JP6908798B2 - 立方晶窒化硼素焼結体 - Google Patents

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Description

本開示は、立方晶窒化硼素焼結体に関する。本出願は、2019年7月18日に出願した日本特許出願である特願2019−133026号に基づく優先権を主張する。当該日本特許出願に記載された全ての記載内容は、参照によって本明細書に援用される。
切削工具等に用いられる高硬度材料として、立方晶窒化硼素焼結体(以下、「cBN焼結体」ともいう。)がある。cBN焼結体は、通常、立方晶窒化硼素粒子(以下、「cBN粒子」ともいう。)と結合相とからなり、cBN粒子の含有割合や結合相の組成によってその特性が異なる傾向がある。
このため、切削加工の分野においては、被削材の材質、要求される加工精度等によって、切削工具に適用されるcBN焼結体の種類が使い分けられる。
例えば、特開2017−030082号公報(特許文献1)には、高硬度鋼の断続切削加工に用いることのできるcBN焼結体として、立方晶窒化硼素粒子と、結合相としてTiC相を含む立方晶窒化硼素焼結体が開示されている。
特開2017−030082号公報
本開示の立方晶窒化硼素焼結体は、
20体積%以上80体積%以下の立方晶窒化硼素粒子と、20体積%以上80体積%以下の結合相と、を備える立方晶窒化硼素焼結体であって、
前記結合相は、チタンと、ジルコニウム、ハフニウム、周期律表の第5族元素、第6族元素及びアルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、窒素及び炭素の一方又は両方と、からなる化合物、及び、前記化合物由来の固溶体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、
透過型電子顕微鏡を用いて、前記結合相を観察した場合、前記結合相に含まれる少なくとも一つの結晶粒において、黒色領域の面積割合が35%以上98%以下である、立方晶窒化硼素焼結体である。
図1は、本開示のcBN焼結体をSEMで観察して得られた反射電子像の一例を示す画像である。 図2は、図1の反射電子像を画像処理ソフトに読み込んだ画像である。 図3は、上の画像は反射電子像であり、下の画像は該反射電子像から得られた濃度断面グラフである。 図4は、黒く見える領域及び結合相の規定方法を説明するための図である。 図5は、黒く見える領域と結合相との境界を説明するための図である。 図6は、図1の反射電子像を二値化処理した画像である。 図7は、本開示の立方晶窒化硼素焼結体の元素マッピング像の一例である。 図8は、本開示の立方晶窒化硼素焼結体のHAADF−STEM(High−angle Annular Dark Field Scanning TEM:高角散乱環状暗視野走査透過型電子顕微鏡)像の一例である。 図9は、本開示の立方晶窒化硼素焼結体のBF−STEM(Bright Field Scanning TEM:明視野走査透過型電子顕微鏡)像の一例である。 図10は、図9の二値化処理画像である。 図11は、結晶粒の面積の測定方法を説明する図である。
[本開示が解決しようとする課題]
自動車のギアやシャフト、ベアリング部品には、高い強度及び靱性を有する焼入鋼が用いられている。近年、これらの部品に対して、より高トルクに耐えうる機械特性が要求されている。焼入鋼の機械特性を向上させるため、例えば、焼入鋼素地に硬質粒子を分散させた高強度焼入鋼が開発されている。
高強度焼入鋼は、非常に高い硬度を有するため、工具での加工が非常に困難である。特に、高能率加工の場面では、欠損による工具寿命の低下が生じにくい工具が求められている。
本開示は、工具の材料として用いた場合に、特に高強度焼入鋼の高能率加工においても、工具の長寿命化を可能とする立方晶窒化硼素焼結体を提供することを目的とする。
[本開示の効果]
本開示の立方晶窒化硼素焼結体は、工具の材料として用いた場合に、特に高強度焼入鋼の高能率加工においても、工具の長寿命化を可能とする。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の立方晶窒化硼素焼結体は、
20体積%以上80体積%以下の立方晶窒化硼素粒子と、20体積%以上80体積%以下の結合相と、を備える立方晶窒化硼素焼結体であって、
前記結合相は、チタンと、ジルコニウム、ハフニウム、周期律表の第5族元素、第6族元素及びアルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、窒素及び炭素の一方又は両方と、からなる化合物、及び、前記化合物由来の固溶体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、
透過型電子顕微鏡を用いて、前記結合相を観察した場合、前記結合相に含まれる少なくとも一つの結晶粒において、黒色領域の面積割合が35%以上98%以下である、立方晶窒化硼素焼結体である。
本開示の立方晶窒化硼素焼結体は、工具の材料として用いた場合に、特に高強度焼入鋼の高能率加工においても、工具の長寿命化を可能とする。
(2)前記黒色領域の面積割合が37%以上75%以下であることが好ましい。これによると、立方晶窒化硼素焼結体は、工具の材料として用いた場合に、工具の更なる長寿命化を可能とする。
(3)前記結合相は、チタンと、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、モリブデン及びタングステンからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、窒素及び炭素の一方又は両方と、からなる化合物、及び、前記化合物由来の固溶体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
これによると、立方晶窒化硼素焼結体は、工具の材料として用いた場合に、工具の耐摩耗性及び耐欠損性をバランス良く向上させることができる。
(4)前記結合相は、チタンと、ジルコニウム及びニオブの一方又は両方と、窒素及び炭素の一方又は両方と、からなる化合物、及び、前記化合物由来の固溶体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
これによると、立方晶窒化硼素焼結体は、工具の材料として用いた場合に、工具の耐摩耗性及び耐欠損性を更にバランス良く向上させることができる。
(5)前記立方晶窒化硼素粒子の含有割合は、35体積%以上75体積%以下であることが好ましい。これによると、立方晶窒化硼素焼結体は、工具の材料として用いた場合に、工具の更なる長寿命化を可能とする。
[本開示の実施形態の詳細]
本発明者らは、工具の長寿命化を可能とするcBN焼結体を完成させるべく、まず、cBN粒子と、TiN等のセラミックス系結合相とから構成される一般的なcBN焼結体について、高強度焼入鋼の高能率加工に用いた場合の欠損状態について分析を行った。
分析の結果、高強度焼入鋼の高能率加工という切削抵抗の高い条件下では、cBN粒子よりも強度及び靱性の低い、TiN粒子自体、TiN粒子同士の界面、及び、TiN粒子とcBN粒子との界面に亀裂が進展し、工具が欠損することが確認された。
本発明者らは、cBN焼結体を用いた工具をより長寿命化させるためには、結合相及び各粒子界面での亀裂の進展を抑制することが重要であると考えた。そこで、本発明者らは、TiNやTiC等の従来のセラミックス系結合相よりも、耐欠損性に優れる結合相を得るべく鋭意検討を行い、本開示の立方晶窒化硼素焼結体を完成させた。
以下に、本開示の立方晶窒化硼素焼結体の具体例を、図面を参照しつつ説明する。本開示の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表すものである。また、長さ、幅、厚さ、深さなどの寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、必ずしも実際の寸法関係を表すものではない。
本明細書において「A〜B」という形式の表記は、範囲の上限下限(すなわちA以上B以下)を意味し、Aにおいて単位の記載がなく、Bにおいてのみ単位が記載されている場合、Aの単位とBの単位とは同じである。
本明細書において化合物などを化学式で表す場合、原子比を特に限定しないときは従来公知のあらゆる原子比を含むものとし、必ずしも化学量論的範囲のもののみに限定されるべきではない。たとえば「TiCN」と記載されている場合、TiCNを構成する原子数の比はTi:C:N=1:0.5:0.5に限られず、従来公知のあらゆる原子比が含まれる。このことは、「TiCN」以外の化合物の記載についても同様である。
[第1の実施形態:立方晶窒化硼素焼結体]
