(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
尚、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。尚、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。尚、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
尚、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。尚、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。尚、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。尚、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。尚、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
尚、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
尚、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。尚、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。尚、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
尚、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。尚、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。尚、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。尚、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。尚、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
尚、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオン状態とする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオン状態であるか否かを判定する。バックアップフラグがオフ状態でRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。尚、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフ状態であり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオン状態となっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフ状態であれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオン状態である場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオン状態としたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
尚、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部208SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部208SGにおける遊技機につき、図8−1〜図8−32を参照して説明する。
まず、図8−1は、本実施の形態の特徴部208SGにおけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図8−1及び図8−3に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠208SG001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)208SG003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠208SG003には、ガラス窓を有するガラス扉枠208SG003aが左側辺を中心として遊技機用枠208SG003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠208SG003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠208SG003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠208SG003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠208SG003及びガラス扉枠208SG003aを開放することはできないようになっている。
左遊技領域208SG002Lは、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱く打ち出された(左打ち)遊技球が流下する遊技領域であり、右遊技領域208SG002Rは、打球操作ハンドル30の操作によって左遊技領域208SG002Lを流下する遊技球よりも強く打ち出された(右打ち)遊技球が、画像表示装置5の上方経路208SG002Cを通過して流下する遊技領域である。
また、左遊技領域208SG002Lには、一般入賞口10が配置されており、右遊技領域208SG002Rには、該右遊技領域208SG002Rの上流方から下流側にかけて、通過ゲート41、可変入賞球装置6B、一般入賞口10、特別可変入賞球装置7が配置されている。つまり、左遊技領域208SG002Lを流下する遊技球は、一般入賞口10と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能となっており、右遊技領域208SG002Rを流下する遊技球は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口、一般入賞口10及び特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口に入賞可能となっているとともに、通過ゲート41を通過可能となっている。
図8−1に示すように、入賞球装置6Aと可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7の間には、複数の障害釘208SGK1が配設されている。このため、左遊技領域208SG002Lを流下する遊技球は、第2始動入賞口や大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域208SG002Rを流下する遊技球は、第1始動入賞口に入賞不能となっている。
図8−2及び図8−3に示すように、本実施の形態の特徴部208SGにおける主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース208SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチ208SG051と、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ208SG052と、遊技機用枠208SG003の開放を検知する開放センサ208SG090と、が設けられている。尚、本実施の形態の特徴部208SGにおける設定値変更状態は、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ208SG051及び設定切替スイッチ208SG052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース208SG201内に収容されており、錠スイッチ208SG051及び設定切替スイッチ208SG052は、基板ケース208SG201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース208SG201の背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ208SG051及び設定切替スイッチ208SG052を有する基板ケース208SG201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠208SG003を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠208SG003を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチ208SG051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ208SG051は、設定キーによって、後述するオン状態とオフ状態の切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、本実施の形態の特徴部208SGでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース208SG201には、設定値や後述するベース値を表示可能な表示モニタ208SG029が配置されている。該表示モニタ208SG029は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース208SG201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ208SG029は、基板ケース208SG201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠208SG003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠208SG003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
尚、本特徴部208SGにおけるパチンコ遊技機1では、電源の投入時に錠スイッチ208SG051と開放センサ208SG09とがオン状態となっていれば、設定値変更状態として、セットされている設定値が表示モニタ208SG029に表示される。このとき、設定切替スイッチ208SG052を操作することによって表示モニタ208SG029に表示されている数値(設定値)を更新表示させることができる。
そして、表示モニタ208SG029に1〜6のうちの任意の数値が表示されている状態で錠スイッチ208SG051をオフ状態にすることで、該表示モニタ208SG029に表示されている数値が新たな設定値としてセットされる。尚、CPU103は、パチンコ遊技機1が起動した際に、新たな設定値がセット(設定)されたか否かにかかわらず後述の設定値指定コマンドを演出制御基板12に対して送出する。このようにすることで、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を設定値指定コマンドから特定可能となっている。
また、図8−1及び図8−2に示すように、本実施の形態の特徴部208SGにおけるパチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左下方位置)には、第1特図の可変表示を実行可能な第1特別図柄表示装置208SG004A、第2特図の可変表示を実行可能な第2特別図柄表示装置208SG004B、第1保留記憶数を表示可能な第1保留表示器208SG025A、第2保留記憶数を表示可能な第2保留表示器208SG025B、普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄表示器208SG020、普図保留記憶数を表示可能な普図保留表示器208SG025C、大当り遊技中に当該大当り遊技のラウンド数(大当り種別)を表示可能なラウンド表示器208SG131、高ベース状態(時短状態)や大当り遊技状態等の遊技球を右遊技領域208SG002Rに向けて打ち出す遊技状態において点灯する右打ちランプ208SG132、確変状態であるとき点灯する確変ランプ208SG133、高ベース状態(時短状態)において点灯する時短ランプ208SG134が纏めて配置されている遊技情報表示部208SG200が設けられている。
第1特別図柄表示装置208SG004Aと第2特別図柄表示装置208SG004Bとは、それぞれ8セグメントのLEDから構成されている。また、第1特別図柄表示装置208SG004Aと第2特別図柄表示装置208SG004Bとでは、特別図柄の可変表示結果がはずれや小当りである場合は、共通の組合せで該可変表示結果を導出表示可能となっている。
第1特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第1特別図柄表示装置208SG004Aは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。また、第2特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第2特別図柄表示装置208SG004Bは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果を導出表示可能となっている。
尚、本実施の形態の特徴部208SGにおいては、第1特別図柄表示装置208SG004Aと第2特別図柄表示装置208SG004Bとで導出表示可能な大当り図柄は全て異なっているが、第1特別図柄表示装置208SG004Aで導出表示可能な大当り図柄と第2特別図柄表示装置208SG004Bで導出表示可能な大当り図柄は少なくとも一部が重複していてもよい。
第1保留表示器208SG025Aと第2保留表示器208SG025Bとは、それぞれ4セグメントのLEDが左右方向に並列して配置されている。これら第1保留表示器208SG025Aと第2保留表示器208SG025Bとでは、保留記憶数が1個であれば左端部のLEDのみが点灯し、保留記憶数が増加していく毎に左から2番目、左から3番目、左から4番目のLEDが順次点灯する。そして、可変表示が実行される毎に、保留記憶が減少する(消費される)ことに応じて、該可変表示に対応する保留表示器でのLEDが所定のシフト方向(本実施の形態の特徴部208SGでは左方向)に向けて消灯していく。
尚、本実施の形態の特徴部208SGでは、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とが両方存在する場合は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示が優先して実行される様になっている。このため例えば第1特図保留記憶が1個存在するとともに第2特図保留記憶が2個存在する場合(第1保留表示器208SG025Aの左端部のLEDのみが点灯しているとともに、第2保留表示器208SG25Bの左2個のLEDが点灯している場合)は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示の実行によって第2特図保留記憶が0個となった後に、第1特図保留記憶にもとづく可変表示が実行される。
また、ラウンド表示器208SG131は5個のセグメント(LED)から構成されている。尚、本実施の形態の特徴部208SGにおける大当り種別としては、5ラウンド大当りである大当りA、10ラウンド大当りである大当りB、15ラウンド大当りである大当りCの計3個の大当り種別が設けられており、これら大当り種別に応じてラウンド表示器208SG131を構成するセグメントのうちいずれのセグメントが点灯するかが異なっている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
尚、本実施の形態の特徴部208SGにおける演出制御基板12には、可変表示中等にそれぞれの原点位置と演出位置との間で動作可能な第1可動体208SG321及び第2可動体208SG322と、第1可動体208SG321が該第1可動体208SG321の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ208SG331と、第2可動体208SG322が該第2可動体208SG322の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ208SG332と、が接続されている。
図8−4(A)は、本実施の形態における特徴部208SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図8−4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8−4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置208SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置208SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8−4(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8−4(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置208SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置208SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
コマンドD0XXHは、新たに設定された設定値を主基板11から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に指定するための設定値指定コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図8−5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8−5に示すように、この実施の形態の特徴部208SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施の形態では各乱数値MR1〜MR5をそれぞれ図8−5に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1〜MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図8−6は、本実施の形態における変動パターンを示している。本実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβ、スーパーリーチγ、スーパーリーチδといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、5以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図8−6に示すように、本実施の形態の特徴部208SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβ、スーパーリーチγ、スーパーリーチδよりも短く設定されている。また、本実施の形態の特徴部208SGにおけるスーパーリーチα、スーパーリーチβ、スーパーリーチγ、スーパーリーチδといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチδ、スーパーリーチγ、スーパーリーチβ、スーパーリーチαの順で特図変動パターンが長く設定されている。
尚、本実施の形態では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
ただし、本実施の形態の特徴部208SGでは、スーパーリーチγの変動パターンとして、スーパーリーチγのリーチ演出として可変表示結果がはずれであることを一旦報知した後に可変表示結果が大当りであることを報知する復活演出を実行する変動パターン(図8−6に示すPB1−5)が設けられている。このため、該復活演出を実行するスーパーリーチγの変動パターンは、通常のスーパーリーチγの変動パターンよりも特図変動時間が長く且つスーパーリーチδの変動パターンよりも特図変動時間が短く設定されているが、例外的に大当り期待度が最も高い(100%)変動パターンである。
尚、本実施の形態の特徴部208SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部208SGでは、図8−6に示すように、変動パターン毎に変動内容(演出内容)が予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値に応じて同じ変動パターンであっても変動内容(演出内容)が異なるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチはずれの変動パターンPA2−1の場合は、設定されている設定値が1の場合は、ノーマルリーチはずれとなる変動パターンとし、設定されている設定値が2の場合は、擬似連演出を2回実行して非リーチはずれとなる変動パターンとして、設定されている設定値が3の場合は、擬似連演出を3回実行してスーパーリーチはずれとなる変動パターン…等とすればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図8−7〜図8−14などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図8−7及び図8−8に示す第1特図用表示結果判定テーブル、図8−9及び図8−10に示す第2特図用表示結果判定テーブル、図8−11(A)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図8−11(B)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)の他、大当り変動パターン判定テーブル、小当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
本実施の形態の特徴部208SGのパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。
図8−7〜図8−10は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定値毎に設定されているテーブルである。本実施の形態の特徴部208SGでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
図8−7(A)は、変動特図が第1特図であるとともに、設定値が1であり遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)または時短状態(低確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブルである。該第1特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(B)は、変動特図が第1特図であるとともに、設定値が1であり遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブルである。該第1特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(C)は、変動特図が第1特図であるとともに、設定値が2であり遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)または時短状態(低確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブルである。該第1特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(D)は、変動特図が第1特図であるとともに、設定値が2であり遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブルである。該第1特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(E)は、変動特図が第1特図であるとともに、設定値が3であり遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)または時短状態(低確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブルである。該第1特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(F)は、変動特図が第1特図であるとともに、設定値が3であり遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブルである。該第1特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−8(A)は、変動特図が第1特図であるとともに、設定値が4であり遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)または時短状態(低確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブルである。該第1特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−8(B)は、変動特図が第1特図であるとともに、設定値が4であり遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブルである。該第1特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33049までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−8(C)は、変動特図が第1特図であるとともに、設定値が5であり遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)または時短状態(低確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブルである。該第1特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−8(D)は、変動特図が第1特図であるとともに、設定値が5であり遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブルである。該第1特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−8(E)は、変動特図が第1特図であるとともに、設定値が6であり遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)または時短状態(低確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブルである。該第1特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−8(F)は、変動特図が第1特図であるとともに、設定値が6であり遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブルである。該第1特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−9(A)は、変動特図が第2特図であるとともに、設定値が1であり遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)または時短状態(低確高ベース状態)である場合に選択される第2特図用表示結果判定テーブルである。該第2特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−9(B)は、変動特図が第2特図であるとともに、設定値が1であり遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)である場合に選択される第2特図用表示結果判定テーブルである。該第2特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−9(C)は、変動特図が第2特図であるとともに、設定値が2であり遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)または時短状態(低確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブルである。該第2特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−9(D)は、変動特図が第2特図であるとともに、設定値が2であり遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)である場合に選択される第2特図用表示結果判定テーブルである。該第2特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−9(E)は、変動特図が第2特図であるとともに、設定値が3であり遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)または時短状態(低確高ベース状態)である場合に選択される第2特図用表示結果判定テーブルである。該第2特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−9(F)は、変動特図が第2特図であるとともに、設定値が3であり遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)である場合に選択される第2特図用表示結果判定テーブルである。該第2特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−10(A)は、変動特図が第2特図であるとともに、設定値が4であり遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)または時短状態(低確高ベース状態)である場合に選択される第2特図用表示結果判定テーブルである。該第2特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−10(B)は、変動特図が第2特図であるとともに、設定値が4であり遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)である場合に選択される第2特図用表示結果判定テーブルである。該第2特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−10(C)は、変動特図が第2特図であるとともに、設定値が5であり遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)または時短状態(低確高ベース状態)である場合に選択される第2特図用表示結果判定テーブルである。該第2特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−10(D)は、変動特図が第2特図であるとともに、設定値が5であり遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)である場合に選択される第2特図用表示結果判定テーブルである。該第2特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−10(E)は、変動特図が第2特図であるとともに、設定値が6であり遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)または時短状態(低確高ベース状態)である場合に選択される第2特図用表示結果判定テーブルである。該第2特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−10(F)は、変動特図が第1特図であるとともに、設定値が6であり遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)である場合に選択される第1特図用表示結果判定テーブルである。該第1特図用表示結果判定テーブルでは、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
以上のように、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態では、通常状態または時短状態であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部208SGでは、設定値が1の場合は1/300、設定値が2の場合は1/280、設定値が3の場合は1/260、設定値が4の場合は1/240、設定値が5の場合は1/220、設定値が6の場合は1/200)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態の特徴部208SGでは、設定値が1の場合は1/200、設定値が2の場合は1/180、設定値が3の場合は1/160、設定値が4の場合は1/140、設定値が5の場合は1/120、設定値が6の場合は1/100)。即ち、各表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、本実施の形態の特徴部208SGでは、図8−7〜図8−10に示すように、各設定値に応じて通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率がそれぞれ異なる(例えば、設定値1であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.5倍であり、設定値2であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は約1.56倍であり、設定値3であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.625倍である)ように設定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値での通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は全て一定(例えば、5倍)に設定してもよい。
また、各第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8−7及び図8−8に示すように、第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/200に設定されている。
一方で、各第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8−9及び図8−10に示すように、第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/100に設定されている。
尚、本実施の形態の特徴部208SGでは、設定値にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一確率である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。更に、本実施の形態の特徴部208SGでは、変動特図に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「小当り」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部208SGでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部208SGでは、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部208SGでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部208SGでは、遊技状態が確変状態である場合における第2図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
以上、本実施の形態の特徴部208SGにおいては、各表示結果判定テーブルにおいて、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の1020を基準として共通数値範囲または共通数値範囲と非共通数値範囲とからなる連続した1の数値範囲内に含まれる判定値を大当り判定値の数値範囲とするとともに、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の32767を基準として連続した1の数値範囲(共通数値範囲)内に含まれる判定値を小当り判定値の数値範囲として可変表示結果を判定するようになっている。
更に、これら各表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が同一である場合は、遊技状態にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一(小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が同一)である。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。
更に、前述したように、各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が最も特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が低く、設定値の値が大きくなるほど特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率:設定値6>設定値5>設定値4>設定値3>設定値2>設定値1)。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りC)とすることを決定する。また、MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図8−7〜図8−10に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置208SG004Aまたは第2特別図柄表示装置208SG004Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置208SG004Aまたは第2特別図柄表示装置208SG004Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施の形態の特徴部208SGでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。
図8−11(A)及び図8−11(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図8−11(A)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図8−11(B)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
ここで、本実施の形態の特徴部208SGにおける大当り種別について、図8−12を用いて説明する。本実施の形態の特徴部208SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りA(非確変大当りともいう)と、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する大当りBや大当りC(確変大当りともいう)が設定されている。
「大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りであり、「大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。更に、「大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。
「大当りA」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施の形態の特徴部208SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
一方、大当りBや大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが大当りBや大当りCである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
