JP6889176B2 - 眼痛を予防及び治療するためのアミノホスフィン酸誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、眼痛の予防及び治療に関する。
痛み(疼痛)は体内の局所刺激に対する侵害受容応答である。中枢神経系の痛みの知覚には、末梢神経線維による疼痛刺激の伝達が必要である。組織が熱的、機械的又は化学的に刺激されると、電気化学的シグナルが感覚神経終末から脊柱に向かって伝達され、そこから痛みが感じられる脳に向かって伝達される。
非常に多様な起源の様々な種類の痛みがあり、その治療は痛みの種類及びその病因によって根本的に異なる。
眼痛は、不慮の外傷、外科的処置、ブドウ膜炎、ドライアイ症候群、及び糖尿病性神経障害など、多くの状態で現れる特定の形態の痛みである。
眼痛を治療するために一般に使用される医薬品は、局所又は全身の非ステロイド性抗炎症薬、全身鎮痛薬、局所麻酔薬、及び極端な場合には全身性オピエートである。これらの治療は、全身的局所的副作用があり、有効性に制限がある。局所麻酔薬は、神経伝達を直接阻害することによって痛みに作用する。それらの作用機序は、線維芽細胞又は周囲の神経細胞における細胞レベルでの阻害作用を誘導するため、それらの使用は医学的監督下での短時間の投与に限定されている。そのため、痛みの感覚を局所麻酔薬で緩和することができたとしても、組織の治癒及び生理機能が損なわれる場合がある。そのため、痛みを伴う眼に局所的に適用された場合に、有効かつ十分に認容される、麻酔作用のない他の鎮痛剤を見出すことが重要である。
モルヒネ硫酸塩等のオピエート(アヘン剤)は、重度の眼痛を治療するために全身的に使用されるが、鎮静、吐き気、便秘、及び呼吸抑制等の多くの有害作用を有し、特に慢性的な眼痛に対してその使用を実質的に制限する。
モルヒネの局所投与は、イヌ(非特許文献1)及びラット(非特許文献2)の角膜病変に関連する疼痛を、角膜創傷の治癒を遅らせることなく(非特許文献1)緩和することが示されている。
侵害受容の知覚、伝達及び調節は、いくつかの神経伝達物質、特にエンケファリン(メチオニン-エンケファリン及びロイシン-エンケファリン)に従っている。後者は、哺乳動物の脳で最初に発見された内因性オピオイドであるペンタペプチドである(非特許文献3)。それらは、異なる機能及び分布を有する(非特許文献4)2つの受容体クラスである、μ-及びδ-オピオイド受容体(非特許文献5)に主に結合する。
エンケファリンの抗侵害受容特性は、外因性エンケファリンの脳室内投与後に表れた(非特許文献6)。しかしながら、これらのペプチドは酵素によって非常に速く代謝されるので、この応答は非常に一時的である。酵素分解に対して耐性を有するように改変された合成エンケファリン類似体は、モルヒネと同等の抗侵害受容特性を示したが、モルヒネと同じ有害な副作用も示した。
さらに、エンケファリン(Tyr-Gly-Gly-Phe-Met及びTyr-Gly-Gly-Phe-Leu)は、2つの亜鉛メタロペプチダーゼであるネプリライシン(EC 3.4.24.11、NEP)(これはGly3-Phe4結合を切断する(非特許文献7))、及びアミノペプチダーゼN(EC 3.4.11.2、APN)(これはこれらのペプチドのTyr1-Gly2結合を切断する)によって生理学的に不活性化されることが知られている(非特許文献8に開示されており、また、特許文献9に概説されている)。
エンケファリンを完全に保護することによるこれらの2つの酵素活性の阻害(非特許文献10)が、エンケファリンであるこれらの内因性オピオイドの薬理活性、特に鎮痛及び抗うつ活性を明らかにしている(非特許文献11及び12)。
「真の」混合阻害剤、すなわち、APN及びNEPの両方を阻害する阻害剤であるアミノホスフィン誘導体は、公知の特許文献(特許文献1及び2)並びに刊行物(非特許文献13〜16)に記載されている。
長期間作用する良好な抗侵害受容活性は、多数の動物モデルでの経口及び/又は静脈内投与後の侵害受容において示されている(非特許文献13〜16)。
上記化合物の局所眼鎮痛剤としての使用は、今までに開示されておらず、示唆もされていない。
NEP及びAPNの混合インヒビターのプロドラッグが加水分解してその標的に到達することができ、したがって長期持続性の鎮痛応答を可能にする化合物を与えることはまったく示されていない。
WO9818803 WO2010010106
Stilesら、(2003) Am. J. Vet. Res., 64, 813-818 Wenkら、(2003) Pain, 105, 455-465 Huguesら、(1975) Nature, 258, 577-580 Waksmanら、(1986) Proc. Natl. Acad. Sci., 83, 1523-1527 Lordら、(1977) Nature, 267, 495-499 Belluziら、(1976) Nature, 260, 625-626 Malfroyら、(1978) Nature, 276, 523-526 Waksmanら、(1985) Eur. J. Pharmacol., 117, 233-243 Roquesら、(1993) Pharmacol. Rev., 45, 87-146 Bourgoinら、(1986) J. Pharm. Exp. Ther., 238, 360-366 Roques (2000) Trends Pharmacol. Sci., 21, 475-483 Jutkiewiczら、(2007) CNS Drugs Reviews, 13, 192-205 Chenら、(2000) J. Med. Chem., 43, 1398-1408 Chenら、(2001) J. Med. Chem., 44, 3523-3530; Le Guenら、(2003) Pain, 104, 139-148 Bonnardら、(2015) Pharmacol. Res. Persp., 3(2), e00116, doi: 10.1002/prp2.116