本開示の立方晶窒化硼素焼結体は、20体積%以上80体積%以下の立方晶窒化硼素粒子と、20体積%以上80体積%以下の結合相と、を備える立方晶窒化硼素焼結体であって、結合相は、チタンと、ジルコニウム、ハフニウム、周期律表の第5族元素、第6族元素及びアルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、窒素及び炭素の一方又は両方と、からなる化合物、及び、前記化合物由来の固溶体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、透過型電子顕微鏡を用いて、結合相を観察した場合、結合相に含まれる少なくとも一つの結晶粒において、黒色領域の面積割合が35%以上98%以下である。
本開示の立方晶窒化硼素焼結体は、工具の材料として用いた場合に、特に高強度焼入鋼の高能率加工においても、工具の長寿命化を可能とする。この理由は明らかではないが、下記の(i)〜(iii)の通りと推察される。
(i)本開示の立方晶窒化硼素焼結体は、優れた強度及び靱性を有する立方晶窒化硼素粒子を20体積%以上80体積%以下含む。このため、cBN焼結体も優れた強度及び靱性を有することができる。従って、該立方晶窒化硼素焼結体を用いた工具は、高強度焼入鋼の高能率加工においても、長い工具寿命を有することができる。
(ii)本開示の立方晶窒化硼素焼結体において、結合相は、チタンと、ジルコニウム、ハフニウム、周期律表の第5族元素、第6族元素及びアルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素(以下、ジルコニウム、ハフニウム、周期律表の第5族元素に含まれる元素、第6族元素に含まれる元素、アルミニウムを「第1金属元素」ともいう。)と、窒素及び炭素の一方又は両方と、からなる化合物(以下、「結合相化合物」ともいう)、及び、前記化合物由来の固溶体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。該結合相化合物は、従来の結合相に用いられていたTiN、TiC、TiCNに、チタン(Ti)と原子半径が異なる第1金属元素が固溶して成る。このため、該結合相化合物には、格子欠陥(転位や積層欠陥)が多量に導入されている。
結合相化合物中に格子欠陥が存在すると、工具の使用時に発生した亀裂進展のエネルギーが、格子欠陥の原子の不整合部分に吸収されるため、亀裂の伝播が抑制されると推察される。従って、該立方晶窒化硼素焼結体を用いた工具は、高強度焼入鋼の高能率加工においても、長い工具寿命を有することができる。
(iii)本開示の立方晶窒化硼素焼結体の結合相に含まれる少なくとも一つの結晶粒において、黒色領域の面積割合が35%以上98%以下である。結晶粒中の黒色領域は、主に格子欠陥に由来すると考えられる。本開示の立方晶窒化硼素焼結体は、その結合相が格子欠陥を有するため、亀裂の伝播が抑制されると推察される。
更に、黒色領域の面積割合が35%以上98%以下であるため、結合相自体の強度が低下することなく、亀裂の伝播が抑制されると推察される。従って、該立方晶窒化硼素焼結体を用いた工具は、高強度焼入鋼の高能率加工においても、長い工具寿命を有することができる。
《組成》
本開示の立方晶窒化硼素焼結体は、20体積%以上80体積%以下の立方晶窒化硼素粒子と、20体積%以上80体積%以下の結合相と、を備える。該cBN焼結体は、cBN粒子と結合相とからなることができる。また、cBN焼結体は、原材料、製造条件等に起因する不可避不純物を含み得る。本開示の立方晶窒化硼素焼結体において、cBN粒子の含有割合、結合相の含有割合、及び、不可避不純物の含有割合の合計は、100体積%となる。
本開示の立方晶窒化硼素焼結体において、cBN粒子の含有割合、及び、結合相の含有割合の合計の下限は、95体積%以上、96体積%以上、97体積%以上、98体積%以上、99体積%以上とすることができる。本開示の立方晶窒化硼素焼結体において、cBN粒子の含有割合、及び、結合相の含有割合の合計の上限は、100体積%以下、100体積%未満とすることができる。本開示の立方晶窒化硼素焼結体において、cBN粒子の含有割合、及び、結合相の含有割合の合計は、95体積%以上100体積%以下、96体積%以上100体積%以下、97体積%以上100体積%以下、98体積%以上100体積%以下、99体積%以上100体積%以下、95体積%以上100体積%未満、96体積%以上100体積%未満、97体積%以上100体積%未満、98体積%以上100体積%未満、99体積%以上100体積%未満とすることができる。
cBN焼結体におけるcBN粒子の含有割合(体積%)及び結合相の含有割合(体積%)は、走査電子顕微鏡(SEM)(日本電子社製の「JSM−7800F」(商標))付帯のエネルギー分散型X線分析装置(EDX)「Octane Elect(オクタンエレクト) EDS システム」(商標))を用いて、cBN焼結体に対し、組織観察、元素分析等を実施することによって確認することができる。
具体的には、次のようにしてcBN粒子の含有割合(体積%)を求めることができる。まず、cBN焼結体の任意の位置を切断し、cBN焼結体の断面を含む試料を作製する。断面の作製には、集束イオンビーム装置、クロスセクションポリッシャ装置等を用いることができる。次に、上記断面をSEMにて5000倍で観察して、反射電子像を得る。反射電子像においては、cBN粒子は黒く見え(暗視野)、結合相が存在する領域が灰色又は白色(明視野)となる。
次に、上記反射電子像に対して画像解析ソフト(例えば、三谷商事(株)の「WinROOF」)を用いて二値化処理を行う。二値化処理後の画像から、測定視野の面積に占める暗視野に由来する画素(cBN粒子に由来する画素)の面積比率を算出する。算出された面積比率を体積%とみなすことにより、cBN粒子の含有割合(体積%)を求めることができる。
二値化処理後の画像から、測定視野の面積に占める明視野に由来する画素(結合相に由来する画素)の面積比率を算出することにより、結合相の含有割合(体積%)を求めることができる。
二値化処理の具体的な方法について、図1〜図6を用いて説明する。
図1は、cBN焼結体をSEMで観察して得られた反射電子像の一例である。該反射電子像を画像処理ソフトに読み込む。読み込んだ画像を図2に示す。図2に示されるように、読み込んだ画像において、任意のラインQ1を引く。
ラインQ1に沿って、濃度断面図の計測を行い、GRAY値を読み取る。ラインQ1をX座標とし、GRAY値をY座標としたグラフ(以下、「濃度断面グラフ」ともいう。)を作製する。cBN焼結体の反射電子像と、該反射電子像の濃度断面グラフを図3に示す(上の画像が反射電子像であり、下のグラフが濃度断面グラフである)。図3において、反射電子像の幅と濃度断面グラフのX座標の幅(23.27μm)とは一致している。従って、反射電子像におけるラインQ1の左側端部から、ラインQ1上の特定の位置までの距離は、濃度断面グラフのX座標の値で示される。
図3の反射電子像においてcBN粒子が存在する黒く見える領域を任意に3箇所選ぶ。黒く見える領域は、例えば、図4の反射電子像において、符号cの楕円で示される部分である。
該3箇所の黒く見える領域のそれぞれのGRAY値を濃度断面グラフから読み取る。該3箇所の黒く見える領域のそれぞれのGRAY値は、図4の濃度断面グラフにおいて、符号cの楕円で囲まれる部分のGRAY値の平均値とする。該3箇所のそれぞれのGRAY値の平均値を算出する。該平均値をcBNのGRAY値(以下、Gcbnともいう。)とする。
図3の反射電子像において灰色で示される結合相が存在する領域を任意に3箇所選ぶ。結合相は、例えば、図4の反射電子像において、符号dの楕円で示される部分である。
該3箇所の結合相のそれぞれのGRAY値を濃度断面グラフから読み取る。該3箇所の結合相のそれぞれのGRAY値は、図4の濃度断面グラフにおいて、符号dの楕円で囲まれる3箇所の各部分におけるGRAY値の平均値とする。該3箇所のそれぞれのGRAY値の平均値を算出する。該平均値を結合相のGRAY値(以下、Gbinderともいう。)とする。
(Gcbn+Gbinder)/2で示されるGRAY値を、cBN粒子(黒く見える領域)と結合相との界面のGRAY値と規定する。例えば、図4の濃度断面グラフにおいて、cBN粒子(黒く見える領域)のGRAY値GcbnはラインGcbnで示され、結合相のGRAY値GbinderはラインGbinderで示され、(Gcbn+Gbinder)/2で示されるGRAY値はラインG1で示される。
上記の通り、cBN粒子(黒く見える領域)と結合相とを規定することにより、濃度断面グラフにおいて、cBN粒子(黒く見える領域)と結合相との界面におけるX座標及びY座標の値を読み取ることができる。界面は任意に規定することができる。例えば、図5の上部の反射電子像では、界面を含む部分の一例として、符号eの楕円で囲まれる部分が挙げられる。図5の反射電子像において、cBN粒子(黒く見える領域)と結合相との界面は、例えば符号eの楕円で示される部分である。図5の下部の濃度断面グラフにおいて、上記の符号eの楕円に相当するcBN粒子(黒く見える領域)と結合相との界面は、矢印eで示される部分である。該矢印eの先端は、GRAY値の濃度断面グラフと、GRAY値(Gcbn+Gbinder)/2を示すラインG1と、の交点の位置を示す。該矢印eの先端のX座標及び矢印eの先端のY座標の値が、cBN粒子(黒く見える領域)と結合相との界面におけるX座標及びY座標の値に該当する。