尚、本実施の形態の特徴部208SGにおいては、大当り種別として大当りA〜大当りCの3種類を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は2種類以下、または4種類以上設けてもよい。
また、図8−11(A)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。一方で、図8−11(B)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜199までが大当りBに割り当てられており、200〜299までが大当りCに割り当てられている。つまり、本実施の形態の特徴部208SGでは、遊技球が入賞した入賞口が第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかに応じて大当り種別の決定割合が異なっている一方で、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず共通の割合にて大当り種別を決定するようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部208SGでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、可変表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)、復活演出を実行しないスーパーリーチγ大当りの変動パターン(PB1−4)、復活演出を実行するスーパーリーチγ大当りの変動パターン(PB1−5)、スーパーリーチδ大当りの変動パターン(PB1−6)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
具体的には、図8−13(A)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜50までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、51〜200までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、201〜400までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられており、401〜650までが復活演出を実行しないスーパーリーチγ大当りの変動パターン(PB1−4)に割り当てられており、651〜700までが復活演出を実行するスーパーリーチγ大当りの変動パターン(PB1−5)に割り当てられており、701〜997までがスーパーリーチδ大当りの変動パターン(PB1−6)に割り当てられている。
また、本実施の形態の特徴部208SGでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、大当り用の変動パターンを1の変動パターン判定テーブルを用いて決定している、つまり、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず可変表示結果が大当りとなる場合の変動パターンの決定割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定されている設定値毎に各変動パターンの決定割合を異ならせるようにしてもよい。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1−1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。具体的には、図8−13(B)に示すように、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜997までが小当りの変動パターン(PC1−1)に割り当てられている。尚、本実施の形態の特徴部208SGにおける小当りの変動パターンとしてはPC1−1のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設けてもよい。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、低ベース状態において合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、低ベース状態において合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)、スーパーリーチγはずれの変動パターン(PA2−4)、スーパーリーチδはずれの変動パターン(PA2−5)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−14(A)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルA(低ベース中合算保留記憶数1個以下用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜850までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられており、851〜930までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられており、931〜970までがスーパーリーチγはずれの変動パターン(PA2−4)に割り当てられており、971〜997までがスーパーリーチδはずれの変動パターン(PA2−5)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)スーパーリーチγはずれの変動パターン(PA2−4)、スーパーリーチδはずれの変動パターン(PA2−5)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−14(B)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルB(低ベース中合算保留記憶数2〜4個用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜500までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、501〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜850までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられており、851〜930までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられており、931〜970までがスーパーリーチγはずれの変動パターン(PA2−4)に割り当てられており、971〜997までがスーパーリーチδはずれの変動パターン(PA2−5)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)、スーパーリーチγはずれの変動パターン(PA2−4)、スーパーリーチδはずれの変動パターン(PS2−5)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−14(C)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルC(低ベース中合算保留記憶数5個以上用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜850までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられており、851〜930までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられており、931〜970までがスーパーリーチγはずれの変動パターン(PA2−4)に割り当てられており、971〜997までがスーパーリーチδはずれの変動パターン(PA2−5)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)、スーパーリーチγはずれの変動パターン(PA2−4)、スーパーリーチδはずれの変動パターン(PA2−5)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−14(D)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルD(高ベース中用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜850までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられており、851〜930までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられており、931〜970までがスーパーリーチγはずれの変動パターン(PA2−4)に割り当てられており、971〜997までがスーパーリーチδはずれの変動パターン(PA2−5)に割り当てられている。
このように、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合、非リーチ変動パターンやノーマルリーチ変動パターンを決定する割合は、スーパーリーチ変動パターンを決定する割合よりも高設定されている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合は、変動パターン判定テーブルにかかわらず判定値のうち701〜850までがスーパーリーチαはずれの変動パターン、851〜930までがスーパーリーチβはずれの変動パターン、931〜970までがスーパーリーチγはずれの変動パターン、971〜997までがスーパーリーチδはずれの変動パターンにそれぞれ割り当てられている、つまり、可変表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチの変動パターンを共通の決定割合で決定するので、スーパーリーチの変動パターンによる可変表示が実行されないことにより演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部208SGにおいては、はずれ用変動パターンとしてスーパーリーチαはずれの変動パターン、スーパーリーチβはずれの変動パターン、スーパーリーチγはずれの変動パターン、スーパーリーチδはずれの変動パターンのそれぞれの決定割合が各設定値間にて完全に同一の形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらスーパーリーチαはずれの変動パターン、スーパーリーチβはずれの変動パターン、スーパーリーチγはずれの変動パターン、スーパーリーチδはずれの変動パターンの決定割合は各設定値において異なっていてもよい。
尚、本実施の形態の特徴部208SGでは、可変表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチの変動パターンの決定割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果がはずれである場合は、非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンの決定割合が同一であってもよいし、また、非リーチとノーマルリーチとのいずれかの変動パターンの決定割合のみが同一であってもよい。
尚、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い(図8−6参照)。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、可変表示の時間が長くなることにより、可変表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、本実施の形態の特徴部208SGでは、図8−14(A)〜図8−14(C)に示すように、合算保留記憶数に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動対象の特別図柄における保留記憶数(例えば、第1特別図柄の可変表示を実行する場合は第1特別図柄の保留記憶数、第2特別図柄の可変表示を実行する場合は第2特別図柄の保留記憶数)に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部208SGでは、決定した変動パターン毎にリーチ演出を実行するか否かといずれのリーチ演出を実行するかが1対1で対応付いている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が、変動パターンの特図変動時間や可変表示結果等にもとづいてリーチ演出を実行するか否かや、いずれのリーチ演出を実行するかを抽選して決定してもよい。
図8−1に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置208SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置208SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器208SG020により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
また、演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、演出制御用データ保持エリアが設けられている。演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
また、演出制御バッファ設定部の所定領域には、始動入賞時受信コマンドバッファを構成するデータが記憶されている。始動入賞時受信コマンドバッファには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、や保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)といったコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらのコマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていく。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、各コマンドが格納されていくことになる。
次に、本実施の形態の特徴部208SGにおいてCPU103が実行する処理について説明する。図8−15は、図5に示す始動入賞判定処理(S101)を示すフローチャートである。始動入賞判定処理では、図8−15に示すように、CPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを判定する(208SGS501a)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば(208SGS501a;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(208SGS502)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(208SGS502;N)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(208SGS503)。
208SGS501aにて第1始動口スイッチ22Aがオフ状態であるときや(208SGS501a;N)、208SGS502にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(208SGS502;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを判定する(208SGS501b)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば(208SGS501b;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(208SGS505)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。208SGS505にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(208SGS505;N)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(208SGS506)。
尚、第2始動口スイッチがオン状態でない場合(208SGS501b;N)や第2特図保留記憶数が上限値である場合(208SGS505;Y)は、始動入賞判定処理を終了する。
208SGS503,208SGS506の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(208SGS507)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(208SGS508)。例えば、遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
208SGS508の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(208SGS509)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(208SGS510)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、208SGS509の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
208SGS510の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(208SGS511)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
208SGS511の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(208SGS512)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(208SGS513)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
208SGS513の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(208SGS514)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(208SGS514;Y)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(208SGS515)、208SGS501bの処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(208SGS514;N)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(208SGS516)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図8−16(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図8−15の208SGS512にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本特徴部208SGにおいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、特別図柄通常処理(図5のステップS22)において、遊技状態、可変表示を実行する特別図柄、設定値に応じた表示結果判定用テーブル(図8−7〜図8−10参照)を選択肢、該選択した表示結果判定用テーブルを用いて特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定や特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。
他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103が208SGS512の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を停止表示すると判定されるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りや小当りとするか否かが決定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がいずれのカテゴリの可変表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、保留表示予告演出等の先読予告演出が実行されるようになる。
図8−16(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部208SG152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(208SGS521)。CPU103は、確変フラグがオン状態であるときには確変状態(高確高ベース状態)であることを特定し、確変フラグがオフ状態で時短フラグがオン状態であるときには時短状態(低確高ベース状態)であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフ状態であるときには通常状態(低確低ベース状態)であることを特定すればよい。
208SGS521の処理に続いて、CPU103は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定する(208SGS522)。次いで、現在の遊技状態、始動口バッファ値及び設定値に応じた表示結果判定テーブルを選択してセットする(208SGS524)。
具体的には、始動口バッファ値が「1」であるとき、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は図8−7(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は図8−7(B)に示す第1特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が2であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は図8−7(C)に示す第1特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が2であり且つ遊技状態が確変状態である場合は図8−7(D)に示す第1特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が3であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は図8−7(E)に示す第1特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が3であり且つ遊技状態が確変状態である場合は図8−7(F)に示す第1特図用表示結果判定テーブルをセットする。
また、始動口バッファ値が「1」であるとき、設定値が4であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は図8−8(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が4であり且つ遊技状態が確変状態である場合は図8−8(B)に示す第1特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が5であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は図8−8(C)に示す第1特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が5であり且つ遊技状態が確変状態である場合は図8−8(D)に示す第1特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が6であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は図8−8(E)に示す第1特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が6であり且つ遊技状態が確変状態である場合は図8−8(F)に示す第1特図用表示結果判定テーブルをセットする。
また、始動口バッファ値が「2」であるとき、設定値が1であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は図8−9(A)に示す第2特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が1であり且つ遊技状態が確変状態である場合は図8−9(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が2であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は図8−9(C)に示す第2特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が2であり且つ遊技状態が確変状態である場合は図8−9(D)に示す第2特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が3であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は図8−9(E)に示す第2特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が3であり且つ遊技状態が確変状態である場合は図8−9(F)に示す第2特図用表示結果判定テーブルをセットする。
また、始動口バッファ値が「2」であるとき、設定値が4であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は図8−10(A)に示す第2特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が4であり且つ遊技状態が確変状態である場合は図8−10(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が5であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は図8−10(C)に示す第2特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が5であり且つ遊技状態が確変状態である場合は図8−10(D)に示す第2特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が6であり且つ遊技状態が通常状態または時短状態である場合は図8−10(E)に示す第2特図用表示結果判定テーブルをセットし、設定値が6であり且つ遊技状態が確変状態である場合は図8−10(F)に示す第2特図用表示結果判定テーブルをセットする。
表示結果判定テーブルをセットした後は、可変表示結果判定モジュール(208SGS525)において、特図表示結果が「大当り」、「小当り」、「はずれ」のいずれになるかを判定する処理を行う。尚、可変表示結果判定モジュールでは、セットした可変表示結果判定テーブルにおける大当り判定値の数値範囲や小当り判定値の数値範囲と特図表示結果判定用の乱数値MR1の値を比較し、該乱数値MR1の値が大当り判定値の数値範囲内であれば可変表示結果を大当りと判定し、該乱数値MR1の値が小当り判定値の数値範囲内であれば可変表示結果を小当りと判定し、該乱数値MR1の値が大当り判定値の数値範囲外且つ小当り判定値の数値範囲外であれば可変表示結果をはずれと判定すればよい。
そして、CPU103は、208SGS525にて可変表示結果が大当りとなると判定したか否かを判定する(208SGS526)。大当りとならないと判定した場合(208SGS526;N)は、208SGS525において可変表示結果が小当りとなると判定したか否かを判定する(208SGS527)。小当りとならないと判定した場合、つまり、可変表示においてはずれとなると判定した場合には(208SGS527;N)、可変表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドである第1図柄指定コマンドの送信設定を実行し(208SGS527a)、時短フラグがオン状態であるか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(208SGS528)。
時短フラグがオン状態ではない場合は(208SGS528;N)、図8−14に示すはずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットして208SGS536に進み(208SGS529)、時短フラグがオン状態である場合は(208SGS528;Y)、図8−14(D)に示すはずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットして208SGS536に進む(208SGS530)。
208SGS526にて可変表示が大当りとなると判定した場合には(208SGS526;Y)、大当り種別判定用の乱数値MR2と大当り種別判定テーブルとに基づいて、大当り種別を判定する(208SGS533)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンド、つまり、大当りAである場合には第2図柄指定コマンド、大当りBである場合には第3図柄指定コマンド、大当りCである場合には第4図柄指定コマンドの送信設定を実行し(208SGS534)、その後、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、図8−13(A)に示す大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(208SGS535)、208SGS536に進む。
また、208SGS527にて可変表示において小当りとなると判定した場合には(208SGS527;Y)、可変表示結果が「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドである第6図柄指定コマンドの送信設定を実行し(208SGS531)、図8−13(B)に示す小当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(208SGS532)、208SGS536に進む。
尚、本特徴部208SGでは、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルA〜はずれ用変動パターン判定テーブルDでは、共通して非リーチの変動パターンとノーマルリーチの変動パターンとに1〜700の判定値が割り当てられており、701〜997にスーパーリーチの変動パターンが割り当てられている。
このため、可変表示結果がはずれである場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAまたははずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAまたははずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンを判定するようになっている。
208SGS529,208SGS530,208SGS532,208SGS535の処理のいずれかを実行した後には、これらの各ステップにおいてセットされた各変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(208SGS536)。本特徴部208SGでは、図8−16(B)に示すように、少なくとも可変表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の可変表示態様(例えばノーマルリーチや小当り)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、208SGS536の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(208SGS537)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
尚、図柄指定コマンドや変動カテゴリ指定コマンドは、CPU103がコマンド制御処理を実行することで送信される。
次に、本実施の形態の特徴部208SGにおいて演出制御用CPU120が実行する処理について説明する。図8−17は、図7に示す可変表示開始設定処理(S171)を示すフローチャートである。
可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(208SGS271)。第1可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(208SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(S272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
また、208SGS271において第1可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態ではない場合は(208SGS271;N)、第2可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(208SGS273)。第2可変表示開始コマンド受信フラグがオン状態ではない場合は(208SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2可変表示2開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(208SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(208SGS274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
208SGS272または208SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(208SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)と変動パターン指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した変動パターン指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(208SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本実施の形態の特徴部208SG、受信した表示結果指定コマンドが大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」や「3」以外の奇数で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。そして、受信した表示結果指定コマンドが大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」や「3」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが小当りを示す第5可変表示結果指定コマンドである場合は、例えば、「123」や「246」等の連続する3つの数、連続する3つの偶数(または奇数)等の飾り図柄の組合せ(小当り図柄)を決定する。そして、受信した表示結果指定コマンドがはずれを示す第1可変表示結果指定コマンドである場合は、例えば、上述した大当り図柄や小当り図柄とは異なる飾り図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すれば良い。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
208SGS276の実行後、演出制御用CPU120は、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(208SG277)。当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かは、208SG275において読み出した変動パターン指定コマンドから特定すればよい。当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合(208SG277;Y)は、リーチ演出中に後述するカットイン演出を実行するか否か及びカットイン演出の演出パターンを決定するためのカットイン演出決定処理(208SGS278)を実行して208SGS279に進む。また、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンでない場合(208SG277;N)は、208SGS278の処理を実行せずに208SGS279に進む。
そして、208SGS279において演出制御用CPU120は、当該可変表示において後述の予告演出を実行するか否か及び予告演出の演出パターンを決定するための予告演出決定処理を実行する(208SGS279)。尚、予告演出は、図8−27〜図8−29に示すように、非リーチの変動パターンでは可変表示中に実行可能な演出であり、ノーマルリーチやスーパーリーチの変動パターンでは可変表示が開始してからリーチとなるタイミングまでの期間において実行可能な演出である。
208SGS279の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する(208SGS280)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(208SGS281)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(208SGS282)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本実施の形態における特徴部208SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間(可変表示時間)に相当する値を設定する(208SGS283)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(208SGS284)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(S172)に対応した値に更新して可変表示開始設定処理を終了する(208SGS285)。
図8−18〜図8−20は、図8−17に示すカットイン演出決定処理を示すフローチャートである。カットイン演出決定処理において演出制御用CPU120は、先ず、変動パターンがスーパーリーチαまたはスーパーリーチβの変動パターンであるか否かを判定する(208SGS301)。変動パターンがスーパーリーチαまたはスーパーリーチβの変動パターンである場合(208SGS301;Y)はカットイン演出決定処理を終了し、変動パターンがスーパーリーチγまたはスーパーリーチδの変動パターンである場合(208SGS301;N)は、更に変動パターンがスーパーリーチγの変動パターンであるか否かを判定する(208SGS302)。
変動パターンがスーパーリーチγの変動パターンである場合(208SGS301;Y)は、変動パターンがPB1−5、つまり、復活演出を実行するスーパーリーチγの変動パターンであるか否かを判定する(208SGS303)。変動パターンがPB1−5である場合(208SGS303;Y)、演出制御用CPU120は、大当り種別を特定し(208SGS304)、該大当り種別が大当りAまたは大当りBであるか否かを判定する(208SGS305)。
大当り種別が大当りAまたは大当りBである場合(208SGS305;Y)は、大当り種別が大当りAまたは大当りBであることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS306)、208SGS308に進む。尚、208SGS306では、図8−21(A)に示すように、変動パターンがPB1−5、可変表示結果(大当り種別)が大当りAまたは大当りBであることに基づいて、カットイン演出の非実行を10%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、55%の割合でパターンCI−2に決定し、5%の割合でパターンCI−3に決定し、0%の割合でパターンCI−4に決定する。
