードバックし得る。
短期間:端末デバイスは、低次元等価行列を取得するために、空間スパース性を有する高次元チャネル行列に対して次元削減処理を実行し得る。低次元等価行列は、高次元チャネル行列の集約表現であり、端末デバイスは、比較的短期間にダウンリンクチャネルの等価行列に関する情報、すなわちベクトル情報をフィードバックし得、これにより、ネットワークデバイスは、チャネル状態を瞬時に獲得し、対応する処理を実行する。例えば、ベクトル情報のフィードバック期間は、5ミリ秒または10ミリ秒であり得る。
任意選択で、端末デバイスがベクトル情報をフィードバックする期間は、端末デバイスがダウンリンク参照信号を受信する(またはネットワークデバイスがダウンリンク参照信号を送信する)期間以上である。ベクトル情報をフィードバックする期間が、ダウンリンク参照信号を受信する期間と同じである場合、ネットワークデバイスは、毎回送信されるダウンリンク参照信号のチャネル状態を取得してもよい。これは、ネットワークデバイスが対応する処理を実行するのに役立つ。
長期間:ネットワークデバイスがベクトル情報に基づいて高次元チャネル行列を取得し得るように、端末デバイスはさらに、行列情報をネットワークデバイスに送信する必要がある。ベクトル情報のリアルタイムフィードバックとは異なり、次元削減行列は、チャネル状態に関して端末デバイスによって実行される連続推定に基づいて取得される統計情報であり、リアルタイムでフィードバックされる必要がない。フィードバック期間は適切に延長され得る。例えば、行列情報のフィードバック期間は、0.1〜1秒であり得る。
図3は、本発明の一実施形態によるチャネル状態情報フィードバック方法の別の例の概略フローチャートである。図3に示されているように、時間領域リソースは、短期間(すなわち、ベクトル情報の期間)の単位で基本単位に分割され得、各短期間は、少なくとも1つの送信時間間隔(Transmission Time Interval、TTI )を含み得る。端末デバイスがダウンリンク参照信号を受信する期間は、10の1ミリ秒TTI(1ミリ秒TTIは1つのサブフレームに等しく、10のサブフレームは1つの無線フレームである)であり、短期間は、10のTTIを含み得ると仮定される。各短期間に、端末デバイスは、瞬時のダウンリンクチャネル状態をネットワークデバイスにフィードバックする。複数の短期間は、長期間を構成する。各長期間に、端末デバイスは、連続的にチャネル推定を実行し(すなわち、チャネル行列セットを取得し)、次元削減行列を取得する。次元削減期間は、長期間にフィードバックされる。各長期間の最後の短期間に、端末デバイスは、次元削減行列をフィードバックするだけでなく、ベクトル情報をフィードバックし得る。
さらに、端末デバイスは、前の期間に決定された次元削減行列を使用して、現在の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行し、これに対応して、ネットワークデバイスは、前の期間に決定された次元削減行列および現時点で受信されるベクトル情報に基づいてプリコーディング行列を決定することが、図1から分かる。すなわち、S110は、
端末デバイスによって、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて、第2の期間に対応する、ダウンリンクチャネルの次元削減行列を決定することを含み得る。第2の期間は、第1の期間よりも後であり、第2の期間の継続時間は、第1の期間の継続時間と等しくあり得る。
S230.ネットワークデバイスは、行列情報およびベクトル情報に基づいてプリコーディング行列を決定し得る。
具体的には、ネットワークデバイスは、プリコーディング行列を決定するために正確なCSIを取得する。ネットワークデバイスは、行列情報に基づいて次元削減行列
を取得し、ベクトル情報に基づいてダウンリンク等価チャネルの固有ベクトル
を決定し得る。ネットワークデバイスは、P×Vに基づいてプリコーディング行列を決定し得る。高次元行列は、次元削減行列およびダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを使用して取得される。プリコーディング行列は、高次元行列であり得る。
行列情報が次元削減行列のインデックスを含む場合、ネットワークデバイスは、次元削減行列のインデックスおよび予め設定された次元削減行列セットに基づいて次元削減行列を決定し得る。ベクトル情報が固有ベクトルのインデックスを含む場合、ネットワークデバイスは、固有ベクトルのインデックスおよび予め設定された固有ベクトルセットに基づいて固有ベクトルを決定し得る。
行列情報が、次元削減行列の要素が量子化された後に取得される量子化された要素を含む場合、言い換えれば、行列情報が、次元削減行列の要素を量子化することにより端末デバイスによって取得される場合、ネットワークデバイスは最初に、行列情報を受信した後、行列情報に対応する次元削減行列を復元する必要がある。同様に、ベクトル情報が、固有ベクトルの要素が量子化された後に取得される量子化された要素を含む場合、ネットワークデバイスは最初に、ベクトル情報を受信した後、ベクトル情報に対応する固有ベクトルを復元する必要がある。
以下、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルの位相および振幅が別々に量子化される例を使用して端末デバイスの量子化手順と、ネットワークデバイスがベクトル情報に基づいて固有ベクトルを復元する復元手順とを説明する。
量子化される固有ベクトルは
であり、V
1は以下の形式で表され得ると仮定される。
、ただし、
は、要素ごとの積を表し、|v
i|およびφ
iは、それぞれi番目の要素v
