JP6890016B2 - 半導体回路、半導体装置、及び制御方法 - Google Patents

半導体回路、半導体装置、及び制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体回路、半導体装置、及び制御方法に関するものである。
従来から、端子に入力される伝送信号の電圧が、電源端子に入力される電源電圧以上になった場合に、電源端子や内部回路に電流が流れるのを抑制する、いわゆるトレラント機能を有するアナログスイッチ回路が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−169697号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、十分にトレラント機能を発揮することができない場合があるという問題があった。
本発明は、オフ状態である場合に、電源端子に入力される電圧よりも高電圧の伝送信号が入力された場合でも、適切にオフ状態を維持することができる、半導体回路、半導体装置、及び制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の半導体回路は、第1端子及び第2端子の一方から入力された伝送信号を、前記第1端子及び前記第2端子の他方に電送するアナログスイッチ回路である半導体回路であって、前記第1端子にソース及びドレインの一方が接続され、かつソース及びドレインの他方が前記第2端子に接続される第1導電型の第1トランジスタ、及び前記第1端子にソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方が前記第2端子に接続され、かつゲートが第1制御信号が入力される第1制御端子に接続される第2導電型の第2トランジスタを含む第1スイッチ回路と、前記第1制御端子に第1インバータを介してソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方が前記第1トランジスタのゲートに接続され、かつゲートが前記第1端子に接続される第1導電型の第3トランジスタを含む第2スイッチ回路と、前記第1端子にソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方が前記第1トランジスタのゲートに接続され、かつゲートが電源端子に接続される第4トランジスタと、前記電源端子に入力される電圧及び前記第1端子に入力される電圧のいずれか電圧値が大きい方の電圧を基板電圧として前記第1トランジスタ、前記第3トランジスタ、及び前記第4トランジスタに出力する比較回路と、を備える。
また、本発明の半導体装置は、前記第1制御信号を出力する制御部と、本発明の半導体回路と、を備える。
さらに、本発明の制御方法は、第1端子及び第2端子の一方から入力された伝送信号を、前記第1端子及び前記第2端子の他方に電送するアナログスイッチ回路である半導体回路であって、前記第1端子にソース及びドレインの一方が接続され、かつソース及びドレインの他方が前記第2端子に接続される第1導電型の第1トランジスタ、及び前記第1端子にソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方が前記第2端子に接続され、かつゲートが第1制御信号が入力される第1制御端子に接続される第2導電型の第2トランジスタを含む第1スイッチ回路と、前記第1制御端子に第1インバータを介してソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方が前記第1トランジスタのゲートに接続され、かつゲートが前記第1端子に接続される第1導電型の第3トランジスタを含む第2スイッチ回路と、前記第1端子にソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方が前記第1トランジスタのゲートに接続され、かつゲートが電源端子に接続される第4トランジスタと、を備えた半導体回路の制御方法であって、前記電源端子に入力される電圧及び前記第1端子に入力される電圧のいずれか電圧値が大きい方の電圧を基板電圧として前記第1トランジスタ、前記第3トランジスタ、及び前記第4トランジスタに出力する。
本発明によれば、オフ状態である場合に、電源端子に入力される電圧よりも高電圧の伝送信号が入力された場合でも、適切にオフ状態を維持することができる、という効果を奏する。
