JP6893933B2 - 自立的拡張状態および収縮状態、および改善された「供給時の」バルク構成を有する、編組されたテキスタイルスリーブ、ならびにそのバルク長さの構築および供給方法 - Google Patents

自立的拡張状態および収縮状態、および改善された「供給時の」バルク構成を有する、編組されたテキスタイルスリーブ、ならびにそのバルク長さの構築および供給方法 Download PDF

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Description

関連出願への相互参照
本出願は、2016年2月9日に出願された米国仮出願連続番号第62/293,110号、および2017年2月8日に出願された米国実用新案出願連続番号第15/428,029号の利益を主張し、それらの全体をここに引用により援用する。
発明の背景
1.技術分野
本発明は、一般的にテキスタイルスリーブに関し、より詳細には、編組テキスタイルスリーブに関する。
2.関連技術
編成、織製もしくは編組スリーブでのように、細長い部材をさまざまな環境条件および影響に対してテキスタイルスリーブで保護するか、または結束および引き回し目的で細長い部材を単にテキスタイルスリーブに入れることが知られている。編組スリーブの場合、編組壁は、一般に、「閉鎖」壁と呼ばれることがある周方向に連続した継ぎ目のない壁として編組されている。閉鎖された編組壁構造の1つの既知の利点は、壁の両端を手で押して圧縮された状態で物理的に保持することによって壁を細長い部材上で滑りやすくするように、壁が周方向に拡張できるということである。両端を互いに向かって押し、壁を軸方向に圧縮した状態で手で保持することにより、編組壁は、増加した直径および低減された長さを呈する。増加した直径の状態にあるとき、壁は細長い部材の上に容易に配置することができる。次に、スリーブが細長い部材の上に設置された後、設置者は壁を解放することができ、両端は自動的に互いから軸方向に離れるように撥ね、それにより、周方向に低減された直径および増加した長さを呈する。
編組壁の直径を増減させる前述の能力は、織製スリーブのようないくつかの他の公知のタイプのスリーブ構造を超える利点を有するが、潜在的な欠点がある。すなわち、編組スリーブの直径を手で増加させる能力は、設置中に連続して外部から加えられる圧縮力を加えることを必要とし、それは困難であると分かり、したがって、設置者が細長い部材の上にスリーブを容易に設置する能力を複雑にし得る。編組スリーブが比較的長い場合、編組スリーブの設置をさらに複雑にする。比較的長いスリーブでは、スリーブをその長さに沿って折り曲げたり座屈させたりすることなく両端を互い向かってに軸方向に圧縮する必要があり、困難になる。さらに、スリーブに、その長くされた、縮径された状態を回復させるよう、壁を解放すると、壁は、交絡されたヤーンとヤーンとの間の摩擦により生じるパターン保持現象のために、その軸方向に圧縮された構成に向かって少なくとも部分的に撥ね戻る。したがって、スリーブの有効長さが意図せず減少する可能性がある。
仕上げ長さを有するスリーブを構成し、スリーブをそのようなものとして供給することがさらに知られている。スリーブを仕上げ長さで構成して供給することは、さまざまな問題を有し、つまり、部品数の増加、在庫数の増加、別々の用途のための別々の仕上げ長さスリーブの在庫管理、在庫を積み込むための比較的広い領域の占有、組付けを容易にするために個々のスリーブを開かなければならないことなどの問題を有する。上述の問題点は各々コストがかかり、したがって末端ユーザに対する全体的なコストが増加する。
テープを用いて、ワイヤハーネスのワイヤのような、細長い部材を束ねることがさらに知られている。テープは、スリーブ全体の周りに巻き付けることができ、または束ねられる部材の周りに軸方向に間隔を置いて配置されたセグメントにおいて間欠的に巻き付けることができる。しかしながら、テープは部材を束ねる際に効果的であるとはいえ、当業者に知られている他の欠点の中でも、とりわけ、労働集約的であり、費用がかかり、解けやすく、外観および機能に一貫性がなく、比較的重い。
編組テキスタイルスリーブおよびそのバルク供給は、少なくとも上述の問題点、および細長い部材を束ねる当業者には容易に明らかになるであろう他の問題点を克服する。
この発明の1つの態様に従うと、保護テキスタイルスリーブは、両端部間において中心長手方向軸に沿って長さ方向に延びる編組された管状壁を含む。壁は、減少した長さで増加した断面積の第1の状態と、増加した長さで減少した断面積の第2の状態とを有する。壁は、外部からかけられる力がない場合に壁を実質的に第1および第2の状態にとどめさせるヒートセットされた、編組されたヤーンを有する。壁は仕上げ切断され、両端部間を延びるバルク供給出荷長さを有し、その後、出荷後に複数の別個の使用長さに切断されるように構成されている。
本発明の別の態様によれば、別個の使用長さは、意図された用途に必要とされる任意の所望の長さを有して切断することができる。このように、カスタム長スリーブを形成する能力は、「出荷時」のバルク長さのスリーブ材料によって提供され、これは、「出荷時の」バルク供給のスリーブ材料が所望通りに複数の異なるカスタム長さにカスタム切断され得ることを前提として、末端ユーザが、個別の用途のために別個の長さのスリーブを在庫する必要を回避することを可能にする。
本発明の別の態様によれば、「出荷時の」バルク供給のスリーブ材料は、減少した長さで増加した断面積の第1の状態で出荷することができ、それにより、増加された量のスリーブ材料がパッケージで出荷されることを可能にする。
本発明の別の態様によれば、「出荷時の」圧縮長さの、「出荷時の」圧縮長さの全拡張長さに対する比は、約1:5よりも大きく、場合によっては約1:20以上より大きくあり得、それによって、比較的小さなパッケージ内に収容されるスリーブ材料の量を大幅に増加させることができる。
本発明の別の態様によれば、「出荷時の」圧縮されたバルク長さのバルクスリーブ材料は、略平坦でない管状の構成に維持することができ、それによって、スリーブ材料が所望の管状構成を保持する能力を高め、それは次いで細長い部材の周りにおけるスリーブの組付けを容易にする。
本発明の別の態様によれば、「出荷時の」圧縮された長さのスリーブ材料は、略平坦でない管状構成で維持され、減少した長さで増加した断面積の第1の状態でパッケージ内において巻かれ、個別の長さを、パッケージから解き、第2の状態まで長くし、その後所望の仕上げ使用長さに切断することができる。
本発明の別の態様によれば、「出荷時の」圧縮された長さのスリーブ材料は、略平坦でない管状構成で維持され、減少した長さで増加した断面積の第1の状態でパッケージ内において巻かれ、個別の長さを、パッケージから解き、第1の状態にある間に切断し、第1の状態にある間に保護されるべき細長い部材の周りに配置し、それにより、細長い部材の周りでの組付けを容易にし、次いで、細長い部材の周りで第2の状態にまで長くすることができる。
本発明の別の態様によれば、「出荷時の」長さのスリーブ材料は、略平坦でない管状構成で維持され、増加した長さで減少した断面積の第2の状態でパッケージ内において巻かれ、個別の長さを、パッケージから解き、切断し、第1の状態に圧縮し、保護されるべき細長い部材の周りに配置することができる。
本発明の別の態様によれば、「出荷時の」圧縮された長さのスリーブ材料は、略平坦でない管状構成で維持され、減少した長さで増加した断面積の第1の状態で、圧縮されたスリーブの増加した断面積よりわずかに大きい内側断面積を有する直線状の管状パッケージ内において軸方向に圧縮され、個別の長さを、直線状の管状パッケージから軸方向に引張り、その後所望の仕上げ使用長さに切断することができる。
本発明の別の態様によれば、「出荷時の」スリーブは、末端ユーザが注文する部品番号の数を減らすことを可能にし、末端ユーザは、「出荷時の」スリーブ材料から任意の所望の長さのスリーブ材料を容易に切断することができ、それによって、スリーブ材料の発注および在庫管理が大幅に簡素化され、したがって完成部品のコストが削減される。
本発明の別の態様によれば、スリーブ材料は、その減少した長さで増加した断面積の第1の状態からその増加した長さで減少した断面積の第2の状態に、軸方向に引き伸ばされ得、スプールに、平坦なロール形状に巻かれ、個別の長さを、スプールから引張り、所望の仕上げ使用長さに切断することができ、切断された仕上げ長さは、平坦でない構成になるように開かれ得、細長い部材の周りに組み付けるために、第2の状態に圧縮されることができる。
