JP6897036B2 - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents
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Description
美白処理では、画像に含まれる人物の顔の肌部分を美しくする処理が施される。
画像に含まれる人物の顔を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された人物の顔の画像部分の状態を判別する判別手段と、
前記判別手段によって判別された人物の顔の状態に応じて予め設定された復元処理方法を示す情報に基づいて、前記人物の顔を化粧が施されていない状態に調整する調整手段と、
前記復元処理方法を示す情報と対応付けられた化粧を施すための画像処理方法を表す情報に基づいて、前記調整手段によって調整された前記人物の顔に対し化粧に対応する画像処理を実行する画像処理手段と、
を備え、
前記画像処理手段が実行する化粧に対する画像処理は、化粧を施す前に施される美顔処理に対応する処理が含まれることを特徴とする。
本実施形態に係る画像処理装置は、化粧を施されている被写体の顔を、化粧を施されていないスッピン状態にする処理(以下、「復元処理」と呼ぶ。)を実行可能であると共に、スッピン状態とされた被写体の顔に美白処理及び美肌処理を含む美顔処理を施す。本実施形態において、美白処理とは、顔の画像において肌部分の色を白くする処理であり、美肌処理とは、顔の画像において肌部分を滑らかにする処理である。そして、本実施形態に係る画像処理装置は、復元処理によりスッピン状態にされた後、美顔処理が施された被写体の顔に、ユーザが指定する化粧を施す処理(以下、「リメイクアップ処理」と呼ぶ。)を画像処理によって行う。
これにより、人物の顔の状態によらず、美顔処理の効果に違いが出ないようにすることができると共に、美顔処理を施した上で、所定の化粧を施す画像処理を実行することができる。
画像処理装置1は、例えば、デジタルカメラとして構成される。
フォーカスレンズは、イメージセンサの受光面に被写体像を結像させるレンズである。ズームレンズは、焦点距離を一定の範囲で自在に変化させるレンズである。
光学レンズ部にはまた、必要に応じて、焦点、露出、ホワイトバランス等の設定パラメータを調整する周辺回路が設けられる。
光電変換素子は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の光電変換素子等から構成される。光電変換素子には、光学レンズ部から被写体像が入射される。そこで、光電変換素子は、被写体像を光電変換(撮像)して画像信号を一定時間蓄積し、蓄積した画像信号をアナログ信号としてAFEに順次供給する。
AFEは、このアナログの画像信号に対して、A/D(Analog/Digital)変換処理等の各種信号処理を実行する。各種信号処理によって、ディジタル信号が生成され、撮像部16の出力信号として出力される。
このような撮像部16の出力信号を、以下、「撮像画像」と呼ぶ。撮像画像のデータは、CPU11や図示しない画像処理部等に適宜供給される。
出力部18は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
記憶部19は、ハードディスクあるいはフラッシュメモリ等で構成され、CPU11が実行するプログラムや各種画像のデータを記憶する。
通信部20は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(図示せず)との間で行う通信を制御する。
化粧顔生成処理とは、化粧を施されている被写体の顔を、化粧を施されていないスッピン状態にする復元処理を施すと共に、スッピン状態とされた被写体の顔に美顔処理(美白処理及び美肌処理)を施し、ユーザが指定する化粧を画像処理によって被写体の顔に施す一連の処理をいう。
また、記憶部19の一領域には、復元/リメイクアップテーブル記憶部71が設定される。
復元/リメイクアップテーブル記憶部71には、顔の画像を復元処理するための画像処理方法及び顔の画像にリメイクアップ処理を施すための画像処理方法を表す関数がテーブル形式のデータとされた復元/リメイクアップテーブルのデータが記憶される。
図3に示すように、復元/リメイクアップテーブルには、顔の画像を復元処理するための画像処理方法を表す関数(以下、「復元処理用関数」と呼ぶ。)と、顔の画像にリメイクアップ処理を施すための画像処理方法を表す関数(以下、「リメイクアップ用関数」と呼ぶ。)と、が格納されている。なお、図3において、復元処理用関数はf、リメイクアップ用関数はgの符号で表され、復元処理用関数f及びリメイクアップ用関数gそれぞれにおいて異なるものは、それぞれの符号に添え字n,m(n,mは自然数)を付して示している。
