JP6908072B2 - 二次電池システム並びにこれを備えた電源及び移動体 - Google Patents

二次電池システム並びにこれを備えた電源及び移動体 Download PDF

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Description

本発明は、二次電池を備える二次電池システム並びにこれを備えた電源及び移動体に関する。
安定した情報通信技術は現代社会の根幹を支えており、近年、情報通信インフラはライフラインの一種と考えられるようになった。このため、情報通信機器は停電時にも動作することが求められている。特に、昨今、地震、大雨、落雷などの自然災害による停電のリスクに対する危機感が高まっている。このような背景のもと、停電時のバックアップ電源となる蓄電装置への需要が高まっており、特に、取扱い性に優れた蓄電装置への需要が高まっている。さらには、情報通信機器を多く備えるデータセンタなどの施設では、大量の電力が消費される。そのため、バックアップ電源として、取扱い性に優れるとともに高出力での放電が可能な蓄電装置が求められている。
蓄電装置として、鉛蓄電池、リチウムイオン二次電池、アルカリ蓄電池(アルカリ水溶液系二次電池)などが知られている。鉛蓄電池は、100年以上の歴史に裏打ちされた高い信頼性があり、単位蓄電容量当たりのコストが低いため、バックアップ用に限らず移動体用などの幅広い用途に用いられている。リチウムイオン二次電池は高エネルギ密度、高出力密度であるため、モバイル機器、移動体などの電源に広く用いられている。アルカリ蓄電池は、アルカリ水溶液を電解液として用いるため、出力特性に優れるとともに取扱い性に優れる。そのため、アルカリ蓄電池は、モバイル機器、移動体などの電源として用いられている。
一方で、鉛蓄電池については、体積エネルギ密度が低いため、鉛蓄電池の設置面積が大きくなる。さらには、RoHS指令に代表されるように、鉛が世界的に規制の対象となっていることから、鉛蓄電池自体が将来的に規制対象となることも考えられる。また、リチウムイオン二次電池については、比較的出力密度が小さいため、出力密度を大きくするために電池セルの数が増える。そのため、鉛蓄電池と同様に、設置面積が大きくなる。さらには、リチウムイオン二次電池では、有機電解液が使用されるため、取扱いが煩雑である。
そこで、アルカリ蓄電池が注目されている。アルカリ蓄電池に関する技術が、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1には、アルカリ亜鉛再充電可能バッテリパックを充電する方法が記載されている。特許文献1には、前記方法は、少なくとも1つの電気化学セルの開回路電圧を測定するステップと、前記開回路電圧が開回路電圧閾値より大きいか或いはより小さいかを判断するステップと、前記電気化学セルを充電するための期間を算出するステップと、を有している旨記載されている。
特表2011−502329号公報
ここで、アルカリ蓄電池は、例えば、満充電状態が維持されたり、電流を流さずに放置されたりすると、負極に酸化皮膜が形成されるなどするため徐々に内部抵抗が上昇する。この結果、電池の出力特性が低下するとともに、充電生成物を放電しきれないことによって見かけ上の容量も低下し、寿命特性も低下する。特に、アルカリ蓄電池を例えばバックアップ用蓄電装置として使用する場合、アルカリ蓄電池の満充電状態が維持されることから、電池の出力低下及び見かけ上の容量低下の傾向が大きくなる。
また、内部抵抗上昇による電池の見かけ上の容量低下は、完全放電しないと確認できない。この結果、電池からの電力が必要なときに、容量確認のために電池を完全放電させていて電力を供給できない可能性が生じ、取扱いが煩雑である。
しかしながら、特許文献1には、電池の見かけ上の容量低下を完全放電することなく検知する方法や、内部抵抗上昇を解消する方法については記載されていない。
本発明は前記状況に鑑みてなされたものであり、完全放電することなく内部抵抗の高抵抗化を検知でき、かつ低抵抗化できる二次電池システム並びにこれを備えた電源及び移動体を提供することを課題とする。
前記課題を解決した本発明に係る二次電池システムは、負極、正極及び電解質を有する二次電池と、前記二次電池の開回路電圧が振動しているという判定が得られたら、放電する制御を行う制御装置と、を備えている。
本発明によれば、完全放電することなく内部抵抗の高抵抗化を検知でき、かつ低抵抗化できる二次電池システム並びにこれを備えた電源及び移動体を提供できる。
前述した以外の課題、構成及び効果は以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係る二次電池システムの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る二次電池システムが備える制御装置の構成を示す図である。 開回路電圧を指標とする電池電圧制御の作動条件の具体例を説明する図である。横軸はTime[a.u.]を示し、縦軸はBattery Voltage[a.u.]を示す。 開回路電圧を指標とする電池電圧制御の作動条件の具体例を説明する図である。横軸はTime[a.u.]を示し、縦軸はBattery Voltage[a.u.]を示す。 開回路電圧を指標とする電池電圧制御の作動条件の具体例を説明する図である。横軸はTime[a.u.]を示し、縦軸はBattery Voltage[a.u.]を示す。 開回路電圧を指標とする電池電圧制御の作動条件の具体例を説明する図である。横軸はTime[a.u.]を示し、縦軸はBattery Voltage[a.u.]を示す。 開回路電圧を指標とする電池電圧制御の作動条件の具体例を説明する図である。横軸はTime[a.u.]を示し、縦軸はBattery Voltage[a.u.]を示す。 開回路電圧を指標とする電池電圧制御の作動条件の具体例を説明する図である。横軸はTime[a.u.]を示し、縦軸はBattery Voltage[a.u.]を示す。 一定電圧で充電し続けた際の内部抵抗変化を示す図である。横軸は充電日数[days]を示し、縦軸は内部抵抗値[a.u.]を示す。 内部抵抗が高抵抗化する前後における放電曲線を示す図である。横軸はCapacity(放電容量)[a.u.]を示し、縦軸はBattery Voltage[V]を示す。 内部抵抗が高抵抗化する前後における開回路電圧曲線を示す図である。横軸はTime[h]を示し、縦軸はBattery Voltage[V]を示す。 内部抵抗が高抵抗化した後における正極と負極の開回路電位曲線を示す図である。横軸はTime[h]を示し、縦軸はPotential(電位)[a.u.]を示す。 内部抵抗の低抵抗化における放電深度の依存性を示す図である。縦軸は内部抵抗値[a.u.]を示す。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明において参照する図面は、実施形態を概略的に示したものであるため、部材のスケールや間隔、位置関係などが誇張や変形、或いは、部材の一部の図示が省略されている場合がある。なお、以下の説明は本発明の内容の具体例を示すものであり、本発明はこれらの説明に限定されるものではない。本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更及び修正が可能である。また、本発明を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一の符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
