JP6885758B2 - 電解水生成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、供給される原水を電気分解して所定の電解水を生成する電解水生成装置に関する。
供給された水道水や井戸水等から有害物質等を除去して飲用に適した水を得る浄水器や、水道水等を電気分解して電解水、すなわち飲用水として利用可能なアルカリ水と洗浄水等の非飲用に用いる酸性水とを生成する電解水生成器といった機器が、従来より広く用いられている。
こうした機器では、電気分解を行うために通電がなされることから、機器に過剰に電流が流れ、電源部等が過熱する事態を防ぎ、安全を確保するために、電流を検出して、定格を大きく超えて電流が流れる過電流の状態を判別する機構が設けられるのが一般的である。
これにより、電極部同士が製造不具合や破損等により誤って直接接触し、電極部間で短絡が生じたり、電極部間へのスケール等の異物の介在で電極部間の電気抵抗が下がり、電極部間に過大な電流が流れる、といった電流に係る異常状態を早期に検知し、通電停止などの対策を可能としていた。
このような電流の異常を検知する機構を設けた従来の電解水生成器の例として、特開平5−115877号公報に開示されるものがある。
特開平5−115877号公報
従来の電解水生成器は、前記特許文献に示されるように、電気分解の際の電流の大きさを検出し、電流値があらかじめ設定された閾値を超える状態にあると判定すると、過電流の状態にあると見なし、電解電圧を抑えるように制御を行っていた。
こうした従来の電解水生成器では、我が国の一般的な水道水のような電気伝導度が低い水の電気分解の場合、水を介して電極間に流れる電流は比較的小さく、電極同士が直接接する短絡時のような大電流が流れる異常状態との間には大きな差異があり、こうした短絡等の異常状態を問題なく判別して対応できた。そして、異常を判別するための閾値は、速やかに異常を判別して安全を確保するために小さめに設定することができた。
ただし、海外のような、電気伝導度の低い水が容易には入手しにくい環境で、電気伝導度の高い水質の水を電解水生成に用いる場合、水の電気分解の際、水を介して電極間に流れる電流が大きくなり、短絡時のような異常状態における電流値との差異が小さくなり、異常を判別するための電流の閾値が電気伝導度が低い水の場合と同様の値であると、異常ではない電気分解状態でもこの電流の閾値を超える事態が起り得ることとなり、その場合、短絡等により大電流が流れる異常状態と、水の電気分解を実行中の状態とを判別できない事態に陥る、という課題を有していた。
これに対し、短絡等の異常と判定する電流の閾値を、電解対象の水の電気伝導度が高い場合を考慮して大きく設定すると、電極が短絡状態となっていても、検出される電流が大きめに設定された閾値を超えるまでは異常と判定されず、短絡等の異常をその初期状態で判別できないことで、安全を十分に確保できなくなるおそれがあった。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、電解水の生成に際し、電解対象とされる水の電気伝導度の違いに関わりなく短絡等の異常状態を検出でき、電解水の生成を適切に実行でき、安全性を高められる電解水生成装置を提供することを目的とする。
本発明の開示に係る電解水生成装置は、電解槽内で水を電気分解して電解水を生成する電解水生成装置において、前記電解槽内に配設される電気分解用の複数の電極部と、所定の交流電源と接続され、前記各電極部への電力供給を行う電源部と、前記各電極部と電気的に接続され、前記電源部から電極部への通電可否を切り替える通電切替部と、少なくとも前記通電切替部の制御を行うと共に、前記電極部間に流れる電流値を取得可能とされる制御部とを備え、前記電源部が、電極部に通電する際の電圧波形を、前記交流電源から得られる交流の全波整流に基づく、交流の周期の1/2となる周期で変化する脈流とし、前記制御部が、前記電解槽内に電気分解対象の水が存在する状態で、前記通電切替部を所定期間、電極部に対する通電可能状態とした上で、電極部間に流れる電流値が短絡に対応する所定の閾値を超えているか否かを判定する短絡検出を、所定の繰り返し周期で複数回繰り返し実行可能とされ、前記制御部が前記通電切替部を通電可能状態とする前記所定期間が、前記脈流の電圧が周期変化の極小値である時を始点とし、電極部間が短絡した場合の電流値を制御部で取得可能となる時間で、且つ脈流における一周期の1/2より短い時間とされるものである。