また、復元処理用関数及びリメイクアップ用関数は、各種肌の色(薄い、やや薄い・・・、濃い等)、及び、各種化粧の種類(ナチュラル系、ギャル系等)それぞれに対応する特性のものが用意されている。なお、ここでの肌の色は化粧を施す前の地肌の色を表している。
さらに、本実施形態においては、リメイクアップ処理として、画像処理によって施す美顔処理の強度を多段階(ここでは標準のゼロを基準として±6までの合計13段階)に異ならせることが可能となっており、それぞれの強度の段階に対応したリメイクアップ用関数が復元/リメイクアップテーブルに格納されている。
なお、復元/リメイクアップテーブルは、後述する復元/リメイクアップテーブル生成処理によって生成される。
また、画像取得部51は、復元/リメイクアップテーブル生成処理に使用する画像のデータとして、同一人物における化粧を施されていない顔の画像と化粧を施された顔の画像の組を取得する。例えば、画像取得部51は、リムーバブルメディア31に記憶されている画像のデータを取得してもよいし、通信部20を介して他の装置から取得してもよい。
顔検出部52は、化粧顔生成処理の対象となる画像において、被写体の人物の顔を検出する。
また、顔検出部52は、復元/リメイクアップテーブル生成処理に使用する画像において、被写体の人物の顔を検出する。なお、被写体の人物の顔の検出は、公知の技術を使用することで実現可能であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
また、顔検出部52は、検出した被写体の人物の顔に関する情報として、画像における顔の大きさ、位置、顔の主要部位(目、鼻、口等)の位置、肌の色等を取得する。
判別部53は、顔検出部52によって検出された顔の状態を判別する。具体的には、判別部53は、顔検出部52によって取得された顔に関する情報に基づき、検出された顔の状態が、各種肌の色及び各種化粧の種類のいずれに対応する状態で化粧を施されているかを判別する。このとき、判別部53は、顔検出部52によって検出された顔の肌の色及び化粧の種類が、記憶部19に記憶された復元/リメイクアップテーブルにおいて復元用関数を定義する条件のいずれに合致するかを判別する。例えば、判別部53は、顔検出部52によって検出された顔の肌の色が、「薄い」、「やや薄い」・・・「濃い」のいずれの範囲に含まれるかを、それぞれの肌の色の閾値と比較することで判別する。また、判別部53は、顔検出部52によって検出された顔の化粧の種類が、「ナチュラル系」、「ギャル系」等のいずれに合致するかを、化粧に用いられている色の種類、顔において化粧が施された位置及び彩色のパターン等の条件に基づいて判別する。
また、判別部53は、復元/リメイクアップテーブル生成処理において、ユーザによって指定された化粧の種類を取得することによって、化粧の種類を判別する。
即ち、これら判別部53及び調整部54によって、復元処理が実行される。
なお、リメイクアップ部56は、リメイクアップ処理の種類に応じて、リメイクアップ処理後の顔の画像に対して、平滑化処理を施す。例えば、リメイクアップ部56は、リメイクアップ処理において、チークが濃い種類の化粧を施された場合には、チークの赤色領域と、顔の肌色領域との境界を滑らかにする平滑化処理を施す。
図4は、図2の機能的構成を有する図1の画像処理装置1が実行する化粧顔生成処理の流れを説明するフローチャートである。
化粧顔生成処理は、ユーザによって、入力部17に化粧顔生成処理の開始を指示する操作が入力されることに対応して開始される。
ステップS2において、顔検出部52は、化粧顔生成処理の対象となる画像において、被写体の人物の顔を検出する。
化粧顔生成処理の対象となる画像において、被写体の人物の顔が検出されていない場合、ステップS3においてNOと判定されて、化粧顔生成処理は終了する。
一方、化粧顔生成処理の対象となる画像において、被写体の人物の顔が検出された場合、ステップS3においてYESと判定されて、処理はステップS4に移行する。
ステップS5において、調整部54は、復元処理を実行する。なお、復元処理の詳細については後述する。
ステップS7において、リメイクアップ部56は、美顔処理が施された顔の画像に対して、リメイクアップ処理を実行する。なお、リメイクアップ処理の詳細については後述する。
ステップS8において、リメイクアップ部56は、リメイクアップ処理後の顔の画像に対して、平滑化処理を施す。なお、この平滑化処理は、リメイクアップ処理の種類に応じて適宜実行される。