iの振幅および位相を表し、i=1,...,Pである。計算式は以下の通りである。
、および
、ただし、−π<φ
i<π。
以下の演算が実行される。
、ただし、
、
、および
。
振幅を量子化することは、|v
i|を量子化することを意味し、ただし、i=1,...,Pである。振幅を量子化するためのビット数はM
Aであると仮定される。量子化プロセスは以下のように表現され得る。
、ただし、i=1,...,Pであり、
floor(・)は切り捨てを示し、min{・,・}は飽和演算に使用される。
位相を量子化することは、
を量子化することを意味し、ただし、i=2,...,Pであり、
は量子化される必要がない。
位相を量子化するためのビット数はM
Bであると仮定される。量子化プロセスは以下のように表現され得る。
、ただし、i=2,...,P。
端末デバイスは、
および
をネットワークデバイスに送信し、ネットワークデバイスは、各要素の振幅
および位相
を復元し、次に、振幅
および位相
を使用して構成された固有ベクトル
に対してL2ノルム正規化を実行し得る。対応する復元プロセスは以下のように表現され得る。
、ただし、i=2,...,P。
の正規化は、振幅ベクトルの正規化と等しく、振幅の復元プロセスは以下のように表され得る。
。
最後に、復元された固有ベクトルを取得するために、要素ごとの積が、復元された振幅および復元された位相に対して実行される。
。
固有ベクトルV1を量子化する前述のプロセスは、一例に過ぎず、本発明のこの実施形態に対する限定を構成するものではないことに留意されたい。本発明のこの実施形態では、固有ベクトルおよび/または次元削減行列の要素は、別の方法で量子化されてもよい。
本発明のこの実施形態における方法によれば、CSIは、次元削減情報およびベクトル情報を使用して共同で表され、これにより、ネットワークデバイスは、正確なCSIを取得し得る。さらに、次元削減情報およびベクトル情報は、それぞれ長期間および短期間にフィードバックされる。これは、フィードバックオーバーヘッドを低減するのに役立つ。本発明のこの実施形態におけるこの方法では、CSIフィードバック精度とCSIフィードバックオーバーヘッドとの間で良好な妥協が行われ得る。
上で説明されたように、図2および図3を参照すると、端末デバイスは、次元削減情報およびベクトル情報をネットワークデバイスに送信し得、これにより、ネットワークデバイスは、比較的正確なCSIを取得する。さらに、端末デバイスは、次元削減情報およびベクトル情報をそれぞれ長期間および短期間にフィードバックし得、この結果、CSIフィードバックオーバーヘッドが低減される。
さらに、FDDシステムおよびキャリブレーションされないTDDシステムでは、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルとの間にチャネル相互関係はない。したがって、現在のダウンリンクチャネルのチャネル状態または隣接する時点のダウンリンクチャネルのチャネル状態は、現在のアップリンク参照信号に基づいて直接推定され得ない。実際、FDDシステム(ある期間の)とキャリブレーションされないTDDとは相関する。本発明のこの実施形態では、CSIは、次元削減行列および固有ベクトルを使用して共同で表される。FDDシステムおよびキャリブレーションされないTDDシステムではアップリンクチャネルとダウンリンクチャネルとの間にチャネル相互関係がないため、端末デバイスは、固有ベクトルのベクトル情報をネットワークデバイスに送信する必要がある。しかしながら、FDDシステムとキャリブレーションされないTDDシステムと間の特定の相関に関して、ネットワークデバイスは、次元削減行列に基づいてダウンリンク参照信号を送信し得、これにより、端末デバイスは、次元削減行列の行列情報をフィードバックする必要がない。以下、この方法を詳細に説明する。
図4は、本発明の一実施形態によるチャネル状態情報フィードバック方法のさらに別の例の概略フローチャートである。
図4に示されているように、方法300は、以下のステップを含み得る。
S310.ネットワークデバイスは、次元削減行列に基づいてダウンリンク参照信号を送信し、これに対応して、端末デバイスは、次元削減行列に基づいてネットワークデバイスによって送信されたダウンリンク参照信号を受信する。
次元削減行列の第1の次元は、ネットワークデバイスの送信アンテナポートの数と同じであり、次元削減行列の第2の次元は、次元削減行列の第1の次元よりも少ない。
具体的には、ダウンリンク参照信号を送信するために使用されるプリコーディング行列は
であると仮定される。プリコーディング行列Aがダウンリンク参照信号を送信する場合、端末デバイスによって取得されるチャネル行列は
である。チャネル行列Hは、高次元チャネル行列である。ダウンリンク参照信号が、次元削減行列
に基づいて送信される場合、端末デバイスによって取得されるチャネル行列は
である。すなわち、ダウンリンク参照信号を推定することにより端末デバイスによって取得されるチャネル推定結果は、次元削減後に取得される行列である。
この方法では、ネットワークデバイスは、仮想アンテナマッピング方法を使用して、NSポートのダウンリンク参照信号を送信用のNTアンテナポートにマッピングし得、その場合、マッピング行列は、次元削減行列の転置である。
方法300は、以下のステップをさらに含み得る。
S301.端末デバイスは、アップリンク参照信号をネットワークデバイスに送信し、これに対応して、ネットワークデバイスは、端末デバイスによって送信されたアップリンク参照信号を受信する。
S302.ネットワークデバイスは、第1の期間に受信されたアップリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて次元削減行列を決定する。