このように本発明の開示によれば、電極部間の電流の異常検出として、電解槽に水がある状態で、検出のために短い時間だけ電極部間に電圧を印加する状態を複数回繰り返し可能とし、電圧印加のつど電極部間に流れる電流値を制御部で取得し、加えて、電極部間に印加する電圧は、交流の全波整流により得られる脈流波形における、極小値近傍のごく短い所定期間の電圧となるようにし、得られた電流値について、制御部があらかじめ設定された閾値と比較して異常状態か否か判定することにより、検出のための各通電時における電極部間の電圧を小さくして、電極部間に介在する水の水質が電気伝導度の大きいものである場合でも、短絡ではない状態においては電極部間での電流を抑えられ、電極部間に大電流が流れる短絡状態との差異を明確にすることができ、電解対象の水における電気伝導度の差異に関わりなく、適切に短絡等の異常を判別でき、過大な電流からの装置保護が図れることとなり、装置の安全性を向上させられる。
また、本発明の開示に係る電解水生成装置は必要に応じて、前記通電切替部の通電可能状態で、前記電源部から電極部に通電する際の電圧波形が、交流電源から電源部に入力される交流と位相が同じ又は位相が180°の整数倍ずれたものとなる交流を全波整流した脈流とされ、前記制御部が、交流電源から前記電源部に入力される交流電圧が0となるタイミングを取得し、当該タイミングを基準として前記短絡検出の繰り返し周期を設定し、且つ、前記通電切替部を通電可能状態とする開始時点を、前記交流電圧が0となるタイミングとするものである。
このように本発明の開示によれば、電極部間に通電される脈流の極小値のあらわれるタイミングが交流電圧の0となるタイミングと一致するようにした上で、脈流波形の基となる交流電圧が0となるタイミングを起点として電極部に通電を行い、電極間に通電された電流の大きさを検出して短絡か否かの判定を実行することにより、電極部間に通電するための通電切替部の切替タイミングを、交流のゼロクロス検出で取得でき、一般的に用いられるゼロクロス検出を切替制御に利用するようにして、制御部を簡略且つ低コスト化でき、確実に短絡を検出可能としつつ、装置全体のコストを抑えられる。
また、本発明の開示に係る電解水生成装置は必要に応じて、前記制御部が前記通電切替部を通電可能状態とする前記所定期間が、前記脈流における一周期の1/6に相当する時間とされるものである。
このように本発明の開示によれば、制御部が通電切替部を制御して、脈流の極小値から一周期の1/6が経過した時点までの間、電極部間に通電を行い、これら電極部間に通電された電流値を検出して短絡が生じているか否かの判定を実行することにより、短絡時の電流値が取得できるような通電時間を設定しつつも、脈流の極小値から電圧があまり上昇しない間に限って電極部に通電を行って、電気分解で電流が流れやすい水質の場合でも電流を抑えられ、短時間の通電でも電極部間に大電流が流れる短絡状態との差異を明確にすることができ、適切に短絡を判別して安全を確保できる。
本発明の第1の実施形態に係る電解水生成装置の概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る電解水生成装置の水処理系統概略構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る電解水生成装置のブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る電解水生成装置における電解用回路部の概略構成説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る電解水生成装置の低電気伝導度の水使用時における短絡検出過程での各部電圧及び電流値説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る電解水生成装置の高電気伝導度の水使用時における短絡検出過程での各部電圧及び電流値説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る電解水生成装置の電極部短絡時における短絡検出過程での各部電圧及び電流値説明図である。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る電解水生成装置を前記図1ないし図7に基づいて説明する。本実施形態においては、水道等からの通水により流入した原水に対し連続して電解処理を行い、得られたアルカリ水等の電解水を吐出する、連続式の電解水生成装置の例について説明する。