cBN粒子(黒く見える領域)と結合相との界面におけるX座標及びY座標の値を閾値として二値化処理を行う。二値化処理後の画像を図6に示す。図6において、点線で囲まれる領域が、二値化処理が行われた領域である。なお、二値化処理後の画像は、明視野と暗視野の他に、二値化処理前の画像において白色であった領域に対応する白色領域(明視野よりも白い箇所)を含んでいてもよい。
図6において、測定視野の面積に占める暗視野に由来する画素(cBN粒子に由来する画素)の面積比率を算出する。算出された面積比率を体積%とみなすことにより、cBN粒子の含有割合(体積%)を求めることができる。
図6において、測定視野の面積に占める明視野に由来する画素(結合相に由来する画素)の面積比率を算出することにより、結合相の含有割合(体積%)を求めることができる。
cBN焼結体中のcBN粒子の含有割合は、35体積%以上75体積%以下が好ましく、45体積%以上74.5体積%以下がより好ましい。
cBN焼結体中の結合相の含有割合は、25体積%以上65体積%以下が好ましく、25.5体積%以上55体積%以下がより好ましい。
《cBN粒子》
cBN粒子は、硬度、強度、靱性が高く、cBN焼結体中の骨格としての役割を果たす。cBN粒子のD50(平均粒径)は特に限定されず、例えば、0.1〜10.0μmとすることができる。通常、D50が小さい方がcBN焼結体の硬度が高くなる傾向があり、粒径のばらつきが小さい方が、cBN焼結体の性質が均質となる傾向がある。cBN粒子のD50は、例えば、0.5〜4.0μmとすることが好ましい。
cBN粒子のD50は次のようにして求められる。まず上記のcBN粒子の含有割合の求め方に準じて、cBN焼結体の断面を含む試料を作製し、反射電子像を得る。次いで、画像解析ソフトを用いて反射電子像中の各暗視野(cBNに相当)の円相当径を算出する。5視野以上を観察することによって100個以上のcBN粒子の円相当径を算出することが好ましい。
次いで、各円相当径を最小値から最大値まで昇順に並べて累積分布を求める。累積分布において累積面積50%となる粒径がD50となる。なお円相当径とは、計測されたcBN粒子の面積と同じ面積を有する円の直径を意味する。
《結合相》
結合相は、難焼結性材料であるcBN粒子を工業レベルの圧力温度で焼結可能とする役割を果たす。また、鉄との反応性がcBNより低いため、高強度焼入鋼の切削において、化学的摩耗及び熱的摩耗を抑制する働きを付加する。また、cBN焼結体が結合相を含有すると、高強度焼入鋼の高能率加工における耐摩耗性が向上する。
本開示のcBN焼結体において、結合相は、チタンと、ジルコニウム、ハフニウム、周期律表の第5族元素、第6族元素及びアルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、窒素及び炭素の一方又は両方と、からなる化合物、及び、前記化合物由来の固溶体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む。
結合相は、チタンと、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、モリブデン及びタングステンからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、窒素及び炭素の一方又は両方と、からなる化合物、及び、前記化合物由来の固溶体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
結合相は、チタンと、ジルコニウム及びニオブの一方又は両方と、窒素及び炭素の一方又は両方と、からなる化合物、及び、前記化合物由来の固溶体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが更に好ましい。
ここで、周期律表の第5族元素は、例えば、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)及びタンタル(Ta)を含む。第6族元素は、例えば、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)及びタングステン(W)を含む。
チタンと第1金属元素と窒素とを含む化合物(窒化物)としては、例えば、窒化チタンジルコニウム(TiZrN)、窒化チタンハフニウム(TiHfN)、窒化チタンバナジウム(TiVN)、窒化チタンニオブ(TiNbN)、窒化チタンタンタル(TiTaN)、窒化チタンクロム(TiCrN)、窒化チタンモリブデン(TiMoN)、窒化チタンタングステン(TiWN)、窒化チタンアルミニウム(TiAlN、TiAlN、TiAlN)等を挙げることができる。
チタンと第1金属元素と炭素とを含む化合物(炭化物)としては、例えば、炭化チタンジルコニウム(TiZrC)、炭化チタンハフニウム(TiHfC)、炭化チタンバナジウム(TiVC)、炭化チタンニオブ(TiNbC)、炭化チタンタンタル(TiTaC)、炭化チタンクロム(TiCrC)、炭化チタンモリブデン(TiMoC)、炭化チタンタングステン(TiWC)、炭化チタンアルミニウム(TiAlC、TiAlC、TiAlC)等を挙げることができる。
チタンと第1金属元素と炭素と窒素とを含む化合物(炭窒化物)としては、例えば、炭窒化チタンジルコニム(TiZrCN)、炭窒化チタンハフニウム(TiHfCN)、炭窒化チタンバナジウム(TiVCN)、炭窒化チタンニオブ(TiNbCN)、炭窒化チタンタンタル(TiTaCN)、炭窒化チタンクロム(TiCrCN)、炭窒化チタンモリブデン(TiMoCN)、炭窒化チタンタングステン(TiWCN)、炭窒化チタンアルミニウム(TiAlCN、TiAlCN)等を挙げることができる。
上記の化合物由来の固溶体とは、2種類以上のこれらの化合物が互いの結晶構造内に溶け込んでいる状態を意味し、侵入型固溶体や置換型固溶体を意味する。
結合相化合物は、1種類を用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
結合相は、上記の結合相化合物の他に、他の成分を含んでいてもよい。他の成分を構成する元素としては、例えば、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、レニウム(Re)を挙げることができる。
cBN焼結体に含まれる結合相の全体としての組成は、走査電子顕微鏡(SEM)(日本電子社製の「JSM−7800F」(商標))付帯のエネルギー分散型X線分析装置(EDX)「Octane Elect(オクタンエレクト) EDS システム」(商標))を用いた組織観察、元素分析等と、XRD(X線回折測定)(装置:RIGAKU社製の「MiniFlex600」(商標))による結晶構造解析等を組み合わせることで確認することができる。
《黒色領域の面積割合》
本開示の立方晶窒化硼素焼結体は、透過型電子顕微鏡を用いて、結合相を観察した場合、結合相に含まれる少なくとも一つの結晶粒において、黒色領域の面積割合が35%以上98%以下である。黒色領域の面積割合が35%以上であると、亀裂伝播の抑制効果を得られやすい。一方、黒色領域の面積割合が98%以下であると、結晶粒自体が高い強度を有することができる。
一つの結晶粒における黒色領域の面積割合は、37%以上75%以下が好ましく、42%以上70%以下がより好ましく、45%以上65%以下が更に好ましい。
黒色領域の面積割合の測定方法の手順を、下記(1)〜(8)に説明する。
(1)cBN焼結体からサンプルを採取し、アルゴンイオンスライサーを用いて、サンプルを30〜100nmの厚みに薄片化して切片を作製する。
(2)上記(1)で作製された切片を透過型電子顕微鏡(以下、「TEM」ともいう。装置:日本電子社製の「JEM−2100F/Cs」(商標))にて30万倍で観察し、TEM付帯のエネルギー分散型X線分光法(EDX)を用いて元素マッピング分析を行い、元素マッピング像を得る。元素マッピング分析では、各第1金属元素(ジルコニウム、ハフニウム、周期律表の第5族元素に含まれる元素、第6族元素に含まれる元素、アルミニウム)の分布を分析する。
(3)上記(2)で得られた元素マッピング像と同一の視野に対して、高角散乱環状暗視野走査透過型電子顕微鏡を用いて、HAADF−STEM像を得る。
(4)上記(2)で得られた元素マッピング像と同一の視野に対して、明視野走査透過型電子顕微鏡を用いて、BF−STEM像を得る。cBN粒子と結合相とが混在する視野におけるSTEM観察時、cBN粒子と結合相とに明らかなコントラストの差異(cBN粒子は黒、結合材は灰色)が出るように調整する。
