以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であって本開示を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
以下、本開示の実施の形態に係る家電機器について説明する。
(実施の形態1)
[構成]
図1は、実施の形態1に係る家電システム1を示す模式図である。図2は、実施の形態1に係る家電システム1を示すブロック図である。
図1及び図2に示すように、家電システム1は、一般的に屋内に設置された家電機器3と、通信モジュール5と、サーバ装置7とを有する。
家電機器3は、例えば、洗濯機、電子レンジ、エアコン、炊飯器等の電源をOFFにするタイマを有する機器であり、所定の時間又は所定の処理がされれば、自動的に電源がOFFになる機器である。本実施の形態では、洗濯機を例に挙げて説明するが、これに限定されない。
家電機器3は、機器本体30と、通信モジュール5とを有する。
機器本体30は、規定の運転を行う機器である。具体的には、規定の運転は、例えば家電機器3が洗濯機である場合、家電機器3の運転は、洗濯物を処理するための、洗濯運転、脱水運転、乾燥運転等であり、洗濯物の汚れや臭いを除去したり、洗濯物を乾かしたりするための運転等である。また、もう一例をあげれば、家電機器3が電子レンジである場合、家電機器3の運転は、食品を加熱する運転、凍った食品を解凍する運転、食品を調理する運転等であり、目標温度になるように食品を温めたりする運転等である。
機器本体30は、運転状態制御部31と、判断部33と、操作表示部35とを有する。
運転状態制御部31は、家電機器3の運転状態を制御する装置である。具体的には、運転状態制御部31は、使用者の操作に応じて、家電機器3が規定の運転を行うように制御する。
運転状態制御部31は、家電機器3の運転に掛かる時間を計測することができるタイマ機能を有する。具体的には、運転状態制御部31は、家電機器3が運転中であっても、現在時点から機器本体30の運転を終了するまで残り期間を示す残り期間情報を生成する。例えば、残り期間情報が示す残り期間は、洗濯運転の残り時間、脱水運転の所要時間等を合算して算出される。
なお、運転状態制御部31は、判断部33の要求に応じて、残り期間情報を判断部33に出力してもよい。また、運転状態制御部31は、残り期間情報を生成した後に、自動的に判断部33に出力してもよい。
判断部33は、既存のファームウェアである第1ファームウェアから別のファームウェアである第2ファームウェアに切り替えることができるか否かを判断する。具体的には、判断部33は、現在時点から機器本体30の運転を終了するまで残り期間情報を、機器本体30の運転状態制御部31から取得し、取得した残り期間情報が示す残り期間が第1規定期間以上であるか否かを判断する。ここでいう第1規定期間は、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えに係る期間よりも長い期間である。
判断部33は、残り期間が第1規定期間以上であれば、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えることができると判断し、切り替えの実施が可能であることを示す判断結果情報である第1判断情報を通信モジュール5に出力する。判断部33は、切り替えを行うことができるか否かの確認が通信モジュール5からある場合に、この確認に対する応答として第1判断情報を通信モジュール5に送信する。残り期間情報が示す残り期間が第1規定期間以上であれば、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替える際に家電機器3の電源がOFFになることによって、この切り替えが中断してしまうといった不具合が発生することもなく、確実に切り替えを行うことができる。
判断部33は、残り期間情報が示す残り期間が第1規定期間未満であれば、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えることができないと判断し、切り替えの実施が不可能であることを示す判断結果情報を通信モジュール5に送信する。
操作表示部35は、使用者が所望の動作を行うための操作を受付け、かつ、例えば、家電機器3の運転を行うための運転予約時間を表示したり、運転をするための運転残り時間を表示したりする。
