JP6906732B1 - 移動体撮像システム、運用計画設定装置および移動体撮像方法 - Google Patents

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Abstract

地上システム(1)は、移動体(2)の反射効率を算出する反射効率算出部(142)と、反射効率を用いて軌道(E)上を移動する飛翔体(3)に搭載したカメラ(3b)が移動体(2)を撮像したときの受信光量を予測し、予測したカメラ(3b)の受信光量に基づいてカメラ(3b)の露光条件を決定する条件決定部(143)と、露光条件を保ちながらカメラ(3b)によって移動体(2)を撮像させる飛翔体(3)の運用計画を策定する運用計画策定部(144)とを備える。飛翔体(3)は、運用計画策定部(144)によって策定された運用計画に従ってカメラ(3b)を用いた移動体(2)の撮像を行う。

Description

本開示は、移動体撮像システム、運用計画設定装置および移動体撮像方法に関する。
地球の周回軌道上を移動する移動体を撮像して観測することが行われている。移動体が恒星のように自ら光を放つ物体でない限り、移動体は、太陽光を反射または散乱することにより輝いてみえる。また、移動体を照らす太陽光が地球によって遮蔽されるか、移動体と太陽との位置関係によっては、移動体の表面に影が生じることがある。この場合、移動体の明るさが不足するため、移動体を正確に撮像できない。そこで、例えば、特許文献1には、CCDカメラを搭載した観測衛星と、パルス状のレーザ光を照射するレーザ送信装置を搭載した人工衛星とを備え、CCDカメラによる撮影画像を解析してスペースデブリを特定するシステムが記載されている。
特許文献1に記載されるシステムにおいて、人工衛星に搭載されたレーザ送信装置は、観測衛星が搭載するCCDカメラの撮影範囲の空間に向けてレーザ光を出射させ、空間に存在するスペースデブリに照射させる。CCDカメラのレンズの手前には、レーザ光とは波長が異なる太陽光および恒星の光をカットする光学フィルタが配置され、光学フィルタは、スペースデブリで反射されたレーザ光のみを透過させる。CCDカメラは、スペースデブリで反射されたレーザ光を受光し、レーザ光が照射されたスペースデブリのみを撮影する。特許文献1に記載されるシステムは、スペースデブリの特定に太陽光を利用しないので、太陽が地球の陰になる空間または太陽光が逆光になる空間でも、スペースデブリの観測が可能である。
特開2011−218834号公報
移動体がレーザ光によって照明されるか否かは、レーザ送信装置と移動体との位置関係に基づいて確認することはできる。しかしながら、レーザ光が照射された移動体の明るさが不明であるため、移動体を撮像するカメラの露光条件を適切に決定できないという課題があった。例えば、レーザ光または太陽光のいずれで移動体を照明した場合であっても、照明された移動体の明るさが過剰であると、露光オーバーになる可能性がある。
本開示は上記課題を解決するものであり、軌道上を移動する移動体の明るさを考慮した露光条件で移動体を撮像することができる移動体撮像システム、運用計画設定装置および移動体撮像方法を得ることを目的とする。
本開示に係る移動体撮像システムは、大気による光の吸収分が補正された、地上側から撮像された光強度画像における移動体の明るさに基づいて、移動体の反射効率を算出する反射効率算出部と、反射効率算出部によって算出された反射効率を用いて、軌道上を移動する飛翔体に搭載したカメラが移動体を撮像したときの受信光量を予測し、予測したカメラの受信光量に基づいて当該カメラの露光条件を決定する条件決定部と、条件決定部によって決定された露光条件を保ちながらカメラによって移動体を撮像させる飛翔体の運用計画を策定する運用計画策定部を備え、飛翔体は、運用計画策定部によって策定された運用計画に従って、カメラを用いた移動体の撮像を行う。
本開示によれば、大気による光の吸収分が補正された、地上側から撮像された光強度画像における移動体の明るさに基づいて移動体の反射効率を算出し、反射効率を用いて、飛翔体に搭載したカメラが移動体を撮像したときの受信光量を予測し、予測したカメラの受信光量に基づいて当該カメラの露光条件を決定し、当該露光条件を保ちながらカメラによって移動体を撮像させる飛翔体の運用計画を策定する。飛翔体が、当該運用計画に従ってカメラを用いた移動体の撮像を行う。これにより、本開示に係る移動体撮像システムは、軌道上を移動する移動体の明るさを考慮した露光条件で移動体を撮像することができる。
実施の形態1に係る地上システムの構成例を示すブロック図である。 実施の形態1に係る地上システムの概要を示すイメージ図である。 光度測定装置の構成例を示すブロック図である。 解析装置の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1に係る運用計画設定装置の構成例を示すブロック図である。 地上局の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1に係る地上システムにおける移動体、飛翔体および光度測定装置の位置関係を示すイメージ図である。 実施の形態1における解析装置の動作を示すフローチャートである。 光強度画像、明点リストおよび恒星リストの例を示す概要図である。 実施の形態1に係る移動体撮像方法を示すフローチャートである。 図10のステップST1aの詳細な処理を示すフローチャートである。 図10のステップST2aおよびステップST3aの詳細な処理を示すフローチャートである。 図13Aは、実施の形態1に係る運用計画設定装置の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図であり、図13Bは、実施の形態1に係る運用計画設定装置の機能を実現するソフトウェアを実現するハードウェア構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る地上システムの構成例を示すブロック図である。 反射光測定装置の構成例を示すブロック図である。 実施の形態2に係る地上システムの概要を示すイメージ図である。 実施の形態2に係る地上システムの動作を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る運用計画設定装置の動作を示すフローチャートである。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る地上システム1の構成例を示すブロック図である。また、図2は、地上システム1の概要を示すイメージ図である。図1および図2において、地上システム1は、飛翔体3を用いて移動体2を撮像する移動体撮像システムである。地上システム1は、基準信号源4、恒星データベース5および軌道上物体データベース6を用いた情報処理を行う地上測定装置11を備える。地上測定装置11は、図1に示すように移動体2からの光(1)を地上側で受光することにより移動体2の光強度画像を生成し、生成した光強度画像における移動体2の明るさを解析する。地上測定装置11は、光度測定装置12および解析装置13を備える。
地上システム1は、運用計画設定装置14および地上局15をさらに備える。運用計画設定装置14は、地上測定装置11によって解析された移動体2の明るさに基づいて、飛翔体3で移動体2を撮像する際のカメラ3bの露光条件を決定し、決定した露光条件を保ちながらカメラ3bによって移動体2を撮像させる飛翔体3の運用計画を策定する。地上局15は、運用計画設定装置14によって策定された運用計画情報(2b)を飛翔体3へ送信し、カメラ3bによって撮像された移動体2の撮像画像(2a)を受信する。
移動体2は、自ら発光せず、特定の光源からの光が照射されて明るく輝く。特定の光源は、地球周辺の宇宙空間内の軌道上の物体を照明する光源であり、例えば、図2に示すように、恒星(A)または太陽(B)である。特定の光源が太陽(B)である場合、移動体2は、太陽(B)の約5800Kの黒体放射によって照明される。移動体2は、地球周辺の宇宙空間内の軌道(C)上を移動する物体であり、例えば、隕石、人工衛星、ロケットまたはスペースデブリである。
飛翔体3は、地球周辺の宇宙空間内の軌道でかつ移動体2と同じまたは異なる軌道上を移動し、移動体2からの光をカメラ3bに集光する光学系3aと移動体2を撮像するためのカメラ3bとを備えている。飛翔体3は、地上局15から送信されたコマンドに従って運用される。また、地上局15は、飛翔体3によって撮像された移動体2の撮像画像を受信する。
基準信号源4は、解析装置13および運用計画設定装置14による各動作の基準信号(3)を発生する信号源であり、例えば、NTP(Network Time Protocol)サーバである。図2において、基準信号源4は、GPS(Global Positioning System)信号を電波として配信するGPS衛星である。ここでは、GPSを例として記しているが、日本のみちびき、ロシアのGLONASS、欧州のGalileoのようなGNSS(Global Navigation Satellite System)であってもよい。
恒星データベース5には、恒星(A)または(B)の位置と、この恒星から発せられた光の特定の波長帯における明るさとの対応データ(4)が登録される。恒星データベース5に登録されるデータ(4)は、一般に公開されたデータであってもよい。図1および図2において、恒星データベース5は、地上システム1の外部に設けられている。ただし、恒星データベース5は、解析装置13および運用計画設定装置14の内部に設けられてもよい。また、恒星データベース5は、ネットワーク上に配置されたものでもよい。この場合、解析装置13および運用計画設定装置14は、ネットワークを介して恒星データベース5と通信接続される。
軌道上物体データベース6には、軌道が既知である複数の移動体2の各観測時刻における軌道上の位置を示すデータ(5)が登録されている。例えば、データ(5)は、互いに異なる複数の移動体2の観測時刻T1,T2,T3,・・・における位置を示すデータである。観測時刻T1,T2,T3,・・・は、移動体2の軌道(C)上の位置を求めたときの元期である。図1および図2において、軌道上物体データベース6は、地上システム1の外部に設けられている。ただし、軌道上物体データベース6は、解析装置13および運用計画設定装置14の内部に設けられてもよい。また、軌道上物体データベース6は、ネットワーク上に配置されたものでもよい。この場合、解析装置13および運用計画設定装置14は、ネットワークを介して軌道上物体データベース6と通信接続される。
