以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像や後述の保留表示を用いた演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する始動ゲート(以下、単にゲートと呼ぶ)124と、が遊技盤110に配設されている。なお、図1において、ゲート124は、遊技領域111の左右にそれぞれ設けられており、左側のゲート124は124Lと記載し、右側のゲート124は124Rと記載している。また、ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器の作動契機となる入賞口をいう。具体的には、第1始動口121および第2始動口122には、入賞の際に遊技球の通過を検知するスイッチ(後述の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212)が設けられている。そして、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した際にこのスイッチが遊技球の通過を検知することが、特別図柄表示器を作動させる契機となる。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ(開閉部材)123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば0.15秒ないし1.8秒間)および規定回数(例えば1回ないし3回)だけ開く。
パチンコ遊技機100は、遊技状態として、大当たり抽選の当選確率に基づき、当選確率の低い低確率状態と、低確率状態よりも当選確率の高い高確率状態とを有している。そして、所定の条件に基づいて低確率状態と高確率状態とのいずれかの状態に制御される。
また、パチンコ遊技機100は、遊技状態として、第2始動口122への入賞機会が少ない電サポ無状態と、電サポ無状態よりも第2始動口122への入賞機会が多い電サポ状態とを有している。そして、例えば、大当たりや特別図柄抽選の抽選回数を契機とするなど所定の条件において、電サポ無状態と、電サポ状態とのいずれかの状態に制御される。電サポ状態とは、例えば、普通図柄変動時間を短縮すること、電動チューリップ123の開時間を延長すること、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にすること、のいずれか一つまたは複数の組合せによって制御される遊技状態である。
また、パチンコ遊技機100は、遊技状態として、特別図柄変動時間が長い時短無状態と、時短無状態よりも特別図柄変動時間が短い時短状態とを有している。
なお、本実施の形態においては、電サポ状態と時短状態とは同時に制御されるものとする。また、以下の説明においては、電サポ状態かつ時短状態のことを単に時短状態とし、電サポ無状態かつ時短無状態のことを単に時短無状態とする。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選を行わない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。そして、大入賞口125には、大入賞口125を開閉する大入賞口扉125Dが設けられている。以下の説明において、大入賞口扉125Dの開閉状態や開閉動作のことを、便宜的に、大入賞口125の開閉状態や開閉動作として説明する場合がある。
本実施の形態では、遊技盤110の左下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
また、遊技盤110の裏面には、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。枠ランプ157は、LED等の発光体で構成され、点灯・点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、図2(a)は、遊技盤110の左下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、図2(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。本実施の形態では、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、特別図柄が変動中であるために、後の入賞に基づく特別図柄の変動表示動作を開始することができない。そのため、後の入賞は規定個数(例えば4個)を限度に記憶され、その入賞した遊技球に対する特別図柄を始動させるための権利が、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、保留される。
なお、普通図柄に関しても、特別図柄と同様の処理を行う。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未変動数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
さらに、表示器130は、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224を備えている。本実施の形態では、状態表示器224は、3個のLEDを配列した表示装置で構成されている。3個のLEDのうち1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図柄抽選の当選確率が高確率である高確率状態となっているか否かを点灯により報知するものである。また、他の1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図柄変動時間が短い時短状態となっているか否かを点灯により報知するものである。さらに他の1つは、右打ちすることによって(遊技球の打球力を変更することによって)遊技者に有利な状態となっているか否かを点灯により報知するものである。
また、表示器130は、特別図柄抽選の抽選結果に応じて行われる大当たり遊技において大入賞口125が作動される際のラウンド数を表示するラウンド数表示器225を備えている。なお、大当たり遊技については後述する。ラウンド数表示器225は、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって大当たり遊技における大入賞口125の作動ラウンド数が表示される。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。図示の例において、複数の画像の中から1つの画像を選択する操作を受け付ける演出を行う場合を考える。この場合、例えば、遊技者が十字に配列された4つのキーからなる演出キー162を操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを指示し、演出ボタン161を操作することにより、指示した画像を選択するような演出を行うことができる。また、入力装置の形態としては、図示した演出ボタン161および演出キー162の他、レバーやハンドル等、演出の内容等に応じて様々な入力形態を採用することができる。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。
図4は、本実施の形態の画像/音響制御部およびランプ制御部の説明図である。
図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部330と、を備えている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の遊技状態を、高確率状態または低確率状態のいずれか、時短無状態または時短状態のいずれかで制御する。これにより、パチンコ遊技機100の遊技状態は、高確率状態および時短状態である高確率時短遊技状態、低確率状態および時短状態である低確率時短遊技状態、高確率状態および時短無状態である高確率時短無遊技状態、低確率状態および時短無状態である低確率時短無遊技状態のいずれかとなる。そして、遊技制御部200は、所定の条件に基づき、高確率状態と低確率状態とを切り替え、時短無状態と時短状態とを切り替える。また、遊技制御部200は、時短状態において、時短無状態よりも普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、電動チューリップ123の開時間を延長する等の制御を行う。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したことを契機として特別図柄抽選を行う。そして、特別図柄抽選の判定結果に応じて大当たり遊技等の特別遊技を行う。特別遊技において、遊技制御部200は、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。そして、遊技制御部200は、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
また、遊技制御部200は、ゲート124を遊技球が通過したことを契機として普通図柄抽選を行う。そして、普通図柄抽選の判定結果に応じて電動チューリップの作動を制御する。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動中に遊技球が第1始動口121または第2始動口122へ入賞したことにより発生する保留や、普通図柄変動中に遊技球がゲート124を通過したことにより発生する保留の設定を行う。
さらに、遊技制御部200は、特別図柄抽選および普通図柄抽選の判定結果、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報、保留の設定情報等の遊技制御に伴う情報を、後述するコマンドにより演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部330に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部330に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部330に指示しない。
払出制御部330が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部330から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、検知手段として、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125の大入賞口扉125Dを閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口扉開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、特別図柄の変動中に第1始動口121へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第1特別図柄保留表示器218と、特別図柄の変動中に第2始動口122へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄の変動中にゲート124を通過した未変動分の保留個数を表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口扉開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板350が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部330から取得した、払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板350を介してホストコンピュータに送信する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部330は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU331と、CPU331にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM332と、CPU331の作業用メモリ等として用いられるRAM333と、を備えている。
そして、払出制御部330は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部330は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部334を制御する。ここでの払出駆動部334は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部330には、払出駆動部334により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部335と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部336と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部337と、が接続されている。そして、払出制御部330は、払出球検出部335、球有り検出部336および満タン検出部337にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部330には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板340が接続されている。そして、払出制御部330は、例えば払出駆動部334に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部335にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板340を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
また、演出制御部300は、パチンコ遊技機100の電源投入にともない、初期画面の設定を指示する。詳細は後述するが、初期画面は、電源投入にともない表示される初期の画面であり、例えば電源復旧中画像75(後述する図57(2))や、デフォルト図柄(図57(3))などが含まれる。
さらに、演出制御部300には、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、が接続されている。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、図4に示すように、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、VDP(Video Display Processor)314と、CGROM315と、SNDROM316とを備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、CGROM315には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。また、SNDROM316には、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。
CPU311は、演出制御部300から送られた保留数コマンドもしくは変動演出開始コマンドに基づいて、アニメーションパターンの解析や、描画に関するコマンドをまとめたディスプレイリストの作成、およびディスプレイリストのVDP314への送信などを行う。
VDP314は、CPU311から受信したディスプレイリストに基づいて、CGROM315やSNDROM316にそれぞれ記憶された画像データや音響データを読み出す。さらには、VDP314は、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための描画処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。そして、VDP314は、描画処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、VDP314は、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
なお、本実施の形態では、VDP314が描画処理に併せて音声処理も行うよう構成しているが、これに限定されず、音声処理を専用で行うプロセッサを別途設けても構わない。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
なお、本実施の形態では、遊技制御部200、演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320、および払出制御部330各々は、遊技盤110の後面に配設されたメイン基板としての遊技制御基板、サブ基板としての演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板において個別に構成されている。
また、図4を参照して説明した構成例では、演出ボタン161および演出キー162は、演出制御部300に接続され、演出制御部300によって制御されるが、これに限定されない。演出ボタン161および演出キー162は、ランプ制御部320に接続され、このランプ制御部320によって制御されてもよい。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図5は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図5に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部236と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部237と、電動チューリップ動作制御部238と、賞球処理部239と、出力制御部240と、乱数制御部241と、を備えている。
乱数取得部231は、特別図柄抽選に用いられる乱数値と、普通図柄抽選に用いられる乱数値とを取得する。特別図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞したことを条件として、乱数の種類ごとに、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、特別図柄判定部234による判定に用いられる。詳しくは後述するが、特別図柄抽選に用いられる乱数としては、大当たりか否かを示す大当たり乱数、大当たりの種類を示す図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等が有る。
また、普通図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、ゲート124を遊技球が通過したことを条件として、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、普通図柄判定部232による判定に用いられる。なお、普通図柄抽選に用いられる乱数としては、当たりか否かを示す当たり乱数の他、当たりの種類を示す図柄乱数や変動パターン乱数等が設定される場合もある。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を制御する。
特別図柄判定部234は、特別図柄の変動開始時に、後述する図20に示すような乱数テーブルを用いて、特別図柄抽選の抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」を判定する。すなわち、乱数取得部231は、検知手段である第1始動口スイッチ211または第2始動口スイッチ212により遊技球の通過が検知されたことを契機として特別図柄に関する乱数値を取得し、特別図柄判定部234は、取得した乱数値に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技(大当たり遊技等)を行うか否かを判定する。なお、前述した特別図柄の抽選(大当たり抽選)は、乱数取得部231および特別図柄判定部234における処理のことをいう。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態かの組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づく大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、高確率時短遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短遊技状態の大当たり)、低確率時短遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短遊技状態の大当たり)、高確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短無遊技状態の大当たり)、低確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短無遊技状態の大当たり)が有り得る。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば29.5秒経過または10個の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間(例えば0.9秒)だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数(例えば2回)繰り返される。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、一定時間(例えば0.9秒)だけ大入賞口125が開状態となる態様が所定回数(例えば2回)行われる小当たり遊技が行われる。なお、小当たり当選時には、小当たり遊技が終了した後においても小当たり当選前の遊技状態を継続する。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が高確率時短遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても高確率時短遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が低確率時短無遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても低確率時短無遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
変動パターン選択部235は、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。具体的には、変動パターン選択部235は、大当たり遊技を行うか否かの判定結果および特別図柄変動にともなう装飾図柄変動演出においてリーチ演出を行うことが可能な変動パターン(例えば13.5秒以上)とするか否かの判定結果等に基づいて、変動パターンを決定する。そして、変動パターン選択部235により選択された変動パターンに基づいて、特別図柄変動制御部233が特別図柄の変動を制御する。変動パターン選択部235および特別図柄変動制御部233の動作の詳細については後述する。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄判定部232は、普通図柄の変動開始時に、後述する図20(d)に示すような乱数テーブルを用いて、普通図柄の抽選結果が「当たりか否か」を判定する。すなわち、普通図柄判定部232は、乱数取得部231により取得された普通図柄抽選用の乱数値に基づいて、電動チューリップ123を開閉作動させる補助遊技を行うか否かを判定する。また、普通図柄抽選において複数の種類の当たりが設定される場合は、普通図柄判定部232は、判定結果が当たりであった場合の「当たりの種類」を判定する。なお、普通図柄抽選は、乱数取得部231および普通図柄判定部232により行われる処理である。
普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、普通図柄表示器223による普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部238は、普通図柄判定部232により普通図柄抽選において「当たり」と判定された場合に、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。電動チューリップ123の作動パターンについては後述するが、例えば0.15秒の開放時間で1回開く作動パターン、および1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンなどがある。
大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「大当たり」と判定された場合に、大当たり遊技として、当選した大当たりの種類に基づいて特定される作動パターンで大入賞口125の開放動作を制御する。また、大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「小当たり」と判定された場合に、小当たり遊技として、規定時間および規定回数だけ大入賞口125を開放する。
賞球処理部239は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部240は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部330へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部241は、乱数取得部231が所定のタイミングで取得する各種の乱数値を更新する。
〔遊技機の基本動作〕
次に、パチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の遊技制御部200は、電源が投入されると、起動時の基本処理として、各種装置の初期化や初期設定を行う。そして、基本処理を行った後、遊技制御部200は、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する。また、電源を遮断する際には、遊技制御部200は、一連の電源遮断時処理を実行する。
図6は、遊技制御部200による基本処理の動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源が投入されると、まず、RAM203(図3参照)へのアクセスを許可する(ステップ(以下、ステップを「S」と記載する)601)。そして、遊技制御部200は、RAM203をクリアするためのRAMクリアスイッチがONとなっているか否かを判断する(S602)。
RAMクリアスイッチがOFFである場合(S602でNo)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時の動作に関するバックアップフラグがONとなっているか否かを判断する(S603)。
バックアップフラグがONである場合(S603でYes)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時に作成されたチェックサムが正常か否かを判断する(S604)。
チェックサムが正常である場合(S604でYes)、次に、遊技制御部200は、復帰処理を実行する(S605)。この復帰処理において、遊技制御部200は、電源が遮断された状態からの復帰に伴う、演出制御部300等のサブ制御手段の設定を行う。具体的には、遊技制御部200は、電源が遮断される際におけるパチンコ遊技機100の遊技状態(大当たり遊技中か否か、高確率状態と低確率状態のいずれか、時短状態と時短無状態のいずれか)を反映させるように、サブ制御手段を設定するためのコマンドを演出制御部300へ出力する。また、この復帰処理において、遊技制御部200は、バックアップフラグをOFFにする。
一方、RAMクリアスイッチがON(S602でYes)、バックアップフラグがOFF(S603でNo)、チェックサムが異常(S604でNo)のいずれかに該当する場合、次に遊技制御部200は、初期化処理として、RAM203の記憶内容をクリアし(S606)、RAM203の作業領域を設定する(S607)。そして、遊技制御部200は、サブ制御手段を設定(初期化)するためのコマンドを演出制御部300へ出力し、サブ基板(サブ制御手段)の設定を行う(S608)。サブ基板の設定には、各サブ基板に搭載されているRAM303、RAM313、RAM323をクリアすること等が含まれる。
復帰処理(S605参照)が終了した後、またはサブ基板の設定(S608参照)が終了した後、遊技制御部200は、遊技制御に用いられる各種のカウンタおよびタイマーを設定する(S609)。そして、遊技制御部200は、割り込み許可(S610)、割り込み禁止(S611)、図柄乱数制御処理(S612)、初期値乱数更新処理(S613)、電源遮断フラグがONとなっているか否かの判断(S614)をループ処理として繰り返し実行する。
ここで、割り込み許可(S610)および割り込み禁止(S611)は、このループ処理(S610〜S614)の実行中に割り込み処理の実行を可能とするために設けられている。本実施の形態では、この割り込み処理により、遊技制御における主制御処理が実行される。主制御処理の詳細については後述する。
図柄乱数制御処理(S612)において、遊技制御部200は、特別図柄抽選で用いられる変動パターン乱数の更新を行う。
初期値乱数更新処理(S613)において、遊技制御部200は、遊技制御において用いられる各種の乱数値の初期値を更新する。
電源遮断フラグの判断において、電源遮断フラグがOFFである場合(S614でNo)、パチンコ遊技機100の電源は遮断されず、遊技制御部200は、ループ処理(S610〜S614)と共に割り込みによる主制御処理を繰り返し実行する。一方、電源遮断フラグがONである場合(S614でYes)、遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源を遮断するための処理(電源遮断時処理)を開始する。
図7は、遊技制御部200による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。
電源遮断時処理において、遊技制御部200は、まず、各種の出力を行うための出力ポートの設定をクリアする(S701)。次に、遊技制御部200は、チェックサムを作成し、RAM203に格納する(S702)。次に、遊技制御部200は、バックアップフラグをONにし(S703)、RAM203へのアクセスを禁止して(S704)、無限ループに移行する。
〔遊技機の主制御処理〕
次に、パチンコ遊技機100の主制御処理を説明する。
遊技制御部200は、主制御処理において、パチンコ遊技機100における遊技を制御すると共に、サブ制御手段である演出制御部300に対して演出の制御を指示し、払出制御部330に対して賞球の払い出しの制御を指示する。
図8は、遊技制御部200の主制御処理を示すフローチャートである。
主制御処理は、遊技制御における一連の処理からなり、予め設定された一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行される。本実施の形態において、遊技制御部200は、予め設定された一定時間ごとに割り込みを発生させ、図6に示すループ処理の中で割り込みが許可(S610参照)されると、割り込み処理として主制御処理を実行する。図8に示すように、主制御処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(S801〜S806)。
乱数更新処理(S801)では、遊技制御部200は、乱数制御部241の機能(サブルーチン)を呼び出し、遊技制御部200による遊技制御で用いられる各種の乱数の値を更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(S802)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。また、詳しくは後述するが、第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212において事前判定処理を行う場合は、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、事前判定のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(S803)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200は、特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
普通図柄処理では、遊技制御部200は、普通図柄判定部232および普通図柄変動制御部236の機能(サブルーチン)を呼び出し、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(S804)としては、大入賞口処理および電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200は、大入賞口動作制御部237の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて特別電動役物である大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200は、電動チューリップ動作制御部238の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて普通電動役物である電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(S805)では、遊技制御部200は、賞球処理部239の機能(サブルーチン)を呼び出し、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力処理(S806)では、遊技制御部200は、出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出し、演出制御用のコマンドを演出制御部300へ出力し、払い出し制御用のコマンドを払出制御部330へ出力する。演出制御用コマンドは、S802からS804までの各処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。払い出し制御用コマンドは、S805の処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。RAM203には、制御用コマンドの種類ごとに格納領域が設定されている。
出力制御部240は、RAM203の各制御用コマンドの格納領域を順に調べ、個々の格納領域に制御用コマンドが格納されていれば(すなわち、S802〜S805の処理で制御用コマンドが生成されていれば)、その制御用コマンドを読み出し、出力先(演出制御部300または払出制御部330)へ出力する。
本実施の形態では、図8に示したように、一連の主制御処理の最後に出力処理を行う。すなわち、第1の処理手段としての上記各機能によるS802〜S805の各処理において生成されたコマンドを、その各処理においてはRAM203の対応する格納領域に格納しておく。そして、これらの処理の後に、第2の処理手段としての出力制御部240が、RAM203の格納領域に蓄積された、各処理で生成されたコマンドをまとめて出力する。言い換えれば、本実施の形態では、主制御処理を1サイクル実行すると、その1サイクルの実行において生成されたコマンドが、その1サイクルの実行における最後のコマンド生成が行われた後に、出力される。
〔遊技機の基本動作の変形例〕
なお、図6乃至図8を参照して説明した動作例では、基本処理におけるループ処理の部分で割り込みを許可し、割り込み処理として一連の処理からなる主制御処理を実行した。しかしながら、主制御処理は、一定時間ごとに繰り返し実行されるように構成されていれば良く、具体的な実現手段(実行手順)は、図6乃至図8に示した例には限定されない。例えば、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れておき、所定のタイミングで経過時間を計測し、一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに主制御処理へ戻る構成としても良い。また、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れる一方で、図6乃至図8を参照して説明した動作と同様に、一定時間ごとに割り込みを発生させ、割り込みが発生したならば基本処理中に組み入れられた主制御処理へ戻る構成としても良い。
また、基本処理で生成されたコマンドを出力する場合は、原則として、コマンドを生成する度に、RAM203のコマンド格納領域に格納し、第2の処理手段である出力制御部240の機能を呼び出して出力する。基本処理は、遊技の進行に関わる主制御処理とは異なり、電源投入時にのみ行われる初期動作等の特別な処理である。また、基本処理は、電源投入時のパチンコ遊技機100の状態等の条件に基づく分岐により処理手順が変動する場合があるため、出力処理に漏れが無いように、生成したコマンドを速やかに出力する処理である。なお、関連する複数の処理により連続的にコマンドが生成される場合等、具体的な処理の要請に応じて、複数のコマンドをRAM203のコマンド格納領域に格納し、まとめて出力する処理手順を採っても良い。
〔遊技制御部による乱数更新処理〕
特別図柄抽選等の遊技制御における各種の抽選に用いられる判定情報としての乱数値は、カウンタによって計数され、所定の初期値から始まって、図8に示す主制御処理の乱数更新処理(S801)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図9)およびゲートスイッチ処理(図10)で取得され、特別図柄処理(図11)や普通図柄処理(図16)で使用される。この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、計数された乱数値が、設定されている乱数の最大値(例えば、後述する図20(a)に示した大当たり乱数では299)に達した後は、再び初期値に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、更新間隔や初期値の情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、主制御処理から図6に示す基本処理に戻った後、S613の初期値乱数更新処理において、各乱数の初期値をランダムに変更する。
〔遊技制御部による始動口スイッチ処理〕
図9は、図8のS802に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図9を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(S901)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(S902)。図9に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(S902でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(S902でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による判定のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S903)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、S801の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により、後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値としては、大当たり、小当たりまたははずれを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(大当たり遊技の終了後における時短状態か時短無状態、高確率状態と低確率状態、長当たり、短当たり)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数値、はずれのときに後述のリーチ演出を実行可能な変動パターン(変動時間)にするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。
次に、遊技制御部200は、事前判定処理を行う(S904)。事前判定処理とは、始動口における入賞により乱数の取得が既に行われているが後述する特別図柄処理によって乱数の判定が未だ行われていない入賞球(保留球)について、特別図柄処理によって乱数が判定されるよりも前にその乱数の判定を行う(事前判定)処理である。
そして、本実施の形態の演出制御部300は、事前判定処理によって判定された乱数の判定結果(事前判定結果)に基づいて、特別図柄処理によって乱数が判定され、その判定結果が報知されるよりも前に、その判定結果を示唆する予告演出を行うことができる。この予告演出は、例えば、始動口における入賞により乱数の取得が既に行われているが特別図柄処理によって乱数の判定が未だ行われていない入賞球(保留球)の発生に応じて、画像表示部114に表示される保留表示演出(後述)等を用いて行われる。この事前判定に基づく予告演出により、予告演出に係る事前判定に対応する保留球に関して、その後に特別図柄処理による乱数の判定が行われた際の判定結果が遊技者に示唆される。これによって、遊技者は、保留球に対して期待を抱きながら遊技を行うことができる。事前判定に基づく予告演出の詳細については後述する。
そして、遊技制御部200は、保留数U1の値を1加算する(S905)。
この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S904の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S906)。
さらに、遊技制御部200は、S905による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S907)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図9を参照すると、次に遊技制御部200は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(S908)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に、遊技制御部200は、第2始動口122の入賞における未変動分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(S909)。図9に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(S909でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(S909でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S910)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のS903と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)が取得される。このとき取得される乱数値は、S801の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。
次に、遊技制御部200は、事前判定処理を行う(S911)。この事前判定処理の内容は、上記のS904と同様である。
そして、遊技制御部200は、保留数U2の値を1加算する(S912)。
この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S911の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S913)。
さらに、遊技制御部200は、S912による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S914)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部によるゲートスイッチ処理〕
図10は、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(S1001)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に遊技制御部200は、未変動分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(S1002)。図10に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(S1002でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
一方、保留数Gが上限値未満である場合(S1002でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S1003)。ここでは、ゲート124の入賞なので、普通図柄抽選のための乱数値(当たり乱数値など)が取得される。
次に、遊技制御部200は、保留数Gの値を1加算する(S1004)。
S1004で保留数Gの値が加算された後、遊技制御部200は、S1004による保留数Gの増加を演出制御部300に通知するための保留数G増加コマンドをRAM203にセットし(S1005)、ゲート124における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部による特別図柄処理〕
図11は、図8のS803に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において大当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1101)。ここで、大当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりであることを識別するためにセットされるフラグである。
大当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は大当たり中であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(S1101でYes)。一方、大当たり遊技フラグがOFFである場合(S1101でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(S1102)。特別図柄変動中でない場合(S1102でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未変動分の保留数U1、U2(図9参照)に関する処理を行う(S1103〜S1106)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数U2が1以上か判断する(S1103)。保留数U2が1以上である場合(S1103でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(S1104)。一方、保留数U2=0である場合は(S1103でNo)、特別図柄変動制御部233は、次に第1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(S1105)。保留数U1が1以上である場合(S1105でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(S1106)。一方、保留数U1=0である場合は(S1105でNo)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(S1116)。
なお、本実施の形態では、第2始動口122の入賞に係る保留数U2に関する処理を優先させて行う。すなわち、保留数U2が1以上である場合は保留数U2に関する処理を行い、保留数U2=0である場合に保留数U1に関する処理を行う(S803〜S806参照)。これに対し、第1始動口121と第2始動口122のどちらの入賞かに関わらず、入賞した順に保留数U1、U2を減算していくような制御とすることも可能である。
S1104またはS1106で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFとする(S1107)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためのフラグであり、客待ち設定処理(S1116、後述する図15参照)においてセットされる。
次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行する(S1108、S1109)。詳しくは後述するが、この大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222に変動表示される特別図柄の変動用の設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。なお、これらの情報は演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(S1110)。そして、この設定内容を示す設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203にセットする(S1111)。S1111でセットされた変動開始コマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
S1102で特別図柄変動中と判断された場合(S1102でYes)、またはS1111で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(S1112)。すなわち、S1110で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がS1109の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S1112でNo)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(S1112でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動をS1108の大当たり判定処理で決定された図柄で停止する(S1113)。後述する装飾図柄を停止させるための変動停止コマンドをRAM203にセットする(S1114)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(S1115)。停止中処理の内容については後述する。S1114でセットされた変動停止コマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による大当たり判定処理〕
図12は、大当たり判定処理(図11のS1108)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(S1201)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(S1202、S1205)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図9のS903またはS910で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図20(a)参照)。
S1201の乱数判定の結果が大当たりだった場合(S1202でYes)、次に特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数値の判定を行う(S1203)。この判定の結果に応じて、大当たりの種類(高確率時短遊技状態の大当たり、低確率時短無遊技状態の大当たりなど)が決定される。何れの大当たりとなるかは、図9のS903またはS910で取得した大当たり図柄乱数の値が、大当たりの種類ごとに予め設定された値のうちの何れと一致したかによって決定される(図20(b)参照)。
以上の判定の後、特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(S1204)。
S1201の乱数判定の結果が小当たりだった場合(S1202でNo、S1205でYes)、次に特別図柄判定部234は、小当たりであることを表す図柄(以下、小当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(S1206)。
S1201の乱数判定の結果が大当たりでも小当たりでもない場合(S1202、S1205でNo)、次に特別図柄判定部234は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(S1207)。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図13は、変動パターン選択処理(図11のS1109)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、パチンコ遊技機100の遊技状態(時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態か)を参照する(S1301)。そして、大当たり判定処理(図12)のS1202の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1302)。そして、大当たりだった場合(S1302でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1303)。
一方、大当たりしなかった場合(S1302でNo)、次に変動パターン選択部235は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数値の判定を行う(S1304)。リーチ演出を行うか否かは、図9のS903またはS910で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図20(c)参照)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(S1305でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1306)。また、リーチ演出を行わない場合(S1305でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1307)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間3秒、7秒、13秒、15秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
次に、変動パターン選択部235は、図9のS903またはS910で取得した変動パターン乱数値およびS1303、S1306、S1307でセットされた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン乱数値の判定を行う(S1308)。すなわち、変動パターン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得された場合でも、パチンコ遊技機100の遊技状態(時短状態か時短無し状態か、および高確率状態か低確率状態か)、特別図柄抽選の結果(大当たりしたか否か、大当たりしていない場合はリーチ演出を行うか否か)等の違いに応じて参照される変動パターンテーブルが異なるので、決定される変動パターンが異なる。
この後、変動パターン選択部235は、S1308で選択した変動パターンを設定情報としてRAM203にセットする(S1309)。S1309でセットされた変動パターンの設定情報は、図11のS1111でセットされる変動開始コマンドに含まれ、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。本実施の形態で選択される変動パターンおよびその設定の詳細については後述する。
〔遊技制御部による停止中処理〕
図14は、停止中処理(図11のS1115)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において時短状態であることを示すフラグ(以下、時短フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1401)。時短フラグがONである場合(S1401でYes)、遊技制御部200は、時短状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(S1402)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(S1403)。そして、抽選回数J=0であれば(S1403でYes)、時短フラグをOFFにする(S1404)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図17)における遊技状態設定処理(図18)で行われる。
時短フラグがOFFであった場合(S1401でNo)またはS1404で時短フラグをOFFにした後、あるいはS1402で減算した後の抽選回数Jの値が0でない場合(S1403でNo)、次に遊技制御部200は、RAM203のフラグ設定において高確率状態であることを示すフラグ(以下、高確フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1405)。なお、この高確フラグと先の時短フラグが共にONである場合は、高確率時短遊技状態であり、高確フラグがONであり時短フラグがOFFである場合は、高確率時短無遊技状態である。
高確フラグがONである場合(S1405でYes)、遊技制御部200は、高確率状態での抽選回数(変動回数)Xの値を1減算し(S1406)、抽選回数Xが0になったか否かを調べる(S1407)。そして、抽選回数X=0であれば(S1407でYes)、高確フラグをOFFにする(S1408)。なお、高確フラグをONにする操作と、抽選回数Xの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図17)における遊技状態設定処理(図18)で行われる。
高確フラグがOFFであった場合(S1405でNo)またはS1408で高確フラグをOFFにした後、あるいはS1406で減算した後の抽選回数Xの値が0でない場合(S1407でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1409)。そして、大当たりだった場合(S1409でYes)、次に遊技制御部200は、大当たりの種類を判断する(S1410)。なお、ここでは大当たりの種類の判断の一例として、長当たりか否かが判断される。
ここで、大当たりか否かの判断は、大当たり判定処理(図12)の判定結果に基づいて判断することができる。例えば、後述する図20(b)の図表に示す図柄の何れかがセットされているならば、S1409でYesである。大当たり判定処理によりRAM203に、はずれ図柄または小当たり図柄がセットされているならば、S1409でNoである。
大当たりの種類が長当たりであった場合(S1410でYes)、遊技制御部200は、長当たり遊技フラグをONにする(S1411)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が長当たりである大当たり遊技状態(長当たり遊技状態)となる。なお、ここでは長当たりにおいて、高確率状態か低確率状態かを区別していない。高確率状態となるか低確率状態となるかは、後述の大入賞口処理(図17)における遊技状態設定処理(図18)で該当するフラグをONにすることによって特定される。
大当たりの種類が長当たりでなかった場合(S1410でNo)、遊技制御部200は、短当たり遊技フラグをONにする(S1412)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が短当たりである大当たり遊技状態(短当たり遊技状態)となる。長当たりの場合と同様、短当たりの場合も高確率状態か低確率状態かを区別していない。
S1411またはS1412で大当たり遊技フラグをONにした後、遊技制御部200は、抽選回数J、Xの値を初期化する(S1413)。また、遊技制御部200は、S1401において時短フラグがONであって、S1403において抽選回数Jが0でなかった場合に、時短フラグをOFFにする(S1414)。同様に、S1405において高確フラグがONであって、S1407において抽選回数Xが0でなかった場合に、高確フラグをOFFにする(S1414)。
S1413で抽選回数J、Xの値を初期化した後、遊技制御部200は、オープニング動作を開始する(S1417)。ここで、オープニング動作の内容は、S1411、S1412の何れで当たり遊技フラグがONとなったかに応じて異なる。言い替えると、特別図柄抽選の判定結果に応じたオープニング動作が設定される。
この後、遊技制御部200は、演出制御部300において大当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(S1418)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
これに対し、今回の特別図柄抽選の結果が大当たりでなかった場合(S1409でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選の結果が小当たりであったか否かを判断する(S1415)。小当たりでなかった場合は(S1415でNo)、停止中処理を終了する。
一方、小当たりであった場合(S1415でYes)、遊技制御部200は、小当たり遊技を開始する(S1416)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。なお、小当たり遊技では、前述したように、大入賞口125を所定回数開閉し、所定時間経過後に終了する。
〔遊技制御部による客待ち設定処理〕
図15は、客待ち設定処理(図11のS1116)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(S1501)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
客待ちフラグがONである場合、パチンコ遊技機100は客待ち状態であるので、そのまま処理を終了する(S1501でYes)。一方、客待ちフラグがOFFである場合、遊技制御部200は、客待ちコマンドを生成してRAM203にセットし(S1502)、客待ちフラグをONにする(S1503)。S1502でセットされた客待ちコマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。なお、客待ちフラグとは、特別図柄の変動が停止して、保留が無い状態でセットされるものである。
〔遊技制御部による普通図柄処理〕
図16は、図8のS803に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄変動制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1601)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合にセットされるフラグである。補助遊技フラグが設定されている状態は、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図19)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易い状態である(補助遊技状態)。
補助遊技フラグがONである場合、既に補助遊技状態となっており、普通図柄が停止している状態なので、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する(S1601でYes)。一方、補助遊技フラグがOFFである場合(S1601でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、パチンコ遊技機100の現在の状態が普通図柄変動中か否かを判断する(S1602)。普通図柄変動中でない場合(S1602でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、普通図柄の未変動分の保留数G(図10参照)が1以上か判断する(S1603)。保留数G=0である場合は(S1603でNo)、普通図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、普通図柄変動を開始せずに処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(S1603でYes)、普通図柄変動制御部236は、保留数Gの値を1減算する(S1604)。そして、普通図柄判定部232が、今回の普通図柄抽選における当たり乱数の判定を行って、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(S1605)。当選したか否かは、図10のS1003で取得した当たり乱数の値が、後述する図20(d)に示すテーブル等において当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄の設定を行う(S1606)。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合は、当選したことを表す図柄(以下、当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。一方、普通図柄抽選に当選しなかった場合は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄の変動時間の設定を行う(S1607)。この変動時間は、図14におけるS1404、S1414、後述の図18におけるS1804、S1807等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。すなわち、S1607による設定の際に時短フラグがONである場合は、短時間(例えば1.5秒)に設定され、時短フラグがOFFである場合は、長時間(例えば4.0秒)に設定される。この設定の後、普通図柄変動制御部236は、S1607の設定内容に基づき、図2(a)および図3に示す普通図柄表示器223における普通図柄の変動を開始する(S1608)。なお、普通図柄の変動パターンを抽選により決定することもできる。この場合、例えば、遊技球がゲート124を通過した際に、乱数取得部231が普通図柄の変動パターン乱数値を取得し、S1607において、普通図柄変動制御部236が普通図柄の変動パターン乱数値を判定することにより、変動時間が設定される。
S1608で普通図柄の変動を開始した後、またはS1602で普通図柄変動中と判断された場合(S1602でYes)、普通図柄変動制御部236は、変動時間を経過したか否かを判断する(S1609)。すなわち、S1608で普通図柄の変動を開始してからの経過時間がS1607で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S1609でNo)、普通図柄変動が継続されるので、そのまま普通図柄処理が終了する。
一方、変動時間が終了した場合(S1609でYes)、普通図柄変動制御部236は、普通図柄表示器223における普通図柄の変動を停止する(S1610)。そして、普通図柄変動制御部236は、S1605の判定結果が当選であったか否かを判断する(S1611)。当選であったならば(S1611でYes)、補助遊技フラグをONにする(S1612)。一方、抽選にはずれたならば(S1611でNo)、補助遊技フラグをONにすること無く普通図柄処理を終了する。
〔遊技制御部による大入賞口処理〕
図17は、図8のS804に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において大当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1701)。大当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(S1701でNo)。一方、大当たり遊技フラグがONである場合(S1701でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図14)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(S1702)。
パチンコ遊技機100がオープニング中である場合(S1702でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(S1703)。オープニング時間を経過していないならば、大入賞口125でのオープニング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1703でNo)。一方、オープニング時間を経過したならば(S1703でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動設定を行い(S1704)、入賞個数Cを初期化(C=0)し(S1705)、大入賞口125の作動のラウンド数Rの値を現在の値から1加算して(S1706)、大入賞口125を作動開始(開放)する(S1707)。
S1704の作動設定では、大入賞口125の作動パターンと、その作動パターンで作動させるラウンド数(作動ラウンド数)とが設定される。大入賞口125が作動する場合の例としては、特別図柄抽選で、長当たりまたは短当たりの大当たりであった場合と、小当たりであった場合がある。作動パターンおよびラウンド数は、これらの当たりの種類に応じて様々に設定される。なお、大当たり遊技においては、大入賞口125の作動を複数回(複数ラウンド)連続して行うことが規定されている。一例としては、長当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。短当たりの場合、例えば、2ラウンド(2R)作動させ、1ラウンドでは0.9秒の開放を1回行う。さらに説明をすると、0.9秒開放して1.0秒閉鎖した後、0.9秒開放する。一方、小当たりの場合、例えば、0.9秒開放して1.0秒閉鎖した後、0.9秒開放する。ここで、短当たりでの作動と小当たりでの作動を上記の例で比較すると、共に0.9秒の開放が2回行われることとなる。すなわち、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同じであり、遊技盤110上の大入賞口125の動作のみから短当たりと小当たりとを区別することはできない。
なお、小当たりの際には、大入賞口125の開放累積時間が1.8秒以内に設定されなければならないことが法令により定められている。一方で、大当たり(長当たりまたは短当たり)の際には、大入賞口125を複数回連続開放させなければならない。そこで、上記のように小当たりでの作動と短当たりでの作動を外見上区別し難くしようとする場合、小当たりでは、1作動での開放累積時間が1.8秒以内を満たす範囲で、大入賞口125が2回以上開放する作動形態が設定され、短当たりでは、小当たりの開放回数と同数のラウンド数が設定される。
次に、大入賞口動作制御部237は、S1704で設定された作動パターンにおける開放時間を経過したか否かを判断する(S1708)。大入賞口125での開放状態が開放時間を経過していない場合(S1708でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125への入賞個数Cが規定の個数(例えば9個)以上か否かを判断する(S1709)。開放時間を経過しておらず、かつ入賞個数Cが規定個数未満である場合は、大入賞口125の作動状態(開放状態)が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1709でNo)。一方、開放時間を経過したか(S1708でYes)、または入賞個数Cが規定個数に達した場合(S1709でYes)、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125を作動終了(閉口)する(S1710)。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数RがS1704で設定された最大値に達したか否かを判断する(S1711)。そして、最大値に達していないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する(S1711でNo)。
大入賞口125の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば(S1711でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング動作を開始する(S1712)。ここで、エンディング動作の内容は、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技において設定されたエンディング動作のうち、大当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。
この後、大入賞口動作制御部237は、演出制御部300において大当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(S1713)。このエンディングコマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数Rを0にリセットした後(S1714)、エンディング動作の開始からの経過時間が予め設定されたエンディング動作が行われるべき時間(エンディング時間)を経過したか否かを判断する(S1717)。エンディング時間を経過していないならば、エンディング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1717でNo)。一方、エンディング時間を経過したならば(S1717でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、遊技制御部200による遊技状態設定処理を経た後(S1718)、大当たり遊技フラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する(S1719)。遊技状態設定処理の内容については後述する。
S1702で、パチンコ遊技機100がオープニング中ではないと判断した場合(S1702でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング中か否かを判断する(S1715)。そして、エンディング中であるならば(S1715でYes)、上記S1717以降の動作を実行する。
一方、パチンコ遊技機100がエンディング中でもないならば(S1715でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125が作動(開放)中か否かを判断する(S1716)。そして、作動中でないならば(S1716でNo)、上記S1705以降の動作を実行し、作動中であるならば(S1716でYes)、上記S1708以降の動作を実行する。
なお、前述した小当たり遊技で行われる演出は、短当たり遊技で行われる演出と同様であり、演出から短当たりと小当たりとを区別することはできない。