(5)上記(2)で得られた元素マッピング像及び上記(3)で得られたHAADF−STEM像に基づき、第1金属元素を含む一つの結晶粒を特定する。該結晶粒の結晶粒界は、下記の手順で特定する。まず、上記(2)で得られた元素マッピングにて、M1/(Ti+M1)(ここで、M1は焼結体中の第1金属元素の含有量(原子%)を示す。Tiは焼結体中のTiの含有量(原子%)を示す。)が10%の領域を結晶粒界と定義し、M1/(Ti+M1)が5%以上の領域を表示させる。M1/(Ti+M1)が5%以上の領域と5%未満の領域との境界にROI(Region of interest)を設定する。該境界の内側に結晶粒界が存在することになる。ROIとは、二値化処理の対象領域を画像上で制限する処理を意味する。
(6)上記(4)で得られたBF−STEM像において、上記(5)で設定されたROIの内側の領域に対してのみ、画像解析ソフト(例えば、三谷商事(株)の「WinROOF」)を用いて二値化処理を行う。下限値は0とする。上限値は、該BF−STEM像において、結晶粒界のうち、最も濃い(黒い)部分のみが抽出されるような値に設定する。これにより、上記(5)で特定された結晶粒界の内部に、結晶粒界の最も濃い(黒い)部分と同等又はそれ以上濃い領域が抽出される。結晶粒界の内部に抽出された該領域の面積をS1とする。該面積S1は、黒色領域の面積に該当する。
(7)上記(2)で得られた元素マッピング像において、上記(5)で特定された結晶粒界に囲まれた部分で、M1/(Ti+M1)が10%以上の領域を抽出する。抽出された領域の面積をS2とする。該面積S2は結晶粒の面積に該当する。
(8)上記(7)で抽出された領域の面積S2(結晶粒の面積)に対する、上記(6)で抽出された領域の面積S1(黒色領域の面積)の割合を算出することにより、結晶粒における黒色領域の面積割合を得ることができる。
10視野において上述の分析を繰り返し実施し、1視野以上において、結晶粒における黒色領域の面積割合が35%以上98%以下を満たすことが確認された場合、当該cBN焼結体は、結合相に含まれる少なくとも一つの結晶粒において、黒色領域の面積割合が35%以上98%以下であるとみなす。
上述の測定に関し、理解を容易とするために、図7〜図10を用いて更に詳述する。
図7は、結合相がTiNbCNの組成を含むcBN焼結体に対して、元素マッピング分析を実施し、ニオブ(Nb)の分布を分析した時に得られる元素マッピング像である。元素マッピング像においてニオブの存在する位置は淡色を示す。このため、図7において、濃色を呈する領域は、ニオブが存在しない(又はごくわずかに存在する)領域であり、その色味が淡くなるほど、ニオブが多く存在する領域となる。
図7と同一視野におけるHAADF−STEM像を図8に示す。図8において、cBN粒子は黒色として観察される。黒色以外の領域(白色、灰色)は結合相であり、白色はニオブを含有する結晶粒であると考えられる。また、結晶粒界は結合相より若干濃い灰色であると考えられる。
図7と同一視野におけるBF−STEM像を図9に示す。図9において、結合相は灰色もしくは黒色として観察される。
図7の元素マッピング画像及び図8のHAADF−STEM像に基づき、第1金属元素を含む一つの結晶粒を特定する。図9のBF−STEM像において、M1/(Ti+M1)が5%以上の領域を、ROIとして設定する。図9の点線はROIを示す。
図9のBF−STEM像において、ROIを設定した領域に対して画像解析ソフト(例えば、三谷商事(株)の「WinROOF」)を用いて二値化処理を行った画像を図10に示す。図10において、矢印fで示された部分が、結晶粒界のうち、最も濃い(黒い)部分に該当し、ROIの内部に白色に抽出された部分が黒色領域に該当する。該抽出された黒色領域の面積をS1とする。
図7の元素マッピング画像において、結晶粒界に囲まれた部分で、第1金属の濃度が10原子%以上の領域を抽出した画像を図11に示す。図11において、点線で囲まれた部分が、第1金属の濃度が10原子%以上の領域であり、結晶粒に該当する。該抽出された結晶粒の面積をS2とする。
上記面積S2(結晶粒の面積)に対する、上記面積S1(黒色領域の面積)の割合を算出することにより、結晶粒における黒色領域の面積割合を得ることができる。
[第2の実施形態:立方晶窒化硼素焼結体の製造方法]
本開示のcBN焼結体の製造方法について説明する。本開示のcBN焼結体の製造方法は、立方晶窒化硼素粉末(以下、「cBN粉末」ともいう)と結合材粉末とを準備する工程(以下、「準備工程」ともいう。)と、前記cBN粉末と前記結合材粉末とを混合して、混合粉末を調製する工程(以下、「調製工程」ともいう。)と、混合粉末を焼結して、立方晶窒化硼素焼結体を得る工程(以下、「焼結工程」ともいう。)と、を備えることができる。以下、各工程について詳述する。
<準備工程>
まず、cBN粉末及び結合材粉末を準備する。cBN粉末とは、cBN焼結体に含まれるcBN粒子の原料粉末である。cBN粉末は、特に限定されず、公知のcBN粉末を用いることができる。結合材粉末とは、cBN焼結体に含まれる結合相の原料粉末である。
本開示のcBN焼結体の結合相を構成する結合材化合物は、TiN、TiC、TiCNに、チタン(Ti)と原子半径が異なる第1金属元素が固溶して成り、TiM1CNの組成を有する。以下、TiM1CNの組成を有する結合材化合物を主結合材化合物といい、TiM1CNの組成を有する結合材粉末を主結合材粉末とも記す。
チタンに原子半径の異なる金属元素を固溶させることは、従来の一般的な方法では困難である。本発明者らは、鋭意検討の結果、主結合材化合物の原料を1800℃以上の高温で熱処理(以下、「高温熱処理」ともいう。)を行うことにより、チタンに原子半径の異なる金属元素が固溶した主結合材粉末を作製できることを見出した。更に、主結合材化合物に含まれる元素粉末を粉末熱プラズマ処理を行うことによっても、チタンに原子半径の異なる金属元素が固溶した主結合材粉末を作製できることを見出した。高温熱処理及び粉末熱プラズマ処理の詳細について、下記に説明する。
(高温熱処理を用いる方法)
高温熱処理を用いて主結合材粉末を作製する方法の一例について説明する。
TiO粉末、ジルコニウム、ハフニウム、周期律表の第5族元素、第6族元素及びアルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物粉末、及び、炭素(C)粉末を混合して主結合材用混合粉末を得る。
第1金属元素の酸化物粉末としては、例えば、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化バナジウム(V)、酸化ニオブ(Nb)、酸化タンタル(Ta)、酸化クロム(Cr)、酸化モリブデン(MoO)、酸化タングステン(WO)を挙げることができる。
TiO粉末と第1金属元素(M1)の酸化物粉末と炭素粉末との混合割合は、混合粉末中のTi、M1、Cの割合(原子%)が、Ti:M1:C=90〜5:10〜80:10〜90の範囲となるように調製する。
得られた主結合材用混合粉末を、窒素雰囲気下、1800℃〜2200℃で60分間熱処理する。これにより、TiM1CNの組成を有する単相化合物が合成される。該単相化合物を湿式粉砕法で所望の粒径まで粉砕し、TiM1CNの組成を有する主結合材粉末を得ることができる。
(粉末熱プラズマ処理を用いる方法)
粉末熱プラズマ処理を用いて主結合材粉末を作製する方法の一例について説明する。
チタン(Ti)粉末、M1(第1金属元素)粉末、及び、炭素(C)粉末を混合して結合材用混合粉末を得る。チタン(Ti)粉末とM1(第1金属元素)粉末と炭素(C)粉末との混合割合は、重量比で、チタン(Ti)粉末:M1(第1金属元素)粉末:炭素(C)粉末=0.8〜0.2:0.1〜0.8:0.01〜0.20とすることができる。
得られた結合材用混合粉末を、熱粉末プラズマ装置(JEOL製、TP−40020NPS)にて処理する。例えば、熱粉末プラズマ装置のチャンバ内に主結合材用混合粉末をセットし、出力6kWの条件でNガスを30L/分の流量で導入して処理する。これにより、TiM1CNの組成を有する主結合材粉末を得ることができる。
cBN粉末と上記の主結合材粉末とを焼結するためには、TiAlCを副結合材として用いることが好ましい。副結合材を用いることにより、cBN粒子と主結合材との結合が促進される。TiAlC粉末を作製する方法の一例について説明する。
チタン(Ti)粉末とアルミニウム(Al)粉末とTiC粉末とを、重量比でチタン(Ti)粉末:アルミニウム(Al)粉末:TiC粉末=37:22:41の割合で混合して副結合材用混合粉末を得る。
得られた副結合材用混合粉末を、アルゴン雰囲気下、1500℃で60分間熱処理する。これにより、TiAlCの組成を有する単相化合物が合成される。該単相化合物を湿式粉砕法で所望の粒径まで粉砕し、TiAlCの組成を有する副結合材粉末を得ることができる。
<調製工程>
本工程は、cBN粉末と結合材粉末とを混合して、混合粉末を調製する工程である。ここで、結合材粉末は、主結合材粉末と副結合材粉末とを含むことができる。