図2に示すように、地上測定装置11が備える光度測定装置12は、地球周辺の宇宙空間内の軌道(C)上を移動する移動体2を、地上側から撮像して光強度画像を生成する。図3は、光度測定装置12の構成例を示すブロック図である。図3において、光度測定装置12は、集光部121、指向部122、光選択部123、遮光部124、光検出部125、時刻校正部126、カウンタ127および制御部128を備える。
集光部121は、図2に示す大気(D)を伝播してきた移動体2からの光(1)を集光する。例えば、集光部121は、光の屈折を利用する屈折型の望遠鏡によって実現され、測定対象の移動体2からの放射光または反射光を集光する。移動体2からの放射光は、移動体2が自ら発した光を意味し、移動体2からの反射光は、例えば、恒星(A)または太陽(B)から発せられ、移動体2において反射された光を意味する。なお、集光部121は、屈折型の望遠鏡に限定されるものではなく、例えば、光の反射を利用する反射型の望遠鏡で実現されてもよい。また、集光部121は、屈折型の望遠鏡と反射型の望遠鏡とを組み合わせたものでもよい。
指向部122は、制御部128から指示された指向方向に集光部121を向けるものである。例えば、指向部122は、回転ステージを駆動させる駆動制御装置であり、回転ステージ上に集光部121の光学系が設けられる。回転ステージは、少なくとも一軸以上の回転軸を有しており、例えば経緯台または赤道儀である。指向部122は、制御部128からの指令に応じて回転ステージを回転させるモータを駆動することにより、回転ステージ上の集光部121の指向方向を変更する。
光選択部123は、集光部121によって集光された光(1)の波長または偏光を選択する。例えば、光選択部123は、互いに異なる波長帯の光をそれぞれ通過させる複数の波長フィルタおよび互いに異なる偏光の光をそれぞれ通過させる複数の偏光フィルタを備えたフィルタホイールを備える。光選択部123は、制御部128からの指令に応じてフィルタホイールを回転させることにより、遮光部124側へ出力する光の波長および偏光を選択する。また、光選択部123は、集光部121により集光された光(1)のうち、遮光部124側へ出力させない光を部分的に吸収するNDフィルタ、または、遮光部124側へ出力させない光を選択的に取り除く波長フィルタを、遮光部124側への光路上に常に配置したものであってもよい。
遮光部124は、光選択部123と光検出部125との間の光路上に設けられ、光選択部123により選択された光の遮断と透過とを交互に繰り返し実施する。例えば、遮光部124は、機械的または電子的なシャッターである。遮光部124は、カメラのシャッターと同様に、露光時間に合わせてシャッターが開閉することにより、光の遮断と透過とを交互に繰り返し実施する。
光検出部125は、遮光部124を透過した光を検出することにより、移動体2が被写体となった光強度画像(6)を生成し、生成した光強度画像(6)を解析装置13に出力する。例えば、光検出部125は、可視光線を検出する場合、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、または、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等であり、赤外線を検出する場合InGaAs(インジウム・ガリウム・ヒ素)検出器、等である。なお、光検出部125は、CCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサ、あるいはInGaAsイメージセンサの他に、読み出し回路およびメモリを備えていてもよい。
光検出部125がCCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサ、あるいはInGaAsイメージセンサである場合に、光検出部125は、その視野内に移動体2が存在すれば、当該視野の中心位置からずれた位置に移動体2が存在しても、移動体2からの光を検出することができる。このため、集光部121の指向方向の制御が容易である。光検出部125によって撮像された光強度画像を参照することにより、光検出部125の視野の上下左右のいずれに向かって移動体2が移動しているかを知ることができ、移動体2の周辺に存在する恒星の位置とその明るさ(光量)を知ることができる。
時刻校正部126は、解析装置13から出力された基準信号(8)に基づいて、カウンタ127によって計時される時刻を校正する。例えば、基準信号源4がGPS衛星である場合、解析装置13が、複数のGPS衛星から配信されるGPS情報(3)を受信して、受信したGPS情報(3)を、基準信号(8)として時刻校正部126に出力する。時刻校正部126は、基準信号(8)であるGPS情報を解析することにより、光度測定装置12の地球上の位置に加えて、現在の時刻を取得する。また、時刻校正部126は、電波時計が利用する標準電波またはNTPに代表されるネットワーク機器の時刻同期のためのプロトコルを用いて時刻を取得するものであってもよい。
例えば、恒星は日周運動により、1秒間で15秒角(=15/3600°)ほど動く。このため、位置の決定に秒角の精度が必要な場合は、少なくともサブ秒で時刻を校正する必要がある。携帯電話に代表されるモバイル端末またはタブレット端末には、GPS受信機が内蔵されているものが多い。そこで、時刻校正部126は、ネットワークを経由してモバイル端末またはタブレット端末と通信して時刻同期を行う機能を有していてもよい。なお、時刻には様々な定義があるが、以下では、協定世界時(coordinated universal time)とする。
時刻校正部126は、遮光部124であるシャッターがミリ秒程度の時間で開閉されるので、マイクロ秒程度の精度で時刻合わせができればよい。また、時刻校正部126は、カウンタ127の時刻が、基準信号(8)が示す時刻とのずれが大きい場合、カウンタ127の時刻を校正する必要があるため、校正処理は、光度測定装置12による移動体2の撮像前に行うことが望ましい。
カウンタ127は、ある時刻からの経過時間を計時し、計時した時刻情報(7)を解析装置13および制御部128に出力する。例えば、カウンタ127は、時計に代表される計時手段である。カウンタ127が計時する時刻情報(7)は、時刻校正部126により校正される。
制御部128は、カウンタ127によって計時される時刻情報(7)に基づいて、指向部122による集光部121の指向調整処理、光選択部123による光の選択処理、遮光部124の遮光と透過の切り替え処理、および、光検出部125による光強度画像(6)の撮像処理を制御する。また、制御部128は、運用計画設定装置14から受信した指向情報(8a)に従って、集光部121の指向調整処理を制御する。例えば、制御部128は、CPU(Central Processing Unit)を実装した半導体集積回路またはFPGA(Field−Programmable Gate Array)により実現される。
地上測定装置11が備える解析装置13は、光度測定装置12によって撮像された光強度画像における移動体2の明るさを解析する。図4は、解析装置13の構成例を示すブロック図である。図4において、解析装置13は、記憶部131、解析処理部132および通信部133を備える。
記憶部131は、光検出部125によって生成された光強度画像(6)に加えて、カウンタ127からの時刻情報(7)、解析処理部132により算出された移動体2の軌道上の位置と光強度画像(6)における移動体2の明るさを示す光量(エネルギー)とを含むデータ、および、当該データの時系列データ(ログ)を記憶する。
解析処理部132は、光強度画像(6)における特定の光源(A)の明るさに基づいて、大気(D)による光の吸収分が補正された光強度画像(6)を作成することで、同じ光強度画像(6)に写る移動体2の大気(D)による光の吸収分も補正される。これにより、大気(D)による光の吸収が補正された、光源(B)により照らされて光る、軌道(C)における移動体2の明るさを解析する。特定の光源(A)は、恒星データベース5に登録されている恒星である。地球の大気圏外での恒星の明るさ、すなわち、大気(D)による光の吸収が補正された明るさを示すデータは、恒星データベース5に登録されている。恒星データベース5から取得されたデータ(4)は、恒星の位置と、この恒星から発せられた光の特定の波長帯における明るさとの対応データ(4)である。
解析処理部132は、基準信号源4から受信された基準信号(3)、恒星データベース5から取得されたデータ(4)、および軌道上物体データベース6から取得されたデータ(5)を用いて、光強度画像(6)を解析する。解析処理部132は、光強度画像(6)を解析することにより、光強度画像(6)上の移動体2の位置を算出し、光検出部125により受光された光量を算出する。光選択部123において特定の波長帯の光を選択可能な波長フィルタが設定された場合、光検出部125は、光選択部123によって選択された特定の波長帯の信号光を受光し、受光した特定の波長帯の光の強度を示す光強度画像(6)を生成する。例えば、解析処理部132は、CPUを実装した半導体集積回路またはFPGAにより実現される。
通信部133は、基準信号源4と、恒星データベース5と、軌道上物体データベース6と、運用計画設定装置14との間で通信を行う。例えば、通信部133は、基準信号源4からの基準信号(3)を受信し、恒星データベース5からデータ(4)を受信し、軌道上物体データベース6からデータ(5)を受信して解析処理部132に出力し、解析結果(9)を運用計画設定装置14に送信する。
図5は、運用計画設定装置14の構成例を示すブロック図である。図5に示すように、運用計画設定装置14は、通信部141、反射効率算出部142、条件決定部143および運用計画策定部144を備える。通信部141は、基準信号源4と、恒星データベース5と、軌道上物体データベース6と、地上局15との間で通信を行う。例えば、通信部141は、基準信号源4からの基準信号(3)を受信し、恒星データベース5からデータ(4)を受信し、軌道上物体データベース6からデータ(5)を受信し、解析装置13から解析結果(9)を受信して反射効率算出部142に出力して、運用計画情報(10)を地上局15に送信する。