〔遊技状態設定処理〕
エンディング時間が経過した場合(S1717でYes)に実行される、遊技制御部200による遊技状態設定処理(S1718)の内容を図18に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、図17のS1701で大当たり遊技フラグがONとなっている。そこで、図18に示すように、遊技制御部200は、まず、その大当たりの種類を判断する(S1801、S1802、S1803、S1806)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図12)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図12)のS1202、S1203、S1205と概ね同様であるので、S1202、S1203、S1205の判断結果を用いても良い。
小当たりである場合(S1801でYes)、遊技状態は変更しないので、遊技状態設定処理を終了する。
大当たりの種類が低確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1801でNo、S1802、S1803でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにする(S1804)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が低確率時短遊技状態となる。また、遊技制御部200は、抽選回数Jの初期値を設定し(S1805)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、低確率時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、低確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、大当たりの種類が低確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1801でNo、1802でYes、S1803でNo)、遊技制御部200は、時短フラグ、高確フラグともONにせずに処理を終了する。したがって、この大当たりの後の遊技に対するRAM203の遊技状態の設定は、低確率時短無遊技状態となる。
大当たりの種類が高確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1801、S1802でNo、S1806でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにし(S1807)、抽選回数Jの初期値を設定する(S1808)。この場合の抽選回数Jの初期値は、図示の例では10000回である。また、遊技制御部200は、高確フラグをONにし(S1809)、抽選回数Xの初期値を設定する(S1810)。抽選回数Xの初期値は、図示の例では10000回である。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短遊技状態となる。そして、この高確率時短遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、大当たりの種類が高確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1801、S1802、S1806でNo)、遊技制御部200は、高確フラグのみをONにし(S1809)、抽選回数Xの初期値(10000回)を設定する(S1810)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短無遊技状態となる。そして、この高確率時短無遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短無遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
〔遊技制御部による電動チューリップ処理〕
図19は、図8のS804に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1901)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(S1901でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(S1901でYes)、次に電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(S1902)。
電動チューリップ123が作動中でない場合(S1902でNo)、電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123の作動パターンの設定を行い(S1903)、設定した作動パターンで電動チューリップ123を作動させる(S1904)。ここで、作動パターンは、図14におけるS1404、S1414、図18におけるS1804、S1807等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。例えば、S1903による設定の際に時短フラグがOFFである場合は、0.15秒の開放時間で1回開放する作動パターンが設定され、時短フラグがONである場合は、1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンが設定される。このように、通常、時短フラグがONであるとき(時短状態のとき)は、電動チューリップ123が長時間、複数回開放され、第2始動口122に入賞し易くなる入賞サポート(電チューサポート)が行われる。なお、時短フラグがONの場合またはOFFの場合における電動チューリップ123の作動パターン(補助遊技の種類)を複数用意し、普通図柄処理(図16参照)で判定される当たりの種類に応じて、作動パターンを設定するように構成しても良い。
S1902で電動チューリップ123が作動中と判断された場合(S1902でYes)、またはS1904で電動チューリップ123を作動させた後、電動チューリップ動作制御部238は、設定されている作動パターンにおける開放時間が経過したか否かを判断する(S1905)。開放時間を経過していなければ、電動チューリップ123の作動状態(開放状態)が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する(S1905でNo)。一方、開放時間を経過したならば(S1905でYes)、電動チューリップ動作制御部238は、補助遊技フラグをOFFとして、電動チューリップ処理を終了する(S1906)。
〔乱数による判定の手法〕
ここで、大当たり判定処理(図12)、変動パターン選択処理(図13)、普通図柄処理(図16)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図20は、本実施の形態において特別図柄抽選および普通図柄抽選で用いられる乱数(判定テーブル)の構成例を示す図である。
図20(a)には特別図柄抽選で用いられる大当たり乱数の構成例、図20(b)には特別図柄抽選で用いられる大当たり図柄乱数の構成例、図20(c)には特別図柄抽選で用いられるリーチ乱数の構成例、図20(d)には普通図柄抽選で用いられる当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
図20(a)を参照すると、大当たり乱数の判定値として、大当たり判定時のパチンコ遊技機100の遊技状態が低確率状態の場合の大当たりと大当たり判定時の遊技状態が高確率状態の場合の大当たりの2種類と、小当たりとが設定されている。乱数(大当たり乱数)の値の範囲は、何れも0〜299の300個である。低確率状態の特別図柄抽選(大当たり抽選)の場合、当選値は1つだけが設定され、当選確率は1/300である。また高確率状態の特別図柄抽選の場合、当選値は10個設定され、当選確率は10/300(=1/30)である。すなわち図示の例では、高確率状態で始動口121、122に入賞し特別図柄抽選が行われると、低確率状態で特別図柄抽選が行われる場合に比べて、当選確率が10倍となる。また、小当たりの当選値は、低確率状態か高確率状態かに関わらず3個設定され、当選確率は3/300(=1/100)である。
ここで、低確率状態の特別図柄抽選を例に説明をすると、上記第1始動口121または第2始動口122への入賞を契機として取得した大当たり乱数値(S903、S910参照)が、図20(a)における低確率状態の大当たり抽選の当選値である「5」と一致するかが判定される。詳細な説明は省略するが、高確率状態の特別図柄抽選および小当たりの特別図柄抽選についても同様である。
図20(b)を参照すると、大当たり図柄には、低確率図柄A、低確率図柄B、高確率図柄A、高確率図柄B、潜確図柄の5種類が用意されている。ここで、低確率図柄Aおよび低確率図柄Bは、低確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち低確率図柄Aは長当たり(8ラウンド)かつ低確率時短遊技状態の大当たりであることを示す。低確率図柄Bは長当たり(4ラウンド)かつ低確率時短遊技状態の大当たりであることを示す。高確率図柄Aおよび高確率図柄Bは長当たり(15ラウンド)かつ高確率時短遊技状態の大当たりであることを示す。高確率図柄Cおよび高確率図柄Dは、長当たり(8ラウンド)かつ高確率時短遊技状態の大当たりであることを示す。高確率図柄Eは、短当たり(2ラウンド)かつ高確率時短無遊技状態の大当たりであることを示す。潜確図柄は、短当たり(2ラウンド)かつ高確率時短無遊技状態の大当たりであることを表す図柄である。したがって、高確率図柄Bと潜確図柄とは大当たり遊技後の遊技状態が同じであるが、潜確図柄は、高確率状態であることを遊技者に明確に報知しない潜伏演出を行う条件とするために高確率図柄Bとは分けて設けられている。乱数の値の範囲は0〜249の250個である。また、大当たり図柄乱数では、特別図柄抽選が行われる契機となる第1始動口121と第2始動口122の各々について当選値が設定される。
低確率図柄Aでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として35個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Aでの当選となる確率は、35/250(=7/50)である。
低確率図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Bでの当選となる確率は、15/250(=3/50)である。
高確率図柄Aでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として20個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、20/250(=2/25)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として150個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、150/250(=15/25)である。
高確率図柄Bでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として5個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、5/250(=1/50)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
高確率図柄Cでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Cでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として10個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、10/250(=1/25)である。
高確率図柄Dでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Dでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として10個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Dでの当選となる確率は、10/250(=1/25)である。
高確率図柄Eでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Eでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として5個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Eでの当選となる確率は、5/250(=1/50)である。
潜確図柄では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として100個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に潜確図柄での当選となる確率は、100/250(=2/5)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
ここで、低確率図柄Aを例に説明をすると、上記第1始動口121または第2始動口122への入賞を契機として取得した大当たり図柄乱数値(S903、S910参照)が、図20(b)における低確率図柄Aの当選値である「0〜34」と一致するかが判定される。詳細な説明は省略するが、低確率図柄Bなどの特別図柄抽選についても同様である。
以上のように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122の何れか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。
次に、リーチ乱数の判定について説明する。なお、リーチ乱数は、後述するように保留数に応じて設定されている。ここでは、例として保留数が0個であるときの、リーチ乱数について説明をする。
図20(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を実行可能な変動パターン(変動時間)とする(例えば、13.5秒以上)抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を実行可能な変動パターンとしない(例えば、13.5秒未満)抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。ここで、リーチ演出は、特別図柄変動時に画像表示部114において行われる演出である。以下、リーチ演出を実行可能な変動パターンとしない特別図柄変動時の演出をリーチ無し演出と呼び、これに対応してリーチ演出を実行可能な変動パターンとする特別図柄変動時の演出をリーチ有り演出と呼ぶ。
ここで、リーチ有を例に説明をすると、上記第1始動口121または第2始動口122への入賞を契機として取得したリーチ乱数値(S903、S910参照)が、図20(c)におけるリーチ有の当選値である「0〜21」と一致するかが判定される。詳細な説明は省略するが、リーチ無の特別図柄抽選についても同様である。
多くの場合、特別図柄変動時には、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示器222(以下、これらを区別しない場合は特別図柄表示器221、222と記載)の表示制御に連動させて、画像表示部114において装飾図柄を用いた演出が行われる。装飾図柄は、例えば、1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる図柄が三列表示されて構成される。そして、特別図柄表示器221、222における特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、画像表示部114に表示された装飾図柄がスクロールを開始する。また、特別図柄の変動表示の開始(装飾図柄のスクロール開始)から所定時間経過後、特別図柄が停止表示されるのと同時に、装飾図柄も確定停止する。一般に、特別図柄抽選の判定結果が大当たりである場合、装飾図柄の停止表示では、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が三つ揃って並ぶ。この特別図柄の変動表示に伴って行われる装飾図柄を用いた演出を変動演出と呼ぶ。
リーチ有り演出においては、変動演出として、装飾図柄に関して次のような動作が行われる。まず、縦(横)方向にスクロールする装飾図柄を確定停止するまでに、まず、いずれか2つの図柄(数列)が先に仮停止する。このとき、横(縦)または斜めにわたる一直線上に同一の数字が仮停止される。さらに説明をすると、装飾図柄が縦方向にスクロールしていれば、横方向の一列で同一の数字が仮停止される。
次に、最後の一列がスクロール速度を徐々に遅くして、一直線上に同一の数字が三つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与える。そして、最後の一列が仮停止した後、3つの図柄が確定停止する。
ここで、リーチ有り演出では、3つの図柄を確定停止させる前に、SPリーチ演出やSP・SPリーチ演出が行われる場合がある。なお、SPリーチ演出は、一般にスーパーリーチやスペシャルリーチと呼ばれ、リーチよりも大当たりすることを期待させる演出であり、さまざまなキャラクタが登場したり、ストーリーが展開したりする動画像の演出である。また、SP・SPリーチは、一般にスーパースーパーリーチやスペシャルスペシャルリーチと呼ばれ、SPリーチよりも大当たりすることを期待させる演出であり、さまざまなキャラクタが登場したり、ストーリーが展開したりする動画像の演出である。
また、後述する図21に示すように、本実施の形態では、変動時間がより長い(例えば90秒や60秒)場合に、SPリーチやSP・SPリーチ演出を実行するように設定している。なお、リーチ有り演出と共に行われる上記の変動演出をリーチ時変動演出とも呼ぶ。
一方、リーチ無し演出においては、縦(横)方向にスクロールする装飾図柄が確定停止するまでに、リーチ有り演出のような遊技者に期待感を与える演出がなされることなく、横(縦)または斜めにわたる一直線上に同一の数字が揃わない状態で図柄が確定停止される。
このように、リーチ乱数は、大当たり乱数の判定の結果がハズレであった場合に、画像表示部114においてリーチ演出を実行可能な変動パターンとするリーチ有り演出を行うか、リーチ演出を実行可能な変動パターンとしないリーチ無し演出を行うかを決定する。また、リーチ乱数は、保留数に応じてリーチ有り演出の実行割合を変えるなどして、効率の良い遊技進行を可能にしつつ、遊技者に対して適度に期待感を与えるようにしている。
付言すると、大当たりに当選した場合には、リーチ有り演出が行われ、最終的に横(縦)または斜めにわたる一直線上に、同一の数字が揃った状態で装飾図柄が確定停止する態様とすることができる。これに対して、小当たりに当選した場合やハズレの場合のリーチ有り演出は、上記一直線上に、同一の数字が揃わない状態で装飾図柄が確定停止する。
次に、普通図柄抽選に用いられる当たり乱数の判定について説明する。
図20(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短無状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、9/10の確率で当選する。
ここで、時短フラグOFFを例に説明をすると、上記ゲート124、第1始動口121または第2始動口122の遊技球の通過を契機として取得した当たり乱数値(S1003参照)が、図20(d)における時短フラグOFFの当選値である「0」と一致するかが判定される。詳細な説明は省略するが、時短フラグONの普通図柄抽選についても同様である。
また、特に図示していないが、普通図柄抽選で当たりと判定された場合に行われる補助遊技の内容(電動チューリップ123の開放パターン)が異なる複数の当たりを設定することができる。この場合、例えば、特別図柄抽選における大当たりの種類を特定する大当たり図柄乱数(図17(b)参照)と同様に、普通図柄抽選における当たりの種類を特定するための当たり図柄乱数が設定される。そして、遊技制御部200は、乱数取得部231により、ゲートスイッチ処理(図10参照)で当たり乱数の乱数値と共に、当たり図柄乱数の乱数値を取得し、普通図柄判定部232により、取得された乱数値に基づいて当たりの種類を特定する。
なお、図20の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。
〔変動パターンの設定例〕
次に、図13に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例について説明する。
図21は、図13に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例を示す図である。なお、図21には、低確率時短無遊技状態の設定例を示している。図示は省略するが、高確率時短遊技状態など他の遊技状態に関しては、変動パターン選択処理において選択される変動パターンの設定のテーブルが個別に設けられる。
また、図21には、第1始動口121に遊技球が入賞した場合の設定例を示している。第2始動口122に遊技球が入賞する場合に関しては、変動パターン選択処理において選択される変動パターンの設定のテーブルが個別に設けられてもよいし、第1始動口121に遊技球が入賞した場合に参照するテーブルを共用して参照するようにしてもよい。
図21に示すように、特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合(図13のS1302でYesの場合)、大当たり図柄および変動パターン乱数に基づいて変動パターンを決定する。具体的には、特別図柄変動制御部233は、乱数取得部231によって大当たり乱数値とともに取得された変動パターン乱数値(S903参照)が、大当たり図柄ごとに割り振られた変動パターン乱数値のいずれと一致するかに基づいて、変動パターンを決定する。例えば、大当たり図柄が「高確率図柄A」であり、変動パターン乱数が「51」である場合、図21における「高確率図柄A」に割り振られた変動パターン乱数範囲「50〜69」に一致するので、変動パターンとして「PB3」が選択される。なお、この「PB3」における特別図柄変動時間は、「90.18秒」である。
また、特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選の判定結果がはずれの場合(図13のS1302でNoの場合)、第1特別図柄抽選の保留数U1、リーチ乱数、および変動パターン乱数に基づいて変動パターンを決定する。具体的には、特別図柄変動制御部233は、第1特別図柄抽選の保留数U1が「0」である場合、乱数取得部231によって大当たり乱数値とともに取得されたリーチ乱数値(S903参照)が、図21における「はずれ」の保留数「0」に割り振られたリーチ乱数範囲「0〜21」に割り振られるのか、リーチ乱数範囲「22〜249」に割り振られるのかを判定する。そして、この取得されたリーチ乱数がリーチ乱数範囲「0〜21」に含まれる場合、乱数取得部231によって大当たり乱数値とともに取得された変動パターン乱数値(S903参照)が、リーチ乱数範囲「0〜21」に割り振られた変動パターン乱数値のいずれと一致するかに基づいて、変動パターンを決定する。例えば、変動パターン乱数が「51」である場合、変動パターン乱数範囲「50〜89」に一致するので、変動パターンとして「PR4」が選択される。
上記のように、遊技制御部200は、遊技球が始動口121、122に入賞した際に取得した変動パターン乱数値(図9のS903、S910参照)と、パチンコ遊技機100の遊技状態、リーチ演出の有無、保留数等の条件とに基づいて特別図柄の変動パターンを決定する。そして、決定された特別図柄の変動パターンの情報は、変動開始コマンドに含まれて、遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。演出制御部300では、後述するように、特別図柄変動時の演出として、変動開始コマンドに含まれる変動パターンの情報に基づいて特定される変動時間に対応する(その変動時間で実行可能な)演出が選択されて実行される。
〔事前判定に基づく予告演出を行うための遊技制御部のRAMおよび演出制御部のRAMの構成〕
続いて、事前判定に基づく予告演出を実行するための、本実施の形態における遊技制御部200のRAM203および演出制御部300のRAM303の構成について説明する。
図22は、本実施の形態に係る遊技制御部200のRAM203(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。図22(a)は、記憶領域204の構成を示すブロック図であり、図22(b)は、図22(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図22(a)に示すように、RAM203は、大当たり乱数抽選により取得した大当たり乱数を記憶する特別図柄保留記憶領域としての記憶領域204を備えている。この記憶領域204は、第1始動口121の保留数と第2始動口122の保留数の最大値に対応する8つの記憶部を有している(各保留数の上限値が4の場合)。具体的に説明すると、記憶領域204は、第1記憶部204a、第2記憶部204b、第3記憶部204c、第4記憶部204d、第5記憶部204e、第6記憶部204f、第7記憶部204g、第8記憶部204hを有している。
また、図22(b)に示すように、これらの記憶部204a〜204hの各々は、入賞した始動口(第1始動口121または第2始動口122)の別を表す情報が記憶される領域と、取得された大当たり乱数が記憶される領域と、図柄乱数が記憶される領域と、リーチ乱数が記憶される領域と、変動パターン乱数が記憶される領域と、を有する。すなわち、記憶部204a〜204hの各々には、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数が記憶される。
ここで、各乱数は、第1記憶部204aから順に記憶していく。より具体的に説明すると、例えば、第1記憶部204a〜第8記憶部204hの何れにも乱数が記憶されていないときには、取得した乱数が第1記憶部204aに記憶されることになる。また、例えば、第1記憶部204a〜第4記憶部204dに乱数がすでに記憶されているときには、取得した乱数が第5記憶部204eに記憶されることになる。
図23は、本実施の形態に係る演出制御部300のRAM303(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。図23(a)は、保留記憶領域305、306の構成を示すブロック図であり、図23(b)は、図23(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図23(a)に示すように、RAM303は、保留球が保留されている状況を記憶する保留状況記憶領域としての第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306を備えている。この第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306は、第1始動口121への入賞に対する保留および第2始動口122への入賞に対する保留にそれぞれ対応しており、各々4つの記憶部を有している。具体的には、第1保留記憶領域305は、第1記憶部305a、第2記憶部305b、第3記憶部305c、第4記憶部305dを有している。また、第2保留記憶領域306は、第1記憶部306a、第2記憶部306b、第3記憶部306c、第4記憶部306dを有している。
また、図23(b)に示すように、これらの記憶部305a〜305d、306a〜306dの各々は、保留フラグをON/OFFする保留フラグ記憶領域と、報知フラグをON/OFFする報知フラグ記憶領域と、を有している。保留フラグは、各記憶部305a〜305d、306a〜306dごとに保留球の有無を識別するためのフラグである。すなわち、例えば第1始動口121への入賞による保留数が3である場合、第1〜3記憶部305a、305b、305cの3つの保留フラグ記憶領域において、保留フラグがONとなる。報知フラグは、個々の保留球に関して事前判定結果に基づいて予告演出を行うか否かを設定するためのフラグである。本実施の形態のパチンコ遊技機100では、演出制御部300において、遊技状態や演出の状況に応じて事前判定結果に基づく予告演出を行うか否かを設定可能としている。そこで、予告演出を行う場合には報知フラグをONとし、予告演出を行わない場合には報知フラグをOFFとする。例えば上記3つの保留球のうち3番目の保留球に対して予告演出を行う場合は、第3記憶部305cの報知フラグ記憶領域において、報知フラグがONとなる。
また、特に図示しないが、図22(a)に示した構成とは別に、RAM203は、事前判定情報が記憶される領域(以下、事前判定情報格納領域)を有する。事前判定情報とは、上記の各乱数に基づく事前判定処理(図9のS904、S911参照)によって得られた情報である。事前判定情報の内容は、特別図柄処理(図11参照)における各種の判定結果として得られる情報と同様であり、具体的には、大当たりしたか否か(および小当たりしたか否か)、大当たりであった場合にはその大当たりの種類、変動パターン(変動時間)がリーチ演出を実行可能な長さであるか、変動パターンの内容といったことを示すための情報である。事前判定情報格納領域に格納された事前判定情報は、事前判定処理が行われた入賞球(保留球)に対応する保留に関する情報(以下、保留情報)と共に、あるいはこの保留情報とは別に独自のタイミングで、事前判定結果コマンドに含められて遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。
〔事前判定処理〕
次に、事前判定処理(図9のS904、S911参照)について詳細に説明する。
本実施の形態における事前判定処理では、遊技制御部200では、図20や図21を参照しながら説明した乱数の構成例と同様の乱数テーブルを用いて以下のとおり事前判定を行う。
図24は、本実施の形態に係る事前判定処理(図9のS904、S911)の内容を示すフローチャートである。
図24に示すように、遊技制御部200は、まず、遊技状態が高確率状態か否かを判断し(S2401)、高確率状態であると判断すると(S2401でYes)、高確率状態用のテーブルを選択して、大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S2402)。一方、S2401でNoと判断した場合には、低確率状態用のテーブルを選択して、大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S2403)。
S2402またはS2403の大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定の後、遊技制御部200は、遊技状態が時短状態か否かを判断し(S2404)、時短状態であると判断すると(S2404でYes)、時短状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定を行う(S2405)。さらに、時短状態用のテーブルを選択して、変動パターン乱数の事前判定を行う(S2406)。
一方、S2404でNoと判断した場合には、時短無状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定を行う(S2407)。さらに、時短無状態用のテーブルを選択して、変動パターン乱数の事前判定を行う(S2408)。
この後、遊技制御部200は、上述のとおり得られた大当たり乱数の事前判定の結果、大当たり図柄乱数の事前判定の結果、リーチ乱数の事前判定の結果、および変動パターンの事前判定の結果を、事前判定情報として事前判定情報格納領域に記憶する(S2409)。さらに、演出制御部300に事前判定情報を送信するために、事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S2410)。
ここで、上述の事前判定は、始動口121、122への遊技球の入賞に応じて取得された乱数値(図9のS903、S910参照)と、大当たり判定処理で用いられる判定テーブル(図20参照)と同様の構成の判定テーブルとを用いて行った。すなわち、使用する判定テーブルを選択した後の判定自体は、大当たり判定処理における判定(図12のS1201参照)と同様である。そこで、本実施の形態では、特別図柄処理(図11参照)で用いた大当たり判定処理のサブルーチン(図11のS1108および図12参照)を呼び出し、上記の事前判定における乱数の判定を行う。
このような構成としたことにより、本実施の形態では、事前判定処理における乱数の判定を行うために、大当たり判定処理とは別に乱数を判定する処理機能(サブルーチン)を用意する必要がない。そのため、制御命令の数を削減し、大当たり判定処理および事前判定処理に関するプログラムのサイズの増大を抑制することができる。また、上記のように、事前判定に用いる判定テーブルを大当たり判定で用いる判定テーブルと同様の構成とする場合には、大当たり判定で用いる判定テーブルを事前判定においても用いるようにしても良い。
また、ここでは特別図柄抽選に関する事前判定(大当たりか否か)についてのみ説明したが、本実施の形態では、特別図柄の変動表示および停止表示を行う際の変動パターンについても、先読み(事前判定)を行う。特別図柄抽選における変動パターンの選択は、始動口121、122への遊技球の入賞に応じて取得された変動パターン選択用の乱数値(図9のS903、S910参照)と変動パターンテーブル(図21参照)とを用いて行われる(図11のS1109および図13参照)。したがって、変動パターンの先読みにおいても、入賞時に取得した変動パターン選択用の乱数値と、特別図柄処理の変動パターン選択処理で用いた変動パターンテーブルと同様の構成の先読みテーブルを用いて、選択される変動パターンを先読みすることができる。
この場合、変動パターン選択処理で選択される変動パターンを先読みするために、特別図柄処理(図11参照)で用いた変動パターン選択処理のサブルーチン(図11のS1109および図13参照)を呼び出して用いることができる。また、変動パターン選択の先読みに用いる先読みテーブルに関しても、特別図柄処理の変動パターン選択処理で用いられる変動パターンテーブルを用いて良い。このように構成すれば、変動パターン選択の先読みに関する制御命令の数を削減し、プログラムのサイズの増大を抑制することができる。
なお、事前判定処理と特別図柄変動時の大当たり判定処理とを、同様の判定テーブル群を用い同じサブルーチンにて行った場合、各処理の実行時が異なるために、事前判定結果と特別図柄変動時の大当たり判定処理による判定結果とが異なる場合があり得る。すなわち、事前判定処理の実行後、特別図柄変動開始時までにパチンコ遊技機100の遊技状態(高確率状態か低確率状態か、時短状態か時短無状態か)が変化した場合である。この場合、判定テーブルは遊技状態に応じて異なる種類のものが用いられるため、事前判定処理の実行時と大当たり判定処理の実行時とでは、判定に用いられる具体的な判定テーブルが異なることになる。そのため、始動口121、122への入賞時に獲得した同一の乱数値を使用しても、事前判定結果と大当たり判定処理の判定結果と異なる場合がある。このような場合、演出制御部300において、事前判定処理の実行後、特別図柄変動の開始時までに遊技状態が変化する場合は、事前判定結果に基づく演出を不実行とする(禁則)制御等を行っても構わない。
なお、上記のように遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドに従い、演出制御部300は、例えば画像表示部114、盤ランプ116、スピーカ156、枠ランプ157などを制御する。例えば、扉開放エラー開始を示すコマンドを演出制御部300が受信した際には、演出制御部300は、「係員を呼んで下さい。」とのメッセージや、異常状態を示す画像などを画像表示部114に表示させる。また、演出制御部300は、スピーカ156から、異常状態を示す警報などを出力させるとともに、楽曲や音声、効果音などを出力させることを制限する。また、演出制御部300は、異常状態を示す態様として、例えば赤色で盤ランプ116や枠ランプ157を点灯させる。
付言すると、ここでは、演出制御部300が画像表示部114、盤ランプ116、スピーカ156、枠ランプ157の全てを用いてエラーが発生したことを報知することを説明したが、これらのうちの一部を用いる態様であってもよい。また、エラーの内容に応じて、報知する態様を切り替えてもよい。例えば、図24−3における領域020の扉開放エラーが発生した場合には、上述のように画像表示部114、盤ランプ116、スピーカ156、枠ランプ157の全てを用いてもよい。また、図24−3における領域021の払い出しエラーが発生した場合には、画像表示部114およびスピーカ156によりエラーが発生したことを報知する。このことにより、遊技店(パチンコホール)の店員などが、遊技機で発生したエラーの緊急度を容易に判別することが可能となる。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図25は、演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図25(a)に示すメイン処理と、図25(b)に示す割り込み処理とからなる。図25(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(S2501)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(S2502)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(S2503)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、S2502で設定された周期にしたがって定期的に行われる。図25(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部200からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(S2511)。このコマンド受信処理において、演出内容(演出パターン)が選択される。また、演出制御部300は、遊技者による演出ボタン161等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(S2512)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信処理を行う(S2513)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
〔演出制御部によるコマンド受信処理〕
図26は、コマンド受信処理(図25(b)のS2511)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドを受信したか否かを判断する(S2601)。なお、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図9に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(S906、S907、S913、S914)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
そして、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドを受信したと判断した場合(S2601でYes)、RAM303に保持されている保留数の値を1加算する(S2602)。さらに、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、事前判定演出選択処理を行う(S2603)。なお、事前判定演出選択処理の内容については後に説明する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドでない場合(S2601でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが変動開始コマンドか否かを判断する(S2604)。この変動開始コマンドは、遊技制御部200において、図11に示した特別図柄処理においてセットされ(S1111)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(S2604でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(S2605)。また、変動開始コマンドを受信した際は、演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得される。この乱数値は、図25(a)に示すメイン処理のS2503で定期的に更新される乱数値である。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンドおよび変動開始コマンドでない場合(S2601およびS2604でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが変動停止コマンドか否かを判断する(S2606)。この変動停止コマンドは、遊技制御部200において、図11に示した特別図柄処理においてセットされ(S1114)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(S2606でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(S2607)。なお、変動演出終了中処理においては、演出制御部300は、受信した変動停止コマンドを解析し、図柄変動の演出の終了を指示するための変動演出終了コマンドをRAM303にセットする。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンドおよび変動停止コマンドでない場合(S2601、S2604およびS2606でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり遊技のオープニング動作を開始するためのオープニングコマンドか否かを判断する(S2608)。このオープニングコマンドは、図14に示した停止中処理においてセットされ(S1418)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(S2608でYes)、演出制御部300は、大当たり演出選択処理を実行する(S2609)。大当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンドおよびオープニングコマンドでない場合(S2601、S2604、S2606およびS2608でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり遊技のエンディング動作を開始するためのエンディングコマンドか否かを判断する(S2610)。このエンディングコマンドは、図17に示した大入賞口処理においてセットされ(S1713)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(S2610でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(S2611)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンドおよびエンディングコマンドでない場合(S2601、S2604、S2606、S2608およびS2610でNo)、次に演出制御部300は、受信したコマンドが客待ち状態に移行するための客待ちコマンド受信処理を実行する(S2612)。客待ちコマンド受信処理の詳細については後述する。
図27は、図26の事前判定演出選択処理(S2603)および演出選択処理(S2605)の内容を示すフローチャートである。
事前判定演出選択処理において、演出制御部300は、まず、遊技制御部200から受信した事前判定結果コマンドを解析する(S2801)。さらに、演出制御部300は、遊技制御部200から受信した保留数増加コマンドを解析する(S2802)。そして、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、事前判定演出で用いられる演出パターン(事前判定演出パターン)を選択する(S2803)。
ここで、事前判定演出パターンとしては、特別図柄処理による乱数の判定結果に基づく変動の開始以前に、その特別図柄処理による乱数の判定結果を予告するような各種の演出パターンを設けることができる。例えば、保留表示演出や、連続予告演出等の演出を事前判定演出パターンとして設けることができる。本実施の形態では、保留球が発生した際、保留球数を表す表示を、表示器130の第1特別図柄保留表示器218および第2特別図柄保留表示器219に表示する(図2参照)と共に、画像表示部114に保留の発生や保留数を示唆する保留表示を行う(保留表示演出)。そこで、この保留表示演出において、保留表示の表示態様等に事前判定結果を反映させることにより、その保留球に関して、その後に特別図柄処理による乱数の判定が行われた際の判定結果を遊技者に示唆する事前判定演出とすることができる。
なお、ここでは保留表示演出を事前判定演出として用いる場合について説明したが、特別図柄処理による乱数の判定結果に基づく変動の開始以前に行われる各種の演出内容に反映させることで、多様な予告演出を行うことが可能になる。例えば、画像表示部114に表示される演出画像を用いた演出、盤ランプ116や枠ランプ157の発光による演出、可動役物の動作による演出、楽曲や効果音等の音響出力による演出等を事前判定演出パターンとして設定することができる。
また、事前判定演出は、事前判定が行われた入賞球(保留球)に対する図柄変動よりも先に行われる他の入賞球に対する図柄変動に伴って実行される。本実施の形態では、保留球は、一つの始動口(第1始動口121または第2始動口122)につき4個を上限としている(図9参照)。また、第2始動口122の保留球の消化を優先するものとする。この場合、例えば、第2始動口122のある保留球について事前判定を行ったならば、その保留球についての図柄変動が行われる前に、現在変動中の変動(当該変動と呼ぶ)を含め、最大で4個の入賞球についての図柄変動が行われることとなる。事前判定が行われた保留球に係る予告演出において、その保留球についての図柄変動が行われる前に複数回の図柄変動が行われる場合、その複数回の図柄変動にまたがる予告演出(連続予告演出)を行っても良い。
そして、演出制御部300は、加算後の保留数の値と、事前判定演出選択処理において選択された事前判定演出パターンの情報とが含まれる保留数コマンドをRAM303にセットする(S2804)。なお、保留数コマンドには、画像/音響制御部310のCPU311に対して選択された事前判定演出パターンを通知するために、当該パターンを示す情報が含まれる。CPU311は保留数コマンドを受信することで、選択された事前判定演出パターンに対応する画像や音響をVDP314に描画、出力処理させるためのディスプレイリスト等の作成を行う。VDP314は当該ディスプレイリスト等に基づいて、選択された事前判定演出パターンを表すための画像データや音響データをCGROM315やSNDROM316から読み出して、事前判定演出を画像表示部114やスピーカ156を用いて表現する。
演出選択処理において、演出制御部300は、まず、受信した変動開始コマンドを解析する(S2811)。また、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(S2812)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)などに基づき、画像表示部114に表示する画像による図柄変動の変動演出パターンを選択する(S2813)。
最後に、演出制御部300は、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットする(S2814)。なお、変動演出開始コマンドには、CPU311に対して選択された変動演出パターンを通知するために、当該パターンを示す情報が含まれる。CPU311は変動演出開始コマンドを受信することで、選択された変動演出パターンに対応する画像や音響をVDP314に描画、出力処理させるためのディスプレイリスト等の作成を行う。VDP314は当該ディスプレイリスト等に基づいて、選択された変動演出パターンを表すための画像データや音響データをCGROM315やSNDROM316から読み出して、変動演出を画像表示部114やスピーカ156を用いて表現する。
詳述しないが、S2813における図柄変動の変動演出パターンの選択処理では、変動パターンに基づいて変動演出パターンが決定される。ここで決定された変動演出パターンに基づいて、装飾図柄の変動表示、背景演出および予告演出等が決定される。なお、装飾図柄の変動表示とは、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222で行われる特別図柄の変動表示に伴い、画像表示部114にて行われる演出表示である。この装飾図柄の変動表示において、リーチ演出等が実行される。なお、本実施の形態とは異なり、変動パターンに対して複数の変動演出パターンが設定されている場合には、演出乱数(図25(a)のS2503において更新されている乱数の一つであり、変動開始コマンド受信時に演出乱数値を取得)を用いて、抽選により変動演出パターンを選択してもよい。
図28は、図26の大当たり演出選択処理(S2609)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンド(大当たり図柄の種別についての情報を含む)を解析し(S3001)、演出のパターン(大当たり演出パターン)を選択する(S3002)。そして、演出制御部300は、選択した大当たり演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する大当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、大当たり演出選択処理を終了する(S3003)。これにより、大当たり中の演出が決定される。なお、大当たり演出パターンの選択(S3002)において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図29は、図26のエンディング演出選択処理(S2611)の内容を示すフローチャートである。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンド(大当たり図柄の種別についての情報を含む)を解析し(S3101)、演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(S3102)。そして、演出制御部300は、選択したエンディング演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(S3103)。なお、エンディング演出パターンの選択(S3102)において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図30は、図26の客待ちコマンド受信処理(S2612)の内容を示すフローチャートである。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(S3201)。客待ちコマンドを受信した場合(S3201でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(S3202)、RAM303において計測フラグをONにする(S3203)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(S3201でNo)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(S3204)。計測フラグがOFFであれば(S3204でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
計測フラグがONである場合(S3204でYesまたはS3203でONにした後)、次に演出制御部300は、計測時間があらかじめ定められたタイムアップ時間(例えば、10秒)に達したか否かを判断する(S3205)。タイムアップしていない場合(S3205でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。一方、タイムアップした場合(S3205でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグをOFFにし(S3206)、客待ち演出(デモ演出)を行うための客待ち演出コマンドをRAM303にセットして客待ちコマンド受信処理を終了する(S3207)。
以上のようにしてコマンド受信処理が完了すると、RAM303には、変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、大当たり演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、客待ち演出コマンドの何れかがセットされている。
図31は、演出ボタン処理(図25(b)のS2512)の内容を示すフローチャートである。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン161等の操作手段が所定の受付期間(有効期間)中に操作されたか否かを判断する(S3301)。ここで、操作手段の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
演出ボタン161等の操作手段が操作されたならば(S3301でYes)、演出制御部300は、操作手段の操作内容を示す情報を含む演出ボタンコマンドをRAM303にセットして演出ボタン処理を終了する(S3302)。
この後、演出制御部300は、図25(b)のコマンド送信処理(S2513)を行って、上記のコマンド受信処理および演出ボタン処理でRAM303にセットされたコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信する。そして、画像/音響制御部310およびランプ制御部320が、受信したコマンドに基づき、画像表示部114への画像表示、音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等を制御して、設定された演出を実行する。
〔変動演出パターンテーブル〕
図32および図33は、図27(b)の演出選択処理における変動演出パターン選択(S2813)において用いられる変動演出パターンとテーブルの設定例を示す図である。なお、図32は低確率時短無遊技状態における大当たり用の変動演出パターンテーブルを示し、図33は低確率時短無遊技状態における小当たりおよびはずれ用の変動演出パターンテーブルを示す。
図32に示す大当たり用の変動演出パターンテーブルには、複数の変動演出パターンが設定されている。上記の図21を用いて設定される変動パターン「PA1」〜「PA6」、「PB1」〜「PB14」、および「PC1〜PC2」に対して、変動演出パターン「EA1」〜「EA6」、「EB1」〜「EB14」、および「EC1〜EC2」が1対1で対応付けられている。
また、図33に示す小当たりおよびはずれ用の変動演出パターンテーブルには、複数の変動演出パターンが設定されている。上記の図21を用いて設定される変動パターン「PD1〜PD2」および「PR1」〜「PR10」に対して、変動演出パターン「ES1〜ES2」および「ER1」〜「ER10」が1対1で対応付けられている。
ここで、変動演出とは、装飾図柄を変動表示させてから停止表示することによって、特別図柄抽選の判定結果(つまり、大当たりしたか否か)を演出的に報知するための演出である。
また、図示の変動演出パターンにおいては、「疑似連続回数」、「ノーマル」、「SPリーチ」、「SPSPリーチ」および「停止図柄」が設定されている。なお、図示のテーブルの各欄における「-」は、該当する演出が実行されないことを示す。
ここで、「疑似連続回数」は、疑似連続演出(疑似連)の回数である。この疑似連続演出は、特別図柄の一変動分の変動表示において、複数回分の装飾図柄の変動表示が行われているかのように見せる演出である。疑似連続演出においては、演出制御部300は、リーチ状態とする前に、装飾図柄を変動させた後、装飾図柄を一旦仮停止させ、その後再び装飾図柄の変動表示を開始させる。言い替えると、疑似連続演出においては、装飾図柄の変動開始後、設定された疑似連続回数だけ装飾図柄の仮停止と再変動とを繰り返した後、確定停止させることで、特別図柄の一変動分の変動表示を終える。ここで、仮停止とは、一見して装飾図柄が停止しているように見えるものの、実際には図柄がわずかに揺れ動いている疑似的な停止状態である。言い替えると、装飾図柄の仮停止は、遊技制御上は変動が継続しているものとして扱われる状態である。また、装飾図柄の確定停止とは、特別図柄の一変動分の変動表示において、停止図柄として確定させる状態をいう。
図示の例においては、「疑似連続回数」が「‐」、「1」、「2」、「3」すなわち0回から3回の間で設定される。また、疑似連続回数は、大当たりすることを期待させる程度である期待度(信頼度)と関連付けて設定されている。すなわち、疑似連続回数が多いほど、期待度が高くなるように設定されている。
「ノーマル」は、リーチ演出の種別を示す。図示の例においては、リーチ演出の種別として、「N1」、「N2」、「N3」のいずれかが実行される。
「SPリーチ」は、SPリーチ演出の種別を示す。図示の例においては、SPリーチ演出の種別として、「SP1」、「SP2」、「SP3」のいずれかが実行される。また、「SP1」、「SP2」、「SP3」の順で、数字が大きいほど、期待度が高くなるように設定されている。
「SPSPリーチ」とは、SPSPリーチ演出の種別を示す。図示の例においては、SPSPリーチ演出の種別として、「SPSP1」、「SPSP2」、「SPSP3」のいずれかが実行される。また、「SPSP1」、「SPSP2」、「SPSP3」の順で、数字が大きいほど、期待度が高くなるように設定されている。
「停止図柄」とは、停止図柄として表示される装飾図柄の組み合わせを示す。図示の例においては、停止図柄の種別が、「777」、「666」、「444」、「RRR」、「5X5」などである。図示の例においては、停止図柄の種別は、大当たり種類に応じて設定される。例えば、大当たり後に低確率状態となる大当たりである低確率図柄Aおよび低確率図柄Bにおいては、偶数の停止図柄である「444」および「666」が設定される。また、大当たり後に高確率状態となる大当たりである高確率図柄Aおよび高確率図柄Cにおいては、奇数の停止図柄である「777」および「111」が設定される。
さて、演出制御部300は、図32に示すテーブルに基づいて、変動演出パターンを決定する。具体的には、演出制御部300は、図32に示すテーブルに基づいて、変動パターン選択処理(図13参照)にて設定される変動パターンに対応した変動演出パターンを選択する。
例えば、図32において、「大当たり図柄」が「高確率図柄A」であり、かつ変動パターンが「PB1」である場合、変動演出パターンとして「EB1」が選択される。そして、この変動演出パターン「EB1」においては、「疑似連続回数」は「‐」、すなわち疑似連続演出は実行されない。また、「ノーマル」として「N1」が実行され、「SPリーチ」として「SP1」が実行され、「SPSPリーチ」として「SPSP1」が実行される。
〔演出画像〕
図34は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
図34に示すように、演出制御部300が制御することにより、演出画像が画像表示部114に表示される。本実施の形態においては、画像表示部114に表示される演出画像として、装飾図柄41、変動画像51、保留画像52、保留数表示55、第4図柄56が含まれる。
以下では、上記の各演出画像について説明する。
〔装飾図柄41〕
図34(1)に示すように、画像表示部114には3つの装飾図柄41が表示される。なお、装飾図柄41を構成する3つの図柄について、それぞれ個別に説明する場合は、左側に配置される図柄を「左装飾図柄41」、中央に配置される図柄を「中装飾図柄41」、右側に配置される図柄を「右装飾図柄41」と称する。また、左装飾図柄41および右装飾図柄41をまとめて説明する場合は、「左右の装飾図柄41」と称する。
本実施の形態の装飾図柄41は、複数の画像要素の組み合わせにより構成されている。本実施の形態では、装飾図柄41を構成可能な画像要素として、数字を示す数字要素411と、数字要素411を装飾する数字装飾要素412と、キャラクタを示すキャラ要素413とが設けられている。また、本実施の形態では、キャラ要素413の一部として、キャラクタの周囲にゆらめく画像(いわゆるオーラ)が表示されている。
演出制御部300は、装飾図柄41の変動演出において、3つの装飾図柄41を例えば縦スクロールにて変動表示させた後、先ず、左装飾図柄41(例えば数字の「1」)を仮停止させ、次に右装飾図柄41(例えば数字の「6」)を仮停止させ、次に中装飾図柄(例えば数字の「5」)を仮停止させ、最後に全ての装飾図柄41を確定停止させる。なお、図34(1)に示した、停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「213」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。また、このように、3つが揃っていない装飾図柄41を、はずれ目の装飾図柄41と呼ぶ。また、画像表示部114の表示領域のうち左装飾図柄41が変動表示される領域は、第1領域の一例である。また、画像表示部114の表示領域のうち右装飾図柄41が変動表示される領域は、第2領域の一例である。また、画像表示部114の表示領域のうち中装飾図柄41が変動表示される領域は、第3領域の一例である。
〔変動画像51〕
図34(1)に示すように、画像表示部114には、特別図柄変動制御部233(図5等参照)により特別図柄が変動中(装飾図柄41の変動表示中)となっていることを示す変動画像51が表示される。つまり、変動画像51は、特別図柄の変動表示中に、特別図柄の変動表示に係わる画像として表示される。そして、変動画像51は、特別図柄の変動表示の開始とともに変動画像51が表示される領域(図示の例では、画像表示部114の表示領域における下側中央部)に表示され、その特別図柄の変動停止とともに表示が消える。また、変動画像51が表示される領域には、変動台座が表示されている。
ここで、変動画像51の表示態様は、事前判定処理による事前判定結果に基づいて決定される。また、変動画像51は、例えば色や模様や形状等(以下、「色など」と記載)の表示態様が変化することによって、事前判定処理による事前判定結果に基づいて、大当たりの当選の期待度を報知または示唆する。
〔保留画像52〕
図34(1)に示すように、画像表示部114には、RAM303(図3等参照)における今回の保留球に対応する記憶領域の情報に基づいて、保留画像52が表示される。つまり、保留画像52は、大当たり判定の権利が保留されていることを示す画像である。また、本実施の形態では、画面における保留画像52の表示態様は、事前判定処理による事前判定結果に基づいて決定される。
また、保留画像52が表示される領域には、変動台座が表示されている。変動画像51の変動台座と保留画像の変動台座とは、それぞれ異なる態様で表示される。
また、保留画像52は、例えば色などの表示態様が変化することによって、事前判定処理による事前判定結果に基づいて、大当たりの当選の期待度を報知または示唆する。さらに、事前判定処理による事前判定結果が大当たりの場合の方が、はずれの場合よりも、期待度が高い種別の色などが表示されるように設定されている。例えば、保留画像52の色としては、白、青、黄、緑、赤、金が設定される場合に、この順番で期待度がより高くなるように設定されてもよい。
ここで、上述のように、第1始動口121における入賞によって、最大で4つの保留が生じる。そのため、第1始動口121における入賞により、画像表示部114には、保留画像52が最大で4つ表示される。また、本実施の形態では、複数の保留画像52は、変動画像51よりも右側の領域にて、変動画像51に近い位置から遠ざかる位置に向けて順に、すなわち左側から右側に向けて並べて表示される。
なお、図示は省略するが、第2始動口122における入賞によっても、最大で4つの保留が生じる。そのため、第2始動口122における入賞により、画像表示部114には、保留画像52が最大で4つ表示される。
また、本実施の形態では、変動画像51および保留画像52は、基本的にそれぞれ同一または類似する形態によって構成される。
また、以下の説明においては、最大で4つ表示される保留画像52について、変動画像51に近い順に、それぞれ「1番目の保留画像52」、「2番目の保留画像52」、「3番目の保留画像52」、「4番目の保留画像52」と称することがある。
〔保留数表示55〕
図34(1)に示すように、画像表示部114には、RAM303(図3等参照)における保留球に対応する記憶領域の情報に基づいて、保留数表示55が表示される。この保留数表示55は、保留数を示す画像である。ここで、上記の保留画像52は、第1始動口121および第2始動口122それぞれへの入賞についての保留数に応じて、画像表示部114に表示される数が変化する。
〔第4図柄56〕
図34(1)に示すように、画像表示部114には、特別図柄変動制御部233(図5等参照)により第1始動口121または第2始動口122への入賞に基づいて特別図柄が変動中(装飾図柄41の変動表示中)であることを示す、第4図柄56が表示される。この第4図柄56は、演出制御部300に制御されて、特別図柄の変動および停止に応じて異なる態様で表示される。
なお、第4図柄56を構成する3つの図柄について、それぞれ個別に説明する場合は、左側に配置される図柄を「左第4図柄56」、中央に配置される図柄を「中第4図柄56」、右側に配置される図柄を「右第4図柄56」と称する。また、左第4図柄56および右第4図柄56をまとめて説明する場合は、「左右の第4図柄56」と称する。
図示の例においては、第4図柄56は、各々上記装飾図柄41と対応する3つの画像であり、画像表示部114の画像表示領域における左下隅に表示される。この第4図柄56は、装飾図柄41よりも寸法の小さい画像として表示される。また、装飾図柄41は、後述するように、装飾性の高い表示態様で表示される場合と装飾性の低い表示態様で表示される場合とがあるが、第4図柄56は、装飾性の低い表示態様で表示される。
第4図柄56は、第1始動口121または第2始動口122への入賞にともない特別図柄が変動中であることを示す態様で表示(例えば、縦スクロール)される。そして、第4図柄56は、特別図柄の変動停止とともに停止する。図示の例においては、停止表示した第4図柄56が示す数字は、装飾図柄41が示す数字と一致する。さらに説明をすると、図34(1)の例においては、第4図柄56として「213」に対応する数字が表示される。
〔変動演出例1〕
次に、図34を参照しながら、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出(変動演出例1)について具体的に説明する。変動演出例1は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。
図34(1)に示すように、演出制御部300によって、1つ前の特別図柄の変動が終了することにともない、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止されているものとする。また、このとき画像表示部114には、装飾図柄41、変動画像51、保留画像52、保留数表示55、および第4図柄56が表示される。
続いて、図34(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始される。このように、次の特別図柄の変動表示が開始されるとき、2番目、3番目、および4番目の保留画像52は、変動画像51が表示される位置に向けて移動する。また、1番目の保留画像52は、次の特別図柄の変動表示が開始されるとき、変動画像51の表示位置に移動する。また、次の特別図柄の変動表示が開始されるとき、保留数表示55は、「4」から「3」に切り替わる。
なお、図面において装飾図柄41が特に高速で変動表示されていることを示す場合、判り易くするために、装飾図柄41を矢印(↓)によって表示する。
続いて、左装飾図柄41は、図34(3)に示すように、低速で変動された後に、図34(4)に示すように、変動開始まで確定停止されていた位置にて仮停止される。左装飾図柄41は、仮停止されると動作する。図示の例では、左装飾図柄41(数字の「4」)は、仮停止されると右手を挙げる。なお、図面において装飾図柄41が仮停止していることを表す場合、判り易くするために、装飾図柄41の近傍にダブルコーテーションマークと同様な表示を用いて表現する。
続いて、右装飾図柄41は、図34(5)に示すように、低速で変動された後に、図34(6)に示すように、変動開始まで確定停止されていた位置にて仮停止される。右装飾図柄41は、仮停止されると動作する。図示の例では、右装飾図柄41(数字の「1」)は、仮停止されると、右手を挙げる。
中装飾図柄41は、左右の装飾図柄41が仮停止されると、所定時間(例えば2秒)低速で変動され、その後、図34(7)に示すように、変動開始まで確定停止されていた位置にて仮停止される。中装飾図柄41は、仮停止されると動作する。図示の例では、中装飾図柄41(数字の「2」)は、仮停止されると、右手を挙げる。
中装飾図柄が仮停止されると、3つの装飾図柄41は、所定時間(例えば1秒)仮停止を継続した後、特別図柄の変動停止にともない、図34(8)に示すように、確定停止される。図34(8)に示した、停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「421」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。また、特別図柄の変動停止にともない、第4図柄56も停止する。
このように、装飾図柄41は、変動表示が開始される際の位置(変動開始位置)にて、仮停止および確定停止が行われる。これにより、仮停止中や確定停止中の装飾図柄41を、変動開始位置に移動させることなく、スムーズに次の装飾図柄41の変動を開始できる。
なお、中装飾図柄41は、変動、仮停止、および確定停止の際に、左右の装飾図柄41よりも奥側に見えるように表示される。言い換えると、中装飾図柄41は、左右の装飾図柄41の背面側に重ねられた状態で、変動、仮停止、および確定停止が行われる。
〔変動演出例2〕
図35乃至図37は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図35乃至図37を参照しながら装飾図柄41の変動演出について他の具体例(変動演出例2)を説明する。なお、以下の説明においては、主として変動演出例1と相違する点を説明し、変動演出例1と一致する点については説明を省略することがある。
図35乃至図37に示す例では、遊技状態に応じた演出モードが設けられている。具体的には、低確率時短無遊技状態における演出モードとしてのAモードと、高確率時短遊技状態における演出モードとしてのBモードとが設けられている。
Aモードにおいては、図35(A−1)に示すように、装飾性の高い装飾図柄41が用いられる。図35(A−2)に示すように、装飾図柄41の変動開始に伴い、保留数表示55は、「1」から「0」に切り替わる。また、装飾図柄41の変動開始後、左装飾図柄41(図示の例では数字の「4」)は、図35(A−3)に示すように、低速で変動された後に、図35(A−4)に示すように、変動開始位置にて仮停止される。
続いて、図36(A−5)に示すように、右装飾図柄41(図示の例では数字の「4」)が変動開始位置にて仮停止される。これにより、仮停止された左装飾図柄41と右装飾図柄41とが揃ってリーチが成立し、リーチ演出が実行される。ここで、本実施の形態では、リーチが成立すると、装飾図柄41を用いた演出であるリーチ時装図演出が行われる。
リーチが成立すると、リーチ時装図演出として、図36(A−6)に示すように、装飾性の高い左右の装飾図柄41におけるキャラ要素413が拡大表示されるキャラ図柄拡大表示演出が行われる。具体的には、リーチが成立すると、左右の装飾図柄41のキャラ要素413は、リーチの成立前よりも、画像表示部114における表示領域が広くなる。一方、左右の装飾図柄41の数字要素411および数字装飾要素412は、リーチが成立しても拡大表示されない。
また、リーチ時装図演出として、左装飾図柄41および右装飾図柄41が互いに離れる離隔演出が行われる。より具体的には、リーチが成立すると、左装飾図柄41および右装飾図柄41は、互いに離れる方向へ移動する。さらに具体的には、左装飾図柄41は、画像表示部114の表示領域における真横であって左側へ移動し、右装飾図柄41は、画像表示部114の表示領域における真横であって右側へ移動する。言い換えると、左右の装飾図柄41は、中装飾図柄41から離れる方向へ移動する。この変動演出においては、左装飾図柄41および右装飾図柄41は、リーチが成立すると、拡大しながら互いに離れる方向へ移動している。
離隔演出が行われると、図36(A−7)に示すように、左装飾図柄41は画像表示部114の表示領域における左側の端部へ移動し、右装飾図柄41は画像表示部114の表示領域における右側の端部へ移動する。左右の装飾図柄41が離隔演出により移動した後の表示位置を、以下では、離隔位置と呼ぶ。
離隔演出が行われると、左装飾図柄41および右装飾図柄41は、縮小表示される。具体的には、離隔演出が行われると、左右の装飾図柄41のキャラ要素413の画像表示部114における表示領域が狭くなる。図示の例では、左右の装飾図柄41のキャラ要素413の表示サイズは、リーチの成立前における表示サイズに戻っている。
また、左右の装飾図柄41は、一部が画像表示部114の表示領域から見切れる態様で表示されている。具体的には、左装飾図柄41のキャラ要素413が、画像表示部114の表示領域の左側における先端から見切れている。図示の例では、左装飾図柄41のキャラ要素413のオーラの一部と右手とが画像表示部114の表示領域から見切れている。また、右装飾図柄41のキャラ要素413が、画像表示部114の表示領域の右側における先端から見切れている。図示の例では、右装飾図柄41のキャラ要素413のオーラの一部と後ろ髪とが画像表示部114の表示領域から見切れている。一方、左右の装飾図柄41の数字要素411および数字装飾要素412は、画像表示部114の表示領域に収まっている。
続いて、図36(A−8)に示すように、中装飾図柄41が、所定時間(例えば5秒)低速で変動される。このとき、中装飾図柄41は、左右の装飾図柄41よりも手前側で変動される。また、このとき、中装飾図柄41は、左右の装飾図柄41の各々よりも大きい表示サイズで変動される。言い換えると、中装飾図柄41は、左右の装飾図柄41の各々よりも、画像表示部114における表示領域が広い態様で変動される。具体的には、中装飾図柄41の数字要素411は、左右の装飾図柄41の各々の数字要素411よりも表示領域が広く、中装飾図柄41の数字装飾要素412は、左右の装飾図柄41の各々の数字装飾要素412よりも表示領域が広く、中装飾図柄41のキャラ要素413は、左右の装飾図柄41の各々のキャラ要素413よりも表示領域が広い。
続いて、図37(A−9)に示すように、中装飾図柄41(図示の例では数字の「5」)が仮停止される。このとき、中装飾図柄41は、左右の装飾図柄41よりも手前側に見えるように表示される。言い換えると、左右の装飾図柄41は、中装飾図柄41の背面側に重ねられて表示される。
