JP6889195B2 - 限流装置 - Google Patents

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Description

本実施形態は、電力系統の短絡電流を限流する限流装置に関する。
電力系統の電力供給線に流れる短絡電流を限流するために限流装置が使用される場合がある。限流装置は、例えば、系統事故時において事故の生じた系統を切り離す際に流れる電流を遮断するための遮断器とともに電力供給線に配置される。
遮断器とともに限流装置が設置されている場合、遮断器が開路状態とされる時には、遮断器内に配置された一対の電極が、機械的に切り離される。しかしながら、電力系統における電圧は高電圧であるため、一対の電極が機械的に切り離された後も、アーク電流が流れ続ける。限流装置は、このアーク電流を含め、系統事故で発生する大電流を制限するために用いることができる。
特開2005−204457号公報 特開2007−221931号公報
電力系統や配電系統の事故において、短絡電流が発生する。より安定化した電力供給を行うことを目的として電力系統等は、広域にわたり系統連系される。しかし、広域にわたり系統連系された電力系統等は、系統のいずれかで短絡事故が発生した場合、より広域の電源から電流が集中して事故点に流れ込むため、短絡電流の最大値が大きくなる。
さらに、短絡事故が発生したタイミングにより、短絡電流は、直流成分に交流成分が重畳したものとなる場合がある。直流成分に交流成分が重畳した短絡電流の最大電流値は、過大なものとなる。電力系統は抵抗成分を有するため、短絡電流発生後の第1波のピーク値が最大電流となり、その後、時間とともに直流成分は減衰することとなる。
従前、短絡電流発生直後の第1波の電流から限流させようとすると、そのメカニズムは大型化、複雑化してしまっていた。
本実施形態は、直流成分に交流成分が重畳した短絡電流に対応した、小型な限流装置を提供することを目的とする。
本実施形態は、遮断器と共に電力供給線に配置され、前記電力供給線に流れる短絡電流を限流するための限流装置であって、次のような構成を有することを特徴とする。
(1)充填剤が封入された容器。
(2)前記容器内の前記充填剤中に、接触および離間可能に対向して配置された第1の電極および第2の電極。
(3)前記第1の電極と前記第2の電極を機械的に離間させる駆動機構。
(4)前記駆動機構は、事故検出時から第1の時間経過後に前記第1の電極と前記第2の電極との間が第1のインピーダンスになる離間距離に、前記第1の時間経過から第2の時間経過後に前記第1の電極と前記第2の電極との間が第2のインピーダンスになる離間距離に、前記第1の電極と前記第2の電極とを離間させる。
(5)前記第1のインピーダンスは前記第2のインピーダンスより小さい。
(6)前記第1のインピーダンスは、短絡電流第1波の波高値を所定の目標電流まで限流するために必要なインピーダンスであり、前記第2のインピーダンスは、短絡電流の交流成分を所定の目標電流まで限流するために必要なインピーダンスである。
(7)前記第1の時間は、遮断する交流電流の半周期以下の時間である。
(8)前記第1の時間経過後の時刻は、前記短絡電流第1波の波高値が発生する第1の時刻である。
(9)前記第2の時間経過後の時刻は、前記遮断器により前記短絡電流が遮断される電流遮断点である第2の時刻である。
(10)前記第1の電極と前記第2の電極との間が前記第1のインピーダンスになる離間距離に、前記第1の電極と前記第2の電極とが離間することで、前記第1の電極と前記第2の電極の間に発生するアークにかかる前記短絡電流第1波の波高値を所定の目標電流まで限流する。
(11)前記第1の電極と前記第2の電極との間が前記第2のインピーダンスになる離間距離に、前記第1の電極と前記第2の電極とが離間することで、前記第1の電極と前記第2の電極の間に発生するアークにかかる前記短絡電流の交流成分を所定の目標電流まで限流する。
第1実施形態にかかる限流装置の構成を示す図 第1実施形態にかかる限流装置の短絡電流を説明する図 第1実施形態にかかる限流装置に必要とされる抵抗値を説明する図 第2実施形態にかかる限流装置の構成を示す図 第2実施形態の第1変形例にかかる限流装置の構成を示す図 第2実施形態の第2変形例にかかる限流装置の構成を示す図 第3実施形態にかかる限流装置の構成を示す図 第3実施形態の第1変形例にかかる限流装置の構成を示す図 第3実施形態の第2変形例にかかる限流装置の構成を示す図 第4実施形態にかかる限流装置の構成を示す図 第4実施形態の変形例にかかる限流装置の構成を示す図
[第1実施形態]
[1−1.構成]
以下では、図1を参照しつつ、本実施形態の限流装置1の構成を説明する。図1(a)は、限流装置1が閉路状態である時、図1(b)、(c)は、限流装置1が開路状態となる時の内部構造を示している。
限流装置1は、第1の電極2(以降、「電極2」と総称する)、第2の電極3(以降、「電極3」と総称する)、駆動機構5、容器7を有する。容器7に、充填剤6が封入される。容器7を介し、第1の電力供給線(図中不示)が電極2に、第2の電力供給線(図中不示)が電極3に接続される。第1の電力供給線、第2の電力供給線は、電力系統に接続される。限流装置1は、変電所等の電力供給設備に設置される。なお、以下では、各部材の位置関係及び方向を説明するにあたり、限流装置1における駆動機構5が配置された方向を装置方向と、その反対側の方向を反装置方向と呼ぶ。
(電極2)
電極2は、銅やタングステンを含有する導体金属により構成された中実の円柱状の部材である。電極2は、削り出し等により形成される。電極2の反装置方向の端部は、面取り加工され曲面状に成形されている。
電極2は、絶縁物(図中不示)に支持され、容器7に配置される。電極2は、容器7内の充填剤6中に、電極3と接触および離間可能に対向して配置される。
電極2の装置方向の端部は、駆動機構5に接続される。電極2は、駆動機構5により駆動され電極3と機械的に接触および離間する。
(電極3)
電極3は、銅やタングステンを含有する導体金属により構成された円筒状の部材である。電極3は、削り出し等により形成される。電極3は、装置方向の端部に開口部31を有する。電極3は、反装置方向の端部に底部32を有する。
電極3は、絶縁物(図中不示)に支持され、容器7に固定される。電極3は、容器7内の充填剤6中に、電極2と接触および離間可能に対向して配置される。
