JP6900479B2 - 法的情報処理システム、方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、法律、法規又は規格に関する法的情報を処理する法的情報処理システム、方法及びプログラムに関する。
近時、コンプライアンス及びリスクマネジメントに積極的かつ確実に取り組むべく、法律、法規又は規格に適合する製品の開発支援を行うための情報処理システムが開発されている。
特開2004−110149号公報には、製品の環境又は安全に関する法規制の情報が蓄積されたデータベースを参照し、製品の測定データが基準に合致しているか否かの判断結果を出力するシステムが提案されている。
ところで、近年、日本に限られず諸外国において、環境・安全に関する法改正が頻繁に行われている。このため、企業(主に製造業者)は、法改正に早期に応じることが求められ、その改正内容を反映させた「ものづくり」を行わなければならない。特に、近年の高度・複雑化した自動車等の輸送用機器の事業分野においては、法改正の概要が判明した時点からその改正内容に応じた製品の開発を始めたのではまったく遅く、その法律の施行日に間に合わない虞が生じてしまう。つまり、企業にとって、いかに早期に市場国の法改正の端緒を捉え、当該市場国に応じた製品の開発を行うことができるか、が命題になっている。
一方、各国の法律、法規又は規格の制定過程は様々であるといわれている。例えば、行政府たる内閣が、所管する省庁の官僚に事前に企画させた法律案を、立法府たる国会に提出する過程を経て制定されるケース(例えば、日本における自動車関連の法規)や、立法府に所属する議員の発議によって制定されるケース(いわゆる議員立法)も挙げられる。
このように、企業側からすれば、様々な制定過程が想定されるため、いつ立法され/いつ施行されるかを予測することは難しく、議員立法が多用される国では尚更難しくなっている。
しかしながら、特開2004−110149号公報で提案されるシステムでは、現時点で制定されている法規制の情報を蓄積するにすぎず、法律、法規又は規格の改正動向を先読みした有用な情報を得ることができない。
本発明は上記した課題を解決するためになされたものであり、法律、法規又は規格の改正動向を先読みした有用な情報を取得可能な法的情報処理システム、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
第1の本発明に係る法的情報処理システムは、法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定部(50)と、前記キーパーソン設定部(50)により設定された前記キーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも前記法律、法規又は規格に対する改正経緯を含む公開情報を収集する情報収集部(52)と、前記情報収集部(52)により収集された前記改正経緯を含む公開情報の内容に基づいて学習された推論エンジン(80)が前記法律、法規又は規格の改正動向を予測する改正予測部(74)、を有し、1つ又は複数のコンピュータが実行しつつ、さらに、一般的な前記単数もしくは複数のキーパーソンか、又は自社の製品開発に関するキーパーソンが作成又は公開に関与する前記公開情報、又は非公開情報を取り扱う法的情報処理システム(10、10a)であって、前記公開情報又は前記非公開情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、前記法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類部(63、68)と、前記法律、法規又は規格の制定内容と、製品の開発項目との間の解釈上の一致点又は相違点を示す一致情報を抽出する一致情報抽出部(72)と、を有し、前記法的情報処理システム(10、10a)は、さらに、前記製品の開発項目を、前記公開情報又は前記非公開情報として入力された場合は、前記一致情報抽出部(72)により抽出された前記一致情報である、当該製品の開発項目に対応する、改正が必要な現行の法律、法規又は規格の内容を報知するクライアント端末装置(42)を備える。
第2の本発明に係る法的情報処理システムは、法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定部(50)と、前記キーパーソン設定部(50)により設定された前記キーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも前記法律、法規又は規格に対する改正経緯を含む公開情報を収集する情報収集部(52)と、前記情報収集部(52)により収集された前記改正経緯を含む公開情報の内容に基づいて学習された推論エンジン(80)が前記法律、法規又は規格の改正動向を予測する改正予測部(74)と、を1つ又は複数のコンピュータが実行することを特徴とする法的情報処理システム(10、10a)であって、前記情報収集部(52)により収集された前記公開情報に対応付けられる日付情報を取得する特定情報取得部(62)と、前記公開情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、前記法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類部(63)と、をさらに備え、前記1つ又は複数のコンピュータは、法律、法規又は規格に規制される製品の部品単位毎に、当該部品に対応する前記法律、法規又は規格項目を付与した、法的部品対照データベース(D5)を備え、前記改正予測部(74)は、前記特定情報取得部(62)により取得された前記日付情報をさらに用いて、前記情報分類部(63)により分類された項目毎に前記法律、法規又は規格の改正動向を予測し、前記改正動向は、改正時期、施行時期、改正内容及び実現度のうち、少なくとも1つが予測され、前記改正動向は、さらに、少なくとも前記公開情報の公開頻度及び公開数、前記キーパーソンの影響度、国内又は外国における前記改正経緯、並びに所定の組織内における改正への対処経緯のうち、少なくとも1つを用いて前記実現度が予測され、前記法的情報処理システム(10、10a)は、さらに、前記改正予測部(74)による予測結果を前記実現度に応じて取捨選択し、該実現度が相対的に高い前記改正内容を含む改正予測リストを作成する予測リスト作成ステップと、前記改正予測リスト(F4)に記載された改正内容に付与された、分類された項目に対応して、前記法的部品対照データベース(D5)を利用して、前記改正内容に対応すべき製品や部品を特定する部品特定ステップと、前記所定の組織内における改正への対処経緯に基づいて、前記改正内容に対応すべき部品の社内的担当者に、少なくとも改正時期、施行時期、改正内容及び対応すべき部品を報知する報知ステップと、を1つ又は複数のコンピュータが実行する。
第3の本発明に係る法的情報処理方法では、法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定ステップと、
設定された前記キーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも前記法律、法規又は規格に対する改正経緯を含む公開情報を収集する情報収集ステップと、
収集された前記改正経緯を含む公開情報の内容に基づいて学習された推論エンジン(80)が前記法律、法規又は規格の改正動向を予測する予測ステップとを有し、1つ又は複数のコンピュータが実行しつつ、さらに、一般的な前記単数もしくは複数のキーパーソンか、又は自社の製品開発に関するキーパーソンが作成又は公開に関与する前記公開情報、又は非公開情報を取り扱う法的情報処理方法であって、前記公開情報又は前記非公開情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、前記法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類ステップと、前記法律、法規又は規格の制定内容と、製品の開発項目との間の解釈上の一致点又は相違点を示す一致情報を抽出する一致情報抽出ステップと、を有し、前記法的情報処理方法は、さらに、前記製品の開発項目を、前記公開情報又は前記非公開情報として入力された場合は、前記一致情報抽出ステップにより抽出された前記一致情報である、当該製品の開発項目に対応する、改正が必要な現行の法律、法規又は規格の内容を報知するステップを有する。
第4の本発明に係る法的情報処理方法では、法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定ステップと、設定された前記キーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも前記法律、法規又は規格に対する改正経緯を含む公開情報を収集する情報収集ステップと、収集された前記改正経緯を含む公開情報の内容に基づいて学習された推論エンジン(80)が前記法律、法規又は規格の改正動向を予測する予測ステップと、を1つ又は複数のコンピュータが実行することを特徴とする法的情報処理方法であって、前記情報収集ステップにより収集された前記公開情報に対応付けられる日付情報を取得する特定情報取得ステップと、前記公開情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、前記法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類ステップと、をさらに備え、
前記1つ又は複数のコンピュータは、法律、法規又は規格に規制される製品の部品単位毎に、当該部品に対応する前記法律、法規又は規格項目を付与した、法的部品対照データベース(D5)を備え、前記予測ステップは、前記特定情報取得ステップにより取得された前記日付情報をさらに用いて、前記情報分類ステップにより分類された項目毎に前記法律、法規又は規格の改正動向を予測し、前記改正動向は、改正時期、施行時期、改正内容及び実現度のうち、少なくとも1つが予測され、前記改正動向は、さらに、少なくとも前記公開情報の公開頻度及び公開数、前記キーパーソンの影響度、国内又は外国における前記改正経緯、並びに所定の組織内における改正への対処経緯のうち、少なくとも1つを用いて前記実現度が予測され、前記法的情報処理方法は、さらに、前記予測ステップによる予測結果を前記実現度に応じて取捨選択し、該実現度が相対的に高い前記改正内容を含む改正予測リスト(F4)を作成する予測リスト作成ステップと、前記改正予測リストに記載された改正内容に付与された、分類された項目に対応して、前記法的部品対照データベースを利用して、前記改正内容に対応すべき製品や部品を特定する部品特定ステップと、前記所定の組織内における改正への対処経緯に基づいて、前記改正内容に対応すべき部品の社内的担当者に、少なくとも改正時期、施行時期、改正内容及び対応すべき部品を報知する報知ステップと、を1つ又は複数のコンピュータが実行する。
第5の本発明に係る法的情報処理プログラムは、法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定ステップと、設定された前記キーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも前記法律、法規又は規格に対する改正経緯を含む公開情報を収集する情報収集ステップと、収集された前記改正経緯を含む公開情報の内容に基づいて学習された推論エンジン(80)が前記法律、法規又は規格の改正動向を予測する予測ステップと、を1つ又は複数のコンピュータが実行しつつ、さらに、一般的な前記単数もしくは複数のキーパーソンか、又は自社の製品開発に関するキーパーソンが作成又は公開に関与する前記公開情報、又は非公開情報を取り扱う法的情報処理プログラムであって、前記公開情報又は前記非公開情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、前記法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類ステップと、前記法律、法規又は規格の制定内容と、製品の開発項目との間の解釈上の一致点又は相違点を示す一致情報を抽出する一致情報抽出ステップと、を有し、前記法的情報処理プログラムは、さらに、前記製品の開発項目を、前記公開情報又は前記非公開情報として入力された場合は、前記一致情報抽出ステップにより抽出された前記一致情報である、当該製品の開発項目に対応する、改正が必要な現行の法律、法規又は規格の内容を報知するステップを有する。