はずれ目の装飾図柄41が仮停止されると、図37(A−10)に示すように、はずれ目の装飾図柄41のうちの左装飾図柄41と右装飾図柄41とが互いに近寄る移動態様が表示される近寄り表示演出が行われる。より具体的には、左装飾図柄41および右装飾図柄41が互いに近づく方向へ移動する動作が行われる。さらに具体的には、左装飾図柄41が画像表示部114の表示領域における真横であって右側へ移動する動作が行われ、右装飾図柄41が画像表示部114の表示領域における真横であって左側へ移動する動作が行われる。言い換えると、左右の装飾図柄41が中装飾図柄41に近付く方向へ移動する動作が行われる。これにより、左右の装飾図柄41は、変動開始位置に戻る。そして、左右の装飾図柄41は、画像表示部114の表示領域に収まるようになる。また、このとき、中装飾図柄41が縮小表示される。具体的には、中装飾図柄41の数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413は、中装飾図柄41が低速で変動されているときよりも、画像表示部114における表示領域が狭くなる。図示の例では、中装飾図柄41の表示サイズは、変動開始の際における中装飾図柄41の表示サイズ(図35(A−1)参照)と同じである。また、この変動演出においては、近寄り表示演出の実行中に、中装飾図柄41が縮小表示される。
そして、図37(A−11)に示すように、3つの装飾図柄41が確定停止される。このとき、中装飾図柄41は、左右の装飾図柄41よりも奥側に見えるように表示される。言い換えると、中装飾図柄41は、左右の装飾図柄41の背面側に重ねられて表示される。また、装飾図柄41の確定停止に伴い、第4図柄56も停止する。
一方、Bモードにおいては、図35(B−1)に示すように、装飾性の低い装飾図柄41が用いられる。Bモードにおいて用いられる装飾図柄41を構成可能な画像要素としては、数字要素411と、数字装飾要素412とが設けられている。一方、Bモードにおいて用いられる装飾図柄41を構成可能な画像要素としては、キャラ要素413が設けられていない。また、Bモードにおいて用いられる装飾図柄41の数字要素411の表示サイズは、Aモードにおいて用いられる装飾図柄41の数字要素411の表示サイズよりも大きい。また、Bモードにおいて用いられる装飾図柄41の数字装飾要素412の表示サイズは、Aモードにおいて用いられる装飾図柄41の数字装飾要素412の表示サイズよりも大きい。
また、画像表示部114には、右打ち画像79が表示され、右打ちすることによって遊技者に有利な状態となる、いわゆる右打ち状態であることが報知される。また、変動画像51の変動台座は、遊技状態が高確率時短遊技状態に移行することにともない、大当たり遊技前(例えば図34(1)参照)の表示態様とは切り替えられる。
図35(B−2)に示すように、装飾図柄41の変動が開始され、その後、図35(B−3)に示すように、左装飾図柄41(図示の例では数字の「4」)が変動開始位置に仮停止される。
続いて、図35(B−4)に示すように、右装飾図柄41(図示の例では数字の「4」)が上下に揺動し、左装飾図柄41と同じ右装飾図柄41が仮停止される可能性があることを煽るリーチ煽り演出が行われる。このリーチ煽り演出において、左右の装飾図柄41が拡大表示される。具体的には、リーチ煽り演出において、左右の装飾図柄41の各々における数字要素411の表示領域は、リーチ煽り演出前の左右の装飾図柄41の各々における数字要素411の表示領域よりも広くなる。また、リーチ煽り演出において、左右の装飾図柄41の各々における数字装飾要素412の表示領域は、リーチ煽り演出前の左右の装飾図柄41の各々における数字装飾要素412の表示領域よりも広くなる。
続いて、図36(B−5)に示すように、右装飾図柄41が仮停止され、左装飾図柄41および右装飾図柄41が揃ってリーチ演出が実行される。ここで、Bモードにおいても、リーチが成立すると、装飾図柄41を用いた演出であるリーチ時装図演出が行われる。
リーチが成立すると、リーチ時装図演出として、左右の装飾図柄41の数字要素411が拡大表示される数字拡大表示演出が行われる。具体的には、リーチが成立すると、左右の装飾図柄41の各々における数字要素411の表示領域は、リーチ煽り演出時の左右の装飾図柄41の各々における数字要素411の表示領域よりもさらに広くなる。また、リーチが成立すると、左右の装飾図柄41の各々における数字装飾要素412の表示領域は、リーチ煽り演出時の左右の装飾図柄41の各々における数字装飾要素412の表示領域よりもさらに広くなる。また、左右の装飾図柄41が拡大表示されたことで、左装飾図柄41と右装飾図柄41との間の距離は、リーチの成立前よりも短くなる。
続いて、3つの装飾図柄41は、図36(B−6)に示すように、移行画像60が表示される移行演出を経て、非表示になる。移行演出としては、例えば、画像表示部114の画面が一時的に白くなったり(ホワイトアウト)、黒くなったり(ブラックアウト)することにより、装飾図柄41が非表示になるような演出とすることができる。
続いて、図36(B−7)に示すように、SPリーチ演出に発展する。本実施の形態では、SPリーチ演出として、SPリーチ演出画像61の表示が行われる。このSPリーチ演出画像61は、料理を食べるキャラクタ(うっかり砂兵衛)が描かれた画像である。
そして、図36(B−8)に示すように、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである可能性があることを示唆するはずれ示唆画像62、具体的にはキャラクタ(うっかり砂兵衛)が食べた料理が美味しくなかったことを示す画像が表示される。
続いて、図37(B−9)に示す移行演出を経て、図37(B−10)に示すように、はずれ目の装飾図柄41が仮停止される。このとき、はずれ目の装飾図柄41は、リーチ煽り演出前における表示サイズ、すなわち変動開始時の表示サイズに戻っている。また、このとき、はずれ目の装飾図柄41は、変動開始位置に表示されている。そして、図37(B−11)に示すように、仮停止された3つの装飾図柄41が光る発光演出が行われた後に、図37(B−12)に示すように、3つの装飾図柄41が確定停止される。
以上のように、変動演出例2において、Bモードでは、リーチが成立した後に、数字拡大表示演出が行われる。これに対し、Aモードでは、リーチが成立した後に、数字拡大表示演出が行われない。ここで、Aモードでは、リーチ後に左右の装飾図柄41の数字要素411が拡大表示されない分だけ、キャラ要素413等の数字要素411以外の演出画像を表示可能な領域が広くなる。また、Bモードにおいては、リーチ後に左右の装飾図柄41の数字要素411が拡大表示されるため、何れの図柄でリーチが成立したかを遊技者により強く印象付ける演出を行うことができる。すなわち、装飾図柄41の数字要素411以外の演出画像に着目させる演出と、何れの装飾図柄41が揃ってリーチが成立したかを遊技者に印象付ける演出とを、モード(遊技状態)に応じて切り替えることができる。
また、変動演出例2では、Aモードにおいて、リーチの成立後にはずれ目の装飾図柄41が仮停止されると、近寄り表示演出が行われて、はずれ目の装飾図柄41が変動開始位置に表示される。これに対し、Bモードでは、リーチの成立後にはずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合に、近寄り表示演出が行われずに、はずれ目の装飾図柄41が変動開始位置に表示される。
ここで、3つの装飾図柄41が仮停止された後に近寄り表示演出が行われると、遊技者は、動作する左右の装飾図柄41に着目するようになる。そして、左右の装飾図柄41が動作することで左装飾図柄41および右装飾図柄41が中装飾図柄41に向かって互いに近づくため、遊技者は、3つの装飾図柄41が何れの装飾図柄41の組み合わせで表示されたかを認識し易くなる。
一方、Bモードによる変動演出が行われる高確率時短遊技状態においては、低確率時短無遊技状態に比べて、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを遊技者が期待しやすくなる分だけ、リーチ成立後にはずれ目の装飾図柄41が仮停止されると遊技者が落胆しやすくなる。この場合に、近寄り表示演出を行い遊技者をはずれ目の装飾図柄41に着目させるようにすると、遊技者の興趣が低下するおそれがある。
そこで、高確率時短遊技状態においてリーチ成立後にはずれ目の装飾図柄41を仮停止させる場合には、近寄り表示演出を行わないようにすることで、遊技者をはずれ目の装飾図柄41に着目させないようにして、遊技者の興趣が低下することを抑制している。すなわち、本実施の形態では、遊技者をはずれ目の装飾図柄41に着目させる演出を行うか否かを、遊技状態に応じて切り替えることができる。
なお、Bモードにおいては、近寄り表示演出が行われていないが、はずれ目の装飾図柄41が変動開始位置に表示された状態ではずれ目の装飾図柄41の仮停止および確定停止が行われるため、スムーズに次の変動を開始できる。
また、変動演出例2においては、Aモードでは、リーチの成立後に数字拡大表示演出を行わず(0%)、Bモードでは、リーチの成立後に数字拡大表示演出を必ず行う(100%)ようにしたが、これに限定されない。例えば、Aモードにおいて、リーチの成立後、所定の確率で数字拡大表示演出を行ってもよい。また、Bモードにおいて、リーチの成立後、所定の確率で数字拡大表示演出を行わないようにしてもよい。ただし、リーチが成立する場合、AモードよりもBモードの方が高い確率で、数字拡大表示演出を行うように制御する。言い換えると、リーチが成立する場合、AモードよりもBモードの方がリーチの成立後に数字拡大表示演出を行い易いように制御する。ここで、AモードよりもBモードの方がリーチ成立後に数字拡大表示演出を行い易いことには、Bモードではリーチの成立後に数字拡大表示演出を必ず行い(100%)、Aモードではリーチの成立後に数字拡大表示演出を行わない(0%)ことも含まれる。
また、数字要素411は、装飾図柄41のうち図柄を識別させる特定の識別要素として捉えられる。すなわち、本実施の形態では、リーチが成立する場合、AモードよりもBモードの方がリーチの成立後に特定の識別要素を拡大表示し易いように制御する。また、数字拡大表示演出を行うにあたり、数字装飾要素412も拡大表示させてもよいし、拡大表示させなくてもよい。
また、変動演出例2においては、Aモードでは、リーチ煽り演出、すなわち、リーチの成立前において左右の装飾図柄41における数字要素411の拡大表示を行わず(0%)、Bモードでは、リーチの成立前に左右の装飾図柄41における数字要素411を必ず拡大表示する(100%)ようにしたが、これに限定されない。例えば、Aモードにおいて、リーチの成立前に、所定の確率でリーチ煽り演出、すなわち、左右の装飾図柄41の数字要素411を拡大表示してもよい。また、Bモードにおいて、リーチの成立前に、所定の確率で左右の装飾図柄41の数字要素411を拡大表示しなくてもよい。ただし、AモードよりもBモードの方が高い確率で、リーチの成立前に左右の装飾図柄41の数字要素411を拡大表示するように制御する。言い換えると、Bモードの方がAモードよりもリーチの成立前に左右の装飾図柄41の数字要素411を拡大し易いように制御する。ここで、Bモードの方がAモードよりもリーチの成立前に左右の装飾図柄41の数字要素411を拡大し易いことには、Bモードではリーチの成立前に左右の装飾図柄41における数字要素411を必ず拡大表示し(100%)、Aモードではリーチの成立前において左右の装飾図柄41における数字要素411を拡大表示しない(0%)ことも含まれる。
なお、リーチ煽り演出を行うにあたり、数字装飾要素412も拡大表示させてもよいし、拡大表示させなくてもよい。
また、変動演出例2においては、リーチ煽り演出として左右の装飾図柄41の両方を拡大表示させたが、これに限定されない。例えば、左装飾図柄41および右装飾図柄41のうちの何れか一方を拡大表示させ、他方を拡大表示させないようにしてもよい。また、例えば、左装飾図柄41および右装飾図柄41の両方を拡大表示させ、さらに、左装飾図柄41および右装飾図柄41のうちの何れか一方を、他方よりもさらに拡大表示させてもよい。
また、変動演出例2においては、Aモードにおいてリーチの成立後にはずれ目の装飾図柄41が仮停止された場合には、近寄り表示演出を必ず行う(100%)ようにし、Bモードにおいてリーチの成立後にはずれ目の装飾図柄41が仮停止された場合には、近寄り表示演出を行わない(0%)ようにしたが、これに限定されない。例えば、Aモードにおいてリーチの成立後にはずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合であっても、所定の確率で近寄り表示演出を行わないようにしてもよい。また、Bモードにおいてリーチの成立後にはずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合であっても、所定の確率で近寄り表示演出を行うようにしてもよい。ただし、リーチの成立後にはずれ目の装飾図柄41を仮停止する場合、BモードよりもAモードの方が高い確率で近寄り表示演出を行うように制御する。言い換えると、リーチの成立後にはずれ目の装飾図柄41を仮停止する場合、BモードよりもAモードの方が近寄り表示演出を行い易いように制御する。ここで、リーチの成立後にはずれ目の装飾図柄41を仮停止する場合にBモードよりもAモードの方が近寄り表示演出を行い易いことには、Aモードにおいてリーチの成立後にはずれ目の装飾図柄41を仮停止する場合には近寄り表示演出を必ず行い(100%)、Bモードにおいてリーチの成立後にはずれ目の装飾図柄41を仮停止する場合には近寄り表示演出を行わない(0%)ようにすることも含まれる。
〔変動演出例3〕
図38乃至図40は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図38乃至図40を参照しながら、装飾図柄41の変動演出について他の具体例(変動演出例3)を説明する。なお、以下の説明においては、主として変動演出例2と相違する点を説明し、変動演出例2と一致する点については説明を省略することがある。
変動演出例3においても、変動演出例2と同様に、低確率時短無遊技状態における演出モードとしてのAモードと、高確率時短遊技状態における演出モードとしてのBモードとが設けられている。
Aモードにおいては、まず、図35(A−1)乃至図35(A−4)、および図36(A−5)乃至図36(A−8)を参照しながら説明した演出と同一の演出が行われる。続いて、図38(A−1)に示すように、中装飾図柄41の変動表示中に、演出ボタン161を模した演出ボタン画像63が表示される。
演出ボタン画像63が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると、装飾図柄41は、図38(A−2)に示す移行演出を経て、図38(A−3)に示すように、縮小しながら画像表示部114の表示領域における上側へ移動する。具体的には、左装飾図柄41は画像表示部114の表示領域における左上隅へ移動し、右装飾図柄41は画像表示部114の表示領域における右上隅に移動する。また、このとき、画像表示部114に表示される装飾図柄41は、装飾性の低い装飾図柄41である。すなわち、画像表示部114に表示される装飾図柄41には、数字要素411および数字装飾要素412が設けられている一方でキャラ要素413が設けられていない。また、このとき、中装飾図柄41は非表示になっている。
そして、SPリーチ演出に発展する。SPリーチ演出としては、SPリーチ前段画像64の表示が行われる。このSPリーチ前段画像64は、料理を作るキャラクタ(うっかり砂兵衛)が描かれた画像である。
続いて、図38(A−4)に示すように、SPリーチ演出画像61が表示されるとともに、演出ボタン画像63が表示される。演出ボタン画像63が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると、図39(A−5)に示すように、カットイン画像65が表示される。このカットイン画像65は、料理の助っ人としてのキャラクタ(風車の裕七)の登場シーンが描かれた画像である。また、このとき、3つの装飾図柄41は非表示になる。
続いて、図39(A−6)に示すように、SPSPリーチ演出として、SPSPリーチ前段画像66の表示が行われる。このSPSPリーチ前段画像66は、うっかり砂兵衛と風車の裕七が協力して料理を作るシーンが描かれた画像である。
続いて、図39(A−7)に示すように、SPSPリーチ後段画像67が表示される。このSPSPリーチ後段画像67は、うっかり砂兵衛と風車の裕七が料理を食べるシーンが描かれた画像である。また、このとき、演出ボタン画像63とは異なる他の演出ボタン画像68が表示される。また、このとき、演出ボタン161は、突出して他の演出ボタン画像68に類似した態様となる。
そして、他の演出ボタン画像68が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると、図39(A−8)に示すように、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを示唆する大当たり示唆画像69が表示される。この大当たり示唆画像69は、うっかり砂兵衛と風車の裕七が食べた料理が美味しかったことを示す画像である。
続いて、図40(A−9)に示すように、装飾性が高い3つの装飾図柄41が「444」の組み合わせで拡大表示される。具体的には、3つの装飾図柄41の各々は、キャラ図柄拡大表示演出により拡大表示された左右の装飾図柄41の各々における表示サイズよりも大きい表示サイズで表示される。また、このとき、左装飾図柄41の一部および右装飾図柄41の一部が中装飾図柄41の背面側に重ねられ、左装飾図柄41および右装飾図柄41の各々の表示領域よりも中装飾図柄41の表示領域の方が広くなっている。
なお、3つが全て揃っている装飾図柄41を、以下では、ゾロ目の装飾図柄41と呼ぶ。
続いて、図40(A−10)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41が縮小表示される。具体的には、ゾロ目の装飾図柄41の各々における表示サイズは、リーチ成立前における左右の装飾図柄41の表示サイズに戻る。また、このとき、左装飾図柄41および右装飾図柄41は、互いに近付く方向へ移動する。これにより、ゾロ目の装飾図柄41は、変動開始位置に戻る。
そして、図40(A−11)に示すように、仮停止されたゾロ目の装飾図柄41の発光演出が行われた後、図40(A−12)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41が確定停止される。また、ゾロ目の装飾図柄41の確定停止に伴い、第4図柄56も停止する。図40(A−12)に示した、停止表示された装飾図柄41の組み合わせ「444」は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりの場合の組み合わせの一例である。
一方、Bモードにおいては、まず、図35(B−1)乃至図35(B−4)、図36(B−5)および図36(B−6)を参照しながら説明した演出と同一の演出が行われる。続いて、図38(B−1)に示すように、SPリーチ演出に発展する。SPリーチ演出としては、SPリーチ前段画像64の表示が行われる。
続いて、図38(B−2)に示すように、SPリーチ演出画像61が表示される。また、このとき、演出ボタン画像63が表示される。演出ボタン画像63が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると、図38(B−3)に示すように、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを示唆する第2の大当たり示唆画像70が表示される。この第2の大当たり示唆画像70は、うっかり砂兵衛が食べた料理が美味しかったことを示す画像である。
続いて、図38(B−4)に示すように、装飾性の低い3つの装飾図柄41が「444」の組み合わせで拡大表示される。具体的には、3つの装飾図柄41の各々は、リーチ成立前における装飾図柄41の表示サイズよりも大きい表示サイズで表示される。また、このとき、左装飾図柄41の一部および右装飾図柄41の一部が中装飾図柄41の背面側に重ねられ、左装飾図柄41および右装飾図柄41の表示領域よりも中装飾図柄41の表示領域の方が広くなっている。
続いて、図39(B−5)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41が縮小表示される。このときのゾロ目の装飾図柄41の各々における表示サイズは、確定停止されていた装飾図柄41の表示サイズ(図35(B−1)参照)よりも大きい。また、このとき、左装飾図柄41および右装飾図柄41は、互いに近付く方向へ移動する。ゾロ目の装飾図柄41は、変動開始位置とは異なる位置に表示される。
そして、図39(B−6)に示すように、仮停止されたゾロ目の装飾図柄41の発光演出が行われた後、図39(B−7)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41が確定停止される。また、ゾロ目の装飾図柄41の確定停止に伴い、第4図柄56も停止する。
以上のように、変動演出例3では、AモードおよびBモードの何れの場合においても、ゾロ目の装飾図柄41を、リーチ成立前における表示サイズよりも拡大表示する。これにより、ゾロ目の装飾図柄41を用いてインパクトのある演出を行うことができる。
また、AモードおよびBモードの何れの場合においても、ゾロ目の装飾図柄41は、拡大表示された後に縮小表示される。このとき、左装飾図柄41と右装飾図柄41とは、互いに近づく方向へ移動する(図39(B−5)、図40(A−10)参照)。これにより、3つの装飾図柄41が揃ったことをより強く遊技者に印象付けることができる。
なお、変動演出例3では、Aモードにおいて、拡大表示されたゾロ目の装飾図柄41が縮小表示されながら変動開始位置に戻ることを説明したが、これに限定されない。例えば、拡大表示されたゾロ目の装飾図柄41が縮小表示された結果、変動開始位置とは異なる位置にゾロ目の装飾図柄41が表示され、この位置にてゾロ目の装飾図柄41の発光演出および確定停止が行われてもよい。
また、Bモードにおいて、拡大表示されたゾロ目の装飾図柄41が縮小表示された結果変動開始位置とは異なる位置に表示されることを説明したが、これに限定されない。例えば、拡大表示されたゾロ目の装飾図柄41が縮小表示された結果、ゾロ目の装飾図柄41が変動開始位置に表示され、この位置にてゾロ目の装飾図柄41の発光演出および確定停止が行われてもよい。
また、変動演出例3では、Aモードにおいて、拡大表示の後に縮小表示されたゾロ目の装飾図柄41の各々における表示サイズが、リーチ成立前における左右の装飾図柄41における各々の表示サイズに戻ることを説明したが、これに限定されない。例えば、拡大表示の後に縮小表示されたゾロ目の装飾図柄41の各々における表示サイズが、リーチ成立前における左右の装飾図柄41における各々の表示サイズよりも大きくてもよい。
また、Bモードにおいて、拡大表示の後に縮小表示されたゾロ目の装飾図柄41の各々における表示サイズが、確定停止されていた装飾図柄41の表示サイズよりも大きいことを説明したが、これに限定されない。例えば、拡大表示の後に縮小表示されたゾロ目の装飾図柄41の各々における表示サイズが、確定停止されていた装飾図柄41の表示サイズに戻ってもよい。
〔変動演出例4〕
図41乃至図43は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図41乃至図43を参照しながら、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出についての他の具体例(変動演出例4)を説明する。また、以下の説明においては、主として変動演出例2や変動演出例3と相違する点を説明し、変動演出例2や変動演出例3と一致する点については説明を省略することがある。
先ず、図35(A−1)乃至図35(A−4)、および図36(A−5)乃至図36(A−7)を参照しながら説明した演出と同一の演出が行われた後、図41(1)に示すように、図36(A−8)を参照しながら説明した演出と同じ態様で中装飾図柄41が変動表示される。
続いて、図41(2)に示すように、中装飾図柄41の変動表示中に演出ボタン画像63が表示される場合がある。
図42(2)(図41(2))に示すように演出ボタン画像63が表示されているときに、遊技者が演出ボタン161を操作すると、図42(4)に示すように、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである可能性があることを示唆する第2のはずれ示唆画像74が表示される。続いて、図42(5)に示すように、SPリーチ演出に発展することなくはずれ目の装飾図柄41が仮停止される。
続いて、図42(6)に示すように、近寄り表示演出が行われる。また、このとき、中装飾図柄41が縮小表示される。はずれ目の装飾図柄41は、所定時間(例えば2秒)仮停止された後、図42(7)に示すように、はずれ目の装飾図柄41が確定停止される。なお、図42(6)および図42(7)を参照しながら説明した演出は、図37(A−10)および図37(A−11)を参照しながら説明した演出と同じ演出である。
また、図41(1)に示す中図柄41の変動表示が行われた後に、図41(3)に示すように、移行演出が行われる場合がある。そして、装飾図柄41は、図43(3)(図41(3))に示す移行演出を経て、図43(8)に示すように、縮小しながら画像表示部114の表示領域における上側へ移動する。具体的には、左装飾図柄41は画像表示部114の表示領域における左上隅へ移動し、右装飾図柄41は画像表示部114の表示領域における右上隅に移動する。また、このとき、画像表示部114に表示される装飾図柄41は、装飾性の低い装飾図柄41、すなわち、数字要素411および数字装飾要素412が設けられている一方でキャラ要素413が設けられていない装飾図柄41である。
また、SPリーチ演出に発展する。SPリーチ演出としては、SPリーチ前段画像64の表示が行われる。
続いて、図43(9)に示すように、SPリーチ演出画像61が表示される。また、このとき、他の演出ボタン画像68が表示される。また、このとき、演出ボタン161は、突出して他の演出ボタン画像68に類似した態様になる。他の演出ボタン画像68が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると、図43(10)に示すように、はずれ示唆画像62が表示される。また、このとき、装飾性の低い中装飾図柄41(図示の例では数字の「5」)が仮停止される。この中装飾図柄41は、左右の装飾図柄41よりも表示サイズが大きい。
続いて、装飾図柄41は、図43(11)に示す移行演出を経て、図43(12)に示すように装飾性の高い態様に切り替わった状態で表示され、所定時間(例えば3秒)仮停止される。このとき、左右の装飾図柄41の表示サイズは、キャラ図柄拡大表示演出前における左右の装飾図柄41の表示サイズに戻っている。また、このとき、左右の装飾図柄41の画像表示部114における表示位置は、離隔位置から変動開始位置に戻っている。すなわち、近寄り表示演出が行われることなく、左右の装飾図柄41が変動開始位置に戻っている。そして、図43(13)に示すように、仮停止されたはずれ目の装飾図柄41の発光演出が行われ、その後、図43(14)に示すように、はずれ目の装飾図柄41が確定停止される。
以上のように、変動演出例4では、リーチが成立した後、SPリーチ演出に発展せずにはずれ目の装飾図柄41が仮停止されると、近寄り表示演出が行われ、左右の装飾図柄41の表示位置が離隔位置から変動開始位置に戻る。これに対し、リーチが成立した後にSPリーチ演出に発展し、その後はずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合、近寄り表示演出が行われることなく、左右の装飾図柄41の表示位置が離隔位置から変動開始位置に戻っている。
ここで、3つの装飾図柄41が仮停止された後に近寄り表示演出が行われると、遊技者は、動作する左右の装飾図柄41に着目するようになる。そして、左右の装飾図柄41が動作することで左装飾図柄41および右装飾図柄41が中装飾図柄41に向かって互いに近づくため、遊技者は、3つの装飾図柄41が何れの装飾図柄41の組み合わせで表示されたかを認識し易くなる。
一方、変動演出においてSPリーチ演出に発展した場合、発展しなかった場合に比べて特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを遊技者が期待しやすくなる分だけ、はずれ目の装飾図柄41が表示されると遊技者が落胆しやすくなる。この場合に、近寄り表示演出を行い遊技者をはずれ目の装飾図柄41に着目させるようにすると、遊技者の興趣が低下するおそれがある。
そこで、SPリーチ演出への発展後にはずれ目の装飾図柄41を仮停止させる場合には、近寄り表示演出を行わないようにすることで、遊技者をはずれ目の装飾図柄41に着目させないようにして、遊技者の興趣が低下することを抑制している。すなわち、本実施の形態では、遊技者をはずれ目の装飾図柄41に着目させる演出を行うか否かを、SPリーチ演出に発展するか否かに応じて切り替えることができる。
なお、リーチが成立した後SPリーチ演出に発展しその後はずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合には近寄り表示演出が行われていないが、左右の装飾図柄41を離隔位置から変動開始位置に戻すことで、スムーズに次の変動を開始できるようにしている。
また、変動演出例4においては、リーチが成立した後SPリーチ演出に発展せずにはずれ目の装飾図柄41が仮停止された場合には、近寄り表示演出を必ず行う(100%)ようにした。また、リーチが成立した後にSPリーチ演出に発展し、その後はずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合には、近寄り表示演出を行わない(0%)ようにしたが、これに限定されない。
例えば、リーチが成立した後SPリーチ演出に発展せずにはずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合であっても、所定の確率で近寄り表示演出を行わないようにしてもよい。また、リーチが成立した後にSPリーチ演出に発展し、その後はずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合であっても、所定の確率で近寄り表示演出を行うようにしてもよい。ただし、リーチが成立した後にはずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合においては、SPリーチ演出に発展する場合よりもSPリーチ演出に発展しない場合の方が高い確率で近寄り表示演出演出を行うように制御する。言い換えると、リーチが成立した後にはずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合においては、SPリーチ演出に発展する場合よりもSPリーチ演出に発展しない場合の方が近寄り表示演出を行い易いように制御する。ここで、リーチが成立した後にはずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合において、SPリーチ演出に発展する場合よりもSPリーチ演出に発展しない場合の方が近寄り表示演出を行い易いことには、リーチの成立後SPリーチ演出に発展しない場合には近寄り表示演出を必ず行い(100%)、リーチの成立後SPリーチ演出に発展する場合には近寄り表示演出を行わない(0%)ことも含まれる。
また、変動演出例4では、演出ボタン画像63が表示されているとき(図42(2)参照)に遊技者が演出ボタン161を操作すると、第2のはずれ示唆画像74(図42(4)参照)が表示されたが、これに限定されない。例えば、演出ボタン画像63が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると大当たり示唆画像69(図39(A−3)参照)が表示されてもよい。すなわち、変動演出における第1タイミングで、特別図柄抽選の抽選結果に基づいて第2のはずれ示唆画像74の表示および大当たり示唆画像69の表示の何れか一方を選択的に行う第1当落演出をしてもよい。
また、他の演出ボタン画像68が表示されているとき(図43(9)参照)に遊技者が演出ボタン161を操作すると、はずれ示唆画像62(図43(10)参照)が表示されたが、これに限定されない。例えば、他の演出ボタン画像68が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると第2の大当たり示唆画像70(図38(B−3)参照)が表示されてもよい。すなわち、変動演出において第1タイミングよりも後の第2タイミングで、特別図柄抽選の抽選結果に基づいてはずれ示唆画像62の表示および第2の大当たり示唆画像70の表示の何れか一方を選択的に行う第2当落演出をしてもよい。
また、第1当落演出を行う場合には演出ボタン画像63を表示し、第2当落演出を行う場合には他の演出ボタン画像68を表示するようにしたが、これに限定されない。
例えば、第1当落演出を行う場合において演出ボタン画像63の代わりに他の演出ボタン画像68を表示してもよい。また、第2当落演出を行う場合において他の演出ボタン画像68の代わりに演出ボタン画像63を表示してもよい。ただし、第1当落演出を行う場合には、第2当落演出を行う場合よりも演出ボタン画像63を表示し易いように制御する。言い換えると、第2当落演出を行う場合には、第1当落演出を行う場合よりも他の演出ボタン画像68を表示し易いように制御する。
また、変動演出例4では、SPリーチ演出に発展する場合の方が、リーチ成立後にSPリーチ演出に発展しない場合よりも、はずれ目の装飾図柄41の仮停止の時間が長いことを説明したが、これに限定されない。
例えば、変動演出によっては、リーチ成立後にSPリーチ演出に発展しない場合の方が、SPリーチ演出に発展する場合よりも、はずれ目の装飾図柄41の仮停止の時間が長くなってもよい。ただし、SPリーチ演出に発展する場合の方が、リーチ成立後にSPリーチ演出に発展しない場合よりも高い確率で、はずれ目の装飾図柄41の仮停止の時間が長くなるように制御する。言い換えると、SPリーチ演出に発展する場合の方が、リーチ成立後にSPリーチ演出に発展しない場合よりも、はずれ目の装飾図柄41の仮停止の時間が長くなり易いように制御する。
また、本実施の形態では、SPリーチ演出に発展する場合の方が、変動演出例1のようにリーチが成立しない場合よりも、はずれ目の装飾図柄41の仮停止の時間が長いことを説明したが、これに限定されない。
例えば、変動演出によっては、リーチが成立しない場合の方が、SPリーチ演出に発展する場合よりも、はずれ目の装飾図柄41の仮停止の時間が長くなってもよい。ただし、SPリーチ演出に発展する場合の方が、リーチが成立しない場合よりも高い確率で、はずれ目の装飾図柄41の仮停止の時間が長くなるように制御する。言い換えると、SPリーチ演出に発展する場合の方が、リーチが成立しない場合よりも、はずれ目の装飾図柄41の仮停止の時間が長くなり易いように制御する。
また、変動演出例4では、SPリーチ演出に発展した場合には3つの装飾図柄41の発光演出が必ず行われ(100%)、リーチ成立後にSPリーチ演出に発展しなかった場合には3つの装飾図柄41の発光演出が行われないことを説明したが、これに限定されない。
例えば、リーチ成立後にSPリーチ演出に発展しなかった場合に、所定の確率で3つの装飾図柄41の発光演出が行われてもよい。また、SPリーチ演出に発展した場合に、所定の確率で3つの装飾図柄41の発光演出が行われなくてもよい。ただし、リーチ成立後にSPリーチ演出に発展しない場合よりも、SPリーチ演出に発展した場合の方が高い確率で、3つの装飾図柄41の発光演出が行われるように制御する。言い換えると、リーチ成立後にSPリーチ演出に発展しない場合よりも、SPリーチ演出に発展した場合の方が、3つの装飾図柄41の発光演出が行われ易いように制御する。
また、本実施の形態では、変動演出例1のようにリーチが成立しない場合には3つの装飾図柄41の発光演出が行われないことを説明したが、これに限定されず、リーチが成立しない場合に、所定の確率で3つの装飾図柄41の発光演出が行われてもよい。ただし、リーチが成立しない場合よりも、SPリーチ演出に発展した場合の方が高い確率で、3つの装飾図柄41の発光演出が行われるように制御する。言い換えると、リーチが成立しない場合よりも、SPリーチ演出に発展した場合の方が、3つの装飾図柄41の発光演出が行われ易いように制御する。
また、本実施の形態では、変動演出例1のように保留数が3個であるときの変動演出においては、はずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合に近寄り表示演出を行わない(0%)ようにしたが、これに限定されない。
例えば、保留数が3個であるときの変動演出において、はずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合に、所定の確率で近寄り表示演出を行ってもよい。ただし、はずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合において、保留数が3個であるときの変動演出よりも、保留数が0個であるときの変動演出の方が高い確率で、近寄り表示演出を行うように制御する。言い換えると、はずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合において、保留数が3個であるときの変動演出よりも、保留数が0個であるときの変動演出の方が、近寄り表示演出を行い易いように制御する。すなわち、はずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合において、変動演出時の保留数が少ないほど、近寄り表示演出を行い易いように制御する。
〔変形例1〕
次に、図35乃至図37を参照しながら説明した変動演出例(変動演出例2)の変形例について説明する。
図44および図45は、変動演出例2のうち高確率時短遊技状態における演出モードとしてのBモードの変動演出例の変形例(変形例1)を示す図である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例2と相違する点を説明し、変動演出例2と一致する点については説明を省略することがある。
図44(1)乃至図44(3)に示すように、装飾性の低い装飾図柄41の変動開始後、左右の装飾図柄41が仮停止され、左装飾図柄41および右装飾図柄41が揃ってリーチが成立する。リーチが成立すると、左右の第4図柄56(図示の例では数字の「4」)も揃って仮停止される。
また、リーチが成立すると、図44(4)に示すように、リーチ時装図演出として数字拡大表示演出および離隔演出が行われる。
離隔演出が行われると、左右の装飾図柄41は、図44(5)に示すように、縮小して離隔位置に表示される。また、このとき、左右の装飾図柄41の数字要素411および数字装飾要素412は、一部が、画像表示部114の表示領域から見切れた態様で表示される。
続いて、装飾図柄41は、図44(6)に示す移行演出を経て非表示になる。
続いて、図44(7)に示すように、SPリーチ演出としてSPリーチ演出画像61の表示が行われる。そして、図44(8)に示すように、はずれ示唆画像62が表示される。また、このとき、中装飾図柄41(図示の例では数字の「5」)が仮停止される。また、このとき、中第4図柄56(図示の例では数字の「5」)が仮停止される。
続いて、図45(9)に示すように、移行演出が行われ、その後、図45(10)に示すように、はずれ目の装飾図柄41が仮停止される。このとき、左右の装飾図柄41の表示サイズは、リーチ成立前における左右の装飾図柄41の表示サイズに戻っている。また、このとき、左右の装飾図柄41は離隔位置から変動開始位置に戻っている。そして、図45(11)に示すように、仮停止されたはずれ目の装飾図柄41の発光演出が行われ、その後、図45(12)に示すように、はずれ目の装飾図柄41が確定停止される。また、はずれ目の装飾図柄41の確定停止に伴い、仮停止していた3つの第4図柄56も確定停止する。
以上のように、Bモードにおいても、リーチ時装図演出として離隔演出を行ってもよい。また、Bモードにおいて、リーチ成立後にはずれ目の装飾図柄41が仮停止される場合には、近寄り表示演出を行うことなく、左右の装飾図柄41を離隔位置から変動開始位置に戻してもよい。
また、リーチが成立した場合に、左右の第4図柄56が揃って仮停止されてもよい。さらに、はずれ目の装飾図柄41が仮停止されているときに、3つの第4図柄56が仮停止されていてもよい。
なお、上記で説明した第4図柄56の表示態様は、高確率時短遊技状態である場合に限られず、低確率時短無遊技状態である場合に行われてもよい。
〔変形例2〕
次に、図35乃至図37を参照しながら説明した変動演出例(変動演出例2)および図41乃至図43を参照しながら説明した変動演出例(変動演出例4)の変形例について説明する。
図46乃至図48は、変動演出例2のうち低確率時短無遊技状態における演出モードとしてのAモードの変動演出例および変動演出例4の変形例(変形例2)を示す図である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例2や変動演出例4と相違する点を説明し、変動演出例2や変動演出例4と一致する点については説明を省略することがある。
図46(1)乃至図46(3)に示すように、装飾性の高い装飾図柄41の変動開始後、左右の装飾図柄41が仮停止され、左装飾図柄41および右装飾図柄41(図示の例では数字の「7」)が揃ってリーチが成立する。
リーチが成立すると、図46(4)に示すように、左装飾図柄41および右装飾図柄41は、互いに近付く方向へ移動する。具体的には、左装飾図柄41は、画像表示部114の表示領域における真横であって右側へ移動し、右装飾図柄41は、画像表示部114の表示領域における真横であって左側へ移動する。言い換えると、左装飾図柄41および右装飾図柄41は、中装飾図柄41に向かって互いに近づく方向へ移動する。この結果、左装飾図柄41と右装飾図柄41との間の距離が、リーチの成立前よりも短くなる。また、このとき、リーチ報知画像71が表示される。このリーチ報知画像71は、何れの装飾図柄41が揃ってリーチが成立したかを報知する画像であり、図示の例では、「7のテンパイ!」というメッセージが描かれた画像である。
続いて、図46(5)に示すように、離隔演出が行われ、左右の装飾図柄41は、図46(6)に示すように、キャラ要素413が画像表示部114の表示領域から見切れる態様で表示される。
続いて、中装飾図柄41が所定時間(例えば5秒)低速で変動表示される。その後、装飾図柄41は、図46(7)に示す移行演出を経て、図47(8)に示すように、縮小しながら画像表示部114の表示領域における上側へ移動する。具体的には、左装飾図柄41は画像表示部114の表示領域における左上隅へ移動し、右装飾図柄41は画像表示部114の表示領域における右上隅に移動する。また、このとき、画像表示部114に表示される装飾図柄41は、装飾性の低い装飾図柄41である。また、このとき、SPリーチ演出としてSPリーチ前段画像64の表示が行われる。
続いて、図47(9)に示すように、SPリーチ演出画像61が表示される。また、このとき、演出ボタン画像63が表示される。演出ボタン画像63が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると、図47(10)に示すように、カットイン画像65が表示される。
続いて、図47(11)に示すように、SPSPリーチ演出として、SPSPリーチ前段画像66の表示が行われる。そして、図47(12)に示すように、SPSPリーチ後段画像67が表示される。また、このとき、他の演出ボタン画像68が表示される。また、このとき、演出ボタン161は、突出して他の演出ボタン画像68に類似した態様となる。
他の演出ボタン画像68が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると、図47(13)に示すように、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである可能性があることを示唆する第3のはずれ示唆画像72が表示される。第3のはずれ示唆画像72は、二人のキャラクタ(うっかり砂兵衛と風車の裕七)が食べた料理が美味しくなかったことを示す画像である。
続いて、図47(14)に示すように、移行演出が行われ、その後、図47(15)に示すように、はずれ目の装飾図柄41が装飾性の高い態様で表示される。このとき、近寄り表示演出が行われることなく、左右の装飾図柄41は離隔位置から変動開始位置に戻っている。そして、図47(16)に示すように、はずれ目の装飾図柄41の発光演出が行われ、その後、図48(17)に示すように、はずれ目の装飾図柄41が確定停止される。
以上のように、変形例2においては、リーチが成立すると、左装飾図柄41および右装飾図柄41が互いに近づく方向へ移動する動作を行う。このようにすることで、何れの装飾図柄41が揃ってリーチが成立したかを遊技者により強く印象付けることができる。
なお、変形例2では、リーチの成立後にキャラ図柄拡大表示演出が行われていないが、これに限定されず、リーチの成立後にキャラ図柄拡大表示演出が行われてもよい。この場合に、キャラ図柄拡大表示演出が行われた後に左装飾図柄41および右装飾図柄41が互いに近づく方向へ移動する動作を行ってもよい。また、キャラ図柄拡大表示演出が行われながら左装飾図柄41および右装飾図柄41が互いに近づく方向へ移動する動作が行われてもよい。また、左装飾図柄41および右装飾図柄41が互いに近づく方向へ移動する動作が行われた後にキャラ図柄拡大表示演出が行われてもよい。
また、リーチが成立すると左装飾図柄41および右装飾図柄41が互いに近づく方向へ移動する動作を行うことを説明したが、左右の装飾図柄41の動作はこれに限定されない。例えば、リーチが成立すると、左装飾図柄41および右装飾図柄41のうちの少なくとも一方が他方へ近寄るように動作すればよい。
また、高確率時短遊技状態においても、リーチの成立後に、左装飾図柄41および右装飾図柄41が互いに近づく方向へ移動する動作が行われてもよい。さらに、このとき、左右の装飾図柄41が拡大表示されてもよい。この場合に、左右の装飾図柄41が拡大表示された後に左装飾図柄41および右装飾図柄41が互いに近づく方向へ移動する動作が行われてもよい。また、左右の装飾図柄41が拡大表示されながら左装飾図柄41および右装飾図柄41が互いに近づく方向へ移動する動作が行われてもよい。
〔変形例3〕
次に、変動演出例2および変動演出例4の変形例について説明する。
図49および図50は、変動演出例2のうち低確率時短無遊技状態における演出モードとしてのAモードの変動演出例および変動演出例4の変形例(変形例3)を示す図である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例2や変動演出例4と相違する点を説明し、変動演出例2や変動演出例4と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図35(A−1)乃至図35(A−4)および図36(A−5)乃至図36(A−7)を参照しながら説明した演出と同一の演出が行われる。続いて、図49(1)に示すように、中装飾図柄41の一態様としての特殊図柄42が低速で変動される。この特殊図柄42は、停止表示されるとその後SPリーチ演出に発展することを確定させる図柄である。特殊図柄42は、左右の装飾図柄41よりも手前側に見えるように変動される。また、特殊図柄42は、リーチの成立後に拡大して変動される中装飾図柄41(図37(A−9)参照)よりも、表示領域が広い。
続いて、図49(2)に示すように、特殊図柄42が停止表示されると、その後、図49(3)に示すように、左右の装飾図柄41が非表示になる。
続いて、図49(4)に示すように、移行演出が行われ、その後、図49(5)に示すように、SPリーチ演出としてSPリーチ前段画像64の表示が行われる。また、このとき、装飾性の低い装飾図柄41が、リーチの成立前における装飾図柄41よりも小さい表示サイズで、画像表示部114の表示領域の上側に表示される。具体的には、左装飾図柄41が画像表示部114の表示領域における左上隅に表示され、右装飾図柄41が画像表示部114の表示領域における右上隅に表示される。
続いて、図49(6)に示すように、SPリーチ演出画像61が表示されるとともに、演出ボタン画像63が表示される。演出ボタン画像63が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると、図49(7)に示すように、カットイン画像65が表示される。
続いて、図49(8)に示すように、SPSPリーチ演出として、SPSPリーチ前段画像66が表示される。そして、図50(9)に示すように、SPSPリーチ後段画像67が表示されるとともに、他の演出ボタン画像68が表示される。また、このとき、演出ボタン161は、突出して他の演出ボタン画像68に類似した態様になる。他の演出ボタン画像68が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると、図50(10)に示すように、第3のはずれ示唆画像72が表示される。
続いて、図50(11)に示すように、移行演出が行われ、その後、図50(12)に示すように、はずれ目の装飾図柄41が装飾性の高い態様で仮停止される。このとき、左右の装飾図柄41の表示サイズは、キャラ図柄拡大表示演出が行われる前の表示サイズに戻っている。また、左右の装飾図柄41は、離隔位置から変動開始位置に戻っている。また、中装飾図柄41は、左右の装飾図柄41よりも奥側に見えるように表示される。そして、図50(13)に示すように、はずれ目の装飾図柄41の発光演出が行われた後、図50(14)に示すように、はずれ目の装飾図柄41が確定停止される。
以上のように、この変動演出例においては、特殊図柄42が停止表示されると、左右の装飾図柄41が非表示になる。ここで、特殊図柄42が停止表示されるとその後SPリーチ演出に発展するが、表示された左右の装飾図柄41と特殊図柄42とは同じ装飾図柄41ではない。そのため、遊技者は、表示された左右の装飾図柄41および特殊図柄42を見た場合に、はずれ目の装飾図柄41が表示されたと誤認識するおそれがある。そこで、特殊図柄42が停止表示された場合には、左右の装飾図柄41を非表示にすることで、はずれ目の装飾図柄41が表示されたと遊技者が誤認識することを抑制している。
〔変形例4〕
次に、変動演出例2および変動演出例4の変形例について説明する。
図51は、変動演出例2のうち低確率時短無遊技状態における演出モードとしてのAモードの変動演出例および変動演出例4の変形例(変形例4)を示す図である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例2や変動演出例4と相違する点を説明し、変動演出例2や変動演出例4と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図35(A−1)乃至図35(A−4)、図36(A−5)乃至図36(A−7)、図41(1)、図43(3)、および図43(8)乃至図43(11)を参照しながら説明した演出と同一の演出が行われる。その後、図51(1)に示すように、はずれ目の装飾図柄41が装飾性の高い態様で仮停止される。このとき、左右の装飾図柄41の表示サイズは、キャラ図柄拡大表示演出が行われる前の表示サイズに戻っている。また、左右の装飾図柄41は離隔位置から変動開始位置に戻っている。また、中装飾図柄41は、左右の装飾図柄41よりも奥側に見えるように表示される。
また、所定時間(例えば4秒)、はずれ目の装飾図柄41が仮停止される。具体的には、変動演出例4において図43(12)および図43(13)に示したはずれ目の装飾図柄41の仮停止時間よりも長く、はずれ目の装飾図柄41が仮停止される。
続いて、復活演出が行われる。具体的には、図51(2)に示すように、可動役物115が画像表示部114の前側に移動して画像表示部114の一部を覆う役物演出が行われるとともに、復活演出が行われていることを示す復活演出画像73が表示される。この復活演出画像73は、うっかり砂兵衛が食べた料理が美味しかったことを示す画像である。さらに、図51(3)に示すように、装飾性が高い3つの装飾図柄41が「444」の組み合わせで拡大表示される。具体的には、ゾロ目の装飾図柄41の各々は、キャラ図柄拡大表示演出により拡大表示された左右の装飾図柄41の各々における表示サイズよりも大きい表示サイズで表示される。また、このとき、左装飾図柄41の一部および右装飾図柄41の一部が中装飾図柄41の背面側に重ねられ、左装飾図柄41および右装飾図柄41よりも中装飾図柄41の方が表示領域が広い態様でゾロ目の装飾図柄41が表示されている。
なお、復活演出とは、特別図柄抽選の抽選結果がはずれであることを報知する装飾図柄を仮停止させた後に、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを報知する装飾図柄に変化させる演出である。この復活演出においては、例えば装飾図柄として「454」が仮停止した後に、「444」が停止図柄として表示される。
続いて、図51(4)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41は縮小表示される。具体的には、ゾロ目の装飾図柄41の各々における表示サイズは、キャラ図柄拡大表示演出が行われる前における表示サイズに戻っている。また、このとき、左装飾図柄41および右装飾図柄41は、互いに近付く方向へ移動する動作を行う。これにより、ゾロ目の装飾図柄41は変動開始位置に戻る。
そして、図51(5)に示すように、仮停止されたゾロ目の装飾図柄41の発光演出が行われた後、図51(6)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41が確定停止される。
以上のように、変形例4においては、はずれ目の装飾図柄41が仮停止した後、復活演出が行われる。ここで、はずれ目の装飾図柄41のうちの左右の装飾図柄41が離隔位置に表示されているときには復活演出が行われず、はずれ目の装飾図柄41のうちの左右の装飾図柄41が変動開始位置に表示されているときに復活演出が行われる。言い換えると、はずれ目の装飾図柄41のうちの左右の装飾図柄41が変動開始位置に移動するまでは復活演出が行われず、変動開始位置に移動した後に復活演出が行われる。
ここで、左右の装飾図柄41が離隔位置に表示されているときに復活演出が行われるようにすると、はずれ目の装飾図柄41が変動開始位置に表示された場合に、遊技者は、この変動演出においては復活演出が行われないと判断し、遊技者の興趣が低下するおそれがある。そこで、左右の装飾図柄41が離隔位置から変動開始位置に戻った後に復活演出を行うようにすることで、はずれ目の装飾図柄41のうちの左右の装飾図柄41が変動開始位置に移動した後であっても、復活演出が行われることを遊技者に対して期待させるようにしている。
なお、変形例4においては、3つの装飾図柄41の発光演出が行われた場合、その後復活演出は行われない。一方、復活演出が行われた場合、その後3つの装飾図柄41の発光演出が行われる。
また、変形例4においては、ゾロ目の装飾図柄41が変動開始位置に戻るようにしたが、ゾロ目の装飾図柄41が変動開始位置とは異なる位置に表示された状態で、発光演出および確定停止が行われてもよい。
〔変形例5〕
図52は、キャラ図柄拡大表示演出の変形例(変形例5)を示した図である。
上記の説明では、キャラ図柄拡大表示演出として、リーチ成立後に左右の装飾図柄41におけるキャラ要素413が拡大表示され、数字要素411および数字装飾要素412が拡大表示されないことを説明した。ここで、キャラ図柄拡大表示演出による装飾図柄41の拡大表示の態様は、上記の例に限定されない。
例えば、図52(1)に示すようにリーチが成立し、その後、図52(2)に示すように、左右の装飾図柄41のうちの、数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413がそれぞれ拡大表示されてもよい。言い換えると、左右の装飾図柄41のうちの、数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413の表示領域がそれぞれ広くなってもよい。
また、リーチが成立した後に、図52(3)に示すように、左右の装飾図柄41のうちの、数字要素411および数字装飾要素412が拡大表示され、キャラ要素413が拡大表示されないようにしてもよい。言い換えると、左右の装飾図柄41のうちの、数字要素411および数字装飾要素412の表示領域が広くなり、キャラ要素413の表示領域が広くならないようにしてもよい。
また、左右の装飾図柄41が拡大表示された後に縮小表示される場合には、装飾図柄41のうち拡大表示された部分が縮小表示されるようにしてもよい。また、左右の装飾図柄41は、拡大表示された後、リーチ演出の間は縮小表示されなくてもよい。
また、左右の装飾図柄41が拡大表示されることで、リーチ成立前に比べて、左装飾図柄41と右装飾図柄41との間の距離が短くなってもよい。
なお、上記の説明では、低確率時短無遊技状態においては、装飾性の高い装飾図柄41が用いられ、高確率時短遊技状態においては、装飾性の低い装飾図柄41が用いられる例について説明したが、これに限定されない。例えば、低確率時短無遊技状態において、装飾性の低い装飾図柄41が用いられるようにしてもよい。また、高確率時短遊技状態において、装飾性の高い装飾図柄41が用いられるようにしてもよい。また、高確率時短遊技状態において用いられる装飾性の高い装飾図柄41についてキャラ図柄拡大表示演出が行われる場合に、上記で説明したキャラ図柄拡大表示演出の何れの態様が行われてもよい。
また、リーチが成立する場合、高確率時短遊技状態よりも低確率時短無遊技状態の方がリーチの成立後にキャラ要素413を拡大表示し易いようにしてもよい。ここで、リーチが成立する場合において高確率時短遊技状態よりも低確率時短無遊技状態の方がリーチの成立後にキャラ要素413を拡大表示し易いことには、低確率時短無遊技状態においてはリーチの成立後にキャラ要素413を必ず拡大表示し(100%)、高確率時短遊技状態においてはリーチの成立後にキャラ要素413を拡大表示しない(0%)ことも含まれる。また、リーチが成立する場合において高確率時短遊技状態よりも低確率時短無遊技状態の方がリーチの成立後にキャラ要素413を拡大表示し易いことには、低確率時短無遊技状態においてはリーチの成立後に所定の確率でキャラ要素413を拡大表示し、高確率時短遊技状態においては装飾性の低い装飾図柄41が用いられキャラ要素413の拡大表示が行われない(0%)ことも含まれる。なお、キャラ要素413を拡大表示するにあたり、数字装飾要素412も拡大表示してもよいし、拡大表示しなくてもよい。
また、リーチが成立する場合、高確率時短遊技状態よりも低確率時短無遊技状態の方がリーチの成立後に数字要素411およびキャラ要素413の両方を拡大表示し易いようにしてもよい。ここで、リーチが成立する場合において高確率時短遊技状態よりも低確率時短無遊技状態の方がリーチの成立後に数字要素411およびキャラ要素413の両方を拡大表示し易いことには、低確率時短無遊技状態においてはリーチの成立後に数字要素411およびキャラ要素413の両方を必ず拡大表示し(100%)、高確率時短遊技状態においてはリーチの成立後に数字要素411およびキャラ要素413の両方は拡大表示しない(0%)ことも含まれる。また、リーチが成立する場合において高確率時短遊技状態よりも低確率時短無遊技状態の方がリーチの成立後に数字要素411およびキャラ要素413の両方を拡大表示し易いことには、低確率時短無遊技状態においてはリーチの成立後に所定の確率で数字要素411およびキャラ要素413の両方を拡大表示し、高確率時短遊技状態においては装飾性の低い装飾図柄41が用いられ数字要素411およびキャラ要素413の両方は拡大表示しない(0%)ことも含まれる。なお、数字要素411およびキャラ要素413の両方を拡大表示するにあたり、数字装飾要素412も拡大表示させてもよいし、拡大表示させなくてもよい。
また、上記の説明では、リーチが成立する場合、低確率時短無遊技状態よりも高確率時短遊技状態の方がリーチの成立後に数字拡大表示演出を行い易いことを説明したが、これに限定されない。
例えば、リーチが成立する場合、高確率時短遊技状態よりも低確率時短無遊技状態の方がリーチの成立後に数字拡大表示演出を行い易いようにしてもよい。ここで、リーチが成立する場合において高確率時短遊技状態よりも低確率時短無遊技状態の方がリーチの成立後に数字拡大表示演出を行い易いことには、低確率時短無遊技状態ではリーチの成立後に必ず数字拡大表示演出を行い(100%)、高確率時短遊技状態においてはリーチの成立後に数字拡大表示演出を行わない(0%)ことも含まれる。
また、装飾図柄41のうちのキャラ要素413を特定の識別要素として捉えてもよい。さらに、装飾図柄41のうちの数字要素411およびキャラ要素413を特定の識別要素として捉えてもよい。
〔変形例6〕
図53および図54は、リーチ時装図演出の変形例(変形例6)を示した図である。
上記の説明では、低確率時短無遊技状態において、リーチが成立した後に、キャラ図柄拡大表示演出が行われながら離隔演出が行われ、その後、左右の装飾図柄41が縮小表示されることを説明した。ここで、キャラ図柄拡大表示演出のタイミング、離隔演出のタイミング、および左右の装飾図柄41が縮小表示されるタイミングは、上記の例に限定されない。
例えば、図53(1)に示すようにリーチが成立し、その後、図53(2)に示すように、キャラ図柄拡大表示演出が行われ、その後、図53(3)に示すように、離隔演出が行われてもよい。さらに、その後、図53(4)に示すように、左右の装飾図柄41が縮小表示されてもよい。
また、例えば、リーチが成立した後に、図53(5)に示すように、キャラ図柄拡大表示演出が行われ、その後、図53(6)に示すように、左右の装飾図柄41が縮小表示されてもよい。さらに、その後、図53(7)に示すように、離隔演出が行われてもよい。
また、例えば、図54(8)に示すようにリーチが成立し、その後、図54(9)に示すように、キャラ図柄拡大表示演出が行われ、さらにその後、図54(10)に示すように、左右の装飾図柄41が縮小表示されながら離隔演出が行われもよい。
また、高確率時短遊技状態においてリーチが成立した後に装飾図柄41が拡大表示されるタイミング、移動するタイミング、および縮小表示されるタイミングについても、変形例6の何れの態様を行ってもよい。
〔変形例7〕
図55は、装飾性の高い装飾図柄41が画像表示部114の表示領域から見切れて表示される態様の変形例(変形例7)を示した図である。
上記の説明では、低確率時短無遊技状態において、リーチが成立した後に離隔演出が行われることで、左右の装飾図柄41のキャラ要素413の一部が画像表示部114の表示領域から見切れて表示されることを説明した。ここで、左右の装飾図柄41が画像表示部114の表示領域から見切れて表示される態様は、上記の例に限定されない。
例えば、図55(1)に示すように、左右の装飾図柄41のうちの、数字装飾要素412の一部が画像表示部114の表示領域から見切れ、キャラ要素413および数字要素411は画像表示部114の表示領域から見切れない態様で表示されてもよい。
また、図55(2)に示すように、左右の装飾図柄41のうちの、数字要素411の一部、数字装飾要素412の一部、およびキャラ要素413の一部が画像表示部114の表示領域から見切れる態様で表示されてもよい。
また、図55(3)に示すように、左右の装飾図柄41のうちの、数字要素411の一部および数字装飾要素412の一部が画像表示部114の表示領域から見切れ、キャラ要素413は画像表示部114の表示領域から見切れない態様で表示されてもよい。
また、図54(4)に示すように、左右の装飾図柄41のうちの、数字装飾要素412の一部およびキャラ要素413の一部が画像表示部114の表示領域から見切れ、数字要素411は表示領域から見切れない態様で表示されてもよい。
また、装飾図柄41によって、数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413のうち画像表示部114の表示領域から見切れる要素が異なってもよい。
また、左装飾図柄41と右装飾図柄41とで、数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413のうち画像表示部114の表示領域から見切れる要素が異なってもよい。また、左装飾図柄41と右装飾図柄41とで、画像表示部114の表示領域から見切れる領域の広さが異なってもよい。
なお、装飾図柄41のうちの数字要素411が画像表示部114の表示領域から見切れる場合であっても、数字要素411が占める領域のうちの半分以上の領域が画像表示部114の表示領域内に表示される。そのため、装飾図柄41のうちの数字要素411が画像表示部114の表示領域から見切れる場合であっても、遊技者は、何れの図柄が揃ってリーチが成立しているかを認識することができる。ただし、数字要素411が占める領域のうちの半分以上の領域が画像表示部114の表示領域から見切れてもよい。
〔変形例8〕
次に、第4図柄56の表示態様の変形例(変形例8)について説明する。
図56は、第4図柄56の表示態様の変形例(変形例8)を示した図である。なお、以下の説明においては、主として変形例1と相違する点を説明し、変形例1と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図44(1)乃至図44(7)を参照しながら説明した演出と同一の演出が行われる。続いて、図56(1)に示すように、左右の第4図柄56(図示の例ではともに「4」)が揃って仮停止されている状態から、図56(2)に示すように、第4図柄56が高速で移動し、何れの第4図柄56が表示されているかが視認困難な状態になる。
続いて、図56(3)に示すように、再び第4図柄56が元の表示領域に戻って仮停止される。このとき、左右の第4図柄56としては、何れも「3」の第4図柄56が仮停止されている。
以上のように、この変形例においては、リーチが成立した後に、仮停止された状態で揃っている左右の図柄が変更される変更演出が行われる。ここで、本実施の形態では、変更後における「3」の図柄は、変更前における「4」の図柄に比べて、特別図柄抽選の結果が大当たりである場合において大当たり遊技の終了後に高確率時短遊技状態となる確率が高い。
そのため、左右の第4図柄56の変更演出が行われることで、遊技者に対して、特別図柄抽選の結果が大当たりである場合において大当たり遊技の終了後に高確率時短遊技状態となることをさらに期待させることができる。
なお、上記で説明した第4図柄の変更演出は、高確率時短遊技状態である場合に限られず、低確率時短無遊技状態である場合に行われてもよい。
また、装飾図柄41の変更演出が行われてもよい。例えば、図38(A−3)に示されている装飾性の低い左右の装飾図柄41の変更演出が行われてもよい。
〔変形例9〕
次に、図35乃至図37を参照しながら説明した変動演出例2の変形例について説明する。
図57は、変動演出例2のうち低確率時短無遊技状態における演出モードとしてのAモードの変動演出例の変形例(変形例9)を示した図である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例2と相違する点を説明し、変動演出例2と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図35(A−1)乃至図35(A−4)および図36(A−5)乃至図36(A−7)を参照しながら説明した演出と同一の演出が行われる。続いて、図57(1)に示すように、左右の装飾図柄41が離隔位置に表示されているときに、パチンコ遊技機100の電源が遮断され、その後、パチンコ遊技機100が電源復旧され遊技制御部200から電源投入に関するコマンドが送信されてくると、図57(2)に示すように、演出制御部300は画像表示部114に電源復旧中画像75を表示する。より具体的には、演出制御部300から電源投入に関するコマンドを受信した画像/音響制御部310が、画像表示部114に電源復旧中画像75を表示させる。
そして、演出制御部300は、電源復旧中画像75を表示してから予め定めた時間(例えば30秒)経過後に、電源復旧が終了したことを示すコマンドである電源復旧終了コマンドを送信する。この電源復旧終了コマンドを受信した画像/音響制御部310は、画像/音響制御部310が画像表示部114に、装飾図柄41および第4図柄56などを表示させる(図57(3)参照)。なお、このとき表示される装飾図柄41および第4図柄56は、電源復旧時に表示させることが予め定められた初期図柄(デフォルト図柄)である。図示の例においては、「一二三」の組み合わせで、装飾図柄41および第4図柄56が表示される。
なお、上記デフォルト図柄として「一二三」の組み合わせで表示される装飾図柄41は、前回の図柄変動の結果あるいは実行中の図柄変動とは無関係に定められている。付言すると、この「一二三」の組み合わせで表示される装飾図柄41の背景に表示される背景画像も、前回の図柄変動の実行時に表示されていた背景画像とは無関係に定められている。
そして、上記図57(3)に示すように装飾図柄41などを表示させた際に特別図柄変動中である場合、すなわち装飾図柄41が変動表示中だったときには、その特別図柄変動が終了するまでは、上記デフォルト図柄「一二三」の装飾図柄41の表示が特別図柄の変動停止まで維持される。このとき、装飾図柄41は、近寄り表示演出を実行しない。また、このとき、左右の装飾図柄41の表示サイズは、キャラ図柄拡大表示演出前における左右の装飾図柄41の表示サイズに戻っている。また、このとき、左右の装飾図柄41の画像表示部114における表示位置は、離隔位置から変動開始位置に戻っている。すなわち、近寄り表示演出が行われることなく、左右の装飾図柄41が変動開始位置に戻っている。
そして、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合には、デフォルト図柄「一二三」の装飾図柄41の表示を継続することにより、特別図柄抽選の抽選結果がはずれであることが報知される。また、画像/音響制御部310は、特別図柄の変動停止した後、客待ちコマンドを演出制御部300から受けると、客待ち演出を実行する。
なお、詳細な説明は省略するが、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである場合には、特別図柄の変動停止とともに、装飾図柄41がデフォルト図柄「一二三」から大当たり特別図柄抽選の抽選結果が大当たりの場合の組み合わせ(例えば「一一一」)に切り替わる。このことにより、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることが報知される。この場合であっても、切り替わった後の左右の装飾図柄41の表示サイズは、キャラ図柄拡大表示演出前における左右の装飾図柄41の表示サイズに戻っている。また、切り替わった後の左右の装飾図柄41の画像表示部114における表示位置は、離隔位置から変動開始位置に戻っている。すなわち、近寄り表示演出が行われることなく、切り替わった後の左右の装飾図柄41が変動開始位置に戻っている。
以上のように、この変形例では、リーチ時装図演出が行われた後、パチンコ遊技機100の電源が遮断され、その後、パチンコ遊技機100が電源復旧されると、近寄り表示演出が行われることなく、左右の装飾図柄41が変動開始位置に戻る。
なお、上記では、リーチが成立した後にSPリーチ演出が行われる前にパチンコ遊技機100の電源遮断および電源復旧が行われた場合について説明したが、これに限定されない。例えば、リーチが成立しSPリーチ演出の開始後にパチンコ遊技機100の電源遮断および電源復旧が行われた場合についても、図57(2)および図57(3)を参照しながら説明したものと同じ画像表示が行われてもよい。
また、本実施の形態では、装飾性の高い装飾図柄41が仮停止されると、装飾図柄41のキャラ要素413が動作する例について説明したが、これに限定されない。
例えば、装飾図柄41の変動開始の際に、3つの装飾図柄41のキャラ要素413が、装飾図柄41に応じた動作をそれぞれ行うようにしてもよい。また、リーチが成立すると、左装飾図柄41のキャラ要素413および右装飾図柄41のキャラ要素413が動作するようにしてもよい。また、図40(A−9)および図40(A−10)を参照しながら説明した、ゾロ目の装飾図柄41の拡大表示および縮小表示を行った後、発光演出(図40(A−11)参照)が行われる前に、ゾロ目の装飾図柄41のキャラ要素413が動作するようにしてもよい。
また、装飾図柄41のキャラ要素413が変動開始の際に行う動作、仮停止されると行う動作、リーチが成立すると行う動作、および、ゾロ目の装飾図柄41のキャラ要素413が行う動作は、それぞれ異なる動作としてもよいし、同一の動作としてもよい。
また、本実施の形態では、近寄り表示演出として、左装飾図柄41および右装飾図柄41が互いに近づく方向へ移動する動作が行われることを説明したが、これに限定されない。
例えば、左装飾図柄41および右装飾図柄41のうちの何れか一方が他方に近づく方向へ移動する動作を行い、他方は一方へ近づく方向へ移動する動作を行わないようにしてもよく、この動作を近寄り表示演出として捉えてもよい。また、左装飾図柄41および中装飾図柄41のうちの何れか一方が、他方に近づく方向へ移動する動作を行ってもよく、この動作を近寄り表示演出として捉えてもよい。また、右装飾図柄41および中装飾図柄41のうちの何れか一方が他方に近づく方向へ移動する動作を行ってもよく、この動作を近寄り表示演出として捉えてもよい。すなわち、3つの装飾図柄41のうちの一の図柄および他の図柄の少なくとも一方が他方へ近寄るように動作すればよい。
また、3つの装飾図柄41のうちの一の装飾図柄41が他の装飾図柄41に近づくことには、一の装飾図柄41および他の装飾図柄41のうちの少なくとも一方が拡大表示されることで、この一の装飾図柄41と他の装飾図柄41との間の距離が短くなることも含まれる。
また、本実施の形態では、復活演出が行われる場合に役物演出が行われることを説明したが、役物演出が行われる条件は、復活演出が行われる場合に限られない。
例えば、カットイン画像65が表示される際に役物演出が行われてもよいし、大当たり示唆画像69や第2の大当たり示唆画像70が表示される際に役物演出が行われてもよい。この場合に、復活演出が行われる際に行われる役物演出と、カットイン画像65が表示される際に行われる役物演出と、大当たり示唆画像69や第2の大当たり示唆画像70が表示される際に行われる役物演出とは、それぞれ可動役物115の動作態様が同じ演出であってもよいし、それぞれ動作態様が異なる演出であってもよい。
また、本実施の形態では、低確率時短無遊技状態においてSPリーチ演出が行われる際やSPリーチ演出後、および、高確率時短遊技状態においてSPリーチ演出が行われる際やSPリーチ演出後にそれぞれ移行演出が行われることを説明したが、これに限定されない。
例えば、大当たり示唆画像69や第2の大当たり示唆画像70が表示された後、ゾロ目の装飾図柄41が表示される直前や直後に移行演出が行われてもよい。
また、各移行演出は、それぞれ同じ演出態様であってもよいし、異なる演出態様であってもよい。
また、本実施の形態では、リーチが成立した後に特殊図柄42が表示されることについて説明したが、これに限定されない。
例えば、左装飾図柄41とは異なる右装飾図柄41が仮停止された後に特殊図柄42が停止表示されてもよい。また、例えば、3つの装飾図柄41のうちの何れか一つの装飾図柄41が仮停止され、他の二つの装飾図柄41が変動中である場合において特殊図柄42が停止表示されてもよい。
また、本実施の形態では、低確率時短無遊技状態における演出モードとしてのAモードと、高確率時短遊技状態における演出モードとしてのBモードとが設けられていることを説明したが、これに限定されない。例えば、低確率時短無遊技状態における演出モードとして、装飾図柄41の変動開始時(リーチ成立前)における装飾図柄41の表示態様に応じてAモードとBモードとが設けられていてもよい。また、例えば、高確率時短遊技状態における演出モードとして、装飾図柄41の変動開始時(リーチ成立前)における装飾図柄41の表示態様に応じてAモードとBモードとが設けられていてもよい。
