<第1実施形態>
図1に示すように本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15(透明板保持枠)が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(例えば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(例えば、赤色)で点灯(点滅)させる)のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ(上スピーカ)19a、スピーカ(下スピーカ)19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしても良い。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21(貯留皿)、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ25aを内蔵した演出ボタン25が設けられている。また、演出ボタン25の上面(押圧面)には、遊技者からの接触操作入力を受け付けるためのタッチパネル29が設けられている。さらに、前面枠12の下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、本実施形態ではタッチパネル29を演出ボタン25と一体的に設けたが、タッチパネル29は、演出ボタン25と別体であってもよく、例えば、演出ボタン25の近傍にサブ表示装置を設け、そのサブ表示装置の表示面にタッチパネル29を設けてもよい。
また、演出ボタン25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25やタッチパネル29を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
図2に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体80を備える。遊技盤本体80は木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体80の前面には、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及び外周壁(ガイドレール)31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、外周壁31で囲まれた遊技領域32内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘などが配設されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、演出画像として静止画や動画を表示可能であり、例えば、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側に導くためのワープ流路を形成するワープ流路形成部材614と、当該ワープ流路を通過した遊技球が転動可能なステージ部620とが設けられている。センターケース40のステージ部620は、始動入賞口36の上方に配置されているため、ステージ部620上で転動した遊技球は始動入賞口36に入賞し易くなっている。
また、センターケース40の上部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
センターケース40の右方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられている。遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には、二つの一般入賞口35が配置されており、センターケース40の右下方の遊技領域32には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞口スイッチ35a(図3参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)によって検出される。
センターケース40の右部には、特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)によって検出される。
普通変動入賞装置37は、可動部材(図示省略)を備えており、この可動部材は、常時は遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定結果となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
なお、本実施形態において、普通変動入賞装置37の可動部材は、普電ソレノイド37cによって前後方向に進退(スライド)することで開閉する所謂ベロ型の普通電動役物であるが、普通変動入賞装置37の可動部材は、これに限定されない。普通変動入賞装置37の可動部材は、例えば、普電ソレノイド37cによって上端側が手前側に倒れる方向に回動することで開放するアタッカ形式の普通電動役物であっても良いし、普電ソレノイド37cによって逆「ハ」の字状に開放するチューリップ型の普通電動役物であっても良い。
また、普通変動入賞装置37は、可動部材が閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としても良い。
センターケース40の右方の遊技領域32のうち、普図始動ゲート34と普通変動入賞装置37との間には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(上大入賞口)38が設けられている。第1特別変動入賞装置38は、開閉部材(図示省略)が前後方向に進退(スライド)することで、上大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第1特別変動入賞装置38は、特図変動表示ゲームの結果によって、上大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、上大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図3参照)によって検出される。
上大入賞口の内部(入賞領域)には、遊技球が流入可能な特定領域が設けられているとともに、当該特定領域への遊技球の流入確率を変化させるようにレバーソレノイド38f(図3参照)により動作するレバー部材が設けられている。特定領域には遊技球の流入を検出可能な特定領域スイッチ38d(図3参照)が設けられており、当該特定領域スイッチ38dで遊技球を検出したことに基づいて、遊技者にとって有利な状態が発生する(本実施形態では、特別遊技状態の終了後に高確率状態が発生する)ようになっている。特定領域に流入した遊技球は第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される。
また、上大入賞口の内部には、特定領域に流入せずに第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される遊技球を検出する残存球排出口スイッチ38e(図3参照)が設けられている。上大入賞口の内部に設けられた大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数(上大入賞口に流入した遊技球数)と、特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数(上大入賞口から排出される遊技球数)とが一致することにより上大入賞口内の遊技球が全て排出されたことを確認でき、基本的にはこの確認が終了するまでは新たな上大入賞口の開放が行われないようになっている。
センターケース40の下方の遊技領域32のうち、始動入賞口36の右方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39が設けられている。第2特別変動入賞装置39は、開閉部材(図示省略)が前後方向に進退(スライド)することで、下大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第2特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの結果によって、下大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、下大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。第2特別変動入賞装置39に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)39a(図3参照)によって検出される。
始動入賞口36の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体80の右下角部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された特図1変動表示ゲーム用の特図1表示器(第1特図変動表示部)51及び特図2変動表示ゲーム用の特図2表示器(第2特図変動表示部)52と、LEDランプで構成された特図1変動表示ゲームの始動記憶数報知用の第1記憶表示部53と、LEDランプで構成された特図2変動表示ゲームの始動記憶数報知用の第2記憶表示部54とを備える。
また、一括表示装置50には、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38,39の開閉回数)を表示するラウンド表示部55、左打ち(通常打ち)と右打ちのうち遊技者に有利な打ち方(遊技状態に対応した打ち方)を報知する第1遊技状態表示部56、特図変動表示ゲームの確率状態(高確率状態又は低確率状態)を報知する確率表示部57が設けられている。なお、一括表示装置50には、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する確率状態表示部、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する表示部(表示器)等が設けられていてもよい。
更に、普図変動表示ゲームを表示する普図表示部58や、普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部59、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する時短状態報知部60等が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。点滅周期は、例えば100m秒に設定されている。なお、本実施形態の場合、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームにおいては、中央のセグメントに加えて7セグの右方下側に設けられた8番目のセグメントも点滅駆動させて変動中であることを表示するようにし、特図1と特図2との区別が可能なように構成されている。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメント(特図1であれば加えて右方下側の8番目のセグメント)を点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
第1記憶表示部53は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を複数のLEDの消灯、点灯(点滅)により表示する。
第2記憶表示部54は、特図2表示器52の変動開始条件となる普通変動入賞装置37への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を複数のLEDの消灯、点灯(点滅)により表示する。
ラウンド表示部55はLEDランプ等で構成され、特別遊技状態中でない場合には全てのLEDを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択されたラウンド数に対応してLEDを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部55は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
第1遊技状態表示部56はLEDランプ等で構成され、例えば右打ちよりも左打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(通常打ち時)には全てのLEDを消灯状態にし、左打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(右打ち時)には全てのLEDを点灯状態にする。
確率表示部57はLEDランプ等で構成され、例えば大当りの確率状態が低確率状態(通常確率状態)の場合には全てのLEDを消灯状態にし、大当りの確率状態が高確率状態(確変状態)の場合には全てのLEDを点灯状態にする。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。すなわち、遊技制御装置100が、停電が発生し当該遊技機への電源供給が停止しても遊技に関する情報を記憶保持可能であるとともに、停電復旧後には記憶保持された情報に基づき遊技を再開可能とする遊技情報記憶保持手段をなす。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り、小当り又ははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(低確率状態或いは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、一般入賞口35内の入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38内の大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39内の大入賞口スイッチ39a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、第1特別変動入賞装置38内に配設される特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38e、遊技領域32に発射されて遊技を終えた全ての遊技球を検出するアウト球検出スイッチ32aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート124又は第4入力ポート126へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39a及びゲートスイッチ34aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、特定領域スイッチ38d、残存球排出スイッチ38e及びアウト球検出スイッチ32aの検出信号は第4入力ポート126へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は第3入力ポート124に入力される。
また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号、遊技機10の振動を検出する振動センサ65の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力されるようになっている。
さらに、第3入力ポート124には、設定キー操作部の操作を検出する設定キースイッチ152からの信号が入力される。設定キー操作部は、設定キーを差し込む鍵穴を備え、対応する設定キーを差し込んだ場合にのみ第1位置から第2位置(所定状態)へ当該設定キーを回すことができるように構成されている。設定キースイッチ152は、第2位置へ回した状態となっていることを検出可能なセンサであり、第2位置に回した状態である場合にオン状態となり、第2位置に回していない状態である場合にオフ状態となる。
RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を複数から選択するための操作部であり、これらの操作部を操作することで、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられた確率設定値を選択することができ、選択された確率設定値に対応する確率値が遊技で使用されるようになっている。ここでは確率設定値として“設定1”〜“設定6”の6つが用意されている。
確率設定値を選択する際には、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態でRAM初期化スイッチ112を操作(押下)しながら遊技機の電源を投入することで確率設定値を変更可能な確率設定値変更モードとなり、確率設定値変更モード中にRAM初期化スイッチ112を操作(押下)することで確率設定値を変更することができるようになっている。選択されている確率設定値は、算出されたベース値や役物比率を表示するための性能表示装置153に表示される。具体的には、性能表示装置153には、確率設定値に関する操作をしている間(確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである間)は確率設定値の情報が表示され、それ以外では算出されたベース値や役物比率が表示されるようになっている。
また、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態(RAM初期化スイッチ112は操作しない)で遊技機の電源を投入することで、現在選択されている確率設定値が性能表示装置153に表示されるが確率設定値の変更はできない確率設定値確認モードとなる。なお、RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、前面枠12を開状態としなければ操作できないようにされている。
性能表示装置153は7セグメント式のディスプレイであり、確率設定値を1〜6の数字で表示するようになっている。もちろん表示態様はこれに限られず、確率設定値を認識できる表示態様であれば良い。また、液晶表示装置など他の形式の表示装置でも良いし、一又は複数のLEDの点灯態様や発光色等により確率設定値を示すものであっても良い。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力及び第4入力ポート126への出力(アウト球検出スイッチ32aの検出信号は除く)は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や第4入力ポート126や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,124,126には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62や振動センサ65のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続された第2出力ポート134が設けられている。第2出力ポート134は、第1特別変動入賞装置38を開成させる第1大入賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド1)38b、第2特別変動入賞装置39を開成させる第2大入賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド2)39b、第1特別変動入賞装置38内のレバー部材を動作させるレバーソレノイド38f及び普通変動入賞装置37を開成させる普電ソレノイド37cの動作データを出力するとともに、現在選択されている確率設定値を表示する性能表示装置153の表示データを出力するためのポートである。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38b,39bやレバーソレノイド38fや普電ソレノイド37cの動作データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138d、第2出力ポート134から出力される性能表示装置153の表示データ信号を受けて駆動信号を生成し出力する第5ドライバ138eが設けられている。なお、第2出力ポート134から第5ドライバ138eへは、シリアル通信でデータが送信される。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。第5ドライバ138eには、5Vで動作する性能表示装置153を駆動できるようにするため、電源電圧としてDC5Vが電源装置400から供給される。
また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。
外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。
なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124,126のようなポートは設けられていない。
なお、特に限定されるわけではないが、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39a、ゲートスイッチ34aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(例えば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、ガラス枠15に設けられたタッチパネル29、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能を有するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
図5には、大当り確率、転落確率、小当り確率、大当りに当選した場合の大当り種類の振分確率を示した。なお、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果(第1特別結果)であり、小当りは条件装置の作動を伴わない特別結果(第2特別結果)である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38,39を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
大当り(第1特別結果)となる確率である大当り確率の値(確率値)は特図1と特図2で共通であり、低確率状態での確率値と高確率状態での確率値はそれぞれ図5(a)に示すような確率値となっている。
なお、本実施形態では、図5(a)に示すように、“設定1”〜“設定6”の全てに高確率状態での確率値として同一の確率値が割り当てられているが、異なる確率値が割り当てられていても良い。すなわち、高確率状態での確率値は、多段階に切り替え可能であっても良い。
また、本実施形態では、図5(a)に示すように、“設定1”と“設定2”に低確率状態での確率値として同一の確率値が割り当てられているが、異なる確率値が割り当てられていても良い。“設定3”と“設定4”、“設定5”と“設定6”についても同様である。すなわち、低確率状態での確率値は、多段階に切り替え可能であれば、その段数は限定されない。また、“設定1”〜“設定6”の全てに低確率状態での確率値として同一の確率値が割り当てられていても良い。すなわち、低確率状態での確率値は、多段階に切り替え不可能であっても良い。
また、割り当てられた低確率状態での確率値が同一の“設定1”と“設定2”で、演出振り分け等を異ならせても良い。“設定3”と“設定4”、“設定5”と“設定6”についても同様である。
また、本実施形態では、図5(a)に示すように、3種類の確率値(低確率状態での確率値及び高確率状態での確率値)に対し6つの確率設定値(“設定1”〜“設定6”)を割り当てているが、例えば、3種類の確率値に対し3つの確率設定値(例えば“設定1”〜“設定3”)を割り当てて残り3つの確率設定値(例えば“設定4”〜“設定6”)は不使用としても良い。
本実施形態の遊技機では、大当りに基づく特別遊技状態(第1特別遊技状態)において第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入して特定領域スイッチ38dで検出されること(V通過)により、当該特別遊技状態の終了後に高確率状態となり、特図変動表示ゲームの実行毎に行われる転落抽選に当選すると低確率状態となるように構成されている。転落抽選に当選する確率は図5(b)に示すような確率となっている。
また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
小当り(第2特別結果)となる確率である小当り確率は図5(c)に示すような確率となっている。この小当り確率は特図1よりも特図2の方が高くなっている。また、小当り確率は遊技状態や大当り確率にかかわらず常に一定である。大当りと小当りの抽選においては大当りと小当りは重複して当選しない。なお、本実施形態では、小当りを特図1に設けず特図2のみに設けるようにした、すなわち特図1の小当り確率は0であるが、これに限定されず、例えば、小当りを特図1と特図2の両方に設けても良い。また、小当りを特図1と特図2の両方に設ける場合、小当り確率は、特図1と特図2とで同じであっても良いし、特図1よりも特図2の方が高くても良いし、特図2よりも特図1の方が高くても良い。
また、図5(d)には特図1と特図2で選択可能な大当り種類と、各大当り種類の振分確率を示した。
特図1変動表示ゲームでの大当り(第1特別結果)の種類には、10R確変大当りと4R確変大当りと10R通常大当りの3種類がある。同様に、特図2変動表示ゲームでの大当り(第1特別結果)の種類には、10R確変大当りと4R確変大当りと10R通常大当りの3種類がある。これらの大当り種類は大当り図柄乱数に基づき選択される。各大当り種類の数字は実質ラウンド数を示し、確変とは特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性が高く特別遊技状態の終了後に高確率状態(確変状態)となりやすいことを示し、通常とは特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性が低く特別遊技状態の終了後に高確率状態(確変状態)となりにくいことを示している。
ここで、実質ラウンド数とは、特別変動入賞装置38,39の開放によって実際に入賞球が発生するような開放制御を行うラウンド数のことである。なお、各大当り種類の数字は、大当り時のラウンド数(実質ラウンド数+特別変動入賞装置38,39の開放時間が短く実際には入賞球が発生しないような開放制御を行うラウンド数)であっても良い。
また、確変大当りよりも特定領域に遊技球が流入する可能性が低いが通常大当りよりも特定領域に遊技球が流入する可能性が高い第1特別結果を設けても良い。
また、本実施形態の遊技機では、特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入するか否かにより高確率状態となるか否かが決定されるので、大当り種類が確変であっても特定領域に遊技球が流入しなければ高確率状態とはならず、大当り種類が通常であっても特定領域に遊技球が流入すれば高確率状態となる。
図6(a)〜(c)には、各大当り種類での各ラウンドにおける開放態様を示した。なお、開放態様の詳細は図7に示している。
図6(a)に示すように10R確変大当りでは、1ラウンド目で第1特別変動入賞装置38を開放するとともに特定領域(確変作動領域)を開放するVありロング開放を行う。Vありロング開放は特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性の高い開放態様である。そして、2ラウンド目以降は第1特別変動入賞装置38を開放するが特定領域は開放しないVなしロング開放を行う。
図6(b)に示すように4R確変大当りでは、1ラウンド目で第1特別変動入賞装置38を開放するとともに特定領域(確変作動領域)を開放するVありロング開放を行う。そして、2ラウンド目から4ラウンド目までは第1特別変動入賞装置38を開放するが特定領域は開放しないVなしロング開放を行い、5ラウンド目以降は第1特別変動入賞装置38を開放するが特定領域は開放しないVなしショート開放を行う。Vなしショート開放は大入賞口に遊技球が流入する可能性がVなしロング開放よりも低い開放態様である。すなわち、Vなしロング開放は実際に入賞球が発生するような開放態様であり、Vなしショート開放は開放時間が短く実際には入賞球が発生しないような開放態様である。
図6(c)に示すように10R通常大当りでは、1ラウンド目で第1特別変動入賞装置38を開放するとともに特定領域(確変作動領域)を開放するVありショート開放を行う。Vありショート開放は特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性がVありロング開放よりも低い開放態様である。そして、2ラウンド目以降は第1特別変動入賞装置38を開放するVなしロング開放を行う。
特定領域(確変作動領域)へ遊技球が流入可能とされるのは1ラウンド目に行われるVありロング開放及びVありショート開放のみである。すなわち、本実施形態の遊技機では、特定領域に遊技球が流入する可能性があるラウンドである特定ラウンドは1ラウンド目である。なお、特定ラウンドは、1ラウンド目に限定されず適宜変更可能である。また、特定ラウンドは、1ラウンド目と5ラウンド目など、複数回あっても良い。
図7(a)に示すようにVなしロング開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置38を開放し(t11)、25000m秒の開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドを終了する(t12)。その後、上大入賞口残存球処理時間が開始され(t12)、上大入賞口残存球処理時間が終了するとインターバル時間が開始され(t13)、インターバル時間が終了すると次ラウンドが開始される(t14)。なお、最終ラウンドである場合はラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設定され、その後エンディング時間が設定される。
図7(b)に示すようにVありロング開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置38を開放する(t31)。さらに、ラウンドの開始に伴いレバーソレノイド38fをON状態とするとともに、特定領域スイッチ38dを有効とする。レバーソレノイド38fがOFFである状態ではレバー部材が特定領域を覆って遊技球が流入できない状態となり、レバーソレノイド38fがONである状態ではレバー部材が特定領域から退避して遊技球が流入可能な状態となる。また、特定領域スイッチ38dが有効である状態とは、特定領域スイッチ38dでの遊技球の検出を有効なものとして扱う状態である。これに対して特定領域スイッチ38dが無効である状態は、特定領域スイッチ38dでの遊技球の検出があっても無効なものとして扱う状態である。
レバーソレノイド38fはラウンドの開始から64m秒経過することでOFF状態となる(t32)。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから100m秒経過すると特定領域スイッチ38dが無効となる(t33)。すなわち、第1特別変動入賞装置38が開放した直後に入賞した遊技球は特定領域に流入する可能性がある。
ラウンドの開始から200m秒経過すると第1特別変動入賞装置38が閉鎖される(t34)。そして、2700m秒経過すると再び第1特別変動入賞装置38が開放される(t35)、25000m秒の開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドが終了する(t39)。その後、上大入賞口残存球処理時間が開始され(t39)、上大入賞口残存球処理時間が終了するとインターバル時間が開始され(t41)インターバル時間が終了すると次ラウンドが開始される(t42)。なお、最終ラウンドである場合はラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設定され、その後エンディング時間が設定される。
また、第1特別変動入賞装置38の2回目の開放(t35)の後、レバーソレノイド38fも所定の時間に亘りON状態となる(t36〜t37、t38〜t39)。また、特定領域スイッチ38dも有効となる(t36)。この第1特別変動入賞装置38の2回目の開放は十分に長い時間の開放であるとともに、レバーソレノイド38fのON状態も長時間継続するので、ほぼ確実に特定領域に遊技球が流入することとなる。よって、大当り種類が確変である場合はほぼ確実に高確率状態となる。
また、レバーソレノイド38fは第1特別変動入賞装置38が閉鎖した後も所定の時間に亘りON状態とすることが可能であり(t40〜t43)、閉鎖間際に第1特別変動入賞装置38に流入した遊技球についても特定領域への流入が可能となっている。なお、開放可能時間の経過又は所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入賞装置38が閉鎖し、当該第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が上大入賞口残存球処理時間内に全て排出された場合には、残存球処理時間の終了(t41)に伴いレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、特定領域スイッチ38dが無効となる。
また、開放可能時間の経過又は所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入賞装置38が閉鎖し、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が上大入賞口残存球処理時間内に全て排出されなかった場合であって、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43)までに全て排出された場合は、当該排出の完了時にレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、特定領域スイッチ38dが無効となる。
また、開放可能時間の経過又は所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入賞装置38が閉鎖し、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が上大入賞口残存球処理時間内に全て排出されなかった場合であって、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43)までに全て排出されなかった場合は、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t43)をもってレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了する。この場合には、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから(t43)、100m秒経過すると特定領域スイッチ38dが無効となる(t44)。
図7(c)に示すようにVありショート開放では、Vありロング開放における第1特別変動入賞装置38の1回目の開放と同様の開放を行い(t51〜t54)、当該開放が終了することに基づきラウンドを終了する(t54)。この第1特別変動入賞装置38の開放は非常に短い時間の開放であるとともに、レバーソレノイド38fのON状態も短時間であるので、特定領域に遊技球が流入する可能性は低い。よって大当り種類が通常である場合に高確率状態となることはまれである。
なお、レバーソレノイド38fの動作及び特定領域スイッチ38dの有効、無効の切り替えは、第1特別変動入賞装置38内に遊技球が残存している限りはVありロング開放の場合と同じ動作を行う(t55〜t63)。よって、上大入賞口残存球処理時間が経過しても第1特別変動入賞装置38内に遊技球が残存している場合は、当該残存球の排出が完了した時点でレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、特定領域スイッチ38dが無効となる。また、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t62)までに全ての遊技球が排出されなかった場合は、レバーソレノイド38fがON状態となる期間の終了(t62)をもってレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了し、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから(t62)、100m秒経過すると特定領域スイッチ38dが無効となる(t63)。
また、図7(b)に示すVありロング開放における第1特別変動入賞装置38の1回目の開放(t31〜t34)や、図7(c)に示したVありショート開放における第1特別変動入賞装置38の開放(t51〜t54)は、第1特別変動入賞装置38に遊技球を最低でも1個は入賞させることができる程度の開放時間とする。
図7(d)に示すようにVなしショート開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入賞装置38を開放し(t71)、200m秒の開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンドを終了する(t72)。ただし、開放可能時間が短いため閉鎖条件となる所定個数の入賞が発生することは稀であり、開放可能時間の経過に伴い閉鎖されることがほとんどである。その後、上大入賞口残存球処理時間が開始され(t72)、上大入賞口残存球処理時間が終了するとインターバル時間が開始され(t73)、インターバル時間が終了すると次ラウンドが開始される(t74)。なお、最終ラウンドである場合はラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設定され、その後エンディング時間が設定される。
また、図6(d)には、第2特別遊技状態(小当りに基づく特別遊技状態)における開放態様を示した。第2特別遊技状態では、まず、小当りファンファーレ時間が開始され、小当りファンファーレ時間が終了すると、第2特別変動入賞装置39が開放され、1600m秒の開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第2特別変動入賞装置39が閉鎖される。その後、小当り残存球処理時間が開始され、小当り残存球処理時間が終了すると、小当りエンディング時間が開始され、小当りエンディング時間が終了すると、第2特別遊技状態が終了する。なお、第2特別遊技状態における開閉態様(開放時間と開放回数)は複数種類あっても良く、その場合、例えば、小当り図柄に基づいていずれの開閉態様を設定(採用)するかを決定する。
〔遊技状態遷移図(ゲームフロー)〕
次に、遊技制御装置100の遊技制御による遊技状態の遷移(移行)について説明する。図8は、本実施形態における遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を例示する図である。
遊技状態には、通常遊技状態ST1、第1特定遊技状態ST2、第2特定遊技状態ST3がある。なお、この他に特別遊技状態として、第1特別結果(大当り)に基づく第1特別遊技状態と第2特別結果(小当り)に基づく第2特別遊技状態があるがここでは省略する。各遊技状態では、遊技制御装置100で制御されることとなる第1特別結果が導出される特図確率、演出制御装置300で制御されて遊技の演出態様を定める演出モード、当該遊技状態において主に狙うべき始動領域である主始動領域、主として実行するべき特図変動表示ゲームの種類である主変動特図、及び遊技球の発射方向が定められている。
本実施形態の遊技機10においては、左打ちにより始動入賞口36への入賞を狙うことができ、右打ちにより普通変動入賞装置37への入賞を狙うことができるようになっている。すなわち、遊技者の意思により狙う始動領域を選択可能となっている。また、各遊技状態では、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち、いずれか一方を主として遊技を進行することを想定して設計されており、この設計に従い遊技者が遊技を進行するように、設計上で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームを主として遊技を進行した方が遊技者にとって有利となるように構成されている。なお、以下の説明では、各遊技状態で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームをメイン変動と称し、他方の特図変動表示ゲームをイレギュラー変動と称することがある。
通常遊技状態ST1は、特図確率が低確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがなく、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もない状態である。また、演出態様を規定する演出モードは通常モードとされる。主変動特図は特図1変動表示ゲームであり、主始動領域は始動入賞口36であって、この始動入賞口36を狙うため発射方向は左打ちとされている。すなわち、特図1変動表示ゲームをメイン変動とし、特図2変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。この通常遊技状態ST1では、特図2変動表示ゲームについて非常に長い変動時間が設定されるようになっている。これにより、特図2変動表示ゲームの実行が時間的に非効率的となり、通常遊技状態ST1における小当りの獲得を狙った特図2変動表示ゲームの実行を遊技者が選択しないようにしている。
第2特定遊技状態ST3は、特図確率が基本的には低確率状態である。ただし、通常大当りに基づく特別遊技状態において第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入した場合(V通過ありの場合)は高確率状態となる。また、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがある状態である。普電サポートがある場合は特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もありとなる。演出態様を規定する演出モードはチャンスモードとされる。また、主変動特図は特図2変動表示ゲームであり、主始動領域は普通変動入賞装置37であって、この普通変動入賞装置37を狙うため発射方向は右打ちとされている。すなわち、特図2変動表示ゲームをメイン変動とし、特図1変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
第1特定遊技状態ST2は、特図確率が高確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートはなしとなり、特図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短はありとなる状態である。演出態様を規定する演出モードは小当りRUSHとされる。また、主変動特図は特図2変動表示ゲームであり、主始動領域は普通変動入賞装置37であって、この普通変動入賞装置37を狙うため発射方向は右打ちとされている。すなわち、特図2変動表示ゲームをメイン変動とし、特図1変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
なお、本実施形態では、普電サポートがある状態における普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を、普電サポートがない状態と同じ確率(通常確率)とするが、これに限定されず、普電サポートがある状態においては、普図確率を、通常確率(普図低確率状態)よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。
また、本実施形態において、普電サポートがない状態とは、普通変動入賞装置37は開放するが、普電サポートがある状態よりも普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放時間が短い状態である。
第1特定遊技状態ST2及び第2特定遊技状態ST3では、特図2変動表示ゲームの変動時間が通常遊技状態ST1の場合よりも短縮される時短状態となり、右打ちを行って普通変動入賞装置37を狙い、特図2変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利となる。特図2変動表示ゲームは特図1変動表示ゲームよりも小当りの確率が高く(本実施形態の場合、特図1の小当り確率は0)、かつ、大当りよりも小当りの方が当選する確率が高いため、第1特定遊技状態ST2及び第2特定遊技状態ST3では小当りが高頻度で発生する。
第2特定遊技状態ST3において特図変動表示ゲームの結果が小当りとなった場合には、当該小当りに基づく特別遊技状態でも普電サポートがある状態が継続し、第1特定遊技状態ST2において特図変動表示ゲームの結果が小当りとなった場合には、当該小当りに基づく特別遊技状態でも普電サポートがない状態が継続する。また、小当りに基づく特別遊技状態では、第2特別変動入賞装置39は開放するが、第1特別変動入賞装置38は開放しない(図6(d)参照)。
したがって、第2特定遊技状態ST3において特図変動表示ゲームの結果が小当りとなった場合には、当該小当りに基づく特別遊技状態において、右打ちされた遊技球の大部分は、普通変動入賞装置37に入賞し、普通変動入賞装置37の下方に配設されている第2特別変動入賞装置39まで流下しない。よって、第2特定遊技状態ST3では、小当りが高頻度で発生するが、小当りにより遊技者の持球を増加させることが困難である。
一方、第1特定遊技状態ST2において特図変動表示ゲームの結果が小当りとなった場合には、当該小当りに基づく特別遊技状態において、右打ちされた遊技球の大部分は、普通変動入賞装置37に入賞せずに、普通変動入賞装置37の下方に配設されている第2特別変動入賞装置39まで流下する。よって、第1特定遊技状態ST2では小当りにより遊技者の遊技球を増加させることが容易である。すなわち、第1特定遊技状態ST2では小当りが高頻度で発生して遊技者の持球が増加することから、演出モードは小当りRUSHと称するモードとされている。
これら3つの遊技状態のうち、通常遊技状態ST1が最も遊技者にとって不利な状態である。第2特定遊技状態ST3は普電サポートがあるので通常遊技状態ST1よりも遊技者にとって有利な状態である。第1特定遊技状態ST2は、高確率状態であり、さらに、小当りの頻発により遊技者の持球が増加する状態であるので、通常遊技状態ST1及び第2特定遊技状態ST3よりも遊技者にとって有利な状態である。
遊技状態の移行は、第1特別結果の導出に基づく第1特別遊技状態が終了すること、規定ゲーム数を消化すること、低確率状態への移行抽選である転落抽選に当選することにより行われる。基本的には、確変大当りが導出されて第1特別遊技状態となり、当該第1特別遊技状態において第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入して特定領域スイッチ38dで検出された場合(V通過ありの場合)は、当該第1特別遊技状態の終了後に第1特定遊技状態ST2に移行する。一方、確変大当りが導出されて第1特別遊技状態となり、当該第1特別遊技状態において第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入しなかった場合(V通過なしの場合)は、当該第1特別遊技状態の終了後に通常遊技状態ST1に移行する。また、通常大当りが導出されて第1特別遊技状態となり、当該第1特別遊技状態においてV通過なしの場合は、当該第1特別遊技状態の終了後に第2特定遊技状態ST3(特図低確率の第2特定遊技状態ST3)に移行する。一方、通常大当りが導出されて第1特別遊技状態となり、当該第1特別遊技状態においてV通過ありの場合は、当該第1特別遊技状態の終了後に第2特定遊技状態ST3(特図高確率の第2特定遊技状態ST3)に移行する。
また、第2特定遊技状態ST3において特別遊技状態の終了から100回(サポート回数)の特図変動表示ゲームを実行した場合は通常遊技状態ST1に移行する。また、第1特定遊技状態ST2において転落抽選に当選した場合は、通常遊技状態ST1に移行する。
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。また、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に飾り特図変動表示ゲームと称する。また、大当り(第1特別結果)と小当り(第2特別結果)を区別しない場合は、単に当り(特別結果)と称する。また、大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態と、小当りに基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態と、を区別しない場合は、単に特別遊技状態と称する。
本実施形態の遊技機10では、図示しない打球発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図3参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
本実施形態の遊技機10においては、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や、当該始動入賞口36の左方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39、当該第2特別変動入賞装置39の右方に配設された一般入賞口35への入賞を狙うことができるようになっている。
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34aが設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図始動記憶数が上限数(例えば、4個)未満ならば普図始動記憶数を加算(+1)してROM111Bに普図始動記憶を1つ記憶する。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器56に表示される。また、普図始動記憶には、ゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき抽出された普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっている。
そして、普図始動記憶があり普図変動表示ゲームを開始可能な場合、すなわち、普図変動表示ゲームの実行中でなく、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37を開状態に変換する当り状態でもない場合は、最先に記憶された普図始動記憶に記憶された当り判定用乱数値とROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定し、普図変動表示ゲームを開始する処理を行う。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
また、遊技制御装置100は普図変動表示ゲームを実行する処理として、一括表示装置50に設けられた普図表示部58に、所定の変動時間に亘り予め定められた複数の点灯パターンを予め定められた順序で繰り返し表示する普図変動中表示を行った後、結果に応じた点灯パターン(結果態様)を停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。なお、普図表示部58を表示装置41で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。
普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示部58に特別の結果態様となる点灯パターンを停止表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材を所定時間(例えば、0.5秒間又は1.7秒間)開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示部58にはずれの結果態様となる点灯パターンを表示する制御を行う。
また、始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれ内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、始動入賞口36への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第1始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶するとともに、普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第2始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶する。始動入賞口36や普通変動入賞装置37への入賞に基づき、それぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出されるようになっており、抽出された乱数値は、第1始動記憶や第2始動記憶としてRAM111Bに記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の第1記憶表示部53(特図1保留表示器)や第2記憶表示部54(特図2保留表示器)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、第1始動記憶に基づいて特図1表示器51(第1変動表示装置)で特図1変動表示ゲームを行い、第2始動記憶に基づいて特図2表示器52(第2変動表示装置)で特図2変動表示ゲームを行う。特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは同時に実行可能であるが、一方の特図変動表示ゲームの実行中に、他方の特図変動表示ゲームが第1特別結果(大当り)となった場合には、当該一方の特図変動表示ゲームを特別結果以外の結果(はずれ結果)として終了させるようにしている。また、一方の特図変動表示ゲームの実行中に、他方の特図変動表示ゲームが第2特別結果(小当り)となった場合には、当該小当りに基づく特別遊技状態の終了まで当該一方の特図変動表示ゲームを中断するようにしている。
すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、始動入賞口36(第1始動入賞領域)への遊技球の入賞に基づいて特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の実行制御を行う第1実行制御手段をなす。また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)への遊技球の入賞に基づいて特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の実行制御を行う第2実行制御手段をなす。
特図1表示器51及び特図2表示器52では、変動表示を行った後、所定の結果態様を停止表示する。そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第1特別結果に対応する特別結果態様(大当り結果態様)となって大当りとなり、第1特別遊技状態(いわゆる大当り状態)となる。また、特図変動表示ゲームの結果が小当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第2特別結果に対応する特別結果態様(小当り結果態様)となって小当りとなり、第2特別遊技状態(いわゆる小当り状態)となる。すなわち、特図1表示器51が、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段をなす。また、特図2表示器52が、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を表示可能な第2変動表示手段をなす。
また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、大当り遊技状態(第1特別遊技状態)の終了後、通常遊技状態よりも遊技者に有利な状況(当り確率が高確率であることや普電サポートがあること)で遊技を進行可能な遊技状態(特定遊技状態)を発生させる制御を行うことが可能である。すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100が特定遊技状態発生手段をなす。
また、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの実行に対応して、表示装置41にて複数種類の飾り識別情報(数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。表示装置41での飾り特図変動表示ゲームには、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図1変動表示ゲームと、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図2変動表示ゲームとがあり、これらは別々の表示領域に表示される。そして、対応する特図変動表示ゲームの変動に伴い変動表示が行われ、対応する特図変動表示ゲームでの結果態様の導出に伴い結果に対応した表示が行われる。
すなわち、表示装置41が、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)及び第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に対応して飾り識別情報を変動表示する飾り変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示可能な飾り変動表示手段をなす。なお、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームで別々の表示装置を使用するとしても良いし、一方の飾り特図変動表示ゲームのみを表示するとしても良い。また、遊技機10に特図1表示器51及び特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
本実施形態の遊技機では特図2変動表示ゲームの方が小当りの確率が高い(特図1変動表示ゲームの小当りの確率が0である)が、通常遊技状態である場合には特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が非常に長い(約10分)長変動が選択される。これにより、通常遊技状態では特図2変動表示ゲームの実行が時間的に非効率的となり、通常遊技状態における小当りの獲得を狙った特図2変動表示ゲームの実行を遊技者が選択しないようにしている。よって、通常遊技状態では、左打ちを行って始動入賞口36を狙い、特図1変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利となる。
