JP6900716B2 - 電池の内部短絡試験法と内部短絡試験装置 - Google Patents

電池の内部短絡試験法と内部短絡試験装置 Download PDF

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本発明は、電池の内部短絡試験法と内部短絡試験装置に関する。
リチウムイオン二次電池などの電池の安全性を評価するための手法、評価試験は各種あるが、その中でも電池の内部に導電性の異物が混入し、それが正極と負極間を短絡させて発生する内部短絡時の挙動を評価する事は、電池メーカーにとっては極めて重要である。
以前より、このような内部短絡を模擬した試験として釘刺し試験が広く行われていた。釘刺し試験は、セル外部から導電性の釘を挿入・貫通させることにより確実に内部短絡を発生させる事が出来るため、ある程度の高い再現性が得られ易く、また、特別に精巧な装置も必要無いため、試験を行うのに大きな障壁が無い。
釘刺し試験は簡便に行うことが出来るという特徴があるものの、通常セル内部で見られる内部短絡現象とは程遠い状態を作るに過ぎない事が以前より問題視されている。つまり、太い釘が表から裏に至るまで貫通する点や、そのために、電極に穴が開く点など、実際の導電性異物起因で起こる内部短絡とは大きく違う状態になる。実際の導電性異物起因で起こる内部短絡は、電極そのものが破れたり、異物が電極を貫通したりすることはあっても、せいぜい1、2層に限られると考えられるが、釘刺し試験ではそのような短絡発生層数の制御は不可能に近い。
釘刺し試験は以前より広く行われてきたが、内部短絡を発生させるための釘が電池を貫通するという点において、現実に発生すると考えられる導電性異物起因の内部短絡と大きく状態が異なる。
特許文献1では、釘先端のような微小な部分のみを刺すことで、実際に起こる現象により近い状態を再現する試験法が提案されている。しかしこの方法でも、加圧子を高度に位置制御するために、加圧力を見地する加圧力測定部、それを位置制御にフィードバックする加圧子制御部、短絡子制御部等が必要であり、非常に複雑・高価な装置になるという課題があった。
また特許文献2の電池試験装置では、図2,図3、(0042)〜(0043)に、加圧部42に釘刺し試験用治具44を取り付けることが記載されている。釘刺し試験用治具44には、釘部44aと釘部44aの根元に一体的に形成された基部44cがある。駆動部18によって加圧部42を下降させて釘部44aを電池Bに突き刺すが、釘部44aをどこまで電池Bに突き刺すか、また基部44cが電池Bを加圧するかについては何ら記載がない。そのため特許文献1と同じく、駆動部18の下降距離を測定し、フィードバックしながら行うと思われる。しかしその場合、特許文献1と同様に複雑・高価な装置になるという課題があった。
特許第5060623号 特開2015-159017号公報
そこで、最近では、強制内部短絡試験のように実際に起こる現象により近い状態を再現する試験法が提案されている。この試験は、電池から積層体や捲回体を取り出して、実際に導電性異物(ニッケルの小片)を極板間に挿入し、再度電池に組立て、異物挿入部分を外から加圧して内部短絡を発生させるものである。
強制内部短絡試験は、現実に発生すると考えられる導電性異物起因の内部短絡と非常に近い状態を再現可能な試験ではある。しかし電池を解体して異物を挿入するなど非常に手間が掛かる上、異物の場所を正しく加圧することも難しく、そのため再現性に乏しい。
さらに、異物挿入箇所を正しく加圧したとしても、試験装置の加圧部分の端部が角張った形状をしている事から、異物による内部短絡が発生しない場合には、この角の部分でセル表面にダメージを与え、圧壊による内部短絡が発生してしまう。そのため想定した内部短絡状態にならない事もしばしば発生する。被加圧面の法線が加圧方向に対して正しく平行でないと、角の部分がセル表面にダメージを与えることがある。正しく平行でないとは、例えば、電池を試験装置に取り付ける際に傾いてしまった場合や、電極そのものの巻き癖でセル全体がカールしてしまっている場合である。