〔第2の実施形態〕
〔演出画像〕
図58は、第2の実施形態において、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
図58に示すように、第2の実施形態においては、演出制御部300が制御することにより、演出画像が画像表示部114に表示される。本実施の形態においては、画像表示部114に表示される演出画像として、装飾図柄41、変動画像51、保留画像52、保留数表示55、第4図柄56が含まれる。また、画像表示部114には、移行画像60、演出ボタン画像63、右打ち画像87、SP画像91、SPSP画像93、導入画像94、演出名報知画像95、ラウンド数表示画像96、エンディング画像97、終了示唆画像98、確変モード終了画像99、電源復旧中画像89が表示されてもよい。また、詳細は後述するが、本実施の形態においては、4分割演出が実行される。この4分割演出で画像表示部114に表示される演出画像として、装飾枠81、リーチライン画像83、および発展枠示唆画像85が含まれる。
以下では、上記の各演出画像について説明する。なお、ここでは上記第1の実施形態と重複する演出画像についても説明をするが、上記第1の実施形態と重複する演出画像のうち一部の演出画像についてはその説明を省略することがある。
〔装飾図柄41〕
図58(1)に示すように、画像表示部114には3つの装飾図柄41が表示される。なお、装飾図柄41を構成する3つの図柄について、それぞれ個別に説明する場合は、左側に配置される図柄を「左装飾図柄41」、中央に配置される図柄を「中装飾図柄41」、右側に配置される図柄を「右装飾図柄41」と称することがある。また、左装飾図柄41および右装飾図柄41をまとめて説明する場合は、「左右の装飾図柄41」と称することがある。
本実施の形態の装飾図柄41は、複数の画像要素の組み合わせにより構成されている。本実施の形態では、装飾図柄41を構成可能な画像要素として、数字を示す数字要素411と、数字要素411を装飾する数字装飾要素412と、キャラクタを示すキャラ要素413とが設けられている。また、本実施の形態では、キャラ要素413の一部として、キャラクタの周囲にエフェクト画像(いわゆるオーラ)が表示されている。
ここで、本実施の形態においては、装飾図柄41の表示態様として、装飾性が高い態様と装飾性が低い態様とがある。例えば図58(1)に示すように、装飾性が高い表示態様においては、装飾図柄41が数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413によって表示される。また、例えば図64(1)に示すように、装飾性の低い態様においては、キャラ要素413が表示されず、装飾図柄41が数字要素411および数字装飾要素412によって表示される。ここで、装飾図柄41の表示態様は、遊技状態の変化、あるいは演出の進行などに応じて、切り換えられる。詳細は後述するが、例えば、装飾性が低い表示態様の装飾図柄41は高確率時短遊技状態で実行される演出、SP演出、および4分割演出(後述)において表示され、装飾性が高い表示態様の装飾図柄41はこれら以外の場合に表示される。
演出制御部300は、装飾図柄41の変動演出において、3つの装飾図柄41を例えば縦スクロールにて変動表示させた後、先ず、左装飾図柄41(例えば漢数字の「二」)を仮停止させ、次に右装飾図柄41(例えば漢数字の「三」)を仮停止させ、次に中装飾図柄(例えば漢数字の「一」)を仮停止させる。このように全ての装飾図柄41が仮停止した状態を経て、最後に特別図柄の停止表示に合わせて全ての装飾図柄41を確定停止させる。なお、図58(1)に示した、停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「二一三」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。また、このように、3つが揃っていない装飾図柄41を、はずれ目の装飾図柄41と呼ぶことがある。
なお、ここでは装飾図柄41の装飾性が高い態様と装飾性が低い態様の二つの表示態様を切り替えることについて説明をしたがこれに限定されない。例えば、3つ以上の態様で装飾図柄41の表示態様を切り替えてもよい。さらに説明をすると、例えば装飾図柄41のサイズに応じて表示態様を切り替えてもよい。具体的には、装飾図柄41としてキャラ要素413を表示しない、装飾性が低い態様を複数持ってもよい。そして、4分割演出(後述)のように各装飾図柄のサイズが比較的小さい場合においては、より装飾性の低い表示態様を採用し、高確率時短遊技状態のように装飾図柄のサイズが比較的大きい場合には、装飾性がより高い表示態様を採用してもよい。
〔変動画像51〕
図58(1)に示すように、画像表示部114には、特別図柄変動制御部233(図5等参照)により特別図柄が変動中(装飾図柄41が変動表示中)となっていることを示す変動画像51が表示される。つまり、変動画像51は、特別図柄の変動表示中に、特別図柄の変動表示に係わる画像として表示される。そして、変動画像51は、特別図柄の変動表示の開始とともに変動画像51が表示される領域(図示の例では、画像表示部114の表示領域における下側中央部)に表示され、その特別図柄の停止表示とともに表示が消える。また、変動画像51が表示される領域には、変動台座が表示されている。
ここで、変動画像51の表示態様は、事前判定処理による事前判定結果に基づいて決定される。また、変動画像51は、事前判定処理による事前判定結果に基づいて、例えば色や模様や形状等(以下、「色など」と記載)の表示態様が変化することによって、大当たりの当選の期待度を報知または示唆する。例えば、変動画像51の色としては、白、青、黄、緑、赤、金が設定される場合に、この順番で後になるほど期待度がより高くなるように設定されてもよい。
〔保留画像52〕
図58(1)に示すように、画像表示部114には、RAM303(図3等参照)における今回の保留球に対応する記憶領域の情報に基づいて、保留画像52が表示される。つまり、保留画像52は、大当たり判定の権利が保留されていることを示す画像である。また、本実施の形態では、画面における保留画像52の表示態様は、事前判定処理による事前判定結果に基づいて決定される。
また、保留画像52が表示される領域には、保留台座が表示されている。図示の例における変動画像51の変動台座と保留画像52の保留台座とは、それぞれ異なる態様で表示される。
また、保留画像52は、事前判定処理による事前判定結果に基づいて、例えば色などの表示態様が変化することによって、大当たりの当選の期待度を報知または示唆する。さらに、事前判定処理による事前判定結果が大当たりの場合の方が、はずれの場合よりも、期待度が高い種別の色などが表示されるように設定されている。例えば、保留画像52の色としては、白、青、黄、緑、赤、金が設定される場合に、この順番で後になるほど期待度がより高くなるように設定されてもよい。
ここで、上述のように、第1始動口121における入賞によって、最大で4つの保留が生じる。そのため、第1始動口121における入賞により、画像表示部114には、保留画像52が最大で4つ表示される。また、本実施の形態では、複数の保留画像52は、変動画像51よりも右側の領域にて、変動画像51に近い位置から遠ざかる位置に向けて順に、すなわち左側から右側に向けて並べて表示される。
なお、詳細な説明は省略するが、第2始動口122における入賞によっても、最大で4つの保留が生じる。そのため、第2始動口122における入賞により、画像表示部114には保留画像52が最大で4つ表示される。
また、本実施の形態では、変動画像51および保留画像52は、基本的にそれぞれ同一または類似する形態によって構成される。
また、以下の説明においては、最大で4つ表示される保留画像52について、変動画像51に近い順に、それぞれ「1番目の保留画像52」、「2番目の保留画像52」、「3番目の保留画像52」、「4番目の保留画像52」と称することがある。
〔保留数表示55〕
図58(1)に示すように、画像表示部114には、RAM303(図3等参照)における保留球に対応する記憶領域の情報に基づいて、保留数表示55が表示される。この保留数表示55は、保留数を示す画像である。ここで、上記の保留画像52は、第1始動口121および第2始動口122それぞれへの入賞についての保留数に応じて、画像表示部114に表示される数が変化する。
〔第4図柄56〕
図34(1)に示すように、画像表示部114には、特別図柄変動制御部233(図5等参照)により第1始動口121または第2始動口122への入賞に基づいて特別図柄が変動中(装飾図柄41が変動表示中)であることを示す、第4図柄56が表示される。この第4図柄56は、演出制御部300に制御されて、特別図柄の変動および停止に応じて異なる態様で表示される。
なお、第4図柄56を構成する3つの図柄について、それぞれ個別に説明する場合は、左側に配置される図柄を「左第4図柄56」、中央に配置される図柄を「中第4図柄56」、右側に配置される図柄を「右第4図柄56」と称することがある。また、左第4図柄56および右第4図柄56をまとめて説明する場合は、「左右の第4図柄56」と称することがある。
図示の例においては、第4図柄56は、各々上記装飾図柄41と対応する3つの画像であり、画像表示部114の画像表示領域における左下隅に表示される。この第4図柄56は、装飾図柄41よりも寸法の小さい画像として表示される。また、上記のように、装飾図柄41は装飾性の高い表示態様で表示される場合と装飾性の低い表示態様で表示される場合とがあるが、第4図柄56は装飾性の低い表示態様でのみ表示される。
第4図柄56は、第1始動口121または第2始動口122への入賞にともない特別図柄が変動中であることを示す態様で表示(例えば、縦スクロール)される。そして、第4図柄56は、特別図柄の停止表示とともに停止する。図示の例においては、停止表示した第4図柄56が示す数字は、装飾図柄41が示す数字と一致する。さらに説明をすると、図58(1)の例においては、第4図柄56として、装飾図柄41の「二一三」に対応する数字が表示される。
〔移行画像60〕
図59−2(10)に示すように、画像表示部114には、SPリーチ演出が実行されることを示唆(報知)する移行画像60が表示される。ここで、この移行画像60は、所定の画像が表示されるが、画像表示部114の表示領域全体に表示される単色画像でもよい。例えば、画像表示部114に移行画像60として白色画像を表示することで、所謂ホワイトアウトを実行してもよい。また、画像表示部114に移行画像60として黒色画像を表示することで、所謂ブラックアウトを実行してもよい。なお、移行画像60が表示されることにともない、装飾図柄41を非表示としてもよい。このことにより、移行後に実行されるSPリーチに対してより遊技者が集中し易くなる。
〔ボタン操作画像63〕
図59−2(9)に示すように、画像表示部114には、遊技者に対して演出ボタン161(図2(b)参照)の操作を促す画像であるボタン操作画像63が表示される。このボタン操作画像63が表示されることにより、遊技者が演出ボタン161を操作するタイミングであることを認識できる。
〔右打ち画像87〕
図64(1)に示すように、画像表示部114には、右打ち画像87が表示される。この右打ち画像87は、右打ちすることによって(遊技球の打球力を変更することによって)遊技者に有利な状態となっていることを遊技者に報知するための画像である。
〔SP画像91〕
図59−2(11)に示すように、画像表示部114には、SPリーチ演出が実行されていることを示す画像であるSP画像91が表示される。このSP画像91は、例えばパチンコ遊技機100の題材となったコンテンツに登場するキャラクタがミニゲームを行う動画像である。
〔SPSP画像93〕
図59−2(12)に示すように、画像表示部114には、SPSPリーチ演出が実行されていることを示す画像であるSPSP画像93が表示される。このSPSP画像93は、例えばパチンコ遊技機100の題材となったコンテンツに登場するキャラクタが敵のキャラクタと戦う動画像である。
〔導入画像94〕
図67(3)に示すように、画像表示部114には、4分割演出(後述)が実行されるか否かを煽る画像である導入画像94が表示される。言い換えると導入画像94は、4分割演出の開始前に、4分割演出が実行されることを示唆する画像である。図示の例における導入画像94は、時間の経過とともに寸法が大きくなる十字状の図形であり、後述する装飾枠81の一部となる画像である。付言すると、導入画像94は、装飾枠81を想起させる形状を有する。なお、導入画像94が表示された後に、4分割演出が実行されなくてもよい。すなわち、所謂ガセとして、導入画像94を実行してもよい。
〔演出名報知画像95〕
図68−1(2)に示すように、画像表示部114には、大当たり遊技の開始を遊技者に報知するための画像である演出名報知画像95が表示される。この演出名報知画像95は、大当たり遊技を開始する際に表示され、大当たり遊技の種別を報知する。
〔ラウンド画像96〕
図68−1(3)に示すように、画像表示部114には、大当たり遊技において現在実行している大当たり遊技のラウンド数を遊技者に報知するための画像であるラウンド画像96が表示される。
〔エンディング画像97〕
図68−1(5)に示すように、画像表示部114には、大当たり遊技の終了を遊技者に報知する画像であるエンディング画像97が表示される。このエンディング画像97は、大当たり遊技が終了する際に表示され、遊技者に対して大当たり遊技が終了することを示唆(報知)する。図示の例におけるエンディング画像97は、大当たり後に設定される演出モードの名称、およびその演出モードが設定されることを示唆(報知)する「確変モード突入!!」の文字列を含む。このエンディング画像97は、大当たり後の遊技状態が高確率時短遊技状態であることを示唆(報知)する。また、このエンディング画像97は、エンディング時間の終了とともに非表示となる。
〔終了示唆画像98〕
図68−2(9)に示すように、画像表示部114には、高確率時短遊技状態が終了するタイミングが近づいていることを遊技者に報知する画像である終了示唆画像98が表示される。この終了示唆画像98は、高確率時短遊技状態が終了する直前の特別図柄の変動表示の開始とともに表示される。図示の例における終了示唆画像98は、変動中の特別図柄が停止表示されることにともない、高確率時短遊技状態が終了することを示唆する「ラスト!!」の文字列を含む。この終了示唆画像98は、高確率時短遊技状態が終了する直前の特別図柄が停止表示されることにともない非表示となる。
〔確変モード終了画像99〕
図68−2(11)に示すように、画像表示部114には、高確率時短遊技状態が終了したことを遊技者に報知する画像である確変モード終了画像99が表示される。この確変モード終了画像99は、高確率時短遊技状態が終了する際、すなわち直前の特別図柄の変動停止とともに表示される。図示の例における確変モード終了画像99は、右打ちすることによって遊技者に有利となる状態が終了し、遊技球の打球力を変更し左打ちすることを遊技者に促す画像である。この確変モード終了画像99は、次変動における遊技状態が低確率時短無遊技状態であることを示唆(報知)する。また、この確変モード終了画像99は、高確率時短遊技状態が終了してから所定の時間が経過した後に非表示となる。
〔電源復旧中画像89〕
後述する図69(3)に示すように、パチンコ遊技機100の電源投入にともない、画像表示部114には電源復旧中画像89が表示される。電源復旧中画像89は、パチンコ遊技機100が復旧処理中であることを示す画像である。この電源復旧中画像89は、パチンコ遊技機100の電源投入から所定の時間が経過した後に非表示となる。
〔装飾図柄41を用いた演出例〕
本実施の形態においては、画像表示部114において行われる装飾図柄41を用いて種々の演出が実行される。例えば、装飾図柄41を用いた演出例は、リーチ煽り演出、リーチ時装図演出、停止時装図演出、および4分割演出を含む。以下、各演出について説明をする。
〔リーチ煽り演出〕
リーチ煽り演出は、図58(4)に示すように、リーチ演出が実行されるか否かを煽る演出である。具体的に説明をすると、リーチ煽り演出においては、左装飾図柄41が仮停止した後に、スクロールしている右装飾図柄41が減速し、左装飾図柄41として表示された図柄と一致する図柄が停止するかを煽る演出が実行される。なお、装飾図柄41においてリーチ煽り演出が実行されるのに対して、第4図柄56においてリーチ煽り演出は実行されない。
〔リーチ時装図演出〕
リーチ時装図演出は、図59−1(6)に示すように、リーチ演出が実行された際に装飾図柄41によって実行される演出である。具体的に説明をすると、リーチ時装図演出においては、リーチ演出を実行する際に装飾図柄41のキャラクタが動くなど、装飾図柄41を用いた演出が実行される。リーチ時装図演出としては、例えば装飾図柄41が表示される領域の位置が変化することや、装飾図柄41のサイズが変化することなどが含まれる。具体的には、左装飾図柄41および右装飾図柄41が互いに接近する動作や、左装飾図柄41および右装飾図柄41が大きくなる動作がある。また、リーチ時装図演出としては、各装飾図柄41のキャラ要素413においてエフェクト画像の色および形状が変化する演出を実行することや、各装飾図柄41の数字装飾要素412の色および形状が変化する演出を実行することなどが含まれる。図示の例においては、左装飾図柄41および右装飾図柄41が互いに離間する動作を実行する。なお、装飾図柄41においてリーチ時装図演出が実行されるのに対して、第4図柄56においてリーチ時装図演出は実行されない。
〔停止時装図演出〕
停止時装図演出は、図59−2(13)に示すように、仮停止した装飾図柄41によって実行される演出である。具体的に説明をすると、停止時装図演出においては、仮停止した際に装飾図柄41のキャラクタが動くなど、装飾図柄41の表示態様が変化する演出が実行される。停止時装図演出としては、例えば装飾図柄41が表示される領域の位置が変化することや、装飾図柄41のサイズが変化することなどが含まれる。また、停止時装図演出としては、各装飾図柄41のキャラ要素413においてエフェクト画像の色および形状が変化する演出を実行することや、各装飾図柄41の数字装飾要素412の色および形状が変化する演出を実行することが含まれる。
〔4分割演出〕
本実施の形態においては、4分割演出が実行される。図61(1)に示すように、4分割演出においては、画像表示部114において予め定めた領域(例えば、画像表示部114の中央部)が複数に分割される。そして、分割された領域の各々に装飾図柄41が表示される。このとき各領域においては、装飾図柄41を構成する3つの図柄が表示される。各領域に表示される3つの図柄の装飾図柄41を1組の装飾図柄41とすると、4分割演出においては、複数組(例えば、4組)の装飾図柄41を用いて装飾図柄41の変動表示が行われる。
ここで、例えば上記図58(1)に示すように、4分割演出を実行していない状態においては1組の装飾図柄41が表示されるのに対して、図61(1)に示すように4分割演出を実行している状態においては、複数組の装飾図柄41が表示される。このような4分割演出が実行されることにより、遊技者に驚きを提供することができる。また、複数組の装飾図柄41の各々で変動表示が実行されることにより、遊技者に図柄が揃うチャンスが増したと感じさせ、遊技者に所謂お得感を提供することもできる。
ここで、4分割演出が実行されるタイミングについて説明をする。本実施の形態においては、4分割演出は、演出の進行あるいは遊技状態の変化などに応じて実行される。例えば、4分割演出は、上記図25(a)のS2503において更新されている乱数の一つである演出乱数を用いた抽選の結果に応じて実行される。また、4分割演出は、事前判定処理による事前判定結果に基づいて実行される。また、4分割演出は、高確率時短遊技状態(所謂右打ち状態)から、低確率時短無遊技状態へ遊技状態が切り替わる際に実行されてもよい。具体的には、高確率時短遊技状態から低確率時短無遊技状態へ遊技状態が切り替わる際に必ず4分割演出が実行されてもよい。ここで、4分割演出が実行される実行割合は、高確率時短遊技状態すなわち右打ち状態と比較して、低確率時短無遊技状態のほうが高い。なお、4分割演出は、いわゆる右打ち状態においては実行されないよう制御してもよい。
さて、4分割演出においては、装飾枠81、リーチライン画像83、および発展枠示唆画像85が表示される。以下、装飾枠81、リーチライン画像83、および発展枠示唆画像85の各々について順に説明をする。
〔装飾枠81〕
図61(1)に示すように、4分割演出が実行される際には、画像表示部114に装飾枠81が表示される。この装飾枠81は、4分割演出が実行されていることを報知する画像として捉えることができる。図示の例においては、装飾枠81は、画像表示部114の中央部、すなわち装飾図柄41が表示される領域を4分割する。ここで、装飾枠81によって分割された領域のうち左上の枠を第1枠81A、右上の枠を第2枠81B、左下の枠を第3枠81C、右下の枠を第4枠81Dとする。また、以下の説明においては、第1枠81A乃至第4枠81Dの各々に表示される装飾図柄41を、第1組装飾図柄41A、第2組装飾図柄41B、第3組装飾図柄41C、および第4組装飾図柄41Dということがある。
ここで、図示の例においては、装飾枠81が4つの枠を有する、すなわち装飾図柄41が表示される領域を装飾枠81が4つに分割しているが、これに限定されない。例えば、装飾図柄41が表示される領域を2つあるいは3つに分割する態様や、5つ以上に分割する態様であってもよい。さらに説明をすると、ここでは4分割演出として4組の装飾図柄41を用いて演出を行うことを説明するが、2組、3組、あるいは5組以上の装飾図柄41を用いてもよい。
また、図示の例において、装飾枠81は直交する線を含むが、各装飾図柄41の組を表示する領域を区分けすることができれば、装飾枠81の態様は特に限定されない。例えば、各装飾図柄41の組を表示する領域を色分けする態様であってもよい。また、装飾枠81などにより領域を区分けせずに、複数組の装飾図柄41を画像表示部114における互いに異なる位置に表示する態様であってもよい。
ここで、装飾枠81の色は、期待度に応じて変化するように設定されている。例えば、装飾枠81の色として白、青、黄、緑、赤、金が設定される場合に、この順番で後になるほど期待度がより高くなるように設定されてもよい。
また、上記のように4組の装飾図柄41の各々で変動表示が実行される。そして、各組の装飾図柄41でリーチ演出が実行されることがある。ここで、4組の装飾図柄41のうちリーチ演出が実行される組の数は、期待度に応じて変化するように設定されている。例えば、リーチ演出が実行される組の数が多いほど、期待度が高くなるように設定されてもよい。具体的には、4組の装飾図柄41の全てでリーチ演出が実行される場合は、1組の装飾図柄41でリーチ演出が実行される場合よりも期待度が高い。
付言すると、4分割演出は、装飾図柄41においてリーチ演出が実行されるよりも前に開始される演出である。言い替えると、装飾枠81は、装飾図柄41においてリーチ演出が実行されるよりも前に表示される画像である。なお、この例とは異なり、4分割演出の開始タイミングおよび装飾枠81の表示開始タイミングは、リーチ演出が実行された後であってもよい。
また、詳細は後述するが、4分割演出において各組の装飾図柄41が仮停止するタイミング、あるいは確定停止するタイミングは、各組ごとに異なってもよいし、全ての組で同時であってもよい。
〔リーチライン画像83〕
図62−1(4)に示すように、リーチライン画像83は、リーチ演出が実行されたことを示唆する画像である。さらに説明をすると、図示の例におけるリーチライン画像83は、4分割演出を実行している際に表示される複数組の装飾図柄41のうち、リーチとなった装飾図柄41の組を示唆する。
ここで、同一の遊技状態(例えば、低確率時短無遊技状態)において、4分割演出を実行している際に表示される装飾図柄41は、4分割演出を実行していない際に表示される装飾図柄41と比較して、装飾図柄41の寸法が小さく表示される。したがって、仮に小さな装飾図柄41によってリーチ演出を実行したとしても、遊技者によって見落とされることが想定され得る。したがって、リーチとなった装飾図柄41の組を、リーチとならなかった装飾図柄41の組から区別させるべく、リーチライン画像83が表示される。
なお、図示の例におけるリーチライン画像83は、リーチ演出が実行された装飾図柄41の組、すなわち3つの装飾図柄41を横切る直線の画像である。言い替えると、リーチライン画像83は、装飾図柄41に付加的に表示される画像である。なお、リーチライン画像83は装飾図柄41に付加的に画像を表示する点で、装飾図柄41自体が変形するなどして演出を実行するリーチ時装図演出とは異なる。
また、図示の例におけるリーチライン画像83は、第1枠81A乃至第4枠81Dの各枠内で表示される画像である。なお、ここでは、リーチライン画像83を、4分割演出が実行されている際に表示される画像として説明をするが、4分割演出が実行されていない際に表示されてももちろんよい。
〔発展枠示唆画像85〕
図62−1(5)に示すように、発展枠示唆画像85は、4分割演出が実行されている際の第1枠81A乃至第4枠81Dのうちのいずれの枠が選択されたかを表示する画像である。図示の例においては、第1枠81A乃至第4枠81Dのうちの1つが選択され、選択された枠に発展枠示唆画像85が表示される。この発展枠示唆画像85は、選択された枠、すなわち選択された組の装飾図柄41を、選択されなかった組の装飾図柄41から区別させる画像である。図示の例においては、4分割画面のうち選択された枠、すなわち発展枠示唆画像85が表示された組の装飾図柄41を用いて、それ以降の演出(図示の例ではSPリーチ演出)が実行される。
〔変動演出例1〕
次に、図58を参照しながら、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出(変動演出例1)について具体的に説明する。変動演出例1は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例1は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。
図58(1)に示すように、演出制御部300によって、1つ前の特別図柄の変動が終了することにともない、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止しているものとする。また、このとき画像表示部114には、装飾図柄41、変動画像51、保留画像52、保留数表示55、および第4図柄56が表示される。なお、このとき、1番目の保留画像52が表示される。また、第1始動口121の保留数表示55は「1」を示し、第2始動口122の保留数表示55は「0」を示す。
そして、図58(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始される。このように、次の特別図柄の変動表示が開始されるとき、1番目の保留画像52は、変動画像51の表示位置に移動する。また、次の特別図柄の変動表示が開始されるとき、第1始動口121の保留数表示55は、「1」から「0」に切り替わる。なお、図面において装飾図柄41が特に高速で変動表示(スクロール)していることを示す場合、判り易くするために、装飾図柄41を矢印によって表示する。また、第4図柄56においても変動表示が開始される。
そして、図58(3)に示すように、左装飾図柄41は、低速でスクロールした後に、変動開始まで確定停止していた位置で仮停止する。このとき、左装飾図柄41のキャラ要素413が動作を実行する。図示の例では、左装飾図柄41(数字の「四」)のキャラ要素413は、仮停止すると右手を挙げる。なお、図面において装飾図柄41が仮停止していることを表す場合、判り易くするために、装飾図柄41の近傍にダブルコーテーションマークと同様な表示を用いて表現する。
そして、図58(4)に示すように、リーチ煽り演出を実行する。具体的には、右装飾図柄41が左装飾図柄41と同一の図柄(数字の「四」)を表示しながら低速でスクロールし、左装飾図柄41と同一の図柄で仮停止するかを煽る演出を実行する。
そして、図58(5)に示すように、低速でスクロールしていた右装飾図柄41が変動開始まで確定停止されていた位置にて仮停止する。このとき、右装飾図柄41は、左装飾図柄41と一致しない図柄である数字の「五」の図柄で仮停止をする。すなわち、リーチ目が成立しない。また、右装飾図柄41のキャラ要素413は、仮停止すると動作を実行する。図示の例では、右装飾図柄41のキャラ要素413は、仮停止すると右手を挙げる。
そして、図58(6)に示すように、中装飾図柄41は、低速でスクロールし、変動開始まで確定停止されていた位置にて仮停止する。中装飾図柄41のキャラ要素413は、仮停止すると動作を実行する。図示の例では、中装飾図柄41のキャラ要素413は、仮停止すると右手を挙げる。
そして、図58(7)に示すように、3つの装飾図柄41が所定時間(例えば1秒)仮停止を継続した後、特別図柄の停止表示にともない、3つの装飾図柄41が確定停止する。ここで、図58(7)に示した停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「四二五」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。また、特別図柄の変動停止にともない、第4図柄56も停止する。このとき、第4図柄56の組み合わせ「四二五」であり、装飾図柄41の組み合わせと一致する。
〔変動演出例2〕
図59−1乃至図59−2は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図59−1乃至図59−2を参照しながら装飾図柄41の変動演出について他の具体例(変動演出例2)を説明する。変動演出例2は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例2は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例1と相違する点を説明し、変動演出例1と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図59−1(1)乃至図59−1(4)に示すように、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止している状態から、装飾図柄41の変動が開始され、リーチ煽り演出が実行される。
そして、図59−1(5)に示すように、低速でスクロールしていた右装飾図柄41が仮停止する。このとき、右装飾図柄41は、左装飾図柄41と一致する図柄である数字の「四」の図柄で仮停止をする。すなわち、リーチ演出を実行する。また、右装飾図柄41のキャラ要素413は、仮停止するとともに動作を実行する。
そして、図59−1(6)に示すように、リーチ時装図演出を実行する。具体的には、左右の装飾図柄41が互いに離間する動作を実行する(図中白矢印参照)。また、図示の例においては、装飾性の高い左右の装飾図柄41におけるキャラ要素413が拡大表示される。なお、左右の装飾図柄41の数字要素411および数字装飾要素412は、リーチが成立しても拡大表示されない。
そして、図59−1(7)に示すように、左右の装飾図柄41は、互いに離間した状態で仮停止をする。具体的には、左右の装飾図柄41は、各々画像表示部114の左右両側へと移動した位置で、仮停止を継続する。このとき、左右の装飾図柄41のキャラ要素413の表示サイズは、リーチの成立前における表示サイズに戻る。
そして、図59−1(8)に示すように、中装飾図柄41は、低速でスクロールし、変動開始まで確定停止されていた位置にて仮停止する。このとき中装飾図柄41は、左右の装飾図柄41よりも手前側に変動される。また、中装飾図柄41は、左右の装飾図柄41とは異なる数字の「五」の図柄で仮停止をする。すなわち、特別図柄抽選の抽選結果がはずれであるかのような演出が実行される。
そして、図59−2(9)に示すように、仮停止している中装飾図柄41に重ねて演出ボタン画像63が表示される。このように、演出ボタン画像63を表示することで、特別図柄抽選の抽選結果がはずであると一旦認識した遊技者に驚きを提供することができる。
そして、図59−2(10)に示すように、移行画像60が表示される。図示の例においては、移行画像60が表示されることにともない、装飾図柄41は非表示となる。
そして、図59−2(11)に示すように、画像表示部114にSP画像91が表示される。このとき、左右の装飾図柄41は、画像表示部114における画像表示領域の隅(左上の隅および右上の隅)に移動する。この左右の装飾図柄41は、小さな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様となる。より具体的には、左右の装飾図柄41は、各々数字要素411および数字装飾要素412によって表示される。また、中装飾図柄41は表示されない。このことにより、SP画像91を表示するための領域が大きく確保される。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図59−2(12)に示すように、画像表示部114にSPSP画像93が表示される。このとき、装飾図柄41は表示されない。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図59−2(13)に示すように、画像表示部114に装飾図柄41が表示される。このとき、装飾図柄41は、停止時装図演出を実行するとともに、装飾性が高い態様で表示される。すなわち、装飾図柄41は、数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413によって表示される。また、図示の例においては、装飾図柄41が「四五四」の組み合わせで仮停止している状態となる。このように、装飾図柄41が「四五四」の組み合わせで表示されることにより、遊技者に対して特別図柄抽選の抽選結果がはずれであることが示唆(報知)される。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図59−2(14)に示すように、特別図柄の停止表示にともない、画像表示部114において装飾図柄41が確定停止する。また、第4図柄56として「四五四」が表示される。すなわち、装飾図柄41および縮小図柄57の表示が「四五四」の組み合わせで一致した状態となる。なお、特別図柄が停止表示される際に、装飾図柄41は、装飾性が高い態様で表示される。すなわち、図59−1(1)に示すように、装飾図柄41の変動開始と一致する態様で装飾図柄41が表示される。このことにより、装飾図柄41の変動再開がスムーズとなる。
〔変動演出例3〕
図60−1乃至図60−2は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図60−1乃至図60−2を参照しながら装飾図柄41の変動演出について他の具体例(変動演出例3)を説明する。変動演出例3は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例3は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである場合の変動演出例である。なお、この変動演出例3は、上記変動演出例2と対応する演出例であり、以下の説明においては、主として変動演出例2と相違する点を説明し、変動演出例2と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図60−1(1)乃至図60−1(4)に示すように、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止している状態から、装飾図柄41の変動が開始され、リーチ煽り演出が実行される。
そして、図60−1(5)乃至図60−2(12)に示すように、画像表示部114において、リーチ演出、SPリーチ演出、およびSPSPリーチ演出が実行される。
そして、図60−2(13)に示すように、画像表示部114に装飾図柄41が表示される。このとき、装飾図柄41は、停止時装図演出を実行するとともに、装飾性が高い態様で表示される。すなわち、装飾図柄41は、数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413によって表示される。また、図示の例においては、装飾図柄41が「四四四」の組み合わせで仮停止している状態となる。このように、装飾図柄41が「四四四」の組み合わせで表示されることにより、遊技者に対して特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることが示唆される。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図60−2(14)に示すように、特別図柄の停止表示にともない、画像表示部114において装飾図柄41が確定停止する。また、第4図柄56として「四四四」が表示される。すなわち、装飾図柄41および第4図柄56の表示が「四四四」の組み合わせで一致した状態となる。なお、特別図柄が停止表示される際に、装飾図柄41は、装飾性が高い態様で表示される。
〔変動演出例4〕
図61は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図61を参照しながら、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出(変動演出例4)について具体的に説明する。変動演出例4は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例4は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。さらに、変動演出例4においては、4分割演出を実行し、リーチ演出を実行しない場合の変動演出例である。なお、4分割演出が開始されるタイミングについては後述する。
図61(1)に示すように、演出制御部300によって、画像表示部114においては装飾枠81が表示されており、第1枠81A乃至第4枠81Dの各々に第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが表示されている。このとき、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dの各々は、装飾性が低い態様で表示される。すなわち、装飾図柄41は、数字要素411および数字装飾要素412によって表示される。ここで、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dは、各々「一五六」、「二一二」、「二一三」、「六四六」の組み合わせで表示される。すなわち、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dは、各々異なる図柄の組み合わせで表示されている。また、第4図柄56として「二一三」が表示される。すなわち、第4図柄56および第3組装飾図柄41Cの表示が「二一三」の組み合わせで一致した状態となる。付言すると、第4図柄56は、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dのうちの予め定めた1組と一致した図柄で表示される。
そして、図61(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始される。このとき、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dは一斉に変動を開始する。さらに説明をすると、第1枠81A乃至第4枠81Dの各々において、装飾図柄41が高速で変動表示(スクロール)している状態となる。また、第4図柄56においても変動表示が開始される。
そして、図61(3)に示すように、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが仮停止する。このとき、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dは一斉に仮停止する。すなわち、第1枠81A乃至第4枠81Dの各々において、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dを構成する各図柄がわずかに揺れ動いている疑似的な停止状態で表示される。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図61(4)に示すように、特別図柄の停止表示にともない、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが確定停止する。このとき第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dは一斉に確定停止を実行する。また、第4図柄56として「二一三」が表示される。すなわち、第4図柄56および第3組装飾図柄41Cの表示が「二一三」の組み合わせで一致した状態となる。付言すると、第4図柄56は、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dのうちの予め定めた1組と一致した図柄で表示される。
なお、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである変動演出例4においては、特別図柄が停止表示される際に、4分割演出が実行されている状態である。すなわち、図61(1)に示すように、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41D、すなわち装飾図柄41の変動開始と一致する態様で装飾図柄41が表示される。このことにより、装飾図柄41の変動再開がスムーズとなる。
また、図示の例においては、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dの各々が変動を開始するタイミング、仮停止をするタイミング、確定停止をするタイミングは互いに一致する。このことにより、演出制御部300による装飾図柄41の制御が簡略化される。
〔変動演出例5〕
図62−1および図62−2は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図62−1および図62−2を参照しながら、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出(変動演出例5)について具体的に説明する。変動演出例5は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例5は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。さらに、変動演出例4においては、4分割演出およびリーチ演出を実行する場合の変動演出例である。この変動演出例5は、上記変動演出例4と対応する演出例であり、以下の説明においては、主として変動演出例4と相違する点を説明し、変動演出例4と一致する点については説明を省略することがある。また、変動演出例5は、一部上記変動演出例2と一致する演出を実行する。したがって、以下の説明においては、変動演出例2と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図62−1(1)および図62−1(2)に示すように、画像表示部114において装飾枠81および第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが表示され、各々が確定停止している状態から、変動が開始される。
そして、図62−1(3)に示すように、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dの各々において、左右の装飾図柄41が仮停止する。ここで、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dのうち、第3組装飾図柄41Cおよび第4組装飾図柄41Dにおいてリーチ目が成立する。また、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dの中装飾図柄41は、高速で変動表示している状態を継続する。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図62−1(4)に示すように、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dのうち、リーチ目が成立した第3組装飾図柄41Cおよび第4組装飾図柄41Dにおいてリーチライン画像83が表示される。このとき、第3組装飾図柄41Cおよび第4組装飾図柄41Dの中装飾図柄41は高速で変動表示している状態を継続する。また、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dのうち、リーチ目が成立しない第1組装飾図柄41Aおよび第2組装飾図柄41Bにおいては、リーチライン画像83が表示されず、中装飾図柄41が仮停止する。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図62−1(5)に示すように、発展枠示唆画像85が表示される。図示の例においては、発展枠示唆画像85が第1枠81A乃至第4枠81Dの各々に順に表示され、いずれが選択されるかを煽ったのち、第3枠81C(第3組装飾図柄41C)に重ねて発展枠示唆画像85が表示される。ここで、発展枠示唆画像85が第3枠81C(第3組装飾図柄41C)に表示されることにより、これ以降の演出が第3枠81C(第3組装飾図柄41C)を用いて実行されることが遊技者に報知(示唆)される。なお、ここでは、第1枠81A乃至第4枠81Dの4つの枠、すなわち、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dのうちから1つが選択されることを説明したが、例えばリーチ目が成立している第3組装飾図柄41Cおよび第4組装飾図柄41Dのうちから1つが選択される態様であってもよい。
そして、図62−1(6)に示すように、移行画像60が表示される。図示の例においては、移行画像60が表示されることにともない、装飾枠81および第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが非表示となる。一方で、保留数表示55および第4図柄56は表示が維持される。このことにより、例えば装飾図柄41の変動が終了したと遊技者が誤認することなどが抑制される。
そして、図62−1(7)に示すように、移行画像60が非表示となった後に、画像表示部114にSP画像91が表示される。このとき、図62−1(5)において選択された第3組装飾図柄41Cの左図柄および右図柄は、画像表示部114における画像表示領域の隅(左上の隅および右上の隅)に表示される。このとき、左右の装飾図柄41は、小さな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様である。より具体的には、左右の装飾図柄41は、図62−1(5)において第3枠81C内に表示されていた際よりも大きな寸法で表示される。また、第3組装飾図柄41Cの中図柄は表示されない。このことにより、SP画像91を表示するための領域が大きく確保される。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。なお、移行画像60が非表示となった後、選択された第3組装飾図柄41C以外の第1組装飾図柄41A、第2組装飾図柄41B、および第4組装飾図柄41Dは非表示となった状態が維持される。
そして、図62−1(8)に示すように、画像表示部114にSPSP画像93が表示される。このとき、装飾図柄41は表示されない。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図62−2(9)に示すように、画像表示部114に装飾図柄41が表示される。このとき、装飾図柄41は、停止時装図演出を実行するとともに、装飾性が高い態様で表示される。すなわち、装飾図柄41は、数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413によって表示される。また、図示の例においては、装飾図柄41が「四五四」の組み合わせで仮停止している状態となる。このように、装飾図柄41が「四五四」の組み合わせで表示されることにより、遊技者に対して特別図柄抽選の抽選結果がはずれであることが示唆される。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図62−2(10)に示すように、装飾枠81が表示され、第1枠81A乃至第4枠81Dの各々に第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが表示される。ここで、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが表示する各図柄は、図62−1(5)に示す発展前の各図柄と対応する。すなわち、第1組装飾図柄41Aとしては発展前と同一の「四五六」、第2組装飾図柄41Bとしては発展前と同一の「一二五」がそれぞれ表示される。また、第3組装飾図柄41Cとしては発展前に表示されたリーチ目に対応して「四五四」が表示される。また、第4組装飾図柄41Dとしては発展前に表示されたリーチ目に対応して「三一三」が表示される。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図62−2(11)に示すように、特別図柄の停止表示にともない、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが確定停止する。また、第4図柄56として「四五四」が表示される。すなわち、第4図柄56および第3組装飾図柄41Cの表示が「四五四」の組み合わせで一致した状態となる。
なお、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである変動演出例5においては、特別図柄が停止表示される際に、4分割演出が実行されている状態である。すなわち、図62−1(1)に示すように、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41D、すなわち装飾図柄41の変動開始と一致する態様で装飾図柄41が表示される。このことにより、装飾図柄41の変動再開がスムーズとなる。
また、図示の例とは異なり、4分割演出を実行することなく特別図柄の停止表示を実行する、すなわち図62−2(9)に示すように第3組装飾図柄41Cのみによって装飾図柄41の確定演出を実行すると、選択されなかった装飾図柄41の組(図示の例においては、第1組装飾図柄41A、第2組装飾図柄41B、第4組装飾図柄41D)について、遊技者が特別図柄の停止表示時に確認することができない。一方で、図示の例においては選択されなかった装飾図柄41の組を遊技者が確認することができるため、遊技者の演出への納得感を高め得る。
なお、変動演出例5においては、1の特別図柄の変動において、第3組装飾図柄41Cおよび第4組装飾図柄41Dではリーチ演出が実行される一方で、他の装飾図柄41の組である第1組装飾図柄41Aおよび第2組装飾図柄41Bではリーチ演出が実行されない。このとき、第1組装飾図柄41Aおよび第2組装飾図柄41Bは、リーチ目が成立しない装飾図柄41の組み合わせ、所謂ばらけ目で確定停止する。すなわち、1の特別図柄の変動において、リーチ演出をした後に、リーチ目が成立しない装飾図柄41の組み合わせが確定表示される特殊演出が実行される。
〔変動演出例6〕
図63−1および図63−2は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図63−1および図63−2を参照しながら、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出(変動演出例6)について具体的に説明する。変動演出例6は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例6は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである場合の変動演出例である。さらに、変動演出例6においては、4分割演出およびリーチ演出を実行する場合の変動演出例である。この変動演出例6は、上記変動演出例5と対応する演出例であり、以下の説明においては、主として変動演出例5と相違する点を説明し、変動演出例5と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図63−1(1)および図63−1(2)に示すように、画像表示部114において装飾枠81および第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが表示され、各々が確定停止している状態から、変動が開始される。
そして、図63−1(3)に示すように、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dの各々において、左右の装飾図柄41が仮停止する。ここで、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dのうち、第2組装飾図柄41B乃至第4組装飾図柄41Dにおいてリーチ目が成立する。また、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dの中装飾図柄41は、高速で変動表示している状態を継続する。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図63−1(4)に示すように、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dのうち、リーチ目が成立した第2組装飾図柄41B乃至第4組装飾図柄41Dにおいてリーチライン画像83が表示される。このとき、第2組装飾図柄41B乃至第4組装飾図柄41Dの中装飾図柄41は高速で変動表示している状態を継続する。また、リーチ目が成立しない第1組装飾図柄41Aにおいては、リーチライン画像83が表示されず、中装飾図柄41が仮停止する。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図63−1(5)に示すように、発展枠示唆画像85が第1枠81A乃至第4枠81Dの各々に順に表示され、いずれが選択されるかを煽ったのち、第3枠81C(第3組装飾図柄41C)に重ねて発展枠示唆画像85が表示される。
そして、図63−1(6)に示すように、移行画像60が表示される。図示の例においては、移行画像60が表示されることにともない、装飾枠81および第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが非表示となる。
そして、図63−1(7)に示すように、移行画像60が非表示となった後に、画像表示部114にSP画像91が表示される。このとき第3組装飾図柄41Cの左図柄および右図柄は、画像表示部114における画像表示領域の隅(左上の隅および右上の隅)に表示される。また、第3組装飾図柄41Cの中図柄は表示されない。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図63−1(8)に示すように、画像表示部114にSPSP画像93が表示される。このとき、装飾図柄41は表示されない。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図63−2(9)に示すように、画像表示部114に装飾図柄41が表示される。このとき、装飾図柄41は、停止時装図演出を実行するとともに、装飾性が高い態様で表示される。また、図示の例においては、装飾図柄41が「四四四」の組み合わせで仮停止している状態となる。このように、装飾図柄41が「四四四」の組み合わせで表示されることにより、遊技者に対して特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることが示唆される。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図63−2(10)に示すように、特別図柄の停止表示にともない、画像表示部114において装飾図柄41が確定停止する。また、第4図柄56として「四四四」が表示される。すなわち、装飾図柄41および第4図柄56の表示が「四四四」の組み合わせで一致した状態となる。なお、上記変動演出例5とは異なり、4分割演出を実行することなく装飾図柄41の確定停止が実行される。このことにより、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることが報知された遊技者の興奮状態に水を差すことが抑制される。
〔変動演出例7〕
図64は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図64を参照しながら、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出(変動演出例7)について具体的に説明する。変動演出例7は、高確率時短遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例7は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例1と相違する点を説明し、変動演出例1と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図64(1)に示すように、演出制御部300によって、1つ前の特別図柄の変動が終了することにともない、画像表示部114において装飾性の低い装飾図柄41が確定停止しているものとする。なお、画像表示部114においては右打ち画像87が表示されている。また、画像表示部114においては高確率時短遊技状態であることを示唆する態様で背景が表示されている。
そして、図64(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始される。
そして、図64(3)に示すように、特別図柄の停止表示にともない、3つの装飾図柄41が確定停止される。ここで、図64(3)に示した停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「四三六」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。また、特別図柄の変動停止にともない、第4図柄56も停止する。このとき、第4図柄56の組み合わせ「四三六」であり、装飾図柄41の組み合わせと一致する。
なお、変動演出例7においては、装飾図柄41が仮停止を経ることなく確定停止する。このことにより、例えば低確率時短無遊技状態と比較して、特別図柄の変動時間の短い(例えば2秒)高確率時短遊技状態において、装飾図柄41による演出を実現することが可能となる。
〔変動演出例8〕
図65−1および図65−2は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図65−1および図65−2を参照しながら、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出(変動演出例8)について具体的に説明する。変動演出例8は、高確率時短遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例8は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例7と相違する点を説明し、変動演出例7と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図65−1(1)に示すように、演出制御部300によって、1つ前の特別図柄の変動が終了することにともない、画像表示部114において装飾性の低い装飾図柄41が確定停止しているものとする。
そして、図65−1(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始される。
そして、図65−1(3)に示すように、左装飾図柄41は、低速でスクロールした後に、変動開始まで確定停止していた位置で仮停止する。
そして、図65−1(4)に示すように、リーチ煽り演出を実行する。具体的には、右装飾図柄41が左装飾図柄41と同一の図柄(数字の「四」)を表示しながら低速でスクロールし、左装飾図柄41と同一の図柄で仮停止するかを煽る演出を実行する。
そして、図65−1(5)に示すように、リーチ演出を実行する。具体的には、低速でスクロールしていた右装飾図柄41が変動開始まで確定停止されていた位置にて仮停止する。このとき、左右の装飾図柄41はリーチ時装図演出を実行する。具体的には、左右の装飾図柄41が拡大表示される。
そして、図65−1(6)に示すように、移行画像60が表示される。図示の例においては、移行画像60が表示されることにともない、装飾図柄41は非表示となる。
そして、図65−1(7)に示すように、移行画像60が非表示となった後に、画像表示部114にSP画像91が表示される。このとき左右の装飾図柄41は、画像表示部114における画像表示領域の隅に表示され、中装飾図柄41は表示されない。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図65−1(8)に示すように、画像表示部114にSPSP画像93が表示される。このとき、装飾図柄41は表示されない。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図65−2(9)に示すように、画像表示部114に装飾図柄41が表示される。このとき、装飾図柄41は、停止時装図演出を実行するとともに、装飾性が低い態様で表示される。すなわち、装飾図柄41は、数字要素411および数字装飾要素412によって表示される。また、図示の例においては、装飾図柄41が「四五四」の組み合わせで仮停止している状態となる。このように、装飾図柄41が「四五四」の組み合わせで表示されることにより、遊技者に対して特別図柄抽選の抽選結果がはずれであることが示唆される。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図65−2(10)に示すように、特別図柄の停止表示にともない、画像表示部114において装飾図柄41が確定停止する。また、第4図柄56として「四五四」が表示される。すなわち、装飾図柄41および第4図柄56の表示が「四五四」の組み合わせで一致した状態となる。なお、特別図柄が停止表示される際に、装飾図柄41は、装飾性が低い態様で表示される。すなわち、図65−1(1)に示すように、装飾図柄41の変動開始と一致する態様で装飾図柄41が表示される。このことにより、装飾図柄41の変動再開がスムーズとなる。
〔変動演出例9〕
図66−1および図66−2は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図66−1および図66−2を参照しながら装飾図柄41の変動演出について他の具体例(変動演出例9)を説明する。変動演出例9は、高確率時短遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例9は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである場合の変動演出例である。なお、この変動演出例9は、上記変動演出例8と対応する演出例であり、以下の説明においては、主として変動演出例8と相違する点を説明し、変動演出例8と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図66−1(1)乃至図66−1(4)に示すように、画像表示部114において装飾性の低い装飾図柄41が確定停止している状態から、装飾図柄41の変動が開始され、リーチ煽り演出が実行される。
そして、図66−1(5)乃至図66−1(8)に示すように、画像表示部114において、リーチ演出、SPリーチ演出、およびSPSPリーチ演出が実行される。
そして、図66−2(9)に示すように、画像表示部114に装飾図柄41が表示される。このとき、装飾図柄41は、停止時装図演出を実行するとともに、装飾性が低い態様で表示される。また、図示の例においては、装飾図柄41が「四四四」の組み合わせで仮停止している状態となる。このように、装飾図柄41が「四四四」の組み合わせで表示されることにより、遊技者に対して特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることが示唆される。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図66−2(10)に示すように、特別図柄の停止表示にともない、画像表示部114において装飾図柄41が確定停止する。また、第4図柄56として「四四四」が表示される。すなわち、装飾図柄41および第4図柄56の表示が「四四四」の組み合わせで一致した状態となる。なお、特別図柄が停止表示される際に、装飾図柄41は、装飾性が低い態様で表示される。
〔変動演出例10〕
図67は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図67を参照しながら、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出(変動演出例10)について具体的に説明する。ここで、変動演出例10は、4分割演出の開始時に実行される演出の一例である。また、変動演出例10は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例10は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。さらに、変動演出例10においては、4分割演出を実行し、リーチ演出を実行しない場合の変動演出例である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例1と相違する点を説明し、変動演出例1と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図67(1)に示すように、演出制御部300によって、1つ前の特別図柄の変動が終了することにともない、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止しているものとする。このとき、4分割演出は実行されていない。
そして、図67(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始される。
そして、図67(3)に示すように、演出制御部300によって、導入画像94が表示される。言い換えると、導入画像94が表示されることにより、4分割演出が実行されることが遊技者に示唆される。ここで、図示の例においては、導入画像94が表示されることにともない、装飾図柄41は非表示となる。このことにより、遊技者が導入画像94に対してより集中し易くなる。
そして、図67(4)に示すように、演出制御部300によって、導入画像94が非表示となり、装飾枠81が表示され、第1枠81A乃至第4枠81Dの各々に第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが表示される。このとき、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dは高速で変動表示している状態である。
そして、図67(5)に示すように、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが仮停止する。このとき、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dは一斉に仮停止する。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図67(6)に示すように、特別図柄の停止表示にともない、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが確定停止する。このとき第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dは一斉に確定停止を実行する。また、第4図柄56として「二一三」が表示される。すなわち、第4図柄56および第3組装飾図柄41Cの表示が「二一三」の組み合わせで一致した状態となる。
〔変動演出例11〕
図68−1および図68−2は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図68−1および図68−2を参照しながら、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出(変動演出例11)について具体的に説明する。ここで、変動演出例11は、4分割演出の開始時に実行される演出の一例である。
また、変動演出例11は、低確率時短無遊技状態(1回目の低確率時短無遊技状態)から高確率時短遊技状態を経て再び低確率時短無遊技状態(2回目の低確率時短無遊技状態)へと戻る装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例11は、1回目の低確率時短無遊技状態において特別図柄抽選の抽選結果が大当たりとなる場合の変動演出例である。さらに、変動演出例11においては、2回目の低確率時短無遊技状態において4分割演出を実行する変動演出例である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例1と相違する点を説明し、変動演出例1と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図68−1(1)に示すように、演出制御部300によって、1回目の低確率時短無遊技状態において実行された特別図柄の変動が終了することにともない、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が「四四四」の組み合わせで確定停止しているものとする。すなわち、遊技者に対して特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることが示唆されている。このとき、4分割演出は実行されていない。
そして、図68−1(2)に示すように、大当たり遊技の開始にともない、画像表示部114において演出名報知画像95が表示される。図示の例における演出名報知画像95は、「SUPER世直しボーナス」の文字列を含む。このとき、画像表示部114において右打ち画像87が表示される。また、画像表示部114において装飾図柄41は表示されていない。同様に、変動画像51、保留画像52、保留数表示55、第4図柄56は表示されていない。
そして、図68−1(3)に示すように、大入賞口125(図1参照)が開状態となることにともない、画像表示部114においてラウンド画像96が表示される。図示のラウンド画像96は、大当たり遊技において現在実行されているラウンド遊技が1回目であることを示す「Round1」の文字を含む。
そして、図68−1(4)に示すように、大当たり遊技における最終ラウンドが開始されることにともない、画像表示部114において現在のラウンド遊技を示す「Final Round」の文字を含むラウンド画像96が表示される。
そして、図68−1(5)に示すように、最終ラウンド終了後に、画像表示部114においてエンディング画像97が表示される。このエンディング画像97が表示されることにより、遊技者に対して大当たり遊技が終了することが示唆(報知)される。また、エンディング画像97が表示されることにより、大当たり後の演出モード(遊技状態)も示唆(報知)される。図示の例におけるエンディング画像97は、大当たり後に設定される演出モードの名称、およびその演出モードが設定されることを示唆(報知)する「確変モード突入!!」の文字列を含む。ここで、図示の例においては、大当たり遊技後の遊技状態が高確率時短遊技状態となる。
そして、図68−1(6)に示すように、大当たり遊技が終了することにともない、遊技状態が低確率時短無遊技状態から高確率時短遊技状態に移行する。このとき画像表示部114には、大当たりした装飾図柄41の組み合わせ「四四四」が表示される。また、このとき装飾図柄41は、大きな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様で表示される。
そして、図68−1(7)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始される。
そして、図68−1(8)に示すように、特別図柄の停止表示にともない、3つの装飾図柄41が確定停止される。ここで、図68−1(8)に示した停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「一五六」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。また、特別図柄の変動停止にともない、第4図柄56も停止する。
そして、図68−2(9)に示すように、高確率時短遊技状態において最後となる特別図柄の変動表示の開始、すなわち上記抽選回数J=0となる特別図柄の変動表示の開始にともない、装飾図柄41の変動が開始される。このとき、画像表示部114には、終了示唆画像98が表示される。
そして、図68−2(10)に示すように、特別図柄の停止表示にともない、3つの装飾図柄41が確定停止される。ここで、図58(7)に示した停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「四二一」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。また、特別図柄の変動停止にともない、第4図柄56も停止する。
そして、図68−2(11)に示すように、遊技状態が高確率時短遊技状態から低確率時短無遊技状態に移行することにともない、確変モード終了画像99が表示される。図示の例においては、確変モード終了画像99が表示されることにともない、装飾図柄41は非表示となる。なお、確変モード終了画像99が表示されることにより、遊技状態が低確率時短無遊技状態に移行することが報知される。また、確変モード終了画像99が表示されることにより、4分割演出が実行されることが報知される。
そして、図68−2(12)に示すように、演出制御部300によって、確変モード終了画像99が非表示となり、装飾枠81が表示され、第1枠81A乃至第4枠81Dの各々に第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが表示される。このとき、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dは高速で変動表示している状態である。
そして、図68−2(13)に示すように、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが仮停止する。このとき、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dは一斉に仮停止する。また、第4図柄56においては、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図68−2(14)に示すように、特別図柄の停止表示にともない、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが確定停止する。このとき第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dは一斉に確定停止を実行する。また、第4図柄56として「二一三」が表示される。すなわち、第4図柄56および第3組装飾図柄41Cの表示が「二一三」の組み合わせで一致した状態となる。
〔変動演出例12〕