電極3の開口部31は、閉路状態時に電極2の外径部分と接触する。電極2は、開路状態となる時に開口部31に摺動して、電極3と機械的に離間する。
(容器7)
容器7は、金属や碍子等からなる円筒状の密閉容器である。容器7の内部に、絶縁物(図中不示)を介し電極2が移動可能に配置される。容器7の内部に、絶縁物(図中不示)を介し電極3が固定される。容器7の内部に充填剤6が充填される。充填剤6として、水が使用される。容器7は、金属製の場合、接地電位に接続される。離間した電極2と電極3の間の充填剤6が、電流を限流させるインピーダンスとして機能する。
(駆動機構5)
駆動機構5は、限流装置1の開閉時に、電極2を駆動する装置である。駆動機構5は、容器7の外部に配置される。駆動機構5は、ばね、油圧、高圧気体、電動機などにより構成される。駆動機構5は、電極2に接続される。駆動機構5は、電極2を駆動し、電極3と機械的に接触および離間させる。
駆動機構5は、事故検出時から所定の時間経過後に、電極2と電極3の間が所定のインピーダンスになる離間距離に、電極2と電極3とを離間させる。
以上が、限流装置1の構成である。
[1−2.作用]
次に、本実施形態の限流装置1の作用を、図1〜3に基づき説明する。
限流装置1が閉路状態である場合、図1(a)に示すように、電極2と電極3は接続され電力供給線(図中不示)に流れる電流を導通する。具体的には、電極3の開口部31に、電極2が挿入される。これにより電極2と電極3が接触し、電気的に導通状態とされる。この状態において、電極2と電極3との間に、アークは発生していない。
限流装置1が開路状態となる場合、限流装置1の電極2と電極3は離間し、事故検出時から所定の時間経過後に、電極2と電極3の間が所定のインピーダンスとなる。これにより電力供給線に流れる事故発生後のアークにかかる電流が限流される。
限流装置1を開路状態とする動作は、事故検出時に限流装置1に電気的に直列に接続された遮断器(図中不示)により事故電流もしくは負荷電流が遮断されるタイミングと同期して行われる。
限流装置1を閉路状態から開路状態とする場合、駆動機構5により、電極2が容器7の内部を装置方向に移動させられる。これにより、電極2が電極3から離間する。このときアークが、電極2と電極3の間に発生する。アークにかかる電流は、電極2と電極3の間の充填剤6を介して流れる。電極2と電極3の間の充填剤6のインピーダンスにより、アークにかかる電流は、限流される。電極2と電極3の間の充填剤6のインピーダンスは、電極2と電極3との離間距離により決まる。
図1(b)に示すように、駆動機構5は、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1に、電極2と電極3との離間距離がL1となるように、電極2を移動させる。電極2と電極3との離間距離がL1となることにより、電極2と電極3との間のインピーダンスがZ1となる。時間t1が請求項における第1の時間に、インピーダンスZ1が請求項における第1のインピーダンスに相当する。時間t1は、遮断する交流電流の半周期以下の時間である。駆動機構5は、事故検出時から時刻T1までの時間t1において、離間速度V1にて電極2と電極3とを離間させる。
図1(c)に示すように、駆動機構5は、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1からさらに時間t2経過後の時刻T2に、電極2と電極3との離間距離がL2となるように、電極2を移動させる。電極2と電極3との離間距離がL2となることにより、電極2と電極3との間のインピーダンスがZ2となる。時間t2が請求項における第2の時間に、インピーダンスZ2が請求項における第2のインピーダンスに相当する。駆動機構5は、時刻T1から時刻T2までの時間t2において、離間速度V2にて電極2と電極3とを離間させる。
電極2と電極3との離間距離L1は、離間距離L2より小さいため、インピーダンスZ1は、インピーダンスZ2より小さい。
駆動機構5は、時間t2における離間速度V2より大きい速度である離間速度V1で、時間t1において電極2と電極3とを離間させる。
充填剤6により形成される限流のためのインピーダンスは、アークの長さ、つまり電極2と電極3との離間距離が長いほど高くなる。短絡電流第1波が発生する時刻T1までに電極2と電極3との離間距離L1を確保するために、駆動機構5は、事故検出時から時刻T1までの時間t1において、高速である離間速度V1により電極2を移動させる。時刻T1を経過した後、時刻T2までに電極2と電極3との離間距離がL2となるように、駆動機構5は、時刻T1から時刻T2までの時間t2において、低速である離間速度V2により電極2を移動させる。駆動機構5は、リンク機構や電子制御可能な駆動機構により、離間速度V1、V2の変速を制御する。
図3に、電力系統の電源から短絡地点までを模擬した電気回路において、限流に必要なインピーダンスを試算した結果を示す。図3は、目標電流Iaを達成するため、第1波を限流するために必要とされるインピーダンスZ1、交流成分を限流するために必要とされるインピーダンスZ2を示す。目標電流Iaは、短絡電流の交流成分に直流成分が最大限重畳した場合の短絡電流第1波の限流後の波高値である。
電源電圧、短絡電流、限流後の目標電流の値によってインピーダンスZ1、Z2は変わるが、短絡電流第1波を目標値Iaまで限流するために必要とされるインピーダンスZ1は、交流成分を目標値まで限流するために必要とされるインピーダンスZ2よりも低い。
図2に示すように、短絡電流に直流成分が最大に重畳した場合、最も短絡電流第1波の波高値が高くなる。短絡電流第1波が現れる時刻T1は、事故検出時から、供給された電力の半周期の時間である時間t1経過後の時刻である。時間t1は、50Hzの場合、短絡事故発生後約10ミリ秒、60Hzの場合、約8.3ミリ秒である。
一方、遮断器が電流を遮断するために電気接点が開離される事故検出時の時刻は、短絡事故発生時から15ミリ秒〜40ミリ秒後である。電流が遮断される電流遮断点の時刻T2は、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1からさらに時間t2経過後である。具体的には時間t2は、30数ミリ秒〜60ミリ秒である。