なお、長変動の時間は約10分としたがこれより長くても良いし、短くても良い(5分、50分、10時間など)。また、特図2変動表示ゲームの結果に応じて長変動の時間を異ならせても良い。具体的には、例えば、特図2変動表示ゲームの結果がはずれ又は小当りである場合には、当該特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が約10分の長変動が選択され、特図2変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、当該特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が約5分の長変動が選択されるようにしても良い。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図9及び図10に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4m秒)で行われる図11に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図9に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップX1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップX2)を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップX3)、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX4)。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとり、ステップX4では先頭の00hをセットする。次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップX5)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、RAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ152の状態を読み込み(ステップX6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行う。ステップX7の処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行った後、停電が発生しているか判定し(ステップX8)、停電が発生している場合(ステップX8;Y)には、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。
具体的には、ステップX8では、例えば、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し、停電監視信号がオンであるかの判定を行う。そして、停電監視信号がオンである場合は、設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか判定する。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合は、停電監視信号がオンであるかの判定に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合には、停電が発生していると判定する。後述するステップX34,X54においても同様である。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電が発生していない場合(ステップX8;N)には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップX9)、タイマの値が0であるか判定する(ステップX10)。タイマの値が0でない場合(ステップX10;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合には、停電が発生しているか判定する処理(ステップX8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップX10;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合には、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップX11)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップX12)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップX13)、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動
する処理(ステップX14)を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
次いで、RAM異常フラグをセットする(ステップX15)。ここでは、RAMに異常があるか否かにかかわらずRAMに異常があることを前提として、一旦、RAM異常フラグを所定のレジスタにセットする。
次いで、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば5Ah)であるか判定し(ステップX16)、正常であれば(ステップX16;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h)であるか判定する(ステップX17)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップX17;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX18)を行い、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか判定する(ステップX19)。チェックサムが一致する場合(ステップX19;Y)
には、RAMに異常がないためRAM異常フラグをクリアして(ステップX20)、ステップX21へ移行する。
また、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップX16;NもしくはステップX17;N)、チェックサムが一致しないと判定された場合(ステップX19;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいて設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態であるか判定する(ステップX21)。そして、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフ状態である場合(ステップX21;N)には、RAM異常フラグがセットされているか判定する(ステップX22)。RAM異常フラグがセットされている場合(ステップX22;Y)には、RAMに異常があるため、遊技制御装置100が異常であることを報知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX24)。
一方、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX22;N)には、確率設定変更中フラグがセットされているか判定する(ステップX23)。そして、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX23;Y)には、メイン異常エラー報知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX24)。ここでセットされている確率設定中フラグは、停電発生前にセットされた確率設定中フラグである。すなわち、確率設定値の変更中に遊技機の電源が遮断して再起動した場合には、遊技制御装置100の動作が停止するのでステップX24の処理を行う。
次いで、遊技停止時の7セグ表示データを、第2出力ポート134を介して第5ドライバ138eに出力する(ステップX25)。これにより、性能表示装置153において、図13(h)に示すような表示が行われる。その後、セキュリティ信号のオンデータを出力するとともにセキュリティ信号以外の信号のオフデータを出力して(ステップX26)、ステップX25に戻る。
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態である場合(ステップX21;Y)には、RAM異常フラグがセットされているか判定する(ステップX27)。そして、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX27;N)には、確率設定変更中フラグをセットする(ステップX29)。これにより確率設定値変更モードに移行する。その後、確率設定変更中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信して(ステップX30)、ステップX31へ移行する。演出制御装置300では、確率設定変更中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、確率設定値の変更中である旨を示す報知を行う。
一方、RAM異常フラグがセットされている場合(ステップX27;Y)には、確率設定値をクリアする処理(ステップX28)を行う。これにより、RWM内の確率設定値用の領域に0がセットされて、確率設定値が“設定1”となる。その後、ステップX29,X30の処理を行って、ステップX31へ移行する。
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフ状態であり(ステップX21;N)、RAM異常フラグも確率設定変更中フラグもセットされていない場合(テップX22;N及びステップX23;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいて設定キースイッチ152がオン状態であるか判定する(ステップX35)。そして、設定キースイッチ152がオン状態でない場合(ステップX35;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいてRAM初期化スイッチ112がオン状態であるか判定する(ステップX43)。
RAM初期化スイッチ112がオン状態でないと判定した場合(ステップX43;N)、すなわち設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオフ状態である場合には、ステップX41へ移行して停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
一方、RAM初期化スイッチ112がオン状態であると判定した場合(ステップX43;Y)には、ステップX44へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、RAM初期化スイッチ112が外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
また、設定キースイッチ152がオン状態である場合(ステップX35;Y)には、確率設定確認中フラグをセットする(ステップX36)。これにより確率設定値確認モードに移行する。その後、確率設定確認中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX37)。演出制御装置300では、確率設定確認中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、確率設定値の確認中である旨の報知を行う。
そして、50m秒間以上のセキュリティ信号の出力を保証するために、セキュリティ信号制御タイマ領域に128m秒に対応する値をセーブする(ステップX31)。セキュリティ信号は、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである場合にはタイマ割込み処理の確率設定変更/確認処理(ステップX122)で出力され、それ以外の場合はタイマ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)で出力される。したがって、128m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認モードが終了する場合には、タイマ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)によってセキュリティ信号が継続して出力される。すなわち、128m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認モードが終了する場合であっても、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行してから128m秒間はセキュリティ信号が出力される。なお、ステップX31においてセキュリティ信号制御タイマ領域にセーブする値は128m秒に対応する値に限定されない。ただし、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行してから少なくとも50m秒間はセキュリティ信号を出力する必要があるため、50m秒以上に対応する値をセーブする必要がある。
そして、割込みを許可し(ステップX32)、設定キースイッチ152がオフ状態であるか判定する(ステップX33)。ステップX33では、ステップX6で読み込んだ状態(電源投入時の状態)に基づいて判定するのではなく、タイマ割込み処理(図11)の入力処理(ステップX103)で読み込んだ状態(現時点の状態)に基づいて判定する。ステップX33で設定キースイッチ152がオフ状態である判定された場合に、確率設定値が確定される。
設定キースイッチ152がオフ状態でない場合(ステップX33;N)には、停電が発生しているか判定し(ステップX34)、停電が発生していない場合(ステップX34;N)には、ステップX33に戻り、停電が発生している場合(ステップX34;Y)には、ステップX55へ移行する。確率設定変更中フラグがセットされている状態でステップX34にて停電が発生していると判定された場合に、当該停電から復旧した後のメイン処理(図9及び図10)のステップX23において、確率設定変更中フラグがセットされていると判定される。
一方、設定キースイッチ152がオフ状態である場合(ステップX33;Y)には、割込みを禁止する処理(ステップX38)を行う。割込みを許可する処理(ステップX32)を行ってから割込みを禁止する処理(ステップX38,X55)を行うまでの間は、タイマ割込み処理(図11)が所定時間周期(例えば4m秒)で行われる。当該タイマ割込み処理では、確率設定値に関する処理である確率設定変更/確認処理(ステップX122)が行われる。すなわち、確率設定値の変更や確認が終了するまで(あるいは停電が発生するまで)の間、メイン処理は待機していることとなる。
次いで、報知終了のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX39)。演出制御装置300では、報知終了のコマンドを受信することに基づき、実行中の報知(確率設定値の変更中である旨を示す報知又は確率設定値の確認中である旨の報知)を終了する。
次いで、確率設定変更中フラグがセットされているか判定し(ステップX40)、確率設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップX40;N)、すなわち確率設定確認中フラグがセットされている場合には、初期化すべき領域(例えば、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域)に停電復旧時の初期値をセーブする処理等を行う停電復旧処理(ステップX41)を行う。確率設定確認中フラグは、このステップX41でクリアされる。
その後、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップX42)、ステップX47へ移行する。本実施形態の場合、ステップX42では、機種指定コマンド、確率設定情報コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、演出回数情報コマンド、画面指定のコマンド等の複数のコマンドを送信する。画面指定のコマンドとしては、特図1及び特図2について何れも後述する普段処理中である場合、すなわち特図変動表示ゲームの実行中でもなく特別遊技状態中でもない場合である客待ち中であれば客待ちデモ画面のコマンドを送信し、それ以外であれば復旧画面のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、高確率回数情報コマンド等も送信する。
一方、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX40;Y)には、確率設定値以外のRAM領域を0クリアする(ステップX44)。ステップX44では、確率設定値用のRAM領域(ワーク領域(確率設定値の1バイト領域))と性能表示(ベース値や役物比率の表示)用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)はクリアせず、遊技制御用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)を0クリアする。したがって、確率設定変更中フラグは、このステップX44でクリアされる。なお、ステップX44では、スタック領域や未使用領域をクリアしてもしなくても良い。
そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップX45)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信する(ステップX46)。本実施形態の場合、ステップX46では、機種指定コマンド、確率設定情報コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、演出回数情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや普電サポートありとした特図変動表示ゲームの実行回数の情報であるサポート回数情報コマンド等も送信する。
次いで、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップX47)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、転落抽選に当選か否かを決定する乱数(転落抽選乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップX48)、割込みを許可する(ステップX49)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップX50)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
なお、本実施形態では、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数)を設けていないため、普図の当り図柄は1種類しかないが、当り図柄乱数を設けて普図の当り図柄を複数種類の中から選択するようにしても良い。
ステップX50の初期値乱数更新処理の後、割込みを禁止する処理(ステップX51)を行って、性能表示編集処理(ステップX52)を行う。そして、割込みを許可する処理(ステップX53)を行った後、停電が発生しているか判定し(ステップX54)、停電が発生していない場合(ステップX54;N)には、初期値乱数更新処理(ステップX50)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と性能表示編集処理と停電監視を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップX50)の前に割込みを許可する(ステップX49)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、ステップX50での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
一方、停電が発生している場合(ステップX54;Y)には、一旦割込みを禁止する処理(ステップX55)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップX56)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップX57)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップX58)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX59)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップX60)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップX61)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理はクロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。すなわち、所定周期で開始される割込みルーチンである。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、図11のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップX101)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX102)。ステップX102では、メイン処理におけるステップX4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップX103)を行う。
次いで、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされているか判定し(ステップX104)、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされている場合(ステップX104;Y)には、確率設定変更/確認処理(ステップX122)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
一方、確率設定変更中フラグと確率設定確認中フラグの両方がセットされていない場合(ステップX104;N)には、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b、レバーソレノイド38f、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップX105)を行う。なお、メイン処理におけるステップX5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップX106)、乱数更新処理1(ステップX107)、乱数更新処理2(ステップX108)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、賞球の設定、前面枠やガラス枠の開放や、普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38,39への不正入賞などのエラーの監視を行う入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップX109)を行う。
次に、異常排出発生中であるか判定する(ステップX110)。異常排出とは、第1特別変動入賞装置38において、第1特別変動入賞装置38から排出される遊技球数(特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数)が、第1特別変動入賞装置38に流入した遊技球数(大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数)を上回ることである。なお、異常排出発生中である場合には異常排出フラグがセットされている。そして、異常排出発生中である場合(ステップX110;Y)には、ステップX116へ移行する。すなわち、遊技が進行しないようにする。
一方、異常排出発生中でない場合(ステップX110;N)には、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップX111)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36や普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行う。そして、特図1変動表示ゲームに関する処理を行う特図1ゲーム処理(ステップX112)、特図2変動表示ゲームに関する処理を行う特図2ゲーム処理(ステップX113)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップX114)を行って、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップX115)を行う。
次いで、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う磁石不正監視処理(ステップX116)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う盤電波不正監視処理(ステップX117)、振動センサ65からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う振動不正監視処理(ステップX118)、異常排出が発生していないか判定する処理を行う異常排出監視処理(ステップX119)を行う。さらに、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップX120)、性能表示モニタ153の制御に関する性能表示モニタ制御処理(ステップX121)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔確率設定変更/確認処理〕
図12には、上述のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理(ステップX122)を示した。この確率設定変更/確認処理では、まず、RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲(本実施形態では0〜5の範囲)内であるか判定する(ステップX131)。
RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲内である場合(ステップX131;Y)には、RWM内の確率設定値用の領域の値(現在の確率設定値)に対応する確率設定値表示データを設定して(ステップX132)、当該確率設定値表示データを、第2出力ポート134を介して第5ドライバ138eに出力する(ステップX134)。これにより、性能表示装置153において、図13(a)〜(f)に示すような表示が行われる。
一方、RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲内でない場合(ステップX131;N)には、確率設定値表示データとして消灯データを設定して(ステップX133)、当該確率設定値表示データを、第2出力ポート134を介して第5ドライバ138eに出力する(ステップX134)。これにより、性能表示装置153において、図13(g)に示すような表示が行われる。
図13に示すように、性能表示装置153は、左右に並んだ4つの7セグ表示器(7セグメント型の表示器)で構成されている。確率設定値変更モード中又は確率設定値確認モード中には、これら4つの7セグ表示器のうち、右端の7セグ表示器で現在の確率設定値を示し、残りの7セグ表示器で「SET」という文字を示すようになっている。
具体的には、RWM内の確率設定値用の領域の値が「0」である場合は現在の確率設定値が“設定1”であるため、図13(a)に示すように右端の7セグ表示器に「1」が表示され、RWM内の確率設定値用の領域の値が「1」である場合は現在の確率設定値が“設定2”であるため、図13(b)に示すように右端の7セグ表示器に「2」が表示され、RWM内の確率設定値用の領域の値が「2」である場合は現在の確率設定値が“設定3”であるため、図13(c)に示すように右端の7セグ表示器に「3」が表示され、RWM内の確率設定値用の領域の値が「3」である場合は現在の確率設定値が“設定4”であるため、図13(d)に示すように右端の7セグ表示器に「4」が表示され、RWM内の確率設定値用の領域の値が「4」である場合は現在の確率設定値が“設定5”であるため、図13(e)に示すように右端の7セグ表示器に「5」が表示され、RWM内の確率設定値用の領域の値が「5」である場合は現在の確率設定値が“設定6”であるため、図13(f)に示すように右端の7セグ表示器に「6」が表示される。また、RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲外(異常値)である場合には、図13(g)に示すように右端の7セグ表示器が消灯状態となる。
例えば、RWM内の確率設定値用の領域の値が「0」である場合には、確率設定値表示データとして、1桁目に「1」、2桁目に「T」、3桁目に「E」、4桁目に「S」を表示するよう指示する確率設定値表示データが第5ドライバ138eに出力される。
次いで、セキュリティ信号制御タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップX135)。なお、セキュリティ信号制御タイマの初期値はメイン処理のステップX31において設定され、セキュリティ信号制御タイマの最小値は「0」に設定されている。
次いで、セキュリティ信号のオンデータを出力するとともにセキュリティ信号以外の信号のオフデータを出力する(ステップX136)。ステップX136では、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップしているか否かにかかわらず、セキュリティ信号のオンデータが出力される。したがって、確率設定値変更モード中や確率設定値確認モード中(確率設定変更中フラグや確率設定確認中フラグがセットされている間)は、セキュリティ信号が出力され続けることとなる。
次いで、確率設定変更中フラグがセットされているか判定し(ステップX137)、確率設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップX137;N)、すなわち確率設定確認中フラグがセットされている場合には、確率設定変更/確認処理を終了する。一方、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX137;Y)には、実行中の確率設定変更/確認処理が、遊技機10の電源投入後最初のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理であるか判定する(ステップX138)。
電源投入後最初のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理である場合(ステップX138;Y)には、確率設定変更/確認処理を終了する。一方、電源投入後最初のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理でない場合(ステップX138;N)には、RAM初期化スイッチ112からの入力があるか判定する(ステップX139)。ステップX139では、直前の入力処理(ステップX103)でRAM初期化スイッチ112の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)が検知された場合に、RAM初期化スイッチ112からの入力があると判定する。RAM初期化スイッチ112からの入力がない場合(ステップX139;N)には、確率設定変更/確認処理を終了する。
一方、RAM初期化スイッチ112からの入力がある場合(ステップX139;Y)、すなわちRAM初期化スイッチ112が新たに操作された場合には、RWM内の確率設定値用の領域の値を0〜5の範囲で+1更新して(ステップX140)、確率設定変更/確認処理を終了する。ステップX140で更新された値(更新後の確率設定値)は、次回の確率設定変更/確認処理によって性能表示装置153に表示される。
なお、本実施形態では、図5(a)に示すように、3種類の確率値(低確率状態での確率値及び高確率状態での確率値)に対し“設定1”〜“設定6”を割り当てているが、例えば、3種類の確率値(低確率状態での確率値及び高確率状態での確率値)に対し“設定1”〜“設定3”を割り当てても良い。この場合、ステップX140では、RWMの確率設定値用の領域の値を0〜2の範囲で+1更新することとなる。
遊技機10の電源投入時に設定キースイッチ152及びRAM初期化スイッチ112を操作することで確率設定値変更モードに移行することができ、確率設定値変更モード中にRAM初期化スイッチ112を操作することで確率設定値を変更することができる。
RAM初期化スイッチ112は押圧操作のみ可能であるため、確率設定値変更モードに移行するための移行操作と、確率設定値を変更するための変更操作とを区別することができない。したがって、確率設定値変更モード中も移行操作(当該確率設定値変更モードへの移行の起因となったRAM初期化スイッチ112の操作)が継続している場合、すなわち電源投入時からRAM初期化スイッチ112が押されっぱなしである場合には、当該操作が移行操作であるにもかかわらず当該操作に応じて確率設定値が更新(変更)されてしまう。
具体的には、タイマ割込み処理の入力処理(ステップX103)では、前回の入力処理で読み込んだRAM初期化スイッチ112の状態がオフ状態であり、今回の入力処理で読み込んだRAM初期化スイッチ112の状態がオン状態である場合に、RAM初期化スイッチ112の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)が検知される。電源投入後最初のタイマ割込み処理における入力処理(ステップX103)では、電源遮断直前の入力処理が前回の入力処理となり、電源投入直後の入力処理が今回の入力処理となるが、電源遮断直前の入力処理で読み込んだRAM初期化スイッチ112の状態はオフ状態である可能性が高い。すなわち、確率設定値変更モード中も移行操作が継続している場合には、電源投入後最初のタイマ割込み処理における入力処理(ステップX103)でRAM初期化スイッチ112の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)が検知される可能性が高い。したがって、この場合、電源投入後最初のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理でステップX139,140の処理を行うと、移行操作に基づきRAM初期化スイッチ112からの入力があると判定されて、RWM内の確率設定値用の領域の値が更新されてしまう不都合が生じ得る。
そこで、本実施形態では、このような不都合を回避するために、ステップX138の処理を行って、電源投入後最初のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理ではステップX139,X140の処理を行わないこととする。これにより、確率設定値の更新(変更)に関しては、電源投入時から継続しているRAM初期化スイッチ112の操作(すなわち、確率設定値変更モードへの移行の起因となったRAM初期化スイッチ112の操作)に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)は無視されることになるため、意図せぬ更新を防ぐことができる。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、第1操作部(設定キー操作部)及び第2操作部(RAM初期化スイッチ112)と、ゲームの抽選に用いる確率値が割り当てられた複数の確率設定値のうち一の確率設定値を記憶する記憶手段(遊技制御装置100(RAM111C))と、遊技機の電源投入時における第1操作部及び第2操作部の操作に応答して、確率設定値を変更可能な確率設定値変更モードに移行するモード移行手段(遊技制御装置100)と、確率設定値変更モード中における第2操作部の操作に応答して、記憶手段に記憶されている確率設定値(RWM内の確率設定値用の領域の値)を変更する設定変更手段(遊技制御装置100)と、を備え、確率設定値変更モードに移行するための第2操作部の操作(移行操作)と、確率設定値を変更するための第2操作部の操作(変更操作)と、は同一操作(本実施形態の場合、押圧操作)であり、設定変更手段は、確率設定値変更モード中であっても、遊技機の電源投入時から継続している第2操作部の操作には応答しないよう構成されている。
したがって、遊技機の電源投入時に行う第2操作部の操作(移行操作)が確率設定値変更モードに移行した後も継続している場合には、その間は確率設定値が変更されないため、意図しない確率設定値の変更を防止することができる。
〔始動口スイッチ監視処理〕
図14には、上述のタイマ割込み処理における始動口スイッチ監視処理(ステップX111)を示した。この始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップX491)、ハード乱数取得処理(ステップX492)を行う。そして、当該ハード乱数取得処理で始動入賞口36への入賞に基づき大当り乱数を取得した場合に設定される始動口入賞あり情報があるか判定する(ステップX493)。
始動入賞口36への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されていない場合(ステップX493;N)には、ステップX499へ移行する。なお、この場合は始動口入賞なし情報が設定されている。
一方、始動入賞口36への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されている場合(ステップX493;Y)には、特図低確率&時短なし中(通常遊技状態中)であるか判定する(ステップX494)。そして、特図低確率&時短なし中である場合(ステップX494;Y)には、ステップX497へ移行する。また、特図低確率&時短なし中でない場合(ステップX494;N)には、右打ち指示報知コマンドを準備し(ステップX495)、演出コマンド設定処理(ステップX496)を行う。
演出制御装置300では、右打ち指示報知コマンドを受信することに基づき、表示や音声等により遊技者に対して右打ちをするように指示する右打ち指示報知を行う。特定遊技状態中や特別遊技状態中である場合は右打ちの方が遊技者にとって有利であり、左打ちでなければ入賞しないようになっている始動入賞口36で特定遊技状態中や特別遊技状態中において入賞を検出した場合に右打ち指示報知を行うようにしている。
そして、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップX497)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップX498)を行う。次いで、始動口2(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップX499)、ハード乱数取得処理(ステップX500)を行って、普通変動入賞装置37への入賞に基づき大当り乱数を取得した場合に設定される始動口入賞あり情報があるか判定する(ステップX501)。
普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されていない場合(ステップX501;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。なお、この場合は始動口入賞なし情報が設定されている。
一方、普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されている場合(ステップX501;Y)には、普電(普通変動入賞装置37)が作動中であるか、すなわち普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否か判定し(ステップX502)、普電が作動中である場合(ステップX502;Y)には、ステップX504へ移行する。一方、普電が作動中でない場合(ステップX502;N)には、普電不正発生中であるか判定する(ステップX503)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
普電不正発生中である場合(ステップX503;Y)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。また、普電不正発生中でない場合(ステップX503;N)には、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップX504)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップX505)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
図15には、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップX498,X505)を示した。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
この特図始動口スイッチ共通処理では、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップX521)、ロードした値を+1更新して(ステップX522)、出力回数がオーバーフローするか判定する(ステップX523)。
出力回数がオーバーフローしない場合(ステップX523;N)には、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブし(ステップX524)、監視対象の始動口スイッチに対応する特図保留(始動記憶)数、すなわち更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値(ここでは4)未満か判定する(ステップX525)。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップX523;Y)には、ステップX525へ移行する。ここでは出力回数を255まで記憶できるが、上限まで記憶している場合には+1更新によりループして0となってしまうため、更新後の値のセーブを行わない。
そして、更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップX525;N)には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップX525;Y)には、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(ステップX526)、対象の始動口入賞フラグをセーブする(ステップX527)。次に、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップX528)、ハード乱数取得処理で準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップX529)。
その後、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップX530)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップX531)。次に、監視対象の始動口スイッチの転落抽選乱数を抽出して準備し(ステップX532)、RWMの転落抽選乱数格納領域にセーブする(ステップX533)。
次いで、始動口2(普通変動入賞装置37)への入賞であるか判定し(ステップX534)、始動口2への入賞でない場合(ステップX534;N)には、ステップX537へ移行する。一方、始動口2への入賞である場合(ステップX534;Y)には、小当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップX535)、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップX536)。
そして、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブし(ステップX537)、先読み処理である特図保留情報判定処理(ステップX538)を行う。次いで、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップX539)、演出コマンド設定処理(ステップX540)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100(RAM111C)が、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づき所定の乱数を抽出し、該所定の乱数を第1始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な第1始動記憶手段をなす。また、遊技制御装置100(RAM111C)が、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき所定の乱数を抽出し、該所定の乱数を第2始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な第2始動記憶手段をなす。
〔特図保留情報判定処理〕
図16及び図17には、上述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップX538)を示した。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
この特図保留情報判定処理では、まず、大当り中(第1特別遊技状態中)であるか判定し(ステップX541)、大当り中である場合(ステップX541;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。一方、大当り中でない場合(ステップX541;N)には、特図始動口スイッチ共通処理のステップX527にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか判定する(ステップX542)。
始動口1への入賞である場合(ステップX542;Y)には、ステップX544へ移行して先読みを行う。一方、始動口1への入賞でない場合(ステップX542;N)には、特図低確率&時短なし中(通常遊技状態中)であるか判定する(ステップX543)。そして、特図低確率&時短なし中である場合(ステップX543;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、通常遊技状態である場合には特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が非常に長い(約10分)長変動が選択されるが、この場合には先読みを行わない。一方、特図低確率&時短なし中でない場合(ステップX543;N)には、特図高確率中であるか判定する(ステップX544)。
特図高確率中でない場合(ステップX544;N)には、ステップX548へ移行する。一方、特図高確率中である場合(ステップX544;Y)には、特図始動口スイッチ共通処理のステップX532にて準備した転落抽選乱数の値は転落当選の判定値の範囲内であるか判定する(ステップX545)。次いで、判定結果に対応する先読み転落抽選情報コマンドを準備し(ステップX546)、演出コマンド設定処理(ステップX547)を行って、低確率判定フラグを準備する(ステップX548)。
そして、大当り乱数値が大当り判定値(大当り低確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるか判定する先読み大当り判定処理(ステップX549)を行う。判定結果が大当りである場合(ステップX550;Y)には、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップX551)、特図始動口スイッチ共通処理のステップX530にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX552)、ステップX559へ移行する。一方、判定結果が大当りでない場合(ステップX550;N)には、特図始動口スイッチ共通処理のステップX527にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、始動口2(普通変動入賞装置37)への入賞であるか判定する(ステップX553)。
始動口2への入賞でない場合(ステップX553;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップX558)、ステップX559へ移行する。一方、始動口2への入賞である場合(ステップX553;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか判定する小当り判定処理(ステップX554)を行う。そして、判定結果が小当りである場合(ステップX555;Y)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップX556)、特図始動口スイッチ共通処理のステップX535にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX557)、ステップX559へ移行する。一方、判定結果が小当りでない場合(ステップX555;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップX558)、ステップX552又はX557にて取得した停止図柄情報、あるいはステップX558にて設定した停止図柄情報を図柄情報領域にセーブする(ステップX559)。
その後、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(低確率)を準備して(ステップX560)、演出コマンド設定処理(ステップX561)を行う。
次いで、高確率判定フラグを準備して(ステップX562)、大当り乱数値が大当り判定値(大当り高確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるか判定する先読み大当り判定処理(ステップX563)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップX564;Y)には、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップX565)、特図始動口スイッチ共通処理のステップX530にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX566)、ステップX573へ移行する。一方、判定結果が大当りでない場合(ステップX564;N)には、特図始動口スイッチ共通処理のステップX527にてセーブした始動口入賞フラグをチェックして、始動口2(普通変動入賞装置37)への入賞であるか判定する(ステップX567)。
始動口2への入賞でない場合(ステップX567;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップX572)、ステップX573へ移行する。一方、始動口2への入賞である場合(ステップX567;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか判定する小当り判定処理(ステップX568)を行う。そして、判定結果が小当りである場合(ステップX569;Y)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップX570)、特図始動口スイッチ共通処理のステップX535にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX571)、ステップX573へ移行する。一方、判定結果が小当りでない場合(ステップX569;N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップX572)、特図高確率中であるか判定する(ステップX573)。
そして特図高確率中でない場合(ステップX573;N)には、ステップX575へ移行する。一方、特図高確率中である場合(ステップX573;Y)には、ステップX559にて停止図柄情報をセーブした図柄情報領域に、ステップX566又はX571にて取得した停止図柄情報、あるいはステップX572にて設定した停止図柄情報を上書きしてセーブする(ステップX574)。なお、図柄情報領域にセーブされる停止図柄情報は、変動パターンの先読み等で使用される。
次いで、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(高確率)を準備して(ステップX575)、演出コマンド設定処理(ステップX576)を行う。このように、本実施形態では、特図保留情報判定処理を実行する度に、大当り低確率判定値で判定した結果と、大当り高確率判定値で判定した結果とが、演出制御装置300に送信される。
次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップX577)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップX578)を行う。
そして、特図変動表示ゲームの変動態様における変動パターンを示す変動パターン番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備し(ステップX579)、演出コマンド設定処理(ステップX580)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップX577における特図情報設定処理、ステップX578における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームに対する転落抽選の抽選結果を含む先読み転落抽選情報コマンドと、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(転落するか(大当りの確率状態が高確率状態から低確率状態(通常確率状態)へ移行するか)否かや、大当り又は小当りか否かや、変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段に記憶された始動記憶に基づき、変動表示ゲームの結果及び変動態様情報を当該変動表示ゲームの開始以前に決定することが可能な決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶手段に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば、特別結果となるか否か等を判定する)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔先読み大当り判定処理〕
図18には、上述の特図保留情報判定処理における先読み大当り判定処理(ステップX549,X563)を示した。この先読み大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップX581)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満か判定する(ステップX582)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップX582;Y)、すなわち大当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップX587)、先読み大当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、大当りの抽選にはずれたことを示すものである。
一方、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップX582;N)には、判定フラグが高確率判定フラグであるか判定する(ステップX583)。判定フラグが高確率判定フラグである場合(ステップX583;Y)には、現在の確率設定値に対応する高確率中の上限判定値を設定し(ステップX584)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(ステップX586)。一方、判定フラグが高確率判定フラグでない場合(ステップX583;N)、すなわち低確率判定フラグである場合には、現在の確率設定値に対応する低確率中の上限判定値を設定し(ステップX585)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(ステップX586)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップX586;Y)、すなわち大当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップX587)、先読み大当り判定処理を終了する。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップX586;N)、すなわち大当りである場合には、判定結果として大当りを設定し(ステップX588)、先読み大当り判定処理を終了する。
〔特図1ゲーム処理〕
図19には、上述のタイマ割込み処理における特図1ゲーム処理(ステップX112)を示した。特図1ゲーム処理では、特図1変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図1の表示の設定を行う。この特図1ゲーム処理では、まず、特図1変動表示ゲームが中断されている場合にセットされる特図1中断フラグがセットされているか判定する(ステップY99)。特図1変動表示ゲームは、当該特図1変動表示ゲームの実行中に特図2変動表示ゲームの結果が第2特別結果(小当り)となって第2特別遊技状態が実行される場合に、当該第2特別遊技状態の実行中において中断される。
特図1中断フラグがセットされていない場合(ステップY99;N)、すなわち特図1変動表示ゲームの中断が行われていない場合には、ステップY100へ移行して、以降の特図1変動表示ゲームに関する処理を行う。一方、特図1中断フラグがセットされている場合(ステップY99;Y)、すなわち特図1変動表示ゲームが中断されている場合には、ステップY100〜Y115の特図1変動表示ゲームに関する処理を行わず、ステップY116へ移行する。これにより、特図1変動表示ゲームの中断中は特図1変動表示ゲームが進行せず(特図1ゲーム処理タイマの更新が行われず)、変動表示のみが継続するようになる。
特図1変動表示ゲームに関する処理では、まず、特図2の大当り/小当り中であるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態中であるか判定する(ステップY100)。そして、特図2の大当り/小当り中である場合(ステップY100;Y)には、ステップY103へ移行する。一方、特図2の大当り/小当り中でない場合(ステップY100;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップY101)を行い、特定領域スイッチ監視処理(ステップY102)を行う。