具体的には、ネットワークデバイスは、第1の期間にネットワークデバイスによって受信されたアップリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいてダウンリンクチャネルの次元削減行列を決定し得る。次元削減行列は、ダウンリンクチャネルのチャネル行列に対して次元削減を実行するために使用され得る。説明を簡単にするために、「第1の期間にネットワークデバイスによって受信されたアップリンク参照信号に対応するチャネル行列」は、「チャネル行列セット」と表され得る。ネットワークデバイスは、チャネル行列セットに基づいて次元削減行列を決定し得る。
S320.端末デバイスは、ダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいてダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルのベクトル情報をネットワークデバイスに送信し、これに対応して、ネットワークデバイスは、ベクトル情報を受信する。
ダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列は、次元削減後に取得される(前述のダウンリンク参照信号に対応する等価行列に対応する)チャネル行列であることに留意されたい。
この方法は、以下のステップをさらに含み得る。
S303.端末デバイスは、ダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいてダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定する。
S330.ネットワークデバイスは、次元削減行列およびベクトル情報に基づいてプリコーディング行列を決定する。
任意選択で、ネットワークデバイスが次元削減行列を決定する期間は、ネットワークデバイスがベクトル情報を受信する期間よりも長い。例えば、ネットワークデバイスが次元削減行列を決定する期間は、0.1〜1秒であり、ネットワークデバイスがベクトル情報を受信する期間は、5〜10ミリ秒である。
説明を簡単にするために、次元削減行列を決定する期間は、第1の期間と表され得、ベクトル情報を受信する期間は、第2の期間と表され得る。
i番目の第1の期間にネットワークデバイスによって決定された次元削減行列は、(i+1)番目の第1の期間に受信されるベクトル情報と共にCSIを共同で表すために使用され得る。
例えば、ネットワークデバイスが次元削減行列を決定する期間は、1秒であり、ネットワークデバイスは、時点Tで次元削減行列を決定すると仮定される。簡潔にするために、「時点Tで決定される次元削減行列」は、「第1の次元削減行列」と表され得る。第1の次元削減行列は、時点Tから0.1秒後に受信されるベクトル情報と共に、対応する時点のCSIを表すために使用され得、第1の次元削減行列は、時点Tから0.2秒後に受信されるベクトル情報と共に、対応する時点のCSIを表すためにさらに使用され得る。
方法300では、ネットワークデバイスは、次元削減行列に基づいてダウンリンク参照信号を送信し、端末デバイスは、本質的に等価行列であるチャネル行列を取得するためにダウンリンク参照信号を推定する。方法200と比較して、この方法では、端末デバイスは、ダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行する必要がなく、端末デバイスは、行列情報をネットワークデバイスにフィードバックする必要がない。
方法200および方法300では、次元削減行列および固有ベクトルはCSIを共同で表し、方法200および方法300で実行されるステップおよび動作は類似していることを理解されたい。方法300の関連する説明については、方法200の関連する説明を参照されたい(例えば、S301の詳細な説明については、S202の関連する説明を参照されたい)。簡潔にするために、詳細はここでは再度説明されない。
従来技術では、CSIは、コードブックから選択されるプリコーディング行列を使用して表される。これに対して、本発明のこの実施形態における方法では、CSIは、次元削減行列(行列情報)および固有ベクトル(ベクトル情報)を使用して表される。これは、ネットワークデバイスが正確なCSIを取得するのに役立つ。さらに、高次元チャネル行列が直接フィードバックされる方法と比較して、本発明のこの実施形態では、端末デバイスは、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを送信する。これは、フィードバックオーバーヘッドを低減し得る。本発明のこの実施形態における方法によれば、CSIは、次元削減行列および固有ベクトルを使用して表され得、これにより、CSIフィードバックオーバーヘッドとCSIフィードバック精度との間で良好な妥協が行われ得る。これは、ネットワークデバイスが空間多重化のより高いゲインを得るのに役立つ。
以上、図1〜図4を参照して、本発明の実施形態におけるチャネル状態情報フィードバック方法を詳細に説明した。以下、図5〜図12を参照して、本発明の実施形態における端末デバイスおよびネットワークデバイスを詳細に説明する。
図5は、本発明の一実施形態による端末デバイスの一例の概略ブロック図である。図5に示されている端末デバイス400は単なる例であることを理解されたい。本発明のこの実施形態における端末デバイス400は、別のモジュールもしくはユニット、または図5の各モジュールと同様の機能を有するモジュールをさらに含んでもよいし、必ずしも図5のすべてのモジュールを含まなくてもよい。
図5に示されているように、端末デバイス400は、