反射効率算出部142は、大気(D)による光の吸収分が補正された、地上側から撮像された光強度画像における移動体2の明るさに基づいて、移動体2の見かけの反射効率を算出する。例えば、反射効率算出部142は、基準信号源4から受信した基準信号(3)と、恒星データベース5から受信したデータ(4)と、軌道上物体データベース6から受信したデータ(5)と、解析装置13による解析結果(9)に含まれる光強度画像(6)における移動体2の位置および受光光量とを用いて、移動体2の見かけの反射効率を算出する。移動体2の見かけの反射効率は、特定の光源から発せられた光によって照らされて光っている移動体2の見かけの面積と移動体2の単位面積当たりの反射率との積である。
条件決定部143は、反射効率算出部142によって算出された反射効率を用いて、飛翔体3に搭載されたカメラ3bが移動体2を撮像したときの受信光量を予測し、予測したカメラ3bの受信光量に基づいて、カメラ3bの露光条件を決定する。例えば、条件決定部143は、将来の時刻における移動体2、飛翔体3および太陽の幾何学的な位置関係を求め、求めた位置関係に基づいて将来の時刻における飛翔体3のカメラ3bの受信光量を予測する。条件決定部143は、飛翔体3のカメラ3bの受信光量の予測値に基づいて、カメラ3bの露光条件、例えば、カメラ3bのゲイン(電子的に信号を増幅する割合)、シャッター速度(露光時間)および光学系3aの絞り度合いを決定する。
なお、条件決定部143は、将来の時刻における移動体2、飛翔体3および太陽の幾何学的な位置関係を求める際に、移動体2、飛翔体3、地球、月および太陽の任意の時刻における位置x(t)、y(t)、z(t)およびこれらの相対速度を求めて、幾何学的な配値条件、例えば、太陽が月の裏側に隠れる蝕などの時刻を求める場合もある。
運用計画策定部144は、条件決定部143によって決定されたカメラ3bの露光条件を保ちながらカメラ3bによって移動体2を撮像させる飛翔体3の運用計画を策定する。
例えば、運用計画策定部144は、カメラ3bの露光条件を保って移動体2を撮像し、かつ、飛翔体3に対する移動体2の相対運動が減るように飛翔体3が移動体2を追跡する運用計画を策定する。運用計画策定部144によって策定された飛翔体3の運用計画は、将来の時刻においてカメラ3bが移動体2を撮像するための運用計画である。このため、運用計画に従って飛翔体3を運用するための一連のコマンドは、将来の時刻に至る前に、地上局15から飛翔体3へ送信される。なお、運用計画策定部144は、飛翔体3を模擬するエミュレータにおいて上記一連のコマンドを再生することにより、コマンドに不具合がないかを確かめてもよい。飛翔体3を模擬するエミュレータは、例えば、衛星エミュレータであってもよい。
図6は、地上局15の構成例を示すブロック図である。図6に示すように、地上局15は、アンテナ151、信号送信部152、信号受信部153、記憶部154、通信部155、指向部156および制御部157を備える。アンテナ151は、飛翔体3との通信に用いられるアンテナであり、例えば、図2に示すようなパラボラアンテナである。アンテナ151は、信号送信部152から出力された信号を電波として飛翔体3へ送信し、飛翔体3からの信号を受信して信号受信部153に出力する。
一般に、人工衛星との通信には、XバンドまたはSバンドといった波長帯が決められて使われており、電波の届き易さと通信速度で使い分けられている。以下の説明では、電波を使った飛翔体3との通信を想定している。ただし、電波の代わりに、光を使っても同様に、飛翔体3に運用計画情報を送信し、飛翔体3からの撮像データを受信することが可能である。なお、光通信を行う場合には、アンテナ151の代わりに、図3に示した集光部121と同様な構成の光学系が設けられる。
信号送信部152は、飛翔体3へ送信する信号をアンテナ151に出力する。信号送信部152から出力される信号は、信号送信部152によって符号化されたものでもよい。信号受信部153は、アンテナ151によって受信された信号を取得し、取得した信号を記憶部154に記憶する。信号受信部153によって受信された信号は、復号および増幅されてもよい。
記憶部154は、信号受信部153によって外部から受信されたデータを一時的に記憶する。通信部155は、運用計画設定装置14が備える通信部141との間で通信を行うものであり、例えば、運用計画設定装置14から運用計画情報(10)を受信する。通信部155による通信の波長帯は、モバイル通信の波長帯を想定しているが、通信の波長帯については限定するものではなく、光通信を用いてもよい。
指向部156は、制御部157から指示された指向方向にアンテナ151を向けるものである。例えば、指向部156は、回転ステージを駆動させる駆動制御装置であり、回転ステージ上にアンテナ151が設けられる。回転ステージは、少なくとも一軸以上の回転軸を有しており、例えば経緯台または赤道儀である。指向部156は、制御部157からの指令に応じて回転ステージを回転させるモータを駆動することにより、回転ステージ上のアンテナ151の指向方向を変更する。
制御部157は、運用計画情報(10)に基づいて、指向部156によるアンテナ151の指向調整処理を制御し、信号送信部152による信号の送信タイミングを制御し、信号受信部153による信号の受信タイミングを制御する。例えば、制御部157は、CPUを実装した半導体集積回路またはFPGAにより実現される。
図7は、地上システム1における、移動体2、飛翔体3および光度測定装置12の位置関係を示すイメージ図である。軌道(E)上を移動する飛翔体3のカメラ3bで移動体2を撮像する場合、飛翔体3に対する移動体2との相対速度が異なると、シャッター速度が長くなるにつれて、撮像画像は、手振れのようなぼやけた像になる。さらに、飛翔体3に対する移動体2との相対速度が大きい場合、飛翔体3から移動体2が遠ざかるのも早い。このため、飛翔体3は、軌道(E)上でカメラ3bの露光条件を試行錯誤することなく、地上側から撮像された光強度画像を用いてカメラ3bの露光条件を決定する必要がある。
飛翔体3のカメラ3bで移動体2を撮像する際の露光条件を決定するために、光度測定装置12は、図7に示すように、大気(D)を介して地上側から移動体2を撮像し、移動体2の光強度画像を解析装置13に出力する。移動体2は、軌道(C)上を移動し、飛翔体3は、軌道(C)とは異なる軌道(E)上を移動する。解析装置13は、大気(D)による光の吸収が補正された太陽光による移動体2の軌道(C)における明るさを示すデータと太陽光による光強度画像における移動体2の明るさとに基づいて、大気(D)による光の吸収量を算出する。
運用計画設定装置14は、大気(D)による光の吸収分が補正された、地上側から撮像された光強度画像(6)における移動体2の明るさに基づいて、時刻tにおける移動体2の見かけの反射効率を算出する。運用計画設定装置14は、時刻tにおける移動体2の見かけの反射効率を用いて、飛翔体3が実際に撮影する時刻tにおける太陽(B)と移動体2との位置関係から軌道(C)における移動体2の明るさを求め、求めた明るさに基づいて飛翔体3のカメラ3bの露光条件を反映した運用計画を策定する。地上局15は、運用計画設定装置14によって策定された運用計画情報を、図7に示すように、時刻tよりも前の時刻tに飛翔体3に送信する。飛翔体3のカメラ3bは、運用計画設定装置14から時刻tに受信した運用計画情報に従って、時刻tに移動体2を撮像する。
移動体2に対して太陽(B)と飛翔体3とがなす角を位相角とした場合、位相角が0に近い、すなわち、太陽(B)と移動体2と飛翔体3が一列に並ぶと、移動体2における太陽光の反射が多くなり、移動体2が明るく観測される。ただし、例えば地球によって太陽光が遮蔽されると、太陽光によって移動体2が照明されない可能性がある。
そこで、運用計画設定装置14は、軌道上物体データベース6に登録されている移動体2の軌道情報を用いて、地球が太陽光を遮蔽しない移動体2の軌道(C)上の位置を求める。そして、地球が太陽光を遮蔽しない軌道(C)上の位置に移動体2が存在するとき、すなわち、移動体2が太陽光によって照明される時刻tに、光度測定装置12は、移動体2を撮像する。
移動体2と光度測定装置12との間で相対運動がある場合、光度測定装置12は、集光部121に運動する移動体2を追尾させることで、光検出部125の視野内に移動体2を捉え続けることができる。集光部121が移動体2を追尾するためには、移動体2が光検出部125の視野範囲から外に出ないように、集光部121の指向方向の制御を継続する必要がある。
運用計画設定装置14は、移動体2の撮像前に、通信部141を経由して軌道上物体データベース6から取得した移動体2の過去の軌道情報を用いて、移動体2を撮像する時刻tからの各時刻の移動体2の位置を予測する。そして、運用計画設定装置14は、各時刻における移動体2と光度測定装置12との相対位置を特定し、各時刻における相対位置に従って集光部121の指向情報(8a)を生成する。光度測定装置12が備える制御部128は、解析装置13を介して指向情報(8a)を取得し、指向情報(8a)に従って集光部121の指向方向を指向部122に指示する。
光選択部123は、集光部121によって集光された移動体2からの反射光または散乱光のうちから選択した波長の光を透過する。光選択部123は、例えば、恒星データベース5に登録されている恒星のある波長帯と同じ波長を透過するように波長フィルタを選択することで、選択した波長帯の光量を正確に求めることが可能である。波長フィルタは、Johnsonフィルタ、または、SDSS(Sloan Digitized Sky Survey)フィルタであってもよい。
集光部121はその指向方向が一定位置に到達すると、光度測定装置12は、移動体2の撮像を開始する。なお、移動体2が暗い場合、この段階では、移動体2がノイズに埋もれて見えていない可能性がある。光選択部123が相対的に動いている移動体2を撮像し続けると、移動体2の像が流れてしまう。このため、遮光部124は、露光する時間で光を遮る必要がある。光度測定装置12には、露光時間中に光を遮るために、遮光部124が設けられている。制御部128は、遮光部124であるシャッターの開閉時刻を指示する。遮光部124は、制御部128に指示された開閉時刻に、集光部121によって集光(結像)された光の遮断と透過を交互に繰り返す。