本明細書に記載される「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として有する意味で使用する。本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された下限値又は上限値は、他の段階的に記載されている下限値又は上限値に置き換えてもよく、実施例に示された数値に置き換えてもよい。
[二次電池システム100]
はじめに、本発明の一実施形態に係る二次電池システム100の構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る二次電池システム100の構成を示す図である。なお、図1では、説明の便宜上、二次電池200については主要な構成要素(電気化学反応に寄与する部分)である正極1、負極2及び電解質3のみ示している。
本実施形態に係る二次電池システム100は、二次電池200と制御装置20とを備えており、この制御装置20によって二次電池200の開回路電圧が振動しているという判定が得られたら、放電する制御を行うものである。なお、本実施形態においては、開回路電圧の振動が、例えば、ある単位時間(例えば、1時間)又はある単位回数(例えば、100回の測定)当たり5回以上得られた場合に、「振動している」と判定することができるが、前記基準は任意に設定できる。前記した判定や放電についての具体的な説明は後述する。
二次電池200は、正極1及び負極2と、これらの間に設けられた電解質3との間でイオンの授受により充放電される。図1において、二次電池200と電源4と外部負荷5とスイッチ6〜9と電流計10と電圧計11と制御装置20と電圧制御手段(電源装置)30とは、図1において実線及び破線で示す電気信号線により接続される。図1に示す例では、二次電池200は外部負荷5のバックアップ用蓄電装置として使用される。
正極1は、負極2の酸化還元電位よりも貴な酸化還元電位を有する化合物を含んで構成される。例えば、正極1は、水酸化ニッケル、オキシ水酸化ニッケル、ニッケル金属(ニッケル単体)、ニッケル合金、酸化ニッケル、酸化マンガン、二酸化マンガン、酸化銀及び酸化銅からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んで構成される。或いは、正極1は、酸素の酸化還元反応を利用することで構成される。正極1は、電気信号線により、電源4の正極(図示せず)に接続される。
負極2は、正極1の酸化還元電位よりも卑な化合物を含んで構成される。例えば、負極2は、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、亜鉛金属(亜鉛単体)、亜鉛合金、カドミウム金属、カドミウム合金及び金属水素化物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んで構成される。負極2は、電気信号線及びスイッチ6を介して、電源4の負極(図示せず)に接続される。
電解質3は、イオン電導性を有し、電気伝導性を有さない化合物又は溶液を含んで構成される。例えば、電解質3は、アルカリ性の水溶液又は水酸化物イオン電導性を有する固体又はゲルを含んで構成される。より好ましくは、電解質3は、水酸化物イオンを含む水系の電解液である。
電解質3が溶液を含む場合、電解質3をアルカリ性にするためのアルカリ剤を含む。アルカリ剤は、電解質3において、少なくとも一種のカチオン(A)と、水酸化物イオン(OH)とに電離する。アルカリ剤は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化セシウム及び水酸化アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ剤を使用することができる。
アルカリ剤の含有量は、電解質3に含まれる水酸化物イオンと正極1及び負極2との電気化学的分極を小さくすることで、充放電反応速度を十分に速くできる程度の含有量にすることが好ましい。具体的には例えば、アルカリ剤の含有量は、電解質3に対する含有量として10質量%以上であり、好ましくは15質量%以上である。アルカリ剤の含有量をこの範囲にすることで、充放電に使用される水酸化物イオンを十分に確保できる。また、アルカリ剤の含有量の上限は、例えば、40質量%以下であり、好ましくは30質量%以下である。アルカリ剤の含有量をこの範囲にすることで、過剰の水酸化物イオンに起因する正極1での酸素発生を十分に抑制できる。
なお、電解質3は、アルカリ剤のほか、任意の単体又は化合物を含むことができる。二次電池200は、セパレータや保液部材などの任意の部材を備えることができる。例えば、セパレータは、イオン及び分子を自由に透過させる多孔質膜により構成することができる。セパレータを備える場合には、正極1と負極2との短絡を抑制することができる。また、例えば、保液部材は、不織布、紙、フェルト及び編物からなる群より選ばれる少なくとも一種の材料を含んで構成される。保液部材を備える場合には、溶液の揮発を抑制することができる。単体としては、例えば、亜鉛、シリコンなどが挙げられる。また、化合物としては、例えば、界面活性剤、四ホウ酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウムなどが挙げられる。
図1に示す例では、二次電池200は直流の電源4に接続される。また、外部負荷5(例えば、直流交流変換装置(図示しない)を備える)は、二次電池200と並列になるように電源4に接続される。電源4と二次電池200との間には、スイッチ6が接続される。外部負荷5と二次電池200との間には、スイッチ7が接続される。電源4及び外部負荷5の並列回路と二次電池200との間には、スイッチ8とスイッチ9とが接続される。
