JP6897238B2 - 光学フィルムおよび画像表示装置 - Google Patents
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Description
図1に示される光学フィルム10は、光透過性を有するものであり、樹脂基材11と、樹脂基材11の一方の面11A側に設けられたハードコート層12とを備えている。ハードコート層は、単層構造のみならず、2層以上の多層構造であってもよい。図1に示されるハードコート層12は、第1のハードコート層13および第2のハードコート層14からなる多層構造となっている。光学フィルム10の表面は、ハードコート層12の表面12Aとなっている。
A=C/B×100
樹脂基材11は、光透過性を有する樹脂からなる基材である。本明細書における「光透過性」とは、光を透過させる性質を意味し、例えば、全光線透過率が50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、特に好ましくは90%以上であることを含む。光透過性とは、必ずしも透明である必要はなく、半透明であってもよい。
本明細書における「ハードコート層」とは、JIS K5600−5−4:1999で規定される鉛筆硬度試験で測定されたときの硬度(鉛筆硬度)が「H」以上の層である。鉛筆硬度試験は、鉛筆に500gの荷重を加えるとともに、ひっかき速度を1mm/秒とした状態で行うものとする。鉛筆硬度は、鉛筆硬度試験において光学フィルムの表面に傷が付かなかった最も高い硬度とする。なお、鉛筆硬度の測定の際には、硬度が異なる鉛筆を複数本用いて行うが、鉛筆1本につき5回鉛筆硬度試験を行い、5回のうち4回以上光学フィルムの表面に傷が付かなかった場合には、この硬度の鉛筆においては光学フィルムの表面に傷が付かなかったと判断する。上記傷は、鉛筆硬度試験を行った光学フィルムの表面を蛍光灯下で透過観察して視認されるものを指す。
第1のハードコート層13は、硬度を高めるための層である。第1のハードコート層13は、バインダ樹脂と、バインダ樹脂中に分散された粒子とを含んでいる。第1のハードコート層13に粒子を含ませることにより、より高い鉛筆硬度を達成することができる。第1のハードコート層13は、バインダ樹脂等の他、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、前記以外の各種添加剤を含有してもよい。このような添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、着色剤、フィラー等が挙げられる。
樹脂は、重合性化合物(硬化性化合物)の重合体(硬化物)を含む。重合性化合物は、分子内に重合性官能基を少なくとも1つ有するものである。重合性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和基が挙げられる。なお、「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基」および「メタクリロイル基」の両方を含む意味である。
粒子は、ハードコート層の硬度を高める成分であり、無機粒子、有機粒子またはこれらの混合物のいずれであってもよい。無機粒子としては、例えば、シリカ(SiO2)粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子、酸化スズ粒子、アンチモンドープ酸化スズ(略称:ATO)粒子、酸化亜鉛粒子等の無機酸化物粒子が挙げられる。これらの中でも、硬度をより高める観点からシリカ粒子が好ましい。シリカ粒子としては、球形シリカ粒子や異形シリカ粒子が挙げられるが、これらの中でも、異形シリカ粒子が好ましい。本明細書における「球形粒子」とは、例えば、真球状、楕円球状等の粒子を意味し、「異形粒子」とは、ジャガイモ状(断面観察時のアスペクト比が1.2以上40以下)のランダムな凹凸を表面に有する形状の粒子を意味する。上記異形粒子は、その表面積が球状粒子と比較して大きいため、このような異形粒子を含有することで、上記バインダ樹脂との接触面積が大きくなり、第1のハードコート層13の鉛筆硬度をより優れたものとすることができる。第1のハードコート層13に含まれているシリカ粒子が異形シリカ粒子であるか否かは、第1のハードコート層13の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)または走査透過型電子顕微鏡(STEM)で観察することによって確認することができる。球形シリカ粒子を用いる場合、球形シリカ粒子の粒子径が小さいほど、光透過性ハードコート層の硬度が高くなる。これに対し、異形シリカ粒子は、市販されている最も小さい粒子径の球形シリカ粒子ほど小さくなくとも、この球形シリカと同等の硬度を達成することができる。
第2のハードコート層14は、耐擦傷性および滑り性を高めるための層である。第2のハードコート層14は、バインダ樹脂、滑剤および防汚剤を含み、かつ粒子を含まない。第2のハードコート層14は、バインダ樹脂等の他、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、前記以外の各種添加剤を含有してもよい。このような添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、着色剤、フィラー等が挙げられる。
第2のハードコート層14に含まれるバインダ樹脂は、第1のハードコート層13に含まれるバインダ樹脂と同様であるので、ここでは説明を省略するものとする。
滑剤は、光学フィルム10の表面10Aに滑り性を付与するためのものである。滑剤は、重合性官能基を有するものが好ましい。滑剤として重合性官能基を有する滑剤を用いた場合には、滑剤は第2のハードコート層中においてバインダ樹脂と結合した状態で存在する。
