JP6907169B2 - 燃料集合体の外観検査方法および外観検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料集合体の外観検査方法および装置に関し、特に、管理された照明装置および校正された撮像装置で撮像を行う外観検査方法および装置に関する。
原子力発電所では、次サイクルに装荷を予定する照射燃料体の健全性を確認するため、定期事業者検査の中で燃料集合体の外観検査が実施される。燃料集合体外観検査では一般的に撮像装置を用いた目視等で、燃料体および燃料構成部材に損傷、変形および燃料棒間隙(燃料棒−ウォータロッド間の間隙を含む)の変化の有無を確認している。
図10および図11に従来の外観検査装置の外観構成図および外観検査のフローを示す。原子炉建屋内の使用済燃料プール60内に撮像装置20と照明装置30を配置する。さらに、使用済燃料プール60内に設置されたチャンネル着脱機10の支持台11上に、チャンネルファスナおよびチャンネルボックスを取り外した燃料集合体90を載置する(ステップ170)。次に、燃料集合体90を水中照明装置30で照射しながら撮像装置20により撮像して、撮像画像を検査員が目視して燃料集合体の外観状態を観察して検査を行う。ここで、撮像される画像の明るさ、色調あるいは画像の鮮明さなどは、撮像装置の種類(解像度)、撮像装置の放射線による劣化状態、照明装置の違い、照明の当て方(距離、角度、光量)などによって異なる。このため、外観状態の観察を行う前に、検査に適切な撮像環境を得るために、撮像された燃料集合体の画像を表示し(ステップ171)、表示された画像と、過去に実施した外観検査時に記録された画像などの参考画像とを検査員が目視で比較して(ステップ172)、画像の明るさ、色調などが過去に実施した検査と同様の撮像環境となるように撮像装置や照明装置を校正(ステップ173)してから、外観検査を行う(ステップ174)ことが一般的であった。
特開平1−311295号公報
撮像環境の設定は、外観検査を行う検査員の感覚や記憶に頼っているため、適切な撮像環境を再現するにはその調整に時間を要し、特に参考にすべき過去に実施した検査画像や参考画像が無い場合には撮像環境の設定に多くの時間を要していた。また、検査員の技量により校正後の撮像環境の設定にばらつきが生じることが多かった。このため、検査員の技量によることなく、定量的な指標に基づいて効率よく撮像環境を設定する方法が求められていた。
本発明に係る外観検査の一態様は、照明装置の照明条件を校正して管理された照明装置とするステップと、前記照明装置、撮像装置、およびチャンネル着脱機の支持台に載置された燃料集合体を燃料プール中に配置するステップと、前記燃料集合体の近傍に校正板を配置するステップと、前記校正板を、前記管理された照明装置で照射しながら前記撮像装置で撮像し、撮像された画像の輝度データおよび色信号データが所定の範囲内となるように前記撮像装置を校正するために、前記輝度データおよび前記色信号データを表示するステップと、前記燃料集合体を、前記管理された照明で照射しながら校正された前記撮像装置で撮像するステップと、を含む方法および当該方法を用いる装置である。燃料集合体の撮像に先立って、所定の照明条件に校正され管理された照明装置で校正板を照射し、その撮像画像の輝度データおよび色信号データが所定の範囲内となるように撮像装置を校正することにより、検査員の技量によることなく、定量的な指標に基づいて効率よく撮像環境を設定することが可能となる。なお、本願において「画像」とは、静止画および動画(映像)のいずれであってもよい。また、「近傍」とは、空間的に近いことを意味し、例えば「燃料集合体の近傍に校正板を配置する」とは、燃料集合体と校正板との距離が、校正板と照明装置・撮像装置との距離よりも十分に小さく、校正板を燃料集合体の位置に置いた場合と実質的に同等の校正作業を行うことができるように、校正板を配置するという意味である。
ここで、撮像装置の校正に用いる校正板を、前記チャンネル着脱機が結合されている部材(例えば操作台)と結合する校正板位置合わせ機構により、前記校正板を位置合わせすることが望ましい。チャンネル着脱機に載置された燃料集合体と校正板との距離を一定に維持することができるため、検査毎のばらつきをさらに小さくすることが可能となる。
また、撮像装置で撮像した燃料集合体の画像とあわせて、輝度データおよび色信号データを表示することで、外観検査の客観的なデータとして利用することが可能となる。