図69は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図69を参照しながら、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出(変動演出例12)について具体的に説明する。ここで、変動演出例12は、4分割演出を実行している際に、電源が遮断および復旧された場合の演出の一例である。また、変動演出例12は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例12は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例4と相違する点を説明し、変動演出例4と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図69(1)および図69(2)に示すように、画像表示部114において装飾枠81および第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが表示され、各々が確定停止している状態から、変動が開始される。
そして、図69(3)に示すように、パチンコ遊技機100の電源が遮断および復旧され、遊技制御部200から電源投入に関するコマンドが送信されてくると、演出制御部300は画像表示部114に電源復旧中画像89を表示する。より具体的には、演出制御部300から電源投入に関するコマンドを受信した画像/音響制御部310が、画像表示部114に電源復旧中画像89を表示させる。
そして、図69(4)に示すように、演出制御部300は、電源復旧中画像89を表示してから予め定めた時間(例えば30秒)経過後に、電源復旧が終了したことを示すコマンドである電源復旧終了コマンドを送信する。この電源復旧終了コマンドを受信した画像/音響制御部310は、画像表示部114に装飾図柄41および第4図柄56などを表示させる。なお、このとき、電源復旧前とは異なり、4分割演出は実行されない。また、表示される装飾図柄41および第4図柄56は、電源復旧時に表示させることが予め定められた初期図柄(デフォルト図柄)である。図示の例においては、「一二三」の組み合わせで、装飾図柄41および第4図柄56が表示される。
上記のように、4分割演出において装飾図柄41が変動表示をしている状態で電源復旧されると、電源復旧中画像89の表示後に4分割演出が実行されることなく、装飾図柄41が1組表示される。言い替えると、電源復旧されることを契機として4分割演出の実行がリセットされる。さらに言い替えると、電源復旧されることにともない、装飾図柄41の表示態様が変化する。
〔変動演出例13〕
図70は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図70を参照しながら、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出(変動演出例13)について具体的に説明する。ここで、変動演出例12は、高確率時短遊技状態において電源が遮断および復旧された場合の演出の一例である。また、変動演出例12は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例7と相違する点を説明し、変動演出例7と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図70(1)に示すように、演出制御部300によって、1つ前の特別図柄の変動が終了することにともない、画像表示部114において装飾性の低い装飾図柄41が確定停止しているものとする。
そして、図70(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始される。
そして、図70(3)に示すように、パチンコ遊技機100が電源復旧され遊技制御部200から電源投入に関するコマンドが送信されてくると、演出制御部300は画像表示部114に電源復旧中画像89を表示する。
そして、図70(4)に示すように、演出制御部300は、電源復旧中画像89を表示してから予め定めた時間(例えば30秒)経過後に、電源復旧が終了したことを示すコマンドである電源復旧終了コマンドを送信する。この電源復旧終了コマンドを受信した画像/音響制御部310は、画像表示部114に装飾図柄41および第4図柄56などを表示させる。このとき、電源復旧前と同様に、装飾性の低い装飾図柄41が表示される。また、4分割演出は実行されない。また、表示される装飾図柄41および第4図柄56は、電源復旧時に表示させることが予め定められた初期図柄である。
上記のように、高確率時短遊技状態で装飾性の低い装飾図柄41が変動表示をしている状態で電源復旧されると、電源復旧中画像89の表示後に装飾性の低い装飾図柄41が1組表示される。言い替えると、電源復旧された場合であっても、装飾図柄41の表示態様が維持される。
〔演出の関係性1〕
ここで、上記変動演出例5および変動演出例7における変動演出の関係性について説明をする。図62−1および図62−2に示す変動演出例5と、図64に示す変動演出例7とを比較すると、各々において装飾図柄41における3つの図柄が揃って表示される時間が異なる。例えば、変動演出例5における第2組装飾図柄41Bは、図62−1(4)に示すように中装飾図柄41が仮停止し3つの図柄が揃った状態となってから、発展枠示唆画像85を表示する演出や、第3組装飾図柄41CによるSPリーチ演出およびSPSPリーチ演出を経た後で、特別図柄の停止表示にともない確定停止する(図62−2(11)参照)。一方で、変動演出例5における装飾図柄41は、仮停止を経ることなく確定停止する(図64(3)参照)。したがって、変動演出例5における第2組装飾図柄41Bと、変動演出例7における装飾図柄41とを比較すると、確定停止する3つの図柄が揃って表示される時間は変動演出例5の方が長い。さらに説明をすると、4分割演出が実行されている場合と、高確率時短遊技状態である場合とを比較すると、4分割演出が実行されている場合の方が確定停止する3つの図柄が揃って表示される時間が長い。このように、3つの図柄が揃って表示される時間が長くなることにより、4分割演出が実行されることで複数表示される装飾図柄41の組各々を、遊技者が確認する時間を確保することができる。
なお、3つの図柄が揃って表示される時間とは、装飾図柄41が仮停止する時間および確定停止する時間の合計時間であるが、装飾図柄41が仮停止する時間および確定停止する時間のいずれか一方であってもよい。ここで、3つの図柄が揃って表示される時間とは、確定停止されることとなる装飾図柄41の3つの図柄が仮停止してから確定停止するまでの時間である。さらに説明をすると、3つの図柄が揃って表示される時間においては、3つの図柄各々が他の図柄に表示が切り替わることはない。
また、変動演出例5における第2組装飾図柄41Bの3つの図柄が揃った状態は、図62−1(4)に示すように中装飾図柄41が仮停止し3つの図柄が揃った状態となってから、第3組装飾図柄41CによるSPリーチ演出およびSPSPリーチ演出などの実行中も継続しているものとして捉えることができる。また、変動演出例5における第2組装飾図柄41Bは、リーチ演出が実行されない所謂バラはずれを実行するものとして捉えることができる。
また、図64に示す変動演出例7の説明とは異なり、高確率時短遊技状態における装飾図柄41の変動演出例として、装飾図柄41が仮停止をした後に確定停止する態様もある。この態様と、変動演出例5における第2組装飾図柄41Bとを比較すると、3つの図柄が仮停止してから確定停止するまでの時間は変動演出例5の方が長い。さらに説明をすると、低確率時短無遊技状態で4分割演出が実行されている場合と、高確率時短遊技状態である場合との比較において、低確率時短無遊技状態で4分割演出が実行されている場合の方が3つの図柄が仮停止してから確定停止するまでの時間が長い。
ここで、変動演出例5における第2組装飾図柄41Bは、高確率時短遊技状態であって、かつリーチ演出が実行されない所謂バラはずれが実行される場合よりも、3つの図柄が仮停止してから確定停止するまでの時間が長い。また、変動演出例5における第2組装飾図柄41Bは、高確率時短遊技状態であって、かつSPリーチ演出およびSPSPリーチ演出が実行される場合よりも、3つの図柄が仮停止してから確定停止するまでの時間が長い。
また、変動演出例5における第2組装飾図柄41Bと、変動演出例7における装飾図柄41とは、各々の図柄の表示態様が異なるものとして捉えることができる。さらに説明をすると、変動演出例5における第2組装飾図柄41Bと、変動演出例7における装飾図柄41とは、識別文字主体の装飾性の表示態様が異なるものとして捉えることができる。また、変動演出例5における第2組装飾図柄41Bと、変動演出例7における装飾図柄41とは、同じ数字の図柄であっても、図柄の配列が異なるものとして捉えることができる。ここで、配列とは、画像表示部114において各画像が表示される領域の位置をいう。なお、配列は、画像表示部114における領域の位置に限られるものではなく、各画像が表示される領域の寸法や位置関係などを含むものである。
付言すると、図示の例においては、上記の変動演出例5における第2組装飾図柄41Bと、変動演出例7における装飾図柄41とは、同じ図柄の数字でも第1モード(通常モード1、低確状態、非時短状態など)と、第2モード(通常モード2、高確状態、時短状態、4分割演出実行モードなど)とで装飾図柄41を表示する配列などが異なる態様の一例として捉えることができる。
また、確定停止する3つの図柄が揃って表示される時間である揺れ時間は、変動演出例5の方が、変動演出例7よりも長い。一方で、期待度は、変動演出例5の方が、変動演出例7よりも低い。すなわち、変動演出例7のように第2態様を用いる場合の方が、変動演出例5のように第1態様を用いる場合よりも、複数の演出図柄を視認可能な態様で揃えて表示する時間が短く、かつ、大当り期待度が高い。このような構成を採用することにより、遊技演出において、揺れ変動の時間を長くすることで遊技の興趣を高めるとともに、状況に応じて揺れ変動時間が短くても期待度が上昇するので、遊技者に意外性や楽しみを提供することができる。
〔演出の関係性2〕
次に、上記変動演出例4および変動演出例8における変動演出の関係性について説明をする。図61に示す変動演出例4と、図65−1および図65−2に示す変動演出例8とを比較すると、変動演出例4においてはリーチ煽り演出が実行されないのに対して、変動演出例8においてはリーチ煽り演出が実行される。さらに説明をすると、4分割演出が実行されている場合と、高確率時短遊技状態である場合とを比較すると、4分割演出が実行されている場合の方が、リーチ煽り演出が実行される確率が低い。なお、4分割演出が実行されている場合のリーチ煽り演出が実行される確率が低いとは、リーチ煽り演出が実行されない、すなわち実行確率が0%であることを含む。また、高確率時短遊技状態のリーチ煽り演出が実行される確率が高いとは、リーチ煽り演出が必ず実行される、すなわち実行確率が100%であることを含む。
また、変動演出例4においてはリーチ時装図演出が実行されないのに対して、変動演出例8においてはリーチ時装図演出が実行される。さらに説明をすると、4分割演出が実行されている場合と、高確率時短遊技状態である場合とを比較すると、4分割演出が実行されている場合の方が、リーチ時装図演出が実行される確率が低い。なお、4分割演出が実行されている場合のリーチ時装図演出が実行される確率が低いとは、リーチ時装図演出が実行されない、すなわち実行確率が0%であることを含む。また、高確率時短遊技状態のリーチ時装図演出が実行される確率が高いとは、リーチ時装図演出が必ず実行される、すなわち実行確率が100%であることを含む。
ここで、仮に、4分割演出が実行されている場合において、リーチ煽り演出やリーチ時装図演出を実行したとしても、4分割演出が実行されていない場合に得られるような演出効果は得られない。そこで、4分割演出が実行されている場合においてリーチ煽り演出やリーチ時装図演出を実行しないことにより(あるいは実行確率を低減させることにより)、演出制御部300による制御が簡略化され得る。
なお、ここでの実行確率とは、対象とする演出を実行する割合を示すものであり、特定の確率に限定されるものではない。例えば、パチンコ遊技機100で実行される全ての演出パターンの総数における、対象とする演出が実行される演出パターンの数の割合でもよい。また、例えば、パチンコ遊技機100において実行される演出を所定回数観察し、その所定回数における、対象とする演出が実行される回数が占める割合であってもよい。
付言すると、高確率時短遊技状態においてリーチ煽り演出やリーチ時装図演出を実行する場合の方が、4分割演出でリーチ煽り演出やリーチ時装図演出を実行する場合よりも、リーチ成立後に特別遊技が実行され易い。
また、リーチ煽り演出は、装飾図柄41にエフェクトをかけたり、装飾図柄41が表示される時間が他の表示時間より長くなったり、リーチとなる図柄とは別の図柄が滑り落ちてきたり、所定の図柄(例えばNEXT図柄、疑似連図柄、連続演出図柄)が停止するように演出したりすることなどにより、リーチとなるか否かを煽る演出として捉えることができる。
また、第1態様(高確率時短遊技状態)では、有利当たり(大当たり遊技の終了後に高確率状態となる大当たり)の割合が、不利当たり(大当たり遊技の終了後に低確率状態となる大当たり)の割合より高く、有利当たり図柄より不利当たり図柄で特殊演出が成功し易くてもよい。
また、装飾図柄41が第1表示態様(装飾性が高い態様)で表示される際に特殊演出(リーチ煽り演出あるいはリーチ時装図演出)が実行される場合よりも、装飾図柄41が第2表示態様(装飾性が低い態様)のうちの第2態様(例えば変動演出例4の装飾図柄41参照)で表示される際に特殊演出が実行される場合の方が、特別遊技を行い易くてもよい。また、装飾図柄41が第1表示態様で表示される際に特殊演出がリーチ成功となる場合よりも、装飾図柄41が第2表示態様(装飾性が低い態様)のうちの第1態様(例えば変動演出例8の装飾図柄41参照)で表示される際に特殊演出がリーチ成功となる場合の方が、特別遊技を行い難くてもよい。
また、リーチ成立前、すなわちリーチ演出の実行前において各装飾図柄41が高速変動し装飾図柄41が視認困難な状態において第1態様(例えば変動演出例8の装飾図柄41参照)の方が、第2態様(例えば変動演出例4の装飾図柄41参照)より可動役物115が作動し易くてもよい。
また、第1態様(高確率時短遊技状態)においては、リーチ煽り演出を行ってリーチ成功とならない可能性が、第2態様(低確率時短無遊技状態)と比較して高くてもよい。また、第1態様(高確率時短遊技状態)においては、リーチ煽り演出を行ってリーチ成功とならない可能性が、リーチ煽り演出を行ってリーチ成功となる可能性よりも高くてもよい。また、リーチ煽り演出を行ってリーチ成功となる変動において、特別遊技を行う確率は、第2態様(低確率時短無遊技状態)よりも第1態様(高確率時短遊技状態)の方が高くてもよい。また、リーチ煽り演出を行ってリーチ成功となる変動において、特別遊技を行う確率は、第1態様(高確率時短遊技状態)よりも第2態様(低確率時短無遊技状態)の方が高くてもよい。
〔演出の関係性3〕
次に、上記変動演出例1および変動演出例5における変動演出の関係性について説明をする。図58に示す変動演出例1と、図62−1および図62−2に示す変動演出例5とを比較すると、両者はともに低確率時短無遊技状態であり、同一の遊技状態である。一方で、変動演出例1における装飾図柄41は装飾性が高く、変動演出例5における第2組装飾図柄41Bは装飾性が低い。また、変動演出例1および変動演出例5の両者は、装飾図柄41における3つの図柄が揃って表示される時間が異なる。例えば、変動演出例5における第2組装飾図柄41Bは、図62−1(4)に示すように3つの図柄が仮停止した状態となってから、発展枠示唆画像85を表示する演出や、第3組装飾図柄41CによるSPリーチ演出およびSPSPリーチ演出を経て、特別図柄の停止表示にともない確定停止する(図62−2(11)参照)。一方で、変動演出例1における装飾図柄41は、図58(6)に示すように3つの図柄が仮停止した状態となってから、SPリーチ演出などを経ることなく確定停止する(図58(7)参照)。したがって、変動演出例5における第2組装飾図柄41Bと、変動演出例1における装飾図柄41とを比較すると、確定停止する3つの図柄が揃って表示される時間は変動演出例5の方が長い。さらに説明をすると、変動演出例5における第2組装飾図柄41Bと、この変動演出例1の装飾図柄41とを比較すると、3つの図柄が仮停止してから確定停止するまでの時間は変動演出例5の方が長い。このように、3つの図柄が揃って表示される時間が長くなることにより、4分割演出が実行され複数表示される装飾図柄41の組各々を、遊技者が確認することができる。なお、3つの図柄が揃って表示される時間とは、装飾図柄41が仮停止する時間および確定停止する時間の合計時間であるが、装飾図柄41が仮停止する時間および確定停止する時間のいずれか一方であってもよい。ここで、3つの図柄が揃って表示される時間とは、確定停止されることとなる装飾図柄41の3つの図柄が仮停止してから確定停止するまでの時間である。さらに説明をすると、3つの図柄が揃って表示される時間においては、3つの図柄が表示されている状態が維持され、他の図柄に表示が切り替わることはない。
〔演出の関係性4〕
次に、上記変動演出例2および変動演出例4における変動演出の関係性について説明をする。図59−1および図59−2に示す変動演出例2と、図61に示す変動演出例4とを比較すると、両者はともに低確率時短無遊技状態であり、同一の遊技状態である。一方で、図61に示す変動演出例4においてはリーチ煽り演出が実行されないのに対して、図59−1および図59−2に示す変動演出例2においてはリーチ煽り演出が実行される。4分割演出が実行されている場合と、4分割演出が実行されない場合とを比較すると、4分割演出が実行されている場合の方が、リーチ煽り演出が実行される確率が低い。なお、4分割演出が実行されている場合のリーチ煽り演出が実行される確率が低いとは、リーチ煽り演出が実行されない、すなわち実行確率が0%であることを含む。また、リーチ煽り演出が実行される確率が高いとは、リーチ煽り演出が必ず実行される、すなわち実行確率が100%であることを含む。
また、変動演出例4においてはリーチ時装図演出が実行されないのに対して、変動演出例2においてはリーチ時装図演出が実行される。さらに説明をすると、4分割演出が実行されている場合と、4分割演出が実行されていない場合とを比較すると、4分割演出が実行されている場合の方が、リーチ時装図演出が実行される確率が低い。なお、4分割演出が実行されている場合のリーチ時装図演出が実行される確率が低いとは、リーチ時装図演出が実行されない、すなわち実行確率が0%であることを含む。また、4分割演出が実行されていない場合のリーチ時装図演出が実行される確率が高いとは、リーチ時装図演出が必ず実行される、すなわち実行確率が100%であることを含む。
ここで、仮に、4分割演出が実行されている場合において、リーチ煽り演出やリーチ時装図演出を実行したとしても、4分割演出が実行されていない場合に得られるような演出効果は得られない。そこで、4分割演出が実行されている場合においてリーチ煽り演出やリーチ時装図演出を実行しないことにより、演出制御部300による制御が簡略化され得る。
〔演出の関係性5〕
次に、上記変動演出例10および変動演出例11における変動演出の関係性について説明をする。図67に示す変動演出例10と、図68−1および図68−2に示す変動演出例11とを比較すると、4分割演出が実行されることが遊技者に示唆される時間、すなわち予告演出の継続時間は、変動演出例11の方が長い。具体的には、図67(3)に示すように、低確率時短無遊技状態において遊技状態が切り替わることなく導入画像94が表示される時間と比較して、図68−2(11)に示すように、高確率時短遊技状態から低確率時短無遊技状態に移行する際に確変モード終了画像99が表示される時間の方が長い。このことにより、例えば図67に示す変動演出例10のように、装飾図柄41が、装飾性の高い状態から装飾性の低い状態に切り替わる場合と比較して、図68−1および図68−2に示す変動演出例11のように装飾性の低い演出図柄同士を切り替えながら実行される演出を、より強調することが可能となる。さらに説明をすると、確変モード終了画像99が表示される時間を長くすることで、4分割演出によって驚きやお得感が与えられることを示唆し、遊技者を煽ることが可能となる。
なお、図68−1(6)に示すように、高確率時短遊技状態において表示される装飾図柄41は、装飾性が低い点で4分割演出が実行されている際の装飾図柄41(図67(5)参照)と共通する。また、高確率時短遊技状態が開始されることを報知する画像であるエンディング画像97が表示される時間(図68−1(5)参照)は、4分割演出が実行されることを報知する画像である導入画像94が表示される時間よりも長い(図67(3)参照)。
〔コマンド〕
◆さて、上記では説明を省略したが、遊技制御部200および演出制御部300の間を電気的に接続するため、制御信号(コマンド)を送信するケーブル(不図示)と、遊技制御基板および演出制御基板の各々に設けられケーブル(不図示)の端子を受けるコネクタとが用いられる。ここで、ケーブルの端子がコネクタに挿入されているものの、ケーブルとコネクタとの電気的な接続が不十分な場合(所謂半刺し状態)や、遊技制御部200と演出制御部300との間における通信異常など、イレギュラーな事象が発生することにともない、遊技制御部200が送信した制御信号を、演出制御部300が取りこぼすことがある。言い替えると、所定の条件を満たす場合に、演出制御部300が遊技制御部200からの制御信号を受信できないことがある。
このように制御信号が遊技制御部200から演出制御部300へ送信されない場合、上記で説明した変動演出例とは異なる演出が実行されることがある。具体的に説明をすると、例えば特別図柄の変動が開始された後、遊技制御部200から演出制御部300へ変動停止コマンドが送信されない場合がある。この場合、図61(4)に示すように、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが確定停止する状態とならずに、図61(3)に示すように、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが仮停止している状態が継続する。すなわち、遊技制御部200から演出制御部300へ変動停止コマンドが送信されない場合は、変動停止コマンドが送信される場合よりも、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが仮停止している時間が長くなる。さらに説明をすると、制御信号の取りこぼしが発生しない場合と比較して、装飾図柄41が揺動している時間が長くなる。
なお、遊技制御部200から演出制御部300へ変動停止コマンドが送信されず、図61(3)に示すように、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dによる仮停止が継続している状態において、演出制御部300が、次の変動開始コマンドや客待ちコマンドなど変動停止コマンド以外のコマンドを遊技制御部200から受信すると、受信したコマンドに従った演出が実行される。
また、上記のようなコマンドの取りこぼしが発生し、装飾図柄が揺動している状態が継続している状態において、本来受信する変動停止コマンドよりも後の特別図柄の変動にともなう変動停止コマンドを受信すると、演出制御部300は、揺動している装飾図柄41を確定停止させる。この場合、コマンドの取りこぼしが発生しない場合と比較して、装飾図柄41が仮停止してから確定停止するまでの時間が長くなる。
また、上記では説明を省略したが、図70(4)に示すように、電源復旧後に表示される装飾図柄41および第4図柄56は、変動や揺動をすることなく表示される。さらに説明をすると、電源復旧後に表示される装飾図柄41は、確定停止している状態である。
なお、本来、演出制御部300は、変動停止コマンドを受信することにともない、装飾図柄41を所定の時間(例えば、0.5秒)確定停止させた状態を維持する。一方で、電源復旧後においては、この所定の時間を超えて、装飾図柄が確定停止している状態が維持される。すなわち、装飾図柄41を所定の時間(例えば、0.5秒)以上確定停止する場合がある。
また、詳細は後述するが、画像表示部114に表示される演出画像は、所定のフレーム更新タイミングとなるごとに、更新される。このフレーム更新タイミングにおいては、画像を描画する処理が実行されるが、実行するべき処理の一部が実行されない所謂処理落ちが発生した場合、次のフレーム更新タイミングとなるまで、画像が継続して表示される。例えば、上記図61(3)に示すように、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが仮停止している状態が継続する。さらに説明をすると、処理落ちが発生した場合、処理落ちが発生しな場合と比較して、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが仮停止している時間が長くなる。付言すると、スピーカ156から楽曲や音声などの音響が出力されるタイミングについては、上記処理落ちが発生した場合と、処理落ちが発生しない場合とで変化しない。
また、上記の説明においては、装飾図柄41の変動開始時、変動停止時、あるいはリーチ時装図演出において、装飾図柄41のキャラクタが動くことを説明した。これらの各々のタイミングにおいて実行されるキャラクタの動作は、タイミングごとに異なってもよい。また、事前判定の判定結果に応じて、キャラクタの動作が変化してもよい。例えば、キャラクタが実行する特殊な動作が、事前判定の結果が大当たりである場合に、はずれの場合よりも実行されやすくしてもよい。すなわち、キャラクタの特殊な動作により、事前判定の結果が大当たりであることが示唆されてもよい。
また、上記4分割演出は、事前判定の判定結果に応じて実行されてもよい。例えば、事前判定の結果が大当たりである場合に、はずれの場合よりも、4分割演出が実行されやすくしてもよい(実行割合が高くてもよい)。ここで、事前判定は、所定の場合に実行されない(所謂禁則)設定とすることがある。例えば、高確率時短遊技状態から低確率時短無遊技状態に切り替わる場合や、低確率時短遊技状態から低確率時短無遊技状態など、遊技状態が変化する際に、事前判定が実行されない。ここで、上記図68−1乃至図68−2で説明をしたように、高確率時短遊技状態から低確率時短無遊技状態に切り替わる際には、遊技者の興味を維持するため、4分割演出が必ず実行されるよう設定してもよい。このような設定においては、例えば、図63−1および図63−2のように遊技状態の切り替えをともなわない場面で4分割演出が実行されると、事前判定に基づき実行される場合が含まれるため、4分割演出の期待度が相対的に高くなる。一方、上記図68−1乃至図68−2のように、遊技状態の切り替えをともなう場面で4分割演出が実行されると、事前判定に基づき実行される場合が含まれないため、4分割演出の期待度が相対的に低くなる。
〔変形例〕
上記の説明においては、例えば図61(3)に示すように、4分割演出において第1枠81A乃至第4枠81Dの各々において、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが仮停止することを説明したがこれに限定されない。すなわち、変動中の第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが仮停止することなく確定停止をしてもよい。
また、上記の説明においては、4分割演出を実行している際にリーチ煽り演出およびリーチ時装図演出を実行しないことを説明したが、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dがリーチ煽り演出およびリーチ時装図演出の一方または両方を実行してもよい。
また、上記の説明においては、4分割演出において第1枠81A乃至第4枠81Dの各々において、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが一斉に仮停止することを説明したが、これに限定されない。例えば、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが順に仮停止をしてもよい。具体的には、例えば、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dの各々において、順に左右の装飾図柄41が仮停止してもよい。その後、発展枠示唆画像85が第1枠81A乃至第4枠81Dの各々に順に表示され、いずれが選択されるかを煽ってもよい。
また、上記では説明を省略したが、4分割演出において第1枠81A乃至第4枠81Dの各々の背景については、互いに異なってもよいし、共通の背景により構成されてもよい。例えば、第1枠81A乃至第4枠81Dの4つの枠内それぞれの背景により、1つの地図など1つの画像を形成する態様でもよい。
また、上記では説明を省略したが、4分割演出において第1枠81A乃至第4枠81Dの各々を覆う襖画像を表示してもよい。例えば、第1枠81A乃至第4枠81Dの各々において一斉に襖画像が閉じられる画像が表示され、第1組装飾図柄41A乃至第4組装飾図柄41Dが襖画像に覆われる状態となった後、発展する枠の襖画像のみ開くような態様でもよい。付言すると、このような襖画像を、上記発展枠示唆画像85に替えて用いてもよい。なお、襖画像の色としては、白、青、黄、緑、赤、金が設定される場合に、この順番で後になるほど期待度がより高くなるように設定されてもよい。
また、上記の説明においては、高確率時短遊技状態では4分割演出が実行されないことを説明したが、これに限定されない。例えば、高確率時短遊技状態において、上記図25(a)のS2503において更新されている乱数の一つである演出乱数を用いた抽選の結果に応じて、4分割演出を実行してもよい。
ここで、4分割演出が実行され、かつ特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合において、リーチ演出が実行される変動演出の方が、リーチ演出が実行されない変動演出よりも、確定停止する3つの図柄が表示されてからの仮停止時間が長くなる確率が高くてもよい。ここで、確定停止する3つの図柄が表示されてからの仮停止時間が長くなる確率が高いとは、仮停止時間が必ず長くなる、すなわち確率が100%であることを含む。
また、4分割演出が実行され、かつ特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合において、リーチ演出が実行される変動演出の方が、リーチ演出が実行されない変動演出よりも、停止時装図演出の実行確率が高くてもよい。ここで、停止時装図演出の実行確率が高いとは、停止時装図演出が必ず実行される、すなわち実行確率が100%であることを含む。
また、上記では、種々の演出画像が非表示になることを説明した。ここで、上記種々の演出画像を非表示することに替えて、演出画像の例えば色や透明度を変化させて、視認性を低下させる態様であってもよい。
また、上記では、装飾性の高い装飾図柄41として、数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413を有する構成と、装飾性の低い装飾図柄41として、数字要素411および数字装飾要素412を有する一方でキャラ要素413を有しない構成とを説明したが、これに限定されない。例えば、装飾性の高い装飾図柄41として、数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413以外に、所謂オーラなどのエフェクト画像要素などを有する構成であってもよい。また、例えば、装飾性の低い装飾図柄41として、数字要素411および数字装飾要素412以外に、マーク(例えば、六角形)などのデザインを含む構成であってもよい。なお、装飾性の低い装飾図柄41は、数字要素411を主体とする表示態様として捉えることができる。
〔第3の実施形態〕
次に、第3の実施形態について説明をする。なお、以下においては、説明の都合上、各構成部材に新たに符号を付して説明をする。すなわち、上記第1の実施形態および第2の実施形態と、第3の実施形態および後述する第4の実施形態とにおいては、同一の符号が異なる部材に付されることがある。
(遊技機の構成)
まず、図71を用いて、遊技機1の構成について説明する。図71は本実施の形態における遊技機1の正面図の一例である。
遊技機1は、外枠2と、外枠2に対して回動可能に支持される遊技盤取付枠3と、遊技盤取付枠3に対して回動可能に支持されるガラス枠4と、遊技球が流下する遊技領域5aが形成された遊技盤5が設けられている。
外枠2は、中央部分が前後方向に開口する矩形状のベースフレーム2aの下部前面に飾り板2bが取り付けられており、遊技店の島設備に対して固着部材(例えば、釘や止め具など)を介して固定される。
遊技盤取付枠3は、水平方向の一端側において第1ヒンジ機構部6を介して外枠2に対して脱着可能に連結されており、第1ヒンジ機構部6を支点として回動可能に支持されている。そのため、遊技盤取付枠3を外枠2に対して扉のように回動すると、遊技盤取付枠3の裏面側が前方に露出するので、遊技盤取付枠3の裏面側に設けられた各種装置のメンテナンスなどを行うことが可能となる。
ガラス枠4は、水平方向の一端側において第2ヒンジ機構部7を介して遊技盤取付枠3に脱着自在に連結されており、第2ヒンジ機構部7を支点として回動可能に支持されている。そのため、ガラス枠4を遊技盤取付枠3に対して扉のように回動すると、遊技盤5の遊技領域5a、及び、遊技盤取付枠3の前面部分を開閉することができる。
ガラス枠4の上部寄りの略中央部分には、前後方向に開口する開口部8(窓部)が形成され、該開口部8を後方から塞ぐように透明部材8a(ガラス板やアクリル板など)が取り付けられており、この開口部8、及び、透明部材8aを介して遊技領域5aを視認可能としている。
ガラス枠4の開口部8の周囲には、スピーカからなる音声出力装置9と、複数の装飾ランプ(LED)を有する枠用照明装置10と、後述する遊技球払出装置100から払い出された遊技球などの複数の遊技球を貯留するための上受け皿11と、上受け皿11に入りきらずに後述する溢れ球流路に流入した遊技球を受け入れて貯留するための下受け皿12と、遊技球を発射させるための操作が可能な発射操作装置13とが設けられている。
音声出力装置9は、ガラス枠4の上部2箇所に間隔を空けて設けられ、BGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することでサウンド(音楽、音声)による演出を行うようになっている。また、枠用照明装置10は、開口部8の周囲に複数設けられ、各ランプ(LED)の光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。また、枠用照明装置10は、ガラス枠4の開放や後述する払出異常が発生した場合に点灯/点滅するように制御される報知LED10a(図示省略)を備えている。
上受け皿11は、遊技球の貯留部11aの底面が発射操作装置13の方向側(右方向)に向けて下り傾斜しており、下り傾斜の端部には球送りソレノイド11bが設けられている。上受け皿11の貯留部11aに貯留された遊技球が流下して球送りソレノイド11bに到達すると、球送りソレノイド11bの動作によって遊技球が1個ずつ遊技盤取付枠3側に向けて送り出される。
また、上受け皿11の中央手前側の部分には、後述する種々の演出に係る決定操作や選択操作を行うための入力装置として機能する演出ボタン装置16と選択ボタン装置18(図71参照)が左右に並べて設けられている。
演出ボタン装置16は、決定操作など(操作入力)を行うことが可能な演出ボタン17(図示省略)と、演出ボタン17に対する操作を検出する演出ボタン検出スイッチ17a(図72参照)と、演出ボタン17を上下方向に移動させるためのボタン駆動モータを有するボタン駆動装置17b(図72参照)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
選択ボタン装置18は、選択操作などの操作を行うことが可能な十字キー19(図示省略)と、十字キー19に接続されて、十字キー19に対する操作を検出するための十字キー検出スイッチ19a(図72参照)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
また、上受け皿11の右寄りの部分には、遊技球の貸出操作や残金を記憶したカードなどの記憶媒体の返却操作を行うことが可能な貸出返却操作部20が設けられている。貸出返却操作部20の貸出ボタン(図示省略)が操作されると遊技機1に併設される球貸機(図示省略)が受け付けている記憶媒体に記憶された残金を減算して遊技球の貸し出しが行われ、貸出返却操作部20の返却ボタン(図示省略)が操作されると球貸機(図示省略)から記憶媒体が返却されるようになっている。
上受け皿11と下受け皿12との間には、上受け皿11に入りきらない遊技球を受け入れて下受け皿12に案内するための溢れ球流路(図示省略)が形成されている。また、溢れ球流路の途中には下受け皿12に遊技球が満杯となったことを検出する受け皿満杯検出スイッチ32a(図72参照)が設けられ、受け皿満杯検出スイッチ32aによって下受け皿12の満杯が検出されている間は後述する遊技球払出装置100による遊技球の払い出しが停止される。
発射操作装置13は、ガラス枠4に固定された基体14と、基体14に回動可能に設けられた発射ハンドル15と、発射ハンドル15に遊技者の手が触れていることを検出するタッチセンサ15a(図72参照)と、発射ハンドル15の回動角度によって抵抗値が変化する可変抵抗器からなる発射ボリューム15b(図72参照)と、発射ハンドル15を所定の態様で発光させるためのハンドル発光装置15cが設けられている。タッチセンサ15aによって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11bが作動して遊技球が1個ずつ送り出される。
ハンドル発光装置15cは、発射ハンドル15の前側部分を構成すると共に前方に向けて膨出するドーム状に形成され、光を透過可能なレンズ部材によって画成される内部空間に複数のLEDが配設されている。このLEDが発光することで発射ハンドル15を所定の態様で発光させる発光演出を実行することが可能となっている。また、ハンドル発光装置15cの前端部には、後述する送風装置21から送り出される風(空気)の吹き出し口となる送風口15dが開設されている。
ガラス枠4の裏面側には、発射操作装置13に対応する位置に所定の態様で風(空気)を送り出すための送風装置21が設けられている。送風装置21は、風(空気)を送り出すための送風部(図示省略)と、この送風部を作動させるための送風モータ(図示省略)とを備えており、送風部によって送り出された風(空気)が発射操作装置13の基体14、及び、ハンドル発光装置15cの内部を通って送風口15dから遊技者の手に向けて送出される。この送風装置21が作動することで発射ハンドル15を操作している遊技者の手に向けて所定の態様で風(空気)を送出する送風演出を実行することが可能となっている。
なお、送風装置21を発射操作装置13に対応する位置に設けるのではなく、外枠2の飾り板2b部分やガラス枠4の透明部材8aの周囲等に設け、遊技者に向けて風(空気)を送り出すようにしてもよい。また、送風装置21を複数設けてもよい。
遊技盤取付枠3には、遊技盤5を取り付けるための遊技盤取付部25と、遊技球を遊技領域5aに向けて発射するための遊技球発射装置26と、遊技盤取付枠3、及び、ガラス枠4を閉鎖状態にロックするためのロック機構27と、ガラス枠4の開放(開閉)を検出するための開放検出スイッチ31aが設けられている。
遊技盤取付部25は、遊技盤取付枠3の上部寄りの略中央に前方が開口する凹室状に形成され、遊技盤5を前方から収納可能となっている。遊技盤取付部25の凹室の奥部には、前後方向に開放する開口が設けられており、この開口を介して遊技盤5の裏面側に設けられる各種装置などが遊技機1の後方に臨む。
遊技球発射装置26は、遊技球を発射するための打出部材28と、打出部材28を駆動するための発射用ソレノイド28b(図72参照)と、打出部材28から遊技盤の左下端部に向けて上り傾斜する発射レール29と、発射レール29の傾斜下端部となる発射位置に遊技球Aを停留させるストッパー30が設けられている。そして、球送りソレノイド11bによって送り出された遊技球が発射位置に受け入れられると、この遊技球Aを打出部材28の動作によって遊技領域5aに向けて打ち出す。
ロック機構27は、遊技盤取付部25の右側方に設けられ、鍵穴が形成されるシリンダーの前端部がガラス枠4の前面側に露出するようになっている。そして、シリンダーの鍵穴に専用の鍵を挿入して一方向に回動させると遊技盤取付枠3のロックが解除されて遊技盤取付枠3が開閉可能となり、他方向に回動させるとガラス枠4のロックが解除されてガラス枠4が開閉可能となる。
遊技盤5の外縁寄りの位置には、湾曲形状の内側レール35と、内側レール35の外側に位置する湾曲形状の外側レール36と、遊技球を遊技領域5aの中央に向けて誘導する誘導部材37が設けられている。そして、内側レール35と外側レール36との間に遊技球発射装置26により発射された遊技球を遊技領域5aの上流部に案内する発射球案内路38が形成されている。また、遊技領域5aの最下流部には、流下してきた遊技球を遊技領域外(遊技盤取付枠3の回収部)に導くためのアウト口39が形成されている。
遊技領域5aの略中央には、所謂センターケースと呼ばれる内部への遊技球の進入を規制する枠状の飾り枠40が設けられ、飾り枠40の内部に演出空間40aが形成されている。また、飾り枠40の側部には、遊技領域5aを流下する遊技球を飾り枠40の内部に導入するワープ装置41が設けられ、飾り枠40の下部には、ワープ装置41により飾り枠40の内部に導入された遊技球を転動させて飾り枠40の下方に流下させるステージ部42が設けられている。
遊技領域5aの下部には、遊技球が常時入賞(入球)可能な複数(本実施の形態では4つ)の一般入賞口43が間隔を空けた状態で設けられており、この一般入賞口43に入賞(入球)した遊技球が一般入賞口検出スイッチ43a(図72参照)によって検出されると、所定個数(例えば10個)の遊技球が遊技球払出装置100(図示省略)から賞球として上受け皿11に払い出される。
遊技領域5aの両側方(左側領域、右側領域)には、遊技球が通過可能な普図ゲート44(普図始動領域)がそれぞれ設けられており、この普図ゲート44を通過した遊技球がゲート検出スイッチ44a(図72参照)で検出されると、普通図柄の当たり抽選(補助遊技判定)が行われる。なお、普通図柄の当たり抽選については後述する。
遊技領域5aの下部であってステージ部42の直下には、遊技球が常時入賞(入球)可能な第1始動口45(特図始動領域)が設けられており、この第1始動口45に入賞(入球)した遊技球が第1始動口検出スイッチ45a(図72参照)で検出されると、所定個数の遊技球(例えば3個)が遊技球払出装置100から賞球として上受け皿11に払い出されるようになっている。また、賞球の払い出しの他に、後述する第1特別図柄(識別情報)の大当たり抽選(特別遊技判定)が行われる。
第1始動口45の直下には、所定条件の成立(普通図柄の当たり抽選に当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態(基本態様)から遊技球の入賞(入球)が可能もしくは容易な開状態(特別態様)に変換される可変始動部46が設けられている。
可変始動部46には、遊技球が入賞(入球)可能な第2始動口47(特図始動領域)と、第2始動口47への遊技球の入賞(入球)を検出する第2始動口検出スイッチ47a(図72参照)と、第2始動口47を閉状態と開状態とに変換(可変)する可動部材48と、可動部材48を開閉変換するための第2始動口開閉ソレノイド48b(図72参照)とが設けられている。そして、第2始動口47が閉状態となっている場合には、遊技球の入賞が不可能もしくは困難となり、第2始動口47が開状態となっている場合には、遊技球の入賞(入球)が可能もしくは容易となる。
また、第2始動口47に入賞(入球)した遊技球が第2始動口検出スイッチ47aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば3個)が遊技球払出装置100から賞球として上受け皿11に払い出されるようになっている。また、賞球の払い出しの他に、後述する第2特別図柄(識別情報)の大当たり抽選(特別遊技判定)が行われる。
誘導部材37の上方であって右側の普図ゲート44の下流には、所定条件の成立(特別図柄の大当たり抽選に当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能な閉状態(基本態様)から遊技球の入賞(入球)が可能な開状態(特別態様)に変換される可変入賞部49が設けられている。
可変入賞部49には、遊技球が入賞(入球)可能な大入賞口50と、大入賞口50への遊技球の入賞(入球)を検出するための大入賞口検出スイッチ50a(図72参照)と、大入賞口50を閉状態と開状態とに変換(可変)する開閉部材51と、開閉部材51を開閉変換するための大入賞口開閉ソレノイド51bとが設けられている。そして、大入賞口50が閉状態となっている場合には、遊技球の入賞が不可能もしくは困難となり、大入賞口50が開状態となっている場合には、遊技球の入賞(入球)が可能もしくは容易となる。
また、大入賞口50に入賞(入球)した遊技球が大入賞口検出スイッチ50aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば15個)が遊技球払出装置100から賞球として上受け皿11に払い出される。
遊技盤5の裏側には、一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、及び、大入賞口50に入賞して一般入賞口検出スイッチ43a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、及び、大入賞口検出スイッチ50aに検出された遊技球を受け入れて集合させながら流下させる入賞球流路52(図示省略)が設けられる。
また、入賞球流路52の下流部分には、各種検出スイッチに検出された後に入賞球流路52を流下してきた遊技球を検出する入賞確認検出スイッチ52a(図72参照)が設けられる。この入賞確認検出スイッチ52aは、一般入賞口検出スイッチ43a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、大入賞口検出スイッチ50aにより検出された後の遊技球を再度検出することで、適正な入賞(入球)であったか異常な入賞(入球)であったかを判定するために用いられる。
遊技領域5aの外側には、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、及び、普通図柄表示器62からなる図柄表示装置と、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、及び。普通図柄保留表示器65からなる保留表示装置と、後述する大当たり状態(特別遊技状態)が発生した場合のラウンド数を表示するラウンド数表示器66(図72参照)と、後述する大当たり遊技(特別遊技状態)中や時短遊技状態中に遊技領域5aの右側領域に向けて遊技球を発射することを促す右打ち表示器67(図72参照)が設けられている。
第1特別図柄表示器60は、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)することを条件に行われる第1特別図柄の大当たり抽選の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、第2特別図柄表示器61は、第2始動口47に遊技球が入賞(入球)することを条件に行われる第2特別図柄の大当たり抽選の結果を表示(報知)するための可変表示器であり、普通図柄表示器62は、普図ゲート44に遊技球が入賞(入球)することを条件に行われる普通図柄の当たり抽選の結果を表示(報知)するための可変表示器である。
第1特別図柄の大当たり抽選とは、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)したときに大当たり判定用乱数値等(判定情報)を取得し、取得した大当たり判定用乱数値と大当たり判定値とを比較して「大当たり」であるか否かを判定することに該当する。なお、第1特別図柄の大当たり抽選が行われると、第1特別図柄表示器60で第1特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に抽選結果を示す第1特別図柄の停止表示が行われる。すなわち、第1特別図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
第2特別図柄の大当たり抽選とは、第2始動口47に遊技球が入賞(入球)したときに大当たり判定用乱数値等(判定情報)を取得し、取得した大当たり判定用乱数値と大当たり判定値とを比較して「大当たり」であるか否かを判定することに該当する。なお、第2特別図柄の大当たり抽選が行われると、第2特別図柄表示器61で第2特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に抽選結果を示す第2特別図柄の停止表示が行われる。すなわち、第2特別図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
なお、第1特別図柄表示器60、及び、第2特別図柄表示器61は、それぞれ複数のLEDによって構成され、各特別図柄の変動表示において対応する表示器のLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、特別図柄を停止表示する場合には、各大当たり抽選の結果を示す態様(大当たり態様、ハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施の形態において「大当たり」というのは、第1特別図柄の大当たり抽選(特別遊技判定)、又は、第2特別図柄の大当たり抽選(特別遊技判定)において、大当たり遊技(特別遊技状態)を実行する権利を獲得した状態のことを言う。「大当たり遊技(特別遊技状態)」というのは、大入賞口50が所定態様で開放されるラウンド遊技を所定回数(例えば、4回や15回)行う遊技状態のことを言う。
なお、各ラウンド遊技における大入賞口50の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても大入賞口50に所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞(入球)すると1回のラウンド遊技が終了する。つまり、「大当たり遊技(特別遊技状態)」は、遊技者が賞球を獲得し易い遊技者にとって有利な遊技状態となっている。なお、本実施の形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の大当たり遊技(特別遊技状態)の何れかを発生可能となっているが、詳しくは後述する。
普通図柄の当たり抽選とは、普図ゲート44を遊技球が通過したときに当たり判定用乱数値を取得し、取得した当たり判定用乱数値と当たり判定値とを比較して「当たり」であるか否かを判定することに該当する。なお、普通図柄の当たり抽選が行われると、普通図柄表示器62で普通図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に抽選結果を示す普通図柄の停止表示が行われる。すなわち、普通図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
なお、普通図柄表示器62は、1、又は、複数のLEDによって構成され、普通図柄の変動表示においてLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、普通図柄を停止表示する場合には、当たり抽選の結果を示す態様(当たり態様、又は、ハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施の形態において「当たり」というのは、普通図柄の当たり抽選において、当たり状態(補助遊技)を実行する権利を獲得した状態のことを言う。「当たり遊技(補助遊技)」というのは、第2始動口47が所定態様で開放される遊技状態のことを言う。
なお、当たり遊技(補助遊技)における第2始動口47の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても第2始動口47に所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞(入球)すると当たり遊技(補助遊技)が終了する。つまり、「当たり遊技(補助遊技)」は、第2特別図柄の変動表示が実行され易い(変動表示の開始条件が成立し易い)遊技状態となっている。なお、本実施の形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の当たり遊技(補助遊技)が設けられているが、詳しくは後述する。
第1特別図柄保留表示器63は、複数のLEDによって構成され、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される第1特別図柄の大当たり抽選(第1特別図柄の変動表示)を行うための権利(第1保留記憶)の個数を表示するためのものであり、第1保留記憶の個数を示す態様で点灯、又は、点滅する。なお、第1保留記憶は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよい。
第2特別図柄保留表示器64は、複数のLEDによって構成され、第2始動口47に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される第2特別図柄の大当たり抽選(第2特別図柄の変動表示)を行うための権利(第2保留記憶)の個数を表示するためのものであり、第2保留記憶の個数を示す態様で点灯、又は、点滅する。なお、第2保留記憶は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよい。
普通図柄保留表示器65は、複数のLEDによって構成され、普図ゲート44に遊技球が入賞(通過)した場合に記憶される普通図柄の当たり抽選(普通図柄の変動表示)を行うための権利(普図保留記憶)の個数を表示するためのものであり、普図保留記憶の個数を示す態様で点灯、又は、点滅する。なお、普図保留記憶は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよい。
なお、第1特別図柄表示器60及び/又は第2特別図柄表示器61は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、特別図柄の大当たり抽選に当選した場合には、「7」を停止表示し、ハズレであった場合には「−」を停止表示するようにし、変動表示中にあっては消灯と「−」とを繰り返すようにするとよい。なお、特別図柄の変動表示の開始前は前回の変動表示の停止結果がLEDの点灯によって表示された状態となっているので、変動表示の開始時はLEDの消灯からスタートさせることで変動表示が開始されたことが把握し易くなる。
演出空間40aの奥部には、液晶表示ディスプレイからなる第1画像表示装置70(メイン液晶)が設けられ、演出空間40aの下部であって第1画像表示装置70(メイン液晶)の前方には、第1画像表示装置70(メイン液晶)よりも表示領域が小さく形成された液晶表示ディスプレイからなる第2画像表示装置71(サブ液晶)が設けられ、演出空間40aの上部には、キャラクタの顔を模した可動演出部材73が設けられている。
なお、本実施の形態では、「第1画像表示装置70(メイン液晶)」と「第2画像表示装置71(サブ液晶)」とをまとめて「画像表示装置」と総称する場合がある。
第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)では、遊技の進行に応じて様々な演出表示を行う。演出表示としては、特別図柄の変動表示が行われていない場合に実行される客待ちデモ演出や特別図柄の変動表示が行われている場合に実行される演出図柄70aの変動表示やキャラクタによる予告演出等がある。
また、第2画像表示装置71(サブ液晶)は、第1画像表示装置70(メイン液晶)で実行される演出図柄70aの変動表示の実行中に、ソレノイドやモータ等によって構成される盤用駆動装置75(図72参照)によって移動することで移動演出を行うことが可能となっている。
具体的には、第1画像表示装置70(メイン液晶)の端部寄り(下方)に位置する待機位置(第1位置)と、第1画像表示装置70(メイン液晶)の中央寄り(上方)に位置する演出位置(第2位置)との間で上下方向に移動(上昇、下降)することで移動演出を行うようになっている。なお、第2画像表示装置71(サブ液晶)の移動方向を左右方向や前後方向としてもよいし、演出ボタン17の操作によって移動演出を行うように構成してもよい。
また、第1画像表示装置70(メイン液晶)の表示部(有効表示領域)には、左側領域、中央領域、右側領域といった3列の変動表示領域が形成されており、各々の変動表示領域に表示される演出図柄70aを縦方向(本実施の形態では上から下)にスクロールさせることで演出図柄70aの変動表示が行われる。
なお、演出図柄70aは、例えば、「1」から「9」までの数字を示す図柄により構成され、第1特別図柄表示器60や第2特別図柄表示器61で実行される特別図柄の変動表示に対応(同期)して演出図柄70aの変動表示が行われる。すなわち、特別図柄の変動表示の開始に対応して演出図柄70aの変動表示を開始し、特別図柄の変動表示の停止に対応して演出図柄70aの変動表示を停止するようになっている。なお、演出図柄70aとして、数字を示す図柄の他に「A」から「F」といったアルファベットを示す図柄を設けてもよい。
演出図柄70aの停止表示では、演出図柄70aが大当たり抽選の結果を示す所定の態様(ハズレ態様、大当たり態様等)で所定時間停止するようになっている。大当たり態様(特別結果態様)は、「777」などのように同一の演出図柄の組み合わせや「357」などのように規則性を持った演出図柄の組み合わせであり、ハズレ態様はそれ以外の態様である。なお、演出図柄70aの変動表示の態様はこれに限られず、左右方向にスクロールするものであってもよいし、その場で回転(自転)するようなものであってもよい。
また、演出図柄70aの変動表示中には、大当たり抽選の結果に応じて、リーチ演出や背景画像、キャラクタ等の様々な演出画像やムービー等が第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示されることで、遊技者の大当たり(特別遊技状態)発生への期待度(以下、「大当たり当選期待度」と言う)を高めるようになっている。
ここで、リーチ演出とは、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄70aが変動を行うような、遊技者に大当たり当選への期待感を付与する変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せ(大当たり結果態様)として「777」の3桁の演出図柄70aの組み合わせが設定されている場合に、左側領域と右側領域に2つの演出図柄70aが「7」で仮停止して、中央領域で残りの演出図柄70aが変動を行っている態様を言う。
なお、「仮停止」とは、演出図柄70aが小さく揺れ動いたり、演出図柄70aが小さく変形したりして、遊技者に演出図柄70aが停止しているかのようにみせている(完全に停止していない)態様を言う。
また、リーチ演出の種類は、本実施の形態においては、「ノーマルリーチ演出」、「SPリーチ演出」、「SPSPリーチ演出」及び「全回転リーチ演出」の5種類がある。
「ノーマルリーチ演出」とは、当該ノーマルリーチ演出となる以前の背景画像が表示されている状態で、左側領域と右側領域に2つの演出図柄70aが仮停止し、中央領域で残り1つの演出図柄70aが変動するリーチ演出のことである。
「SPリーチ演出」とは、左側領域と右側領域に2つの演出図柄70aが仮停止し、中央領域で残り1つの演出図柄70aが変動したまま、ノーマルリーチ演出に係るムービーより長い時間のムービー(動画、アニメーション等)が流れるリーチ演出のことである。
「SPSPリーチ演出」とは、左側領域と右側領域に2つの演出図柄70aが仮停止し、中央領域で残り1つの演出図柄70aが変動したまま、SPリーチ演出に係るムービーより長い時間(長編)のムービー(動画、アニメーション等)が流れるリーチ演出のことである。
「全回転リーチ演出」とは、大当たりを報知する複数の演出図柄70aの組合せが全て揃った状態で低速に変動するリーチ演出である。本実施の形態においては、大当たり抽選において当選したときにのみ実行されるリーチ演出である。
本実施の形態では、リーチ演出に係る大当たり当選期待度としては、ノーマルリーチ演出<SPリーチ演出<SPSPリーチ演出<全回転リーチ演出(大当たり確定)の順で高くなっている。
また、第1画像表示装置70(メイン液晶)の表示部には、現在の第1保留記憶の個数である第1特別図柄保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコンを表示するための第1保留アイコン表示領域70Bと、現在の第2保留記憶の個数である第2特別図柄保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコンを表示するための第2保留アイコン表示領域70Dと、実行中の特別図柄(演出図柄70a)の変動表示に対応する(関連した)当該アイコンを表示するための当該アイコン表示領域70Cが形成されている。
第1保留アイコン表示領域70Bは、当該アイコン表示領域70Cに近い側から第1表示部70B1、第2表示部70B2、第3表示部70B3、第4表示部70B4といった形で区画されており、各表示部70B1〜70B4には、第1特別図柄保留数(U1)に対応した数の第1保留アイコンが表示される。つまり、第1特別図柄保留数(U1)の増減に対応して第1保留アイコンの個数も増減するようになっている。
具体的には、第1表示部70B1には、最初に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンH11が表示され、第2表示部70B2には、2番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンH12が表示され、第3表示部70B3には、3番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンH13が表示され、第4表示部70B4には、4番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンH14が表示される。
第2保留アイコン表示領域70Dは、当該アイコン表示領域70Cに近い側から第1表示部70D1、第2表示部70D2、第3表示部70D3、第4表示部70D4といった形で区画されており、各表示部70D1〜70D4には、第2特別図柄保留数(U2)に対応した数の第2保留アイコンが表示される。つまり、第2特別図柄保留数(U2)の増減に対応して第2保留アイコンの個数も増減するようになっている。
具体的には、第1表示部70D1には、最初に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンH21が表示され、第2表示部70D2には、2番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンH22が表示され、第3表示部70D3には、3番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンH23が表示され、第4表示部70D4には、4番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンH24が表示される。なお、本実施の形態では、「第1特別図柄保留数」を「第1保留数」と「第2特別図柄保留数」を「第2保留数」と称する場合がある。
当該アイコン表示領域70Cは、特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の開始に対応して第1保留アイコン表示領域70Bの第1表示部70B1に表示されていた第1保留アイコン、又は、第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1に表示されていた第2保留アイコンが移動(シフト)してくることで当該アイコンTHが表示され、特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の終了時に当該アイコンTHが消滅(消去)する。なお、特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の途中で当該アイコンを消滅させてもよい。なお、本実施の形態では、「第1保留アイコン」と「第2保留アイコン」と「当該アイコン」とをまとめて「アイコン」と総称する場合がある。
可動演出部材73は、第1画像表示装置70(メイン液晶)で実行される演出図柄70aの変動表示の実行中に、複数のランプ(LED等)を有する盤用照明装置74によって発光することで発光演出を行うことが可能となっており、ソレノイドやモータ等によって構成される盤用駆動装置75(図72参照)によって移動することで移動演出を行うことが可能となっている。
具体的には、演出図柄70aの変動表示の進行状態に合わせて複数のランプ(LED等)を所定の発光色で発光することで発光演出を行うようになっている。また、第1画像表示装置70(メイン液晶)の端部寄り(上方)に位置する待機位置(第1位置)と、第1画像表示装置70(メイン液晶)の中央寄り(下方)に位置する演出位置(第2位置)との間で上下方向に移動(上昇、下降)することで移動演出を行うようになっている。なお、演出ボタン17の操作によって発光演出や移動演出を行うように構成してもよい。
遊技盤取付枠3、及び、遊技盤5の裏側には、予め定めた払出条件(賞球、球貸)の成立に基づいて遊技球を払い出すための遊技球払出装置100、島設備などから供給される遊技球を貯留して遊技球払出装置100に供給する遊技球貯留部101(図示省略)、遊技の進行を統括的に制御する主制御基板110を内蔵した主制御装置110A(図示省略)と、主制御基板110からの払出制御コマンドに応じて遊技球払出装置100の制御を行う払出制御基板120を内蔵した払出制御装置120A(図示省略)と、主制御基板110からの演出制御コマンドに応じて演出の制御を行う演出制御基板130を内蔵した演出制御装置130A(図示省略)と、各種制御装置に対して電源電圧の供給を行う電源基板160を内蔵した電源装置160A(図示省略)、遊技機の外部に遊技情報(遊技信号)を出力するための遊技情報出力端子板90(図72参照)が設けられている。
(遊技機1の制御構成)
次に、図72を用いて遊技機1の制御構成について具体的に説明する。図72は、本実施の形態における遊技機1の全体のブロック図である。
主制御基板110は、遊技の進行(基本動作)を統括的に制御する。主制御基板110は、演算処理を行うメインCPU110a、遊技制御プログラム等が格納されたメインROM110b、及び、演算処理時のワークエリアとなるメインRAM110c(揮発性記憶手段に相当)を備えた主制御ワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポート、及び、出力ポート等を備えている。メインCPU110aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてメインROM110bに記憶されたプログラムを読み出し、メインRAM110cをワークエリアとして活用しながら遊技に関する演算処理を行うことで、被制御装置(各種ソレノイドや各種表示器)を制御したり、演算処理の結果に基づく所定のコマンドを払出制御基板120や演出制御基板130等に送信したりする。
ここで、主制御基板110と払出制御基板120との通信は、双方向にコマンド(データ)を通信可能に構成されており、主制御基板110と演出制御基板130との通信は、主制御基板110から演出制御基板130への一方向のみにコマンド(データ)を通信可能に構成されている。
主制御基板110の入力ポートには、一般入賞口検出スイッチ43a、ゲート検出スイッチ44a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、大入賞口検出スイッチ50a、入賞確認検出スイッチ52a、磁気検出センサ53a、電波検出センサ54a、RAMクリアスイッチ55a、及び、払出制御基板120等が接続されている。入力ポートを介して、各種検出スイッチや各種検出センサからの検出信号等が主制御基板110に入力されると、検出信号に応じた制御処理が行われる。
主制御基板110の出力ポートには、第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口開閉ソレノイド51b、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67、遊技情報出力端子板90、及び、演出制御基板130等が接続されている。出力ポートを介して、各種ソレノイドを制御するための駆動制御信号、各種表示器を制御するための表示制御信号、及び、遊技情報出力端子板から遊技機の外部(ホールコンピュータ等)に通知する遊技情報等が出力される。
払出制御基板120は、主制御基板110からの払出コマンドの受信に基づき遊技球の払い出しを制御すると共に、遊技球の発射を制御する従制御基板となっている。払出制御基板120は、遊技球払出装置100を駆動して遊技球の払い出しを制御する払出制御部121と遊技球発射装置26を駆動して遊技球の発射を制御する発射制御部122を備える。
払出制御部121は、演算処理を行う払出CPU121a、払出プログラム等が格納された払出ROM121b、演算処理時のワークエリアとなる払出RAM121c、払出制御用の入力ポート、及び、出力ポート等を備えている。払出CPU121aは、図示しない水晶発振器からの動作クロックを受けて払出ROM121bに記憶された払出制御プログラムを読み出し、払出RAM121cをワークエリアとして活用しながら遊技球の払い出しに関する演算処理を行い、遊技球払出装置100を制御したり、演算処理の結果に基づく所定のコマンドを主制御基板110や演出制御基板130等に送信したりする。
払出制御部121の入力ポートには、開放検出スイッチ31a、受け皿満杯検出スイッチ32a、遊技球払出装置100に設けられる払出球検出スイッチ100a、及び、遊技球貯留部101に設けられる球有り検出スイッチ101aなどが接続されており、払出制御部121の出力ポートには、遊技球払出装置100に設けられる払出モータ100bが接続されている。
払出制御部121では、主制御基板110から払出コマンドを受信すると、遊技球払出装置100に設けられる払出モータ100bを駆動させて所定個数の遊技球を払い出す制御を行い、払出球検出スイッチ100aによって所定個数の遊技球の払い出しが検出されると遊技球を払い出す制御を終了するようになっている。
発射制御部122は、図示しない制御回路、入力ポート、及び、出力ポート等を備えている。発射制御部122の入力ポートには、タッチセンサ15a、及び、発射ボリューム15bが接続されており、発射制御部122の出力ポートには、球送りソレノイド11b、及び、発射用ソレノイド28bなどが接続されている。
発射制御部122では、タッチセンサ15aから入力されるタッチ信号によって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11b、及び、発射用ソレノイド28bへの通電を許容し、発射ボリューム15bからの検出信号によって発射ハンドル15の回動角度が変化したことを検出すると、球送りソレノイド11bを駆動させると共に、発射ハンドル15の回動角度に応じた発射強度となるように発射用ソレノイド28bを駆動させて遊技球を発射させるようになっている。
発射用ソレノイド28bは、ロータリーソレノイドから構成され、回動軸に打出部材28が直結されており、回動軸が回転することで打出部材28が回転して遊技球Aを打ち出すようになっている。なお、発射用ソレノイド28bの動作は、発射制御部122に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から約99.9(回/分)に設定されているため、1分間における遊技球の発射数は約99.9(個/分)となっている。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
演出制御基板130は、主制御基板110からの演出コマンドの受信に基づき遊技に関する(遊技機1で行われる)演出を制御する従制御基板(従制御手段)となっている。演出制御基板130は、演算処理を行うサブCPU130a、演出制御プログラムが格納されたサブROM130b、演算処理時のワークエリアとなるサブRAM130cを備えた演出制御部130mと、第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)や音声出力装置9(スピーカ)等を制御する表示/音声制御部140、枠用照明装置10やハンドル発光装置15cやボタン駆動装置17bや送風装置21や盤用照明装置74や盤用駆動装置75等を制御するランプ/駆動制御部150と、演出制御用の入力ポートや出力ポート等を備えている。
サブCPU130aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてサブROM130bに記憶された遊技プログラムを読み出し、サブRAM130cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、主制御基板110から受信したコマンドや演出ボタン検出スイッチ17aや十字キー検出スイッチ19aからの入力信号に応じて、各種制御部(表示/音声制御部140、ランプ/駆動制御部150)に各種の演出を実行させるため制御を行う(データやコマンドを出力する)。
演出制御基板130の入力ポートには、演出ボタン検出スイッチ17aや十字キー検出スイッチ19aなどが接続されている。演出制御基板130では、演出ボタン検出スイッチ17aから演出ボタン17が操作されたことを示す演出ボタン検出信号が入力されたり、十字キー検出スイッチ19aから十字キー19が操作されたことを示す十字キー検出信号(上ボタン検出信号、左ボタン検出信号、下ボタン検出信号、右ボタン検出信号)が入力されたりすると、検出信号に応じた演出を実行するための処理を行う。
表示/音声制御部140は、演出制御部130mからのコマンドを受けて、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に所定の画像を表示させる制御を行ったり、音声出力装置9に所定の音声を出力させる制御を行ったりする。
表示/音声制御部140は、演算処理を行う統括CPU142、統括制御プログラムが格納された統括ROM143、演算処理時のワークエリアとなる統括RAM144を備えた統括制御部141と、画像プロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)からなる画像制御部145と、画像データ等が格納されたCGROM146と、画像制御部145の内部に設けられ、画像データから生成される描画データを一時的に記憶するフレームバッファ等を有するVRAM147と、音声プロセッサとしての音声制御部148と、音声データ等が格納された音声ROM149、及び、入出力ポート等を備えている。
統括CPU142は、水晶発振器からの動作クロックを受けて統括ROM143に記憶された表示制御プログラムを読み出し、統括RAM144をワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、演出制御部130mから受信した演出指示コマンド等に応じて、画像制御部145や音声制御部148に各種の演出を実行させるための制御を行う(データやコマンドを出力する)。
統括ROM143は、マスクROM等で構成されており、画像表示を行うための表示制御プログラム、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報などが記憶されている。
このアニメパターンは、画像による演出の具体的な内容を構成するアニメーションを表示するにあたり参照され、アニメパターンにはアニメシーン情報や各アニメシーンの表示順序等に関連付けられている。なお、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、描画のためのパラメータ(スプライトの表示位置、表示倍率、透過率等)、描画方法、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)の輝度のパラメータとなるデューティー比等の各種情報が含まれている。
