JP6906628B2 - 量子通信システム用光源及び符号化装置 - Google Patents

量子通信システム用光源及び符号化装置 Download PDF

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Description

本出願は、2016年12月26日に中国特許庁に提出された、出願番号が201611217678.0であって、発明の名称が「量子通信システム用光源及び符号化装置」である中国特許出願に基づく優先権を主張するものであり、その全内容を本出願に参照により援用する。
本出願は、量子暗号通信技術分野に関し、特に、符号化装置に用いられる光源及び相応的な符号化装置に関する。
現代社会に欠かせない重要な技術として、通信技術は急速に発展し、日々変化している。量子暗号通信は、通信技術の分野において大きな応用の見込みがある新興技術である。量子力学、現代の通信及び現代の暗号学の結晶として、量子暗号通信は、典型的な通信方式と比較して比類のないセキュリティ上の利点を持っている。量子鍵配送は、量子暗号通信によってカバーされる多くの細分の分野のうち、最も一般的に使用され最も普及しやすい1つの分野である。量子鍵配送は、量子力学の基本原理に基づいて、「ワンタイムパット(one-timepad)」の方式によって情報を暗号化し、原理的に暗号通信の解読不可能な特性を保証し、これは、高レベルの機密性を必要とする防衛機構、金融機関、政府機関、さらには急速な発展のインターネットファイナンスにとっても画期的な進歩である。
1984年の誕生以来、最初の量子鍵配送プロトコルとして、BB84プロトコルが発展し、現在、世界で最も広く使用されている、技術が最も成熟した、総合效果が最もよい量子鍵配送プロトコルとなっている。BB84プロトコルは、4状態符号化に基づいて、偏光又は位相の方式を利用して、情報を符号化して、偏光又は位相符号化された光子を伝送し、その後、波長板、ビームスプリッタ、光電管、相応的な回路などのデバイスからなる単純な復号化装置によって情報を復号化する。その構造が単純で、システムの技術的要求は高くなく、メンテナンス及び大規模な生産が簡単であり、プロセスが成熟し、コードレート、コード距離について、他のプロトコルと比較して、比類のない利点を持っている。
しかしながら、量子鍵配送システムの発展及び理論の進歩に従って、人々は、量子鍵配送により確保されるいわゆる理論的絶対セキュリティが実用化されれば、理論的仮定に従わない多くの場合があり、その結果、セキュリティが大幅に低下し、システムの欠陥が徐々に顕在化し、量子ハッキングの標的になることを発見した。その中、最も有名なのは光子数分離攻撃であり、それは、盗聴効果を達成するために、非理想的な単一光子源の中の多光子成分を傍受し攻撃する。その対策として、デコイ状態理論を利用して、送信端の光強度を調整することによって光子数分離攻撃を防ぎ、即ち、デコイ状態BB84量子鍵配送システムがある。
デコイ状態BB84量子鍵配送システムの符号化方式は、主に、偏光符号化、位相符号化、及び時間ビット−位相符号化などを使用する。偏光符号化について、利点は低コストで単純な構造であり、欠点は、偏光システムが光ファイバの偏光の乱れの影響を受けやすく、ビット誤り率に直接影響を与えることであり、その結果生じる偏光の補償対策は、時間の浪費を引き起こし、コードレートが低下するか不安定になってしまう。
偏光符号化と比較して、位相符号化方式を使用する方案は、不等アーム干渉計によって光パルスを調製し、前後の光パルスの位相差を情報キャリアーとして利用し、光ファイバの偏光変化が位相差にほとんど影響を及ぼさない。従って、偏光の変化はビット誤り率の増加を引き起こさず、長距離伝送又は強い外部干渉がある環境での使用に有利である。その欠点は、従来の位相システムの受信端が大きな挿入損失を持ち、その結果、コードレート及び最も遠いコード距離が偏光システムよりも低くなってしまう。
上記背景で開発された時間ビット−位相符号化方式は、符号化に2つの基底ベクトルを使用し、即ち、時間基底ベクトル(固有状態が
Figure 0006906628
であるZ基底ベクトル)と位相基底ベクトル(固有状態が
Figure 0006906628
又は
Figure 0006906628
であるX又はY基底ベクトル)である。
図1は、時間ビット−位相符号化を実現するための符号化装置を示した。図1に示すように、光源から出力されたレーザーパルスは、不等アームマッハツェンダ(Mach−Zehnder、MZと略称される)干渉計によって2つの時間的に分離されたパルス成分を生成し、これらの2つのパルス成分は等アーム干渉計に順次入力される。等アーム干渉計は、2つの位相変調器(Phase Modulator、PM)を含み、こられの2つの位相変調器の相対的な位相差を調整することによって、異なる干渉出力光強度及び位相結果を得ることができ、さらに、異なる時間に到着するパルス成分について、変調電圧値を切り替えることによって、異なる光強度及び位相結果が変調される。図1の符号化装置は3種類の基底ベクトルの符号化を行うことができる。例えば、等アーム干渉計の位相差が0、πであるとき、対応する出力が消光と発光の結果であり、この時、Z基底ベクトル符号化であり、位相差がπ/2、−π/2であるとき、パルスが出力され、パルス間の位相差は、X基底ベクトル符号化又はY基底ベクトル符号化であると決定される。
図2は、時間ビット−位相符号化を実現するための他の符号化装置を示した。図2に示すように、光源から出力された激光パルスは不等アームMZ干渉計によって2つの時間的に分離されたパルス成分を生成する。X基底ベクトル及びY基底ベクトルでの位相符号化を得るために、位相変調器によって、2つのパルス成分の間に4つの位相0、π、π/2及び3π/2がロードされる。Z基底ベクトルでの時間ビット符号化を得るために、前又は後のパルス成分はそれぞれ、強度変調器(Intensity Modulator、 IM)によって変調され、通過または消光が制御され、前のパルス成分または後のパルス成分が保留されて時間状態|t0>又は|t1>が得られる。X又はY基底ベクトル符号化であれば、強度変調器は2つのパルス成分に対していずれも1/2光を通過させる。強度変調器は、等アーム干渉計とみなすことができるので、図1及び図2の符号化装置は符号化原理において同一である。
これにより、時間ビット−位相符号化を実現するための既知の符号化装置では、等アーム干渉計原理に基づく構成要素が符号化過程に関与する必要があり、その時間及び位相基底ベクトルの安定性、コードレート及びコードレートの安定性は、このような等アーム干渉計素子の安定性に依存する。しかしながら、光ファイバから構築された等アーム干渉計は、位相変化が環境温度、応力、振動などの影響を受けるため、その干渉結果の安定性が保証できないことによって、Z基底ベクトル及びX基底ベクトルの不安定性、消光比が悪いなどの問題をもたらす。そのため、時間ビット−位相符号化に使用する既知の符号化装置は基底ベクトル安定性、コードレート及びその安定性の方面に不足があり、特に劣悪な符号化環境では、時間符号化を安定させるために頻繁な強度フィードバックが必要とされるか、又は、位相符号化を安定させるために頻繁な位相フィードバックが必要とされ、これは、他のフィードバック装置及び構造を導入する必要性をもたらし、システムコストを増加させ、情報伝送效果が良くないので、実用範囲は限定される。
