JP6890192B2 - 伝動装置、駆動ユニット及び可動ユニット - Google Patents

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本発明は、伝動装置、駆動ユニット及び可動ユニットに関する。
従来から、伝達された動力を伝達する伝動装置として、モータの出力軸の回転速度を減速して出力する減速機が知られている。一般的に減速機は、複数の歯車を用いることで出力軸の回転速度を減速していると共に、減速に対して反比例したトルクを出力することが可能とされている。
この種の減速機は、歯車を利用した構成だけでなく、例えばチェーン或いはベルト等を利用した構成等、多種多様な構成が知られている。例えば下記特許文献1には、歯状セグメントを利用した減速機が示されている。
特許文献1に記載の減速機は、内周面に複数の歯部を有し、軸線回りに回転可能なリングギアと、リングギアの内側に配置されたリング状のホルダと、ホルダによって径方向に移動可能に支持された複数の歯状セグメントと、ホルダの内側に配置され、軸線回りに回転可能とされたカムディスクと、を備えている。
カムディスクは、例えばモータの駆動によって軸線回りに回転し、この回転に伴って複数の歯状セグメントを、順番に径方向の外側に向けて移動させてリングギアの歯部に対して噛合させている。これにより、リングギアを軸線回りに回転させることが可能とされている。
特開2013−242042号公報
しかしながら、上記従来の減速機では、径方向に延びる歯状セグメントを利用するので、歯状セグメント自体の長さに加えて、ホルダとカムディスクとの間に歯状セグメントを径方向に移動可能とさせるための空間を確保する必要がある。従って、結果的に減速機の径を小さくすることが困難であった。
なお、歯車、チェーン或いはベルト等を利用する減速機の場合には、これら歯車、チェーン或いはベルト等を設置するための設置スペースが多く必要となってしまうので、歯状セグメントを用いる場合よりも大径化し易い傾向にある。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、小径化を図ることができ、小型化に繋げることができる伝動装置、駆動ユニット及び可動ユニットを提供することである。
(1)本発明に係る伝動装置は、伝達された動力によって軸線回りに回転可能とされた偏心カムと、前記偏心カムよりも径方向の外側に配置されると共に、前記軸線回りを周回する周方向に間隔をあけて配置された複数の可動体と、複数の前記可動体を前記径方向の外側から囲んだ状態で前記軸線回りに回転可能に配置されると共に、前記周方向に間隔をあけて形成された複数の内歯部を有する回転体と、前記可動体のそれぞれを、前記周方向への移動を抑制しながら前記径方向に移動可能に保持する保持部材と、を備え、前記可動体は、前記軸線方向から見た平面視で円形の外形を有するように形成されると共に、前記偏心カムの回転に伴って、前記内歯部の歯溝内に入り込む噛合位置と前記歯溝から外れる離脱位置との間を前記径方向に沿って移動可能とされ、前記可動体は、前記偏心カムの回転に伴って順番に前記噛合位置に向けて移動すると共に、前記噛合位置への移動に伴って前記内歯部を前記周方向に押圧し、前記保持部材は、前記偏心カムと前記回転体との間に配置された保持リングと、複数の前記可動体に対応して前記周方向に間隔をあけて前記保持リングに形成され、前記可動体をそれぞれ収容する複数の収容孔と、を備え、前記収容孔は、前記保持リングを前記径方向に貫通するように形成され、前記可動体を前記周方向への移動を抑制しながら前記径方向に移動可能に収容し、前記可動体は、前記保持リングにおける内周面よりも前記径方向の内側に突出して前記偏心カムに接触していると共に、少なくとも前記噛合位置に位置したときに、前記保持リングにおける外周面よりも前記径方向の外側に突出し、前記軸線方向から見た平面視で、前記可動体の半径R(mm)と、前記保持リングにおける前記外周面からの前記径方向の外側に向けた前記可動体の突出量M(mm)とは、R≧Mの関係を満たしていることを特徴とする。
(2)本発明に係る伝動装置は、伝達された動力によって軸線回りに回転可能とされた偏心カムと、前記偏心カムよりも径方向の外側に配置されると共に、前記軸線回りを周回する周方向に間隔をあけて配置された複数の可動体と、複数の前記可動体を前記径方向の外側から囲んだ状態で前記軸線回りに回転可能に配置されると共に、前記周方向に間隔をあけて形成された複数の内歯部を有する回転体と、前記可動体のそれぞれを、前記周方向への移動を抑制しながら前記径方向に移動可能に保持する保持部材と、を備え、前記可動体は、前記軸線方向から見た平面視で円形の外形を有するように形成されると共に、前記偏心カムの回転に伴って、前記内歯部の歯溝内に入り込む噛合位置と前記歯溝から外れる離脱位置との間を前記径方向に沿って移動可能とされ、前記可動体は、前記偏心カムの回転に伴って順番に前記噛合位置に向けて移動すると共に、前記噛合位置への移動に伴って前記内歯部を前記周方向に押圧し、前記保持部材は、前記偏心カムと前記回転体との間に配置された保持リングと、複数の前記可動体に対応して前記周方向に間隔をあけて前記保持リングに形成され、前記可動体をそれぞれ収容する複数の収容孔と、を備え、前記収容孔は、前記保持リングを前記径方向に貫通するように形成され、前記可動体を前記周方向への移動を抑制しながら前記径方向に移動可能に収容し、前記可動体は、前記保持リングにおける内周面よりも前記径方向の内側に突出して前記偏心カムに接触していると共に、少なくとも前記噛合位置に位置したときに、前記保持リングにおける外周面よりも前記径方向の外側に突出し、前記保持部材を前記周方向及び前記径方向に移動不能に支持すると共に、前記回転体を回転可能にガイドした状態で、前記保持部材及び前記回転体に対して一体的に組み合わされたハウジングを備え、前記ハウジングには、前記収容孔よりも前記径方向の外側に位置すると共に、前記保持リングにおける前記外周面側に向かうにしたがって、前記保持リングの下端部側に向けて延びる傾斜面が形成されていることを特徴とする。
本発明に係る伝動装置によれば、伝達された動力によって偏心カムを軸線回りに回転させることで、偏心カムの回転に伴って複数の可動体を離脱位置と噛合位置との間で径方向に沿って移動させることができる。具体的には、偏心カムの回転に伴って、可動体を順番に噛合位置に向けて径方向に移動させることができ、内歯部の歯溝内に入り込ませて内歯部に噛み合わせることができる。このとき可動体は、噛合位置への移動に伴って内歯部を周方向に押圧する。これにより、偏心カムに伝達された動力を、可動体を介して内歯部に伝えることができ、回転体を軸線回りに回転させることができる。従って、回転体を利用して外部に動力を伝達することが可能となる。
特に、可動体は軸線方向から見た平面視で円形の外形を有するように形成されているので、例えば従来の歯状セグメントとは異なり、可動体自体のサイズを径方向に小さくすることが可能である。従って、伝動装置全体のサイズを径方向に小さくすることができ、小径化を図って、小型化に繋げることができる。
さらに、保持リングの収容孔内に可動体を収容するので、可動体を位置決めすることができ、複数の可動体を周方向に間隔をあけた状態で適切に配列させることができる。これにより、可動体を噛合位置に移動させたときに、内歯部の歯溝内に可動体をがたつき少なく入り込ませることができ、回転体をスムーズに回転させることができる。
さらに、(1)の伝動装置の場合には、上記R≧Mの関係を満たしているので、保持リングの外周面から可動体が径方向の外側に向けて最も突出した位置、すなわち噛合位置に位置した場合であっても、可動体が保持リングの外周面から、半径を超えて突出してしまうことを防止することができる。従って、噛合位置において、可動体が周方向にがたついてしまうことを効果的に抑制することができると共に、噛合位置から径方向の外側に向けてスムーズに移動させることができる。
さらに、(2)の伝動装置の場合には、ハウジングを利用して、保持部材を安定的に支持し、且つ回転体を回転可能にガイドした状態で保持部材及び回転体を一体的に組み合わせることができるので、偏心カムの回転に伴って、可動体の径方向の移動及び回転体の回転の各動作をより適切に行わせることができる。従って、作動性能がより安定した伝動装置とすることができる。
特に、ハウジングには傾斜面が形成されているので、例えば伝動装置の組み立てを行うにあたって、傾斜面を利用して可動体を収容孔側に誘導して、該収容孔内に案内することができる。これにより、可動体を収容孔内にスムーズに導入でき、収容孔内に留まらせることができる。そのため、その後に、収容孔内からの可動体の飛び出し等を生じさせることなく、回転体を組み合わせることができるので、組み立て作業を容易且つ効率良く行うことができる。
)前記可動体は、ボールであっても良い。
この場合には、可動体をボールとしているので、偏心カムの回転に伴って例えば適宜転動させる等して、より抵抗少なく径方向にスムーズに移動させることが可能となる。従って、回転体への動力伝達効率を向上させることができ、回転体を安定且つスムーズに回転させることができる。
)前記軸線方向から見た平面視で、前記可動体の半径R(mm)と、前記保持リングの前記径方向に沿った厚みT(mm)とは、R>0.5×Tの関係を満たしても良い。