したがって、本発明の目的の1つは、エンケファリンの分解に関与する酵素活性(ネプリライシン及びアミノペプチダーゼN)の両方を阻害することができる新規なアミノホスフィン型化合物を提供することであり、後者の酵素は眼痛に関連する作用を有し得る。
より詳細には、本発明は、眼痛の治療及び/又は予防に使用するための、式(I)を有する化合物:
(I) R1-NH-CH(R2)-P(=O)(OH)-CH2-C(R3)(R4)-CONH-C(R5)(R6)-COOR7
(式中、
R1は、
- 水素、又は、
- (アクリロキシ)アルキルカルバメート基 -C(=O)-O-C(R)(R’)-OC(=O)-R’’であり、ここで、R及びR’は、それぞれ独立して、水素若しくはアルキル基であり、R’’はアルキル基であり、
R2は、
- 1~6個の炭素原子を有する、直鎖状又は分枝鎖状の飽和又は不飽和の炭化水素鎖であり、
R3及びR4は、それぞれ独立して、
- 水素、
- フェニル環が、
* 1~5個のハロゲン原子、特にフッ素若しくは臭素、
* OH、SH、OR’’若しくはSR’’基(R’’基は上記と同じ意味を有する)、
* 1〜6個の炭素原子を有する環状若しくは直鎖状の脂肪族基で1若しくは2置換されていてもよい、アミノ基、
*トリフルオロメチル基、又は
* 5若しくは6個の原子を有する芳香族若しくは複素芳香族基、
で置換されていてもよい、フェニル又はベンジル基、
- 酸素、窒素、若しくは硫黄から選択される1若しくは2個のヘテロ原子を含有する、5若しくは6個の原子を有する複素芳香族基であって、ここで、硫黄及び窒素原子はS-オキシド又はN-オキシド形態に酸化されていてもよい、複素芳香族基、又は、
- 5若しくは6個の原子を有する芳香族又は飽和複素環によって置換されたメチレンであって、ここで、ヘテロ原子は酸素、窒素、若しくは硫黄であり、窒素及び硫黄原子はN-オキシド又はS-オキシド形態で酸化されていてもよい、メチレンであり、
R3及びR4は、同時に水素原子ではなく、
R5及びR6は、それぞれ独立して、
- 水素原子、又は
- 1~6個の炭素原子を有する、直鎖状若しくは分枝鎖状の飽和若しくは不飽和の炭化水素鎖であり、
R7は、
- 水素、
- CH2COOR’’’若しくはCH(CH3)COOR’’’基(ここで、R’’’は、
* C1~C3アルコキシ基で置換されていてもよい、1~6個の炭素原子を有する飽和炭化水素鎖、
* C5~C8シクロアルキル基、又は、
* 複素芳香族フェニル基、ベンジル基、若しくはアルキル基である)、又は、
- CH(R)O-C(O)OR’ 若しくはCH(R)OC(O)R基(ここで、R及びR’は上記と同じ意味を有する)である)
又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。
本発明の化合物は、眼痛、特にドライアイ症候群を予防又は緩和するために有利に使用することができる。
本発明の化合物は、角膜の神経障害性疼痛、特に神経障害性痛覚過敏を予防又は治療するために有利に使用することができる
カプサイシン誘発眼痛モデル(33mM)における化合物1(10mM)の鎮痛効果を示す図である。 カプサイシン誘発眼痛モデル(33mM)における化合物2(10mM)の鎮痛効果を示す図である。 アルビノウサギにおける疼痛誘発(右眼に1%カプサイシン(33mM)の単回点眼)後の結膜の充血を観察することにより角膜疼痛を評価した結果を示す図である。 アルビノウサギにおける疼痛誘発(右眼に1%カプサイシン(33mM)の単回点眼)後の結膜の充血を観察することにより角膜疼痛を評価した結果を示す図である。 カプサイシン誘発眼痛モデル(100μM)における化合物2の鎮痛効果を示す実施例5において、カプサイシン投与前のトレフィンによる損傷のみに対して得られた結果を示す図である。 カプサイシン誘発眼痛モデル(100μM)における化合物2の鎮痛効果を示す実施例5において、カプサイシンの適用後に得られた結果を示す図である。 最初に0.2%BACで6日間処置し、次いで、1日2回5日間、化合物2で処置したマウスにおける角膜感受性の試験結果を示す図である。 LPS誘発炎症モデル(50μg)における化合物2の効果を示す図である。
眼痛
神経障害性疼痛は、末梢及び中枢の原因を有し、眼の角膜に特に影響し得る。多くの神経障害の原因があるが、すべては、外科切開、外傷、ウイルス(帯状疱疹)、代謝障害(糖尿病)、神経毒性医薬品又は慢性炎症に起因する損傷した又は悪化した神経線維に由来する。現在の医薬品は、効力がほとんどなく、新規化合物の発見と開発が不可欠となっている。
角膜の神経障害性痛覚過敏は、機能不全の角膜の疼痛知覚及び制御システムを含む。これは、明らかな外傷又は有害な刺激がない場合、重大な不快感及び持続的な高度の角膜感度(末梢感作、刺激感応性)を伴う(Belmonteら、(2004) Exp. Eye Res., 78(3), 513-525に概説; Rosenthal & Borsook (2012) Ocul. Surf., 10(1), 2-14; Rosenthalら、(2009) Ocul. Surf., 7(1), 28-40)。
角膜の障害又は刺激に起因する角膜神経の持続的興奮は、炎症反応(神経原性炎症)を増幅させる神経ペプチド及び炎症のメディエーターを放出し、そのため、痛覚過敏を引き起こす。眼科手術、又は、点眼薬に含まれる通常の防腐剤である塩化ベンザルコニウムの反復使用を含む、化学薬品若しくは毒物暴露後の患者には、角膜過敏症、神経炎症、疼痛及び光恐怖症が生じることが報告されている。角膜の神経障害性疼痛はまた、一般に、ドライアイ症候群と呼ばれる眼の症状の結果でもある。ドライアイ症候群には、シェーグレン(Goujerot-Sjogren)症候群又は全身性エリテマトーデス、及びヘルペスウイルス帯状疱疹による眼科帯状疱疹等の非感染性免疫学的原因が含まれる(Rosenthal & Borsook (2012) Ocul. Surf., 10(1), 2-14に概説; Yawnら、(2013) Mayo Clin. Proc., 88(6), 562-570)。45歳以上の成人の最大20%が、ドライアイ症候群に冒されている。これは、健康上の大きな問題であり、経済的及び社会的に多大な影響を及ぼしている(Friedman (2010) Curr. Opin. Ophthalmol., 21(4), 310-316に概説; Pfugfelder (2008) J. Manag. Care, 14 (3 Suppl), S102-S106)。