短絡事故の事故検出時から時間t1経過後の、短絡電流第1波の波高値が発生する時刻T1までの電極2、電極3間のインピーダンスZ1は、インピーダンスZ2より小さくすることができる。インピーダンスZ1は、短絡電流第1波の波高値を目標電流Iaまで限流するために必要とされるインピーダンスである。インピーダンスZ2は、短絡電流の交流成分を目標電流Iaまで限流するために必要とされるインピーダンスである。
インピーダンスZ1をインピーダンスZ2より小さくすることにより、インピーダンスZ1をインピーダンスZ2と同等にした場合に比べ、小型な限流装置1を実現することができる。インピーダンスZ1は、電極2と電極3との離間距離により決定される。電極2と電極3との間の充填剤6が、電流を限流させるインピーダンスZ1として機能する。
従来技術では、短絡電流第1波の波高値が発生する時刻T1において、電極2、電極3間のインピーダンスをZ2とすることが必要とされていた。つまり、時間t1内に、電極3との離間距離がL2となるように、電極2を移動させることが必要とされていた。時間t1内に、離間距離L1より長距離であるL2を移動させるため、電極2を長距離、高トルクで駆動することができる駆動機構5が必要とされる。このため、駆動機構5が大型となり、限流装置全体として大掛かりなものとなっていた。
本実施形態の限流装置1は、時間t1内に、離間距離がL2より短いL1となるように、電極2を電極3から離間させる。時間t1内に、短い離間距離L1を移動させるため、駆動機構5は電極2を短距離、低トルクで駆動する。このため、大型の駆動機構5が必要とされず、限流装置1全体として小型化することができる。
以上が、限流装置1の作用である。
[1−3.効果]
(1)本実施形態によれば、駆動機構5は、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1に、電極2と電極3との間のインピーダンスがインピーダンスZ1になる離間距離L1に、電極2と電極3とを離間させ、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1からさらに時間t2経過後の時刻T2に、電極2と電極3との間のインピーダンスがインピーダンスZ2になる離間距離L2に、電極2と電極3とを離間させ、インピーダンスZ1はインピーダンスZ2より小さいので、小型な限流装置1を実現することができる。
電極2と電極3とを離間させるにあたり、電極2の離間速度V1の2乗に比例し、離間距離L1に比例したエネルギーが、駆動機構5に必要とされる。本実施形態によれば、駆動開始時から駆動終了時までにわたり高速度により電極2駆動する必要がなく、低いエネルギーにより高速に電極2を駆動する駆動機構5を用い、短絡電流の第1波の限流および交流成分の限流を実現することができる。
また、アークにかかる短絡電流は、限流装置1に近接して配置された遮断器により遮断される。アークにかかる短絡電流は、短絡事故発生から数サイクル経過後に遮断器により遮断される。アークにかかる短絡電流が遮断器により遮断されるまでの数サイクルにかかる時間において短絡電流の直流成分は減衰する。
設置される遮断器の大きさは、残留している短絡電流の直流成分の大きさ、短絡電流の交流成分の大きさ、及び遮断しようとする電流零点直前の電流減衰率に応じ決定される。本実施形態にかかる限流装置1によれば、短絡電流の交流成分の大きさ及び電流零点直前の電流減衰率を小さく抑えることができるので、広域に連系した電力系統の場合であっても小型の遮断器を採用することができる。
(2)本実施形態によれば、時間t1は、遮断する交流電流の半周期以下の時間であるので、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1に発生する波高値が高い短絡電流第1波にかかる短絡電流を、効率よく限流することができる。
(3)本実施形態によれば、時間t1における電極2と電極3との離間速度V1は、時間t2における離間速度V2より大きいので、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1に、電極2と電極3とを離間距離L1に離間させることができ、波高値が高い短絡電流第1波にかかる短絡電流を、効率よく限流することができる。
[2.第2実施形態]
[2−1.構成]
本実施形態の限流装置1は、第1実施形態に加え、容器7内に配置されたガイド部4を有することを特徴とする。その他の構成は第1実施形態と同じである。図4を参照しつつ、本実施形態の限流装置1の構成を説明する。ガイド部4は、電極2と電極3の周囲を覆う筒状の部材である。ガイド部4は、容器7に固定される。ガイド部4は、アクリル、ポリカーボネイト、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂、またはこれらを組合せた絶縁物により構成される。
ガイド部4は、単一の内径を有する円筒部41と、装置方向の開口面積が反装置方向の開口面積より大きい中空の円錐台部42が組合わされた形状を有する。円錐台部42の底面を構成する口径の小さい端部が、円筒部41の装置方向の端部と連結され、ガイド部4が構成されている。円錐台部42の底面を構成する口径の大きい装置方向の端部が、ガイド部4の開口部43を構成する。
ガイド部4の円筒部41と円錐台部42は、電極2と電極3との離間距離L1以上であって離間距離L2以下である離間距離L3に相当する部分において接合されている。ガイド部4は、電極2と電極3が離間することにより発生するアークの熱によりガイド部4内の充填剤6の圧力を上昇させ、電極2と電極3との間のインピーダンスZ1を上昇させる。
[2−2.作用]
次に、本実施形態の限流装置1の作用を、図4に基づき説明する。
限流装置1が閉路状態である場合、図4(a)に示すように、電極2と電極3は接続され電力供給線(図中不示)に流れる電流を導通する。電極3の開口部31に、電極2が挿入され電極2と電極3が接触し、電気的に導通状態とされる。この状態において、電極2と電極3との間に、アークは発生していない。
限流装置1が開路状態となる場合、限流装置1の電極2と電極3は離間し、事故検出時から所定の時間経過後に、電極2と電極3の間が所定のインピーダンスとなる。これにより電力供給線に流れる事故発生後のアークにかかる電流が限流される。
限流装置1を閉路状態から開路状態とする場合、駆動機構5により、電極2が容器7の内部を装置方向に移動させられる。これにより、電極2が電極3から離間する。このとき図4(b)に示すようにアークが、電極2と電極3の間に発生する。アークにかかる電流は、電極2と電極3の間の充填剤6を介して流れる。アークは、高温であるため充填剤6を加熱する。電極2と電極3とガイド部4で囲まれた充填剤6は、加熱されて水蒸気化し内部の圧力を高める。その結果、電極2と電極3との間の充填剤6は高インピーダンスとなる。