また、電池を解体する関係で、ドライルーム(超低湿クリーンルーム)と試験場が近接している必要があり、試験場の制約も受ける。また、微小な電圧低下を監視する必要があるため、精巧な電圧測定部とそれをフィードバックして加圧を止める機構など装置が非常に複雑かつ高価なものになる。
本発明の目的は、電池に発生する内部短絡を、簡便で、再現性が高く、しかも加圧部分の周囲がセル表面にダメージを与えることも抑制できる内部短絡試験方法と内部短絡試験装置を提供することである。
本発明は、セパレータを介して正極板と負極板が積層された積層物が外装体に収納されている電池の内部短絡試験方法であって、
少なくとも前記電池を加圧する加圧面の周囲に逃げ形状を有する加圧板と前記加圧板から所定の内部短絡層数に対応する長さ突出し、前記電池に突き刺す突出部を備えた加圧部で前記電池を加圧して、前記電池に内部短絡を発生させることを特徴とする電池の内部短絡試験方法である。
また本発明は、試験対象の電池を載置する架台と、
前記架台に設けた脚部と、
前記脚部上に設けた機構支持部と、
前記機構支持部に支持された送り出し機構と、
前記送り出し機構に設けられ、少なくとも前記電池を加圧する加圧面の周囲に逃げ形状を有する加圧板と前記加圧板上に所定の内部短絡層数に対応する長さ突出して固定され前記試験対象の電池を刺す突出部を備えた加圧部、
を備えたことを特徴とする内部短絡試験装置である。
本発明によれば、電池内部に発生させたい評価に必要な内部短絡の状態を簡便な方法で再現可能となり、しかも加圧部分の周囲がセル表面にダメージを与えることも抑制できる。
本発明の実施形態における評価対象の一例であるフィルム外装電池の断面図である。 本発明の実施形態の加圧部の一例を示す概略斜視図である。 本発明の実施形態に係る試験装置の構成を概略的に示す構成図である。 本発明の実施形態の評価方法によって、内部短絡を発生させる試験状態のフィルム外装電池の断面図である。 加圧板の図2以外の断面形状を示す図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
初めに図1に基づいて、本実施形態で評価対象となる電池の一例としてフィルム外装電池の一例を説明する。フィルム外装電池は、例えばリチウムイオン二次電池である。図1では試験セル1と表示している。図1に示すように、発電要素を電解液(不図示)とともにラミネートフィルムからなる外装体3の内部に収容したものである。発電要素は、セパレータ43を介して正極板41と負極板42が積層された積層体を交互に積層している。積層体間にもセパレータ43を挟んでいる。このようにして形成した発電要素を、正極端子と負極端子を除いて外装体3でカバーする。
正極板41は、正極集電体の両面に正極活物質を塗布して形成する。正極集電体としては、アルミニウム箔等が使われる。また正極活物質としては、例えば、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMnO2)、または、コバルト酸リチウム(LiCoO2)等のリチウム複合酸化物からなる正極活物質本体と、カーボンブラック等の導電助剤と、バインダと、を混合したものを、正極集電体の両主面に塗布し、乾燥及び圧延することにより形成されている。なお正極集電体と正極活物質は特に限定されない。
負極板42は、負極集電体の両面に負極活物質を塗布してなる。負極集電体としては、銅箔等が使われる。また負極活物質としては、例えば、非晶質炭素、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、又は、黒鉛等のような上記の正極活物質のリチウムイオンを吸蔵及び放出する負極活物質本体に、バインダを混合したものを、負極集電体の両主面に塗布し、乾燥及び圧延させることにより形成されている。なお負極集電体と負極活物質は特に限定されない。
上記負極集電体の長手方向の端縁の一部は、負極活物質層を具備しない延長部44として延びており、その先端が負極端子(タブ2)に接合されている。また図1には示していないが、同様に、上記正極集電体の長手方向の端縁の一部が、正極活物質層を具備しない延長部として延びており、その先端が正極端子に接合されている。
