JP6904579B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果とな
った場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機に関する。
所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に
遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生可能な遊技機が知られている。このよう
な遊技機では、制御装置において順次制御処理を行うことで遊技の進行を制御するように
している(例えば特許文献1参照)。
特開2015−110126号公報
制御装置では多種多様な制御処理を行う必要がある。本発明の目的は、多種多様な制御処理を行うことである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、
遊技に関する制御を行う制御手段を備え、
前記制御手段は、
複数のレジスタを備えるとともに、所定の初期化信号を受信したことに対応して自身を初期化可能な演算処理手段と、
制御に関する情報を記憶可能な記憶手段と、を備え、
複数の制御処理の一部又は全部について、各制御処理が属するグループを複数のグループのうちのいずれかに予め定め、
前記複数のグループの各々に順位を予め定めるとともに、前記複数のグループの順位に対応させて前記複数のレジスタの各々に順位を予め定め、
一の制御処理が呼出し命令を実行して他の制御処理を呼び出す場合に設定する引数を前記レジスタに格納する際に、前記他の制御処理が属する前記グループよりも上位の前記グループに対応したレジスタに格納し、前記他の制御処理を実行する際に、前記他の制御処理が属する前記グループに対応したレジスタに記憶された値を前記記憶手段に退避し、前記他の制御処理が属する前記グループよりも上位の前記グループに対応したレジスタに記憶された値は前記記憶手段に退避しないことを特徴とする。
本発明によれば、多種多様な制御処理を行うことができる。
本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 特別結果の構成を説明する図である。 特別遊技状態における動作態様を説明する図である。 特別遊技状態における動作態様を説明する図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 メイン処理を説明するフローチャートである。 メイン処理を説明するフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 確率設定変更/確認処理を説明するフローチャートである。 性能表示装置における表示を説明する図である。 始動口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を説明するフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するフローチャートである。 先読み大当り判定処理を説明するフローチャートである。 特図1ゲーム処理を説明するフローチャートである。 特図2ゲーム処理を説明するフローチャートである。 特図2ゲーム処理を説明するフローチャートである。 特図1普段処理を説明するフローチャートである。 特図2普段処理を説明するフローチャートである。 特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理を説明するフローチャートである。 転落抽選処理を説明するフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理を説明するフローチャートである。 大当り判定処理を説明するフローチャートである。 小当り判定処理を説明するフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図1情報設定処理を説明するフローチャートである。 特図2情報設定処理を説明するフローチャートである。 特図1変動パターン設定処理を説明するフローチャートである。 特図2変動パターン設定処理を説明するフローチャートである。 変動開始情報設定処理を説明するフローチャートである。 時間短縮変動回数更新処理を説明するフローチャートである。 特図1変動中処理を説明するフローチャートである。 特図2変動中処理を説明するフローチャートである。 特図1表示中処理を説明するフローチャートである。 特図2表示中処理を説明するフローチャートである。 特図2表示中処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理を説明するフローチャートである。 特図1大当り終了処理を説明するフローチャートである。 特図2大当り終了処理を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理1及び大当り終了設定処理2を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理3を説明するフローチャートである。 小当りファンファーレ中処理を説明するフローチャートである。 特図2小当り終了処理を説明するフローチャートである。 普図ゲーム処理を説明するフローチャートである。 普図表示中処理を説明するフローチャートである。 2バイトデータ取得処理を説明するフローチャートである。 図柄変動制御処理を説明するフローチャートである。 1バイト減算処理を説明するフローチャートである。 1バイト加算処理を説明するフローチャートである。 演出コマンド設定処理を説明するフローチャートである。 特図1表示中処理を説明するフローチャートである。 特図2表示中処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理を説明するフローチャートである。 遊技制御装置が有するROMのデータ構造の一例を示す図である。 大当り判定について説明する図である。 演出制御装置のメイン処理を説明するフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を説明するフローチャートである。 受信コマンド解析処理を説明するフローチャートである。 変動系コマンド処理を説明するフローチャートである。 大当り系コマンド処理を説明するフローチャートである。 (a)は確率設定値の変更時や確認時に表示する設定履歴カレンダーの一例を示す図であり、(b)ホール設定画面の一例を示す図である。 エンディング演出設定処理の一例を説明するフローチャートである。 設定示唆演出判定処理の一例を説明するフローチャートである。 変動演出設定処理の一例を説明するフローチャートである。 エンディング演出設定処理の変形例を説明するフローチャートである。 ホール設定画面の変形例を示す図である。 設定示唆演出判定処理の第1変形例を説明するフローチャートである。 設定示唆演出として表示する設定履歴カレンダーの一例を示す図である。 設定示唆演出判定処理の第2変形例を説明するフローチャートである。 (a)ホール設定画面、(b)遊技者設定画面を説明する図である。 ホール設定モード処理を説明するフローチャートである。 ホール音量調整処理を説明するフローチャートである。 ホールLED輝度調整処理を説明するフローチャートである。 遊技者設定モード処理を説明するフローチャートである。 遊技者音量調整処理を説明するフローチャートである。 遊技者LED輝度調整処理を説明するフローチャートである。 マイナス更新処理を説明するフローチャートである。 プラス更新処理を説明するフローチャートである。 特図1ゲーム処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 特図2ゲーム処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 ファンファーレ/インターバル中処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 普図ゲーム処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 普図表示中処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 2バイトデータ取得処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 図柄変動制御処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 1バイト減算処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 1バイト加算処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 演出コマンド設定処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 特図1表示中処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 特図2表示中処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 演出制御装置のレジスタ構造を説明する図である。 ホール設定モード処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 ホール音量調整処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 ホールLED輝度調整処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 遊技者設定モード処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 遊技者音量調整処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 遊技者LED輝度調整処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 マイナス更新処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 プラス更新処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 乱数処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 範囲補正処理のプログラム構造を示すプログラムリストである。 制御処理の関係性を説明する図である。 制御処理の関係性を説明する図である。 第1変形例での特定演出の一例を説明する図である。 第1変形例でのメイン処理を説明するフローチャートである。 第1変形例での特定演出処理を説明するフローチャートである。 第2変形例での特定演出の一例を説明する図である。 第2変形例でのホール設定モード処理を説明するフローチャートである。 第2変形例でのカスタム設定処理を説明するフローチャートである。 第2変形例での遊技者設定モード処理を説明するフローチャートである。 第2変形例での遊技者カスタム設定処理を説明するフローチャートである。 第2変形例での特定演出処理を説明するフローチャートである。 第2変形例での、(a)カスタム設定画面、(b)遊技者カスタム設定画面を説明する図である。 第2変形例での特定演出の別例を説明する図である。 第2変形例での制御処理の関係性を説明する図である。 第2変形例での特定演出の別例を説明する図である。 第2変形例での特定演出処理の別例を説明するフローチャートである。 第2変形例での音量や輝度の調節と特定演出の実行態様を説明する図である。
<第1実施形態>
図1に示すように本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(
支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠1
2の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)1
2には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15(
透明板保持枠)が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異
常発生時の報知(例えば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(例
えば、赤色)で点灯(点滅)させる)のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例え
ば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠
12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はス
ピーカ(上スピーカ)19a、スピーカ(下スピーカ)19bから音声で異常内容が報知
されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設
けるようにしても良い。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21(
貯留皿)、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が
流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する
下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21
の上縁部には、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ25a
を内蔵した演出ボタン25が設けられている。また、演出ボタン25の上面(押圧面)に
は、遊技者からの接触操作入力を受け付けるためのタッチパネル29が設けられている。
さらに、前面枠12の下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したり
する鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、本実施形態ではタッチパネル29を演出ボタン25と一体的に設けたが、タッチ
パネル29は、演出ボタン25と別体であってもよく、例えば、演出ボタン25の近傍に
サブ表示装置を設け、そのサブ表示装置の表示面にタッチパネル29を設けてもよい。
また、演出ボタン25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に
操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるた
めに操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略
)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が操作部24を回
動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前
面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25やタッチパネル2
9を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特
図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤
30の正面図である。
図2に示すように、遊技盤30は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体8
0を備える。遊技盤本体80は木製又は合成樹脂製であって、当該遊技盤本体80の前面
には、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及び外周壁(ガイド
レール)31で囲まれた遊技領域32が設けられている。遊技機10は、外周壁31で囲
まれた遊技領域32内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うように構成されて
いる。遊技領域32には遊技球の流下方向を変換する部材として風車や障害釘などが配設
されており、発射された遊技球はこれら部材により転動方向を変えながら遊技領域32を
流下する。
遊技領域32の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンター
ケース40が取り付けられている。センターケース40に形成された窓部の後方には、複
数の識別情報を変動表示する演出表示装置(変動表示装置)としての表示装置41が配置
されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン
管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表
示領域)には、演出画像として静止画や動画を表示可能であり、例えば、複数の識別情報
(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等
の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として
割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対
応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出
のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画
像等)が表示される。
センターケース40には、遊技領域32を流下する遊技球をセンターケース40の内側
に導くためのワープ流路を形成するワープ流路形成部材614と、当該ワープ流路を通過
した遊技球が転動可能なステージ部620とが設けられている。センターケース40のス
テージ部620は、始動入賞口36の上方に配置されているため、ステージ部620上で
転動した遊技球は始動入賞口36に入賞し易くなっている。
また、センターケース40の上部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出
装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の
中央へ向けて動作可能となっている。
センターケース40の右方の遊技領域32には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート
)34が設けられている。普図始動ゲート34の内部には、当該普図始動ゲート34を通
過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられている。遊
技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34を通過すると、普図変動表示ゲ
ームが実行される。
センターケース40の左下方の遊技領域32には、二つの一般入賞口35が配置されて
おり、センターケース40の右下方の遊技領域32には、一つの一般入賞口35が配置さ
れている。これら一般入賞口35への遊技球の入賞は、一般入賞口35に備えられた入賞
口スイッチ35a(図3参照)によって検出される。
センターケース40の下方の遊技領域32には、特図1変動表示ゲーム(第1特図変動
表示ゲーム)の開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞領域)が設けられている
。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)によって検
出される。
センターケース40の右部には、特図2変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の
開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)が設けられている。普通変
動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)によって検出
される。
普通変動入賞装置37は、可動部材(図示省略)を備えており、この可動部材は、常時
は遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そ
して、普図変動表示ゲームの結果が所定結果となった場合には、駆動装置としての普電ソ
レノイド37c(図3参照)によって、普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状
態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
なお、本実施形態において、普通変動入賞装置37の可動部材は、普電ソレノイド37
cによって前後方向に進退(スライド)することで開閉する所謂ベロ型の普通電動役物で
あるが、普通変動入賞装置37の可動部材は、これに限定されない。普通変動入賞装置3
7の可動部材は、例えば、普電ソレノイド37cによって上端側が手前側に倒れる方向に
回動することで開放するアタッカ形式の普通電動役物であっても良いし、普電ソレノイド
37cによって逆「ハ」の字状に開放するチューリップ型の普通電動役物であっても良い

また、普通変動入賞装置37は、可動部材が閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状
態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としても良い。
センターケース40の右方の遊技領域32のうち、普図始動ゲート34と普通変動入賞
装置37との間には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受
け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(上大入賞口)38が設けられてい
る。第1特別変動入賞装置38は、開閉部材(図示省略)が前後方向に進退(スライド)
することで、上大入賞口を遊技球が流入可能な状態に変換する。第1特別変動入賞装置3
8は、特図変動表示ゲームの結果によって、上大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換
し、上大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞
球)を付与するようになっている。第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球は、大入
賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図3参照)によって検出される。
上大入賞口の内部(入賞領域)には、遊技球が流入可能な特定領域が設けられていると
ともに、当該特定領域への遊技球の流入確率を変化させるようにレバーソレノイド38f
(図3参照)により動作するレバー部材が設けられている。特定領域には遊技球の流入を
検出可能な特定領域スイッチ38d(図3参照)が設けられており、当該特定領域スイッ
チ38dで遊技球を検出したことに基づいて、遊技者にとって有利な状態が発生する(本
実施形態では、特別遊技状態の終了後に高確率状態が発生する)ようになっている。特定
領域に流入した遊技球は第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される。
また、上大入賞口の内部には、特定領域に流入せずに第1特別変動入賞装置38の外部
へ排出される遊技球を検出する残存球排出口スイッチ38e(図3参照)が設けられてい
る。上大入賞口の内部に設けられた大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数(上大
入賞口に流入した遊技球数)と、特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38
eで検出された遊技球数(上大入賞口から排出される遊技球数)とが一致することにより
上大入賞口内の遊技球が全て排出されたことを確認でき、基本的にはこの確認が終了する
までは新たな上大入賞口の開放が行われないようになっている。
センターケース40の下方の遊技領域32のうち、始動入賞口36の右方には、特図変
動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能
な第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39が設けられている。第2特別変動入賞装置3
9は、開閉部材(図示省略)が前後方向に進退(スライド)することで、下大入賞口を遊
技球が流入可能な状態に変換する。第2特別変動入賞装置39は、特図変動表示ゲームの
結果によって、下大入賞口を閉じた閉状態から開状態に変換し、下大入賞口内への遊技球
の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになって
いる。第2特別変動入賞装置39に入賞した遊技球は、大入賞口スイッチ(カウントスイ
ッチ)39a(図3参照)によって検出される。
始動入賞口36の下方の遊技領域32には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収す
るアウト口30aが設けられている。また、遊技領域32の外側であって遊技盤本体80
の右下角部には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲーム)
及び普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された特図1
変動表示ゲーム用の特図1表示器(第1特図変動表示部)51及び特図2変動表示ゲーム
用の特図2表示器(第2特図変動表示部)52と、LEDランプで構成された特図1変動
表示ゲームの始動記憶数報知用の第1記憶表示部53と、LEDランプで構成された特図
2変動表示ゲームの始動記憶数報知用の第2記憶表示部54とを備える。
また、一括表示装置50には、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38,39の
開閉回数)を表示するラウンド表示部55、左打ち(通常打ち)と右打ちのうち遊技者に
有利な打ち方(遊技状態に対応した打ち方)を報知する第1遊技状態表示部56、特図変
動表示ゲームの確率状態(高確率状態又は低確率状態)を報知する確率表示部57が設け
られている。なお、一括表示装置50には、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態
が高確率状態となっていることを表示する確率状態表示部、大当りが発生すると点灯して
大当り発生を報知する表示部(表示器)等が設けられていてもよい。
更に、普図変動表示ゲームを表示する普図表示部58や、普図変動表示ゲームの始動記
憶数報知用の記憶表示部59、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する時
短状態報知部60等が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示
ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている
間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。点滅周期は、例
えば100m秒に設定されている。なお、本実施形態の場合、特図1表示器51における
特図1変動表示ゲームにおいては、中央のセグメントに加えて7セグの右方下側に設けら
れた8番目のセグメントも点滅駆動させて変動中であることを表示するようにし、特図1
と特図2との区別が可能なように構成されている。そして、ゲームの結果が「はずれ」の
ときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメント(特図1であれば加えて右方下
側の8番目のセグメント)を点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結
果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を
点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
第1記憶表示部53は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入
賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を複数のLEDの消灯、点灯(点滅)
により表示する。
第2記憶表示部54は、特図2表示器52の変動開始条件となる普通変動入賞装置37
への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を複数のLEDの消灯、点灯(
点滅)により表示する。
ラウンド表示部55はLEDランプ等で構成され、特別遊技状態中でない場合には全て
のLEDを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択されたラウンド数に
対応してLEDを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部55は7セグメント型の表示器
で構成してもよい。
第1遊技状態表示部56はLEDランプ等で構成され、例えば右打ちよりも左打ちの方
が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(通常打ち時)には全てのLEDを消灯状態にし
、左打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(右打ち時)には全て
のLEDを点灯状態にする。
確率表示部57はLEDランプ等で構成され、例えば大当りの確率状態が低確率状態(
通常確率状態)の場合には全てのLEDを消灯状態にし、大当りの確率状態が高確率状態
(確変状態)の場合には全てのLEDを点灯状態にする。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御
する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコ
ンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出
力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力
部130との間を接続するデータバス140などからなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CP
U)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み
、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有
する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモ
ータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5
Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するAC−DC
コンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電
圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン1
11の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、
停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や
リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが
、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制
御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及
び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電
源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成
部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成
することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(
特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが
保持されるようになっている。すなわち、遊技制御装置100が、停電が発生し当該遊技
機への電源供給が停止しても遊技に関する情報を記憶保持可能であるとともに、停電復旧
後には記憶保持された情報に基づき遊技を再開可能とする遊技情報記憶保持手段をなす。
制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視して
それが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるととも
に、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点
から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このR
AM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき
遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶され
ている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化
スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行す
るメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割
込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A
、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRA
M(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数
の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作
業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM11
1Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ
状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パター
ンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている
変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテー
ブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるは
ずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテ
ーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の
変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテー
ブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前
半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パター
ン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置
が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特
別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)
となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、
既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をい
う。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示
結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からは
ずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しなが
ら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態
に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示
される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に
決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条
件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表
示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情
報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものであ
る場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同
一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての
変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示
領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、
ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表
示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可
能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペ
シャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3
リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチな
し<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<
プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも
特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動
表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が
導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれること
もある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大
当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装
置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや
表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しない
が、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や
大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(
各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定
するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を
生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基
づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数
生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えてい
る。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111B
に記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブ
ルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り
、小当り又ははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(低確
率状態或いは高確率状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの
中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111A
は、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パタ
ーンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得
手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフ
ェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従っ
て、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また
、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの
払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電
波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の
始動口2スイッチ37a、一般入賞口35内の入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞
装置38内の大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39内の大入賞口スイッチ
39a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、第1特別変動入賞装置38内に
配設される特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38e、遊技領域32に発
射されて遊技を終えた全ての遊技球を検出するアウト球検出スイッチ32aに接続され、
これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理
の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I
/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされ
ることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッ
チがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常
な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート124又は第4入
力ポート126へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれ
る。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ
37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39a及びゲートスイッチ3
4aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力の
うち、特定領域スイッチ38d、残存球排出スイッチ38e及びアウト球検出スイッチ3
2aの検出信号は第4入力ポート126へ入力される。また、近接I/F121の出力の
うち、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力され
る異常検知信号は第3入力ポート124に入力される。
また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用
の磁気センサ61の検出信号、遊技機10の振動を検出する振動センサ65の検出信号、
遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊
技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号
も入力されるようになっている。
さらに、第3入力ポート124には、設定キー操作部の操作を検出する設定キースイッ
チ152からの信号が入力される。設定キー操作部は、設定キーを差し込む鍵穴を備え、
対応する設定キーを差し込んだ場合にのみ第1位置から第2位置(所定状態)へ当該設定
キーを回すことができるように構成されている。設定キースイッチ152は、第2位置へ
回した状態となっていることを検出可能なセンサであり、第2位置に回した状態である場
合にオン状態となり、第2位置に回していない状態である場合にオフ状態となる。
RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、特図変動表示ゲームで特別結果と
なる確率値が割り当てられた確率設定値を複数から選択するための操作部であり、これら
の操作部を操作することで、特図変動表示ゲームで特別結果となる確率値が割り当てられ
た確率設定値を選択することができ、選択された確率設定値に対応する確率値が遊技で使
用されるようになっている。ここでは確率設定値として“設定1”〜“設定6”の6つが
用意されている。
確率設定値を選択する際には、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態でR
AM初期化スイッチ112を操作(押下)しながら遊技機の電源を投入することで確率設
定値を変更可能な確率設定値変更モードとなり、確率設定値変更モード中にRAM初期化
スイッチ112を操作(押下)することで確率設定値を変更することができるようになっ
ている。選択されている確率設定値は、算出されたベース値や役物比率を表示するための
性能表示装置153に表示される。具体的には、性能表示装置153には、確率設定値に
関する操作をしている間(確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである間)は確
率設定値の情報が表示され、それ以外では算出されたベース値や役物比率が表示されるよ
うになっている。
また、設定キー操作部の設定キーを第2位置に回した状態(RAM初期化スイッチ11
2は操作しない)で遊技機の電源を投入することで、現在選択されている確率設定値が性
能表示装置153に表示されるが確率設定値の変更はできない確率設定値確認モードとな
る。なお、RAM初期化スイッチ112及び設定キー操作部は、前面枠12を開状態とし
なければ操作できないようにされている。
性能表示装置153は7セグメント式のディスプレイであり、確率設定値を1〜6の数
字で表示するようになっている。もちろん表示態様はこれに限られず、確率設定値を認識
できる表示態様であれば良い。また、液晶表示装置など他の形式の表示装置でも良いし、
一又は複数のLEDの点灯態様や発光色等により確率設定値を示すものであっても良い。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力及び第4入力ポ
ート126への出力(アウト球検出スイッチ32aの検出信号は除く)は、主基板100
から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さ
らに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37
aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように
構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル
変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動
作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポー
ト123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE
2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポ
ート124や第4入力ポート126や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設
けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)、払出ビジー信号
(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステー
タス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の
遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以
上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチ
スイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込ん
でデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設
けられている。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信
号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられてお
り、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。
電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッ
チ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイ
コン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として
扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には
制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、
遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部
130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さず
に直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポ
ート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リ
セット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するように
してもよい。なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,
124,126には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン
111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止す
るためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の
各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセ
ットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊
技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ
132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置
200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊
技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試
験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号
などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。この
バッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技
制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力され
る始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さず
に中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62や振動センサ65のようにそのままでは試射
試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号
若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラ
ー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置
へ供給される。なお、中継基板70には、バッファ133から出力された信号を取り込ん
で試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を
中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用
マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより
選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続された第2出力ポート134が設け
られている。第2出力ポート134は、第1特別変動入賞装置38を開成させる第1大入
賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド1)38b、第2特別変動入賞装置39を開成させ
る第2大入賞口ソレノイド(大入賞口ソレノイド2)39b、第1特別変動入賞装置38
内のレバー部材を動作させるレバーソレノイド38f及び普通変動入賞装置37を開成さ
せる普電ソレノイド37cの動作データを出力するとともに、現在選択されている確率設
定値を表示する性能表示装置153の表示データを出力するためのポートである。
また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード
端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート
135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/
オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板7
1へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフ
ォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部
管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外
部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシ
ュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド
38b,39bやレバーソレノイド38fや普電ソレノイド37cの動作データ信号を受
けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力
ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ
駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表
示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ
138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外
部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138d、第2出力ポート134から出力され
る性能表示装置153の表示データ信号を受けて駆動信号を生成し出力する第5ドライバ
138eが設けられている。なお、第2出力ポート134から第5ドライバ138eへは
、シリアル通信でデータが送信される。
第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため
、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。第5ドライバ138eに
は、5Vで動作する性能表示装置153を駆動できるようにするため、電源電圧としてD
C5Vが電源装置400から供給される。
また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC1
2Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じた
デジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれ
であってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード
端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よ
りセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択された
LEDに電源電圧が流れて点灯される。
外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号
に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。
なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御
装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるように
してもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラ
ムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ13
9は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送
受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通
常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を
利用して行われるため、入力ポート122,123,124,126のようなポートは設
けられていない。
なお、特に限定されるわけではないが、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、
普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口ス
イッチ38a,39a、ゲートスイッチ34aには、磁気検出用のコイルを備え該コイル
に金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接
センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠
15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられ
た本体枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いるこ
とができる。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC
)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマン
ドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロ
セッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音
などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314
を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したP
ROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領
域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFe
RAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段を
なすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン
311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン
311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マ
イコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してV
DP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ラ
ンプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理する
ためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映
像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラク
タなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデ
オRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パ
ラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを
送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することがで
きる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や
遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYN
C、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312
から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割
込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの
状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する
映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回
路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力
されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介し
て表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主
制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続
されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INT
が入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた
上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパ
ワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成さ
れた音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力さ
れる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受
信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンド
I/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特
図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御
指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111
はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動
作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられ
ているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制
御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾
装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤3
0(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41
における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体
制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこ
れらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコ
ン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(例えば演出用の装置を動作さ
せるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演
出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵さ
れている演出ボタンスイッチ25a、ガラス枠15に設けられたタッチパネル29、盤演
出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッ
チ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、
演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイ
コン311へ検出信号を入力する機能を有するスイッチ入力回路336が設けられている