第1実施形態における半導体装置の一例の概略を表す構成図である。 第1実施形態におけるアナログスイッチ回路の一例の回路図である。 アナログスイッチ回路をオフ状態にする際に、VDD電圧とVA電圧とが同電位とみなせる場合における、制御信号SWCONTの電圧、及びMOSトランジスタP11のゲートの電位のタイムチャートの一例である。 第2実施形態における半導体装置の一例の概略を表す構成図である。 第2実施形態におけるアナログスイッチ回路の一例の回路図である。 アナログスイッチ回路をオフ状態にする際に、VDD電圧とVA電圧とが同電位とみなせる場合における、制御信号SWCONTの電圧、制御信号SWEN、及びMOSトランジスタP11のゲートの電位のタイムチャートの一例である。
以下では、図面を参照して各実施形態を詳細に説明する。
[第1実施形態]
まず、本実施形態の半導体装置の構成について説明する。図1には、本開示の半導体装置1の一例の概略を表す構成図を示す。なお、以下の説明におけるMOSトランジスタの導電型について、P型が本開示の第1導電型の一例であり、N型が本開示の第2導電型の一例である。
図1に示すように、本実施形態の半導体装置1は、本開示の半導体回路の一例であるアナログスイッチ回路10と、制御部12と、を備える。
制御部12は、アナログスイッチ回路10の制御端子Cに接続されており、アナログスイッチ回路10のスイッチング状態(オンオフ)を制御するための制御信号SWCONTをアナログスイッチ回路10に出力する。本実施形態の制御信号SWCONTが、本開示の第1制御信号の一例である。このような制御部12としては、例えば、MCU(Micro Control Unit)やCPU(Central Processing Unit)等を用いることができるが、特に限定されるものではない。
本実施形態のアナログスイッチ回路10は、本開示の第1スイッチ回路の一例であるスイッチ回路SW1、本開示の第2スイッチ回路の一例であるスイッチ回路SW2、本開示の第4トランジスタの一例であるP型のMOSトランジスタP1、及び比較回路20を備える。また、本実施形態のアナログスイッチ回路10は、本開示の第1端子の一例である端子A、本開示の第2端子の一例である端子B、本開示の第1制御端子の一例である制御端子C、及び本開示の電源端子の一例である電源端子Dを備える。
図2には、本実施形態のアナログスイッチ回路10の一例の回路図を示す。
比較回路20は、電源端子D及び端子Aに接続されており、電源端子Dから入力された信号により供給される電位がVDD(Hレベル)電圧の電源電圧、及び端子Aから入力された(印加された)伝送信号の電圧(以下、「VA電圧」という)のいずれか電圧値が大きい方の電圧を、基板電圧として出力する。
スイッチ回路SW1は、アナログスイッチ回路10におけるメインスイッチであり、制御端子Cの電圧(電位)がVDD電圧(電源電圧)の場合にオン状態になり、端子A及び端子Bの一方から入力された伝送信号を、端子A及び端子Bの他方に伝送する。端子A及び端子Bの各々は、図示を省略した所定の回路(例えば、半導体装置1に備えられた内部回路と外部半導体装置に備えられた回路)に接続されている。また、スイッチ回路SW1は、制御端子Cの電圧がGND(グランド)電圧(Lレベル)の場合にオフ状態になる。
図2に示すように、本実施形態のスイッチ回路SW1は、本開示の第1トランジスタの一例であるP型のMOSトランジスタP11と、本開示の第2トランジスタの一例であるN型のMOSトランジスタN11と、を含む。MOSトランジスタP11のソース及びドレインの一方は、端子Aに接続されており、ソース及びドレインの他方は端子Bに接続されている。また、MOSトランジスタP11のゲートは、スイッチ回路SW2及びMOSトランジスタP1に接続されている。さらに、MOSトランジスタP11には、比較回路20から基板電圧が供給される。
MOSトランジスタN11のソース及びドレインの一方は、端子Aに接続されており、ソース及びドレインの他方は端子Bに接続されている。また、MOSトランジスタN11のゲートは、制御端子Cに接続されている。さらに、MOSトランジスタN11には、基板電圧としてGND電圧が供給される。