前記各図において本実施形態に係る電解水生成装置10は、水道や井戸等の水供給源に通じる水栓40に接続されてこの水栓40を介して送給される原水としての水を導入する給水管11と、ろ過手段を内蔵したカートリッジを交換可能とされて原水を浄化するカートリッジ式の浄水部12と、この浄水部12で浄化された水の流量を測定する流量センサ13と、浄化された水に食塩を添加する食塩添加筒14aと、浄化された水にカルシウムを添加するカルシウム添加筒14bと、流量センサ13を経た水を食塩添加筒14aとカルシウム添加筒14bのいずれに向わせるか切換える流路切替部15と、複数の板状の電極部16a、16b、16cを有して食塩添加筒14a又はカルシウム添加筒14bを通過した水の電解を行う電解槽16と、使用に供する電解水を流す吐水流路17aと、使用に供さない水を排出する排出流路17bと、吐出する電解水の情報や装置各部の作動状態等の表示を行う表示部18と、本装置の起動、停止や各種電解水の生成等を指示する複数のスイッチを有して使用者の操作入力を受付ける操作部19と、電解槽16の各電極部16a、16b、16cへの通電を可能とする電解用回路部20と、電気的に接続された各部を制御する制御部30とを備える構成である。
この電解水生成装置10のうち、通水により流入した原水に対する電気分解(電解)とそれにより得られる電解水の供給に係る、給水管11、浄水部12、流量センサ13、食塩添加筒14a、カルシウム添加筒14b、流路切替部15、電解槽16、吐水流路17a、及び排出流路17bの各機構の構成については、電解水としてのアルカリ水並びに酸性水、及び、浄水部で浄化されるだけで電解されない浄水を、それぞれ吐水供給可能な公知の電解水生成器と同様のものであり、詳細な説明を省略する。
また、電解水生成装置10における、各種情報や状態表示を行う表示部18、及び、使用者の操作入力を受付けるスイッチとしての操作部19の構成についても、アルカリ水、酸性水、及び、浄水を吐水供給可能な公知の一般的な電解水生成器と同様のものであり、詳細な説明を省略する。
前記電解用回路部20は、制御部30による制御を受けて各電極部16a、16b、16cへの通電を可能とするものである。詳細には、この電解用回路部20は、所定の交流電源と接続され、各電極部16a、16b、16cへの電力供給を行う電源部21と、交流電源から電源部21に入力された交流電圧のゼロ点通過を検出するゼロクロス検出部22と、各電極部16a、16b、16cと電気的に接続され、電源部21から電極部16a、16b、16cへの通電可否を切り替える通電切替部23と、電極部16a、16b、16c間に流れる電流値を検出するための信号を制御部30に対し出力する電流検出部24とを備える構成である。
前記電源部21は、交流電源、例えば商用電源(単相交流100V)と接続され、供給された電圧を電解に適した大きさの電圧に変圧する変圧器や、この変圧器を経た交流を全波整流して直流にするダイオードブリッジ等を有する公知の構成であり、詳細な説明を省略する。この電源部21で、電極部16a、16b、16cに通電する際の電圧波形を、交流電源から得られる交流の全波整流に基づく周期変化のある脈流とする仕組みである。
この他、電源部21は、制御部30により制御されて回路の断続を切り替えるリレー等を有して、制御部30の制御に基づき、交流電源から電力供給を受ける状態と電力供給の停止状態とを切替可能としたり、制御部30の制御に基づいて各電極部16a、16b、16cへの通電時における各電極部16a、16b、16cの極性を切替可能とする構成とすることもできる。
前記ゼロクロス検出部22は、交流電圧のゼロ点通過を検出する公知のゼロクロス回路からなるものであり、検出回路そのものについての詳細な説明は省略する。このゼロクロス検出部22は、電源部21と制御部30に電気的に接続され、交流電源から電源部21に入力される交流電圧を同時に入力されて、この交流電圧のゼロ点通過を検出し、制御部30に検出タイミングを出力する仕組みである。
前記通電切替部23は、制御部30の制御に基づいて、電源部21から電極部16a、16b、16cに電解可能に通電する状態と、非通電として電解を行わせない状態とを切り替えるものであり、例えばFET等のスイッチング素子やリレーが用いられる。