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300
やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モ
ータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モー
タやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5
Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するよう
に構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2V
のような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3V
やDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられ
る。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マ
イコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン
311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314
、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなど
を駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリ
セット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FA
N45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆
動するようにされている。
図5には、大当り確率、転落確率、小当り確率、大当りに当選した場合の大当り種類の
振分確率を示した。なお、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果(第1特別結果)で
あり、小当りは条件装置の作動を伴わない特別結果(第2特別結果)である。条件装置と
は、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するも
ので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別
変動入賞装置38,39を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物
連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り
抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお
、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウ
ェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段
であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とさ
れる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、
本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
大当り(第1特別結果)となる確率である大当り確率の値(確率値)は特図1と特図2
で共通であり、低確率状態での確率値と高確率状態での確率値はそれぞれ図5(a)に示
すような確率値となっている。
なお、本実施形態では、図5(a)に示すように、“設定1”〜“設定6”の全てに高
確率状態での確率値として同一の確率値が割り当てられているが、異なる確率値が割り当
てられていても良い。すなわち、高確率状態での確率値は、多段階に切り替え可能であっ
ても良い。
また、本実施形態では、図5(a)に示すように、“設定1”と“設定2”に低確率状
態での確率値として同一の確率値が割り当てられているが、異なる確率値が割り当てられ
ていても良い。“設定3”と“設定4”、“設定5”と“設定6”についても同様である
。すなわち、低確率状態での確率値は、多段階に切り替え可能であれば、その段数は限定
されない。また、“設定1”〜“設定6”の全てに低確率状態での確率値として同一の確
率値が割り当てられていても良い。すなわち、低確率状態での確率値は、多段階に切り替
え不可能であっても良い。
また、割り当てられた低確率状態での確率値が同一の“設定1”と“設定2”で、演出
振り分け等を異ならせても良い。“設定3”と“設定4”、“設定5”と“設定6”につ
いても同様である。
また、本実施形態では、図5(a)に示すように、3種類の確率値(低確率状態での確
率値及び高確率状態での確率値)に対し6つの確率設定値(“設定1”〜“設定6”)を
割り当てているが、例えば、3種類の確率値に対し3つの確率設定値(例えば“設定1”
〜“設定3”)を割り当てて残り3つの確率設定値(例えば“設定4”〜“設定6”)は
不使用としても良い。
本実施形態の遊技機では、大当りに基づく特別遊技状態(第1特別遊技状態)において
第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入して特定領域スイ
ッチ38dで検出されること(V通過)により、当該特別遊技状態の終了後に高確率状態
となり、特図変動表示ゲームの実行毎に行われる転落抽選に当選すると低確率状態となる
ように構成されている。転落抽選に当選する確率は図5(b)に示すような確率となって
いる。
また、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲーム
の結果態様に基づき高確率状態となっても、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲ
ームの両方が高確率状態となる。
小当り(第2特別結果)となる確率である小当り確率は図5(c)に示すような確率と
なっている。この小当り確率は特図1よりも特図2の方が高くなっている。また、小当り
確率は遊技状態や大当り確率にかかわらず常に一定である。大当りと小当りの抽選におい
ては大当りと小当りは重複して当選しない。なお、本実施形態では、小当りを特図1に設
けず特図2のみに設けるようにした、すなわち特図1の小当り確率は0であるが、これに
限定されず、例えば、小当りを特図1と特図2の両方に設けても良い。また、小当りを特
図1と特図2の両方に設ける場合、小当り確率は、特図1と特図2とで同じであっても良
いし、特図1よりも特図2の方が高くても良いし、特図2よりも特図1の方が高くても良
い。
また、図5(d)には特図1と特図2で選択可能な大当り種類と、各大当り種類の振分
確率を示した。
特図1変動表示ゲームでの大当り(第1特別結果)の種類には、10R確変大当りと4
R確変大当りと10R通常大当りの3種類がある。同様に、特図2変動表示ゲームでの大
当り(第1特別結果)の種類には、10R確変大当りと4R確変大当りと10R通常大当
りの3種類がある。これらの大当り種類は大当り図柄乱数に基づき選択される。各大当り
種類の数字は実質ラウンド数を示し、確変とは特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入
する可能性が高く特別遊技状態の終了後に高確率状態(確変状態)となりやすいことを示
し、通常とは特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性が低く特別遊技状態の
終了後に高確率状態(確変状態)となりにくいことを示している。
ここで、実質ラウンド数とは、特別変動入賞装置38,39の開放によって実際に入賞
球が発生するような開放制御を行うラウンド数のことである。なお、各大当り種類の数字
は、大当り時のラウンド数(実質ラウンド数+特別変動入賞装置38,39の開放時間が
短く実際には入賞球が発生しないような開放制御を行うラウンド数)であっても良い。
また、確変大当りよりも特定領域に遊技球が流入する可能性が低いが通常大当りよりも
特定領域に遊技球が流入する可能性が高い第1特別結果を設けても良い。
また、本実施形態の遊技機では、特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入するか否か
により高確率状態となるか否かが決定されるので、大当り種類が確変であっても特定領域
に遊技球が流入しなければ高確率状態とはならず、大当り種類が通常であっても特定領域
に遊技球が流入すれば高確率状態となる。
図6(a)〜(c)には、各大当り種類での各ラウンドにおける開放態様を示した。な
お、開放態様の詳細は図7に示している。
図6(a)に示すように10R確変大当りでは、1ラウンド目で第1特別変動入賞装置
38を開放するとともに特定領域(確変作動領域)を開放するVありロング開放を行う。
Vありロング開放は特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性の高い開放態様
である。そして、2ラウンド目以降は第1特別変動入賞装置38を開放するが特定領域は
開放しないVなしロング開放を行う。
図6(b)に示すように4R確変大当りでは、1ラウンド目で第1特別変動入賞装置3
8を開放するとともに特定領域(確変作動領域)を開放するVありロング開放を行う。そ
して、2ラウンド目から4ラウンド目までは第1特別変動入賞装置38を開放するが特定
領域は開放しないVなしロング開放を行い、5ラウンド目以降は第1特別変動入賞装置3
8を開放するが特定領域は開放しないVなしショート開放を行う。Vなしショート開放は
大入賞口に遊技球が流入する可能性がVなしロング開放よりも低い開放態様である。すな
わち、Vなしロング開放は実際に入賞球が発生するような開放態様であり、Vなしショー
ト開放は開放時間が短く実際には入賞球が発生しないような開放態様である。
図6(c)に示すように10R通常大当りでは、1ラウンド目で第1特別変動入賞装置
38を開放するとともに特定領域(確変作動領域)を開放するVありショート開放を行う
。Vありショート開放は特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入する可能性がVありロ
ング開放よりも低い開放態様である。そして、2ラウンド目以降は第1特別変動入賞装置
38を開放するVなしロング開放を行う。
特定領域(確変作動領域)へ遊技球が流入可能とされるのは1ラウンド目に行われるV
ありロング開放及びVありショート開放のみである。すなわち、本実施形態の遊技機では
、特定領域に遊技球が流入する可能性があるラウンドである特定ラウンドは1ラウンド目
である。なお、特定ラウンドは、1ラウンド目に限定されず適宜変更可能である。また、
特定ラウンドは、1ラウンド目と5ラウンド目など、複数回あっても良い。
図7(a)に示すようにVなしロング開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入
賞装置38を開放し(t11)、25000m秒の開放可能時間が経過するか所定個数(
例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第1特別変動入賞装置3
8を閉鎖してラウンドを終了する(t12)。その後、上大入賞口残存球処理時間が開始
され(t12)、上大入賞口残存球処理時間が終了するとインターバル時間が開始され(
t13)、インターバル時間が終了すると次ラウンドが開始される(t14)。なお、最
終ラウンドである場合はラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設定され、その後エンデ
ィング時間が設定される。
図7(b)に示すようにVありロング開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動入
賞装置38を開放する(t31)。さらに、ラウンドの開始に伴いレバーソレノイド38
fをON状態とするとともに、特定領域スイッチ38dを有効とする。レバーソレノイド
38fがOFFである状態ではレバー部材が特定領域を覆って遊技球が流入できない状態
となり、レバーソレノイド38fがONである状態ではレバー部材が特定領域から退避し
て遊技球が流入可能な状態となる。また、特定領域スイッチ38dが有効である状態とは
、特定領域スイッチ38dでの遊技球の検出を有効なものとして扱う状態である。これに
対して特定領域スイッチ38dが無効である状態は、特定領域スイッチ38dでの遊技球
の検出があっても無効なものとして扱う状態である。
レバーソレノイド38fはラウンドの開始から64m秒経過することでOFF状態とな
る(t32)。そして、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから100m秒経
過すると特定領域スイッチ38dが無効となる(t33)。すなわち、第1特別変動入賞
装置38が開放した直後に入賞した遊技球は特定領域に流入する可能性がある。
ラウンドの開始から200m秒経過すると第1特別変動入賞装置38が閉鎖される(t
34)。そして、2700m秒経過すると再び第1特別変動入賞装置38が開放される(
t35)、25000m秒の開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球
が入賞するかの何れかの条件が成立すると第1特別変動入賞装置38を閉鎖してラウンド
が終了する(t39)。その後、上大入賞口残存球処理時間が開始され(t39)、上大
入賞口残存球処理時間が終了するとインターバル時間が開始され(t41)インターバル
時間が終了すると次ラウンドが開始される(t42)。なお、最終ラウンドである場合は
ラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設定され、その後エンディング時間が設定される
また、第1特別変動入賞装置38の2回目の開放(t35)の後、レバーソレノイド3
8fも所定の時間に亘りON状態となる(t36〜t37、t38〜t39)。また、特
定領域スイッチ38dも有効となる(t36)。この第1特別変動入賞装置38の2回目
の開放は十分に長い時間の開放であるとともに、レバーソレノイド38fのON状態も長
時間継続するので、ほぼ確実に特定領域に遊技球が流入することとなる。よって、大当り
種類が確変である場合はほぼ確実に高確率状態となる。
また、レバーソレノイド38fは第1特別変動入賞装置38が閉鎖した後も所定の時間
に亘りON状態とすることが可能であり(t40〜t43)、閉鎖間際に第1特別変動入
賞装置38に流入した遊技球についても特定領域への流入が可能となっている。なお、開
放可能時間の経過又は所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入賞装置38
が閉鎖し、当該第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が上大入賞口残存球処理時間
内に全て排出された場合には、残存球処理時間の終了(t41)に伴いレバーソレノイド
38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、特定領域スイッチ38dが無効と
なる。
また、開放可能時間の経過又は所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入
賞装置38が閉鎖し、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が上大入賞口残存球処
理時間内に全て排出されなかった場合であって、レバーソレノイド38fがON状態とな
る期間の終了(t43)までに全て排出された場合は、当該排出の完了時にレバーソレノ
イド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、特定領域スイッチ38dが無
効となる。
また、開放可能時間の経過又は所定個数の遊技球が入賞することにより第1特別変動入
賞装置38が閉鎖し、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が上大入賞口残存球処
理時間内に全て排出されなかった場合であって、レバーソレノイド38fがON状態とな
る期間の終了(t43)までに全て排出されなかった場合は、レバーソレノイド38fが
ON状態となる期間の終了(t43)をもってレバーソレノイド38fがOFF状態とな
って動作を終了する。この場合には、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから
(t43)、100m秒経過すると特定領域スイッチ38dが無効となる(t44)。
図7(c)に示すようにVありショート開放では、Vありロング開放における第1特別
変動入賞装置38の1回目の開放と同様の開放を行い(t51〜t54)、当該開放が終
了することに基づきラウンドを終了する(t54)。この第1特別変動入賞装置38の開
放は非常に短い時間の開放であるとともに、レバーソレノイド38fのON状態も短時間
であるので、特定領域に遊技球が流入する可能性は低い。よって大当り種類が通常である
場合に高確率状態となることはまれである。
なお、レバーソレノイド38fの動作及び特定領域スイッチ38dの有効、無効の切り
替えは、第1特別変動入賞装置38内に遊技球が残存している限りはVありロング開放の
場合と同じ動作を行う(t55〜t63)。よって、上大入賞口残存球処理時間が経過し
ても第1特別変動入賞装置38内に遊技球が残存している場合は、当該残存球の排出が完
了した時点でレバーソレノイド38fがOFF状態となって動作を終了するとともに、特
定領域スイッチ38dが無効となる。また、レバーソレノイド38fがON状態となる期
間の終了(t62)までに全ての遊技球が排出されなかった場合は、レバーソレノイド3
8fがON状態となる期間の終了(t62)をもってレバーソレノイド38fがOFF状
態となって動作を終了し、レバーソレノイド38fがOFF状態となってから(t62)
、100m秒経過すると特定領域スイッチ38dが無効となる(t63)。
また、図7(b)に示すVありロング開放における第1特別変動入賞装置38の1回目
の開放(t31〜t34)や、図7(c)に示したVありショート開放における第1特別
変動入賞装置38の開放(t51〜t54)は、第1特別変動入賞装置38に遊技球を最
低でも1個は入賞させることができる程度の開放時間とする。
図7(d)に示すようにVなしショート開放では、ラウンドの開始に伴い第1特別変動
入賞装置38を開放し(t71)、200m秒の開放可能時間が経過するか所定個数(例
えば9個)の遊技球が入賞するかの何れかの条件が成立すると第1特別変動入賞装置38
を閉鎖してラウンドを終了する(t72)。ただし、開放可能時間が短いため閉鎖条件と
なる所定個数の入賞が発生することは稀であり、開放可能時間の経過に伴い閉鎖されるこ
とがほとんどである。その後、上大入賞口残存球処理時間が開始され(t72)、上大入
賞口残存球処理時間が終了するとインターバル時間が開始され(t73)、インターバル
時間が終了すると次ラウンドが開始される(t74)。なお、最終ラウンドである場合は
ラウンドの終了に伴い残存球処理時間が設定され、その後エンディング時間が設定される
また、図6(d)には、第2特別遊技状態(小当りに基づく特別遊技状態)における開
放態様を示した。第2特別遊技状態では、まず、小当りファンファーレ時間が開始され、
小当りファンファーレ時間が終了すると、第2特別変動入賞装置39が開放され、160
0m秒の開放可能時間が経過するか所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞するかの何れ
かの条件が成立すると第2特別変動入賞装置39が閉鎖される。その後、小当り残存球処
理時間が開始され、小当り残存球処理時間が終了すると、小当りエンディング時間が開始
され、小当りエンディング時間が終了すると、第2特別遊技状態が終了する。なお、第2
特別遊技状態における開閉態様(開放時間と開放回数)は複数種類あっても良く、その場
合、例えば、小当り図柄に基づいていずれの開閉態様を設定(採用)するかを決定する。
〔遊技状態遷移図(ゲームフロー)〕
次に、遊技制御装置100の遊技制御による遊技状態の遷移(移行)について説明する
。図8は、本実施形態における遊技状態の遷移を示す遊技状態遷移図(ゲームフロー)を
例示する図である。
遊技状態には、通常遊技状態ST1、第1特定遊技状態ST2、第2特定遊技状態ST
3がある。なお、この他に特別遊技状態として、第1特別結果(大当り)に基づく第1特
別遊技状態と第2特別結果(小当り)に基づく第2特別遊技状態があるがここでは省略す
る。各遊技状態では、遊技制御装置100で制御されることとなる第1特別結果が導出さ
れる特図確率、演出制御装置300で制御されて遊技の演出態様を定める演出モード、当
該遊技状態において主に狙うべき始動領域である主始動領域、主として実行するべき特図
変動表示ゲームの種類である主変動特図、及び遊技球の発射方向が定められている。
本実施形態の遊技機10においては、左打ちにより始動入賞口36への入賞を狙うこと
ができ、右打ちにより普通変動入賞装置37への入賞を狙うことができるようになってい
る。すなわち、遊技者の意思により狙う始動領域を選択可能となっている。また、各遊技
状態では、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのうち、いずれか一方を主とし
て遊技を進行することを想定して設計されており、この設計に従い遊技者が遊技を進行す
るように、設計上で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームを主として遊技を進行し
た方が遊技者にとって有利となるように構成されている。なお、以下の説明では、各遊技
状態で主とすると定めた一方の特図変動表示ゲームをメイン変動と称し、他方の特図変動
表示ゲームをイレギュラー変動と称することがある。
通常遊技状態ST1は、特図確率が低確率状態であり、普通変動入賞装置37の単位時
間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがなく、特図変動表示ゲ
ームや普図変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短もない状態である。また、演出態様
を規定する演出モードは通常モードとされる。主変動特図は特図1変動表示ゲームであり
、主始動領域は始動入賞口36であって、この始動入賞口36を狙うため発射方向は左打
ちとされている。すなわち、特図1変動表示ゲームをメイン変動とし、特図2変動表示ゲ
ームをイレギュラー変動とするように設計されている。この通常遊技状態ST1では、特
図2変動表示ゲームについて非常に長い変動時間が設定されるようになっている。これに
より、特図2変動表示ゲームの実行が時間的に非効率的となり、通常遊技状態ST1にお
ける小当りの獲得を狙った特図2変動表示ゲームの実行を遊技者が選択しないようにして
いる。
第2特定遊技状態ST3は、特図確率が基本的には低確率状態である。ただし、通常大
当りに基づく特別遊技状態において第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域
)に遊技球が流入した場合(V通過ありの場合)は高確率状態となる。また、普通変動入
賞装置37の単位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートがあ
る状態である。普電サポートがある場合は特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの変
動時間を短縮する時短もありとなる。演出態様を規定する演出モードはチャンスモードと
される。また、主変動特図は特図2変動表示ゲームであり、主始動領域は普通変動入賞装
置37であって、この普通変動入賞装置37を狙うため発射方向は右打ちとされている。
すなわち、特図2変動表示ゲームをメイン変動とし、特図1変動表示ゲームをイレギュラ
ー変動とするように設計されている。
第1特定遊技状態ST2は、特図確率が高確率状態であり、普通変動入賞装置37の単
位時間あたりの開放時間を向上させて入賞を容易とする普電サポートはなしとなり、特図
変動表示ゲームの変動時間を短縮する時短はありとなる状態である。演出態様を規定する
演出モードは小当りRUSHとされる。また、主変動特図は特図2変動表示ゲームであり
、主始動領域は普通変動入賞装置37であって、この普通変動入賞装置37を狙うため発
射方向は右打ちとされている。すなわち、特図2変動表示ゲームをメイン変動とし、特図
1変動表示ゲームをイレギュラー変動とするように設計されている。
なお、本実施形態では、普電サポートがある状態における普図変動表示ゲームの当り結
果となる確率(普図確率)を、普電サポートがない状態と同じ確率(通常確率)とするが
、これに限定されず、普電サポートがある状態においては、普図確率を、通常確率(普図
低確率状態)よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。
また、本実施形態において、普電サポートがない状態とは、普通変動入賞装置37は開
放するが、普電サポートがある状態よりも普通変動入賞装置37の単位時間あたりの開放
時間が短い状態である。
第1特定遊技状態ST2及び第2特定遊技状態ST3では、特図2変動表示ゲームの変
動時間が通常遊技状態ST1の場合よりも短縮される時短状態となり、右打ちを行って普
通変動入賞装置37を狙い、特図2変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利となる
。特図2変動表示ゲームは特図1変動表示ゲームよりも小当りの確率が高く(本実施形態
の場合、特図1の小当り確率は0)、かつ、大当りよりも小当りの方が当選する確率が高
いため、第1特定遊技状態ST2及び第2特定遊技状態ST3では小当りが高頻度で発生
する。
第2特定遊技状態ST3において特図変動表示ゲームの結果が小当りとなった場合には
、当該小当りに基づく特別遊技状態でも普電サポートがある状態が継続し、第1特定遊技
状態ST2において特図変動表示ゲームの結果が小当りとなった場合には、当該小当りに
基づく特別遊技状態でも普電サポートがない状態が継続する。また、小当りに基づく特別
遊技状態では、第2特別変動入賞装置39は開放するが、第1特別変動入賞装置38は開
放しない(図6(d)参照)。
したがって、第2特定遊技状態ST3において特図変動表示ゲームの結果が小当りとな
った場合には、当該小当りに基づく特別遊技状態において、右打ちされた遊技球の大部分
は、普通変動入賞装置37に入賞し、普通変動入賞装置37の下方に配設されている第2
特別変動入賞装置39まで流下しない。よって、第2特定遊技状態ST3では、小当りが
高頻度で発生するが、小当りにより遊技者の持球を増加させることが困難である。
一方、第1特定遊技状態ST2において特図変動表示ゲームの結果が小当りとなった場
合には、当該小当りに基づく特別遊技状態において、右打ちされた遊技球の大部分は、普
通変動入賞装置37に入賞せずに、普通変動入賞装置37の下方に配設されている第2特
別変動入賞装置39まで流下する。よって、第1特定遊技状態ST2では小当りにより遊
技者の遊技球を増加させることが容易である。すなわち、第1特定遊技状態ST2では小
当りが高頻度で発生して遊技者の持球が増加することから、演出モードは小当りRUSH
と称するモードとされている。
これら3つの遊技状態のうち、通常遊技状態ST1が最も遊技者にとって不利な状態で
ある。第2特定遊技状態ST3は普電サポートがあるので通常遊技状態ST1よりも遊技
者にとって有利な状態である。第1特定遊技状態ST2は、高確率状態であり、さらに、
小当りの頻発により遊技者の持球が増加する状態であるので、通常遊技状態ST1及び第
2特定遊技状態ST3よりも遊技者にとって有利な状態である。
遊技状態の移行は、第1特別結果の導出に基づく第1特別遊技状態が終了すること、規
定ゲーム数を消化すること、低確率状態への移行抽選である転落抽選に当選することによ
り行われる。基本的には、確変大当りが導出されて第1特別遊技状態となり、当該第1特
別遊技状態において第1特別変動入賞装置38の特定領域(確変作動領域)に遊技球が流
入して特定領域スイッチ38dで検出された場合(V通過ありの場合)は、当該第1特別
遊技状態の終了後に第1特定遊技状態ST2に移行する。一方、確変大当りが導出されて
第1特別遊技状態となり、当該第1特別遊技状態において第1特別変動入賞装置38の特
定領域(確変作動領域)に遊技球が流入しなかった場合(V通過なしの場合)は、当該第
1特別遊技状態の終了後に通常遊技状態ST1に移行する。また、通常大当りが導出され
て第1特別遊技状態となり、当該第1特別遊技状態においてV通過なしの場合は、当該第
1特別遊技状態の終了後に第2特定遊技状態ST3(特図低確率の第2特定遊技状態ST
3)に移行する。一方、通常大当りが導出されて第1特別遊技状態となり、当該第1特別
遊技状態においてV通過ありの場合は、当該第1特別遊技状態の終了後に第2特定遊技状
態ST3(特図高確率の第2特定遊技状態ST3)に移行する。
また、第2特定遊技状態ST3において特別遊技状態の終了から100回(サポート回
数)の特図変動表示ゲームを実行した場合は通常遊技状態ST1に移行する。また、第1
特定遊技状態ST2において転落抽選に当選した場合は、通常遊技状態ST1に移行する
なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しな
い場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。また、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特
図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に飾り特図変動表示ゲームと称する。また、
大当り(第1特別結果)と小当り(第2特別結果)を区別しない場合は、単に当り(特別
結果)と称する。また、大当りに基づく特別遊技状態である第1特別遊技状態と、小当り
に基づく特別遊技状態である第2特別遊技状態と、を区別しない場合は、単に特別遊技状
態と称する。
本実施形態の遊技機10では、図示しない打球発射装置から遊技領域32に向けて遊技
球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、
遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変
えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36
、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に入
賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から
排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第1特
別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞
口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図3参照)によって制御される払出
ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
本実施形態の遊技機10においては、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球
を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や、当該始動入賞口36の左方に配
設された一般入賞口35への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわ
ゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞
装置38、第2特別変動入賞装置39、当該第2特別変動入賞装置39の右方に配設され
た一般入賞口35への入賞を狙うことができるようになっている。
普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための
非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34aが設けられており、遊技領域32
内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aに
より検出される。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普
図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基
づき、普図始動記憶数が上限数(例えば、4個)未満ならば普図始動記憶数を加算(+1
)してROM111Bに普図始動記憶を1つ記憶する。この普図始動入賞の記憶数は、一
括表示装置50の普図保留表示器56に表示される。また、普図始動記憶には、ゲートス
イッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき抽出された普図変動表示ゲームの結
果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっている。
そして、普図始動記憶があり普図変動表示ゲームを開始可能な場合、すなわち、普図変
動表示ゲームの実行中でなく、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37を開状
態に変換する当り状態でもない場合は、最先に記憶された普図始動記憶に記憶された当り
判定用乱数値とROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの
当りはずれを判定し、普図変動表示ゲームを開始する処理を行う。この当り判定用乱数値
が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普
図特定結果)が導出されることとなる。
また、遊技制御装置100は普図変動表示ゲームを実行する処理として、一括表示装置
50に設けられた普図表示部58に、所定の変動時間に亘り予め定められた複数の点灯パ
ターンを予め定められた順序で繰り返し表示する普図変動中表示を行った後、結果に応じ
た点灯パターン(結果態様)を停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
なお、普図表示部58を表示装置41で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、
キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表
示するように構成しても良い。
普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示部58に特別の結果態様となる点
灯パターンを停止表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装
置37の可動部材を所定時間(例えば、0.5秒間又は1.7秒間)開放する制御を行う
。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材)の変換制御を行う変換制御実
行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示部58には
ずれの結果態様となる点灯パターンを表示する制御を行う。
また、始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれ内
部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、始動入賞口36への
入賞に基づき始動記憶(特図始動記憶)をなす第1始動記憶を所定の上限数(例えば、4
個)を限度に記憶するとともに、普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動記憶(特図
始動記憶)をなす第2始動記憶を所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶する。始動
入賞口36や普通変動入賞装置37への入賞に基づき、それぞれ始動記憶情報として大当
り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出されるようになってお
り、抽出された乱数値は、第1始動記憶や第2始動記憶としてRAM111Bに記憶され
る。そして、この始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の第1記憶
表示部53(特図1保留表示器)や第2記憶表示部54(特図2保留表示器)に表示され
るとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として
表示される。
遊技制御装置100は、第1始動記憶に基づいて特図1表示器51(第1変動表示装置
)で特図1変動表示ゲームを行い、第2始動記憶に基づいて特図2表示器52(第2変動
表示装置)で特図2変動表示ゲームを行う。特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲー
ムは同時に実行可能であるが、一方の特図変動表示ゲームの実行中に、他方の特図変動表
示ゲームが第1特別結果(大当り)となった場合には、当該一方の特図変動表示ゲームを
特別結果以外の結果(はずれ結果)として終了させるようにしている。また、一方の特図
変動表示ゲームの実行中に、他方の特図変動表示ゲームが第2特別結果(小当り)となっ
た場合には、当該小当りに基づく特別遊技状態の終了まで当該一方の特図変動表示ゲーム
を中断するようにしている。
すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、始動入賞口36(第1始動入賞領
域)への遊技球の入賞に基づいて特図1変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム)の実
行制御を行う第1実行制御手段をなす。また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、
普通変動入賞装置37(第2始動入賞領域)への遊技球の入賞に基づいて特図2変動表示
ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)の実行制御を行う第2実行制御手段をなす。
特図1表示器51及び特図2表示器52では、変動表示を行った後、所定の結果態様を
停止表示する。そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合は、特図1表示器
51若しくは特図2表示器52の表示態様が第1特別結果に対応する特別結果態様(大当
り結果態様)となって大当りとなり、第1特別遊技状態(いわゆる大当り状態)となる。
また、特図変動表示ゲームの結果が小当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図
2表示器52の表示態様が第2特別結果に対応する特別結果態様(小当り結果態様)とな
って小当りとなり、第2特別遊技状態(いわゆる小当り状態)となる。すなわち、特図1
表示器51が、始動入賞口36への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変
動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段をなす。また、特図2表示器52が、普通
変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム
)を表示可能な第2変動表示手段をなす。
また、遊技制御装置(遊技制御手段)100は、大当り遊技状態(第1特別遊技状態)
の終了後、通常遊技状態よりも遊技者に有利な状況(当り確率が高確率であることや普電
サポートがあること)で遊技を進行可能な遊技状態(特定遊技状態)を発生させる制御を
行うことが可能である。すなわち、遊技制御装置(遊技制御手段)100が特定遊技状態
発生手段をなす。
また、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの実行に対応して、表示装置41
にて複数種類の飾り識別情報(数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特
図変動表示ゲームが実行されるようになっている。表示装置41での飾り特図変動表示ゲ
ームには、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図1変動表示ゲームと、特図2変動表
示ゲームに対応する飾り特図2変動表示ゲームとがあり、これらは別々の表示領域に表示
される。そして、対応する特図変動表示ゲームの変動に伴い変動表示が行われ、対応する
特図変動表示ゲームでの結果態様の導出に伴い結果に対応した表示が行われる。
すなわち、表示装置41が、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)及び第2変
動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に対応して飾り識別情報を変動表示する飾り変動
表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示可能な飾り変動表示手段をなす。なお、飾
り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームで別々の表示装置を使用するとして
も良いし、一方の飾り特図変動表示ゲームのみを表示するとしても良い。また、遊技機1
0に特図1表示器51及び特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表
示ゲームを実行するようにしても良い。
本実施形態の遊技機では特図2変動表示ゲームの方が小当りの確率が高い(特図1変動
表示ゲームの小当りの確率が0である)が、通常遊技状態である場合には特図2変動表示
ゲームの変動パターンとして変動時間が非常に長い(約10分)長変動が選択される。こ
れにより、通常遊技状態では特図2変動表示ゲームの実行が時間的に非効率的となり、通
常遊技状態における小当りの獲得を狙った特図2変動表示ゲームの実行を遊技者が選択し
ないようにしている。よって、通常遊技状態では、左打ちを行って始動入賞口36を狙い
、特図1変動表示ゲームを行う方が遊技者にとって有利となる。
なお、長変動の時間は約10分としたがこれより長くても良いし、短くても良い(5分
、50分、10時間など)。また、特図2変動表示ゲームの結果に応じて長変動の時間を
異ならせても良い。具体的には、例えば、特図2変動表示ゲームの結果がはずれ又は小当
りである場合には、当該特図2変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が約10分
の長変動が選択され、特図2変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、当該特図2
変動表示ゲームの変動パターンとして変動時間が約5分の長変動が選択されるようにして
も良い。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置10
0の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御につ
いて説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図9及び図10に示すメイ
ン処理と、所定時間周期(例えば4m秒)で行われる図11に示すタイマ割込み処理とか
らなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始され
る。このメイン処理においては、図9に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステ
ップX1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭
アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップX2)
を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップX3)、所定のレジスタ(例えばD
レジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX4)。本実施
形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h〜01FFhで、上位としては00h
か01hをとり、ステップX4では先頭の00hをセットする。次に、発射停止の信号を
出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップX5)。発射許可信号は遊技制御
装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合
に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、RAM初期化スイッチ112と設定キースイッチ152の状態を読み込み(ス
テップX6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行う。ステッ
プX7の処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置1
00からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出
制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)
が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって
従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマン
ドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することが
できる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御
装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等
)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の
対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行わ
れる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部
のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防
止することができる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行った後、停電が発生して
いるか判定し(ステップX8)、停電が発生している場合(ステップX8;Y)には、遊
技機の電源が遮断されるのを待つ。
具体的には、ステップX8では、例えば、電源装置400から入力されている停電監視
信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定
し、停電監視信号がオンであるかの判定を行う。そして、停電監視信号がオンである場合
は、設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか判定する。そして
、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合は、停電監視信号がオン
であるかの判定に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場
合には、停電が発生していると判定する。後述するステップX34,X54においても同
様である。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生し
たと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時に
おける不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電
監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせてい
る期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に
適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可さ
れておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの
停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が
発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる
一方、停電が発生していない場合(ステップX8;N)には、電源投入ディレイタイマ
を−1更新し(ステップX9)、タイマの値が0であるか判定する(ステップX10)。
タイマの値が0でない場合(ステップX10;N)、すなわち、待機時間が終了していな
い場合には、停電が発生しているか判定する処理(ステップX8)に戻る。また、タイマ
の値が0である場合(ステップX10;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合には、
RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス
許可をし(ステップX11)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定
)する(ステップX12)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、本実施
形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステッ
プX13)、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び
乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動
する処理(ステップX14)を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のク
ロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの
発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU1
11Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供
給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
次いで、RAM異常フラグをセットする(ステップX15)。ここでは、RAMに異常
があるか否かにかかわらずRAMに異常があることを前提として、一旦、RAM異常フラ
グを所定のレジスタにセットする。
次いで、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例え
ば5Ah)であるか判定し(ステップX16)、正常であれば(ステップX16;Y)、
RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h)
であるか判定する(ステップX17)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ス
テップX17;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処
理(ステップX18)を行い、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致す
るか判定する(ステップX19)。チェックサムが一致する場合(ステップX19;Y)
には、RAMに異常がないためRAM異常フラグをクリアして(ステップX20)、ステ
ップX21へ移行する。
また、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステッ
プX16;NもしくはステップX17;N)、チェックサムが一致しないと判定された場
合(ステップX19;N)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいて設定キースイ
ッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態であるか判定する(ステップ
X21)。そして、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも
一方がオフ状態である場合(ステップX21;N)には、RAM異常フラグがセットされ
ているか判定する(ステップX22)。RAM異常フラグがセットされている場合(ステ
ップX22;Y)には、RAMに異常があるため、遊技制御装置100が異常であること
を報知するメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送
信する(ステップX24)。
一方、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX22;N)には、確率
設定変更中フラグがセットされているか判定する(ステップX23)。そして、確率設定
変更中フラグがセットされている場合(ステップX23;Y)には、メイン異常エラー報
知のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステップX24)。こ
こでセットされている確率設定中フラグは、停電発生前にセットされた確率設定中フラグ
である。すなわち、確率設定値の変更中に遊技機の電源が遮断して再起動した場合には、
遊技制御装置100の動作が停止するのでステップX24の処理を行う。
次いで、遊技停止時の7セグ表示データを、第2出力ポート134を介して第5ドライ
バ138eに出力する(ステップX25)。これにより、性能表示装置153において、
図13(h)に示すような表示が行われる。その後、セキュリティ信号のオンデータを出
力するとともにセキュリティ信号以外の信号のオフデータを出力して(ステップX26)
、ステップX25に戻る。
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオン状態である
場合(ステップX21;Y)には、RAM異常フラグがセットされているか判定する(ス
テップX27)。そして、RAM異常フラグがセットされていない場合(ステップX27
;N)には、確率設定変更中フラグをセットする(ステップX29)。これにより確率設
定値変更モードに移行する。その後、確率設定変更中のコマンドを演出制御基板(演出制
御装置300)に送信して(ステップX30)、ステップX31へ移行する。演出制御装
置300では、確率設定変更中のコマンドを受信することに基づき、表示装置41の表示
、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLEDの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ1
9a,19bによる音声の出力などにより、確率設定値の変更中である旨を示す報知を行
う。
一方、RAM異常フラグがセットされている場合(ステップX27;Y)には、確率設
定値をクリアする処理(ステップX28)を行う。これにより、RWM内の確率設定値用
の領域に0がセットされて、確率設定値が“設定1”となる。その後、ステップX29,
X30の処理を行って、ステップX31へ移行する。
また、設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の少なくとも一方がオフ
状態であり(ステップX21;N)、RAM異常フラグも確率設定変更中フラグもセット
されていない場合(テップX22;N及びステップX23;N)には、ステップX6で読
み込んだ状態に基づいて設定キースイッチ152がオン状態であるか判定する(ステップ
X35)。そして、設定キースイッチ152がオン状態でない場合(ステップX35;N
)には、ステップX6で読み込んだ状態に基づいてRAM初期化スイッチ112がオン状
態であるか判定する(ステップX43)。
RAM初期化スイッチ112がオン状態でないと判定した場合(ステップX43;N)
、すなわち設定キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオフ状態であ
る場合には、ステップX41へ移行して停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
一方、RAM初期化スイッチ112がオン状態であると判定した場合(ステップX43
;Y)には、ステップX44へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、RAM初期化ス
イッチ112が外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初
期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段
をなす。
また、設定キースイッチ152がオン状態である場合(ステップX35;Y)には、確
率設定確認中フラグをセットする(ステップX36)。これにより確率設定値確認モード
に移行する。その後、確率設定確認中のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)
に送信する(ステップX37)。演出制御装置300では、確率設定確認中のコマンドを
受信することに基づき、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLED
の発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより、
確率設定値の確認中である旨の報知を行う。
そして、50m秒間以上のセキュリティ信号の出力を保証するために、セキュリティ信
号制御タイマ領域に128m秒に対応する値をセーブする(ステップX31)。セキュリ
ティ信号は、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードである場合にはタイマ割込み
処理の確率設定変更/確認処理(ステップX122)で出力され、それ以外の場合はタイ
マ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)で出力される。したがって、12
8m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認モードが終了する場合には、タイ
マ割込み処理の外部情報編集処理(ステップX120)によってセキュリティ信号が継続
して出力される。すなわち、128m秒間未満で確率設定値変更モードや確率設定値確認
モードが終了する場合であっても、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行
してから128m秒間はセキュリティ信号が出力される。なお、ステップX31において
セキュリティ信号制御タイマ領域にセーブする値は128m秒に対応する値に限定されな
い。ただし、確率設定値変更モードや確率設定値確認モードに移行してから少なくとも5
0m秒間はセキュリティ信号を出力する必要があるため、50m秒以上に対応する値をセ
ーブする必要がある。
そして、割込みを許可し(ステップX32)、設定キースイッチ152がオフ状態であ
るか判定する(ステップX33)。ステップX33では、ステップX6で読み込んだ状態
(電源投入時の状態)に基づいて判定するのではなく、タイマ割込み処理(図11)の入
力処理(ステップX103)で読み込んだ状態(現時点の状態)に基づいて判定する。ス
テップX33で設定キースイッチ152がオフ状態である判定された場合に、確率設定値
が確定される。
設定キースイッチ152がオフ状態でない場合(ステップX33;N)には、停電が発
生しているか判定し(ステップX34)、停電が発生していない場合(ステップX34;
N)には、ステップX33に戻り、停電が発生している場合(ステップX34;Y)には
、ステップX55へ移行する。確率設定変更中フラグがセットされている状態でステップ
X34にて停電が発生していると判定された場合に、当該停電から復旧した後のメイン処
理(図9及び図10)のステップX23において、確率設定変更中フラグがセットされて
いると判定される。
一方、設定キースイッチ152がオフ状態である場合(ステップX33;Y)には、割
込みを禁止する処理(ステップX38)を行う。割込みを許可する処理(ステップX32
)を行ってから割込みを禁止する処理(ステップX38,X55)を行うまでの間は、タ
イマ割込み処理(図11)が所定時間周期(例えば4m秒)で行われる。当該タイマ割込
み処理では、確率設定値に関する処理である確率設定変更/確認処理(ステップX122
)が行われる。すなわち、確率設定値の変更や確認が終了するまで(あるいは停電が発生
するまで)の間、メイン処理は待機していることとなる。
次いで、報知終了のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)に送信する(ステ
ップX39)。演出制御装置300では、報知終了のコマンドを受信することに基づき、
実行中の報知(確率設定値の変更中である旨を示す報知又は確率設定値の確認中である旨
の報知)を終了する。
次いで、確率設定変更中フラグがセットされているか判定し(ステップX40)、確率
設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップX40;N)、すなわち確率設定
確認中フラグがセットされている場合には、初期化すべき領域(例えば、停電検査領域、
チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域)に停電復旧時の初期値をセーブする処
理等を行う停電復旧処理(ステップX41)を行う。確率設定確認中フラグは、このステ
ップX41でクリアされる。
その後、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制
御装置300)へ送信し(ステップX42)、ステップX47へ移行する。本実施形態の
場合、ステップX42では、機種指定コマンド、確率設定情報コマンド、特図1保留数コ
マンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、演出回数情報コマンド、画面指定の
コマンド等の複数のコマンドを送信する。画面指定のコマンドとしては、特図1及び特図
2について何れも後述する普段処理中である場合、すなわち特図変動表示ゲームの実行中
でもなく特別遊技状態中でもない場合である客待ち中であれば客待ちデモ画面のコマンド
を送信し、それ以外であれば復旧画面のコマンドを送信する。また、機種によっては、こ
れらのコマンドに加えて、高確率回数情報コマンド等も送信する。
一方、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX40;Y)には、確
率設定値以外のRAM領域を0クリアする(ステップX44)。ステップX44では、確
率設定値用のRAM領域(ワーク領域(確率設定値の1バイト領域))と性能表示(ベー
ス値や役物比率の表示)用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)はクリアせず、遊
技制御用のRAM領域(ワーク領域とスタック領域)を0クリアする。したがって、確率
設定変更中フラグは、このステップX44でクリアされる。なお、ステップX44では、
スタック領域や未使用領域をクリアしてもしなくても良い。
そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップX45)
。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域であ
る。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信す
る(ステップX46)。本実施形態の場合、ステップX46では、機種指定コマンド、確
率設定情報コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド
、演出回数情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるととも
に、所定時間(例えば30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド
)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、
演出回数情報コマンドや普電サポートありとした特図変動表示ゲームの実行回数の情報で
あるサポート回数情報コマンド等も送信する。
次いで、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップX47)。具体的には、乱
数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させる
ためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成
回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パター
ンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビッ
ト転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転
置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パ
ターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるととも
に、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一
のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても
良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)
の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する
乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、転
落抽選に当選か否かを決定する乱数(転落抽選乱数))の初期値(スタート値)としてR
WMの所定領域にセーブしてから(ステップX48)、割込みを許可する(ステップX4
9)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎に
ソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱
数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩す
ことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理
(ステップX50)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態において
は、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数は乱数生成
回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り
乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高
速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数はプロ
グラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理
のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウン
タ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数において
は、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を
変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは−1
によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに
出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される
乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、転落抽選乱数はハードウェア