この発明の1つの態様に従うと、ヒートセットされた編組されたヤーンは壁に付勢を付与し、付勢は、壁を、外部からかけられる力がない場合に実質的に第1および第2の状態にとどめさせる。
本発明の別の態様によれば、ヒートセットされた編組されたヤーンの少なくともいくつかは束状で編組されることができ、束は互いに撚り合わされた複数のヤーンを含む。
本発明の別の態様によれば、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかは、撚られたヤーンの別の束のループと相互に連結されたループを有して形成することができる。
本発明の別の態様によれば、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかは全体的にヒートセットヤーンで形成されることができる。
本発明の別の態様によれば、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかは、非ヒートセット可能なヤーンを含むことができる。
本発明の別の態様によれば、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかは、全体的に、非ヒートセット可能なヤーンで形成することができる。
本発明の別の態様によれば、壁は、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかのループを通って交絡された非ヒートセット可能なヤーンを含むことができる。
本発明の別の態様によれば、壁は、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかのループを通って交絡された複数の非ヒートセット可能なヤーンを含むことができる。
本発明の別の態様によれば、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかのループを通って交絡された非ヒートセット可能なヤーンは、並置関係で配置された複数の非ヒートセット可能なヤーンを含む束として提供することができ、束は互いとともに共通のループを通って延びている。
本発明の別の態様によれば、壁は、単一の螺旋方向にのみ編組されたヒートセット可能な撚られたヤーンの束を含むことができ、それによって、スリーブの材料含量の重量およびコストを低減する。
本発明の別の態様によれば、ヤーンの少なくともいくつかは、ヒートセットされたモノフィラメントヤーンとともに撚られるかまたは供される非ヒートセット可能なマルチフィラメントヤーンを含むことができ、それにより、壁によって提供されるカバレージ保護を高めることができる。
本発明の別の態様によれば、壁は、ヒートセットヤーンによって付与される付勢を克服すると、第1の状態と第2の状態との間で弾かれることができる。
本発明の別の態様によれば、壁は、長さが減少した第1の状態における第1の直径と、長さが増加した第2の状態における第2の直径とを有することができ、第1の直径は第2の直径より大きい。
本発明の別の態様によれば、壁は非円形の外周部を有することができ、それによって、壁が、同様に成形された非円形の構成要素に適合することを可能にする。
本発明の別の態様によれば、本方法は、複数のヤーンを互いに編組して、中心長手方向軸に沿って長さ方向に延びる継ぎ目のない管状壁を形成することを備え、ヤーンの少なくともいくつかは、ヒートセット可能なヤーンとして提供される。この方法はさらに、 壁を、減少した長さで増加した断面積の第1の状態に圧縮することと、次いで、壁が第1の状態にある間にヒートセット可能なヤーンをヒートセットすることと、「出荷時の」長さの壁を第1の状態にある間に切断することと、切断された長さの壁を第1の状態にある間にパッケージ化することとを備え、パッケージ化されたスリーブは、その後、複数の使用中の仕上げ長さのスリーブを形成するよう、切断されるよう意図される、バルクの「出荷時の」長さを有する。
本発明の別の態様によれば、この方法は、略平坦でない管状の構成を有する「出荷時の」圧縮された長さをパッケージ化することを備えることができ、それによって、スリーブ材料が所望の管状構成を保持する能力を高め、それは次いで細長い部材の周りにおけるスリーブの組付けを容易にする。
本発明の別の態様によれば、この方法はさらに、壁を、パッケージ内において、減少した長さで増加した断面積の第1の状態にある間に、巻くことをさらに備えることができ、個別の長さを、パッケージから解き、第2の状態まで長くし、その後所望の仕上げ使用長さに切断することができる。
本発明の別の態様によれば、この方法は、スリーブを、概ね、平坦でない管状構成にあり、かつ軸方向に圧縮された、減少した長さで増加した断面積の第1の状態にある間に、圧縮されたスリーブの増加した断面積よりわずかに大きい内側断面積を有する管状パッケージ内において、パッケージ化することを備えることができ、個別の長さを、管状パッケージから軸方向に引張り、その後所望の仕上げ使用長さに切断することができる。
本発明の別の態様によれば、この方法は、壁を、その減少した長さで増加した断面積の第1の状態からその増加した長さで減少した断面積の第2の状態に、軸方向に引き伸ばすことと、引き伸ばされた壁を、スプール上のテープに類似して、平坦なロール形状に巻くこととを含むことができ、個別の長さを、スプールから引張り、所望の仕上げ使用長さに切断することができ、切断された仕上げ長さは、平坦でない構成になるように開かれ得、細長い部材の周りに組み付けるために、第2の状態に圧縮されることができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、レース編組機で壁を編組することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、ヤーンの少なくともいくつかを撚り合わせることによってヤーンの束を形成すること、およびそれらの束を互いと編組することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、束の少なくともいくつかにループを形成すること、および束のうちの1つからのループを束のうちの別の束のループと相互連結することを、さらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、ヒートセット可能なヤーンを含む束の少なくともいくつかを形成することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、束の少なくともいくつかを、全体的に、ヒートセット可能なヤーンで形成することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、壁の熱形状保持能力を高めるために、撚られたヤーンのすべての束を、全体的に、ヒートセット可能なヤーンで形成することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、壁の熱形状保持能力を最適化するために、壁全体をヒートセット可能なヤーンで形成することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、壁によって提供されるカバレージ保護を向上させるために、非ヒートセット可能なヤーンを、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかと交絡させることをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、壁によって提供されるカバレージ保護を向上させるために、非ヒートセット可能なヤーンを、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかのループを通して交絡させることをさらに備えることができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、スリーブのカバレージ保護を向上させるために、束の少なくともいくつかを、非ヒートセット可能なヤーンを含んで形成することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、スリーブのカバレージ保護を向上させるために、束の少なくともいくつかを、互いに対して並置され互いと撚り合されていない関係で配置された複数の非ヒートセット可能なヤーンを含んで、形成することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、スリーブのカバレージ保護を向上させるために、非ヒートセット可能なヤーンの束を、ヤーンが互いと並置の関係において他の撚られたヤーンの束の共通のループを通して配置される状態で、延在させることをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、壁によって提供されるカバレージ保護を向上させるために、束の少なくともいくつかを、非ヒートセット可能なヤーンと撚られたヒートセット可能なヤーンを含んだ状態で、形成することをさらに含むことができる。