一方、スイッチ回路SW2は、端子Aに入力される(印加される)伝送信号、及び電源端子Dに入力される電源電圧に応じてオンオフが制御される。図2に示すように、本実施形態のスイッチ回路SW2は、本開示の第3トランジスタの一例であるP型のMOSトランジスタP12と、本開示の第8トランジスタの一例であるN型のMOSトランジスタN12と、を含む。MOSトランジスタP12のソース及びドレインの一方は、インバータINV1を介して制御端子Cに接続されており、ソース及びドレインの他方は、スイッチ回路SW1のMOSトランジスタP11のゲートに接続されている。また、MOSトランジスタP12のゲートは、端子Aに接続されている。さらに、MOSトランジスタP12には、比較回路20から基板電圧、が供給される。
MOSトランジスタN12のソース及びドレインの一方は、インバータINV1を介して制御端子Cに接続されており、ソース及びドレインの他方は、スイッチ回路SW1のMOSトランジスタP11のゲートに接続されている。また、MOSトランジスタN11のゲートは、電源端子Dに接続されている。さらに、MOSトランジスタN12には、基板電圧としてGND電圧が供給される。
一方、トランジスタP1は、端子Aとスイッチ回路SW1との間に設けられており、ソース及びドレインの一方が端子Aに接続されており、ソース及びドレインの他方がスイッチ回路SW1のMOSトランジスタP11のゲートに接続されている。また、MOSトランジスタP1のゲートは、電源端子Dに接続されている。さらに、MOSトランジスタP1には、比較回路20から基板電圧、が供給される。
次に、本実施形態のアナログスイッチ回路10の動作について説明する。スイッチ回路SW1をオフ状態にする場合、制御端子Cに入力される制御信号SWCONTの電圧をGND電圧とする。これにより、スイッチ回路SW1のMOSトランジスタN11は、オフ状態になる。
ここで、電源端子Dに入力されるVDD電圧が、端子Aに入力されるVA電圧よりも大きい(VDD>VA)場合、比較回路20からは基板電圧としてVDD電圧が出力される。MOSトランジスタP1は、基板電圧がVDD電圧であり、ゲートにはVDD電圧が印加され、ソース及ドレインの一方には電圧VAが印加される。これにより、MOSトランジスタP1はオフ状態になる。一方、スイッチ回路SW2のMOSトランジスタN12のゲートにはVDD電圧が印加される。また、MOSトランジスタP12は、基板電圧がVDD電圧であり、ゲートにはVA電圧が印加され、スイッチ回路SW2がオン状態になる。
これにより、スイッチ回路SW1のMOSトランジスタP11のゲートには、スイッチ回路SW2を介してVDD電圧が印加され、オフ状態になる。また、スイッチ回路SW1のMOSトランジスタN11のゲートにはGND電圧が印加されるためオフ状態になる。
従って、電源端子Dに入力されるVDD電圧が、端子Aに入力されるVA電圧よりも大きい(VDD>VA)場合、スイッチ回路SW1はオフ状態を維持し、アナログスイッチ回路10はオフ状態を維持する。
一方、端子Aに入力されるVA電圧と電源端子Dに入力されるVDD電圧とが同電位とみなせる(VA≒VDD)場合、比較回路20から出力される基板電圧は、VDD電圧及びVA電圧と同電位とみなせる。なお、本実施形態において「同電位とみなせる」とは、完全に同電位であることも含み、また、その範囲は、アナログスイッチ回路10の仕様や、各トランジスタの仕様等に応じて定められればよい。
MOSトランジスタP1では、ソースまたはドレインの電圧とゲートに印加される電圧とが同電位とみなせるため、完全にはオン状態にならない。一方、スイッチSW2のMOSトランジスタN12のゲートにはVDD電圧が印加される。また、MOSトランジスタP12では、ソースまたはドレインの電圧とゲートに印加される電圧とが同電位とみなせるため、完全にはオン状態にならない。
そのため、スイッチ回路SW2から出力されるVDD電圧が、スイッチ回路SW1のMOSトランジスタP11のゲートに速やかに伝達されない。
図3には、この場合の、制御信号SWCONTの電圧、及びMOSトランジスタP11のゲート(図3「VG(P11)」参照)の電位のタイムチャートの一例を示す。
図3のタイミングt1、t3に示すように、スイッチ回路SW1(アナログスイッチ回路10)をオン状態にするために制御信号SWCONTをGND電圧(L)からVDD電圧(H)に切り替えると、MOSトランジスタP11のゲートには、GND電圧(L)が印加される。