電源4が正常に動作している場合にはスイッチ6〜9は閉じており、電源4から、二次電池200と、二次電池200に対して並列に接続された外部負荷5とに電力が供給される。これにより、二次電池200への蓄電と、外部負荷5への電力供給とが行われる。
一方で、電源4が予期せず断たれた場合にはスイッチ6が開き、二次電池200に蓄電された電力が外部負荷5に供給される。このようにすることで、電源4が意図せず断たれた場合であっても、二次電池200を外部負荷5のバックアップ用蓄電装置として使用できる。
電流計10と電圧計11と電圧制御手段30とは、制御装置20と図1において破線で示す電気信号線により接続される。
電流計10は、二次電池200と直列に接続され、二次電池200に流れる電流量を計測し、検出した電流値を制御装置20に出力する。
電圧計11は、二次電池200と並列に接続され、二次電池200の電池電圧を計測し、検出した電池電圧を制御装置20に出力する。
電圧制御手段30は、制御装置20からの信号に基づき、電池電圧を制御する。
図2は、本発明の一実施形態に係る二次電池システム100が備える制御装置20の構成を示す図である。図2に示すように、制御装置20は、電池状態取得部21と、電池状態判定部22と、制御出力部23と、記憶部24と、電池状態演算部25と、タイマ部26と、を有している。
制御装置20は、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などによって構成される。CPUは、ROMに格納されているデータやプログラムを、RAMを作業領域として実行し、二次電池システム100の運転に関わる制御を行う。制御装置20は、電流計10と電圧計11が計測した電池状態に基づいて電圧制御手段30を起動し、電池電圧制御を行う、すなわち、放電する制御を行うように構成されている。
具体的には、電池状態取得部21は、電流計10や電圧計11などの計測器からの出力を受け付け、検出された電池電圧や電流値などを電池状態判定部22に出力する。
電池状態判定部22は、二次電池200の初期放電容量計測時には、電流計10により検出された電流値と、タイマ部26に基づく放電時間から算出した電気量を初期値として記憶部24に出力して記憶させる。また、電池状態判定部22は、電圧計11により検出された電池電圧を常に最新の値として記憶部24に出力して記憶させる。スイッチ8とスイッチ9は、二次電池200と電源4や外部負荷5との接続を切りたいときに開く。電池状態判定部22は、スイッチ8とスイッチ9とを開いた状態において、電圧計11により検出された電池電圧をタイマ部26において計測した時間とともに記憶部24に連続して記憶させる。
電池状態演算部25は、取得された計測値や初期値を適宜補正して、電池状態を判定するための物理量を演算し、電池状態判定部22に出力する。つまり、電池状態演算部25が、単位時間当たりの開回路電圧の変化量を計算し、二次電池200の状態の判定に用いる判定値を電池状態判定部22に出力する。例えば、スイッチ8とスイッチ9とが開いた状態において、二次電池200の開回路電圧の時間変動幅を割り出す。タイマ部26は、スイッチ8とスイッチ9とが開いた以後の時間を計時し、任意の設定時間に応じた電池状態の演算を可能にする。また、例えば、電池状態演算部25は、二次電池200の動作中に得られた電池状態を表す計測値に基づき、電池状態判定に用いる判定値を電池状態判定部22に出力する。さらに、例えば、電池状態演算部25は、必要に応じて前記判定値の比較対象となる対照値を電池状態判定部22に出力する。なお、対照値は、記憶部24に記憶されているゼロ(0)などの予め設定された任意の値であってもよい。
電池状態判定部22は、電池状態演算部25から入力される判定値と、記憶部24又は電池状態演算部25から入力される対照値と、を比較する。そして、電池状態判定部22は、二次電池200の電池状態を判定する。
(開回路電圧の振動の判定)
本実施形態においては、以下の〔1〕、〔2〕又は〔3〕のようにして開回路電圧が振動していると判定することができる。これにより、内部抵抗が高抵抗化したと判定することができる。
〔1〕制御装置20(具体的には例えば電池状態判定部22)は、nを自然数として、電圧計11によって計測されたある測定点から数えてn個の測定点の開回路電圧又はその平均値をEa、最新の測定点から(n+1)個目の測定点から数えてn個の測定点の開回路電圧又はその平均値をEbとして、前記Eaが前記Ebよりも大きいときに、開回路電圧が振動していると判定することができる。ここで、「ある測定点」とは、電圧計11で開回路電圧を計測した任意の時点(計測時刻)をいう。この「ある測定点」は、最新のものでもよいし、そうでなくてもよい。
この〔1〕の判定でEaがEbよりも大きくなっていると、前記したEaがその前の測定点のEbよりも大きくなっていることを意味するため、開回路電圧が上昇していると判断することができる。従って、この場合、二次電池200の内部抵抗が高抵抗化したと判定することができる。
〔2〕前記〔1〕に加えて、さらに、制御装置20は、nを自然数として、前記ある測定点から(2n+1)個目の測定点から数えてn個の測定点の開回路電圧又はその平均値をEcとして、前記Eaから前記Ebを引いた値(例えば、判定値Es)が、前記Ebと前記Ecとの差分の絶対値(例えば、対照値Er)よりも大きいときに、開回路電圧が振動していると判定することができる。
この〔2〕の判定でEsがErよりも大きくなっていると、前記したEsがその前の測定点のErよりも大きくなっていることを意味するため、開回路電圧が上昇していると判断することができる。従って、この場合、二次電池200の内部抵抗が高抵抗化したと判定することができる。また、この〔2〕の判定では、開回路電圧の変動が非常に小さく、前記Eaと前記Ebが同等だが、前記Eaがごく僅かに前記Ebよりも大きくなる程度のものを二次電池200の内部抵抗が高抵抗化していると誤判定することを回避できる。
〔3〕前記〔2〕に加えて、さらに、制御装置20は、mを1より大きい実数として、前記Eaと前記Ebとの差分として求められる値(例えば、判定値Es)の絶対値|Es|が、前記Ebと前記Ecの差分として求められる値(例えば、対照値Er)の絶対値|Er|のm倍よりも大きいときに、開回路電圧が振動していると判定することができる。