cBN粉末と結合材粉末との混合割合は、混合粉末中のcBN粉末の割合が20体積%以上80体積%以下、かつ、結合材粉末の割合が20体積%以上80体積%以下となるように調整する。結合材粉末として主結合材粉末と副結合材粉末とを用いる場合は、副結合材が焼結後にTiM1CとAlに分解すると仮定し、重量比でTiM1C:TiM2C=10〜95:90〜5となるように計算して配合する。
なお、混合粉末中のcBN粉末と、結合材粉末との混合割合は、該混合粉末を焼結して得られるcBN焼結体におけるcBN粒子と、結合相との割合と実質的に同一となる。したがって、混合粉末中のcBN粉末と、結合材粉末との混合割合を調節することにより、cBN焼結体中のcBN粒子と結合相との割合を、所望の範囲とすることができる。
cBN粉末と、結合材粉末との混合方法は特に制限されないが、効率よく均質に混合する観点から、ボールミル混合、ビーズミル混合、遊星ミル混合、及びジェットミル混合等を用いることができる。各混合方法は、湿式でもよく乾式でもよい。
cBN粉末と、結合材粉末とは、エタノール、アセトン等を溶媒に用いた湿式ボールミル混合により混合されることが好ましい。また、混合後は自然乾燥により溶媒が除去される。その後、熱処理により、表面に吸着した水分等の不純物を揮発させ表面を清浄化する。これにより、混合粉末が調製される。
<焼結工程>
本工程は、混合粉末を焼結してcBN焼結体を得る工程である。本工程において、混合粉末が高温高圧条件下に曝されて焼結されることにより、cBN焼結体が製造される。
まず、混合粉末中の水分や不純物除去のため、真空下で高温(例えば900℃以上)熱処理(以下、「脱ガス処理」ともいう。)を行う。脱ガス処理後の混合粉末を、超高圧焼結用のカプセルに充填して、真空下で金属をシール材に用いて、真空シールする。
次に、超高温高圧装置を用いて、真空シールされた混合粉末を焼結処理する。焼結条件は、例えば、5.5〜8GPa及び1200℃以上1800℃未満で、5〜60分が好ましい。特に、コストと焼結性能とのバランスの観点から、6〜7GPa及び1400〜1600℃で、10〜30分が好ましい。これにより、cBN焼結体が製造される。
[第3の実施形態:工具]
本開示の立方晶窒化硼素焼結体は、工具の材料として用いることができる。工具は、基材として上記cBN焼結体を含むことができる。また工具は、基材となるcBN焼結体の表面に被膜を有していてもよい。
工具の形状及び用途は特に制限されない。例えばドリル、エンドミル、ドリル用刃先交換型切削チップ、エンドミル用刃先交換型切削チップ、フライス加工用刃先交換型切削チップ、旋削加工用刃先交換型切削チップ、メタルソー、歯切工具、リーマ、タップ、クランクシャフトのピンミーリング加工用チップなどを挙げることができる。
また、本実施形態に係る工具は、工具の全体がcBN焼結体からなるもののみに限らず、工具の一部(特に刃先部位(切れ刃部)等)のみがcBN焼結体からなるものも含む。例えば、超硬合金等からなる基体(支持体)の刃先部位のみがcBN焼結体で構成されるようなものも本実施形態に係る工具に含まれる。この場合は、文言上、その刃先部位を工具とみなすものとする。換言すれば、cBN焼結体が工具の一部のみを占める場合であっても、cBN焼結体を工具と呼ぶものとする。
本実施形態に係る工具によれば、上記cBN焼結体を含むことから、長寿命化が可能となる。
本実施の形態を実施例によりさらに具体的に説明する。ただし、これらの実施例により本実施の形態が限定されるものではない。
<試料1−1>
(準備工程)
cBN粉末(平均粒径:3μm)と結合材粉末とを準備した。結合材粉末は、TiCN粉末(アライドマテリアル社製、TiCN−07)(主結合材粉末)とTiAlC粉末(副結合材粉末)とを、重量比で、TiCN粉末:TiAlC粉末=1:2となるように混合して準備した。
(調製工程)
cBN粉末と結合材粉末とを、体積比で、cBN粉末:結合材粉末=60:40の割合で混合し、ボールミルにより均一に混合して混合粉末を得た。
(焼結工程)
得られた混合粉末を、Ta製の容器に充填して真空シールし、ベルト型超高圧高温発生装置を用いて、6.5GPa、1500℃で15分間焼結した。これにより、cBN焼結体が作製された。
<試料1−2>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、TiNbCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiNbCN粉末は、高温熱処理を用いる方法で作製した。具体的には、TiO粉末とNb粉末と炭素(C)粉末とを、重量比で、70.49:2.39:27.116の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、窒素雰囲気下、2150℃で60分間熱処理して、TiNbCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径(D50)0.5μmまで粉砕し、TiNbCN粉末を得た。
<試料1−3>
TiNbCN粉末の作製において、TiO粉末とNb粉末と炭素(C)粉末との配合割合を、重量比で、62.10:11.48:26.42とした以外は、試料1−2と同じ製法でTiNbCN粉末を作製した。主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、該TiNbCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料1−4>
TiNbCN粉末の作製において、TiO粉末とNb粉末と炭素(C)粉末との配合割合を、重量比で、57.19:16.79:26.02とした以外は、試料1−2と同じ製法でTiNbCN粉末を作製した。主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、該TiNbCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料1−5>
TiNbCN粉末の作製において、TiO粉末とNb粉末と炭素(C)粉末との配合割合を、重量比で、52.52:21.84:25.64とした以外は、試料1−2と同じ製法でTiNbCN粉末を作製した。主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、該TiNbCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料1−6>
TiNbCN粉末の作製において、TiO粉末とNb粉末と炭素(C)粉末との配合割合を、重量比で、43.83:31.25:24.92とした以外は、試料1−2と同じ製法でTiNbCN粉末を作製した。主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、該TiNbCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料1−7>
TiNbCN粉末の作製において、TiO粉末とNb粉末と炭素(C)粉末との配合割合を、重量比で、28.66:47.67:23.67とした以外は、試料1−2と同じ製法でTiNbCN粉末を作製した。主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、該TiNbCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料1−8>
TiNbCN粉末の作製において、TiO粉末とNb粉末と炭素(C)粉末との配合割合を、重量比で、7.49:70.58:21.93とした以外は、試料1−2と同じ製法でTiNbCN粉末を作製した。主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、該TiNbCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料1−9>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、TiZrCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiZrCN粉末は、以下の方法で作製した。TiO粉末とZrO粉末と炭素(C)粉末とを、重量比で、58.35:15.88:25.77の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、窒素雰囲気下、2150℃で60分間熱処理して、TiZrCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径(D50)0.5μmまで粉砕し、TiZrCN粉末を得た。
<試料1−10>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、TiHfCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiHfCN粉末は、以下の方法で作製した。TiO粉末とHfO粉末と炭素(C)粉末とを、重量比で、52.45:24.38:23.17の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、窒素雰囲気下、2150℃で60分間熱処理して、TiHfCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径(D50)0.5μmまで粉砕し、TiHfCN粉末を得た。