ステップS8の後、化粧顔生成処理は終了する。
図5は、化粧顔生成処理のステップS5において実行される復元処理の流れを説明するフローチャートである。
復元処理が開始されると、ステップS11において、判別部53は、顔検出部52によって検出された顔の状態を判別する。具体的には、判別部53は、顔検出部52によって取得された顔に関する情報に基づき、検出された顔の状態が、各種肌の色及び各種化粧の種類のいずれに対応する状態で化粧を施されているかを判別する。
ステップS13において、調整部54は、顔検出部52によって検出された顔の画像に、取得した復元処理用関数を適用し、顔検出部52によって検出された顔をスッピン状態(化粧を施されていない状態)に調整する画像処理を行う。
ステップS13の後、処理は化粧顔生成処理に戻る。
図6は、化粧顔生成処理のステップS7において実行されるリメイクアップ処理の流れを説明するフローチャートである。
リメイクアップ処理が開始されると、ステップS21において、リメイクアップ部56は、ユーザによって指定された化粧の種類(リメイクアップの種類)を取得する。
ステップS22において、リメイクアップ部56は、ユーザによって指定された美顔処理の強度を取得する。
ステップS24において、リメイクアップ部56は、美顔処理部55によって美顔処理が施された顔の画像に、取得したリメイクアップ用関数を適用し、ユーザによって指定された種類の化粧を画像処理によって施す。
ステップS24の後、処理は化粧顔生成処理に戻る。
図7は、復元/リメイクアップテーブル生成処理の流れを説明するフローチャートである。
復元/リメイクアップテーブル生成処理は、化粧顔生成処理に先立ち、復元/リメイクアップテーブルを予め生成するための事前処理として実行されるものである。そのため、復元/リメイクアップテーブル生成処理は、画像処理装置1で実行することや、画像処理装置1以外のPC(Personal Computer)等の情報処理装置で実行することが可能である。ここでは、画像処理装置1において復元/リメイクアップテーブル生成処理が実行されるものとして説明する。
なお、復元/リメイクアップテーブル生成処理に使用する同一人物における化粧を施されていない顔の画像と化粧を施された顔の組は、予め複数の人物分が撮影され、リムーバブルメディア31や他の装置に記憶されているものとする。
復元/リメイクアップテーブル生成処理が開始されると、ステップS31において、テーブル管理部57は、復元/リメイクアップテーブル生成処理に使用する同一人物における化粧を施されていない顔の画像と化粧を施された顔の画像の組が記憶されている場所とその数を特定する。
ステップS33において、顔検出部52は、取得した当該一人分の画像の各々から人物の顔を検出して、顔に関する情報(画像における顔の大きさ、位置等)を取得する。
ステップS34において、判別部53は、その顔に施されている化粧の種類を、ユーザによって指定された化粧の種類を取得することで判別する。
ステップS35において、顔検出部52は、その顔の肌の色を取得する。
ステップS36において、テーブル管理部57は、その顔の画像を肌の色及び化粧の種類毎に分類する。
ステップS37において、テーブル管理部57は、分類された顔の画像のデータを、ステップS33で取得した顔に関する情報と対応付けて、分類別に区分して分類別顔画像データに登録する。
ステップS31において特定した数の分の顔画像のデータの分類・登録処理が全て終了していない場合、ステップS38においてNOと判定されて、処理はステップS32に移行する。
一方、ステップS31において特定した数の分の顔画像のデータの分類・登録処理が全て終了している場合、ステップS38においてYESと判定されて、処理はステップS39に移行する。
ステップS39において、ステップS37で登録された分類別顔画像データが参照され、復元処理用関数を生成する処理(以下、「復元処理用関数生成処理」と呼ぶ。)が実行される。なお、復元処理用関数生成処理の詳細については後述する。
ステップS40において、テーブル管理部57は、肌の色、化粧の種類及び生成した復元処理用関数を対応付けて、復元/リメイクアップテーブルに登録する。
ステップS42において、テーブル管理部57は、肌の色、化粧の種類及び生成したリメイクアップ用関数を対応付けて、復元/リメイクアップテーブルに登録する。
ステップS42の後、復元/リメイクアップテーブル生成処理は終了する。
図8は、復元/リメイクアップテーブル生成処理のステップS39において実行される復元処理用関数生成処理の流れを説明するフローチャートである。