光度測定装置12が移動体2を撮像する際に、移動体2の明るさは、不明である。このため、光検出部125に入射される光の強度(光度)が飽和しないように、遮光部124は、光検出部125へ入射される光を適切な時間だけ透過させる。光度測定装置12は、集光部121が移動体2を追尾するため、光度測定装置12の光検出部125で見たとき、移動体2に対する相対速度を十分に小さくすることができる。具体的には、地球の大気(D)の揺らぎによる1〜3秒角と同等以下にできるので、光検出部125に入射する光の強度に飽和がみられても、遮光部124におけるシャッターの開閉パラメータを適切に設定し、シャッターの開放時間を調整することで、光検出部125に入射する光の強度が飽和しない露光条件を調整することができる。
例えば、制御部128は、遮光部124であるシャッターの開放時間が短いフレームと長いフレームとの光検出部125における光量を比較して、光検出部125において光の強度が飽和していないフレームの露光時間を採用する。移動体2と光度測定装置12との相対速度に依存するが、移動体2の結像がノイズに埋もれていなければ、露光時間が短い分には、光検出部125が光を検出する処理以降の処理は可能であり、露光時間が長い方であっても、数秒から10秒程度であればよい。
光検出部125は、入射光の強度が飽和しない範囲で必要に応じてゲイン倍率(増幅)が調整される。なお、光検出部125が、CCDのような半導体検出器である場合、受信光量は、入射光によって活性化した電子の数を数えることで得られる。光検出部125の検出面が光に曝される時間は、シャッターの開放時間によって決定されるため、光量の精度は、シャッターの開放時間の精度に依存する。さらに、シャッターの開閉時刻は、移動体2の位置を特定する精度に依存する。
光検出部125による光強度画像(6)の撮像時間は、遮光部124であるシャッターの開放時間と同期している。制御部128は、シャッターの開放時刻を観測の開始時刻として求める。すなわち、光検出部125は、シャッターの開放時刻に対してシャッターの開閉時間の半分の時間を加えた時刻(シャッターが開放される時間)を、撮像時刻として光強度画像(6)を撮像する。
解析装置13は、光度測定装置12により撮像された光強度画像(6)を入力すると、入力した光強度画像(6)を下記のように解析する。
図8は、解析装置13の動作を示すフローチャートである。解析処理部132は、光検出部125によって撮像された光強度画像(6)を取得する(ステップST1)。また、解析処理部132は、移動体2の撮像開始時刻、遮光部124であるシャッターの開放時間および集光部121の指向方向情報を含む情報(以下、ステータス情報と記載する。)についても、通信部133を介して制御部128から取得する。なお、解析処理部132は、記憶部131に一時保存した光強度画像を取得してもよい。
解析処理部132は、光強度画像(6)から、暗電流ノイズを除去し、背景光ノイズを除去し、移動体2の周辺光量の減衰を補正した後に、集光部121の指向方向が光検出部125の視野の中心であると仮定して、光検出部125の視野の中心位置と視野角を算出する(ステップST2)。視野角は、光強度画像の1画素の大きさpと、集光部121の焦点距離fとに基づいて、1画素の視野角θ(=atan(p/f))を求めて画素数倍することで算出可能である。
解析処理部132は、光強度画像から背景光を除去し、光検出部125のノイズを除去することにより、光強度画像において、画素値が閾値以上の画素が集まっている画素群である点像(以下、明点と記載する。)を抽出し、光強度画像における画素群の位置および光量を求める(ステップST3)。明点または明点の集まりは、光強度画像における移動体2のみに存在する訳でなく、光強度画像における移動体2の背景の恒星にも同時に存在する。解析処理部132は、各々のフレームの光強度画像における明点の位置および光量を算出する。上記閾値は、0値より大きく、画素値の最大値より小さい値の範囲から設定される。光強度画像における明点の広がりは、集光部121の大きさが有限である場合、回折限界で広がりを有する。実際には、大気(D)の揺らぎに起因した広がりまたはシーイングの影響もあり、明点は回折限界よりも広がる。明点は広がりを有するので、広がりの代表的な位置である重心位置と、および、広がり内に含まれる光量の和を求める。
図9は、光強度画像(6)、明点リスト(6A)および恒星リスト(5A)の例を示す概要図である。図9において、光強度画像(6)における番号n,n,n,n,n,・・・の明点は、移動体2、恒星およびノイズから構成される。すなわち、光強度画像(6)には、複数の明点が写っており、各明点は、回折または大気(D)の揺らぎにより広がりを有する。ステップST3において、解析処理部132は、光強度画像(6)における明点の位置と、光量の和をリストアップした明点リスト(6A)を生成する。
解析処理部132は、光検出部125の視野の中心位置および視野角を用いて、集光部121の指向方向と見かけの大きさが求まる。さらに、解析処理部132は、光強度画像(6)に設定した座標と、宇宙空間の恒星の位置を示す天球座標の位置関係とを求める。天球座標には、天の赤道を基準とした赤道座標系、観測者の地平線を基準とした地平座標系、または、銀河面を基準とした銀河座標系がある。これらの座標系は、基準がどこであるかの違いであり、いずれを用いてもよい。光強度画像(6)上の位置は、天球座標の位置、赤経または赤緯、あるいは、方位角または仰角といった角度に応じて表すことが可能である。
そこで、解析処理部132は、一般的な天球座標と光強度画像との座標変換を確認するため、恒星データベース5から、光強度画像(6)において光検出部125の視野の中心位置および視野角が示す範囲よりも広い範囲内にある恒星の位置および明るさ(等級)を示す情報を取得する(ステップST4)。例えば、解析処理部132は、光検出部125の視野の中心位置および視野角が示す範囲よりも若干広い範囲内(例えば、2倍広い)に存在する恒星の位置および明るさを恒星データベース5から取得し、取得した恒星の位置および明るさを用いて、図9に示す恒星リスト5Aを生成する。
続いて、解析処理部132は、光強度画像における画素位置と天球座標との対応付けを行う(ステップST5)。例えば、解析処理部132は、明点リスト6Aにリストアップした明点と恒星リスト5Aにリストアップした恒星との幾何的な位置および明るさを比較することにより、天球座標(または方位角および仰角)と光強度画像(6)の画素位置とを対応付けたリスト6Bを生成する。
位置の相対関係を求めるためのパターンマッチングとして、例えば、SSD(Sum of Squared Difference)法、SAD(Sum of Absolute Difference)法、相互相関法(Cross Correlation)、正規化相互相関(NCC;Normalized Cross Correlation)法、零平均正規化相互相関(ZNCC;Zero means Normalized Cross Correlation)法、位相限定相関(POC;Phase−Only Correlation)法がある。天球座標と光強度画像(6)とは、配列の並進、回転、拡大および縮小のパラメータを与えたパターンマッチング処理によって対応付けることができる。
明点リスト6Aにおいては、例えば明点が明るさの順に並んでおり、恒星リスト5Aは、例えば、恒星の位置が赤経の順に並んでいるものとする。また、以降の説明の簡単のため、光強度画像の横軸が赤経方向に沿っており、縦軸が赤緯方向に沿っているものとする。光強度画像(6)における明点の横軸xの座標は、小さい順にx,x,x,x,xとなる。恒星リスト5Aにおける恒星との対応付けられていない明点は、移動体2またはノイズとみなされる。
図9において、恒星リスト5Aにおける番号1055の恒星と、明点リスト6Aにおける番号nの明点とが対応付けられ、番号1056の恒星と番号nの明点とが対応付けられ、番号1057の恒星と番号nの明点とが対応付けられ、番号1058の恒星と番号nの明点とが対応付けられる。恒星リスト5Aにおいて、明点リスト6Aにおける番号nの明点と対応する恒星はない。このため、番号nの明点は、移動体2またはノイズとみなされる。ただし、上記の対応付けを用いて座標(x,y)と座標(a,b)との座標変換を行うことにより、恒星リスト5Aにない明点についても座標変換することが可能である。なお、相対速度による像の広がりを明示するために、番号nの明点は、楕円状に図示されている。番号nとの相対運動が小さい場合、番号nの明点の像の広がりは相対的に小さくなる。この場合、番号nの明点の周囲に見られる恒星との相対速度は反対に大きくなるため、恒星の像の広がりは相対的に大きくなる。
解析処理部132は、恒星のカタログ等級に基づいて、光強度画像(6)における全ての明点の光量を求める(ステップST6)。例えば、解析処理部132は、光強度画像(6)における明点のうち、恒星データベース5に明るさが設定されている恒星に対応する明点を抽出し、光量を求める。恒星データベース5に設定された恒星のカタログ等級と、光強度画像(6)における明点の光量とは、変換係数と光検出部125のゼロ点の明るさとを与えることで、互いに対応付けることが可能である。等級は明るさが100倍になると−5等級と定義されている。このため、明点の光量をFとし、等級をmとし、露光時間をTとした場合、等級mは、下記式(1)に従って算出することができる。
m=−2.5log10(F/T)+mzero ・・・(1)
露光時間Tに影響を受けた等級mは、上記式(1)におけるlogを展開して変形した下記式(2)によって表される。下記式(2)から、露光時間Tの影響を受けると、等級mは、ゼロ点がシフトする。下記式(2)において、mzeroは一般に機械等級と呼ばれている。
m=−2.5log10(F)+mzero
zero’=mzero+2.5log10(T) ・・・(2)