及びソフトウェアで更新される乱数である。
なお、本実施形態では、普図の当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数)を設けていな
いため、普図の当り図柄は1種類しかないが、当り図柄乱数を設けて普図の当り図柄を複
数種類の中から選択するようにしても良い。
ステップX50の初期値乱数更新処理の後、割込みを禁止する処理(ステップX51)
を行って、性能表示編集処理(ステップX52)を行う。そして、割込みを許可する処理
(ステップX53)を行った後、停電が発生しているか判定し(ステップX54)、停電
が発生していない場合(ステップX54;N)には、初期値乱数更新処理(ステップX5
0)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と性能表示
編集処理と停電監視を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップX50)の前に割込
みを許可する(ステップX49)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが
発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新
処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、ステップX50での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処
理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合
には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数
更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、
本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内
のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それ
によってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
一方、停電が発生している場合(ステップX54;Y)には、一旦割込みを禁止する処
理(ステップX55)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップX56)を
行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップX57
)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップX58)。
さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップ
X59)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップX60)を行った後、RW
Mへのアクセスを禁止する処理(ステップX61)を行ってから、遊技機の電源が遮断さ
れるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源
遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報
が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主
制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御
装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該
主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待
機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停
電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電
の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御
装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判
定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、
外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部
が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(
遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み
込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへの
アクセスを許可するようにしていることとなる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理はクロックジェネレータ
内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されるこ
とで開始される。すなわち、所定周期で開始される割込みルーチンである。遊技用マイコ
ン111においてタイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、図11
のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップX1
01)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使
っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと
同等になる。次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位ア
ドレスをセットする(ステップX102)。ステップX102では、メイン処理における
ステップX4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサや
スイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処
理(ステップX103)を行う。
次いで、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされているか判定し
(ステップX104)、確率設定変更中フラグ又は確率設定確認中フラグがセットされて
いる場合(ステップX104;Y)には、確率設定変更/確認処理(ステップX122)
を行って、タイマ割込み処理を終了する。
一方、確率設定変更中フラグと確率設定確認中フラグの両方がセットされていない場合
(ステップX104;N)には、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイ
ド(大入賞口ソレノイド38b,39b、レバーソレノイド38f、普電ソレノイド37
c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップX105)を行
う。なお、メイン処理におけるステップX5で発射停止の信号を出力すると、この出力処
理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状
態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。そ
の際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射
許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の
信号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり
、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となってい
る場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力す
る払出コマンド送信処理(ステップX106)、乱数更新処理1(ステップX107)、
乱数更新処理2(ステップX108)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口
2スイッチ37a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a,39aから正常な
信号の入力があるか否かの監視や、賞球の設定、前面枠やガラス枠の開放や、普通変動入
賞装置37、特別変動入賞装置38,39への不正入賞などのエラーの監視を行う入賞口
スイッチ/状態監視処理(ステップX109)を行う。
次に、異常排出発生中であるか判定する(ステップX110)。異常排出とは、第1特
別変動入賞装置38において、第1特別変動入賞装置38から排出される遊技球数(特定
領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された遊技球数)が、第1特
別変動入賞装置38に流入した遊技球数(大入賞口スイッチ38aで検出された遊技球数
)を上回ることである。なお、異常排出発生中である場合には異常排出フラグがセットさ
れている。そして、異常排出発生中である場合(ステップX110;Y)には、ステップ
X116へ移行する。すなわち、遊技が進行しないようにする。
一方、異常排出発生中でない場合(ステップX110;N)には、始動口1スイッチ3
6a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップX
111)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36や普通変動入賞装置37
への遊技球の入賞に基づき、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行う。そして、特図1
変動表示ゲームに関する処理を行う特図1ゲーム処理(ステップX112)、特図2変動
表示ゲームに関する処理を行う特図2ゲーム処理(ステップX113)、普図変動表示ゲ
ームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップX114)を行って、遊技機10に設
けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLED
を所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップX115)
を行う。
次いで、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行
う磁石不正監視処理(ステップX116)、盤電波センサ62からの検出信号をチェック
して異常がないか判定する処理を行う盤電波不正監視処理(ステップX117)、振動セ
ンサ65からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う振動不正監視処
理(ステップX118)、異常排出が発生していないか判定する処理を行う異常排出監視
処理(ステップX119)を行う。さらに、外部の各種装置に出力する信号を出力バッフ
ァにセットする外部情報編集処理(ステップX120)、性能表示モニタ153の制御に
関する性能表示モニタ制御処理(ステップX121)を行って、タイマ割込み処理を終了
する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可す
る処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定
する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお
、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を
復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔確率設定変更/確認処理〕
図12には、上述のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理(ステップX1
22)を示した。この確率設定変更/確認処理では、まず、RWM内の確率設定値用の領
域の値が正常範囲(本実施形態では0〜5の範囲)内であるか判定する(ステップX13
1)。
RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲内である場合(ステップX131;Y)
には、RWM内の確率設定値用の領域の値(現在の確率設定値)に対応する確率設定値表
示データを設定して(ステップX132)、当該確率設定値表示データを、第2出力ポー
ト134を介して第5ドライバ138eに出力する(ステップX134)。これにより、
性能表示装置153において、図13(a)〜(f)に示すような表示が行われる。
一方、RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲内でない場合(ステップX131
;N)には、確率設定値表示データとして消灯データを設定して(ステップX133)、
当該確率設定値表示データを、第2出力ポート134を介して第5ドライバ138eに出
力する(ステップX134)。これにより、性能表示装置153において、図13(g)
に示すような表示が行われる。
図13に示すように、性能表示装置153は、左右に並んだ4つの7セグ表示器(7セ
グメント型の表示器)で構成されている。確率設定値変更モード中又は確率設定値確認モ
ード中には、これら4つの7セグ表示器のうち、右端の7セグ表示器で現在の確率設定値
を示し、残りの7セグ表示器で「SET」という文字を示すようになっている。
具体的には、RWM内の確率設定値用の領域の値が「0」である場合は現在の確率設定
値が“設定1”であるため、図13(a)に示すように右端の7セグ表示器に「1」が表
示され、RWM内の確率設定値用の領域の値が「1」である場合は現在の確率設定値が“
設定2”であるため、図13(b)に示すように右端の7セグ表示器に「2」が表示され
、RWM内の確率設定値用の領域の値が「2」である場合は現在の確率設定値が“設定3
”であるため、図13(c)に示すように右端の7セグ表示器に「3」が表示され、RW
M内の確率設定値用の領域の値が「3」である場合は現在の確率設定値が“設定4”であ
るため、図13(d)に示すように右端の7セグ表示器に「4」が表示され、RWM内の
確率設定値用の領域の値が「4」である場合は現在の確率設定値が“設定5”であるため
、図13(e)に示すように右端の7セグ表示器に「5」が表示され、RWM内の確率設
定値用の領域の値が「5」である場合は現在の確率設定値が“設定6”であるため、図1
3(f)に示すように右端の7セグ表示器に「6」が表示される。また、RWM内の確率
設定値用の領域の値が正常範囲外(異常値)である場合には、図13(g)に示すように
右端の7セグ表示器が消灯状態となる。
例えば、RWM内の確率設定値用の領域の値が「0」である場合には、確率設定値表示
データとして、1桁目に「1」、2桁目に「T」、3桁目に「E」、4桁目に「S」を表
示するよう指示する確率設定値表示データが第5ドライバ138eに出力される。
次いで、セキュリティ信号制御タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップX1
35)。なお、セキュリティ信号制御タイマの初期値はメイン処理のステップX31にお
いて設定され、セキュリティ信号制御タイマの最小値は「0」に設定されている。
次いで、セキュリティ信号のオンデータを出力するとともにセキュリティ信号以外の信
号のオフデータを出力する(ステップX136)。ステップX136では、セキュリティ
信号制御タイマがタイムアップしているか否かにかかわらず、セキュリティ信号のオンデ
ータが出力される。したがって、確率設定値変更モード中や確率設定値確認モード中(確
率設定変更中フラグや確率設定確認中フラグがセットされている間)は、セキュリティ信
号が出力され続けることとなる。
次いで、確率設定変更中フラグがセットされているか判定し(ステップX137)、確
率設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップX137;N)、すなわち確率
設定確認中フラグがセットされている場合には、確率設定変更/確認処理を終了する。一
方、確率設定変更中フラグがセットされている場合(ステップX137;Y)には、実行
中の確率設定変更/確認処理が、遊技機10の電源投入後最初のタイマ割込み処理におけ
る確率設定変更/確認処理であるか判定する(ステップX138)。
電源投入後最初のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理である場合(ステ
ップX138;Y)には、確率設定変更/確認処理を終了する。一方、電源投入後最初の
タイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理でない場合(ステップX138;N)
には、RAM初期化スイッチ112からの入力があるか判定する(ステップX139)。
ステップX139では、直前の入力処理(ステップX103)でRAM初期化スイッチ1
12の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)が検知された場合に、RAM初期化ス
イッチ112からの入力があると判定する。RAM初期化スイッチ112からの入力がな
い場合(ステップX139;N)には、確率設定変更/確認処理を終了する。
一方、RAM初期化スイッチ112からの入力がある場合(ステップX139;Y)、
すなわちRAM初期化スイッチ112が新たに操作された場合には、RWM内の確率設定
値用の領域の値を0〜5の範囲で+1更新して(ステップX140)、確率設定変更/確
認処理を終了する。ステップX140で更新された値(更新後の確率設定値)は、次回の
確率設定変更/確認処理によって性能表示装置153に表示される。
なお、本実施形態では、図5(a)に示すように、3種類の確率値(低確率状態での確
率値及び高確率状態での確率値)に対し“設定1”〜“設定6”を割り当てているが、例
えば、3種類の確率値(低確率状態での確率値及び高確率状態での確率値)に対し“設定
1”〜“設定3”を割り当てても良い。この場合、ステップX140では、RWMの確率
設定値用の領域の値を0〜2の範囲で+1更新することとなる。
遊技機10の電源投入時に設定キースイッチ152及びRAM初期化スイッチ112を
操作することで確率設定値変更モードに移行することができ、確率設定値変更モード中に
RAM初期化スイッチ112を操作することで確率設定値を変更することができる。
RAM初期化スイッチ112は押圧操作のみ可能であるため、確率設定値変更モードに
移行するための移行操作と、確率設定値を変更するための変更操作とを区別することがで
きない。したがって、確率設定値変更モード中も移行操作(当該確率設定値変更モードへ
の移行の起因となったRAM初期化スイッチ112の操作)が継続している場合、すなわ
ち電源投入時からRAM初期化スイッチ112が押されっぱなしである場合には、当該操
作が移行操作であるにもかかわらず当該操作に応じて確率設定値が更新(変更)されてし
まう。
具体的には、タイマ割込み処理の入力処理(ステップX103)では、前回の入力処理
で読み込んだRAM初期化スイッチ112の状態がオフ状態であり、今回の入力処理で読
み込んだRAM初期化スイッチ112の状態がオン状態である場合に、RAM初期化スイ
ッチ112の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)が検知される。電源投入後最初
のタイマ割込み処理における入力処理(ステップX103)では、電源遮断直前の入力処
理が前回の入力処理となり、電源投入直後の入力処理が今回の入力処理となるが、電源遮
断直前の入力処理で読み込んだRAM初期化スイッチ112の状態はオフ状態である可能
性が高い。すなわち、確率設定値変更モード中も移行操作が継続している場合には、電源
投入後最初のタイマ割込み処理における入力処理(ステップX103)でRAM初期化ス
イッチ112の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)が検知される可能性が高い。
したがって、この場合、電源投入後最初のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認
処理でステップX139,140の処理を行うと、移行操作に基づきRAM初期化スイッ
チ112からの入力があると判定されて、RWM内の確率設定値用の領域の値が更新され
てしまう不都合が生じ得る。
そこで、本実施形態では、このような不都合を回避するために、ステップX138の処
理を行って、電源投入後最初のタイマ割込み処理における確率設定変更/確認処理ではス
テップX139,X140の処理を行わないこととする。これにより、確率設定値の更新
(変更)に関しては、電源投入時から継続しているRAM初期化スイッチ112の操作(
すなわち、確率設定値変更モードへの移行の起因となったRAM初期化スイッチ112の
操作)に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)は無視されることになるため、意図せぬ更
新を防ぐことができる。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が
特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、第1
操作部(設定キー操作部)及び第2操作部(RAM初期化スイッチ112)と、ゲームの
抽選に用いる確率値が割り当てられた複数の確率設定値のうち一の確率設定値を記憶する
記憶手段(遊技制御装置100(RAM111C))と、遊技機の電源投入時における第
1操作部及び第2操作部の操作に応答して、確率設定値を変更可能な確率設定値変更モー
ドに移行するモード移行手段(遊技制御装置100)と、確率設定値変更モード中におけ
る第2操作部の操作に応答して、記憶手段に記憶されている確率設定値(RWM内の確率
設定値用の領域の値)を変更する設定変更手段(遊技制御装置100)と、を備え、確率
設定値変更モードに移行するための第2操作部の操作(移行操作)と、確率設定値を変更
するための第2操作部の操作(変更操作)と、は同一操作(本実施形態の場合、押圧操作
)であり、設定変更手段は、確率設定値変更モード中であっても、遊技機の電源投入時か
ら継続している第2操作部の操作には応答しないよう構成されている。
したがって、遊技機の電源投入時に行う第2操作部の操作(移行操作)が確率設定値変
更モードに移行した後も継続している場合には、その間は確率設定値が変更されないため
、意図しない確率設定値の変更を防止することができる。
〔始動口スイッチ監視処理〕
図14には、上述のタイマ割込み処理における始動口スイッチ監視処理(ステップX1
11)を示した。この始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(始動入賞口36)
入賞監視テーブルを準備し(ステップX491)、ハード乱数取得処理(ステップX49
2)を行う。そして、当該ハード乱数取得処理で始動入賞口36への入賞に基づき大当り
乱数を取得した場合に設定される始動口入賞あり情報があるか判定する(ステップX49
3)。
始動入賞口36への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されていない場合(ステッ
プX493;N)には、ステップX499へ移行する。なお、この場合は始動口入賞なし
情報が設定されている。
一方、始動入賞口36への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されている場合(ス
テップX493;Y)には、特図低確率&時短なし中(通常遊技状態中)であるか判定す
る(ステップX494)。そして、特図低確率&時短なし中である場合(ステップX49
4;Y)には、ステップX497へ移行する。また、特図低確率&時短なし中でない場合
(ステップX494;N)には、右打ち指示報知コマンドを準備し(ステップX495)
、演出コマンド設定処理(ステップX496)を行う。
演出制御装置300では、右打ち指示報知コマンドを受信することに基づき、表示や音
声等により遊技者に対して右打ちをするように指示する右打ち指示報知を行う。特定遊技
状態中や特別遊技状態中である場合は右打ちの方が遊技者にとって有利であり、左打ちで
なければ入賞しないようになっている始動入賞口36で特定遊技状態中や特別遊技状態中
において入賞を検出した場合に右打ち指示報知を行うようにしている。
そして、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップX497)
、特図始動口スイッチ共通処理(ステップX498)を行う。次いで、始動口2(普通変
動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップX499)、ハード乱数取得処理
(ステップX500)を行って、普通変動入賞装置37への入賞に基づき大当り乱数を取
得した場合に設定される始動口入賞あり情報があるか判定する(ステップX501)。
普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されていない場合(
ステップX501;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。なお、この場合は始
動口入賞なし情報が設定されている。
一方、普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されている場
合(ステップX501;Y)には、普電(普通変動入賞装置37)が作動中であるか、す
なわち普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否か
判定し(ステップX502)、普電が作動中である場合(ステップX502;Y)には、
ステップX504へ移行する。一方、普電が作動中でない場合(ステップX502;N)
には、普電不正発生中であるか判定する(ステップX503)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生
判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装
置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である
。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、
このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。
そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であ
る場合に不正発生中と判定する。
普電不正発生中である場合(ステップX503;Y)には、始動口スイッチ監視処理を
終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。また、普電不正
発生中でない場合(ステップX503;N)には、始動口2による保留の情報を設定する
テーブルを準備し(ステップX504)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップX50
5)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
図15には、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ス
テップX498,X505)を示した。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッ
チ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して
行われる処理である。
この特図始動口スイッチ共通処理では、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2ス
イッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機1
0の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステッ
プX521)、ロードした値を+1更新して(ステップX522)、出力回数がオーバー
フローするか判定する(ステップX523)。
出力回数がオーバーフローしない場合(ステップX523;N)には、更新後の値をR
WMの始動口信号出力回数領域にセーブし(ステップX524)、監視対象の始動口スイ
ッチに対応する特図保留(始動記憶)数、すなわち更新対象の特図保留(始動記憶)数が
上限値(ここでは4)未満か判定する(ステップX525)。一方、出力回数がオーバー
フローする場合(ステップX523;Y)には、ステップX525へ移行する。ここでは
出力回数を255まで記憶できるが、上限まで記憶している場合には+1更新によりルー
プして0となってしまうため、更新後の値のセーブを行わない。
そして、更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップX525;N)には
、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、更新対象の特図保留数が上限値未満で
ある場合(ステップX525;Y)には、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図
2保留数)を+1更新して(ステップX526)、対象の始動口入賞フラグをセーブする
(ステップX527)。次に、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する乱数
格納領域のアドレスを算出して(ステップX528)、ハード乱数取得処理で準備した大
当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップX529)。
その後、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップX5
30)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップX531)。次に、監
視対象の始動口スイッチの転落抽選乱数を抽出して準備し(ステップX532)、RWM
の転落抽選乱数格納領域にセーブする(ステップX533)。
次いで、始動口2(普通変動入賞装置37)への入賞であるか判定し(ステップX53
4)、始動口2への入賞でない場合(ステップX534;N)には、ステップX537へ
移行する。一方、始動口2への入賞である場合(ステップX534;Y)には、小当り図
柄乱数を抽出して準備し(ステップX535)、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセー
ブする(ステップX536)。
そして、変動パターン乱数1から3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセ
ーブし(ステップX537)、先読み処理である特図保留情報判定処理(ステップX53
8)を行う。次いで、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留
数コマンドを準備し(ステップX539)、演出コマンド設定処理(ステップX540)
を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100(RAM111C)が、始動入賞口36への遊技球の入
賞に基づき所定の乱数を抽出し、該所定の乱数を第1始動記憶として所定の上限数まで記
憶可能な第1始動記憶手段をなす。また、遊技制御装置100(RAM111C)が、普
通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき所定の乱数を抽出し、該所定の乱数を第2
始動記憶として所定の上限数まで記憶可能な第2始動記憶手段をなす。
〔特図保留情報判定処理〕
図16及び図17には、上述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定
処理(ステップX538)を示した。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づ
く特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の
判定を行う先読み処理である。
この特図保留情報判定処理では、まず、大当り中(第1特別遊技状態中)であるか判定
し(ステップX541)、大当り中である場合(ステップX541;Y)には、特図保留
情報判定処理を終了する。一方、大当り中でない場合(ステップX541;N)には、特
図始動口スイッチ共通処理のステップX527にてセーブした始動口入賞フラグをチェッ
クして、始動口1(始動入賞口36)への入賞であるか判定する(ステップX542)。
始動口1への入賞である場合(ステップX542;Y)には、ステップX544へ移行
して先読みを行う。一方、始動口1への入賞でない場合(ステップX542;N)には、
特図低確率&時短なし中(通常遊技状態中)であるか判定する(ステップX543)。そ
して、特図低確率&時短なし中である場合(ステップX543;Y)には、特図保留情報
判定処理を終了する。すなわち、通常遊技状態である場合には特図2変動表示ゲームの変
動パターンとして変動時間が非常に長い(約10分)長変動が選択されるが、この場合に
は先読みを行わない。一方、特図低確率&時短なし中でない場合(ステップX543;N
)には、特図高確率中であるか判定する(ステップX544)。
特図高確率中でない場合(ステップX544;N)には、ステップX548へ移行する
。一方、特図高確率中である場合(ステップX544;Y)には、特図始動口スイッチ共
通処理のステップX532にて準備した転落抽選乱数の値は転落当選の判定値の範囲内で
あるか判定する(ステップX545)。次いで、判定結果に対応する先読み転落抽選情報
コマンドを準備し(ステップX546)、演出コマンド設定処理(ステップX547)を
行って、低確率判定フラグを準備する(ステップX548)。
そして、大当り乱数値が大当り判定値(大当り低確率判定値)と一致するか否かにより
大当りであるか判定する先読み大当り判定処理(ステップX549)を行う。判定結果が
大当りである場合(ステップX550;Y)には、対象の始動口スイッチに対応する大当
り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップX551)、特図始動口スイッチ共通処
理のステップX530にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(
ステップX552)、ステップX559へ移行する。一方、判定結果が大当りでない場合
(ステップX550;N)には、特図始動口スイッチ共通処理のステップX527にてセ
ーブした始動口入賞フラグをチェックして、始動口2(普通変動入賞装置37)への入賞
であるか判定する(ステップX553)。
始動口2への入賞でない場合(ステップX553;N)には、はずれの停止図柄情報を
設定して(ステップX558)、ステップX559へ移行する。一方、始動口2への入賞
である場合(ステップX553;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否
かにより小当りであるか判定する小当り判定処理(ステップX554)を行う。そして、
判定結果が小当りである場合(ステップX555;Y)には、小当り図柄乱数チェックテ
ーブルを設定し(ステップX556)、特図始動口スイッチ共通処理のステップX535
にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX557)、
ステップX559へ移行する。一方、判定結果が小当りでない場合(ステップX555;
N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップX558)、ステップX552又
はX557にて取得した停止図柄情報、あるいはステップX558にて設定した停止図柄
情報を図柄情報領域にセーブする(ステップX559)。
その後、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(
低確率)を準備して(ステップX560)、演出コマンド設定処理(ステップX561)
を行う。
次いで、高確率判定フラグを準備して(ステップX562)、大当り乱数値が大当り判
定値(大当り高確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるか判定する先読み大当
り判定処理(ステップX563)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステッ
プX564;Y)には、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブ
ルを設定し(ステップX565)、特図始動口スイッチ共通処理のステップX530にて
準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX566)、ステ
ップX573へ移行する。一方、判定結果が大当りでない場合(ステップX564;N)
には、特図始動口スイッチ共通処理のステップX527にてセーブした始動口入賞フラグ
をチェックして、始動口2(普通変動入賞装置37)への入賞であるか判定する(ステッ
プX567)。
始動口2への入賞でない場合(ステップX567;N)には、はずれの停止図柄情報を
設定して(ステップX572)、ステップX573へ移行する。一方、始動口2への入賞
である場合(ステップX567;Y)には、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否
かにより小当りであるか判定する小当り判定処理(ステップX568)を行う。そして、
判定結果が小当りである場合(ステップX569;Y)には、小当り図柄乱数チェックテ
ーブルを設定し(ステップX570)、特図始動口スイッチ共通処理のステップX535
にて準備した小当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX571)、
ステップX573へ移行する。一方、判定結果が小当りでない場合(ステップX569;
N)には、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップX572)、特図高確率中である
か判定する(ステップX573)。
そして特図高確率中でない場合(ステップX573;N)には、ステップX575へ移
行する。一方、特図高確率中である場合(ステップX573;Y)には、ステップX55
9にて停止図柄情報をセーブした図柄情報領域に、ステップX566又はX571にて取
得した停止図柄情報、あるいはステップX572にて設定した停止図柄情報を上書きして
セーブする(ステップX574)。なお、図柄情報領域にセーブされる停止図柄情報は、
変動パターンの先読み等で使用される。
次いで、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(
高確率)を準備して(ステップX575)、演出コマンド設定処理(ステップX576)
を行う。このように、本実施形態では、特図保留情報判定処理を実行する度に、大当り低
確率判定値で判定した結果と、大当り高確率判定値で判定した結果とが、演出制御装置3
00に送信される。
次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設
定処理(ステップX577)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パタ
ーン設定処理(ステップX578)を行う。
そして、特図変動表示ゲームの変動態様における変動パターンを示す変動パターン番号
に対応する先読み変動パターンコマンドを準備し(ステップX579)、演出コマンド設
定処理(ステップX580)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステッ
プX577における特図情報設定処理、ステップX578における変動パターン設定処理
は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームに対する転落抽
選の抽選結果を含む先読み転落抽選情報コマンドと、先読み対象の始動記憶に基づく特図
変動表示ゲームの結果を含む先読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動
表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出
制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(転落する
か(大当りの確率状態が高確率状態から低確率状態(通常確率状態)へ移行するか)否か
や、大当り又は小当りか否かや、変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対
応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置30
0に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を
変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関
連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段に記憶された始動記憶に基づき、変動
表示ゲームの結果及び変動態様情報を当該変動表示ゲームの開始以前に決定することが可
能な決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶手段に始動記憶として記憶
される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば、特別
結果となるか否か等を判定する)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶さ
れた乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、
当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔先読み大当り判定処理〕
図18には、上述の特図保留情報判定処理における先読み大当り判定処理(ステップX
549,X563)を示した。この先読み大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下
限判定値を設定し(ステップX581)、対象の大当り乱数の値が下限判定値未満か判定
する(ステップX582)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致す
ることである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の
下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下
である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップX582;Y)、すなわち大当
りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップX587)、先読み大当り
判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、大当りの抽選にはずれたこと
を示すものである。
一方、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップX582;N)には、判
定フラグが高確率判定フラグであるか判定する(ステップX583)。判定フラグが高確
率判定フラグである場合(ステップX583;Y)には、現在の確率設定値に対応する高
確率中の上限判定値を設定し(ステップX584)、対象の大当り乱数の値が上限判定値
より大きいか判定する(ステップX586)。一方、判定フラグが高確率判定フラグでな
い場合(ステップX583;N)、すなわち低確率判定フラグである場合には、現在の確
率設定値に対応する低確率中の上限判定値を設定し(ステップX585)、対象の大当り
乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(ステップX586)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップX586;Y)、すなわち大当
りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップX587)、先読み大当り
判定処理を終了する。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップ
X586;N)、すなわち大当りである場合には、判定結果として大当りを設定し(ステ
ップX588)、先読み大当り判定処理を終了する。
〔特図1ゲーム処理〕
図19には、上述のタイマ割込み処理における特図1ゲーム処理(ステップX112)
を示した。特図1ゲーム処理では、特図1変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図
1の表示の設定を行う。この特図1ゲーム処理では、まず、特図1変動表示ゲームが中断
されている場合にセットされる特図1中断フラグがセットされているか判定する(ステッ
プY99)。特図1変動表示ゲームは、当該特図1変動表示ゲームの実行中に特図2変動
表示ゲームの結果が第2特別結果(小当り)となって第2特別遊技状態が実行される場合
に、当該第2特別遊技状態の実行中において中断される。
特図1中断フラグがセットされていない場合(ステップY99;N)、すなわち特図1
変動表示ゲームの中断が行われていない場合には、ステップY100へ移行して、以降の
特図1変動表示ゲームに関する処理を行う。一方、特図1中断フラグがセットされている
場合(ステップY99;Y)、すなわち特図1変動表示ゲームが中断されている場合には
、ステップY100〜Y115の特図1変動表示ゲームに関する処理を行わず、ステップ
Y116へ移行する。これにより、特図1変動表示ゲームの中断中は特図1変動表示ゲー
ムが進行せず(特図1ゲーム処理タイマの更新が行われず)、変動表示のみが継続するよ
うになる。
特図1変動表示ゲームに関する処理では、まず、特図2の大当り/小当り中であるか、
すなわち特図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される
特別遊技状態中であるか判定する(ステップY100)。そして、特図2の大当り/小当
り中である場合(ステップY100;Y)には、ステップY103へ移行する。一方、特
図2の大当り/小当り中でない場合(ステップY100;N)には、大入賞口スイッチ監
視処理(ステップY101)を行い、特定領域スイッチ監視処理(ステップY102)を
行う。
大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口ス
イッチ38a及び第2特別変動入賞装置39内に設けられた大入賞口スイッチ39aでの
遊技球の検出を監視し、大入賞口への入賞に基づいて演出制御装置300に送信する大入
賞口カウントコマンドを設定する処理や、大入賞口へ規定数の入賞があった場合に大入賞
口を閉鎖するための処理を行う。特図1ゲーム処理では、特図1変動表示ゲームの結果が
大当りになることに基づき実行される特別遊技状態について大入賞口スイッチ監視処理を
行うようにしており、特図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づ
き実行される特別遊技状態については後述する特図2ゲーム処理において大入賞口スイッ
チ監視処理を行う。
特定領域スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた特定領域ス
イッチ38dでの遊技球の検出を監視し、特定領域(確率作動領域)への遊技球の流入に
基づいて特定領域通過フラグをセットする処理を行う。この特定領域通過フラグがセット
されていることに基づき特別遊技状態を発生させる処理が行われることとなる。
次いで、特図1ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新し(ステップY103)、特
図1ゲーム処理タイマの値が0であるか判定する(ステップY104)。そして、特図1
ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップY104;N)、すなわちタイムアップ
していない場合には、ステップY116へ移行する。また、特図1ゲーム処理タイマの値
が0である場合(ステップY104;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイム
アップしていた場合には、特図1ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために、ま
ず、参照する特図1ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに準備し(ステップY10
5)、特図1ゲーム処理番号をロードして準備して(ステップY106)、2バイトデー
タ取得処理を行う(ステップY107)。これにより、特図1ゲームシーケンス分岐テー
ブルから特図1ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し、特図1ゲーム
処理番号によるサブルーチンコールを行う(ステップY108)。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図1変動表示ゲー
ムの変動開始を監視し、特図1変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図1
変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1普段処理(ステップY109)
を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図1の停止表示時
間の設定や、特図1表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1変動中処理
(ステップY110)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図1変動表示ゲー
ムの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や
、各大当り種類の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンフ
ァーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1表示中処理(
ステップY111)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間
の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うフ
ァンファーレ/インターバル中処理(ステップY112)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最
終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエン
ディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定
等を行う大入賞口開放中処理(ステップY113)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最
終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、
特図1大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステ
ップY114)を行う。
ステップY108にて、特図1ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図1普段処理(ス
テップY109)を行うために必要な情報の設定等を行う特図1大当り終了処理(ステッ
プY115)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備し(
ステップY116)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップY117)を
行い、レバーソレノイド38fの動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップY
118)を行って、特図1ゲーム処理を終了する。この特図1ゲーム処理が第1変動表示
ゲーム(特図1変動表示ゲーム)に関する一連の実行制御を行う処理をなす。
〔特図2ゲーム処理〕
図20及び図21には、上述のタイマ割込み処理における特図2ゲーム処理(ステップ
X113)を示した。特図2ゲーム処理では、特図2変動表示ゲームに関する処理全体の
制御、特図2の表示の設定を行う。特図2ゲーム処理は、基本的には上述の特図1ゲーム
処理と同様の処理を特図2について行うものである。
この特図2ゲーム処理では、まず、特図1の大当り中であるか、すなわち特図1変動表
示ゲームの結果が大当りになることに基づき実行される特別遊技状態中であるか判定する
(ステップY130)。そして、特図1の大当り中である場合(ステップY130;Y)
には、ステップY133へ移行する。また、特図1の大当り中でない場合(ステップY1
30;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップY131)を行い、特定領域スイ
ッチ監視処理(ステップY132)を行う。
大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口ス
イッチ38a及び第2特別変動入賞装置39内に設けられた大入賞口スイッチ39aでの
遊技球の検出を監視し、大入賞口への入賞に基づいて演出制御装置300に送信する大入
賞口カウントコマンドを設定する処理や、大入賞口へ規定数の入賞があった場合に大入賞
口を閉鎖するための処理を行う。特図2ゲーム処理では、特図2変動表示ゲームの結果が
大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態について大入賞口スイッチ
監視処理を行うようにしており、特図1変動表示ゲームの結果が大当りになることに基づ
き実行される特別遊技状態については上述した特図1ゲーム処理において大入賞口スイッ
チ監視処理を行う。
特定領域スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた特定領域ス
イッチ38dでの遊技球の検出を監視し、特定領域(確率作動領域)への遊技球の流入に
基づいて特定領域通過フラグをセットする処理を行う。この特定領域通過フラグがセット
されていることに基づき特別遊技状態を発生させる処理が行われることとなる。
次いで、特図2ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新し(ステップY133)、特
図2ゲーム処理タイマの値が0であるか判定する(ステップY134)。そして、特図2
ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップY134;N)、すなわちタイムアップ
していない場合には、ステップY153へ移行する。また、特図2ゲーム処理タイマの値
が0である場合(ステップY134;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイム
アップしていた場合には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0であるか判定する
(ステップY135)。
特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0でない場合(ステップY135;N)には
、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数を−1更新し(ステップY136)、特図2ゲ
ーム処理タイマ領域に長変動用タイマ値(例えば60000m秒)をセーブして(ステッ
プY137)、ステップY153へ移行する。
小当りの発生確率が高い特図2変動表示ゲームを通常遊技状態で遊技者が意図的に実行
することを防止するため、通常遊技状態における特図2変動表示ゲームの変動時間は非常
に長い時間(例えば10分)とされている。しかし、特図2ゲーム処理タイマとして利用
できる領域は限られているため、タイマ初期値として上限値を設定しても変動時間を一度
で計時することは困難である。そこで、規定時間(例えば60000m秒)の計時を行う
回数である繰り返し回数を用いて複数回の計時により変動時間を計時するようにしている
特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が0である場合(ステップY135;Y)には
、特図2ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために、まず、参照する特図2ゲー
ムシーケンス分岐テーブルをレジスタに準備し(ステップY138)、特図2ゲーム処理
番号をロードして準備して(ステップY139)、2バイトデータ取得処理を行う(ステ
ップY140)。これにより、特図2ゲームシーケンス分岐テーブルを用いて特図2ゲー
ム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し、特図2ゲーム処理番号によるサブ
ルーチンコールを行う(ステップY141)。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図2変動表示ゲー
ムの変動開始を監視し、特図2変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図2
変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2普段処理(ステップY142)
を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図2の停止表示時
間の設定や、特図2表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2変動中処理
(ステップY143)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図2変動表示ゲー
ムの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や
、各大当り種類の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンフ
ァーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2表示中処理(
ステップY144)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間
の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うフ
ァンファーレ/インターバル中処理(ステップY145)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最
終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエン
ディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定
等を行う大入賞口開放中処理(ステップY146)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最
終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、
特図2大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステ
ップY147)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図2普段処理(ス
テップY108)を行うために必要な情報の設定等を行う特図2大当り終了処理(ステッ
プY148)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際
の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中
処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップY1
49)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマン
ドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステ
ップY150)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に
大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理
を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップY151)を行う。
ステップY141にて、特図2ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図2普段処理を
行うために必要な情報の設定等を行う特図2小当り終了処理(ステップY152)を行う
その後、特図2表示器52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備し(
ステップY153)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップY154)を
行い、レバーソレノイド38fの動作を制御するレバーソレノイド制御処理(ステップY
155)を行って、特図2ゲーム処理を終了する。この特図2ゲーム処理が第2変動表示
ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に関する一連の実行制御を行う処理をなす。以上の特図
2ゲーム処理は、基本的には上述の特図1ゲーム処理と同様の処理を特図2について行う
ものであり、以降の説明では特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理とで対応する処理を並
行して説明する。
〔特図1普段処理〕
図22には、上述の特図1ゲーム処理における特図1普段処理(ステップY109)を
示した。この特図1普段処理では、まず、特図1が変動開始可能であるか判定する(ステ
ップY201)。この判定における特図1が変動開始可能である状態とは、大当り又は小
当りとなる特図2変動表示ゲームの変動停止から特別遊技状態の終了までの間でないこと
である。なお、特図1変動表示ゲームの実行中や特図1変動表示ゲームに基づく特別遊技
状態中も変動開始できない状態ではあるが、その場合は特図1普段処理が実行されていな
い状態であるため、ここではこれについては判定しなくても良い。
特図1が変動開始可能でない場合(ステップY201;N)には、特図1ゲーム処理番
号として「0」を設定し(ステップY216)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号を
セーブして(ステップY217)、特図1普段処理を終了する。また、特図1が変動開始
可能である場合(ステップY201;Y)には、左打ち指示報知済みであるか、すなわち
左打ち指示報知フラグがセットされているか判定する(ステップY202)。
左打ち指示報知済みである場合(ステップY202;Y)には、ステップY206へ移
行する。また、左打ち指示報知済みでない場合(ステップY202;N)には、左打ち指
示報知コマンドを準備し(ステップY203)、演出コマンド設定処理(ステップY20
4)を行って、左打ち指示報知フラグをセットする(ステップY205)。左打ち指示報
知フラグは、特定遊技状態が終了する際にクリアされるようになっており、これにより通
常遊技状態に移行する際に左打ち指示報知が行われることとなる。
次いで、特図1保留数が0であるか判定し(ステップY206)、特図1保留数が0で
ある場合(ステップY206;Y)には、ステップY216へ移行する。また、特図1保
留数が0でない場合(ステップY206;N)には、現在の確率状態に対応する変動開始
確率情報コマンドを準備し(ステップY207)、演出コマンド設定処理(ステップY2
08)を行う。その後、特図1変動表示ゲームに関する情報の設定等を行う特図1変動開
始処理(ステップY209)を行い、特図1保留数に対応する飾り特図1保留数コマンド
を準備して(ステップY210)、演出コマンド設定処理(ステップY211)を行う。
なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(ステップY210)を行う時点では特図
1変動表示ゲームの開始に基づく特図1保留数の減算は行われておらず、現在の特図1保
留数から−1した特図1保留数に対応する保留数コマンドを準備している。その後、時間
短縮変動回数に対応する残り遊技回数コマンドを準備して(ステップY212)、演出コ
マンド設定処理(ステップY213)を行う。
次に、特図ステータス領域に特図1変動中をセット(情報加算)する(ステップY21
4)。ここで特図ステータスとは、特図変動表示ゲームの状態を示すものであり、0〜5
の何れかがセットされる。特図ステータス0は特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲ
ームの何れも実行されていない状態を示し、特図ステータス1は特図1変動表示ゲームの
みが実行されている状態を示し、特図ステータス2は特図2変動表示ゲームのみが実行さ
れている状態を示す。また、特図ステータス3は特図1変動表示ゲームと特図2変動表示
ゲームの両方が実行されている状態を示し、特図ステータス4は大当りに基づく特別遊技
状態である第1特別遊技状態であることを示し、特図ステータス5は小当りに基づく特別
遊技状態である第2特別遊技状態であることを示す。ここでは特図1変動表示ゲームが開
始されるので、特図ステータスとして1又は3がセットされる。その後、特図1変動中処
理移行設定処理(ステップY215)を行って、特図1普段処理を終了する。
〔特図2普段処理〕
図23には、上述の特図2ゲーム処理における特図2普段処理(ステップY142)を
示した。この特図2普段処理では、まず、特図2が変動開始可能であるか判定する(ステ
ップY221)。この判定における特図2が変動開始可能である状態とは、大当りとなる
特図1変動表示ゲームの変動停止から特別遊技状態の終了までの間でないことである。な
お、特図2変動表示ゲームの実行中や特図2変動表示ゲームに基づく特別遊技状態中も変
動開始できない状態ではあるが、その場合は特図2普段処理が実行されていない状態であ
るため、ここではこれについては判定しなくても良い。
特図2が変動開始可能でない場合(ステップY221;N)には、特図2ゲーム処理番
号として「0」を設定し(ステップY238)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号を
セーブして(ステップY239)、特図2普段処理を終了する。また、特図2が変動開始
可能である場合(ステップY221;Y)には、特図2保留数が0であるか判定する(ス
テップY222)。
そして、特図2保留数が0でない場合(ステップY222;N)には、現在の確率状態
に対応する変動開始確率情報コマンドを準備し(ステップY223)、演出コマンド設定
処理(ステップY224)を行う。その後、特図2変動表示ゲームに関する情報の設定等
を行う特図2変動開始処理(ステップY225)を行い、特図2保留数に対応する飾り特
図2保留数コマンドを準備して(ステップY226)、演出コマンド設定処理(ステップ
Y227)を行う。なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(ステップY226)
を行う時点では特図2変動表示ゲームの開始に基づく特図2保留数の減算は行われておら
ず、現在の特図2保留数から−1した特図2保留数に対応する保留数コマンドを準備して
いる。その後、時間短縮変動回数に対応する残り遊技回数コマンドを準備して(ステップ
Y228)、演出コマンド設定処理(ステップY229)を行う。
次に、特図ステータス領域に特図2変動中をセット(情報加算)する(ステップY23
0)。ここでは特図2変動表示ゲームが開始されるので、特図ステータスとして2又は3