この〔3〕の判定で|Es|がm|Er|よりも大きくなっていると、前記した|Es|がその前の測定点の|Er|よりも大きくなっていることを意味するため、開回路電圧が上昇していると判断することができる。従って、この場合、二次電池200の内部抵抗が高抵抗化したと判定することができる。なお、〔3〕の判定では、mを1より大きな値とすることで、正常な開回路電圧の低下を内部抵抗の高抵抗化と誤判定することを回避することができる。
(内部抵抗が高抵抗化したと判定する態様の説明)
図3〜8を参照して、前記〔1〕〜〔3〕の判定の態様を説明する。
図3〜8は、開回路電圧を指標とする電池電圧制御の作動条件の一態様を説明する図である。図3〜8は、開回路電圧のプロットを模式的に表している。通常、二次電池200を開回路状態におくと、自己放電によって開回路電圧は単調に減少する(開回路電圧のプロットは振動などせずに単調に減少する(例えば、図11参照))。
(判定の具体例1)
判定の具体例1は、前記〔1〕の一態様である。
図3に示すように、電圧計11は、開回路電圧の計測を所定時間Δtごとに行う。そして、電池状態演算部25が、下記式(1)により判定値Esを計算する。また、電池状態判定部22は、電池状態演算部25が計算した判定値Esと、下記式(2)の右辺に規定される対照値とを比較する。なお、ここでは対照値は0である。そして、電池状態判定部22は、下記式(2)を満たす挙動が継続的に観測された場合に開回路電圧が振動していると判定する。ここで、継続的にとは、例えば、ある単位時間(例えば、1時間)又はある単位回数(例えば、100回の測定)当たり5回以上得られた場合などが該当する(以下同じ)。
Es=Ea−Eb ・・・(1)
Es>0 ・・・(2)
ただし、式(1)、(2)に関して、
Es:判定値、
Ea:ある測定時刻taにおける開回路電圧、
Eb:前記ある測定時刻taから所定時間Δt前の測定時刻tbにおける開回路電圧、
である。
つまり、この態様は、図3に示すように、計測されたある測定点(例えば、測定時刻taにおける測定点)から数えてn個の測定点の開回路電圧をEaとし、前記ある測定点から(n+1)個目の測定点から数えてn個の測定点の開回路電圧をEbとするものである(nは自然数、図3ではn=1)。
なお、前記したある測定時刻taは、最新の測定時の時刻であってもよいし、そうでなくてもよい(ある測定時刻taについて以下同じ)。
前記した式(2)を満たす場合、図3に示すように、ある測定時刻taの開回路電圧Eaが、直前の時刻tb=ta−Δtにおける開回路電圧Ebよりも上昇していることを意味する(Es=Ea−Eb>0)。従って、前記したように、式(2)を満たす場合、二次電池200の内部抵抗が高抵抗化したと判定することができる。
(判定の具体例2)
判定の具体例2も、前記〔1〕の一態様である。
前記判定の具体例1の考え方は、判定値として複数の測定値を用いて判定する場合にも適用できる。なお、図4に示す判定の具体例2では、6つの測定値(白丸(○))を用いて判定している。
図4に示すように、電圧計11は、開回路電圧の計測を所定時間Δtごとに行う。そして、電池状態演算部25が、下記式(3)により判定値Esを計算する。また、電池状態判定部22は、電池状態演算部25が計算した判定値Esと、下記式(4)の右辺に規定される対照値とを比較する。なお、ここでは対照値は0である。そして、電池状態判定部22は、下記式(4)を満たす挙動が継続的に観測された場合に開回路電圧が振動していると判定する。
Es=Ea−Eb ・・・(3)
Es>0 ・・・(4)
ただし、式(3)、(4)に関して、
Es:判定値、
Ea:ある測定時刻taから測定時刻ta−(n−1)Δtまでの開回路電圧の平均値、
Eb:前記ある測定時刻taから所定時間nΔt前の測定時刻tbから測定時刻tb−(n−1)Δtまでの開回路電圧の平均値、
n :2以上の自然数、
である。
つまり、この態様は、図4に示すように、計測されたある測定点(例えば、測定時刻taにおける測定点)から数えてn個の測定点の開回路電圧の平均値をEaとし、前記ある測定点から(n+1)個目の測定点から数えてn個の測定点の開回路電圧の平均値をEbとするものである(nは自然数(図4ではn=3))。
この判定の具体例2では、図4に示すように、ある測定時刻をtaと、ある測定時刻taから所定時間nΔtだけ前の測定時刻をtbと定める(つまり、tb=ta−nΔtである)。ここで、前記したようにnは2以上の自然数である。そして、図4中、ある測定時刻taから測定時刻ta−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値をEaとする。また、図4中、測定時刻tbから測定時刻tb−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値をEbとする。すなわち、図4中、右側のハッチングのエリアは、測定時刻taから測定時刻ta−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値Eaのエリアを示している。また、左側のハッチングのエリアは、測定時刻tbから測定時刻tb−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値Ebのエリアを示している。図4中、右側のエリア内の黒丸(●)が平均値Eaを示しており、左側のエリア内の黒丸(●)が平均値Ebを示している。
この場合において前記した式(4)を満たすと、図4に示すように、平均値Eaが、平均値Ebよりも上昇していることを意味する(Es=Ea−Eb>0)。従って、前記したように、式(4)を満たす場合、二次電池200の内部抵抗が高抵抗化したと判定することができる。この態様は、前記したようにnを2以上の自然数とし、開回路電圧を平均値Ea及び平均値Ebとしているので、ノイズによる単発的な開回路電圧の上昇を二次電池200の内部抵抗の高抵抗化と誤判定することを回避することができる。
(判定の具体例3)
判定の具体例3は、前記〔2〕の一態様である。
判定の具体例3においては、図5に示すように、ある測定時刻taから所定時間2Δt前の測定時刻tc(つまり、ある測定時刻taから所定時間Δt前の測定時刻tbの1つ前の測定時刻)における開回路電圧Ecを用いて対照値Erを設定している。すなわち、測定時刻tc=tb−Δt=ta−2Δtにおける開回路電圧Ecを用いて対照値Erを設定している。
図5に示すように、電圧計11は、開回路電圧の計測を所定時間Δtごとに行う。そして、電池状態演算部25が、下記式(5)により判定値Esを計算するとともに下記式(6)により対照値Erを計算する。また、電池状態判定部22は、電池状態演算部25が計算した判定値Esと対照値Erとを比較して、下記式(7)を満たす挙動が継続的に観測された場合に開回路電圧が振動していると判定する。
Es=Ea−Eb ・・・(5)