第6の本発明に係る法的情報処理プログラムは、法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定ステップと、
設定された前記キーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも前記法律、法規又は規格に対する改正経緯を含む公開情報を収集する情報収集ステップと、収集された前記改正経緯を含む公開情報の内容に基づいて学習された推論エンジン(80)が前記法律、法規又は規格の改正動向を予測する予測ステップと、を1つ又は複数のコンピュータが実行することを特徴とする法的情報処理プログラムであって、前記情報収集ステップにより収集された前記公開情報に対応付けられる日付情報を取得する特定情報取得ステップと、前記公開情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、前記法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類ステップと、をさらに備え、前記1つ又は複数のコンピュータは、法律、法規又は規格に規制される製品の部品単位毎に、当該部品に対応する前記法律、法規又は規格項目を付与した、法的部品対照データベース(D5)を備え、前記予測ステップは、前記特定情報取得ステップにより取得された前記日付情報をさらに用いて、前記情報分類ステップにより分類された項目毎に前記法律、法規又は規格の改正動向を予測し、前記改正動向は、改正時期、施行時期、改正内容及び実現度のうち、少なくとも1つが予測され、前記改正動向は、さらに、少なくとも前記公開情報の公開頻度及び公開数、前記キーパーソンの影響度、国内又は外国における前記改正経緯、並びに所定の組織内における改正への対処経緯のうち、少なくとも1つを用いて前記実現度が予測され、前記法的情報処理プログラムは、さらに、前記予測ステップによる予測結果を前記実現度に応じて取捨選択し、該実現度が相対的に高い前記改正内容を含む改正予測リスト(F4)を作成する予測リスト作成ステップと、前記改正予測リストに記載された改正内容に付与された、分類された項目に対応して、前記法的部品対照データベースを利用して、前記改正内容に対応すべき製品や部品を特定する部品特定ステップと、前記所定の組織内における改正への対処経緯に基づいて、前記改正内容に対応すべき部品の社内的担当者に、少なくとも改正時期、施行時期、改正内容及び対応すべき部品を報知する報知ステップとを1つ又は複数のコンピュータが実行する。
本発明に係る法的情報処理システム、方法及びプログラムによれば、法規定の改正動向を先読みした有用な情報を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る法的情報処理システムを含む情報ネットワークの全体構成図である。 図1に示す法的情報処理システムの機能ブロック図である。 図2に示す情報前処理ユニットの詳細な機能ブロック図である。 図2に示す改正予測ユニットの詳細な機能ブロック図である。 図1及び図2に示す法的情報処理システムによる一連の動作に関するフローチャートである。 情報収集サーバによる公開情報F1(公報文書)の収集プロセス(図5のステップS1)に関する詳細フローチャートである。 図2の公開情報F1の一例を可視的に示す図である。 前処理が施された公開情報F1のデータ構造を例示する図である。 情報収集サーバによる公開情報F2(非公開情報F3)の収集プロセス(図5のステップS2)に関する詳細フローチャートである。 図2の公開情報F2(非公開情報F3)の一例を可視的に示す図である。 図4の推論エンジンにおける入出力パラメータの設計例を示す図である。 図11の推論エンジンの構築例を示す図である。 学習処理に供される学習データの作成例を示す図である。 情報処理サーバによる改正動向の第1予測プロセス(図5のステップS4)に関する詳細フローチャートである。 図2の改正予測リストの一例を可視的に示す図である。 情報処理サーバによる改正動向の第2予測プロセス(図5のステップS4)に関する詳細フローチャートである。 法的部品対照データベースの一例を可視的に示す図である。 部品改正予測リストの一例を可視的に示す図である。 変形例に係る法的情報処理システムを含む情報ネットワークの全体構成図である。 変形例に係る法的情報処理システムによる改正動向の予測プロセス(図5のステップS4)に関する詳細フローチャートである。
以下、本発明に係る法的情報処理システムについて、法的情報処理方法及び法的情報処理プログラムとの関係において好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
[情報ネットワークの全体構成(その1)]
図1は、本発明の一実施形態に係る法的情報処理システム10を含む情報ネットワークの全体構成図である。法的情報処理システム10は、法律、法規又は規格に関する情報(以下、総称して「法的情報」ともいう)に対して所望の情報処理を行うことで、認証・法規関連業務(間接的には、研究・開発業務)を支援するシステムである。
例えば、法的情報処理システム10は、自動車関連の製造業者が運用・管理するイントラネット12内に構築されている。また、法的情報処理システム10は、インターネット14を介して、複数の外部サーバ16(例えば、ウェブサーバ、ファイルサーバ)と双方向に通信可能に接続されている。
外部サーバ16は、外部組織体(例えば、大学、研究機関)又は内部組織体(例えば、上記した製造業者自身又はその系列会社)が管理するサーバである。或いは、外部サーバ16は、法律、法規又は規格に対する関係者、例えば、国又は地域における監督官庁が管理するサーバである。
法的情報処理システム10は、具体的には、少なくとも公開情報F1(公報文書)及び公開情報F2(図2)を収集する情報収集サーバ18と、収集した少なくとも公開情報F1及び公開情報F2に対して所望の情報処理を施す情報処理サーバ20と、いわゆる「1次データ」を格納する第1ストレージ装置22と、いわゆる「2次データ」を格納する第2ストレージ装置24と、を含んで構成される。以下の説明では、主に公開情報F1及び公開情報F2を取り扱った例を説明しているが、必要があれば、自社に保管された非公開情報F3や、インターネット14を介さずに独自に入手した非公開情報F3を含めてもよい。
情報収集サーバ18は、第1通信部26と、第1演算部28と、第1記憶部30と、を含んで構成される。情報処理サーバ20は、第2通信部32と、第2演算部34と、第2記憶部36と、を含んで構成される。
第1通信部26及び第2通信部32は、外部装置に対して電気信号を送受信するインターフェースである。第1演算部28及び第2演算部34は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)を含む処理演算装置によって構成される。
第1記憶部30及び第2記憶部36は、非一過性であり、かつ、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体で構成されている。ここで、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM、フラッシュメモリ等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。
第1ストレージ装置22は、主に素材情報(1次データ)に関するデータベースを構築可能な外部記憶装置である。情報収集サーバ18は、第1ストレージ装置22に対してデータを記憶させると共に、第1ストレージ装置22からデータを読み出し可能である。情報処理サーバ20は、第1ストレージ装置22に対してデータを記憶させると共に、第1ストレージ装置22からデータを読み出し可能である。
第2ストレージ装置24は、主に加工情報(2次データ)に関するデータベースを構築可能な外部記憶装置である。情報処理サーバ20は、第2ストレージ装置24に対してデータを記憶させると共に、第2ストレージ装置24からデータを読み出し可能である。
ところで、情報収集サーバ18、情報処理サーバ20、部署40の中継装置41、部署44の中継装置45は、イントラネット12内に構築されたLAN38(Local Area Network)を介して相互に接続されている。これにより、部署40内のPC42(Personal Computer)は、中継装置41、LAN38及び情報処理サーバ20を経由して、第2ストレージ装置24に格納されたデータにアクセス可能である。また、部署44内のPC(端末)42は、中継装置45、LAN38及び情報処理サーバ20を経由して、第2ストレージ装置24に格納されたデータにアクセス可能である。
[法的情報処理システム10の構成]
<システム全体の機能ブロック図>
図2は、図1に示す法的情報処理システム10の機能ブロック図である。
情報収集サーバ18の第1演算部28は、第1記憶部30に格納されたプログラムを読み出して実行することで、キーパーソン設定ユニット50、情報収集ユニット52、及び情報前処理ユニット54として機能する。具体的には、キーパーソン設定ユニット50は、監督官庁設定ユニット50aと、人物設定ユニット50bと、を備える。また、情報前処理ユニット54は、翻訳処理ユニット56と、公報文書処理ユニット57と、公開情報処理ユニット58と、を備える。
情報処理サーバ20の第2演算部34は、第2記憶部36に格納されたプログラムを読み出して実行することで、フィルタ処理ユニット70、一致情報抽出ユニット72(一致情報抽出部)、改正予測ユニット74(改正予測部)、及び予測結果出力ユニット76(予測リスト作成部)として機能する。
第1ストレージ装置22には、例えば、4種類のデータベース、具体的には、国内外法規データベースD1と、素材情報データベースD2と、事例研究データベースD3と、情報源データベースD4が構築されている。
国内外法規データベースD1は、国内又は外国(国や地域を含む)の法的情報(例えば、公開情報F1(公報文書)の内容)を蓄積するデータベースである。この法的情報は、現地の公用語又は特定の言語(例えば、日本語又は英語)を用いて記述されており、公開情報F1(公報文書)に対して前処理が施された法的構文レベルの情報群を含んでいる。また、この法的情報は、最新の制定内容のみならず、過去の制定内容も含んでいる。
素材情報データベースD2は、公開情報F2の内容を示す素材情報を蓄積するデータベースである。もちろん、必要があれば非公開情報F3の内容を示す素材情報も蓄積してもよい。この「素材情報」とは、公開情報F2や非公開情報F3に対して前処理が施された分析対象情報の集合体であり、後述する日付情報と対応付けられている。
事例研究データベースD3は、ケーススタディの成果情報を蓄積するデータベースである。研究対象である事例には、国内外にて過去に実施された法律、法規又は規格の改正経緯のみならず、所定の組織内における改正への対処経緯も含まれる。
情報源データベースD4は、公開情報F1(公報文書)の情報源である監督官庁に関する情報(以下、監督官庁情報)及び公開情報F2や非公開情報F3の情報源であるキーパーソンに関する情報(以下、キーパーソン情報)を蓄積するデータベースである。
ここで、「監督官庁」とは、法律、法規又は規格を制定又は公布する行政機関を意味する概念であるが、民間の規格がその市場のデファクト規格になっている場合はその規格を制定した団体をも含み、公的機関のみならず私人を含む少し広い概念である。この監督官庁は、次に述べるキーパーソンに含まれてもよい。
また、「キーパーソン」とは、法律、法規又は規格に対する発言力(換言すれば影響度)が、主観的に高いとされる人物に相当し、端的にいえば、自然人のみならず、公的機関、法人を含む広い概念である。キーパーソンの呼称には、インターネット14上で公開可能な「氏名・名称」のみならず、人物を特定可能な「仮名」が含まれる。
具体例として、キーパーソンには、「日本国」のような国名や・「内閣府」のような公的機関名・「国土交通大臣」のような大臣名・「日本国衆議院」のような各国議会名・「神奈川県」や「東京都」のような地方自治体名・「千葉県知事」や「大阪市長」のような地方自治体の知事名、並びに市町村長名・議会の議長名も含まれる。他の例として、キーパーソンには、大学や研究機関等で、製品の関連法律・法規を研究している研究者名・大学名・研究機関名や、当該製品に見識のある者の氏名・製品の規格を研究している研究者名・大学名・研究機関名等が含まれるし、自動車関係者たる完成車メーカ名・部品メーカ名や・それらに所属する技術者の氏名等も含まれる。