前記電流検出部24は、電源部21と制御部30に電気的に接続され、電源部21から各電極部16a、16b、16cに通電される電流の大きさに基づく検出用信号を制御部30に出力する、例えば、通電用の回路に直列に挿入された検出用抵抗での電圧降下を増幅して制御部30に出力する、公知の検出回路であり、回路そのものについての詳細な説明は省略する。この電流検出部24と組み合わせる制御部30も、電流検出部24からの出力を受け取って所定の基準値と比較する公知の機能を有しており、これら電流検出部24と制御部30を用いることで、電極部16a、16b、16c間に流れる電流値を取得可能としている。
前記制御部30は、操作部19の操作や、あらかじめ記録設定された電解水の状態、また流量センサ13等から得た情報に基づいて、流路切替部15の切替、電解槽16の各電極部16a、16b、16cへの通電をそれぞれ行わせて、適切に電解水を生成、供給するための制御を行うものである。
この制御部30は、そのハードウェア構成として、CPUや記憶部、入出力インターフェース等を備えるコンピュータとなっており、記憶部に格納されるプログラムにより、コンピュータを制御部30として動作させる仕組みである。この制御部30をなすコンピュータは、CPUや記憶部、ROM等を一体的に形成されたマイクロコンピュータとしてもかまわない。
この制御部30をなすコンピュータのユニットは、装置筐体10a内部の所定のスペースに配設され、同じく内部の流量センサ13、流路切替部15をはじめとする電磁弁機構、及び、電解槽16の各電極部16a、16b、16cへの通電を可能にする電解用回路部20とそれぞれ電気的に接続され、制御信号を出力して各部の作動を制御する。加えて、制御部30は、装置表面の表示部18、及び操作部19ともそれぞれ電気的に接続され、各種表示や、各スイッチ操作に対応した機能実行等の制御を行うこととなる。
そして、制御部30は、操作部19で使用者により選択指示を受けた電解水、例えば、アルカリ水や酸性水等、の供給実行の際には、対応する電解水のデータを読み出し、データに基づく制御信号を出力して、各機構、具体的には、流路切替部15他の弁機構や電解用回路部20等を適宜作動させ、水の通過する流路の設定を行った上で、浄水部12を通過した水の流量を把握すると共に、電解槽16に入った水への通電に伴って水の電気伝導率や電解電流値等を取得して、これらの装置内実測データに基づいて、設定された電解水の水質目標値(pHなど)を実現するように、電解槽16の各電極板16a、16b、16cへの所定電圧印加による電解状態の制御を行う。これにより、使用者の選択した電解水を生成して吐水流路17aを通じ供給可能としている。
この他に、電解水生成装置10への水の通水状態を切り替える水栓40を自動開閉可能として、制御部30が、生成する電解水を選択する操作がなされた際に、給水関連情報を受け取り、電解水生成装置10の各部を電解水に対応した作動状態とすることに加えて、水栓40も自動で開放して通水を行うようにして、電解水の生成、供給を、使用者の水栓操作を介さずに自動実行する構成とすることもできる。
制御部30は、さらに、アルカリ水や酸性水を生成する電解に先立って、電解槽16の各電極部16a、16b、16cにおける短絡状態を検出する機能を有するものである。詳細には、制御部30は、電解槽16内に電気分解対象の水が存在する状態で、通電切替部23の制御により電源部21と電極部16a、16b、16cとを所定のタイミングで通電させ、それに応じて電極部16a、16b、16c間で水を介した通電がなされる状態で、電流検出部24からの出力を用いて、各電極部16a、16b、16c間に流れる電流値を取得し、この電流値に基づいて電極部が短絡状態にあるか否かを判別することとなる。
また、制御部30は、ゼロクロス検出部22を通じて交流電源から電源部21に入力される交流電圧が0となるタイミングを取得し、このタイミングを基準とする所定期間に、通電切替部23を、電源部21と各電極部16a、16b、16c間で通電可能な状態とする制御を所定回数繰り返し実行する。そして、前記所定期間以外では、制御部30の制御により、通電切替部23は、電源部21と各電極部16a、16b、16cとが通電しない状態に切り替えられる。