がセットされる。その後、特図2変動中処理移行設定処理(ステップY231)を行って
、特図2普段処理を終了する。
一方、特図2保留数が0である場合(ステップY222;Y)には、特図1保留数が0
であるか判定する(ステップY232)。そして、特図1保留数が0である場合(ステッ
プY232;Y)には、特図1が変動中であるか判定する(ステップY233)。そして
、特図1が変動中でない場合(ステップY233;N)には、客待ちデモが開始済みであ
るか判定し(ステップY234)、開始済みでない場合(ステップY234;N)には、
客待ち状態の設定に関する処理を行う。また、特図1保留数が0でない場合(ステップY
232;N)、特図1が変動中である場合(ステップY233;Y)又は客待ちデモが開
始済みである場合(ステップY234;Y)には、ステップY238へ移行する。
客待ち状態の設定に関する処理では、まず、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラ
グをセットし(ステップY235)、現在の確率状態に対応する客待ちデモコマンドを準
備して(ステップY236)、演出コマンド設定処理(ステップY237)を行い、ステ
ップY238へ移行する。客待ちデモコマンドを現在の確率状態に対応するものとするこ
とで、確率状態に応じて異なる客待ち画面を表示することが可能となる。
また、何らかの原因により演出制御装置300が再起動した場合、バックアップ機能を
備えない演出制御装置300は遊技状態の情報を喪失してしまうため、適切な演出を行う
ことができなくなってしまうが、客待ちデモコマンドを現在の確率状態に対応するものと
することで、このコマンドの受信からは遊技状態に応じた演出を行うことができ、遊技状
態の変更に基づく確率情報コマンドが送信されるのを待つよりも早く遊技状態に応じた演
出に復帰できるようになる。
また、本実施形態の遊技機では、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが同
時に実行可能であり、特図1変動表示ゲームについての処理によって確率状態が変化する
ことも考えられるので、特図変動表示ゲームの開始ごとに変動開始確率情報コマンドを送
信するようにしている(ステップY207,Y223)。これにより、演出制御装置30
0において遊技状態に応じた適切な演出を行うことが可能となる。
また、変動開始確率情報コマンドを特図変動表示ゲームの開始ごとに送信するようにし
たことで、演出制御装置300が再起動した場合でもこのコマンドの受信からは遊技状態
に応じた演出を行うことができ、遊技状態の変更に基づく確率情報コマンドが送信される
のを待つよりも早く遊技状態に応じた演出に復帰できるようになる。なお、客待ちデモコ
マンドや変動開始確率情報コマンドに、演出制御装置300が再起動した場合に遊技状態
に応じた演出に復帰できるようにするためのその他の情報を含ませるようにしても良い。
〔特図1変動開始処理〕
図24(a)には、上述の特図1普段処理における特図1変動開始処理(ステップY2
09)を示した。特図1変動開始処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理であ
る。この特図1変動開始処理では、まず、特図保留情報判定処理において変動パターンの
振り分けに用いる特図1情報設定フラグをセットする(ステップY241)。次いで、R
WMの特図1転落抽選乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードして準備し(ステッ
プY242)、特図1転落抽選乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップY
243)、高確率状態から低確率状態への移行を抽選する転落抽選処理(ステップY24
4)を行う。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の
特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
次に、特図1変動表示ゲームの結果情報としてはずれ情報又は大当り情報を設定する大
当りフラグ1設定処理(ステップY245)を行い、特図1停止図柄(図柄情報)の設定
に係る特図1停止図柄設定処理(ステップY246)を行う。そして、変動パターンを設
定するためのパラメータである特図情報を設定する特図1情報設定処理(ステップY24
7)を行い、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照する
ための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する
(ステップY248)。
その後、特図1変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図1
変動パターン設定処理(ステップY249)を行い、特図1変動表示ゲームの変動開始の
情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップY250)を行って、時間短縮変動回数
更新処理(ステップY251)を行う。次いで、処理番号として特図1変動中処理にかか
る「1」を設定し(ステップY252)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブす
る(ステップY253)。
次に、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップY254)、特図1の変動開始に関
する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブす
る(ステップY255)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし
(ステップY256)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51
の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100m秒)をセーブし(ステップY257
)、特図1変動中図柄番号領域に初期値(ここではブランク図柄を示す「0」)をセーブ
して(ステップY258)、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
図24(b)には、上述の特図2普段処理における特図2変動開始処理(ステップY2
25)を示した。特図2変動開始処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理であ
る。この特図2変動開始処理では、まず、特図保留情報判定処理において変動パターンの
振り分けに用いる特図2情報設定フラグをセットする(ステップY261)。次いで、R
WMの特図2転落抽選乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードして準備し(ステッ
プY262)、特図2転落抽選乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップY
263)、高確率状態から低確率状態への移行を抽選する転落抽選処理(ステップY26
4)を行う。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の
特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
次に、特図2変動表示ゲームの結果情報としてはずれ情報、大当り情報又は小当り情報
を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップY265)を行い、特図2停止図柄(図柄
情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップY266)を行う。そして、変動
パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図2情報設定処理(ス
テップY267)を行い、特図2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情
報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブ
ルを準備する(ステップY268)。
その後、特図2変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図2
変動パターン設定処理(ステップY269)を行い、特図2変動表示ゲームの変動開始の
情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップY270)を行って、時間短縮変動開始
更新処理(ステップY271)を行う。次いで、処理番号として特図2変動中処理にかか
る「1」を設定し(ステップY272)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブす
る(ステップY273)。
次に、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップY274)、特図2の変動開始に関
する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブす
る(ステップY275)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし
(ステップY276)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52
の点滅の周期のタイマ)の初期値(ここでは100m秒)をセーブし(ステップY277
)、特図2変動中図柄番号領域に初期値(ここではブランク図柄を示す「0」)をセーブ
して(ステップY278)、特図2変動開始処理を終了する。
なお、上述の特図1変動開始処理や特図2変動開始処理において特図変動表示ゲームの
変動パターンを選択する際に、設定されている確率設定値の情報を参照するようにしても
良い。これにより、確率設定値に応じた変動パターンを選択することや、確率設定値に応
じて変動パターンの選択確率を異ならせるなど、確率設定値を示唆又は報知する演出を実
行可能となる。
〔転落抽選処理〕
図25には、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理で行われる転落抽選処理(ス
テップY244,Y264)を示した。この転落抽選処理では、まず、特図高確率中であ
るか判定し(ステップY581)、特図高確率中でない場合(ステップY581;N)に
は、転落抽選処理を終了する。また、特図高確率中である場合(ステップY581;Y)
には、対象の転落抽選乱数の値が転落抽選下限判定値未満か判定する(ステップY582
)。なお、転落抽選に当選するとは転落抽選乱数が転落抽選判定値と一致することである
。転落抽選判定値は連続する複数の値であり、転落抽選乱数が、転落抽選判定値の下限の
値である転落抽選下限判定値以上で、かつ、転落抽選判定値の上限の値である転落抽選上
限判定値以下である場合に、転落抽選に当選したと判定される。
転落抽選乱数の値が転落抽選下限判定値未満である場合(ステップY582;Y)、す
なわち転落抽選に当選していない場合には、転落抽選処理を終了する。この場合は高確率
状態が維持される。一方、転落抽選乱数の値が転落抽選下限判定値未満でない場合(ステ
ップY582;N)には、対象の転落抽選乱数の値が転落抽選上限判定値より大きいか判
定する(ステップY583)。
転落抽選乱数の値が転落抽選上限判定値より大きい場合(ステップY583;Y)、す
なわち転落抽選に当選していない場合には、転落抽選処理を終了する。この場合は高確率
状態が維持される。一方、転落抽選乱数の値が転落抽選上限判定値より大きくない場合(
ステップX583;N)、すなわち転落抽選に当選した場合には、低確率状態に移行する
ための処理を行う。
低確率状態に移行するための処理では、まず、高確率終了に関する信号を外部情報出力
データ領域にセーブする(ステップY584)。ここでは、大当り2信号をON、大当り
4信号をOFFに設定する。次いで、高確率&時短の終了に関する信号を試験信号出力デ
ータ領域にセーブする(ステップY585)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号をO
FF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、
特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFFに設定する。
そして、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY5
86)、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブする(ステップY587)。そ
の後、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブして(ステッ
プY588)、転落抽選処理を終了する。これにより、低確率状態かつ普電サポートなし
状態となって通常遊技状態に移行することとなる。なお、高確率状態の終了や普電サポー
トの終了の情報は、演出制御装置300に送信されるようになっており、演出制御装置3
00ではこの情報に基づき演出モードの変更などの処理を行う。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図26(a)には、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステ
ップY245)を示した。この大当りフラグ1設定処理では、まず、大当りフラグ1領域
にはずれ情報をセーブする(ステップY281)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納
領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備し(ステップY282)、特図1大
当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップY283)。
その後、実行中の特図2変動表示ゲームの大当り判定の結果である大当りフラグ2は大
当りであるか判定し(ステップY284)、大当りである場合(ステップY284;Y)
には、大当りフラグ1設定処理を終了する。すなわち、同時に実行される特図1変動表示
ゲームと特図2変動表示ゲームの両方を大当りとしないようにしている。また、大当りで
ない場合(ステップY284;N)には、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致す
るか否かに応じて大当りであるか判定する大当り判定処理(ステップY285)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップY285)の判定結果が大当りである場合(ステッ
プY286;Y)には、ステップY281にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領
域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップY287)、大当りフラグ1設定処理を
終了する。一方、大当り判定処理(ステップY285)の判定結果が大当りでない場合(
ステップY286;N)には、大当りフラグ1設定処理を終了する。この場合は、大当り
フラグ1領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図26(b)には、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステ
ップY265)を示した。この大当りフラグ2設定処理では、まず、小当りフラグ2領域
にはずれ情報をセーブし(ステップY291)、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセー
ブする(ステップY292)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)
から大当り乱数をロードして準備し(ステップY293)、特図2大当り乱数格納領域(
保留数1用)を0クリアする(ステップY294)。
その後、実行中の特図1変動表示ゲームの大当り判定の結果である大当りフラグ1は大
当りであるか判定し(ステップY295)、大当りである場合(ステップY295;Y)
には、ステップY299へ移行する。すなわち、同時に実行される特図1変動表示ゲーム
と特図2変動表示ゲームの両方を大当りとしないようにしている。また、大当りでない場
合(ステップY295;N)には、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否
かに応じて大当りであるか判定する大当り判定処理(ステップY296)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップY296)の判定結果が大当りである場合(ステッ
プY297;Y)には、ステップY292にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領
域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップY298)、大当りフラグ2設定処理を
終了する。
一方、大当り判定処理(ステップY296)の判定結果が大当りでない場合(ステップ
Y297;N)には、取得した大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かに応じて小
当りであるか判定する小当り判定処理(ステップY299)を行う。
そして、小当り判定処理(ステップY299)の判定結果が小当りである場合(ステッ
プY300;Y)には、ステップY291にてはずれ情報をセーブした小当りフラグ2領
域に小当り情報を上書きしてセーブし(ステップY301)、大当りフラグ2設定処理を
終了する。一方、小当り判定処理(ステップY299)の判定結果が小当りでない場合(
ステップY300;N)には、大当りフラグ2設定処理を終了する。この場合は、大当り
フラグ2領域及び小当りフラグ2領域には、はずれ情報がセーブされた状態となる。
〔大当り判定処理〕
図27には、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における大当
り判定処理(ステップY285,Y296)を示した。この大当り判定処理では、まず、
大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップY311)、対象の大当り乱数の値が下限
判定値未満か判定する(ステップY312)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当
り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が
、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値であ
る上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップY312;Y)、すなわち大当
りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップY317)、大当り判定処
理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、大当りの抽選にはずれたことを示す
ものである。一方、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップY312;N
)には、特図高確率中であるか判定する(ステップY313)。
そして、特図高確率中である場合(ステップY313;Y)には、現在の確率設定値に
対応する高確率中の上限判定値を設定し(ステップY314)、対象の大当り乱数の値が
上限判定値より大きいか判定する(ステップY316)。また、特図高確率中でない場合
(ステップY313;N)には、現在の確率設定値に対応する低確率中の上限判定値を設
定し(ステップY315)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいか判定する(
ステップY316)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップY316;Y)、すなわち大当
りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップY317)、大当り判定処
理を終了する。一方、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップY31
6;N)、すなわち大当りである場合には、判定結果として大当りを設定し(ステップY
318)、大当り判定処理を終了する。
〔小当り判定処理〕
図28には、上述の大当りフラグ2設定処理における小当り判定処理(ステップY29
9)を示した。この小当り判定処理では、まず、対象の大当り乱数の値が小当り下限判定
値未満か判定する(ステップY321)。なお、小当りであるとは大当り乱数(大当り判
定と同一の乱数)が小当り判定値と一致することである。小当り判定値は連続する複数の
値であり、大当り乱数が、小当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、小当
り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、小当りであると判定される。ま
た、大当り判定値と小当り判定値とが重なることはない。
大当り乱数の値が小当り下限判定値未満である場合(ステップY321;Y)、すなわ
ち小当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップY323)、小当り
判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、小当りの抽選にはずれたこと
を示すものである。また、大当り乱数の値が小当り下限判定値未満でない場合(ステップ
Y321;N)には、対象の大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きいか判定する(
ステップY322)。
大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きい場合(ステップY322;Y)、すなわ
ち小当りでない場合には、判定結果としてはずれを設定し(ステップY323)、小当り
判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が小当り上限判定値より大きくない場合(ス
テップY322;N)、すなわち小当りである場合には、判定結果として小当りを設定し
(ステップY324)、小当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図29には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップY
246)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りか
判定し(ステップY331)、大当りである場合(ステップY331;Y)には、特図1
大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップY3
32)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(ステップY333)、ロードした大
当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄退避領域にセーブする(
ステップY334)。この処理により大当り種類が選択される。なお、特図1変動表示ゲ
ームの停止図柄を特図1停止図柄領域ではなく特図1停止図柄退避領域にセーブするよう
にしたのは、特図2変動表示ゲームで特別結果が導出された場合に強制的にはずれ結果に
変更される可能性があるためである。
その後、特図1大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップY335)、停止図柄
番号に対応する停止図柄パターンを取得して特図1停止図柄パターン領域にセーブする(
ステップY336)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)
での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄
番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステ
ップY337)、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得して特図1ラウン
ド数上限値情報領域にセーブし(ステップY338)、停止図柄番号に対応する大入賞口
開放情報を取得して特図1大入賞口開放情報領域にセーブして(ステップY339)、ス
テップY340へ移行する。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するための
ものである。
一方、大当りでない場合(ステップY331;N)には、はずれ時の停止図柄番号を特
図1停止図柄退避領域にセーブして(ステップY344)、はずれ停止図柄パターンを特
図1停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY345)。次いで、停止図柄パター
ンに対応する飾り特図1コマンドを準備して飾り特図1コマンド領域にセーブする(ステ
ップY340)。これにより、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定され
る。その後、演出コマンド設定処理(ステップY341)を行う。これにより、飾り特図
1コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する
図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY342)、特図1大当り図
柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップY343)、特図1停止図柄設
定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図30には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップY
266)を示した。なお、特図2停止図柄設定処理は、特図1停止図柄設定処理と同じ処
理を、特図2を対象として行うものである。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大
当りフラグ2が大当りか判定し(ステップY361)、大当りである場合(ステップY3
61;Y)には、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロ
ードする(ステップY362)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定し(ステップY
363)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄
退避領域にセーブする(ステップY364)。この処理により大当り種類が選択される。
なお、特図2変動表示ゲームの停止図柄を特図2停止図柄領域ではなく特図2停止図柄退
避領域にセーブするようにしたのは、特図1変動表示ゲームで特別結果が導出された場合
に強制的にはずれ結果に変更される可能性があるためである。
その後、特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップY365)、停止図柄
番号に対応する停止図柄パターンを取得して特図2停止図柄パターン領域にセーブする(
ステップY366)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)
での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄
番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステ
ップY367)、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得して特図2ラウン
ド数上限値情報領域にセーブし(ステップY368)、停止図柄番号に対応する大入賞口
開放情報を取得して特図2大入賞口開放情報領域にセーブして(ステップY369)、ス
テップY370へ移行する。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するための
ものである。
一方、大当りでない場合(ステップY361;N)には、小当りフラグ2が小当りか判
定し(ステップY375)、小当りである場合(ステップY375;Y)には、特図2小
当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から小当り図柄乱数をロードする(ステップY37
6)。次に、特図2小当り図柄テーブルを設定し(ステップY377)、ロードした小当
り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄退避領域にセーブする(ス
テップY378)。この処理により小当り種類が選択される。その後、停止図柄番号に対
応する停止図柄パターンを取得して特図2停止図柄パターン領域にセーブし(ステップY
379)、ステップY370へ移行する。
また、小当りフラグ2は小当りでない場合(ステップY375;N)には、はずれ時の
停止図柄番号を特図2停止図柄退避領域にセーブして(ステップY380)、はずれ停止
図柄パターンを特図2停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY381)。次いで
、停止図柄パターンに対応する飾り特図2コマンドを準備して飾り特図2コマンド領域に
セーブする(ステップY370)。これにより、特図変動表示ゲームの結果に対応した停
止図柄が設定される。その後、演出コマンド設定処理(ステップY371)を行う。これ
により、飾り特図2コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図
柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY372)
、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステップY373)、特
図2小当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップY374)、特図
2停止図柄設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、
遊技制御装置100が、第1始動記憶手段に記憶された第1始動記憶に基づき、第1変動
表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果及び変動態様情報を当該第1変動表示ゲーム
の開始以前に決定することが可能な第1決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、
第2始動記憶手段に記憶された第2始動記憶に基づき、第2変動表示ゲーム(特図2変動
表示ゲーム)の結果及び変動態様情報を当該第2変動表示ゲームの開始以前に決定するこ
とが可能な第2決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基
づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動
パターン決定手段をなす。
以上のことから、始動入賞口36は、遊技領域32の一側に発射した遊技球が入賞可能
な位置に配設され、普通変動入賞装置37は、遊技領域32の他側に発射した遊技球が入
賞可能な位置に配設され、変動表示ゲームの変動態様情報には、当該変動表示ゲームの実
行時間を特定可能な変動時間に関する情報が含まれ、通常状態(通常遊技状態)において
第2決定手段によって第2変動表示ゲームの変動時間として決定されることが可能な変動
時間は、第1決定手段によって第1変動表示ゲームの変動時間として決定されることが可
能な変動時間よりも長いこととなる。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に
送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基
づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設
定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数
)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コ
マンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンドなどが挙げ
られる。なお、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装
置300での処理を効率よく進めることができる。
すなわち、遊技制御装置100が、第1決定手段の決定結果に基づいて第1変動表示ゲ
ーム(特図1変動表示ゲーム)の実行制御を行うことが可能な第1変動表示ゲーム実行制
御手段をなす。また、特図1ゲーム処理の全体から、第1変動表示ゲーム実行制御手段が
第1変動表示ゲームに関する一連の実行制御を行うものとも言える。
さらに、遊技制御装置100が、第2決定手段の決定結果に基づいて第2変動表示ゲー
ム(特図2変動表示ゲーム)の実行制御を行うことが可能な第2変動表示ゲーム実行制御
手段をなす。また、特図2ゲーム処理の全体から、第2変動表示ゲーム実行制御手段が第
2変動表示ゲームに関する一連の実行制御を行うものとも言える。
また、遊技制御装置100が、第1決定手段によって決定された第1変動表示ゲームの
結果及び変動態様情報並びに第2決定手段によって決定された第2変動表示ゲームの結果
及び変動態様情報を制御情報として演出制御手段(演出制御装置300)へ送信すること
が可能な送信手段をなす。また、遊技制御装置100が、第1変動表示ゲーム及び第2変
動表示ゲームのそれぞれについて、変動表示ゲームの開始に応じて変動時間の計測を開始
し、当該計測時間が変動時間を経過した場合に当該変動表示ゲームの変動時間の計測を終
了する計測手段をなす。
なお、通常遊技状態における特図2変動表示ゲームでは変動時間が非常に長い長変動が
設定されるが、この場合には、変動時間についての情報を演出制御装置300には送信せ
ず、長変動であることのみを示すコマンドを送信するようにしても良い。長変動の場合は
単に変動表示を行えばよく詳細に演出を決定する必要がないので、演出制御装置300で
は長変動であることのコマンドを受信することに基づき変動表示を開始するようにする。
変動時間の管理は遊技制御装置100のみで行い、変動時間が終了することに基づき停止
コマンドを演出制御装置300に送信し、演出制御装置300では停止コマンドを受信す
ることに基づき変動表示を停止するようにする。このようにすれば、演出制御装置300
での制御の負担を軽減することができる。
〔特図1情報設定処理〕
図31には、上述の特図1変動開始処理における特図1情報設定処理(ステップY24
7)を示した。この特図1情報設定処理では、まず、変動パターン選択情報テーブルを設
定し(ステップY401)、特図1停止図柄パターンに対応する前半オフセットデータ、
後半オフセットデータを取得して(ステップY402)、特図1大当り、すなわち特図1
停止図柄パターンが大当りの停止図柄パターンであるか判定する(ステップY403)。
特図1大当りである場合(ステップY403;Y)には、ステップY405へ移行する。
また、特図1大当りでない場合(ステップY403;N)には、前半オフセットデータ
に特図1保留数を加算して値を変換する(ステップY404)。そして、前半オフセット
データを変動振分情報1領域にセーブする(ステップY405)。これにより、変動振分
情報1領域には変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リー
チ開始前までの変動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グルー
プを選択するために用いられる。
その後、後半オフセットデータを変動振分情報2領域にセーブして(ステップY405
)、特図1情報設定処理を終了する。これにより、変動振分情報2領域には変動振分情報
2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む
。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために
用いられる。
このように、特図1変動表示ゲームにおいては、はずれの場合には前半変動パターンの
み特図1保留数を考慮して変動パターンが決定され、大当りの場合には特図1保留数を考
慮せずに変動パターンが決定される。
〔特図2情報設定処理〕
図32には、上述の特図2変動開始処理における特図2情報設定処理(ステップY26
7)を示した。この特図2情報設定処理では、まず、特図低確率&時短なし中(通常遊技
状態中)であるか判定する(ステップY421)。特図低確率&時短なし中でない場合(
ステップY421;N)には、時間短縮最終変動であるか判定する(ステップY427)
。ここでは、これから開始する特図2変動表示ゲームが、特別遊技状態の終了から100
回(サポート回数)目の特図変動表示ゲームである場合に、時間短縮最終変動であると判
定する。
そして、時間短縮最終変動である場合(ステップY427;Y)には、ステップY42
8へ移行する。また、時間短縮最終変動でない場合(ステップY427;N)には、変動
パターン選択情報テーブルを設定し(ステップY423)、特図2停止図柄パターンに対
応する前半オフセットデータ、後半オフセットデータを取得して(ステップY424)、
ステップY425へ移行する。
一方、特図低確率&時短なし中である場合(ステップY421;Y)には、高確率最終
変動であるか判定する(ステップY427)。ここでは、これから開始する特図2変動表
示ゲームに対する転落抽選に当選した場合に、高確率最終変動であると判定する。
そして、高確率最終変動である場合(ステップY427;Y)には、最終変動用の前半
オフセットデータ、後半オフセットデータを設定して(ステップY428)、ステップY
425へ移行する。
また、高確率最終変動でない場合(ステップY427;N)には、特図2大当りである
かを判定する(ステップY429)。そして、特図2大当りでない場合(ステップY42
9;N)には、低確率時特図2はずれ・小当り用の前半オフセットデータを設定し(ステ
ップY430)、特図2長変動用の後半オフセットデータを設定して(ステップY432
)、ステップY425へ移行する。
また、特図2大当りである場合(ステップY429;Y)には、低確率時特図2大当り
用の前半オフセットデータを設定し(ステップY431)、特図2長変動用の後半オフセ
ットデータを設定する(ステップY432)。そして、前半オフセットデータを変動振分
情報1領域にセーブする(ステップY425)。これにより、変動振分情報1領域には変
動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は、前半変動(リーチ開始前までの変
動態様)を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するため
に用いられる。
その後、後半オフセットデータを変動振分情報2領域にセーブして(ステップY426
)、特図2情報設定処理を終了する。これにより、変動振分情報2領域には変動振分情報
2がセーブされる。この変動振分情報2は、後半変動(リーチの種類(リーチなしも含む
。))を振り分けるためのテーブルポインタであり、後に変動グループを選択するために
用いられる。
このように、特図2変動表示ゲームにおいては、特図2保留数を考慮せずに変動パター
ンが決定される。
〔特図1変動パターン設定処理〕
図33には、上述の特図1変動開始処理における特図1変動パターン設定処理(ステッ
プY249)を示した。なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状
態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表
示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パター
ンを設定してから前半変動パターンを設定する。
この特図1変動パターン設定処理では、まず、変動グループアドレステーブルを設定し
(ステップY451)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレス
を取得して準備し(ステップY452)、特図1の変動パターン乱数1格納領域(保留数
1用)から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップY453)。
次に、特図1はずれ、すなわち停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであるか判
定し(ステップY454)、特図1はずれである場合(ステップY454;Y)には、2
バイト振り分け処理(ステップY455)を行う。また、特図1はずれでない場合(ステ
ップY454;N)には、振り分け処理(ステップY456)を行う。
本実施形態において、後半変動グループテーブルの構造は、当り用とはずれ用とで構造
が異なる。具体的には、当り用は1バイトサイズ、はずれ用は2バイトサイズとなってい
る。はずれの発生率よりも当りの発生率が低く、1バイトでも足りるため、データ容量節
約の観点から、当り用は1バイトサイズになっている。したがって、当り時は、2バイト
の変動パターン乱数1の下位の値だけを使用している。また、当りの発生率よりもはずれ
の発生率は高く、より多彩な演出を可能とするために、はずれ用は2バイトサイズになっ
ている。
そして、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備
し(ステップY457)、特図1の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動
パターン乱数2をロードして準備する(ステップY458)。次いで、振り分け処理(ス
テップY459)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得して後半変動
番号領域にセーブする(ステップY460)。この処理により、後半変動パターンが設定
されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップY461)、変動振分情報1と決
定された後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップY462)。そ
して、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(
ステップY463)、特図1の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パタ
ーン乱数3をロードして準備する(ステップY464)。
その後、振り分け処理(ステップY465)を行い、振り分けられた結果得られた前半
変動番号を取得して前半変動番号領域にセーブし(ステップY466)、特図1変動パタ
ーン設定処理を終了する。この処理により前半変動パターンが設定され、これから開始さ
れる特図1変動表示ゲームの全期間の変動パターンが設定されることとなる。
〔特図2変動パターン設定処理〕
図34には、上述の特図2変動開始処理における特図2変動パターン設定処理(ステッ
プY269)を示した。この特図2変動パターン設定処理では、まず、変動グループアド
レステーブルを設定し(ステップY471)、変動振分情報2に対応する後半変動グルー
プテーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY472)、特図2の変動パターン乱
数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップY
473)。
次に、特図2はずれ、すなわち停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであるか判
定し(ステップY474)、特図2はずれである場合(ステップY474;Y)には、2
バイト振り分け処理(ステップY475)を行う。また、特図2はずれでない場合(ステ
ップY474;N)には、振り分け処理(ステップY476)を行う。
そして、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備
し(ステップY477)、特図2の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動
パターン乱数2をロードして準備する(ステップY478)。次いで、振り分け処理(ス
テップY479)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得して後半変動
番号領域にセーブする(ステップY480)。この処理により、後半変動パターンが設定
されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップY481)、変動振分情報1と決
定された後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップY482)。そ
して、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(
ステップY483)、特図2の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から変動パタ
ーン乱数3をロードして準備する(ステップY484)。
その後、振り分け処理(ステップY485)を行い、振り分けられた結果得られた前半
変動番号を取得して前半変動番号領域にセーブし(ステップY486)、特図2変動パタ
ーン設定処理を終了する。この処理により前半変動パターンが設定され、これから開始さ
れる特図2変動表示ゲームの全期間の変動パターンが設定されることとなる。
〔変動開始情報設定処理〕
図35には、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報
設定処理(ステップY250,Y270)を示した。この変動開始情報設定処理では、ま
ず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域(保留数1用)をクリアする(ステッ
プY551)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップY552)、前半変動
番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップY553)。さらに、後半変動時間
値テーブルを設定し(ステップY554)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取
得する(ステップY555)。そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステ
ップY556)、加算値を対象の特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY5
57)。
なお、通常遊技状態における特図2変動表示ゲームでは変動時間が非常に長い長変動が
設定される。この場合における上記の加算値としては、規定時間(ここでは60000m
秒)の計時を行う回数である繰り返し回数を用いて計時可能な時間を除いた余りの時間(
60000m秒未満の時間)が加算値として算出されるようになっている。
その後、特図1の情報設定中であるか判定し(ステップY558)、特図1の情報設定
中である場合(ステップY558;Y)には、ステップY562へ移行する。また、特図
1の情報設定中でない場合(ステップY558;N)、すなわち特図2の情報設定中であ
る場合には、特図2の長変動の開始であるか判定する(ステップY559)。長変動とは
、特図2変動表示ゲームについて通常遊技状態である場合に設定される変動パターンであ
り、設定された変動パターンの番号により判定する。
そして、特図2の長変動の開始でない場合(ステップY559;N)には、0を特図2
ゲーム処理タイマの繰り返し回数領域にセーブする(ステップY560)。また、特図2
の長変動の開始である場合(ステップY559;Y)には、9を特図2ゲーム処理タイマ
の繰り返し回数領域にセーブする(ステップY561)。
その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップY562)
、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップY563)、演
出コマンド設定処理(ステップY564)を行う。次に、対象の保留数を−1更新し(ス
テップY566)、対象の乱数格納領域の内容をシフトし(ステップY566)、シフト
後の空き領域をクリアして(ステップY567)、変動開始情報設定処理を終了する。
本実施形態では、2バイトのタイマでは足らない時間を変動させるために、特図2の長
変動には繰り返し回数が設定される。変動開始情報設定処理では、加算結果として600
00m秒のタイマ、9の繰り返し回数をセーブし、タイマ割込み処理でタイマを減算して
いき、タイムアップした時に繰り返し回数を1減算してゲーム処理タイマに60000m
秒をセットする。これにより、特図2の長変動の変動時間は10分(=60000m秒×
10)になる。タイマ割込みの周期は4m秒であるため、2バイトでは約262秒まで設
定できるが、理解しやすさのために60秒の掛け算で表せる形としている。
〔時間短縮変動回数更新処理〕
図36には、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における時間短縮変動
回数更新処理(ステップY251,Y271)を示した。この時間短縮変動回数更新処理
では、まず、特図高確率中(高確率状態中)であるか判定し(ステップY571)、特図
高確率中である場合(ステップY571;Y)には、時間短縮変動回数更新処理を終了す
る。また、特図高確率中でない場合(ステップY571;N)には、特図時短中であるか
判定する(ステップY572)。そして、特図時短中でない場合(ステップY572;N
)には、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、特図時短中である場合(ステップ
Y572;Y)には、時間短縮変動回数を−1更新して(ステップY573)、時間短縮
変動回数が「0」となったか判定する(ステップY574)。
時間短縮変動回数が「0」でない場合(ステップA754;N)には、時間短縮変動回
数更新処理を終了する。また、時間短縮変動回数が「0」となった場合(ステップY57
4;Y)には、時短終了に関する信号(例えば、大当り2信号をOFF)を外部情報出力
データ領域にセーブして(ステップY575)、時短状態の終了に関する信号(例えば、
特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、
普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFF)
を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY576)。
次いで、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(ステップY577)、特
図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップY578
)、普図ゲームモードフラグ領域に普図時短なしフラグをセーブして(ステップY579
)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
〔特図1変動中処理〕
図37には、上述の特図1ゲーム処理における特図1変動中処理(ステップY110)
を示した。この特図1変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を+1更新する(ス
テップY621)。そして、飾り特図1コマンド領域からコマンドをロードして準備し(
ステップY622)、演出コマンド設定処理(ステップY623)を行う。
次に、飾り特図1停止コマンドを準備して(ステップY624)、演出コマンド設定処
理(ステップY625)を行う。本実施形態の遊技機では、変動開始時に設定した変動時
間よりも前に強制的に停止する場合もあるため、変動を停止する際には停止コマンドを演
出制御装置300に送信するようにしている。そして、停止図柄パターンに対応する表示
時間を設定する(ステップY626)。本実施形態では、例えば、はずれの場合に600
m秒、大当りの場合に2000m秒の表示時間が設定される。
その後、特図1はずれであるか、すなわち特図1変動表示ゲームの結果がはずれである
か判定する(ステップY627)。特図1はずれである場合(ステップY627;Y)に
は、ステップY642へ移行する。また、特図1はずれでない場合(ステップY627;
N)、すなわち大当りである場合には、特図2変動表示ゲームも実行中であるか判定する
(ステップY628)。なお、特図2変動表示ゲームが実行中であるか否かは特図ステー
タスを参照することで把握できる。
そして、特図2変動表示ゲームが実行中でない場合(ステップY628;Y)には、ス
テップY639へ移行する。また、特図2変動表示ゲームが実行中である場合(ステップ
Y628;Y)には、特図2表示中処理中であるか判定する(ステップY629)。すな
わち、この場合は、特図1変動表示ゲームが大当りになることに基づき、実行中の特図2
変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止させられる場合である。なお、特図2変動表
示ゲームがすでに変動表示を終了しているが表示時間(停止時間)が終了していない場合
も強制停止の対象となる。
特図2表示中処理中である場合(ステップY639;Y)には、ステップY631へ移
行する。また、特図2表示中処理中でない場合(ステップY629;N)には、図柄確定
回数出力回数を+1更新して(ステップY630)、特図2の表示時間として上記で設定
した特図1の表示時間+4m秒の表示時間を設定する(ステップY631)。特図2の表
示時間として特図1の表示時間+4m秒の表示時間を設定することで、特図1と特図2の
表示時間が同時に終了するようになる。なお、すでに特図2変動表示ゲームが表示時間中
であった場合にも表示時間が再設定され、新たに表示時間が開始されるようになる。この
再設定によって、停止表示の時間は延長されるが、場合によっては短くなる可能性もある
次に、特図2ゲーム処理タイマ領域に表示時間をセーブして(ステップY632)、飾
り特図2はずれ図柄コマンドを設定して準備する(ステップY633)。そして、飾り特
図2コマンド領域に図柄コマンドをセーブして(ステップY634)、演出コマンド設定
処理(ステップY635)を行う。その後、飾り特図2停止コマンドを準備して(ステッ
プY636)、演出コマンド設定処理(ステップY638)を行い、特図2表示中処理移
行設定処理2(ステップY638)を行う。
そして、飾り特図1コマンド領域からコマンドをロードして当り図柄コマンド領域にセ
ーブし(ステップY639)、特図1ラウンド数上限値情報領域から情報をロードしてラ
ウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY640)、特図1大入賞口開放情報領域
から情報をロードして大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップY641)。その後
、特図1停止図柄退避領域から情報をロードして特図1停止図柄領域にセーブし(ステッ
プY642)、特図1表示中処理移行設定処理1(ステップY643)を行って、特図1
表示中処理を終了する。
〔特図2変動中処理〕
図38には、上述の特図2ゲーム処理における特図2変動中処理(ステップY143)
を示した。この特図2変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を+1更新する(ス
テップY651)。そして、飾り特図2コマンド領域からコマンドをロードして準備し(
ステップY652)、演出コマンド設定処理(ステップY653)を行う。
次に、飾り特図2停止コマンドを準備して(ステップY654)、演出コマンド設定処
理(ステップY655)を行う。そして、停止図柄パターンに対応する表示時間を設定す
る(ステップY656)。本実施形態では、例えば、はずれの場合に600m秒、大当り
の場合に600m秒、小当りの場合に136m秒の表示時間が設定される。
その後、特図2はずれであるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果がはずれである
か判定する(ステップY657)。特図2はずれである場合(ステップY657;Y)に
は、ステップY677へ移行する。また、特図2はずれでない場合(ステップY657;
N)、すなわち大当り又は小当りである場合には、特図1変動表示ゲームも実行中である
か判定する(ステップY658)。なお、特図1変動表示ゲームが実行中であるか否かは
特図ステータスを参照することで把握できる。
そして、特図1変動表示ゲームが実行中でない場合(ステップY658;N)には、ス
テップY673へ移行する。また、特図1変動表示ゲームが実行中である場合(ステップ
Y658;Y)には、特図2大当りであるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が大
当りであるか判定する(ステップY659)。特図2大当りでない場合(ステップY65
9;N)、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が小当りである場合には、特図1ゲーム
中断フラグをセットし(ステップY670)、飾り特図1中断コマンドを準備して(ステ
ップY671)、演出コマンド設定処理(ステップY672)を行い、ステップY673
へ移行する。
すなわち、この場合は、特図2変動表示ゲームが小当りとなることに基づき、実行中の
特図1変動表示ゲームが中断させられる場合である。なお、特図1変動表示ゲームがすで
に変動表示を終了しているが表示時間(停止時間)が終了していない場合も中断の対象と
なる。中断された特図1変動表示ゲームは小当り(第2特別結果)に基づく特別遊技状態
(第2特別遊技状態)の終了に伴い再開される。
一方、特図2大当りである場合(ステップY659;Y)には、特図1表示中処理中で
あるか判定する(ステップY660)。すなわち、この場合は、特図2変動表示ゲームが
大当りになることに基づき、実行中の特図1変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止
させられる場合である。なお、特図1変動表示ゲームがすでに変動表示を終了しているが
表示時間(停止時間)が終了していない場合も強制停止の対象となる。
特図1表示中処理中である場合(ステップY660;Y)には、ステップY662へ移
行する。また、特図1表示中処理中でない場合(ステップY660;N)には、図柄確定
回数出力回数を+1更新して(ステップY661)、特図1の表示時間として上記で設定
した特図2の表示時間+4m秒の表示時間を設定する(ステップY662)。特図1の表
示時間として特図2の表示時間+4m秒の表示時間を設定することで、特図1と特図2の
表示時間が同時に終了するようになる。なお、すでに特図1変動表示ゲームが表示時間中
であった場合にも表示時間が再設定され、新たに表示時間が開始されるようになる。この
再設定によって、停止表示の時間は延長されるが、場合によっては短くなる可能性もある
次に、特図1ゲーム処理タイマ領域に表示時間をセーブして(ステップY663)、飾
り特図1はずれ図柄コマンドを設定して準備する(ステップY664)。そして、飾り特
図1コマンド領域に図柄コマンドをセーブして(ステップY665)、演出コマンド設定
処理(ステップY666)を行う。その後、飾り特図1停止コマンドを準備して(ステッ
プY667)、演出コマンド設定処理(ステップY668)を行い、特図1表示中処理移
行設定処理2(ステップY669)を行う。
そして、飾り特図2コマンド領域からコマンドをロードして当り図柄コマンド領域にセ
ーブし(ステップY673)、特図2小当りであるか、すなわち特図2変動表示ゲームの
結果が小当りであるか判定する(ステップY674)。特図2小当りである場合(ステッ
プY674;Y)には、ステップY677へ移行する。また、特図2小当りでない場合(
ステップY674;N)、すなわち大当りである場合には、特図2ラウンド数上限値情報
領域から情報をロードしてラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY675)、
特図2大入賞口開放情報領域から情報をロードして大入賞口開放情報領域にセーブする(
ステップY676)。その後、特図2停止図柄退避領域から情報をロードして特図2停止
図柄領域にセーブし(ステップY677)、特図2表示中処理移行設定処理1(ステップ
Y678)を行って、特図2表示中処理を終了する。
〔特図1表示中処理〕
図39には、上述の特図1ゲーム処理における特図1表示中処理(ステップY111)
を示した。この特図1表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ
1設定処理にて大当りフラグ1領域に設定された大当りフラグ1ロードし(ステップY7
51)、大当りフラグ1領域をクリアする(ステップY752)。そして、特図1は大当
りか、すなわちロードされた大当りフラグ1が大当り情報か判定し(ステップY753)
、特図1が大当りである場合(ステップY753;Y)には、特図1変動表示ゲームの大
当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、特
別図柄1当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY754)
次に、特図1停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドを当り図柄コマンド領域か
らロードして準備し(ステップY755)、演出コマンド設定処理(ステップY756)
を行う。その後、ファンファーレコマンドを準備して(ステップY757)、演出コマン
ド設定処理(ステップY758)を行う。
次に、大入賞口開放情報と特図変動表示ゲームにて大当りとなる確率の状態に対応する
信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY759)。本実施形態の場合、
大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセ
ーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(例えば100m秒)
を設定して(ステップY760)、設定した大当りファンファーレ時間を特図1ゲーム処
理タイマ領域にセーブする(ステップY761)。次に、処理番号として3を設定し(ス
テップY762)、特図1ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY763)。さら
に、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY764)を行って、
特図1表示中処理を終了する。
一方、特図1が大当りでない場合(ステップY753;N)、すなわち大当りフラグ1
がはずれ情報である場合には、高確率最終変動であるか判定し(ステップY765)、高
確率最終変動でない場合(ステップY765;N)には時間短縮最終変動であるか判定す
る(ステップY766)。ここでは、実行中の特図1変動表示ゲームに対する転落抽選に
当選した場合に、高確率最終変動であると判定する。また、実行中の特図1変動表示ゲー
ムが、特別遊技状態の終了から100回(サポート回数)目の特図変動表示ゲームである
場合に、時間短縮最終変動であると判定する。
そして、高確率最終変動でない場合(ステップY765;N)及び時間短縮最終変動で
ない場合(ステップY766;N)には、ステップY774へ移行する。また、高確率最
終変動である場合(ステップY765;Y)又は時間短縮最終変動である場合(ステップ
Y766;Y)には、確率情報コマンド(低確率)を準備して(ステップY767)、演
出コマンド設定処理(ステップY768)を行う。次いで、停電復旧時送信コマンド領域
に確率状態コマンド(低確率)をセーブし(ステップY769)、左打ち指示報知フラグ
をクリアして(ステップY770)、特図2の小当り中であるか、すなわち特図2変動表
示ゲームの結果が小当りになることに基づき実行される特別遊技状態中であるか判定する
(ステップY771)。
特図2の小当り中である場合(ステップY771;Y)には、ステップY774へ移行
する。一方、特図2の小当り中でない場合(ステップY771;N)には、左打ち指示に
関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY772)。ここでは発射
位置指定信号1をOFFにするように設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に左打
ち状態中の番号をセーブする(ステップY773)。これにより、第1遊技状態表示部5
6が消灯状態となり、左打ちを指示する表示となる。その後、特図ステータス領域の特図
1変動中をクリア(情報減算)し(ステップY774)、特図1ゲーム処理番号領域に特
図1普段処理番号をセーブして(ステップY775)、特図1表示中処理を終了する。
〔特図2表示中処理〕
図40及び図41には、上述の特図2ゲーム処理における特図2表示中処理(ステップ
Y144)を示した。なお、特図2表示中処理は、上述の特図1表示中処理と同等の処理
を、特図2を対象として行うものである。この特図2表示中処理では、まず、特図2変動
開始処理における大当りフラグ2設定処理にて小当りフラグ2領域に設定された小当りフ
ラグ2をロードして(ステップY811)、小当りフラグ2領域をクリアする(ステップ
Y812)。
次に、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて大当りフラグ2領域に
設定された大当りフラグ2ロードして(ステップY813)、大当りフラグ2領域をクリ
アする(ステップY814)。そして、特図2は大当りか、すなわちロードされた大当り
フラグ2が大当り情報か判定し(ステップY815)、特図2が大当りである場合(ステ
ップY815;Y)には、特図2変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関す
る試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、特別図柄2当り信号をON)を試験信
号出力データ領域にセーブする(ステップY816)。
次に、特図2停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドを当り図柄コマンド領域か
らロードして準備し(ステップY817)、演出コマンド設定処理(ステップY818)
を行う。その後、ファンファーレコマンドを準備して(ステップY819)、演出コマン
ド設定処理(ステップY820)を行う。
次に、大入賞口開放情報と特図変動表示ゲームにて大当りとなる確率の状態に対応する
信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY821)。本実施形態の場合、
大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセ
ーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(例えば100m秒)
を設定して(ステップY822)、設定した大当りファンファーレ時間を特図2ゲーム処
理タイマ領域にセーブする(ステップY823)。次に、処理番号として3を設定し(ス
テップY824)、特図2ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY825)。さら
に、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY826)を行って、
特図2表示中処理を終了する。
一方、特図2が大当りでない場合(ステップY815;N)、すなわち大当りフラグ2
がはずれ情報である場合には、ロードした小当りフラグ2が小当り(小当り情報)か判定
する(ステップY827)。そして、小当りフラグ2が小当りである場合(ステップY8
27;Y)には、高確率最終変動であるか判定し(ステップY828)、高確率最終変動
でない場合(ステップY828;N)には時間短縮最終変動であるか判定する(ステップ
Y829)。ここでは、実行中の特図2変動表示ゲームに対する転落抽選に当選した場合