<試料1−11>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、TiTaCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiTaCN粉末は、以下の方法で作製した。TiO粉末とTa粉末と炭素(C)粉末とを、重量比で、51.467:25.116:23.417の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、窒素雰囲気下、2150℃で60分間熱処理して、TiTaCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径(D50)0.5μmまで粉砕し、TiTaCN粉末を得た。
<試料1−12>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、TiMoCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiMoCN粉末は、以下の方法で作製した。TiO粉末とMoO粉末と炭素(C)粉末とを、重量比で、55.99:17.80:26.21の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、窒素雰囲気下、2150℃で60分間熱処理して、TiMoCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径(D50)0.5μmまで粉砕し、TiMoCN粉末を得た。
<試料1−13>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、TiWCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiWCN粉末は、以下の方法で作製した。TiO粉末とWO粉末と炭素(C)粉末とを、重量比で、51.53:26.39:22.08の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、窒素雰囲気下、2150℃で60分間熱処理して、TiWCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径(D50)0.5μmまで粉砕し、TiWCN粉末を得た。
<試料1−14>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、試料1−4と同様のTiNbCN粉末を用い、cBN粉末と結合材粉末とを、体積比で、cBN粉末:結合材粉末=10:90の割合で混合した以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料1−15>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、試料1−4と同様のTiNbCN粉末を用い、cBN粉末と結合材粉末とを、体積比で、cBN粉末:結合材粉末=20:80の割合で混合した以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料1−16>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、試料1−4と同様のTiNbCN粉末を用い、cBN粉末と結合材粉末とを、体積比で、cBN粉末:結合材粉末=40:60の割合で混合した以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料1−17>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、試料1−4と同様のTiNbCN粉末を用い、cBN粉末と結合材粉末とを、体積比で、cBN粉末:結合材粉末=80:20の割合で混合した以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料1−18>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、試料1−4と同様のTiNbCN粉末を用い、cBN粉末と結合材粉末とを、体積比で、cBN粉末:結合材粉末=93:7の割合で混合した以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料1−19>
主結合材粉末として、TiNbCN粉末に代えて、TiAlCN粉末を用いた以外は、試料1−4と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiAlCN粉末は、高温熱処理を用いる方法で作製した。具体的には、TiO粉末と、Al粉末と、炭素(C)粉末とを、重量比で、64.89:7.31:27.804の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、窒素雰囲気下、2150℃で60分間熱処理して、TiAlCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径(D50)0.5μmまで粉砕し、TiAlCN粉末を得た。
<試料1−20>
主結合材粉末として、TiNbCN粉末に代えて、TiCrCN粉末を用いた以外は、試料1−4と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiCrCN粉末は、高温熱処理を用いる方法で作製した。具体的には、TiO粉末と、Cr粉末と、炭素(C)粉末とを、重量比で、62.64:10.52:26.84の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、窒素雰囲気下、2150℃で60分間熱処理して、TiCrCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径(D50)0.5μmまで粉砕し、TiCrCN粉末を得た。
<試料1−21>
主結合材粉末として、TiNbCN粉末に代えて、TiVCN粉末を用いた以外は、試料1−4と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiVCN粉末は、高温熱処理を用いる方法で作製した。具体的には、TiO粉末と、V粉末と、炭素(C)粉末とを、重量比で、60.39:12.13:27.48の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、窒素雰囲気下、2150℃で60分間熱処理して、TiVCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径(D50)0.5μmまで粉砕し、TiVCN粉末を得た。
<試料2−1>
主結合材粉末であるTiCN粉末を、高温熱処理ではなく、粉末熱プラズマ処理を用いる方法で作製した以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiCN粉末は、下記の手順で作製した。チタン(Ti)粉末と炭素(C)粉末とを、重量比で、79:10の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、熱粉末プラズマ装置(JEOL製、TP−40020NPS)にて、出力6kWの条件でNガスを30L/分の流量で導入して処理して、TiCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径0.5μmまで粉砕し、TiCN粉末を得た。
<試料2−2>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、TiNbCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiNbCN粉末は、粉末熱プラズマ処理を用いる方法で作製した。具体的には、チタン(Ti)粉末とニオブ(Nb)粉末と炭素(C)粉末とを、重量比で、76:3:10の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、熱粉末プラズマ装置(JEOL製、TP−40020NPS)にて、出力6kWの条件でNガスを30L/分の流量で導入して処理して、TiNbCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径0.5μmまで粉砕し、TiNbCN粉末を得た。
<試料2−3>