この場合には、上記関係を満たしているので、保持リングの径方向に沿った厚みよりも可動体の直径を大きくすることができる。従って、保持リングの内周面よりも可動体を径方向の内側に突出させて、偏心カムに適切に接触させることができると共に、少なくとも噛合位置に位置したときに、保持リングの外周面よりも可動体を径方向の外側に突出させて、内歯部の歯溝内に適切に入り込ませることができる。
)前記軸線方向から見た平面視で、前記可動体の半径R(mm)と、前記歯溝の深さD(mm)とは、下記式(1)の関係を満たしても良い。
D>R×(cosθ/tanθ)・・(1)
〔式(1)中、θは前記歯溝の開き角の半分の角度である。〕
この場合には、上記関係を満たしているので、可動体を噛合位置に位置させたときに、内歯部の歯溝内に適切に可動体を入り込ませて、内歯部を周方向に安定的に押圧することができる。そのため、回転体を適切に回転させることができる。
なお、歯溝の深さDが、R×(cosθ/tanθ)以下の場合には、内歯部の歯溝内に可動体が十分に入り込むことができず、内歯部に対する噛み合いが浅くなってしまう。そのため、回転体に対する動力伝達効率が低下する傾向にある。
)前記軸線方向から見た平面視で、前記収容孔は一定の収容幅で前記径方向に沿って形成され、前記軸線方向から見た平面視で、前記可動体の半径R(mm)と、前記収容孔の前記収容幅W(mm)とは、W<1.2×(2×R)の関係を満たしても良い。
この場合には、上記関係を満たしているので、収容孔における収容幅の最大値を、可動体の直径の1.2倍よりも小さくすることができる。これにより、収容孔と可動体との間に適切な隙間を確保することができる。従って、周方向への可動体のがたつきを抑制しながら、径方向への可動体のスムーズな移動を可能とした状態で、収容孔内に可動体を収容することができる。
)前記可動体の数は、前記内歯部の歯数よりも多くても良い。
この場合には、偏心カムの回転に伴って可動体を噛合位置に移動させるときに、内歯部の歯面上を摺動するように可動体を移動させることが可能である。そのため、偏心カムへの反発力を小さくした状態で、回転体を回転させることができる。従って、偏心カムを回転させる際の起動トルクを低くすることができると共に、トルク効率(動力伝達効率)が低下することを抑制することができる。
)前記保持部材と前記ハウジングとが、一体形成されても良い。
この場合には、保持部材とハウジングとが一体形成されているので、伝動装置を構成する部品の数を少なくすることができ、生産効率を向上させることができる。
)前記可動体は、前記偏心カムの回転に伴って前記離脱位置から前記噛合位置に移動するまでの間に、前記可動体と前記偏心カムとの第1接触角度θ1、及び前記可動体と前記内歯部との第2接触角度θ2が下記の角度範囲を満たす動力伝達位置を経由して前記噛合位置に移行しても良い。
0°<θ1≦10°
25°≦θ2≦40°
この場合には、偏心カムの回転に伴って、可動体を離脱位置から噛合位置に移動するまでの間に、第1接触角度θ1及び第2接触角度θ2が上記角度範囲を満たす動力伝達位置を経由させた後に、噛合位置に移行させることができる。
特に第1接触角度θ1は、動力が伝達される偏心カムと可動体との接触角度であり、いわゆる入力側の接触角度に相当する。この接触角度に関しては、角度が小さくなるほど可動体を噛合位置に向けて効率良く押圧することができ、可動体を介して内歯部に動力を効率良く伝えることが可能となる。従って、第1接触角度θ1を上記角度範囲とすることで、偏心カムから可動体を介して内歯部に伝える動力の伝達効率(トルク増幅倍率)を高めることができる。
また第2接触角度θ2は、可動体と内歯部における歯面との接触角度であり、いわゆる出力側の接触角度に相当する。この接触角度に関しても、角度が小さくなるほど可動体から歯面に対して回転方向に力を伝え易く、内歯部を効率良く押圧することができる。従って、同様に可動体を介して内歯部に動力を効率良く伝えることが可能となる。しかしながらその反面、第2接触角度θ2を小さくしすぎると、歯溝の開き角が小さくなり、内歯部及び歯溝を精度良く形成することが難しくなるといった形成性の困難性を招いてしまう。従って、第2接触角度θ2を上記角度範囲とすることで、可動体を内歯部に伝える動力の伝達効率(トルク増幅倍率)を高めつつ、内歯部及び歯溝の形成性を維持することができる。
10)本発明に係る駆動ユニットは、上記伝動装置と、前記偏心カムに対して動力を伝える駆動装置と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る駆動ユニットによれば、上記伝動装置を具備しているので、駆動ユニットの全体を小径化して、小型化を図ることができる。
11)前記駆動装置は、ステッピングモータとされ、複数の前記可動体は、前記ステッピングモータのステップ角度に対応して前記周方向に間隔をあけて配置されても良い。
この場合には、ステッピングモータを利用して偏心カムを回転させるので、例えばギアードモータ等として好適に利用することができる。特に、複数の可動体が、ステップ角度に対応して周方向に間隔をあけて配置されているので、いずれかの可動体が噛合位置に位置した状態で偏心カムを停止させることができる。従って、偏心カムの停止位置精度を高めることができる。
12)本発明に係る可動ユニットは、上記駆動ユニットと、前記回転体の回転に伴って可動する可動部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る可動ユニットによれば、小径化及び小型化された上記駆動ユニットを具備しているので、可動ユニット全体の小型化を図ることができることに加え、例えば駆動ユニットを目立ちし難くすることができる。従って、例えば可動部の内部に駆動ユニットを内蔵することが可能であり、小型且つ精密な可動部であっても、可動部を適切に可動させることができる。
本発明によれば、小径化を図ることができ、小型化に繋げることができる。
本発明に係るギアードモータ(駆動ユニット)の第1実施形態を示す外観斜視図である。 図1に示すギアードモータの分解斜視図である。 図1に示す状態から、カバープレートを取り外した状態におけるギアードモータの外観斜視図である。 図1に示すA−A線に沿った減速機(伝動装置)の縦断面図である。 図4に示すB−B線に沿った減速機の横断面図である。 図4に示すハウジングの斜視図である。 図4に示す偏心カムの斜視図である。 図4に示す保持部材の斜視図である。 図4に示す出力軸部材の斜視図である。 図9に示す出力軸部材を下方から見た斜視図である。 図5に示すボールのうち、噛合位置に位置しているボールの周辺を拡大した平面図である。 図5に示すボールのうち、噛合位置に位置しているボールの周辺を拡大した平面図である。 図5に示すボールのうち、噛合位置に位置しているボールの周辺を拡大した平面図である。 図1に示すギアードモータを組み立てる際の一工程図であって、駆動シャフトに偏心カムを取り付ける直前を示す斜視図である。 図1に示すギアードモータを組み立てる際の一工程図であって、ハウジングに保持部材を組み合わせる直前を示す斜視図である。 図15に示す状態の後、ハウジングに保持部材を組み合わせた状態を示す縦断面図である。 図1に示すギアードモータを組み立てる際の一工程図であって、駆動シャフトに偏心カムが固定されたハウジングに対して、保持部材が組み合わされたハウジングを組み合わせた状態を示す斜視図である。 図17に示す状態の後、ボール収容孔内にボールを組み入れる状態を示す縦断面図である。 図18に示す状態の後、ハウジングに出力軸部材を組み合わせた状態を示す縦断面図である。 図5に示す状態から偏心カムが回転したときの状態を示す横断面図である。 本発明に係るギアードモータの第2実施形態を示す外観斜視図である。 図21に示すギアードモータの分解斜視図である。 図21に示すC−C線に沿った減速機の縦断面図である。 本発明に係る減速機(伝動装置)の変形例を示す横断面図である。 本発明に係る減速機(伝動装置)の変形例を示す横断面図である。 ボールと偏心カムとの第1接触角度及びボールと内歯部との第2接触角度と、動力の伝達効率(トルク増幅倍率)との関係を示す図である。 本発明に係るロボットハンド(可動ユニット)の一例を示す正面図である。 本発明に係るピック&プレース装置(可動ユニット)の一例を示す斜視図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る第1実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態では、駆動ユニットをギアードモータに適用した場合を例に挙げて説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態のギアードモータ1は、減速機(本発明に係る伝動装置)2と、ステッピングモータ(本発明に係る駆動装置)3と、を備えている。
減速機2及びステッピングモータ3は、互いに重なった状態で一体的に組み合わされている。本実施形態では、減速機2及びステッピングモータ3が重なった方向を上下方向という。また、上下方向のうち、ステッピングモータ3から減速機2に向かう方向を上方といい、その反対方向を下方という。
さらに減速機2及びステッピングモータ3は、それぞれの中心軸線が共通軸上に配置されている。以下、この共通軸をモータ軸線(本発明に係る軸線)Oといい、モータ軸線Oから見た平面視でモータ軸線Oに交差する方向を径方向といい、モータ軸線O回りに周回する方向を周方向という。