大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38a及び第2特別変動入賞装置39内に設けられた大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視し、大入賞口への入賞に基づいて演出制御装置300に送信する大入賞口カウントコマンドを設定する処理や、大入賞口へ規定数の入賞があった場合に大入賞口を閉鎖するための処理を行う。特図1ゲーム処理では、特図1変動表示ゲームの結果が大当りになることに基づき実行される特別遊技状態について大入賞口スイッチ監視処理を行うようにしており、特図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態については後述する特図2ゲーム処理において大入賞口スイッチ監視処理を行う。
特定領域スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた特定領域スイッチ38dでの遊技球の検出を監視し、特定領域(確率作動領域)への遊技球の流入に基づいて特定領域通過フラグをセットする処理を行う。この特定領域通過フラグがセットされていることに基づき特別遊技状態を発生させる処理が行われることとなる。
次いで、特図1ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新し(ステップY103)、特図1ゲーム処理タイマの値が0であるか判定する(ステップY104)。そして、特図1ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップY104;N)、すなわちタイムアップしていない場合には、ステップY116へ移行する。また、特図1ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップY104;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、特図1ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために、まず、参照する特図1ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに準備し(ステップY105)、特図1ゲーム処理番号をロードして準備して(ステップY106)、2バイトデータ取得処理を行う(ステップY107)。これにより、特図1ゲームシーケンス分岐テーブルから特図1ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し、特図1ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行う(ステップY108)。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図1変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図1変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図1変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1普段処理(ステップY109)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図1の停止表示時間の設定や、特図1表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1変動中処理(ステップY110)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図1変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り種類の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1表示中処理(ステップY111)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップY112)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップY113)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特図1大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップY114)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図1普段処理(ステップY109)を行うために必要な情報の設定等を行う特図1大当り終了処理(ステップY115)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備し(ステップY116)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップY117)を行い、レバーソレノイド38fの動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップY118)を行って、特図1ゲーム処理を終了する。この特図1ゲーム処理が第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)に関する一連の実行制御を行う処理をなす。
〔特図2ゲーム処理〕
図20及び図21には、上述のタイマ割込み処理における特図2ゲーム処理(ステップX113)を示した。特図2ゲーム処理では、特図2変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図2の表示の設定を行う。特図2ゲーム処理は、基本的には上述の特図1ゲーム処理と同様の処理を特図2について行うものである。
この特図2ゲーム処理では、まず、特図1の大当り中であるか、すなわち特図1変動表示ゲームの結果が大当りになることに基づき実行される特別遊技状態中であるか判定する(ステップY130)。そして、特図1の大当り中である場合(ステップY130;Y)には、ステップY133へ移行する。また、特図1の大当り中でない場合(ステップY130;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップY131)を行い、特定領域スイッチ監視処理(ステップY132)を行う。
大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38a及び第2特別変動入賞装置39内に設けられた大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視し、大入賞口への入賞に基づいて演出制御装置300に送信する大入賞口カウントコマンドを設定する処理や、大入賞口へ規定数の入賞があった場合に大入賞口を閉鎖するための処理を行う。特図2ゲーム処理では、特図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態について大入賞口スイッチ監視処理を行うようにしており、特図1変動表示ゲームの結果が大当りになることに基づき実行される特別遊技状態については上述した特図1ゲーム処理において大入賞口スイッチ監視処理を行う。
特定領域スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた特定領域スイッチ38dでの遊技球の検出を監視し、特定領域(確率作動領域)への遊技球の流入に基づいて特定領域通過フラグをセットする処理を行う。この特定領域通過フラグがセットされていることに基づき特別遊技状態を発生させる処理が行われることとなる。
次いで、特図2ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新し(ステップY133)、特図2ゲーム処理タイマの値が0であるか判定する(ステップY134)。そして、特図2ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップY134;N)、すなわちタイムアップしていない場合には、ステップY153へ移行する。また、特図2ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップY134;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0であるか判定する(ステップY135)。
特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0でない場合(ステップY135;N)には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数を−1更新し(ステップY136)、特図2ゲーム処理タイマ領域に長変動用タイマ値(例えば60000m秒)をセーブして(ステップY137)、ステップY153へ移行する。
小当りの発生確率が高い特図2変動表示ゲームを通常遊技状態で遊技者が意図的に実行することを防止するため、通常遊技状態における特図2変動表示ゲームの変動時間は非常に長い時間(例えば10分)とされている。しかし、特図2ゲーム処理タイマとして利用できる領域は限られているため、タイマ初期値として上限値を設定しても変動時間を一度で計時することは困難である。そこで、規定時間(例えば60000m秒)の計時を行う回数である繰り返し回数を用いて複数回の計時により変動時間を計時するようにしている。
特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0である場合(ステップY135;Y)には、特図2ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために、まず、参照する特図2ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに準備し(ステップY138)、特図2ゲーム処理番号をロードして準備して(ステップY139)、2バイトデータ取得処理を行う(ステップY140)。これにより、特図2ゲームシーケンス分岐テーブルを用いて特図2ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し、特図2ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行う(ステップY141)。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図2変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図2変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図2変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2普段処理(ステップY142)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図2の停止表示時間の設定や、特図2表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2変動中処理(ステップY143)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図2変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り種類の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2表示中処理(ステップY144)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップY145)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップY146)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特図2大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップY147)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図2普段処理(ステップY108)を行うために必要な情報の設定等を行う特図2大当り終了処理(ステップY148)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップY149)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップY150)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップY151)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図2普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2小当り終了処理(ステップY152)を行う。
その後、特図2表示器52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備し(ステップY153)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップY154)を行い、レバーソレノイド38fの動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップY155)を行って、特図2ゲーム処理を終了する。この特図2ゲーム処理が第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に関する一連の実行制御を行う処理をなす。以上の特図2ゲーム処理は、基本的には上述の特図1ゲーム処理と同様の処理を特図2について行うものであり、以降の説明では特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理とで対応する処理を並行して説明する。
〔特図1普段処理〕
図22には、上述の特図1ゲーム処理における特図1普段処理(ステップY109)を示した。この特図1普段処理では、まず、特図1が変動開始可能であるか判定する(ステップY201)。この判定における特図1が変動開始可能である状態とは、大当り又は小当りとなる特図2変動表示ゲームの変動停止から特別遊技状態の終了までの間でないことである。なお、特図1変動表示ゲームの実行中や特図1変動表示ゲームに基づく特別遊技状態中も変動開始できない状態ではあるが、その場合は特図1普段処理が実行されていない状態であるため、ここではこれについては判定しなくても良い。
特図1が変動開始可能でない場合(ステップY201;N)には、特図1ゲーム処理番号として「0」を設定し(ステップY216)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップY217)、特図1普段処理を終了する。また、特図1が変動開始可能である場合(ステップY201;Y)には、左打ち指示報知済みであるか、すなわち左打ち指示報知フラグがセットされているか判定する(ステップY202)。
左打ち指示報知済みである場合(ステップY202;Y)には、ステップY206へ移行する。また、左打ち指示報知済みでない場合(ステップY202;N)には、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップY203)、演出コマンド設定処理(ステップY204)を行って、左打ち指示報知フラグをセットする(ステップY205)。左打ち指示報知フラグは、特定遊技状態が終了する際にクリアされるようになっており、これにより通常遊技状態に移行する際に左打ち指示報知が行われることとなる。
次いで、特図1保留数が0であるか判定し(ステップY206)、特図1保留数が0である場合(ステップY206;Y)には、ステップY216へ移行する。また、特図1保留数が0でない場合(ステップY206;N)には、現在の確率状態に対応する変動開始確率情報コマンドを準備し(ステップY207)、演出コマンド設定処理(ステップY208)を行う。その後、特図1変動表示ゲームに関する情報の設定等を行う特図1変動開始処理(ステップY209)を行い、特図1保留数に対応する飾り特図1保留数コマンドを準備して(ステップY210)、演出コマンド設定処理(ステップY211)を行う。なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(ステップY210)を行う時点では特図1変動表示ゲームの開始に基づく特図1保留数の減算は行われておらず、現在の特図1保留数から−1した特図1保留数に対応する保留数コマンドを準備している。その後、時間短縮変動回数に対応する残り遊技回数コマンドを準備して(ステップY212)、演出コマンド設定処理(ステップY213)を行う。
次に、特図ステータス領域に特図1変動中をセット(情報加算)する(ステップY214)。ここで特図ステータスとは、特図変動表示ゲームの状態を示すものであり、0〜5の何れかがセットされる。特図ステータス0は特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示し、特図ステータス1は特図1変動表示ゲームのみが実行されている状態を示し、特図ステータス2は特図2変動表示ゲームのみが実行されている状態を示す。また、特図ステータス3は特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方が実行されている状態を示し、特図ステータス4は大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態であることを示し、特図ステータス5は小当りに基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態であることを示す。ここでは特図1変動表示ゲームが開始されるので、特図ステータスとして1又は3がセットされる。その後、特図1変動中処理移行設定処理(ステップY215)を行って、特図1普段処理を終了する。
〔特図2普段処理〕
図23には、上述の特図2ゲーム処理における特図2普段処理(ステップY142)を示した。この特図2普段処理では、まず、特図2が変動開始可能であるか判定する(ステップY221)。この判定における特図2が変動開始可能である状態とは、大当りとなる特図1変動表示ゲームの変動停止から特別遊技状態の終了までの間でないことである。なお、特図2変動表示ゲームの実行中や特図2変動表示ゲームに基づく特別遊技状態中も変動開始できない状態ではあるが、その場合は特図2普段処理が実行されていない状態であるため、ここではこれについては判定しなくても良い。
特図2が変動開始可能でない場合(ステップY221;N)には、特図2ゲーム処理番号として「0」を設定し(ステップY238)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップY239)、特図2普段処理を終了する。また、特図2が変動開始可能である場合(ステップY221;Y)には、特図2保留数が0であるか判定する(ステップY222)。
そして、特図2保留数が0でない場合(ステップY222;N)には、現在の確率状態に対応する変動開始確率情報コマンドを準備し(ステップY223)、演出コマンド設定処理(ステップY224)を行う。その後、特図2変動表示ゲームに関する情報の設定等を行う特図2変動開始処理(ステップY225)を行い、特図2保留数に対応する飾り特図2保留数コマンドを準備して(ステップY226)、演出コマンド設定処理(ステップY227)を行う。なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(ステップY226)を行う時点では特図2変動表示ゲームの開始に基づく特図2保留数の減算は行われておらず、現在の特図2保留数から−1した特図2保留数に対応する保留数コマンドを準備している。その後、時間短縮変動回数に対応する残り遊技回数コマンドを準備して(ステップY228)、演出コマンド設定処理(ステップY229)を行う。
次に、特図ステータス領域に特図2変動中をセット(情報加算)する(ステップY230)。ここでは特図2変動表示ゲームが開始されるので、特図ステータスとして2又は3がセットされる。その後、特図2変動中処理移行設定処理(ステップY231)を行って、特図2普段処理を終了する。
一方、特図2保留数が0である場合(ステップY222;Y)には、特図1保留数が0であるか判定する(ステップY232)。そして、特図1保留数が0である場合(ステップY232;Y)には、特図1が変動中であるか判定する(ステップY233)。そして、特図1が変動中でない場合(ステップY233;N)には、客待ちデモが開始済みであるか判定し(ステップY234)、開始済みでない場合(ステップY234;N)には、客待ち状態の設定に関する処理を行う。また、特図1保留数が0でない場合(ステップY232;N)、特図1が変動中である場合(ステップY233;Y)又は客待ちデモが開始済みである場合(ステップY234;Y)には、ステップY238へ移行する。
客待ち状態の設定に関する処理では、まず、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットし(ステップY235)、現在の確率状態に対応する客待ちデモコマンドを準備して(ステップY236)、演出コマンド設定処理(ステップY237)を行い、ステップY238へ移行する。客待ちデモコマンドを現在の確率状態に対応するものとすることで、確率状態に応じて異なる客待ち画面を表示することが可能となる。
また、何らかの原因により演出制御装置300が再起動した場合、バックアップ機能を備えない演出制御装置300は遊技状態の情報を喪失してしまうため、適切な演出を行うことができなくなってしまうが、客待ちデモコマンドを現在の確率状態に対応するものとすることで、このコマンドの受信からは遊技状態に応じた演出を行うことができ、遊技状態の変更に基づく確率情報コマンドが送信されるのを待つよりも早く遊技状態に応じた演出に復帰できるようになる。
また、本実施形態の遊技機では、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが同時に実行可能であり、特図1変動表示ゲームについての処理によって確率状態が変化することも考えられるので、特図変動表示ゲームの開始ごとに変動開始確率情報コマンドを送信するようにしている(ステップY207,Y223)。これにより、演出制御装置300において遊技状態に応じた適切な演出を行うことが可能となる。
また、変動開始確率情報コマンドを特図変動表示ゲームの開始ごとに送信するようにしたことで、演出制御装置300が再起動した場合でもこのコマンドの受信からは遊技状態に応じた演出を行うことができ、遊技状態の変更に基づく確率情報コマンドが送信されるのを待つよりも早く遊技状態に応じた演出に復帰できるようになる。なお、客待ちデモコマンドや変動開始確率情報コマンドに、演出制御装置300が再起動した場合に遊技状態に応じた演出に復帰できるようにするためのその他の情報を含ませるようにしても良い。
〔特図1変動開始処理〕
図24(a)には、上述の特図1普段処理における特図1変動開始処理(ステップY209)を示した。特図1変動開始処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。この特図1変動開始処理では、まず、特図保留情報判定処理において変動パターンの振り分けに用いる特図1情報設定フラグをセットする(ステップY241)。次いで、RWMの特図1転落抽選乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードして準備し(ステップY242)、特図1転落抽選乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップY243)、高確率状態から低確率状態への移行を抽選する転落抽選処理(ステップY244)を行う。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
次に、特図1変動表示ゲームの結果情報としてはずれ情報又は大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップY245)を行い、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップY246)を行う。そして、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図1情報設定処理(ステップY247)を行い、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップY248)。
その後、特図1変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図1変動パターン設定処理(ステップY249)を行い、特図1変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップY250)を行って、時間短縮変動回数更新処理(ステップY251)を行う。次いで、処理番号として特図1変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップY252)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY253)。
次に、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップY254)、特図1の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY255)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップY256)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100m秒)をセーブし(ステップY257)、特図1変動中図柄番号領域に初期値(ここではブランク図柄を示す「0」)をセーブして(ステップY258)、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
図24(b)には、上述の特図2普段処理における特図2変動開始処理(ステップY225)を示した。特図2変動開始処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理である。この特図2変動開始処理では、まず、特図保留情報判定処理において変動パターンの振り分けに用いる特図2情報設定フラグをセットする(ステップY261)。次いで、RWMの特図2転落抽選乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードして準備し(ステップY262)、特図2転落抽選乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップY263)、高確率状態から低確率状態への移行を抽選する転落抽選処理(ステップY264)を行う。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
次に、特図2変動表示ゲームの結果情報としてはずれ情報、大当り情報又は小当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップY265)を行い、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップY266)を行う。そして、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図2情報設定処理(ステップY267)を行い、特図2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップY268)。
その後、特図2変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図2変動パターン設定処理(ステップY269)を行い、特図2変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップY270)を行って、時間短縮変動開始更新処理(ステップY271)を行う。次いで、処理番号として特図2変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップY272)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY273)。
次に、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップY274)、特図2の変動開始に関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY275)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップY276)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100m秒)をセーブし(ステップY277)、特図2変動中図柄番号領域に初期値(ここではブランク図柄を示す「0」)をセーブして(ステップY278)、特図2変動開始処理を終了する。
なお、上述の特図1変動開始処理や特図2変動開始処理において特図変動表示ゲームの変動パターンを選択する際に、設定されている確率設定値の情報を参照するようにしても良い。これにより、確率設定値に応じた変動パターンを選択することや、確率設定値に応じて変動パターンの選択確率を異ならせるなど、確率設定値を示唆又は報知する演出を実行可能となる。
〔転落抽選処理〕
図25には、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理で行われる転落抽選処理(ステップY244,Y264)を示した。この転落抽選処理では、まず、特図高確率中であるか判定し(ステップY581)、特図高確率中でない場合(ステップY581;N)には、転落抽選処理を終了する。また、特図高確率中である場合(ステップY581;Y)には、対象の転落抽選乱数の値が転落抽選下限判定値未満か判定する(ステップY582)。なお、転落抽選に当選するとは転落抽選乱数が転落抽選判定値と一致することである。転落抽選判定値は連続する複数の値であり、転落抽選乱数が、転落抽選判定値の下限の値である転落抽選下限判定値以上で、かつ、転落抽選判定値の上限の値である転落抽選上限判定値以下である場合に、転落抽選に当選したと判定される。
転落抽選乱数の値が転落抽選下限判定値未満である場合(ステップY582;Y)、すなわち転落抽選に当選していない場合には、転落抽選処理を終了する。この場合は高確率状態が維持される。一方、転落抽選乱数の値が転落抽選下限判定値未満でない場合(ステップY582;N)には、対象の転落抽選乱数の値が転落抽選上限判定値より大きいか判定する(ステップY583)。
転落抽選乱数の値が転落抽選上限判定値より大きい場合(ステップY583;Y)、すなわち転落抽選に当選していない場合には、転落抽選処理を終了する。この場合は高確率状態が維持される。一方、転落抽選乱数の値が転落抽選上限判定値より大きくない場合(ステップX583;N)、すなわち転落抽選に当選した場合には、低確率状態に移行するための処理を行う。
低確率状態に移行するための処理では、まず、高確率終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY584)。ここでは、大当り2信号をON、大当り4信号をOFFに設定する。次いで、高確率&時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY585)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFFに設定する。
そして、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY586)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブする(ステップY587)。その後、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブして(ステップY588)、転落抽選処理を終了する。これにより、低確率状態かつ普電サポートなし状態となって通常遊技状態に移行することとなる。なお、高確率状態の終了や普電サポートの終了の情報は、演出制御装置300に送信されるようになっており、演出制御装置300ではこの情報に基づき演出モードの変更などの処理を行う。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図26(a)には、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップY245)を示した。この大当りフラグ1設定処理では、まず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップY281)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備し(ステップY282)、特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップY283)。
その後、実行中の特図2変動表示ゲームの大当り判定の結果である大当りフラグ2は大当りであるか判定し(ステップY284)、大当りである場合(ステップY284;Y)には、大当りフラグ1設定処理を終了する。すなわち、同時に実行される特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方を大当りとしないようにしている。また、大当りでない場合(ステップY284;N)には、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか判定する大当り判定処理(ステップY285)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップY285)の判定結果が大当りである場合(ステップY286;Y)には、ステップY281にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップY287)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップY285)の判定結果が大当りでない場合(ステップY286;N)には、大当りフラグ1設定処理を終了する。この場合は、大当りフラグ1領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図26(b)には、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップY265)を示した。この大当りフラグ2設定処理では、まず、小当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブし(ステップY291)、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップY292)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備し(ステップY293)、特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップY294)。
その後、実行中の特図1変動表示ゲームの大当り判定の結果である大当りフラグ1は大当りであるか判定し(ステップY295)、大当りである場合(ステップY295;Y)には、ステップY299へ移行する。すなわち、同時に実行される特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方を大当りとしないようにしている。また、大当りでない場合(ステップY295;N)には、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか判定する大当り判定処理(ステップY296)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップY296)の判定結果が大当りである場合(ステップY297;Y)には、ステップY292にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップY298)、大当りフラグ2設定処理を終了する。
一方、大当り判定処理(ステップY296)の判定結果が大当りでない場合(ステップY297;N)には、取得した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小当りであるか判定する小当り判定処理(ステップY299)を行う。
そして、小当り判定処理(ステップY299)の判定結果が小当りである場合(ステップY300;Y)には、ステップY291にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ2領域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップY301)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、小当り判定処理(ステップY299)の判定結果が小当りでない場合(ステップY300;N)には、大当りフラグ2設定処理を終了する。この場合は、大当りフラグ2領域及び小当りフラグ2領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。
〔大当り判定処理〕
図27には、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップY285,Y296)を示した。この大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップY311)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満か判定する(ステップY312)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップY312;Y)、すなわち大当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップY317)、大当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、大当りの抽選にはずれたことを示すものである。一方、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップY312;N)には、特図高確率中であるか判定する(ステップY313)。
そして、特図高確率中である場合(ステップY313;Y)には、現在の確率設定値に対応する高確率中の上限判定値を設定し(ステップY314)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(ステップY316)。また、特図高確率中でない場合(ステップY313;N)には、現在の確率設定値に対応する低確率中の上限判定値を設定し(ステップY315)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(ステップY316)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップY316;Y)、すなわち大当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップY317)、大当り判定処理を終了する。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップY316;N)、すなわち大当りである場合には、判定結果として大当りを設定し(ステップY318)、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
図28には、上述の大当りフラグ2設定処理における小当り判定処理(ステップY299)を示した。この小当り判定処理では、まず、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定値未満か判定する(ステップY321)。なお、小当りであるとは大当り乱数(大当り判定と同一の乱数)が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、小当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。また、大当り判定値と小当り判定値とが重なることはない。
大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップY321;Y)、すなわち小当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップY323)、小当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、小当りの抽選にはずれたことを示すものである。また、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合(ステップY321;N)には、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいか判定する(ステップY322)。
大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップY322;Y)、すなわち小当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップY323)、小当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ステップY322;N)、すなわち小当りである場合には、判定結果として小当りを設定し(ステップY324)、小当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図29には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップY246)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りか判定し(ステップY331)、大当りである場合(ステップY331;Y)には、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップY332)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(ステップY333)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄退避領域にセーブする(ステップY334)。この処理により大当り種類が選択される。なお、特図1変動表示ゲームの停止図柄を特図1停止図柄領域ではなく特図1停止図柄退避領域にセーブするようにしたのは、特図2変動表示ゲームで特別結果が導出された場合に強制的にはずれ結果に変更される可能性があるためである。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップY335)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して特図1停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY336)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップY337)、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得して特図1ラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY338)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して特図1大入賞口開放情報領域にセーブして(ステップY339)、ステップY340へ移行する。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。
一方、大当りでない場合(ステップY331;N)には、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄退避領域にセーブして(ステップY344)、はずれ停止図柄パターンを特図1停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY345)。次いで、停止図柄パターンに対応する飾り特図1コマンドを準備して飾り特図1コマンド領域にセーブする(ステップY340)。これにより、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。その後、演出コマンド設定処理(ステップY341)を行う。これにより、飾り特図1コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY342)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップY343)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図30には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップY266)を示した。なお、特図2停止図柄設定処理は、特図1停止図柄設定処理と同じ処理を、特図2を対象として行うものである。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りか判定し(ステップY361)、大当りである場合(ステップY361;Y)には、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップY362)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定し(ステップY363)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄退避領域にセーブする(ステップY364)。この処理により大当り種類が選択される。なお、特図2変動表示ゲームの停止図柄を特図2停止図柄領域ではなく特図2停止図柄退避領域にセーブするようにしたのは、特図1変動表示ゲームで特別結果が導出された場合に強制的にはずれ結果に変更される可能性があるためである。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップY365)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して特図2停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY366)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップY367)、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得して特図2ラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY368)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して特図2大入賞口開放情報領域にセーブして(ステップY369)、ステップY370へ移行する。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。
一方、大当りでない場合(ステップY361;N)には、小当りフラグ2が小当りか判定し(ステップY375)、小当りである場合(ステップY375;Y)には、特図2小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする(ステップY376)。次に、特図2小当り図柄テーブルを設定し(ステップY377)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄退避領域にセーブする(ステップY378)。この処理により小当り種類が選択される。その後、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して特図2停止図柄パターン領域にセーブし(ステップY379)、ステップY370へ移行する。
また、小当りフラグ2は小当りでない場合(ステップY375;N)には、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄退避領域にセーブして(ステップY380)、はずれ停止図柄パターンを特図2停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY381)。次いで、停止図柄パターンに対応する飾り特図2コマンドを準備して飾り特図2コマンド領域にセーブする(ステップY370)。これにより、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。その後、演出コマンド設定処理(ステップY371)を行う。これにより、飾り特図2コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY372)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステップY373)、特図2小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップY374)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、第1始動記憶手段に記憶された第1始動記憶に基づき、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果及び変動態様情報を当該第1変動表示ゲームの開始以前に決定することが可能な第1決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段に記憶された第2始動記憶に基づき、第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の結果及び変動態様情報を当該第2変動表示ゲームの開始以前に決定することが可能な第2決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
以上のことから、始動入賞口36は、遊技領域32の一側に発射した遊技球が入賞可能な位置に配設され、普通変動入賞装置37は、遊技領域32の他側に発射した遊技球が入賞可能な位置に配設され、変動表示ゲームの変動態様情報には、当該変動表示ゲームの実行時間を特定可能な変動時間に関する情報が含まれ、通常状態(通常遊技状態)において第2決定手段によって第2変動表示ゲームの変動時間として決定されることが可能な変動時間は、第1決定手段によって第1変動表示ゲームの変動時間として決定されることが可能な変動時間よりも長いこととなる。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンドなどが挙げられる。なお、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
すなわち、遊技制御装置100が、第1決定手段の決定結果に基づいて第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行制御を行うことが可能な第1変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、特図1ゲーム処理の全体から、第1変動表示ゲーム実行制御手段が第1変動表示ゲームに関する一連の実行制御を行うものとも言える。
さらに、遊技制御装置100が、第2決定手段の決定結果に基づいて第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行制御を行うことが可能な第2変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、特図2ゲーム処理の全体から、第2変動表示ゲーム実行制御手段が第2変動表示ゲームに関する一連の実行制御を行うものとも言える。
また、遊技制御装置100が、第1決定手段によって決定された第1変動表示ゲームの結果及び変動態様情報並びに第2決定手段によって決定された第2変動表示ゲームの結果及び変動態様情報を制御情報として演出制御手段(演出制御装置300)へ送信することが可能な送信手段をなす。また、遊技制御装置100が、第1変動表示ゲーム及び第2変動表示ゲームのそれぞれについて、変動表示ゲームの開始に応じて変動時間の計測を開始し、当該計測時間が変動時間を経過した場合に当該変動表示ゲームの変動時間の計測を終了する計測手段をなす。
なお、通常遊技状態における特図2変動表示ゲームでは変動時間が非常に長い長変動が設定されるが、この場合には、変動時間についての情報を演出制御装置300には送信せず、長変動であることのみを示すコマンドを送信するようにしても良い。長変動の場合は単に変動表示を行えばよく詳細に演出を決定する必要がないので、演出制御装置300では長変動であることのコマンドを受信することに基づき変動表示を開始するようにする。変動時間の管理は遊技制御装置100のみで行い、変動時間が終了することに基づき停止コマンドを演出制御装置300に送信し、演出制御装置300では停止コマンドを受信することに基づき変動表示を停止するようにする。このようにすれば、演出制御装置300での制御の負担を軽減することができる。
〔特図1情報設定処理〕
図31には、上述の特図1変動開始処理における特図1情報設定処理(ステップY247)を示した。この特図1情報設定処理では、まず、変動パターン選択情報テーブルを設定し(ステップY401)、特図1停止図柄パターンに対応する前半オフセットデータ、後半オフセットデータを取得して(ステップY402)、特図1大当り、すなわち特図1停止図柄パターンが大当りの停止図柄パターンであるか判定する(ステップY403)。特図1大当りである場合(ステップY403;Y)には、ステップY405へ移行する。
また、特図1大当りでない場合(ステップY403;N)には、前半オフセットデータに特図1保留数を加算して値を変換する(ステップY404)。そして、前半オフセットデータを変動振分情報1領域にセーブする(ステップY405)。これにより、変動振分情報1領域には変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。
その後、後半オフセットデータを変動振分情報2領域にセーブして(ステップY405)、特図1情報設定処理を終了する。これにより、変動振分情報2領域には変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。
このように、特図1変動表示ゲームにおいては、はずれの場合には前半変動パターンのみ特図1保留数を考慮して変動パターンが決定され、大当りの場合には特図1保留数を考慮せずに変動パターンが決定される。
〔特図2情報設定処理〕
図32には、上述の特図2変動開始処理における特図2情報設定処理(ステップY267)を示した。この特図2情報設定処理では、まず、特図低確率&時短なし中(通常遊技状態中)であるか判定する(ステップY421)。特図低確率&時短なし中でない場合(ステップY421;N)には、時間短縮最終変動であるか判定する(ステップY427)。ここでは、これから開始する特図2変動表示ゲームが、特別遊技状態の終了から100回(サポート回数)目の特図変動表示ゲームである場合に、時間短縮最終変動であると判定する。
そして、時間短縮最終変動である場合(ステップY427;Y)には、ステップY428へ移行する。また、時間短縮最終変動でない場合(ステップY427;N)には、変動パターン選択情報テーブルを設定し(ステップY423)、特図2停止図柄パターンに対応する前半オフセットデータ、後半オフセットデータを取得して(ステップY424)、ステップY425へ移行する。
一方、特図低確率&時短なし中である場合(ステップY421;Y)には、高確率最終変動であるか判定する(ステップY427)。ここでは、これから開始する特図2変動表示ゲームに対する転落抽選に当選した場合に、高確率最終変動であると判定する。
そして、高確率最終変動である場合(ステップY427;Y)には、最終変動用の前半オフセットデータ、後半オフセットデータを設定して(ステップY428)、ステップY425へ移行する。
また、高確率最終変動でない場合(ステップY427;N)には、特図2大当りであるかを判定する(ステップY429)。そして、特図2大当りでない場合(ステップY429;N)には、低確率時特図2はずれ・小当り用の前半オフセットデータを設定し(ステップY430)、特図2長変動用の後半オフセットデータを設定して(ステップY432)、ステップY425へ移行する。
また、特図2大当りである場合(ステップY429;Y)には、低確率時特図2大当り用の前半オフセットデータを設定し(ステップY431)、特図2長変動用の後半オフセットデータを設定する(ステップY432)。そして、前半オフセットデータを変動振分情報1領域にセーブする(ステップY425)。これにより、変動振分情報1領域には変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。
その後、後半オフセットデータを変動振分情報2領域にセーブして(ステップY426)、特図2情報設定処理を終了する。これにより、変動振分情報2領域には変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために用いられる。
このように、特図2変動表示ゲームにおいては、特図2保留数を考慮せずに変動パターンが決定される。
〔特図1変動パターン設定処理〕
図33には、上述の特図1変動開始処理における特図1変動パターン設定処理(ステップY249)を示した。なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
この特図1変動パターン設定処理では、まず、変動グループアドレステーブルを設定し(ステップY451)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY452)、特図1の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップY453)。
次に、特図1はずれ、すなわち停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであるか判定し(ステップY454)、特図1はずれである場合(ステップY454;Y)には、2バイト振り分け処理(ステップY455)を行う。また、特図1はずれでない場合(ステップY454;N)には、振り分け処理(ステップY456)を行う。
本実施形態において、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造が異なる。具体的には、当り用は1バイトサイズ、はずれ用は2バイトサイズとなっている。はずれの発生率よりも当りの発生率が低く、1バイトでも足りるため、データ容量節約の観点から、当り用は1バイトサイズになっている。したがって、当り時は、2バイトの変動パターン乱数1の下位の値だけを使用している。また、当りの発生率よりもはずれの発生率は高く、より多彩な演出を可能とするために、はずれ用は2バイトサイズになっている。