Er=|Eb−Ec| ・・・(6)
Es>Er ・・・(7)
ただし、式(5)〜(7)に関して、
Es:判定値、
Ea:ある測定時刻taにおける開回路電圧、
Eb:前記ある測定時刻taから所定時間Δt前の測定時刻tbにおける開回路電圧、
Er:対照値、
Ec:前記ある測定時刻taから所定時間2Δt前の測定時刻tcにおける開回路電圧、
である。
つまり、この態様は、図5に示すように、計測されたある測定点(例えば、測定時刻taにおける測定点)から(2n+1)個目の測定点から数えてn個の測定点の開回路電圧をEcとするものである(nは自然数(図5ではn=1))。なお、Eaは、前記ある測定点(例えば、測定時刻taにおける測定点)から数えてn個の測定点の開回路電圧であり、Ebは、前記ある測定点から(n+1)個目の測定点から数えてn個の測定点の開回路電圧である。
この判定の具体例3では、図5に示すように、ある測定時刻をtaと、ある測定時刻taから所定時間Δtだけ前の測定時刻をtbと、この測定時刻tbよりもさらに一つ所定時間Δtだけ前の測定時刻をtcと定める(つまり、tc=tb−Δt=ta−2Δtである)。そして、測定時刻tcにおける開回路電圧をEcとして、対照値ErをEr=|Eb−Ec|と定める。このとき、判定値EsがEb−Ecの絶対値として求められる対照値Erよりも大きかった場合、すなわち、前記した式(7)を満たす場合(Es=Ea−Eb>Er)、二次電池200の内部抵抗が高抵抗化したと判定することができる。判定の具体例3は、開回路電圧の変動が非常に小さく、開回路電圧Eaと開回路電圧Ebはほぼ同等であるが、開回路電圧Eaがごく僅かに開回路電圧Ebよりも大きいことによってEs>0となり(判定の具体例1の式(2)参照)、二次電池200の内部抵抗の高抵抗化と誤判定することを回避できる。つまり、判定の具体例3は、Es>0となる場合であっても、開回路電圧Eaが開回路電圧Ecよりも低いような軽度の内部抵抗の上昇を高抵抗化と誤判定することを回避できる。
(判定の具体例4)
判定の具体例4も、前記〔2〕の一態様である。
前記判定の具体例3の考え方は、判定値として複数の測定値を用いて判定する場合にも適用できる。なお、図6に示す判定の具体例4では、9つの測定値(白丸(○))を用いて判定している。
図6に示すように、電圧計11は、開回路電圧の計測を所定時間Δtごとに行う。そして、電池状態演算部25が、下記式(8)により判定値Esを計算するとともに下記式(9)により対照値Erを計算する。また、電池状態判定部22は、電池状態演算部25が計算した判定値Esと対照値Erとを比較する。そして、電池状態判定部22は、下記式(10)を満たす挙動が継続的に観測された場合に開回路電圧が振動していると判定する。
Es=Ea−Eb ・・・(8)
Er=|Eb−Ec| ・・・(9)
Es>Er ・・・(10)
ただし、式(8)〜(10)に関して、
Es:判定値、
Ea:ある測定時刻taから測定時刻ta−(n−1)Δtまでの開回路電圧の平均値、
Eb:前記ある測定時刻taから所定時間nΔt前の測定時刻tbから測定時刻tb−(n−1)Δtまでの開回路電圧の平均値、
Er:対照値、
Ec:前記ある測定時刻taから所定時間2nΔt前の測定時刻tcから測定時刻tc−(n−1)Δtまでの開回路電圧の平均値、
n :2以上の自然数、
である。
つまり、この態様は、図6に示すように、計測されたある測定点(例えば、測定時刻taにおける測定点)から(2n+1)個目の測定点から数えてn個の測定点の開回路電圧の平均値をEcとするものである(nは自然数(図6ではn=3))。なお、Eaは、前記ある測定点(例えば、測定時刻taにおける測定点)から数えてn個の測定点の開回路電圧の平均値であり、Ebは、前記ある測定点から(n+1)個目の測定点から数えてn個の測定点の開回路電圧の平均値である。
この判定の具体例4では、図6に示すように、ある測定時刻をtaと、ある測定時刻taから所定時間nΔtだけ前の測定時刻をtbと、この測定時刻tbよりもさらに一つ所定時間nΔtだけ前の測定時刻をtcと定める(つまり、tc=tb−nΔt=ta−2nΔtである)。ここで、前記したようにnは2以上の自然数である。そして、図6中、測定時刻taから測定時刻ta−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値をEaとする。また、図6中、測定時刻tbから測定時刻tb−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値をEbとする。さらに、図6中、測定時刻tcから測定時刻tc−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値をEcとする。すなわち、図6中、右側のハッチングのエリアは、測定時刻taから測定時刻ta−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値Eaのエリアを示している。また、中央のハッチングのエリアは、測定時刻tbから測定時刻tb−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値Ebのエリアを示している。そして、左側のハッチングのエリアは、測定時刻tcから測定時刻tc−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値Ecのエリアを示している。図6中、右側のエリア内の黒丸(●)が平均値Eaを示しており、中央のエリア内の黒丸(●)が平均値Ebを示しており、左側のエリア内の黒丸(●)が平均値Ecを示している。
そして、図6に示すように、判定値EsをEs=Ea−Ebと定め、対照値ErをEr=|Eb−Ec|と定める。このとき、判定値Esが、Eb−Ecの絶対値として求められる対照値Erよりも大きかった場合、すなわち、前記した式(10)を満たす場合(Es=Ea−Eb>Er)、二次電池200の内部抵抗が高抵抗化したと判定することができる。判定の具体例4は、前記したようにnを2以上の自然数とし、開回路電圧を平均値Ea〜Ecとしているので、ノイズによる単発的な開回路電圧の上昇を二次電池200の内部抵抗の高抵抗化と誤判定することを回避できる。また、判定の具体例4は、開回路電圧の平均値の変動が非常に小さく、開回路電圧の平均値Eaと開回路電圧の平均値Ebはほぼ同等であるが、開回路電圧の平均値Eaがごく僅かに開回路電圧の平均値Ebよりも大きいことによってEs>0となり(判定の具体例2の式(4)参照)、二次電池200の内部抵抗の高抵抗化と誤判定することを回避できる。つまり、判定の具体例4は、Es>0となる場合であっても、開回路電圧の平均値Eaが開回路電圧の平均値Ecよりも低いような軽度の内部抵抗の上昇を高抵抗化と誤判定することを回避できる。