図面の簡単な説明
これらおよび他の局面、この発明の特徴および利点は、現在好ましい実施の形態および最良のモードの以下の詳細な記載、特許請求の範囲および添付の図面と関連して考慮されたときにより容易に十分に理解されるようになる。
軸方向に圧縮された、低減された長さの第1の状態で示される、本発明の一実施形態に従って構成された、管状編組スリーブの概略側面図である。 軸方向に圧縮された、低減された長さの第1の状態にある間に、保護されるべき細長い部材の周りに配置されて示される、図1Aのスリーブの概略側面図である。 細長い部材の周りで、軸方向に伸張された、増加した長さの第2の状態で示された、図1Aのスリーブの側面図である。 図1のスリーブの壁の拡大された断片図である。 中央に位置するコネクタを有する細長い部材の周りに配置されたスリーブの、図1Cと同様の図である。 複数の中間に位置するコネクタを有する細長い部材の周りに配置されたスリーブを示す、図1Cと同様の図である。 細長い部材の周りに配置されて示される、本発明の別の態様に従って構成されたスリーブを示す、図1Cと同様の図である。 本発明の別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図2と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図2と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図2と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図2と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図2と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図2と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図2と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図2と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図2と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図2と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図2と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図2と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図2と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの断面図である。 本発明のさらに別の態様に従ってスリーブを構築する方法を示すフロー図である。 本発明のさらに別の態様に従ってスリーブを構築する方法を示すフロー図である。 本発明のさらに別の態様に従って構築されパッケージ化されたスリーブ材料のバルク供給の概略図である。 本発明のさらに別の態様に従って構築されパッケージ化されたスリーブ材料のバルク供給の概略図である。 本発明のさらに別の態様に従って構築されパッケージ化されたスリーブ材料のバルク供給の概略図である。
好ましい実施形態の詳細な説明
図面をより詳細に参照すると、図1A〜図1Cは、本発明の1つの態様に従って構成された、完成した、編組された保護テキスタイルスリーブ(以下、スリーブ10と呼ぶ)を示す。スリーブ10は、対向する端部16,18間において中心長手方向軸14に沿って長さ方向に延びる編組された、周方向に連続した、継ぎ目のない管状壁12を有し、両方とも開放端16,18と図示されている、端部16,18の一方または両方を、開放端または閉鎖端として形成することができる。壁12は、中心長手方向軸14を概ね横断する横断面で見たときに、減少した長さL1ならびに増加した直径D1および/または増加した断面積を有する、組付け前の第1の状態を達成するよう、軸方向に圧縮可能であり(図1Aおよび図1B)、増加した長さL2ならびに減少した直径D2および/または減少した断面積を有する、完全に組付けられた第2の状態を達成するよう、軸方向に伸長可能である(図1C)。壁12は、ヒートセット可能な編組ヤーン20を含み、それは、ヒートセットされると、ヒートセットヤーン20が含まれる壁12の少なくとも一部を、外部から加えられる何らかの力がない場合に、第1の状態および第2の状態のうちの選択された1つにとどまらせるかまたは実質的にとどまらせ、外部から加えられる力は、付勢を克服するよう選択的に加えられ得、それにより、壁12を所望に応じて第1の状態と第2の状態との間で軸方向に伸縮させる。ヒートセットヤーン20は、壁12に付勢を付与し、外部から加えられた力を介して付勢を克服すると、壁12は、別の適切な外力によってさらなる作用を受けて異なる安定した構成に再び移動させられるまで、第1または第2の状態のいずれにせよ、その新たに選択された状態にとどまり、壁12は、適切な外力が作用するまで、その新たな安定した構成にとどまる。従って、壁12は、双安定の、自立的に軸方向に圧縮された第1の状態および軸方向に伸張された第2の状態を有するが、壁12は、両端16,18間において所望のように第1の状態と第2の状態との間で壁12の複数の異なる領域を操作することができる結果として、同数の安定な構成を呈するよう、容易に操作できることが認識されるべきである。
壁12は好ましくはレース編組機上で編組されるが、他の編組機構も本明細書では企図される。本発明の一態様によれば、ヤーンは、ヒートセット可能なヤーンから、全体的に提供されても、または部分的にのみ提供されても、少なくとも部分的に、ヤーンの束21として編組することができ、束21は、S方向に一方のヤーンとZ方向に他方のヤーンとを互いに撚り合わせることができる複数のヤーンの端部を含み、それによりヤーンの別々の束21を単一のヤーンとして編組することができる。図1〜図3に示す実施形態は、少なくとも部分的に、個々の束21が互いに編組された状態で構成することができ、各束21は、複数の、ヤーンの対として示される(図2)、互いに撚り合わされたヤーンを含む。意図される用途に所望される場合、ヤーンの2つより多い端部を互いに束ねることができることを認識すべきである。撚られたヤーンの個々の束21は、単一のSもしくはZ方向に、またはSおよびZの両方の方向に編組することができる(Sは第1の螺旋方向を表し、Zは反対の螺旋方向を表す)。束21は、それぞれの撚られたヤーンの対の各々内に形成された相互に連結された周方向に閉じた開口部またはループ22(図2)によって交差位置で相互に連結されるように示されており、したがって、束ねられたヤーン21の個々の対は、それらが互いから分離できないように効果的に相互に連結され、一緒に固定される。ループ22の相互連結は、壁12を第1および第2の双安定状態の間で移動させ、壁12または壁12の一部を選択された状態に維持するようヒートセットヤーン20に与えられる付勢の効果を非常に大きくするが、しかしながら、ヤーンは一緒に連結されることなく編組され得ることが本明細書において企図され、ただし、上述の安定状態ははるかに顕著ではない可能性があることが理解される。