現在の、時間符号化と位相符号化の両方に使用できる符号化装置は、符号化が不安定であり、消光比が悪いという問題があり、これは、最終的な通信伝送効率の低下に繋がり、伝送距離が限られる。しかしながら、既存の多くの関連文献もこの問題に対する良い解決策を提案しておらず、構造が単純化されたり符号化方式が改善されたりして、通信システム全体が最適化され、最終的な通信效果がある程度改善されていても、根本的には解決できず、上記の問題は依然として存在し、これの影響を受ける。
例えば、株式会社東芝は、量子通信システムにおいてパルスインジェクションロック技術を使用してパルス光源を実現する方案を提案した。このような、パルスインジェクションロック技術に基づく光源方案は、光パルススペクトル性能をより良くすることができ、符号化状態の干渉性能を向上させることができ、最終的にコード性能を改善することができる。しかしながら、株式会社東芝によって開示された方案では、偏光符号化方式を使用し、このような符号化方式は、伝送中の光ファイバの偏光変化の影響を受け、偏光フィードバックによって偏差を補償する必要がある。また、このようなパルスインジェクションロック技術に基づくパルス光源方案では、光源出力は依然として位相ランダム光パルスであり、その改善点は、光パルスのスペクトル性能を向上させ、光パルスの時間ジッタ(time jitter)現象を低減して、最終的な干渉效果が強化されるだけである。このような光源方案は、時間ビット−位相符号化に使用する符号化装置における上記の欠点を解決できず、光パルス干渉效果がある程度強化されるだけであり、通信システム全体の性能の改善は依然として制限されている。
従来技術の欠点に対して、本発明は、高い安定性と高い消光比で時間−位相符号化を行うことができる、時間符号化と位相符号化の両方に使用できる光源及びこのような光源を適用した符号化装置を提供する。
本発明による光源は、1つのシステム周期内に、マスター駆動信号源から供給されるマスター駆動信号の駆動に基づいて、シード光を形成するための、1つのマスターレーザーパルスを出力するマスターレーザーと、スレーブ駆動信号源から供給されるスレーブ駆動信号の駆動に基づいて、前記シード光の励起で、信号光パルスを符号化するための、スレーブレーザーパルスをインジェクションロック方式で出力するスレーブレーザーとを含む。
本発明では、スレーブ駆動信号は、第1スレーブ駆動信号、第2スレーブ駆動信号及び第3のスレーブ駆動信号を含み、1つのシステム周期内に、前記第1スレーブ駆動信号、第2スレーブ駆動信号及び第3のスレーブ駆動信号のうち1つは、ランダムに出力されて前記スレーブレーザーを駆動する。その中、1つのシステム周期内に、前記スレーブレーザーは、前記第1のスレーブ駆動信号の駆動によって、1つの第1のスレーブレーザーパルスのみを出力し、前記第1のスレーブレーザーパルスは、1つの前記マスターレーザーパルスの第1の時間位置にあるパルス部分から励起されるものであり、1つのシステム周期内に、前記スレーブレーザーは、前記第2のスレーブ駆動信号の駆動によって1つの第2のスレーブレーザーパルスのみを出力し、前記第2のスレーブレーザーパルスは、1つの前記マスターレーザーパルスの第2の時間位置にあるパルス部分から励起されるものであり、また、1つのシステム周期内に、前記スレーブレーザーは前記第3のスレーブ駆動信号の駆動によって2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスを出力し、前記2つの第3のスレーブレーザーパルスはそれぞれ、1つの前記マスターレーザーパルスの第3の時間位置及び第4の時間位置にあるパルス部分から励起されてるものである。これにより、本発明の光源は、Z基底ベクトル符号化に適用される時に、安定した高い消光比を提供することができ、X基底ベクトルで符号化するための、安定した位相関係を有する2つの連続する光パルスを提供することができる。
さらに、マスター、スレーブレーザーは光伝送素子によって接続されてもよく、マスターレーザーパルスは光伝送素子の第1のポートに入って、第2のポートから出てスレーブレーザーに入力され、スレーブレーザーパルスは光伝送素子の第2のポートに入って、第3のポートから出る。これにより、光源の出力を提供する。
本発明の例示的な態様では、マスターレーザーの数は1つであり、その動作周波数はシステム周波数であってもよい。スレーブレーザーの数は1つであり、その動作周波数は、少なくともマスターレーザーの動作周波数の2倍であってもよい。マスターレーザーパルスの幅は、2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスの合計幅以上であってもよい。
さらに、マスター、スレーブレーザーの間の相対的な遅延は、1つのシステム周期内に、スレーブレーザーに注入されたマスターレーザーパルスが2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスを時間的にカバーできるように設置されてもよい。
さらに、光源は、マスターレーザーがマスターレーザーパルスをインジェクションロック方式で生成するように、マスターレーザーに他のシード光を供給するためのレーザーをさらに含んでもよい。
本発明の他の例示的な態様では、マスター、スレーブレーザーの数はいずれも1つであり、マスターレーザーと光伝送素子との間には不等アーム干渉計がさらに設置されてもよい。その中、不等アーム干渉計のアームの長さの差は、マスターレーザーパルス分割されてなる2つの連続するパルス部分の間の時間差が前記第3のスレーブレーザーパルスの間の間隔時間に一致するように設置されてもよい。
さらに、マスターレーザーの動作周波数はシステム周波数であり、スレーブレーザーの動作周波数は少なくともマスターレーザーの動作周波数の2倍であり、また、マスターレーザーパルスの幅はスレーブレーザーパルスの幅よりも大きくてもよい。
さらに、マスター、スレーブレーザーの間の相対的な遅延は、1つのシステム周期内に、マスターレーザーパルスが不等アーム干渉計によって分割されてなる2つのパルス部分が、スレーブレーザーに注入された時に、それぞれ、2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスを時間的にカバーできるように設置されてもよい。
本発明の別の例示的な態様では、マスターレーザーの数は1つであり、スレーブレーザー及びそれに接続された光伝送素子の数はいずれも2つであり、マスターレーザーは第1のビームスプリッタを介して、それぞれ、2つの光伝送素子によって2つのスレーブレーザーに接続されてもよい。2つのスレーブレーザーはそれぞれ、2つの光伝送素子によって第2のビームスプリッタに接続されて、2つのスレーブレーザーから出力されたスレーブレーザーパルスを1つの出力に合成する。その中、第1のビームスプリッタは、マスターレーザーパルスを2つのパルス部分に分割するのに使用される。