(判定の具体例5)
判定の具体例5は、前記〔3〕の一態様である。
判定の具体例5においては、図7に示すように、開回路電圧の急激な低下を用いて判定する。
図7に示すように、電圧計11は、開回路電圧の計測を所定時間Δtごとに行う。そして、電池状態演算部25が、下記式(11)により判定値Esを計算するとともに下記式(12)により対照値Erを計算する。また、電池状態判定部22は、電池状態演算部25が計算した判定値Esの絶対値|Es|と対照値Erの絶対値|Er|とを比較する。そして、電池状態判定部22は、下記式(13)を満たす挙動が継続的に観測された場合に開回路電圧が振動していると判定する。
Es=|Ea−Eb| ・・・(11)
Er=|Eb−Ec| ・・・(12)
|Es|>m|Er| ・・・(13)
ただし、式(11)〜(13)に関して、
Es:判定値、
Ea:ある測定時刻taにおける開回路電圧、
Eb:前記ある測定時刻taから所定時間Δt前の測定時刻tbにおける開回路電圧、
Er:対照値、
Ec:前記ある測定時刻taから所定時間2Δt前の測定時刻tcにおける開回路電圧、
m :1より大きい実数、
である。
つまり、この判定の具体例5では、図7に示すように、判定値EsをEs=|Ea−Eb|と定め、対照値ErをEr=|Eb−Ec|と定める。このとき、判定値Esが負の値であるという条件下において、判定値Esの絶対値|Es|が、対照値Erの絶対値|Er|のm倍よりも大きかった場合(すなわち、|Es|>m|Er|であり、前記式(13)を満たす場合)、二次電池200の内部抵抗が高抵抗化したと判定することができる。ここで、前記したようにmは1より大きな実数である。判定の具体例5では、mを1より大きな値とすることで、正常な開回路電圧の低下を内部抵抗の高抵抗化と誤判定することを回避できる。
(判定の具体例6)
判定の具体例6も、前記〔3〕の一態様である。
前記判定の具体例5の考え方は、判定値として複数の測定値を用いて判定する場合にも適用できる。なお、図8に示す判定の具体例6では、9つの測定値(白丸(○))を用いて判定している。
図8に示すように、電圧計11は、開回路電圧の計測を所定時間Δtごとに行う。そして、電池状態演算部25が、下記式(14)により判定値Esを計算するとともに下記式(15)により対照値Erを計算する。また、電池状態判定部22は、電池状態演算部25が計算した判定値Esの絶対値|Es|と対照値Erの絶対値|Er|とを比較する。そして、電池状態判定部22は、下記式(16)を満たす挙動が継続的に観測された場合に開回路電圧が振動していると判定する。
Es=|Ea−Eb| ・・・(14)
Er=|Eb−Ec| ・・・(15)
|Es|>m|Er| ・・・(16)
ただし、式(14)〜(16)に関して、
Es:判定値、
Ea:ある測定時刻taから測定時刻ta−(n−1)Δtまでの開回路電圧の平均値、
Eb:前記ある測定時刻taから所定時間nΔt前の測定時刻tbから測定時刻tb−(n−1)Δtまでの開回路電圧の平均値、
Er:対照値、
Ec:前記ある測定時刻taから所定時間2nΔt前の測定時刻tcから測定時刻tc−(n−1)Δtまでの開回路電圧の平均値、
n :2以上の自然数、
m :1より大きい数、
である。
つまり、この判定の具体例6では、図8に示すように、ある測定時刻をtaと、ある測定時刻taから所定時間nΔtだけ前の測定時刻をtbと、この測定時刻tbよりもさらに一つ所定時間nΔtだけ前の測定時刻をtcと定める(つまり、tc=tb−nΔt=ta−2nΔtである)。ここで、前記したようにnは2以上の自然数である。そして、図8中、ある測定時刻taから測定時刻ta−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値をEaとする。また、図8中、測定時刻tbから測定時刻tb−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値をEbとする。さらに、図8中、測定時刻tcから測定時刻tc−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値をEcとする。すなわち、図8中、右側のハッチングのエリアは、測定時刻taから測定時刻ta−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値Eaのエリアを示している。また、中央のハッチングのエリアは、測定時刻tbから測定時刻tb−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値Ebのエリアを示している。そして、左側のハッチングのエリアは、測定時刻tcから測定時刻tc−(n−1)Δtまでの測定点の開回路電圧の平均値Ecのエリアを示している。図8中、右側のエリア内の黒丸(●)が平均値Eaを示しており、中央のエリア内の黒丸(●)が平均値Ebを示しており、左側のエリア内の黒丸(●)が平均値Ecを示している。
そして、図8に示すように、判定値EsをEs=|Ea−Eb|と定め、対照値ErをEr=|Eb−Ec|と定める。このとき、この判定の具体例6では、判定値Esが負の値であるという条件下において、判定値Esの絶対値|Es|が、対照値Erの絶対値|Er|のm倍よりも大きかった場合(すなわち、|Es|>m|Er|であり、前記式(16)を満たす場合)、二次電池200の内部抵抗が高抵抗化したと判定することができる。ここで、前記したように、mは1より大きな実数である。判定の具体例6では、mを1より大きな値とすることで、正常な開回路電圧の低下を内部抵抗の高抵抗化と誤判定することを回避できる。これにより、ノイズによる単発的な開回路電圧の急低下を二次電池200の内部抵抗の高抵抗化と誤判定することを回避できる。
(二次電池200の放電)
電池状態判定部22は、以上に説明したようにして二次電池200の電池状態を判定し、その結果を制御出力部23に出力する。
制御出力部23は、判定された電池状態に基づいて制御信号を生成し、電圧制御手段30(電源装置)に出力して電圧制御手段30を起動させ、放電する制御を行う。すなわち、二次電池システム100は、電池状態判定部22を備える制御装置20が、二次電池200の開回路電圧が振動しているという判定が得られたら、放電する制御を行う。これにより、二次電池システム100は放電する。
ここで、制御信号は、例えば、開回路電圧測定の最新値Enを基準に、二次電池200の電池電圧を下げる方向に電圧制御手段30を制御する。電圧制御手段30による電池電圧の下げ方は、電流規定でも電圧規定でもよい。