TiNbCN粉末の作製において、チタン(Ti)粉末とニオブ(Nb)粉末と炭素(C)粉末との配合割合を、重量比で、66:14:11とした以外は、試料2−2と同じ製法でTiNbCN粉末を作製した。主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、該TiNbCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料2−4>
TiNbCN粉末の作製において、チタン(Ti)粉末とニオブ(Nb)粉末と炭素(C)粉末との配合割合を、重量比で、60:21:9とした以外は、試料2−2と同じ製法でTiNbCN粉末を作製した。主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、該TiNbCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料2−5>
TiNbCN粉末の作製において、チタン(Ti)粉末とニオブ(Nb)粉末と炭素(C)粉末との配合割合を、重量比で、55:27:9とした以外は、試料2−2と同じ製法でTiNbCN粉末を作製した。主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、該TiNbCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料2−6>
TiNbCN粉末の作製において、チタン(Ti)粉末とニオブ(Nb)粉末と炭素(C)粉末との配合割合を、重量比で、48:35:8とした以外は、試料2−2と同じ製法でTiNbCN粉末を作製した。主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、該TiNbCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料2−7>
TiNbCN粉末の作製において、チタン(Ti)粉末とニオブ(Nb)粉末と炭素(C)粉末との配合割合を、重量比で、29:56:7とした以外は、試料2−2と同じ製法でTiNbCN粉末を作製した。主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、該TiNbCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料2−8>
TiNbCN粉末の作製において、チタン(Ti)粉末とニオブ(Nb)粉末と炭素(C)粉末との配合割合を、重量比で、7:80:6とした以外は、試料2−2と同じ製法でTiNbCN粉末を作製した。主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、該TiNbCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料2−9>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、TiZrCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiZrCN粉末は、以下の方法で作製した。チタン(Ti)粉末とジルコニウム(Zr)粉末と炭素(C)粉末とを、重量比で、60:20:9の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、熱粉末プラズマ装置(JEOL製、TP−40020NPS)にて、出力6kWの条件でNガスを30L/分の流量で導入して処理して、TiZrCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径0.5μmまで粉砕し、TiZrCN粉末を得た。
<試料2−10>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、TiHfCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiHfCN粉末は、以下の方法で作製した。チタン(Ti)粉末とハフニウム(Hf)粉末と炭素(C)粉末とを、重量比で、60:20:9の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、熱粉末プラズマ装置(JEOL製、TP−40020NPS)にて、出力6kWの条件でNガスを30L/分の流量で導入して処理して、TiHfCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径0.5μmまで粉砕し、TiHfCN粉末を得た。
<試料2−11>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、TiTaCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiTaCN粉末は、以下の方法で作製した。チタン(Ti)粉末とタンタル(Ta)粉末と炭素(C)粉末とを、重量比で、50:34:7の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、熱粉末プラズマ装置(JEOL製、TP−40020NPS)にて、出力6kWの条件でNガスを30L/分の流量で導入して処理して、TiTaCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径0.5μmまで粉砕し、TiTaCN粉末を得た。
<試料2−12>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、TiMoCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiMoCN粉末は、以下の方法で作製した。チタン(Ti)粉末とモリブデン(Mo)粉末と炭素(C)粉末とを、重量比で、60:21:9の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、熱粉末プラズマ装置(JEOL製、TP−40020NPS)にて、出力6kWの条件でNガスを30L/分の流量で導入して処理して、TiMoCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径0.5μmまで粉砕し、TiMoCN粉末を得た。
<試料2−13>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、TiWCN粉末を用いた以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
TiWCN粉末は、以下の方法で作製した。チタン(Ti)粉末とタングステン(W)粉末と炭素(C)粉末とを、重量比で、50:34:7の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、熱粉末プラズマ装置(JEOL製、TP−40020NPS)にて、出力6kWの条件でNガスを30L/分の流量で導入して処理して、TiWCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径0.5μmまで粉砕し、TiWCN粉末を得た。
<試料2−14>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、試料2−4と同様のTiNbCN粉末を用い、cBN粉末と結合材粉末とを、体積比で、cBN粉末:結合材粉末=10:90の割合で混合した以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料2−15>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、試料2−4と同様のTiNbCN粉末を用い、cBN粉末と結合材粉末とを、体積比で、cBN粉末:結合材粉末=20:80の割合で混合した以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料2−16>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、試料2−4と同様のTiNbCN粉末を用い、cBN粉末と結合材粉末とを、体積比で、cBN粉末:結合材粉末=40:60の割合で混合した以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料2−17>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、試料2−4と同様のTiNbCN粉末を用い、cBN粉末と結合材粉末とを、体積比で、cBN粉末:結合材粉末=80:20の割合で混合した以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料2−18>
主結合材粉末として、TiCN粉末に代えて、試料2−4と同様のTiNbCN粉末を用い、cBN粉末と結合材粉末とを、体積比で、cBN粉末:結合材粉末=93:7の割合で混合した以外は、試料1−1と同じ製法でcBN焼結体を作製した。