画像制御部145(VDP)は、各種の画像データが記憶されているCGROM146が接続されており、統括制御部141(統括CPU142)からのコマンド(ディスプレイリスト、描画指令等)とCGROM146に記憶された画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)の元となる描画データを生成する。画像データは、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示させる画像(フレーム)、例えば、演出図柄画像、演出図柄の背景を構成する背景画像、キャラクタ画像、及び、セリフ画像などの個々の画像を表す素材的なデータである。一方、描画データは、個々の画像が複合されて(重ね合わされて)構成されるフレーム全体の画像を表す合成的なデータである。
CGROM146は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。このCGROM146は、画像制御部145(VDP)によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
また、CGROM146は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM146は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM147は、画像データの書き込み、又は、読み出しが高速なSRAMで構成されている。このVRAM143は、統括制御部141(統括CPU142)から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に対応するフレームバッファ領域等を有している。
このフレームバッファ領域は、画像を描画、又は、表示するための記憶領域であり、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを更に有している。そして、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とは、描画の開始毎に「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
そのため、画像制御部145(VDP)は、統括制御部141(統括CPU142)からの指示(ディスプレイリスト)に基づいて、CGROM146に記憶された描画データをVRAM147のフレームバッファ領域の「描画用フレームバッファ」に描画し、フレームバッファ領域の「表示用フレームバッファ」から描画データを読み出し、読み出した描画データに基づいて映像信号(RGB信号等)を生成して、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に出力して種々の画像を表示させる。
なお、画像制御部145(VDP)には、水晶発振器から動作クロックが供給されており、この動作クロックを分周することで、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)と同期を図るための同期信号(水平同期信号・垂直同期信号)を生成し、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に出力する。本実施の形態では、画像制御部145(VDP)のフレームレートは1秒間に30回の描画(画像の表示)が行われるように30fps(1/30秒=約33ms)となっているが、1秒間に60回の描画(画像の表示)が行われるように60fps(1/60秒=約16.6ms)としてもよい。
また、画像制御部145と第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)との間には、画像データを所定の画像形式に変換して出力する汎用基板72が接続されている。汎用基板72は、画像データを表示する第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチの液晶表示装置を接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチの液晶表示装置を接続したときとの解像度の違いなどを吸収する。
音声制御部148は、音声出力装置9と接続しており、演出制御部130mから送信された各種の演出データ(コマンド含む)に基づいて、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)の表示に合わせて音声データや楽曲データ(BGM、SE)等を音声出力装置9から出力させる制御を行う。
ランプ/駆動制御部150は、演算処理を行うランプCPU150aと、ランプ・駆動制御プログラムが格納されたランプROM150b、演算処理時のワークエリアとなるランプRAM150c、及び、入出力ポート等を備えている。
ランプCPU150aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてランプROM150bに記憶されたランプ・駆動制御プログラムを読み出し、ランプRAM150cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行うことで、演出制御部130mから受信した演出指示コマンド等に応じて、各種照明装置や各種駆動装置などの被制御装置に所定の演出を行わせるための制御を行う(データやコマンドを出力する)。
ランプ/駆動制御部の入出力ポートには、枠用照明装置10、ハンドル発光装置15c、ボタン駆動装置17b、送風装置21、盤用照明装置74が接続されており、演出制御部130m(サブCPU130a)から送信された各種の演出データ(コマンド含む)に基づいて、枠用照明装置10、ハンドル発光装置15c、及び、盤用照明装置74の各種LEDの点灯制御を行うことで発光演出等を行ったり、ボタン駆動装置17b、送風装置21、及び、盤用駆動装置75のモータやソレノイドといった駆動源の駆動制御を行うことで動作演出(前述した移動演出)等を行ったりする。
電源基板160は、遊技機の外部から供給される電源から遊技機の動作に必要なメイン電源(動作電源)を生成し、該メイン電源を遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)に供給する。電源基板160には、電源断(停電)が発生したか否かを検出すると共に、電源断(停電)の発生に基づき電断検出信号を主制御基板110に出力する電断検出回路162と、電源断(停電)時に主制御基板110に対してバックアップ電源を供給するためのバックアップ電源回路163を備える。
また、電源基板160は、遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)へのメイン電源の供給を行うON状態と停止するOFF状態とに切り替えるための電源スイッチを遊技店の店員によって操作可能なように備えており、電源スイッチをON状態にするとメイン電源の供給が開始されて遊技機1の動作が開始する。なお、電源スイッチがOFF状態であっても主制御基板110へのバックアップ電源の供給は維持される。
電断検出回路162は、遊技機1に供給される電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検出信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検出信号がハイレベルになるメインCPU110aは動作可能状態となり、電断検出信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。
バックアップ電源回路163は、遊技機への通電時に蓄電するコンデンサを備えており、電源断(停電)が発生するとコンデンサに蓄えられていたバックアップ用の電源電圧を主制御基板110のメインRAM110cに対して供給する。これにより、電源断(停電)時においてもメインRAM110cや払出RAM121cの記憶内容が保持されることになり、電源断(停電)からの復旧後に遊技の制御状態を電源断(停電)前の状態に復旧させることができる。なお、払出制御基板120や演出制御基板130にバックアップ電源を供給するようにしてもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施の形態においては、特別図柄の大当たり抽選に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口47が有する可動部材48に関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。
本実施の形態では、以下の3つの遊技状態が設けられている。
(1)「低確率遊技状態」且つ「非時短遊技状態」である低確非時短遊技状態
(2)「低確率遊技状態」且つ「時短遊技状態」である低確時短遊技状態
(3)「高確率遊技状態」且つ「時短遊技状態」である高確時短遊技状態
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施の形態においては「通常遊技状態」と称することにする。なお、本実施の形態においては「低確時短遊技状態」及び「高確時短遊技状態」は通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であることから「特定遊技状態」と称する場合がある。
本実施の形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口45、又は、第2始動口47に遊技球が入球したことを条件として行われる特別図柄の大当たり抽選において、大当たりの当選確率が、例えば1/299と低く設定された遊技状態を言う。これに対して「高確率遊技状態」というのは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例えば1/59.8と高く設定された遊技状態を言う。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいことになる。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態に変更するのは、後述する大当たり遊技を終了した後である。
本実施の形態では、高確率遊技状態への移行の契機となる大当たりを「確変大当たり」と言う。また、低確率遊技状態への移行の契機となる大当たりを「通常大当たり」と言う。
本実施の形態において「非時短遊技状態」というのは、普図ゲート44を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「時短遊技状態」よりも長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口47の開放時間が短く設定されやすい遊技状態を言う。例えば、普図ゲート44を遊技球が通過すると、普通図柄の当たり抽選が行われて、普通図柄表示器62において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから、例えば30秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口47が例えば0.2秒間、開放態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、普図ゲート44を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口47の開放時間が例えば2.5秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態を言う。さらに、「非時短遊技状態」においては普通図柄の当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば1/128と低く設定され、「時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が例えば127/128と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普図ゲート44を遊技球が通過すると、第2始動口47が開放態様に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者は遊技球を消費せずに遊技を有利に進行することが可能となる。
なお、実施形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口47の開放時間、及び、普通図柄抽選の当選確率が有利になるよう設定されている。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口47の開放時間、及び、普通図柄抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定されていてもよい。また、非時短遊技状態では、普通図柄の当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば0/128となるようにしてもよい。
(大当たりの種類)
次に、大当たりの種類について説明する。
本実施の形態においては、第1始動口45への遊技球の入賞に基づく、大当たり抽選において当選し得る大当たりの種類として、「第1大当たり」、「第2大当たり」及び「第3大当たり」を有し、第2始動口47への遊技球の入賞に基づく、大当たり抽選において当選し得る大当たりの種類として、「第1大当たり」及び「第2大当たり」を有している。
「第1大当たり」とは、大入賞口50を最大29.5秒まで開放させた後に大入賞口50を2秒間に亘って閉鎖させるラウンド遊技を10回まで実行する第1大当たり遊技を実行する大当たりである。なお、ラウンド遊技では、開放時間の経過前でも規定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口50に入賞すると1つのラウンド遊技が終了する。
第1大当たり遊技の終了後は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示が10000回行われるまで高確時短遊技状態に設定される。そのため、高確率遊技状態の大当たり当選確率からすると、実質的に次回の大当たりが確定する。
「第2大当たり」とは、ラウンド遊技を10回まで実行する第2大当たり遊技を実行する大当たりである。第2大当たり遊技の終了後は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示が100回行われるまで低確時短遊技状態に設定される。
「第3大当たり」とは、ラウンド遊技を4回まで実行する第3大当たり遊技を実行する大当たりである。第3大当たり遊技の終了後は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動表示が10000回行われるまで高確時短遊技状態に設定される。そのため、高確率遊技状態の大当たり当選確率からすると、実質的に次回の大当たりが確定する。
なお、大当たり遊技後に設定される特定遊技状態(高確時短遊技状態、低確時短遊技状態)の変動表示回数(本実施の形態では、上述の100回や10000回)のことを、「高確率回数」や「時短回数」と表現する場合がある。
なお、本実施の形態では、大当たりの種類を3種類としているが、3種類に限られず、3種類よりも少なくてもよいし、多くてもよい。また、開閉部材51の開放時間を何れの大当たり(第1大当たり〜第3大当たり)であっても29.5秒としているが、開放時間は29.5秒ではなくてもよいし、ラウンド遊技によって異なる開放時間としてもよい。
(当たりの種類)
次に、当たりの種類について説明する。
本実施の形態においては、普図ゲート44への遊技球の通過に基づく、当たり抽選において当選し得る当たりの種類として、「第1当たり」及び「第2当たり」を有し、当たり抽選が実行される際の遊技状態が非時短遊技状態であれば、「第1当たり」となり、当たり抽選が実行される際の遊技状態が時短遊技状態であれば、「第2当たり」となる。
「第1当たり」とは、第2始動口47を最大0.2秒まで開放させる第1当たり遊技を実行する当たりである。つまり、可動部材48を1回開放させる当たり遊技である。
「第2当たり」とは、第2始動口47を、2.6秒まで開放させた後に1.5秒まで閉鎖させ、再び2.6秒まで開放させる第2当たり遊技を実行する当たりである。つまり、可動部材48を2回開放させる当たり遊技である。
なお、第1当たり遊技及び第2当たり遊技では、開放時間の経過前でも規定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口50に入賞すると当たり遊技が終了する。
このように、「時短遊技状態」では、第2始動口47に遊技球が入賞し易くなっており、「非時短遊技状態」よりも、遊技者は遊技球を消費せずに遊技を有利に進行することが可能となっている。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図73を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。図73は、主制御基板110のメイン処理を示すフローチャートである。
電源基板160から電源電圧が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは以下のメイン処理を行う。
まず、メインCPU110aは、ステップS10において、初期化処理を行う。具体的には、電源投入に応じてメインROM110bから起動プログラムを読み込むと共に、メインRAM110cに記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS20において、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値、及び、特別図柄決定用乱数値を更新する処理を行い、ステップS30において、大当たり判定用初期値乱数値、特別図柄決定用初期値乱数値、当たり判定用初期値乱数値、及び、普通図柄決定用初期値乱数値の更新を行う初期値乱数値更新処理を行う。
次に、メインCPU110aは、ステップS40において電源断(停電)が発生したか否かの判定を行う。具体的には、電源基板160の電断検出回路から電断検出信号が入力されたか否かを判定し、電断検出信号が入力されていない場合には、ステップS20に移行し、電断検出信号が入力された場合には、ステップS41に移行する。
メインCPU110aは、ステップS41において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップS42において、出力ポートをクリアする処理を行い、ステップS43において、メインRAM110cのチェックサムを算出して所定の記憶領域に記憶させる処理を行い、ステップS44において、電断からの復旧時に参照するバックアップフラグをONする処理を行い、ステップS45において、RAMアクセスを禁止する処理を行い、電源電圧の供給が完全に断たれるまで待機する。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図74を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。図74は、主制御基板110において所定の周期(4ミリ秒)毎に実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS100において、レジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ、ステップS110において、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、可動部材48の開閉時間の更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、始動口開放タイマカウンタ、始動口閉鎖タイマカウンタなどのカウンタから1を減算する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS120において、大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、特図変動パターン決定用乱数値、当たり判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、及び、普図変動パターン決定用乱数値の更新を行う特定乱数更新処理を行う。具体的には、それぞれの乱数値、及び、乱数カウンタを+1加算して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが周回の初期値まで戻った場合には、対応する初期値乱数値を新たな周回初期値として設定して乱数値を新たに更新する。
メインCPU110aは、ステップS130において、ステップS30と同様に、大当たり判定用初期値乱数値、特別図柄決定用初期値乱数値、当たり判定用初期値乱数値、及び、普通図柄決定用初期値乱数値を更新する初期値乱数値更新処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS200において、一般入賞口検出スイッチ43a、大入賞口検出スイッチ50a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、ゲート検出スイッチ44a、入賞確認検出スイッチ52a等の各種スイッチに入力があったか否かを判定し、入力があった場合に所定のデータをセットする入力制御処理を行う。詳しくは、図75を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS300において、特別図柄記憶判定(大当たり判定など)、特別図柄の表示制御、大入賞口50(開閉部材51)の開閉制御、遊技状態の制御等を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図77を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS400において、普通図柄記憶判定(当たり判定など)、普通図柄の表示制御、第2始動口47(可動部材48)の開閉制御等を行うための普図普電制御処理を行う。
次に、メインCPU110aは、ステップS500において、払出制御基板120の払出状態を確認するための払出状態確認指定コマンドを払出制御基板120に送信したり、後述する賞球カウンタ(3個賞球カウンタ、10個賞球カウンタ、15個賞球カウンタ)を参照し、各種入賞口に対応する払出数指定コマンドを払出制御基板120に送信したりするための払出制御処理を行う。これにより払出制御基板120が遊技球払出装置100から賞球を払い出すための制御を実行する。
メインCPU110aは、ステップS600において、磁気検出センサ53a、及び、電波検出センサ54aからの入力信号に基づいて、磁気異常や電波異常の発生を判定し、磁気異常用エラー指定コマンドや電波異常用エラー指定コマンドを演出制御基板130に送信するための磁気・電波異常判定処理を行う。なお、演出制御基板130では、磁気異常用エラー指定コマンドや電波異常用エラー指定コマンドを受信すると、磁気異常エラー報知や電波異常エラー報知を行うための制御を行う。
メインCPU110aは、ステップS700において、遊技情報出力端子板90から出力する外部情報データ(遊技情報)、第2始動口開閉ソレノイド48bに出力する始動口開閉データ、大入賞口開閉ソレノイド51bに出力する大入賞口開閉データ、第1特別図柄表示器60及び第2特別図柄表示器61に出力する特別図柄表示データ、普通図柄表示器62に出力する普通図柄表示データ、第1特別図柄保留表示器63及び第2特別図柄保留表示器64に出力する特別図柄保留表示データ、及び、普通図柄保留表示器65に出力する普通図柄保留表示データ等のデータを作成するデータ作成処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS800において、上記ステップS700で作成した外部情報データ、始動口開閉データ、及び、大入賞口開閉データ等の信号を出力させるポート出力処理や、特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ等の信号を出力させる表示出力処理や、メインRAM110cの払出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを払出制御基板120に送信する払出コマンド送信処理や、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板130に送信する演出コマンド送信処理を実行する出力制御処理を行う。
なお、主制御基板110から演出制御基板130に送信されるコマンドの種類については、図78、及び、図79を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS900において、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
(主制御基板の入力制御処理)
図75を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。図75は、主制御基板110における入力制御処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS210において、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。この一般入賞口検出スイッチ入力処理では、一般入賞口検出スイッチ43aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口43に入賞したか否かの判定を行う。一般入賞口検出スイッチ43aから検出信号の入力がなければ、ステップS220に処理を移す。
一般入賞口検出スイッチ43aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口用の賞球カウンタ(10個賞球カウンタ)に10個賞球を示すデータを加算して更新し、入賞口に入球した遊技球の数を示す入賞球カウンタ(D)に「1」を加算して更新(D←D+1)した後、一般入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS220において、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。この大入賞口検出スイッチ入力処理では、大入賞口検出スイッチ50aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が大入賞口50に入賞したか否かの判定を行う。大入賞口検出スイッチ50aから検出信号の入力がなければ、ステップS230に処理を移す。
大入賞口検出スイッチ50aからの検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる大入賞口用の賞球カウンタ(15個賞球カウンタ)に15個賞球を示すデータを加算して更新し、入賞口に入球した遊技球の数を示す入賞球カウンタ(D)に「1」を加算して更新(D←D+1)し、現在の遊技状態が特別遊技状態中であるか否かを判定する。現在の遊技状態が特別遊技状態中である場合には、大入賞口50に入賞した遊技球を計数するためのラウンド入賞カウンタ(C)に「1」を加算して更新(C←C+1)し、大入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。
現在の遊技状態が特別遊技状態中でない場合には、入賞可能期間外に特定入賞口(第2始動口47、大入賞口50)に入賞(入球)した遊技球の個数を示す不正入賞球カウンタ(E)に「1」を加算して更新(E←E+1)し、不正入賞球カウンタ(E)の値が規定個数(例えば10個)よりも多いか否かの判定を行い、不正入賞球カウンタ(E)の値が規定個数以下の場合には、大入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。
不正入賞球カウンタ(E)の値が規定個数よりも多い場合には、入賞可能期間外に遊技球が入賞(入球)する不正入賞(不正入球)が発生したものとして不正入賞用エラー指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、不正入賞用エラー指定コマンドが演出制御基板130に送信され、演出制御基板130が不正入賞エラー報知を行うことで不正入賞が発生した旨が報知される。
そして、遊技情報出力端子板90から不正入賞信号を出力するための外部情報データ(出力データ)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、不正入賞球カウンタ(E)をクリアして大入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。これにより、不正入賞信号が遊技情報出力端子板90から出力され、外部の装置では不正入賞が発生したことを把握(特定)することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS230において、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。この第1始動口検出スイッチ入力処理では、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口45に入賞したか否かの判定を行う。詳しくは、図76を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS240において、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。この第2始動口検出スイッチ入力処理では、後述する図76に示す第1始動口検出スイッチ入力処理と略同様の処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS250において、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。このゲート検出スイッチ入力処理では、ゲート検出スイッチ44aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が普図ゲート44を通過したか否かの判定を行う。ゲート検出スイッチ44aから検出信号を入力していない場合には、ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
ゲート検出スイッチ44aから検出信号を入力した場合には、普通図柄保留記憶領域に記憶されている普図保留記憶の個数である普図保留数が4未満であるか否かを判定する。普図保留数が4未満でない場合には、ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
普図保留数が4未満である場合には、普図保留数に「1」を加算して更新し、当たり判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、普図変動パターン決定用乱数値を取得し、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した乱数値を記憶し、ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS260において、入賞確認検出スイッチ入力処理を行う。この入賞確認検出スイッチ入力処理では、入賞確認検出スイッチ52aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が入賞球流路52を通過したか否かの判定を行う。入賞確認検出スイッチ52aから検出信号を入力していない場合には、入力制御処理を終了する。
入賞確認検出スイッチ52aから検出信号を入力した場合には、入賞球カウンタ(D)を「1」減算して更新(D←D−1)し、入賞球カウンタ(D)の値が上限値(例えば20)と下限値(例えば−10)との範囲に収まっているか否かを判定する。
入賞球カウンタ(D)の値が上限値と下限値との範囲に収まっていない場合には、異常入賞(入球)が発生したものとして異常入賞用エラー指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、遊技情報出力端子板90から異常入賞信号を出力するための外部情報データ(出力データ)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、入賞球カウンタ(D)をクリアして入賞確認検出スイッチ入力処理を終了する。なお、異常入賞用エラー指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、異常入賞エラー報知を行って異常入賞が発生した旨を報知する。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図76を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図76は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS230−1において、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力したか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力した場合には、ステップS230−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力しなかった場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−2において、賞球のために用いる3個賞球カウンタに3個賞球を示すデータを加算して更新する処理を行い、ステップS230−3において、入賞口に入賞(入球)した遊技球の個数を示す入賞球カウンタ(D)に「1」を加算して更新(D←D+1)する。
メインCPU110aは、ステップS230−4において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されている第1保留記憶の個数である第1特別図柄保留数(U1)が4未満であるか否かを判定する。第1特別図柄保留数(U1)が4未満であった場合には、ステップS230−5に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)が4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−5において、第1特別図柄保留数(U1)に「1」を加算して更新(U1←U1+1)する処理を行い、ステップS230−6において、更新後の第1特別図柄保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS230−7において、特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン決定用乱数値)を取得し、第1特別図柄保留記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特図判定情報を記憶する。
以上により、第1特別図柄保留記憶領域の所定の記憶部には、特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動パターン決定用乱数値等)からなる第1保留記憶が記憶されることになる。
メインCPU110aは、ステップS230−8において、第1事前判定処理を行う。この第1事前判定処理では、事前判定テーブル(図示省略)を参照し、今回取得した特図判定情報(第1保留記憶)を当該判定情報に基づく特別図柄の変動表示が行われるよりも以前に判定し、実行される予定の変動パターンである予定変動パターンを決定する。
メインCPU110aは、ステップS230−9において、上記ステップS230−8の第1事前判定処理で決定された予定変動パターンに対応する第1始動口入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
これにより、予定変動パターンを第1始動口入賞指定コマンドとして演出制御基板130へ送信することができ、第1始動口入賞指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、第1始動口入賞指定コマンドを解析し、当該第1始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の変動表示が開始される前から、それ以前に実行される1、又は、複数の変動表示に亘って所定の予告演出を実行する先読み予告演出を実行することができる。なお、先読み予告演出は、画像表示装置、音声出力装置9、枠用照明装置10、可動演出部材73、及び、盤用照明装置74のうちの1つ、又は、複数を用いて行われる。
なお、第2始動口検出スイッチ入力処理については、第1始動口検出スイッチ45a、第1特別図柄保留記憶領域、第1保留記憶、第1特別図柄保留数(U1)、第1特別図柄記憶指定コマンド、第1事前判定処理、第1始動口入賞指定コマンドを、それぞれ第2始動口検出スイッチ47a、第2特別図柄保留記憶領域、第2保留記憶、第2特別図柄保留数(U2)、第2特別図柄記憶指定コマンド、第2事前判定処理、第2始動口入賞指定コマンドに読み替えればよい。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図77を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。図77は、主制御基板110における特図特電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS301において、特図特電処理データをロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐先アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技終了処理(ステップS350)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
メインCPU110aは、ステップS310において、大当たりの判定、停止表示する特別図柄の種類を決定する処理、特別図柄の変動時間を決定する処理を行う特別図柄記憶判定処理を行う。
具体的には、まず、メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)が「1」以上であるか否かを判定し、第2特別図柄保留数(U2)が「1」以上でない場合には、第1特別図柄保留数(U1)が「1」以上であるか否かを判定し、第1特別図柄保留数(U1)が「1」以上でない(「0」である)場合には、特別図柄の変動表示及び大当たり遊技が実行されていない客待ち状態の開始であるか否かを判定するための客待ち状態判定フラグが「0」であるか否かを判定する。
客待ち状態判定フラグが「0」の場合には、客待ち状態が開始しているものとして客待ち状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特図特電処理データ=0を維持したまま、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態判定フラグが「0」でない場合には、既に客待ち状態が開始しているものとして特図特電処理データ=0を維持したまま、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
第2特別図柄保留数(U2)が「1」以上である場合には、第2特別図柄保留記憶領域に記憶されている値から「1」を減算した後、第2特別図柄保留記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値(特図判定情報)を1つ前の記憶部にシフトさせ、減算後の第2特別図柄保留数(U2)に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
そして、メインCPU110aは、大当たり遊技を実行するか否かを決定するための大当たり判定を行う。具体的には、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部から第0記憶部にシフトされた各種乱数値(特図判定情報)のうちの特別図柄決定用乱数値、及び、現在の確率遊技状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)に基づいて、大当たり遊技を実行することになる「大当たり」であるか「ハズレ」であるかの判定を行う。
一方、第2特別図柄保留数(U2)が「1」以上でない場合であって、第1特別図柄保留数(U1)が「1」以上である場合には、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されている値から「1」を減算した後、第1特別図柄保留記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせ、減算後の第1特別図柄保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
そして、メインCPU110aは、大当たり遊技を実行するか否かを決定するための大当たり判定を行う。具体的には、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部から第0記憶部にシフトされた各種乱数値(特図判定情報)のうちの特別図柄決定用乱数値、及び、現在の確率遊技状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)に基づいて、大当たり遊技を実行することになる「大当たり」であるか「ハズレ」であるかの判定を行う。
そして、メインCPU110aは、停止表示する特別図柄の種類を決定するための特別図柄決定処理を行う。具体的には、第2特別図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶されている特別図柄決定用乱数値に基づいて大当たり判定を行った場合には、この第0記憶部に記憶されている大当たり図柄用乱数値に基づいて、大当たり特別図柄、又は、ハズレ特別図柄を決定し、決定した特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
また、第1特別図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶されている特別図柄決定用乱数値に基づいて大当たり判定を行った場合には、この第0記憶部に記憶されている大当たり図柄用乱数値に基づいて特別図柄(大当たり特別図柄、ハズレ特別図柄)を決定し、決定した特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
次に、メインCPU110aは、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するための特図変動パターン決定処理を行う。具体的には、第2特別図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶されている特別図柄決定用乱数値に基づいて大当たり判定を行った場合には、この第0記憶部に記憶されているリーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定し、決定した変動パターンに対応する変動時間を特別図柄時間カウンタにセットし、決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
また、第1特別図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶されている特別図柄決定用乱数値に基づいて大当たり判定を行った場合には、この第0記憶部に記憶されているリーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて特別図柄の変動パターンを決定し、決定した変動パターンに対応する変動時間を特別図柄時間カウンタにセットし、決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
そして、メインCPU110aは、第1特別図柄表示器60、又は、第2特別図柄表示器61に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。
これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記ステップS600でLEDの点灯、又は、消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示器60、又は、第2特別図柄表示器61の変動表示が行われる。
そして、特図特電処理データ=0から特図特電処理データ=1にセットして、特別図柄変動処理のサブルーチンに移す準備を行い、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS320において、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する特別図柄変動処理を行う。具体的には、上記ステップS310でセットされた特別図柄の変動時間が経過した(特別図柄時間カウンタ=0)か否かを判定する。変動時間が経過していない場合には、特図特電処理データ=1を維持したまま、今回の特別図柄変動処理を終了する。
変動時間が経過した場合には、上記ステップS310で決定された特別図柄を第1特別図柄表示器60、又は、第2特別図柄表示器61に大当たり特別図柄、又は、ハズレ特別図柄を停止表示させ、予め定められた特別図柄の停止時間(0.5秒)を特別図柄時間カウンタにセットする。これにより、遊技者に大当たり判定の判定結果が報知されることとなる。
そして、特図特電処理データ=1から特図特電処理データ=2にセットして、特別図柄停止処理のサブルーチンに移す準備を行い、今回の特別図柄変動処理を終了する。
ステップS330において、メインCPU110aは、特別図柄の停止時間(0.5秒)が経過したか否かを判定する特別図柄停止処理を行う。具体的には、上記ステップS320でセットされた特別図柄の停止時間が経過した(特別図柄時間カウンタ=0)か否かを判定する。停止時間が経過していない場合には、特図特電処理データ=2を維持したまま、今回の特別図柄停止処理を終了する。
停止時間が経過した場合には、時短回数>0のときには時短回数カウンタから1を減算して更新し、時短回数=0となれば、時短遊技フラグをクリアし、高確率回数>0のときには高確率回数カウンタから1を減算して更新し、高確率回数=0となれば、高確率遊技フラグをクリアする。
そして、メインCPU110aは、停止表示された特別図柄が大当たり特別図柄であるか否かを判定する。大当たり特別図柄である場合には、時短遊技フラグ、高確率遊技フラグ、時短回数カウンタ、及び、高確率回数カウンタをクリアすると共に、特図特電処理データ=2から特図特電処理データ=3にセットして、大当たり遊技処理のサブルーチンに移す準備を行い、今回の特別図柄停止処理を終了する。
一方、ハズレ特別図柄である場合には、特図特電処理データ=2から特図特電処理データ=0にセットして、特別図柄記憶判定処理のサブルーチンに移す準備を行い、今回の特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340において、上記ステップS310でセットされた大当たり特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、第1大当たり遊技、第2大当たり遊技、又は、第3大当たり遊技を実行するための大当たり遊技処理を行う。
具体的には、大当たり遊技の種類に応じた開閉部材51の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットすると共に、大入賞口開閉ソレノイド51bの駆動データを出力して開閉部材51を開放させる。このとき、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に1を加算する。
この開放中に規定個数の遊技球が入賞(入球)するか、大入賞口の開放時間が経過すると(ラウンド入賞カウンタ(C)=10、又は、特別遊技タイマカウンタ=0である)、大入賞口開閉ソレノイド51bの駆動データの出力を停止して開閉部材51を閉鎖させる。これにより、1回のラウンド遊技が終了する。また、ラウンド入賞カウンタ(C)のカウンタ値をクリアする。
所定回数(本実施の形態では、4回、又は、16回)のラウンド遊技が終了すると、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されているデータをクリアすると共に、特図特電処理データ=3から特図特電処理データ=4にセットして、大当たり遊技終了処理のサブルーチンに移す準備を行い、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS350において、高確率遊技状態、又は、低確率遊技状態の何れかの確率遊技状態を決定すると共に、時短遊技状態、又は、非時短遊技状態の何れかの遊技状態を決定する大当たり遊技終了処理を行う。
具体的には、上記ステップS310でセットされた大当たり特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、高確率遊技フラグの設定、高確率回数の設定、時短遊技フラグの設定、時短回数の設定が行い、特図特電処理データ=4から特図特電処理データ=0にセットして、特別図柄記憶判定処理のサブルーチンに移す準備を行い、今回の大当たり遊技終了処理を終了する。
(演出制御基板に関与するコマンドの説明)
図78、及び、図79を用いて、主制御基板110から演出制御基板130に送信されるコマンドの種別について説明する。図78、及び、図79は、主制御基板110から演出制御基板130に送信されるコマンドの種別を示す図である。
「第1特別図柄記憶指定コマンド」は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E0H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄記憶指定コマンドは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、上記ステップS230−11、又は、上記ステップS310において増減後の保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「第2特別図柄記憶指定コマンド」は、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E0H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄記憶指定コマンドは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、上記ステップS240、又は、上記ステップS310において増減後の保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
なお、本実施の形態では、「第1特別図柄記憶指定コマンド」と「第2特別図柄記憶指定コマンド」とをまとめて「特別図柄記憶指定コマンド」と総称する場合がある。
「演出図柄指定コマンド」は、停止表示される特別図柄の種別(種類)を示すものであり、第1特別図柄ならば「MODE」が「E1H」で設定され、第2特別図柄ならば「MODE」が「E2H」で設定され、特別図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。なお、特別図柄の種別が結果的に大当たりの種別や大当たり終了後の遊技状態を決定するものであるから、演出図柄指定コマンドは、大当たりの種別や、大当たり終了後の遊技状態を示すものともいえる。
この演出図柄指定コマンドは、各種の特別図柄が決定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに、上記ステップS310において特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、上記ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第1特別図柄表示器60における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E3H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第1特別図柄表示器60の特別図柄の変動表示が開始されるときに、上記ステップS310において特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第2特別図柄表示器61における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E4H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第2特別図柄表示器61の特別図柄の変動表示が開始されるときに、上記ステップS310において特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
なお、本実施の形態では、「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」と「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」とをまとめて、「変動パターン指定コマンド」と総称する場合がある。
「特別図柄確定コマンド」は、特別図柄が停止表示されていることを示すものであり、「MODE」が「E5H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
この特別図柄確定コマンドは、特別図柄を第1特別図柄表示器60、又は、第2特別図柄表示器61に停止表示させるときに、上記ステップS320において特別図柄確定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「普通図柄確定コマンド」は、普通図柄が停止表示されていることを示すものであり、「MODE」が「E5H」で設定され、「DATA」が「01H」に設定されている。
この普通図柄確定コマンドは、普通図柄を普通図柄表示器62に停止表示させるときに、普通図柄が停止表示されるときに、上記ステップS400において普通図柄確定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「始動口入賞指定コマンド」は、大当たり判定(抽選)の結果を事前に演出制御基板130に通知するための情報であり、第1始動口45への遊技球の入賞に基づくものならば「MODE」が「E6H」で設定され、第2始動口47への遊技球の入賞に基づくものならば「MODE」が「E7H」で設定され、各種の入賞情報に合わせてDATAの情報が設定されている。
この始動口入賞指定コマンドは、第1始動口45、又は、第2始動口47に遊技球が入賞したときに、上記ステップS230−10、又は、S240において始動入賞情報に対応する始動口入賞指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「大当たり用オープニング指定コマンド」は、各種の大当たり遊技(特別遊技状態)が開始することを示すものであり、「MODE」が「E8H」で設定され、大当たり遊技の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
この大当たり用オープニング指定コマンドは、各種の大当たり遊技が開始するときに、上記ステップS330において大当たり遊技の種別に対応する大当たり用オープニング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「ラウンド指定コマンド」は、大当たり遊技のラウンド数を示すものであり、「MODE」が「E9H」で設定され、大当たり遊技のラウンド数に合わせてDATAの情報が設定されている。
このラウンド指定コマンドは、大当たり遊技のラウンド遊技が開始されるときに、上記ステップS340においてラウンド数に対応するラウンド指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「大当たり用エンディング指定コマンド」は、各種の大当たり遊技が終了したことを示すものであり、「MODE」が「EAH」で設定され、大当たり遊技の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
この大当たり用エンディング指定コマンドは、各種の大当たり遊技が終了するときに、上記ステップS340において大当たり遊技の種別に対応する大当たり用エンディング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「普通図柄記憶指定コマンド」は、普通図柄保留数(G1)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「ECH」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普通図柄記憶指定コマンドは、普通図柄保留数(G1)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、上記ステップS250、又は、上記ステップS400において増減後の保留記憶数に対応する普通図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「普図指定コマンド」は、普通図柄表示器62に停止表示される普通図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「EDH」で設定され、普通図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普図指定コマンドは、各種の普通図柄が決定され、普通図柄の変動表示が開始されるときに、上記ステップS400において普通図柄に対応する普図指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、上記ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「普図変動指定コマンド」は、普通図柄表示器62における普通図柄の変動時間を示すものであり、「MODE」が「EEH」で設定され、各種の普通図柄の変動時間に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普図変動指定コマンドは、普通図柄の変動表示が開始されるときに、上記ステップS400において普通図柄の変動時間に対応する普図変動指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「当たり用オープニング指定コマンド」は、各種の補助遊技が開始することを示すものであり、「MODE」が「EFH」で設定され、補助遊技の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
この当たり用オープニング指定コマンドは、補助遊技が開始されるときに、上記ステップS400において補助遊技の種類に対応する当たり用オープニング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「当たり用エンディング指定コマンド」は、各種の補助遊技が終了したことを示すものであり、「MODE」が「EFH」で設定され、補助遊技の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
この当たり用エンディング指定コマンドは、各種の補助遊技が終了するときに、上記ステップS400おいて補助遊技の種別に対応する当たり用エンディング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「遊技状態指定コマンド」は、時短遊技状態であるか否か、高確率遊技状態であるか否かを示すものであり、「MODE」が「F0H」で設定され、各遊技状態に合わせて「DATA」が設定されている。
この遊技状態指定コマンドは、特別図柄の変動開始時、特別図柄の変動終了時(大当たり遊技の開始時)、及び、大当たりの終了時に、上記ステップS310、上記ステップS330、上記ステップS350において遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「電源投入指定コマンド」及び「電源復旧指定コマンド」は、遊技機1への電源投入がメインRAM110cの初期化を伴うものであるか否かを示すものであり、「MODE」が「F1H」で設定され、メインRAM110cの初期化を伴う場合には「DATA」が「00H」に設定され、メインRAM110cの初期化を伴わない場合には「DATA」が「01H〜03H」に設定される。
この電源投入指定コマンド、及び、電源復旧指定コマンドは、遊技機1に電源が投入されたときに、上記ステップS10においてメインRAM110cの初期化の有無、及び、遊技状態に対応する電源投入指定コマンド、又は、電源復旧指定コマンドが演出制御基板130に送信される。
「客待ち状態指定コマンド」は、特別図柄の変動表示が行われない客待ち状態となったことを示すものであり、「MODE」が「F1H」で設定され、DATAが「04H」で設定されている。
この客待ち状態指定コマンドは、特別図柄の変動表示が行われない客待ち状態となったときに、上記ステップS310においてメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「エラー指定コマンド」は、遊技機1に発生したエラーを示すものであり、「MODE」が「F2H」で設定され、エラーの種別に合わせて「DATA」の情報が設定されている。
このエラー指定コマンドは、上記ステップS600の磁気・電波異常判定処理において磁気異常や電波異常の発生が判定されたとき、上記ステップS260の入賞確認検出スイッチ入力処理において異常入賞の発生が判定されたとき、上記ステップS220の大入賞口検出スイッチ入力処理、又は、上記ステップS240の第2始動口検出スイッチ入力処理において不正入賞の発生が判定されたとき、エラーの種別に対応するエラー指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、ステップS800の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
また、払出制御基板120において遊技盤取付枠3やガラス枠4の開放、下受け皿12の満杯、払出異常が検出されたときに、エラーの種別に対応するエラー指定コマンドが払出RAM121cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、払出制御基板120の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
「エラー解除指定コマンド」は、遊技機1に発生したエラーが解消されたことを示すものであり、「MODE」が「F2H」で設定され、解消したエラーの種別に合わせて「DATA」の情報が設定されている。
このエラー解除指定コマンドは、払出制御基板120において遊技盤取付枠3やガラス枠4の閉鎖、下受け皿12の満杯の解消、払出異常の解消が検出されたときに、解消されたエラーの種別に対応するエラー解除指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされ、払出制御基板120の出力制御処理において演出制御基板130に送信されることになる。
(演出制御部130mのメイン処理)
次に、図80を用いて、演出制御部130mのメイン処理を説明する。図80は、演出制御部130mのメイン処理を示すフローチャートである。
電源基板160から電源電圧が供給されると、サブCPU130aにシステムリセットが発生し、サブCPU130aは以下のメイン処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE10において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップE20において、初期化処理を行う。具体的には、電源投入に応じて、サブROM130bからメイン処理プログラムを読み込むと共に、サブRAM130cに記憶されるフラグ等を初期化し、初期設定等の処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE30において、タイマ割込を許可する割込許可を設定し、ステップE40において、サブ乱数更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cに記憶される各種乱数値を更新する処理を行う。以降は、所定の割込処理が行われるまで、上記ステップE40の処理を繰り返し行う。
(演出制御部130mのタイマ割込処理)
図81を用いて、演出制御部130mのタイマ割込処理を説明する。図81は、演出制御部130mにおいて所定の周期(4ミリ秒)毎に実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE100において、サブCPU130aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ、ステップE120において、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理において、サブCPU130aは、各種のタイマを更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE130において、入力制御処理を行う。具体的には、演出ボタン検出スイッチ17aや十字キー検出スイッチ19a等の各種スイッチに入力があったか否かを判定し、入力があった場合に所定のデータをセットする処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE150において、コマンド解析処理を行う。具体的には、主制御基板110から各種のコマンドが送信されてきているか否かを判定し、各種のコマンドが送信されてきている場合に受信したコマンドをサブRAM130cの受信バッファに格納する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE200において、電源投入処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して電源投入指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合に電源投入報知を行うための処理を行う。詳述すると、表示/音声制御部140に電源投入報知コマンドを送信して、第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)に電源投入画面を表示させたり、音声出力装置9から電源投入音を出力させたりする。
サブCPU130aは、ステップE250において、停電復旧処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して電源復旧指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合に停電復旧報知を行うための処理を行う。詳述すると、表示/音声制御部140に電源復旧報知コマンドを送信して、第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)に電源復旧画面を表示させたり、音声出力装置9から電源復旧音を出力させたりする。
サブCPU130aは、ステップE300において、客待ち演出処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して客待ち状態指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合に所定時間経過後(例えば20秒)に客待ち演出を行うための処理を行う。詳述すると、表示/音声制御部140に客待ち演出コマンドを送信して、第1画像表示装置70(メイン液晶)や第2画像表示装置71(サブ液晶)に客待ちデモ画面を表示させたり、音声出力装置9から客待ちデモ音を出力させたりする。
サブCPU130aは、ステップE350において、遊技状態更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して遊技状態指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合にサブRAM130cに記憶している遊技状態情報を更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE400において、保留情報更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して特別図柄記憶指定コマンドや普通図柄記憶指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合にサブRAM130cに記憶している第1特別図柄保留数、第2特別図柄保留数、普通図柄保留数等を更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE500において、アイコン変化演出処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して始動口入賞指定コマンドや変動パターン指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合にはアイコン変化演出に関する処理を行う。
アイコン変化演出とは、保留アイコン、及び、当該アイコンの表示態様を変化させる先読み予告演出の一種であり、詳細は後述するが、変化させるタイミングや変化態様(ノーマル変化、図柄作用変化、及び、キャラ作用変化)は複数種類設定されている。詳しくは、図82を用いて後述する。
なお、本実施の形態では、保留アイコンに対するアイコン変化演出を「保留アイコン変化演出」と当該アイコンに対するアイコン変化演出を「当該アイコン変化演出」と称する場合がある。
サブCPU130aは、ステップE600において、特図特電演出処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して演出図柄指定コマンド、特別図柄用変動パターン指定コマンド、特別図柄確定コマンド、大当たり用オープニング指定コマンド、ラウンド指定コマンド、及び、大当たり用エンディング指定コマンド等を受信しているか否かを判定し、受信している場合に受信したコマンドに対応する演出を実行するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE800において、普図普電演出処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照して普図指定コマンド、普図変動指定コマンド、普通図柄確定コマンド、当たり用オープニング指定コマンド、及び、当たり用エンディング指定コマンド等を受信しているか否かを判定し、受信している場合に受信したコマンドに対応する演出を実行するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE850において、エラー報知処理を行う。具体的には、サブRAM130cの受信バッファを参照してエラー指定コマンドやエラー解除指定コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合に受信したエラー指定コマンドに対応するエラー報知演出を実行するための処理を行ったり、受信したエラー解除指定コマンドに対応するエラー報知演出を終了したりするための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE900において、出力制御処理を行う。具体的には、所定のデータ等の信号を出力したり、サブRAM130cの送信バッファに格納された各種のコマンドを表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信したりする処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE950において、ステップE100で退避した情報をサブCPU130aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
(演出制御部130mのアイコン変化演出処理)
図82を用いて、演出制御部130mのアイコン変化演出決定処理を説明する。図82は、演出制御部130mにおけるアイコン変化演出決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE510において、アイコン変化演出を実行するか否か等を決定するアイコン変化演出決定処理を行う。詳しくは、図83を用いて後述する。
サブCPU130aは、ステップE520において、既に表示されているアイコン(保留アイコン、及び、当該アイコン)の表示態様を更新(変化)させるためのアイコン表示態様更新処理を行い、今回のアイコン変化演出処理を終了する。詳しくは、図86を用いて後述する。
(演出制御部130mのアイコン変化演出決定処理)
図83を用いて、演出制御部130mのアイコン変化演出決定処理を説明する。図83は、演出制御部130mにおけるアイコン変化演出決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE510−1において、始動口入賞指定コマンドを受信したか否かを判定する。始動口入賞指定コマンドを受信した場合には、ステップE510−2に処理を移し、始動口入賞指定コマンドを受信していない場合には、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE510−2において、受信した始動口入賞指定コマンドを参照し、大当たりであるか否か、大当たり遊技の種別、及び、演出内容(予定変動パターン)を把握する。
サブCPU130aは、ステップE510−3において、現在がアイコン変化演出の実行可能期間であるか否かを判定する。アイコン変化演出の実行可能期間である場合には、ステップE510−4に処理を移し、アイコン変化演出の実行可能期間でない場合には、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。
アイコン変化演出の実行可能期間とは、大当たり遊技の実行中でないことや、アイコン変化演出の実行中でないことや、アイコン変化演出が実行予定でない場合となっている。なお、上記3つの条件の何れか1つの条件、又は、2つの条件だけを設けるようにしてもよい。また、上記3つの条件とは異なる条件としてもよい。
サブCPU130aは、ステップE510−4において、先行保留(先に受信した始動口入賞指定コマンドに対応する保留記憶)の事前判定結果が全てノーマルリーチ以下、つまり、先行保留の事前判定結果が全て通常変動、短縮変動、又は、ノーマルリーチか否かを判定する。全てノーマルリーチ以下である場合には、ステップE510−5に処理を移し、全てノーマルリーチ以下でない場合には、ステップE510−8に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE510−5において、第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されるアイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン表示態様決定用乱数値を取得し、ステップE510−6において、アイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン最終表示態様決定テーブル(図84参照)を選択する。なお、アイコン最終表示態様決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE510−7において、アイコン最終表示態様を決定する。具体的には、サブCPU130aは、図84に示すアイコン最終表示態様決定テーブルを参照し、始動口入賞指定コマンド、及び、アイコン表示態様決定用乱数値に基づいて、複数のアイコン最終表示態様の中から1つのアイコン最終表示態様を決定する。