解析処理部132は、恒星データベース5に設定されたカタログ等級と光強度画像(6)における明点の光量とを対応付けると、光強度画像における明点の光量から機械等級を求める。恒星リスト5Aにおける等級vと明点リスト6Aにおける明点の光量Fとのペアは、大気(D)による光の吸収がない場合に、単位時間当たりの光度が同じになるので、下記式(3)に従って、機械等級mzeroは、複数の恒星に対応づいた明点の光量の平均として求めると、露光時間Tのゼロ点シフト分も考慮された形で求めることができる。下記式(3)において、< >は平均値を表す。
zero=<v−2.5log10(F)> または、
zero=<v−m> ・・・(3)
機械等級mzeroの算出には、明点の光量の平均値の他に、中央値を用いてもよいし、標準偏差σ以上離れたデータを棄却するといった統計的な処理を用いてもよい。機械等級を求めることにより、ゼロ点における明るさが求められる。ゼロ点における明るさを用いることにより、光強度画像(6)における全ての明点、恒星、移動体2およびノイズの等級mを求めることができる。
続いて、解析処理部132は、大気(D)による光の吸収量を求める(ステップST7)。恒星データベース5に設定されたカタログ等級は、地球の大気(D)による光の吸収を受けていない明るさであり、光強度画像における明点の光量は、地球の大気(D)による光の吸収を受けたものである。解析処理部132は、恒星データベース5に対応する恒星が存在しない移動体2の光量を、前述の機械等級を補正することによって、大気(D)による光の吸収分が補正された軌道(C)上の明るさとして求める。
光強度画像における明点の光量は、CCDまたはCMOSといった半導体検出器では、入射光によって生じた電子の数で計測される。このため、集光部121の開口面積Aまたは光選択部123における光の透過率τを事前に計測しておくことで、実測した天体の光量(観測値)とカタログ等級とを比較することができる。これにより、大気(D)による光の吸収量εを求めることができる。ただし、実施の形態1は、移動体2の軌道(C)上での明るさを、大気(D)による光の吸収分で補正できればよく、大気(D)による光の吸収量εを求める必要はない。このため、ステップST7の処理は省略されてもよい。
解析処理部132は、光強度画像(6)を、明点の光量および大気による光の吸収量を含むヘッダ情報付きの画像データとして記憶部131に保存する(ステップST8)。
なお、ヘッダ情報付きの画像データを示したが、解析処理部132は、光強度画像(6)を、ステップST1からステップST7までの一連の処理で得られたデータと対応付けることが可能な別のデータフォーマットに変換してもよい。
実施の形態1に係る移動体撮像方法については、以下の通りである。
図10は、実施の形態1に係る移動体撮像方法を示すフローチャートであり、運用計画設定装置14の動作を示している。反射効率算出部142は、地上側から撮像された光強度画像(6)における、大気(D)による光の吸収分が補正された移動体(2)の明るさに基づいて、移動体(2)の見かけの反射効率αを算出する(ステップST1a)。
条件決定部143は、反射効率算出部142によって算出された反射効率αを用いて、軌道(E)上を移動する飛翔体3に搭載したカメラ3bが移動体2を撮像したときの受信光量を予測し、予測したカメラ3bの受信光量に基づいて、カメラ3bの露光条件を決定する(ステップST2a)。カメラ3bの露光条件は、カメラ3b内の光検出部に入射した光の強度が飽和しない範囲内のカメラ3bのゲイン(電子的に信号を増幅する割合)、シャッター速度(露光時間)および光学系3aの絞り度合いである。
運用計画策定部144は、条件決定部143によって決定された露光条件を保ちながらカメラ3bによって移動体2を撮像させる飛翔体3の運用計画を策定する(ステップST3a)。次に、運用計画策定部144は、策定した運用計画情報(10)を地上局15へ送信し、地上局15が運用計画情報を飛翔体3へ送信することで、飛翔体3のカメラ3bを用いて、移動体2を撮像させる(ステップST4a)。カメラ3bによって撮像された移動体2の撮像画像は、飛翔体3から地上局15へ送信される。これにより、軌道(C)上を移動する移動体2の明るさを考慮した露光条件で移動体2を撮像することができる。
図11は、図10のステップST1aの詳細な処理を示すフローチャートであり、移動体2の見かけの反射効率を求める一連の処理を示している。
反射効率算出部142は、解析装置13が備える記憶部131に保存されているヘッダ情報付きの画像データ(9)を、通信部141を用いて取得する(ステップST1b)。
続いて、反射効率算出部142は、画像データ(9)のヘッダ情報から、大気(D)による光の吸収量εを取得する(ステップST2b)。
次に、反射効率算出部142は、大気(D)による光の吸収分を補正した軌道(C)上の移動体2の明るさを求める(ステップST3b)。例えば、解析処理部132が、前述したように、地球の大気(D)による光の吸収を受けていない恒星データベース5に設定された恒星の光量と、大気(D)による光の吸収を受けた光強度画像(6)における恒星の光量とを用いて、大気(D)による光の吸収分を補正した光強度画像を作成し、この大気(D)による光の吸収分が補正された光強度画像から軌道(C)上の移動体2の明るさを算出する。反射効率算出部142は、解析処理部132によって大気(D)による光の吸収分が補正された軌道(C)上の移動体2の明るさを取得する。
反射効率算出部142は、移動体2の軌道(C)上の位置を求める(ステップST4b)。例えば、反射効率算出部142は、軌道上物体データベース6から移動体2の軌道情報(5)を、通信部141を介して取得し、取得した軌道情報(5)に基づいて、時刻tにおける移動体2の軌道(C)上の位置を算出する。移動体2が地球の重力に従って運動していると仮定した場合、移動体2の軌道(C)は、二次曲線になるため、3点が決まれば一意に定まる。実際には、地球の重力異常または放射圧の影響があるため、必ずしも、このように簡単ではない。ただし、少なくとも3回以上の観測を行うことで、移動体2の運動の軌跡(軌道(C))である二次曲線を推定することができる。これにより、二次曲線の軌道(C)を特徴付けるパラメータと軌道要素とが求められる。
軌道要素は、離心率、長半径および軌道傾斜角に代表される要素で定められ、二行軌道要素形式(TLE:Two Line Elements)として公開されているものもある。例えば、人工衛星、ロケット、およびそれらの破片等も調べられて、公開されている。移動体2の位置の軌跡、つまり軌道と位置の関係は、例えば公知のSGP4アルゴリズムを用いて求めることができる。反射効率算出部142は、通信部141を用いて、軌道上物体データベース6から軌道要素を取得し、取得した軌道要素を用いて、地球の中心を基準とした時刻tにおける移動体2の(x、y、z)座標を求める。
続いて、反射効率算出部142は、光度測定装置12が備える集光部121で得られる光量を求める(ステップST5b)。例えば、図7に示すように、移動体2と、飛翔体3と、光源(例えば太陽(B))と、光度測定装置12との間の相対位置は、時刻に応じて変化する。太陽(B)の光度Lsunと太陽光によって照明される移動体2の面積Sとの間の距離をdとした場合、太陽光の強度は、下記式(4)で表される。
sun/4π ・・・(4)
反射効率算出部142は、太陽光の強度を用いて、時刻tにおいて、太陽光によって照明されて光る移動体2の見かけの明るさ、すなわち、太陽光によって照明される物体の配光分布が完全拡散面で近似できると仮定した場合における、移動体2の被照面の明るさを、下記式(5)を用いて算出する。下記式(5)において、反射効率αは、移動体2の見かけの被照面の面積Sと、移動体2における被照面の単位面積当たりの反射率Rとの積である。移動体2の被照面(完全拡散面)の立体角をπとする。
(Lsun/4πdt1 )×(α/π) ・・・(5)
反射効率算出部142は、光度測定装置12が備える集光部121の開口面積A、集光部121の透過率τ、大気(D)による光の吸収量ε(図8のステップST7で求めたもの)を用いて、時刻tにおいて集光部121で得られる光量を、下記式(6)に従って算出する。なお、説明の簡単のため、光検出部125の量子効率または光選択部123の透過率は含めていないが、実際には、これらも考慮される。
(Lsun/4πdt1 )×(α/π)×(εAτ/d2−12 ) ・・・(6)
集光部121の開口面積Aおよび集光部121の透過率τは、事前に測定されている。また、図7に示すように、太陽光の放射束、太陽(B)の軌道、時刻tにおける移動体2と太陽(B)との距離dt1、および移動体2と光度測定装置12との距離d2−12は、移動体2の軌道(C)上の位置を用いて求めることができる。反射効率算出部142は、求めた値を上記式(6)に代入することで、移動体2の見かけの反射効率αを算出する(ステップST6b)。複数の移動体2が存在する場合は、同様に複数の移動体2について反射効率αを求める。
反射効率算出部142は、通信部141を用いて、反射効率αがヘッダ情報に追加された画像データを記憶部154に保存する(ステップST7b)。移動体2の見かけの反射効率αを算出することにより、軌道(C)上の移動体2が太陽光に照明された際の明るさを予想できる。予想した移動体2の明るさを用いることにより、カメラ3bの露光条件を決定できる。
図12は、図10のステップST2aおよびステップST3aの詳細な処理を示すフローチャートである。条件決定部143は、図11におけるステップST4bと同様な手順で、飛翔体3の軌道(E)上の位置を決定する(ステップST1c)。例えば、飛翔体3は、地上局15によって運用されるため、地上局15において飛翔体3の軌道(E)は、既知である。条件決定部143は、通信部141を用いて地上局15による飛翔体3の過去の運用履歴を取得し、取得した飛翔体3の過去の運用履歴に基づいて、飛翔体3の軌道(E)上の位置を決定する。
続いて、条件決定部143は、将来の時刻tにおける移動体2、飛翔体3および太陽(B)の幾何学的な位置関係を求める(ステップST2c)。例えば、条件決定部143は、軌道上物体データベース6から取得した移動体2の軌道情報と、ステップST2cにおいて決定した飛翔体3の軌道情報とを用いて、将来の時刻tにおける移動体2の軌道(C)上の位置、飛翔体3の軌道(E)上の位置、および、太陽(B)の位置を求める。