例えば、法律、法規又は規格を守るべき存在の企業、又はその国又は地域における監督官庁の利害と行動に直接・間接的な利害関係を有する者(以下、利害関係者という)は、その法律、法規又は規格の変更によってより大きな影響が及ぶ当事者ともいえる。この利害関係者は、具体的には、消費者(顧客)、従業員、株主、債権者、仕入先、得意先、地域の市民、国又は地域の行政機関等である。
利害関係者は、時には水面下で監督官庁に対してロビイング活動を行い、時には公の場である審議会で規制を受ける企業として自己の企業の立場や消費者の意見を代弁する等、一般的な関係者より、法律、法規又は規格の改正により大きな影響を与えているから、上記したキーパーソンに相応しい。
<情報前処理ユニット54の説明>
図3は、図2に示す情報前処理ユニット54の詳細な機能ブロック図である。情報前処理ユニット54は、上記した翻訳処理ユニット56、公報文書処理ユニット57、公開情報処理ユニット58の他、翻訳処理ユニット56の出力側に設けられるスイッチ60を備える。
スイッチ60は、情報属性の入力に応じて、公報文書処理ユニット57又は公開情報処理ユニット58のいずれか一方に切り替え可能に構成されている。ここで、「情報属性」とは、翻訳処理ユニット56により翻訳処理された情報の種類(具体的には、公開情報F1(公報文書)、公開情報F2や非公開情報F3)を意味する。
公報文書処理ユニット57は、法的構文分解モジュール61と、特定情報取得モジュール62と、法的構文分類モジュール63(情報分類部)と、を備える。公開情報処理ユニット58は、分析対象分解モジュール66と、特定情報取得モジュール67(特定情報取得部)と、分析対象分類モジュール68(情報分類部)と、を備える。
<改正予測ユニット74の説明>
図4は、図2に示す改正予測ユニット74の詳細な機能ブロック図である。改正予測ユニット74は、特徴量生成モジュール78と、推論エンジン80と、学習処理モジュール82と、を備える。
特徴量生成モジュール78は、推論エンジン80の学習処理又は予測処理に供される1つ以上の特徴量を生成する。この特徴量には、図11で後述する、改正の難易度、影響度、又は踏襲度が含まれる。
推論エンジン80は、特徴量生成モジュール78により生成された1つ以上の特徴量の入力を受け付けた後、学習処理により構築された演算規則に従って、改正の予測結果を出力する。この推論エンジン80は、例えば、ニューラルネットワーク、機械学習、深層学習(ディープラーニング)を含む公知の人工知能技術を用いて構築されている。なお、学習アルゴリズムは、教師あり学習、教師なし学習、強化学習のうちのいずれの手法を採用してもよい。
なお、推論エンジン80の演算規則は、パラメータの集合体であるパラメータ群84の値によって決定される。このパラメータ群84は、第2記憶部36(図1)に格納され、必要に応じて適時に読み出される。
学習処理モジュール82は、推論エンジン80の学習処理を統括し、学習データ生成部86及びパラメータ更新部88を含んで構成される。学習データ生成部86は、各種データベースから読み出した情報(例えば、実際に起こった改正経緯)を参照して、学習処理に供される学習データを生成する。パラメータ更新部88は、学習データの正解(理想的な出力値)と、推論エンジン80による実際の出力値を比較し、出力値の誤差が小さくなるようにパラメータ群84の各値を更新する。
[法的情報処理システム10の一連の動作]
本実施形態における法的情報処理システム10は、以上のように構成される。続いて、法的情報処理システム10の一連の動作について、図5のフローチャートの他、図6〜図15を併せて参照しながら説明する。
<ステップS1:公開情報F1(公報文書)の収集プロセス>
図5のステップS1において、法的情報処理システム10は、公開情報F1(公報文書)の収集プロセスを実行する。具体的には、情報収集サーバ18は、ネットワーク上の公開情報F1(公報文書)を定期的又は不定期に収集する。以下、情報収集サーバ18による収集動作について、図6のフローチャート、図7及び図8を参照しながら詳細に説明する。
図6のステップS11において、キーパーソン設定ユニット50は、情報源データベースD4から取得した監督官庁情報に基づいて、単数又は複数のキーパーソンを設定する。具体的には、監督官庁設定ユニット50aは、[1]国又は地域における監督官庁、又は[2]法律、法規又は規格の遵守が必要な事業を展開する企業・団体をキーパーソンとして設定する。
ステップS12において、情報収集ユニット52は、ステップS11で設定された監督官庁が公開・公布に関与する公開情報F1(公報文書)の収集処理を行う。具体的には、情報収集ユニット52は、情報源データベースD4に格納された所在情報(例えば、URL;Uniform Resource Locator)にアクセスして自動ダウンロードを行ってもよいし、外付けの情報記憶媒体(不図示)に格納された公開情報F1(公報文書)を読み出してもよい。
ステップS13において、情報前処理ユニット54は、ステップS12にて1つ又は複数の公開情報F1(公報文書)を収集した場合、未だ前処理がなされていない1つの公開情報F1(公報文書)を指定する。この時点では、公開情報F1(公報文書)を記述する言語は明らかではなく、例えば、英語(図2の「EN」)であってもよい。
図7は、図2の公開情報F1(公報文書)の一例を可視的に示す図である。図2の公開情報F1(公報文書)は、法令番号毎のコンテンツ100を基本単位とするフォーマットで表記された電子報告書である。コンテンツ100は、法令番号を示すテキスト文字列101と、改正日・施行日を示すテキスト文字列102と、法律、法規又は規格の改正内容を示すテキスト文字列103(テキスト文字列104〜106の集合体)と、を含んで構成される。
このように、1単位の公開情報F1(公報文書)の中に複数のコンテンツ100が、1単位のコンテンツ100の中に多岐にわたる改正内容が、それぞれ盛り込まれている場合がある。
ステップS14において、翻訳処理ユニット56は、ステップS13で指定された公開情報F1(公報文書)に対して、ステップS15以降の情報処理に適用可能である特定の言語(例えば、日本語又は英語)に翻訳する翻訳処理を行う。この翻訳に先立ち、翻訳処理ユニット56は、公開情報F1(公報文書)の中からテキスト文字で記述されていない情報(以下、非テキスト情報)を抽出し、この非テキスト情報に対応するテキスト文字に変換した後に翻訳処理を行ってもよい。
ステップS15において、法的構文分解モジュール61は、ステップS14にて特定の言語で翻訳された公開情報F1(公報文書)を、任意の構文解析手法を用いて、所定の構文単位の情報(以下、法的構文レベル情報という)に分解する。
図7の例では、法的構文分解モジュール61は、公開情報F1(公報文書)を各々のコンテンツ100に分解した後、コンテンツ100の内容をさらに細分化する。これにより、コンテンツ100は、テキスト文字列101、102、104〜106にそれぞれ区切られる。なお、各々のテキスト文字列104〜106は、上記した法的構文レベル情報に相当する。
ステップS16において、特定情報取得モジュール62は、ステップS13で指定された公開情報F1(公報文書)に対応付けられた日付情報を取得する。具体的には、特定情報取得モジュール62は、ステップS15で分解されたコンテンツ100を解析することで、各々の法的構文レベル情報に紐付けされる施行日、公布日、改正日等を取得する。
図7の例では、特定情報取得モジュール62は、細分化されたコンテンツ100の中から、日付を示す文字(例えば、年・月・日・数字)又は記号(例えば、スラッシュ・ハイフン・カンマ)を含んだテキスト文字列102を抽出して解析を行う。これにより、改正日(201Z年1月BB日)及び施行日(201X年4月CC日)が取得される。
ステップS17において、法的構文分類モジュール63は、ステップS15にて分解された法的構文レベル情報を、予め設けられた分類規則に従って、法律、法規又は規格の項目毎に分類する。具体的には、法的構文分類モジュール63は、法的構文レベル情報のそれぞれに対して、関連性が高い「項目タグ」を付与する分類処理を行う。
この項目(以下、分類項目ともいう)は、例えば、[1]日本・米国・中国・欧州等の「地域的分類」、[2]安全・環境・電磁両立性・化学物質等の「機能的分類」、[3]車体・エンジン・タイヤ等の「構造的分類」(部品分類)であってもよい。また、1つの法的構文レベル情報に対して1つの分類項目のみならず、2つ以上の分類項目が同時に付与される場合もある。
図7の例では、法的構文分類モジュール63は、法的構文レベル情報であるテキスト文字列104〜106の中から、分類項目の名称(例えば、車体・エンジン・タイヤ)に一致又は近似する文字列が存在するか否かを解析し、存在する場合には該当する項目タグを付与する。これにより、テキスト文字列104は「制動装置」に、テキスト文字列105は「アクセル」に、テキスト文字列106は「タイヤ」にそれぞれ分類される。
ステップS18において、公報文書処理ユニット57は、ステップS17で項目毎に分類された法的構文レベル情報を、日付情報を含む各種情報に対応付ける処理を行う。
図7の例では、公報文書処理ユニット57は、1単位のコンテンツ100に含まれる複数の法的構文レベル情報(テキスト文字列104〜106)に対して、共通する法令番号、改正日及び施行日をそれぞれ対応付ける。また、公報文書処理ユニット57は、1単位の公開情報F1(公報文書)に含まれるすべての法的構文レベル情報に対して、共通する監督官庁をそれぞれ対応付ける。
ステップS19において、情報前処理ユニット54は、ステップS12にて収集したすべての公開情報F1(公報文書)に対する前処理が終了したか否かを判定する。未だ前処理が終了していない場合(ステップS19:NO)、ステップS13に戻って未処理である別の公開情報F1(公報文書)を指定し、以下、ステップS13〜S18を反復しながら前処理を継続する。一方、すべての前処理が終了した場合(ステップS19:YES)、次のステップS20に進む。
図8は、前処理が施された公開情報F1(公報文書)のデータ構造を例示する図である。より詳しくは、本図は、国内外法規データベースD1の構成単位(レコード)の部分集合に相当するテーブルデータを示す。この公開情報F1(公報文書)は、法令番号タグ、日付タグ(改正日及び施行日)、分類タグ、及び法的構文レベル情報を含んで構成される。
ステップS20において、情報収集サーバ18(第1演算部28)は、ステップS18で対応付けされた法的構文レベル情報を纏めた後、第1通信部26を介して、第1ストレージ装置22に向けて送信する。第1ストレージ装置22は、この法的構文レベル情報を受信した後、国内外法規データベースD1を更新する。このようにして、情報収集サーバ18は、公開情報F1(公報文書)の収集動作を終了する。
<ステップS2:公開情報F2又は非公開情報F3の収集プロセス>
図5のステップS2において、法的情報処理システム10は、公開情報F2の収集プロセスを実行する。具体的には、情報収集サーバ18は、ネットワーク上の公開情報F2を定期的又は不定期に収集する。また、必要があれば、自社に保管された非公開情報F3や、インターネット14を介さずに独自に入手した非公開情報F3を定期的又は不定期に収集する。以下、情報収集サーバ18による収集動作について、図9のフローチャート、及び図10を参照しながら詳細に説明する。
図9のステップS21において、キーパーソン設定ユニット50は、情報源データベースD4から取得したキーパーソン情報に基づいて、単数又は複数のキーパーソンを設定する。具体的には、人物設定ユニット50bは、[1]法律、法規又は規格に関わる法的な権威者、[2]法律、法規又は規格の遵守が必要な事業を展開する企業・団体(又は、その従業者・職員)、或いは[3]国又は地域における監督官庁、をキーパーソンとして設定する。
特に、キーパーソン設定ユニット50は、法律、法規又は規格に関する利害関係者を、関係者として設定してもよい。利害関係者は、一般的な関係者と比べて改正に対する影響力が高く、キーパーソンとして相応しいからである。