壁12を編組すると、たとえば、限定ではなく、約0.1〜0.40mmの直径を有し、もしくは、たとえば、限定ではなく、概ね平坦で、約0.15〜0.25mmの厚みおよび約1.0〜3.5mmの幅を有するナイロン、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリプロピレン(PP)などからのヒートセット可能なモノフィラメントまたはヒートセット可能なマルチフィラメントとして提供されることができるヒートセット可能なヤーン20は、次いで、壁12が、たとえば、完全にまたは少なくとも部分的に軸方向に圧縮され、長さが低減された状態などの、選択された構成にある間に、ヒートセットされる。最大付勢のために、壁12全体は、例示として、限定なしに、図2に示されているようなヒートセット可能なモノフィラメント20の撚り束から形成され得るが、たとえば、強化されたカバレージ、熱的、音響的または電磁的干渉(EMI)のような、磨耗以外の追加の種類の保護を提供することが所望される場合、ヤーンの少なくともいくつかは、非ヒートセット可能なヤーン24(図4)として、たとえば、鉱物繊維、たとえばバサルト、シリカ、もしくはセラミックもしくはガラス繊維、もしくはワイヤ、金属被覆ポリマーヤーンフィラメントのような可撓性導電性フィラメントなど、またはヒートセット可能もしくは非ヒートセット可能なモノフィラメントおよび/もしくはマルチフィラメントなど別のヤーンフィラメントとともに供されるかもしくはそれと撚られる導電性フィラメントもしくは非導電性フィラメントを含むハイブリッドヤーンとして提供することができる。このように、個々の撚り束21は、充分なヒートセット可能なヤーン20が壁12をその第1および第2の位置に維持するのに必要な付勢を与えるよう含まれる限り、所望の数のヤーン20のヒートセット可能な端部と、所望の数のヤーン24の非ヒートセット可能な端部とを有し得る。壁12が、非ヒートセット可能なヤーン24の含有量に対して、相対的に低い割合のヒートセット可能なヤーン20を含む場合、たとえば例として、限定としてではなく、50%未満の含有量を含む場合、ヒートセット可能なヤーン20の直径を増加でき、それにより、直径範囲の上限にあることができ、ヒートセット可能なヤーン20を直径範囲の下限に向かって与えた場合と比較して、増加した付勢を与えることができる。
ヒートセット可能なヤーン20をヒートセットする前に、壁12の両端16,18は、壁12が、径方向に拡張された、増加した直径D1および/または増加した断面積(すなわち、中心長手方向軸14を概ね横断する横断面で見て、壁12によって境界付けられた領域)で、低減された長さL1の、第1の状態にされるまで、互いに向かって軸方向に圧縮され、次いで、適切な程度の熱が、ヒートセット可能なヤーン20に与えられ、それによってヒートセット可能なヤーン20をヒートセットさせる。ヒートセットされると、壁12は、軸方向に伸張された長さL2、減少した直径D2および/もしくは減少した断面積を有する、選択された使用中の第2の状態構成において(図1C)、または軸方向に低減された長さL1、径方向に拡張された直径D1および/もしくは増加した断面積(図1A、図1B)を有する、組付け前の第1の状態構成において、壁12を維持しようとする、ヒートセットヤーン20によって付与される付勢を達成する。スリーブ10がどの状態にあるかに関係なく、スリーブ10は、ヒートセットヤーン20によって加えられる付勢を克服するのに十分な外部から加えられる軸方向の力が加えられるまで、その状態のままである。スリーブ10の概ね中心長手方向軸14の方向に沿って適切な力が壁12に加えられると、軸方向の力の作用を受ける壁12の部分またはセクションは、壁12を弾き、撥ね、一方の状態から他方の状態に移動させ、壁12は、第1の状態から第2の状態に向かうのであれ、またはその逆であれ、適切な外部の軸方向に加えられる力が再び作用するまで、その変更された状態のままである。このように、壁12の全長は、減少した長さの第1の状態もしくは増加した長さの第2の状態の一方にされ得、または壁12の任意の数の個別の長さ方向に延びる部分もしくはセグメントを操作して前述の第1の状態と第2の状態との間において所望のように変化できることが認識されるべきである。したがって、壁12の、軸方向に延びる、互いに隣接するセグメントは、所望の場合には、互いに異なる第1および第2の状態の1つにとどまるよう付勢され得、それによって、壁はその長さに沿って変動する外形を呈することができる。
ヒートセットすることに先立って、スリーブの壁12は、軸方向に、低減された長さL1の、第1の状態に圧縮される間に、壁12の外周部を円形以外の形状にすることができる。したがって、外周部は、中心長手方向軸14に対して略横断した横断面で見て非円形形状に形成することができる。非円形形状は、正方形、長方形、三角形、または任意の多角形、非円形形状など、特定の最終用途に有益であり得るような任意の所望の形状とすることができる。次いで、壁12を低減した長さL1の第1の状態に形成し、壁12の外周部を所望の断面形状に構成すると、壁12に熱を加えてヒートセットをヒートセット可能なヤーン20に付与することができ、それによって、壁12に双安定機能を提供すると共に、外周部を、横断面で見て、円形であれ、または非円形であれ、選択された形状に形成することができる(図6)。完全に圧縮されていても部分的に圧縮されていても、壁12は所望の短縮された長さに軸方向に圧縮することができ、さらに、壁12をセクションで圧縮し、ヒートセットしてから、スリーブをその仕上げ長さに切断することができ、または壁12を長さに切断し、次いで所望の長さに圧縮し、次いでヒートセットすることができる。壁12を圧縮する間に、壁12を中心マンドレルの周りに配置して、座屈なしで壁12の均一な圧縮を容易にするすることができることが考えられる。さらに、マンドレルは、壁12を、その完全にまたは部分的に圧縮された状態にある間に、ヒートセットすることを容易にするよう、加熱され得る。
本発明の別の態様によれば、図7Aに示されるように、壁12は、「バルク」長さのスリーブ壁12を出荷または他の方法で供給するのに望ましい長さに圧縮およびヒートセットすることができ、壁12はその後、受領後に、複数の別個の仕上げ使用長さに切断されるように構成される。別個の仕上げ使用長さは、意図された用途に必要とされる任意の所望の長さを有して切断することができる。このように、特定のカスタム長さを注文することなくカスタム長スリーブを形成する能力は、「出荷時」のスリーブによって提供され、末端ユーザまたは末端供給者は、個別の用途のために別個の長さのスリーブを在庫する必要を回避することができる。
「出荷時」バルク長スリーブは、減少した長さで増加した断面積の第1の状態で出荷され得、それにより、圧縮された長さのスリーブをパッケージから取り出した際に容易な組付けが可能になる。壁12の断面積が既に増大しているので、ユーザは壁12を保護されるべき物品に適合させるために壁12をさらに圧縮する必要がなく、組付けが容易になる。保護されるべき物品の周りに圧縮された長さの壁12を配置すると、壁12は、その増加した長さで減少した断面積の第2の状態をとるように軸方向に容易に伸張され、それによってスリーブ10の壁12を保護されている物品の周りに相対的にぴったりフィットさせることができる。「出荷時の」圧縮長さの、「出荷時の」圧縮長さの全拡張長さに対する比は、スリーブの構造に依存して、約1:5よりも大きく、場合によっては約1:20以上より大きくあり得、それによって、比較的小さなパッケージ内に収容されるスリーブ材料の量を大幅に増加させることができる。