防汚剤は、光学フィルム10の表面10Aに指紋等の汚れが付着するのを防ぐためのものである。防汚剤は、重合性官能基を有するものが好ましい。防汚剤として重合性官能基を有する防汚剤を用いた場合には、防汚剤は第2のハードコート層中においてバインダ樹脂と結合した状態で存在する。
光学フィルム10は、例えば、以下のようにして作製することができる。まず、樹脂基材11の一方の面11A上に、バーコーター等の塗布装置によって、第1のハードコート層用組成物を塗布して、第1のハードコート層用組成物の塗膜を形成する。
第1のハードコート層用組成物は、硬化後にバインダ樹脂となる重合性化合物および粒子を含んでいる。第1のハードコート層用組成物は、その他、必要に応じて、紫外線吸収剤、レベリング剤、溶剤、重合開始剤を含んでいてもよい。
上記溶剤としては、アルコール(例、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ベンジルアルコール、PGME、エチレングリコール、ジアセトンアルコール)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、ヘプタノン、ジイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジアセトンアルコール)、エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、蟻酸メチル、PGMEA)、脂肪族炭化水素(例、ヘキサン、シクロヘキサン)、ハロゲン化炭化水素(例、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドン)、エーテル(例、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン)、エーテルアルコール(例、1−メトキシ−2−プロパノール)、カーボネート(炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル)、等が挙げられる。これらの溶剤、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。なかでも、上記溶剤としては、ウレタン(メタ)アクリレート等の成分、並びに、他の添加剤を溶解或いは分散させ、第1のハードコート層用組成物を好適に塗工できる点で、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンが好ましい。
重合開始剤は、電離放射線照射より分解されて、ラジカルを発生して重合性化合物の重合(架橋)を開始または進行させる成分である。
第2のハードコート層用組成物は、硬化後にバインダ樹脂となる重合性化合物、滑剤および防汚剤を含んでいる。第2のハードコート層用組成物は、その他、必要に応じて、紫外線吸収剤、溶剤、重合開始剤を含んでいてもよい。第2のハードコート層用組成物は、溶剤および重合開始剤は、第1のハードコート層用組成物で説明した溶剤および重合開始剤と同様であるので、ここでは説明を省略するものとする。
光学フィルム10は、折り畳み可能な画像表示装置に組み込んで使用することが可能である。図3は、本実施形態に係る画像表示装置の概略構成図である。図3に示されるように、画像表示装置30は、観察者側に向けて、主に、電池等が収納された筐体31、保護フィルム32、表示素子33、タッチセンサ34、円偏光板35、および光学フィルム10がこの順で積層されている。表示素子33とタッチセンサ34との間、タッチセンサ34と円偏光板35との間、円偏光板35と光学フィルム10との間には、例えば、OCA(Optical Clear Adhesive)等の光透過性接着層36が配置されており、これら部材は光透過性接着層36によって互いに固定されている。
まず、下記に示す組成となるように各成分を配合して、ハードコート層用組成物を得た。
・ジペンタエリスリトールポリアクリレート(製品名「A−9550」、新中村化学工業社製):70質量部
・シリカ粒子(製品名「PGM−AC−2140Y」、日産化学工業社製):30質量部
・フッ素系レベリング剤(製品名「メガファックF−444」、DIC社製):0.1質量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「A−TMM−3」、新中村化学工業社製):100質量部
・シリコーン系滑剤(製品名「BYK−333」、ビックケミー・ジャパン社製):0.1.質量部
・フッ素含有防汚剤(製品名「メガファックRS−56」、DIC社製):0.1質量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「A−TMM−3」、新中村化学工業社製):100質量部
・シリコーン系滑剤(製品名「BYK−377」、ビックケミー・ジャパン社製):0.1質量部
・フッ素含有防汚剤(製品名「メガファックRS−56」、DIC社製):0.1質量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「A−TMM−3」、新中村化学工業社製):100質量部
・シリコーン系滑剤(製品名「BYK−378」、ビックケミー・ジャパン社製):100質量部
・フッ素含有防汚剤(製品名「メガファックRS−56」、DIC社製):0.1質量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「A−TMM−3」、新中村化学工業社製):100質量部
・シリコーン系滑剤(製品名「BYK−UV3510」、ビックケミー・ジャパン社製):100質量部