通信モジュール5は、機器本体30から電力が供給され、ネットワーク9を介してサーバ装置7と通信を行うモジュールである。通信モジュール5は、家電機器3に備え付けられている。通信モジュール5は、更新可能なプログラムであるファームウェアを保存している。ファームウェアは、HEMS(Home Energy Management System)といった家電コントロールシステムを実現するためのプログラム群である。言い換えれば、ファームウェアは、家電機器3の制御を実現するモジュール、サーバと通信を実現するモジュール、操作表示部35に各種の情報を表示させるモジュール等といったモジュール群の各種機能を実現するためのソフトウェアである。
通信モジュール5は、ファームウェア取得部51と、記憶部53と、ファームウェア確認部55と、切り替え実行部57とを有する。
ファームウェア取得部51は、サーバ装置7と通信を行うことで、サーバ装置7から第2ファームウェアをダウンロードする。ファームウェア取得部51は、サーバ装置7と通信が確立すれば、第2ファームウェアが存在しているか否かの更新有無の確認をサーバ装置7に行う。つまり、ファームウェア取得部51は、この更新有無の確認情報をサーバ装置7に送信する。通信モジュール5が行う更新有無の確認情報には、第1ファームウェアのバージョン情報等が付加されている。ファームウェア取得部51は、第2ファームウェアが存在しているか否かの更新有無の確認結果情報を、サーバ装置7から取得すると、ネットワーク9を介して第2ファームウェアをサーバ装置7からダウンロードする。
記憶部53は、第1ファームウェアを保存する第1記憶領域と、第2ファームウェアが保存される第2記憶領域とを有する。第1記憶領域には予め第1ファームウェアが保存されているが、第1ファームウェアが第2記憶領域に保存されていてもよい。この場合、第1記憶領域に第2ファームウェアが保存される。記憶部53は、例えば、半導体メモリまたはハードディスク装置を用いて構成される。
ファームウェア確認部55は、第2ファームウェアのダウンロードが完了すると、機器本体30の判断部33に対して第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えることができるか否かの確認を行う。つまり、ファームウェア確認部55は、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えることができるか否かの切り替えの確認情報を、機器本体30に出力する。
ファームウェア確認部55は、切り替えることができるか否かの確認に対して、判断部33から第1判断情報を取得すると、切り替え実行部57に第1判断情報を出力する。
なお、ファームウェア確認部55は、サーバ装置7に対してファームウェアが存在しているか否かの更新有無の確認をファームウェア取得部51にさせるために、この確認を行うようにファームウェア取得部51に指示してもよい。つまり、ファームウェア取得部51は、自動的にファームウェアが存在しているか否かの更新有無の確認を行うわけではなく、ファームウェア確認部55の指示により、サーバ装置7に対してファームウェアが存在しているか否かの更新有無の確認を行ってもよい。この場合、ファームウェア確認部55は、第2ファームウェアが存在しているか否かの更新有無の確認情報を、ネットワーク9及びファームウェア取得部51を介してサーバ装置7に送信してもよい。また、ファームウェア確認部55は、第2ファームウェアが存在しているか否かの更新有無の確認結果情報を、ネットワーク9及びファームウェア取得部51を介してサーバ装置7から取得してもよい。ファームウェア確認部55は、第2ファームウェアが存在している確認結果情報をサーバ装置7から得れば、ファームウェア取得部51に第2ファームウェアをサーバ装置7から取得させてもよい。
切り替え実行部57は、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替える装置である。切り替え実行部57は、ファームウェア確認部55を介して取得した第1判断情報に基づいて、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替える。つまり、切り替え実行部57は、記憶部53の第1記憶領域に保存されている第1ファームウェアから、記憶部53の第2記憶領域に保存されている第2ファームウェアに切り替えることで、通信モジュール5のファームウェアを新しく更新する。なお、切り替え実行部57は、第2ファームウェアから第1ファームウェアに切り替えることもできる。