図4(b)に示すように、駆動機構5は、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1に、電極2と電極3との離間距離がL1となるように、電極2を移動させる。電極2と電極3は、時間t1において円筒部41内で離間する。電極2と電極3は、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1において、円筒部41内で離間距離L1にて離間する。
電極2と電極3との離間距離がL1となることにより、電極2と電極3との間のインピーダンスがZ1となる。アークにかかる短絡電流は、電極2と電極3の間の高インピーダンス化された充填剤6のインピーダンスZ1により、限流される。
高圧化された充填剤6の圧力は、電極2と電極3とが離間距離L3に相当する距離に離間するまで保たれる。電極2と電極3との離間距離が、離間距離L3以上となった場合、円錐台部42内の開口部43から充填剤6の圧力が拡散するとともに、容器7内の高圧化されていない充填剤6が、電極2と電極3との間に流入する。
図4(c)に示すように、駆動機構5は、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1からさらに時間t2経過後の時刻T2に、電極2と電極3との離間距離がL2となるように、電極2を移動させる。電極2と電極3は、時間t2において円錐台部42内で離間する。電極2と電極3は、時刻T1からさらに時間t2経過後の時刻T2において、円錐台部42内で離間距離L2にて離間する。
電極2と電極3との離間距離がL2となることにより、電極2と電極3との間のインピーダンスがZ2となる。電極2と電極3との離間距離L1は、離間距離L2より小さいため、インピーダンスZ1は、インピーダンスZ2より小さい。
高圧化された充填剤6の圧力は、電極2と電極3とが離間距離L3に相当する距離に離間するまで保たれ、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1に発生する高い波高値を有する短絡電流第1波にかかる短絡電流は、高インピーダンス化された充填剤6のインピーダンスZ1により限流される。時刻T1以降の時間t2において、短絡電流の交流成分は、充填剤6のインピーダンスZ2により限流される。
[2−3.効果]
(1)本実施形態によれば、限流装置1は、電極2と電極3の周囲を覆う筒状のガイド部4を有し、ガイド部4は、電極2と電極3が離間することにより発生するアークの熱によりガイド部4内の充填剤6の圧力を上昇させ、電極2と電極3との間のインピーダンスZ1を上昇させるので、高い波高値を有する短絡電流第1波にかかる短絡電流を、より確実に限流することができる。
また、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1に、電極2と電極3との間のインピーダンスがインピーダンスZ1になる離間距離L1をより短くすることができるので、駆動機構5をより小型化することができる。その結果、より小型な限流装置1を実現することができる。
(2)ガイド部4は、単一の内径を有する円筒部41と、円錐台の底面を構成する口径の小さい端部が円筒部41と連結された中空である円錐台部42を有し、電極2と電極3は、時間t1において円筒部41内で離間し、時間t2において円錐台部42内で離間するので、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1に、電極2と電極3との間の充填剤6を高温化してインピーダンスZ1を上昇させ、高い波高値を有する短絡電流第1波にかかる短絡電流を、より確実に限流することができるとともに、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1からさらに時間t2経過後の時刻T2に、充填剤6を冷却することができる。
[2−4.変形例]
(変形例2−1)
上記実施形態において電極2は、導体金属により構成された中実の円柱状の部材であるものとした。電極2は、図5に示すように、受圧部22を有していてもよい。電極2は、単一の径を有する円柱部21と、円板状に形成された受圧部22が組合わされた形状を有する。円板状の受圧部22が円柱部21の装置方向の端部と連結され、電極2が構成されている。
電極2は、絶縁物(図中不示)に支持され、容器7に配置される。電極2は、容器7内の充填剤6中に、電極3と接触および離間可能に対向して配置される。
図5(b)に示すように、駆動機構5は、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1に、電極2と電極3との離間距離がL1となるように、電極2を移動させる。電極2と電極3が離間することによりアークが発生し、アークの熱によりガイド部4内の充填剤6の圧力が上昇する。
高圧化された充填剤6の圧力は、電極2と電極3とが離間距離L3に相当する距離に離間するまで保たれる。電極2と電極3との離間距離が、離間距離L3以上となった場合、円錐台部42内の開口部43から充填剤6の圧力が拡散する。電極2の受圧部22は、この拡散された充填剤6の圧力を受ける。これにより、図5(c)に示すように、電極2は付勢され電極3と離間する。付勢され、電極2は、離間速度V2にて電極3と離間する。
上記変形例において、電極2が受圧部22を有するものとしたが電極3が、受圧部を有するようにしてもよい。
電極2、電極3のうち少なくとも一つが、アークの熱により昇圧された充填剤6の圧力を受ける受圧部22を有し、受圧部22が受けた圧力により、電極2と電極3との離間が付勢されるので、より小さな力で電極2を駆動することができる。このため、駆動機構5をより小型化することができる。その結果、より小型な限流装置1を実現することができる。
(変形例2−2)
上記実施形態において電極2は、導体金属により構成された中実の円柱状の部材であるものとした。電極2は、図6に示すように、受圧部24を有していてもよい。電極2は、単一の径を有する円柱部21、接点部23、受圧部24を有する。