に、高確率最終変動であると判定する。また、実行中の特図2変動表示ゲームが、特別遊
技状態の終了から100回(サポート回数)目の特図変動表示ゲームである場合に、時間
短縮最終変動であると判定する。
そして、高確率最終変動でない場合(ステップY828;N)及び時間短縮最終変動で
ない場合(ステップY829;N)には、ステップY834へ移行する。また、高確率最
終変動である場合(ステップY828;Y)又は時間短縮最終変動である場合(ステップ
Y829;Y)には、確率情報コマンド(低確率)を準備して(ステップY830)、演
出コマンド設定処理(ステップY831)を行う。次いで、停電復旧時送信コマンド領域
に確率状態コマンド(低確率)をセーブし(ステップY832)、左打ち指示報知フラグ
をクリアする(ステップY833)。
本実施形態の遊技機10においては、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であ
る場合には、小当りの発生で大入賞口は開くが、小当りの発生を遊技者に意識させないよ
うにするために、表示装置41に表示される画面を変化させないようになっている。
次に、当り図柄コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップY834)、
演出コマンド設定処理(ステップY835)を行う。さらに、小当りファンファーレコマ
ンドを準備し(ステップY836)、演出コマンド設定処理(ステップY837)を行っ
て、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY838
)。ここでは発射位置指定信号1をONにするように設定する。そして、遊技状態表示番
号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップY839)。これにより第1遊技
状態表示部56が点灯状態となり、右打ちを指示する表示となる。
その後、下大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップY840)、下大入賞口不正
監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップY841)、特図2
小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップY857)を行い、特図2表示中処
理を終了する。
また、小当りフラグ2が小当りでない場合(ステップY827;N)には、高確率最終
変動であるか判定し(ステップY843)、高確率最終変動でない場合(ステップY84
3;N)には時間短縮最終変動であるか判定する(ステップY844)。ここでは、実行
中の特図2変動表示ゲームに対する転落抽選に当選した場合に、高確率最終変動であると
判定する。また、実行中の特図2変動表示ゲームが、特別遊技状態の終了から100回(
サポート回数)目の特図変動表示ゲームである場合に、時間短縮最終変動であると判定す
る。
そして、高確率最終変動でない場合(ステップY843;N)及び時間短縮最終変動で
ない場合(ステップY844;N)には、ステップY850へ移行する。また、高確率最
終変動である場合(ステップY843;Y)又は時間短縮最終変動である場合(ステップ
Y844;Y)には、確率情報コマンド(低確率)を準備して(ステップY845)、演
出コマンド設定処理(ステップY846)を行う。次いで、停電復旧時送信コマンド領域
に確率状態コマンド(低確率)をセーブし(ステップY847)、左打ち指示に関する信
号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY848)。ここでは発射位置指定
信号1をOFFにするように設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中
の番号をセーブする(ステップY849)。これにより第1遊技状態表示部56が消灯状
態となり、左打ちを指示する表示となる。その後、特図ステータス領域の特図2変動中を
クリア(情報減算)し(ステップY850)、特図2ゲーム処理番号領域に特図2普段処
理番号をセーブして(ステップY851)、特図2表示中処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームが第1特別結果となったことに基づ
き、条件装置の作動を伴って特別変動入賞装置を開放する第1特別遊技状態を発生させる
第1特別遊技発生手段をなすとともに、変動表示ゲームが第2特別結果となったことに基
づき、条件装置の作動を伴わずに特別変動入賞装置を開放する第2特別遊技状態を発生さ
せる第2特別遊技発生手段をなす。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
図42及び図43には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理におけるファン
ファーレ/インターバル中処理(ステップY112,Y145)を示した。このファンフ
ァーレ/インターバル中処理では、まず、残存球カウンタが0であるか判定し(ステップ
Y939)、残存球カウンタが0でない場合(ステップY939;N)には、ファンファ
ーレ/インターバル中処理を終了する。一方、残存球カウンタが0である場合(ステップ
Y939;Y)には、初回ラウンドであるか判定する(ステップY940)。
初回ラウンドでない場合(ステップY940;N)には、ステップY950へ移行する
。一方、初回ラウンドである場合(ステップY940;Y)には、普図始動ゲート34へ
の遊技球の通過があったか判定する(ステップY941)。ここで、本実施形態では、特
図変動表示ゲームにおいて大当り(第1特別結果)が導出された後に遊技球が普図始動ゲ
ート34を通過することにより特別遊技状態が開始されるようになっている。なお、普図
始動ゲート34とは別に設けたゲートを遊技球が通過することにより特別遊技状態の開始
条件が成立するようにしても良い。
普図始動ゲート34への遊技球の通過がない場合(ステップY941;N)には、ファ
ンファーレ/インターバル中処理を終了する。一方、普図始動ゲート34への遊技球の通
過があった場合(ステップY941;Y)には、ラウンド数上限値テーブルを準備し(ス
テップY942)、ラウンド数上限値情報をロードして準備して(ステップY943)、
2バイトデータ取得処理を行う(ステップY944)。これにより取得したラウンド数上
限値(本実施形態の場合、10)をラウンド数上限値領域にセーブする(ステップY94
5)。さらに、取得したラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタをラウ
ンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップY946)。
次いで、上大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップY947)、上大入賞口不正
監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップY948)。その後
、役物連続作動装置作動中信号のオン出力データを試験信号出力データ領域にセーブして
(ステップY949)、特別遊技状態のラウンド数を+1更新する(ステップY950)
。そして、大入賞口開放情報とラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステ
ップY951)、演出コマンド設定処理(ステップY952)を行う。
次に、大入賞口開放情報とラウンド数に対応する大当り中処理制御ポインタ初期値を設
定し(ステップY953)、ポインタ初期値を大当り中処理制御ポインタ領域にセーブし
て(ステップY954)、大入賞口開放情報とラウンド数に対応する大入賞口開放時間を
設定する(ステップY955)。大当り中処理制御ポインタ初期値としては、一のラウン
ドにおいて開閉を繰り返す場合には0を設定する。本実施形態では、Vありロング開放が
相当する。また、一のラウンドにおいて1回の開放を行う場合には、大当り動作終了値(
本実施形態の場合、2)を設定する。なお、一のラウンドにおける開閉回数に応じて初期
値を0以外に設定しても良い。
次に、レバーソレノイド動作ラウンドであるか判定する(ステップY956)。レバー
ソレノイド動作ラウンドとは、レバーソレノイド38fを動作してレバー部材を動作させ
るラウンドであり、本実施形態の場合は1ラウンド目の特定ラウンドのみである。そして
、レバーソレノイド動作ラウンドである場合(ステップY956;Y)には、レバーソレ
ノイドの動作データを設定する(ステップY957)。これにより、レバーソレノイド制
御ポインタ領域にデータが設定されるとともに、レバーソレノイド制御タイマがクリアさ
れる。一方、レバーソレノイド動作ラウンドでない場合(ステップY956;N)には、
レバーソレノイドの停止データを設定する(ステップY958)。
その後、処理番号として4を設定し(ステップY959)、特図1の大当りであるか判
定する(ステップY960)。そして、特図1の大当りである場合(ステップY960;
Y)には、処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップY961)、大入
賞口開放時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY962)。一方、
特図1の大当りでない場合(ステップY960;N)、すなわち特図2の大当りである場
合には、処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップY963)、大入賞
口開放時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY964)。
そして、上大入賞口の開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(
ステップY965)。ここでは特別電動役物1作動中信号をONに設定する。次に、第1
特別変動入賞装置38の開閉部材を開放するために大入賞口ソレノイド出力データ領域に
上大入賞口オンデータをセーブし(ステップY966)、大入賞口への入賞数を計数する
大入賞口カウント数をクリアして(ステップY967)、ファンファーレ/インターバル
中処理を終了する。
本実施形態では、例えば図6及び図7に示すように、大当りに基づく特別遊技状態(第
1特別遊技状態)においては、上大入賞口(第1特別変動装置38)のみが開放し、小当
りに基づく特別遊技状態(第2特別遊技状態)においては、下大入賞口(第2特別変動入
賞装置39)のみが開放するが、これに限定されない。例えば、第1特別遊技状態におけ
る開閉態様は、1ラウンド目は上大入賞口が開放し、2ラウンド目以降は下大入賞口が開
放するような態様であって良い。
〔特図1大当り終了処理〕
図44には、上述の特図1ゲーム処理における特図1大当り終了処理(ステップY11
5)を示した。この特図1大当り終了処理では、まず、時間短縮判定データによるサブル
ーチンコールを行う(ステップY1101)。ステップY1101にて時間短縮判定デー
タが時短なしの場合には、大当り終了設定処理1(ステップY1102)を行い、ステッ
プY1101にて時間短縮判定データが時短ありの場合には、大当り終了設定処理2(ス
テップY1103)を行う。
次いで、特定領域通過情報があるか判定する(ステップY1104)。本実施形態では
、特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入した際に特定領域通過フラグがセットされ、
この特定領域通過フラグがセットされている場合に、特定領域通過情報があると判定する
。特定領域通過情報がない場合(ステップY1104;N)には、ステップY1106へ
移行する。一方、特定領域通過情報がある場合(ステップY1104;Y)には、大当り
終了設定処理3(ステップY1105)を行う。そして、停電復旧時送信コマンド領域か
ら確率情報コマンドをロードし(ステップY1106)、通常大当り(本実施形態の場合
、10R通常大当り)に基づく特別遊技状態における特定領域(確変作動領域)への遊技
球の流入である特定領域イレギュラー通過であるか判定する(ステップY1107)。
特定領域イレギュラー通過でない場合(ステップY1107;N)には、ステップY1
109へ移行する。一方、特定領域イレギュラー通過である場合(ステップY1107;
Y)には、確率情報コマンドにイレギュラー確変情報を上乗せして(ステップY1108
)、演出コマンド設定処理(ステップY1109)を行う。ステップY1109の処理に
よって、確率情報コマンドが演出制御装置300に送信される。ここで送信される確率情
報コマンドとしては、「高確率・時短あり」、「低確率・時短あり」、「低確率・時短な
し」の何れかに演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがあり、確変作動領域イレギ
ュラー通過の場合はイレギュラー確変情報が上乗せされる。
次に、処理番号として特図1普段処理に係る「0」を設定し(ステップY1110)、
処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY1111)。次に、大当
りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1112)。
ここでは、大当り1信号及び大当り3信号をOFFに設定する。そして、大当りの終了に
関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1113)。ここでは、
条件装置作動中信号、役物連続作動装置作動中信号、特別図柄1当り信号及び特別図柄2
当り信号をOFFに設定する。
次に、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブし(ステップY1114)、
上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップY1
115)、特図ステータス領域をクリアする(ステップY1116)。なお、特図ステー
タス領域のクリアにより、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行さ
れていない状態を示す特図ステータス0となる。そして、特図2ゲームウェイト時間値(
例えば8m秒)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブして(ステップY1117)、特
図1大当り終了処理を終了する。
この特図1大当り終了処理を行うことで特図1及び特図2の何れについても特図変動表
示ゲームを開始可能となるが、タイマ割込み処理においては特図1ゲーム処理の後に特図
2ゲーム処理を行うため、特図1大当り終了処理を行ったタイマ割込みで特図2ゲーム処
理において特図変動表示ゲームを開始する処理が行われて特図1変動表示ゲームよりも特
図2変動表示ゲームの方が先に開始可能となってしまう。そこで、ステップY1117に
おいて特図2ゲームウェイト時間値を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブすることで、
特図2変動表示ゲームについての開始処理を次回のタイマ割込み処理まで遅らせるように
し、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームが同一のタイマ割込みで処理されるよ
うにしている。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後に、第1変動表示ゲーム実行
制御手段が第1変動表示ゲームの開始に関する処理を実行可能となるまで、第2変動表示
ゲーム実行制御手段が第2変動表示ゲームの開始に関する処理を実行可能な状態としない
ようにするゲーム処理待機手段をなす。
〔特図2大当り終了処理〕
図45には、上述の特図2ゲーム処理における特図2大当り終了処理(ステップY14
8)を示した。特図2大当り終了処理は、上述の特図1大当り処理でのステップY110
9を行わない以外は同等の処理である。この特図2大当り終了処理では、まず、時間短縮
判定データによるサブルーチンコールを行う(ステップY1131)。ステップY113
1にて時間短縮判定データが時短なしの場合には、大当り終了設定処理1(ステップY1
132)を行い、ステップY1131にて時間短縮判定データが時短ありの場合には、大
当り終了設定処理2(ステップY1133)を行う。
次いで、特定領域通過情報があるか判定し(ステップY1134)、特定領域通過情報
がない場合(ステップY1134;N)には、ステップY1136へ移行する。一方、特
定領域通過情報がある場合(ステップY1134;Y)には、大当り終了設定処理3(ス
テップY1135)を行う。そして、停電復旧時送信コマンド領域から確率情報コマンド
をロードし(ステップY1136)、通常大当り(本実施形態の場合、10R通常大当り
)に基づく特別遊技状態における特定領域(確変作動領域)への遊技球の流入である特定
領域イレギュラー通過であるか判定する(ステップY1137)。
特定領域イレギュラー通過でない場合(ステップY1137;N)には、ステップY1
139へ移行する。一方、特定領域イレギュラー通過である場合(ステップY1137;
Y)には、確率情報コマンドにイレギュラー確変情報を上乗せして(ステップY1138
)、演出コマンド設定処理(ステップY1139)を行う。ステップY1139の処理に
よって、確率情報コマンドが演出制御装置300に送信される。ここで送信される確率情
報コマンドとしては、「高確率・時短あり」、「低確率・時短あり」、「低確率・時短な
し」の何れかに演出モードの情報が含まれた複数のコマンドがあり、確変作動領域イレギ
ュラー通過の場合はイレギュラー確変情報が上乗せされる。
次に、処理番号として特図2普段処理に係る「0」を設定し(ステップY1140)、
処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY1141)。次に、大当
りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1143)。
ここでは、大当り1信号及び大当り3信号をOFFに設定する。そして、大当りの終了に
関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1143)。ここでは、
条件装置作動中信号、役物連続作動装置作動中信号、特別図柄1当り信号及び特別図柄2
当り信号をOFFに設定する。
次に、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブし(ステップY1144)、
上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップY11
45)、特図ステータス領域をクリアして(ステップY1146)、特図2大当り終了処
理を終了する。なお、特図ステータス領域のクリアにより、特図1変動表示ゲームと特図
2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示す特図ステータス0となる。
〔大当り終了設定処理1〕
図46(a)には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における大当り終了
設定処理1(ステップY1102,1132)を示した。この大当り終了設定処理1では
、まず、時短なしの開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップ
Y1151)。ここでは、大当り2信号をOFFに設定する。この時点では、データの設
定のみで出力はされない。
次に、時短なしの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップ
Y1152)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄2高確率状態信号、特別
図柄1変動時間短縮状態信号、特別図柄2変動時間短縮状態信号、普通図柄1変動時間短
縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号をOFFに設定する。
その後、遊技状態表示番号領域に時短なしの番号をセーブし(ステップY1153)、
普図ゲームモードフラグ領域に普図時短なしフラグをセーブする(ステップY1154)
。次いで、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率及び時短なしフラグをセーブし(ス
テップY1155)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための
時間短縮変動回数領域を0クリアする(ステップY1156)。
次に、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1
157)。ここでは発射位置指定信号1をOFFに設定する。次いで、遊技状態表示番号
2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップY1158)。これにより第1遊技
状態表示部56が消灯状態となり、左打ちを指示する表示となる。その後、停電復旧時送
信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ステップY1159)、大
当り終了設定処理1を終了する。この処理により、通常遊技状態となる。
〔大当り終了設定処理2〕
図46(b)には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における大当り終了
設定処理2(ステップY1103,1133)を示した。この大当り終了設定処理2では
、まず、時短の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1
161)。ここでは、大当り2信号をONに設定する。なお、大当り2信号は特別遊技状
態中もONとなっており、これを継続するようにしている。
次に、時短ありの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップ
Y1162)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄2高確率状態信号、特別
図柄1変動時間短縮状態信号、特別図柄2変動時間短縮状態信号、普通図柄1変動時間短
縮状態信号及び普通電動役物1開放延長状態信号をONに設定する。
その後、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップY1163)、
普図ゲームモードフラグ領域に普図時短ありフラグをセーブする(ステップY1164)
。次いで、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率及び時短ありフラグをセーブし(ス
テップY1165)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための
時間短縮変動回数領域に初期値をセーブする(ステップY1166)。本実施形態の場合
、サポート回数が100回であるため、ステップY1166では初期値として100がセ
ーブされる。
そして、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブして(ステ
ップY1167)、大当り終了設定処理2を終了する。この処理により、特図低確率の第
2特定遊技状態となる。なお、本実施形態の場合、時短状態中は右打ちモードであるが、
大当り中から右打ちモードが設定されているので、大当り終了設定処理2では右打ちに関
する設定を行わない。
〔大当り終了設定処理3〕
図47には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における大当り終了設定処
理3(ステップY1105,Y1135)を示した。この大当り終了設定処理3では、ま
ず、特図時短の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1
171)。ここでは、大当り2信号をONに設定する。なお、大当り2信号は特別遊技状
態中もONとなっており、これを継続するようにしている。
次に、高確率&時短ありの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(
ステップY1172)。ここでは、特別図柄1高確率状態信号、特別図柄2高確率状態信
号、特別図柄1変動時間短縮状態信号及び特別図柄2変動時間短縮状態信号をONに設定
する。その後、遊技状態表示番号領域に時短ありの番号をセーブし(ステップY1173
)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率及び時短ありフラグをセーブする(ステッ
プY1174)。
次に、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1
175)。ここでは発射位置指定信号1をONに設定する。次いで、遊技状態表示番号2
領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップY1176)。これにより第1遊技状
態表示部56が点灯状態となり、右打ちを指示する表示となる。その後、停電復旧時送信
コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブして(ステップY1177)、大当
り終了設定処理3を終了する。この処理により、高確率状態となる。すなわち、大当り終
了設定処理1の後に大当り終了設定処理3を実行することで、第1特定遊技状態となり、
大当り終了設定処理2の後に大当り終了設定処理3を実行することで、特図高確率の第2
特定遊技状態となる。
以上の処理により、第1特別遊技状態の終了後に高確率状態である特定遊技状態が設定
可能となる。すなわち、遊技制御装置100が、特変動表示ゲームの結果が特別結果とな
る確率を通常状態よりも高めた特定遊技状態(第1特定遊技状態ST2、特図高確率の第
2特定遊技状態ST3)を発生可能な特定遊技状態発生手段をなす。
〔小当りファンファーレ中処理〕
図48には、上述の特図2ゲーム処理における小当りファンファーレ中処理(ステップ
Y149)を示した。この小当りファンファーレ中処理では、まず、下大入賞口開放の小
当り開放中コマンドを準備し(ステップY1201)、演出コマンド設定処理(ステップ
Y1202)を行う。次に、処理番号として小当り中処理にかかる8を設定し(ステップ
Y1203)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY1204
)。
次いで、小当り開放時間(例えば1600m秒)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセー
ブして(ステップY1205)、小当り動作の開始に関する信号(特別電動役物2作動中
信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1206)。そして、
大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口オンデータをセーブし(ステップY12
07)、大入賞口への入賞数を計数する大入賞口カウント数領域をクリアして(ステップ
Y1208)、小当りファンファーレ中処理を終了する。
〔特図2小当り終了処理〕
図49には、上述の特図2ゲーム処理における特図2小当り終了処理(ステップY15
2)を示した。この特図2小当り終了処理では、まず、処理番号として特図2普段処理に
かかる0を設定し(ステップY1331)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセー
ブする(ステップY1332)。
次に、小当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY
1333)。ここでは、特別図柄2小当り信号をOFFに設定する。そして、下大入賞口
不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップY1334)、ラ
ウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブして(ステップY1335)、特図ステ
ータス領域をクリアする(ステップY1336)。特図ステータス領域のクリアにより、
特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示す特図
ステータス0となる。
次に、特図低確率&時短なし中(通常遊技状態中)であるか判定し(ステップY133
7)、特図低確率&時短なし中でない場合(ステップY1337;N)には、ステップY
1340へ移行する。また、特図低確率&時短なし中である場合(ステップY1337;
Y)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY
1338)。ここでは、発射位置指定信号1をOFFに設定する。そして、遊技状態表示
番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップY1339)、特図1変動表示
ゲームが中断中であるか判定する(ステップY1340)。
そして、特図1変動表示ゲームが中断中でない場合(ステップY1340;N)には、
特図1ゲーム中断フラグ領域をクリアし(ステップY1343)、特図2小当り終了処理
を終了する。一方、特図1変動表示ゲームが中断中である場合(ステップY1340;Y
)には、飾り特図1再開コマンドを準備し(ステップY1341)、演出コマンド設定処
理(ステップY1342)を行う。その後、特図1ゲーム中断フラグ領域をクリアして(
ステップY1343)、特図2小当り終了処理を終了する。これにより、特図1変動表示
ゲームでの小当りに基づく特別遊技状態の終了に伴い、中断されていた特図2変動表示ゲ
ームが再開されるようになる。
すなわち、遊技制御装置100が、第1変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置1
00)と第2変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)のいずれか一方の変動
表示ゲーム実行制御手段によって一方の変動表示ゲームの実行制御を行っている場合に、
他方の変動表示ゲーム実行制御手段によって実行制御が行われている他方の変動表示ゲー
ムが特別結果となった場合に、一方の変動表示ゲームを中断し、他方の変動表示ゲームに
基づく特別遊技状態が終了したのちに中断していた一方の変動表示ゲームを再開する再開
制御を実行可能な再開制御手段をなす。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップX114)の詳細に
ついて説明する。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動
表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
図50に示すように、普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を
監視するゲートスイッチ監視処理(ステップB1)を行い、始動口2スイッチ37aから
の入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)を行う。次に、普図ゲーム
処理タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップB3)。なお、普図ゲーム処理タ
イマの最小値は「0」に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が「0」と
なったかを判定する(ステップB4)。
普図ゲーム処理タイマの値が「0」である(ステップB4;Y)、すなわちタイムアッ
プした又はすでにタイムアップしていたと判定すると、普図ゲーム処理番号に対応する処
理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに準備し(
ステップB5)、普図ゲーム処理番号をロードして準備して(ステップB6)、2バイト
データ取得処理を行う(ステップB7)。これにより、普図ゲームシーケンス分岐テーブ
ルから普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し、普図ゲーム処理番
号によるサブルーチンコールを行う(ステップB8)。
ステップB8にて、普図ゲーム処理番号が「0」の場合は、普図変動表示ゲームの変動
開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を
行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理(ステップB9)を行う。
また、ステップB8にて、普図ゲーム処理番号が「1」の場合は、普図表示中処理を行
うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理(ステップB10)を行う。
また、ステップB8にて、普図ゲーム処理番号が「2」の場合は、普図変動表示ゲーム
の結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当
り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理(ステップB11)を行
う。
また、ステップB8にて、普図ゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継
続、あるいは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理(ス
テップB12)を行う。
また、ステップB8にて、普図ゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を
行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理(ステップB13)を行う。
また、ステップB8にて、普図ゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理を行う
ために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理(ステップB14)を行う。
その後、普図表示器による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準
備した後(ステップB15)、普図表示器53による普通図柄の変動の制御に係る図柄変
動制御処理(ステップB16)を行って、普図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップB4にて、普図ゲーム処理タイマの値が「0」でない(ステップB4;
N)、すなわちタイムアップしていないと判定すると、ステップB15の処理に移行して
、それ以降の処理を行う。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップB11)の詳細につい
て説明する。図51に示すように、普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定さ
れた当りフラグ(当り情報又ははずれ情報)をロードし(ステップB501)、RWMの
当りフラグ領域をクリアして(ステップB502)、ロードされた当りフラグが当り情報
かを判定する(ステップB503)。
当りフラグが当り情報でない場合(ステップB503;N)は、処理番号として普図普
段処理にかかる「0」を設定し(ステップB520)、当該処理番号を普図ゲーム処理番
号領域にセーブする(ステップB521)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正
監視期間中フラグをセーブして(ステップB522)、普図表示中処理を終了する。
一方、当りフラグが当り情報である場合(ステップB503;Y)は、当り中処理設定
テーブルを準備し(ステップB504)、普図停止図柄情報をロードして準備して(ステ
ップB505)、2バイトデータ取得処理を行う(ステップB506)。これにより、当
り中処理設定テーブルから普図停止図柄情報に対応する当り開始ポインタ値及び当り終了
ポインタ値が取得される。
そして、取得した当り開始ポインタの値(例えば、「0」又は「5」)を、普図当り中
制御ポインタ領域にセーブし(ステップB507)、取得した当り終了ポインタの値(例
えば、「4」又は「7」)を、普図当り終了ポインタ領域にセーブする(ステップB50
8)。次いで、普電開放時間テーブルを準備し(ステップB509)、普図停止図柄情報
をロードして準備して(ステップB510)、2バイトデータ取得処理を行う(ステップ
B511)。これにより、普電開放時間テーブルから普図停止図柄情報に対応する普電開
放時間が取得される。そして、取得した普電開放時間(例えば、1700m秒又は260
0m秒)を、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB512)。
次いで、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(ステップB
513)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB514)。
その後、普図変動表示ゲームの当りの開始に関する信号(例えば、普通図柄1当り中信号
をON)と、普電作動開始に関する信号(例えば、普通電動役物1作動中信号をON)を
試験信号出力データ領域にセーブして(ステップB515)、普電ソレノイドを駆動(オ
ン)する信号を出力するため、普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする
(ステップB516)。
さらに、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリ
アして(ステップB517)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞
数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(ステップB518)。そして、普
通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグ(不正監視期間外フラグ)を普電
不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB519)、普図表示中処理を終了する
〔2バイトデータ取得処理〕
図52には、上述の特図1ゲーム処理、特図2ゲーム処理、ファンファーレ/インター
バル中処理、普図ゲーム処理及び普図表示中処理における2バイトデータ取得処理(ステ
ップY107、Y140、Y944、B7、B506、B511)を示した。この2バイ
トデータ取得処理では、まず、ポインタとして入力したレジスタの値を2倍し(ステップ
Y971)、基準アドレスとして入力したレジスタに算出後の値を加算する(ステップY
972)。そして、加算後のアドレスから2バイト分のデータを取得し(ステップY97
3)、2バイトデータ取得処理を終了する。
〔図柄変動制御処理〕
図53には、上述の特図1ゲーム処理、特図2ゲーム処理及び普図ゲーム処理における
図柄変動制御処理(ステップY117、Y154、B16)を示した。図柄変動制御処理
は、特図1表示器51や特図2表示器52、普図表示部58での特別図柄の変動の制御と
特別図柄の表示データの設定を行う処理である。この図柄変動制御処理では、まず、制御
対象の図柄(特図1、特図2又は普図)の変動制御フラグのアドレスを取得し(ステップ
Y1401)、制御対象の図柄が変動中であるかをチェックする(ステップY1402)
そして、変動制御フラグが変動中である場合(ステップY1403;Y)は、制御対象
の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得し(ステップY1404)、制御対
象の図柄に係る点滅制御タイマ領域を準備し(ステップY1405)、制御対象の図柄に
係る点滅制御タイマを−1更新するために1バイト減算処理を行って(ステップY140
6)、当該タイマの値が0、すなわちタイムアップしたかを判定する(ステップY140
7)。
点滅制御タイマの値が0でない場合(ステップ1407;N)は、ステップY1412
に移行する。また、点滅制御タイマの値が0である場合(ステップ1407;Y)は、点
滅制御タイマ初期値(ここでは100ms)を制御対象の点滅制御タイマ領域にセーブし
(ステップY1408)、制御対象の図柄に係る変動図柄番号領域を準備して(ステップ
Y1409)、変動図柄番号上限判定値(特図・普図で共通)を準備する(ステップY1
410)。そして、制御対象の図柄に係る変動図柄番号を+1更新するために1バイト加
算処理を行い(ステップY1411)、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示デー
タを取得する(ステップY1412)。その後、取得した表示データを対象のセグメント
領域にセーブして(ステップY1415)、図柄変動制御処理を終了する。
一方、変動制御フラグが変動中でない場合(ステップY1403;N)は、制御対象の
図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップY1413)。そして
、制御対象の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップY1414
)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップY1415)、
図柄変動制御処理を終了する。これにより、特図1表示器51、特図2表示器52及び普
図表示部58のうち、制御対象となる特図表示器又は普図表示部58に図柄番号に対応し
た特図又は普図が表示されることとなる。
〔1バイト減算処理〕
図54には、上述の図柄変動制御処理における1バイト減算処理(ステップY1406
)を示した。この1バイト減算処理では、まず、対象の領域の内容が0であるかを判定し
(ステップY1421)、0である場合(ステップY1421;Y)は1バイト減算処理
を終了する。また、0でない場合(ステップY1421;N)は、対象の領域の内容を−
1更新して(ステップY1422)、1バイト減算処理を終了する。
〔1バイト加算処理〕
図55には、上述の図柄変動制御処理における1バイト加算処理(ステップY1411
)を示した。この1バイト加算処理では、まず、対象の領域の内容をロードし(ステップ
Y1431)、ロードした値を+1更新して(ステップY1432)、更新値が上限判定
値よりも小さいかを判定する(ステップY1433)。
更新値が上限判定値よりも小さい場合(ステップY1433;Y)は、対象の領域に更
新値をセーブして(ステップY1435)、1バイト加算処理を終了する。また、更新値
が上限判定値よりも小さくない場合(ステップY1433;N)は、更新値として0を設
定し(ステップY1434)、対象の領域に更新値をセーブして(ステップY1435)
、1バイト加算処理を終了する。
〔演出コマンド設定処理〕
次に、タイマ割込み処理中に実行される各処理における演出コマンド設定処理の詳細に
ついて説明する。図56に示すように、演出コマンド設定処理では、まず、演出用シリア
ル送信バッファのステータスを読み込み(ステップX601)、演出用シリアル送信バッ
ファは満杯であるかを判定する(ステップX602)。演出用シリアル送信バッファが満
杯である場合(ステップX602;Y)は、演出用シリアル送信バッファのステータスを
読み込む処理(ステップX601)に戻る。また、演出用シリアル送信バッファが満杯で
ない場合(ステップX602;N)は、コマンドデータ(MODE)を演出用シリアル送信バ
ッファに書き込む(ステップX603)。
次いで、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込み(ステップX604)、
演出用シリアル送信バッファは満杯であるかを判定する(ステップX605)。演出用シ
リアル送信バッファが満杯である場合(ステップX605;Y)は、演出用シリアル送信
バッファのステータスを読み込む処理(ステップX604)に戻る。また、演出用シリア
ル送信バッファが満杯でない場合(ステップX605;N)は、コマンドデータ(ACTION
)を演出用シリアル送信バッファに書き込んで(ステップX606)、演出コマンド設定
処理を終了する。
なお、上述の例では、特別結果が導出された後に普図始動ゲート34を遊技球が通過す
ることを特別遊技状態の開始条件としていたが、変形例として特別結果の導出のみを特別
遊技状態の開始条件としても良い。この場合は、図57から図60の処理を行う。
〔特図1表示中処理〕
図39に示した特図1表示中処理に替えて図57に示す特図1表示中処理を行う。この
特図1表示中処理では、特図1が大当りである場合(ステップY753;Y)に、図42
に示したファンファーレ/インターバル中処理で行っていたステップY942からY94
6の処理を行う。また、特図1変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する
試験信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップY754)では、条件装
置作動中信号をON及び特別図柄1当り信号をONにすることに加えて、役物連続作動装
置作動中信号をONにする。
〔特図2表示中処理〕
図40に示した特図1表示中処理に替えて図58に示す特図2表示中処理を行う。この
特図2表示中処理では、特図2が大当りである場合(ステップY815;Y)に、図42
に示したファンファーレ/インターバル中処理で行っていたステップY942からY94
6の処理を行う。また、特図2変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する
試験信号を試験信号出力データ領域にセーブする処理(ステップY816)では、条件装
置作動中信号をON及び特別図柄2当り信号をONにすることに加えて、役物連続作動装
置作動中信号をONにする。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理〕
図59には、図57に示した特図1表示中処理及び図58に示した特図2表示中処理に
おけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY764、Y826
)を示した。このファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理では、まず、大当り
(第1特別遊技状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステ
ップY871)。ここでは大当り又は小当りで出力する大当り1信号をONに設定する。
次に高確率状態と時短状態(特別図柄の変動時間短縮状態)の終了に関する信号を試験信
号出力データ領域にセーブする(ステップY872)。ここでは、特別図柄1高確率状態
信号をOFF、特別図柄2高確率状態信号をOFF、特別図柄1変動時間短縮状態信号を
OFF、特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号を
OFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFFに設定する。
その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリア
し(ステップY873)、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブして(ステッ
プY874)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率、時短なしフラグをセーブする
(ステップY875)。
そして、普図ゲームモードフラグ領域に普図時短なしフラグをセーブし(ステップY8
76)、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時
送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ステップY877)、時
短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数領域をク
リアする(ステップY878)。これにより高確率状態及び時短動作状態が終了し、通常
確率状態かつ通常動作状態となる。
次に、特図ステータス領域に大当り中情報をセーブし(ステップY879)、右打ち指
示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY880)、遊技状態表
示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップY881)。その後、上大入
賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップY882)、上大入賞口不正監視期間フラグ領
域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップY883)、ファンファーレ/インタ
ーバル中処理移行設定処理を終了する。
なお、図39に示した特図1表示中処理及び図40に示した特図2表示中処理における
ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY764、Y826)でも
ステップY871からY882の処理は行っている。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
図42に示したファンファーレ/インターバル中処理に替えて図60に示すファンファ
ーレ/インターバル中処理を行う。このファンファーレ/インターバル中処理では、ステ
ップY940からY949の処理は行わない。これらの処理は図57から図59の処理で
行われる。
次に、ROM111Bのデータ構造の一例を図61に示す。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111に設けられたROM111Bは、図61(
a)に示すように、プログラムや固定データが格納されるプログラム/データ領域と、プ
ログラムのタイトルやバージョンなどの任意のデータを設定可能なROMコメント領域と
、CALLV命令のサブルーチンの先頭アドレスやタイマ割込処理の先頭アドレスを設定
するテーブルが格納されるベクタテーブル領域と、遊技用マイコン111の内部機能をハ
ードウェア的に設定するためのパラメータが格納されるHW(ハードウェア)パラメータ
領域とを有している。
プログラム/データ領域には、図61(a)に示すように、先頭から順に、各種プログ
ラムが格納されるプログラムエリア111Baと、第1未使用エリア111Bbと、各種
固定データが格納されるデータエリア111Bcと、第2未使用エリア111Bdとが設
けられている。そして、CPU111Aが第2未使用エリア111Bdにアクセスすると
、イリーガルアクセスリセットが発生するよう構成されている。
データエリア111Bcには、図61(b)に示すように、大当り判定の際に使用する
上限判定値テーブルが格納される上限判定値テーブル用の領域A1や性能表示に関するデ
ータが格納される性能表示用の領域A3など、各種データ用の領域が設けられている。ま
た、データエリア111Bcにおける上限判定値テーブル用の領域A1と性能表示用の領
域A3との間には、アクセスが禁止される未使用領域A2が設けられている。そして、C
PU111Aが未使用領域A2にアクセスすると、イリーガルアクセスリセットが発生す
るよう構成されている。
CPU111Aは、先読み大当り判定処理(図18)のステップX585や大当り判定
処理(図27)のステップY315において、現在の確率設定値に対応する低確率中の上
限判定値を設定する。その際、RWM内の確率設定値用の領域の値をポインタとして、R
OM111Bから現在の確率設定値に対応する低確率中の上限判定値を取得して設定する

また、CPU111Aは、先読み大当り判定処理(図18)のステップX584や大当
り判定処理(図27)のステップY314において、現在の確率設定値に対応する高確率
中の上限判定値を設定する。その際、RWM内の確率設定値用の領域の値をポインタとし
て、ROM111Bから現在の確率設定値に対応する高確率中の上限判定値を取得して設
定する。
先読み大当り判定処理や大当り判定処理では、RWM内の確率設定値用の領域の値が正
常範囲(本実施形態では0〜5の範囲)内であるか判定する処理を行わない。そのため、
RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲外である際にも、当該値(異常値)をポイ
ンタとしてROM111Bからデータが取得されることとなる。したがって、例えば図6
2に示すように、上限判定値テーブル用の領域A1の直後に未使用領域A2が配置されて
いない場合、すなわち、上限判定値テーブル用の領域A1と性能表示用の領域A3とが隣
接している場合には、正確な大当り判定ができず、著しく大当りしやすくなったり、著し
く大当りしにくくなったりするといった不都合が生じ得る。
具体的には、図62に示すように上限判定値テーブル用の領域A1と性能表示用の領域
A3とが隣接している場合であって、ROM111Bから低確率中の上限判定値を取得す
る場合に、RWM内の確率設定値用の領域の値が「5」(正常範囲内)である際には、当
該値をポインタとすることで、低確率中の“設定6”に対応する上限判定値、すなわち正
確なデータを取得することができる。一方、RWM内の確率設定値用の領域の値が「7」
(正常範囲外)である際には、当該値をポインタとすることで、性能表示用の領域A3に
格納されているデータ、すなわち誤ったデータを取得してしまう。ROM111Bから高
確率中の上限判定値を取得する場合も同様である。
そこで、本実施形態では、図61(b)に示すように、上限判定値テーブル用の領域A
1の直後に未使用領域A2を配置した。これにより、RWM内の確率設定値用の領域の値
が正常範囲外である際には、当該値をポインタとしてROM111Bから上限判定値を取
得しようとすると、未使用領域(アクセス禁止領域)A2にアクセスすることになるため
、イリーガルアクセスリセットが発生することとなる。これにより、RWM内の確率設定
値用の領域の値を初期化できるとともに、異常を知らせることが可能となる。
具体的には、イリーガルアクセスリセットが発生すると、プログラムが再起動して、メ
イン処理(図9及び図10)が開始される。その際、再起動前に停電発生時の処理(ステ
ップX55〜X61)が実行されないため、再起動後のメイン処理では、RWM内の停電
検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1でないと判定される(ステップX
16;N)。また、その際、再起動時には設定変更操作(設定キースイッチ152及びR
AM初期化スイッチ112の操作)が行われないため、再起動後のメイン処理では、設定
キースイッチ152とRAM初期化スイッチ112の両方がオフ状態であると判定される
(ステップX21;N)。したがって、ステップX25,X26の処理が実行されること
になるため、設定変更操作が要求される、すなわち異常が報知されることとなる。そして
、この要求(報知)によって、設定変更操作を実行しながら遊技機の電源が再投入される
ことになるため、RWM内の確率設定値用の領域の値が初期化されることとなる(ステッ
プX28)。
なお、図61(c)に示すように、上限判定値テーブル用の領域A1をデータエリア1
11Bcの末尾に配置しても良い。この場合、上限判定値テーブル用の領域A1の直後に
未使用領域A2を配置しなくても、RWM内の確率設定値用の領域の値が正常範囲外であ
る際にはイリーガルアクセスリセットが発生する。すなわち、上限判定値テーブル用の領
域A1をデータエリア111Bcの末尾に配置した場合、RWM内の確率設定値用の領域
の値が正常範囲外である際には、当該値をポインタとしてROM111Bから上限判定値
を取得しようとすると、第2未使用エリア(アクセス禁止領域)111Bdにアクセスす
ることになるため、イリーガルアクセスリセットが発生することとなる。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、遊技の制御を行う制御手段(遊技制御装
置100(CPU111A))と、制御手段による遊技の制御に必要な情報が格納された
格納手段(遊技制御装置100(ROM111B))と、を備え、格納手段が有する複数
の格納領域のうち確率値テーブル用の領域(上限判定値テーブル用の領域A1)に含まれ
る各格納領域には、当該格納領域に対応する確率設定値に割り当てられた確率値が格納さ
れ、制御手段は、複数の格納領域のうち記憶手段に記憶されている確率設定値(RWM内
の確率設定値用の領域の値)に対応する格納領域から情報(データ)を取得し、当該情報
を用いてゲームの抽選(大当り判定)を行い、格納手段では、確率値テーブル用の領域に
連続して、情報が格納されていない未使用領域(未使用領域A2、第2未使用エリア11
1Bd)が配置されるよう構成されている(図61(b),(c)参照)。
このように構成することで、記憶手段に記憶されている確率設定値(RWM内の確率設
定値用の領域の値)が正常範囲外である場合には、未使用領域(未使用領域A2、第2未
使用エリア111Bd)にアクセスすることになる。すなわち、正確な抽選結果が得られ
ない場合には抽選自体が実行されないため、著しく抽選に当選しやすくなったり、著しく
抽選に当選しにくくなったりするといった不都合を回避できる。
次に演出制御装置300での制御について説明する。演出制御装置300の主制御用マ
イコン(CPU)311では、図63に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理
を行う。
〔メイン処理〕
図63に示すようにメイン処理では、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプ
ログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定
を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割
込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC
5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値を
セーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。
ステップC1からC7のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理として
ループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアす
る(ステップC8)。次いで、演出ボタン25やタッチパネル29の操作に基づく入力信
号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を
行う。演出ボタン25やタッチパネル29からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で
行い、この演出ボタン入力処理では演出ボタン25やタッチパネル29からの入力があっ
た時に、演出内容を変更する処理等を行う。
そして、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定を受け付けるホール設定
モード処理を行い(ステップC10)、遊技者によるLEDや液晶の輝度、音量の変更な
どの操作を受け付ける遊技者設定モード処理を行う(ステップC11)。次に、飾り特図
変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップC1
2)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェッ
ク処理(ステップC13)を行い、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編
集を行う演出表示編集処理(ステップC14)を行って、描画コマンドの準備終了を設定
する(ステップC15)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を
行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/3
0秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画
像更新できる。
そして、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップC16)。本実施
形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/6
0秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイ
ミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り
替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切
り替え)を行ってもよい。ステップC16で、フレーム切替タイミングでないと判定した
場合(ステップC16;N)には、ステップC16の処理を繰り返して行う。一方、ステ
ップC16で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC16;Y)に
は、画面描画を指示する(ステップC17)。
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する
制御を行うサウンド制御処理(ステップC18)、盤装飾装置46や枠装飾装置18など
のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC19)、盤演出装置44のモータやソレ
ノイド、リール6の制御を行う可動体制御処理(ステップC20)を行い、報知部72や
ポイント報知部73、累積値報知部74などによる演出を制御する盤演出設定処理(ステ
ップC21)を行って、WDTをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
図64には、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理を示した。この受信
コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを
受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(
ステップC201)、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップC202)
。そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC202;N)は、受信
コマンドチェック処理を終了する。また、受信コマンド数が0でないと判定した場合(ス
テップC202;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算す
る(ステップC203)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC204
)、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新し(ステップC205)、コ
マンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップC206)。
このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、
受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマン
ド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中
に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)
を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位
でまとめて行うことができる。
ステップC206で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定し
た場合(ステップC206;N)には、ステップC204の処理に戻る。また、コマンド
受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC206;Y)には、
コマンド領域の内容をロードして(ステップC207)、受信コマンド解析処理(ステッ
プC208)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC209)、コマンド受信数分の
コマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップC210)。そして、コマンド受信
数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC210;N)には、
ステップC207の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと
判定した場合(ステップC210;Y)には、受信コマンドチェック処理を終了する。こ
のように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信した
コマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存でき
る構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
図65には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理を示した
。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトを
ACT(ACTION)として分離し(ステップC231)、MODE及びACTは正常
範囲であるか否かを判定する(ステップC232、ステップC233)。MODE及びA
CTは正常範囲であると判定した場合(ステップC232;Y、ステップC233;Y)
には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップC23
4)。
また、ステップC232、ステップC233で、MODE又はACTは正常範囲でない
と判定した場合(ステップC232;N、ステップC233;N)、あるいは、ステップ
C234でMODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC2
34;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC234で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(
ステップC234;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する
(ステップC235)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドであ
る。そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC235
;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC236)を行って、受信コマンド解析処理
を終了する。
また、ステップC235で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(
ステップC235;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定す
る(ステップC237)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファ
ーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドや、小当り中演出に関する動作
(ファンファーレ画面や終了画面の表示など)を指令するコマンドである。そして、MO
DEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC237;Y)には、大
当り系コマンド処理(ステップC238)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC237で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合
(ステップC237;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定す
る(ステップC239)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の
停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマ
ンドの範囲であると判定した場合(ステップC239;Y)には、図柄系コマンド処理(