復元処理用関数生成処理が開始されると、ステップS51において、テーブル管理部57は、分類別顔画像データにおいて分類されている肌の色及び化粧の種類の組み合わせのうち1つを選択する。
ステップS52において、画像取得部51は、テーブル管理部57によって選択された分類別顔画像データを参照し、同一人物における化粧を施されていない顔の画像と化粧を施された顔の画像の組を1組(一人分)取得する。
ステップS54において、関数生成部58は、同一人物における化粧を施されていない顔の画像及び化粧を施された顔の画像間において、取得した顔の主要部位の位置を合わせる。
ステップS56において、テーブル管理部57は、ステップS51で選択された肌の色及び化粧の種類の組み合わせに属する全ての人物における化粧を施されていない顔の画像及び化粧を施された顔の画像の組について、処理が終了したか否かの判定を行う。
ステップS51で選択された肌の色及び化粧の種類の組み合わせに属する全ての人物における化粧を施されていない顔の画像及び化粧を施された顔の画像の組について、処理が終了した場合、ステップS56においてYESと判定されて、処理はステップS57に移行する。
一方、ステップS51で選択された肌の色及び化粧の種類の組み合わせに属する全ての人物における化粧を施されていない顔の画像及び化粧を施された顔の画像の組について、処理が終了していない場合、ステップS56においてNOと判定されて、処理はステップS52に移行する。
分類別顔画像データにおいて分類されている肌の色及び化粧の種類の組み合わせの全てについて、処理が終了していない場合、ステップS58においてNOと判定されて、処理はステップS51に移行する。
一方、分類別顔画像データにおいて分類されている肌の色及び化粧の種類の組み合わせの全てについて、処理が終了した場合、ステップS58においてYESと判定されて、処理は復元/リメイクアップテーブル生成処理に戻る。
図9は、復元/リメイクアップテーブル生成処理のステップS41において実行されるリメイクアップ用関数生成処理の流れを説明するフローチャートである。
リメイクアップ用関数生成処理が開始されると、ステップS61において、テーブル管理部57は、分類別顔画像データにおいて分類されている肌の色及び化粧の種類の組み合わせのうち1つを選択する。
ステップS62において、画像取得部51は、テーブル管理部57によって選択された分類別顔画像データを参照し、同一人物における化粧を施されていない顔の画像及び化粧を施された顔の画像の組を1組(一人分)取得する。
ステップS64において、関数生成部58は、同一人物における化粧を施されていない顔の画像及び化粧を施された顔の画像間において、取得した顔の主要部位の位置を合わせる。
ステップS66において、テーブル管理部57は、全ての人物における化粧を施された顔の画像及び化粧を施されていない顔の画像の組について、処理が終了したか否かの判定を行う。
全ての人物における化粧を施された顔の画像及び化粧を施されていない顔の画像の組について、処理が終了した場合、ステップS66においてYESと判定されて、処理はステップS67に移行する。
一方、全ての人物における化粧を施された顔の画像及び化粧を施されていない顔の画像の組について、処理が終了していない場合、ステップS66においてNOと判定されて、処理はステップS62に移行する。
分類別顔画像データにおいて分類されている肌の色及び化粧の種類の組み合わせの全てについて、処理が終了していない場合、ステップS68においてNOと判定されて、処理はステップS61に移行する。
一方、分類別顔画像データにおいて分類されている肌の色及び化粧の種類の組み合わせの全てについて、処理が終了した場合、ステップS68においてYESと判定されて、処理は復元/リメイクアップテーブル生成処理に戻る。
これにより、化粧を施しているあるいは化粧の濃さといった人物の顔の状態によらず、美顔処理の効果に違いが出ないようにすることができると共に、美顔処理を施した上で、所定の化粧を施す画像処理を実行することができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第1実施形態における画像処理装置1においては、復元/リメイクアップテーブルを用いて復元処理を行い、処理対象となる画像における顔をスッピン状態として美顔処理を行った後、さらに、復元/リメイクアップテーブルを用いてリメイクアップ処理を行うものとした。これに対し、本実施形態に係る画像処理装置1は、後述する人物特性標準化テーブル及び撮影条件標準化テーブルを用いて、処理対象となる画像における顔を標準化し、標準化された顔に美顔処理を行った後に所定のリメイクアップ処理を適宜行い、さらに標準化の逆変換を行う点が異なっている。