送信ユニット410であって、送信ユニット410が、次元削減行列の行列情報をネットワークデバイスに送信し、次元削減行列の第1の次元が、ネットワークデバイスの送信アンテナポートの数と同じであり、次元削減行列の第2の次元が、次元削減行列の第1の次元よりも少なく、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルのベクトル情報をネットワークデバイスに送信し、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルが、次元削減行列に基づいて取得され、行列情報が、次元削減行列の行列インデックスを含むか、または行列情報が、次元削減行列の要素を量子化することにより端末デバイスによって取得される情報を含み、ベクトル情報が、固有ベクトルのインデックスを含むか、またはベクトル情報が、固有ベクトルの要素を量子化することにより端末デバイスによって取得される情報を含む、ように構成されている、送信ユニット410を含む。
任意選択で、送信ユニット410は、アップリンクデータチャネルを介して行列情報をネットワークデバイスに送信し、および/またはアップリンクデータチャネルを介してベクトル情報をネットワークデバイスに送信するように特に構成される。
任意選択で、次元削減行列は、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて端末デバイス400によって決定され、第1の期間の次元削減行列に対応する部分空間のエネルギーは、同じ次元のダウンリンクチャネルに対応する複数の部分空間のエネルギーの中で最も高く、次元削減行列の列ベクトル間で直交性が満たされる。
任意選択で、端末デバイス400は、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて次元削減行列を決定するように構成された第1の処理ユニットをさらに含む。
任意選択で、第1の処理ユニットは、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて第1の共分散行列を計算し、第1の共分散行列が、第1の期間に対応する、ダウンリンクチャネルの統計的特徴を表すために使用され、第1の共分散行列に基づいて次元削減行列を計算するように特に構成される。
任意選択で、第1の処理ユニットは、第1の期間に端末デバイス400によって受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列のそれぞれの共分散行列を計算し、複数の第2の共分散行列を取得するために、同じ時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応する共分散行列を平均し、複数の第2の共分散行列が、第1の期間に含まれる複数の時点と1対1に対応し、第1の共分散行列を取得するために複数の第2の共分散行列に対して平均化または時間領域フィルタリングを実行するように特に構成される。
任意選択で、第1の処理ユニットは、第1の期間に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて、予め設定された次元削減行列セットの中から次元削減行列を決定し、次元削減行列の行列情報が、予め設定された次元削減行列セット内の次元削減行列のインデックスを含む、ように特に構成される。
任意選択で、次元削減行列のすべての列は、同じビーム指向性パターンに対応する。
任意選択で、端末デバイス400は、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応するダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定するために、次元削減行列に基づいて、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行するように構成された第2の処理ユニットをさらに含む。
任意選択で、第2の処理ユニットは、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応する等価行列を取得するために、次元削減行列に基づいて、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に対して次元削減を実行し、第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応する等価行列のそれぞれの共分散行列を計算し、第1のリソース領域に対応する第3の共分散行列を取得するために第1の周波数領域リソース領域に対応する共分散行列を平均し、第1の周波数領域リソース領域に対応する共分散行列が、第1の周波数領域リソース領域において第1の時点に受信されるダウンリンク参照信号に対応する等価行列の共分散行列を含み、第3の共分散行列に基づいて第1の周波数領域リソース領域におけるダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定し、第1の周波数領域リソース領域が、全帯域幅または帯域幅部分を含む、ように特に構成される。
任意選択で、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルは、r個の固有ベクトルを含み、rは、ネットワークデバイスによって設定されるか、またはrは、端末デバイス400によってサポートされるデータフローの数と同じであり、r個の固有ベクトルのいずれか1つに対応する固有値は、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトル内の、r個の固有ベクトル以外の固有ベクトルに対応する固有値以上であり、r≧1である。
任意選択で、送信ユニット410が行列情報を送信する期間は、送信ユニット410がベクトル情報を送信する期間よりも長い。