尚、本実施の形態の特徴部208SGにおけるカットイン演出は、図8−28及び図8−31に示すように、スーパーリーチγのリーチ演出中において画像表示装置5にプッシュボタン31Bの画像を表示し、遊技者に対してプッシュボタン31Bの操作を促す。そして、プッシュボタン31Bの操作受付期間中にプッシュボタン31Bが操作された場合や、プッシュボタン31Bが操作されることなくプッシュボタン31Bの操作受付期間が終了した場合は、画像表示装置5において各演出パターンに応じたエフェクトとカットイン画像を表示する。
具体的には、図8−23及び図8−31に示すように、演出パターンがパターンCI−1であれば、画像表示装置5においてカットイン画像208SG005wを青色のエフェクトと共に表示し、演出パターンがパターンCI−2であれば、画像表示装置5においてカットイン画像208SG005xを赤色のエフェクトと共に表示し、演出パターンがパターンCI−3であれば、画像表示装置5においてカットイン画像208SG005yを金色のエフェクトと共に表示し、演出パターンがパターンCI−4であれば、画像表示装置5においてカットイン画像208SG005zを虹色のエフェクトと共に表示する。
また、大当り種別が大当りCである場合(208SGS305;N)、演出制御用CPU120は、大当り種別が大当りCであることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS307)、208SGS308に進む。尚、208SGS307では、図8−21(A)に示すように、変動パターンがPB1−5、可変表示結果(大当り種別)が大当りCであることに基づいて、カットイン演出の非実行を10%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、54%の割合でパターンCI−2に決定し、5%の割合でパターンCI−3に決定し、1%の割合でパターンCI−4に決定する。
208SGS306または208SGS307の実行後、演出制御用CPU120は、カットイン演出の実行を決定したか否かを判定する(208SGS308)。カットイン演出の実行を決定した場合(208SGS308;Y)は、決定した演出パターンを記憶するとともにカットイン演出の開始までの期間に応じた値をカットイン演出開始待ちタイマにセットし(208SGS309、208SGS310)、カットイン演出決定処理を終了する。
また、208SGS303において変動パターンが復活演出を実行しないスーパーリーチγの変動パターン(PA2−4またはPB1−4)である場合(208SGS303;N)、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定し(208SGS311)、該特定した設定値が1〜3のいずれかであるか否かを判定する(208SGS312)。尚、パチンコ遊技機1に設定されている設定値は、CPU103から受信した設定値指定コマンドに基づいて特定すればよい。
尚、カットイン演出決定処理においてカットイン演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理(S172)を実行する毎にカットイン演出開始待ちタイマの値を−1していき、カットイン演出開始待ちタイマがタイマアウトした場合は、決定した演出パターンに応じたカットイン演出用プロセステーブルをセットする。以降、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を実行する毎にカットイン演出用プロセステーブル内のデータ(プロセスデータ)の内容に従って演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9等)の制御を行うことによってカットイン演出を実行すればよい。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合(208SGS312;Y)は、更に可変表示結果が大当りであるか否かを判定する(308SGS313)。尚、可変表示結果が大当りであるか否かは、変動パターンがスーパーリーチγ大当りのPB1−4であるか否かを判定すればよい。可変表示結果が大当りである場合(208SGS313;Y)は、大当り種別を特定し(208SGS314)、該大当り種別が大当りAまたは大当りBであるか否かを判定する(208SGS315)。
大当り種別が大当りAまたは大当りBである場合(208SGS3315;Y)は、設定値が1〜3のいずれかであることと大当り種別が大当りAまたは大当りBであることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS3316)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS316では、図8−21(B)に示すように、設定値が1〜3のいずれかであり可変表示結果(大当り種別)が大当りAまたは大当りBであることに基づいて、カットイン演出の非実行を10%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、50%の割合でパターンCI−2に決定し、10%の割合でパターンCI−3に決定し、0%の割合でパターンCI−4に決定する。
また、大当り種別が大当りCである場合(208SGS315;N)、演出制御用CPU120は、設定値が1〜3のいずれかであることと大当り種別が大当りCであることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS317)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS317では、図8−21(B)に示すように、設定値が1〜3のいずれかであり可変表示結果(大当り種別)が大当りCであることに基づいて、カットイン演出の非実行を10%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、45%の割合でパターンCI−2に決定し、10%の割合でパターンCI−3に決定し、5%の割合でパターンCI−4に決定する。
尚、208SGS313において可変表示結果がはずれである場合(208SGS313;N)、演出制御用CPU120は、設定値が1〜3のいずれかであることと可変表示結果がはずれであることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS318)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS318では、図8−21(B)に示すように、設定値が1〜3のいずれかであり可変表示結果がはずれであることに基づいて、カットイン演出の非実行を55%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを35%の割合でパターンCI−1に決定し、10%の割合でパターンCI−2に決定し、0%の割合でパターンCI−3に決定し、0%の割合でパターンCI−4に決定する。
また、208SGS312においてパチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合(208SGS312;N)、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4であるか否かを判定する(208SGS221)。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合(208SGS321;Y)は、更に可変表示結果が大当りであるか否かを判定する(208SGS322)。尚、可変表示結果が大当りであるか否かは、変動パターンがスーパーリーチγ大当りのPB1−4であるか否かを判定すればよい。
可変表示結果が大当りである場合(208SGS322;Y)は、大当り種別を特定し(208SGS323)、該大当り種別が大当りAまたは大当りBであるか否かを判定する(208SGS324)。
大当り種別が大当りAまたは大当りBである場合(208SGS324;Y)は、設定値が4であることと大当り種別が大当りAまたは大当りBであることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS325)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS325では、図8−21(C)に示すように、設定値が4であり大当り種別が大当りAまたは大当りBであることに基づいて、カットイン演出の非実行を10%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、50%の割合でパターンCI−2に決定し、10%の割合でパターンCI−3に決定し、0%の割合でパターンCI−4に決定する。
また、大当り種別が大当りCである場合(208SGS324;N)は、設定値が4であることと大当り種別が大当りCであることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS326)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS326では、図8−21(C)に示すように、設定値が4であり大当り種別が大当りCであることに基づいて、カットイン演出の非実行を10%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、45%の割合でパターンCI−2に決定し、10%の割合でパターンCI−3に決定し、5%の割合でパターンCI−4に決定する。
尚、208SGS322において可変表示結果がはずれである場合(208SGS322;N)は、更に遊技状態が高確高ベース状態であるか否かを判定する(208SGS327)。尚、遊技状態は、CPU103から受信した遊技状態指定コマンドから特定すればよい。
遊技状態が高確高ベース状態である場合(208SGS327;Y)は、設定値が4であることと可変表示結果がはずれであること及び遊技状態が高確高ベース状態であることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS328)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS328では、図8−21(C)に示すように、設定値が4であることと可変表示結果がはずれであること及び遊技状態が高確高ベース状態であることに基づいて、カットイン演出の非実行を40%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、10%の割合でパターンCI−2に決定し、20%の割合でパターンCI−3に決定し、0%の割合でパターンCI−4に決定する。
また、遊技状態が低確高ベース状態または低確低ベース状態である場合(208SGS327;N)は、設定値が4であることと可変表示結果がはずれであること及び遊技状態が低確高ベース状態または低確低ベース状態であることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS329)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS329では、図8−21(C)に示すように、設定値が4であることと可変表示結果がはずれであること及び遊技状態が低確高ベース状態または低確低ベース状態であることに基づいて、カットイン演出の非実行を59%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、10%の割合でパターンCI−2に決定し、1%の割合でパターンCI−3に決定し、0%の割合でパターンCI−4に決定する。
また、208SGS321においてパチンコ遊技機1に設定されている設定値が4ではない場合(208SGS321;N)、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5であるか否かを判定する(208SGS330)。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合(208SGS330;Y)は、更に可変表示結果が大当りであるか否かを判定する(208SGS331)。尚、可変表示結果が大当りであるか否かは、変動パターンがスーパーリーチγ大当りのPB1−4であるか否かを判定すればよい。
可変表示結果が大当りである場合(208SGS331;Y)は、大当り種別を特定し(208SGS332)、該大当り種別が大当りAまたは大当りBであるか否かを判定する(208SGS333)。
大当り種別が大当りAまたは大当りBである場合(208SGS333;Y)は、設定値が5であることと大当り種別が大当りAまたは大当りBであることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS334)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS334では、図8−21(D)に示すように、設定値が5であり大当り種別が大当りAまたは大当りBであることに基づいて、カットイン演出の非実行を10%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、50%の割合でパターンCI−2に決定し、10%の割合でパターンCI−3に決定し、0%の割合でパターンCI−4に決定する。
また、大当り種別が大当りCである場合(208SGS333;N)は、設定値が5であることと大当り種別が大当りCであることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS335)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS335では、図8−21(D)に示すように、設定値が5であり大当り種別が大当りCであることに基づいて、カットイン演出の非実行を10%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、45%の割合でパターンCI−2に決定し、10%の割合でパターンCI−3に決定し、5%の割合でパターンCI−4に決定する。
尚、208SGS331において可変表示結果がはずれである場合(208SGS331;N)は、更に遊技状態が高確高ベース状態であるか否かを判定する(208SGS336)。尚、遊技状態は、CPU103から受信した遊技状態指定コマンドから特定すればよい。
遊技状態が高確高ベース状態である場合(208SGS336;Y)は、設定値が5であることと可変表示結果がはずれであること及び遊技状態が高確高ベース状態であることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS337)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS337では、図8−21(D)に示すように、設定値が5であることと可変表示結果がはずれであること及び遊技状態が高確高ベース状態であることに基づいて、カットイン演出の非実行を35%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、10%の割合でパターンCI−2に決定し、25%の割合でパターンCI−3に決定し、0%の割合でパターンCI−4に決定する。
また、遊技状態が低確高ベース状態または低確低ベース状態である場合(208SGS336;N)は、設定値が5であることと可変表示結果がはずれであること及び遊技状態が低確高ベース状態または低確低ベース状態であることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS338)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS338では、図8−21(D)に示すように、設定値が5であることと可変表示結果がはずれであること及び遊技状態が低確高ベース状態または低確低ベース状態であることに基づいて、カットイン演出の非実行を58%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、10%の割合でパターンCI−2に決定し、2%の割合でパターンCI−3に決定し、0%の割合でパターンCI−4に決定する。
また、208SGS330においてパチンコ遊技機1に設定されている設定値が5ではない場合(208SGS330;N)、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6であるとして、可変表示結果が大当りであるか否かを判定する(208SGS339)。尚、可変表示結果が大当りであるか否かは、変動パターンがスーパーリーチγ大当りのPB1−4であるか否かを判定すればよい。
可変表示結果が大当りである場合(208SGS339;Y)は、大当り種別を特定し(208SGS340)、該大当り種別が大当りAまたは大当りBであるか否かを判定する(208SGS341)。
大当り種別が大当りAまたは大当りBである場合(208SGS341;Y)は、設定値が6であることと大当り種別が大当りAまたは大当りBであることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS342)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS342では、図8−21(E)に示すように、設定値が6であり大当り種別が大当りAまたは大当りBであることに基づいて、カットイン演出の非実行を10%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、50%の割合でパターンCI−2に決定し、10%の割合でパターンCI−3に決定し、0%の割合でパターンCI−4に決定する。
また、大当り種別が大当りCである場合(208SGS341;N)は、設定値が6であることと大当り種別が大当りCであることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS343)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS343では、図8−21(E)に示すように、設定値が6であり大当り種別が大当りCであることに基づいて、カットイン演出の非実行を10%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、45%の割合でパターンCI−2に決定し、10%の割合でパターンCI−3に決定し、5%の割合でパターンCI−4に決定する。
尚、208SGS339において可変表示結果がはずれである場合(208SGS339;N)は、更に遊技状態が高確高ベース状態であるか否かを判定する(208SGS344)。尚、遊技状態は、CPU103から受信した遊技状態指定コマンドから特定すればよい。
遊技状態が高確高ベース状態である場合(208SGS344;Y)は、設定値が6であることと可変表示結果がはずれであること及び遊技状態が高確高ベース状態であることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS345)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS345では、図8−21(E)に示すように、設定値が6であることと可変表示結果がはずれであること及び遊技状態が高確高ベース状態であることに基づいて、カットイン演出の非実行を30%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、10%の割合でパターンCI−2に決定し、30%の割合でパターンCI−3に決定し、0%の割合でパターンCI−4に決定する。
また、遊技状態が低確高ベース状態または低確低ベース状態である場合(208SGS344;N)は、設定値が6であることと可変表示結果がはずれであること及び遊技状態が低確高ベース状態または低確低ベース状態であることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS346)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS346では、図8−21(E)に示すように、設定値が6であることと可変表示結果がはずれであること及び遊技状態が低確高ベース状態または低確低ベース状態であることに基づいて、カットイン演出の非実行を57%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、10%の割合でパターンCI−2に決定し、3%の割合でパターンCI−3に決定し、0%の割合でパターンCI−4に決定する。
また、208SGS302においてスーパーリーチδの変動パターン(PS2−5またはPB1−6)である場合(202SGS302;N)、演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当りであるか否かを判定する(208SGS351)。尚、可変表示結果が大当りであるか否かは、変動パターンがスーパーリーチγ大当りのPB1−4であるか否かを判定すればよい。
可変表示結果が大当りである場合(208SGS351;Y)は、大当り種別を特定し(208SGS352)、該大当り種別が大当りAまたは大当りBであるか否かを判定する(208SGS353)。
大当り種別が大当りAまたは大当りBである場合(208SGS353;Y)は、大当り種別が大当りAまたは大当りBであることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS354)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS354では、図8−22に示すように、大当り種別が大当りAまたは大当りBであることに基づいて、カットイン演出の非実行を10%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、50%の割合でパターンCI−2に決定し、10%の割合でパターンCI−3に決定し、0%の割合でパターンCI−4に決定する。
また、大当り種別が大当りCである場合(208SGS353;N)は、大当り種別が大当りCであることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS355)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS355では、図8−22に示すように、大当り種別が大当りCであることに基づいて、カットイン演出の非実行を10%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、45%の割合でパターンCI−2に決定し、10%の割合でパターンCI−3に決定し、5%の割合でパターンCI−4に決定する。
尚、208SGS351において可変表示結果がはずれである場合(208SGS351;N)は、可変表示結果がはずれであることに基づいてカットイン演出の実行の有無及び演出パターンを決定し(208SGS356)、208SGS308〜208SGS310の処理を実行する。尚、208SGS356では、図8−22に示すように、可変表示結果がはずれであることに基づいて、カットイン演出の非実行を35%の割合で決定する。また、カットイン演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンCI−1に決定し、10%の割合でパターンCI−2に決定し、25%の割合でパターンCI−3に決定し、0%の割合でパターンCI−4に決定する。
以上のように本実施の形態の特徴部208SGでは、図8−21及び図8−22に示すように、スーパーリーチγやスーパーリーチδの変動パターンにて可変表示を実行するときは、カットイン演出を実行しない場合が最も可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が低く、カットイン演出がパターンCI−1にて実行される場合、カットイン演出がパターンCI−2にて実行される場合、カットイン演出がパターンCI−3にて実行される場合、カットイン演出がパターンCI−4にて実行される場合の順に可変表示結果が大当りとなる割合が高まっていくように設定されている(カットイン演出における大当り期待度:非実行<パターンCI−1<パターンCI−2<パターンCI−3<パターンCI−4)。
特にカットイン演出がパターンCI−4にて実行される場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず可変表示結果が大当りとなり且つ大当り種別が大当りCとなることが確定する。
また、図8−21、図8−22及び図8−24に示すように、スーパーリーチγやスーパーリーチδの変動パターンにて可変表示を実行するときにカットイン演出をパターンCI−3にて実行する割合については、設定値が1〜3のいずれかで変動パターンがスーパーリーチγはずれ・スーパーリーチδはずれである場合が最も低く設定(0%)されている。そして、変動パターンが復活演出を実行するスーパーリーチγ大当りである場合、設定値が1〜3のいずれかで変動パターンが復活演出を実行しないーパーリーチγ大当り・スーパーリーチδ大当りである場合、設定値が4であり変動パターンが復活演出を実行しないスーパーリーチγ大当りである場合、設定値が5であり変動パターンが復活演出を実行しないスーパーリーチγ大当りである場合、設定値が6であり変動パターンが復活演出を実行しないスーパーリーチγ大当りである場合の順でカットイン演出をパターンCI−3にて実行する割合が高まるように設定されている。
また、変動パターンが復活演出を実行しないスーパーリーチγの変動パターン(PA2−4とPB1−4)であるときに注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のときには、カットイン演出がパターンCI−3にて実行される場合に可変表示結果が大当り(大当りA〜大当りCのいずれか)となることが確定する一方で、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のときには、カットイン演出がパターンCI−3にて実行される場合であっても可変表示結果がはずれとなる場合がある。つまり、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであるときは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかであるときよりもカットイン演出がパターンCI−3にて実行される場合の大当り期待度が低く設定されている。このため、本実施の形態の特徴部208SGにおいて、スーパーリーチγのリーチ演出が実行される場合にカットイン演出がパターンCI−3にて実行されて可変表示結果がはずれとなると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであることが確定する。
一方で復活演出を実行するスーパーリーチγ大当りの変動パターン(PB1−5)に注目すると、復活演出を実行するスーパーリーチγ大当りの変動パターン(PB1−4)よりもカットイン演出がパターンCI−3やパターンCI−4にて実行される割合が低く設定されている。このため、復活演出を実行しないスーパーリーチγ大当りの変動パターンにて可変表示が実行される場合については、カットイン演出がCI−3にて実行されてはずれが報知されたことにより、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであることが確定したと遊技者が認識したにもかかわらず、後に復活演出が実行されて大当りであることが報知されることでパチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであるか否かが不定となってしまい遊技者が落胆してしまうことが抑制されている。
また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであり且つ変動パターンが復活演出を実行しないスーパーリーチγの変動パターン(PA2−4とPB1−4)であるときに注目すると、可変表示結果が大当りとなる場合についてはいずれの設定値においてもカットイン演出がパターンCI−3にて実行される割合が同一に設定されているが、可変表示結果がはずれとなる場合については、高設定値ほどカットイン演出がパターンCI−3にて実行される割合が高く設定されている(設定値4〜6のときのはずれ時のパターンCI−3実行割合:設定値4<設定値5<設定値6)。
このため、本実施の形態の特徴部208SGでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が高設定値であるほどカットイン演出がパターンCI−3にて実行されて可変表示結果がはずれとなる頻度が高くなるので、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであることに対して遊技者を期待させることができ、遊技興趣の向上を図れるようになっている。
また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであり且つ変動パターンが復活演出を実行しないスーパーリーチγの変動パターン(PA2−4とPB1−4)であるときについては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が同一であり可変表示結果がはずれであれば、遊技状態が高確高ベース状態である場には遊技状態が低確高ベース状態や低確低ベース状態である場合よりも高い割合でカットイン演出がパターンCI−3で実行されるように設定されている。
このため、本実施の形態の特徴部208SGでは、高確高ベース状態の可変表示においてカットイン演出がパターンCI−3にて実行されて可変表示結果がはずれとなることで、遊技状態が低確低ベース状態に移行した後もパチンコ遊技機1に4〜6のいずれかの設定値が設定されていることにより遊技者に遊技の継続を促すことができるので、遊技興趣を向上できるようになっている。
また、図8−21(B)〜図8−21(E)に示すように、可変表示結果がはずれとなる場合について注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が高いほどカットイン演出の実行割合が高く設定されている。つまり、本特徴部208SGでは、可変表示結果がはずれとなるときにカットイン演出が実行される割合自体がパチンコ遊技機1に4〜6の設定値のいずれかが設定されていることの示唆となるので、カットイン演出が大当り期待度の高い演出パターンにて実行されるか否かに加えて、カットイン演出が実行されるか否か自体に対しても遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上させることが可能となっている。
また、図8−21及び図8−22に示すカットイン演出の演出パターンの決定割合はあくまで一例であり、これらカットイン演出の演出パターンの決定割合は本発明を適用する遊技機に応じて本特徴部208SGとは適宜異ならせてもよい。但し、これらカットイン演出の演出パターンの決定割合を適宜異ならせる場合には、各演出パターンの大当り期待度の傾向(カットイン演出における大当り期待度:非実行<パターンCI−1<パターンCI−2<パターンCI−3<パターンCI−4)自体は維持することによって、カットイン演出の実行時に遊技者が当該カットイン演出の演出パターンに応じた大当り期待度を誤認してしまわないようにすることが望ましい。
また、本実施の形態の特徴部208SGでは、図8-21及び図8−22に示すように、スーパーリーチγやスーパーリーチδの変動パターンにて可変表示を実行する場合に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値や可変表示結果に応じて該可変表示中にカットイン演出を実行する割合を異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチγやスーパーリーチδの変動パターンにて可変表示を実行する場合には、該可変表示中に必ずカットイン演出を実行するようにしてもよい。尚、このようにスーパーリーチγやスーパーリーチδの可変表示中に必ずカットイン演出を実行する場合については、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであれば、可変表示結果がはずれである場合にカットイン演出の非実行に割り当てられていた割合(図8−21(C)〜図8−21(E)参照)を大当り期待度の低いパターンCI−1またはパターンCI−1とパターンCI−2との両方に割り当てることで、カットイン演出がパターンCI−3にて実行される割合を本特徴部208SGから異ならないよう維持してもよい。このようにすることで、スーパーリーチγやスーパーリーチδの可変表示中においてカットイン演出が実行されることによる興趣向上を図りつつ、過度にカットイン演出がパターンCI−3にて実行されることにより容易にパチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであることを遊技者に認識されてしまうことを防ぐことができる。
図8−25は、図8−17における予告演出決定処理を示すフローチャートである。予告演出決定処理では、演出制御用CPU120は、先ず、可変表示結果と変動パターンを特定する(208SGS361)。そして、可変表示結果が小当りであるか否かを判定する(208SGS362)。可変表示結果が小当りである場合(208SGS362;Y)は予告演出決定処理を終了し、可変表示結果が大当りまたははずれである場合(208SGS362;N)は、更にカットイン演出の実行が決定されているか否か、すなわち、カットイン演出のいずれかの演出パターンが記憶されているか否かを判定する(208SGS363)。
カットイン演出の実行が決定されている場合(208SGS363;Y)は、更に、記憶されているカットイン演出の演出パターンがパターンCI−3またはパターンCI−4であるか否かを判定する(208SGS364)。記憶されているカットイン演出の演出パターンがパターンCI−3またはパターンCI−4である場合(208SGS364;Y)は、カットイン演出がパターンCI−3またはパターンCI−4にて実行されることと、特定した可変表示結果及び変動パターンに基づいて予告演出の実行の有無と演出パターンを決定する(208SGS365)。
一方で、カットイン演出の非実行が決定されている場合(208SGS363;N)や記憶されている演出パターンがパターンCI−1やCI−2である場合(208SGS364;N)は、可変表示結果が大当りであるか否かを判定する(208SGS366)。可変表示結果が大当りである場合(208SGS366;Y)は、大当り種別を特定し(208SGS367)、該特定した大当り種別に基づいて予告演出の実行の有無と演出パターンを決定する(208SGS368)。
また、可変表示結果がはずれである場合(208SGS366;N)は、特定した可変表示結果と変動パターンに基づいて予告演出の実行の有無と演出パターンを決定する(208SGS369)。
具体的には、208SGS365の処理では、図8−26(A)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、予告演出の非実行を15%の割合で決定する。また、予告演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンYE−1に決定し、55%の割合でパターンYE−2に決定し、0%の割合でパターンYE−3に決定し、0%の割合でパターンYE−4に決定する。また、可変表示結果がはずれであり変動パターンがスーパーリーチ(スーパーリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を50%の割合で決定する。また、予告演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンYE−1に決定し、20%の割合でパターンYE−2に決定し、0%の割合でパターンYE−3に決定し、0%の割合でパターンYE−4に決定する。
また、可変表示結果がはずれであり変動パターンがノーマルリーチ(ノーマルリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を80%の割合で決定する。また、予告演出の実行として、演出パターンを15%の割合でパターンYE−1に決定し、5%の割合でパターンYE−2に決定し、0%の割合でパターンYE−3に決定し、0%の割合でパターンYE−4に決定する。また、可変表示結果がはずれであり変動パターンが非リーチ(非リーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を95%の割合で決定する。また、予告演出の実行として、演出パターンを5%の割合でパターンYE−1に決定し、0%の割合でパターンYE−2に決定し、0%の割合でパターンYE−3に決定し、0%の割合でパターンYE−4に決定する。
尚、前述したように、本実施の形態の特徴部208SGでは、カットイン演出がパターンCI−3にて実行されて可変表示結果がはずれとなる場合とは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであり、且つ変動パターンがスーパーリーチγはずれ(PA2−4)の変動パターンである場合である。
図8−26(C)及び図8−30に示すように、パターンYE−1は、画像表示装置5においてキャラクタAの画像208SG005sを青色のエフェクトと共に表示する演出パターンであり、パターンYE−2は、画像表示装置5においてキャラクタBの画像208SG005tを赤色のエフェクトと共に表示する演出パターンであり、パターンYE−3は、画像表示装置5においてキャラクタCの画像208SG005uを金色のエフェクトと共に表示する演出パターンであり、パターンYE−4は、画像表示装置5においてキャラクタA〜Cの集合画像208SG005vを虹色のエフェクトと共に表示する演出パターンである。
また、208SGS368の処理では、図8−26(B)に示すように、大当り種別が大当りAまたは大当りBである場合は、予告演出の非実行を10%の割合で決定する。また、予告演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンYE−1に決定し、45%の割合でパターンYE−2に決定し、15%の割合でパターンYE−3に決定し、0%の割合でパターンYE−4に決定する。また、大当り種別が大当りCである場合は、予告演出の非実行を10%の割合で決定する。また、予告演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンYE−1に決定し、40%の割合でパターンYE−2に決定し、15%の割合でパターンYE−3に決定し、5%の割合でパターンYE−4に決定する。
また、208SGS369の処理では、図8−26(B)に示すように、可変表示結果がはずれであり変動パターンがスーパーリーチ(スーパーリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を50%の割合で決定する。また、予告演出の実行として、演出パターンを30%の割合でパターンYE−1に決定し、15%の割合でパターンYE−2に決定し、5%の割合でパターンYE−3に決定し、0%の割合でパターンYE−4に決定する。また、
更に、可変表示結果がはずれであり変動パターンがノーマルリーチ(ノーマルリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を80%の割合で決定する。また、予告演出の実行として、演出パターンを15%の割合でパターンYE−1に決定し、5%の割合でパターンYE−2に決定し、0%の割合でパターンYE−3に決定し、0%の割合でパターンYE−4に決定する。また、可変表示結果がはずれであり変動パターンが非リーチ(非リーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を95%の割合で決定する。また、予告演出の実行として、演出パターンを5%の割合でパターンYE−1に決定し、0%の割合でパターンYE−2に決定し、0%の割合でパターンYE−3に決定し、0%の割合でパターンYE−4に決定する。
以上のように本実施の形態の特徴部208SGでは、可変表示中に予告演出が実行されない場合が最も可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が低く設定されており、予告演出がパターンYE−1で実行される場合、予告演出がパターンYE−2で実行される場合、予告演出がYE−3で実行される場合、予告演出がYE−4で実行される場合の順で可変表示結果が大当りとなる割合が高くなるように設定されている(予告演出の大当り期待度:予告演出非実行<パターンYE−1で実行<パターンYE−2で実行<パターンYE−3で実行<パターンYE−4で実行)。