非常に多くの場合、ドライアイ症候群は治療に対して難治性であり、症状と関連する兆候との間には確かな相関はない。例えば、眼の表面の乾燥(蒸発型ドライアイ)に起因する炎症性角膜痛覚過敏は、角膜の神経障害性痛覚過敏の最も一般的な形態であるが、眼の乾燥症の症状を呈する多くの患者は、ドライアイの客観的な徴候(涙液量の減少)又は表層角膜びらんの客観的な徴候を有さない。さらに、神経障害は涙膜の劣化に先行することがある(Rosenthal & Borsook (2012) Ocul. Surf., 10(1), 2-14; Rosenthalら、(2009), Ocul. Surf., 7(1), 28-40)。
角膜の神経障害性疼痛のために処方される化合物には、オピエート、非ステロイド性抗炎症薬、ナトリウムチャネル遮断薬(局所麻酔薬)、抗てんかん薬、三環系抗うつ薬、及びGABAアナログ等の広い範囲の異なる化合物が含まれる。しかし、こうした化合物の蓄積では依然として不十分であり、神経障害性角膜疼痛の複雑な性質は、様々な症状に対して有効な単独治療は知られていないという事実によって示される。さらに、多くの現在処方されている薬剤の副作用が治療ウインドウを制限している。したがって、角膜の炎症性神経障害性疼痛は、満たされていない治療的な必要性を有している(Rosenthal & Borsook (2012) Ocul. Surf., 10(1), 2-14; Rosenthalら、(2009) Ocul. Surf., 7(1), 28-40)。
本発明の化合物:
本発明において、用語「薬学的に許容される」は、一般的に安全、非毒性であり、生物学的にもその他の点でも望ましくないものではなく、獣医学的及びヒトの医薬用途の両方で許容される、医薬組成物の調製において有用なものを意味する。
本発明において用いられる、化合物の「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書で定義されるとおり、薬学的に許容され、親化合物の所望の薬理活性を有する塩を示す。本発明の説明において、それらは無機又は有機塩基で得られる付加塩である。そのため、形成された塩は:
- 例えば、アルカリ金属イオン(例えば、Na+、K+、若しくはLi+)、アルカリ土類金属イオン(Ca2+若しくはMg2+等)、又はアルミニウムイオン等の金属イオンによる酸性プロトンの置換に対応するか、又は
- 前記した酸性プロトンの有機若しくは無機塩基との配位に対応する。
許容される有機塩基には、アンモニア、ジエタノールアミン、エタノールアミン、N-メチルグルカミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トロメタミン等のアミンが挙げられる。許容される無機塩基には、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム(リチン)、水酸化カリウム(カリ)、炭酸ナトリウム、及び水酸化ナトリウム(ソーダ)が挙げられる。
有利には、本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、薬学的に許容される無機又は有機塩基、例えば、リチン、ソーダ、カリ、アンモニア、式NRaRbRcの第三級アミン(Ra、Rb、及びRcは、それぞれ独立に、以下で定義するアルキル基である)、例えばトリエチルアミン、又はリジン若しくはアルギニンなどの塩基性アミノ酸及びその誘導体を用いて得られる付加塩である。
本発明で用いられる用語「不飽和」は、炭化水素鎖が1つ以上の不飽和基を含むことを意味する。本発明で用いられる用語「不飽和基(unsaturation)」は、二重結合又は三重結合を意味する。
本発明で用いられる用語「ハロゲン原子」は、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素原子を意味する。有利には、ハロゲン原子はフッ素、塩素、又は臭素原子である。より有利には、ハロゲン原子はフッ素又は臭素原子であり、好ましくはフッ素である。
本発明で用いられる用語「アミノ」基は、式-NR*R**(式中、R*及びR**は、それぞれ独立して、水素原子、又は直鎖、分枝鎖、若しくは環式の、飽和若しくは不飽和の、1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基であるか、又はR*及びR**は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、飽和していてもよく、2個の基R*及びR**が結合している窒素以外のヘテロ原子を含有しない、5-又は6-員の複素環である。特に、アミノ基は、-NH2、-NHMe、-NHEt、-NHPr、-NHiPr、-NHBu、-NHiBu、-NHtBu、ピペリジニル又はピロリジニル基であり得る。
本発明において用いられる用語「芳香族」基は、他に規定しない限り、好ましくは5〜10個の炭素原子を有する芳香族基であって、例えばフェニル又はナフチル基等の1つ以上の縮合した(又は結合した)環を好ましくは有する芳香族基を示す。有利には、これはフェニルである。
本発明において用いられる用語「複素芳香族」基は、1個以上、有利には1〜4個、さらにより有利には1〜2個の炭素原子が、1個以上、有利には1〜4個、さらにより有利には1〜2個のヘテロ原子で置き換えられている上記で定義した任意の芳香族基を意味し、ここで、ヘテロ原子は例えば硫黄、窒素、又は酸素原子であり、窒素原子及び硫黄原子は場合によりS-オキシド又はN-オキシドの形態に酸化されていてもよい。例示的な複素芳香族基としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピリジニル基、ピリミジル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、テトラゾリル基、及びインジル基が挙げられる。