さらに、マスター、スレーブレーザーの動作周波数はいずれもシステム周波数であり、マスターレーザーパルスの幅はスレーブレーザーパルスの幅よりも大きくてもよい。
さらに、マスター、スレーブレーザーの間の相対的な遅延は、1つのシステム周期内に、マスターレーザーパルスが第1のビームスプリッタによって分割されてなる2つのパルス部分が、スレーブレーザーに注入された時に、それぞれ、異なる時間位置で第3のスレーブレーザーパルスのうち1つをカバーできるように設置されてもよい。
さらに、光伝送素子と第2のビームスプリッタとの間には、調整可能な時間遅延素子がさらに設置されてもよい。
好ましくは、光伝送素子はサーキュレータ又はビームスプリッタであってもよい。
好ましくは、第1及び第3の時間位置は同じであってもよく、第2及び第4の時間位置は同じであってもよい。
好ましくは、第1及び第2のスレーブレーザーパルスの強度は同じであって、かつ、第3のスレーブレーザーパルスの強度の2倍であってもよい。
本発明の他の態様は、本発明の光源を含む、時間符号化及び位相符号化を同時に行うことができる符号化装置を提供することができる。
また、符号化装置は、強度変調器及び/又は位相変調器をさらに含んでもよく、位相変調器は、2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスの間の位相差を変調し、強度変調器は、第1のスレーブレーザーパルス、第2のスレーブレーザーパルス、及び第3のスレーブレーザーパルスの間の相対的な光強度を変調する。
本発明によって提供される光源は、インジェクションロック技術とレーザー内部調整技術とを組み合わせて新規のパルス光源構造を形成し、当該構造は時間符号化及び位相符号化の両方が必要とされる適用場面に特に適している。本発明のパルス光源は、レーザー内部調整技術によって安定した高い消光比を有する時間状態(Z基底ベクトル)を提供することができ、また、レーザー内部調整技術によって、位相符号化(X基底ベクトル)のために、時間及び位相関係がランダムではなく固定である2つのパルスを同時に提供することができ、レーザー内部調整技術において、互いに位相関係がランダムであるパルスしか生成できないため、位相(X基底ベクトル)符号化に直接使用することができないという偏見が巧妙に解決される。
従来技術の時間ビット−位相符号化に用いられる符号化装置を概略的に示す図である。 従来技術の時間ビット−位相符号化に用いられる他の符号化装置を概略的に示す図である。 本発明の第1の実施例の光源及び符号化装置を概略的に示す図である。 本発明の第1の実施例の光源における光パルスの形成過程を概略的に示す図である。 本発明の第2の実施例の光源及び符号化装置を概略的に示す図である。 本発明の第2の実施例の光源における光パルスの形成過程を概略的に示す図である。 本発明の第3の実施例の光源及び符号化装置を概略的に示す図である。 本発明の第3の実施例の光源における光パルスの形成過程を概略的に示す図である。 本発明の第4の実施例の光源及び符号化装置を概略的に示す図である。 本発明の第4の実施例の光源における光パルスの形成過程を概略的に示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の例示的実施例について詳細に説明する。以下の実施例は、当業者に本発明の精神を完全に伝えるために例として提供される。従って、本発明は、本明細書に開示されている実施例に限定されない。
本発明によれば、光源は、マスター駆動信号源から供給されるマスター駆動信号の駆動によって、シード光を形成するための、マスターレーザーパルスを出力するマスターレーザーと、スレーブ駆動信号源から供給されるスレーブ駆動信号の駆動によって、符号化するためのスレーブレーザーパルスを出力するスレーブレーザーとを含む。スレーブ駆動信号は、第1、第2及び第3のスレーブ駆動信号を含んでもよく、スレーブ駆動信号源は、第1、第2及び第3のスレーブ駆動信号のうち1つをランダムに出力してもよい。1つのシステム周期内に、スレーブレーザーは、第1のスレーブ駆動信号の駆動によって、1つの第1のスレーブレーザーパルスのみを出力し、第1のスレーブレーザーパルスは1つのマスターレーザーパルスの第1の時間位置にあるパルス部分から励起されるものである。1つのシステム周期内に、スレーブレーザーは、第2のスレーブ駆動信号の駆動によって1つの第2のスレーブレーザーパルスのみを出力し、第2のスレーブレーザーは1つのマスターレーザーパルスの第2の時間位置にあるパルス部分から励起されるものである。1つのシステム周期内に、スレーブレーザーは第3のスレーブ駆動信号の駆動によって2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスを出力し、これらの2つの第3のスレーブレーザーパルスはそれぞれ、1つのマスターレーザーパルスの第3の時間位置及び第4の時間位置にあるパルス部分から励起されるものである。これらの2つの第3のスレーブレーザーパルスを励起するためのシード光は、同一のマスターレーザーパルスの2つのパルス部分からのものであり、2つのシード光の間は固定位相関係を形成することができ、そのため、インジェクションロックの発光メカニズムで、同一のマスターレーザーパルスの2つのパルス部分からなるこれらの2つのシード光から励起された2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスの間は、ランダムではなく固定の位相関係が形成される。
ここで、第1、第2、第3又は第4の時間位置などの時間位置は、1つのシステム周期内における相対的な時間位置を指示するために用いることができる。
本発明の光源は、時間ビット−位相符号化に特に適している。その中、第1及び第2のスレーブレーザーパルスは、Z基底ベクトルでの符号化、即ち、時間符号化に使用することができ、2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスは、X基底ベクトルでの符号化、即ち、位相符号化に使用することができる。換言すれば、Z基底ベクトル符号化が行われるときに、スレーブレーザーが1つのマスターレーザーパルスの励起に基づいて、時間符号化のための、固定時間特徴(例えば、時間的に先行又は後続)を有する1つのスレーブレーザーパルスを出力するように、スレーブ駆動信号源は第1及び第2のスレーブ駆動信号のうちの一方を出力することができる。X基底ベクトル符号化が行われるとき、スレーブ駆動信号源は、位相符号化のニーズを満たすために、スレーブレーザーが1つのマスターレーザーパルスに基づいて、安定した時間及び位相関係を有する2つの連続するスレーブレーザーパルスを出力するように、第3のスレーブ駆動信号を出力することができる。
好ましくは、第1及び第2のスレーブレーザーパルスは、同じ強度を有するように設置され、2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスそれぞれの強度は、第1及び第2のスレーブレーザーパルスの半分に設置される。第1の時間位置は第3の時間位置と同じであってもよい。第2の時間位置は第4の時間位置と同じであってもよい。