セパレータ43は、正極板41と負極板42との間の短絡を防止すると同時に電解質を保持する機能を有する。セパレータ43は、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン等から構成される微多孔性膜からなり、過電流が流れると、その発熱によって層の空孔が閉塞され電流を遮断する機能を有している。なお、セパレータとしては、ポリオレフィン等の単層膜に限られず、ポリプロピレン膜をポリエチレン膜でサンドイッチした三層構造のものや、ポリオレフィン微多孔性膜と有機不織布等を積層したものも用いることができる。セパレータ43の材料、構造は特に限定されない。
また、用いる電解液も特に限定されるものではないが、リチウムイオン二次電池に一般的に使用される電解質として、例えば、有機溶媒にリチウム塩が溶解した非水電解液を用いることができる。
なお上述の実施形態では電解液を用いたが、電解質塩を含有させた固体電解質、高分子電解質、高分子化合物等に電解質塩を混合または溶解させた固体状もしくはゲル状電解質等も用いることができる。これらはセパレータを兼ねることもできる。
図2に、本実施形態の加圧部10の概略図を示す。
加圧部10は、装置に取り付けられるロッド7と、ロッド7に垂直に取り付けられ、評価対象のセルの表面を加圧する加圧板6、およびセル表面から規定の長さセル内部に突き刺さる突出部5を備えている。突出部5は加圧板6から所定の内部短絡層数に対応する長さ突出して加圧板6に固定されている。図2で示した加圧部10を図1で示した試験セル1に、図4で示すように法線方向に突き刺して内部短絡を発生させる。
図2に示した加圧板6はセルを加圧する側の周囲に逃げ形状200を形成してある。逃げ形状とは例えば、周囲が突き刺し方向の反対方向に反った形状、または、加圧部の平面部分の周囲に曲面(R)が設けられている形状である。図2では、加圧板6は、セルを加圧する加圧面201がセルと直接接する部分が平面で、加圧面201の周囲全体に突出部5先端と反対方向に曲るRを付けた形状である。なお図2の破線はRを分かりやすく示すためのもので、角(かど)を意味しない。そのためロッド7が法線方向から傾いてに取り付けられてしまって、加圧面が電池の被加圧面に対して正しく平行でなくても、所定の長さ突出部がセル内部に突き刺さすことができ、しかも、加圧面の周囲でセル表面にダメージを与える事がない。従ってその部分での圧壊による短絡が発生する事を防止でき、想定した内部短絡のみを発生させる事が可能となる。
加圧板6は図2の形状以外にも、図5(a)、(b)、(c)に示すような断面形状でも良い。つまり矩形の断面を持ち角にRを形成したもの(図5(a))、断面矩形の材料の角部を大きく面取りして端部の断面を三角形にし、更に各角にRを形成したもの(図5(b))でも良い。更に、断面矩形の材料の角部を平面が残るよう面取りし、面取り部分の2つの角部それぞれにRを形成したもの(図5(c))等様々な形状が可能である。
さらに別の例として、加圧面201全体がセルを加圧する側に凸でしかも半径の大きな球面またはそれに準じた曲面でもよい。球面形状にする場合には、球面の半径は突出部の突出長さよりも十分に大きいことが望ましく、突出長さの少なくとも3倍以上とするのが望ましい。
図3は本実施形態の方法で用いられる内部短絡試験装置20の構成を示す図である。セルを加圧する図2に示す加圧部10と、それを保持し加圧部10の加圧板6を評価対象である試験セル1の表面に対して垂直方向に加圧するための送り出し機構21、および試験セル1を載置する架台22を備えている。架台22上に四本の脚部23を備え、四本の脚部23上に機構支持部24を設置する。機構支持部24の下面中央に送り出し機構部21を固定する。送り出し機構部21の先端にロッド7を接続し、ロッド7の先端に図2で述べた圧部10を固定する。加圧平6と突出部5の材料は例えばステンレスであり、突出部5の形状は円錐形である。なお送り出し機構部21とロッド7を合わせて送り出し機構部としてもよい。