一方、図3のタイミングt2、t4に示すように、スイッチ回路SW1(アナログスイッチ回路10)をオフ状態にするために制御信号SWCONTをVDD電圧(H)からGND電圧(L)に切り替えると、上述したように、スイッチ回路SW2のMOSトランジスタP12が完全にオン状態とならないため、MOSトランジスタP11のゲートに印加される電圧はGND電圧(L)から徐々にVDD電圧(H)に変化する。
一方、端子Aに入力されるVA電圧が電源端子Dに入力されるVDD電圧よりも大きい(VA>VDD)場合、比較回路20からは基板電圧としてVA電圧が出力される。
スイッチSW2のMOSトランジスタN12のゲートにはVDD電圧が印加される。また、MOSトランジスタP12は、ゲートにVA電圧が印加されるため、オフ状態になる。
MOSトランジスタP1は、ゲートにVDD電圧が印加されるためMOSトランジスタP1はオン状態となり、MOSトランジスタP11のゲートに電圧VAが印加される。
これにより、スイッチ回路SW1のMOSトランジスタP11のゲートには、MOSトランジスタP1によりVA電圧が印加される。そのため、MOSトランジスタP11は、ソースまたはドレインの電圧とゲートに印加される電圧との電位差により、オフ状態になる。また、スイッチ回路SW1のMOSトランジスタN11のゲートにはGND電圧が印加されるためオフ状態になる。
従って、端子Aに入力される電圧VAの方が、電源端子Dに入力されるVDD電圧よりも大きくなっても、スイッチ回路SW1は速やかにオフ状態となり、アナログスイッチ回路10そのものがオフ状態となる。
このように、本実施形態のアナログスイッチ回路10は、端子Aに入力されるVA電圧が電源端子Dに入力される電源電圧以上となった場合でもオフ状態を維持し続ける、いわゆるトレラント機能を有する。
従って、本実施形態のアナログスイッチ回路10によれば、オフ状態である場合に、電源端子Dに入力されるVDD電圧よりも端子Aに入力されるVA電圧が高い場合でも、適切にオフ状態を維持することができる。
[第2実施形態]
図4及び図5に示すように、本実施形態のアナログスイッチ回路10は、本開示の第2制御端子の一例である制御端子E、本開示の第3スイッチ回路の一例であるスイッチ回路SW3、及び本開示の第6トランジスタの一例であるN型のMOSトランジスタN1をさらに備えている点で、第1実施形態のアナログスイッチ回路10(図1及び図2参照)と異なっている。
図4に示すように、本実施形態の制御部12は、さらに、制御端子Eに接続されており、スイッチ回路SW3及びMOSトランジスタN1のスイッチング状態(オンオフ)を制御するための制御信号SWENをアナログスイッチ回路10に出力する。本実施形態の制御信号SWENが、本開示の第2制御信号の一例に対応する。
また、図4及び図5に示すように、スイッチ回路SW3は、端子Aと、スイッチ回路SW2のMOSトランジスタP12のゲートとの間に設けられている。図5に示すように、スイッチ回路SW3は、P型のMOSトランジスタP13と、本開示の第7トランジスタの一例であるN型のMOSトランジスタN13とを含んでいる。
MOSトランジスタP13は、ソース及びドレインの一方が端子Aに接続され、ソース及びドレインの他方がMOSトランジスタP12のゲート及びMOSトランジスタP1に接続されている。また、MOSトランジスタP13のゲートは、制御端子Eに接続されている。さらに、MOSトランジスタP13には、比較回路20から基板電圧が供給される。一方、MOSトランジスタN13は、ソース及びドレインの一方が端子Aに接続され、ソース及びドレインの他方がMOSトランジスタP12のゲート及びMOSトランジスタP1に接続されている。また、MOSトランジスタP13のゲートは、インバータINV2を介して制御端子Eに接続されている。さらに、MOSトランジスタN13には、基板電圧としてGND電圧が供給される。
また、MOSトランジスタN1は、ソース及びドレインの一方がMOSトランジスタP13に接続され、他方がGNDに接続されている。また、MOSトランジスタN1のゲートは、制御端子Eに接続されている。さらに、MOSトランジスタN1には、基板電圧としてGND電圧が供給される。
従って、スイッチ回路SW3と、MOSトランジスタN1とは、制御信号SWENにより、排他的にオンオフが制御される。