以下、第1実施形態と異なる部分を主として説明する。
本実施形態において、化粧顔生成処理が実行される場合、図10に示すように、記憶部19の一領域には、標準化テーブル記憶部72が設定される。
標準化テーブル記憶部72には、人物の特性を表す各種要素に対応する復元処理用関数が格納された人物特性標準化テーブルと、撮影条件を表す各種要素に対応する復元処理用関数が格納された撮影条件標準化テーブルとが記憶される。
ここで、人物の特性とは、年代、性別、人種等、被写体となる人物に関連する要素である。
また、撮影条件とは、撮影時刻、撮影位置、気候、色温度等、撮影時の条件に関連する要素である。
本実施形態における復元処理とは、人物特性標準化テーブル及び撮影条件標準化テーブルを参照し、化粧顔生成処理の対象となる人物の顔の画像を、その人物の特性に対応する標準的な顔の状態であって、標準的な撮影条件の下での顔の状態に変換する処理である。
図11に示すように、人物特性標準化テーブルには、人物の特性を表す各要素に対して、顔の画像を標準的な状態に変換するための画像処理方法を表す復元処理用関数が格納されている。なお、図11において、復元処理用関数はFの符号で表され、復元処理用関数Fにおいて異なるものは、符号に添え字j(jは自然数)を付して示している。
図11における復元処理用関数は、人物の特性を表す各要素(年代(10代、20代・・・)、性別(男性、女性)、人種(白色人種、黄色人種、黒色人種・・・)等)の組み合わせそれぞれに対応する特性のものである。
図12に示すように、撮影条件標準化テーブルには、撮影条件を表す各要素に対して、顔の画像を標準的な状態に変換するための画像処理方法を表す復元処理用関数が格納されている。なお、図12において、復元処理用関数はGの符号で表され、復元処理用関数Gにおいて異なるものは、符号に添え字k(kは自然数)を付して示している。
図12における復元処理用関数は、撮影条件を表す各要素(撮影時刻(時)、撮影位置(経緯度、高度)、気候(気候区分)、色温度(K)等)の組み合わせそれぞれに対応する特性のものである。
即ち、これら判別部53及び調整部54によって、復元処理が実行される。
なお、復元処理においては、人物の特性を表す各要素に対する標準化(人物の特性を表す各要素に対応する復元処理用関数の適用)と、撮影条件を表す各要素に対する標準化(撮影条件を表す各要素に対応する復元処理用関数の適用)とのいずれかのみを行うこととしてもよい。
また、本実施形態におけるリメイクアップ部56は、美顔処理が施された顔の画像に対して、調整部54において復元処理に用いられた復元処理用関数の逆関数を適用する。即ち、リメイクアップ部56は、顔検出部52によって検出された顔を標準的な状態に変換する処理の逆変換を行う。この場合、標準的な状態とされて美顔処理が施された人物の顔に、化粧顔生成処理の対象となった顔の画像と標準的な状態とされた顔の画像との差分を再び適用することができるため、美顔処理に適する状態で美顔処理を行った上で、その人物の特性や撮影時の状況を反映した顔に変換する(標準的な状態とされる前の美顔処理に適さない状態の特徴を反映する)ことができる。
なお、本実施形態においては、人物特性標準化テーブル及び、撮影条件標準化テーブルの生成方法を特に開示しないが、第1実施形態における復元/リメイクアップテーブルと同様の処理により生成可能である。
これにより、人物の特性や撮像状況といった人物の顔の状態によらず、美顔処理の効果に違いが出ないようにすることができると共に、美顔処理を施した上で、所定の化粧を施し、さらに、その人物の特性や撮影時の状況(撮像状況)を反映した顔に変換する画像処理を実行することができる。また、このような効果を第1実施形態に比べて簡単な処理によって実現することができる。
第1実施形態において、化粧顔生成処理の対象となる画像の顔の状態を判別する場合に、複数の人物について、化粧を施されていない状態(スッピン状態)の顔画像のデータと化粧を施された状態の顔画像のデータとが、その人物の肌の色及び化粧の種類毎に分類されたデータ(上述の「分類別顔画像データ」)を参照して判別することとしてもよい。
即ち、本変形例では、化粧顔生成処理が実行される場合に、記憶部19に分類別顔画像データを記憶しておく。