ステップC240)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC239で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(
ステップC239;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系
コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC241)。単発系コマンドは、図柄
コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立する
コマンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄
停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどが
ある。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC24
1;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC242)を行って、受信コマンド解析処
理を終了する。
また、ステップC241で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(
ステップC241;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるか否かを判
定する(ステップC243)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると
判定した場合(ステップC243;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC2
44)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC243で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した
場合(ステップC243;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるか否
かを判定する(ステップC245)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲で
あると判定した場合(ステップC245;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステッ
プC246)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC245で、
MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC245;N)
には、受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンドは、先読み演出を実行するため
に必要な情報を含むコマンドである。先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出
ともいう)とは、特図変動表示ゲームが未実行の始動記憶(保留)に対応する特図変動表
示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな変動パターンにな
るか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、表示装置41に表示する飾り特図始
動記憶表示等を通常と異なる態様で行うことや、表示装置41に演出表示を行うなどの演
出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンド
)は、先読み演出の対象となる始動記憶に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知ら
せるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信さ
れる。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に
遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔変動系コマンド処理〕
図66には、上述の受信コマンド解析処理における変動系コマンド処理(ステップC2
36)を示した。この変動系コマンド処理では、まず、特図種別が未確定であるかを判定
する(ステップC361)。特図種別とは、特図の種別が特図1か特図2かを示す情報で
あり、上述の図柄系コマンド処理のステップC251で設定される情報である。
この特図種別が未確定である場合(ステップC361;Y)は、変動系コマンド処理を
終了する。また、特図種別が未確定でない場合(ステップC361;N)、すなわち特図
種別が設定されている場合は、変動コマンドと図柄コマンドの組み合わせをチェックし(
ステップC362)、変動コマンドと図柄種別が不整合であるかを判定する(ステップC
363)。
変動コマンドと図柄種別が不整合である場合(ステップC363;Y)は、変動系コマ
ンド処理を終了する。また、変動コマンドと図柄種別が不整合でない場合(ステップC3
63;N)は、変動コマンドから変動パターン種別を判別する(ステップC364)。図
柄種別とは図柄のカテゴリを意味し、図柄種別には例えば、はずれ図柄、16R大当り図
柄、10R大当り図柄、小当り図柄などがある。変動コマンドと図柄種別が不整合である
場合とは、はずれの変動コマンド(変動パターンコマンド)を受信したのに、16R大当
り図柄の図柄コマンドを受信していた時のような、演出を行う上で矛盾してしまう組み合
わせ(変動コマンドと図柄種別の組み合わせ)であることを意味する。
変動コマンドから変動パターン種別を判別する処理(ステップC364)では、受信し
たコマンドに応じて、特図の変動表示演出の大まかな分類である変動パターン種別を判別
する。そして、変動コマンドに応じた演出を行うための情報を設定する変動演出設定処理
を行う(ステップC365)。
次に、P機状態(パチンコ機の状態)として特図変動中を設定する(ステップC366
)。ここで、特図変動中とは、特図の変動中(客待ちデモ中や大当り中、或いはファンフ
ァーレ中等でないこと)を表している。さらに、先読み演出回数(先読み実行回数)がゼ
ロでなければ先読み演出回数を−1更新(先読み演出回数を1だけ減らす処理)し(ステ
ップC367)、変動系コマンド処理を終了する。
〔大当り系コマンド処理〕
図67には、上述の受信コマンド解析処理における大当り系コマンド処理(ステップC
238)を示した。この大当り系コマンド処理では、まず、MODEはファンファーレで
あるかを判定する(ステップC401)。すなわち、受信したコマンドが図柄情報(停止
図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドや小当りファンファ
ーレコマンドであるかを判定する。そして、MODEはファンファーレである場合(ステ
ップC401;Y)は、大当り種類や小当りに応じたファンファーレ表示画像の設定など
を行うファンファーレ演出設定処理を行い(ステップC402)、P機状態をファンファ
ーレ中に設定して(ステップC403)、大当り系コマンド処理を終了する。
MODEはファンファーレでない場合(ステップC401;N)は、MODEはラウン
ドであるかを判定する(ステップC404)。すなわち、受信したコマンドが特別遊技状
態のラウンド数に対応するラウンドコマンドであるかを判定する。そして、MODEはラ
ウンドである場合(ステップC404;Y)は、ラウンド数表示情報の更新などを行うラ
ウンド演出設定処理を行い(ステップC405)、P機状態をラウンド中に設定し(ステ
ップC406)、大当り系コマンド処理を終了する。
MODEはラウンドでない場合(ステップC404;N)は、MODEはインターバル
であるかを判定する(ステップC407)。すなわち、受信したコマンドがラウンド間の
インターバルに関するインターバルコマンドであるかを判定する。そして、MODEはイ
ンターバルである場合(ステップC407;Y)は、インターバル中の演出の設定を行う
インターバル演出設定処理を行い(ステップC408)、P機状態をインターバル中に設
定し(ステップC409)、大当り系コマンド処理を終了する。また、MODEはインタ
ーバルでない場合(ステップC407;N)は、MODEはエンディングであるかを判定
する(ステップC410)。すなわち、受信したコマンドが最終ラウンド終了後のエンデ
ィングに関するエンディングコマンドや、小当り終了時の小当り終了画面コマンドである
かを判定する。
MODEはエンディングである場合(ステップC410;Y)は、大当りや小当り終了
時のエンディング演出の設定などを行うエンディング演出設定処理を行い(ステップC4
11)、P機状態をエンディング中に設定し(ステップC412)、大当り系コマンド処
理を終了する。また、MODEはエンディングでない場合(ステップC410;N)は、
MODEはカウントであるかを判定する(ステップC413)。すなわち、受信したコマ
ンドが特別変動入賞装置への入賞に基づく大入賞口カウントコマンドであるかを判定する
MODEはカウントでない場合(ステップC413;N)は、大当り系コマンド処理を
終了する。MODEはカウントである場合(ステップC413;Y)は、特別変動入賞装
置38への入賞に対応した演出を設定するカウント演出設定処理(ステップC414)を
行い、大当り系コマンド処理を終了する。
<設定示唆演出>
演出制御装置300は、確率設定値の設定履歴をFeRAM323に記憶可能であると
ともに、当該設定履歴に基づいて過去や現在の確率設定値を示唆する設定示唆演出を実行
可能である。
遊技機10の電源投入時には、遊技制御装置100から演出制御装置300に停電復旧
時のコマンド(ステップX42)又はRAM初期化時のコマンド(ステップX46)が送
信される。これらコマンドには、確率設定情報コマンド(現在の確率設定値を示すコマン
ド)が含まれており、演出制御装置300のCPU311は、例えば、当該確率設定情報
コマンドを受信した際に、当該確率設定情報コマンドとRTC338からの情報(現在の
日時を示す情報)とに基づいて、FeRAM323の設定履歴用の領域に、現在の確率設
定値と現在日(現在の日付)とを対応付けて記憶する。
なお、設定履歴用の領域に記憶可能な確率設定値には上限(例えば90日分)が設けら
れていても良い。その場合、例えば、上限に達している状態で確率設定情報コマンドを受
信した際には、最も古い日付に対応する確率設定値をクリアして、最も新しい日付(現在
日)に対応する確率設定値を記憶するようになっている。
確率設定情報コマンドを同じ日に複数回受信した場合には、演出制御装置300のCP
U311は、例えば、FeRAM323の設定履歴用の領域の記憶されている現在日に対
応する確率設定値(現在日と対応付けられている確率設定値)を最新の確率設定値で上書
きする。よって、その日最後に設定された確率設定値が履歴として残るようになっている

なお、設定履歴用の領域に残る確率設定値は、その日最後に設定された確率設定値に限
定されず適宜変更可能であり、例えば、その日最も長い間設定されていた確率設定値であ
っても良いし、その日の所定時点(例えば正午)に設定されていた確率設定値であっても
良い。その場合には、例えば、その日の所定タイミング(例えば電源遮断時)までは、現
在日に対応する確率設定値として最新の確率設定値を記憶しておき、当該所定タイミング
になると、現在日に対応する確率設定値として該当する確率設定値(すなわち、その日最
も長い間設定されていた確率設定値や、その日の所定時点に設定されていた確率設定値な
ど)を記憶するようになっている。
また、演出制御装置300では、確率設定変更中のコマンド(ステップX30)の受信
に基づき確率設定値の変更中である旨の報知が行われ、確率設定確認中のコマンド(ステ
ップX37)の受信に基づき確率設定値の確認中である旨の報知が行われる。演出制御装
置300は、これら報知の実行中に確率設定値の設定履歴を報知するようにしても良い。
具体的には、例えば図68(a)に示すように、FeRAM323の設定履歴用の領域に
記憶されている情報(日付と確率設定値)に基づき作成した設定履歴カレンダーを表示装
置41に表示しても良い。これにより、遊技店の店員等は、過去の確率設定値を参照しな
がら、確率設定値を変更したり確認したりすることが可能となる。
図68(a)に示す例では、現在日(20××年△月31日)に対応する領域は太枠で
囲まれている。
また、図68(a)に示す例では、その日最初の電源投入時に表示された設定履歴カレ
ンダーを示しているため、現在日(20××年△月31日)に対応する領域には確率設定
値が表示されていない。すなわち、その日最初の電源投入時に確率設定値が変更又は確認
される場合には、当該変更又は確認が終了した後に、その日最初の確率設定情報コマンド
が送信されるため、当該変更又は確認の実行中はFeRAM323の設定履歴用の領域に
現在日に対応する確率設定値が記憶されていない。したがって、その日最初の電源投入時
に表示される設定履歴カレンダーには、現在日に対応する確率設定値を表示することがで
きない。
図68(b)には、遊技店の店員の操作による遊技機の設定の例を示した。例えば、客
待ち状態中かつ前面枠12が開放された状態にて演出ボタン25が2回押下されるとホー
ル設定モードとなり、図68(b)に示すようなホール設定画面が表示装置41に表示さ
れる。
図68(b)に示す例では、ホール設定画面で設定可能な項目として、遊技者設定モー
ドにおいて音量の変更を可能とする範囲の上限を設定する「音量設定」、遊技者設定モー
ドにおいて装飾に用いられるLEDの明るさの変更を可能とする範囲の上限を設定する「
LED輝度設定」、「音量設定」や「LED輝度設定」で設定した上限を有効にするか無
効にするかを設定する「遊技者調整の上限」の項目が表示されている。また、表示装置4
1の輝度を設定する「液晶輝度設定」、省電力モードの有無を設定する「省電力設定」、
ロゴの表示色を設定する「ロゴカラー設定」の項目が表示されている。さらに、確率設定
値の設定履歴の記憶の有無を設定する「設定履歴記録」、設定示唆演出の実行の有無や内
容を設定する「設定示唆演出」の項目が表示されている。そして、これらの項目では現在
の設定が識別可能に表示されている。また、ホール設定モードを終了する項目、工場出荷
時の設定に戻す「工場出荷時設定」の項目も表示されている。
なお、図68(b)では図示を省略したが、ホール設定画面には、当該ホール設定画面
での操作の説明を表示しても良い。ホール設定画面では、例えば、演出ボタン25上面の
タッチパネル29の上下いずれかに触れる操作を行うことで、項目を選ぶ(カーソルを移
動させる)ことができ、タッチパネル29の左右いずれかに触れる操作を行うことで、現
在の設定を変更することができる。
項目を囲むように強調表示するカーソルにより現在選択されている項目が示されるよう
になっており、図68(b)に示す例では「設定示唆演出」の項目にカーソルが位置して
いる。「設定示唆演出」の項目において、「OFF」とは設定示唆演出を行わない設定で
あり、「ON(曜日)」とは現在の曜日と同じ曜日に設定された確率設定値に応じた設定
示唆演出を行う設定であり、「ON(一週間)」とは現在日を含む直近一週間で設定され
た確率設定値に応じた設定示唆演出を行う設定であり、図68(b)に示す例では「ON
(一週間)」が選択されている。すなわち、ホール設定画面で、設定示唆演出を実行する
か否かや、実行する設定示唆演出の内容(種類)を選択できるようになっている。
また、「設定履歴記録」の項目において、「OFF」とは確率設定値の設定履歴を記憶
しない設定であり、「ON」とは確率設定値の設定履歴を記憶する設定であり、図68(
b)に示す例では「ON」が選択されている。すなわち、ホール設定画面で、確率設定値
の設定履歴を記憶するか否かを選択できるようになっている。
演出制御装置300は、ホール設定画面を表示装置41に表示して遊技店の店員の操作
による遊技機の設定を受け付けたり、遊技者設定画面を表示装置41に表示して遊技者の
操作による遊技機の設定を受け付けたりするための処理として、ホール・遊技者設定モー
ド処理(ステップC10)を行う。ホール・遊技者設定モード処理では、例えば、ホール
設定画面で「設定示唆演出」の現在の設定が変更された場合に、FeRAM323の設定
示唆演出用の領域に変更後の設定(設定示唆演出の実行の有無や内容)が上書きされる。
また、例えば、ホール設定画面で「設定履歴記録」の現在の設定が変更された場合に、F
eRAM323の設定示唆演出用の領域に変更後の設定(設定履歴記録の有無)が上書き
される。また、例えば、ホール設定画面の「工場出荷時設定」で工場出荷時の設定に戻す
ことが選択された場合に、FeRAM323の設定履歴用の領域に記憶されている情報(
日付と確率設定値)が全てクリアされる。
演出制御装置300のCPU311は、確率設定情報コマンドを受信すると、FeRA
M323の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定履歴記録の有無(ON/OFF)
を確認し、「有(ON)」が記憶されている場合には、FeRAM323の設定履歴用の
領域と、FeRAM323の確率設定値用の領域(遊技制御装置100のRWM内の確率
設定値用の領域に相当する領域)とに現在の確率設定値を記憶する。一方、「無(OFF
)」が記憶されている場合には、FeRAM323の確率設定値用の領域のみに現在の確
率設定値を記憶する。
本実施形態では、演出制御装置300は、設定示唆演出として、第1特別遊技状態(大
当りに基づく特別遊技状態)中に実行されるエンディング演出の最後に表示装置41に表
示されるロゴの色を、通常の色(ホール設定画面で設定可能な色)とは異なる設定示唆用
の色(例えば銀色)で表示する演出が実行する。
また、設定示唆演出として、所定の曜日(現在の曜日と同じ曜日)で設定された確率設
定値の中に所定値以上の確率設定値がある場合に実行される“曜日設定示唆演出”と、所
定の期間(現在日を含む直近一週間)で設定された確率設定値の中に所定値以上の確率設
定値がある場合に実行される“期間設定示唆演出”と、現在の確率設定値が所定値以上で
ある場合に実行される“当日設定示唆演出”とを実行可能である。
なお、本実施形態では、所定の曜日を、現在の曜日と同じ曜日とした。すなわち、“曜
日設定示唆演出”を、現在の曜日と同じ曜日に設定された確率設定値の中に所定値以上の
確率設定値がある場合に実行する演出としたが、所定の曜日は、現在の曜日とは異なる曜
日であっても良い。また、ホール設定画面等で、どの曜日にするかを選択できるようにし
ても良い。
また、本実施形態では、所定の期間を、現在日を含む直近一週間とした。すなわち、“
期間設定示唆演出”を、現在日を含む直近一週間で設定された確率設定値の中に所定値以
上の確率設定値がある場合に実行する演出としたが、所定の期間は、現在日を含む直近一
週間に限定されず、例えば、現在日を含まない直近一週間であっても良いし、現在日を含
む(あるいは含まない)直近一か月であっても良いし、現在日を含む(あるいは含まない
)直近三日間であっても良い。また、ホール設定画面等で、期間の長さや現在日を含むか
否かを選択できるようにしても良い。
〔エンディング演出設定処理〕
図69には、上述の大当り系コマンド処理(図67)におけるエンディング演出設定処
理(ステップC411)を示した。このエンディング演出設定処理では、まず、今回の特
別遊技状態の発生の契機となった大当り種類の情報や小当り種類の情報である当り種類情
報等に基づいてエンディング演出を設定し(ステップC451)、設定したエンディング
演出がロゴ表示演出を実行するエンディング演出であるかを判定する(ステップC452
)。ここで、ロゴ表示演出とは、エンディング演出の最後に実行される演出であり、ホー
ル設定画面の「ロゴカラー設定」で設定された色でロゴを表示装置41に表示する演出で
ある。
設定したエンディング演出がロゴ表示演出を実行するエンディング演出でない場合(ス
テップC452;N)は、エンディング演出設定処理を終了する。一方、設定したエンデ
ィング演出がロゴ表示演出を実行するエンディング演出である場合(ステップC452;
Y)は、設定示唆演出判定処理を行う(ステップC453)。
そして、設定示唆演出判定処理で設定示唆演出の実行を決定しなかった場合(ステップ
C454;N)は、エンディング演出設定処理を終了する。一方、設定示唆演出判定処理
で設定示唆演出の実行を決定した場合(ステップC454;Y)は、ロゴ表示演出に替え
て設定示唆演出を設定し(ステップC455)、エンディング演出設定処理を終了する。
ステップC455の処理を行うことによって、ホール設定画面の「ロゴカラー設定」で
設定された色でロゴを表示するロゴ表示演出に替えて、設定示唆用の色でロゴを表示する
設定示唆演出が実行されることとなる。なお、設定示唆用の色は、ホール設定画面で設定
不可能な色に限定されず、例えば、ホール設定画面で設定可能な色であって、ロゴの現在
の表示色(ホール設定画面の「ロゴカラー設定」で設定された色)以外の色であっても良
い。
また、設定示唆演出は、ロゴ表示演出と表示態様が異なるものであれば良い。すなわち
、設定示唆演出は、ロゴの表示色やサイズや表示位置や動き方、ロゴ表示演出で表示され
るロゴ以外の画像(例えばキャラクタ画像や文字画像)の表示色やサイズや表示位置や動
き方、ロゴ表示演出における背景色等のいずれか一又は複数がロゴ表示演出と異なるもの
であれば良い。
〔設定示唆演出判定処理〕
図70には、上述のエンディング演出設定処理(図69)における設定示唆演出判定処
理(ステップC453)を示した。この設定示唆演出判定処理では、まず、遊技機10の
電源投入時から現在までの獲得出玉数(入賞領域への入賞に基づく払出数の合計)が規定
数(例えば5000)以上であるかを判定する(ステップC461)。入賞口スイッチ/
状態監視処理(ステップX109)では、遊技制御装置100から演出制御装置300に
、一般入賞口35の入賞口スイッチ35aに対応する入賞検知コマンドや、始動入賞口3
6の始動口1スイッチ36aに対応する入賞検知コマンドや、普通変動入賞装置37の始
動口2スイッチ37aに対応する入賞検知コマンドや、特別変動入賞装置38,39の大
入賞口スイッチ38a,39aに対応する入賞検知コマンドが送信されるようになってお
り、演出制御装置300では、これらのコマンドに基づいて獲得出玉数を算出可能となっ
ている。
電源投入時からの獲得出玉数が規定数以上でない場合(ステップC461;N)は、設
定示唆演出判定処理を終了する。これにより、電源投入時からの獲得出玉数が規定数に満
たない場合には、設定示唆演出が実行されないこととなり、設定示唆演出の実行頻度を抑
えることができる。
一方、電源投入時からの獲得出玉数が規定数以上である場合(ステップC461;Y)
は、現在のベース値が規定値以上であるかを判定する(ステップC462)。性能表示編
集処理(ステップX52)では、遊技制御装置100から演出制御装置300に、性能表
示装置153に表示されるベース値や役物比率に関するコマンドが送信されるようになっ
ており、演出制御装置300では、このコマンドに基づいて現在のベース値を把握可能と
なっている。ここで、ベース値は、遊技領域32に発射されて遊技を終えた全ての遊技球
(セーフ球及びアウト球)を検出するアウトスイッチでの遊技球の検出数や入賞領域への
入賞に基づく払出数から算出される値である。また、役物比率は、遊技機10の電源投入
から現在までに入賞口に入賞したことで得られた全賞球数(賞球の合計数)のうち、大当
り状態中(すなわち、ファンファーレ及びエンディング中は除外)に大入賞口に入賞した
ことで得られた賞球数(役物別獲得球数)の割合(いわゆる連続役物比率)である。
現在のベース値が規定値以上でない場合(ステップC462;N)は、設定示唆判定処
理を終了する。これにより、現在のベース値が規定値に満たない場合には、設定示唆演出
が実行されないこととなり、設定示唆演出の実行頻度を抑えることができる。また、本実
施形態の設定示唆演出は、過去又は現在の確率設定値の中に所定値以上の確率設定値があ
ること、すなわち過去又は現在の大当り確率の値(確率値)が比較的高いことを示唆する
演出であるため、現在のベース値が高い場合(現在のベース値が規定値以上である場合)
にのみ設定示唆演出を実行することによって、設定示唆演出の信頼性を高めることができ
る。また、現在のベース値が規定値以上であるかの判定(ステップC462)の前に、電
源投入時からの獲得出玉数が規定数以上であるかの判定(ステップC461)を行うため
、正確なベース値に基づいて、設定示唆演出を実行するか否か決定することが可能となる
なお、獲得出玉数の規定数が多いほど、より正確なベース値を得ることができるが、獲
得出玉数の規定数が多すぎると、獲得出玉数が規定数以上となるまで(すなわち設定示唆
演出が実行可能な状態となるまで)に時間がかかる。よって、これらのバランスを考慮し
て、獲得出玉数の規定数は設定される。
また、ベース値の規定値は、例えば、ベース値の設計上での正常範囲の下限値である。
ベース値の設計上での正常範囲は現在の確率設定値、すなわち現在の大当り確率の値(確
率値)によって異なるため、ステップC462では、現在のベース値が、現在の確率設定
値に対応する正常範囲の下限値以上であるかを判定する。また、ステップC462では、
現在のベース値が、現在の確率設定値に対応する正常範囲内であるか否か判定し、正常範
囲内でない場合に設定示唆演出判定処理定を終了し、正常範囲内である場合にステップC
463に進むよう構成することも可能である。また、ステップC462では、現在のベー
ス値ではなく、現在の役物比率を判定しても良い。
一方、現在のベース値が規定値以上である場合(ステップC462;Y)は、FeRA
M323の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定示唆演出の実行のON/OFF(
有無)がOFFであるかを判定し(ステップC463)、OFFである場合(ステップC
463;Y)は、設定示唆演出判定処理を終了する。これにより、ホール設定画面の「設
定示唆演出」の項目でOFFが選択された場合には、設定示唆演出が実行されないことと
なる。
また、設定示唆演出の実行がONである場合(ステップC463;N)は、FeRAM
323の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定履歴記録のON/OFF(有無)が
OFFであるかを判定し(ステップC464)、OFFである場合(ステップC464;
Y)、すなわち確率設定値の設定履歴が記憶されていない場合は、FeRAM323の確
率設定値用の領域に記憶されている確率設定値(すなわち現在の確率設定値)が、所定の
閾値(例えば設定4)以上であるかを判定する(ステップC468)。そして、現在の確
率設定値が所定の閾値以上でない場合(ステップC468;N)は、設定示唆演出判定処
理を終了する。また、現在の確率設定値が所定の閾値以上である場合(ステップC468
;Y)は、設定示唆演出の実行を決定して(ステップC469)、設定示唆演出判定処理
を終了する。
一方、設定履歴記録がONである場合(ステップC464;N)は、FeRAM323
の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定示唆演出の内容が「曜日」であるかを判定
する(ステップC465)。そして、「曜日」でない場合(ステップC465;N)、す
なわち「一週間」である場合は、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から
現在日を含む直近一週間で設定された各確率設定値を抽出し、これらの確率設定値の中に
所定の閾値(例えば設定4)以上の確率設定値があるかを判定する(ステップC466)
。そして、直近一週間の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がない場合(ステ
ップC466;N)は、設定示唆演出判定処理を終了する。また、直近一週間の確率設定
値の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合(ステップC466;Y)は、設定示唆
演出の実行を決定し(ステップC469)、設定示唆演出判定処理を終了する。
一方、「曜日」である場合(ステップC465;Y)は、設定履歴(FeRAM323
の設定履歴用の領域)から現在の曜日と同じ曜日に設定された各確率設定値(現在日に対
応する確率設定値を含む)を抽出し、これらの確率設定値の中に所定の閾値(例えば設定
4)以上の確率設定値があるかを判定する(ステップC467)。そして、現在の曜日と
同じ曜日の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がない場合(ステップC467
;N)は、設定示唆演出判定処理を終了する。また、現在の曜日と同じ曜日の確率設定値
の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合(ステップC467;Y)は、設定示唆演
出の実行を決定して(ステップC469)、設定示唆演出判定処理を終了する。
なお、設定示唆演出判定処理において、電源投入時からの獲得出玉数が規定数以上であ
るかの判定(ステップC461)及び現在のベース値が規定値以上であるかの判定(ステ
ップC462)の少なくとも一方を省略しても良い。
また、ステップC462の処理を、ステップC466〜C468の処理の後に行っても
良い。すなわち、設定示唆演出判定処理において、現在日を含む直近一週間の確率設定値
の中に所定の閾値以上の確率設定値がない場合(ステップC466;N)、現在の曜日と
同じ曜日の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がない場合(ステップC467
;N)、あるいは、現在の確率設定値が所定の閾値以上でない場合(ステップC468;
N)に、現在のベース値が規定値以上であるかの判定(ステップC462)を行い、現在
のベース値が規定値以上である場合には、設定示唆演出の実行を決定しても良い。この場
合、ベース値の規定値を、例えば、確率設定値が所定の閾値(例えば設定4)である場合
のベース値の設計上での正常範囲の下限値とすることで、実際に設定された過去又は現在
の確率設定値の中には所定の閾値以上の確率設定値はないが実質的な確率設定値が所定の
閾値以上である場合(すなわち出玉状況が好調である場合)に設定示唆演出が実行される
こととなるため、設定示唆演出の信頼性を低下させることなく、設定示唆演出の実行頻度
を高めることが可能となる。また、この場合、現在のベース値が規定値以上であるかの判
定(ステップC462)の前に、電源投入時からの獲得出玉数が規定数以上であるかの判
定(ステップC461)を行うことが好ましい。
また、設定示唆演出は、表示装置41の表示、枠装飾装置18や盤装飾装置46のLE
Dの発光、盤演出装置44の動作、スピーカ19a,19bによる音声の出力などにより
、過去や現在の確率設定値を示唆する演出であれば良い。
また、設定示唆演出は、エンディング演出の最後に実行されるロゴ表示演出に替えて実
行するものに限定されない。すなわち、設定示唆演出は、遊技機10で実行される演出の
いずれかに替えて実行するものであれば良い。例えば、設定示唆演出が、ファンファーレ
演出中に実行されるいずれかの演出に替えて実行するものである場合には、ファンファー
レ演出設定処理(ステップC402)において設定示唆演出判定処理(図70)が行われ
る。また、設定示唆演出が、未実行の特図変動表示ゲームに関する演出(先読み演出)と
して実行されるいずれかの演出に替えて実行するものである場合には、先読み図柄系コマ
ンド処理(ステップC244)又は先読み変動系コマンド処理(ステップC246)にお
いて設定示唆演出判定処理(図70)が行われる。また、設定示唆演出が、実行中の特図
変動表示ゲームに関する演出として実行されるいずれかの演出に替えて実行するものであ
る場合には、変動系コマンド処理の変動演出設定処理(ステップC365)において設定
示唆演出判定処理(図70)が行われる。
具体的には、設定示唆演出は、例えば、実行中の特図変動表示ゲームに関する予告演出
に替えて実行するものでも良く、その場合には、演出制御装置300は、例えば図71に
示すような変動演出設定処理を実行する。
〔変動演出設定処理〕
図71には、上述の変動系コマンド処理における変動演出設定処理(ステップC365
)の一例を示した。この変動演出設定処理では、まず、変動パターン種別がリーチなし変
動であるかを判定する(ステップC381)。変動パターン種別がリーチなし変動である
場合(ステップC381;Y)は、機種コード、特図種別、演出モードに対応する前半予
告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC382)。なお、リーチなし変
動であるので図柄種別は必ずはずれ図柄であり、ここでは図柄種別を特に参照しなくても
よい。なお、演出モードは、演出制御装置300が管理する遊技モードに相当し、機種に
よって当然異なるが、ここでは通常モード、チャンスモード、小当りRUSHなどがある
。さらに、各モード内に予告演出の振り分け率や表示装置41における飾り特図変動表示
ゲームの演出態様を異ならせた複数のモードを設けている。
次に、前半予告振分グループアドレステーブルを参照して、MODE、特図種別の保留
数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(ステップC383)
。これにより、リーチなし変動の場合には、各変動中に出現する予告演出の抽選内容(具
体的には各予告演出態様の出現率)を保留数に応じて変化させることが可能となる。その
後、前半予告振分グループテーブルを使って前半変動中に出現する予告の抽選を行う(ス
テップC386)。
一方、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(ステップC381;N)は、機
種コード、特図種別、演出モード、図柄種別に対応する前半予告振分グループアドレステ
ーブルを設定する(ステップC384)。そして、前半予告振分グループアドレステーブ
ルを参照して、MODE、変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブルの
アドレスを取得し(ステップC385)、前半予告振分グループテーブルを使って前半変
動中に出現する予告の抽選を行う(ステップC386)。
次に、後半変動の予告演出を抽選する。なお、特図変動表示ゲームの後半変動とはいわ
ゆるリーチアクション(例えば、特図の複数列の表示領域のうち特定領域を除く表示領域
が大当りとなる特別結果態様(特別な図柄の組合せ)で変動表示が停止していて、特定領
域のみで変動表示している状態)の変動表示である。一方、特図変動表示ゲームの前半変
動とはリーチアクション開始前までの変動表示である。
まず、機種コード、特図種別、演出モード、図柄種別に対応する後半予告振分グループ
アドレステーブルを設定する(ステップC387)。後半予告振分グループアドレステー
ブルは、後半予告振分グループテーブルのアドレスを選択するためのテーブルである。そ
して、後半予告振分グループアドレステーブルを参照してACTに対応する後半予告振分
グループテーブルのアドレスを取得し(ステップC388)、後半予告振分グループテー
ブルを使って後半変動中(リーチ中)に出現する予告の抽選を行う(ステップC389)
その後、MODE、ACTに対応する変動演出の内容を決定し(ステップC390)、
予告抽選結果に対応する演出の内容を決定する(ステップC391)。これにより、飾り
特図変動表示ゲームの変動時間や主なリーチ内容などの演出や予告が決定されることとな
る。さらに、決定された特図変動表示ゲームの変動パターン(リーチ演出など)や予告内
容、遊技状態も参照して停止図柄を決定する停止図柄設定処理を行う(ステップC392
)。
次に、変動演出の表示設定を行い(ステップC393)、予告演出の表示設定を行う(
ステップC394)。これらの処理により、上述したように設定された飾り特図変動表示
ゲームでの演出や予告が実行可能となる。
その後、ステップC394で表示設定を行った予告演出の中に、設定示唆演出に変更可
能な予告演出があるかを判定し(ステップC399a)、設定示唆演出に変更可能な予告
演出がない場合(ステップC399a;N)は、ステップC395へ移行する。また、設
定示唆演出に変更可能な予告演出がある場合(ステップC399a;Y)は、設定示唆演
出判定処理を行う(ステップC399b)。これにより、例えば図70に示す設定示唆演
出判定処理が行われる。
そして、設定示唆演出判定処理で設定示唆演出の実行を決定しなかった場合(ステップ
C399c;N)は、ステップC395へ移行する。また、設定示唆演出判定処理で設定
示唆演出の実行を決定した場合(ステップC399c;Y)は、設定示唆演出に変更可能
な予告演出に替えて設定示唆演出を表示設定し(ステップC399d)、ステップC39
5へ移行する。
例えば、設定示唆演出に変更可能な予告演出が、リーチ中にメインキャラクタを表示す
る演出であり、設定示唆演出が、リーチ中に設定示唆用のキャラクタを表示する演出であ
る場合には、予告演出に替えて設定示唆演出が表示設定されることで、メインキャラクタ
に替えて設定示唆用のキャラクタがリーチ中に出現することとなる。これにより、遊技者
に、設定示唆演出が実行されたこと、すなわち、過去又は現在の大当り確率の値(確率値
)が比較的高いことを示唆することが可能となる。
次いで、特図種別に対応する保留減少の表示設定を行う(ステップC395)。この処
理では特図変動表示ゲームを開始する際に対応する始動記憶の減少に対応して飾り特図始
動記憶表示を減少させる設定を行う。
そして、BGMの番号である音番号、装飾ランプ等による演出の種類を示す番号である
装飾番号を設定し(ステップC396)、特図種別に対応する飾り特図変動(識別情報の
変動表示)の表示設定を行う(ステップC397)。さらに、識別情報の変動表示とは別
に飾り特図変動表示ゲームを表示する第4図柄の変動表示を設定するために、特図種別に
対応する第4図柄変動の表示設定を行い(ステップC398)、変動演出設定処理を終了
する。
また、設定示唆演出は、操作手段(演出ボタン25やタッチパネル29)に対する所定
操作があった場合に実行するものであっても良い。具体的には、設定示唆演出は、エンデ
ィング演出の最後に実行されるロゴ表示演出中に操作手段に対する所定操作があった場合
に実行するものでも良く、その場合には、演出制御装置300は、図69に示すエンディ
ング演出設定処理に替えて、例えば図72(a)に示すようなエンディング演出設定処理
を実行する。
〔エンディング演出設定処理〕
図72(a)には、上述の大当り系コマンド処理におけるエンディング演出設定処理(
ステップC411)の変形例を示した。このエンディング演出設定処理では、設定示唆演
出判定処理で設定示唆演出の実行が決定した場合(ステップC454;Y)に、ロゴ表示
演出から設定示唆演出への変更予約、すなわちロゴ表示演出中に操作手段に対する所定操
作があった際には実行中のロゴ表示演出を終了して設定示唆演出を開始することの予約を
設定する(ステップC456)。
このように変更予約を設定することによって、ロゴ表示演出の実行中に操作手段に対す
る所定操作があった際には当該ロゴ表示演出に替えて設定示唆演出が実行されて、例えば
、ロゴの表示色が、ホール設定画面の「ロゴカラー設定」で設定された色から設定示唆用
の色に変化することとなる。これにより、遊技者に、設定示唆演出が実行されたこと、す
なわち、過去又は現在の大当り確率の値(確率値)が比較的高いことを示唆することが可
能となる。
また、設定示唆演出は、実行予定の演出に替えて実行される演出に限定されず、例えば
、実行予定の演出に加えて実行される演出であっても良い。具体的には、設定示唆演出は
、エンディング演出中に追加で実行される演出であっても良く、その場合には、演出制御
装置300は、図69に示すエンディング演出設定処理に替えて、例えば図72(b)に
示すようなエンディング演出設定処理を実行する。
〔エンディング演出設定処理〕
図72(b)には、上述の大当り系コマンド処理におけるエンディング演出設定処理(
ステップC411)の変形例を示した。このエンディング演出設定処理では、まず、当り
種類情報等に基づいてエンディング演出を設定し(ステップC451)、設定示唆演出を
実行するか否か決定するための設定示唆演出抽選を行う(ステップC457a)。そして
、設定示唆演出抽選に当選しなかった場合(ステップC457b;N)は、エンディング
演出設定処理を終了し、設定示唆演出抽選に当選した場合(ステップC457b;Y)は
、設定示唆演出判定処理を行う(ステップC453)。
そして、設定示唆演出判定処理で設定示唆演出の実行を決定しなかった場合(ステップ
C454;N)は、エンディング演出設定処理を終了し、設定示唆演出判定処理で設定示
唆演出の実行を決定した場合(ステップC454;Y)は、設定示唆演出を設定して(ス
テップC457c)、エンディング演出設定処理を終了する。例えば、設定示唆演出が、
盤装飾装置46のLEDのうち始動入賞口36又は普通変動入賞装置37を装飾するLE
Dを点滅させる演出である場合には、設定示唆演出の設定(ステップC457c)によっ
て、エンディング演出中の所定のタイミングで始動入賞口36又は普通変動入賞装置37
を装飾するLEDが点滅することとなる。これにより、遊技者に、設定示唆演出が実行さ
れたこと、すなわち、過去又は現在の大当り確率の値(確率値)が比較的高いことを示唆
することが可能となる。
ここで、図72(b)に示すエンディング演出設定処理においてステップC457a〜
C457bの処理は省略しても良い。
また、図72(b)に示すエンディング演出設定処理において、設定示唆演出を設定す
る処理(ステップC457c)に替えて、設定示唆演出の実行予約を設定する処理、すな
わちエンディング演出中に操作手段に対する所定操作があった際には設定示唆演出を開始
することの予約を設定する処理を行っても良い。
また、遊技機10において実行可能な設定示唆演出の種類(内容)は、1種類であって
も良いし、複数種類であっても良い。
設定示唆演出の種類が複数種類である場合には、ホール設定画面(ホール設定モード時
に表示装置41に表示される画面)から、設定示唆演出の種類を指定するための指定画面
へ移行するよう構成することも可能である。具体的には、例えば図73(a)に示すよう
に、「設定示唆演出」の項目にカーソルが位置している状態であって、当該項目において
「ON」が選択されている状態において、例えば演出ボタン25上面のタッチパネル29
の中央部に触れる操作が行われた場合に、設定示唆演出の種類を指定するための指定画面
が表示される。なお、遊技者設定画面(遊技者設定モード時に表示装置41に表示される
画面)からも、設定示唆演出の種類を指定するための指定画面へ移行するよう構成しても
良い。
この指定画面では、例えば図73(b)に示すように、設定示唆演出の種類を囲むよう
に強調表示するカーソルにより現在選択されている種類が示されるようになっており、図
73(b)に示す例では「曜日高設定示唆」にカーソルが位置している。
ここで、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「一か月平均示唆」は、例
えば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在日を含む直近一か月(
あるいは現在日を含まない直近一か月であっても良い)で設定された各確率設定値を抽出
し、これらの確率設定値の平均値を算出して当該平均値に応じた態様で実行される演出で
ある。これにより、当該遊技機10における普段の確率設定値の傾向を示唆することがで
きる。
あるいは、「一か月平均示唆」は、現在日を含む直近一か月(あるいは現在日を含まな
い直近一か月であっても良い)の確率設定値の平均値が所定値以上であった場合に実行さ
れる演出であっても良い。これにより、当該遊技機10では普段から確率設定値が比較的
高いことを示唆することができる。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「一週間平均示唆」は、例え
ば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在日を含む直近一週間(あ
るいは現在日を含まない直近一週間であっても良い)で設定された各確率設定値を抽出し
、これらの確率設定値の平均値を算出して当該平均値に応じた態様で実行される演出であ
る。これにより、当該遊技機10における今週の確率設定値の傾向を示唆することができ
る。
あるいは、「一週間平均示唆」は、現在日を含む直近一週間(あるいは現在日を含まな
い直近一週間であっても良い)の確率設定値の平均値、すなわち今週の確率設定値の平均
値が先週の確率設定値の平均値よりも高い場合に実行される演出であっても良い。これに
より、当該遊技機10では今週の方が先週よりも確率設定値が高いことを示唆することが
できる。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「一週間高設定示唆」は、例
えば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在日を含む直近一週間(
あるいは現在日を含まない直近一週間であっても良い)で設定された各確率設定値を抽出
し、これらの確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合に実行される演出
である。すなわち、前述の“期間設定示唆演出”と同一である。これにより、当該遊技機
10では今週のいずれかに比較的高い確率設定値が設定されたことを示唆することができ
る。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「曜日平均示唆」は、例えば
、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から所定の曜日(例えば現在の曜日
と同じ曜日)に設定された各確率設定値を抽出し、これらの確率設定値の平均値を算出し
て当該平均値に応じた態様で実行される演出である。これにより、当該遊技機10におけ
る所定の曜日の確率設定値の傾向を示唆することができる。
あるいは、「曜日平均示唆」は、所定の曜日の確率設定値の平均値が所定値以上であっ
た場合に実行される演出であっても良い。これにより、当該遊技機10では所定の曜日の
確率設定値が比較的高いことを示唆することができる。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「曜日高設定示唆」は、例え
ば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から所定の曜日に設定された各確
率設定値を抽出し、これらの確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合に
実行される演出である。すなわち、前述の“曜日設定示唆演出”と同一である。これによ
り、当該遊技機10では所定の曜日に比較的高い確率設定値が設定されやすいことを示唆
することができる。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「3のつく日平均示唆」は、
例えば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から3のつく日(3日、13
日、23日)に設定された各確率設定値を抽出し、これらの確率設定値の平均値を算出し
て当該平均値に応じた態様で実行される演出である。これにより、当該遊技機10におけ
る3のつく日の確率設定値の傾向を示唆することができる。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「3のつく日高設定示唆」は
、例えば、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から3のつく日(3日、1
3日、23日)に設定された各確率設定値を抽出し、これらの確率設定値の中に所定の閾
値以上の確率設定値がある場合に実行される演出である。これにより、当該遊技機10で
は3のつく日に比較的高い確率設定値が設定されやすいことを示唆することができる。
なお、3以外の数字がつく日の平均や高設定を示唆することも可能であり、例えば、現
在日についている数字と同じ数字がつく日の平均や高設定を示唆しても良い。また、どの
数字がつく日にするかをホール設定画面等で選択できるようにすることも可能である。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「据え置き示唆」は、例えば
、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在の確率設定値と前日の確率
設定値を抽出し、これらが同一である場合に実行される演出である。これにより、当該遊
技機10では現在の確率設定値と前日の確率設定値とが同一であることを示唆することが
できる。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「変更示唆」は、例えば、設
定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在の確率設定値と前日の確率設定
値を抽出し、これらが異なる場合に実行される演出である。これにより、当該遊技機10
では現在の確率設定値と前日の確率設定値とが異なることを示唆することができる。
また、図73(b)に例示する設定示唆演出の種類のうち「大幅変更示唆」は、例えば
、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在の確率設定値と前日の確率
設定値を抽出し、これらの差が2段階以上である場合に実行される演出である。これによ
り、当該遊技機10では現在の確率設定値と前日の確率設定値とが大幅に異なることを示
唆することができる。さらに、設定示唆演出の種類として「大幅変更示唆」を選択するこ
とで、例えば、当該遊技機10における前日の確率設定値が設定2であることが濃厚であ
った場合には、遊技者は、設定示唆演出の出現によって、現在の確率設定値が設定4以上
であることが濃厚であると判断することができる。
図73(b)に示す指定画面を表示可能である場合には、図70に示す設定示唆演出判
定処理に替えて、例えば図74に示す設定示唆演出判定処理が実行される。この設定示唆
演出判定処理では、まず、設定示唆演出を実行するか否か決定するための乱数抽選を行う
(ステップC470)。そして、乱数抽選に当選しなかった場合(ステップC471;N
)は、設定示唆演出判定処理を終了し、乱数抽選に当選した場合(ステップC471;Y
)は、ステップC463の処理に移行する。
そして、FeRAM323の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定履歴記録のO
N/OFF(有無)がOFFである場合(ステップC464;Y)、すなわち確率設定値
の設定履歴が記憶されていない場合は、FeRAM323の確率設定値用の領域に記憶さ
れている確率設定値(すなわち現在の確率設定値)が所定の閾値(例えば設定4)以上で
あれば設定示唆演出の実行を決定して(ステップC474)、設定示唆演出判定処理を終
了する。すなわち、この場合、現在の確率設定値が所定の閾値以上でない場合には設定示
唆演出の実行を決定せずに、設定示唆演出判定処理を終了することとなる。
一方、設定履歴記録がONである場合(ステップC464;N)は、FeRAM323
の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定示唆演出の内容が「一か月平均示唆」、「
一週間平均」、「曜日平均示唆」及び「3のつく日平均示唆」のいずれかであるかを判定
する(ステップC472)。そして、「一か月平均示唆」、「一週間平均」、「曜日平均
示唆」及び「3のつく日平均示唆」のいずれかである場合(ステップC472;Y)は、
設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から対象の確率設定値を抽出し、これ
らの平均値が所定の閾値(例えば設定4)以上であれば設定示唆演出の実行を決定して(
ステップC473)、設定示唆演出判定処理を終了する。すなわち、この場合、対象の確
率設定値の平均値が所定の閾値以上でない場合には設定示唆演出の実行を決定せずに、設
定示唆演出判定処理を終了することとなる。また、対象の確率設定値とは、「一か月平均
示唆」の場合は、現在日を含む直近一か月(あるいは現在日を含まない直近一か月であっ
ても良い)で設定された各確率設定値であり、「一週間平均示唆」の場合は、現在日を含
む直近一週間(あるいは現在日を含まない直近一週間であっても良い)で設定された各確
率設定値であり、「曜日平均示唆」の場合は、所定の曜日(例えば現在の曜日と同じ曜日
)に設定された各確率設定値であり、「3のつく日平均示唆」の場合は、3のつく日(3
日、13日、23日)に設定された各確率設定値である。
また、「一か月平均示唆」、「一週間平均示唆」、「曜日平均示唆」及び「3のつく日
平均示唆」のいずれでもない場合(ステップC472;N)は、FeRAM323の設定
示唆演出用の領域に記憶されている設定示唆演出の内容が「一週間高設定示唆」、「曜日
高設定示唆」及び「3のつく日高設定示唆」のいずれかであるかを判定する(ステップC
475)。そして、「一週間高設定示唆」、「曜日高設定示唆」及び「3のつく日高設定
示唆」のいずれかである場合(ステップC475;Y)は、設定履歴(FeRAM323
の設定履歴用の領域)から対象の確率設定値を抽出し、これらの中に所定の閾値(例えば
設定4)以上の確率設定値があれば設定示唆演出の実行を決定して(ステップC476)
、設定示唆演出判定処理を終了する。すなわち、この場合、対象の確率設定値の中に所定
の閾値以上の確率設定値がない場合には設定示唆演出の実行を決定せずに、設定示唆演出
判定処理を終了することとなる。また、対象の確率設定値とは、「一週間高設定示唆」の
場合は、現在日を含む直近一週間(あるいは現在日を含まない直近一週間であっても良い
)で設定された各確率設定値であり、「曜日高設定示唆」の場合は、所定の曜日(例えば
現在の曜日と同じ曜日)に設定された各確率設定値であり、「3のつく日高設定示唆」の
場合は、3のつく日(3日、13日、23日)に設定された各確率設定値である。
また、「一週間高設定示唆」、「曜日高設定示唆」及び「3のつく日高設定示唆」のい
ずれでもない場合(ステップC475;N)は、FeRAM323の設定示唆演出用の領
域に記憶されている設定示唆演出の内容が「据え置き示唆」であるかを判定する(ステッ
プC477)。そして、「据え置き示唆」である場合(ステップC477;Y)は、設定
履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在の確率設定値と前日の確率設定値
を抽出し、これらが同一であれば設定示唆演出の実行を決定して(ステップC478)、
設定示唆演出判定処理を終了する。すなわち、この場合、現在の確率設定値と前日の確率
設定値が同一でない場合には設定示唆演出の実行を決定せずに、設定示唆演出判定処理を
終了することとなる。
また、「据え置き示唆」でない場合(ステップC477;N)は、FeRAM323の
設定示唆演出用の領域に記憶されている設定示唆演出の内容が「変更示唆」であるかを判
定する(ステップC479)。そして、「変更示唆」である場合(ステップC479;Y
)は、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在の確率設定値と前日の
確率設定値を抽出し、これらが同一でなければ設定示唆演出の実行を決定して(ステップ
C480)、設定示唆演出判定処理を終了する。すなわち、この場合、現在の確率設定値
と前日の確率設定値が同一である場合には設定示唆演出の実行を決定せずに、設定示唆演
出判定処理を終了することとなる。
また、「変更示唆」でない場合(ステップC479;N)、すなわちFeRAM323
の設定示唆演出用の領域に記憶されている設定示唆演出の内容が「大幅変更示唆」である
場合は、設定履歴(FeRAM323の設定履歴用の領域)から現在の確率設定値と前日
の確率設定値を抽出し、これらの差が2段階以上であれば設定示唆演出の実行を決定して
(ステップC481)、設定示唆演出判定処理を終了する。すなわち、この場合、現在の
確率設定値と前日の確率設定値の差が2段階以上でない場合には設定示唆演出の実行を決
定せずに、設定示唆演出判定処理を終了することとなる。
なお、図72(b)に示すエンディング演出設定処理における設定示唆演出判定処理(
ステップC453)として図74に示す設定示唆演出判定処理を行う場合には、ステップ
C457a〜ステップC457bの処理が省略される。
また、設定示唆演出は、所定のタイミングで設定履歴カレンダーを表示する演出であっ
ても良い。これにより、「曜日高設定示唆」、「一週間高設定示唆」、「3のつく日高設
定示唆」、「据え置き示唆」、「変更示唆」、「大幅変更示唆」を一度に行うことが可能
となる。
設定示唆演出が設定履歴カレンダーを表示する演出である場合、表示する設定履歴カレ
ンダーは、例えば図75(a)に示すように、確率設定値を曖昧に示唆するものであるこ
とが好ましい。図75(a)に示す例では、例えば図75(b)に示すように、設定1か
ら3のいずれかが設定された日が青色で塗られ、設定4から6のいずれかが設定された日
が赤色で塗られ、さらに、そのうちのいずれかが紫色に変更されている。
また、図75(a)に示すような設定履歴カレンダーを、設定示唆演出として表示する
ことに替えて(あるいは加えて)、図75(a)に示すような設定履歴カレンダーを、例
えば、客待ち中などの所定期間中に遊技者が所定の操作を行った際に表示するようにして
も良い。
以上のことから、本実施形態の遊技機10は、ゲーム(特図変動表示ゲーム)の結果が
特別結果となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生可能な遊技機において、ゲー
ムの抽選に用いる確率値が割り当てられた複数の確率設定値のうち一の確率設定値を設定
する設定手段(遊技制御装置100)と、設定手段によって設定された確率設定値を設定
履歴として記憶する記憶手段(演出制御装置300(FeRAM323))と、設定履歴
として記憶されている確率設定値のうち所定のパラメータ(例えば、曜日、一週間、当日
のみ、一か月、3のつく日、当日と前日)に対応する確率設定値に基づいて、確率設定値
に関する示唆演出(設定示唆演出)を実行する実行手段(演出制御装置300)と、を備
えるよう構成されている。
このように構成することで、現在の確率設定値に基づく示唆演出だけでなく、過去の確
率設定値に基づく示唆演出も実行可能となるため、示唆演出の実行によって、確率設定値
が変更可能な機種である旨や、普段から確率設定値を変更している旨など、確率設定値に
関して遊技者に効果的にアピールすることができる。
また、本実施形態の遊技機10は、設定履歴を記憶するか否かをホールスタッフ(例え
ば、遊技店の店員のうち、設定キーを所持し設定変更操作を行うことが可能な責任者クラ
スの店員)が選択するための第1選択手段(タッチパネル29)と、示唆演出(設定示唆
演出)を実行可能とするか否かをホールスタッフが選択するための第2選択手段(タッチ
パネル29)と、を備えるよう構成されている(図68(b)参照)。
このように構成することで、示唆演出を実行するか否か、実行する示唆演出を現在の確
率設定値のみを示唆する演出にするか過去の確率設定値も示唆する演出にするかを、任意
で選択できるため、ホールの運用に自由度を持たせることが可能となる。
なお、第1選択手段と第2選択手段は互いに異なる操作手段であっても良い。
また、本実施形態の遊技機10において、実行手段(演出制御装置300)は、所定の
パラメータ(例えば、一週間、曜日、3のつく日)に対応する確率設定値の中に所定の閾
値(例えば設定4)以上の確率設定値があるか否かに応じた示唆演出(設定示唆演出)を
実行可能であるよう構成されている(図70、図73(b)参照)。
このように構成することで、示唆演出の実行によって、過去又は現在の確率設定値の中
に所定の閾値以上の確率設定値があるか否かを示唆することができる。
なお、本実施形態では、過去又は現在の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値
がある場合にのみ設定示唆演出を実行するようにしたが、これに限定されない。例えば、
過去又は現在の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合には、第1演出
態様の設定示唆演出を実行し、過去又は現在の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設
定値がない場合には、第1演出態様とは異なる第2演出態様の設定示唆演出を実行するよ
うにしても良い。
すなわち、図70に示す設定示唆演出判定処理に替えて、図76に示す設定示唆演出判
定処理を実行しても良い。
図76に示す設定示唆演出判定処理では、現在日を含む直近一週間の確率設定値の中に
所定の閾値以上の確率設定値がある場合(ステップC466;Y)、現在の曜日と同じ曜
日の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がある場合(ステップC467;Y)
、あるいは、現在の確率設定値が所定の閾値以上である場合(ステップC468;Y)に
は、第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定する(ステップC469a)。
一方、現在日を含む直近一週間の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定値がない
場合(ステップC466;N)、現在の曜日と同じ曜日の確率設定値の中に所定の閾値以
上の確率設定値がない場合(ステップC467;N)、あるいは、現在の確率設定値が所
定の閾値以上でない場合(ステップC468;N)には、第2演出態様の設定示唆演出の
実行を決定する(ステップC469b)。
そして、例えば図69に示すエンディング演出設定処理における設定示唆演出判定処理
(ステップC453)として図76に示す設定示唆演出判定処理を行った場合であって、
第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定する処理(ステップC469a)を行った場合
には、ステップC455では、ロゴ表示演出に替えて第1演出態様の設定示唆演出が設定
される。
また、例えば図69に示すエンディング演出設定処理における設定示唆演出判定処理(
ステップC453)として図76に示す設定示唆演出判定処理を行った場合であって、第
2演出態様の設定示唆演出の実行を決定する処理(ステップC469b)を行った場合に
は、ステップC455では、ロゴ表示演出に替えて第2演出態様の設定示唆演出が設定さ
れる。
図74に示す設定示唆演出判定処理においても同様である。
すなわち、ステップC473において、対象の確率設定値の平均値が所定の閾値以上で
ある場合には第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定し、対象の確率設定値の平均値が
所定の閾値以上でない場合には第2演出態様の設定示唆演出の実行を決定しても良い。
また、ステップC474において、現在の確率設定値が所定の閾値以上である場合には
第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定し、現在の確率設定値が所定の閾値以上でない
場合には第2演出態様の設定示唆演出の実行を決定しても良い。
また、ステップC476において、対象の確率設定値の中に所定の閾値以上の確率設定
値がある場合には第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定し、対象の確率設定値の中に
所定の閾値以上の確率設定値がない場合には第2演出態様の設定示唆演出の実行を決定し
ても良い。
また、ステップC478において、現在の確率設定値と前日の確率設定値が同一である
場合には第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定し、現在の確率設定値と前日の確率設
定値が同一でない場合には第2演出態様の設定示唆演出の実行を決定しても良い。
また、ステップC480において、現在の確率設定値と前日の確率設定値が同一でない
場合には第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定し、現在の確率設定値と前日の確率設
定値が同一である場合には第2演出態様の設定示唆演出の実行を決定しても良い。
また、ステップC481において、現在の確率設定値と前日の確率設定値の差が2段階
以上である場合には第1演出態様の設定示唆演出の実行を決定し、現在の確率設定値と前
日の確率設定値の差が2段階以上でない場合には第2演出態様の設定示唆演出の実行を決
定しても良い。
また、本実施形態の遊技機10において、実行手段(演出制御装置)は、所定のパラメ
ータに対応する確率設定値の平均値、変更頻度、変更量のいずれかに応じた示唆演出(設
定示唆演出)を実行可能であるよう構成することができる(図73(b)参照)。図73
(b)に示す例において、確率設定値の平均値に応じた示唆演出は「一か月平均示唆」、
「一週間平均示唆」、「曜日平均示唆」、「3のつく日平均示唆」であり、確率設定値の
変更頻度に応じた示唆演出は「据え置き示唆」、「変更示唆」であり、確率設定値の変更
量に応じた示唆演出は「大幅変更示唆」である。
このように構成することで、示唆演出の実行によって、当該遊技機10における確率設
定値の傾向を示唆することができる。
<ホール設定、遊技者設定>
演出制御装置300は、ホール設定モード処理(ステップC10)によって遊技者が変
更可能なLEDや液晶の輝度、音量などについて、遊技店(ホール)が定める変更可能範
囲を設定可能となっている。また、演出制御装置300は、遊技者設定モード処理(ステ
ップC11)によって遊技者による演出ボタン25やタッチパネル29の操作に基づきL
EDや液晶の輝度、音量などを変更可能となっている。
図77(a)には、遊技店の店員の操作による遊技機の設定の例を示した。例えば、客
待ち状態中かつ前面枠12が開放された状態にて演出ボタン25が2回押下されるとホー
ル設定モードとなり、図77(a)に示すようなホール設定画面が表示装置41に表示さ
れる。画面の表示内容は図68(a)と略同様であるが、図77(a)では当該ホール設
定画面での操作の説明を表示している。ホール設定画面では、演出ボタン25上面のタッ
チパネル29の上下いずれかに触れる操作を行うことで、項目を選ぶ(カーソルを移動さ
せる)ことができ、タッチパネル29の左右いずれかに触れる操作を行うことで、現在の
設定を変更することができる。
項目を囲むように強調表示するカーソルにより現在選択されている項目が示されるよう
になっており、図77(a)に示す例では「音量設定」の項目にカーソルが位置している
。このように音量設定が選択された状態でタッチパネル29の左領域に触れることで音量
設定の値が減少し、タッチパネル29の右領域に触れることで音量設定の値が増加する。
また、このように音量設定が選択された状態でタッチパネル29の下領域に触れることで
カーソルが下に移動し、LED輝度設定の項目が選択される。LED輝度設定の項目が選
択された状態でタッチパネル29の左領域に触れることでLED輝度設定の値が減少し、
タッチパネル29の右領域に触れることでLED輝度設定の値が増加する。その他の項目
についてもカーソルを合わせた状態でタッチパネル29の左右領域に触れることで値や設
定が変化する。このように設定された内容は、FeRAM323の各項目の領域に保存さ
れる。
図77(b)には、遊技者の操作による遊技機の設定の例を示した。例えば、客待ちデ
モ中に演出ボタン25が押下されると遊技者設定モードとなり、図77(b)に示すよう
な遊技者設定画面が表示装置41に表示される。
図77(b)に示す例では、遊技者設定画面で設定可能な項目として、音量の変更を可
能とする「音量設定」、装飾に用いられるLEDの明るさの変更を可能とする「LED輝
度設定」の項目が表示されている。「音量設定」や「LED輝度設定」ではホール設定モ
ードで設定された上限値の範囲内で値を変更可能である。なお、図77(b)では図示を
省略したが、ホール設定画面には、当該ホール設定画面での操作の説明を表示しても良い
。ホール設定画面では、演出ボタン25上面のタッチパネル29の上下いずれかに触れる
操作を行うことで、項目を選ぶ(カーソルを移動させる)ことができ、タッチパネル29
の左右いずれかに触れる操作を行うことで、現在の設定を変更することができる。
項目を囲むように強調表示するカーソルにより現在選択されている項目が示されるよう
になっており、図77(b)に示す例では「音量設定」の項目にカーソルが位置している
。このように音量設定が選択された状態でタッチパネル29の左領域に触れることで音量
設定の値が減少し、タッチパネル29の右領域に触れることで音量設定の値が増加する。
また、このように音量設定が選択された状態でタッチパネル29の下領域に触れることで
カーソルが下に移動し、LED輝度設定の項目が選択される。LED輝度設定の項目が選
択された状態でタッチパネル29の左領域に触れることでLED輝度設定の値が減少し、
タッチパネル29の右領域に触れることでLED輝度設定の値が増加する。このように設
定された内容は、FeRAM323の各項目の領域に保存される。
〔ホール設定モード処理〕
図78には、上述のメイン処理におけるホール設定モード処理(ステップC10)を示
した。このホール設定モード処理では、まず、遊技店側で情報の設定を行う状態であるホ
ール設定モード中であるかを判定する(ステップC501)。なお、ホール設定モード中
である場合はホール設定モード中フラグがセットされており、このフラグの有無によりホ