電流規定の場合、電流計10の電流値が一定となるように電池電圧を下げる。一定とする電流値は特に限定されないが、例えば、0.05Cから10Cの間、好ましくは0.2Cから4Cの間に設定する。これは、電流値が小さすぎると放電に時間がかかりすぎる一方で、電流値が大きすぎると瞬間的に電池電圧が規定の下限電圧に到達してしまうためである。
電圧規定の場合、電圧計11の電圧値が一定となるように電池電圧を下げる。一定とする電圧値は特に限定されないが、例えば、電池電圧をEとして、0.600En≦E≦0.998Enの間、好ましくは0.800En≦E≦0.995Enの間に設定する。これは、設定電圧が低すぎると瞬間的に大電流が流れるため発熱による劣化を引き起こす可能性がある一方で、設定電圧が高すぎると放電に時間がかかりすぎるためである。
電流規定と電圧規定とに関わらず、電圧制御手段30が電池電圧を下げる制御を行っている間は、電流計10によって電流値を計測し、電池状態演算部25において放電した容量(放電電気量)を算出する。放電電気量が予め設定した閾値Tvに到達した場合、電池状態判定部22は、制御装置20に(具体的には制御出力部23に)放電を停止する制御信号を出力する。制御装置20(制御出力部23)は、電圧制御手段30を制御して放電を停止する。
ここで、閾値Tvは、二次電池200の定格容量Cmaxに基づいて決定される。閾値Tvは、好ましくは0.01Cmax≦Tv≦0.60Cmaxの間、より好ましくは0.05Cmax≦Tv≦0.40Cmaxの間に設定する。これは、完全放電(Tv=Cmax)近くまで放電してしまうと、充電するまでバックアップ電源として機能しなくなってしまう一方で、放電が少なすぎると、二次電池200の内部抵抗を低抵抗化させる効果が得られないためである。
電流規定で放電した場合には、過度の電圧低下を防ぐため電圧計11の電池電圧が所定の電圧値に到達した際に放電を停止してもよい。所定の電圧値は特に限定されないが、バックアップ電源として電源4に接続されている際の制御電圧をEpとして、例えば、0.6Epから0.9Epの間、好ましくは0.7Epから0.8Epの間に設定する。これは、放電を停止する電圧が高すぎると、十分に放電していない状態で放電が終了してしまう一方で、低すぎると、過度の電圧低下を防ぐ効果が得られないためである。
電圧規定で放電した場合には、内部抵抗の低抵抗化処理に時間を掛けすぎることを防ぐため、所定の放電時間に到達した際に放電を停止してもよい。所定の放電時間は特に限定されないが、例えば、1分から4時間の間、好ましくは2分から1時間の間に設定する。これは、放電時間が短すぎると、十分に放電していない状態で放電が終了してしまう一方で、長すぎると二次電池200の内部抵抗の低抵抗化処理の時間を短時間化する効果が得られないためである。
(二次電池200の再充電)
放電が停止したら、電圧制御手段30によって二次電池200の再充電を行ってもよいし、スイッチ8とスイッチ9を閉じて電源4や外部負荷5と接続してもよい。電圧制御手段30による二次電池200の再充電を行う際の充電方式は、定電流制御でも定電圧制御でもよい。定電流制御の場合、電流計10の電流値が一定となるように電池電圧を上げる。一定とする電流値は特に限定されないが、例えば、0.05Cから10Cの間、好ましくは0.2Cから4Cの間に設定する。これは、電流値が小さすぎると充電に時間がかかりすぎる一方で、電流値が大きすぎると瞬間的に電池電圧が規定の上限電圧に到達してしまうためである。充電は、電圧計11の電池電圧値が、放電前の充電電圧に到達するまで行ってもよいし、途中でスイッチ8とスイッチ9を閉じて電源4や外部負荷5と接続してもよい。
(効果)
以上に説明したように本実施形態に係る二次電池システム100は、二次電池200の開回路電圧が振動しているという判定が得られたら、放電する制御を行う。すなわち、二次電池システム100は、二次電池200の開回路電圧が振動しているという判定が得られたら内部抵抗が高抵抗化していると判断する。このように、二次電池システム100は、開回路電圧の振動を把握することにより、二次電池200を完全放電することなく内部抵抗の高抵抗化を検知できる。そして、二次電池システム100は、前記判定が得られたら二次電池200の放電を行うので、低抵抗化できる。また、このように、二次電池システム100は二次電池200の放電を行って低抵抗化できることから、二次電池200を高出力及び長寿命化できる。
[電源、移動体及び電子機器]
二次電池システム100は、電源、移動体、電子機器などに好適に備えることができる。電源としては、例えば、バッテリ、系統電源、分散電源、再生エネルギなどが挙げられるが、これらに限定されない。移動体としては、例えば、自動車、オートバイ、電動自転車、鉄道車両、船舶、潜水艦、航空機、宇宙船などが挙げられるが、これらに限定されない。電子機器としては、例えば、携帯端末機、情報通信機器、コンピュータ、ゲーム機、CDプレイヤ、DVDプレイヤ、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ドローンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
以下、具体的な実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
はじめに、次のようにして図1に示す構成の二次電池200を作製した。
正極1として水酸化ニッケルの金属板を用い、負極2として酸化亜鉛の金属板を用い、電解質3として、電解質3の総重量に対して20質量%の水酸化カリウムと、5質量%の水酸化ナトリウムと、1質量%の水酸化リチウムと、を含むアルカリ水溶液を用いて、二次電池200を作製した。
そして、作製した二次電池200を0.2Cの電流密度により1.83Vまで充電し、そのまま1.83Vで保持した。0.2Cの電流密度とは、電池容量を全て充電する、或いは全て放電するのに5時間かかる電流密度を表す。図9に、1.83Vで保持した日数に対する、二次電池200の内部抵抗変化の一例を示す。図9に示すように、充電日数の増加とともに二次電池200の内部抵抗が増加した。特に、負極2の電荷移動反応抵抗が増加した。
図10に、初期放電及び1.83Vで30日保持した後における4Cの電流密度で放電した際の放電曲線の一例を示す(図10においてそれぞれ「初期放電」及び「30日後」と記載)。図10に示すように、初期放電に比べ、1.83Vで30日保持した後の放電電圧が低下した。これは、二次電池200の内部抵抗が増加し、それによって出力特性が低下したものである。また、放電電圧の低下に伴い、二次電池200の放電容量も低下した。