当業者は、スレーブ駆動信号が第1、第2、及び第3のスレーブ駆動信号に限定されず、他のスレーブ駆動信号を有してもよいことを容易に想到しえる。従って、1つのマスターレーザーパルスの励起で、スレーブレーザーの出力は第1、第2及び第3のスレーブレーザーパルスに限定されず、他の時間位置上で唯一のスレーブレーザーパルスを出力するか、又は、安定した時間及び位相関係を有する多くの連続するスレーブレーザーパルスを出力してもよい。
本発明の原理をより良く理解するために、時間ビット−位相符号化方案での適用を例として挙げ、図3〜6は、本発明の光源のいくつかの具体的実施の形態を示した。これらの具体的実施の形態では、説明の便宜上、スレーブ駆動信号源が第1、第2及び第3のスレーブ駆動信号を出力し、第1及び第3の時間位置が同じであって第2及び第4の時間位置が同じであることを例として挙げる。しかしながら、当業者は、これらの具体的実施の形態が単なる例示であり、本発明をこれらの具体的実施の形態に限定することを意図していないことを理解することができる。
<実施例一>
図3Aには、本発明による光源の第1の例示的実施例を示した。図示するように、本発明の第1の実施例による光源は、1つのマスターレーザー11と1つのスレーブレーザー12を含み、マスターレーザー11とスレーブレーザー12との間は光伝送素子13によって接続される。光伝送素子13は、3つのポート1−3を含み、ポート1から入る光がポート2から出ることができ、ポート2から入る光がポート3から出ることができるように設置される。本実施例では、マスターレーザー11は光伝送素子13のポート1に接続され、スレーブレーザー12は光伝送素子13のポート2に接続され、光伝送素子13のポート3は光源の出力ポートとして機能する。
光伝送素子は、サーキュレータ又はビームスプリッタであってもよい。好ましくは、本実施例では、サーキュレータを選択して光伝送素子として使用する。
マスターレーザー11の動作周波数はシステム周波数であってもよい。スレーブレーザー12の動作周波数はマスターレーザー11の動作周波数の少なくとも2倍であって、2つの連続するスレーブレーザーパルスの合計幅(パルス幅と間隔時間との合計)は、マスターレーザーパルスの幅よりも小さいことで、1つのマスターレーザーパルスの励起で2つのスレーブレーザーパルスを生成することができるようにし、図3Bを参照する。
図3A及び3Bに示すように、マスターレーザー11はマスターレーザーパルスを出力し、ここで、そのままシード光として、サーキュレータ13のポート2を介してスレーブレーザー12に注入する。マスター、スレーブレーザーの相対的な遅延を調整して、1つのシステム周期内に、スレーブレーザーに注入されたマスターレーザーパルスが、2つの連続するスレーブレーザーパルスを時間的にカバーすることができるようにすることによって、当該マスターレーザーパルスをシード光としてインジェクションロック方式でスレーブレーザー12において2つの連続するスレーブレーザーパルスを励起生成する。スレーブレーザーパルスはサーキュレータ13のポート3から出力され、光源の出力パルスを供給する。
本発明の光源について、X基底ベクトル符号化を行うときに、1つのシステム周期内に、スレーブ駆動信号源は第3のスレーブ駆動信号を出力して、第3の(第1の)時間位置と第4の(第2の)時間位置で、スレーブレーザーが、注入されたマスターレーザーパルスの励起で、インジェクションロック方式で2つの第3のスレーブレーザーパルスを生成するようにする。これらの2つの第3のスレーブレーザーパルスに使用されるシード光はそれぞれ、スレーブレーザーに注入されたマスターレーザーパルスのうち、第3及び第4の時間位置に対応するパルス部分である。2つの第3のスレーブレーザーパルスの出力時間は、それぞれ、第3及び第4の時間位置に対応し、両者の出力時間の差は第3及び第4の時間位置に対応する時間差である。インジェクションロックの条件で、スレーブレーザーパルスと対応するシード光との間には、固定の位相関係が存在するので、1つのマスターレーザーパルスにおける、第3及び第4の時間位置に対応するパルス部分の位相関係(位相差)が固定的である。従って、この時の1つのシステム周期内に出力された2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスの間にも、固定の位相差が存在し、非インジェクションロック方式でのランダム位相関係ではなく、従来のインジェクションロック方式で異なるマスターレーザーパルスによって励起されるランダム位相関係でもなく、この位相差は、第3及び第4の時間位置によって决定できる。
この時出力される2つの第3のスレーブレーザーパルスの間に固定の位相関係が存在するので、必要に応じて、これらの2つの第3のスレーブレーザーパルスが1つの位相変調器14を直接通過するようにし、2つのパルスの間に変調位相0又はπがロードされることで、X基底ベクトル符号化を完成することができる。従来技術と比べると、符号化に使用される光路で、例えば、不等アーム干渉計や、ビームスプリッタ及び遅延線により形成される分光素子などの、固定の時間及び位相関係を有する2つの光パルスを提供するための分光素子は少なくとも省略され、符号化装置の光路構造を簡略化する。同時に、符号化光路で信号光を分割する必要がないので、レーザー電力に対する要求も低下し、システム要求及びコストが減少される。また、X基底ベクトルの安定性によって、特に測定装置と関係がない量子鍵配送(measurement−device−independent quantum key distribution、MDIQKDと略称される)プロトコルに関して、従来の位相符号化及び/又は時間ビット−位相符号化システムに必要なリアルタイム位相校正フィードバック装置及び追加のフィードバック光用の光通路を省略することができ、初期の位相差は、MDIQKDの測定端Charlieが測定されたX基底ベクトルビット誤り率をクラシックチャネルを介してMDIQKDの送信端Alice、Bobに報告するだけでよく、Alice及びBobによってそれぞれの初期位相を調整すればよく、その後の位相フィードバックは必要とされない。
Z基底ベクトル符号化を行うとき、1つのシステム周期内に、第1及び第2のスレーブ駆動信号のうちの一方はスレーブ駆動信号源からランダムに出力され、それによって、相応的に、第1の時間位置又は第2の時間位置で、スレーブレーザーが、注入されたマスターレーザーパルスの励起で1つの第1のスレーブレーザーパルス又は1つの第2のスレーブレーザーパルスをインジェクションロック方式で生成する。同様に、第1又は第2のスレーブレーザーパルスに使用されるシード光は、それぞれ、スレーブレーザーに注入されたマスターレーザーパルスのうち、第1又は第2の時間位置に対応するパルス部分であり、第1又は第2のスレーブレーザーパルスの出力時間は、第1又は第2の時間位置に対応する。そのため、それぞれ異なる出力時間特徴を有する第1及び第2のスレーブレーザーパルスは、異なる時間符号化を代表するために直接に使用でき、例えば、光源が1つのシステム周期内に第1のスレーブレーザーパルスのみを出力するとき、第1のスレーブレーザーパルスは、第1の時間位置で光を通過させ、第2の時間位置で消光する現象を表すために使用でき、即ち、時間符号化1を代表するために使用できる。光源が1つのシステム周期内に第2のスレーブレーザーパルスのみを出力するとき、第2のスレーブレーザーパルスは、第1の時間位置上で消光し、第2の時間位置上で光を通過させる現象を表すために使用でき、即ち、時間符号化0を代表するために使用でき、逆もまた同様である。