「出荷時の」圧縮された長さのバルクスリーブ材料は、略平坦でない管状の構成に維持することができ、それによって、スリーブ材料が所望の使用中の管状構成を保持する能力を高め、それは次いで細長い部材23の周りにおけるスリーブ10の組付けを容易にする。図8Aに示すように、「出荷時の」長さのバルクスリーブ材料は、例として、限定なしに、略平坦でない管状構成で、コイル状で、減少した長さで増加した断面積の第1の状態で、箱形パッケージ30のようなパッケージ内で、維持されパッケージ化され得る。次いで、所望により、個別の長さを、パッケージ30から矢印Aに沿って開口部Oを通してなどして解き、軸方向に伸張された第2の状態まで長くし、その後所望の仕上げ使用長さに切断することができる。所望の仕上げ長さのスリーブ材料の切断を容易にするために、バルク供給のスリーブ材料の壁12には、第1の圧縮状態にある間に、例として、そして限定ではなく、スリーブ材料の1インチ毎などの所定の位置に、軸方向に離間したマーキング28を設けることができ、ユーザに、たとえば、1インチの潰れたスリーブ材料は、例示であって、限定ではなく、5インチの伸張されたスリーブ材料に等しいなど、隣接するマーキング28間に形成される、結果として生じる伸張されたスリーブ10の長さを示すためのキーまたは目盛を設けることができる。そうでない場合には、第2の軸方向に伸張された状態にある間に切断されるバルクスリーブ材料の長さを示すようにマーキングをスリーブ材料の壁12に設けることができることが認識されるべきである。箱形パッケージ30は、コイル状スリーブ材料の所望のサイズに適合するように、幅(W)、高さ(H)および長さ(L)寸法を所望に応じてカスタマイズすることができる任意の適切な形状をとることができることを認識すべきである。したがって、パッケージ30から取り外されるように、第1の状態にあるときに切断されると、スリーブ10は、保護されるべきアイテムの周りに容易に配置され得、次いで、増加した長さで減少した断面積の第2の状態まで長くされ得る。開口部Oは、バルクスリーブ材料を締まりばめでパッケージ30から自由に取り外すことができ、それによって、壁12が所望であれば第1の状態にとどまることができるようにサイズ決めすることができる。さもなければ、開口部Oは、壁12が所望であればパッケージ30から引っ張られるにつれて自動的に壁12を第2の状態にまで長くする締まりばめのためにサイズ決めすることができる。さらに、「出荷時の」長さのバルクスリーブ材料は、略平坦でない管状構成で、コイル状で、増加した長さで減少した断面積の第2の状態で、パッケージ30内に維持およびパッケージ化され得、それにより、パッケージ30内に配置されるバルクスリーブ材料の量を増加させることが可能となり、所望により、別個の長さがパッケージから矢印Aに沿って解かれ切断され、次いで、増加した断面積の第1の状態に圧縮され、そして保護される物品の周りに配置されることができることが認識されるべきである。
そうでなければ、図8Bに示すように、軸方向に圧縮されたバルク長さのスリーブ材料を巻くのではなく、「出荷時の」圧縮バルク長さのスリーブ材料を、略平坦でない管状構成に維持し、減少した長さで増加した断面積の第1の状態で、圧縮されたスリーブ材料の増加した断面積よりも僅かに大きい内側断面積(スリーブ材料が円形の外周を有する場合には内径)を有する管状パッケージ32内において、軸方向に圧縮することができる。次に、所望の時間および場所で、別個の長さを、管状パッケージから矢印Aの方向に沿って軸方向に引っ張り、その後、所望に応じて仕上げ使用長に切断することができる。軸方向に圧縮された第1の状態または軸方向に伸張された第2の状態にある間にスリーブ材料を切断することができることが、当業者には認識されるであろう。軸方向に伸張された第2の状態で切断される場合、バルクパッケージ化されたスリーブ材料のセグメントを伸張させ、意図される用途のための所望の仕上げ長さを切断すると、得られる切断仕上げ長さのスリーブ10は、上述したように、容易に軸方向に圧縮されて、仕上げ長さのスリーブ10を、それの第1の、軸方向に圧縮された、半径方向に拡張された状態に戻し、スリーブ10を細長い部材23の周りに組み付けることを容易にする。したがって、「出荷時の」バルクスリーブ材料は、末端ユーザが注文する部品番号の数を減らすことを可能にし、末端ユーザは、「出荷時の」スリーブ材料から任意の所望の長さのスリーブ材料を容易に切断することができ、それによって、スリーブ材料の発注および在庫管理が大幅に簡素化され、したがって完成部品のコストが削減される。
本発明の別の態様によれば、図7Bおよび図8Cに示すように、ヒートセットされたバルク長さのスリーブ材料は、その減少した長さで増加した断面積の第1の状態からその増加した長さで減少した断面積の第2の状態に、軸方向に引き伸ばされ得、テープのロールと同様に、スプール34上において、略平坦なロール形状に巻かれ、末端ユーザまたは供給者は、所望に応じてスプール34から異なる長さの平坦にされたスリーブ材料を引き出し、別個の1つまたは複数のセクションを、マーキング28でのように、所望の仕上げ使用長さに切断することができる。勿論、この実施形態では、マーキングは結果として生じるスリーブ10の実際の伸張された長さを示し、マーキング28は1インチ毎、1フィート毎、または末端ユーザが望むように配置することができる。次いで、切断された仕上げ長さのスリーブ10は、円形であれ、または他の態様であれ、平坦でない構成になるように開かれ、細長い部材23の周りに組み付けるために、増加した断面積の第2の状態に圧縮され得る。本明細書では、例であり、限定するものではないが、円筒形のマンドレル36などの任意の適切な工具を使用して、切断された長さの完成したスリーブ12を開くことおよび圧縮することを容易にすることができると考えられる。スリーブ壁12がスプール34上に平坦な形態で巻かれている状態では、増大された量のスリーブ材料を低減されたサイズのパッケージで出荷することができることが認識されるであろう。
ワイヤハーネス、導管その他などのような、束ねられ保護されるべき細長い部材23の周りのスリーブ10の組付け中において、壁12は、その中心長手方向軸14に沿って軸方向に圧縮されて完全にまたは部分的に圧縮された第1状態にされることができ(図1A)、壁12を異なる構成に移動させるのに十分な外部からの力がない場合、壁12は第1の状態にとどまるか、または実質的に第1の状態にとどまる。壁12が約2フィート以上といったように比較的長い場合、壁12の全体が少なくとも部分的に軸方向に圧縮されるまで、長さ方向に延びる別個の領域を軸方向に圧縮することができ、それによって、壁12の全長を、第1の、軸方向に圧縮された状態に変換することを容易にする。このように、スリーブ10は、増加した直径D1および/または増加した断面積を呈し、それにより、例示であり、限定ではなく、図1Bに概略的に示されるように、壁12をより容易に、保護すべき細長い部材23上、およびそれに取り付けられる任意の拡大されたコネクタまたは取付具26の周りに配置することができる。上述したように、使用されるパッキングのタイプに応じて、壁12は、パッケージ30から取り外されるときに既に第2の状態にあることができ、したがって、壁を圧縮することなく組付けが容易になる。次いで、細長い部材23を、径方向に拡張した壁12を通して配置すると、両端部16,18の少なくとも一方を他方から離れるように軸方向に引っ張るなどして、軸方向に加えられる引っ張り力を壁12に加えることができ、それによって、壁12を、図1Cに概略的に示されるように、例示として、限定を伴わずに、軸方向に延在させて、径方向に拡張された、長さの低減された第1の状態から、径方向に収縮された、長さの増加した第2の状態に、弾かせるかまたは変換させる。壁12のどの部分も、望むならば、他の部分を、第1の、軸方向に圧縮され、径方向に拡張された状態に残しながら、所望に応じて、低減された長さ状態L1から長くされ得ることが認識されるべきである。このように、任意の所望の軸方向長さにわたって延びるように編組することができる壁12は、保護すべき細長い部材23の所望の長さにわたって軸方向に延ばすことができる。壁12は、増加した長さL2、減少した直径D2、および/または減少した断面積の、第2の状態に移動される状態では、壁12は、たとえばワイヤハーネスなどの細長い部材23を所望の外皮に収容することができ、細長い部材23を所望に応じてきちんと結束および引き回すことができる。さらに、編組壁12が細長い部材23を束ねるように作用することに加えて、特に複数の個々の露出したワイヤを有するワイヤハーネスの場合、壁12は、特に、ヒートセット可能なヤーン20がモノフィラメントとして提供される場合には、細長い部材23を磨耗から保護するよう作用する。意図される用途に必要なカバレージを提供するよう、必要に応じて1インチ当たりのピック数を提供できることが認識されるべきである。そのため、必要なカバレージがより少ない場合は、1インチあたりのピック数を減らすことができ、カバレージがさらに必要な場合は、1インチあたりのピック数を増やすことができる。さらに、1インチ当たりのピック数は、意図される用途に望まれるように、壁12の長さにわたって変動させることができる。カバレージがより小さいと、壁12を通して見ることの恩恵が得られ、それによって、例として、そして限定なしに、別個のワイヤの個々の色のような、スリーブ内の内容を見ることができる。そうではなく、増加したカバレージが提供される場合、汚染の侵入に対する追加保護または強化された音響および/もしくは熱的保護が与えられ得る。