送り出し機構部21は加圧部10の突出部5がセルの内部に入りきり、加圧板6がセル表面に達する程度の加圧力であれば良く、フィルム外装電池の場合であれば10〜30N(ニュートン)あれば十分である。また、加圧板6がセル表面に達するところで送り出しを停止すれば良いため、送り出し位置の精度も不要である。電池の内部短絡部分は、加圧部10によって常に規定の長さだけ突出部5がセル内部に突き刺さる。そのため突き刺さる長さが常に安定しており、再現性良く実際に起こる内部短絡を模擬可能である。突出部5は電池に突き刺すために釘の先のように尖っている。突出部5だけが電池に刺さるよう、加圧板6は突出部5に比べて十分大きい寸法を有する。
加圧部10でセル表面を加圧する場合に、まず加圧部10の突出部5がセルの表面に達して、その後セルの内部に突き刺さるが、この時の突き刺しの速度に関しては、この後加圧板6がセル表面に到達した際に大きな衝撃とならない程度に遅い事が望ましい。そのため1mm/sec以下である事が望ましい。
加圧板6は突出部5が規定長さだけセル内部に突き刺さるためのストッパーの役であるため、板の加圧方向からの投影形状は問わない。円形でも楕円形でも長方形でも正方形でも構わない。但し、加圧時に荷重が分散しないようにロッドに対して回転対称であることが望ましい。
加圧部10の突出部5は電池内部に刺さる事で電池の内部短絡を発生させる。このため、突出部5は導電性材料からなる事が望ましい。また、加圧板6は荷重に十分耐えられ、変形量が極力少なければどのような材料を用いても良いが、突出部5が常に規定の長さ突出する事が可能なように荷重をかけた場合でも、突出部5自身の変形量が極力少なくなるように寸法・材料を選定するとよい。このような観点から、加圧板6は加圧方向からの投影形状として10mm角以上の正方形であり、厚さ10mm以上の金属製であることが望ましい。
加圧部10の突出部5の突出長さは、発生させたい内部短絡の短絡抵抗を想定して設定することが望ましく、例えばそれは、短絡が発生する層数によって長さを決める事が出来る。また、短絡抵抗を低くするために、加圧部10を複数設けたりするなども可能である。
本実施形態では、所定の内部短絡状態を再現するように、加圧板から内部短絡層数に対応する長さだけ突出した加圧部を用いて、セル表面を加圧する。そのため電池の内部短絡部分は、加圧部によって常に規定の長さだけ突出部がセル内部に突き刺さるため、再現性良く実際に起こる内部短絡を模擬可能である。また試験装置には位置制御のための高精度なコントロール機構も不要で、セル電圧の降下検出と加圧動作をリンクさせる必要もない。
なお本実施形態では積層型の電池について述べたが、本発明は捲回型の電池についても適用することができる。また本実施形態ではリチウムイオン電池を対象としたが、他の電池材料を用いた電池でも適用することができる。
また突出部5は複数設けてもよい。
(実施例1)
以下本発明の実施例1を説明する。本実施例では、図3に示されるような内部短絡評価装置を用いた。また、図2に示されるような加圧部10を用いた。具体的には、加圧板6が一辺10mm、厚さ5mm、突出部5の先端角が30°で、突出部5の突出長さが1.0mm、加圧板の加圧面を曲率半径50mmとした。
ラミネート外装電池の電極積層体の積層方向に垂直な方向から加圧部10を垂直に、移動速度0.1mm/secで、最大荷重50Nで加圧した。
電池情報としては、電池の電圧と加圧部に係る荷重を測定した。電池の電圧が30mV以上低下した場合に、内部短絡が生じたと判断した。ただし、この情報は試験中に試験中止を判断するのには使用せず、試験後、結果の判断としてのみ使用した。
比較例として、JISC8715-2で規定されている強制内部短絡試験に準拠した方法を用いた試験を行った。
また試験電池を2種類準備した。セルAは通常の釘刺し試験にパスする安全性の高いセル仕様のものであり、セルBは通常の釘刺し試験にて発煙・発火となるセル仕様のものである。以下単にセルA、セルBと略す。なおセルAとセルBではセル構造は共通であり図1、図4で示した構造であるが、使われているセパレータが異なる。セルAは、アラミドなどの耐熱性の高いセパレータを用いており、セルBは通常の、耐熱性の低いPP(ポリプロピレン)などのセパレータを用いている。
試験結果を表1に示す。
表1
Figure 0006900716