このとき生成されるZ基底ベクトルのコントラストは、レーザーが光パルスをトリガーしない消光程度によって決定され、このような消光程度は非常に高く、かつ安定して環境によって影響されないことに注意されたい。従来の時間ビット−位相符号化方案では、いずれも干渉原理(強度変調器内部の原理も等アーム干渉計である)によって消光し、その干渉はいずれも、干渉位相に対する外部環境の影響を受けることで消光比が高くなく、不安定になる。これに対して、符号化のための光路上で、少なくともZ基底ベクトルでの消光を提供するための構成要素が省略され、符号化装置の光路構造を単純化するとともに、安定した高い消光を提供することで、Z基底ベクトルで消光の安定性を保証するための強度フィードバック装置が省略され、コードレート及びその安定性は大幅に改善される。
さらに、本発明では、Z基底ベクトルに使用される第1及び第2のスレーブレーザーパルスが同じ強度を有し、X基底ベクトルに使用される第3のスレーブレーザーパルスの強度が第1又は第2のスレーブレーザーパルスの強度の半分になるようにスレーブ駆動信号の幅を設置することも可能である。この時、Z基底ベクトルでのパルス光強度とX基底ベクトルでのパルス光強度は一致することで、符号化に使用される光路で、強度正規化に使用される強度変調素子IMを省略することができ、符号化装置の光路構造をさらに単純化するとともに、符号化装置の安定性を改善した。
当然ながら、第1、第2、第3のスレーブレーザーパルスを、同じ強度を有するように設置してもよく、このとき、Z基底ベクトルに使用されるパルス光強度とX基底ベクトルに使用されるパルス光の強度とはまだ一致せず、X基底ベクトルで2つのスレーブレーザーパルスを出力し、Z基底ベクトルで1つのスレーブレーザーパルスのみを出力するので、X基底ベクトルに対応する光強度は、Z基底ベクトルに対応する光強度の2倍であり、そのため、異なる基底ベクトルでの最終的な光強度が一致するように、X基底ベクトルに使用されるパルス光強度を半分減衰するための1つの強度変調器15を符号化の光路に設置することが依然として必要である。ここで、強度変調器の状態変化もあり得るが、Z基底ベクトルの消光比に影響を与えず、符号化装置のZ基底ベクトルの安定性にも影響を与えない。
<実施例二>
図4Aは、本発明による光源の第2の例示的実施例を示し、これは、図3Aの光源構造に対するさらなる改善である。図4Aに示す光源は、1つのマスターレーザー20が追加される点で、図3Aに示す光源と異なる。第1のマスターレーザー20と第2のマスターレーザー21との間は1つの光伝送素子26によって接続される。図4Bを参照して分かるように、第2のマスターレーザー21は、第1のマスターレーザー20から供給されるシード光の励起で、パルスをインジェクションロック方式で出力して、スレーブレーザー22に使用されるシード光を供給し、第2のマスターレーザー21とスレーブレーザー22との間は光伝送素子23によって接続され、スレーブレーザー22は、第2のマスターレーザー21から供給されるシード光の励起でパルスをインジェクションロック方式で出力して、符号化に使用されるような信号光パルスを供給する。
本実施例では、光伝送素子23、26の構造及び設置、並びにレーザー20と21、21と22の間の接続態様は、第1の実施例において光伝送素子13について説明したのと同じであり、スレーブレーザー22が第2のマスターレーザー21の作用によってパルスを生成する方法、及びその後の時間符号化及び位相符号化の構造及び過程も第1の実施例では説明したのと同じであるので、ここで説明せず、両者の間の相違点だけについてここで詳細に説明する。
第1の実施例と異なり、第2のマスターレーザー21から出力される激光パルスも、インジェクションロック方式に基づいて第1のマスターレーザー20から供給されたシード光の励起によって生成されるものである。そのため、第2のマスターレーザー21によって供給されるスレーブレーザー22に使用されるシード光のスペクトル性能がさらに向上する。具体的に、第1の実施例と比べると、本実施例における光源は、1つのシステム周期内に出力される2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスの間の波長一致性がよりよく、このように、X基底ベクトルの復号化の干渉コントラストを向上させることができ、X基底ベクトルの復号化のビット誤り率を低減することができる。
<実施例三>
図5Aは、本発明による光源の第3の例示的実施例を示した。本実施例の光源は、1つのマスターレーザー31と1つのスレーブレーザー32を含み、マスターレーザー31は、不等アーム干渉計37によって光伝送素子33に接続され、さらに当該光伝送素子33によってスレーブレーザー32に接続される。光伝送素子33は同様に、3つのポート1−3を含み、ポート1から入る光がポート2から出ることができ、ポート2から入る光がポート3から出ることができるように設置されてもよい。本実施例では、マスターレーザー31は不等アーム干渉計37によって光伝送素子33のポート1に接続され、スレーブレーザー32は光伝送素子33のポート2に接続され、光伝送素子33のポート3は光源の出力ポートとして機能する。
光伝送素子はサーキュレータ又はビームスプリッタであってもよい。好ましくは、本実施例では、サーキュレータを選択して光伝送素子として使用する。不等アーム干渉計37は例えば、不等アームマッハツェンダ(MZ)干渉計又はマイケルソン干渉計であってもよい。好ましくは、本実施例では、MZ干渉計を例として挙げる。
図5Bを参照すると、本実施例は、マスターレーザーパルスがシード光としてスレーブレーザー32に直接注入されず、まず不等アーム干渉計37によって2つの連続するパルス部分に分割されるという点で、第1の実施例と異なる。これらの2つのパルス部分は光伝送素子33のポート1、2を介してスレーブレーザー32に注入される。マスターレーザー、スレーブレーザーの相対的な遅延を調整することによって、1つのシステム周期内に、マスターレーザーパルスのこれらの2つのパルス部分が時間的に(それぞれ第1の(第3の)時間位置及び第2の(第4の)時間位置にある)それぞれ、隣接する2つのスレーブレーザーパルスをカバーできるようにすることで、それぞれシード光として、インジェクションロック方式でスレーブレーザー32において2つの連続するスレーブレーザーパルスを励起生成する。スレーブレーザーパルスはサーキュレータ33のポート3から出力されて、光源の出力パルスを供給する。