図11に、内部抵抗が増加する前後における1.83Vまで充電した後の開回路電圧曲線の一例を示す。図11に示すように、内部抵抗が低い状態では、開回路電圧曲線が滑らかに単調に減少した。これに対し、内部抵抗が高抵抗化した状態では、開回路電圧曲線が振動し、単調に減少しなかった。このことから、本発明では、この開回路電圧の振動を利用して内部抵抗の高抵抗化を放電することなく検知できることが分かった。
図12に、内部抵抗が高抵抗化した状態における、正極1と負極2の開回路電位曲線を示す。図12では、正極電位と負極電位を並べて比較できるように縦軸の値を調整したが、電位のスケールは統一した。そのため、電位変化量はそのまま比較できる。図12において、正極電位に比べて負極電位が顕著に振動しており、電池電圧の振動が主に負極2に起因することが示された。そのため、負極2の抵抗の低抵抗化が必要であると考えられた。
内部抵抗の高抵抗化を検知した後の放電処理について、放電深度と内部抵抗変化の依存性の一例を図13に示す。図13において、フロート充電中とは、1.83Vで保持したことによって内部抵抗が高抵抗化した状態を意味する。また、DODは放電深度を表す。ここでは、定格容量を100%としたときの放電量の割合を示している。内部抵抗は、各DODにおいて放電した後に、放電容量分を再充電してから計測した。DOD1%で負極2の抵抗は3分の1以下に低抵抗化した。従って、DOD1%で負極2を低抵抗化する効果が得られた。また、DOD5%以上では拡散抵抗も低抵抗化した。従って、DOD5%以上においてより大きな低抵抗化の効果が得られた。このことから、二次電池200の開回路電圧が振動しているという判定を得ることによって完全放電することなく内部抵抗の高抵抗化を検知でき、そして、当該判定が得られたら放電するという制御を行うことで低抵抗化できることが分かった。また、これにより、二次電池システム100及びこれを備えた電源、移動体並びに電子機器は、二次電池200を高出力、長寿命化できることが分かった。
以上、本発明に係る二次電池システム並びにこれを備えた電源及び移動体について実施形態及び実施例により詳細に説明したが、本発明の主旨はこれに限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記した各構成、機能、処理部、処理手段、制御手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVDなどの記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
100 二次電池システム
200 二次電池
1 正極
2 負極
3 電解質
4 電源
5 外部負荷
6〜9 スイッチ
10 電流計
11 電圧計
20 制御装置
21 電池状態取得部
22 電池状態判定部
23 制御出力部
24 記憶部
25 電池状態演算部
26 タイマ部
30 電圧制御手段

Claims (12)

  1. 負極、正極及び電解質を有する二次電池と、
    前記二次電池の開回路電圧が振動しているという判定が得られたら、放電する制御を行う制御装置と、
    を備えていることを特徴する二次電池システム。
  2. 請求項1において、
    前記開回路電圧を測定する電圧計を備え、
    前記制御装置は、電池状態演算部及び電池状態判定部を有し、前記二次電池の電池電圧制御を行い、
    前記判定は、
    前記電池状態演算部が、前記開回路電圧の変動幅を計算し、前記二次電池の状態の判定に用いる判定値を前記電池状態判定部に出力し、
    前記電池状態判定部が、前記判定値と対照値とを比較することで行われる
    ことを特徴とする二次電池システム。
  3. 請求項2において、
    前記制御装置は、nを自然数として、計測されたある測定点から数えてn個の測定点の開回路電圧又はその平均値をEa、前記ある測定点から(n+1)個目の測定点から数えてn個の測定点の開回路電圧又はその平均値をEbとして、前記Eaが前記Ebよりも大きいときに、前記開回路電圧が振動していると判定することを特徴とする二次電池システム。
  4. 請求項3において、
    前記制御装置は、nを自然数として、前記ある測定点から(2n+1)個目の測定点から数えてn個の測定点の開回路電圧又はその平均値をEcとして、前記Eaから前記Ebを引いた値が、前記Ebと前記Ecとの差分の絶対値よりも大きいときに、前記開回路電圧が振動していると判定することを特徴とする二次電池システム。
  5. 請求項4において、
    前記制御装置は、mを1より大きい実数として、前記Eaと前記Ebとの差分の絶対値が、前記Ebと前記Ecの差分の絶対値のm倍よりも大きいときに、前記開回路電圧が振動していると判定することを特徴とする二次電池システム。
  6. 請求項2において、
    放電した放電電流を計測する電流計を有し、
    前記電池状態演算部は、前記計測された放電電流から放電電気量を算出し、
    前記電池状態判定部は、前記放電電気量が予め設定した閾値に到達したら、前記制御装置に放電を停止する制御信号を出力する
    ことを特徴とする二次電池システム。
  7. 請求項6において、
    電池電圧を制御する電圧制御手段を備え、
    前記放電が停止したら、前記電圧制御手段によって前記二次電池の再充電を行う
    ことを特徴とする二次電池システム。
  8. 請求項1において、
    前記電解質が、水酸化物イオンを含む水系の電解液であることを特徴とする二次電池システム。
  9. 請求項1において、
    前記負極が、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、亜鉛金属、亜鉛合金からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする二次電池システム。
  10. 請求項1において、
    前記正極が、水酸化ニッケル、オキシ水酸化ニッケル、ニッケル金属、ニッケル合金、酸化ニッケル、酸化マンガン、二酸化マンガン、酸化銀、酸化銅からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする二次電池システム。
  11. 請求項1〜10のうちのいずれか1項に記載の二次電池システムを備えたことを特徴とする電源。
  12. 請求項1〜10のうちのいずれか1項に記載の二次電池システムを備えたことを特徴とする移動体。
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