ステップS22において、情報収集ユニット52は、ステップS21で設定されたキーパーソンが作成又は公開に関与する、インターネット14上の公開情報F2の収集(例えば、自動ダウンロード)を定期的又は不定期に行う。また、必要があれば、非公開情報F3を定期的又は不定期に収集する。公開情報F2又は非公開情報F3は、様々な言語のテキスト文字のみならず、画像、映像、音声を含む、任意のデータ形式であってもよい。なお、外部サーバ16(図1)へのアクセス先は、例えば、情報源データベースD4に格納されたURLを含む所在情報により特定される。
例えば、監督官庁の電子公告により利用可能な情報は、国又は地域における法律、法規又は規格の制定経緯を通じて改正動向を紐解くための重要な公開情報F2の一形態である。また、特許制度又はこれに類する制度に基づいて公開される公報は、開示される技術的課題を通じて改正動向を紐解くための重要な公開情報F2の一形態である。
ステップS23において、情報前処理ユニット54は、ステップS22にて1つ又は複数の公開情報F2又は非公開情報F3を収集した場合、未だ前処理がなされていない1つの公開情報F2又は1つの非公開情報F3を指定する。この時点では、公開情報F2を記述する言語は明らかではなく、例えば、中国語(図2の「CN」)であってもよい。なお、非公開情報F3を記述する言語は明らかではなく、例えば、ドイツ語(図2の「DE」)であってもよい。
図10は、図2の公開情報F2の一例を可視的に示す図である。この公開情報F2は、複数のページからなる電子報告書であり、本図例では、報告書の2ページ分のみ、書誌情報111を示すページ(左側)及び報告内容112を示すページ(右側)を並べて表記している。この書誌情報111は、報告書のタイトルを示すテキスト文字列121と、発行日を示すテキスト文字列122と、発行者を示すテキスト文字列123と、を含んで構成される。非公開情報F3も同様の構成であってもよい。
ステップS24において、翻訳処理ユニット56は、ステップS23で指定された公開情報F2や非公開情報F3に対して、ステップS25以降の情報処理に適用可能である特定の言語に翻訳する翻訳処理を行う。ステップS14(図6)の場合と同様に、翻訳処理ユニット56は、公開情報F2や非公開情報F3の中から非テキスト情報を抽出し、この非テキスト情報に対応するテキスト文字に変換した後に翻訳処理を行ってもよい。
或いは、翻訳処理ユニット56は、文字認識処理を含む画像処理を施すことで、非テキスト情報としての「画像データ」又は「動画フレーム」をテキスト文字に変換してもよい。また、翻訳処理ユニット56は、音声認識処理を含む信号処理を施すことで、非テキスト情報としての「音声データ」をテキスト文字に変換してもよい。
ステップS25において、分析対象分解モジュール66は、ステップS24にて特定の言語で翻訳された公開情報F2や非公開情報F3を、任意の構文解析手法を用いて分解・再構築し、所定の構文単位の情報(以下、分析対象情報という)を生成する。
図10の例では、分析対象分解モジュール66は、書誌情報111と報告内容112を区別し、報告内容112の文章構造を認識した後、所定の規則に従って報告内容112を分解・再構築することで、1つ又は複数の分析対象情報を生成する。これにより、例えば、見出しを示すテキスト文字列124(自動運転と損害賠償責任の考え方)と、項目を示すテキスト文字列125(レベル4の場合)と、具体的内容を示すテキスト文字列126とを結合した分析対象情報が得られる。なお、テキスト文字列126の構成単位は、文、段落、章、ページ、記事のいずれであってもよい。
ステップS26において、特定情報取得モジュール67は、ステップS23で指定された公開情報F2や非公開情報F3に対応付けられた日付情報を取得する。例えば、特定情報取得モジュール67は、日付情報として、公開情報F2が存在するウェブページ内にある日付、公開情報F2の作成日・更新日を取得してもよい。なお、非公開情報F3は、日付情報として、入手日を取得してもよい。また、特定情報取得モジュール67は、公開情報F2や非公開情報F3を解析することで、書誌情報111又は報告内容112に含まれる日付情報を取得してもよい。
図10の例では、特定情報取得モジュール67は、書誌情報111の中から、日付を示す文字(例えば、年・月・日・数字)又は記号(例えば、スラッシュ・ハイフン・カンマ)を含んだテキスト文字列122を抽出して解析を行う。これにより、発行日(20XX年MM月DD日)が取得される。
また、特定情報取得モジュール67は、日付情報と併せて又はこれとは別に、公開情報F2や非公開情報F3に対応付けられた関連者を特定可能な情報(以下、関連者情報という)を取得してもよい。この場合、キーパーソン設定ユニット50は、公開情報F2や非公開情報F3の作成又は公開に関与したキーパーソンとは別に、関連者情報により特定される関連者をキーパーソンとして新たに設定する(ステップS21)。これにより、キーパーソンの設定漏れを自動的に補完することができる。
ステップS27において、分析対象分類モジュール68は、ステップS25にて生成された分析対象情報を、予め設けられた分類規則に従って、法律、法規又は規格の項目毎に分類する。具体的には、分析対象分類モジュール68は、分析対象情報のそれぞれに対して、関連性が高い「項目タグ」を付与する分類処理を行う。
この分類処理には、ステップS17(図6)の場合と同一の又は異なる処理が用いられる。例えば、分析対象分類モジュール68は、テキスト文字列126に法律根拠が明示的に含まれていない場合、テキスト文字列126の近くにあるテキスト文字列127(民法709条)との関係から、対応する分類項目を類推してもよい。
ステップS28において、公開情報処理ユニット58は、ステップS27で項目毎に分類された分析対象情報を、日付情報を含む各種情報に対応付ける処理を行う。ここで、各種情報の例として、日付情報の他に、タイトル、作成者、発行者、法令情報(法律名及び条文番号)、キーパーソン情報が挙げられる。
ステップS29において、情報前処理ユニット54は、ステップS22にて収集したすべての公開情報F2や非公開情報F3に対する前処理が終了したか否かを判定する。未だ前処理が終了していない場合(ステップS29:NO)、ステップS23に戻って、未処理である別の公開情報F2や非公開情報F3を指定し、以下、ステップS23〜S29を反復しながら前処理を継続する。一方、すべての前処理が終了した場合(ステップS29:YES)、次のステップS30に進む。
ステップS30において、情報収集サーバ18(第1演算部28)は、ステップS28で対応付けされた分析対象情報を纏めた後、第1通信部26を介して、第1ストレージ装置22に向けて送信する。第1ストレージ装置22は、この分析対象情報を受信した後、素材情報データベースD2を更新する。このようにして、情報収集サーバ18は、公開情報F2並びに非公開情報F3の収集動作を終了する。
<ステップS3:推論エンジン80の学習プロセス>
図5のステップS3において、法的情報処理システム10は、推論エンジン80の学習プロセスを実行する。具体的には、情報処理サーバ20は、定期的又は不定期に推論エンジン80の学習処理を行う。以下、情報処理サーバ20による学習動作について、図11〜図13を参照しながら詳細に説明する。
図11は、図4の推論エンジン80における入出力パラメータの設計例を示す図である。図4の例では、改正予測ユニット74の主要部、より詳しくは、特徴量生成モジュール78、推論エンジン80、及びこの推論エンジン80の入出力パラメータのみを表記している。
特徴量生成モジュール78は、現在の社会情勢に基づく改正の難易度を定量化する難易度算出部92と、関係者の発言力に基づく改正への影響度を定量化する影響度算出部94と、社会情勢の経緯に基づく改正の踏襲度を定量化する踏襲度算出部96と、を含んで構成される。
なお、推論エンジン80の入力パラメータは、上記した難易度、影響度及び踏襲度の組み合わせに限られず、これらを結合した別の指標を含んでもよいし、これらとは別の指標を含んでもよい。例えば、難易度は、難度又は容易度のいずれでもよく、例えば、実現度と容易度を乗算した指標を用いてもよい。
難易度算出部92は、法的構文レベル情報が属する分類項目の他に、例えば、後述する一致情報、現在の技術水準、改正の社会的要請、改正フェーズを含む入力パラメータに基づいて、改正の難易度を示す少なくとも1種類の特徴量を出力する。
「技術水準」の一例として、「技術的に難しい」「技術的問題がまだ山積している」「実用化はまだ先である」「今後のイノベーションに期待する」等の記載内容が挙げられる。法的構文レベル情報の中にこれらの記載が含まれる場合、技術水準が相対的に低い(難度が相対的に高い)計算結果が得られる。
「社会的要請」の一例として、「早期の実用化が望まれる」「法整備が進んでいる」「国際的調和が必要である」等の記載内容が挙げられる。法的構文レベル情報の中にこれらの記載が含まれる場合、社会的要請が相対的に高い(難度が相対的に低い)計算結果が得られる。
「改正フェーズ」の一例として、立法に関与する組織体の種類、審議の状態が挙げられる。立法の下流側にある組織体で審議中の場合、改正の成立可能性が相対的に高い(難度が相対的に低い)計算結果が得られる。影響力のある組織体での審議が未了である場合、改正の成立可能性が相対的に低い(難度が相対的に高い)計算結果が得られる。
影響度算出部94は、法的構文レベル情報が属する分類項目の他に、例えば、公開情報F2の公開頻度・公開数、キーパーソンを含む入力パラメータに基づいて、改正への影響度を示す少なくとも1種類の特徴量を出力する。公開頻度が多いほど、公開数が多いほど、或いはキーパーソンの発言力が強いほど、改正への影響度が相対的に高い計算結果が得られる。非公開情報F3については、キーパーソンを含む入力パラメータに基づいて、改正への影響度を示す少なくとも1種類の特徴量を出力する。キーパーソンの発言力が強いほど、改正への影響度が相対的に高い計算結果が得られる。
踏襲度算出部96は、法的構文レベル情報が属する分類項目の他に、例えば、国内又は外国における改正経緯、所定の組織内における改正への対処経緯を含む入力パラメータに基づいて、改正の踏襲度を示す少なくとも1種類の特徴量を出力する。
「国内の改正経緯」の一例として、監督官庁が主催する審議会・研究会の開催日程と改正スケジュールの関係性や、二院制・議員立法等の立法制度を採用する国の改正傾向が挙げられる。また、「対処経緯」の一例とは、改正に取り組んだ過去の意思決定が成功した事例、又は失敗した事例が挙げられる。
「外国の改正経緯」の一例として、自動車業界では、米国のカリフォルニア州が世界に先駆けて厳しい規制を導入し、米国連邦政府が同等の規制を遅れて採用している傾向(典型的には「マスキー法」の事例)が挙げられる。その関係と同様に、米国のカリフォルニア州の規制の一部を先進諸国が採用し、先進諸国の同等の規制を新興国が遅れて採用する場合が挙げられる。
推論エンジン80は、日付情報、分類項目の他、特徴量生成モジュール78により生成された1つ以上の特徴量の入力を受け付けた後、学習処理により構築された演算規則に従って、研究・開発を含む事業活動にとって有用な情報である改正時期、施行時期、改正内容、及び実現度を出力する。
ここで、推論エンジン80の演算規則は、パラメータの集合体であるパラメータ群84の値によって決定される。階層型ニューラルネットワークを用いて推論エンジン80が構築されている場合、パラメータ群84は、例えば、ニューロンの応答関数を特定する係数、シナプス結合の重み付け係数、中間層の数、各層を構成するニューロンの個数を含んでもよい。
図12は、図11の推論エンジン80の構築例を示す図である。この推論エンジン80は、立法に関与する組織構造を模した予測システムであり、複数の学習器(上流側から順に、3つの学習器98a、98b、98c)が直列的に接続されてなる。例えば、学習器98aは世論を模した「仮想世論」に相当し、学習器98bは衆議院(下院)を模した「仮想衆議院」に相当し、学習器98cは参議院(上院)を模した「仮想参議院」に相当する。
つまり、改正予測ユニット74は、法律、法規又は規格の立法に関与する組織を模した複数の学習器98a〜98cを含み、法律、法規又は規格の立法に関与する組織構造を模したものである。
各々の学習器98a〜98cは、入力層と、少なくとも1層の中間層(或いは隠れ層)と、出力層とから構成される多層パーセプトロンである。ここで、学習器98a〜98c毎に、ニューロン(丸印で図示)の個数、中間層の数、入力パラメータの定義、又は出力パラメータの定義を適宜変更してもよい。