シード光と使用されるこれらの2つのマスターレーザーパルス部分は、1つのマスターレーザーパルスから不等アーム干渉計によって分割されたものであるので、これらの2つのマスターレーザーパルス部分は、全く同じ波長特性及び固定の位相関係を有する。相応的に、スレーブレーザー32がこれらの2つのシード光の励起で出力した2つのスレーブレーザーパルスの間にも、固定の位相関係が存在する。
本実施例の光源のX及びZ基底ベクトルでの動作原理及び方式は、1つのマスターレーザーパルスにおける異なる時間位置の部分をシード光とする第1の実施例と類似し、光源から出力されるパルスを使用して時間及び位相符号化を行う原理及び方式も、第1の実施例と類似するので、ここで説明せず、両者の間の相違点だけについて詳細に説明する。
本実施例では、不等アーム干渉計37のアームの長さの差は、出力される2つの連続するパルス部分の間の時間差がスレーブレーザー32における2つの連続するスレーブレーザーパルスの間の間隔時間に一致することを必要とする。ここで、不等アーム干渉計が導入されたので、マスターレーザーパルスの幅が連続する2つのスレーブレーザーパルスの合計幅以上である必要はなく、マスターレーザーパルス的幅が1つのスレーブレーザーパルスの幅以上であればよく、それによって、マスターレーザー31の性能に対する要求を大幅に低減する。
なお、当業者が理解できるように、第1の実施例では、2つの連続するスレーブレーザーパルスの励起に使用される2つのシード光が1つのマスターレーザーパルスにおける2つの異なる時間位置のパルス部分に対応し、チャーピング現象の存在に起因し、これらの2つの異なる時間位置のパルス部分の波長は完全に同じではない可能性があるが、本実施例では、2つのシード光が同一のパルスから不等アーム干渉計によって分割されるものであるので、それらが全く同じ波長特性を有する。即ち、2つの連続するスレーブレーザーパルスの励起に使用される2つのシード光の波長一致性について、本実施例の光源は、上記実施例よりも優れている。
それに対応して、X基底ベクトルで光源によって出力される2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスの波長一致性はより良好であることで、符号化・復号化アプリケーションにおけるX基底ベクトルの復号化の干渉コントラストを向上させ、X基底ベクトルの復号化ビット誤り率を低減することができる。
当然ながら、不等アーム干渉計の導入によって、本実施例の光源によってX基底ベクトルで出力される2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスの位相差は、不等アーム干渉計の位相変化によって影響を受けるが、第1の実施例の光源では、このような位相差は安定していることに注意されるべきである。
<実施例四>
図6Aは、本発明による光源の第4の例示的実施例を示す。図示するように、本実施例の光源は、1つのマスターレーザー41と2つのスレーブレーザー42、49を含む。マスターレーザーパルスは第1のビームスプリッタ47によって2つのパルス部分に分割される。これらの2つのパルス部分はそれぞれ、第1の光伝送素子43と第2の光伝送素子46を介して第1のスレーブレーザー42と第2のスレーブレーザー49に注入されて、シード光として使用される。第1のスレーブレーザー42と第2のスレーブレーザー49から出力されるスレーブレーザーパルスは、それぞれ第1の光伝送素子43と第2の光伝送素子46を介して、第2のビームスプリッタ48で結合し、光源の出力パルスとして、符号化に使用されるような信号光パルスを提供する。
図6Aに示すように、本実施例では、光伝送素子43、46の構造及び設置、並びにマスターレーザー、スレーブレーザーの間の光伝送素子を介する接続態様はいずれも第1の実施例において説明したのと同じであるので、詳細な説明は省略する。
同様に、光伝送素子はサーキュレータ又はビームスプリッタであってもよく、本実施例では、サーキュレータを使用することが好ましい。
図6Aおよび図6Bと併せてより明確に理解するように、本実施例は、2つのスレーブレーザーを使用する点と、マスターレーザーパルスがシード光としてスレーブレーザーに直接注入されず、まず第1のビームスプリッタ47によって2つのパルス部分に分割され、これらの2つのパルス部分が異なる光路を介してそれぞれ対応するスレーブレーザーに注入される点で、第1の実施例と異なる。マスターレーザー、スレーブレーザーの相対的な遅延を調整することによって、1つのシステム周期内に、マスターレーザーパルスのこれらの2つのパルス部分のうち一方は第1の(第3の)時間位置で第1のスレーブレーザー42のうち1つのスレーブレーザーパルスをカバーし、他方は第2の(第4の)時間位置で第2のスレーブレーザー49のうち1つのスレーブレーザーパルスをカバーすることができ、それによって、それぞれ、シード光としてインジェクションロック方式で所定の時間位置において対応するスレーブレーザーから1つのスレーブレーザーパルスを励起生成するようにする。第1のスレーブレーザーによって出力される1つのスレーブレーザーパルスと第2のスレーブレーザーによって出力される1つのスレーブレーザーパルスは最終的に、第2のビームスプリッタ48で1つの出力に結合されて、光源の出力パルスを供給する。
X基底ベクトル符号化を行うときに、1つのシステム周期内に、スレーブ駆動信号源は、第1のスレーブレーザー42が第3の時間位置上で注入されたマスターレーザーパルス部分の励起で1つの第3のスレーブレーザーパルスを生成し、第2のスレーブレーザー49が第4の時間位置上で注入されたマスターレーザーパルス部分の励起で1つの第3のスレーブレーザーパルスを生成するように、第3のスレーブ駆動信号を出力し、2つの第3のスレーブレーザーパルスは第2のビームスプリッタで1つの出力に結合されて、所定の時間間隔を有する2つの連続するパルスを供給する。1つのシステム周期内に、それぞれ2つのスレーブレーザーに注入されたシード光は1つのマスターレーザーパルスからビームスプリッタによって分割された2つのパルス部分であるので、これらの2つのシード光は全く同じ波長特性及び固定の位相関係を有し、それに対応して、光源によって最終的に出力された2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスの間にも固定の位相関係が存在する。
Z基底ベクトル符号化を行うとき、1つのシステム周期内に、第1及び第2のスレーブ駆動信号のうち一方はスレーブ駆動信号源からランダムに出力され、第1又は第2のスレーブレーザーを駆動し、相応的に第1の時間位置又は第2の時間位置で、第1又は第2のスレーブレーザーが注入されるマスターレーザーパルス部分の励起で1つの第1のスレーブレーザーパルス又は1つの第2のスレーブレーザーパルスをインジェクションロック方式で生成するようにする。そのため、第1又は第2のスレーブレーザーパルスの出力時間はそれぞれ第1又は第2の時間位置に対応する。従って、それぞれ異なる出力時間特徴を有する第1及び第2のスレーブレーザーパルスは直接異なる時間符号化を代表するために使用でき、例えば、光源が1つのシステム周期内に第1のスレーブレーザーパルスのみを出力するとき、第1のスレーブレーザーパルスは、第1の時間位置で光を通過させ、第2の時間位置で消光する現象を表すために使用でき、即ち、時間符号化1を代表するために使用でき、光源が1つのシステム周期内に第2のスレーブレーザーパルスのみを出力するとき、第2のスレーブレーザーパルスは、第1の時間位置上で消光し、第2の時間位置上で光を通過させる現象を表すために使用でき、即ち、時間符号化0を代表するために使用でき、逆もまた同様である。