特に、図8−26(B)に示すように、カットイン演出の非実行が決定されている場合やカットイン演出がパターンCI−3やパターンCI−4よりも大当り期待度の低いパターンCI−1やパターンCI−2での実行が決定されている場合については、大当り種別が大当りCである場合のみ予告演出をパターンYE−4にて実行する場合が設けられている。このため、本実施の形態の特徴部208SGでは、予告演出がパターンYE−3にて実行されるか否かに加えて、予告演出がパターンYE−4にて実行されるか否かについても遊技者を注目させることが可能となっている。
また、図8−26(A)に示すように、既にカットイン演出の演出パターンとしてパターンCI−1やパターンCI−2よりも大当り期待度が高いパターンCI−3、または可変表示結果が大当りとなることと大当り種別が大当りCであることが確定するパターンCI−4が決定されている場合については、可変表示結果や変動パターンにかかわらず予告演出の演出パターンとしてYE−3やYE−4が実行されることが無いように設定されている。このため、可変表示結果が大当りとなる場合については、カットイン演出がパターンYE−1やパターンYE−2のみで実行可能であることにより、可変表示結果が大当りとなることがカットイン演出の開始タイミングよりも前のタイミング(予告演出の開始タイミング)にて遊技者に認識されてしまうことが防止されている。更に、可変表示結果がはずれとなる場合については、予告演出とカットイン演出とが共に大当り期待度の高い演出パターンにて実行されないため、可変表示結果が大当りとなることに対して遊技者が過度に期待してしまうことが防止されている。
208SGS365、208SGS368、208SGS369のいずれかの処理を実行した後、演出制御用CPU120は、予告演出の実行を決定したか否かを判定する(208SGS370)。予告演出の実行を決定している場合(208SGS370;Y)は、208SGS365、208SGS368、208SGS369のいずれかの処理で決定した演出パターンを記憶するとともに(208SGS371)、予告演出開始待ちタイマをセットして予告演出決定処理を終了する(208SGS372)。予告演出の非実行を決定している場合(208SGS370;N)は、208SGS371、208SGS372の処理を実行することなく予告演出決定処理を終了する。
尚、予告演出決定処理において予告演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理(S172)を実行する毎に予告演出開始待ちタイマの値を−1していき、予告演出開始待ちタイマがタイマアウトした場合は、決定した演出パターンに応じた予告演出用プロセステーブルをセットする。以降、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を実行する毎に予告演出用プロセステーブル内のデータ(プロセスデータ)の内容に従って演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9等)の制御を行うことによって予告演出を実行すればよい。
以上のように可変表示開始設定処理内においてカットイン演出と予告演出との実行を決定可能とすることによって、図8−27(A)〜図8−27(C)に示すように、非リーチはずれの変動パターンにおいては、可変表示中に予告演出をパターンYE−1でのみ実行可能となっており、ノーマルリーチはずれの変動パターンにおいては、可変表示中のリーチ前の期間において予告演出をパターンYE−1とパターンYE−2とで実行可能となっており、スーパーリーチαはずれやスーパーリーチβはずれの変動パターンにおいては、可変表示中のリーチ前の期間において予告演出をパターンYE−1〜パターンYE−3で実行可能となっている。尚、ノーマルリーチはずれやスーパーリーチαはずれ、スーパーリーチγはずれの変動パターンでは、リーチ後の期間においてカットイン演出を実行不能となっている。
更に、図8−28に示すように、スーパーリーチγはずれやスーパーリーチδはずれの変動パターンにおいては、リーチ前の期間において予告演出をパターンYE−1〜パターンYE−3で実行可能となっており、リーチ後の期間においてカットイン演出をパターンCI−1〜パターンCI−3で実行可能となっている。但し、カットイン演出がパターンCI−3での実行が決定されている場合は、予告演出はパターンYE−1とパターンYE−2のみで実行可能となっている。
また、図8−29(A)及び図8−29(B)に示すように、復活演出を実行しないスーパーリーチγ大当りの変動パターンにおいては、リーチ前の期間において予告演出をパターンYE−1〜パターンYE−4で実行可能となっており、リーチ後の期間においてカットイン演出をパターンCI−1〜パターンCI−4で実行可能となっている。但し、カットイン演出がパターンCI−3またはパターンCI−4での実行が決定されている場合は、予告演出はパターンYE−1とパターンYE−2のみで実行可能となっている。
次に、本実施の形態の特徴部208SGにおける可変表示実行時の画像表示装置5の表示態様について図8−30〜図8−32に基づいて説明する。先ず、図8−30(A)〜図8−30(E)に示すように、可変表示の開始時に予告演出の実行が決定されている場合は、画像表示装置5において予告演出がパターンYE−1〜パターンYE−4のいずれかで実行される。具体的には、予告演出がパターンYE−1で実行される場合は、画像表示装置5においてキャラクタAの画像208SG005sが青色のエフェクトと共に表示され、予告演出がパターンYE−2で実行される場合は、画像表示装置5においてキャラクタBの画像208SG005tが赤色のエフェクトと共に表示され、予告演出がパターンYE−3で実行される場合は、画像表示装置5においてキャラクタCの画像208SG005uが金色のエフェクトと共に表示され、予告演出がパターンYE−4で実行される場合は、画像表示装置5においてキャラクタA〜Cの集合画像208SG005vが虹色のエフェクトと共に表示される。
このとき、遊技者は、画像表示装置5に表示された画像がいずれのキャラクタの画像208SG005s、208SG005t、208SG005u、208SG005vのいずれであるか及び、これらキャラクタの画像とともに表示されるエフェクトの色によって大当り期待度を認識することが可能となっている。
尚、前述したように、可変表示の開始時にカットイン演出がパターンCI−3やパターンCI−4で実行が決定している場合は、予告演出がパターンYE−1またはパターンYE−2でのみ実行可能となっている。
そして、当該可変表示がスーパーリーチγの可変表示である場合は、図8−31(A)〜図8−31(C)に示すように飾り図柄がリーチの組合せで表示された後、スーパーリーチγのリーチ演出(本特徴部208SGでは味方キャラクタと敵キャラクタとが戦うバトル演出)が実行される。
次いで、図8−31(D)に示すように、該スーパーリーチγのリーチ演出中のカットイン演出実行開始タイミングとなると、画像表示装置5においてプッシュボタン31Bの画像の表示が開始され、遊技者に対してプッシュボタン31Bを操作するように促す促進報知が実施される。このとき、遊技者がプッシュボタン31Bの操作受付期間中にプッシュボタン31Bを操作する、または、遊技者がプッシュボタン31Bの操作受付期間中にプッシュボタン31Bを操作することなく該プッシュボタン31Bの操作受付期間が経過すると、画像表示装置5においてカットイン演出の演出パターンに応じたカットイン画像とともにエフェクトが表示される。
具体的には、カットイン演出の演出パターンがパターンCI−1である場合は、
画像表示装置5においてカットイン画像208SG005wが青色のエフェクトと共に表示され、カットイン演出がパターンCI−2で実行される場合は、画像表示装置5においてカットイン画像208SG005xが赤色のエフェクトと共に表示され、カットイン演出がパターンCI−3で実行される場合は、画像表示装置5においてカットイン画像208SG005yが金色のエフェクトと共に表示され、予告演出がパターンYE−4で実行される場合は、画像表示装置5においてカットイン画像208SG005zが虹色のエフェクトと共に表示される。
このとき、遊技者は、画像表示装置5に表示されたカットイン画像がいずれのカットイン画像208SG005w、208SG005x、208SG005y、208SG005zのいずれであるか及び、これらカットイン画像とともに表示されるエフェクトの色によって大当り期待度を認識することが可能となっている。
そして、図8−32(A)及び図8−32(B)に示すように、当該可変表示の変動パターンがPS2−4(スーパーリーチγはずれの変動パターン)である場合は、スーパーリーチγのリーチ演出結果(バトル演出結果)として味方キャラクタが敵キャラクタに負けることによって可変表示結果がはずれであることが報知されて可変表示が終了する。また、図8−32(A)及び図8−32(C)に示すように、当該可変表示の変動パターンがPB1−4(復活演出を実行しないスーパーリーチγ大当りの変動パターン)である場合は、スーパーリーチγのリーチ演出結果(バトル演出結果)として味方キャラクタが敵キャラクタに勝利することによって可変表示結果が大当りであることが報知されて可変表示が終了する。
また、図8−32(A)、図8−32(D)〜図8−32(F)に示すように、当該可変表示の変動パターンがPB1−5(復活演出を実行するスーパーリーチγ大当りの変動パターン)である場合は、スーパーリーチγのリーチ演出結果(バトル演出結果)として味方キャラクタが敵キャラクタに敗北することによって一旦可変表示結果がはずれであることが報知される。そして、復活演出が実行されることで、スーパーリーチγのリーチ演出結果(バトル演出結果)として味方キャラクタが敵キャラクタに逆転して勝利することによって可変表示結果が大当りであることが改めて報知され、可変表示が終了する。
尚、特に図示はしないが、当該可変表示がスーパーリーチδの可変表示である場合は、飾り図柄がリーチの組合せで表示された後、スーパーリーチγのリーチ演出と同様に味方キャラクタと敵キャラクタとが戦うバトル演出)が実行される。そして、該バトル演出中にカットイン演出が実行される場合は、該カットイン演出がパターンCI−3にて実行されることによって可変表示結果が必ず大当りとなる。尚、スーパーリーチδのリーチ演出としてのバトル演出は、スーパーリーチγのリーチ演出としてのバトル演出と同一態様の演出であってもよいが、対戦するキャラクタやバトルの展開の一部異なるものであってもよい。
以上、本実施の形態の特徴部208SGでは、図8−21に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかであるときは、カットイン演出がパターンCI−3にて実行されることによって可変表示結果が大当りとなることが確定する一方で、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであるときは、カットイン演出がパターンCI−3にて実行されて可変表示結果がはずれとなる場合が設けられている。つまり、カットイン演出がパターンCI−3にて実行されて可変表示結果がはずれとなる場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであることが確定するので、カットイン演出がパターンCI−3にて実行された場合に可変表示結果が大当りとなるかはずれとなるかに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上させることができるようになっている。
加えて、本実施の形態の特徴部208SGでは、図8−21に示すように、リーチ演出中にカットイン演出を実行可能な変動パターンとして、一旦可変表示結果がはずれであることを報知した後に復活演出を実行して可変表示結果が大当りであることを報知するスーパーリーチγ大当りの変動パターン(復活演出を実行するスーパーリーチγ大当りの変動パターン、PB1−5)と復活演出を実行しないスーパーリーチγ大当りの変動パターン(PB1−4)とが設けられており、復活演出を実行するスーパーリーチγ大当りの変動パターンにて可変表示を実行する場合は、復活演出を実行しないスーパーリーチγ大当りの変動パターンにて可変表示を実行する場合よりもカットイン演出をパターンCI−3で実行する割合が低く設定されている。このため、スーパーリーチγのリーチ演出中にカットイン演出がパターンCI−3で実行されて可変表示がはずれであることが報知された場合、遊技者がパチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであると認識しても、復活演出が実行されて可変表示が大当りであることが報知されることによって、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであると認識したことが誤りとなることによる遊技興趣の低下を軽減することができる。
尚、本実施の形態の特徴部208SGでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値として、不利設定値を1〜3、有利設定値を4〜6とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値がこれら不利設定値であるか有利設定値であるかに応じてカットイン演出や予告演出の演出パターンの決定割合を異ならせているが、本発明はこれに限定されるものではなく、不利設定値は1、有利設定値は6を含んでいれば、お互いに値が重複しない任意の範囲に設定してもよい。具体的には、不利設定値を1〜5、有利設定値を6のみとしてもよいし、不利設定値を1のみ、有利設定値を2〜6としてもよい。
また、本実施の形態の特徴部208SGでは、本発明における示唆演出をリーチ演出として説明する形態を例示したが、発明はこれに限定されるものではなく、本発明における示唆演出は、可変表示中に実行可能な演出であれば、例えば、飾り図柄の仮停止と再可変表示を繰り返し実行する擬似連演出等、リーチ演出以外の演出であってもよい。
また、図8−21(C)〜図8−21(E)に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであるときにスーパーリーチγはずれの変動パターンにて可変表示が実行される場合には、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合が最もカットイン演出がパターンCI−3にて実行される割合が高く、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合が最もカットイン演出がパターンCI−3にて実行される割合が低く設定されている。このため、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が高いほど、カットイン演出がパターンCI−3にて高頻度で実行されて可変表示結果がはずれとなり、パチンコ遊技機1により高い設定値が設定されていることに対して遊技者を期待させることができるので、遊技興趣を向上できる。
尚、実施の形態の特徴部208SGでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであるときにスーパーリーチγはずれの変動パターンにて可変表示が実行される場合については、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が高設定値であるほどカットイン演出がパターンCI−3にて実行される割合が高くなる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであるときにスーパーリーチγはずれの変動パターンにて可変表示が実行される場合には、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらずカットイン演出がパターンCI−3にて実行される割合を同一割合としてもよい。このようにすることでスーパーリーチγはずれの可変表示においてカットイン演出がパターンCI−3にて実行される場合に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであるかが遊技者に特定され難くすることができる。
また、図8−6に示すように、いずれのリーチ演出を実行するか否か及び復活演出を実行するか否かは、各変動パターンに対応付けて予め決定されているとともに、図8−13(A)に示すように、可変表示結果が大当りとなる場合は、CPU103がパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず1の大当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定するので、可変表示結果が大当りとなる場合に可変表示中に復活演出を実行する割合はパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一となっている。このため、可変表示中の復活演出の実行割合は可変表示結果が大当りとなる割合を決める設定値に追随するため、可変表示中に復活演出が実行されるか否かに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態の特徴部208SGでは、いずれのリーチ演出を実行するか否か及び復活演出を実行するか否かは、各変動パターンに対応付けて予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、いずれのリーチ演出を実行するか否か及び復活演出を実行するか否かは、CPU103が変動パターンを決定した後に演出制御用CPU120が可変表示結果等から適宜決定してもよい。
また、図8−6及び図8−22に示すように、本実施の形態の特徴部208SGにおける変動パターンとしては、スーパーリーチδのリーチ演出を実行する変動パターン(PA2−5とPB1−6)が設けられており、該スーパーリーチδのリーチ演出中にカットイン演出がパターンCI−3にて実行される場合は必ず可変表示結果が大当りとなるので、スーパーリーチ演出のバリエーションが増えるとともに、スーパーリーチδのリーチ演出中にカットイン演出がパターンCI−3にて実行されて可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態の特徴部208SGでは、スーパーリーチδのリーチ演出を実行する変動パターン(PA2−5とPB1−6)を設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチδのリーチ演出を実行する変動パターンを設けないようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部208SGでは、可変表示中に実行可能な演出として、可変表示の開始からリーチまで(若しくは可変表示の終了タイミングまで)の期間中に実行可能な予告演出と、リーチ演出中に実行可能なカットイン演出と、が設けられている。更に、予告演出は、大当り期待度が異なる複数の演出パターン(パターンYE−1〜パターンYE−4)のいずれかで実行可能となっている。更に、図8−26に示すように、可変表示結果が大当りであり、カットイン演出が大当り期待度の高い演出パターンであるパターンCI−3やパターンCI−4での実行が決定しているときは、予告演出を実行する場合、大当り期待度の高いパターンYE−3とパターンYE−4を除く演出パターン(パターンYE−1とパターンYE−2)から演出パターンを決定するので、予告演出がパターンYE−3やYE−4にて実行されることにより可変表示結果が大当りとなることが予め遊技者に認識されることを防止できる。このため、カットイン演出のパターンCI−4での実行が決定している場合は、予告演出をパターンYE−1やパターンYE−2にて実行することによって、可変表示結果が大当りとなるか否かに可変表示が終了するまで注目させることができ、遊技興趣の向上を図ることができる。
また、本実施の形態の特徴部208SGでは、図8-27及び図8-28に示すように、1の可変表示中において、予告演出をカットイン演出よりも前のタイミング(可変表示の開始からリーチまでの期間中)に実行可能とすることで、可変表示結果が大当りとなる場合に、カットイン演出が実行されるよりも前のタイミングから可変表示結果が大当りとなると遊技者に認識されることを防いで遊技興趣の低下を防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部208SGでは、1の可変表示中において、予告演出をカットイン演出よりも前にタイミングに実行可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、予告演出は、カットイン演出を実行する可変表示よりも前に実行する可変表示中において先読み演出として実行してもよい。更に、予告演出は、カットイン演出を開始してからリーチ演出が終了するまでの期間中に実行することで、該カットイン演出を開始してからリーチ演出が終了するまでの期間において可変表示結果が大当りとなることを遊技者に認識されることを防ぎ、遊技興趣の低下を防ぐようにしてもよい。
また、図8−21及び図8−22に示すように、可変表示結果が大当りとなるときについては、カットイン演出がパターンCI−4にて実行される場合は必ず大当り種別が大当りCとなる一方で、カットイン演出がパターンCI−3にて実行される場合は大当り種別が大当りA、大当りB、大当りCのいずれにもなり得るので、可変表示中にカットイン演出がパターンCI−4にて実行されるか否かに遊技者を注目させることができる。更に、カットイン演出がパターンCI−3にて実行される場合は、大当り種別として大当りAや大当りBとなる可能性も有るので、カットイン演出がパターンCI−3にて実行されて可変表示結果がはずれとなる場合については、遊技者に対して仮に大当りとなったとしても大当りAや大当りBであったかもしれないと思わせることができるので、可変表示結果がはずれとなったことに対する遊技興趣の低下を軽減することができる。
また、図8−26に示すように、パチンコ遊技機1に設定値として4〜6のいずれかが設定されており(つまり、カットイン演出がパターンCI−3にて実行されて可変表示結果がはずれとなる可能性があるとき)、カットイン演出が大当り期待度の高い演出パターンであるパターンCI−3での実行が決定している場合は、予告演出を実行する場合、大当り期待度の高いパターンYE−3とパターンYE−4を除く演出パターン(パターンYE−1とパターンYE−2)から演出パターンを決定するので、予告演出がパターンYE−3やYE−4にて実行されることにより可変表示結果が大当りとなることが予め遊技者に認識されることを防止できる。このため、可変表示結果が大当りとならないにもかかわらず、同一可変表示中においてパターンCI−3とパターンYE−3やYE−4が実行されることにより可変表示結果が大当りとなることに対する遊技者の期待感を過度に高めてしまうことを防止することができる。
尚、本実施の形態の特徴部208SGでは、パチンコ遊技機1に設定値として4〜6のいずれかが設定されており、カットイン演出が大当り期待度の高い演出パターンであるパターンCI−3での実行が決定しているときに予告演出のパターンYE−3やパターンYE−4での実行を制限する形態として、パターンYE−3やパターンYE−4の実行割合を0%とする(予告演出をパターンYE−3やパターンYE−4にて実行不能とする)形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定値として4〜6のいずれかが設定されており、カットイン演出が大当り期待度の高い演出パターンであるパターンCI−3での実行が決定しているときは、予告演出をパターンYE−1やパターンYE−2よりも低い割合でパターンYE−3やパターンYE−4にて実行可能としてもよい。つまり、本請求項における『前記有利設定値に設定されており、かつ前記決定手段によって前記有利状態に制御されることが決定されていないときに、前記特定演出を含む態様にて前記示唆演出が実行される場合には、前記第2所定演出の実行を制限する』ことには、予告演出をパターンYE−3やパターンYE−4にて実行しないことと、予告演出をパターンYE−1やパターンYE−2にて実行する場合よりも低い割合でパターンYE−3やパターンYE−4にて実行する形態も含まれている。
また、図8−21に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであり、且つ変動パターンがスーパーリーチγはずれの変動パターン(PA2−4)である場合は、設定値が同一値であれば、高確高ベース状態においてカットイン演出がパターンCI−3にて実行される割合が、低確低ベース状態や低確高ベース状態においてカットイン演出がパターンCI−3にて実行される割合よりも高く設定されている。このため、遊技状態が高確高ベース状態である場合は、遊技状態が低確低ベース状態である場合や低確高ベース状態である場合よりもスーパーリーチγはずれの可変表示においてカットイン演出をパターンCI−3にて実行する割合が高くなるので、高確高ベース状態において遊技者がパチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであると認識し易くなる。尚、高確高ベース状態においてカットイン演出がパターンCI−3にて実行されることによってパチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであると遊技者が認識した後は、遊技状態が低確低ベース状態に移行した後も遊技者が遊技を継続し易くなるので、パチンコ遊技機1の稼動を向上させることができる。
尚、本実施の形態の特徴部208SGでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであり、且つスーパーリーチγはずれの変動パターン(PA2−4)で可変表示が実行されるとき、遊技状態が高確高ベース状態である場合は、設定値が同一値であれば遊技状態が低確低ベース状態や低確高ベース状態である場合よりも高い割合でカットイン演出をパターンCI−3で実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかであり、且つスーパーリーチγはずれの変動パターン(PA2−4)で可変表示が実行されるとき、遊技状態が高確高ベース状態である場合はカットイン演出をパターンCI−3で実行可能である一方で、遊技状態が低確低ベース状態や低確高ベース状態である場合はカットイン演出をパターンCI−3で実行不能としてもよい。
尚、前述した特徴部208SGでは、図8−21に示すように、復活演出を実行する変動パターン(PB1−5)にて可変表示を実行する場合は、復活演出を実行しない変動パターン(PA2−4やPB1−4)にて可変表示を実行する場合よりも低い割合にてカットイン演出をパターンCI−3にて実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例208SG−1として図8−33(A)〜図8−33(E)に示すように、復活演出を実行する変動パターン(PB1−5)にて可変表示を実行する場合は、カットイン演出をパターンCI−3にて実行不可能としてもよい。このようにすることで、カットイン演出がパターンCI−3にて実行されて可変表示結果がはずれであることが報知された場合に、パチンコ遊技機1に設定値として4〜6のいずれかが設定されていると遊技者が認識したにもかかわらず、復活演出が実行されて可変表示結果が大当りであることが報知されることによる遊技興趣の低下を防止することができる。
(特徴部136IWに関する説明)
次に、特徴部136IWについて説明する。図9−1は、磁気検出器、設定基板および主基板の一例を示すブロック図である。図9−1に示すように、主基板11には、設定基板136IW300を介して第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101が接続されている。第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101は、パチンコ遊技機1の外部における磁石を用いた不正操作を検出するためのセンサであって、不正操作による外部磁界を検出した場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100にエラー信号を出力する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、エラー信号を受信した場合、画像表示装置5や、スピーカ8L、8R、ホール管理用コンピュータと通信可能な通信部を使用してホールスタッフ等の管理者に対し、パチンコ遊技機1に異常があったことを報知する異常報知処理を実行する。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS22のメイン側エラー処理において、第1磁気検出器136IW100または第2磁気検出器136IW101からのエラー信号が磁界検出(磁石検出)に対応する状態(例えば、ハイレベル)になっているか否かを確認する。尚、以下、エラー信号が磁界検出(磁石検出)に対応する状態になっていることをエラー信号が出力されているといい、エラー信号が磁界未検出(磁石未検出)に対応する状態(例えば、ローレベル)になっていることをエラー信号が出力されていないという。
エラー信号が出力されている場合には、異常が検知されたことを報知するための異常報知処理を実行する。本特徴部136IWでは、異常報知処理として、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御基板12に対し、例えば「磁石発見」を示す画像や異常検出の旨を示す画像を画像表示装置5に表示する制御を行う。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御基板12に対し、異常報知音に対応する音番号データを音声制御基板130に出力させ、スピーカ8L、8Rから異常報知音が出力させる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS23の情報出力処理において、異常が検知されたパチンコ遊技機1の識別情報等を含む情報を、通信部を介してホール管理用コンピュータに送信する処理を行う。
以上のような異常報知処理によって、遊技球を入賞領域に不正に誘導するような不正行為に使用される可能性がある磁石、または不正行為に使用されている磁石が発見された場合には、パチンコ遊技機1において、画像表示装置5において異常を示す状態が表示されるとともに、スピーカ8L、8Rから異常報知音が出力される。そして、ホール管理用コンピュータに対しても通報が行われる。
尚、第1磁気検出器136IW100または第2磁気検出器136IW101からエラー信号が出力されたときに実行する異常報知処理としては、画像表示装置5のみを用いて異常報知を行うことや、スピーカ8L、8Rのみを用いて異常報知を行う等、適宜形態を採用することが可能である。また、他の演出装置(例えば、LED等の発光体)を用いて異常報知を行うことや、画像表示装置5やスピーカ8L、8Rと、他の演出装置(例えば、LED等の発光体)とを併用してもよい。
また、本特徴部136IWでは、この異常報知処理を遊技制御用マイクロコンピュータ100で実行することとしているが、異常報知処理は、演出制御用マイクロコンピュータ100等、遊技制御用マイクロコンピュータ100以外の構成を使用して実行することとしてもよい。
本特徴部136IWでは、第1磁気検出器136IW100または第2磁気検出器136IW101からエラー信号が出力されると、ホールスタッフ等の管理者により所定の解除操作が行われるまで、異常報知処理は継続して実行される。異常報知処理は、この他、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止されるまで継続して実行する、あるいは、第1磁気検出器136IW100または第2磁気検出器136IW101からのエラー信号の出力が無くなると(エラー信号が磁界未検出(磁石未検出)に対応する状態になると)、異常報知を終了する等、各種継続の形態を採用することが可能である。
本特徴部136IWでは、第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101には、第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101への電源供給の設定や、有効検出方向の設定をするための設定基板136IW300が接続されている。尚、本特徴部136IWでは、2つの磁気検出器を設ける構成となっているが、1つの磁気検出器を設ける構成であってもよいし、3つ以上の磁気検出器を設ける構成であってもよい。
本特徴部136IWの第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101は、直方体形状で形成される6面の内、2面(第1取付面S1、第2取付面S2)をパチンコ遊技機1に対する取付面として使用可能としている。取付面の選定(取付態様の選定)は、パチンコ遊技機1の機種毎に異なるパチンコ遊技機1の背面の状況によって選定される。本特徴部136IWでは、2面の内の何れかの取付面を選定した際、パチンコ遊技機1に対する取付面積(取付面の面積に相当)、パチンコ遊技機1の背面における磁気検出器の突出し量、磁気検出器のケーブル導出孔から導出されるケーブルの導出方向が異なるため、パチンコ遊技機1の背面の状況に対応することが可能となる。ここで、磁気検出器について座標系を定義しておく。第1取付面S1がxy平面と平行となるように、そして、第2取付面S2がzx平面と平行となるように、互いに直交するx軸、y軸、z軸を定義する。
本特徴部136IWの第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101は、互いに直交するx軸、y軸、z軸を磁気検出方向として検出することが可能である。具体的には、磁気検出器に搭載されている、x軸センサがx軸方向の磁気を検出し、y軸センサがy軸方向の磁気を検出し、z軸センサがz軸方向の磁気を検出する。本特徴部136IWの磁気検出器は、x軸、y軸、z軸中、2軸を有効検出方向として設定することが可能である。すなわち、xy平面、zx平面の内、何れかの平面を磁気を検出する有効平面として設定することが可能である。本特徴部136IWにおける有効平面の設定は、設定基板136IW300の回路構成(ハード仕様)によって実現しているが、有効平面の設定は、この他、設定基板136IW300あるいは磁気検出器に設けた機械的スイッチを切り換えることで行う(ハード仕様)、あるいは、遊技制御用マイクロコンピュータ100、あるいは、演出制御用マイクロコンピュータ100等のプログラム処理で行う(ソフト仕様)等、各種形態を採用することが可能である。
図9−2は、第1磁気検出器136IW100の構成例を、設定基板136IW300および主基板11とともに示すブロック図である。尚、図9−2には、第1磁気検出器136IW100の構成のみが示されているが、第2磁気検出器136IW101の構成は第1磁気検出器136IW100と同様であるため、図示は省略されている。以下、第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101を総称して単に磁気検出器ともいう。
図9−2に示すように、本特徴部136IWでは、第1磁気検出器136IW100は、磁気検出素子136IW110と制御回路136IW120とを含んで構成されている。制御回路136IW120は、AD変換器136IW121と、制御部136IW122を含んで構成されている。AD変換器136IW121は、磁気検出素子136IW110が出力するアナログ信号である検出電圧をデジタル信号に変換する。また、制御回路136IW120は、平均処理、基準値設定処理、有効面設定処理、比較処理を実行可能としている。尚、制御回路136IW120には、プログラムに従って制御動作を行うマイクロコントローラを使用することができる。制御回路136IW120としてマイクロコントローラを使用する場合には、上述する各処理はプログラムで実現される。
磁気検出素子136IW110は、互いに直交する3軸(x軸、y軸、z軸)に沿って配置されたアモルファスワイヤに外部から与えられた磁界によるインピーダンスの変化を検出して各々の変化量にもとづく検出電圧を出力する構成であり、制御回路136IW120は、磁気検出素子136IW110に対してチャネル信号を出力する機能を有する。チャネル信号は、x軸の検出素子(x軸センサ)、y軸の検出素子(y軸センサ)、z軸の検出素子(z軸センサ)のうちのどの検出素子からの検出電圧を出力させるのかを選択するための信号である。
平均処理は、第1磁気検出器136IW100が出力する検出電圧値を時間平均する処理である。基準値設定処理は、第1磁気検出器136IW100が出力する検出電圧に基づいて、合成磁界変化量を検出するための基準値を設定する処理である。有効面設定処理は、磁気検出素子136IW110が出力する3軸の磁気検出方向中、2軸を有効検出方向に有する有効平面を設定する処理である。本特徴部136IWでは、xy平面、zx平面に平行な2面中の1面を、磁気検出器の取り付け態様に応じて有効平面として設定している。比較処理は、有効平面上における合成磁界変化量が、磁石を使用した不正検出判定のための閾値を超えた場合、エラー信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に対して出力する処理である。
図9−2に示すように、本特徴部136IWでは、設定基板136IW300は、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)から磁気検出器CLRT信号が入力されると、パチンコ遊技機1の電源から供給される電源電圧に基づいて各磁気検出器(第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101)に電源電圧を供給するとともに、各磁気検出器(第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101)に対応する、有効検出方向を選択するため選択信号Saを出力する機能を備えている。換言すれば、設定基板136IW300は、パチンコ遊技機1への電源供給が開始されても、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)から磁気検出器CLRT信号が入力されなければ、各磁気検出器に電源電圧を供給せず、選択信号Saも出力しない。
設定基板136IW300は、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)からの磁気検出器CLRT信号の入力に基づいて、各磁気検出器(第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101)への電源電圧の供給をオフ状態からオン状態に切り替えるトランジスタを有して構成されている。また、設定基板136IW300は、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)からの磁気検出器CLRT信号の入力に基づいて、電源電圧を各磁気検出器(第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101)の設定に応じた選択信号Saに変換して出力する回路を有して構成されている。主基板11ではROM101やRAM102の容量に制限が設けられているが、本特徴部136IWでは、各磁気検出器(第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101)の各種設定を設定基板136IW300で行うことで、遊技制御用マイクロコンピュータ100における処理負担を削減することが可能となっている。
本特徴部136IWでは、一の磁気検出器CLRT信号の入力に基づいて、複数の磁気検出器への電源供給を行うように構成されているため、部品の増加を抑制することができるとともに、遊技制御用マイクロコンピュータ100等における処理負担を軽減することができる。尚、本特徴部136IWで示す構成例に限らず、複数の磁気検出器の電源供給を個別にコントロールするために、電源電圧の供給をオン状態とオフ状態とに切り替え可能なトランジスタを複数設けるようにしてもよい。この場合、各トランジスタに対して磁気検出器CLRT信号を個別に入力する構成としてもよいし、一の磁気検出器CLRT信号を入力すると各トランジスタが対応する磁気検出器への電源電圧の供給をオフ状態からオン状態に切り替える構成としてもよい。
本特徴部136IWでは、各磁気検出器(第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101)への電源電圧の供給をオフ状態からオン状態に切り替えると、パチンコ遊技機1への電源供給が停止されるまでオン状態が継続されるが、例えば、各磁気検出器への電源電圧の供給がオン状態になった後に、遊技機用枠3が開放状態になったときには、一時的に各磁気検出器への電源電圧の供給をオン状態からオフ状態に切り替える制御を行うようにしてもよいし、各磁気検出器からエラー信号を出力させない制御を行うようにしてもよいし、エラー信号が出力されても異常報知処理を行わない制御を行うようにしてもよい。このような制御は、遊技制御用マイクロコンピュータ100や演出制御用マイクロコンピュータ100等のプログラム処理で行う(ソフト仕様)ことにより実現可能である。このような構成により、遊技機用枠3が開放状態となることによる磁界変化によって、不適当な異常報知が行われてしまうことを防止することができる。