ール設定モード中であるかが判定可能である。ホール設定モード中である場合(ステップ
C501;Y)は、ステップC505に移行する。
また、ホール設定モード中でない場合(ステップC501;N)は、ホール設定モード
の開始条件が成立したかを判定する(ステップC502)。ここでのホール設定モードの
開始条件とは、例えば、客待ち状態中かつ前面枠12が開放された状態にて演出ボタン2
5が2回押下されることである。このホール設定モードの開始条件が成立していない場合
(ステップC502;N)は、ホール設定モード処理を終了する。また、ホール設定モー
ドの開始条件が成立した場合(ステップC502;Y)は、ホール設定モードの画面描画
開始を設定し(ステップC503)、ホール設定モード中フラグをセットする(ステップ
C504)。
次に、項目を選択するための処理として、上方向カーソル操作があるかを判定する(ス
テップC505)。上方向カーソル操作はタッチパネル29の上領域に触れる操作である
。この上方向カーソル操作がない場合(ステップC505;N)は、ステップC510に
移行する。また、上方向カーソル操作があった場合(ステップC505;Y)は、ホール
設定項目領域のアドレスを準備し(ステップC506)、下限到達後の設定値を準備する
(ステップC507)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC508)、更新後
の値に対応するホール設定表示情報を設定する(ステップC509)。
各項目には値が対応付けられており、図77(a)に示したホール設定画面では上から
順に値が小さいものから項目が並んでいる。上方向カーソル操作があるごとに対応する値
が小さい項目が順次選択され、ホール設定画面では上方向にカーソルが移動する。また、
最も値が小さい項目が選択されている状態(ホール設定画面で最上部に表示される項目に
カーソルがある状態)で上方向カーソル操作があると、最も値が大きい項目が選択されて
ホール設定画面で最下部に表示される項目にカーソルが移動する。
次に、下方向カーソル操作があるかを判定する(ステップC510)。下方向カーソル
操作はタッチパネル29の下領域に触れる操作である。この下方向カーソル操作がない場
合(ステップC510;N)は、ステップC516に移行する。
また、下方向カーソル操作があった場合(ステップC510;Y)は、ホール設定項目
領域のアドレスを準備し(ステップC511)、ホール設定項目の上限値を準備して(ス
テップC512)、上限到達後の設定値を準備する(ステップC513)。そして、プラ
ス更新処理を行い(ステップC514)、更新後の値に対応するホール設定表示情報を設
定する(ステップC515)。
下方向カーソル操作があるごとに対応する値が大きい項目が順次選択され、ホール設定
画面では下方向にカーソルが移動する。また、最も値が大きい項目が選択されている状態
(ホール設定画面で最下部に表示される項目にカーソルがある状態)で下方向カーソル操
作があると、最も値が小さい項目が選択されてホール設定画面で最上部に表示される項目
にカーソルが移動する。
その後、音量の変更可能範囲の設定を操作入力に基づき行うホール音量調整処理(ステ
ップC516)、LED輝度の変更可能範囲の設定を操作入力に基づき行うホールLED
輝度調整処理(ステップC517)を行う。これらの処理では上限値と下限値の両方を設
定するようにしても良いし、一方のみ設定するようにしても良い。ここで設定した範囲内
で遊技者が音量やLEDの輝度を調整可能となる。さらに、液晶輝度の設定を操作入力に
基づき行う液晶輝度調整処理(ステップC518)、遊技が所定時間行われていない場合
に移行する省電力状態の設定を操作入力に基づき行う省電力設定処理(ステップC519
)を行う。この省電力設定処理(ステップC519)では、遊技が所定時間行われていな
い場合に省電力設定を有効にするか否かの設定と、省電力設定時の音量、LED輝度、液
晶輝度をホール毎に設定できるようになっている。また、上記の設定の他に、省電力中に
可動役物を動作させるか否かの設定を可能としてもよい。そして、これらの処理で設定し
た情報を確定する設定確定操作入力があったかを判定する(ステップC520)。
設定確定操作入力がない場合(ステップC520;N)は、ホール設定モード処理を終
了する。また、設定確定操作入力があった場合(ステップC520;Y)は、工場出荷時
設定での確定操作入力であったかを判定する(ステップC522)。確定操作入力には、
ステップC516からC519での処理で設定した情報を確定する確定操作入力と、工場
出荷時設定に戻すための確定操作入力とがあり、何れが行われたかを判定する。
工場出荷時設定での確定操作入力でない場合(ステップC521;N)、すなわち、ス
テップC516からC519までの処理で設定した情報を確定する確定操作入力であった
場合は、ステップC516からC519までの処理で設定した情報を決定された情報とし
て、決定されたホール設定データをバックアップRAMに書き込む(ステップC523)
。また、工場出荷時設定での確定操作入力である場合(ステップC521;Y)は、工場
出荷時設定処理(ステップC522)を行い、ステップC516からC519までの処理
で設定した情報を破棄して工場出荷時の初期値を決定された情報とし、決定されたホール
設定データをバックアップRAMに書き込む(ステップC523)。これにより、PRO
M321に記憶されている初期設定値(音量、LED輝度、液晶輝度の設定値)がFeR
AM323に記憶される。その後、ホール設定モードの画面描画の終了を設定し(ステッ
プC524)、ホール設定モード中フラグをクリアして(ステップC525)、ホール設
定モード処理を終了する。
〔ホール音量調整処理〕
図79には、上述のホール設定モード処理におけるホール音量調整処理(ステップC5
16)を示した。このホール音量調整処理では、まず、ホール音量調整可能状態であるか
を判定する(ステップC531)。ホール音量調整可能状態であるとはホール設定モード
で音量調整の項目が選択されており設定の変更が可能な状態である。ホール音量調整可能
状態でない場合(ステップC531;N)は、ホール音量調整処理を終了する。また、ホ
ール音量調整可能状態である場合(ステップC531;Y)は、音量を下げる操作がある
かを判定する(ステップC532)。音量を下げる操作はタッチパネル29の左領域に触
れる操作である。
音量を下げる操作がない場合(ステップC532;N)は、ステップC537に移行す
る。また、音量を下げる操作があった場合(ステップC532;Y)は、ホール音量領域
のアドレスを準備し(ステップC533)、下限到達後の設定値(ここでは下限値)を準
備する(ステップC534)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC535)、
更新後の値に対応する音量メータ表示情報を設定する(ステップC536)。これにより
、音量を下げる操作があるごとに音量が下がる。また、音量が最小の状態で音量を下げる
操作があっても最小値のままとなる。
次に、音量を上げる操作があるかを判定する(ステップC537)。音量を上げる操作
はタッチパネル29の右領域に触れる操作である。この音量を上げる操作がない場合(ス
テップC537;N)は、ホール音量調整処理を終了する。また、音量を上げる操作があ
った場合(ステップC537;Y)は、ホール音量領域のアドレスを準備し(ステップC
538)、ホール音量の上限値を準備して(ステップC539)、上限到達後の設定値(
ここでは上限値)を準備する(ステップC540)。そして、プラス更新処理を行い(ス
テップC541)、更新後の値に対応する音量メータ表示情報を設定する(ステップC5
42)。これにより、音量を上げる操作があるごとに音量が上がる。また、音量が最大の
状態で音量を上げる操作があっても最大値のままとなる。
なお、音量を下げる操作又は上げる操作があった場合には、変更後の音量で操作音を出
力するようにしても良い。また、実際に出力する各音声の音量は、サウンド制御処理(ス
テップC18)で設定する。エラー音などホール設定値に従わない音量とするものもあり
状況に応じて出力設定を行うようになっている。
〔ホールLED輝度調整処理〕
図80には、上述のホール設定モード処理におけるホールLED輝度調整処理(ステッ
プC517)を示した。このホールLED輝度調整処理では、まず、ホールLED輝度調
整可能状態であるかを判定する(ステップC551)。ホールLED輝度調整可能状態で
あるとはホール設定モードでLED輝度調整の項目が選択されており設定の変更が可能な
状態である。ホールLED輝度調整可能状態でない場合(ステップC551;N)は、ホ
ールLED輝度調整処理を終了する。また、ホールLED輝度調整可能状態である場合(
ステップC551;Y)は、輝度を下げる操作があるかを判定する(ステップC552)
。輝度を下げる操作はタッチパネル29の左領域に触れる操作である。
輝度を下げる操作がない場合(ステップC552;N)は、ステップC557に移行す
る。また、輝度を下げる操作があった場合(ステップC552;Y)は、ホールLED輝
度領域のアドレスを準備し(ステップC553)、下限到達後の設定値(ここでは下限値
)を準備する(ステップC554)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC55
5)、更新後の値に対応するLED輝度メータ表示情報を設定する(ステップC556)
。これにより、輝度を下げる操作があるごとに輝度が下がる。また、輝度が最小の状態で
輝度を下げる操作があっても最小値のままとなる。
次に、輝度を上げる操作があるかを判定する(ステップC557)。輝度を上げる操作
はタッチパネル29の右領域に触れる操作である。この輝度を上げる操作がない場合(ス
テップC557;N)は、ホールLED輝度調整処理を終了する。また、輝度を上げる操
作があった場合(ステップC557;Y)は、ホールLED輝度領域のアドレスを準備し
(ステップC558)、ホールLED輝度の上限値を準備して(ステップC559)、上
限到達後の設定値(ここでは上限値)を準備する(ステップC560)。そして、プラス
更新処理を行い(ステップC561)、更新後の値に対応するLED輝度メータ表示情報
を設定する(ステップC562)。これにより、輝度を上げる操作があるごとに輝度が上
がる。また、輝度が最大の状態で輝度を上げる操作があっても最大値のままとなる。
なお、輝度を下げる操作又は上げる操作があった場合には、変更後の輝度でLEDを発
光させても良い。また、実際に出力する輝度は、装飾制御処理(ステップC19)で設定
する。エラー時の発光などホール設定値に従わない輝度とするものもあり状況に応じて出
力設定を行うようになっている。
〔遊技者設定モード処理〕
図81には、上述のメイン処理における遊技者設定モード処理(ステップC11)を示
した。この遊技者設定モード処理では、まず、遊技者が情報を設定する状態である遊技者
設定モード中であるかを判定する(ステップC571)。なお、遊技者設定モード中であ
る場合は遊技者設定モード中フラグがセットされており、このフラグの有無により遊技者
設定モード中であるかが判定可能である。遊技者設定モード中である場合(ステップC5
71;Y)は、ステップC575に移行する。
また、遊技者設定モード中でない場合(ステップC571;N)は、遊技者設定モード
の開始条件が成立したかを判定する(ステップC572)。ここでの遊技者設定モードの
開始条件とは、例えば、客待ち状態中にて演出ボタン25が1回押下されることである。
この遊技者設定モードの開始条件が成立していない場合(ステップC572;N)は、遊
技者設定モード処理を終了する。また、遊技者設定モードの開始条件が成立した場合(ス
テップC572;Y)は、遊技者設定モードの画面描画開始を設定し(ステップC573
)、遊技者設定モード中フラグをセットする(ステップC574)。
次に、項目を選択するための処理として、上方向カーソル操作があるかを判定する(ス
テップC575)。上方向カーソル操作はタッチパネル29の上領域に触れる操作である
。この上方向カーソル操作がない場合(ステップC575;N)は、ステップC580に
移行する。また、上方向カーソル操作があった場合(ステップC575;Y)は、遊技者
設定項目領域のアドレスを準備し(ステップC576)、下限到達後の設定値を準備する
(ステップC577)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC578)、更新後
の値に対応する遊技者設定表示情報を設定する(ステップC579)。
各項目には値が対応付けられており、図77(b)に示した遊技者設定画面では上から
順に値が小さいものから項目が並んでいる。上方向カーソル操作があるごとに対応する値
が小さい項目が順次選択され、遊技者設定画面では上方向にカーソルが移動する。また、
最も値が小さい項目が選択されている状態(遊技者設定画面で最上部に表示される項目に
カーソルがある状態)で上方向カーソル操作があると、最も値が大きい項目が選択されて
遊技者設定画面で最下部に表示される項目にカーソルが移動する。
次に、下方向カーソル操作があるかを判定する(ステップC580)。下方向カーソル
操作はタッチパネル29の下領域に触れる操作である。この下方向カーソル操作がない場
合(ステップC580;N)は、ステップC586に移行する。
また、下方向カーソル操作があった場合(ステップC580;Y)は、遊技者設定項目
領域のアドレスを準備し(ステップC581)、遊技者設定項目の上限値を準備して(ス
テップC582)、上限到達後の設定値を準備する(ステップC583)。そして、プラ
ス更新処理を行い(ステップC584)、更新後の値に対応する遊技者設定表示情報を設
定する(ステップC585)。
下方向カーソル操作があるごとに対応する値が大きい項目が順次選択され、遊技者設定
画面では下方向にカーソルが移動する。また、最も値が大きい項目が選択されている状態
(遊技者設定画面で最下部に表示される項目にカーソルがある状態)で下方向カーソル操
作があると、最も値が小さい項目が選択されて遊技者設定画面で最上部に表示される項目
にカーソルが移動する。
その後、上述のホール音量調整処理(ステップC516)で設定された変更可能範囲内
で操作入力に基づき音量を変更する遊技者音量調整処理(ステップC586)、上述のホ
ールLED調整処理(ステップC517)で設定された変更可能範囲内で操作入力に基づ
きLEDの輝度を変更する遊技者LED輝度調整処理(ステップC581)を行う。そし
て、これらの処理で設定した情報を確定する設定確定操作入力があったかを判定する(ス
テップC388)。
設定確定操作入力がない場合(ステップC388;N)は、遊技者設定モード処理を終
了する。また、設定確定操作入力があった場合(ステップC388;Y)は、ステップC
586やC587で設定された情報を遊技者設定データとしてRAM322に記憶した後
、遊技者設定モードの画面描画の終了を設定し(ステップC589)、遊技者設定モード
中フラグをクリアして(ステップC590)、遊技者設定モード処理を終了する。これに
より遊技者が設定したLEDの輝度や音量に変更されることとなる。
なお、ホール設定モード又は遊技者設定モードに入った後の操作入力に伴う描画更新設
定は演出ボタン入力処理(ステップC9)にて行う。また、遊技者設定データをRAM3
22に記憶するとしたがFeRAM323に記憶するようにしても良い。さらに、電源遮
断時にRTC338から時刻を取得してFeRAM322に記憶しておき、電源投入時に
RTC338から取得した時刻から電源遮断時間を算出し、この電源遮断時間に応じてF
eRAM323に記憶した遊技者設定データにホール設定値データを記憶する否かを決定
するようにしても良い。例えば、電源遮断時間が所定時間以内である場合には遊技者設定
データにホール設定値データを記憶しないで元のまま維持するようにし、短時間の停電や
エラーを復旧するための電源の遮断などでは遊技者設定データがリセットされないように
することができる。
〔遊技者音量調整処理〕
図82には、上述の遊技者設定モード処理における遊技者音量調整処理(ステップC5
86)を示した。この遊技者音量調整処理では、まず、遊技者音量調整可能状態であるか
を判定する(ステップC601)。遊技者音量調整可能状態であるとは遊技者設定モード
で音量調整の項目が選択されており設定の変更が可能な状態である。遊技者音量調整可能
状態でない場合(ステップC601;N)は、遊技者音量調整処理を終了する。また、遊
技者音量調整可能状態である場合(ステップC601;Y)は、音量を下げる操作がある
かを判定する(ステップC602)。音量を下げる操作はタッチパネル29の左領域に触
れる操作である。
音量を下げる操作がない場合(ステップC602;N)は、ステップC607に移行す
る。また、音量を下げる操作があった場合(ステップC602;Y)は、遊技者音量領域
のアドレスを準備し(ステップC603)、下限到達後の設定値(ここでは下限値)を準
備する(ステップC604)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC605)、
更新後の値に対応する音量メータ表示情報を設定する(ステップC606)。これにより
、音量を下げる操作があるごとに音量が下がる。また、音量が最小の状態で音量を下げる
操作があっても最小値のままとなる。
次に、音量を上げる操作があるかを判定する(ステップC607)。音量を上げる操作
はタッチパネル29の右領域に触れる操作である。この音量を上げる操作がない場合(ス
テップC607;N)は、遊技者音量調整処理を終了する。また、音量を上げる操作があ
った場合(ステップC607;Y)は、遊技者音量領域のアドレスを準備し(ステップC
608)、遊技者音量の上限値を準備して(ステップC609)、上限到達後の設定値(
ここでは上限値)を準備する(ステップC610)。そして、プラス更新処理を行い(ス
テップC611)、更新後の値に対応する音量メータ表示情報を設定する(ステップC6
12)。これにより、音量を上げる操作があるごとに音量が上がる。また、音量が最大の
状態で音量を上げる操作があっても最大値のままとなる。
なお、音量を下げる操作又は上げる操作があった場合には、変更後の音量で操作音を出
力するようにしても良い。また、実際に出力する各音声の音量は、サウンド制御処理(ス
テップC18)で設定する。エラー音など遊技者設定値に従わない音量とするものもあり
状況に応じて出力設定を行うようになっている。
〔遊技者LED輝度調整処理〕
図83には、上述の遊技者設定モード処理における遊技者LED輝度調整処理(ステッ
プC587)を示した。この遊技者LED輝度調整処理では、まず、遊技者LED輝度調
整可能状態であるかを判定する(ステップC621)。遊技者LED輝度調整可能状態で
あるとは遊技者設定モードでLED輝度調整の項目が選択されており設定の変更が可能な
状態である。遊技者LED輝度調整可能状態でない場合(ステップC621;N)は、遊
技者LED輝度調整処理を終了する。また、遊技者LED輝度調整可能状態である場合(
ステップC621;Y)は、輝度を下げる操作があるかを判定する(ステップC622)
。輝度を下げる操作はタッチパネル29の左領域に触れる操作である。
輝度を下げる操作がない場合(ステップC622;N)は、ステップC627に移行す
る。また、輝度を下げる操作があった場合(ステップC622;Y)は、遊技者LED輝
度領域のアドレスを準備し(ステップC623)、下限到達後の設定値(ここでは下限値
)を準備する(ステップC624)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC62
5)、更新後の値に対応するLED輝度メータ表示情報を設定する(ステップC626)
。これにより、輝度を下げる操作があるごとに輝度が下がる。また、輝度が最小の状態で
輝度を下げる操作があっても最小値のままとなる。
次に、輝度を上げる操作があるかを判定する(ステップC627)。輝度を上げる操作
はタッチパネル29の右領域に触れる操作である。この輝度を上げる操作がない場合(ス
テップC627;N)は、遊技者LED輝度調整処理を終了する。また、輝度を上げる操
作があった場合(ステップC627;Y)は、遊技者LED輝度領域のアドレスを準備し
(ステップC628)、遊技者LED輝度の上限値を準備して(ステップC629)、上
限到達後の設定値(ここでは上限値)を準備する(ステップC630)。そして、プラス
更新処理を行い(ステップC631)、更新後の値に対応するLED輝度メータ表示情報
を設定する(ステップC632)。これにより、輝度を上げる操作があるごとに輝度が上
がる。また、輝度が最大の状態で輝度を上げる操作があっても最大値のままとなる。
なお、輝度を下げる操作又は上げる操作があった場合には、変更後の輝度でLEDを発
光させても良い。また、実際に出力する輝度は、装飾制御処理(ステップC19)で設定
する。エラー時の発光など遊技者設定値に従わない輝度とするものもあり状況に応じて出
力設定を行うようになっている。
〔マイナス更新処理〕
図84には、上述のホール設定モード処理、ホール音量調整処理、ホールLED輝度調
整処理、遊技者設定モード処理、遊技者音量調整処理及び遊技者LED輝度調整処理にお
けるマイナス更新処理(ステップC508、C535、C555、C578、C605、
C625)を示した。このマイナス更新処理では、まず、更新領域の内容をロードし(ス
テップC641)、ロードした値を−1更新して(ステップC642)、更新後の値が0
より小さいかを判定する(ステップC643)。
更新後の値が0より小さくない場合(ステップC643;N)は、更新後の値を更新領
域にセーブして(ステップC645)、マイナス更新処理を終了する。また、更新後の値
が0より小さい場合(ステップC643;Y)は、更新後の値として下限到達後の設定値
を設定し(ステップC644)、更新後の値を更新領域にセーブして(ステップC645
)、マイナス更新処理を終了する。
〔プラス更新処理〕
図85には、上述のホール設定モード処理、ホール音量調整処理、ホールLED輝度調
整処理、遊技者設定モード処理、遊技者音量調整処理及び遊技者LED輝度調整処理にお
けるプラス更新処理(ステップC514、C541、C561、C584、C611、C
631)を示した。このプラス更新処理では、まず、更新領域の内容をロードし(ステッ
プC651)、ロードした値を+1更新して(ステップC652)、更新後の値が上限値
より大きいかを判定する(ステップC653)。
更新後の値が上限値より大きくない場合(ステップC653;N)は、更新後の値を更
新領域にセーブして(ステップC655)、プラス更新処理を終了する。また、更新後の
値が上限値より大きい場合(ステップC653;Y)は、更新後の値として上限到達後の
設定値を設定し(ステップC654)、更新後の値を更新領域にセーブして(ステップC
655)、プラス更新処理を終了する。
図86から図97は、遊技制御装置100のCPU111Aが実行する遊技制御プログ
ラムの一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。各プログラムリストは、8
ビットマイクロプロセッサであるZ80に対応したアセンブリ言語(ソースコード)によ
る命令のリストであり、擬似命令(アセンブラに対する命令)等を除いて、ROM111
b(遊技制御プログラム記憶手段)に記憶される機械語命令(マシンコード)に1対1に
対応する。
各プログラムリストにおける命令(コード)の記載は、左側より、便宜のために付した
「行番号」、命令の操作内容(演算内容)を示す「ニーモニック」、命令対象の「オペラ
ンド」、説明の便宜のために付した「コメント」に分けられる。プログラムリストの命令
は、サブルーチンを呼び出す命令やジャンプ命令(分岐命令)等がない限り、基本的に行
番号の順に(小さなものから大きなものへ)プログラムリストの上から下へ実行される。
図86は、特図1ゲーム処理(図19)の一部のプログラム構造を示すプログラムリス
トである。特図1ゲーム処理はラベル「P_T1GAME_PRC」に対応し、タイマ割
込み処理(図11)のステップX112において呼び出される。
行番号1010、1020のコードはステップY99の処理に対応し、行番号1040
から1080のコードはステップY100からY102の処理に対応し、行番号1100
から1150のコードはステップY103、Y104の処理に対応する。
また、行番号1170から1210のコードはステップY105からY108の処理に
対応する。行番号1180のコードはステップY105の処理に対応し、HLレジスタに
特図1ゲームシーケンス分岐テーブルの先頭アドレスD_T1GAMEをロードする。行
番号1190のコードはステップY106の処理に対応し、ラベルR_T1SEQCBに
対応する数値をAレジスタにロードする。ラベルR_T1SEQCBは、RAM111c
において特図1ゲーム処理番号を格納するアドレスを示す。行番号1200のコードはス
テップY107の処理に対応し、ラベルP_GET_WORDに対応する2バイトデータ
取得処理を呼び出す。行番号1210のコードはステップY108の処理に対応し、2バ
イトデータ取得処理からの戻り値が格納されたHLレジスタの値に対応するサブルーチン
を呼び出す。
図87は、特図2ゲーム処理(図20、図21)の一部のプログラム構造を示すプログ
ラムリストである。特図2ゲーム処理はラベル「P_T2GAME_PRC」に対応し、
タイマ割込み処理(図11)のステップX113において呼び出される。
行番号1310、1320のコードはステップY130の処理に対応し、行番号134
0、1350のコードはステップY131、Y132の処理に対応する。また、行番号1
370から1420のコードはステップY133、Y134の処理に対応し、行番号14
40から1490のコードはステップY135からY137の処理に対応する。
また、行番号1510から1550のコードはステップY138からY140の処理に
対応する。行番号1520のコードはステップY138の処理に対応し、HLレジスタに
特図2ゲームシーケンス分岐テーブルの先頭アドレスD_T2GAMEをロードする。行
番号1530のコードはステップY139の処理に対応し、ラベルR_T2SEQCBに
対応する数値をAレジスタにロードする。ラベルR_T2SEQCBは、RAM111c
において特図2ゲーム処理番号を格納するアドレスを示す。行番号1540のコードはス
テップY140の処理に対応し、ラベルP_GET_WORDに対応する2バイトデータ
取得処理を呼び出す。行番号1550のコードはステップY141の処理に対応し、2バ
イトデータ取得処理からの戻り値が格納されたHLレジスタの値に対応するサブルーチン
を呼び出す。
図88は、ファンファーレ/インターバル処理(図42)の一部のプログラム構造を示
すプログラムリストである。ファンファーレ/インターバル処理はラベル「P_TFAN
」に対応し、特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理のステップY112、Y145にお
いて呼び出される。
行番号1610、1620のコードはステップY939の処理に対応し、行番号164
0、1650のコードはステップY940の処理に対応し、行番号1670、1680の
コードはステップY941の処理に対応する。
行番号1700から1750のコードはステップY942からY946の処理に対応す
る。行番号1710のコードはステップY942の処理に対応し、HLレジスタにラウン
ド数上限値テーブルの先頭アドレスD_ROUND_MAXをロードする。行番号172
0のコードはステップY943の処理に対応し、では、ラベルR_ROUND_FLGに
対応する数値をAレジスタにロードする。ラベルR_ROUND_FLGは、RAM11
1cにおいてラウンド数上限値情報を格納するアドレスを示す。行番号1730のコード
はステップY944の処理に対応し、ラベルP_GET_WORDに対応する2バイトデ
ータ取得処理を呼び出す。
行番号1740のコードはステップY945の処理に対応し、Lレジスタの値をラベル
R_ROUND_MAXで示されるRAM111cの領域に格納する。ラベルR_ROU
ND_MAXは、RAM111cにおいてラウンド数上限値領域の先頭アドレスを示す。
行番号1750のコードはステップY946の処理に対応し、Hレジスタの値をラベルR
_ROUND_PNTで示されるRAM111cの領域に格納する。ラベルR_ROUN
D_PNTは、RAM111cにおいてラウンドLEDポインタ領域の先頭アドレスを示
す。なお、行番号1770から1790のコードはステップY947からY949の処理
に対応し、行番号1810、1820のコードはステップY950の処理に対応する。
図89は、普図ゲーム処理(図50)の一部のプログラム構造を示すプログラムリスト
である。普図ゲーム処理はラベル「P_FGAME」に対応し、タイマ割込み処理(図1
1)のステップX114において呼び出される。
行番号1910、1920のコードはステップB1、B2の処理に対応し、行番号19
40から1980のコードはステップB3、B4の処理に対応する。また、行番号200
0から2040のコードはステップB5からB7の処理に対応する。行番号2010のコ
ードはステップB5の処理に対応し、HLレジスタに普図ゲームシーケンス分岐テーブル
の先頭アドレスD_FGAMEをロードする。行番号2020のコードはステップB6の
処理に対応し、ラベルR_FSEQCBに対応する数値をAレジスタにロードする。ラベ
ルR_FSEQCBは、RAM111cにおいて普図ゲーム処理番号を格納するアドレス
を示す。
行番号2030のコードはステップB7の処理に対応し、ラベルP_GET_WORD
に対応する2バイトデータ取得処理を呼び出す。行番号2040のコードはステップB8
の処理に対応し、2バイトデータ取得処理からの戻り値が格納されたHLレジスタの値に
対応するサブルーチンを呼び出す。
図90は、普図表示中処理(図51)の一部のプログラム構造を示すプログラムリスト
である。普図表示中処理はラベル「P_FDISP」に対応し、普図ゲーム処理のステッ
プB11において呼び出される。
行番号2110、2120のコードはステップB501、B502の処理に対応し、行
番号2140、2150のコードはステップB503の処理に対応する。また、行番号2
170から2270のコードはステップB504からB512の処理に対応する。行番号
2180のコードはステップB504の処理に対応し、HLレジスタに当り中処理設定テ
ーブルの先頭アドレスD_FOPEN_PNTをロードする。行番号2190のコードは
ステップB505の処理に対応し、ラベルR_FZ_INFに対応する数値をAレジスタ
にロードする。ラベルR_FZ_INFは、RAM111cにおいて普図停止図柄情報を
格納するアドレスを示す。行番号2200のコードはステップB506の処理に対応し、
ラベルP_GET_WORDに対応する2バイトデータ取得処理を呼び出す。
行番号2210のコードはステップB507の処理に対応し、Lレジスタの値をラベル
R_FTBL_CTLで示されるRAM111cの領域に格納する。ラベルR_FTBL
_CTLは、RAM111cにおいて普図当り中制御ポインタ領域の先頭アドレスを示す
。行番号2220のコードはステップB508の処理に対応し、Hレジスタの値をラベル
R_FTBL_CTLで示される普図当り中制御ポインタ領域の先頭アドレスの次のアド
レスの領域に格納する。
行番号2240のコードはステップY509の処理に対応し、HLレジスタに普電開放
時間テーブルの先頭アドレスD_FOPEN_TIMをロードし、行番号2250のコー
ドはステップY510の所定に対応し、ラベルR_FZ_INFに対応する数値をAレジ
スタにロードする。ラベルR_FZ_INFは、RAM111cにおいて普図停止図柄情
報を格納するアドレスを示す。行番号2260のコードはステップY511の処理に対応
し、ラベルP_GET_WORDに対応する2バイトデータ取得処理を呼び出す。行番号
2270のコードはステップY512の処理に対応し、2バイトデータ取得処理からの戻
り値が格納されたHLレジスタの値をラベルR_FSEQCBで示される普図ゲーム処理
タイマ領域の先頭アドレスの次のアドレスの領域に格納する。
図91は、2バイトデータ取得処理(図52)のプログラム構造を示すプログラムリス
トである。2バイトデータ取得処理はラベル「P_GET_WORD」に対応し、特図1
ゲーム処理、特図2ゲーム処理、ファンファーレ/インターバル処理、普図ゲーム処理及
び普図表示中処理のステップY107、Y140、Y944、B7、B506、B511
において呼び出される。
行番号2310のコードはステップY971の処理に対応し、Aレジスタの値を2倍す
る。演算後の値はWAレジスタに格納される。行番号2320のコードはステップY97
2の処理に対応し、HLレジスタに格納されているアドレスにWAレジスタの値を加算す
る。行番号2340のコードはステップY973の処理に対応し、HLレジスタの値に対
応するアドレスと、当該アドレスに+1したアドレスに格納されている値をHLレジスタ
にロードする。そして、行番号2360では呼び出し元の処理に復帰する。
すなわち、2バイトデータ取得処理への引数は2つであり、どの処理から呼び出された
場合であっても同じレジスタ(ここではAレジスタとHLレジスタ)に格納されている。
また、2バイトデータ取得処理からの戻り値は一つであり、どの処理から呼び出された場
合であっても同じレジスタ(ここではHLレジスタ)に戻り値を入れて元の処理に返すよ
うになっている。
図92は、図柄変動制御処理(図53)の一部のプログラム構造を示すプログラムリス
トである。図柄変動制御処理はラベル「P_ZGR_CTL」に対応し、特図1ゲーム処
理、特図2ゲーム処理及び普図ゲーム処理のステップY117、Y154、B16におい
て呼び出される。
行番号2430から2460のコードはステップY1401からY1403の処理に対
応する。また、行番号2480、2490のコードはステップY1404の処理に対応す
る。行番号2480ではHLレジスタの値を+1更新して、対象の図柄に対応する図柄表
示テーブル(変動用)のアドレスとし、行番号2490ではHLレジスタに格納されてい
るアドレスと、当該アドレスに+1したアドレスの値をHLレジスタにロードする。これ
により対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)が取得される。
行番号2510から2530のコードはステップY1405、Y1406の処理に対応
する。行番号2510のコードはステップY1405の処理に対応し、DEレジスタの値
を−1更新して、対象の点滅制御タイマ領域のアドレスとし、行番号2520のコードは
ステップY1406の処理に対応し、ラベルP_DEC_BYTEに対応する1バイト減
算処理を呼び出す。行番号2530のコードはステップY1407の処理に対応する。
行番号2550のコードはステップY1408の処理に対応し、点滅制御タイマ初期値
(ラベルC_ZGR_TIMに対応する数値)をDEレジスタに格納されているアドレス
に対応する領域(点滅制御タイマ領域)にセーブする。行番号2570のコードはステッ
プY1409の処理に対応し、DEレジスタの値を−1更新して対象の変動図柄番号領域
のアドレスとする。行番号2580のコードはステップY1410の処理に対応し、変動
図柄番号上限判定値(ラベルC_ZGR_MAXに対応する数値)をBレジスタにロード
する。行番号2590のコードはステップY1411の処理に対応し、ラベルP_INC
_BYTEに対応する1バイト加算処理を呼び出す。
図93は、1バイト減算処理(図54)のプログラム構造を示すプログラムリストであ
る。1バイト減算処理はラベル「P_DEC_BYTE」に対応し、特図1ゲーム処理、
特図2ゲーム処理及び普図ゲーム処理のステップY117、Y154、B16においてそ
れぞれ呼び出される図柄変動制御処理のステップY1406にて呼び出される。
行番号2710、2720のコードはステップY1421の処理に対応する。行番号2
710では、DEレジスタに格納されているアドレスの値をAレジスタにロードする。D
Eレジスタには対象の点滅制御タイマ領域のアドレスが格納されている。行番号2720
では、Aレジスタの値が0であれば呼び出し元の処理に戻る。
行番号2730、2740のコードはステップY1422の処理に対応し、行番号27
30では、Aレジスタの値を−1更新し、行番号2740では、Aレジスタの値をDEレ
ジスタに格納されているアドレスの領域にセーブする。これにより、対象の点滅制御タイ
マ領域の値が−1更新されることとなる。
図94は、1バイト加算処理(図55)のプログラム構造を示すプログラムリストであ
る。1バイト加算処理はラベル「P_INC_BYTE」に対応し、特図1ゲーム処理、
特図2ゲーム処理及び普図ゲーム処理のステップY117、Y154、B16においてそ
れぞれ呼び出される図柄変動制御処理のステップY1411にて呼び出される。
行番号2810のコードはステップY1431の処理に対応し、DEレジスタに格納さ
れているアドレスの値をAレジスタにロードする。DEレジスタには対象の変動図柄番号
領域のアドレスが格納されている。行番号2820のコードはステップY1432の処理
に対応し、Aレジスタの値を−1更新する。
行番号2830から2860のコードはステップY1433、Y1434の処理に対応
する。行番号2830ではAレジスタの値とBレジスタの値を比較する。Bレジスタには
変動図柄番号上限判定値が格納されている。行番号2840では、Aレジスタの値が上限
値でなければ行番号2880以降の処理に移行する。Aレジスタの値が上限値であれば行
番号2860のコードを実行する。行番号2860のコードはステップY1434の処理
に対応し、Aレジスタの値同士について排他的論理和をとることによって、Aレジスタの
値をクリアして0にする。
行番号2880、2890のコードはステップY1435の処理に対応し、Aレジスタ
の値をDEレジスタに格納されているアドレスの領域にセーブする。これにより、対象の
変動図柄番号領域の値が更新されることとなる。
図95は、演出コマンド設定処理(図56)のプログラム構造を示すプログラムリスト
である。演出コマンド設定処理はラベル「P_SBCOM_SET」に対応し、タイマ割
込み処理中に実行される各処理において呼び出される。
行番号3010のコードはステップX601の処理に対応し、演出用シリアル送信バッ
ファのステータスが格納されるポートC_TXSTS0から数値をAレジスタにロードす
る。行番号3020から3040のコードはステップX602の処理に対応する。行番号
3020では、Aレジスタの値と3FHとの論理積をとり、行番号3030ではAレジス
タの値と20Hとを比較する。そして、行番号3040では、行番号3030の演算結果
がゼロ(Z)の場合(即ち送信バッファが満杯の場合)に行番号3010の命令に戻り、
行番号3030の演算結果がゼロ(Z)でない場合(即ち送信バッファが満杯でない場合
)に行番号3060以降の命令を実行する。
行番号3060、3070のコードはステップX603の処理に対応する。行番号30
60では、Bレジスタの値をAレジスタにロードする。Bレジスタにはコマンドデータ(
MODE)が格納されている。行番号3070では、C_TXBUF0(シリアル送信バ
ッファ0)にAレジスタに格納されたコマンドデータ(MODE)を格納する。
行番号3100のコードはステップX604の処理に対応し、演出用シリアル送信バッ
ファのステータスが格納されるポートC_TXSTS0から数値をAレジスタにロードす
る。行番号3110から3130のコードはステップX605の処理に対応する。行番号
3110では、Aレジスタの値と3FHとの論理積をとり、行番号3120ではAレジス
タの値と20Hとを比較する。そして、行番号3130では、行番号3120の演算結果
がゼロ(Z)の場合(即ち送信バッファが満杯の場合)に行番号3100の命令に戻り、
行番号3120の演算結果がゼロ(Z)でない場合(即ち送信バッファが満杯でない場合
)に行番号3150以降の命令を実行する。
行番号3150、3160のコードはステップX606の処理に対応する。行番号31
50では、Bレジスタの値をAレジスタにロードする。Bレジスタにはコマンドデータ(
ACTION)が格納されている。行番号3160では、C_TXBUF0(シリアル送
信バッファ0)にAレジスタに格納されたコマンドデータ(ACTION)を格納する。
行番号3180では、呼び出し元の処理に戻る。
図96は、変形例として挙げた特図1表示中処理(図57)の一部のプログラム構造を
示すプログラムリストである。特図1表示中処理はラベル「P_T1DISP」に対応し
、特図1ゲーム処理のステップY111にて呼び出される。
行番号3210、3220のコードはステップY751、Y752の処理に対応する。
行番号3210ではAレジスタの値同士について排他的論理和をとることによって、Aレ
ジスタの値をクリアして0にする。行番号3220ではAレジスタと大当りフラグ1領域
の値(R_T1HIT_FLGに対応する数値)を交換することにより、Aレジスタに大
当りフラグ1をロードし、大当りフラグ1領域をクリアする。
行番号3240、3250のコードはステップY753の処理に対応する。行番号32
40ではAレジスタの値と大当り判定値(C_THIT_FLGの値)とを比較し、行番
号3250では、特図1が大当りでない(大当り判定値と一致しない)場合にP_T1D
ISP_10に対応する処理に移行する。
行番号3280、3290のコードはステップY754の処理に対応し、試験信号を設
定する。行番号3310から3350のコードはステップY942からY946の処理に
対応する。この処理は、図88における行番号1710から1750と同じである。
行番号3310のコードはステップY942の処理に対応し、HLレジスタにラウンド
数上限値テーブルの先頭アドレスD_ROUND_MAXをロードする。行番号3320
のコードはステップY943の処理に対応し、では、ラベルR_ROUND_FLGに対
応する数値をAレジスタにロードする。ラベルR_ROUND_FLGは、RAM111
cにおいてラウンド数上限値情報を格納するアドレスを示す。行番号3330のコードは
ステップY944の処理に対応し、ラベルP_GET_WORDに対応する2バイトデー
タ取得処理を呼び出す。
行番号3340のコードはステップY945の処理に対応し、Lレジスタの値をラベル
R_ROUND_MAXで示されるRAM111cの領域に格納する。ラベルR_ROU
ND_MAXは、RAM111cにおいてラウンド数上限値領域の先頭アドレスを示す。
行番号3350のコードはステップY946の処理に対応し、Hレジスタの値をラベルR
_ROUND_PNTで示されるRAM111cの領域に格納する。ラベルR_ROUN
D_PNTは、RAM111cにおいてラウンドLEDポインタ領域の先頭アドレスを示
す。
図97は、変形例として挙げた特図2表示中処理(図58)の一部のプログラム構造を
示すプログラムリストである。特図2表示中処理はラベル「P_T2DISP」に対応し
、特図2ゲーム処理のステップY144にて呼び出される。
図96に示した特図1表示中処理とほぼ同様であり、行番号3410、3420のコー
ドはステップY813、Y814の処理に対応し、行番号3440、3450のコードは
ステップY815の処理に対応する。行番号3480、3490のコードはステップY8
16の処理に対応し、行番号3510から3550のコードはステップY942からY9
46の処理に対応する。
行番号3510のコードはステップY942の処理に対応し、HLレジスタにラウンド
数上限値テーブルの先頭アドレスD_ROUND_MAXをロードする。行番号3520
のコードはステップY943の処理に対応し、では、ラベルR_ROUND_FLGに対
応する数値をAレジスタにロードする。ラベルR_ROUND_FLGは、RAM111
cにおいてラウンド数上限値情報を格納するアドレスを示す。行番号3530のコードは
ステップY944の処理に対応し、ラベルP_GET_WORDに対応する2バイトデー
タ取得処理を呼び出す。
行番号3540のコードはステップY945の処理に対応し、Lレジスタの値をラベル
R_ROUND_MAXで示されるRAM111cの領域に格納する。ラベルR_ROU
ND_MAXは、RAM111cにおいてラウンド数上限値領域の先頭アドレスを示す。
行番号3550のコードはステップY946の処理に対応し、Hレジスタの値をラベルR
_ROUND_PNTで示されるRAM111cの領域に格納する。ラベルR_ROUN
D_PNTは、RAM111cにおいてラウンドLEDポインタ領域の先頭アドレスを示
す。
図98から図108には、演出制御装置300のCPU311についてのレジスタ構造
と、演出制御装置300のCPU311が実行する遊技制御プログラムの一部のプログラ
ム構造を示すプログラムリストを示した。各プログラムリストは、演出制御装置300の
CPU311に対応したアセンブリ言語(ソースコード)による命令のリストであり、擬
似命令(アセンブラに対する命令)等を除いて、PROM321(遊技制御プログラム記
憶手段)に記憶される機械語命令(マシンコード)に1対1に対応する。
図98には、演出制御装置300のCPU311についてのレジスタの構造を示した。
CPU311には、32ビットサイズのER0からER7の8つのレジスタが備えられて
いる。これらの各レジスタは、16ビットサイズ又は8ビットサイズのレジスタとしても
使用可能である。例えば、ER0は16ビットサイズのE0及びR0(R0H+R0L)
として使用可能であり、また、8ビットサイズのR0L及びR0Hとしても使用可能であ
る。
ER0からER7、E0からE7、R0からR7、R0HからR07及びR0LからR
7Lの各符号は、複数のレジスタの各々を識別するために付された符号をなすものである
。以下の説明では便宜的にこれらの符号をレジスタのアドレスと称し、数字部分が0のレ
ジスタを先頭アドレスのレジスタとし、数字部分の値が増加する順を正順としてアドレス
値が増加するものとする。もちろん符号の付し方や順番はこれに限られるものではなく任
意に設定可能である。例えば、アルファベット順で順番が定められるようにしても良いし
、付した符号の数字やアルファベットの順とは別に各レジスタの順番やアドレスを定める
ようにしても良い。
図99は、ホール設定モード処理(図78)の一部のプログラム構造を示すプログラム
リストである。ホール設定モード処理はラベル「_p_hall_menu」に対応し、メイン処理(
図63)におけるステップC10において呼び出される。
行番号5000から5020のコードはステップC506からC508の処理に対応す
る。行番号5000のコードはステップC506に対応し、ホール設定項目領域のアドレ
スを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号5010のコードはステップ
C507に対応し、下限到達後の設定値として9を8ビットサイズでR1Lレジスタに設
定する。行番号5020のコードはステップC508に対応し、ラベル「_p_downcount」
に対応するマイナス更新処理を呼び出す。なお、このマイナス更新処理からの戻り値はR
0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC509に対応する処
理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
行番号5100から5130のコードはステップC511からC514の処理に対応す
る。行番号5100のコードはステップC511に対応し、ホール設定項目領域のアドレ
スを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号5110のコードはステップ
C512に対応し、ホール設定項目の上限値として9を8ビットサイズでR1Lレジスタ
に設定する。行番号5120のコードはステップC513に対応し、上限到達後の設定値
として0を8ビットサイズでR1Hレジスタに設定する。行番号5130のコードはステ
ップC514に対応し、ラベル「_p_upcount」に対応するプラス更新処理を呼び出す。な
お、このプラス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、こ
の後に続くステップC515に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行
う。
図100は、ホール音量調整処理(図79)の一部のプログラム構造を示すプログラム
リストである。ホール音量調整処理はラベル「_p_hall_sndvol」に対応し、ホール設定モ
ード処理(図78)におけるステップC516において呼び出される。
行番号5500から5520のコードはステップC533からC535の処理に対応す
る。行番号5500のコードはステップC533に対応し、ホール音量領域のアドレスを
32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号5510のコードはステップC5
34に対応し、下限到達後の設定値として0を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定す
る。行番号5520のコードはステップC535に対応し、ラベル「_p_downcount」に対
応するマイナス更新処理を呼び出す。なお、このマイナス更新処理からの戻り値はR0L
レジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC536に対応する処理で
は、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
行番号5600から5630のコードはステップC538からC541の処理に対応す
る。行番号5600のコードはステップC538に対応し、ホール音量領域のアドレスを
32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号5610のコードはステップC5
39に対応し、ホール音量の上限値として9を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定す
る。行番号5620のコードはステップC540に対応し、上限到達後の設定値として9
を8ビットサイズでR1Hレジスタに設定する。行番号5630のコードはステップC5
41に対応し、ラベル「_p_upcount」に対応するプラス更新処理を呼び出す。なお、この
プラス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続
くステップC542に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
図101は、ホールLED輝度調整処理(図80)の一部のプログラム構造を示すプロ
グラムリストである。ホールLED輝度調整処理はラベル「_p_hall_ledvol」に対応し、
ホール設定モード処理(図78)におけるステップC517において呼び出される。
行番号5700から5720のコードはステップC553からC555の処理に対応す
る。行番号5700のコードはステップC553に対応し、ホールLED輝度領域のアド
レスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号5710のコードはステッ
プC554に対応し、下限到達後の設定値として0を8ビットサイズでR1Lレジスタに
設定する。行番号5720のコードはステップC555に対応し、ラベル「_p_downcount
」に対応するマイナス更新処理を呼び出す。なお、このマイナス更新処理からの戻り値は
R0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC556に対応する
処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
行番号5800から5830のコードはステップC558からC561の処理に対応す
る。行番号5800のコードはステップC558に対応し、ホールLED輝度領域のアド
レスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号5810のコードはステッ
プC599に対応し、ホールLED輝度の上限値として9を8ビットサイズでR1Lレジ
スタに設定する。行番号5820のコードはステップC560に対応し、上限到達後の設
定値として9を8ビットサイズでR1Hレジスタに設定する。行番号5830のコードは
ステップC561に対応し、ラベル「_p_upcount」に対応するプラス更新処理を呼び出す
。なお、このプラス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており
、この後に続くステップC562に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理
を行う。
図102は、遊技者設定モード処理(図81)の一部のプログラム構造を示すプログラ
ムリストである。遊技者設定モード処理はラベル「_p_player_menu」に対応し、メイン処
理(図63)におけるステップC11において呼び出される。
行番号6000から6020のコードはステップC576からC578の処理に対応す
る。行番号6000のコードはステップC576に対応し、遊技者設定項目領域のアドレ
スを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号6010のコードはステップ
C577に対応し、下限到達後の設定値として2を8ビットサイズでR1Lレジスタに設
定する。行番号6020のコードはステップC578に対応し、ラベル「_p_downcount」
に対応するマイナス更新処理を呼び出す。なお、このマイナス更新処理からの戻り値はR
0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC579に対応する処
理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
行番号6100から6130のコードはステップC581からC584の処理に対応す
る。行番号6100のコードはステップC581に対応し、遊技者設定項目領域のアドレ
スを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号6110のコードはステップ
C582に対応し、遊技者設定項目の上限値として2を8ビットサイズでR1Lレジスタ
に設定する。行番号6120のコードはステップC583に対応し、上限到達後の設定値
として0を8ビットサイズでR1Hレジスタに設定する。行番号6130のコードはステ
ップC584に対応し、ラベル「_p_upcount」に対応するプラス更新処理を呼び出す。な
お、このプラス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、こ
の後に続くステップC585に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行
う。
図103は、遊技者音量調整処理(図82)の一部のプログラム構造を示すプログラム
リストである。遊技者音量調整処理はラベル「_p_player_sndvol」に対応し、遊技者設定
モード処理(図81)におけるステップC586において呼び出される。
行番号6200から6220のコードはステップC603からC605の処理に対応す
る。行番号6200のコードはステップC603に対応し、遊技者音量領域のアドレスを
32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号6210のコードはステップC6
04に対応し、下限到達後の設定値として0を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定す
る。行番号6220のコードはステップC605に対応し、ラベル「_p_downcount」に対
応するマイナス更新処理を呼び出す。なお、このマイナス更新処理からの戻り値はR0L
レジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC606に対応する処理で
は、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
行番号6300から6330のコードはステップC608からC611の処理に対応す
る。行番号6300のコードはステップC608に対応し、遊技者音量領域のアドレスを
32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号6310のコードはステップC6
09に対応し、遊技者音量の上限値として9を8ビットサイズでR1Lレジスタに設定す
る。行番号6320のコードはステップC610に対応し、上限到達後の設定値として9
を8ビットサイズでR1Hレジスタに設定する。行番号6330のコードはステップC6
11に対応し、ラベル「_p_upcount」に対応するプラス更新処理を呼び出す。なお、この
プラス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続
くステップC612に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
図104は、遊技者LED輝度調整処理(図83)の一部のプログラム構造を示すプロ
グラムリストである。遊技者LED輝度調整処理はラベル「_p_player_ledvol」に対応し
、遊技者設定モード処理(図81)におけるステップC587において呼び出される。
行番号6400から6420のコードはステップC623からC625の処理に対応す
る。行番号6400のコードはステップC623に対応し、遊技者LED輝度領域のアド
レスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号6410のコードはステッ
プC624に対応し、下限到達後の設定値として0を8ビットサイズでR1Lレジスタに
設定する。行番号6420のコードはステップC625に対応し、ラベル「_p_downcount
」に対応するマイナス更新処理を呼び出す。なお、このマイナス更新処理からの戻り値は
R0Lレジスタで返されるようになっており、この後に続くステップC626に対応する
処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理を行う。
行番号6500から6530のコードはステップC628からC631の処理に対応す
る。行番号6500のコードはステップC628に対応し、遊技者LED輝度領域のアド
レスを32ビットサイズでER0レジスタに設定する。行番号6510のコードはステッ
プC629に対応し、遊技者LED輝度の上限値として9を8ビットサイズでR1Lレジ
スタに設定する。行番号6520のコードはステップC630に対応し、上限到達後の設
定値として9を8ビットサイズでR1Hレジスタに設定する。行番号6530のコードは
ステップC631に対応し、ラベル「_p_upcount」に対応するプラス更新処理を呼び出す
。なお、このプラス更新処理からの戻り値はR0Lレジスタで返されるようになっており
、この後に続くステップC632に対応する処理では、R0Lレジスタの値を用いて処理
を行う。
図105は、マイナス更新処理(図84)のプログラム構造を示すプログラムリストで
ある。マイナス更新処理はラベル「_p_downcount」に対応し、上述のホール設定モード処
理、ホール音量調整処理、ホールLED輝度調整処理、遊技者設定モード処理、遊技者音
量調整処理及び遊技者LED輝度調整処理におけるマイナス更新処理(ステップC508
、C535、C555、C578、C605、C625)において呼び出される。
行番号7000、7010のコードはステップC641に対応する。行番号7000で
は、ER2レジスタの値をER7レジスタに格納されたアドレスに対応する領域に退避し
、行番号7010では、ER0レジスタに格納されたアドレスに対応する領域からR2L
レジスタに値をロードする。これによりR2Lレジスタには現在選択されている項目に対
応する値がロードされる。行番号7020のコードはステップC642に対応し、R2L
レジスタの値を−1更新する。
行番号7030から7040のコードはステップC643、C644の処理に対応する
。行番号7030では、更新後のR2Lレジスタの値が0以上である、すなわち項目に対
応する値の範囲内であればラベルL1234に対応する行番号7050以降の処理を行う。行
番号7040のコードはステップC644の処理に対応し、行番号7030での判定結果
が0未満である場合、すなわち項目に対応する値の範囲外である場合に、下限到達後の設
定値が格納されたR1Lレジスタの値をR2Lレジスタに格納する。
行番号7050から7070のコードはステップC645の処理に対応し、行番号70
60では、R2Lレジスタに格納されている更新後の項目に対応する値をER0レジスタ
に格納されたアドレスに対応する領域に格納する。行番号7070では、R2Lレジスタ
の値をR0Lレジスタに格納する。その後、行番号7080では、退避していたER2の
情報を復帰して呼び出し元の処理に戻る。
図106は、プラス更新処理(図85)のプログラム構造を示すプログラムリストであ
る。プラス更新処理はラベル「_p_upcount」に対応し、上述のホール設定モード処理、ホ
ール音量調整処理、ホールLED輝度調整処理、遊技者設定モード処理、遊技者音量調整
処理及び遊技者LED輝度調整処理におけるプラス更新処理(ステップC514、C54
1、C561、C584、C611、C631)において呼び出される。
行番号7100、7110のコードはステップC651に対応する。行番号7100で
は、ER2レジスタの値をER7レジスタに格納されたアドレスに対応する領域に退避し
、行番号7110では、ER0レジスタに格納されたアドレスに対応する領域からR2L
レジスタに値をロードする。これによりR2Lレジスタには現在選択されている項目に対
応する値がロードされる。行番号7120のコードはステップC652に対応し、R2L
レジスタの値を+1更新する。
行番号7130から7150のコードはステップC653、C654の処理に対応する
。行番号7130では、上限値が格納されたR1Lレジスタの値とR2Lレジスタの値を
比較し、行番号7140では、比較結果が項目に対応する値の範囲内であればラベルL234
5に対応する行番号7160以降の処理を行う。行番号7150のコードはステップC6
54の処理に対応し、行番号7140での比較結果が項目に対応する値の範囲外である場
合に、上限到達後の設定値が格納されたR1Hレジスタの値をR2Lレジスタに格納する
行番号7160から7180のコードはステップC655の処理に対応し、行番号71
70では、R2Lレジスタに格納されている更新後の項目に対応する値をER0レジスタ
に格納されたアドレスに対応する領域に格納する。行番号7180では、R2Lレジスタ
の値をR0Lレジスタに格納する。その後、行番号7190では、退避していたER2の
情報を復帰して呼び出し元の処理に戻る。
図107は、乱数処理の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。乱数処
理はラベル「_rand」に対応し、上述のメイン処理での乱数更新処理(ステップC12)
で呼び出され、乱数を生成するための処理である。
行番号7200では、乱数シード領域「_r_rand_seed」から値をER0レジスタにロー
ドし、行番号7210では、16進数で41C64E6Dの値をER1レジスタにロード
する。行番号7230では、ER1レジスタの値とER0レジスタの値を乗算して結果を
ER0レジスタに格納する。
その後、各種の演算を行い、行番号7260ではER1レジスタの値からER1レジス
タの値を減算してER1レジスタに格納し、行番号7270では、16進数で80の値を
R1Hレジスタに格納して、行番号7280では、ラベル「_hosei」に対応する範囲補正
処理を呼び出す。行番号7290では、範囲補正処理からの戻り値が格納されたR1レジ
スタの値をR0レジスタに格納し、行番号7300では呼び出し元の乱数更新処理に戻る
図108は、範囲補正処理の一部のプログラム構造を示すプログラムリストである。範
囲補正処理はラベル「_hosei」に対応し、上述の乱数処理において呼び出され、乱数の範
囲を補正するための処理である。
行番号7400では、ER2レジスタの値をER7レジスタに格納されたアドレスに対
応する領域に退避し、行番号7410では、ER0レジスタの値をER2レジスタにロー
ドする。行番号7420ではER0レジスタの値をER1レジスタの値で割り、商をER
0レジスタに格納する。
その後、各種の演算を行い、行番号7450では、ER2レジスタの値からER1レジ
スタの値を減算して結果をER2レジスタに格納し、行番号7460では、ER2レジス
タの値をER1レジスタに格納する。これにより、ER2レジスタの演算結果が戻り値と
してER1レジスタに格納される。行番号7470では、呼び出し元の乱数処理に戻る。
上述した遊技制御装置100及び演出制御装置300で行われる制御処理には、一の制
御処理が、他の制御処理にて実行される呼出し命令に対応して呼び出される関係にあるも
のが含まれている。図109には、このような制御処理の関係性の一例を示した。この関
係性においては、一の制御処理が、他の制御処理にて実行される呼出し命令に対応して呼
び出される関係にあるものについては、一の制御処理が他の制御処理よりも下位のグルー
プに属するようにグループを設定する。また、呼び出し元が複数ある制御処理の場合は、
呼び出し元として挙げられる制御処理が属するグループのうち、最も下位のグループに対
する下位のグループに属するものとする。
図109(a)に示す関係性は、第1制御処理が当該第1制御処理とは異なる第2制御
処理を呼び出すことが可能であり、第1制御処理が第1及び第2制御処理とは異なる第3
制御処理を呼び出すことが可能である。そして、第2制御処理及び第3制御処理が第1か
ら第3制御処理とは異なる第4制御処理を呼び出すことが可能である。なお、第1制御処
理が第1から第4制御処理とは異なる第5制御処理を呼び出すことが可能であっても良い
し、第5制御処理が第4制御処理を呼び出すことが可能であっても良い。また、第1制御
処理が第4制御処理を直接呼び出すことが可能であっても良い。
この関係性では、第1制御処理が第1グループに属し、この第1制御処理に呼び出され
る第2、第3、第5制御処理が第2グループに属する。また、第2グループに属する制御
処理に呼び出される第4制御処理が第3グループに属する。
遊技制御装置100での処理では、タイマ割込み処理(図11)を第1制御処理に、特
図1ゲーム処理(図19)を第2制御処理に、特図2ゲーム処理(図20、図21)を第
3制御処理に、2バイトデータ取得処理(図52)を第4制御処理に、普図ゲーム処理(
図50)を第5制御処理に対応付けることができる。
また、遊技制御装置100での処理では、タイマ割込み処理(図11)を第1制御処理
に、特図1ゲーム処理(図19)を第2制御処理に、特図2ゲーム処理(図20、図21
)を第3制御処理に、ファンファーレ/インターバル中処理(図42)を第4制御処理に
対応付けることができる。
また、遊技制御装置100での処理では、タイマ割込み処理(図11)を第1制御処理
に、特図1ゲーム処理(図19)を第2制御処理に、特図2ゲーム処理(図20、図21
)を第3制御処理に、図柄変動制御処理(図53)を第4制御処理に、普図ゲーム処理(
図50)を第5制御処理に対応付けることができる。なお、1バイト減算処理(図54)
及び1バイト加算処理(図55)を第1から第5制御処理とは異なる第6制御処理とし、
第4制御処理が第6制御処理を呼び出すことが可能であるとも言える。
また、複数の制御処理から呼び出されることがある演出コマンド設定処理(図56)を
第4制御処理として対応付けることも可能である。例えば、タイマ割込み処理(図11)
を第1制御処理に、特図1ゲーム処理(図19)を第2制御処理に、特図2ゲーム処理(
図20、図21)を第3制御処理に、普図ゲーム処理(図50)を第5制御処理に対応付
け、これらの第2、第3、第5制御処理のそれぞれが呼び出す制御処理(例えば、特図1
普段処理、特図2普段処理、普図普段処理)のそれぞれを図示しない第6から第8制御処
理とし、この第6から第8制御処理から呼び出される演出コマンド設定処理(図56)を
第4制御処理として対応付けることが可能である。
演出制御装置300での処理では、ホール設定モード処理(図78)を第1制御処理に
、ホール音量調整処理(図79)を第2制御処理に、ホールLED輝度調整処理(図80
)を第3制御処理に、マイナス更新処理(図84)及びプラス更新処理(図85)を第4
制御処理に、液晶輝度調整処理(ステップC518)を第5制御処理に対応付けることが
できる。
また、演出制御装置300での処理では、遊技者設定モード処理(図81)を第1制御
処理に、遊技者音量調整処理(図82)を第2制御処理に、遊技者LED輝度調整処理(
図83)を第3制御処理に、マイナス更新処理(図84)及びプラス更新処理(図85)
を第4制御処理に対応付けることができる。
遊技制御装置100での処理では、上記の関係性に関係なく、引数や戻り値を格納する
レジスタを指定している。引数を格納するレジスタとしては、例えば図86の行番号11
80、1190に示すように主にAレジスタやHLレジスタが用いられ、例えば図91の
行番号2340に示すように戻り値を格納するレジスタとしては主にHLレジスタが用い
られる。すなわち、引数や戻り値を格納するレジスタは、制御処理が属するグループに関
係なく、制御処理ごとに定められる。
遊技制御装置100のCPU111Aは使用可能なレジスタがそれほど多くなく、グル
ープに関係なく使用するレジスタを設定するようにして、限られたレジスタを効率良く使
用するようにしている。また、グループごとに使用するレジスタを定めると、戻り値の格
納の際にレジスタ間で値を移動させる処理が必要となる。しかし、遊技制御装置100で
はROM111Bの容量が限られているので、グループに関係なく同じレジスタを用いる
ようにしてレジスタ間で値を移動させる処理を不要とし、プログラム容量を削減するよう
にしている。
これに対して演出制御装置300では、基本的には上記のように設定されたグループと