そして、化粧顔生成処理の対象となる画像における顔に復元処理を施す際に、判別部53は、顔検出部52によって検出された顔の状態が、分類別顔画像データのいずれの分類(各種肌の色及び各種化粧の種類)に属するか、即ち、各種肌の色及び各種化粧の種類のいずれに対応する状態で化粧を施されているかを判別する。このとき、判別部53は、分類別顔画像データにおける化粧を施された状態の顔画像のデータのうち、顔検出部52によって検出された顔(化粧を施されている顔)の画像のデータが最も合致するものを検出し、検出された顔画像のデータが属する分類に、顔検出部52によって検出された顔が属するものと判別することができる。
第1実施形態において、第2実施形態と同様に、化粧顔生成処理の対象となる画像の撮影条件を表す各要素を特定し、顔検出部52によって検出された顔を、標準的な撮影条件の下での顔の状態に変換することとしてもよい。この場合、標準的な撮影条件の下での顔の状態とされた顔の画像に対して、復元処理を実行し、スッピン状態とすることができる。
これにより、第1実施形態の構成においても、撮影条件の相違の影響を低減し、美顔処理を施すためにより適切な状態で、美顔処理を施すことが可能となる。
顔検出部52は、画像に含まれる人物の顔を検出する。
判別部53は、検出した人物の顔の画像部分の状態を判別する。
調整部54は、判別した人物の顔の状態に応じて、人物の顔の画像部分を、美顔処理を施すのに適切な状態に調整する。
これにより、人物の顔を、美顔処理を施すのに適切な状態に調整することができると共に、美顔処理を施した上で、所定の化粧を施す画像処理を実行することができる。
これにより、予め用意されている参照情報を参照して、人物の顔の画像部分の状態を適切に判別することができる。
判別部53は、検出した人物の顔の画像部分と合致すると判定される、化粧が施されている状態の人物の顔に係る情報を検索して、予め化粧が施されている人物の顔の状態を判別する。
調整部54は、判別した化粧が施されている状態の人物の顔に係る情報に対応する化粧が施されていない状態の人物の顔に係る情報に基づき、人物の顔の画像部分を、美顔処理を施すのに適切な状態に調整する。
これにより、化粧が施されている状態の人物の顔を、化粧が施されていない状態に簡単に調整することができる。
これにより、同一人物における化粧が施された状態の顔と化粧が施されていない状態の顔とを実際に撮影して取得される情報を用いて、検出された人物の顔の画像部分の状態を判別すること等が可能となる。
これにより、実際に顔に施された化粧及び画像処理によって顔に施された化粧のいずれの場合も、処理に用いることが可能となる。
判別部53は、検出した人物の顔の画像部分からその人物の特性を推測して、検出した人物の顔の画像部分の状態を判別する。
調整部54は、判別した人物の特性に応じて施すべき画像処理を施すことで、人物の顔の画像部分を、美顔処理を施すのに適切な状態に調整する。
これにより、人物の特性に適合する処理によって、美顔処理を施すのに適切な状態に調整することができる。
判別部53は、画像の撮像状況を取得し、検出した人物の顔の画像部分の状態を判別する。
調整部54は、判別した撮像状況に応じて施すべき画像処理を施すことで、人物の顔の画像部分を、美顔処理を施すのに適切な状態に調整する。
これにより、撮像状況に適合する処理によって、美顔処理を施すのに適切な状態に調整することができる。
これにより、より適切な美顔処理結果を得ることが可能となる。
これにより、より適切なリメイクアップ処理の結果を得ることが可能となる。
これにより、人物の特性をより適切に反映させつつ、美顔処理を行うことが可能となる。
例えば、本発明は、画像処理機能を有する電子機器一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、ノート型のパーソナルコンピュータ、プリンタ、テレビジョン受像機、ビデオカメラ、携帯型ナビゲーション装置、携帯電話機、スマートフォン、ポータブルゲーム機等に適用可能である。
換言すると、図2の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が画像処理装置1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図2の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
本実施形態における機能的構成は、演算処理を実行するプロセッサによって実現され、本実施形態に用いることが可能なプロセッサには、シングルプロセッサ、マルチプロセッサ及びマルチコアプロセッサ等の各種処理装置単体によって構成されるものの他、これら各種処理装置と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field‐Programmable Gate Array)等の処理回路とが組み合わせられたものを含む。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