サーバ装置7は、通信モジュール5に用いられるファームウェアを保存し、通信モジュール5からの取得要求に応じて、ファームウェアを送信する機能を有する。サーバ装置7が保存しているファームウェアは、第1ファームウェア、第2ファームウェア等である。サーバ装置7は、家電機器3と通信する機能を有するコンピュータとしてのハードウェア構成を有し、例えば、様々な制御・演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)、制御・演算処理のためにデータを格納するRAM、ネットワークインタフェース、各種データ、パラメータ、プログラム、ソフトウェアモジュールを格納するHDD等で構成されている。
[動作]
次に、本実施の形態における家電システム1の動作について、図3を用いて説明する。
図3は、実施の形態1に係る家電システム1の動作を示すシーケンス図である。
図3に示すように、まず、通信モジュール5は、サーバ装置7に対して第2ファームウェアの更新有無の確認を、ネットワーク9を介して行う(S11)。具体的には、通信モジュール5のファームウェア取得部51は、サーバ装置7に対して第2ファームウェアが存在しているか否かの更新有無の確認情報を送信する。この更新有無の確認情報には、第1ファームウェアのバージョン情報等が付加されている。
次に、サーバ装置7は、通信モジュール5からの更新有無の確認に対して、第1ファームウェアと異なる第2ファームウェアが存在しているか否かを確認(S1)し、第2ファームウェアが存在しているか否かの更新有無の確認結果情報を通信モジュール5に送信する。本実施の形態では、第2ファームウェアが存在しているため、第2ファームウェアが存在していることを示す確認結果情報を通信モジュール5に送信する。なお、サーバ装置7に第2ファームウェアが存在していない場合は、次のステップに進まずに、ステップS11に戻ってもよい。
次に、ファームウェア取得部51は、更新有無の確認結果情報に基づいて、例えば新しいバージョンである第2ファームウェアが存在すれば、サーバ装置7から第2ファームウェアをダウンロードするため、サーバ装置7に第2ファームウェアの取得要求を行う(S12)。
次に、サーバ装置7は、ファームウェア取得部51から取得要求を受信すると、第2ファームウェアを通信モジュール5に送信する(S2)。
次に、ファームウェア取得部51は、サーバ装置7から第2ファームウェアをダウンロードして、記憶部53の例えば第2記憶領域に保存する(S13)。なお、メモリの記憶領域は、第1記憶領域が空いていれば、第1記憶領域に保存してもよく、第2記憶領域に限定されない。
次に、ファームウェア確認部55は、第2ファームウェアのダウンロードが完了すると、機器本体30の判断部33に対し、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えることができるか否かの確認を行う(S14)。つまり、ファームウェア確認部55は、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えることができるか否かの切り替えの確認情報を機器本体30に出力する(S14)。
機器本体30がファームウェア確認部55からステップS14の切り替えの確認情報を取得すると、判断部33は、現在時点から機器本体30の運転を終了するまで残り期間情報を運転状態制御部31から取得する。判断部33は、残り期間情報が示す残り期間が第1規定期間以上であるか否かを判断する(S21)。
判断部33は、残り期間情報が示す残り期間が第1規定期間以上であれば(S21でYes)、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えることができると判断し、切り替えの実施が可能であることを示す第1判断情報を通信モジュール5に送信する。そして、通信モジュール5のファームウェア確認部55は、第1判断情報を取得する。
次に、切り替え実行部57は、ファームウェア確認部55が取得したこの第1判断情報に基づいて、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替える(S15)。
判断部33は、残り期間情報が示す残り期間が第1規定期間未満であれば(S21でNo)、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えることができないと判断し、切り替えの実施が不可能であることを示す判断結果情報を通信モジュール5に送信する。
残り期間情報が示す残り期間が第1規定期間未満であれば、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替える際に家電機器3の電源がOFFになることによって、この切り替えが中断してしまうため、適切に切り替えを行うことができない。切り替え中に家電機器3の電源がOFFになると、例えばダウンロードしたファームウェアが破損することがある。この場合は、再度ダウンロードを行わなければならなくなる。このため、本実施の形態では、残り期間が第1規定期間未満であれば、第1ファームウェアから第2ファームウェアへの切り替えを行わない。