電極2は、円柱部21の反装置方向の端部に、凸状に形成された接点部23を有する。接点部23の周囲を取り囲み、ドーナツ形状に平面加工された受圧部24が配置される。受圧部23の面は、円柱部21の軸に略垂直に形成される。
電極2は、絶縁物(図中不示)に支持され、容器7に配置される。電極2は、容器7内の充填剤6中に、電極3と接触および離間可能に対向して配置される。閉路状態時に電極2の接点部23が、電極3の開口部31と接触する。開路状態となる時に電極2の接点部23が、開口部31に摺動して、電極3と機械的に離間する。
上記実施形態においてガイド部4は、単一の内径を有する円筒部41と、装置方向の開口面積が反装置方向の開口面積より大きい中空の円錐台部42が組合わされた形状を有するものとした。しかしながらガイド部4は、単一の内径を有する円筒部41のみにより構成されるものであってもよい。
ガイド部4は、電極2と電極3の周囲を周回して配置される。ガイド部4は、電極2と電極3が離間することにより発生するアークの熱によりガイド部4内の充填剤6の圧力を上昇させる。
図6(b)に示すように、電極2と電極3が離間することによりアークが発生し、アークの熱によりガイド部4内の充填剤6の圧力が上昇する。電極2の受圧部24は、この昇圧された充填剤6の圧力を受ける。これにより、電極2は付勢され電極3と離間する。付勢され、電極2は、離間速度V1および離間速度V2にて電極3と離間する。
電極2が、アークの熱により昇圧されたガイド部4内の充填剤6の圧力を受ける受圧部24を有し、受圧部24が受けた圧力により、電極2と電極3との離間が付勢されるので、より小さな力で電極2を駆動することができる。このため、駆動機構5をより小型化することができる。その結果、より小型な限流装置1を実現することができる。
[3.第3実施形態]
[3−1.構成]
本実施形態の限流装置1は、第1実施形態または第2実施形態に加え、駆動機構5が、二つの駆動装置である高速駆動装置51、低速駆動装置52を備えることを特徴とする。その他の構成は、第1実施形態または第2実施形態と同じである。図7を参照しつつ、本実施形態の限流装置1の構成を説明する。
高速駆動装置51、低速駆動装置52は、容器7の外部に配置される。高速駆動装置51、低速駆動装置52は、ばね、油圧、高圧気体、電動機などにより構成され、それぞれ電極2、電極3を駆動し機械的に接触および離間させる。
高速駆動装置51は、電極2に接続される。高速駆動装置51は、高速である移動速度Vaにより電極2を駆動する。低速駆動装置52は、電極3に接続される。低速駆動装置52は、低速である移動速度Vbにより電極3を駆動する。電極2および電極3は、容器7内の充填剤6中を移動可能に配置される。
[3−2.作用]
次に、本実施形態の限流装置1の作用を、図7に基づき説明する。
図7(a)に示すように限流装置1が閉路状態である場合、電極2と電極3は接続され、電流を導通する。電極2と電極3が接触し、電気的に導通状態とされる。
限流装置1は、開路状態となる場合、事故検出時から所定の時間経過後に、電極2と電極3は離間され、電極2と電極3の間が所定のインピーダンスとなる。これにより電力供給線に流れる事故発生後のアークにかかる電流が限流される。
図7(b)に示すように、高速駆動装置51は、時間t1において高速である移動速度Vaで電極2を装置方向へ移動させる。低速駆動装置52は、時間t1において低速である移動速度Vbで電極3を反装置方向へ移動させる。これにより、時間t1における電極2および電極3の離間速度V1は、移動速度Vaと移動速度Vbの和となる。
高速駆動装置51および低速駆動装置52は、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1に、電極2と電極3との離間距離がL1となるように、それぞれ電極2および電極3を移動させる。電極2と電極3との離間距離がL1となることにより、電極2と電極3との間のインピーダンスがZ1となる。アークにかかる短絡電流は、電極2と電極3の間の充填剤6のインピーダンスZ1により、限流される。高速駆動装置51は、電極2と電極3との離間距離がL1となる時刻T1まで電極2を駆動するが、その後駆動にかかる動作を停止する。
図7(c)に示すように、低速駆動装置52は、時間t1に継続して時間t2において低速である移動速度Vbで電極3を反装置方向へ移動させる。高速駆動装置51による電極3を移動させる動作は、停止している。これにより、時間t2における電極2および電極3の離間速度V2は、移動速度Vbとなる。
低速駆動装置52は、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1からさらに時間t2経過後の時刻T2に、電極2と電極3との離間距離がL2となるように、電極3を移動させる。電極2と電極3との離間距離がL2となることにより、電極2と電極3との間のインピーダンスがZ2となる。アークにかかる短絡電流は、電極2と電極3の間の充填剤6のインピーダンスZ2により、限流される。低速駆動装置52は、電極2と電極3との離間距離がL2となる時刻T2まで電極3を駆動するが、その後駆動にかかる動作を停止する。
電極2と電極3との離間距離L1は、離間距離L2より小さいため、インピーダンスZ1は、インピーダンスZ2より小さい。事故検出時から時間t1経過後の時刻T1に発生する高い波高値を有する短絡電流第1波にかかる短絡電流は、充填剤6のインピーダンスZ1により限流される。時刻T1以降の時間t2において、短絡電流の交流成分は、充填剤6のインピーダンスZ2により限流される。
上記実施形態では、時間t1において高速駆動装置51が高速である移動速度Vaで電極2を、低速駆動装置52が低速である移動速度Vbで電極3を駆動し、時間t2において低速駆動装置52が継続して低速である移動速度Vbで電極3を駆動するものとしたが、高速駆動装置51、低速駆動装置52の動作はこれに限られない。時間t1において高速駆動装置51のみが高速である移動速度Vaで電極2を駆動し、時間t2において低速駆動装置52が低速である移動速度Vbで電極3を駆動するものとしてもよい。
上記実施形態では、高速駆動装置51が電極2に、低速駆動装置52が電極3に接続されるものとした。しかしながら、高速駆動装置51が電極3に、低速駆動装置52が電極3に接続されるようにしてもよい。
つまり駆動機構5の高速駆動装置51は、電極2または電極3のうちいずれか一方を、時間t1に高速で駆動し、駆動機構5の低速駆動装置52は、電極2または電極3のうち高速駆動装置51により駆動されない余の一方を、時間t2に低速で駆動する。