太陽(B)は太陽系の重力源であり、地球の位置は、太陽(B)を焦点の位置とした楕円運動(ケプラー運動)によって近似的に求めることができる。移動体2、飛翔体3および太陽(B)の配置レイアウトによっては、地球が移動体2を照らす太陽光を妨げる位置にある場合もある。このようなレイアウトは、直感的には地球の重心を基準とした座標系において、移動体2、飛翔体3および太陽(B)が、地球を周回する軌道上に配置されるレイアウトと考える方がわかりやすい。図7は、地球を基準とした座標系で示している。なお、運用計画の立案時刻tに対して、飛翔体3のカメラ3bで移動体2を実際に撮像する将来の時刻tが、例えば1日後とすると、移動体2の軌道、飛翔体3の軌道にもよるが、例えば太陽活動が活発になり、太陽(B)からの荷電粒子で、地球の大気(D)が暖められて膨らみ、摩擦等の影響で位置がずれる、というような不具合が予想される。あるいは、移動体2が軌道変更(マヌーバー)することも予想される。そこで、飛翔体3の運用計画の策定時刻は、飛翔体3のカメラ3bで移動体2を実際に撮像する将来の時刻tと近い方が望ましい。
条件決定部143は、反射効率算出部142によって算出された反射効率αを取得する(ステップST3c)。次に、条件決定部143は、将来の時刻tにおける飛翔体3のカメラ3bの受信光量を求める(ステップST4c)。例えば、条件決定部143は、反射効率α、完全拡散面の立体角π、飛翔体3が備える光学系3aの開口面積A’、および光学系3aの透過率τ’を用いて、将来の時刻tにおいて光学系3aで得られる光量、すなわち、カメラ3bの受信光量を、下記式(7)に従って算出する。なお、光学系3aは、カメラ3bへ入射光を集光する集光部である。飛翔体3が備える光学系3aで得られる光量は、大気(D)による光の吸収を受けていない。下記式(7)におけるd2−3は、図7に示したように、移動体2と飛翔体3との間の距離である。
(Lsun/4πdt3 )×(α/π)×(A’τ’/d2−3 ) ・・・(7)
反射効率αは、移動体2における見かけの面積と反射率との積であるので、実際には、時刻tにおいて光度測定装置12から移動体2を撮像したときと将来の時刻tにおいて飛翔体3から移動体2を撮像したときとでは、移動体2の姿勢が異なる。このため、移動体2の外形に異方性があり、外形上の縦と横とで長さが大きく異なる場合、移動体2の姿勢が異なるため、見かけの面積が異なり、反射効率αに違いが生じる。しかしながら、測定して初めて分かる量であり、測定しなければ何も分からない状態であるため、ここではよいことにする。
次に、条件決定部143は、飛翔体3が備える光学系3aで得られる光量を求めると、光学系3aの後段に配置されたカメラ3bの受信光量が飽和しないように、カメラ3bのゲイン、シャッター速度(露光時間)および光学系3aの絞りといった撮像パラメータを含む露光条件を決定する(ステップST5c)。
運用計画策定部144は、条件決定部143によって決定されたカメラ3bの露光条件を保ちながらカメラ3bによって移動体2を撮像させる飛翔体3の運用計画を策定する(ステップST6c)。飛翔体3および光度測定装置12は、移動体2の相対運動が減るように、移動体2を追尾しながら撮像を行う。運用計画策定部144は、移動体2の相対運動が減るように追跡しながら撮像する飛翔体3の運用計画を策定し、策定した運用計画を、飛翔体3の全体の運用計画に追加する。飛翔体3の全体の運用計画は、例えば、カメラ3bおよび充電機器の制御、温度または電圧のハウスキーピングデータの管理、衛星の姿勢または通信の運用の制御がある。
通信部141は、運用計画策定部144によって策定された運用計画情報を地上局15に送信し、地上局15は、時刻tよりも後で時刻tよりも前の時刻tにおいて、運用計画情報を、アンテナ151を用いて飛翔体3に送信する(ステップST7c)。これにより、飛翔体3のカメラ3bは、運用計画情報に従って時刻t3に移動体2を撮像する。
運用計画設定装置14が備える、通信部141、反射効率算出部142、条件決定部143および運用計画策定部144の機能は、処理回路によって実現される。すなわち、運用計画設定装置14は、図10に示したステップST1aからステップST4aの処理を実行する処理回路を備える。処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに記憶されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)であってもよい。
図13Aは、運用計画設定装置14の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。図13Bは、運用計画設定装置14の機能を実現するソフトウェアを実現するハードウェア構成を示すブロック図である。運用計画設定装置14の機能が、図13Aに示す専用のハードウェアの処理回路100によって実現される場合、処理回路100は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、並列プログラム化されたプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、または、これらを組み合わせたものが該当する。運用計画設定装置14が備える、通信部141、反射効率算出部142、条件決定部143および運用計画策定部144の機能は、別々の処理回路で実現されてもよいし、これらの機能がまとめて1つの処理回路で実現されてもよい。
運用計画設定装置14の機能が、図13Bに示すプロセッサ101によって実現される場合、運用計画設定装置14が備える通信部141、反射効率算出部142、条件決定部143および運用計画策定部144の機能は、ソフトウェア、ファームウェアまたはソフトウェアとファームウェアの組み合わせによって実現される。なお、ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述されてメモリ102に記憶される。
プロセッサ101は、メモリ102に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、運用計画設定装置14が備える通信部141、反射効率算出部142、条件決定部143および運用計画策定部144の機能を実現する。例えば、運用計画設定装置14は、プロセッサ101によって実行されるときに、図10に示すフローチャートにおけるステップST1aからステップST4aの処理が結果的に実行されるプログラムを記憶するためのメモリ102を備える。これらのプログラムは、通信部141、反射効率算出部142、条件決定部143および運用計画策定部144の手順または方法をコンピュータに実行させる。メモリ102は、コンピュータを、通信部141、反射効率算出部142、条件決定部143および運用計画策定部144として機能させるためのプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。
メモリ102は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically−EPROM)などの不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVDなどが該当する。
運用計画設定装置14が備える通信部141、反射効率算出部142、条件決定部143および運用計画策定部144の機能の一部は、専用ハードウェアによって実現され、残りの一部は、ソフトウェアまたはファームウェアによって実現されてもよい。例えば、通信部141は、専用のハードウェアである処理回路100によって機能が実現され、反射効率算出部142、条件決定部143および運用計画策定部144は、プロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを読み出し実行することによって機能が実現される。このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせによって上記機能を実現することができる。
なお、光度測定装置12、解析装置13および地上局15についても、図13Aまたは図13Bに示したハードウェア構成によって、これらの機能が実現される。
以上のように、実施の形態1に係る地上システム1は、移動体2の反射効率を算出する反射効率算出部142と、反射効率を用いて軌道(E)上を移動する飛翔体3に搭載したカメラ3bが移動体2を撮像したときの受信光量を予測し、予測したカメラ3bの受信光量に基づいてカメラ3bの露光条件を決定する条件決定部143と、露光条件を保ちながらカメラ3bによって移動体2を撮像させる飛翔体3の運用計画を策定する運用計画策定部144とを備える。飛翔体3は、運用計画策定部144によって策定された運用計画に従ってカメラ3bを用いた移動体2の撮像を行う。移動体2の軌道(C)上の明るさを示す反射効率αを、撮像時刻tよりも前の時刻tにおいて光度測定装置12によって撮像された光強度画像(6)を用いて求めるので、地上システム1は、軌道(C)上を移動する移動体2の明るさを考慮した露光条件で移動体2を撮像することができる。
実施の形態1に係る地上システム1は、移動体2を地上側から撮像して移動体2の光強度画像(6)を出力する光度測定装置12と、運用計画策定部144によって策定された運用計画を飛翔体3へ送信し、カメラ3bによって撮像された移動体2の撮像画像を受信する地上局15を備える。軌道(C)上を移動する移動体2の明るさを考慮した露光条件で移動体2を撮像することができる。
実施の形態1に係る地上システム1は、光強度画像(6)における特定の光源(A)の明るさに基づいて、大気(D)による光の吸収分が補正された光強度画像(6)を作成することで、同じ光強度画像(6)に写る移動体2の大気(D)による光の吸収分も補正する。これにより、大気(D)による光の吸収が補正された、光源(B)により照らされて光る軌道(C)における移動体2の明るさを解析する解析処理部132を備える。軌道(C)上を移動する移動体2の明るさを考慮した露光条件で移動体2を撮像することができる。
実施の形態2.