通信モジュール5のファームウェア確認部55は、第1ファームウェアから第2ファームウェアへの切り替えの実施が不可能であることを示す判断結果情報を、機器本体30から取得する。通信モジュール5は、ファームウェア確認部55が取得したこの判断結果情報に基づいて、第1ファームウェアを用いる。
[作用効果]
次に、本実施の形態における家電機器3の作用効果について説明する。
上述したように、本実施の形態に係る家電機器3では、規定の運転を行う機器本体30と、機器本体30から電力が供給され、サーバ装置7と通信を行う通信モジュール5とを備える。また、家電機器3は、既存のファームウェアである第1ファームウェアから別のファームウェアである第2ファームウェアに切り替えるか否かを判断する判断部33を備える。さらに、判断部33は、現在時点から機器本体30の運転を終了するまでの残り期間を示す残り期間情報を、機器本体30から取得して、残り期間が第1規定期間以上であるか否かを判断し、残り期間が第1規定期間以上であれば、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えることができると判断し、判断した結果を示す第1判断情報を通信モジュール5に出力する。そして、通信モジュール5は、取得した第1判断情報に基づいて第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替える。
これによれば、判断部33が第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えるか否かを判断する。具体的には、判断部33は、残り期間が第1規定期間以上であれば、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えることができると判断し、第1判断情報を通信モジュール5に出力する。そして、通信モジュール5は、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替える。これにより、この家電機器3では、従来のように家電機器3の運転が終了しても、通信モジュール5への電力の供給を維持するといったことを行うこともないため、通信モジュール5の電力消費量の増大を抑制することができる。
また、通信モジュール5は、残り期間が第1規定期間よりも大きければ、第1判断情報に基づいて第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替える。このため、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えている間に、家電機器3の運転が終了することで電源がOFFになるといったことが発生し難くなるため、家電機器3では、この切り替えを確実に行うことができる。
したがって、家電機器3の省エネルギー化を実現し、かつ、家電機器3の運転中に第1ファームウェアから第2ファームウェアへの切り替えを確実に行うことができる。
(実施の形態2)
本実施の形態に係る家電機器3について説明する。
本実施の形態では、通信モジュール5が第2ファームウェアのダウンロードをサーバ装置7から行う前に、第2ファームウェアのダウンロードをサーバ装置7から行うことができるか否かの確認を、通信モジュール5が機器本体30に対してする点等で、実施の形態1と異なっている。また、本実施の形態の家電機器3は、特に明記しない場合は、実施の形態1と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
ファームウェア確認部55は、機器本体30に対して、第2ファームウェアのダウンロードをサーバ装置7から行うことができるか否かの確認を行う。つまり、ファームウェア確認部55は、第2ファームウェアのダウンロードを行うことができるか否かの確認情報を機器本体30に出力する。
機器本体30の判断部33は、第2ファームウェアのダウンロードを行うことができるか否かの確認情報をファームウェア確認部55から取得すると、運転状態制御部31から現在時点から機器本体30の運転を終了するまで残り期間を示す残り期間情報を取得する。判断部33は、残り期間情報が示す残り期間が第2規定期間以上であるか否かを判断する。ここでいう第2規定期間は、第2ファームウェアのダウンロードに係る期間よりも長い期間である。第2規定期間は、第1規定期間と異なる期間であってもよく、同一の期間であってもよい。第2規定期間は、規定期間の一例である。