サブCPU130aは、ステップE510−8において、アイコン最終表示態様として、通常表示態様である通常アイコン(CDアイコン)を決定する。
サブCPU130aは、ステップE510−9において、決定されたアイコン最終表示態様がアイコン変化演出を実行する表示態様(特別アイコン)であるか否かを判定する。アイコン変化演出を実行する表示態様である場合には、ステップE510−10に処理を移し、アイコン変化演出を実行する表示態様でない場合には、ステップE510−13に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE510−10において、アイコン変化演出の変化シナリオを決定するための変化シナリオ決定テーブル(図85参照)を選択する。なお、変化シナリオ決定テーブルの詳細は後述する。この変化シナリオとは、保留アイコンが出現してから消滅するまでの表示態様の推移を示すものである。
サブCPU130aは、ステップE510−11において、変化シナリオを決定してサブRAM130cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットする。具体的には、図85に示す変化シナリオ決定テーブルを参照し、アイコン最終表示態様、及び、選択率に基づいて、複数の変化シナリオの中から1つの変化シナリオを決定する。
サブCPU130aは、ステップE510−12において、決定された変化シナリオから第1画像表示装置70(メイン液晶)に最初に表示されるアイコン表示態様である入賞時アイコンを特定し、当該入賞時アイコンのアイコン表示コマンドを送信バッファにセットし、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。これにより、上記ステップE900の出力制御処理でアイコン表示コマンドが表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信され、入賞時アイコンのアイコン表示コマンドに対応する表示態様の保留アイコンが第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されたり、所定の効果音が出力されたりすることになる。
サブCPU130aは、ステップE510−13において、アイコン変化演出が実行されない非変化シナリオを決定してサブRAM130cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットする。
サブCPU130aは、ステップE510−14において、通常アイコンのアイコン表示コマンドを送信バッファにセットし、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。これにより、上記ステップE900の出力制御処理で表示データが表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信され、通常アイコンのアイコン表示コマンドに対応する表示態様の保留アイコンが第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されたり、所定の効果音が出力されたりすることになる。
なお、本実施の形態のアイコン変化演出決定処理では、先行保留の事前判定結果が全てノーマルリーチ以下である場合にアイコン変化演出(保留アイコン変化演出、当該アイコン変化演出)が実行されるようにしたが、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行わないものである場合にアイコン変化演出が実行されるようにし、リーチ演出を行うものである場合にアイコン変化演出が実行されないようにしてもよい。このようにすると、リーチ演出が実行される先行保留に対応する変動演出中には保留アイコンの表示態様の変化が発生せずに、リーチ演出が実行されない先行保留に対応する変動演出中に保留アイコンの表示態様の変化が発生するようになり、アイコン変化演出によってリーチ演出を阻害することがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行うものを含む場合であっても、アイコン変化演出が実行されるようにしてもよいが、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行うものを含まない場合の方が、リーチ演出を行うものを含む場合よりもアイコン変化演出が実行され易い(高い割合で実行される)ようにしてもよい。
(アイコン最終表示態様決定テーブル)
図84は、アイコン最終表示態様を決定する場合に参照されるアイコン最終表示態様決定テーブルを示す図である。
アイコン最終表示態様決定テーブルには、始動口入賞指定コマンドの種類、アイコン表示態様決定用乱数値、及び、選択されるアイコン最終表示態様が対応付けられており、図84に示す選択率(%)となるように、アイコン表示態様決定用乱数値が割り振られている。
アイコン最終表示態様には、通常アイコンとしてのCDアイコンと、大当たりとなる(大当たり遊技が実行される)可能性があることを示唆する特別アイコンとしての青キャラアイコン、赤キャラアイコン、及び、虹キャラアイコンが設定されている。
特別アイコンに係る大当たり当選期待度は、(CDアイコン<)青キャラアイコン<赤キャラアイコン<虹キャラアイコンの順で高くなっており、虹キャラアイコンは大当たりとなることが確定するアイコンとなっている。
ここで、図84に示すアイコン最終表示態様決定テーブルの主たる特徴として、演出内容に応じて、アイコン最終表示態様の選択率を異ならせている。具体的には、本実施の形態では、演出内容がSPリーチやSPSPリーチであることを示す特定の始動入賞情報である場合、演出内容がリーチにならない通常変動や短縮変動やノーマルリーチであることを示す通常の始動入賞情報である場合よりも、キャラアイコンが高い割合で選択されるようなっている。
なお、図84に示すアイコン最終表示態様決定テーブルでは、大当たりとなる場合は、アイコン最終表示態様としてCDアイコンは選択されないようになっているが、選択されるようにしてもよい。
(変化シナリオ決定テーブル)
図85は、変化シナリオを決定する場合に参照される変化シナリオ決定テーブルを示す図である。
変化シナリオ決定テーブルには、アイコン最終表示態様、始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の保留数、各シナリオの選択率(%)、及び、選択される変化シナリオの種類が対応付けられており、参考として各変化シナリオにおける事前変動、及び、当該変動における更新態様が記載されている。
ここで、「事前変動」とは、新たに受信した始動口入賞指定コマンドに対応する特図判定情報よりも以前に記憶された特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことであり、「当該変動」とは、新たに受信した始動口入賞指定コマンドに対応する特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことである。
変化シナリオには、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化せず(保留アイコン変化演出が実行されず)に当該変動の実行中には変化する(当該アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ01等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化する(保留アイコン変化演出が実行される)が当該変動の実行中には変化しない(当該アイコン変化演出が実行されない)シナリオ(例えば、シナリオ02等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中、及び、当該変動の実行中に変化する(保留アイコン変化演出、及び、当該アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ15等)が設定されている。
なお、本実施の形態の変化シナリオ決定テーブルでは、事前変動においてリーチ演出(ノーマルリーチ以外のリーチであってもよい)が実行されるか否かに拘らずにアイコンの表示態様を変化させるシナリオを決定するようになっているが、事前変動において大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆するリーチ演出が実行されるか否かを判定要素とした変化シナリオ決定テーブルによってアイコンの表示態様を変化させるシナリオを決定するようにしてもよい。このような変化シナリオ決定テーブルを用いる場合には、リーチ演出が実行される事前変動の実行中にアイコンの表示態様の変化が発生せずに、リーチ演出が実行されない事前変動の実行中にアイコンの表示態様の変化が発生するように各種のシナリオを設定しておくとよい。また、リーチ演出が実行される事前変動、及び、リーチ演出が実行されない事前変動の実行中にアイコンの表示態様の変化が発生するが、リーチ演出が実行される事前変動の実行中よりもリーチ演出が実行されない事前変動の実行中の方が高い割合でアイコンの表示態様の変化が発生するように各種のシナリオを設定しておいてもよい。
(演出制御部130mのアイコン表示態様更新処理)
図86を用いて、演出制御部130mのアイコン表示態様更新処理を説明する。図86は、演出制御部130mにおけるアイコン表示態様更新処理を示すフローチャートである。
サブCPU130aは、ステップE520−1において、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。変動パターン指定コマンドを受信した場合には、ステップE520−2に処理を移し、変動パターン指定コマンドを受信していない場合には、今回のアイコン表示態様更新処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE520−2において、サブRAM130cの先読み情報記憶領域に記憶されているアイコンの変化シナリオを参照し、ステップE520−3において、表示態様を変化(更新)させる保留アイコンがあるか否かを判定する。表示態様を変化させる保留アイコンがある場合には、ステップE520−4に処理を移し、表示態様を変化させる保留アイコンがない場合には、ステップE520−7に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE520−4において、変化対象となる保留アイコンの表示態様の変化パターン(変化態様)を決定するための保留アイコン用の変化パターン決定テーブル(図87参照)を選択する。なお、保留アイコン用の変化パターン決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE520−5において、保留アイコン変化パターンを決定する。具体的には、図87に示す保留アイコン用の変化パターン決定テーブルを参照し、今回の変動演出における保留アイコン変化の態様と、選択率(%)に基づいて、複数の保留アイコン変化パターンの中から1つの保留アイコン変化パターンを決定する。
サブCPU130aは、ステップE520−6において、決定した保留アイコン変化パターンに応じた変化演出コマンドを送信バッファにセットする。これにより、上記ステップE900の出力制御処理で表示データが表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信され、保留アイコン変化パターンに応じた変化タイミング、及び、変化タイミングにおける変化段階に応じて第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されている保留アイコンの表示態様が変化したり、所定の効果音が出力されたりすることになる。
サブCPU130aは、ステップE520−7において、表示態様を変化(更新)させる当該アイコンがあるか否かを判定する。表示態様を変化させる当該アイコンがある場合には、ステップE520−8に処理を移し、表示態様を変化させる当該アイコンがない場合には、今回のアイコン表示態様更新処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE520−8において、変化対象となる当該アイコンの表示態様の変化パターン(変化態様)を決定するための複数の当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの中から、今回の変動演出で当該アイコンが変化する変化段階に応じた当該アイコン用の変化パターン決定テーブル(図88、図89参照)を選択する。なお、変化段階に応じた当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE520−9において、当該アイコン変化パターンを決定する。具体的には、図88、又は、図89に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルを参照し、今回の変動演出における当該アイコン変化の態様と、選択率(%)に基づいて、複数の当該アイコン変化パターンの中から1つの当該アイコン変化パターンを決定する。
サブCPU130aは、ステップE520−10において、決定した当該アイコン変化パターンに応じた変化演出コマンドを送信バッファにセットし、今回のアイコン表示態様更新処理を終了する。これにより、上記ステップE900の出力制御処理で表示データが表示/音声制御部140やランプ/駆動制御部150に送信され、当該アイコン変化パターンに応じた変化タイミング、及び、変化タイミングにおける変化段階に応じて第1画像表示装置70(メイン液晶)に表示されている当該アイコンの表示態様が変化したり、所定の効果音が出力されたりすることになる。
(保留アイコン用の変化パターン決定テーブル)
図87は、保留アイコン用の変化パターンを決定する場合に参照される保留アイコン用の変化パターン決定テーブルを示す図である。
保留アイコン用の変化パターン決定テーブルには、今回の変動演出における保留アイコン変化の態様、各保留アイコン変化パターンの選択率(%)、及び、選択される保留アイコン変化パターンの種類が対応付けられており、参考として各保留アイコン変化パターンにおける保留アイコンの変化演出発生タイミング、及び、変化段階が記載されている。
保留アイコン変化パターンには、当該アイコンが消滅したことに応じて、保留アイコンがシフト表示される際に(変動開始時に)効果音の出力を伴って保留アイコンの表示態様が変化するノーマル変化パターン01や、効果音の出力を伴って変動中に保留アイコンの表示態様が変化するノーマル変化パターン02や、キャラクタが出現すると共にキャラクタを起点として当該アイコンに作用する作用演出が行われて当該アイコンの表示態様が変化するキャラ作用変化パターン01や、変動演出の結果としてアイコンの表示態様が変化することを示す変化報知図柄(特殊図柄)が仮停止表示されると共に変化報知図柄を起点として保留アイコンに作用する作用演出が行われて保留アイコンの表示態様が変化する図柄作用変化パターン01が設定されている。
保留アイコンの変化演出発生タイミングは、変動演出の進行状態に関連して分類されており、変動演出が開始されるとき(変動開始時)と、変動演出の実行中(変動中)と、演出図柄70aが仮停止するとき((仮)停止中)とがある。
保留アイコンの変化段階には、大当たり当選期待度が1段階上の表示態様に変化させる1UP(例えば、CDアイコンから青キャラアイコンへの変化、青キャラアイコンから赤キャラアイコンへの変化)と、大当たり当選期待度が2段階上の表示態様に変化させる2UP(例えば、CDアイコンから赤キャラアイコンへの変化)が設定されている。
なお、保留アイコンの変化演出発生タイミングは、上記3つのタイミングとしていたが、これらタイミングに限られず、他のタイミングを設けてもよい。例えば、リーチが成立するまでの変動演出の実行中(変動中)、ノーマルリーチの実行中やSP(SPSP)リーチの実行中等を設けてもよい。
(当該アイコン用の変化パターン決定テーブル)
図88、及び、図89は、当該アイコンの変化パターンを決定する場合に参照される当該アイコン用の変化パターン決定テーブルを示す図であり、図88は、当該アイコンの表示態様を1段階変化させる場合に参照されるテーブルであり、図89は、当該アイコンの表示態様を2段階変化させる場合に参照されるテーブルである。
当該アイコン用の変化パターン決定テーブルには、今回の変動演出における当該アイコン変化の態様、各当該アイコン変化パターンの選択率(%)、及び、選択される当該アイコン変化パターンの種類が対応付けられており、参考として各当該アイコン変化パターンにおける当該アイコンの変化演出発生タイミング、及び、変化段階が記載されている。
当該アイコン変化パターンには、効果音の出力を伴って変動開始時に保留アイコンの表示態様が変化するノーマル変化パターン01や、効果音の出力を伴って変動中に保留アイコンの表示態様が変化するノーマル変化パターン02や、キャラクタが出現すると共にキャラクタを起点として当該アイコンに作用する作用演出が行われて当該アイコンの表示態様が変化するキャラ作用変化パターン01が設定されている。
当該アイコンの変化演出発生タイミングは、変動演出の進行状態に関連して分類されており、変動演出が開始されるとき(変動開始時)と、変動演出の実行中(変動中)と、演出図柄70aが仮停止するとき((仮)停止中)とがある。
当該アイコンの変化段階には、大当たり当選期待度が1段階上の表示態様に変化させる1UP(例えば、CDアイコンから青キャラアイコンへの変化、青キャラアイコンから赤キャラアイコンへの変化)と、大当たり当選期待度が2段階上の表示態様に変化させる2UP(例えば、CDアイコンから赤キャラアイコンへの変化、青キャラアイコンから虹キャラアイコンへの変化)が設定されている。
なお、本実施の形態の当該アイコン用の変化パターン決定テーブルでは、図柄作用変化パターン01が選択されないようになっていたが、選択され得るようにしてもよい。例えば、擬似連演出を行う変動演出において、擬似変動が行われる前の演出図柄70aの仮停止表示が行われるときに変化報知図柄を仮停止表示されるようにすればよい。
擬似連演出とは、1回の始動口(第1始動口45、第2始動口47)への入賞(入球)に基づく大当たり判定に対して、あたかも複数回の演出図柄の変動表示が実行されたかのように見せるために、1回の始動口(第1始動口45、第2始動口47)への入賞(入球)に対して決定された特図変動時間内にて、全部の演出図柄70aが仮停止した後に再度変動を開始する再変動表示を1回又は複数回実行する特殊な態様の演出図柄の変動表示のことである。
なお、当該アイコンの変化演出発生タイミングは、上記2つのタイミングとしていたが、これらタイミングに限られず、他のタイミングを設けてもよい。例えば、リーチが成立するまでの変動演出の実行中(変動中)、ノーマルリーチの実行中やSP(SPSP)リーチの実行中等を設けてもよい。
(保留アイコン表示態様と変化演出発生タイミングとの変化演出発生頻度の関係性)
図90(a)は、保留アイコン表示態様と変化演出発生タイミングとの発生頻度の関係性を示す図である。
保留アイコンの表示態様が青キャラアイコンに変化する場合、所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングの方が変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングよりも変化演出の発生頻度が高くなっている。
また、保留アイコンの表示態様が青キャラアイコンに変化する場合、変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングの方が所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングよりも変化演出の発生頻度が低くなっている。
つまり、変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングにアイコン変化演出が実行される場合よりも所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングにアイコン変化演出が実行される場合の方が保留アイコンの表示態様が青キャラアイコンに変化し易くなっているといえる。
一方、保留アイコンの表示態様が赤キャラアイコンに変化する場合、変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングの方が所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングよりも変化演出の発生頻度が高くなっている。
また、保留アイコンの表示態様が赤キャラアイコンに変化する場合、所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングの方が変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングよりも変化演出の発生頻度が低くなっている。
つまり、所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングにアイコン変化演出が実行される場合よりも変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングにアイコン変化演出が実行される場合の方が保留アイコンの表示態様が赤キャラアイコンに変化し易くなっているといえる。なお、この所定のコマンドとは、始動口入賞指定コマンドや変動パターン指定コマンドのことである。
具体的には、所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングにおいて発生する変化演出とは、始動口(第1始動口45、第2始動口47)に遊技球が入賞して保留アイコンが表示されるタイミングで保留アイコンを特別アイコンで表示する変化演出(入賞時変化演出)、及び、ノーマル変化パターン01のことである。
また、変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングにおいて発生する変化演出とは、ノーマル変化パターン02、キャラ作用変化パターン01、及び、図柄作用変化パターン01のことである。
保留アイコン表示態様と変化演出発生タイミングとの変化演出発生頻度の関係性が以上のような関係性になっていることから、変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングの方が所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングよりも大当たり当選期待度が高い赤キャラアイコンに変化する変化演出の発生頻度が高いので、遊技者に変化演出発生タイミングに注目させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングの方が変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングよりも青キャラアイコンに変化する変化演出の発生頻度が高いので、変動演出の早い時期に、大当たり当選期待度が高い赤キャラアイコンには変化し難いものの、青キャラアイコンには変化し易いので、遊技者にその後の変動演出に注目させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(変化演出種別と変化演出発生タイミングとの変化演出発生頻度の関係性1)
図90(b)は、変化演出種別と変化演出発生タイミングとの変化演出発生頻度の関係性1を示す図である。
所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングにおいて変化演出が発生する場合、保留アイコン変化演出の方が当該アイコン変化演出よりも変化演出発生頻度が高くなっている。
また、所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングにおいて変化演出が発生する場合、当該アイコン変化演出の方が保留アイコン変化演出よりも変化演出発生頻度が低くなっている。
変化演出種別と変化演出発生タイミングとの変化演出発生頻度の関係性が以上のような関係性となっていることから、保留アイコンは、変動演出の早い時期に変化し易くなっているので、遊技者の大当たり遊技への期待感を長期間に亘って引っ張ることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。なお、この所定のコマンドとは、始動口入賞指定コマンドや変動パターン指定コマンドのことである。
(変化演出種別と変化演出発生タイミングとの変化演出発生頻度の関係性2)
図90(c)は、変化演出種別と変化演出発生タイミングとの変化演出発生頻度の関係性2を示す図である。
変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングにおいて変化演出が発生する場合、当該アイコン変化演出の方が保留アイコン変化演出よりも変化演出発生頻度が高くなっている。
また、変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングにおいて変化演出が発生する場合、保留アイコン変化演出の方が当該アイコン変化演出よりも変化演出発生頻度が低くなっている。
変化演出種別と変化演出発生タイミングとの変化演出発生頻度の関係性が以上のような関係性となっていることから、当該アイコンは、変動演出の遅い時期に変化し易くなっているので、遊技者の大当たり遊技への期待感を変動演出の遅い時期まで引っ張ることで遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(アイコン表示態様とアイコン発生(変化)時の報知音との関係性)
図90(d)は、アイコン表示態様とアイコン発生(変化)時の報知音との関係性を示す図である。
保留アイコンとしてCDアイコンが発生した時は、アイコン発生時の報知音として第1発生報知音が出力され、保留アイコン、及び、当該アイコンとして青キャラアイコンが発生した時(に変化した時)は、アイコン発生(変化)時の報知音として第2発生報知音(変化報知音)が出力され、保留アイコン、及び、当該アイコンとして赤キャラアイコンが発生した時(に変化した時)は、アイコン発生(変化)時の報知音として第3発生報知音(変化報知音)が出力され、当該アイコンとして虹キャラアイコンに変化した時は、アイコン変化時の報知音として第4発生報知音(変化報知音)が出力されるように設定されている。
なお、本実施の形態では、複数のアイコン表示態様に対して、それぞれ異なる報知音が設定されていたが(4種類)、CDアイコンが発生した時の発生報知音と青キャラアイコン、赤キャラアイコン、及び、虹キャラアイコンに変化した時の変化報知音との2種類としてもよいし、CDアイコンが発生した時には報知音を出力させず、アイコンが何れかの態様に変化した時のみ報知音を出力するようにしてもよい。また、大当たりとなることが確定する虹キャラアイコンについては、専用の変化報知音を設けて3種類としてもよい。
(統括制御部141のメイン処理)
図91を用いて統括制御部141のメイン処理を説明する。図91は、統括制御部141のメイン処理を示すフローチャートである。
電源基板160から電源電圧が供給されると、統括CPU142にシステムリセットが発生し、統括CPU142は以下のメイン処理を行う。
まず、統括CPU142は、ステップT1において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップT2において、初期化処理を行う。具体的には、統括ROM143からメイン処理プログラムを読み込むと共に、統括RAM144に記憶されるフラグ等を初期化し、初期設定などの処理を行う。
統括CPU142は、ステップT3において、タイマ割込を許可する割込許可を設定し、ステップT4において、統括RAM144の受信バッファを参照して演出制御部130mから演出指示コマンドを受信しているか否かを判定し、受信していない場合には、ステップT7に処理を移し、受信している場合には、ステップT5において、受信した演出指示コマンドに対応する種類のアニメグループからアニメパターンを決定して設定するアニメパターン設定処理を行う。
なお、演出指示コマンドとは、客待ち演出コマンド、アイコン表示コマンド、変化演出コマンド、変動演出パターンコマンド、図柄停止パターンコマンド、オープニング演出パターンコマンド、ラウンド演出パターンコマンド、エンディング演出パターンコマンド等が挙げられる。
また、アニメグループとは、演出画像を構成するオブジェクトの種類、その演出画像の表示を行うシーン(タイミング)やウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライト画像の識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライト画像の表示位置、転送先アドレス等)、描画方法、演出画像を表示する画像表示装置を指定した情報などが規定(指定)された情報であるアニメパターンが1、又は、複数、束ねられることによって形成されたグループである。
アニメグループの種類には、例えば、演出図柄70aのアニメーションを表示するための演出図柄グループ、保留アイコンや当該アイコンのアニメーションを表示するためのアイコングループ、背景やキャラクタといった変動演出のアニメーションを表示するための変動演出グループ、予告等のアニメーションを表示するための予告演出グループ、特別遊技演出のアニメーションを表示するための特別遊技演出グループなどが挙げられる。
統括CPU142は、ステップT6において、受信した演出指示コマンドに対応する種類のサウンドグループからサウンドパターンを決定して設定するサウンド設定処理を行い、ステップT7において、画像表示装置に表示させる演出画像を更新する(新たな演出画像の描画を行う)フレーム更新タイミングであることを示すフレーム切替フラグがあるか否かを判定し、フレーム切替フラグがない場合には、ステップT4に処理を移し、フレーム切替フラグがある場合には、ステップT8において、フレーム切替フラグをクリアする。
統括CPU142は、ステップT9において、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを生成し、生成したディスプレイリストを画像制御部145(VDP)に出力するディスプレイリスト生成・出力処理を行う。
ここで、ディスプレイリストとは、第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示する演出画像を成型するための画像整形情報であり、1単位、又は、複数単位のフレーム毎(フレーム更新タイミング)に生成されるものであり、本実施の形態ではディスプレイリストを1フレーム毎に生成するようになっている。
具体的には、後述するアニメーション制御処理で設定済みのアニメパターン毎にアニメシーン情報(アドレス)が更新されるため、設定済みのアニメパターン毎にアニメシーン情報の内容に従った描画制御コマンドを設定していく現在のフレーム数に対応した1フレーム分のディスプレイリストが生成される。なお、描画制御コマンドは、各アニメパターンが属するアニメグループに設定される優先順位(描画順位)に従って最も低い優先順位のアニメグループのアニメパターンから最も高い優先順位のアニメグループのアニメパターンまで順次設定されるようになっているが、その逆でもよい。
統括CPU142は、ステップT10において、画像制御部145(VDP)に対して出力したディスプレイリストに基づく演出画像の描画を指示する描画指令処理を行う。この描画指令処理が行われることで、画像制御部145(VDP)ではディスプレイリストに基づく演出画像を描画用フレームバッファに描画し、表示用フレームバッファに描画されていた演出画像を第1画像表示装置70(メイン液晶)、及び、第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示させる処理を行う。
統括CPU142は、ステップT11において、サウンド制御コマンド群から構成されるサウンドリストを生成し、生成したサウンドリストを音声制御部148に出力するサウンドリスト生成・出力処理を行う。
ここで、サウンドリストとは、音声出力装置9から出力させる音声データや楽曲データ等のサウンド(BGM、サウンドエフェクト等)を指定するための音声出力情報であり、新たなサウンドの出力を行う場合に描画フレームを基準として生成されるものである。
統括CPU142は、ステップT12において、音声制御部148に対して出力したサウンドリストに基づくサウンドの出力を指示する音出力指令処理を行う。この音出力指令処理が行われることで、音声制御部148ではサウンドリストに基づくサウンドを音声出力装置9から出力させる。
そのため、各種のサウンドは、画像制御部145(VDP)によるフレーム更新タイミングと同期(同調)するように音声出力装置9からの出力を開始され、また、フレーム更新タイミングと同期(同調)するように音声出力装置9からの出力を終了される。
なお、フレーム更新タイミングと同期(同調)するように音声出力装置9から各種のサウンドの出力が開始されるが、フレーム更新タイミングと同期(同調)しないように音声出力装置9から各種のサウンドの出力が停止されるようにしてもよく、その逆となるようにしてもよい。
統括CPU142は、ステップT13において、次のフレームのディスプレイリストを作成するための準備として、設定済みのアニメパターン毎にアニメシーン情報(アドレス)を更新するアニメーション制御処理を行ってからステップT4に処理を移し、以降はステップT4〜ステップT13までの処理をループするように繰り返し行う。
(統括制御部141のコマンド受信割込処理)
図92を用いて統括制御部141のコマンド受信割込処理を説明する。図92は、統括制御部141のコマンド受信割込処理を示すフローチャートであり、コマンド受信割込処理は、演出制御部130mから送信された演出指示コマンドを受信することで実行される。
統括CPU142は、ステップT20において、演出制御部130mから送信された演出指示コマンドを受信するコマンド受信処理を行う。具体的には、演出制御部130mから送信された演出指示コマンドを統括RAM144の受信バッファに格納する処理を行い、今回のコマンド受信割込処理を終了する。
(統括制御部141のVブランク割込処理)
図93を用いて、統括制御部141のVブランク割込処理を説明する。図93は、統括制御部141のVブランク割込処理を示すフローチャートであり、Vブランク割込処理は、画像制御部145(VDP)から1フレーム分の演出画像の表示が終了する(1/30秒=約33ms)毎に送信されるVブランク信号を受信する(1/30秒=約33ms)毎に実行される。
統括CPU142は、ステップT30において、各種カウンタ(シーン切替カウンタ、ウェイトフレームカウンタ、フレームカウンタ等)を所定数更新(例えば「1」加算)するカウンタ更新処理を行い、ステップT31において、画像制御部145(VDP)に対してVRAM147の第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを切り替える指示を行うフレームバッファ切替指令処理を行う。
これにより、1/30秒(約33ms)毎のVブランク割込処理が実行される毎に第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とが「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わることになる。
統括CPU142は、ステップT32において、描画(表示)フレームが切り替わったことを示すフレーム切替フラグをセットし、今回のVブランク割込処理を終了する。このフレーム切替フラグは、上記ステップT7において参照されるため、上記ステップT8〜T13の処理は、Vブランク割込処理が実行される(フレーム更新タイミング)毎に実行されることになる。
(入賞時変化演出のタイミングチャート)
図94、及び、図95は、第1始動口45への遊技球の入賞時に第1保留アイコンの表示態様を青キャラアイコンで表示(に変化)する場合の各種タイミングを示すタイミングチャートである。
T1のタイミングは、変動演出が開始されてから280フレーム目となるタイミングであって演出図柄70aの通常変動が行われる通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データb(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データaの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面aが表示された状態となる。
T2のタイミングは、変動演出が開始されてから280フレーム目の途中のタイミングである。このタイミングにおいて、第1始動口45に遊技球が入賞したことに基づいて主制御基板110から始動口入賞指定コマンドが演出制御部130mに送信される。
T3のタイミングは、変動演出が開始されてから281フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、入賞時に第1保留アイコンの表示態様を青キャラアイコンで表示することが決定しているが画像表示装置に青キャラアイコンの表示はされず、音声出力装置9から第2発生報知音の出力も開始されない。
また、T3のタイミングにおいて、第2フレームバッファへの画像データc(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データbの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面bが表示された状態となる。
T4のタイミングは、変動演出が開始されてから282フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データd(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データcの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面c(青キャラアイコン表示)が表示された状態となり、音声出力装置9から第2発生報知音の出力が開始される。このT4のタイミングが所定コマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングに相当する。
T5のタイミングは、変動演出が開始されてから283フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第2フレームバッファへの画像データe(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データdの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面d(青キャラアイコン表示)が表示された状態となり、音声出力装置9からの第2発生報知音の出力が継続される。
T6のタイミングは、変動演出が開始されてから284フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データf(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データeの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面d(青キャラアイコン表示)が表示された状態となり、音声出力装置9からの第2発生報知音の出力が継続される。
T7のタイミングは、変動演出が開始されてから296フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データh(背景画像、変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データgの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面g(青キャラアイコン表示)が表示された状態となり、音声出力装置9の第2発生報知音の出力が継続される。
T8のタイミングは、変動演出が開始されてから297フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のタイミングとなっている。このタイミングにおいて、約0.5秒間(15フレーム)に亘って出力していた第2発生報知音の出力が停止される。また、第2フレームバッファへの画像データi(背景画像、変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データhの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面h(青キャラアイコン表示)が表示された状態となる。
T9のタイミングは、変動演出が開始されてから298フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のタイミングとなっている。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データj(背景画像、変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され第2フレームバッファに描画されていた画像データiの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面i(青キャラアイコン表示)が表示された状態となる。
このように、第1画像表示装置70(メイン液晶)に青キャラアイコンが表示されるフレーム更新タイミングに合わせて(同期して)、音声出力装置9から第2発生報知音の出力が開始するため、青キャラアイコンの表示と第2発生報知音の出力とのフレーム更新タイミングがズレた状態で開始する場合と比べて、遊技者が違和感を覚えることを軽減することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、青キャラアイコンが表示されるフレーム更新タイミングに合わせて(同期して)第2発生報知音の出力を開始していたのに対して、青キャラアイコンの消去と第2発生報知音の出力の停止とは異なるフレーム更新タイミングで行っているため、青キャラアイコンを消去させるタイミングに制約を受けずに第2発生報知音の出力を停止させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(入賞時変化演出の演出例)
図96は、第1始動口45への遊技球の入賞時に第1保留アイコンの表示態様を青キャラアイコンで表示(に変化)する場合の演出例を示す図である。
図96(a)に示すように、第1保留アイコン、及び、第2保留アイコンが表示されていない状態、すなわち、保留記憶が1個も記憶されていない状態で、演出図柄70aを変動表示させる通常変動演出が実行されている。
ここで、第1始動口45に遊技球が入賞したことに基づいて主制御基板110から始動口入賞指定コマンドが演出制御部130mに送信され、アイコン変化演出決定処理が実行されて、変化シナリオとして「シナリオ02」(入賞時に第1保留アイコンの表示態様を青キャラアイコンで表示)が決定されたとする。
このとき、図96(b)に示すように、第1始動口45に遊技球が入賞したことに応じて、第1保留アイコン表示領域70Bの第1表示部70B1に第1保留アイコン(青キャラアイコン)H11が表示されると共に、音声出力装置9から第2発生報知音が0.5秒間出力される。
そして、図96(c)に示すように、変動表示されていた演出図柄70aがハズレであることを示す組合せ(ここでは、「234」)で停止表示が行われ、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコン(CDアイコン)THが消去される。
次に、図96(d)に示すように、演出図柄70aの変動表示が開始されると共に、第1表示部70B1の第1保留アイコン(青キャラアイコン)H11が当該アイコン表示領域70Cにシフト表示される。
その後、図96(e)に示すように、変動表示していた演出図柄70aの左右の変動表示領域に「2」の演出図柄70aを停止表示(仮停止表示)しつつ、中央の変動表示領域で演出図柄70aを変動表示させるリーチ演出が実行される。
そして、図96(f)に示すように、中央の変動表示領域に「3」の演出図柄70aが停止表示することで、リーチ演出が終了すると共に、変動表示が終了する。ここで、変動表示が終了したので、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコン(青キャラアイコン)THが消去される。
なお、図示は省略しているが、変動演出中は音声出力装置9からBGMや効果音等が出力されている。また、以降の図99、図102、図103、図106、及び、図107についても同様である。
(ノーマル変化パターン01のタイミングチャート)
図97、及び、図98は、アイコン表示態様更新処理において、保留アイコン変化パターンとしてノーマル変化パターン01が決定され、第1保留アイコンの表示態様を青キャラアイコンに変化させる場合の各種タイミングを示すタイミングチャートである。
T1のタイミングは、変動演出が開始されてから600フレーム目となるタイミングであって演出図柄70aの停止表示が行われる図柄停止期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データb(背景画像、各種停止演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データaの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には停止演出表示画面aが表示された状態となる。
T2のタイミングは、変動演出が開始されてから600フレーム目の途中のタイミングである。このタイミングにおいて、主制御基板110から変動パターン指定コマンドが演出制御部130mに送信される。
T3のタイミングは、変動演出が開始されてから601フレーム目となるタイミングであって図柄停止期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1保留アイコンを青キャラアイコンに変化させるノーマル変化パターン01を実行することが決定しているが画像表示装置に青キャラアイコンの表示はされず、音声出力装置9から第2発生報知音の出力も開始されない。
また、T3のタイミングにおいて、第2フレームバッファへの画像データc(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データbの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には停止演出表示画面bが表示された状態となる。
T4のタイミングは、次の変動演出が開始されてから1フレーム目となるタイミング(変動演出が開始されるタイミング)である。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データd(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データcの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面c(青キャラアイコン表示)が表示された状態となり、音声出力装置9から第2発生報知音の出力が開始される。このT4のタイミングが所定コマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングに相当する。
T5のタイミングは、変動演出が開始されてから2フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第2フレームバッファへの画像データe(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データdの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面d(青キャラアイコン表示)が表示された状態となり、音声出力装置9の第2発生報知音の出力が継続される。
T6のタイミングは、変動演出が開始されてから3フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データf(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データeの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面d(青キャラアイコン表示)が表示された状態となり、音声出力装置9の第2発生報知音の出力が継続される。
T7のタイミングは、変動演出が開始されてから15フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データh(背景画像、変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データgの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面g(青キャラアイコン表示)が表示された状態となり、音声出力装置9の第2発生報知音の出力が継続される。
T8のタイミングは、変動演出が開始されてから16フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のタイミングとなっている。このタイミングにおいて、約0.5秒間(15フレーム)に亘って出力していた第2発生報知音の出力が停止され、第2フレームバッファへの画像データi(背景画像、変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データhの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面h(青キャラアイコン表示)が表示された状態となる。
T9のタイミングは、変動演出が開始されてから17フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のタイミングとなっている。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データj(背景画像、変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され第2フレームバッファに描画されていた画像データiの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面i(青キャラアイコン表示)が表示された状態となる。
このように、第1画像表示装置70(メイン液晶)に青キャラアイコンが表示されるフレーム更新タイミングに合わせて(同期して)、音声出力装置9から第2発生報知音の出力が開始するため、青キャラアイコンの表示と第2発生報知音の出力とのフレーム更新タイミングがズレた状態で開始する場合と比べて、遊技者が違和感を覚えることを軽減することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、青キャラアイコンが表示されるフレーム更新タイミングに合わせて(同期して)第2発生報知音の出力を開始していたのに対して、青キャラアイコンの消去と第2発生報知音の出力の停止とは異なるフレーム更新タイミングで行っているため、青キャラアイコンを消去させるタイミングに制約を受けずに第2発生報知音の出力を停止させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(ノーマル変化パターン01の演出例)
図99は、変動開始時(シフト時)に第1保留アイコンの表示態様を青キャラアイコンに変化する場合(ノーマル変化パターン01)の演出例を示す図である。
図99(a)に示すように、第1保留アイコン表示領域70Bの第1表示部70B1、及び、第2表示部70B2に第1保留アイコン(CDアイコン)H11、H12が表示されているときに、ハズレを示す演出図柄の停止表示が行われたとする。
次に図99(b)に示すように、演出図柄70aの変動表示が開始されると共に、第1表示部70B1、及び、第2表示部70B2に表示されている第1保留アイコン(CDアイコン)H11、H12が当該アイコン表示領域70C、第1表示部70B1にそれぞれシフト表示される。
ここで、第2表示部70B2に表示されていた第1保留アイコン(CDアイコン)H12は、第1表示部70B1にシフト表示される際に、表示態様が青キャラアイコンに変化表示される。また、CDアイコンから青キャラアイコンに変化表示されると共に、音声出力装置9から第2発生報知音が0.5秒間出力される。
その後、図99(c)に示すように、変動表示されていた演出図柄70aがハズレであることを示す組合せ(ここでは、「164」)で停止表示が行われ、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコン(CDアイコン)THが消去される。
次に、図99(d)に示すように、演出図柄70aの変動表示が開始されると共に、第1表示部70B1の第1保留アイコン(青キャラアイコン)H11が当該アイコン表示領域70Cにシフト表示される。
その後、図99(e)に示すように、変動表示していた演出図柄70aの左右の変動表示領域に「2」の演出図柄70aを停止表示(仮停止表示)しつつ、中央の変動表示領域で演出図柄70aを変動表示させるリーチ演出が実行される。
そして、図99(f)に示すように、中央の変動表示領域に「3」の演出図柄70aが停止表示することで、リーチ演出が終了すると共に、変動表示が終了する。ここで、変動表示が終了したので、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコン(青キャラアイコン)THが消去される。
(キャラ作用変化パターン01のタイミングチャート)
図100、及び、図101は、アイコン表示態様更新処理において、当該アイコン変化パターンとしてキャラ作用変化パターン01が決定され、当該アイコンTHの表示態様を赤キャラアイコンに変化させる場合の各種タイミングを示すタイミングチャートである。
T1のタイミングは、変動演出が開始されてから1フレーム目となるタイミング(変動演出が開始されるタイミング)であって演出図柄70aの通常変動が行われる通常変動期間の開始のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データb(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データaの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面aが表示された状態となる。
T2のタイミングは、変動演出が開始されてから61フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、演出制御部130mは当該アイコンTHの表示態様を赤キャラアイコンに変化させるキャラ作用変化パターン01を実行することが決定しているが画像表示装置にキャラ等の表示はされず、音声出力装置9から第3発生報知音の出力も開始されない。
また、T2のタイミングにおいて、第2フレームバッファへの画像データd(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像、キャラ画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データcの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面cが表示された状態となる。
T3のタイミングは、変動演出が開始されてから62フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データe(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像、キャラ画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データdの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面d(キャラ表示)が表示された状態となるが、音声出力装置9から第3発生報知音の出力は開始されない。
T4のタイミングは、変動演出が開始されてから63フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第2フレームバッファへの画像データf(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像、キャラ画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データeの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面e(キャラ表示)が表示された状態となるが、音声出力装置9の第3発生報知音の非出力は継続される。
T5のタイミングは、変動演出が開始されてから64フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データg(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像、キャラ画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データfの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面f(キャラ表示)が表示された状態となるが、音声出力装置9の第3発生報知音の非出力は継続される。
T6のタイミングは、変動演出が開始されてから91フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データh(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データgの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面g(キャラ表示)が表示された状態となるが、音声出力装置9の第3発生報知音の非出力は継続される。
T7のタイミングは、変動演出が開始されてから92フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第2フレームバッファへの画像データi(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データhの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面h(赤キャラアイコン表示)が表示された状態となり、音声出力装置9から第3発生報知音の出力が開始される。このT7のタイミングが変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングに相当する。
T8のタイミングは、変動演出が開始されてから106フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、音声出力装置9の第3発生報知音の出力が継続しており、第1フレームバッファへの画像データj(背景画像、変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データiの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面i(赤キャラアイコン表示)が表示された状態となる。
T9のタイミングは、変動演出が開始されてから107フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のタイミングとなっている。このタイミングにおいて、約0.5秒間(15フレーム)に亘って出力していた第3発生報知音の出力が停止され、第2フレームバッファへの画像データk(背景画像、変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データjの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面j(赤キャラアイコン表示)が表示された状態となる。
T10のタイミングは、変動演出が開始されてから108フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のタイミングとなっている。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データl(背景画像、変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され第2フレームバッファに描画されていた画像データkの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面k(赤キャラアイコン表示)が表示された状態となる。
このように、第1画像表示装置70(メイン液晶)に赤キャラアイコンが表示されるフレーム更新タイミングに合わせて(同期して)、音声出力装置9から第3発生報知音の出力が開始するため、赤キャラアイコンの表示と第3発生報知音の出力とのフレーム更新タイミングがズレた状態で開始する場合と比べて、遊技者が違和感を覚えることを軽減することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、赤キャラアイコンが表示されるフレーム更新タイミングに合わせて(同期して)、第3発生報知音の出力を開始していたのに対して、赤キャラアイコンの消去と第3発生報知音の出力の停止とは異なるフレーム更新タイミングで行っているため、赤キャラアイコンを消去させるタイミングに制約を受けずに第3発生報知音の出力を停止させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(キャラ作用変化パターン01の演出例)
図102、及び、図103は、変動演出中に当該アイコンTHの表示態様を赤キャラアイコンに変化する場合(キャラ作用変化パターン01)の演出例を示す図である。
図102(a)に示すように、第1保留アイコン、及び、第2保留アイコンが表示されていない状態で、すなわち、保留記憶が1個も記憶されていない状態で、演出図柄70aを変動表示させる通常変動演出が実行されている。
その後、図102(c)に示すように、キャラC1が表示された後(図102(b)参照)、キャラC1が投げキス動作を行なって、ハートHを当該アイコン(CDアイコン)THに向けて飛ばす演出が行われる。
そして、当該アイコンTHにハートHが命中すると、図102(d)に示すように、当該アイコンTHの表示態様がCDアイコンから赤キャラアイコンに変化すると共に、音声出力装置9から第3発生報知音が0.5秒間出力される。
その後、図103(a)に示すように、変動表示していた演出図柄70aの左右の変動表示領域に「2」の演出図柄70aを停止表示(仮停止表示)しつつ、中央の変動表示領域で演出図柄70aを変動表示させるリーチ演出が実行される。
そして、SPリーチに発展すると、図103(b)に示すように、味方キャラC2と敵キャラC3とが対決する演出が開始される。なお、SPリーチに発展すると、演出図柄70aが画面左上に縮小表示され、第1保留アイコン表示領域70B、及び、第2保留アイコン表示領域70Dが消去される。
その後、図103(c)に示すように、味方キャラC2が敵キャラC3に勝利することで、大当たりであることを示唆し、変動表示されていた演出図柄70aが大当たりであることを示す組合せ(ここでは、「222」)で停止表示される。
そして、図103(d)に示すように、演出図柄70aが縮小表示から元の大きさに戻って第1画像表示装置70(メイン液晶)の中央で停止表示される。ここで、変動表示が終了したので、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコン(赤キャラアイコン)THが消去される。
(図柄作用変化パターン01のタイミングチャート)
図104、及び、図105は、アイコン表示態様更新処理において、保留アイコン変化パターンとして図柄作用変化パターン01が決定され、第1保留アイコンの表示態様を赤キャラアイコンに変化させる場合の各種タイミングを示すタイミングチャートである。
T1のタイミングは、変動演出が開始されてから1フレーム目となるタイミング(変動演出が開始されるタイミング)であって演出図柄70aの通常変動が行われる通常変動期間の開始のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データb(背景画像、各種変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データaの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面aが表示された状態となる。
T2のタイミングは、変動演出が開始されてから299フレーム目となるタイミングであって通常変動期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1保留アイコンの表示態様を赤キャラアイコンに変化させるキャラ作用変化パターン01を実行することが決定しているが画像表示装置に変化図柄等の表示はされず、音声出力装置9から第3発生報知音の出力も開始されない。
また、T2のタイミングにおいて、第2フレームバッファへの画像データd(背景画像、各種停止演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像、変化図柄画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データcの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には通常変動演出表示画面cが表示された状態となる。
T3のタイミングは、変動演出が開始されてから300フレーム目となるタイミングであって演出図柄70aの仮停止表示が行われる図柄仮停止期間のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データe(背景画像、各種停止演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像、変化図柄画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データdの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には仮停止演出表示画面d(変化図柄表示)が表示された状態となるが、音声出力装置9から第3発生報知音の出力は開始されない。
T4のタイミングは、変動演出が開始されてから301フレーム目となるタイミングであって図柄仮停止期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第2フレームバッファへの画像データf(背景画像、各種停止演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像、変化図柄画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データeの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には仮停止演出表示画面e(変化図柄表示)が表示された状態となるが、音声出力装置9の第3発生報知音の非出力は継続される。
T5のタイミングは、変動演出が開始されてから302フレーム目となるタイミングであって図柄仮停止期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データg(背景画像、各種停止演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像、変化図柄画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データfの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には仮停止演出表示画面f(変化図柄表示)が表示された状態となるが、音声出力装置9の第3発生報知音の非出力は継続される。
T6のタイミングは、変動演出が開始されてから330フレーム目となるタイミングであって図柄仮停止期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データh(背景画像、各種停止演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像、変化図柄画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データgの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には仮停止演出表示画面g(変化図柄表示)が表示された状態となるが、音声出力装置9の第3発生報知音の非出力は継続される。
T7のタイミングは、変動演出が開始されてから331フレーム目となるタイミングであって図柄仮停止期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第2フレームバッファへの画像データi(背景画像、各種停止演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像、変化図柄画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データhの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には仮停止演出表示画面h(変化図柄&赤キャラアイコン表示)が表示された状態となり、音声出力装置9から第3発生報知音の出力が開始される。このT7のタイミングが変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングに相当する。
T8のタイミングは、変動演出が開始されてから345フレーム目となるタイミングであって図柄仮停止期間の途中のフレーム更新タイミングである。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データj(背景画像、停止演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像、変化図柄画像等)の描画が開始され、第2フレームバッファに描画されていた画像データiの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には仮停止演出表示画面i(変化図柄&赤キャラアイコン表示)が表示された状態となり、音声出力装置9の第3発生報知音の出力が継続される。
T9のタイミングは、変動演出が開始されてから346フレーム目となるタイミングであって図柄仮停止期間の途中のタイミングとなっている。このタイミングにおいて、約0.5秒間(15フレーム)に亘って出力していた第3発生報知音の出力が停止され、第2フレームバッファへの画像データk(背景画像、停止演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像、変化図柄画像等)の描画が開始され、第1フレームバッファに描画されていた画像データjの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には仮停止演出表示画面j(変化図柄&赤キャラアイコン表示)が表示された状態となる。
T10のタイミングは、変動演出が開始されてから347フレーム目となるタイミングであって図柄仮停止期間の途中のタイミングとなっている。このタイミングにおいて、第1フレームバッファへの画像データl(背景画像、変動演出画像、各種図柄画像、各種アイコン画像等)の描画が開始され第2フレームバッファに描画されていた画像データkの画像表示装置への表示が開始され、画像表示装置には仮停止演出表示画面k(変化図柄&赤キャラアイコン表示)が表示された状態となる。
このように、第1画像表示装置70(メイン液晶)に赤キャラアイコンが表示されるフレーム更新タイミングに合わせて(同期して)、音声出力装置9から第3発生報知音の出力が開始するため、赤キャラアイコンの表示と第3発生報知音の出力とのフレーム更新タイミングがズレた状態で開始する場合と比べて、遊技者が違和感を覚えることを軽減することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、赤キャラアイコンが表示されるフレーム更新タイミングに合わせて(同期して)、第3発生報知音の出力を開始していたのに対して、赤キャラアイコンの消去と第3発生報知音の出力の停止とは異なるフレーム更新タイミングで行っているため、赤キャラアイコンを消去させるタイミングに制約を受けずに第3発生報知音の出力を停止させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(図柄作用変化パターン01の演出例)
図106、及び、図107は、演出図柄70aの停止中(仮停止中)に保留アイコンの表示態様を赤キャラアイコンに変化する場合(図柄作用変化パターン01)の演出例を示す図である。
図106(a)に示すように、第1保留アイコン表示領域70Bの第1表示部70B1に第1保留アイコン(CDアイコン)H11が表示されている状態で、演出図柄70aを変動表示させる通常変動演出が実行されている。
その後、図105(b)に示すように、左の変動表示領域に「2」、右の変動表示領域に「3」、中央の変動表示領域に「変化」の演出図柄70aを停止表示(仮停止表示)しつつ、中央の変動表示領域で停止表示(仮停止表示)した変化図柄から稲妻のようなエフェクトが第1表示部70B1の第1保留アイコン(CDアイコン)H11に向けて出現し、命中すると、第1保留アイコンH11の表示態様がCDアイコンから赤キャラアイコンに変化すると共に、音声出力装置9から第3発生報知音が0.5秒間出力される。
次に、図106(c)に示すように、演出図柄70aの変動表示が開始されると共に、第1表示部70B1の第1保留アイコン(赤キャラアイコン)H11が当該アイコン表示領域70Cにシフト表示される。
その後、図107(a)に示すように、変動表示していた演出図柄70aの左右の変動表示領域に「2」の演出図柄70aを停止表示(仮停止表示)しつつ、中央の変動表示領域で演出図柄70aを変動表示させるリーチ演出が実行される。
そして、SPリーチに発展すると、図107(b)に示すように、味方キャラC2と敵キャラC3とが対決する演出が開始される。なお、SPリーチに発展すると、演出図柄70aが縮小表示となり、左上に表示され、第1保留アイコン表示領域70B、及び、第2保留アイコン表示領域70Dが消去される。
その後、図107(c)に示すように、味方キャラC2が敵キャラC3に勝利することで、大当たりであることを示唆し、変動表示されていた演出図柄70aが大当たりであることを示す組合せ(ここでは、「222」)で停止表示される。
そして、図107(d)に示すように、演出図柄70aが縮小表示から元の大きさに戻って第1画像表示装置70(メイン液晶)の中央で停止表示される。ここで、変動表示が終了したので、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコン(赤キャラアイコン)THが消去される。