[3−3.効果]
(1)本実施形態によれば、限流装置1の駆動機構5は、時間t1に、電極2または電極3のうちいずれか一方を高速で駆動する高速駆動装置51と、時間t2に、電極2または電極3のうち高速駆動装置51により駆動されない余の一方を低速で駆動する低速駆動装置52と、を有するので、駆動機構5をより小型化することができる。その結果、より小型な限流装置1を実現することができる。
高速駆動装置51は、電極2または電極3のうちいずれか一方を、離間距離L2より短い距離である離間距離L1に、高速で電極2と電極3を離間させる動作を行う。低速駆動装置52は、電極2または電極3のうち余の一方を、離間距離L1より長い距離である離間距離L2に、低速で電極2と電極3を離間させる動作を行う。このため高速駆動装置51、低速駆動装置52とも小型に構成することができる。その結果、より小型な限流装置1を実現することができる。
[3−4.変形例]
上記実施形態において、駆動機構5の高速駆動装置51は電極2または電極3のうちいずれか一方を駆動し、駆動機構5の低速駆動装置52は電極2または電極3のうち余の一方を駆動し、電極2と電極3を離間させる動作を行うものとした。しかしながら、駆動機構5の高速駆動装置51または低速駆動装置52は、遮断器101を駆動する駆動装置により構成されていてもよい。
図8に本変形例の一例を示す。限流装置1の低速駆動装置52は、遮断器101を駆動する駆動装置により構成される。遮断器101は、電力供給線を介し限流装置1と直列に接続され、電力供給線の電流を遮断する。遮断器101は、アーク電極102およびアーク電極103を有する。低速駆動装置52は、限流装置1の電極3および遮断器101のアーク電極102の両者を駆動する。低速駆動装置52は、限流装置1と遮断器101の駆動機構を兼ねる。
低速駆動装置52は、リンク111を含む伝達機構110を介し限流装置1の電極3に接続される。低速駆動装置52は、リンク121を含む伝達機構120を介し遮断器101のアーク電極102に接続される。
本変形例によれば、低速駆動装置52は、限流装置1と遮断器101の駆動機構を兼ねるので、より単純な構成により限流装置1および遮断器101を実現することができる。これにより、限流装置1および遮断器101全体として小型化することができる。
図9に示すように、限流装置1の電極3と低速駆動装置52が、直線上に配置されるようにしてもよい。このように配置されることにより、リンク111が不要となり、より単純な構成により限流装置1および遮断器101を実現することができる。
[4.第4実施形態]
[4−1.構成]
本実施形態の限流装置1は、第1実施形態または第2実施形態に加え、インピーダンス素子81、開閉器82を有することを特徴とする。その他の構成は、第1実施形態または第2実施形態と同じである。図10を参照しつつ、本実施形態の限流装置1の構成を説明する。
第1実施形態または第2実施形態にかかる限流装置1が、図10における限流部11に相当する。図10において限流部11は、第1実施形態または第2実施形態にかかる限流装置1を模式的に示している。
インピーダンス素子81は、限流部11の容器7の外部に配置される。インピーダンス素子81は、抵抗器等により構成される。インピーダンス素子81は、一方の端部が電極2に、他方の端部が電極3に電気的に接続される。
開閉器82は、限流部11の容器7の外部に配置される。開閉器82は、コンタクタ等により構成される。開閉器82は、インピーダンス素子81に並列に接続される。開閉器82は、インピーダンス素子81の両方の端部を電気的に導通、非導通とする。限流部11、インピーダンス素子81、開閉器82は、互いに電気的に並列に接続される。
駆動機構5は、電極2と第2の電極3を離間させ、事故検出時から所定の時間t1内に電極2と電極3の間をインピーダンスZ1とする。開閉器82は、開閉制御されることにより、時間t1経過後の時間t2に、電極2と電極3との間をインピーダンス素子81にかかるインピーダンスZ2とする。インピーダンスZ1は、インピーダンスZ2より小さい。
時間t1が請求項における第1の時間に、インピーダンスZ1が請求項における第1のインピーダンスに相当する。時間t2が請求項における第2の時間に、インピーダンスZ2が請求項における第2のインピーダンスに相当する。
インピーダンス素子81は、抵抗器に限らずその他のインピーダンス素子であってもよい。また、開閉器82は、開閉器は機械的な開閉器でもよいし、サイリスタ等が組合せられたパワーエレクトロニクス素子により構成されるものであってもよい。
[4−2.作用]
次に、本実施形態の限流装置1の作用を、図10に基づき説明する。
限流装置1に直列に接続された遮断器(図中不示)が、閉路状態である場合、限流部11は、閉路状態となり、電流を導通する。開閉器82は、開路状態とされる。
事故が検出された場合、事故検出時から時間t1内に、電極2と電極3との離間距離がL1となるように、電極2と電極3は離間される。電極2と電極3との離間距離がL1となることにより、電極2と電極3との間のインピーダンスがZ1となる。事故検出時から時間t1経過後の時刻T1に発生する高い波高値を有する短絡電流第1波にかかる短絡電流は、充填剤6のインピーダンスZ1により限流される。
高い波高値を有する短絡電流第1波にかかる短絡電流が発生した時刻T1後の時間t2において、一旦、開閉器82は投入され、閉路状態となる。これにより短絡電流は、限流部11から開閉器82に転流する。開閉器82の投入は、短絡電流に直流成分が重畳しない位相で行われる。
その後、再び開閉器82が遮断され、開路状態となる。開閉器82の遮断は、短絡電流が発生した時刻T1後の時間t2内であって、短絡電流が限流部11から開閉器82に転流した後に行われる。これにより、短絡電流は開閉器82からインピーダンス素子81に転流し、電極2と電極3との間は、インピーダンス素子81にかかるインピーダンスZ2となる。時刻T1以降の時間t2において、短絡電流の交流成分は、充填剤6のインピーダンスZ2により限流される。
電極2と電極3が離間距離L1を離間することにより発生するインピーダンスZ1は、インピーダンス素子81にかかるインピーダンスZ2より小さい。これにより、効率的に、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1に発生する高い波高値を有する短絡電流第1波にかかる短絡電流は、インピーダンスZ1により限流され、時刻T1以降の時間t2において、短絡電流の交流成分は、インピーダンスZ2により限流される。