図3Aにおいて、スリーブ10は、両端部コネクタ26間において中央に位置するコネクタ26を有する細長い部材23の周りに延びるように示されている。スリーブ10の長さの一部に亘って第1の状態で局所的に拡張されたままであるスリーブ10の能力は、壁12が中央コネクタ26を収容することを可能にし、スリーブ10の残りの部分は、組付けで、容易に、長さ方向に、第2の状態に延ばされ得る。図3Bに示すように、スリーブ10の両端部16,18間に、任意の数の、第1の状態の拡張領域および第2の状態の収縮領域を所望のように形成することができることが認識されるべきであり、細長い部材23は、スリーブ10内において受けられるべき複数の中間コネクタ26を含み、それによって、スリーブ10が、スリーブ10の長さに沿って細長い部材23の複数の異なる径方向の寸法および起伏を収容し、それらに適合することを可能にする。
図4には、本発明の別の態様に従って構成されたスリーブ110が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用されたのと同じ参照番号に100を加えたものが使用されている。スリーブ110は、上述したように、ヒートセット可能なヤーン120を含む、参照番号112で総称的に識別される、編組された壁を有し、ヒートセットされると、壁112に付勢を与え、それは、壁112を、選択された第1および第2の状態にとどめさせる。したがって、壁112を動かす何らかの外部から加えられる力がなければ、壁112は第1および第2の状態のうちの選択された状態にとどまる。上述したように、外部から加えられる力を、壁112に、その全体または個別の領域において選択的にかけることにより、壁112またはその一部を第1および第2の状態のうちの一方から他方へ所望のように移動させることができる。スリーブ110の壁112は、ヒートセット可能なヤーン120と編組される非ヒートセット可能なヤーン124をさらに含む。非ヒートセット可能なヤーン124は、所望のタイプの保護を提供するために、上述した非ヒートセット可能な材料からのマルチフィラメントヤーンおよび/またはモノフィラメントヤーンとして提供することができる。マルチフィラメントヤーンとして提供される場合には、細長い部材23を外部のデブリからの汚染から保護するよう、図4に概して示されるように、強化されたカバレージが提供される。さらに、マルチフィラメントは、スリーブ110に対する柔軟性を高め、それによって、隣接する物体に対する壁112の摩耗効果を低減する。壁112のために複数の編組パターンが企図されており、それらの実施形態は後述する。
図5Aには、図4のスリーブ110の壁212の一実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用されたのと同じ参照番号に200を加えたものが使用されており、壁212の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁212の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁212は、非ヒートセット可能なヤーン224を含み、それらは、ヒートセット可能なヤーン220と撚り合わせられた関係で束ねられて個別の束221を形成するように示されており、単一の非ヒートセット可能なヤーン224が、単一のヒートセット可能なヤーン220と撚り合されるとして示されているが、これは例示であり、限定ではない。個別の束221は互いに編組されて壁212の全体を形成し、本発明の別の態様に従って、各束のループ222の各々は別の束221のループ222と相互連結されるように示される。このように、束221の各々は、ヒートセット可能なヤーン220がヒートセットされると付勢を与えることができる一方、各束はまた、非ヒートセット可能なヤーン224、たとえば比較的嵩のあるマルチフィラメントなどを含むことにより、より大きなカバレージ保護を与えるという、二重の利点を提供する。
図5Bには、図4のスリーブ310の壁312の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に300を加えたものが使用されており、壁312の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁312の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁312は、非ヒートセット可能なヤーン324を含み、それらは互いと撚り合わされる関係で束ねられて、全体的に、撚られた非ヒートセット可能なヤーンからなる個別の束321′を形成し、個別の束321′は、ヒートセット可能なヤーン320のみからなる束など、ヒートセット可能なヤーン320を含む他の束321″と編組でき、各束321′、321″のループ322の各々は、本発明の別の態様に従って、他の束321′、321″のループ322と相互連結されるよう示される。非ヒートセット可能なヤーン324の撚り束321′およびヒートセット可能なヤーン320の撚り束は、S方向およびZ方向の各々において互い違いに示されている。
図5Cには、図4のスリーブ110の壁412の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に400を加えたものが使用されており、壁412の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁412の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁412は、非ヒートセット可能なヤーン424のみを含む束421′を含み、個別の束421′は、ヒートセット可能なヤーン420と非ヒートセット可能なヤーン424との両方を含む他の束421と編組することができ、各束420,421′のループ422の各々は、別の束420,421′のループ422と相互連結されているものとして示されている。この実施形態では、束421は、全体的に第1のSまたはZ螺旋方向に延びるように示されており、束421′は全体的に束421に対して反対の第2のSまたはZ螺旋方向に延びるように示されている。したがって、ヒートセット可能なヤーン420の使用が低減され、それによって、非ヒートセット可能なヤーン424によって提供されるカバレージの程度が増し、さらにスリーブ110の可撓性の程度が増加する。
図5Dには、図4のスリーブ110の壁512の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に500を加えたものが使用されており、壁512の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁512の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁512は、図2に示すスリーブに関して上述したように、ヒートセット可能なヤーン520のみを含む撚り束521を含み、束521は、S方向およびZ方向の両方に延びるように示されているが、しかしながら、壁512はまた、S方向およびZ方向の両方に延びる撚られていない非ヒートセット可能なヤーン524を含む。撚られていない非ヒートセット可能なヤーン524は、並置されたヤーンの対状態で編組されて示され、各対は、撚り束521の共通のループ522を通過する。撚られていない非ヒートセット可能なヤーン524の各々の編組は、S方向に延びるヤーン524の各々が、S方向に延びる束521間を束521と共螺旋状に延び、Z方向に延びるヤーン524の上下を交互にうねり、さらに、ループ522の領域内において対応するヒートセット可能なヤーン520の上下を交互にうねり、Z方向に延びるヤーン524の各々は、Z方向に延びる束521間を束521と共螺旋状に延び、S方向に延びるヤーン524の上下を交互にうねり、さらに、ループ522の領域内において対応するヒートセット可能なヤーン520の上下を交互にうねるように、行なわれる。図面に見られるように、各ヤーン520,524は、1本のヤーンの上にうねり、次いで、次のヤーンの下にうねり、それによって、もちろん、編組であるが、平織に見られるであろうようなパターンに類似した平編組を形成する。非ヒートセット可能なヤーン524の存在は、スリーブ110に柔軟性、可撓性および増加したカバレージ保護を提供するように機能する。図示された実施形態では、非ヒートセット可能なヤーン524の単一の対が、隣接するヒートセット可能な束521間を、S方向およびZ方向の両方において、延びる。