また、撮像装置の校正後の校正板の撮像画像の輝度データおよび色信号データを記録するステップをさらに含み、所定の範囲が、過去に実施した外観検査で記録した校正後の輝度データおよび色信号データを含んでもよい。すなわち、校正後の校正板の撮像画像の輝度データおよび色信号データを記録し、その記録に基づいて設定された輝度データおよび色信号データの範囲(所定の範囲)を撮像装置の校正に用いることにより、過去に実施した検査時の撮像環境に即した校正を行うことが可能となる。
また、撮像装置で撮像した燃料集合体の画像と、過去に実施した外観検査で記録した燃料集合体の画像とを表示することにより、検査員が効率よく目視検査を行うことが可能となる。
また、撮像するステップが、支持台を移動しながら、同一の撮像条件および照明条件で、燃料集合体の全体を撮像してもよい。燃料集合体は一般に長尺であるため、燃料集合体全体が撮像範囲となるように撮像範囲を設定すると、燃料集合体の細部を観察することが困難になる。このため、撮像範囲を燃料集合体の一部分となるように設定し、支持台の移動により燃料集合体を移動して燃料集合体全体の撮像および外観検査を行うことにより、燃料集合体の細部の観察が可能となる。この際、照明装置や撮像装置を固定して、支持台を移動させることにより、撮像環境を変えることなく、高精度な燃料集合体の全体の検査を効率よく行うことが可能となる。
本発明に係る外観検査装置の概略構成側面図である。 図1の外観検査装置の概略構成平面図である。 本発明に係る外観検査装置のブロック図である。 表示画面の説明図である。 検査対象である燃料集合体の概略構成斜視図である。 本発明に係る外観検査方法のフロー図である。 本発明に係る外観検査装置の概略構成側面図である。 図7の外観検査装置の概略構成部分平面図である。 本発明に係る外観検査装置の概略構成側面図である。 従来の外観検査装置の概略構成図である。 従来の外観検査方法のフロー図である。
本発明に係る外観検査装置および方法の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態は単なる例示であり、本発明はこれに限定されない。同一または類似の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は本発明に係る外観検査装置1の概略構成側面図、図2は図1のA−A’部分から下方からみたときの概略構成平面図である。図示の都合上、省略部分には二重波線を、他の部材の背後にある部材を破線で示した。また、説明の都合上、鉛直方向をy軸とし、y軸と直交し、チャンネル着脱機10、撮像装置20、校正板50、照明装置30などの部材が配列される方向をx軸と、x軸およびy軸と直交する方向をz軸と置く。
外観検査装置1は、燃料貯蔵プール60中に配置されたチャンネル着脱機10と、撮像装置20と、校正板50と、照明装置30と、チャンネル着脱機10や撮像装置20、照明装置30の制御装置16、21、22を備える。これらの構成要素は、x軸方向に、チャンネル着脱機10、校正板50、照明装置30、撮像装置20の順に並んでいる。
チャンネル着脱機10は、その上端が燃料貯蔵プール60上方の操作台14に結合されている。チャンネル着脱機10は、検査対象物である燃料集合体90を載置可能な支持台11を備える。支持台11は、操作台14に配置されたチャンネル着脱機制御装置16により、上下方向(y軸方向)に移動可能である。支持台11は燃料集合体90を中間部および下部で支持する中間支持台12および下部支持台13を備える。図1では、中間支持台12は1つだけ例示しているが、燃料集合体90の長さによりy軸方向に互いに離間して複数個設けてもよい。
撮像装置20は、静止画および/または動画を撮像可能な装置であり、本例では、水中テレビカメラである。撮像装置20は、燃料貯蔵プール60上方からクレーン(図示しない)により吊るされて下方向に延びる撮像装置保持ポール40によって保持され、撮像装置保持ポール40をy軸方向に移動することにより上昇・下降可能である。また、撮像装置保持ポール40を回転することにより、撮像装置20の径方向角度を調整することが可能となっている。撮像装置20は、燃料貯蔵プール60外に配置された撮像装置制御装置21により、撮像装置保持ポール40上で上下方向に回転させることができる。これらの機械的な動作により撮像方向を調整することができる。