また、本特徴部136IWでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100のプログラム処理(ソフト仕様)により、磁気検出器CLRT信号が出力され、各磁気検出器(第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101)への電源電圧の供給がオフ状態からオン状態に切り替えられる構成であるが、他の構成を採用してもよい。例えば、本特徴部136IWの扉開放センサ136IW090および設定キー136IW051(詳細については後述する)からの出力信号は主基板11に入力されるが、これを分岐させて設定基板136IW300にも入力される構成とし、扉開放センサ136IW090および設定キー136IW051がいずれもオフ状態であるときに、設定基板136IW300において各磁気検出器(第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101)への電源電圧の供給をオン状態にする回路構成(ハード仕様)としてもよい。このような構成により、遊技制御用マイクロコンピュータ100における処理負担を削減することが可能となる。
本特徴部136IWでは、設定基板136IW300において各磁気検出器への電源供給をコントロールしているが、他の部品(例えば、ソレノイド81,82や、可動体32を駆動させるためのモータ、各種スイッチなど。具体的には、ソレノイド(34V)やモータ(12V、15V、18V、20V)、スイッチ(12V)など)への電源供給とともにコントロールする構成であってもよい。すなわち、電源供給をコントロールする設定基板136IW300は、磁気検出器専用でなくてもよい。尚、本特徴部136IWでは、設定基板136IW300のトランジスタ等のコントロール用の部品により分けられているが、磁気検出器に供給されている電圧は、他の部品(例えば、ソレノイド81,82や、可動体32を駆動させるためのモータなど)に供給されている電圧と同じである。
本特徴部136IWでは、主基板11→電源供給をコントロールする機能を有する中継基板(本例では、設定基板136IW300)→磁気検出器という経路で磁気検出器への電源供給をコントロールする構成となっているが、このような構成に限らず、主基板11→電源供給をコントロールする機能を有する電源基板→主基板11(または中継基板)→磁気検出器という経路で磁気検出器への電源供給をコントロールする構成としてもよい。具体的には、電源基板において、交流電源(AC24V)から直流電圧に変化(DC34V)した後、磁気検出器用の電源を直接作成するようにしてもよく、その際に主基板11から電源基板に対してコントロール用の信号を出力するようにしてもよい。すなわち、主基板11から電源基板にコントロール用の信号が入力されると、電源基板において作成された磁気検出器用の電源が磁気検出器に供給されるようにしてもよい。また、主基板11から電源基板での専用電圧の生成をコントロールする場合には、磁気検出器に限らず、遊技球を検出するための各種スイッチや、遊技機の振動を検出するための振動センサ、ソレノイドやモータ等への電力供給をコントロールするようにしてもよい。この場合には、遊技の進行や制御上、動作をコントロールしたいときに対象となる部品へ電源供給が行われることになる。
図9−3は、磁気検出器の構成の一例を示すブロック図であり、図9−4は、磁気検出器の入出力部(入出力端子)端子の機能を説明する説明図である。本特徴部136IWの第1磁気検出器136IW100は、磁気検出素子136IW110と、制御回路136IW120とを含んで構成された装置である。図9−3に示す例では、第1磁気検出器136IW100は、磁気検出素子136IW110と、制御回路136IW120と、外部から入力される+12Vの電圧を安定化して磁気検出素子136IW110と制御回路136IW120に供給するレギュレータ136IW183と、選択信号Sa(SELECTから入力)を入力して、制御回路136IW120に出力するバッファ回路136IW186と、エラー信号を出力する出力トランジスタ136IW184とを含んで構成されている。
本特徴部136IWでは、選択信号Saとして、Hi(例えば、電源電圧12[V])とLow(例えば、0[V]GND)とがあり、SELECT端子にHi(例えば、電源電圧12[V])の選択信号Saを供給するときには、12V端子への電源供給がコントロールされている電源と同じ電源を供給するように構成されている。このような構成により、配線が複雑になってしまうことを防止することができる。尚、本特徴部136IWの構成例に限らず、それぞれ専用電源を設けるようにしてもよい。そのように構成することにより、磁気検出器の検出精度を高める効果や、誤作動の発生を抑制する効果を得ることができる。
本特徴部136IWでは、制御回路136IW120を実現するマイクロコントローラのソフトウェアによって、センサの特性のばらつき等や地磁気の影響を排除する。具体的には、磁気検出器に対する電力供給が開始されたときに磁気検出素子136IW110から検出電圧を入力して、入力した検出電圧に基づいて基準値を設定する。そして、有効平面について磁気検出器からの検出電圧の基準値からの変化量(合成磁界変化量)を算出し、変化量が閾値を越えた場合に、パチンコ遊技機1の近傍に磁石が存在すると判定し、エラー信号を出力する。尚、設定した基準値を適宜補正することで、電磁部品の着磁等による環境の変化にも対応可能とするようにしてもよい。
図9−5は、制御部136IW122の制御構成例を示すブロック図である。本特徴部136IWの制御回路136IW120は、x軸、y軸、z軸に対応する磁界変化量算出部136IW202x、202y、202zと、合成ベクトル算出部136IW233と、磁界検出部136IW234とを備えて構成されている。磁界変化量算出部136IW202x、202y、202zは、磁気検出素子136IW110の出力に基づいて、各軸方向の磁界変化量(周囲磁場の変化)を監視する監視処理を実行する。合成ベクトル算出部136IW233は、各軸方向の磁界変化量に基づいて、2軸で構成された平面内の合成磁界変化量を算出する。磁界検出部136IW234は、ある平面(選択信号Saにて設定される平面)内における合成磁界変化量を閾値と比較し閾値を超えた場合、不正な磁場変化を示すエラー信号を出力する検出処理を実行する。本特徴部136IWでは、このように監視処理、検出処理を磁気検出器内の制御部136IW122で実行することとしている。このような形態に代え、監視処理および検出処理の何れか1つの処理は、磁気検出器以外で行うこととしてもよい。磁気検出器以外で行う場合、パチンコ遊技機1内の遊技制御用マイクロコンピュータ100や、演出制御用マイクロコンピュータ100等で実行することが考えられる。
磁界変化量算出部136IW202x、202y、202zは、それぞれ、x軸センサ、y軸センサ、z軸センサの検出電圧値について基準値を算出し、現在の検出電圧値(平均化された検出電圧値)と基準値の差である磁界変化量を各軸について算出する。図9−5には、x軸についての磁界変化量算出部136IW202xの構成例が示されているが、y軸、z軸についての磁界変化量算出部136IW202y、202zは、磁界変化量算出部136IW202xの構成例と同様である。
制御部136IW122は、x軸センサ、y軸センサ、z軸センサから出力され、AD変換器136IW121でデジタル信号化されたデータを2msの周期で順に選択する。すなわち、2ms毎に、x軸、y軸、z軸のデータが制御部136IW122に入力される。各軸のデータは、対応する磁界変化量算出部136IW202x〜202zに入力され、各軸について磁界変化量が算出される。
磁界変化量算出部136IW202xに入力されたデータは、レジスタ136IW251に記憶され、2ms経過する毎に、次段のレジスタ136IW252〜258に順次シフト転送される。尚、最終段のレジスタ258に記憶したデータは、新しいデータがシフト転送される毎に破棄される。第1平均化部136IW203は、レジスタ136IW251〜258に記憶するデータを平均化することで、x軸センサの出力するデータを時間平均する。本特徴部136IWでは、このようにデータを時間平均することで、瞬間的な磁界変化の検出を排除している。
図9−5に示す基準磁界設定部136IW204は、磁気検出器への電源供給が開始されてから所定期間(例えば5秒間)経過したときに、基準値を算出する。具体的には、基準磁界設定部136IW204は、第1平均化部136IW203が出力するデータを、基準磁界設定部136IW204のレジスタ136IW261〜268(図示せず)に順次シフト転送して格納する。第1平均化部136IW203は2ms毎にデータを出力するため、14ms経過後に全てのレジスタ136IW261〜268にデータが格納される。基準磁界設定部136IW204の第2平均化部136IW273(図示せず)は、レジスタ136IW261〜268に格納したデータを平均化して基準値として出力する。
図9−5に示す減算部136IW205は、第1平均化部136IW203が出力する現在値から、基準磁界設定部136IW204が出力する基準値を減算し、その絶対値をとった値を各軸に関する磁界変化量として算出する。算出された各軸に関する磁界変化量は合成ベクトル算出部136IW233に出力される。したがって、合成ベクトル算出部136IW233には、磁界変化量(基準値に対する磁界変化の絶対値)が入力されることになる。制御部136IW122は、y軸センサ、z軸センサの出力についても、x軸センサの出力に対する処理と同様の処理を実行する。したがって、合成ベクトル算出部136IW233には、3軸(x軸、y軸、z軸)に関する磁界変化量が入力される。
合成ベクトル算出部136IW233は、入力された3つの磁界変化量の値からx軸とy軸、y軸とz軸、z軸とx軸の組について合成磁界変化量を算出する。例えば、x軸とy軸の組の合成磁界変化量は、x軸の磁界変化量の2乗とy軸の磁界変化量の2乗の和の平方根として算出される。すなわち、xy平面における合成磁界変化量となる。他の2組(y軸とz軸、z軸とx軸)についても同様に演算が行われることで、それぞれ、yz平面、zx平面における合成磁界変化量が算出される。算出された各平面(xy平面、yz平面、zx平面)に関する合成磁界変化量は磁界検出部136IW234に出力される。
磁界検出部136IW234は、パチンコ遊技機1の外部(ガラス扉枠2の側)から磁石による不正操作によって発生する不正磁場の有無を検出する。不正磁場が検出された場合、磁界検出部136IW234は、主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100にエラー信号を出力する。本特徴部136IWでは、この磁界検出部136IW234にて、有効面設定機能を実現している。有効面設定機能は、磁気検出素子136IW110が出力する3軸の磁気検出方向中、2軸を有効検出方向に有する有効平面を設定する機能である。本特徴部136IWでは、xy平面、zx平面中の2面中の1面を、磁気検出器の取り付け態様に応じて有効平面として設定している。
パチンコ遊技機1への電源供給開始に伴い、設定基板136IW300に電源電圧が印加開始され、かつ主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)から設定基板136IW300に対して磁気検出器CLRT信号が出力されると、設定基板136IW300は、電源電圧を第1磁気検出器136IW100の端子(12V)に供給するとともに、電源電圧に基づいて発生させた所定の選択信号Saを、第1磁気検出器136IW100の端子(SELECT)に供給する。第1磁気検出器136IW100の制御回路136IW120は、この選択信号Saに基づいて2軸の有効検出方向を有する有効平面を設定する。磁界検出部136IW234は、合成ベクトル算出部136IW233から出力する3つの合成磁界変化量の内、有効平面に対応する1の合成磁界変化量を判定のために使用する。
本特徴部136IWでは、制御回路136IW120は、入力された選択信号Saに応じて2軸の有効検出方向を有する有効平面を設定する。選択信号SaがHi(例えば、電源電圧)を示す場合、磁気検出器のx軸とy軸を有効検出方向(xy平面が有効平面)として設定し、z軸方向を無効軸として設定する。選択信号SaがLow(例えば、0[V]GND)を示す場合、磁気検出器のz軸とx軸を有効検出方向(zx平面が有効平面)として設定し、y軸方向を無効軸として設定する。
このように、本特徴部136IWでは、設定基板136IW300に対する電源供給に基づいて発生する選択信号Saによって、2軸の有効検出方向を有する有効平面を設定している。有効平面の設定は、本特徴部136IWのように設定基板136IW300を使用した形態のみならず、磁気検出器を主基板11あるいは演出制御基板12の制御によって行う形態としてもよい。
磁界検出部136IW234は、選択信号Saに基づいて選択された有効平面に対応する合成磁界変化量を閾値と比較して、合成磁界変化量が閾値を超えた場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100に対してエラー信号を出力する比較機能を有している。
(特徴部136IWにおける設定値の変更および確認)
次に、特徴部136IWにおける設定値の変更および確認について説明する。特徴部136IWでは、主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケースに収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー136IW051と、設定変更状態において大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ136IW052とが設けられている。
これら設定キー136IW051及び設定切替スイッチ136IW052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース内に収容されており、設定キー136IW051及び設定切替スイッチ136IW052は、基板ケースを開放しなくても操作可能となるように基板ケースの背面右部に形成された開口を介して背面側に露出している。
設定キー136IW051及び設定切替スイッチ52を有する基板ケースは、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠3を開放することで操作が可能となる。また、設定キー136IW051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、設定キー136IW051は、ONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、この特徴部136IWでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。
(特徴部136IWにおける遊技制御メイン処理)
図9−6および図9−7は、特徴部136IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。尚、本特徴部136IWにおいて、ステップIWS001〜S002の処理は、図3で示したステップS1〜S2の処理と同様である。
初期設定を行うと、CPU103は、設定基板136IW300に対する磁気検出器CTRL信号の出力をオフとする(すなわち磁気検出器CTRL信号を出力しない)制御を行う(ステップS136IWS002a)。
ステップS136IWS002aの処理が実行されることによって、本特徴部136IWでは、パチンコ遊技機1への電源供給が開始されても、直ちに設定基板136IW300に対する磁気検出器CTRL信号が出力されることはない。すなわち、パチンコ遊技機1への電源供給が開始されても、直ちに磁気検出器への電源供給が開始され、基準磁界設定部136IW204において基準値が設定されることはない。
次いで、CPU103は、遊技機への電源供給を開始したときに演出制御手段(具体的には、演出制御用CPU120)が起動するまでの時間を計測するための演出制御手段起動待ちタイマをセットする(ステップ136IWS003)。この場合、演出制御手段起動待ちタイマには、遊技機への電源供給を開始してから演出制御用CPU120が起動するまでに十分な時間がセットされる。次いで、CPU103は、演出制御手段起動待ちタイマの値を1減算し(ステップ136IWS004)、減算後の演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ136IWS005)。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていなければ、ステップ136IWS004に戻り、ステップ136IWS004〜S005の処理を繰り返し実行する。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていれば、ステップ136IWS006に移行する。
次いで、CPU103は、例えば、RAM102に工場出荷時の設定のままであることを示す工場出荷時設定フラグ(例えば、このフラグは、後述するRAMクリア処理1,2や復旧処理が実行されてもクリアされないようにし、後述する設定変更処理が実行されたときにクリアされる)がオン状態とされるようにしておき、ステップ136IWS006では、この工場出荷時設定フラグがオン状態とされているか否かを確認するようにすればよい。尚、そのような態様にかぎらず、例えば、設定値として工場出荷時のままであることを示す値(例えば、「0」や「−」)をセットするようにし、ステップ136IWS006で設定値の値が工場出荷時の値のままであるか否かを確認するようにしてもよい。工場出荷時の設定のままであれば(ステップ136IWS006;No)、ステップIWS010に移行する。
工場出荷時の設定でなければ(ステップ136IWS006;Yes)、すなわち少なくとも既に1回は設定値の変更が行われていれば、CPU103は、ステップS4と同様の処理により、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップ136IWS007)。具体的には、ステップ136IWS007では、CPU103は、バックアップフラグがオン状態であるか否かを判定する。バックアップフラグがオフ状態でRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップ136IWS007;No)、ステップ136IWS010に移行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップ136IWS007;Yes)、CPU103は、ステップS5と同様の処理により、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップ136IWS008)。ステップ136IWS008では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップ136IWS008;No)、ステップ136IWS010に移行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップ136IWS008;Yes)、CPU103は、現在設定値の変更中であることを示す設定変更中フラグがオン状態とされているか否かを確認する(ステップ136IWS009)。設定変更中フラグがオン状態とされていれば(ステップ136IWS009;No)、すなわち設定値の変更中に電断などが発生して遊技機への電源供給が再開された場合、ステップ136IWS010に移行する。
ステップ136IWS010では、CPU103は、RAM異常エラー報知コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ136IWS010)。
次いで、CPU103は、扉開放センサ136IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ136IWS011)。扉開放センサ136IW090からの出力信号がオンであれば(すなわち、遊技機用枠3が開放状態であれば)、CPU103は、設定キー136IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ136IWS012)。設定キー136IW051がオンであれば、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ136IWS013)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア1処理を実行する(ステップ136IWS014)。RAMクリア1処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア1処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報はクリアされず保持される。また、RAMクリア1処理では、RAM102に記憶される設定値の値もクリアされる。そして、ステップ136IWS027に移行する。
一方、扉開放センサ136IW090からの出力信号がオフである場合や(すなわち、遊技機用枠3が閉鎖状態である場合。ステップ136IWS011のN)、設定キー136IW051がオフである場合(ステップ136IWS012のN)、クリアスイッチからの出力信号がオフである場合(ステップ136IWS013のN)には、ステップ136IWS014には移行せず、ループ処理に移行する。
ステップ136IWS006〜S014の処理が実行されることによって、本特徴部136IWでは、バックアップRAMが正常でない場合や(ステップ136IWS007,S008のN)、工場出荷時用の設定のままとなっている場合(ステップ136IWS006のY)、設定変更中に電断などが発生した場合(ステップ136IWS009のY)には、遊技機用枠3が開放された状態で設定キー136IW051がオン操作され且つクリアスイッチがオン操作されたことを条件にRAMクリアされてステップ136IWS027以降の設定値の変更が可能となる。一方で、遊技機用枠3が開放され、設定キー136IW051およびクリアスイッチがオン操作されないかぎり、ループ処理が実行され、設定値の変更を行えず、遊技制御も進行しない。
設定変更中フラグがオン状態とされていなければ(ステップ136IWS009;No)、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ136IWS015)。
クリアスイッチからの出力信号がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ136IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ136IWS016)。扉開放センサ136IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー136IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ136IWS017)。設定キー136IW051がオンであれば、CPU103は、設定確認処理を開始することを示す設定確認処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ136IWS018)。
演出制御基板12側では、設定確認処理開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。尚、この場合、演出制御基板12側において、プッシュボタン31Bなど演出用の操作ボタンが押下されることによって、「メンテナンスモード」などと表示してメンテナンスモードに移行するように構成してもよい。「メンテナンスモード」とは、例えば、リアルタイムクロックの日時設定や、各種エラーの発生履歴(いつどのようなエラーが発生したかの記録)、設定変更履歴(いつ設定値を変更したかや変更後の設定値の記録)を確認できるモードである。尚、設定キー136IW051がオフとなり設定確認処理や設定変更処理が終了すると、メンテナンスモードも終了する。
次いで、CPU103は、設定確認処理(ステップ136IWS019)を実行する。設定確認処理では、CPU103は、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタに表示する。そして、遊技機用枠3が開放状態であり且つ設定キー136IW051がオンの間は設定値を表示モニタに表示する。設定キー136IW051がオンではなく、かつ扉開放センサ136IW090からの出力信号がオンでなければ(すなわち、遊技機用枠3が閉鎖状態であれば)、設定確認処理を終了する。
設定確認処理を終了すると、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ136IWS020)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。次いで、CPU103は、設定確認処理が終了したことを示す設定確認処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ136IWS021)。そして、ステップ136IWS034aに移行する。
一方、扉開放センサ136IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ136IWS016のN)や設定キー136IW051がオンでなかった場合(ステップ136IWS017のN)には、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ136IWS022)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。また、CPU103は、ステップS7と同様の処理により、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ136IWS023)。そして、ステップ136IWS034bに移行する。
クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア2処理を実行する(ステップ136IWS024)。RAMクリア2処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア2処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域、および設定値を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報、および設定値の情報はクリアされず保持される。
次いで、CPU103は、扉開放センサ136IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ136IWS025)。扉開放センサ136IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー136IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ136IWS026)。設定キー136IW051がオンであれば、CPU103は、設定変更中フラグをオン状態とする(ステップ136IWS027)。
次いで、CPU103は、設定変更処理を開始することを示す設定変更処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ136IWS028)。演出制御基板12側では、設定変更処理開始コマンドを受信すると、設定変更中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。
次いで、CPU103は、設定変更処理(ステップ136IWS029)を実行する。設定変更処理では、CPU103は、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタに表示する。次いで、CPU103は、設定切替スイッチ136IW052からの出力信号がオンであれば、表示モニタに表示されている設定値を更新表示する。また、表示モニタに表示されている設定値(更新後の設定値)をRAM102のバックアップ領域に記憶(既に記憶されている設定値に対して更新記憶)させる。そして、設定キー136IW051がオンではなく、かつ扉開放センサ136IW090からの出力信号がオンでなければ(すなわち、遊技機用枠3が閉鎖状態であれば)、設定変更処理を終了する。
設定変更処理を終了すると、CPU103は、設定変更中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップ136IWS030)。また、CPU103は、設定された設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ136IWS031)。また、設定変更処理が終了したことを示す設定変更処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ136IWS032)。そして、ステップ136IWS034aに移行する。
一方、扉開放センサ136IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ136IWS025のN)や設定キー136IW051がオンでなかった場合(ステップ136IWS026のN)には、CPU103は、ステップS9と同様の処理により、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS136IWS033)。そして、ステップ136IWS034bに移行する。
ステップS136IW034aでは、所定の待機期間(例えば30秒)がセットされた待機期間タイマの値を1減算して、減算後の待機期間タイマの値が0となっているか否かを確認する。待機期間タイマの値が0となっていなければ、ステップS136IW034aの処理を繰り返し実行する。待機期間タイマの値が0となっていれば、ステップ136IWS034bに移行する。
ステップS136IW034bでは、CPU103は、設定基板136IW300に対する磁気検出器CTRL信号の出力をオンとする(すなわち磁気検出器CTRL信号を出力する)制御を行う(ステップS136IWS034b)。その後、ステップIWS035〜S037の処理を行うが、これらの処理は、図3で示したステップS10〜S12の処理と同様である。
本特徴部136IWでは、パチンコ遊技機1への電源供給が開始されたときに、設定基板136IW300に対する磁気検出器CTRL信号を出力可能であるが、ステップS136IWS002a,ステップS136IWS034bの処理が実行されることによって、遊技機用枠3が開放されている場合(または設定確認処理もしくは設定変更処理が行われている場合)には、少なくとも遊技機用枠3が閉鎖されるまで(または設定確認処理もしくは設定変更処理が終了するまで)、設定基板136IW300に対する磁気検出器CTRL信号が出力されることはない。すなわち、少なくとも遊技機用枠3が閉鎖されるまで(または設定確認処理もしくは設定変更処理が終了するまで)、磁気検出器への電源供給が開始され、基準磁界設定部136IW204において不正磁場を判定するための基準値が設定されることはない。このような構成により、パチンコ遊技機1への電源供給が開始されたときに、遊技機用枠3が開放されている状態(または設定確認処理もしくは設定変更処理が行われている状態)で、不正磁場を判定するための基準値が設定されること、すなわち、不適切な基準値が設定されることを防止することができる。
また、ステップS136IWS034aの処理が実行されることによって、本特徴部136IWでは、パチンコ遊技機1への電源供給が開始されたときに、遊技機用枠3が開放されている場合(または設定確認処理もしくは設定変更処理が行われている場合)には、遊技機用枠3が閉鎖された後(または設定確認処理もしくは設定変更処理が終了した後)、所定の待機期間が経過するまで設定基板136IW300に対する磁気検出器CTRL信号が出力されることはない。すなわち、遊技機用枠3が閉鎖された後(または設定確認処理もしくは設定変更処理が終了した後)、所定の待機期間が経過するまで、磁気検出器への電源供給が開始され、基準磁界設定部136IW204において不正磁場を判定するための基準値が設定されることはない。このような構成により、開放している遊技機用枠3を閉鎖したものの、半開き等の状態であったために再度開放してから閉鎖するという操作が行われたとしても、しっかり閉鎖されるまでに十分な期間を待機期間として確保し、待機期間が経過した後に基準値が設定されるため、不適切な基準値が設定されることを防止することができる。
尚、本特徴部136IWでは、設定値の変更や確認を行うために、遊技機用枠3を開放する必要があるように構成されているが、遊技機用枠3を開放しなくても設定値の変更や確認を行うことができる構成であるときにも、設定確認処理もしくは設定変更処理が終了した後、所定の待機期間が経過するまで設定基板136IW300に対する磁気検出器CTRL信号が出力されないようにすることにより、設定値の変更や確認後に遊技機用枠3が開閉されたとしても、閉鎖されるまでに十分な期間を待機期間として確保し、不適切な基準値が設定されることを防止することができる。
図9−8には、磁気検出器による磁気変化の検出と各種信号の関係を示すタイムチャートが示されている。このタイムチャートには、磁気検出器で検出するx軸磁気変化の様子が示されている。磁気検出器で検出する磁気変化は、y軸、z軸についても変化するが、ここでの図示は省略する。
図9−8(A)には、一般的な構成による磁気検出器による磁気変化の検出と各種信号の関係を示すタイムチャートが示されており、図9−8(B)には、本特徴部136IWの構成による磁気検出器による磁気変化の検出と各種信号の関係を示すタイムチャートが示されている。
ここで、一般的な構成とは、パチンコ遊技機1への電源供給が開始されたときに磁気検出器への電源供給が開始され、不正磁場を判定するための基準値が設定される構成であり、本特徴部136IWの構成とは、パチンコ遊技機1への電源供給が開始されたときに設定確認処理または設定変更処理が行われている場合(または遊技機用枠3が開放されている場合)には、設定確認処理または設定変更処理が終了した後(または遊技機用枠3が閉鎖された後)、所定の待機期間が経過するまで不正磁場を判定するための基準値が設定されない構成である。
図9−8(A)に示す一般的な構成の例では、パチンコ遊技機1への電源供給が開始された時点(t1)で、磁気検出器への電源供給が開始されるとともに、選択信号Saが入力される。そして、磁気検出器において、不正磁場を判定するための基準値が設定される。このとき、設定値の変更や確認、エラー解除、遊技再開操作等のために遊技機用枠3が開放されている場合には、基準値の設定後に遊技機用枠3が閉鎖されることになる。ここで、遊技機用枠3の状態の変化(具体的には、開放状態から閉鎖状態への変化)によって磁気検出器の周囲の磁界変化が生じると、図9−8(A)に示すように、遊技機用枠3が閉鎖された時点(t2)で磁気検出器が検出するx軸磁気の検出値が大きく変化し、合成磁界変化量が閾値を超えた時点(t3)で、磁気検出器からエラー信号が出力される。
図9−8(A)に示すように、一般的な構成では、遊技機用枠3の状態の変化による磁気検出器の周囲の磁界変化を不正磁気と誤検出してしまい、遊技者を不快にさせてしまうとともに、管理者の管理負担を増加させてしまうおそれがある。また、図9−8(A)に示すケースでは、基準値が適切に設定されないため、遊技機用枠3の状態の変化による磁気検出器の周囲の磁界変化が生じたタイミングに限らず、不正磁気ではないものを不正磁気と誤検出してしまうおそれもある。また、逆に本来検出したい不正磁気を検出できなくなるおそれもある。
一方、図9−8(B)に示す本特徴部136IWの構成の例では、パチンコ遊技機1への電源供給が開始された時点(T1)で、設定値の変更や確認、エラー解除、遊技再開操作等のために遊技機用枠3が開放されている場合には、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)から設定基板136IW300に対して磁気検出器CLRT信号が出力されない。そのため、磁気検出器への電源供給が開始されず、不正磁場を判定するための基準値も設定されない。その後、図9−8(B)に示すように、遊技機用枠3が閉鎖されると(T2)、所定の待機期間(T2〜T3)が経過した後に、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)から設定基板136IW300に対して磁気検出器CLRT信号が出力される。すると、磁気検出器への電源供給が開始されるとともに、選択信号Saが入力される。そして、磁気検出器において、不正磁場を判定するための基準値が設定される。この場合には、基準値の設定後に遊技機用枠3の状態の変化することがないため、誤検出を抑制することができる。
以上に説明したように、本特徴部136IWには、以下に示す第1発明が含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、パチンコ遊技機の前枠を開放した状態で設定値の変更等の操作が可能であることが記載されている。他方で、例えば、特開2009−279247号公報には、互いに直交する3軸に沿って配置されたアモルファスワイヤに外部から与えられた磁界によるインピーダンスの変化を検出して各々の変化量にもとづく検出電圧を出力する構成の磁気センサを用いて、磁石が遊技機近傍に存在するか否かを検出する構成が記載されており、このような構成を特開2010−200902号公報に記載されたパチンコ遊技機に適用することが考えられる。しかしながら、単純に適用すると、設定値の変更等の操作を行うために前枠が開閉されること(すなわち前枠の状態の変化)が、磁気センサの検出値(例えば基準値)に影響を及ぼし、誤検出が生じるおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第1発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ136IWS029を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態に関する制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜S117を実行する部分)と、
電源投入されたときに基準値(例えば、基準磁界設定部136IW204において設定される不正磁場を判定するための基準値)を設定可能であり、該基準値にもとづいて不正な磁界の変化を検出する磁気検出器(例えば、第1磁気検出器136IW100や第2磁気検出器136IW101)と、
前記磁気検出器により不正な磁界の変化が検出されたことにもとづいて、異常の発生を報知する報知手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、ステップS22のメイン側エラー処理において、第1磁気検出器136IW100または第2磁気検出器136IW101からのエラー信号が磁界検出(磁石検出)に対応する状態(例えば、ハイレベル)になっている場合には、異常が検知されたことを報知するための異常報知処理を実行する)と、を備え、
前記基準値は、電源投入されたときに設定値の変更が行われている場合には、少なくとも設定値の変更が終了するまで設定されない(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更処理が実行されている場合には、少なくとも設定変更処理が終了するまでは、磁気検出器CTRL信号を出力せず(図9−7参照)、設定基板136IW300は、磁気検出器CTRL信号が出力されるまで磁気検出器への電源供給を開始せず、基準値は、磁気検出器への電源供給が開始されるまで設定されない(図9−2参照))
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、誤検出を防ぎ、好適に異常の発生を報知することができる。
更には、第1発明の手段2の遊技機として、
基準値は、電源投入されたときに設定値の変更が行われている場合には、設定値の変更が終了した後、所定期間経過するまで設定されない(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更処理が実行されている場合には、設定変更処理の終了後、所定の待機期間が経過するまでは、磁気検出器CTRL信号を出力しない(図9−7参照))ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、好適に不正な磁界の変化を検出することができる。
更には、第1発明の手段3の遊技機として、
磁気検出器への電源供給を制御する電源制御手段(例えば、設定基板136IW300)を備え、