そして、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY457)、特図1の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードして準備する(ステップY458)。次いで、振り分け処理(ステップY459)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得して後半変動番号領域にセーブする(ステップY460)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップY461)、変動振分情報1と決定された後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップY462)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY463)、特図1の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードして準備する(ステップY464)。
その後、振り分け処理(ステップY465)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得して前半変動番号領域にセーブし(ステップY466)、特図1変動パターン設定処理を終了する。この処理により前半変動パターンが設定され、これから開始される特図1変動表示ゲームの全期間の変動パターンが設定されることとなる。
〔特図2変動パターン設定処理〕
図34には、上述の特図2変動開始処理における特図2変動パターン設定処理(ステップY269)を示した。この特図2変動パターン設定処理では、まず、変動グループアドレステーブルを設定し(ステップY471)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY472)、特図2の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップY473)。
次に、特図2はずれ、すなわち停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであるか判定し(ステップY474)、特図2はずれである場合(ステップY474;Y)には、2バイト振り分け処理(ステップY475)を行う。また、特図2はずれでない場合(ステップY474;N)には、振り分け処理(ステップY476)を行う。
そして、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY477)、特図2の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードして準備する(ステップY478)。次いで、振り分け処理(ステップY479)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得して後半変動番号領域にセーブする(ステップY480)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップY481)、変動振分情報1と決定された後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップY482)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY483)、特図2の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数3をロードして準備する(ステップY484)。
その後、振り分け処理(ステップY485)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得して前半変動番号領域にセーブし(ステップY486)、特図2変動パターン設定処理を終了する。この処理により前半変動パターンが設定され、これから開始される特図2変動表示ゲームの全期間の変動パターンが設定されることとなる。
〔変動開始情報設定処理〕
図35には、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップY250,Y270)を示した。この変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域(保留数1用)をクリアする(ステップY551)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップY552)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップY553)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップY554)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップY555)。そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップY556)、加算値を対象の特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY557)。
なお、通常遊技状態における特図2変動表示ゲームでは変動時間が非常に長い長変動が設定される。この場合における上記の加算値としては、規定時間(ここでは60000m秒)の計時を行う回数である繰り返し回数を用いて計時可能な時間を除いた余りの時間(60000m秒未満の時間)が加算値として算出されるようになっている。
その後、特図1の情報設定中であるか判定し(ステップY558)、特図1の情報設定中である場合(ステップY558;Y)には、ステップY562へ移行する。また、特図1の情報設定中でない場合(ステップY558;N)、すなわち特図2の情報設定中である場合には、特図2の長変動の開始であるか判定する(ステップY559)。長変動とは、特図2変動表示ゲームについて通常遊技状態である場合に設定される変動パターンであり、設定された変動パターンの番号により判定する。
そして、特図2の長変動の開始でない場合(ステップY559;N)には、0を特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数領域にセーブする(ステップY560)。また、特図2の長変動の開始である場合(ステップY559;Y)には、9を特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数領域にセーブする(ステップY561)。
その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップY562)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップY563)、演出コマンド設定処理(ステップY564)を行う。次に、対象の保留数を−1更新し(ステップY566)、対象の乱数格納領域の内容をシフトし(ステップY566)、シフト後の空き領域をクリアして(ステップY567)、変動開始情報設定処理を終了する。
本実施形態では、2バイトのタイマでは足らない時間を変動させるために、特図2の長変動には繰り返し回数が設定される。変動開始情報設定処理では、加算結果として60000m秒のタイマ、9の繰り返し回数をセーブし、タイマ割込み処理でタイマを減算していき、タイムアップした時に繰り返し回数を1減算してゲーム処理タイマに60000m秒をセットする。これにより、特図2の長変動の変動時間は10分(=60000m秒×10)になる。タイマ割込みの周期は4m秒であるため、2バイトでは約262秒まで設定できるが、理解しやすさのために60秒の掛け算で表せる形としている。
〔時間短縮変動回数更新処理〕
図36には、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における時間短縮変動回数更新処理(ステップY251,Y271)を示した。この時間短縮変動回数更新処理では、まず、特図高確率中(高確率状態中)であるか判定し(ステップY571)、特図高確率中である場合(ステップY571;Y)には、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、特図高確率中でない場合(ステップY571;N)には、特図時短中であるか判定する(ステップY572)。そして、特図時短中でない場合(ステップY572;N)には、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、特図時短中である場合(ステップY572;Y)には、時間短縮変動回数を−1更新して(ステップY573)、時間短縮変動回数が「0」となったか判定する(ステップY574)。
時間短縮変動回数が「0」でない場合(ステップA754;N)には、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、時間短縮変動回数が「0」となった場合(ステップY574;Y)には、時短終了に関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力データ領域にセーブして(ステップY575)、時短状態の終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY576)。
次いで、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(ステップY577)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップY578)、普図ゲームモードフラグ領域に普図時短なしフラグをセーブして(ステップY579)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
〔特図1変動中処理〕
図37には、上述の特図1ゲーム処理における特図1変動中処理(ステップY110)を示した。この特図1変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を+1更新する(ステップY621)。そして、飾り特図1コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップY622)、演出コマンド設定処理(ステップY623)を行う。
次に、飾り特図1停止コマンドを準備して(ステップY624)、演出コマンド設定処理(ステップY625)を行う。本実施形態の遊技機では、変動開始時に設定した変動時間よりも前に強制的に停止する場合もあるため、変動を停止する際には停止コマンドを演出制御装置300に送信するようにしている。そして、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定する(ステップY626)。本実施形態では、例えば、はずれの場合に600m秒、大当りの場合に2000m秒の表示時間が設定される。
その後、特図1はずれであるか、すなわち特図1変動表示ゲームの結果がはずれであるか判定する(ステップY627)。特図1はずれである場合(ステップY627;Y)には、ステップY642へ移行する。また、特図1はずれでない場合(ステップY627;N)、すなわち大当りである場合には、特図2変動表示ゲームも実行中であるか判定する(ステップY628)。なお、特図2変動表示ゲームが実行中であるか否かは特図ステータスを参照することで把握できる。
そして、特図2変動表示ゲームが実行中でない場合(ステップY628;Y)には、ステップY639へ移行する。また、特図2変動表示ゲームが実行中である場合(ステップY628;Y)には、特図2表示中処理中であるか判定する(ステップY629)。すなわち、この場合は、特図1変動表示ゲームが大当りになることに基づき、実行中の特図2変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止させられる場合である。なお、特図2変動表示ゲームがすでに変動表示を終了しているが表示時間(停止時間)が終了していない場合も強制停止の対象となる。
特図2表示中処理中である場合(ステップY639;Y)には、ステップY631へ移行する。また、特図2表示中処理中でない場合(ステップY629;N)には、図柄確定回数出力回数を+1更新して(ステップY630)、特図2の表示時間として上記で設定した特図1の表示時間+4m秒の表示時間を設定する(ステップY631)。特図2の表示時間として特図1の表示時間+4m秒の表示時間を設定することで、特図1と特図2の表示時間が同時に終了するようになる。なお、すでに特図2変動表示ゲームが表示時間中であった場合にも表示時間が再設定され、新たに表示時間が開始されるようになる。この再設定によって、停止表示の時間は延長されるが、場合によっては短くなる可能性もある。
次に、特図2ゲーム処理タイマ領域に表示時間をセーブして(ステップY632)、飾り特図2はずれ図柄コマンドを設定して準備する(ステップY633)。そして、飾り特図2コマンド領域に図柄コマンドをセーブして(ステップY634)、演出コマンド設定処理(ステップY635)を行う。その後、飾り特図2停止コマンドを準備して(ステップY636)、演出コマンド設定処理(ステップY638)を行い、特図2表示中処理移行設定処理2(ステップY638)を行う。
そして、飾り特図1コマンド領域からコマンドをロードして当り図柄コマンド領域にセーブし(ステップY639)、特図1ラウンド数上限値情報領域から情報をロードしてラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY640)、特図1大入賞口開放情報領域から情報をロードして大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップY641)。その後、特図1停止図柄退避領域から情報をロードして特図1停止図柄領域にセーブし(ステップY642)、特図1表示中処理移行設定処理1(ステップY643)を行って、特図1表示中処理を終了する。
〔特図2変動中処理〕
図38には、上述の特図2ゲーム処理における特図2変動中処理(ステップY143)を示した。この特図2変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を+1更新する(ステップY651)。そして、飾り特図2コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップY652)、演出コマンド設定処理(ステップY653)を行う。
次に、飾り特図2停止コマンドを準備して(ステップY654)、演出コマンド設定処理(ステップY655)を行う。そして、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定する(ステップY656)。本実施形態では、例えば、はずれの場合に600m秒、大当りの場合に600m秒、小当りの場合に136m秒の表示時間が設定される。
その後、特図2はずれであるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果がはずれであるか判定する(ステップY657)。特図2はずれである場合(ステップY657;Y)には、ステップY677へ移行する。また、特図2はずれでない場合(ステップY657;N)、すなわち大当り又は小当りである場合には、特図1変動表示ゲームも実行中であるか判定する(ステップY658)。なお、特図1変動表示ゲームが実行中であるか否かは特図ステータスを参照することで把握できる。
そして、特図1変動表示ゲームが実行中でない場合(ステップY658;N)には、ステップY673へ移行する。また、特図1変動表示ゲームが実行中である場合(ステップY658;Y)には、特図2大当りであるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が大当りであるか判定する(ステップY659)。特図2大当りでない場合(ステップY659;N)、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が小当りである場合には、特図1ゲーム中断フラグをセットし(ステップY670)、飾り特図1中断コマンドを準備して(ステップY671)、演出コマンド設定処理(ステップY672)を行い、ステップY673へ移行する。
すなわち、この場合は、特図2変動表示ゲームが小当りとなることに基づき、実行中の特図1変動表示ゲームが中断させられる場合である。なお、特図1変動表示ゲームがすでに変動表示を終了しているが表示時間(停止時間)が終了していない場合も中断の対象となる。中断された特図1変動表示ゲームは小当り(第2特別結果)に基づく特別遊技状態(第2特別遊技状態)の終了に伴い再開される。
一方、特図2大当りである場合(ステップY659;Y)には、特図1表示中処理中であるか判定する(ステップY660)。すなわち、この場合は、特図2変動表示ゲームが大当りになることに基づき、実行中の特図1変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止させられる場合である。なお、特図1変動表示ゲームがすでに変動表示を終了しているが表示時間(停止時間)が終了していない場合も強制停止の対象となる。
特図1表示中処理中である場合(ステップY660;Y)には、ステップY662へ移行する。また、特図1表示中処理中でない場合(ステップY660;N)には、図柄確定回数出力回数を+1更新して(ステップY661)、特図1の表示時間として上記で設定した特図2の表示時間+4m秒の表示時間を設定する(ステップY662)。特図1の表示時間として特図2の表示時間+4m秒の表示時間を設定することで、特図1と特図2の表示時間が同時に終了するようになる。なお、すでに特図1変動表示ゲームが表示時間中であった場合にも表示時間が再設定され、新たに表示時間が開始されるようになる。この再設定によって、停止表示の時間は延長されるが、場合によっては短くなる可能性もある。
次に、特図1ゲーム処理タイマ領域に表示時間をセーブして(ステップY663)、飾り特図1はずれ図柄コマンドを設定して準備する(ステップY664)。そして、飾り特図1コマンド領域に図柄コマンドをセーブして(ステップY665)、演出コマンド設定処理(ステップY666)を行う。その後、飾り特図1停止コマンドを準備して(ステップY667)、演出コマンド設定処理(ステップY668)を行い、特図1表示中処理移行設定処理2(ステップY669)を行う。
そして、飾り特図2コマンド領域からコマンドをロードして当り図柄コマンド領域にセーブし(ステップY673)、特図2小当りであるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が小当りであるか判定する(ステップY674)。特図2小当りである場合(ステップY674;Y)には、ステップY677へ移行する。また、特図2小当りでない場合(ステップY674;N)、すなわち大当りである場合には、特図2ラウンド数上限値情報領域から情報をロードしてラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY675)、特図2大入賞口開放情報領域から情報をロードして大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップY676)。その後、特図2停止図柄退避領域から情報をロードして特図2停止図柄領域にセーブし(ステップY677)、特図2表示中処理移行設定処理1(ステップY678)を行って、特図2表示中処理を終了する。
〔特図1表示中処理〕
図39には、上述の特図1ゲーム処理における特図1表示中処理(ステップY111)を示した。この特図1表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて大当りフラグ1領域に設定された大当りフラグ1ロードし(ステップY751)、大当りフラグ1領域をクリアする(ステップY752)。そして、特図1は大当りか、すなわちロードされた大当りフラグ1が大当り情報か判定し(ステップY753)、特図1が大当りである場合(ステップY753;Y)には、特図1変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、特別図柄1当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY754)。
次に、特図1停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドを当り図柄コマンド領域からロードして準備し(ステップY755)、演出コマンド設定処理(ステップY756)を行う。その後、ファンファーレコマンドを準備して(ステップY757)、演出コマンド設定処理(ステップY758)を行う。
次に、大入賞口開放情報と特図変動表示ゲームにて大当りとなる確率の状態に対応する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY759)。本実施形態の場合、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(例えば100m秒)を設定して(ステップY760)、設定した大当りファンファーレ時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY761)。次に、処理番号として3を設定し(ステップY762)、特図1ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY763)。さらに、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY764)を行って、特図1表示中処理を終了する。
一方、特図1が大当りでない場合(ステップY753;N)、すなわち大当りフラグ1がはずれ情報である場合には、高確率最終変動であるか判定し(ステップY765)、高確率最終変動でない場合(ステップY765;N)には時間短縮最終変動であるか判定する(ステップY766)。ここでは、実行中の特図1変動表示ゲームに対する転落抽選に当選した場合に、高確率最終変動であると判定する。また、実行中の特図1変動表示ゲームが、特別遊技状態の終了から100回(サポート回数)目の特図変動表示ゲームである場合に、時間短縮最終変動であると判定する。
そして、高確率最終変動でない場合(ステップY765;N)及び時間短縮最終変動でない場合(ステップY766;N)には、ステップY774へ移行する。また、高確率最終変動である場合(ステップY765;Y)又は時間短縮最終変動である場合(ステップY766;Y)には、確率情報コマンド(低確率)を準備して(ステップY767)、演出コマンド設定処理(ステップY768)を行う。次いで、停電復旧時送信コマンド領域に確率状態コマンド(低確率)をセーブし(ステップY769)、左打ち指示報知フラグをクリアして(ステップY770)、特図2の小当り中であるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が小当りになることに基づき実行される特別遊技状態中であるか判定する(ステップY771)。
特図2の小当り中である場合(ステップY771;Y)には、ステップY774へ移行する。一方、特図2の小当り中でない場合(ステップY771;N)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY772)。ここでは発射位置指定信号1をOFFにするように設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップY773)。これにより、第1遊技状態表示部56が消灯状態となり、左打ちを指示する表示となる。その後、特図ステータス領域の特図1変動中をクリア(情報減算)し(ステップY774)、特図1ゲーム処理番号領域に特図1普段処理番号をセーブして(ステップY775)、特図1表示中処理を終了する。
〔特図2表示中処理〕
図40及び図41には、上述の特図2ゲーム処理における特図2表示中処理(ステップY144)を示した。なお、特図2表示中処理は、上述の特図1表示中処理と同等の処理を、特図2を対象として行うものである。この特図2表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて小当りフラグ2領域に設定された小当りフラグ2をロードして(ステップY811)、小当りフラグ2領域をクリアする(ステップY812)。
次に、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて大当りフラグ2領域に設定された大当りフラグ2ロードして(ステップY813)、大当りフラグ2領域をクリアする(ステップY814)。そして、特図2は大当りか、すなわちロードされた大当りフラグ2が大当り情報か判定し(ステップY815)、特図2が大当りである場合(ステップY815;Y)には、特図2変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、特別図柄2当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY816)。
次に、特図2停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドを当り図柄コマンド領域からロードして準備し(ステップY817)、演出コマンド設定処理(ステップY818)を行う。その後、ファンファーレコマンドを準備して(ステップY819)、演出コマンド設定処理(ステップY820)を行う。
次に、大入賞口開放情報と特図変動表示ゲームにて大当りとなる確率の状態に対応する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY821)。本実施形態の場合、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(例えば100m秒)を設定して(ステップY822)、設定した大当りファンファーレ時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY823)。次に、処理番号として3を設定し(ステップY824)、特図2ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY825)。さらに、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY826)を行って、特図2表示中処理を終了する。
一方、特図2が大当りでない場合(ステップY815;N)、すなわち大当りフラグ2がはずれ情報である場合には、ロードした小当りフラグ2が小当り(小当り情報)か判定する(ステップY827)。そして、小当りフラグ2が小当りである場合(ステップY827;Y)には、高確率最終変動であるか判定し(ステップY828)、高確率最終変動でない場合(ステップY828;N)には時間短縮最終変動であるか判定する(ステップY829)。ここでは、実行中の特図2変動表示ゲームに対する転落抽選に当選した場合に、高確率最終変動であると判定する。また、実行中の特図2変動表示ゲームが、特別遊技状態の終了から100回(サポート回数)目の特図変動表示ゲームである場合に、時間短縮最終変動であると判定する。
そして、高確率最終変動でない場合(ステップY828;N)及び時間短縮最終変動でない場合(ステップY829;N)には、ステップY834へ移行する。また、高確率最終変動である場合(ステップY828;Y)又は時間短縮最終変動である場合(ステップY829;Y)には、確率情報コマンド(低確率)を準備して(ステップY830)、演出コマンド設定処理(ステップY831)を行う。次いで、停電復旧時送信コマンド領域に確率状態コマンド(低確率)をセーブし(ステップY832)、左打ち指示報知フラグをクリアする(ステップY833)。
本実施形態の遊技機10においては、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態である場合には、小当りの発生で大入賞口は開くが、小当りの発生を遊技者に意識させないようにするために、表示装置41に表示される画面を変化させないようになっている。
次に、当り図柄コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップY834)、演出コマンド設定処理(ステップY835)を行う。さらに、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップY836)、演出コマンド設定処理(ステップY837)を行って、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY838)。ここでは発射位置指定信号1をONにするように設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップY839)。これにより第1遊技状態表示部56が点灯状態となり、右打ちを指示する表示となる。
その後、下大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップY840)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップY841)、特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップY857)を行い、特図2表示中処理を終了する。
また、小当りフラグ2が小当りでない場合(ステップY827;N)には、高確率最終変動であるか判定し(ステップY843)、高確率最終変動でない場合(ステップY843;N)には時間短縮最終変動であるか判定する(ステップY844)。ここでは、実行中の特図2変動表示ゲームに対する転落抽選に当選した場合に、高確率最終変動であると判定する。また、実行中の特図2変動表示ゲームが、特別遊技状態の終了から100回(サポート回数)目の特図変動表示ゲームである場合に、時間短縮最終変動であると判定する。
そして、高確率最終変動でない場合(ステップY843;N)及び時間短縮最終変動でない場合(ステップY844;N)には、ステップY850へ移行する。また、高確率最終変動である場合(ステップY843;Y)又は時間短縮最終変動である場合(ステップY844;Y)には、確率情報コマンド(低確率)を準備して(ステップY845)、演出コマンド設定処理(ステップY846)を行う。次いで、停電復旧時送信コマンド領域に確率状態コマンド(低確率)をセーブし(ステップY847)、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY848)。ここでは発射位置指定信号1をOFFにするように設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップY849)。これにより第1遊技状態表示部56が消灯状態となり、左打ちを指示する表示となる。その後、特図ステータス領域の特図2変動中をクリア(情報減算)し(ステップY850)、特図2ゲーム処理番号領域に特図2普段処理番号をセーブして(ステップY851)、特図2表示中処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームが第1特別結果となったことに基づき、条件装置の作動を伴って特別変動入賞装置を開放する第1特別遊技状態を発生させる第1特別遊技発生手段をなすとともに、変動表示ゲームが第2特別結果となったことに基づき、条件装置の作動を伴わずに特別変動入賞装置を開放する第2特別遊技状態を発生させる第2特別遊技発生手段をなす。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
図42及び図43には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップY112,Y145)を示した。このファンファーレ/インターバル中処理では、まず、残存球カウンタが0であるか判定し(ステップY939)、残存球カウンタが0でない場合(ステップY939;N)には、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。一方、残存球カウンタが0である場合(ステップY939;Y)には、初回ラウンドであるか判定する(ステップY940)。
初回ラウンドでない場合(ステップY940;N)には、ステップY950へ移行する。一方、初回ラウンドである場合(ステップY940;Y)には、普図始動ゲート34への遊技球の通過があったか判定する(ステップY941)。ここで、本実施形態では、特図変動表示ゲームにおいて大当り(第1特別結果)が導出された後に遊技球が普図始動ゲート34を通過することにより特別遊技状態が開始されるようになっている。なお、普図始動ゲート34とは別に設けたゲートを遊技球が通過することにより特別遊技状態の開始条件が成立するようにしても良い。
普図始動ゲート34への遊技球の通過がない場合(ステップY941;N)には、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。一方、普図始動ゲート34への遊技球の通過があった場合(ステップY941;Y)には、ラウンド数上限値テーブルを準備し(ステップY942)、ラウンド数上限値情報をロードして準備して(ステップY943)、2バイトデータ取得処理を行う(ステップY944)。これにより取得したラウンド数上限値(本実施形態の場合、10)をラウンド数上限値領域にセーブする(ステップY945)。さらに、取得したラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタをラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップY946)。
次いで、上大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップY947)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップY948)。その後、役物連続作動装置作動中信号のオン出力データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップY949)、特別遊技状態のラウンド数を+1更新する(ステップY950)。そして、大入賞口開放情報とラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップY951)、演出コマンド設定処理(ステップY952)を行う。
次に、大入賞口開放情報とラウンド数に対応する大当り中処理制御ポインタ初期値を設定し(ステップY953)、ポインタ初期値を大当り中処理制御ポインタ領域にセーブして(ステップY954)、大入賞口開放情報とラウンド数に対応する大入賞口開放時間を設定する(ステップY955)。大当り中処理制御ポインタ初期値としては、一のラウンドにおいて開閉を繰り返す場合には0を設定する。本実施形態では、Vありロング開放が相当する。また、一のラウンドにおいて1回の開放を行う場合には、大当り動作終了値(本実施形態の場合、2)を設定する。なお、一のラウンドにおける開閉回数に応じて初期値を0以外に設定しても良い。
次に、レバーソレノイド動作ラウンドであるか判定する(ステップY956)。レバーソレノイド動作ラウンドとは、レバーソレノイド38fを動作してレバー部材を動作させるラウンドであり、本実施形態の場合は1ラウンド目の特定ラウンドのみである。そして、レバーソレノイド動作ラウンドである場合(ステップY956;Y)には、レバーソレノイドの動作データを設定する(ステップY957)。これにより、レバーソレノイド制御ポインタ領域にデータが設定されるとともに、レバーソレノイド制御タイマがクリアされる。一方、レバーソレノイド動作ラウンドでない場合(ステップY956;N)には、レバーソレノイドの停止データを設定する(ステップY958)。
その後、処理番号として4を設定し(ステップY959)、特図1の大当りであるか判定する(ステップY960)。そして、特図1の大当りである場合(ステップY960;Y)には、処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップY961)、大入賞口開放時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY962)。一方、特図1の大当りでない場合(ステップY960;N)、すなわち特図2の大当りである場合には、処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップY963)、大入賞口開放時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY964)。
そして、上大入賞口の開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY965)。ここでは特別電動役物1作動中信号をONに設定する。次に、第1特別変動入賞装置38の開閉部材を開放するために大入賞口ソレノイド出力データ領域に上大入賞口オンデータをセーブし(ステップY966)、大入賞口への入賞数を計数する大入賞口カウント数をクリアして(ステップY967)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
本実施形態では、例えば図6及び図7に示すように、大当りに基づく特別遊技状態(第1特別遊技状態)においては、上大入賞口(第1特別変動装置38)のみが開放し、小当りに基づく特別遊技状態(第2特別遊技状態)においては、下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)のみが開放するが、これに限定されない。例えば、第1特別遊技状態における開閉態様は、1ラウンド目は上大入賞口が開放し、2ラウンド目以降は下大入賞口が開放するような態様であって良い。
〔特図1大当り終了処理〕
図44には、上述の特図1ゲーム処理における特図1大当り終了処理(ステップY115)を示した。この特図1大当り終了処理では、まず、時間短縮判定データによるサブルーチンコールを行う(ステップY1101)。ステップY1101にて時間短縮判定データが時短なしの場合には、大当り終了設定処理1(ステップY1102)を行い、ステップY1101にて時間短縮判定データが時短ありの場合には、大当り終了設定処理2(ステップY1103)を行う。
次いで、特定領域通過情報があるか判定する(ステップY1104)。本実施形態では、特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入した際に特定領域通過フラグがセットされ、この特定領域通過フラグがセットされている場合に、特定領域通過情報があると判定する。特定領域通過情報がない場合(ステップY1104;N)には、ステップY1106へ移行する。一方、特定領域通過情報がある場合(ステップY1104;Y)には、大当り終了設定処理3(ステップY1105)を行う。そして、停電復旧時送信コマンド領域から確率情報コマンドをロードし(ステップY1106)、通常大当り(本実施形態の場合、10R通常大当り)に基づく特別遊技状態における特定領域(確変作動領域)への遊技球の流入である特定領域イレギュラー通過であるか判定する(ステップY1107)。
特定領域イレギュラー通過でない場合(ステップY1107;N)には、ステップY1109へ移行する。一方、特定領域イレギュラー通過である場合(ステップY1107;Y)には、確率情報コマンドにイレギュラー確変情報を上乗せして(ステップY1108)、演出コマンド設定処理(ステップY1109)を行う。ステップY1109の処理によって、確率情報コマンドが演出制御装置300に送信される。ここで送信される確率情報コマンドとしては、「高確率・時短あり」、「低確率・時短あり」、「低確率・時短なし」の何れかに演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがあり、確変作動領域イレギュラー通過の場合はイレギュラー確変情報が上乗せされる。
次に、処理番号として特図1普段処理に係る「0」を設定し(ステップY1110)、処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY1111)。次に、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1112)。ここでは、大当り1信号及び大当り3信号をOFFに設定する。そして、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1113)。ここでは、条件装置作動中信号、役物連続作動装置作動中信号、特別図柄1当り信号及び特別図柄2当り信号をOFFに設定する。
次に、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブし(ステップY1114)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップY1115)、特図ステータス領域をクリアする(ステップY1116)。なお、特図ステータス領域のクリアにより、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示す特図ステータス0となる。そして、特図2ゲームウェイト時間値(例えば8m秒)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップY1117)、特図1大当り終了処理を終了する。
この特図1大当り終了処理を行うことで特図1及び特図2の何れについても特図変動表示ゲームを開始可能となるが、タイマ割込み処理においては特図1ゲーム処理の後に特図2ゲーム処理を行うため、特図1大当り終了処理を行ったタイマ割込みで特図2ゲーム処理において特図変動表示ゲームを開始する処理が行われて特図1変動表示ゲームよりも特図2変動表示ゲームの方が先に開始可能となってしまう。そこで、ステップY1117において特図2ゲームウェイト時間値を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブすることで、特図2変動表示ゲームについての開始処理を次回のタイマ割込み処理まで遅らせるようにし、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームが同一のタイマ割込みで処理されるようにしている。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後に、第1変動表示ゲーム実行制御手段が第1変動表示ゲームの開始に関する処理を実行可能となるまで、第2変動表示ゲーム実行制御手段が第2変動表示ゲームの開始に関する処理を実行可能な状態としないようにするゲーム処理待機手段をなす。
〔特図2大当り終了処理〕
図45には、上述の特図2ゲーム処理における特図2大当り終了処理(ステップY148)を示した。特図2大当り終了処理は、上述の特図1大当り処理でのステップY1109を行わない以外は同等の処理である。この特図2大当り終了処理では、まず、時間短縮判定データによるサブルーチンコールを行う(ステップY1131)。ステップY1131にて時間短縮判定データが時短なしの場合には、大当り終了設定処理1(ステップY1132)を行い、ステップY1131にて時間短縮判定データが時短ありの場合には、大当り終了設定処理2(ステップY1133)を行う。
次いで、特定領域通過情報があるか判定し(ステップY1134)、特定領域通過情報がない場合(ステップY1134;N)には、ステップY1136へ移行する。一方、特定領域通過情報がある場合(ステップY1134;Y)には、大当り終了設定処理3(ステップY1135)を行う。そして、停電復旧時送信コマンド領域から確率情報コマンドをロードし(ステップY1136)、通常大当り(本実施形態の場合、10R通常大当り)に基づく特別遊技状態における特定領域(確変作動領域)への遊技球の流入である特定領域イレギュラー通過であるか判定する(ステップY1137)。
特定領域イレギュラー通過でない場合(ステップY1137;N)には、ステップY1139へ移行する。一方、特定領域イレギュラー通過である場合(ステップY1137;Y)には、確率情報コマンドにイレギュラー確変情報を上乗せして(ステップY1138)、演出コマンド設定処理(ステップY1139)を行う。ステップY1139の処理によって、確率情報コマンドが演出制御装置300に送信される。ここで送信される確率情報コマンドとしては、「高確率・時短あり」、「低確率・時短あり」、「低確率・時短なし」の何れかに演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがあり、確変作動領域イレギュラー通過の場合はイレギュラー確変情報が上乗せされる。
次に、処理番号として特図2普段処理に係る「0」を設定し(ステップY1140)、処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY1141)。次に、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1143)。ここでは、大当り1信号及び大当り3信号をOFFに設定する。そして、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1143)。ここでは、条件装置作動中信号、役物連続作動装置作動中信号、特別図柄1当り信号及び特別図柄2当り信号をOFFに設定する。
次に、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブし(ステップY1144)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップY1145)、特図ステータス領域をクリアして(ステップY1146)、特図2大当り終了処理を終了する。なお、特図ステータス領域のクリアにより、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示す特図ステータス0となる。
〔大当り終了設定処理1〕
図46(a)には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における大当り終了設定処理1(ステップY1102,1132)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、時短なしの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1151)。ここでは、大当り2信号をOFFに設定する。この時点では、データの設定のみで出力はされない。
次に、時短なしの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1152)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄2高確率状態信号、特別図柄1変動時間短縮状態信号、特別図柄2変動時間短縮状態信号、普通図柄1変動時間短縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号をOFFに設定する。
その後、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップY1153)、普図ゲームモードフラグ領域に普図時短なしフラグをセーブする(ステップY1154)。次いで、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率及び時短なしフラグをセーブし(ステップY1155)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための時間短縮変動回数領域を0クリアする(ステップY1156)。
次に、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1157)。ここでは発射位置指定信号1をOFFに設定する。次いで、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップY1158)。これにより第1遊技状態表示部56が消灯状態となり、左打ちを指示する表示となる。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ステップY1159)、大当り終了設定処理1を終了する。この処理により、通常遊技状態となる。
〔大当り終了設定処理2〕
図46(b)には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における大当り終了設定処理2(ステップY1103,1133)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、時短の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1161)。ここでは、大当り2信号をONに設定する。なお、大当り2信号は特別遊技状態中もONとなっており、これを継続するようにしている。
次に、時短ありの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1162)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄2高確率状態信号、特別図柄1変動時間短縮状態信号、特別図柄2変動時間短縮状態信号、普通図柄1変動時間短縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号をONに設定する。
その後、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップY1163)、普図ゲームモードフラグ領域に普図時短ありフラグをセーブする(ステップY1164)。次いで、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率及び時短ありフラグをセーブし(ステップY1165)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための時間短縮変動回数領域に初期値をセーブする(ステップY1166)。本実施形態の場合、サポート回数が100回であるため、ステップY1166では初期値として100がセーブされる。
そして、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブして(ステップY1167)、大当り終了設定処理2を終了する。この処理により、特図低確率の第2特定遊技状態となる。なお、本実施形態の場合、時短状態中は右打ちモードであるが、大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当り終了設定処理2では右打ちに関する設定を行わない。
〔大当り終了設定処理3〕
図47には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における大当り終了設定処理3(ステップY1105,Y1135)を示した。この大当り終了設定処理3では、まず、特図時短の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1171)。ここでは、大当り2信号をONに設定する。なお、大当り2信号は特別遊技状態中もONとなっており、これを継続するようにしている。
次に、高確率&時短ありの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1172)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄2高確率状態信号、特別図柄1変動時間短縮状態信号及び特別図柄2変動時間短縮状態信号をONに設定する。その後、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップY1173)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率及び時短ありフラグをセーブする(ステップY1174)。
次に、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1175)。ここでは発射位置指定信号1をONに設定する。次いで、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップY1176)。これにより第1遊技状態表示部56が点灯状態となり、右打ちを指示する表示となる。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブして(ステップY1177)、大当り終了設定処理3を終了する。この処理により、高確率状態となる。すなわち、大当り終了設定処理1の後に大当り終了設定処理3を実行することで、第1特定遊技状態となり、大当り終了設定処理2の後に大当り終了設定処理3を実行することで、特図高確率の第2特定遊技状態となる。
以上の処理により、第1特別遊技状態の終了後に高確率状態である特定遊技状態が設定可能となる。すなわち、遊技制御装置100が、特変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率を通常状態よりも高めた特定遊技状態(第1特定遊技状態ST2、特図高確率の第2特定遊技状態ST3)を発生可能な特定遊技状態発生手段をなす。
〔小当りファンファーレ中処理〕
図48には、上述の特図2ゲーム処理における小当りファンファーレ中処理(ステップY149)を示した。この小当りファンファーレ中処理では、まず、下大入賞口開放の小当り開放中コマンドを準備し(ステップY1201)、演出コマンド設定処理(ステップY1202)を行う。次に、処理番号として小当り中処理にかかる8を設定し(ステップY1203)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY1204)。
次いで、小当り開放時間(例えば1600m秒)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップY1205)、小当り動作の開始に関する信号(特別電動役物2作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1206)。そして、大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口オンデータをセーブし(ステップY1207)、大入賞口への入賞数を計数する大入賞口カウント数領域をクリアして(ステップY1208)、小当りファンファーレ中処理を終了する。
〔特図2小当り終了処理〕
図49には、上述の特図2ゲーム処理における特図2小当り終了処理(ステップY152)を示した。この特図2小当り終了処理では、まず、処理番号として特図2普段処理にかかる0を設定し(ステップY1331)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY1332)。
次に、小当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1333)。ここでは、特別図柄2小当り信号をOFFに設定する。そして、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップY1334)、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブして(ステップY1335)、特図ステータス領域をクリアする(ステップY1336)。特図ステータス領域のクリアにより、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示す特図ステータス0となる。
次に、特図低確率&時短なし中(通常遊技状態中)であるか判定し(ステップY1337)、特図低確率&時短なし中でない場合(ステップY1337;N)には、ステップY1340へ移行する。また、特図低確率&時短なし中である場合(ステップY1337;Y)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1338)。ここでは、発射位置指定信号1をOFFに設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップY1339)、特図1変動表示ゲームが中断中であるか判定する(ステップY1340)。
そして、特図1変動表示ゲームが中断中でない場合(ステップY1340;N)には、特図1ゲーム中断フラグ領域をクリアし(ステップY1343)、特図2小当り終了処理を終了する。一方、特図1変動表示ゲームが中断中である場合(ステップY1340;Y)には、飾り特図1再開コマンドを準備し(ステップY1341)、演出コマンド設定処理(ステップY1342)を行う。その後、特図1ゲーム中断フラグ領域をクリアして(ステップY1343)、特図2小当り終了処理を終了する。これにより、特図1変動表示ゲームでの小当りに基づく特別遊技状態の終了に伴い、中断されていた特図2変動表示ゲームが再開されるようになる。
すなわち、遊技制御装置100が、第1変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と第2変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)のいずれか一方の変動表示ゲーム実行制御手段によって一方の変動表示ゲームの実行制御を行っている場合に、他方の変動表示ゲーム実行制御手段によって実行制御が行われている他方の変動表示ゲームが特別結果となった場合に、一方の変動表示ゲームを中断し、他方の変動表示ゲームに基づく特別遊技状態が終了したのちに中断していた一方の変動表示ゲームを再開する再開制御を実行可能な再開制御手段をなす。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップX114)の詳細について説明する。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
図50に示すように、普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理(ステップB1)を行い、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)を行う。次に、普図ゲーム処理タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップB3)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が「0」となったかを判定する(ステップB4)。
普図ゲーム処理タイマの値が「0」である(ステップB4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていたと判定すると、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに準備し(ステップB5)、普図ゲーム処理番号をロードして準備して(ステップB6)、2バイトデータ取得処理を行う(ステップB7)。これにより、普図ゲームシーケンス分岐テーブルから普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し、普図ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行う(ステップB8)。