、各グループの制御処理が使用するレジスタが対応付けられている。また、本実施形態で
は、グループの順位とレジスタの順位が対応するようにされている。グループの順位とは
第1グループを最上位とし、第2グループ、第3グループ…の順に順位が低くなるもので
ある。レジスタの順位とは、R0レジスタを最上位とし、R1レジスタ、R2レジスタ…
の順に順位が低くなるものである。なお、R0レジスタがレジスタのうちの先頭アドレス
に対応するものであっても良いし、先頭アドレスでなくても良い。各レジスタのアドレス
の順番と順位は対応していても良いし、対応していなくても良い。
例えば、第3グループに属する制御処理では主にR2レジスタを使用し、第3グループ
の上位のグループである第2グループに属する制御処理では主にR2レジスタの上位のR
1レジスタを使用するようにしている。また、第2グループの上位のグループである第1
グループに属する制御処理では主にR1レジスタの上位のR0レジスタを使用するように
している。
そして、図109(b)に示すように呼び出し元の制御処理への戻り値を格納するレジ
スタとして、呼び出し元のグループに応じたレジスタを用いるようにしている。例えば、
乱数更新処理(ステップC12)に呼び出される乱数処理(図107)と、乱数処理に呼
び出される範囲補正処理(図108)では、乱数更新処理が第1グループに属し、乱数処
理が第2グループに属し、範囲補正処理が第3グループに属する。この関係性において、
第3グループに属する範囲補正処理では主にR2レジスタを用いて処理を行い、最後にR
2レジスタからR1レジスタに戻り値を移すようにしている(行番号7460)。また、
第2グループに属する乱数処理では主にR1レジスタを用いて処理を行い、最後にR1レ
ジスタからR0レジスタに戻り値を移すようにしている(行番号7290)。
また、原則として第3グループに属する制御処理では、戻り値をR1レジスタに格納す
るが、図105に示すマイナス更新処理及び図106に示すプラス更新処理では、図10
9(c)に示すように戻り値をR0レジスタに格納している。これは、マイナス更新処理
及びプラス更新処理が第1グループに属する制御処理からも呼び出されるからである。こ
のような場合は、呼び出し元の制御処理が属するグループのうち最も上位のグループが使
用するレジスタに戻り値を格納する。よって、マイナス更新処理及びプラス更新処理では
、第1グループに属する制御処理が使用するR0レジスタに戻り値を格納するようにして
いる。
また、これに対応して、第1グループに属する図99に示すホール設定モード処理や図
102に示す遊技者設定モード処理では、第3グループに属するマイナス更新処理及びプ
ラス更新処理を呼び出す場合に、引数を第2グループに属する処理が使用するレジスタで
あるR1レジスタに格納する。すなわち、呼び出し先の処理が属するグループの一つ上位
のグループが使用するレジスタに引数を格納するようにしている。
演出制御装置300ではCPU311のレジスタやPROM321の容量に余裕がある
ため、このように使用するレジスタを予め定めることが可能である。このように制御処理
が属するグループごとに使用するレジスタを予め定めることで、各制御処理の開発にあた
って当該制御処理で使用するレジスタが自ずと決まり、開発の効率を高めることができる
。また、開発時に戻り値のアドレスを見れば現在の階層が分かるため、後からプログラム
を見返したときや他人が見たときにもわかりやすく開発の効率を高めることができる。ま
た、例えば、戻り値のレジスタと処理に用いるレジスタが一致する場合には、戻り値を一
旦RAMに格納する処理が必要となる場合があるが、戻り値に使用するレジスタをグルー
プにより定めることで、このような処理を行う必要がなくなる。
なお、グループの順位と同順位のレジスタを使用するとしたが、グループが下位となる
ほど下位のレジスタを使用すればよく、必ずしも同順位でなくても良い。すなわち、制御
処理の階層が深い(グループの順位が低い)場合は先頭に近いレジスタ(順位が高いレジ
スタ)を使用している可能性が高いため、戻り値に先頭に近いレジスタを使わないように
すれば良い。上の階層に行くほど先頭のレジスタが空いてくるので使用することができる
。つまり、制御処理の階層が深くなる(グループの順位が低くなる)ほど、戻り値に先頭
アドレスから遠いレジスタ(順位が低いレジスタ)を用い、制御処理の階層が浅いところ
ほど先頭アドレスから近いレジスタを使っていれば良い。
また、グループ分けの基準は呼出し命令の関係によるものに限られず任意に設定可能で
ある。例えば、特図1ゲーム処理に含まれる制御処理を第1グループとし、特図2ゲーム
処理に含まれる制御処理を第2グループとし、普図ゲーム処理に含まれる制御処理を第3
グループとしても良い。さらに、これらの第1から第3グループの中でさらにグループ分
けを行うようにしても良い。そして、このように分けられたグループと使用するレジスタ
を対応付けるようにしても良い。
また、図109(c)に示した例のように、順位が異なる複数のグループから呼び出さ
れる制御処理について、戻り値を格納するレジスタを呼び出し元の制御処理のグループに
応じたレジスタとするようにしても良い。例えば、マイナス更新処理及びプラス更新処理
について、呼び出し元が第1グループに属するホール設定モード処理や遊技者設定モード
処理である場合には、戻り値をR0レジスタに格納し、呼び出し元が第2グループに属す
るホール音量調整処理などである場合には、戻り値をR1レジスタに格納するようにして
も良い。
また、制御処理が属するグループに関わらず、先頭に近いレジスタから優先的に戻り値
に使用するようにしても良い。例えば、図109(d)に示すように、戻り値が1つの場
合はR0レジスタに戻り値を格納し、戻り値が2つの場合はR0レジスタに1つ目の戻り
値を格納してR1レジスタに2つ目の戻り値を格納する。戻り値が3つの場合はR0レジ
スタに1つ目の戻り値を格納し、R1レジスタに2つ目の戻り値を格納し、R2レジスタ
に3つ目の戻り値を格納する。
戻り値が複数ある場合に各戻り値のサイズが小さく同一グループ(同一階層)のレジス
タに収まる場合でも上記のように異なるグループ(階層)のレジスタに戻り値を格納する
。例えば、2つの戻り値がそれぞれ1バイトサイズでR0L、R0Hと割り当てられると
しても、1つ目をR0Lに格納し、2つ目をR1Lに格納する。
戻り値が4つ以上の場合は、R0レジスタに1つ目の戻り値を格納し、R1レジスタに
2つ目の戻り値を格納し、R2レジスタに3つ目の戻り値を格納する。さらに、4つ目以
降の戻り値をRAM322に格納する。戻り値の格納にRAM322を使用し始める戻り
値の数は4に限られず任意の数に設定可能であり、例えば、戻り値が1つの場合からレジ
スタを用いずにRAM322に格納するようにしても良いし、戻り値が8以上の場合から
RAM322に格納するようにしても良い。また、RAM322に替えて又は併用してス
タック領域を用いても良い。
レジスタの種類には限界があるのでグループが多くなる(階層が深くなる)と、グルー
プごとに使用するレジスタを定めるのが困難な場合があるが、必ず先頭から使うようにす
るとレジスタが足りなくするのを回避できる。さらにRAM322など他の領域を併用す
ることで戻り値が幾つとなっても対応可能となる。
また、引数についても戻り値と同じようなレジスタの使用順とすることができ、引数が
複数ある場合に上記と同様に先頭に近いレジスタから優先的に使用するようにしている。
例えば、図99から図104に示した処理では、マイナス更新処理を呼び出す際の引数を
ER0、R1Lの順に格納している。すなわち、レジスタ0、レジスタ1…と使用してい
る。この場合に引数が所定数以上ある場合はRAM322など他の領域を併用しても良い
。また、図99から図104に示した処理では、プラス更新処理を呼び出す際の引数をE
R0、R1L、R1H…の順に格納している。このように、同階層の2つのレジスタを順
位付けて使用するようにしても良いし、上記のように異なる階層のレジスタを一つずつ順
に使用するようにしても良い。
なお、図109(d)では、使用するレジスタをRx(xは数字)として示したが、図
98に示したレジスタ構造におけるERx、Ex、Rx、RxH、RxLのいずれの系統
についても同じように使用可能である。また、異なる系統のレジスタを任意に組合せて使
用しても良い。例えば、R0、E1、ER2、R3H、R3L、R4L…の順で使用して
も良い。また、R0…R7と使用した後にE0…E7と使用するように、一の系統につい
て先頭から使用し、全て使用したら他の系統の先頭から使用するようにしても良い。この
場合R4、R5、R6、E3、E4、E5、E6、E7のように、各系統の一部分のみを
使用するようにしても良い。
また、先頭から順に使用するとしたが、逆に後端から順に使用するようにしても良い。
また、戻り値で使用するレジスタの順と、引数で使用するレジスタの順は同じであっても
良いし異なっていても良い。また、各制御処理に設定されたグループに従い引数や戻り値
で使用するレジスタの順を定めるようにしても良い。例えば、属するグループが定められ
た制御処理を呼び出す場合には、当該制御処理が属するグループに対応して設定される順
位に従ってレジスタに引数を格納するようにする。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結
果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を
行う制御手段(演出制御装置300)を備え、制御手段は、複数のレジスタを備える演算
処理手段(CPU311)を備え、一の制御処理が、他の制御処理にて実行される呼出し
命令に対応して呼び出される関係にある場合に、一の制御処理が他の制御処理に返す戻り
値をレジスタに格納する際には、複数のレジスタの各々に予め定められた順位に従って戻
り値を格納するようにしたこととなる。したがって、各制御処理の開発にあたって当該制
御処理で使用するレジスタが自ずと決まり、開発の効率を高めることができる。また、ど
のレジスタにどの値が格納されるかが把握しやすくプログラムの検証が容易となり開発の
効率を高めることができる。
また、制御手段は、複数のレジスタの各々を識別するために付された符号の順に順位を
設定するようにしたこととなる。したがって、どのレジスタにどの値が格納されるかが把
握しやすくプログラムの検証が容易となり開発の効率を高めることができる。なお、複数
のレジスタの各々を識別するために付された符号とは、上記の実施形態ではER0からE
R7、E0からE7、R0からR7、R0HからR07及びR0LからR7Lの各符号で
あり、この符号の数字部分が0のレジスタを先頭のレジスタとし、数字部分の値が増加す
る順を正順として順位が設定されている。よって、上記の実施形態では、制御手段は、レ
ジスタのアドレスの順に当該アドレスの先頭から順位を設定するようにしたとも言える。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった
場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を行う制御手
段(演出制御装置300)を備え、制御手段は、複数のレジスタを備える演算処理手段(
CPU311)と、制御に関する情報を記憶可能な記憶手段(RAM322)と、を備え
、一の制御処理が、他の制御処理にて実行される呼出し命令に対応して呼び出される関係
にある場合に、一の制御処理が他の制御処理に返す戻り値をレジスタに格納する際には、
複数のレジスタの各々に予め定められた順位に従って戻り値を格納し、所定数以上の戻り
値がある場合は、複数のレジスタに対して順位に従って所定数までの戻り値を格納すると
ともに、所定数以上の戻り値を記憶手段に格納するようにしたこととなる。したがって、
戻り値が多くなっても対応可能となる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった
場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を行う制御手
段(演出制御装置300)を備え、制御手段は、複数のレジスタを備える演算処理手段(
CPU311)を備え、一の制御処理が呼出し命令を実行して他の制御処理を呼び出す場
合に設定する引数をレジスタに格納する際に、複数のレジスタの各々に予め定められた順
位に従って格納するようにしたこととなる。したがって、各制御処理の開発にあたって当
該制御処理で使用するレジスタが自ずと決まり、開発の効率を高めることができる。また
、どのレジスタにどの値が格納されるかが把握しやすくプログラムの検証が容易となり開
発の効率を高めることができる。
また、制御手段は、複数のレジスタの各々を識別するために付された符号の順に順位を
設定するようにしたこととなる。したがって、どのレジスタにどの値が格納されるかが把
握しやすくプログラムの検証が容易となり開発の効率を高めることができる。
また、制御手段は、制御に関する情報を記憶可能な記憶手段(RAM322)を備え、
所定数以上の引数がある場合は、複数のレジスタに対して順位に従って所定数までの引数
を格納するとともに、所定数以上の引数を記憶手段に格納するようにしたこととなる。し
たがって、戻り値が多くなっても対応可能となる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった
場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を行う制御手
段(演出制御装置300)を備え、制御手段は、複数のレジスタを備える演算処理手段(
CPU311)を備え、複数の制御処理の一部又は全部について、各制御処理が属するグ
ループを複数のグループのうちのいずれかに予め定め、属するグループが定められた制御
処理を実行する場合には、当該制御処理が属するグループに対応したレジスタを使用する
ようにしたこととなる。したがって、各制御処理の開発にあたって当該制御処理で使用す
るレジスタが自ずと決まり、開発の効率を高めることができる。また、どのレジスタにど
の値が格納されるかが把握しやすくプログラムの検証が容易となり開発の効率を高めるこ
とができる。
また、制御手段は、複数のグループの各々に順位を予め定めるとともに、複数のレジス
タの各々に順位を予め定め、一の制御処理が、他の制御処理にて実行される呼出し命令に
対応して呼び出される関係にあるものについては、一の制御処理が他の制御処理よりも下
位のグループに属するようにし、属するグループが定められた制御処理を実行する場合に
は、当該制御処理が属するグループの順位に対応した順位のレジスタを使用するようにし
たこととなる。したがって、各制御処理の開発にあたって当該制御処理で使用するレジス
タが自ずと決まり、開発の効率を高めることができる。また、どのレジスタにどの値が格
納されるかが把握しやすくプログラムの検証が容易となり開発の効率を高めることができ
る。
また、制御手段は、一の制御処理が、他の制御処理に値を返す場合に、一の制御処理が
属するグループの順位に応じた順位のレジスタを用いて値を返すようにしたこととなる。
したがって、したがって、戻り値を格納するレジスタを設定する際にグループに応じて設
定すれば良く、開発の効率を高めることができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった
場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を行う制御手
段(遊技制御装置100、演出制御装置300)を備え、制御手段は、第1制御処理と、
第1制御処理にて実行する第1呼出し命令に対応して呼び出される第2制御処理と、第1
制御処理にて実行する第2呼出し命令に対応して呼び出される第3制御処理と、第2制御
処理及び第3制御処理にて実行する第3呼出し命令に対応して呼び出される第4制御処理
と、を実行可能であることとなる。したがって、各制御処理を独立して開発でき、開発の
効率を高めることができる。また、各制御処理の関係性が明確となり、引数や戻り値の状
態を把握しやすくなって開発の効率を高めることができる。
また、制御手段は、第1制御処理にて実行する第4呼出し命令に対応して呼び出される
第5制御処理と、第5制御処理にて実行する前記第3呼出し命令に対応して呼び出される
第4制御処理と、を実行可能であることとなる。したがって、各制御処理を独立して開発
でき、開発の効率を高めることができる。また、各制御処理の関係性が明確となり、引数
や戻り値の状態を把握しやすくなって開発の効率を高めることができる。
図110(a)に示す例は、第1制御処理が当該第1制御処理とは異なる第2制御処理
を呼び出すことが可能であり、第2制御処理が第1及び第2制御処理とは異なる第3制御
処理を呼び出すことが可能であるとともに、第1制御処理が第3制御処理を直接呼び出す
ことも可能となっている。そして、第1から第3制御処理とは異なる第4制御処理が、第
1から第4制御処理とは異なる第5制御処理を呼び出すことが可能であり、第5制御処理
が第3制御処理を呼び出すことが可能であるとともに、第4制御処理が第3制御処理を直
接呼び出すことも可能となっている。
この関係性では、第1制御処理及び第4制御処理が第1グループに属し、この第1グル
ープに属する制御処理に呼び出される第2、第5制御処理が第2グループに属する。また
、第2グループに属する制御処理に呼び出される第3制御処理が第3グループに属する。
遊技制御装置100での処理では、図57から図60に示した変形例が対応し、特図1
ゲーム処理(図19)を第1制御処理に、特図1表示中処理(図57)を第2制御処理に
、2バイトデータ取得処理(図52)を第3制御処理に、特図2ゲーム処理(図20、図
21)を第4制御処理に、特図2表示中処理(図58)を第5制御処理に対応付けること
ができる。
また、複数の制御処理から呼び出されることがある演出コマンド設定処理(図56)を
第3制御処理として対応付けることも可能である。例えば、特図1ゲーム処理(図19)
を第1制御処理に、特図2ゲーム処理(図20、図21)を第4制御処理に対応付け、こ
れらの第2、第3制御処理のそれぞれが呼び出す制御処理(例えば、特図1普段処理、特
図2普段処理)のそれぞれを図示しない第2及び第5制御処理とし、この第2及び第5制
御処理から呼び出される演出コマンド設定処理(図56)を第3制御処理として対応付け
ることが可能である。なお、普図ゲーム処理(図50)を第4制御処理に対応付け、この
普図ゲーム処理が呼び出す普図普段処理を第5制御処理とし、この第5制御処理から呼び
出される演出コマンド設定処理(図56)を第3制御処理として対応付けることも可能で
ある。
演出制御装置300の処理では、ホール設定モード処理(図78)を第1制御処理に、
ホール音量調整処理(図79)及びホールLED輝度調整処理(図80)を第2制御処理
に、マイナス更新処理(図84)及びプラス更新処理(図85)を第3制御処理に、遊技
者設定モード処理(図81)を第4制御処理に、遊技者音量調整処理(図82)を第5制
御処理に、遊技者LED輝度調整処理(図83)を第5制御処理に対応付けることができ
る。
なお、第3制御処理が、当該第3制御処理とは異なるグループである第1制御処理と第
2制御処理から共通に呼び出されるものであれば良い。よって、第1制御処理から第3制
御処理を呼び出す過程で一又は複数段階の制御処理の呼出しを挟んでいても良いし、第1
制御処理と第2制御処理との間や、第2制御処理と第3制御処理との間についても一又は
複数段階の制御処理の呼出しを挟んでいても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結
果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を
行う制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)を備え、制御手段は、第1制
御処理と、第1制御処理にて実行する第1呼出し命令に対応して呼び出される第2制御処
理と、第1制御処理及び第2制御処理にて実行する第3呼出し命令に対応して呼び出され
る第3制御処理と、を実行可能であることとなる。したがって、各制御処理を独立して開
発でき、開発の効率を高めることができる。また、各制御処理の関係性が明確となり、引
数や戻り値の状態を把握しやすくなって開発の効率を高めることができる。
また、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった
場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を行う制御手
段(遊技制御装置100、演出制御装置300)を備え、制御手段は、第1制御処理と、
第1制御処理にて実行する第1呼出し命令に対応して呼び出される第2制御処理と、第1
制御処理及び第2制御処理とは別の第4制御処理と、第4制御処理にて実行する第2呼出
し命令に対応して呼び出される第5制御処理と、第1制御処理、第2制御処理、第4制御
処理及び第5制御処理にて実行する第3呼出し命令に対応して呼び出される第3制御処理
と、を実行可能であることとなる。したがって、各制御処理を独立して開発でき、開発の
効率を高めることができる。また、各制御処理の関係性が明確となり、引数や戻り値の状
態を把握しやすくなって開発の効率を高めることができる。
図110(b)に示す例は、第1期間ではA処理として、第1制御処理が当該第1制御
処理とは異なる第2制御処理を呼び出すことが可能であり、第2制御処理が第1及び第2
制御処理とは異なる第3制御処理を呼び出すことが可能であるとともに、第1制御処理が
第3制御処理を直接呼び出すことも可能となっている。
この関係性では、第1制御処理が第1グループに属し、この第1制御処理に呼び出され
る第2、第3制御処理が第2グループに属する。また、第2グループに属する制御処理に
呼び出される第4、第5、第6制御処理が第3グループに属する。
第1期間とは異なる第2期間ではB処理として、第1制御処理が当該第1制御処理とは
異なる第2制御処理を呼び出すことが可能であり、第2制御処理が第1及び第2制御処理
とは異なる第3制御処理を呼び出すことが可能である。そして、第2制御処理は第1から
第4制御処理とは異なる第5制御処理を呼び出すことが可能であり、第3制御処理は第1
から第5制御処理とは異なる第6制御処理を呼び出すことが可能である。
遊技制御装置100での処理では第1期間でのA処理として、タイマ割込み処理(図1
1)を第1制御処理に、特図1ゲーム処理(図19)を第2制御処理に、特図2ゲーム処
理(図20、図21)を第3制御処理に、ファンファーレ/インターバル中処理(図42
)を第4制御処理に対応付けることができる。すなわち、第1期間は特別遊技状態の実行
中の期間である。そして、第2期間でのB処理として、特図1変動開始処理(図24(a
))を第5制御処理に、特図2変動開始処理(図24(b))を第6制御処理に対応付け
ることができる。すなわち、第2期間は特図変動表示ゲームの実行中の期間である。
なお、第1期間や第2期間は上記したものに限られるものではない。例えば、より細分
化して特別遊技状態のうちのファンファーレの期間やラウンドの期間などとしても良く、
期間の数は3以上の複数であっても良い。
また、メイン処理(図63)にて実行する呼出し命令に対応して、ホール設定モード処
理(図78)と、遊技者設定モード処理(図81)を呼び出すことができる。上述したよ
うにホール設定モード処理(図78)と遊技者設定モード処理(図81)は、それぞれ図
109(a)に示したような関係性にある制御処理の呼出しが可能である。これらをまと
めて図110(c)のような関係性があるとも言える。
すなわち、演出制御装置300での処理において、メイン処理(図63)を第1制御処
理に対応付け、ホール設定モード処理(図78)を第2制御処理に対応づけ、遊技者設定
モード処理(図81)を第3制御処理に対応付ける。また、ホール音量調整処理(図79
)又はホールLED輝度調整処理(図80)を第4制御処理に対応付け、遊技者音量調整
処理(図82)又は遊技者LED輝度調整処理(図83)を第5制御処理に対応付ける。
そして、マイナス更新処理(図84)又はプラス更新処理(図85)を第6制御処理に対
応付けることができる。なお、第2制御処理及び第3制御処理から第4制御処理及び第5
制御処理を経ずに第6制御処理を呼び出すことも可能である。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結
果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を
行う制御手段(演出制御装置300)を備え、制御手段は、第1制御処理と、第1制御処
理にて実行する第1呼出し命令に対応して呼び出される第2制御処理と、第1制御処理に
て実行する第2呼出し命令に対応して呼び出される第3制御処理と、第2制御処理にて実
行する第3呼出し命令に対応して呼び出される第4制御処理と、第3制御処理にて実行す
る第4呼出し命令に対応して呼び出される第5制御処理と、第4制御処理及び第5制御処
理にて実行する第5呼出し命令に対応して呼び出される第6制御処理と、を実行可能であ
ることとなる。したがって、各制御処理を独立して開発でき、開発の効率を高めることが
できる。また、各制御処理の関係性が明確となり、引数や戻り値の状態を把握しやすくな
って開発の効率を高めることができる。
〔第1変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、
上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分につ
いては同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊
技機は、遊技者の操作入力に応じて内容が変化する特定演出を実行可能である。
図111には、本変形例における特定演出の一例を示した。この特定演出では、キャラ
クタ80がティーショットを行い、ホールインワンさせることができれば大当りであるこ
とが示される演出となっている。遊技者は、タッチパネル29を操作してキャラクタ80
が行うショットの強さを調整できるようになっている。
図111(a)に示すように特定演出においては、表示領域の中央上部に演出の内容を
説明する説明表示81が表示される。また、表示領域の左部分に、タッチパネル29の操
作に応じて変化する力の強さを示すメータ表示82が表示される。このメータ表示82で
は中央を基準値とし、上方向へメータが伸びるほど力が基準値よりも増加していることを
示し、下方向へメータが伸びるほど力が基準値よりも減少していることを示すものである
また、表示領域の中央下部には、タッチパネル29の操作方法を示す操作説明表示83
が表示され、操作説明表示83の上方には操作可能な時間を示す操作可能時間表示84が
表示される。操作可能時間は、特定演出が終了した後に特図変動表示ゲームの変動時間が
終了するように設定される。
また、表示領域の右下部には、始動記憶数を表示する始動記憶表示部86が設けられる
。この始動記憶表示部86では、左側の数値が第1始動記憶数を示し、右側の数値が第2
始動記憶数を示すようになっている。また、始動記憶表示部86の下方には、特図変動表
示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する飾り特図変動表示ゲーム表示部8
8が設けられている。
図111(b)に示すように操作可能な時間が終了すると、操作説明表示83と操作可
能時間表示84が消去される。ここでは、メータ表示82において基準値よりも3段階強
い力でショットを行うように操作されたことが示されている。その後、キャラクタがショ
ットを行い、特図変動表示ゲームの結果がはずれである場合は図111(c)に示すよう
にボールがカップに入らない演出が行われる。この演出では、基準値よりも強い力でショ
ットを行うように操作されていたので、ボールがカップを超えて外れる演出が行われる。
基準値よりも弱い力でショットを行うように操作されていた場合は、ボールがカップに届
かずに外れる演出が行われる。もちろん調節された力が基準値より強いか弱いかに関係な
く外れる演出を選択するようにしても良い。また、特図変動表示ゲームの結果が大当りで
ある場合は、図111(d)に示すようにボールがカップに入る演出が行われて特別結果
が導出されることとなる。メータ表示82は特定演出の結果を示す図111(c)や(d
)の演出が終了するまで表示され続ける。
なお、特定演出は一の特図変動表示ゲームにて行うようにしたが、複数の特図変動表示
ゲームを跨いで実行するようにしても良い。例えば、複数の特図変動表示ゲームを跨ぐ操
作可能時間を設定し、操作可能時間が終了することとなる特図変動表示ゲームの結果を示
唆又は報知するようにしても良い。この場合、特定演出の開始時点での先読み結果に応じ
て特定演出での結果を決定するようにしても良いし、操作可能時間が終了する際に当該特
図変動表示ゲームの結果に基づいて特定演出の結果を決定するようにしても良いし、操作
可能時間が終了することとなる特図変動表示ゲームの開始時に当該特図変動表示ゲームの
結果に基づいて特定演出の結果を決定するようにしても良い。
〔メイン処理〕
本変形例の遊技機では、図63に示したメイン処理に替えて図112に示すメイン処理
を行う。このメイン処理では、上記のような特定演出に関する処理を行うための特定演出
処理を行う(ステップC701)。
〔特定演出処理〕
図113には、上述のメイン処理にて実行する呼出し命令に対応して呼び出される特定
演出処理を示した。この特定演出処理では、まず、遊技者の操作により特定演出における
調節(ショットの力など)が可能な調節可能状態であるかを判定する(ステップC711
)。調節可能状態でない場合(ステップC711;N)は、特定演出処理を終了する。ま
た、調節可能状態である場合(ステップC711;Y)は、メータを下げる操作があるか
を判定する(ステップC712)。メータを下げる操作はタッチパネル29の下領域に触
れる操作である。
メータを下げる操作がない場合(ステップC712;N)は、ステップC718に移行
する。また、メータを下げる操作があった場合(ステップC712;Y)は、メータ表示
82で表示する値を格納する演出メータ領域のアドレスを準備し(ステップC713)、
メータの下限値を準備して(ステップC714)、下限到達後の設定値(ここでは下限値
)を準備する(ステップC715)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC71
6)、更新後の値に対応する演出メータ表示情報を設定する(ステップC717)。マイ
ナス更新処理は図84に示した処理である。これにより、メータを下げる操作があるごと
にメータ表示82においてメータが下がる。また、メータが最小の状態でメータを下げる
操作があっても最小値のままとなる。
次に、メータを上げる操作があるかを判定する(ステップC718)。メータを上げる
操作はタッチパネル29の上領域に触れる操作である。このメータを上げる操作がない場
合(ステップC718;N)は、特定演出処理を終了する。また、メータを上げる操作が
あった場合(ステップC718;Y)は、演出メータ領域のアドレスを準備し(ステップ
C719)、メータの上限値を準備して(ステップC720)、上限到達後の設定値(こ
こでは上限値)を準備する(ステップC721)。
そして、プラス更新処理を行い(ステップC722)、更新後の値に対応する演出メー
タ表示情報を設定する(ステップC723)。プラス更新処理は図85に示した処理であ
る。これにより、メータを上げる操作があるごとにメータ表示82においてメータが上が
る。また、メータが最大の状態でメータを上げる操作があっても最大値のままとなる。な
お、メータを下げる操作又は上げる操作があった場合には、メータの値に対応した音量で
操作音を出力するようにしても良い。
なお、上述したような遊技者の操作を伴う特定演出は、特図変動表示ゲームの実行中に
行う演出に限られない。例えば、特別遊技状態において複数ラウンドに跨って実行し、遊
技者が操作を行ってメータを一定量/最大まで増加させることができれば高確率状態とな
ることや小当りRUSH状態に突入することなどを示唆又は報知する演出とすることがで
きる。
〔第2変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、
上述の第1変形例の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分に
ついては同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の
遊技機は、遊技者が特定演出において調整可能な項目を設定できるようにしている。
図114には、本変形例での特定演出の一例を示した。基本的には第1変形例での特定
演出と同じであるが、遊技者が調整可能な項目を遊技者自身が選択可能となっている。こ
の選択は図120(b)に示すような遊技者設定選択モードにて行うようになっており、
特定演出において遊技者が調整可能な調整項目である第1調整項目と第2調整項目の2種
類について調整を可能とするか否かを選択できるようになっている。「調整方法1」では
第1調整項目及び第2調整項目の調整が可能であり、「調整方法2」では第1調整項目の
み調整可能であり、「調整方法3」では第2調整項目のみ調整可能であり、「調整方法4
」では両方の調整項目が調整不能である。
図114(a)は調整方法1が選択された場合であり、第1調整項目をなす力を増加さ
せ調整及び第2調整項目をなす力を減少させる調整を可能としている。図114(b)は
調整方法2が選択された場合であり、第1調整項目をなす力を減少させる調整のみを可能
としている。第2調整項目をなす力を増加させる調整は不可であり、当該調整項目に対応
するメータ表示82を表示する部分には、当該メータ表示を隠蔽する隠蔽表示85が行わ
れる。この隠蔽表示85においては特図変動表示ゲームに関する示唆や報知を実行可能と
なっている。また、この場合、タッチパネル29の下領域の操作のみが可能となるが、力
が最小値とされた状態でさらにタッチパネル29の下領域の操作が行われると力が基準値
に戻るようになっている。もちろんタッチパネル29の上及び下領域の操作を可能として
基準値以下の範囲で力を増減する操作を可能としても良い。
図114(c)は調整方法3が選択された場合であり、第2調整項目をなす力を増加さ
せる調整のみを可能としている。第1調整項目をなす力を減少させる調整は不可であり、
当該調整項目に対応するメータ表示82を表示する部分には、当該メータ表示を隠蔽する
隠蔽表示85が行われる。また、この場合、タッチパネル29の上領域の操作のみが可能
となるが、力が最大値とされた状態でさらにタッチパネル29の上領域の操作が行われる
と力が基準値に戻るようになっている。もちろんタッチパネル29の上及び下領域の操作
を可能として基準値以上の範囲で力を増減する操作を可能としても良い。
図114(d)は調整方法4が選択された場合であり、第1調整項目をなす力を減少さ
せる調整及び第2調整項目をなす力を増加させる調整を不可としている。メータ表示82
を表示する部分には、当該メータ表示を隠蔽する隠蔽表示85が行われる。
〔ホール設定モード処理〕
本変形例の遊技機では、本変形例では、図78に示したホール設定モード処理に替えて
図115に示す処理を行う。このホール設定モード処理では、上記のような調整方法の選
択自体を可能とするか否かを設定するカスタム設定に関する処理を行うカスタム設定処理
(ステップC731)を行う。
〔カスタム設定処理〕
図116には、上述のホール設定モード処理にて実行する呼出し命令に対応して呼び出
されるカスタム設定処理を示した。このカスタム設定処理では、まず、カスタム設定可能
状態であるかを判定する(ステップC741)。カスタム設定可能状態であるとはホール
設定画面において、本変形例で選択可能な項目として表示されるカスタム設定の項目が選
択されて図120(a)に示すような選択画面が表示された状態である。
カスタム設定可能状態でない場合(ステップC741;N)は、カスタム設定処理を終
了する。また、カスタム設定可能状態である場合(ステップC741;Y)は、項目を選
択するための処理として、上方向カーソル操作があるかを判定する(ステップC742)
。上方向カーソル操作はタッチパネル29の上領域に触れる操作である。この上方向カー
ソル操作がない場合(ステップC742;N)は、ステップC747に移行する。また、
上方向カーソル操作があった場合(ステップC742;Y)は、カスタム設定項目領域の
アドレスを準備し(ステップC743)、下限到達後の設定値を準備する(ステップC7
44)。そして、マイナス更新処理を行い(ステップC745)、更新後の値に対応する
カスタム設定情報を設定する(ステップC746)。マイナス更新処理は図84に示した
処理である。
図120(a)に示すカスタム設定画面において、「有効」、「無効」、「戻る」の各
項目には値が対応付けられており、上から順に値が小さいものから項目が並んでいる。な
お、「有効」は遊技者が特定演出での調整内容を選択可能とする設定であり、「無効」は
遊技者が特定演出での調整内容を選択不能とする設定である。上方向カーソル操作がある
ごとに対応する値が小さい項目が順次選択され、カスタム設定画面では上方向にカーソル
が移動する。また、最も値が小さい項目が選択されている状態(カスタム設定画面で最上
部に表示される項目にカーソルがある状態)で上方向カーソル操作があると、最も値が大
きい項目が選択されてカスタム設定画面で最下部に表示される項目にカーソルが移動する
図116に戻り、次に、下方向カーソル操作があるかを判定する(ステップC747)
。下方向カーソル操作はタッチパネル29の下領域に触れる操作である。この下方向カー
ソル操作がない場合(ステップC747;N)は、ステップC753に移行する。また、
下方向カーソル操作があった場合(ステップC747;Y)は、カスタム設定項目領域の
アドレスを準備し(ステップC748)、カスタム設定項目の上限値を準備して(ステッ
プC749)、上限到達後の設定値を準備する(ステップC750)。そして、プラス更
新処理を行い(ステップC751)、更新後の値に対応するカスタム設定情報を設定する
(ステップC752)。プラス更新処理は図85に示した処理である。
下方向カーソル操作があるごとに対応する値が大きい項目が順次選択され、カスタム設
定画面では下方向にカーソルが移動する。また、最も値が大きい項目が選択されている状
態(カスタム設定画面で最下部に表示される項目にカーソルがある状態)で下方向カーソ
ル操作があると、最も値が小さい項目が選択されてカスタム設定画面で最上部に表示され
る項目にカーソルが移動する。
その後、確定操作があったかを判定する(ステップC753)。確定操作は、「有効」
又は「無効」のいずれかの項目にカーソルがある状態でタッチパネル29の左又は右領域
に触れる操作である。この確定操作がない場合(ステップC753;N)は、カスタム設
定処理を終了する。なお、「戻る」の項目にカーソルがある状態でタッチパネル29の左
又は右領域に触れる操作があった場合も確定操作がない場合とする。また、確定操作があ
った場合(ステップC753;Y)は、有効の項目を選択しての確定操作であるかを判定
する(ステップC754)。
有効の項目を選択しての確定操作である場合(ステップC754;Y)は、カスタム設
定の可否を設定するカスタムフラグをセット(カスタム設定が可能な状態)するために、
対象のフラグをセットする共通の処理であるON設定処理(ステップC755)を呼び出
して実行し、その後にカスタム設定処理を終了する。また、有効の項目を選択しての確定
操作でない場合(ステップC754;N)、すなわち、「無効」の項目を選択しての確定
操作である場合は、カスタム設定の可否を設定するカスタムフラグをクリア(カスタム設
定が不可能な状態)するために、対象のフラグをクリアする共通の処理であるOFF設定
処理(ステップC756)を呼び出して実行し、その後にカスタム設定処理を終了する。
すなわち、カスタム設定処理では、当該処理中で選択された設定が確定するようになって
いる。
〔遊技者設定モード処理〕
図117には、上述のメイン処理にて実行する呼出し命令に対応して呼び出される遊技
者設定モード処理を示した。本変形例では、図81に示した遊技者設定モード処理に替え
て図117に示す処理を行う。この遊技者設定モード処理では、上述のカスタム設定処理
で設定されるカスタムフラグがあるか、すなわち、特定演出における遊技者による調整内
容を選択可能な状態であるかを判定する(ステップC761)。
カスタムフラグがない場合(ステップC761;N)は、ステップC588に移行する
。また、カスタムフラグがある場合(ステップC761;Y)は、遊技者が特定演出にお
ける調整内容を選択可能とするための処理である遊技者カスタム設定処理(ステップC7
62)を呼び出して実行する。
〔遊技者カスタム設定処理〕
図118には、上述の遊技者設定モード処理にて実行する呼出し命令に対応して呼び出
される遊技者カスタム設定処理を示した。この遊技者カスタム設定処理では、まず、遊技
者カスタム設定可能状態であるかを判定する(ステップC771)。遊技者カスタム設定
可能状態であるとは遊技者設定モード画面において本変形例で選択可能な項目として表示
される遊技者カスタム設定の項目が選択されて図120(b)に示すような選択画面が表
示された状態である。
遊技者カスタム設定可能状態でない場合(ステップC771;N)は、遊技者カスタム
設定処理を終了する。また、遊技者カスタム設定可能状態である場合(ステップC771
;Y)は、項目を選択するための処理として、上方向カーソル操作があるかを判定する(
ステップC772)。上方向カーソル操作はタッチパネル29の上領域に触れる操作であ
る。この上方向カーソル操作がない場合(ステップC772;N)は、ステップC777
に移行する。また、上方向カーソル操作があった場合(ステップC772;Y)は、遊技
者カスタム設定項目領域のアドレスを準備し(ステップC773)、遊技者カスタム設定
項目の下限到達後の設定値を準備する(ステップC774)。そして、マイナス更新処理
を行い(ステップC775)、更新後の値に対応するカスタム設定情報を設定する(ステ
ップC776)。マイナス更新処理は図84に示した処理である。
図120(b)に示した遊技者カスタム設定画面において、「調整方法1」、「調整方
法2」、「調整方法3」、「調整方法4」、「戻る」の各項目には値が対応付けられてお
り、上から順に値が小さいものから項目が並んでいる。上方向カーソル操作があるごとに
対応する値が小さい項目が順次選択され、遊技者カスタム設定画面では上方向にカーソル
が移動する。また、最も値が小さい項目が選択されている状態(カスタム設定画面で最上
部に表示される項目にカーソルがある状態)で上方向カーソル操作があると、最も値が大
きい項目が選択されて遊技者カスタム設定画面で最下部に表示される項目にカーソルが移
動する。
図118に戻り、次に、下方向カーソル操作があるかを判定する(ステップC777)
。下方向カーソル操作はタッチパネル29の下領域に触れる操作である。この下方向カー
ソル操作がない場合(ステップC777;N)は、ステップC783に移行する。また、
下方向カーソル操作があった場合(ステップC777;Y)は、遊技者カスタム設定項目
領域のアドレスを準備し(ステップC778)、遊技者カスタム設定項目の上限値を準備
して(ステップC779)、上限到達後の設定値を準備する(ステップC780)。そし
て、プラス更新処理を行い(ステップC781)、更新後の値に対応するカスタム設定情
報を設定する(ステップC782)。プラス更新処理は図85に示した処理である。
下方向カーソル操作があるごとに対応する値が大きい項目が順次選択され、遊技者カス
タム設定画面では下方向にカーソルが移動する。また、最も値が大きい項目が選択されて
いる状態(遊技者カスタム設定画面で最下部に表示される項目にカーソルがある状態)で
下方向カーソル操作があると、最も値が小さい項目が選択されて遊技者カスタム設定画面
で最上部に表示される項目にカーソルが移動する。
その後、確定操作があったかを判定する(ステップC783)。確定操作は、「調整方
法1」、「調整方法2」、「調整方法3」、「調整方法4」のいずれかの項目にカーソル
がある状態でタッチパネル29の左又は右領域に触れる操作である。この確定操作がない
場合(ステップC783;N)は、遊技者カスタム設定処理を終了する。なお、「戻る」
の項目にカーソルがある状態でタッチパネル29の左又は右領域に触れる操作があった場
合も確定操作がない場合とする。また、確定操作があった場合(ステップC783;Y)
は、第1フラグをON設定とする項目を選択しての確定操作であるかを判定する(ステッ
プC784)。
第1フラグは第1調整項目の調整の可否を設定するフラグであり、第1フラグをON設
定とする項目を選択しての確定操作とは、第1調整項目の調整を可能とする調整方法であ
る調整方法1又は2を選択しての確定操作である場合である。第1フラグをON設定とす
る項目を選択しての確定操作である場合(ステップC784;Y)は、第1フラグをON
状態(第1調整項目の調整が可能な状態)に設定するために、対象のフラグをセットする
共通の処理であるON設定処理(ステップC785)を呼び出して実行し、ステップC7
87に移行する。また、第1フラグをON設定とする項目を選択しての確定操作でない場
合(ステップC784;N)、すなわち、調整方法3又は4を選択しての確定操作である
場合は、第1フラグをOFF状態(第1調整項目の調整が不能な状態)に設定するために
、対象のフラグをクリアする共通の処理であるOFF設定処理(ステップC786)を呼
び出して実行し、ステップC787に移行する。
次に、第2フラグをON設定とする項目を選択しての確定操作であるかを判定する(ス
テップC787)。第2フラグは第2調整項目の調整の可否を設定するフラグであり、第
2フラグをON設定とする項目を選択しての確定操作とは、第2調整項目の調整を可能と
する調整方法である調整方法1又は3を選択しての確定操作である場合である。第2フラ
グをON設定とする項目を選択しての確定操作である場合(ステップC787;Y)は、
第2フラグをON状態(第2調整項目の調整が可能な状態)に設定するために、対象のフ
ラグをセットする共通の処理であるON設定処理(ステップC788)を呼び出して実行
し、その後遊技者カスタム設定処理を終了する。また、第2フラグをON設定とする項目
を選択しての確定操作でない場合(ステップC787;N)、すなわち、調整方法2又は
4を選択しての確定操作である場合は、第2フラグをOFF状態(第2調整項目の調整が
不能な状態)に設定するために、対象のフラグをクリアする共通の処理であるOFF設定
処理(ステップC789)を呼び出して実行し、その後遊技者カスタム設定処理を終了す
る。すなわち、遊技者カスタム設定処理では、当該処理中で選択された設定が確定するよ
うになっている。
なお、カスタム設定処理においては、特定演出での調整内容を遊技者が選択できるよう
にするか否かだけではなく、遊技者が選択可能な調整方法を選択できるようにしても良い
。例えば、調整方法1と4のみ選択可能とするような設定を可能とするようにしても良い
。また、カスタム設定を無効として特定演出での調整内容を遊技者が選択できないように
した場合に、いずれの調整方法で特定演出を実行するかを選択可能としても良い。
〔特定演出処理〕
また、本変形例では、図113に示した特定演出処理に替えて図119に示す特定演出
処理を行う。この特定演出処理では、第1調整項目の調整の可否を示すフラグである第1
フラグがあるかを判定する(ステップC791)。この第1フラグがある場合(ステップ
C791;Y)、すなわち第1調整項目の調整が可能である場合は、第1調整項目に対応
した調整を行う処理であるステップC712以降の処理を行う。ここでの第1調整項目は
力を減少させる調整である。なお、第1メータの下限値到達後の設定値として、選択され
ている調整方法によって異なる値を設定する。調整方法1である場合はタッチパネル29
の上又は下領域の操作により調節を行うので、下限値到達後の設定値は下限値とする。こ
れに対して調整方法2である場合はタッチパネル29の下領域の操作のみにより調節を行
うので、下限値到達後の設定値は0(基準値)とする。
また、第1フラグがない場合(ステップC791;N)、すなわち第1調整項目の調整
が不可である場合は、第1調整項目に対応した調整を行う処理は行わずに第1メータ隠蔽
画像情報を設定する(ステップC792)。ここでの第1調整項目は力を減少させる調整
であり、第1メータ隠蔽画像は図114(c)や(d)に示したように力を減少させる調
整に対応するメータ表示82を隠蔽する隠蔽画像85である。この隠蔽画像85に表示す
る特図変動表示ゲームに関する示唆や報知を行う画像についてはここで設定しても良いし
、別途の処理において選択された画像を配するようにしても良い。
さらに、この特定演出処理では、第2調整項目の調整の可否を示すフラグである第2フ
ラグがあるかを判定する(ステップC793)。この第2フラグがある場合(ステップC
793;Y)、すなわち第2調整項目の調整が可能である場合は、第2調整項目に対応し
た調整を行う処理であるステップC718以降の処理を行う。ここでの第2調整項目は力
を増加させる調整である。なお、第2メータの上限値到達後の設定値として、選択されて
いる調整方法によって異なる値を設定する。調整方法1である場合はタッチパネル29の
上又は下領域の操作により調節を行うので、上限値到達後の設定値は上限値とする。これ
に対して調整方法3である場合はタッチパネル29の上領域の操作のみにより調節を行う
ので、上限値到達後の設定値は0(基準値)とする。
また、第2フラグがない場合(ステップC793;N)、すなわち第2調整項目の調整
が不可である場合は、第2調整項目に対応した調整を行う処理は行わずに第2メータ隠蔽
画像情報を設定する(ステップC794)。ここでの第2調整項目は力を増加させる調整
であり、第2メータ隠蔽画像は図114(b)や(d)に示したように力を増加させる調
整に対応するメータ表示82を隠蔽する隠蔽画像85である。この隠蔽画像85に表示す
る特図変動表示ゲームに関する示唆や報知を行う画像についてはここで設定しても良いし
、別途の処理において選択された画像を配するようにしても良い。
なお、第1メータについては値を下げる操作を可能とし、第2メータについては値を上
げる操作を可能としたがこれに限られるものではない。第1メータと第2メータの値の変
更操作を独立して行うことができるものであれば値の変化はいずれの方向であっても良い
。よって、第1メータに対する操作と、第2メータに対する操作のいずれもが値を増加さ
せるものとしても良く、このようにすれば共通する処理については同じサブルーチンを呼
び出すようになり、例えばいずれもプラス更新処理を呼び出すとすることができて、特定
演出処理においてはプラス更新処理のみが呼び出されるものとすることができる。第1メ
ータに対する操作と第2メータに対する操作のいずれもが値を減少させるものとしても同
様に、特定演出処理ではマイナス更新処理のみが呼び出されるものとすることができる。
また、操作に伴い制御装置内部での値の変化と、演出上での変化とは必ずしも一致して
いなくても良い。例えば、操作に伴い制御装置内部での値は増加するが、演出では力が減
少するようにしても良い。このようにすれば、例えば第1メータに対する操作と第2メー
タに対する操作のいずれもが制御装置内部での値を増加する更新を行うものとすることが
でき、特定演出処理においてはプラス更新処理のみが呼び出されるものとすることができ
る。もちろん制御装置内部での値が減少するとしてマイナス更新処理のみが呼び出される
ものとすることもできる。演出上の変化は、制御装置内部での値との対応付けを設定すれ
ば増加と減少のいずれにも設定可能である。
また、第1調整項目や第2調整項目としてはこれ以外の調整項目を割り当てることも可
能である。例えば、図121に示すように、第1調整項目として球を打つ方向を割り当て
、第2調整項目として球を打つ力を割り当てるようにしても良い。また、調整を不可とし
た項目については遊技機が自動的に調整を行うものとして「AUTO」の表示を行うよう
にしても良い。この表示は隠蔽表示や説明表示81の一方又は両方で行うようにする。
また、カスタム設定では、特定演出について調整項目の選択の可否を設定するようにし
たが、これ以外の内容を選択可能としても良い。また、遊技者カスタム設定では調整項目
を選択するようにしたが、これ以外の内容を選択可能としても良い。例えば、カスタム設
定又は遊技者カスタム設定において、特定演出で登場するキャラクタの属性を選択可能と
し、ON処理やOFF処理では選択に対応したフラグを設定するようにしても良く、Aと
いう選択肢を選択するとキャラクタの台詞Aが表示され、Bという選択肢を選択するとキ
ャラクタの台詞Bが表示されるようにしても良い。また、カスタム設定又は遊技者カスタ
ム設定において、特定演出で登場するキャラクタ自体を選択可能とし、ON設定処理やO
FF設定処理では選択に対応したフラグを設定するようにしても良い。また、ON設定処
理とOFF設定処理を別々の呼出し命令で呼び出される別々の処理としたが、これらをま
とめて一つの呼出し命令で呼び出される一つの処理として行うようにしても良い。
図122には、上述した各制御処理の関係性を示した。第1制御処理が演出制御装置3
00でのメイン処理(図112)に対応し、この第1制御処理にて実行する第1呼出し命
令に対応して呼び出される第2制御処理が遊技者設定モード処理(図117)に対応する
。また、第1制御処理にて実行する第2呼出し命令に対応して呼び出される第3制御処理
が特定演出処理(図119)に対応し、第2制御処理にて実行する第3呼出し命令に対応
して呼び出される第4制御処理が遊技者音量調整処理(図82)又は遊技者LED輝度調
整処理(図83)に対応する。
また、第3制御処理及び第4制御処理にて実行する第4呼出し命令に対応して呼び出さ
れる第5制御処理と、第3制御処理及び第4制御処理にて実行される第5呼出し命令によ
り呼び出される第6制御処理が、マイナス更新処理(図84)又はプラス更新処理(図8
4)に対応する。そして、第3制御処理において第4呼出し命令と第5呼出し命令が実行
されて第5制御処理と第6制御処理が呼び出されるかを、第2制御処理にて実行される第
6呼出し命令に対応して呼び出される第7制御処理(遊技者カスタム設定処理(図118
))に対応して決定可能となっている。なお、第7制御処理では、第4呼出し命令と第5
呼出し命令のそれぞれについて実行の可否を決定しても良いし、第4呼出し命令と第5呼
出し命令を一体として実行の可否を決定しても良い。
また、第1制御処理にて実行する第7呼出し命令に対応して呼び出される第8制御処理
がホール設定モード処理(図115)に対応し、第8制御処理は第4呼出し命令及び第5
呼出し命令を実行して第5制御処理及び第6制御処理であるマイナス更新処理(図84)
又はプラス更新処理(図84)を呼び出すことが可能である。さらに、第2制御処理にお
いて第6呼出し命令が実行されて第7制御処理が呼び出されるかを、第8制御処理にて実
行される第8呼出し命令に対応して呼び出される第9制御処理(カスタム設定処理(図1
16))に対応して決定可能となっている。
また、第7制御処理及び第9制御処理は、第9呼出し命令及び第10呼出し命令を実行
して第10制御処理及び第11制御処理であるON設定処理又はOFF設定処理を呼び出
すことが可能である。この第10制御処理及び第11制御処理についての使用するレジス
タを規定するためのグループは、第5制御処理及び第6制御処理と同じグループであって
も良いし、上位又は下位のグループであっても良い。
以上のことから、所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結
果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、遊技に関する制御を
行う制御手段(演出制御装置300)を備え、制御手段は、第1制御処理と、第1制御処
理にて実行する第1呼出し命令に対応して呼び出される第2制御処理と、第1制御処理に
て実行する第2呼出し命令に対応して呼び出される第3制御処理と、第2制御処理にて実
行する第3呼出し命令に対応して呼び出される第4制御処理と、第3制御処理及び第4制
御処理にて実行する第4呼出し命令に対応して呼び出される第5制御処理と、を実行可能
であることとなる。したがって、各制御処理を独立して開発でき、開発の効率を高めるこ
とができる。また、各制御処理の関係性が明確となり、引数や戻り値の状態を把握しやす
くなって開発の効率を高めることができる。
また、制御手段は、第3制御処理及び第4制御処理にて実行する第5呼出し命令に対応
して呼び出される第6制御処理を実行可能であることとある。したがって、各制御処理を
独立して開発でき、開発の効率を高めることができる。また、各制御処理の関係性が明確
となり、引数や戻り値の状態を把握しやすくなって開発の効率を高めることができる。
また、制御手段は、第3制御処理において第4呼出し命令と第5呼出し命令を実行する
かを第2制御処理にて実行する第6呼出し命令に対応して呼び出される第7制御処理に対
応して決定可能であることとなる。したがって、一の制御処理が実行する呼出し命令の可
否を他の制御処理で制御可能となるので、各制御処理を独立して開発でき、開発の効率を
高めることができる。また、各制御処理の関係性を変更することなく仕様の変更が可能と
なり、引数や戻り値の状態を変更する必要がなく開発の効率を高めることができる。なお
、第7制御処理では、第4呼出し命令と第5呼出し命令のそれぞれについて実行の可否を
決定しても良いし、第4呼出し命令と第5呼出し命令を一体として実行の可否を決定して
も良い。
また、制御手段は、第1制御処理にて実行する第7呼出し命令に対応して呼び出される
第8制御処理を実行可能であり、第8制御処理は、第4呼出し命令及び第5呼出し命令を
実行可能であり、第2制御処理において第6呼出し命令が実行されるかを第8制御処理に
て実行する第9呼出し命令に対応して呼び出される第10制御処理に対応して決定可能で
あることとなる。したがって、一の制御処理が実行する呼出し命令の可否を他の制御処理
で制御可能となるので、各制御処理を独立して開発でき、開発の効率を高めることができ
る。また、各制御処理の関係性を変更することなく仕様の変更が可能となり、引数や戻り
値の状態を変更する必要がなく開発の効率を高めることができる。
また、図123に示すように、第1調整項目と第2調整項目のそれぞれについて、増加
操作と減少操作を別々の操作としても良い。この例では、第1調整項目をタッチパネル2
9の右領域と左領域の操作で増加及び減少させることができ、第2調整項目をタッチパネ
ル29の上領域と下領域の操作で増加及び減少させることができるようにしている。この
場合、図123(a)に示すように、第1調整項目に対応する方向の調整に対応するメー
タ表示82は、タッチパネル29の操作部分の配置に対応して左右方向に延在するように
し、第2調整項目に対応する力の調整に対応するメータ表示82は、タッチパネル29の
操作部分の配置に対応して上下方向に延在するようにしても良い。
そして、第1調整項目のみ調整可能とする場合は、図123(b)に示すように、第2
調整項目に対応するメータ表示82に「(AUTO)」の表示を行う。また、操作説明表
示83における第2調整項目に対応する説明部分にも隠蔽画像を表示する。この場合に、
タッチパネル29の操作部分を図示する画像では、操作が不能とされる上下領域の位置を
示す表示は維持されるが消去するようにしても良い。さらに、説明表示81には第2調整
項目である「ちから」の後に「(AUTO)」の表示を行う。
また、第2調整項目のみ調整可能とする場合も同様に、図123(c)に示すように、
メータ表示82や操作説明表示83、説明表示81に「(AUTO)」の表示を行う。ま
た、球を打つ方向を示す矢印に重ねて「(AUTO)」の表示を行う。第1調整項目及び
第2調整項目の調整を不可とする場合は、図123(d)に示すように両方の調整項目に
対応する部分に「(AUTO)」の表示を行う。
調整を不可とする調整項目がある場合に、メータ表示82と操作説明表示83の両方で
対応する部分の全てを隠蔽する隠蔽表示を行うと圧迫感が出てしまうが、遊技者が操作の
際に参照する操作説明表示83のみ対応する部分の全てを隠蔽する隠蔽表示を行って操作
を間違いにくくし、メータ表示82については「(AUTO)」の文字表示のみとするこ
とで圧迫感が生じないようにしている。もちろん、メータ表示82と操作説明表示83の
両方で対応する部分の全てを隠蔽する隠蔽表示を行うようにしても良いし、メータ表示8
2のみ対応する部分の全てを隠蔽する隠蔽表示を行い、操作説明表示83では「(AUT
O)」の文字表示のみ行うようにしても良いし、メータ表示82と操作説明表示83の両
方で「(AUTO)」の文字表示のみ行うようにしても良い。
〔特定演出処理〕
図123に示したように、第1調整項目と第2調整項目のそれぞれについて、増加操作
と減少操作を別々の操作とする場合には、図119に示した特定演出処理に替えて図12
4に示す特定演出処理を行う。この特定演出処理では、第1フラグがある場合(ステップ
C791;Y)に、第1調整項目に対応する第1メータを下げる操作に関する処理(ステ
ップC712〜C716)と、第1調整項目に対応する第1メータを上げる操作に関する
処理(ステップC718〜C722)を行うようにする。
また、第1フラグがある場合(ステップC791;Y)に、まず、第1メータ領域の内
容をロードして(ステップC801)、更新前の値に対応する第1メータ表示情報を設定
する(ステップC802)。この例では、特定演出が終了した際に調整後の値を初期化せ
ずに保存しており、この処理により前回の特定演出での調整結果が新たな特定演出の開始
時に設定されて表示されることとなる。なお、特定演出が終了した際に調整後の値を初期
化すれば特定演出の開始時には常に基準値から開始することとなる。
第2フラグについても同様に、第2フラグがある場合(ステップC793;Y)に、第
2調整項目に対応する第2メータを下げる操作に関する処理(ステップC712〜C71
6)と、第2調整項目に対応する第2メータを上げる操作に関する処理(ステップC71
8〜C722)を行うようにする。
また、第2フラグがある場合(ステップC793;Y)に、まず、第2メータ領域の内
容をロードして(ステップC804)、更新前の値に対応する第2メータ表示情報を設定
する(ステップC805)。この例では、特定演出が終了した際に調整後の値を初期化せ
ずに保存しており、この処理により前回の特定演出での調整結果が新たな特定演出の開始
時に設定されて表示されることとなる。
次に、タッチパネル29の操作を使用する音量や輝度の調節と特定演出が重複する場合
の処理について説明する。図125には、遊技者がタッチパネル29を操作して音量や輝
度を調整している場合に特定演出が開始された場合の一例を示した。この例では、特図変
動表示ゲームの実行中などにおいても遊技者がタッチパネル29を操作することで音量や
輝度を調整可能となっている。
図125(a)では特図変動表示ゲームの実行中に音量や輝度の調整操作が行われてお
り、表示装置41には音量や輝度を示す表示である調節表示89が行われている。音量の
調整はタッチパネル29の上領域を操作することで増加し、下領域を操作することで減少
するようになっている。また、輝度の調整はタッチパネル29の右領域を操作することで
増加し、左領域を操作することで減少するようになっている。
そして、図125(b)に示すように、この調節表示89が行われている状態で特定演
出が開始されている。この例では、第1調整項目である力を減少させる操作をタッチパネ
ル29の下領域を操作することで可能とされている。この操作は音量を減少させる操作と
重複する。このような状況で重複する操作であるタッチパネル29の下領域の操作があっ
た場合の扱いとして図125(c)から(e)の例が挙げられる。
図125(c)に示す例は、特定演出における値の減少と音量の減少のいずれもが行わ
れる例である。図125(d)に示す例は、音量の減少のみが行われる例である。図12
5(e)に示す例は、特定演出における値の減少のみが行われる例である。これらのうち
いずれかの態様を取り得る。また、特定演出の実行中は音量や輝度の調整を不可としても
良い。
なお、重複しない操作であるタッチパネル29の上領域の操作があった場合は音量を増
加させる。また、重複しない操作であるタッチパネル29の左右領域の操作があった場合
は輝度を増減させる。ただし、重複する操作が行われた場合に音量や輝度の調整を行わな
い態様とした場合(例えば、図125(e)の場合)には、重複しない操作があった場合
にも音量や輝度の調整を行わないようにしても良い。
また、この例では、特定演出のメータ表示82と音量や輝度の調節表示89を同じ表示
態様としたが、異なる表示態様としても良い。例えば、メータ表示82の目盛の数が音量
や輝度の調節表示89と異なるようにしても良いし、メータ表示82と調節表示89の目
盛の色の彩度や明度が異なるようにしても良い。また、特定演出で使用するタッチパネル
29の操作と音量や輝度の調整で使用するタッチパネル29の操作とが重複しないように
しても良い。
なお、音量調整用の調節表示89と輝度調整用の調節表示89の目盛数は同じだけでな
く、異なる目盛数(例えば、音量は10目盛として輝度は3目盛とする。また、音量は2
0目盛として輝度は10目盛とする等)にしてもよい。また、音量及び輝度における目盛
の増減に伴って所定音(例えば、増加するとドレミファソラシドレミと変化し、減少の場
合は増加の逆等)を出力してもよく、音量の増減時は目盛に応じた音量(リアルタイムで
変化する音量)で所定音が出力されるが、輝度の増減時は現在の音量(輝度調整以前に設
定された音量)に応じた音量で出力されるようにしても良い。また、目盛の表示態様(目
盛の色、透過率、向き等)は音量調整用と輝度調整用で異なるようにしてもよい。また、
このような調節表示89は、図77に示したホール設定画面や遊技者設定画面に対しても
適用可能である。
また、客待ち状態等である場合に実行可能な遊技者カスタム設定処理で第1フラグ又は
第2フラグをON又はOFFとする設定を行うようにしたが、特図変動表示ゲームの実行
中など客待ち状態中以外の状態においても第1フラグ又は第2フラグをON又はOFFと
する設定を行うことができるようにしても良い。このようにすることで、設定変更の自由
度が増して遊技者の要望に合った遊技内容とすることができ、遊技の興趣を向上すること
ができる。例えば、客待ち状態での設定では特定演出での操作を行わないことを選択した
が、特定演出までに実行された演出で激熱等の期待度の高い演出が実行されたことで特定
演出での操作を欲するようになった遊技者の要求を満たすことができる。
このような設定を行う操作としては、例えば特定演出中に演出ボタン25を長押しする
などのメータ表示82の増減と異なる操作をすることで第1フラグ及び第2フラグをON
にするようにしても良い。第1フラグ及び第2フラグがONに変更された場合、隠蔽画像
85はメータ表示82の邪魔になるので消去した方が良い。説明表示81については「(
AUTO)」の文字を表示しない場合の表示としても良いし、「(AUTO)」の文字は
そのままでも良いし、「(AUTO)」の文字を消した後、「(AUTO)」の表示があ
った部分が空白となった虫食い状態のような表示でも良いし(「(AUTO)」のみ消去
する)、「(AUTO)」を隠蔽する第2の隠蔽画像が表示されてもよい。また、逆に、
特定演出中に演出ボタン25を長押しするなどのメータ表示82の増減と異なる操作をす
ることで第1フラグ及び第2フラグをOFFにするようにしても良い。この場合、隠蔽画
像や「(AUTO)」の画像を表示することが望ましいがそのままでも良い。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊
技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機
、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をス
ロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用す
るスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンな
どの全てのスロットマシンが含まれる。また、上述の各変形例の構成は適宜組み合わせて
適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと
考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって
示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意
図される。
10 遊技機
300 演出制御装置(制御手段)
311 CPU(演算処理手段)
322 RAM(記憶手段)

Claims (1)

  1. 所定条件の成立に基づきゲームを実行し、当該ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な状態を発生する遊技機において、
    遊技に関する制御を行う制御手段を備え、
    前記制御手段は、
    複数のレジスタを備えるとともに、所定の初期化信号を受信したことに対応して自身を初期化可能な演算処理手段と、
    制御に関する情報を記憶可能な記憶手段と、を備え、
    複数の制御処理の一部又は全部について、各制御処理が属するグループを複数のグループのうちのいずれかに予め定め、
    前記複数のグループの各々に順位を予め定めるとともに、前記複数のグループの順位に対応させて前記複数のレジスタの各々に順位を予め定め、
    一の制御処理が呼出し命令を実行して他の制御処理を呼び出す場合に設定する引数を前記レジスタに格納する際に、前記他の制御処理が属する前記グループよりも上位の前記グループに対応したレジスタに格納し、前記他の制御処理を実行する際に、前記他の制御処理が属する前記グループに対応したレジスタに記憶された値を前記記憶手段に退避し、前記他の制御処理が属する前記グループよりも上位の前記グループに対応したレジスタに記憶された値は前記記憶手段に退避しないことを特徴とする遊技機。
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