本発明のこの実施形態における図5に示されている端末デバイスのユニットの前述および他の動作および/または機能は、方法200の対応する手順を実施するために別々に使用されることも理解されたい。簡潔にするために、詳細はここでは再度説明されない。
図6は、本発明の一実施形態によるネットワークデバイスの一例の概略ブロック図である。図6に示されているネットワークデバイス500は単なる例であることを理解されたい。本発明のこの実施形態におけるネットワークデバイス500は、別のモジュールもしくはユニット、または図6の各モジュールと同様の機能を有するユニットをさらに含んでもよいし、必ずしも図6のすべてのユニットを含まなくてもよい。
図6に示されているように、ネットワークデバイス500は、受信ユニット510であって、受信ユニット510が、端末デバイスによって送信される、次元削減行列の行列情報を受信し、次元削減行列の第1の次元が、ネットワークデバイス500の送信アンテナポートの数と同じであり、次元削減行列の第2の次元が、次元削減行列の第1の次元よりも少なく、端末デバイスによって送信される、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルのベクトル情報を受信するように構成されている、受信ユニット510と、行列情報およびベクトル情報に基づいてプリコーディング行列を決定し、行列情報が、次元削減行列の行列インデックスを含むか、または行列情報が、次元削減行列の要素を量子化することにより端末デバイスによって取得される情報を含み、ベクトル情報が、固有ベクトルのインデックスを含むか、またはベクトル情報が、固有ベクトルの要素を量子化することにより端末デバイスによって取得される情報を含む、ように構成された処理ユニット520とを含む。
任意選択で、受信ユニット510は、アップリンクデータチャネルを介して、端末デバイスによって送信される行列情報を受信し、および/またはアップリンクデータチャネルを介して、端末デバイス500によって送信されるベクトル情報を受信するように特に構成される。
任意選択で、受信ユニット510が行列情報を受信する期間は、受信ユニット510がベクトル情報を受信する期間よりも長い。
図6に示されているネットワークデバイスのユニットの前述および他の動作および/または機能は、方法200の対応する手順を実施するために別々に使用されることも理解されたい。簡潔にするために、詳細はここでは再度説明されない。
図7は、本発明の一実施形態による端末デバイスの別の例の概略ブロック図である。図7に示されている端末デバイス600は単なる例であることを理解されたい。本発明のこの実施形態における端末デバイス600は、別のユニット、または図7の各モジュールと同様の機能を有するユニットをさらに含んでもよいし、必ずしも図7のすべてのユニットを含まなくてもよい。
図7に示されているように、端末デバイス600は、受信ユニット610であって、受信ユニット610が、次元削減行列に基づいてネットワークデバイスによって送信されるダウンリンク参照信号を受信し、次元削減行列の第1の次元が、ネットワークデバイスの送信アンテナポートの数と同じであり、次元削減行列の第2の次元が、次元削減行列の第1の次元よりも少ない、ように構成されている、受信ユニット610と、受信ユニット610によって受信されるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいてダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルのベクトル情報をネットワークデバイスに送信するように構成された送信ユニット620とを含む。
任意選択で、端末デバイス600は、処理ユニットをさらに含む。処理ユニットは、ダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいてダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを計算し、固有ベクトルを量子化することによってベクトル情報を取得するように構成される。
任意選択で、送信ユニット620は、アップリンクデータチャネルを介してベクトル情報をネットワークデバイスに送信するように特に構成される。
任意選択で、処理ユニットは、ダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列のそれぞれの共分散行列を計算し、第3の共分散行列を取得するために第1の周波数領域リソース領域に対応する共分散行列を平均し、第1の周波数領域リソース領域に対応する共分散行列が、第1の周波数領域リソース領域におけるダウンリンク参照信号に対応するチャネル行列の共分散行列を含み、第1の周波数領域リソース領域が、全帯域幅または部分帯域幅を含み、第3の共分散行列に基づいて第1の周波数領域リソース領域におけるダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルを決定し、第1の周波数領域リソース領域が、全帯域幅または帯域幅部分を含む、ように特に構成される。
任意選択で、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルは、r個の固有ベクトルを含み、rは、ネットワークデバイスによって設定されるか、またはrは、端末デバイスによってサポートされるデータフローの数と同じであり、r個の固有ベクトルのいずれか1つに対応する固有値は、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトル内の、r個の固有ベクトル以外の固有ベクトルに対応する固有値以上であり、r≧1である。