図14は、実施の形態2に係る地上システム1Aの構成例を示すブロック図である。図14において、図14において、図1と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略する。地上システム1Aは、実施の形態1と同様に、飛翔体3を用いて移動体2を撮像する移動体撮像システムである。地上システム1Aは、基準信号源4、恒星データベース5および軌道上物体データベース6を用いた情報処理を行う地上測定装置11Aを備える。地上測定装置11Aは、図14に示すように、移動体2からの光(1)を地上側で受光することにより移動体2の光強度画像を生成し、生成した光強度画像における移動体2の明るさを解析する。さらに、地上測定装置11Aは、地上側から移動体2へ送信した光(1a)が、移動体2において反射した反射光(1b)を受信し、その受信光量(6a)を解析する。地上測定装置11Aは、光度測定装置12、解析装置13A、運用計画設定装置14、地上局15および反射光測定装置16を備える。
図15は、反射光測定装置16の構成例を示すブロック図である。図15において、反射光測定装置16は、集光部161、指向部162、光送信部163、光受信部164、光量計測部165、時刻校正部166、カウンタ167および制御部168を備える。図16は、地上システム1Aの概要を示すイメージ図である。集光部161は、移動体2へ光(1a)を送信し、光(1a)が移動体2で反射して大気(D)を伝播してきた反射光(1b)を集光する。また、反射光測定装置16は、光送信部163からの送信光(1a)を送信するための第1の集光部および第1の指向部と、光受信部164が反射光(1b)を受信するための第2の集光部および第2の指向部とを備えてもよい。
指向部162は、制御部168から指示された指向方向に集光部161を向けるものである。例えば、指向部162は、回転ステージを駆動させる駆動制御装置であり、回転ステージ上に集光部161の光学系が設けられる。回転ステージは、少なくとも一軸以上の回転軸を有しており、例えば経緯台または赤道儀である。指向部162は、制御部168からの指令に応じて回転ステージを回転させるモータを駆動することにより、回転ステージ上の集光部161の指向方向を変更する。
光送信部163は、移動体2へ送信する光信号を生成し、生成した光信号を集光部161に出力する。例えば、光送信部163は、指向性のよいレーザ光を送信光として集光部161に出力する。光受信部164は、集光部161により集光された反射光(1b)を受信し、受信した光信号を光量計測部165に出力する。光量計測部165は、光受信部164によって受信された光信号の光量を計測し、受信光量(6a)を解析装置13Aに出力する。
時刻校正部166は、解析装置13Aから出力された基準信号(8b)に基づいて、カウンタ167によって計時される時刻を校正する。例えば、基準信号源4がGPS衛星である場合、解析装置13Aが、複数のGPS衛星から配信されるGPS情報(3)を受信し、受信したGPS情報(3)を基準信号(8b)として時刻校正部166に出力する。時刻校正部166は、基準信号(8b)であるGPS情報を解析することにより、反射光測定装置16の地球上の位置に加えて、現在の時刻を取得する。また、時刻校正部166は、電波時計が利用する標準電波またはNTPに代表されるネットワーク機器の時刻同期のためのプロトコルを用いて時刻を取得するものであってもよい。
カウンタ167は、ある時刻からの経過時間を計時し、計時した時刻情報(7)を解析装置13Aおよび制御部168に出力する。例えば、カウンタ167は、時計に代表される計時手段である。カウンタ167が計時する時刻情報(7)は、時刻校正部166により校正される。
制御部168は、カウンタ167によって計時される時刻情報(7)に基づいて、指向部162による集光部161の指向調整処理、光送信部163による光の送信処理および光受信部164による反射光の受信処理を制御する。また、制御部168は、運用計画設定装置14Aから受信した指向情報(8c)に従って、集光部161の指向調整処理を制御する。
解析装置13Aは、光度測定装置12によって撮像された光強度画像における移動体2の明るさを解析し、反射光測定装置16によって受信された移動体2の反射光の受信光量(6a)を解析する。解析装置13Aは、図4と同様に、記憶部131、解析処理部132および通信部133を備える。
解析装置13Aが備える記憶部131には、光検出部125によって生成された光強度画像(6)、反射光測定装置16からの受信光量(6a)、カウンタ127および167からの時刻情報(7)、解析処理部132により算出された移動体2の軌道上の位置と光強度画像(6)における移動体2の明るさを示す光量とを含むデータおよび当該データの時系列データ(ログ)が記憶される。
解析装置13Aが備える解析処理部132は、基準信号源4から受信された基準信号(3)、恒星データベース5から取得されたデータ(4)、および軌道上物体データベース6から取得されたデータ(5)を用いて、光強度画像(6)を解析することによって、図8のステップST7に示すように、大気(D)による光の吸収量を算出する。
通信部133は、基準信号源4と、恒星データベース5と、軌道上物体データベース6と、運用計画設定装置14Aとの間で通信を行う。例えば、通信部133は、基準信号源4からの基準信号(3)を受信し、恒星データベース5からデータ(4)を受信し、軌道上物体データベース6からデータ(5)を受信して解析処理部132に出力し、解析結果(9)を運用計画設定装置14Aに送信する。
運用計画設定装置14Aは、図5と同様に、通信部141、反射効率算出部142、条件決定部143および運用計画策定部144を備える。運用計画設定装置14Aは、移動体2の撮像前に、通信部141を経由して軌道上物体データベース6から取得した移動体2の過去の軌道情報を用いて、移動体2を撮像する時刻tからの各時刻の移動体2の位置を予測する。そして、運用計画設定装置14Aは、各時刻における移動体2と光度測定装置12および反射光測定装置16との相対位置を特定して、各時刻における相対位置に従って、集光部121の指向情報(8a)および集光部161の指向情報(8c)を生成する。
地上システム1Aにおいて、光度測定装置12は、実施の形態1と同様に、地上側から移動体2を撮像して、光強度画像(6)を得る。解析装置13Aは、光強度画像(6)を用いて、移動体2の軌道(C)上の明るさを求める。また、反射光測定装置16は、地上側から移動体2へ送信光(1a)を送信し、送信光(1a)が移動体2で反射した反射光(1b)を受信することで、受信光量(6a)を解析装置13Aに出力する。受信光量(6a)は、大気(D)による光の吸収によって減光された反射光(1b)の光量である。
運用計画設定装置14Aが備える反射効率算出部142は、反射光測定装置16により受信された移動体2からの反射光(1b)の受信光量(6a)を、大気(D)による光の吸収量を用いて補正する。そして、反射効率算出部142は、補正した受信光量(6a)と、反射光測定装置16によって移動体2へ送信された送信光(1a)の送信光量とを用いることにより移動体2の反射効率αを算出する。運用計画設定装置14Aが備える条件決定部143は、実際に飛翔体3が移動体2の撮像を行う時刻tにおける太陽(B)と移動体2との位置関係における明るさを求めて、求めた明るさに応じたカメラ3bの露光条件を決定する。
運用計画設定装置14Aが備える運用計画策定部144は、条件決定部143によって決定された露光条件を反映した運用計画を策定し、通信部141を用いて運用計画情報(10)を地上局15に送信する。地上局15は、軌道(C)上の移動体2を実際に撮像する時刻tより前の時刻tに運用計画情報(10)を飛翔体3に送信する。飛翔体3は、運用計画情報(10)に従って、時刻tに移動体2を撮像する。
図17は、地上システム1Aの動作を示すフローチャートである。
解析装置13Aが、時刻tにおける移動体2の軌道(C)上の位置を求める(ステップST1d)。例えば、解析装置13Aが備える解析処理部132が、図11のステップST4bと同様の手順で、軌道上物体データベース6から移動体2の軌道情報(5)を、通信部133を介して取得して、取得した軌道情報(5)に基づいて、時刻tにおける移動体2の軌道(C)上の位置を予測する。
続いて、反射光測定装置16が備える光送信部163は、光源から発せられた光(送信光)の波長帯のみを透過する波長フィルタを設定する(ステップST2d)。光送信部163における波長フィルタの設定は、時刻tよりも前の時刻に行われる。
反射光測定装置16は、時刻tにおける移動体2の軌道(C)上の位置に基づいて、地上側から移動体2へ送信光(1a)を送信する(ステップST3d)。例えば、指向性のよいレーザ光が、送信光(1a)として移動体2へ送信される。