[付記1]
画像に含まれる人物の顔を検出する検出手段と、
検出した人物の顔の画像部分の状態を判別する判別手段と、
判別した人物の顔の状態に応じて、人物の顔の画像部分を、美顔処理を施すのに適切な状態に調整する調整手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
[付記2]
前記判別手段は、参照情報であって、美顔処理を施すのに適切でない状態の人物の顔に係る情報と、美顔処理を施すのに適切な状態の人物の顔に係る情報と、が対応付けられている参照情報を参照して、検出した人物の顔の画像部分の状態を判別することを特徴とする付記1に記載の画像処理装置。
[付記3]
前記美顔処理を施すのに適切でない状態の人物の顔に係る情報は、化粧が施されている状態の人物の顔に係る情報であって、前記美顔処理を施すのに適切な状態の人物の顔に係る情報は、化粧が施されていない状態の人物の顔に係る情報であり、
前記判別手段は、検出した人物の顔の画像部分と合致すると判定される、前記化粧が施されている状態の人物の顔に係る情報を検索して、予め化粧が施されている人物の顔の状態を判別し、
前記調整手段は、判別した前記化粧が施されている状態の人物の顔に係る情報に対応する前記化粧が施されていない状態の人物の顔に係る情報に基づき、人物の顔の画像部分を、美顔処理を施すのに適切な状態に調整することを特徴とする付記2に記載の画像処理装置。
[付記4]
前記化粧が施されている状態の人物の顔に係る情報は、前記化粧が施されている状態の人物の顔を撮影して取得される情報であって、前記美顔処理を施すのに適切な状態の人物の顔に係る情報は、前記化粧が施されている状態の人物と同じ人物の化粧が施されていない状態の顔を撮影して取得される情報であることを特徴とする付記3に記載の画像処理装置。
[付記5]
前記化粧が施されている状態の人物の顔に予め施されている化粧は、画像に含まれる人物自らにより予め施されている化粧、または人物の顔の画像部分に予め画像処理により施されている化粧であることを特徴とする付記3に記載の画像処理装置。
[付記6]
前記美顔処理を施すのに適切でない状態の人物の顔に係る情報は、人物の顔から推測される人物の特性であって、前記美顔処理を施すのに適切な状態の人物の顔に係る情報は、推測される人物の特性に応じて施すべき画像処理の内容であり、
前記判別手段は、検出した人物の顔の画像部分からその人物の特性を推測して、検出した人物の顔の画像部分の状態を判別し、
前記調整手段は、判別した人物の特性に応じて施すべき画像処理を施すことで、人物の顔の画像部分を、美顔処理を施すのに適切な状態に調整することを特徴とする付記2から5のいずれか1つに記載の画像処理装置。
[付記7]
前記美顔処理を施すのに適切でない状態の人物の顔に係る情報は、画像が撮像された際の撮像状況であって、前記美顔処理を施すのに適切な状態の人物の顔に係る情報は、前記撮像状況に応じて施すべき画像処理であり、
前記判別手段は、画像の前記撮像状況を取得し、検出した人物の顔の画像部分の状態を判別し、
前記調整手段は、判別した前記撮像状況に応じて施すべき画像処理を施すことで、人物の顔の画像部分を、美顔処理を施すのに適切な状態に調整することを特徴とする付記2から5のいずれか1つに記載の画像処理装置。
[付記8]
前記美顔処理を施すのに適切な状態に調整した人物の顔の画像部分に、美顔処理を施す美顔処理手段をさらに備えることを特徴とする付記1から7のいずれか1つに記載の画像処理装置。
[付記9]
美顔処理を施した人物の顔の画像部分に、さらに、ユーザにより指定された化粧に対応する画像処理を施すリメイクアップ手段をさらに備えることを特徴とする付記8に記載の画像処理装置。
[付記10]
前記美顔処理を施した人物の顔の画像部分を、さらに、美顔処理が施された状態を維持したまま、調整する前の美顔処理を施すのに適切でない状態に戻す画像処理を行うリメイクアップ手段をさらに備えることを特徴とする付記8に記載の画像処理装置。
[付記11]
画像処理装置が実行する画像処理方法であって、
画像に含まれる人物の顔を検出する検出処理と、
検出した人物の顔の画像部分の状態を判別する判別処理と、
判別した人物の顔の状態に応じて、人物の顔の画像部分を、美顔処理を施すのに適切な状態に調整する調整処理と、
を含むことを特徴とする画像処理方法。
[付記12]
コンピュータに、
画像に含まれる人物の顔を検出する検出機能と、
検出した人物の顔の画像部分の状態を判別する判別機能と、