前記電源制御手段は、電源投入されたときに設定値の変更が行われている場合には、前記磁気検出器への電源供給を行わない(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更処理が実行されている場合には、磁気検出器CTRL信号を出力せず(図9−7参照)、設定基板136IW300は、磁気検出器CTRL信号が出力されるまで磁気検出器への電源供給を開始しない(図9−2参照))ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、好適に不正な磁界の変化を検出することができる。
更には、第1発明の手段4の遊技機として、
複数の磁気検出器(例えば、第1磁気検出器136IW100や第2磁気検出器136IW101)を備え、
電源制御手段は、一の信号にもとづいて複数の前記磁気検出器への電源供給を行う(例えば、設定基板136IW300は、磁気検出器CTRL信号が出力されると、第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101への電源供給を開始する。図9−1,図9−2参照)ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、部品の増加を抑制することができるとともに、処理負担を軽減することができる。
また、本特徴部136IWには、以下に示す第2発明が含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、パチンコ遊技機の前枠を開放した状態で設定値の変更等の操作が可能であることが記載されている。他方で、例えば、特開2009−279247号公報には、互いに直交する3軸に沿って配置されたアモルファスワイヤに外部から与えられた磁界によるインピーダンスの変化を検出して各々の変化量にもとづく検出電圧を出力する構成の磁気センサを用いて、磁石が遊技機近傍に存在するか否かを検出する構成が記載されており、このような構成を特開2010−200902号公報に記載されたパチンコ遊技機に適用することが考えられる。しかしながら、単純に適用すると、設定値の変更等の操作を行うために前枠が開閉されること(すなわち前枠の状態の変化)が、磁気センサの検出値(例えば基準値)に影響を及ぼし、誤検出が生じるおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第2発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ136IWS029を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態に関する制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜S117を実行する部分)と、
電源投入されたときに基準値(例えば、基準磁界設定部136IW204において設定される不正磁場を判定するための基準値)を設定可能であり、該基準値にもとづいて不正な磁界の変化を検出する磁気検出器(例えば、第1磁気検出器136IW100や第2磁気検出器136IW101)と、
前記磁気検出器により不正な磁界の変化が検出されたことにもとづいて、異常の発生を報知する報知手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、ステップS22のメイン側エラー処理において、第1磁気検出器136IW100または第2磁気検出器136IW101からのエラー信号が磁界検出(磁石検出)に対応する状態(例えば、ハイレベル)になっている場合には、異常が検知されたことを報知するための異常報知処理を実行する)と、
開閉可能な開閉体(例えば、遊技機用枠3)と、を備え、
前記基準値は、電源投入されたときに前記開閉体が開放されている場合には、少なくとも前記開閉体が閉鎖されるまで設定されない(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機用枠3が開放されている場合には、少なくとも遊技機用枠3が閉鎖されるまでは、磁気検出器CTRL信号を出力せず(図9−7参照)、設定基板136IW300は、磁気検出器CTRL信号が出力されるまで磁気検出器への電源供給を開始せず、基準値は、磁気検出器への電源供給が開始されるまで設定されない(図9−2参照))
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、誤検出を防ぎ、好適に異常の発生を報知することができる。
更には、第2発明の手段2の遊技機として、
基準値は、電源投入されたときに開閉体が開放されている場合には、開閉体が閉鎖された後、所定期間経過するまで設定されない(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機用枠3が開放されている場合には、遊技機用枠3が閉鎖された後、所定の待機期間が経過するまでは、磁気検出器CTRL信号を出力しない(図9−7参照))ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、好適に不正な磁界の変化を検出することができる。
更には、第2発明の手段3の遊技機として、
磁気検出器への電源供給を制御する電源制御手段(例えば、設定基板136IW300)を備え、
前記電源制御手段は、電源投入されたときに開閉体が開放されている場合には、前記磁気検出器への電源供給を行わない(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機用枠3が開放されている場合には、磁気検出器CTRL信号を出力せず(図9−7参照)、設定基板136IW300は、磁気検出器CTRL信号が出力されるまで磁気検出器への電源供給を開始しない(図9−2参照))ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、好適に不正な磁界の変化を検出することができる。
更には、第2発明の手段4の遊技機として、
複数の磁気検出器(例えば、第1磁気検出器136IW100や第2磁気検出器136IW101)を備え、
電源制御手段は、一の信号にもとづいて複数の前記磁気検出器への電源供給を行う(例えば、設定基板136IW300は、磁気検出器CTRL信号が出力されると、第1磁気検出器136IW100および第2磁気検出器136IW101への電源供給を開始する。図9−1,図9−2参照)ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、部品の増加を抑制することができるとともに、処理負担を軽減することができる。
尚、この特徴部136IWで示した構成は、他の特徴部で示した構成と適宜組み合わせて遊技機を構成することが可能である。
(特徴部149IWに関する説明)
次に、特徴部149IWについて説明する。先ず、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠と、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2(図1参照)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠が左側辺を中心として遊技機用枠3の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠により遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠を閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠3は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠3及びガラス扉枠を開放することはできないようになっている。
また、遊技盤2およびその周辺部材(例えば、主基板11等を含む基板ケース)は、遊技機用枠3から着脱可能に構成されている。以下、遊技盤2およびその周辺部材(例えば、主基板11等を含む基板ケース)を「盤側部材」、遊技機用枠3およびその周辺部材(例えば、電源基板149IW17、払出制御基板149IW18)を「枠側部材」と呼ぶことがある。
また、特徴部149IWでは、主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケースに収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。
これら設定キー149IW06といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11に搭載されており、設定キー149IW06は、基板ケースを開放しなくても操作可能となるように基板ケースの背面右部に形成された開口を介して背面側に露出している。
設定キー149IW06を有する基板ケースは、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠3を開放することで操作が可能となる。また、設定キー149IW06は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。すなわち、遊技場の店員等が扉キーにより遊技機用枠3を開放しない限り設定キー149IW06を操作して設定値を変更することはできない。また、設定キー149IW06は、ONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、この特徴部149IWでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。
また、特徴部149IWにおけるクリアスイッチ149IW16は、初期化処理を実行するための機能(図3参照)に加え、設定変更状態において大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定切替スイッチとしての機能も有する。これにより、初期化処理を実行するためのスイッチと設定値を変更するための設定切替スイッチとを異なる部材にて設けるよりも部材点数を少なくすることができ、製造コストを削減することができる。
ここで、設定値について簡単に説明する。特徴部149IWにおけるパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。具体的には、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が低く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。
具体的に、電源投入時に、扉開放センサ149IW15がオン(扉が開放状態)であって、設定キー149IW06がオンであって、クリアスイッチ149IW16がオンであることにもとづいて設定値を変更するための設定変更処理を実行可能な設定変更状態に制御される。設定変更処理では、クリアスイッチ149IW16が操作される度に設定値が切り替わり、更新後の設定値が表示モニタ149IW07に表示されるようになっている。
また、電源投入時に、扉開放センサ149IW15がオン(扉が開放状態)であって、設定キー149IW06がオンであって、クリアスイッチ149IW16がオフであることにもとづいて設定値を確認するための設定確認処理を実行可能な設定確認状態に制御される。設定確認処理では、設定値が切り替わることなく、現在の設定値が表示モニタ149IW07に表示されるようになっている。
尚、設定変更状態や設定確認状態への制御、設定変更処理および設定確認処理については、遊技制御用マイクロコンピュータ100が行うものである。
また、特徴部149IWにおけるパチンコ遊技機1は、特別可変入賞球装置7の他に、内部に所定の確変領域が設けられた特殊可変入賞球装置を備え、大当り遊技中に特殊可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御されるものである。
図10−1は、特徴部149IWにおけるパチンコ遊技機1に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。
図10−1に示すように、主基板11には、中継基盤149IW05を介して磁力センサ149IW01、カウントスイッチ23、一般入賞口スイッチ149IW02、確変領域スイッチ149IW03、ゲートスイッチ21、およびソレノイド81,82,149IW04が接続されている。
また、図10−1に示すように、主基板11には、第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22Bが接続されている。
また、図10−1に示すように、主基板11には、中継基盤149IW08,149IW09および払出制御基板149IW18を介して第1アウト確認スイッチ149IW10、第2アウト確認スイッチ149IW11、第1入賞確認スイッチ149IW12および第2入賞確認スイッチ149IW13が接続されている。
また、図10−1に示すように、主基板11には、中継基盤149IW08および払出制御基板149IW18を介してタッチセンサ149IW14および扉開放センサ149IW15が接続されている。
また、図10−1に示すように、主基板11には、中継基盤149IW08および電源基板149IW17を介してクリアスイッチ149IW16が接続されている。
また、図10−1に示すように、主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100の他、設定キー149IW06および表示モニタ149IW07を搭載している。
磁力センサ149IW01は、パチンコ遊技機1の外部における磁石を用いた不正操作を検出するための検出手段であって、不正操作による外部磁界の検出状態を示す磁気センサ信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、不正操作による外部磁界を検出したことを示す磁気センサ信号が入力された場合、画像表示装置5や、スピーカ8L、8R、ホール管理用コンピュータと通信可能な通信部を使用してホールスタッフ等の管理者に対し、パチンコ遊技機1に異常があったことを報知する異常報知処理を実行する。
カウントスイッチ23は、大入賞口への遊技球の入賞を検出するための検出手段であって、遊技制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口への遊技球の入賞状態を示す大入賞口入賞信号を出力する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口への遊技球の入賞を検出したことを示す大入賞口入賞信号が入力された場合、払出制御基板149IW18に対して所定個数(例えば14個)の遊技球を賞球として払い出す旨を示す信号を送信する。該信号を受信した払出制御基板149IW18は、所定個数(例えば14個)の遊技球を賞球として払い出す制御を行うとともに、賞球を正常に払い出したことを示す賞球制御信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
一般入賞口スイッチ149IW02は、一般入賞口10への遊技球の入賞を検出するための検出手段であって、遊技制御用マイクロコンピュータ100に一般入賞口10への遊技球の入賞状態を示す一般入賞口入賞信号を出力する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、一般入賞口10への遊技球の入賞を検出したことを示す一般入賞口入賞信号が入力された場合、払出制御基板149IW18に対して所定個数(例えば10個)の遊技球を賞球として払い出す旨を示す信号を送信する。該信号を受信した払出制御基板149IW18は、所定個数(例えば10個)の遊技球を賞球として払い出す制御を行うとともに、賞球を正常に払い出したことを示す賞球制御信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
確変領域スイッチ149IW03は、確変領域への遊技球の入賞を検出するための検出手段であって、確変領域への遊技球の入賞状態を示す確変領域入賞信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変領域への遊技球の入賞を検出したことを示す確変領域入賞信号が入力された場合、大当り遊技終了後に確変状態に制御する。
ゲートスイッチ21は、通過ゲート41への遊技球の通過を検出するための検出手段であって、遊技制御用マイクロコンピュータ100に通過ゲート41への遊技球の通過状態を示すゲート通過信号を出力する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、通過ゲート41への遊技球の通過を検出したことを示すゲート通過信号が入力された場合、普図保留記憶を記憶するための制御を行う。
ソレノイド81は、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)を閉鎖状態と開放状態とに変化させるための駆動部材である。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)への遊技球の入賞を許容するときに、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)を開放状態に変化させるためのソレノイド駆動信号をソレノイド81に出力する。
ソレノイド82は、特別可変入賞球装置7を閉鎖状態と開放状態とに変化させるための駆動部材である。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、特別可変入賞球装置7への遊技球の入賞を許容するときに、特別可変入賞球装置7を開放状態に変化させるためのソレノイド駆動信号をソレノイド82に出力する。
ソレノイド149IW04は、内部に所定の確変領域が設けられた特殊可変入賞球装置を閉鎖状態と開放状態とに変化させるための駆動部材である。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変領域への遊技球の入賞を許容するときに、特殊可変入賞球装置を開放状態に変化させるためのソレノイド駆動信号をソレノイド149IW04に出力する。
第1始動口スイッチ22Aは、入賞球装置6A(第1始動入賞口)への遊技球の入賞を検出するための検出手段であって、入賞球装置6A(第1始動入賞口)への遊技球の入賞状態を示す第1始動口入賞信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、入賞球装置6A(第1始動入賞口)への遊技球の入賞を検出したことを示す第1始動口入賞信号が入力された場合、第1保留記憶を記憶するための制御を行うとともに、払出制御基板149IW18に対して所定個数(例えば3個)の遊技球を賞球として払い出す旨を示す信号を送信する。該信号を受信した払出制御基板149IW18は、所定個数(例えば3個)の遊技球を賞球として払い出す制御を行うとともに、賞球を正常に払い出したことを示す賞球制御信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
第2始動口スイッチ22Bは、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)への遊技球の入賞を検出するための検出手段であって、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)への遊技球の入賞状態を示す第1始動口入賞信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)への遊技球の入賞を検出したことを示す第2始動口入賞信号が入力された場合、第2保留記憶を記憶するための制御を行うとともに、払出制御基板149IW18に対して所定個数(例えば3個)の遊技球を賞球として払い出す旨を示す信号を送信する。該信号を受信した払出制御基板149IW18は、所定個数(例えば3個)の遊技球を賞球として払い出す制御を行うとともに、賞球を正常に払い出したことを示す賞球制御信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
第1アウト確認スイッチ149IW10は、アウト口への遊技球の入球(排出)を検出するための検出手段であって、アウト口への遊技球の入球状態を示す第1アウト確認信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。また、第2アウト確認スイッチ149IW11は、アウト口への遊技球の入球を検出するための検出手段であって、アウト口への遊技球の入球状態を示す第2アウト確認信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。尚、第1アウト確認スイッチ149IW10は、第2アウト確認スイッチ149IW11よりも上流側に設けられているものである。すなわち、正常にアウト口から遊技球が排出された場合には、まず第1アウト確認スイッチ149IW10によって該遊技球の排出が検知され、次に第2アウト確認スイッチ149IW11によって該遊技球の排出が検知されるものである。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、アウト口への遊技球の入球を検出したことを示す第1アウト確認信号を受信した場合、カウント値を「1」加算し、アウト口への遊技球の入球を検出したことを示す第2アウト確認信号を受信した場合、カウント値を「1」減算する。カウント値が所定の閾値を超えた場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、エラーが発生したものとして、画像表示装置5や、スピーカ8L、8R、ホール管理用コンピュータと通信可能な通信部を使用してホールスタッフ等の管理者に対し、パチンコ遊技機1に異常があったことを報知する異常報知処理を実行する。
第1入賞確認スイッチ149IW12は、入賞球装置6A(第1始動入賞口)への遊技球の入賞が正常に行われていることを検出するための検出手段であって、入賞球装置6A(第1始動入賞口)への遊技球の入賞状態を示す第1入賞確認信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。尚、第1入賞確認スイッチ149IW12は、第1始動口スイッチ22Aよりも下流側に設けられているものである。すなわち、正常に入賞球装置6A(第1始動入賞口)へ遊技球が入賞した場合には、まず第1始動口スイッチ22Aによって該遊技球の入賞が検知され、次に第1入賞確認スイッチ149IW12によって該遊技球の入賞が検知されるものである。
第2入賞確認スイッチ149IW13は、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)への遊技球の入賞が正常に行われていることを検出するための検出手段であって、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)への遊技球の入賞状態を示す第2入賞確認信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。尚、第2入賞確認スイッチ149IW13は、第2始動口スイッチ22Bよりも下流側に設けられているものである。すなわち、正常に可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)へ遊技球が入賞した場合には、まず第2始動口スイッチ22Bによって該遊技球の入賞が検知され、次に第2始動口スイッチ22Bによって該遊技球の入賞が検知されるものである。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、入力された第1始動口入賞信号と第1入賞確認信号に整合が取れない場合、または入力された第2始動口入賞信号と第2入賞確認信号に整合が取れない場合、エラーが発生したものとして、画像表示装置5や、スピーカ8L、8R、ホール管理用コンピュータと通信可能な通信部を使用してホールスタッフ等の管理者に対し、パチンコ遊技機1に異常があったことを報知する異常報知処理を実行する。
第1アウト確認スイッチ149IW10および第2アウト確認スイッチ149IW11により検出された遊技球の数(アウト口へ入球した遊技球(アウト球)の数)と、第1入賞確認スイッチ149IW12により検出された遊技球(入賞球装置6A(第1始動入賞口)へ入賞した遊技球(第1始動入賞球)の数)と、第2入賞確認スイッチ149IW13により検出された遊技球の数(可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)へ入賞した遊技球(第2始動入賞球)の数)との総和は、発射された遊技球の総数(総発射球数)となる。そこで、総発射球数および各入賞口へ入賞した遊技球の数にもとづいて、打ち出した遊技球に対する賞球数の割合(いわゆるベース)や、役物比率(可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)や大入賞口への入賞による賞球数と、他の入賞口への入賞による賞球数の比率)を算出することとしてもよい。該算出結果は、表示モニタ149IW07に表示される。また、算出結果が予め定められた範囲外の値である場合には、画像表示装置5や、スピーカ8L、8R、ホール管理用コンピュータと通信可能な通信部を使用して、ホールスタッフ等の管理者に対して、算出結果が予め定められた範囲外の値である旨を報知可能としてもよい。
また、第1入賞確認スイッチ149IW12および第2入賞確認スイッチ149IW13は、入賞球装置6A(第1始動入賞口)および可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)への入賞を確認するために設けられていることとしたが、他の入賞口(大入賞口、一般入賞口10、確変領域)への入賞をも確認可能となっていてもよい。例えば、入賞球装置6A(第1始動入賞口)へ入賞した遊技球の流下通路と、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)へ入賞した遊技球の流下通路と、大入賞口へ入賞した遊技球の流下通路と、一般入賞口10へ入賞した遊技球の流下通路と、確変領域へ入賞した遊技球の流下通路とが、第1入賞確認スイッチ149IW12または第2入賞確認スイッチ149IW13が設けられた通路と合流するよう構成されていてもよい。その場合、各検出手段(第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23、一般入賞口スイッチ149IW02、確変領域スイッチ149IW03)が検出した遊技球の数の総和と、第1入賞確認スイッチ149IW12および第2入賞確認スイッチ149IW13が検出した遊技球の数の総和との間に、所定数以上の差が生じていたときには、糸付き球等を用いた不正行為による入賞の虞があるため、画像表示装置5や、スピーカ8L、8R、ホール管理用コンピュータと通信可能な通信部を使用してホールスタッフ等の管理者に対し、パチンコ遊技機1に異常があったことを報知する異常報知処理を実行することとしてもよい。ここで「所定数」とは、例えば、各検出手段と第1入賞確認スイッチ149IW12および第2入賞確認スイッチ149IW13との間の通路に遊技球が詰まった場合に想定される最大の検出差である。
タッチセンサ149IW14は、打球操作ハンドル30に遊技者が接触していることを検出するための検出手段であって、打球操作ハンドル30への遊技者の接触状態を示すタッチ信号を、払出制御基板149IW18を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。払出制御基板149IW18は、打球操作ハンドル30への遊技者の接触を検出したことを示すタッチ信号が入力された場合、遊技球の発射を許可する制御を行う。すなわち、打球操作ハンドル30への遊技者の接触を検出したことを示すタッチ信号が入力されていない状態で打球操作ハンドル30への回転操作が行われても遊技球は発射されず、打球操作ハンドル30への遊技者の接触を検出したことを示すタッチ信号が入力されている状態で打球操作ハンドル30への回転操作が行われたときに遊技球が発射されるものである。
扉開放センサ149IW15は、遊技機用枠3の状態(開放状態または閉鎖状態)を検知するための検出手段であって、遊技機用枠3の状態(開放状態または閉鎖状態)を示す開閉状態信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。
クリアスイッチ149IW16は、初期化を実行するための検出手段であるとともに、設定変更状態において大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定切替スイッチであって、操作の状態(押下または非押下)を示すクリアスイッチ信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。
尚、特徴部149IWではクリアスイッチ149IW16が電源基板149IW17を介して主基板11に接続されていることとしたが、電源基板149IW17や中継基板149IW08に搭載されていることとしてもよいし、または主基板11に搭載されていることとしてもよい。
設定キー149IW06は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための検出手段であって、操作の状態(ONまたはOFF)を示す設定キー信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。
上述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、電源投入時に、遊技機用枠3が開放状態であることを示す開閉状態信号と、クリアスイッチ149IW16が押下されていることを示すクリアスイッチ信号と、設定キー149IW06がONであることを示す設定キー信号とが入力された場合に設定変更状態に制御するものである。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、電源投入時に、遊技機用枠3が開放状態であることを示す開閉状態信号と、設定キー149IW06がONであることを示す設定キー信号とが入力されたが、クリアスイッチ149IW16が押下されていることを示すクリアスイッチ信号は入力されていない場合に設定確認状態に制御するものである。
表示モニタ149IW07は、現在の設定値を表示するための表示装置である。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更状態および設定確認状態において、現在の設定値を表示させるための表示制御信号を表示モニタ149IW07に出力する。
また、設定キー149IW06は主基板11上に設けられるとともに、磁力センサ149IW01、カウントスイッチ23、一般入賞口スイッチ149IW02、確変領域スイッチ149IW03、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22Bは遊技盤2の裏面に設けられており、すなわち、これらの検出手段は盤側部材に設けられているものである。
他方、クリアスイッチ149IW16は電源基板149IW17に接続されて設けられているとともに、タッチセンサ149IW14および扉開放センサ149IW15は払出制御基板149IW18に接続されて設けられており、さらに第1アウト確認スイッチ149IW10、第2アウト確認スイッチ149IW11、第1入賞確認スイッチ149IW12、第2入賞確認スイッチ149IW13は遊技機用枠3に設けられており、すなわち、これらの検出手段は枠側部材に設けられているものである。
尚、各検出手段はそれぞれ盤側部材または枠側部材に設けられているものであるが、各検出手段が設けられている部材については特徴部149IWに示すものに限られない。例えば、特徴部149IWにおいては盤側部材に設けられていることとして説明した複数の検出手段のうち一部または全部が枠側部材に設けられているよう構成してもよいし、逆に、特徴部149IWにおいては枠側部材に設けられていることとして説明した複数の検出手段のうち一部または全部が盤側部材に設けられているよう構成してもよい。
図10−2は、特徴部149IWにおける各検出手段と主基板11との接続例を示すブロック図である。
図10−2に示すように、磁力センサ149IW01、カウントスイッチ23、一般入賞口スイッチ149IW02、および確変領域スイッチ149IW03からの検出信号は、入力ポート149IW20に入力される。
図10−2に示すように、第1アウト確認スイッチ149IW10、第2アウト確認スイッチ149IW11、第1入賞確認スイッチ149IW12、第2入賞確認スイッチ149IW13、タッチセンサ149IW14、扉開放センサ149IW15、クリアスイッチ149IW16および設定キー149IW06からの検出信号は、入力ポート149IW21に入力される。
図10−2に示すように、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22Bからの検出信号と、電源確認信号と、払出制御基板149IW18からの賞球制御信号は、入力ポート149IW22に入力される。
図10−2に示すように、ソレノイド81,82,149IW04へのソレノイド駆動信号は、出力ポート149IW23から出力される。
図10−2に示すように、表示モニタ149IW07への表示制御信号は、入力ポート149IW24から出力される。
図10−2に示すように、設定キー149IW06は主基板11上に設けられ、主基板11において、設定キー149IW06からの信号の伝送路と、第1アウト確認スイッチ149IW10、第2アウト確認スイッチ149IW11、第1入賞確認スイッチ149IW12、第2入賞確認スイッチ149IW13、タッチセンサ149IW14、扉開放センサ149IW15、およびクリアスイッチ149IW16からの検出信号の伝送路とが合流するようになっている。これにより、基板の設計変更や配線の引き回しが少なく、セキュリティ性を向上させることができる。
また、図10−2に示すように、設定キー149IW06および表示モニタ149IW07は主基板11上に電子部品として実装されているものであるが、これに限るものではない。例えば、主基板11とは異なる特定の基板上に設定キー149IW06および表示モニタ149IW07が搭載され、主基板11および該特定の基板が同一の基板ケース内に収納されていることとしてもよい。
以下、入力ポート149IW20を「入力ポート0」、入力ポート149IW21を「入力ポート1」、入力ポート149IW22を「入力ポート2」とすることがある。
図10−3は、遊技制御用マイクロコンピュータ100における入力ポートのビット割り当ての例を示す説明図である。複数の検出手段からの信号が入力される複数の入力ポートを設ける場合には、検出手段が設けられている部材(枠側部材、盤側部材)毎に入力ポートを区分することが考えられる。そこで、まず、検出手段が設けられている部材(枠側部材、盤側部材)毎に入力ポートを区分する第1の例(図10−2に示したブロック図とは対応しない例)について、図10−3(A)を用いて説明する。
例えば、第1の例では、図10−3(A)に示すように、盤側部材に設けられた検出手段からの検出信号が入力ポート0,2に入力し、枠側部材に設けられた検出手段からの検出信号が入力ポート1に入力するよう接続した場合、入力ポート0のビット0,1,5には、それぞれ、設定キー149IW06、カウントスイッチ23、一般入賞口スイッチ149IW02の検出信号が入力される。
また、入力ポート1のビット0〜7には、それぞれ、第1アウト確認スイッチ149IW10、第2アウト確認スイッチ149IW11、磁力センサ149IW01、第1入賞確認スイッチ149IW12、第2入賞確認スイッチ149IW13、タッチセンサ149IW14、扉開放センサ149IW15、およびクリアスイッチ149IW16の検出信号が入力される。
また、入力ポート1のビット0,1,3には、それぞれ、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、ゲートスイッチ21の検出信号が入力され、入力ポート1のビット6,7には、それぞれ、電源確認信号および払出制御基板149IW18からの賞球制御信号が入力される。
このように、盤側部材に設けられた検出手段からの検出信号が入力ポート0,2に入力し、枠側部材に設けられた検出手段からの検出信号が入力ポート1に入力するよう接続した場合、設定キー149IW06の検出信号が入力ポート0に入力される一方、扉開放センサ149IW15およびクリアスイッチ149IW16の検出信号が入力ポート1に入力されることとなる。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、電源投入時に設定変更状態または設定確認状態に制御するか否かを判定する際に、設定キー149IW06の検出信号を入力ポート0から読み込む処理と、扉開放センサ149IW15およびクリアスイッチ149IW16の検出信号を入力ポート1から読み込む処理とをそれぞれ行う必要があり、処理負担が大きい。
そこで、図10−3(B)に示すように、検出手段が設けられている部材(枠側部材、盤側部材)毎に入力ポートを区分するとともに、設定キー149IW06を枠側部材用の入力ポート1に接続する第2の例(図10−2に示したブロック図と対応する例)について説明する。
例えば、図10−3(B)に示すように、主に盤側部材に設けられた検出手段からの検出信号が入力ポート0,2に入力し、主に枠側部材に設けられた検出手段からの検出信号が入力ポート1に入力するよう接続するとともに、設定キー149IW06の検出信号が入力ポート1に入力されるよう構成することにより、設定キー149IW06、扉開放センサ149IW15およびクリアスイッチ149IW16の検出信号が入力ポート1に入力されることとなる。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、電源投入時に設定変更状態または設定確認状態に制御するか否かを判定する際に、設定キー149IW06、扉開放センサ149IW15およびクリアスイッチ149IW16の検出信号を読み込む処理を一括して行うことができるため、処理負担の増加を防止することができる。
尚、特徴部149IWにおいて、「主に」とは、過半数を占めることを示す概念である。例えば、3つの要素を含むグループが存在し、該3つの要素のうち2つ以上の要素に特別な性質を有するものであれば、該グループに含まれる要素は主に特別な性質を有するものであるといえる。具体的に、「主に盤側部材に設けられた検出手段からの検出信号が特定の入力ポートに入力する」とした場合には、特定の入力ポートに入力される複数の検出信号のうち、過半数の検出信号が盤側部材に設けられた検出手段からの検出信号であることを示すものである。
また、盤側部材に設けられた検出手段からの信号が主に入力ポート0に入力され、枠側部材に設けられた検出手段からの信号が主に入力ポート1に入力されるよう構成されている。これにより、処理負担の増加を抑制することができる。具体的に、盤側部材/枠側部材に設けられた複数の検出手段から入力された信号を読み込む際に、一の入力ポートから一括して読み込むことができるため、処理負担の増加を抑制することができる。また、主に盤側部材に設けられた検出手段の検出信号が入力される入力ポートと、主に枠側部材に設けられた検出手段の検出信号が入力される入力ポートとをそれぞれ設けることにより、それぞれの入力ポートに対応する記憶領域を設ければよいため、記憶容量の圧縮(節減)に効果的である。
また、上述したように盤側部材に設けられた検出手段からの信号が主に入力ポート0,2に入力され、枠側部材に設けられた検出手段からの信号が主に入力ポート1に入力されるよう構成されているが、設定キー149IW06については盤側部材に設けられているものの入力ポート1に入力されるよう構成されている。これにより、各検出手段が設けられている位置に応じた入力ポートに各検出手段が接続されるよう構成された遊技機(図10−3(A)に示した接続がなされた遊技機)から少ない変更をもって設定キー149IW06、扉開放スイッチ149IW15およびクリアスイッチ149IW16からの信号が一の入力ポートに入力されることを実現できる。
具体的に、図10−3(A)に示した接続がなされた遊技機から、設定キー149IW06を入力ポート1に接続し直した方が、扉開放スイッチ149IW15およびクリアスイッチ149IW16を入力ポート0に接続し直すよりも少ない変更をもって、設定キー149IW06、扉開放スイッチ149IW15およびクリアスイッチ149IW16からの信号が一の入力ポートに入力されることを実現できる。
尚、クリアスイッチ149IW16が盤側部材に設けられていることとしてもよく、その場合、「各検出手段が設けられている位置に応じた入力ポートに各検出手段が接続されるよう構成された遊技機」としては、クリアスイッチ149IW16からの信号と設定キー149IW06からの信号が入力ポート0に入力され、扉開放スイッチ149IW15からの信号が入力ポート1に入力されるよう接続された遊技機が想定されることから、扉開放スイッチ149IW15を入力ポート1に接続し直した方が、クリアスイッチ149IW16および設定キー149IW06を入力ポート0に接続し直すよりも少ない変更をもって、設定キー149IW06、扉開放スイッチ149IW15およびクリアスイッチ149IW16からの信号が一の入力ポートに入力されることを実現できる。