本発明で用いられる用語「5又は6個の原子を有する複素芳香族環」は、1個のみの5又は6員環を有する上記で定義した複素芳香族基を意味する。特に、「5又は6個の原子を有する複素芳香族環」は、チエニル基、ピロリル基、ピリジニル基、ピリミジル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、又はテトラゾリル基である。
本発明で用いられる用語「複素環」は、炭化水素環、有利には5又は6個の原子を有する炭化水素環を意味し、その1個以上、有利には1〜4個、さらにより有利には1〜2個の炭素原子は、1個以上、有利には1〜4個、さらにより有利には1〜2個のヘテロ原子で置き換えられており、ヘテロ原子は、例えば硫黄、窒素、又は酸素原子であり、硫黄原子及び窒素原子は場合によりN-オキシド又はS-オキシドの形態に酸化されていてもよい。別段の特定がない限り、この環は飽和環又は芳香族であり得る。
ヘテロ原子が窒素及び硫黄から選択される場合、複素環は特に以下の基の1つであり得る:ピペリジニル、ピロリジニル、ピロリル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピペラジニル、チアジアゾリル、テトラヒドロチエニル、又はチアゾリル。
本発明で用いられる用語「アルキル」は、別段の特定がない限り、1〜4個の炭素原子を有する飽和の直鎖状又は分枝鎖状の炭化水素鎖を意味する。アルキル基は、特に、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、又はn-ヘキシル基である。
本発明で用いられる用語「シクロアルキル」は、5〜8個の炭素原子を有する飽和炭化水素環を意味し、特にシクロヘキシル基、シクロペンチル基、又はシクロヘプチル基を意味する。
本発明で用いられる用語「アルキル複素芳香族」は、上記で定義したアルキル基を介して分子に結合している、上記で定義した複素芳香族基を指す。アルキル複素芳香族基は、特に、フェニルメチル基又はフリルメチル基である。
第1の変形例において、R1は(アシルオキシ)アルキルカルバメート基-C(=O)-O-C(R)(R’)-OC(=O)-R’’である。特に、R1は、-C(=O)-O-CHMe-OC(=O)-CHMe2基である。
第2の変形例において、R1は水素原子である。
また有利には、基R2は、1〜4個の炭素原子を有する、飽和の直鎖状又は分枝鎖状の炭化水素鎖である。好ましくは、基R2はメチル基である。
本発明の有利な変形例によれば、R3は水素原子であり、R4は上記で定義したとおりである。有利には、R3は水素原子であり、R4は、1〜5個のハロゲン原子、例えばフッ素若しくは臭素、フェニル基、又は5員若しくは6員の複素芳香族基で置換されていてもよいベンジル基である。特に、R3は水素原子であり、R4は、パラ位でハロゲン原子、例えば臭素原子、又はフェニル基で置換されたベンジル基である。
また有利には、基R5は水素原子である。
また有利には、基R6はアルキル基、例えばメチル基である。
また有利には、基R7は水素原子又はベンジルである。
本発明の有利な変形によれば、基は以下のように定義される:
- R1は-C(=O)-O-C(R)(R’)-OC(=O)-R’’基であり、Rは水素原子であり、R’及びR’’はアルキル基であり、
- R2はアルキル基であり、
- R3は水素原子であり、
- R4は、パラ位がハロゲン原子(臭素)又はフェニルで置換されたベンジル基であり、
- R5は水素原子であり、
- R6はアルキル基であり、
- R7は水素原子である。
特定の実施形態によれば、本発明の化合物は、以下の化合物から選択される:
2-(2-ビフェニル-4-イルメチル-3-{ヒドロキシ-[1-(1-イソブチリルオキシ-エトキシカルボニルアミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸ベンジルエステル
2-(2-ビフェニル-4-イルメチル-3-{ヒドロキシ-[1-(1-イソブチリルオキシ-エトキシカルボニルアミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸
2-(2-ビフェニル-4-イルメチル-3-{ヒドロキシ-[1-(1-イソブチリルオキシ-エトキシカルボニルアミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸エチルエステル
2-(2-ビフェニル-4-イルメチル-3-{ヒドロキシ-[1-(1-イソブチリルオキシ-エトキシカルボニルアミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸エトキシカルボニルオキシエステル
2-(2-(4-ブロモ-ベンジル)-3-{ヒドロキシ-[1-(1-イソブチリルオキシ-エトキシカルボニルアミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸ベンジルエステル
2-(2-(4-ブロモ-ベンジル)-3-{ヒドロキシ-[1-(1-イソブチリルオキシ-エトキシカルボニルアミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸
2-(2-ビフェニル-4-イルメチル-3-{ヒドロキシ-[1-(アミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸ベンジルエステル
2-(2-ビフェニル-4-イルメチル-3-{ヒドロキシ-[1-(アミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸
2-(2-ビフェニル-4-イルメチル-3-{ヒドロキシ-[1-(1アミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸エチルエステル
