JP6895825B2 - 多孔質焼成体の作製方法 - Google Patents
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Description
本発明において、焼成前駆体として用いられるCOFは、上記COF5に限られることなく、他の構造のCOFを使用してもよい。
次に、本実施形態の多孔質焼成体1およびキャパシタ電極の作製工程および評価工程について説明する。
(粉末(合成材料))
下記式(1)で表される分子構造の1,4-フェニレンジボロン酸(以下、BDBAという)と、下記式(2)で表される分子構造の2,3,6,7,10,11-ヘキサヒドロキシトリフェニレン(以下、HHTPという)の2種類の粉末
メシチレンと1,4-ジオキサンの2種類の溶媒
(合成方法)
循環精製装置付きグローブボックス(グローブボックスUN-800L/ガス循環精製装置CM-200:株式会社UNICO製)内を、酸素濃度0.001ppm以下、露点−80℃以下の環境とし、この循環精製装置付きグローブボックス内において、BDBA:0.055g、HHTP:0.071g、メシチレン:4mL、1,4ジオキサン:16mLを、50mL用水熱合成容器(HU−50:三愛科学株式会社製)内に入れたものを5セット作製した。その後、それら5セットの50mL用水熱合成容器(以下、水熱合成容器という)を90℃で72時間加熱してCOF5の合成(脱水縮合による合成)を行った。
まず、上記工程S1で合成したCO5の細孔1aには、図8(A)に示すように、HHTPなどの合成材料の残存物Rがトラップされていることが多く、こうした状態(細孔1a内に残存物Rが存在する状態)でCOF5を焼成すると、COF5の細孔1a内の残存物Rが炭化してしまい、細孔1a内部が閉塞されてしまう。
上記工程S2において洗浄・乾燥を行った後のCOF5の窒素吸着測定を行った。その測定結果(窒素吸脱着等温線)を図9に示す。窒素吸着測定には、比表面積/細孔分布測定装置BELSORP-minII(マイクロトラックベル株式会社製)を用いた。
図9の窒素吸着測定の測定結果から、洗浄・乾燥後のCOF5の細孔表面積(COF5の単位重量あたりの細孔表面積(m2/g))を求めたところ、その細孔表面積は1400m2/gであった。なお、図9に示すグラフの横軸のP/P0は相対圧力であり、P0は窒素の飽和蒸気圧である。縦軸のVaは、サンプル重量当たりの窒素の吸脱着体積であり、以下「吸脱着量Va」と表記する。
上記工程S2において洗浄・乾燥を行った後、各水熱合成容器の上澄み液を廃棄し、各水熱合成容器の底部に沈降した粉末(COF5)を回収した。この回収した粉末に対して150℃での減圧乾燥を5時間以上行った。このようにして回収・乾燥を行った粉末(COF5)を、窒素雰囲気において昇温速度10℃/分で1000℃まで昇温し、1000℃の状態を5時間保持した。その後に、降温速度10℃/分で降温することによりCOF5焼成体を得た。
上記工程S11aと同様にして、上記工程S3で得たCOF5焼成体(焼成前駆体)の窒素吸着測定を行った。その測定結果(窒素吸脱着等温線)を図11に示す。図11には、上記工程S11aにおいて測定した焼成前のCOF5(洗浄・乾燥後のCOF5)の測定結果(窒素吸脱着等温線)も併記している。
図11の窒素吸着測定の測定結果から、COF5焼成体の吸脱着量Vaは、焼成前のCOF5と比較して大幅に減少していることがわかる。また、図11の窒素吸着測定の測定結果から、焼成後のCOF5の細孔表面積を求めたところ、その細孔表面積は20〜40m2/gであり、焼成前のCOF5の細孔表面積(1400m2/g)よりも大幅に低下している。
上記工程3で作製したCOF5焼成体を、粉砕を行うものと、粉砕を行わずに保存するものとに分けた。その粉砕を行うCOF5焼成体を、遊星ボールミルを用いて、エタノールによる湿式の状態で、ミル回転数を400rpmとして12時間粉砕した。この粉砕後のCOF5の平均粒径は0.2μmである。以下、COF5焼成体の粉砕物を多孔質焼成体ともいう。なお、粉砕を行わずに保存したCOF5焼成体の平均粒径は1μmである。