本実施例では、ビームスプリッタと2つのスレーブレーザーが導入されたので、マスターレーザーパルスの幅が2つの連続するスレーブレーザーパルスの合計幅以上である必要はなく、マスターレーザーパルスの幅が1つのスレーブレーザーパルスの幅以上であればよく、同様に、マスターレーザー性能に対する要求を低下した。また、本実施例におけるスレーブレーザーはマスターレーザーと同じ動作周波数を有することができる。
なお、前述するように、第1の実施例では、2つの連続するスレーブレーザーパルスの励起に使用される2つのシード光の波長は全く同じではなく、本実施例では、2つのシード光は同一のパルスからビームスプリッタによって分割されたものであるので、それらは全く同じ波長特性を有する。即ち、2つの連続するスレーブレーザーパルスに使用される2つのシード光の波長一致性について、本実施例の光源は同様に、第1の実施例よりも優れている。
それに対応して、X基底ベクトルで光源によって出力される2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスの波長一致性はより良好であることで、符号化・復号化アプリケーションにおけるX基底ベクトルの復号化の干渉コントラストを向上させ、X基底ベクトルの復号化ビット誤り率を低減することができる。
さらに、本実施例では、2つのスレーブレーザーが設置されるので、2つのスレーブレーザーの出力光路上に遅延素子40(例えば電気的に調整可能な遅延器)をさらに設置することによって、2つの時間モードの光パルス間の時間間隔を柔軟に調整することができる。異なる復号化装置は、異なる時間間隔の要求を有する可能性があるので、このような時間間隔の調整可能性は、様々な復号化装置に対応する符号化装置に本実施例の光源を柔軟に適用することができる。
本発明の概念は、上記の例示的実施例によりより完全に理解することができる。即ち、インジェクションロック技術とレーザー内部調整技術とを組み合わせて新規のパルス光源構造を形成し、当該構造は、例えば時間ビット−位相符号化方式を使用した量子通信システムなどの、時間符号化及び位相符号化の両方が必要とされる適用場面に特に適している。本発明的パルス光源は、レーザー内部調整技術によって安定した高い消光比を有する時間状態(Z基底ベクトル)を提供することができ、また、レーザー内部調整技術によって、位相符号化(X基底ベクトル)のために、時間及び位相関係がランダムではなく、固定である2つのパルスを同時に提供することができ、レーザー内部調整技術において、互いに位相関係がランダムであるパルスしか生成することができず、位相(X基底ベクトル)符号化に直接使用することができないという偏見が巧妙に解決される。
当業者は、本実施例の光源が時間及び/又は位相符号化方式、特に、時間と位相符号化の両方が必要とされる方式(時間ビット−位相符号化方式など)に使用できることを想到できる。デコイ状態BB84プロトコル、基準フレームに依存しない量子鍵配送(reference−frame−independent quantum key distribution、RFIQKDと略称される)プロトコル、スリーステートプロトコル(Loss−tolerant)に基づく符号化方式を含むが、これらに限定されず、MDIQKDシステムに適用されるときに、利点はより明らかになる。
<符号化装置>
本発明の他の態様は、時間符号化及び位相符号化を同時に行うことができる符号化装置をさらに提供し、当該符号化装置は、X基底ベクトルで固定の時間及び位相関係を有する隣接する2つの光パルスを出力し、Z基底ベクトルで隣接する2つの光パルスのうちの一方を出力するための本発明による光源を含む。デコイ状態BB84プロトコル及び/又はRFIQKDプロトコルで、当該符号化装置は、前記X基底ベクトルでの隣接する2つの光パルスの間に変調位相をロードするための位相変調器を含んでもよい。また、当該符号化装置は、前記隣接する2つの光パルスの強度の合計が前記Z基底ベクトルで出力される隣接する2つの光パルスのうちの一方の強度と等しいように、前記X基底ベクトルでの隣接する2つの光パルスの強度を減衰するための強度変調器を含んでもよい。
従来技術の符号化装置と比べると、本発明の符号化装置は、より少ない光学部品を必要とし、追加のフィードバック機構を必要とせず、構造はより単純であり、同時に、符号化のために光源によって提供される光パルスはよりよい波長一致性と位相安定性を有するので、当該符号化装置は、より高いコードレートと安定性を有することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、当業者であれば本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で種々の改良や変更を加えることができることは言うまでもない。これらの改良及び変更もまた本発明の保護範囲にあるとみなされる。

Claims (13)

  1. 1つのシステム周期内に、マスター駆動信号源から供給されるマスター駆動信号の駆動に基づいて、シード光を形成するための、1つのマスターレーザーパルスを出力するマスターレーザーと、
    スレーブ駆動信号源から供給されるスレーブ駆動信号の駆動に基づいて、前記シード光の励起で、信号光パルスを符号化するための、スレーブレーザーパルスをインジェクションロック方式で出力するスレーブレーザーと、を含む、時間符号化及び位相符号化の両方に同時に使用できる光源であって、
    前記スレーブ駆動信号は、第1のスレーブ駆動信号、第2のスレーブ駆動信号、及び第3のスレーブ駆動信号を含み、1つの前記システム周期内に、前記第1のスレーブ駆動信号、第2のスレーブ駆動信号、及び第3のスレーブ駆動信号のうちの一つは、ランダムに出力されて前記スレーブレーザーを駆動し、
    1つの前記システム周期内に、前記スレーブレーザーは、前記第1のスレーブ駆動信号の駆動によって、1つの第1のスレーブレーザーパルスのみを出力し、前記第1のスレーブレーザーパルスは、1つの前記マスターレーザーパルスの第1の時間位置にあるパルス部分から励起されるものであり、
    1つの前記システム周期内に、前記スレーブレーザーは、前記第2のスレーブ駆動信号の駆動によって、1つの第2のスレーブレーザーパルスのみを出力し、前記第2のスレーブレーザーパルスは、1つの前記マスターレーザーパルスの第2の時間位置にあるパルス部分から励起されるものであり、
    及び、1つの前記システム周期内に、前記スレーブレーザーは、前記第3のスレーブ駆動信号の駆動によって、2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスを出力し、前記2つの第3のスレーブレーザーパルスは、それぞれ、1つの前記マスターレーザーパルスの第3の時間位置及び第4の時間位置にあるパルス部分から励起されるものであり、