本発明のこの実施形態における図7に示されている端末デバイス600のユニットの前述および他の動作および/または機能は、方法300の対応する手順を実施するために別々に使用されることも理解されたい。簡潔にするために、詳細はここでは再度説明されない。
図8は、本発明の一実施形態によるネットワークデバイスの別の例の概略ブロック図である。図8に示されているネットワークデバイス700は単なる例であることを理解されたい。本発明のこの実施形態におけるネットワークデバイス700は、別のユニットもしくはモジュール、または図8の各モジュールと同様の機能を有するユニットをさらに含んでもよいし、必ずしも図8のすべてのユニットを含まなくてもよい。
図8に示されているように、ネットワークデバイス700は、
次元削減行列に基づいてダウンリンク参照信号を送信し、次元削減行列の第1の次元が、ネットワークデバイス700の送信アンテナポートの数と同じであり、次元削減行列の第2の次元が、次元削減行列の第1の次元よりも少ない、ように構成された送信ユニット710と、ダウンリンク参照信号に基づいて端末デバイスによって送信される、ダウンリンク等価チャネルの固有ベクトルのベクトル情報を受信するように構成された受信ユニット720と、次元削減行列およびベクトル情報に基づいてプリコーディング行列を決定するように構成された処理ユニット730とを含む。
任意選択で、受信ユニット720は、アップリンクデータチャネルを介してベクトル情報を受信するように特に構成される。
任意選択で、処理ユニット730は、第1の期間に受信されるアップリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて次元削減行列を決定するようにさらに構成される。
任意選択で、処理ユニット730は、第1の期間に受信されるアップリンク参照信号に対応するチャネル行列に基づいて第1の共分散行列を計算し、第1の共分散行列が、第1の期間に対応する、アップリンクチャネルの統計的特徴を表すために使用され、第1の共分散行列に基づいて次元削減行列を計算するように特に構成される。
任意選択で、処理ユニット730は、第1の期間に受信ユニット720によって受信されるアップリンク参照信号に対応するチャネル行列のそれぞれの共分散行列を計算し、複数の第2の共分散行列を取得するために、同じ時点に受信されるアップリンク参照信号に対応する共分散行列を平均し、複数の第2の共分散行列が、第1の期間に含まれる複数の時点と1対1に対応し、第1の共分散行列を取得するために複数の第2の共分散行列に対して平均化または時間領域フィルタリングを実行するように特に構成される。
任意選択で、受信ユニット730が次元削減行列を決定する期間は、受信ユニット720がベクトル情報を受信する期間よりも長い。
本発明のこの実施形態における図8に示されている端末デバイス700のユニットの前述および他の動作および/または機能は、方法300の対応する手順を実施するために別々に使用されることも理解されたい。簡潔にするために、詳細はここでは再度説明されない。
図9は、本発明の一実施形態による端末デバイスのさらに別の例の概略ブロック図である。端末デバイス800は、方法200で説明されている端末デバイスに対応し得(例えば、端末デバイスとして構成され得、または端末デバイスであり得)、端末デバイス800のモジュールまたはユニットは、方法200において端末デバイスによって実行される動作または処理プロセスを実行するために別々に使用される。繰り返しを避けるために、詳細はここでは説明されない。
本発明のこの実施形態では、端末デバイス800は、トランシーバ810およびプロセッサ820を含み得る。プロセッサは、トランシーバに接続される。任意選択で、デバイスは、メモリをさらに含む。メモリは、プロセッサに統合されてもよく、またはプロセッサから独立していてもよい。メモリは、命令を記憶するように構成され得る。プロセッサは、情報または信号を送信するようにトランシーバを制御するために、メモリに記憶されている命令を実行するように構成される。プロセッサ、メモリ、およびトランシーバは、制御信号および/またはデータ信号を送信するために、内部接続経路を使用して互いに通信し得る。
図5に示されている端末デバイス400の処理ユニットは、プロセッサ820に対応し得、図5に示されている端末デバイスの送信ユニットおよび/または受信ユニットは、トランシーバに対応し得る。
図10は、本発明の一実施形態によるネットワークデバイスのさらに別の例の概略ブロック図である。ネットワークデバイス900は、方法200で説明されているネットワークデバイス900に対応し得(例えば、ネットワークデバイスとして構成され得、またはネットワークデバイスであり得)、ネットワークデバイス900のモジュールまたはユニットは、方法200においてネットワークデバイス900によって実行される動作または処理プロセスを実行するために別々に使用される。繰り返しを避けるために、詳細はここでは説明されない。
本発明のこの実施形態では、ネットワークデバイス900は、トランシーバ910およびプロセッサ920を含み得る。プロセッサは、トランシーバに接続される。任意選択で、デバイスは、メモリをさらに含む。メモリは、プロセッサに統合されてもよく、またはプロセッサから独立していてもよい。メモリは、命令を記憶するように構成され得る。プロセッサは、情報または信号を送信するようにトランシーバを制御するために、メモリに記憶されている命令を実行するように構成される。プロセッサ、メモリ、およびトランシーバは、制御信号および/またはデータ信号を送信するために、内部接続経路を使用して互いに通信し得る。