(ステッピングモータ)
ステッピングモータ3は、ステータ10及びロータ11を備えている。
ステータ10は、有底筒状に形成されたステータハウジング12と、ステータハウジング12の内側に固定された図示しないステータコアと、を備えている。ステータコアは、コイルが巻回された図示しない複数のティースを有している。
なお、ステータハウジング12の上端部には、該ステータハウジング12を上方から閉塞するブラケット13が取り付けられている。
コイルは、複数のティースに例えばU相、V相、W相の順に割り当てられた状態で巻回されており、ステータハウジング12に径方向の外側に向かって突設された接続端子14に電気的接続されている。これにより、接続端子14を介してコイルに電力を供給することが可能とされている。
ロータ11は、モータ軸線Oと同軸上に配置され、モータ軸線O回りに回転する駆動シャフト15と、駆動シャフト15に固定された図示しない永久磁石と、を備えている。駆動シャフト15は、ブラケット13よりも上方に突出するように延びている。永久磁石は、周方向にN極及びS極が交互に並ぶように着磁されている。
上述のように構成されたステッピングモータ3は、図示しないドライバから出力された制御電流によって、例えば回転速度及び回転角度等が制御され、所定のステップ角度で回転するように構成されている。なお、ドライバは、図示しないモータ制御部から出力された駆動パルスに基づいて、接続端子14を介してコイルに制御電流を供給する。
本実施形態のステッピングモータ3は、例えばステップ角度が9°とされ、40ステップで駆動シャフト15が1回転するように構成されている。ただし、この場合に限定されるものではなく、適宜変更して構わない。例えば、ステップ角度が18°とされ、20ステップで駆動シャフト15が1回転するように構成しても構わない。
(減速機)
図1〜図5に示すように、減速機2は、モータ軸線O回りに回転可能とされた偏心カム20と、偏心カム20の周囲に配置された複数のボール(本発明に係る可動体)30と、モータ軸線O回りに回転可能に配置され、複数の内歯部41を有する出力軸部材(本発明に係る回転体)40と、複数のボール30を保持する保持部材60と、保持部材60と出力軸部材40を一体的に組み合わせるハウジング70と、を備えている。
(ハウジング)
図4及び図6に示すように、ハウジング70は、有底筒状に形成され、モータ軸線Oと同軸に配置された状態でステッピングモータ3のブラケット13の上面に載置されている。ハウジング70は、ブラケット13の上面に載置された底壁部71と、出力軸部材40を径方向の外側から囲む外郭筒部72と、を備えている。
底壁部71の中央部分には、該底壁部71を上下に貫通する平面視円形状の貫通孔73が形成されている。ハウジング70は、貫通孔73内にステッピングモータ3の駆動シャフト15を挿通させた状態で、ブラケット13の上面に載置されている。
なお、底壁部71は、ブラケット13の上面に対して例えば接着等によって一体的に固定されている。ただし、この場合に限定されるものではなく、例えば溶着、融着や嵌合等によって、底壁部71をブラケット13の上面に一体的に固定しても構わない。
底壁部71の上面には、上方に向かって突出すると共に、周方向の全周に亘って延びる環状の第1ガイド突起74が形成されている。第1ガイド突起74は、例えば断面視で半円形状に膨出するように形成されている。
さらに底壁部71には、貫通孔73を囲むように周方向の全周に亘って延びる収容凹部75が形成されている。収容凹部75は、底壁部71の上面よりも一段窪むように形成されていると共に、貫通孔73側に開口している。
収容凹部75における底面には、上方に向かって突出した位置決め突起76が形成されている。位置決め突起76は、底壁部71の上面に達しない程度の突出量で突設されている。図示の例では、位置決め突起76は、周方向に一定の間隔をあけて2つ形成されている。これにより、2つの位置決め突起76は、モータ軸線Oを挟んで径方向に向かい合うように配置されている。ただし、位置決め突起76の数及び配置は、上述した場合に限定されるものではなく、適宜変更して構わない。
さらに底壁部71の上面のうち、収容凹部75と第1ガイド突起74との間に位置する部分には、第1ガイド突起74側から収容凹部75側に向かうにしたがって下方に向けて延びる傾斜面77が形成されている。
図示の例では、傾斜面77は周方向の全周に亘って延びるように環状に形成されている。この傾斜面77は、減速機2の組み立て時において、ボール30を後述するボール収容孔62内に案内する機能を果たしている。この点については、後に説明する。
外郭筒部72は、最大外径がステッピングモータ3のハウジング70の外径と同径とされている。従って、減速機2全体の外径は、ステッピングモータ3の外径と同径とされている。
外郭筒部72の内周面は、出力軸部材40を回転可能にガイドするガイド面として機能する。また外郭筒部72には、該外郭筒部72を上下に貫通する一対の挿通孔78が形成されている。なお、一対の挿通孔78は底壁部71も貫通している。従って、一対の挿通孔78は、ハウジング70の全体を上下方向に貫通するように形成されている。一対の挿通孔78は、モータ軸線Oを挟んで径方向に向かい合うように配置されている。
図3及び図4に示すように、一対の挿通孔78内には第1位置決めピン80及び第2位置決めピン81がそれぞれ挿入されている。なお、第1位置決めピン80及び第2位置決めピン81は、挿通孔78の内側に例えば嵌合されており、挿通孔78からの抜けが規制されている。これら第1位置決めピン80及び第2位置決めピン81については、後に説明する。
上述のように構成されたハウジング70は、保持部材60を周方向及び径方向に移動不能に支持すると共に、出力軸部材40を回転可能にガイドした状態で、保持部材60及び出力軸部材40を一体的に組み合わせている。
(偏心カム)
図2、図4、図5及び図7に示すように、偏心カム20は、ステッピングモータ3の駆動シャフト15に連結され、駆動シャフト15から伝達された動力によって、モータ軸線O回りに回転可能とされている。
偏心カム20は、所定の厚みを有するプレート状に形成され、中央部分には駆動シャフト15を挿通するための軸孔21がモータ軸線Oと同軸上に形成されている。偏心カム20は、軸孔21の内側に駆動シャフト15が例えば圧入等によって嵌合固定されることで、駆動シャフト15に対して一体的に連結されている。
なお、偏心カム20は、ステッピングモータ3のブラケット13との間に隙間をあけた状態で駆動シャフト15に連結されていると共に、駆動シャフト15の上端面と偏心カム20の上面とが略面一となるように連結されている。
偏心カム20は、モータ軸線O方向から見た平面視で、外周面の一部が他の部分よりも径方向の外側に突出した突起部22となるように形成されている。従って、モータ軸線O方向から見た平面視で、モータ軸線Oから偏心カム20の外周面までの径方向の距離は、偏心カム20の全周に亘って同一距離ではなく、変化する。具体的には、モータ軸線Oから偏心カム20の外周面までの径方向の距離は、突起部22が形成された部分において最も長い。
なお、偏心カム20のうち軸孔21と突起部22との間には、偏心カム20を上下方向に貫通する第1位置決め孔23が形成されている。
なお、本実施形態では、偏心カム20は、上方から見て図5に示す矢印の如く反時計方向にモータ軸線O回りに回転可能とされている。なお、偏心カム20の回転方向とは反対の回転方向を、時計方向という。
ただし、偏心カム20の回転方向は上述した場合に限定されるものではなく、時計方向に回転するように構成しても構わない。
(ボール及び保持部材)
図4及び図5に示すように、複数のボール30は、偏心カム20よりも径方向の外側に配置されると共に、周方向に一定の間隔をあけて配置されている。本実施形態では、10個のボール30が周方向に一定の間隔をあけて配置されている。そのため、各ボール30は、モータ軸線Oと中心として、36°の角度毎に配置されている。これら複数のボール30は、保持部材60によって周方向への位置決めがされた状態で保持されている。
なお、ボール30の数は10個に限定されるものではなく、適宜変更して構わない。また、本実施形態では、複数のボール30を周方向に一定の間隔をあけて配置した場合を例に挙げて説明するが、この場合に限定されるものではなく、周方向に隣り合うボール30同士の間隔は一定でなくとも良い。
保持部材60は、複数のボール30のそれぞれを、周方向への移動を抑制しながら径方向に移動可能に保持している。
図4、図5及び図8に示すように、保持部材60は、偏心カム20と出力軸部材40との間にモータ軸線Oと同軸に配置された保持リング61と、保持リング61に形成され、各ボール30をそれぞれ収容する複数のボール収容孔(本発明に係る収容孔)62と、を備えている。
保持リング61は、偏心カム20を径方向の外側から囲んでおり、ハウジング70における収容凹部75内に例えば嵌合等によって組み込まれている。これにより、保持リング61は、ハウジング70に対して一体的に組み合わされている。なお、保持リング61における上下方向に沿った長さ(高さ)は、偏心カム20の厚みと同等とされている。そのため、保持リング61は、偏心カム20を径方向の外側から囲むように配置されている。