尚、初期化処理を実行するためのクリア専用スイッチと設定値を変更するための設定切替スイッチとを異なる部材にて設けるものであってもよく、その場合にはスイッチ毎の機能が明確に区別されるため、操作性を向上させることができる。その場合、設定切替スイッチは主基板11上に設けられ、枠側部材に設けられたクリア専用スイッチからの信号は入力ポート1に入力されることが想定されるが、該設定切替スイッチからの信号はいずれの入力ポートに入力されることとしてもよい。
例えば、扉開放センサ149IW15、設定キー149IW06、クリア専用スイッチおよび設定切替スイッチからの信号が一の入力ポートに入力されることとすれば、扉開放センサ149IW15、設定キー149IW06、クリア専用スイッチおよび設定切替スイッチからの信号を一括して読み込むことができるため、処理負担の増加を抑制することができる。
また、例えば、扉開放センサ149IW15、設定キー149IW06およびクリア専用スイッチからの信号は、設定変更状態に制御するか否かを判定するために読み出すとともに、設定切替スイッチからの信号は、設定変更状態において設定値を切り替えるか否かを判定するために読み出すこととなるため、扉開放センサ149IW15、設定キー149IW06およびクリア専用スイッチからの信号を読み出すタイミングと、設定切替スイッチからの信号を読み出すタイミングとが異なることから、設定切替スイッチからの信号が、扉開放センサ149IW15、設定キー149IW06およびクリア専用スイッチからの信号が入力される入力ポートとは異なる入力ポートに入力されることとしても処理負担は増加しないものである。
また、図10−3(B)に示すように、入力ポート0に入力される信号は主に「0」となる(入力がローレベルになる)ことでオフ状態となる一方で「1」となる(入力がハイレベルになる)ことでオン状態となる正論理のものである一方、入力ポート1に入力される信号は主に「1」となることでオフ状態となる一方で「0」となることでオン状態となる負論理のものである。これにより、いわゆる電波ゴトによる不正電波が発信されて不正に各検出手段をオン状態にさせる不正行為が生じた場合にも、入力ポート0に入力される信号および入力ポート1に入力される信号の両方が同時にオン状態にされることを防止することができる。
また、遊技盤側部材に設けられた検出手段から主基板11に接続される盤側配線と、枠側部材に設けられた検出手段から主基板11に接続される枠側配線とを有するものであるが、盤側配線よりも枠側配線の方が長く、ノイズの影響を受けやすいことが考えられる。そこで、上述したように枠側配線にて伝送される検出信号(主に入力ポート1に入力される検出信号)を負論理とすることにより、オフ状態であるときにノイズが発生してもオン状態であると誤検知することを防止することができる。
尚、図10−3(B)に示す例では、賞球制御信号(入力ポート2のビット7)については論理および状態が記載されていないが、これは払出制御基板149IW18から出力される賞球制御信号は、他の検出手段からの検出信号とは信号の形式が異なるためである。賞球制御信号は複数ビットで構成される信号であってもよいし、他の検出信号と同様に、「0」であれば賞球の払出を完了したことを示し、「1」であれば賞球の払出を完了したことを示す信号であってもよい。
また、図10−1には電源確認信号が示されていないが、これは、電源確認信号を検出するための検出回路が主基板11上に搭載されていることとしたためである。このように、電源確認信号を検出するための検出回路が主基板11上に搭載されていることにより、主基板11における制御状況に合わせて電源確認信号の状態を監視可能であるため、電源電圧が低下した際に、主基板11におけるバックアップ等の処理をより安全に行うことができる。
また、電源確認信号を検出するための検出回路を電源基板149IW17に搭載するものであってもよく、例えば、電源基板149IW17における制御手段が電源確認信号にもとづいて電源電圧の低下を検知した際に、その旨を示す信号を他の基板(主基板11、払出制御基板149IW18、演出制御基板12など)に対して送信することとしてもよい。その場合、各基板上に電源確認信号を検出するための検出回路を搭載するよりも少ない部品数にて電断時の処理を行うことができるため、製造コストを削減することができる。尚、電源基板149IW17から電源電圧の低下を示す信号を受信した各基板では、各種データをバックアップする処理が行われるものであってもよい。
以上に説明したように、本特徴部149IWには、以下に示す発明が含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、パチンコ遊技機の前枠を開放した状態で設定値の変更等の操作が可能であることが記載されている。他方で、例えば、特開2016−77349号公報には、複数の入力ポートが設けられた制御手段(例えば、主基板)を備えた構成が記載されており、このような構成を特開2010−200902号公報に記載されたパチンコ遊技機に適用することが考えられる。しかしながら、単純に適用すると、所定の信号を出力する部材を、該部材が設けられた位置に応じた入力ポートに接続すること(例えば、部材が遊技枠に設けられていれば第1の入力ポートに接続し、部材が遊技盤に設けられていれば第2の入力ポートに接続すること)が想定されるが、複数の入力ポートに入力された信号を読み込む際に処理負担が大きくなるおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
開閉可能な開閉体(例えば、枠側部材(遊技機用枠3、電源基板149IW17、払出制御基板149IW18を含む))と、
前記開閉体の状態を検出する開閉検出手段(例えば、扉開放センサ149IW15)と、
第1操作を検出可能な第1操作検出手段(例えば、クリアスイッチ149IW16)と、
第2操作を検出可能な第2操作検出手段(例えば、設定キー149IW06)と、
信号を入力可能な複数の入力ポート(例えば、入力ポート149IW20〜入力ポート149IW22(入力ポート0〜入力ポート2))を備える制御手段(例えば、主基板11)と、を備え、
前記開閉検出手段の検出信号(例えば、扉開放センサ149IW15からの信号)と、前記第1操作検出手段の検出信号(例えば、クリアスイッチ149IW16からの信号)と、前記第2操作検出手段の検出信号(例えば、設定キー149IW06からの信号)とは、前記複数の入力ポートのうち特定の入力ポート(例えば、入力ポート149IW21(入力ポート1))に入力され、
前記制御手段は、
前記開閉検出手段の検出信号と、前記第1操作検出手段の検出信号と、前記第2操作検出手段の検出信号とが特定の入力状態であるときに複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、電源投入時に、扉開放センサ149IW15がオン(扉が開放状態)であって、設定キー149IW06がオンであって、クリアスイッチ149IW16がオンであることにもとづいて設定値を変更する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜S117を実行する部分)とを含む
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、処理負担が増加することを抑制することができる。
更には、発明の手段2の遊技機として、
遊技機は、開閉体に着脱可能な着脱体(例えば、盤側部材(遊技盤2、主基板11等を含む基板ケースを含む))を更に備え、
前記着脱体に設けられ、第1の事象を検出する着脱体側検出手段(例えば、磁力センサ149IW01、カウントスイッチ23、一般入賞口スイッチ149IW02、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、およびゲートスイッチ21)と、
前記開閉体に設けられ、第2の事象を検出する開閉体側検出手段(例えば、第1アウト確認スイッチ149IW10、第2アウト確認スイッチ149IW11、第1入賞確認スイッチ149IW12、第2入賞確認スイッチ149IW13、タッチセンサ149IW14、扉開放センサ149IW15、およびクリアスイッチ149IW16)とを備え、
制御手段は、前記着脱体側検出手段の検出信号が主に入力される第1入力ポート(例えば、入力ポート149IW20,149IW22(入力ポート0,2))と、前記開閉体側検出手段の検出信号が主に入力される第2入力ポートとを含む複数の入力ポート(例えば、入力ポート149IW21(入力ポート1))を備えるようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、処理負担が増加することを抑制することができる。
更には、発明の手段3の遊技機として、
第2操作検出手段は、着脱体に設けられ(例えば、設定キー149IW06は遊技盤2とともに着脱可能な主基板11に設けられ)、
前記第2操作検出手段の検出信号は第2入力ポートに入力される(例えば、設定キー149IW06からの信号は入力ポート149IW21(入力ポート1)に入力される)ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、処理負担が増加することを抑制することができる。
更には、発明の手段4の遊技機として、
制御手段は、制御基板(例えば、主基板11)を含み、
第2操作検出手段は、前記制御基板上に設けられ(例えば、設定キー149IW06は主基板11に設けられ)、
前記制御基板において、前記第2操作検出手段の検出信号の伝送路と開閉体側検出手段の検出信号の伝送路とが合流する(例えば、主基板11において、設定キー149IW06からの信号の伝送路と、第1アウト確認スイッチ149IW10、第2アウト確認スイッチ149IW11、第1入賞確認スイッチ149IW12、第2入賞確認スイッチ149IW13、タッチセンサ149IW14、扉開放センサ149IW15、およびクリアスイッチ149IW16からの検出信号の伝送路とが合流する)ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、基板の設計変更や配線の引き回しが少なく、セキュリティ性を向上させることができる。
更には、発明の手段5の遊技機として、
制御手段は、
前記第1操作検出手段の検出信号が入力されたことにもとづいて初期化処理を行う初期化手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS3のYである場合(クリアスイッチ149IW16からの出力信号がオンである場合)にステップS8を実行する部分)と、
設定変更状態において、前記第1操作手段の検出信号が入力されたことにもとづいて設定値を更新する処理を行う設定値更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、設定変更処理でクリアスイッチ149IW16が操作される度に設定値を切り替える部分)とを含むようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技機の部材数を節減することができ、製造コストを削減することができる。
更には、発明の手段6の遊技機として、
第3操作を検出可能な第3操作検出手段(例えば、設定切替スイッチ)を備え、
制御手段は、
前記第1操作検出手段の検出信号が入力されたことにもとづいて初期化処理を行う初期化手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS3のYである場合(クリアスイッチ149IW16からの出力信号がオンである場合)にステップS8を実行する部分)と、
設定変更状態において、前記第3操作手段の検出信号が入力されたことにもとづいて設定値を更新する処理を行う設定値更新手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、設定変更処理で設定切替スイッチが操作される度に設定値を切り替える部分)とを含むようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、操作性を向上させることができる。
尚、この特徴部149IWで示した構成も、他の特徴部で示した構成と適宜組み合わせて遊技機を構成することが可能である。
(特徴部010SGに関する説明)
次に、特徴部010SGについて説明する。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠と、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2(図1参照)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠が左側辺を中心として遊技機用枠3の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠により遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠を閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠3は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠3及びガラス扉枠を開放することはできないようになっている。
また、遊技盤2およびその周辺部材(例えば、主基板11等を含む基板ケース)は、遊技機用枠3から着脱可能に構成されている。以下、遊技盤2およびその周辺部材(例えば、主基板11等を含む基板ケースや中継基板010SG01)を「盤側部材」、遊技機用枠3およびその周辺部材(例えば、図11−1に示す中継基板010SG02、払出制御基板010SG03、中継基板010SG04、電源基板010SG05)を「枠側部材」と呼ぶことがある。
本特徴部010SGの遊技盤2の遊技領域の構成は、前述した基本説明にて説明した図1の構成と同様構成とされているが、遊技領域内に、閉鎖状態と開放状態とに変化可能な特殊可変入賞球装置が、遊技盤2の特定領域である右側領域(右打領域)に設けられており、該特殊可変入賞球装置の内部に設けられた所定の確変領域に遊技球が進入することにより、確変状態(高確状態)に制御されるようになっている。
これら特殊可変入賞球装置を閉鎖状態と開放状態とするソレノイド010SG16が、ソレノイド81やソレノイド82と同様に遊技盤2に設けられているとともに主基板11のソレノイド回路111に接続されており、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100によってソレノイド010SG16の駆動が制御されることによって、特殊可変入賞球装置の閉鎖状態と開放状態とが制御されるようになっている。尚、本特徴部010SGにおいて遊技制御用マイクロコンピュータ100は、特定種類の大当りとなったときの大当り遊技状態における特定のラウンド遊技(例えば、最終ラウンド)において、特殊可変入賞球装置を開放状態とする制御を行う。
このように、特殊可変入賞球装置内部には、遊技球が進入可能とされた確変領域が設けられているため、特殊可変入賞球装置が開放状態されたときに、パチンコ遊技機1に振動が加えられると、開放状態となることによって特殊可変入賞球装置内に進入した遊技球の進路が変化して、確変領域に不正に侵入させることが可能となってしまうので、後述するように、これらパチンコ遊技機1を振動させることを検出するための振動センサ010SG15が、遊技盤2に設けられている(図11−1)。尚、本特徴部010SGにおいて「検出」と「検知」の双方を用いているが、これら「検出」と「検知」とは同義である。
また、本特徴部010SGにおいても、前述した特徴部208SGや149IWと同様に、主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケースに収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている(図8−3参照)。
また、本特徴部010SGにおけるクリアスイッチ010SG28は、前述した特徴部208SGや149IWと同様に、初期化処理を実行するための機能(図3参照)に加え、設定変更状態において大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定切替スイッチとしての機能も有する。これにより、初期化処理を実行するためのスイッチと設定値を変更するための設定切替スイッチとを異なる部材にて設けるよりも部材点数を少なくすることができ、製造コストを削減することができる。
図11−1は、特徴部010SGにおけるパチンコ遊技機の構成例を示すブロック図である。尚、図11−1においては、図2における中継基板15、演出制御基板12並びに該演出制御基板12に接続されている画像表示装置5や可動体32等の各種演出装置については、省略している。
また、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B,カウントスイッチ23、ソレノイド81,82、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第1保留表示器25B、普図保留表示器25C、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111については、基本説明において既に説明済みであるので、ここでの説明は省略する。
遊技盤2には、図11−1に示すように、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23に加えて、一般入賞口に進入した遊技球を検出するための一般入賞口スイッチ010SG11、上記した、特殊可変入賞球装置内部の確変領域に進入した遊技球を検出するための確変領域スイッチ010SG12、磁石の不正使用を検出するための磁力センサ010SG13、例えばカウントスイッチ23等の入賞を検出するスイッチの出力信号を不正にオン状態にする不正電波を検出するための第1電波センサ010SG14、振動を検出するための振動センサ010SG15が中継基板010SG01を介して主基板11に接続されており、これら各種スイッチによる遊技球の検出状況や各センサによる検出状況を、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が把握できるようになっている。
また、図11−1に示すように、枠側部材には、第1アウト確認スイッチ010SG21、第2アウト確認スイッチ010SG22、第1入賞確認スイッチ010SG23、第2入賞確認スイッチ010SG24、第2電波センサ010SG25が設けられており、これらは、いずれも、中継基盤010SG02,010SG04および払出制御基板010SG03を介して主基板11に接続されており、これら各種スイッチによる遊技球の検出状況や各センサによる検出状況を、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が把握できるようになっている。
第1アウト確認スイッチ010SG21は、アウト口への遊技球の入球(排出)を検出するための検出手段であって、アウト口への遊技球の入球状態を示す第1アウト確認信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。また、第2アウト確認スイッチ010SG22は、アウト口への遊技球の入球を検出するための検出手段であって、アウト口への遊技球の入球状態を示す第2アウト確認信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。尚、第1アウト確認スイッチ010SG21は、第2アウト確認スイッチ010SG22よりも上流側に設けられているものである。すなわち、正常にアウト口から遊技球が排出された場合には、まず第1アウト確認スイッチ010SG21によって該遊技球の排出が検知され、次に第2アウト確認スイッチ010SG22によって該遊技球の排出が検知されるものである。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、アウト口への遊技球の入球を検出したことを示す第1アウト確認信号を受信した場合、カウント値を「1」加算し、アウト口への遊技球の入球を検出したことを示す第2アウト確認信号を受信した場合、カウント値を「1」減算する。カウント値が所定の閾値を超えた場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、エラーが発生したものとして、画像表示装置5や、スピーカ8L、8R、ホール管理用コンピュータと通信可能な通信部を使用してホールスタッフ等の管理者に対し、パチンコ遊技機1に異常があったことを報知する異常報知処理を実行する。
第1入賞確認スイッチ010SG23は、入賞球装置6A(第1始動入賞口)への遊技球の入賞が正常に行われていることを検出するための検出手段であって、入賞球装置6A(第1始動入賞口)への遊技球の入賞状態を示す第1入賞確認信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。尚、第1入賞確認スイッチ010SG23は、第1始動口スイッチ22Aよりも下流側に設けられているものである。すなわち、正常に入賞球装置6A(第1始動入賞口)へ遊技球が入賞した場合には、まず第1始動口スイッチ22Aによって該遊技球の入賞が検知され、次に第1入賞確認スイッチ010SG23によって該遊技球の入賞が検知されるものである。
第2入賞確認スイッチ010SG24は、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)への遊技球の入賞が正常に行われていることを検出するための検出手段であって、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)への遊技球の入賞状態を示す第2入賞確認信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。尚、第2入賞確認スイッチ010SG24は、第2始動口スイッチ22Bよりも下流側に設けられているものである。すなわち、正常に可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)へ遊技球が入賞した場合には、まず第2始動口スイッチ22Bによって該遊技球の入賞が検知され、次に第2始動口スイッチ22Bによって該遊技球の入賞が検知されるものである。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、入力された第1始動口入賞信号と第1入賞確認信号に整合が取れない場合、または入力された第2始動口入賞信号と第2入賞確認信号に整合が取れない場合、エラーが発生したものとして、画像表示装置5や、スピーカ8L、8R、ホール管理用コンピュータと通信可能な通信部を使用してホールスタッフ等の管理者に対し、パチンコ遊技機1に異常があったことを報知する異常報知処理を実行する。
尚、本特徴部010SGにおいては、第1入賞確認スイッチ010SG23と第2入賞確認スイッチ010SG24だけを設けた例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウントスイッチ23に対応した大入賞口確認スイッチや、一般入賞口スイッチ010SG11に対応した一般入賞口確認スイッチや、確変領域スイッチ010SG12に対応した確変領域確認スイッチ等を設けるようにしてもよい。
第2電波センサ010SG25は、第1電波センサ010SG14と同じく不正電波を検出するためのセンサであるが、第1電波センサ010SG14が検出可能な周波数帯とは異なる周波数帯の電波を検出可能とされており、このように、検出可能な周波数帯が異なるセンサを複数使用することで、電波による不正(電波ゴト)をより確実に把握できるようになっている。尚、本特徴部010SGでは、2つの電波センサを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、3つ以上の電波センサを用いてもよいし、検出可能な周波数帯が非常に広いセンサを用いる場合には、電波センサを1つのみ用いるようにしてもよい。
また、枠側部材には、タッチセンサ010SG26および扉開放センサ010SG27も設けられており、これら各センサが払出制御基板010SG03および中継基盤010SG02を介して主基板11に接続されており、各センサによる検出状況を、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が把握できるようになっている。
タッチセンサ010SG26は、打球操作ハンドル30に遊技者が接触していることを検出するための検出手段であって、打球操作ハンドル30への遊技者の接触状態を示すタッチ信号を、払出制御基板010SG03を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に出力する。払出制御基板010SG03は、打球操作ハンドル30への遊技者の接触を検出したことを示すタッチ信号が入力された場合、遊技球の発射を許可する制御を行う。すなわち、打球操作ハンドル30への遊技者の接触を検出したことを示すタッチ信号が入力されていない状態で打球操作ハンドル30への回転操作が行われても遊技球は発射されず、打球操作ハンドル30への遊技者の接触を検出したことを示すタッチ信号が入力されている状態で打球操作ハンドル30への回転操作が行われたときに遊技球が発射されるものである。
扉開放センサ010SG27は、遊技機用枠3の状態(開放状態または閉鎖状態)を検知するための検出手段であって、遊技機用枠3の状態(開放状態または閉鎖状態)を示す開閉状態信号を出力する。
枠側部材には、図11−1に示すように、中継基盤010SG02,010SG04や払出制御基板010SG03とともに電源基板010SG05やクリアスイッチ010SG28が設けられており、該クリアスイッチ010SG28が、電源基板010SG05および中継基盤010SG02を介して主基板11に接続され、該クリアスイッチ010SG28の操作を、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が把握できるようになっている。
クリアスイッチ010SG28は、初期化を実行するための検出手段であるとともに、設定変更状態において大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定切替スイッチであって、操作の状態(押下または非押下)を示すクリアスイッチ信号を出力する。
次に、振動センサ010SG15、第1電波センサ010SG14、第2電波センサ010SG25の接続状況について、図11−2を用いて説明する。
盤側部材に共に設けられている振動センサ010SG15、第1電波センサ010SG14は、図11−2に示すように、インターフェース集積回路010SG30の入力側端子にそれぞれ接続されており、同じく盤側部材(主基板11)に設けられているインターフェース集積回路010SG30に対して検出信号を出力可能とされている。
尚、これらインターフェース集積回路010SG30は、振動センサ010SG15や第1電波センサ010SG14等の各種センサや後述する各種スイッチから出力される検出信号を、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力可能な所定仕様(電圧等)の信号とするためのものであり、図11−2に示すインターフェース集積回路010SG30については主基板11に搭載されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらインターフェース集積回路010SG30を、盤側部材に設けられている中継基板010SG01やその他の専用基板に設けるようにしてもよい。
インターフェース集積回路010SG30には、図11−2、図11−3に示すように、第1系統回路010SG31と、第2系統回路010SG32の2系統の経路が並列して設けられているとともに、これら、第1系統回路010SG31と第2系統回路010SG32に入力される信号入力に関する異常を検知するための異常検知処理回路010SG33が設けられており、これら第1系統回路010SG31と第2系統回路010SG32の出力側から、入力側に入力された検出信号に対応した出力信号が出力されるようになっているとともに、異常検知処理回路010SG33において異常が検出された場合に異常検知信号が専用の出力端子(異常出力端子E)から出力されるようになっている。尚、本特徴部010SGにおいては、第1系統回路010SG31の入力側(入力端子A1)に振動センサ010SG15が接続され、第2系統回路010SG32の入力側(入力端子A2)に第1電波センサ010SG14が接続されている。
また、第1電波センサ010SG14とインターフェース集積回路010SG30の入力側(入力端子A2)とを接続する信号線には、図11−2に示すように、枠側部材に設けられている第2電波センサ010SG25も接続されており、第2電波センサ010SG25から出力される検出信号も、第1電波センサ010SG14からの検出信号と同じく、第2系統回路010SG32の入力端子A2に入力されるようになっている。このように、設けられている部材が異なっているが同種類のセンサから出力される信号をまとめてインターフェース集積回路010SG30の同一の端子に入力することで、盤側部材と枠側部材との双方にインターフェース集積回路010SG30を設けなくてもよくなり、インターフェース集積回路010SG30の数を低減できるとともに、遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力する信号の数も低減することができる。
第1系統回路010SG31の出力側(出力端子Y1)並びに第2系統回路010SG32の出力側(出力端子Y2)と主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポート)とを接続する信号線は、いずれも、所定値の抵抗Rを介して所定電圧VCC(5V)に常時プルアップされている。よって、第1系統回路010SG31の出力側(出力端子Y1)並びに第2系統回路010SG32の出力側(出力端子Y2)から出力される信号は、アクティブロー信号(負論理信号)である。このように、アクティブロー信号(負論理信号)とするのは、電波不正においては、不正な電波によって遊技球を検出するスイッチ、例えば、大入賞口に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ23からの信号が不正にON状態とされるので、電波センサの信号論理をアクティブロー信号(負論理信号)とすることで、不正電波が存在する状況下においても正確に信号を把握できるようにするためのものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、使用するセンサやスイッチに応じてアクティブハイ信号(正論理信号)を用いるようにしてもよい。
尚、図11−2には明示していないが、振動センサ010SG15、第1電波センサ010SG14、第2電波センサ010SG25とインターフェース集積回路010SG30とを接続する各信号線(入力側信号線)も、VCC(5V)とは異なる電圧VDD(12V)にプルアップされており、アクティブロー信号(負論理信号)がインターフェース集積回路010SG30に入力される。
また、インターフェース集積回路010SG30の異常出力端子Eには、図11−2に示すように、ワイヤードオア接続用スイッチ(トランジスタスイッチ)010SG40の入力側が接続されていて、該ワイヤードオア接続用スイッチ010SG40に異常検知信号が入力されるようになっており、これら異常検知信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポートに直接入力されることはない。尚、ワイヤードオア接続用スイッチ010SG40(後述するB−IF用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG40やW−IF用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG40を含む)は、接続されるインターフェース集積回路010SG30が実装されている同一の基板に設けられていればよいが、これらワイヤードオア接続用スイッチ010SG40の配置位置は、適宜に決定すればよい。
ワイヤードオア接続用スイッチ010SG40の出力側は、図11−2に示すように、第1系統回路010SG31の出力側(出力端子Y1)並びに第2系統回路010SG32の出力側(出力端子Y2)に接続されている各信号線に接続されているとともに、ワイヤードオア接続用スイッチ010SG40の一方の端子は接地(GND)されており、ワイヤードオア接続用スイッチ010SG40の入力側に異常検知信号が入力されることによってワイヤードオア接続用スイッチ010SG40が作動して出力側を接地(GND)することにより、第1系統回路010SG31の出力側(出力端子Y1)並びに第2系統回路010SG32の出力側(出力端子Y2)に接続されている各信号線がいずれも、異常検知信号が入力されている期間においLo状態とされる。
よって、図11−8に示すように、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポート1の第6ビット対応端子に振動センサ010SG15の検出信号と異常出力端子Eから出力される異常検知信号とのワイヤードオア信号(振動Wired−OR信号)が入力されるとともに、遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポート1の第7ビット対応端子に、第1電波センサ010SG14または第2電波センサ010SG25の検出信号と異常出力端子Eから出力される異常検知信号とのワイヤードオア信号(電波Wired−OR信号)が入力される。
ここで、本特徴部010SGにおいて用いたインターフェース集積回路010SG30の構成を、図11−3を用いて説明すると、インターフェース集積回路010SG30は、電源端子VS、電源端子VCC、接地端子GND、入力端子A1,A2、出力端子Y1,Y2、異常出力端子Eの8つの端子を有するパッケージICとされており、上記したように、内部に第1系統回路010SG31、第2系統回路010SG32、異常検知処理回路010SG33とが設けられている。
図11−3に示すように、第1系統回路010SG31と第2系統回路010SG32とは同一構成の回路とされており、電源端子VS並びに電源端子VCCから入力される各電圧が第1系統回路010SG31と第2系統回路010SG32の双方に供給される。
尚、インターフェース集積回路010SG30の内部には、電源監視回路010SG34が設けられていて、電源端子VS並びに電源端子VCCから入力される各電圧は、電源監視回路010SG34にも供給されることで、電源端子VS並びに電源端子VCCから入力される各電圧の低下や供給停止等が監視されているとともに、電源監視回路010SG34は異常検知処理回路010SG33に接続されて、入力される各電圧に異常がある場合には、電源監視回路010SG34から異常検知処理回路010SG33に対して電源異常が通知され、該電源異常の通知に応じて異常検知処理回路010SG33により異常出力端子Eから異常検知信号が出力されるようになっている。
第1系統回路010SG31と第2系統回路010SG32には、図11−3に示すように、入力端子A1,A2に接続された増幅アンプ010SG36と該増幅アンプ010SG36に接続された出力信号用トランジスタスイッチ010SG38とが設けられており、入力端子A1,A2からの検出信号の入力に応じて出力信号用トランジスタスイッチ010SG38がon状態となって接地(GND)に接続されることで、出力端子Y1,Y2からアクティブロー信号(負論理信号)が出力される。尚、インターフェース集積回路010SG30には、上記した振動センサ010SG15や第1電波センサ010SG14、第2電波センサ010SG25からのクティブロー信号(負論理信号)に対応する増幅アンプを有するものと、後述するように、第1始動口スイッチ等の遊技球の通過を検出する各種スイッチから出力されるクティブハイ信号(正論理信号)に対応する増幅アンプを有するものの2種類があるが、本特徴部010SGにおいては、便宜上、同一の符号を付するものとする。尚、当然のことながら、各種スイッチから出力されるクティブハイ信号(正論理信号)を信号反転回路010SG50によりアクティブロー信号(負論理信号)としてインターフェース集積回路010SG30に入力してもよい。
また、第1系統回路010SG31と第2系統回路010SG32には、異常検知処理回路010SG33に接続されている断線検知回路010SG35および短絡検知回路010SG37が設けられており、これら断線検知回路010SG35および短絡検知回路010SG37によって各入力端子A1,A2に接続される入力側信号線の断線や短絡である入力に関する異常が検知されて、異常検知処理回路010SG33に対して通知される。
異常検知処理回路010SG33は、前述したように、電源監視回路010SG34から電源異常が通知された場合や、第1系統回路010SG31または第2系統回路010SG32の断線検知回路010SG35や短絡検知回路010SG37から異常が通知された場合には、専用の異常出力端子Eから異常検知信号を出力する。
次に、図11−2に示す回路構成における各種センサの検出状態と各信号との関係は、図11−4に示すようになっている。尚、図11−4において(L)は、信号がLow状態(低電位状態)であることを示し、(H)は、信号がHigh状態(低電位状態)であることを示しているとともに、第1電波センサ010SG14(第2電波センサ010SG25)は、「第1電波センサ010SG14と第2電波センサ010SG25のいずれか」であることを示している。
具体的には、振動センサ010SG15と電波センサとがともに検知(L)であって、インターフェース集積回路010SG30の異常検知処理回路010SG33が検知(L)である場合には、振動Wired−OR信号と電波Wired−OR信号のいずれもが検知(L)となるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、何らかの異常が発生しているものと判定することができる。
また、振動センサ010SG15と第1電波センサ010SG14(第2電波センサ010SG25)とがともに検知(L)であって、インターフェース集積回路010SG30の異常検知処理回路010SG33が非検知(H)である場合には、振動Wired−OR信号と電波Wired−OR信号のいずれもが検知(L)となるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、何らかの異常が発生しているものと判定することができる。
また、第1電波センサ010SG14(第2電波センサ010SG25)が非検知(H)であって、振動センサ010SG15と異常検知処理回路010SG33が検知(L)である場合には、振動Wired−OR信号と電波Wired−OR信号のいずれもが検知(L)となるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、何らかの異常が発生しているものと判定することができる。
また、振動センサ010SG15が検知(L)であって、第1電波センサ010SG14(第2電波センサ010SG25)および異常検知処理回路010SG33が非検知(H)である場合には、振動Wired−OR信号が検知(L)であるが、電波Wired−OR信号は非検知(H)となるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、振動エラーの発生を判定することができる。
また、振動センサ010SG15が非検知(H)であって、第1電波センサ010SG14(第2電波センサ010SG25)および異常検知処理回路010SG33が検知(L)である場合には、振動Wired−OR信号と電波Wired−OR信号のいずれもが検知(L)となるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、何らかの異常が発生しているものと判定することができる。
また、振動センサ010SG15と異常検知処理回路010SG33とが非検知(H)であって、第1電波センサ010SG14(第2電波センサ010SG25)のみが検知(L)である場合には、振動Wired−OR信号が非検知(H)であるが、電波Wired−OR信号は検知(L)となるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、電波エラーの発生を判定することができる。
また、振動センサ010SG15と第1電波センサ010SG14(第2電波センサ010SG25)とが共に非検知(H)であって、異常検知処理回路010SG33のみが検知(L)である場合には、振動Wired−OR信号と電波Wired−OR信号のいずれもが検知(L)となるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、何らかの異常が発生しているものと判定することができる。