2-(2-ビフェニル-4-イルメチル-3-{ヒドロキシ-[1-(アミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸エトキシカルボニルオキシエステル
2-(2-(4-ブロモ-ベンジル)-3-{ヒドロキシ-[1-(アミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸ベンジルエステル
2-(2-(4-ブロモ-ベンジル)-3-{ヒドロキシ-[1-(アミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸
2-(2-(4-ブロモ-ベンジル)-3-{ヒドロキシ-[1-(アミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸エチルエステル。
式(I)の化合物は、APN及びNEPの二重阻害剤として記載されており、静脈内投与又は経口投与後の中枢又は末梢の疼痛の多数のモデルにおいて鎮痛活性を示す(Chenら、(2000) J. Med. Chem., 43, 1398-1408; Bonnardら、(2015) Pharmacol. Res. Persp., 3(2), e00116, doi: 10.1002/prp2.116)。
式(I)の化合物は、例えば、仏国特許2755135及び仏国特許2934267に記載の方法によって合成することができる。化合物1は、例えばChenら、(2000) J. Med. Chem., 43, 1398-1408に記載されたとおりに、また、化合物2は、例えば、Bonnardら、(2015) Pharmacol. Res. Persp., 3(2), e00116, doi: 10.1002/prp2.116に記載されたとおりに合成することができる。
式(I)の化合物は、当業者により、記載した方法にしたがって、特に所望の投与経路のために製剤化される。
特に、本発明の化合物は、眼科用組成物として、特に点眼剤、眼科用軟膏剤、眼科用ゲル剤、又は眼科用インサート(挿入)剤として製剤化される。
好ましくは、本発明の投与される組成物は、局所投与、特に眼投与のための溶液、懸濁液、又は他の剤形として製剤化される。結果として、このような組成物は、良好な認容性(特に許容されるpH)を有し、生理的モル浸透圧濃度を有するように製剤化される。組成物は無菌であり、使用中の細菌汚染を回避するように製剤化されることも好ましい。眼科用溶液は、有利には透明であり、粒子が存在しないことを特徴とする。懸濁液は有利には25μm未満の粒径を特徴とする。一例として、眼投与のための医薬製剤には、以下が挙げられる。
- 点眼剤:1以上の有効成分を含有する無菌の溶液、懸濁液、又はエマルジョンの形態である。水性又は水溶性の溶媒又は溶媒混合物が好ましい。点眼剤は、単回又は複数回分のパッケージで包装することができる。
- 眼科用軟膏、すなわち、1以上の有効成分及び適切な賦形剤(石油ゼリー、液体パラフィン)を含有する、結膜への適用のための無菌の半固体製剤。
- 眼科用ゲル、すなわち、1つ以上の有効成分及び適切な賦形剤を含有する、結膜への適用のための無菌の半固体製剤。賦形剤は、有利には、水(カルボマー、カーボポール(登録商標)、ポリアクリル酸)の存在下でゲルを形成する親水性ポリマーである。
- 眼科用インサート、すなわち、結膜嚢内への挿入のための無菌の固体又は半固体製剤。これらは、通常、放出を制御するための膜で囲まれたマトリックス中に埋め込まれた有効成分のリザーバからなる。有効成分は徐々に放出される。
製剤化が容易であり、罹患した眼に溶液の1又は2滴を点眼することにより、患者がそのような組成物を投与することもより容易であるので、水溶液が好ましくは用いられる。同様に、組成物は、懸濁液、粘性若しくは半粘性ゲル、又は他の種類の固体又は半固体組成物であってもよい。
本発明の眼科用製剤に好適に用いられるビヒクルは、Milli-Q水、好ましくは生理食塩水である。保存中のpHの変化(ドリフト)を避けるために、そのような溶液のpHは、好ましくは、酢酸塩、クエン酸塩、リン酸塩又はホウ酸塩緩衝液等の適切な緩衝液を用いて、5.5〜8、好ましくは6.5〜7.2に保たれる。製剤はまた、従来の薬学的に許容される保存剤、安定剤、及び/又は浸透増強剤を含有してもよい。
したがって、眼科用組成物は有利には水溶液であり、有利には5.5〜8の範囲のpHを有する。
本発明に記載の方法にしたがって投与される組成物は、式(I)の化合物の眼科的使用のための有効量を含有する。これは、眼痛を予防又は緩和するのに十分な量を意味する。一般に、本発明に記載の組成物は、0.01%〜3%(重量/体積)の式(I)の化合物を含有する。好ましくは、本発明の組成物は、0.1%〜1%(重量/体積)の式(I)の化合物を含有する。そのため、本発明の眼科用組成物は、有利には、0.01%〜3%(重量/体積)の前記式(I)の化合物、より有利には0.1%〜1%(重量/体積)の前記式(I)の化合物を含む。
投与される組成物はまた、他の様々な成分を含むことができ、これらとしては、以下に限定されないが、例えば、界面活性剤、浸透圧剤、バッファー、保存剤、共溶媒、又は粘度増強剤が挙げられる。
様々な浸透圧調整剤を使用して、組成物をより自然な涙のようにするために溶液の浸透圧を調節することができる。例えば、生理的モル浸透圧(一般に、約150〜450mOsm、好ましくは250〜350mOsm)に近づけるために、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、デキストロース、及び/又はマンニトールを使用することができる。
本発明の眼科用製剤に使用できる防腐剤としては、これらに限定されないが、塩化ベンザルコニウム、クロロブタノール、臭化ベンゾドデシニウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、チメロサール、酢酸フェニル水銀、及び硝酸フェニル水銀が挙げられる。こうした防腐剤は、通常、0.001%〜1.0%(重量/体積)の量で使用される。