なお、本実施形態では、保持リング61とハウジング70とを別体に構成しているが、この場合に限定されるものではなく、例えば保持リング61とハウジング70とを一体形成しても良い。このようにすることで、部品点数を少なくすることができ、減速機2の生産効率の向上化に繋げることができる。
保持リング61における下端部には、該保持リング61を径方向に貫通すると共に、下方に開口した位置決め凹部63が形成されている。位置決め凹部63は、ハウジング70に形成された2つの位置決め突起76に対応して2つ形成され、モータ軸線Oを挟んで径方向に向かい合うように配置されている。
保持リング61は、位置決め凹部63内に位置決め突起76を嵌め込んだ状態で、収容凹部75内に組み込まれている。従って、保持部材60の全体は、周方向及び径方向に対して移動不能にハウジング70に組み合わされている。
複数のボール収容孔62は、複数のボール30に対応して周方向に一定の間隔をあけて形成されている。具体的には、ボール収容孔62はボール30の数に対応して、周方向に一定の間隔をあけて10個形成されている。
なお、本実施形態では、ボール収容孔62を周方向に一定の間隔をあけて形成した場合を例に挙げて説明するが、この場合に限定されるものではない。例えば、先に述べたように、周方向に隣り合うボール30同士の間隔が一定でない場合は、それに対応してボール収容孔62の間隔を設定しても良い。
各ボール収容孔62は、保持リング61における上下方向の中央に位置するように形成されていると共に、保持リング61を径方向に貫通するように形成されている。なお、ボール収容孔62は、保持リング61を径方向から見た側面視で円形状に形成されている。
ボール収容孔62は、保持リング61における上下方向の中央に位置するように形成されているので、図4に示すように、ボール収容孔62における最下部は、ハウジング70に形成された傾斜面77と同等の高さ位置とされている。
従って、傾斜面77はボール収容孔62よりも径方向の外側に位置すると共に、保持リング61の外周面に向かうにしたがって、保持リング61の下端部側に向けて傾斜するように配置されている。そのため、減速機2の組み立て時、傾斜面77を利用してボール収容孔62内に向けてボール30を誘導して、ボール収容孔62内にボール30が収容されるように案内することが可能とされている。
ボール収容孔62は、ボール30を周方向への移動を抑制しながら径方向に移動可能にそれぞれ収容している。
図5に示すように、各ボール30は、ボール収容孔62内に収容された状態において、保持リング61における内周面よりも径方向の内側に突出して偏心カム20の外周面に対して接触していると共に、保持リング61における外周面よりも径方向の外側に突出している。これにより、各ボール30は、偏心カム20の回転に伴って、ボール収容孔62内で径方向に移動可能とされている。具体的には、各ボール30は、偏心カム20の回転に伴って、後述する内歯部41の歯溝50内に入り込む噛合位置P1と、歯溝50から外れる離脱位置P2との間を径方向に沿って移動可能とされている。
特に各ボール30は、偏心カム20の回転に伴って順番に噛合位置P1に向けて移動すると共に、噛合位置P1への移動に伴って内歯部41を周方向(具体的には時計方向)に押圧することが可能とされている。これについては、後に説明する。
(出力軸部材)
図2、図4、図5、図9及び図10に示すように、出力軸部材40は、保持部材60及び複数のボール30を径方向の外側から囲む環状の内歯車42と、内歯車42の上端部に連設された天壁部43と、を備えた有頂筒状に形成され、モータ軸線Oと同軸上に配置されている。
出力軸部材40は、偏心カム20の回転に伴う各ボール30の径方向への移動によって、モータ軸線O回りを回転するように構成されている。具体的には、出力軸部材40は、偏心カム20の回転方向とは逆向きの時計方向に回転するように構成されている。
内歯車42は、ハウジング70における外郭筒部72の内側に配置され、ハウジング70に形成された第1ガイド突起74に対して下端面が上方から接触している。これにより、出力軸部材40の全体は、第1ガイド突起74に対して線接触した状態で、第1ガイド突起74上に載置されている。
なお、本実施形態では、第1ガイド突起74をハウジング70における底壁部71の上面に形成したが、この場合に限定されるものではなく、例えば内歯車42の下端面から下方に向けて突出するように第1ガイド突起74を形成し、ハウジング70における底壁部71の上面に対して接触させても構わない。
さらに内歯車42の外周面には、径方向の外側に向かって突出すると共に、周方向の全周に亘って延びる環状の第2ガイド突起44が形成されている。
第2ガイド突起44は、例えば断面視で半円形状に膨出するように形成されていると共に、上下方向に間隔をあけて2つ形成している。ただし、第2ガイド突起44の数は2つに限定されるものではなく、適宜変更して構わない。
第2ガイド突起44は、ハウジング70における外郭筒部72の内周面(ガイド面)に対して径方向の内側から線接触している。これにより、出力軸部材40の全体は、外郭筒部72の内周面によってガイドされながら、径方向にがたつき少なく回転することが可能とされている。
なお、本実施形態では、第2ガイド突起44を内歯車42の外周面に形成したが、この場合に限定されるものではなく、例えばハウジング70における外郭筒部72の内周面から径方向の内側に向かって突出するように第2ガイド突起44を形成し、内歯車42の外周面に対して接触させても構わない。
なお、内歯車42の上端面には、上方に向かって突出すると共に周方向の全周に亘って延びる環状の第3ガイド突起45が形成されている。第3ガイド突起45は、例えば断面視で半円形状に膨出するように形成されている。第3ガイド突起45は、後述するカバープレート90に対して下方から線接触する。これにより、内歯車42は上下方向に位置決めされた状態でモータ軸線O回りに回転可能とされている。
天壁部43は、内歯車42に接続されている外側部分43aよりも中央部分43bの方が上方に位置するように、段差をつけて形成されている。天壁部43における中央部分43bには、上方に向けて延びると共にモータ軸線Oと同軸上に配置された出力軸46が形成されている。
さらに天壁部43には、該天壁部43を上下に貫通する第2位置決め孔47が形成されている。第2位置決め孔47は、偏心カム20の回転位置を調整することによって、偏心カム20に形成された第1位置決め孔23に対して、上下方向に並ぶことが可能とされている。
上述した内歯車42の内周面には、周方向に一定の間隔をあけて並んだ複数の内歯部41が形成されている。複数の内歯部41は、内歯車42の内周面のうち、複数のボール30を径方向の外側から囲む部分に形成されている。
本実施形態では、図5に示すように、9歯の内歯部41が周方向に一定の間隔をあけて形成されている。そのため、ボール30と内歯部41とは、ボール30の個数(10個)の方が内歯部41の歯数(9歯)よりも多い関係とされている。
各内歯部41は、時計方向側を向いた第1歯面41aと、反時計方向側を向いた第2歯面41bと、これら第1歯面41aと第2歯面41bとを周方向に接続する歯先面41cと、を備え、径方向の内側に向かうにしたがって歯厚(周方向に沿った幅)が狭くなるように形成されている。
歯先面41cは、保持リング61の外周面との間に若干の隙間をあけて向かい合うように配置され、保持リング61の外周面に沿って周方向に湾曲している。
第1歯面41aは、歯先面41cのうち時計方向側に位置する周端から時計方向側に向かうにしたがって径方向の外側に向かって延びるように傾斜して、周方向に隣接する突起部22の第2歯面41bに対して連設されている。
第2歯面41bは、歯先面41cのうち反時計方向側に位置する周端から反時計方向側に向かうにしたがって径方向の外側に向かって延びるように傾斜して、周方向に隣接する突起部22の第1歯面41aに対して連設されている。
そして、周方向に隣り合う内歯部41同士の間に位置する部分は、径方向の外側に向けて凹んだ歯溝50とされている。
従って、歯溝50は、周方向に隣り合う内歯部41同士において、一方の内歯部41における第1歯面41aと、他方の内歯部41における第2歯面41bと、の間に形成される。そのため、歯溝50における周方向に沿った幅は、径方向の外側に向かうにしたがって漸次狭くなるように形成されている。
上述のように構成された歯溝50は、内歯部41の数に対応して9つ形成され、周方向に一定の間隔をあけて配置されている。そのため各歯溝50は、モータ軸線Oを中心として40°の角度毎に配置されている。従って、モータ軸線Oを中心とした各ボール30の配置角度(36°)と、各歯溝50の配置角度(40°)との間には、4°の角度差がついている。
先に述べたように、各ボール30は、偏心カム20の回転に伴って内歯部41の歯溝50内に入り込む噛合位置P1と、歯溝50から外れる離脱位置P2との間を径方向に沿って移動可能とされている。
本実施形態における噛合位置P1とは、図5に示すように、保持リング61から径方向の外側に向けてボール30が最も移動した状態で歯溝50内に入り込んだ位置であって、ボール30の外周面が第1歯面41a及び第2歯面41bの両方に対して接触した位置とされている。このとき、ボール30は、偏心カム20の突起部22によって径方向の外側に押圧された状態とされている。