このようにスイッチ回路SW3を設けたため、スイッチ回路SW2のMOSトランジスタP12のゲート、及びMOSトランジスタP1には、スイッチ回路SW3を介して端子Aから電圧VAが印加される。
次に、本実施形態のアナログスイッチ回路10の動作について説明する。
本実施形態の半導体装置1では、アナログスイッチ回路10に電源(VDD電圧)が投入されている間や、所定の期間内にアナログスイッチ回路10のオンオフの制御を繰り返し行う場合等、アナログスイッチ回路10がスイッチングを行っているとみなせる期間中、制御信号SWENをVDD電圧(H)としている(図6のタイミングt0〜t5参照)。
制御信号SWENがVDD電圧(H)の場合、MOSトランジスタN1はオン状態になる。また、スイッチ回路SW3のMOSトランジスタP13のゲートにはVDD電圧が印加されるためオフ状態になり、MOSトランジスタN13のゲートにはGND電圧が印加さえるためオフ状態になるため、スイッチ回路SW3はオフ状態になる。従って、MOSトランジスタP12のゲートにはGND電圧が印加され、オン状態になる。
すなわち、本実施形態のアナログスイッチ回路10では、制御信号SWENがVDD電圧の場合、スイッチ回路SW2のMOSトランジスタP12はオン状態を維持する。
一方、制御信号SWENがGND電圧(L)の場合、MOSトランジスタN1のゲートにはGND電圧が印加されるためオフ状態となる。一方、スイッチ回路SW3のMOSトランジスタP13のゲートにはGND電圧(L)が印加されるためオン状態になり、MOSトランジスタN13のゲートにはVDD電圧(H)が印加されるためオン状態になる。このようにスイッチ回路SW3がオン状態となるため、MOSトランジスタP12のゲート及びMOSトランジスタP1には、端子AからVA電圧が印加されることとなり、第1実施形態のアナログスイッチ回路10(図2参照)と同様の構成とみなせる。
このように、本実施形態のアナログスイッチ回路10では、制御信号SWENがGND電圧(L)としておくことにより、第1実施形態のアナログスイッチ回路10と同様の動作を行う。
従って、第1実施形態のアナログスイッチ回路10と同様に、端子Aに入力される電圧VAのが、電源端子Dに入力されるVDD電圧よりも大きくなっても、スイッチ回路SW1は速やかにオフ状態となり、アナログスイッチ回路10そのものがオフ状態となる。このように、本実施形態のアナログスイッチ回路10も、端子Aに入力されるVA電圧が電源端子Dに入力される電源電圧以上となった場合でもオフ状態を維持し続ける、いわゆるトレラント機能を有する。
従って、本実施形態のアナログスイッチ回路10によれば、オフ状態である場合に、電源端子Dに入力されるVDD電圧よりも端子Aに入力されるVA電圧が高い場合でも、適切にオフ状態を維持することができる。
また、本実施形態のアナログスイッチ回路10では、アナログスイッチ回路10がスイッチングを行っているとみなせる期間中、端子Aに入力されるVA電圧と電源端子Dに入力されるVDD電圧とが同電位とみなせる(VA≒VDD)場合でも速やかに、スイッチ回路SW1をオフ状態にする、すなわちアナログスイッチ回路10をオフ状態にすることができる点で、第1実施形態のアナログスイッチ回路10と異なっている。
端子Aに入力されるVA電圧と電源端子Dに入力されるVDD電圧とが同電位とみなせる(VA≒VDD)場合、比較回路20から出力される基板電圧は、VDD電圧及びVA電圧と同電位とみなせる。
この場合、制御信号SWENはVDD電圧であるため、上述したようにスイッチ回路SW2のMOSトランジスタP12は、GND電圧が印加された状態となる。そのため、MOSトランジスタP12は、VA電圧の電位にかかわらず、常時オン状態となる。すなわち、本実施形態のアナログスイッチ回路10では、端子Aに印加されるVA電圧の電位にかかわらず、スイッチSW2がオン状態となる。
図6には、この場合の、制御信号SWENの電圧、制御信号SWCONTの電圧、及びMOSトランジスタP11のゲート(図6「VG(P11)」参照)の電位のタイムチャートの一例を示す。
図6に示した場合では、タイミングt1〜t6の間、制御信号SWENをVDD電圧(H)としている。図6のタイミングt2、t4に示すように、スイッチ回路SW1(アナログスイッチ回路10)をオフ状態にするために制御信号SWCONTをVDD電圧(H)からGND電圧(L)に切り替えた際、上述したように、スイッチ回路SW2はオン状態であるため、MOSトランジスタP11のゲートに印加される電圧が速やかにGND電圧(L)から徐々にVDD電圧(H)に変化する。