<試料2−19>
主結合材粉末として、TiNbCN粉末に代えて、TiAlCN粉末を用いた以外は、試料2−2と同じ製法で作製した。
TiAlCN粉末は、粉末熱プラズマ処理を用いる方法で作製した。具体的には、チタン(Ti)粉末とアルミニウム粉末(ミナルコ社製「900F」(商標))と炭素(C)粉末とを、重量比で、70:7:10の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、熱粉末プラズマ装置(JEOL製、TP−40020NPS)にて、出力6kWの条件でNガスを30L/分の流量で導入して処理して、TiAlCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径0.5μmまで粉砕し、TiAlCN粉末を得た。
<試料2−20>
主結合材粉末として、TiNbCN粉末に代えて、TiCrCN粉末を用いた以外は、試料2−2と同じ製法で作製した。
TiCrCN粉末は、粉末熱プラズマ処理を用いる方法で作製した。具体的には、チタン(Ti)粉末とクロム粉末と炭素(C)粉末とを、重量比で、66:13:10の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、熱粉末プラズマ装置(JEOL製、TP−40020NPS)にて、出力6kWの条件でNガスを30L/分の流量で導入して処理して、TiCrCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径0.5μmまで粉砕し、TiCrCN粉末を得た。
<試料2−21>
主結合材粉末として、TiNbCN粉末に代えて、TiVCN粉末を用いた以外は、試料2−2と同じ製法で作製した。
TiVCN粉末は、粉末熱プラズマ処理を用いる方法で作製した。具体的には、チタン(Ti)粉末とバナジウム粉末と炭素(C)粉末とを、重量比で、66:12:10の割合で混合し、結合材用混合粉末を得た。該結合材用混合粉末を、熱粉末プラズマ装置(JEOL製、TP−40020NPS)にて、出力6kWの条件でN2ガスを30L/分の流量で導入して処理して、TiVCN組成の単相化合物を合成した。該単相化合物を湿式粉砕法で粒径0.5μmまで粉砕し、TiVCN粉末を得た。
[評価]
《cBN粒子及び結合相の含有割合》
試料1−1〜試料2−21のcBN焼結体について、cBN粒子及び結合相のそれぞれの含有割合(体積%)を走査電子顕微鏡(SEM)付帯のエネルギー分散型X線分析装置(EDX)を用いて測定した。具体的な測定方法は第1の実施形態に記載されているため、その説明は繰り返さない。結果を表1及び表2の「cBN粒子(体積%)」、「結合相(体積%)」の欄に示す。
測定の結果、全ての試料において、cBN焼結体中のcBN粒子及び結合相のそれぞれの含有割合は、cBN粉末及び結合相粉末の合計(体積%)(すなわち、混合粉末)におけるcBN粉末及び結合材粉末のそれぞれの含有割合を維持していることが確認された。
《結合相の組成》
試料1−1〜試料2−21のcBN焼結体について、結合相の組成をXRD(X線回折測定)及びSEM−EDXを用いて測定した。具体的な測定方法は第1の実施形態に記載されているため、その説明は繰り返さない。
測定の結果、各試料において、各試料で用いた主結合材粉末と同一の組成の化合物(例えば、試料1−1では、TiNbCN)とともに、TiB、AlN及びAlが確認された。各試料における具体的な結合材組成を、表1及び表2の「結合材組成」欄に示す。
《黒色領域の面積割合》
試料1−1〜試料2−21のcBN焼結体について、結合相に含まれる結晶粒の黒色領域の面積割合を、透過型電子顕微鏡を用いて測定した。具体的な測定方法は第1の実施形態に記載されているため、その説明は繰り返さない。結果を表1及び表2の「黒色領域の面積割合(%)」欄に示す。なお、表中の「黒色領域の面積割合(%)」は、10視野において行った分析結果のうちの1つの値(代表値)を示す。
《切削試験》
試料1−1〜試料2−21のcBN焼結体を用いて刃先がcBN焼結体からなる切削工具(工具型番:DNGA150412、刃先処理S01225)を作製した。これを用いて、下記の切削条件下で切削試験を実施した。
切削速度:200m/min.
送り速度:0.2mm/rev.
切込み:0.15mm
クーラント:DRY
切削方法:断続切削
旋盤:LB400(オークマ株式会社製)
被削材:焼入鋼(SKD11、硬度60HRC、外周部がV溝の断続切削)
上記の切削条件は、高強度焼入鋼の高能率加工に該当する。
切削距離0.1km毎に刃先を観察し、刃先のチッピングの大きさを測定した。刃先のチッピングの大きさは、切削前の刃先稜線の位置を基準とし、主分力方向の欠けの大きさと定義した。刃先のチッピングの大きさが0.1mm以上となる時点の切削距離を測定した。なお、切削距離が長いほど、切削工具の寿命が長いことを意味する。結果を表1及び表2の「距離(km)」欄に示す。
Figure 0006908798
Figure 0006908798
[考察]
試料1−3〜試料1−7、試料1−9〜試料1−13、試料1−15〜試料1−17、及び、試料1−19〜試料1−21、試料2−3〜試料2−7、試料2−9〜試料2−13、試料2−15〜試料2−17、試料2−19〜試料2−21の立方晶窒化硼素焼結体は実施例に該当する。
試料1−1、試料1−2、試料2−1、及び、試料2−2の立方晶窒化硼素焼結体は、黒色領域の面積割合が35%未満であり、比較例に該当する。試料1−1及び試料2−1の立方晶窒化硼素焼結体では、黒色領域の面積割合が0%であり、黒色領域を有する結晶粒は観察されなかった。また、試料1−2及び試料2−2の立方晶窒化硼素焼結体では、黒色領域の面積割合が35%以上98%以下となる結晶粒は観察されなかった。
試料1−8及び試料2−8の立方晶窒化硼素焼結体は、黒色領域の面積割合が98%超であり、比較例に該当する。
試料1−14及び試料2−14の立方晶窒化硼素焼結体は、cBN粒子の含有割合が20体積%未満であり、比較例に該当する。
試料1−18及び試料2−18の立方晶窒化硼素焼結体は、cBN粒子の含有割合が80体積%超であり、比較例に該当する。
実施例の立方晶窒化硼素焼結体を用いた工具は、比較例の立方晶窒化硼素焼結体を用いた工具よりも、工具寿命が長いことが確認された。
以上のように本開示の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせたり、様々に変形することも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態および実施例ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (5)

  1. 20体積%以上80体積%以下の立方晶窒化硼素粒子と、20体積%以上80体積%以下の結合相と、を備える立方晶窒化硼素焼結体であって、
    前記結合相は、チタンと、ジルコニウム、ハフニウム、周期律表の第5族元素、第6族元素及びアルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、窒素及び炭素の一方又は両方と、からなる化合物、及び、前記化合物由来の固溶体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含み、
    透過型電子顕微鏡を用いて、前記結合相を観察した場合、前記結合相に含まれる少なくとも一つの結晶粒において、黒色領域の面積割合が35%以上98%以下である、立方晶窒化硼素焼結体。
  2. 前記黒色領域の面積割合が37%以上75%以下である、請求項1に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
  3. 前記結合相は、チタンと、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、モリブデン及びタングステンからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素と、窒素及び炭素の一方又は両方と、からなる化合物、及び、前記化合物由来の固溶体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は請求項2に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
  4. 前記結合相は、チタンと、ジルコニウム及びニオブの一方又は両方と、窒素及び炭素の一方又は両方と、からなる化合物、及び、前記化合物由来の固溶体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
  5. 前記立方晶窒化硼素粒子の含有割合は、35体積%以上75体積%以下である、請求項1に記載の立方晶窒化硼素焼結体。
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