また本実施形態における離脱位置P2とは、歯溝50内からボール30が抜け出た位置とされている。そのため、離脱位置P2に位置するボール30は、1つとは限られない。
このように、各ボール30は、偏心カム20の回転に伴って噛合位置P1と離脱位置P2との間を径方向に移動すると共に、順番に噛合位置P1に向けて移動するように構成されている。なお、ボール30は、例えば転動しながら径方向に移動しても構わないし、転動せずに径方向に沿ってスライド移動しても良い。
(カバープレート)
上述のように構成された減速機2は、図1、図2及び図4に示すように、ハウジング70に対して上方から組み合わされるカバープレート90をさらに備えている。
カバープレート90は、中央部分に出力軸部材40における天壁部43の中央部分43bを挿通させるための挿通孔91が、該カバープレート90を上下方向に貫通するように形成されている。カバープレート90は、挿通孔91内に天壁部43の中央部分43bを挿通させた状態で、ハウジング70における外郭筒部72の上端面に対して上方から重なっている。
なお、カバープレート90は、外郭筒部72の上端面に対して例えば接着等によって一体的に固定されている。ただし、この場合に限定されるものではなく、例えば溶着、融着や嵌合等によって、カバープレート90を外郭筒部72の上端面に対して一体的に固定しても構わない。
さらにカバープレート90には、第1位置決めピン80及び第2位置決めピン81を挿通させる挿通孔92が、該カバープレート90を上下方向に貫通するように形成されている。従って、カバープレート90は、挿通孔92内に第1位置決めピン80及び第2位置決めピン81を挿通させた状態でハウジング70に対して組み合わされている。
なお、第1位置決めピン80及び第2位置決めピン81の上端面は、カバープレート90の上面に対して面一とされている。
(各構成部材の寸法等について)
次に、上述のように構成されたギアードモータ1の減速機2について、ボール30、保持部材60、内歯部41及び歯溝50について、さらに詳細に説明する。
先に述べたように各ボール30は、図5に示すように、モータ軸線Oを中心として36°の角度毎に配置されている。これに対して、ステッピングモータ3は、ステップ角度が9°とされ、40ステップで駆動シャフト15が1回転するように構成されている。
従って、各ボール30は、ステップ角度に対応して周方向に一定の間隔をあけて配置されている。つまり、各ボール30は、駆動シャフト15を4ステップ毎回転させたときのステップ角度36°に対応して配置されている。
各ボール30と保持リング61とは、図11に示すように、モータ軸線O方向から見た平面視で、ボール30の半径R(mm)と、保持リング61における外周面からの径方向の外側に向けたボール30の突出量M(mm)とが、R≧Mの関係を満たすように構成されている。
なお、各ボール30は、周方向位置に関係なく保持リング61の外周面よりも径方向の外側に突出しているので、常に上記関係を満たしている。
さらに各ボール30と保持リング61とは、図11に示すように、モータ軸線O方向から見た平面視で、ボール30の半径R(mm)と、保持リング61の径方向に沿った厚みT(mm)とが、R>0.5×Tの関係を満たすように構成されている。
さらに各ボール30と保持リング61とは、図12に示すように、モータ軸線O方向から見た平面視で、ボール30の半径R(mm)と、歯溝50の深さD(mm)とは、下記式(1)の関係を満たすように構成されている。なお、下記式(1)において、θは歯溝50の開き角θAの半分の角度である。また、図12では、図面を見易くするために、保持部材60及び偏心カム20の図示を省略している。
D>R×(cosθ/tanθ)・・(1)
より詳細に説明する。
歯溝50の深さDとは、モータ軸線O方向から見た平面視で、第1交点S1と第2交点S2との間の径方向に沿った距離である。第1交点S1は、モータ軸線O方向から見た平面視で、第1歯面41aに沿って延びる第1仮想直線L1と、第2歯面41bに沿って延びる第2仮想直線L2との交点とされている。第2交点S2は、モータ軸線O方向から見た平面視で、第1交点S1とモータ軸線Oとを径方向に結ぶ第3仮想直線L3と、歯先面41cに沿って延びる仮想円弧線L4との交点である。
ボール30が噛合位置P1に位置して、該ボール30の外周面が第1歯面41aと第2歯面41bに対して接触した際、例えば第1歯面41aに着目すると、ボール30は接触点S3で第1歯面41aに対して点接触する。このとき、接触点S3と上記第1交点S1との間の径方向に沿った距離を距離d1と定義すると共に、接触点S3と上記第1交点S1との間の第1仮想直線L1に沿った距離を距離d2と定義する。
この場合において、距離d1及び距離d2は、以下の式(2)、式(3)で表すことができる。
・距離d1=d2×cosθ
・距離d2=R/tanθ
従って、上記式(2)及び式(3)により、距離d1は、以下の式(4)で表すことができる。
・距離d1=R×(cosθ/tanθ)
歯溝50の深さDは、上記距離d1より大きくする必要があるので、上記式(1)の関係を満たすように各ボール30と保持リング61とが構成されている。なお、開き角θAとしては、特に限定されるものではないが、例えば80°〜100°程度が好ましい。
さらに、図13に示すようにモータ軸線O方向から見た平面視で、ボール収容孔62は一定の収容幅Wで径方向に沿って形成されている。そして、各ボール30と保持リング61とは、モータ軸線O方向から見た平面視で、ボール30の半径R(mm)と、ボール収容孔62の収容幅W(mm)とが、W<1.2×(2×R)の関係を満たすように構成されている。
(ギアードモータの組み立て)
次に、上述のように構成されたギアードモータ1の組み立てについて簡単に説明する。
はじめに、図14に示すように、ステッピングモータ3における駆動シャフト15に対して偏心カム20を組み合わせ、軸孔21内に駆動シャフト15を圧入する。この際、駆動シャフト15の上端面が偏心カム20の上面に対して面一となるように圧入する。これにより、駆動シャフト15に対して偏心カム20を一体的に連結することができる。
次いで、図15及び図16に示すように、ハウジング70に対して保持部材60を組み合わせる。具体的には、ハウジング70における収容凹部75内に保持部材60を上方から圧入して、収容凹部75内に保持部材60を固定する。この際、保持部材60を圧入するだけでなく、さらに接着しても構わない。これにより、ハウジング70に対して保持部材60を一体的に組み合わせることができる。
特に、保持部材60を組み合わせる際、ハウジング70側の位置決め突起76を、保持部材60側の位置決め凹部63内には嵌め込むように組み合わせる。これにより、保持部材60を周方向及び径方向に移動不能にハウジング70に組み合わせることができる。
なお、駆動シャフト15に対する偏心カム20の組み合わせ工程と、ハウジング70に対する保持部材60の組み合わせ工程とは、どちらかの工程を先に行っても構わないし、同時に行っても構わない。
次いで、偏心カム20が固定されたステッピングモータ3に対して、保持部材60が組み合わされた図16に示すハウジング70を載置する。具体的には、保持リング61の内側に偏心カム20が配置されるように、ステッピングモータ3におけるブラケット13の上面にハウジング70を載置する。
そして、ハウジング70を載置した後、図17に示すように、ハウジング70の挿通孔78内に第1位置決めピン80及び第2位置決めピン81をそれぞれ挿入して取り付ける。なお、第1位置決めピン80及び第2位置決めピン81については、挿通孔78の内側に固定して構わない。
第1位置決めピン80及び第2位置決めピン81を取り付けた後、接続端子14を介してステッピングモータ3のコイルを励磁して、駆動シャフト15及び偏心カム20を、予め決まったステップ角度位置で停止させる。そして、偏心カム20の停止後に、図17に示すように、偏心カム20の第1位置決め孔23内に第3位置決めピン95を挿入して取り付ける。なお、第3位置決めピン95については、後段階で取り外し可能に挿入する。
第3位置決めピン95を挿入した後、図17に示すように、第1位置決めピン80、第2位置決めピン81及び第3位置決めピン95が径方向に一直線に並ぶように、ハウジング70をモータ軸線O回りに例えば手動で回転させて、ハウジング70の周方向位置を調整する。
ハウジング70の周方向位置の調整が終了した後(すなわち、第1位置決めピン80、第2位置決めピン81及び第3位置決めピン95が径方向に一直線に並んだ後)、ハウジング70における底壁部71をブラケット13の上面に対して例えば接着等により固定する。
次いで、図18に示すように、保持部材60における各ボール収容孔62内にボール30をそれぞれ組み入れる。具体的には、保持リング61とハウジング70の外郭筒部72との間に上方からボール30を挿入し、ボール収容孔62付近の底壁部71の上面にボール30を静かに落とし込む。このとき、底壁部71の上面には傾斜面77が形成されているので、傾斜面77を利用してボール30をボール収容孔62内に誘導して、該ボール収容孔62内にボール30を案内することができる。
これにより、ボール30をボール収容孔62内にスムーズに導入でき、ボール収容孔62内に留まらせることができる。