ところで、日本の立法手順によれば、衆議院で法案が可決した後、参議院での委員会審議入り時の「法律案」は、委員会で審議される。衆議院で既に可決されていることから、基本的にはこのままの形で通過するが、場合によっては否決されたり、修正が加えられたりする可能性もある。
そこで、立法制度が一院制、二院制又はその他の制度にかかわらず、法律、法規又は規格の立法に最後に関与する組織を模した「仮想参議院」に相当する学習器98cを個別に設けることで、各国に特有の立法事情を考慮した入出力パラメータ設計が可能となり、その分だけ改正動向(つまり、途中経過及び最終結果)の予測精度が高くなる。
図13は、学習処理に供される学習データの作成例を示す図である。より詳しくは、本図は、実際に起こった改正経緯に基づいて一連の正解データ(教師データ)を作成する方法を示す時系列図である。説明の便宜上、3つのフェーズ(第1〜第3フェーズ)を経て、法律、法規又は規格の改正が行われたものとする。
例えば、[1]実際の改正日、施行日及び改正内容からなるデータセット140、[2]第1フェーズ開始の基準日、第1経過内容及び第1特徴量からなるデータセット141、[3]第2フェーズ開始の基準日、第2経過内容及び第2特徴量からなるデータセット142、[4]第3フェーズ開始の基準日、第3経過内容及び第3特徴量からなるデータセット143、がそれぞれ得られたとする。
この場合、推論エンジン80全体に関する学習データとして、[A]データセット141を入力とし、データセット140を出力とする正解データ、[B]データセット142を入力とし、データセット140を出力とする正解データ、[C]データセット143を入力とし、データセット140を出力とする正解データ、を用いることができる。
学習器98aに関する学習データとして、[D]データセット141を入力とし、データセット142の一部(第2フェーズ基準日、第2経過内容)を出力とする正解データを用いることができる。学習器98bに関する学習データとして、[E]データセット142を入力とし、データセット143の一部(第3フェーズ基準日、第3経過内容)を出力とする正解データを用いることができる。学習器98cに関する学習データとして、[F]データセット143を入力とし、データセット140を出力とする正解データを用いることができる。
以上のように、改正予測ユニット74は、法律、法規又は規格の改正が確定した都度、上記した学習処理を自発的に実行することで、最新の改正事情をキャッチアップした高い予測精度を維持可能となる。
<ステップS4:改正動向の予測プロセス>
図5のステップS4において、法的情報処理システム10は、改正動向の予測プロセスを実行する。具体的には、情報処理サーバ20は、自動又は手動による予測指令を受け付けた後、法律、法規又は規格の改正動向(途中経過又は最終結果)を予測する。
先ず、情報処理サーバ20による改正動向の第1予測プロセスについて、図14のフローチャート、及び図15を参照しながら詳細に説明する。
図14のステップS41において、情報処理サーバ20(第2演算部34)は、第1ストレージ装置22から必要な情報を読み出す。
ステップS42において、第2演算部34は、ステップS41で読み出された各種情報の中から、未だ指定されていない分析対象情報を指定する。
ステップS43において、フィルタ処理ユニット70は、ステップS42で指定された分析対象情報の一部又は全部を除去するフィルタ処理を施す。具体的には、フィルタ処理ユニット70は、法律、法規又は規格の制定内容との関連性について、例えば関連キーワードの含有率を用いて定量化し、得られた値(つまり、関連度)が閾値よりも小さい箇所を除外する。
そして、フィルタ処理ユニット70は、分析対象情報に対応付けられていた各種情報を参照し、この分析対象情報に最も近い制定内容を抽出する。フィルタ処理ユニット70は、フィルタ処理後の分析対象情報を再構築することで、抽出した制定内容と対比可能な法的構文レベル情報を生成する。
ステップS44において、一致情報抽出ユニット72は、ステップS43のフィルタ処理により構築された法的構文レベル情報から一致情報を抽出する。この「一致情報」とは、法律、法規又は規格の制定内容と、公開情報F2が示す公開内容(つまり、法的構文レベル情報)との間の解釈上の一致点又は相違点を示す情報を意味する。非公開情報F3については、法律、法規又は規格の制定内容と、非公開情報F3が示す内容(法的構文レベル情報)との間の解釈上の一致点又は相違点を示す情報を意味する。
例えば、法律に関して、主体、客体、時期又は手続の内容における一致点(相違点)がそれぞれ一致情報に該当し得る。より詳細には、基準値(上限値或いは下限値)又は基準範囲が異なる場合には一致情報は「数値」に相当し、適用範囲が異なる場合には一致情報は「範囲」に相当する。
また、一致情報は、両者の一致度合いを示す定量値、例えば「相関係数」であってもよい。この相関係数は、0〜1の範囲内で正規化された値であり、完全に一致する場合は「1」となり、異なる場合にはその度合いに応じて1よりも小さい値となる。
ステップS45において、改正予測ユニット74(推論エンジン80)は、ステップS44にて抽出された一致情報を用いて、法律、法規又は規格の改正動向に関する予測処理を行う。具体的には、改正予測ユニット74は、一致情報抽出ユニット72により抽出された一致情報を用いて、法律、法規又は規格の改正動向を予測してもよい。解釈上の一致点又は相違点を用いることで入力情報量が少なくなり、その分だけ予測のための情報処理量が少なくて済む。
また、改正予測ユニット74は、公開情報F2の公開頻度及び公開数、キーパーソンの影響度、国内又は外国における改正経緯、並びに所定の組織内における改正への対処経緯のうち少なくとも1つを用いて実現度を予測してもよい。非公開情報F3に関しては、キーパーソンの影響度、国内又は外国における改正経緯、並びに所定の組織内における改正への対処経緯のうち少なくとも1つを用いて実現度を予測してもよい。
ステップS46において、第2演算部34は、ステップS45にて得られた予測結果、つまり、法律、法規又は規格の改正動向を予測した情報(以下、改正予測情報)を第2記憶部36に一時的に記憶させる。
ステップS47において、改正予測ユニット74は、ステップS41にて読み出されたすべての分析対象情報に対する予測処理が終了したか否かを判定する。未だ予測処理が終了していない場合(ステップS47:NO)、ステップS42に戻って未処理である別の分析対象情報を指定し、以下、ステップS42〜S47を反復しながら予測処理を継続する。一方、予測処理がすべて終了した場合(ステップS47:YES)、ステップS48に進む。
ステップS48において、予測結果出力ユニット76は、ステップS46にて逐次記憶された予測結果を取捨選択することで改正予測リストF4を作成する。改正予測リストF4は、実現度が相対的に高い改正内容を含む一覧表である。
図15は、図2の改正予測リストF4の一例を可視的に示す図である。この改正予測リストF4は、一例として、分類項目、タイトル、公開日(非公開情報F3に基づく場合は、入手日)、改正時期、施行時期、改正内容、実現度及び状態からなるテーブルデータである。
例えば、改正が既に確定した情報については、実現度として「100」(単位は百分率)の値が、状態として「確定」の値がそれぞれ格納される。一方、改正がまだ確定していない情報については、実現度として100未満の値が、状態として「予測」の値がそれぞれ格納される。ここでは、実現性を完全に否定できない情報(つまり、実現度が1以上である情報)を列挙しているが、取捨選択する閾値を可変に設定してもよい。
このように、予測結果出力ユニット76は、改正予測ユニット74による予測結果を実現度に応じて取捨選択し、該実現度が相対的に高い改正内容を含む改正予測リストF4を作成するので、改正の実現性が相対的に高い予測情報を含む、一覧性が高い改正予測情報を得ることができる。
ステップS49において、情報処理サーバ20(第2演算部34)は、ステップS48で作成された改正予測リストF4を、第2通信部32を介して、第2ストレージ装置24に向けて送信する。第2ストレージ装置24は、改正予測リストF4を受信した後、改正予測情報を蓄積するデータベースを更新する。このようにして、情報処理サーバ20の動作(情報処理)を終了する。
その後、ユーザ(例えば、部署40の構成員)は、第2ストレージ装置24に記憶された改正予測リストF4を読み出す所定の操作を行うことで、図15に示す描画内容をPC42のディスプレイ43に表示させる。これにより、ユーザは、改正動向の予測結果を一見して把握可能となり、この改正予測情報を認証・法規関連業務に活用することができる。
次に、情報処理サーバ20による改正動向の第2予測プロセスについて、図16のフローチャート、及び図17を参照しながら詳細に説明する。
図16のステップS51において、情報処理サーバ20(第2演算部34)は、第1ストレージ装置22から必要な情報、例えばオペレータによって入力された製品名に対応する法的部品対照データベースD5の情報(図17参照)を読み出す。
この法的部品対照データベースD5の情報は、例えば図17に示すように、製品毎に用意され、各レコードに、当該製品に使用される部品名と、部品名に対応する部品の社内的担当者ID(当該部品の開発者のID、部品購買担当者のID等)と、部品名に対応する部品の法律、法規及び規格の種類が登録されている。部品名が例えば「部品001」に対しては、例えばID=「001」、法律名=「法律1」、法規名=「法規1」、規格名=「規格1」が対応し、部品名が例えば「部品011」に対しては、ID=「002」、法律名=「法律1」、法規名=「法規2」、規格名=「規格1」が対応する等が挙げられる。
ステップS52において、第2演算部34は、ステップS51で読み出された法的部品対照データベースD5の情報の中から、未だ指定されていない分析対象情報(部品名)を指定する。
ステップS53において、フィルタ処理ユニット70は、上述したステップS43と同様に、ステップS52で指定された分析対象情報の一部又は全部を除去するフィルタ処理を施す。さらに、フィルタ処理ユニット70は、フィルタ処理後の分析対象情報を再構築することで、抽出した制定内容と対比可能な法的構文レベル情報を生成する。
ステップS54において、一致情報抽出ユニット72は、上述したステップS44と同様に、ステップS53のフィルタ処理により構築された法的構文レベル情報から一致情報を抽出する。
ステップS55において、改正予測ユニット74(推論エンジン80)は、上述したステップS45と同様に、ステップS54にて抽出された一致情報を用いて、法律、法規又は規格の改正動向に関する予測処理を行う。
ステップS56において、第2演算部34は、上述したステップS46と同様に、ステップS55にて得られた予測結果、つまり、法律、法規又は規格の改正動向を予測した情報(以下、改正予測情報)を第2記憶部36に一時的に記憶させる。
ステップS57において、改正予測ユニット74は、上述したステップS47と同様に、ステップS52にて指定されたすべての分析対象情報に対する予測処理が終了したか否かを判定する。法的部品対照データベースD5に登録された商品名について、未だ予測処理が終了していない場合(ステップS57:NO)、ステップS52に戻って、未処理である別の分析対象情報(商品名)を指定し、以下、ステップS52〜S57を反復しながら予測処理を継続する。一方、予測処理がすべて終了した場合(ステップS57:YES)、ステップS58に進む。
ステップS58において、予測結果出力ユニット76は、ステップS56にて逐次記憶された予測結果を取捨選択することで、部品改正予測リストF5(図18参照)を作成する。部品改正予測リストF5は、改正が予測された部品について、予測される改正内容を含む一覧表である。
図18は、部品改正予測リストF5の一例を可視的に示す図である。この部品改正予測リストF5は、一例として、部品名、社内的担当者のID、公開日(非公開情報F3に基づく場合は、入手日)、改正時期、施行時期、改正内容、実現度及び状態からなるテーブルデータである。
この部品改正予測リストF5は、上述した改正予測リストF4と同様に、改正が既に確定した情報については、実現度として「100」(単位は百分率)の値が、状態として「確定」の値がそれぞれ格納される。一方、改正がまだ確定していない情報については、実現度として100未満の値が、状態として「予測」の値がそれぞれ格納される。