制御部30が通電切替部23を通電可能状態とする前記所定期間は、交流電源から電源部21に入力される交流電圧波形における一周期の1/4より短い時間、すなわち、全波整流後の脈流の極小値から極大値に達する時間よりも短い時間として設定される。この所定期間としては、例えば、電源部21の変圧器で変圧した周波数50Hzの単相交流電圧を全波整流して得られる、ピーク電圧が約50Vとなる脈流を電極間への通電に用いる場合、交流電圧波形における一周期の1/12程度(約1ms)とするのが好ましい。
制御部30が通電切替部23を通電可能とする所定期間がこれより短いと、電流検出部24におけるフィルタ特性等の影響で、短絡の場合の電流について、電流検出部24を用いて制御部30で正しい電流値を取得することができるだけの十分な時間を確保できず、小さめの不正確な電流値となるおそれがある。
逆に、通電可能とする所定期間が長いと、電極部に加わる電圧が大きくなることで、電気伝導度の高い水の場合における通電時の電流が大きくなり、短絡の場合の電流値との差異が小さくなり、短絡の判別が困難となる。
具体的には、例えば、ゼロクロス検出部22で交流電圧のゼロ点通過を検出すると、制御部30は、各検出時点から1msの間、通電切替部23を通電可能状態として、各電極部16a、16b、16c間での通電を実行する。その際の電極部間に流れる電流に基づく電流検出部24の出力から、制御部30は電流値を取得し、その値が短絡に対応する所定の閾値を超えているか否かを判定する。そして、電流値が閾値を超えず短絡と判定できない場合は、一連の処理開始時からの判定回数があらかじめ設定された所定回数、例えば20回、に達するまで、交流電圧のゼロ点通過を検出するごとに、同様の制御処理を繰り返すこととなる。
複数回(例えば、2回)連続で電流値が閾値を超えた場合は、制御部30は電極部間が短絡状態にあると認定し、電源部21や通電切替部23を制御して、電極部間での通電を行わないようにすると共に、表示部18での電極部の短絡に係るエラー表示を実行する。一方、短絡の判定までの処理が前記所定回数繰り返されても、複数回連続で短絡と判定する事態が生じなかった場合には、制御部30は電極部間が短絡状態にはないと認定し、電解水生成の処理に移行することとなる。
この通電切替部23を通電可能状態として通電を実行する期間の電圧波形は、電源部21で整流前の交流電圧波形の半周期にあたる、全波整流波形の極小値から次の極小値に至る期間を、全波整流波形の一周期とすると、全波整流波形の極小値から全波整流波形の1/6周期分の波形(位相0〜30°)に対応する。このため、電極部への印加電圧を、全波整流波形の極大値、すなわちピーク値の電圧を印加する場合に比べて、小さくすることができ、電極部同士の短絡がなく電極部間で水を通じて通電する際の電流は、仮に電気伝導度の高い水であっても小さな値となり、短絡の場合に大きな電流が流れる状態との間に大きな差異が生じることとなる。
次に、本実施形態に係る電解水生成装置の水の電解に先立つ短絡検出に係る制御処理について説明する。前提として、電解水生成装置10は、原水としての水道水を通水可能に設置済みであり、設置直後の初回通水も完了し、また、浄水カートリッジや食塩、カルシウムの補充も適切になされて、使用のための準備が整った状態にあるものとする。この状態では、電解槽16には既に水が存在している。
使用者が、電解水生成装置10の電源プラグをコンセントに差し込む、又は、主電源スイッチをオンとするなどして、電源を投入し、さらに操作部19を操作して電解水、すなわちアルカリ水又は酸性水の生成を選択してから、水栓40を開いて装置への通水が開始されると、電解水の生成に係る電気分解の実行に先立って短絡検出過程が開始する。
短絡検出過程では、制御部30は、ゼロクロス検出部22を通じて交流電源から電源部21に入力される交流電圧が0となるタイミングを取得し、このタイミングを基準として、交流電圧波形における一周期の1/12にあたる所定期間(全波整流波形の一周期の1/6)に、通電切替部23を、電源部21と各電極部16a、16b、16c間で通電可能な状態とする。
これにより、通電可能状態となった通電切替部23を通じて、電源部21から各電極部16a、16b、16cに通電がなされ、電源部21で交流電圧を変圧し、さらに全波整流して得られた、脈流をなす直流電圧が、電極部16a、16b、16c間に印加される。この通電における電圧波形は、交流電圧を全波整流した脈流における、電源部21で整流前の交流電圧波形のゼロ点に対応する、全波整流波形の極小値を始点とする、全波整流波形の1/6周期分の波形となる(図5、図6、図7参照)。