以上のように、本実施の形態では、演出制御部130mが所定のコマンド(始動口入賞指定コマンドや変動パターン指定コマンド)を受信したことに応じたフレーム更新タイミングで変化演出を実行する場合と、演出制御部130mが変動パターン指定コマンドを受信した後の所定のフレーム更新タイミングで変化演出を実行する場合とがあるので、変化演出のバリエーションが増えることで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、本実施の形態では、アイコン変化演出は、始動口入賞指定コマンドを演出制御部130mが受信すると、最終表示態様やシナリオを決定するようにしていたが、このような決定方法に限られない。例えば、アイコン(当該アイコン、保留アイコン)の表示態様を変化し得るタイミングになると、その都度、表示態様を変化させるか否かを決定するようにしてもよい。また、始動口入賞指定コマンドを演出制御部130mが受信した際に最終表示態様のみ決定し、どのように変化していくかは、アイコン(当該アイコン、保留アイコン)の表示態様を変化し得るタイミングになると、その都度、決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、アイコン(当該アイコン、保留アイコン)の表示態様としては、通常アイコンとしてのCDアイコンと、特別アイコンとしての青キャラアイコン、赤キャラアイコン、及び、虹キャラアイコンとの4種類であったが、4種類には限られず、多くてもよいし、少なくてもよい。
例えば、青キャラアイコンよりも大当たり当選期待度が低く、特別アイコンに変化する可能性があることを示唆する特殊アイコン(点滅CDアイコン)を設けるようにしてもよい。このような特殊アイコンを設ける場合は、青キャラアイコンよりも大当たり当選期待度が低いことから、ノーマル変化パターン02、キャラ作用変化パターン01、及び、図柄作用変化パターン01(変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングにおいて発生する変化演出)では、特殊アイコンに変化しないようにすることが望ましい。このようにすることで、大当たり当選期待度が高い表示態様に変化し易いノーマル変化パターン02、キャラ作用変化パターン01、及び、図柄作用変化パターン01(変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングにおいて発生する変化演出)で、特殊アイコンに変化してしまうことがなくなるので、遊技者が落胆することを防ぎつつ、アイコンの表示態様のバリエーションを増やすことができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態の4種類に加えて、上記特殊アイコンと緑キャラアイコンを設けてもよい。このようにした場合の、アイコン(当該アイコン、保留アイコン)に係る大当たり当選期待度は、(CDアイコン<)点滅CDアイコン<青キャラアイコン<緑キャラアイコン<赤キャラアイコン<虹キャラアイコンの順で高くなっているようにすればよい。
また、本実施の形態では、キャラ作用変化パターン01や図柄作用変化パターン01において、キャラC1や変化図柄が表示されれば、必ず、アイコン(当該アイコン、保留アイコン)の表示態様を変化させていたが、キャラC1や変化図柄が表示されても変化されない場合(所謂ガセ演出)を設けてもよい。このようなガセ演出を設ける場合、ノーマル変化パターン02、キャラ作用変化パターン01、及び、図柄作用変化パターン01(変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングにおいて発生する変化演出)に対するガセ演出の方が入賞時変化演出、及び、ノーマル変化パターン01(所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングにおいて発生する変化演出)に対するガセ演出より実行割合が高い、又は、ノーマル変化パターン02、キャラ作用変化パターン01、及び、図柄作用変化パターン01(変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングにおいて発生する変化演出)に対するガセ演出のみ実行可能とするのが望ましい。
また、本実施の形態では、アイコン変化演出は、1回の変動演出中に複数回実行されることはなかったが、複数回実行するようにしてもよい。このようにする場合、入賞時変化演出、及び、ノーマル変化パターン01(所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングにおいて発生する変化演出)は変動演出中にタイミングが1度しかないため、ノーマル変化パターン02、キャラ作用変化パターン01、及び、図柄作用変化パターン01(変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングにおいて発生する変化演出)を複数回実行可能とすればよい。このようにすることで、1回の変動演出において複数回アイコン(当該アイコン、保留アイコン)の表示態様が変化する可能性があるので、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングにおいて発生する変化演出(入賞時変化演出、及び、ノーマル変化パターン01)の実行タイミングは、所定のコマンド(始動口入賞指定コマンドや変動パターン指定コマンド)を受信したフレーム数から2フレーム後となるフレーム更新タイミングとしていたが、2フレーム後に限られず、所定のコマンドを受信してから極端に遅くなければ、1フレーム後でも数フレーム後でもよい。
また、本実施の形態では、当該アイコン変化パターンとしては、図柄作用変化パターン01を設けていなかったが、設けてもよい。
また、本実施の形態では、「ノーマル変化パターン01」を実行する場合、変動パターン指定コマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングにおいて変化演出を実行していたが、このタイミングに限られず、例えば、特別図柄記憶指定コマンドや演出図柄指定コマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングにおいて変化演出を実行するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、「ノーマル変化パターン02」、「キャラ作用変化パターン01」、及び、「図柄作用変化パターン01」を実行する場合、変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングにおいて変化演出を実行していたが、このタイミングに限られず、他の所定のコマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングにおいて変化演出を実行するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、アイコン(当該アイコン、保留アイコン)が変化する際に、アイコン(当該アイコン、保留アイコン)が変化したことを報知する演出として、アイコン発生(変化)報知音を出力していたが、このような演出に限られず、アイコン発生(変化)報知音の出力に加えて、盤用照明装置74及び/又は枠用照明装置10を用いて、変化したアイコン(当該アイコン、保留アイコン)の表示態様の色と同じ色でランプを発光させるようにしてもよい。このようにする場合、アイコン発生(変化)報知音の出力と同じように、第1画像表示装置70(メイン液晶)に変化後のアイコン(当該アイコン、保留アイコン)が表示されるフレーム更新タイミングに合わせて(同期して)、盤用照明装置74及び/又は枠用照明装置10のランプの発光を開始するようにすればよく、ランプの発光を終了するタイミングは、所定時間経過で終了するようにしてもよいし、アイコン(当該アイコン、保留アイコン)を消去させるフレーム更新タイミングに合わせて(同期して)終了させるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、当該アイコン、及び、保留アイコンは、第1画像表示装置70(メイン液晶)において表示していたが、第2画像表示装置71(サブ液晶)に表示するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、遊技状態によってアイコン変化演出の実行を制限していなかったが、遊技状態によってアイコン変化演出の実行を制限するようにしてもよい。例えば、第1特定遊技状態、及び、第2特定遊技状態においては、入賞時変化演出、及び、ノーマル変化パターン01(所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングにおいて発生する変化演出)は実行可能だが、ノーマル変化パターン02、キャラ作用変化パターン01、及び、図柄作用変化パターン01(変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングにおいて発生する変化演出)は実行不可能としてもよい。このようにすることで、第1特定遊技状態、及び、第2特定遊技状態は、変動時間が短く設定されているため、変動中に実行されるノーマル変化パターン02、キャラ作用変化パターン01、及び、図柄作用変化パターン01(変動パターン指定コマンド受信後の所定のフレーム更新タイミングにおいて発生する変化演出)の実行を制限することで、第1特定遊技状態、及び、第2特定遊技状態の遊技性を損なうことなく、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、アイコン変化演出は、保留アイコンや当該アイコンそのものの表示態様(形状及び色)を変化させていたが、このような変化に限られず、保留アイコンや当該アイコンそのものの表示態様は変化させずに(CDアイコンのまま)、保留アイコンや当該アイコンの周囲に大当たり当選期待度を示す色のエフェクトを表示するようにしてもよいし、保留アイコンや当該アイコンの周囲(近傍)に大当たり当選期待度を示すキャラクタを表示するようにしてもよいし、保留アイコンや当該アイコンの周囲(近傍)に実行予定の演出を示唆する文字画像(例えば「SP」や「擬似連」など)を表示するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、変化シナリオを決定するときに大当たりの当落に係らず決定していたが、大当たりの当落を参照して決定するようにしてもよい。具体的には、アイコン最終表示態様と、現在の保留数と、大当たりの当落と、選択率(%)に基づいて、複数の変化シナリオの中から1つの変化シナリオを決定するようにすればよい。
このように、大当たりの当落を参照して変化シナリオを決定する場合、大当たりに当選していて赤キャラアイコンに変化する場合は、現在の保留数が「1」や「2」のときよりも「3」や「4」のときの方が、入賞時に赤キャラアイコンに変化する変化シナリオが選択され易い選択率(%)に設定すればよい。
つまり、大当たりに当選していて赤キャラアイコンに変化する場合は、現在の保留数が「3」や「4」のときよりも「1」や「2」のときの方が、入賞時に赤キャラアイコンに変化する変化シナリオが選択され難い選択率(%)ともいえる。
また、大当たりに当選しておらず、すなわち、ハズレであって赤キャラアイコンに変化する場合は、大当たりに当選していて赤キャラアイコンに変化する場合よりも入賞時に赤キャラアイコンに変化する変化シナリオが選択され難い選択率(%)に設定すればよい。
また、本実施の形態では、保留アイコン変化パターンを決定するときに現在の保留数や大当たりの当落に係らず決定していたが、現在の保留数や大当たりの当落を参照して決定するようにしてもよい。具体的には、今回の変動演出における保留アイコン変化の態様と、現在の保留数と、大当たりの当落と、選択率(%)に基づいて、複数の保留アイコン変化パターンの中から1つの保留アイコン変化パターンを決定するようにすればよい。
このように、現在の保留数や大当たりの当落を参照して保留アイコン変化パターンを決定する場合、大当たりに当選していて赤キャラアイコンに変化する場合は、現在の保留数が「1」や「2」のときよりも「3」や「4」のときの方が、保留アイコン変化パターンとして「ノーマル変化パターン01」が選択され易い選択率(%)に設定すればよい。
つまり、大当たりに当選していて赤キャラアイコンに変化する場合は、現在の保留数が「3」や「4」のときよりも「1」や「2」のときの方が、保留アイコン変化パターンとして「ノーマル変化パターン01」が選択され難い選択率(%)ともいえる。
また、大当たりに当選しておらず、すなわち、ハズレであって赤キャラアイコンに変化する場合は、大当たりに当選していて赤キャラアイコンに変化する場合よりも保留アイコン変化パターンとして「ノーマル変化パターン01」が選択され難い選択率(%)に設定すればよい。
以上のように、入賞時変化演出、及び、ノーマル変化パターン01(所定のコマンドの受信に応じたフレーム更新タイミングにおいて発生する変化演出)において赤キャラアイコンに変化する場合、現在の保留数が「1」や「2」のときよりも「3」や「4」のときの方が、大当たり当選期待度が高くなるので、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。ここでは第3の実施形態と同一の部分については説明を省略し、相違する部分を説明する。
第4の実施形態では、例えば、図109(a)に示すように、第1画像表示装置70の表示部の右下隅部に、特別図柄の変動表示に対応して変動表示される特殊図柄TZを表示するための特殊図柄表示領域が設けられている点において第3の実施形態と相違する。
また、第1画像表示装置70の表示部の左端部に、現在の第1特別図柄保留数(U1)を示す第1保留数字を表示するための第1保留数表示領域70Eと、現在の第2特別図柄保留数(U2)を示す第2保留数字を表示するための第2保留数表示領域70Fとが設けられている点においても第3の実施形態と相違する。
なお、第1保留数表示領域70Eに表示される第1保留数字、及び、第2保留数表示領域70Fに表示される第2保留数字が第1保留情報に相当し、第1保留アイコン表示領域70Bに表示される第1保留アイコン、及び、第2保留アイコン表示領域70Dに表示される第2保留アイコンが第2保留情報に相当し、当該アイコン表示領域70Cに表示される当該アイコンが実行情報に相当する。
(客待ち状態から変動演出が開始される際の具体例)
図108〜40を用いて、客待ち状態から変動演出が開始される際の具体例について説明する。図108は、客待ち状態から変動演出が開始されるタイミングチャートであり、図109(a)〜(f)及び図110(g)〜(k)は、図108の(a)〜(k)に対応する演出例を示す図である。
まず、T0のタイミングは、客待ち状態が開始されてから0フレーム目となるタイミングである。このタイミングにおいて、客待ちデモ演出を開始するための待機時間(30秒)の減算が開始される。
具体的には、図109(a)に示すように、第1画像表示装置70では、演出図柄70a及び特殊図柄TZが停止表示した状態となっている。また、第1保留数表示領域70E及び第2保留数表示領域70Fには「0」が表示され、保留アイコン及び当該アイコンTHが表示されていない状態となっている。
T1のタイミングは、第1特別図柄保留数(U1)が「0」から「1」に増加したタイミング(客待ち状態の開始から4フレーム目)である。このタイミングにおいて、第1保留数字の非アニメーションによる増加表示、及び、第1保留アイコンの非アニメーションによる増加表示(1フレームで完了)が行われ、アイコン発生時の報知音である第1発生報知音の出力が開始される。
具体的には、図109(b)に示すように、第1画像表示装置70では、第1保留数表示領域70Eに表示されている第1保留数字が「0」から「1」に変化すると共に、第1表示部70B1に第1保留アイコン(CDアイコン)H11が通常サイズで表示される。また、音声出力装置9から第1発生報知音(ピコッ)が出力される。
T2のタイミングは、第1特別図柄保留数(U1)が「1」から「0」に減少して通常変動パターンによる変動演出(特別図柄の変動表示)が開始されるタイミング(客待ち状態の開始から5フレーム目)である。このタイミングにおいて、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示、第1保留数字の非アニメーションによる減少表示、及び、第1保留アイコンの当該アイコンへのアニメーションによる変化表示(減少表示)が開始される。
具体的には、図109(c)に示すように、第1画像表示装置70では、第1保留数表示領域70Eに表示されている第1保留数字が「1」から「0」に変化すると共に、第1表示部70B1に表示されていた第1保留アイコン(CDアイコン)H11が当該アイコン表示領域70Cに向けて移動(シフト)を開始する。また、演出図柄70aがスクロール(他の演出図柄に更新)されない状態での縮小表示を開始すると共に、特殊図柄TZがスクロールを開始する。
T3のタイミングは、第1発生報知音の出力が開始されてから10フレーム目となるタイミング(客待ち状態の開始から14フレーム目)である。このタイミングにおいて、第1発生報知音の出力が終了する。
具体的には、図109(d)に示すように、第1画像表示装置70では、第1保留アイコン(CDアイコン)H11の当該アイコン表示領域70Cへの移動(シフト)が継続すると共に、演出図柄70aの縮小表示が継続する。
T4のタイミングは、第1保留アイコンの変化表示(減少表示)が開始してから20フレーム目となるタイミング(客待ち状態の開始から25フレーム目)である。このタイミングにおいて、第1保留アイコンの変化表示が終了する。
具体的には、図109(e)に示すように、第1画像表示装置70では、第1表示部70B1から移動してきた第1保留アイコンH11が当該アイコン表示領域70Cの中心に位置して当該アイコンTHになると共に、演出図柄70aの縮小表示が停止する。
T5のタイミングは、変動演出が開始されてから40フレーム目となるタイミング(客待ち状態の開始から45フレーム目)である。このタイミングにおいて、演出図柄70aの変動表示が継続している。
具体的には、図109(f)に示すように、第1画像表示装置70では、左の変動表示領域での演出図柄70aのスクロール(下方向への移動)に続いて、中央の変動表示領域での演出図柄70aのスクロール(下方向への移動)が開始される。
T6のタイミングは、変動演出が開始されてから50フレーム目となるタイミング(客待ち状態の開始から55フレーム目)である。このタイミングにおいて、演出図柄70aの変動表示が継続している。
具体的には、図110(g)に示すように、第1画像表示装置70では、中央の変動表示領域での演出図柄70aのスクロール(下方向への移動)に続いて、右の変動表示領域での演出図柄70aのスクロール(下方向への移動)が開始され、全ての変動表示領域で演出図柄70aがスクロールしている状態となる。
T7のタイミングは、変動演出が開始されてから225フレーム目となるタイミング(客待ち状態の開始から230フレーム目)である。このタイミングにおいて、演出図柄70aの変動表示が継続している。
具体的には、図110(h)に示すように、第1画像表示装置70では、左側の変動表示領域で「3」の演出図柄70aが仮停止される(揺れ動いた状態になる)と共に、中央と右側の変動表示領域で演出図柄70aのスクロールが継続する。
T8のタイミングは、変動演出が開始されてから255フレーム目となるタイミング(客待ち状態の開始から260フレーム目)である。このタイミングにおいて、演出図柄70aの変動表示が継続している。
具体的には、図110(i)に示すように、第1画像表示装置70では、右側の変動表示領域で「5」の演出図柄70aが仮停止される(揺れ動いた状態になる)と共に、中央の変動表示領域で演出図柄70aのスクロールが継続する。
T9のタイミングは、変動演出が開始されてから285フレーム目となるタイミング(客待ち状態の開始から290フレーム目)である。このタイミングにおいて、演出図柄70aの変動表示が継続している。
具体的には、図110(j)に示すように、第1画像表示装置70では、中央の変動表示領域に「6」の演出図柄70aが仮停止され(揺れ動いた状態になり)、ハズレであることを示す演出図柄70aの組み合わせが表示された状態となる。
T10のタイミングは、変動演出が開始されてから300フレーム目となるタイミング(客待ち状態の開始から305フレーム目)である。このタイミングにおいて、演出図柄70aの変動表示及び特殊図柄TZの変動表示が終了する。
具体的には、図110(k)に示すように、第1画像表示装置70では、左中右の変動表示領域で仮停止していた演出図柄70aが停止表示すると共に、特殊図柄TZが演出図柄70aと同じ組み合わせ「365」で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTHが消去される。
このように、客待ち状態中に特別図柄保留数が増加(「0」から「1」に変化)した場合には、保留数字及び保留アイコンの非アニメーションによる増加表示が最短となる1フレーム分の期間(時間)で終了するため、間延びしないように即座に変動演出(保留数字の減少表示及び保留アイコンの変化表示)に移行させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、保留数字及び保留アイコンの増加表示の開始に同期して出力される発生報知音が、保留数字及び保留アイコンの増加表示が終了する(フレーム更新)タイミングよりも後の(フレーム更新)タイミングまで継続するため、特別図柄保留数が増加したことを遊技者に確実に認識させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特別図柄保留数が減少(「1」から「0」に変化)した場合には、保留数字の非アニメーションによる減少表示、及び、保留アイコンの当該アイコンへのアニメーションによる変化表示が実行されるため、特別図柄保留数が減少したことを遊技者に確実に認識させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、保留アイコンの当該アイコンへの変化表示が完了することになる(フレーム更新)タイミングよりも、保留数字の減少表示が完了することになる(フレーム更新)タイミングの方が早いため、特別図柄保留数が変化することを演出しつつ、保留数字によって特別図柄保留数が減少したことを遊技者が把握し易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、保留アイコンの当該アイコンへの変化表示が完了するまでは、演出図柄がスクロールせず(次の演出図柄に更新されず)、保留アイコンの変化表示が完了する(フレーム更新)タイミングで演出図柄のスクロール(次の演出図柄への更新)が開始されるため、保留記憶が減少してから変動演出が開始されるという遊技の進行を把握し易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、客待ち状態中に特別図柄保留数が増加(「0」から「1」に変化)した場合において、保留アイコンの増加表示を非アニメーションで実行するのではなく、保留数字の増加表示よりも長く継続するように、複数フレーム(例えば5フレーム)に亘るアニメーションで実行するようにしてもよい。このようにすることで、特別図柄保留数の増加を遊技者が把握し易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、保留数字の減少表示と保留アイコンの当該アイコンへの変化表示(減少表示)とを同じ(フレーム更新)タイミングで開始するのではなく、保留数字の減少表示が完了する(フレーム更新)タイミングの方が早いのであれば、どちらを先に開始してもよい。このようにすることで、表示制御の自由度を向上させつつ、特別図柄保留数が減少したことを早い段階で把握させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、保留アイコンの変化表示が完了する(フレーム更新)タイミングで演出図柄のスクロール(次の演出図柄への更新)を開始(通常よりも開始が遅延)するのではなく、保留アイコンの変化表示が完了する少し前の(フレーム更新)タイミングで演出図柄のスクロール(次の演出図柄への更新)を開始させるようにしてもよい。
(変動演出中に保留数が増加する際の具体例)
図111〜42を用いて、変動演出中に保留数が増加する際の具体例について説明する。図111は、変動演出中に保留数が増加するタイミングチャートであり、図112(a)〜(c)は、図111の(a)〜(c)に対応する演出例を示す図である。
まず、T1のタイミングは、通常変動パターンによる変動演出が開始されてから50フレーム目となるタイミングである。このタイミングにおいて、演出図柄70aの変動表示が継続している。
具体的には、図112(a)に示すように、第1画像表示装置70では、演出図柄70a及び特殊図柄TZのスクロール(下方向への移動)が行われている。また、第1保留数表示領域70E及び第2保留数表示領域70Fには「0」が表示され、当該アイコン(CDアイコン)THが表示されている。
T2のタイミングは、第1特別図柄保留数(U1)が「0」から「1」に増加したタイミング(変動演出の開始から60フレーム目)である。このタイミングにおいて、第1保留数字の非アニメーションによる増加表示、及び、第1保留アイコンのアニメーションによる増加表示が開始され、アイコン発生時の報知音である第1発生報知音の出力が開始される。
具体的には、図112(b)に示すように、第1画像表示装置70では、第1保留数表示領域70Eに表示されている第1保留数字が「0」から「1」に変化すると共に、第1表示部70B1に第1保留アイコン(CDアイコン)H11が極小サイズで表示されて拡大表示を開始する。また、音声出力装置9から第1発生報知音(ピコッ)が出力される。
T3のタイミングは、第1保留アイコンの増加表示が開始されてから10フレーム目となるタイミング(変動演出の開始から70フレーム目)である。このタイミングにおいて、第1保留アイコンの増加表示が終了すると共に、第1発生報知音の出力が終了する。
具体的には、図112(c)に示すように、第1画像表示装置70では、第1表示部70B1に表示された第1保留アイコン(CDアイコン)の拡大表示が終了して通常サイズで表示される。
このように、特別図柄保留数が増加した場合には、保留数字の非アニメーションによる増加表示、及び、保留アイコンのアニメーションによる増加表示が実行されるため、特別図柄保留数が増加したことを遊技者に確実に認識させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、保留アイコンの増加表示が完了することになる(フレーム更新)タイミングよりも、保留数字の増加表示が完了することになる(フレーム更新)タイミングの方が早いため、特別図柄保留数が変化することを演出しつつ、保留数字によって特別図柄保留数が増加したことを遊技者が把握し易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、変動演出の実行中に特別図柄保留数が増加した場合には、客待ち状態中に特別図柄保留数が増加した場合に比べて、長い期間に亘って保留アイコンの増加表示が実行されるため、特別図柄保留数が増加したことを遊技者に確実に認識させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、保留数字及び保留アイコンの増加表示の開始に同期して出力される発生報知音が、保留アイコンの増加表示が終了する(フレーム更新)タイミングに同期して終了するため、特別図柄保留数が増加したことを効果的に演出することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、保留アイコンの当該アイコンへの変化表示に係る期間(20フレーム)よりも、保留アイコンの増加表示に係る期間(10フレーム)の方が短くなっているので、変動演出が開始されることを強調することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、保留数字の増加表示と保留アイコンの増加表示とを同じ(フレーム更新)タイミングで開始するのではなく、保留数字の増加表示が完了する(フレーム更新)タイミングの方が早いのであれば、どちらを先に開始してもよい。このようにすることで、表示制御の自由度を向上させつつ、特別図柄保留数が増加したことを早い段階で把握させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、保留アイコンの当該アイコンへの変化表示に係る期間よりも、保留アイコンの増加表示に係る期間を短くするのではなく、保留アイコンの増加表示に係る期間が長くなるようにしてもよい。このようにすることで、特別図柄保留数が増加したことを強調することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、保留アイコンの当該アイコンへの変化表示に係る期間よりも、保留アイコンの増加表示に係る期間を短くするのではなく、両期間を同じ長さにしてもよい。
(保留数が減少直後に増加する際の具体例)
図113〜44を用いて、保留数が減少直後に増加する際の具体例について説明する。図113は、保留数が減少直後に増加するタイミングチャートであり、図114(a)〜(f)は、図113の(a)〜(f)に対応する演出例を示す図である。
まず、T0のタイミングは、演出図柄70aが停止表示されてから5フレーム目となるタイミングである。このタイミングにおいて、演出図柄70aの停止表示が継続している。
具体的には、図114(a)に示すように、第1画像表示装置70では、ハズレを示す「4」「6」「8」の演出図柄70a及び特殊図柄TZが停止表示した状態となっている。また、第1保留数表示領域70Eに「2」が表示されると共に、第2保留数表示領域70Fに「0」が表示されている。さらに、第1表示部70B1に第1保留アイコン(CDアイコン)H11が表示されると共に、第2表示部70B2に第1保留アイコン(CDアイコン)H12が表示され、当該アイコンTHが表示されていない状態となっている。
T1のタイミングは、通常変動パターンによる変動演出(特別図柄の変動表示)が開始されるタイミング(演出図柄70aが停止表示されてから20フレーム目)である。このタイミングにおいて、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示、第1保留数字の非アニメーションによる減少表示、第1保留アイコンの当該アイコンへのアニメーションによる変化表示、及び、第1保留アイコンのアニメーションによる減少表示が開始される。
具体的には、図114(b)に示すように、第1画像表示装置70では、第1保留数表示領域70Eに表示されている第1保留数字が「2」から「1」に変化する。また、第1表示部70B1に表示されていた第1保留アイコン(CDアイコン)H11が当該アイコン表示領域70Cに向けて移動(シフト)を開始すると共に、第2表示部70B2に表示されていた第1保留アイコン(CDアイコン)H12が第1表示部70B1に向けて移動(シフト)を開始する。さらに、演出図柄70aがスクロール(他の演出図柄に更新)されない状態での縮小表示を開始すると共に、特殊図柄TZがスクロールを開始する。
T2のタイミングは、第1特別図柄保留数(U1)が「1」から「2」に増加したタイミング(演出図柄70aが停止表示されてから30フレーム目)である。このタイミングにおいて、第1保留数字の非アニメーションによる増加表示が開始されるが、第1保留アイコンの変化表示及び減少表示の実行中であるため、第1保留アイコンの増加表示やアイコン発生時の報知音である発生報知音の出力は待機されることになる。
具体的には、図114(c)に示すように、第1画像表示装置70では、第1保留数表示領域70Eに表示されている第1保留数字が「1」から「2」に変化すると共に、演出図柄70aの縮小表示が継続する。
T3のタイミングは、第1保留アイコンの変化表示及び減少表示が開始してから20フレーム目となるタイミング(演出図柄70aが停止表示されてから40フレーム目)である。このタイミングにおいて、第1保留アイコンの変化表示及び減少表示が終了する。また、待機していた第1保留アイコンのアニメーションによる増加表示が開始されると共に、アイコン発生時の報知音である第1発生報知音の出力が開始される。
具体的には、図114(d)に示すように、第1画像表示装置70では、第1表示部70B1から移動してきた第1保留アイコンH11が当該アイコン表示領域70Cの中心に位置して当該アイコンTHになると共に、第2表示部70B2から移動してきた第1保留アイコンH12が第1表示部70B1の中心に位置し、演出図柄70aの縮小表示が停止する。また、第2表示部70B2に第1保留アイコン(CDアイコン)H13が極小サイズで表示されて拡大表示を開始すると共に、音声出力装置9からの第1発生報知音(ピコッ)の出力が開始される。
T4のタイミングは、第1保留アイコンの増加表示が開始されてから5フレーム目となるタイミング(演出図柄70aが停止表示されてから45フレーム目)である。このタイミングにおいて、第1保留アイコンの増加表示、及び、第1発生報知音の出力が継続している。
具体的には、図114(e)に示すように、第1画像表示装置70では、第2表示部70B2に第1保留アイコン(CDアイコン)H13が小サイズで表示されて拡大表示を継続すると共に、音声出力装置9からの第1発生報知音(ピコッ)の出力が継続している。また、左側の変動表示領域での演出図柄70aのスクロール(下方向への移動)が開始される。
T5のタイミングは、第1保留アイコンの増加表示が開始されてから10フレーム目となるタイミング(演出図柄70aが停止表示されてから50フレーム目)である。このタイミングにおいて、第1保留アイコンの増加表示が終了すると共に、第1発生報知音の出力が終了する。
具体的には、図114(f)に示すように、第1画像表示装置70では、第1表示部70B1に表示された第1保留アイコン(CDアイコン)の拡大表示が終了して通常サイズで表示される。また、中央の変動表示領域での演出図柄70aのスクロール(下方向への移動)が開始される。
このように、保留アイコンの当該アイコンへの変化表示及び保留アイコンの減少表示の実行中に特別図柄保留数が増加した場合には、この変化表示及び減少表示が完了することになる(フレーム更新)タイミングより前であっても、保留数字の増加表示を開始するため、保留アイコンの変化表示及び減少表示の実行中であっても特別図柄保留数が増加したことを遊技者に認識させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、保留アイコンの当該アイコンへの変化表示及び保留アイコンの減少表示の実行中に特別図柄保留数が増加した場合には、保留アイコンの増加表示及び発生報知音の出力を待機(制限)しておき、保留アイコンの変化表示及び減少表示が完了した(フレーム更新)タイミングで、保留アイコンの増加表示及び発生報知音の出力を開始するため、特別図柄保留数の推移が把握し難くなることを防止でき、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、保留数字の増加表示よりも後に実行される保留アイコンの増加表示に同期して発生報知音を出力するのではなく、保留数字の増加表示に同期して発生報知音を出力するようにしてもよい。
また、保留アイコンの変化表示及び減少表示が完了した(フレーム更新)タイミングで、保留アイコンの増加表示及び発生報知音の出力を開始(通常よりも開始が遅延)するのではなく、保留アイコンの変化表示及び減少表示が完了する少し前の(フレーム更新)タイミングで保留アイコンの増加表示及び発生報知音の出力を開始させるようにしてもよい。このようにすることで、特別図柄保留数の推移が把握し難くなることを抑制でき、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、保留アイコンの増加表示中に特別図柄保留数が増加した場合であっても、保留アイコンの変化表示や減少表示中と同様に、保留アイコンの増加表示及び発生報知音の出力を待機(制限)する一方、保留数字の増加表示を開始し、保留アイコンの増加表示が完了した(フレーム更新)タイミングで、保留アイコンの増加表示及び発生報知音の出力を開始すればよい。
(特定リーチ演出中に保留数が増加する際の具体例)
図115〜46を用いて、特定リーチ演出中に保留数が増加する際の具体例について説明する。図115は、特定リーチ演出中に保留数が増加するタイミングチャートであり、図116(a)〜(f)は、図115の(a)〜(f)に対応する演出例を示す図である。
まず、T1のタイミングは、SPリーチ変動パターンによる変動演出が開始されてから400フレーム目となるタイミングである。このタイミングにおいて、SPリーチ演出の前に実行されるノーマルリーチ演出、及び、特殊図柄TZの変動表示が継続している。
具体的には、図116(a)に示すように、第1画像表示装置70では、左右の変動表示領域に「7」の演出図柄70aがそれぞれ仮停止され、中央の変動表示領域では演出図柄70aの変動表示が継続している。また、第1保留数表示領域70Eに「1」が表示されると共に、第2保留数表示領域70Fに「0」が表示されている。さらに、第1表示部70B1に第1保留アイコン(CDアイコン)H11が表示されると共に、当該アイコン(CDアイコン)THが表示されている。
T2のタイミングは、ノーマルリーチ演出の開始から90フレーム目となるタイミング(変動演出が開始されてから430フレーム目)である。このタイミングにおいて、SPリーチ演出に発展するための発展演出が開始される。
具体的には、第1画像表示装置70では、左右の変動表示領域で仮停止している「7」の演出図柄70a及び中央の変動表示領域でスクロールしている演出図柄70aが、画面左上への移動及び縮小表示を開始する。
T3のタイミングは、発展演出が開始されてから15フレーム目となるタイミング(変動演出が開始されてから445フレーム目)である。このタイミングにおいて、SPリーチ演出に発展するための発展演出が継続している。
具体的には、図116(b)に示すように、第1画像表示装置70では、左右の変動表示領域で仮停止している「7」の演出図柄70a及び中央の変動表示領域でスクロールしている演出図柄70aが画面左上に近い位置に表示される共に、通常サイズよりも小さいサイズで表示される。
T4のタイミングは、発展演出が開始されてから30フレーム目となるタイミング(変動演出が開始されてから460フレーム目)である。このタイミングにおいて、発展演出が終了する一方、SPリーチ演出が開始される。
具体的には、図116(c)に示すように、第1画像表示装置70では、左中右の変動表示領域の演出図柄70aが画面左上に縮小サイズで表示されると共に、画面中央には味方キャラC2と敵キャラC3とが対決する対決演出が開始される。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されている当該アイコンTHを残して、保留アイコン表示領域(第1保留アイコン表示領域70B、第2保留アイコン表示領域70D)に表示されている保留アイコン(ここでは第1保留アイコンのみ)が保留アイコン表示領域と一緒に非表示となる。さらに、特殊図柄TZが演出図柄70aと同じ「7」図柄でリーチ状態となる。
T5のタイミングは、第1特別図柄保留数(U1)が「1」から「2」に増加したタイミング(変動演出が開始されてから820フレーム目)である。このタイミングにおいて、第1保留数字の非アニメーションによる増加表示が開始されるが、SPリーチ演出(対決演出)の実行中であるため、このタイミングでの第1保留アイコンの増加表示やアイコン発生時の報知音である発生報知音の出力は行われないことになる。
具体的には、図116(d)に示すように、第1画像表示装置70では、第1保留数表示領域70Eに表示されている第1保留数字が「1」から「2」に変化すると共に、対決演出の最終演出(大当たりか否かを報知するための決め演出)が実行されている。
T6のタイミングは、SPリーチ演出(対決演出)が開始されてから420フレーム目となるタイミング(変動演出が開始されてから880フレーム目)である。このタイミングにおいて、対決演出の最終演出(決め演出)の結果が導出される。
具体的には、図116(e)に示すように、第1画像表示装置70では、味方キャラC2が敵キャラC3に勝利する演出が行われると共に、画面左上で縮小表示されている演出図柄70aが大当たりであることを示す組み合わせ(「777」)で仮停止する(揺れ動いた状態になる)。
T7のタイミングは、SPリーチ演出(対決演出)が開始されてから450フレーム目となるタイミング(変動演出が開始されてから910フレーム目)である。このタイミングにおいて、SPリーチ演出(対決演出)が終了し、第1保留アイコンの非アニメーションによる復帰表示及び増加表示が行われる。
具体的には、図116(f)に示すように、第1画像表示装置70では、画面左上に縮小表示されていた演出図柄70aが画面中央に拡大表示されて仮停止される(揺れ動いた状態になる)。また、第1表示部70B1に第1保留アイコン(CDアイコン)H11が再表示されると共に、第2表示部70B2に第1保留アイコン(CDアイコン)H12が通常サイズで表示される。
そして、最終的には、左中右の変動表示領域で仮停止していた演出図柄70aが停止表示すると共に、特殊図柄TZが演出図柄70aと同じ組み合わせ「777」で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTHが消去される。
このように、特定演出(SPリーチ演出)の実行中に特別図柄保留数が増加した場合には、この特定演出が終了することになる(フレーム更新)タイミングより前であっても、保留数字の増加表示を開始するため、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特定演出(SPリーチ演出)の実行中に特別図柄保留数が増加した場合には、保留アイコンの増加表示の実行を待機(制限)しておき、特定演出が終了(縮小表示されていたハズレ演出図柄又は大当たり演出図柄が拡大表示)した(フレーム更新)タイミングで、保留アイコンの増加表示を開始するため、特別図柄保留数の推移が把握し難くなることを防止でき、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特定演出(SPリーチ演出)が終了したタイミングで保留アイコンの増加表示を開始する場合に、1フレームで完結する非アニメーションによる保留アイコンの増加表示を行うため、特別図柄保留数が増加したタイミングと保留アイコンの増加表示を実行するタイミングとに極端なズレがあったとしても、遊技者の違和感を軽減することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特定演出(SPリーチ演出)が終了したタイミングで保留アイコンの増加表示を開始する場合に、発生報知音を出力しないため、発生報知音によって特定演出が終了したタイミングで特別図柄保留数が増加したと勘違いさせ難くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、特定演出(SPリーチ演出)の実行中に特別図柄保留数が複数増加した場合であっても、保留数字の増加表示を実行する一方で、保留アイコンの増加表示の実行を待機(制限)しておき、特定演出が終了した(フレーム更新)タイミングで増加した分の保留アイコンの増加表示を1フレームでまとめて実行するようにするとよい。
また、特定演出(SPリーチ演出)の実行中に特別図柄保留数が増加した場合には、発生報知音を出力しないのではなく、保留数字の増加表示に同期して発生報知音を出力してもよい。
また、特定演出としてSPリーチ演出を例示したが、特定演出にSPSPリーチ演出を含めてもよいし、全回転リーチ演出を含めてもよい。
(特定遊技状態の終了前後に保留数が増減する際の具体例)
図117〜49を用いて、特定遊技状態の終了前後に保留数が増減する際の具体例について説明する。図117は、特定遊技状態の終了前後に保留数が増減するタイミングチャートであり、図118(a)〜(f)及び図119(g)〜(i)は、図117の(a)〜(i)に対応する演出例を示す図である。
まず、T1のタイミングは、特定遊技状態における最後(100回目)の変動演出が開始されてから400フレーム目となるタイミングである。このタイミングにおいて、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示が継続している。
具体的には、図118(a)に示すように、第1保留数表示領域70Eに「1」が表示されると共に、第2保留数表示領域70Fに「4」が表示されている。また、第1保留アイコン表示領域70Bが消去されていると共に、第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1〜第4表示部70D4にそれぞれ第2保留アイコン(CDアイコン)H21〜H24が表示され、当該アイコンTHが表示された状態となっている。さらに、画面上部には、特定遊技状態で実行可能な変動演出の回数(ここでは「残り0回」)が表示されると共に、画面右上には、遊技領域5aの右側領域に向けて遊技球を発射することを促す右打ち画像MUが表示されている。
T2のタイミングは、第1特別図柄保留数(U1)が「1」から「2」に増加したタイミング(変動演出が開始されてから415フレーム目)である。このタイミングにおいて、第1保留数字の非アニメーションによる増加表示が開始されるが、第1保留アイコン表示領域70Bが消去されているため、第1保留アイコンの増加表示やアイコン発生時の報知音である発生報知音の出力は行われないことになる。
具体的には、図118(b)に示すように、第1画像表示装置70では、第1保留数表示領域70Eに表示されている第1保留数字が「1」から「2」に変化すると共に、演出図柄70aのスクロールが継続する。
T3のタイミングは、変動演出が開始されてから430フレーム目となるタイミングである。このタイミングにおいて、左中右の変動表示領域で変動表示していた演出図柄70aが同時に仮停止する。
具体的には、図118(c)に示すように、第1画像表示装置70では、左中右の変動表示領域に「285」の演出図柄70aが仮停止され(揺れ動いた状態になり)、ハズレであることを示す演出図柄70aの組み合わせが表示された状態となる。
T4のタイミングは、演出図柄70aが仮停止してから15フレーム目となるタイミング(変動演出が開始されてから445フレーム目)である。このタイミングにおいて、所定の有利期間(大当たり遊技と特定遊技状態が継続している間)における遊技の結果を示すリザルト表示が開始される。
具体的には、図118(d)に示すように、第1画像表示装置70では、背景画像HGが暗転すると共に、特定遊技状態の終了を示す「スペシャルタイム終了」及び所定の有利期間中に実行された大当たり遊技の回数「大当たり×1」の文字が表示される。また、仮停止している演出図柄70aが画面左上に縮小表示される。
T5のタイミングは、リザルト表示が開始されてから15フレーム目となるタイミング(変動演出が開始されてから460フレーム目)である。このタイミングにおいて、リザルト表示が継続している。
具体的には、図118(e)に示すように、第1画像表示装置70では、所定の有利期間中に獲得した(払い出された)遊技球の数を示す「TOTAL 1200pt」の文字が追加表示される。
T6のタイミングは、リザルト表示が開始されてから30フレーム目となるタイミング(変動演出の開始から475フレーム目)である。このタイミングにおいて、演出図柄70aの変動表示及び特殊図柄TZの変動表示が終了する。
具体的には、図118(f)に示すように、第1画像表示装置70では、画面左上で仮停止していた演出図柄70aが画面中央に移動して停止表示すると共に、特殊図柄TZが演出図柄70aと同じ組み合わせ「285」で停止表示する。また、当該アイコン表示領域70Cに表示されていた当該アイコンTHが消去される。
T7のタイミングは、特定遊技状態における最後(100回目)の変動演出が終了して通常遊技状態における1回目の変動演出が開始されるタイミング(変動演出の開始から490フレーム目)である。このタイミングにおいて、演出図柄70a及び特殊図柄TZの変動表示、第2保留数字の非アニメーションによる減少表示、第2保留アイコンの当該アイコンへのアニメーションによる変化表示、第2保留アイコンのアニメーションによる減少表示、第1保留アイコンの非アニメーションによる復帰表示、及び、第1保留アイコンの非アニメーションによる増加表示が開始される。
具体的には、図119(g)に示すように、第1画像表示装置70では、第2保留数表示領域70Fに表示されている第2保留数字が「4」から「3」に変化すると共に、第1表示部70D1に表示されていた第2保留アイコン(CDアイコン)H21が当該アイコン表示領域70Cに向けて移動(シフト)を開始すると共に、第2表示部70D2〜第4表示部70D4に表示されていた第2保留アイコン(CDアイコン)H22〜H24が1つ隣りの表示部に向けて移動(シフト)を開始する。
また、第1保留アイコン表示領域が復帰して第1表示部70B1に第1保留アイコン(CDアイコン)H11が復帰表示されると共に、第2表示部70B2に第1保留アイコン(CDアイコン)H12が通常サイズで表示される。さらに、演出図柄70aがスクロール(他の演出図柄に更新)されない状態での縮小表示を開始すると共に、特殊図柄TZがスクロールを開始する。また、画面左上には、遊技領域5aの左側領域に向けて遊技球を発射することを促す左打ち画像HUが表示される。
T8のタイミングは、第2保留アイコンの変化表示及び減少表示が開始してから20フレーム目となるタイミング(前回の変動演出の開始から510フレーム目)である。このタイミングにおいて、第2保留アイコンの変化表示及び減少表示が終了する。
具体的には、図119(h)に示すように、第1画像表示装置70では、第1表示部70D1から移動してきた第2保留アイコンH21が当該アイコン表示領域70Cの中心に位置して当該アイコンTHになると共に、第2表示部70D2〜第4表示部70D4から移動してきた第2保留アイコンH22〜H24が隣の表示部の中心に位置し、演出図柄70aの縮小表示が停止する。
T9のタイミングは、第2保留アイコンの変化表示及び減少表示が終了してから10フレーム目となるタイミング(前回の変動演出の開始から520フレーム目)である。このタイミングにおいて、演出図柄70aのスクロール(下方向への移動)が継続する。
具体的には、図119(i)に示すように、第1画像表示装置70では、左側の変動表示領域での演出図柄70aのスクロールに続いて、中央の変動表示領域での演出図柄70aのスクロール(下方向への移動)が開始される。
このように、特定遊技状態中に第1特別図柄保留数(U1)が増加した場合には、第1保留アイコンの増加表示を待機(制限)する一方、第1保留数字の増加表示を開始するため、特定演出の実行中であっても特別図柄保留数が増加したことを遊技者に認識させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特定遊技状態中に第1特別図柄保留数(U1)が増加した場合には、特定遊技状態(における最後の変動演出)が終了した(フレーム更新)タイミングで、第1保留アイコンの増加表示を開始するため、それ以前に実行された第1保留数字の増加表示を見逃した場合であっても、第1特別図柄保留数が増加したことを認識することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特定遊技状態(における最後の変動演出)が終了したタイミングで第1保留アイコンの増加表示を開始する場合に、1フレームで完結する非アニメーションによる保留アイコンの増加表示を行うため、特別図柄保留数が増加したタイミングと保留アイコンの増加表示を実行するタイミングとに極端なズレがあったとしても、遊技者の違和感を軽減することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、特定遊技状態(における最後の変動演出)が終了したタイミングで保留アイコンの増加表示を開始する場合に、発生報知音を出力しないので、発生報知音によって特定遊技状態が終了したタイミングで特別図柄保留数が増加したと勘違いさせ難くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、保留アイコンの当該アイコンへの変化表示が完了するまでは、演出図柄がスクロールせず(次の演出図柄に更新されず)、保留アイコンの変化表示が完了する(フレーム更新)タイミングで演出図柄のスクロール(次の演出図柄への更新)が開始されるため、変動演出中の演出の進行を把握し易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、特定遊技状態中に第1特別図柄保留数が複数増加した場合であっても、保留数字の増加表示を実行する一方で、保留アイコンの増加表示の実行を待機(制限)しておき、特定遊技状態(における最後の変動演出)が終了した(フレーム更新)タイミングで増加した分の保留アイコンの増加表示を1フレームでまとめて実行すればよい。
また、特定遊技状態中に第1特別図柄保留数が増加した場合には、発生報知音を出力しないのではなく、保留数字の増加表示に同期して発生報知音を出力してもよい。
なお、本実施の形態では、通常遊技状態においては第1保留アイコン表示領域70B及び第2保留アイコン表示領域70Dが設定(表示)されていたが、第2保留アイコン表示領域70Dを設定(表示)せずに第1保留アイコン表示領域70Bだけを設定(表示)するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、変動演出中に特定演出(SPリーチ演出、SPSPリーチ演出、全回転リーチ演出)が実行されているか否かに拘らず当該アイコン表示領域70Cが設定(表示)されていたが、特定演出の実行中において当該アイコン表示領域70Cを設定(表示)せずに当該アイコンを非表示としてもよいし、特定演出の実行途中から当該アイコン表示領域70Cを設定(表示)せずに当該アイコンを非表示としてもよい。
また、本実施の形態では、第1保留数表示領域70Eと第2保留数表示領域70Fとを第1画像表示装置70に設定(表示)していたが、第2画像表示装置71に設定(表示)してもよいし、画像表示装置とは異なる専用の表示器(例えば、7セグメントLED、ドットマトリックス、専用のLED等)に設定(表示)してもよい。そして、専用のLEDに設定する場合には、LEDの点灯色によって特別図柄保留数を表示するとよい。
〔本発明の技術的特徴〕
◇本発明の上記の目的を達成する第1の構成は、次のような遊技機として実現される。この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、所定の始動条件の成立を契機として遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、前記判定手段による判定に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、第1モード(例えば、低確率時短無遊技状態)と第2モード(例えば、高確率時短遊技状態)とに制御可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、を備え、前記演出制御手段は、前記始動条件の成立に基づき表示手段の第1領域に表示可能な第1図柄(例えば、左装飾図柄41)と第2領域に表示可能な第2図柄(例えば、右装飾図柄41)とを含む複数の図柄(例えば、3つの装飾図柄41)を表示制御する図柄表示演出を行い、前記複数の図柄を変動させる変動表示において、前記複数の図柄のうちの一部の図柄(例えば、左右の装飾図柄41)を表示し、他の図柄(例えば、中装飾図柄41)の変動を継続する所定演出(例えば、リーチ演出)を行うことが可能であり、前記図柄表示演出において、前記所定演出を行う場合、前記複数の図柄(例えば、3つの装飾図柄41)をはずれ図柄(例えば、図37(A−9)のはずれ目の装飾図柄41)として仮停止させ、当該仮停止させた前記第1図柄(例えば、図37(A−9)の左装飾図柄41)および前記第2図柄(例えば、図37(A−9)の右装飾図柄41)の少なくとも一方が他方へ近寄る表示演出(例えば、図37(A−10)の近寄り表示演出)を行うことが可能であり、前記所定演出の後に前記はずれ図柄を仮停止させる場合、前記第2モード(例えば、図35(B−1)乃至(B−4)、図36(B−5)乃至(B−8)、および図37(B−9)乃至(B−12)の装飾図柄41の変動表示が行われる高確率時短遊技状態)よりも前記第1モード(例えば、図35(A−1)乃至(A−4)、図36(A−5)乃至(A−8)、および図37(A−9)乃至(A−11)の装飾図柄41の変動表示が行われる低確率時短無遊技状態)の方が、前記表示演出を行い易いことを特徴とする。
このような構成とすることにより、遊技者をはずれ図柄に着目させる演出を行うか否かを、遊技状態に応じて切り替えることができるため、装飾図柄を用いた演出において興趣性を向上させることができる。
◆上記の目的を達成する第2の構成は、次のような遊技機として実現される。この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、所定の始動条件の成立を契機として遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、前記判定手段による判定に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記演出制御手段は、前記始動条件の成立に基づき表示手段に第1領域に表示可能な第1図柄(例えば、左装飾図柄41)と第2領域に表示可能な第2図柄(例えば、右装飾図柄41)とを含む複数の図柄(例えば、3つの装飾図柄41)を表示制御する図柄表示演出を行い、前記複数の図柄を変動させる変動表示において、前記複数の図柄のうちの一部の図柄(例えば、左右の装飾図柄41)を表示し、他の図柄(例えば、中装飾図柄41)の変動を継続する所定演出(例えば、リーチ演出)を行うことが可能であり、前記図柄表示演出において、前記所定演出を行う場合、前記特別遊技が行われる可能性が高いことを示唆する特定演出(例えば、図43(8)のSPリーチ演出)を行うことが可能であり、前記所定演出を行う場合、前記複数の図柄(例えば、3つの装飾図柄41)をはずれ図柄(例えば、図42(5)はずれ目の装飾図柄41)として仮停止させ、当該仮停止させた前記第1図柄(例えば、図42(5)の左装飾図柄41)および前記第2図柄(例えば、図42(5)の右装飾図柄41)の少なくとも一方が他方へ近寄る表示演出(例えば、図42(6)の近寄り表示演出)を行うことが可能であり、前記特定演出(例えば、図43(8)のSPリーチ演出)を行うよりも前記特定演出を行わない方が、前記所定演出の後に前記はずれ図柄を仮停止させる場合においては、前記表示演出(例えば、図42(6)の近寄り表示演出)を行い易いこと、を特徴とする。
このような構成とすることにより、遊技者をはずれ図柄に着目させる演出を行うか否かを、特定演出を行うか否かに応じて切り替えることができるため、装飾図柄を用いた演出において興趣性を向上させることができる。
◆上記の目的を達成する第3の構成は、次のような遊技機として実現される。この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、所定の始動条件の成立を契機として遊技状態に関する判定を行う判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、前記判定手段による判定に応じた演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、第1モード(例えば、低確率時短無遊技状態)と第2モード(例えば、高確率時短遊技状態)とに制御可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、を備え、前記演出制御手段は、前記始動条件の成立に基づき表示手段に複数の図柄(例えば、3つの装飾図柄41)を表示制御する図柄表示演出を行い、前記複数の図柄を変動させる変動表示において、前記複数の図柄のうちの一部の図柄(例えば、左右の装飾図柄41)を表示し、他の図柄(例えば、中装飾図柄41)の変動を継続する所定演出(例えば、リーチ演出)を行うことが可能であり、前記所定演出を行う場合、前記一部の図柄のうち図柄を識別させる特定の識別要素(例えば、図36(B−5)の数字要素411)を拡大表示することが可能であり、前記所定演出を行う場合、前記第1モード(例えば、図35(A−1)乃至(A−4)、図36(A−5)乃至(A−8)、および図37(A−9)乃至(A−11)の装飾図柄41の変動表示が行われる低確率時短無遊技状態)よりも前記第2モード(例えば、図35(B−1)乃至(B−4)、図36(B−5)乃至(B−8)、および図37(B−9)乃至(B−12)の装飾図柄41の変動表示が行われる高確率時短遊技状態)の方が前記所定演出の開始後に前記特定の識別要素を拡大表示し易いこと、を特徴とする。
このような構成とすることにより、図柄における特定の識別要素以外の演出画像に着目させる演出と、何れの図柄が揃って所定演出が行われるかを遊技者に印象付ける演出とを、遊技状態に応じて切り替えることができるため、装飾図柄を用いた演出において興趣性を向上させることができる。
◆上記の目的を達成する第4の構成は、次のような遊技機として実現される。この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段(例えば、乱数取得部231)と、前記判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、演出図柄を変動表示させて前記判定の結果を報知する場合、複数の前記演出図柄を視認可能な態様で揃えて表示させる演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記演出図柄は、前記変動表示を開始するときに識別文字(例えば、数字要素411)と前記識別文字に対応する装飾性(例えば、キャラ要素413)とを有する第1表示態様(例えば、図58(1)の装飾図柄41)と、前記変動表示を開始するときに前記識別文字を主体とする第2表示態様(例えば、図62−1(1)の装飾図柄41)とを有し、前記第2表示態様は、互いに表示態様が異なる第1態様(例えば、図62−1(1)の装飾図柄41)と第2態様(例えば、図64(1)の装飾図柄41)とを有し、前記第1態様を用いる場合の方が、前記第2態様を用いる場合よりも、複数の前記演出図柄を視認可能な態様で揃えて表示する時間が長いことを特徴とする遊技機である。
また、この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段(例えば、乱数取得部231)と、前記判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、演出図柄を変動表示させて前記判定の結果を報知する場合、複数の前記演出図柄を視認可能な態様で揃えて表示させる演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記演出図柄は、前記変動表示を開始するときに識別文字(例えば、数字要素411)と前記識別文字に対応する装飾性(例えば、キャラ要素413)とを有する第1表示態様(例えば、図58(1)の装飾図柄41)と、前記変動表示を開始するときに前記識別文字を主体とする第2表示態様(例えば、図62−1(1)の装飾図柄41)とを有し、前記第2表示態様は、各々の図柄の配列が互いに異なる第1態様(例えば、図62−1(1)の装飾図柄41)と第2態様(例えば、図64(1)の装飾図柄41)とを有し、前記第1態様を用いる場合の方が、前記第2態様を用いる場合よりも、複数の前記演出図柄を視認可能な態様で揃えて表示する時間(例えば、仮停止する時間)が長いことを特徴とする。
◆上記の目的を達成する第5の構成は、次のような遊技機として実現される。この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段(例えば、乱数取得部231)と、前記判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、演出図柄を変動表示させて前記判定の結果を報知する場合、複数の前記演出図柄を視認可能な態様で揃えて表示させる演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記演出制御手段は、前記演出図柄がリーチとなるか否かを煽る特殊演出(例えば、リーチ煽り演出)を実行可能であり、前記演出図柄は、前記変動表示を開始するときに識別文字(例えば、数字要素411)と前記識別文字に対応する装飾性(例えば、キャラ要素413)とを有する第1表示態様(例えば、図58(1)の装飾図柄41)と、前記変動表示を開始するときに前記識別文字を主体とする第2表示態様(例えば、図61(1)の装飾図柄41)とを有し、前記第2表示態様は、互いに表示態様が異なる第1態様(例えば、図65−1(1)の装飾図柄41)と第2態様(例えば、図61(1)の装飾図柄41)とを有し、前記第1態様を用いる変動演出と、前記第2態様を用いる変動演出とでは、前記特殊演出を実行する割合が異なり、前記特殊演出を実行した後に前記演出図柄がリーチを実行する変動における特別遊技を行う確率は、前記第1態様を用いる変動演出よりも前記第2態様を用いる変動演出の方が高いことを特徴とする。
また、この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段(例えば、乱数取得部231)と、前記判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、演出図柄を変動表示させて前記判定の結果を報知する場合、複数の前記演出図柄を視認可能な態様で揃えて表示させる演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記演出制御手段は、前記演出図柄がリーチとなるか否かを煽る特殊演出(例えば、リーチ煽り演出)を実行可能であり、前記演出図柄は、前記変動表示を開始するときに識別文字(例えば、数字要素411)と前記識別文字に対応する装飾性(例えば、キャラ要素413)とを有する第1表示態様(例えば、図58(1)の装飾図柄41)と、前記変動表示を開始するときに前記識別文字を主体とする第2表示態様(例えば、図61(1)の装飾図柄41)とを有し、前記第2表示態様は、各々の図柄の配列が互いに異なる第1態様(例えば、図65−1(1)の装飾図柄41)と第2態様(例えば、図61(1)の装飾図柄41)とを有し、前記第1態様を用いる変動演出と、前記第2態様を用いる変動演出とでは、前記特殊演出を実行する割合が異なり、前記特殊演出を実行した後に前記演出図柄がリーチを実行する変動における特別遊技を行う確率は、前記第1態様を用いる変動演出よりも前記第2態様を用いる変動演出の方が高いことを特徴とする。
◆上記の目的を達成する第6の構成は、次のような遊技機として実現される。この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段(例えば、乱数取得部231)と、前記判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、演出図柄を変動表示させて前記判定の結果を報知する場合、複数の前記演出図柄を視認可能な態様で揃えて表示させる演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記演出制御手段は、リーチとなるときに前記演出図柄が所定の変化演出(例えば、リーチ時装図演出)を実行可能であり、前記演出図柄は、前記変動表示を開始するときに識別文字(例えば、数字要素411)と前記識別文字に対応する装飾性(例えば、キャラ要素413)とを有する第1表示態様(例えば、図58(1)の装飾図柄41)と、前記変動表示を開始するときに前記識別文字を主体とする第2表示態様(例えば、図61(1)の装飾図柄41)とを有し、前記第2表示態様は、互いに表示態様が異なる第1態様(例えば、図65−1(1)の装飾図柄41)と第2態様(例えば、図61(1)の装飾図柄41)とを有し、前記第1表示態様の方が、前記第2態様よりも、前記所定の変化演出を実行しやすいことを特徴とする。
また、この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段(例えば、乱数取得部231)と、前記判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、演出図柄を変動表示させて前記判定の結果を報知する場合、複数の前記演出図柄を視認可能な態様で揃えて表示させる演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記演出制御手段は、リーチとなるときに前記演出図柄が所定の変化演出(例えば、リーチ時装図演出)を実行可能であり、前記演出図柄は、前記変動表示を開始するときに識別文字(例えば、数字要素411)と前記識別文字に対応する装飾性(例えば、キャラ要素413)とを有する第1表示態様(例えば、図58(1)の装飾図柄41)と、前記変動表示を開始するときに前記識別文字を主体とする第2表示態様(例えば、図61(1)の装飾図柄41)とを有し、前記第2表示態様は、各々の図柄の配列が互いに異なる第1態様(例えば、図65−1(1)の装飾図柄41)と第2態様(例えば、図61(1)の装飾図柄41)とを有し、前記第1表示態様の方が、前記第2態様よりも、前記所定の変化演出を実行しやすいことを特徴とする。
◆上記の目的を達成する第7の構成は、次のような遊技機として実現される。この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段(例えば、乱数取得部231)と、前記判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、演出図柄を変動表示させて前記判定の結果を報知する場合、複数の前記演出図柄を視認可能な態様で揃えて表示させる演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記演出図柄は、同一の遊技状態(例えば、低確率時短無遊技状態)で表示される表示態様として、前記変動表示を開始するときに識別文字(例えば、数字要素411)と前記識別文字に対応する装飾性(例えば、キャラ要素413)とを有する第1表示態様(例えば、図58(1)の装飾図柄41)と、前記変動表示を開始するときに前記識別文字を主体とする第2表示態様(例えば、図62−1(1)の装飾図柄41)とを有し、前記第2表示態様を用いる場合と、前記第1表示態様を用いる場合とで、複数の前記演出図柄を視認可能な態様で揃えて表示する時間が異なることを特徴とする。
◆上記の目的を達成する第8の構成は、次のような遊技機として実現される。この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段(例えば、乱数取得部231)と、前記判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、演出図柄を変動表示させて前記判定の結果を報知する場合、複数の前記演出図柄を視認可能な態様で揃えて表示させる演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記演出図柄は、前記変動表示を開始するときに識別文字(例えば、数字要素411)と前記識別文字に対応する装飾性(例えば、キャラ要素413)とを有する第1表示態様(例えば、図67(1)の装飾図柄41)と、前記変動表示を開始するときに前記識別文字を主体とする第2表示態様(例えば、図67(6)の装飾図柄41)とを有し、前記第2表示態様は、互いに表示態様が異なる第1態様(例えば、図67(6)の装飾図柄41)と第2態様(例えば、図68−2(10)の装飾図柄41)とを有し、前記第1態様を用いる変動演出が開始される際に、前記第1態様を用いる変動演出が開始されることを示唆する示唆演出(例えば、導入画像94および確変モード終了画像99の表示)を実行可能であり、前記第1表示態様を用いる変動演出から前記第1態様を用いる変動演出に切り替わる場合の前記示唆演出(例えば、導入画像94の表示)の方が、前記第2態様を用いる変動演出から前記第1態様を用いる変動演出に切り替わる場合の前記示唆演出(例えば、確変モード終了画像99の表示)よりも、期待度が高いことを特徴とする。
また、この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段(例えば、乱数取得部231)と、前記判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、演出図柄を変動表示させて前記判定の結果を報知する場合、複数の前記演出図柄を視認可能な態様で揃えて表示させる演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記演出図柄は、前記変動表示を開始するときに識別文字(例えば、数字要素411)と前記識別文字に対応する装飾性(例えば、キャラ要素413)とを有する第1表示態様(例えば、図67(1)の装飾図柄41)と、前記変動表示を開始するときに前記識別文字を主体とする第2表示態様(例えば、図67(6)の装飾図柄41)とを有し、前記第2表示態様は、各々の図柄の配列が互いに異なる第1態様(例えば、図67(6)の装飾図柄41)と第2態様(例えば、図68−2(10)の装飾図柄41)とを有し、前記第1態様を用いる変動演出が開始される際に、前記第1態様を用いる変動演出が開始されることを示唆する示唆演出(例えば、導入画像94および確変モード終了画像99の表示)を実行可能であり、前記第1表示態様を用いる変動演出から前記第1態様を用いる変動演出に切り替わる場合の前記示唆演出(例えば、導入画像94の表示)の方が、前記第2態様を用いる変動演出から前記第1態様を用いる変動演出に切り替わる場合の前記示唆演出(例えば、確変モード終了画像99の表示)よりも、期待度が高いことを特徴とする。
◆上記の目的を達成する第9の構成は、次のような遊技機として実現される。この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段(例えば、乱数取得部231)と、前記判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、演出図柄を変動表示させて前記判定の結果を報知する場合、複数の前記演出図柄を視認可能な態様で揃えて表示させる演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記演出制御手段は、前記演出図柄がリーチとなるか否かを煽る特殊演出(例えば、リーチ煽り演出)を実行可能であり、第1遊技状態(例えば、低確率時短無遊技状態)と、前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態である第2遊技状態(例えば、高確率時短遊技状態)とにおいて、前記特殊演出を実行する割合が異なり、前記特殊演出を実行した後に前記演出図柄がリーチを実行する変動における特別遊技を行う確率は、前記第1遊技状態よりも前記第2遊技状態の方が高いことを特徴とする。
◆上記の目的を達成する第10の構成は、次のような遊技機として実現される。この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、始動条件の成立により判定情報を取得する取得手段(例えば、乱数取得部231)と、前記判定情報に基づいて、特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、演出図柄を変動表示させて前記判定の結果を報知する場合、複数の前記演出図柄を視認可能な態様で揃えて表示させる演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記演出制御手段は、リーチとなるときに前記演出図柄が所定の変化演出(例えば、リーチ時装図演出)を実行可能であり、前記演出図柄は、同一の遊技状態(例えば、低確率時短無遊技状態)で表示される表示態様として、前記変動表示を開始するときに識別文字(例えば、数字要素411)と前記識別文字に対応する装飾性(例えば、キャラ要素413)とを有する第1表示態様(例えば、図59−1(1)の装飾図柄41)と、前記変動表示を開始するときに前記識別文字を主体とする第2表示態様(例えば、図61(1)の装飾図柄41)とを有し、前記第1表示態様を用いる場合の方が、前記第2表示態様を用いる場合よりも、前記所定の変化演出を実行しやすいことを特徴とする。