判断部33は、通信モジュール5とサーバ装置7との間の通信速度を示す情報と、ダウンロードを実行する第2ファームウェアのデータサイズを示す情報とを通信モジュール5から取得し、通信速度を示す情報と第2ファームウェアのデータサイズを示す情報とに基づいて、第2規定期間を算出する。
判断部33は、残り期間情報が示す残り期間が第2規定期間以上であれば、第2ファームウェアのダウンロードを行うことができると判断し、第2ファームウェアのダウンロード可能とする判断結果情報である第2判断情報を通信モジュール5に出力する。判断部33は、第2ファームウェアのダウンロードを行うことができるか否かの確認がある場合に、その確認に対する応答として第2判断情報を通信モジュール5に送信する。残り期間情報が示す残り期間が第2規定期間以上であれば、第2ファームウェアのダウンロード中に家電機器3の電源がOFFになることによって、このダウンロードが中断してしまうといった不具合が発生することもなく、確実に第2ファームウェアをダウンロードすることができる。
判断部33は、残り期間情報が示す残り期間が第2規定期間未満であれば、第2ファームウェアのダウンロードを行うことができないと判断し、第2ファームウェアのダウンロードが不可能であることを示す判断結果情報を通信モジュール5に送信する。
[動作]
次に、本実施の形態における家電システム1の動作について、図4を用いて説明する。
図4は、実施の形態2に係る家電システム1の動作を示すシーケンス図である。
図4に示すように、まず、通信モジュール5は、サーバ装置7に対して第2ファームウェアの更新有無の確認を、ネットワーク9を介して行う(S11)。
次に、サーバ装置7は、通信モジュール5からの更新有無の確認に対して、第1ファームウェアと異なる第2ファームウェアが存在しているか否かを確認(S1)し、第2ファームウェアが存在しているか否かの更新有無の確認結果情報を通信モジュール5に送信する。
次に、ファームウェア確認部55は、第2ファームウェアのダウンロードをサーバ装置7から行うことができるか否かについての確認を、機器本体30に行う(S110)。つまり、ファームウェア確認部55は、第2ファームウェアのダウンロードを行うことができるか否かについての確認情報を、機器本体30に出力する。
次に、機器本体30の判断部33は、第2ファームウェアのダウンロード可能か否かの確認情報をファームウェア確認部55から取得すると、現在時点から機器本体30の運転を終了するまで残り期間情報を、運転状態制御部31から取得する。判断部33は、残り期間情報が示す残り期間が第2規定期間以上であるか否かを判断する(S22)。
残り期間情報が示す残り期間が第2規定期間以上であれば(S22でYes)、判断部33は、第2ファームウェアのダウンロードを行うことができるとする第2判断情報を通信モジュール5に出力する。
次に、ファームウェア取得部51は、第2判断情報に基づいて、例えば新しいバージョンである第2ファームウェアが存在すれば、第2ファームウェアをダウンロードするため、サーバ装置7に第2ファームウェアの取得要求を行う(S12)。
次に、サーバ装置7は、ファームウェア取得部51から取得要求を受信すると、第2ファームウェアを通信モジュール5に送信する(S2)。
次に、ファームウェア取得部51は、第2ファームウェアをダウンロードして、記憶部53の例えば第2記憶領域に保存する(S13)。
次に、ファームウェア確認部55は、第2ファームウェアのダウンロードが完了すると、機器本体30の判断部33に対し、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えることができるか否かの確認を行う(S14)。
機器本体30がファームウェア確認部55からステップS14の確認情報を取得すると、判断部33は、現在時点から機器本体30の運転を終了するまで残り期間情報を運転状態制御部31から取得する。判断部33は、残り期間情報が示す残り期間が第1規定期間以上であるか否かを判断する(S21)。
判断部33は、残り期間情報が示す残り期間が第1規定期間以上であれば(S21でYes)、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えることができると判断し、切り替えの実施が可能であることを示す第1判断情報を通信モジュール5に送信する。そして、通信モジュール5のファームウェア確認部55は、第1判断情報を取得する。