校正板50は、撮像装置20の輝度や色相を校正する際に利用可能な白色の平板(白板)である。校正板50は、校正板位置合わせ機構53から延びる校正板保持ワイヤ51により吊り下げられ、チャンネル着脱機10に載置された燃料集合体90の近傍を上下方向に移動可能である。校正板位置合わせ機構53は、保持ワイヤ51の長さを調節することにより、校正板50のy軸方向の位置決め行うことができる。校正板位置合わせ機構53は、燃料貯蔵プール60上方に設けられた手すり15に取付けられ、手すり15を介して操作台14に結合されている。すなわち、校正板位置合わせ機構53は、チャンネル着脱機が結合されている部材(操作台)と間接的に結合している。かかる構造により、チャンネル着脱機10に載置された燃料集合体90と校正板50とのx軸方向の距離を所望の距離に設定することができる。燃料集合体90と校正板50とのx軸方向の距離は、校正板50と照明装置30や撮像装置20との距離よりも十分に小さく、校正板50を燃料集合体90の位置に置いた場合と実質的に同等の校正作業を行うことができるように配置されている。また、校正作業時以外には、校正板位置合わせ機構53が校正板50を吊り上げることにより、燃料集合体90(チャンネル着脱機10)の近傍から遠ざけることが可能である。
照明装置30は、校正板50や検査対象物である燃料集合体90を照射する水中照射灯である。本例では、2つの水中照射灯がy軸方向に配列されている構成となっているが、水中照射灯の数や配列方法は適宜設定可能である。照明装置30は、校正板50や支持台11と、撮像装置20との間、または撮像装置20と並べて配置される。本例では、照明装置30は、支持台11の前方(+x軸方向)に配置される校正板50と、撮像装置20との間に配置されている。照明装置30は、燃料貯蔵プール60上方から下方向に延びる照明装置保持ポール32によって保持され、照明装置保持ポール32をy軸方向に移動することにより上昇・下降可能である。照明装置保持ポール32は、操作台14の手すり15からy軸と垂直方向に延びる照明装置保持架台31によって保持される。水中照明灯保持架台31を前後方向(x軸方向)に移動あるいは旋廻させることにより、照射方向や、照射範囲、支持台11や校正板50からのx軸方向の距離を調節することができる。また、照明装置保持ポール32に連結された照明装置角度調節機構33により、水中照明灯保持ポール32を回転することにより、照明装置30の径方向角度を調整することが可能となっている。また、照明装置角度調節機構33は、2つの水中照射灯を個別に、照明装置保持ポール32上で上下方向に回転させることができる。照明装置保持架台31、水中照明灯保持ポール32、照明装置角度調節機構33の動作は、燃料貯蔵プール60外に配置された制御装置(図示しない)により制御可能であり、これにより、照射装置30の照射方向、照射範囲などを調整することが可能である。
次に、図3のブロック図に基づいて、撮像装置20や照明装置30の制御や撮像画像信号のデータ処理について説明する。照明装置30は、照明装置制御装置34に接続され、照明装置30から照射される光量を調整することができる。
撮像装置20は、撮像装置制御装置21と画像記録装置22に接続されている。上述したように撮像装置制御装置21は、撮像装置20のアイリスやホワイトバランスなどの撮像条件を自動または手動調整し、またズーム等によって撮影範囲の調整を行うことができる。本例では、撮像装置保持ポール40の機械的動作は図示しないクレーンの制御装置により制御を行っているが、撮像装置制御装置21が制御するように構成してもよい。
画像記録装置22は、撮像装置20から受信した画像の輝度データを生成する輝度信号生成部221と、画像の色信号データを生成する色信号生成部222と、輝度データを波形モニタの表示形式に、色信号データをベクタースコープ表示形式に加工するとともに、撮像装置20から受信した生画像にタイトルを挿入した合成画像を生成する波形モニタ/ベクタースコープ表示兼タイトル制御部24と、撮像装置20から受信した生画像や輝度データ、色信号データなどを格納するメモリ25とを含む。本例における、輝度信号生成部221、色信号生成部222、および、波形モニタ/ベクタースコープ表示兼タイトル制御部24は、共通のプロセッサによる情報処理により実現しているが、各部ごとに個別のプロセッサによる情報処理としてもよいし、個別のハードウェア(電子回路)を設けて実装してもよい。さらに、画像記録装置22は単一の装置で構成する必要はなく、例えば、波形モニタ/ベクタースコープ表示兼タイトル制御部24を別個の装置として構成してもよい。また、本例におけるメモリ25はハードディスクであるが、DVDやSSDストレージなどの記録媒体でもよい。メモリ25に記録された画像データや、輝度データ、色信号データなどは、他の記録媒体やネットワークを介して他のコンピュータなどに転送することが可能である。