そして、全てのボール収容孔62内へのボール30の組み入れが終了した後、図19に示すように、ハウジング70に対して出力軸部材40を組み合わせる。
具体的には、出力軸部材40に形成された第2位置決め孔47内に第3位置決めピン95を挿入しながら、出力軸部材40を上方から組み合わせる。これにより、出力軸部材40は、内歯車42の下端面がハウジング70の第1ガイド突起74上に接触し、且つ第2ガイド突起44がハウジング70の外嵌筒部の内周面に対して接触した状態で組み合わされる。
特に、先に述べたように、傾斜面77を利用してボール収容孔62内にボール30を留まらせているので、ボール収容孔62内からのボール30の飛び出し等を生じさせることなく、出力軸部材40の内歯車42を組み合わせることができる。従って、出力軸部材40の組み立て作業を容易且つ効率良く行うことができる。
ハウジング70に対する出力軸部材40の組み合わせ作業が終了した後、第3位置決めピン95を取り外す。その後、ハウジング70に対してカバープレート90を取り付けて、接着等によりカバープレート90を固定する。
以上のことにより、ギアードモータ1の組み立て作業を終了することができ、図1に示すギアードモータ1を得ることができる。
(ギアードモータの作用)
次に、上述のように組み立てられたギアードモータ1を作動させる場合について説明する。
この場合には、図1に示す接続端子14を介してステッピングモータ3のコイルを励磁して、駆動シャフト15を回転させる。これにより、図5に示すように、駆動シャフト15に伴って偏心カム20を反時計方向にモータ軸線O回りに回転させることができる。そのため、偏心カム20の回転に伴って複数のボール30を離脱位置P2と噛合位置P1との間で径方向に沿って移動させることができる。
具体的には、偏心カム20の回転に伴って、各ボール30を順番に噛合位置P1に向けて径方向に移動させることができ、内歯部41の歯溝50内に入り込ませて内歯部41に噛み合わせることができる。
例えば、図20に示すように、偏心カム20が反時計方向に回転することで、偏心カム20の突起部22が噛合位置P1に位置しているボール30に対して反時計方向側に隣接配置されているボール30に向けて移動する。そのため、このボール30を偏心カム20の回転に伴って、矢印F1に示す如く径方向の外側に向けて移動させて歯溝50内にさらに入り込ませることができる。
そして、偏心カム20がモータ軸線Oを中心として反時計方向に36°回転することで、上記ボール30を噛合位置P1に位置させて内歯部41に適切に噛み合わせることができる。このとき、ボール30は、噛合位置P1への移動に伴って内歯部41の第2歯面41bに対して接触して、該内歯部41を周方向、すなわち時計方向に向けて矢印F2に示す如く押圧する。これにより、駆動シャフト15から偏心カム20に伝達された動力を、ボール30を介して内歯部41に伝えることができ、内歯車42を時計方向に回転させることができる。
特に本実施形態では、モータ軸線Oを中心として各ボール30が36°の角度毎に配列され、各歯溝50が40°の角度毎に配列されている。そのため、噛合位置P1に位置しているボール30に対して反時計方向側に隣接配置されているボール30が、偏心カム20が36°回転することで噛合位置P1に位置したときに、内歯車42は4°の角度差分だけ時計方向に回転する。
従って、偏心カム20の回転に伴って、1/9の減速比で減速しながら、出力軸部材40を偏心カム20とは逆向きに回転させることができる。
また、噛合位置P1に位置しているボール30は、偏心カム20の回転に伴う内歯車42の時計方向の回転によって、内歯部41における第1歯面41aによって押される形となるので、第1歯面41a上を滑るように径方向の内側に向けて移動して、歯溝50内から抜け出しはじめる。これにより、このボール30を離脱位置P2に向けて、次第に移動させることができる。
そして、全てのボール30について、偏心カム20の回転に伴って上述した動きを行わせることができる。
その結果、偏心カム20の回転に伴って、各ボール30を噛合位置P1と離脱位置P2との間で径方向に移動させることができると共に、順番に噛合位置P1に位置させることができる。これにより、偏心カム20の回転に伴って、1/9の減速比で減速しながら、出力軸部材40を偏心カム20とは逆向きに回転させることができる。
特に、本実施形態の減速機2では、ボール30を利用しているので、例えば従来の歯状セグメントとは異なり、ボール30自体のサイズを径方向に小さくすることが可能である。従って、減速機2全体のサイズを径方向に小さくすることができ、小径化を図って、小型化に繋げることができる。そのため、ギアードモータ1全体の小型化を図ることができる。
以上説明したように、本実施形態の減速機2及びギアードモータ1によれば、従来よりも大幅な小径化を図ることができ、小型化、コンパクト化を図ることができる。従って、各種の分野において、可動部を可動させるような各種機器(例えば産業用ロボット、ロボットアーム、ロボットハンド、患者の動作をサポートする医療用サポート機器、家電機器、AV機器等)に好適に利用することができる。
さらに本実施形態では、ボール30の数(10個)の方が内歯部41の歯数(9個)よりも多いので、図20に示すように、偏心カム20の回転に伴ってボール30を噛合位置P1に移動させるときに、内歯部41の第2歯面41b上を摺動するようにボール30を移動させることが可能である。そのため、矢印F3に示す如く偏心カム20への反発力を小さくした状態で、内歯車42を回転させることができる。従って、偏心カム20を回転させる際の起動トルクを低くすることができると共に、トルク効率(動力伝達効率)が低下することを抑制することができる。
さらに、保持リング61のボール収容孔62内に各ボール30を収容しているので、ボール30を適切に位置決めすることができ、複数のボール30を周方向に一定の間隔をあけた状態で適切に配列させることができる。これにより、ボール30を噛合位置P1に移動させたときに、内歯部41の歯溝50内にボール30をがたつき少なく入り込ませることができ、内歯車42をスムーズに回転させることができる。
さらに図11に示すように、ボール30の半径R(mm)と、保持リング61における外周面からの径方向の外側に向けたボール30の突出量M(mm)とがR≧Mの関係を満たしている。
そのため、例えば保持リング61の外周面からボール30が径方向の外側に向けて最も突出した位置、すなわち噛合位置P1に位置した場合であっても、ボール30が保持リング61の外周面から、半径Rを超えて突出してしまうことを防止することができる。従って、噛合位置P1において、ボール30が周方向にがたついてしまうことを効果的に抑制することができると共に、噛合位置P1から径方向の内側に向けてスムーズに移動させることができる。
さらに、ボール30の半径R(mm)と、保持リング61の径方向に沿った厚みT(mm)とがR>0.5×Tの関係を満たしている。
そのため、保持リング61の径方向に沿った厚みよりもボール30の直径を大きくすることができる。従って、保持リング61の内周面よりもボール30を径方向の内側に突出させて偏心カム20の外周面に適切に接触させることができると共に、保持リング61の外周面よりもボール30を径方向の外側に突出させて内歯部41の歯溝50内に入り込ませることができる。
さらに図12に示すように、ボール30の半径R(mm)と、歯溝50の深さD(mm)とが下記式(1)の関係を満たしている。
D>R×(cosθ/tanθ)・・(1)
そのため、ボール30を噛合位置P1に位置させたときに、内歯部41の歯溝50内に適切にボール30を入り込ませて、内歯部41を時計方向に安定的に押圧することができる。そのため、内歯車42を適切に回転させることができる。
なお、歯溝50の深さDがR×(cosθ/tanθ)以下の場合には、内歯部41の歯溝50内にボール30が十分に入り込むことができず、内歯部41に対する噛み合いが浅くなる、或いは噛み合わなくなる。そのため、内歯車42に対する動力伝達効率が低下又は動作しない可能性がある。
さらに図13に示すように、ボール30の半径R(mm)と、ボール収容孔62の収容幅W(mm)とがW<1.2×(2×R)の関係を満たしている。
そのため、ボール収容孔62の収容幅の最大値を、ボール30の直径の1.2倍よりも小さくすることができる。これにより、ボール収容孔62とボール30との間に適切な隙間を確保することができる。従って、周方向へのボール30のがたつきを抑制しながら、径方向へのボール30のスムーズな移動を可能とした状態で、ボール収容孔62内にボール30を収容することができる。
さらに、複数のボール30がステップ角度に対応して周方向に配置されているので、図5に示すように、いずれかのボール30が噛合位置P1に位置した状態で偏心カム20を停止させることができる。従って、偏心カム20の停止位置精度を高めることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図22〜図24に示すように、本実施形態のギアードモータ100は、第1実施形態の減速機2に加え、さらに減速機(本発明に係る伝動装置)110を1つ備えた、2段減速機構造とされている。
減速機110は、減速機2上に重なった状態で一体に組み合わされている。なお、上段の減速機110は、第1実施形態で説明した下段の減速機2と同様の構成とされているため、各構成品には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