次に、切り替え実行部57は、ファームウェア確認部55が取得したこの第1判断情報に基づいて、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替える(S15)。
判断部33は、残り期間情報が示す残り期間が第1規定期間未満である場合(S21でNo)、又は、残り期間情報が示す残り期間が第2規定期間未満である場合は(S22でNo)、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えることができない、又は、サーバ装置から第2ファームウェアをダウンロードすることができないと判断する。判断部33は、切り替えの実施が不可能であること、又は、サーバ装置から第2ファームウェアをダウンロードすることができないことを示す判断結果情報を通信モジュール5に送信する。
残り期間情報が示す残り期間が第2規定期間未満であれば、第2ファームウェアをダウンロードする間に、家電機器3の電源がOFFになることによって、このダウンロードが中断してしまうため、ダウンロードを行うことができない。この場合は、再度ダウンロードを行わなければならなくなる。このため、本実施の形態では、残り期間が第2規定期間未満であれば、第2ファームウェアのダウンロードを行わない。
通信モジュール5のファームウェア確認部55は、ダウンロードの実施が不可能、又は、切り替えの実施が不可能であることを示す判断結果情報を機器本体30から取得する。通信モジュール5は、第1ファームウェアを用いる。
[作用効果]
次に、本実施の形態における家電機器3の作用効果について説明する。
上述したように、本実施の形態に係る家電機器3において、通信モジュール5は、第2ファームウェアのダウンロードを行うファームウェア取得部51と、第2ファームウェアのダウンロードを行うか否かの確認を機器本体30に対して行うファームウェア確認部55とを有する。また、判断部33は、残り期間が規定期間である第2規定期間以上であるか否かを判断し、残り期間が第2規定期間以上であれば、第2ファームウェアのダウンロードを行うことができると判断し、判断した結果を示す第2判断情報をファームウェア確認部55に出力する。そして、ファームウェア取得部51は、ファームウェア確認部55が取得した第2判断情報に基づいて、サーバ装置7から第2ファームウェアをダウンロードする。
これによれば、残り期間が第2規定期間以上であることを、ファームウェア確認部55が判断部33に対して確認できれば、ファームウェア取得部51は、サーバ装置7から第2ファームウェアをダウンロードする。このため、第2ファームウェアをダウンロードしている間に、家電機器3の運転が終了することで電源がOFFになるといったことが発生し難くなるため、家電機器3では、サーバ装置7から第2ファームウェアのダウンロードを確実に行うことができる。
また、この家電機器3では、従来のように家電機器3の運転が終了しても、通信モジュール5への電力の供給を維持するといったことを行うこともないため、通信モジュール5の電力消費量の増大を抑制することができる。
また、本実施の形態に係る家電機器3において、判断部33は、通信モジュール5とサーバ装置7との間の通信速度を示す情報と、ダウンロードを実行する第2ファームウェアのデータサイズを示す情報とを通信モジュール5から取得し、通信速度を示す情報と第2ファームウェアのデータサイズを示す情報とに基づいて、第2規定期間を算出する。
これによれば、判断部33は、通信速度を示す情報と第2ファームウェアのデータサイズを示す情報とに基づいて、第2規定期間を算出する。このため、判断部33は、第2規定期間を適切に算出することができる。その結果、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えている間に、家電機器3の運転が終了することで電源がOFFになるといったことが発生し難くなるため、家電機器3では、第2ファームウェアのダウンロードをより確実に行うことができる。
本実施の形態では、他の作用効果についても実施の形態1と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態3)
本実施の形態に係る家電機器3について説明する。
本実施の形態では、通信モジュール5がサーバ装置7から第2ファームウェアのダウンロードと、第1ファームウェアから第2ファームウェアへの切り替えとを一括して行う点等で実施の形態1と異なっている。また、本実施の形態の家電機器3は、特に明記しない場合は、実施の形態1と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