このように、本実施形態の半導体装置1では、アナログスイッチ回路10をオフ状態にするために制御信号SWCONTをVDD電圧からGND電圧に切り換える際に、予め制御信号SWENをVDD電圧としておく。本実施形態のアナログスイッチ回路10では、MOSトランジスタN1により、スイッチ回路SW2のMOSトランジスタP12のゲートにGND電圧を印加させるためスイッチ回路SW2をオン状態としておくことができるので、スイッチ回路SW1のMOSトランジスタP11のゲートに、スイッチ回路SW2を介してVDD電圧が速やかに印加されスイッチ回路SW1がオフ状態になる。
従って、本実施形態のアナログスイッチ回路10によれば、VDD電圧とVA電圧とが同電位とみなせる場合でも、速やかにアナログスイッチ回路10(スイッチ回路SW1)をオフ状態とすることができ、遅延時間を抑制することができる。
以上説明したように、上記各実施形態のアナログスイッチ回路10は、端子Aにソース及びドレインの一方が接続され、かつソース及びドレインの他方が端子Bに接続されるP型のMOSトランジスタP11、及び端子Aにソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方が端子Bに接続され、かつゲートが制御信号SWCONTが入力される制御端子Cに接続されたN型のMOSトランジスタN11を含むスイッチ回路SW1と、制御端子Cにソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方がMOSトランジスタP11のゲートに接続され、かつゲートが端子Aに接続されるP型のMOSトランジスタP12を含むスイッチ回路SW2と、端子Aにソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方がMOSトランジスタP11のゲートに接続され、かつゲートが電源端子Dに接続されるMOSトランジスタP1と、電源端子Dに入力されるVDD電圧及び端子Aに入力されるVA電圧のいずれか電圧値が大きい方の電圧を基板電圧としてMOSトランジスタP11、MOSトランジスタP12、及びMOSトランジスタP1に出力する比較回路20と、を備える。
これにより、本実施形態のアナログスイッチ回路10によれば、オフ状態である場合に、電源端子Dに入力されるVDD電圧よりも端子Aに入力されるVA電圧が高い場合でも、適切にオフ状態を維持することができる。
なお、上記各実施形態で説明した半導体装置1及びアナログスイッチ回路10等の構成及び動作等は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更可能であることはいうまでもない。
1 半導体装置
10 アナログスイッチ回路
12 制御部
20 比較回路
A、B、SWCONT、SWEN、VDD 端子
N1、N11、N12、N13 N型のMOSトランジスタ
P1、P11、P12、P13 P型のMOSトランジスタ
SW1、SW2、SW3 スイッチ回路

Claims (6)

  1. 第1端子及び第2端子の一方から入力された伝送信号を、前記第1端子及び前記第2端子の他方に電送するアナログスイッチ回路である半導体回路であって、
    前記第1端子にソース及びドレインの一方が接続され、かつソース及びドレインの他方が前記第2端子に接続される第1導電型の第1トランジスタ、及び前記第1端子にソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方が前記第2端子に接続され、かつゲートが第1制御信号が入力される第1制御端子に接続される第2導電型の第2トランジスタを含む第1スイッチ回路と、
    前記第1制御端子に第1インバータを介してソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方が前記第1トランジスタのゲートに接続され、かつゲートが前記第1端子に接続される第1導電型の第3トランジスタを含む第2スイッチ回路と、