なお本実施形態では、下段側の減速機2はカバープレート90を具備していない。そのため、上段側の減速機110は、下段側の減速機2におけるハウジング70上に重なった状態で、例えば接着等により一体的に固定されている。
上段側の減速機110における偏心カム20は、下段側の減速機2の出力軸46に対して一体的に連結されており、下段側の減速機2における出力軸46の回転に伴ってモータ軸線O回りに回転する。
従って、上段側の減速機110の出力軸部材40は、下段側の減速機2における出力軸46の回転に伴って、1/9の減速比で回転する。その結果、本実施形態のギアードモータ100によれば、ステッピングモータ3の駆動シャフト15の回転に伴って、上段側の減速機110の出力軸46を1/81の減速比で回転させることが可能である。
本実施形態のギアードモータ100によれば、小型化を図りながら、1/81といった大きな減速比で上段側の減速機110の出力軸46を回転させることができるので、より多様な各種機器に好適に利用し易い。
なお、本実施形態では、減速機2、110を具備する2段構成にした場合を例に挙げて説明したが、2段に限定されるものではなく、例えば減速機を3段以上重ねた構成としても構わない。特に、減速機を多段に構成することで、減速比を容易に変更(調整)することが可能であるので、各種の用途に適用し易くなる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形例には、例えば当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、均等の範囲のものなどが含まれる。
例えば、上記各実施形態では、可動体としてボール30を利用した場合を例に挙げて説明したが、ボール30に限定されるものではなく、モータ軸線O方向から見た平面視で円形の外形を有する可動体であれば、本発明に適用することが可能である。例えば、円盤状に形成された可動体であっても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏功することができる。
ただし、ボール30を利用した場合には、偏心カム20の回転に伴って例えば適宜転動させる等して、より抵抗少なく径方向にスムーズに移動させることが可能となる。従って、出力軸部材40への動力伝達効率を向上させることができ、出力軸部材40を安定且つスムーズに回転させることができる。
さらに上記各実施形態では、ボール30の数(10個)を、内歯部41の歯数(9個)よりも1つ多い構成としたが、この場合に限定されるものではなく、例えば2つ以上多い構成としても構わない。この場合には、歯溝50内に入り込むボール30の数を多くすることができるので、1つのボール30に作用する負荷を軽減することができる。そのため、耐久性を向上させることが可能となる。
さらに上記各実施形態では、ボール30の数(10個)の方を内歯部41の歯数(9個)よりも多く構成したが、これとは逆に、ボール30の数の方を内歯部41の歯数よりも少なく構成しても構わない。
例えば図24に示すように、ボール30の数を10個とし、内歯部41の歯数を11個とした減速機(本発明に係る伝動装置)120としても良い。
この場合、内歯部41及び歯溝50は、モータ軸線Oを中心として約32.73°の角度毎に配置される。従って、従って、モータ軸線Oを中心とした各ボール30の配置角度(36°)と、各歯溝50の配置角度(約32.73°)との間には、約3.27°の角度差がついている。
このように構成された減速機120であっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。ただし、この減速機120の場合には、偏心カム20が36°回転することで、内歯車42は約3.27°の角度差分だけ時計方向に回転する。従って、偏心カム20の回転に伴って、約1/11の減速比で減速しながら、出力軸部材40を偏心カム20とは逆向きに回転させることができる。
さらに上記第1実施形態において、図25に示すように、偏心カム20の回転に伴ってボール30を離脱位置P2から噛合位置P1に移動させるまでの間に、ボール30と偏心カム20との第1接触角度θ1、及びボール30と内歯部41との第2接触角度θ2が下記の角度範囲を満たす動力伝達位置P3を経由させた後に、噛合位置P1に移行させても構わない。
・0°<θ1≦10°
・25°≦θ2≦40°
第1接触角度θ1は、モータ軸線O方向から見た平面視で、偏心カム20の回転中心であるモータ軸線Oとボール30の中心とを結ぶ第5仮想直線L5に対して直交する第6仮想直線L6と、偏心カム20の外周面とボール30との接触点M1における接線L7と、の間の角度である。
第2接触角度θ2は、モータ軸線O方向から見た平面視で、上記第5仮想直線L5と、内歯部41における歯面のうち反時計方向側を向いた第2歯面41bとボール30との接触点M2における接線L8と、の間の角度である。
このように構成した場合には、図25に示すように、偏心カム20の回転に伴って、ボール30を離脱位置P2から噛合位置P1に移動するまでの間に、第1接触角度θ1及び第2接触角度θ2が上記角度範囲を満たす動力伝達位置P3を経由させた後に、噛合位置P1に移行させることができる。
特に第1接触角度θ1は、動力が伝達される偏心カム20とボール30との接触角度であり、いわゆる入力側の接触角度に相当する。この第1接触角度θ1に関しては、図26に示すように、角度が小さくなるほど、ボール30を噛合位置P1に向けて効率良く押圧することが可能となり、ボール30を介して内歯部41に動力を効率良く伝えることが可能となる。なお、ボール30が噛合位置P1に達した場合には、第1接触角度θ1は0°となる。
従って、第1接触角度θ1を上記角度範囲とすることで、偏心カム20からボール30を介して内歯部41に伝える動力の伝達効率(トルク増幅倍率)を高めることができる。なお、第1接触角度θ1が10°よりも大きくなる場合には、図26に示すように、第2接触角度θ2が上記範囲内を満たしている場合において、トルク増幅倍率が10前後よりも低くなってしまい、伝達効率の向上化に貢献し難くなる。
また第2接触角度θ2は、図25に示すように、ボール30と内歯部41における第2歯面41bとの接触角度であり、いわゆる出力側の接触角度に相当する。この第2接触角度θ2に関しても、図26に示すように、角度が小さくなるほど、ボール30から第2歯面41bに対して回転方向に力を伝え易く、内歯部41を効率良く押圧することができる。従って、同様にボール30を介して内歯部41に動力を効率良く伝えることが可能となる。
しかしながらその反面、第2接触角度θ2を小さくしすぎると、図25に示す歯溝50の開き角θAが小さくなってしまい、内歯部41及び歯溝50を精度良く形成することが難しくなるといった形成性の困難性を招いてしまう。従って、第2接触角度θ2を上記角度範囲とすることで、ボール30を内歯部41に伝える動力の伝達効率(トルク増幅倍率)を高めつつ、内歯部41及び歯溝50の形成性を維持することができる。
以上のことから、第1接触角度θ1及び第2接触角度θ2が上記角度範囲を満たす動力伝達位置P3を経由させた後に、ボール30を噛合位置P1に移行させることで、動力の伝達効率を向上することができるうえ、内歯部41等を容易に形成することが可能な実現性の高い減速機2とすることができる。
なお、第1接触角度θ1としては、4°〜6°の角度範囲がより好ましく、第2接触角度θ2としては、25°〜35°の角度範囲とすることがより好ましい。また、第1接触角度θ1及び第2接触角度θ2は、ボール30の数及び内歯部41の数等に影響されるものではない。
さらに上記各実施形態において、ボール30の表面に潤滑油を塗布しても構わない。このようにすることで、ボール30を抵抗少なく、より滑らかに径方向に移動させることが可能となる。なお、潤滑油としては、特に限定されるものではないが、例えば鉱物油、合成油、植物油、動物油等、潤滑に適した公知のものを種々採用して構わない。
さらに上記各実施形態において、各構成品の材料については、特に限定されるものではないが、必要に応じて樹脂材料で形成することで、軽量化を図ることができる。例えば、ハウジング70、カバープレート90、保持部材60、出力軸部材40、及び偏心カム20については、樹脂材料で形成することが可能である。
さらに上記各実施形態のギアードモータ1、100を、可動ユニットに適用した場合の一例について簡単に説明する。可動ユニットとして、ロボットハンドに適用した場合を図27に示し、ピック&プレース装置に適用した場合を図28に示す。
ただし、この場合に限定されるものではなく、先に述べたように、産業用ロボット、ロボットアーム、患者の動作をサポートする医療用サポート機器、家電機器、AV機器等の各種機器(可動ユニット)に適用しても構わない。
図27に示すように、ロボットハンド130は、第1実施形態におけるギアードモータ1と、ギアードモータ1における出力軸部材40の回転に伴って可動する複数のフィンガー部(本発明に係る可動部)131と、を備えている。複数のフィンガー部131は、第1フィンガー部132、第2フィンガー部133、第3フィンガー部134、第4フィンガー部135、第5フィンガー部136とされている。