ステップB8にて、普図ゲーム処理番号が「0」の場合は、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理(ステップB9)を行う。
また、ステップB8にて、普図ゲーム処理番号が「1」の場合は、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理(ステップB10)を行う。
また、ステップB8にて、普図ゲーム処理番号が「2」の場合は、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理(ステップB11)を行う。
また、ステップB8にて、普図ゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、あるいは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理(ステップB12)を行う。
また、ステップB8にて、普図ゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理(ステップB13)を行う。
また、ステップB8にて、普図ゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理(ステップB14)を行う。
その後、普図表示器による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備した後(ステップB15)、普図表示器53による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップB16)を行って、普図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップB4にて、普図ゲーム処理タイマの値が「0」でない(ステップB4;N)、すなわちタイムアップしていないと判定すると、ステップB15の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップB11)の詳細について説明する。図51に示すように、普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当り情報又ははずれ情報)をロードし(ステップB501)、RWMの当りフラグ領域をクリアして(ステップB502)、ロードされた当りフラグが当り情報かを判定する(ステップB503)。
当りフラグが当り情報でない場合(ステップB503;N)は、処理番号として普図普段処理にかかる「0」を設定し(ステップB520)、当該処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB521)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB522)、普図表示中処理を終了する。
一方、当りフラグが当り情報である場合(ステップB503;Y)は、当り中処理設定テーブルを準備し(ステップB504)、普図停止図柄情報をロードして準備して(ステップB505)、2バイトデータ取得処理を行う(ステップB506)。これにより、当り中処理設定テーブルから普図停止図柄情報に対応する当り開始ポインタ値及び当り終了ポインタ値が取得される。
そして、取得した当り開始ポインタの値(例えば、「0」又は「5」)を、普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップB507)、取得した当り終了ポインタの値(例えば、「4」又は「7」)を、普図当り終了ポインタ領域にセーブする(ステップB508)。次いで、普電開放時間テーブルを準備し(ステップB509)、普図停止図柄情報をロードして準備して(ステップB510)、2バイトデータ取得処理を行う(ステップB511)。これにより、普電開放時間テーブルから普図停止図柄情報に対応する普電開放時間が取得される。そして、取得した普電開放時間(例えば、1700m秒又は2600m秒)を、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB512)。
次いで、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(ステップB513)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB514)。その後、普図変動表示ゲームの当りの開始に関する信号(例えば、普通図柄1当り中信号をON)と、普電作動開始に関する信号(例えば、普通電動役物1作動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップB515)、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するため、普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする(ステップB516)。
さらに、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアして(ステップB517)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(ステップB518)。そして、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグ(不正監視期間外フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB519)、普図表示中処理を終了する。
〔2バイトデータ取得処理〕
図52には、上述の特図1ゲーム処理、特図2ゲーム処理、ファンファーレ/インターバル中処理、普図ゲーム処理及び普図表示中処理における2バイトデータ取得処理(ステップY107、Y140、Y944、B7、B506、B511)を示した。この2バイトデータ取得処理では、まず、ポインタとして入力したレジスタの値を2倍し(ステップY971)、基準アドレスとして入力したレジスタに算出後の値を加算する(ステップY972)。そして、加算後のアドレスから2バイト分のデータを取得し(ステップY973)、2バイトデータ取得処理を終了する。
〔図柄変動制御処理〕
図53には、上述の特図1ゲーム処理、特図2ゲーム処理及び普図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップY117、Y154、B16)を示した。図柄変動制御処理は、特図1表示器51や特図2表示器52、普図表示部58での特別図柄の変動の制御と特別図柄の表示データの設定を行う処理である。この図柄変動制御処理では、まず、制御対象の図柄(特図1、特図2又は普図)の変動制御フラグのアドレスを取得し(ステップY1401)、制御対象の図柄が変動中であるかをチェックする(ステップY1402)。
そして、変動制御フラグが変動中である場合(ステップY1403;Y)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得し(ステップY1404)、制御対象の図柄に係る点滅制御タイマ領域を準備し(ステップY1405)、制御対象の図柄に係る点滅制御タイマを−1更新するために1バイト減算処理を行って(ステップY1406)、当該タイマの値が0、すなわちタイムアップしたかを判定する(ステップY1407)。
点滅制御タイマの値が0でない場合(ステップ1407;N)は、ステップY1412に移行する。また、点滅制御タイマの値が0である場合(ステップ1407;Y)は、点滅制御タイマ初期値(ここでは100ms)を制御対象の点滅制御タイマ領域にセーブし(ステップY1408)、制御対象の図柄に係る変動図柄番号領域を準備して(ステップY1409)、変動図柄番号上限判定値(特図・普図で共通)を準備する(ステップY1410)。そして、制御対象の図柄に係る変動図柄番号を+1更新するために1バイト加算処理を行い(ステップY1411)、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップY1412)。その後、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップY1415)、図柄変動制御処理を終了する。
一方、変動制御フラグが変動中でない場合(ステップY1403;N)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップY1413)。そして、制御対象の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップY1414)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップY1415)、図柄変動制御処理を終了する。これにより、特図1表示器51、特図2表示器52及び普図表示部58のうち、制御対象となる特図表示器又は普図表示部58に図柄番号に対応した特図又は普図が表示されることとなる。
〔1バイト減算処理〕
図54には、上述の図柄変動制御処理における1バイト減算処理(ステップY1406)を示した。この1バイト減算処理では、まず、対象の領域の内容が0であるかを判定し(ステップY1421)、0である場合(ステップY1421;Y)は1バイト減算処理を終了する。また、0でない場合(ステップY1421;N)は、対象の領域の内容を−1更新して(ステップY1422)、1バイト減算処理を終了する。
〔1バイト加算処理〕
図55には、上述の図柄変動制御処理における1バイト加算処理(ステップY1411)を示した。この1バイト加算処理では、まず、対象の領域の内容をロードし(ステップY1431)、ロードした値を+1更新して(ステップY1432)、更新値が上限判定値よりも小さいかを判定する(ステップY1433)。
更新値が上限判定値よりも小さい場合(ステップY1433;Y)は、対象の領域に更新値をセーブして(ステップY1435)、1バイト加算処理を終了する。また、更新値が上限判定値よりも小さくない場合(ステップY1433;N)は、更新値として0を設定し(ステップY1434)、対象の領域に更新値をセーブして(ステップY1435)、1バイト加算処理を終了する。
〔演出コマンド設定処理〕
次に、タイマ割込み処理中に実行される各処理における演出コマンド設定処理の詳細について説明する。図56に示すように、演出コマンド設定処理では、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップX601)、演出用シリアル送信バッファは満杯であるかを判定する(ステップX602)。演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップX602;Y)は、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込む処理(ステップX601)に戻る。また、演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップX602;N)は、コマンドデータ(MODE)を演出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップX603)。
次いで、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップX604)、演出用シリアル送信バッファは満杯であるかを判定する(ステップX605)。演出用シリアル送信バッファが満杯である場合(ステップX605;Y)は、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込む処理(ステップX604)に戻る。また、演出用シリアル送信バッファが満杯でない場合(ステップX605;N)は、コマンドデータ(ACTION)を演出用シリアル送信バッファに書き込んで(ステップX606)、演出コマンド設定処理を終了する。
なお、上述の例では、特別結果が導出された後に普図始動ゲート34を遊技球が通過することを特別遊技状態の開始条件としていたが、変形例として特別結果の導出のみを特別遊技状態の開始条件としても良い。この場合は、図57から図60の処理を行う。
〔特図1表示中処理〕
図39に示した特図1表示中処理に替えて図57に示す特図1表示中処理を行う。この特図1表示中処理では、特図1が大当りである場合(ステップY753;Y)に、図42に示したファンファーレ/インターバル中処理で行っていたステップY942からY946の処理を行う。また、特図1変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップY754)では、条件装置作動中信号をON及び特別図柄1当り信号をONにすることに加えて、役物連続作動装置作動中信号をONにする。
〔特図2表示中処理〕
図40に示した特図1表示中処理に替えて図58に示す特図2表示中処理を行う。この特図2表示中処理では、特図2が大当りである場合(ステップY815;Y)に、図42に示したファンファーレ/インターバル中処理で行っていたステップY942からY946の処理を行う。また、特図2変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップY816)では、条件装置作動中信号をON及び特別図柄2当り信号をONにすることに加えて、役物連続作動装置作動中信号をONにする。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理〕
図59には、図57に示した特図1表示中処理及び図58に示した特図2表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY764、Y826)を示した。このファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理では、まず、大当り(第1特別遊技状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY871)。ここでは大当り又は小当りで出力する大当り1信号をONに設定する。次に高確率状態と時短状態(特別図柄の変動時間短縮状態)の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY872)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFFに設定する。
その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(ステップY873)、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブして(ステップY874)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率、時短なしフラグをセーブする(ステップY875)。
そして、普図ゲームモードフラグ領域に普図時短なしフラグをセーブし(ステップY876)、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ステップY877)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数領域をクリアする(ステップY878)。これにより高確率状態及び時短動作状態が終了し、通常確率状態かつ通常動作状態となる。
次に、特図ステータス領域に大当り中情報をセーブし(ステップY879)、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY880)、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップY881)。その後、上大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップY882)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップY883)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理を終了する。
なお、図39に示した特図1表示中処理及び図40に示した特図2表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY764、Y826)でもステップY871からY882の処理は行っている。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
図42に示したファンファーレ/インターバル中処理に替えて図60に示すファンファーレ/インターバル中処理を行う。このファンファーレ/インターバル中処理では、ステップY940からY949の処理は行わない。これらの処理は図57から図59の処理で行われる。
次に、ROM111Bのデータ構造の一例を図61に示す。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111に設けられたROM111Bは、図61(a)に示すように、プログラムや固定データが格納されるプログラム/データ領域と、プログラムのタイトルやバージョンなどの任意のデータを設定可能なROMコメント領域と、CALLV命令のサブルーチンの先頭アドレスやタイマ割込処理の先頭アドレスを設定するテーブルが格納されるベクタテーブル領域と、遊技用マイコン111の内部機能をハードウェア的に設定するためのパラメータが格納されるHW(ハードウェア)パラメータ領域とを有している。
プログラム/データ領域には、図61(a)に示すように、先頭から順に、各種プログラムが格納されるプログラムエリア111Baと、第1未使用エリア111Bbと、各種固定データが格納されるデータエリア111Bcと、第2未使用エリア111Bdとが設けられている。そして、CPU111Aが第2未使用エリア111Bdにアクセスすると、イリーガルアクセスリセットが発生するよう構成されている。
データエリア111Bcには、図61(b)に示すように、大当り判定の際に使用する上限判定値テーブルが格納される上限判定値テーブル用の領域A1や性能表示に関するデータが格納される性能表示用の領域A3など、各種データ用の領域が設けられている。また、データエリア111Bcにおける上限判定値テーブル用の領域A1と性能表示用の領域A3との間には、アクセスが禁止される未使用領域A2が設けられている。そして、CPU111Aが未使用領域A2にアクセスすると、イリーガルアクセスリセットが発生するよう構成されている。
CPU111Aは、先読み大当り判定処理(図18)のステップX585や大当り判定処理(図27)のステップY315において、現在の確率設定値に対応する低確率中の上限判定値を設定する。その際、RWM内の確率設定値用の領域の値をポインタとして、ROM111Bから現在の確率設定値に対応する低確率中の上限判定値を取得して設定する。
また、CPU111Aは、先読み大当り判定処理(図18)のステップX584や大当り判定処理(図27)のステップY314において、現在の確率設定値に対応する高確率中の上限判定値を設定する。その際、RWM内の確率設定値用の領域の値をポインタとして、ROM111Bから現在の確率設定値に対応する高確率中の上限判定値を取得して設定する。
先読み大当り判定処理や大当り判定処理では、RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲(本実施形態では0〜5の範囲)内であるか判定する処理を行わない。そのため、RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲外である際にも、当該値(異常値)をポインタとしてROM111Bからデータが取得されることとなる。したがって、例えば図62に示すように、上限判定値テーブル用の領域A1の直後に未使用領域A2が配置されていない場合、すなわち、上限判定値テーブル用の領域A1と性能表示用の領域A3とが隣接している場合には、正確な大当り判定ができず、著しく大当りしやすくなったり、著しく大当りしにくくなったりするといった不都合が生じ得る。
具体的には、図62に示すように上限判定値テーブル用の領域A1と性能表示用の領域A3とが隣接している場合であって、ROM111Bから低確率中の上限判定値を取得する場合に、RWM内の確率設定値用の領域の値が「5」(正常範囲内)である際には、当該値をポインタとすることで、低確率中の“設定6”に対応する上限判定値、すなわち正確なデータを取得することができる。一方、RWM内の確率設定値用の領域の値が「7」(正常範囲外)である際には、当該値をポインタとすることで、性能表示用の領域A3に格納されているデータ、すなわち誤ったデータを取得してしまう。ROM111Bから高確率中の上限判定値を取得する場合も同様である。
そこで、本実施形態では、図61(b)に示すように、上限判定値テーブル用の領域A1の直後に未使用領域A2を配置した。これにより、RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲外である際には、当該値をポインタとしてROM111Bから上限判定値を取得しようとすると、未使用領域(アクセス禁止領域)A2にアクセスすることになるため、イリーガルアクセスリセットが発生することとなる。これにより、RWM内の確率設定値用の領域の値を初期化できるとともに、異常を知らせることが可能となる。
具体的には、イリーガルアクセスリセットが発生すると、プログラムが再起動して、メイン処理(図9及び図10)が開始される。その際、再起動前に停電発生時の処理(ステップX55〜X61)が実行されないため、再起動後のメイン処理では、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1でないと判定される(ステップX16;N)。また、その際、再起動時には設定変更操作(設定キースイッチ152及びRAM初期化スイッチ112の操作)が行われないため、再起動後のメイン処理では、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオフ状態であると判定される(ステップX21;N)。したがって、ステップX25,X26の処理が実行されることになるため、設定変更操作が要求される、すなわち異常が報知されることとなる。そして、この要求(報知)によって、設定変更操作を実行しながら遊技機の電源が再投入されることになるため、RWM内の確率設定値用の領域の値が初期化されることとなる(ステップX28)。
なお、図61(c)に示すように、上限判定値テーブル用の領域A1をデータエリア111Bcの末尾に配置しても良い。この場合、上限判定値テーブル用の領域A1の直後に未使用領域A2を配置しなくても、RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲外である際にはイリーガルアクセスリセットが発生する。すなわち、上限判定値テーブル用の領域A1をデータエリア111Bcの末尾に配置した場合、RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲外である際には、当該値をポインタとしてROM111Bから上限判定値を取得しようとすると、第2未使用エリア(アクセス禁止領域)111Bdにアクセスすることになるため、イリーガルアクセスリセットが発生することとなる。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、遊技の制御を行う制御手段(遊技制御装置100(CPU111A))と、制御手段による遊技の制御に必要な情報が格納された格納手段(遊技制御装置100(ROM111B))と、を備え、格納手段が有する複数の格納領域のうち確率値テーブル用の領域(上限判定値テーブル用の領域A1)に含まれる各格納領域には、当該格納領域に対応する確率設定値に割り当てられた確率値が格納され、制御手段は、複数の格納領域のうち記憶手段に記憶されている確率設定値(RWM内の確率設定値用の領域の値)に対応する格納領域から情報(データ)を取得し、当該情報を用いてゲームの抽選(大当り判定)を行い、格納手段では、確率値テーブル用の領域に連続して、情報が格納されていない未使用領域(未使用領域A2、第2未使用エリア111Bd)が配置されるよう構成されている(図61(b),(c)参照)。
このように構成することで、記憶手段に記憶されている確率設定値(RWM内の確率設定値用の領域の値)が正常範囲外である場合には、未使用領域(未使用領域A2、第2未使用エリア111Bd)にアクセスすることになる。すなわち、正確な抽選結果が得られない場合には抽選自体が実行されないため、著しく抽選に当選しやすくなったり、著しく抽選に当選しにくくなったりするといった不都合を回避できる。
次に演出制御装置300での制御について説明する。演出制御装置300の主制御用マイコン(CPU)311では、図63に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理を行う。
〔メイン処理〕
図63に示すようにメイン処理では、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。
ステップC1からC7のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理としてループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップC8)。次いで、演出ボタン25やタッチパネル29の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を行う。演出ボタン25やタッチパネル29からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では演出ボタン25やタッチパネル29からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
そして、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定を受け付けるホール設定モード処理を行い(ステップC10)、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付ける遊技者設定モード処理を行う(ステップC11)。次に、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップC12)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップC13)を行い、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編集を行う演出表示編集処理(ステップC14)を行って、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップC15)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。
そして、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップC16)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。ステップC16で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップC16;N)には、ステップC16の処理を繰り返して行う。一方、ステップC16で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC16;Y)には、画面描画を指示する(ステップC17)。
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップC18)、盤装飾装置46や枠装飾装置18などのLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC19)、盤演出装置44のモータやソレノイド、リール6の制御を行う可動体制御処理(ステップC20)を行い、報知部72やポイント報知部73、累積値報知部74などによる演出を制御する盤演出設定処理(ステップC21)を行って、WDTをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
図64には、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理を示した。この受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(ステップC201)、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップC202)。そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC202;N)は、受信コマンドチェック処理を終了する。また、受信コマンド数が0でないと判定した場合(ステップC202;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップC203)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC204)、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新し(ステップC205)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップC206)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップC206で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップC206;N)には、ステップC204の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC206;Y)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップC207)、受信コマンド解析処理(ステップC208)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC209)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップC210)。そして、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC210;N)には、ステップC207の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップC210;Y)には、受信コマンドチェック処理を終了する。このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
図65には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理を示した。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離し(ステップC231)、MODE及びACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップC232、ステップC233)。MODE及びACTは正常範囲であると判定した場合(ステップC232;Y、ステップC233;Y)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップC234)。
また、ステップC232、ステップC233で、MODE又はACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップC232;N、ステップC233;N)、あるいは、ステップC234でMODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC234;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC234で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップC234;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC235)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドである。そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC235;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC236)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC235で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC235;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC237)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドや、小当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面や終了画面の表示など)を指令するコマンドである。そして、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC237;Y)には、大当り系コマンド処理(ステップC238)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC237で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC237;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC239)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC239;Y)には、図柄系コマンド処理(ステップC240)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC239で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC239;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC241)。単発系コマンドは、図柄コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどがある。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC241;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC242)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC241で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC241;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC243)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC243;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC244)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC243で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC243;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC245)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC245;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステップC246)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC245で、MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC245;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンドは、先読み演出を実行するために必要な情報を含むコマンドである。先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図変動表示ゲームが未実行の始動記憶(保留)に対応する特図変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、表示装置41に表示する飾り特図始動記憶表示等を通常と異なる態様で行うことや、表示装置41に演出表示を行うなどの演出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動記憶に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔変動系コマンド処理〕
図66には、上述の受信コマンド解析処理における変動系コマンド処理(ステップC236)を示した。この変動系コマンド処理では、まず、特図種別が未確定であるかを判定する(ステップC361)。特図種別とは、特図の種別が特図1か特図2かを示す情報であり、上述の図柄系コマンド処理のステップC251で設定される情報である。
この特図種別が未確定である場合(ステップC361;Y)は、変動系コマンド処理を終了する。また、特図種別が未確定でない場合(ステップC361;N)、すなわち特図種別が設定されている場合は、変動コマンドと図柄コマンドの組み合わせをチェックし(ステップC362)、変動コマンドと図柄種別が不整合であるかを判定する(ステップC363)。
変動コマンドと図柄種別が不整合である場合(ステップC363;Y)は、変動系コマンド処理を終了する。また、変動コマンドと図柄種別が不整合でない場合(ステップC363;N)は、変動コマンドから変動パターン種別を判別する(ステップC364)。図柄種別とは図柄のカテゴリを意味し、図柄種別には例えば、はずれ図柄、16R大当り図柄、10R大当り図柄、小当り図柄などがある。変動コマンドと図柄種別が不整合である場合とは、はずれの変動コマンド(変動パターンコマンド)を受信したのに、16R大当り図柄の図柄コマンドを受信していた時のような、演出を行う上で矛盾してしまう組み合わせ(変動コマンドと図柄種別の組み合わせ)であることを意味する。
変動コマンドから変動パターン種別を判別する処理(ステップC364)では、受信したコマンドに応じて、特図の変動表示演出の大まかな分類である変動パターン種別を判別する。そして、変動コマンドに応じた演出を行うための情報を設定する変動演出設定処理を行う(ステップC365)。
次に、P機状態(パチンコ機の状態)として特図変動中を設定する(ステップC366)。ここで、特図変動中とは、特図の変動中(客待ちデモ中や大当り中、或いはファンファーレ中等でないこと)を表している。さらに、先読み演出回数(先読み実行回数)がゼロでなければ先読み演出回数を−1更新(先読み演出回数を1だけ減らす処理)し(ステップC367)、変動系コマンド処理を終了する。
〔大当り系コマンド処理〕
図67には、上述の受信コマンド解析処理における大当り系コマンド処理(ステップC238)を示した。この大当り系コマンド処理では、まず、MODEはファンファーレであるかを判定する(ステップC401)。すなわち、受信したコマンドが図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドや小当りファンファーレコマンドであるかを判定する。そして、MODEはファンファーレである場合(ステップC401;Y)は、大当り種類や小当りに応じたファンファーレ表示画像の設定などを行うファンファーレ演出設定処理を行い(ステップC402)、P機状態をファンファーレ中に設定して(ステップC403)、大当り系コマンド処理を終了する。
MODEはファンファーレでない場合(ステップC401;N)は、MODEはラウンドであるかを判定する(ステップC404)。すなわち、受信したコマンドが特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドであるかを判定する。そして、MODEはラウンドである場合(ステップC404;Y)は、ラウンド数表示情報の更新などを行うラウンド演出設定処理を行い(ステップC405)、P機状態をラウンド中に設定し(ステップC406)、大当り系コマンド処理を終了する。
MODEはラウンドでない場合(ステップC404;N)は、MODEはインターバルであるかを判定する(ステップC407)。すなわち、受信したコマンドがラウンド間のインターバルに関するインターバルコマンドであるかを判定する。そして、MODEはインターバルである場合(ステップC407;Y)は、インターバル中の演出の設定を行うインターバル演出設定処理を行い(ステップC408)、P機状態をインターバル中に設定し(ステップC409)、大当り系コマンド処理を終了する。また、MODEはインターバルでない場合(ステップC407;N)は、MODEはエンディングであるかを判定する(ステップC410)。すなわち、受信したコマンドが最終ラウンド終了後のエンディングに関するエンディングコマンドや、小当り終了時の小当り終了画面コマンドであるかを判定する。
MODEはエンディングである場合(ステップC410;Y)は、大当りや小当り終了時のエンディング演出の設定などを行うエンディング演出設定処理を行い(ステップC411)、P機状態をエンディング中に設定し(ステップC412)、大当り系コマンド処理を終了する。また、MODEはエンディングでない場合(ステップC410;N)は、MODEはカウントであるかを判定する(ステップC413)。すなわち、受信したコマンドが特別変動入賞装置への入賞に基づく大入賞口カウントコマンドであるかを判定する。
MODEはカウントでない場合(ステップC413;N)は、大当り系コマンド処理を終了する。MODEはカウントである場合(ステップC413;Y)は、特別変動入賞装置38への入賞に対応した演出を設定するカウント演出設定処理(ステップC414)を行い、大当り系コマンド処理を終了する。
<設定示唆演出>
演出制御装置300は、確率設定値の設定履歴をFeRAM323に記憶可能であるとともに、当該設定履歴に基づいて過去や現在の確率設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能である。
遊技機10の電源投入時には、遊技制御装置100から演出制御装置300に停電復旧時のコマンド(ステップX42)又はRAM初期化時のコマンド(ステップX46)が送信される。これらコマンドには、確率設定情報コマンド(現在の確率設定値を示すコマンド)が含まれており、演出制御装置300のCPU311は、例えば、当該確率設定情報コマンドを受信した際に、当該確率設定情報コマンドとRTC338からの情報(現在の日時を示す情報)とに基づいて、FeRAM323の設定履歴用の領域に、現在の確率設定値と現在日(現在の日付)とを対応付けて記憶する。
なお、設定履歴用の領域に記憶可能な確率設定値には上限(例えば90日分)が設けられていても良い。その場合、例えば、上限に達している状態で確率設定情報コマンドを受信した際には、最も古い日付に対応する確率設定値をクリアして、最も新しい日付(現在日)に対応する確率設定値を記憶するようになっている。
確率設定情報コマンドを同じ日に複数回受信した場合には、演出制御装置300のCPU311は、例えば、FeRAM323の設定履歴用の領域の記憶されている現在日に対応する確率設定値(現在日と対応付けられている確率設定値)を最新の確率設定値で上書きする。よって、その日最後に設定された確率設定値が履歴として残るようになっている。
なお、設定履歴用の領域に残る確率設定値は、その日最後に設定された確率設定値に限定されず適宜変更可能であり、例えば、その日最も長い間設定されていた確率設定値であっても良いし、その日の所定時点(例えば正午)に設定されていた確率設定値であっても良い。その場合には、例えば、その日の所定タイミング(例えば電源遮断時)までは、現在日に対応する確率設定値として最新の確率設定値を記憶しておき、当該所定タイミングになると、現在日に対応する確率設定値として該当する確率設定値(すなわち、その日最も長い間設定されていた確率設定値や、その日の所定時点に設定されていた確率設定値など)を記憶するようになっている。
また、演出制御装置300では、確率設定変更中のコマンド(ステップX30)の受信に基づき確率設定値の変更中である旨の報知が行われ、確率設定確認中のコマンド(ステップX37)の受信に基づき確率設定値の確認中である旨の報知が行われる。演出制御装置300は、これら報知の実行中に確率設定値の設定履歴を報知するようにしても良い。具体的には、例えば図68(a)に示すように、FeRAM323の設定履歴用の領域に記憶されている情報(日付と確率設定値)に基づき作成した設定履歴カレンダーを表示装置41に表示しても良い。これにより、遊技店の店員等は、過去の確率設定値を参照しながら、確率設定値を変更したり確認したりすることが可能となる。
図68(a)に示す例では、現在日(20××年△月31日)に対応する領域は太枠で囲まれている。
また、図68(a)に示す例では、その日最初の電源投入時に表示された設定履歴カレンダーを示しているため、現在日(20××年△月31日)に対応する領域には確率設定値が表示されていない。すなわち、その日最初の電源投入時に確率設定値が変更又は確認される場合には、当該変更又は確認が終了した後に、その日最初の確率設定情報コマンドが送信されるため、当該変更又は確認の実行中はFeRAM323の設定履歴用の領域に現在日に対応する確率設定値が記憶されていない。したがって、その日最初の電源投入時に表示される設定履歴カレンダーには、現在日に対応する確率設定値を表示することができない。
図68(b)には、遊技店の店員の操作による遊技機の設定の例を示した。例えば、客待ち状態中かつ前面枠12が開放された状態にて演出ボタン25が2回押下されるとホール設定モードとなり、図68(b)に示すようなホール設定画面が表示装置41に表示される。
図68(b)に示す例では、ホール設定画面で設定可能な項目として、遊技者設定モードにおいて音量の変更を可能とする範囲の上限を設定する「音量設定」、遊技者設定モードにおいて装飾に用いられるLEDの明るさの変更を可能とする範囲の上限を設定する「LED輝度設定」、「音量設定」や「LED輝度設定」で設定した上限を有効にするか無効にするかを設定する「遊技者調整の上限」の項目が表示されている。また、表示装置41の輝度を設定する「液晶輝度設定」、省電力モードの有無を設定する「省電力設定」、ロゴの表示色を設定する「ロゴカラー設定」の項目が表示されている。さらに、確率設定値の設定履歴の記憶の有無を設定する「設定履歴記録」、設定示唆演出の実行の有無や内容を設定する「設定示唆演出」の項目が表示されている。そして、これらの項目では現在の設定が識別可能に表示されている。また、ホール設定モードを終了する項目、工場出荷時の設定に戻す「工場出荷時設定」の項目も表示されている。
なお、図68(b)では図示を省略したが、ホール設定画面には、当該ホール設定画面での操作の説明を表示しても良い。ホール設定画面では、例えば、演出ボタン25上面のタッチパネル29の上下いずれかに触れる操作を行うことで、項目を選ぶ(カーソルを移動させる)ことができ、タッチパネル29の左右いずれかに触れる操作を行うことで、現在の設定を変更することができる。
項目を囲むように強調表示するカーソルにより現在選択されている項目が示されるようになっており、図68(b)に示す例では「設定示唆演出」の項目にカーソルが位置している。「設定示唆演出」の項目において、「OFF」とは設定示唆演出を行わない設定であり、「ON(曜日)」とは現在の曜日と同じ曜日に設定された確率設定値に応じた設定示唆演出を行う設定であり、「ON(一週間)」とは現在日を含む直近一週間で設定された確率設定値に応じた設定示唆演出を行う設定であり、図68(b)に示す例では「ON(一週間)」が選択されている。すなわち、ホール設定画面で、設定示唆演出を実行するか否かや、実行する設定示唆演出の内容(種類)を選択できるようになっている。
また、「設定履歴記録」の項目において、「OFF」とは確率設定値の設定履歴を記憶しない設定であり、「ON」とは確率設定値の設定履歴を記憶する設定であり、図68(b)に示す例では「ON」が選択されている。すなわち、ホール設定画面で、確率設定値の設定履歴を記憶するか否かを選択できるようになっている。
演出制御装置300は、ホール設定画面を表示装置41に表示して遊技店の店員の操作による遊技機の設定を受け付けたり、遊技者設定画面を表示装置41に表示して遊技者の操作による遊技機の設定を受け付けたりするための処理として、ホール・遊技者設定モード処理(ステップC10)を行う。ホール・遊技者設定モード処理では、例えば、ホール設定画面で「設定示唆演出」の現在の設定が変更された場合に、FeRAM323の設定示唆演出用の領域に変更後の設定(設定示唆演出の実行の有無や内容)が上書きされる。また、例えば、ホール設定画面で「設定履歴記録」の現在の設定が変更された場合に、FeRAM323の設定示唆演出用の領域に変更後の設定(設定履歴記録の有無)が上書きされる。また、例えば、ホール設定画面の「工場出荷時設定」で工場出荷時の設定に戻すことが選択された場合に、FeRAM323の設定履歴用の領域に記憶されている情報(日付と確率設定値)が全てクリアされる。
演出制御装置300のCPU311は、確率設定情報コマンドを受信すると、FeRAM323の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定履歴記録の有無(ON/OFF)を確認し、「有(ON)」が記憶されている場合には、FeRAM323の設定履歴用の領域と、FeRAM323の確率設定値用の領域(遊技制御装置100のRWM内の確率設定値用の領域に相当する領域)とに現在の確率設定値を記憶する。一方、「無(OFF)」が記憶されている場合には、FeRAM323の確率設定値用の領域のみに現在の確率設定値を記憶する。
本実施形態では、演出制御装置300は、設定示唆演出として、第1特別遊技状態(大当りに基づく特別遊技状態)中に実行されるエンディング演出の最後に表示装置41に表示されるロゴの色を、通常の色(ホール設定画面で設定可能な色)とは異なる設定示唆用の色(例えば銀色)で表示する演出が実行する。
また、設定示唆演出として、所定の曜日(現在の曜日と同じ曜日)で設定された確率設定値の中に所定値以上の確率設定値がある場合に実行される“曜日設定示唆演出”と、所定の期間(現在日を含む直近一週間)で設定された確率設定値の中に所定値以上の確率設定値がある場合に実行される“期間設定示唆演出”と、現在の確率設定値が所定値以上である場合に実行される“当日設定示唆演出”とを実行可能である。
なお、本実施形態では、所定の曜日を、現在の曜日と同じ曜日とした。すなわち、“曜日設定示唆演出”を、現在の曜日と同じ曜日に設定された確率設定値の中に所定値以上の確率設定値がある場合に実行する演出としたが、所定の曜日は、現在の曜日とは異なる曜日であっても良い。また、ホール設定画面等で、どの曜日にするかを選択できるようにしても良い。
また、本実施形態では、所定の期間を、現在日を含む直近一週間とした。すなわち、“期間設定示唆演出”を、現在日を含む直近一週間で設定された確率設定値の中に所定値以上の確率設定値がある場合に実行する演出としたが、所定の期間は、現在日を含む直近一週間に限定されず、例えば、現在日を含まない直近一週間であっても良いし、現在日を含む(あるいは含まない)直近一か月であっても良いし、現在日を含む(あるいは含まない)直近三日間であっても良い。また、ホール設定画面等で、期間の長さや現在日を含むか否かを選択できるようにしても良い。
〔エンディング演出設定処理〕
図69には、上述の大当り系コマンド処理(図67)におけるエンディング演出設定処理(ステップC411)を示した。このエンディング演出設定処理では、まず、今回の特別遊技状態の発生の契機となった大当り種類の情報や小当り種類の情報である当り種類情報等に基づいてエンディング演出を設定し(ステップC451)、設定したエンディング演出がロゴ表示演出を実行するエンディング演出であるかを判定する(ステップC452)。ここで、ロゴ表示演出とは、エンディング演出の最後に実行される演出であり、ホール設定画面の「ロゴカラー設定」で設定された色でロゴを表示装置41に表示する演出である。
設定したエンディング演出がロゴ表示演出を実行するエンディング演出でない場合(ステップC452;N)は、エンディング演出設定処理を終了する。一方、設定したエンディング演出がロゴ表示演出を実行するエンディング演出である場合(ステップC452;Y)は、設定示唆演出判定処理を行う(ステップC453)。
そして、設定示唆演出判定処理で設定示唆演出の実行を決定しなかった場合(ステップC454;N)は、エンディング演出設定処理を終了する。一方、設定示唆演出判定処理で設定示唆演出の実行を決定した場合(ステップC454;Y)は、ロゴ表示演出に替えて設定示唆演出を設定し(ステップC455)、エンディング演出設定処理を終了する。
ステップC455の処理を行うことによって、ホール設定画面の「ロゴカラー設定」で設定された色でロゴを表示するロゴ表示演出に替えて、設定示唆用の色でロゴを表示する設定示唆演出が実行されることとなる。なお、設定示唆用の色は、ホール設定画面で設定不可能な色に限定されず、例えば、ホール設定画面で設定可能な色であって、ロゴの現在の表示色(ホール設定画面の「ロゴカラー設定」で設定された色)以外の色であっても良い。
また、設定示唆演出は、ロゴ表示演出と表示態様が異なるものであれば良い。すなわち、設定示唆演出は、ロゴの表示色やサイズや表示位置や動き方、ロゴ表示演出で表示されるロゴ以外の画像(例えばキャラクタ画像や文字画像)の表示色やサイズや表示位置や動き方、ロゴ表示演出における背景色等のいずれか一又は複数がロゴ表示演出と異なるものであれば良い。
〔設定示唆演出判定処理〕
図70には、上述のエンディング演出設定処理(図69)における設定示唆演出判定処理(ステップC453)を示した。この設定示唆演出判定処理では、まず、遊技機10の電源投入時から現在までの獲得出玉数(入賞領域への入賞に基づく払出数の合計)が規定数(例えば5000)以上であるかを判定する(ステップC461)。入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップX109)では、遊技制御装置100から演出制御装置300に、一般入賞口35の入賞口スイッチ35aに対応する入賞検知コマンドや、始動入賞口36の始動口1スイッチ36aに対応する入賞検知コマンドや、普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aに対応する入賞検知コマンドや、特別変動入賞装置38,39の大入賞口スイッチ38a,39aに対応する入賞検知コマンドが送信されるようになっており、演出制御装置300では、これらのコマンドに基づいて獲得出玉数を算出可能となっている。
電源投入時からの獲得出玉数が規定数以上でない場合(ステップC461;N)は、設定示唆演出判定処理を終了する。これにより、電源投入時からの獲得出玉数が規定数に満たない場合には、設定示唆演出が実行されないこととなり、設定示唆演出の実行頻度を抑えることができる。
一方、電源投入時からの獲得出玉数が規定数以上である場合(ステップC461;Y)は、現在のベース値が規定値以上であるかを判定する(ステップC462)。性能表示編集処理(ステップX52)では、遊技制御装置100から演出制御装置300に、性能表示装置153に表示されるベース値や役物比率に関するコマンドが送信されるようになっており、演出制御装置300では、このコマンドに基づいて現在のベース値を把握可能となっている。ここで、ベース値は、遊技領域32に発射されて遊技を終えた全ての遊技球(セーフ球及びアウト球)を検出するアウトスイッチでの遊技球の検出数や入賞領域への入賞に基づく払出数から算出される値である。また、役物比率は、遊技機10の電源投入から現在までに入賞口に入賞したことで得られた全賞球数(賞球の合計数)のうち、大当り状態中(すなわち、ファンファーレ及びエンディング中は除外)に大入賞口に入賞したことで得られた賞球数(役物別獲得球数)の割合(いわゆる連続役物比率)である。
現在のベース値が規定値以上でない場合(ステップC462;N)は、設定示唆判定処理を終了する。これにより、現在のベース値が規定値に満たない場合には、設定示唆演出が実行されないこととなり、設定示唆演出の実行頻度を抑えることができる。また、本実施形態の設定示唆演出は、過去又は現在の確率設定値の中に所定値以上の確率設定値があること、すなわち過去又は現在の大当り確率の値(確率値)が比較的高いことを示唆する演出であるため、現在のベース値が高い場合(現在のベース値が規定値以上である場合)にのみ設定示唆演出を実行することによって、設定示唆演出の信頼性を高めることができる。また、現在のベース値が規定値以上であるかの判定(ステップC462)の前に、電源投入時からの獲得出玉数が規定数以上であるかの判定(ステップC461)を行うため、正確なベース値に基づいて、設定示唆演出を実行するか否か決定することが可能となる。
なお、獲得出玉数の規定数が多いほど、より正確なベース値を得ることができるが、獲得出玉数の規定数が多すぎると、獲得出玉数が規定数以上となるまで(すなわち設定示唆演出が実行可能な状態となるまで)に時間がかかる。よって、これらのバランスを考慮して、獲得出玉数の規定数は設定される。
また、ベース値の規定値は、例えば、ベース値の設計上での正常範囲の下限値である。ベース値の設計上での正常範囲は現在の確率設定値、すなわち現在の大当り確率の値(確率値)によって異なるため、ステップC462では、現在のベース値が、現在の確率設定値に対応する正常範囲の下限値以上であるかを判定する。また、ステップC462では、現在のベース値が、現在の確率設定値に対応する正常範囲内であるか否か判定し、正常範囲内でない場合に設定示唆演出判定処理定を終了し、正常範囲内である場合にステップC463に進むよう構成することも可能である。また、ステップC462では、現在のベース値ではなく、現在の役物比率を判定しても良い。
一方、現在のベース値が規定値以上である場合(ステップC462;Y)は、FeRAM323の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定示唆演出の実行のON/OFF(有無)がOFFであるかを判定し(ステップC463)、OFFである場合(ステップC463;Y)は、設定示唆演出判定処理を終了する。これにより、ホール設定画面の「設定示唆演出」の項目でOFFが選択された場合には、設定示唆演出が実行されないこととなる。
また、設定示唆演出の実行がONである場合(ステップC463;N)は、FeRAM323の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定履歴記録のON/OFF(有無)がOFFであるかを判定し(ステップC464)、OFFである場合(ステップC464;Y)、すなわち確率設定値の設定履歴が記憶されていない場合は、FeRAM323の確率設定値用の領域に記憶されている確率設定値(すなわち現在の確率設定値)が、所定の閾値(例えば設定4)以上であるかを判定する(ステップC468)。そして、現在の確率設定値が所定の閾値以上でない場合(ステップC468;N)は、設定示唆演出判定処理を終了する。また、現在の確率設定値が所定の閾値以上である場合(ステップC468;Y)は、設定示唆演出の実行を決定して(ステップC469)、設定示唆演出判定処理を終了する。