ステップS59において、さらに、予測結果出力ユニット76は、部品改正予測リストF5に記録されたIDに基づいて、部品名に対応する部品の社内的担当者のPC(端末)42に、担当部品に関する改正予測結果を報知する。例えば部品改正予測リストF5のうち、部品名、公開日(非公開情報F3に基づく場合は、入手日)、改正時期、施行時期、改正内容、実現度及び状態を出力して、当該部品の改正予測結果を報知する。改正予測結果を受信したPCは、当該PCに接続されたディスプレイ43に改正予測結果を表示する。
ステップS60において、第2演算部34は、ステップS58で作成された部品改正予測リストF5を、第2通信部32を介して、第2ストレージ装置24に向けて送信する。第2ストレージ装置24は、部品改正予測リストF5を受信した後、改正予測情報を蓄積するデータベースを更新する。このようにして、情報処理サーバ20の動作(情報処理)を終了する。
[情報ネットワークの全体構成(その2)]
上述した法的情報処理システム10は、情報収集サーバ18、情報処理サーバ20、部署40の中継装置41、部署44の中継装置45を、イントラネット12内に構築されたLAN38を介して相互に接続することで構成したが、その他、図19に示す変形例に係る法的情報処理システム10aのように構成してもよい。
すなわち、図19に示すように、それぞれインターネット14を介して1以上の外部サーバ16に接続された複数のPC42を有し、各PC42が、それぞれ法的情報処理システム10aを構成してもよい。この場合、各PC42は、1以上の外部サーバ16に対するクライアント端末として機能する。また、各PC42は、第1ストレージ装置22及び第2ストレージ装置24が設置されたクラウドサーバ143にインターネット14を介して接続されている。
各PC42は、少なくとも2つの情報処理部(第1情報処理部150A及び第2情報処理部150B)と、ディスプレイ43とを有する。このうち、第1情報処理部150Aは、第1通信部26、第1演算部28及び第1記憶部30を有し、第2情報処理部150Bは、第2通信部32、第2演算部34及び第2記憶部36を有する。
この場合も、第1通信部26及び第2通信部32は、外部装置に対して電気信号を送受信するインターフェースである。第1演算部28及び第2演算部34は、CPU、MPUを含む処理演算装置によって構成される。第1記憶部30及び第2記憶部36は、非一過性であり、かつ、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体で構成されている。
この法的情報処理システム10aでは、各PC42において、上述した法的情報処理が行われる。そして、各PC42のうち、部品改正予測リストF5に記録された部品名に対応する部品の社内的担当者のPC42に、当該部品の改正予測情報が報知され、当該PC42に接続されたディスプレイ43に改正予測情報が表示される。
この法的情報処理システム10aは、各PC42において、上述した法的情報処理システム10と同様に、公報文書の収集プロセス、公開情報・非公開情報の収集プロセス、推論エンジンの学習プロセス及び改正動向の予測プロセスを実施するが、改正動向の予測プロセスの処理が一部異なる。
すなわち、図20のステップS61において、PC(第2演算部34)は、第1ストレージ装置22から必要な情報、例えばオペレータによって入力された製品名に対応する法的部品対照データベースD5の情報(図17参照)を読み出す。
ステップS62において、第2演算部34は、ステップS61で読み出された法的部品対照データベースD5の情報の中から、当該PCの社内的担当者IDに対応する部品名に対応する情報(二次情報と記す)のみを抽出する。
ステップS63において、第2演算部34は、ステップS62で抽出された二次情報の中から、未だ指定されていない分析対象情報(部品名)を指定する。
その後、ステップS64〜S67において、上述した図16のステップS53〜S56と同様の処理を行って、第2演算部34は、法律、法規又は規格の改正動向を予測した情報(改正予測情報)を第2記憶部36に一時的に記憶させる。
ステップS68において、改正予測ユニット74は、上述したステップS57と同様に、ステップS63にて指定されたすべての分析対象情報に対する予測処理が終了したか否かを判定する。ステップS62にて抽出した二次情報に登録された商品名について、未だ予測処理が終了していない場合(ステップS68:NO)、ステップS63に戻って、未処理である別の分析対象情報(二次情報)を指定し、以下、ステップS63〜S68を反復しながら予測処理を継続する。一方、予測処理がすべて終了した場合(ステップS68:YES)、ステップS69に進む。
ステップS69において、予測結果出力ユニット76は、ステップS56にて逐次記憶された予測結果を取捨選択することで、部品改正予測リストF5(図18参照)を作成する。
ステップS70において、さらに、予測結果出力ユニット76は、部品改正予測リストF5に記録された改正予測結果を社内的担当者のPC42に報知する。改正予測結果を受信したPC42は、当該PC42に接続されたディスプレイ43に改正予測結果を表示する。
ステップS71において、第2演算部34は、ステップS69で作成された部品改正予測リストF5を、第2通信部32を介して、第2ストレージ装置24に向けて送信する。第2ストレージ装置24は、部品改正予測リストF5を受信した後、改正予測情報を蓄積するデータベースを更新する。このようにして、情報処理サーバ20の動作(情報処理)を終了する。
[法的情報処理システム、方法及びプログラムによる効果]
[1] 本実施の形態に係る法的情報処理システム10は、法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定部(キーパーソン設定ユニット50)と、キーパーソン設定部50により設定されたキーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも公開情報(F1、F2)を収集する情報収集部(情報収集ユニット52)と、情報収集部52により収集された情報の内容に基づく法律、法規又は規格の改正動向を予測する改正予測部(改正予測ユニット74)と、を備える。
このように、法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定して少なくとも公開情報を収集することで、出所の信頼性及び改正との関係性がある情報を根拠に、法律、法規又は規格の改正を高い確度で予測可能となり、この改正動向を先読みした有用な情報を得ることができる。
[2] 本実施の形態において、情報収集部52により収集された少なくとも公開情報に対応付けられる日付情報を取得する特定情報取得部(特定情報取得モジュール62)をさらに備え、改正予測部74は、特定情報取得部62により取得された日付情報をさらに用いて法律、法規又は規格の改正動向を予測する。これにより、タイムスタンプによる公開情報の信頼性をさらに確保できるので、予測の確度が一層高まる。
[3] 本実施の形態において、少なくとも公開情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類部(法的構文分類モジュール63、分析対象分類モジュール68)をさらに備え、改正予測部74は、情報分類部(63、68)により分類された項目毎に法律、法規又は規格の改正動向を予測する。これにより、1単位の公開情報・非公開情報の中に多岐にわたる内容が盛り込まれている場合であっても、所定の分類項目に従った情報の整理及び改正の予測を効率的に行うことができる。
[4] 本実施の形態において、改正予測部74は、改正時期、施行時期、改正内容及び実現度のうち少なくとも1つを予測する。これにより、研究・開発を含む事業活動にとって有用な情報を得ることができる。
[5] 本実施の形態において、改正予測部74は、さらに、公開情報の公開頻度及び公開数、キーパーソンの影響度、国内又は外国における改正経緯、並びに所定の組織内における改正への対処経緯のうち少なくとも1つを用いて実現度を予測する。これにより、改正の実現性が相対的に高い予測情報を含む、一覧性が高い改正予測情報を得ることができる。
[6] 本実施の形態において、改正予測部74による予測結果を実現度に応じて取捨選択し、該実現度が相対的に高い改正内容を含む改正予測リストF4を作成する予測リスト作成部(予測結果出力ユニット76)をさらに備える。これにより、改正の実現性が相対的に高い予測情報を含む、一覧性が高い改正予測情報を得ることができる。
[7] 本実施の形態において、改正予測部74は、法律、法規又は規格の立法に関与する組織を模した、少なくとも1つの学習器(98c)を含み、少なくとも学習器(98c)は、立法制度が一院制、二院制又はその他の制度にかかわらず、法律、法規又は規格の立法に最後に関与する組織を模したものである。これにより、各国に特有の立法事情を考慮した入出力パラメータ設計が可能となり、その分だけ改正動向の予測精度が高くなる。
[8] 本実施の形態において、改正予測部74は、法律、法規又は規格の立法に関与する組織を模した複数の学習器(98a、98b)を含み、法律、法規又は規格の立法に関与する組織構造を模したものである。これにより、各国に特有の立法事情を考慮した入出力パラメータ設計が可能となり、その分だけ改正動向の予測精度が高くなる。
[9] 本実施の形態において、法律、法規又は規格の制定内容と、公開内容との間の解釈上の一致点又は相違点を示す一致情報を抽出する一致情報抽出部(一致情報抽出ユニット72)をさらに備え、改正予測部74は、一致情報抽出部72により抽出された一致情報をさらに用いて、法律、法規又は規格の改正動向を予測する。これにより、解釈上の一致点又は相違点を用いることで入力情報量が少なくなり、その分だけ予測のための情報処理量が少なくて済む。
[10] 本実施の形態において、特定情報取得部67は、公開情報の作成又は公開に関与したキーパーソンとは別に、公開情報に対応付けられた関連者を特定可能な関連者情報をさらに取得し、キーパーソン設定部50は、関連者情報により特定される関連者をキーパーソンとして新たに設定する。これにより、公開情報を通じて取得した関連者情報を用いて、キーパーソンの設定漏れを自動的に補完することができる。
[11] 本実施の形態において、キーパーソン設定部50は、国又は地域における監督官庁をキーパーソンとして設定し、情報収集部52は、監督官庁の電子公告により利用可能な公開情報を収集する。
監督官庁の電子公告により利用可能な公開情報は、国又は地域における法律、法規又は規格の制定経緯を通じて改正動向を紐解くための重要な情報の1つである。そこで、この情報を用いることで改正の予測精度をさらに高めることができる。
[12] 本実施の形態において、情報収集部52は、キーパーソンが法律上の発明者又は出願人であって、特許制度又はこれに類する制度に基づいて公開される公報を、公開情報として収集する。
特許制度又はこれに類する制度に基づいて公開される公報は、開示される技術的課題を通じて改正動向を紐解くための重要な情報の1つである。そこで、この情報を用いることで改正の予測精度をさらに高めることができる。
[13] 本実施の形態において、キーパーソン設定部50は、法律、法規又は規格に関する利害関係者を、関係者として設定する。利害関係者は、一般的な関係者と比べて改正に対する影響力が高く、キーパーソンとして相応しいからである。
[14] 本実施の形態に係る法的情報処理システム10aは、1つ又は複数のコンピュータ、並びに少なくとも改正予測部74で予測された法律、法規又は規格の改正動向を報知する国内又は国外に設置されたクライアント端末装置42で構成されたものであり、クライアント端末装置42は、少なくとも公開情報が示す公開内容に基づく改正予測部74で予測された法律、法規又は規格の改正動向に対して、国内又は国外からアクセスする。
これにより、例えば1つの製品を構成する多数の部品に関する情報を全て持つ必要はなく、一部の部品の情報、例えばクライアント端末装置42が設置された部署が管轄する部品(特定部品)に関する情報だけを持てばよい。その結果、各クライアント端末装置42において、それぞれ対応する特定部品についての改正予測を演算すればよいため、改正予測結果を得るまでの演算時間を短縮することができ、各部署の担当者等は、担当する部品の改正予測を早期に知ることができる。