本発明の眼科用製剤に使用することができる粘度剤としては、これらに限定されないが、モノマーポリオール(monomeric polyols)、ポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボキシメチルセルロース、カルボマー、又はヒドロキシエチルセルロース、デキストラン70等のデキストラン、ゼラチン等の水溶性タンパク質が挙げられる。
用いることができる浸透剤としては、ジメチルスルホキシド又は他のスルホキシド、ジメチルアセトアミド、及びピロリドン等の有機溶媒;複素環式アミン化合物の特定のアミド、グリコール(例えば、プロピレングリコール);プロピレンカーボネート;オレイン酸;アルキル化アミン及び他のアンモニウム塩誘導体;種々のアニオン性、カチオン性又は非イオン性界面活性剤などが挙げられる。
好ましい実施形態において、本発明の製剤は、ヒドロキシプロピルβ-シクロデキストリン若しくはスルホブチルエーテルβ-シクロデキストリン等のシクロデキストリン、又はポリスチレンスルホン酸ナトリウムを含む。
したがって、有利には、眼科用組成物は、ヒドロキシプロピルβ-シクロデキストリン若しくはスルホブチルエーテルβ-シクロデキストリン等のシクロデキストリン、又はポリスチレンスルホン酸ナトリウムをさらに含む。
薬理作用の例
a)カプサイシン試験
眼痛の場合の本発明の薬理学的活性を試験するために、式(I)の化合物をカプサイシン誘発眼痛モデルを用いて試験した。
以前に文献(Gonzalezら(1993)Invest. Ophthalmol. Vis. Sci., 34(12), 3329-3335)で用いられているこのモデルにおいて、成体のウサギにおける30μLのカプサイシン(33mM)の両目への点眼によって誘発された瞼を閉じる動作の数、眼瞼開口の度合い、縮瞳応答、及び結膜の血管拡張を薬物投与後の異なる時点で測定した。この目的のために、種々のカルシウムアンタゴニスト(ジルチアゼム、ベラパミル、又はニフェジピン)で前処置した眼におけるこの試験に対する応答を、ビヒクルのみを投与したものと比較した。例えば、カプサイシンの投与15分前に投与された1〜28mMの用量のジルチアゼムは、カプサイシンにより誘発される掻痒動作、結膜の充血、閉眼、及び高い水性タンパク質濃度を有意に低下させた。これらの結果は、カプサイシン誘発性疼痛活性において、ジルチアゼムが痛み及び神経性炎症を低下させ、眼の鎮痛剤及び抗炎症剤の両方として有用であり得ることを示唆している。
カプサイシンに対する収縮応答が、モルヒネ(5×100μM)によってある程度抑制されたことも示された(Zhangら、(1984) Exp. Eye Res., 38, 153-163)。
ラットと同様に、硫酸モルヒネ(5μM)の一滴を局所的に適用すると、カプサイシンにより誘発されるまばたきが濃度依存的に減少する。しかしながら、モルヒネは、健康な非炎症のラットの角膜に適用した場合、まばたきに対して効果を有さない。さらに、モルヒネの鎮痛及び抗炎症作用は、ナロキソン、CTAP、及びナルトリンドール等のオピオイド受容体アンタゴニストを最初に投与することによって抑制される。モルヒネは、ラットの角膜に位置するミュー及びデルタ-オピオイド受容体に作用し、炎症及び痛覚過敏症を緩和する(Zhangら、(2003) Pain, 105, 455-65)。
1)「急性」治療
上記に記載されたものと同等の試験(Gonzalezら、(1993) Invest. Ophthalmol. Vis. Sci., 34(12), 3329-3335)を用いて、ニュージーランド白ウサギにおいて、5mMのTRPV1アンタゴニストであるカプサゼピンを注入した陽性対照を用いて(1グループ8匹)、ビヒクル(0.9%NaCl)単独のもの(3匹)と比較して、本発明の式(I)の化合物を評価した。
手順及びタイミングは次のとおりである。
Figure 0006889176
実施例1:
カプサイシン誘発眼痛モデル(33mM)における化合物1(10mM)の鎮痛効果
Figure 0006889176
結果を図1に示しており、試験前、疼痛誘発の直前、並びに疼痛誘発後5、10、15、20、25、及び30分での眼瞼開口の度合い(mm)を示している。
灰色のヒストグラム:投与した溶液は0.9%NaClを含んでいる
黒色のヒストグラム:投与した溶液は10mMの化合物1を含んでいる
実施例2:
カプサイシン誘発眼痛モデル(33mM)における化合物2(10mM)の鎮痛効果
Figure 0006889176
結果を図2に示しており、試験前、疼痛誘発の直前、並びに疼痛誘発後5、10、15、20、25、及び30分での眼瞼開口度合い(mm)を示している。
灰色のヒストグラム:投与した溶液は0.9%NaClを含んでいる
黒色のヒストグラム:投与した溶液は10mMの化合物2を含んでいる
実施例3:
アルビノウサギにおける疼痛誘発(右眼に1%カプサイシン(33mM)の単回点眼)後の結膜の充血を観察することによる角膜疼痛の評価。カプサイシンの注入15分前に、試験される化合物での前処置を行った。
Figure 0006889176
結果を図3に示しており、試験前、疼痛誘発の直前、並びに疼痛誘発後1、5、10、15、20、25、30、40、50、及び60分での結膜の充血(スケール:0〜3)を示している。
白色のヒストグラム:投与した溶液は0.9%NaClを含んでいる
黒色のヒストグラム:投与した溶液は5mMのカプサゼピン(参照対照製品)を含んでいる
灰色のヒストグラム:投与した溶液は、10mMの化合物1を含んでいる。
実施例4:
アルビノウサギにおける疼痛誘発(右眼に1%カプサイシン(33mM)の単回点眼)後の結膜の充血を観察することによる角膜疼痛の評価。カプサイシンの注入15分前に、試験される化合物で前処置を行った。
Figure 0006889176
結果を図4に示しており、試験前、疼痛誘発の直前、並びに疼痛誘発後1、5、10、15、20、25、30、40、50、及び60分での結膜の充血(スケール:0〜3)を示している。