・フッ素含有防汚剤(製品名「メガファックRS−56」、DIC社製):0.1質量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「A−TMM−3」、新中村化学工業社製):100質量部
・シリコーン系滑剤(製品名「BYK−UV3500」、ビックケミー・ジャパン社製):0.1質量部
・フッ素含有防汚剤(製品名「メガファックRS−56」、DIC社製):0.1質量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「A−TMM−3」、新中村化学工業社製):100質量部
・シリコーン系滑剤(製品名「BYK−345」、ビックケミー・ジャパン社製):0.1質量部
・フッ素含有防汚剤(製品名「メガファックRS−75」、DIC社製):0.1質量部
・易滑剤(製品名「H65」、CIKナノテック社製):1.5質量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「A−TMM−3」、新中村化学工業社製):100質量部
・フッ素含有防汚剤(製品名「メガファックRS−75」、DIC社製):0.1質量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「A−TMM−3」、新中村化学工業社製):100質量部
・シリコーン系滑剤(製品名「BYK−313」、ビックケミー・ジャパン社製):0.1質量部
・フッ素含有防汚剤(製品名「メガファックRS−75」、DIC社製):0.1質量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「A−TMM−3」、新中村化学工業社製):100質量部
・シリコーン系滑剤(製品名「BYK−322」、ビックケミー・ジャパン社製):0.1質量部
・フッ素含有防汚剤(製品名「メガファックRS−75」、DIC社製):0.1質量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(製品名「A−TMM−3」、新中村化学工業社製):100質量部
・シリコーン系滑剤(製品名「BYK−331」、ビックケミー・ジャパン社製):0.1質量部
・フッ素含有防汚剤(製品名「メガファックRS−75」、DIC社製):0.1質量部
樹脂基材として、厚さ80μmのトリアセチルセルロース基材(製品名「KC8UAW」、コニカミノルタ社製)を準備し、トリアセチルセルロース基材の一方の面に、バーコーターでハードコート層用組成物1を塗布し、塗膜を形成した。その後、形成した塗膜に対して、70℃、1分間加熱させることにより塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて、紫外線を空気中にて積算光量が100mJ/cm2になるように照射して塗膜を半硬化(ハーフキュア)させた。次いで、半硬化させたハードコート層用組成物1の塗膜の表面に、バーコーターでハードコート層用組成物2を塗布し、塗膜を形成した。形成した塗膜に対して、70℃、1分間加熱させることにより塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン社製、光源Hバルブ)を用いて、紫外線を酸素濃度が200ppm以下の条件下にて積算光量が200mJ/cm2になるように照射して塗膜を完全硬化(フルキュア)させた。これにより、トリアセチルセルロース基材上に、膜厚が15μmの第1のハードコート層と、第1のハードコート層上に積層された膜厚が5μmの第2のハードコート層とからなるハードコート層を備える光学フィルムを得た。なお、トリアセチルセルロース基材の厚みは厚み測定装置(製品名「デジマチックインジケーターIDF−130」、ミツトヨ社製)を用いて、トリアセチルセルロース基材の厚みを10点測定し、その算術平均値とした。また、ハードコート層の膜厚は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、ハードコート層の断面を撮影し、その断面の画像においてハードコート層の膜厚をそれぞれ20箇所測定し、その20箇所の膜厚の算術平均値とした。実施例2〜実施例5および比較例1〜5においても、実施例1と同様の手法によって基材の厚み、およびハードコート層の膜厚を測定した。
実施例2においては、ハードコート層用組成物2の代わりにハードコート層用組成物3を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを得た。
実施例3においては、ハードコート層用組成物2の代わりにハードコート層用組成物4を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを得た。
実施例4においては、ハードコート層用組成物2の代わりにハードコート層用組成物5を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを得た。
実施例5においては、ハードコート層用組成物2の代わりにハードコート層用組成物6を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを得た。
比較例1においては、ハードコート層用組成物2の代わりにハードコート層用組成物7を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを得た。
比較例2においては、ハードコート層用組成物2の代わりにハードコート層用組成物8を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを得た。
比較例3においては、ハードコート層用組成物2の代わりにハードコート層用組成物9を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを得た。