    前記マスターレーザーと前記スレーブレーザーとは光伝送素子によって接続され、前記マスターレーザーパルスは前記光伝送素子の第1のポートに入って、第2のポートから出て前記スレーブレーザーに注入され、前記スレーブレーザーパルスは前記光伝送素子の前記第2のポートに入って、第3のポートから出て、
    前記マスターレーザーと前記スレーブレーザーの数はいずれも1つであり、前記マスターレーザーと前記光伝送素子との間に不等アーム干渉計がさらに設置され、
    前記不等アーム干渉計のアームの長さの差は、前記マスターレーザーパルスが分割されてなる前後2つのパルス部分の間の時間差が前記2つの第3のスレーブレーザーパルスの間の間隔時間に一致するように設置されて、前記2つのパルス部分は同じ波長特性を有する、ことを特徴とする光源。
  2. 前記マスターレーザーの動作周波数はシステム周波数であり、前記スレーブレーザーの動作周波数は少なくとも前記マスターレーザーの動作周波数の2倍であり、また、前記マスターレーザーパルスの幅は前記スレーブレーザーパルスの幅よりも大きい、ことを特徴とする請求項に記載の光源。
  3. 前記マスターレーザーと前記スレーブレーザーとの間の相対的な遅延は、1つの前記システム周期内に、前記マスターレーザーパルスが前記不等アーム干渉計によって分割されてなる前記2つのパルス部分が、前記スレーブレーザーに注入された時に、それぞれ、前記2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスを時間的にカバーできるように設置される、ことを特徴とする請求項に記載の光源。
  4. 1つのシステム周期内に、マスター駆動信号源から供給されるマスター駆動信号の駆動に基づいて、シード光を形成するための、1つのマスターレーザーパルスを出力するマスターレーザーと、
    スレーブ駆動信号源から供給されるスレーブ駆動信号の駆動に基づいて、前記シード光の励起で、信号光パルスを符号化するための、スレーブレーザーパルスをインジェクションロック方式で出力するスレーブレーザーと、を含む、時間符号化及び位相符号化の両方に同時に使用できる光源であって、
    前記スレーブ駆動信号は、第1のスレーブ駆動信号、第2のスレーブ駆動信号、及び第3のスレーブ駆動信号を含み、1つの前記システム周期内に、前記第1のスレーブ駆動信号、第2のスレーブ駆動信号、及び第3のスレーブ駆動信号のうちの一つは、ランダムに出力されて前記スレーブレーザーを駆動し、
    1つの前記システム周期内に、前記スレーブレーザーは、前記第1のスレーブ駆動信号の駆動によって、1つの第1のスレーブレーザーパルスのみを出力し、前記第1のスレーブレーザーパルスは、1つの前記マスターレーザーパルスの第1の時間位置にあるパルス部分から励起されるものであり、
    1つの前記システム周期内に、前記スレーブレーザーは、前記第2のスレーブ駆動信号の駆動によって、1つの第2のスレーブレーザーパルスのみを出力し、前記第2のスレーブレーザーパルスは、1つの前記マスターレーザーパルスの第2の時間位置にあるパルス部分から励起されるものであり、
    及び、1つの前記システム周期内に、前記スレーブレーザーは、前記第3のスレーブ駆動信号の駆動によって、2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスを出力し、前記2つの第3のスレーブレーザーパルスは、それぞれ、1つの前記マスターレーザーパルスの第3の時間位置及び第4の時間位置にあるパルス部分から励起されるものであり、
    前記マスターレーザーと前記スレーブレーザーとは光伝送素子によって接続され、前記マスターレーザーパルスは前記光伝送素子の第1のポートに入って、第2のポートから出て前記スレーブレーザーに注入され、前記スレーブレーザーパルスは前記光伝送素子の前記第2のポートに入って、第3のポートから出て、
    前記マスターレーザーの数は1つであり、前記スレーブレーザー及びそれに接続される前記光伝送素子の数はいずれも2つであり、前記マスターレーザーは、第1のビームスプリッタを介して、それぞれ、前記2つの光伝送素子によって前記2つのスレーブレーザーに接続され、前記第1のビームスプリッタは、前記マスターレーザーパルスを2つのパルス部分に分割するためのものであり、前記2つのスレーブレーザーはそれぞれ、前記2つの光伝送素子によって第2のビームスプリッタに接続され、前記2つのスレーブレーザーから出力されるスレーブレーザーパルスを1つの出力に合成し、前記2つのパルス部分は同じ波長特性を有する、ことを特徴とする光源。
  5. 前記マスターレーザーと前記スレーブレーザーとの動作周波数はいずれもシステム周波数であり、前記マスターレーザーパルスの幅は前記スレーブレーザーパルスの幅よりも大きい、ことを特徴とする請求項に記載の光源。
  6. 前記マスターレーザーと前記スレーブレーザーとの間の相対的な遅延は、1つの前記システム周期内に、前記マスターレーザーパルスが前記第1のビームスプリッタによって分割されてなる前記2つのパルス部分が、前記スレーブレーザーに注入される時に、それぞれ異なる時間位置で前記第3のスレーブレーザーパルスのうちの1つをカバーするできるように設置される、ことを特徴とする請求項に記載の光源。
  7. 前記光伝送素子と前記第2のビームスプリッタとの間には、調整可能な時間遅延素子がさらに設置される、ことを特徴とする請求項に記載の光源。
  8. 前記マスターレーザーが前記マスターレーザーパルスをインジェクションロック方式で生成するように、前記マスターレーザーに他のシード光を供給するためのレーザーをさらに含む、ことを特徴とする請求項又は4に記載の光源。
  9. 前記光伝送素子は、サーキュレータ又はビームスプリッタである、ことを特徴とする請求項又はに記載の光源。
  10. 前記第1の時間位置は前記第3の時間位置と同じであり、前記第2の時間位置は前記第4の時間位置と同じである、ことを特徴とする請求項又はに記載の光源。
  11. 前記第1のスレーブレーザーパルスの強度は、前記第2のスレーブレーザーパルスの強度と同じであって、かつ、前記第3のスレーブレーザーパルスの強度の2倍である、ことを特徴とする請求項又はに記載の光源。
  12. 時間符号化及び位相符号化を同時に行うことができる符号化装置であって、
    請求項1〜11に記載の光源を含む、ことを特徴とする符号化装置。
  13. 位相変調器及び/又は強度変調器をさらに含み、前記位相変調器は、前記2つの連続する第3のスレーブレーザーパルスの間の位相差を変調するためのものであり、前記強度変調器は、前記第1のスレーブレーザーパルスと、前記第2のスレーブレーザーパルスと、前記第3のスレーブレーザーパルスとの間の相対的な光強度を変調するためのものである、ことを特徴とする請求項12に記載の符号化装置。
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