一方、設定履歴記録がONである場合(ステップC464;N)は、FeRAM323の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定示唆演出の内容が「曜日」であるかを判定する(ステップC465)。そして、「曜日」でない場合(ステップC465;N)、すなわち「一週間」である場合は、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在日を含む直近一週間で設定された各確率設定値を抽出し、これらの確率設定値の中に所定の閾値(例えば設定4)以上の確率設定値があるかを判定する(ステップC466)。そして、直近一週間の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がない場合(ステップC466;N)は、設定示唆演出判定処理を終了する。また、直近一週間の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合(ステップC466;Y)は、設定示唆演出の実行を決定し(ステップC469)、設定示唆演出判定処理を終了する。
一方、「曜日」である場合(ステップC465;Y)は、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在の曜日と同じ曜日に設定された各確率設定値(現在日に対応する確率設定値を含む)を抽出し、これらの確率設定値の中に所定の閾値(例えば設定4)以上の確率設定値があるかを判定する(ステップC467)。そして、現在の曜日と同じ曜日の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がない場合(ステップC467;N)は、設定示唆演出判定処理を終了する。また、現在の曜日と同じ曜日の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合(ステップC467;Y)は、設定示唆演出の実行を決定して(ステップC469)、設定示唆演出判定処理を終了する。
なお、設定示唆演出判定処理において、電源投入時からの獲得出玉数が規定数以上であるかの判定(ステップC461)及び現在のベース値が規定値以上であるかの判定(ステップC462)の少なくとも一方を省略しても良い。
また、ステップC462の処理を、ステップC466〜C468の処理の後に行っても良い。すなわち、設定示唆演出判定処理において、現在日を含む直近一週間の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がない場合(ステップC466;N)、現在の曜日と同じ曜日の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がない場合(ステップC467;N)、あるいは、現在の確率設定値が所定の閾値以上でない場合(ステップC468;N)に、現在のベース値が規定値以上であるかの判定(ステップC462)を行い、現在のベース値が規定値以上である場合には、設定示唆演出の実行を決定しても良い。この場合、ベース値の規定値を、例えば、確率設定値が所定の閾値(例えば設定4)である場合のベース値の設計上での正常範囲の下限値とすることで、実際に設定された過去又は現在の確率設定値の中には所定の閾値以上の確率設定値はないが実質的な確率設定値が所定の閾値以上である場合(すなわち出玉状況が好調である場合)に設定示唆演出が実行されることとなるため、設定示唆演出の信頼性を低下させることなく、設定示唆演出の実行頻度を高めることが可能となる。また、この場合、現在のベース値が規定値以上であるかの判定(ステップC462)の前に、電源投入時からの獲得出玉数が規定数以上であるかの判定(ステップC461)を行うことが好ましい。
また、設定示唆演出は、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、過去や現在の確率設定値を示唆する演出であれば良い。
また、設定示唆演出は、エンディング演出の最後に実行されるロゴ表示演出に替えて実行するものに限定されない。すなわち、設定示唆演出は、遊技機10で実行される演出のいずれかに替えて実行するものであれば良い。例えば、設定示唆演出が、ファンファーレ演出中に実行されるいずれかの演出に替えて実行するものである場合には、ファンファーレ演出設定処理(ステップC402)において設定示唆演出判定処理(図70)が行われる。また、設定示唆演出が、未実行の特図変動表示ゲームに関する演出(先読み演出)として実行されるいずれかの演出に替えて実行するものである場合には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC244)又は先読み変動系コマンド処理(ステップC246)において設定示唆演出判定処理(図70)が行われる。また、設定示唆演出が、実行中の特図変動表示ゲームに関する演出として実行されるいずれかの演出に替えて実行するものである場合には、変動系コマンド処理の変動演出設定処理(ステップC365)において設定示唆演出判定処理(図70)が行われる。
具体的には、設定示唆演出は、例えば、実行中の特図変動表示ゲームに関する予告演出に替えて実行するものでも良く、その場合には、演出制御装置300は、例えば図71に示すような変動演出設定処理を実行する。
〔変動演出設定処理〕
図71には、上述の変動系コマンド処理における変動演出設定処理(ステップC365)の一例を示した。この変動演出設定処理では、まず、変動パターン種別がリーチなし変動であるかを判定する(ステップC381)。変動パターン種別がリーチなし変動である場合(ステップC381;Y)は、機種コード、特図種別、演出モードに対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC382)。なお、リーチなし変動であるので図柄種別は必ずはずれ図柄であり、ここでは図柄種別を特に参照しなくてもよい。なお、演出モードは、演出制御装置300が管理する遊技モードに相当し、機種によって当然異なるが、ここでは通常モード、チャンスモード、小当りRUSHなどがある。さらに、各モード内に予告演出の振り分け率や表示装置41における飾り特図変動表示ゲームの演出態様を異ならせた複数のモードを設けている。
次に、前半予告振分グループアドレステーブルを参照して、MODE、特図種別の保留数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(ステップC383)。これにより、リーチなし変動の場合には、各変動中に出現する予告演出の抽選内容(具体的には各予告演出態様の出現率)を保留数に応じて変化させることが可能となる。その後、前半予告振分グループテーブルを使って前半変動中に出現する予告の抽選を行う(ステップC386)。
一方、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(ステップC381;N)は、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別に対応する前半予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC384)。そして、前半予告振分グループアドレステーブルを参照して、MODE、変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(ステップC385)、前半予告振分グループテーブルを使って前半変動中に出現する予告の抽選を行う(ステップC386)。
次に、後半変動の予告演出を抽選する。なお、特図変動表示ゲームの後半変動とはいわゆるリーチアクション(例えば、特図の複数列の表示領域のうち特定領域を除く表示領域が大当りとなる特別結果態様(特別な図柄の組合せ)で変動表示が停止していて、特定領域のみで変動表示している状態)の変動表示である。一方、特図変動表示ゲームの前半変動とはリーチアクション開始前までの変動表示である。
まず、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別に対応する後半予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC387)。後半予告振分グループアドレステーブルは、後半予告振分グループテーブルのアドレスを選択するためのテーブルである。そして、後半予告振分グループアドレステーブルを参照してACTに対応する後半予告振分グループテーブルのアドレスを取得し(ステップC388)、後半予告振分グループテーブルを使って後半変動中(リーチ中)に出現する予告の抽選を行う(ステップC389)。
その後、MODE、ACTに対応する変動演出の内容を決定し(ステップC390)、予告抽選結果に対応する演出の内容を決定する(ステップC391)。これにより、飾り特図変動表示ゲームの変動時間や主なリーチ内容などの演出や予告が決定されることとなる。さらに、決定された特図変動表示ゲームの変動パターン(リーチ演出など)や予告内容、遊技状態も参照して停止図柄を決定する停止図柄設定処理を行う(ステップC392)。
次に、変動演出の表示設定を行い(ステップC393)、予告演出の表示設定を行う(ステップC394)。これらの処理により、上述したように設定された飾り特図変動表示ゲームでの演出や予告が実行可能となる。
その後、ステップC394で表示設定を行った予告演出の中に、設定示唆演出に変更可能な予告演出があるかを判定し(ステップC399a)、設定示唆演出に変更可能な予告演出がない場合(ステップC399a;N)は、ステップC395へ移行する。また、設定示唆演出に変更可能な予告演出がある場合(ステップC399a;Y)は、設定示唆演出判定処理を行う(ステップC399b)。これにより、例えば図70に示す設定示唆演出判定処理が行われる。
そして、設定示唆演出判定処理で設定示唆演出の実行を決定しなかった場合(ステップC399c;N)は、ステップC395へ移行する。また、設定示唆演出判定処理で設定示唆演出の実行を決定した場合(ステップC399c;Y)は、設定示唆演出に変更可能な予告演出に替えて設定示唆演出を表示設定し(ステップC399d)、ステップC395へ移行する。
例えば、設定示唆演出に変更可能な予告演出が、リーチ中にメインキャラクタを表示する演出であり、設定示唆演出が、リーチ中に設定示唆用のキャラクタを表示する演出である場合には、予告演出に替えて設定示唆演出が表示設定されることで、メインキャラクタに替えて設定示唆用のキャラクタがリーチ中に出現することとなる。これにより、遊技者に、設定示唆演出が実行されたこと、すなわち、過去又は現在の大当り確率の値(確率値)が比較的高いことを示唆することが可能となる。
次いで、特図種別に対応する保留減少の表示設定を行う(ステップC395)。この処理では特図変動表示ゲームを開始する際に対応する始動記憶の減少に対応して飾り特図始動記憶表示を減少させる設定を行う。
そして、BGMの番号である音番号、装飾ランプ等による演出の種類を示す番号である装飾番号を設定し(ステップC396)、特図種別に対応する飾り特図変動(識別情報の変動表示)の表示設定を行う(ステップC397)。さらに、識別情報の変動表示とは別に飾り特図変動表示ゲームを表示する第4図柄の変動表示を設定するために、特図種別に対応する第4図柄変動の表示設定を行い(ステップC398)、変動演出設定処理を終了する。
また、設定示唆演出は、操作手段(演出ボタン25やタッチパネル29)に対する所定操作があった場合に実行するものであっても良い。具体的には、設定示唆演出は、エンディング演出の最後に実行されるロゴ表示演出中に操作手段に対する所定操作があった場合に実行するものでも良く、その場合には、演出制御装置300は、図69に示すエンディング演出設定処理に替えて、例えば図72(a)に示すようなエンディング演出設定処理を実行する。
〔エンディング演出設定処理〕
図72(a)には、上述の大当り系コマンド処理におけるエンディング演出設定処理(ステップC411)の変形例を示した。このエンディング演出設定処理では、設定示唆演出判定処理で設定示唆演出の実行が決定した場合(ステップC454;Y)に、ロゴ表示演出から設定示唆演出への変更予約、すなわちロゴ表示演出中に操作手段に対する所定操
作があった際には実行中のロゴ表示演出を終了して設定示唆演出を開始することの予約を設定する(ステップC456)。
このように変更予約を設定することによって、ロゴ表示演出の実行中に操作手段に対する所定操作があった際には当該ロゴ表示演出に替えて設定示唆演出が実行されて、例えば、ロゴの表示色が、ホール設定画面の「ロゴカラー設定」で設定された色から設定示唆用の色に変化することとなる。これにより、遊技者に、設定示唆演出が実行されたこと、すなわち、過去又は現在の大当り確率の値(確率値)が比較的高いことを示唆することが可能となる。
また、設定示唆演出は、実行予定の演出に替えて実行される演出に限定されず、例えば、実行予定の演出に加えて実行される演出であっても良い。具体的には、設定示唆演出は、エンディング演出中に追加で実行される演出であっても良く、その場合には、演出制御装置300は、図69に示すエンディング演出設定処理に替えて、例えば図72(b)に示すようなエンディング演出設定処理を実行する。
〔エンディング演出設定処理〕
図72(b)には、上述の大当り系コマンド処理におけるエンディング演出設定処理(ステップC411)の変形例を示した。このエンディング演出設定処理では、まず、当り種類情報等に基づいてエンディング演出を設定し(ステップC451)、設定示唆演出を実行するか否か決定するための設定示唆演出抽選を行う(ステップC457a)。そして、設定示唆演出抽選に当選しなかった場合(ステップC457b;N)は、エンディング演出設定処理を終了し、設定示唆演出抽選に当選した場合(ステップC457b;Y)は、設定示唆演出判定処理を行う(ステップC453)。
そして、設定示唆演出判定処理で設定示唆演出の実行を決定しなかった場合(ステップC454;N)は、エンディング演出設定処理を終了し、設定示唆演出判定処理で設定示唆演出の実行を決定した場合(ステップC454;Y)は、設定示唆演出を設定して(ステップC457c)、エンディング演出設定処理を終了する。例えば、設定示唆演出が、盤装飾装置46のLEDのうち始動入賞口36又は普通変動入賞装置37を装飾するLEDを点滅させる演出である場合には、設定示唆演出の設定(ステップC457c)によって、エンディング演出中の所定のタイミングで始動入賞口36又は普通変動入賞装置37を装飾するLEDが点滅することとなる。これにより、遊技者に、設定示唆演出が実行されたこと、すなわち、過去又は現在の大当り確率の値(確率値)が比較的高いことを示唆することが可能となる。
ここで、図72(b)に示すエンディング演出設定処理においてステップC457a〜C457bの処理は省略しても良い。
また、図72(b)に示すエンディング演出設定処理において、設定示唆演出を設定する処理(ステップC457c)に替えて、設定示唆演出の実行予約を設定する処理、すなわちエンディング演出中に操作手段に対する所定操作があった際には設定示唆演出を開始することの予約を設定する処理を行っても良い。
また、遊技機10において実行可能な設定示唆演出の種類(内容)は、1種類であっても良いし、複数種類であっても良い。
設定示唆演出の種類が複数種類である場合には、ホール設定画面(ホール設定モード時に表示装置41に表示される画面)から、設定示唆演出の種類を指定するための指定画面へ移行するよう構成することも可能である。具体的には、例えば図73(a)に示すように、「設定示唆演出」の項目にカーソルが位置している状態であって、当該項目において「ON」が選択されている状態において、例えば演出ボタン25上面のタッチパネル29の中央部に触れる操作が行われた場合に、設定示唆演出の種類を指定するための指定画面が表示される。なお、遊技者設定画面(遊技者設定モード時に表示装置41に表示される画面)からも、設定示唆演出の種類を指定するための指定画面へ移行するよう構成しても良い。
この指定画面では、例えば図73(b)に示すように、設定示唆演出の種類を囲むように強調表示するカーソルにより現在選択されている種類が示されるようになっており、図73(b)に示す例では「曜日高設定示唆」にカーソルが位置している。
ここで、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「一か月平均示唆」は、例えば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在日を含む直近一か月(あるいは現在日を含まない直近一か月であっても良い)で設定された各確率設定値を抽出し、これらの確率設定値の平均値を算出して当該平均値に応じた態様で実行される演出である。これにより、当該遊技機10における普段の確率設定値の傾向を示唆することができる。
あるいは、「一か月平均示唆」は、現在日を含む直近一か月(あるいは現在日を含まない直近一か月であっても良い)の確率設定値の平均値が所定値以上であった場合に実行される演出であっても良い。これにより、当該遊技機10では普段から確率設定値が比較的高いことを示唆することができる。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「一週間平均示唆」は、例えば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在日を含む直近一週間(あるいは現在日を含まない直近一週間であっても良い)で設定された各確率設定値を抽出し、これらの確率設定値の平均値を算出して当該平均値に応じた態様で実行される演出である。これにより、当該遊技機10における今週の確率設定値の傾向を示唆することができる。
あるいは、「一週間平均示唆」は、現在日を含む直近一週間(あるいは現在日を含まない直近一週間であっても良い)の確率設定値の平均値、すなわち今週の確率設定値の平均値が先週の確率設定値の平均値よりも高い場合に実行される演出であっても良い。これにより、当該遊技機10では今週の方が先週よりも確率設定値が高いことを示唆することができる。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「一週間高設定示唆」は、例えば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在日を含む直近一週間(あるいは現在日を含まない直近一週間であっても良い)で設定された各確率設定値を抽出し、これらの確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合に実行される演出である。すなわち、前述の“期間設定示唆演出”と同一である。これにより、当該遊技機10では今週のいずれかに比較的高い確率設定値が設定されたことを示唆することができる。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「曜日平均示唆」は、例えば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から所定の曜日(例えば現在の曜日と同じ曜日)に設定された各確率設定値を抽出し、これらの確率設定値の平均値を算出して当該平均値に応じた態様で実行される演出である。これにより、当該遊技機10における所定の曜日の確率設定値の傾向を示唆することができる。
あるいは、「曜日平均示唆」は、所定の曜日の確率設定値の平均値が所定値以上であった場合に実行される演出であっても良い。これにより、当該遊技機10では所定の曜日の確率設定値が比較的高いことを示唆することができる。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「曜日高設定示唆」は、例えば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から所定の曜日に設定された各確率設定値を抽出し、これらの確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合に実行される演出である。すなわち、前述の“曜日設定示唆演出”と同一である。これにより、当該遊技機10では所定の曜日に比較的高い確率設定値が設定されやすいことを示唆することができる。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「3のつく日平均示唆」は、例えば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から3のつく日(3日、13日、23日)に設定された各確率設定値を抽出し、これらの確率設定値の平均値を算出して当該平均値に応じた態様で実行される演出である。これにより、当該遊技機10における3のつく日の確率設定値の傾向を示唆することができる。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「3のつく日高設定示唆」は、例えば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から3のつく日(3日、13日、23日)に設定された各確率設定値を抽出し、これらの確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合に実行される演出である。これにより、当該遊技機10では3のつく日に比較的高い確率設定値が設定されやすいことを示唆することができる。
なお、3以外の数字がつく日の平均や高設定を示唆することも可能であり、例えば、現在日についている数字と同じ数字がつく日の平均や高設定を示唆しても良い。また、どの数字がつく日にするかをホール設定画面等で選択できるようにすることも可能である。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「据え置き示唆」は、例えば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在の確率設定値と前日の確率設定値を抽出し、これらが同一である場合に実行される演出である。これにより、当該遊技機10では現在の確率設定値と前日の確率設定値とが同一であることを示唆することができる。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「変更示唆」は、例えば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在の確率設定値と前日の確率設定値を抽出し、これらが異なる場合に実行される演出である。これにより、当該遊技機10では現在の確率設定値と前日の確率設定値とが異なることを示唆することができる。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「大幅変更示唆」は、例えば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在の確率設定値と前日の確率設定値を抽出し、これらの差が2段階以上である場合に実行される演出である。これにより、当該遊技機10では現在の確率設定値と前日の確率設定値とが大幅に異なることを示唆することができる。さらに、設定示唆演出の種類として「大幅変更示唆」を選択することで、例えば、当該遊技機10における前日の確率設定値が設定2であることが濃厚であった場合には、遊技者は、設定示唆演出の出現によって、現在の確率設定値が設定4以上であることが濃厚であると判断することができる。
図73(b)に示す指定画面を表示可能である場合には、図70に示す設定示唆演出判定処理に替えて、例えば図74に示す設定示唆演出判定処理が実行される。この設定示唆演出判定処理では、まず、設定示唆演出を実行するか否か決定するための乱数抽選を行う(ステップC470)。そして、乱数抽選に当選しなかった場合(ステップC471;N)は、設定示唆演出判定処理を終了し、乱数抽選に当選した場合(ステップC471;Y)は、ステップC463の処理に移行する。
そして、FeRAM323の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定履歴記録のON/OFF(有無)がOFFである場合(ステップC464;Y)、すなわち確率設定値の設定履歴が記憶されていない場合は、FeRAM323の確率設定値用の領域に記憶されている確率設定値(すなわち現在の確率設定値)が所定の閾値(例えば設定4)以上であれば設定示唆演出の実行を決定して(ステップC474)、設定示唆演出判定処理を終了する。すなわち、この場合、現在の確率設定値が所定の閾値以上でない場合には設定示唆演出の実行を決定せずに、設定示唆演出判定処理を終了することとなる。
一方、設定履歴記録がONである場合(ステップC464;N)は、FeRAM323の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定示唆演出の内容が「一か月平均示唆」、「一週間平均」、「曜日平均示唆」及び「3のつく日平均示唆」のいずれかであるかを判定する(ステップC472)。そして、「一か月平均示唆」、「一週間平均」、「曜日平均示唆」及び「3のつく日平均示唆」のいずれかである場合(ステップC472;Y)は、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から対象の確率設定値を抽出し、これらの平均値が所定の閾値(例えば設定4)以上であれば設定示唆演出の実行を決定して(ステップC473)、設定示唆演出判定処理を終了する。すなわち、この場合、対象の確率設定値の平均値が所定の閾値以上でない場合には設定示唆演出の実行を決定せずに、設定示唆演出判定処理を終了することとなる。また、対象の確率設定値とは、「一か月平均示唆」の場合は、現在日を含む直近一か月(あるいは現在日を含まない直近一か月であっても良い)で設定された各確率設定値であり、「一週間平均示唆」の場合は、現在日を含む直近一週間(あるいは現在日を含まない直近一週間であっても良い)で設定された各確率設定値であり、「曜日平均示唆」の場合は、所定の曜日(例えば現在の曜日と同じ曜日)に設定された各確率設定値であり、「3のつく日平均示唆」の場合は、3のつく日(3日、13日、23日)に設定された各確率設定値である。
また、「一か月平均示唆」、「一週間平均示唆」、「曜日平均示唆」及び「3のつく日平均示唆」のいずれでもない場合(ステップC472;N)は、FeRAM323の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定示唆演出の内容が「一週間高設定示唆」、「曜日高設定示唆」及び「3のつく日高設定示唆」のいずれかであるかを判定する(ステップC475)。そして、「一週間高設定示唆」、「曜日高設定示唆」及び「3のつく日高設定示唆」のいずれかである場合(ステップC475;Y)は、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から対象の確率設定値を抽出し、これらの中に所定の閾値(例えば設定4)以上の確率設定値があれば設定示唆演出の実行を決定して(ステップC476)、設定示唆演出判定処理を終了する。すなわち、この場合、対象の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がない場合には設定示唆演出の実行を決定せずに、設定示唆演出判定処理を終了することとなる。また、対象の確率設定値とは、「一週間高設定示唆」の場合は、現在日を含む直近一週間(あるいは現在日を含まない直近一週間であっても良い)で設定された各確率設定値であり、「曜日高設定示唆」の場合は、所定の曜日(例えば現在の曜日と同じ曜日)に設定された各確率設定値であり、「3のつく日高設定示唆」の場合は、3のつく日(3日、13日、23日)に設定された各確率設定値である。
また、「一週間高設定示唆」、「曜日高設定示唆」及び「3のつく日高設定示唆」のいずれでもない場合(ステップC475;N)は、FeRAM323の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定示唆演出の内容が「据え置き示唆」であるかを判定する(ステップC477)。そして、「据え置き示唆」である場合(ステップC477;Y)は、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在の確率設定値と前日の確率設定値を抽出し、これらが同一であれば設定示唆演出の実行を決定して(ステップC478)、設定示唆演出判定処理を終了する。すなわち、この場合、現在の確率設定値と前日の確率設定値が同一でない場合には設定示唆演出の実行を決定せずに、設定示唆演出判定処理を終了することとなる。
また、「据え置き示唆」でない場合(ステップC477;N)は、FeRAM323の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定示唆演出の内容が「変更示唆」であるかを判定する(ステップC479)。そして、「変更示唆」である場合(ステップC479;Y)は、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在の確率設定値と前日の確率設定値を抽出し、これらが同一でなければ設定示唆演出の実行を決定して(ステップC480)、設定示唆演出判定処理を終了する。すなわち、この場合、現在の確率設定値と前日の確率設定値が同一である場合には設定示唆演出の実行を決定せずに、設定示唆演出判定処理を終了することとなる。
また、「変更示唆」でない場合(ステップC479;N)、すなわちFeRAM323の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定示唆演出の内容が「大幅変更示唆」である場合は、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在の確率設定値と前日の確率設定値を抽出し、これらの差が2段階以上であれば設定示唆演出の実行を決定して(ステップC481)、設定示唆演出判定処理を終了する。すなわち、この場合、現在の確率設定値と前日の確率設定値の差が2段階以上でない場合には設定示唆演出の実行を決定せずに、設定示唆演出判定処理を終了することとなる。
なお、図72(b)に示すエンディング演出設定処理における設定示唆演出判定処理(ステップC453)として図74に示す設定示唆演出判定処理を行う場合には、ステップC457a〜ステップC457bの処理が省略される。
また、設定示唆演出は、所定のタイミングで設定履歴カレンダーを表示する演出であっても良い。これにより、「曜日高設定示唆」、「一週間高設定示唆」、「3のつく日高設定示唆」、「据え置き示唆」、「変更示唆」、「大幅変更示唆」を一度に行うことが可能となる。
設定示唆演出が設定履歴カレンダーを表示する演出である場合、表示する設定履歴カレンダーは、例えば図75(a)に示すように、確率設定値を曖昧に示唆するものであることが好ましい。図75(a)に示す例では、例えば図75(b)に示すように、設定1から3のいずれかが設定された日が青色で塗られ、設定4から6のいずれかが設定された日が赤色で塗られ、さらに、そのうちのいずれかが紫色に変更されている。
また、図75(a)に示すような設定履歴カレンダーを、設定示唆演出として表示することに替えて(あるいは加えて)、図75(a)に示すような設定履歴カレンダーを、例えば、客待ち中などの所定期間中に遊技者が所定の操作を行った際に表示するようにしても良い。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、ゲームの抽選に用いる確率値が割り当てられた複数の確率設定値のうち一の確率設定値を設定する設定手段(遊技制御装置100)と、設定手段によって設定された確率設定値を設定履歴として記憶する記憶手段(演出制御装置300(FeRAM323))と、設定履歴として記憶されている確率設定値のうち所定のパラメータ(例えば、曜日、一週間、当日のみ、一か月、3のつく日、当日と前日)に対応する確率設定値に基づいて、確率設定値に関する示唆演出(設定示唆演出)を実行する実行手段(演出制御装置300)と、を備えるよう構成されている。
このように構成することで、現在の確率設定値に基づく示唆演出だけでなく、過去の確率設定値に基づく示唆演出も実行可能となるため、示唆演出の実行によって、確率設定値が変更可能な機種である旨や、普段から確率設定値を変更している旨など、確率設定値に関して遊技者に効果的にアピールすることができる。
また、本実施形態の遊技機10は、設定履歴を記憶するか否かをホールスタッフ(例えば、遊技店の店員のうち、設定キーを所持し設定変更操作を行うことが可能な責任者クラスの店員)が選択するための第1選択手段(タッチパネル29)と、示唆演出(設定示唆演出)を実行可能とするか否かをホールスタッフが選択するための第2選択手段(タッチパネル29)と、を備えるよう構成されている(図68(b)参照)。
このように構成することで、示唆演出を実行するか否か、実行する示唆演出を現在の確率設定値のみを示唆する演出にするか過去の確率設定値も示唆する演出にするかを、任意で選択できるため、ホールの運用に自由度を持たせることが可能となる。
なお、第1選択手段と第2選択手段は互いに異なる操作手段であっても良い。
また、本実施形態の遊技機10において、実行手段(演出制御装置300)は、所定のパラメータ(例えば、一週間、曜日、3のつく日)に対応する確率設定値の中に所定の閾値(例えば設定4)以上の確率設定値があるか否かに応じた示唆演出(設定示唆演出)を実行可能であるよう構成されている(図70、図73(b)参照)。
このように構成することで、示唆演出の実行によって、過去又は現在の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値があるか否かを示唆することができる。
なお、本実施形態では、過去又は現在の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合にのみ設定示唆演出を実行するようにしたが、これに限定されない。例えば、過去又は現在の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合には、第1演出態様の設定示唆演出を実行し、過去又は現在の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がない場合には、第1演出態様とは異なる第2演出態様の設定示唆演出を実行するようにしても良い。
すなわち、図70に示す設定示唆演出判定処理に替えて、図76に示す設定示唆演出判定処理を実行しても良い。
図76に示す設定示唆演出判定処理では、現在日を含む直近一週間の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合(ステップC466;Y)、現在の曜日と同じ曜日の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合(ステップC467;Y)、あるいは、現在の確率設定値が所定の閾値以上である場合(ステップC468;Y)には、第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定する(ステップC469a)。
一方、現在日を含む直近一週間の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がない場合(ステップC466;N)、現在の曜日と同じ曜日の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がない場合(ステップC467;N)、あるいは、現在の確率設定値が所定の閾値以上でない場合(ステップC468;N)には、第2演出態様の設定示唆演出の実行を決定する(ステップC469b)。
そして、例えば図69に示すエンディング演出設定処理における設定示唆演出判定処理(ステップC453)として図76に示す設定示唆演出判定処理を行った場合であって、第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定する処理(ステップC469a)を行った場合には、ステップC455では、ロゴ表示演出に替えて第1演出態様の設定示唆演出が設定される。
また、例えば図69に示すエンディング演出設定処理における設定示唆演出判定処理(ステップC453)として図76に示す設定示唆演出判定処理を行った場合であって、第2演出態様の設定示唆演出の実行を決定する処理(ステップC469b)を行った場合には、ステップC455では、ロゴ表示演出に替えて第2演出態様の設定示唆演出が設定される。
図74に示す設定示唆演出判定処理においても同様である。
すなわち、ステップC473において、対象の確率設定値の平均値が所定の閾値以上である場合には第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定し、対象の確率設定値の平均値が所定の閾値以上でない場合には第2演出態様の設定示唆演出の実行を決定しても良い。
また、ステップC474において、現在の確率設定値が所定の閾値以上である場合には第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定し、現在の確率設定値が所定の閾値以上でない場合には第2演出態様の設定示唆演出の実行を決定しても良い。
また、ステップC476において、対象の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合には第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定し、対象の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がない場合には第2演出態様の設定示唆演出の実行を決定しても良い。
また、ステップC478において、現在の確率設定値と前日の確率設定値が同一である場合には第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定し、現在の確率設定値と前日の確率設定値が同一でない場合には第2演出態様の設定示唆演出の実行を決定しても良い。
また、ステップC480において、現在の確率設定値と前日の確率設定値が同一でない場合には第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定し、現在の確率設定値と前日の確率設定値が同一である場合には第2演出態様の設定示唆演出の実行を決定しても良い。
また、ステップC481において、現在の確率設定値と前日の確率設定値の差が2段階以上である場合には第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定し、現在の確率設定値と前日の確率設定値の差が2段階以上でない場合には第2演出態様の設定示唆演出の実行を決定しても良い。
また、本実施形態の遊技機10において、実行手段(演出制御装置)は、所定のパラメータに対応する確率設定値の平均値、変更頻度、変更量のいずれかに応じた示唆演出(設定示唆演出)を実行可能であるよう構成することができる(図73(b)参照)。図73(b)に示す例において、確率設定値の平均値に応じた示唆演出は「一か月平均示唆」、「一週間平均示唆」、「曜日平均示唆」、「3のつく日平均示唆」であり、確率設定値の変更頻度に応じた示唆演出は「据え置き示唆」、「変更示唆」であり、確率設定値の変更量に応じた示唆演出は「大幅変更示唆」である。
このように構成することで、示唆演出の実行によって、当該遊技機10における確率設定値の傾向を示唆することができる。
<ホール設定、遊技者設定>
演出制御装置300は、ホール設定モード処理(ステップC10)によって遊技者が変更可能なLEDや液晶の輝度、音量などについて、遊技店(ホール)が定める変更可能範囲を設定可能となっている。また、演出制御装置300は、遊技者設定モード処理(ステップC11)によって遊技者による演出ボタン25やタッチパネル29の操作に基づきLEDや液晶の輝度、音量などを変更可能となっている。
図77(a)には、遊技店の店員の操作による遊技機の設定の例を示した。例えば、客待ち状態中かつ前面枠12が開放された状態にて演出ボタン25が2回押下されるとホール設定モードとなり、図77(a)に示すようなホール設定画面が表示装置41に表示される。画面の表示内容は図68(a)と略同様であるが、図77(a)では当該ホール設定画面での操作の説明を表示している。ホール設定画面では、演出ボタン25上面のタッチパネル29の上下いずれかに触れる操作を行うことで、項目を選ぶ(カーソルを移動させる)ことができ、タッチパネル29の左右いずれかに触れる操作を行うことで、現在の設定を変更することができる。
項目を囲むように強調表示するカーソルにより現在選択されている項目が示されるようになっており、図77(a)に示す例では「音量設定」の項目にカーソルが位置している。このように音量設定が選択された状態でタッチパネル29の左領域に触れることで音量設定の値が減少し、タッチパネル29の右領域に触れることで音量設定の値が増加する。また、このように音量設定が選択された状態でタッチパネル29の下領域に触れることでカーソルが下に移動し、LED輝度設定の項目が選択される。LED輝度設定の項目が選択された状態でタッチパネル29の左領域に触れることでLED輝度設定の値が減少し、タッチパネル29の右領域に触れることでLED輝度設定の値が増加する。その他の項目についてもカーソルを合わせた状態でタッチパネル29の左右領域に触れることで値や設定が変化する。このように設定された内容は、FeRAM323の各項目の領域に保存される。
図77(b)には、遊技者の操作による遊技機の設定の例を示した。例えば、客待ちデモ中に演出ボタン25が押下されると遊技者設定モードとなり、図77(b)に示すような遊技者設定画面が表示装置41に表示される。
図77(b)に示す例では、遊技者設定画面で設定可能な項目として、音量の変更を可能とする「音量設定」、装飾に用いられるLEDの明るさの変更を可能とする「LED輝度設定」の項目が表示されている。「音量設定」や「LED輝度設定」ではホール設定モードで設定された上限値の範囲内で値を変更可能である。なお、図77(b)では図示を省略したが、ホール設定画面には、当該ホール設定画面での操作の説明を表示しても良い。ホール設定画面では、演出ボタン25上面のタッチパネル29の上下いずれかに触れる操作を行うことで、項目を選ぶ(カーソルを移動させる)ことができ、タッチパネル29の左右いずれかに触れる操作を行うことで、現在の設定を変更することができる。
項目を囲むように強調表示するカーソルにより現在選択されている項目が示されるようになっており、図77(b)に示す例では「音量設定」の項目にカーソルが位置している。このように音量設定が選択された状態でタッチパネル29の左領域に触れることで音量設定の値が減少し、タッチパネル29の右領域に触れることで音量設定の値が増加する。また、このように音量設定が選択された状態でタッチパネル29の下領域に触れることでカーソルが下に移動し、LED輝度設定の項目が選択される。LED輝度設定の項目が選択された状態でタッチパネル29の左領域に触れることでLED輝度設定の値が減少し、タッチパネル29の右領域に触れることでLED輝度設定の値が増加する。このように設定された内容は、FeRAM323の各項目の領域に保存される。
〔ホール設定モード処理〕
図78には、上述のメイン処理におけるホール設定モード処理(ステップC10)を示した。このホール設定モード処理では、まず、遊技店側で情報の設定を行う状態であるホール設定モード中であるかを判定する(ステップC501)。なお、ホール設定モード中である場合はホール設定モード中フラグがセットされており、このフラグの有無によりホール設定モード中であるかが判定可能である。ホール設定モード中である場合(ステップC501;Y)は、ステップC505に移行する。
また、ホール設定モード中でない場合(ステップC501;N)は、ホール設定モードの開始条件が成立したかを判定する(ステップC502)。ここでのホール設定モードの開始条件とは、例えば、客待ち状態中かつ前面枠12が開放された状態にて演出ボタン25が2回押下されることである。このホール設定モードの開始条件が成立していない場合(ステップC502;N)は、ホール設定モード処理を終了する。また、ホール設定モードの開始条件が成立した場合(ステップC502;Y)は、ホール設定モードの画面描画開始を設定し(ステップC503)、ホール設定モード中フラグをセットする(ステップC504)。
次に、項目を選択するための処理として、上方向カーソル操作があるかを判定する(ステップC505)。上方向カーソル操作はタッチパネル29の上領域に触れる操作である。この上方向カーソル操作がない場合(ステップC505;N)は、ステップC510に移行する。また、上方向カーソル操作があった場合(ステップC505;Y)は、ホール設定項目領域のアドレスを準備し(ステップC506)、下限到達後の設定値を準備する(ステップC507)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC508)、更新後の値に対応するホール設定表示情報を設定する(ステップC509)。
各項目には値が対応付けられており、図77(a)に示したホール設定画面では上から順に値が小さいものから項目が並んでいる。上方向カーソル操作があるごとに対応する値が小さい項目が順次選択され、ホール設定画面では上方向にカーソルが移動する。また、最も値が小さい項目が選択されている状態(ホール設定画面で最上部に表示される項目にカーソルがある状態)で上方向カーソル操作があると、最も値が大きい項目が選択されてホール設定画面で最下部に表示される項目にカーソルが移動する。
次に、下方向カーソル操作があるかを判定する(ステップC510)。下方向カーソル操作はタッチパネル29の下領域に触れる操作である。この下方向カーソル操作がない場合(ステップC510;N)は、ステップC516に移行する。
また、下方向カーソル操作があった場合(ステップC510;Y)は、ホール設定項目領域のアドレスを準備し(ステップC511)、ホール設定項目の上限値を準備して(ステップC512)、上限到達後の設定値を準備する(ステップC513)。そして、プラス更新処理を行い(ステップC514)、更新後の値に対応するホール設定表示情報を設定する(ステップC515)。
下方向カーソル操作があるごとに対応する値が大きい項目が順次選択され、ホール設定画面では下方向にカーソルが移動する。また、最も値が大きい項目が選択されている状態(ホール設定画面で最下部に表示される項目にカーソルがある状態)で下方向カーソル操作があると、最も値が小さい項目が選択されてホール設定画面で最上部に表示される項目にカーソルが移動する。
その後、音量の変更可能範囲の設定を操作入力に基づき行うホール音量調整処理(ステップC516)、LED輝度の変更可能範囲の設定を操作入力に基づき行うホールLED輝度調整処理(ステップC517)を行う。これらの処理では上限値と下限値の両方を設定するようにしても良いし、一方のみ設定するようにしても良い。ここで設定した範囲内で遊技者が音量やLEDの輝度を調整可能となる。さらに、液晶輝度の設定を操作入力に基づき行う液晶輝度調整処理(ステップC518)、遊技が所定時間行われていない場合に移行する省電力状態の設定を操作入力に基づき行う省電力設定処理(ステップC519)を行う。この省電力設定処理(ステップC519)では、遊技が所定時間行われていない場合に省電力設定を有効にするか否かの設定と、省電力設定時の音量、LED輝度、液晶輝度をホール毎に設定できるようになっている。また、上記の設定の他に、省電力中に可動役物を動作させるか否かの設定を可能としてもよい。そして、これらの処理で設定した情報を確定する設定確定操作入力があったかを判定する(ステップC520)。
設定確定操作入力がない場合(ステップC520;N)は、ホール設定モード処理を終了する。また、設定確定操作入力があった場合(ステップC520;Y)は、工場出荷時設定での確定操作入力であったかを判定する(ステップC522)。確定操作入力には、ステップC516からC519での処理で設定した情報を確定する確定操作入力と、工場出荷時設定に戻すための確定操作入力とがあり、何れが行われたかを判定する。
工場出荷時設定での確定操作入力でない場合(ステップC521;N)、すなわち、ステップC516からC519までの処理で設定した情報を確定する確定操作入力であった場合は、ステップC516からC519までの処理で設定した情報を決定された情報として、決定されたホール設定データをバックアップRAMに書き込む(ステップC523)。また、工場出荷時設定での確定操作入力である場合(ステップC521;Y)は、工場出荷時設定処理(ステップC522)を行い、ステップC516からC519までの処理で設定した情報を破棄して工場出荷時の初期値を決定された情報とし、決定されたホール設定データをバックアップRAMに書き込む(ステップC523)。これにより、PROM321に記憶されている初期設定値(音量、LED輝度、液晶輝度の設定値)がFeRAM323に記憶される。その後、ホール設定モードの画面描画の終了を設定し(ステップC524)、ホール設定モード中フラグをクリアして(ステップC525)、ホール設定モード処理を終了する。
〔ホール音量調整処理〕
図79には、上述のホール設定モード処理におけるホール音量調整処理(ステップC516)を示した。このホール音量調整処理では、まず、ホール音量調整可能状態であるかを判定する(ステップC531)。ホール音量調整可能状態であるとはホール設定モードで音量調整の項目が選択されており設定の変更が可能な状態である。ホール音量調整可能状態でない場合(ステップC531;N)は、ホール音量調整処理を終了する。また、ホール音量調整可能状態である場合(ステップC531;Y)は、音量を下げる操作があるかを判定する(ステップC532)。音量を下げる操作はタッチパネル29の左領域に触れる操作である。
音量を下げる操作がない場合(ステップC532;N)は、ステップC537に移行する。また、音量を下げる操作があった場合(ステップC532;Y)は、ホール音量領域のアドレスを準備し(ステップC533)、下限到達後の設定値(ここでは下限値)を準備する(ステップC534)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC535)、更新後の値に対応する音量メータ表示情報を設定する(ステップC536)。これにより、音量を下げる操作があるごとに音量が下がる。また、音量が最小の状態で音量を下げる操作があっても最小値のままとなる。
次に、音量を上げる操作があるかを判定する(ステップC537)。音量を上げる操作はタッチパネル29の右領域に触れる操作である。この音量を上げる操作がない場合(ステップC537;N)は、ホール音量調整処理を終了する。また、音量を上げる操作があった場合(ステップC537;Y)は、ホール音量領域のアドレスを準備し(ステップC538)、ホール音量の上限値を準備して(ステップC539)、上限到達後の設定値(ここでは上限値)を準備する(ステップC540)。そして、プラス更新処理を行い(ステップC541)、更新後の値に対応する音量メータ表示情報を設定する(ステップC542)。これにより、音量を上げる操作があるごとに音量が上がる。また、音量が最大の状態で音量を上げる操作があっても最大値のままとなる。
なお、音量を下げる操作又は上げる操作があった場合には、変更後の音量で操作音を出力するようにしても良い。また、実際に出力する各音声の音量は、サウンド制御処理(ステップC18)で設定する。エラー音などホール設定値に従わない音量とするものもあり状況に応じて出力設定を行うようになっている。
〔ホールLED輝度調整処理〕
図80には、上述のホール設定モード処理におけるホールLED輝度調整処理(ステップC517)を示した。このホールLED輝度調整処理では、まず、ホールLED輝度調整可能状態であるかを判定する(ステップC551)。ホールLED輝度調整可能状態であるとはホール設定モードでLED輝度調整の項目が選択されており設定の変更が可能な状態である。ホールLED輝度調整可能状態でない場合(ステップC551;N)は、ホールLED輝度調整処理を終了する。また、ホールLED輝度調整可能状態である場合(ステップC551;Y)は、輝度を下げる操作があるかを判定する(ステップC552)。輝度を下げる操作はタッチパネル29の左領域に触れる操作である。
輝度を下げる操作がない場合(ステップC552;N)は、ステップC557に移行する。また、輝度を下げる操作があった場合(ステップC552;Y)は、ホールLED輝度領域のアドレスを準備し(ステップC553)、下限到達後の設定値(ここでは下限値)を準備する(ステップC554)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC555)、更新後の値に対応するLED輝度メータ表示情報を設定する(ステップC556)。これにより、輝度を下げる操作があるごとに輝度が下がる。また、輝度が最小の状態で輝度を下げる操作があっても最小値のままとなる。
次に、輝度を上げる操作があるかを判定する(ステップC557)。輝度を上げる操作はタッチパネル29の右領域に触れる操作である。この輝度を上げる操作がない場合(ステップC557;N)は、ホールLED輝度調整処理を終了する。また、輝度を上げる操作があった場合(ステップC557;Y)は、ホールLED輝度領域のアドレスを準備し(ステップC558)、ホールLED輝度の上限値を準備して(ステップC559)、上限到達後の設定値(ここでは上限値)を準備する(ステップC560)。そして、プラス更新処理を行い(ステップC561)、更新後の値に対応するLED輝度メータ表示情報を設定する(ステップC562)。これにより、輝度を上げる操作があるごとに輝度が上がる。また、輝度が最大の状態で輝度を上げる操作があっても最大値のままとなる。
なお、輝度を下げる操作又は上げる操作があった場合には、変更後の輝度でLEDを発光させても良い。また、実際に出力する輝度は、装飾制御処理(ステップC19)で設定する。エラー時の発光などホール設定値に従わない輝度とするものもあり状況に応じて出力設定を行うようになっている。
〔遊技者設定モード処理〕
図81には、上述のメイン処理における遊技者設定モード処理(ステップC11)を示した。この遊技者設定モード処理では、まず、遊技者が情報を設定する状態である遊技者設定モード中であるかを判定する(ステップC571)。なお、遊技者設定モード中である場合は遊技者設定モード中フラグがセットされており、このフラグの有無により遊技者設定モード中であるかが判定可能である。遊技者設定モード中である場合(ステップC571;Y)は、ステップC575に移行する。
また、遊技者設定モード中でない場合(ステップC571;N)は、遊技者設定モードの開始条件が成立したかを判定する(ステップC572)。ここでの遊技者設定モードの開始条件とは、例えば、客待ち状態中にて演出ボタン25が1回押下されることである。この遊技者設定モードの開始条件が成立していない場合(ステップC572;N)は、遊技者設定モード処理を終了する。また、遊技者設定モードの開始条件が成立した場合(ステップC572;Y)は、遊技者設定モードの画面描画開始を設定し(ステップC573)、遊技者設定モード中フラグをセットする(ステップC574)。
次に、項目を選択するための処理として、上方向カーソル操作があるかを判定する(ステップC575)。上方向カーソル操作はタッチパネル29の上領域に触れる操作である。この上方向カーソル操作がない場合(ステップC575;N)は、ステップC580に移行する。また、上方向カーソル操作があった場合(ステップC575;Y)は、遊技者設定項目領域のアドレスを準備し(ステップC576)、下限到達後の設定値を準備する(ステップC577)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC578)、更新後の値に対応する遊技者設定表示情報を設定する(ステップC579)。
各項目には値が対応付けられており、図77(b)に示した遊技者設定画面では上から順に値が小さいものから項目が並んでいる。上方向カーソル操作があるごとに対応する値が小さい項目が順次選択され、遊技者設定画面では上方向にカーソルが移動する。また、最も値が小さい項目が選択されている状態(遊技者設定画面で最上部に表示される項目にカーソルがある状態)で上方向カーソル操作があると、最も値が大きい項目が選択されて遊技者設定画面で最下部に表示される項目にカーソルが移動する。
次に、下方向カーソル操作があるかを判定する(ステップC580)。下方向カーソル操作はタッチパネル29の下領域に触れる操作である。この下方向カーソル操作がない場合(ステップC580;N)は、ステップC586に移行する。
また、下方向カーソル操作があった場合(ステップC580;Y)は、遊技者設定項目領域のアドレスを準備し(ステップC581)、遊技者設定項目の上限値を準備して(ステップC582)、上限到達後の設定値を準備する(ステップC583)。そして、プラス更新処理を行い(ステップC584)、更新後の値に対応する遊技者設定表示情報を設定する(ステップC585)。
下方向カーソル操作があるごとに対応する値が大きい項目が順次選択され、遊技者設定画面では下方向にカーソルが移動する。また、最も値が大きい項目が選択されている状態(遊技者設定画面で最下部に表示される項目にカーソルがある状態)で下方向カーソル操作があると、最も値が小さい項目が選択されて遊技者設定画面で最上部に表示される項目にカーソルが移動する。
その後、上述のホール音量調整処理(ステップC516)で設定された変更可能範囲内で操作入力に基づき音量を変更する遊技者音量調整処理(ステップC586)、上述のホールLED調整処理(ステップC517)で設定された変更可能範囲内で操作入力に基づきLEDの輝度を変更する遊技者LED輝度調整処理(ステップC581)を行う。そして、これらの処理で設定した情報を確定する設定確定操作入力があったかを判定する(ステップC388)。
設定確定操作入力がない場合(ステップC388;N)は、遊技者設定モード処理を終了する。また、設定確定操作入力があった場合(ステップC388;Y)は、ステップC586やC587で設定された情報を遊技者設定データとしてRAM322に記憶した後、遊技者設定モードの画面描画の終了を設定し(ステップC589)、遊技者設定モード中フラグをクリアして(ステップC590)、遊技者設定モード処理を終了する。これにより遊技者が設定したLEDの輝度や音量に変更されることとなる。
なお、ホール設定モード又は遊技者設定モードに入った後の操作入力に伴う描画更新設定は演出ボタン入力処理(ステップC9)にて行う。また、遊技者設定データをRAM322に記憶するとしたがFeRAM323に記憶するようにしても良い。さらに、電源遮断時にRTC338から時刻を取得してFeRAM322に記憶しておき、電源投入時にRTC338から取得した時刻から電源遮断時間を算出し、この電源遮断時間に応じてFeRAM323に記憶した遊技者設定データにホール設定値データを記憶する否かを決定するようにしても良い。例えば、電源遮断時間が所定時間以内である場合には遊技者設定データにホール設定値データを記憶しないで元のまま維持するようにし、短時間の停電やエラーを復旧するための電源の遮断などでは遊技者設定データがリセットされないようにすることができる。
〔遊技者音量調整処理〕
図82には、上述の遊技者設定モード処理における遊技者音量調整処理(ステップC586)を示した。この遊技者音量調整処理では、まず、遊技者音量調整可能状態であるかを判定する(ステップC601)。遊技者音量調整可能状態であるとは遊技者設定モードで音量調整の項目が選択されており設定の変更が可能な状態である。遊技者音量調整可能状態でない場合(ステップC601;N)は、遊技者音量調整処理を終了する。また、遊技者音量調整可能状態である場合(ステップC601;Y)は、音量を下げる操作があるかを判定する(ステップC602)。音量を下げる操作はタッチパネル29の左領域に触れる操作である。