上記工程S11aと同様にして、上記工程S4で得た多孔質焼成体の窒素吸着測定を行った。その測定結果(窒素吸脱着等温線)を図12に示す。図12には、上記工程S12において測定したCOF5焼成体(粉砕前のCOF5焼成体)の測定結果(窒素吸脱着等温線)も併記している。
図12の窒素吸着測定の測定結果から、多孔質焼成体(COF5焼成体を粉砕したもの)の吸脱着量Vaは粉砕前に対して大幅に増加することが確認できた。また、図12の窒素吸着測定の測定結果から、多孔質焼成体の細孔表面積(多孔質焼成体の単位重量あたりの細孔表面積(m2/g))を求めたところ、その粉砕後の細孔表面積は810m2/gであり、粉砕を行っていないCOF5の細孔表面積(40m2/g)に対して20倍程度増加することが確認できた。
キャパシタ電極に一般に用いられている活性炭について、上記工程S11aと同様にして窒素吸着測定を行った。その測定結果(窒素吸脱着等温線)を図13に示す。
上記工程S1〜S4にて作製した多孔質焼成体(COF5焼成体を粉砕したもの:平均粒径0.2μm)を活物質として用い、その[活物質(多孔質焼成体)]と[導電助剤(アセチレンブラック)]と[結着剤(PVDF(ポリフッ化ビニリデン樹脂))]とを[8:1:1]の重量比で混練した。その混練物をペースト状にしたものをアルミニウム箔(厚さ20μm)上に、乾燥・プレス後の電極厚み(アルミニウム箔の厚さも含む)が50μmとなるように塗布した。その後に乾燥・プレスを行うことにより、キャパシタ電極を作製した。
(本実施例のキャパシタ電極の容量測定)
電気化学計測器(VSP300 Biologic社製)を用いて、上記工程S1〜S5にて作製したキャパシタ電極(以下、本実施例のキャパシタ電極という)について放電容量(以下、容量ともいう)を測定した。その測定結果を図14に示す。なお、図14の縦軸は、放電時に流れた電気量[C]を、活物質(COF焼成体)の重量(g)と放電電圧(V)で除したもの[重量比容量F/g]としている。
上記工程S1〜S3にて作製したCOF5焼成体(粉砕を行わずに保存したもの:平均粒径1μm)を活物質として、上記電極作製工程S5と同様な処理にてキャパシタ電極(比較例)を作製した。そして、このようにして作製したキャパシタ電極について、上記[本実施例のキャパシタ電極の容量測定]と同様にして容量測定を行った。その測定結果を図14に示す。
キャパシタ電極に一般に用いられている活性炭を活物質として、上記電極作製工程S5と同様な処理にてキャパシタ電極を作製した。そして、このようにして作製したキャパシタ電極について、上記[本実施例のキャパシタ電極の容量測定]と同様にして容量測定を行った。その測定結果を図15に示す。なお、図15の縦軸は、放電時に流れた電気量[C]を、活物質(活性炭)の重量(g)と放電電圧(V)で除したもの[重量比容量F/g]としている。
図14の測定結果から、COF5焼成体を破砕したもの(多孔質焼成体)を用いた本実施例のキャパシタ電極は、COF5焼成体を破砕せずに、そのまま用いたキャパシタ電極(比較例)よりも容量が大幅に増加していることがわかる。これにより、COF5焼成体の内部の細孔を利用して電解質イオンが吸脱着されること(容量が有効に発現されること)が確認できた。
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1a 細孔
1b 有機骨格
Ion 有機電解液の電解質イオン
Claims (1)
- 脱水縮合により四角形または六角形の有機骨格を有する共有結合性有機構造体を合成する合成工程と、
前記合成工程で合成を行った後の共有結合性有機構造体を超音波洗浄することにより前記有機骨格内の細孔内に存在する残存物を除去する洗浄工程と、
前記洗浄工程で洗浄を行った後の共有結合性有機構造体を焼成して当該共有結合性有機構造体の焼成体を得る焼成工程と、
前記焼成工程で焼成を行った後の共有結合性有機構造体の焼成体を粉砕する粉砕工程と、
を含むことを特徴とする多孔質焼成体の作製方法。
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