画像記録装置22は、キーボード、マウスなどの入力デバイス26と、モニタ23とに接続されている。入力デバイス26は、波形モニタ/ベクタースコープ表示兼タイトル制御部24で生画像に挿入するタイトルなどの検査員からの入力を受け取る手段である。タイトルは検査員がキーボードにより入力してもよいし、モニタ23または図示しない別のモニタ画面に表示されるタイトルコントローラウィンドウを見ながらマウス操作で入力してもよい。また、モニタ23は画像記録装置22で生成された画像を表示する手段である。モニタ23には複数の画面231、232が表示可能であり、画像表示画面231には撮像装置20から受信した生画像が、波形・ベクタースコープ表示画面232には、波形モニタの表示形式の輝度データ、および、ベクタースコープ表示形式の色信号データが表示される。なお、本例では、1つのモニタに複数の画面231、232を表示しているが、画面ごとに個別のモニタを設けてもよい。
図4は、モニタ23に表示される画像表示画面231(図4(a))と波形・ベクタースコープ表示画面232(図4(b))の表示例である。画像表示画面231には、撮像装置20から受信した生画像243と、メモリ25に記録されている過去に実施した検査画像244とが、波形モニタ/ベクタースコープ表示兼タイトル制御部24により画像に合成されたタイトル241、242とともに並べて表示される。タイトル241、242は、検査日時や燃料集合体の識別番号、ファイル名など画像を識別するためのもので、装置が自動的に、または、検査員が任意に設定することができる。なお、本例では、画像表示画面231に現在の生画像243と過去の画像244を並べて表示するが、現在の生画像243のみを表示する構成としてもよい。さらに、撮像画像を記録する必要がない場合には、メモリ25に記録しないように設定することにより、メモリ25の容量を削減することが可能となる。
また、波形・ベクタースコープ表示画面232には、波形モニタ/ベクタースコープ表示兼タイトル制御部24で生成された波形モニタ251の表示形式の輝度データ252、および、ベクタースコープ253の表示形式の色信号データ254が表示される。ここで、波形モニタ251の表示形式とは、撮像画像の画素毎に、当該画素の輝度の大きさを示す指標となる単一色の輝度または色に変換して表現した表示形式である。また、ベクタースコープ242の表示形式とは、撮像画像の各画素の信号データを、輝度成分(Y)と色差成分(B−Y、R−Y)とで表したときの色差成分を、色空間にプロットして表す形式である。なお、本例において、「色信号データ」は色差成分のデータであり、ベクタースコープ242には、被検体である燃料集合体90から反射される光を、RGBを含む色空間で表示する。
次に、外観検査の対象となる一般的な燃料集合体90の概略構成を図5に基づいて説明する。燃料集合体90は長尺であるため、図5では一部切り欠き表示している。燃料集合体90は、燃料棒91とスペーサ92とを有している。燃料棒91は、たとえば鉛直方向に延びる円筒形のジルコニウム合金製の被覆管に、円柱状に焼き固められた燃料ペレットを装填したものである。燃料棒91は、複数であって、たとえば正方格子状に配列されている。スペーサ92は、それぞれの燃料棒91の水平方向の移動を規制している。スペーサ92は、燃料集合体90の延びる方向、すなわち燃料棒91の軸方向の複数の位置に配置されている。スペーサ92の数は、本例では7個であるが燃料棒91の長さにより適宜設定可能である。燃料集合体90の下端部および上端部には、下部タイプレート93および上部タイプレート94が設けられている。下部タイプレート93は、燃料棒91およびウォータロッド97を支持している。上部タイプレート94には、一部の燃料棒91の上端部が固定されている。また、固定されていない燃料棒91の上端部は、上部タイプレート94に形成された穴に挿入されている。燃料集合体90には、下部タイプレート93と上部タイプレート94との間隔よりも短い部分長燃料棒96が含まれていてもよい。燃料集合体90は、チャンネルボックス95を装着した状態で原子炉に装荷される。