音量を下げる操作がない場合(ステップC602;N)は、ステップC607に移行する。また、音量を下げる操作があった場合(ステップC602;Y)は、遊技者音量領域のアドレスを準備し(ステップC603)、下限到達後の設定値(ここでは下限値)を準備する(ステップC604)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC605)、更新後の値に対応する音量メータ表示情報を設定する(ステップC606)。これにより、音量を下げる操作があるごとに音量が下がる。また、音量が最小の状態で音量を下げる操作があっても最小値のままとなる。
次に、音量を上げる操作があるかを判定する(ステップC607)。音量を上げる操作はタッチパネル29の右領域に触れる操作である。この音量を上げる操作がない場合(ステップC607;N)は、遊技者音量調整処理を終了する。また、音量を上げる操作があった場合(ステップC607;Y)は、遊技者音量領域のアドレスを準備し(ステップC608)、遊技者音量の上限値を準備して(ステップC609)、上限到達後の設定値(ここでは上限値)を準備する(ステップC610)。そして、プラス更新処理を行い(ステップC611)、更新後の値に対応する音量メータ表示情報を設定する(ステップC612)。これにより、音量を上げる操作があるごとに音量が上がる。また、音量が最大の状態で音量を上げる操作があっても最大値のままとなる。
なお、音量を下げる操作又は上げる操作があった場合には、変更後の音量で操作音を出力するようにしても良い。また、実際に出力する各音声の音量は、サウンド制御処理(ステップC18)で設定する。エラー音など遊技者設定値に従わない音量とするものもあり状況に応じて出力設定を行うようになっている。
〔遊技者LED輝度調整処理〕
図83には、上述の遊技者設定モード処理における遊技者LED輝度調整処理(ステップC587)を示した。この遊技者LED輝度調整処理では、まず、遊技者LED輝度調整可能状態であるかを判定する(ステップC621)。遊技者LED輝度調整可能状態であるとは遊技者設定モードでLED輝度調整の項目が選択されており設定の変更が可能な状態である。遊技者LED輝度調整可能状態でない場合(ステップC621;N)は、遊技者LED輝度調整処理を終了する。また、遊技者LED輝度調整可能状態である場合(ステップC621;Y)は、輝度を下げる操作があるかを判定する(ステップC622)。輝度を下げる操作はタッチパネル29の左領域に触れる操作である。
輝度を下げる操作がない場合(ステップC622;N)は、ステップC627に移行する。また、輝度を下げる操作があった場合(ステップC622;Y)は、遊技者LED輝度領域のアドレスを準備し(ステップC623)、下限到達後の設定値(ここでは下限値)を準備する(ステップC624)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC625)、更新後の値に対応するLED輝度メータ表示情報を設定する(ステップC626)。これにより、輝度を下げる操作があるごとに輝度が下がる。また、輝度が最小の状態で輝度を下げる操作があっても最小値のままとなる。
次に、輝度を上げる操作があるかを判定する(ステップC627)。輝度を上げる操作はタッチパネル29の右領域に触れる操作である。この輝度を上げる操作がない場合(ステップC627;N)は、遊技者LED輝度調整処理を終了する。また、輝度を上げる操作があった場合(ステップC627;Y)は、遊技者LED輝度領域のアドレスを準備し(ステップC628)、遊技者LED輝度の上限値を準備して(ステップC629)、上限到達後の設定値(ここでは上限値)を準備する(ステップC630)。そして、プラス更新処理を行い(ステップC631)、更新後の値に対応するLED輝度メータ表示情報を設定する(ステップC632)。これにより、輝度を上げる操作があるごとに輝度が上がる。また、輝度が最大の状態で輝度を上げる操作があっても最大値のままとなる。
なお、輝度を下げる操作又は上げる操作があった場合には、変更後の輝度でLEDを発光させても良い。また、実際に出力する輝度は、装飾制御処理(ステップC19)で設定する。エラー時の発光など遊技者設定値に従わない輝度とするものもあり状況に応じて出力設定を行うようになっている。
〔マイナス更新処理〕
図84には、上述のホール設定モード処理、ホール音量調整処理、ホールLED輝度調整処理、遊技者設定モード処理、遊技者音量調整処理及び遊技者LED輝度調整処理におけるマイナス更新処理(ステップC508、C535、C555、C578、C605、C625)を示した。このマイナス更新処理では、まず、更新領域の内容をロードし(ステップC641)、ロードした値を−1更新して(ステップC642)、更新後の値が0より小さいかを判定する(ステップC643)。
更新後の値が0より小さくない場合(ステップC643;N)は、更新後の値を更新領域にセーブして(ステップC645)、マイナス更新処理を終了する。また、更新後の値が0より小さい場合(ステップC643;Y)は、更新後の値として下限到達後の設定値を設定し(ステップC644)、更新後の値を更新領域にセーブして(ステップC645)、マイナス更新処理を終了する。
〔プラス更新処理〕
図85には、上述のホール設定モード処理、ホール音量調整処理、ホールLED輝度調整処理、遊技者設定モード処理、遊技者音量調整処理及び遊技者LED輝度調整処理におけるプラス更新処理(ステップC514、C541、C561、C584、C611、C631)を示した。このプラス更新処理では、まず、更新領域の内容をロードし(ステップC651)、ロードした値を+1更新して(ステップC652)、更新後の値が上限値より大きいかを判定する(ステップC653)。
更新後の値が上限値より大きくない場合(ステップC653;N)は、更新後の値を更新領域にセーブして(ステップC655)、プラス更新処理を終了する。また、更新後の値が上限値より大きい場合(ステップC653;Y)は、更新後の値として上限到達後の設定値を設定し(ステップC654)、更新後の値を更新領域にセーブして(ステップC655)、プラス更新処理を終了する。
図86から図97は、遊技制御装置100のCPU111Aが実行する遊技制御プログラムの一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。各プログラムリストは、8ビットマイクロプロセッサであるZ80に対応したアセンブリ言語(ソースコード)による命令のリストであり、擬似命令(アセンブラに対する命令)等を除いて、ROM111b(遊技制御プログラム記憶手段)に記憶される機械語命令(マシンコード)に1対1に対応する。
各プログラムリストにおける命令(コード)の記載は、左側より、便宜のために付した「行番号」、命令の操作内容(演算内容)を示す「ニーモニック」、命令対象の「オペランド」、説明の便宜のために付した「コメント」に分けられる。プログラムリストの命令は、サブルーチンを呼び出す命令やジャンプ命令(分岐命令)等がない限り、基本的に行番号の順に(小さなものから大きなものへ)プログラムリストの上から下へ実行される。
図86は、特図1ゲーム処理(図19)の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。特図1ゲーム処理はラベル「P_T1GAME_PRC」に対応し、タイマ割込み処理(図11)のステップX112において呼び出される。
行番号1010、1020のコードはステップY99の処理に対応し、行番号1040から1080のコードはステップY100からY102の処理に対応し、行番号1100から1150のコードはステップY103、Y104の処理に対応する。
また、行番号1170から1210のコードはステップY105からY108の処理に対応する。行番号1180のコードはステップY105の処理に対応し、HLレジスタに特図1ゲームシーケンス分岐テーブルの先頭アドレスD_T1GAMEをロードする。行番号1190のコードはステップY106の処理に対応し、ラベルR_T1SEQCBに対応する数値をAレジスタにロードする。ラベルR_T1SEQCBは、RAM111cにおいて特図1ゲーム処理番号を格納するアドレスを示す。行番号1200のコードはステップY107の処理に対応し、ラベルP_GET_WORDに対応する2バイトデータ取得処理を呼び出す。行番号1210のコードはステップY108の処理に対応し、2バイトデータ取得処理からの戻り値が格納されたHLレジスタの値に対応するサブルーチンを呼び出す。
図87は、特図2ゲーム処理(図20、図21)の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。特図2ゲーム処理はラベル「P_T2GAME_PRC」に対応し、タイマ割込み処理(図11)のステップX113において呼び出される。
行番号1310、1320のコードはステップY130の処理に対応し、行番号1340、1350のコードはステップY131、Y132の処理に対応する。また、行番号1370から1420のコードはステップY133、Y134の処理に対応し、行番号1440から1490のコードはステップY135からY137の処理に対応する。
また、行番号1510から1550のコードはステップY138からY140の処理に対応する。行番号1520のコードはステップY138の処理に対応し、HLレジスタに特図2ゲームシーケンス分岐テーブルの先頭アドレスD_T2GAMEをロードする。行番号1530のコードはステップY139の処理に対応し、ラベルR_T2SEQCBに対応する数値をAレジスタにロードする。ラベルR_T2SEQCBは、RAM111cにおいて特図2ゲーム処理番号を格納するアドレスを示す。行番号1540のコードはステップY140の処理に対応し、ラベルP_GET_WORDに対応する2バイトデータ取得処理を呼び出す。行番号1550のコードはステップY141の処理に対応し、2バイトデータ取得処理からの戻り値が格納されたHLレジスタの値に対応するサブルーチンを呼び出す。
図88は、ファンファーレ/インターバル処理(図42)の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。ファンファーレ/インターバル処理はラベル「P_TFAN」に対応し、特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理のステップY112、Y145において呼び出される。
行番号1610、1620のコードはステップY939の処理に対応し、行番号1640、1650のコードはステップY940の処理に対応し、行番号1670、1680のコードはステップY941の処理に対応する。
行番号1700から1750のコードはステップY942からY946の処理に対応する。行番号1710のコードはステップY942の処理に対応し、HLレジスタにラウンド数上限値テーブルの先頭アドレスD_ROUND_MAXをロードする。行番号1720のコードはステップY943の処理に対応し、では、ラベルR_ROUND_FLGに対応する数値をAレジスタにロードする。ラベルR_ROUND_FLGは、RAM111cにおいてラウンド数上限値情報を格納するアドレスを示す。行番号1730のコードはステップY944の処理に対応し、ラベルP_GET_WORDに対応する2バイトデータ取得処理を呼び出す。
行番号1740のコードはステップY945の処理に対応し、Lレジスタの値をラベルR_ROUND_MAXで示されるRAM111cの領域に格納する。ラベルR_ROUND_MAXは、RAM111cにおいてラウンド数上限値領域の先頭アドレスを示す。行番号1750のコードはステップY946の処理に対応し、Hレジスタの値をラベルR_ROUND_PNTで示されるRAM111cの領域に格納する。ラベルR_ROUND_PNTは、RAM111cにおいてラウンドLEDポインタ領域の先頭アドレスを示す。なお、行番号1770から1790のコードはステップY947からY949の処理に対応し、行番号1810、1820のコードはステップY950の処理に対応する。
図89は、普図ゲーム処理(図50)の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。普図ゲーム処理はラベル「P_FGAME」に対応し、タイマ割込み処理(図11)のステップX114において呼び出される。
行番号1910、1920のコードはステップB1、B2の処理に対応し、行番号1940から1980のコードはステップB3、B4の処理に対応する。また、行番号2000から2040のコードはステップB5からB7の処理に対応する。行番号2010のコードはステップB5の処理に対応し、HLレジスタに普図ゲームシーケンス分岐テーブルの先頭アドレスD_FGAMEをロードする。行番号2020のコードはステップB6の処理に対応し、ラベルR_FSEQCBに対応する数値をAレジスタにロードする。ラベルR_FSEQCBは、RAM111cにおいて普図ゲーム処理番号を格納するアドレスを示す。
行番号2030のコードはステップB7の処理に対応し、ラベルP_GET_WORDに対応する2バイトデータ取得処理を呼び出す。行番号2040のコードはステップB8の処理に対応し、2バイトデータ取得処理からの戻り値が格納されたHLレジスタの値に対応するサブルーチンを呼び出す。
図90は、普図表示中処理(図51)の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。普図表示中処理はラベル「P_FDISP」に対応し、普図ゲーム処理のステップB11において呼び出される。
行番号2110、2120のコードはステップB501、B502の処理に対応し、行番号2140、2150のコードはステップB503の処理に対応する。また、行番号2170から2270のコードはステップB504からB512の処理に対応する。行番号2180のコードはステップB504の処理に対応し、HLレジスタに当り中処理設定テーブルの先頭アドレスD_FOPEN_PNTをロードする。行番号2190のコードはステップB505の処理に対応し、ラベルR_FZ_INFに対応する数値をAレジスタにロードする。ラベルR_FZ_INFは、RAM111cにおいて普図停止図柄情報を格納するアドレスを示す。行番号2200のコードはステップB506の処理に対応し、ラベルP_GET_WORDに対応する2バイトデータ取得処理を呼び出す。
行番号2210のコードはステップB507の処理に対応し、Lレジスタの値をラベルR_FTBL_CTLで示されるRAM111cの領域に格納する。ラベルR_FTBL_CTLは、RAM111cにおいて普図当り中制御ポインタ領域の先頭アドレスを示す。行番号2220のコードはステップB508の処理に対応し、Hレジスタの値をラベルR_FTBL_CTLで示される普図当り中制御ポインタ領域の先頭アドレスの次のアドレスの領域に格納する。
行番号2240のコードはステップY509の処理に対応し、HLレジスタに普電開放時間テーブルの先頭アドレスD_FOPEN_TIMをロードし、行番号2250のコードはステップY510の所定に対応し、ラベルR_FZ_INFに対応する数値をAレジスタにロードする。ラベルR_FZ_INFは、RAM111cにおいて普図停止図柄情報を格納するアドレスを示す。行番号2260のコードはステップY511の処理に対応し、ラベルP_GET_WORDに対応する2バイトデータ取得処理を呼び出す。行番号2270のコードはステップY512の処理に対応し、2バイトデータ取得処理からの戻り値が格納されたHLレジスタの値をラベルR_FSEQCBで示される普図ゲーム処理タイマ領域の先頭アドレスの次のアドレスの領域に格納する。
図91は、2バイトデータ取得処理(図52)のプログラム構造を示すプログラムリストである。2バイトデータ取得処理はラベル「P_GET_WORD」に対応し、特図1ゲーム処理、特図2ゲーム処理、ファンファーレ/インターバル処理、普図ゲーム処理及び普図表示中処理のステップY107、Y140、Y944、B7、B506、B511において呼び出される。
行番号2310のコードはステップY971の処理に対応し、Aレジスタの値を2倍する。演算後の値はWAレジスタに格納される。行番号2320のコードはステップY972の処理に対応し、HLレジスタに格納されているアドレスにWAレジスタの値を加算する。行番号2340のコードはステップY973の処理に対応し、HLレジスタの値に対応するアドレスと、当該アドレスに+1したアドレスに格納されている値をHLレジスタにロードする。そして、行番号2360では呼び出し元の処理に復帰する。
すなわち、2バイトデータ取得処理への引数は2つであり、どの処理から呼び出された場合であっても同じレジスタ(ここではAレジスタとHLレジスタ)に格納されている。また、2バイトデータ取得処理からの戻り値は一つであり、どの処理から呼び出された場合であっても同じレジスタ(ここではHLレジスタ)に戻り値を入れて元の処理に返すようになっている。
図92は、図柄変動制御処理(図53)の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。図柄変動制御処理はラベル「P_ZGR_CTL」に対応し、特図1ゲーム処理、特図2ゲーム処理及び普図ゲーム処理のステップY117、Y154、B16において呼び出される。
行番号2430から2460のコードはステップY1401からY1403の処理に対応する。また、行番号2480、2490のコードはステップY1404の処理に対応する。行番号2480ではHLレジスタの値を+1更新して、対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)のアドレスとし、行番号2490ではHLレジスタに格納されているアドレスと、当該アドレスに+1したアドレスの値をHLレジスタにロードする。これにより対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)が取得される。
行番号2510から2530のコードはステップY1405、Y1406の処理に対応する。行番号2510のコードはステップY1405の処理に対応し、DEレジスタの値を−1更新して、対象の点滅制御タイマ領域のアドレスとし、行番号2520のコードはステップY1406の処理に対応し、ラベルP_DEC_BYTEに対応する1バイト減算処理を呼び出す。行番号2530のコードはステップY1407の処理に対応する。
行番号2550のコードはステップY1408の処理に対応し、点滅制御タイマ初期値(ラベルC_ZGR_TIMに対応する数値)をDEレジスタに格納されているアドレスに対応する領域(点滅制御タイマ領域)にセーブする。行番号2570のコードはステップY1409の処理に対応し、DEレジスタの値を−1更新して対象の変動図柄番号領域のアドレスとする。行番号2580のコードはステップY1410の処理に対応し、変動図柄番号上限判定値(ラベルC_ZGR_MAXに対応する数値)をBレジスタにロードする。行番号2590のコードはステップY1411の処理に対応し、ラベルP_INC_BYTEに対応する1バイト加算処理を呼び出す。
図93は、1バイト減算処理(図54)のプログラム構造を示すプログラムリストである。1バイト減算処理はラベル「P_DEC_BYTE」に対応し、特図1ゲーム処理、特図2ゲーム処理及び普図ゲーム処理のステップY117、Y154、B16においてそれぞれ呼び出される図柄変動制御処理のステップY1406にて呼び出される。
行番号2710、2720のコードはステップY1421の処理に対応する。行番号2710では、DEレジスタに格納されているアドレスの値をAレジスタにロードする。DEレジスタには対象の点滅制御タイマ領域のアドレスが格納されている。行番号2720では、Aレジスタの値が0であれば呼び出し元の処理に戻る。
行番号2730、2740のコードはステップY1422の処理に対応し、行番号2730では、Aレジスタの値を−1更新し、行番号2740では、Aレジスタの値をDEレジスタに格納されているアドレスの領域にセーブする。これにより、対象の点滅制御タイマ領域の値が−1更新されることとなる。
図94は、1バイト加算処理(図55)のプログラム構造を示すプログラムリストである。1バイト加算処理はラベル「P_INC_BYTE」に対応し、特図1ゲーム処理、特図2ゲーム処理及び普図ゲーム処理のステップY117、Y154、B16においてそれぞれ呼び出される図柄変動制御処理のステップY1411にて呼び出される。
行番号2810のコードはステップY1431の処理に対応し、DEレジスタに格納されているアドレスの値をAレジスタにロードする。DEレジスタには対象の変動図柄番号領域のアドレスが格納されている。行番号2820のコードはステップY1432の処理に対応し、Aレジスタの値を−1更新する。
行番号2830から2860のコードはステップY1433、Y1434の処理に対応する。行番号2830ではAレジスタの値とBレジスタの値を比較する。Bレジスタには変動図柄番号上限判定値が格納されている。行番号2840では、Aレジスタの値が上限値でなければ行番号2880以降の処理に移行する。Aレジスタの値が上限値であれば行番号2860のコードを実行する。行番号2860のコードはステップY1434の処理に対応し、Aレジスタの値同士について排他的論理和をとることによって、Aレジスタの値をクリアして0にする。
行番号2880、2890のコードはステップY1435の処理に対応し、Aレジスタの値をDEレジスタに格納されているアドレスの領域にセーブする。これにより、対象の変動図柄番号領域の値が更新されることとなる。
図95は、演出コマンド設定処理(図56)のプログラム構造を示すプログラムリストである。演出コマンド設定処理はラベル「P_SBCOM_SET」に対応し、タイマ割込み処理中に実行される各処理において呼び出される。
行番号3010のコードはステップX601の処理に対応し、演出用シリアル送信バッファのステータスが格納されるポートC_TXSTS0から数値をAレジスタにロードする。行番号3020から3040のコードはステップX602の処理に対応する。行番号3020では、Aレジスタの値と3FHとの論理積をとり、行番号3030ではAレジスタの値と20Hとを比較する。そして、行番号3040では、行番号3030の演算結果がゼロ(Z)の場合(即ち送信バッファが満杯の場合)に行番号3010の命令に戻り、行番号3030の演算結果がゼロ(Z)でない場合(即ち送信バッファが満杯でない場合)に行番号3060以降の命令を実行する。
行番号3060、3070のコードはステップX603の処理に対応する。行番号3060では、Bレジスタの値をAレジスタにロードする。Bレジスタにはコマンドデータ(MODE)が格納されている。行番号3070では、C_TXBUF0(シリアル送信バッファ0)にAレジスタに格納されたコマンドデータ(MODE)を格納する。
行番号3100のコードはステップX604の処理に対応し、演出用シリアル送信バッファのステータスが格納されるポートC_TXSTS0から数値をAレジスタにロードする。行番号3110から3130のコードはステップX605の処理に対応する。行番号3110では、Aレジスタの値と3FHとの論理積をとり、行番号3120ではAレジスタの値と20Hとを比較する。そして、行番号3130では、行番号3120の演算結果がゼロ(Z)の場合(即ち送信バッファが満杯の場合)に行番号3100の命令に戻り、行番号3120の演算結果がゼロ(Z)でない場合(即ち送信バッファが満杯でない場合)に行番号3150以降の命令を実行する。
行番号3150、3160のコードはステップX606の処理に対応する。行番号3150では、Bレジスタの値をAレジスタにロードする。Bレジスタにはコマンドデータ(ACTION)が格納されている。行番号3160では、C_TXBUF0(シリアル送信バッファ0)にAレジスタに格納されたコマンドデータ(ACTION)を格納する。行番号3180では、呼び出し元の処理に戻る。
図96は、変形例として挙げた特図1表示中処理(図57)の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。特図1表示中処理はラベル「P_T1DISP」に対応し、特図1ゲーム処理のステップY111にて呼び出される。
行番号3210、3220のコードはステップY751、Y752の処理に対応する。行番号3210ではAレジスタの値同士について排他的論理和をとることによって、Aレジスタの値をクリアして0にする。行番号3220ではAレジスタと大当りフラグ1領域の値(R_T1HIT_FLGに対応する数値)を交換することにより、Aレジスタに大当りフラグ1をロードし、大当りフラグ1領域をクリアする。
行番号3240、3250のコードはステップY753の処理に対応する。行番号3240ではAレジスタの値と大当り判定値(C_THIT_FLGの値)とを比較し、行番号3250では、特図1が大当りでない(大当り判定値と一致しない)場合にP_T1DISP_10に対応する処理に移行する。
行番号3280、3290のコードはステップY754の処理に対応し、試験信号を設定する。行番号3310から3350のコードはステップY942からY946の処理に対応する。この処理は、図88における行番号1710から1750と同じである。
行番号3310のコードはステップY942の処理に対応し、HLレジスタにラウンド数上限値テーブルの先頭アドレスD_ROUND_MAXをロードする。行番号3320のコードはステップY943の処理に対応し、では、ラベルR_ROUND_FLGに対応する数値をAレジスタにロードする。ラベルR_ROUND_FLGは、RAM111cにおいてラウンド数上限値情報を格納するアドレスを示す。行番号3330のコードはステップY944の処理に対応し、ラベルP_GET_WORDに対応する2バイトデータ取得処理を呼び出す。
行番号3340のコードはステップY945の処理に対応し、Lレジスタの値をラベルR_ROUND_MAXで示されるRAM111cの領域に格納する。ラベルR_ROUND_MAXは、RAM111cにおいてラウンド数上限値領域の先頭アドレスを示す。行番号3350のコードはステップY946の処理に対応し、Hレジスタの値をラベルR_ROUND_PNTで示されるRAM111cの領域に格納する。ラベルR_ROUND_PNTは、RAM111cにおいてラウンドLEDポインタ領域の先頭アドレスを示す。
図97は、変形例として挙げた特図2表示中処理(図58)の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。特図2表示中処理はラベル「P_T2DISP」に対応し、特図2ゲーム処理のステップY144にて呼び出される。
図96に示した特図1表示中処理とほぼ同様であり、行番号3410、3420のコードはステップY813、Y814の処理に対応し、行番号3440、3450のコードはステップY815の処理に対応する。行番号3480、3490のコードはステップY816の処理に対応し、行番号3510から3550のコードはステップY942からY946の処理に対応する。
行番号3510のコードはステップY942の処理に対応し、HLレジスタにラウンド数上限値テーブルの先頭アドレスD_ROUND_MAXをロードする。行番号3520のコードはステップY943の処理に対応し、では、ラベルR_ROUND_FLGに対応する数値をAレジスタにロードする。ラベルR_ROUND_FLGは、RAM111cにおいてラウンド数上限値情報を格納するアドレスを示す。行番号3530のコードはステップY944の処理に対応し、ラベルP_GET_WORDに対応する2バイトデータ取得処理を呼び出す。
行番号3540のコードはステップY945の処理に対応し、Lレジスタの値をラベルR_ROUND_MAXで示されるRAM111cの領域に格納する。ラベルR_ROUND_MAXは、RAM111cにおいてラウンド数上限値領域の先頭アドレスを示す。行番号3550のコードはステップY946の処理に対応し、Hレジスタの値をラベルR_ROUND_PNTで示されるRAM111cの領域に格納する。ラベルR_ROUND_PNTは、RAM111cにおいてラウンドLEDポインタ領域の先頭アドレスを示す。
図98から図108には、演出制御装置300のCPU311についてのレジスタ構造と、演出制御装置300のCPU311が実行する遊技制御プログラムの一部のプログラム構造を示すプログラムリストを示した。各プログラムリストは、演出制御装置300のCPU311に対応したアセンブリ言語(ソースコード)による命令のリストであり、擬似命令(アセンブラに対する命令)等を除いて、PROM321(遊技制御プログラム記憶手段)に記憶される機械語命令(マシンコード)に1対1に対応する。
図98には、演出制御装置300のCPU311についてのレジスタの構造を示した。CPU311には、32ビットサイズのER0からER7の8つのレジスタが備えられている。これらの各レジスタは、16ビットサイズ又は8ビットサイズのレジスタとしても使用可能である。例えば、ER0は16ビットサイズのE0及びR0(R0H+R0L)として使用可能であり、また、8ビットサイズのR0L及びR0Hとしても使用可能である。
ER0からER7、E0からE7、R0からR7、R0HからR07及びR0LからR7Lの各符号は、複数のレジスタの各々を識別するために付された符号をなすものである。以下の説明では便宜的にこれらの符号をレジスタのアドレスと称し、数字部分が0のレジスタを先頭アドレスのレジスタとし、数字部分の値が増加する順を正順としてアドレス値が増加するものとする。もちろん符号の付し方や順番はこれに限られるものではなく任意に設定可能である。例えば、アルファベット順で順番が定められるようにしても良いし、付した符号の数字やアルファベットの順とは別に各レジスタの順番やアドレスを定めるようにしても良い。
図99は、ホール設定モード処理(図78)の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。ホール設定モード処理はラベル「_p_hall_menu」に対応し、メイン処理(図63)におけるステップC10において呼び出される。
行番号5000から5020のコードはステップC506からC508の処理に対応する。行番号5000のコードはステップC506に対応し、ホール設定項目領域のアドレスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号5010のコードはステップC507に対応し、下限到達後の設定値として9を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定する。行番号5020のコードはステップC508に対応し、ラベル「_p_downcount」に対応するマイナス更新処理を呼び出す。なお、このマイナス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC509に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
行番号5100から5130のコードはステップC511からC514の処理に対応する。行番号5100のコードはステップC511に対応し、ホール設定項目領域のアドレスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号5110のコードはステップC512に対応し、ホール設定項目の上限値として9を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定する。行番号5120のコードはステップC513に対応し、上限到達後の設定値として0を8ビットサイズでR1Hレジスタに設定する。行番号5130のコードはステップC514に対応し、ラベル「_p_upcount」に対応するプラス更新処理を呼び出す。なお、このプラス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC515に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
図100は、ホール音量調整処理(図79)の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。ホール音量調整処理はラベル「_p_hall_sndvol」に対応し、ホール設定モード処理(図78)におけるステップC516において呼び出される。
行番号5500から5520のコードはステップC533からC535の処理に対応する。行番号5500のコードはステップC533に対応し、ホール音量領域のアドレスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号5510のコードはステップC534に対応し、下限到達後の設定値として0を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定する。行番号5520のコードはステップC535に対応し、ラベル「_p_downcount」に対応するマイナス更新処理を呼び出す。なお、このマイナス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC536に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
行番号5600から5630のコードはステップC538からC541の処理に対応する。行番号5600のコードはステップC538に対応し、ホール音量領域のアドレスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号5610のコードはステップC539に対応し、ホール音量の上限値として9を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定する。行番号5620のコードはステップC540に対応し、上限到達後の設定値として9を8ビットサイズでR1Hレジスタに設定する。行番号5630のコードはステップC541に対応し、ラベル「_p_upcount」に対応するプラス更新処理を呼び出す。なお、このプラス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC542に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
図101は、ホールLED輝度調整処理(図80)の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。ホールLED輝度調整処理はラベル「_p_hall_ledvol」に対応し、ホール設定モード処理(図78)におけるステップC517において呼び出される。
行番号5700から5720のコードはステップC553からC555の処理に対応する。行番号5700のコードはステップC553に対応し、ホールLED輝度領域のアドレスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号5710のコードはステップC554に対応し、下限到達後の設定値として0を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定する。行番号5720のコードはステップC555に対応し、ラベル「_p_downcount」に対応するマイナス更新処理を呼び出す。なお、このマイナス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC556に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
行番号5800から5830のコードはステップC558からC561の処理に対応する。行番号5800のコードはステップC558に対応し、ホールLED輝度領域のアドレスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号5810のコードはステップC599に対応し、ホールLED輝度の上限値として9を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定する。行番号5820のコードはステップC560に対応し、上限到達後の設定値として9を8ビットサイズでR1Hレジスタに設定する。行番号5830のコードはステップC561に対応し、ラベル「_p_upcount」に対応するプラス更新処理を呼び出す。なお、このプラス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC562に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
図102は、遊技者設定モード処理(図81)の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。遊技者設定モード処理はラベル「_p_player_menu」に対応し、メイン処理(図63)におけるステップC11において呼び出される。
行番号6000から6020のコードはステップC576からC578の処理に対応する。行番号6000のコードはステップC576に対応し、遊技者設定項目領域のアドレスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号6010のコードはステップC577に対応し、下限到達後の設定値として2を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定する。行番号6020のコードはステップC578に対応し、ラベル「_p_downcount」に対応するマイナス更新処理を呼び出す。なお、このマイナス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC579に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
行番号6100から6130のコードはステップC581からC584の処理に対応する。行番号6100のコードはステップC581に対応し、遊技者設定項目領域のアドレスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号6110のコードはステップC582に対応し、遊技者設定項目の上限値として2を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定する。行番号6120のコードはステップC583に対応し、上限到達後の設定値として0を8ビットサイズでR1Hレジスタに設定する。行番号6130のコードはステップC584に対応し、ラベル「_p_upcount」に対応するプラス更新処理を呼び出す。なお、このプラス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC585に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
図103は、遊技者音量調整処理(図82)の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。遊技者音量調整処理はラベル「_p_player_sndvol」に対応し、遊技者設定モード処理(図81)におけるステップC586において呼び出される。
行番号6200から6220のコードはステップC603からC605の処理に対応する。行番号6200のコードはステップC603に対応し、遊技者音量領域のアドレスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号6210のコードはステップC604に対応し、下限到達後の設定値として0を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定する。行番号6220のコードはステップC605に対応し、ラベル「_p_downcount」に対応するマイナス更新処理を呼び出す。なお、このマイナス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC606に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
行番号6300から6330のコードはステップC608からC611の処理に対応する。行番号6300のコードはステップC608に対応し、遊技者音量領域のアドレスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号6310のコードはステップC609に対応し、遊技者音量の上限値として9を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定する。行番号6320のコードはステップC610に対応し、上限到達後の設定値として9を8ビットサイズでR1Hレジスタに設定する。行番号6330のコードはステップC611に対応し、ラベル「_p_upcount」に対応するプラス更新処理を呼び出す。なお、このプラス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC612に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
図104は、遊技者LED輝度調整処理(図83)の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。遊技者LED輝度調整処理はラベル「_p_player_ledvol」に対応し、遊技者設定モード処理(図81)におけるステップC587において呼び出される。
行番号6400から6420のコードはステップC623からC625の処理に対応する。行番号6400のコードはステップC623に対応し、遊技者LED輝度領域のアドレスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号6410のコードはステップC624に対応し、下限到達後の設定値として0を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定する。行番号6420のコードはステップC625に対応し、ラベル「_p_downcount」に対応するマイナス更新処理を呼び出す。なお、このマイナス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC626に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
行番号6500から6530のコードはステップC628からC631の処理に対応する。行番号6500のコードはステップC628に対応し、遊技者LED輝度領域のアドレスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号6510のコードはステップC629に対応し、遊技者LED輝度の上限値として9を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定する。行番号6520のコードはステップC630に対応し、上限到達後の設定値として9を8ビットサイズでR1Hレジスタに設定する。行番号6530のコードはステップC631に対応し、ラベル「_p_upcount」に対応するプラス更新処理を呼び出す。なお、このプラス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC632に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
図105は、マイナス更新処理(図84)のプログラム構造を示すプログラムリストである。マイナス更新処理はラベル「_p_downcount」に対応し、上述のホール設定モード処理、ホール音量調整処理、ホールLED輝度調整処理、遊技者設定モード処理、遊技者音量調整処理及び遊技者LED輝度調整処理におけるマイナス更新処理(ステップC508、C535、C555、C578、C605、C625)において呼び出される。
行番号7000、7010のコードはステップC641に対応する。行番号7000では、ER2レジスタの値をER7レジスタに格納されたアドレスに対応する領域に退避し、行番号7010では、ER0レジスタに格納されたアドレスに対応する領域からR2Lレジスタに値をロードする。これによりR2Lレジスタには現在選択されている項目に対応する値がロードされる。行番号7020のコードはステップC642に対応し、R2Lレジスタの値を−1更新する。
行番号7030から7040のコードはステップC643、C644の処理に対応する。行番号7030では、更新後のR2Lレジスタの値が0以上である、すなわち項目に対応する値の範囲内であればラベルL1234に対応する行番号7050以降の処理を行う。行番号7040のコードはステップC644の処理に対応し、行番号7030での判定結果が0未満である場合、すなわち項目に対応する値の範囲外である場合に、下限到達後の設定値が格納されたR1Lレジスタの値をR2Lレジスタに格納する。
行番号7050から7070のコードはステップC645の処理に対応し、行番号7060では、R2Lレジスタに格納されている更新後の項目に対応する値をER0レジスタに格納されたアドレスに対応する領域に格納する。行番号7070では、R2Lレジスタの値をR0Lレジスタに格納する。その後、行番号7080では、退避していたER2の情報を復帰して呼び出し元の処理に戻る。
図106は、プラス更新処理(図85)のプログラム構造を示すプログラムリストである。プラス更新処理はラベル「_p_upcount」に対応し、上述のホール設定モード処理、ホール音量調整処理、ホールLED輝度調整処理、遊技者設定モード処理、遊技者音量調整処理及び遊技者LED輝度調整処理におけるプラス更新処理(ステップC514、C541、C561、C584、C611、C631)において呼び出される。
行番号7100、7110のコードはステップC651に対応する。行番号7100では、ER2レジスタの値をER7レジスタに格納されたアドレスに対応する領域に退避し、行番号7110では、ER0レジスタに格納されたアドレスに対応する領域からR2Lレジスタに値をロードする。これによりR2Lレジスタには現在選択されている項目に対応する値がロードされる。行番号7120のコードはステップC652に対応し、R2Lレジスタの値を+1更新する。
行番号7130から7150のコードはステップC653、C654の処理に対応する。行番号7130では、上限値が格納されたR1Lレジスタの値とR2Lレジスタの値を比較し、行番号7140では、比較結果が項目に対応する値の範囲内であればラベルL2345に対応する行番号7160以降の処理を行う。行番号7150のコードはステップC654の処理に対応し、行番号7140での比較結果が項目に対応する値の範囲外である場合に、上限到達後の設定値が格納されたR1Hレジスタの値をR2Lレジスタに格納する。
行番号7160から7180のコードはステップC655の処理に対応し、行番号7170では、R2Lレジスタに格納されている更新後の項目に対応する値をER0レジスタに格納されたアドレスに対応する領域に格納する。行番号7180では、R2Lレジスタの値をR0Lレジスタに格納する。その後、行番号7190では、退避していたER2の情報を復帰して呼び出し元の処理に戻る。
図107は、乱数処理の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。乱数処理はラベル「_rand」に対応し、上述のメイン処理での乱数更新処理(ステップC12)で呼び出され、乱数を生成するための処理である。
行番号7200では、乱数シード領域「_r_rand_seed」から値をER0レジスタにロードし、行番号7210では、16進数で41C64E6Dの値をER1レジスタにロードする。行番号7230では、ER1レジスタの値とER0レジスタの値を乗算して結果をER0レジスタに格納する。
その後、各種の演算を行い、行番号7260ではER1レジスタの値からER1レジスタの値を減算してER1レジスタに格納し、行番号7270では、16進数で80の値をR1Hレジスタに格納して、行番号7280では、ラベル「_hosei」に対応する範囲補正処理を呼び出す。行番号7290では、範囲補正処理からの戻り値が格納されたR1レジスタの値をR0レジスタに格納し、行番号7300では呼び出し元の乱数更新処理に戻る。
図108は、範囲補正処理の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。範囲補正処理はラベル「_hosei」に対応し、上述の乱数処理において呼び出され、乱数の範囲を補正するための処理である。
行番号7400では、ER2レジスタの値をER7レジスタに格納されたアドレスに対応する領域に退避し、行番号7410では、ER0レジスタの値をER2レジスタにロードする。行番号7420ではER0レジスタの値をER1レジスタの値で割り、商をER0レジスタに格納する。
その後、各種の演算を行い、行番号7450では、ER2レジスタの値からER1レジスタの値を減算して結果をER2レジスタに格納し、行番号7460では、ER2レジスタの値をER1レジスタに格納する。これにより、ER2レジスタの演算結果が戻り値としてER1レジスタに格納される。行番号7470では、呼び出し元の乱数処理に戻る。
上述した遊技制御装置100及び演出制御装置300で行われる制御処理には、一の制御処理が、他の制御処理にて実行される呼出し命令に対応して呼び出される関係にあるものが含まれている。図109には、このような制御処理の関係性の一例を示した。この関係性においては、一の制御処理が、他の制御処理にて実行される呼出し命令に対応して呼び出される関係にあるものについては、一の制御処理が他の制御処理よりも下位のグループに属するようにグループを設定する。また、呼び出し元が複数ある制御処理の場合は、呼び出し元として挙げられる制御処理が属するグループのうち、最も下位のグループに対する下位のグループに属するものとする。
図109(a)に示す関係性は、第1制御処理が当該第1制御処理とは異なる第2制御処理を呼び出すことが可能であり、第1制御処理が第1及び第2制御処理とは異なる第3制御処理を呼び出すことが可能である。そして、第2制御処理及び第3制御処理が第1から第3制御処理とは異なる第4制御処理を呼び出すことが可能である。なお、第1制御処理が第1から第4制御処理とは異なる第5制御処理を呼び出すことが可能であっても良いし、第5制御処理が第4制御処理を呼び出すことが可能であっても良い。また、第1制御処理が第4制御処理を直接呼び出すことが可能であっても良い。
この関係性では、第1制御処理が第1グループに属し、この第1制御処理に呼び出される第2、第3、第5制御処理が第2グループに属する。また、第2グループに属する制御処理に呼び出される第4制御処理が第3グループに属する。
遊技制御装置100での処理では、タイマ割込み処理(図11)を第1制御処理に、特図1ゲーム処理(図19)を第2制御処理に、特図2ゲーム処理(図20、図21)を第3制御処理に、2バイトデータ取得処理(図52)を第4制御処理に、普図ゲーム処理(図50)を第5制御処理に対応付けることができる。
また、遊技制御装置100での処理では、タイマ割込み処理(図11)を第1制御処理に、特図1ゲーム処理(図19)を第2制御処理に、特図2ゲーム処理(図20、図21)を第3制御処理に、ファンファーレ/インターバル中処理(図42)を第4制御処理に対応付けることができる。
また、遊技制御装置100での処理では、タイマ割込み処理(図11)を第1制御処理に、特図1ゲーム処理(図19)を第2制御処理に、特図2ゲーム処理(図20、図21)を第3制御処理に、図柄変動制御処理(図53)を第4制御処理に、普図ゲーム処理(図50)を第5制御処理に対応付けることができる。なお、1バイト減算処理(図54)及び1バイト加算処理(図55)を第1から第5制御処理とは異なる第6制御処理とし、第4制御処理が第6制御処理を呼び出すことが可能であるとも言える。
また、複数の制御処理から呼び出されることがある演出コマンド設定処理(図56)を第4制御処理として対応付けることも可能である。例えば、タイマ割込み処理(図11)を第1制御処理に、特図1ゲーム処理(図19)を第2制御処理に、特図2ゲーム処理(図20、図21)を第3制御処理に、普図ゲーム処理(図50)を第5制御処理に対応付け、これらの第2、第3、第5制御処理のそれぞれが呼び出す制御処理(例えば、特図1普段処理、特図2普段処理、普図普段処理)のそれぞれを図示しない第6から第8制御処理とし、この第6から第8制御処理から呼び出される演出コマンド設定処理(図56)を第4制御処理として対応付けることが可能である。
演出制御装置300での処理では、ホール設定モード処理(図78)を第1制御処理に、ホール音量調整処理(図79)を第2制御処理に、ホールLED輝度調整処理(図80)を第3制御処理に、マイナス更新処理(図84)及びプラス更新処理(図85)を第4制御処理に、液晶輝度調整処理(ステップC518)を第5制御処理に対応付けることができる。
また、演出制御装置300での処理では、遊技者設定モード処理(図81)を第1制御処理に、遊技者音量調整処理(図82)を第2制御処理に、遊技者LED輝度調整処理(図83)を第3制御処理に、マイナス更新処理(図84)及びプラス更新処理(図85)を第4制御処理に対応付けることができる。
遊技制御装置100での処理では、上記の関係性に関係なく、引数や戻り値を格納するレジスタを指定している。引数を格納するレジスタとしては、例えば図86の行番号1180、1190に示すように主にAレジスタやHLレジスタが用いられ、例えば図91の行番号2340に示すように戻り値を格納するレジスタとしては主にHLレジスタが用いられる。すなわち、引数や戻り値を格納するレジスタは、制御処理が属するグループに関係なく、制御処理ごとに定められる。
遊技制御装置100のCPU111Aは使用可能なレジスタがそれほど多くなく、グループに関係なく使用するレジスタを設定するようにして、限られたレジスタを効率良く使用するようにしている。また、グループごとに使用するレジスタを定めると、戻り値の格納の際にレジスタ間で値を移動させる処理が必要となる。しかし、遊技制御装置100ではROM111Bの容量が限られているので、グループに関係なく同じレジスタを用いるようにしてレジスタ間で値を移動させる処理を不要とし、プログラム容量を削減するようにしている。
これに対して演出制御装置300では、基本的には上記のように設定されたグループと、各グループの制御処理が使用するレジスタが対応付けられている。また、本実施形態では、グループの順位とレジスタの順位が対応するようにされている。グループの順位とは第1グループを最上位とし、第2グループ、第3グループ…の順に順位が低くなるものである。レジスタの順位とは、R0レジスタを最上位とし、R1レジスタ、R2レジスタ…の順に順位が低くなるものである。なお、R0レジスタがレジスタのうちの先頭アドレスに対応するものであっても良いし、先頭アドレスでなくても良い。各レジスタのアドレスの順番と順位は対応していても良いし、対応していなくても良い。
例えば、第3グループに属する制御処理では主にR2レジスタを使用し、第3グループの上位のグループである第2グループに属する制御処理では主にR2レジスタの上位のR1レジスタを使用するようにしている。また、第2グループの上位のグループである第1グループに属する制御処理では主にR1レジスタの上位のR0レジスタを使用するようにしている。
そして、図109(b)に示すように呼び出し元の制御処理への戻り値を格納するレジスタとして、呼び出し元のグループに応じたレジスタを用いるようにしている。例えば、乱数更新処理(ステップC12)に呼び出される乱数処理(図107)と、乱数処理に呼び出される範囲補正処理(図108)では、乱数更新処理が第1グループに属し、乱数処理が第2グループに属し、範囲補正処理が第3グループに属する。この関係性において、第3グループに属する範囲補正処理では主にR2レジスタを用いて処理を行い、最後にR2レジスタからR1レジスタに戻り値を移すようにしている(行番号7460)。また、第2グループに属する乱数処理では主にR1レジスタを用いて処理を行い、最後にR1レジスタからR0レジスタに戻り値を移すようにしている(行番号7290)。
また、原則として第3グループに属する制御処理では、戻り値をR1レジスタに格納するが、図105に示すマイナス更新処理及び図106に示すプラス更新処理では、図109(c)に示すように戻り値をR0レジスタに格納している。これは、マイナス更新処理及びプラス更新処理が第1グループに属する制御処理からも呼び出されるからである。このような場合は、呼び出し元の制御処理が属するグループのうち最も上位のグループが使用するレジスタに戻り値を格納する。よって、マイナス更新処理及びプラス更新処理では、第1グループに属する制御処理が使用するR0レジスタに戻り値を格納するようにしている。
また、これに対応して、第1グループに属する図99に示すホール設定モード処理や図102に示す遊技者設定モード処理では、第3グループに属するマイナス更新処理及びプラス更新処理を呼び出す場合に、引数を第2グループに属する処理が使用するレジスタであるR1レジスタに格納する。すなわち、呼び出し先の処理が属するグループの一つ上位のグループが使用するレジスタに引数を格納するようにしている。
演出制御装置300ではCPU311のレジスタやPROM321の容量に余裕があるため、このように使用するレジスタを予め定めることが可能である。このように制御処理が属するグループごとに使用するレジスタを予め定めることで、各制御処理の開発にあたって当該制御処理で使用するレジスタが自ずと決まり、開発の効率を高めることができる。また、開発時に戻り値のアドレスを見れば現在の階層が分かるため、後からプログラムを見返したときや他人が見たときにもわかりやすく開発の効率を高めることができる。また、例えば、戻り値のレジスタと処理に用いるレジスタが一致する場合には、戻り値を一旦RAMに格納する処理が必要となる場合があるが、戻り値に使用するレジスタをグループにより定めることで、このような処理を行う必要がなくなる。
なお、グループの順位と同順位のレジスタを使用するとしたが、グループが下位となるほど下位のレジスタを使用すればよく、必ずしも同順位でなくても良い。すなわち、制御処理の階層が深い(グループの順位が低い)場合は先頭に近いレジスタ(順位が高いレジスタ)を使用している可能性が高いため、戻り値に先頭に近いレジスタを使わないようにすれば良い。上の階層に行くほど先頭のレジスタが空いてくるので使用することができる。つまり、制御処理の階層が深くなる(グループの順位が低くなる)ほど、戻り値に先頭アドレスから遠いレジスタ(順位が低いレジスタ)を用い、制御処理の階層が浅いところほど先頭アドレスから近いレジスタを使っていれば良い。
また、グループ分けの基準は呼出し命令の関係によるものに限られず任意に設定可能である。例えば、特図1ゲーム処理に含まれる制御処理を第1グループとし、特図2ゲーム処理に含まれる制御処理を第2グループとし、普図ゲーム処理に含まれる制御処理を第3グループとしても良い。さらに、これらの第1から第3グループの中でさらにグループ分けを行うようにしても良い。そして、このように分けられたグループと使用するレジスタを対応付けるようにしても良い。
また、図109(c)に示した例のように、順位が異なる複数のグループから呼び出される制御処理について、戻り値を格納するレジスタを呼び出し元の制御処理のグループに応じたレジスタとするようにしても良い。例えば、マイナス更新処理及びプラス更新処理について、呼び出し元が第1グループに属するホール設定モード処理や遊技者設定モード処理である場合には、戻り値をR0レジスタに格納し、呼び出し元が第2グループに属するホール音量調整処理などである場合には、戻り値をR1レジスタに格納するようにしても良い。