なお、電源部21では整流直前まで交流電圧波形の位相に変化はなく、交流電圧のゼロ点と整流後の脈流の極小値は一致している。
こうして、電極部16a、16b、16c間で水を介した通電がなされる状態で、制御部30は、電流検出部24からの出力を用いて、各電極部16a、16b、16c間に流れる電流値を取得し、この電流値に基づいて電極部が短絡状態にあるか否かを判定することとなる。
制御部30において、取得された電流値が複数回連続して閾値を超えて短絡状態にあると判定された場合(図7参照)、制御部30はエラーとして認定し、通電切替部23を通電不可能状態に切り替え、また、必要に応じて電源部21の変圧器の一次側への通電を停止し、電源部21から各電極部16a、16b、16cへの通電を停止する。合わせて、制御部30は表示部でのエラー表示を実行して、使用者に注意を喚起する
こうして、仮に電極部が短絡を生じる状態にある場合でも、過大な電流から速やかに短絡を判別して通電を行わない状態に移行でき、電源部21の過熱等を防いで安全を確保できる。
一方、取得された電流値が閾値を超えないか、閾値を超えても前回判定から連続した閾値超えではない状態で、通電切替部23を通電可能とする所定期間が経過すると、制御部30は、通電切替部23を、電源部21と各電極部16a、16b、16cとが通電しない状態に切り替える。
制御部30の制御により、電極部16a、16b、16cに脈流として通電される電圧波形が、全波整流波形の極小値から全波整流波形の1/6周期分に限定され、電極部への印加電圧を小さくしていることで、短絡なしで通電する場合の電流値を、電気伝導度の低い水だけでなく、電気伝導度の高い水の使用時も小さな値にとどめることができ(図5、図6参照)、短絡発生の場合との差異を大きくして、短絡の判別が容易に行える仕組みである。
そして、制御部30は、電流値が複数回連続して閾値を超えず、短絡と判定しなかった場合には、短絡検出過程の開始時からのこの判定回数があらかじめ設定された所定回数(例えば20回)に達するまで、交流電圧が0となるタイミングごとに、電極部16a、16b、16cへの通電を行い、各電極部16a、16b、16c間に流れる電流値を取得し、電極部が短絡状態にあるか否かを判定する前記一連の処理を繰り返し実行する。
制御部30の制御により、電極部16a、16b、16cへの通電を前記所定回数分繰り返しても、電流値が複数回連続して閾値を超えなかった場合は、制御部30は電極部16a、16b、16cは短絡が生じていない正常状態にあると認定して、使用者の操作で選択された電解水の生成過程に移行する。
この後、使用者が電解水の使用を終えた場合には、一般的な電解水生成器の場合と同様、使用者は水栓40を操作して電解水生成装置10への通水を停止させればよい。
なお、制御部30は、電極部への通電と短絡判定を、ゼロクロス検出に基づいて交流電圧が0になるごとに行っているが、これに限られるものではなく、通電等のタイミングを、交流電圧が0となる時の一つおきや二つおきなど、適宜設定することもできる。
このように、本実施形態に係る電解水生成装置は、電極部16a、16b、16c間の電流の異常検出として、電解槽16に水がある状態で、制御部30が通電切替部23を切替制御して、検出のために短い時間だけ電極部間に電圧を印加するようにし、この電極部間に流れる電流値を電流検出部24を通じて制御部30で取得し、加えて、電極部間に印加する電圧は、交流の全波整流により得られる脈流波形における、極小値近傍のごく短い所定期間の電圧となるようにし、得られた電流値について、制御部30があらかじめ設定された閾値と比較して異常状態か否か判定することから、検出のための通電時における電極部間の電圧を小さくして、電極部間に介在する水の水質が電気伝導度の大きいものである場合でも、短絡ではない状態においては電極部間での電流を抑えられ、電極部間に大電流が流れる短絡状態との差異を明確にすることができ、電解対象の水における電気伝導度の差異に関わりなく、適切に短絡等の異常を判別でき、過大な電流からの装置保護が図れることとなり、装置の安全性を向上させられる。
(本発明の第2の実施形態)
前記実施形態に係る電解水生成装置は、水供給源に通じる水栓40と接続されて、通水された水を連続して電気分解し、得られた所望の電解水を順次吐出して供給する連続式の装置とされているが、この他、第2の実施形態として、電解槽をなす容器に入れた所定量の水に対し電気分解を行って電解水を生成するものとされ、電解中は容器に対し水の出し入れを行わない、貯槽式の装置として形成する構成とすることもできる。