ファームウェア確認部55は、機器本体30に対して、サーバ装置7から第2ファームウェアのダウンロードと、第1ファームウェアから第2ファームウェアへの切り替えとを一括する一括更新を行うことができるか否かの確認を行う。つまり、ファームウェア確認部55は、一括更新を行うことができるか否かの一括更新の確認情報を機器本体30に出力する。
判断部33は、現在時点から機器本体30の運転を終了するまでの残り期間情報を、機器本体30から取得して、残り期間が第3規定期間以上であるか否かを判断する。ここでいう第3規定期間は、第1規定期間及び第2規定期間よりも長い期間である。第3規定期間は、規定期間の一例である。
判断部33は、通信モジュール5とサーバ装置7との間の通信速度を示す情報と、ダウンロードを実行する第2ファームウェアのデータサイズを示す情報とを通信モジュール5から取得し、通信速度を示す情報と第2ファームウェアのデータサイズを示す情報とに基づいて、第3規定期間を算出する。
判断部33は、残り期間が第3規定期間以上であると判断できれば、判断した結果を示す第3判断情報をファームウェア確認部55に出力する。そして、通信モジュール5は、ファームウェア確認部55が取得した第3判断情報に基づいて、ファームウェア取得部51がサーバ装置7から第2ファームウェアのダウンロードと、判断部33が第1ファームウェアから第2ファームウェアへの切り替えとを、一括で行う。第3判断情報は、通信モジュール5が第2ファームウェアのダウンロードと、第1ファームウェアから第2ファームウェアへの切り替えとを一括して行うと判断した結果を示す。
[動作]
次に、本実施の形態における家電システム1の動作について、図5を用いて説明する。
図5は、実施の形態3に係る家電システム1の動作を示すシーケンス図である。
図5に示すように、まず、通信モジュール5は、サーバ装置7に対して第2ファームウェアの更新有無の確認を、ネットワーク9を介して行う(S11)。
次に、サーバ装置7は、通信モジュール5からの更新有無の確認に対して、第1ファームウェアと異なる第2ファームウェアが存在しているか否かを確認(S1)し、第2ファームウェアが存在しているか否かの更新有無の確認結果情報を通信モジュール5に送信する。
次に、ファームウェア確認部55は、第2ファームウェアのダウンロードと、第1ファームウェアから第2ファームウェアへの切り替えとを一括する一括更新を行うことができるか否かについての確認を機器本体30に行う(S212)。つまり、ファームウェア確認部55は、一括更新を行うことができるか否かについての一括更新の確認情報を機器本体30に出力する。
一括更新を行うことができるか否かについての一括更新の確認情報を、機器本体30がファームウェア確認部55から取得すると、機器本体30の判断部33は、現在時点から機器本体30の運転を終了するまで残り期間情報を運転状態制御部31から取得する。判断部33は、残り期間情報が示す残り期間が第3規定期間以上であるか否かを判断する(S23)。
残り期間情報が示す残り期間が第3規定期間以上であれば(S23でYes)、判断部33は、第2ファームウェアのダウンロードと、第1ファームウェアから第2ファームウェアへの切り替えとを一括して行うことができるとする第3判断情報を通信モジュール5に出力する。
次に、ファームウェア取得部51は、第3判断情報に基づいて、例えば新しいバージョンである第2ファームウェアが存在すれば、サーバ装置7から第2ファームウェアをダウンロードするため、サーバ装置7に第2ファームウェアの取得要求を行う(S12)。
次に、サーバ装置7は、ファームウェア取得部51から取得要求を受信すると、第2ファームウェアを通信モジュール5に送信する(S2)。
次に、ファームウェア取得部51は、第2ファームウェアをダウンロードして、記憶部53の例えば第2記憶領域に保存する(S13)。
次に、切り替え実行部57は、ファームウェア確認部55が取得したこの第1判断情報に基づいて、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替える(S15)。
こうすることで、通信モジュール5は、第2ファームウェアをダウンロードし、家電機器3の運転中に第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替える。
判断部33は、残り期間情報が示す残り期間が第3規定期間未満である場合は(S23でNo)、一括更新できないと判断し、一括更新の実施が不可能であることを示す判断結果情報を通信モジュール5に送信する。通信モジュール5のファームウェア確認部55は、一括更新の実施が不可能であることを示す判断結果情報を機器本体30から取得する。通信モジュール5は、第1ファームウェアを用いる。