図5Eには、図4のスリーブ110の壁612の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に600を加えたものが使用されており、壁612の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁612の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁612は、構造が壁512と同様であるが、撚り束が全体的にヒートセット可能なヤーンで形成されるのではなく、S方向またはZ方向の少なくとも一方において延び、S方向およびZ方向の両方向に延びるとして示されている撚り束621は、ヒートセット可能なヤーン620が非ヒートセット可能なヤーン624と撚り合わせられて与えられる。それ以外は、壁612は、壁512について上述したように、撚られていない非ヒートセット可能なヤーン624を含む。したがって、壁612は、壁512と比較して、ヒートセット可能なヤーン620の存在をわずかに減少させ、非ヒートセット可能なヤーン624の存在をわずかに増加させる。
図5Fには、図4のスリーブ110の壁712の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に700を加えたものが使用されており、壁712の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁712の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁712は、構造が壁512と同様であるが、1対の撚られていない非ヒートセット可能なヤーンがヒートセット可能なヤーン720の各撚り束721間を延びるのではなく、2つの別個の撚られていない非ヒートセット可能なヤーン724の対が、ヒートセット可能なヤーン720の各撚り束721間を延びる。壁512と同様に、各ヤーン720,724は、1本のヤーンの上にうねり、次いで、次のヤーンの下にうねり、それによって、もちろん、編組であるが、平織に見られるであろうようなパターンに類似した平編組を形成する。ヒートセットされる束721間において延びる非ヒートセット可能なヤーン724の数は、意図される用途の要件に応じて、図示のものとは異なり得ることを認識すべきである。したがって、さらに強化されたカバレージ保護が所望される場合には、より多くの非ヒートセット可能なヤーン724を含めることができる。
図5Gには、図4のスリーブ110の壁812の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に800を加えたものが使用されており、壁812の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁812の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁812は、構造が壁612と同様であるが、1対の撚られていない非ヒートセット可能なヤーンがヒートセット可能なヤーンおよび非ヒートセット可能なヤーンの各撚り束間を延びるのではなく、2つの別個の撚られていない非ヒートセット可能なヤーン824の対が、ヒートセット可能なヤーンおよび非ヒートセット可能なヤーン820、824の各撚り束821間を延びる。壁512と同様に、各ヤーン820、824は、1本のヤーンの上にうねり、次いで、次のヤーンの下にうねり、それによって、もちろん、編組であるが、平織に見られるであろうようなパターンに類似した平編組を形成する。ヒートセットされる束821間において延びる非ヒートセット可能なヤーン824の数は、意図される用途の要件に応じて、図示のものとは異なり得ることを認識すべきである。したがって、さらに強化されたカバレージ保護が所望される場合には、より多くの非ヒートセット可能なヤーン824を含めることができる。
図5Hには、図4のスリーブ110の壁912の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に900を加えたものが使用されており、壁912の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁912の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁912は、SまたはZ螺旋方向の一方のみに延びるヒートセット可能なヤーン920の撚り束921と、SおよびZ螺旋方向の両方に延びる撚られていない非ヒートセット可能なヤーン924とを含む。ヒートセット可能なヤーン920とは反対のSまたはZ方向に延びる非ヒートセット可能なヤーン924は、上述したのと同様に、撚り束921のループ922を対状態で通って延び、各対の一方の非ヒートセット可能なヤーン924は、ループ922の一方側の上下を、各対の他方の非ヒートセット可能なヤーン924は、対応のループ922の対向側の上下を、図示されるように延びる。ヒートセット可能なヤーン920と同じSまたはZ方向に延び、それによってそれと平行および共螺旋状である非ヒートセット可能なヤーン924は、もちろん、編組であるが、平織に見られるであろうように、ヒートセット可能なヤーン920を横断して延びるヒートセット可能なヤーン920の上下を延びる。図示された実施形態では、合計6つの非ヒートセット可能なヤーンが、近隣の撚り束921間を延びて示されているが、その数は、意図される用途の必要性に応じて、より多数またはより少数であり得ることがここにおいて企図される。
図5Iには、図4のスリーブ110の壁1012の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に1000を加えたものが使用されており、壁1012の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁1012の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁1012は壁912に類似しており、S螺旋方向またはZ螺旋方向の一方にのみ延びる撚り束1021と、S螺旋方向とZ螺旋方向との両方に延びている撚られていない非ヒートセット可能なヤーン1024とを含む。壁912とは対照的に、撚り束1021は、ヒートセット可能なヤーン1020と撚られた非ヒートセット可能なヤーン1024を含む。したがって、壁912と比較して、壁1012に含まれるヒートセット可能なヤーンの量は少なくなるが、しかしながら、壁912と比較して、壁1012には、より多くの非ヒートセット可能なヤーン1024が含まれる。したがって、壁1012は僅かにより多くの可撓性があり、カバレージ保護の面積はより大きいが、第1状態と第2状態との間で撥ねる能力はわずかに低下する。それ以外は、壁1021は、壁912について上述したものと同じである。
図5Jには、図4のスリーブ110の壁1112の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に1100を加えたものが使用されており、壁1112の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁1112の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁1112は、壁912と同様であるが、壁1012は、S螺旋方向またはZ螺旋方向の一方にのみ延びる撚り束1121と、撚り束1121とは反対のS螺旋方向またはZ螺旋方向にのみ延びる撚られていないヤーン1124とを含む。したがって、S方向またはZ方向の一方に延びるすべてのヤーンは撚り束1121であり、撚り束1121の螺旋方向とは反対のSまたはZ方向に延びるすべてのヤーンは撚られていないヤーン1124である。撚り束1121は、ヒートセット可能なマルチフィラメントが使用され得ることが企図されるので、例として、限定なく、ヒートセット可能なモノフィラメントとして示される、すべてのヒートセット可能なヤーン1120を含むものとして示されている。さらに、撚られていないヤーン1124は、上述した材料から提供され得るような、すべての非ヒートセット可能なマルチフィラメントを含むものとして示される。このように、S方向またはZ方向の一方に延在する撚り束1121は、磨耗に対して保護されている細長い部材に保護を与えることとは別に、上で論じたように、壁1112内に付勢を与えて、壁1112に双安定状態を与える。一方、反対の螺旋方向SまたはZに延びる非ヒートセット可能な撚られていないヤーン1124は、スリーブに含まれる細長い部材に望まれるさらなるカバレージ保護のタイプを提供する。