白色のヒストグラム:投与した溶液は0.9%NaClを含んでいる
黒色のヒストグラム:投与した溶液は5mMのカプサゼピン(参照対照製品)を含んでいる
灰色のヒストグラム:投与した溶液は10mMの化合物2を含んでいる
上記試験条件において、10mMの化合物1又は化合物2を単回注入すると、カプサイシンによる疼痛誘発後の結膜の充血及び眼瞼開口において、参照製品であるカプサゼピンよりも優れた鎮痛効果が示された。
2)「慢性」治療
8週齢の雄のC57BL/6マウス(JANVIER LABS)において、前もって(直径1.5mmのトレフィンを用いて)損傷させた角膜上に、本発明の式Iの化合物の5日間、1日2回の治療の後に、カプサイシン試験(100μM)を用いて、本発明の式Iの化合物の試験も行った。
実施例5
カプサイシン誘発眼痛モデル(100μM)における化合物2の鎮痛効果
直径1.5mmのトレフィン(冠状のこぎり)を用いて、雄のC57BL/6マウス(JANVIER LABS)の右の角膜の上皮を損傷させた。動物を処置した後、4日間の1日2回の局所治療を1X PBS(1グループ5匹)又は10mMの化合物2(1グループ5匹)で実施する。
4日目において、最後の注入から15分後に100μMのカプサイシンを注入し、挙動解析を行う。
カプサイシン投与前のトレフィンによる損傷のみに対して得られた結果を図5に示す(y軸:眼瞼閉鎖時間(秒))。
カプサイシンの適用後に得られた結果を図6に示す。
これらの試験条件において、カプサイシン試験(100μM)における疼痛誘発後に、10mMの化合物2を用いた慢性治療は、PBSを受けた対照グループと比較して、非常に有効な鎮痛効果を示した(より短い累積眼瞼閉鎖時間)。
a)マウスにおけるトレフィンを用いた角膜損傷
この試験の間、マウスの左眼の角膜上皮の脱上皮化を、直径1.5mmのトレフィンを使用して行う。この処置は外科用顕微鏡下で行われる。この手順は動物1体につき最大3分間の間行われる。角膜の脱上皮化の深さ及び表面積を標準化し、次いでスリットランプ検査により評価する。この手術器具の利点は、損傷の標準化である。
このように処理された8週齢の雄のC57BL/6マウスに、カプサイシンの適用前に、式Iの化合物又はPBSを5日間1日2回投与する。
実施例6
さらなる疼痛をカプサイシン(100μM)によって誘発する。
化合物1(10mM)、化合物2(10mM)、又は対照グループについては1X PBSで処置したマウスにおいて、処置の5日後、Von Freyフィラメントを用いて角膜の機械的感受性(異痛)を測定した(1グループあたりn=5体の動物)。
得られた結果を図6に示す(y軸:Von Freyフィラメントの重量(グラム))。左のヒストグラム(黒色)はPBSで処置したマウスの応答を表し、中央のヒストグラムは化合物1で処置したマウスの応答を表し、右のヒストグラムは化合物2で処置したマウスの応答を表す。
Von Freyフィラメントで測定した場合、事前に(1.5mm直径のトレフィンで)損傷した角膜において、化合物1又は化合物2を用いた1日2回、5日間の局所処置は、1X PBSで処置した対照マウスで得られた結果と比較して、機械的感受性の有意な減少を示した(より高い認容フィラメント重量で示される)(1グループあたりn=5匹のマウス)。
b)0.2%塩化ベンザルコニウム(BAC)を長期的に注入することにより誘発される角膜炎
0.2%塩化ベンザルコニウムの長期点眼は、眼痛の発生を伴う角膜の慢性炎症を引き起こす(Launayら、(2016) Neurobiol. Dis., 88 16-28)。このモデルを化学的角膜炎のモデルとして使用した。
実施例7
最初に0.2%BACで6日間処置し、次いで1日2回5日間、化合物2で処置したマウスにおける角膜感受性の試験
0.2%BACで6日間、次いで化合物2で1日2回、5日間処置した雄のC57BL/6マウスの角膜の機械的感受性を、Von Freyフィラメントを用いて、1日2回の1X PBSで処置した対照グループと比較して種々の時間で評価した(1グループあたりn=10匹の動物)。Von Freyフィラメント(知覚反応がある動物の角膜の中心に適用される)の使用は、マウスの角膜の機械的異痛を測定するために非常に適している。ドライアイとの関連で、この技術は患者に機械的異痛を引き起こす。これは、瞼を閉じることが痛みの感覚を誘発するという単純な事実による。最後に、この挙動試験は、角膜の機械的感度を測定するためのヒトの臨床試験で使用されるもの(Cochet-Bonnet)と最も類似している。
得られた結果を図7に示す(y軸:Von Freyフィラメントの重量(グラム))。左のヒストグラムは、PBSで処置したマウスの応答を表し、右のヒストグラムは、化合物2で処置したマウスの応答を表す。図7は、0.2%BACによって誘発された機械的異痛が、化合物2(10mM)の存在下で有意に低減することを示している(より高い感度閾値)。
c)マウスにおけるリポ多糖(LPS)により誘発される炎症のモデル
細菌性リポ多糖(LPS、エンドトキシン)は、炎症応答の強力な刺激物質であり、微生物性角膜炎及び角膜潰瘍を引き起こす(Khatriら、2002 Invest. Ophthal. Vis. Sci., 43 2278-2284)。
実施例8
Figure 0006889176
LPS誘発炎症モデル(50μg)における化合物2の効果
トレフィン(直径1.5mm)を用いてマウスの角膜上皮に損傷(傷)を加え、続いてLPS(50μg、1日目及び4日目の2回投与)で局所処置し、次いで1X PBS(対照グループ)又は化合物2(10mM)で5日間、1日2回長期処置を行い(1グループあたりn=6匹の動物)、続いて5日目にカプサイシンの注入(100μM)を行う。
得られた結果を図8に示す(y軸:眼瞼閉鎖時間(秒))。左のヒストグラムはPBSで処置したマウスの応答を表し、右のヒストグラムは化合物2で処置したマウスの応答を表す。
LPS誘発性細菌性角膜炎のこれらの試験条件では、10mMの化合物2を用いた長期的処置が、PBSを投与された対照グループと比較して、非常に有効な鎮痛効果(より短い累積眼瞼閉鎖時間)を有する。