なお、第1フィンガー部132は、人体における親指(第1指)に相当する。第2フィンガー部133は、人体における人差し指(第2指)に相当する。第3フィンガー部134は、人体における中指(第3指)に相当する。第4フィンガー部135は、人体における薬指(第4指)に相当する。第5フィンガー部136は、人体における小指(第5指)に相当する。
これら複数のフィンガー部131は、それぞれ多関節構造とされ、例えば屈曲変形可能とされていると共に、必要に応じて指先が回転可能に構成されている。そして、これら各フィンガー部131には、ギアードモータ1がそれぞれ内蔵されている。
従って、このロボットハンド130によれば、ギアードモータ1を駆動させることで、各フィンガー部131を個別に作動させることが可能である。特に、ギアードモータ1は小型化が可能であるので、フィンガー部131の内部に内蔵することが可能となり、ロボットハンド130の外観性を向上することができるうえ、人体における手の動きに近いロボットハンド130とすることが可能である。
図28に示すように、ピック&プレース装置140は、支持台141と、支持台141の上方に配置され、互いに向かい合うように配置された一対の対向プレート142と、支持台141から立設され、ル一対の対向プレート142を支持する支持プレート143と、一対の対向プレート142の間に固定された第1実施形態におけるギアードモータ1と、ギアードモータ1における出力軸部材40の回転に伴って可動する複数の可動アーム(本発明に係る可動部)144と、を備えている。
複数の可動アーム144は、移動対象部材145を吊り下げるように保持しており、出力軸部材40の回転に伴って例えば回動することで、移動対象部材145を支持台141に沿って直線的、又は曲線的に移動させることが可能とされている。特に、ギアードモータ1は小型化が可能であるので、一対の対向プレート142の間に設置することができ、ピック&プレース装置140の全体の小型化を図ることが可能である。
O…軸線
P1…噛合位置
P2…離脱位置
P3…動力伝達位置
θ1…第1接触角度
θ2…第2接触角度
1、100…ギアードモータ(駆動ユニット)
2、110、120…減速機(伝動装置)
3…ステッピングモータ(駆動装置)
20…偏心カム
30…ボール(可動体)
40…出力軸部材(回転体)
41…内歯部
60…保持部材
61…保持リング
62…ボール収容孔(収容孔)
70…ハウジング
77…傾斜面
130…ロボットハンド(可動ユニット)
131…フィンガー部(可動部)
140…ピック&プレース装置(可動ユニット)
144…可動アーム(可動部)

Claims (12)

  1. 伝達された動力によって軸線回りに回転可能とされた偏心カムと、
    前記偏心カムよりも径方向の外側に配置されると共に、前記軸線回りを周回する周方向に間隔をあけて配置された複数の可動体と、
    複数の前記可動体を前記径方向の外側から囲んだ状態で前記軸線回りに回転可能に配置されると共に、前記周方向に間隔をあけて形成された複数の内歯部を有する回転体と、
    前記可動体のそれぞれを、前記周方向への移動を抑制しながら前記径方向に移動可能に保持する保持部材と、を備え、
    前記可動体は、前記軸線方向から見た平面視で円形の外形を有するように形成されると共に、前記偏心カムの回転に伴って、前記内歯部の歯溝内に入り込む噛合位置と前記歯溝から外れる離脱位置との間を前記径方向に沿って移動可能とされ、
    前記可動体は、前記偏心カムの回転に伴って順番に前記噛合位置に向けて移動すると共に、前記噛合位置への移動に伴って前記内歯部を前記周方向に押圧し、
    前記保持部材は、
    前記偏心カムと前記回転体との間に配置された保持リングと、
    複数の前記可動体に対応して前記周方向に間隔をあけて前記保持リングに形成され、前記可動体をそれぞれ収容する複数の収容孔と、を備え、
    前記収容孔は、前記保持リングを前記径方向に貫通するように形成され、前記可動体を前記周方向への移動を抑制しながら前記径方向に移動可能に収容し、
    前記可動体は、前記保持リングにおける内周面よりも前記径方向の内側に突出して前記偏心カムに接触していると共に、少なくとも前記噛合位置に位置したときに、前記保持リングにおける外周面よりも前記径方向の外側に突出し、
    前記軸線方向から見た平面視で、前記可動体の半径R(mm)と、前記保持リングにおける前記外周面からの前記径方向の外側に向けた前記可動体の突出量M(mm)とは、R≧Mの関係を満たしていることを特徴とする伝動装置。
  2. 伝達された動力によって軸線回りに回転可能とされた偏心カムと、
    前記偏心カムよりも径方向の外側に配置されると共に、前記軸線回りを周回する周方向に間隔をあけて配置された複数の可動体と、
    複数の前記可動体を前記径方向の外側から囲んだ状態で前記軸線回りに回転可能に配置されると共に、前記周方向に間隔をあけて形成された複数の内歯部を有する回転体と、
    前記可動体のそれぞれを、前記周方向への移動を抑制しながら前記径方向に移動可能に保持する保持部材と、を備え、
    前記可動体は、前記軸線方向から見た平面視で円形の外形を有するように形成されると共に、前記偏心カムの回転に伴って、前記内歯部の歯溝内に入り込む噛合位置と前記歯溝から外れる離脱位置との間を前記径方向に沿って移動可能とされ、
    前記可動体は、前記偏心カムの回転に伴って順番に前記噛合位置に向けて移動すると共に、前記噛合位置への移動に伴って前記内歯部を前記周方向に押圧し、
    前記保持部材は、
    前記偏心カムと前記回転体との間に配置された保持リングと、
    複数の前記可動体に対応して前記周方向に間隔をあけて前記保持リングに形成され、前記可動体をそれぞれ収容する複数の収容孔と、を備え、
    前記収容孔は、前記保持リングを前記径方向に貫通するように形成され、前記可動体を前記周方向への移動を抑制しながら前記径方向に移動可能に収容し、
    前記可動体は、前記保持リングにおける内周面よりも前記径方向の内側に突出して前記偏心カムに接触していると共に、少なくとも前記噛合位置に位置したときに、前記保持リングにおける外周面よりも前記径方向の外側に突出し、
    前記保持部材を前記周方向及び前記径方向に移動不能に支持すると共に、前記回転体を回転可能にガイドした状態で、前記保持部材及び前記回転体に対して一体的に組み合わされたハウジングを備え、
    前記ハウジングには、前記収容孔よりも前記径方向の外側に位置すると共に、前記保持リングにおける前記外周面側に向かうにしたがって、前記保持リングの下端部側に向けて延びる傾斜面が形成されていることを特徴とする伝動装置。
  3. 請求項1又は2に記載の伝動装置において、
    前記可動体は、ボールである、伝動装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の伝動装置において、
    前記軸線方向から見た平面視で、前記可動体の半径R(mm)と、前記保持リングの前記径方向に沿った厚みT(mm)とは、R>0.5×Tの関係を満たしている、伝動装置。
  5. 請求項からのいずれか1項に記載の伝動装置において、
    前記軸線方向から見た平面視で、前記可動体の半径R(mm)と、前記歯溝の深さD(mm)とは、下記式(1)の関係を満たしている、伝動装置。
    D>R×(cosθ/tanθ)・・(1)
    〔式(1)中、θは前記歯溝の開き角の半分の角度である。〕
  6. 請求項からのいずれか1項に記載の伝動装置において、
    前記軸線方向から見た平面視で、前記収容孔は一定の収容幅で前記径方向に沿って形成され、
    前記軸線方向から見た平面視で、前記可動体の半径R(mm)と、前記収容孔の前記収容幅W(mm)とは、W<1.2×(2×R)の関係を満たしている、伝動装置。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の伝動装置において、
    前記可動体の数は、前記内歯部の歯数よりも多い、伝動装置。
  8. 請求項に記載の伝動装置において、
    前記保持部材と前記ハウジングとが、一体形成されている、伝動装置。
  9. 請求項1からのいずれか1項に記載の伝動装置において、
    前記可動体は、前記偏心カムの回転に伴って前記離脱位置から前記噛合位置に移動するまでの間に、前記可動体と前記偏心カムとの第1接触角度θ1、及び前記可動体と前記内歯部との第2接触角度θ2が下記の角度範囲を満たす動力伝達位置を経由して前記噛合位置に移行する、伝動装置。
    0°<θ1≦10°
    25°≦θ2≦40°
  10. 請求項1からのいずれか1項に記載の伝動装置と、
    前記偏心カムに対して動力を伝える駆動装置と、を備えることを特徴とする駆動ユニット。
  11. 請求項10に記載の駆動ユニットにおいて、
    前記駆動装置は、ステッピングモータとされ、
    複数の前記可動体は、前記ステッピングモータのステップ角度に対応して前記周方向に間隔をあけて配置されている、駆動ユニット。
  12. 請求項10又は11に記載の駆動ユニットと、
    前記回転体の回転に伴って可動する可動部と、を備えることを特徴とする可動ユニット。
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