表1で、結果欄の「○」は、発煙・発火ともに無し、「×」は発煙および発火が起こった事を示している。また、電圧低下観察欄は、試験中に取得したセル電圧データから、内部短絡が発生した時に発生するセルの電圧低下が観察されたかどうかを示している。セルの電圧が30mV以上低下していたら、内部短絡が発生していたと判断し、「有り」、電圧低下が30mV未満であったら「無し」とした。試験後のセルの短絡発生部分の観察を実施した結果が内部短絡発生欄であり、観察により判断された、内部短絡の層数を示した。本実施例の方法だと、安全性の高いセルAは、内部短絡が2層発生している場合でも発煙・発火ともに無しという結果になった。それに対し、安全性の低いセルBでは、内部短絡が発生し、その結果、発煙および発火に至った。同様に比較例では、セルAは発煙・発火ともに無しという結果になり、短絡層数も1層短絡していることが確認出来たが、セルの電圧低下はデータからは確認出来なかった。短絡部の電気的抵抗値が大きかったため、セルの電圧低下としては検出されなかったためと考えられる。また、安全性の低いセルBも同様の試験結果であったが、こちらは、試験後のセルを確認したところ、電極間に配置した導電性異物がセパレータを貫通しておらず、セルの内部短絡が発生していない状態であった。
同様の試験をセルA、セルBに対して行うと、本実施例の方法だと、毎回同じ短絡層数、結果を得られたが、比較例の方法だと、内部短絡が確認出来る場合と出来ない場合がランダムに発生し、高い再現性が得られなかった。
以上説明したように、本実施例の試験方法によれば、内部短絡を模擬した試験を簡便にしかも再現性良く行う事が出来る。
1 試験セル
2 タブ
3 外装体
41 正極板
42 負極板
43 セパレータ
44 延長部
5 突出部
6 加圧板
7 ロッド
10 加圧部
20 内部短絡試験装置
21 送り出し機構
22 架台
23 脚部
24 機構支持部
200 逃げ形状
201 加圧面

Claims (10)

  1. セパレータを介して正極板と負極板が積層された積層物が外装体に収納されている電池の内部短絡試験方法であって、
    少なくとも前記電池を加圧する加圧面の周囲に逃げ形状を有する加圧板と前記加圧板から所定の内部短絡層数に対応する長さ突出し、前記電池に突き刺す突出部を備えた加圧部で前記電池を加圧して、前記電池に内部短絡を発生させることを特徴とする電池の内部短絡試験方法。
  2. 前記逃げ形状は、周囲が突き刺し方向とは反対方向に反った形状、または、周囲に曲面が設けられている形状である請求項1に記載の電池の内部短絡試験方法。
  3. 前記加圧板は、前記電池と直接接する部分が平面である請求項1または2に記載の内部短絡試験方法。
  4. 前記逃げ形状は、前記加圧面が球面形状である請求項1または2に記載の内部短絡試験方法。
  5. 前記加圧板はロッドに接続され、前記加圧板の形状は前記ロッドに対して回転対称である請求項1から4のいずれか一項に記載の内部短絡試験方法。
  6. 前記突出部が前記加圧板に複数設けられている請求項1から5のいずれか一項に記載の内部短絡試験方法。
  7. 前記加圧板が複数設けられている請求項1から6のいずれか一項に記載の内部短絡試験方法。
  8. 試験対象の電池を載置する架台と、
    前記架台に設けた脚部と、
    前記脚部上に設けた機構支持部と、
    前記機構支持部に支持された送り出し機構と、
    前記送り出し機構に設けられ、少なくとも前記電池を加圧する加圧面の周囲に逃げ形状を有する加圧板と前記加圧板上に所定の内部短絡層数に対応する長さ突出して固定され前記試験対象の電池を刺す突出部を備えた加圧部、
    を備えたことを特徴とする内部短絡試験装置。
  9. 前記逃げ形状は、周囲が突き刺し方向とは反対方向に反った形状、または、周囲に曲面が設けられている形状である請求項8に記載の電池の内部短絡試験装置。
  10. 前記加圧板は、前記電池と直接接する部分が平面である請求項8または9に記載の内部短絡試験装置。
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