[4−3.効果]
(1)本実施形態によれば、限流装置1は、一方の端部が電極2と、他方の端部が電極3に電気的に接続されたインピーダンス素子81と、インピーダンス素子81に並列に接続された開閉器82を有し、駆動機構5は、電極2と電極3を離間させ、事故検出時から所定の時間t1内に電極2と電極3の間をインピーダンスZ1とし、開閉器82は、開閉制御されることにより、時間t1経過後の時間t2に、電極2と電極3との間をインピーダンス素子81にかかるインピーダンスZ2とし、インピーダンスZ1は、インピーダンスZ2より小さいので、駆動機構5をより小型化することができる。その結果、より小型な限流装置1を実現することができる。
駆動機構5は、電極2と電極3とを短い距離である離間距離L1に離間させる動作を行う。これにより、駆動機構5を小型化することができる。その結果、より小型な限流装置1を実現することができる。
[4−4.変形例]
上記実施形態において、限流部11は、第1実施形態または第2実施形態に示す限流装置1により構成されるものとした。つまり限流部11は、駆動機構5により駆動され電極2と電極3が離間し、短絡電流は、電極2と電極3との間のインピーダンスZ1により限流されるものとした。
しかしながら、限流装置1は、限流部11に代わり、過大な電流が入力された場合に磁気飽和が緩和され、インピーダンスが発生する磁気飽和型限流器である限流部90により構成されるものであってもよい。
図11に本変形例の一例を示す。本変形例にかかる限流装置1は、限流部90、インピーダンス素子81、開閉器82を有することを特徴とする。
限流部90は、磁気飽和型限流器により構成される。限流部90の一方の端部は、インピーダンス素子81、開閉器82に接続される。限流部90の他方の端部は、電力供給線に接続される。限流部90は、磁気飽和により短絡電流を限流する。
限流部90は、電源91、励磁コイル92を有する。励磁コイル92の一次側に電源91が、二次側に電力供給線が接続されている。励磁コイル92は、電源91により励磁され飽和状態となっている。限流部90は、過大な電流が入力された場合に磁気飽和が緩和され、高インピーダンスとなる。
インピーダンス素子81は、限流部90の外部に配置される。インピーダンス素子81は、抵抗器等により構成される。インピーダンス素子81は、一方の端部が限流部90に、他方の端部が電力供給線に電気的に接続される。
開閉器82は、限流部90の外部に配置される。開閉器82は、コンタクタ等により構成される。開閉器82は、インピーダンス素子81に、電気的に並列に接続される。開閉器82は、インピーダンス素子81の両方の端部を電気的に導通、非導通とする。限流部90、インピーダンス素子81と開閉器82は、限流部90に電気的に直列に接続される。
限流部90は、事故検出時から時間t1内にインピーダンスZ1により、高い波高値を有する短絡電流第1波にかかる短絡電流を限流する。開閉器82は、開閉制御されることにより、時間t2にインピーダンス素子81にかかるインピーダンスZ2により、短絡電流の交流成分を限流する。インピーダンスZ1は、インピーダンスZ2より小さい。
時間t1が請求項における第1の時間に、インピーダンスZ1が請求項における第1のインピーダンスに相当する。時間t2が請求項における第2の時間に、インピーダンスZ2が請求項における第2のインピーダンスに相当する。
インピーダンス素子81は、抵抗器に限らずその他のインピーダンス素子であってもよい。また、開閉器82は、開閉器は機械的な開閉器でもよいし、サイリスタ等が組合せられたパワーエレクトロニクス素子により構成されるものであってもよい。
次に、本変形例の限流装置1の作用を、説明する。
限流部90は、磁気飽和型限流器により構成され、励磁コイル92は、電源91により励磁され飽和状態となっている。励磁コイル92が飽和状態である時、励磁コイル92の二次側は、低インピーダンスとなる。励磁コイル92が非飽和状態である時、励磁コイル92の二次側は、高インピーダンスとなる。図示している回路では、交流電流の例えばプラス側のみを限流することができ、交流電流のプラス側、マイナス側を限流するためには、もう一組の磁気飽和回路が必要であるが、ここでは簡単のために片側分のみを図示している。
限流装置1に直列に接続された遮断器(図中不示)が、閉路状態である場合、限流部90の励磁コイル92は飽和状態であり、励磁コイル92の二次側は、低インピーダンスとなる。開閉器82は、閉路状態とされる。その結果、励磁コイル92の飽和状態を超えない電流は、励磁コイル92の二次側を介し低インピーダンスで電力供給線を流れる。
短絡電流が発生した際に、励磁コイル92の飽和状態を超える過大な電流は、励磁コイル92の磁気飽和を緩和する。過大な電流により励磁コイル92は、磁気飽和状態から非飽和状態に移行する。これにより励磁コイル92の二次側は、高いインピーダンスであるインピーダンスZ1となる。事故検出時から時間t1経過後の時刻T1に発生する高い波高値を有する短絡電流第1波にかかる短絡電流は、インピーダンスZ1により遅滞なく限流される。
高い波高値を有する短絡電流第1波にかかる短絡電流が発生した時刻T1後の時間t2において、開閉制御されることにより開閉器82が遮断され、開路状態となる。これにより、短絡電流は開閉器82からインピーダンス素子81に転流する。短絡電流の交流成分は、時刻T1以降の時間t2において、インピーダンス素子81にかかるインピーダンスZ2により限流される。
インピーダンスZ1は、インピーダンス素子81にかかるインピーダンスZ2より小さい。これにより、事故検出時から時間t1経過後の時刻T1に発生する高い波高値を有する短絡電流第1波にかかる短絡電流は、効率的にインピーダンスZ1により限流され、時刻T1以降の時間t2において、短絡電流の交流成分は、インピーダンスZ2により限流される。
本変形例によれば、限流装置1は、過大な電流が入力された場合に磁気飽和が緩和され高インピーダンスとなる磁気飽和型限流器により構成された限流部90と、限流部90と電気的に直列に接続されたインピーダンス素子81と、インピーダンス素子81に並列に接続された開閉器82を有し、限流部90は、事故検出時から時間t1内にインピーダンスZ1により、開閉器82は、開閉制御されることにより、時間t2にインピーダンス素子81にかかるインピーダンスZ2により短絡電流を限流し、インピーダンスZ1は、インピーダンスZ2より小さいので、より小型な限流装置1を実現することができる。