比較例4においては、ハードコート層用組成物2の代わりにハードコート層用組成物10を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを得た。
比較例5においては、ハードコート層用組成物2の代わりにハードコート層用組成物11を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光学フィルムを得た。
実施例および比較例に係る光学フィルムにおいて、原子間力顕微鏡(AFM)(製品名「WET−9100」、島津製作所製)を用いて、光学フィルムの表面の5μm角の領域を三次元観察して、前記領域内に存在する直径0.1μm以上2.5μm以下および高さ20nm以下の円柱状の突起の数をカウントした。なお、突起の数のカウントは、後述する消しゴム試験前の光学フィルムにおいて行った。また、参考として、実施例1に係る消しゴム試験前の光学フィルムの表面の5μm角の領域を原子間力顕微鏡(AFM)(製品名「WET−9100」、島津製作所製)によって三次元観察したときの写真を図4に示した。
実施例および比較例に係る光学フィルムにおいて、消しゴムで光学フィルムの表面を4000往復擦る消しゴム試験を行うとともに、消しゴム試験前後において光学フィルムの表面の水に対する接触角をそれぞれ測定し、消しゴム試験前の接触角に対する消しゴム試験後の接触角の維持率を算出した。
A=C/B×100
実施例および比較例に係る光学フィルムの表面(ハードコート層の表面)に対して、スチールウール試験を行い、評価した。具体的には、横方向10cm×縦方向5cmの大きさに切り出した光学フィルムをガラス板上に折れやシワがないようニチバン社製のセロテープ(登録商標)で固定した状態で、#0000番のスチールウール(製品名「BON STAR」、日本スチールウール社製)を用いて、1kg/cm2の荷重をかけながら、速度50mm/秒で5000往復擦り、その後の光学フィルムの表面に傷の有無を目視により確認した。評価基準は、以下の通りとした。
○:傷が確認されなかった。
×:傷が確認された。
実施例および比較例に係る光学フィルムの表面(ハードコート層の表面)における鉛筆硬度を、JIS K5600−5−4:1999に基づいてそれぞれ測定した。なお、鉛筆硬度の測定の際には、5cm×10cmの大きさに切り出した光学フィルムをガラス板上に折れやシワがないようニチバン社製のセロテープ(登録商標)で固定した状態で、鉛筆に1kgの荷重をかけながら、鉛筆を速度1mm/秒で移動させた。鉛筆硬度は、鉛筆硬度試験において光学フィルムの表面に傷が付かなかった最も高い硬度とする。なお、鉛筆硬度の測定の際には、硬度が異なる鉛筆を複数本用いて行うが、鉛筆1本につき5回鉛筆硬度試験を行い、5回のうち4回以上蛍光灯下で光学フィルムの表面を透過観察した際に光学フィルムの表面に傷が視認されなかった場合には、この硬度の鉛筆においては光学フィルムの表面に傷が付かなかったと判断する。
実施例および比較例に係る光学フィルムの全光線透過率を、JIS K7361−1:1997に準拠して、ヘイズメーター(製品名「HM−150」、村上色彩技術研究所製)を用いて、測定した。全光線透過率は、横方向10cm×縦方向5cmの大きさに切り出した光学フィルムに対して3回測定して得られた値の算術平均値とした。
実施例および比較例に係る光学フィルムのヘイズ値(全ヘイズ値)を、JIS K7136:2000に準拠して、ヘイズメーター(製品名「HM−150」、村上色彩技術研究所製)を用いて、測定した。ヘイズ値は、横方向10cm×縦方向5cmの大きさに切り出した光学フィルムに対して3回測定して得られた値の算術平均値とした。
10A…表面
11…樹脂基材
11A…一方の面
12…ハードコート層
12A…表面
13…第1のハードコート層
14…第2のハードコート層
30…画像表示装置
33…表示素子
34…タッチセンサ
Claims (5)
- 樹脂基材と、前記樹脂基材の一方の面側に設けられたハードコート層とを備える光学フィルムであって、
前記光学フィルムの表面が、前記ハードコート層の表面であり、
前記ハードコート層が、粒子を含む第1のハードコート層と、前記第1のハードコート層における前記樹脂基材側の面とは反対側の面に設けられ、かつ粒子を含まない第2のハードコート層とを備えており、
原子間力顕微鏡を用いて、前記光学フィルムの前記表面の5μm角の領域を三次元観察したとき、前記領域内に直径0.1μm以上2.5μm以下および高さ20nm以下の円柱状の突起が3個以上20個以下存在し、
消しゴムを用いて荷重500gで前記光学フィルムの前記表面を4000往復擦る消しゴム試験を行った場合に、前記消しゴム試験前の前記光学フィルムの前記表面における水に対する接触角に対する前記消しゴム試験後の前記光学フィルムの表面における水に対する接触角の割合である接触角維持率が80%以上である、光学フィルム。 - スチールウールを用いて1kg/cm2の荷重を加えながら前記光学フィルムの前記表面を5000往復擦るスチールウール試験を行った場合に、前記表面に傷が確認されない、請求項1に記載の光学フィルム。
- 表示素子と、
前記表示素子よりも観察者側に配置された請求項1または2に記載の光学フィルムと、を備え、
前記光学フィルムの前記ハードコート層が、前記樹脂基材よりも観察者側に位置している、画像表示装置。 - 前記表示素子と前記光学フィルムとの間に、タッチセンサをさらに備える、請求項3に記載の画像表示装置。
- 前記表示素子が、有機発光ダイオード素子である、請求項3または4に記載の画像表示装置。
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