続いて、反射光測定装置16は、送信光(1a)が移動体2で反射した戻り光(1b)を受光する(ステップST4d)。送信光(1a)が指向性のよいレーザ光であっても、地上から軌道(C)に照射した場合、送信光(1a)が広がって、移動体2を十分に照明する。軌道(C)上の移動体2で送信光(1a)が反射または散乱した戻り光を、集光部161を介して光受信部164が受信する。光量計測部165は、戻り光の受信光量(6a)を計測する。受信光量(6a)は、解析装置13Aが備える記憶部131に保存される。記憶部131は、光強度画像(6)および受信光量(6a)が、同じ時刻に取得されたもの同士を対応付けて記憶してもよいし、それぞれ個別に記憶してもよい。
図18は、運用計画設定装置14Aの動作を示すフローチャートである。
運用計画設定装置14Aは、図8のステップST1からステップST8の各処理が完了すると、図18に示すステップST1eからステップST3eまでの各処理を実行する。運用計画設定装置14Aが備える反射効率算出部142は、図8のステップST7の処理で解析装置13Aによって算出された大気(D)による光の吸収量εを取得する(ステップST1e)。反射光測定装置16には、光源が発する光(送信光)の波長帯のみを透過する波長フィルタが設定されているので、大気(D)による光の吸収量εは、光源の波長帯における光の吸収量である。
反射効率算出部142は、反射光測定装置16から、送信光(1a)が移動体2で反射または散乱した戻り光の受信光量(6a)と、送信光(1a)の送信光量とを取得する(ステップST2e)。そして、反射効率算出部142は、大気(D)による光の吸収量εを用いて、大気(D)による光の吸収を受けた受信光量(6a)を補正し、補正後の受光光量と送信光量との比を、移動体2の反射効率αとして算出する(ステップST3e)。反射効率算出部142は、通信部141を用いて、反射効率αがヘッダ情報に追加された画像データを記憶部154に保存する。この後、図12のステップST1cからステップST7cまでの処理が実行される。
なお、運用計画設定装置14Aにおける通信部141、反射効率算出部142、条件決定部143および運用計画策定部144の機能は、処理回路によって実現される。すなわち、運用計画設定装置14Aは、図13Aまたは図13Bに示した処理を実行するための処理回路を備える。処理回路は、専用のハードウェアであってもよいが、メモリに記憶されたプログラムを実行するCPUであってもよい。
以上のように、実施の形態2に係る地上システム1Aは、移動体2へ地上側から光(1a)を送信し移動体2からの反射光(1b)を受信する反射光測定装置16を備える。運用計画設定装置14Aが備える反射効率算出部142は、反射光測定装置16によって受信された移動体2からの反射光(1b)の受信光量(6a)を、大気(D)による光の吸収量を用いて補正し、補正した受信光量と移動体2へ送信された光(1a)の送信光量とを用いて、移動体2の反射効率を算出する。このように移動体2の軌道(C)上の明るさを示す反射効率αを事前に求めておくことで、地上システム1Aは、軌道(C)上を移動する移動体2の明るさを考慮した露光条件で移動体2を撮像することができる。
なお、各実施の形態の組み合わせまたは実施の形態のそれぞれの任意の構成要素の変形もしくは実施の形態のそれぞれにおいて任意の構成要素の省略が可能である。
本開示に係る移動体撮像システムは、例えば、地球周回軌道を移動するスペースデブリの観測に利用可能である。
1,1A 地上システム、2 移動体、3 飛翔体、3a 光学系、3b カメラ、4 基準信号源、5 恒星データベース、5A 恒星リスト、6 軌道上物体データベース、6A 明点リスト、6B リスト、11,11A 地上測定装置、12 光度測定装置、13,13A 解析装置、14,14A 運用計画設定装置、15 地上局、16 反射光測定装置、100 処理回路、101 プロセッサ、102 メモリ、121,161 集光部、122,156,162 指向部、123 光選択部、124 遮光部、125 光検出部、126,166 時刻校正部、127,167 カウンタ、128,157,168 制御部、131,154 記憶部、132 解析処理部、133,141,155 通信部、142 反射効率算出部、143 条件決定部、144 運用計画策定部、151 アンテナ、152 信号送信部、153 信号受信部、163 光送信部、164 光受信部、165 光量計測部。

Claims (6)

  1. 軌道上を移動する移動体の撮像を行う移動体撮像システムであって、
    地上側から撮像された光強度画像における、大気による光の吸収分が補正された前記移動体の明るさに基づいて、前記移動体の反射効率を算出する反射効率算出部と、
    前記反射効率算出部によって算出された反射効率を用いて、軌道上を移動する飛翔体に搭載したカメラが前記移動体を撮像したときの受信光量を予測し、予測した前記カメラの受信光量に基づいて当該カメラの露光条件を決定する条件決定部と、
    前記条件決定部によって決定された前記露光条件を保ちながら前記カメラによって前記移動体を撮像させる前記飛翔体の運用計画を策定する運用計画策定部と、
    を備え、
    前記飛翔体は、前記運用計画策定部によって策定された運用計画に従って、前記カメラを用いた前記移動体の撮像を行うこと
    を特徴とする移動体撮像システム。
  2. 前記移動体を地上側から撮像して当該移動体の前記光強度画像を出力する光度測定装置と、
    前記運用計画策定部によって策定された運用計画を前記飛翔体へ送信し、前記カメラによって撮像された前記移動体の撮像画像を受信する地上局と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の移動体撮像システム。
  3. 大気による光の吸収を受けていない特定の光源の明るさを示すデータと、前記光源から発せられ、大気による光の吸収を受けた光により作られる前記光強度画像における明点の明るさを比較して、大気による光の吸収が補正された前記光強度画像から、大気による光の吸収が補正された前記移動体の明るさを解析する解析処理部を備えたこと
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動体撮像システム。
  4. 前記移動体へ地上側から光を送信し前記移動体からの反射光を受信する反射光測定装置を備え、
    前記反射効率算出部は、前記反射光測定装置によって受信された前記移動体からの反射光の受信光量を、大気による光の吸収量を用いて補正し、補正した受信光量と、前記反射光測定装置によって前記移動体へ送信された光の送信光量とを用いて、前記移動体の反射効率を算出すること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動体撮像システム。
  5. 軌道上を移動する飛翔体に搭載したカメラを用いて、軌道上を移動する移動体を撮像する運用計画を策定する運用計画設定装置であって、
    地上側から撮像された光強度画像における、大気による光の吸収分が補正された前記移動体の明るさに基づいて、前記移動体の反射効率を算出する反射効率算出部と、
    前記反射効率算出部によって算出された反射効率を用いて、前記飛翔体に搭載した前記カメラが前記移動体を撮像したときの受信光量を予測し、予測した前記カメラの受信光量に基づいて当該カメラの露光条件を決定する条件決定部と、
    前記条件決定部によって決定された前記露光条件を保ちながら前記カメラによって前記移動体を撮像させる前記飛翔体の運用計画を策定する運用計画策定部と、
    を備えたことを特徴とする運用計画設定装置。
  6. 軌道上を移動する移動体を撮像する移動体撮像方法であって、
    反射効率算出部が、地上側から撮像された光強度画像における、大気による光の吸収分が補正された前記移動体の明るさに基づいて、前記移動体の反射効率を算出するステップと、
    条件決定部が、前記反射効率算出部によって算出された反射効率を用いて、軌道上を移動する飛翔体に搭載したカメラが前記移動体を撮像したときの受信光量を予測し、予測した前記カメラの受信光量に基づいて当該カメラの露光条件を決定するステップと、
    運用計画策定部が、前記条件決定部によって決定された前記露光条件を保ちながら前記カメラによって前記移動体を撮像させる前記飛翔体の運用計画を策定するステップと、
    を備え、
    前記飛翔体は、前記運用計画策定部によって策定された運用計画に従って、前記カメラを用いた前記移動体の撮像を行うこと
    を特徴とする移動体撮像方法。
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