[作用効果]
次に、本実施の形態における家電機器3の作用効果について説明する。
上述したように、本実施の形態に係る家電機器3では、規定の運転を行う機器本体30と、機器本体30から電力が供給され、サーバ装置7と通信を行う通信モジュール5とを備える。また、既存のファームウェアである第1ファームウェアから別のファームウェアである第2ファームウェアに切り替えるか否かを判断する判断部33を備える。さらに、通信モジュール5は、第2ファームウェアのダウンロードを行うファームウェア取得部51と、第2ファームウェアのダウンロードを行うか否かの確認を機器本体30に対して行うファームウェア確認部55とを有する。また、判断部33は、現在時点から機器本体30の運転を終了するまでの残り期間を示す残り期間情報を、機器本体30から取得して、残り期間が規定期間である第3規定期間以上であるか否かを判断し、残り期間が第3規定期間以上であると判断できれば、判断した結果を示す第3判断情報をファームウェア確認部55に出力する。そして、通信モジュール5は、ファームウェア確認部55が取得した第3判断情報に基づいて、ファームウェア取得部51がサーバ装置7から第2ファームウェアのダウンロードと、判断部33が第1ファームウェアから第2ファームウェアへの切り替えとを、一括で行う。
これによれば、サーバ装置7から第2ファームウェアのダウンロードと、第1ファームウェアから第2ファームウェアへの切り替えとを一括して行う。このため、第2ファームウェアのダウンロードを行うか否かの判断と、第1ファームウェアから第2ファームウェアへの切り替えを行うか否かの判断とを別々で行う場合よりも、機器本体30及び通信モジュール5で行われる処理負担を軽減することができる。
また、判断部33は、残り期間が第3規定期間以上であれば、第2ファームウェアのダウンロードと、判断部33が第1ファームウェアから第2ファームウェアへの切り替えとを一括更新して行う。これにより、この家電機器3では、従来のように家電機器3の運転が終了しても、通信モジュール5への電力の供給を維持するといったことを行うこともないため、通信モジュール5の電力消費量の増大を抑制することができる。
また、通信モジュール5は、残り期間が第3規定期間よりも大きければ、第3判断情報に基づいて一括更新する。このため、一括更新している間に、家電機器3の運転が終了することで電源がOFFになるといったことが発生し難くなるため、家電機器3では、この切り替えを確実に行うことができる。
また、本実施の形態に係る家電機器3において、判断部33は、通信モジュール5とサーバ装置7との間の通信速度を示す情報と、ダウンロードを実行する第2ファームウェアのデータサイズを示す情報とを通信モジュール5から取得し、通信速度を示す情報と第2ファームウェアのデータサイズを示す情報とに基づいて、第3規定期間を算出する。
これによれば、判断部33は、通信速度を示す情報と第2ファームウェアのデータサイズを示す情報とに基づいて、第3規定期間を算出する。このため、判断部33は、第3規定期間を適切に算出することができる。その結果、第1ファームウェアから第2ファームウェアに切り替えている間に、家電機器3の運転が終了することで電源がOFFになるといったことが発生し難くなるため、家電機器3では、この切り替えをより確実に行うことができる。
本実施の形態では、他の作用効果についても実施の形態1等と同様の作用効果を奏する。
(その他変形例)
以上、本開示の実施の形態1〜3に係る家電機器について説明したが、本開示の実施の形態1〜3は上述の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態1〜3に係る家電機器に含まれる各処理部は典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態は例示された数字に制限されない。
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
また、フローチャートにおける各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
以上、一つまたは複数の態様に係る家電機器について、実施の形態1〜3に基づいて説明したが、本開示の実施の形態1〜3は当該複数の態様に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態1〜3に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。