[15] 本実施の形態に係る法的情報処理方法は、法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定ステップと、設定されたキーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも公開情報を収集する情報収集ステップと、収集された情報の内容に基づく法律、法規又は規格の改正動向を予測する予測ステップとを1つ又は複数のコンピュータが実行する。
このように、法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定して公開情報を収集することで、出所の信頼性及び改正との関係性がある公開情報を根拠に、法律、法規又は規格の改正を高い確度で予測可能となり、この改正動向を先読みした有用な情報を得ることができる。
[16] また、本実施の形態に係る法的情報処理方法は、法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定ステップと、設定された前記キーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも公開情報を収集する情報収集ステップと、収集された情報の内容に基づく前記法律、法規又は規格の改正動向を予測する予測ステップとを有し、1つ又は複数のコンピュータが実行しつつ、さらに、一般的な前記単数もしくは複数のキーパーソンか、又は自社の製品開発に関するキーパーソンが作成又は公開に関与する前記公開情報、又は非公開情報を取り扱う法的情報処理方法であって、前記公開情報又は前記非公開情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、前記法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類ステップと、前記法律、法規又は規格の制定内容と、前記製品の開発項目との間の解釈上の一致点又は相違点を示す一致情報を抽出する一致情報抽出ステップと、を有し、前記法的情報処理方法は、さらに、前記製品の開発項目を、前記公開情報又は前記非公開情報として入力された場合は、前記一致情報抽出ステップにより抽出された前記一致情報である、当該製品の開発項目に対応する、改正が必要な現行の法律、法規又は規格の内容を報知するステップとを有する。
これにより、法的情報処理システムのユーザが、例えば進展国の当局にロビイングできるように、法令等の変更を見えるようにすることができる。
例えば「開発技術」が現行の「法律、法規又は規格」であれば、その技術の使用がそのまま「法令違反」となり、「使用ができない」おそれが生じる場合には、どの「法律、法規又は規格」を法改正すればよいかを示してくれる。
進展国が自動車の先進国の法律を取り込もうとして、そのまま、それら先進国と同様な法律に変更しようとする場合がある。そういう場合、その進展国の例えば道路事情等から、それら先進国の法律を採用するには早すぎて、混乱することが予想される場合がある。その際には、業界団体や先進国の業界リーディング企業等が、その進展国の当局に、渉外活動(ロビイング)をして、法律の施行の遅延を提案したり、代替の法規案を提案することができる。
[17] 本実施の形態に係る法的情報処理方法は、法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定ステップと、設定されたキーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも公開情報を収集する情報収集ステップと、収集された情報の内容に基づく法律、法規又は規格の改正動向を予測する予測ステップと、を1つ又は複数のコンピュータが実行することを特徴とする法的情報処理方法であって、情報収集ステップにより収集された情報に対応付けられる日付情報を取得する特定情報取得ステップと、情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類ステップと、をさらに備え、1つ又は複数のコンピュータは、法律、法規又は規格に規制される製品の部品単位毎に、当該部品に対応する法律、法規又は規格項目を付与した、法的部品対照データベースを備え、予測ステップは、特定情報取得ステップにより取得された日付情報をさらに用いて、情報分類ステップにより分類された項目毎に法律、法規又は規格の改正動向を予測し、改正動向は、改正時期、施行時期、改正内容及び実現度のうち、少なくとも1つが予測され、改正動向は、さらに、少なくとも公開情報の公開頻度及び公開数、キーパーソンの影響度、国内又は外国における改正経緯、並びに所定の組織内における改正への対処経緯のうち、少なくとも1つを用いて実現度が予測される。さらに、法的情報処理方法は、予測ステップによる予測結果を実現度に応じて取捨選択し、該実現度が相対的に高い改正内容を含む改正予測リストを作成する予測リスト作成ステップと、改正予測リストに記載された改正内容に付与された、分類された項目に対応して、法的部品対照データベースを利用して、改正内容に対応すべき製品や部品を特定する部品特定ステップと、所定の組織内における改正への対処経緯に基づいて、改正内容に対応すべき部品の社内的担当者(開発者、部品購買担当等)に、少なくとも改正時期、施行時期、改正内容及び対応すべき部品を報知する報知ステップとを1つ又は複数のコンピュータが実行する。
これにより、例えば法規アラートのサービスを提供することができる。法規アラートとは、改正内容に対応すべき部品の社内的担当者(例えば開発者、部品購買担当者等)に、少なくとも改正時期、施行時期、改正内容、及び対応すべき部品等を報知することをいう。
具体的には、以下のサービスを提供することができる。
すなわち、「購買部門の担当者等に法規変更日程を伝える」という場面で、「法規変更の変更内容」だけを伝えられても、具体的に「どの品番のもの」が「どのように変更される」のかが知らされないと、対応することができない、という問題がある。
そこで、入力情報として、「この法律、法規又は規格に規制される製品の部品単位毎に、当該部品に対応する前記法律、法規又は規格項目を付与した、法的部品対照データベース」から取得した「改正内容に付与された分類された項目、改正内容に対応すべき部品(品番)、所定の組織内における改正への対処経緯」の情報を用いる。
出力情報として、「改正内容に対応すべき部品の社内的担当者(開発者、部品購買担当等)に少なくとも改正時期、施行時期、改正内容、及び対応すべき部品(品番)」を出力する。
そして、サービスとして、改正内容に対応すべき部品の社内的担当者(実施例:開発者・部品購買担当者等)に、「少なくとも改正時期、施行時期、改正内容、及び対応すべき部品」を報知することができる。例えば「その施行日で、この部品は使えなくなります」旨のアラート出すことができる。
[18] 本実施の形態に係る法的情報処理プログラムは、法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定ステップと、設定されたキーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも公開情報を収集する情報収集ステップと、収集された情報の内容に基づく法律、法規又は規格の改正動向を予測する予測ステップと、を1つ又は複数のコンピュータに実行させる。
このように、法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定して公開情報F2を収集することで、出所の信頼性及び改正との関係性がある公開情報F2を根拠に、法律、法規又は規格の改正を高い確度で予測可能となり、この改正動向を先読みした有用な情報を得ることができる。
[備考]
なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。或いは、技術的に矛盾が生じない範囲で各々の構成を任意に組み合わせてもよい。

Claims (15)

  1. 法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定部(50)と、
    前記キーパーソン設定部(50)により設定された前記キーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも前記法律、法規又は規格に対する改正経緯を含む公開情報を収集する情報収集部(52)と、
    前記情報収集部(52)により収集された前記改正経緯を含む公開情報の内容に基づいて学習された推論エンジン(80)が前記法律、法規又は規格の改正動向を予測する改正予測部(74)と、を有し、
    1つ又は複数のコンピュータが実行しつつ、さらに、一般的な前記単数もしくは複数のキーパーソンか、又は自社の製品開発に関するキーパーソンが作成又は公開に関与する前記公開情報、又は非公開情報を取り扱う法的情報処理システム(10、10a)であって、
    前記公開情報又は前記非公開情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、前記法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類部(63、68)と、
    前記法律、法規又は規格の制定内容と、製品の開発項目との間の解釈上の一致点又は相違点を示す一致情報を抽出する一致情報抽出部(72)と、を有し、
    前記法的情報処理システム(10、10a)は、さらに、
    前記製品の開発項目を、前記公開情報又は前記非公開情報として入力された場合は、前記一致情報抽出部(72)により抽出された前記一致情報である、当該製品の開発項目に対応する、改正が必要な現行の法律、法規又は規格の内容を報知するクライアント端末装置(42)を備えることを特徴とする法的情報処理システム(10、10a)。
  2. 請求項1に記載の法的情報処理システムにおいて、
    前記情報収集部(52)により収集された少なくとも前記公開情報に対応付けられる日付情報を取得する特定情報取得部(62)をさらに備え、
    前記改正予測部(74)は、前記特定情報取得部(62)により取得された前記日付情報をさらに用いて前記法律、法規又は規格の改正動向を予測する
    ことを特徴とする法的情報処理システム(10、10a)。
  3. 請求項2に記載の法的情報処理システムにおいて、
    少なくとも前記公開情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、前記法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類部(63、68)をさらに備え、
    前記改正予測部(74)は、前記情報分類部(63、68)により分類された項目毎に前記法律、法規又は規格の改正動向を予測する
    ことを特徴とする法的情報処理システム(10、10a)。
  4. 請求項3に記載の法的情報処理システムにおいて、
    前記改正予測部(74)は、改正時期、施行時期、改正内容及び実現度のうち少なくとも1つを予測することを特徴とする法的情報処理システム(10、10a)。
  5. 請求項4に記載の法的情報処理システムにおいて、
    前記改正予測部(74)は、さらに、前記公開情報の公開頻度及び公開数、前記キーパーソンの影響度、国内又は外国における改正経緯、並びに所定の組織内における改正への対処経緯のうち少なくとも1つを用いて前記実現度を予測することを特徴とする法的情報処理システム(10、10a)。
  6. 請求項4又は5に記載の法的情報処理システムにおいて、
    前記改正予測部(74)による予測結果を前記実現度に応じて取捨選択し、該実現度が相対的に高い前記改正内容を含む改正予測リスト(F4)を作成する予測リスト作成部(76)をさらに備えることを特徴とする法的情報処理システム(10、10a)。
  7. 請求項2〜6のいずれか1項に記載の法的情報処理システムにおいて、
    前記特定情報取得部(62)は、前記公開情報の作成又は公開に関与した前記キーパーソンとは別に、前記公開情報に対応付けられた関連者を特定可能な関連者情報をさらに取得し、
    前記キーパーソン設定部(50)は、前記関連者情報により特定される前記関連者を前記キーパーソンとして新たに設定する
    ことを特徴とする法的情報処理システム(10、10a)。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の法的情報処理システムにおいて、
    前記キーパーソン設定部(50)は、国又は地域における監督官庁を前記キーパーソンとして設定し、