参照情報を参照し、判別した人物の顔の状態に応じて、人物の顔の画像部分を、美顔処理を施すのに適切な状態に調整する調整機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
Claims (8)
- 画像に含まれる人物の顔を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された人物の顔の画像部分の状態を判別する判別手段と、
前記判別手段によって判別された人物の顔の状態に応じて予め設定された復元処理方法を示す情報に基づいて、前記人物の顔を化粧が施されていない状態に調整する調整手段と、
前記復元処理方法を示す情報と対応付けられた化粧を施すための画像処理方法を表す情報に基づいて、前記調整手段によって調整された前記人物の顔に対し化粧に対応する画像処理を実行する画像処理手段と、
を備え、
前記画像処理手段が実行する化粧に対する画像処理は、化粧を施す前に施される美顔処理に対応する処理が含まれることを特徴とする画像処理装置。 - 前記判別手段が判別する人物の顔の状態には、前記人物の特性が含まれ、
前記調整手段は、判別された人物の特性に応じて予め設定された復元処理方法を示す情報に基づいて、前記人物の顔を化粧が施されていない状態として標準化した状態に調整することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記画像の撮影時の撮像状況を取得する撮像状況取得手段を更に備え、
前記判別手段が判別する人物の顔の状態には前記撮像状況取得手段によって取得された撮像状況が含まれ、
前記調整手段は、判別された撮像状況に応じて予め設定された復元処理方法を示す情報に基づいて、前記人物の顔を化粧が施されていない状態として標準化した状態に調整することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。 - 前記復元処理方法を示す情報は、同一人物における化粧を施された画像から化粧を施されていない画像における顔画像の変化量に基づいて生成されたものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記化粧を施すための画像処理方法を表す情報は、複数の人物おける化粧を施されていない顔の画像から化粧を施された顔の画像への顔画像の変化量を平均化したものに基づいて生成されたものであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記復元処理方法を示す情報又は前記化粧を施すための画像処理方法を表す情報と対応付けて化粧の種類が複数種設定されているとともに、外部からの操作に応じて前記複数種の化粧の種類からいずれかを選択する選択手段を備え、
前記画像処理手段は、前記人物の顔に対し前記選択手段によって選択された化粧の種類に対応する画像処理を実行することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 画像処理装置が実行する画像処理方法であって、
画像に含まれる人物の顔を検出する検出処理と、
前記検出処理にて検出された人物の顔の画像部分の状態を判別する判別処理と、
前記判別処理にて判別した人物の顔の状態に応じて予め設定された復元処理方法を示す情報に基づいて、前記人物の顔を化粧が施されていない状態に調整する調整処理と、
前記復元処理方法を示す情報と対応付けられた化粧を施すための画像処理方法を表す情報に基づいて、前記調整処理にて調整された前記人物の顔に対し化粧に対応する画像処理を実行する実行処理と、
を含み、
前記実行処理が実行する化粧に対する画像処理は、化粧を施す前に施される美顔処理に対応する処理が含まれることを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータに、
画像に含まれる人物の顔を検出する検出機能、
前記検出機能によって検出された人物の顔の画像部分の状態を判別する判別機能、
前記判別機能によって判別された人物の顔の状態に応じて予め設定された復元処理方法を示す情報に基づいて、前記人物の顔を化粧が施されていない状態に調整する調整機能、
前記復元処理方法を示す情報と対応付けられた化粧を施すための画像処理方法を表す情報に基づいて、前記調整機能によって調整された前記人物の顔に対し化粧に対応する画像処理を実行する画像処理機能、
を実現させ、
前記画像処理機能が実行する化粧に対する画像処理は、化粧を施す前に施される美顔処理に対応する処理が含まれることを特徴とするプログラム。
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