    前記第1端子にソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方が前記第1トランジスタのゲートに接続され、かつゲートが電源端子に接続される第4トランジスタと、
    前記電源端子に入力される電圧及び前記第1端子に入力される電圧のいずれか電圧値が大きい方の電圧を基板電圧として前記第1トランジスタ、前記第3トランジスタ、及び前記第4トランジスタに出力する比較回路と、
    を備えた半導体回路。
  2. 前記第1端子と前記第4トランジスタとの間に設けられ、前記第1端子及び前記第4トランジスタの一方にソース及びドレインの一方が接続され、及びソース及びドレインの他方が前記第1端子及び前記第4トランジスタの他方に接続され、ゲートが第2制御端子に接続され、かつ前記基板電圧が供給される第1導電型の第5トランジスタを含む第3スイッチ回路と、
    前記第5トランジスタと前記第4トランジスタとの間にソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方がグランドに接続され、かつゲートが前記第2制御端子に接続された第2導電型の第6トランジスタと、
    をさらに備え、
    前記第2制御端子には、前記第1制御端子に入力される前記第1制御信号のレベルが、前記第1スイッチ回路をオン状態からオフ状態に切り換えるための電位に変化する前に、前記第6トランジスタをオン状態にし、かつ前記第3スイッチ回路をオフ状態にするための第2制御信号が入力される、
    請求項1に記載の半導体回路。
  3. 前記第3スイッチ回路は、前記第1端子と前記第4トランジスタとの間に設けられ、前記第1端子及び前記第4トランジスタの一方にソース及びドレインの一方が接続され、及びソース及びドレインの他方が前記第1端子及び前記第4トランジスタの他方に接続され、ゲートが第2制御端子に第2インバータを介して接続される第2導電型の第7トランジスタをさらに含み、前記第5トランジスタのゲートに入力される第2制御信号のレベルと前記第7トランジスタのゲートに入力される第2制御信号はレベルとが異なる、
    請求項2に記載の半導体回路。
  4. 前記第2スイッチ回路は、前記第1制御端子に前記第1インバータを介してソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方が前記第1トランジスタのゲートに接続され、かつゲートが前記電源端子に接続された第2導電型の第8トランジスタをさらに含む、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の半導体回路。
  5. 前記第1制御信号を出力する制御部と、
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の半導体回路と、
    を備えた半導体装置。
  6. 第1端子及び第2端子の一方から入力された伝送信号を、前記第1端子及び前記第2端子の他方に電送するアナログスイッチ回路である半導体回路であって、前記第1端子にソース及びドレインの一方が接続され、かつソース及びドレインの他方が前記第2端子に接続される第1導電型の第1トランジスタ、及び前記第1端子にソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方が前記第2端子に接続され、かつゲートが第1制御信号が入力される第1制御端子に接続される第2導電型の第2トランジスタを含む第1スイッチ回路と、前記第1制御端子に第1インバータを介してソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方が前記第1トランジスタのゲートに接続され、かつゲートが前記第1端子に接続される第1導電型の第3トランジスタを含む第2スイッチ回路と、前記第1端子にソース及びドレインの一方が接続され、ソース及びドレインの他方が前記第1トランジスタのゲートに接続され、かつゲートが電源端子に接続される第4トランジスタと、を備えた半導体回路の制御方法であって、
    前記電源端子に入力される電圧及び前記第1端子に入力される電圧のいずれか電圧値が大きい方の電圧を基板電圧として前記第1トランジスタ、前記第3トランジスタ、及び前記第4トランジスタに出力する、
    制御方法。
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