励磁コイル92の飽和状態を超える過大な電流は、時間t1に励磁コイル92の磁気飽和の緩和により発生するインピーダンスZ1により限流される。しかしながら限流部90にかかるインピーダンスZ1により限流される電流は、励磁コイル92の磁気飽和を緩和する尖頭電流部分に限られる。本変形例によれば、限流装置1は、時間t2にインピーダンス素子81にかかるインピーダンスZ2により短絡電流を限流するので、インピーダンスZ1により限流されない尖頭電流部分以外の零点傾き部分の電流を含め限流を行うことができる限流装置1を実現することができる。
[5.他の実施形態]
変形例を含めた実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。以下は、その一例である。
上記実施形態では、充填剤6は、水であるものとした。しかしながら、充填剤6は、これに限られない。充填剤6は、油、液体金属、フッ素系液体、気体であってもよい。
上記実施形態において、時間t1は、50Hzの場合、短絡事故発生後約10ミリ秒、60Hzの場合、約8.3ミリ秒であるものとしたが時間t1は、これに限られない。時間t1は、遮断する交流電流の半周期以下の時間であればよい。
上記実施形態において、時間t2は、30数ミリ秒〜60ミリ秒であるものとしたが時間t2は、これに限られない。時間t2は、任意の時間であってよい。
1・・・限流装置
2,3・・・電極
4・・・ガイド部
5・・・駆動機構
6・・・充填剤
7・・・容器
11・・・限流部
21・・・円柱部
22,24・・・受圧部
23・・・接点部
31・・・開口部
32・・・底部
41・・・円筒部
42・・・円錐台部
43・・・開口部
51・・・高速駆動装置
52・・・低速駆動装置
81・・・インピーダンス素子
82・・・開閉器
90・・・限流部
91・・・電源
92・・・励磁コイル
101・・・遮断器
102,103・・・アーク電極
110,120・・・伝達機構
111,121・・・リンク

Claims (7)

  1. 遮断器と共に電力供給線に配置され、前記電力供給線に流れる短絡電流を限流するための限流装置において、
    充填剤が封入された容器と、
    前記容器内の前記充填剤中に、接触および離間可能に対向して配置された第1の電極および第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極を機械的に離間させる駆動機構と、を有し、
    前記駆動機構は、事故検出時から第1の時間経過後に前記第1の電極と前記第2の電極との間が第1のインピーダンスになる離間距離に、前記第1の時間経過から第2の時間経過後に前記第1の電極と前記第2の電極との間が第2のインピーダンスになる離間距離に、前記第1の電極と前記第2の電極とを離間させ、
    前記第1のインピーダンスは前記第2のインピーダンスより小さく、
    前記第1のインピーダンスは短絡電流第1波の波高値を所定の目標電流まで限流するために必要なインピーダンスであり、前記第2のインピーダンスは短絡電流の交流成分を所定の目標電流まで限流するために必要なインピーダンスであり、
    前記第1の時間は、遮断する交流電流の半周期以下の時間であり、
    前記第1の時間経過後の時刻は、前記短絡電流第1波の波高値が発生する第1の時刻であり、
    前記第2の時間経過後の時刻は、前記遮断器により前記短絡電流が遮断される電流遮断点である第2の時刻であり、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間が前記第1のインピーダンスになる離間距離に、前記第1の電極と前記第2の電極とが離間することで、前記第1の電極と前記第2の電極の間に発生するアークにかかる前記短絡電流第1波の波高値を所定の目標電流まで限流し、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間が前記第2のインピーダンスになる離間距離に、前記第1の電極と前記第2の電極とが離間することで、前記第1の電極と前記第2の電極の間に発生するアークにかかる前記短絡電流の交流成分を所定の目標電流まで限流する、
    限流装置。
  2. 前記第1の時間における前記第1の電極と前記第2の電極との離間速度は、前記第2の時間における離間速度より大きい、
    請求項1に記載の限流装置。
  3. 前記第1の電極と前記第2の電極の周囲を覆う筒状のガイド部を有し、前記ガイド部は、前記第1の電極と前記第2の電極が離間することにより発生するアークの熱により前記ガイド部内の前記充填剤の圧力を上昇させ、前記第1の電極と前記第2の電極との間の前記第1のインピーダンスを上昇させる、
    請求項1または2に記載の限流装置。
  4. 前記ガイド部は、単一の内径を有する円筒部と、円錐台の底面を構成する口径の小さい端部が前記円筒部と連結された中空である円錐台部を有し、
    前記第1の電極と前記第2の電極は、前記第1の時間において前記円筒部内で離間し、前記第2の時間において前記円錐台部内で離間する、
    請求項3に記載の限流装置。
  5. 前記第1の電極、前記第2の電極のうち少なくとも一つは、前記アークの熱により昇圧された前記ガイド部内の前記充填剤の圧力を受ける受圧部を有し、前記受圧部により受けた圧力を、前記第1の電極と前記第2の電極とが離間する力とする、
    請求項3または4に記載の限流装置。
  6. 前記駆動機構は、前記第1の時間に、前記第1の電極または前記第2の電極のうちいずれか一方を高速で駆動する高速駆動装置と、前記第2の時間に、前記第1の電極または前記第2の電極のうち前記高速駆動装置により駆動されない余の一方を低速で駆動する低速駆動装置と、を有する、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の限流装置。
  7. 前記充填剤は、水、油、液体金属、気体のうちのいずれか一つである、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の限流装置。
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