また、振動センサ010SG15と第1電波センサ010SG14(第2電波センサ010SG25)と異常検知処理回路010SG33の全てが非検知(H)である場合には、振動Wired−OR信号と電波Wired−OR信号のいずれもが非検知(H)となるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、異常が発生していない通常の状態であるものと判定することができる。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、振動Wired−OR信号と電波Wired−OR信号の2つの信号の組み合わせで、電波エラーと振動エラーだけではなく、インターフェース集積回路010SG30の異常検知処理回路010SG33により検知された、入力に関する異常や電源異常についても異常と判定することができる。尚、電波エラーと振動エラーは、双方のエラーが同時に発生する確率は、非常に低いので、振動Wired−OR信号と電波Wired−OR信号の双方が検知(L)である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、異常検知処理回路010SG33によって異常が検知された可能性が高いものと判定することができる。
また、本特徴部010SGでは、図11−6および図11−7に示すように、振動センサ010SG15や第1電波センサ010SG14(第2電波センサ010SG25)に加えて、遊技球の通過を検出する各種スイッチについても、図11−3に示すインターフェース集積回路010SG30を介して、Wired−OR信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力するようにしている。尚、図11−6および図11−7においては、プルアップ抵抗等は、適宜省略している。
具体的には、盤側部材に設けられている遊技球の通過を検出する6種類のスイッチについて、2種類のスイッチ毎に1つのインターフェース集積回路010SG30を設けているとともに、枠側部材に設けられている遊技球の通過を検出する4種類のスイッチについても、2種類のスイッチ毎に1つのインターフェース集積回路010SG30を設けている。
盤側部材に設けられている遊技球の通過を検出する6種類のスイッチのうち、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22Bについては、1つのインターフェース集積回路010SG30に接続し、該インターフェース集積回路010SG30の異常検知信号とのWired−OR信号である第1始動口Wired−OR信号と第2始動口Wired−OR信号とが、遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポート3の第0ビット対応端子と第1ビット対応端子とに入力される(図11−8)。
また、ゲートスイッチ21、一般入賞口スイッチ010SG11についても、1つのインターフェース集積回路010SG30に接続し、該インターフェース集積回路010SG30の異常検知信号とのWired−OR信号であるゲートWired−OR信号と一般入賞口Wired−OR信号とが遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポート0の第5ビット対応端子と第6ビット対応端子に入力される(図11−8)。
また、カウントスイッチ23、確変領域スイッチ010SG12についても、1つのインターフェース集積回路010SG30に接続し、該インターフェース集積回路010SG30の異常検知信号とのWired−OR信号であるカウントWired−OR信号と確変領域Wired−OR信号とが遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポート0の第1ビット対応端子と第3ビット対応端子とに入力される(図11−8)。
尚、インターフェース集積回路010SG30と入力ポートの間には、図11−6に示すように、信号反転回路010SG50が各信号線毎に設けられており、上記した第1始動口Wired−OR信号、第2始動口Wired−OR信号、ゲートWired−OR信号、一般入賞口Wired−OR信号、カウントWired−OR信号、確変領域Wired−OR信号は、いずれも、アクティブハイ信号に変換されて遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポートに入力されるようになっている。よって、遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポートに入力される信号の論理は、図11−4に示す検出(L)、非検出(H)とは逆に検出(H)、検出(L)となるだけで、検出と異常の判定については、図11−4と同様に判定できる。
また、盤側部材に設けられている6種類のスイッチに接続された3つのインターフェース集積回路010SG30の異常出力端子Eから出力される異常検知信号は、ワイヤードオア接続用スイッチ010SG40だけではなく、3つのインターフェース集積回路010SG30の各々に対応して設けられた3つのB−IF信号用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG41にも出力されるようになっており、3つのB−IF信号用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG41のWired−OR信号であるB−IF信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポートに入力される。
つまり、盤側部材に設けられている6種類のスイッチに接続された3つのインターフェース集積回路010SG30のいずれか、例えば、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22Bが接続されているインターフェース集積回路010SG30において異常が検知されて異常検知信号が出力された場合には、B−IF信号が検知(L)となることから、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、B−IF信号が検知(L)となることで、盤側部材の各スイッチが接続されているインターフェース集積回路010SG30のいずれかにおいて異常が検知されたことを把握できるとともに、第1始動口Wired−OR信号と第2始動口Wired−OR信号のいずれもが検知(L)となっていることにもとづいて、盤側部材の各スイッチが接続された3つのインターフェース集積回路010SG30のうち、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22Bが接続されているインターフェース集積回路010SG30において異常が検知されたものと特定することができる。
尚、B−IF信号用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG41は、前述したワイヤードオア接続用スイッチ010SG40同じく、一方の端子が接地(GND)されているトランジスタスイッチである。
本特徴部010SGでは、上述したように、B−IF信号を個別に生成して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、B−IF信号を生成するためのB−IF信号用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG41を設けないようにして、第1始動口Wired−OR信号と第2始動口Wired−OR信号、ゲートWired−OR信号と一般入賞口Wired−OR信号、カウントWired−OR信号と確変領域Wired−OR信号の各組み合わせの信号だけを遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力し、これら各組み合わせのWired−OR信号のうち、共に検知(L)となっている状態が一定期間以上継続したときに、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、当該組み合わせに対応するインターフェース集積回路010SG30の異常と判定するようにしてもよい。
また、逆に、第1始動口Wired−OR信号、第2始動口Wired−OR信号、ゲートWired−OR信号、一般入賞口Wired−OR信号、カウントWired−OR信号、確変領域Wired−OR信号を生成するためのワイヤードオア接続用スイッチ010SG40を設けずに、B−IF信号を生成するためのB−IF信号用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG41のみを設けて、3つの異常検知信号のWired−OR信号であるB−IF信号だけを遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力するようにしてもよい。
更に、図11−7に示すように、枠側部材に設けられている4種類のスイッチのうち、第1アウト確認スイッチ、第2アウト確認スイッチについても、1つのインターフェース集積回路010SG30に接続し、該インターフェース集積回路010SG30の異常検知信号とのWired−OR信号である第1アウトWired−OR信号と第2アウトWired−OR信号とが遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポート1の第2ビット対応端子と第3ビット対応端子とに入力される(図11−8)。
また、図11−7に示すように、枠側部材に設けられている4種類のスイッチのうち、第1入賞確認スイッチ、第2入賞確認スイッチについても、1つのインターフェース集積回路010SG30に接続し、該インターフェース集積回路010SG30の異常検知信号とのWired−OR信号である第1入賞確認Wired−OR信号と第2入賞確認Wired−OR信号とが遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポート1の第0ビット対応端子と第1ビット対応端子とに入力される(図11−8)。
尚、インターフェース集積回路010SG30と入力ポートの間には、図11−7に示すように、信号反転回路010SG50が各信号線毎に設けられており、上記した第1アウトWired−OR信号、第2アウトWired−OR信号、第1アウトWired−OR信号、第2アウトWired−OR信号は、いずれも、アクティブハイ信号に変換されて遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポートに入力されるようになっている。よって、遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポートに入力される信号の論理は、図11−4に示す検出(L)、非検出(H)とは逆に検出(H)、検出(L)となるだけで、検出と異常の判定については、図11−4と同様に判定できる。
また、これら枠側部材に設けられている4種類のスイッチに接続された2つのインターフェース集積回路010SG30の異常出力端子Eから出力される異常検知信号は、ワイヤードオア接続用スイッチ010SG40だけではなく、2つのインターフェース集積回路010SG30の各々に対応して設けられた2つのW−IF信号用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG42にも出力されるようになっており、2つのW−IF信号用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG42のWired−OR信号であるB−IF信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポート0の第7ビット対応端子に入力される(図11−8)。
つまり、枠側部材に設けられている4種類のスイッチに接続された2つのインターフェース集積回路010SG30のいずれか、例えば、第1入賞確認スイッチ、第2入賞確認スイッチが接続されているインターフェース集積回路010SG30において異常が検知されて異常検知信号が出力された場合には、W−IF信号が検知(L)となることから、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、W−IF信号が検知(L)となることにより、枠側部材の各スイッチが接続されているインターフェース集積回路010SG30のいずれかにおいて異常が検知されたことを把握できるとともに、第1入賞確認Wired−OR信号と第2入賞確認Wired−OR信号のいずれもが検知(L)となっていることにもとづいて、枠側部材の各スイッチが接続された2つのインターフェース集積回路010SG30のうち、第1入賞確認スイッチ、第2入賞確認スイッチが接続されているインターフェース集積回路010SG30において異常が検知されたものと特定することができる。
尚、W−IF信号用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG42は、前述したワイヤードオア接続用スイッチ010SG40同じく、一方の端子が接地(GND)されているトランジスタスイッチである。
本特徴部010SGでは、上記したように、W−IF信号を個別に生成して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、W−IF信号を生成するためのW−IF信号用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG42を設けないようにして、第1アウトWired−OR信号と第2アウトWired−OR信号、第1入賞確認Wired−OR信号と第2入賞確認Wired−OR信号の各組み合わせの信号だけを遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力し、これら各組み合わせのWired−OR信号のうち、共に検知(L)となっている状態が一定期間以上継続したときに、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、当該組み合わせに対応するインターフェース集積回路010SG30の異常と判定するようにしてもよい。
また、逆に、第1アウトWired−OR信号、第2アウトWired−OR信号、第1入賞確認Wired−OR信号、第2入賞確認Wired−OR信号を生成するためのワイヤードオア接続用スイッチ010SG40を設けずに、W−IF信号を生成するためのW−IF信号用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG42のみを設けて、2つの異常検知信号のWired−OR信号であるW−IF信号だけを遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力するようにしてもよい。
尚、図11−7に示すインターフェース集積回路010SG30やワイヤードオア接続用スイッチ010SG40やW−IF信号用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG42は、本特徴部010SGにおいては、各スイッチに最も近い中継基板010SG04に設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらを払出制御基板010SG03や、中継基板010SG02に設けてもよい。
図11−8は、本特徴部010SGの遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポートの構成例を示す図である。本特徴部010SGでは、第0〜第7の各ビットに割り当てられた8つの端子を備える4つの入力ポート0〜入力ポート3が設けている。
これらの入力ポートのうち、入力ポート0、3は、盤側部材に関係する信号が主に入力されるポートとされている一方、入力ポート1,2は、枠側部材に関係する信号が主に入力されるポートとされている。特に、入力ポート2には、前述した特徴部149IWと同じく、主基板11に設けられた設定キー(図示略)、扉開放センサ010SG27およびクリアスイッチ010SG28の検出信号が入力されることとなるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、電源投入時に設定変更状態または設定確認状態に制御するか否かを判定する際に、設定キー、扉開放センサ010SG27およびクリアスイッチ010SG28の検出信号を読み込む処理を一括して行うことができるため、処理負担の増加を防止することができる。
更に、本特徴部010SGでは、これら入力ポート2に、W−IF信号も入力するようにしているので、上記した設定変更状態または設定確認状態に制御するか否かを判定に際して、枠側部材に設けられているインターフェース集積回路010SG30等に電源異常等がないか否かについても、W−IF信号から確認することができるとともに、これらの確認を、扉開放センサ010SG27およびクリアスイッチ010SG28の検出信号を読み込む処理を一括して行うことができるため、処理負担のさらなる増加を防止することができる。
次に、異常(エラー)に係わる処理の流れについて、図11−5を用いて説明する。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、図11−8に示したように、入力ポートに入力される上記した各Wired−OR信号を含む各信号にもとづいて、メイン側エラー処理(図4;S22)を実行することにより、例えば、振動エラーや電波エラーやインターフェース集積回路010SG30の異常(インターフェース異常)等の各異常(エラー)を判定する。
そして、異常(エラー)を判定した場合に遊技制御用マイクロコンピュータ100は、該メイン側エラー処理において、判定した異常(エラー)対応するエラー通知コマンドの送信設定を行う。
そして、このようにして送信設定されたエラー通知コマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド制御処理(図4;S27)において演出制御基板12に対して送信される。
コマンド制御処理にて送信されたエラー通知コマンドは、演出制御用CPU120が実行するコマンド解析処理(図6;S75)にて解析されて、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)にて判定された異常(エラー)の種類が演出制御基板12(演出制御用CPU120)において特定される。
そして、演出制御用CPU120は、特定した種類の異常(エラー)が発生したことを報知するエラー報知処理を、例えば、演出メイン処理の演出用乱数更新処理(S77)の後のS78の処理として実行する。
このエラー報知処理において、演出制御用CPU120は、図11−5に示すように、特定した種類の異常(エラー)に対応するエラーメッセージ、例えば、電波エラーであれば、「電波エラー発生」のメッセージと、電波エラーに対応したエラーコードとを含むエラーメッセージを、他の表示に優先して画像表示装置に表示し、インターフェース異常であれば、「インターフェース異常発生」のメッセージと、インターフェース異常に対応したエラーコードとを含むエラーメッセージを、他の表示に優先して画像表示装置に表示して、特定した種類の異常(エラー)の発生を報知する。
そして、報知した異常(エラー)の解除条件が成立した場合、例えば、主基板11から、報知した異常(エラー)が解除されたことを通知するエラー解除通知コマンドを受信した場合には、実行中の異常(エラー)報知を終了する。
尚、異常(エラー)の種類によっては、パチンコ遊技機の電源を、一旦OFF状態としなければ解消しない異常(エラー)もあり、この場合には、電源OFFが、解除条件が成立となる。
以上、特徴部010SGによれば、振動Wired−OR信号や電波Wired−OR信号とすることで、制御手段となる遊技制御用マイクロコンピュータ100への入力信号を増やすことなく、図11−4に示すように、振動エラーや電波エラーだけではなく、インターフェース集積回路010SG30に設けられた異常検知処理回路010SG33における異常の検知(検出)にもとづく異常も、遊技制御用マイクロコンピュータ100が特定できるようになり、これらインターフェース集積回路010SG30における異常に対応した異常制御、例えば、インターフェース異常を、画像表示装置5において報知するためのエラー通知コマンドを送信するための制御を行うことが可能となる。
また、特徴部010SGによれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、図11−4に示すように、振動Wired−OR信号と電波Wired−OR信号の出力状態の組み合わせにもとづいて、振動センサ010SG15にて検出された振動エラーであるのか、第1電波センサ010SG14や第2電波センサ010SG25にて検出された電波エラーであるのか、インターフェース異常であるのかを適切に判定できる。
また、特徴部010SGによれば、分離可能な盤側部材と枠側部材との双方に電波センサが設けられており、盤側部材に設けられた第1電波センサ010SG14から出力される検出信号と、枠側部材に設けられた第2電波センサ010SG25から出力される検出信号とが、1の統合信号とされて同一のインターフェース集積回路010SG30に入力されているので、電波エラーの発生を適切に把握しつつ、インターフェース集積回路010SG30の数を低減できる。
尚、前述した特徴部010SGにおいては、枠側部材に設けられた第2電波センサ010SG25も、盤側部材に設けられた第1電波センサ010SG14が接続されるインターフェース集積回路010SG30に接続する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第2電波センサ010SG25から出力される検出信号を、枠側部材に設けられたインターフェース集積回路010SG30に接続し、図11−9の変形例に示すように、盤側部材に設けられたインターフェース集積回路010SG30には、盤側部材に設けられた振動センサ010SG15と第1電波センサ010SG14のみを接続するようにしてもよく、このようにすることで、振動センサ010SG15と第1電波センサ010SG14とが共に、同じ盤側部材に設けられているので、検出信号の信号線が、盤側部材と枠側部材とに跨がって配線されてしまい、盤側部材と枠側部材との分離に手間がかかってしまうことを防ぐことができるようにしてもよい。
また、前述した特徴部010SGにおいては、図11−2に示すように、ワイヤードオア接続用スイッチ010SG40の出力側に、インターフェース集積回路010SG30の第1系統回路010SG31の出力側(出力端子Y1)に接続された信号線と、第2系統回路010SG32の出力側(出力端子Y2)に接続された信号線の双方を接続した形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、図11−9の変形例に示すように、ワイヤードオア接続用スイッチ010SG40の出力側に、第1系統回路010SG31の出力側(出力端子Y1)に接続された信号線、または第2系統回路010SG32の出力側(出力端子Y2)に接続された信号線のいずれか一方のみを接続し、一方の信号のみをWired−OR信号化するようにしてもよい。
尚、図11−9に示す変形例の場合にあっては、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、図11−10に示す信号の組み合わせにより、異常を判定すればよい。尚、図11−10において(L)は、信号がLow状態(低電位状態)であることを示し、(H)は、信号がHigh状態(低電位状態)であることを示している。
振動センサ010SG15が検知(L)である場合には、インターフェース集積回路010SG30の第1系統回路010SG31の出力側(出力端子Y1)から出力される振動検出信号も検知(L)となり、振動センサ010SG15が非検知(H)である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、振動検出信号も非検知(H)となるので、振動検出信号が検知(L)となることによって振動エラーの発生を判定できる。
一方、第1電波センサ010SG14が検知(L)であって、インターフェース集積回路010SG30の異常検知処理回路010SG33も検知(L)である場合には、電波Wired−OR信号は検知(L)となるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、電波Wired−OR信号が検知(L)となることにより、電波エラーまたはインターフェース異常のいずれかが発生したことを判定することができる。
第1電波センサ010SG14が検知(L)であって、インターフェース集積回路010SG30の異常検知処理回路010SG33が非検知(H)である場合には、電波Wired−OR信号は検知(L)となるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、電波Wired−OR信号が検知(L)となることにより、電波エラーまたはインターフェース異常のいずれかが発生したことを判定することができる。
第1電波センサ010SG14が非検知(H)であって、インターフェース集積回路010SG30の異常検知処理回路010SG33が検知(L)である場合には、電波Wired−OR信号は検知(L)となるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、電波Wired−OR信号が検知(L)となることにより、電波エラーまたはインターフェース異常のいずれかが発生したことを判定することができる。
第1電波センサ010SG14が非検知(H)であって、インターフェース集積回路010SG30の異常検知処理回路010SG33も非検知(H)である場合には、電波Wired−OR信号は非検知(H)となるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、電波Wired−OR信号が検知(H)となることにより、電波エラーまたはインターフェース異常のいずれもが発生していないと判定することができ、このとき、振動センサ010SG15が検知(L)である場合には、振動エラーのみが発生していると判定でき、振動センサ010SG15が非検知(H)である場合には、いずれの異常の発生していない通常状態であると判定することができる。
これら図11−9に示す例については、インターフェース集積回路010SG30に接続されるセンサの重要度に大きな差がある場合に有用となる。つまり、重要度の高いセンサの信号についてはWired−OR信号化せずに、重要度の低いセンサの信号についてWired−OR信号化することで、遊技制御用マイクロコンピュータ100へ入力する信号の数を増大させることなく、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、Wired−OR信号化された複数の異常のいずれかが発生していることを把握できるようになる。
また、前述した特徴部010SGにおいては、振動が加わることによって影響が生じる確変領域を有する特殊可変入賞球装置を備えた機種のパチンコ遊技機1であることから、盤側部材に振動センサ010SG15を設けたものを例示しているが、これら特殊可変入賞球装置に変えて或いは加えて、進入した遊技球が転動可能であって特定領域が形成された転動面を有する、所謂クルーン等の役物装置を備え、特定領域に遊技球が進入することによって大当り状態に制御されるものであってもよいし、これら特殊可変入賞球装置や役物装置を備えておらず、可変表示装置の表示結果のみで大当り状態に制御されるもの(所謂1種パチンコ機)であってもよい。尚、これら1種パチンコ機である場合には、振動が加えられることによって影響を受けに難いことから、振動センサ010SG15を省く場合があるが、このように振動センサ010SG15を省く場合には、図11−11のように抵抗Rを接続して、振動センサ010SG15が接続される入力端子A1への入力電圧を約6.0Vに調整するようにすればよい。このようにすることで、インターフェース集積回路010SG30が設けられている主基板11を、振動センサ010SG15が設けられている機種だけでなく、振動センサ010SG15が設けなれていない機種についても、共通して使用することができ、パチンコ遊技機1のコストを低減できる。尚、図11−11において、各抵抗やコンデンサについては、主基板11以外の中継基板010SG01等に設ければよい。
また、図11−12に示すように、盤側部材に設けられている第1電波センサ010SG14を、同じく盤側部材に設けられたインターフェース集積回路010SG30に接続し、枠側部材に設けられている第2電波センサ010SG25を、同じく枠側部材に設けられたインターフェース集積回路010SG30に接続する場合においては、各インターフェース集積回路010SG30から出力される異常検知信号を個別に遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポートに入力すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される信号の数が増大してしまうことから、盤側部材に設けられたインターフェース集積回路010SG30の異常検知信号が入力されるワイヤードオア接続用スイッチ010SG40の出力信号と、枠側部材に設けられたインターフェース集積回路010SG30の異常検知信号が入力されるワイヤードオア接続用スイッチ010SG40の出力信号とのWired−OR信号を生成して遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポートに入力するようにして、遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される信号の数が増大してしまうことを防ぎつつ、遊技制御用マイクロコンピュータ100がインターフェース集積回路010SG30のインターフェース異常を判定できるようにしてもよい。
また、特徴部010SGでは、図11−2に示すように、1のインターフェース集積回路010SG30に接続するセンサとして、振動センサ010SG15や第1電波センサ010SG14や第2電波センサ010SG25を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらセンサは、適宜に選択すればよい。
また、図11−8に示した入力ポートの信号割り当ての形態は、機種に応じた一例であって、例えば、図11−13に示す変形例に示すように、ゲートの数や一般入賞口の数、センサの種類、条件装置作動領域の有無等の機種仕様に応じて各ポートの信号割り当てを変更するようにしてもよい。尚、図11−13では、Wired−OR信号については、表記を省略している。
また、特徴部010SGでは、2系統の検出信号を入力可能なインターフェース集積回路010SG30を用いた例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらインターフェース集積回路010SG30としては、1系統の検出信号のみを入力可能なものであっても良いし、3系統以上の検出信号を入力可能なものであってもよく、これら入力可能な検出信号の数が異なるものを組み合わせて使用するようにしてもよい。
また、特徴部010SGでは、分離可能な第1部材と第2部材の例として、盤側部材と枠側部材とを例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1部材が盤側部材であり、第2部材がガラス扉枠のように、分離可能な第1部材と第2部材であってもよい。また、例えば、遊技領域として、通常状態において遊技球が打ち込まれる左打ち領域と、時短状態や大当り遊技中において遊技球が打ち込まれる右打ち領域とを有するパチンコ遊技機においては、左打ち領域を第1部、右打ち領域を第2部のように、分離不能な部材の異なる部分であってもよく、このように、第1部と第2部とを左打ち領域と右打ち領域とすることで、遊技が主に実行される通常状態にて遊技球の検出がなされる左打ち領域に設けられているスイッチと、時短状態や大当り遊技中において遊技球の検出がなされる右打ち領域に設けられているスイッチとを分けることで、インターフェース手段の異常について判定する対象を、第1部のスイッチ或いは第2部のスイッチのいずれに接続されているインターフェース手段とするのかを遊技状態に応じて切り替えることで、無用な判定処理を省いて判断処理の処理負荷を低減できる。尚、このように、遊技状態に応じて異常判定の対象を切り替える場合にあっては、電源投入時については、第1部と第2部の双方のインターフェース手段を対象として、異常の判定をすればよい。
また、特徴部010SGでは、盤側部材と枠側部材の双方に、第1電波センサ010SG14と第2電波センサ010SG25とを設けた例を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、盤側部材と枠側部材の双方に、例えば、振動の検出方向が異なる第1振動センサと第2振動センサとを、第1電波センサ010SG14と第2電波センサ010SG25に変えて或いは加えて設けるようにしてもよい。
また、特徴部010SGでは、ワイヤードオア接続用スイッチ010SG40を、インターフェース集積回路010SG30とは個別に設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらワイヤードオア接続用スイッチ010SG40をインターフェース集積回路010SG30内部に設けてもよいし、インターフェース集積回路010SG30内部と外部の双方に設けて、いずれか一方に不具合が生じても、Wired−OR信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力されるようにしてもよい。
また、特徴部010SGでは、B−IF信号やW−IF信号によるエラー判定を、図11−5に示すように、いずれもタイマ割り込みによって実行されるメイン側エラー処理において実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、W−IF信号は、前述したように、枠側部材に設けられた第1アウト確認スイッチ010SG21、第2アウト確認スイッチ010SG22、第1入賞確認スイッチ010SG23、第2入賞確認スイッチ010SG24のように、遊技球の排出を伴わないアウト球の検出や、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bにて既に検出された遊技球の再確認を行うためのものであるので、これら枠側部材に設けられた各スイッチが接続されている図11−7に示すインターフェース集積回路010SG30から出力される異常検知信号のWired−OR信号であるW−IF信号による異常判定については、電源投入時においてタイマ割り込みについての設定がなされるS11の処理の前において実行するのみとし、タイマ割り込みによって実行されるメイン側エラー処理においては実行しないようにしてもよい。尚、この場合にあっては、W−IF信号により異常が判定されたときには、復旧時コマンドや初期化コマンドの送信後において、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)から、所定のエラーコマンドを演出制御基板12(演出制御用CPU120)に対して送信することで、演出制御基板12(演出制御用CPU120)が画像表示装置5に、枠側のインターフェースエラーを報知するエラー報知画面を表示するようにするが、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、所定の解除条件の成立、例えば、5分等の時間の経過や打球操作ハンドル(操作ノブ)30の操作等に応じてエラー報知画面の表示を終了して、B−IF信号によりメイン側エラー処理において異常が判定された場合のように遊技が不能とされるのではなく、遊技を行うことができるようにしてもよい。
つまり、第1部材(盤側部材)に設けられた各検出手段(例えば、第1始動口スイッチ22Aやカウントスイッチ23等の6つのスイッチ)からの検出信号が入力される複数のインターフェース手段(例えば、盤側部材に設けられた6つの各種スイッチが接続される3つのインターフェース集積回路010SG30)の各々から出力される複数の所定異常信号(例えば、異常検知信号)のワイヤードオア接続信号である第1合成信号(例えば、B−IF信号)を生成する第1合成信号出力手段(例えば、各インターフェース集積回路010SG30に対応して設けられた3つのB−IF信号用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG41)と、第2部材(例えば、枠側部材)に設けられた各検出手段(例えば、第1入賞確認スイッチ010SG23等の4つのスイッチ)からの検出信号が入力される複数のインターフェース手段(例えば、枠側部材に設けられた4つの各種スイッチが接続される2つのインターフェース集積回路010SG30)の各々から出力される複数の前記所定異常信号のワイヤードオア接続信号である第2合成信号(例えば、W−IF信号)を生成する第2合成信号出力手段(例えば、各インターフェース集積回路010SG30に対応して設けられた2つのW−IF信号用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG42)と、を備え、前記第1合成信号にもとづいてエラー報知を行う条件(タイミングや回数)と、前記第2合成信号にもとづいてエラー報知を行う条件(タイミングや回数)とが異なるようになっている。
また、特徴部010SGでは、遊技盤2において特に重要な確変領域スイッチ010SG12について、特別な監視を実施していない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら確変領域スイッチ010SG12について、B−IF信号によるインターフェース異常(確変領域スイッチ010SG12の配線抜けや短絡等を含む)だけを監視するのではなく、インターフェース集積回路010SG30から出力される確変領域スイッチ010SG12の検出信号に対応する出力信号や確変領域Wired−OR信号について、例えば、1秒以上の出力が継続されているか否かを特別に監視して、双方の信号の状況にもとづいて異常を判定して、遊技を不能として異常報知を行うようにしてもよい。
つまり、特定の検出手段(例えば、確変領域スイッチ010SG12)を含む複数の各検出手段(例えば、第1始動口スイッチ22Aやカウントスイッチ23等の6つのスイッチ)からの検出信号が入力される複数のインターフェース手段(例えば、盤側部材に設けられた6つの各種スイッチが接続される3つのインターフェース集積回路010SG30)の各々から出力される複数の所定異常信号(例えば、異常検知信号)のワイヤードオア接続信号である合成信号(例えば、B−IF信号)を生成する合成信号出力手段(例えば、各インターフェース集積回路010SG30に対応して設けられた3つのB−IF信号用ワイヤードオア接続用スイッチ010SG41)と、特定の検出手段からの検出信号の入力状態を監視する特定信号監視手段と、を備え、前記合成信号出力手段から出力される合成信号の入力状態と、前記特定信号監視手段の監視状態とにもとづいて異常を判定して、異常報知を行うようにしてもよい。
尚、この特徴部010SGで示した構成も、他の特徴部で示した構成と適宜組み合わせて遊技機を構成することが可能である。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前述した各特徴部においては、所謂パチンコ機を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の遊技機、例えば、スロットマシン(パチスロ)などであってもよい。スロットマシンは、一般的に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する変動表示部を備えており、各リールは、遊技者がスタートレバーを操作することにより回転を開始し、また、遊技者が各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生するものである。
例えば、前述した設定キーと、クリアスイッチと、開閉可能な筐体部(筐体および電源基板等の周辺部材を含む)の開閉状態を検出する扉開放センサとを備え、設定キーからの検出信号と、クリアスイッチからの検出信号と、扉開放センサからの検出信号とが、制御手段が備える複数の入力ポートのうち一の入力ポートに入力されるスロットマシンであってもよい。
また、例えば、筐体部に着脱可能な変動表示部(リール、液晶表示装置および主基板等の周辺部材を含む)を備え、筐体部に設けられた検出手段の検出信号が主に入力される筐体部側入力ポートと、変動表示部に設けられた検出手段の検出信号が主に入力される変動表示部側入力ポートとがそれぞれ備えたスロットマシンであってもよい。
また、例えば、変動表示部に設けられた設定キーの検出信号は筐体部側入力ポートに入力されるスロットマシンであってもよいし、主基板に設けられた設定キーの検出信号の伝送路と、変動表示部に設けられた検出手段の検出信号の伝送路とが主基板において合流するスロットマシンであってもよい。
尚、遊技を行うことが可能な遊技機とは、少なくとも所定の遊技を行うことが可能なものであればよく、パチンコ遊技機に限らず、スロットマシンや一般ゲーム機であってもよい。