    前記情報収集部(52)は、前記監督官庁の電子公告により利用可能な前記公開情報を収集する
    ことを特徴とする法的情報処理システム(10、10a)。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の法的情報処理システムにおいて、
    前記情報収集部(52)は、前記キーパーソンが法律上の発明者又は出願人であって、特許制度又はこれに類する制度に基づいて公開される公報を、前記公開情報として収集することを特徴とする法的情報処理システム(10、10a)。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の法的情報処理システムにおいて、
    前記キーパーソン設定部(50)は、前記法律、法規又は規格に関する利害関係者を、前記関係者として設定することを特徴とする法的情報処理システム(10、10a)。
  11. 法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定部(50)と、
    前記キーパーソン設定部(50)により設定された前記キーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも前記法律、法規又は規格に対する改正経緯を含む公開情報を収集する情報収集部(52)と、
    前記情報収集部(52)により収集された前記改正経緯を含む公開情報の内容に基づいて学習された推論エンジン(80)が前記法律、法規又は規格の改正動向を予測する改正予測部(74)と、を1つ又は複数のコンピュータが実行することを特徴とする法的情報処理システム(10、10a)であって、
    前記情報収集部(52)により収集された前記公開情報に対応付けられる日付情報を取得する特定情報取得部(62)と、
    前記公開情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、前記法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類部(63)と、をさらに備え、
    前記1つ又は複数のコンピュータは、法律、法規又は規格に規制される製品の部品単位毎に、当該部品に対応する前記法律、法規又は規格項目を付与した、法的部品対照データベース(D5)を備え、
    前記改正予測部(74)は、前記特定情報取得部(62)により取得された前記日付情報をさらに用いて、前記情報分類部(63)により分類された項目毎に前記法律、法規又は規格の改正動向を予測し、
    前記改正動向は、改正時期、施行時期、改正内容及び実現度のうち、少なくとも1つが予測され、
    前記改正動向は、さらに、少なくとも前記公開情報の公開頻度及び公開数、前記キーパーソンの影響度、国内又は外国における前記改正経緯、並びに所定の組織内における改正への対処経緯のうち、少なくとも1つを用いて前記実現度が予測され、
    前記法的情報処理システム(10、10a)は、さらに、
    前記改正予測部(74)による予測結果を前記実現度に応じて取捨選択し、該実現度が相対的に高い前記改正内容を含む改正予測リストを作成する予測リスト作成ステップと、
    前記改正予測リスト(F4)に記載された改正内容に付与された、分類された項目に対応して、前記法的部品対照データベース(D5)を利用して、前記改正内容に対応すべき製品や部品を特定する部品特定ステップと、
    前記所定の組織内における改正への対処経緯に基づいて、前記改正内容に対応すべき部品の社内的担当者に、少なくとも改正時期、施行時期、改正内容及び対応すべき部品を報知する報知ステップと、
    を1つ又は複数のコンピュータが実行することを特徴とする法的情報処理システム(10、10a)
  12. 法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定ステップと、
    設定された前記キーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも前記法律、法規又は規格に対する改正経緯を含む公開情報を収集する情報収集ステップと、
    収集された前記改正経緯を含む公開情報の内容に基づいて学習された推論エンジン(80)が前記法律、法規又は規格の改正動向を予測する予測ステップとを有し、
    1つ又は複数のコンピュータが実行しつつ、さらに、一般的な前記単数もしくは複数のキーパーソンか、又は自社の製品開発に関するキーパーソンが作成又は公開に関与する前記公開情報、又は非公開情報を取り扱う法的情報処理方法であって、
    前記公開情報又は前記非公開情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、前記法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類ステップと、
    前記法律、法規又は規格の制定内容と、製品の開発項目との間の解釈上の一致点又は相違点を示す一致情報を抽出する一致情報抽出ステップと、を有し、
    前記法的情報処理方法は、さらに、
    前記製品の開発項目を、前記公開情報又は前記非公開情報として入力された場合は、前記一致情報抽出ステップにより抽出された前記一致情報である、当該製品の開発項目に対応する、改正が必要な現行の法律、法規又は規格の内容を報知するステップを有することを特徴とする法的情報処理方法。
  13. 法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定ステップと、
    設定された前記キーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも前記法律、法規又は規格に対する改正経緯を含む公開情報を収集する情報収集ステップと、
    収集された前記改正経緯を含む公開情報の内容に基づいて学習された推論エンジン(80)が前記法律、法規又は規格の改正動向を予測する予測ステップと、を1つ又は複数のコンピュータが実行することを特徴とする法的情報処理方法であって、
    前記情報収集ステップにより収集された前記公開情報に対応付けられる日付情報を取得する特定情報取得ステップと、
    前記公開情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、前記法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類ステップと、をさらに備え、
    前記1つ又は複数のコンピュータは、法律、法規又は規格に規制される製品の部品単位毎に、当該部品に対応する前記法律、法規又は規格項目を付与した、法的部品対照データベース(D5)を備え、
    前記予測ステップは、前記特定情報取得ステップにより取得された前記日付情報をさらに用いて、前記情報分類ステップにより分類された項目毎に前記法律、法規又は規格の改正動向を予測し、
    前記改正動向は、改正時期、施行時期、改正内容及び実現度のうち、少なくとも1つが予測され、
    前記改正動向は、さらに、少なくとも前記公開情報の公開頻度及び公開数、前記キーパーソンの影響度、国内又は外国における前記改正経緯、並びに所定の組織内における改正への対処経緯のうち、少なくとも1つを用いて前記実現度が予測され、
    前記法的情報処理方法は、さらに、
    前記予測ステップによる予測結果を前記実現度に応じて取捨選択し、該実現度が相対的に高い前記改正内容を含む改正予測リスト(F4)を作成する予測リスト作成ステップと、
    前記改正予測リストに記載された改正内容に付与された、分類された項目に対応して、前記法的部品対照データベースを利用して、前記改正内容に対応すべき製品や部品を特定する部品特定ステップと、
    前記所定の組織内における改正への対処経緯に基づいて、前記改正内容に対応すべき部品の社内的担当者に、少なくとも改正時期、施行時期、改正内容及び対応すべき部品を報知する報知ステップと
    を1つ又は複数のコンピュータが実行することを特徴とする法的情報処理方法。
  14. 法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定ステップと、
    設定された前記キーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも前記法律、法規又は規格に対する改正経緯を含む公開情報を収集する情報収集ステップと、
    収集された前記改正経緯を含む公開情報の内容に基づいて学習された推論エンジン(80)が前記法律、法規又は規格の改正動向を予測する予測ステップと、
    を1つ又は複数のコンピュータが実行しつつ、さらに、一般的な前記単数もしくは複数のキーパーソンか、又は自社の製品開発に関するキーパーソンが作成又は公開に関与する前記公開情報、又は非公開情報を取り扱う法的情報処理プログラムであって、
    前記公開情報又は前記非公開情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、前記法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類ステップと、
    前記法律、法規又は規格の制定内容と、製品の開発項目との間の解釈上の一致点又は相違点を示す一致情報を抽出する一致情報抽出ステップと、を有し、
    前記法的情報処理プログラムは、さらに、
    前記製品の開発項目を、前記公開情報又は前記非公開情報として入力された場合は、前記一致情報抽出ステップにより抽出された前記一致情報である、当該製品の開発項目に対応する、改正が必要な現行の法律、法規又は規格の内容を報知するステップを有することを特徴とする法的情報処理プログラム。
  15. 法律、法規又は規格に対する関係者である単数又は複数のキーパーソンを設定するキーパーソン設定ステップと、
    設定された前記キーパーソンが作成又は公開に関与する、少なくとも前記法律、法規又は規格に対する改正経緯を含む公開情報を収集する情報収集ステップと、
    収集された前記改正経緯を含む公開情報の内容に基づいて学習された推論エンジン(80)が前記法律、法規又は規格の改正動向を予測する予測ステップと、を1つ又は複数のコンピュータが実行することを特徴とする法的情報処理プログラムであって、
    前記情報収集ステップにより収集された前記公開情報に対応付けられる日付情報を取得する特定情報取得ステップと、
    前記公開情報を分解して得た所定の構文単位の情報を、前記法律、法規又は規格の項目毎に分類する情報分類ステップと、をさらに備え、
    前記1つ又は複数のコンピュータは、法律、法規又は規格に規制される製品の部品単位毎に、当該部品に対応する前記法律、法規又は規格項目を付与した、法的部品対照データベース(D5)を備え、
    前記予測ステップは、前記特定情報取得ステップにより取得された前記日付情報をさらに用いて、前記情報分類ステップにより分類された項目毎に前記法律、法規又は規格の改正動向を予測し、
    前記改正動向は、改正時期、施行時期、改正内容及び実現度のうち、少なくとも1つが予測され、
    前記改正動向は、さらに、少なくとも前記公開情報の公開頻度及び公開数、前記キーパーソンの影響度、国内又は外国における前記改正経緯、並びに所定の組織内における改正への対処経緯のうち、少なくとも1つを用いて前記実現度が予測され、
    前記法的情報処理プログラムは、さらに、
    前記予測ステップによる予測結果を前記実現度に応じて取捨選択し、該実現度が相対的に高い前記改正内容を含む改正予測リスト(F4)を作成する予測リスト作成ステップと、
    前記改正予測リストに記載された改正内容に付与された、分類された項目に対応して、前記法的部品対照データベースを利用して、前記改正内容に対応すべき製品や部品を特定する部品特定ステップと、
    前記所定の組織内における改正への対処経緯に基づいて、前記改正内容に対応すべき部品の社内的担当者に、少なくとも改正時期、施行時期、改正内容及び対応すべき部品を報知する報知ステップと
    を1つ又は複数のコンピュータが実行することを特徴とする法的情報処理プログラム
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