次に、本発明に係る外観検査装置1を用いた外観検査方法の一実施態様を、図6のフロー図に基づいて説明する。
まず、照明装置30の各照明灯の光量や光軸、色温度が所定範囲内となるように校正を行う(ステップ70)。この校正は、燃料貯蔵プール60外の気中で照度計や色彩色差計などを用いて行う。このようにして、光量や光軸、色温度などの照明条件が校正された照明装置(あるいは照明)を、本願では管理された照明装置(あるいは管理された照明)と呼ぶ。
次に、燃料集合体90からチャンネルボックス95を取り外し、燃料棒91が外部から観察できる状態で、チャンネル着脱機10の支持台11に載置する。燃料集合体90の下部タイプレート93を下部支持台12で支持し、スペーサ92近傍を中間支持台13で支持し、支持台11が上下方向に移動しても燃料集合体90が動かないように保持する。また、燃料貯蔵プール60上部にあるクレーンにより撮像装置保持ポール40を上下移動および旋回させ、さらに撮像装置20を上下方向に移動することにより、燃料集合体90の下部を撮影できるように撮像角度や撮像範囲を設定する。同様に、照明装置保持架台31、水中照明灯保持ポール32および照明装置角度調節機構33を動作させ、また各水中照射灯を上下方向に回転させることにより、撮像装置20が撮像する範囲が管理された照明装置で照射されるように、照射角度、照射範囲、支持台11からの距離を調整する(ステップ71)。
次に、校正板位置合わせ機構53により、保持ワイヤ51の長さを調節して、校正板50が、チャンネル着脱機10に載置された燃料集合体90の近傍で、撮像範囲の中央部分に位置するように位置決め行う(ステップ72)。このとき、撮像画像の大部分は校正板の画像となるため、画像記録装置22の輝度信号生成部221で生成される輝度データおよび色信号生成部222で生成される色信号データは、校正板50(白版)の撮像画像に基づくデータとなる。
撮像装置制御装置21が自動ゲイン調整機能(AGC: Auto Gain Control)を有する場合には、AGCをオフにして(ステップ73)、撮像条件が自動で変更されないようにする。撮像された校正板50の輝度データおよび色信号データをモニタ23上に表示する(ステップ74)。表示された輝度データおよび色信号データの大きさが、予め定められメモリ25に格納された所定の範囲内となるように、撮像装置20の撮像条件(アイリス、ホワイトバランス)を校正する。校正後の輝度データおよび色信号データはメモリ25に記録される(ステップ75)。
ここで、撮像装置20の校正の目標となる「所定の範囲」は、本例では、同一または類似の燃料集合体の過去に実施した外観検査の際に、メモリ25に記録された校正後の輝度データおよび色信号データからの誤差が数%以内となる範囲である。「所定の範囲」は適宜設定可能であり、例えば、外観検査に適切な撮像条件となるような条件を検査員が設定してもよいし、過去に実施した複数の外観検査の際の撮像装置の校正後の校正板の輝度データおよび色信号データの統計から、目標となる輝度データおよび色信号データの範囲を決定してもよい。
その後、校正板位置合わせ機構53により、校正板50を上昇させて燃料集合体90(チャンネル着脱機10)の近傍から撮像範囲外に退避させる(ステップ76)。校正板50の退避により、撮像範囲にはステップ71で設定した燃料集合体90の下部の画像が映し出される。この状態から、燃料集合体90の上部が撮像範囲となるまで、チャンネル着脱機制御装置16により支持台11を下降させながら撮像を行う。このようにして、燃料集合体90の全体の外観検査を行うことができる(ステップ77)。なお、本例とは逆に支持台11を上昇させながら、燃料集合体90の上部から下部まで連続して撮像して燃料集合体90の全体の外観検査を行ってもよい。また、本例では、支持体11の移動しながら動画撮影して検査を行っているが、支持体11が所定距離移動する毎に静止画を撮影するようにしてもよい。さらに、支持台11を移動させずに燃料集合体90の特定部分のみの外観検査を行ってもよい。