この場合、使用者が電解槽をなす容器に水を入れた状態で、装置の電源を投入し、さらに操作部を操作して所望の電解水の生成を選択すると、電解水の生成に係る電気分解の実行に先立って短絡検出過程が開始することとなる。
短絡検出過程では、前記実施形態同様、制御部が、交流電源から入力される交流電圧が0となるタイミングを取得し、このタイミングを基準とする所定期間に、通電切替部を通電可能として、容器内の電極部間で水を介した通電がなされる状態とし、電極部間に流れる電流値を取得し、この電流値に基づいて電極部が短絡状態にあるか否かを判定する。
そして、制御部で電極部が短絡状態にあると判定した場合は、各電極部への通電を停止する。また、短絡と判定しなかった場合には、前記実施形態同様、短絡検出過程の開始時からの判定回数があらかじめ設定された所定回数に達するまで、交流電圧が0となるタイミングごとに、電極部への通電を行い、各電極部間に流れる電流値を取得し、電極部が短絡状態にあるか否かを判定する一連の処理を繰り返し実行する。こうした判定を前記所定回数分繰り返しても、短絡と判定できなかった場合は、制御部が、電極部には短絡が生じていない正常状態と認定して、使用者の操作で選択された通常の電解水生成過程に移行し、電極部への通電を実行させ、容器内の水の電気分解を進行させる。
電気分解の開始から所定時間経過して、電気分解を終了すべき時間に達すると、制御部は電極部への通電を終了させる。この後、使用者が容器から電解水を出して飲用など使用に供することができる。
10 電解水生成装置
11 給水管
12 浄水部
13 流量センサ
14a 食塩添加筒
14b カルシウム添加筒
15 流路切替部
16 電解槽
16a 電極部
16b 電極部
16c 電極部
17a 吐水流路
17b 排出流路
18 表示部
19 操作部
20 電解用回路部
21 電源部
22 ゼロクロス検出部
23 通電切替部
24 電流検出部
30 制御部
40 水栓

Claims (3)

  1. 電解槽内で水を電気分解して電解水を生成する電解水生成装置において、
    前記電解槽内に配設される電気分解用の複数の電極部と、
    所定の交流電源と接続され、前記各電極部への電力供給を行う電源部と、
    前記各電極部と電気的に接続され、前記電源部から電極部への通電可否を切り替える通電切替部と、
    少なくとも前記通電切替部の制御を行うと共に、前記電極部間に流れる電流値を取得可能とされる制御部とを備え、
    前記電源部が、電極部に通電する際の電圧波形を、前記交流電源から得られる交流の全波整流に基づく、交流の周期の1/2となる周期で変化する脈流とし、
    前記制御部が、前記電解槽内に電気分解対象の水が存在する状態で、前記通電切替部を所定期間、電極部に対する通電可能状態とした上で、電極部間に流れる電流値が短絡に対応する所定の閾値を超えているか否かを判定する短絡検出を、所定の繰り返し周期で複数回繰り返し実行可能とされ、
    前記制御部が前記通電切替部を通電可能状態とする前記所定期間が、前記脈流の電圧が周期変化の極小値である時を始点とし、電極部間が短絡した場合の電流値を制御部で取得可能となる時間で、且つ脈流における一周期の1/2より短い時間とされることを
    特徴とする電解水生成装置
  2. 前記請求項1に記載の電解水生成装置において、
    前記通電切替部の通電可能状態で、前記電源部から電極部に通電する際の電圧波形が、交流電源から電源部に入力される交流と位相が同じ又は位相が180°の整数倍ずれたものとなる交流を全波整流した脈流とされ、
    前記制御部が、交流電源から前記電源部に入力される交流電圧が0となるタイミングを取得し、当該タイミングを基準として前記短絡検出の繰り返し周期を設定し、且つ、前記通電切替部を通電可能状態とする開始時点を、前記交流電圧が0となるタイミングとすることを
    特徴とする電解水生成装置。
  3. 前記請求項1又は2に記載の電解水生成装置において、
    前記制御部が前記通電切替部を通電可能状態とする前記所定期間が、前記脈流における一周期の1/6に相当する時間とされることを
    特徴とする電解水生成装置。
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