また、制御処理が属するグループに関わらず、先頭に近いレジスタから優先的に戻り値に使用するようにしても良い。例えば、図109(d)に示すように、戻り値が1つの場合はR0レジスタに戻り値を格納し、戻り値が2つの場合はR0レジスタに1つ目の戻り値を格納してR1レジスタに2つ目の戻り値を格納する。戻り値が3つの場合はR0レジスタに1つ目の戻り値を格納し、R1レジスタに2つ目の戻り値を格納し、R2レジスタに3つ目の戻り値を格納する。
戻り値が複数ある場合に各戻り値のサイズが小さく同一グループ(同一階層)のレジスタに収まる場合でも上記のように異なるグループ(階層)のレジスタに戻り値を格納する。例えば、2つの戻り値がそれぞれ1バイトサイズでR0L、R0Hと割り当てられるとしても、1つ目をR0Lに格納し、2つ目をR1Lに格納する。
戻り値が4つ以上の場合は、R0レジスタに1つ目の戻り値を格納し、R1レジスタに2つ目の戻り値を格納し、R2レジスタに3つ目の戻り値を格納する。さらに、4つ目以降の戻り値をRAM322に格納する。戻り値の格納にRAM322を使用し始める戻り値の数は4に限られず任意の数に設定可能であり、例えば、戻り値が1つの場合からレジスタを用いずにRAM322に格納するようにしても良いし、戻り値が8以上の場合からRAM322に格納するようにしても良い。また、RAM322に替えて又は併用してスタック領域を用いても良い。
レジスタの種類には限界があるのでグループが多くなる(階層が深くなる)と、グループごとに使用するレジスタを定めるのが困難な場合があるが、必ず先頭から使うようにするとレジスタが足りなくするのを回避できる。さらにRAM322など他の領域を併用することで戻り値が幾つとなっても対応可能となる。
また、引数についても戻り値と同じようなレジスタの使用順とすることができ、引数が複数ある場合に上記と同様に先頭に近いレジスタから優先的に使用するようにしている。例えば、図99から図104に示した処理では、マイナス更新処理を呼び出す際の引数をER0、R1Lの順に格納している。すなわち、レジスタ0、レジスタ1…と使用している。この場合に引数が所定数以上ある場合はRAM322など他の領域を併用しても良い。また、図99から図104に示した処理では、プラス更新処理を呼び出す際の引数をER0、R1L、R1H…の順に格納している。このように、同階層の2つのレジスタを順位付けて使用するようにしても良いし、上記のように異なる階層のレジスタを一つずつ順に使用するようにしても良い。
なお、図109(d)では、使用するレジスタをRx(xは数字)として示したが、図98に示したレジスタ構造におけるERx、Ex、Rx、RxH、RxLのいずれの系統についても同じように使用可能である。また、異なる系統のレジスタを任意に組合せて使用しても良い。例えば、R0、E1、ER2、R3H、R3L、R4L…の順で使用しても良い。また、R0…R7と使用した後にE0…E7と使用するように、一の系統について先頭から使用し、全て使用したら他の系統の先頭から使用するようにしても良い。この場合R4、R5、R6、E3、E4、E5、E6、E7のように、各系統の一部分のみを使用するようにしても良い。
また、先頭から順に使用するとしたが、逆に後端から順に使用するようにしても良い。また、戻り値で使用するレジスタの順と、引数で使用するレジスタの順は同じであっても良いし異なっていても良い。また、各制御処理に設定されたグループに従い引数や戻り値で使用するレジスタの順を定めるようにしても良い。例えば、属するグループが定められた制御処理を呼び出す場合には、当該制御処理が属するグループに対応して設定される順位に従ってレジスタに引数を格納するようにする。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を行う制御手段(演出制御装置300)を備え、制御手段は、複数のレジスタを備える演算処理手段(CPU311)を備え、一の制御処理が、他の制御処理にて実行される呼出し命令に対応して呼び出される関係にある場合に、一の制御処理が他の制御処理に返す戻り値をレジスタに格納する際には、複数のレジスタの各々に予め定められた順位に従って戻り値を格納するようにしたこととなる。したがって、各制御処理の開発にあたって当該制御処理で使用するレジスタが自ずと決まり、開発の効率を高めることができる。また、どのレジスタにどの値が格納されるかが把握しやすくプログラムの検証が容易となり開発の効率を高めることができる。
また、制御手段は、複数のレジスタの各々を識別するために付された符号の順に順位を設定するようにしたこととなる。したがって、どのレジスタにどの値が格納されるかが把握しやすくプログラムの検証が容易となり開発の効率を高めることができる。なお、複数のレジスタの各々を識別するために付された符号とは、上記の実施形態ではER0からER7、E0からE7、R0からR7、R0HからR07及びR0LからR7Lの各符号であり、この符号の数字部分が0のレジスタを先頭のレジスタとし、数字部分の値が増加する順を正順として順位が設定されている。よって、上記の実施形態では、制御手段は、レジスタのアドレスの順に当該アドレスの先頭から順位を設定するようにしたとも言える。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を行う制御手段(演出制御装置300)を備え、制御手段は、複数のレジスタを備える演算処理手段(CPU311)と、制御に関する情報を記憶可能な記憶手段(RAM322)と、を備え、一の制御処理が、他の制御処理にて実行される呼出し命令に対応して呼び出される関係にある場合に、一の制御処理が他の制御処理に返す戻り値をレジスタに格納する際には、複数のレジスタの各々に予め定められた順位に従って戻り値を格納し、所定数以上の戻り値がある場合は、複数のレジスタに対して順位に従って所定数までの戻り値を格納するとともに、所定数以上の戻り値を記憶手段に格納するようにしたこととなる。したがって、戻り値が多くなっても対応可能となる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を行う制御手段(演出制御装置300)を備え、制御手段は、複数のレジスタを備える演算処理手段(CPU311)を備え、一の制御処理が呼出し命令を実行して他の制御処理を呼び出す場合に設定する引数をレジスタに格納する際に、複数のレジスタの各々に予め定められた順位に従って格納するようにしたこととなる。したがって、各制御処理の開発にあたって当該制御処理で使用するレジスタが自ずと決まり、開発の効率を高めることができる。また、どのレジスタにどの値が格納されるかが把握しやすくプログラムの検証が容易となり開発の効率を高めることができる。
また、制御手段は、複数のレジスタの各々を識別するために付された符号の順に順位を設定するようにしたこととなる。したがって、どのレジスタにどの値が格納されるかが把握しやすくプログラムの検証が容易となり開発の効率を高めることができる。
また、制御手段は、制御に関する情報を記憶可能な記憶手段(RAM322)を備え、所定数以上の引数がある場合は、複数のレジスタに対して順位に従って所定数までの引数を格納するとともに、所定数以上の引数を記憶手段に格納するようにしたこととなる。したがって、戻り値が多くなっても対応可能となる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を行う制御手段(演出制御装置300)を備え、制御手段は、複数のレジスタを備える演算処理手段(CPU311)を備え、複数の制御処理の一部又は全部について、各制御処理が属するグループを複数のグループのうちのいずれかに予め定め、属するグループが定められた制御処理を実行する場合には、当該制御処理が属するグループに対応したレジスタを使用するようにしたこととなる。したがって、各制御処理の開発にあたって当該制御処理で使用するレジスタが自ずと決まり、開発の効率を高めることができる。また、どのレジスタにどの値が格納されるかが把握しやすくプログラムの検証が容易となり開発の効率を高めることができる。
また、制御手段は、複数のグループの各々に順位を予め定めるとともに、複数のレジスタの各々に順位を予め定め、一の制御処理が、他の制御処理にて実行される呼出し命令に対応して呼び出される関係にあるものについては、一の制御処理が他の制御処理よりも下位のグループに属するようにし、属するグループが定められた制御処理を実行する場合には、当該制御処理が属するグループの順位に対応した順位のレジスタを使用するようにしたこととなる。したがって、各制御処理の開発にあたって当該制御処理で使用するレジスタが自ずと決まり、開発の効率を高めることができる。また、どのレジスタにどの値が格納されるかが把握しやすくプログラムの検証が容易となり開発の効率を高めることができる。
また、制御手段は、一の制御処理が、他の制御処理に値を返す場合に、一の制御処理が属するグループの順位に応じた順位のレジスタを用いて値を返すようにしたこととなる。したがって、したがって、戻り値を格納するレジスタを設定する際にグループに応じて設定すれば良く、開発の効率を高めることができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を行う制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)を備え、制御手段は、第1制御処理と、第1制御処理にて実行する第1呼出し命令に対応して呼び出される第2制御処理と、第1制御処理にて実行する第2呼出し命令に対応して呼び出される第3制御処理と、第2制御処理及び第3制御処理にて実行する第3呼出し命令に対応して呼び出される第4制御処理と、を実行可能であることとなる。したがって、各制御処理を独立して開発でき、開発の効率を高めることができる。また、各制御処理の関係性が明確となり、引数や戻り値の状態を把握しやすくなって開発の効率を高めることができる。
また、制御手段は、第1制御処理にて実行する第4呼出し命令に対応して呼び出される第5制御処理と、第5制御処理にて実行する前記第3呼出し命令に対応して呼び出される第4制御処理と、を実行可能であることとなる。したがって、各制御処理を独立して開発でき、開発の効率を高めることができる。また、各制御処理の関係性が明確となり、引数や戻り値の状態を把握しやすくなって開発の効率を高めることができる。
図110(a)に示す例は、第1制御処理が当該第1制御処理とは異なる第2制御処理を呼び出すことが可能であり、第2制御処理が第1及び第2制御処理とは異なる第3制御処理を呼び出すことが可能であるとともに、第1制御処理が第3制御処理を直接呼び出すことも可能となっている。そして、第1から第3制御処理とは異なる第4制御処理が、第1から第4制御処理とは異なる第5制御処理を呼び出すことが可能であり、第5制御処理が第3制御処理を呼び出すことが可能であるとともに、第4制御処理が第3制御処理を直接呼び出すことも可能となっている。
この関係性では、第1制御処理及び第4制御処理が第1グループに属し、この第1グループに属する制御処理に呼び出される第2、第5制御処理が第2グループに属する。また、第2グループに属する制御処理に呼び出される第3制御処理が第3グループに属する。
遊技制御装置100での処理では、図57から図60に示した変形例が対応し、特図1ゲーム処理(図19)を第1制御処理に、特図1表示中処理(図57)を第2制御処理に、2バイトデータ取得処理(図52)を第3制御処理に、特図2ゲーム処理(図20、図21)を第4制御処理に、特図2表示中処理(図58)を第5制御処理に対応付けることができる。
また、複数の制御処理から呼び出されることがある演出コマンド設定処理(図56)を第3制御処理として対応付けることも可能である。例えば、特図1ゲーム処理(図19)を第1制御処理に、特図2ゲーム処理(図20、図21)を第4制御処理に対応付け、これらの第2、第3制御処理のそれぞれが呼び出す制御処理(例えば、特図1普段処理、特図2普段処理)のそれぞれを図示しない第2及び第5制御処理とし、この第2及び第5制御処理から呼び出される演出コマンド設定処理(図56)を第3制御処理として対応付けることが可能である。なお、普図ゲーム処理(図50)を第4制御処理に対応付け、この普図ゲーム処理が呼び出す普図普段処理を第5制御処理とし、この第5制御処理から呼び出される演出コマンド設定処理(図56)を第3制御処理として対応付けることも可能である。
演出制御装置300の処理では、ホール設定モード処理(図78)を第1制御処理に、ホール音量調整処理(図79)及びホールLED輝度調整処理(図80)を第2制御処理に、マイナス更新処理(図84)及びプラス更新処理(図85)を第3制御処理に、遊技者設定モード処理(図81)を第4制御処理に、遊技者音量調整処理(図82)を第5制御処理に、遊技者LED輝度調整処理(図83)を第5制御処理に対応付けることができる。
なお、第3制御処理が、当該第3制御処理とは異なるグループである第1制御処理と第2制御処理から共通に呼び出されるものであれば良い。よって、第1制御処理から第3制御処理を呼び出す過程で一又は複数段階の制御処理の呼出しを挟んでいても良いし、第1制御処理と第2制御処理との間や、第2制御処理と第3制御処理との間についても一又は複数段階の制御処理の呼出しを挟んでいても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を行う制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)を備え、制御手段は、第1制御処理と、第1制御処理にて実行する第1呼出し命令に対応して呼び出される第2制御処理と、第1制御処理及び第2制御処理にて実行する第3呼出し命令に対応して呼び出される第3制御処理と、を実行可能であることとなる。したがって、各制御処理を独立して開発でき、開発の効率を高めることができる。また、各制御処理の関係性が明確となり、引数や戻り値の状態を把握しやすくなって開発の効率を高めることができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を行う制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)を備え、制御手段は、第1制御処理と、第1制御処理にて実行する第1呼出し命令に対応して呼び出される第2制御処理と、第1制御処理及び第2制御処理とは別の第4制御処理と、第4制御処理にて実行する第2呼出し命令に対応して呼び出される第5制御処理と、第1制御処理、第2制御処理、第4制御処理及び第5制御処理にて実行する第3呼出し命令に対応して呼び出される第3制御処理と、を実行可能であることとなる。したがって、各制御処理を独立して開発でき、開発の効率を高めることができる。また、各制御処理の関係性が明確となり、引数や戻り値の状態を把握しやすくなって開発の効率を高めることができる。
図110(b)に示す例は、第1期間ではA処理として、第1制御処理が当該第1制御処理とは異なる第2制御処理を呼び出すことが可能であり、第2制御処理が第1及び第2制御処理とは異なる第3制御処理を呼び出すことが可能であるとともに、第1制御処理が第3制御処理を直接呼び出すことも可能となっている。
この関係性では、第1制御処理が第1グループに属し、この第1制御処理に呼び出される第2、第3制御処理が第2グループに属する。また、第2グループに属する制御処理に呼び出される第4、第5、第6制御処理が第3グループに属する。
第1期間とは異なる第2期間ではB処理として、第1制御処理が当該第1制御処理とは異なる第2制御処理を呼び出すことが可能であり、第2制御処理が第1及び第2制御処理とは異なる第3制御処理を呼び出すことが可能である。そして、第2制御処理は第1から第4制御処理とは異なる第5制御処理を呼び出すことが可能であり、第3制御処理は第1から第5制御処理とは異なる第6制御処理を呼び出すことが可能である。
遊技制御装置100での処理では第1期間でのA処理として、タイマ割込み処理(図11)を第1制御処理に、特図1ゲーム処理(図19)を第2制御処理に、特図2ゲーム処理(図20、図21)を第3制御処理に、ファンファーレ/インターバル中処理(図42)を第4制御処理に対応付けることができる。すなわち、第1期間は特別遊技状態の実行中の期間である。そして、第2期間でのB処理として、特図1変動開始処理(図24(a))を第5制御処理に、特図2変動開始処理(図24(b))を第6制御処理に対応付けることができる。すなわち、第2期間は特図変動表示ゲームの実行中の期間である。
なお、第1期間や第2期間は上記したものに限られるものではない。例えば、より細分化して特別遊技状態のうちのファンファーレの期間やラウンドの期間などとしても良く、期間の数は3以上の複数であっても良い。
また、メイン処理(図63)にて実行する呼出し命令に対応して、ホール設定モード処理(図78)と、遊技者設定モード処理(図81)を呼び出すことができる。上述したようにホール設定モード処理(図78)と遊技者設定モード処理(図81)は、それぞれ図109(a)に示したような関係性にある制御処理の呼出しが可能である。これらをまとめて図110(c)のような関係性があるとも言える。
すなわち、演出制御装置300での処理において、メイン処理(図63)を第1制御処理に対応付け、ホール設定モード処理(図78)を第2制御処理に対応づけ、遊技者設定モード処理(図81)を第3制御処理に対応付ける。また、ホール音量調整処理(図79)又はホールLED輝度調整処理(図80)を第4制御処理に対応付け、遊技者音量調整処理(図82)又は遊技者LED輝度調整処理(図83)を第5制御処理に対応付ける。そして、マイナス更新処理(図84)又はプラス更新処理(図85)を第6制御処理に対応付けることができる。なお、第2制御処理及び第3制御処理から第4制御処理及び第5制御処理を経ずに第6制御処理を呼び出すことも可能である。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を行う制御手段(演出制御装置300)を備え、制御手段は、第1制御処理と、第1制御処理にて実行する第1呼出し命令に対応して呼び出される第2制御処理と、第1制御処理にて実行する第2呼出し命令に対応して呼び出される第3制御処理と、第2制御処理にて実行する第3呼出し命令に対応して呼び出される第4制御処理と、第3制御処理にて実行する第4呼出し命令に対応して呼び出される第5制御処理と、第4制御処理及び第5制御処理にて実行する第5呼出し命令に対応して呼び出される第6制御処理と、を実行可能であることとなる。したがって、各制御処理を独立して開発でき、開発の効率を高めることができる。また、各制御処理の関係性が明確となり、引数や戻り値の状態を把握しやすくなって開発の効率を高めることができる。
〔第1変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、遊技者の操作入力に応じて内容が変化する特定演出を実行可能である。
図111には、本変形例における特定演出の一例を示した。この特定演出では、キャラクタ80がティーショットを行い、ホールインワンさせることができれば大当りであることが示される演出となっている。遊技者は、タッチパネル29を操作してキャラクタ80が行うショットの強さを調整できるようになっている。
図111(a)に示すように特定演出においては、表示領域の中央上部に演出の内容を説明する説明表示81が表示される。また、表示領域の左部分に、タッチパネル29の操作に応じて変化する力の強さを示すメータ表示82が表示される。このメータ表示82では中央を基準値とし、上方向へメータが伸びるほど力が基準値よりも増加していることを示し、下方向へメータが伸びるほど力が基準値よりも減少していることを示すものである。
また、表示領域の中央下部には、タッチパネル29の操作方法を示す操作説明表示83が表示され、操作説明表示83の上方には操作可能な時間を示す操作可能時間表示84が表示される。操作可能時間は、特定演出が終了した後に特図変動表示ゲームの変動時間が終了するように設定される。
また、表示領域の右下部には、始動記憶数を表示する始動記憶表示部86が設けられる。この始動記憶表示部86では、左側の数値が第1始動記憶数を示し、右側の数値が第2始動記憶数を示すようになっている。また、始動記憶表示部86の下方には、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する飾り特図変動表示ゲーム表示部88が設けられている。
図111(b)に示すように操作可能な時間が終了すると、操作説明表示83と操作可能時間表示84が消去される。ここでは、メータ表示82において基準値よりも3段階強い力でショットを行うように操作されたことが示されている。その後、キャラクタがショットを行い、特図変動表示ゲームの結果がはずれである場合は図111(c)に示すようにボールがカップに入らない演出が行われる。この演出では、基準値よりも強い力でショットを行うように操作されていたので、ボールがカップを超えて外れる演出が行われる。基準値よりも弱い力でショットを行うように操作されていた場合は、ボールがカップに届かずに外れる演出が行われる。もちろん調節された力が基準値より強いか弱いかに関係なく外れる演出を選択するようにしても良い。また、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合は、図111(d)に示すようにボールがカップに入る演出が行われて特別結果が導出されることとなる。メータ表示82は特定演出の結果を示す図111(c)や(d)の演出が終了するまで表示され続ける。
なお、特定演出は一の特図変動表示ゲームにて行うようにしたが、複数の特図変動表示ゲームを跨いで実行するようにしても良い。例えば、複数の特図変動表示ゲームを跨ぐ操作可能時間を設定し、操作可能時間が終了することとなる特図変動表示ゲームの結果を示唆又は報知するようにしても良い。この場合、特定演出の開始時点での先読み結果に応じて特定演出での結果を決定するようにしても良いし、操作可能時間が終了する際に当該特図変動表示ゲームの結果に基づいて特定演出の結果を決定するようにしても良いし、操作可能時間が終了することとなる特図変動表示ゲームの開始時に当該特図変動表示ゲームの結果に基づいて特定演出の結果を決定するようにしても良い。
〔メイン処理〕
本変形例の遊技機では、図63に示したメイン処理に替えて図112に示すメイン処理を行う。このメイン処理では、上記のような特定演出に関する処理を行うための特定演出処理を行う(ステップC701)。
〔特定演出処理〕
図113には、上述のメイン処理にて実行する呼出し命令に対応して呼び出される特定演出処理を示した。この特定演出処理では、まず、遊技者の操作により特定演出における調節(ショットの力など)が可能な調節可能状態であるかを判定する(ステップC711)。調節可能状態でない場合(ステップC711;N)は、特定演出処理を終了する。また、調節可能状態である場合(ステップC711;Y)は、メータを下げる操作があるかを判定する(ステップC712)。メータを下げる操作はタッチパネル29の下領域に触れる操作である。
メータを下げる操作がない場合(ステップC712;N)は、ステップC718に移行する。また、メータを下げる操作があった場合(ステップC712;Y)は、メータ表示82で表示する値を格納する演出メータ領域のアドレスを準備し(ステップC713)、メータの下限値を準備して(ステップC714)、下限到達後の設定値(ここでは下限値)を準備する(ステップC715)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC716)、更新後の値に対応する演出メータ表示情報を設定する(ステップC717)。マイナス更新処理は図84に示した処理である。これにより、メータを下げる操作があるごとにメータ表示82においてメータが下がる。また、メータが最小の状態でメータを下げる操作があっても最小値のままとなる。
次に、メータを上げる操作があるかを判定する(ステップC718)。メータを上げる操作はタッチパネル29の上領域に触れる操作である。このメータを上げる操作がない場合(ステップC718;N)は、特定演出処理を終了する。また、メータを上げる操作があった場合(ステップC718;Y)は、演出メータ領域のアドレスを準備し(ステップC719)、メータの上限値を準備して(ステップC720)、上限到達後の設定値(ここでは上限値)を準備する(ステップC721)。
そして、プラス更新処理を行い(ステップC722)、更新後の値に対応する演出メータ表示情報を設定する(ステップC723)。プラス更新処理は図85に示した処理である。これにより、メータを上げる操作があるごとにメータ表示82においてメータが上がる。また、メータが最大の状態でメータを上げる操作があっても最大値のままとなる。なお、メータを下げる操作又は上げる操作があった場合には、メータの値に対応した音量で操作音を出力するようにしても良い。
なお、上述したような遊技者の操作を伴う特定演出は、特図変動表示ゲームの実行中に行う演出に限られない。例えば、特別遊技状態において複数ラウンドに跨って実行し、遊技者が操作を行ってメータを一定量/最大まで増加させることができれば高確率状態となることや小当りRUSH状態に突入することなどを示唆又は報知する演出とすることができる。
〔第2変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1変形例の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、遊技者が特定演出において調整可能な項目を設定できるようにしている。
図114には、本変形例での特定演出の一例を示した。基本的には第1変形例での特定演出と同じであるが、遊技者が調整可能な項目を遊技者自身が選択可能となっている。この選択は図120(b)に示すような遊技者設定選択モードにて行うようになっており、特定演出において遊技者が調整可能な調整項目である第1調整項目と第2調整項目の2種類について調整を可能とするか否かを選択できるようになっている。「調整方法1」では第1調整項目及び第2調整項目の調整が可能であり、「調整方法2」では第1調整項目のみ調整可能であり、「調整方法3」では第2調整項目のみ調整可能であり、「調整方法4」では両方の調整項目が調整不能である。
図114(a)は調整方法1が選択された場合であり、第1調整項目をなす力を増加させ調整及び第2調整項目をなす力を減少させる調整を可能としている。図114(b)は調整方法2が選択された場合であり、第1調整項目をなす力を減少させる調整のみを可能としている。第2調整項目をなす力を増加させる調整は不可であり、当該調整項目に対応するメータ表示82を表示する部分には、当該メータ表示を隠蔽する隠蔽表示85が行われる。この隠蔽表示85においては特図変動表示ゲームに関する示唆や報知を実行可能となっている。また、この場合、タッチパネル29の下領域の操作のみが可能となるが、力が最小値とされた状態でさらにタッチパネル29の下領域の操作が行われると力が基準値に戻るようになっている。もちろんタッチパネル29の上及び下領域の操作を可能として基準値以下の範囲で力を増減する操作を可能としても良い。
図114(c)は調整方法3が選択された場合であり、第2調整項目をなす力を増加させる調整のみを可能としている。第1調整項目をなす力を減少させる調整は不可であり、当該調整項目に対応するメータ表示82を表示する部分には、当該メータ表示を隠蔽する隠蔽表示85が行われる。また、この場合、タッチパネル29の上領域の操作のみが可能となるが、力が最大値とされた状態でさらにタッチパネル29の上領域の操作が行われると力が基準値に戻るようになっている。もちろんタッチパネル29の上及び下領域の操作を可能として基準値以上の範囲で力を増減する操作を可能としても良い。
図114(d)は調整方法4が選択された場合であり、第1調整項目をなす力を減少させる調整及び第2調整項目をなす力を増加させる調整を不可としている。メータ表示82を表示する部分には、当該メータ表示を隠蔽する隠蔽表示85が行われる。
〔ホール設定モード処理〕
本変形例の遊技機では、本変形例では、図78に示したホール設定モード処理に替えて図115に示す処理を行う。このホール設定モード処理では、上記のような調整方法の選択自体を可能とするか否かを設定するカスタム設定に関する処理を行うカスタム設定処理(ステップC731)を行う。
〔カスタム設定処理〕
図116には、上述のホール設定モード処理にて実行する呼出し命令に対応して呼び出されるカスタム設定処理を示した。このカスタム設定処理では、まず、カスタム設定可能状態であるかを判定する(ステップC741)。カスタム設定可能状態であるとはホール設定画面において、本変形例で選択可能な項目として表示されるカスタム設定の項目が選択されて図120(a)に示すような選択画面が表示された状態である。
カスタム設定可能状態でない場合(ステップC741;N)は、カスタム設定処理を終了する。また、カスタム設定可能状態である場合(ステップC741;Y)は、項目を選択するための処理として、上方向カーソル操作があるかを判定する(ステップC742)。上方向カーソル操作はタッチパネル29の上領域に触れる操作である。この上方向カーソル操作がない場合(ステップC742;N)は、ステップC747に移行する。また、上方向カーソル操作があった場合(ステップC742;Y)は、カスタム設定項目領域のアドレスを準備し(ステップC743)、下限到達後の設定値を準備する(ステップC744)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC745)、更新後の値に対応するカスタム設定情報を設定する(ステップC746)。マイナス更新処理は図84に示した処理である。
図120(a)に示すカスタム設定画面において、「有効」、「無効」、「戻る」の各項目には値が対応付けられており、上から順に値が小さいものから項目が並んでいる。なお、「有効」は遊技者が特定演出での調整内容を選択可能とする設定であり、「無効」は遊技者が特定演出での調整内容を選択不能とする設定である。上方向カーソル操作があるごとに対応する値が小さい項目が順次選択され、カスタム設定画面では上方向にカーソルが移動する。また、最も値が小さい項目が選択されている状態(カスタム設定画面で最上部に表示される項目にカーソルがある状態)で上方向カーソル操作があると、最も値が大きい項目が選択されてカスタム設定画面で最下部に表示される項目にカーソルが移動する。
図116に戻り、次に、下方向カーソル操作があるかを判定する(ステップC747)。下方向カーソル操作はタッチパネル29の下領域に触れる操作である。この下方向カーソル操作がない場合(ステップC747;N)は、ステップC753に移行する。また、下方向カーソル操作があった場合(ステップC747;Y)は、カスタム設定項目領域のアドレスを準備し(ステップC748)、カスタム設定項目の上限値を準備して(ステップC749)、上限到達後の設定値を準備する(ステップC750)。そして、プラス更新処理を行い(ステップC751)、更新後の値に対応するカスタム設定情報を設定する(ステップC752)。プラス更新処理は図85に示した処理である。
下方向カーソル操作があるごとに対応する値が大きい項目が順次選択され、カスタム設定画面では下方向にカーソルが移動する。また、最も値が大きい項目が選択されている状態(カスタム設定画面で最下部に表示される項目にカーソルがある状態)で下方向カーソル操作があると、最も値が小さい項目が選択されてカスタム設定画面で最上部に表示される項目にカーソルが移動する。
その後、確定操作があったかを判定する(ステップC753)。確定操作は、「有効」又は「無効」のいずれかの項目にカーソルがある状態でタッチパネル29の左又は右領域に触れる操作である。この確定操作がない場合(ステップC753;N)は、カスタム設定処理を終了する。なお、「戻る」の項目にカーソルがある状態でタッチパネル29の左又は右領域に触れる操作があった場合も確定操作がない場合とする。また、確定操作があった場合(ステップC753;Y)は、有効の項目を選択しての確定操作であるかを判定する(ステップC754)。
有効の項目を選択しての確定操作である場合(ステップC754;Y)は、カスタム設定の可否を設定するカスタムフラグをセット(カスタム設定が可能な状態)するために、対象のフラグをセットする共通の処理であるON設定処理(ステップC755)を呼び出して実行し、その後にカスタム設定処理を終了する。また、有効の項目を選択しての確定操作でない場合(ステップC754;N)、すなわち、「無効」の項目を選択しての確定操作である場合は、カスタム設定の可否を設定するカスタムフラグをクリア(カスタム設定が不可能な状態)するために、対象のフラグをクリアする共通の処理であるOFF設定処理(ステップC756)を呼び出して実行し、その後にカスタム設定処理を終了する。すなわち、カスタム設定処理では、当該処理中で選択された設定が確定するようになっている。
〔遊技者設定モード処理〕
図117には、上述のメイン処理にて実行する呼出し命令に対応して呼び出される遊技者設定モード処理を示した。本変形例では、図81に示した遊技者設定モード処理に替えて図117に示す処理を行う。この遊技者設定モード処理では、上述のカスタム設定処理で設定されるカスタムフラグがあるか、すなわち、特定演出における遊技者による調整内容を選択可能な状態であるかを判定する(ステップC761)。
カスタムフラグがない場合(ステップC761;N)は、ステップC588に移行する。また、カスタムフラグがある場合(ステップC761;Y)は、遊技者が特定演出における調整内容を選択可能とするための処理である遊技者カスタム設定処理(ステップC762)を呼び出して実行する。
〔遊技者カスタム設定処理〕
図118には、上述の遊技者設定モード処理にて実行する呼出し命令に対応して呼び出される遊技者カスタム設定処理を示した。この遊技者カスタム設定処理では、まず、遊技者カスタム設定可能状態であるかを判定する(ステップC771)。遊技者カスタム設定可能状態であるとは遊技者設定モード画面において本変形例で選択可能な項目として表示される遊技者カスタム設定の項目が選択されて図120(b)に示すような選択画面が表示された状態である。
遊技者カスタム設定可能状態でない場合(ステップC771;N)は、遊技者カスタム設定処理を終了する。また、遊技者カスタム設定可能状態である場合(ステップC771;Y)は、項目を選択するための処理として、上方向カーソル操作があるかを判定する(ステップC772)。上方向カーソル操作はタッチパネル29の上領域に触れる操作である。この上方向カーソル操作がない場合(ステップC772;N)は、ステップC777に移行する。また、上方向カーソル操作があった場合(ステップC772;Y)は、遊技者カスタム設定項目領域のアドレスを準備し(ステップC773)、遊技者カスタム設定項目の下限到達後の設定値を準備する(ステップC774)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC775)、更新後の値に対応するカスタム設定情報を設定する(ステップC776)。マイナス更新処理は図84に示した処理である。
図120(b)に示した遊技者カスタム設定画面において、「調整方法1」、「調整方法2」、「調整方法3」、「調整方法4」、「戻る」の各項目には値が対応付けられており、上から順に値が小さいものから項目が並んでいる。上方向カーソル操作があるごとに対応する値が小さい項目が順次選択され、遊技者カスタム設定画面では上方向にカーソルが移動する。また、最も値が小さい項目が選択されている状態(カスタム設定画面で最上部に表示される項目にカーソルがある状態)で上方向カーソル操作があると、最も値が大きい項目が選択されて遊技者カスタム設定画面で最下部に表示される項目にカーソルが移動する。
図118に戻り、次に、下方向カーソル操作があるかを判定する(ステップC777)。下方向カーソル操作はタッチパネル29の下領域に触れる操作である。この下方向カーソル操作がない場合(ステップC777;N)は、ステップC783に移行する。また、下方向カーソル操作があった場合(ステップC777;Y)は、遊技者カスタム設定項目領域のアドレスを準備し(ステップC778)、遊技者カスタム設定項目の上限値を準備して(ステップC779)、上限到達後の設定値を準備する(ステップC780)。そして、プラス更新処理を行い(ステップC781)、更新後の値に対応するカスタム設定情報を設定する(ステップC782)。プラス更新処理は図85に示した処理である。
下方向カーソル操作があるごとに対応する値が大きい項目が順次選択され、遊技者カスタム設定画面では下方向にカーソルが移動する。また、最も値が大きい項目が選択されている状態(遊技者カスタム設定画面で最下部に表示される項目にカーソルがある状態)で下方向カーソル操作があると、最も値が小さい項目が選択されて遊技者カスタム設定画面で最上部に表示される項目にカーソルが移動する。
その後、確定操作があったかを判定する(ステップC783)。確定操作は、「調整方法1」、「調整方法2」、「調整方法3」、「調整方法4」のいずれかの項目にカーソルがある状態でタッチパネル29の左又は右領域に触れる操作である。この確定操作がない場合(ステップC783;N)は、遊技者カスタム設定処理を終了する。なお、「戻る」の項目にカーソルがある状態でタッチパネル29の左又は右領域に触れる操作があった場合も確定操作がない場合とする。また、確定操作があった場合(ステップC783;Y)は、第1フラグをON設定とする項目を選択しての確定操作であるかを判定する(ステップC784)。
第1フラグは第1調整項目の調整の可否を設定するフラグであり、第1フラグをON設定とする項目を選択しての確定操作とは、第1調整項目の調整を可能とする調整方法である調整方法1又は2を選択しての確定操作である場合である。第1フラグをON設定とする項目を選択しての確定操作である場合(ステップC784;Y)は、第1フラグをON状態(第1調整項目の調整が可能な状態)に設定するために、対象のフラグをセットする共通の処理であるON設定処理(ステップC785)を呼び出して実行し、ステップC787に移行する。また、第1フラグをON設定とする項目を選択しての確定操作でない場合(ステップC784;N)、すなわち、調整方法3又は4を選択しての確定操作である場合は、第1フラグをOFF状態(第1調整項目の調整が不能な状態)に設定するために、対象のフラグをクリアする共通の処理であるOFF設定処理(ステップC786)を呼び出して実行し、ステップC787に移行する。
次に、第2フラグをON設定とする項目を選択しての確定操作であるかを判定する(ステップC787)。第2フラグは第2調整項目の調整の可否を設定するフラグであり、第2フラグをON設定とする項目を選択しての確定操作とは、第2調整項目の調整を可能とする調整方法である調整方法1又は3を選択しての確定操作である場合である。第2フラグをON設定とする項目を選択しての確定操作である場合(ステップC787;Y)は、第2フラグをON状態(第2調整項目の調整が可能な状態)に設定するために、対象のフラグをセットする共通の処理であるON設定処理(ステップC788)を呼び出して実行し、その後遊技者カスタム設定処理を終了する。また、第2フラグをON設定とする項目を選択しての確定操作でない場合(ステップC787;N)、すなわち、調整方法2又は4を選択しての確定操作である場合は、第2フラグをOFF状態(第2調整項目の調整が不能な状態)に設定するために、対象のフラグをクリアする共通の処理であるOFF設定処理(ステップC789)を呼び出して実行し、その後遊技者カスタム設定処理を終了する。すなわち、遊技者カスタム設定処理では、当該処理中で選択された設定が確定するようになっている。
なお、カスタム設定処理においては、特定演出での調整内容を遊技者が選択できるようにするか否かだけではなく、遊技者が選択可能な調整方法を選択できるようにしても良い。例えば、調整方法1と4のみ選択可能とするような設定を可能とするようにしても良い。また、カスタム設定を無効として特定演出での調整内容を遊技者が選択できないようにした場合に、いずれの調整方法で特定演出を実行するかを選択可能としても良い。
〔特定演出処理〕
また、本変形例では、図113に示した特定演出処理に替えて図119に示す特定演出処理を行う。この特定演出処理では、第1調整項目の調整の可否を示すフラグである第1フラグがあるかを判定する(ステップC791)。この第1フラグがある場合(ステップC791;Y)、すなわち第1調整項目の調整が可能である場合は、第1調整項目に対応した調整を行う処理であるステップC712以降の処理を行う。ここでの第1調整項目は力を減少させる調整である。なお、第1メータの下限値到達後の設定値として、選択されている調整方法によって異なる値を設定する。調整方法1である場合はタッチパネル29の上又は下領域の操作により調節を行うので、下限値到達後の設定値は下限値とする。これに対して調整方法2である場合はタッチパネル29の下領域の操作のみにより調節を行うので、下限値到達後の設定値は0(基準値)とする。
また、第1フラグがない場合(ステップC791;N)、すなわち第1調整項目の調整が不可である場合は、第1調整項目に対応した調整を行う処理は行わずに第1メータ隠蔽画像情報を設定する(ステップC792)。ここでの第1調整項目は力を減少させる調整であり、第1メータ隠蔽画像は図114(c)や(d)に示したように力を減少させる調整に対応するメータ表示82を隠蔽する隠蔽画像85である。この隠蔽画像85に表示する特図変動表示ゲームに関する示唆や報知を行う画像についてはここで設定しても良いし、別途の処理において選択された画像を配するようにしても良い。
さらに、この特定演出処理では、第2調整項目の調整の可否を示すフラグである第2フラグがあるかを判定する(ステップC793)。この第2フラグがある場合(ステップC793;Y)、すなわち第2調整項目の調整が可能である場合は、第2調整項目に対応した調整を行う処理であるステップC718以降の処理を行う。ここでの第2調整項目は力を増加させる調整である。なお、第2メータの上限値到達後の設定値として、選択されている調整方法によって異なる値を設定する。調整方法1である場合はタッチパネル29の上又は下領域の操作により調節を行うので、上限値到達後の設定値は上限値とする。これに対して調整方法3である場合はタッチパネル29の上領域の操作のみにより調節を行うので、上限値到達後の設定値は0(基準値)とする。
また、第2フラグがない場合(ステップC793;N)、すなわち第2調整項目の調整が不可である場合は、第2調整項目に対応した調整を行う処理は行わずに第2メータ隠蔽画像情報を設定する(ステップC794)。ここでの第2調整項目は力を増加させる調整であり、第2メータ隠蔽画像は図114(b)や(d)に示したように力を増加させる調整に対応するメータ表示82を隠蔽する隠蔽画像85である。この隠蔽画像85に表示する特図変動表示ゲームに関する示唆や報知を行う画像についてはここで設定しても良いし、別途の処理において選択された画像を配するようにしても良い。
なお、第1メータについては値を下げる操作を可能とし、第2メータについては値を上げる操作を可能としたがこれに限られるものではない。第1メータと第2メータの値の変更操作を独立して行うことができるものであれば値の変化はいずれの方向であっても良い。よって、第1メータに対する操作と、第2メータに対する操作のいずれもが値を増加させるものとしても良く、このようにすれば共通する処理については同じサブルーチンを呼び出すようになり、例えばいずれもプラス更新処理を呼び出すとすることができて、特定演出処理においてはプラス更新処理のみが呼び出されるものとすることができる。第1メータに対する操作と第2メータに対する操作のいずれもが値を減少させるものとしても同様に、特定演出処理ではマイナス更新処理のみが呼び出されるものとすることができる。
また、操作に伴い制御装置内部での値の変化と、演出上での変化とは必ずしも一致していなくても良い。例えば、操作に伴い制御装置内部での値は増加するが、演出では力が減少するようにしても良い。このようにすれば、例えば第1メータに対する操作と第2メータに対する操作のいずれもが制御装置内部での値を増加する更新を行うものとすることができ、特定演出処理においてはプラス更新処理のみが呼び出されるものとすることができる。もちろん制御装置内部での値が減少するとしてマイナス更新処理のみが呼び出されるものとすることもできる。演出上の変化は、制御装置内部での値との対応付けを設定すれば増加と減少のいずれにも設定可能である。
また、第1調整項目や第2調整項目としてはこれ以外の調整項目を割り当てることも可能である。例えば、図121に示すように、第1調整項目として球を打つ方向を割り当て、第2調整項目として球を打つ力を割り当てるようにしても良い。また、調整を不可とした項目については遊技機が自動的に調整を行うものとして「AUTO」の表示を行うようにしても良い。この表示は隠蔽表示や説明表示81の一方又は両方で行うようにする。
また、カスタム設定では、特定演出について調整項目の選択の可否を設定するようにしたが、これ以外の内容を選択可能としても良い。また、遊技者カスタム設定では調整項目を選択するようにしたが、これ以外の内容を選択可能としても良い。例えば、カスタム設定又は遊技者カスタム設定において、特定演出で登場するキャラクタの属性を選択可能とし、ON処理やOFF処理では選択に対応したフラグを設定するようにしても良く、Aという選択肢を選択するとキャラクタの台詞Aが表示され、Bという選択肢を選択するとキャラクタの台詞Bが表示されるようにしても良い。また、カスタム設定又は遊技者カスタム設定において、特定演出で登場するキャラクタ自体を選択可能とし、ON設定処理やOFF設定処理では選択に対応したフラグを設定するようにしても良い。また、ON設定処理とOFF設定処理を別々の呼出し命令で呼び出される別々の処理としたが、これらをまとめて一つの呼出し命令で呼び出される一つの処理として行うようにしても良い。
図122には、上述した各制御処理の関係性を示した。第1制御処理が演出制御装置300でのメイン処理(図112)に対応し、この第1制御処理にて実行する第1呼出し命令に対応して呼び出される第2制御処理が遊技者設定モード処理(図117)に対応する。また、第1制御処理にて実行する第2呼出し命令に対応して呼び出される第3制御処理が特定演出処理(図119)に対応し、第2制御処理にて実行する第3呼出し命令に対応して呼び出される第4制御処理が遊技者音量調整処理(図82)又は遊技者LED輝度調整処理(図83)に対応する。
また、第3制御処理及び第4制御処理にて実行する第4呼出し命令に対応して呼び出される第5制御処理と、第3制御処理及び第4制御処理にて実行される第5呼出し命令により呼び出される第6制御処理が、マイナス更新処理(図84)又はプラス更新処理(図84)に対応する。そして、第3制御処理において第4呼出し命令と第5呼出し命令が実行されて第5制御処理と第6制御処理が呼び出されるかを、第2制御処理にて実行される第6呼出し命令に対応して呼び出される第7制御処理(遊技者カスタム設定処理(図118))に対応して決定可能となっている。なお、第7制御処理では、第4呼出し命令と第5呼出し命令のそれぞれについて実行の可否を決定しても良いし、第4呼出し命令と第5呼出し命令を一体として実行の可否を決定しても良い。
また、第1制御処理にて実行する第7呼出し命令に対応して呼び出される第8制御処理がホール設定モード処理(図115)に対応し、第8制御処理は第4呼出し命令及び第5呼出し命令を実行して第5制御処理及び第6制御処理であるマイナス更新処理(図84)又はプラス更新処理(図84)を呼び出すことが可能である。さらに、第2制御処理において第6呼出し命令が実行されて第7制御処理が呼び出されるかを、第8制御処理にて実行される第8呼出し命令に対応して呼び出される第9制御処理(カスタム設定処理(図116))に対応して決定可能となっている。
また、第7制御処理及び第9制御処理は、第9呼出し命令及び第10呼出し命令を実行して第10制御処理及び第11制御処理であるON設定処理又はOFF設定処理を呼び出すことが可能である。この第10制御処理及び第11制御処理についての使用するレジスタを規定するためのグループは、第5制御処理及び第6制御処理と同じグループであっても良いし、上位又は下位のグループであっても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を行う制御手段(演出制御装置300)を備え、制御手段は、第1制御処理と、第1制御処理にて実行する第1呼出し命令に対応して呼び出される第2制御処理と、第1制御処理にて実行する第2呼出し命令に対応して呼び出される第3制御処理と、第2制御処理にて実行する第3呼出し命令に対応して呼び出される第4制御処理と、第3制御処理及び第4制御処理にて実行する第4呼出し命令に対応して呼び出される第5制御処理と、を実行可能であることとなる。したがって、各制御処理を独立して開発でき、開発の効率を高めることができる。また、各制御処理の関係性が明確となり、引数や戻り値の状態を把握しやすくなって開発の効率を高めることができる。
また、制御手段は、第3制御処理及び第4制御処理にて実行する第5呼出し命令に対応して呼び出される第6制御処理を実行可能であることとある。したがって、各制御処理を独立して開発でき、開発の効率を高めることができる。また、各制御処理の関係性が明確となり、引数や戻り値の状態を把握しやすくなって開発の効率を高めることができる。
また、制御手段は、第3制御処理において第4呼出し命令と第5呼出し命令を実行するかを第2制御処理にて実行する第6呼出し命令に対応して呼び出される第7制御処理に対応して決定可能であることとなる。したがって、一の制御処理が実行する呼出し命令の可否を他の制御処理で制御可能となるので、各制御処理を独立して開発でき、開発の効率を高めることができる。また、各制御処理の関係性を変更することなく仕様の変更が可能となり、引数や戻り値の状態を変更する必要がなく開発の効率を高めることができる。なお、第7制御処理では、第4呼出し命令と第5呼出し命令のそれぞれについて実行の可否を決定しても良いし、第4呼出し命令と第5呼出し命令を一体として実行の可否を決定しても良い。
また、制御手段は、第1制御処理にて実行する第7呼出し命令に対応して呼び出される第8制御処理を実行可能であり、第8制御処理は、第4呼出し命令及び第5呼出し命令を実行可能であり、第2制御処理において第6呼出し命令が実行されるかを第8制御処理にて実行する第9呼出し命令に対応して呼び出される第10制御処理に対応して決定可能であることとなる。したがって、一の制御処理が実行する呼出し命令の可否を他の制御処理で制御可能となるので、各制御処理を独立して開発でき、開発の効率を高めることができる。また、各制御処理の関係性を変更することなく仕様の変更が可能となり、引数や戻り値の状態を変更する必要がなく開発の効率を高めることができる。
また、図123に示すように、第1調整項目と第2調整項目のそれぞれについて、増加操作と減少操作を別々の操作としても良い。この例では、第1調整項目をタッチパネル29の右領域と左領域の操作で増加及び減少させることができ、第2調整項目をタッチパネル29の上領域と下領域の操作で増加及び減少させることができるようにしている。この場合、図123(a)に示すように、第1調整項目に対応する方向の調整に対応するメータ表示82は、タッチパネル29の操作部分の配置に対応して左右方向に延在するようにし、第2調整項目に対応する力の調整に対応するメータ表示82は、タッチパネル29の操作部分の配置に対応して上下方向に延在するようにしても良い。
そして、第1調整項目のみ調整可能とする場合は、図123(b)に示すように、第2調整項目に対応するメータ表示82に「(AUTO)」の表示を行う。また、操作説明表示83における第2調整項目に対応する説明部分にも隠蔽画像を表示する。この場合に、タッチパネル29の操作部分を図示する画像では、操作が不能とされる上下領域の位置を示す表示は維持されるが消去するようにしても良い。さらに、説明表示81には第2調整項目である「ちから」の後に「(AUTO)」の表示を行う。
また、第2調整項目のみ調整可能とする場合も同様に、図123(c)に示すように、メータ表示82や操作説明表示83、説明表示81に「(AUTO)」の表示を行う。また、球を打つ方向を示す矢印に重ねて「(AUTO)」の表示を行う。第1調整項目及び第2調整項目の調整を不可とする場合は、図123(d)に示すように両方の調整項目に対応する部分に「(AUTO)」の表示を行う。
調整を不可とする調整項目がある場合に、メータ表示82と操作説明表示83の両方で対応する部分の全てを隠蔽する隠蔽表示を行うと圧迫感が出てしまうが、遊技者が操作の際に参照する操作説明表示83のみ対応する部分の全てを隠蔽する隠蔽表示を行って操作を間違いにくくし、メータ表示82については「(AUTO)」の文字表示のみとすることで圧迫感が生じないようにしている。もちろん、メータ表示82と操作説明表示83の両方で対応する部分の全てを隠蔽する隠蔽表示を行うようにしても良いし、メータ表示82のみ対応する部分の全てを隠蔽する隠蔽表示を行い、操作説明表示83では「(AUTO)」の文字表示のみ行うようにしても良いし、メータ表示82と操作説明表示83の両方で「(AUTO)」の文字表示のみ行うようにしても良い。
〔特定演出処理〕
図123に示したように、第1調整項目と第2調整項目のそれぞれについて、増加操作と減少操作を別々の操作とする場合には、図119に示した特定演出処理に替えて図124に示す特定演出処理を行う。この特定演出処理では、第1フラグがある場合(ステップC791;Y)に、第1調整項目に対応する第1メータを下げる操作に関する処理(ステップC712〜C716)と、第1調整項目に対応する第1メータを上げる操作に関する処理(ステップC718〜C722)を行うようにする。
また、第1フラグがある場合(ステップC791;Y)に、まず、第1メータ領域の内容をロードして(ステップC801)、更新前の値に対応する第1メータ表示情報を設定する(ステップC802)。この例では、特定演出が終了した際に調整後の値を初期化せずに保存しており、この処理により前回の特定演出での調整結果が新たな特定演出の開始時に設定されて表示されることとなる。なお、特定演出が終了した際に調整後の値を初期化すれば特定演出の開始時には常に基準値から開始することとなる。
第2フラグについても同様に、第2フラグがある場合(ステップC793;Y)に、第2調整項目に対応する第2メータを下げる操作に関する処理(ステップC712〜C716)と、第2調整項目に対応する第2メータを上げる操作に関する処理(ステップC718〜C722)を行うようにする。
また、第2フラグがある場合(ステップC793;Y)に、まず、第2メータ領域の内容をロードして(ステップC804)、更新前の値に対応する第2メータ表示情報を設定する(ステップC805)。この例では、特定演出が終了した際に調整後の値を初期化せずに保存しており、この処理により前回の特定演出での調整結果が新たな特定演出の開始時に設定されて表示されることとなる。
次に、タッチパネル29の操作を使用する音量や輝度の調節と特定演出が重複する場合の処理について説明する。図125には、遊技者がタッチパネル29を操作して音量や輝度を調整している場合に特定演出が開始された場合の一例を示した。この例では、特図変動表示ゲームの実行中などにおいても遊技者がタッチパネル29を操作することで音量や輝度を調整可能となっている。
図125(a)では特図変動表示ゲームの実行中に音量や輝度の調整操作が行われており、表示装置41には音量や輝度を示す表示である調節表示89が行われている。音量の調整はタッチパネル29の上領域を操作することで増加し、下領域を操作することで減少するようになっている。また、輝度の調整はタッチパネル29の右領域を操作することで増加し、左領域を操作することで減少するようになっている。
そして、図125(b)に示すように、この調節表示89が行われている状態で特定演出が開始されている。この例では、第1調整項目である力を減少させる操作をタッチパネル29の下領域を操作することで可能とされている。この操作は音量を減少させる操作と重複する。このような状況で重複する操作であるタッチパネル29の下領域の操作があった場合の扱いとして図125(c)から(e)の例が挙げられる。
図125(c)に示す例は、特定演出における値の減少と音量の減少のいずれもが行われる例である。図125(d)に示す例は、音量の減少のみが行われる例である。図125(e)に示す例は、特定演出における値の減少のみが行われる例である。これらのうちいずれかの態様を取り得る。また、特定演出の実行中は音量や輝度の調整を不可としても良い。
なお、重複しない操作であるタッチパネル29の上領域の操作があった場合は音量を増加させる。また、重複しない操作であるタッチパネル29の左右領域の操作があった場合は輝度を増減させる。ただし、重複する操作が行われた場合に音量や輝度の調整を行わない態様とした場合(例えば、図125(e)の場合)には、重複しない操作があった場合にも音量や輝度の調整を行わないようにしても良い。
また、この例では、特定演出のメータ表示82と音量や輝度の調節表示89を同じ表示態様としたが、異なる表示態様としても良い。例えば、メータ表示82の目盛の数が音量や輝度の調節表示89と異なるようにしても良いし、メータ表示82と調節表示89の目盛の色の彩度や明度が異なるようにしても良い。また、特定演出で使用するタッチパネル29の操作と音量や輝度の調整で使用するタッチパネル29の操作とが重複しないようにしても良い。
なお、音量調整用の調節表示89と輝度調整用の調節表示89の目盛数は同じだけでなく、異なる目盛数(例えば、音量は10目盛として輝度は3目盛とする。また、音量は20目盛として輝度は10目盛とする等)にしてもよい。また、音量及び輝度における目盛の増減に伴って所定音(例えば、増加するとドレミファソラシドレミと変化し、減少の場合は増加の逆等)を出力してもよく、音量の増減時は目盛に応じた音量(リアルタイムで変化する音量)で所定音が出力されるが、輝度の増減時は現在の音量(輝度調整以前に設定された音量)に応じた音量で出力されるようにしても良い。また、目盛の表示態様(目盛の色、透過率、向き等)は音量調整用と輝度調整用で異なるようにしてもよい。また、このような調節表示89は、図77に示したホール設定画面や遊技者設定画面に対しても適用可能である。
また、客待ち状態等である場合に実行可能な遊技者カスタム設定処理で第1フラグ又は第2フラグをON又はOFFとする設定を行うようにしたが、特図変動表示ゲームの実行中など客待ち状態中以外の状態においても第1フラグ又は第2フラグをON又はOFFとする設定を行うことができるようにしても良い。このようにすることで、設定変更の自由度が増して遊技者の要望に合った遊技内容とすることができ、遊技の興趣を向上することができる。例えば、客待ち状態での設定では特定演出での操作を行わないことを選択したが、特定演出までに実行された演出で激熱等の期待度の高い演出が実行されたことで特定演出での操作を欲するようになった遊技者の要求を満たすことができる。
このような設定を行う操作としては、例えば特定演出中に演出ボタン25を長押しするなどのメータ表示82の増減と異なる操作をすることで第1フラグ及び第2フラグをONにするようにしても良い。第1フラグ及び第2フラグがONに変更された場合、隠蔽画像85はメータ表示82の邪魔になるので消去した方が良い。説明表示81については「(AUTO)」の文字を表示しない場合の表示としても良いし、「(AUTO)」の文字はそのままでも良いし、「(AUTO)」の文字を消した後、「(AUTO)」の表示があった部分が空白となった虫食い状態のような表示でも良いし(「(AUTO)」のみ消去する)、「(AUTO)」を隠蔽する第2の隠蔽画像が表示されてもよい。また、逆に、特定演出中に演出ボタン25を長押しするなどのメータ表示82の増減と異なる操作をすることで第1フラグ及び第2フラグをOFFにするようにしても良い。この場合、隠蔽画像や「(AUTO)」の画像を表示することが望ましいがそのままでも良い。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をスロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどの全てのスロットマシンが含まれる。また、上述の各変形例の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。