撮像された燃料集合体90の撮像画像は、波形モニタ/ベクタースコープ表示兼タイトル制御部24によりタイトルを合成してメモリ25に記録され、またモニタ23の画像表示画面231に表示され、検査員の目視による外観検査に供される。この際、画像表示画面231には検査中の燃料集合体90の画像243とともに、メモリ25に記録されている過去に実施した検査で撮影された燃料集合体90の画像244を同時に表示することができる。過去の画像244は、検査員が個別に選択してもよいし、燃料集合体90の個体識別番号などに基づいて画像記録装置22が自動選択するようにしてもよい。生画像243と過去の画像244を並べて表示することにより、検査員は過去に実施した検査の画像との比較を容易に行うことができ、精度の高い目視検査を効率よく行うことが可能となる。
また、燃料集合体90の撮像時に輝度信号生成部221や色信号生成部222で生成される、輝度データおよび色信号データもメモリ25に記録され、波形・ベクタースコープ表示画面232に表示される。表示された輝度データや色信号データは、検査員の目視による外観検査を補助する客観的なデータとして外観検査に利用することが可能となる。
以上のように、本発明に係る外観検査方法により、定量的な指標に基づいて撮像装置20および照明装置30との校正を簡便に行うことができるため、鮮明かつ外観検査に適切な画像データの取得と管理を簡便に行うことが可能となる。
図7に、本発明に係る別の実施態様である外観検査装置2の概略構成を示す。外観検査装置1と同一または類似の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。外観検査装置1との主な違いは、撮像装置20と照明装置30の両方が撮像装置保持具40により支持される構成となっている点である。図8に撮像装置20と照明装置30の近傍(図7のB−B’部分を上方からみたときの概略構成部分平面図)を示す。照明装置30は2つの水中照明灯で構成され、各水中照明灯が撮像装置20の横方向(y軸と直交する方向)両側にそれぞれ連結されて照明付き撮像装置28を構成する。照明付き撮像装置28は、燃料貯蔵プール60上方から天井クレーン(図示しない)等によって吊り下げられて下方向に延びる撮像装置保持ポール40により吊り下げられ、ポール40を上下方向に移動することで撮影位置の上下方向(y軸方向)位置合せを行う。また、撮像装置保持ポール40を回転することにより径方向角度を調整することが可能となっている。撮像装置30および照明装置20は、燃料貯蔵プール60外に配置された撮像装置制御装置21および照明装置制御装置34により、撮像装置保持ポール40上で個別に上下方向に回転させることができ、これにより撮像方向や、撮像範囲、照明方向などを調整することができる。
外観検査装置2は、照明装置30が撮像装置20に連結されているため、両者の位置関係を燃料貯蔵プール60に配置する前に設定することができる。また撮像装置保持ポール40の移動により、撮像装置20と照明装置30の位置調整を同時に行うことができるため、より簡便に撮像装置20と照明装置30を燃料貯蔵プール60中に配置することが可能となる。また、照明装置30が撮像装置20の前に位置しないため、撮像範囲に照明装置30が写り込むおそれがないという利点もある。
図9に、本発明に係る別の実施態様である外観検査装置3の概略構成を示す。外観検査装置1と同一または類似の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。外観検査装置1との主な違いは、校正板50を燃料集合体90に正確に正対して設定するために校正板昇降用ポール54を具備した点である。本例においても、校正板50はワイヤ51によって吊り下げられているが、校正板50は燃料貯蔵プール60上方からy軸方向に延びる校正板昇降用ポール54に沿って上下に摺動する摺動部材57に取付られている。このため、校正板50は、ワイヤ51の長さを調節することにより、昇降用ポール54に沿って上昇・下降し昇降用ポール54がガイドとなって高さ方向を行うことができるが、x軸方向およびz軸方向に動くことはできない。昇降用ポール54は、操作台14の手すり15からy軸と垂直方向に延びる昇降用ポール保持架台56によって保持される。
外観検査装置3では、チャンネル着脱機10と昇降用ポール54との位置関係を位置決めすることにより、燃料貯蔵プール60中における燃料集合体90と校正板50との距離を設定することができる。また校正板50の移動方向を上下方向(y軸方向)のみに制限することにより、より簡便かつ迅速に校正板50の位置合わせが可能となる。