図5Kには、図4のスリーブ110の壁1212の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に1200を加えたものが使用されており、壁1212の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁1212の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁1212は、壁1112と同様であるが、壁1212は、S螺旋方向またはZ螺旋方向の一方にのみ延びる撚り束1221と、撚り束1221とは反対のS螺旋方向またはZ螺旋方向にのみ延びる撚られていないヤーン1220とを含む。したがって、S方向またはZ方向の一方に延びるすべてのヤーンは撚り束1221であり、撚り束1221の螺旋方向とは反対のSまたはZ方向に延びるすべてのヤーンは撚られていないヤーン1220である。撚り束1221は、ヒートセット可能なマルチフィラメントが使用され得ることが企図されるので、例として、限定なく、ヒートセット可能なモノフィラメントとして示される、すべてのヒートセット可能なヤーン1220を含むものとして示されている。壁1112とは対照的に、撚られていないヤーン1220は、すべてのヒートセット可能なモノフィラメントを含むとして示される。
図5Lには、図4のスリーブ110の壁1312の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に1300を加えたものが使用されており、壁1312の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁1312の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁1312は、壁1112に類似しており、注目すべき違いのみが以下に説明される。壁1312は、ヒートセット可能なヤーンのみを含む撚り束を含むのではなく、撚り束1321を含み、各束1321は、ヒートセット可能なマルチフィラメントがここでは企図されるが、モノフィラメントとして示される、ヒートセット可能なヤーン1320と、図5Iの壁1021に対して図示され記載されたような、撚り合わせられる非ヒートセット可能なヤーン1324とを含む。
図5Mには、図4のスリーブ110の壁1412の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に1400を加えたものが使用されており、壁1412の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁1412の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁1412は、壁1112に類似しており、注目すべき違いのみが以下に説明される。壁1412は、ヒートセット可能なヤーンのみを含む撚り束を含むのではなく、壁1412は、ここではヒートセット可能なマルチフィラメントが企図されるが、モノフィラメントとして示される、ヒートセット可能なヤーン1420のみの撚り束1421と、非ヒートセット可能なマルチフィラメントとして示される、非ヒートセット可能なヤーン1424のみの撚り束1421′とを含む。それぞれの撚り束1421,1421′は、互いと交互するとして示されるが、しかしながら、本明細書では、それぞれの撚り束1421,1421′の所望の数およびパターンが企図されていることが認識されるべきである。
上記の教示に照らして、本発明の多くの修正物および変形物が可能である。さらに、本発明のさまざまな態様に従って構成された任意の編組管状壁は、図7A〜図7Bおよび図8A〜8Cを参照して上述したように、バルク長においてパッケージ化することができ、保護部材、結束部材、または新規な物品をも含む多数の用途を呈することができることが、例示として、限定を伴わずに認識されるべきである。したがって、本発明は、具体的に記載されたものとは異なる態様で実施することができ、本発明の範囲は、任意の最終的に許可される特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。

Claims (14)

  1. テキスタイルスリーブを構築および供給する方法であって、
    複数のヤーンを互いに編組して、中心長手方向軸に沿って長さ方向に延びる継ぎ目のない管状壁を形成することを備え、前記ヤーンの少なくともいくつかは、ヒートセット可能なヤーンとして提供され、前記方法はさらに、
    前記壁を、減少した長さで増加した断面積の第1の状態に圧縮することと、
    前記壁が前記第1の状態にある間に前記ヒートセット可能なヤーンをヒートセットすることと、
    バルク長さの前記壁を切断することと、
    前記バルク長さの前記壁をパッケージ内に配置することとを備え、前記バルク長さは、その後、前記パッケージから取り外されると、切断されて、複数の使用中の仕上げ長さのスリーブを形成するようになっている、テキスタイルスリーブを構築および供給する方法。
  2. 前記壁が前記第1の状態にある間に前記バルク長さをパッケージ化することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
  3. 前記壁が略平坦でない管状構成にある間に前記バルク長さをパッケージングすることをさらに備える、請求項2に記載の方法。
  4. 直線状かつ管状であり、前記圧縮されたスリーブの前記増加した断面積よりわずかに大きい内側断面積を有する前記パッケージを提供することをさらに備える、請求項3に記載の方法。
  5. 前記壁を前記第1の状態にある間に前記パッケージ内に巻くことをさらに備える、請求項1に記載の方法。
  6. 前記第1の状態から第2の状態へと前記壁を軸方向に引き伸ばし、前記引き伸ばされた壁を前記第2の状態にある間に前記パッケージ内に配置することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
  7. 前記壁をスプールに巻き付けることをさらに備える、請求項6に記載の方法。
  8. 保護テキスタイルスリーブ材料のバルクであって、
    両端部間において中心長手方向軸に沿って長さ方向に延びる編組された管状壁を備え、前記壁は、減少した長さで増加した断面積の第1の状態と、増加した長さで減少した断面積の第2の状態とを有し、前記壁は、外部からかけられる力がない場合に前記壁を実質的に前記第1の状態および前記第2の状態にとどめさせる、ヒートセットされた、編組されたヤーンを有し、前記壁は仕上げ切断され、パッケージ内に配置され、前記壁は前記両端部間を延びる出荷長さを有し、前記出荷長さは、その後、出荷後に複数の別個の使用長さに切断されるように構成されている、保護テキスタイルスリーブ材料のバルク。
  9. 前記出荷長さは、略円筒形の平坦でない状態でパッケージ化される、請求項8に記載の保護テキスタイルスリーブ材料のバルク。
  10. 前記壁は前記第1の状態でパッケージ化される、請求項9に記載の保護テキスタイルスリーブ材料のバルク。
  11. 前記パッケージは、概ね直線状であり管状である、請求項10に記載の保護テキスタイルスリーブ材料のバルク。
  12. 前記パッケージは、前記第1の状態にある間、前記壁の外径よりわずかに大きい内径を有する、請求項11に記載の保護テキスタイルスリーブ材料のバルク。
  13. 前記壁は前記第2の状態でパッケージ化される、請求項9に記載の保護テキスタイルスリーブ材料のバルク。
  14. 前記出荷長さは、前記第2の状態にある間にスプールの周りに巻かれる、請求項8に記載の保護テキスタイルスリーブ材料のバルク。
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