図6に示されているネットワークデバイス500の処理ユニットは、プロセッサ920に対応し得、図6に示されているネットワークデバイス500の送信ユニットおよび/または受信ユニットは、トランシーバ910に対応し得る。
図11は、本発明の一実施形態による端末デバイスのさらに別の例の概略ブロック図である。端末デバイス1000は、方法300で説明されている端末デバイスに対応し得(例えば、端末デバイスとして構成され得、または端末デバイスであり得)、端末デバイス1000のモジュールまたはユニットは、方法300において端末デバイスによって実行される動作または処理プロセスを実行するために別々に使用される。繰り返しを避けるために、詳細はここでは説明されない。
本発明のこの実施形態では、端末デバイス1000は、トランシーバ1010およびプロセッサ1020を含み得る。プロセッサは、トランシーバに接続される。任意選択で、デバイスは、メモリをさらに含む。メモリは、プロセッサに統合されてもよく、またはプロセッサから独立していてもよい。メモリは、命令を記憶するように構成され得る。プロセッサは、情報または信号を送信するようにトランシーバを制御するために、メモリに記憶されている命令を実行するように構成される。プロセッサ、メモリ、およびトランシーバは、制御信号および/またはデータ信号を送信するために、内部接続経路を使用して互いに通信し得る。
図7に示されている端末デバイスの処理ユニットは、プロセッサ1020に対応し得、図7に示されている端末デバイスの送信ユニットおよび/または受信ユニットは、トランシーバ1010に対応し得る。
図12は、本発明の一実施形態によるネットワークデバイスのさらに別の例の概略ブロック図である。ネットワークデバイス1100は、方法300で説明されているネットワークデバイスに対応し得(例えば、ネットワークデバイスとして構成され得、またはネットワークデバイスであり得)、ネットワークデバイス1100のモジュールまたはユニットは、方法300においてネットワークデバイスによって実行される動作または処理プロセスを実行するために別々に使用される。繰り返しを避けるために、詳細はここでは説明されない。
ネットワークデバイス1100は、トランシーバ1110およびプロセッサ1120を含み得る。プロセッサは、トランシーバに接続される。任意選択で、デバイスは、メモリをさらに含む。メモリは、プロセッサに統合されてもよく、またはプロセッサから独立していてもよい。メモリは、命令を記憶するように構成され得る。プロセッサは、情報または信号を送信するようにトランシーバを制御するために、メモリに記憶されている命令を実行するように構成される。プロセッサ、メモリ、およびトランシーバは、制御信号および/またはデータ信号を送信するために、内部接続経路を使用して互いに通信し得る。
図8に示されているネットワークデバイス700の処理ユニットは、プロセッサ1120に対応し得、図8に示されているネットワークデバイス700の送信ユニットおよび/または受信ユニットは、トランシーバ1110に対応し得る。
本発明の実施形態における前述の方法の実施形態は、プロセッサに適用されてもよいし、プロセッサによって実施されてもよいことに留意されたい。プロセッサは、集積回路チップであってもよく、信号処理能力を有する。実施プロセスでは、前述の方法の実施形態におけるステップは、プロセッサ内のハードウェア集積論理回路を使用して、またはソフトウェアの形態の命令を使用して実施され得る。前述のプロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、またはディスクリートハードウェアコンポーネントであってもよい。プロセッサは、本発明の実施形態で開示されている方法、ステップ、および論理ブロック図を実施または実行し得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいし、プロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。本発明の実施形態を参照して開示された方法のステップは、ハードウェア復号化プロセッサによって直接実行され完遂されてもよいし、復号化プロセッサにおけるハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせを使用して実行され完遂されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ、電気的消去可能プログラマブルメモリ、またはレジスタなどの、当技術分野の成熟した記憶媒体に配置されてもよい。記憶媒体は、メモリ内に配置され、プロセッサは、メモリ内の情報を読み出し、プロセッサのハードウェアと共に前述の方法におけるステップを遂行する。
本発明の実施形態におけるメモリは、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであり得るか、または揮発性メモリおよび不揮発性メモリを含み得ることが理解され得る。不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(Read−Only Memory、ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブルメモリ(Electrically EPROM、EEPROM)、またはフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用されるランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)であってもよい。