Claims (12)

  1. 眼痛の治療及び/又は予防に使用するための、式(I):
    (I) R1-NH-CH(R2)-P(=O)(OH)-CH2-C(R3)(R4)-CONH-C(R5)(R6)-COOR7
    (式中、
    R1は、
    - 水素、又は、
    - -C(=O)-O-C(R)(R’)-OC(=O)-R’’の基(R及びR’は、それぞれ独立して、水素又はアルキル基であり、R’’はアルキル基である)であり
    R2は、
    - 16個の炭素原子を有する、直鎖状又は分枝鎖状の飽和又は不飽和の炭化水素鎖であり、
    R3 は、水素原子であり、R4
    - フェニル環が、
    * 15個のハロゲン原子、又は
    * 5若しくは6個の原子を有するフェニル若しくは複素芳香族
    置換されていてもよい、ベンジル基であり、
    R5 は、水素原子であり、R6
    - 16個の炭素原子を有する、直鎖状又は分枝鎖状の飽和又は不飽和の炭化水素鎖であり、
    R7は、
    - 水素、
    - ベンジル基、又は
    - CH(R)O-C(O)OR’基(R及びR’は上記と同じ意味を有する)である。)
    を有する化合物又は前記化合物の薬学的に許容される塩を含む、医薬組成物
  2. 痛を予防又は緩和するための、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 角膜の神経障害性疼痛を予防又は治療するための、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
  4. 前記化合物の式(I)において、R1、式-C(=O)-O-C(R)(R’)-OC(=O)-R’’の基であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  5. 前記化合物の式(I)において、R1-C(=O)-O-CHMe-OC(=O)-CHMe2基であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  6. 前記化合物の式(I)において、R6アルキル基であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  7. 前記化合物の式(I)において、R7水素原子であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  8. 前記化合物が、以下の化合物:
    2-(2-ビフェニル-4-イルメチル-3-{ヒドロキシ-[1-(1-イソブチリルオキシ-エトキシカルボニルアミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸ベンジルエステル
    2-(2-ビフェニル-4-イルメチル-3-{ヒドロキシ-[1-(1-イソブチリルオキシ-エトキシカルボニルアミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン
    2-(2-ビフェニル-4-イルメチル-3-{ヒドロキシ-[1-(1-イソブチリルオキシ-エトキシカルボニルアミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸エトキシカルボニルオキシエステル
    2-(2-(4-ブロモ-ベンジル)-3-{ヒドロキシ-[1-(1-イソブチリルオキシ-エトキシカルボニルアミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸ベンジルエステル
    2-(2-(4-ブロモ-ベンジル)-3-{ヒドロキシ-[1-(1-イソブチリルオキシ-エトキシカルボニルアミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸
    2-(2-ビフェニル-4-イルメチル-3-{ヒドロキシ-[1-(アミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸ベンジルエステル
    2-(2-ビフェニル-4-イルメチル-3-{ヒドロキシ-[1-(アミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン
    2-(2-ビフェニル-4-イルメチル-3-{ヒドロキシ-[1-(アミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸エトキシカルボニルオキシエステル
    2-(2-(4-ブロモ-ベンジル)-3-{ヒドロキシ-[1-(アミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸ベンジルエステル
    2-(2-(4-ブロモ-ベンジル)-3-{ヒドロキシ-[1-(アミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸
    2-(2-(4-ブロモ-ベンジル)-3-{ヒドロキシ-[1-(アミノ)-エチル]-ホスフィノイル}-プロピオニルアミノ)-プロピオン酸エチルエステル
    から選択されることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  9. 眼科用組成物である、請求項1〜のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  10. 0.01%〜3%(重量/体積)の前記式(I)の化合物を含む、請求項に記載の医薬組成物。
  11. 水溶液でる、請求項又は10に記載の医薬組成物。
  12. クロデキストリン、又はポリスチレンスルホン酸ナトリウムを含む、請求項11のいずれか一項に記載の医薬組成物。
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