以上、本願発明にかかる外観検査方法及び装置に関する説明を行ったが、当業者であれば、実施態様にあわせて外観検査装置の構成や外観検査方法の手順などを適宜変更することができることは、容易に想到できよう。例えば、校正板50は平板状である必要はなく、球状であってもよい。
1、2、3、4 外観検査装置
10 チャンネル着脱機
11 支持台
12 中間支持台
13 下部支持台
14 操作台
15 手すり
16 チャンネル着脱機制御装置
20 撮像装置
21 撮像装置制御装置
22 画像記録装置
23 モニタ
24 波形モニタ/ベクタースコープ表示兼タイトル制御部
25 メモリ
26 入力デバイス
28 照明付き撮像装置
30 照明装置
31 照明装置保持架台
32 照明装置保持ポール
33 照明装置角度調節機構
34 照明装置制御装置
40 撮像装置保持具
50 校正板
51 校正板保持ワイヤ
52 校正板昇降制御装置
53 校正板位置合わせ機構
54 校正板昇降用ポール
56 校正板昇降用ポール保持架台
57 摺動部材
60 使用済燃料貯蔵プール
61 プール壁
90 燃料集合体
91 燃料棒
92 スペーサ
93 下部タイプレート
94 上部タイプレート
95 チャンネルボックス
96 部分長燃料棒
97 ウォータロッド
221 輝度信号生成部
222 色信号生成部
231 画像表示画面
232 波形・ベクタースコープ表示画面
241、242 タイトル
243 生画像
244 過去の画像
251 波形モニタ
253 ベクタースコープ
254 色信号データ

Claims (7)

  1. 照明装置の照明条件を校正して管理された照明装置とするステップと、
    前記照明装置、撮像装置、およびチャンネル着脱機の支持台に載置された燃料集合体を燃料プール中に配置するステップと、
    前記燃料集合体の近傍に校正板を配置するステップと、
    前記校正板を、前記管理された照明装置で照射しながら前記撮像装置で撮像するステップと
    前記撮像された前記校正板の画像の輝度データおよび色信号データが所定の範囲内となるように前記撮像装置を校正するために、前記輝度データおよび前記色信号データを表示するステップと、
    前記燃料集合体を、前記管理された照明で照射しながら校正された前記撮像装置で撮像するステップと、
    を含み、
    前記所定の範囲は、過去に実施した外観検査で記録された、前記撮像装置を校正した後の前記校正板の画像の輝度データおよび色信号データに基づいて決定された範囲である、燃料集合体の外観検査方法。
  2. 前記校正板を配置するステップが、前記チャンネル着脱機が結合されている部材と結合する校正板位置合わせ機構により、前記校正板を位置合わせするステップを含む、請求項1に記載の外観検査方法。
  3. 前記撮像装置で撮像した前記燃料集合体の画像の輝度データおよび色信号データを表示するステップをさらに含む、請求項1または2に記載の外観検査方法。
  4. 前記撮像装置の校正後の前記校正板の撮像画像の輝度データおよび色信号データを記録するステップをさらに含む、
    請求項1から3のいずれかに記載の外観検査方法。
  5. 前記撮像装置で撮像した前記燃料集合体の画像を記録するステップと、
    前記撮像装置で撮像した前記燃料集合体の画像と、過去に実施した外観検査で記録した前記燃料集合体の画像とを表示するステップと、
    をさらに含む、請求項1から4のいずれかに記載の外観検査方法。
  6. 前記撮像するステップが、前記支持台を移動しながら、同一の撮像条件および照明条件で、前記燃料集合体の全体を撮像するステップを含む、請求項1から5のいずれかに記載の外観検査方法。
  7. 燃料集合体を載置して移動可能な支持台を有するチャンネル着脱機と、
    前記支持台に載置された前記燃料集合体の近傍に配置される校正板と、
    照明条件が校正された、管理された照明装置と、
    前記管理された照明装置により照射された前記校正板を撮像する撮像装置と、
    前記撮像された前記校正板の画像の輝度データおよび色信号データが所定の範囲内となるように前記撮像装置を校正するために、前記輝度データおよび前記色信号データを表示する表示装置と、
    を備え
    前記所定の範囲は、過去に実施した外観検査で記録された、前記撮像装置を校正した後の前記校正板の画像の輝度データおよび色信号データに基づく範囲である、燃料集合体の外観検査装置。
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