制限的な説明ではなく例として、多くの形態のRAM、例えば、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(Static RAM、SRAM)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(Dynamic RAM、DRAM)、シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(Synchronous DRAM、SDRAM)、ダブル・データ・レート・シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(Double Data Rate SDRAM、DDR SDRAM)、拡張シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(Enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクリンク・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(Synchlink DRAM、SLDRAM)、およびダイレクト・ラムバス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(Direct Rambus RAM、DR RAM)が使用されてもよい。本明細書で説明されているメモリは、これらのメモリおよび別の適切なタイプのメモリを含むことを目標としているが、これらに限定されないことに留意されたい。
本明細書における用語「および/または」は、互いに関連付けられる対象を説明するための関連付けの関係のみを説明し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つのケース、すなわち、Aのみが存在するケース、AおよびBの両方が存在するケース、ならびにBのみが存在するケースを表し得る。さらに、本明細書における記号「/」は通常、互いに関連付けられる対象間の「または」関係を示す。
前述のプロセスの順序番号は、本出願の様々な実施形態における実行順序を意味しないことを理解されたい。プロセスの実行順序は、プロセスの機能および内部論理に従って決定されるべきであり、本発明の実施形態の実施プロセスに対する限定として解釈されるべきではない。
当業者は、本明細書に開示されている実施形態で説明された例との組み合わせにおいて、ユニットおよびアルゴリズムステップが、電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせによって実施され得ることを認識し得る。機能がハードウェアとソフトウェアのどちらによって実行されるかは、技術的解決策の特定の用途および設計制約条件に依存する。当業者は、特定の用途ごとに、説明された機能を実施するために異なる方法を使用し得るが、その実施態様は本出願の範囲を超えると考えられるべきではない。
簡便かつ簡単な説明のために、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照することとし、ここでは詳細が再度説明されていないことが、当業者によって明確に理解され得る。
本出願で提供されているいくつかの実施形態では、開示されたシステム、装置、および方法が他の方法で実施され得ることを理解されたい。例えば、説明された装置の実施形態は単なる例である。例えば、ユニットの分割は、単なる論理的な機能の分割であり、実際の実施態様では他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントは、組み合わされても別のシステムに統合されてもよく、または、一部の特徴は、無視されても実行されなくてもよい。さらに、提示されたまたは述べられた相互結合または直接的な結合もしくは通信接続は、いくつかのインタフェースを使用して実施されてもよい。装置またはユニット間の間接的な結合または通信接続は、電子的形態、機械的形態、または他の形態で実施されてもよい。
別々の部分として説明されたユニットは、物理的に別々であってもなくてもよく、ユニットとして提示された部分は、物理的なユニットであってもなくてもよく、1つの位置に配置されても、複数のネットワークユニットに分散されてもよい。ユニットの一部または全部は、実施形態の解決策の目的を達成するために実際の要求に基づいて選択されてもよい。
さらに、本出願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよいし、これらのユニットのそれぞれは、物理的に単独で存在してもよいし、2つ以上のユニットが、1つのユニットに統合される。
機能が、ソフトウェア機能ユニットの形態で実施され、独立した製品として販売または使用される場合、機能は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本質的に本出願の技術的解決策、または従来技術に寄与する部分、または技術的解決策の一部は、ソフトウェア製品の形態で実施されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスであってもよい)に、本出願の実施形態で説明されている方法のステップの全部または一部を実行するように命令するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなど、プログラムコードを記憶し得る任意の媒体を含む。
前述の説明は、単に本出願の特定の実施態様であり、本出願の保護範囲を限定することを意図するものではない。本出願で開示された技術的範囲内で当業者によって容易に考え出されるいかなる変形または置換も、本出願の保護範囲内に含まれるものとする。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。